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2015年1月9日 第118回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成27年1月9日(金)14:00〜17:00


○場所

ベルサール九段 ホール(3階)


○出席者

阿部、安部、井口、井上、内田、河村、小林、齋藤(訓)、齊籐(秀)、佐藤、鈴木、鷲見、武久(清水参考人)、田中、田部井、東、平川、福田(亀田参考人)、堀田、本多、村上、山際(敬称略)

○議題

1.平成27年度介護報酬改定に向けて(審議報告の取りまとめに向けて、運営基準等に関する事項について)
2.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻になりましたので、第118回「社会保障審議会介護給付費分科会」の開催をさせていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

 本日の委員の出席状況でございます。大島委員、大西委員、亀井委員から御欠席の御連絡をいただいております。

 また、武久洋三にかわりまして清水紘参考人、福田富一委員にかわりまして亀田隆夫参考人にそれぞれ御出席をいただいております。

 以上より本日は22名の委員に御出席をいただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告させていただきます。

 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。


(報道関係者退室)


○迫井老人保健課長 以降の議事進行につきましては、田中分科会長にお願いいたします。


○田中分科会長 皆さん、こんにちは。

 本日は、運営事項等に関する事項、平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)の2点について御議論をいただきます。

 事務局より資料の確認をお願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、座席表、名簿がございます。

 資料1は「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の改正の主な内容について」。

 資料2は「平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)」でございます。

 参考資料といたしまして3つございます。

 参考資料1は、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の改正に係る新旧案。

 参考資料2は、平成27年度介護報酬改定に向けての意見書。これは齊藤秀樹委員御提出でございます。

 参考資料3は、公益社団法人全国老人福祉施設協議会意見。これは村上委員御提出の資料でございます。

 資料の過不足等ございましたら、事務局のほうにお申しつけいただければ幸いでございます。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、議事次第に沿って進めてまいります。

 資料1について、事務局より説明してください。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 それでは、資料1につきまして御説明をさせていただきます。

 これは運営基準に係る議論で、116回分科会、具体的に申し上げますと昨年1126日に御審議いただいた内容でございます。その後、パブリックコメントを12月2日〜1231日までの30日間にわたって実施いたしております。

 パブコメでいただきました意見は、総数を御紹介しますと132件でございます。現在これにつきまして、いただいた御意見につきまして最終的な確認をしている状況でございます。

 かいつまんでどのような御意見が寄せられたか御紹介しますと、例えば運営推進会議と外部評価の効率化に関する御意見、短期入所生活介護の緊急医療に関する基準緩和の関係の御意見、あるいはリハビリテーション会議の実施方法に関する事項の御意見等をいただいておるようでございます。

 これらにつきましては、基本的には基準省令の原案の内容を修正すべき事項ではないと考えてございます。今後、通知等をお示しする際に参考とさせていただきたいという受けとめでございます。

 これらのパブリックコメントの結果につきましては、省令の公布とあわせまして近日中に厚生労働省のホームページに掲載させていただく予定となってございます。

 本日、このような前提のもとで資料1をお示ししておりますが、見え消しの部分が幾つかございます。

 これは先ほども申し上げましたように、1126日にお示しをしましたが、その後、分科会を1219日にもう一度開催させていただいておりまして、その時点で少し修正すべき内容がございましたけれども、それにつきましては既に御説明、御報告をさせていただいておりますので、本日、見え消しでお示しをさせていただいておりますのは、それ以降の変更点について御説明をさせていただくこととしたいと思います。

 では、その内容につきまして、順におめくりいただきながらということですが、資料1の1ページ目でございます。

 「2.訪問系サービス」の「(1)訪問介護」の(マル1)のところに3行ほど挿入がございます。これは訪問介護におけるサービス提供責任者の配置基準等の見直しに係る内容でございまして、もともとの御提案といたしましては、複数のサービス提供責任者が共同して利用者に関わる体制が構築されているような場合、あるいは利用者の情報共有などサービス提供責任者が行う業務の効率化が図られているような場合という前提で、現行の「利用者40人に対して1名以上」から「50名に対して1名以上」と緩和してはどうかという内容でございました。

 御案内のとおり、この点につきまして審議の過程で、このままの表記ですと単純に業務が増加するように見えるのではないか、あるいは緩和をする場合のサービス提供責任者の補助者がいるとか、あるいは労務管理が適切になっているかということが必ずしも明確になっていないという御指摘を受けましたので、ここに記載させていただいておりますような「常勤のサービス提供責任者が3人以上であって、サービス提供責任者の業務に主として従事する者が1人以上配置されている事業所」ということを明記することで、以上の御懸念に対して明確化することで対応させていただきたいという修正でございます。

 次に2点目、おめくりいただきまして2ページ目、これは文章の単純なミスでございまして「運営」ではなく「実施」と修正させていただきたいと思っております。

 次の3点目は4点目と同じでございますが、5ページと6ページは同じ内容になります。5ページの「(2)小規模多機能型居宅介護」及び6ページの「(3)複合型サービス」に係る登録定員等の緩和に係る部分でございます。

 もともとの御提案は、登録定員につきまして、現行の25人以下から29人以下に緩和することに伴って通所サービスに関する利用定員も拡大するという趣旨でございましたが、記載ぶりが「適当な広さが確保されている場合」という内容でございましたけれども、この点について幾つか御指摘を受けておりまして「適当な広さ」という表現でございますと、自治体によって運用が異なってしまうということでございますとか、定員を増やすということになりますと狭いところに利用者が押し込められてしまうといったことがないように基準を明確にすべきであるという御指摘を受けております。

 このようなことを踏まえまして記載ぶりをここで修正させていただこうと思っておりますが「利用者の処遇に支障がないと認められる十分な広さが確保されている場合」と明記をさせていただいた上で、通知等におきまして1人当たりおおむね3平米以上と明記をさせていただくことで対応してはどうかという修正案でございます。

 繰り返しになりますが、6ページは同じような内容でございますので、以上の何カ所かの修正で今回これを御了承いただければと考えております。

 事務局からは以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 本日は齊藤秀樹委員、村上委員より資料が提出されています。お二人から提出された資料は、事前に事務局よりお送りしてご覧いただいていると聞いております。

 本日は審議時間を十分に確保するため、大変恐縮ですが、特にお伝えなさりたいことがあれば、適宜質疑の中で触れていただくようにお願いいたします。

 ここから質疑に移ります。

 審議対象の最初、資料1は、先ほど事務局からの説明にもあったとおり、第116回の分科会においては、基準に関する事項としてパブリックコメントを実施するための案として議論いたしました。

 本日はこれまでの分科会における議論を踏まえた修正案という位置づけとなっています。この資料について御意見、御質問があればお願いいたします。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 ありがとうございます。

 資料を出させていただいておりますけれども、今おっしゃられましたように時間が限られていますので、3点申し上げたいと思います。

 1つ目は介護職員処遇改善加算についてです。

 これは5点ほどございますけれども、御提案のとおり加算として維持していただいて、より発展させていきたいと考えております。もちろん雇用あるいは労働環境について、事業所としても改善に努めていかなければならないということはしっかりやっていきたいと思っております。

 その一方で、介護職員処遇改善加算は充実するので、基本報酬を下げてもよいというような御意見を聞きますけれども、これは誤りと考えます。

 理由といたしましては、本加算は直接処遇職員のみへの加算となっておりまして、全職員の半数程度の看護師、事務員などの間接職員については対象になっていませんので、そうした方々の賃金は本体報酬から支払われるものですから、その水準が損なわれる可能性があります。

 あわせて加算分は給与本体への上乗せですから、処遇改善加算分のみを増額しても給与水準は上がらないことは明らかです。

 さらに処遇改善加算については、事業の悪化によって賃金水準を引き下げることが認められていますので、基本報酬が削減されることによって赤字施設となれば、加算そのものの効果が失われて賃金水準が低下する可能性が大いにあります。

 これが介護職員処遇改善加算についてです。

 2つ目は特別養護老人ホームに関する論点についてです。

 これは7点ほどございますけれども、まず、特別養護老人ホームの経営環境は、消費者物価の上昇、あるいは人材確保のために給与水準を引き上げることによる人件費の増額、また今回の会計では都市部を除き地域区分は引き下げられることになります。

 こうした要因によって地域包括ケアシステムの拠点とされてきた機能が脅かされる危険性があります。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございます。

 資料1というよりは、報酬そのものに対する御意見でした。

 ほかに資料1に関して何か御意見、御質問はございますか。

 平川委員、どうぞ。


○平川委員 ありがとうございます。

 この間発言させていただきましたサービス提供責任者のことに関して、より詳細に記載していていただいているということについて感謝申し上げます。

 現場において、誤った運用がされないように、今後、要件について引き続き明確にしていっていただくようにお願いしたいと思います。

 また、できれば事業者の方々に趣旨も伝わるような形で対応をお願いできればと思います。

 以上です。


○田中分科会長 資料1の内容が伝わるように、後日きちんとしてほしいとの御意見ですね。

 鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 資料1の5ページの(2)の(マル1)の小規模多機能の登録定員の増加に伴う通所サービスの利用定員の増加というところですが、これは「適当な広さ」を「十分な広さ」に変えただけではないことが今の説明でわかりました。通知できちんと1人当たり3平米以上と明記されることを確認いたしましたので、これで結構だと思います。


○田中分科会長 今後、通知等できちんとすることで、報告はこれでよろしいという御意見ですね。ありがとうございます。

 前回修正要求のあったことについては、この報告でよろしいとの御意見を頂戴しました。

 もしほかに御意見がなければ、当分科会としてただいまの資料1をもとに諮問の手続に入らなければなりません。よろしゅうございますか。


(首肯する委員あり)


○田中分科会長 では、事務局から諮問に関する資料を配付してください。

 配付された資料の内容について、事務局から説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 それでは、諮問書につきまして御説明をさせていただきます。

 これは審議を円滑にさせていただく関係でメーンテーブルのみの配付となっておりますが、諮問書1枚紙でございまして、1枚紙を今から読み上げさせていただきます。

 その1枚紙の後ろについております別紙というのがございますが、これは資料1の先ほど御説明した見え消し等の部分を修正して整理をしたもので、内容的には全く同じでございますので、傍聴の方々におかれましては、誠に恐縮ですが、現物につきましては、本日の審議終了後、受付付近で配布をさせていただくことでかえさせていただきたいと思いますので、何とぞ御理解いただきたいと思っております。

 それでは、諮問書1枚目を読み上げさせていただきます。

厚生労働省発老0109第4号

平成27年1月9日

社会保障審議会

 会 長 西村 周三 殿

 

                           厚生労働大臣

                              塩崎 恭久

 

諮問書

(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部改正について)

 

  介護保険法(平成9年法律第123号)第74条第3項、第78条の4第3項、第81条第3項、第115条の4第3項、第115条の14第3項及び第115条の24第3項の規定に基づき、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)、指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効率的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第35号)、指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第36号)及び指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)を別紙のとおり改正することについて貴会の意見を求めます。

