ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医政局が実施する検討会等> 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会> 第3回 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会(2014年12月5日)




2014年12月5日 第3回 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会

医政局医事課

○日時

平成26年12月5日(金)13:30~15:30


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第8会議室(19階)


○議題

○報告書(案)について
○その他

○議事

○事務局(森) それでは定刻になりましたので、第3回「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を開催いたします。

 本日は、先生方には御多忙のところ御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。

 本日、岩本構成員、高橋構成員、別役構成員から、所用により御欠席との御連絡をいただいております。

 また、事務局のほうになりますけれども、二川医政局長、小林雇用均等政策課長は、所用により遅れて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 以降の議事運営につきましては、座長にお願いいたします。

 山本先生、よろしくお願いいたします。

○山本座長 それでは、議事を進めてまいりたいと思います。

 初めに、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○事務局(森) それでは、資料の確認をいたします。

 ここで、カメラは退室をお願いいたします。

(カメラ退室)

○事務局(森) それでは、お手元の資料を御確認ください。

 第3回女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会 議事次第

 資料1 第2回女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会 主な意見

 資料2-1 報告書(案)

 資料2-2 参考資料集(案)

 資料2-3 報告書概要(案)

 参考資料1 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会 開催要綱

 参考資料2 「日本再興戦略」改訂2014-未来への挑戦-(妙)(H26.6.24閣議決定)

 参考資料3 木戸構成員提出資料

となっております。

 不足する資料や乱丁落丁等ございましたら、事務局にお申しつけください。

○山本座長 よろしいでしょうか。

 また、見つけられましたら、随時おっしゃってくださいませ。

 それでは、議事に入りたいと思います。

 きょうの議題は1つです。その議題は、「報告書(案)について」ということですが、初めに木戸構成員より資料の提供をいただいておりますので、参考資料3の御紹介をお願いします。

 木戸先生、どうぞお願いいたします。

○木戸委員 ありがとうございます。

 構成員の木戸から、お手元の参考資料3について御説明させていただきます。

 本日の「報告書(案)」の「はじめに」の冒頭にありますように、性別にかかわらず家庭責任を果たしつつ、無理なく医師として働き続けることができるということは非常に大事なことで、女性の活躍を促進し、日本経済の発展と少子化問題の解決のためにも欠かせないものでございます。

 「日本再興戦略」が本日の資料にございますが、ここにおきまして、女性医師が働きやすい環境の整備が緊急の課題として挙げられておりますのは、医療の質・量がともに安定的に供給されることが必要であるとともに、女性の活躍の実現に向けては、まず女性医師が先行ケース、モデルケースとなって、そこから女性全体の活躍に役立つ環境整備のあり方につなげていくという意図を持っているのではないかと認識しております。

 したがって、本懇談会の成果はさまざまな分野から注目されており、単に現状分析として、女性医師はこんなに大変なんだ、働くのがこんなにつらいということを訴えるだけではよくありません。それなら、どのように工夫してシステムを整備すればよいのかという具体的なアクションを盛り込んだ提言づくりをするべきではないかと私は考えます。

 今回の報告書(案)にはさまざまな提案が既に盛り込まれておりますが、せっかくの機会ですので私のほうから、核家族で子育てをしながら、キャリアの中断を全くすることなく医師として働き続けてきた経験と、産婦人科医として働く妊産婦さんに寄り添いながらいつも見聞していることを含めて、いろいろ支援をしてきた立場から必要な環境整備のあり方について、お手元の資料を元にお話しさせていただきたいと思います。

 まずシェーマが入っておりますが、シェーマをごらんいただけますでしょうか。

 人が歩いている姿ですけれども、背中には「仕事の責任」と「家庭の責任」という荷物を背負っています。背負っているものは人によって違います。その重さも異なるでしょう。ただ、命を預かっている私たち医師はとても重大な責任を常に背負っています。管理職になり、組織や部下を預かればさらに管理職としての責任も重くなります。

 また、これは男女ともにそうですけれども、家庭責任もとても大事です。子供が1人だけではなく2人、3人になり、複数になっていく。そして親の介護がふえれば、さらにこの荷物はずっしりと重くなっていきます。

 重くなれば立ちどまったり、うずくまったり、引き返してしまうこともあると思います。そんなことがないように、この人が前を向いて歩き続けるようにし、さらに左に進んで、単に仕事を続けるだけではなくて、キャリアを形成して、将来的に指導的立場、そしてリーダーとなっていくためには何が必要かということを赤字で私のほうから幾つか具体的なことを提案してございます。

 中には、荷物がとても重くとも、足元の坂が険しくとも、難なく登っていけるスーパーマンのような人もいます。しかし、そうした特殊な恵まれたケースではなくとも、普通の大勢の方がもっと楽に歩いていけるようにする。そういった支援が求められていると思います。

 まず、初めに黄色の「モチベーション」のところから説明します。説明文書の1にある「キャリアプランを考え医師として活躍できるようなサポート体制」のところです。

 キャリアを途中で諦めてしまわず歩き続けていくためには、まず大事なのはこの熱い赤いハートです。医師としてスタートする前に、医学部生のころから、座学ではなくケーススタディー、あるいはワークショップなど参加型のキャリア教育を行って、そういったことが人ごとではなくて、いろいろなライフイベントが自分自身に起こるといったときにどう対処するべきか、ということを具体的に考えて、あらかじめその方法について心構えをするという機会をしっかり設ける必要があると思います。

 また、何かがあったときに一人で悩みを抱え込んでしまい、相談先もないまま退職してしまうこともあるかと思います。そんなときに、公平な立場から第三者のアドバイスやキャリアコンサルティングを受けられるシステムが必要かと思います。実際に、よくある質問をデータベースにして、例えばスマートフォンなどから簡単にアクセスできるようにし、そこから必要な回答、アドバイスを得られるようにすれば、若い方でもよくアクセスできると思います。

 次は、緑色のところの背負っている荷物をどう軽くするか、あるいは背負いやすく工夫するかというところです。特にこの「家庭の責任」をどのように分担、軽くしていくかは最も重要なところです。

 現在の子育てや介護サポートは、ニーズに対して質・量ともに追いついていないところで待機児童などがいつも報道されております。

 最近、記事で拝見しましたが、今月初め、そちらにおられます村木事務次官が福祉サービスについて御講演されたことが紹介されていたのを拝見いたしました。そこには、従来からの定型化された福祉サービスだけにとどまらず、地域や家族などとのつながりをさらに深めていき、社会の穴を埋めるために力を尽くすことが社会福祉法人には求められているとございました。これは大変重要な視点であると私も思います。

 ただ、これはサービスを提供する側だけの責任ではございません。サービスを受ける側、過去に受けた者がもっと情報発信を行って、どんなニーズがあるか。そういったニーズをちゃんと伝えること。そういうことで、ニーズに合ったサービスをちゃんと創出していく必要があると思います。

 説明資料の2番にある「家庭責任の軽減を工夫し仕事しやすい環境をまず女性医師から」ということは、今回、私が最も強調したいところです。

 仕事も家庭も大変。それなら、どのようにすれば安心して仕事ができるか。その答えは、自分でなくとも、安心して家族の世話や家事を任せられるサービスがきちんとあって、家のことは自分でやらなければだめだという、まずそういった先入観、女性自身の意識を変えないといけないと思います。

 実際に、8月に開催されたシンポジウムで、会場の先生からの御意見で、家事や育児に、せっかく免許を持っている医師が時間をとられるのは本当にもったいない。もっと医師としての技量を現場で発揮できるようにできないか。そのために、もっと家事や育児を外部委託できないかという御意見がございましたが、私も全く同感です。

 もちろん、さまざまな考え方があります。家に子供といたい。仕事をセーブして、家のことは自分でしたいというお考えの方もあるかと思います。ただ、しっかり仕事をしたい、歩き続けていきたいという気持ちがあっても、荷物が重過ぎることで歩けないという場合には、何とかその人の荷物を軽くする工夫が必要かと思います。

 もちろん、妻だけではなくて、夫、それから、家族もできるだけの分担をすることは大切ですけれども、そういた協力が得られなくとも、外部サポーターとシェアしながらそういったことを乗り切っていくことはできるはずです。もし医師のケースで成功すれば、ほかの職種の女性、女性全体へ適用する可能性を秘めています。

 そもそも、外部サービスを使ってでも仕事を続けるということは、比較的経済的な余裕があると思われている医師の場合には、ある程度ハードルが低い可能性があります。より使いやすく、より多くの人が利用できる質とコストに将来的になっていけば、例えば、初めは高くて手が届かなかった携帯電話が普及したように、将来的には多くの家庭で利用しやすくなると思います。スーパーウーマンでなくても、子育てと仕事が多くの家庭で両立できるようになれば、少子化対策にも必ず寄与することと思います。

 具体的な対応策と利用例を、幾つか説明書のほうにリストアップさせていただきました。

 例えば、厚生労働省が現在提案されている子育て支援員のように、一定の研修をきちんと受けた方を想定しておりますが、そのサポーターも幾つかの家庭を受け持ち、家庭の側も、複数のサポーターとあらかじめ面談して、支援についての打ち合わせをしておきます。

 こういったサポートが必要ということで、メニューを決めて対応してもらうことで、例えば保育園のお迎えなどで診療を途中で切り上げたり、時間で手術を途中でおりたり、ミーティングや学会に行きたかったのに行けなかったり、子供の受験が心配で退職したり、そういったことがあって仕事を続けることができなくなる。そういったケースがなくなるのではないでしょうか。

