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2015年1月9日 第85回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成27年1月9日(金)8:59〜12:02


○場所

厚生労働省 講堂(低層棟2階)


○議題

医療保険制度改革について

○議事

○遠藤部会長

 それでは、まだ定刻に若干時間がございますけれども、御予定されている委員の先生方、御着席でございますので、ただいまから第85回「医療保険部会」を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、御多用の折、朝早くからお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 部会の開始前にお知らせがございます。本部会委員の齋藤正寧委員が去る1月5日に御逝去されました。ここに、皆様とともに謹んで黙祷を捧げ、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。

 恐縮でございますが、皆様、御起立をお願いしたいと思います。黙祷。

(総員起立、黙祷)

○遠藤部会長

 黙祷終わります。御着席をお願いします。

 それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。

 本日は、和田委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りをしたいと思います。

 望月委員の代理として、藤原参考人の御出席につき、御承認いただければと思いますけれども、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 また、全国町村会より、新潟県聖籠町の渡邊町長の御出席につき、御承認をいただければと思いますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に移らせていただきます。

 本日も前回から引き続きまして「医療保険制度改革」を議題といたします。

 事務局に、これまでの当部会や与党における議論等を踏まえて、医療保険制度改革の全体像を示した改革骨子案などを準備していただいておりますので、本日はこの改革骨子案などについて議論をしたいと思います。

 今回の医療保険制度改革の議論におきましては、選挙等もございまして、平成27年度の予算編成に間に合わせるためには、医療保険部会としての意見書を取りまとめる時間がございません。

 このため、本日、改革骨子案などについて委員の皆様から御意見をいただくことにより、政府において、皆様の御意見も踏まえながら、今後の予算編成や法案作成の作業を行っていただくことを事務局にお願いしたいと考えております。そのために、本日は十分な議論の時間が確保できるようにということで、9時より開催とさせていただきました。

 また、本日は、委員提出資料といたしまして、全国健康保険協会に対する国庫補助に関する資料が小林委員、高橋委員、藤井委員、また、国民健康保険に関する資料が福田委員、また、医療保険制度改革骨子(案)に関する資料が望月委員から提出されております。

 それでは、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。事務局、どうぞ。

○大島課長

 総務課長でございます。

 お手元の資料1−1、資料1−2、資料2、資料3につきまして御説明させていただきたいと思います。

 まず、資料1−1を御用意願えますでしょうか。「医療保険制度改革骨子(案)」と書いてございます。これは今般の医療保険制度に関する厚生労働省としての大筋の案でございます。平成27年度予算編成過程の中で、と言いましても、1月14日までにということですので、そんなに間がないわけでございますが、この骨子(案)の中には、一部、○○億円とか、○○と書いておりますが、この○○の額を確定させた上で、政府の中で一定の手続を経ていきたいと考えています。具体的には、内閣官房の社会保障改革担当室と相談しているところであります。そういう意味で、非常に慌ただしい中で、こういう形で御議論いただくことにつきまして、お詫び申し上げたいと思います。その後、この骨子(案)に基づきまして法案作成の作業を行っていくこととなりまして、それにつきまして、改めてこの場でも御審議賜ればと思っております。

 では、資料1−1の文書に入ります。医療保険制度改革については、持続可能な制度を構築し、将来にわたり国民皆保険を堅持することができるよう、以下の骨子に基づき、各年度において必要な予算措置を講ずるとともに、本年の通常国会に所要の法案を提出するものとする。

 「1.国民健康保険の安定化」。国保への財政支援の拡充等により、財政基盤を強化する。具体的には、平成27年度から保険者支援制度の拡充を実施する。ここは約1,700億円を予定しています。これに加えて、さらなる公費の投入を平成27年度から行い、平成29年度には、高齢者医療における後期高齢者支援金の全面総報酬割の実施に伴い生じる国費を優先的に活用し、ここは1,700億円を想定していますが、1,700億円を投入する。

 公費追加の投入方法として、国の国保財政に対する責任を高める観点からの財政調整機能の強化、自治体の責めによらない要因による医療費増・負担増への対応、医療費の適正化に向けた取り組み等に対する支援、財政安定化基金による財政リスクの分散・軽減等を実施する。

 また、平成30年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保等の国保運営について中心的な役割を担うこととし、制度の安定化を図る。

 具体的には、都道府県は県内の統一的な国保の運営方針を定め、市町村ごとの分賦金決定及び標準保険料率等の設定、保険給付に要する費用の支払い、市町村の事務の効率化・広域化等の促進を実施する。市町村は、地域住民と直接顔の見える関係の中、保険料の徴収、資格管理・保険給付の決定、保健事業など、地域におけるきめ細かい事業を引き続き担う。引き続き、地方との協議を進める。

 この地方との協議は、法案作業が終わる前までに終えたいと、厚労省としては考えているところであります。

 財政運営に当たっては、都道府県が医療費の見込みを立て、市町村ごとの分賦金の額を決定することとし、市町村ごとの分賦金の額は、市町村ごとの医療費水準及び所得水準を反映する。国の普通調整交付金については、都道府県間の所得水準を調整する役割を担うよう適切に見直す。保険給付に要した費用は都道府県が市町村に対して確実に支払う。

 次のページに移りまして、「2.高齢者医療における後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入」。被用者保険者の後期高齢者支援金について、より負担能力に応じた負担とし、制度の持続可能性を確保する観点から、総報酬割部分(現行制度では3分の1)を平成27年度に2分の1、平成28年度に3分の2に引き上げ、平成29年度から全面総報酬割を実施する。

 被用者保険の負担が増加する中で、拠出金負担の重い被用者保険者への支援を実施する。(平成27年度は○○億円。全面総報酬割が実際される平成29年度には700億円の見込み。ここは700億円を想定しています。これに加え、既存の高齢者医療運営円滑化等補助金が後期高齢者支援金部分の縮減に対応して、平成27年度は○○億円、平成29年度は○○億円の見込み。)この額が加わってまいります。

 資料1−2の4ページをあわせてごらんになっていただけますでしょうか。4ページと5ページに今の関連の図がございます。4ページが総報酬割の関連でございますが、この上の箱の1つ目の○が総報酬割の実施スケジュールでございます。それから、2つ目の○は、あわせて全面総報酬割の実施時に、前期財政調整における前期高齢者に係る後期高齢者支援金について、前期高齢者加入率を加味した調整方法に見直すというふうに考えております。

 それから、5ページをごらんになっていただきますと、先ほど700億円と申し上げましたが、それが左側の1拠出金負担の軽減と、右側の2前期高齢者納付金負担の軽減、合わせて700億円を予定しておりまして、左側が平成29年度の見込みで100億円、右側の2が平成29年度の見込みで600億円を想定しております。

 まず、左側の拠出金負担の軽減のほうですけれども、現在、保険者の支え合いで、拠出金負担、具体的には後期高齢者支援金プラス前期高齢者納付金の特に重い保険者、上位3%の負担軽減を保険料の持ち合いで既に実施されております。この対象を上位10%に拡大し、拡大分に該当する保険者の負担軽減の費用は、保険者の支え合いと国費で折半すると、こういう仕組みに発展させたいと考えています。

 それから、右側の2でありますが、これは現行、高齢者医療運営円滑化等補助金というものがございます。平成26年度で265億円ぐらいだったかと思いますが、この分につきまして、前期納付金負担の負担増の緩和のため、所要保険料率の高い上位の被用者保険者等の負担軽減を実施ということで、今は前期・後期の両方の負担に着目しておりますが、29年度には前期の納付金のみに着目し、その額を拡充することを考えております。

 資料1−1に戻ります。「3.協会けんぽの国庫補助率の安定化と財政特例措置」というところでございますが、御承知のとおり、協会けんぽの国庫補助率につきましては、特別の法律を出しまして期限を設定して、16.4%という補助率と今はなっておりますが、本年の3月でその法律が期限を迎えてしまうことになりまして、法律上の手当てをしなければ、27年度以降、13%に下がってしまうという状況にございます。これにつきましては、財政審等からは13%に下げるようにすべき等の意見をいただいておりまして、なお財務省と調整しております。厚労省としては、何とか現行の補助率は維持しなければならないと考えてございまして、大臣折衝事項として、1月11日に調整を図るという段取りになっておりますので、現在調整中と書いてあります。

 続きまして、「4.医療費適正化計画の見直し」。都道府県が、医療機能の分化・連携、地域包括ケアシステムの構築を図るために策定される地域医療構想と整合的な目標(医療費の水準、医療の効率的な提供の推進)を計画の中に設定し、国においてこの設定に必要な指標等を定めることとする。

 上記の見直しにあわせて現行の指標(特定健診・保健指導実施率、平均在院日数等)について必要な見直しを行うとともに、後発医薬品の使用割合等を追加する。

 計画について、毎年度の進捗状況管理、計画期間終了前の暫定評価等を行い、目標が実績と乖離した場合は、都道府県はその要因分析を行うとともに、必要な対策を検討し、講ずるよう努めるものとする。

 都道府県は地域医療構想の策定後、同構想と整合性が図られるよう医療費適正化計画を見直すこととし、第3期計画(平成3035年度)を前倒しして実施する。

 こちらも資料1−2のほうを少しごらんになっていただければありがたいのですけれども、9ページになります。今のような話が左側の1に書いてあります。それから、右側にも関連する記述がございまして、今、計画期間が5年となっております。これを6年に変更いたします。左下に図がありますが、平成30年に切れまして、それから後は6年といたしまして、医療計画が今後6年になります。それから、介護保険事業計画が3年刻みとなりますので、こうした計画とスパンが合うという形に切りかえる予定にしております。

 それから、右下ですけれども、「3)保険者協議会の役割の強化」で、都道府県は、医療費適正化計画の策定等に当たり、保険者協議会に協議を行うこととする。また、保険者協議を通じて各保険者に協力を要請することができる仕組みを導入し、計画の策定や目標達成に向けた取り組みを実効あるものにすることも考えております。

 資料1−1に戻りまして、3ページ「5.個人や保険者による予防・健康づくりの促進」。個人の予防・健康づくりのインセンティブを強化するため、加入者の予防・健康づくりに向けた取り組みに応じたヘルスケアポイントの付与や保険料への支援等について、国が策定するガイドラインに沿って保険者が保健事業の中で実施できることを明確化する。また、データヘルス(保険者がレセプト・健診等のデータ分析に基づき加入者の健康状態等に応じて行う保健事業)を推進する。

 後期高齢者支援金の加算・減算制度について、予防・健康づくり等に取り組む保険者に対するインセンティブをより重視するため、多くの保険者に広く薄く加算し、指標の達成状況に応じて段階的に減算する仕組みへと見直し、平成30年度から開始する。特定健診・保健指導実施率のみによる評価を見直し、後発医薬品の使用割合等を追加し、複数の指標により総合的に評価する仕組みとする。

 平成28年度から、後期高齢者医療広域連合において、栄養指導等の高齢者の特性に応じた保健事業を実施する。

 こちらも資料1−2をごらん願います。10ページになります。10ページの1の箱がデータヘルス等でございまして、「データを活用した予防・健康づくりの充実」。関連することとしまして、○の2つ目、3つ目の内容もございます。全国のレセプト・健診データを集積したナショナルデータベース(NDB)の充実を図る。また、NDBを用いた分析結果を国民や保険者にわかりやすく公表。保険者による健診データの保存期間を延長。また、被保険者が異動した場合の健診データの引き継ぎに関する手続について、被保険者の同意を前提としつつ、明確化とございます。

 それから、2番は「予防・健康づくりのインセンティブの強化」ということで、左側が個人に関連するもの、右側が保険者に関連するものですが、保険者に関しましては、先ほど申し上げましたように、後期高齢者支援金の加算・減算制度を見直すということでございます。それに関しまして、黒いポツの2つ目ですが、保険者の種別・規模等の違いに配慮して対象保険者をグループ化する仕組みとするとともに、国保、協会けんぽ、後期高齢者医療について、別枠でのインセンティブ制度を設けることにしていきたいと考えております。

 1−1に戻りまして、「6.負担の公平化等」でございます。「1入院時食事療養費等の見直し」。これも大きく調整中と書いてありまして、11日の財務大臣、厚労大臣の折衝の中で決定を図りたいと考えております。入院時の食事代、現行、1食260円となっておりますが、これにつきまして、入院と在宅療養の負担の公平を図る観点から、介護保険や療養病床と同様に、食材費相当額に加えて調理費相当額の負担を平成28年度以降、段階的にお願いをする方向で検討をしております。その際、低所得の方、あるいは難病の患者などには配慮が必要だと考えておりまして、こうした点を含めて大臣折衝という形で臨みたいと思っております。

 「2紹介状なしで大病院を受診する場合等の定額負担の導入」。フリーアクセスの基本は守りつつ、外来の機能分化を進める観点から、平成28年度から、紹介状なしで特定機能病院及び500床以上の病院を受診する場合等には、選定療養として、初診時または再診時に原則的に定額負担を患者に求めることとする。定額負担の額は、例えば、5,000円から1万円などが考えられるが、今後検討する。

 「3所得水準の高い国保組合の国庫補助の見直し」。こちらも調整中で、大臣折衝で決着を図る予定としております。所得水準の高い国保組合の国庫補助につきまして、まだかなり財政当局と隔たりが大きいという状況にございます。厳しい状況ではございますが、財政審等からは、所得水準の高い国保組合の国庫補助については原則廃止という御主張でありまして、ゼロということはさすがに、解散等も視野に入ること等から、一定の国庫補助率が確保されるよう、お願いをしているところでございます。また、所得水準の低い国保組合につきましては、補助低下の影響が出ないよう、調整補助金の枠をふやすことをあわせて考えてまいりたいと思っております。いずれにしましても、見直しに当たりましては、平成28年度以降、段階的に実施することが必要と考えておりまして、こうした点につきましても十分調整を図ってまいりたいと考えております。

 4ページになります。「4後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)の見直し」。後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)については、特例として実施してから7年が経過する中で、後期高齢者医療制度に加入する前に被用者保険者の被扶養者であった方、元被扶養者と呼んでおりますが、元被扶養者の方は、所得水準にかかわらず軽減特例の対象となっているほか、国保では最大の軽減割合7割となっていることなど不公平となっておりまして、見直しが求められる。

 このため、後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)については、段階的に縮小する。その実施に当たっては、低所得者に対する介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給とあわせて実施することにより、低所得者に配慮しつつ、平成29年度から原則的に本則に戻すとともに、急激な負担増となる者については、きめ細かな激変緩和措置を講ずることとする。激変緩和措置の具体的な内容については、今後検討し結論を得る。

 「5標準報酬月額の上限額の見直し等」。健康保険の保険料について、平成28年度から、標準報酬月額に3等級追加し、上限額を121万円から139万円に引き上げる。あわせて標準賞与額についても、年間上限額を540万円から573万円に引き上げる。