というのが1枚紙の表紙でございます。

 その後ろに、先ほど申し上げました別紙といたしまして資料1の資料を、記述ぶりとか下線等を全部取りまして整合させたものを添付させていただいております。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 ただいまのものが諮問書です。何かこれについて御意見はございますか。

 私どもとして2回にわたって審議してきた内容を、諮問に対する当分科会としての報告案として取りまとめることにいたしますが、よろしゅうございますか。


(首肯する委員あり)


○田中分科会長 ありがとうございます。

 では、事務局には事前に資料1を反映した内容をベースとした資料の作成を指示しています。これからそれを配付いたします。

 報告案について、事務局から読み上げをお願いします。


○迫井老人保健課長 報告案の御説明をさせていただきます。

 これはお断りですが、先ほどと同様メーンテーブルのみの配付となっておりますが、今から読み上げさせていただく内容でございます。

 傍聴の方々におかれましては、現物につきましては、受付付近で終了後に入手をしていただければと思っております。御理解と御協力をお願いいたします。

 それでは、読み上げさせていただきます。

(案)

分介発  第  号

平成27年1月9日

 社会保障審議会

  会 長 西村 周三 殿

 

                    介護給付費分科会

                     分科会長 田中 滋

 

  指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)、指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効率的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第35号)、指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第36号)及び指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)の一部改正について(報告)

 

  平成27年1月9日厚生労働省発老0109第4号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり改正することを了承するとの結論を得たので報告する。

以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 分科会の意見をこのようにまとめたいと存じますが、よろしゅうございますか。


(「はい」と声あり)


○田中分科会長 では、これをもって当分科会における諮問に対する報告といたします。

 この後の段取りは、通例どおり社会保障審議会長に報告し、その後、社会保障審議会長から厚生労働大臣に答申する手順になります。

 ありがとうございました。

 次に、本日の主題、平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)について議論いただきます。

 前回の審議の際に皆様からいただいた意見を踏まえて、事務局から修正案が提出されています。

 まずはその説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 それでは、資料2に基づきまして、本日取りまとめをお願いいたします「平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)」として提出させていただいておりますけれども、御説明をさせていただきます。

 なお、これは前提の確認でございますけれども、先ほど取りまとめをいただきました運営に関する基準も含めてこの報告の中に入ってございます。それに係るものは下線を引いてございます。全く同じ内容でございます。

 資料1で赤字で見え消しになっていたようなものにつきましては、資料2で既に反映されているということをあらかじめお断りをしておきます。

 全体の審議報告の案は、前回1219日に御審議をいただいて、お示しをしております。その上で、その後のさまざまな検討、あるいはさまざまな御意見をいただいたものを加筆修正いたしまして、本日、最終的な案としてお持ちしております。

 したがいまして、修正された部分を中心に御説明をさせていただきたいと思っております。

 1枚目から順番に見ていただきますと、赤字の見え消しで修正部分がございます。最初に出てきますのが13ページでございます。

13ページは処遇改善加算の関係の記載の関連でございますが、セクションの全体のまとめの「2.介護人材確保対策の推進」というところでございます。今回の修正で御提案させていただいておりますのは「(1)基本的な考え方」を追記させていただいております。

 幾つか御意見をいただきましたけれども、例えば介護職員の処遇改善加算に関する議論につきましては、介護職員の処遇改善という政策的なアプローチがさまざまある中で、本来はそういったものを総合的に取り組んでいくことが重要であるのですが、もともとの記載ぶりですと、加算だけに焦点が当たっているという御指摘、あるいは労働環境の改善や介護職員の専門化の取組を通じて具体的なアプローチをしていくべきで、そういった視点が欠けているのではないのかという御指摘をいただきました。

 そのため「(1)基本的な考え方」というところ、赤字でございますけれども、ここは丸々新規でそのような御趣旨に沿って一つ記載を追加させていただいているということでございます。

 同様に、おめくりいただきまして14ページの処遇改善加算の取り扱いの部分以下の文章でございますが、幾つか修正をさせていただいております。

 前回御意見をいただいた中で、処遇改善加算の取り扱いにつきましては、例外的かつ経過的な取り扱いであったということの確認を何度も求められました。基本的に「将来的」という記載ぶりも含めてですが、将来にわたって継続していく、残っていくかのごとくの記載ぶりは必ずしも適当ではないのではないか、本来、加算のあり方とか妥当性を問うというような視点が欠けているのではないのかという御指摘もいただきました。

 このような御指摘を踏まえまして、今回の改定は、前回の平成24年の介護報酬改定のときの御議論を前提といたしまして加算について取り扱いを協議してきたということもございますので、当該加算の例外的かつ経過的な取り扱いという位置づけは前回の改定で実際に審議をし、合意を得たという位置づけを前提としておりますので、そこの部分について明記をさせていただくということでどうかということで、4行目の「の位置づけを前提として今回の改定ではこれ」というのを追加させていただいております。

 あわせまして、先ほど御説明させていただいたような御指摘がございましたので「将来的な」というのを「今後の」と記載をさせていただいた上で「より効果的かつ実効性の高い対応の在り方も含めて」と追記をさせていただいております。これが1点目の修正でございます。

 次に20ページでございますが、これは単純な誤植といいますか、文字が足らなかったのですが「2.訪問系サービス」の「(1)訪問介護」の(マル1)のところに書いてございますけれども、このパラグラフの下から2行目に赤字が書いてございます。「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」、これは正式名称が「看護」が抜けておりまして、これは単純な脱字でございます。大変失礼いたしました。訂正をさせていただいております。

 3点目、21ページでございます。(マル3)の「訪問看護ステーションにおけるリハビリテーションの見直し」の部分でございます。

 ここの部分でございますけれども、前回の分科会でお示しした審議報告の案の記載ぶりは「リハビリテーションマネジメントを徹底する」という記載ぶりでございました。

 私どもとしましては、以前の分科会で加算の新設を念頭に置いた資料で御審議いただいて取りまとめたものでございます。表現がこういう形になっておりますが、私どもとしては加算を設定するという認識でおりましたけれども、この内容について、どういう内容なのかという御照会とかお問い合わせもございました。

 私どもとしましては加算の設定を念頭に置いてはいたのですけれども、御指摘を受けた内容としましては、報酬の取り扱い、加算を設定するとか、あるいは適正化をするという報酬に係る表現であれば、ほかの部分はきっちりそのように明記されているので「徹底する」という記載ぶりは運用の改善だという理解であったと。また、実務的な視点からも、報酬の設定で加算を設定するということになると、本来、訪問看護の一環で行われている訪問看護サービスの中のリハビリテーションという位置づけで、単純に訪問リハビリテーションにおけるリハビリテーションマネジメントの加算という概念や仕組みをそのまま入れていくということは、運用上必ずしも適切ではないのではないのかという御指摘も受けました。

 私どものほうでも検討させていただきましたけれども、もともと訪問看護サービスは訪問看護の指示書に基づくさまざまな運営形態がございますが、並行して今回の改定で議論をさせていただきましたリハビリテーションマネジメントのさまざまな運用面での充実、カンファレンスの設定、計画の策定等々をそのまま訪問看護ステーションの運用に用いるというのは、確かにさまざまな運用上の課題があることもわかりましたので、この点につきましては、私どもとしては今回は見送らせていただこうということで修正をさせていただいております。これが3点目でございます。

 4点目は24ページでございますが「(3)通所リハビリテーション」の(マル2)の部分でございます。

 これは単純に日本語の問題で「統合・見直す」とポツでなっておりましたので「統合し見直す」と修正させていただいております。

35ページで「10.介護保険施設等」の「(1)介護老人福祉施設」の(マル3)の「日常生活継続支援加算の見直し」でございます。

 この部分につきましては、原文は、サービス提供体制強化加算と性質としては似ている。視点としても似たようなところがあるということで、一元的に評価をしてはどうかという御提案でございました。

 しかしながら、ここにつきましては、前回の審議の際にも資料の提出等をいただきながら御指摘を受けておりまして、視点としてはサービス提供体制強化加算に一元化するのではなくて、現行の中重度者の要介護者や認知症高齢者の積極的な受け入れを評価するといった別な視点での加算として見直しを行った上で、引き続き設定をしてはどうかという御意見をいただきました。

 私どもとしても検討させていただき、そういう形で存続することにしてはどうかということで、今回、修正の御提案をさせていただいております。

 5点目でございますが、おめくりいただきまして36ページでございます。(マル7)の「基本報酬の見直し」という記載でございます。

 ここにつきましては、これも前提といたしまして、今回の介護報酬改定全体の流れの中で、3839ページは「11.その他」ということで全体に係る内容ですが、その中の39ページで「(2)サービス評価の適正化」ということで、これは全てのサービスに共通ということで必要な適正化をしていくという記載ぶりが「(2)サービス評価の適正化」の基本的な考え方という記載がございます。

 その上で36ページの(マル7)でございますが、これは介護老人福祉施設というサービスに関する記述として特出しで書かせていただいているということでございますけれども、ここに関しましては、特に介護老人福祉施設を運営されている立場の方々から、現下の介護老人福祉施設はさまざまな環境があるという中で、この記述は他のサービスにはない記述でございますので、他のサービスにはないこういった記述をもとに大幅な基本報酬の見直しが行われた場合には、そもそも特別養護老人ホーム運営の継続性等も含めて非常に大きな懸念があるという御指摘がなされております。

 そういった趣旨からしますと、事業の継続性への配慮も一定程度必要だというお考えについては理解できるところでもございますので、適正化に対する前提条件として「事業の継続性に配慮しつつ」という形で表現を修正させていただいてはどうかというのが5点目でございます。

 6点目はその下の36ページでございますが、これは日本語の修正でございます。これはもう誤植でございまして「していうる」というのを「している」に直させていただきたいということでございます。

 7点目ですが、おめくりいただきまして38ページ、39ページは先ほど御説明しました内容の再掲でございますので、内容的には全く同じでございます。

 最後、41ページの「(ローマ数字4) 今後の課題」のところで3カ所ほど修正の御提案をさせていただいております。

 ○が2つございまして、2つ目の○の後ろに●が4つございます。

 最初の●のところに追記をさせていただいております。これは何かと申しますと、前回の質疑の中で、さまざまなサービスごとの機能的な評価、見直し、検討については、これはこれで必要なのですが、その際には地域の中で必要な機能に着目をして、柔軟に統合できるような経営マネジメントモデルを研究するということも考えてはどうかという御指摘がございました。

 私どもの受けとめとしては、検討の際にこういったあり方、視点も含めてという記載ぶりでここに書かせていただいているようなものを追記してはどうかというのが修正点でございます。

 その下、2つ目の●でございます。ここで追記させていただいておりますのは、前回、データを収集して報酬上の評価を進めていくという考え方も必要なのではないかという御指摘をいただきました。その点については私どもも全くそのとおりだと思いますので、追記をさせていただいております。

