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2014年10月16日 第6回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年10月16日(木)15:00〜17:00


○場所

航空会館 7階 大ホール
東京都港区新橋 1−18−1


○出席者

粟田、今村、大島、川越、福井、藤井、松田、森本(敬称略)

○議題

1.平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成26年度調査)の調査結果(速報値)について
2.その他

○議事

○森岡介護保険データ分析室長 それでは、定刻となりましたので、第6回「社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会」を開催させていただきます。

 初めに、本日の委員の出欠状況でございます。河口委員、田中委員、椿原委員は御欠席との連絡をいただいております。また、藤井委員、堀田委員からはおくれて出席との連絡をいただいております。

また、熊坂委員におかれましては、一身上の都合により委員を辞任されたいとの申し出があり、退任されることとなりましたので、御報告いたします。

また、本日、老健局長、審議官、企画官、認知症虐待防止対策推進室長は、別用務のため、欠席させていただきます。また、総務課長、高齢者支援課長、介護保険計画課長については、おくれて出席するということでございます。何とぞ御容赦をお願いいたします。

では、以降の進行は大島委員長にお願いいたします。

 

○大島委員長 大島でございます。昨年の暮れに体調を崩しまして、それ以降しばらく出席がかなわず、御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げたいと思います。

 それでは、議事に入りたいと思いますので、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。

 

○森岡介護保険データ分析室長 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 まず、座席表、議事次第、委員名簿がございます。

 その次に、資料1といたしまして、平成 24 年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成 26 年度調査)の結果(速報版)がございます。これは、資料1−1から1−7まで各調査の速報版が7調査分ございます。

 それから、参考資料1から参考資料8まで資料がございます。

 資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけくださいますようお願いいたします。

 以上でございます。

 

○大島委員長 ありがとうございます。

 それでは、議事次第に沿って進めてまいりたいと思います。

きょうの議題「平成 24 年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成 26 年度調査)の結果(速報値)について」事務局のほうから説明をお願いします。

 

○森岡介護保険データ分析室長 それでは、資料1に基づきまして、平成 26 年度調査の速報版の結果について御説明させていただきます。

 今般の調査の結果(速報版)の内容につきましては、主に今後の介護報酬改定の議論に必要な内容等を中心にまとめております。今般の資料以外の内容については最終版において報告させていただきたいと考えております。また、今回の資料以外の内容につきましても、最終報告までの間に今後の分科会の議論に応じて必要となった場合は各調査検討組織委員長との調整の上、最終報告の前に活用することを御承知いただきたいと思います。

 それでは、各調査の速報版について御説明させていただきます。

 まず、資料1−1「介護保険制度におけるサービスの質の評価に関する調査研究事業」でございます。

 1ページをごらんいただければと思います。まず、検討対象サービスとして、老健と居宅介護支援サービス、通所介護サービスを検討対象としております。この調査は文献・ヒアリング調査を実施し、その結果につきまして検討組織で検討いただいております。

 検討方法ですけれども、利用者のリスク評価を行う上で必要なデータ項目を作成することと、事業所で収集するための仕組みを開発してデータを収集すること等としております。

 2ページに、今年度のスケジュールを記載しております。データ項目の検討等、データ収集に関する実現性の確認のためのヒアリング調査、通所介護へのヒアリング調査ということで、3つに分けて進めております。3月には報告書を作成するというスケジュールでございます。

 最後の5ページをごらんください。本事業の実施方針ですけれども、利用者に発生し得るリスクを適切に把握するため、リスクを特定した上で必要なアセスメント項目を明確にするとしております。また、その項目が定まりましたら、日常業務の中で収集するための仕組みを検討していくこととしております。下の図ですけれども、今年度はデータ収集の仕組みの開発、将来はデータ項目の妥当性等の検討を行いまして、介護保険サービスにおける質の評価を仕組みとして確立させていくことになっております。

 次に、資料1−2「集合住宅の入居者を対象としたケアマネジメントの実態に関する調査研究」について御説明させていただきます。

 1ページをごらんいただければと思います。調査の目的ですけれども、集合住宅に居住する要介護者に対してケアマネジメントがどのように行われているのか、実態を把握することが目的でございます。

 2ページに、調査実施フローということで、下半分のところでございますが、調査の進行が記載しております。まず、スクリーニング調査として、居宅介護支援事業所等が4万 1,260 ありますけれども、そちらから無作為抽出で 8,000 事業所を抽出して、そこに調査票を配布して 2,793 件から回収いたしました。その全事業所につきまして協力依頼をかけて、事業所票、利用者票の記入をいただきまして、回収をしております。

 ちょっと気をつけていただきたいのですけれども、スクリーニング調査において「集合住宅と併設している集合住宅入居の利用者が一定数存在する」と回答した事業所に対して回収督促を優先的に実施しておりますので、やや集合住宅に併設する事業所の回答比率が高い可能性がございます。

 それでは、1ページに戻っていただいて、「3.調査結果概要」につきまして御説明させていただきます。居宅介護支援事業所と集合住宅が併設・隣接している割合は、有料老人ホーム 5.7 %、サ高住 4.8 %等となっております。

 有料老人ホームやサ高住等が居宅介護支援事業所と併設している場合は、法人形態が、例えば有料老人ホーム、サ高住ですと営利法人が多いといったような違いがございます。また、介護支援専門員1人当たりの担当利用者数についても差異が見られております。

 また、利用者の入居場所・形態別の基本情報を見ますと、有料老人ホームやサ高住入居者には所得階層に違いが見られます。また、入居している集合住宅が居宅介護支援事業所と併設か否かで利用者の状態等に大きな差は認められておりません。

 サービスの利用状況につきましては、集合住宅入居者のほうが一般住宅と比べて利用しているサービス数が多い傾向、各サービスの利用率が高い傾向があります。また、併設する集合住宅の場合は併設なしの集合住宅と比べてサービス数が多くなるといった特徴がございます。

 紹介率最高法人への集中度は、併設している場合は、より高まる傾向がございました。ただ、紹介率最高法人への集中度が9割を超えている居宅介護支援事業所でも特定事業所集中減算が適用されている割合は少ないといった結果が出ました。