 健康保険の一般保険料率の上限について、平成28年度から13%に引き上げる。また、船員保険の保険料率の上限も、同様に13%に引き上げる。

 国保の保険料(税)の賦課限度額について、段階的に引き上げることとし、平成27年度は4万円引き上げるとございます。

 資料1−2の18ページをおめくり願います。こちらに、今、申し上げました3つのことが書いてございます。「1.被用者保険の標準報酬月額上限の引き上げ」につきまして、3等級追加するということで、具体的には、右上にありますように、484950級を追加をするということで考えてございます。

 それから、国保につきましては、左下になりますが、より負担能力に応じた負担とする観点から、段階的に引き上げていこうということで、平成27年度は、当面、まず4万円引き上げということでございます。

 これにつきましては、さらに詳しい資料としまして、資料2を用意しております。「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」という資料でございますが、こちらの4ページをお願いいたします。4ページの上の黄色い四角の枠のところになります。国保料(税)の賦課(課税)限度額については、被用者保険におけるルールとのバランスを考慮し、当面は超過世帯割合が1.5%に近づくよう段階的に賦課限度額を引き上げていく。

 ただし、低中所得層の多い市町村においては、相対的に所得の低い世帯の保険料額が賦課限度額に該当することもあることから、引き上げに当たっては、各市町村の意見や対応状況等を踏まえ、引き上げ幅や時期等を判断する。

 平成27年度においては、基礎賦課分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分の賦課限度額超過世帯割合のバランスを考慮し、基礎賦課分を1万円、後期高齢者支援金等分を1万円、介護納付金分を2万円の合わせて4万円を引き上げることとするということで考えておりまして、来年度の税制大綱の中で、この旨、御決定をいただいているところでございます。

 資料1−1に戻ります。「7.患者申出療養(仮称)の創設」。困難な病気と戦う患者の国内未承認薬等を迅速に保険外併用療養として使用したいという思いにこたえるため、患者からの申出を起点とする新たな保険外併用療養の仕組みとして患者申出療養(仮称)を創設し、平成28年度から実施する。

 「8.今後さらに検討を進めるべき事項」。今後、引き続き、医療保険制度の安定化と持続可能性の確保等に向けた施策のあり方(国保の安定的な運営の確保、医療費適正化、保険給付の範囲、患者負担について年齢にかかわりなく、さらに負担能力に応じた負担とすることなど)について検討を進めるとございます。

 すみません、ちょっとお聞き苦しかったかと思いますが、御容赦願います。以上で事務方の説明をとりあえず終わります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 資料3に「その他の改革項目(案)」とありますが、これはどういう位置づけになりますか。

○大島課長

 すみません、忘れておりました。もう一枚、資料の1枚紙でございますが、「その他の改革項目(案)」をごらんになっていただけますでしょうか。今、申し上げました資料1−1の骨子(案)は、主要事項を中心に記載、整理したものでございまして、それ以外にも、これまで当部会で御議論いただき、ある程度合意が得られていると我々において考えたものを列挙しております。これらの事項につきましても、今般の法改正の中で盛り込んでいきたいと考えております。4つございます。「傷病手当金等の見直し」。傷病手当金及び出産手当金について、不正受給防止等の観点から、平成28年度から、給付の基礎となる標準報酬の算定を、当該者の被用者期間のうち、直近一年間の標準報酬日額の平均(被保険者期間が一年間に満たない者は、当該者の被保険者期間における標準報酬日額の平均化、その保険料の全被保険者の平均標準報酬日額のいずれか低い額)とするよう見直す。

 海外療養費について、不正受給防止等の観点から、平成27年度から、支給申請に当たって、パスポートの写し、海外の医療機関等に照会を行うことの同意書の提出を求めることとするなど、必要な対応を行う。

 「後期高齢者医療制度加入時の住所地特例の見直し」。平成30年度から、国保の住所地特例が後期高齢者医療制度に引き継がれ、対象施設への入所等が継続する間は前の住所地の後期高齢者医療広域連合が保険者となるよう見直す。

 「特定健康保険組合の見直し」。特定健康保険組合について、弾力的な運営を可能とするため、平成28年度から、当該組合の標準報酬月額の平均の2分の1の範囲内としている特例退職被保険者の標準報酬月額の算定方法を緩和するとともに、特例退職被保険者の新規加入を制限することができるよう見直しを行う。

 「保健事業と介護保険による介護予防との連携」。後期高齢者医療における保健事業について、市町村の協力を得て、介護保険による介護予防の取り組み等と連携を図ることとする。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、これから御議論、御質問いただきたいと思いますけれども、お手元に、夏以降、本部会での資料がまとまっておりますので、必要であれば適宜御参照いただければと思います。

 それでは、議論ですけれども、議論の効率的な運営のために、少し分けながらしていったほうがよろしいかと思いますので、ただいまの骨子(案)の中の、1つ1つやっていってもよろしいのですが、「1.国民健康保険の安定化」と「2.高齢者医療における後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入」は関連いたしますので、まずは1番と2番に関連して御質問、御意見等あれば、承りたいと思います。よろしくお願いいたします。

 お願いいたします。

○福田委員

 知事会でございます。福田でございます。おはようございます。

 それでは、委員提出資料2「持続可能な国民健康保険制度構築に向けた緊急要請」を御覧願いたいと思います。

 国保の基盤強化に関する国と地方の協議につきましては、厚生労働大臣から財政支援の拡充をしっかり行い、財政上の構造的な問題の解決に責任をもって取り組む旨の表明を受けまして、この1年間、議論を進めてまいりました。医療保険制度改革骨子(案)、ただいま説明をいただきましたけれども、財政基盤強化のための具体的な方策等がおおむね明らかになってきたことから、全国知事会といたしましても、昨日、国保改革に対する意見を取りまとめたわけでございまして、御説明を申し上げたいと思います。

 前文でございますが、財政基盤強化のための具体的な方策につきましては、報道内容もあわせて考えますと、残念ながら、被用者保険との格差縮小の効果が小幅にとどまっている。将来にわたって国保の持続可能性を担保するための制度的措置についても具体的に示されない。それらについては、これまでの全国知事会の主張に照らしまして不十分な内容であると捉えております。このため、持続可能な制度構築に向けた緊急要請を行いますので、国におきましては、真摯に受けとめて、実現に向けて地方と十分協議を行うよう強く要請するものでございます。

 まず、1番目に「財政上の構造問題の解決の方策について」でありますが、国は、既に方針が決定済みの1,700億円の保険者支援制度の拡充と後期高齢者支援金に全面総報酬割を導入した場合に生じる国費の優先活用によって、国保の財政基盤を強化することとしております。

 財政支援の規模につきましては、トータルで3,400億円との報道もなされているところであります。しかしながら、知事会は、高齢化に伴って今後も医療費が増嵩していく中で、国保を持続可能な制度とするためには、現在の約3,500億円の法定外繰り入れの解消にとどまらず、被用者保険と比べて極めて重い保険料負担率を可能な限り引き下げて、国民の保険料負担の平準化を図るような抜本的な財政基盤強化を図る必要があると主張してまいりました。

 また、将来にわたりまして国保の持続可能性を担保するための制度的措置を講ずるよう求めてきたところでもございます。厳しい財政状況が続く中で、改革に必要な財源の全てを直ちに確保するのが困難であるといたしましても、持続可能な制度の確立と国民の保険料負担の平準化に向けて継続して取り組みを進めていくことが不可欠だと考えております。

 これらのことを踏まえまして、国保改革受け入れの条件といたしまして、4項目により、国保運営に関する責任と将来にわたる取り組みの道筋を明確にするよう求めるものでございます。

 1つ目は、保険者支援制度の拡充1,700億円は、平成27年度当初から実施をすること。

 2つ目として、後期高齢者支援金に全面総報酬割を導入した場合に生ずる国費は、今後増額する分も含めて、将来にわたり国保に優先活用すること。

 3つ目として、国保の運営状況について不断の検証を行いながら、国が将来にわたって責任をもって、医療費の増嵩に対応した都道府県への財政支援、保険料負担の軽減を行うことを法律に明記するなど、持続可能な制度の確立と国民の保険料負担の平準化に向けた国の取り組みを制度上明示し、保証すること。

 4つ目として、将来にわたる具体的な国費投入の方策や規模については、引き続き地方と十分協議を行った上で、さまざまな方策を講じ、今後の医療費の増嵩に耐え得る財政基盤の確立を図ること。また、国が責任をもって安定した財源を確保すること。

 なお、当協議会におきましては、子どもに係る保険料(均等割)の軽減、地方単独事業に係る国庫負担金の減額措置の廃止など、国保基盤強化協議会で都道府県が提案した方策の実施に向けて真摯に検討することを求めるものでございます。

 2つ目といたしましては、「都道府県と市町村の役割分担のあり方について」でありますが、資格管理・保険給付につきまして市町村が担うとしたことは評価をしたいと思います。今後は市町村の理解を得られるよう、丁寧な説明をするよう求めますとともに、都道府県の財政運営のもと、効率的な事業運営が図られるよう、知事会としても十分協議をしてまいりたいと考えております。

 なお、都道府県が市町村ごとの標準保険料率を示すとしていることにつきましては、市町村が保険料率を決定するに当たっての主体性を損ねることのないよう、そのあり方について、引き続き十分協議をするよう求めたいと思います。

 結びに、知事会といたしましては、今後の協議を通じまして、以上申し上げました要請内容が政府予算案や国民健康保険法の改正法案等に十分反映されたと判断できれば、今般の国保改革の受け入れに向けて意見集約を図りたいと考えておりますので、ぜひとも積極的な対応をお願い申し上げます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 全国知事会の緊急要請についての御説明がございました。

 その他、御意見等ございますか。岡崎委員、どうぞ。

○岡崎委員

 それでは、全国市長会の立場から意見を申し上げたいと思います。

 まず、井川の齋藤町長とともにこれまで意見を申し上げてまいりましたので、我々も本当に残念でございます。御冥福をお祈りをしたいと思います。

 まず、骨子(案)の全体でございますけれども、市長会のこれまでの意見も相当に尊重していただきまして、それぞれの部分に意見を入れていただきましたことに感謝申し上げます。

 ちょっと気になりますのは、骨子(案)全体を通して、この文案を整理する中ではいろいろ調整があったように聞いていますので、この骨子(案)自体はやむを得なかったと思いますけれども、全体として、国の責任という文案が全くここに入っておりませんので、先ほど知事会の福田知事もおっしゃられておりましたけれども、最終的に財政支援の責任につきましては、国のほうで明確にしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。

 それと、1,700億円につきましては、27年度からの完全実施ということを、市町村国保の保険者としての中央会の決議でも申し上げてまいりましたので、ここは間違いなく27年度から予算化を改めてお願いをしておきたいと思います。1月14日が国の予算発表となっておりますので、その関係があってきょうは金額は抜きということになっていると思いますけれども、そこは間違いなく完全実施をしていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。

 そして、全面総報酬割につきましては、さまざまな御意見がこれまでもありましたし、きょうも全面総報酬割についてはこれから意見が出ると思いますけれども、国民健康保険につきましては、それぞれの会社の皆様方が退職されますと、ほぼ全員といっていいほど国民健康保険に加入してくるわけでございますので、全面総報酬割によって2,400億円、国費がそこで浮いてくる分につきましては、ぜひとも国民健康保険のほうに優先的に入れていただくようにお願いをしてまいりたいと思います。

 また、都道府県と市町村の役割分担ですけれども、実務的に言いますと、特に給付の部分で課題は残っていると思いますが、市町村のほうが住民の皆様方に直接窓口で対応しておりますし、市町村の窓口において、できるだけ時間差がないように、例えば、けんぽから国保へ入ったり、また国保から健康保険へ移っていったり、特に東日本大震災の関係で、東北地域ではこの出入りが非常に激しかったように聞いておりますので、市町村としてやらなければいけない部分は十分承知をしておりますが、実務的にはまだ、いろいろ課題が残っておりますので、今後の詰めの協議の中で、厚生労働省を交えまして協議をしていきたいと思っております。

 それと、少し細かい話になりますけれども、例えば、「高額療養費の多数該当」というのが現在、各市町村であります。これは、わかりやすく言うと、例えば、1年のうちに4回ぐらい入院されると、4回目から高額医療費を大幅に抑制していくという制度があります。これは各市町村ごとにやっておりますけれども、都道府県単位の国保ということになりますと、県単位で実施をしなければいけないことに基本的にはなるはずです。厚生労働省の方々もそこはおわかりだと思いますけれども、これまでは各市でやっておりましたので、例えば、高知市からほかの市へ移ってしまうと、4回の多数該当というのはそこで終わってしまうこととなっておりましたけれども、今回、県一の国保ということになると、県内でそれが適用されることにならなければなりませんので、ここはまた十分協議して、そういうふうになるようにお願いをしておきたいと思っております。本日の段階では金額は入っておりませんけれども、以上申し上げました趣旨によって、平成27年度の予算が発表されますようにお願いを申し上げたいと思います。市長会の意見は相当入れていただいておりますので、その点、感謝申し上げます。

 最後ですけれども、今回の国民健康保険の改正、そして医療制度そのものの抜本改正が当然連動した話でございますが、国民健康保険発足以来、50年ぶりの大改革ということになりますので、これから法律を書き込んで、平成30年から実務を動かしたときに、いろいろ微調整とか修正をしていく必要があろうかと思います。法律の中でも、何年後という年数を入れるかどうかは、厚生労働省の中でもいろいろ議論があるようでございますが、平成30年から都道府県国保という形で一本化したときに、実際動かしてみて、当然、微調整がいろいろ入ると思いますので、何年か後に見直す。大体3年後かなとは思いますが、そういうことを法律上、できれば入れておいていただきたいということを最後に申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 御意見として承るということでよろしゅうございますね。ありがとうございました。

 それでは、先ほどお手をお挙げになった順番で、白川委員、お願いいたします。

○白川委員

 ありがとうございます。

 意見を申し上げる前に、今、福田委員、岡崎委員から意見が出ましたので、先にその反論を少しさせていただきたいと思っております。

 福田委員のペーパーの中に、被用者保険と国保の間で保険料格差があるという御主張をされておりましたけれども、これは、この部会でも以前、私が申し上げたとおり、被用者保険は事業主負担があるわけでございまして、事業主負担も人件費でございます。言ってみれば、その2つ、被保険者の負担と事業主負担を合わせれば、むしろ被用者保険のほうが高いというのが現実でございます。私どもはそういう認識でいるということを申し上げておきたいと思います。

 それから、岡崎委員からは、総報酬割で浮いた財源を優先的に国保に回すことについて、「退職者が国保に移るのだから当然でしょう」というような言われ方をされたのですけれども、私に言わせれば、そのために前期高齢者の医療制度があって、我々としては多額の納付金、被用者保険全体で3兆4,000億円か5,000億円ぐらいの納付金を納めているという状況であることは、あえて反論させていただきたいと思います。