 ●の4つ目、最後の修正点でございますけれども、介護事業経営実態調査に関する内容でございます。

 前回お示しした時点で、今回のさまざまな御指摘や御意見も踏まえまして、調査設計とか集計方法について検討するということは既にお示ししておりましたが、そのときに前提として「調査の精度を更に高めるため」と限定的に書いておりますけれども、これはいろいろな御指摘とか、この調査のあり方自体、もう少し幅広い意味で、精度を高めるだけの検討ではないのではないかというお話もございましたので、そこの点は明確にさせていただきたいと思いまして「次期介護報酬改定に向けてより有効に活用されるよう」ということで、必ずしも精度を高めるためだけの検討ではないということを明示させていただきたいという修正でございます。

 以上、前回お示しをして前後で御指摘、御意見をいただいたものを含めて、事務局で対応案をお示しさせていただいた部分について御説明させていただきました。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 資料2に対する御意見、御質問があればお願いいたします。

 齋藤委員、どうぞ。


○齋藤(訓)委員 21ページ目の訪問看護ステーションから看護の一環として行く理学療法士等によるリハビリにつきまして、この2行が削除されるという御説明があったのですが、ちょっと確認をさせていただきたいのですけれども、1113日の第114回の分科会でリハビリテーションサービスについての審議がされて、資料を読みますと、明確に訪問看護の理学療法士等の訪問に対しても、マネジメントについては充実を推進するための加算を新設するという記載がされており、その時点で特段それはおかしいのではないかといった反対意見はなかったと記憶しています。

 当初の審議報告(案)で「リハビリマネジメントを徹底する」という文言でまとめられた場合に、加算を新設すると理解するのはごく自然な解釈だと思うので、私自身もそう解釈をしておりましたが、先ほどの迫井課長のご説明だと、訪問看護でのリハビリテーションに関しては、マネジメントの形態がいろいろあるのでここは運用上の改善を意味しているということでした。少なくとも今までの審議会の中でそういった議論はなかったと記憶しているので、どういう経緯だったのかというのをもう一度確かめさせていただきたいと思います。

 2点目で確認なのですが、今回、訪問リハビリ事業所から行くリハビリについては、きちんと評価をしながらマネジメントもやっていきましょうということなので、リハビリ事業所にはマネジメント加算をつける。

 しかし、訪問看護からのリハビリには加算をつけないとした場合に、では、基本単価を訪問リハビリに合わせて下げていった理由が一体何なのかということになります。結局データとしては対象者が非常に似ている、やっている中身も似ているということだったので整理をするということで、私どもも単価を合わせていくということについては納得をしたのですけれども、同じことをやっているのに、片方にはマネジメント加算をつけるけれども、片方にはつけないということになると議論の整合性がつかないのではないかなということを危惧します。

 審議会の中で意見は出なかったけれども、いろいろな方々から厚生労働省に宛てて直接の御意見があった結果、今回は運用の改善でいくということであれば、そういう結論に至った経緯と、少なからず訪問看護事業所にとっては、114回の分科会の資料を見て今後このようになるのだなと予測をしているわけですから、今の時点でそのことがひっくり返されるということについては、きちんと事業者に対して納得のいく説明をしていただかないと、私どもも職能団体ですからきちんと説明をしていく方向性ではありますけれども、この点に関してはどういう説明をすればいいのか。

 審議会で特段このことについて反対の意見がなかったにもかかわらず、最後になってこういうことになるというのが、事業者に対してどう説明をしていいのかわからないので、ここは事務局へのお願いですけれども、説得性のある説明をしていただきたいということと、前半2点に関しては確認でございます。


○田中分科会長 お答えください。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 前半の御確認の御要請と説明は私どもとしては同じ内容だと思っておりますので、重複するかもしれませんが、もう一回詳し目に確認と私どもの理解を説明させていただきます。

 該当する部分は、先ほど御説明したところをもう一度の御説明になると思いますけれども、21ページの「(2)訪問看護」のところの(マル3)でございます。

 私どもの審議報告(案)の取りまとめの表現自体が曖昧だったということが一つ大きな原因だと受けとめておりますが、繰り返しになるかもしれませんけれども、これは報酬に関する審議の取りまとめでございますので、報酬を設定する、あるいは報酬を上げる、下げる、見直すといったことにつきましては、ほかの部分に関しましては「加算をつくる」とか「設定する」とか「評価する」とか「増額する」とか必ず具体的に記載されているのではないのかという御指摘を受けまして、ここの部分の「徹底する」というのが、受けとめとしては、そもそも運用の改善なのだろうから削除するべきではないかという御指摘を受けました。

 そこで私どもとして加算の設定を念頭に置いているという理解ではあったのですけれども、もう一つ問題提起として受けましたのが、先ほども御説明したことの繰り返しになってしまうかもしれませんが、もともとの審議の経過では、リハビリテーションの見直しに伴いリハビリテーションのマネジメントを充実すると。言ってみれば、同じように訪問看護のリハビリテーションにもそれを適用するという考え方でございました。

 しかしながら、先ほども御説明しましたが、訪問看護の一環で提供されておりますリハビリテーションは理学療法士さんが訪問看護の一環で行かれておりますが、リハビリテーションという今回の見直しの充実では、リハビリテーションカンファレンスとか、リハビリテーションのマネジメントを充実していただくためには、カンファレンスを開き、プロセス管理をして、多職種が入り、そういったプロセスをやっていただくという前提での加算ですよということでございます。

 1点確認をさせていただきたいのは、同じ内容の評価をたがえるということではなくて、そもそもベースとなるリハビリテーションの評価は、従来から御議論いただいているとおり、そこの部分は変わりません。リハビリテーションマネジメントは、あくまでリハビリテーションマネジメントをやった場合の加算でございますので、我々としては、そういったリハビリテーションマネジメントを同じように訪問看護ステーションでやっていただいた場合に加算するということが可能かどうかということで提案をさせていただきました。

 ですから、そういうことをやったにもかかわらず、同じ評価にはならないという趣旨ではございません。やられた場合に加算をするということが同じように可能かと考えたということでございます。

 しかしながら、これも繰り返しになりますが、訪問看護指示書を初めとするさまざまなサービス提供体制が既に確立されております訪問看護ステーションのサービス提供に、リハビリテーションマネジメントのような新しい取組を、さまざまな多職種が入り、いろいろな様式をつくり、指示書自体も訪問看護指示書とは別にリハビリテーションの指示書をさらにつくるということについては、必ずしも十分な現場の理解が得られていないのではないかという逆の御指摘もございました。そういう実務的な点でさまざまな課題があるということでございます。

 確かに11月の時点以降、こういった細かい審議を分科会で披瀝させていただいておりませんので、その点については誠に申しわけないと思っておりますが、実務的な検討も経まして今回は見送りをさせていただきたいという趣旨でございます。


○齋藤(訓)委員 訪問看護で行くリハビリにつきましては、既に訪問看護計画の中に盛り込んで、ナースやケアマネジャー、リハビリ職で日々話し合いをしながらやっているというのが現実なので、マネジメントの加算の要件を別途設けてということになりますと実務的に煩雑になるので、実像としては、たとえ加算があったとしても余り算定されないのではないかという御指摘かと解釈をしています。

 そうは言っても審議の過程が全てオープンになっていて、事業所の方々はそれを見ているわけですので、最後にもう一度申し上げますけれども、事業所に対してどうしてこういう結果になったのかということは機会があるごとにしっかり御説明はしていただきたいなと思います。


○田中分科会長 次は鈴木委員、お願いします。


○鈴木委員 何点かあるのですけれども、まず今の件について意見を述べさせていただきます。21ページの(2)の(マル3)の「訪問看護ステーションにおけるリハビリテーションの見直し」のところでございますが、もともとの文章を普通に読めば運用を改善するという趣旨だと理解するのが普通だと思いますので、報酬で加算とは読めないのではないかと思います。

 訪問看護ステーションにおける理学療法士等の訪問は、そもそも訪問看護の一環としてのサービスであり、訪問リハビリテーションの加算の考え方を延長して評価することは適切ではないと思います。

 したがって、我々としては事務局の提案どおりに運用の改善で対応することが適当であると考えております。これは意見でございます。

37ページの「10.介護保険施設等」の「(5)介護保険施設等入所者の口腔・栄養管理」のところでございますが、これは以前少し議論したと思いますけれども、今回、口腔ケアだけではなくて摂食・嚥下機能面の取組を充実するということでありますので、医科・歯科連携を前提にしたとしても、どの職種が何をするのかまだ詰め切れていないと思います。この点については具体的にどこにどのように記載することを考えていらっしゃるのか確認させていただきたいという質問が一つございます。

38ページの「11.その他」の「(1)介護職員の処遇改善」ですが、今回いわゆる賃金のみでなくて、参入促進、資質の向上、労働環境、処遇の改善の視点から総合的な対策が必要となっております。我々としては、介護分野はもともと医療分野とともに同じ資格であれば男女平等で女性が働きやすい職場であると考えております。

 たまたま昨年暮れに私が見たNHKのテレビに、食事すら満足にとれない若者の貧困を取り上げた非常に衝撃的な番組がございましたが、その母親はほかの分野で働いているのだろうと思うのですが、お子様がいると条件の悪い、安い時給のパートしか見つからないという方が取り上げられておりました。

 我々の介護分野こそは、女性が出産、子育てをしながら仕事と両立できる環境を率先して整備する必要があると思います。

 具体的には産休や育休が十分取得できるようにすること、保育所を整備したり、運営できるようにすること、短時間勤務を可能にすることなどが挙げられますが、そうした取組を推進するためには、それらを処遇改善加算の使い方として認めるなどコストを報酬で評価する必要があります。

 また、それらを公表することによって、ブラック企業ならぬ介護分野におけるホワイト企業を明らかにすることもできると思います。

 そうしてこそ介護分野が地域においてケアの担い手や雇用の受け皿だけでなく、少子化対策、人口減少対策、地域活性化などに貢献でき、まちづくりや地域創生にもつながっていくと考えます。

 保育所の整備は別にしても、産休、育休の取得や保育所の運営、あるいは短時間勤務の導入には余分に人件費等がかかりますので、そうしたコストを処遇改善加算で見ることは可能だと考えてよろしいのかを確認させていただきたいと思います。

 次に41ページで「(ローマ数字4) 今後の課題」の2つ目の○の一番上の●のところでございます。今説明はあったのですが「地域単位でのサービス提供」ということでございます。これは議論の中でこれまで堀田委員がいつも最後のころに御発言されていた話だと思うのですが、私が出席してからの範囲ではそれに対して議論をした覚えはありません。事務局にまず伺いたいと思いますが、地域単位でのサービス提供というのは具体的にどういう内容なのか、もう一度わかりやすく説明していただきたいと思います。

 以上です。


○田中分科会長 37ページ、38ページ、41ページと3つ質問がございましたので、お答えください。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

37ページの「(5)介護保険施設等入所者の口腔・栄養管理」に係る加算の充実、(経口移行加算の充実)に係る部分でございます。

 これは以前、分科会で御審議いただいたときにも、さまざまな職種がそれぞれ専門性と実施できる行為の範囲について、整理をしっかりしてほしいという御指摘を受けております。

 今回の審議の取りまとめのレベルにつきましては、あくまで報酬設定に係る項目も含めました大きな方向性でございますので、鈴木委員御指摘のような部分につきましては、誤解が生じないように、現場が混乱しないようにきっちり通知等のレベルで運用を確保していくことが必要だと思いますので、今後、御懸念のようなことが起きないように通知等でしっかり明記できるように検討させていただきたいなと考えております。

