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2014年11月25日 社会保障審議会障害者部会(第59回)議事録

社会・援護局障害保健福祉部

○日時

平成26年11月25日(金) 15:30〜


○場所

厚生労働省専用第22会議室 (中央合同庁舎第5号館18階)


○出席者

駒村康平部会長、阿由葉寛委員、石野富志三郎委員 石原康則委員、伊藤たてお委員、伊豫雅臣委員、大濱眞委員、小澤温委員、河崎建人委員、菊池馨実委員、久保厚子委員、小西慶一委員、佐藤進委員、竹下義樹委員、玉木幸則委員、藤堂栄子委員、中村耕三委員、野沢和弘委員、日野博愛委員、広田和子委員、本條義和委員、伊藤寛幸参考人、末吉孝徳参考人、原田勉参考人

○議事

○駒村部会長 

定刻になりましたので、ただいまから「第 59 回社会保障審議会障害者部会」を開催いたします。委員の皆さま方には御多忙のところお集まりいただきましてありがとうございます。毎回お願いしていることですが、議事に入る前に質疑の時間について一言お願いをしたいと思います。事務局におかれては、資料説明はできるだけ簡潔に、要点を押さえた説明になるように。また、各委員におかれましても、より多くの委員の御発言の機会を確保したいと思いますので、できる限り簡潔に御発言いただければと思います。引き続き円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。それでは、事務局より委員の出席状況、資料の確認についてお願いいたします。

 

○川又企画課長 

本日の委員の出席状況ですが、本日は大原委員、君塚委員、松本委員、樋口委員、及び中板委員から、御都合により欠席との連絡をいただいております。また、玉木委員、大濱委員からは、遅れて到着する旨の連絡をいただいております。なお、広田委員が若干遅れているようです。また、本日、清原委員の代理として伊藤参考人、橘委員の代理として末吉参考人、湯崎委員の代理として原田参考人にそれぞれ御出席をいただいております。

 続きまして、本日の資料の確認をさせていただきます。資料 1 、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおける検討状況について、資料 2-1 、障害保健福祉施策の動向等、資料 2-2 、障害福祉サービスの在り方等に関する論点整理のためのワーキンググループ開催要綱 ( ) 、資料 3 、平成 25 年度都道府県・市区町村における障害者虐待事例への対応状況等 ( 調査結果 ) 。以上、お手元にございますでしょうか。過不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。それでは、座長、お願いします。

 

○駒村部会長 

では、カメラはここまでで、よろしくお願いします。それでは本日の議題に入りたいと思います。まず、事務局から議題の説明、報酬改定検討チームの議論について、資料説明をお願いいたします。

 

○田中障害福祉課長 

障害福祉課長、田中です。資料 1 、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおける検討状況について、当該資料に沿って説明をさせていただきます。

 まず 1 ページをおめくりいただき、検討チームですが、これまで関係団体のヒアリングも含めて計 12 回開催してきました。議論は、まず関係団体のヒアリングを行った後に、テーマ別に議論を行っております。これまでの議論自体はサービス単位で行っていますけれども、議論の過程の中で全体での考え方、筋も出てきておりますので、それを本日まとめて検討状況として報告させていただきます。それぞれ項目の下には「主な論点」ということで検討チームで示した論点をそのまま記載するような資料の作りとしております。

4 ページです。まず、障害福祉従事者の処遇改善についてです。 5 ページのグラフなどにもありますように、障害福祉分野の従事者の処遇につきましては、他産業と比べますとまだまだ見劣りのする状況です。 6 ページなどにもありますように、平成 21 年度の報酬改定以来取組みを進めてきて、平成 24 年度の報酬改定では加算を創設することで対応してきました。

 その加算の内容は 7 ページです。加算の算定条件等々にありますように、任用要件や賃金体系の整備、資質向上のための計画策定、研修の実施等々を求めております。これにつきまして必ずしも加算取得の必須要件とはなっておりませんが、しっかり改善をしていただけるように改善の余地があるのではないかということを論点として挙げています。また、今後も加算で対処すべきかも合わせて挙げています。前後しましたが、これが 4 ページの論点です。また、 2 番目の○になりますが「福祉専門職員配置等加算」、常勤の社会福祉士等の資格保有者の割合、それから常勤職員での勤続年数を有するものの割合等を指標に評価を行っていますけれども、早期離職防止・定着促進について取組みが求められる中で、どのようなことが考えられるのかを論点として挙げて議論を行っています。チームの議論の中では、処遇改善の必要性、また論点の方向性については特段の異論がなかったと思っておりますし、また、しっかり取組みを進めてもらうためにも、加算という形で当面は対応したほうがよいのではないかといった視点が挙げられていたことを報告させていただきます。

 続きまして、グループホームの関係で、 9 ページです。障害者の高齢化、重度化の中で、グループホームは重要な居住の場であり、地域において生活を続けることができるように、今年度から従来のケアホームとグループホームの一元化をしております。その報酬、障害支援区分、世話人の配置状況において設定されていますが、今後も重度の障害者に対する支援を更に手厚くしていく必要があります。また夜間の支援につきましては平成 26 年度に改正を行い、夜間の宿直の算定方法について月単位となっていること、また少人数の支援区分が設定されていないという実態にあります。こうしたことを踏まえ、「グループホームにおける重度者支援の充実」の 9 ページに挙げていますように、基本報酬につきまして、重度の障害者の支援が手厚くなるように重点化を図るといった見直し等々について論点を挙げて議論をしております。

15 ページです。地域移行につきましては平成 24 年度からの新しいサービスですが、特に初期段階に手がかかる、それから利用者の状況によっては体験したい内容や時期が異なってくるという実態があり、初期段階における業務の評価についてどう考えるか、また体験利用、体験宿泊の利用日数、期間の一定の制限がありますが、これを見直すことをどう考えるかを論点として挙げております。 16 ページ以降は現行の地域移行支援の概要の資料になりますので、御覧いただければと思います。

18 ページです。「就労移行後の定着実績の評価」と題名をつけています。一般就労への移行者数は年々増加をしております。 19 ページを見ますと移行者の数、移行割合等を記載しておりますが、今後いかに丁寧なマッチングを行って定着をしてもらうかが課題となってくると考えております。

 一方、 20 ページなどを御覧いただきますと、就労移行支援の事業所におきまして移行率が 0 %、一人も一般就労させていない事業所が依然多くあるということで、成果を上げている事業所がある一方で、成果が上がっていない事業所があるということです。 18 ページの今後の論点にありますように、しっかりした定着、評価をして成果が上がる事業所を評価することが求められている中で、就職時の適切なマッチング、継続的な職場定着支援を行うことによって、一定以上定着している就労移行支援事業所について、定着実績に応じて評価する仕組みについてどう考えるかといった論点を挙げています。

21 ページ、計画相談支援の強化です。計画相談は本人の意向を尊重した支給決定プロセスの核となるもので、平成 27 年度からは完全実施を予定しています。そのために、現在移行期間中であることに留意する必要はありますが、障害者の状況に応じたきめ細かな支援が行えるようにする必要があることから、「主な論点」 1 点目ですけれども、利用者への適切なマネジメントを継続的・効果的に行うため、どのような利用者にきめ細かいモニタリング等の計画相談支援の実施が必要と考えられるか。また、関係機関との連携にかかる評価についてどう考えるか。障害児相談支援の初期段階における業務の評価をどう考えるかを論点として挙げています。

24 ページです。強度行動障害を有する者に対する適切な対応です。行動障害がある場合、虐待にもつながりやすく、適切な対応がされないことで障害が大きくなるという特性がありますので、行動障害についてよく知っていただくこと、手法を学ぶことということで、研修の受講がその一つの手段となります。研修を受けた職員が適切な支援を行うことを評価できるようにすべく論点 3 つを挙げています。

28 ページ、障害児支援の充実です。障害児発達支援、放課後等デイサービス、それから医療型児童発達支援、保育所等訪問支援、障害児入所支援ということで、サービスごとに分けて論点を書いておりますけれども、支援の質を確保していくという観点からの論点、それから、家族に対しての相談、援助にかかる加算の算定要件を見直すことについてどう考えるかといったような、家族も含めた形での支援、 3 点目になりますけれども、重症心身障害児にかかる受入れ時間の延長等に対する報酬上の評価についてどう考えるかということで、重症心身障害児に対しての対策の観点からの論点などを挙げているところです。

 時間の制約がありますので、 38 ページです。サービスの適正な実施です。これまでの項目では括りにくいものにつきまして、「サービスの適正な実施等」という形で論点を括っております。生活介護につきまして、適正なサービス内容の評価の観点から、サービス提供実態を踏まえた報酬上の評価をどのように考えるかを始め、 4 点の論点を挙げています。そのほか、経営実態を含めた取扱いや経過措置の取扱いなど、今後検討をする必要があるという現状です。

 本日、このようなことで柱立てを挙げて説明しましたが、この内容につきましては報酬改定検討チームの議論におきまして重点を置くべきとの議論があったものを中心にまとめたつもりです。つまり重視すべき事項としてはそういった方向での議論がありました。繰り返しになりますが、グループホームの重要性や強度行動障害への対応についてしっかり評価をすること、それから就労系サービスについては、しっかり取り組んでいるところが評価されるようにすること、障害児サービスについては将来の基礎を作るものであって重視すべきこと、といったことが挙げられております。また、それぞれ論点ということで「何々としてはどうか」という形で記載していますが、チームにおきましては概ね大きな異論はなかったと考えております。

 今後ですが、若干サービスごとの議論、共通事項についてまだ報酬改定検討チームで議論をしていないものがありますので、それを行ったうえで、今回政治的には解散ということになりましたので、スケジュールがずれ込むことになると思われますが、予算編成過程におきまして基本的な考えをまとめて改定率が決まってくるということになります。

 最後になりますが、先般の病院敷地内のグループホームを含めて報酬の関係で幾つか省令改正が必要な事項がありまして、各自治体で条例を作る関係上、若干のスケジュールに制約があります。このため、グループホームにおいて居宅介護等を利用する場合の特例について経過措置の期限を延長すること。それから、児童発達支援センターの役割として、相談に応じ援助を行う対象に障害者本人や障害児が通う施設を追加して明確化するといった事項について、パブリックコメントの手続を行っていますので、合わせて報告させていただきます。以上です。

 

