ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 薬事・食品衛生審議会(血液事業部会安全技術調査会) > 平成26年度第2回血液事業部会安全技術調査会 議事録(2014年10月21日)




2014年10月21日 平成26年度第2回血液事業部会安全技術調査会 議事録

医薬食品局血液対策課

○日時

平成26年10月21日(火) 16:00〜18:00


○場所

虎ノ門SQUARE 4階会議室
(東京都港区虎ノ門1−15−10 名和ビル)


○出席者

出席委員:(9名)五十音順、敬称略、○委員長

内田 恵理子 岡田 義昭 白阪 琢磨 杉浦 亙
新津 望 濱口 功 山口 照英 ○吉澤 浩司
脇田 隆字

欠席委員:(1名)敬称略

大戸 斉

日本赤十字社:

田所 憲治 日野 学 五十嵐 滋 籏持 俊洋

事務局:

浅沼 一成(血液対策課長) 亀田 義人(血液対策課長補佐) 永井 美玲(血液対策課長補佐)

○議題

・献血時のシャーガス病に対する今後の安全対策について
・原料血漿の貯留保管期間の見直しについて
・その他

○議事

○血液対策課長補佐(亀田) 定刻となりましたので、平成26年度第2回血液事業部会安全技術調査会を開催いたします。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。初めに、牧野茂義先生が一身上の都合により委員を辞任されましたので、御報告申し上げます。

 本日の出欠状況ですが、大戸委員より欠席の御連絡がありました。山口委員は少々遅れて来ることを報告いただいております。以上、安全技術調査会委員10名中9名の御出席をいただいております。本日は、日本赤十字社血液事業本部より田所憲治経営会議委員、日野学製造販売総括管理監、五十嵐滋副本部長、籏持俊洋供給管理課長、以上4名に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。以降の進行を吉澤委員長にお願いいたします。

○吉澤委員長 それでは、よろしくお願いいたします。まず、事務局から審議参加に関する遵守事項について、御報告をお願いいたします。

○血液対策課長補佐(亀田) 事務局から報告差し上げます。本日、出席いただいた委員の過去3年度における関連企業からの寄附金、契約金などの受取り状況を報告いたします。本日の検討事項に関して、薬事分科会審議参加規程に基づいて、利益相反の確認を行ったところ、議題1、議題2に関して、岡田委員から関連企業による一定額の寄負金、契約金等の受取りの申告がなされたため、議題1、議題2の検討に当たっては、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。以上です。

○吉澤委員長 ただいまの御説明について、御質問はありますでしょうか。ないようでしたら、御了承いただいたということで、次に進ませていただきます。初めに、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○血液対策課長補佐(亀田) お手元の資料を御確認ください。表紙として議事次第があり、1枚めくって座席表、次に委員名簿、設置要綱とあります。議題1に関して、資料1から資料4まで、議題2の資料として資料2、議題3の資料として資料3及び資料4となっております。不足等がありましたらお申し出ください。

○吉澤委員長 よろしいでしょうか。それでは、議題1に入りたいと思います。議題1については、前回のおさらいも含めて、資料1-1について、事務局から説明をお願いいたします。

○血液対策課長補佐(永井) 資料1-1は、献血時のシャーガス病に対する今後の安全対策についての論点を整理したものです。6月に行われた平成26年度第1回、安全技術調査会の議論結果をまとめております。第1回安全技術調査会においては、下の表に示す案が提示され、議論の結果は1番から6番までにまとめています。このうち、3番については 再検討を要するとされた項目です。

 1番目、T.cruzi抗体検査の実施対象者の範囲については、問診を行い、リスクのある方を対象に検査を行う。2番目、T.cruzi抗体検査において、ウィンドウ期を考慮する必要性については、帰国後、一定期間を置くことが望ましく、WHO基準に従い6か月とする。3番目が再検討を要するとされた項目ですが、検査対象とする流行地域滞在期間を通算6か月とすることについては、検査を行うこととする滞在期間は短く設定したほうが安全であるという議論がされております。4番目は、検査の陰性履歴があるケースでも、その後、再度、流行地域に一定期間滞在した場合の再検査の必要性については、再検査を行い、かつ一定期間というのは()と同じ期間とするとされました。5番目の、導入する抗体検査の検査精度は十分であるか。これについては十分であるという結論になっております。6番は、T.cruzi抗体検査の検査履歴があり陰性である場合、製造制限を解除し、献血を通常どおり実施することで問題ないか。これについては、上記1番から5番までの課題が解決できた場合は、次回の調査会、本調査会で再度検討する方向性が示されております。それまでは製造制限と調査を継続していただいております。以上です。

○吉澤委員長 続きまして、日赤から資料1-2についての説明をお願いいたします。

○五十嵐副本部長 資料1-2「シャーガス病に対する安全対策の進捗状況」について、報告させていただきます。安全対策としては、平成241015日採血分より開始をしております。下表の「中南米滞在歴確認表」の1〜3に書いてありますが、「中南米諸国で生まれた、又は育った。」「母親が中南米諸国で生まれた、又は育った。」「中南米諸国に通算4週間以上滞在した」という次のいずれかに該当する方に献血の受付時に申告をお願いしています。該当された方については、その血液は血漿分画製剤用の原料血漿として利用するという安全対策を実施しております。実施状況ですが、8月31日までの集計で9718,685人の全献血者のうち、1番に該当する方が4,823名、2番が823名、3番が1万6,196名、合計2万1,842名の血液については、原料血漿として利用させていただきました。割合は0.225%になります。

 裏面の疫学調査です。1で該当する方に改めて同意をいただいて、同意を得られた方についてELISA試験を実施しております。実施期間は平成25年1月8日から愛知、岐阜、三重、静岡の先行実施センターで、平成25年4月23日からは全国で実施しており、8月31日までの集計結果を示しております。この間の延べ採血者数は7408,616人でした。

 結果は、そこにあるとおりです。合計7,295名、実人数にすると7,024名になりますが、この方々について検査を実施しております。その結果は7,293名が陰性、陽性は昨年報告した2名から増えていないという状況でした。これについては以上です。

○吉澤委員長 ただいままでの説明について御質問がありましたらお受けしたいと思います。

○山口委員 確認ですが、陽性の2名というのはこのカラムでいくと、分類1、2、3のどこになるのでしょうか。

○五十嵐副本部長 この2名の方については、いずれも1と2に該当する方です。本人と母親が中南米諸国で生まれた方ということになります。

○吉澤委員長 確認ですが、滞在したという人からは陽性者は出ていないわけですね。

○五十嵐副本部長 はい。

○吉澤委員長 ここまではよろしいでしょうか。それでは、次へ進ませていただきます。資料1-3について説明をお願いします。

○五十嵐副本部長 資料1-3「献血時のシャーガス病に対する今後の安全対策」について、説明いたします。先ほどの血液対策課の話とも繰り返しになりますが、前回の本調査会において、疫学調査で中南米滞在者からはT.cruzi抗体が検出されていないこと及び国内感染の報告があり、中南米からの移民が多いと言われる米国において、未検査の場合は一度のみ検査して陰性が確認されれば、その後の献血を制限していないという事実がありましたので、それ等を考慮してシャーガス病に対する献血安全対策として、以下の問診案を提案したところです。これは先ほど血液対策課からの説明にもありましたので省略いたしますが、審議の結果、中南米諸国に通算6か月居住又は滞在では期間が長すぎないか。あるいは抗体検査が陰性であった方が再度、中南米諸国に滞在した場合は再検査が必要ではないか等の意見があり、再審議となったところです。

 2番に各国の状況ということで、前回の資料を再掲しております。先ほど申しました米国ではスクリーニング検査として抗体検査を1回行い、陰性であれば以降は可ということで対応しているという状況です。カナダは、中南米で6か月以上の滞在歴がある場合、本人、母、又は祖母が中南米で出生した場合には、血小板製剤や凍結血漿には使用しないという、採血制限というか、製造制限を実施しています。同様にスペインでは、流行地域で本人が出生した、母が出生した、輸血を受けた供血者、流行地域で居住した供血者について、スクリーニング検査を実施しているという状況です。英国も、中南米での出生、輸血、連続して4週間以上農村部に居住又は就労の場合は献血制限で、流行地域から帰国後、6か月以上経過し、認証されたT.cruzi抗体検査が陰性ならば可としてもよいという対応です。オーストラリアは、全面的に分画原料のみに使用するということです。国ではありませんが、WHOからは、流行地域から帰国6か月以内ならば献血延期、検査しないのであれば永久制限。中南米での出生(本人又は母、母系祖母)、輸血、連続して4週間以上農村部に居住又は就労した者について、流行地域から帰国後6か月以上を経過し、認証された高感度のT.cruzi抗体検査が陰性ならば可というガイドラインが示されています。