 2点目、38ページの処遇改善の関係でございます。

 もしかしたら私、質問をうまく理解できていないのかもしれませんが、処遇改善加算でどういったことが対応可能かという中に、先ほど御指摘、御質問があった例えば産休とか育休のような体制に係るような対応ということでございますけれども、処遇改善加算の現行の考え方はあくまで給与面での改善を前提としておりますので、給与の改善に係る費用についてこの加算で補填といいますか、加算で得られる給付金額を活用していただくというのが前提でございますので、それを御本人、事業所がどのように使うかという意味では、あくまで従事者の給与の増に限定して活用していただくというのが考え方でございます。

 最後に、41ページの「地域単位」という記載ぶりでございます。

 私どもの受けとめは、先般、御審議いただいたときに指摘された、これは介護報酬全般に言えることですけれども、事業所単位、事業単位、サービス単位で報酬を設定しております。

 ですから、ある意味、サービスごと、事業所ごとで配置の基準等のさまざまな運営の基準を設定せざるを得ないということでございますけれども、本来これは併設事業所などでは典型的に起こりますし、さらに事業所、法人を越えた場合でも、地域で特に専門職がかなり限られた資源であるという前提に立てば、事業所とか法人を越えた範囲で人員配置の基準を捉えれば、もう少し配置の基準が緩やかに運用できてサービスの提供効率も高まり、地域にとってはそのほうが望ましいという場合もあるのではないのかという方法論について考えていく余地があるのではないのかという御指摘だと受けとめてございます。「地域単位」の捉え方につきましては、今申し上げましたように、私どもは事業所、法人を越えたという受けとめでおります。

 地域というエリアのとり方は多分さまざまあろうかと思います。極論すれば日常生活圏域みたいな、あるいはもっと小さな単位もあり得るし、逆にもっと大きな単位で、都道府県ということは多分ないと思いますけれども、市町村みたいな考え方もあり得ると思いますが、現時点で大きな行政区域、行政の単位ということではないのだろうなと思いますが、いずれにしても、そこはふわっとした曖昧な概念ではなかろうかなと理解しております。

 事務局からは以上でございます。


○田中分科会長 鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 最初の摂食・嚥下機能面の取組は了解いたしました。

 次の処遇改善加算に関しては、私は診療報酬の中医協のほうにも出ておりますので、そちらでもいずれお話しさせていただきたいと思っておりますが、今度の改定で、我々の分野が少子化対策や子育てで苦労している母親の生活の向上にも役立つことを、何とか盛り込んでいただきたいと思っています。それこそが本当の処遇改善ではないかなと思いますし、幾ら給料が上がっても解雇されてしまっては仕方がありませんので、ぜひ最後に御検討いただきたいと重ねて申し上げたいと思います。

 最後の「地域単位」ということですが、これにはいろいろな考え方があると思いますし、まだ固まっていない話だとは思いますが、現状を大きく変える可能性のある考え方でもありますので、慎重に検討する必要があるのではないかと思います。

 以上でございます。


○田中分科会長 堀田委員、どうぞ。


○堀田委員 今、41ページのところの御指摘と御回答がありましたので、この文章はこのままで結構なのですけれども、少し補足させていただければと思います。

 前回も発言させていただいたことと余り変わらないのですけれども、前回の発言の趣旨としても、これまでの分科会の議論の中でも今回の報酬改定でより機能で評価をしていくと。

 前回もそうだったと思いますが、その流れになってきていたと思いますけれども、地域包括ケアシステムの構築ということを考えると、地域全体として必要な機能が確保されて、その機能がより統合的に提供できるようなモデルというものを、すぐさま報酬云々というよりもマネジメントイノベーションみたいなものだと思いますが、それをまず研究していく余地があるのではないかということで、先ほど事務局からもお話がありましたとおりですけれども、現段階では事業とか業務の単位で全ての基準があって、評価があって、サービス提供が行われているというわけですが、それはテーマによって広さも違うかもしれないですが、地域として統合が柔軟に図れるようなモデルを考えていく余地があるのではないかという今後の検討の必要性という意味で申し上げさせていただきましたという趣旨でございます。


○田中分科会長 すぐの報酬改定でなく、研究課題を御提示いただいたということですね。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 先ほどは失礼いたしました。改めて発言させていただきます。

 先ほど処遇改善加算について少しお話をさせていただきましたので、そこのところは概要だけもう一度お話しさせていただきたいと思います。

 処遇改善加算については、御提案のとおり加算として維持して、雇用及び労働環境のさらなる向上のために発展させていくべきだと考えております。そのために財源の確保もあわせて必要な措置を講じていただきたいと思っております。

 先ほどちょっとお話しさせていただきましたように、介護職員処遇改善加算の拡充によって報酬本体の減と両立できるとする論調がありますけれども、これはそうではないだろうということで先ほど幾つかお話をさせていただきました。

 1つは、直接処遇職員に対するものでありますので、半分以上は間接職員ですけれども、そういう処遇職員の賃金体系は基本報酬から出しておりますので、ここのところの削減があれば弱体化するのは当然でございます。

 また、給与費の上積みに対する手当てということでありますので、本体報酬を引き下げた上で処遇改善加算を増額しても給与水準は上がらないということが出てまいります。

 先ほどはお話ししませんでしたけれども、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、ケアハウス等の従事者についても同加算の対象外ということですので、介護報酬の引き下げと報酬の改善は両立しないということを改めてお話しさせていただきたいと思います。

 2つ目でございますけれども、特別養護老人ホームに関する内容です。

 先ほどお話ししてしまいましたが、特養は経営環境、消費者物価の上昇、あるいは人件費の増額、地域区分の引き下げによってこれからかなり厳しい状況があると思われるわけですけれども、こういうことであれば地域包括ケアシステムの拠点としての立場、役割、機能が脅かされるなと思いますので、ここのところをしっかりと見ていっていただきたいと思います。

 また、重度化やニーズの多様化、あるいは介護の質を高めるための経営努力が一層求められています。その原資となる介護報酬について、信頼性の乏しい介護事業経営実態調査や財務省の調査結果のみを根拠としての引き下げは不当であると思いますし、今回の改正では少なくとも現状水準を踏まえていただきたいと思います。

 審議報告の36ページに記載されております「(1)介護老人福祉施設」の(マル7)「基本報酬の見直し」の中の「介護老人福祉施設の基本サービス費については、『経済財政運営と改革の基本方針 2014』など様々な指摘がある中で、引き続き収支差が高い水準を維持していることを踏まえ、事業の継続性に配慮しつつ評価を適正化する」については、収支差の分布と現場の経営実態をお受けとめいただき、一法人一施設の場合や50床程度の比較的小さい事業体であっても、健全な経営維持とサービス提供、あるいは処遇改善等が可能な報酬のあり方を求めます。

 また、基本サービス費引き下げの理由に収支差の高さを挙げるのであれば、本審議会として、赤字事業所や他の事業種別との緊密な比較など十分な分析のもとで結論を出していくべきだと思っております。

 これまでも申し上げてきたとおり、今回の経営実態調査の結果によって、私たち特養ホームは今後の経営について大変な不安を抱えております。

 この実態調査については、その手法だとか調査対象等の見直しを含め、可能な限り経営の実態を反映した御対応をしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 また、日常生活継続支援加算のサービス提供体制加算に一元化することの記載については、改めてここのところを変えていただいて本当にありがとうございます。この後もどうぞその維持をよろしくお願いしたいと思います。

 さらに要介護3以上の入居者に限定されていることに伴いまして、より一層重度要介護者に対する専門的技能や知識が求められますので、幅広な体制づくりに向けて積極的に取り組んでいることの評価を継続していただきたいと思います。

 最後に3つ目ですけれども、介護予防通所介護についてです。

 基本方針からレスパイト機能を有しておらず、長時間の利用は想定されないために引き下げられるとあります。実際に長時間の予防通所介護の充実した予防給付を行うことで要介護となる期間を遅らせ、全体の給付を抑えるということについて考えられますので、ここのところの配慮をよろしくお願いしたいと思います。

 最後ですけれども、まずはこの実態の把握が先になされるべきでありまして、制定当時の基本方針をもって引き下げることは道理に合いませんので、報酬上も十分な評価をするべきだと考えております。

 残りについては資料のほうをご覧いただきたいと思います。ありがとうございました。


○田中分科会長 鷲見委員、どうぞ。順番に参りますので、お待ちください。


○鷲見委員 ありがとうございます。

 今回の制度改正におきまして、多職種が一堂に会して連携・協働することが多く盛り込まれています。こういったことは非常に機能、役割を明確にしたりして、その中身、質が上がっていくことはとても意義があることだと思っています。

 地域包括ケアシステムを進める上では、どうしても住民の理解は欠かすことができないと思っています。

 同様にケアマネジメントの評価も、利用者にとって理解しやすく納得できるものにするために、特に今回41ページにありますアセスメント様式の統一に向けては、成果というものをどういったものにするかをしっかり検討して、生活の視点を持って丁寧に進めていっていただきたいと思っています。

 以上です。


○田中分科会長 では、こちらから順番に行きますね。


○田部井委員 処遇改善加算の14ページの赤字の修正部分で、これは文面になるので大事だと思いますので、私はこれを率直に読みましたときに赤字の修正では原案よりも後退ではないかという印象を持ちました。

 でも、よくよく読んでみると前向きにもとれるかなという感じがしていたのですけれども、先ほどの御説明を聞きますとこれはやはり後退なのだなということが明らかにわかりましたので、現行の処遇改善加算は経過的なものだという意味は、基本報酬できちんと大幅な改善があって、それによって根本的な改善がなされるべきだと。それまで経過的な措置として加算という形をとるのですと考えられていたのではないかと考えました。

 そうしますと、原案のほうが「現行の処遇改善加算を維持しつつ」という形になっていますので、そういう根本的なあれがあるまではきちんと加算で対応していくということに読めると思うのですが、先ほどの御説明とこの文面を読みますと、この給付費分科会の中でも確かに経過的なものだ、一時的なものだという意見があって、それを採用したという御説明があったように思うのですけれども、そういう意見ばかりだったのではないのではないかと。

 しかし、そういう意見を加味してこういう文面に修正したということですと、これは率直に読んで明らかに原案よりは後退していますので、私は最低でも上のほうの赤字の修正部分「の位置づけを前提として今回の改定ではこれ」まではむしろ削除すべきではないか。原案のほうが前向きであると考えます。

 ですので、後半の「より効果的かつ実効性の高い対応の在り方も含めて引き続き検討する」というところはよろしいと思うのですが、前半のこれは、今回はやりますけれどもあとはわかりませんよと読めば読めるということになってしまいますので、そういう考えも確かにあったと思うのですが、その考えに沿ってこのように修正をするというのであれば、なおのこと原案どおりの形のほうが望ましいと思いますので、この修正には反対をしたいと思います。


