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2014年12月11日 第2回平成26年度管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会

健康局がん対策・健康増進課栄養指導室

○日時

平成26年12月11日(木)
16:00~18:00


○場所

厚生労働省 共用第9会議室(19階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

構成員〈五十音順・敬称略〉

赤松 利恵 (お茶の水女子大学 准教授)
石川 みどり (国立保健医療科学院 上席主任研究官)
石田 裕美 (女子栄養大学 教授)
加藤 昌彦 (椙山女学園大学 教授)
狩野 恵美子 ((株)グリーンハウス 営業推進本部栄養健康事業部 部長)
川久保 清 (共立女子大学 教授)
川島 由起子 (聖マリアンナ医科大学付属病院 栄養部長)
木戸 康博 (京都府立大学 教授)
合田 敏尚 (静岡県立大学 教授)
鈴木 志保子 (神奈川県立保健福祉大学 教授)
伊達 ちぐさ (兵庫県立大学 教授)
塚原 丘美 (名古屋学芸大学 教授)
内藤 義彦 (武庫川女子大学 教授)
弘津 公子 (山口県立大学 准教授)
藤岡 由夫 (神戸学院大学 教授)
丸山 千寿子 (日本女子大学 教授)
吉池 信男 (青森県立保健大学 教授)
和田 政裕 (城西大学 教授)
渡邊 浩幸 ( 高知県立大学 教授)

○議題

(1)出題基準の見直しについて
(2)その他

○議事

○河野栄養指導室長 それでは、お時間が少し早いですが、先生方にはお集まりいただきましたので、第2回「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会」を開催いたします。
 構成員の先生方には、御多忙中のところ、御出席いただきまして、ありがとうございます。
 本日は、合田構成員、伊達構成員が御都合により御欠席です。
 また、前回欠席の構成員の方々をお二方御紹介させていただきます。
 鈴木構成員でございます。
○鈴木構成員 どうぞよろしくお願いいたします。
○河野栄養指導室長 藤岡構成員でございます。
○藤岡構成員 よろしくお願いします。
○河野栄養指導室長 引き続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第をおめくりいただきまして、資料1 管理栄養士国家試験出題基準(案)。
 資料2 応用力試験の充実について(案)。
 資料2の参考としまして、栄養のマネジメント(栄養の指導)についてというホッチキスどめの2枚紙がございます。
 資料3としまして、管理栄養士国家試験問題について(案)。
 このほか、参考資料としましては、前ガイドラインの改定検討会の報告書並びに26回から28回までの管理栄養士の国家試験問題を机上に置かせていただいております。
 これ以降の進行につきましては、川久保座長にお願いいたします。
○川久保座長 皆さんこんにちは。
 それでは、議事を進めたいと思います。
 本日は、議事の1番目になっております「(1)出題基準の見直しについて」検討してまいりたいと思います。構成員の先生方におかれましては、前回の検討会から出題基準の見直し作業を行っていただき、まことにありがとうございました。
 まず、出題基準の見直しについての?中・小項目の整理について、資料の構成等の事務局から説明をお願いしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
○芳賀栄養指導室長補佐 それでは、各科目の内容に入ります前に、事務局から本日の資料の構成について、簡単に説明いたします。
 中・小項目の整理に関しましては、本日お配りしている資料1になります。
 表紙をおめくりいただきまして、1ページ目ですが「管理栄養士国家試験出題基準の利用法」についてということで、現行の出題基準にあります利用法の記載をもとに、今回、修正案として加筆修正を加えている場所には下線を引かせていただいております。
 定義に関しては、現行どおりでございます。
 2の「基本的考え方」において、前回、御意見いただきました応用力試験に関して、この後の議題で御議論いただきます応用力試験のねらいの案に関するところで、事務局案を踏まえまして、今回、下線の部分に関して「また、応用力試験として栄養のマネジメントの基本的理解並びにそれらを実施する上で必要な思考・判断力、基本的な課題に対応する能力を問う問題として出題する」と修正案を書かせていただいております。
 この内容に関しましては、資料1ではなく、資料2の御議論を踏まえまして、また御確認いただければと思います。
 応用力試験のねらいに関しての御議論の後に、この記載でどうでしょうかということで、また見ていただければと思います。
 3の「利用方法」に関しましては、(2)の「その他」のところに、括弧の使い方として、前回の、御意見を踏まえ、括弧に関しては直前の語の言い換え、または、具体事項の列記。それからくくりの問題。さらに、下線部分ですが、直前の項目の具体的な事項例を示し、全てを網羅するわけではないということで「;」の使い方に関して、修正をしております。
 2ページ目以降が、各科目の出題基準になりますが「社会・環境と健康」以降、表のつくりが現行のガイドラインの大項目、中項目、小項目に加え、改定案及びその理由ということで、先生方から修正案として御提出いただいた資料をもとに、改定理由ですとか、その改定案とその理由。また、議論が必要な点は御指摘ありましたので、そこに関しては、緑の色で少し目立つようにしております。
 また、修正箇所に関しましては、赤字で色をつけていただくようにお願いしておりましたので、同様の整理となっておりまして「社会・環境と健康」以降、同じルールで「給食経営管理論」までまとめております。
 事務局から全体の資料の構成に関しての説明は以上でございます。
○川久保座長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、御質問はございますでしょうか。
 済みません。私のほうで、1ページの利用方法の(2)その他の括弧の使い方で、直前の語の言い換え、または具体的事項の列記という2つの言い方で、この後半部分は削除するような形でよろしいですかね。
○芳賀栄養指導室長補佐 すみません。修正漏れです。
○川久保座長 この括弧の部分は、直前の語の言い換えということで「または、」以降削除でよろしいですね。
○芳賀栄養指導室長補佐 はい。
○川久保座長 ほかに何かございませんでしょうか。
 それでは、各科目の御担当の構成員の先生から見直し部分に関する御説明をお願いしたいと思います。
 非常に短い時間で申しわけないのですけれども、1科目3分以内でお願いしたいと思います。
 それでは「社会・環境と健康」のほうから順次説明をお願いしたいと思います。
 内藤先生、よろしく。
○内藤構成員 吉池先生と私のほうで検討させていただきました。
 かなり多くの修正案を提示しているのですけれども、時間の関係で、ポイントとなるところだけを御紹介したいと思います。
 まず、2ページの最初のところですけれども、「健康の概念、健康づくり」がこれまでの小項目だったのですけれども、「健康管理学入門」・「健康管理学概論」と「公衆衛生学」とがドッキングして「社会・環境と健康」となったいきさつもありますので、「健康づくりと健康管理」にいたしました。
 次に、Bfの「公衆衛生活動の進め方」のところですが、もともとは「公衆衛生活動の過程・方法」だったのですけれども、過程・方法というのがわかりにくいということで、「公衆衛生活動の進め方」にし、セミコロンを活用して、PDCAサイクルとか、ハイリスクアプローチ、ポピュレーションというような、具体的に学習してほしい項目をここに並べました。
 次の1Ca,1Cbの修正は、「での」を「における」に変えたいという表現の問題です。
 それから、ちょっと議論が必要だと思うのですが、2Cfに「鼠族・衛生害虫」というものがありますが、これが必要かどうかということです。吉池先生との間で意見が分かれましたので、これも一応残させていただきました。
 次に「保健統計の概要」というものがあったのですけれども、これは1回目の会議でも申しましたけれども、やはり統計を見る上で、基本的な統計学の意味を知っておくほうがいいのではないかということで、一応、統計学の基本事項というものを載せました。
 これもやはり議論があろうかと思いますので、一応、とりあえず載せたということになります。
 あと、人口の推移等はごらんのとおりです。
 平均余命、それから平均寿命の推移、これも見出しをちょっと書かせていただきました。
 続きまして、3ページですけれども、疫学においては、通常は罹患率でお話があるのですけれども、累積罹患率のほうもよく使われる指標なので、これも一応載せたほうがいいということで、追加しております。
 それから「交絡」というのは別建てになっていたのですけれども、これはバイアスの中に含まれるので、そこに含めさせていただきました。
 スクリーニングは順番を変えただけです。
 あと、エビデンスの質のレベルと名称をちょっと変えたということになります。
 それから、生活習慣病の概念も変わってきていますので、NCDというものも追加していますし、運動基準が身体活動基準と変わっているということも触れております。
 あと、睡眠指針が新しく出ておりますので、それを書かせていただいております。
 4ページですけれども、がんの政策の話が少し不足しているのではないかということで、がん対策を追加させていただきました。
 それから、他にもいろいろな疾患があるわけですけれども、これも健康日本21(第二次)などの記述をもとに、ロコモティブシンドロームとか、変形性膝関節症とか、こういうものを入れさせていただきました。
 それから、従来は検疫がなかったのですけれども、検疫をここで追加させていただきました。
 それから、精神疾患も、今、定義が変わってきておりますので、主要な精神疾患という形で特定せずに記載させていただきした。
 あと、これもやはり精神保健対策のほうも必要だろうということで、それを触れさせていただきました。
 その他の疾患では、CKDという表現も載せております。
 それからCOPDは慢性閉塞性肺疾患という形で載せさせていただきました。重点疾患であるので認知症も加えております。
 あと、制度のほうはかなり変わってはいるのですけれども、一応、今、重点的な施策というものを考えまして、それを加えさせていただいております。
 大体4ページはそういうところなのですけれども、あと5ページは、これは重要なところにはなるかと思うのですけれども、保健・医療・介護ですね。その辺のところの連携というところで、介護保険の実態から、地域包括ケアシステムまでを知ってもらいたいということで、新しい内容が加えられております。
 それから産業保健なのですけれども、これも少し見直しをさせていただきまして、労働安全衛生法を先に持ってきて、そしてあとは労働災害に至るまで重要な話題に触れるようにしております。
 それから学校保健ですが、従来は学校感染症の記述はなかったのですけれども、学校保健では感染症は大事ということで、感染症を加えさせていただきました。
 あと、国際保健です。コーデックス委員会に関しては、後の12ページの「食べ物と健康」で触れられているのですが、一応ここにも載せておこうかと、これも議論があろうかと思うのですけれども、コーデックス委員会もここに載せさせていただきました。
 非常に早口で聞きにくかったかもしれませんけれども、概要としてはこんなところです。
○川久保座長 ありがとうございました。
 それでは、個別に御議論いただくと、時間が足らなくなりますので、引き続き全体をまずやっていきたいと思いますので、続きまして「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」をよろしくお願い申し上げます。
○加藤構成員 人体の構造と機能は、藤岡先生と私、加藤で検討させていただきました。
 基本的には、言葉がわかりにくいところがありましたので、それをわかりやすくすることと、分野によって用語が異なっていましたので、用語の統一性を持たせた形になっています。
 例えば、6ページ、1番の人体の構造、Aのところの生体成分とその分析という単語の意味がわかりにくいので、身体構成成分にしました。この下の脂質の構造・機能というところは、今までに出てきているアミノ酸とか糖質の表現と異なっていましたので、この部分を少し統一させて、脂肪酸、トリグリセリド、コレステロール、リン脂質、糖脂質としました。
 ほとんどのところがこのような感じです。それ以外では、重複している部分を削除したところは、次の7ページの6のBです。過形成は、肥大の一部ですから、萎縮・肥大に含めます。
 あるいは、その下にある死の判定、は、心臓死、脳死の項目がありますので、そこで出題していただく。そのかわりに植物状態を追加しました。
