ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(健康日本21(第二次)推進専門委員会) > 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会健康日本21(第二次)推進専門委員会(議事録)(2014年10月1日)




2014年10月1日 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会健康日本21(第二次)推進専門委員会(議事録)

○日時

平成26年10月1日(水)10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎5号館(6階)
厚生労働省専用第23会議室


○議題

1.各項目の進捗状況について
(1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小
2.参考値の取扱について
3.その他

○議事

○小野課長補佐 定刻になりましたので、ただいまから第2回「健康日本21(第二次)推進専門委員会」を開催いたします。

 委員の皆様には、御多忙の折、お集まりいただき御礼申し上げます。

 厚生労働省健康局がん対策・健康増進課の小野でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、初めに本日の出欠状況について御報告させていただきます。

 本日は、中村委員、樋口委員から欠席されるとの連絡を受けております。岡村委員におかれましては、30分ほどおくれて到着される予定となっております。

 次に、本日は議題2の検討に当たりまして、公益社団法人日本整形外科学会の岩本理事長に参考人として御出席いただいております。よろしくお願いいたします。

○参考人岩本幸英氏 よろしくお願いします。

○小野課長補佐 次に、配付資料の確認をいたします。

 座席図と議事次第のほかに、一続きの資料ですけれども、資料1「健康日本21(第二次)各目標項目の進捗状況について」、1ページからでございます。

 資料2「『参考値』となっている目標項目等について」、通し番号で17ページからの資料を配付しております。

 そのほか、日本薬剤師会のほうからDVDを配付させていただいております、

 あと一点、健康日本21(第二次)策定時の冊子のほうもきょう、机上に配付させていただいておりますが、これは第1回にお持ち帰りいただくように用意していただきましたので、本日は、終わりましたら、こちらほうは置いて帰っていただきますようよろしくお願いいたします。

 資料の確認は以上でございますが、もしお手元に配られていないもの等がございましたら、事務局までお申しつけください。

 よろしいでしょうか。

 そうしたら、撮影はここまでとさせていただきます。

(報道関係者退室)

○小野課長補佐 それでは、以後の進行は座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○辻委員長 おはようございます。

 それでは、本日の議題に入りたいと思います。

 議題1は、各項目の進捗状況「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」ということであります。では、事務局から説明をお願いします。

○野田たばこ対策専門官 それでは、資料1を用いて説明をさせていただきます。健康局がん対策・健康増進課たばこ対策専門官の野田でございます。

 まず、資料1、1ページ目をごらんください。「健康日本21(第二次)各目標項目の進捗状況について」という資料でございます。

 この資料でお示しした内容が、今回御議論いただきます「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」につきましての現状でございます。

 今後、この検討会におかれましては、検討する項目ごとにこのような資料を事務局から御提示させていただきたいと考えております。

 この資料ですけれども、項目ごとに「策定時の現状」「現状値」「目標」というものをお示しいたしまして、さらに「これまでの取組」、そして「今後の方向性」というものをお示ししております。特に、今後の御議論の中では、「今後の方向性」というものにつきまして御議論をいただければと考えております。

 第1回の専門委員会におきましても、アクションプランを出していく必要があるという御議論ありましたので、この「今後の方向性」というところを御議論いただき、内容を適宜修正し、アクションプランという形で示していただくというところが、この専門委員会の役割になってくると考えております。

 では、この内容につきまして御説明をさせていただきます。まず「健康寿命の延伸」についてです。

 「策定時の現状」といたしましては、平成22年の状況として、男性70.42歳、女性73.62歳という状況でございました。

 そして、今回お示しいたしますが、平成25年の健康寿命を、今回、事務局として算出をさせていただきました。それが2ページ以降の資料になります。

 前後いたしますけれども、まず、健康寿命の平成25年度の値につきまして御説明したいと思いますので、ページ2をごらんください。「平均寿命と健康寿命の推移」という資料でございます。

 健康寿命につきましては、平成13年の値より国としてモニタリングをさせていただいております。そして、今回、平成25年の値を算出させていただきました。このグラフを見てわかりますように、健康寿命に関しましても、平成13年より多少のでこぼこはございますけれども、順調に延びてきたという状況でございます。そして、平成25年に関しましては、男性で71.19歳、女性で74.21歳と、さらに延長したという状況になってございます。

 次の3ページ目をごらんください。日本の健康寿命の定義といたしましては、「日常生活に制限のない期間」というものを定義として置かせていただいております。

 そして今回、平成25年の健康寿命に関しましては、男性で71.19歳、女性で74.21歳というところが日常生活に制限のない期間、すなわち健康寿命になったというところになっております。

 この結果、健康寿命につきましては、対平成22年の値として、男性で0.78歳、女性で0.59歳延伸したという状況になっております。

 さらに、健康日本21(第二次)に関係する値といたしましては、日常生活に制限のある期間が男性で0.11歳、女性で0.28歳短縮したという状況になりました。

 このように、健康寿命に関しましては、対平成22年の値として順調に延長し、さらに日常生活に制限のある期間は、短縮したという状況になっております。

 次の4ページ目をごらんください。では、なぜ健康寿命が延伸したという背景でございますけれども、このグラフでは性・年齢別の平成25年の死亡率及び不健康割合の相対変化率をプロットさせていただきました。

 このグラフの縦軸が「不健康割合の変化」で、横軸が「死亡率の変化」という形になっております。そして右上が不健康割合、そして死亡率がともに悪化したというゾーン、一番左側がともに改善したというゾーンになっております。

 このプロットを見てみますと、左側のほうにプロットが偏っているという状況になっております。すなわち、これは死亡率、そして不健康割合ともにおおむね改善したということが健康寿命の延伸につながったということを示しているということになります。

 次の5ページ目をごらんください。

 今回お示ししましたのは日本全国の健康寿命の値とでございますけれども、さらに健康格差というものを見ていくためには、都道府県名、さらには大都市の健康寿命についても算出していく必要があると考えております。

 今後の予定といたしましては、平成25年の健康寿命についても都道府県、そして大都市ごとに算出するということを予定をしております。

 データソースといたしましては、日本人人口については平成17年/22年の国勢調査を用いた線形外挿法という方法を用いまして、平成25年の値を暫定的に算出するということ、そして、死亡率に関しましては、平成25年の人口動態統計、生命表につきましては、平成25年の簡易生命表の全国値、そして、不健康割合につきましては、平成25年国民生活基礎調査の値を分析した結果を使うというふうに考えております。

 分析方法につきましても、これまでと同様に5歳ごとのデータを用いて、これまで用いられているチャンの生命表法とサリバン法に基づきまして男女別の健康寿命を算出するということを予定しております。

 なお、先ほど日本人人口の部分で多少申しましたけれども、これまで日本人人口、都道府県名、大都市ごとの日本人人口を用いる際には、線形内挿法という値を用いまして、例えば、2つの国勢調査の間の値の線を結んで推定をする方法を用いておりましたが、平成25年につきましては、まだ平成27年の国勢調査は出ないという状況でございますので、暫定値という形になりますが、平成17年と22年の値を結んで、それを延長する形で25年の値を推定し、算出するということをやらせていただきたいと思います。

 以上が、平成25年の健康寿命、そして今後の予定というところになります。

 引き続き、1ページ目を再びごらんください。

 このように、健康寿命に関しましては、まだ都道府県別の健康寿命は算出ができておりませんので、都道府県の格差の縮小という部分につきましては、今後、値が出てくるということになっております。

 そして、「これまでの取組」について御説明をさせていただきます。

 まず、「健康寿命の延伸」「健康格差の縮小」に関しての「これまでの取組」といたしまして、まず、国として健康寿命の値を適宜公表してきたというところでございます。これまでといたしましては、平成22年の値までを公表しておりましたが、今回、平成25年の健康寿命についてもあわせて公表させていただいたという状況でございます。