 3ページですが、今後の安全対策についての案ということで、前回の本調査会での審議結果を考慮して、前ページにある国では国ごとに状況が異なると思いますので、WHOのガイドラインを参考に、今後の安全対策について検討しました。そこに英文でWHOガイドラインの全文を記載しています。〜を引いたrural communituesという所があります。「rural」は、辞書で引くと「農業の」、あるいは「田舎の」という訳になっております。これをそのまま問診にもってくるのは難しいと考えて、「rural」については「都市部以外」という訳にして、上記のWHOのガイドラインを実践するために、下の問診項目を考えてみました。具体的には、「次のいずれかに該当しますか」ということで、マル1中南米諸国で生まれた、又は育った。マル2母親、又は母方の祖母が中南米諸国で生まれた、又は育った。マル3中南米諸国の都市部以外で、連続して4週間以上滞在、又は居住したことがある。中南米諸国としては、メキシコを含みますが、カリブ諸国は除くということにしてあります。

 この問診内容と、先ほどありました再び中南米諸国を訪問された方の対応を含めたアルゴリズムを、次ページに示しています。まず今お話した問診内容を全員の方にお聞きして、「いいえ」と回答された方については、そのまま通常採血をしていただきます。「はい」と回答された方については、以前に検査を実施しているかどうかを確認する必要がありますので、その検査結果が陰性であれば、問診内容の2に行って、「前回の検査から、もう一度行っていないですね」ということをお伺いします。これについて、「いいえ」と回答された方については通常採血をしていただくということです。陰性履歴のない方と、問診内容2で再び中南米諸国に滞在された方については、問診内容3に進んで、「該当地域を離れてから6か月間以上経過していますか」という質問をいたします。6か月間以上経過していない場合は、採血延期ということで、次回またお願いするということになります。3で「はい」と答えられた方については、採血で全血又は血漿の成分採血をして、その血液で抗体検査を実施する。採血した血液については、陽性であれば採血永久不可として、通知とか遡及調査に入ります。陰性である場合は原料血漿等に使用して、陰性履歴を献血者に付加して、次回の献血のときに使用させていただくというアルゴリズムになろうかと思います。

 今後の予定ですが、1ページの前回お示ししたアルゴリズムに比較して、今回お示ししたアルゴリズムはかなり複雑になっております。献血受付時に抗体検査の検査結果と実施時期の年月日を確認する必要もありますので、受付問診にかなり時間がかかることも、このまま実施するとすれば想定されます。これを実際どのように運用するかについては、十分に検討する必要があると考えておりますが、もし書類ベースでの運用が可能であれば、できれば本年度中には対応したいと考えているところです。また、システムの対応の可否についても早急に検討して、可能な場合は来年度中に対応したいという考えでおります。以上です。

○吉澤委員長 もう1つ、資料1-4について、事務局から説明いただいた上で討議に入りたいと思います。お願いいたします。

○血液対策課長補佐(永井) 資料1-4では、献血時のシャーガス病に対する今後の安全対策について、2つの案を示しております。左側は、今、御説明いただいた日本赤十字社にお示しいただいた案です。右側は、問診事項のマル3が現行と同じ案です。赤字部分が左と右の案の相違点になっております。問診内容マル1の3番目が、左側の日本赤十字社の案では、「中南米諸国の都市部以外で連続して4週間以上居住または滞在したことがある。」に対して、右の問診事項マル3が現行と同じでは、「上記マル1に該当しない人で、中南米諸国に通算4週間以上滞在した。」という問診内容になっております。同様に問診内容マル2についても、問診内容マル1のマル3と同じ事項になっております。以上です。

○吉澤委員長 前回の委員会、それから今の説明をもとに、今から討議に入りたいと思います。今日は1から4のアルゴリズムについて決める必要がありますので、先生方から御意見をいただきたいと思います。御意見を出しやすいようにちょっとまとめますと、滞在期間を通算で4週にするか、連続して4週にするか、ここが1つのポイントになるかと思います。もう1つは、滞在地域を、国にするのか、その国の田舎、都市部以外とするのか、この2つです。日赤で現行の問診は、どのようになっていますか。都市部以外ですか。

○五十嵐副本部長 いや、現行は、先ほど血液対策課からお示しされた右側のほうです。

○吉澤委員長 国ですね。それから、滞在は連続してということですか。

○五十嵐副本部長 いや、通算です。

○吉澤委員長 通算ということで今、行われていますが、今後どのようにするかについて、御意見を伺いたいと思います。

○杉浦委員 この「都市部以外」という表現に関しては分かりづらいと思うので、具体的な都市名を別表で挙げるとか、そういうことをしないとなかなか厳しいのではないかと思います。ですから、むしろ安全を考えると、現行の案のほうが妥当のような気がします。要するにアンケートに答える人にとっては答えやすいのではないかと私は思います。以上です。

○吉澤委員長 現場で問診をするドクターがシンプルに迅速に問診が取れるかどうかということも併せて考えておく必要があると思います。岡田先生、何か御意見はありますか。

○岡田委員 確かに「都市部以外」というのは、問診を担当されている先生からすれば、問診を聞きにくいし、答えるほうも恐らく曖昧になると思いますので、ここは広くということで、諸国でいいかと思います。WHOなどでは、農村部のリスクが高いということで「農村部に滞在」と書いてありますが、現実的には献血のときの問診というと厳しいというか、聞きにくいので、それは国で制限をしたほうがいいかと。実施上、複雑化しないかと思います。

 次の違いで、連続して4週間以上と通算。

○吉澤委員長 すみません。場所からまず決めてしまおうかと思いますけれども。

○岡田委員 場所は国ということで。

○吉澤委員長 都市部以外にするか、国とするか。資料1-2の調査で、国とした場合でも、全献血の中で対象者数は0.2%でそんなに多くないということもありますし、現場で聞くときにシンプルにきちんと短時間で聞けるということを考えると、国でいいのではないかという御意見ですが。山口先生、どうですか。

○山口委員 実は、つい1か月ほど前にブラジルのリオデジャネイロに行っていたのですが、そういう都市を大都市と考えれば、分けられるだろうなという気がいたします。地方都市とか、そういうのまで全部きちんと区別しないといけないという話であれば、それは混乱すると思うので、献血者がちゃんと認識できるという感覚でいくのであれば、正直言って、リオデジャネイロはすごく大都市でしたし、そういう意味で分かるという意味では、大都市という以外の地方都市とか農村というものは適用する、大都市であれば適用しないというのであれば分けられるかなと。ただ、これは1つの意見です。

○濱口委員 日赤の方にお聞きしたいのですが、疫学調査をされたときに、この場合には通算4週間以上ということでお聞きになられていると思うのですが、もう少し細かいデータとして、いわゆる都市部以外の所に実際にはどのぐらい行かれているのかとか、その人たちの比率はどのぐらいあるのかとか、そういう基礎データがもしおありであれば、是非その辺も検討したいと思うのですが、いかがでしょうか。

○五十嵐副本部長 今やっている中では国名しか聞いておりませんので、ちょっとそれにお答えするデータはありません。

○白阪委員 例えば日本で考えた場合に、どこがこれに該当するかというのも結構難しくて、例えば私どもが大阪府と言っても、本当に農村地帯みたいな所もありますので、そこはもうダイレクトに農村部でないかどうかみたいなことのほうが近いのかと。それで難しければ、もうこの国とされたほうがいいように思います。

○吉澤委員長 前回も申し上げたのですが、仕事で行く人はその国の中を動いてまわりますから、余り厳密にすると混乱のほうが大きくなるような気がします。対象者数から考えても、国でいいのではないかと。血液の供給に不足を来すほどの数ではないということから、場所については、国ということで決めせていただいてよろしいでしょうか。

 次は滞在の期間のことでお願いします。通算とするか連続して4週とするか。通算とした場合の問題点をちょっと考えてみますと、どれだけのインターバルの間に4週とするのかとか、そういうことを厳密にしていくと、果てしない議論になるだろうと思われますし、これはある意味そこの国で感染をもらうリスクの問題ですから、どの辺で線を引くかということで議論をしていただけたらと思います。