 利用者宅までの移動時間は、高齢者向け集合住宅と併設ありの居宅介護支援事業所は短く、同一建物の入居者数が多いと短い傾向がありました。一方、利用者宅の訪問件数は集合住宅併設ありの場合が多くなっております。

 御説明しました結果につきまして、グラフ等をその後にお示しさせていただいております。適宜、御参照いただければと思います。

 次に、資料1−3「複合型サービスにおけるサービス提供実態に関する調査研究」について御説明させていただきます。

 1ページでございます。複合型サービスの充実に向けて、サービスの提供実態、特徴及び課題を明らかにすることが目的でございます。

 調査方法ですけれども、複合型サービス事業所 150 事業所の全数、小規模多機能型居宅介護事業所と訪問看護ステーションを抽出で調査しております。また、市区町村、居宅介護支援事業所等も調査をしております。

 調査結果概要として、複合型サービスについて結果概要を3.のところにお示ししております。事業者の方針として、利用者として受け入れる状態は、がん末期が 96.2 %、人工呼吸器が 53.3 %等となっておりまして、複合型事業所のほうが小規模多機能型居宅介護事業所の回答に比べて大きく上回っておりました。

また、4月から6月まで登録された方のうち死亡された方は 92 人で、そのみとりの場所は事業所内が一番多くて 40.2 %、利用者宅が 26.1 %となっておりました。

登録者については、職員の判断によりますと、複合型サービスの利用以外では在宅療養の継続ができないという方が7割いらっしゃいました。

登録者のうち訪問看護指示書が交付されていた人は5割弱といった状況でした。

平成 26 年6月の1カ月間、複合型サービスを利用継続した登録者で訪問看護が提供された人は全体の 35.7 %でありました。また、通いの提供は 80.3 %等となっております。要介護度が重くなると、訪問看護と泊まりの割合が高くなる結果が示されております。

また、住まいと事業所が同一建物の登録者は 15.4 %、住まいがサービスつき高齢者向け住宅や有料老人ホームの場合、泊まりを含むサービス提供パターンが少ないといった傾向が見られました。

また、指定訪問看護ステーションの指定を受けている複合型サービス事業所は 76.2 %でありました。

次に、資料1−4「介護老人保健施設の在宅復帰支援に関する調査研究事業」について御説明させていただきます。

1ページをごらんください。調査の目的でございますけれども、退所見込みのない老健入所者が在宅復帰の見込みを立てるために、どのような介護・住まいがどの程度必要とされるのかを明らかにするということで、退所困難者について調査をすることが1つ目の目的です。2つ目として、短期入所療養介護は老健施設が提供主体の多くを占めておりますけれども、医療機関が提供する同サービスと比較した特徴を明らかにするといったことが目的でございます。

調査方法としては、介護老人保健施設全数の調査、短期入所療養介護算定実績のある医療機関全数の調査を行っております。老健1施設あたり退所困難者5名までということで利用者票を記入いただいております。また、ショート利用者についても老健1施設あたり5名までということで記入いただいております。医療機関についても同様でございます。

調査結果概要でございます。加算の算定状況について、入所前後訪問指導加算は、在宅強化型で 41 %、通常型で 10 %等となっております。在宅強化型は、在宅復帰率が 50 %以上の基本サービス費を算定している施設、加算型については 30 %以上の加算を算定している施設、通常型はそれ以外としております。入所前後訪問指導加算は、入所前後に退所後生活する居宅を訪問の上でサービスの提供の計画を策定した場合に算定できる加算でございます。

次に、在宅復帰が困難な理由として見ていきますと、全類型で「自宅で介護できる親族がいない」というところが8割から9割を占めていたこと、通常型では特に入所者の医療ニーズが高いという特徴がございました。

在宅復帰に必要なサービスとして、 24 時間対応可能なサービスや認知症への対応、医療依存度が高い方への対応ができるサービス等の必要性が挙げられております。

退所先の希望は、本人の約 20 30 %が自宅を希望しているのに対し、家族が自宅を希望しているのは4〜9%と少ないという結果が示されております。

ショートの利用者ですけれども、老健と比べて医療機関のほうが利用者の要介護度5の割合が高くなっていました。また、認知症高齢者の日常生活自立度(ローマ数字4)の割合が高くて、医療処置が必要な利用者の割合も高いという結果が示されました。

ショートの利用目的は、老健では医療機関と比較してリハビリテーションを目的とした利用が多いという結果がわかりました。

次に、資料1−5「介護サービス事業所における医療職の勤務実態及び医療・看護の提供実態に関する横断的な調査」について御説明します。

調査の目的は、特養、老健、介護療養、医療療養の4つの施設のうちの医師・看護師の配置、業務内容、入所者、患者の特性の実態を把握するということでございます。

調査方法は、介護療養型の医療施設については全数、それ以外は無作為抽出でございます。それぞれの施設の利用者票ですけれども、 10 分の1の無作為抽出で実施をしております。

調査結果概要について御説明します。オンコール及び緊急対応の際に医師が呼び出された理由は、特養と老健はオンコール、医療機関については緊急対応と呼びますけれども、特養のほうはみとり期の対応が 55.4 %を占めておりまして、バイタルサインの悪化や発熱などの理由と比べて高い割合がわかりました。その他の施設ではバイタルサインの悪化や発熱のほうがみとり期の対応よりも高いという結果がわかりました。

また、みとりの実施方針につきましては、特養と老健については半数以上の施設で計画を立ててみとりを行っているという回答がございました。また、全ての施設類型において 30 %以上の施設がみとり介護を行うための夜間の体制が十分でないという課題が挙げられました。

入院・入所者の要介護度について見ると、介護療養型医療施設で要介護度5の者の割合が半数を占めているということがわかりました。また、医療区分については、医療療養病床において医療区分3の割合が約3割であったという結果でございました。

次に、看護職員が利用者を見て最も適切と考えられる療養の場について聞くと、特養と介護療養型医療施設、医療療養病床ともに自施設類型が適切だという答えが多うございましたが、老健については特養が 34.8 %、自宅が 22.9 %等と考えられていて、自施設類型よりも特養が多いということがわかりました。