 さらに、これは健康日本21(第二次)を策定する際に御指摘をいただいていた点でございますけれども、各自治体が健康寿命を算出するために、それを支援することを目的といたしまして、算定ソフトも研究班の力をかりて公表をさせていただいております。

 さらに、健康格差の観点になりますけれども、33都道府県におきまして管内市町村の健康寿命を把握しているという状況になっております。

 さらには、各都道府県におきましても、市町村の健康に関する指標や、生活習慣の状況の格差、その実態把握を実施しているという都道府県が45都道府県。その縮小に向けた対策をしているという都道府県が36都道府県。さらに、その検討結果に基づき、格差の縮小に向けた対策を実施しているという都道府県が31都道府県出てきているという状況になっております。

 さらには、国といたしましては、格差及び主要な生活習慣に関して都道府県の状況を把握するため、平成24年に国民健康・栄養調査の調査地区数を拡大して調査を実施しております。この結果につきましては、平成2512月に既に結果を公表させていただいております。

 さらに、国といたしましては、都道府県を支援するために、研究班の成果として、地方自治体による効果的な健康施策展開のための既存データの活用の手引を公表しております。

 国のさらに大きな動きとして、「日本再興戦略」の改訂2014及び「健康・医療戦略」において、2020年までに国民の健康寿命を1歳以上延伸するということを新たに目標として掲げているという状況になっております。

 以上が「健康寿命の延伸」「健康格差の縮小」に関しての「これまでの取組」になります。

 さらに「今後の方向性」といたしまして、まず、事務局として考えているものをお示しいたします。

 まず、国民生活基礎調査の3年ごとの調査データを用いまして、引き続き、健康寿命については国として算出をさせていただきたいと考えております。

 算定方法につきましては、先ほど事務局としての案をお示しいたしましたが、先ほどお示しいたしましたような形で、今後、算定をさせていただきたいと考えております。

 また、「健康格差対策に取り組む自治体の増加」ということを目指しまして、引き続き対策を進めていきたいと考えております。具体的には、先ほどお示ししましたように、当課におきまして各都道府県がどのような取り組みを行っているかというところをモニタリングしていくところを決めまして、国として各地域の状況を把握していきたいと考えております。

 さらに、健康日本21(第二次)の中間評価と最終評価に合わせまして、国民健康・栄養調査において同様の拡大調査を平成28年、平成32年に行うということを予定しています。

 さらに、この目標項目のデータソースにつきまして、都道府県ごとのデータがあるものにつきましてはグラフによる見える化を行い、ホームページで公表を予定しております。

 簡単ではございますが、資料1につきましては、事務局より以上でございます。

○辻委員長 ありがとうございました。

 それでは、今の説明につきまして何か御質問、御意見ございますでしょうか。

 はい、津下委員、どうぞ。

○津下委員 あいち健康の森の津下です。どうぞよろしくお願いいたします。

 健康寿命の新しいデータが出されたということで、平均寿命の伸びよりも大きい伸びが出たということは、非常に喜ばしいことだなというふうに拝見いたしました。

 先ほどお示しいただいた健康寿命と、死亡率と不健康割合の変化のクロスのグラフなのですが、おおむね「共に改善」のところが多いということは非常にいいことなのですけれども、よくよく見ると「共に悪化」の世代もあれば、「死亡率のみ改善」というところもありまして、具体的にそれは若年層なのか高齢層なのか。性はわかるのですけれども、年代別の特徴がわかれば教えていただきたいということが第1点です。

 第2点は、今後の予定の中で、都道府県と大都市の健康寿命を出していただいて健康格差を見ていくということで、非常に重要だと思いますが、例えば、愛知県で言うと名古屋市を除いた愛知県とか、大都市、行政の健康政策の関係上、政令都市を除くとどうなるのかという観点も実際上は気になるところでありまして、健康寿命の伸びが都市部なのか、または周辺、農村部とかの地域なのかというあたりを知りたいということもありまして、そのあたりも御検討お願いできればと思っています。

 3点目は、研究班でつくりました地方自治体による効果的な健康施策のための既存データの手引ですけれども、これは広く御活用いただいて大変ありがたいと思っておりますが、実はもとのデータが平成23年、24年分の特定健診のデータを公表していただければさらに更新する準備は整っておりますので、国のほうで特定健診の自治体別、性・年齢別のデータを公表していただくのを待っているという状況でございます。そのあたりについても今後の進捗に合わせて、出たところで早急に取り組みたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 3点、よろしくお願いします。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 まず、1点目のプロット外れ値のところでございますけれども、特に死亡率がふえているというところに関しましては、若い世代。逆に言うと死亡者数が少ないところに多少ぶれが出ているのかなという感じの印象を分析をしていて受けました。

 特に若いところについては死亡率が少ないですし、そういう値ですと死亡率としてぶれが出てくるということがございますので、そこら辺はより長期的な部分でトレンドを見ていくというところも必要かといふうには考えております。

 2点目の、大都市以外の部分の都道府県の、要は、より都市部ではないところの影響という部分だとは思うのですけれども、これまではそのような値というものは算出していないという状況でございます。ただ、それにつきましてはデータとして算出は可能なものではございますので、今回御意見をいただきましたので、それについても算出するということをこちらとしても検討させていただきたいと考えております。

 3点目の特定健診の都道府県別などの値でございますけれども、これにつきましては、担当部局に情報を流させていただきたいと考えております。

○辻委員長 よろしいですか。

 ほかにはどなたか。

 どうぞ。

○深井委員 資料1「今後の方向性」の、都道府県格差対策に取り組む自治体の増加のところについて質問と意見です。前回の委員会でも今後のアクションプランをどうするかという議論が重要だという委員間の認識だったと思います。健康寿命の延伸と健康格差の是正のために、健康日本21(第二次)では運動、栄養、休養、たばこ、アルコールに加えて、歯と口腔の健康が基本的要素と位置づけられています。しかし、この歯・口腔の位置づけについては、国民レベルでまだまだ認知されていない面があります。

それに対して11ページの健康指標と生活習慣の状況に対する実態把握に関する都道府県を対象とした調査項目に、食生活、運動、たばこ等はありますが、同じ基本的要素である歯・口腔の健康のところが入っていません。なぜ入っていないのかということが質問です。都道府県で取り組み関する実態調査に、健康日本21(第二次)の目標でも、都道府県の格差是正のための乳幼児・学童のう蝕予防と成人期以降の歯の喪失防止というのがありますので、そういう歯・口腔の健康に関する取り組みについても今後加えていただきたいと思います。

 また、歯科の状況に関しては、2011年に歯科口腔保健法が制定される前後から、既に41の都道府県で独自に歯科口腔保健条例というものが制定されています。市町村でも既に85の市町村で歯科口腔保健条例を制定していますので、その点も踏まえて、資料11について質問とお願いということでございます。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 まず、11ページのところになぜ歯と口腔の話が入っていないかということでございますけれども、お手元にございます『健康日本21(第二次)』の白表紙をごらんください。このページ数で言いますと87ページでございます。87ページの下のほうに、特に都道府県においてはというところで、どのような形のものについて実態を把握していくかということが書かれていまして、生活習慣の状況というところを見ると、食生活の身体活動、運動習慣、喫煙等という形でなっていたということであり、単純に参考資料のところであわせて質問をつくったというところがございますが、ただ、一方で、歯・口腔につきましては、健康増進法にもありますように重要なものだとこちらとしても認識しておりますので、(本調査は)当課でやっている調査でございますので、今後この調査票については、歯・口腔も加えさせていただきたいと考えております。