○田中分科会長 田部井委員、ありがとうございました。

 本多委員、どうぞ。


○本多委員 関連して事務局に2点ほど確認をさせていただきたいと思います。

 1点目は、12ページの「(4)介護療養型医療施設」のところですが、1219日の分科会でも申し上げましたが、療養機能強化型という仮称をつけて新たな類型を創設するということは当分科会のミッションの枠を超えるのではないか。政策方針が変わっていない状況下において、介護療養型医療施設の機能を今後も確保していくためと表現するのは踏み込み過ぎではないかと思います。

 今回の改定においては、単に看取りやターミナルケア、医療処置を一定以上行っている医療施設を報酬上で評価するという理解でよろしいのか。その点を確認させていただきたい。

 もう一点は介護職員処遇改善加算の拡大ですが、私どもはこの加算はまさに例外的、経過的な措置であって、本来は介護サービスを適切に評価する中で労使が自律的に対応すべきであり、こういった禁じ手のような措置を継続するということについてはいかがかなと思います。こういった処遇改善加算という形ではなく、施設の中で従業員に対して教育をきっちり行い、そういう施設に対してフォローしていくことについては反対しているわけではありません。

 ただ、給料を一律にばらまきのように配るような加算というのはいかがかなと。職員の質を向上させ、質の高いサービスをちゃんと行っているところを評価するのが加算のあるべき姿だと思います。

 そういった意味で、改めてこれも確認ですが、この加算につきまして、今後、妥当性についても平成30年の改定までに議論して、これを打ち切るということもあり得るという理解でよろしいのかどうか確認したいと思います。


○田中分科会長 処遇改善加算について両論がありました。療養病床についての質問もありましたので、お願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 田部井委員の御指摘と御発言、本多委員の今の御質問は絡みますので、あわせてということでございますけれども、御提案させていただいた14ページの修正の最初のほうでございます。

 私どもの御説明は、基本的にはいろいろな御意見があり、どの意見かに偏った説明をさせていただいたつもりはないという認識です。あくまでいろいろな御意見がありましたということです。現に今日も違った立場での御意見がございました。

 いろいろな御意見がある中で、少なくとも前回の改定は合意をしてこの加算が設定されたということですので、その最低限の合意点を確認させてくださいという趣旨でございます。

 ですから、田部井委員がおっしゃったことは私どもの認識と半分は合っているのですが、特定の意見だけにくみしてこの修文を提案したという部分については、私どもの認識はそうではなくて、いろいろな御意見がある中で、現に今日もそうですが、なかなか折り合いがつきませんけれども、前回改定はそういったある種の限界を乗り越えて合意をされたのだから、その合意を確認させていただいたらどうですかという趣旨でございます。

 これは本多委員の御質問にも絡む話だと思いますが、そういう前提での前回改定での合意を今回確認させていただいて、継続させていただくという趣旨でございますし、その下の今後の取り扱いにつきまして、現時点で縛るということは当然ございませんので、いろいろな可能性がある中にいろいろな見直しもありましょうし、そこの部分については、私どもがどうこう申し上げるものではありませんし、要するに、現時点でそこは限定されているものではございませんと。御指摘のような可能性も含まれるということだろうと思います。

 介護療養病床についてですが、私どもは御説明のときにも何度か明確にさせていただきましたが、この審議会はあくまで報酬の設定をいかにするかという御審議、それを反映させた報酬設定でございますので、法律上、制度上の取り扱いについてはこの審議会でお願いするということではなく、あくまで制度を所与のものとしてどう運用するかという趣旨でございます。

 事務局からは以上でございます。


○田中分科会長 東委員と平川委員、どうぞ。


○東委員 全国老人保健施設協会会長の東でございます。

 介護職員の処遇改善について、前回の分科会でも、基本的な考え方に盛り込まれている「給与の改善」だけではなく、「介護職の専門性を高めること」等が必要だと申し上げましたが、それを今回、基本的な考え方に入れていただいたのはありがたいと思っております。

 しかし、本日もこの介護職の処遇改善について、鈴木委員、村上委員、本多委員、田部井委員から様々なご意見が出ております。どの方のご意見を聞いても私が感じるのは、今回は介護職員処遇改善加算の仕組みを維持することが決まっておりますので、これはよいと思いますが、やはりもうこれは限界に来ているのではないかと思います。

 介護報酬の加算という形だけで処遇改善を図っても、介護現場の働き手が増えることは余りないということが、この3年間でわかりましたので、ぜひ平成30年に向けて介護報酬の中で見るのではなく、消費税等でつくられた別な財源で処遇改善基金等をつくって、きちんと幅広く介護職の処遇改善をする方向を国として打ち出していただきたいと思います。この介護給付費分科会という限られた枠の中で処遇改善の話をしていても限界があると思います。

 以上です。


○平川委員 ありがとうございます。

 私のほうからは1点の御質問と、2点ほど意見をさせていただきます。

 最初に、処遇改善加算の関係でございます。

 当初懸念しておりました、経過的・臨時的な措置だし、その存続も懸念しておりましたが、引き続き継続をしていくということに関しては評価をさせていただきたいと思います。問題は、今、予算編成作業が行われておりますが、全体の報酬がどのようになっていくかによって介護職員の処遇改善に大きく影響してくるのではないかという懸念があるかと思います。

 当然、処遇改善加算は大変重要なものでありますし、ぜひともこれを進めていかなければなりませんが、全体の報酬の枠が小さくなっていくことによって逆にこの処遇改善加算をとらないという事業所が多くなるのではないかという懸念がございますので、ぜひとも予算編成過程におきまして全体の介護報酬の枠についてしっかりと確保していただきたいと考えているところであります。

 2点目は介護療養型病床の関係でございます。

 これは何回か御指摘させていただきましたが、文章が変更されていないというのは残念だと考えているところであります。

 先ほども御意見がありましたけれども、3点ほど確認をさせていただきたいと思います。基本的に平成29年度末への介護療養病床の廃止という方針については、今のところ変更がないかどうかという点、

 もう一つは、今回は新たな要件を設定した上で重点的に評価するとしていますけれども、あくまで新たな機能類型を持つ施設ではなく、要件として評価するということでよいかどうか。

 3つ目は、今後、医療制度改革、介護保険制度改革、さらには診療報酬と介護報酬の同時改定が行われていくことになりますけれども、医療・介護施設の機能の効率化及び機能分化に向けて総合的にこの問題については議論をしていくのかということについてお答え願いたいと思います。

 最後に41ページです。先ほど議論がありましたが、今後の検討の中において、現行の事業所単位でのサービス提供に加えて「例えば」となっていますけれども「地域単位でのサービス提供の視点」という記載がされております。

 確かに地域ごとによってサービス提供体制などに違いがあるというのはわかりますが、基本的に介護保険というのは社会保険でございますので、保険者は市町村単位もしくは広域連合でありますが、財源構成からいいますと、1号と、現役世代が被用者保険を通じて払っております2号という財源構成から見ても、やみくもに地域単位という形で検討するというのは介護保険の原則から見て問題があるのではないかと思います。

 全く否定するものではありませんけれども、あくまでも地域単位でのサービスの提供の視点というのは例外的なものという観点で考えるべきではないかなと考えているところであります。

 以上です。


○田中分科会長 療養病床について質問がございました。お答えください。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 介護療養型医療施設につきまして、3点の御質問だったと思います。

 1点目ですが、平成29年度末の廃止に向けた方針に変わりないか。これは先ほどの御質問とも同様でございますが、法的な規定はそのとおりでございます。そのことについて現時点で変えているわけではございませんので、そのとおりでございます。

 2点目でございますが、新たな類型、その「類型」の意味にもよると思いますけれども、先ほどとの関連で申し上げますと、何か法的な新しい制度の枠組みをつくってという意味での類型ということではございませんで、あくまで報酬上の評価としてこういった要件を設定して報酬上評価をするというそのままの意味合いということでございます。新たな法的な類型をつくるという趣旨ではございません。

 3点目でございますが、制度上の取り扱いの議論と理解をいたしますけれども、御指摘のとおり、さまざまな医療施設あるいは介護施設は、例えば、今回、介護保険3施設を中心に介護報酬の設定の御議論をいただいておりますし、ほかにも地域包括ケアを含めさまざまなサービス体系がございます。

 もっと言えば診療報酬で規定されておりますさまざまな医療施設体系もございますので、こういったことを総合的に議論していくというのは当然でございますので、私どもの認識としましても、介護療養型医療施設のあり方につきましては、必要な審議会等の場で総合的な議論をしていくという認識はそのとおりだろうと受けとめております。

 以上でございます。


○田中分科会長 では、お待たせしました。こちらの佐藤委員、齊藤委員、小林委員の順でお願いします。


○佐藤委員 ありがとうございます。

 今回の介護保険の改定は、機能に着目した評価を非常に重要視されたということ、カンファレンス等において多職種がしっかり連携することを重要視しているといったようなことは非常に評価できることだと思うのです。

 そういった意味でも、12ページにございますDのところで、私、前回のところでも申し上げましたが、口腔機能に着目した点を改めて評価したいと思っております。

 介護保険施設等において歯科医師の位置づけというのは明確なものがないわけです。

 これは医科・歯科連携ということになるのですが、当然、施設等における医師と歯科医師の連携がしっかりととれるような体制、仕組みづくりというのは今後の課題なわけですけれども、今回、口腔機能と特出しをしていただいた部分においては、やはり外部からしっかりと歯科医師がかかわれるような基本的な考え方が保たれるように工夫をお願いしたいということがございます。

 そういう意味では、今後、協力歯科医というものの位置づけがしっかりと明確にされることを要望したいと思っておりますし、そういったことがないとなかなか口腔機能を専門的にしっかり見ることは難しいのだろうと。

 多職種連携ということを重視して、特に医師と歯科医師がどのように地域で連携できるか。施設だけではないと思いますけれども、今回の加算に関してはそういったところがしっかりと位置づけられるような形であってほしいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


○田中分科会長 ありがとうございます。

 齊藤委員、どうぞ。


○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。

 ペーパーを出させていただいておりますが、審議報告のこの取りまとめも最終の段階にあるわけでありますので、今後のことについて意見、要望を何点か申し上げたいと思います。

 1点目は、特養の多床室の居住費負担であります。

 以前にも発言させていただきましたが、私は居住費負担に反対の立場をとる者でございます。その上でこれを進めるということであれば、次の幾つかの点を要望申し上げたいと思います。

 1つ目は、在宅生活者との負担の均衡を図るということが今回の理由に出ているわけでありますけれども、施設に入居されておられる方に配偶者がおられる場合、居住負担というものは在宅と施設のダブルになるわけであります。これに配慮した負担の減免ということについても御検討をいただきたいと思います。

 次に、プライバシーに配慮した居住環境改善については、今後、取組を進めると記載がございますけれども、やはり基準を明らかにしていただきたいと思います。その基準に満たない場合は、従来どおり負担を求めないということを御検討いただきたいと思います。