介護療養型医療施設の病床転換意向について見ると、全ての病床について転換を予定していると回答した医療機関が 10 %を占めておりました。

次に、資料1−6「リハビリテーションにおける医療と介護の連携に関する調査研究」について御説明させていただきます。

調査の目的ですが、平成 26 年の診療報酬改定において介護保険におけるリハビリテーションの充実状況を確認することとなっております。また、介護保険におけるリハビリテーションは、身体機能の訓練に偏りがちなアプローチから活動・参加を重視するアプローチへの変革が求められており、その課題を把握することが目的でございます。

調査方法ですけれども、脳血管疾患等リハビリテーションを算定している病院、通所リハビリテーション事業所、個別機能訓練加算、運動器機能向上加算を算定している通所介護事業所、それぞれ 1,000 施設等を対象にして実施しております。また、患者・利用者の調査も行っておりまして、病院は利用された方の全数の調査、それ以外については無作為に5分の1抽出を行っております。特に通所リハビリテーションの結果について調査結果概要のところに記載しており、御説明させていただきます。

通所リハビリテーションの利用者の要介護度は、要支援1から要介護2が 75.3 %でございました。

医師のリハビリに関する指示内容は、心身機能維持が 71.8 %、 ADL 等の維持が 67.4 %でございました。

リハビリ職員が提供しているリハビリの主な目的は、心身機能訓練が約6割でございました。

リハビリの実施内容は、筋力トレーニング等の心身機能訓練関連の実施率が高くなっておりました。それに比べて、 ADL 訓練や社会参加訓練はそれぞれ 8.2 %、 2.2 %でございました。

本人のリハビリ継続理由について調べたところ、「身体機能を治したい」という方が8割弱、次いで「筋力や体力をつけたい」という方が 75 %になっております。

身体機能や ADL の今後の見通しについて「説明を受けていない」という方が 44.8 %であり、その場合、説明を「受けたかった」と答えた方が 51.5 %と約半数でございました。

また、通所リハの職員等から地域の体操教室等の説明を受けたことが「ある」と答えた方は 22.0 %ということになっております。

最後の資料1−7「中山間地域等における訪問系・通所系サービスの評価のあり方に関する調査研究事業」でございます。

1ページをごらんください。調査の目的ですけれども、中山間地域におけるサービスの提供実態等を把握することとしております。

調査方法ですけれども、離島や豪雪地帯に事業所がある場合に算定できる 15 %の加算があるところ、中山間地域において事業所がある場合に算定できる 10 %の加算、また離島や中山間地域にサービスを提供した場合に算定できる5%の加算がありますが、そちらのほうを算定している訪問系サービス、通所系サービスの事業所を全数調査しております。また、小規模多機能型居宅介護事業所については、そういう加算がございませんので、中山間地域等に所在するところを対象として 301 事業所の調査を行っております。

その調査結果概要でございます。通常の事業の実施地域の範囲について、最遠の時間数の平均値は 30 分前後が多いということがわかりました。また、訪問系サービス、居宅介護支援とも他の加算と比較して特別地域加算( 15 %加算)を算定している事業所のほうが時間がかかることがわかっております。

また、同じく最遠の距離の平均値を見ますと、訪問入浴介護、訪問看護、居宅介護支援は 20Km を超えておりました。また、時間数と同様に、訪問系サービス、居宅介護支援とも 15 %加算を算定している事業所のほうが距離が遠くなっておりました。

通常の事業実施地域内に他法人の同一サービス提供事業所がない割合は、訪問入浴介護、小規模多機能型居宅介護で高くなっております。

簡単ではございますが、速報版の資料の説明については以上でございます。

 

○大島委員長 ありがとうございました。

 それではまず、今の説明について全般で何か御意見、御質問等ございますか。いかがでしょう。どうぞ。

 

○今村委員 調査全体を通じての話なのですけれども、抽出のやり方が全体に余りうまくいっていないと思っています。施設抽出については、全体 5,000 に対して 2,000 とかいうのがきっちり抽出されているのですけれども、その中で利用者、2段階目の抽出が、例えば1施設5人とかいうような形で抽出されてしまうと、それを集計したときに単純集計すると、施設平均なのか、日本の患者平均なのかもわからない数字になってしまうという問題点があります。今回は施設の総定員などで重みづき平均をとっていただいてかなりカバーしているのですが、もうちょっと調査の段階で、2段階目の抽出法については何を目的に利用者票をとるのかということと、例えばその施設を使っている人の 10 分の1抽出をすれば全体の代表の数字になるわけですし、そういった目的に合わせて2段階目の抽出になるようなものは設計してもらったほうが集計の段階で苦労せずに済むと思いますので、今後の留意点として考えていただければと思います。

 

○大島委員長 事務局、何かありますか。

 

○森岡介護保険データ分析室長 抽出した施設から、その後、利用者を抽出する際に抽出された集団が施設の利用者の全体的な傾向と一致しているかどうか、できる限り我々のほうでは確認するようにいたしました。ただ、調査方法によってはそもそも比較して確認ができないものもあると認識しております。できるだけ最終報告までに抽出した利用者の傾向が全体と比べて偏りがないのかということを確認するようにいたしたいと思います。調査方法によって確認ができないというものにつきましては、今後の調査設計の際の課題にさせていただきたいと思っております。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。よろしいでしょうか。

 それでは、各事業ごとに質疑を進めていきたいと思います。 ( ) の質の評価について松田委員長のほうから。

 

○松田委員 質評価のほうですけれども、現時点では調査項目をつくるというところでまだ今いろいろやっていまして、基本的には諸外国で MDS でやられているようなこととか、国内で既に老健協とか民間企業がやっているようなものを参考にしながら、介護保険制度における調査票等を参考に実施可能なレベルでの調査項目を選定して、それを最終的に決めているところですけれども、それをもとにしてこの後、実際にそれを収集するためのプログラムを作成して、 12 月から2月にかけてデータを収集する、まだ現時点ではその段階であります。

 

○大島委員長 いかかでしょう。どうぞ。

 

○粟田委員 最初に、質の評価をする第一段階で、リスク評価の項目を定めて妥当性の検証をしていこうというところからスタートするのは大変着実な方法で重要なことだと思います。ただ、そのときに念頭に置かないといけないことがあるかと思います。介護保険制度で使用されている調査項目そのものが果たして妥当性と信頼性はどうかという項目が含まれているということで、私が一番気にしているのが認知症高齢者の日常生活自立度なのですが、特に自立度の(ローマ数字1)というところが「何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的に自立している」という内容になっています。これは認知症の定義と矛盾しておりまして、認知症は本来、生活機能に障害があるということが定義に含まれているので、この(ローマ数字1)というところが、恐らく評価者側の一致率も悪いのではないかと思われるところでございます。