○辻委員長 特に歯科のデータは学校健診で出ていますので、それは市町村全てが持っていると思いますので、それはお願いしたいと思います。

 ほかに、どなたかございますか。

 はい、どうぞ。

○西村委員 私、今回からこの委員会に入ったものですから、健康寿命の算出方法を今回初めて勉強させていただきました。資料4でなるほどと思ったのですけれども、こういった方法というのは世界的に認知された方法なのでしょうか。算出方法に(1)と(2)がありまして、(2)のほうには「※同様の質問項目が、欧州では健康寿命の算出の1つの方法として用いられている」と書いてあります。(1)のほうには何も書いておりません。この辺(1)(2)をどういうふうに使い分けているか、これがどのような方法で正当化されたものか、あるいは国際的に認知されているものかどうか。これらについて教えていただければと思います。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 健康寿命に関しましては、算出をするに当たりまして研究班、具体的には、藤田衛生大学の橋本修二先生に研究班で御議論いただきまして、どのような健康寿命の算出方法が良いのかというところを長年検討いただきまして、その結果をもとにして健康日本21(第二次)のスタートに合わせて、今回使った算出方法で健康寿命を算出したという背景がございます。

 この内容でございますけれども、国内的にもいろいろと橋本修二先生に御議論いただいたというところがございますが、世界的に見てもこの方法はよく使われているという方法でございまして、具体的に(1)の「日常生活に制限のない期間」、すなわち日本で使っているという方法については、例えばEUの中での研究でも、この方法はいい方法ではないかということで使われている方法になっております。

 また、(2)にございます「自分が健康であると自覚している期間」という方法につきましても、方法としては使われているというところでございます。具体的には、EUの中でもこのような方法も使っても計算をされているというところがございます。

 ただ、(2)につきましては、より主観的な主観的健康度というところの指標になってきますので、どちらのほうがいいかというところは、健康寿命をどのような形で捉えていくかという目的にもよるとは思うのですけれども、より客観性の高いものということで、「日常生活に制限のない期間」というところを日本としては採用しているところではあると考えております。

○辻委員長 よろしいでしょうか。

 ほかにどなたか。

 はい、若尾先生、どうぞ。

○若尾委員 済みません。技術的なことについて教えていただきたいのですけれども、11ページのところで、各自治体の取り組みということでこれらの指標を把握しているかということなのですが、この中で健康寿命や食生活、身体活動等について、恐らく県レベルだったら国民生活基礎調査でとれると思うのですが、自治体レベルまでのデータというのはどのように、各自治体が独自の調査をしているということなのでしょうか。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 具体的に各都道府県がどのような形の調査をやっているかというところまでは把握はしていないという状況ではございますけれども、やはりいろいろな調査を用いまして、健康寿命については把握をできるということがございます。

 例えば、過去の研究では介護のデータを用いたり、独自のアンケート調査を用いたりとかして計算できますので、そのようなものを使って適宜都道府県が考えてやっていると国としては考えております。

○若尾委員 そうしますと、これは独自の取り組みであって、同じ基準ではないということなのですか。そういう取り組みをしている、していないということはわかっても、どういう中身のチェックをしているということは、それぞれ都道府県によってばらばらであるということ。

○野田たばこ対策専門官 そのとおりでございます。

○辻委員長 それに関連してなのですけれども、例えばがんとか、脳血管疾患とか虚血性心疾患、自殺も含めてそれぞれの年齢調整死亡率という項目がありますが、これは基本的には計算しようと思ったら全市町村で計算できるはずです。しかし実際にはそれができていないというのが私としては驚きだったのですが、その辺、国として各都道県に指導していくようなことはあるのでしょうか。

○野田たばこ対策専門官 具体的にこれをやりなさいという形の指導というものはやってはおりませんけれども、ただ、これは、まさにこの11ページのアンケート調査につきましては適宜調査を行っていきますので、調査を行うこと自体が、各都道県に自発的にそのような取り組みを行っていただくというところの後押しにはなるのだろうというふうには考えてございます。

○辻委員長 はい、どうぞ。

○村山委員 関連してなのですけれども、都道府県内の健康格差の実態把握について、ほかの都道府県がどのようにやっているかのよい事例があると、他の都道府県でも役に立つと思います。国として実態把握の手法の事例集を作る等、都道府県が地町村格差を埋めていくような後押しを考えていただけるとありがたいと思いました。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 まさに今、委員の言われたように、各都道県、各自治体がどのようなことをやっているかというところを見て、いい部分をまねしていただくというところは非常に重要な取り組みだと考えております。そのようなこともございまして、国としては2つ、取り組みを行っております。

 1つが、昨年行いましたけれども、各都道県を通しまして、市町村レベルも含めた自治体が行っている良い事例を収集し、それをホームページに公表するということを当課として行わせていただきました。

 さらにもう一つ、大きい取り組みといたしましては、スマート・ライフ・プロジェクトの中で、各都道府県が自治体、あと企業なども入りますけれども、そのような取り組みを行われているというものの中で、特にすばらしい取り組みにつきましては、大臣表彰なども含めまして表彰して、それを普及していくという取り組みを行っております。

○辻委員長 はい、どうぞ。

○山縣委員 今の格差の話で、いろいろな取り組みをやっているところのほうが健康状態がいいということが多分前提になっていたと思うのですが、そもそも現在あるそういった地域格差というのはどうして起きているのかという分析については、現状でどこまでどういうふうにわかっているのでしたか。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 まさにこの健康格差がなぜ起こっているかというところにつきましては、一つ大きな解明すべき課題だと考えております。

 そのようなこともございまして、昨年より、委員でもございます岡村先生のほうに研究班を立ち上げていただきまして、健康格差がなぜ起こっているかというところを、各地域のコホートなどを用いた研究を通して解明をしていただこうと考えております。

○辻委員長 どうぞ。

○津下委員 それに関連してですけれども、まず、標準化死亡率とか該当比とか、または特定健診のデータを使って高血圧の割合の地域格差を出しましたところ、例えば高血圧では和歌山県が意外と多くて、その発表を聞かれた県と大学が共同してさらに深堀りの研究を進めておられ、地域間での差があるかどうかとか、それから、特に運動習慣との関係、たとえば軽自動車の普及率と高血圧の全国の有所見率が有意な関連があるなどの発表もしていただいているところです。まさに健康格差の見える化をすることが発端で、特に割合が高かった自治体が原因を前向きに考えていって、それも行政と研究者がともに原因と対策を考える一つの材料を提供する。そこがスタートラインでいろいろな知見が集まってくるのではないかと思っています。

 行政、研究者だけではなく、医療関係者も特定健診のデータ・ベースから見られる健康関連データについてはかなり関心が高いという印象がありますので、できるだけオープンにしていろいろな方に見ていただくということからスタートするということが大事ではないか。往々にして悪いデータだと恥ずかしいと思われる地域・担当者もいるみたいですけれども、悪いからこそよくなる可能性が高いということで前向きに捉えていただいて、まさに対策につなげるためのデータ提供なのだということが重要ではないかなと思います。

 それから、先ほどの健康寿命ですけれども、国の出すものと市町村が介護保険を使って計算したものとずれがあります。そのずれについても丁寧に説明をしながら、ただ、同じ方向でやれば県内市町村の比較は可能になります。既存のデータというか、保険事業のデータでいろいろ見える化ができるようになってきましたので、毎年のフォローとか、より細かい分析については、そういう方法をうまく活用していくのがいいのかなと思います。

○辻委員長 ありがとうございます。

 はい、山縣先生。

○山縣委員 1点だけ。全くそうだと思いますので、実際に格差があるというか自分のとろはどれぐらいかというのは、実際の行動を起こすときに非常に重要なモチベーションになると思うのですが、一方で、そのときの順位の意味というか、やはり格差というのは固定化されているのか。いつも悪いのか、それともたまたまそのとき悪かったのかといったようなことは、やはりきちんと評価していく必要があるかなと思っています。

○辻委員長 よろしいでしょうか。

 それでは、議題1はこれぐらいにいたしまして、次の議題に入りたいと思います。

 議題2は「参考値の取扱について」ということであります。

 資料2につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○野田たばこ対策専門官 では、資料2につきまして、引き続き野田より説明をさせていただきます。

 「『参考値』となっている目標項目等について」という資料でございます。ページといたしましては、17ページでございます。

 健康日本21(第二次)の目標項目設定時の「参考値」となっているものが幾つかありました。これにつきましては、今後、専門委員会で検討していくということで考えておりました。今回は、その参考値となっているものにつきまして幾つか御検討いただきまして、参考値ではない形という形に置きかえることができればと考えております。