○駒村部会長 

それでは、皆様から御意見、御質問がありましたらお願いいたします。なお、先ほどもお願いしたように、御発言についてはできるだけ簡潔に 2 3 分程度でお願いできればと思います。実は今日は並び方が若干違うので、日野委員から阿由葉委員のほうに回っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○日野委員 

身体障害者施設協議会の日野です。 12 月中旬に報酬改定に関する基本的な考え方の整理の取りまとめが行われるということですので、事業者にとってはこういった場所で発言するのは今回が最後の機会だと思いますので、これまで発言したことも含めて、私たちの協議会の基本的な考え方を 3 点ほど申し上げたいと思います。

 第 1 点目は、今回の報酬改定は施設の最大の使命であるケアの質を高めるための報酬改定であってほしいということを、これまで求めてまいりました。人材の確保、養成、定着、また施設を利用されている方、あるいは地域で生活をされている方たちの自己実現を支援するのにふさわしい報酬改定、報酬体系となるように、改めてお願いを申し上げます。特に、専門職である看護師、介護職の配置については、基準以上に配置をしている場合は、それなりの評価をしていただきたいと思います。生活介護事業の基準では、看護師の配置は 1 名以上ですが、私たちの協議会の会員施設では、常勤換算で 3.7 名以上置いている実態があります。介護職員の配置については、今、人員配置体制加算が 1.7 1 上限で設けられております。この間、強度行動障害の方たちへの支援を評価するという有り難いお話があり、これは医療的なケアも含めて是非お願いしたいのですが、こういった医療的なケアの方たちへの対応、又は強度行動障害者の方たちへの対応を考えますと、やはり 1.7 1 以上、例えば、 1.5 1 、あるいは 1.3 1 という体制の創設もこれからは考えられるのではないかと思います。実際に私たちの協議会の会員施設の実態では、 1.7 1 以上配置している施設が 77 %という実態がありますので、それを含めて是非御検討いただきたいと思います。

 また、福祉従事者の処遇改善の話ですが、現在の加算は対象が介護職員等に限定されておりますので、是非、全職種に対象を拡大していただきたい。これが 1 点目です。

2 つ目は、グループホームにおける重度者支援の充実に関して、資料の 9 ページに掲げられた論点は全て 3 点とも適正な評価をしていただきたいと思います。特に個人単位で居宅介護等を利用する場合、現在は、経過措置が設けられておりますが、支援の必要の点から、これは是非制度化をしていただきたいと思います。

3 つ目は、研修の在り方について、強度行動障害支援者養成研修というのが、基礎研修から実践研修が続けられております。国が通知した都道府県単位で行う研修事業は、これまで例えば、相談支援従事者研修についても、必ずしも受講を希望する人たちが全て受講できているわけではありません。こういったことも含めて強度行動障害者の支援の研修については、定員や予算等の関係はありますが、資格要件等の緩和も含めて、一定の希望する人たちが受講できるような御配慮をよろしくお願いしたいと思います。もう少し申し上げたいことはありますが、部会長から簡潔にということですので、また時間がありましたら後ほどお話をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。以上です。

 

○駒村部会長 

次は、阿由葉委員にお願いいたします。

 

○阿由葉委員 

日野委員と同様ですが、今回の部会は、報酬改定検討チームにおけるとりまとめが行われる前の最後の部会になると思いますので、就労系の事業についてきちんと改めて意見を述べたいと思います。初めに 43 ページにある就労継続支援事業 B 型の目標工賃達成加算については、第 8 回報酬改定検討チームにおいて、最低賃金の 2 分の 1 以上の工賃を払っている事業所数の説明がありました。この 2 分の 1 以上を新たな上位区分として設けることに我々は賛成します。是非、同加算がきちんとこの要件で設置されるこを改めてお願いしたいと思います。同加算については、事業者が設定した目標工賃以上であることが要件となっていますが、より高い工賃を支払っている事業所にとってこそこの要件が高いハードルとなります。現行の加算1及び新たに設けられる上位区分においては、その要件を撤廃していただくことで高工賃につながっていくものと考えます。平成 24 年度の時給換算での平均工賃額 176 円は最低賃金の 5 分の 1 程度の水準であり、それを上回る工賃を支払っていることで評価すべきと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 同じく 43 ページの下にある目標工賃達成指導員配置加算を取得するには、定員の少ない事業所では、定員 20 名で 1 名、 40 名で 2 名の職員を雇用しなくてはなりません。より工賃向上につなげるには非常勤よりも常勤であること、福祉の専門知識を有するのみではなく営業能力等も有する人材であることが望ましいと考えます。ですが、現行の加算収入では、常勤かつ営業能力等を有する人材を確保し、かつ営業活動に係る各種経費に充当するには十分ではなく、加算単価の引き上げが必要と考えます。是非お願いをしたいと思います。

 施設外就労に関しては、月の利用日数から事業所内における必要な支援等を行うために、月の日数から 2 日を除く日数が限度とされています。この2日間での支援としてサービス管理責任者と同行職員と利用者による共通理解の確立、施設外就労の継続の可否の検討、個別支援計画の実施状況の確認等が求められていますが、こうした支援は事業所内において月 2 日要するものではないと考えます。我々は企業から受けている仕事を休むわけにはいきません。企業のニーズに応えるためにも、この2日間の制限は撤廃が必要と考えておりますので、よろしくお願いいたします。

41 ページにある就労継続支援 A 型については、減算の新たな指標があります。報酬改定検討チームでは、精神障害者や難病患者等の利用者の状態やニーズに応じた短時間利用の場合は対象外とすべきとの意見がアドバイザーからありましたが、私どもはその意見に賛成いたします。加えて、身体障害者、知的障害者でも、本人のニーズや状態に応じて利用時間が短くなるということがあります。十分な就労機会が提供されずに結果として利用時間が短時間となっているケースではなく、本人の状態を鑑みてサービス利用計画上で短時間利用や複数の日中サービス等の併用が望ましいとされた方については、減算の対象外としていただく必要があると考えております。

 また、昨今の就労継続支援 A 型の事業所数や利用者数の急速な伸びを見る限りは、利用時間に基づく減算が、給付費を就労機会の開拓・提供に充当せず利用者に還元しない事業所を排除する効果には、限界があると考えます。本人の状態等を鑑みサービス利用計画上で短時間利用となっている方を除いても利用時間が短い方が過半数を占めるような事業所は、就労継続支援 A 型の趣旨に合致しない運営をしていると考えられます。これについては、減算のみならず、認可申請時や現行規定での 6 年ごととなっている事業所更新時に、厳格な対応をきちんとしていただきたいと思います。

 次に、 18 ページの就労移行支援事業所の定着支援については、これも検討チームにおいては 1 年以上 2 年未満、 2 年以上 3 年未満の期間の定着についても評価するという考えが示されました。現行の基準期間を超える期間の定着も評価の対象とされることについては、希望する方はより長い期間働けるよう継続的な支援を可能とするべきとの、我々の考え方と一致するものです。しかし、実際に発生する支援は就職して間もない時期に比べれば、一定期間が経過するとその頻度は減っていきます。かつ個人差もあります。それゆえに、我々は基準期間経過後については、定着実績を尺度とした評価ではなく、実際に発生した支援を評価する仕組み、 1 回の支援で何単位の支給ということが妥当だと主張してきたところです。今回、論点の中で示された 1 年以上 2 年未満、 2 年以上 3 年未満といった就労定着期間に重点化した評価というものが、既存の定着率を基にした算定により行われるのであれば、それは実際に発生した支援量と乖離がないような設定とするべきと考えます。支援が発生する量の多い 6 か月から 1 年以上の期間の定着実績への評価を手厚くしていただく必要があると考えます。

 同じく 18 ページですが、就労移行の実績のない事業所についての減算を強化し、実績のある事業所を評価するという考え方について、基本的に賛成です。これも報酬改定検討チームにおいては、アドバイザーより移行実績の高い事業所こそ利用者確保が難しい点があることへの対応は必要ではないか、一定割合以上の移行が実現している所は定員払いを認めてはどうかという意見も出ていました。この高い移行実績のある事業所に対する定員払いは、役割を果たしている就労移行支援事業所が事業を継続するためには欠かせない仕組みであると考えます。

 現行制度下で就労移行支援事業所には、一般就労を目指す障害者の就職を支援するという一方で、結果として他の就労系サービスへの橋渡しの役割も担っている側面があります。その役割が就労移行支援事業所の移行実績を押し下げている側面もあるので、高い移行実績の事業所の基準は、その点を踏まえた設定が必要であると考えます。

 就労移行支援体制加算の算定対象については、職業指導員による支援が期待できるといった理由により、就労継続支援 A 型事業所に移行した方を含めないとの考え方が示されていました。ただし、地域によっては企業等の就職先が少ない地域もあるため、移行実績に就労継続支援 A 型事業所を含めないという考え方については慎重な検討が必要であると考えます。

 生活介護事業については、現行制度下では、運営規定に定める営業時間が 4 時間未満の場合は減算の対象になっています。一方で営業時間が 8 時間以上の事業所におけるそれ以上の時間の利用は、延長支援加算の対象としています。報酬改定検討チームにおいては、営業時間が 4 8 時間の範囲の事業所も新たな減算対象の候補にするという考え方が示されていますが、営業時間の計算には送迎時間に係る配慮が必要であると考えます。地域で生活する重度の方に利用いただくには、送迎の支援の提供は欠かせません。地域によっては利用者の居住地が遠方で、送迎に係る時間が長時間に及ぶ事業所もあり、支援の提供に係る労力は営業時間のみでは計れない実態があります。特に通所型の生活介護は入所型の生活介護に比べて不利な条件になる可能性もあります。こうした実態を踏まえた対応が必要と考えます。

 最後にもう 1 点です。これまで報酬改定検討チームでは、アドバイザーの方から送迎支援時の加算についての問題提起が何度かありましたが、これまでの報酬改定検討チームの中では論点として取り上げられていません。加えて、所得保障という点では、食事提供体制加算も非常に重要でありますが、同様に論点として取り上げられていません。この辺の取扱いはどうなるのか確認ができればと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

今、何点あったか分からなくなったので、できましたら皆様最初に何点ほどあると言っていただいたほうが、事務局は答えやすいかと思います。なおかつ、簡潔にお願いできればと思います。ほかにいかがですか。

 