実際、私も主治医意見書でこれを使っております。どういうふうに考えてやっているかというと、私が例えばアルツハイマー型認知症と診断したときには、必ず社会的に少なくとも支障があるので、自動的に(ローマ数字2) a 以上になるのです。(ローマ数字1)の人はどういう人かというと、認知症が疑われるけれども、今のところ認知症ではない。要するに認知機能が低下しているけれども、生活は自立しているということで、 MCI 相当の人を入れるというような感じでやっております。ところが、認知症であるという文言を使うと厳密にはここに入れない人も出てくるということになるので、その辺でいろいろ支障が出てくるのではないかと思います。

最近、私は居宅介護支援員の研修ガイドラインの査読などをさせてもらったところ、ちょっと気づいたのですが、その中に、認知症には大きく MCI やアルツハイマー型認知症や血管性認知症などあるという文言が入っていたりして、これは訂正させていただいたのですが、 MCI についての考え方とか認知症の概念が職種間で不一致が起こってしまっているということがございます。これから人材の育成、研修というのは非常に重要なことになってくるかと思いますので、その辺のところを念頭に置いておかなくてはいけないかと考えております。この辺いかがでしょうか。

 

○大島委員長 何か。

 

○松田委員 ありがとうございます。その議論は以前からありまして、認定調査票における、いわゆる認知症に対応している項目というのが主治医意見書のほうでやっている項目と必ずしも合致していないのですね。主治医意見書のほうは、前回の見直しで、いわゆる認知症をやるときに中核症状と周辺症状に分けてそれを評価するという形に変えさせていただいたのですけれども、認定調査票のほうはもう少し広く認知症を捉えていて、中核症状と一緒になっております。その中で必ずしも認知症ではないものもあの形で評価するようになっているので、そういう意味では、認知症に関しては認定調査票のほうを少し変えていただく必要があろうかと思います。今回の質評価のほうでは、むしろ中核症状と周辺症状を分けて評価するような形で議論したいと考えています。

 

○大島委員長 よろしいですか。ほかに御意見いかがでしょう。どうぞ。

 

○今村委員 利用者のリスク評価を中心にやっていくということで、私はそれが一番いいと思います。その中で、在宅の介護サービスの現実問題として、介護度が重くなればなるほど訪問看護のように単価が高いものがどうしても阻害されるというか、減っていくというような現象があると思うのです。現実の介護度に対して、医療が本当に必要なことに対して、現実の選択としては高いから減らされるというふうなことがあって、その辺のところはなかなか数字や評価のしにくいところだと思うのですけれども、リスク評価する際には、医療面から本来入るべきものが経済面から外れているとしたら、その辺が表に出るように考えていただけると、より現実のリスクに近いものになるかと考えます。

 

○大島委員長 いかがでしょう。どうぞ。

 

○松田委員 それに関して一応今やっているのは、評価すべきリスク項目、それをトリガーでマトリクスで整理するような形にして、この項目がチェックされた場合にはどういうリスクがある、それに対してどういうサービスが提供されるべきか、そういう形での整理にしようと思っています。

 

○大島委員長 よろしいですか。

 

○今村委員 わかりました。

 

○大島委員長 ほかに御意見いかがでしょう。どうぞ。

 

○川越委員 先ほどの今村先生の質問とも絡むのですが、医療処置が必要な方のケアプランには訪問看護が入りやすいのですが、リスク観察・評価という理由で訪問看護導入を検討するという視点が、まだまだケアマネジャーの方には弱いのではないかということを痛感します。したがって、アセスメントの中でリスクをきちっと評価すること、また、医療的なリスクがある場合には看護の目を何らかの形できちんと入れていくといった形で、マネジメント自体の質を高めていくことと連動して話を進めていくべきかと思っています。

 

○大島委員長 いかがですか。

 

○松田委員 そのとおりだと思います。基本的にこれからハイリスク型がふえてきますので、今の看護診断、看護計画でやっているような形で、その方がどういうリスクを持っているのかということを評価した上で、それにサービスを割りつけるという看護診断、看護計画的なケアプランにならないといけないのだろうと思います。そういう意味では、もっと上流のところからやり直さなければいけないところはあると思っています。

 それを言えば、もう一つ大事になってくるのは主治医意見書でして、主治医意見書に推奨されるサービスをチェックすることになっているのですけれども、それがなぜチェックされたのかということが今の様式ではわからないですね。多分そういうところから少し変えていくとリスクの項目とトリガーの関係をもっときちんと整理できると思いますので、そういう意味では、今回の事業を通してそういう改善の提案もできればいいのではないかと思います。

 

○大島委員長 いかがですか。よろしいですか。

 ちょっと的外れな発言になるかもわかりませんけれども、今、議論しているような、例えば看護診断とか、そういったようなものが正確にできるというのは当然クオリティーを担保するには基本的なことですね。施設で均一なレベルでそれができるということを前提にした調査であればいいのですが、そういう点についてはよろしいのですか。こういうところで議論すると非常にハイレベルな議論が出てくるのですが、実際に現場に持っていったときにそのレベルできちんとした回答が出てくるかどうかということが時々飛んでしまうことがあります。

 

○松田委員 具体的には多くの場合、それをチェックするために複数の項目を入れます。Aという項目がチェックされていれば必ず例えばGという項目もチェックされるだろうと、そういう違う面から同じことをチェックするという項目を入れていって調査票の妥当性を高めるという工夫をするのですけれども、今回の調査票の中でそれをやるかどうかということも加えて検討したいと思います。あともう一つは、やはりマニュアルが必要だろうと思います。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。よろしいでしょうか。どうぞ。

 