○山口委員 例えば都市部と農村部を行ったり来たりということを考えたり、今はこれは都市部は関係なくなってしまって、連続にしてしまうと、というか全部の所になってしまうと余り意味がなくなるような気がしていて、通算でいいような気がするのですけれどもね。

○岡田委員 これは正直言って、連続と通算というのは、リスクには余り差がないと思うのです。ですので、時間をかけて論議しても、余り差がないと思います。あとは前例ということで申し訳ないのですが、BSEの対策として英国滞在歴は、確か今30日でしたか。それが通算か連続かというので、横並びということで考えていいのかと、リスクに差がないので。

○血液対策課長 通算です。

○吉澤委員長 日赤の方にお伺いしたいのですが、通算にした場合、現場での問診で問題は生じるでしょうか。制度を決めても、それがきちんと実施に移されなければ余り意味はないわけですから。

○五十嵐副本部長 英国滞在歴については1国で通算になっていますが、中南米諸国となりますと、通算で聞きますと、例えばメキシコには何週間行った、チリには何日いたということを全てお聞きしなければいけないということで、献血現場としては連続してと決めていただいたほうが、受付のほうは楽にスムーズに流れるかなという気はします。

○杉浦委員 基本的なことを教えてもらいたいのですが、これは結局、刺されて感染するわけですよね。この問診の中にそのことは聞かないのですか。刺されたかどうかのinsect bites。皆さん、自覚があるはずですよね。それは全く聞かないで、機械的にやるのですか。

○吉澤委員長 この場合、夜寝ていたら、、、。

○杉浦委員 分からないですか。

○岡田委員 蚊に刺されたって、デングだって分からない。

○吉澤委員長 分かれば簡単なのですけれどもね。

○杉浦委員 ちょっとどうなのかなと思って、分かりました。自覚がないわけですね。失礼しました。

○吉澤委員長 極端なことを言うと、1日行って噛まれても、リスクはあるわけですよね。通算で4週いて噛まれるリスクと、連続して4週間いて噛まれるリスクの差かと思うのですが。引き続き御意見をお願いします。

 イギリスでの狂牛病のときの通算というのは、どれだけのインターバルの中での通算としてあるのでしょうか。

○白阪委員 考えというよりも、1つの考え方として、大体1回行くと、何日ぐらい滞在されるかという平均的な日数があれば、通算で4週間以上、あるいは中南米に何回以上とか、そのようにされても、本当にこれはいい加減な表現なのですが、便利かとは思います。

○五十嵐副本部長 通算でしか聞いていないので、何日間、何回行ったというデータはないのですが、観光旅行で行かれる方と、留学とか就労で行かれる方、出身地で里帰りされる方、主にそういう方だろうと思います。里帰りの方がどのぐらい帰られるかよく分からないですが、旅行であれば2週間程度かという気がしますし、就労であれば数年単位になろうかと思います。

○吉澤委員長 英国との横並びというのは1つの案かもしれませんが、厳密にしていけばしていくだけ、滞在の期間をどうやって積算するのか。

○山口委員 連続というのは、1つの地域に連続ということではないですよね。中南米でいろいろな国へ連続して行っても、それは連続にするのですか。

○五十嵐副本部長 この問診の中では、そう考えています。

○脇田委員 通算としたほうが、よりリスクを拾うという考え方ですよね。連続してとなると、そこからまたかなり幅が少なくなると。先ほどの「都市部以外の」というところの考え方では、もちろん問診の考え方、やり方がやりやすいという面もありますが、よりリスクを拾うという考え方であったことを考えると、通算としたほうがいいかと思います。今のところ2名、陽性者があるわけで、それがどのぐらい有効に働くかということはちょっと分からないと思います。なので、あくまで想像の範囲で。

○五十嵐副本部長 陽性の2名の方は3番ではなくて1番、2番に該当する方で、滞在歴とは関係のない方です。

○吉澤委員長 これまでに滞在歴があっただけの人からは見つかってはいないわけですね。これは議決で決めなければいけないので、御意見は大体出尽くしたと思いますが。

○岡田委員 私は議決権がないので、意見だけ言わせていただきます。実際この対象となるような旅行者ですね。旅行者で実際1回、中南米旅行だと2、3週間だろうということで、そういう方が中南米が好きで何回も行くというと、通算とか連続とか考えなくてはいけないけれども、実際問題、そういう何回も行く頻度の人は余りいないので、そういう意味では現実的には通算としても影響はないのかと。逆に仕事関係で、商社員の方がいく場合も長くなりますので、通算とか4週間関係なく、年単位などになりますので、そういう人たちは引っかかってくると思います。そういう面では通算としても、大部分の旅行者は検査なしですくえるのかと考えています。

○吉澤委員長 仮に通算とした場合でも、それで引っかかってくる人は極めて少なかろうと。だから、問診のところでの実害はそんなにないかもしれないという御意見ですが、いかがでしょうか。ここには現場で問診をしたことがある人はそんなにいないものですから、もう少し日赤のほうの御意見を伺って、最終を決めたほうがいいと思います。要はリスクの問題であり、繰り返しますが、これまでの感染は血小板という生血に限られているという、リスクとしてはそんなに高くない病気であるということ。それから、リスクのある献血集団は数が少ないということ。そういう諸々のことを考えて決めたほうがいいと思います。

○田所経営会議委員 リスクそのものは低いというのは製剤が血小板に限られているというだけではなく、現実に様々な調査から、一時的な滞在者から陽性者が出ていない。日本でも出ていませんし、世界的にも出ていないという現状の中でどう考えるかということだと思います。沖縄の方などは行ったり来たりする方が多いわけですが、通算といった場合に一生涯で考えて言われているのか、そこら辺まで考えると連続で十分ではないかと私は思います。

○吉澤委員長 ただいまの御意見も含めて、委員長が余り意見を言ってはいけませんので。先生方、どうぞ御意見をお願いします。

○新津委員 問診を取る側の先生からは、1日に何人ぐらいこれを聞かなければいけないかということが重要だと思います。中南米に行かれた方がそんなにいないのであれば、通算でもいいと思いますし、結構来るのであれば、連続にしなければいけないかということです。

○血液対策課長 0.098%、約1,000人に1人。

○五十嵐副本部長 該当する方は少ないのですが、1回、2回、旅行に行った方はかなりいらっしゃると思います。その方たちにもこれを聞いて、「4週間行っていないですね」と聞くことを考えて、どのぐらいになるかというのはちょっと数が分からないので、申し訳ありません。この対象者でいくと、今のところ週に60人ぐらいが対象です。

○吉澤委員長 こういう言い方は何かもしれませんが、問診を取る先生が感染症に詳しければいいのですが、必ずしもそうではないだろうと思います。資料1-4で、もう1回繰り返しますが、滞在の期間は4週としますが、左の案では連続ということ。右の案は、通算とするという、いずれかになりますが、決を採っていいでしょうか。左の案、連続して4週という線でいいのではないかと思われる方はいかがでしょうか。5人です。やはり通算にしておいたほうががよいと思われる方は挙手をお願いいたします。3人ですね。ちょっと微妙な数字ですが、連続してということで、この委員会としては決めさせていただいてよろしいでしょうか。

○血液対策課長 国と連続ですか。

○吉澤委員長 滞在の場所は、国として括ってしまってよろしいのではないかと。滞在の期間については、通算ではなくて、連続して4週以上行った人を対象とするとしてはいいのではないかということですが。

○血液対策課長 だから、2つの案の折衷案ですね。今、日本赤十字社の案は、都市部以外の連続で、右の案は国名で通算ですが。

○吉澤委員長 そうです。

○血液対策課長 地域は国、期間は連続ですね。だから、この2つの案ではなくて、第3の案ということですね。

○吉澤委員長 そういうことになります。そのように決めさせていただきます。どうもありがとうございました。

 次に、議題2に移ります。議題2については、まず事務局のほうから説明をお願いして、それから日赤から説明をお願いしたいと思います。お願いします。

○血液対策課長補佐(亀田) 現在、献血で得られた血液の血漿部分に関しては、新鮮凍結血漿と血漿分画製剤に利用しているわけですが、その保存期間として6か月を設けています。その6か月間を血漿分画製剤、こちらはいろいろな不活化工程を経ているところもありますし、安全対策の技術も高まってきたところもあり、日本赤十字社から、その期間を短縮したいという申し出がありました。その件に関して、安全という観点から整理をしていただきたいと思い、議題に挙げました。詳細な説明に関しては、日本赤十字社からお願いします。