 さらに、この基準に適合する新設の多床室の報酬については、やはり是正してしかるべきだろうと考えます。

 次に、今回、幾つかの配置基準等の緩和が出されているわけでありますが、緩和後の実態把握に努めていただきたいというお願いであります。

 1つは、オペレーターの配置基準緩和です。これも意見を申し上げたわけでありますが、利用者からしますと、個々の介護特性についての注意喚起が損なわれるのではないか、オペレーション機能そのものが低下するのではないかということが危惧されるわけであります。

 また、サ責でありますとか看護職員の配置基準緩和に伴う過重労働への懸念が意見として随分出ているわけでありまして、これらの状況についてやはり調査を通じての実態把握に努めていただいて、遺漏なきを期していただきたいと思います。

 3点目でありますが、適正な介護報酬というのは難しいものがあるわけでありますが、財務省が主張されておられます介護報酬のカットの理由、前提の中に一般企業との利益率と介護事業所の経営実調との比較で語られている部分があるわけでありますが、そもそもこれを横並びで比較していいものかどうか、そういう指標となるものかどうかということを私は大変疑問に思っております。

 このことは社会福祉法人の内部留保をめぐる評価においても同じような問題意識を持っておりまして、少し専門的な方々の御検討を踏まえて、次の介護報酬まで客観的な指標、お互いどの数字を見てどういう経営状態なのかということがわかるようなものがあるか、ないかをぜひ御検討いただければと思っているところでございます。

 最後でありますけれども「地域包括ケアシステム」というのは言葉としては随分なれてきたわけでありますが、実は理念と具体的なシステムイメージというものにつきましては、利用者のみならず国民にも必ずしもまだ定着しているとは思えません。

 したがって、それが施設入居を最良の選択と考える方々も多い理由の一つになっているのではないかと思っているわけであります。

 これは大事な方向性でございますので、地域包括ケアシステムの理念と近い将来の具体的なイメージというものをそれぞれの市町村においてもこれから具体化されると思いますけれども、その共有が図られるように広報・PRにぜひ努めていただきたい。それが住民の方々の生活支援等にかかわっていく上でも重要なことではないかなと思いますので、ぜひ御努力をお願い申し上げたいと思います。

 以上であります。


○田中分科会長 ありがとうございます。

 小林委員、どうぞ。


○小林委員 13ページの「2.介護人材確保対策の推進」に関し、38ページの「11.その他」の「(1)介護職員の処遇改善」にも再掲されております。多くの方からこれらについて御意見があり、また、事務局からも御説明がありましたが、私どもの考え方を申し上げたいと思います。

 従業員の処遇の改善は介護に限ったことではなく、また、事業規模の大小にかかわらず広く一般の経営者に求められていることであります。

 そういった観点から、これまで、事業者による自発的な、職員の処遇改善の取組が進むような取組を行うようお願いしてまいりましたが、今回、基本的な考え方が追記されて、雇用管理の改善など事業者の自主的な取組が促進される仕組みの構築が重要であると記載していただいたことは、次のページの注書き(※)にある雇用管理の情報公表等の仕組みと併せて評価できると考えております。

 処遇改善加算については、私もあくまで例外的かつ経過的なものであると考えており、「今後の取扱いについては、より効果的かつ実効性の高い対応の在り方も含めて引き続き検討する」という表現が追加されたことが、処遇改善加算を漫然と続けるわけではないということを示しているのであれば、何とか納得できる取りまとめになっているのではないかなと思います。

 次回の改定に向けて、「より効率的かつ実効性の高い対応の在り方」について継続的に検討していただきたいと思いますので、事務局におかれてはぜひお願いしたいと思います。

 以上でございます。


○田中分科会長 阿部委員、どうぞ。


○阿部委員 処遇改善加算の書きぶりも含めまして、今回提出された案に賛成いたします。

 そのほかにもさまざまな加算措置の維持・拡大のことは気になるわけでありますけれども、非常に厳しい財政事情の中で介護報酬、基本報酬の引き下げが必至の中で、何を守りたいか、ここだけは重要だということをかなり具体的にきめ細かく示すことが今、必要ではないかと思っております。

 ある意味、ここで利用者、提供者、さらに支払い側のコンセンサスとしてここは大事だということを明確に伝えることができなければ、目前の予算編成の中で厚労省事務当局も耐えられないと思いますので、ぜひこの案のまま全体のコンセンサスを得たいと思います。

 以上です。


○田中分科会長 井上委員、内田委員の順でお願いします。


○井上委員 ありがとうございます。

 私、散漫で申しわけないのですが、まず質問です。

 7ページの「(マル2)介護老人福祉施設」のところで、これは単純に言葉の問題だと思うのですが「要介護3以上に利用者を限っていることについて見直すとともに」とありますけれども、要介護3に限らないように見直すということでしょうか。


○迫井老人保健課長 そのとおりです。


○井上委員 今後、要介護3に限らないのですね。


○高橋振興課長 若干補足して言えば、特別養護老人ホームについては、そもそもの入所対象者を来年度から原則として3以上にするということになります。


○井上委員 あくまでも原則なので、その原則は見直さないのですか。


○高橋振興課長 その原則は制度で対応されておりますので、こちらのほうはいわゆるベッドシェアリングの加算ということですから、全体の入所のところで原則として3以上。もちろんやむを得ない御事情があるような場合には、軽度の方も入れるような措置をしております。


○井上委員 限っていることについて「やむを得ない場合は」と入れないと、3以上そのものを見直すかのような印象を受けます。


○高橋振興課長 ここは加算の部分ですので、全体の入所のところは制度で設置されていますので、加算としてはこういう限定が要らないということでございます。


○井上委員 わかりました。ありがとうございます。すみません。私の読み方の問題だったようです。

 次に、8ページからリハビリテーションのことがあって、10ページの「(1)活動と参加に焦点を当てたリハビリテーションの推進」というところで、(マル3)に「リハビリテーションにおいて、社会参加が維持できるサービス等」というのがありますけれども、社会参加というのはどの辺のことを考えていらっしゃるのか。

 例えばALSなどを想定すると、全身が動かなくて目だけで詩を書いたり、小説を書いたり、そういう社会参加をしている人もいるわけですね。そうすると、ケア、介護というのがとても大事になってくると私は思っています。

 その場合、リハビリテーションの項目だけで「社会参加」と持ってくることに対してちょっと危惧を覚えております。「社会参加」というものの概念をきちんとしていただいたほうがわかりやすいと思います。

 次に、これは全体的な話なのですが、介護職員の報酬についてはさまざまな意見があって、私も意見のほうに納得しております。

 ただし、その裏にあるのは何かというと、カウントまではしておりませんけれども、この1冊の中だけでも「介護の専門性を高める」「質を高める」という言葉がふんだんに出てくるのですね。「看護師の質を高める」「専門性を高める」という言葉はないのです。介護というのはそんなに専門性が低いという認識でいらっしゃるのでしょうか。

 高めなければお金をあげられないと。だから、基本報酬を上げるにしても、介護の質や専門性が高くなければ上げられないという感じを受けます。なぜ介護分野にだけ常に専門性、質を高くというのが出てくるのかと気になります

 例えば介護福祉士を養成しているところは一生懸命勉強させています。初めから世に出すときには質が高く専門性を持っている人材として出しているはずなのです。にもかかわらず、もちろん現場での研修とかは必要だと思いますけれども、初めからいつも「介護の質を高める」「専門性」というのが出てくると、専門性がない人たちが入ってきているという認識があるのかということが大変気になっています。

 前回の議論で大島先生が、介護職の専門性とは何かということを職能団体は出すべきだということを言われましたので、これは職能団体、かかわっている人たちがこれを明確にみんなが見える形で、いつも専門性や質を高くするようにと言われないよう介護というのはどういうものかということを提示する必要があるだろうと思っています。

 以上が全体的なことなのですが、運営推進会議についてお聞かせください。

運営推進会議のほうにこれから移行するということで、これが大事な役割を担ってくると思うのですが、これについてすでに何回か透明性、見える化の必要性というのもありましたけれども、果たして運営推進会議に家族とか当事者、利用者が入るのかどうか。そういうことは担保されているのかどうかというようなことをはっきりさせていただきたいと思います

運営推進会議を単にやっているということではなくて、公表するとか、例えば介護保険制度部会とか給付費分科会のほうに報告が上がるとか、せっかくやった推進会議の結果を共有できるような方法を考えていただきたい。よろしくお願いいたします。


○田中分科会長 介護の質のあり方等について、職能団体は頑張ってほしいという御意見もありました。

 1個だけ運営推進会議についての御質問だったですが、お願いします。


○高橋振興課長 振興課長でございます。

 運営推進会議の構成について、利用者とか家族の方が入るかという御質問がございました。

 運営推進会議については、例えば小規模多機能型であれば基本取り扱い方針の中で規定されておりますけれども、その規定の中で利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、市町村の職員、包括センターの職員とかも列挙いたしまして、そうした者により構成される会議と位置づけておりますので、利用者や家族の方もメンバーとして入っていただいているものです。

 以上でございます。


○井上委員 公表についてはどうですか。


○高橋振興課長 この部分は、そもそも地域の方に運営推進会議のメンバーとして入っていただくことによって、外部の目を入れてそこでしっかりと運営を管理していこうということでございます。

 また、今回あわせて評価の仕組みのほうもきっちりと行っていくこととしております。

 また、評価の取扱いにつきましては、現状でも記録を作成するとともに記録を公表しなければならないという規定になっております。

 以上でございます。


○田中分科会長 内田委員、どうぞ。


○内田委員 介護人材確保対策については、基本的な考え方を示していただいたということで、よりわかりやすくなってよかったと思っております。

 その中で、今後、確かに働きやすい職場で働き続けられる、そういう現場であってほしいと思ってはおりますが、今のさまざまな事業の種別、あるいは事業所の規模というものが余りにもいろいろあって、その中で介護職の報酬というのも非常に高い低いがあるというのが事実かと思います。

 処遇改善加算を報酬以外に使うということについては、基本的な考え方に示していただいたように、今後、社会的、経済的評価が高まって処遇が安定してきたら、実際にそのときも処遇改善の加算がついているとしたら、そういうものを別なものに使うというのはあるかなとは思うのですけれども、現時点ではやはり介護職員の報酬というところに限定していただきたいなと思っております。

 そういう中で、実際私ども日本介護福祉士会でも、先ほど井上委員からありましたけれども、今後も専門性の高い介護福祉士を養成するということで努力してまいりますが、事業者が介護職員の労務管理をしっかり行って、労働環境の改善とか、研修等によって資質向上をさせるといったようなことにぜひとも取り組んでいっていただきたい。やはり介護職員1人ではなかなかよくなってはいかないということがございますので、そのあたりをしっかり行っていただきたいと思います。

 「(ローマ数字4) 今後の課題」の1つ目の●のところにありますが、連携ということで、地域包括ケア推進のためには各サービスを有機的、効率的につなげていくということが必要だと思うのですが、それはケアマネジャーだけに負わせるのではなくて、やはり連携の仕組みとか手法といったようなことが大事で、今後そのことを検討していく、考え出していくということが大事なのではないか。

