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2014年11月17日 第6回 公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会 議事録

年金局

○日時

平成26年11月17日(月)14:30~16:30


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12階)


○出席者

構成員

阿部公一氏、熊切峰男氏、佐々木一郎氏、佐藤真奈子氏、関口静氏、殿村美樹氏、原佳奈子氏、横尾良笑氏

厚生労働省

大西事業管理課長

日本年金機構

向山給付企画部長、小池サービス推進部グループ長、昆野国民年金部グループ長

○議題

(1)モデル事業の実施方針について
(2)業務支援ツールモデル事業の実施について
(3)通信研修モデル事業の実施について

○議事

(この議事録のPDF版を第6回検討会の資料ページに掲載しておりますのでご利用ください。)

〇司会

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第 6 回公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会を開催いたします。皆様お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。本日の構成員の出欠状況ですが、三浦構成員からご欠席のご連絡をいただいております。また、事務局からの出席者ですが、お手元の座席図のとおりとなっておりますので紹介に代えさせていただきます。なお、樽見年金管理審議官は、本日他の公務のためやむを得ずご欠席となっております。構成員の皆様には大変申し訳ございませんが、ご了承いただくようお願いいたします。

 議事に先立ちまして、資料の確認をさせていただきます。本日は配布資料といたしまして、資料 1. 市町村国民年金窓口における情報発信モデル事業の実施について(厚生労働省)、資料 2-1. 業務支援ツールモデル事業の実施について(あずさ監査法人)、資料 2-2. 業務支援ツール案(加入・喪失・各種変更)(あずさ監査法人)、資料 3-1. 市町村職員向け通信研修モデル事業の実施について( TAC )、資料 3-2 . 基礎編講義(被保険者)紙上 Live 講義案( TAC )、資料 3-2 . 基礎編講義(被保険者)パワーポイント案( TAC )、資料 3-3. 実務講座(加入・喪失・各種変更)使い方研修シナリオ案( TAC )、資料 3-4. 実務編講義(加入・喪失・各種変更)パワーポイント案( TAC )となっております。よろしくご確認いただきたいと思います。不足等ございましたらお申し出ください。よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 それでは、冒頭カメラ撮りを終了したいと思いますので、カメラの方はここで退室をお願いいたします。

 それでは、具体的な議事検討に入らせていただきます。本日は、市町村窓口における業務支援ツールに関するモデル事業について、および、市町村職員向け通信研修に関するモデル事業についての 2 点を議題といたします。

 本日のタイムテーブルをご案内いたします。本日の検討会におきましては、業務支援ツールに関するモデル事業について 40 分程度ご議論いただき、続いて通信研修に関するモデル事業について 60 分程度ご議論いただき、構成員の皆様からのご助言を賜ることを予定しております。

 最初に、モデル事業全体の実施概要について事務局から報告させていただきます。

〇事務局

 それでは、事務局から市町村国民年金窓口における情報発信モデル事業の実施に関してご報告申し上げます。それでは、資料 1 をお開きください。市町村国民年金窓口における情報発信モデル事業の実施に関しまして、平成 26 11 26 日水曜日から平成 27 1 月下旬までを予定しているところでございます。こちらのモデル事業のモニタリングは大きく分けて 2 本立てとなっております。一つは、重点モニタリング市町村と呼ばれる市町村を設定し、市町村にヒアリングを実施させていただくというものと、もう一つは、任意アンケートといたしまして、厚生労働省ホームページに特設ページを開設させていただきまして、全国 1,741 市町村に任意アンケートをさせていただくという 2 本立てでございます。詳しくは下の図をご覧いただきたく存じます。市町村モニタリングの目的としまして、アンケート・ヒアリングの目的でございますが、今回 3 事業者様から成果物をご提出いただくわけでございますが、こちらに関しまして担当者の目線、被保険者・受給者等の目線から各成果物の改善点を見つけていただき、モニタリング後の成果物の修正に活用する視点からモニタリング事業を行います。このようなモニタリング事業を行うにあたりまして、重点モニタリング市町村を 35 カ所程度選定しているところでございます。こちらに関しましては、市町村の規模、市町村、政令指定都市、中核市、その他の市一人の担当者の方を市や町村と合わせましてバランスよく選定させていただきます。その後、業務支援ツール、通信研修、市町村窓口用パンフレットについて配布させていただき、厚生労働省および各事業者がこれらの制作物についてヒアリングを実施させていただきます。重点モニタリング市町村に対してのサポートにつきましては、グレーの四角の箱をご覧ください。はじめに、業務支援ツール試行用取扱説明書を配布させていただきます。その後、各事業者ともサポートデスクを設置いたしまして、重点モニタリング市町村から各事業者様に対してメールによる質問の受付、回答を行うように検討しているところでございます。その後、個別ヒアリングといたしまして、職員の行動目線、被保険者や受給者側の目線に立った使い方を分析していただき、修正点を明らかにするかたちになります。それから、任意アンケートでございますが、 1,741 市町村に任意ご協力いただくわけでございますが、厚生労働省のホームページに特設ページを設置いたしまして、これらの成果物を掲示してアンケートを行います。四角の箱をご覧ください。モデル事業用の特設ページを開設させていただき、任意アンケート調査、ご意見等の対応の実施を検討しているところでございます。

 続いて 2 ページ目をお開きください。それぞれの期間でございます。はじめに、業務支援ツールに関しましては、業務支援ツールの厚生労働省のホームページへの掲載は平成 26 11 26 日水曜日から順次掲載することを検討しているところでございます。それから、任意アンケート調査に関しましては、平成 26 11 26 日から平成 26 12 月下旬までを検討しております。通信研修に関しましては、厚生労働省のホームページに通信研修のシナリオやスクリプトも含めて平成 26 11 26 日から順次掲載させていただき、任意アンケートについては同日から 1 月中旬までを予定しているところでございます。

市町村用パンフレット・動画・ポスターに関しましては、次回の検討会終了後でございますので、平成 26 12 月中旬より順次掲載させていただき、任意アンケートに関しましては、平成 26 12 月中旬から 27 1 月下旬までを予定しているところでございます。この各々の業務支援ツール、通信研修、パンフレット・動画に関しまして実地ヒアリングというものを 12 月下旬から 1 月下旬までかけてヒアリングをさせていただく、そのような段取りで進めたいと考えているところでございます。

〇司会

 続きまして、業務支援ツールに関するモデル事業について、あずさ監査法人より説明させていただきます。

〇あずさ監査法人

 それでは、あずさ監査法人より説明させていただきます。お手元に資料 2-1 と資料 2-2 2 種類をご用意ください。まず、資料 2-1 からご説明差し上げます。業務支援ツールモデル事業の実施についてということでございます。ページをめくっていただけますでしょうか。目次もめくっていただいて、 2 ページ目からご説明差し上げます。先ほど事務局からもご連絡がありましたが、本日の検討会では、 11 月下旬に予定している業務支援ツールモデルの概要をご説明差し上げます。こちらの概要についてご助言いただき、モデル事業の目的を達成できるように準備を進めたいというところでございます。また、本日我々が作成している業務支援ツールのうち適用の分野に関するツールをお示しいたします。前々回、第 4 回の検討会において、構成員の皆様からいろいろご助言いただいた方針で制作をしておりますが、本日追加でいただいたご意見はなるべくモデル事業までに取り込ませていただいて、一部間に合わなかったものについては最終的な成果物に反映していくことを考えております。モデル事業の実施につきましては、こちらの 2 点です。その他、先ほど事務局からご案内のあった重点ヒアリングの際にどのような視点でお伺いするのがよろしいかという部分ですとか、任意アンケート調査に聞いておいたほうがいい質問に含めるべき項目はあるかどうかといった点をご助言いただきたいと考えております。支援ツールの制作に関するご報告は後ほどさせていただきます。

 ページをめくっていただきまして、 4 ページ目に進んでいただけますでしょうか。業務支援ツールモデル事業の概要についてというところでございます。こちらは、業務支援ツールの改善点を明らかにすることを目的としてモデル事業を行うということは、先ほどご案内のあったとおりです。実際に市町村の窓口でツールを手に取っていただいて、使い勝手や改善点についてモニタリングを行うという趣旨で重点モニタリング市町村へのヒアリングと任意アンケートの 2 本立てで行うということになっております。下の表ですけれども、先ほどの事務局からのご案内と重複している部分もございますので、我々のほうで重点的にお話差し上げたい部分のみを説明いたします。試行方針ですが、業務支援ツールを適用、免除・猶予、老齢基礎、障害基礎の 4 種類のパッケージに分けて、そのうちの 1 つを重点的に試行していただくということを考えております。※ 1 にも記載がありますが、各パッケージの分量が非常に多くなっておりますので、試行期間において窓口担当者様に過大な負荷をかけないようにすることを考えておりまして、重点ヒアリングの市町村に関しては、先ほど申し上げた 4 つのパッケージのうちの 1 つを重点的に使っていただくという予定でございます。もちろん、それ以外のツールについて使っていただくことについて妨げるものではないというところをご了承ください。一方、任意アンケート調査につきましては、あくまで任意でございます。従いまして、ツールについて内部で使っていただくのも任意でございますし、アンケートにご回答いただくのも任意であるというところでございます。試行支援につきましては、業務支援ツールの試行用取扱説明書という物をご用意して、こちらも同時に配布させていただきます。こちらをご一読いただいてどのように使っていくかをご理解いただきたいと考えているところでございます。その他は、先ほど事務局からご報告があった事項と重複しておりますので割愛させていただきます。