 例えば、例3の「おはようコース」。これは実際、私の知り合いで利用している方がいます。朝、サポーターが家に来てくれれば、子供を叱りつけながら慌ただしく保育園に連れていき、ぎりぎり駆け込んで職場に着いて、その時点で大分疲れて消耗しているところから仕事をするようなことはなく、ゆとりを持って診療の準備をして始めることができるのではないのでしょうか。

 ほかのコースもいろいろありますが、時間の関係で、後ほどお目通しいただきたいと思います。

 このようなサービスがあるといいなと、皆さんごらんになられてお考えかと思いますけれども、一体費用がどれだけかかるかと思われることでしょう。自分自身、3人の子供を育てながらペースダウンせず、欠勤をすることもなく仕事を続けるためにこうしたサービスを契約しながらやっていきましたが、月に50万円を超えるコストをかけながらやっていたこともあります。それはちょっとやり過ぎかもしれませんけれども、例えば月に数回でもこういったサービスを利用することで、退職を余儀なくされるということがないように、そういったことが考えられれば決して高いコストではないでしょう。

 現在、日本産婦人科医会では、少子化対策についてさまざまな提案を行っておりますが、その一つにベビーシッター費用の税額控除というものがございます。ベビーシッターや子育て支援員のサービスをより使いやすくすることで、現在、妊娠・出産で多くの女性、6割から7割が退職しているという現状ですけれども、そういった現状を改善し、子供を安心して産み育て、仕事を続けることができるようにするためには、こういった税額控除も一つの考え方だと思います。ぜひ、行政のほうで考慮していただきたいと思います。また、それによってそれをサポートする側の雇用も拡大するのではないかと考えます。

 家庭責任とともに、もう一つ背負っている大きな荷物。それは「仕事の責任」です。これは、勤務体制の工夫、業務分担と業務の効率化によって、もう少し軽くできるのではないでしょうか。

 ただ、大切なのは、医療の質と量は決して低下させてはいけません。参考資料3にございますように、国民が医療を安心して受けられる、そして医療者のほうも安心して提供できる体制が早急に望まれます。

 特に大切なのは、夜間休日の医療ニーズに対応することです。その一つの方策としては、第1回の本懇談会で私のほうから紹介しました交代勤務など、勤務システムの工夫などもございますが、こういったことはどこでもできる制度ではございません。

 その他、既に提案されている複数主治医制です。1人ではなくて、複数の方で患者さんを受け持つという制度。それから、医療クラークなど、さまざまな医療補助職種による業務の軽減、分担などを列挙してみました。

 また、大切な視点として、配偶者の転勤によってキャリアが中断されてしまうというケースがあります。これは8月のシンポジウムでもそのような声がございましたが、その対策として、異動先の地域でも医師としての能力が発揮できるよう、スムーズに適切な勤務先が見つかって、よい条件で仕事が続けられるようにする仕組みも求められていきます。

 最後に「指導的立場」。リーダーを目指す女性医師の育成という大きな課題がございます。202030という大切な目標があるかと思います。

 シェーマの青い部分。「就業継続」「キャリア形成」とございますけれども、まずはやめずに細々とでも、非常勤あるいは補助的な仕事でもいいから働いてもらう。そういう目標からはもう脱しなければいけません。まずは、次は矢印を上に向けて、リーダーが活躍できるといったことを目指していかなければならないと思います。

 それには、現在活躍されているロールモデルといったものを提示することが必要かと思います。本日は御欠席でいらっしゃいますが、本懇談会の構成員である高橋先生、別役先生のように、既に活躍されている方に、ぜひキャリア形成で苦労した点、工夫した点などについて御教示いただいて、さらに大きな夢を語っていただく。そういったことで、若手への心強いメッセージといったものを頂戴できればと思います。そして、それを何らかのキャリア支援ホームページのようなものをつくって、多くの方がごらんになれるように掲載するというのも一工夫ではないでしょうか。

 また、実は管理職になると非常に忙しくなって、今ですら忙しいのに、責任もふえてしまう、なるべく自分は管理職なんかなりたくないと考えられがちで、これは医師には限らず多くの業種で言われていることです。ただ、時間外の会議、外部の委員会といったこともキャリアの形成には大切な経験になります。時間のやりくりに、さらに一段階の工夫が必要になります。

 女性管理職はまだ全体的に少ない中で、さまざまなマネジメント上の悩みもあります。そのサポートのために、既に民間企業で行われておりますように、マネジメントについての管理職研修、それから、管理職や将来の幹部候補となるべき女性医師が集まりまして、情報交換会をしたり、交流会をしたり、そういったことで交流を図る。それから、管理職のマネジメント研修が行われるとよいかと思います。ほかの業界における女性管理職育成マネジメントのいろいろなメソッドも既にあるかと思いますので、そういったものを参考にして、分野を超えた情報交換。そういったものが有益ではないかと思います。

 長くなって恐縮でございますが、私のほうからの提案は以上です。お時間をいただいてありがとうございました。

○山本座長 木戸先生、ありがとうございました。

 いろいろな御提案がございましたけれども、これにつきまして御質問、あるいは何かほかにお考えがある方、どうぞお願いいたします。

 甲能委員、どうぞ。

○甲能委員 杏林大学の甲能です。

 先生の今のお話、特にこの図です。これは女性に限ったことではなくて、医師一般に対する模式図というような感じとして非常に印象的な図なのですけれども、この中の赤い部分に関して、先生が一つ一つ、御自分の例を踏まえて事例を挙げられましたが、メールで送っていただいた資料の中に「女性医師等就労支援事業」というのがありますね。ここの、何でも相談してくださいというセンターのところの役割をもっと充実させて、どういうニーズがあるか。それから、それに対してどういう対応ができるかということを、この人が一目瞭然、全部把握しているわけですから、あなたの場合にはこういう支援が受けられて、こういうようなことができますよということを的確に指示できるようなシステムをもっと充実させると、先生の御不安というのは多少解消されるのではないかという気がしました。

○山本座長 そうですね。各所で様々な取り組みがされていますが、なかなか広く周知されていないという状況もありますので、そのようなセンターができると的確な情報を得るのに便利と思います。

 ほかに、ご意見はありますか。

 津下委員、どうぞ。

○津下委員 津下ですけれども、とてもわかりやすいまとめをありがとうございました。

 女性医師に限らず、働く女性全体に関することと、女性医師に限らず医師全体に関することで、そこのオーバーラップした女性医師特有のことというのがあると思いますので、これから御説明になる報告書についても、ほかの部門にどういうふうに波及できるのかと考えながら聞いておりました。

 その中で、山に登っていくのですけれども、この登っていく山が本当にその人の体力に合った山なのか、装備に合った山なのかということも、これは経験のある第三者とかそういう方が、登っていく山があなたにとってどうなのということも、社会が医師としてこういう人材が欲しいのだというものと、本人が登りたい山というのがうまく合致すると社会のサポートも得られやすいのではないかと思います。この方が登ろうとしている山がどうであるのか。これから、医療の仕組みも急性期型から地域包括医療とか転換する中で、キャリアを考える上で十分、事前に話し合っていく必要があるのかなと思いました。

 とてもわかりやすい図で、ありがとうございました。

○山本座長 津下先生、ありがとうございました。

 ほかに御発言の方、おられますか。

 片岡委員、どうぞ。短目にお願いします。

○片岡委員 すばらしい御提案をありがとうございました。また、この模式図に関しても非常にわかりやすいと思いました。

 1つ、もしお願いできたらと思うのですけれども、この図の中にプロフェッショナリズムという文言を入れていただけたらいいなと思いまして。モチベーションというのはやはり自分自身の「したい」という情熱だと思うのですけれども、医師の社会的な役割ということを考えたら、最終的には患者さんのアウトカム改善、社会への貢献というところが非常に重要だと思うので、そのようなニュアンスが含まれた内容になったらよりよいのではないかなと思いました。

○山本座長 ほかにいかがですか。

 津下委員、どうぞ。

○津下委員 済みません、先ほど言い忘れたのですけれども、医師がほかの職種とちょっと違うところは、業務責任、業務独占といいますか、医師が、幾らキャリアが少なくても、医療チームを指示したりとか、そういうような役割も果たしていかなければいけないというところが医師としての特殊性なのだろうなと。それが片岡先生のおっしゃるプロフェッショナリズムということに通ずるということで、その責任感。

 どの業種でも、もちろん責任を持ってやっていくということは必要なのですが、患者さんに対する責任とか、チームに対する責任。これが法律で医師に限定されている部分があるということは重いのではないかと思います。

○山本座長 ご意見、ありがとうございました。

 ここに御参加の先生方は、皆とてもキャパシティが大きく、モチベーションが高い方ばかりなのですが、昨今の学生は容量、意欲とも多少違ってきているということも含めまして、今後検討していかなければいけないと思われます。

 他によろしゅうございますか。

 では次に、事務局に資料の御説明をお願いします。

○事務局(森) それでは、初めにお手元の資料1をごらんください。報告書(案)の前に、前回懇談会の主な意見をまとめておりますので、幾つか御紹介いたします。

 1つ目に、一つの職場や専門にとらわれずに、国際保健等を含めて、地域や社会から必要とされる分野でキャリアを積むという考え方もあるのではないか。また、それをキャリアアップやセカンドキャリアというようなポジティブな捉え方ができることが重要ではないか。