○河崎委員 

日精協の河崎です。私は 1 点だけ、これが事務局でもしお分かりなら教えていただきたいと思います。就労移行事業について、先ほどの田中障害福祉課長の御説明でもありましたように、実績のない事業所と、実績を上げている事業所の間で、そこにやはり評価の差を付けるべきではないかというお話でした。 18 ページの主な論点を見ても、「実績のない就労移行支援事業所については、役割を果たしているとは言えない」と断じられております。

 そういう中で、 20 ページのグラフを見てみますと、実績のない所が平成 24 4 月の段階でもう 35.2 %あったということです。この辺りが、どういう理由で実績を上げることができないのか。あるいは逆に実績を上げている所はどういう努力をして実績を上げておられるのか。あるいは利用されている方たちの障害種別はどういうふうに違いがあるのか、ないのか。その辺りを、多分、地道には分析をなされた上で、先ほどのような結果だろうと思いますが、その辺りの説明がもし可能なら教えていただきたい。つまり、地域の特性とか、あるいは障害の方たちの程度、種別等によって、なかなか一般就労への移行が難しいという事業所も多分おありだろうと思います。それを全て努力不足という形で評価を下げるということで果たしていいのかどうか、私としては疑問に思いました。その辺りを御説明願えるなら有り難いです。以上です。

 

○竹下委員 

竹下です。まず、質問を 2 点お願いします。 1 点は、先ほど説明の中で、職員の処遇改善は当分加算方式でいくことが望ましいという見解でしたが、なぜそうなのかよく分からないので教えていただきたい。

2 点目は、 7 ページ、読み方で分からないのですが、加算の中の特別加算の対象者と、特別加算の対象者と違うわけですが、特別加算は全職員になっていて、通常の加算は職種限定ですが、このほかにホームヘルパーという中に、例えば、移動支援従事者はどれに入るのか、どれにも入らないのか教えていただきたいというのが 2 点目です。

 もう 1 つは質問というよりは、少しこの考え方に疑問があるので私の意見になるかもしれませんが、「厚生労働省平成 25 年賃金構造基本統計調査」を使っているのですが、これを使うこと自身はいいのですが、就労形態の違いをどうこの中に組み込むか、ここからは読み取れません。すなわち常勤・非常勤という分類しかしておりませんが、訪問系には常勤どころか、非常勤のうちでもごく部分的就労、すなわち登録ヘルパーが基本的にそうですが、そうした人たちの報酬を確保するため、あるいは人員確保の見地から適正な報酬はどこから導こうとしているのか、ということは、ここから見えてこないと思うのです。したがって、最後は質問というよりは意見ですが、登録ヘルパーに対する報酬の在り方というものは、単純に常勤や非常勤から算定するのではなく、そうした部分就労におけるヘルパー確保の見地からの分析も是非お願いしたいと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

取りあえず、今、 4 人の委員から御質問、御意見があったかと思いますので、事務局からこれまでについて御回答を願えればと思います。

 

○田中障害福祉課長 

それでは、事務局から御意見について若干まとめたり、あとは今後の報酬改定に当たっての論点を御意見として伺っている部分もあると思いますので、そうしたところの整理をさせていただきながらお答えいたします。

 まず、日野委員から、ケアの質を高めていくために人材確保や定着等の重要性についての御指摘を頂きました。また、グループホームの充実や高度行動障害の研修を受けやすくする、ちゃんと量を確保していくことについての御意見を頂戴しております。この論点については御指摘のとおりと考えております。ただ、これをそのまま人材確保の部分で言いますと、どういうような加算の形にしていくかということについては全体の中で御意見を踏まえながら、報酬改定検討チームでの議論を重ねさせていただきたいと思います。

 それから 1 点私の説明が若干中途半端でした。説明の最後に申し上げましたが、グループホームの充実のところで御意見のありました個人利用のヘルパーの関係については、経過措置の期限を平成 27 3 31 日から平成 30 3 31 日に延長するということで、経過措置の延長という形ですが、続けてお使いをいただける形でどうかというのを現在パブリックコメントの手続を進めているところです。

 阿由葉委員から B 型の加算の関係、 B 型に関して施設外就労の縛りの関係についての御指摘がありました。 B 型についてしっかり取り組んでいただける所を評価していこう、しっかり工賃がアップするような形で取り組んでいただける所に加算を付けていこうという御指摘かと思います。具体的な検討については、検討チームの資料をお示ししておりますし、御意見も含めて詳細の立て付け、組み方について議論を進めていきたいと思います。

A 型、移行支援、また生活介護についても、基本的な考え方と同時に、そういう考え方をする場合に留意が必要な部分があるのではないかという御指摘を頂いたと考えております。今後は加算や減算も含めて、制度の設計をしていく際の御意見として承りたいと思います。

 送迎加算と食事提供体制加算について論点に出ていないのではないかという御指摘を頂いております。これについてはまだ論点には出ておりません。まだ、論点は一巡しておりませんので、こういう送迎加算や食事提供体制加算のところはまだ残っておりますので、引き続きの報酬改定検討チームの中でテーマとして論点を示して、議論を進める予定です。

 河崎委員から、就労移行支援で実績のない所はどういう所なのかということでした。障害種別でのデータは持ち合わせておりませんが、これについても就労移行実績のない所については、特段の就労移行の支援をなさらないで 2 年間いていただくだけになっている事業所があるのではないかということです。

 就労移行の実績を上げている所は、求人開拓や地域の事業所への働きかけも含めて、就労させることについて非常に努力をされている所が実績を上げていると考えております。

 現行においても、就労移行実績のない所は、当然初めたばかりの所は移行の実績はありませんので、そういう所を勘案して、現行の就労定着数がゼロの場合の減算の制度として、過去 3 年間で見た場合、過去 4 年間で見た場合ということで減算の制度を設けております。

 竹下委員から処遇改善の部分でなぜ加算でかということでした。この議論の中では加算として行うほうが、加算の分をしっかり処遇の改善に当てていることを前提として加算を付けることができますので、処遇改善にしっかり使っていただくという観点からも加算という形で、今はやったほうがいいのではないかということだと思います。

 処遇改善加算の移動支援従事者ですが、直接処遇職員ということで対象になる範囲に含まれています。最後の登録ヘルパーについての報酬の在り方については、どういうような調査で、どういうような範囲まで取れるのか一定の制約があると思いますが、今後、検討する際の御意見として承りたいと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

検討チームのほうでまだ触れていない部分もあったかということで、今の点については、検討チームにちゃんと伝えていただくということだと思いますが、御発言があった中で、河崎委員、竹下委員のところは言及されていましたが、いかがですか。

 

○河崎委員 

今、御説明のように、全く努力をなされていない事業所ということであれば、それは当然ながら減算、若しくはそういう事業所としての資質の問題ということが問われてしかるべきと思います。ただ、もしそうだとすれば、そういう事業所が 35 %もあるというのが問題点です。その辺りをどう育てていくのか。あるいはそれをどういうふうに比率を少なくしていくのか、ということを国としては考えていただかなければならないのではないかという感想を持ちました。以上です。

 

○駒村部会長 

新しくインセンティブというか、それが入ることによって、 35.2 %がどのくらいまで減っていくのか、ということを注目しておかなければいけないのではないかと思います。また、今の御意見を踏まえて、検討チームで議論を進めていただければと思います。何か事務局からありますか。

 

○田中障害福祉課長 

御意見も踏まえて、検討チームで議論をすることはもとより、今後の制度を運営していく中に当たっても、実態などを把握していきながら、これがうまく機能しているのかということも含めて引き続き検討したいと思います。

 

○駒村部会長 

この報酬改定に関して、玉木委員、日野委員、お願いします。

 

○玉木委員 

すみません、遅れてきまして申し訳ありません。感覚を戻すのに少し時間がかかりまして、発言が遅くなりました。 2 点だけあります。 1 点目は○3、地域移行に向けた支援の充実の中で、論点の 1 つ、障害者自立支援法で地域移行支援が始まった初期段階から現在までの事業評価はどうなのか。この部会でも、精神科病院の長期入院の移行のことでも出てきましたが、現行法において、要は、地域生活移行支援に利用契約にこぎ着けてからはこの仕組みでいいと思います。むしろ、ここに至るまで、例えば事業所における個別支援計画や入院における看護計画及び治療計画の評価であったり、その計画自体が、地域移行支援事業に繋がっているのか評価されない中で、この事業だけボンと出されてきても地域移行支援を進めていく上での連続性、整合性を確認していかなければならないと思います。それは、個人に合わせて独自に個別支援計画の評価というか、そこにきちんと本人の意向、意思が出てくるような取組もきちんと評価していくことが、まずは大切かと思います。

 もう 1 点は、計画相談の業務で、資料の 22 ページのモニタリング期間の設定について、これは若干、ここで標準期間が挙げられておりますが、自治体によっては、特に居宅は 1 年に 1 回でいいと。 1 年に 1 回の決定をやっていると。その根拠はここに「標準」と上がっているから、要は次のサービスまでに 2 回ぐらいやっていればいいだろうみたいな、簡単に考えている自治体も少なくないわけです。そういった意味でいくと、ここの書き振りでは、この省令に書いているかどうか分からないのですが、最低この期間内でいう打ち出し方を本当はやっていただかないと、標準と言っているので、結局、居宅でも 1 年に 1 回のモニタリングで済ませていることが現実的に出てきているのも事実なので、その辺の評価もきちんとやっていただきたいと思います。以上です。

 

○日野委員 

資料の 38 ページ、生活介護の論点の中で、生活介護のサービス提供実態を踏まえた報酬上の評価を、どのように考えるべきかという論点があります。これは、日中活動の支給決定の上限が「原則の日数」(月マイナス8日)であることについて、支援の必要性に応じて評価していただきたいと、私どもが要望し続けてきたことも含めた論点なのかというのがまず 1 点です。

2 つ目は、生活介護の収支差率が議論の中心になっているわけです。一方で、社会保障制度の在り方の議論では、余裕財産を再投下するという話になっていますので、これも関連する話だと思います。収支差率が高いといういろいろな御指摘がありますが、適正な収支差率は示していただけるのか。これは財務省にお伺いしたらいいのか、厚労省にお伺いしたらいいのか分かりませんが、 2 点ほど御質問させていただきました。

 

○駒村部会長 

執酬に関しての御意見はほかによろしいですか。佐藤委員、お願いします。

 