 私自身の意見でございますけれども、今回の厚労省の骨子(案)についてでございますけれども、かなり国保を中心にした改革案という印象、印象といいますか、事実そうだと認識をしております。特に、我々被用者保険5団体が強く反対をしております総報酬割によって浮いた財源2,400億円を国保に優先的に活用するという書きぶりは、我々5団体の意思を無視する表現でございまして、これにつきましては断固反対させていただきたいと考えております。

 数字を見ますと、先ほどの総務課長のお話ですと、国保への投入額は1,700億円プラス1,700億円で、合計3,400億円。法定外繰り入れが約3,500億円ということでございますので、それを消すために被用者保険のほうから、それも特に健保組合と共済組合から支援金の額を召し上げて、それに充てるという構想になっているということは、保険者間の財政調整ということになるわけです。今の皆保険制度の考え方というのは、それぞれの保険者が自主努力でさまざまな事業運営をやっていくというのが基本になっていると私どもは考えておりますし、高齢者医療に対する財政調整というのは、国全体のことを考えますとやむを得ないということで、むしろ我々としては積極的に進めるべきだという意見でございますけれども、現役世代のところに対する財政調整まで今回始めるのかということで、私は失望というか、愕然とした気持ちでおります。これについては、ぜひとも再検討をお願いしたいと強く願うものであります。

 それから、国保側につきましても、本日、考え方、大まかなところが書かれておりますけれども、これも以前から申し上げているとおり、国保の構造改革はどうなっているのかというのが私どもの大きな疑問でございまして、収納率の問題でありますとか、大都市圏は保険料が低くて法定外繰り入れが多いという実態も出されているわけでございますので、こうした国保の構造改革について、どのようにお考えになっているのか、あるいはどのようにしていくつもりなのかということについて、ぜひとも、今日はなかなか具体的には言えない部分もあるかと思いますけれども、今後とも積極的に検討して進めていただきたいと強く望むところでございます。

 それから、具体的な話でございますが、資料1の2ページ目の上に全面総報酬割の段階的導入について記載されています。私どもは前から申し上げているとおり、総報酬割自体に反対したこともございませんし、段階的にやっていただくことはむしろありがたいと考えておりますけれども、これでいきますと、平成27年度に2分の1総報酬割ということは、ざっと計算すると600億円ほどの公費が浮くという計算になるかと思います。28年度は3分の2に引き上げですから、約1,200億円の公費が浮くことになるかと思いますが、先ほどの総務課長のお話ですと、平成29年度は2,400億円ほど公費が浮く、そのうちの1,700億円は国保のほうに優先的に活用するのだというお話でございましたが、27年度と28年度の浮く公費の使い方について御説明がなかったのですけれども、これはどういうふうに使うことを考えるのか、質問したいと思います。

 全体的に、我々としては、総報酬割で浮いたお金は高齢者医療の拠出金の負担軽減に使うべきだということを従来から主張しておりますけれども、今回は消費税の引き上げ時期が延期になって財源的に苦しいという事情はわかりますけれども、総報酬割で一定の公費が浮くわけでございますので、高齢者医療制度の負担軽減に何らか活用することが我々の主張でございますので、どういう使い方をするかについて、お答えいただければと考えます。

 とりあえずは以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、質問がございましたので、事務局、御対応をお願いします。

○大島課長

 今、お尋ねございました平成27年度、それから、28年度の総報酬割に伴って生じた国費の使い道ということでございますが、27年度予算600億円予定しておりますが、これにつきましては、1月14日に厚労省の予算が確定いたしますので、その中で御説明させていただきたいと思っております。大まかな考え方としましては、一部、被用者保険の先ほどの拠出金の重い支援のところに充て、残りは社会保障の充実等ということで考えたいと思っておりますが、いずれにしても、予算確定しますのは1月14日でありますので、その時点で改めてお考えをお伝えいたしたいと思います。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今の段階でははっきりされていないということではございますけれども、2ページ目の2.の2つ目の○に「拠出金負担の重い被用者保険者への支援を実施」と書かれておりまして、現在、高齢者医療運営円滑化助成金というのが250億円前後交付されておりますが、これを主として前期高齢者納付金に集約した形で、実施し、その一部をここに充てたいというお話だと思いますけれども、5年前に3分の1総報酬割を導入したときも同様の問題で、あのときは協会けんぽに約1,000億円が投入されたということで、健保ぽ組合の負担が約1,000億円増えたわけですけれども、そのときは、拠出金の負担が急激に増える健保組合もかなり出たものですから、激変緩和の措置をやっていただいたという経緯がございます。ぜひ、27年度、28年度、特にこの2年間につきましては、現行の円滑化助成、あるいは新たな激変緩和ということも御配慮いただきたい。これはお願いでございますけれども、御検討、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 何人かの方がお手をお挙げになっておられますけれども、できるだけバランスのとれた議論にしたいので、それぞれのお立場の順番を考えさせていただきますので、お手を挙げた順番とちょっとずれるかもしれませんけれども、次は先ほどお手を挙げられました渡邊参考人、お願いいたします。

○渡邊参考人

 ありがとうございます。

 このたび委員を努めておりました全国町村会の齋藤委員が急死されました。今まで皆さんから弔意をいただき、大変ありがとうございました。齋藤委員の代理ということでございますけれども、また参考人という立場でございますが、これまで齋藤委員が意を体して皆さんと議論に参加してきておりますので、それらを踏まえながら、全国町村会の立場で若干意見を申し上げさせていただきたいと思います。

 まず、第1点目でありますが、財政基盤の強化策ということであります。財政基盤の強化については、これまで知事会、市長会、全国町村会も通じながら、一致して未実施となっている保険者支援制度の拡充、今ほど来、いろいろやっております1,700億円を早急に実施する必要があろうということで主張してきたと思っております。この資料では27年度から実施するとされております。この点については歓迎もしておりますし、評価もしたいと考えております。

 また、これに加えて、さらなる追加公費については、支援金の全面総報酬割導入により生じる財を、いろいろと異論もあるようでありますけれども、優先的に活用するなど、国の責任で財源を確保するべきと主張してきておりますが、今回は金額は伏されているものの、優先的投入することが明記されておりますので、このことについても感謝したいと思います。

 この追加公費の投入方法については、財政調整基金のほうの超過など、幾つか挙げられておりますが、特に医療費の適正化に向けた取り組み等に対する支援につきましては、公明公正に配分されるように丁寧な制度設計が必要であると思いますし、また、財政安定化基金の創生については、モラルハザードとならないような仕組みづくりが必要であろうかと考えます。この点について、今後も引き続き協議をお願い申し上げたいと思います。

 また、知事会からも緊急要望ということで、財政基盤の安定化強化ということでいろいろ意見ありましたが、当然、都道府県化に移行することでありますので、そういう立場では、我々地方側の立場は同感でありますので、ぜひ、その辺の議論について御理解いただければありがたいと思います。

 次に、都道府県と市町村の役割分担についてでありますが、きょう示されました制度改革の骨子(案)について、事業運営の仕組みに関して、国保の事業運営の柱が幾つかある中、窓口業務の対面サービス以外の部分については極力集約して、できる限り簡素で効率的な事務処理体制とすべきであるということを齋藤委員からも申し上げてきたと思います。そういう見地に立てば、保険料の賦課や徴収、保健事業を引き続き市町村が責任をもって実施することは当然のことでありますし、住民と向き合う立場でありますから、異存はないと考えております。

 しかしながら、その中で、資格管理と保険給付についても引き続きということで明記されているわけです。ただ、末尾のほうに、引き続き地方との協議を進めるという書き込みがありますので、そのように期待をしているわけでありますが、いわゆる資格管理一つ取ってみれば、市町村の窓口となってこれまで実施してきております。そのことの内容的なものにつきましては、今、後期高齢者医療制度の関係については、全国の都道府県において、市町村で後期高齢者の連合制度を確立して事業運営を行っております。私も新潟県の後期高齢者の副組合長を務めております。そんな立場からしますと、いわゆる都道府県化されたとしても、運用の、事業そのものの捉え方によっては、後期高齢者制度の事業運営と同じような形態をとっていけば、資格管理も都道府県がやっても、いささかも問題はないのではないかと、まず考えるところであります。

 それについては、例えばでありますけれども、保険証の更新時の関係でありますけれども、これらは後期高齢者で一括保険証を印刷して、被保険者に市町村を経由して配布しております。また、紛失等によって、再交付なども市町村で行っております。いわゆる滞納者等の短期証・資格証の交付などにつきましても、県下統一基準に基づき、市町村の判断により交付している。これがいわゆる後期高齢者と市町村がお互いに信頼関係に基づいて役割分担しているところであります。これによって被保険者の利便性が損なわれることはほとんどないという理解であります。

 また、現行の使用者保険の資格等の手続を個々の保険者が自動的に行えるような仕組みが整えば、都道府県においてもタイムリーに行うことも可能となります。被保険者の利便性を損なうことはないと私自身は理解しております。現場を担当する立場です。例えば、使用者保険の各保険者と資格の取得・喪失情報を適切かつ迅速なやりとりができる仕組みづくりができれば、本人申請を経ずにタイムリーな資格移動が可能になるということも、事実やっておるわけですので、そういう観点からすると、都道府県のほうでは、すぐこれを全面的に移行することによって役割を担うということは異論があろうかと思うのですが、私どももそこまで全面的には求めませんけれども、しかし、本則としての法律をつくるまで、またはその中である程度のステップを踏んでいくという基本的なあり方は、管理の役割分担はきちんと明確にしていただければ、我々はありがたいと考えるわけであります。

 また、保険給付につきましても、皆さんもおわかりかと思いますけれども、都道府県においては、我々、市町村国保の場合、国保連合会にほとんど委託している現状にあります。そして、それぞれ技術的な役割を担っていただいて、システムを活用しながらやっておるわけでありますので、都道府県も保険給付の全てではないのですけれども、ほぼ8割から9割くらいは十分システム化が可能でありますし、都道府県そのものの保険者となった立場で組織が肥大化するとか云々というのはないのではなかろうか。そういう人材が都道府県にはいない、市町村を指導する立場にある、広域的な都道府県の立場で人材がいないというのはどうなのかなという感じも受けますけれども、それはタイムリーに、前向きな市町村との協議がこれから細部にわたってあると思うのですけれども、それらを期待してやまないわけであります。

 また、中央会のほうでも、国保連合会の今までの実態を踏まえながら、保険給付の業務やら、レセプト点検業務等、または資格確認業務等、これは十分対応が可能だと申し上げてくれているのです。そして、中央会のほうでも、医療保険制度改革を見ながら、機械システムそのものの構築もいろいろと模索している段階にあるわけであります。

 また、トータル的なシステム化も十分可能だという先も見ているわけでありますので、都道府県の知事会には申しわけないのですけれども、市町村の立場では、そのような実態もございますので、5万人以上、または中核市とか、大きな市がありますので、そういう市は特に、何のために都道府県にするか、組織委員会に怒られるかわからないのですけれども、それだったらやめるよなどと言われると困るのですけれども、その辺の実態をきちんと踏まえながら,我々の意向もひとつ考えていただければありがたいと思うわけであります。

 そして、先ほど申し上げましたけれども、末尾に引き続き地方との協議を進めるという書き込みもなされておりますので、この辺のことを全面的に御理解いただきながら、きょう出席の委員の皆さん方からも御理解いただきながら、当然、事業を指定する自治体の立場でございますので、県、それから、市、我々町村ということで議論を進めさせていただきたいという希望を持っておりますので、よろしくお願い申し上げておきたいと思います。

 以上であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、先ほどお手を挙げておられました小林委員、お願いいたします。

○小林委員

 後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入について意見を申し上げたいと思います。

 まず、資料1−1の「国民健康保険の安定化」の1つ目の○に、全面総報酬割の実施に伴い生じる国費を国保の財政基盤強化に優先的に活用する旨の記述があります。これについては、先ほど白川委員から御意見がありましたとおり、私どもも全く同意見であります。これまで再三、被用者保険の負担を調整することにより生じる財源については、被用者保険の負担軽減に用いられることが筋であると申し上げており、この記述については、明確に反対したいと思います。

 次に、資料1−2の5ページの1にある拠出金負担の軽減につきましては、拠出金負担の重い保険者を他の保険者によって支える仕組みかと思います。先ほども申しましたが、全面総報酬割の実施に伴い生じる国費は被用者保険の負担軽減に用いることが筋であり、現在行っている上位3%の部分についてはともかく、10%への拡大部分については、全額国費で賄うべきだと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、先ほど横尾委員がお手を挙げられましたので、横尾委員、お願いします。それから、高橋委員。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 まず、1点目の「国民健康保険の安定化」ということですが、改めて、国民健康保険というのは世界に冠たる日本の皆保険制度を支えている非常に重要な制度であることを、より多くの国民の皆さんにも、この際よく認識をいただくことも大切と感じています。その上で、財政上の問題につきましても、都道府県が健全な財政運営を行うことができるように、資料にもございますように、国としても国費を最優先に活用して、都道府県国保としてさらに前進するような努力、取り組みを、ぜひ私からもお願いしたいと思っています。

 また、加えて、2番目のパラグラフの中に、平成30年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や、効率的な事業の確保などとございますが、市町村、基礎自治体の首長の立場として申し上げるならば、都道府県と市町村のかかわり方を見ますと、単に予算のつけかえだけに見える部分がないとも限りません。都道府県もよりオペレーションなどの向上や充実につきましても、その経験、立場から関与していただく部分も大事なことではないかと考えております。

 また、後期高齢者医療制度が都道府県化をして8年目を迎えておりますが、単純に保険制度の基盤強化のために統合するということだけではなくて、国保と介護と後期がうまく連動するようなこと、あるいは将来的には保険者を統合すること、一本化することなども含めまして、保険者としての機能の向上と効率化を今後図られることが重要だろうという認識を強く持っております。特に団塊の世代の皆さんが加入される2025年以降につきましては、ますます対象者の数の増加が見込まれております。国保の場合に併せまして運営の一元化も図るべきでありますし、これによりまして、効率的で効果的、また安定的な給付サービスができるものと考えております。その上でも、きょうのたたき台にありますように、十分な地方との協議をやっていただきたいと思います。

 また、総報酬割制度についてでございますが、基本的に負担をできる人が負担能力に応じて負担を分かち合う、そして、そのことによって国民の健康や医療、福祉や介護をしっかりと支え、持続可能な制度としてこれを高めていくことがとても大切と思っておりますので、その基本の上にさまざまなことを検討すべきと感じております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、高橋委員、お待たせしました。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 まず、私から質問を1つさせていただきたいのですけれども、きょう御提案いただいた骨子(案)についての内容はどれも大事なことだろうと受けとめておりますけれども、今後の議論のスケジュールがどうなっているのかをまず教えていただきたい。その上で意見を述べさせていただきたいと思います。