 そして8ページの8のDですが、これは順序が逆ではないかということで、先に緩和医療が来て、ターミナルケアが後に来るように順序を変えています。
 10番です。大幅に消化器系の構造と機能のところを修正してあります。これは、ほかの疾病の小項目と同じような表現形にするためです。消化管の構造と機能からスタートして、表現をほかの小項目と統一したのみですから、内容はほとんど変わっていないと思います。
 今回、新しくわかりやすくした点は、次の消化器系のBのJのところです。脂肪肝という中に、非アルコール性脂肪肝疾患、NAFLDと、非アルコール性脂肪肝炎、NASHを別項目として挙げさせていただきました。
 9ページは循環器系のところですが、不整脈の種類が少したくさん書いてあります。これは、過去にAEDに関する問題を出題していますので、不整脈の種類を増やして、ここにつけ加えさせていただいています。
 10ページですが、既に話は出たと思うのですけれども、16のロコモティブシンドローム、これはいいと思います。次のフレイルティに、どのような用語を用いるかが、きょうも議論になるかもしれません。事務局のほうで、統一してくださったと思いますが、過去にフレイルティという言葉は実際に出題されています。老年医学会では、フレイルに統一しようという動きがあることは、前回にお話したと思うのですが、まだ、フレイルが一般化されているかどうかがわかりませんので、現時点ではフレイルティ(虚弱)という用語を用いたらどうかと御提案させていただきます。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 続きまして「食べ物と健康」のほうをよろしくお願い申し上げます。
○和田構成員 「食べ物と健康」に関しまして、渡邊先生と、私、和田のほうで検討させていただきました。
 まず、最初に、大項目の1番目のところなのですが、最初のところで、食文化と食生活というところがあるのですが、ここで現行では食品となっていたのです。食文化については全く触れられないような状況ということで、ここで食文化について問う形にしました。
 それと、その下の食生活の時代的変化というところも、食べ物の移り変わりみたいな話だったのですが、そういう形で捉え直したということです。
 それから、あと3番目のところの二次機能で、水分が入ってくるのですが、多少違和感があるという御意見もあるかもしれませんが、今まで、水に関して問う項目がなかったという状況がありました。
 そういったことで、水分というのは、食品の物理化学性にかなり関与しているということで、むしろ二次機能としての基礎的な問題として捉えるのがいいのではないかということで、この水分を二次機能のところに入れるという形にいたしました。
 それから、4番の安全性のところに関してのBの食品の変質につきましては、これは内容の整理でございます。
 内容的なところが油脂酸敗に限っていて、食品成分そのものの酸化について本来は問うべきであろうということで、そこら辺を整理いたしたということでございます。
 それから、今回の改定の大きなポイントになるのは、5番の食品の表示と規格基準でございます。
 特に、今期、食品表示法が施行されて、この辺がかなり内容的というよりも、項目的なところを変更するということで、むしろ包括する方向で整理をしたということです。今まではかなり具体的な項目が上がっていたのですが、そこのところを包括的な表現に改めて、法令の範囲に準拠するような形に変えたということでございます。
 それから、Bの健康や栄養に関する表示ということで、ここに関しましても、特に今回の食品の機能性表示の問題などが出てきて、それが来年には施行されるということなので、そこについて入れたという形になります。
 それから、Cの基準については、今まで項目的なくくりが大き過ぎて、具体的な出題の明確化というのがちょっと図れない状態で、ここからなかなか出題できないという状況があったのですが、これはどういうものかということを明確にすることによって、そういう出題に耐え得るような状況に変えたということでございます。
 それから、あと最後ですが、6番のところで、食品の生産・加工・保存・流通のところで、Cの流通と保存のところでございますが、dのところ。ここは、先ほども水のことが一切出てこない状況のガイドラインになっていたので、水分活性という概念で、食品の保存に深く関係するということでございますので、ここに水分活性と具体的に書かせていただいたということでございます。
 以上でございます。
○川久保座長 ありがとうございました。
 では、続きまして「基礎栄養学」のほう、よろしくお願い申し上げます。
○木戸構成員 基礎栄養学につきましては、合田先生と私が検討いたしました。
 14ページにありますように、大項目3のFの炭水化物のところは、説明ではありませんので、削除。
 そしてHの項目、食物繊維ですが、ここの消化と吸収のところから、次のページの5のEに移動させて整理させていただいています。
 それから、15ページの5の糖質の栄養ですが、これは用語を整理するという意味で、炭水化物の栄養ということで、Eに食物繊維、難消化性糖質が入っても対応できるようにここを修正いたしました。
 それから、あと括弧で言い換え以外の説明になっているところは削除するという整理をさせていただいています。
 ビタミンのBの小項目のfですが、基礎栄養の分野としては、メチル基の供給として視点が重要であるということで、一炭素単位代謝とビタミンB12・葉酸と整理させていただきました。
 基礎栄養は以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 続きまして、応用栄養学のほうをよろしくお願い申し上げます。
○鈴木構成員 応用栄養学は弘津先生と鈴木が中心としてまとめまして、木戸先生と合田先生のお力もお借りしました。
 まず、17ページをごらんください。
 2番の食事摂取基準の基礎的理解の部分の中項目Bの小項目dが食事摂取基準2015年版に準拠するために、生活習慣病の予防を目的とした指標の特徴として項目をふやしました。
 そのほか、Dの部分もaのエネルギーのところは基礎栄養学の代謝で行われていることから、基礎代謝基準値や身体活動レベルを除きました。そのほか、日本人の食事摂取基準2015年版に準拠し、変更を行いました。
 18ページはなく、19ページをごらんください。
 高齢期の部分は、食事摂取基準2015年版に準拠し、フレイルティとサルコペニア、身体活動基準ではロコモティブシンドロームが入っておりますので、cdeとして3つの項目を加えました。
 運動と栄養ケアの部分に関しましては、aのところが運動の健康への影響と文言の修正を行い、括弧を抜きましてメリット・デメリットしました。bのところでは、運動基準から身体活動基準・指針に変更いたしました。
 gの筋グリコーゲンの再補充は、糖質の摂取のところで必ずかかわってくることですので、糖質摂取・タンパク質摂取の項目に含まれるものとし、項目を削除いたしました。
 そのほか、大項目10の環境と栄養に関しましては、Bの小項目のfに、災害時の栄養を加えさせていただきました。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 続きまして、午後のほうの科目になりますが「栄養教育論」に行きたいと思います。
 よろしくお願いします。
○赤松構成員 栄養教育論は20ページになります。
 栄養教育論の改定案につきましては、丸山先生と2人で考えました。
 改定案を考えるに当たって、基本的な考え方としては、前回、説明がありましたように、過去3年間出題されなかったものは削除する方向で考えましたが、教育的なことを配慮して、一部残しています。
 また、ほかの科目、特に公衆栄養学と応用栄養学との重複を考慮して検討しました。
 そして、括弧の中は、基本的に言い換えのみを残しています。
 それと、近年の研究実践を踏まえて新しく項目を加えています。
 具体的に見ていきます。
 20ページの1のAのbと2のAのところに関しましては、過去、それほど出題されていませんが、やはり重要な項目として、今、ここに上がっている項目は残しております。
 2のBからは行動科学の問題は栄養教育論でよく出される内容であり、基本的に今までのものを残しています。これらに、新しくイノベーション普及理論とコミュニケーション理論を加えました。
 そしてDとCを入れかえて、Cに栄養カウンセリングを持ってきました。
 これはCまでは理論的なこと、そしてD以降は、技法的なものを具体的な内容としてまとめるためです。
 21ページも基本的にはそれほど変えていませんが、赤い項目があるとおり、実施目標を入れたことあと栄養教育の評価に、評価の項目内容を整理して、1つずつ小項目として挙げています。
 事務局のほうで緑文字にしていただいているところが備考にありますがこれは公衆栄養との議論が少し必要なところのようです。
 最後に3にFを設けていますが、こちらは前回まで行動科学に入っているプリシード・プロシードモデルを栄養教育マネジメントで用いる理論やモデルということで、こちらの大項目3のほうに入れるようにしています。
 4の大項目、ライフステージの栄養教育のところについては、応用栄養学とかなり重なることが多い項目です。栄養教育の内容に突っ込んだ問題を出すと、応用栄養学のような問題になることから、栄養教育ではなるべく教育方法に特化した問題を出せるようにシンプルに栄養教育の特徴と留意事項という言葉のみを残す形にしています。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 では、続きまして「臨床栄養学」のほうをお願い申し上げます。
○塚原構成員 よろしくお願いいたします。
 臨床栄養学は、川島先生と塚原で検討させていただきました。
 22ページからごらんください。
 まず、前回、話題に出ました介護者だけではなくて要支援者を加えるというものを、小項目のところあるいは出題にねらいのところなのですけれども、2のAの意義と目的のところも要支援者というものを追加しました。
 あと、2番のところ、ちょっと赤が多いのですけれども、ここは以前、大項目も中項目も小項目もスクリーニングとかアセスメントという用語を使っておりましたので、ちょっとややこしいですので、大項目で栄養アセスメント、中項目のところはその方法で、その具体的な内容が小項目というような形でこちらのほうがわかりやすいかなと思って、ここを修正いたしました。
 次の23ページは大きなところはございません。括弧を整理しただけです。
 24ページのところも、Aの栄養障害のところも、ここも栄養失調症を外して、テーマがたんぱく質・エネルギー栄養障害、そこも括弧を整理した形です。
 先ほど、加藤先生がおっしゃったように、脂肪肝のところ、アルコール性脂肪肝のところも同じように修正させていただきました。
 また、先ほどから話題に出ていますフレイルティのところなのですけれども、こちらで検討させてもらったところ、サルコペニアの筋と骨格だけに限定ではなくて、もう少し広い意味で、栄養障害もあるし、いろいろなところももっと広い意味でちょっと捉えるのかなということで、栄養障害でもいいのかなということを検討させていただきました。けれども、筋で動けなくなるとか、どこに入れるかちょっと迷いまして、ただ、加齢に伴ってというのは変わりがないことですので、高齢者ということはある程度限定されるのかなということで、この高齢者のところの分類の中に入れさせていただきました。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 続きまして「公衆栄養学」のほう、お願い申し上げます。
○石川構成員 伊達ちぐさ先生と私、石川で検討させていただきました。
 26ページからになります。
 大項目2健康・栄養問題の現状と課題ですが、A社会環境と健康・栄養問題にある項目が、この3年間に一度も出題されていないということ、人口問題については、社会・環境と健康で出題されてもいいのではないかということで、削除してはいかがかということです。
 最後の食料問題については、e食環境の変化でも出題が可能と思われるため削除してはいかがかと提案します。
 次に、3栄養政策ですが、Aわが国の公衆栄養活動、小項目a公衆栄養活動の役割となっておりますが、このままではわかりにくいので、健康づくり施策を追加しました。
 また、Gについて言葉の整理として、諸外国のが重複しているので、削除しました。
 27ページに移りまして、4栄養疫学です。大きな変更ではありませんが、Cの食事摂取量の測定方法で、言葉が不足していたため、食事記録法に修正しました。
 6公衆栄養プログラムの展開ですが、地域包括ケアシステムについて、介護保険制度の改正があったため加えてはいかがか、ということについてですが、社会・環境と健康で、7のHのgに同じ項目があるので、そちらで出題されてもよろしいので、削除してよいのではないかと考えております。