○佐藤委員 

教えてほしいことですが、今も御意見がありましたが、 47 ページに収支差率が出ていますが、これは例えば全国の障害関係の事業所の何パーセントぐらいを抽出したものなのか。あるいはここに出ている数字そのものの信頼性はどういうふうに確認されたのか。多分、これは邪推かもしれませんが、もっとたくさん出ている所はあんまり出したくないと思うのですが、そういう所も含めて得た調査結果なのかどうかという辺りを教えていただきたいと思います。

 

○駒村部会長 

ほかによろしいですか。小澤委員、お願いします。

 

○小澤委員 

2 点ほどです。 1 点目は、 21 ページの計画相談です。質の高い計画相談支援ということですが、結局これは評価するに当たって非常に重要なポイントは、つまり評価の基準です。ですから、質の高い計画相談といった何かが確定しないと、多分議論はできないと思うのです。そのためにこの間いろいろな努力をしてきているつもりですが、例えば、これは事業所の議論をしているようですが、セルフプランの問題とか、あるいはこの 11 月に出された仮の市町村がお作りになる計画も含めて審議しないと、この 1 点だけ出しても全体的な計画相談の議論にはならないと思います。これが 1 点目です。

2 点目は同じ議論ですが、 28 ページ、児童発達支援、放課後等デイサービスですが、これも支援の質が 1 点目に来ているのですが、はっきり言いますとまだ始まったばかりというのでしょうか、非常に何をもって支援の質と考えるか、結構難しい領域だと思います。ですから、これもこのことがきちんと定まらないと、どうかと質問されても返答しづらいと思います。以上、 2 点です。

 

○駒村部会長 

ほかにはよろしいですか。そうしましたら、これに関する意見は以上で、今の 4 人の方から、収支差率などの、やや技術的な部分はありましたが、事務局から御回答を頂ければと思います。よろしくお願いします。

 

○田中障害福祉課長 

それでは、今頂いた 4 名の方からの御意見、御質問に対して順にお答えいたします。

 まず、玉木委員から、地域移行支援のところで、利用するにこぎ着ける前のいろいろな努力や手間も評価できるようにすべきではないかという御意見を頂戴しました。

 確かに使っていただく前に、いろいろな形で手間がかかるのも事実ですが、一方、個別給付となっておりますので、どうしてもサービスを使っていただくというところからでないと、報酬面、支給決定面に反映が難しい仕組みになっているのも一方であります。そういうようなところで、使っていただいた方ということにはなりますが、そういうようなところも含めて、使っていただいてからの初期の部分の評価という形で少しこういったところを手厚くするのはどうか論点として提示をして御議論を頂いております。

2 点目のモニタリングの期間ですが、これは標準の期間としてお示しして、計画相談の中でどの程度のモニタリングが必要なのか計画の中に入れていただいて、自治体が支給決定をする形になっております。自治体のほうが、もしそのような趣旨を御理解されていない部分があれば、今後の制度改正で、モニタリングの頻度についても、もう少しあったほうがいいような類型等々の議論をすることになりますので、そのときに徹底をして御説明をしたいと思います。

 日野委員から、生活介護の御指摘ですが、報酬改定検討チームの資料として、論点で提示をさせていただいたものについては、サービスの利用時間、営業時間の件と、支援の内容ということで、具体的に例えば入浴支援や創作活動というようなことが行われているか、そのようなことをテーマとして議論をしております。

 収支差率については、どの程度の収支差率が適正かお示しすることは非常に難しいです。恐らく財務省で適正な支出をサービスの内容ごとに示せるかというと、そこのところも非常に難しいのではないかと思います。 1 つ考えられるとすると、障害のサービス以外のサービス業、例えば中小企業との収支差がどうなっているのか、他産業なり、他業種と比べることが 1 つの指標になるかもしれませんが、ここでどういうような数字が適切なのかお示しするのは難しいかと思います。

 佐藤委員から、収支差率の関係でどういう調査であったのかということですが、これは政府の統計法に基づく国の統計調査として、障害福祉サービス等経営実態調査ということで、調査を取っております。これについては、統計上、有意な統計になるようにということで、調査の客対数を 1 5,799 施設事業所で取りまして調査をしております。

 この調査の内容については、調査票が上がってきましたら、裏付けになる資料を出してくださいということではありませんが、当然、異常値などがありましたら、それは統計の処理上、はじく形で処理をしております。統計法に基づく調査ということですので、基本的には正しい数字を書いていただくことを前提にしているものです。

 小澤委員から、計画相談と児童の障害児支援のサービスの関係で、支援の質ということで、これはまだ始まったばかりであるし、どのようなことで高い質を保てるのかという御指摘がありました。

 ここで論点として、どういうものが質が高いと議論できるのかというのは、これからのサービスの展開や、議論を待つ部分もありますが、例えば、一定の研修を受けた方がされる場合や、一定の資格を持っている方が一定されるということを事業所の体制として評価するやり方もあるのではないかと思います。

 また、児童の放課後等デイサービス等々については、まだこれからということもありますし、サービスの提供の在り方について、今ガイドラインを作って、いろいろな形で普及、議論していこうではないかという取組もしております。以上です。

 

○駒村部会長 

質問された委員、いかがですか。よろしいですか。報酬に関しては、大体議論も出尽くしたと思いますので、次の議題もありますので移りたいと思います。議題の 2 つ目の「障害者総合支援法施行後 3 年を目途とした見直しについて」、事務局から資料説明をお願いいたします。

 

○川又企画課長 

企画課長です。資料 2-1 をお願いします。今、部会長から御指摘がありましたが、障害者総合支援法の 3 年後の見直しについては、当部会において恐らく来年から本格的に御検討いただくことになるかと思います。本日は、この法律の附則第 3 条に掲げられている検討事項がありますが、その検討事項を中心として、現在の施策の状況、あるいは近年の動向について御紹介して御意見等をいただきたいと考えています。

2 ページ、障害者の数です。実態調査等からの推計値です。全国 787 9,000 人、人口の 6.2 %、施設・在宅別、年齢別で御覧のとおりです。

3 ページ、障害者福祉サービスの実利用者数の推移です。平成 20 年、 46 3,000 人から現在 83 万人ということで、大きく福祉サービスの利用者数が伸びています。

4 ページ、それに伴い障害福祉サービスの予算も伸びてきています。平成 18 年度当初から比べると 10 年間で 2 倍以上ということで、国費ベースですが 1 兆円を超えています。なお、これは国費分だけですので、地方の分と併せると倍以上になると思います。

5 ページ、最近のここ数年の障害福祉施策、あるいはその関連施策の動向を年表にまとめたものです。平成 18 年の自立支援法の施行、平成 24 年の総合支援法、それから右側では福祉サービス以外の分野でも、「障害者虐待防止法」であるとか、「障害者優先調達推進法」、あるいは障害者差別解消法等々様々な施策が進展してきています。

6 ページ、平成 23 8 月のいわゆる骨格提言の概要をまとめたものです。これを受けて、障害者総合支援法という形で法律ができました。

7 ページ、障害者総合支援法施行後 3 年を目途とした見直し事項ということで、附則の中に記載のある項目を記載しています。 1 つは、常時介護を要する障害者等に対する支援、障害者等の移動の支援、障害者の就労の支援、その他の障害福祉サービスの在り方。 2 つ目は、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方、障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方、手話通訳等を行う者の派遣、その他聴覚、言語機能、音声機能、その他の障害のための意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援、精神障害者及び高齢の障害者に対する支援の在り方という項目が掲げられています。以下、これらの項目に関連する現状等を御紹介しています。

8 ページからは、常時介護を要する障害者等に対する支援ということです。

9 ページ、今年の 4 月に施行された重度訪問介護の見直しにおいて、行動障害を有する知的障害者、あるいは精神障害者にまでこの重度訪問介護の対象が拡大しました。

10 ページ、国庫負担基準について。これらは訪問系のサービスに対する国庫負担基準の概要です。これは、個人のサービスの上限ではなく市町村に対する精算基準としてお示しをしています。

11 ページ、障害者等の移動の支援です。

12 ページ、移動に関わるサービスの整理をしています。右側の 4 つ、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、これらはいわゆる障害福祉サービスの個別給付として個人に対して個別給付として支給されているもの。それから、左側の地域生活支援事業における移動支援、これは市町村においてグループ支援を含めて実施されているものです。

13 ページ○3障害者の就労の支援。

14 ページに就労支援の流れの資料があります。一般就労への移行の現状ということでは、特別支援学校から一般企業への就職が 27.7 %、障害福祉サービスの利用が 61.4 %、それから、障害福祉サービスから一般企業への就職が徐々に増大していて、平成 24 年では 3.7 %となっています。

15 ページ、就労系の障害福祉サービスから一般就労への移行率ということです。特に就労移行支援の実績が伸びています。

16 ページ、工賃向上計画の対象施設の平均工賃です。平成 24 年度は 1 4,190 円、平成 18 年度に比べて 16.1 %の増です。

17 ページ、○4の障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方。

18 ページ、現行の支給決定プロセスです。特に、サービス等利用計画を作るということで、来年度からは市町村が支給決定を行う際に全ての利用者を原則対象としていくことで進めています。

19 ページ、程度区分から障害支援区分への見直しで、程度区分における問題、課題、特に二次判定における知的障害者、精神障害者における判定の見直し等の比率が多かったことも踏まえてコンピュータ判定等の改善を行い、「障害支援区分」として今年 4 月から施行しています。

20 ページ、現行の「障害支援区分」の流れの図です。

21 ページ、障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方。

22 ページ、意思決定に関する障害者総合支援法の規定です。指定障害福祉サービス事業者、あるいは相談支援事業者の規定において障害者等の意思決定の支援に配慮すること、それから、常に障害者等の立場に立ってという形で明文化をしました。

23 ページ、現在、この意思決定支援の在り方及び成年後見の利用の在り方について調査研究を進めています。昨年度、平成 25 年度は基礎的な調査研究を行い、平成 26 年度、今年度においては実践的調査研究として、支援場面に応じた具体的な意思決定支援の方法の研究及びその効果検証という形で研究を進めていて、今年度中に報告書をまとめる予定としています。

24 ページは、参考までに現在の成年後見制度の概要です。

25 ページ、地域生活支援事業における成年後見制度利用支援事業ということで、必須事業化を行って、必要なものに対しては申立費用及び後見人等の報酬の助成を行っています。

26 ページ、市民後見人を活用した法人後見への支援の概要となっています。

27 ページ、手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能、その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援。