○五十嵐副本部長 資料ナンバー2「原料血漿の貯留保管期間の見直しについて」です。血液対策課からもありましたように、新鮮凍結血漿のほうは6か月間をそのまま続けますが、原料血漿については、貯留保留期間の見直しをお願いしたいという内容になります。日本赤十字社では、血漿分画製剤の回収を防止するため、原料血漿の貯留保管を平成9年に開始し、献血後情報の実績、貯留保管施設の整備状況等に応じ、貯留保管期間を段階的に6か月まで延長し、現在に至っております。

 平成12年に50プールNAT導入後、ウイルスプロセスバリデーションにより、HBV、HCV、HIVが混入した場合の血漿分画製剤の安全性は担保されていることから、平成15年の下記通知により、回収の必要はないとされております。今般、個別検体によるスクリーニングNATを導入したことで、HBV、HCV、HIVに係る情報提供の事例もほとんど今後はなくなることから、貯留保管期間の見直しについて検討させていただきました。

 貯留保管の経緯ですけれども、平成9年当時、血漿分画製剤の製造後にウイルス、特にHBV、HCV及びHIV陽性の原料血漿が混入していたことが判明した場合には、最終製品を回収することになっていました。その対策として、同年より血漿分画センターにおいて、自主的に2か月間の貯留保管を開始しています。

 平成10年に「製造後にウイルス陽性血漿の混入が判明した製品は回収する旨の血液製剤の当面のウイルス安全対策について」という3課長事務連絡が発出されています。

 その後、貯留保管期間を徐々に延長し、平成12年には原料血漿の有効期間と、凝固因子用に使う原料の場合は1年間ですけれども、その有効期間と、献血後情報の実績等を勘案し、効果的にウイルス陽性血漿を排除できる期間として6か月間を設定しています。

 平成10年に血漿分画センター、平成12年に血液管理センターそれぞれに貯留保管施設を設置しております。当該施設の稼働により、平成13年度からは、国内製造3社にも6か月間貯留後の原料血漿の送付を開始しています。

 平成15年には、「混入したウイルスの種類及び量が特定され、かつ製造工程において、当該ウイルスが十分に除去・不活化されていることが確認されれば、個別の分離血漿の段階にある原血漿を除き、当該製剤(ロット)を回収する必要はない」旨の、「血漿分画製剤のウイルス安全対策について」、いわゆる「4課長通知」が発出され、平成10年の3課長事務連絡は廃止されています。

 平成22年4月には、貯留保管した原料血漿が、血漿分画センター及び血液管理センターの保管可能量を上回ることが予想されたことから、危機管理と輸送費削減を目的に、九州センターにも貯留保管施設を設置しました。

 平成2410月からは、血漿分画事業の統合により、血漿分画センターが担ってきた原料血漿に係る業務を、当面の間日本血液製剤機構に現在は委託しております。本年8月1日から個別NATによるスクリーニングを開始しました。安全性については後でまとめてお話させていただきます。

 「見直し案」ですが、より円滑な原料血漿の供給に資するため、およそ1か月分を流通在庫として確保した上で、現在の6か月の貯留保管期間を2か月間に変更したいと考えております。その際、献血者確保の観点から、下のグラフにあるように数年かけて徐々に在庫量を減らしていくことを考えております。冒頭にも申しましたように、輸血用の新鮮凍結血漿については、6か月間の貯留保管を継続するということです。

 「期待される効果」としては、貯留保管は、採血後6か月間ですけれども、製造メーカーへの送付には、運用上採血から最大8か月間を要している状況にあります。また、製造メーカーからは2か月間以上の有効期間の確保を求められていることもあります。したがって下の図にあるように、送付可能期間というのは、採血後6か月から過ぎて10か月目までという、2か月+αという非常に短い期間になっています。この中で運用が必要なため、採血状況によっては送付に苦慮する事態が、今現在の状況です。

 貯留保管期間を6か月間から2か月間に短縮することにより、この運用に余裕ができることから、より一層の安定送付が可能となると思います。また、メーカーにおいても送付したらすぐ製造に入らなければいけないということが、少し期間が延びますので、より安定した製造に寄与できるものと思慮されます。

 原料血漿の貯留保管を2か月間とした場合の安全性についてお話いたします。原料血漿の貯留保管期間中に、献血後情報といわれるいろいろな情報が発生いたします。その情報の一覧を下の表に示しております。

 一番上は、「AIDSの自己申告」で、献血者からAIDS等のリスク行為があったため、血液を使用しないでほしいという申告があった場合です。こういう申告があると、マルチのNATを実施いたしますので、HIV等に加えて、B/Cについても測定をしているということです。

 次の「献血者健康情報」ですが、献血者又はその家族等から、献血者が病気に罹患したという情報が入った場合には、その対象となる病気について検査を実施しています。

 次の「感染症報告」については、医療機関から輸血した患者に、病原体に感染したという副作用・感染症報告で感染症の情報が上がってきた場合です。「複数回献血者の陽転情報」については、複数回献血者の感染症検査陽転情報により、過去の献血血液について遡及し、それについて病原体の混入が疑われる情報ということで、これはスクリーニングを実施しているB//Iということになります。

 同じような名前で恐縮ですが、「事後連絡情報」で、特定の問診項目というのはリスク行動などですが、これに対して「いいえ」と回答していた献血者から、献血後に回答に誤まりがあったと連絡された情報です。これは頂いた情報により、右に書いてあるようなものについて検査をしたり、対応したりということを実施します。

 「上記に含まれないその他の情報」については、海外渡航歴、ピアス、刺青、その他、ここに書いてあるような情報です。このような情報がいろいろあるということです。

 次のページは、「献血後情報を入手した際の対応」ですが、初期対応としては、当該血液製剤の有効期限、所在を確認し、日赤が在庫している場合には出庫保留といたします。医療機関に供給済みで、有効期限内の場合は、使用済みか否かを確認し、未使用の場合は使用停止をお願いしています。得られた情報の内容に応じて、追加の試験を実施しております。

 次に、日赤が保有している血液製剤、原料血漿については、献血後情報の内容、追加検査結果等に基づき、その血液について研究用、あるいは原料血漿として使用又は廃棄という措置をいたします。医療機関に供給した血液製剤については、献血後情報の内容、追加検査結果等に基づき、必要に応じて当該血液製剤のリスクを医療機関へ伝達しております。また未使用であれば、当該製剤を回収しています。

 問題となるのはマル4の「血漿分画製剤メーカーに供給した原料血漿」についてです。追加検査で陽性が確認されたもの及びvCJDに係る欧州滞在歴については、血漿分画製剤メーカーへ情報提供しております。追加検査で陰性が確認されたものなど、リスクが低いと評価された情報や、分画工程における希釈、除去、若しくは不活化等で安全性が担保されると考えられる情報については、今現在情報提供を行っていないという状況です。「追加検査項目」としてはそこに書いてあるようなものがやられています。

 3番目として、「血漿分画製剤メーカーへの情報提供の状況」です。まずHBV、HCV、HIVですけれども、献血者の陽転及び感染症情報に基づくHBV個別NAT陽性の情報提供が年間100例弱程度発生しています。2013年にはHCVの陽性事例が1例発生いたしました。健康情報、事後連絡情報等の情報で個別NATが陽性となり、情報提供した事例は発生していないということです。

 ただし今後、個別NATでスクリーニングを実施いたしましたので、情報があって個別NATをやっても陽性になるものはほとんどなくなるという状況にあります。スクリーニングの段階で全て排除されてしまいますので、HBV、HCV及びHIVの対策としての貯留保管は今後必要ないと考えております。

 プールNATでスクリーニングした献血血液の保管検体が、年ごとに今後年々減っていきますので、メーカーへの情報提供も順次減少していくものと考えております。

 次に、「英国・欧州渡航歴」ですけれども、採血後ゼロから603.5%から6%であるのに対し、今短縮しようとしている61日から180日では19.3%から28.4%の情報が発生しています。ただし、情報件数は年ごとに減少しています。これまでに、日本でvCJDと確定診断されたのは平成17年の1例のみで、情報提供した血液の献血者がvCJDと確定診断された事例は今までに全く発生していません。

 「上記以外の情報」については、2011年から2013年に情報の内容、追加検査の結果等からリスクが高いと判断し、分画製剤メーカーへ情報提供した例はHEVを除き発生していません。表1にはB/C、それから英国・欧州渡航歴と一緒にHEVについて示しております。HEVについては、貯留保管終了後に送付した原料血漿について、分画製剤メーカーが実施した後で、HEVの混入が明らかになったことから発生した情報提供になります。それが2011年、2012年に計4例発生しています。