 では、ページをめくっていただき 5 ページ目に進んでいただけますでしょうか。今回のモデル事業において、各市町村に配布させていただきます業務支援ツールの範囲のご紹介でございます。上段に記載がございます応対ガイド、相談シート、チェックリスト、必要書類リストは我々のほうで窓口担当者の方が窓口で応対するために使っていただこうとご用意しているツールでございます。こちらについては右側に記載がございますが、 7 つの業務について配布をさせていただきます。適用からその他までです。実は、前回までの検討会では適用、免除、老齢、障害、遺族、その他という 6 本立てで記載しておりましたが、未支給部分を分量の関係でその他から独立させていただきまして、その他は死亡一時金と寡婦年金で構成されているという状況でございます。この 7 つについて我々から配布させていただく予定でございます。下半分に解説集の記載がございますが、今回のモデル事業におきましては適用と老齢基礎の 2 種類のみを配布させていただく予定でございます。解説集自体は応対ガイドなどの業務支援ツール自体の使い方や、応対ガイドに記載するには少し細かいと思われる情報を盛り込む予定でございまして、実は、今の段階で 100 ページを超えるものも出てきております。また、こちらの業務支援ツールの主なターゲットである窓口経験の浅い職員の方から実際にアンケートの中でご意見をいただいて、より良い解説集を制作していこうということを目標としておりますので、一旦、適用、老齢の 2 種類を配らせていただいて、窓口担当者の方からのご意見をその他の解説集にも反映させていきたいと考えておりまして、適用と老齢基礎の 2 種類の配布にとどまるというところでございます。

 それでは、ページをめくっていただき 6 ページ目に進んでいただけますでしょうか。モデル事業実施のスケジュールについてです。こちらも、先ほど事務局からご案内がありましたものからあずさ部分をフォーカスしているものでございますので、ご確認いただければと思っております。 1 月下旬までにモニタリングと市町村ヒアリングを完了させて、回答の集計および分析をして、業務支援ツールの修正を 1 月最終週までの間くらいに終わらせていこうと考えているところでございます。解説集については、先ほどお示しした 2 本以外の物も鋭意作成しておりますので、引き続き 2 月下旬まで作成を進めていくというところでございます。

 では、またページをめくっていただき 7 ページ目に進んでください。業務支援ツールの試行についてということでございます。 11 26 日に我々の業務支援ツールがオープンになった後、市町村にお願いしたいことということでございます。今回のモデル事業は各市町村に任意でご協力いただくものでありますので、実際の使い方等は任意でございます。使用方法の詳細については取扱説明書でご案内する予定でございますが、任意のものであるということなので、窓口で使うだけでなく実際にロールプレイングのようなかたちで職員の間で使ってみたり、ただ単純に読み物として読んだりという場合もあると思います。このあたりの使い方は自由です。大まかな時系列といたしましては、ツールを配布させていただいた後に各市町村ツール自体を準備していただいて、通読や試行をしていただきます。その後、改善点を特定の上アンケートや個別のヒアリングにご回答いただくということを考えております。ツールの準備の段階でホームページに制作物をアップいたしますので、ダウンロードして印刷して使っていただいて、この際に取扱説明書もご一読いただいた上でお使いいただきたいと考えているところでございます。次の通読・試行の所に、可能な範囲で市町村窓口担当者に使っていただくとありますが、こちらは基本的には重点モニタリングの 35 程度の市町村のほうを予定しておりまして、 1,741 市町村の任意のほうでは窓口で使うことは想定しておらず、内部でロールプレイング等をしていただくための物とご理解いただきたいと思っております。このように実際に窓口で使っていただいたり内部で使っていただいたりして改善点を特定していただいた後にアンケートにご回答いただいて、ツールをより良いものとしていこうというところで考えております。

 それでは、ページをめくっていただき 8 ページ目に進んでいただけますでしょうか。重点モニタリングの市町村へのヒアリングについてということでございます。個別にヒアリングができる重点モニタリング市町村におきましては、モニタリングをより効果的に行うために、厚生労働省で決定されております 35 程度の重点モニタリング市町村を下の 4 つのパッケージに振り分けて、それぞれ試行していただくことを想定しております。例えば、適用のパッケージを使っていただく市町村に関しましては、適用に関する我々の業務支援ツールや TAC さんの通信研修、電通 PR さんのパンフレットをセットにして一気通貫で使っていただくという想定をしております。このように重点的に試行いただくパッケージを指定する意図ですが、先ほど申し上げた市町村窓口の業務の負荷を軽くするということもございますし、実際にセットで使ってもらうことによって各パッケージ特有の論点、例えば、適用でしたら特例高齢任意加入に関してどのようにご案内しましたか、どのように研修で学びましたかといった感じで固有の論点を深く掘り下げることができ、より具体的な改善点を把握できるのではなかろうかと考えているところでございます。また、パッケージ単位で試行していただくことによって、事業者間の制作物の連携が有機的に取られているかどうか、例えば、我々の業務支援ツールと TAC さんの研修の関係などは顕著だと思いますが、そのあたりも意見を賜りたいという趣旨でございます。その他の遺族や未支給、その他については件数が多くないということも想定されますので、窓口応対が発生した都度参照していただいて、ご意見があればいただくという想定をしております。

 それでは、ページをめくっていただき 9 ページ目でございます。任意アンケート調査についてというところで、こちらは、 1,741 の市町村に対して任意アンケート調査を行います。先ほどと繰り返しになってしまいますが、回答自体は任意でございますので、一部のみご回答いただくことも可能でございます。例えば、業務支援ツールのうち応対ガイドについてだけコメントしたいということであれば、その部分についてのみご回答いただくという扱いをします。その目的ですが、前回 5 回目までの検討会の中で議論してきた業務支援ツールのコンセプトに沿ってツール自体をより良くするための意見を収集して、改善点を明らかにした上で実際に業務支援ツールを修正していくことを考えております。それぞれ使用者目線で実務上の課題や改善点の把握をできるようにする必要があるかと思っております。こちらのアンケートの回答方法は、中段にございますが、自由記入方式を考えております。定量的に 5 段階評価を取ることやイエス・ノーのような形式も検討したのですが、そのような回答の仕方ですと具体的な改善点自体を十分に収集できないということも想定されますので、基本的には自由記入方式で市町村の皆様にご意見を書いていただくというところで考えております。また、改善すべき箇所をなるべく具体的に特定できるように、例えば、回答欄にツールの名称、応対ガイドなのか必要書類リストなのか、何ページ目なのかというところを選択していただいた上で具体的な改善点を把握できるように工夫したいと考えております。回答の際の視点ですけれども、一番下に記載がございますが、今回の目的である窓口事務を漏れなく円滑に進めるためにどうしたらいいかということや、例えば、今回我々が用意した業務支援ツールを用いてもなおご案内が難しい論点は何かという視点からご記載いただきたいと思うのですが、このあたりは本日の検討会の中で皆さんからご意見等を賜われればと思っているところでございます。

 それでは、ページをめくっていただき 11 ページ目でございます。こちらは、前々回第 4 回の検討会でいただいた課題と対応方針でございます。右側の列の今後の対応・回答という所が回答になっておりますので、お時間がございます時にご一読いただければと思っております。資料 2-1 については以上でございます。

 続きまして、資料の 2-2 A4 縦書き印刷している資料をご用意ください。表紙をめくっていただきますと、カラフルなちょっとピンクがかった色で印刷がしてあって右肩にマル1と書いてある物から一番後ろはマル5までございます。第 4 回の検討会までにいただいたご意見も踏まえて制作を進めておりまして、来週 26 日のホームページへのアップに向けて最終的に法令誤りがないか等々のチェックをしている段階になっております。そのうちの適用に関する 1 セットをサンプルとしてお持ちいたしました。マル1と書いてある物が、我々が今までの検討会の中で応対ガイドと呼んでいたものでございまして、お手続きガイドという記載になっております。ページとしては 30 ページを超えるような物になっております。

 次は、紙 1 枚でございまして、受付票と書いてある物でマル2です。適用に関しては業務量が非常に多いので、チェックリストの重要事項説明用というよりはこのようなかたちでペラ 1 枚の受付後における注意事項等を記載した物をお渡しすることを想定しております。

続きまして、マル3で今度は白黒の物で必要書類リストです。これが、手続きが完了しなかった際にお客様に対して、次回までにご用意いただく書類をリストにして一覧化した物でございます。

次に、左上をホチキスで留めたものでございます。任意加入被保険者制度ということで資料マル4がございます。適用において任意加入や特例任意加入など論点が特徴的なものについてチェックリストを用いて運用しようかと思っているところでございます。