○福井委員 今の御議論で、対象となる介護サービスの対象者というのが、要支援1から要介護5までと非常に幅広いので、医療というのが、特にケアプランを立てるケアマネジャーさんはバックグラウンドが福祉系の方だとなかなか専門性が発揮できないというところで弱くなりがちと考えます。ですので、場合によっては医療的なリスクと生活的なリスクというふうに、諸外国でもすごく研究が進んでいると思うので、その二側面で要介護度の低い人は生活面の IADL とか、そういうあたりを中心にして、医療面と分けてリスクを捉える仕組みを考えてはいかがでしょうか。例えば一案として、強引ですけれども、要介護3とか4以上は医療的なリスクのチェックリストを必ずやるという、さっき先生が主治医の意見書というふうにもおっしゃいましたけれども、何らかの形で医師か看護師が入って先を見通すというような仕掛けも場合によっては必要なのかなと考えます。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。

 それでは、次に進みたいと思います。 ( ) はちょっと飛ばしまして、藤井先生の出席がまだということで、 ( ) に入りたいと思います。 ( ) については福井先生のほうからよろしくお願いします。

 

○福井委員 資料1−3の1ページを再度ごらんいただきたいのですが、複合型サービスというのは、医療ニーズを持つ中重度の要介護者が地域で暮らし続けられるという理念をもとに3年前から新サービスとして開始しているということで、現時点では全国で 150 事業所という、まだ数が少ないサービスです。このサービスは、 150 事業所の複合型サービスにくわえて、今回5種類の対象を調査いたしております。

 1つ目が複合型サービス事業所 150 カ所中、回答をいただいたのが 70 %、 105 カ所、2つ目、3つ目が小規模多機能型居宅介護事業所、訪問看護ステーションということです。今後、複合型の展開を予定されているかどうか、また障壁となる部分があるかどうかというところで2つ目、3つ目の対象として調査しております。4つ目が市区町村ということで、行政のかかわりがこのサービスを広めていくには必須ということで、市区町村の実際の支援、これからの見通しというところも調査しております。5つ目がケアマネジャーさんのところの居宅介護支援事業所の調査をして、周知されているのか、また利用者さんをきちんと利用者として対応しているかというようなニーズの部分の調査をしております。いずれも回収率が 70 %以上という高い御協力を得られて、信頼性がある程度高い結果が出せたと考えております。

 結果の概要は、先ほど室長のほうから御説明いただきましたが、今回ざっと見て明らかになったのは、まず複合型サービスでも、小規模多機能から始まった事業所は、今小規模多機能は全国で 4,000 カ所ぐらいあるのですけれども、生活支援を主に、小規模多機能とすごく大きな違いはなく、通い、泊まり、通所という3種類のサービスを組み合わせている事業所というのが一定程度ありました。一方で、このサービスの理念に基づく医療ニーズを持つ中重度の要介護者を全面に支えている事業所もあり、少しサービス提供の実態に幅があるというところが複合型サービス事業所の結果から見えてきているところです。

 小規模多機能と訪問看護ステーションの調査で明らかになったこととしては、人員の確保、特に看護師の確保が一番の課題になってなかなか開設に至らないところが障壁であるということが明らかになってきました。ですので、各地域の特徴に合わせて人員をどう確保するか、また行政サポートをどのようにしていくかというあたりが重要になるのではないかと考えております。

 市区町村の調査から明らかになってきたと考えるところは、まだ行政の担当者そのものにも十分な周知が図られていないとか、知ってはいるけれども、どういうふうに支援したらいいのかというノウハウがわからないというところで、行政の担当者の方にもこれからは何らかの支援が必要になるだろうと考えます。

 ケアマネジャーを対象にした調査結果でも、十分に周知が進んでいないとか、実際に複合型サービスがある地域でもそのサービスを知らないと答えているケアマネが多い一方で、医療ニーズの高い人を受け入れる地域のサービスが十分かというふうに聞くと不足していると答える方が大半でした。ですので、医療ニーズの高い人の受け皿が地域に必要というニーズはあるけれども、そのニーズをかなえるサービスとして複合型の十分な周知が進んでいないという結果が見えてきたところでございます。

 以上です。

 

○大島委員長 ありがとうございました。御意見、御質問等いかがでしょう。どうぞ。

 

○今村委員 複合型サービスの調査の目的として、なぜ複合型サービスが広がらないのかということがメーンのテーマだと思います。今、2つほど、看護師さんが確保できないということと、市町村の周知がいまいちだというお話を聞かせていただいたのですけれども、では、その2つが解決すればこれは広がるのか、調査結果としてはそういうふうに考えてよろしいのですか。もっと根本的に、もうからないからとか、申請が難しいからとかいうようなことはなかったのでしょうか。

 

○福井委員 申請が難しいというところは、市区町村の担当者の方にも実際に国また都道府県のほうから具体的なやりくりのところをお伝えすることで解決するかなと思っています。

 看護師さんの人員が確保できればというところに関しては、複合型は訪問看護と違って訪問1種類のサービスではなくて、通いや泊まりというのがあって、むしろ看護師のやりがいにもつながっているという、責任を持って利用者さんの生活全体が支えられるから、すごくやりがいのあるサービスだという声がかなり上がっています。そういうあたりのプラス面の周知も進めば、赤字になってしまうからやらないというよりは、やりがいがあり、かつ責任がより幅広く持てるサービスだからというところで見込めるのではないかというふうに班の中では話し合っております。

 

○大島委員長 どうぞ。

 

○今村委員 感覚的には、やはり赤字になるとなかなか広がらないというのが根本的な問題のように思えるのですけれども、そういうことをより踏み込んで、介護報酬に関係するのだったら、そこが明らかになったほうがいいのではないかと思います。周知すれば頑張ろうというふうになるというのは、どちらかというと報酬とは違う方向に行くのではないかと思ったのです。

 

○福井委員 そのあたりも恐らく、恐らくといいますか、医療ニーズを持つ中重度の要介護者のレベルに応じて今後は厚労省のほうで、より現状に見合った方向で経営的にもある程度見込める形で御検討いただくという方向でよろしいでしょうか。

 

○大島委員長 赤字問題というのはそう簡単な話ではないと思いますけれども、答えられますか。

 

○森岡介護保険データ分析室長 今回の調査以外にも経営状況の調査とかございますので、そういうものもあわせて検討する必要があると思っております。具体的な介護報酬の対応は今後、分科会の意見を踏まえ検討を進めていくこととしております。

 