2011年から2013年については、赤い字で示した部分の情報を血漿分画製剤メーカーに提供しております。ただし、個別NATにスクリーニングを開始したため、今後採血する血液については赤くはなっておりますけれども、HBV、HCVの部分については、こういう情報提供はほとんど発生しなくなります。貯留保管期間を短縮した場合、英国・欧州滞在歴の青字は、60日から180日の1035041という情報が新たに追加で情報提供されることになろうかと思いますけれども、見ていただければ分かりますように、この情報についても年々減少しています。これとは別に、感染症報告に基づく分画製剤メーカーへの情報提供ということで、2013年にHBVの2例が発生しておりますけれども、採血後の期間は254日と713日でした。

 細かい表になりますが、次のページに、今のいろいろな献血後情報の一覧で、いつ発生しているかを記載しております。緑で塗った部分については、B//Iの個別NATを実施している部分です。この部分については、スクリーニングで全て排除されていくことになります。白抜きのままの部分については、分画製剤の製造工程で、不活化、除去されるもの、あるいは個別NATを実施したけれども、陽性という結果がなかったものという情報になります。この部分については情報提供をしていません。残るは英国・欧州滞在歴で、この部分については60日以降180日の部分が若干増えてくるのかというところです。

 次に世界で、どの程度の貯留保管が実施されているのかというのを、4番の英語の表で示しています。左から2番目のINVENTORY HOLDというカラムを御覧ください。ほとんどの場合が60日、あるいは2か月になっております。真ん中より少し上のLFB:France80+days^4なっております。今考えております日赤の案としては、2か月間+流通在庫1か月ぐらいを持つということで、実質的には90日前後の貯留保管を得て供給されることになろうかと思います。世界と比べて短いということはない、まだ一番長いということになろうかと思います。

 9ページでまとめです。2011年から2013年に発生した分画製剤メーカーへの情報提供のほとんどは、HBVの陽転化と、英国・欧州渡航歴であり、その他としては2013年に発生したHCVの陽転化の1例のみでした。HBV、HCV、HIVに関する情報提供は、保管検体の個別NAT陽性が確認された場合に発生しますが、本年8月1日からはスクリーニングで、個別NAT陰性を全て確認しておりますので、今後採血する血液で情報提供が発生するのは、個別NAT検出限界濃度以下の検体で、もう一度個別NATをやったら陽性になったという事象に限られると思います。

 なお、貯留保管期間を10年間かけて徐々に減少させていくため、既に採血し、20プールNATでスクリーニングした血液については、全て6か月間以上の貯留保管が維持されたまま供給されることになります。HBV、HCV、HIVに関する情報提供が発生しても、先ほどの4課長通知もありますので、安全性は確保されており、回収に至ることはないと考えております。

 英国・欧州渡航歴による情報提供は年々減少していることに加え、情報提供した血液の献血者で、vCJDが確定した例はありません。そのため、英国・欧州渡航歴に係る情報提供は、採血後2〜6か月に全体の2、3割が発生しておりますけれども、貯留保管期間を短縮したとしても、血漿分画製剤の安全性には影響しないと考えられます。

2011年から2013年に上記以外の献血後情報に係る検査で、病原体が確認され、分画製剤メーカーへ情報提供した事例は、貯留保管終了後に明らかとなったHEVの情報提供を除き、発生しておりません。また、検査していない項目(服薬等)については、血漿分画製剤の製造工程における希釈、除去、不活化等により安全性は確保されると考えられることから、現在も情報提供は行っていない状況です。

 一方、国外血漿分画製剤メーカーにおける貯留保管期間はおおむね2か月間であり、今後日本赤十字社での貯留保管期間を2か月間に短縮したとしても、流通在庫として更に1か月分程度を確保することから、実質的には国外メーカーと比較して同等以上が維持されることになります。

 以上より、貯留保管を現在の6か月間から2か月間に短縮しても、原料血漿の安全性が損なわれることはないと考えております。

○血液対策課長補佐(亀田) 事務局から追加の基本的な情報としてですが、vCJD対策としては現在1980年から1996年までに英国に通算1か月以上滞在された方からの献血を制限しております。

○吉澤委員長 それ以降については、向こうでも制限はしていないということですか。

○血液対策課長補佐(亀田) そうです。

○吉澤委員長 この件に関して、先生方から御意見を伺います。まず、貯留保管を6か月から2か月にするということについてです。これは、製造の都合ということではなく、安全性の観点から議論をお願いします。

○岡田委員 資料2-2の()()ですけれども、赤十字社の血漿分画製剤センターが別の組織に移ったということで、血漿を保管する限度があるということで、その部分の期間を減らそうということです。例えば、赤十字社が貯留保管する必要はないので、民間メーカーのほうに早めに出庫してもらって、民間メーカーで数箇月長く保存してもらって、それで通算6か月たったら製造に投入してもらうということでも、別に貯留保管6か月ということは変わらずに維持できると思います。

 安全性に関しては、B//Iの3つに関しては、正直に言って、貯留保管を2か月にしても影響はないと思います。その点に関しては問題ありませんけれども、今の日本のシステムとして、赤血球液を輸血された患者さんの輸血後情報というのが、半年間貯留保管している場合に、現実的にはないということですけれども、何かそこで新たな感染症等が起こったときに、貯留保管をやっているために、病院からの感染症情報が得られて、その血液を分画の原料に使うことがないようにできるメリットが、これとは別に、この3つのウイルス以外の可能性もありますので、安全性を考えれば、この貯留保管6か月というのは、安全の上から言えば魅力的な期間だと思います。

○吉澤委員長 できるだけ多くの先生から御意見を伺ってから議論に移りたいと思います。

○山口委員 岡田先生と同じような意見なのですが、私はBとCとIに関して言えば、個別NATになれば、今の4課長通知から考えても、安全性は2か月でも担保できるという気がいたします。ただ、例えばE肝(HEV)など、「それ以外の」と書かれているのですが、以外について情報提供があったと。前に質問されたことがあるのですが、例えばE肝が、非常に高タイターで、もし汚染していた場合には、今までの4課長通知は100IU以下ということで、一定以下の混入という、そこを前提にした上で、そのクリアランスが十分にあるという話になります。例えばE肝であれば、工程での除去能とか、そういうのはnon membraneですので、そう高いわけではないと思います。高タイターのHEVが入った場合には、それなりに個別に判断せざるを得ない部分があるのではないか。

 もう1つは、Mosqueでしょうか、EDQM(ヨーロッパの薬局方)で、今は血漿分画製剤に関してE型肝炎の検査を導入すべきかという議論をしています。それは、それなりに向こうでの発生頻度が4,0007,000人に1人ぐらいだと思うのです。そういうところをリスクとして認識しているということがあります。これは、E型肝炎ばかりではなくて、他の場合も同じだと思うのですが、やはり、高タイターが入ってきたときには、それなりに個別に判断せざるを得ない部分があるのではないかという気がいたします。

○杉浦委員 一般論の話ではなくて、今の話の中ではBとCとIの話がありましたが、個別NATにすることで、それほど劇的に安全性が高まるとは思えないです。昨年度の(HIVの)すり抜けケースは、私の記憶では個別NATでやってもギリギリだったように認識しておりますので、そのことを思うと、20プールから個別の切り替えですごく安全になったと、少なくともHIVに関しては何となく私は違和感を感じます。

○五十嵐副本部長 それについては、本来であれば50プールNATを導入したときに、この議論をさせていただければよかったと考えております。参考として後ろに添付しておりますけれども、「血漿分画製剤のウイルス安全対策について」ということで4課長通知があります。各メーカーの分画製剤については、ウイルス除去能について、詳細なバリデーション試験を実施しております。この通知で述べていることは、50プールNATで陰性のものが入ったとしても、分画製剤の安全性は担保されているということで、そういうものが混入しても回収する必要はないというのが、平成15年に発出されております。本来はこの時に話し合えばよかったことですけれども、今回は50プールを20プールを経てシングルNATにした機会を捉え、この機会にこの議論をお願いしました。

○血液対策課長補佐(亀田) 今の発言に関して事務局からですが、条件があって、「クリアランス値が10^9を確保できている場合」という条件付きで回収不要となっています。