最後に、マル5の解説集と書いてある物です。実は、今はこちらの中身はダイジェスト版のようなかたちで各インデックスの 1 ページ目ないし 2 ページ目に入る物のみを記載していますが、ページ数としてはもっと増えます。適用の場合は 100 ページ近くになるようなかたちのものが解説集として用意されます。こちらを使って業務支援ツールの使い方や機構様への疑義照会の例等々を学習してもらって、窓口応対に役立てると考えている物でございます。以上が適用のセットになっておりまして、適用パッケージに指定された重点市町村につきましては、これらをご使用いただくことになっております。この他の免除や障害等々についても今チェックを進めて 26 日には公開できるように準備を進めていきたいというところでございます。以上が我々あずさ監査法人からモデル事業の概要と現在の制作状況のご説明になります。

〇司会

 ありがとうございました。ただいまのご説明に関しましてご質問、ご意見をいただきたいと思います。本日の検討会では、あずさ監査法人より資料 2-2 ということで具体的なツールのご提示がございましたが、ツール一本一本がどうかという観点よりはこういったツールを配布したモニタリング事業を行うための基本的な方針といいますか重点モニタリングをする際の市町村へのヒアリングの際の視点、あるいは、 1,741 市町村に対する任意アンケートの調査項目として質問をどのように実施するべきか、特に重点実施するツールの範囲や市町村への割り振りなど留意するべき事項はないかといったところについてご助言を賜れればということでございます。よろしくお願いいたします。なお、もしマイクの音声のとおりが悪い場合にはこちらのほうからハンドマイクを回しますので、その場合は一旦ご発言を止めていただければというところでございます。それでは、皆様いかがでしょうか。

 特に市町村の職員の方に使っていただくことを前提といたしまして、かつ、現場でのお声を改善点としてこの後のモデル事業のアンケートで収集できればというところでございますので、そういった知見からご助言いただければと思っております。佐藤構成員お願いいたします。

〇佐藤構成員

 まず、質問です。今回、資料 2-2 でこれから試行するツール一式が出てきているようなのですが、この中でマル2の受付票と合せて当時相談シートのような物があったと思うのですが、そういった物は各業務に出てくるのですか。市町村の窓口では最初に相談シートを使ってから業務に入っていくと思うのですが、そのへんはなくなってしまったのかどうかということをまず確認させてください。

〇あずさ監査法人

 ご回答差し上げます。相談シートについて検討会の中でもいろいろご意見等があったところでございますが、適用と免除に関しては件数、業務量の多さが特徴的と考えます。そのため、聞き取りながら記入していくという相談シートが逆に業務を停滞させてしまう可能性があろうということでございまして、適用と免除については相談シートをご用意しておりません。それが今の状況でございます。逆に、それ以外の老齢基礎や障害基礎に関してはそれぞれ期間の確認や受給額の確認のための相談シートをご用意しているというところでございまして、メニューによってツールのラインアップに若干差が出ています。こちらもモデル事業実施の中で適用や免除にも相談シートがないとどうにもならないというご意見がございましたら、そういったものも吸い上げていきたいと考えているところではございます。

〇佐藤構成員

 わかりました。個人的には、相談シートがなくてこれだけだとたぶんちょっと使いにくいと思います。市町村では最初に来た方の本人確認は必ずするので各市町村にはたぶんそういった物はあると思いますが、同じ試行事業でやるのでしたら、そういった物を揃えていただければありがたいと思います。

細かい点は省きまして、質問項目について申し上げます。アンケートで聞く中でなかなか難しいと思うのですが、こちらにも載っていましたけれども、手続きガイド等を含めて実際使用してみた時に、どの項目に該当するか迷った項目は何ですかといった点、説明や案内をした時にスムーズにできた点はどういったところか、また、複数にわたってご案内する場合があると思うのですが、ツールが多岐にわたった時にそのへんがスムーズに聞けたか、できなかった点はどういうところだったか、ということを具体的に聞くのがいいと思います。また、必要書類リストについて漏れがあったかどうか、来庁者の方に必要書類を見せた時に理解を得られなかった点がどこだったかという点と、その理由はどういうことだったのかも聞くといいと思います。チェックリストについても確認する内容でわかりにくかった点はどういったものか、使用方法がわからなかったところなどを確認していく必要があると思います。すみません。たくさんあるので、代表的なものを申し上げました。

〇司会

 ありがとうございました。関口構成員お願いいたします。

〇関口構成員

 最初に、資料 2-1 の関係です。その中でモデル事業を 35 程度の各市町村で実施しますという中で、適用、免除・猶予など各項目に分けて実施するといったことですね。

その中で他のツールについても各市町村で使えれば使っていただくという話だったのですが、特に上里町のような小規模な市町村ですと、適用関係が 6 割程度、それから、免除・猶予が 3 割、それでおおむね 9 割程度の業務量に実際はなっております。そうしますと、老齢基礎や障害基礎といったモデルをやろうとすると、当然その期間中では来庁者がいないという可能性も多分に出てくると思います。特に初任者の職員向けということですので、特に適用関係などは必ず必要な事項としてあります。ですから、できれば小規模の市町村については適用を中心にしていただければありがたいと考えております。

資料 2-2 の関係です。加入・喪失・各種変更の手続きガイドの中で説明資料のチェック項目の中に取得届記載例があります。また、最後の資料の中でも記載の説明資料等が出てきますので、これは最後にまとめてもらっても問題ないのではという感想を持っております。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。熊切構成員お願いいたします。音が拾えないようでしたらハンドマイクを回します。

〇熊切構成員

 熊切です。個別ヒアリングの自治体や任意でやることにしても、独自とまではいわなくても自分の所の運用に沿ったやり方と違うという感想がおそらく出てくるだろうと思っています。私どもの所でも担当のほうに若干見てもらった資料の中でも「うちの所ではこうしているけれども」ということで、このシートと少し違うということが出ております。そのへんをどこに統一するのかということをこちら側の回答として用意しておかないといけないかなと思っております。どうしても解釈の幅の中で運用しているところもありますので、そこは事業をやった後の回答の中でばらつきが出てくるだろうと思っています。

もう一つは、マル4のチェックシートです。これを使ってうまくチェックできるかどうかということに関して、使い方についてモデル的な事例を例示してあげたほうが使いやすいと思います。おそらく、これは幅広い方が使うと思うのですが、あまり知らないと全然使えないとか、かなりのベテランがこれを見た場合はこのような物はあまり必要じゃないという意見が出るのではないかと気になるところではありました。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。阿部構成員お願いいたします。

〇阿部構成員

 任意アンケート調査に関して質問に含めるべき事項を検討していただきたいと思います。まず、業務支援ツールを用いて説明することにより、 1 人当たりの平均的な対応時間に変化が見られたかどうかという点を聞いていただきたいと思います。また、この業務支援ツールを用いることによって、かえって非効率な事柄が発生しなかったかどうかということも聞いていただきたいと思います。市町村にどのように利用すれば効率的に説明できるのか、そのアイデアなどもぜひ聞いていただきたいと思います。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。佐藤構成員お願いいたします。

〇佐藤構成員

 すみません。先ほどの追加です。マル3の必要書類リストのところです。これ以外のものが出てくると思いますので、必ずその他の欄をどの必要書類シートにも入れてほしいということを要望いたします。

〇司会

 ありがとうございました。他の皆様はいかがでしょうか。佐々木構成員お願いいたします。

〇佐々木構成員

 業務支援ツールについてインタビューの対象は市町村担当者のみでしょうか、それとも、加入者にもインタビューをするのかどうかという点について伺いたいと思います。業務支援ツールが市町村担当者にとって使いやすくて、また、加入者にとってもわかりやすいようでしたらいいと思いますが、市町村担当者にとって使いやすいけれども加入者にはわかりにくいというケースもあるかもしれませんので、加入者にもインタビューをしたほうがいいと思います。

〇あずさ監査法人

 今回のモデル事業の中では市町村担当者の方に使用者目線から使っていただくということを想定しています。一方で、おっしゃるとおり加入者側はどのように受け取ったかという部分もあると思いますので、例えば、 35 市町村の重点ヒアリングのところで、窓口応対してみて加入者の方の反応がどうだったかということを、聞き取れる範囲になってしまうとは思いますが、聞き取ってみたいと思います。

〇司会

 ありがとうございます。殿村構成員お願いいたします。

〇殿村構成員

 すみません。すごく立派な資料で、私が窓口担当者だったら「すごく勉強しなければいけない」と思うのではないかと思います。ただ、私のようによくわからない人もいると思います。加入、喪失、各種変更は色別にできないのでしょうか。パッと見て、どの書類の説明がどれなのかがわかりにくように思います。全部赤で統一されていますが、加入の場合はこの書類、喪失の場合はこの書類、各種変更の場合はこの書類と色でわかったほうが使いやすいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

〇あずさ監査法人

 ありがとうございます。今、我々の中で適用の分野の加入、喪失、各種変更をいう 1 つのカラーにしてしまっています。おっしゃるとおり、どれが加入で、どれが喪失で、どれが変更ということが視覚的にわかりにくい状況でございますので、いただいたご意見等も参考にさせていただいて反映できるかどうか検討を進めたいと思います。ありがとうございます。