 B食環境づくりのためのプログラムの展開に、dを新しくつけ加えました。これは健康な食事のあり方検討会の中での報告書が公表されたために、食生活、生活習慣病予防のための健康な食事の基準の活用という項目を、入れています。
 その場合、Cの外食料理の利用と重複するのではないかということで、検討するほうがよいのではないかと考えております。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 それでは、最後の科目になりますけれども「給食経営管理論」のほう、よろしくお願い申し上げます。
○石田構成員 給食経営管理論は、狩野先生と私とで見直しをいたしました。
 基本的な考え方として、最初 の基本に立ち戻り、管理栄養士として第一歩を踏み出しというところをもう一度よく考え直しました。大項目1の中項目Cのところは、具体的にわかりやすい表現ぶりに変えたということです。
 それから、大項目2のところの中項目Aに関しては、栄養・食事管理の概要ということでしたが、これは結果的に大項目1と内容が重なってくるということで、ここではむしろ食べ手とつくり手の間を結んでいる献立の問題をはっきりさせたいということで、表現を変えています。
 それから、大項目4と5ですが、今回は大項目の見直しはしないということでしたが、給食の品質、あるいはそれをどうつくるか、つくりながらその品質をどう担保するかということになりますので、その両方の関連性を理解しながら問えるものがいいのではないかということで、この2つを統合いたしました。
 そして、給食という表現ではなくて、食事に変更し、つくり、食べてもらうものが食事であるということを明らかにした表現に変えています。
 それから、29ページの最後、大項目6に繰り上がった形になりますが、施設・設備に関連しては、非常に細かいことを問うような形になっていたということと、卒業後、業務をしながら、十分理解していけるものということで削除しました。
 特に、施設・設備の基準とか、関連法規といったようなものは暗記して覚えておくようなものではないということで削除しています。
 それから、最後の人事管理・事務に関しても、特に業務従事者の業績評価といったようなことは、一定の経験年数が必要な項目になってくるので、これは一歩を踏み出すというところでは必要ないだろうということで削除しています。
 また、事務に関しても、施設の特徴によって、違いがありますので、これも業務上実践しながら理解できることということで、試験で問う必要はないだろうということで削除いたしました。
 以上です。
○川久保座長 ありがとうございました。
 先生方、非常にコンパクトにまとめていただきましたので、時間的にあと40分ぐらいの時間をかけて、御検討いただく時間がございます。御議論いただきたいのですけれども、1つの科目の中で完結するような問題というよりは、むしろ複数の科目にわたって確認、検討が必要な部分についてを中心に御議論いただければと思います。
 あと、用語の問題というものも、解決が難しい点があるのですけれども、そういうことにかけても展望的に御議論いただければと思います。
 それでは、もう一度最初に戻りまして「社会・環境と健康」のほうから少し御意見をいただきたいと思います。
 2ページのところで、今、内藤先生から御議論いただきたいというところが少し上がっていると思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。例えば環境と健康の鼠族・衛生害虫という部分からその次の保健統計の統計学の基本事項を入れるかどうか。そういう疑問です。いかがでしょうか。
 この環境衛生のaからfまでの項目というのは、以前のガイドラインのときはもっとたくさんいろいろな項目があったのを、とりあえずここまで1回減らして、そして最後の鼠族・衛生害虫というのは、今まで出題が余りないのですけれども、やはり食べ物だからこれは残しておいたほうがということで残っている経緯があるのですけれども、今後、どうですかね。
 先生方の御判断で削除かあるいは残していただければと思います。
○石田構成員 給食管理の経営管理の立場からしますと、この基本的なことを知った上でどう給食の現場で対策をとるかということになるのだろうと思うのですが、対策のことが給食経営管理の衛生管理のところの中で理解されていれば、ここで細かく問わなくてもいいのではないかと思います。
○川久保座長 はい。
○吉池構成員 このガイドで出ると、それに引きずられて教科書の項目として上がるのですが、この箇所は教科書を書いている先生方がとても書きにくそうでもあるので、給食経営管理等で十分勉強されるのであれば、無いほうがすっきりすると思っています。
○川久保座長 石田先生、給食経営管理だと具体的にはどこのところにこれが入るのですか。
○石田構成員 最後のページの給食の安全衛生のところの恐らくBの安全衛生の実際というところの大量調理施設衛生管理マニュアルの中にその対策として含まれてきます。
○川久保座長 それでは、ここは外すという方向にしたいと思います。
 それから、次の保健統計のところに、統計学の基本事項が必要であることは私ももちろん内藤先生の御意見に賛成なのですけれども、出題ガイドラインの項目として、統計学の基本事項というものを入れるかどうかということに関しては、私としては賛成しかねます。ここは保健統計ということにはそぐわない内容です。この「社会・環境と健康」あるいは「公衆栄養学」とか、いろいろなところの裏にはもう既に統計学というものが入っている。統計学のことは既に入っているという考え方であれば、私はここの小項目としては取り上げなくてもいいのではないかというのは私の意見です。
 小項目として取り上げると、それにまたそこの部分できちんとした部分を書くというのはなかなか大変ではないかなと。あるいはそこで出題するこということにも大変ではないかなと思うので、それは私の意見です。
 そのほかいかがでしょうか。
 一番関係するのは公衆栄養学などでも統計学がと思うのですけれども。あと後半の疫学のところの中にいろいろな疫学の指標が出てきますけれども、それは当然統計学に基づいた指標ということになるので、そういう意味では、あえて小項目として挙げなくていいのではないかというのは私の意見です。
○内藤構成員 繰り返しになるかもしれないのですけれども、統計のことを学ぶそのカリキュラムがちょっと見当たらないので「社会・環境と健康」のほうで入れておいたらどうかというのが私の考え方で、公衆栄養のほうで、そういうものがきちんとあれば、それはそれでもいいのかなと。
 やはり、統計の場合は、いろいろなところでやはりちゃんと理解しておかないと、いろいろな論文とかを読んだりするのが理解できないと思いますので、早目に学習しておいたほうがいいというのが個人的な考え方です。
○石川構成員 公衆栄養学の立場から言うと、やはり公衆栄養学では、栄養に関する統計学ということが基本になってくると思います。従って、統計学の基礎を、「社会・環境と健康」で教えていただければ、その土台の上に栄養課題を検討する学習が可能になると思います。
○川久保座長 統計学の基礎的なことというのは、この社会・環境と健康という科目ではなくて、皆さん1年次とかに化学を習ったり、生物を習ったり、その中で情報処理という形で統計学もみんな、当然、私は習っているものだと思って、わざわざここの科目に入れて、そこでもう一度教えるという科目ではないというのが私の考えなのです。
○内藤構成員 応用問題では、たまにそういう統計の用語が出ていますが、そういうときに、受験者が違和感を持たないかなと思います。それが一律その教育の中に入っておればいいのですけれども、必須というか、この管理栄養士のカリキュラムの中に必ずしも入っていないと、何かちょっと不公平な部分が出てくるのではないかなという、そういうことなのです。
○川久保座長 その辺のところをうまく科目立てができるかどうかというのは、ちょっとここの中には入らないと思うのですけれども。
○内藤構成員 確かにおっしゃるように、いろいろ触れる話題がふえると、社会・環境と健康で、これら全部触れることができるのかという、みずから首を絞めることになりかねないので。ちょっと痛しかゆしなのですけれども、基本的には管理栄養士としては必要な、特に知っておいていただきたい知識として入れておくべきかと思っています。
○川久保座長 それはもちろんそうなのですけれども、例えば、化学とか数学とかとなると、統計学もそうだし、化学も数学も管理栄養士としては知っておくべき基礎的な部分というのはもちろんあると思うのです。
 でも、それを網羅するべきものではないと私は思うのです。
 出題の中でそういうものを問うていけば、自然と管理栄養士の学びの中でそれを学んでいただけるのではないかなというのは、私の考えなのですけれども、これはあくまで管理栄養士の国家試験の出題基準の中にそれを入れるかどうかの点は、ちょっと入れにくいなというのは私の意見です。
○石川構成員 よろしいですか。
 現在、私は公衆栄養活動の現場に近いところにいますが、現場では、例えばレセプトデータをどう統計学的に見るか、特定健診、保健指導のデータをどう読みとるのかということが重要になっており、その上で食事、食行動というものがどのように健康に関係しているかという検討になります。従いまして、保健分野における統計学は現場においても重要な部分になります。
○川久保座長 その基本という意味合いではないという、応用的な意味合いということですね。
○石川構成員 そうですね。
○川久保座長 なかなかいろいろな形で、各分野に関係してくると思う部分ではあるのですけれども、だから、それは例えば、後で、また応用力試験の話が出てきますけれども、応用力試験の中で、そういうものが今までも多少は出題されているので、そういう中で、皆さん学んでいただけるのではないかなというのが、私の考えで、ここの出題基準の中に1つの大項目、中項目、小項目として立てるには、立てにくいというのが私の考えではあります。
 ちょっとこれはもうちょっと御検討いただくということで、次に行きたいと思いますけれども、あとは社会・環境と健康のほうで、特にディスカッションすべきところは、5ページの高齢者保健・介護のところが、地域包括支援センターというものがこちらの社会・環境と健康に出ているので、先ほどの公衆栄養学のほうの地域包括ケアシステムですね。公衆栄養学のほうはそれを削除するというお考えを示していただきました。
 では次の人体のほうに移りたいと思いますけれども、加藤先生、人体のほうでいかがですか。
○加藤構成員 ちょっと先ほど言い忘れて申しわけございません。
 8ページの「8 疾患治療の概要」のEのところのEBMを全面的に削除させていただいております。
 これは、社会・環境の3ページの4のEのところにエビデンスの質のレベルといったところがありますので、人体の構造と機能のところでは削除させていただこうと思います。あとは、臨床分野のお話を聞いていて思ったのが、10ページの16のDのところのサルコペニアと廃用性筋委縮です。廃用性筋委縮という用語は、わかりやすくていいのですけれども、もう要らないのかもしれないなと思ったのです。サルコペニアをどう捉えるかということです。
 サルコペニアを高齢者のところに入れておられなかったので、全ての筋委縮を含めてサルコペニアというのであれば、廃用性筋委縮は要らないのかなと思いました、ただ、言葉としてはわかりやすいかなと思いますので、その部分を検討していただきたいことと、先ほど出てきましたFのところのフレイルティという言葉をこのままフレイルティ(虚弱)という用語でいくかということです。
 そのあたりがディスカッションになります。1つお願いというか、無理かもしれないのですが、これまでは、トリグリセリドとトリアシルグリセロールを国家試験の同じ問題の中で別々に使い分けて出しているのが、どうにも気になっていました。いろいろな御意見があって、生化学的な観点からや基礎栄養では、トリアシルグリセロールを使いたいと考えられるようですし、臨床栄養学ではトリグリセリドを使いたいと言われる気持ちはわかるのですが、同じ試験の中で同じことを異なる用語で出題されるというのが、私としては気に入らないので、もし統一できるならしていただきたい。この会議で統一するのかどうかは知りませんが、そこだけが今までも気になっていました。今回は、括弧書きしてくださっているのですけれども、このトリグリセリド(トリアシルグリセロール)と。
○川久保座長 まず、最初の高齢者のところにフレイルティとサルコペニア、廃用性筋委縮、ロコモティブシンドロームというのが、あと臨床栄養学でも同じような言葉が並んでいる。
 それから、応用栄養学でも同じ言葉が並んでいるという形になっているのですけれども、それぞれ扱う内容が違うから、3カ所に出てくるということは、問題はないのですけれども、言葉の使い方というのか、そういうものでいかがでしょうか。