○吉澤委員長 製造工程でのウイルスのクリアランス値が10^9以上というところまでいっているというのが、この議論のもとになっているということです。

○杉浦委員 分かりました。

○吉澤委員長 ちなみに、HBe抗体陽性のHBVキャリアの血液の感染価は10^8感染価/mLです。過去の動物実験の結果です。これは/mL当たりです。ただ、それを考えても、10^9以上のクリアランスというのは、かなり安全性が担保できている。しかも、スクリーニング段階でウイルス量の多いものは排除されています。

 私も最初にこれを読んで少し違和感を感じたのですが、これは、分画製剤に関してのみであって、輸血用の新鮮凍結血漿などについては従来の6か月貯留保管は維持するということですね。

○五十嵐副本部長 そうです。

○吉澤委員長 そういう前提で議論をお願いします。

○白阪委員 私も混乱しておりましたが、分画製剤ということであれば、御議論のとおり2か月でよろしいと思います。安全性は担保されていると思います。

○濱口委員 確認ですが、この表の中には「デング」という名前が入っていました。今後、もしかすると国内に入ってくる可能性もあるかもしれないウイルスの中には、かなりタイターが高い状態になる可能性もあると思います。そういう場合にも、これは血漿の保管期間を2か月に減らしていても、十分にそれに対応できるであろうという検討がされた上で、これが出されてきているのでしょうか。

○五十嵐副本部長 デングを例にすれば、ウインドウと期間とを考えれば、十分に2か月+αで対応できるかと思っています。その報告がいかにちゃんと上がってくるかという問題はありますが、通常は2週間程度だろうと思いますので、3か月弱あれば十分に対応できると考えております。

○岡田委員 諸外国の分画の原料血漿のINVENTORY HOLDの期間は書いてありますけれども、日本のシステムとしては赤血球製剤と血漿というように、同じドナーから分けて作っていますので、赤血球のほうが先に使われてしまいますので、その情報が分画のほうの原料血漿のほうにも生かせるというシステムだと私は理解しております。それに比較して、海外の分画メーカーは、ほとんどがフェレーシスで取っていますから、赤血球は患者さんに投与されていませんので、この血液が安全かどうかという面の情報はなくて、ドナーのその後発症したとか発症しないとかで安全性を一応考えて判断しているのですが、日本の場合は、その片割れの赤血球製剤の情報も加味できるという素晴らしいシステムなのです。

 そう考えると、その情報をいかに有効に使うかというと、やはり6か月ぐらいの余裕があれば、もし不幸にして赤血球製剤を投与された患者さんが、何らかの感染症に感染した場合、その情報が幾ら何でも半年ぐらいあれば挙がってくるだろうということで、その該当する血漿を排除することができるのではないか。もちろん今までにそういう例がなかったということなのですけれども、こういうシステムというのは、そういう例がなかったとしてもというか、このシステムは安全性を考えると、是非その維持をすべきだと思います。B//Iに関しては、確かにもうやる必要はないと思いますけれども、他の感染症のことを考えると、このシステムは維持すべきだと考えています。

 日本赤十字社で保存する必要は必ずしもないのです。日本赤十字社+民間の分画メーカーで、通算して6か月が確保されれば、別に日本赤十字社だけで頑張る必要はないと思います。

○吉澤委員長 2つの問題が混ざっているので、まず、前半の部分を決着させて、それから後半の民間の貯留保管の施設のことについて議論したいと思います。先ほどデングの話が出ましたが、今までなかったウイルスが対象になったときに必要なことはインキュベーションタイムをきっちり決めることと、不活化の条件と除去率をきっちり把握して、それを基にして対処していくことが一番大事になるだろうと思います。

 前回のE型肝炎ウイルスの混入に関しては、混入したウイルスの絶対量を各工程でのウイルスクリアランスのデータから大丈夫ということになったわけです。先生方の御意見をもう少し伺いたいと思います。

 日赤の方に伺いますが、製造工程でのウイルスクリアランスのデータの公表は難しいのですか。トータルで10^9というのは分かるのですけれども、各工程でどういうウイルスでは、どれくらい除去できているかということについては。

○五十嵐副本部長 前の日赤の製剤については、インタビューフォームというものがあり、その中にウイルス・プロセスのバリデーションの結果を全部示してあります。そのように公開しているメーカーもあります。B//Iについてですけれども、平成15年の4課長通知で10^9に満たない場合は対応しなさいと言われていますので、10^9以上は全て今の製剤は9以上であろうと思っております。貯留保管を短縮したいと各メーカーにお伺いしたところ、結構ですということを文書で頂いております。メーカーがE型肝炎を心配されている場合には、独自にスクリーニングをやっています。そういう対応もメーカーが取っています。

○山口委員 先ほど濱口先生が御主張された、デングでウインドウ期だと多分10^9ぐらいにまでなるという論文もあると思うのです。万が一そういうのが混入した場合には、いわゆるBとCとIのように100IU以下という前提が崩れてしまうわけです。クリアランスが10^9あっても、多分セーフティマージンがなくなってしまうのだろうと思うのです。セーフティマージンは全体で希釈しますので、そういう意味でのセーフティマージンはまだあるのですけれども、普通セーフティマージンは10^3から10^4取っていると思うのです。そういうセーフティマージンが非常に圧迫されることになろうかと思うのです。そういう場合には、分画メーカーでは回収ということになりかねないのですが、その辺についてはどう思いますか。

○吉澤委員長 ちょっと伺いたいのですが、今はクリアランスの話だけが前面に出ています。クリアランスと加熱処理というのがあります。例えばデングの場合、加熱処理した場合の耐性はどのぐらいあるか分かっていますか。

○山口委員 ごめんなさい、それはなかなかデングでは知りません。必ずしも全て加熱処理がされた製剤だけではないです。加熱がされていれば、かなり安全性は高いと思うのですが、それが全てに適用できるのではないのだろうと。ナノフィルトレーションをやっていれば、それは当然デングはかなり大きいですので、全てがフィルトレーションにはかなり引っかかってくるとは思います。ナノフィルトレーションは掛けられる製剤ではないという前提での質問です。

○田所経営会議委員 山口先生の御発言ですけれども、デング熱の症状があれば、先ほど言ったように1か月以内には連絡があるだろうと。ところが、症状がなかったらどうかというと、それは連絡はありません。慢性の病気ではありませんので、1か月以上経過した後に、あえてデング熱の検査をする事は無いので、陽性があったということもなかろうと思います。その意味では、症状がないものでコールバックをしなければいけないという事態は起きないということですし、起きるとしても1か月以内には起きているはずだということから言えば、問題はないのかと思います。

○山口委員 例えば、デングのうちの1〜4型の全てが発症するわけではないです。その辺のデータがどこまであるか分からないのですけれども、発症しないもののタイターが高いのか低いのか、そういうこともあろうかと思うのです。

○田所経営会議委員 発症しない場合には誰も分からないのです。慢性の病気であれば、ずっと後でたまたま検査をしてみたら陽性だった。だから、前も陽性かもしれませんということで調べる可能性はあるのですけれども、デングの場合にそういうことはほとんどないのではないでしょうか。

○山口委員 先ほど岡田先生がおっしゃられたように、例えば、その赤血球製剤が輸血されて、その人が発症する可能性もあるわけですね。

○岡田委員 それは十分にあると思います。日本の輸血のシステムとして、赤血球と血漿に分けて製造しているので、血漿分画の原料というのは、必ずその片割れとしてほとんどの場合には赤血球製剤として輸血されているので、その患者さんの人体に投与された反応の実際の情報が得られるという大きなメリットがあると思うのです。確かに今までそういう実例はないとおっしゃられるかもしれないけれども、このシステムというのは、そういう面では非常に良いシステムです。アンノンというか、要するに今まで知られていないようなものであっても、ある程度の検出はできると思います。せっかく赤血球製剤を投与された患者さんの情報が得られるというのは、例え頻度が少なくても非常に安全性には影響を与えるような情報が得られると思うのです。

 それが今は6か月ということですので、2か月よりも6か月のほうが、先ほど言ったように、ドナーは不顕性感染だけれども輸血を受けた患者さんが発症した場合に、輸血をしたら熱が出た。それから原因を調べていって、デングだということが分かったときに、当然保管されている血液で調べたら、やはり輸血が原因だと分かって、それが挙がってくると、恐らく何やかんやで2か月ぐらいは簡単にたってしまうと思うのです。それを考えると、あとは潜伏期間の長いような感染症だったりすると、2か月だとタイトすぎるのではないか。そうなると、現状の半年というのは魅力ある期間だと考えます。