〇司会

 原構成員お願いいたします。

〇原構成員

 細かい資料を作っていただきありがとうございます。応対ガイドや必要書類リスト等を使っていただきながら、 35 カ所の重点モニタリング市町村でのヒアリング等で皆さんからいただいた細かいヒアリング事項を基に改善していただきたいと思います。その中で、資料 2-1 8 ページにあるとおり重点モニタリング市町村に対してのヒアリングについては、適用なら適用の業務支援ツールと研修というパッケージで行うというお話で、 4 グループに分けて行うイメージだと思います。先ほど関口構成員からもありましたけれども、いろいろな市町村の特徴があると思うので、何をどこにやっていただくかということもあると思います。任意アンケートのほうは全部オープンになっているのであれば、もし可能な市区町村さんがあれば、任意で全てのパッケージを横断的に見ていただけるようなものもあったほうがいいのではないかと思います。適用だけを深掘りするのもいいと思うのですが、応対ガイドと他の物はどうなっているかということを横串的に比較していただくと、アイデアなどが出てくるのではないかと思います。

老齢にはこういうことが載っていたけれども、こっちにも入れてほしいとかそういう意見があると思います。確かに、グルーピングしてやるのはいいと思いますが、もし可能な市町村さんがあれば、全体はこうなっていますという物も見せていただきながらやるのもいいと思います。研修もそうだと思いますが、全体像を見ていただきながら一つについて重点的に細かいヒアリング項目を事前に用意して確認していただくといいと思います。もちろん想定していらっしゃると思いますけれども、どういう職員さんが使っているとかそういう項目も入れながらやっていただけるといいと思いました。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。関口構成員お願いいたします。ハンドマイクをお願いします。

〇関口構成員

 つけ足しになりますけれども、先ほど原構成員さんの話を聞いていて、全体でやると負担がだいぶかかってしまうかなと。例えば、適用と老齢基礎、適用と障害基礎というかたちで分けて、ある程度大きい市にやっていただければ、ある程度効果が出るのではないかと考えております。

もう一つ。手続きガイドの関係でここに加入資格関係から分かれているのですが、以前話が出たかと思うのですが、障害基礎やその他も含めて全体の内容が 1 2 枚程度の用紙で同時にチェックできる物、個々に特化しないで一覧でその状況を同時にチェックできる資料ができればありがたいという意見が出ておりました。以上です。

〇あずさ監査法人

 ありがとうございます。いただいたご意見のうち全体の一覧についてはご用意しておりまして、モデル事業の展開の時に各市町村に配布できるように準備をしていきたいと思います。

〇司会

 横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 アンケートと実際に重点的にヒアリングを行うという 2 点があるかと思います。これはアドバイスのようになってしまいますが、見に行くという場面とヒアリングをするという場面では、わかる情報が異なってくるところがあるので、その有効性をうまく使って調べていただけると良いと思いました。まず、実際にやっているところを見せていただくということの利点は、利用者自身が声を上げることができない無意識の部分も見られることです。例えば、「なんだかよくわからない」と感じているという状況というのは、「何がわからないのか」本人にもわからないので、口頭で伝えることができないということがあります。別の利点としては、ある程度制作に携わっていて、これがどういう目的のもので、何が達成できればゴールなのかがわかっている方が実際に見に行ってみると、自分たちが全く想定していなかったような問題などを把握できるということもあります。どうしてもアンケートは仮説検証なので、ある程度こちらでこういうものがあるだろと想定しているものしか調べることができないという側面がございますので、実際に観察する際には、アンケートではフォローしにくい点を集中的に観察していただけると良いと思います。

アンケート項目などは、皆様からとても良いご意見が出ていたかと思いましたので、そういったものも取り入れてやっていただけると、良いのではないかと思いました。

アンケートの運営部分については、たぶん TAC さんの教材のほうにも関わってくると思うのですが、担当者に聞くべき内容なのか、それとも、上司にあたる方に聞くべき内容なのかということをご検討頂けると良いと思います。学習者本人がツールや教材に過不足があるかどうかを知ることは難しく、上司側でないと、これとこれを知っておいてもらわないと困るということはわからないということがあったりします。また、学習の成功イメージについても違いがあり、本人はできたと思っているけれども、実は上司から見たらこの説明とこの説明を忘れているということがあったりするかもしれませんので、誰に聞くかという点について、いま列挙したような視点で、うまく振り分けていただけると良いかと思います。

 最後に、被験者をなさる自治体の方々が、より有効なご意見を出しやすいような配慮として、最終的に「どうなったら成功なのか」というヴィジョンをお伝えした上で、そこに行くためにアドバイスをいただきたいという、今回の調査の趣旨を明確にお伝え頂くことをお勧めいたします。私たちが調査を行って来た経験でも、ただ単にアンケートやヒアリングを行うと、わかりやすいとか使いやすいというのは感性の問題なので、どうしても個人の好き嫌いや好みに基づいた話になってしまいがちです。それを防ぎ、より有用なご意見を頂く為には、そういった配慮をすることが有効だと感じています。

具体的な方法としては、例えば、本来は自治体で説明すべき事項だけれども説明していない所が結構あるというお話も初めにいただいていたかと思います。成功イメージと趣旨を伝えるということは、「今回はサービスレベルの向上ということで、これとこれは絶対に自治体で説明してもらいたいけれどもやっていない市区町村が結構あるので、それを解消することが目的の一つです。 2 つ目の目的としては、業務の効率化を図ることです。この 2 つを両方達成するためにこれを作っていて、その観点からご意見をいただけますか」というように、まず一番始めに話をするということです。そのまま聞いてしまうと、基本的には今までやっていたもの以外に使うものが増えるというのは、ただ負担だという以外の何ものでもないという話になると思います。なので、目的に対してご意見を聞く。それをやるためにどうしたらいいと思いますかという聞き方をされるといいのではないかと思います。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。活発にご意見等をいただいているところではございますが、本日の検討会におきましては、市町村職員向けの通信研修モデル事業に関する議論も残っております。 TAC さんの通信研修モデル事業の進め方が、ただいまのあずさ監査法人の業務支援ツールのモニタリングと密接に関連しているところもございますので、通信研修モデル事業に関するご説明を差し上げた後、引き続き、あずさ監査法人のモニタリングに関してもご助言をいただければと思っております。それでは、引き続き資料 3 に基づきまして TAC 株式会社より通信研修モデル事業について説明していただきたいと思います。それでは、 TAC さんよろしくお願いいたします。

TAC 株式会社

 それでは、 TAC より通信研修モデル事業の実施について説明いたします。資料 3-1 をご覧ください。 1 枚めくっていただくと目次がございます。こちらの目次の 3 番から 5 番が基礎研修について、 6 番から 8 番の 11 ページまでが実務編について、 10 番から 12 番までがモデル事業実施のタイムラインなどです。

 次の 3 ページをご覧ください。まず、第 4 回の検討会でご助言いただいた方針で現在制作を進めておりますけれども、本日追加でいただいたご意見は可能な限り制作物に反映できるように検討した上でモデル事業を実施したいと考えております。なお、一部反映できなかったご意見については、モデル事業終了時までにできる限り検討して反映させたいと考えております。今回第 6 回の検討会では、以下に示すとおりモデル事業の実施概要について、また、基礎編の研修の進捗状況、また、モデル事業の仕様それぞれについてご説明いたします。

1 枚めくっていただき 4 ページです。次に、通信研修の基本コンセプトということで再掲になりますけれども、まず、基礎編研修のねらいとしては、以前ご指摘いただきましたダイジェスト版を今作り込んでおりまして、国民年金制度の全体像を短時間で理解するということでテーマを追加させていただいております。次に、テーマごとの講義で業務支援ツールを実務で活用するために必要最低限の制度知識を習得するといったことが基礎研修のねらいです。次に、実務編研修のねらいということでございますが、業務支援ツールに合わせて資格、免除、老齢、障害、遺族等々の 7 テーマについての研修を今準備しております。なお、ロールプレイング型の研修ということですので、相談業務を疑似体験できる方向性で準備をしている状況でございます。

 次に、 5 ページです。基礎編の研修仕様についてです。真ん中から下ですけれども、モニタリングを通じて集約した研修コンテンツに対するご意見を分析した上で本格的な制作を行うことを今予定しております。基礎編に関しては、紙上 Live 講義(シナリオ編)の準備をしておりまして、まず、紙面上でこちらの講義の体験ができるように準備をしております。そして、真ん中の基礎編の動画ということですが、紙上のシナリオだけでは研修イメージがつきませんので、最低限一つは映像研修を準備して作成するということです。最終成果物として映像の講義を全て完成させますけれども、今回のモデル事業ではまず 1 テーマの動画で作成するということで準備を進めております。最後に右側になりますが、基礎編のテキストは参考書ということで逐条解説型のものを準備しております。最初に戻ります。基礎編に関しては、初任者でも少ない時間で最大限の効果が得られる実務研修というコンセプトによってスライド、シナリオの作成に注力して研修を開発し、現在その制作をしているのですが、予想以上に時間を要しているということから、先ほど申し上げたとおり全範囲に関して基礎編の紙上 Live 講義でモニタリングをさせていただいて、映像に関しては 1 テーマのみサンプルとしてモニタリングをさせていただくということです。この点についてどうかご理解いただければと思います。 