 まず、1つ目に「次世代の健康」の中のマル1のイ「運動やスポーツを習慣的にしている子どもの割合の増加」というものでございます。『健康日本21』の白表紙の中では、ページ数といたしまして72ページになります。

 現在この指標につきましては「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」で把握している項目でございますけれども、項目の変更がございまして、参考値でつくっていたところで把握しにくい部分ができてまいりました。このようなこともございましたので、参考値から本当の値として変える際には、変更案といたしまして「1週間の総運動時間が60分未満の子どもの割合」という形に変えさせていただきまして、目標といたしましても、増加から減少という形で、この新しい指標に合わせた形に変更させていただきたいと考えております。

 この「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」におきましては、1週間の総運動時間の算出方法といたしまして、平日、土曜日、日曜日の各運動時間と運動日数というものを出しておりますので、その値から総運動時間というものを算出しておりますので、この値より60分未満の割合を出すということで対応させていただきたいと考えております。

 次に、ロコモティブシンドロームの関係の指標でございます。白表紙に関しましては、80ページになります。

 ロコモティブシンドロームに関しましては、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を認知している国民の割合の増加」という目標が掲げられております。

 現状は、参考値といたしまして、日本整形外科学会のインターネット調査というもので目標の値はとらせていただきました。

 今後の変更案といたしましては、これまでの調査方法を踏まえまして、より中立的な調査主体で行われた調査で現状把握を行うということを考えております。これにつきましては、後ほど参考人より補足の説明をさせていただきます。

 続きまして、19ページ目でございます。「高齢者の社会参加の促進(就業又は何らかの地域活動をしている高齢者の割合の増加)」という項目でございます。白表紙につきましては、ページ数で言いますと81ページでございます。

 この項目につきましては、目標設定時に、単発の調査でございました平成20年の内閣府調査の値を用いましたが、単発の調査でございましたので、継続的に調査が行われないという問題がございました。

 そのような問題がございましたので、今回、参考値から本当の値に変える際には、平成24年の国民健康・栄養調査で把握している項目がございますので、その項目を用いて今後モニタリングをしていきたいと考えております。

 具体的には、平成24年の国民健康・栄養調査におきまして、60歳以上の高齢者の社会参加の状況について「働いている・何らかの活動を行っている」と回答したものをとっておりますので、その値を用いてモニタリングをしていきたいと考えております。

 続きまして、「地域のつながりの強化」という指標でございます。

 これにつきましても、単発の内閣府の調査で参考値としてベースライン時には把握をいたしましたが、同様に国民健康・栄養調査でモニタリングをすることを始めましたので、その値を使わせていただきたいと考えております。

 具体的には、平成23年の国民健康・栄養調査におきまして、居住地域でお互いに助け合っていると思う国民の割合について、あなたのお住まいの地域についてお尋ねしますということで、あなたのお住まいの地域の人々はお互いに助け合っているというふうに考えているかというところを質問として聞いておりますので、この項目について「強くそう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した者の割合を使ってモニタリングをしていきたいと考えております。

 続きまして、「健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている国民の割合の増加」という指標でございます。白表紙のページ数で言いますと、86ページになります。

 これにつきましても、平成24年から国民健康・栄養調査で把握している項目がございますので、その項目を用いてモニタリングをしていきたいと考えております。

 具体的には、平成24年の国民健康・栄養調査におきまして「健康づくりに関係した何らかのボランティア活動を行っている」という人の割合が値として出されておりますので、その値を使ってモニタリングをしていきたいと考えております。

 なお、この平成24年の調査におきましては、その割合が27.7%ということで、目標設定時に目標としておりました25%を超えておりました。これにつきましては、モニタリングの値、ベースラインの値で既に目標を超えているという状況がございましたので、目標につきましても変更をさせていただきたいと考えております。

 具体的には「健康づくりに関係した何らかのボランティア活動を行っている」人の割合というところを詳細に性・年齢階級別に見ておりましたところ、少なくとも三十数パーセントのところが一番高い値で各年齢階層でありましたので、それを超えている値ということで、35%という値を目標として掲げさせていただきたいと考えております。

 事務局からは、説明として以上でございます。

○辻委員長 ありがとうございました。

 それでは、引き続き「参考値」となっていたもののうち、ロコモティブシンドロームについて、参考人として九州大学大学院の岩本教授に御出席いただいていますので、御意見いただきたいと思います。

 先生、お願いします。

○参考人岩本幸英氏 御紹介いただきました九州大学の岩本でございます。現在、日本整形外科学会の理事長をしております。

 日本整形外科学会で、ロコモティブシンドロームの啓発活動をしておりまして、第二次健康日本21の目標値に加えていただきました。そのときに基準となるデータが要るということで日整会でインターネット調査を行いまして、そのデータをもって基準値とさせていただきましたが、ただ、そのときに「参考値」というただし書きがついたということでございます。

 学会としては、その後は国がデータを出されるかと思っておりましたけれども、そうではないということで、毎年、日本整形外科学会の下部組織であるロコモ チャレンジ!推進協議会というところで最初に行ったと同様のインターネット調査を行って、データを出してまいりました。その結果は、最初が17.3%、次の1年後に26.6%、その1年後に36.1%と着実に認知度は向上しておりまして、5年後に50%をクリアするということが中間評価の条件となっておりますけれども、それにその向けてその活動を推進したい、そして、10年後には80%をクリアしたいと思っております。

 この調査方法なのですけれども、ここの資料にございますように、中立的な調査主体で行われた調査での現状値の把握を行うということが大事だということでございます。現在は日本整形外科学会の下部組織のロコモ チャレンジ!推進協議会が主体となって調査を行っております。そこをどういうふうに改善するかということなのですけれども、ほかの事例を見ますと、COPDについては、私どもと同様のマクロミルという調査会社を用いたインターネット調査でデータを出しておりますが、その調査主体が学会の外部に出してあると伺っております。私どもは、日本整形外科学会及びその下部組織の推進協議会でやっているということですので、そうではなくて完全に学会の外に出して、第三者、外部の方を加えた組織をつくって、そこが主体となって調査を行うということで中立的な調査主体が行われるというところがクリアできるのではないかと思っておりますので、そのようにしたいと思っております。

○辻委員長 ありがとうございました。

 それでは、議題2に関しまして、委員の皆様方から御質問、御意見いただきたいと思います。よろしくお願いします。

 吉村先生、どうぞ。

○吉村委員 「高齢者の社会参加の促進」と「地域つながりの強化」、そして「健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている国民の割合の増加」というのは、大変大事な項目だと思うのですが、でも「高齢者の社会参加の促進」と、それから「健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている国民の割合」も、ちょっとクリアな定義が少しかぶっているような気がするのです。その辺はどういうふうに定義づけをなさっているのかをお教えいただけたらと思います。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 これにつきましては、詳細につきましては『健康日本21』の白表紙のほうでも書かせていただいておりますし、また、内容につきましても、この健康日本21(第二次)の策定時にいろいろと議論をいただいたというところがございます。

 マクロの視点で見ると、やはり社会のつながりですとか社会環境というところを整備していくというところで、近い手法であるというところはあると思いますけれども、ただ一方で、それぞれ、例えばつながりという部分で言えますのはソーシャルタイという部分で、本人がどういうふうに考えているかというところも重要になってきますし、あとは主体的に取り組んでいるというところになりますと、どういう活動を行っているかというところで、ある程度客観的な部分も出てくるというところの指標でもございますので、それぞれ指標には特徴があるというところがあると思いますので、これらの指標につきまして、いろいろと第二次の健康日本21の策定時にも御議論をいただきましたが、ある程度複数の指標でモニタリングをしていくというところで、俯瞰的に状況が把握できていくのではないかと考えてはおります。