○大島委員長 制度に問題があるから赤字だとイコールで結びつけるというのは非常に難しい問題ですね。この問題は相当総合的に判断していかないと、赤字が前提の制度など続くわけがないというのも当たり前のことですから。

 ほかにいかがでしょう。どうぞ。

 

○川越委員 最後のスライドをみると、小規模多機能から複合型に移行したケースに比べて、訪問看護ステーションから移行したケースでは結構赤字が大きいという傾向が見えています。両者の間には、こうした経営的な側面での違いだけでなく、移行に至った理由なども異なるのではないかという印象を受けました。これは感想です。

 

○福井委員 現在、分析を進めているところなのですが、最後の 13 ページの赤字か黒字かというあたりが、医療ニーズの高い人を恐らくたくさん支えると経営的に厳しくなるというのを如実に反映している数字だと思いますので、ここは分析をより一層深めて、赤字前提のサービスではなくて、ちゃんと経営にも乗っかってくる、黒字のほうに乗っかってくるような形で分析を深めていきたいとは担当者を含めて考えております。

 

○大島委員長 ほか、いかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、藤井委員長がお見えですので、 ( ) へ戻りまして、藤井先生、よろしくお願いします。

 

○藤井委員 この調査は、集合住宅の入居者がサービスつき高齢者向け住宅がふえてくることによって非常に効率的であるとか、住まいにおけるサービスということでいい面がある一方で、やや問題のあるサービスもあるのではないかといったようなリサーチクエスチョンがありまして、調査したものでございます。

1ページ、2ページにありますように、そもそも集合住宅に入居しておられる方々のケアマネジメントであろうが、一般のケアマネジメントであろうが、同じケアマネジメントでございますが、集合住宅に入居している方かどうかといったデータもないことでございまして、スクリーニング調査が2ページの下にありますように、段階を踏まえてやったということでございます。

 3ページは全体像ということになりまして、日本全般で平らにしてみまして、 2,012 件返ってきたうちの集合住宅に併設していないものが 82.2 %です。逆に言いますと、それ以外のあらゆる併設住宅、一番多いのは有料老人ホームでございまして、その次がサービスつき高齢者住宅となっておりますが、それを合わせまして 15 %弱ぐらいになっております。集合住宅併設なしというのが 82.2 %、全国的に押しなべて言いますと2割ぐらいが併設住宅があるケアマネ事業所になってきている現状でございます。住宅が併設されていることをどう考えるかということの重みが改めてわかったということです。

4ページにありますように、住宅を併設していますとそこのケアマネジメントだけやっているかということではございませんで、実際には利用者が同一建物に全て居住しているというものは 2.1 %でございます。同一の建物とそれ以外のことをあわせてやっているケアマネ事業所になっていることもわかってまいりました。

5ページは、法人としましては、有料老人ホームにしろ、サ高住にしろ、営利法人が多い関係があると思いますけれども、併設住宅ということになりますと営利法人が多いということです。

6ページの下で言いますと、訪問介護、通所介護というものが多く入るという形になっております。ただ、これをもってすぐにサービス料が過剰に入っていると言えるかどうかというと、やはりこれも中身を見てみないとわかりません。例えばサ高住ですと在宅の人より状態度が違うかもしれないとか、あるいは短時間のサービスが入っているせいかもしれないといったこともございますけれども、なべて言いますとサービスの頻度が上がっているということでございます。

8ページ、9ページ、 10 ページ、 11 ページあたりになりますと、入居者の方の状況、ケアマネジメントのプロセスといったことを追いかけているものでございます。それぞれ特徴の出ている部分が今のところの集計で出ておりまして、これが一概に不適切と言えるものかどうなのか議論しなければいけない部分はあります。

実態として拾ってみますと、9ページの図表 12 の左側を見ますと集合住宅併設ありのほうが、担当者だけではなくて、管理者、上席者、定められた担当者が必ず確認するというプロセスで、これはよりチームとして、あるいは別の目でスーパーバイズされているということでいいことだというふうに見えてきます。図表 13 を見ますとサービス事業所選定における法人・グループからの方針提示ということで、方針の中身によっては不適切なものが起こり得る話でございますけれども、これを見ますと方針が示されているというものが有料老人ホーム併設、サービスつき高齢者住宅併設では多いということでございますので、こういったような読み方によって変わってきます。ただし、特徴的なものは幾つか出てきているということでございますので、さらに分析を深めていきますが、恐らくサ高住併設、有料老人ホーム併設だから不適切なものであるということではなくて、不適切なものもあれば、そうでないものもあるということでございます。その分析を深めていって介護給付費分科会のほうの検討に使えるデータをつくっていくというプロセスになっております。

概要でございますけれども、以上でございます。

 

○大島委員長 ありがとうございました。御意見、御質問はいかがでしょう。どうぞ。

 

○松田委員 確認なのですけれども、調査の目的のところで「ケアマネジメント、ケアプランの内容を明らかにする」とあります。この調査に関してはケアプランの収集も行っているのですか。

 

○藤井委員 ケアプランの収集も原票を収集しております。

 

○松田委員 今それを分析しているということですね。

 

○藤井委員 入力・分析の途中ということで、ここにはまだお示しできていないということです。

 

○大島委員長 ほか、いかがでしょう。どうぞ。

 

○森本委員 そうしますと、一人一人の利用限度額について、どのぐらい利用しているかという割合も全部出るということですか。

 

○藤井委員 そういうことになります。

 

○大島委員長 ほかに。どうぞ。

 

○松田委員 分析のところでお願いしたいのですけれども、居宅療養管理指導がどのくらいやられているかを分析していただけたらありがたいのですが、よろしくお願いします。

 

○藤井委員 承知いたしました。

 

○大島委員長 どうぞ。

 

○川越委員 過去に類似の調査を行った経験があるのですが、そのときのデータでは、特に訪問介護に関して、軽度要介護者ないし要支援者に対しても、1日に高い頻度で訪問介護が入っているケースがありました。したがって、単に、平均の回数だけで評価するのではなく、回数の分布もぜひ見ていただきたいと思います。

 