 もう 1 枚めくっていただき 6 ページです。基礎編のカリキュラムとモデル事業における制作テーマです。先ほど申し上げましたとおり、全ての基礎編の論点に関しては紙上 Live 講義でご提供させていただきます。後ほどイメージをご紹介いたします。また、サンプルの画像に関しては、被保険者というテーマに絞ってモニタリングをさせていただきたいと思っております。

 次に、 7 ページでございます。基礎編の画面イメージを掲載しておりますが、詳細は参考として別添資料 3-2 がございますので、こちらをご覧ください。別添資料 3-2 aです。紙上 Live 講義ということで、最初に強制加入被保険者の種類ケース 1 番の事例が入っております。このスライドに対して文字に書いてあるとおりのナレーションとなります。以下このようにそれぞれのスライドに対してナレーションが入っているということになっておりますが、もともと基礎研修の基本的な考え方としては、まず初任者に向けての研修ということになっておりますので、スライドのほうが非常に受け入れやすく初任者の方でもできる限りわかりやすいというコンセプトで作り込みをしております。一方、このナレーションの部分に関しては、実務のために必要な最低限の知識ということになりますので、この解説部分に関してはある程度専門的なことを説明するということで、画像に関しては非常にやわらかくわかりやすく作りますけれども、文章やナレーションに関してはできる限り法律に則って作成しつつ、わかりやすさも追求していくという趣旨で作成しております。

 それでは、資料 3-1 に戻り 8 ページです。実務編の研修カリキュラムとモデル事業における実施研修マル1です。真ん中に業務支援ツールの使い方とあります。こちらは、さまざまなご意見もありまして、業務支援ツールをあずさ監査法人様で作られておりますが、その業務支援ツール自体の使い方の研修もあったほうがいいのではないかというご意見等もございましたので、こちらに書いてありますとおり業務支援ツールの各ページの使用場面や説明時の注意事項などを詳細に説明していくという研修を実務編で検討しております。一方、ケーススタディについては、具体的なケースをもとに業務支援ツールを使った窓口対応の方法を疑似体験するような研修を考えておりますので、今回はモデル事業ということで資格の部分についてはサンプル講義の画像を作成し、そして、免除、老齢、障害に関しては、先ほどと同じように紙上 Live 講義で紙上だけでモニタリングをさせていただくということで考えております。その後の障害、遺族、未支給、その他に関しては、モニタリングの結果を踏まえて業務支援ツールの使い方、場合によってはケースも取り込んで研修として作っていくことを考えております。

 次に 9 ページです。実務編研修カリキュラムとモデル事業における実施研修マル2です。現状として、テーマを 1 番から 6 番までのテーマで区別して制作の準備を進めております。使い方編とケーススタディ編の 2 つに分類しておりまして、それぞれ時間配分が仮に載っております。こちらについてはモニタリングの上、時間配分も検討していきたいと考えております。使い方研修とケーススタディの時間配分のバランスについては今申し上げたとおりで、最後に書いてありますが、結果を踏まえて再設定するということです。それから、今は 30 分、 20 分とおおまかに時間が書いてありますが、実際に制作する際はうまくチャプター分けなどをして可能な限り時間を均一にして、ご要望どおり時間を短くして制作を進めていくということで考えております。

10 ページです。実務編の動画イメージです。こちらは別添資料 3-3 を準備しております。あずさ監査法人様で応対ガイドを複数枚制作していただいておりますので、一枚一枚使い方を丁寧に解説していくという研修の作り込みをしております。これについては、別添 3-3 の資料に実際のナレーションの部分を文字で入れてあります。こちらも今鋭意制作中でございますが、こういったナレーションを含めて画像も展開しながら説明をしていくということで考えております。もう一つ、 3-4 という添付資料がございます。これは、ケーススタディのサンプルです。加入、喪失、各種変更のケーススタディのサンプルということで作成しております。これもまだ途中段階ではございますが、こういうイメージで紙ベースのものと、紙ベースだけではわかりませんので、このテーマ一つに関しては実際に画像研修も作成してモデル事業を進めていきたいと考えております。内容は紙面でご確認いただければと思います。

 資料 3-1 に戻り 12 ページです。モデル事業の実施に関しては、あずさ監査法人様からもお話がありましたとおり、重点ヒアリング市町村と任意アンケートということで 35 程度の市町村と任意の 1,741 市町村でそれぞれ実施していくということです。資料送付する方法と厚労省の特設ホームページに記載する方法と 2 つの方法で考えております。

サポートに関しては、重点ヒアリングのほうに関して専用のメールアドレスを設置しまして、市町村様からの教材の使用方法に関するお問い合わせについて対応させていただきます。教材の内容についての質問等に関しては、可能な限り最終成果物に反映させるものとして、個別の質問への回答は行わないということで予定しております。任意アンケートに関しては、そちらに書いてあるとおり専用メールアドレスを設置して、ご意見を受け付け、可能な限り反映させて、個別の質問には回答を行わないという前提で考えております。

 次に 13 ページになります。基礎編モデル事業と進捗についてです。先ほどご説明したとおり、基礎編に関しては紙上 Live 講義でほぼ全て論点を展開するということですが、順次展開することになりますので、 11 月下旬から 1 月初旬くらいのところまでで少しずつ紙上 Live 講義を展開させていただいて、被保険者に関しては動画イメージも展開します。そして、モニタリングした上で 1 月下旬からシナリオ修正・追加、また、講義制作に進んでいくというスケジュールで考えております。

 次に 14 ページです。実務編のモデル事業に関しても同じように、加入・喪失・各種変更の 1 テーマについてサンプル動画で使い方とケーススタディの二つを準備します。もちろん紙上 Live 講義も準備して展開し、その他の免除、老齢基礎年金、障害年金については紙上 Live 講義のみで展開しモニタリングをさせていただくということで予定しております。そして、 1 月下旬からモニタリングの内容を織り込んでシナリオ修正・ケース作成等々を行っていく準備を進めているところでございます。 TAC からは以上でございます。

〇司会

 ありがとうございました。本日の検討会では、基礎編研修仕様の具体的なイメージや実務編研修の具体的なイメージが提出されておりますので、今後これらの研修を制作するにあたっての具体的なご助言をいただけますと幸いです。また、本検討会において TAC 株式会社とあずさ監査法人の双方に特にご助言いただきたい内容といたしまして、今後モニタリングを行うにあたり、あずさ監査法人の作成する業務支援ツールについては、窓口で実際に被保険者・受給者の方にわかりやすくご案内するための視点からモニタリングするということを念頭に置いておりますが、そのために特に実際の業務を行われている現場の職員の皆様のご意見をお伺いすることが重要であると考えております。一方で、 TAC さんの通信研修においては、もちろん実際に窓口に立たれている方のご意見をいただくことも当然ですが、それ以上に本研修を制作する際に重要な視点といたしまして、新任の方が着任され、管理職の方や係長や主任など直接新任の方をご指導されるミドルクラスの方々が、初めに新任職員の方にどのような業務を身つけることを期待しているのか、そして、その実務を身につけるにあたって特に管理職の方、係長の方、主任の方々が新任職員の方を指導するにあたりこの業務支援ツールをどのように研修してほしいのか、特に時間や項目、そして、ケース型研修についてどのようなケースを実施されるとより良いのかといったところでモニタリングすることが重要であると考えております。このため、通信研修モデル事業の議論のうち特にモニタリングに関する部分に関しましては、 TAC ならびにあずさ監査法人の事業が密接に関連していることもございますので、双方の事業バランスを想定しながら両社に対してご助言いただければと思います。それでは、皆様ご意見等ございますか。原構成員お願いいたします。

〇原構成員

 一つだけ確認をさせていただきます。資料 3-1 12 ページのモデル事業の実施についてのところです。先ほどあずさ様が言ったことと重複しますけれども、業務支援ツールと同様に重点ヒアリングの対象市町村を 4 つのパッケージに振り分けてやるということだと思うのですが、例えば 8 ページにあるようなサンプル講義の DVD を直に見られる所は適用に当たったグループになるのかということ、また、免除、老齢、障害を担当する市区町村は、紙上 Live 講義になるのかということを一応確認したいです。

例えば、紙上 Live 講義だと紙ベースで非常に細かいものになりますので、もしできればサンプル講義の動画はイメージとして担当の区分ではないのかもしれないけれども、老齢の担当の市区町村にもこのようになりますという物、資格の物で構わないと思うので、何か動く物もあったほうがいいと若干思いましたので、ご検討いただければと思います。

〇司会

 最初の点は確認ということでございましたが、いかがでしょうか。

TAC 株式会社

DVD のほうは重点ヒアリング市町村全てにお送りすることで準備しております。

〇司会

 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。阿部構成員お願いいたします。

〇阿部構成員

 資料 3-2 aの紙上 live 講義の内容に関しての意見です。ここを見ておりますと、国民年金法を中心に施行令や施行規則などが盛り込まれているようですけれども、法律の初心者にとっては施行令とか施行規則とは何かというのがピンとこないと思いますので、それもやはりこの文章の中で説明を加えたほうがいいのではないかと思います。例えば、こちらの資料の 3 ページを見ていただくと、令 -4 などと書かれているのですが、この表記が何なのか考えこんでしまう方もいらっしゃるように思います。自分で調べると時間がかかって嫌になってしまうということもあるかと思いますので、その都度本文の中でも解説したほうがいいと思います。もちろん、基礎編のテキストの中で書かれていることだとは思いますけれども、これが第 1 点です。

