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2015年2月20日 第86回社会保障審議会医療保険部会

○日時

平成27年2月20日(金)10:00〜11:38


○場所

グランドアーク半蔵門 富士東の間(4階)


○議題

医療保険制度改革について

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第86回「医療保険部会」を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきましてありがとうございました。

 それでは、まず本日の委員の出欠状況について申し上げます。

 本日は岡崎委員、樋口委員、福田委員、望月委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、御欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りしたいと思います。

 岡崎委員の代理として、村岡参考人。

 福田委員の代理として、和田参考人の御出席につき、御承認いただければと思いますけれども、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に移らせていただきます。

 本日も前回に引き続きまして、医療保険制度改革を議題といたします。

 まず前回1月9日でございますけれども、前回の部会からの動きについて簡単に申し上げさせていただきたいと思います。

 前回の部会で議論いただきました医療保険制度改革骨子案については、その後1月13日に総理を本部長とする社会保障制度改革推進本部で本部決定がなされました。また、国保のあり方については、国と地方の協議である国保基盤強化協議会において議論されてきたところですが、2月12日の協議会で議論の取りまとめが行われました。これらの改革骨子や国保基盤強化協議会の議論の取りまとめなどをもとに、現在、政府において法律案の作成作業が進められているということでございます。

 本日は、事務局から法律案の概要を準備してもらっておりますので、後ほど説明していただこうと思っております。

 また、委員提出資料として小林委員、白川委員、高橋委員、藤井委員、望月委員より連名で資料が提出されております。

 それでは、まず国保基盤強化協議会の議論の取りまとめについて、事務局から御説明いただきたいと思います。それでは、国保課長、よろしくお願いいたします。

○中村課長

 おはようございます。国民健康保険課長でございます。

 ただいま部会長からお話がございましたように、1月13日に政府として社会保障制度改革推進本部で骨子を取りまとめさせていただきましたけれども、その後も引き続き国保の見直しにつきまして、地方三団体の皆様方と私ども厚生労働省のほうで国保の具体化の議論を進めてまいりました。2月12日でございましたけれども、三団体の代表の方に厚生労働省にお越しいただきまして、きょう資料として御提出を申し上げております「国民健康保険の見直しについて(議論の取りまとめ)」ということについて御協議を申し上げ、了解をいただいた状況でございます。これは政務レベル協議ということでございますので、厚生労働大臣、副大臣、政務官と地方三団体の代表の皆様との協議ということでございます。

 資料について概要を御説明申し上げたいと思いますけれども、資料1−1が議論の取りまとめのポイントを私どものほうでまとめた資料でございます。本日は資料1−2、縦の資料でございますが、こちらに基づいてお時間をいただいて御説明を申し上げます。

 まず1ページでございますけれども、冒頭、国民皆保険を支える重要な基盤である国保制度の安定的な運営が可能となるように、厚生労働省は以下の方針に基づき必要な予算の確保、本年通常国会への所要の法案の提出等の対応を行うと書かせていただいております。

 その上で、まず公費拡充等による財政基盤の強化を図っていくということでございまして、最初の○にございますけれども、今年度から既に低所得者向けの保険料軽減措置を行ってございますが、さらに毎年約3,400億円の財政支援の拡充を実施いたしたいということで、財政基盤をさらに強化すると書いてございます。

 具体的な公費の拡充策でございますが、次の○のポツが書いてございます。見ていただきますと、まず平成27年度、来年度でございますけれども、低所得者対策の強化として保険者支援制度の拡充を実施したいと考えています。約1,700億円が所要経費でございます。これに加えまして、さらなる国費の投入を行うということでございます。27年度から少しずつ実施をいたしますが、29年度以降は毎年約1,700億円を投入するということでございます。27年度の1,700億円と合わせてトータルで3,400億円になると御理解を賜ればと思います。

 具体的な内容でございますけれども、1から順に書いてございますが、国保財政に関する国としての財政調整機能を強化しようということでございます。財政調整交付金を増額いたしまして、その分をもとに2に書いてございますけれども、自治体の責めによらない要因により医療費が高くなっていること等への対応を行ってまいりたい。これまでの議論の中でも、例えば精神疾患にかかる医療費が高い自治体への財政支援、あるいは子どもの被保険者数が多い自治体の財政支援等々を議論してきているところでございまして、こういったことを念頭に、700億円から800億円規模の財政支援の拡充をこの分野で図ってまいりたいと考えてございます。

 2ページでございますけれども、新たな補助制度といたしまして仮称でございますが、保険者努力支援制度というものを創設したい。医療費の適正化に向けた取り組み等に努力をされる自治体に対しまして、一定の指標を今後よく検討した上で、それに基づく財政支援を行ってまいりたいということでございます。

 予期しない給付増あるいは保険料の収納不足等が生じた場合に、現在は一般会計からの繰り入れ等に頼らざるを得ない状況が多く見られるわけですけれども、そういった財政リスクを分散、軽減していくことでございまして、都道府県に財政安定化基金を創設しようということでございます。予期しない給付増があった場合には、そこから資金を調達することによって、繰り入れに頼らない財政運営を可能としてまいりたいと考えている次第でございます。この財政安定化基金の創設でございますけれども、全額国費で賄っていくことを念頭に置いてございます。

 4で著しく高額な医療費に対する国庫補助を少し増額することも、あわせて位置づけてございます。こうした財政支援とあわせまして、国保としてのさまざまな取り組みについては、さらに進めていく必要があるということでございまして、適正化に向けた取り組みあるいは収納対策の推進、資格管理の適正化、こういったことについては進めていく必要があることを書かせていただいてございます。

 このような財政支援の拡充を行いました上で、運営のあり方を大きく見直していこうというものでございまして、2の最初の○のところでございますけれども、平成30年度から都道府県が当該都道府県内の市町村とともに国保の運営を担っていただく体制に大きく切りかえていきたいと考えてございます。今、国保の世界では市町村が保険者と位置づけられてございますけれども、都道府県にもその保険者として一翼を担っていただくということでございます。その上で書いてございますけれども、国保の財政運営の責任主体となっていただいて、安定的な財政運営あるいは効率的な事業の確保等の国保運営について、中心的な役割を担っていただくことを期待してございます。

 都道府県に実際にお願いをしていく業務でございますけれども、都道府県内の統一的な国保の運営方針を定めていただいて、市町村に引き続き担っていただく業務もございますが、そうした事務の効率化や標準化あるいは広域化等の取り組みを進めていただく。医療費の適正化に向けた取り組みあるいは納付状況の改善のための取り組み等を推進していただくということを想定してございます。

 都道府県の中で国保運営方針等を定めて取り組みを進めていただくわけでございますが、重要事項を審議する場として現在、市町村にも設置されてございますけれども、国保運営協議会を都道府県にも置いていただくことにしたいと考えてございます。被保険者代表、保険医または保険薬剤師代表、公益代表、被用者保険代表に参画いただく形での国保運営協議会の設置ということを、2ページの一番最後に書かせていただいてございます。

 3ページでございますけれども、市町村は地域住民との身近な関係の中で保険料の賦課・徴収、資格管理・保険給付の決定、保健事業等、地域におけるきめ細かい事業を担っていただくことを予定してございます。都道府県でございますけれども、財政運営の責任主体として、都道府県内の国保の医療給付費等の見込みを立てていただいた上で、市町村ごとに分賦金、これは仮称と書かせていただいておりまして、法案の中では違う名称になる予定でございますが、分賦金の額を決定いただくということでございます。

 また、保険料負担の平準化を進めていくために、標準的な保険料の算定方式等を定めていただいて、市町村が実際に保険料率を定められる際に参考となる事項についての標準を設定いただき、当該標準等に基づいて市町村ごとの標準保険料率を定めていただくことを想定してございます。

 市町村のほうは、個別に保険料率を決定した上で各世帯ごとに賦課・徴収をいただくわけですけれども、都道府県の示す標準保険料等を参考に、そうした業務を担っていただく。そうやって集めた保険料をもとに、都道府県に分賦金を納めていただくことにしてございます。

 それから、都道府県は市町村が保険給付の決定を行われた場合に、その給付に要した費用について市町村に対して確実にお支払いいただくこととあわせまして、市町村が行った保険給付の点検を行っていただくなど、適正な給付を推進していただくことにしてございます。