 応用栄養学のほうも、応用栄養学の鈴木先生、これは応用栄養学の高齢者のところにフレイルティ(虚弱)、サルコペニア、ロコモティブシンドロームという3つが並んでくる形になって、ここが今の人体のほうもサルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルティ、順番がちょっと違いますけれども、サルコペニアの後ろに廃用性筋委縮は応用栄養学ではないと。臨床栄養はフレイル。
○塚原構成員 いいですか。
 最後の高齢者の分野がそこだったので、そこに入れますけれども、いずれにしてもきょうの内容は疾病の成り立ちとほぼ同じように並べたほうがとても勉強もしやすいし、同じほうがいいと思うので、ここはちっと合わせたほうがいいかなと。場所が違うのはだめだと思います。
○川久保座長 それでは、臨床栄養のほうは先ほどのところに。老年症候群の中ですね。○塚原構成員 でもそのどちらかに議論していただいて。
○加藤構成員 フレイルティは難しいですよね。筋肉のほうに入れるのは。
 人体の構造と機能では老年症候群を小項目に入れていないので、サルコペニアとロコモティブとフレイルティを同じ筋肉のところ、つまり運動器のところに入れています。公衆栄養が老年症候群のところで、フレイルティだけを入れていて、そのかわりサルコペニアは必ずしも年寄りだけではないという発想なら廃用性筋委縮という用語を削除して、サルコペニアとフレイルティとロコモだけ残してもいいと思います。
 だから、離れているのはしようがないと思います。
○川久保座長 では、このサルコペニア、ロコモ、フレイルティというのはそのまま残して、廃用性筋委縮はとるという形で、それで応用栄養学は。
○加藤構成員 ということは、ここにロコモティブシンドローム入れたほうがいいですね。
○川久保座長 先生のところはどこに入っているのですか。ロコモは。
○塚原構成員 ロコモはあえて今回、大きく上げていなかったのです。
○加藤構成員 運動器のところでとりあげてはいかがでしょうか、先生。
○塚原構成員 同じようにロコモシンドロームを入れて、サルコペニアを入れて。
○加藤構成員 そうですよね。
○塚原構成員 それでいいですよね。
○加藤構成員 では、それでどうでしょうか。川久保先生。
○川久保座長 臨床栄養のどこの何番ですか。
○塚原構成員 24ページの。
○川久保座長 ここはサルコペニア、廃用性筋委縮になっているのですね。
○加藤構成員 廃用性筋委縮を削除して、サルコペニアの下にロコモティブシンドロームを入れる。
○川久保座長 ついでに今の臨床栄養の今のところに変形性関節症という言葉でなっていて、先ほどどちらかのところで変形性膝関節症にしたところがありましたね。膝が入っているところが。あれはどこでしたか。
○内藤構成員 公衆栄養学です。
○川久保座長 膝が入ったのが社会・環境と健康ですね。どちらかに統一したほうが。膝はなし。
○内藤構成員 なくてもいいですね。
○川久保座長 膝なし。
 では、社会・環境と健康の膝をとると。
 あともう一つ、今、加藤先生からトリアシルグリセロールとトリグリセリドとを統一したらという御提案がありましたけれども、基礎栄養のほうの立場として、木戸先生、いかがですか。
○木戸構成員 やはり、物質のほうから見ると生化学でも、トリアシルグリセロールというのが正しい言い方でトリグリというのはそういう意味では別の言い方だとは思います。
 生化学や基礎栄養学の立場では、物質サイドから判断してトリアシルグリセロールという考え方は残しておきたいと思います。
○藤岡構成員 よろしいですか。
 動脈硬化学会はトリグリセリドではなく、前おっしゃいましたトリグリセライドで欧米はともなく、トリグリセリドというのは、日本といいますか、逆に特殊で、それは片仮名寄りで和製英語で行く、それはいいのですけれども、もし、両方使うとしたら、トリグリセライドでお願いしたいのです。
○木戸構成員 ただ、メタボの診断基準はトリグリセリドになっていなかったですか。
○藤岡構成員 いや、だからそれは学会のいろいろな考え方がありますけれども、トリグリセライドというのが、一番広く使われている用語ですので。今、御提案した次第です。
 トリグリセリドのほうが特殊です。
○川久保座長 用語の問題は、また今後、いろいろなところで検討していくということで、今回は余りこの辺におさめておきますかね。
○加藤構成員 トリグリセリドに関しては、ちょっと提案してみようと思っただけです。いつも、こんな議論になって最後は結論が出ないままになっていますので。
○川久保座長 今、人体のほうがゆっくりやり過ぎて申しわけないです。
 人体のところでは、末期患者の治療で緩和医療という言葉が出てくるのですけれども、臨床栄養では緩和医療と。がん対策基本法の基本計画の中だと、診断がついたときから緩和ケアという言葉が出てくるのですけれども、がんの診断がついた時点から緩和ケアを始めましょうと、ここの使う言葉が、緩和医療という言葉と緩和ケアをいうのは、どういう使い分けをしているのかなというのが少し気になったのです。
○藤岡構成員 もうほとんどは、現場では特に保健師さん、看護師さんを含めて、緩和ケアのほうが、患者さんも使っているのが多いとは思うのです。緩和医療という言葉も生きているとは思います。
○川久保座長 ケアの中に医療ももちろん入っているという。
○藤岡構成員 いや、その定義づけはそうではなくて、あくまでも習慣的に緩和ケアのほうが通りがいいというか、よく使われているという意味です。
○加藤構成員 言葉の意味が大きそうですね。緩和ケアのほうが、緩和医療よりも。
○川久保座長 ここの末期患者の治療というところにこの緩和医療というものが入っているのですけれども、そのがん対策基本計画だと、がんの診断がついたときから緩和ケアをとか何か言われるので、末期患者ではもうないという部分もあるのです。その辺の。
 私もあのところのがん緩和ケアというのがどういう位置づけなのかと、私自身余り理解していないのです。
○加藤構成員 末期患者というのは、定義がなかなか難しいです。
 何をもって末期患者というのかというところが。
○川久保座長 あとは臨床栄養学のほうのところが、結構ありましたね。
○塚原構成員 24ページ。
○川久保座長 ここが緩和医療の。
○加藤構成員 緩和医療と末期患者とどちらが先かを統一したように思います。そこで、前回の会議では、緩和医療と末期患者の順序を入れかえようと言っていなかったですか。
○川島構成員 CとDを入れかえようと。
○加藤構成員 入れかえようと言って。
○川久保座長 なるほど。緩和が先ということ。
 でも言葉としては、緩和医療で。それともケアで。
○加藤構成員 緩和ケアでもいいと私は思うのですけれども、がんと書いてあるから、がんと診断した時点から緩和ケアは始まります。つまり末期患者だけに緩和ケアがあてはまるというのが変だという先生の御指摘ですね。その通りですので、説明は苦しいですね。
○川久保座長 あと緩和ケアという言葉がどう入れてくるのかとか。
○加藤構成員 緩和ケアにしていただいても一向に構いませんけれど。
 そうすると、緩和ケアは、先生の言われるように、必ずしも末期ではない、と突っ込まれると説明が苦しいかなと思ったのです。
 末期患者も全部含めて、末期ではないけれども、がん患者は緩和ケアの対象となるというのだったら入れておいてもいいと思います、がわかりにくいですね。
○川久保座長 その辺のところ、また御検討いただければ。よろしくお願いします。
 という私のほうの提案ですので、御検討いただければと思います。
 続きまして、食べ物と健康のほうでいかがでしょうか。
○和田構成員 議論のところは余りないのですが、最後のところの調理のところに問題があると考えています。調理学の考え方のいわゆる献立のところで食品構成の作成という場面があるのですけれども、ここで多くの教科書に書いてある内容を参考にして、実際に作問するということになると、大体、廃問になってしまいます。なぜかというと、ほかの科目、給食のほうとか、あるいは応用栄養とか、そういったところで、あるいは現場でやっている実際の献立の作成と調理学で提唱しているような食品構成が、事実上何か乖離しているような感じなのですね。
 ですから、恐らく調理学の教科書を読んでいただくとわかるのですが、それで問題をつくってしまうと、恐らく問題として成り立たない。だから、この辺は出題基準の問題というより、むしろ科目間のすり合わせの問題なのかなとは思うのですが、これは毎回そこが議論になって、献立の調理の問題は、大体採用されないパターンになるのです。このところが多少気になっているなというのが食べ物と健康側の意見です。
○川久保座長 和田先生、どう変えればいいという何か御提案はございますか。
○和田構成員 実際、変えることは難しいかもしれません。このままでやるしかないのかなと思うのですね。
 だから、そこが扱いとしては難しいなと思います。
 これは実際、給食経営管理や応用栄養、臨床栄養学、あるいは実務系の先生方も調理の教科書を見ていただきたいのですね。
 それを読んでいただくと、恐らく御自身の考えていることと全然違ったことが書かれている可能性があると思いますね。
 ですから、議論としては例えば、教育内容のガイドライン的なことを話し合う場で少し検討してもらうとかということになってしまうと思います。
 ですから、この項目的には、実際には手をつけていないということでございます。
○川久保座長 今後の課題ということで。
○和田構成員 ある先生と大分議論したこともあるのですが、そのようになるかと思います。
○川久保座長 あと先生、水分のほうなのですけれども、一次機能のほうに入れずに、二次機能に入れられたのですけれども。
○和田構成員 基本的には一次機能というのは、栄養素の機能ということになっていますので、水分が栄養素になるのかという議論になってしまうのですね。
○渡邊構成員 栄養素の組成ですかね。
○和田構成員 栄養素の組成というか、食品成分であればいいのですけれども、機能で捉えると、水分というのは、実際的には食品の物性にかかわる部分になるのですね。
 ですから、違和感があるのですけれども、二次機能的なところで扱うほうがいいかなと考えました。
○川久保座長 そうですか。
 では、続きまして、基礎栄養学になりますけれども、基礎栄養学はほとんど変更がなくて、このままでよろしいかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 1つは食物繊維の部分を今まで糖質の栄養という部分を炭水化物として、その中に食物繊維というものが入れたということ。変更としてはかなり大きい変更ではあると思いますけれども、これはよろしいですかね。
○丸山構成員 先生、1つお願いがありますので。よろしいですか。
○川久保座長 どうぞ。
○丸山構成員 全体の中に栄養素面について、ワードとして出てくるのですけれども、ビタミンの中で、ビタミンのB1とB12と葉酸はワードとして出てくるのですけれども、B2がないということがあるように思うのです。特に15ページで見てみますと、なぜB2がワードに上がらないのだろうという印象を持ちまして、あるいはほかにもB群ではいろいろありますけれども、そこのところをあえて挙げられなかった理由というのはおありなのでしょうか。
 全体的な7の例えばAの水溶性ビタミンの中で、そこは説明されるだろうということかと思うと、7のBのところでは、ワードがないということもございまして、このあたりの理由というか、説明をいただけるとありがたいのですが。
○木戸構成員 おっしゃるように、Aの水溶性という、そこの機能のところでもとれますが、あえて入れていないのは、bの補酵素の中に、補酵素として働いているビタミンをここに全て包括しているという考え方で省いているのです。
○川久保座長 そんな感じでよろしいですか。
○丸山構成員 そう得意分野でもございませんので、御専門の先生がそれでよいということであれば了解いたしました。
○木戸構成員 広くとれたAの項目で機能についてもとれますし、その補酵素に限ってだけではなくて、他の栄養素の関係を含めて問うことも可能であると考えています。
○丸山構成員 わかりました。
○川久保座長 よろしいですか。
○丸山構成員 はい。
○川久保座長 続いて、応用栄養学の部分に移りまして、応用栄養学は日本人の食事摂取基準に基づいて直した部分が大きいのと、それから最後に、災害時の栄養というのが特殊環境に入ったというところが大きいかと思います。
 いかがでしょうか。
○鈴木構成員 弘津先生と相談しまして、高齢期のところを見直して、提案なのですが、高齢期の部分は、フレイルティからサルコペニアになってロコモティブシンドロームで転倒、骨折予防という流れのほうが、教科書を書く側も教える側も整理ができ、効果的な教育ができると考えました。そこで、順番をcdeまではいいのですが、その次に転倒予防を入れていただき、脱水と水分補給のは咀嚼・嚥下の後に入れていただければと考えましたがいかがでしょうか。

 それで、先ほど、これも差し出がましいかもしれませんが、先ほどの人体構造の加藤先生のところの10ページのところなのですが、これもその順番のほうがいいのではないかなと、提案としてさせていただければと思います。
○川久保座長 加藤先生、順番、フレイルティから先でもいいですか。