28 ページ、地域生活支援事業の必須事業として位置付けられている手話通訳、要約筆記、触手話及び指点字等の養成、設置、派遣、連絡調整に対する現在の事業のメニューを表にしたものです。

29 ページ、精神障害者に対する支援です。精神保健福祉に関しては 30 ページにあるように、昨年、精神保健福祉法が改正されて今年 4 月から施行されています。内容としては、地域生活への移行を促進するための指針の策定、保護者制度の廃止、医療保護入院における入院手続の見直し等が行われています。

31 ページと 32 ページは新しい改正法に基づく指針ということで、特に地域生活を支えるためということで大臣の指針が定められ、その概要です。     

33 ページからは高齢の障害者に対する支援。

34 ページ、始めのほうにもあった資料の平成の年次推移です。左側が平成 18 年のときと比べてということになります。全体の障害者の中で 65 歳以上の障害者の割合が 46 %から 50 %となっています。絶対数自体も増えているので、人数としてはかなりの増加になっていると言えると思います。

35 ページ、昨年、地域生活に関する検討会で検討された資料です。障害者の重度化、高齢化、あるいは「親亡き後」を見据えた支援の在り方。特に居住支援の在り方ということで、相談、体験の機会・場・緊急時の受入れ・対応、専門性、地域の体制づくりという観点から、そこにあるように「多機能の拠点としての整備」、あるいは「面的な整備」のタイプという形で、こうした機能をどうやって確保していくかということの資料です。

36 ページ、先ほど報酬改定の中でも御紹介がありましたが、こうした障害者の高齢化、重度化に対応して、今年 4 月からケアホームとグループホームの一元化を図りました。それと併せて、外部サービス利用規制の見直しであるとか、サテライト型住居の創設を図りました。

37 ページからは、介護保険と障害福祉の適用関係ということで、現在、社会保障の原則である保険優先の考え方の下に、原則としては介護保険サービスを優先して受けるということですが、その運用に関しては、繰り返し、通知であるとか全国会議などにおいて弾力的な運用面の留意事項をお示ししています。 1 つは、 37 ページにあるように、「一律に介護保険サービスを優先的に利用するものではなく、申請者の個別の状況に応じ、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能かを判断すること」。

38 ページ、「市町村が適当と認める支給量が介護保険サービスのみによって確保することができないと認められる場合等には、障害者総合支援法に基づくサービスを受けることが可能であること」、それから、下のほうですが、「障害福祉サービス固有のサービスと認められるものを利用する場合については、障害者総合支援法に基づくサービスを受けることが可能である」という点が主な点です。以下は、それぞれの現行の総合支援法のサービスの説明ですので説明は省略します。

 なお、資料 2-2 をお願いします。障害福祉サービスの在り方等に関する論点整理のためのワーキンググループということです。今後、この当部会において、 3 年後の見直しに向けて本格的に御議論を頂くことになるわけですが、事務局としては、その際の議論が有意義なものとなるように、議論に必要な論点であるとか関連のデータをあらかじめ整理をしておきたいと考えています。このため、そうした事務局の作業を進めるに当たり、ワーキンググループ、裏面に御協力をいただきたいと考えている学識経験者の方の名前が掲載されていますが、学識経験者の方に御参加をいただき一緒に論点整理を進めていきたいと考えています。

 なお、このワーキンググループの運営について補足をいたします。これはあくまでもここの部会での検討に資するための論点整理を行うものでして、結論、あるいは一定の方向性を取りまとめるようなものではありません。また、このワーキンググループの議論に当たっては、幅広く当事者、あるいは関係者の御意見を伺うことを考えています。テーマによっては作業チームを設けていろいろな現場の方等のお話を聞くという形での、いろいろな方の御意見を伺いながら進めていきたいと考えています。また、これは公開の場、オープンの場で議論を進めていきたいと思っています。厚労省の中だけで論点を作ってこの部会に提示するということではなくて、論点整理の段階からそうした場で様々な方の御意見を伺いながら論点として整理をして、こちらでの議論に役立てていきたいと考えています。説明は以上です。

 

○駒村部会長 

3 年後の見直しについての議論は、本部会でも重要なテーマになるわけです。資料 2-1 7 ページにも、この 3 年後の見直しの規定が書いてあります。その論点を整理するワーキンググループを置くというのが資料 2 の趣旨ですが、今の事務局の報告について委員の皆様から御意見、御質問を頂きたいと思います。こちらから竹下委員、阿由葉委員、日野委員、大濱委員、藤堂委員という順番で回っていきたいと思います。最初に竹下委員からお願いします。

 

○竹下委員 

竹下です。結論から言って、作業が時期としては非常に遅れているのではないかと懸念しています。したがって、 1 点目の質問は今後のスケジュールです。今、立ち上げるとなれば、平成 28 4 月まででは実質 1 年しかないわけです。このワーキンググループの今後の作業のスケジュールについてお聞きしたいというのが 1 点目です。

2 点目は、それにも密接に関わりますが、 2-2 の要綱 3 の最後のほうでは「ワーキンググループに、必要に応じて作業チームを置くことができる」となっていますが、今の話ではほぼ設置することが前提になっているように思われます。そうだとすると、作業チームとワーキンググループの役割がよく分からない気がします。ワーキンググループが論点を整理するということですが、作業チームが論点を整理して各項目ごとで挙げてきたものを、更に整理をする意味が分かりません。屋上屋を重ねることになりかねないと思います。別の言い方をすると、作業チームでまとめたものをワーキンググループが崩すということも考えにくいわけですが、ここはどういう関係になるのかというのが 2 点目です。

3 点目は、要綱の 2 を見ると、目的はほぼ附則第 3 項をそのまま写しているかと思いますが、そうなるとこの附則 3 項に基づく検討の範囲が問題になります。その第 1 項目の「その他の障害者福祉サービスの在り方」の範囲はどこまでを含むのか。例えば、今の課長の説明で、障害者の 65 歳以上の高齢化率がほぼ 50 %まで来ていますが、そうすると総合支援法 7 条を含めた介護保険等の在り方もこの部分に入ってくるのかどうか、あるいは 4 項目の「手話うんぬん」以降で、聴覚障害者ははっきり分かりますが、「等に対する」の「等」が問題かと思います。「障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する」の障害者の範囲はどこまでを想定しているのかについて、検討範囲の問題かと思いますので、お教えいただければと思います。

 

○駒村部会長 

大濱委員が先に出られるということですので、順番を変えて、ここで大濱委員の御発言をいただきたいと思います。今の竹下委員の御質問も大変重要な所が多かったと思いますので、そこで 1 度切って、また続きをしたいと思います。

 

○大濱委員 

私はこの後病院に行かなければならないので、先に質問させていただきます。 2 点あります。まず、資料 2-2 37 ページでは、介護保険との適用関係について「一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする」となっています。これについて、 65 歳以上の障害者や 40 歳以上の特定疾患の患者で、介護保険優先ではなくて障害者総合支援法のサービスだけを利用している人たちが実際にどのくらいいるのか、その数字があれば教えていただきたいと思います。

2 点目は、先ほど竹下委員も質問されたワーキンググループの件です。附則第 3 条第 2 項に、「政府は、前項の規定により検討を加えようとするときは、障害者等及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする」とあります。したがって、構成員の中には確かに野沢委員もおられますが、本当に学識経験者だけで良いのか、障害当事者がこの中にいなくても良いのかどうか。

この 2 点についてご回答をお願いします。

 

○駒村部会長 

それでは、今のお二人の意見について、両方ともスケジュールの話や作業チーム、ワーキンググループの関係、あるいはこのワーキンググループの位置付けについて重要なお話だったと思いますので、事務局から御回答をお願いします。

 

○川又企画課長 

ワーキンググループのスケジュールについては、予算編成などの日程等が流動的な面がありますが、できるだけ早くスタートはしたいと思います。当部会での議論も来年の春頃から、予算、あるいはその報酬が一段落した段階からは行っていただきたいと思いますので、障害者部会の議論に資するような形で、来年の春頃までに、順次出来上がったところから一通りの論点を整理していただければと考えております。

2 点目の作業チームとワーキンググループの役割ですが、ワーキンググループの先生方だけで全部議論を完結してしまうのではなく、むしろ事務局と先生方と、それぞれのテーマに応じた関係者、あるいは当事者、現場の方からいろいろな御意見をお聞きし、また意見交換をしながら作業をしていきたいと考えております。そういう意味では、このワーキンググループの中だけで完結して議論するのではなく、むしろこのワーキンググループにおいて当事者、関係者、現場の方々の御意見を伺って、そこで情報を整理していくといった形で、論点の整理につなげていけたらと考えております。作業チームにおいては、特に広範にわたるもの、いろいろな関係者から御意見を広くお聞きするものを中心に、作業チームという形で分担して整理をしていくといった役割分担を考えております。

3 点目の附則第 3 条の検討範囲については、「その他の」とか「等」といった言葉がありますが、現時点において事務局でこの範囲ということで限定することは考えておりません。むしろ皆様方の御意見も伺いながら、どういった範囲でどういった検討を行うのか、正に論点整理の一環ではないかと考えております。

 大濱委員の 2 点目のワーキンググループについての御質問については、先ほどの繰り返しになりますが、このワーキンググループはあくまで事務局の作業を学識経験者のアドバイス、助言を頂きながら、オープンの場で進めていくという趣旨のものですので、むしろこのワーキンググループをそうした当事者、関係者、現場の方の意見を聞くツールとして活用し、その上でここの障害者部会でより有意義な議論ができるような論点をたたき台としてまとめて、整理をしていきたいと考えております。

 

○駒村部会長 

大濱委員、今の御回答でいかがですか。

 

○大濱委員 

ワーキンググループの在り方として、本当に当事者が入らなくて良いのかどうか、本当に学識経験者だけで良いのかどうか、その辺りはもう一度考えていただきたいと思っています。

 

○駒村部会長 

事務局に確認をしますが、附則に書いてある「障害者及びその家族その他の関係者の意見を反映させる必要な措置」というのは、このワーキンググループを意味しているのではなくて、この議論の場は障害者部会という理解でよろしいのですか。

 

○川又企画課長 

ここの障害者部会が正にそれを議論する場ですので、この場で方向性の取りまとめなどはこの部会でお願いすることにしております。

 

○駒村部会長 

ワーキンググループはあくまでも情報を整理するだけであって、議論の決定などはここで行うという理解でよろしいですね。

 