 最後の○でございますけれども、この分賦金の額を決定するに当たりましては、これまでも御報告していましたように、市町村の医療費水準でございますとか所得水準を反映した形で決定をしていこうということでございまして、医療費水準につきましては年齢構成の差異を調整し、複数年の平均を用いるということで時間軸でも医療費の毎年の変化に対して対応できるように、少しならしていくことを想定しているということでございます。

 こうした見直しに伴いまして、現在、全国レベルで市町村間の所得水準を調整してございます国の普通調整交付金につきましては、今後は都道府県間の所得水準を調整する役割を担うように見直していきたいということを書かせていただいてございます。

 4ページ、今、国の財政調整交付金の中に市町村ごとの特別の事情に対応して交付をさせていただいている部分もございますけれども、これはよく中身を今後検討いたしまして、市町村の財政を直接的に支援すべきものについては、同様の役割を今後も果たすように取り扱ってまいりたいと思ってございます。

 保険料率につきましては、市町村ごとに設定をしていただくことを基本としているわけですけれども、地域の実情に応じて都道府県と市町村とでよく協議をいただいた上で、二次医療圏ごと、あるいは都道府県ごとに料率を一本化していくことも可能な仕組みとしてまいりたいということでございますし、この見直しに当たって保険料の大幅な変化が起きないように、必要な配慮、激変緩和措置等を検討してまいりたいと考えてございます。

 こうした見直しをやりまして、期待される効果を3として整理をさせていただいてございます。今回の改革によりまして財政基盤の強化を行う。それによって保険料負担の軽減やその伸びの抑制を図ってまいりたいということでございますけれども、あわせまして国保の財政運営責任を都道府県が担っていただくことによりまして、高額な医療費が発生したような場合に多様なリスクが都道府県全体で分散されて、急激な保険料上昇が起きにくくなるということを期待しているということでございますし、地域医療構想を含めまして、医療計画の策定者である都道府県が国保の財政運営にも責任を有する仕組みに切りかえていくことによりまして、これまで以上に良質な医療の効率的な提供に資することになるのではないかと考えているわけでございます。

 あわせまして、被保険者の方が同一都道府県内に転居されたような場合には、高額療養費の多数該当などを引き継いでいくことなどについても実現に向けて検討してまいりたいと考えているところでございまして、そうした効果も期待できるということを書かせていただいてございます。

 都道府県には財政安定化基金を活用していただいて、給付に必要な費用を全額市町村に交付していただくことで、一定のリスクにも対応していけるような仕組みにしていきたいということでございます。

 3でございますけれども、今後、社会保障・税番号制度の導入も予定されておりますが、市町村が今、個別に導入されているようなシステムにつきましても、今後、標準的なシステムをつくっていくことも検討していきたいと考えてございます。国保の運営方針を県が定めていただく。それに沿って業務を行っていただくこととあわせまして、市町村の事務遂行の効率化、コスト削減、標準化等を図られていくことを期待しているという状況でございます。

 こうした改革によりまして、5ページでございますけれども、非常に小規模な保険者が多い国保でございますが、運営の安定化を図り、全国の自治体において国保のサービスを確保し、国民皆保険を堅持してまいりたいということでございます。

 最後4番でございますけれども、今後さらに検討を進めるべき事項ということでございます。今回、地方三団体の皆様と一定の合意に達することができたわけでございますが、まだ制度の詳細あるいは運用の詳細については、さらに詰めるべき点が多々残ってございますので、引き続き地方の皆様と十分に協議しながら検討を進め、順次、具体化を図ってまいりたいと考えてございます。

 また、今後も医療費の伸び等が認められるわけでございますので、厚生労働省として持続可能な国保制度の堅持に責任を果たしていきたいと考えているところでございます。不断の検証を行うことが重要だと考えているわけでございます。

 地方の皆様からは、さまざまな御提案もいただいてございますので、そうした提案についても現行制度の趣旨や財政に与える影響等を考慮しながら、引き続き議論をしていくこととさせていただいてございます。

 また、下から2つ目の○でございますけれども、今回の改革後におきましてもさまざまな状況等を十分検証しながら、さらなる取り組みを一層推進していくことと、医療保険制度間の公平に留意しながら、国保制度の安定的な運営が持続するように、都道府県と市町村との役割分担のあり方も含めて制度全般について必要な検討を進めて、当該検討結果に基づく所要の措置を講じることとしたいという方針もあわせて記載させていただいてございます。改革を今後とも不断の検証を踏まえながら進めていく必要があるという問題意識でございます。

 その検討を進める際には、地方団体の皆様の意見を十分伺いながら進める必要があるということで、今後とも厚生労働省と地方との間で国保基盤強化協議会等において真摯に議論を行うこととするということで、今回の議論の取りまとめを示させていただいてございます。

 今、この取りまとめに沿いまして法案化の作業を進めさせていただいている状況でございます。

 私からは以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ただいま協議会の議論の取りまとめについて事務局から説明をいただきましたけれども、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。

 和田参考人、お願いいたします。

○和田参考人

 ありがとうございます。

 ただいま御説明いただきましたように、去る12日の国保基盤強化協議会政務レベル協議におきまして示されました議論の取りまとめ。この中で平成29年度以降、毎年約3,400億円の財政支援を実施するということが示されるとともに、今回の改革後も医療保険制度間の公平に留意しつつ、制度の安定的な運営が持続するよう、制度全般について検討して所要の措置を講じることが明記された。こうしたことから知事会としては、持続可能な制度の構築に向けて一定の前進があったものと評価し、新制度実施に向けた具体的な取り組みに参画する旨を表明して、協議の取りまとめを了承したところでございますが、この間の厚労省の御苦労に対して敬意を表したいと思います。

 一方、今回の改革においても、高齢化の進展等に伴って医療費の増高が確実に想定される中、それに対する財政支援については、この中には明示されなかった。こうしたことから、このことについて明示をすべき旨、知事会から強く申し入れたことに対して、塩崎大臣からは知事会の指摘を十分に踏まえて取り組む旨の発言をいただいたところでございます。厚生労働省には、大臣の御発言をしっかりと踏まえて、今回の改革後も将来に向かって制度が持続可能なものとなるように財政支援のあり方について不断に検証し、必要な財政上の措置を講ずるよう強く要望いたします。

 なお、1点だけ確認をさせていただきたいのですが、非常に細かいことで恐縮なのですけれども、一番最後のところの今回の改革後の取り組みに関する記載のところで、今、御説明をいただきました議論の取りまとめの記載と、資料2−1としてきょうお配りいただいた法案要綱、その一番最後の法案の附則に当たる部分になろうかと思いますが、そこの書きぶりが微妙に変わっているのかなと。具体的には「安定的な」という文言がなくなっているところと「医療保険制度間の公平に留意しつつ」という文言の位置が微妙にずれているところがあるのですが、これについて何か意図があるのかどうか確認をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 それでは、国保課長お願いいたします。

○中村課長

 本文を簡潔にまとめるに当たって字句の整理をしたものでございまして、特段の意図はございません。最終的には地方団体の皆様の御要請も受けて、こうした検討規定を法案の中に盛り込んでいきたいと考えてございますので、最終的にはそちらで御確認をいただければと思います。

○遠藤部会長

 よろしゅうございますか。

 それでは、横尾委員、お願いします。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 今回、政務協議といいますか、地方団体を巻き込んで厚生労働省で粘り強い協議と、関係される各地方団体の代表を中心とした審議が前向きに進んだこと、大変敬意を表したいと思っています。

 知事会からも重ねての意見がたびたびこの場でも、あるいは仄聞する中でも聞いておりましたけれども、こういった形で一歩前に進めることは、日本の皆保険制度の持続可能性を高める意味でも、大変大きな意義があるものと思っています。

 また、私は基礎自治体の首長として責任者でありますし、また、後期高齢者医療の広域連合も担当しておりますが、医療費の増高を見ていますと、かねても申し上げていますように病気になってからの対応はもちろん重要なのですが、そうならないための未病というか予防というか、そういった発想で健康をいかに高めていくかということを、国としてもこれまで以上にぜひ力を入れていただきたいと思います。保健所行政の任を担っていただいている都道府県におかれましても、ぜひそういった指導をさらに進めていただくことが重要ではないかと感じておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 内容について1、2御意見をさせていただきたいと思っています。