○辻委員長 よろしいですか。

 どうぞ。

○宮地委員 身体活動・運動の子供たちの「次世代の健康」のところについてですけれども、項目の変更に関しては異論はございません。そのような変更でよろしいかと思います。データソースも同じ文科省の調査ですから、評価項目を変えることにそんなに大きな問題はないと思いますが、そのデメリットとメリットをちょっと指摘させていただきます。

 デメリットですけれども、従来「参考値」とされていたものは、週に3日以上スポーツ・運動に取り組む者ということで、積極的に運動とかスポーツに取り組む者の割合を把握していました。今回の変更案は、60分未満の子供ということで、ハイリスク者。運動身体活動不足のハイリスク者を評価するということですから、これは目標値が変わるというだけではなくて、恐らくその対策をするときに、積極的にやろうという子供の運動を推奨するのか、あるいは余り運動が好きではない、取り組まない子供たちに対するハイリスクアプローチをするのかということで、取り組みの方法が多少変わってくるだろうと思います。

 健康日本21そのものが、どちらかというとポピュレーションアプローチで、全体的な平均値を上げていこうという取り組みなので、こういったハイリスクターゲットというか目標値というのを、どのように今後活用していくのかについては考えておく必要があるかなというのが、デメリットと思う1つの点です。

 それからもう一つ、メリットとしては、新しく変更案となったデータは、2年に1度は必ず文部科学省が概要版に載せるデータだということで、それほどデータに深く入っていて計算のし直しを文科省に依頼するとかしなくても、確実に押さえていける可能性の高いものだと思いますから、モニタリングのデータ提出を他省庁に依頼する手間を省けるだろうという安心感があるという点でメリットがあると思います。

 以上、2点を踏まえた上で、今後この指標をモニターしていただければいいと思います。

○辻委員長 ほかには。

 山之内先生、どうぞ。

○山之内委員 素朴に思ったのですが、今の「次世代の健康」の運動やスポーツのところなのですが、体育の時間は入っていますか。

 というのは、小学校は週3時間体育をしているので、60分未満の子供といいますと、要するに、体育を見学している子供。となると病気の子供ではないかという気がしたのですけれども、その辺どうなのかということをお伺いしたいです。

 あともう一つ「地域のつながりの強化」のところなのですが、心の健康の視点から見ると、実は余り強く結びつき過ぎている地域、人のつながりですね。近所の人のつながりが余り強過ぎると逆効果ではないかという話もありまして、その辺をどう考えていけばいいのかという、これは問題提起なのですが、以上です。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 まず、1点目の、この値につきまして体育の値が入っているかというところでございますけれども、資料のページ数で言いますと25ページ、26ページ目に、平成22年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査の調査票を入れております。ここを見ていただきますとわかりますように、学校の体育の授業を除きますという形で書かれておりますので、体育の時間の値は除かれているという形で理解いただければと考えております。

 2点目のところにつきましては、まさに学問的に、例えばハーバード大学の公衆衛生大学院のカワチ イチロー先生などもおっしゃっておりますけれども、ソーシャルタイのダークサイドという部分も最近クローズアップされてきておりますので、その点につきましても今後どのような対策を行っていくかというところは重要だと考えております。そこの点についても御議論いただければと考えております。

○辻委員長 よろしいですか。

 はい、若尾先生。

○若尾委員 ロコモティブシンドロームのところなのですが、どうしても調査のことを考えると仕方ないところもあるかもしれないのですが、やはり認知している国民の割合といったときに、対象をインターネット調査ですると非常にバイアスがかかってしまう。特に高齢者のデータがとれないということで、何かほかの方法があればそちらを用いたほうがいいのではないかという、これは意見と、あと確認なのですが、大体対象は何人ぐらいを今、対象にやられているかというのを教えていただければと思います。

○参考人岩本幸英氏 現在5,000人を対象にしております。スタートの年が8,000人で、あとは5,000人できております。

○西村委員 今、インターネット調査のことがご質問に出ました。私どもはCOPDに関して同じような認知度向上に関する目標を持っており、やはりインターネットで調査を行うことになっております。

 私どもは第三者機関にお願いして1万人を対象に毎年調査しておりますが、そのくらいの多数を対象とすると毎年かなり信頼性のある一定の傾向が出るという成績を持っています。

 しかし、そうではあっても議論されておりますようにインターネット調査というのは必然的にインターネットに接触している人しか対象にしていませんからバイアスがかります。よって、メーン調査はインターネットでよろしいとしても、ロコモティブシンドローム、COPDともに何らかの個別調査を補足調査として加えていただくほうが望ましいのではないかと思います。是非、ご検討いただきたいと思います。

○辻委員長 ほかにどなたか御意見ありますか。

 はい、吉村先生。

○吉村委員 今のロコモの認知調査の西村先生のCOPDのお話にもかぶせるのですが、実際に病院に来られる方はもう大抵が病気を持っているので、それについては認知度の調査というのは余り意味がないことになるのですが、私ども一般住民の調査をしておりましても、結局はほぼやりたい人が来るので、ランダムで選ぶというのはなかなか難しいものがございますので、どうしても来られる方は強い意識を持っているということになります。

 ですから、現実的な調査といたしまして、一般住民の、例えばこういう運動器を目的とした調査をやりますよという時点でもう既にロコモティブシンドロームについて知っていますかというと、5割、6割が知っておるということになるので、一般住民調査も比較的信頼度が落ちてしまうというか、興味のある人が来ることになってしまうので、今の状態では、今の段階ではインターネット調査が、先生おっしゃるようにバイアスがかかるのは現実わかっておるのですが、次善の策なのかなと思っております。

 それで、先生おっしゃるように、確かに何らかの補完的な、まさにロコモに興味がない人でも普通に参加するような調査で1問項目が入っていれば、認知度はかなり把握できるのではないかなと思っております。

○辻委員長 それに関連してなのですけれども、実は私が研究班の班長として、健康日本21(第二次)の推進に関する研究班のお世話をさせていただいているのですが、その研究班で、昨年度からですが、年に1回認知度調査をやっておりまして、対象が1,800人です。世論調査の専門業者に委託しまして、ランダムディジットダイアリング、RDD法で、性・10歳階級別に150人ずつ抽出しまして「ロコモを御存じですか」とか「COPDを御存じですか」を含めまして、いろいろなものを聞いています。回答としては、「意味も含めて知っている」、「聞いたことはあるがよく知らない」、「知らない」という3択で答えてもらっています。ロコモに関しては、昨年の結果なのですが、「意味も含めて知っている」という方が約10%、「聞いたことはあるがよく知らない」という方が約20%で、両方合わせて約30%ですので、先ほどの36%という数字と似通っているかと思いました。いずれにしましても、このような認知度調査では、100%完璧な調査とはなかなか行かないものです。今は調査環境もいろいろあるので、インターネット調査、あるいはRDDの調査など、複数の調査を行って、その結果を合わせることで実態を考えていくということがいいのかなと思いますので、我々も3年間の研究班ですけれども、今年も10月の後半に行うことになっておりますので、またその結果が出ましたらば御報告したいと思います。

 ほかに、どなたかございますか。

 どうぞ。

○津下委員 2点なのですけれども、1点は、今も「ロコモ」という言葉を割と使われていましたが、「ロコモティブシンドローム」となるとちょっと難しいかもしれないということ。一般の方は、片仮名言葉で長くて「シンドローム」などつくと結構わからないのだけれども、「ロコモ」というのはよく自治体の健康講話なども聞いているので知っているということで、「ロコモ」で聞いたほうが認知度が高いのかもしれないなと思ったのが1点です。

 それから、2点目ですけれども、健康づくりを目的とした活動に主体的にかかわっているということで、これは策定時には、健康や医療のサービスに関係したボランティア。具体的には健診とか予防接種の補助などのお手伝いをしている方というような調査で、これが3%だったということだと思うのですけれども、これしか指標がなくて、これに暫定的にはなっていたと記憶しておりまして、今回幅広に健康づくり、それから、防犯・防災も結構まちづくりで健康に地域を守っていく活動で、広く自治体では健康づくりとコラボしてやっているようなところもふえてきましたので、こういうように幅広に住民活動を捉えていただくというのは非常にいい方法ではないかなと思いましたので、これを参考値ではなく、指標として確定していただければと思います。