○川又企画課長 

議論の方向性をまとめていただくのはこの部会で、そのためのデータ、あるいは論点の整理は、事務局がやってもいいのですが、事務局だけでやるのではなく、こうした形で学識経験者のアドバイスも頂きながら、その場でもいろいろな方々の御意見を伺いながら、論点として整理をしていきたいと思っております。

 

○駒村部会長 

来年 4 月ぐらいまでの間に、集中的にワーキンググループが開かれると。なおかつ、ワーキンググループの下に作業部会が開かれるという理解でよろしいですか。

 

○川又企画課長 

ワーキンググループの下に必要に応じて、チームの形で分担作業すべきものがあれば分担して行うということを考えております。

 

○駒村部会長 

スケジュールは来年の春ですね。

 

○川又企画課長 

はい。

 

○駒村部会長 

そこでの議論はオープンで、なおかつ議事録や資料は部会にも提出いただけるという感じでしょうか。

 

○川又企画課長 

オープンにしますし、それまでの間、皆様から御意見があれば伺いながら進めていきたいと思います。

 

○駒村部会長 

竹下委員、よろしいですか。

 

○竹下委員 

竹下です。座長が整理されたことでおおむね良いのですが、やはり少し説明が不足していると思うのです。例えば、確かに大濱委員がおっしゃるように、附則第 3 2 項の理念がこの障害者部会で満たされることは否定はしません。しかし、今回のこの検討チームを作るに当たって、 7 ページに※が付いていて、「上記の検討に当たっては、障害者やその家族その他の関係者の意見を反映させる措置を講ずること」を前提でワーキンググループの整理がされると思うのです。ワーキンググループが論点を整理するということで、まるで事務的だとおっしゃるけれども、そこで論点から外れるか外れないかは極めて重大な問題だと思うのです。論点を整理する過程で当事者の声が反映されていないというのは、全然民主的ではないと思います。附則 3 項が生かされていません。

 今回の権利条約の批准に当たって何が問題になっているかというと、正に当事者のいる所で、すなわち障害者が参画する所で論議し、決定しなさいというのは大きな理念ではないですか。しかも、今の課長の説明では、ワーキンググループの下に作業チームを作るということですが、これはいいのです。そのときに、この僅か数箇月の間で、作業チームはいわば団体からヒアリングするための機関にしか聞こえてこなかったのです。それで本当に当事者が参画する所での論議がされたことになるのか、極めて疑問だと言わざるを得ません。したがって、大濱委員の意見とほぼ同じだと思いますが、ワーキンググループが有識者を中心とした形でいくのであれば、作業チームの充実が必要ですし、逆に作業チームがヒアリングだけで終わるのであれば、ワーキンググループのメンバーはこのままではまずいと思います。

 

○駒村部会長 

他の委員も御発言があるかと思いますので、先ほどお手が挙がった阿由葉委員からお願いします。

 

○阿由葉委員 

私も、竹下委員と大濱委員と同じ意見です。これまで、我々は障害者総合支援法の施行から 3 年後を目途とした見直しがあるということで、それについて我々の中で真摯に議論をし、そのためにどういう意見を述べるのかということを検討してきました。 3 年後を目途とした検討については、法の附則第 3 条に「障害者等及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるもの」とあります。当事者はもちろんのこと、我々事業者も「その他の関係者」には入っているという説明を以前から聞いてきていますので、そういったメンバーが入って、きちんとワーキンググループの中で議論するべきだと考えます。

 大変申し訳ありませんが、このワーキンググループの構成員の名簿を見ると、就労のことが分からないということはないと思いますが、就労を専門とした方がおられないように見えます。そういったメンバー構成も含めて、真摯に議論する場を作るのだということが、この附則の中で言われている内容ではないかと思います。ですから、ワーキンググループの構成員として、当事者を含め、我々事業者もきちんと入るべきだと思います。作業チームで意見を聞くという考え方が出ましたが、ヒアリングで意見を聞くだけではなく、きちんと議論をするメンバーの中に入らなければならないと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

○本條委員 

構成メンバーについては他の委員と同じですので、私は違う観点から申し上げたいと思います。非常に簡単なことです。資料はパーセンテージで表示してある所が多いのですが、是非とも数値も入れていただきたいと思います。例えば身体(障害者)の高齢化について、資料○8の裏を見ると、高齢者の割合として左側が 62 %、右側が 69 %、 3 年間で 7 %の差ということで、それほど大したことはないと思われますが、実際に計算すると、 366 万人余りの 62 %から 393 万人の 69 %ですので、 44 万人ぐらいが増えているわけです。そうすると、 366 万人の 62 %、 220 万人余りから 2 割増加しているわけです。

 また、先ほど議論されていたような所も、就労移行なども全然進んでいないように見えますが、平成 21 年は 224 施設で、利用者は書いてありませんが、それの 39.3 %ですし、平成 24 年は 35.2 %ということで、余り進んでいないと思われますが、 612 人の 35.2 %ですので、努力されているのではないかという見方もできますので、数値も入れていただいたらどうかと思います。

 本題に戻って高齢化ですが、非常に高齢化が進んでおりますので、障害福祉だけではなく、高齢福祉等との連携、情報交換、意見交換も必要ではないかと思っております。就労についても、 7 千数百人が施設から一般就労しておりますが、障害者の就労の数となると、ハローワークを通じて就労した数は平成 25 年度は施設から就労した7千数百人の(約 10 倍)7万数千人の方が障害がありながら就職されているわけですから、障害福祉だけではなく、職業安定局とも連携しながら、雇用契約ということは当事者といえば障害者も当事者ですが、企業が一方の当事者でもあります。障害者を雇ってよかったと、それによって実際にメリットがあると思わないと、企業もなかなか雇用していただけないでしょうから、どのように障害者の方を使っていただけるか、また働いていただくかも、お互いに情報交換しながらやっていかなければいけないのではないかと思います。単に障害福祉、医療、保険分野だけではなく、雇う側の人、教育等、いろいろな所と連携が必要だと思っております。そのためには教育も必要ですが、エビデンスに基づいた IPS(Indivisual Placement and Support) 、まず就労させて、ジョブコーチやいろいろな支援をやりながら就労を進めていくという手法があるわけですから、そういうところも視野に入れて検討していただきたいと思います。

 

○日野委員 

ワーキンググループについて意見と、高齢の障害者に対する支援について、御質問とお願いをしたいと思います。ワーキンググループについては、作業チームが設置されるということですが、具体的に検討項目の 5 項目全てを議論されるのか、あるいは特化した項目だけになるのか。また、作業チームにおいて、もし関係団体のヒアリングが行われるとすれば、 1 回ではなく、必要に応じて数回のヒアリングをお願いしたいと思います。

 また、 36 ページの高齢の障害者に対する支援の所で「サテライト型住居の創設」が挙がっております。これはグループホームを本体とすることが条件になっておりますが、是非、障害者支援施設を本体とするサテライト型住居というのも論点の 1 つとして取り上げていただきたいと思います。

 

○藤堂委員 

JDD ネットの藤堂です。今までおっしゃったことに加えてですが、お手元に資料で『ノーマライゼーション』の 11 月号に出した原稿があるかと思います。既に JDD ネットの会員団体に、それぞれの論点に対してどんな希望があるかということは聞いており、それをまとめておりますので、後でお目通しいただければと思います。

 それから、 3 点発言させていただきます。先ほどおっしゃったように、教育の分野や就職等、福祉だけではなくて、他の分野との連携をきちんと視野に入れて、総合福祉法を考えていただきたいと思います。具体的には、 14 ページの「就労支援施策」ですが、特別支援学校からの就労とか、障害福祉サービスからの就労が基本の統計になってしまっているところがどうかなと思っております。拠り所がそこしかないのかもしれませんが、発達障害という概念が 3 年前に入ったばかりなので、この基になっているところにはほとんど反映されていないのではないかという感じがするのです。そうすると、既に企業に入っている人に対する支援が全然この中では配慮されていないのかなとか、自分でどうにか仕事を見付けてきている人もいるのだということで、そういう方たちにもジョブコーチ等の支援が必要になってくるのではないかと思います。

19 ページの「障害支援区分への見直し」の中で、新たに読み書きの困難と感覚過敏・鈍磨が入ってくるということで、それに対してどのように考えるのかをきちんと位置付けて話していただきたいと思います。

28 ページに「意思疎通支援」と書いてありますが、もう 1 つ「情報アクセシビリティ」という考え方があるかと思うのです。マラケシュ条約が今議論されていて、私たち読み書きができない人たちにとって、著作権が非常に邪魔をして、見たい本がすぐに見られないという問題がありますので、そういうことにも触れていただきたい。また、その情報保障をするための機器の保障についても討論していただければと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。ほかに、このセッションで御意見、御質問はありますか。

 

○小澤委員 

検討課題で 1 つお願い事ですが、これはもともといわゆる骨格提言の継続という課題だったと私は理解しています。例えば、私も大分関わらせていただいた 2 点目の「障害支援区分から支給決定の在り方」や 3 点目の「意思決定支援」については、そこで審議は継続して行われたのです。私からのお願いは、継続した議論をしていただきたいということです。このワーキンググループのメンバーを見ると、継続でき得るかどうか心配だったので、それは是非お願いしたいと思っています。

 

○駒村部会長 

ほかにいかがですか。

 

○広田委員 

後でまとめて言ってもいいですか。

 

○駒村部会長 

もしあれば、これに関連したことであれば、今言っていただいて結構です。

 

○広田委員

関連しています。何というか、解散、総選挙が行われようとしている。その割には、この話はあちこち小さなことが飛んで、こういうことなのかなという気がしています、いつも。これが本当に国の社会保障審議会障害者部会、障害者の最高の施策を決める所なのかと。 13 年間入り続けて、いつも枝葉の話で、厚労省が出してきたものをエスカレーターに乗って、チョコチョコと塩を入れたりだし昆布を入れたり、そうではなくて、前回も言って、かなり加筆していますが、例えば社会的入院の仲間がどうなってしまうのかと言ったら、あのまま尻切れ蜻蛉です。

 私は、今日、写真を出しています。カラー写真。右側の一番上は、精神病院に行く前のかわいらしい私です。それがその後、医療ミスの注射をうたれた結果、多量の薬を服用せざるをえないようになり 30 キログラム太ってしまった。あのまま入院していたら、私は病棟転換の患者だったという話を盛んにしていたけれど、それもどこかへ行ってしまった。こういう総選挙のときに、もっと大きなことをみんなで話し合って、選挙に争点を盛り込まないのか、官僚と政治家どっちが強いのか全然詳しくないですが、ということを思って、今日来たのです。靖国神社へよって行こうと思いました。私の小父が戦死していますから。だけど、雨が降ってきたからここへ直行で来たのですが。