○遠藤部会長

 それでは、事務局、お願いいたします。

○大島課長

 この骨子そのものは1月14日の政府予算までに一定の手続を経て確定をさせたいと思っております。その後、速やかに法案作成作業に入るわけですけれども、出口は今度の通常国会に予算関連法案として法案を提出することになりますので、それに向けた法案の閣議決定の時期がいつごろになるかということでございますが、越年予算となったこともありまして、ちょっと通常と日程が違うようでして、通常であれば2月上旬ぐらいが予算関連法案の閣議決定を行う時期なのですけれども、少し後ろ倒しになるのではないかと思われます。2月の後半ぐらいになるかもしれません。いずれにしても、2月の半ばぐらいをめどに、法案要綱か、あるいは法案ベースでお示しできるようになるのかなと思っておりますが、まだ確定していない状況です。

○遠藤部会長

 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 では、続けまして、今、予算関連については1月14日、その後、法案策定ということでお聞きしましたけれども、昨年の暮れにああいう形で急遽、解散総選挙ということになって、この審議会も中止となってしまいました。その間、議論が詰めてこられなかったという、現実問題としては受けとめていますけれども、昨年の4月以降、一巡、二巡と、二巡目の議論を進めてきたということで、今もさまざまな委員の方から、公平性とか、それから、納得性について意見が割れているというところだと思っておりまして、決して十分な議論が尽くされたとは思っておりません。ですので、後ろの期限が限られた中ですけれども、十分に議論をし尽くすといいますか、お互いに理解できるまで、少し歩み寄りといいますか、そういうこともやはり必要だと思いまして、予算編成ありきということでの、結論ありきということでの進め方には非常に疑問を持っているところでございます。

 まずもってそれを申し上げまして、この1と2に対して意見を述べさせていただきたいのですけれども、先ほど言われましたように、国保の安定化の1つ目の○のところで、これは白川委員、それから、小林委員の言われました意見と全く同意見でございまして、特に中ほど、4〜5行目ですか、全面総報酬割の実施で生じる国費を優先的に活用と書かれております、この考え方はまさに国費の肩がわりでしかないと思います。

 資料1−2の2ページに書かれているような、精神疾患の医療費が多いとか、あるいは子供の被保険者が多い、非自発的失業者が多いといった構造的な問題は非常に理解できるわけでありますけれども、しかしながら、この部会でたびたび、国保が果たすべき保険者の機能を私としても強調してきたつもりでございます。

 2ページに医療費の適正化計画の進捗管理などが書かれておりますけれども、例えば、頻回受診や重複投薬の是正といった適切な医療提供の推進とか、あるいは病床数や平均在院日数に見られる大きな地域差の縮減など、これらに対する国保の積極的な取り組みを打ち出すべきだろうと思います。そうでなければ、これまで被用者保険がそれぞれ加入者の健康増進や医療費適正化、身を削って、財政改善を初め、保険者としてできるさまざまな努力を行ってこられたと受けとめておりますので、こういったところについて、簡単に納得できるものではないと思います。総報酬割の拡大で生じる国費を国保への財政支援への原資とすることには反対であるということで、被用者保険の中で活用すべきであることを改めて申し述べておきたいと思います。

 そして、2つ目ですけれども、国保の役割分担については、2つ目の○に書かれたような内容でよいと思っておりますが、くれぐれも、保険者機能を積極的に発揮できる運営体制の確保と、加入者の利便性を損ねることのないように、かつ円滑な運営を可能とするような十分な移行期間を設けて進めていただきたいと思います。

 それから、先ほど全面総報酬割の導入については意見を述べましたけれども、資料1−2の4ページの2つ目の○のところに、前期高齢者加入率を加味すると書かれておりますけれども、前期高齢者財政調整を行っている中で、さらに後期高齢者支援金の負担においても加入率を加味するということについては、説得力に乏しいのかなと思います。負担がふえる被保険者にとっては二重の財政調整という受けとめになりかねないので、なぜこれが必要なのかということを、より説得力のある説明をしていただきたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 最後のは質問ですか。それとも御意見と承ってよろしいですか。

○高橋委員

 今後の運用御事項と。

○遠藤部会長

 今後の議論をする上でということですね。了解いたしました。ありがとうございます。

 それでは、先ほど来、お手を挙げておられます藤原参考人、それから、柴田委員、それから、藤井委員と、こういう順番でお願いしたいと思います。

 それでは、藤原参考人、お願いいたします。

○藤原参考人

 ありがとうございます。

 まず、先ほど白川委員が冒頭に発言された件につきましては、全面的にサポートしたいという意見表明をさせていただきます。

 続きまして、本日、委員提出資料3として、望月委員の意見書を提出しておりますので、そちらをご覧いただきたいと思います。内容的に、部会長が先ほどお示しになった範囲を少し超えておりますけれども、全体が絡んでおりますので、全体を御説明させていただきたいと思います。

 まず、1点目でございますけれども、今回の骨子(案)の中で、本当は取り組まなければいけない一番喫緊の課題である高齢者医療の負担構造の見直しということが全く含まれておりません。これについては非常に残念に思っております。高齢者医療への税投入、それから、前期高齢者納付金・交付金の算定方法、高齢者医療の自己負担など、高齢者医療の負担構造にかかわる制度のあり方について見直すことは不可欠だと思っております。

 2点目は、先ほど白川委員、小林委員、高橋委員と同じ意見でございます。全面総報酬割の導入というのは、医療給付の重点化・効率化とセットで行うべきだと主張してまいりましたけれども、今回の骨子(案)ではそこに全く踏み込んでいないと言ってもいいぐらいのものしかできていないので、負担する側からしますと、やはり納得感が得られないと思っております。したがいまして、今回の全面総報酬割の導入に伴い生じる国費で、国保の財政支援を拡充するということについては到底受け入れられません。

 3点目でございます。医療給付の効率化・適正化ということは、昨年末に定められました27年度予算編成の基本方針でも、その方針がしっかりと打ち出されておりますけれども、今回の骨子案では、そういう取り組みが非常に不十分になっているのではないかと思っておりますので、プログラム法に記載された項目以外でも、幅広く不断の取り組みを進める必要があると思っております。

 したがいまして、4点目でございますけれども、今後の見直し条項の追記というところで、高齢者医療の負担構造、それから、医療給付の効率化・適正化について、随時見直しを図る旨をぜひ追加していただきたいと思っております。

 最後に、要望1点でございます。資料1−2の5ページをごらんいただきたいと思います。被用者保険者への支援ということで、右側の「2前期高齢者納付金負担の軽減」でございますけれども、この2つ目の○のところに所要保険料率の高い上位の被用者保険者等の負担軽減を実施とございますけれども、この措置の対象につきましては、できる限り広く対象となるように御配慮いただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、柴田委員、お願いします。

○柴田委員

 今度の国保改革、都道府県と市町村が役割分担して共同で国保の運営をしていくということなのですけれども、きょうは骨子の段階ですから、まだ気が早いのかもしれませんけれども、施行のことをもうそろそろ頭に置きながらやらなければいけないのではないかと思っています。新しい構造を入れるわけですから、市町村、県、それぞれで混乱がないようにしていかなければいけないと思います。そういう意味で、準備を早目にする。準備を早目にすると言っても、まだ決まっていないことがいっぱいあるのではないかと思います。先ほど岡崎委員のお話にもありましたけれども、給付の引き継ぎをどうするのだとか、決まっていないことがたくさんある。こういうものを早く決めるようにしていただきたいと思っています。今の運用というのは、システムを使わずに運用というのはなかなかしにくいところでありますので、やはりそのための準備を考えますと、早くシステムの要件を決めて、そして動き出すことが必要だと思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。いつも同じことばかり言っていますけれども、これはお願いでございます。

 それから、一緒にやっていくということからしますと、都道府県と市町村の連携というのをよく考えていかなくてはいけないのではないかと思います。例えば、きょうの資料1−2の3ページにもありますけれども、都道府県が市町村が行った保険給付の点検とか事後調整を行うということが書かれております。1つのレセプトをいろいろな目で見ていく、チェックするというのは大事だと思います。しかしながら、レセプト自体は給付を確定するものでもありますから、やはり早く内容を確定するという要素も考えていかなければいけないと思います。そうすると、複数の市町村と県、両方がチェックするというときには、どういう役割分担でやらなければいけないのかということをよく考えて進めていただかないと、実際上はいろいろな混乱が生じるのではないか。これは一例でありますけれども、動かすことについての配慮というのも、これからはよくしていかないといけないのではないか。恐らくいろいろな国と地方の協議、そういう場でも議論がされるのだろうと思いますけれども、どうかよろしくお願いしたいと思っております。要望でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、お待たせしました、藤井委員、お願いします。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 全体を通じて伺います。まず、今回盛り込まれました後期高齢者支援金の全面総報酬割の実施についてですが、負担の公平化を図るという考え方に反対するものではありませんが、これによって生じる国費を国保の財政支援のために投入するといった考え方については、これまでも主張しておりますとおり、結果として被用者保険という、取りやすいところから取り、足りないところに補塡するという負担のつけかえ論であり、既に高齢者医療への拠出金負担が課題となっており、今後も医療費が膨らみ続けることが想定される状況下においては、やはり反対であると申し上げざるを得ません。今回は拠出金負担の重い被用者保険への支援を実施することが盛り込まれてはおりますが、少なくともここに必要十分な手当てを行っていただくことを要望いたしますし、財政調整的な一時しのぎの策をいつまでも繰り返すのではなく、高齢者医療に係る財政構造の根本的な転換について、早急に本格的な議論を開始すべきであると思います。

 また、国保の都道府県化については、単に保険料を平準化し、市町村間の財政的なリスクを軽減させるだけではなく、例えば、セルフメディケーションを推進し、制度に負担をかけない一般用医薬品を活用するなど、限られた医療資源の有効活用、あるいは医療費抑制に係る目標管理をより厳密化するなど、医療費そのものの抑制効果を生むような仕組みを同時に検討しなければ、今後どれだけ国費を補塡していっても財政安定化にはつながらないと思います。

 いずれにしましても、今回の改革案は医療費の効率化につながる政策としてまだまだ不十分であり、さらに踏み込んだ適正化・効率化が必要でありますし、財政調整的な議論だけではなく、患者負担のあり方も含め、制度の財政構造を根本的に見直していく議論に着手しなければ、危機的な状況にある医療保険制度を維持していくことは極めて困難であると申し上げたいと思います。

 以上です。ありがとうございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 非営利の保険者がきちっと仕事をされて、そして国民皆保険制度、つまり、国民が国民を支えるという、まさに世界に冠たる制度であります。その中で、国保というのは、これまでの役割、つまり、農業の方を中心とした組織から、退職されたり、失業されたり、体を壊されて仕事ができなくなった方もいらっしゃる、そういった方を全て対象とできるという大変な制度であります。その国民健康保険が長年にわたって仕組みが少しずつ変わってきて、加入者が変わってきている、そこのところで少し困っているということを何とかしなければならないというのは当然の話であります。したがって、私ども日本医師会は、今回の厚生労働省が出された案について、国民が国民を支えるという点から大賛成であります。

 ただ、市町村においては、患者さんの顔も見えますし、医療機関の機能などもわかるわけであります。顔が見られる関係というところから考えますと、いろいろな細かい事務はやはり市町村にやっていただきたい。そして財政の主体は都道府県が行うという仕組みをきっちりと、その仕事をすみ分けて行っていただきたく思います。国民健康保険は必ず守らねばならないものでありますので、こういった制度については、今回、私どもは大賛成であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 一通り御意見承ったと思いますけれども、何かございますか。それでは、岩本委員、お願いします。

○岩本委員

 「後期高齢者支援金の全面総報酬割の実施に伴い生じる国費を優先的に活用し」という文言でいろいろと議論がありそうな気もするのですけれども、関係者それぞれの思いがあるかと思いますけれども、将来にわたって禍根を残さない形で整理していくことが大事かと思います。

 それで、ここで起こることなのですけれども、けんぽ側から、負担が減った分はけんぽ側の負担軽減に充てるのが筋だという御意見がありまして、その背景には、公費の使い方に枠があって、けんぽに使う枠があるのではないかという前提かと思うのですけれども、それは否定されているということなのですけれども、ただ、保険局が所管している事業に来ている公費には枠があって、それは守られているという前提のようにも見えます。要するに、ここで浮いた公費を保険局の中で回しているといったロジックに見えるのです。

 ただ、予算編成の建前としては、それは必ずしも妥当しなくて、それぞれの細かい事業について、国民の税金を有意義に使わなければいけないわけですから、ここで浮いた財源に関して有効な使われ方がなければ、それは保険局以外のところで使うのが筋ということになるわけです。ただ、この場合は、国保の安定化に使うということは非常に重要であり、そこに予算がまずつくということで、それはいいのだと思うのですけれども、こういう形の文言に私が引っかかるのは、保険局が自分の枠は確保して、その中の枠のほうはないという前提で、保険局の予算編成に関して、裁量的な側面が強く出ている文章だという印象を受けました。

 「優先的に活用し」というところがどこまで必要なのかというのは、それぞれ思いがあるので、これは私の個人的な感想なのですけれども、金額が口頭で語られておりますので、そこが担保され、ここの文言があってもなくても金額は変わらないということであれば、すっきりまとめたほうがいいのではないかというのが1つ、感想であります。

 それと、もう一つ、全国知事会から出された委員提出資料2に書かれている、措置が確実に講じられない場合は、今回の国保制度の改革に応じられないということに展開しては、非常に困るわけですから、リーズナブルな提言であれば、それは受け入れて、ぜひとも改革を進めていただきたいと思うのですけれども、そこで1点気になりましたのは、1ページ目の1の2に書かれてあることなのですけれども、将来にわたり国保に優先活用することというところの、将来にわたってこういう措置が担保できるかどうかということなのですけれども、技術的には難しい問題であるような気もいたします。

 まず、この文言に関して、私が正しく理解しているかどうかちょっと不安があるのですけれども、全面総報酬割を導入した場合に生じる国費が浮いた分というのが将来増額されるような見通しであれば、それも国保に優先的に充ててくださいという意味にとったのですけれども、それ以外に読みようがなくて、実際、総報酬割によって生じる国費の補助、けんぽに回るものを回せということですと、これは変な話になりますので、浮いた分を回してくださいという意味だと思うのです。

 ただ、今、浮いた分という話は、今回の制度改革で、前年度予算との差で浮いた分としてあらわれますけれども、新しい制度に移りますと、そこが国費を決める枠になりまして、そこで医療費がふえれば、当然必要な国費はふえますので、その部分の増額を予算要求するというのは、それは当然の要求なのですけれども、そのときに、昔の制度だったら、これだけ国費が来たはずだから、それがふえた分も国費をくださいという要求は、予算要求としてはちょっと通らない話だと思います。通らないものを将来にわたって担保しろということは、技術的には非常に難しい、不可能に近い要求になるような気もいたしますので、それを理由に改革に応じられないという展開になると困ると思いますので、私の誤解かもしれませんけれども、今の制度上ですと、ここで浮いた国費を将来にわたって担保できるという仕組みは、技術的には非常に難しいのかなと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 岡崎委員、どうぞ。