 1つ目は、改革に期待される効果として資料1−1の3ページ、資料1−2の4ページにも記載がございます、標準システム等についての部分がございました。また、加えて資料1−2の5ページに今後検討を進めるべき事項として、不断の検証を行うことが重要であるということもございました。

 先ほど担当課長さんからの御説明で、私自身の聞き間違いでなければ、標準システムをつくることも今後ぜひ検討していきたいとおっしゃっていただいたので大変意を強くしております。このことは大変重要なことだと思っておりますので、ぜひお願いをしたいと思っております。

 既に都道府県単位で運営をしています後期高齢者医療広域連合におきましても、実は標準システムを統一されているところでもございます。平成30年度からは都道府県が財政運営の責任主体となる国保の改革が今後進んでいくわけですけれども、同じ医療保険制度という立場あるいは地域の皆様をお世話しているというスタンスからしますと、将来的にはこれも含めた一元化ということをぜひ聖域とせず、検討いただくことも今後重要になるのではないかと思いますので、意見を申し上げたいと思います。

 都道府県や市町村、また、国保連合会の連携、役割を今後見直すことで、より保険者としての機能の向上、効率化、コスト縮減等が可能になると考えられます。これによってより迅速で公平な、また公正なサービスを確実に享受することができるようになると思います。その上でも標準システムの構築とマイナンバー等との連動というのは極めて重要でありますので、ぜひよろしくお願いしたいと思っております。こういった観点を踏まえてより一層効果的、効率的な状況ができるように、今後とも力尽くしをお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御意見として承るという形でよろしゅうございますね。

 それでは、村岡参考人、お願いいたします。

○村岡参考人

 ありがとうございます。

 全国市長会を代表して、今回の国保の取りまとめに心から感謝を申し上げます。特に今回の改革では、1つは大きな財政基盤の強化策、3,400億円という規模の強化策が実現したということと、あわせて国保の広域的な運営ということで、私どもがずっと念願しておりました方向性が実現をしたということで、大変感謝をしております。

 また、知事会を初め、厚生労働省の皆さんの関係機関の御尽力、御努力に感謝を申し上げます。これから平成30年度から新しい体制での運営になってまいりますが、都道府県におかれましては国保の中心的な役割をしっかりと担っていただき、特に医療計画であったり医療費適正化計画の策定というのも都道府県で実施をしていくことになりますので、市町村との連携の中で国保の構造的な格差の解消など、しっかりと基盤強化の取り組みを進めていただきたい、私ども市町村の立場でも、ともに連携して取り組んでまいりたいと思っております。

 今回の改革で一定の方向性というものは示されたわけですけれども、先ほどの御発言にもありましたように、これからまだ高齢化というのは進展をしてまいります。国保についても団塊の世代の皆さんが退職を迎えてさらに国保に加入をしてくる状況になって、高齢化が進みますと医療費の増高も進んでまいりますので、将来にわたって持続可能性がこの改革だけで担保されたということではないだろうと思っています。

 引き続き取りまとめにもありますように、厚生労働省が持続可能な国保制度の堅持に最終的な責任を持っていただいて、これからも不断の検証を行って知事会、市長会、町村会とともに、国保が皆保険制度の中で持続的に運営できるように取り組んでまいりたいと思っておりますので、今後とも関係者の皆さんの御協力をお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに何か御意見ございますか。柴田委員、お願いいたします。

○柴田委員

 改革の骨格がようやくまとまったのでほっとしておりますけれども、これからは今度実際の運用という話にだんだんなっていくと思います。運用の際に限られたお金、公費を入れるわけですから、そのお金が生きるようにしなければいけないと思っています。

 先ほど国保課長の御説明で、2ページに保険者努力支援制度の創設というお話がございました。これも大変で財源を確保していただいて、こういう制度をつくっていただいたというのはよかったなと思っておりますけれども、先ほど課長も指標については今後検討するとおっしゃっていましたから、その検討に期待したいと思いますが、私はこれを見ていて、前期高齢者1人当たり医療費を指標に使いますというのは、どうも違和感があるというのが私の感じであります。国保の保健師の皆さんは前期高齢者、退職者も含めてですけれども、一生懸命やろう。一番困るのは退職者の方々が今までどうだったのかというのがわからない。その辺を何とかしてくれというのはよく話として伺っております。そういういろいろな努力をして保健事業に取り組むわけですから、なぜ前期高齢者1人当たりの医療費だけに着目してこういうことを言うのかというのは、私は理解ができないということであります。

 恐らくこれの財源というのは、2,400億の一部を使うということでもありますから、場合によっては被用者保険の方々にお気遣いをなさっているということもあるかもしれない。それはそれで私は大事かもしれませんけれども、やるほうの身になってみれば、前期高齢者1人当たりの医療費と言われたってなかなかそう簡単にいかないわけですから、やはりもっと別の指標、やる気になる指標を考えていただければと思います。そうすることによって、前期高齢者の1人当たりの医療費も減ってくるのだと私は思っております。

 具体的にどうするのかということについては、せっかく保険者協議会もありますし、あるいは運営協議会、県単位でもつくるということでもありますから、被用者保険の方とお話する機会がたくさんこれからも出てくると思います。そういうところでデータの連携というものをどうするか。まずはそういうこともやっていくしかないと思うのです。

 もう一つは、最終的にはデータの連携というものが国の施策として被用者保険と国保の間がつながるというふうにするべきだと思っておりますけれども、そう簡単にはいかないと思いますから、差し当たりどうするかということも考えなければいけません。いずれにしろ、そんなことを考えてこの指標というのはやる人たちがちょっと「ん?」と首をかしげないような基準でつくっていただければと。これから検討されると言っていますのでお返事は要りませんけれども、私はそういうことをお願いしたいと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、特段事務局からのコメントはないということで、御意見として今、承りました。ありがとうございます。

 ほかにございますか。藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員

 細かいことではありますが、ジェネリック医薬品について、安定供給を確保していくことも重要になってきたと感じている一方で、原薬の調達先や製造所を追加する差異には、いまだに15カ月の審査を要しているほか、その審査において、10年以上前に出した軽微変更届の情報に対する照会が来るなど、申請した企業はその対応に大変多くの時間を要している実態があります。このような状況では、安定供給のガイドラインが達成できないのではないかと大変危惧している企業もありますので、ぜひ対応をご検討いただければと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 柴田委員から、医療費の適正化の中で前期高齢者1人当たり医療費を指標に使うのはいかがなものかという意見がありましたけれども、被用者保険では前期高齢者の納付金を計算する際にも同様に、前期高齢者の1人当たり医療費を加入率の差を出した後、これをかけるという計算式になっております。思想としては前期高齢者1人当たり医療費を下げる努力をすれば、納付金の額が下がるというインセンティブになっているわけですけれども、現実的にはある意味、保険者の責によらない、コントロールできない例えば血友病の患者さんが1人出ると、数千万円単位で医療費が発生するわけで、当然、前期の1人当たり医療費も上がってくる。これはコントロールできない部分でございまして、そういったものも前期高齢者の納付金が計算されるという矛盾点がございまして、これは以前から厚労省にも指摘をさせていただいておりまして、一応上限措置みたいなものはとられているのですけれども、どうしても保険者側あるいは健保組合側は納得いかない仕組みということであえて御指摘をさせていただきたい。以前、これとは関係なく特定健診保健指導の加算減算の指標に後発医薬品の使用割合を入れたらどうかという提案がたしかこの場でされたと思うのですけれども、そのときにも申し上げたとおり、それぞれの制度の関連性が明らかでないと、なかなか加入者の方々、我々にとってみると事業主の納得が得られない。例えばここでも今、資料の2ページに前期高齢者1人当たり医療費のあとに後発品の使用割合と書かれておりますけれども、これと直接的に財政支援の額が変わるというところの相関関係を一つ一つきちんと理論づけをしていかないと、これを悪いと言っている意味ではないのですけれども、そういう努力をしていかないと、なかなか市町村のほうで納得いただけないという事態も発生すると思われます。