 さっきワーキンググループだ、作業チームだと言っていましたが、確かに大濱さんが言ったように、何とかの法律がどうのこうのではなくて、私は ADA 法ができたあと、 1991 10 月にアメリカに行きましたが、 ADA 法は障害者が一枚岩になってできた。この国は、自立支援法ができるとき、反対運動で、私たちのことを私たち抜きに決めないでくださいと。私たちの所にいろいろな人が入っていた。当事者ではなくて、家族も専門家も。私は私のこと私抜きにやらないで、と思う。でも、私抜きが多すぎる。だから、もっと当事者をきちんと入れるべきだと、私は思います。ほかの障害のことまで入れてくれなんて言うほどの力量は、私はないけど、家族が当事者の代弁なんて、とずっと長年思ってきました。家族によって入院させられ、家族によって退院を阻止されている仲間もたくさんいる。拉致被害者のように北朝鮮から必死になって呼ぼうとしている家族もいるし、そういう家族も精神にいるかもしれないけれど、ほとんどお会いしないですね。そういうことはどこでやるのかということと、是非ワーキンググループを作るなら当事者を入れてほしい。

 作業チームだ、ワーキンググループだと言うけれど、いろいろな人を呼んできて、税金が掛かる。国民が聞いたときに納得するやり方でないといけないのと、私はこのとき人選を見て「関心ないわ」と言ってしまったのですが、確か大塚さんと菊川君は厚生労働省出身ではないですか。だとすれば、バランスに欠けていますよ。私は前回、横浜市の天下りを非常にリアルに発言しましたが、厚労省出身者を余り入れないほうがいいと思いますよ、こういう所に。御本人の資質とか御本人の能力は別として。私がマスコミなら記事に書きますということです。

 

○駒村部会長 

ワーキンググループの件はとても重要なことだと思いますが、事務局にもこの辺りはくれぐれも確認したい、あるいは今重要な御意見があったのは、議論の継続性についての御意見と、竹下委員からはワーキンググループで論点が絞り込まれてしまうと、議論できる余地がなくなってしまうのではないかという危惧があるとの御指摘があったかと思います。ただ、附則第 3 条にある「障害者等及びその家族その他の関係者」という規定は、確認ですが、あくまでも障害者部会がこの役割を担っているということですので、当事者、関係者の参加はここの部会で確保されるということだと私は理解していますが、再度ワーキンググループの役割、今も幾つか御質問があった点も含めて、強調した説明を頂ければと思います。

 

○藤井障害保健福祉部長 

ワーキンググループについては、本当にいろいろな御意見を頂きましてありがとうございます。改めてこの分野の進め方を決めるのは本当に難しいと痛感しております。今、部会長がおっしゃったとおりで、私どもも附則による 3 年目の見直しの土俵は正式に置かれたこの社会保障審議会障害者部会だと思っております。ですから、当事者であれ事業者であれ、今お集まりいただいているメンバーで、なお当事者、あるいは事業者等の関係者の意見のくみ取りが不足だということであれば、この部会の中で審議のやり方として考えるべき課題だと考えております。また、そこは部会長、あるいは各先生方とも相談しながら、段取りよく考えていきたいと思っております。

 その一方で、このワーキンググループは、私どももある意味ではこれまでの諸々の制度改正、過去の自立支援法の時代もそうですが、審議会に対して具体的な論点にブレークダウンして提示をしていくのは、基本的には事務局たる役所の仕事だと思っております。私どもの責任で、それをしていかなければいけないということだと思っております。ただ、今回については、これまでの自立支援法、あるいは総合支援法が作られていく過程も踏まえて、ただ単に厚労省だけで、あるいは障害部の中だけで議論して論点整理をしていくのではなく、学識経験者ではありますが、有識者の皆様方の手も借りながら、これまでよりも透明なプロセスを確保しながら、論点の整理からやっていったほうがいいのではないかと考えた次第です。ですから、企画課長が再三申し上げたように、このワーキンググループはあくまで論点の整理をするということで、竹下先生がおっしゃったように、決して何か論点を絞り込むとか、何がしかの方向付けをするということでは全くなくて、論点をできるだけ幅広く拾い出していく作業を、私どものお手伝いをしていただきながらしていくようなワーキンググループだと考えておりますので、その点は是非御理解をいただければ有り難いと思っております。

 

○駒村部会長 

先ほど、広田委員から御指摘があった件については、事実関係はいかがなものなのか、これはいかがでしょうか。

 

○川又企画課長 

役人からということではなく、むしろ本業は学者、専門家でございまして。

 

○広田委員 

そうは見ない。国民は。バランス的にも。

 

○川又企画課長 

専門官として働いた経験もあると。

 

○広田委員 

もちろん知っています。

 

○川又企画課長 

役人として採用して、その方が転じたということではありません。

 

○広田委員 

あなたよりも 2 人のお人柄も仕事ぶりも私のほうが詳しいと思って、優秀だと思いますが、世間はそうは見ない。たたかれるときも、元厚労省です。

 

○竹下委員 

今の説明前提で、藤井部長の説明はよく分かりました。それは非常に理解したいと思いますが、先ほどの企画課長の説明で気になるのは、作業チームの検討内容についてお聞きしたときに、言葉が適切かどうか分かりませんが、ヒアリングするだけの作業チームに聞こえたのです。それは違うだろうと思うのです。要綱を見ると、 3 (5) (6) を比べれば分かるわけです。課長がおっしゃっているのは、 3 (5) で関係者、参考人から意見を聞く、ヒアリングというのは分かります。それとそれとは別個に、 (6) に「作業チーム」とわざわざ言っているのです。そうであれば、ここで当事者を加えることになるのだろうと私は勝手ながら推測するのですが、そこで本当の意味で当事者参加の所で十分な議論がされるという実態が必要だろうと思うし、小澤委員もおっしゃいましたが、継続性はどこで担保されていくのか。これは部会長がおっしゃったように、この部会が継続性の議論の場になるのかも含めて、できれば確認させていただければと思います。

 

○駒村部会長 

大事な点ですので、事務局から作業チームの性格も含めて再度確認をお願いします。

 

○藤井障害保健福祉部長 

作業チームは、説明に若干不明な点があったかも分かりませんが、今このワーキンググループとして原案では 7 人の先生方を考えておりますが、いろいろな諸々の課題がある中で、回数を増やして、もっと集中的に議論をしなければいけないような大きな課題が幾つか立てられるのではないかというイメージを持っております。そういう課題について、このワーキンググループの先生方の何人かを大きな課題に割り振って、そこに別の方に何人か必要があれば加わっていただくような、大きな課題については身軽に、回数も増やして論点整理をしていただくような機能を、それぞれの作業部会に持ってもらえればと思っております。それぞれ必要に応じていろいろな関係者の御意見をそこで聞いていただくことも当然あろうかと思いますので、あくまで各作業チームもワーキンググループと同じミッションの中で動いていただくというイメージを持っております。そこを御理解いただきたいと思います。

 議論の継続性という意味では、先ほど申し上げたように、決してここで論点を何か絞り込むとか、方向性を付けるということではないので、当然、骨格提言も踏まえてこのワーキンググループでも論点整理をしていただくことになると思いますし、実際その論点がこの障害者部会に上がって以降、本格的な議論の中でもそこの継続性は担保できるものと考えております。

 

○阿由葉委員 

これまでの説明の中で、論点の最終的な取りまとめは障害者部会であるというお話をいただきました。できれば、我々としてはワーキンググループの中に就労の専門家がきちんと入って議論すべきだと思います。万が一ワーキンググループのメンバー構成が変わらないのであれば、就労の作業チームをきちんと作っていただいて、今回の資料にもある骨格提言の中の労働と雇用の問題等を含めた 3 年後の見直しの議論をする場が必要だと思います。そこはよろしくお願いします。

 

○駒村部会長 

これに関連して、他の委員の方から御発言はありますか。私もいろいろ審議会に関わっておりますが、これまでの経緯がありますので、心配される御意見があるのもまたそうなのかなと思います。こういう審議会を作るときに、全く似たような機能のものがどこか別に出てくると、これは非常に注意しなければいけないと思いますが、この作業部会やワーキンググループはこの部会の機能とはある種違う場であると。あくまでも 3 年後の見直しの議論の責任はこの部会で行うのだと。したがって、違うものなのだと割り切っておいたほうが、なまじ部分的に入ってしまうと、かえってややこしいことになることもあるので、ワーキンググループはワーキンググループで置いていただいて、あくまでも 3 年後の見直しについてはここで行うのだということで、ワーキンググループからの報告は見せていただくというスタンスでよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

○広田委員 

皆さん、それでよろしいのですか。

 

○駒村部会長 

あくまでも材料を頂くと、議論するのはこの場であると、議論の責任はここで持つのだということです。今日、確認しました。

 

○広田委員 

私はおかしいと思います。

 

○駒村部会長 

分かりました。次の議題もありますので、次に入りたいと思いますが。

 

○伊藤委員 

今のことではないのですが、どこで言おうかと思っているうちに時間が過ぎてしまいました。 17 ページの障害支援区分についてのお願いなのですが、難病が入ってまだ新しいということと、なかなか捉え所がないということもあって、現場から聞く声は様々です。そういう中で、特性に応じて適切に行うようにと 19 ページにも書かれていますが、知的障害・精神障害は大きく書かれていますが、難病も大きく書いていただきたいということをお願いします。

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。事務局には、今までの議論を引き受けていただければと思います。

 それでは、最後に「その他の報告事項」について、事務局から資料 3 について説明をお願いします。

 

○竹林障害児・発達障害者支援室長 

お手元の資料 3 です。平成 25 年度、都道府県・市区町村における障害者虐待事例への対応状況等 ( 調査結果 ) につきまして、この場を借りて公表します。この調査は、平成 24 10 月から障害者虐待防止法が施行されたことを受けまして、各都道府県の対応などに関する全国的な状況などを明らかにするために、昨年から実施しているものです。