○岡崎委員

 白川委員から、国保の構造改革はどうなっているのだというお話が出ましたので、少し見解だけ申し上げたいと思いますが、今回の都道府県化に向かうということは、我々、従前申し上げましたとおり、市町村には医療全体をコントロールする権限は付与されておりませんので、医療計画とか、医療適正化計画については都道府県の権限となっておりますので、今回の方向性は間違っていないと思いますけれども、医療計画全体を立てて、医療適正化計画を立てる都道府県が国民の一番中心の保険者の国保を担うべきだという流れで動いているので、その方向性は間違っていないと考えます。

 例えば、高知県は高知県の中で医療の総量というものを決めて、それを保険料に反映して、各市町村に分賦金方式によって標準保険料を設定した上で、各市町村にいわば納付書が送られてくるというシステムになります。としますと、これまで私のところは一般会計からの負担はしておりませんでしたけれども、それぞれの市町村、場合によったら東京都のように一般会計から予算を出している部分もかなりありますので、その部分が標準保険料設定の中で、新制度に移行するまでにはそこを整理をしていかなければならないということになりますので、その過程で、それぞれの都道府県、そして市町村において、一般会計から負担していったものをどうするかということは当然整理していかなければならないということになりますので、その過程の中で整理されていくものではないかと考えます。これは一つの見解でございますが、それだけ申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 すみません、さっきは若干頭に血が上って、1つ言い忘れたものですから追加いたします。

 今、岡崎委員からの御説明、大変ありがとうございました。国保の構造改革と申し上げたのは、1,700ぐらい国保はあるかと思いますけれども、いろいろな数字を見させていただいても、大部分の国保はそれなりにきちっと運営されていると思いますけれども、大都市圏が収納率も低いし、法定外繰り入れも大きいという構図になっておりますので、そのあたりをどのようにしていくかということが、法定外繰り入れ、あるいは国からの、今回は3,400億円という額を予定しておるようでございますが、この額を減額することにつながると考えておりますので、ぜひとも検討をお願いします。

 もともと言いたかったのはそれではなくて、資料1−2の5ページでございますけれども、拠出金負担の重い被用者保険への支援ということで、下のほうの1で、拠出金の拠出率が高い上位10%について、一定の国費を入れますという制度的な改正の御提案というのは初めてという感じでございまして、我々が主張しております高齢者医療制度の負担構造に関係する制度改革という意味では、いい御提案をしていただいたなと感謝を申し上げます。ただ、残念なことに、半分国費という形でございます。私どもに言わせれば全部国費で面倒見るべきではないか、あるいは上位10%ということではなくて、例えば、拠出金の負担率が50%を超えるようなところは全部公費で賄うとか、そういうふうな一種のキャップ制のようなことも徐々に拡大していくということが必要ではないかと思っております。

 私が前から申し上げているとおり、私どもも高齢者医療制度等に拠出をしたくないと言っているわけではございません。納得して出したい。それは私ども保険者が納得するということではなくて、事業主とか、加入者の方々が納得した上で拠出をしていくことが必要なわけでございます。出した保険料のうち6割も高齢者医療制度のほうに拠出をするというのは、幾ら何でも、納得しろと言っても納得していただけない仕組みになっているものですから、被用者保険側の加入者、事業主の納得感を高めるような、そういう仕掛けを今後とも御検討いただくようにお願いをしたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、樋口委員、お願いします。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 白川委員のおっしゃること、私、ほとんど賛成です。高齢者医療、特に後期高齢者は、疾病の構造も内容も大きく変わってまいります。そして、ありがたいことに日本人のほとんどは後期高齢期を通り越してからでなければあの世へ行きません。ですから、この時期の医療をどうするかというのはまさに国民的課題だと思いますし、そこに投入する公費をふやすということは、これは基本的に大賛成です。

 私は今の社会保障の、社会保障というより、日本人の生活不安は、分配の構造が豊かな層に偏り過ぎているからではないかと思っておりますから、ここへ国費を入れてもらうのは当然だと思います。しかし、この医療保険部会という枠組みの中で論議するとしたら、今、収入の多いところから少ないところへ回すという仕組みでやっていくより仕方がないと思います。

 そういうわけで、総報酬割ということにどうやら決着しそうなことは、今の段階のこの部会としてよかったのではないか。それから、日本の人口減ということを考えても、知事会には大変な御苦労があったと思いますけれども、医療の広域化というところに落ち着く内容には私は賛成でございます。

 もう一つ、きょうの新聞にも盛んに出ております。現役世代の負担増加。金額としては現役世代にとってもそう大きくはないと思うのですが、そういう見出しに総括できるのも事実で、このままですと世代間対立をあおるような形で、後期高齢者が現役世代の資源を食っているという形で納得されるのは、とても残念なことでございます。もしも後期高齢者への医療資源の配分が少なければ、結果としては、若い世代の方に、家族関係の中で、いろいろな影響が及ぶと思いますけれども、その辺、むしろ保険者として、被保険者の皆様方を説得していただきたい。

 それから、老人クラブの委員もいらっしゃいますけれども、ぜひ、こういうことを後期高齢者自身にもっと伝えてほしいと思います。意外と知らないです。後期高齢者医療制度の基本的な配分ですね、5対4対1という。後期高齢者は1しか分担していないなどということを聞くと、ええっと言います。後期高齢者医療制度発足時の最大の問題点は、PRの不足、当事者への説明の不足だったと思いますので、後期高齢者自身にも、こういう制度の中でこうなっているということは、ここから先は厚労省へのお願いになりますけれども、ぜひ、そういうPRを丁寧にしていただきたいと、この機会にお願いしておきます。長くなってすみません。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 予想どおり1と2、大変議論が白熱すると思いましたけれども、大体、御意見は承ったかなと思いますので、まだまだ検討する事項が残っておりますので、何かあればまた戻っていただくということで、少し先に進ませていただきたいと思います。

 それでは、骨子(案)の「3.協会けんぽの国保補助率の安定化と財政特例措置」につきましては、文書にはありませんけれども、先ほど総務課長から口頭説明があった内容でございますけれども、これについて御意見があれば承りたいと思います。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 「協会けんぽの国庫補助率の安定化と財政特例措置」については、今回の資料では現在調整中ということなので、この点について発言させていただきたいと思います。

 国庫補助の関係では、昨年1218日に日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、日本労働組合総連合会、全国健康保険協会の5団体の連名で声明を公表し、翌19日に厚生労働大臣にお渡しいたしました。本日、その声明を、高橋委員、藤井委員の連名で、委員提出資料1として提出させていただいております。

 この声明は、財務省が協会けんぽへの国庫補助率を13%まで段階的に引き下げる案を示していることに対する考え方をまとめたもので、具体的には、提出資料の2枚目をご覧いただきたいと思います。国庫補助率の13%への引き下げについては、まず、国庫補助率の20%への引き上げという、協会けんぽの加入者及び事業主の総意に反するものであります。また、協会けんぽの準備金は、累積赤字を解消するために、厳しい経済情勢の中で平均保険料率を8.2%から10%にまで引き上げ、それを負担してきた中小・小規模企業の事業主や従業員の努力の賜物であります。この準備金の水準を理由に国庫補助率の13%への引き下げを行うことについては、国が中小・小規模企業の事業主や、そこで働く従業員の努力を召し上げることにほかなりません。そして、そもそも被用者保険制度の保険者間の財政力格差は国の制度設計により生じているものであり、国がそれを是正するのは当然のことであります。このような理由から、我々はこれを断じて容認することはできません。

 厚生労働省におかれましては、今回の制度改正において、委員提出資料2にありますとおり、協会けんぽが被用者保険における最後の受け皿として持続可能な制度となるために、恒久的な措置として、協会けんぽの財政基盤の安定化を実現していただくように強く要望いたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 今、小林委員が意見を述べられましたが、全く同じ意見でございまして、協会けんぽについては、多くの中小企業の事業主、そして、そこで働く従業員、労働者が多く加入をしているという現実があるわけであります。この間、高い保険料率を維持することによって、結果的に準備金が積み上がってきている。短期的なものであるという見方で、中期的には決して楽観できるような状況ではないと私たちも考えております。先ほど小林委員より提出された意見の申出がございましたが、同じく、このことについてきっちり受けとめていただきたいということと、国庫補助率は、やはり法律の本則に沿って引き上げるべきだと、改めてここで申し述べたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何か御意見ございますか。よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 それでは、次に、「4.医療費適正化計画の見直し」について、御意見賜りたいと思います。いかがでしょうか。

 福田委員、どうぞ。

○福田委員

 ありがとうございます。

 この適正化計画の○の1番目の4行目に必要な指標等を定めると書かれております。都道府県が医療費適正化に積極的に取り組むべきことは当然のことでありますが、地域医療構想の策定や住民の健康の保持・推進、医療の効率的な提供の推進といった取り組みが、具体的にどのように医療費適正化につながるのかが明確でない中で、従来は医療費の見通しとしてきたものを、目標とすることについては、多くの県から強い疑問の声が寄せられております。

 医療費は、住民はもとより、多様な保険者をはじめ、医療機関、地方自治体など、さまざまな主体の活動の結果であり、また、医療資源の多寡、診療報酬が占める要素が大きいものでありますことから、都道府県が管理できる要素は非常に限られております。このため、現行の医療費適正化計画においても、特定健診、保健指導の実施率や平均在院日数等の施策目標を達成した場合に予想される医療費を見通しとして盛り込んでいるところでございます。

そのような推計値に過ぎないものを目標として設定しても、都道府県は結果責任を負うことは困難でございます。また、一度目標を設定してしまえば、それがひとり歩きをして、さまざまな場面で都道府県を拘束する懸念がございます。

このため、医療費の見通しを目標と見直すことについては反対でございます。

 また、特定健診、保健指導の実施率や平均在院日数等、現在、任意的記載事項とされている指標を必要的記載事項に見直す検討がなされておりますけれども、これらの指標が医療費適正化に及ぼす効果が不明確であり、また、保険者や医療機関、住民、市町村等みに強制する権限がない以上、都道府県は指標に対して結果責任を負うことはできません。

したがって、これらの指標は、任意的記載事項にとどめるべきであると考えております。

これらのことにつきましては、引き続き知事会と十分協議をし、計画策定主体であります都道府県の合意の上で見直しを行うよう、強く要請をしたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。それでは、藤原参考人、お願いします。

○藤原参考人

 同じく医療費適正化計画の中の目標というところでございますけれども、私どもはこれは非常に重要な位置づけだろうと思っております。地域医療構想を実現することの重要性については、ここの委員の皆様は共有されていると思います。地域医療構想の実現のためには、医療費適正化計画というものをしっかりつくっていくとともに、計画策定・実行のプロセスの中で、しっかりとPDCAを回していくことが非常に大事になってくると思います。そのPDCAサイクルを回すというためにも、やはり目標というものがなければ、PDCAサイクルはしっかりと回っていかないと思います。その一環として、医療費の水準を目標として掲げることは大変重要だと思いますので、ここのところはぜひ残していただいて、都道府県の方々にもその努力をしていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 お待たせしました、横尾委員。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 医療費適正化計画については、実質的に中身を高めていくような取り組みをぜひすべきだと感じております。以前から申し上げておりますが、例えば、オープンデータ、ビッグデータというものがありますけれども、まだまだデータ分析による対応が日本では遅れているようです。小さい具体的事例を見てみますと、例えば、都道府県別の共済組合とか、幾つかのところの実態のデータですけれども、1年間、2年間、過去の分を調べて、疾病率が高ければ、そこの分を具体的にどう対策しアタックしていくか計画を立てて、医療費の適正化、あるいは削減ということを具体的に取り組まれたりされます。ですから、ぜひ、そういった戦略的な発想をするためにも、今後の施策の中でオープンデータ、ビッグデータを使った分析、そして戦略的な取り組みをぜひお願いしたいと思います。

 2つ目は、日常の予防ということを徹底してやっていかなければいけないと思います。そういう意味では、食育による自分の健康の維持、口腔・歯科医療を含んだりします日常生活の中でできるケアや予防を高めていく、あるいは免疫力を高めていくこともぜひ盛り込んでいただき、医療を必要とすることになってからの医療費出費ではなくて、それをいかに予防できるかということも、国策としても大きく取り上げていただきたいと感じています。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに、医療費適正化につきまして。武久委員、どうぞ。

○武久委員

 資料1−2にも一部ありますけれども、1015日の資料を見てみますと、第1期計画、第2期計画ということで、第1期計画は20年から24年までの間で、調べてみますと、平均在院日数は三十一点何日から二十九点何日と、ほんのわずかの短縮になっております。ところが、26年の4月に診療報酬改定がありまして、特定除外がなくなった。そして、短期手術等が平均在院日数に算入できない。いろいろな改革をこの保険局の中でやっているにもかかわらず、ここに出てくる医療費適正化計画は、そちらのほうとの整合性が十分とれていないように思います。すなわち、医療課のほうで、診療報酬や決まりによって医療費の適正化をしていると思いますし、また、他の部門でも、ここに書かれているようないろいろなことで対応していると思いますけれども、それらが非常に密接に関連して医療費の適正化は起こるわけでございまして、ここに書いてあることにつきますと、ジェネリックとか、平均在院日数とか、いろいろ書いてありますが、もう少し具体的に、というのは、第1期が24年までで、第2期が25年から29年となっています。その次が30年、次が6年になるということですけれども、その間のドラスティックな診療報酬の改定が、診療費適正化計画の第2期の中で非常に大きなウエートを占めるのではないかと思うのですけれども、その辺のスペキュレーションについて、事務局に質問したいと思います。

○遠藤部会長

 質問ですね。では、お願いいたします。事務局、どうぞ。

○渡辺課長

 第2期の計画につきましては、今、御指摘もございました25年から実際に動いているということでございまして、これにつきましては、現行の制度ですと、期中一回、中間評価をし、終了後に実績評価をすることになっておりますので、それぞれの評価の中で今の御指摘のようなこと、どこまで分析できるかということはありますけれども、見ていくことになろうかと思います。

 それから、先ほど来、医療費の目標について、種々御意見も賜ってございますけれども、医療費適正化の重要性については、委員各位からも御賛同を得ていると考えております。今後、医療提供体制の改革につきましても、先ほど来御指摘ございますような地域医療構想をこれからつくられていく中で、病床機能の分化・連携というものも進んでまいりますし、また、一方で、これと車の両輪という形で地域包括ケアシステムの構築ということも進んでいきますので、医療費適正化計画についても、あくまでもこういったものを踏まえて、これから考えていかなければいけないと考えております。

 そういった中で、医療費適正化は国が率先して取り組んでいくことは当然でございますけれども、医療費は医療提供体制のあり方、あるいは健診等の健康増進の取り組みとも密接にかかわりますので、都道府県を初めとして、さまざまな関係者がそれぞれの立場でのお取り組みをいただくことも必要だと考えております。