 そういう中で、現場でのマネジメントができるような介護人材の育成というのも重要かなと。

 日本介護福祉士会では認定介護福祉士という制度を考えておりますが、今、介護には専門性がないのかというような御意見もありましたけれども、現時点でどんどん参入を促進して裾野を広げているという状況の中では、どうしても介護職員の質にばらつきが出てしまうということはあって、ただやみくもに職員の数をふやしたらいいというわけではなく、介護サービスをマネジメントできて実際に新規に参入してきた介護職員の方々を教育できるような人材をつくっていくことが必要かなと思います。

 2つ目の●で、ぜひともサービス評価ということについては方法を検討していただきたいと思います。今回は中重度者への対応の強化ということではありますが、重度で御利用になっている方も状態改善に努めるということが事業者として当然のことかと思うのです。

 確かによいサービスを提供したからといって要介護度が改善するというわけではありませんけれども、とにかく現在の状態の改善というところに視点を置いて評価していただくことをもう一つお願いしたいかなと思います。

 もう一つ、今後、在宅での看取りというのが増えていくかと思うのです。看取りの加算はさまざまについてはいるのですけれども、在宅で看取りをしているのは医療職だけではなくて介護職も一緒に働かせていただいていますので、そういう場合の訪問介護への看取りの加算というのも今後検討していただけたらいいかなと。加算ではなくても、何か評価ということを考えていただければと思います。

 以上です。


○田中分科会長 老人保健課長、どうぞ。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 先ほど処遇改善加算の活用という切り口で鈴木委員から御質問があった際に私が補足をするのを少し怠っておったのですが、御質問の趣旨が、加算で得られた報酬についての使途という趣旨だけではなく、もしかしたら要件についてのことを念頭に置かれていたのかなと考えまして、すみません、その点について補足をさせていただきます。

 加算で取得された報酬自体は給与の増に使っていただくということですが、その前提となる取得の要件の中には処遇全般、教育、研修、環境改善のさまざまな要件があります。その中に出産、子育ての支援の強化というようなこともございますので、ある種、こういったことを充実していただくというのが加算取得の前提になっておりますから、これをさらにもう少し進めていただくということも念頭に、今後の処遇改善加算の活用については考えていく必要があるのかなと改めて認識をいたしております。

 繰り返しになりますが、内田委員の御指摘のとおり、処遇改善加算は現時点で少なくとも給与の増に専ら活用していただくという位置づけは、そのとおりでございます。

 以上でございます。


○田中分科会長 河村委員、お願いします。


○河村委員 私からは、この最終案につきましては、委員の皆さんがそれぞれの立場で御議論をしていただき、そういう意味で、一定の段階まで、まとめていただきました田中分科会長を初め、事務局の皆さんに感謝を申し上げ、これを了承したいと思っております。

 ただ、この中で、今、私ども町村は、実際には保険者として皆様方のいろいろな意見を聞きながらやっていかなければいけないという状況でございます。介護保険が始まる前には、介護人材の確保あるいは介護職員の処遇の問題というのはこれほど大きな問題になっていなかったというのが実態でございます。

 そういう中で、介護人材が確保できない、あるいは、その処遇改善をどうしていこうかということで、ワンポイント的に加算という制度ができたのではないか、と私は理解しています。

 そういう点では、ワンポイントではなくて、報酬できちんと措置していくという本来の姿に最終的には戻るべきではないかと思います。

 町村保険者としては、一番問題となるのは保険料であります。この保険料の問題については、制度が発足した当時は、全国平均で3,000円弱でございました。来期は、恐らく全国平均で6,000円近くになってうのではないでしょうか。

 こういう状況の中で全く滞納がないかというと、滞納は発足当初に比べて増えています。そういう点で、低所得者対策をどう講じていくのか。今、国では国保の問題を議論しておりますけれども、このままでは、国保と同じようなことが起きてしまいます。

 市町村が一般財源を入れてそれで滞納分を賄うということになれば、結果的には税金を入れるという話になってしまいます。是非、その辺も委員の皆様方には御理解いただきながら、住民にどう説明しながら介護保険を継続し、かつ人材を確保して、皆さんが言うような方向に向かって行くことができるのか、大勢の人たちのコンセンサスが必要だと私は思っております。

 そういう点では、特に消費税の増税が延期されました。その中で低所得者対策の最大1,300億円が実際には投入されないという懸念が出てきております。けれども、是非、この問題については厚労省としては頑張っていただいて、今後、低所得者対策、1号被保険者の保険料問題について、対応ができるようにお願いをしたいと思っております。

 消費税が10%になった際にも、弱者対策あるいは低所得者対策については、是非お願いしたいと思います。

 そういう措置がうまく回らないと、処遇改善ができて人材確保対策はできたけれども、結果的にどこのお金が増えていくかといったら、介護保険料を払う人、また、それが足りない部分は、市町村が一般財源の税金を使って補填をするということになってしまいます。国保の二の舞だけはしたくないというのが私の気持ちでございます。こういうことをバランスよくやるために今後も議論をしながら皆さんが合意形成をして、国民の皆さんに理解してもらえるようにしていただければありがたいと思います。


○田中分科会長 保険を預かる自治体の長として大変重い発言だったと思います。

 どうぞ、山際委員、お願いします。


○山際委員 ありがとうございます。

 今回の取りまとめの内容についてですが、地域包括ケアシステムの構築に向けて、1つは、医療介護連携の推進、あるいはICFの視点でのサービス提供のあり方、地域密着型サービスの推進、処遇改善加算の継続・拡大ということが盛り込まれた内容については、非常に重要だと考えております。私たち民間介護の事業者としても努力をしてまいりたいと考えております。

 なお、国の非常に厳しい財政状況と、持続可能な社会保障制度としていくということについては十分理解をしておりますが、マイナス改定ありきというような報道が先行されてきたということについては非常に残念だと思っております。

 財務省などがマイナス6%という中身を主張されておりますが、やはり介護の業界、あるいは経営実態からかけ離れた内容だろうと思っております。

 先ほども齊藤委員のほうから御意見がありましたが、私どもとしましても、一般企業あるいは中小企業の経常利益と介護の収支差率を単純に比較することについては妥当ではないと考えております。

 明らかに産業構造が違っていて原価率が異なっておりますので、これを比較するということについては非常に大きな課題があるだろうと思っております。今後、収支のあり方、妥当なレベルについてどう見るかということについては検討が必要だろうと思っております。

 介護については、地方経済の中で大きな役割を果たしており、今後、超高齢社会が進行していく中で介護人材を確保するためにも、やはり魅力のある業界としていくことが必要だと思っております。

 どんな地域においても利用者さんがサービスを受けることができ、真面目に努力をしている多くの事業者あるいは介護職員に応えるためにも、ぜひマイナス改定とならないよう御検討をいただきたいと思っております。

 最後に、今後の課題についてですが、例えば通所系サービスの機能の整理と必要性について記載がされておりますが、デイサービスとデイケアの機能の違いについて明確にしていただければありがたいと思っております。

 今回の改定論議の中でも資料として6月に提出させていただきましたが、例えば認知症の方については、在宅の継続にとってデイサービスは非常に有効だという結果が出されております。例えば昼夜逆転の状態などを是正させるということで、デイサービスについては非常に有効性があるだろうと考えております。

 今回の報酬改定の中でもこうした点をぜひ踏まえて評価をいただきたいと思っておりますし、今後の検討の中でこうしたそれぞれの持つ機能の違いをぜひ明らかにして、整理をしていく必要があるだろうと思っております。

 また、今回、施設系のところで口腔・栄養管理について評価が行われましたが、ぜひ在宅のサービスについても、サービスのあり方や評価について検討をいただきたいと考えております。

 以上でございます。


○田中分科会長 鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 先ほどの私の処遇改善に関する質問に対して、迫井課長から説明はあったのですが、先ほどの東委員のお話によりますと、給与改善のみということでしたが、専門性を高めるにも使えるということで、確かに研修にも使えますよね。

 もう少し柔軟に考えて、加算の要件の前提に入っているからといって、介護業界の皆さんが出産、子育てをしながら仕事と両立できる環境ができているかというと、全然できていないではない訳です。

 それだったら絵に描いた餅にならないように、これだけ問題があると議論をされている処遇改善加算なのですから、それが生きるようにもう少し有効に使えるようにしたらいいのではないかと思います。今までにない話だったらここで決めてでもいいですから、産休、育休や保育所の運営、あるいは短時間勤務にかかる人件費増加分にも使えるとか、女性が出産、子育てをしながら仕事と両立できる環境を整備するために必要なコストに使えるとか、そういうことを入れて、今回の改定は非常に厳しいマイナスイメージが先行しておりますけれども、数少ないかもしれませんが、ぜひプラスのメッセージが出せるようにしていただきたいと切に要望いたします。


○田中分科会長 安部委員、どうぞ。


○安部委員 今回の介護給付費分科会では、多職種の連携、医療と介護の連携について何度も議論がございました。

 今回の資料2でお示しいただきました41ページの「(ローマ数字4) 今後の課題」の中でも、最後から2つ目の●の中に「医療保険との連携が必要な事項については、サービスの適切な実態把握を行い、効果的・効率的なサービス提供の在り方を検討する」と明記していただいたことは大変重要だと思っております。

 明記していただきましたので、今後こういう議論する場というものに対してもし厚労省のほうでイメージがあれば教えていただければと思います。


○田中分科会長 審議の場あるいは協議の場についての御質問です。

 吉田審議官、お答えになれますか。


○吉田審議官 医療介護連携担当の審議官でございます。

 今日のところはこれまでの審議の御報告をまとめられている作業と承知しておりますので、このような形の御提案を受けて、これから厚生労働省として関係審議会などの先生方とも御相談しながら進めるというのが基本かとは思います。これまでこの審議会において議論をいただきましたことを、全てというわけにはまいりませんが、まずは医療保健関係の方々にエッセンシャルなところをお伝えすると同時に、医療保健関係の場においても、当然、地域包括ケアという分野が単に介護の問題だけではなく、医療も含めた議論だという認識が進んでいると私どもは受けとめておりますので、そのような方々の議論につなげるような仕組みをつくっていただきたいと思います。

 具体的にはいろいろな既存の会議がございます。また、連携というテーマにおいても厚生労働省の中に関係の方々にお集まりいただくような場がございますので、具体的な取り上げ方につきましてはよくよくこれから相談をさせていただきたいと思いますけれども、この介護給付費分科会においてこれまで積み上げてきていただきました議論については、事務方としてもつなげるような努力を一生懸命させていただきたいと思います。


○安部委員 ぜひよろしくお願いいたします。


○田中分科会長 私も吉田審議官のご努力をウォッチすることにいたしますので、よろしくお願いします。

 齋藤委員、どうぞ。


○齋藤(訓)委員 確認なのですが「2.介護人材確保対策の推進」の「(2)介護職員処遇改善加算の拡大」の最後に、このことについては引き続き検討するということが記載されているのですが、それは41ページの「(ローマ数字4) 今後の課題」の○の2つ目の前段のほうで読み込んでいくという解釈でよろしいのでしょうか。