 フレイルティ、サルコペニア、ロコモティブシンドローム。ちょっと順番が違う。
○加藤構成員 基本的には、ロコモの発想がフレイルティと違うのです。要するに骨格筋と骨、骨粗鬆症、関節が悪くなると、ロコモをきたします、だからここに書いてある骨粗鬆症と変形性関節症とサルコペニアの3つはロコモの原因になっていくという構成なのです。
 フレイルティというのは、またちょっと概念が別で、サルコとロコモからフレイルティになっているという発想にはなっていないと理解しています、順序は、現状のままでいいと思います。
○鈴木構成員 わかりました。すみません。
 応用栄養だけでは、今の順番で変えさせていただければと思います。
○川久保座長 では、次。
 内藤先生、どうぞ。
○内藤構成員 19ページの9の運動・スポーツと栄養というものがあるのですけれども、これは運動でいいのかもしれないのですけれども、身体活動というのはここには一応入っていないのかなというので、一応確認の意味でお聞きしたいのです。
 いわゆる運動、スポーツにおけるいわゆるエネルギー代謝であり、栄養ケアの話で、身体活動一般の話ではないと理解していいのでしょうか。
○鈴木構成員 私たちの理解では、運動というのは、身体活動の中でも、生活活動を含まずに計画的に、継続的に、行った身体活動のことを言いますので、それに伴った栄養のケアと考えてここは項目を置いていると思っています。
○内藤構成員 こちらのほうからは身体活動のことは触れていないということでいいのですか。
○鈴木構成員 身体活動は、別の。
○内藤構成員 こういう栄養学的な代謝のことは触れるつもりはなく、公衆衛生のほうでは、政策とか、そういうところの話になろうかと思うのですけれども、そういう身体活動におけるエネルギー代謝はどうなっているかというのは、どこかほかで触れているのか、運動とかスポーツはここで触れられると思うのですけれども、一般的な活動のときはどうなっているかということです。
○鈴木構成員 運動時の生理学的特徴とエネルギー代謝のところがAのところにございます。
 その上に9の中項目Aのところにございます。もし例えば、高強度の仕事をしていらっしゃる方は身体活動量が多いと考えられます。しかし、
それは生活活動に入ります。その方にAの部分を見ていただければ身体活動が高いことによるケアは教えられると考えます。
○内藤構成員 例えば、このAのところを身体活動運動時のとしても構わないのでしょうか。それはやはり違うのでしょうか。
 身体活動のほうに含めるというのは、好ましくないということでしょうか。
○鈴木構成員 もし、変えるのであれば、高強度のという形になります。身体活動だけですと、日常の低レベルでも身体活動も入ってしまいます。変えるのであれば、中項目の部分で高強度の身体活動とか、何か違う言い方をしなければいけないと考えます。
 自分の意思をもって計画的に、継続的に身体活動を行うというくくりで運動とまとめて教えるということは問題ではないと私は思っています。
○内藤構成員 それで構わないと思うのですけれども、要は低強度のときはどうなっているのかなというのを、どこで教えるのかなということです。
○鈴木構成員 低強度の身体活動も計画的に継続的に、お散歩でも、していただければ運動になります。
○内藤構成員 運動でないいわゆる生活活動のときはどうなるかというのはどこでふれるのでしょうか。
○鈴木構成員 成人期の生活習慣病の予防のところで、生活習慣病の絡みで身体活動がでてきます。
○内藤構成員 基礎栄養でやられるわけですね。
○鈴木構成員 基礎栄養学と応用栄養学の成人期で行うと考えます。
○内藤構成員 わかりました。
 特殊な状況ですね。
○鈴木構成員 はい。
○内藤構成員 わかりました。
○川久保座長 すみません。ちょっと時間が押してきたのですけれども、午後の部分の栄養教育論のほうにいきたいと思います。
 栄養教育論のほうは、少し配置替えがあったところが大きな変更になります。
 それから、ライフステージ別のところに削除したところが多い。特に栄養教育論と関連が深い公衆栄養学の先生のほうから御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
 公衆栄養学の中では、プリシード・プロシードモデルという項目はないのでしたか。
○赤松構成員 すみません。意見のすり合わせをしたいところがあるのですが。目標の名称と評価の名称について、応用栄養学の大項目の1のDの小項目のeに短期目標、中期目標、長期目標という言葉が入っています。そして、27ページ大項目5番の公衆栄養マネジメントの5のCのcにもあるのですね。
 日本のテキストだけではなく、海外のテキストなども調べたのですが、この短期、中期、長期の定義を私は見つけることができなくて、栄養教育論のほうでは、プリシード・プロシードに基づいて、目標の名称を用いています。これはガイドラインというよりも、もしかしたら教育の内容、定義のことになるので、教育の内容までかかわってくることかもしれないですが、この目標の呼び方についても、少し改めなければいけないと思います。その他に目標と評価と対になりますが、公衆栄養学のほうの27ページに5番のDのgとhに評価の名称の経過、評価について、栄養教育論のほうで経過評価だけにしたように、ここでも、括弧の過程を外して統一した方がいいと思います。
 せめて、ここの言葉は合わせたいなと思います。
○川久保座長 この栄養教育論では、形成的評価というのも削除されていますよね。
○赤松構成員 残しています。
○川久保座長 これは残すのですか。
○丸山構成員 独立させています。
○川久保座長 後ろに出てくるのですか。ごめんなさい。
 経過評価。形成的評価というのは、これは経過評価に近いのですか。
○赤松構成員 形成的評価というのは、企画評価、経過評価、影響評価と全部含む途中のものなのですね。総括というのは、全部が終わったところなので、これは概念が違う。aの企画評価、bcdまでが一連の流れで、またeとfというのが評価の名称としてはセットになっています。
○川久保座長 ややこしいのを私の希望としては、公衆栄養学のほうと栄養教育論とで同じような評価の名前にして。
○赤松構成員 統一したほうがいいですよね。
○川久保座長 短く、ややこしいのは消していただきたいと。希望です。
○吉池構成員 短期、中期、長期というのは、目標設定をするときに時間軸を意識しなさいということだけなので、むしろ固定的な言葉は外したほうがよいと思います。
 それともう一つ。
○丸山構成員 固定とは。
○吉池構成員 短期、中期、長期というのが定義されていない言葉としてここに出てくるというのは余りよくない。
 本質的には、目標を設定するときの考え方でしかないので、それさえわかればよいと思います。
 それともう一つ、評価のところで、栄養教育では、影響評価と結果評価を分けられたというのは、とてもよいと思います。
 特に、影響評価、インパクトエバリュエーションについては、いろいろな考え方があるので、むしろ独立させて同じ並びで整理したほうがよいと思います。
○石川構成員 伊達先生とも検討しておりましたが、この短期、中期、長期、またその背景や根拠は、吉池先生が言われたように、時間軸のことです。
 例えば、実際の現場での評価によく似た考え方で使われているのは、SBOとかGIOなどがあります。 また、プロジェクトなどでは、上位目標とプロジェクト目標というような(GIO、SBOとよく似た考え方なのですけれども)それらも使われています。栄養教育で示されている評価方法と公衆栄養学で示されている短期、中期、長期について、整理して考えたほうがいいと伊達先生とお話しました。
○川久保座長 応用栄養学のところに出ているその。
○鈴木構成員 2人で話し合ったのですが、やはり目標設定という言葉にして、何事も計画を立てる前に目標設定しなければいけないということを書くべきなので、PDCAサイクルの下に持ってきて、現行は長期、中期とか書いてありますが、削除して、順番を並べ直すのがいいのではないかという変更を考えました。
○赤松構成員 細かいものを出さないということですね。
○鈴木構成員 細かいものを出さずに、栄養ケアマネジメントの理解をできるようにすべきと考えます。栄養ケアに直接携わっていない応用栄養学を教えていらっしゃる先生方もいらっしゃると思いますので。流れに沿って教科書ができるように、もう一回弘津先生と2人で相談しまして、ここの部分は改めて提案させていただければと思います。
○川久保座長 先生、前回、お休みのときに、ここの部分がディスカッションされて、やはり栄養ケアマネジメントのここの部分というのは、ほかのところにも結構出てくるので、応用栄養学としては、ここをやめるかという話も出たのですけれども、いやここは応用栄養学の根幹であるということで残すということになっていますので、ここをブラッシュアップしていただければよろしいかと思います。
 よろしくお願いいたします。
○鈴木構成員 わかりました。
○赤松構成員 すみません。公衆栄養もできたら細かいのを出さないという方向性もちょっと御検討いただければと思います。
○川久保座長 栄養教育論も細かいのを出さずに少し。
○赤松構成員 いや、でもこれはここでちゃんと教えないといけないことだと思います。
 これらの評価の言葉はここでしかないと思うので。
○川久保座長 そうですか。
○木戸構成員 いいですか。
○川久保座長 はい。
○木戸構成員 ラージ項目1のBのスモールbの一次予防、一次、二次、三次予防の観点からみた対象と機会。これはどういうことを意味していますか。
○赤松構成員 これは丸山先生ともちょっと議論したところだったのですが、初め、健康状態の観点から見たとしようと思ったのですけれども、一次、二次、三次という言葉を残したほうがいいかなということでここに残しました。
 これは健康増進、傷病者とかを含めて書けるようにと思って一次、二次、三次と残したのです。
○木戸構成員 それで、今、むしろ健康の保持増進、それから生活習慣病の発症予防と重症化予防というような視点で議論されている中で、一次、二次、三次というものをこれからも残すかどうか、ちょっとそこの議論をしたほうかいいのではないかと思います。
○赤松構成員 一次、二次、三次という言葉は、社会と健康のほうでも出ていましたね。
○丸山構成員 私としましては、栄養教育論で、対象となる人々がどういう人かと考えたときに、公衆栄養学的な対象とも当然、非常に栄養教育として重要な役割を担って、特に生活習慣病予防などについては、重要な役割を担いますが、一方で、臨床栄養でまさに終末期の方までも含め、あるいはその家族も含めた栄養教育ということは、やはり必要なことでありますので、そこのところを全て自分たちで担うのであるという理解をさせるためにあえて一次、二次、三次とさせていただきました。
○赤松構成員 今の木戸先生の御質問は、この言葉を今後使わないというか、別の。
○木戸構成員 いやいや、どういう視点でここに入れているのかという。
○赤松構成員 では、今の丸山先生のお答えでよろしいですか。
○木戸構成員 はい。
○川久保座長 一次、二次、三次予防は、社会・環境と健康とあと公衆栄養学にはそういう言葉はありませんけれども、概念的にはあるので、よく公衆栄養学では出題されているという状況であります。
 あとでは、栄養教育論のほうはそういう形で少し公衆栄養学のほうと文言の合わせをお願いします。
 次は「臨床栄養学」は大分先ほどから入ってきましたので、大分直っておりますけれども、よろしいでしょうか。臨床栄養学のほうは。
○加藤構成員 一言いいですか。
 24ページの9番のNの癌というところですが、ここの消化器系の癌には、食道、胃、結腸、直腸癌が入っていてもいいですね。問題は、その他の消化管以外の癌のところで、肝臓、肺、生殖器系とあるのですが、これらの癌は実際に教えることがないでしょう。肺がんが多い、というのは、多分、社会・環境のところで出てくるし、たばこが良くないという話、人体の構造と機能では、腫瘍マーカーは出てくるかもしれないですけれども、これらの癌の項目があると、なかなか出題者は苦しくないですか。
 学生も実は苦しいだろうなと思って、削除したらどうかと思います。10ページの17番のところの生殖器系のCのところのここだけには悪性腫瘍として子宮頸部癌と子宮体部癌とか、乳癌、前立腺癌が挙げてありますが、これは、これまでにも時々ヒトパピロマーウイルスを国家試験に出しているために、初めは残したのです。今、藤岡先生とお話しして、たとえば腫瘍マーカーは検査の項目で出題できるし、子宮頸癌がどうだとか、乳癌がどうかという話にまで細かくなっていくのは、管理栄養士の国家試験としてはそぐわないので、思い切ってCそのものを削除したいと思います。同時に、臨床栄養学のほうも少なくとも消化管以外の癌は、むしろ削除したほうがいいのではないかなと思って御提案させていただきます。さらに、その下の末期医療と書いてあるのですが、これは南山堂の医学大辞典では終末期医療になっております。南山堂の医学大辞典に用語は統一していると思いますので、終末期医療としていただいたほうがよろしいのではないかと、この2点を提案させていただきます。