 そういった中で、これまで各都道府県には健診等の実施による医療費適正化効果を踏まえました、先ほど知事から御指摘ございました医療費の見通しということで推計をしていただいておりますけれども、今後、この医療費の推計をするに当たりまして、今、申し上げましたようなさまざまな変化も踏まえて、推計方法、あるいはそれに用いる指標も見直しをしていかなければいけないと考えておりますので、こういった指標の見直しをしていくとともに、それを踏まえて推計した医療費につきましては、よりPDCAを強化していくという観点から、その推計した医療費について、医療費の目標という呼び方をさせていただきたいと思っておりますが、これはあくまでもそういった趣旨でございますので、先ほど結果責任ということもございましたけれども、都道府県に何かペナルティーを科すことを考えているものではございません。

 いずれにしましても、これから指標を設定するに当たりましては、先ほど横尾委員からもビッグデータの活用ということもございましたが、国のほうでもそういったものを活用しながら、データセットをきちっと提供していきたいと思っておりますし、それから、実際にこれが効果的に回るように、先ほど総務課長の冒頭の御説明でもありましたけれども、保険者協議会の活用ということも考えていきたいと思っております。

 いずれにしましても、この計画につきまして、今後、法案策定までに、都道府県初めとして関係者と引き続きよく調整をしていきたいと思っております。

○遠藤部会長

 よろしくお願いします。

 ほかにございますか。武久委員、どうぞ。

○武久委員

 御説明いただいてありがとうございます。ただ、第1期のときに、20年から24年までで、三十一点何日から二十九点何日と平均在院日数が出ておったのですけれども、26年の4月に特定除外というのがなくなるというか、実質的に解消する方向に動きました。この平均在院日数の数字というのは、特定除外を除いている数字ですか。それとも入っている数字なのでしょうか。と申しますのは、除いていたとしたら、去年の4月に全部入れて平均在院日数を算出するようにと変わりましたから、したがって、第2期の平均在院日数の推移の予想については大きく変わるはずなのですね。その辺のところをはっきりしていただいて、主に後発品とか、平均在院日数とか、重要なポイントについて適正化を進めると書いてございますので、その辺の統計上のことについてちょっと御質問したいと思います。

○遠藤部会長

 では、事務局が調整している間に、松原委員。できましたか。

○渡辺課長

 お時間いただければと思います。

○遠藤部会長

 では、ちょっと御検討いただきます。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 都道府県ごとに地域の特性がございますので、それに合わせて地域包括ケアシステムの構築を図って、そして、そのために策定される地域医療構想であります。すなわち、国民にとって必要十分な医療が受けられるように、そして、その地域に合わせて構想をつくるということでありますので、その構想に合わせて整合的な目標をつくるという構造になっている以上は、目標のために医療が歪むことのないように、そのあたりのことをきっちりと、あくまでも地域構想、国民のための構想が主体であることを踏まえて、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、事務局、お願いします。

○渡辺課長

 すみません、申しわけございませんでした。先ほどの医療費適正化計画における平均在院日数ですが、これは統計的には病院報告をもとに算定をしておりますので、その意味では、先ほど武久委員がおっしゃられた診療報酬改定の影響云々ということは反映はされていないということでございます。

 それから、松原委員から御指摘ございましたけれども、地域医療構想はあくまでも地域における医療需要ということを機能別に見て、医療のあるべき姿を見ていくということでございますので、まずそれが先にあって、それを踏まえた上で、医療費のあり方ということも適正化計画に反映していくということですので、そういう順番で物事は考えていくということだと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。では、堀憲郎委員、森委員の順でお願いします。

○堀憲郎委員

 今、松原委員から御発言があったとおり、私どもも目標というところにつきましては、これができることによって必要な医療提供が窮屈になるということは絶対ないようにお願いしたいと思っております。

 それから、先ほど横尾委員からも御発言がありました、この医療費適正化計画に関して、発症予防、あるいは重症化予防という観点でのいろいろな検討というのは重要だと思っております。特に摂食、嚥下というのは、今、そういったところでは大変重要だということは出てきておりまして、これは多分、医療構想、ビジョンの中での議論になると思いますので、そこの議論で、日本歯科医師会としてもいろいろな提言をしております。地域医療適正化計画となりますと、病床機能に着目をしたところが多くなりますが、ぜひそういったところもビジョンの議論を反映できるような形で広く御検討いただきたいというふうにお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、森委員、お待たせしました。

○森委員

 ありがとうございます。

 今、松原委員、堀委員からお話がありましたように、1つは地域医療構想と整合的なということは非常に重要なことだと思います。

 それから、先ほど藤原参考人からPDCAサイクルというお話がありました。今回、医療費適正化計画の見直しで後発医薬品の使用割合も入りますが、今後、さまざまな問題について、きちっとPDCAサイクルを回しつつ、先を見てやっていくことが重要かと思っています。

 それから、適正化という観点で予防というお話がありましたけれども、健康増進に関して、薬剤師も積極的に取り組んでいきたいと思っています。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、少し先に進ませていただきまして、「5.個人や保険者による予防・健康づくりの促進」と、予防のお話、既に出ておりますけれども、この提案について何か御質問、御意見等ございますでしょうか。

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

 最初の○のデータヘルスの推進に賛成する立場で意見申し上げます。予防・健康づくりの充実は持続可能な医療保険制度構築の柱で、国民の健康の保持・増進に不可欠な取り組みであり、その充実・強化が図られることは大変重要と認識しております。データヘルスを推進するということで、データを活用して、その地域の健康問題に合わせた予防や健康づくりを行っていくことは非常に大事だと考えております。ただ、地域や行政等の格差、県同士の格差がありますし、県内での市町村の格差、それから、保険者間の格差というものがありますので、その格差が拡大しないようにすることが必要だと考えます。そのため、国が策定するガイドラインの中に関係者の役割を明示するとともに、保健事業の企画者や健康事業を支援する専門職等を対象として研修を実施するなど、データヘルスを推進できる人材を育成、確保するということを記載して、さらなる健康づくりに資する取り組みとなるように御配慮いただきたいと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、藤原参考人、それから、樋口委員の順でお願いします。

○藤原参考人

 5の2番目の○のところでございます。保険者に対するインセンティブづくりということなのですが、その2行目に「多くの保険者」と書いてあるのですが、これは具体的にどういう人たちを指しているのかを教えていただきたいというのが質問なのですが、その質問にお答えいただいたとしても、この加算・減算の仕組みが具体的にどういうものになるのか、今、にわかにはわからないので、ここで骨子(案)に盛り込むというよりは、今後の検討課題という形にして整理をしていただければと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 前半、御質問ございましたので、事務局、お願いいたします。

○渡辺課長

 この加算・減算制度につきましては、今やっております現行の制度では、特定健診の実施率等がゼロのところに若干ペナルティー的に加算をするという形になっておりますけれども、これまでの御議論の中では、そういったペナルティーということではなくて、できるだけインセンティブ重視の制度にしていくべきだという御指摘もございましたので、その意味で、加算・減算の要件とか、あり方ということも、インセンティブ重視ということで考えていかなければいけないと思っております。

 ただ、いずれにいたしまして、加算・減算の細かい点につきましては、別途、保険者等によります検討会という仕組みもございますので、現行の仕組みもそういった中で、具体的な加算率とか、減算率とか、検討していきますので、今後もインセンティブ重視という大きな方向性を決めていただいて、具体的なところはそういった実務者協議の中で検討を今後していきたいと考えております。

○遠藤部会長

 藤原参考人、どうぞ。

○藤原参考人

 「多くの保険者」というのは何を指しているのか、教えていただけますか。

○渡辺課長

 ですので、加算・減算の今の対象が、加算をする対象というのが、先ほど言いましたように、今、非常に特定のところに限られているのですけれども、むしろ広く薄く、どこまでを加算するかという、多くというところの、定量的なところを今ここで申し上げる段階ではございませんけれども、広く薄く加算して、それをよりインセンティブが働くような形で、より取り組みのあるところに比較的多く減算できるような、そういうめり張りのついた仕組みにしていくという趣旨でございます。

○遠藤部会長

 藤原参考人、どうぞ。

○藤原参考人

 これは全保険者ではないということなのですか。

○渡辺課長

 そこはこれから、まさに加算の要件というものをどう議論していくかということによりけりだということだと思います。

○遠藤部会長

 よろしいですか。それでは、先ほどの順番で、樋口委員、お願いします。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 5という項目が、私、個人的にはとてもいい内容だなと思っています。ただ、今、お話が出ておりましたように、せっかくいい制度なのですから、それを進めるのに、加算・減算、あるいはポイント制度、インセンティブを高めると言いながら、こういう小手先の制度は余りうまくいかないのではないか。せっかくいい制度を提案なさるのですから、もっと正攻法で堂々と進めていっていただいていいと思うのです。

 この○3つともそうですけれども、3番目、後期高齢者広域連合において云々、後期高齢者に対する医療の問題だけが、それも制度面で問題になってきましたけれども、ようやくここで後期高齢者の保健事業ということがしっかり書き込まれまして、何か制度の対象から人間になってきたという気がいたしております。これからの医療保険制度にせよ、介護保険制度にせよ、制度がなければ何も動きませんけれども、制度の主体は人間であるという、制度から人へという政策の転換点の1つになればうれしいなと思っております。

 今、予防とか保健とかいうのは花盛りでございまして、本の広告などもほとんどは、あれをしてはいい、あるいはあれをしてはいけない、そのとおりにやっていたら何も食べる物がなくなるような、そんな感じの情報が満ちあふれておりますけれども、医療保険を中心として行う保健指導、予防指導というのは、医学的・科学的エビデンスに基づいたものをしっかりと普及していただきたいと思っております。ここには栄養指導等とありまして、等の中にはいろいろなことが入ると思いますけれども、例えば、運動であるとか、口腔ケアであるとか、その他生活習慣の問題であるとか、それらを医学的・科学的ケアに基づきながら、個人個人の人間の生活にどう取り入れられるかという、そんな視点でぜひ広めていただきたいというのが要望でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 広域連合の話も出ましたので、横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 個人の予防や健康づくりの強化は極めて重要なことでありますので、これを推進していくことについては大いに賛同いたします。そのためにもNDBやKDBなど、データを活用した施策、または充実させていくことが非常に重要になってくると思っています。

 また、これらを用いました分析結果を、先ほども言いましたが、国民や保険者の皆さんにわかりやすく発表することによりまして、現場でのターゲットを絞った、具体的な、効果的な指導につなげることが可能になるだろうとも期待をしています。

 また、データを提供して、保健事業のメニューは市町村任せにするというわけではなくて、国が率先してメニューを検討したり、展開・充実させていくことも同時に重要だろうと思っています。

 また、保健事業を推進していくためには、新たなインフラとして登場してくるマイナンバー制度の活用が極めて重要と思っています。被保険者の方、医療現場のスタッフ、あるいは健診情報や保険者間を連動させ、連携させて、十分にこれらを活用することで、国民一人一人が自分のことをよく注意、認識をし、そして、そのことによって、より迅速で公正なサービスができるようにしていくことが重要と思っています。

 また、今、樋口委員がおっしゃいましたけれども、特に最近、高齢者の栄養不足のことが話題になっています。食が弱くなって体が弱くなって免疫力が低下して病気が悪化するということにならないように、啓発ということも極めて重要だろうと思っています。

 また、あわせてになりますけれども、全国には地道な健康指導をされているドクターも各クリニック等におられるようです。私も個別にお会いしたことがあります。それらの地道な啓発的な取り組みは、現状の保険医療制度では点数が余り効きませんので、実は手間が物凄くかかるため、多くの方々はなかなか参加されないようですが、できれば、そういう地道な取り組みも参考にしていただきながら、どう一人一人の生活習慣見直しを効果的にするのか、ひいては健康を高めていくにはどうするのかなども、ぜひ厚生労働省のほうでヒアリング調査していただいて、今後有効に生かしていただくと、高齢者の皆さんのより健康ということも重要と思っています。

 これは具体的に地方現場である話ですけれども、去年から話題になっている増田レポートを中心に、人口減少社会が話題になっています。減らさないためには2つポイントがあります。1つは出産をふやすこと、もう一つは死なないことです。亡くなる人口が減ればマイナスは減ります。そのためには長寿・健康ということは極めて重要ですので、単純に数字のことだけではなくて、一人一人の家族を含む健康や喜びのためにも、こういった予防、あるいは健康づくり、今後とも力を入れていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、松原委員、お待たせしました。

○松原委員

 健康保険は生命保険や損害保険などと違って強制保険でありますので、強制保険の中で余り筋のよくないやり方をするのは反対であります。例えば、健康保険を使わなければ、その分、現金を出すとか、時々そういう話をお聞きしますけれども、目標は国民の健康を守るためでありますので、そこのところを踏み外さないように、ぜひガイドラインをきっちりとおつくりいただきたいと思います。

 もう一点は、後期高齢者も予防・健康が大変大事でありますが、もう一つ、社保の家族の方たちのチェックが以前に比べて大分落ちているように私どもは思っております。特にこれは市町村にお願いしたいのですが、ぜひこれを義務化してでもきっちりと推進していただかないと、家族の方の健康のところが落ちてしまいますので、そのあたりをよろしくお願い申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 堀憲郎委員、どうぞ。

○堀憲郎委員

 私も、今、松原委員からあった、前回の資料に出ておりましたヘルスポイントについて、受診をしなければポイントがふえるといったあり方については、この部会でも否定的な意見が多かったと思いますので、これから策定されるガイドラインにおきましては、必要な受診を控えてしまう方向に行くようなインセンティブは再考する方向で検討をお願いしたいということを1点申し上げたいと思います。

 それから、あわせて、レセプトデータの利活用につきましては、これまでも申し上げておりますが、その利活用の推進は全く異論はございませんが、一方で医療情報の保護、管理というところについては、しっかりと厳格な管理ができるような対応をあわせてお願いをしたいと申し上げておきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに。それでは、柴田委員、どうぞ。

○柴田委員

 厚生労働省にお伺いしたいのですけれども、今、国を挙げて認知症の対策をやるという話があって、大々的に取り組もうという動きが新聞でも出ていますけれども、医療保険の保険者、しかも保健事業、そういう中で、認知症対策をどういうふうに考えていくのか。どこにも出てこないような気もするし、生活習慣病対策をやっていくということは認知症対策にもつながる面はあると思いますけれども、その辺、どうお考えなのかを一度聞かせていただければと思います。