 1つ、2つ例を今、申し上げましたが、要は非常に細かいとは言いませんが、制度の設計の中で納得性を高めるような、あるいは納得できるような仕組みにぜひともこの際、修正いただくような努力を当局にはお願いしたいということを、あえて申し上げたいと思います。これは意見でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。大変貴重な御意見をいただいていると思います。

 ほかにございますでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、御意見はほかにないようでございますので、本議題につきましてはこれまでとさせていただきたいと思います。

 続きまして、法律案の概要が事務局から出されておりますので、事務局から説明をお願いしたいと思います。総務課長、お願いいたします。

○大島課長

 総務課長でございます。

 資料2−1と資料2−2を御用意願います。資料2−1の文字のほうを中心に御説明をさせていただきたいと思います。

 現在、法文化する作業中、調整中の段階でございまして、条文そのものはそういう意味でまだお示しできるような状況ではございませんので、きょうは現時点での概要版といいますか、ポイントという形で御説明をさせていただければと思います。

 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案のポイントということでございます。

 <>の印が出てまいりますが、そこには施行日が書いてあります。何も書いていないところは平成30年4月1日施行という形で考えております。

 「第一 改正の趣旨」。

 ここはプログラム法に基づいた内容を実現していること、加えてプログラム法に載っていなかった患者申出療養についての措置を行うといったことが書いてございます。

 「第二 国民健康保険法の一部改正」。

 「一 保険者に関する事項」。都道府県は当該都道府県内の市町村とともに、国民健康保険を行うものとする。

 「二 国、都道府県及び市町村の責務に関する事項」。

 1 国は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに、保健、医療及び福祉に関する施策その他の関連施策を積極的に推進する。

 2 都道府県は、安定的な財政運営、市町村における国民健康保険事業の効率的な実施の確保等都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たす。

 3 市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施する。

 「三 被保険者に関する事項」。

 都道府県の区域内に住所を有する者は、都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険、ここではつづめて「都道府県等が行う国民健康保険」という言葉にしております。後でまた出てきます。その被保険者とする。

 「四 国民健康保険事業の運営に関する協議会に関する事項」。国保のいわゆる運営協議会ですけれども、先ほど中村課長から話がありましたが、都道府県にも運営協議会を置くという規定でございます。

 3ページに移りまして「五 費用の負担に関する事項」。

 1の(一)(二)は、基本的には今と同じ負担割合の説明が書いてあります。

 (二)の「ともに」の後「被保険者の健康の保持増進、医療の効率的な提供の推進その他医療に要する費用の適正化等に係る都道府県及び当該都道府県内の市町村の取組を支援するため、政令で定めるところにより、都道府県に対し、予算の範囲内で交付金を交付する」。これが先ほど出ていました保険者努力支援制度に関しての規定となります。

 「2 都道府県の負担等」。

 ここは都道府県に国保の特別会計を置くことを書いてございます。

 「3 国民健康保険保険給付費等交付金及び国民健康保険事業費納付金に関する事項」。

 (一)は、都道府県が給付費に必要な費用を全額市町村に払います。交付金として交付します。県が費用を交付しますということを書いてございます。

 (二)は長く書いてありますが、ここはいわば国保の財政の出のチェックの部分を書いてございます。市町村の支出について県がチェックをするという規定であります。

 (三)は、いわゆるこれまで分賦金という形で表現しておりましたが、都道府県は市町村から国民健康保険事業費納付金を徴収すると書いてございます。

 5ページ、「4 財政安定化基金」について書いてあります。

 「六 都道府県国民健康保険運営方針等に関する事項」ということで、1 都道府県は、都道府県等が行う国民健康保険の安定的な財政運営並びに市町村の国民健康保険事業の運営の広域化及び効率化の推進を図るため、都道府県等が行う国民健康保険の運営に関する方針を定める。

 2 都道府県は、市町村ごとの標準保険料率等を算定する。

 「七 国民健康保険団体連合会に関する事項」。県も国保連に加入することができると書いてございます。

 6ページ「八 国保組合に対する補助に関する事項」ということで、これは資料2−2の10ページをあわせてごらんになっていただけるとありがたいのですけれども、国民健康保険組合の財政力を勘案して100分の13から10032までの範囲内において政令で定めると書いてございます。それから、これに加えて行うことができる国庫補助の額の上限を引き上げる。これは三角形のところの調整補助金の補助率を15から15.4に引き上げるということの趣旨でございます。

 「第三 健康保険法の一部改正」。これは資料2−2の8ページをごらんになっていただくとありがたいのですけれども、1は標準報酬月額について、三等級区分を追加し、上限額を139万円とするものとする。

 2は、標準賞与額の上限額を引き上げるということでございます。

 7ページ「二 保険給付に関する事項」。

 1は、患者申出療養に関する事項ということで、患者申出に関する定めを書いております。

 2は、いわゆる紹介状のない大病院の受診時の定額負担に関して、その根拠となるような規定を置いているということでありまして、その対象となる特定機能病院等についての義務を定めております。特定機能病院その他の病院であって厚生労働省令で定めるものは、患者の病状その他の事情に応じた適切な他の保険医療機関を当該患者に紹介することその他の保険医療機関相互間の機能の分担及び業務の連携のための措置として、厚生労働省令で定める措置を講ずるものとすること。

 3、入院時食事療養費に関する事項。これは資料2−2の6ページに書いてある内容を想定して、その根拠となるような規定を書いております。金額自体は政令になるわけですけれども、法律の中では「介護保険における食事の提供に関する費用を勘案して」という文言を加えております。

 8ページ、4の傷病手当金と5の出産手当金は、計算する場合の標準報酬月額の金額を直近の継続した12カ月を使う。不正受給対策の趣旨でございます。

 「三 保健事業に関する事項」。

 保険者は、被保険者及びその被扶養者の自助努力に努めなければならないということで、いわゆる健康ポイントなどの保健事業を行うように努めなければならないという趣旨でございます。

 「四 国庫補助に関する事項」。

 ここは協会けんぽに関する国庫補助の規定を書いてございます。資料2−2の9ページにその具体的な内容が書いてございます。この内容を8ページの1、9ページの2、3にわたって書いてございます。4は国庫補助の見直し規定ですけれども、政府は、協会けんぽの保険料率を引き上げる必要があると見込まれる場合において、協会の国庫補助に係る規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずると書いてございます。

 「五 保険料に関する事項」でございますが、これは保険料率の上限、現在12%ですけれども、それを13%に引き上げるという内容です。

 「六 社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会への事務の委託に関する事項」ということで10ページに移ります。保険者は、保険給付のうち厚生労働省令で定める給付の支給に関する事務、これは出産・育児一時金の正常分娩についての支給支払いに関する事務を想定しています。これが1つです。「並びに」以降でずっと長く書いてありますが、これは情報の収集、整理とか情報の利用、提供ということで、マイナンバーの施行を想定した、それに対応する事務を想定しています。この2つの事務につきまして、保険者は払い基金または国保連に委託することができるという規定を書いてございます。

 「第四 船員保険法の一部改正」。これは健康保険法と同様の改正内容でございます。

 「第五 高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正」。

 一は適正化計画ですけれども、適正化計画は2つございます。全国、国がつくるものと都道府県がつくるもの。1は国がつくるほうの適正化計画です。6年を1期とするものとすること。

11ページは全国医療費適正化計画において、長いのですけれども、1つは病床の機能及び各都道府県の病床の機能の分化及び連携の推進の成果というものがあります。もう一つは、国民の健康の保持の推進及び医療の効率的な提供の推進により達成が見込まれる医療費適正化の効果。この2つを踏まえて計画期間における医療に要する費用の見込み、これを以下「国の医療に要する費用の目標」とここでは定義づけしておりますが、に関する事項を定める。

 3としまして、医療に要する費用が費用の目標を著しく上回ると認める場合は、その要因を分析するとともに、要因の解消に向けて、関係者と協力して必要な対策を講ずるとしています。

 二が、都道府県医療費適正化計画でありますが、今の国のと似たような構造になっております。都道府県のそれぞれの病床の機能の分化及び連携の推進の成果という部分と、もう一つは、住民の健康の保持の推進及び医療の効率的な提供の推進により達成が見込まれる医療費適正化の効果。この2つのことを踏まえて、計画期間における当該県における医療に要する費用の見込み、これも以下「都道府県の医療に要する費用の目標」という定義づけをしておりますが、に関する事項を定めるとしております。