○川久保座長 この終末期医療というのは人体のほうではなかった。
○加藤構成員 ありますよ。これは入れかえて。
○川島構成員 入れかえて。
○加藤構成員 ここは緩和医療とcとdを入れかえて、終末期医療というのが後ろに来て、bはどうでしょうかということです。
○川島構成員 後ろは消していただいていいと思います。
 ここは緩和ケアと言っていいのですか。
○加藤構成員 緩和ケアで十分だと思います。
○加藤構成員 統一させていただきます。
○川久保座長 そうすると、この24ページのNの癌のところのbは削除。それからcの言葉は終末期医療(ターミナルケア)。dを緩和ケアとしてこれは順番を入れかえるわけですね。
○川島構成員 cとdを入れかえる。
○川久保座長 cとdを入れかえると。
 それで、消化器以外の癌で肝臓癌の話は時々出てくるのですけれども、これはどこかで触れられていましたね。あるいは肺癌が呼吸器疾患の中で肺の悪性腫瘍というのが人体のところにあるのですけれども、人体のところの10ページですね。呼吸器系のところに呼吸器系の悪性腫瘍が1つ残っている。
○加藤構成員 さらりと書いてあります。
○川久保座長 そうですね。
 肝臓癌はでも出題されたことがある。
○加藤構成員 肝臓がんはほとんど腫瘍マーカーぐらいしか、出題されたことがなくて、実際には。
○川久保座長 消化器疾患の中の肝硬変という、そこの感じですね。
○加藤構成員 教えるのはそこで教えています。
○川久保座長 ですよね。
○加藤構成員 肝硬変から癌ができてきますよと教えます。
○川久保座長 消化器疾患は特に肝硬変の後ろに悪性腫瘍とか何かを入れなくていいという感じですかね。
 よろしいですか。
○川島構成員 入れなくていいと思います。
 消化器の対応と、その他の対応が多分違いますから、そこが分かれていれば、あとはどの疾患を癌として選ぶかというのが、違うということでいいと思います。
○川久保座長 それでは。
○藤岡構成員 よろしいですか。
○川久保座長 はい。
○藤岡構成員 試験を作成する委員からの意見で、すり合わせのところで相談しろと言われるとは思うのですけれども、ことしのことは言えませんが、特に去年が多かったのですけれども、あくまでも臨床栄養学とそれから人体のほうのすみ分けは実際はほとんど一緒ですので難しいとは思うのですけれども、委員の意見といたしましては、それで栄養学のほうは、やはり食事管理、栄養管理のほうを出していただきたい。
 もちろん、例えば選択肢が5つあって、そのうちの1つとか2つとかが検査とか病態のことが入る、その辺はいいと思うのですけれども、問題はそのまま検査のこととか、疾患のことというのはどうかという強い意見が複数ありまして、それで私が言ったのは、やはりこの臨床栄養学としては、私の言いたいのは出題者のねらいのところをもう少し強調して変えていただければと思うのですけれども、やはり出題のねらい、それからあくまでも国家試験の方針としては、ここの栄養管理をもう少し重点的に強調していただいて、逆にはっきり言えば、疾患をすべからく広くというよりは、やはり病気に対しての栄養管理のほうを深くつくっていただければと考えて、もしよければ、この出題のねらいのところをもう少しそこを強調した表現にしていただければと思うのです。
 わかりやすいのはメタボリックシンドロームの診断基準をどれかという問題よりは、メタボの食事の云々とか、そういう出題のねらいのほうにしていただければと思うのです。
○川久保座長 それは、実際、国家試験委員会の出題のときはそういう方向でやっていると思うのですね。それと、あとこの主題のねらいのところも、栄養管理の方法についてと書いてあるので、藤岡先生おっしゃるほどそんなに。
○川島構成員 すみません、先生、よろしいですか。
○川久保座長 はい。
○川島構成員 現在、出題委員ではないので、わからないのですが、以前はきちんとすみ分けをするということで、食事療法を基本に、栄養管理の問題を作っておりました。
 食事療法のところを、中でかなりもんで、使えるものとそうではないものとに分けて提出するのですが、これは問題として不適応だということになり、幾つか入れかえていくと、だんだん食事療法のところが少なくなってしまうというのは、実際のところあると思います。
○藤岡構成員 個人的にはニュートラルでいるつもりなのですけれども、つくっているほうの委員、いろいろな考え方があるのですけれども、あくまでもこれを教科書これに準拠してつくって書くとしても、ほとんど人体のところと同じようなところプラス最後に栄養学をぽっと入れただけとか、そういう傾向を少しシフトすれば、やはり、このガイドラインのこの時点から、出題のねらいのところをもう少し強調していただいたほうがいいのではないかと、そう言いたいのです。
○川島構成員 十二分に理解はしているのですけれども、実際のところはちょっと難しく、結果的にそうなってしまっているという気はいたします。
○加藤構成員 出題委員会で、やはり御検討いただいた話ですね。
○川久保座長 それは十分配慮しているつもりではあるのですけれどもね。
○藤岡構成員 私は何回も言いますけれども、ニュートラルです。かなり強いものがある。
○川久保座長 この大項目の書き方とか、そういうものも少し工夫すれば、そういう方向になるかもわかりませんけれども。
○木戸構成員 済みません。ちょっとよろしいですか。
○川久保座長 はい。
○木戸構成員 今のところすごく大切で、国家試験の場合にどういう教育がなされ、それをもとにどういう内容の出題をするかというガイドラインを決めるということで、この次、いつになるかわかりません。4年ぐらいの間にそういったところが教育の現場でしっかりと、今、藤岡先生が指摘された内容で教育ができると、次は大きく変えることができるのではないかと思います。
 おっしゃるそのことが、応用栄養学でPDCAサイクルであったり、その栄養管理の概念のところとリンクしてくることになるのではないかと思いますので、多分、これは課題ではないかと思いました。
 それと、細かいことなのですが、24ページの9のAの栄養障害のところのたんぱく質・エネルギー障害で、括弧を外されて、略語としてPEMにされています。このMはマルニュートリションですので、障害というよりも失調のほうがいいのではないか。それで、その後の栄養失調を並列で示されていますが、これは省略して、たんぱく質・エネルギー栄養失調(PEM)で出題は可能ではないかと思いますので、そういう提案をしたいと思います。
○川久保座長 いかがですか。
Aの栄養障害。
○塚原構成員 ここまでこのたんぱく質・エネルギー栄養障害というのが、ほとんどの教科書などで、ずっとこの言い方できていますので、ここを変えることに対してはよいのですけれども、ただ、変えてしまうと、余計に意図的に何か変わっているのかなと感じ、何か今までと変わった理由はというものが必要になってしまうかなという気がします。
 今まで、たんぱく質・エネルギー栄養障害(PEM)でずっときていたと思いますので、あえて何か大きな理由がない限りは変えないほうがよく、変えると何か逆に何かあったのかなとなってしまうかなと、今、ちょっと思いました。
○川久保座長 日本語の言葉がどういう形で使われているかということの問題ですので、これは、もし、今、栄養障害という言葉で使っているのであれば、栄養障害のままでしていったほうがいいのかなと思います。
○木戸構成員 教科書によると、その障害と使ったり、失調と使ったりしているのが現状だと思われます。
○加藤構成員 将来的には統一するということでいかがでしょう、私はアンダーニュトリションの意味で低栄養状態と訳して使っていますから、みんなそれぞれ好きなように訳していますし、そういう意味では、国家試験のガイドラインで将来的には統一するのがいいと思います。英語を直訳したら木戸先生の言うとおりだと思うのですけれども。
○木戸構成員 だから、アンダーとオーバーとを合わせてマルニュートリションということで、失調という言葉で成り立つとは思います。
○川久保座長 これは臨床栄養のほうの中のことになるので、その辺はそういう御意見があったということで、お任せします。
 では、次のちょっと時間が押しているのですけれども、公衆栄養学と給食経営管理論を一緒に御討論いただければと思います。
 公衆栄養学のほうは、余り大きな変更の提案はございませんでした。先ほど栄養教育論のほうから言葉の目標とか、評価の指標の統一をという御提案がございました。
 いかがですか。
○石川構成員 栄養教育論と整合性のある、または統一する方向で検討させていただければと思います。
○吉池構成員 よろしいですか。
 先ほどの評価と目標のところですが、27ページの5のCでaからeまで5つの項目が立っているのですが、分離して出題することではなく、一連の流れとして出題をすることと思います。そういうものを問題としていくということを考えると、もっとシンプルに、例えばaのアセスメントの結果の評価は上のところに含まれると思われます。必要なことは、課題を抽出して、課題に基づく目標の設定と優先順位づけとか、その3つぐらいでシンプルに整理されるとよいのかなと思いました。差し出がましいですが、提案です。
○川久保座長 いかがですかね。そういう御意見もありましたので、御参考にしていただければと思います。
○石川構成員 はい。
○加藤構成員 先生、いいですか。
○川久保座長 どうぞ。
○加藤構成員 給食経営管理のほうでもいいですか。
 済みません。素人で。
 28ページの4番なのですが、この4番の一番上のところで、給食の品質を石田先生がわざわざ食事の品質と書いたのですが、給食の品質というのと、食事の品質というのは、同じものなのか、違うものなのかというか、小項目にはまた食事の品質と出てきますが、これはミスプリですか。「食事の品質と品質」と書いてあるのは。1個、品質が多いです。
 食事の品質というのはいいと思うのですが、給食の品質という言葉はあるのかなと素人的には思います、給食の品質と食事の品質とは違うものなのかと思ったのですが、両者に違いはないのですか。
○石田構成員 ここではものづくりというところに焦点を当てています。
 ですので、上の献立から実際のものにしていくところの品質管理ということで、生産と合わせたということで、食事に特化しました。
○加藤構成員 その給食の品質の標準化というのがあるのかないのかというのが、私には全然わからないけれども、だから、給食の品質がある中で、その小項目に食事の品質が出てくるのかなという、何かそんなイメージです、給食の品質というのはないのですか。
○石田構成員 ありますよ。
○狩野構成員 狩野と申します。
 給食の品質というものはあると考えております。
 ここの項目分類でもわかるように大きなくくり、大きなオペレーション全体を通しての給食という考え方。それから食事というのは、食べられる料理という状態になったものを食事と。ある部分ではパーツということで区分できると考えております。
○加藤構成員 そこでもういいのですか。
 給食の品質という項目が、ここでなくなっているというか、給食の品質を説明すると、この小項目になるという意味なのですか。
○狩野構成員 小項目でいいと思っています。
○木戸構成員 同じところで私も質問があったのですが、給食と食事というのは、その集合関係というのはどうなっていると考えていいのですか。
 今のお話ですと、給食の中に食事があると捉えるのか、食事のある形態が給食であると捉えるのか。そこのあたりをお聞かせいただけますでしょうか。
○石田構成員 サービスというか、提供することも含めて給食なのですが、ここではものをつくるということで、食事、料理の組み合わせ、すなわち食べるものに焦点を当てています。
 給食経営管理の中では給食のほうが概念としては大きいです。
○木戸構成員 混乱するのは、一般の概念と給食経営管理の中での概念が違うとすれば、それは混乱する用語の使い方になるのではないかと思うのです。
○石田構成員 食事の中の一部が給食という形で考えています。
○木戸構成員 例えば、一日の食事、あるいは健康な食事ということを考えた場合の、食事というのは大きな概念としてあって、給食というのは、その中の1食であったり、もちろん3食給食提供する場合もあるのですが、それはそういった大きな意味の食事の提供をしている。
○石田構成員 給食の専門家の中でも議論が分かれるところなのですけれども、給食施設で出されている食事を給食と捉えられているのが比較的一般的な考え方かもしれません。学校で出される食事イコール給食という捉え方です。
○加藤構成員 多分、そういう意味でいえばどちらが大きいかという話です。
○石田構成員 しかし、オペレーションも含めているので、そのものだけではなくて、それをつくり、サービスしていくこと全てを給食と捉えています。
○加藤構成員 給食のほうが大きいのだったら、この話で成り立つということです。
○石田構成員 そうです。
 ここでは給食をものだけとして見ていません。
○川久保座長 給食の構成要因の1つにこの食事があって、あと原価とか食材とかがあるというようなそういう考えですか。