 また、さまざまな場でウエブサイト等を立ち上げ、広いネットワークを構築するなどして、いかに必要な情報を必要な方に届けるか、工夫していくことが重要ではないか。例えば、離職した医師をリストとして把握し、定期的に声かけするなどして、潜在的な医師を掘り起こすことができるのではないか。

 専門医の更新に関しては、育休等に応じて要件を満たす期間を延長するなどの配慮が必要ではないか。学生時代に基本的な診療技術やプロフェッショナリズムを最大限修得していくことで、復職がスムーズになるのではないか等の御意見をいただきました。

 続きまして、資料2-1になります。これまでの御議論を踏まえまして、本懇談会の報告書(案)としております。

 1枚めくっていただきまして「目次」にありますように「はじめに」から始まりまして「7.本報告書の活用について」。そして、資料2-2になりますけれども、別添の参考資料集という構成となっております。

 この中で「2.女性医師をとりまく状況の認識について」から「6.支援を受ける医師における取組の方向性」につきましては前回の会議資料をベースにしておりまして、会議及びその後にいただいた御意見を踏まえ追加した主な部分には下線を引いております。

 1ページ目の「はじめに」でございますが、本懇談会を立ち上げた経緯について記載しております。

 日本の生産年齢人口は、我が国では少子高齢化の進展に伴い、今後急速に減少することが見込まれております。

 労働力の減少は経済成長に大きな影響を与えるものであり、女性が活躍しやすいように、男女を通じて長時間労働を是正し、子育てしながら当たり前に継続して就業できる社会とすることは、今後の日本の経済成長にとって重要な生産性向上へつながるとともに、少子化の改善にも寄与するものであると考えられております。

 また、女性の活躍の推進は、一人一人の女性が、希望に応じて、個性と能力を十分に発揮できることとしても大きな意義があり、その結果として、日本経済の持続的成長等に寄与するものと考えられております。

 こうしたことを受けまして、我が国では、安心して妊娠・出産・子育て等ができる社会環境の整備など、女性が輝くことのできる社会の基盤を支えるさまざまな施策を進めております。

 一方、医師につきましては、医師における女性の割合が高まっており、現在、医学部の約3分の1が女性となっております。女性医師の中には、妊娠・出産等によりキャリアを中断せざるを得ない場合があり、女性医師の働き続けやすい環境整備のあり方が課題となっております。

 本懇談会に御出席・御参加いただいております先生方を含めまして、これまで国や都道府県、関係団体、先生方のそれぞれが、女性医師が働き続けやすい環境整備に向けた取り組みを進め、課題について関係者の認識を深めるとともに、復職支援や院内保育所の設置など、一定の成果を上げてきたと考えております。

 こうした中、平成26年6月に改訂されました「日本再興戦略」において、女性医師が働き続けやすい環境の整備を図るため「女性医師による懇談会の設置」が盛り込まれました。

 これを受けて、さまざまな現場で活躍されております先生方に集まっていただきまして、現場の課題や取り組みの工夫のあり方などを検討していただき、ライフステージに応じて活躍できる環境整備をさらに進めていくため、本懇談会を新たに立ち上げたところでございます。

 平成26年8月に第1回の会合を開催し、これまで議論を重ねてまいりました。また、その間には、医学生や若い医師などとの意見交換を目的としたシンポジウムも開催し、これらの成果を踏まえ、報告書をこれから取りまとめていきたいと考えております。

 続きまして「1.女性医師を取り巻く状況について」です。こちらは、第1回の懇談会で御紹介しましたデータをまとめたものになりますので、追加した部分のみ説明したいと思います。

 3ページにありますが、診療科別の女性医師の割合になります。全体としましては、皮膚科や眼科、麻酔科、小児科、産婦人科といった診療科で割合が高くなっております。これらを年代別に見てみますと、例えば産婦人科では、20代の医師に占める女性の割合が68.6%、小児科では49.0%となり、今後、指導医や管理者に相当する年代の女性医師の割合はますますふえていくということが見込まれております。

 一方、外科や脳神経外科などの女性医師の割合が低いという診療科であっても、年代別で見てみますと、年代が若くなるに従って女性医師の割合が増加する傾向は同様となっており、例えば外科になりますと、20代の医師は女性の割合は20.8%となっております。

 ページをめくっていただきまして、6ページになりますが「勤務環境の改善に対する認識」としてデータを載せております。

 「A:『医師には、特別な使命があるのだから厳しい勤務環境にあるのはやむを得ない』」「B:『医師不足という現状においても、勤務環境は工夫次第で改善しうるし、改善すべき』」のいずれが近いかを質問しました。その結果として「Bに近い」と回答した医師の割合は、60歳代では16.2%でありましたけれども、年代が若くなるに従ってその割合は増え、20歳代では38.2%となっております。

 また、7ページになりますが、女性医師を含めた一般の方を対象とした調査結果になりますが、仕事、家庭生活の優先度について質問した調査になります。年代が若くなるに従って「『仕事』を優先したい」といった割合は減りまして「『仕事』と『家庭生活』をともに優先したい」という割合は増えておりました。

 続きまして「2.女性医師を取り巻く状況の認識について」でございますが、ここからは第2回の会議資料をベースにしておりますので、簡単に御説明したいと思います。

 1つ目の○、若い世代における女性医師の増加の状況を踏まえますと、これまで女性医師が少なかった診療科や職場、指導医や管理者に相当する年代の女性医師の割合というものが増えてくることが予想されております。

 しかしながら、医師の役割は男女には違いはありません。一方で女性は、妊娠・出産といったライフイベントを抱える場合が多く「男性は仕事、女性は家庭」といった社会全体の性別役割分担意識も背景にしまして、特に、医師としての研鑽を積み、専門性を高める年代にこれらのライフイベントが重なり、キャリアを中断せざるを得ない場合が多いと考えられております。

 女性医師を取り巻くこうした状況を前提として環境整備を検討するに当たっての視点として「3.検討にあたっての視点」を挙げております。

 まずは、ライフイベントを抱える女性医師のニーズに応じるということとともに、医療の質を確保し、患者に必要な医療を安全かつ継続的に提供していくためにも、環境整備をしていくことが重要である。

 また、その際には、個々の医師のニーズに応じた多様な働き方を支援していくという視点がある一方で、自らの希望するキャリア形成を図りながら、医師としての社会的役割を果たしていくという視点も踏まえていくこと。

 また、その際には、性別や職種を問わず、医療従事者全体の勤務環境の整備と調和するものであること。

 さらに、医師が必要とされる分野は地域や社会に数多くあり、一つの職場や専門にとらわれず、ライフイベントを抱えることで得られる視点も生かしながら、ライフステージに応じてさまざまなキャリアを積むことを前向きに捉えることの価値観を醸成していくことも重要であると考えられます。

 また、このような取り組みを進めていくには、医療を受ける患者の理解や協力とともに「職場」と「家庭」の両方において男女がともに貢献していくことを当たり前にしていくという視点も必要になってくると考えられます。

 また、こういった取り組みは、若い世代の仕事や家庭に対する意識が変化しており、同僚である男性医師も育児等にさらにかかわる者がいること、今後、介護すべき家族を抱える医師もふえることが見込まれており、こういった環境の整備は、これらのニーズにも共通して応えていくと考えております。

 続きまして、8ページの「4.医療機関等における環境整備の進め方」です。

 新しく追加したものとして、取り組みを進めるに当たっては、性別や職種に限らず職場全体に共通した取り組みを行っていくことを基本とした上で、主治医としての対応や夜間・休日の対応、専門的な医学知識や診療技術等が求められる医師について、その職業上の特徴も考慮した取り組みを講じていくことが必要であると考えられます。

 具体的な課題や取り組みの方向性についてですが「(1)職場の理解について」「(2)相談窓口等について」「(3)勤務体制について」「(4)診療体制について」「(5)保育環境について」「(6)復職支援について」。これらの個別の課題について、先生方から御紹介いただいた具体的な取り組み例や工夫の方法等をまとめたものになります。

 特に、管理者や上司みずからが職場の理解を深めていくこと、相談窓口の設置やさまざまなネットワークの活用によって相談しやすい体制を整備し、先輩の経験や多様なロールモデルを提示する機会を提供していくことなどが重要と考えられます。

 また、実際の勤務に当たっては、短時間正規雇用や交代勤務制といった柔軟な勤務体制、チーム医療の推進や事務補助職の活用、複数主治医制の導入等によって、本人の状況に応じて役割を果たすことができるような診療体制の整備、育児等をしながらでも、医師としての業務に集中できるような環境を確保するために、柔軟な保育所の運営や病児保育への提供、e-learningや実技実習など、一時的に離職してもスムーズに復職できるような支援等を盛り込んでおります。

 具体的な事例においては、前回、西澤先生からも御紹介いただきました中小病院の取り組みや、託児所つきの勉強会といった取り組みも加えております。

 また、資料2-2の参考資料集になりますけれども、これまでの懇談会やシンポジウムで御紹介いただきました資料を御紹介しております。「1.産婦人科における取組」「2.大学と連携した取組」「3.中小病院における取組」「4.ロールモデルの例」といったものを御紹介しております。

 また、同じく資料2-2の関係資料集になりますけれども、125ページになりますが、医療機関が現場で報告書の内容を把握しやすいように、それぞれの課題ごとに示した取り組みの方向性をチェックリストとしてまとめております。