○辻委員長 ほかにどなたかございますか。

 はい、岡村先生。

○岡村委員 今の津下先生の言われたところの健康医療サービスのボランティアの部分になるのですけれども、今のものになると、健康のボランティアというか社会参加の指標みたいになっていますね。ですから、目標値として健康に関連した何らかのボランティアという言い方自体が本当にいいのかどうかというのが、ちょっと何か目標値と中身のずれがあるような気はこれで見るとしていて、有償のものでもよくて、スポーツ、文化、芸術もということになると、何か広いかかわりみたいなものを引いているのかなという気になりますので、そこは目標値全体がこういう定義だということでいくのだったらどこかで明記しておかないと、何か誤解を生じるのかなという気はしました。

○津下委員 ここのところは、私の認識なのですけれども、健康づくりに住民が環境といいますか、ソーシャルキャピタルとしてどういう人的な資源があるのかというような、そういう意味合いもあったのではないか。大きな項目としては「健康を支え、守るための社会環境の整備」という大きなくくりの中に入っているものなので、こういう住民活動が活発であるということが健康づくりに参加しやすい素地をつくるのだ。その中で、ソーシャルキャピタルとしての健康づくり活動というふうに捉えているのではないかということで、この文言だけ見るとボランティア活動の、要は個人のアクティビティーを見ているように見えるのですけれど、大きな意味では(4)に入っているというような認識であれば、私はこの質問項目で適切なのかなと思ったところです。

○河野栄養指導室長 策定時のこの項目の考え方と、また、結果がどうだったかということで補足させていただきますと、『健康日本21(第二次)』の参考資料の85ページに、当時の策定時のときの目標項目について解説がございます。85ページのiiのところの「健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている国民の割合の増加」というところで、2つ目の段落になりますが、これについて参考値を置いたときには、平成18年の社会生活基本調査、総務省のものを使っておりまして、3.0%という行動者率は、健康や医療サービスに関係したボランティア活動に回答した割合ということになります。

 この総務省のボランティア活動には、このほかに、下のほうにありますが、高齢者・子供を対象とした活動であるとか、まちづくりのための活動であるとか、安全な生活のための活動とかさまざまな活動がありまして、ここまでを含めるとボランティアの行動者率が24.3%。ですので、今、津下先生におっしゃっていただいたように、健康とは関係ないボランティア活動にも、健康に関係したというところで取り組む人をふやしていこうというところで、本日の資料の21ページのところに、今回の国民健康・栄養調査の選択肢、ボランティア活動内容を示しておりますが、1のところが総務省の健康や医療サービスに関係したところを想定していて、2以降は総務省の調査のそれ以外のボランティア活動の内容を示したものなので、健康と銘打ってボランティア活動をしていただく方だけを拾っていくのではなくて、その他の活動にも健康の観点から取り組むボランティアをふやすというところで調べた結果、実は既にどの活動にも健康ということを念頭に置いて活動した方々が多かったということで、結果27.7%というデータが出たということになるので、当初想定していたよりも健康という概念が広く理解されて実際ボランティア活動が行われたいたというのが今回の結果から読み取れるところで、また津下先生のお話のとおり、これを指標化することによって、さらにここに参画していく人を広げていこうということで、今回こういった御提案になっております。

○辻委員長 よろしいですか。

 ほかに何か御意見はありますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それでは、今回この事務局案で「参考値」を出していただきましたけれども、これに置きかえるということでよろしいでしょうか。

(委員 首肯)

○辻委員長 ありがとうございました。御承諾いただいたということにいたします。

 それともう一つ、私の不手際で飛ばしてしまったのですが、議題の1におきまして、健康寿命の算定について事務局案を今後の方向性について出していただいたのですけれども、この事務局案に基づいて今後把握していくということで改めて御承諾いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(委員 首肯)

○辻委員長 ありがとうございます。

 それでは、議題の2まで終わりまして、最後に、今後の進め方につきまして、アクションプランですとかそういったことも含めまして、先生方から御意見いただければと思います。

 どうぞ。

○村山委員 提案ではないのですが、今後この委員会で何回目にどのように分野または領域が議論されるか、計画がありましたら教えていただきたいと思います。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 一応、まだ事務局案という部分ではございますけれども、想定しているものといたしましては、今回、健康寿命について御提示をさせていただいて御議論いただきましたので、次回はやはり一番関係する部分であります各危険因子。具体的には、栄養・食生活ですとか運動ですとか、喫煙、飲酒、たばこ、歯と口腔ですね。そういうものについて御議論をいただければと事務局としては考えております。

 そして、それ以降は心の健康、次世代の健康、高齢者の健康などについても適宜議論を行っていくということを考えております。

○辻委員長 よろしいですか。

 ほかにどなたか御意見ありますか。

 課長、どうぞ。

○正林がん対策・健康増進課長 がん対策・健康増進課長の正林です。

 御意見がなさそうなので、思ったより大分速いペースで進んでいますので、済みません。議題の1にちょっと戻らせていただいていいですか。

 今回、平成25年度の国民生活基礎調査の結果を踏まえて、健康寿命を、きょう実は初めてこの場をもって公表しています。当然これが終わった後、記者に囲まれることが想定されるのですが、大体予想される質問は、なぜ延びたのですかという質問なのですね。それで、可能であれば、先生方の知見で想定される延びたファクター、要素をまず挙げていただき、それから、もちろんそれは今の段階では多分そんなに根拠はないと思いますけれども、こういうことを調べたらある程度立証できるのではないかとか、そんなサジェスチョンをいただけたらなと思うのですが、いかがでしょうか。

○辻委員長 先生方、それぞれの分野で何か御意見をいただきたいと思います。

○津下委員 まず一つは、国民の健康に対する意識は着実に高まってきていると感じています。例えば私たちが健康に関する講座、公開講座等を行ったときも、昔は女性がほとんどだったのですけれども、最近本当に男性の参加も多くて、健康であることや健康管理をすることが、仕事との対抗ではなくて、健康づくりをすることが格好悪いとか暇だからやっているという捉え方ではなくて、すごくポジティブな捉え方で健康づくりに取り組まれる方が非常にふえてきたということが一つあると思いますし、それから、退職後の方も、少し前まではぬれ落ち葉になって医療介護まっしぐらという感じもあったのですけれども、今、すごく生活を楽しまれる方がふえてきて、ボランティア活動も非常にポジティブにやられていますし、趣味の活動ということも非常にポジティブにやられている。

 特に死亡率の低下というのが、男性の死亡率の低下とか、それから、循環器疾患の発症が高齢にシフトしつつあるというようなデータも出ているので、やはり健康管理を全体的に皆さんが関心を持ってマネジメントするようになった。それは一つは特定健診が始まったりとか、健康日本21でこういうデータも出てきて、やはりランキングが出てきて関心が集まってきたということもある。

 それから、今、データヘルスの計画をやっていて、企業や健康保険組合の方々と話をする機会が多いのですけれども、そんなのは仕事とは関係ないでしょうという目線ではなくて、やはり健康というのは大事なのだと思う経営者がすごくふえてきたのではないか。これは10年前と比較すると健康に対する意識が変わってきて、働くということに対する意識も変わってきて、長期に元気に働いてもらいたいということを言われる方も非常にふえてきたなという、そういう、まずは国民の健康意識や、そして社会の健康に対する受けとめ方の変化。こういうことが一つ大きく健康寿命に影響したのかなという、そんな印象を持っております。

10年前だったら、データヘルスをやるといったら、何だそれはみたいになったかもしれないなという気がしていて、今だからこそ数字も出てきて、受けとめられやすくなってきたのかなと思います。