○藤井委員 ありがとうございます。確かに今回も平均でしかお示ししていないのですが、途中で申し上げたとおり、やはり不適切なものが一部にあるということは間違いないのではないかと個人的には思っております。分布を確認するであるとか、不適切な一部のものがどのようなものであって、特徴がどうなのかといったような、また軽度で高頻度に行っているものにどういう背景があるか、原票がございますので、そのあたりもできる限り、今回の介護給付費分科会に全てが間に合うほどデータ分析が、時間がかかるものですから、わかりかねるのですけれども、今後も踏まえてそういった分析をしていかなければいけないと思っております。

 

○大島委員長 いかがでしょう。どうぞ。

 

○福井委員 不適切なところの特徴を洗い出すための分析という、同じ意味ではあるのですけれども、集合住宅でも頻回に行かなければいけないとか、そのあたりもぜひ必要なのだというところにも焦点を一つ当てて分析を進めていっていただけるとありがたいと思いました。

 

○藤井委員 おっしゃるとおりだと思います。そうはいいながら、一つ一つのケースの分析をして、同じ要介護度でたくさんサービスが入っていることを適切とみなすか、そうでないかというのは、アセスメントがあり、目標がありという中で、一つ一つのケースで適切か不適切かと決まるものだと思いますので、今回のような数値の分析だけではとても限界があると思います。むしろ注意しなければいけないのは、量が多いから不適切だとか、少ないから適切だという言い方にはならないようにしなくてはいけないと思います。今回の場合、ケアプランをつくるケアマネジメントのプロセスという部分を聞いておりますので、この部分で適切不適切というのがある程度性格づけできればと思っております。

 

○大島委員長 例えば、先生が明らかに不適切な例もあると言われましたけれども、どのような例ですか。

 

○藤井委員 先ほど川越先生がおっしゃっていただいたように、軽度で訪問介護の生活型が非常に頻繁に入っているということは、多分、介護保険で今後認められにくくなるものであろうとしか思えないということですね。

 

○大島委員長 ほか、いかがでしょう。よろしいでしょうか。ありがとうございました。

それでは、 ( ) を松田委員長、お願いいたします。

 

○松田委員 在宅復帰支援に関する調査研究事業です。事務局のほうから御説明があったとおりなのですけれども、基本的には退所困難者を在宅に復帰させるためにどのような環境要因など必要なのかを明らかにしていこうということです。それが1つ目のところで、在宅強化型、加算型、通常型という形で比較をして、その比較の中から何かを見つけようということで少しやっています。

 例えば見ていただきたいのは、図表3でいいますと、要介護3、4、5と、この3区分では差が余りない。同じように図表 12 や図表 13 を見ていただいてもそれほど大きな差があるわけではないです。医療区分などで見ていただいてもそれほど大きな差があるわけではない。ところが、図表7を見ていただきますと、在宅強化型では「介護ニーズが高い」が 49.7 %、通常型では帰れない理由として「介護ニーズが高い」は 72.5 %と、非常に大きな差が出ています。この辺の差が何なのかということを分析する必要がこの後あるのだろうと思っています。それが退所先を含めた環境の要因の問題なのか、あるいは利用者御本人の問題なのか、あるいはサービス提供体制の問題なのか、そのところをこの後、深掘りをしていくことによって、どうしてこのように介護ニーズが高いというところで大きな差が出ているのか、多分これは介護のほうの問題だと思いますので、そういうところをやっていきたいと思っています。

あと、御本人は帰りたいと思っているのに、自宅を希望している家族の要求が非常に少ないということがありますので、この差の原因というものも、住環境の問題や家族のいろんな仕事の関係があるのかもしれませんけれども、そういうところも地域の要因とあわせて分析していく必要があるだろうと思います。

ショートステイに関しては、医療機関のものと老人保健施設のものを比較していますけれども、基本的には医療機関のほうが医療処置は多いということが明らかになったわけです。例えば今回、地域包括ケア病床ができているわけですけれども、そちらのほうのレスパイト入院との関係もいろいろ出てくると思うのですが、この辺のところを詳しく見ていって、ショートステイのあり方についても分析を進めていきたいと考えています。

御説明があったとおり、基本的には家族の要因、御本人の医療ニーズが高い、そういうことで非常に帰りにくいということがありましたので、それを解消するための要因の分析というものをこの後詳しくやっていきたいと考えています。

以上です。

 

○大島委員長 ありがとうございました。いかがでしょう。どうぞ。

 

○川越委員 データをみると、要介護3以上が6割以上を占めています。認定調査項目の評価結果と要介護度の関係をみた先行研究をみると、要介護3以上から排泄の自立度が低下し、結果として、在宅での生活が困難化しているという印象を持っています。この観点から本データをみると、在宅強化型の老健では、排泄を含めたケアが非常にきちっと行われていて、本人の能力部分が維持できているので介護ニーズが非常に少ないという解釈が成り立つでしょうか。もし、このようなことが言えたとしたら、在宅強化型が非常に質の高いケアを提供しているということにつながるのではないかとこのデータを見て感じたのですが、いかかでしょうか。

 

○松田委員 多分どっちが原因なのか結果なのかという話だと思うのです。要するに、排せつに困難のある人たちが通常型のほうに入っていて、排せつに困難のない方たちがどちらかというと在宅強化型のところに行っていることがもしかしてあるのかもしれないということも考えなければいけないのかと思います。

例えばこれは老健そのものの調査ではないのですけれども、ショートステイのところで図表 22 と図表 24 を見ていただきますと、明らかに医療のショートステイに入っている人のほうが、もちろん医療ニーズも高いのですけれども、やはり排せつ、入浴、そういうところで手間がかかっています。医療ニーズの高い人たちは排せつや入浴で非常に手間がかかるということが退所を困難にして、ぞういう人たちはもしかすると在宅強化型に入れていないのかもしれない、そういうこともあり得ると思うので、そこはもう少し注意深く見ないといけないと思っています。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

 

○粟田委員 図表6と図表7の見方を少し教えていただきたいところがあるのですが、図表6を見ると退所見込みがない方というのが通常型で一番多くなるということで、図表7は「在宅復帰が困難な理由」と書いてあるのですが、在宅復帰が困難な理由というのは退所見込みがない人の割合ということなのでしょうか。

 

○松田委員 これは、あくまで退所見込みがない方に対してなぜ退所できないのかというふうに見たものです。

 