 続きまして「5.医療機関等以外における環境整備の進め方」になります。こちらは14ページをごらんください。前回の会議資料から、実施主体や制度に分けて整理いたしました。大学における取組、学会等における取組、臨床研修制度における取組、専門医制度における取組、都道府県における取組、国における取組をそれぞれまとめております。

 大学におきましては、医学生等に対する卒前教育の中で、育児などのライフイベントも考慮した生涯にわたるキャリアについての教育を行うことが重要ですが、その際、多様なロールモデルを提示することなどを通じて、さまざまな働き方やそれを支援する方策があることを知り、医師としての社会的な役割を認識した上で、キャリアを形成するための手段について理解を深めることが重要であると考えられます。

 また、人材やネットワークを活用して、専門的な医学知識等の修得による復職支援やキャリア形成支援、先輩の経験を共有する機会の提供、地域の医療機関と連携した復職のあっせんや派遣など、ニーズに応じた取組をさらに展開していくことが重要であると考えます。

 また、大学は、女性医師のキャリア形成の場の一つとして、これらの取り組みを効果的に進め、組織の多様化を図るために、指導的立場に女性医師も区別なく積極的に登用することが重要であり、これは医療を取り巻く環境等の変化に対する組織の対応力を高めることにもつながると考えられます。

 (2)の学会等における取り組みにおきましては、学会や日本医師会、都道府県・郡市医師会も含めての団体になりますけれども、それぞれが有する人材やネットワークを活用して、さらにニーズに応じた取り組みを展開していくことが重要であると考えます。

 また、専門医の更新におきましても、具体的な配慮を講じることが重要であると考えられます。

 大学と同様、こういった団体におきましても、組織の多様化を図るために、女性医師も指導的立場に区別なく積極的に登用していくことが重要であると考えます。

 続きまして、臨床研修制度、専門医制度の仕組みに関しての記載になりますけれども、臨床研修病院におきましては、臨床研修の中断・再開を行うに当たって円滑な運用を図っていくこと。また、出産育児等の支援体制の強化に向けて、病院内の理解の向上を図ることが必要であることが既に制度の中でもうたわれております。

 また、研修医が男女を問わずキャリアを継続して、生涯にわたって自己研鑽を続ける意欲と態度を有することができるように、キャリアパスを主体的に考える機会を得られるよう努めることが必要であるとされております。

 また、専門医制度におきましては、今年の5月に日本専門医機構が設置され、新しい専門医の仕組みを始める準備をしております。平成29年度から、新たな専門医の養成開始を目指して現在準備を進めておりますけれども、専門医の更新につきましては、今年の7月に策定しました専門医制度整備指針におきましても、更新の期間内の妊娠・出産・育児期間等について措置を設けることとうたわれております。各診療領域で作成している基準等においては具体的な配慮を講じることが必要であるとされております。

 続きまして、都道府県における取り組みにおきましては、都道府県では今年改正されました医療法に基づき設置された地域医療介護総合確保基金を活用しまして、女性医師の復職に関する相談窓口や支援、院内保育所の運営等の補助等を行っております。このようなニーズに応じた支援を進めていくことが重要であると考えられます。

 また、医療勤務環境改善支援センターや地域医療支援センターにおきましても、育児等をしながら働き続ける医師の課題を踏まえつつ、医療機関の勤務環境改善や医師のキャリア形成に対する支援を行っていくことが必要と考えられます。

 国における取組としましては、このような基金による都道府県への財政支援や「女性医師バンク」の実施等を行っており、引き続き、これらの復職支援、勤務環境改善、育児支援等の取り組みを一体的に推進していくことが必要であると考えられます。

 続きまして「6.支援を受ける医師における取組の方向性」です。

16ページになりますけれども、新たに追加したものとして、自らのキャリア形成を主体的に考えていくことが重要であること、その際、育児や家事等を女性医師本人が一人で担わなければならないという意識を変え、家族内での役割分担や民間サービス等の活用により、医師としての業務に集中できる環境を確保していくとともに、家庭の状況に応じて、医師としての役割を果たしていくことが重要であるということを盛り込んでおります。

 最後に「7.本報告書の活用について」です。

 今回の報告書を取りまとめましたら、現場の取り組みに活用していただくために、資料2-2にあります事例集も含めて医療機関や都道府県、関係団体を通じて広く周知していくことを考えております。

 なお、実際に医療機関等が取り組みを進めるに当たっては、院内保育所の運営等に対する補助金や、代替要員を確保するための助成金、また、次世代育成支援対策推進法に基づく「くるみん」マークといったマークの取得や、厚生労働省で立ち上げております「ポジティブ・アクション応援サイト」に掲載された取り組み事例の参照など、必要に応じてこれらの制度を活用していくことが重要であると考えております。

 今、申しました制度につきましては関係資料集、資料2-2の127ページからになりますけれども、概要を紹介しております。

 先ほど甲能先生から御紹介もいただきました、都道府県の支援センターについてもこちらで紹介しておりますけれども、女性医師支援センター事業や、都道府県が基金を用いて行う事業、また、医療勤務環境改善支援センター、地域医療支援センター、また、診療報酬上で勤務医の負担軽減に関する取り扱いといったものも紹介をしております。

 また、一般法として、医師に限らずになりますけれども、育児や介護の休業法や、次世代育成支援対策推進法に基づく制度と助成金、「ポジティブ・アクション情報ポータルサイト」の紹介をしております。

 こうした内容も含めて、さまざまな機会を捉えて、報告書を周知していきたいと考えております。

 最後にという文章になりますけれども、女性医師が働き続けやすい環境整備を進めることにより、さまざまな分野で女性医師がますます活躍するとともに、最終的には必要な医療が安全かつ継続的に提供されることを期待したいと考えております。

 検討経緯の別添としまして、これまでいただいた懇談会やシンポジウムでの主な御意見も紹介をしております。

 この報告書の概要につきましては、資料2-3にまとめておりますので、御参照ください。

 資料の説明は以上になります。

○山本座長 森さん、ありがとうございました。

 先だって来、何回か会をいたしまして、その度ごとのまとめで、非常に盛りだくさんの資料となっておりますが、もう少し推敲して理解しやすいものにする必要があると思います。此の後、1時間ほど自由討議の時間を設けていますので、先ず、8ページの「4.医療機関等における環境整備の進め方」の前までについて、このまとめに関してご異議あるいは新たな御意見がございましたら、御発言いただきたいと思います。

安田委員、どうぞ。

○安田委員 資料に対する質問を先にさせていただいてよろしいでしょうか。

○山本座長 どうぞ。

○安田委員 先ほど甲能先生からもありました、参考資料集の130ページの「女性医師等就労支援事業」という、都道府県に委託されているものについてです。私も愛知県にいまして、本当にこれがアクティブに活用されたらそれはすごくいいことだと思いますが、どのくらいの活用実績があって、何が障害になっているのかというところが、もし考察があれば教えていただきたいです。

○事務局(森) 今、御質問のありましたのは、関係資料集の130ページの「女性医師等就労支援事業」になります。

 詳細なデータは後ほど確認をしたいと思いますけれども、実施都道府県数は37件であり、全国でやられているわけではありません。手を挙げていただいて、都道府県においてやっていただいている。これまでは厚生労働省から直接補助をしておりましたけれども、平成26年度から新たな地域医療介護総合確保基金でやっていただくことになります。したがいまして、都道府県のほうでニーズに応じてやっていただくということになります。この女性医師支援事業窓口を設置するところもあれば、恐らく医師全体のいろいろな事業とあわせてやっていくようなこともあるかと思います。

 詳細な実績については、また確認して御提供できればと思います。

○山本座長 愛知県のことに関しましては、半分程が愛知県の医師会に委託されており、半分程が愛知県自体で企画・実施していて、医師会に委託されていますのはドクターバンクや各大学での女性医師支援講演会などを主催しています。前者は、笠井先生がよく御存じですが、日本医師会のドクターバンクに類似した方法で行っており、それに協力している状況です。愛知県の方で行っていますのは、各病院の女性医師支援の体制を把握し、参考になる事例を多く集めて、発表討論会などを行い、報告書も出ておりますので、お送りさせていただきます。

○安田委員 それは、拝見したことはあります。

○山本座長 現状把握をし、問題点を明らかにし、どういう形で支援していくかということは、この懇談会もそうですが、各組織、団体でそれぞれ努力が開始されいると思いますが、もう少し大きな流れあるいは大きなうねりにして山が動くような状況、あるいは本当に動いたと実感できるような運動にしていかなければならないと思います。今、そこに向けて踏み出そうとする状況に止まっているのではないかなと思われます。

○安田委員 腰を折ってしまって済みません。続きをどうぞ。

○山本座長 では、いま議論中の部分までにつき、どなたかご意見はありませんか。

 先生方のご意見で、つけ加えたり、森さんのほうで説明不足な部分を補って下さったところがありますが、他に何かありますか?