○遠藤部会長

 これは何かございますか。今、お答えできる範囲でお願いいたします。

○藤原課長

 直接高齢者医療課のほうでお答えするのが適当なのかわかりませんが、これまで後期高齢者の医療において、ヘルス事業を必ずしも十分な実施ができておりませんが、後期高齢者になったときに、高齢者の特性に合った健診のあり方や、保健指導、例えば低栄養や口腔ケア、認知症対応など、これまでも各委員からも保健事業の重要性について御指摘がございました。そういったターゲットを絞った、効果のある保健事業を、後期高齢者医療制度も7年経過をしておりますので、しっかり取り組んでいかなければいけないということで、本日の骨子の中にも、28年度から、特性に応じた保健事業を実施するということを初めてここで書かせていただいております。法律改正の中でも、高齢者の特性に応じた保健事業についてしっかり取り組むのだということを書き込めないかということで、今、検討しております。他局とも、例えば、認知症対策や介護予防事業を担当する老健局や、健診全体を取り仕切っている健康局といったところとも連携を進めていこうと思っております。引き続き検討状況については、また機会のあるごとに御報告したいと思います。

○遠藤部会長

 よろしいですか、柴田委員。では、お待たせしました、高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 先ほど来、出ていますように、健康づくりのインセンティブというのは非常に重要だろうと思います。世代を問わず国民運動として積極的に進めていかなくてはいけないと思うのですけれども、この中の1つ目の○の2行目に、保険料への支援等についてということで書いてあるのですが、この中身がまだわからないので、これからのことになるのだろうと思うのですけれども、この保険料の支援によって行うということについては少し疑問がありまして、皆保険の原理や税制上の観点とか、そういったところもしっかり検討しなければいけないと思うのです。皆保険制度というのは、健康であるか、そうでないかにかかわらず、全住民に対して、しっかりと、加入対象ということで、これまでもその原理に基づいてやってこられたと思いますので、この皆保険制度の原理というのは損なわないような、そういった形でインセンティブについては考えていかなければならないのかなと思います。意見として述べておきます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、渡邊参考人、お願いします。

○渡邊参考人

 全国町村会の渡邊ですが、今ほど、個人や保険者に予防、それから、健康づくりの促進ということで、新たな骨子が打ち出されておるわけでありますが、基本的には、これまでにないデータヘルスの取り組みという普及の現状を踏まえた中でのこれからの位置づけでございますので、歓迎しておりますし、評価したいと思います。これは私ども市町村にとって、現在も保険者という立場でもあるのですけれども、それをまた踏まえながら、自治体としての責務として、予防・健診や保健事業の推進の中で、むしろさまざまな形で全国の市町村が医療、保健の実態に即した、また、地域事情に即した形の中で、食の問題とか、いろいろな問題が山積しているわけであります。官庁的にですね。そういうことを踏まえながら、単独事業でやってきている事業が多々あるわけであります。それらをやっている中で、一番課題になるのが、やりたいという意欲は持っていても、保険者と予防・健診してくれる健診側、それから、住民の同意というのも当然のことなのですけれども、前提としなければならないわけですけれども、そういう方々のお互いの総意によってやっていかないと、効果的なデータヘルス、そして予防という見地に立った推進が図られないのですね。

 そういうことで、私どもの町は1万5,000人弱の町でありますけれども、もう既に医療機関といろいろな形で、健診の皆さんとか、我々自治体、それから、保険者という立場を踏まえながら、せっかく保健師等も踏まえながら、個人のデータ管理もしているわけでありますので、その中から、特に糖尿病とか、腎臓関係とか、いろいろな予防事業に関するデータ管理をしながら、どう対策を講じたらいいかというのを研究するとともに、取り組んでいく必要性があるのではなかろうかということで、もう既に取り組みをしております。

 また、大学の医学部の先生などもそういうことを提案させていただきながら、モデル的に取り組んでいこうということも提案されている現状にありますので、これからは、個人や保険者によるという、医療制度改革の一環の中で制度的に組み立てていくということは非常に求められることでございますので、歓迎したいなと。強いて言えば、大前提でありますけれども、医療費の給付の抑制にもつながるわけでございますので、我々市町村国保を運営する立場で、今後、大きな改善策になってくるのかなと期待しております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、森委員、どうぞ。

○森委員

 ありがとうございます。

 先ほど松原委員からも家族への対応というお話がありましたが、何年か前の国民栄養調査の結果で、カルシウムの1日摂取量を見たときに、15歳までは1日に必要な量をとっていますが、16歳以上は全年齢で必要量をとれてなく、15歳までは学校給食があるためにきちっとカルシウムがとれているのではないかという調査結果が出ていました。もちろん高齢者への保健事業も必要なのですけれども、若いころからの予防ということを考えると、社保の家族を含めて幅広くそういう対策を今後していくことが必要なのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 お待たせしました。岩村部会長代理。

○岩村部会長代理

 簡単に。既に何人かの委員が触れられたことでありますけれども、個人の予防・健康づくりのインセンティブ強化で、保健事業の中で何かやりましょうという話でありますが、強制保険であることから来る限界ということがどうしてもございますので、これからのガイドラインの策定に当たっては、その点については十分に留意していただきたいと思います。

 それから、後期高齢者支援金の加算・減算の制度で、特に予防・健康づくり等に取り組む保険者に対するインセンティブという観点からしますと、どうしても協会けんぽ、それから、協会けんぽにくっついている船員保険では、被扶養者が非常に難しい状況にあります。これについては、市町村との連携がどうしても必要だと思いますので、その点についても何らかの対応策を考えた上で、施策を進めていただきたいと考えております。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 それでは、堀真奈美委員、お願いいたします。

○堀真奈美委員

 個人や保険者による予防・健康づくりの促進というのは、今、多くの委員がおっしゃったように非常に重要だと思いますし、推進していくべきだと思っています。また、保険者のインセンティブというのも非常に重要だったと思うのですが、この文言の中に、質問でもあるのですが、「後発医薬品の使用割合等を追加し」というのがあるのですが、後発医薬品の使用割合を上げていくこと自体はいいことだと思いますし、医療費適正化計画の見直しの中にも入っておりますので、いいと思うのですが、これが直接、予防・健康づくりとどういうふうに関係するのか、もし教えていただければと思うのです。

○遠藤部会長

 質問事項ですね。お願いします。

○渡辺課長

 この高齢者支援金の加算・減算制度は、1つ、予防・健康づくりということもそうなのですが、予防・健康づくりを通じて医療費の適正化にも資するという、そこが大きな目標ですので、その意味では、ジェネリックの普及ということは、そういったことにも貢献していくという指標になり得ると考えております。

○大島課長

 補足ですけれども、このジェネリックのところは健康づくりとは関係ございませんので。

○堀真奈美委員

 保険者の機能強化とか、医療費の適正化という視点でということですね。わかりました。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今の堀委員の質問で、黙っていようかと思ったのですけれども、ちょっと意見を言わせていただくと、特定健診、特定保健指導の制度を入れたときに、加算・減算という仕組みを入れたわけですけれども、そのときから、特定健診、保健指導の実施率が低いからといって、なぜ後期高齢者の支援金の負担が増えるのかという、相関関係が理解できないという保険者がたくさんいたわけです。この案ですと、それに後発医薬品の使用割合を追加すると、これによって後期高齢者の支援金の額が変わるということになるわけですけれども、その結びつきがなかなか説明しがたい。私も後発医薬品の使用割合を上げていくことはもちろん大賛成なのですけれども、それを後期高齢者の支援金の額に反映させるという論理的な帰結というのは非常に難しいなという感じがしております。これは保険者による健診・保健指導等に関する検討会で議論すると先ほど渡辺課長もお答えになったので、そちらのほうで議論したいと思います。そういう疑問があるということだけ、ここでは述べさせていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。御意見として承りました。

 それでは、大体よろしゅうございますか。それでは、また1つ、大きなテーマでありますが、「6.負担の公平化等」というところで、1から5までございますけれども、これ全部通して御意見等、承れればと思います。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 3ページの下の「2紹介状なしで大病院を受診する場合等の定額負担の導入」でございますが、これを読みますと、今まで議論されてきたのは、200床以上の病院が選択できる選定療養のほかに定額負担を求めましょうということで議論をしてきたと記憶をしているのですけれども、本日提出された案を見ますと、500床以上の病院を受診する場合等には選定療養としてと書かれておりますので、選定療養の一部として考えるという提案に変わったと認識してよろしいのかどうかというのが質問でございます。

○遠藤部会長

 お願いいたします。

○大島課長

 そうでございます。今までパターン1からパターン3を示しておりましたけれども、そのパターンのどれにも当てはまらない類型の提案でございます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 これを見ますと、多分、200床から500床までは現行の選定療養で、各病院が自由に設定できると。ただし、特定機能病院もそうですけれども、500床以上については、5,000円から1万円という額を徴収することを選定療養として義務づけると考えてよろしいのでしょうか。

 それから、なぜこういうふうに提案が変わったのか、全く御説明がなかったのですけれども、今まで議論されたこと、あるいは国民会議でもたしか議論されたテーマだと思いますけれども、その経緯についてお教えいただければと思います。

○遠藤部会長

 では、事務局、お願いします。

○鳥井課長

 保険課長でございます。

 まず、最初の質問のほうは、基本的にはそのとおりでございまして、選定療養で、任意で特別な料金を徴収できるというのが200床以上。その仕組みは維持した上で、特定機能病院等の一定の病院については選定療養を義務化したいという提案でございます。

 1点だけ補足いたしますと、病院の範囲についても、500床以上とここで固めたわけではなくて、幾ら額を取るか、あるいはどういう場合に取るか等々あわせて今後検討して、どこから始めるかは今後検討することを考えております。

 それから、経緯でございますけれども、パターン1からパターン3というような類型を出していたわけでございますけれども、政府部内等で検討する中で、パターン1、パターン2については、保険内で自己負担として取るということでございますけれども、この点につきましては、今、自己負担を原則3割にすると法律上書かれておりますことの関係をもう少し詰めないと、一気に法律化することはなかなか難しく、今回の時間の範囲では、なかなかそこまで検討が行き着かないだろうという判断でございます。

 それから、パターン3につきましては、この場でも、医療費が突然膨れ上がるということ自体、なかなか合理的な説明が難しいであろうという御意見もありましたので、なかなかそこも難しいのかなということでありまして、これらとは別案にはなってしまうのですけれども、選定療養という、今やっている制度がございますので、これを義務化して、少し時間をかけて、対象範囲ですとか、負担の額などを議論した上で、弾力的な形で導入するというのが現時点ではいいのではないかと判断いたしまして、このような提案に至ったものでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 お考えはわかりました。特に否定するつもりもないのですけれども、選定療養ということになれば中医協でやればいい議論だと私は思うのです。わざわざここに入れる必要もないのかなと率直に思うのですが。

○鳥井課長

 選定療養において特別の料金を取るべきであるという役割を一定の病院には課すという規範をつくりたいということで、ここで提案させていただいたものでございまして、細かな範囲ですとか、そういったものについては、中医協においても御議論いただく必要があるのではないかと考えております。

○遠藤部会長

 基本的に中医協で議論をするのは、選定療養の中身に何を入れるかとか、そういうことの議論になりまして、今のお話は、選定療養をある意味、義務化する、定額の金額を決めるという意味では、制度を変えることになりますので、それはむしろここで議論する話かな、こういう形で多分やっているのだろうと理解いたします。

 白川委員。

○白川委員

 この問題で時間取っていただいて申しわけないのですけれども、部会長のおっしゃることももちろん理解はしていますけれども、実態的に言うと、200床から500床の病院は選定療養の額を勝手に決めて、500床以上は、5,000円か1万円かわかりませんが、定額負担を義務化しますというのは、これは選定療養なのですかという話になるものですから、この金額で選定療養の額を決めましたということを中医協で議論せずにここでやるということは、私はいかがなものかなとは思っております。

○遠藤部会長

 金額は今後検討するという話であって、定額をするというところが1つ、制度的に変わったということだと理解していますが、総務課長、どうぞ。

○大島課長

 白川委員おっしゃるとおり、今後、この議論の場は中医協に移ると思います。そこで範囲なり額を決めていただくということを考えております。

○遠藤部会長

 保険課長、どうぞ。

○鳥井課長

 法律上、選定療養義務化とそのまま書くかどうかはまた検討させていただきます。

○松原委員

 法律で決まって、そして予算が決まったら中医協でございますけれども、今回、これを義務化するということは、何らかの法律的な担保がないとできにくいので、恐らく、この社会保障審議会で議論して、療養担当規則を変更するか、あるいは法律の中で、一番大事なことは、病診連携をきちっととって、そして無駄な医療費を使わずに、適切に、速やかに患者さんの健康を戻すということであります。もう一つは、余りにも大病院に患者さんが一遍に行きますと、勤務医の先生たちが大変疲弊していますので、勤務医の先生たちの疲弊を救うという点から、法律的な対応をしながらでもこれを変えていきたいという意向だと私は思います。したがって、この社会保障審議会で法律的なことも変更するということの了承がなければできませんので、私はこれはぜひ御了解いただき、あと、細かい点については、また中医協でも御議論いただくべきことだと思います。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 しつこいようですけれども、私はそういうことを言っているわけではなくて、選定療養というネーミングにするから非常に混乱するので、500床以上は別の、定額負担という言い方を今までしてきたのですから、500床以上は場合によっては選定療養をやめて、定額負担という、新たな定額の御負担をお願いするような仕組みを法律上つくりますというのなら、これは中医協と関係ない話ですから、いいと思うのですけれども、このままだと、選定療養という言い方をすると相当混乱するので、整理されたほうがよろしいのではないですかというのが私の意見でございます。

○遠藤部会長

 了解いたしました。その辺は事務方、よく理解していただいていると思いますので、御検討いただければと思います。

○大島課長

 申しわけありませんでした。選定療養の義務化的なものだというとらえ方がつい先走ったもので、法律的な議論は確かにもうちょっと慎重にやらないといけないと思います。御指摘の点を踏まえて、条文等考えたいと思います。

○遠藤部会長

 よろしくお願いします。重要な御指摘をいただきました。

 それでは、松原委員、どうぞ。

○松原委員

 今の話はそれで納得しているところでありますが、もう一点、所得水準の高い国保のところで、私、前回、歴史的な経緯でいろいろな国保組合があるのだというお話をしましたし、実際に機能しているのだと。その結果として国費も少なくなっていますし、それを変更するにおいては、やはり理性ある判断をいただきたいということでございます。急に制度をつぶすようなことをしますと、いろいろなしわ寄せが来ますので、そこのところをよろしくお願いしたい。

 もう一点、入院時食事療養費の見直しでございますが、入院していたら、食事は治療の一環であります。治療の一環として、例えば、腎臓が悪い人には腎臓食を出す、これも大事でありますが、糖尿病の人、あるいは腎臓病の方にカロリーを十分に、こういう例の食事をしたらいいのだ、あるいはこういう塩分を制限したらいいのだということを勉強していただくためのものでありますので、家の話と、病院に入院しての話は治療という面で大分違いますから、そこのところをもう一度御配慮いただきたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