2 点目は、同じ資料の 6 ページに確認問題が掲載されているのですが、このスタイルですと、すぐに解答がわかってしまいますので、少し工夫したほうがいいのではないかと思います。また、確認問題は○×式だけではなくて選択式や穴埋め式なども工夫できれば考えていただきたいと思います。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。佐々木構成員お願いいたします。

〇佐々木構成員

 講義内容についてです。講義テーマごとに講義時間が 10 分、 15 分、 20 分とバラバラになっています。全てを 10 分間でコンパクトに統一したほうがいいと思います。全テーマを 10 分間にしてコンパクトにわかりやすくするというものです。講義を受ける市町村担当者の方々は、普段の業務を行いながら忙しい合間をぬって限られた時間の中で勉強することになると思いますので、この内容あの内容を盛り込んだらテーマが 10 分、 15 分、 20 分にバラバラになったというのではなくて、 10 分間でどういう内容を盛り込めるのかという視点から講義内容を決定するというものです。また、全てのテーマが 10 分間で完結するということをアピールしたキャッチコピーなども合せて検討してはいかがかと思います。

〇司会

 ありがとうございます。他にご意見いかがでしょうか。佐藤構成員お願いいたします。

〇佐藤構成員

 資料 3-2 の紙上 Live 講義についでです。こちらはスライドと合わせて見ながら研修をするというイメージだと思いますが、この文章の中でも大切なところについてメリハリをつける部分で下に線を引くなり文字を太くしてもらえたりするとよろしいのではないかと思います。それぞれ法律の用語が中に載っているのですが、今後を考えますと、例えば法令第何条などと略して書いてあるので、できれば、そういった法律用語も正しく記載しておいていただけると使い勝手のいいものになると思います。

〇司会

 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。熊切構成員お願いいたします。

〇熊切構成員

 確認を先にさせてください。今回、重点ヒアリング市町村に配布して意見をいただくということはわかりました。最終的に目指しているのは、あずさ監査法人様から出ている 7 つの業務についての業務支援ツールのセットに対応して TAC さんでは今回の紙上 Live 講義と実務編のサンプルの講義動画を含めて 7 つがフルセットで出てくるという理解でよろしいでしょうか。

〇司会

 確認ということですので、いかがでしょうか。

TAC 株式会社

TAC がモデル事業に関して提供する物は、全体的に基礎編に関しては全ての論点を紙上 Live 講義でお渡しします。それから、被保険者の部分については DVD 40 市町村にお渡ししますということになっています。実務編に関しては、紙上 Live 講義を中心にお渡ししますが、資格、免除、老齢、障害の部分について紙上でご提供し、そして、動画に関しては資格の部分だけご提供するということになります。その上で、あずさ監査法人様が業務支援ツールについては全てについて展開するという状況になっております。

〇司会

 繰り返しですが、今のご質問は、モデル事業ではなく年度末の最終的な完成形としてというご質問でしたでしょうか。

〇熊切構成員

 はい、そういう意味です。

TAC 株式会社

 モデル事業に関しては、最終成果物としてはすべての動画をお渡しするということで考えております。

〇司会

 よろしいでしょうか。

〇熊切構成員

 はい、ありがとうございます。

〇司会

 では、関口構成員お願いいたします。

〇関口構成員

 資料 3-3 についてです。最初にあずさ監査法人さんに説明していただいた資料 2-2 の加入、喪失、各種変更手続きガイドとこの資料 3-3 は連動しているということでよろしいですよね。最初この資料 2-2 だけ預かって担当職員に見ていただいたところ、やはり使用方法にだいぶ戸惑った感じがあります。その中で資料 3-3 が提示されたためにだいぶわかりやすくなったという意見を聞いておりますので、これを同時に配布していただければと思います。

それから、ケーススタディの関係で資料 3-4 があるわけですけれども、各市町村の窓口での対応は、このようなかたちとはだいぶかけ離れている感じがしました。内容的には、会社を退職した場合には会社の健康保険も喪失しますので、会社から発行される社会保険離脱証明書等を持って来ていただいて窓口で手続きしますので、その対応方法とこのケーススタディの内容をもう少し実際の実務に合せた内容に検討していただければありがたいと思います。

〇司会

 ありがとうございます。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 以前からいろいろな意見が出ていたものがうまく反映されて、今までの中では格段によくなったと感じました。特によかったと思ったところは、別添資料 3-2 aの 3 ページですが、「ここでいう年収とは給与所得者や年金受給者の場合は、通勤手当なども含んだ総収入額をいいます」と実務上重要なポイントが補足されていたり、 5 ページでもありそうな個人事業主の例で「個人輸入業を行っていた B さんが、取引の関係上、海外に拠点を移して」といった例も、リアリティがあり良いと思いました。また、例えば、「海外に住んでいる間保険料を納めなければ、老後の年金がその分低くなることが心配です」そのため、こういうことをやっているといった説明のように、お客様の気持ちに寄り添えるような内容になっているのがいいなと思いました。さらに、「このように任意加入制度は第 1 号被保険者の要件から外れてしまった人で、国民年金の被保険者として保険料を納め続けたいという人のために用意されている制度です」というように、「なぜこの制度が用意されているのか」といったことがよく説明されている点が説明されている点もとても良いとおもいました。例えば、プラスアルファでお金がかかるという時に、懲罰的にというと変ですけれども、何かをしなかったからお金がかかるという後ろ向きなケースと、プラスアルファ 200 円や 400 円を払うともっともらえるから払うという前向きなケースとあると思います。ただお金を払うではなくて、きちんと意図が説明されているのは良いと思いました。

資料 3-3 の加入、喪失、各種変更お手続きガイドの 2 ページ目などは、重要なポイントが強調してありますし、 2 ページの最後にカッコで「年金額を増やす方法として、付加保険料の納付や免除期間、未納期間に応じた追納、後納を行うことも考えられますので、慎重にご案内してください」と、なぜそれを言わなければいけないのか、言っておく意図が何なのかということが説明されているのも良いと思います。このガイドの中ではここしか書いていなかったですけれども、今後、今お話ししたような良い部分をさらに充実して頂くと、初心者にはすごくわかりやすくなると思います。

先ほど関口構成員からも実務の内容と違うというご指摘があったと思いますが、「実際の業務に沿っているようにすることは重要だと思いますので、その際により効率的で正確に情報収集を行う為の方法について、ご提案いたします。先ほど熊切構成員からも現場で多少変えているという話もありましたので、どこが違うのかをわざわざ列記するのは自治体側の負担がす大きいので、できれば、紙上 Live 講義やシナリオを、「控え用」と「お戻し用」の 2 部用意して、「この時には実際にはこれもやっている」とか、「ここはこうじゃないとか、ここはもっとこうしてほしい」ということを、直接全部赤字を入れていただいて、それをフィードバックしていただくと非常に効率的で、かつ記入者にもわかりやすく、よろしいのではないかと思います。本人たちの書き込みの負担も少ないだけでなく、アンケート集計を行う際にも、どこの項目の何の話をしているのかがわかりやすいと感じました。

今、私がどこのページの何と言っていても、たぶん追えない方も結構いらっしゃると思います。同じような話が何度も出てくるので、書き込みをしないと、違う項目のことだと思って間違って直してしまうということがわりとよくありますので、そのような方法でアンケートをとられたらよろしいのではないかと思いました。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。あとは、資料 3-3 3-4 が中心になりますが、特に実務編の講義に関してご意見ご助言等いただけると幸いです。原構成員お願いいたします。

〇原構成員

 内容的なコメントをいくつか述べさせていただきます。資料 3-1 4 ページです。通信研修の基本コンセプトが明確になっていてよかったと思います。基礎編研修と実務編研修の最終目的は、現場で業務支援ツールを使ってきちんと説明するためだと明確になっているのでいいと思います。ベースはもちろんいいですが、その上で、もしリクエストするのであれば、まず基礎編の研修のほうでは、先ほども阿部構成員からもお話がありましたけれども、特に基礎編は勉強ですので、条文などもきちんとやっていくということもありますので、テストのところを紙上 Live 講義の中に入れるのか、あるいは、逐条解説までの厚いテキストのほうに入れるのかわからないですけれども、勉強した内容が頭に入っているかということのテストは○×もあってもいいと思いますが、やはり選択式もあったほうがいいと思います。自分のレベルをチェックするということは、まず勉強していただくことが必要だと思うので、もう少しボリュームをもってテストをきちんと置いたほうがいいと思います。ご自身でここができたけれども、ここが弱いというレベルチェックをしていただくのもいいと思います。