 どうぞ、甲能委員。

○甲能委員 今度の、女性のさらなる活躍を支援する懇談会というのが6月の「日本再興戦略」で突然出てきたということではなくて、今までもこういうようなことは討議されてきて、そういう歴史のもとに今があるのだと。

 今まで討議されてきたことによって、多少改善されたところもあるわけですね。それで認識が改まったところもあるし、したがって、そういう流れの中で継続的にこういうことをやっていくことが重要だということと、それを通して、この間のシンポジウムのときにも指摘されていましたけれども、医育機関の長、それから学会の指導的立場にある人たちの理解がない。

 特に、学会の指導的立場にある人たちの理解が最悪であるというようなことがありましたので、そういうようなところに折に触れてアピールしていくということが非常に重要なことではないかなと思います。

○山本座長 ありがとうございます。

 それを意識されてかどうかわかりませんが、多くの学会が他の学会が女性支援の企画し、実施されたということで、それに倣って、自分たちの学会でも何か行おうという動きは出てきておりますので、意識も少しずつ変わってくると思います。しかし、学会中で時間的なゆとりもなく、十分な討議が行われないということも多いかと思います。

 安田先生、どうぞ。

○安田委員 私の個人的な見解になるかもしれません。今、甲能先生がおっしゃったように、組織の長の方たちの理解が足りないということを私も実感しております。私は外科医なので、臨床現場で若い男性医師とかとチームになって一緒に仕事をすることが多いです。そういう方たちで女性医師と結婚されていてお子さんもというような方も結構いらっしゃるのですけれども、皆さん奥さんが、夜は保育園の迎えに行ってくれるけど、自分はオペがあるから夜は行けないから、朝は送ってから来るのだとか、そういうようなことを普通にしていらっしゃるのですよ。どの世代からか、男性の意識が明らかに違うなというのをかなり前から、これは個人的にですが、非常にどこに原因があるのだろうということを考えていました。

 1つ思い当たったのが、1994年に男女の家庭科の共修の授業が始まって、30代前半ぐらいの男性医師から下だと思いますが、その人たちはどうも明らかに意識が違っています。先ほどお示ししていただいた7ページの上のデータも、上の方たちが見ると仕事と家庭、ワーク・ライフ・バランスを重んじるというのを根性がないととられるかもしれませんけれども、そうではなくて多分、家庭科を、生活のことを勉強の課題として学んでいて、その上でこういうふうな意見が出てきているのかなと思うのです。

 というふうになってくると、上司であるとか、私は実は患者さんも含めてなのではないかとも思っているのですが、そういう世代の方たちの男性を見る目、女性を見る目というものが職場の中で差がかなりあるということを前提として、意識改革をしていかなければいけないことなのかなとは感じております。それで、性別役割分担意識は入れていただきたいということをお願いしました。

○山本座長 家庭科で男性も料理をする時間割になったのもその頃と思いますが、もう一つは、実際に御自分の家庭で母親が働いている家庭が増え、手伝いなどを通して役割の認識が変わってきたかもしれないとも感じています。

 これは医師だけではなくて、広く一般の方々の認識の変化ですので、非常に大きな変化であると感じております。

 恵谷委員、どうぞ。

○恵谷委員 ありがとうございます。

 確かに、若い方で自然に育児に参加できる人もふえているのですけれども、やはり旧来の意識を引きずっている方もいらっしゃるような、二極化とは言いませんけれども、今でも自然に、奥さんが仕事を休むのが当たり前というか、お迎えとかも一切当てにできないという先生もたくさんいらっしゃるのです。

 相手の男の先生が悪いとは言えないのかもしれませんけれども、最初から選択肢に入っていない。自分のキャリアを真っすぐ貫くことしか道がなくて、それに合わせるということを女性は自然に、それが女性として正しいやり方というか、望ましいやり方だというすり込みもありますので、その生き方を否定してもいけないのでしょうけれども、もう少し自然にシェアできるようなことになったらと思うのですが、それは本当に女性医師だけのことではなく、社会全体、日本全体が変わっていかないといけないことなのかなと思います。

 私たちの医師の仕事というのは本来、ほかの職業よりかなり恵まれているのですよ。医学部の教育も男女の差別はほとんどなかったように思いますし、医師免許というのはよほどのことがない限り、生涯失わないですね。医師免許があればできる仕事、あるいは医師免許がなければできない仕事というのもいっぱいありまして、一般の女性に比べるとすごく恵まれていると思うのです。仕事の給与水準も表向きは、男女差はないですね。同じ職能であれば同じ給与をいただけますし、外来のアルバイトとかでもかなり給料をもらえる。そういう、一般から見ればかなり恵まれているのに、それなのに仕事が続かないとか、キャリアが続かないということが問題なのだろうと。それで、こういう女性医師についての懇談会が必要なのではないかと思われたのかなという気がしています。要は、女性医師でさえ続かないのであれば、日本の社会はどうなるのだという要素があるのかなという気がしています。

 ただ、先ほどから言及されていますように、患者さんの命を預かるという特殊性もあって、現場が非常に激務であるということもあって、女性が働きにくいということがあるのも事実ですので、女性だけではなく医療現場全体のしんどさをとにかく改善していただかないことには、もうこれ以上はどうしようもないのかなというのが実感です。

○山本座長 津下委員、どうぞ。

○津下委員 よろしくお願いします。

 企業のほうが、女性のほうが補助的な仕事をしていて、管理職が少ないというような実態もあったかと思いますが、今、なでしこ銘柄とか、女性の活躍を応援する企業を認証していくという動きが企業の中で広がってきていて、それも一つの追い風にはなっていると思うのです。だから、この背景の中に、医師の世界だけではなく、世の中全体として、女性の活躍でそういうような事例も出ている。

 病院の中で女性に優しい管理職も確かにいて、働きやすい環境をつくってくださる管理職もいると思うのですが、ただ、余りそういう顔をすると、医局の中の人事異動で今度は女性ばかりが集められてしまうと、組織としては時として裏目に出てしまうこともある。だから、なでしこ銘柄の病院が経営サイドにとってインセンティブになっていかないと、うちの病院は女性が働きやすい病院ですということをしっかりとアピールしにくい。それをポジティブなイメージにしていくというのがいま少し難しい部分もある、と言っている病院の管理者の方も見えました。

○山本座長 ほかによろしゅうございますか。

 では、あらかじめ考えてはいませんでしたが、ここで皆様方にお尋ねします。多くの取り組みがなされてきましたが、社会におけるハードな部分、あるいは意識改革などのソフトの面がどのくらいまで進んだかということをどのようにお感じになっているか、ちょっとお聞きしてみたいと思うのです。

 まずハード面の院内保育や病児保育などのサポートは、期待の半分以上はうまくできたと思われる方、挙手をお願いいたします。

(挙手多数)

○山本座長 では、30%ぐらいまでは進んだのではないかという方。

(挙手あり)

○山本座長 そうすると、ある程度進んできているという御認識はございますね。今後、これを加速していったら、後、2~3年で何とか目標に近いところまで行くとお考えの方、挙手をお願いいたします。

(挙手なし)

○山本座長 あと、5年はかかると思われる方。

(挙手多数)

○甲能委員 項目によるのではないですか。

○山本座長 そうですね。意識改革は別にして、ともかく子供を持っている女性が働きやすいような形にハード面が整うには、あと5年くらいすれば何とかなるようであるとことで、そうお思いになる方、挙手をお願いいたします。

(挙手あり)

○甲能委員 なってほしいです。

○山本座長 では、もう一つ、意識の問題です。

 全く変わらないということはないと思いますけれども、意識改革ができたというレべルを100とします。50%くらい変わったと思われる方、いらっしゃいますか。

(挙手なし)

○山本座長 では、30%ぐらい変わったと思う方。

(挙手あり)

○山本座長 20%ぐらいかなと思う方。

(挙手多数)

○山本座長 まだ10%程度と考える方は、いらっしゃいますか。

(挙手なし)

○津下委員 済みません、女性の医師が昔と今と違いというのがあるかもしれないというのは、医学部に入ったらずっと続けなければいけないという思いで入った世代と、割とみんなが行くから、今、3割ですね。私のときには100人中8人しかいなかったので、やはり入るときにかなり、そのぐらいの特殊なことなのだという覚悟があったのですけれども、3~4割入られて、やめる人たちもいるねという中で育ってきているというのとでは意識の違いがある。それから、ここには書いていないのですけれども、高校生時代というか、実際に偏差値もよくて、あなたは賢いから医学部ねと言って、実際に医学部に入って勉強してみると本当は思ったのとは違っていたとか、そういう子たちがかなり多いので、女性医師の意識としては、統計をとると下がったのではないかという気がするのです。

○山本座長 女性医師の意識というのはまた別と言われましたが、そのとおりと思います。しかし、今ここでお尋ねしているのは女性医師が家事・育児をしながら働き続けている場合、そのことに関して周りの同僚や上司の意識がどの程度変化してきたかという点です。以前よりは、やめないで働き続ける女性医師が増えてきていると思われますが、周囲の、両立させようとしている女性医師に対する意識の変化、引いては協力をするという程度が期待値の2030%ぐらいまではじわじわと変わってきたとお考えの方はいらっしゃいますか、

 お手が上がりませんが、では変わらない、あるいはちょっとよくなったぐらいという認識でよろしいでしょうか。

○津下委員 はい。

○山本座長 そうですか?少し甘いかもしれませんが、私はやはり少しずつ前進しているるという認識で、わずかでも良い方向に変化していることを評価して、さらに弾みをつけたいと思います。

 これ以上、どうしたらいいかと、既に意識をお変えになった先生方もいらっしゃいます。そこで未だ認識が変わられていない方に対して、どのようにアピールしていくかという問題とそれとは別に、その方たちの意識を変えるのも、やはり荷物を背負って山を登っている女性医師自身の真摯な姿とか、意欲とかが十分に伝わることが必要だと思います。