○白阪委員 おっしゃることは分かるようにも思うのですが、まだ具体的ではないのと、可能性としては確かにある。先生がおっしゃるような、非常にクリティカルな例になった場合には、2か月の時点で止めることは、例えばその検体そのものについては取っておいていただくことは可能なのでしょうか。もし可能であれば、そのものについては止めることで、半年まで延ばすこともいいのですけれども、先生がおっしゃっている2か月か6か月かというのは、一体どれだけ意味があるかというのは分からないので、その議論はすごく難しいと思っています。もしそういう事態が発生したときは、それは6か月に延ばしてほしいということが言えるかどうか、その2つをお願いします。

○吉澤委員長 赤血球製剤を輸血して、何らかの病気が発生した場合に、その献血者の血液が混入したままの分画製剤の製造を途中で止めることができるでしょうかということです。万が一そういうことが起こったときはということです。2か月の貯留期間に切り替えた場合にです。

○白阪委員 実際に起こるかどうか分からない話ですので、そういう可能性もあるということを念頭に置いて御議論いただいたらいいのではないかと思います。

○田所経営会議委員 その症状が急性期に起きても、病院からの報告がどのタイミングで来るかという問題はあります。急性期の病気でも、その方が献血したという情報が数箇月後に分かりましたということになれば、確かにそれは後で報告される可能性はゼロではないと思います。ただ、実際にデング熱の感染が起きたのは、世界でまだ5例しかない状況ではあります。

○吉澤委員長 さらに御意見があればどうぞ。

 確かに今までの6か月貯留保管というシステムは、安全性から考えたら極めてよくできていて、世界に誇るべきものであると言えると思います。さて、現実的に対処したときにどうなのかということだと思います。やはり現実が回らなければどうしようもないわけですから。濱口先生いかがですか。

○濱口委員 6か月と2か月というのはかなり差があるのかと思うのです。例えば、段階的に、将来的にはそのリスクが見越せれば、この部分は将来的な目標として短くするのは可能かと思うのです。ステップを一度置いておくようなことは難しいのでしょうか。

○五十嵐副本部長 2ページにグラフを示してあります。一気に2か月まで減少させることになると、献血者の募集に与える影響がかなり大きいものがありますので、ここにあるように数年かけて徐々に減らしていくということです。その段階を踏まなくても、徐々に短くなっていくという状況にありますので、もし何かあればそこで見直しが可能かとは考えられます。

○吉澤委員長 2か月ということは、これから献血される血液についてのインベントリーホールド2か月という意味ですね。

○五十嵐副本部長 在庫の古いものから徐々に減らしていきます。今採血したものがすぐに2か月になるかというと、そういう話ではないです。本日採血したものが、2か月+1か月後に出ていくというのは、数年後の話になります。

○吉澤委員長 在庫のものからどんどん出していくから、新しく献血されたものも2か月ですぐ出るわけではなくて、徐々に出るということになるということですか。

○五十嵐副本部長 そうです。

○吉澤委員長 そうすると、現実的には濱口先生が言われたような形で、経過を見ながら、やってくことになるということの理解でいいですね。

○五十嵐副本部長 はい。

○吉澤委員長 濱口先生、そういうことでいいですか。

○濱口委員 今回のようにデングが流行しなければかなり安全性も高くなってという評価でよかったのかと思うのです。しかし、デングウイルス感染症が新たに出てきたり、デング以外のものについても気を付けておかなければいけないという状況が少しずつある中では、そこは少し状況が数箇月前とは変わったのかと思います。すぐに2か月というわけではなくて、数年かけてということであれば、次の年度、その次の年度の状況を見ることができ、じわりじわりという形というのは、有りかなと思います。

○吉澤委員長 白阪先生は、今の議論を基にしていかがでしょうか。

○白阪委員 結構です。

○吉澤委員長 そういたしますと、この委員会の意見としては、貯留保管期間を一応2か月とする。しかし、現実的には、それは段階的に移行されていくものであるということ。そういう理解の下に、この案はこれで了承ということにさせていただきます。

 それでは、岡田先生から貯留保管する場所の問題について、日赤だけで頑張らなくても民間がやればいいのではないかという御意見がありました。しかし、現在はすでに日赤の直轄で全部保管しているわけではないのでしょう。

○五十嵐副本部長 今のところは日赤が全部保管しています。千歳にある分は保管を委託しているのですけれども、日赤の責任として6か月貯留保管をして、それから各メーカーに出しているということです。

○吉澤委員長 このことについてはよろしいですか。

○山口委員 先ほどの結論だけ確認させていただきます。将来的には2か月というのもやむなしという意見が強かったように思います。吉澤先生がおっしゃられたように、例えば2年なり3年たったときに、2か月になっているとは今の状況からは思えないです。例えば4か月に短縮された時点で、何らかの再検証を行って、順番にまた更に減らしていくというような考え方をとっていただければ一番いいのかなという気がするのです。

○吉澤委員長 そのようにした場合に、保管している数というのは、どんどん増えることになるのではないですか。それをした場合に保管のスペースは大丈夫なのですか。

○五十嵐副本部長 それは採血計画との絡みになってきます。もし例えば4か月になった段階で、ずっとしばらく止めておくということであれば、それなりの採血計画を組んで採血させていただいてということになると思いますので、それは問題にはならないかという気がします。それがこの案でいくと、2か月になるまで6、7年かかりますので、そういう段階を設ける必要があるかどうかはまた別の話かと思います。

○山口委員 4か月で止めるという意味ではなくて、ある程度短縮された時点で再評価をして、その間に情報が来たときに、ちゃんと対処できるかということを再検証していただくという意味です。

○五十嵐副本部長 それは、できるのではないかと思います。

○吉澤委員長 そうですね、今ここで2か月と決めたとして、全部が2か月で出ていくようになるには6年ぐらいかかる。その間に安全性の確保がどの程度までできているかという検証をしながら、それを進めていく。途中で何らかの問題が生じたときには、その段階で改めて討議して決めるというやり方でいいのではないかという御意見です。岡田先生いかがですか。

○岡田委員 私の考え方は変わりません。患者さんの情報というのは非常に重要だと思っております。こういう委員会ですから、私は自分の考え方は言いますけれども、他の委員の先生が、そうだと決まればそれに従わざるを得ないと思います。

○吉澤委員長 時間も押してきておりますので、先ほどの濱口先生の御意見、山口先生の御意見を踏まえた形で、全部が切り換わるのに6年ぐらいかかるということ、その間にも安全性の検証をしながら進めていくという前提での2か月間貯留保管への移行という線で御了解いただけますか。それでは、この件に関してはそのようにさせていただき、安全技術調査会としての意見を、上部委員会である運営委員会に報告していただくようにお願いします。どうもありがとうございました。

 次の議題に入ります。資料3について濱口先生からお願いします。

○濱口委員 よろしくお願いします。資料3をお願いします。このHCV-RNA、HIV-RNAの国内標準品は、国際標準品がWHOで制定されて、それに基づいて国内のNATのための標準品を作っております。実際に患者さんのサンプルを血漿で薄めてタイターを決めるということで、実際には平成1116年に作成されたものです。経緯に入りますけれども、これについては感染研におきまして平成25年度に導入いたしましたロシュ・ダイアグノスティックス社のマルチプレックス核酸検査システム、コバスエス201の性能評価を行っておりましたところ、HCV-RNAの国内標準品とHIV-RNAの国内標準品にHBVのDNAが混入している可能性が示唆されました。

 このことを受けて、日本赤十字社とロッシュ株式会社に確認をお願いしました。方法につきましては、表に示しておりますけれども、3施設は各自異なるHBV-NATの方法を用いております。HCV国内標準品とHIV国内標準品を5重測定しております。中には2本を1本にしたりというようなこともありますけれども、通算5回の測定を行ったということです。

 HIVの国内標準品からは全施設でHBV-DNAが検出されました。それからHCVの国内標準品からは、感染研と日赤でこのHBVのDNAを検出しております。しかしながら、ロシュではこれは検出されないという結果が上がってまいりました。このデータを受けて、このHBVのDNAが微量な量だとは思いますけれども、混入しているということが分かりました。

 考察なのですが、HIV-RNA国内標準品、HCV-RNA国内標準品からHBV-DNAが僅かながら検出された。どちらの国内標準品の原料も当時の試験、平成11年、16年のところで行われたHBV-NATの検査では陰性でした。ですので今般、より感度が高くなった測定法を用いた結果、微量な混入がHBVのDNAが検出されたものと推定されております。