これはモニタリングのことではなく本番のことかもしれないですが、これだけボリュームが多いので、ここまでやったというモチベーションを下げないような仕組みが一つあったほうがいいのかなと思いました。これは今回のモデルではあまり関係ないかもしれませんけれども。もう一つ、実務編についても業務支援ツールに合せて解説と使い方ということでロールプレイを織り交ぜながら使っていただいて、モニタリングしていただいて、特に内容のところは市町村の現場に合ったかたちでよく聞いていただいて、また改善していただきたいと思います。基礎編を見て実務編のロールプレイングにサッといける方と、内容的に難しいと思われる方とレベル差があると思いますので、例えば、実務編から基礎編の何ページを見てくださいと戻るというかリンクさせるといいと思います。実務編の資格や適用の話は動画の解説のペーパーを作るのかわかりませんが、「基礎編のここをもう一度見てみましょう」というように、なるべく皆さんに基礎編と実務編はリンクしていることがわかるようにするといいと思います。会話の内容が全然わからないという人もいるかもしれないので、「基礎編に戻ってここを見てください」という案内で双方につながっていることを伝えたほうが学習しやすいと思います。皆さん全員が全部を見ていただけるように進めたほうがいいと思いますので、そういう工夫もしていただけるといいと思います。なんとなく基礎編と実務編は違う印象があって、難しい逐条解説から始まって実務編へとつながっていくと難しい印象を与えるかもしれませんし、実務編でわからないと思う方も出てくると思うので、その場合は「基礎編のここを見てください」というご案内があれば理解しやすいのではないでしょうか。もし紙ベースの物があれば、それもあってもいいと思いました。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。殿村構成員お願いいたします。マイクをお願いします。

〇殿村構成員

 全般的に逆三角形型の文章にされたらどうかと思います。 TAC さんの生徒のように資格を得ようとする方は論理的に起承転結で最後に結論があったほうがいいと思いますが、これは実務をされる方で資格を取る方ではないので、最初に結論があったほうがいいのではないでしょうか。法律から入るとげんなりしてしまうのではないかと思います。資料 3-2 aの 1 ページ目の基礎編の強制加入被保険者の要件のところで、最後に「 20 歳から 60 歳ということは 40 年間国民年金に加入するのが原則だということになります」と結論が最後にきているのですが、この場合は最初に「強制加入被保険者の要件は」ということで最初に結論があって、その後に理由や法律のことを述べたほうが実務的には頭に入るのではないかと思います。

〇司会

 ありがとうございました。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 今の殿村構成員の話に近いかもしれませんが、先ほど原構成員からもキャッチコピーのようなものを付けたほうがわかりやすいのではというお話があったと思いますが、いきなり法律の名前がバーンと入っていたり、なんとかの要件とか、なんとか法という感じになってしまっていて、一目見ただけではその内容が書いてあることがわかりにくくなっている部分があると思うので、タイトル自体にもう少しモチベーションが上がるようなコピーを付けるといいと思います。私はコピーライティングのプロではないので思いつきませんが、「間違った対応をしないために」とかキャッチコピーを付けたほうが、見ている方はより探しやすくなると思いました。

今、ご質問いただいていた実務編の内容に関してですが、これも格段によくなったという印象です。これであればイメージもできますし、すごくいいと思います。実際の実務の内容と合ってさえいれば、使用法や進み方に関してはすごくわかりやすくていいと思いました。

説明の人と登場人物の出方が似ているのが気になりました。資料 3-4 の登場人物は担当の女性の方と窓口に来た男性の初老の方ですが、初めに出ている凛々しい男性は講師の方の役だと思いますが、この人も登場人物の一人に見えるので、円を外すとか違う仕様にしていただくと、よりわかりやすいと思いました。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。実務編に関して、できれば現場の実務に応じたものをという話がいつくか出ておりました。実際、実務の中でこういった事例を学ばせれば初任者の方により有用であろうという適用なら適用の、あるいは、老齢基礎なら老齢基礎のといった論点や、この部分は勉強したつもりでもなかなか初任者の方が実務で戸惑う、時間がかかってしまうというお声があれば、そういった事例をご紹介いただければ、今後の研修づくりにも役立つと思うのですが、そのへんの観点から市町村のほうで何かございますか。熊切構成員お願いいたします。

〇熊切構成員

 適用などはどうしても事務量が増えます。お客さんが多いものに関しては、磐田市の場合は何人か担当者がおりますので、戸惑うことなくいけると思いますが、反対に、月に 1 2 件とか年間通してもそれほどいないような事例の場合に、例えば研修的なツールがあると改めて確認できるという意見をもらっています。

〇司会

 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 今回せっかくアンケートやモニタリングをされるということがございますので、そういった事例について、ぜひヒアリングやアンケートの中に含めていただきたいと思います。たまにしかないけれども、あると非常に大問題な出来事というのは、一般企業でもかなりございます。そういったことは研修の中でも重要視される部分だと思います。対応がうまくできなかったために大きな問題に発展した事例は書きたくないということがあるようでしたら、モニタリングで調査する等、どちらでやったらいいのかはご判断いただければと思います。「自分の所であった事例でなくても、人から聞いた事例でも構いません」と伝えると、少し書きやすくなると思いますので、ぜひご検討いただければと思います。

〇司会

 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。佐藤構成員お願いいたします。

〇佐藤構成員

 資料を見ていて、たぶん今までは載っていなかったと思うのですが、今回ツールの中でも納付のことで金額の話や支払いの方法などたくさん載っているのですが、例えば、実際に適用で、加入した時に月末時点でどこにいるかによって保険料がかかる、かからないがあるのですが、たぶん市町村では実際に納付いただくことはしていないので直接的には関係ないですけれども、やはり加入した時に「その月には保険料がかかってしまいますよ」とか「来月からですよ」といったご案内が必要になると思いますので、そういった視点も少し入れたほうがいいと思います。入っていれば別ですけれども、今回いただいている資料にはそういったものが抜けているような気がしますので。逆に、お客様に市町村の事務ではないけれども最低限必要な情報というのはお伝えしていると思いますので、そういったものをアンケート等でも取り入れていただきたいと思います。今回私のほうで気がついた点というのはそういうところになります。

〇司会

 ありがとうございます。阿部構成員お願いいたします。

〇阿部構成員

 資料を配布する時に、例えば資料 3-2 aですと、各市町村は 1 ページをA 4 でコピーして見るのでしょうか、それとも、例えばケース 1 のところだけを A4 にコピーして見ることができるのでしょうか。

TAC 株式会社

 現状ではこのサイズで印刷できるように準備しております。

〇阿部構成員

 そうしますと、例えば、特に自分の見たい所だけということでそういった工夫はできないでしょうか。

TAC 株式会社

 ページ指定ということでしょうか。

〇事務局

 すみません。事務局からお答えいたします。厚生労働省のホームページの中で例えばビューアを付けてここのページだけというのはなかなか難しくて、技術上の制約の問題もございますので、今回は PDF か何かで貼りつけますので、 PDF のビューアで自分の必要な部分の所を映し出していただくということは可能だと思います。ただ、この中のこのページだけを抜き出してというのは事実上制約がかなり高いということです。

〇阿部構成員

 わかりました。どうもありがとうございます。

〇司会

 他にいかがでしょうか。 TAC とあずさ監査法人ということで今回のモデル事業はリンクしながら進める領域がございます。先ほどあずさ監査法人向けの質問が一部途中で打ち切るようなかたちになりましたが、こちらのほうに振り返っていただいても結構ですし、あるいは、実務編ということで振り出しをいたしましたが、立ち返って基礎編のほうでも結構でございます。ご質問ご意見等ございますか。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 アンケートに対して補足ですけれども、アンケートの時にも、先ほど佐藤構成員からお話があったようなポイントなどもあると思いますので、こんなポイントをぜひ書き込んでくださいという感じで、今日出たような内容を具体的に書き込んでいただけるようにアンケート用紙に記載していただくと、より漏れなく情報がもらえるかと思います。その際に、色分けをするのかわからないですけれども。(混線)

〇司会

 ちょっと混線があるようですが、続きをお願いいたします。

〇横尾構成員

 そういう感じで書いていただけるとよろしいと思いました。

〇司会

 ありがとうございます。他はいかがでしょうか。関口構成員お願いいたします。

〇関口構成員

 先ほどアンケートの話が出ましたけれども、 1,700 の自治体に任意アンケート調査をとるという話の中で、例えば、私が構成員でなくて町にアンケート調査がきた時に、何を答えたらいいだろうかというのが一つ出ると思います。ですから、重点的にこういう点を回答してくださいというものがあれば、各市町村は回答しやすいと感じております。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 アンケートについて補足でございますが、関口構成員から今言っていただいたように、どこをポイントにということは、ぜひ入れて頂くと良いと思います。アンケートを記入する際にもあったほうが良いと思います。もし回答率を上げていこうということであれば、私どもの調査研究の経験から申し上げますと、「この結果自体はこれからより良いツールを作るために皆さんからご意見をいただいて、この結果を全体に反映して最終版を作ろうと思っている」ということを冒頭に書かれたほうが良いと思います。アンケートというのは、意見だけ聞いて終わりというタイプのものと、実際に反映させるタイプのものがあると思います。より多くの自治体から回答を得たいならば、「どこそこ町のご意見もぜひ今回のツールに反映したいと思っているので、ぜひご回答ください」といったことを書くと、回答してくれる率は格段に上がると思います。