 どうぞ、安田委員。

○安田委員 先生がポジティブに評価をされた後で、だめなところはだめと言いたいという意図はすごくよくわかりました。

 私は、この報告書案は全てに触れられていますけれども、先ほどの5割なのか、3割なのか、2割なのかということを、順番であるとか、トーンをしっかり出していただいたほうがいいのかなと思います。個人的なことを申し上げますと、院内保育所に関しては、先ほどから数字で話をしていますので数字でいいますと、3割の病院でもう整備されているということです。それはほかの企業の企業内保育所の整備状況とかと比べると格段に高いですね。ですので、これ以上院内保育所をふやせということは、中小企業の塊である病院にはちょっとナンセンスなのかなと思います。そうではなく、女性医師の勤務形態にそれが合っていないということが問題だと言うべきだと思います。

復職支援は日本医師会が既にかなり力を入れてやられていて、その数字がもう伸び悩んでいるということです。ニーズに応えられていないのか、マッチができていないのかはわかりませんけれども、これ以上復職支援ばかりやってもどうなのかな、別の切り口でやっていかないといけないのではないかなと思います。復職支援もしましょう、保育環境も整備しましょうということを平たく書いても効果はないのではないかと思います。

 よろしくお願いします。

○山本座長 では、森さんその辺を、よろしくご斟酌いただきましておまとめ下さい。ほかによろしゅうございますか。

 恵谷委員どうぞ。

○恵谷委員 ありがとうございます。

 先ほど、医学部生の女性の人数がふえて意識が変わってきているという御指摘もあったのですけれども、結局、医学部だけが特殊なのではなくて、社会の縮図だと思うのです。男性も、割と最近は割り切っている人もふえているとも言われていますね。初期研修も必修科になって、比較的時間にも、割り切って帰る若い先生もいらっしゃいますし、研修先を探すときに給与条件ですとかそういうのをシビアに検討して、自分にとって一番いいところを選んで就職するとか、そういうふうに私たちのころとはみんなの意識が変わってきている。その中でどうやって仕事をシェアしていくかということなのかなというのを一つ感じます。

 結局のところ、ずっと御指摘されているように、女性の問題だけではなくて、それは男性の問題でもあるということを常に意識しながら、みんなが考えていかないと改善しないのですけれども、インセンティブということをおっしゃっていましたが、これはすごく大事で、女性医師がふえることが問題という感じで扱われてしまうことは非常に残念なのですけれども、なぜ問題になるかというと、結局はっきり言えばデメリットになるところがあるからですね。一生懸命育てたのにやめてしまう、数に数えていたのに当直に入ってもらえないとか、これはきれいごとではなく、厳しく働いている人たちからすれば、そこがマイナスになってしまうというふうに見えるから問題になるので、いかにそれをマイナスにならないようにするかという視点でやっていかないと、安田先生の御指摘は非常に重要で、今までかなりハード面とかできることはやられ尽くしてきていると思いますので、よりもう少し踏み込んで、今、申し上げたように、はっきりデメリットになるということを認めた上で、それをどうしたらデメリットを少しでも減らせるか。

 1つできることとして、DPCの点数を配慮するとか、病院機能評価の認定に際して女性医師の割合を努力目標として入れるとか、何か、病院あるいは管理者のモチベーションが上がるようなインセンティブをつけないと、幾らこういうことが用意されていますよとか、窓口へ相談してくださいとか、医師会にはこういうのがありますとか申し上げても、ちょっとこれ以上は進みにくいのかなという気はします。

 保育も一緒で、今、日本は子供を持つほうが損する社会になっているのです。これは女性医師だけではなくて、みんな子供を産むと金銭的にもかかるし、仕事もやめなければいけなくなるかもしれないし、世間の目も冷たいしということで、みんな何となく日本の社会は、子連れは損するというイメージになってしまっているので、少子化社会はどんどん進む一方だろうなとすごく思うのです。

 もっと気軽に子供が産めるように。いつ預けられるかどうかわからないとか、保育園はどうなるのだろうかとか、学童には入れるのだろうかとか、そういう不安を抱えながら子供を産め育てと言われてもそれは無理な話で、どんなに出産目標とかそういうことを言われても、それは数字がひとり歩きするだけなので、先ほど5年ぐらいでどうでしょうかというお話がありましたけれども、多分5年では無理だろうと思うのですが、本当に安心して、好きなときに好きなだけ子供が産める。産んでも、それはマイナスにならないという視点で、育児支援、子育て支援も厚労省のほうでお取り組みいただけたらと強く願っております。

 よろしくお願いします。

○山本座長 御要望になりましたことを念頭に、とりあえず、どの時期までに何を達成するかいうイメージを持ち、実現させていくのが良いと考えています。

 ここまででほかにご意見がございますか。

 では、8ページの「4.医療機関における環境整備の進め方」より終わりまでの検討に移りたいと思います。これは既に各所で実際に行われているようなことを委員の皆様にお話頂きましたことを森さんにまとめていただきましたものです。ここから最後まで一通りお読みいだたき、何か疑問の点、あるいは変更したほうが良いというような御意見がありましたらご発言ください。

 先ほど意識の改革の話で、職場の上司や同僚の理解が非常に重要で、何気ない一言でやめたくなったという女性医師が少なからずいますね。子供さんが発熱して、少し前に早退していて、また熱を出したので申し訳ないと思いながら早退をお願いしたら「また。熱が出たの?」という何気ない一言で、もう続けられないと思ったという話は多いようですが、女性医師も少し続けるという意思をしっかりと持っていただき、依頼を受ける側は少し優しく接していただけるとかなり変わると思います。私の存じ上げている同じ年代の病院の管理者は良く理解されていますが、現実に女性医師が休んだときにその仕事を引き受けなければならない方たちも分かってはいるが、自分自身が非常に忙しい中でこれ以上はもう引き受けられないという気持ちでいると思います。

 そこで多くの苦情や拒否反応が出ますが、結果としては、先ほど恵谷先生が指摘された、やめられてしまったら次の医師が見つかるという時代ではありませんので、同じくその方が働いていた分の負担がかかるわけで、もっと忙しくなりかねません。両立して働き続けている女性医師を見ていますと、お子さんが元気なときには、目いっぱい仕事をするという姿勢があり、頼まれごとも許す限り引き受けていますね。そんな気概を見せていれば、周囲の受け取り方もかなり違うという感じはいたします。

 恵谷委員、どうぞ。

○恵谷委員 ありがとうございます。

 まさに10割の医者ではなくて、3割、4割の医者でも、その3割、4割なりに仕事をすることで貢献というのはあるはずなのです。つい最近、私は年に1回、女性医師の子育て支援会を大阪でやっているのですけれども、そこに来てくださった麻酔科の女の先生がある大学の医局でしごとをしていて、そこはママさん麻酔科医という制度もつくって、子供のいらっしゃる麻酔科の女医さんが非常にふえて、それなりに人気も出ていたらしいのですけれども、結局、守られる女医さんがすごくふえて、子供のいる女医さんと子供のいない女医さんで医局の中が二分してしまって、非常に険悪なというか、溝ができてしまって困っていたということをおっしゃっていました。その先生ももとは子供さんがいらっしゃらない側だったわけですよ。やはり子供さんがいらっしゃる側の先生方のことを余りよく思っておられなかった時代があり、結構キャリアを積んでからお子さんが産まれたらしいのですけれども、そうすると見方が全く変わるわけですが、数がふえてくると困る例があるという御指摘がありましたけれども、現実、そういう生々しいお話を聞きますととても難しい。

 先生がおっしゃってくださるように、少ないなりにやっている人を守ってくださるだけではなくて、やはり現にカバーしてくださっている10割、あるいはカバーするために12割、13割やっているほうの人たちをもう少しみんなが大事に、例えばこういう会でもそうですね。こういう会ではどうしても守られる側のほうに視点が当たって、そちらに対する提言もいっぱい出るのですけれども、かわりをしてくださっている12割、13割働いている方々をより光を当てて、感謝をして、何か先生方にもより強いインセンティブが当たるようにしていかないと、結局、現場では今後ますます女性医師がふえてくる中で対立みたいになってしまうと残念だと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○山本座長 西澤先生、どうぞ。

○西澤委員 今の意見は全くそのとおりだと思います。ですから、女性医師のことを考えたら、女性医師ではなくて男性医師も含めてですし、また女性医師だけではなくて全ての女性のこと。そういう視点を持ちながらやらないと、こういうものはうまくいかないと思うのです。報告書には結構そういうことをきちっと書き込まれていると思うので、そのあたりをきちっと読み取って対策すればいいと思います。

 もう一点、気がついたのですが、さっきの女性医師等の就労支援事業ですが、ここにいる方々はかなりそういうことに詳しい方のはずなのだけれども、どういうことをやっているのですかという質問が出るぐらい知られていない。ですから、都道府県や国とかいろんな団体がやっているのが、こういうことをやりましたとか、こういう事業に何十億かけていますというのはよく出るのですが、実際、もっときちっとした内容を表に出して、実際にその対象者の方々がみんなわかっている。同じお金をかけるのだったら、より効果あるものを、これは行政だけで考えるのではなくて、もっと対象者の方々も含めてやるべきではないかと思います。

 ですから、ここに今回、都道府県の役割、国の役割とありますが、こういうことをするのが必要だけではなくて、きちっとその後、検証するとか、そういうあたりも書き込んだほうがいいのかなということを今の皆さん方の話を聞いていて思いました。

 以上です。

○山本座長 笠井委員、どうぞ。

○笠井委員 次の項目でお話ししようと思って、今、西澤先生や恵谷先生がおっしゃられたので、少し付言させていただきますけれども、現実にどれだけやっているかという数値が届いていないのだろうと思うのです。