○辻委員長 岡村先生はいかがですか。

○岡村委員 本当に3年でそんなものがわかるのかと言い出したら、それを言ったらおしまいなのでそこの話は置きますけれども、対策の成果というのが、例えば循環器の分野でも、国民簡易健診というか老人保健法ができて始まったのが1983年ということになりますから、そこからもう40年ぐらいの歴史をもって健康管理をするというのが続いていますね。

 それで継続したものが、恐らくだんだんとボディーブローのように効果というのが出ていくだろうと思うので、きちんとそういうのが健診等で管理されるようになった世代というのが発症適齢期とか高齢期に差しかかってきているので、長年の管理の恩恵を受けたものが今きいてきているのだろうということが一番大きいのではないかなと思います。

 マスコミ的に、そういう3年ぐらいの変化でということをどういうふうに期待されているか知らないですけれども、基本的には過去からの蓄積というのが一番きいていて、あと健康寿命とか短期的なものについては、最近の制度等もちろん後押しはしていると思うのですが、やはり積み重ねの中に結果があるというふうに、控え目ですが、私はそう思います。

○西村委員 これまでのご意見は、いずれもそのとおりだなと思いながら聞きました。

 国民の健康に対する関心は近年とても高まっており、ある意味、平均寿命以上に健康寿命に関心をもたれるのではなかろうかと思います。その観点からお聞きしたいことは、全体としてみると平均寿命と健康寿命はパラレルに延びているのですが、この延長に関する地域間格差の有無です。先ほど平均寿命の地域間格差が話題になりましたが、この両者の延長が地域間で同じ傾向を示しているのか。つまり、平均寿命が長い都道府県は健康寿命も長いのか。あるいは平均寿命が延びているような都道府県は健康寿命も動揺に伸びているのか。その辺の相関関係を見ることが背景因子を探る上での推測を助けるのではないかと思います。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 都道府県別の健康寿命に関しましては、まだ平成22年の値しか出ていないという状況でございますので、次回以降、都道府県別の平成25年の値を事務局から出させていただくことになると思っておりますので、その結果を見てということになると考えております。

○深井委員 コメントというより質問も含めてです。今日の会議の冒頭、野田さんのほうから、政府から健康寿命を1年延ばすというような具体的な数値が出てきているという紹介がありました。それに対して、健康日本21(第二次)では、平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加ということで、何年健康寿命を延ばすかというのがエビデンスベースドでなかなか提言できなかったということがあるのではないかと思います。健康日本21(第二次)の計画を策定する段階で、ここに挙がっているような目標のなかで、運動、栄養、喫煙とかあるいは食塩の問題だとかいうことのリスク因子に関する目標値を達成することで、日常生活に制限を引き起こすようなNCDの予防にどれぐらい寄与するのかという議論はあったのでしょうか。橋本先生の報告書とか、2011年のランセットのジャパン特集号では、この点について少し触れられていたように思うのですが、そこら辺の議論とか考え方はどうなっていましたか。

 要は、健康日本21(第二次)の目標が達成したら、実際に健康寿命が何歳延びると推定されるかというような議論があったかどうかです。

○野田たばこ対策専門官 ありがとうございます。

 御議論があったかどうかについては、何人か委員の先生方にも当時の委員もいらっしゃいますので、その先生方にも伺うべきかとは思いますけれども、事務局として把握している範囲としては、一つは、結果として、それぞれの危険因子を改善することによってどれだけ健康寿命が延伸するかという数値は出すことはできなかったというところがございます。それはもちろん科学的研究の面でそこまで至らなかったというところではあると考えております。

○辻委員長 私がその当時の策定委員会の委員長だったので、その立場でもう一回申し上げますと、今、野田さんがおっしゃったとおりなのですが、NCD対策を積み上げていくことによってそもそも寿命が何年延びるかということ自体まだわかっていないわけでありまして、そういった意味では、さらに健康寿命はもっとファジーなものがあります。したがいまして、ロジックとしては個別の目標を積み上げていくと健康寿命はこれくらい延びるはずだというところが出て、それに基づいて目標を出せれば理想だと思うのですが、今まだ研究面でそこまで行っていないという段階です。ですから、そういう意味では余り根拠のないような目標を出すのは控えたほうがいいのではないかということが当時の議論としてありました。

 それともう一つ、具体的な数値を出さないで、平均寿命の延びを上回る健康寿命の延びというふうにしたのは、やはり健康づくりとか、個人のレベルで考えましても両者のギャップが重要なわけです。不健康な期間というか、日常生活に支障がある期間をできるだけ短くしたいというのが個人のレベルでも最も求めているところでしょうし、また、国全体として考えましても、日常生活に支障がある期間、つまり平均寿命と健康寿命の差の期間に医療費や介護保険費用が集中して使われますので、それを短縮するということが国家財政的にも非常に重要なことであるということで、健康寿命を延ばそうと漠然と言うのではなくて、むしろギャップをできるだけ縮めていくことを目標にしようということをその当時議論したという記憶があります。

○野田たばこ対策専門官 済みません。つけ足しで回答させていただきますけれども、今、辻先生からもありましたように、あと私から先ほど申しましたように、やはり確実なエビデンスとして、危険因子から健康寿命までつなげるようなものは、少なくとも当時なかったというところはございまして、現在も恐らく、まだまだそこは研究段階だとは思っております。

 ただ一方で、ジグソーパズルのパーツ、パーツにはなるのですけれども、それに関連するような数字につきましては、健康日本21(第二次)の報告書の中でも書かせていただいておりまして、例えば7ページ、8ページには、それぞれの状態ごとに別に見た介護となった主な原因ということで、こういう疾病が介護につながるのですよということ。すなわちこれはニアリーイコールで、不健康な期間というところの原因になります。また、次の8ページの図11の中にありますが、2007年の我が国における危険因子に関連する非感染疾患と外因による死亡数というところで、各危険因子がどのような形でどれぐらい死亡に関係しているかというデータもお示しをしています。これはすなわち関係性でいうと平均寿命に関係するような数字になりますので、ジグソーパズルのそれぞれのパーツを、できる限り目標策定時、計画策定時にお示しはさせていただいたというところになっているかと考えております。

○西村委員 1つよろしいでしょうか。

○辻委員長 どうぞ。

○西村委員 健康寿命と平均寿命の関係に関することです。平均寿命と比較して健康寿命をより延伸させようという目標は確かに大変聞こえがよいのですけれども、私たち医師の立場からすると大変危険な発想が含まれた目標であるかのようにも聞こえるのですね。

 それは、例えば肺の病気でCOPDという病気があります。ある程度進行すると当然一定の生活上の障害が生じます。それでも長生きしよう、一定の障害があっても長生きしようという目標は当然あってしかるべきです。実際、COPDという病気は過去10年間のデータをみると禁煙の推進、薬物治療の進歩、酸素療法の導入等により、病気になってからも長生きするようになっているのです。病気があっても長生きする。それは多分どの病気でも同じです。例えば脳卒中の後障害があって生活は普通にできないとしましょう。でも、長生きはしてもらいたい。そういう目標は当然あってしかるべきですよね。

 しかしながら、健康寿命が平均寿命より全体としてより延長することが目標であるかのように強調することは、うっかりすると病気の期間が短くなればなるほど良いというような発想につながりかねません。平均寿命ばかりではなく健康寿命も考慮してそれを延ばそうという考え方はもちろん大切なことなのですけれども、両者を比較して一方をより延ばそうという考え方の導入はちょっと危ういかなという感想を持ちます。いかがでしょうか。

○辻委員長 例えば先生の御専門のCOPDなどで考えますと、きょうの資料で言いますと、7ページのところが日常生活に制限があるかないかという話になるのですが、例えばCOPDになってかなり呼吸機能が落ちてきても、酸素をつけたりなどすることで日常生活動作ができる期間もふえるし、外出とか仕事ができる期間もふえると思います。ですから、疾患があっても、日常生活や社会生活に制限がかからない期間がいろいろな治療によりまして延びることがありますね。