○石田構成員 はい。
○川久保座長 ここの4のAというのは、給食の全体ではなくて、給食の中の食事のことをここでは言っているという捉え方なのですね。
○石田構成員 はい。そうです。
○川久保座長 それでよろしいですかね。
大分時間が延長してしまったのですけれども、個別の科目ごとの出題基準についての検討はとりあえずここで終わりにしまして、2番目の資料2をごらんいただいて、応用力試験の充実についてというところに移りたいと思います。
 きょうはあと時間6時までで15分ぐらいしか残らなくなってしまったのですけれども。
 事務局。
○芳賀栄養指導室長補佐 そうしましたら、関連しますので、事務局から御説明させていただきますのは資料2と3を合わせて説明し、その後、御意見をいただくという形でいかがでしょうか。
 それでは、本日の議事(1)の?に当たりますが「応用力試験の充実について」、初めに資料2と資料2の作成に当たって、事務局側で考え方の整理としてつくりました資料2の参考に関しての説明。その後、本日の議題ですと、(2)のその他に当たりますが、実際の検討会報告書の別添の基準以外の部分の内容に関しての御意見を伺いたい部分ということで、資料3を準備いたしております。
 まず、資料2の「応用力試験の充実について」ですが「応用力試験の現状」ということで、前回、検討会で先生方からいただきました応用力試験に関する御意見の概要として整理したものが資料2の1ページ、2ページになります。お時間もございませんので、ポイントだけ述べさせていただきますと、応用力試験に関しては、管理栄養士が実際に実務を行おうとするときに、課題となるものについて、それぞれどう解決できるかということを問うことが望まれるより実質的な専門分野の業務内容を遂行でき、またそれを問うような問題に変えていってはいかがかということで、総合力が問えるような問題をつくれるような出題のねらいという御意見をいただいておりました。
 また、それに際しまして「管理栄養士の実務における問題解決のための基本的な・・・」ということがありますので、結果として科目の縦割りにこだわらない問題が出題できるのではないかという御意見。
 また、正答の考え方に関しては、他試験での例等も踏まえて、適するのはどれかということで、最も適切なという言葉を応用力試験では使うことはできないかという御意見です。
 栄養ケアマネジメントに沿った問題のイメージで、実際は栄養ケアマネジメントを実務の実際としては栄養ケアマネジメントを回しなさいということですので、それが実務的にできて判断ができるということが応用力試験としてある程度問うて評価できることではいかがかというのが、前回、御意見いただきました概略と整理しております。
 次に、実際の「応用力試験の状況」なのですが、2ページの(2)になります。
 現在は、出題集200問のうち、応用力試験は10問でして、問題作成に当たりましては、1問当たり1分30秒程度で回答できるものであることとしており、応用力試験問題とその他の問題とで差異はつけていない状況です。
 また、出題基準、現行のガイドラインでの記載は、出題基準の利用法の部分に複数の科目にわたり、思考・判断力並びに問題解決能力を評価できる問題を「応用力試験」として出題するとなっており、具体的な出題基準の記載がないというのが現状です。
 なお、第28回の管理栄養士国家試験の応用力試験の正答率についてですが、100点満点換算した場合、約40点となっておりまして、その他の問題の正答率が約60点という状況で、正答率にはかなり違いがあるというのが応用力試験の状況です。こういった前回検討会での御意見並びに状況も踏まえまして、事務局のほうで「応用力試験の出題のねらい(案)」というのをたたき台として作成しました。
 それが資料2の3ページの上半分の部分になります。
 これは、出題のねらいを作成するに当たりまして、前回いただいた御意見をもとに、実際に栄養のマネジメントというのが管理栄養士の業務の実態、それから、栄養士法に規定する管理栄養士に関する内容に照らして、どういった整理ができるのかということで、応用力試験の出題のねらいを作成するためのワークシートというような形で資料2の参考にございますような図をつくってみました。そこに現行の国家試験の科目の位置づけですとか、実際に応用力試験でカバーする範囲の案ですとかで、栄養士法に基づく管理栄養士業務として規定されているものの考え方というものを少し整理したものが資料2の参考になります。
 資料2の参考の1ページの上半分が栄養の概念とマネジメントの概念で、現行の国家試験の出題基準の各科目の出題のねらいの記載事項を参考に、それをもとに全体像ということで今回の応用力試験の出題のねらいを御検討いただくための案をつくるために、試しにつくってみたというのがこの図になります。
 その中で、1ページ目の下半分ですが、今、9科目各科目ごとに出題基準がありますが、それを位置づけて、少し枠組みとして整理すると、こういった形で、今、出題基準の各科目のねらいが設定されている状態ということで、?から?まで。四角で囲んだものと、それから三角で辺が2辺になっているものの違いに関しては、角のところから眺めると、大体こういうことを言っているのではないかというような形で整理していて、四角で囲んでいるところは、大体その範囲内で出題のねらいの内容が完結、カバーできるのではないかということで置いてみております。
 参考の2ページになりますが、こういった状況を踏まえて、応用力試験のカバー範囲として、どういった領域の整理ができるかということで、AからDまで実際、この概念図の案の上に載せて、管理栄養士の業務の実際、それから栄養士法に基づく規定されている管理栄養士の業務と比較しながら、案を作成したというのが事務局で案を作成させていただいた作業プロセスになります。
 その結果が資料2の3ページの上半分にございます。応用力試験の出題のねらいの案の部分になります。参考の資料の2ページの上半分のところが実際に資料2の3ページの本日御議論、御意見いただきたい応用力試験の出題のねらいと対になるような形になっております。
 応用力試験の出題のねらいについてですが、まず、1点目が栄養のマネジメントの基本的理解を問うという基本的な部分で、2点目が管理栄養士として栄養のマネジメントを実施する上で必要とされる思考・判断力、基本的な課題に対応する能力を問うということで、大項目は栄養のマネジメントという形で置いてみました。中項目は実際に4つの領域に分けられるのではないかということで、どういった分類の視点で、何を問うのかということで、例えば、Aですと「主要疾患別」という視点。Bが「ライフステージ別」という視点。
Cが「主要な栄養課題別」という視点。Dが「主要な栄養特性別」という視点に分けまして、参考の2ページの上半分の図がその分類のイメージに当たりますが、Aにおいては、身体状況、栄養状態に応じた適切な栄養補給、食事に関するマネジメントということで、栄養士法で規定している傷病者に対する療養のための必要な内容の指導を中心に広がる業務範囲で、Bに関してはライフステージ別ということで身体状況、栄養状態に応じた適切な食事、食生活に関するマネジメントということで、図で見ていただきますと、カバー範囲がよりライフステージ側、さらに社会環境側に広がる範囲で栄養教育等、それから公衆栄養等の視点も含みながらという領域になるのではないかということです。
 次に、Cに関しては、主要な栄養課題別、これを人間側、食べ物側、社会環境側、この3つの要因の調整による適切な食生活の支援に関するマネジメントということで、適切な食生活の支援の部分に関しては、人側により近い部分ということで、公衆栄養と栄養教育、応用栄養学等ですね。実践の中ではより広い部分と人側の部分というのが、社会環境に近いところからの視野の広がりということで領域を整理してみました。
 最後に、Dが主要な栄養特性別で、Cと同様に、人間側、食べ物側、社会環境側、この3つの要因の調整による食事の提供に関するマネジメントということで、図ですとより食べ物側に近い領域。業務のイメージですと、給食経営管理等を含めた部分の分野になるのではないかということで、管理栄養士の業務の実際と栄養士法での規定、それから、現在の国家試験のガイドラインでの各科目の出題のねらい等を踏まえ、応用力試験の出題のねらいというのを大項目と中項目に分類しつつ、ねらいの文章を2つ案としてお示ししたというのが資料2になります。
 時間の関係もございますので、あわせて資料3の説明もさせていただきたいと思います。
 資料3については、実際の管理栄養士の国家試験問題についてということで、ガイドラインの基準以外の部分として、現行でもお示ししている部分です。こちらについても、今回、どのような見直し方針をしたらよいかということで御意見をいただければと思います。
 まず、1点目が「出題数及び出題数の配分について」で、今、現行の国家試験の出題数の配分を資料にお示ししておりますが、各科目での御議論、さらには応用力試験の充実に関して、どういうねらいにしていくかということも踏まえて、こちらについても御意見をいただければと思います。
 2点目が「出題形式について」です。
 出題形式については、前回の検討会で御意見があった最も適切なものを問う方式というものも用いてもよいこととしてはどうかという部分に関しては御意見をさらにいただければと思っております。
 また「合格基準について」ですが、現行の出題基準により行われた第20回国家試験以降の毎年の合格率は2ページに別表として整備しておりますが、安定した水準を維持しております。合格基準については、引き続き、現行の合格基準を継続することが望ましいとしてはいかがかという提案です。
 2ページの別表に、第20回以降の数値を整理しております。
 また「今後の出題基準の見直し」に関しては、今回と同様に4年に一度の改定で内容の充実を図ることが望ましいとしてはいかがかという点。
 最後に「試験問題のプールについて」ですが、他職種の国家試験において、試験問題をプールするプール制が有用とされていましたが、十分に機能し活用されている事例が乏しいことから、実質プール制の運用は中断されている状況です。
 管理栄養士国家試験においては、過去に出題された良質な試験問題は、単純な正答の暗記による解答が行われないよう、問題の趣旨が変わらない範囲で設問及び選択肢などを工夫し、活用してよいものということにしてはいかがかということで、こちらに関しても御意見いただければと思います。
 よろしくお願いいたします。
○川久保座長 ありがとうございました。
 ただいまの事務局の御説明に関して、御意見をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 まず、応用力試験の出題のねらいに関して。
 どうぞ。
○赤松構成員 この栄養マネジメントの概念図、すごくわかりやすく書かれていると思いました。私も時々これを学生に自分の科目がどこに位置づけられるかを説明するため、このような図を用います。しかし、私の考え方と少し違いまして、管理栄養士の教員がつく6~9の栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論の科目について、私の考え方ですと、栄養教育論と給食経営管理論が方法論で社会の人々をサポートする方法だと思っています。
 それで、臨床栄養学と公衆栄養学は、これは場所、シチュエーションだと思っています。
 そうすると、これは、今、8と9が図の中で言うと、ここが橋渡しのような形で社会・環境とつながっていますが、私の考えでは、8と9のところに栄養教育、だから情報を中心としたサポートの仕方、それと食事を中心としたサポートの仕方という形で、8と9が栄養教育論と給食経営管理論になったほうがいいのではないかと思います。
 それと、その臨床が7、7が上向きになっているのですけれども、やはり社会にいる人たちであるので、公衆栄養学と臨床栄養学というのは、社会の中にいて、そこは連続性のあるものなので、別の方向に向かっているのがちょっと見にくいのではないかなと思います。
 応用力の試験問題の中で、臨床の場でも栄養教育、栄養指導をしているにもかかわらず、臨床と栄養教育の結びつきの問題がないのが、これまで疑問に思っていたのですが、このような図の考え方があるため、臨床栄養と栄養教育の応用力問題がないのがわかりました。
 したがいまして、もう少しこの図、考え方は議論したほうがいいのではないかなと思います。
 臨床栄養における栄養教育もすごく重要だと思います。
○川久保座長 先生、この図の考え方とともに、応用力試験の出題のねらいのところはいかがですか。こちら側の文章のほう。
○赤松構成員 文章のほうですか。
○川久保座長 この概念から一応出てきた文章ですけれども。
○赤松構成員 もし4つに分けるとすると、今の組み合わせができると思うのです。
 つまり、臨床の場における給食と栄養教育。公衆栄養の場における給食と栄養教育という応用の仕方で社会を管理栄養士がサポートしているのではないかなと考えます。