 混入量については、下の表にありますように、5回の測定の内、必ずしも全部出ているものではありません。場合によっては1とか0とかということもありますけれども、そういうことを考えますと、ここに書いてある95%検出感度程度、あるいはそれ以下の微量でありということで、通常行われる国内標準品を適宜希釈して使用する限り、この影響は小さく、問題はないと考えております。

 しかし、予定外のHBV-DNAが検出されたことから、主に分画メーカーですけれども、国内3社、それから海外2社についてはこの結果を郵送をもって報告しているところです。表のところは、今までのところをサマライズしたデータですけれども、HBVの混入を、HIVの国内標準品とHCVの国内標準品において検出しましたこと、感染研と日本赤十字社、それからロシュ・ダイアグノスティックスで5回測定をして何回陽性だったかをお示ししております。

 このように、状況としては感度が上がったために、以前検出できなかったものが分かりました。ただ、これについてはやはり品質に関連するところですので、それぞれの関連の所には御報告をしたということです。以上です。

○吉澤委員長 ありがとうございました。ただいまの報告について。

○白阪委員 これは塩基配列は決定されたのでしょうか。

○濱口委員 混入されたものですか。いや、まだこれは。

○白阪委員 これからですか。

○濱口委員 はい。

○脇田委員 今と似たような話になるのですが、これはHIVの標準品とHCVの標準品の両方に出てきたということで、その作成工程が陽性血漿を正常血漿で希釈するということですね。正常血漿のほうは大丈夫だったという確認はされているのでしょうか。

○濱口委員 当時のデータがはっきり分かりませんけれども、少なくともその当時行われた品質に関する試験においては、正常血漿においてはいずれも陰性。それからHIV、HCV、HBVのそれぞれについては、他のウイルスは混入はしていないだろうというような結果を得た上で作っております。

○協田委員 ただ、そのソースとして、そのHIV、HCVのものは多分献血等、あるいは何かちょっと詳細は分かりませんけれども、はじかれているようなものだとして、正常血漿のほうはどういったソースだったかというところがちょっと気になるところです。

○濱口委員 その可能性もあります。その正常血漿の中に微量ながら混入した可能性はあるのですけれども、今となってはちょっとそこのところは血漿自体をちょっと別個に調査することはできませんので、先ほどの白阪先生からもありましたように実際に塩基配列がどうなのかというようなことを含めて検討していきたいと思っております。

○山口委員 すみません、このときの責任者です。すみません、ちょっと間違っていたら訂正してください。ATL異常とかそういう研究に使えないものであって、かつこの時点でそのB、C、Iそれぞれの試験でネガティブであると確認したものを用いて希釈しているとプールしてそれを希釈。

○吉澤委員長 あの時の血清ですか。

○山口委員 はい。

○吉澤委員長 最終責任者は私ですか。

○山口委員 その時ではなくて。

○吉澤委員長 しかし、あの時の血清を使ったんでしょう。

○山口委員 その前のほうです。パネルの前のときです。

○吉澤委員長 パネルの前ですか、すみません。

○山口委員 ですから一応その時点ではネガティブということを確認したんですけど、一応ATL異常も入っていますので、その中に微量なものが入っていた、要するにオカルトみたいなやつが入っていた可能性はあると思います。

○岡田委員 関係しておりますので。これはHIVの献血者から得られた陽性血漿に、その当時では3つのウイルスが陰性、NATとかあとは抗原検査等で陰性のもので希釈して作ったのですけれども、その当時の感度等からは、恐らく、希釈を複数のドナーで希釈しています。というのは、1人のドナーの血漿で希釈してしまうと、その方に特別な問題があったりすると感度に影響が出るだろうということで、複数のドナーの方の血漿を集めております。恐らくその中に微量なHBVが入っていたのではないかと思うのですね。

○吉澤委員長 ありがとうございました。B型肝炎ウイルスのDNAの混入については、今後起こらないようにするために、希釈用の血清と、このスタンダードのHCVとHIVついてHBc抗体を調べて、が陰性のものを使えばこういうことは起こらないと思います。というのは、B型についてはHBs抗原が陰性であっても、HBc抗体が陽性の血液を濃縮するとしばしば微量のHBV-DNAが検出されます。したがって、最初のスクリーニングの段階でHBc抗体をちゃんと調べれば、この問題はクリアすると思います。HCVとHIVの国内標準品については、今回はごく微量のHBV-DNAの混入は認められたものの、実際的には問題はないということで、この件に関してはよろしいでしょうか。それでは一番おしまいのデングについて、国内感染が確認されたことに伴う対応について事務局から説明をお願いします。

○血液対策課長補佐(永井) 資料4を御覧ください。この資料は今年9月に開催されました運営委員会に提出した資料です。本年8月27日にデングウイルスの国内感染が確認されました。その同日から日本赤十字社では献血における対応策を講じております。表に示しますように、感染の拡大に伴って徐々にさまざまな対応をしてきているところです。現在の対応としましては、下の表の平成26年9月11日に示す対応策マル1〜マル4を講じています。1番目は、デング熱の国内感染例の周知に係るポスターの掲示、2番目は、献血受付及び問診時の発熱等の確認徹底、3番目は、献血者健康情報の申告のお願い、4番目は、感染発生地域に行かれた方の4週間の献血制限という4つの対策です。以上です。

○吉澤委員長 ありがとうございました。問題はいつまでこの対策を講じるかということですけれども。潜伏期はどれだけを見込めばよろしいでしたか。

○血液対策課長補佐(永井) 最長2週間と考えております。

○吉澤委員長 最長2週間ですね。蚊がいなくなる時期というのは、いつ頃を考えていますか。

○血液対策課長補佐(永井) 恐らく10月終わり頃にはいなくなると考えていますが、天候にも左右されると思います。

○吉澤委員長 安全性を見込むと、蚊がいなくなる時期を目安にして、これにプラス2週間を考えれば、安全性については問題はなさそうだと理解してよろしいでしょうか。幸い冬は寒いですから、蚊は冬の間はいなくなりますので、また来年暑くなると同じような問題が起こるかもしれませんけれども、今年に関しては対策は、目安としては11月の半ばぐらいとして大丈夫なのでしょうか。濱口先生、いかがでしょう。

○濱口委員 だと思います。患者さんがほとんど終息している状況ですので、その時期かなと思います。

○吉澤委員長 では、デングについては、そのようなことで。では、今日準備した議題につきましては、これで、終了とさせていただきます。ありがとうございました。他に何かございましたら、お願いいたします。

○血液対策課長 今日はどうもありがとうございました。デング熱の対策なのですが、今年は日本赤十字社もすごくがんばって迅速な対応をしてくれました。限局的な発生だったというところから国内に広がっていったことに対して、フレキシブルな対応を日本赤十字社を中心にやっていただけたのですけれど、来年以降の夏がどうなるのかということを懸念しております。当面は今年のような対策のスタイルで臨むとしても、この先、デング熱がどのようにこの国で定着していくかということも注視しながら、先生方のお知恵を借りながら、日本赤十字社と対策案を深めていくことになると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○吉澤委員長 そうですね。デングに限らず、他のものも温暖化で入ってくる可能性は十分ありますので、そういうものが入ってきたときには、やはりフレキシブルに対処しなければいけないということだと思います。

○血液対策課長 従前からチクングニア熱やウエストナイル熱など、蚊が媒介する感染症につきましてはずっとご議論いただいているところですが、このご議論が実ってしまうというとなかなかつらい立場ではありますけれども、やはり事前の準備というのは非常に大事なので、今後ともよろしくご指導をお願いしたいと思います。

○吉澤委員長 ありがとうございました。それではマイクを事務局にお返ししたいと思います。

○血液対策課長補佐(亀田) 吉澤委員長、ありがとうございました。本日の議題1〜3を含めまして、運用上の細かい変更等が生じる場合等に関しまして、座長および事務局で預かり対応していきたいと考えております。次回の安全技術調査会の日程につきましては別途ご連絡をさしあげたいと思います。本日は長時間にわたり、委員の皆様、本当にありがとうございました。これにて第2回血液事業部会安全技術調査会を終了いたします。

 


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 薬事・食品衛生審議会(血液事業部会安全技術調査会) > 平成26年度第2回血液事業部会安全技術調査会 議事録(2014年10月21日)

ページの先頭へ戻る