情報は多ければ多いほど参考になると思いますので、高いモチベーションで書きたくなるような、正確に書きたくなるような工夫をされたらいいと思いました。以上です。

〇司会

 ありがとうございます。原構成員お願いいたします。

〇原構成員

 すみません。研修のほうでもう一つ。テストにこだわるわけではないですけれども、モデルの時にもしできればということです。受講される方が最初にどれくらい年金の知識を持っているかわからないですけれども、最初の知識が有るのか無いのかを書いていただき、それから、各テーマを 20 分くらいの講義と逐条解説とをリンクしながら勉強していただいた後、どれくらい理解度が上がったかということを確認できるといいと思います。本当はテストなどで何点とれたとかを報告していただくのがいいのですが、それはやりづらいかもしれないので、アンケートでもよいので講義を見る前と見た後では理解度が非常に高まった、まあまあ高まったなど効果を聞いていただくといいと思います。特に基礎編では、レベル 1 の方がレベル 3 に上がったなどということを自己申告で構わないので回答していただくといいと思います。想定しているとは思いますが、理解度をたずねることで受講した方はどこがわかりにくいのか、わかりやすいのかということが見えてくると思います。短い期間でのモデル事業ですが、 DVD や逐条解説を使ってこれくらい理解できましたということを聞き取れるといいと思いました。もし可能であれば、ぜひよろしくお願いいたします。

〇司会

 ありがとうございます。殿村構成員お願いいたします。

〇殿村構成員

 これは任意アンケートのご提案です。 3 つの質問だけ入れたらいいと思います。私は、自由記入方式でアイデアを出せというのは無理だろうと思うので、まず「業務が円滑になりましたか」と聞いて、イエス、ノーだけを書いておき、次に「それはなぜですか」、「どうすればいいと思いますか」と入れておけば、回答率が上がるのではないかと思います。ご参考にしていただければと思います。

〇司会

 ありがとうございます。阿部構成員お願いいたします。

〇阿部構成員

 同じく任意アンケート調査のところです。今回、業務支援ツールの概要を理解して使いこなすまでに数週間くらいかかってしまう可能性もあります。国民年金担当部署の責任者の方がアンケートをまとめるというかたちになると思いますが、任意アンケート調査の試行期間が 12 月下旬までですと、経験の浅い方の意見を拾い上げることが十分にできない可能性もあると思いますので、その点何か各市町村に対して経験の浅い方の意見も拾い上げていただけるかたちでアンケートを実施していただきたいと思います。

それから、先ほどのアンケートに関して私が発言したのですが、今回期間が短いので確かに難しいと思いますが、各市町村のアイデアも拾い上げられるのであれば拾い上げていただきたいと思います。どういうふうに利用すれば効率的なのかとかそういったことも書いてくれる市町村もあるかと思います。いいアイデアがあったら、ホームページなどで使い方を広げていったり、あるいは、使い方のコンテストなども将来実施していければいいのではと思います。

〇司会

 ありがとうございます。横尾構成員お願いいたします。

〇横尾構成員

 いろいろなご意見が出ていた中で、私たちは研究機関としていろいろな利用者の方の調査をやってきたという知見から、いくつか聞き方なども含めてお話しできればと思います。殿村構成員から「効率的になったか」ということを聞いたらいいのではないかと良いご意見があったと思うのですが、できればそれに加えて「効率的で、より正確に」ということも一つ入れていただくといいと思いました。初めてのことをやるということは、それだけで負荷がありますので、効率的という点については、「何も使わないほうが楽だった」と言われてしまう可能性がありますので、ご検討頂ければと思います。

阿部構成員からいろいろな所からいいアイデアを募集できればというお話があったと思いますが、それは私も賛成です。その時に「これから『こんなふうに使うとより効果的に使える』というアイデアを募集して、いいアイデアがあれば、いろいろな自治体と共有していきたいと思っているので、ご意見があればぜひください」というかたちで聞かれると、回答しやすいと思います。ただ単にアイデア募集をしてしまうと、「なんとか考え出して答えよう」という風になってしまう可能性がありますので、そんな聞き方をされるといいと思います。

次に、初心者の方のお話がありましたが、初心者の方は何がわからないかもわからない状況ですので、声をあげることが非常に難しいので、モニタリングの際に観察して、どこの部分ができていないかということを重点的に見ていただくと良いと思います。

原構成員から理解度の話があって、すごくいいと思います。体感としてわかったということと実際に理解できていることとは差があるというケースがございますので、体感を聞くのとプラス、点数が聞けないのであれば、このシートや教材を使って理解できたことを箇条書きで書いてくださいとか、理解できなかったことを箇条書きで書いてくださいというかたちにすると、点数がつかないのでより提出しやすいと思いました。一般的な企業の商品であっても、アンケート上では 5 段階評価でものすごくよくわかったと答えた人に実際に使ってもらったら、半分以上の人が使えなかったというケースもありますので、その点も参考にして頂ければと思います。以上です。

〇司会

 ありがとうございました。佐藤構成員お願いいたします。

〇佐藤構成員

 同じく任意アンケート調査についてです。アンケートの自由記入方式ということで、書きたい所のツール名称やページ等を選択して書くようなことを考えているようですけれども、実際自分の所にアンケートが来た時を考えてみますと、これだとなかなか意見が出ないと思います。先ほどいろいろな観点のご指摘がありまして、ある程度載せないと出てこないと思いました。研修なら研修についてとか大きくは 5 種類くらいのパターンになると思いますが、具体的に大きく項目的なものを出して、その中の自由というかたちにしないと、これだけ広いたくさんのものが来ている中の「どこ」というのが逆に整理がつかないので、ある程度項目が出ていたほうが「こういう物が来て、こういう物を使っているな」と考えながらアンケートを書いていけると思います。先ほど来皆さんがおっしゃっているような目的などいろいろ踏まえたかたちで作ったほうが、多少大変な気はしますが、実践に則した答えが出てくると思います。

〇司会

 ありがとうございました。 TAC さんとあずさ監査法人と両社とも今回のモデル事業を通じて市町村様の管理者も含めて現場の声をより吸い上げて、今後の修正作業に反映させてより良いツール、研修を作っていこうというところで今回のモデル事業を想定しております。構成員の皆様からいただいたご意見を再度両社とも持ち帰り、アンケート項目、そして、モデル事業をどのように進めるのかといったところを今後検討してまいりたいと思います。佐々木構成員お願いいたします。

〇佐々木構成員

 業務支援ツールの調査についてはインタビューの定性的な調査が中心ですけれども、一点だけツールの満足度について 10 点間隔で 0 点から 100 点までで定量調査をしてはいかがかと思います。満足度が高い所、低い所などの結果が出たところを定性的なインタビュー結果と照合させることでツールの良い点や悪い点が非常にクリアになるのではと思います。

〇司会

 ありがとうございます。他にご意見等ございますか。熊切構成員お願いいたします。

〇熊切構成員

 確認です。今回のモデル事業が来週くらいからの予定ですが、モニタリングとヒアリングのスケジュール以外に任意アンケートの回収のスケジュールがずれて入っていますけれども、任意アンケートの中で重点モニタリングしている市町村のほうに何か特別意見を聞いてみたいものがあったら聞いていくという考え方はありますか。並行して最終的にこの検討会などでいろいろ情報を掴むとか、任意アンケートの中でいくつか出てきている意見についても 35 市町村のほうにある程度投げかけて意見を聞いておくとか、そういうことまで考えてらっしゃるのか教えていただけますか。

〇事務局

 すみません。事務局からお答えします。この実地ヒアリングはだいたい 12 月下旬から始まるということでございます。その前までには我々は途中経過で少なくとも我々の特設メールアドレスに寄せられたアンケート状態をある程度把握することは可能になります。もちろん、実地ヒアリングに行く際には、その時点で出てきている回答などの状況を踏まえながらヒアリングをしていくのですが、一方で、 35 の市町村から事前にある程度ヒアリング項目の柱は教えていただきたいという要望をいただいておりますので、事前にある程度ヒアリング項目をお示ししながら、最終的には実地ヒアリングの時には付け加えとして若干「こういうことが任意アンケートでは言われているんですけれども、どうでしょうか」という聞き方になっていくと想定されます。

〇熊切構成員

 ありがとうございました。

〇司会

 いかがでしょうか。よろしいようであれば、若干時間からは早いですけれども、本日の検討会をこちらで終了したいと思います。

 次回検討会におきましては 12 17 日水曜日の午後に開催を予定しております。詳細な時間、場所に関しましては追って事務局よりご案内差し上げます。

 なお、次回の検討会テーマといたしまして、電通 PR が実施する市町村における手続き促進に係る情報発信モデル、ならびに、若年層向け納付促進に係る情報発信モデルについて映像等のゼロ号試写、あるいは、原稿の第 1 稿など制作状況を具体的にご報告差し上げるとともに、その後のモデル事業の実施方法の詳細についてご助言を賜ることを予定しております。

それでは、本日の検討会はこちらで終了いたします。ご多忙の折お集まりいただき誠にありがとうございました。

 


(了)

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