12ページには、その医療に要する費用が都道府県、それぞれの県における医療に要する費用が、費用の目標を著しく上回ると認める場合には、その要因を分析するとともに、当該都道府県における医療提供体制の確保に向けて、関係者と協力して必要な対策を講ずるよう努めるものとするとしております。

 三は資料2−2の5ページの図を文言にしていまして、被保険者への支援とございますが、その左下の1の制度、拠出金負担の軽減を制度化するというところでございますが、そのことをここには書いてあります。

 四は、後期高齢者支援金に関してでありますが、1、平成29年4月1日から被用者保険等の保険者の標準報酬総額に応じたものとする。被用者保険においては全面総報酬割化するというのがここの規定であります。

 2は、これも以前この部会で議論いたしましたが、前期高齢者に係る後期高齢者支援金に対して、前期高齢者加入率を加味しますという規定であります。

 3は29年までの取り扱いでございます。27年度、28年度の取り扱いに関して、総報酬割を27年度は2分の1部分、28年度は3分の2部分を対象にするということを書いてございます。

 五、保健事業に関する事項としまして、新たに後期高齢者医療広域連合でも保健事業を行うように努めるということを定めます。その際には介護保険と連携するということも書いています。

 「第六 社会保険診療報酬支払基金法の一部改正」。これは先ほどありました保険者の事務委託の規定、その受け手側から同様の趣旨のことを書いた規定でございます。

 「第七 健康保険法等の一部を改正する法律の一部改正」ということで、これは若干これまで余りお話していなかった内容であるのですが、資料2−2の13ページをおめくりになっていただきますと、「2.予防・健康づくりのインセンティブの強化」というものがございます。ここの右側の保険者のところですけれども、黒いポツの2つ目、保険者の種類、規模等の違いに配慮して、対象保険者を選定する仕組みとするとともに、国保、協会けんぽ、後期高齢者医療について別のインセンティブ制度を設けるということで、予防・健康措置の取り組みに関して、協会けんぽに関しましても新たに別にインセンティブの制度を設ける。具体的には47の支部間で競っていただいて、その結果を踏まえて後期高齢者支援金の額を支部間から増額したり減額したりして、本部で集めるといった仕組みを導入することを前提にしまして、そうしますと支部ごとの支援金の額が変わり、支部ごとの保険料率にも影響を及ぼします。

 一方、今、協会けんぽの各都道府県ごとの支部の保険料率は、それぞれの医療費をベースにしたものにだんだんと差をつける方向で進んでおりますが、その部分に今の後期高齢者医療のインセンティブによる影響がどう出てくるのか。各県の保険料の水準がそれによって影響を受けますので、今、実施しています都道府県単位の保険料徴収、保険料の調整の期限がもっと早く済むのか、もっと長くかかってしまうのかといったあたりが若干見通せないところがありますで、現在、法律で定めているこの期限を政令に落とすための規定を設けるという趣旨であります。

 具体的には、平成36年3月31日までの間に政令で定める日までという規定を置くとしています。

 「第八 施行期日等」はそれぞれのところに書いてございました。

 「二 検討規定」。

 1は全般に関する検討規定です。政府は、この法律の公布後において、持続可能な医療保険制度を構築する観点から、医療に要する費用の適正化、医療保険の保険給付の範囲及び加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担の在り方等について更に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。

 2は国保に関する検討規定でありまして、これは先ほど国保課長が説明したとおりでございます。

 「三 経過措置等」ということで、経過措置が必要なものについては、経過措置を定めるということを書いています。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ただいまの法律案概要の大半が当部会で議論された内容でございますけれども、余りしなかったものもあるということで、少し細かく御説明いただきましたが、御意見、御質問等あればいただきたいと思います。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今、総務課長から説明いただきました法律案の概要につきまして、お手元に配付をさせていただいておりますけれども、被用者保険関係5団体で意見書をまとめさせていただきましたので、若干時間を頂戴して説明申し上げたいと思います。

 5団体は健保連、協会けんぽ、連合、日本商工会議所、経団連の委員の連名にさせていただいております。

 最初の6行ほどの部分の2行目でございますが、ここに至るまでの議論過程を振り返ると、被用者保険関係5団体の意見が尊重されていないばかりか、改革骨子案に関する医療保険部会の議論も十分に深まったとは言いがたいという認識でございまして、これで意見をまとめたものでございます。

 意見は3点でございますけれども、1つ目は国保財政対策、全面総報酬割関連でございます。

 被用者保険における後期高齢者支援金の全面総報酬割導入の使途については、本来、被用者保険の負担軽減に活用すべきであるが、改革案は、7割相当部分を国保の財政対策に優先投入するとしている。これは国保に対する国の財政責任を被用者保険の負担増に転嫁するものである。我々が当初から明確に反対してきたとおり、被用者保険にさらなる負担を求める財源捻出策は容認できない。

 国保財政に対しては、定率の公費負担のほか、被用者保険が負担する前期高齢者納付金等も充当されている。今後、医療費の共同負担による基盤強化策に加え、改革案による保険者支援制度の拡充や都道府県単位化等による財政安定化を図りつつ、指摘されている法定外繰り入れや保険料収納など、国保固有の問題の改善を優先すべきである。

 なお、全面総報酬割導入による財政影響については、中長期的な見通しを明らかにするとともに、実施後も、拠出率の上昇による負担の変動等について継続的な評価が行われることが必要である。

 2でありますが、医療費適正化等。

 医療保険制度の持続可能性を確保するには、実効ある医療費適正化対策が不可欠である。そのために、改革案による医療費適正化計画の取り組みを強化するほか、診療報酬の仕組みの再構築、医療機関の機能分化・連携の推進、ジェネリック医薬品の使用促進、療養の範囲の見直し等により積極的に取り組み、これらを通じ、医療保険制度全体の保険料負担の上昇抑制を図るべきである。

 最後に、さらなる改革の実現。

 我々は、医療保険制度改革において、高齢者のみならず、現役世代の納得性を確保することが重要であり、現役世代に過度に依存する制度を構造的に見直すべきであると主張してまいりました。後期高齢者医療費と前期高齢者医療費への公費投入・拡充のほか、現役世代の拠出金負担の上限設定等、負担増に歯止めをかける仕組みの導入を求めたが、改革案は、こうした要求を満たすものとは言えない。今回の改革案にとどまることなく、高齢者医療制度の負担構造の改革を初めとして、医療保険制度全体のさらなる改革に取り組むべく、議論を継続させ、積極的に進められることを強く要望いたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 5団体の御意見を今おっしゃっていただきました。

 それでは、小林委員、お願いいたします。

○小林委員

 国保の見直しについての意見は、ただいま白川委員から御説明のあったとおりであります。

 国保については、今後、財政の安定化を図りつつ、法定外繰り入れなどの国保固有の問題を改善していただくとともに、資料1−1に戻りますが、3ページ4ポツ、資料1−2で言いますとやはり同じように5ページの「4.今後、更に検討を進めるべき事項」の3つ目の○にありますとおり、医療費の伸びの要因や適正化に向けた取組の状況等を検証しつつ、更なる取組を一層推進し、保険者機能をより一層発揮していただくようお願いしたいと思います。

 医療保険制度改革、法改正について、これは資料2になりますが、今回の法律案のうち、私ども協会けんぽの国庫補助に限って申し上げますと、国庫補助率16.4%が期限の定めがなく維持され、当初求めていた被用者保険間の格差の解消には至っていないものの、当面、協会財政を安定的に運営できる見込みとなったことは前進であり、評価しております。

 一方で、法定準備金を超える部分に関する財政特例措置が設けられたことや、健康保険法本則で定める国庫補助率の下限が13%とされたことは残念であると思います。

 それから、私どもが要望しておりました、傷病手当金・出産手当金の支給要件の見直しをしていただいたことにつきましては、感謝しております。

 なお、今回の制度改正の議論では、現金給付につきましては年金、労災等の他の社会保障制度との併給調整についても要望いたしましたが、以前、白川委員から御要望があった任意継続被保険者制度の見直しと併せて、ぜひとも検討が進められるようお願いいたします。