○川久保座長 そうするとこの分け方が今の構成員の考えだと主要疾患別という、ライフステージ別という、それから主要な栄養課題別、主要な栄養特性別と分かれているよりは、少し違う分け方なのではないですか。この応用力試験。
○川久保座長 先ほど給食経営管理のところで、食事のことが話題になりまして、給食の中は結構食事というのが出ているのですね。ところが、食事というものがそれ以外の科目では、食事というものを捉えているものが余りない。ここにこの図で真ん中に食事というものがあって、これの下半分は給食の食事の考えですね。上のほうというのは、どちらかというと、今、先生がおっしゃったように栄養教育論のほうの食事の考え方となるのですか。食事というものを、栄養教育論で余り捉えられていない。
○赤松構成員 情報が主ですね。栄養教育論で教える内容は、さまざま諸分野の知識をもとにして、いかに教育するかというその手法について、いわゆる教育学的内容あるいは心理学的内容あるいはそれを広くするとさらに行動科学的ということになりますが、そういう手法を中心に学んでいただく科目です。具体的に栄養教育で教える内容については、全てのものが網羅されるということになると思いますから、例えば、食事の知識のことだけを教えるわけでもないということになりますので、ある一部分だけに栄養教育と組むのはなかなか難しいと考えます。
○吉池構成員 よろしいですか。
○川久保座長 はい。
○吉池構成員 基本的な議論なのですが、今回、3ページにまとめていただいたような応用力試験の出題のねらいを、栄養のマネジメントとしてくくるということと、そこで中項目として幾つかの視点を入れるということについて、まず、賛成します。
 今の議論は、現状の科目との対応をするとそのような整理がしにくいことだと思うのですが、試験問題の作成プロセスにおいて、どういう問題のつくり方をするかといったときに、科目にこだわらず、応用問題をつくるチームをつくれば済む話であり、基本的に大枠があって、科目のことはいったん忘れて、必要な人が集まって問題をつくればよいと思います。
○川久保座長 今の中項目の文言で、先生がおっしゃるような何となくそういうものがわかるような感じになっていますか。
○吉池構成員 基本的にどこの科目を受け持つかということを考えなければ、基本的によいと思います。
○川久保座長 内藤先生。
○内藤構成員 よく考えられた案だと思うのですけれども、中項目のところで、先ほどの議論にも関係するかと思うのですけれども、やはり、個に対する働きかけと、それから集団に対する働きかけとでかなり話が異なってくると思うので、そういう視点の中項目があってもいいのかなという。
 これは疾患とライフステージと栄養課題になっていますけれども、やはり集団の対象の特性、それによって大分いろいろ話が変わってくるのではないかなというので、そういう視点があって、概念図もちょっと違うように書けるのではないかと。いろいろな概念図が書けるとは思うのですけれども。違う見方でここと集団とで書くと、違うようなものがつくれると思います。
○川久保座長 あとほかの先生方、御意見いかがでしょうか。
 余り延長するわけにいかないので。
 どうぞ。
○藤岡構成員 国家試験云々もありましたのですが、私も昭和の時代ですから、医師国家試験がどうなっていたかというのは、プロセスは知っているつもりなのですけれども、ある意味最初のことは今の臨床検査技師の国家試験もそうなのですが、やはり暗記がほとんど。それからシフトしようとなってきたのですけれども、やはり、変な問題も多くて、だんだん学生も過去問とか、問題集とか、予備校がつくる問題になれてきて、この応用、いわゆる今でいう応用力問題になれてきて勉強ができるとなっていて、そういう積み重ねがありますので、先ほどのお話にもありますように、やはり分野に今は2つずつで組んでやっていますけれども、吉池先生おっしゃるようにあるいは3つとか、あるいは違う分野とかでプロットタイプは幾つかつくって、その中でいい問題を選んでいくということで、仮にここでは仮に20問つくって10問選ぶとかで、それを積み重ねてようやくここの趣旨に到達できると思うのです。
 もう5年、10年では無理と思いますので、焦らずに、吉池先生がおっしゃった感じでいろいろな組み合わせでつくってみて、その中で10問選ぶというほうが、学生もやはり勉強しやすいと思うのです。
 それともう一つ、前回来させてもらったのですけれども、そういった勉強、あるいは問題をつくっていく上で一番大事なのはこの出題。ちょっと話が外れて申しわけないです。出題形式について最も適切なものを問う形式を用いてもよいことではどうかではなしに、最も適切なものを問う方式でないと、問題はつくれませんので、これは不可能というか、逆にナンセンス問題をつくってしまうことになりますと、あくまでも最も適切なものを問う問題をつくるとしていただかないと、先ほど赤松先生のおっしゃったようなところにも、結構、つながってくると思うのですけれども、例えば、基礎栄養と臨床栄養、あるいは先ほどの栄養教育論にしても、最も適切なものを問うようにしないとつくれないということで、その2点をやはり中心に考えられたほうがいいと思うのです。
 かなり時間がかかるものと。学生も今の状況ではどう勉強していいのかわからないということになっていると思いますので、そう思います。
○川久保座長 どうぞ、木戸先生。
○木戸構成員 ちょっと言葉なのですが、今回、栄養のマネジメント(栄養の指導)ということで、今回の定義では、栄養のマネジメントの言いかえが栄養の指導と捉えられるのですが、法律では、栄養の指導がメーンに来ています。それで、栄養の指導ということを前面に出して、その応用力試験としても、栄養の指導について、そのここでいう内容のものを問うという整理が新しい言葉をつくるよりも、いいのではないかという提案をさせていただきます。
○川久保座長 資料2の参考で、事務局から出していただいた。
○木戸構成員 それと御提案の大項目の栄養のマネジメント。つまり、これの定義をしないといけないために、下に書かれているのですが、つまり、栄養の指導ということでくくれないかなというのが提案です。
○川久保座長 その辺の言葉のところはなかなか難しいところがあるのですけれども、事務局のお考えはいかがですかね。この栄養の指導、栄養のマネジメント(栄養の指導)、これは言い換えであれば、栄養の指導という言葉にしてもいいのではないかという。
○河野栄養指導室長 今回は、出題基準の中に応用力試験の出題のねらいをどう置くかということですので、そうなってくると、あえて3ページのところ、応用力試験の出題のねらいのところに栄養のマネジメントとここで整理をしたのは、基本となる応用栄養学のところでは、現段階では栄養管理あるいは栄養ケアマネジメントという言葉が使われていることを尊重しますと、全体をつくり変えるということではなく、今回の目的は、今回の出題基準の中の末尾につく応用力試験の出題の内容をどうするかということですので、そこは念のため、栄養士法の栄養の指導ともそごがありませんよということで、参考資料としてお示ししたという経緯であって、3ページのところの出題のねらいのところが、今回の現時点での出題基準の中では、整合性をとれた形での文言の使い方ではないかと考えております。
○川久保座長 マネジメントという言葉が応用栄養学でその言葉の説明があって、あといろいろな分野のところでも同じ言葉が使われているというものがあります。
○吉池構成員 基本的に、PDCAサイクルに沿った形の思考を試すということです。PDCAサイクルはマネジメントサイクルですので、「マネジメント」という言葉でよいのではないかと思います。
○川久保座長 あとほかに御意見いかがでしょうか。
○藤岡構成員 すみません。先ほどちょっと一言つけ忘れましたけれども、先生のおっしゃったそういったマネジメントの方向といいますのも、勉強する側からすると、とてつもなく難しくなって先ほどの100点満点中40点、これを最も適切なものはどれかに統一するともっと下がる可能性もありますので、やはりスタンダードな問題でとりあえずつくっていくというのをとても具体的なことなのですけれども、スタンダードなところを、まず、5年、10年積み重ねということで、そのマネジメント、栄養指導、丸山先生のその栄養指導に関しても、一番ど真ん中の問題の応用力をつくっていくと先に具体的に考えて方針を立てていただいたほうがいいと思います。
○河野栄養指導室長 そういった観点からの出題のねらいのところを見ていただくとおりに、基本的な理解であるとか、基本的な課題ということも2つ目の丸にございますのは、今の出題基準のところですと、問題解決という形になっているのですが、それは主要な課題という形で、かつ解決ではなくて、今回は対応ということで、ここはあくまでも基本的なものを問うていただくというところで整理をさせていただいていますが、そのあたりについては、また、文言等も含めて検討させていただきたいと思います。
○川久保座長 藤岡先生、今、最も適切なものを問う方式を用いるということを進めていただいたわけですけれども応用力試験などではという形でくくっているのですけれども、応用力試験を出す場合は最も適切なものを問うと。
○藤岡構成員 そうですね。全体的に臨床検査技師の国家試験はむしろ全問で最も適切な考えでいくとなっているのですけれども、まだついていけないところが.多分、学生側からするとあると思いますので、今までのいわゆる普通の問題のところは今までどおりでまずいって、応用力でと、そうしていくほうが勉強はしやすいと思います。
 スタンダードでいいますと、やはりある程度はパターン化していかないと学生が勉強できませんので、大体こういった形で応用力問題が出ていくように、ある程度は続けていくという意味でスタンダードでいくと。はっきり言えば固定するということですね。栄養指導のもの、それから給食のもの。あるいは人体の病気でどんな食事療法をするのかとか、ある程度は決めていくというのは、発達段階での1つのプロセスという意味で、単に細かい技というよりは、基本方針として入れていただきたいということです。
○川久保座長 もう大分時間が過ぎましたので。
○石田構成員 すみません。1つだけ。
○川久保座長 どうぞ。
○石田構成員 この応用力試験のマネジメントの定義として栄養のスクリーニング、アセスメント、計画、実施、モニタリング評価、フィードバックのいずれかの過程と限定していますが、対象者の栄養状態をよくしていくために、例えば公衆栄養でも給食経営管理でも、管理栄養士の業務としてPDCAサイクルを回していることもあります。必ずしも対象者の栄養状態を対象としてのPDCAサイクルだけではないと思います。
 ですので、かえってこの栄養のスクリーニングを入れてしまうことによって、課題解決のために考えなければいけないことが狭まってしまうという気がします。アセスメント、計画、実施、モニタリング、いわゆるPDCAサイクルだけで良いと思います。
○川久保座長 先生の御意見は、スクリーニングという言葉を除く、それから栄養も除く。スクリーニングはどうするのですか。
○石田構成員 要らないと思います。
○川久保座長 栄養も両方。
○狩野構成員 私も同感です。
○川久保座長 あと中項目で、先ほど内藤先生がおっしゃった個人に対するものと集団に対するものというのはちょっとわかるような形の文言が入るといいという御意見がありましたね。
 それでは、時間が大分過ぎましたので、最後に事務局からちょっと応用力試験のほうはうまくまとまりができませんでしたけれども、今後のスケジュールについて、御説明をお願い申し上げます。
○河野栄養指導室長 第3回検討会につきましては、2月16日月曜日、午後1時から3時に開催いたします。
 なお、開催案内につきましては、後日、お送りいたしますので、よろしくお願いいたします。
 また、本日の議論の中で、資料2並びに資料3につきましては、先生方の中でまだ意見を十分に述べることができなかったということもあるかと思いますので、こちらについては、この検討会の後、御意見をメール等でいただければ、その意見も踏まえて、また、こちらのほうの内容を精査させていただきたいと思います。
 また、資料1の出題基準のほうにつきましては、事務局のほうで各分野の先生方とほかの方が出していただいた意見とを調整する手続について十分にスケジュール感を持って対処できなかったために、きょうはかなりお時間を割いてしまったと思うのですが、このあたりについてももう一度精査させていただいた、きょうの御意見を踏まえて精査させていだいたものを一旦お送りいたしますので、それを踏まえまして、また再度御提出をいただければと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○川久保座長 どうもありがとうございました。
 では、遅くまで御意見いただき、まことにありがとうございました。
 本日はこれで終わりにしたいと思います。
 どうもありがとうございました。


(了)
<健康局がん対策・健康増進課栄養指導室>

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