 ですから、私のほうは、後半のほうで言おうと思っていたのですけれども、先に言わせていただきますが、ここに書いてある、どういうことが重要であるという、皆さんよくわかっていらっしゃることだろうと思うのですけれども、私どもは国の委託事業を受けまして18年度からずっとやってきたわけです。

 それでは、どういうことをやってきたかというのを少しだけ話させていただきますが、今、管理者に対する教育といいますか、理解をしていただくというのを年に少なくとも20回ぐらいは全国を飛び回っております。ですから、そこにいらっしゃる方で、例えば1回に10人出てくださったら、年に200人の先生方、医学部長であり、病院長であり、地域のドンであるという方が出ていらして、トップの方々、いわゆるボスの方々が出てきて、我々と一緒にディスカッションをして、どういうことが問題であるかを把握していただくわけです。

 それから、もう一つは、実際に動ける若い人たちもいますから、学生を含めて研修医とか若い人たち、対象者という言葉を使うといいか悪いかわかりませんが、60回ぐらいやっているのです。現実に全国に行っているのです。どういうところで開いているかというと、それは大学でやったり、あるいは学会でやったり、あるいは医師会に来ていただいて、多くは出前が多いのですが、その方々は医師会員ではありませんから、私が出ていくことになります。そうすると、そこに1回来れば、学校の医学部の教育のコアプログラムで行って説明することがあれば100人、200人の学生さんがいらっしゃる。あるいは小さいチームだと20人ぐらいになる。そうすると、年間60回から80回行くわけですから、かなりの数になって、実際やっているのです。

 それが残念ながら、この前のある大学の、マスコミに流れたような事件が起こったりしますね。まだこんなことが起こるのか、情けない思いをするのですが、そういうふうにかなりやっていらっしゃる。ですから、私どもはそれだけではありませんし、先週は奈良へ行きました。今週、あさっては佐賀に参ります。岡山にも参ります。三重にも参ります。富山にも参ります。山形にも参ります。そういうことで回り回って一生懸命やっているのが、今、こういうことをすべきだということを伝えて、大変我々は、ある意味では情けない思いをしているのですけれども、それはそれとしてしようがなくて、まだそれが広がっていないということなのですが、でも、そういうことを実際に国のお金をいただいて真摯に取り組んでいって、それでなおかつ、こういう問題がまだ起こってくるというのは、まだまだこれは我々の努力が足りない。努力はいたしますけれども、対象者がどこまで行けば満足していただけるのかというところなのですよ。

 だから、今度はそれではいけないということで、私は指示いたしまして、実は皆さん方、この会で話を聞いていますと、学会が抜けているのです。それで、学会にブースを出そうと思っております。最初は来年の4月でございますが、日本医学会に女性医師を含めた、日本医師会の取り組みみたいな紹介のブースをつくる。あるいは大きな学会で、何人くらいかはわかりますから、女性医師が何人かのデータが出ていますから、そういうところに対して出かけていけば、直接そういう現場にいらっしゃる先生方にこういう取り組みないし、こういうのがあるのだということが紹介できるのだろう。そういうことを少しやっていきたいなと、次のステップを考えておる中、そういうことで、年間100回行っても届かないということはまだ届いていないということですから、ぜひそういうところで、もし先生方が関与する学会でもございましたら紹介いただいて、ぜひ出させていただく配慮をいただければありがたいなと思っております。

 以上です。

○山本座長 津下委員、どうぞ。

○津下委員 医師に対する理解活動ということもあるのですが、実は病院長は理解していても、直属の上司や部長とか、身近な人の対応が問題ということも出てきていて、それについてはやはり組織的な対応でないと、当たり外れの問題になっていると思うのです。ですから、事務部門といいますか、人事担当部門といいますか、ある程度、病院の組織的な対応の制度が必要だと思います。そういう研修とか困り事があったら、そういう事務部門に担当を置くとか、個人の思いとかはいろいろあって、なかなか行き届きにくい。それで、たまたま部長がかわっただけで働きにくくなったり、同僚でもそういうことが起こり得るので、医師だけの働きかけではない仕組みが必要なのかなと思ったところです。

○笠井委員 もちろん、事務長さんには来ていただいております。

○山本座長 安田委員、どうぞ。

○安田委員 環境整備の話で、先ほど津下先生が言われた女性の問題なのか、医師の問題なのか、女性医師の問題なのか、切り分けて書いてほしいということから言うならば、職場の理解に関しては、男女ともに医師であり、社会人であるというような意識改革が必要なのではないかなと思います。トーンの問題だと思うのですが、これは女性医師の懇談会ですが、女性医師が働き続けやすいというよりは、男女ともに家庭生活を維持しながら働くということのために、ということと思います。

 先ほど恵谷先生が、女性医師が3~4割でも困らないというようなこと言われたのですが、よく言われるのが、女性医師は、ある日突然、子供が熱を出したりとかして穴をあけるから、読めないから困るということですが、お一人の先生が抜けるだけですぐ想定外になってしまうような医療機関の業務の組み立て方も変えていただきたいと思います。医は仁術というところはもちろんありますが、標準化できるところは業務を標準化していただいて、シフトであったり何だったりということで、ここに穴ができたならどういう形で組み直せばいいかということをすぐ対応ができる、そういうことを管理者研修にでも入れていただきたいなとは思います。

 よろしくお願いします。

○山本座長 他に御発言はございませんか。

 かつて支援を受けた中堅の女性の先生方は病院の中でも多忙で、お子様も受験や反抗期で難しい年ごろと思いますが、幼い子の育児中の女性医師の代替をするというようなことも考えていかなければいけないと思っています。男性医師ばかりに押しつけるのはもう限界と感じています。

○津下委員 ありがとうございます。

 やはり経験してきた者として、うちでもそうなのですけれども、女性の妊娠を希望している方々が来ていただいたりしていますが、キャリアが切れないようにしつつ、いろいろな場で活躍してもらう強みをつくるというような気持でいます。そのための場という意味ではないのですけれども、安心して女性が働ける職場をつくっていくというのは、通ってきた者としては責務かなと思っているところです。

○山本座長 私も院長のとき、若い育児中の女性医師の当直を代わりにしたことがあります。院長の立場で当直は困ると事務方から言われましたが、当直してみて、最近の救急外来の事情がよく分かり、研修医の不満も理解できましたね。4回ぐらいやったところで当該の女性医師が郷里に帰るということで退職しましたので、私が代りに当直する必要が無くなりました。若い男性医師が疲弊しておりますので、子育てから手が離れた女性医師ができることを考え、実行していく必要があると思っています。

 他にご意見はございませんか。

 どうぞ、木戸委員。

○木戸委員 今、当直の話が出たのですけれども、産婦人科医会の調査では、未就学児を抱えた女性医師だけではなくて、一番末っ子が小学生の場合に、当直免除あるいは軽減になっている割合が6割。そして、中学生では何とまだ4割に達するのです。ですから、十何年にわたっても当直をずっとやらない状態になっている場合もあるということです。これは問題で、当直を全くやらないまま専門医資格を取得し、将来もし責任者の立場になったときに重症例に対応できるのかという問題があります。

 臨床のスキルアップにおいて、本当は医師の業務の中で一番大変なのは夜一人で当直をしているところなのです。そこを担っている人たちをもう少しきちんと処遇をするべきであり、工夫をしてでも当直をある程度は分担していただき、子どもがいるから私はできません、といって業務から逃げる。逃げるというのは失礼な言い方かもしれませんけれども、それは避けて通ってはいけないのではないかと思いますし、例えば土日の日勤だけでもいいので、少しでも自分はここをやろうという気持ちで協力することで、一緒に働いている人たちも、この人はちゃんとそういう気持ちで勤務に臨んでいるのだなという評価をしてくれると思いますので、子持ちだからできませんというだけではいけないなというふうに私は日ごろ考えております。

○山本座長 片岡委員、どうぞ。

○片岡委員 ありがとうございます。

 私、さっき恵谷先生がおっしゃった、どうすればサポートする側が報われるのかとか、あるいは子供を持っている人と持っていない人の女性同士のお互いに理解し合えない部分というのをどうしたらいいかというのはすごく大切な問題だと思っております。

 例えば自分自身が病気になったとき、あるいは介護をするとき、そういったような子供の有無にかかわらず仕事をフルで続けることが困難な状況にちゃんと対応できるという、育児や出産を超えた、全員が働きやすい、全員がメリットを享受できる可能性がある、そういうところにつなげていくのが必要なのではないかなと思います。

 また、どうすればわかり合えるかということに関して、これもとても難しいと思うのですけれども、やはり立場を超えて相互に歩み寄るしかないのだろうと思っています。知識のみの理解ではなく、感情の部分でも理解が必要で、そのために、やはり医師として同じ価値観を持っているのだというところが共通基盤として必要だと思います。例えば当直でいえば、当直はデューティーだからしなければならない、というだけでなく、医師としてのスキルという意味でも欠かせないこと。そこに共通認識がないと感じると、お互いに理解し合えないという思いになるのかなとも思います。

 共通基盤となる価値観の中で一番大事なのは、先ほども申し上げましたが、「医師としてどうあるべきか」というプロフェッショナリズムだと思います。この部分がきちんと共有できていたらお互いに理解可能で、歩み寄ることが可能ではないかと思います。

 