 今回の医療保険制度改革後に、当協会の財政状況が悪化した場合には、早期に財政措置の検討が行われることを要望いたします。また、現役世代に過度に依存する高齢者医療制度の負担構造の改革をはじめとした医療保険制度全体のさらなる改革に取り組むべく、議論が継続されることをお願いし、私からの意見とさせていただきます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。御意見として承りました。

 和田参考人、お願いいたします。

○和田参考人

 ありがとうございます。

 前回のこの部会の中で医療保険制度改革骨子案、医療費適正化計画の関係でございますけれども、骨子案の中で医療費適正化計画の見直しに関しまして、都道府県が地域医療構想と整合的な医療費の水準を目標として設定すると記載されたことに関しまして、都道府県が医療費を管理できる要素が非常に限られている中で、推計値に過ぎない医療費の見通しを目標と見直すことについては反対である旨、私どもの知事から表明したところでございますが、この点に関しまして今回、示された改正法案、資料2−1の要綱でございますけれども、この中には略称として目標という文言が使用されておりますが、明確に国の定めにより算定した医療に要する費用の見込みと明記されたことについては、一定の理解を示していただいたのかなと考えておりまして、今後はまず国の責任におきまして、医療に要する費用の見込みの算定方式、それから、要因分析に係る検証の方法を具体的に示していただいて、都道府県と十分協議していただくようお願い申し上げます。

 また、この医療に要するに費用の見込みの達成に向けては、国はもとよりさまざまな関係者がそれぞれの役割と責任におきまして取り組みを推進する。あわせて適切な連携を図ることが重要かと考えておりますので、この際は都道府県に過大な責任を負わせることなく、まず国において責任を持って実効性のある体制づくりに取り組んでいただくよう、お願い申し上げます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。堀憲郎委員、どうぞ。

○堀憲郎委員

 全体的な印象でございますが、今回のこの審議については日程が幾つか予定されていて、それが中止になったまま今日を迎えておりますし、1月9日の骨子案では幾つかのところが調整中という記載で、具体的な案が示されずに本日を迎えているところを振り返りますと、十分に審議が尽くせたかどうか若干懸念を持っておりまして、今後ともこういった重要な審議会、スケジュール的に非常に難しいところがあったのは承知をしておりますが、審議が形骸化しないような配意をぜひお願いしたいと思います。

 1点だけ意見を申し上げたいのは、資料2−2の10ページの国保組合への国庫補助の見直しというところでありまして、右側に細かな字で、今後は所得水準が10万変わるごとに補助率を2%ずつ変えていくという形であります。これまでも歯科においては経営状況が厳しくて、経営形態も小規模であることから、なかなか必要な設備投資や人員確保にも困難を来していることは、この部会以外でもいろいろなところで申し上げておりますし、この国庫補助につきましては、そもそも所得水準だけで判断する以外に多くの配慮をいただく要素があることも部会では申し上げてきたつもりではおりますが、結果としてこのような所得水準だけで補助を削減していくような対応がとられたのは、大変遺憾に思っております。

 この所得水準につきましても、これまでこの根拠となる所得調査については、所得水準が補助率に直結するという認識がなかったわけで、その正確性や公平性が本当に担保されているかどうかということについても疑義を持っております。これからはこういったことがもし補助率に直結するのであれば、今5年に1回という調査間隔についても5年では少し広過ぎるだろう。そういった頻度についても御検討も求めたいと思いますし、所得調査自体が全国で公平に、正確に行われているかといったことも論点の1つになると思いますので、その辺についても引き続きしっかりとした確認をお願いしたいと申し上げたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、松原委員、お願いします。

○松原委員

 今の御発言に関連して、少し補足させていただきます。

 見直し案を見まして、段階的に何年かかけて全体的に修正していくことに関して大変ありがたく思っております。一挙に解散しなければならないのではないかという話があったところを少しずつ対応できるということでございますが、ただ、最終的に13%というのが問題です。いろいろ意見を聞いていますと、なぜ13%なのだと。協会けんぽさんは16.4%ではないのか。13%まで下げる必要はないのではないかというのが大変私たちの意見の中で多ございました。せめて協会けんぽさん並みにしていただきたい。要望でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、森委員、お願いいたします。

○森委員

 私も国保組合の見直しについてのことですけれども、今の松原委員と同じように段階的にしていただいたことは非常にありがたいと思っております。ただ、今回、国庫補助の見直しがあって、薬剤師国保も非常に規模が小さくて、新規に加入する人もほとんどいないような状況になっております。そういう中で今回の影響はきちんと見ていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 先ほど白川委員から5団体の意見ということで述べたとおり、法律案の内容というのは非常に問題が多いのではないかと考えておりますし、また、議論が尽くされたとは言えないと思っております。

 その上でですけれども、14ページの検討事項について数点、意見を述べさせていただきます。

 これまでも繰り返し述べてきましたが、被用者保険では高齢者医療への拠出金が保険料収入の約5割を占めるなど、保険者の財政の硬直化が進んでいる状況を改めるような方策を、この検討規定の中に盛り込むべきではないかと思っております。現在のように、こういった他律的な支出が約5割を占める状況を放置していては、保険者機能をいかに発揮し、被保険者の納得性をどう確保するのかという課題をいつまでも抱え込んでしまうのではないか。そのことにつながるのではないかと思っております。

 そして2点目ですけれども、根本的な解決のためには、高齢者医療制度の抜本改革が不可欠である。その検討について、検討規定を何度か読み返してみたのですが、ここからは読み取れないなと思いますので、改めてその検討をきちんと押さえる必要があるのかなと思います。

 また、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の前倒し、また、さらなる適用拡大についても短時間労働者が多く加入している保険者への負担軽減策も含めて、この検討規定に加えるべきではないかと考えます。

 4点目でございますけれども、検討事項の14ページの二の1のところになるのですが、そこの文言のところで、給付範囲の検討と書かれていますけれども、保険の給付範囲の縮小にも読みとれてしまうので、ここは削除すべきと思います。

 最後に、この検討事項の2のところですが、15ページのところになっておりますが、今回、国保における都道府県と市町村の役割分担のあり方という、この改革については保険者機能の発揮や住民の利便性の観点から妥当だと思いますが、この中に再度役割分担を見直すことを前提とするということも書かれておりますので、この表現は混乱を招きかねないのかなと思っておりますので、この検討規定に、再度役割分担を見直すことを前提にするような文言については、少し疑問が残るところでございます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 検討規定の内容について御意見、御要望が今、述べられたということでございます。御意見として承りました。

 それでは、お待たせしました。横尾委員、お願いします。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 本日の会議もあるということで、資料2−2の13ページの予防・健康づくりの促進のところにあるデータ活用のことでございます。本日の会議もあります関係で、市で行っているNDBを活用したいろいろな調査分析結果と今後の対策に関する計画づくりもしていますが、その確認もしましたし、後期高齢者医療の広域連合、佐賀県のほうでもデータを国保からいただいていろいろな分析をしていますので、それも実際に見てきました。

 実際に見てみますと、いわば人間ドックで自分の健康状態の数値がばっと出てきて、黄色、赤等でワーニング(注意喚起)がある。そういったことは実際に可能になるなということを改めて強く思いましたので、データに基づくこういった対策を高めていくことは極めて重要と思っています。

 そこで提案と意見です。1つはここに既に書いてある趣旨に沿っていると思いますが、現場の保健師等の意見を聞きますと、市町村がケアできるのは今のところ国保に限られていますので、一部に後期高齢者も入ってきますが、今後はここにある文言のようにナショナルデータベース、オールナショナルでやっていけるように国保や被用者保険、そして後期高齢者医療、さらには共済組合など、全ての国民、住民の健康に関するデータを一元、統合化して、それを健康戦略に活用できるようにぜひ計画的に構築していただきたいと思っています。

 首長は選挙で健康のことを必ず言う場面もありますし、議会でも質疑があります。しかし、責任を持って全ての詳細データを答えられる立場には、まだデータ上はなっていません。ぜひこの構築をお願いしたいと思います。