 ですから、それも含めてCOPDの方ですとかいろいろな病気を持っている方が、その中でさらにQOLを上げていくという点でも健康寿命と考えています。

○西村委員 国民に健康寿命ということを説明するときに、やはり健康寿命をどう定義しているかということは大変重要です。今、先生がおっしゃったように、病気になっていても健康寿命とカウントされていると説明できるのであればよろしいでしょう。一方、病気になって、例えば脳卒中による後障害が残っている、あるいはCOPDのために酸素を吸っているということであれば、日常生活を健康な人と同じようにはできません。それを健康寿命ではないと考えるかどうかで国民の受ける印象は非常に違ってきます。その辺をどのように国民に説明するかということは、私が先に述べたような危惧を招かないためにも大変重要と思います。

○辻委員長 おっしゃるとおりだと思います。この第二次計画は、基本的には超高齢社会での健康観ということで、無病息災よりは一病息災あるいは多病息災という形で、発症予防に加えて重症化予防ということも出しましたし、多少病気があっても健康に暮らせるにはどうすればいいかということを考えとして持っているのですが、少しまだその辺の国民に対するアピールが足りないのではないかなというお叱りだと思いますけれども、そういったことも含めて、健康寿命とは何なのだというところもまた国民に周知していきたいと思います。どうもありがとうございます。

 ほかにどなたかありますか。

 はい、山縣先生。

○山縣委員 健康寿命が延びた理由については、ほかの先生もお話になりましたように、例えば一番、寝たきりとかの原因のトップが脳卒中だとしたときに、その罹患率がどう変化したかといったようなところはやはり出しておくべきだと思うのと、これの主体になっている国民生活基礎調査の健康表の中に脳内の疾患があるかということがあるので、それとの分析もして、それがどう変化したかとかいうようなことも見ることというのは基礎的なデータとしては、そこでそれが理由としてわかるかどうかは別にして、なるかなとは思います。

 以上です。

○辻委員長 はい、どうぞ。

○参考人岩本幸英氏 健康寿命の延伸ということについては、やはり疾患によって随分性格が異なるかなというような気がいたしております。私たち、ロコモティブシンドロームの普及活動をやっていますのは、要するに、究極の目的はやはり健康寿命の延伸である。放っておけば動けなくなる人を、とにかくそうでないように予防しようということでやっておりまして、実際に私たちの活動は多分健康寿命の延伸に結びついていくと思っております。

 ですから、疾患によって随分性格が異なるけれども、運動器の問題を解決するということは健康寿命の延伸につながると思ってます。

○北原委員 職域という部分に限った点ですが、今、岡村先生からも積み上げではないかという話がありました。職域の中では、労働安全衛生法という法律の中で事業主に健診の実施を義務化させているわけですが、やはり長いスパンで見ると健診の項目がふえ、特定健診と同じ項目になっているわけです。そういった中で健診の実施だけではなくて、事後措置も含めて事業者に義務付けているという背景があります。

それから、産業医制度というのも、地域の医師会の先生方に嘱託産業医という資格を持っていただいて、その制度がしっかり根づいてきているというような背景もあるのではないかと思います。健診の事後措置がしっかり職域でもなされている方たちが御退職された後も、そこでの知識、もしくは健康習慣というものを引き継いでいただいているという結果も、エビデンスはないのですけれども、あるのかなと思います。また、津下先生がおっしゃったように、今、企業の事業主についてはポジティブな健康管理、よりよい、働きやすい職場環境をつくろうというような気運も非常に高まってきていますので、そういった企業側の意識というのも変わって、さらに再雇用制度によりロコモの知識をしっかり植えつけなければいけないような年代層の方も職場で働いていらっしゃいますので、そういった背景、積み上げもあるのではないかなと思います。

○深井委員 今後のアクションプランにも関係することなのでコメントします。先ほど野田さんが、ジグソーパズルの中の幾つかのパーツの効果をできる限り目標策定時、計画策定時に示すようにしたといわれていました。その延長線上で、NCDの予防にどれぐらい生活習慣が寄与するかということはある程度出せるとしても、今回の健康日本21(第二次)では、主なNCDのがん・循環器疾患、糖尿病、COPD等の発症予防にかなりシフトしたような目標になっている感があります。むしろそれに併せて重症化予防というのがやはり大事なので、アクションプラン中で、例えば糖尿病にしてもがんにしても、重症化を予防するためにどんな取り組みをしているのかという観点の事例の報告等も必要なのではないかと思います。

○津下委員 まず健康寿命を目指すということの発想の中に、今の高齢者はその前の世代の介護を経験されて、自分たちの最後をどう迎えたいかということについてかなりいろいろな考えがある。今、女性の4分の1が95歳まで生きられる、半分が90歳まで生きられるということを聞いたときに、喜ぶ方と、「そんなに生きるの?」とおっしゃる方がいる。健康だったらそこまで生きたいし、100までも生きたいけどというのが正直国民の多くの方の願いであり、健康寿命というのを強く意識した運動を進めていくというのは、基本重要だとは思います。

 その上で、参考資料にあるように、一病息災とか、14ページにあるのですけれども、病気や障害があってもできるだけ活動的に充実した生活を送れるようにしていく。こういうことも大事ですし、それから、糖尿病や、例えば治療をしていても十分なコントロールにはないとか、またはそういう状況があることも最近はデータで見えるようになってきたので、健康日本21の運動を、どちらかというと行政とかポピュレーション主体で進めてきたところと、もう少し医療の現場も、自分たちが治療している患者さんの生活とか、またはその前の状況とか、また、治療した後の状況とかそういうことも考えていく。治療もできるだけ自立した生活を営めることを目的とするような治療がどんどん進んでいて、単なる延命ということではない医療に切りかわっていくということも、一つは健康寿命につながっていくものなのかなと思います。だから、その辺もやはり順々に巻き込んでいくということも重要なのかなと思って聞いておりました。

○辻委員長 よろしいでしょうか。

 では、最後に一言だけ私から申し上げますと、介護予防が平成18年から始まりまして、それが大分浸透したことも健康寿命が延びた要因の1つではないかと思っております。具体的には、給付者の伸び率が、それ以降大分鈍ってきていますので、そういう効果もあったと思っております。

 そこから、別の話なのですが、介護保険認定を受ける方々の原因となる疾患を見ていきますと、一番多いのはまだ脳血管疾患なのですが、この割合はずっと下がっていまして、第2位が認知症で、それがふえてきているのですね。

今後、健康寿命ということを考えていくと、認知症の問題を避けて通れない状況になると思うのですが、最近欧米のデータを見ていますと、年齢調整した認知症の有病率が、国全体でも、イギリスとかアメリカなどで、最近は下がってきているという報告が、ほかにもオランダ、スペイン、スウェーデンでもあります。その原因としては、高血圧とか喫煙とか糖尿病の管理がよくなってきているということが言われていまして、それがアルツハイマー型にしても血管性にしても関わっているので、そのような疾病に対する全般的な改善が、結果として認知症の年齢調整有病率を減らしてきているということが今、欧米では報告されているのです。日本ではどうなのかというと、まだそういうデータすらない状況ですので、認知症の有病率などをモニタリングしていくような体制を国としてつくっていかないと、これから健康寿命には認知症が直にかかわってきますので、その辺も今後御検討いただければと思いました。

 ほかに何か皆さんから御意見ありますか。よろしいですか。

 1時間で済みそうになったときはどうしようかと思いましたけれども、課長に助けていただきまして1時間半までかかりましたが、その他、事務局として何がございますでしょうか。

○小野課長補佐 次回の日程ですが、第3回専門委員会の日程については、日程調整させていただき、後日改めて連絡差し上げたいと思います。よろしくお願いします。

○辻委員長 それでは、本日はこれで閉会といたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
健康局がん対策・健康増進課: 代表電話 03(5253)1111
課長補佐 小野 聡志(内線2397)
課長補佐 古賀 政史(内線2346)

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