 「2紹介状なしで大病院を受診する場合等の定額負担の導入」について意見を申し上げます。機能分化は推進されるべきと考えますけれども、このような自己負担を設けることについて、国民の理解を得ることが重要と考えます。多くの国民にとっては、近年の医療の変化、機能分化の方向性など、余りはっきりわかっていない。自分はどこを受診すればいいのかということがなかなか見えないような状況にあると思います。今度の医療法改正で、国民も医療を適切に選択することが義務づけられておりますけれども、これもどの程度国民がわかっているのか、まだ十分周知されていないのではないかと思います。これまで国民に対して、大病院への患者集中の実態や、そのことによる課題について、広く周知、理解を促すようなことが不十分だったと思いますので、そういうことの周知が非常に大事だと思います。こういう状況の中で定額負担を義務化することで進めるということであれば、誰もが納得するような形で試行的に開始して、問題が発生しないか、また、機能分化の課題全体の中でこの方法がどうなのかということを確認しながら進める必要があると思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。確認しながら進めていくことですね。

 高橋委員、お待たせしました。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 4ページの「5標準報酬月額の上限額の見直し等」の1つ目の○のところですが、上限引き上げについてですけれども、現在、医療保険制度の給付額が保険料負担に比例していない中で、政令による上限改定の状況を満たしていないにもかかわらず、法改正をしてまで上限を引き上げることについては疑問がありますということを意見として述べておきます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 承りました。

 それでは、お待たせしました。岡崎委員、どうぞ。

○岡崎委員

 ありがとうございます。

 4ページの5の3つ目の○に国保の賦課限度額の引き上げがあります。これは別資料で出していただいておりますので、その資料2の4ページに、これまでの書きぶりからすると丁寧に、これまでの意見を書いていただいておりますので、その点、感謝申し上げますが、これは基本的に4万円引き上げるという話なのですけれども、990万円となっていますが、都市部の場合は、今回、下のほうに、3方式の場合、都市部はほとんど3方式なので、どのくらいで上限に行き着くかということを書いていただいています。大体100万円ぐらい違います。

 もう一つ大事なところは、上の黄色のところの○の2番目ですけれども、これも多分、今回初めて書いていただいたと思いますけれども、「ただし、低所得者層の多い市町村においては、相対的に所得の低い世帯が多い」ということで、我々の高知市でも、大体算定しますと、この計算式で大体500万円ぐらいで最高限度額に行き着いてしまうという課題があります。そういう市町村があることを認識をしていただいた上で、引き上げに当たっては各市町村の意見や対応状況等を踏まえ、引き上げ幅や時期を判断するということで、ここはそれぞれの市町村の判断に任せていただいたと理解をしておりますので、これまでから言うと、随分丁寧に、この案件については記述をしていただいております。我々は議会にかけるという条例関係の改正の手続が必要になりますので、今回は市町村の実情に応じて上げ幅とか時期を判断するということが、多分、これまでこういう書きぶりはなかったと思いますので、こういうふうに書いていただいたことで、我々はまた独自に判断していこうということになりますので、この点は感謝をしておきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 小林委員、お願いします。

○小林委員

 「1入院時食事療養費等の見直し」は、先ほど松原委員から御意見がございましたが、これについては、入院と在宅療養の公平、若年層と高齢者層の公平を図るという観点から、先ほど大島課長から御説明がありましたように、低所得者への一定の配慮をしながら、調理費にかかる自己負担を導入していくということは、私は合理的であると考えます。一言だけ申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。それでは、横尾委員、森委員の順番でお願いします。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 負担等については、持続可能な医療制度をいかに構築するかが極めて大切なポイントだと思っています。また、それをいかに高めていくかということが今後の課題であろうと認識しています。先ほども申し上げましたが、負担能力に応じた負担、そして公平に分かち合う全世帯対応型とする必要があるわけですが、資料にも入っていますけれども、900万人ぐらいに影響するということもありますので、これらの実施に当たりましては、政府のほうでより丁寧な説明等が非常に重要になりますので、広報等についても配慮いただきたいと思っています。

 また、特例の軽減のあり方についてですけれども、現場を担う後期高齢者医療の各県の広域連合とも意見交換等を行っておりますが、高齢者の置かれている生活環境というのがございまして、これらは、地域ごとに違ったりもしますので、十分に念頭に置いた上で検討等を配慮いただきたいと思います。また、被保険者が重複することも多々あります介護保険との関連もございますので、これらの調整につきましても、厚生労働省の局内で十分に検討を行っていただきたいと希望します。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、森委員、どうぞ。

○森委員

 ありがとうございます。

 国保組合の国庫補助の見直しのところなのですけれども、薬剤師国保も規模が今、非常に小さくて、組合員が減っています。そういう中で安定的に持続していくことが課題となっています。今後、国庫補助の見直しが行われたときに組合をどうしていくかというのが問題になってくると思います。そういう中で、国保組合が解散することがないような配慮をお願いしたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございましたか。堀憲郎委員、お願いします。

○堀憲郎委員

 ありがとうございます。

 紹介状なしの大病院受診の件で、私も、これまでのパターン1から3とは違う案ということで、非常に唐突感を受けたのですが、これまで論点がありました医療費が膨れ上がり過ぎないこととか、あるいは保険給付部分の見直しといった問題をクリアされているということで、基本的には賛成なのですが、先ほど白川委員がおっしゃったとおり、紹介状がない場合の大病院受診という1つの選定療養のくくりの中で、200床を区切りに違う仕組みができるということは、少し混乱がある可能性もあるということはちょっと思っております。定額にするということは、180日以上の入院についても、やはり選定療養の中で定額的な扱いになっていますので、問題はないとは思うのですが、今、出てきたようなことも含めて、ほかの選定療養の仕組み等もあわせて検討して議論を進めていただきたいとお願いしたいと思います。

 それから、所得水準が高い国保組合の国庫補助については、これまでも繰り返し、さらに検討や配慮をいただきたい項目は発言してまいりましたので、あえて繰り返しませんが、組合が赤字になって解散するということは絶対に避けていただきたいと思っておりますので、冒頭の事務局説明でいろいろな御配慮がありましたけれども、もし仮にそういった見直しを行う場合でも、個別の組合の状況等をしっかりと配慮した慎重な対応をお願いしたいというふうに意見として申し上げたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、川尻委員、どうぞ。

○川尻委員

 ありがとうございます。

 「4後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)の見直しについて」、御要望をさせていただきます。現在行われている保険料の軽減特例につきましては、既に7年が経過し、多くの高齢者は恒久的な措置だと受けとめております。見直すということであっても、対象となる高齢者に混乱を生じさせないよう、十分な周知を図るとともに、急激な負担増とならないよう、段階的に実施していただきたいと思います。

 また、先ほど樋口委員から申されました後期高齢者自身にも理解していただけるよう周知をしてまいりたいと思いますが、実施をする段階でPRのほうは、ぜひ理解をいただけるように、事細やかな御配慮をいただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかによろしゅうございますか。それでは、「負担の公平化」についてはそのくらいにさせていただきまして、「7.患者申出療養(仮称)の創設」につきましては、ここでもいろいろ御議論ありましたけれども、基本的には、中医協で議論も進んでいるということでもありますので、おおむねここではお認めいただいたという理解をしておりますけれども、中医協での議論を適宜またここで御報告いただくという形で一応、おさまっていると理解しておりますけれども、何か、この際、御意見ございますか。

 岡崎委員、どうぞ。

○岡崎委員

 1点だけ、国保中央会の柴田理事長が先ほど少し申し上げました件ですけれども、市町村国保が持っているデータを、今までの御論議でおわかりのように、都道府県のほうでもそのデータをかなり使わなければならないということに基本的になります。これはレセプトデータと、先ほどの、場合によっては健康づくりデータを、都道府県のほうも見て確認するとか、そういう課題があります。そうしますと、都道府県のシステムを、どういうものを組んでいくかということは非常に大きな課題になりますので、実務者の中では、一定協議が始まっておりますけれども、ここはかなり大事なことだと思いますので、都道府県が使うシステム、データとシステム、どういうものを組み込んでやっていくかというのは非常に重要になりますので、ここではちょっと議論できないと思いますけれども、実務者のところでそこをしっかりと議論していただいて、これは早目にやらないと間に合いませんので、それはぜひよろしくお願いしたい。

○遠藤部会長

 先ほどシステムの話も出ましたし、重要な御指摘ですね。ただ、患者申出療養の話ではないということですので、恐らく、この次の「今後さらに検討を進めるべき事項」に入るのかなと思います。それでは、申出療養につきましてはよろしゅうございますか。

 それでは、「8.今後さらに検討を進めるべき事項」として事務局が書かれた内容、それと関連しまして、資料3「その他の改革項目(案)」、これは事務局のお言葉をかりれば、ある程度、当部会で合意が形成されたものとなっているわけですけれども、8番と資料3、まとめて御意見を承れればと思いますが、いかがでございましょう。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 まず、「今後さらに検討を進めるべき事項」に関しましては、従来から何度も申し上げているとおり、高齢者医療制度の負担構造の改革、高齢者医療に絡むものというのは、今後もさらに検討を進めていくべきだと思いますし、消費税の引き上げの先送りということもございましたので、そうしたこともにらみながら、テーマとしてぜひとも取り上げていただきたいとお願いをいたしますというのが1点です。

 もう一点は、この部会で、任意継続被保険者制度、いわゆる任継制度について、大分議論をさせていただいて、我々も資料を準備して御説明をし、多くの委員の方から、むしろそれは改革を実行すべきだという御意見が多かったと私は記憶しておりますけれども、今回の提案にはこれが含まれておりません。それはどういう経緯なのかということを、お答えいただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、任継について、御発言をお願いします。

○鳥井課長

 保険課長でございます。

 任意継続被保険者制度、任継制度と呼ばせていただきますけれども、本部会でも白川委員等から具体的な御提案をいただきまして、議論の中では、基本的な方向としては是認できるという御意見もあったと思いますけれども、一方で、国保制度等に対しての財政負担の増加の懸念等も示されるなど、なお慎重な御意見もあったと認識しております。事務局としても、いただいた御提案については、検討はしておりますけれども、それぞれに課題が多うございまして、任意継続の対象となっている方々の具体的な実態をもう少し把握する必要があると考えております。また、2810月から短時間労働者の適用拡大が行われまして、この影響についても踏まえる必要があると考えておりまして、そのような観点から、今後引き続き検討してまいりたいと考えております。

○遠藤部会長

 白川委員、いかがでしょうか。

○白川委員

 全くもって不満でございますけれども、もともとのきっかけは、今、保険課長がおっしゃったとおり、短時間労働者の適用拡大で、任継制度、あるいは資格喪失後の取り扱いについて、私どもで問題提起をさせていただいたという経緯がございます。適用拡大がたしか来年10月実施だと思いますので、そこまでの間にぜひとも改革が進むような検討を、この場でもしていただくようにお願いをいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見ございますか。高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 今ほど白川委員も言われましたけれども、高齢者医療制度のあり方についてということは、この間、議論がずっと先送りされてきたという経過もありますので、ぜひとも納得性の部分、結局、先ほど樋口委員が言われましたけれども、世代間の対立になってしまうという、被用者保険については拠出金の負担がますます増大していくというような状況になっておりますので、将来にわたって持続可能な医療保険制度をどうしていくのかということについて、早急に高齢者の医療の抜本改革の議論を進めなければいけないと思いますので、ぜひ、そのことについては今後検討を進めるべき事項に入れていただきたいということが1つであります。

 もう一つは、今、労働者の3人に1人に近いほど、非正規労働者が増えているといった状況の中で、短時間労働者に対する社会保障のさらなる適用拡大ということもしっかりやっていかなくてはいけないと思いますが、同時に、短時間労働者が多く加入する保険者の負担の軽減策といったこともしっかり検討をしていくべきだろうと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに御意見ございますか。それでは、藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員

 後期高齢者の実態について、大体6割ぐらいの方が5種類ほどの薬を服用し、3割以上の方が7種類飲まなければいけないという実態があり、結局、飲み切れないとメーカーにも随分問い合わせがあるようです。基礎疾患の部分は医療用医薬品しか選択しないため、当然のことですが、時限的な軽い疾患の場合は、例えばOTC医薬品に切りかえるなど、かかりつけのお医者さん、あるいは薬剤師さんの御指導をいただいてはどうか。切りかえることによって、飲みやすくもなり、医療保険制度への負担も減らせるという考えもあり、今、秋田県の美郷町で試験的に取り組みを始めております。また、OTC医薬品は海外からもたくさん買いに来るなど、日本のOTC薬は大変優秀ですから、ぜひ医療資源の効率運用ということを御検討いただければと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。松原委員、どうぞ。

○松原委員

 今回のいろいろな改正の中で、国民健康保険がうまく回っていくことが私たちの望みであります。それと、先ほどの任意継続の話、適切にすべきところは早く適切にしたほうがいいと思いますので、白川委員の意見に賛成であります。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかに何かございますか。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 医療の関係で、実は、佐賀県は肝がんの死亡率が全国ワースト1位です。10年以上続いています。大変悲しく、つらいことだということで、首長としても気になりましたので、何かできることはないかということでいろいろ検討して、去年の春から肝がん撲滅プロジェクトを市で立ち上げました。医師会、市立病院、佐賀大学附属病院医局、そして保健師、市役所等々で立ち上げてやっていますが、まず啓発をして、肝炎検査をきちっと受けてください、必要な方は治療に進んでくださいとやりましたら、ある人数の方が受けられまして、それが陽性とわかって、今、治療を開始した方もおられます。中には、そのことによってかなり回復してきた方も出始めているように思います。幸いにも去年は4月と10月に新薬も出てきて、インターフェロンのように体に負担のない、軽い薬もできて、効果が9割以上あることもドクターから聞いて一緒にやっていますが、例えば、こういうように具体的な取り組みをターゲットを決めてやるというのはとても大切だと思っています。

 そのときにさらに学んだことは、多くの方々が、自分の病気や、自分の中に眠って潜んでいる病気について相談したいけれども、窓口がどこでいいのだろうかという心配がある方もおられるようです。そういった方々が心配なく、がんのことも、自分の病のことも相談できるコーナーをつくって、そしてそこに専門員のネットワークを全国レベルでサポートして、どんな難病でも救えるようなサポートをやっていけるような医療体制を目指しながら、こういった医療のいろいろな改革をやっていただくことが大切と思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

○遠藤部会長

 貴重なお話、ありがとうございました。

 ほかによろしゅうございますか。どうもありがとうございました。本日、非常に多様な御意見を承りました。当然、意見の一致を見ないものもございましたけれども、事務局におかれましては、本日の多様な御意見を踏まえまして、持続可能な医療保険制度の構築に向けて十分な検討を進めていただきたいと思います。それを踏まえまして、予算に関連する事項につきましては、引き続き関係者との調整に御努力をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それでは、本日の議論はこれまでとさせていただきます。

 次回開催の日程につきましては、追って事務局より連絡するということでよろしゅうございますかね。

 それでは、本日は御多用の折、お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。これで終了いたします。


(了)

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