 その上で意見でございます。これらのことを充実して分析結果をわかりやすく公表していくことは、極めて意味のあることで重要と思っています。後期高齢者医療で申し上げるならばKDBを使うわけでございますが、データに基づく分析はほかのところにも記述がありますように、いわゆるターゲットを絞った効果のある保健事業のメニューになっていくと思います。そして具体的な案を策定することにおいても極めて有効であると感じています。その具体案の策定に関しましては、都道府県がより深く関与していただくこともあるのではないかと想定しているところでございます。都道府県等が積極的に計画を策定され、また、市町村を指導する立場となられて、全体で言います医療費の適正化もより進むのではないかと期待するところでございます。

 広域連合が保健事業実施をしておりますが、これらについても円滑にこれらができるように、市町村の協力が得やすい体制についても配慮をぜひ今後もいただければと感じるところでもあります。

 ただ、一方では少し慎重に準備をしなければいけない点もあるのかなと感じますのは、インセンティブ強化のことでございます。厚労省も既に把握されていることだと思いますが、予防健康づくりの際のインセンティブ強化を進めるわけですけれども、方向性は確かに評価できるのですが、支援のあり方等についてはよく考えないと、かえって加入者の方が診察を控えてしまうことになるかもしれないと思うわけです。医療機関、団体等からもこのような意見をかねて聞いたことがございますので、それらの点も考慮しながら慎重な検討と対応、また、十分な対策をお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 健康づくり、予防のために従来から御発言いただいておりますような医療関連のデータの利活用をさらに推進するべきだというお話と、また、インセンティブのあり方についても十分検討する必要があるのではないかというお話だと思います。

 それでは、柴田委員、お願いします。

○柴田委員

 ありがとうございます。

 先ほど支払い基金または国保連合会への事務の委託に関する事項ということで、資料2−1の9ページでこういうことを考えているんだという説明がございました。具体的に何をやるのかというのは、これから恐らく検討されることだと思います。

 一方で、去年12月に医療分野での番号の活用に関する検討会で中間報告が出されている。その中には医療保険のオンラインでの資格確認とか、あるいは保険者間の健診データの連携、今、横尾委員がおっしゃったようなお話も含むと思いますけれども、こういうものが入っている。これからはこれをどう実現するのかしないのかというのもあると思いますが、恐らく連合会の人たち、保険者の人たちは、これはどういうふうに持っていくのだろうか。あるいは自分たちはこれから何をしていったらいいのかというのを非常に関心を持っているわけです。ところが、まだ具体的な案ができていないということです。これからできるのかどうかもわかりませんけれども、もしやるのであれば、全国統一のシステムで全国の市町村、たくさんの関係者がかかわるようなことをやっていくのであれば、できるだけ少しでも早くそういう状況を説明し、理解してもらって、そして納得した上で行動してもらうというふうにしないと、せっかくつくったシステムがうまくいかないということだと思います。

 そんなことですから、きょう御説明がなかったということはまだ検討中だということを理解しておりますけれども、どうか仮にそういうことであれば、ぜひ早く関係者に話が伝わるようにしていただきたいということで、これもお願いでありますけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 実は国保もこれから新国保制度ができる。そうするとシステムもいろいろと直していかなければいけないことになります。そうすると、先ほど申し上げたこととの関連でどうするのかとか、いろいろ頭の痛い問題もあります。そういうこともありますので、ぜひ早く100%かたまらなくても、こんな形でやっていきたいんだという話をしていただくことが大事なのではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 データの利活用システムの問題についてお話が出ていますけれども、もし何か事務局でコメントはございますか。個別具体的な話はまだ今後の議論になると思いますが、もし何かあれば承りたいと思います。

 それでは、医療介護連携政策課長、お願いいたします。

○渡辺課長

 まず横尾委員から御指摘のありましたNDBそのものもいろいろとまだ改善しなければいけないことも多いですけれども、私どももデータの利活用は非常に重要だと思いますので、そのバージョンアップも含めまして進めていきたいと思っておりますし、また、それを保険者あるいは広域連合の皆様が使っていく、そういうユーザーの立場に十分資するような形で進めていきたいと思っております。

 それから、柴田委員から御指摘のありましたいわゆるシステム関係、これは番号制度の導入もありますし、今回の制度改革に伴うもの、さまざまあると思います。番号制度そのものは政府全体の動きもございますので、そういったものとの連携も考えなければいけないというところもございますけれども、今、御指摘がありましたようにできるだけ早目早目に情報提供できるように、また、実務レベルでもそういった場もつくっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、お待たせしました。村岡参考人、どうぞ。

○村岡参考人

 ありがとうございます。

 法律案のポイントの中の14ページと15ページにかけての国保の検討規定のことなのですが、2月12日に開催されました国保の基盤強化協議会におきましても、本市の岡崎市長からこういった見直し規定を盛り込んでいただきたいという御要望をしておりましたので、法律案の中にこういった規定を設けていただきまして、ありがとうございます。

 私どもとしては、高橋委員から先ほどこの役割分担の役割については不要ではないかという御意見もありましたけれども、今回の国保制度改革がこれで十分かというと、まだまだ見直しをすべき事項はあるのではないかと考えておりますので、今後保険者機能の強化であったり、被保険者の利便性の向上、そういった視点からもさらなる見直しが必要ではないかと考えておりますので、この規定は必要と考えております。

 2月12日の基盤強化協議会の中でも、塩崎厚生労働大臣からは、国保の安定的運用が持続するよう絶えず見直しをしていくことは当然。あわせて施行後5年程度を目途に都道府県と市町村の役割分担を含め、制度全般にわたり検討を行う必要があるという御発言もいただいておりますので、30年の施行後、こういった検討規定も含めてこれからさらに国保制度が充実したよりよい制度になるよう、国においても引き続き見直しをお願いしたいということで要望しておきます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 菊池委員、お待たせしました。

○菊池委員

 今回の医療保険制度改革が何を目指して、どのように変わっていくのかなど、国の大きな方向性を国民に知って理解していただくための広報活動が必要だと考えます。多くの国民にとって医療制度の課題や最近の制度の変化、今後の方向性についてわかりやすい情報が余りなく、知らないためにどのような受療行動をとるのがよいのかが見えにくい状況があると思います。昨年開始されました病床機能報告制度や地域医療構想策定ガイドライン案の検討において、医療を受ける当事者である住民が医療提供体制を理解し、適切な受療行動をとるため、地域住民の理解が不可欠として住民への情報提供のあり方が議論されております。

 今回の国民健康保険法等の一部を改正する法律案では、紹介状なしで大病院を受診する場合の定額負担の導入や、患者申出療養の創設、入院時の食事代の見直しなど、患者さんに直接影響することが予定されております。なぜこういう改正が行われるのか、その背景について広く周知、理解を促すことが必要と思います。国民の理解を得て初めて受療行動の変化など、さまざまな改革の効果があらわれるのではないかと考えます。

 国民が望む情報とはどういうものであるかを踏まえ、改正された医療保険制度の内容についてわかりやすい広報をお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。重要な御指摘だと思います。事務局よろしくお願いいたします。

 それでは、松原委員、どうぞ。

○松原委員

 法案のポイントの(2)でございます。長い文章を短く説明すると先ほど御説明いただいたところでありますが、都道府県が今度、保険に対しての責任を財政的に負うということでありますが、そこで審査については都道府県が何かあるときには市町村に対して責任をとらせるという形の法令文になっていると思います。これを見ますと、市町村がきちんとやっていたものをまた再び都道府県からクレームが出るという形になっております。もともと審査というのは医療機関と保険者さんとの間でいろいろなルールを決めて、それが適切に運用されているかということを見るものです。ただ、そこのところで例えば薬効に基づいて患者さんにとって一番いいものを選んでいるのに、病名がないからこれを使用してはならないということを防ぐために、理論上、医学的な十分な知識のある審査委員会の委員がこれを判断するというものであります。これがあるからこそ、医療機関は安心して対応するし、また、いろいろなルールをつくるときでも、そういったことを尊重していただけるということを前提としていますので、審査が終わったものに対して杓子定規に規則だけで物事を当てはめますと、最終的には国民に十分な医療を供給できなくなります。そこのところを十分御判断いただいて、二度手間になるようなことはなるべく控えていただき、大きな法令違反になるときだけを対象にしていただきたいと思います。