 調査結果の説明の前に、その前提になる点を幾つか説明しますと、いわゆる障害者虐待防止法上、障害者虐待については 3 つの類型を設けておりまして、 1 ページ目の中ほどにあるとおり、 1 つとして、養護者による障害者虐待、典型的には家族による虐待がこれに当たります。 2 つ目に、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待、 3 つ目に、使用者による障害者虐待です。障害者虐待防止法におきましては、これら 3 類型の虐待に関して、国民の通報義務とか、通報あるいは報告などを受けた行政庁の対応について定めておりますが、最終的な対応を行うべき行政庁は類型ごとに異なっておりまして、 1 つ目の、養護者による虐待の場合は市区町村、施設従事者等による場合は市区町村及び都道府県、それから、使用者による障害者虐待については都道府県労働局となっております。

 これらのうち、 3 つ目の「使用者による虐待」につきましては、既に本年 7 月に厚生労働省の大臣官房地方課において、平成 25 年度における労働局の対応などについて取りまとめて公表しております。今回の調査は、対象が市区町村・都道府県ということで、基本的にはそのほかの 2 つの類型に関する調査になっております。ただ、「使用者による虐待」についても、最初の通報は市区町村ないし都道府県に出されることが想定されておりますので、今回の調査では、市区町村や都道府県が受け付けた通報・届出が何件であったかということは、新しく結果として公表している次第です。

 ここからが調査結果です。全体像は 1 ページ目の表のとおりですが、先ほど御説明したとおりの 3 つの類型ごとに数字をまとめております。それが上段、中段、下段とありまして、上段の数字は、市区町村などに相談・通報があった件数として表わされております。中段ですが、市区町村や都道府県において、虐待があったと判断された件数、それから、一番下の数字が、虐待があったと判断された件数についての、虐待を受けた障害者の人数です。 1 つの案件で複数の障害者が虐待を受けるケースもありますので、中段の数字よりは下段の数字のほうがやや大きくなっています。

 あと、括弧書きの数字がありますが、これが前年度の平成 24 年度についての調査結果ですが、法律の施行が平成 24 10 月であったことから、平成 24 年度の調査については、その対象期間が半年間であったという点に御留意いただければと思います。また、一番右の「使用者による虐待」は、先ほど申し上げたとおり、通報等の受付件数のみを集計しております。それで、調査結果について、平成 24 年度調査等の対比で大ざっぱに申し上げますと、左側の「養護者による障害者虐待」につきましては、通報件数、虐待判断件数、ともにおおむね 4 割増ですが、調査、対象期間が倍になっていることを踏まえると、月当たりの件数は減少しています。真ん中の「施設従事者等による虐待」につきましては、通報件数はほぼ倍増、それに対して、虐待判断件数は約 3 倍ですので、通報を受けたケースの中で、虐待と判断されるに至る割合は高まっている状況です。「使用者による虐待」につきましては、通報件数がほぼ倍増で、傾向に大きな変化は見られません。

 調査の詳細については 2 ページ目以降を御覧いただきたいと存じますが、ここではポイントのみを掻いつまんで申し上げたいと思います。まず、 2 ページ目の「養護者による障害者虐待」についてです。 1 「相談・通報」の下の所ですが、主な通報・届出者内訳として、最も多いのが相談支援専門員、あるいは施設従事者等で、次いで、本人による届出が多いという状況です。同じページの下のほう、 4 ですが、 2 つ目の○、虐待者の主な属性ということで、性別でいえば男性が多数を占めており、続柄としては父親がやや多い状況です。

 次の 3 ページ目ですが、被虐待者の属性としては、性別でいえば女性が多数を占めておりまして、障害種別でいえば知的障害の方が多いです。それから、その 2 つほど下のポツですが、行動障害がある方々が全体の 25 %程度を占めている状況です。その下、 5 の、虐待事例に対する措置ですが、半分弱程度のケースにおいて、例えば、障害サービスの利用あるいは措置入所などといった形で虐待者との分離がなされている、という状況です。

 次の 4 ページ目からが、施設従事者等による障害者虐待についてです。これも、 1 の「相談・通報」につきましては、主な通報・届出者の内訳として、御本人による届出が一番多く、次いで、家族、親族という状況です。

 次のページで、虐待が認められた事業所種別でいえば、一番上の、入所施設あるいは生活介護、共同生活介護、就労継続支援 B 型、この辺りが数としては多くなっています。その下、虐待者の属性としてはやはり男性が多くなっております。その下の○ですが、被虐待者の属性として、こちらのほうは養護者の虐待の場合と違って男性が多いという調査結果になっております。障害種別についてはやはり知的障害の方々が多くなっておりまして、行動障害がある方々は全体の 2 割以上という状況です。

最後の 5 「市区町村・都道府県による措置など」です。次の 6 ページ目を御覧ください。障害者総合支援法等による権限行使が行われたケースとして、上にある、報告徴収や立入検査が 151 件、改善勧告が 25 件、指定の全部・一部停止が 4 件などとなっております。

 概略は以上ですが、死亡者が出るような重大なケースも発生していることも踏まえまして、厚生労働省としては、引き続き、虐待防止の研修の受講促進とか虐待防止法に関する普及啓発、あるいは、行動障害についての支援者養成研修の実施などに努めていくことにしております。この調査の結果、概略については以上でございます。

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。調査結果報告です。この数字を見て、いろいろと思いもあるし、御意見もあるかと思いますが、時間も差し迫っております。もし何か、敢えてというのがあれば御発言いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

 

○玉木委員 

1 点だけ。

 

○駒村部会長 

はい。お願いします。

 

○玉木委員 

これは希望ですけど。虐待防止法の範囲を超えて、刑事告発をした件数も、やっぱり出すべきだと思うのですけども、そこら辺のデータは取っていますでしょうか。

 

○竹林障害児・発達障害者支援室長 

この調査自体はそういった関係の調査とはなっておりませんので、今のところ、それは物理的に無理なのですが、そういったことも含めて研究したいと思います。

 

○玉木委員 

たぶん、今後、その虐待という、あいまいな言葉だけではなくて、やっぱり、明らかに刑法にふれる状況があれば、刑事告発もできるようにしていくことも明確にしていただければと思っております。以上です。

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。時間もきておりますが、広田さん、もしありましたら、なるべく簡潔にお願いします。

 

○広田委員 

この国は先ほどもふれましたが、今、解散総選挙。そして世界の中の日本、アジアの中の日本である時に、のんびりしたお話をしているわね、というのはまずは感想です。

それと、もともと東さんという車椅子の弁護士さんが内閣府の室長の時、この法案ができた。議論した「総合福祉部会」の構成メンバーリストに民主党と厚労省が危機感を持って追加した6人の中に駒村さん、私以外、この部会委員が何人かいます。いろいろな課題等を検証しなければいけないと思います。

ここに朝日新聞の記者も取材に来ていますが、この国の今回の総選挙は、「朝日新聞を救うために読売新聞の渡辺恒雄さんがしかけたの」と図書館で読売新聞をみて、私は感じました。

今、朝日新聞がしなけれならないのは、社長交代より重要な、アメリカのニューヨークタイムズとワシントンポストにきちんと「慰安婦」の誤報意見広告を出すことです。昔、慰安婦さんの本を読みましたが、慰安婦さんのことを「ピー」さんと書いてあり、朝鮮人のピーさんたちが、日本人のピーさんを「お姉さん!」と呼んだりする感動的描写が印象に残っています。

それを、オドロオドロしくはじめたのが朝日新聞。アメリカの下院と国連が正式に取り消すためにも、誤報意見広告を2社に出す責任が朝日新聞社にあると一女性としても、女性相談員としても痛感しています。

太古の昔から、世界中のいつの世も、戦と、そのあとに悲劇の女性が存在してきました。それを、なぜ、日本だけが突出して極悪非道だという、書きぶりに持っていってしまったのか、それをリベラルだと私は思わない。単に自国に対して自虐なだけだと感じてきた。

女性の性という心理的にデリケートなことを国家を背負って男たちが論じている姿にも違和感をずっと感じている。又、2000年に韓国のソウル国立精神病院で、100人の入院患者さんと交流した時“抗日のうた”でスタートしたら、誰もうたわず、急遽、ハングル語で「釜山へかえれ」を私が独唱したら患者さんも大合唱になって、日本のマスコミ情報との温度差を感じて、以後、3回、訪韓時等に「日本の統治時代のこと」聞いたりすると「それより、同じ民族の血と血の闘いで、1000万人の離散家族をうんだ朝鮮戦争の方が、はるかに」こころの傷を持っておられることを伺っています。

政権の政治カードとして使われてきた「慰安婦カード」は、両国民のためにもピリオドをうつべきうです。ここでも語れないおろかな現実もあります。

 厚労省の施策も同じです。いつもエスカレーターに乗っかってしまうのではなくて、原点に帰ってみる。なぜ、民主党政権ができて、総合福祉部会で「相談支援」が突出したのか、とか検証しないと。

この瞬間も存在している。20万人の社会的入院者である日本国内の拉致被害者は、どうしたら解放されるのか、今日も、全く住宅施策がでてない。

又、いつも言っていますが、都道府県警の警察の保護室、生活安全課の取調室など、ロビーにも患者が保護されている。もし、住宅空間があれば、回避できるような家族間トラブルも、警察に持ち込まれて、結果として、患者が入院になったり、いろいろな体験をさせられている。いつも抜本的ところに手がつかない。

毎日新聞は、古くは西山太吉さんが、新聞記事で勝負せず、野党政治家に情報を渡して、ニュースソースも守れず、男女問題にされてしまった「外務省機密漏洩事件」問題とか、読売も誤報や、日本一の発行部数を誇りながら、不祥事と称してハレンチ行為ととらえられるようなことまで大々的に報道してきた。

今もつづいている、たたきまくってきた報道と「人権カード」の行きすぎで、教師が生徒に注意できなかったり、いろいろなとこで弊害が起きています。日本国中がガタガタ。たたかれ続けてきた神奈川県警の課題もうつ。誰が、という視点の特出したバッシング報道から、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、という本来のジャーナリズムにするため、たたき続けてきた日本のマスコミ各社、朝日のピンチを機に、謙虚に自らの検証を。

 

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。それでは、本日はこれまでにしたいと思います。最後に、事務局から今後の連絡をお願いします。

 

○川又企画課長 

次回の日程につきましては、追って連絡します。

 

○駒村部会長 

本日はこれで閉会します。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

【社会保障審議会障害者部会事務局】
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課企画法令係
TEL: 03−5253−1111(内線3022)

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