 処遇改善につきましては、鈴木委員あるいは内田委員がおっしゃっていることなどいろいろなご意見があってまだまだ大きな課題ですので、今回の資料では次は診療報酬との同時改定ということで、特出しでこの4つの●が示されているのですが、処遇改善、介護人材の確保についてどのように検討するのかということは、私はこの●の中で特出ししてもいいのではないかと感じました。


○田中分科会長 ありがとうございます。

 迫井課長、お願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 今回の審議報告を取りまとめるに当たりまして、御指摘のような課題でございますとか、さまざまな御意見が、場合によっては網羅といいますか、両論併記的な記載になっている部分は基本的には2カ所しかございません。

 私どもの取りまとめの考え方といたしましては「(ローマ数字4) 今後の課題」の部分以外は、基本的に報酬の御議論でこういう報酬をこうするという明確な対応を記載するように努めております。

 そうなっていない2カ所とは何かといいますと、1点目は処遇改善の先ほどの部分でございまして、これは様々な経緯のある内容ですし、いろいろな御意見がございましたので、そこは先ほどからのずっと御指摘も含めて記載が必要だという理解で記載をさせていただいておりますので、他の項目とは少し趣が違います。

 同様にその後の3940ページにかけての「(3)地域区分」に関しましては、河村委員を初め、地域区分の部分についてさまざまな御指摘、御意見をいただいております。現時点で地域区分の設定についてはさまざまな課題があるという御指摘を受けておりますので、ここの部分の記載ぶりについても、ほかの項目と違ったこの課題、項目に特異的な内容になっております。

 逆に申し上げますと、それ以外の部分について課題をどう考えるのかというのが最後の41ページの記載でございます。

 ですから、少なくとも処遇改善に関する部分については、課題に固有の話として既に本文に記載されておりますので、あえて「(ローマ数字4) 今後の課題」のところに記載はしていないというのが私どもの受けとめ、考え方でございます。


○田中分科会長 田部井委員、お願いします。


○田部井委員 新聞の報道によりますと、当初6%の引き下げ改定を財務省は考えているということが、私が知る報道では最近は2%で綱引きをしているという報道があったように思います。

 たとえ2%であっても介護報酬の引き下げは絶対に容認できないと思います。今、厚生労働省の方は財務省と綱引きをしていて、胃が痛くなるほど頑張っているのにわかっていないと思われるかもしれませんけれども、やはりたとえ2%であっても財務省に屈するべきではないと私は思います。

 人材不足だと言いながら介護報酬を引き下げるなんていうことは、全く理解ができません。ほかの業界には政府みずからが賃金を上げろと言っていきます。人が欲しい業界は時給をつり上げてでも人を集めようとしています。それに比べて介護は報酬を引き下げるというのでしょうか。

 言葉というのは正しく使わなければいけないと思うのですが「参入促進」などという言葉がたとえあったとしても、それが現実だとしたら、それはもう先ほど鈴木委員もおっしゃいましたけれども、絵に描いた餅になってしまうのではないでしょうか。

 そもそも原資となる報酬が切り下げられるような業界に誰が喜んで参入しようとするでしょうか。あるいは親御さんたちは子供たちをその世界に送り出そうとするでしょうか。ひいては、福祉が切り下げられて安心が保障されない社会に誰が希望を持つことができるのでしょうか。

 「家族の会」は利用者ですけれども、報酬を引き下げるというような形で負担が減ることを決して歓迎するものではありません。

 わかっていないなと思われるかもしれないのですが、ぜひもう一踏ん張り頑張っていただいて絶対にマイナスにならないように、取り沙汰されること自体が大きな影響を与えていると思うのです。結果的にまたマイナス改定であったというような報道がなされるとしたら、今回の改定はどういう意味を持っていたのかということを大きくこの分科会としても問われるのではないかと私は思います。

 「認知症の人と家族の会」ですので認知症についてなのですが、前回の繰り返しになるのですけれども、認知症の早期支援に関するものが少ないと思っています。

 これはここの議論の対象ではないと思うのですけれども、私どもはやはり要支援者の通所介護、訪問介護は引き続き介護給付の対象とすべきであると思っていますし、要介護認定においては、認知症がある場合には1次判定で要介護1以上となるようなシステムにしてほしいと思っていますし、総合事業についてはサービス申請の窓口に認知症に詳しい職員を配置してほしいという希望を持っています。

 こういう課題というのは今後のあれの中でまた取り組んでいただかなければいけないことだと思うのですが、今回の改定について、ぜひ考えていただきたいと思うのですけれども、ケアマネジャーさんの相談支援に報酬を認めるというのをケアマネジャーさんの団体からも要望として出ていると思います。

 「新オレンジプラン」というのが公表されました。それを見ましても、私どもとすると、認知症初期集中支援チームあるいは認知症地域支援推進員を前倒しして平成30年には全市町村に配置をするということが書かれています。

 それは歓迎すべきことだと思うのですけれども、一方で、今、現実にやられている初期集中支援チームや地域支援推進員の限界みたいなものも見えてきているような気がします。

 私どもが期待したよりもかなり限定した役割にならざるを得ないというようなことは、現実そうだろうなと思うのです。そうすると、私どもとすると、おせっかいであってもいいから認知症の人あるいは認知症の人の家族にかかわっていくような存在がどうしても必要だろうと。

 名前をつけるとすれば、私は「認知症地域支援推進員」みたいな形での存在かなと思うのですけれども、今、Aさんという認知症の人、あるいはAさんの御家族に、その人に責任を持って動くという役割を介護保険制度上でできるのはケアマネジャーさんだけなのですよね。市町村でもそうだと思うのです。

 その人に責任を持って初期からかかわって、これは来る電車の中で考えたのですけれども、例えばその人がコンサートに行きたかったら、人をアレンジして自分も一緒に行ったりしてコンサートにも行ってあげる。行ってあげると言うと表現が悪いかもしれません。見に行きたい映画があれば映画を見にいく。山に登りたければ山に登れるようにセットアップするという役割みたいなものを、その人に責任を持ってやるような存在というのがあまた存在するというような形でないと、なかなか初期からの支援というのは具体化されないのではないか。

 現時点でそういう動きができる、誰かに責任を持って動くという立場を演じてくれるのはケアマネジャーさん以外にはないと思うのです。

 せっかくの「新オレンジプラン」も具体化されなければ、またそれこそ絵に描いた餅になってしまっては絶対にいけないと思いますので、その先鞭として何とか今回の改定で最悪でもそのことを検討するという項目を入れていただけないかと考えています。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 清水参考人、お願いします。


○清水参考人 先ほどの介護報酬の改定につきましては、田部井委員の御意見に全く賛成でございます。

 介護職員の処遇改善のことなのですが、介護療養病床におきましては、介護職員とほぼ同数かそれ以上の場合もありますけれども、看護職員がいるわけですよね。ですが、介護職員処遇改善という場合には看護師はその対象にならない。

 したがって、介護職員の処遇改善を申請する介護療養型医療施設の比率は結構低いと言われております。

 介護職員処遇改善を申請している介護療養病床におきましては、自腹を切って看護職員の処遇改善も同時に行っているというのが現状ですので、今回の改定には間に合わないかもしれませんが、処遇改善については、そういうことも視野に置いてこれから考えていただければと思います。

 ですので、先ほどどなたかがおっしゃいましたけれども、処遇改善を例えば基金というような形で運営していくということであれば、使いやすいのかなという気もいたします。

 介護療養病床につきまして5つの要件というのが出ておりまして、私どもの努力を認めていただいたということで非常にありがたく思っております。

 ただ、この中に具体的な数字が示されず「一定割合」というような表現しかなされていないということで、現場は相当いらいらしているというのが現状ですので、できましたら早くこれを具体的にお示しいただければと思います。

 口腔機能のことにつきましては、先ほど医科・歯科連携というお話がございましたけれども、歯科衛生士の果たす役割というのは非常に大きいと現場では感じております。ですので、できましたら歯科衛生士のことをもう少し具体的に、次のときでもいいですけれども、入れていただければと思います。

 介護事業経営実態調査につきましては、非常に信憑性が低いという御意見もありますので、実態をちゃんと示せる調査をこれからやっていただくようにお願いをしたいと思います。

 意見です。以上です。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 ありがとうございます。

 今、処遇改善加算について、何人かの委員の方から処遇改善は介護報酬本体で手当てすべきだというようなお話がございました。

 また、これまで介護報酬の適正化については、財務省の方針としてマイナス6%というのが最初に出てまいりましたけれども、では、その報酬額の適正化の水準あるいは根拠というのはどのように出すのでしょうか。

 例えば、この中の36ページの(マル7)に「引き続き収支差が高い水準を維持していることを踏まえ」ということで出ております。「高い水準」ということなのですが、実はこれまで何度か御報告させていただいていますように、我々の実態調査の中では4.3%、減価償却を引くと0%です。

 このようなことで、41ページに示されていますように、収支実態調査の課題があるということをこの中でも示していただいていますけれども、そういうことを考えますと、それぞれのサービス事業体の実態というものをもう一度きちんと明確化する必要があるのではないかなと思います。

 その上で、今後の人材確保、サービスの質の確保、地域包括ケアシステムの推進というものをどう進めていくのかということを考えなければいけないという重大な問題なのかなと思いますので、今、処遇改善加算というもの以外に考えられないのであれば、これについては、先ほど私あるいはほかの方々、今、田部井委員も発言されていますし、そういうことで処遇改善加算はぜひ堅持すべきだと思っています。

 まさに処遇改善加算、あるいは報酬額のあり方というのは介護保険制度の根幹に関わる問題でありますので、確かに介護財源というのは大変だという状況は我々も知っていますけれども、この財源の中だけでこの問題を論ずるのかどうかということについては慎重にすべきかなと思いますので、ぜひそこのところを進めていただきたいと思います。

 以上です。


○田中分科会長 ひとわたりよろしゅうございますか。

 今回の平成27年度の報酬改定を越えて、さらに将来に向かっての発言もいただきました。

 平成27年度介護報酬改定についての審議報告は、資料2のとおりです。

 とりわけ議論が集中したのは処遇改善についてです。加算はやめるべきだ、あるいは加算を強めて継続せよと、両方ありました。課長が言われたように、この部分については、両方の意見を踏まえた形での事実上の両論併記に近い形になっています。

 今回の報告については、それぞれのお立場からすると、ここはもっとこうしてほしいとの御意見はおありだと思いますが、この原案の形でまとめさせていただければと思いますが、いかがでございましょうか。


(「異議なし」と声あり)


○田中分科会長 よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 では、この資料2をもって取りまとめ案とすることにいたします。

 取りまとめとさせていただいた審議報告の取り扱いと次回の分科会の日程について、事務局より説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 本日は長時間にわたり御議論をありがとうございました。

 本日まとめさせていただきました審議報告につきましては、後ほどメール等で委員の皆様方にお送りさせていただきます。

 また、当省のホームページにも記載させていただくように手配をいたしたいと思います。

 次回につきましては、2月6日の金曜日、午前9時からベルサール九段にて開催をさせていただく予定でおります。平成27年度介護報酬改定案につきまして御審議をいただくこととしたいと存じます。

 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。長時間にわたりまして、ありがとうございました。


○田中分科会長 ありがとうございました。


(了)

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