○山本座長 津下委員、どうぞ。

○津下委員 今の御意見はもっともなのですけれども、当事者同士ではなかなか話し合いが難しいということがあると思うので、そこは上司に当たる方々が負担にかかっている人たちに対して、どういうインセンティブを持ってもらって、違う山に登っているというか、やりがいを感じていただきながら仕事を頑張っていただけるような声かけやチャンスをつくったりする配慮が重要だと思います。チャンスの与え方とか、そういうことに配慮をして、自分が頑張っていることが報いられるのだというような、そういう評価というか、目配りというのも大事なのかなと思います。他方の側にも、それは頑張れるところじゃないかとか助言したり、ほかの人がやりたがらない仕事だけれども、これは時間内にやれるからやってちょうだいというような仕事の割り振りというものも、もう少し意識を持ってやっていく必要があるのかなと思います。

○山本座長 恵谷委員、どうぞ。短目にお願いいたします。

○恵谷委員 ありがとうございます。

 木戸先生がおっしゃったことがとても気になっているのですけれども、余りにも長期にかばわれる側にずっとい続けるということが周りから見ても納得できないという要素はあると思うのです。一体、いつまでかばえばいいのだというか、その行程が見えないといいますか、ある程度、このころはこういう事情でしんどいけれども、何年かやったら、その後はこういう形でまた仕事をふやしていきますとか、当直も月に1回だけは入りますとか、何かきちんと先々を見通せるようなことをかばってもらう側も考えるべきだし、そういうことを病院の部長であったりとか教授であったりとか、自分の管理をしてくださっている管理職と相談をして、ちゃんと道筋を提示すればサポートする側ももう少し納得してサポートできると思うのですけれども、何となく、放っておいたらいつまでも甘えると言うとあれですけれども、そういう立場のままであの人たちはやっていくのかしらというように見えてしまうということも一因なのかなと思いました。

○山本座長 余り強制はできませんが、大まかに考えて子供が小学校の3~4年生ぐらいになったら日直はしましょうとか、中学生になったら当直も引き受けましょうと女性医師の側からの提案も必要だと思うのです。男女が共同参画していくという意味はそういうことも一つではないでしょうか?

 他にご発言はよろしいですか。

 どうぞ、津下委員。

○津下委員 済みません、今のあれなのですけれども、土日とか夜間とか母親がいなくて、父親と子供が直接接する時間がつくってあげられるから、それは本当に父親が父親になる意味でもすごく大事だよと、私はうちのチームの人たちに言っていまして、それでやってくれています。結局、父親も子供と母親を介してではないことができていて、それはメリットということで勝手に学んだそうです。

○山本座長 お父様の仕事が忙しく、それができない家庭もあるかと思いますが、そういうときは行政のほうでどのようなサポートができるかをお考えいただいて、共同参画という言葉通りに男女ともに受け入れられるようなシステムをつくることができたらいいと思います。

 他によろしいですか。

 では、森専門官に本日の議論を十分に酌み取っていただき、的確にまとめていただき、字句、その他細かいことにつきましては私が相談させていただき、委員の先生方にメールでお送りいたしますので、根本的な問題がありましたらご一報いただきたいと思いますが、その他は私に御一任いただければ幸いと存じます。

 さて、次に16ページの最後のパラグラフの「7.本報告書の活用について」という点について森さん、お話しいただけますか。

○事務局(森) 先ほど、資料の説明の中でも紹介しましたけれども、報告書を取りまとめましたら、まさしく現場のほうで取り組みに活用していただくために、医療機関や都道府県、または関係団体を通して広く周知をしていきたいと考えております。

 ここについても、最後のまとめの部分を含めて、全体的にもし御意見がありましたら、ぜひよろしくお願いします。

○山本座長 委員の皆様、よろしいですか。

 どうぞ。

○津下委員 済みません、今のことなのですけれども、母親がいない時間があることで、父親と子供が直接接する時間ができるから、それは本当に父親が父親になる意味でもすごく大事なのかなとも思っています。

○山本座長 では、この報告書以外に、そういう方々に対しての何かアピールみたいなものをというふうに。

○津下委員 余りつらくてというのではなくて、すごくやりがいのある仕事だけれども、やはりこういう覚悟とか責任とかがあるのですよというようなこともお知らせいただきたいと思います。

○山本座長 先生、でもそれは、どのお仕事も同じだと思うので、なかなか難しいところはありますが。

○津下委員 そうですね。ただ、18歳で決めてしまうということで、ほかの学部ですと4年間、大学の中でいろいろ自分の適性を考えることができるのですけれども。

○山本座長 それでは本当に最後ですが、なにかご意見はありましょうか。

 大変ありがとうございます。

 では、大体このような形で最終案を取りまとめまして、先生方に御承認をいただくということにしたいと思います。何かご異論のある方、いらっしゃいませんか。

 笠井委員、どうぞ。

○笠井委員 簡単に、私どもがこうやっていろいろ取り組んだ結果がどうなったかというのを一回まとめてみようと思っております。どういうことができたか。そのときはアンケートを皆さんにお送りいたしますので、御協力をよろしくお願いいたしますけれども、やりっ放し、言いっ放しではどうしようもないもので、これがどうなったかというのを具体的にまとめて、就労支援がふえたなら、その結果、病院がどうなったか。いろんなことがあると思いますから、考えているので、また、そのときは御協力をよろしくお願いいたします。

○山本座長 それでは、事務局とも相談しながら報告書を取りまとめていきたいと思います。どうも、本日はありがとうございました。

 では、事務局のほうからお話を。

○事務局(森) 本日いただきました御意見を反映しました修正案をまず事務局のほうで作成しまして、先生の皆様、そして座長に御了解いただいた上で、報告書として確定をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○山本座長 では、最後に村木事務次官より一言、御発言をお願いいたします。

○村木厚生労働事務次官 先生方には、本当にお世話になりました。

 8月にスタートして、会議が3回、それから、シンポジウムにもお願いをしまして、とりわけ女性の医師の先生方からは、本当に実体験とか、現場に則したお話を非常に迫力ある形でお伝えをいただけたということは大変よかったかなと思います。それから、医療関係の団体のお参加のメンバーはたまたま皆さん男性でしたが、本当に我々女性以上に熱心にこの会議に参画をしていただきましたことを本当にありがたく思います。

 きょう、座長からいろいろ御質問をいただいた中で、一生懸命長いことやっているのだけれども、山が動く実感がないというのは本当に私も非常に胸にこたえましたし、どうやったら山を動かせるかということを考えたいと思います。

 それで、医師会も大変御努力をいただいていますし、私も自分のところに来る講演の半分ぐらいが○○学会みたいな状況で、みんな女性医師活用という、ただ、それだけでは山はきっと動かないのかなという思いがありまして、タイミングが非常に悪くなってしまったのですが、本当は今ごろ、さきの臨時国会で女性活躍推進法が通っていたはずで、担当課長がここにげっそりして、しょんぼりしながらここにいますが、必ず次の国会に出すと思うのです。

 そうしますと、きょうあったように、組織として取り組まないとだめである。それから、病院の中のあらゆるレベルが取り組まないといけないということがありましたけれども、その法律がもし通ると、自分の組織の中の女性がどれぐらい入ってきて、やめているのか、やめていないのか。それから、男性も女性もどれだけの時間働いていて、では、専門医とか管理職になれているのか、なれていないのか。自分のところのセルフチェックを全部やって、課題を洗い出して、それを解消するための、課題を克服するための計画を自分で立てて、かつそれを表に発表し、できれば数値目標も必ず1つは入れてという法律ができるということになっていて、義務は301人以上なのですが、300人以下もみんな努力義務が全てのところにかかるという法律になる。

 医療で、今回御検討いただいたことと、それから、全ての職場にかかる今度の法律と、一緒にやるともしかしたら山が動くかもしれない。本当は法律が間に合っていれば、この報告書に全部それを入れて書けばいいのですけれども、一回政府で出た法律なので、多少取り込んで御紹介を報告書の中でもできるのですか。

○小林雇用均等政策課長 提出したという事実関係であれば。

○村木厚生労働事務次官 中身を、こういう法案を提出したとまでは言えるわけですね。

 そんなことも、最後に森さんにもまた協力をしていただいて、山が動く仕掛けが一つでも多く入るような報告書として最後の仕上げができればと思います。

 それから、それを実際に現場で使っていただくための方法もまた先生方にもいろいろお教えいただいてしっかりやりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 大変、本当にありがとうございました。

○山本座長 女性医師支援関連の多くの会議が開かれ、それぞれに冊子にまとめられて報告されておりますが、この懇談会を契機に、実際に行動に移していけるようにしたいと思います。私が発言しました子育ての手が離れた4050代の女性の先生方に対しては、やはり男性と女性と、ともに携えて努力していかなければ明るい未来はないと思いますので、その思いで御無理を申し上げたいと思っております。今、ここに御参集の構成員の皆様方、そして本日ご陪席の方々にも、ぜひこの報告書を活用いただきまして、女性医師が継続して勤務できるようどうぞよろしくお願いいたします。

 村木事務次官さんが招集下さり、このような懇談会が行われましたので、何とかシステムを整えて、実際の行動に移し、成果を挙げてまいりたいと心から願っております。私自身も力の限り努力するつもりでおります。

 それでは、これをもちまして第3回「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を終了させていただきますが、同時に本日をもちましてこの懇談会を閉じさせていただきます。

 ご協力、ありがとうございました。先生方、お忙しいところを御苦労さまでした。


(了)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医政局が実施する検討会等> 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会> 第3回 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会(2014年12月5日)

ページの先頭へ戻る