 もう一点は、今回、患者さん申出療養として7ページに法令の考え方が示されております。これまで随分議論いたしまして、患者さんが申し出ていただいて、国民にとって必要な医療であるということであれば、最終的にはこれを保険に入れて使おうということで合意を得たところであります。そのときの説明並びに国会での答弁に基づきますと、安全性、有効性が確立されて、その医療自体が適切なものであると評価されたときには、保険に導入するということが明言されています。ぜひ法律案の中にも評価してそれを導入するということまで、きちんと法令の中で対応していただきたく思っているところであります。

 国民にとってもし良い医療であれば、全ての人たちが使えるようにするというのが国民の幸せにとって大事なことでございますので、十分に対応した法律文にしていただきたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 これは御意見ということでよろしいですね。

 ほかにございますか。それでは、藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 医療費の適正化について、ぜひ口腔ケアを含めましたセルフメディケーションの推進を御検討いただきたいと思っております。これは、いかにすばらしい制度をつくっても、生活者の意識改革ができなければ、医療費の適正化というのは難しいのではないかという考えに基づいております。

 長期的には、例えば商工会議所で進めております健康経営の推進による発症の予防、重症化の抑制が、短期的にはOTC医薬品の活用による医療資源の有効活用などが考えられます。具体例として、例えば「薬をもらう」という言い方に象徴されておりますが、薬は貰っているのではなく買っているという意識を持って頂くこと、あるいは、重複受診などによって医薬品を過剰に服用することはかえって体に悪いということを理解していただくことへの啓発活動が必要だと思っております。特に高齢者の場合、基礎疾患以外の軽度な疾患には、かかりつけ医や薬剤師さんの指導により、OTC医薬品を活用すれば保険制度への財政的な負担も軽減でき、患者本人も多剤服薬による苦痛からも解放されるということもございます。ぜひ今後検討いただければと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 森委員、お願いいたします。

○森委員

 ありがとうございます。

 資料2−1の7ページのところの保険給付に関する事項ということで、患者申出療養に関する事項、それから、紹介状なしで大病院を受診する場合の定額負担の導入が来年4月1日から施行ということなのですけれども、1つは、患者申出療養に関して、これを審議するための会議が設けられることになっています。安全性が確保されることが前提ですので、1年間しっかりと準備をしていただきたいと思っております。

 もう一つは、紹介状なしでの大病院の受診に関してこれは先ほどありましたけれども、1年間で十分に国民にこのことを周知していただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 国民への周知というのは先ほど菊池委員からも同様の御発言がございましたので、事務局としてはよろしくお願いしたいと思います。

 ほかにございますでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、いろいろな御意見をいただきましたが、ほかに御意見もないようでございますので、本議題はこれまでにさせていただきたいと思います。

 続きまして、事務局から医療保険制度に関連する最近の動きとして、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大に関する議論を説明していただきたいと思いますので、事務局よろしくお願いいたします。

○鳥居課長

 保険課長でございます。資料3をごらんください。私から社会保障審議会年金部会における議論の状況を報告させていただきたいと思います。

 年金制度の改革につきまして、年金部会では国民会議の議論ですとか、平成26年の財政検証結果を踏まえて議論がなされておりまして、去る1月21日に議論の整理が取りまとめられております。その中で医療保険と密接に関連する事項といたしまして、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大についての議論の整理がなされております。

 その前に、2ページ目をまずごらんいただきたいと考えております。よろしくお願いします。平成2810月から税・社会保障一体改革の中で短時間労働者に適用拡大することが法律で決まっておりまして、その中身を簡単に御紹介しますと、現行は週の所定労働時間が30時間以上の方なわけですけれども、2810月からそこに掲げております週20時間以上、月額賃金8.8万以上、従業員500人以上等の条件で適用が拡大されます。これは施行後3年以内に検討を加え、その結果に基づき、さらに必要な措置を講じることになってございます。それを週の所定労働時間と従業員数で示したものがイメージ図になってございます。

 1ページにお戻りください。この課題につきましては、適用課題に関する大きな方向性ということでは、日本の年金の現状や働き方の多様性を踏まえたときに、さらに労働参画の促進に向けた社会全体の取り組み進めていく上では、さらに適用拡大を進めていく必要があることについては異論はなかったということでございます。一方で、3番目の○でございますけれども、短時間労働者の比率の高い業種や中小企業の負担も考慮すべきでありますとか、あるいは医療保険についても財政に対する影響について考慮すべきであるといった意見がありましたということでございます。

 下半分でございますけれども、2810月の施行後の本格的な適用拡大の検討に先だって、最初の○でございますが、労働力人口の減少が供給側の要因として経済に影響する要因になってきたことや、企業の雇用過剰感が不足超過に転じたことが指摘される今日、今が適用拡大をさらに進める好機であり、適用拡大の施行の前倒しを検討できないかという意見があったということでございます。

 この点に関しまして次の○でございますけれども、2810月の適用拡大の対象から外れる方、特に企業規模要件を満たさない事業所について労使合意を前提として、加入できる条件の整ったところから任意で適用拡大できるようにすることが考えられるという意見があったということでございます。

 年金部会における議論の整理としては、このようなことでございますけれども、現在、年金局におきましてはこれを受けまして制度改正を検討しておりまして、どういう内容で制度改正案にしていくかについては、各方面と調整を進めているところと聞いております。この調整が整いまして、仮に法律案として成案を得るという場合には、医療保険についても基本的には同様の対応が必要と考えておりますが、現在は法律案としては検討中という位置づけでございます。これにつきましては今後とも御報告しながら、必要な御意見をいただきたいと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 短時間労働者に対する被用者保険の適用に関しましては、主として年金部会で議論をされているわけですけれども、一時期は医療保険も含めた特別部会を設置して基本方針をつくるということもやりましたが、その後は年金部会で議論がされているということでありますので、本日はこういう話がありましたので、例えば被用者保険の皆さんがどうお考えになるかということも含めて、御意見を賜れればと思います。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 年金部会での議論の概要を今、拝読させていただきましたけれども、そんなに違和感はないなという感じがしております。ただ、医療保険の場合でやはり年金とは違う部分もございますので、なるべく早めにこの医療保険部会でも議論を始めるべきと考えております。

 その中で意見を2つ申し上げたいと思いますけれども、1つは適用拡大の規模感でございますが、たしか法案を策定、審議中の厚生労働省の資料によれば、25万人の方が新たに被用者保険に加入するという計算になっていたかと思いますけれども、その後、数年たっておりますので、基礎になる人員がどれぐらいの規模になるのか、あるいは業態別にどうなるのかといった基礎的な数値をぜひ早目に準備をいただけないかというのが1点目の要望でございます。

 2つ目は、医療保険は独特の問題といいますか、以前から申し上げておりますとおり、短時間労働者の方々の例えば傷病手当金の給付期間等は今まで18カ月となっておりますけれども、それでいいのか。あるいは前から申し上げております任継制度です。例えば1年間働いて2年間継続制度の適用を受けるという矛盾もございますし、それをどうするかといった問題。もう一つは、資格喪失後の取り扱い。私どもはこの3つが短時間労働者の適用拡大に関しては議論する必要があると考えておりますので、冒頭申し上げたとおり、早めに資料を準備して議論を開始していただければと要望いたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。そのとおりだと思いますので、できるだけもしこの議論になる場合には早目に資料等を出していただいて、議論したいと思いますので、事務局よろしくお願いしたいと思います。

 ほかにございますか。よろしゅうございますか。

 事務局から何かコメントございますか。特段ございませんか。では、基本的に医療保険とも絡む話でございますので、ここでの議論はしかるべき時間的余裕を持たせて議論したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、特段ないようであれば、本議題についてはこれまでにさせていただきたいと思います。

 本日いただきました御意見も踏まえまして、引き続き検討を進めていただければと思います。

 それでは、こちらで用意した案件は以上でございますので、本日はこれまでとさせていただきますけれども、皆様から何かございますか。よろしゅうございますか。

 次の開催日でございますが、これは事務局から追って連絡するようにお願いしたいと思います。

 本日はこれにて終了したいと思います。御多用の折お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。


(了)

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