○粟田委員 そうすると、これは単純に見ますと、例えば退所復帰が困難な理由で「自宅で介護できる親族がいない」という方が一番多いわけです。これは全てのタイプの介護老人保健施設で一番多いわけです。図表6とあわせて考えると、通常型には自宅で介護できる親族がいない人がたくさん入所している、そういうふうに見直すこともできるということでしょうか。

 

○松田委員 この点が、まさに冒頭で今村委員が御指摘になりましたけれども、抽出の割合の問題がありますので、重みづけをしてこの割合はもう一回割り戻さなければいけないだろうと思っています。ただ、「自宅で介護できる親族がいない」というのは在宅強化型でも通常型でも同じだろうと思っています。 10 %ぐらい違いますけれども、大体同じぐらいの割合になります。むしろ大きな問題は、「入所者の介護ニーズが高い」というところが在宅強化型と通常型で 20 パーセントポイントぐらい違いますので、こういうところが何なのかということを少し見ないといけないかもしれません。

 それから、出ていくところで見ますと、在宅強化型、通常型で見ますと「特養に入所する人が多い」というのが通常型で 15 パーセントポイントぐらい高くなってきますので、これを考えていくとやはり周辺の介護施設というか、介護サービスの状況などもかなり効いてきているのではないかと思います。環境要因でその施設が在宅強化型を選択するのかしないのかということが規定されている可能性があるのかなと思います。そういうことも考えなければいけないと思います。

 

○粟田委員 わかりました。

 

○大島委員長 いかがでしょう。これはほかの調査でも言えることかもわかりませんけれども、地域の差というのが数値のあらわれ方に相当大きな影響を持っていると見てよろしいのですか。

 

○松田委員 通常は、そういう分析をやるときにはマルチレベルというのをやるのですけれども、実際にそれをやったほうがいいだろうと思います。地域差を分析するためにですね。

 

○大島委員長 いかがでしょう。どうぞ。

 

○福井委員 7ページの図表 16 の入所目的で本人の事情、家族の事情というので、本人はリハビリでよくなるために施設に入って、家族は自宅介護が困難だから施設に入ってもらうという、御本人と家族の事情がかなり異なっているというのが一目瞭然かと見受けられます。

8ページは、今までの議論にもあるように、退所先の希望で御本人はおうちに帰りたいけれども、家族が、このまま老健施設にいる、おうちは難しいと考えられているというところで、今、先生がおっしゃったような環境要因、御本人の要因、家族の要因、提供体制の問題というふうに分けられることも絶対重要だと思いますが、インフォームド・コンセントというか、意思決定のやりとりというか、日本は御本人と家族のコミュニケーションが十分に図られていないために、そこの齟齬が起こっているためにこうなっているというプロセス的なところも、7ページ、8ページからあり得るのではないかと思ったのです。十分なコミュニケーションが家族内で図られていなくて、相手によかれとおもんぱかって本人の意思とは結果として違っているという、意思決定支援につながるようなところのギャップがこういう結果として出てきているのではないかとも思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

 

○松田委員 済みません。そういう視点での分析は今回ちょっと難しいと思います。

 

○大島委員長 ほかはいかがでしょう。

 それでは、次の ( ) の調査について、今村委員長、お願いします。

 

○今村委員 この調査は、入所施設と言われるところで医療職がどのような仕事をされているのかということと、入所されている方がどのような医療を受けているのかという観点で調べております。こちらでは医療療養も調べておりますので、介護施設以外も調べております。4種類の施設全体の施設調査とそこで働いている方々の利用者票と従事者票ということで、物すごくたくさんの数の調査をやっております。

 その結果として、2ページの図表3を見ていただくと、入所されている方の介護度の一覧がありまして、端的にあらわれていると思うのですけれども、最も特徴的なのは、介護療養型医療施設は介護度5が5割以上占めているという状態でして、寝たきりの方々が非常に多いということが言えると思います。

全体の調査を通じて、全ての施設で医療が結構高濃度で提供されている、みとりもかなりの頻度で行われているということがわかっております。特にみとりに関しましては、例えば8ページを見ていただきますと、みとりの実施方針や計画を立てている率で見たら、介護施設のほうがずっと多いのですけれども、医療療養、介護療養では日常業務としてみとりをやっているというようなことがありまして、一般的に医療系のほうがみとりは非常に強いということが言えると思います。この後、オンコールなどの分析などもしているのですけれども、オンコールなどでも医療系の場合はみとりで呼び出されるほうが少ないぐらいでして、それはある意味、日常業務として行っているので、特別なことではないということが見てとれます。

 介護療養と医療療養で、この2つに入っている患者さんに差があるかということを注目して見ておりますが、介護療養で入れている方と医療療養で入れている方は随分違うという印象を受けました。

 また、特養や老健施設でもかなり医療を行っておりますが、ただ、ちょっと病気が悪くなると特養や老健からは医療施設への搬送があるのですけれども、介護療養や医療療養などでは、ちょっと発熱したぐらい、ちょっと病気が悪くなったぐらいだと、少なくともそこから搬送されることはないということで、医療濃度という意味では明らかに医療施設のほうが濃くて、高齢者の方の病気に対応できていると感じました。

 概要としては以上でございます。

 

○大島委員長 ありがとうございました。いかがでしょう。どうぞ。

 

○松田委員 すごくいい調査だなと思うのですけれども、死因みたいなのはわかるのですか。死亡原因が何だったのかというようなことはこれでは調査されていないのですか。

 

○今村委員 死因は調べていましたかね。

 

○松田委員 みとりのケースです。

 

○森岡介護保険データ分析室長 死因までは調べていません。

 

○大島委員長 ほか、よろしいでしょうか。

 みとりは施設間に大きなばらつきがありますか。大体均等ですか。

 

○今村委員 みとりに関しては、やっているところとやっていないところではっきりと

 

○大島委員長 極端に分かれる。

 

○今村委員 そうですね。やっているかやっていないかだと思います。やっていないところは、もうちょっと悪くなって。

 

○大島委員長 全くやっていない

 

○今村委員 亡くなる兆しが出たら施設を出てもらう。

 

○大島委員長 ほかに送り出す。

 

○今村委員 出てもらうというようなことがありますし、頑張ってやっているところは最後まで見るぞということをやっているように見えます。それには看護師さんとドクターがどれだけ関与しているかというのがすごく影響しているのだろうなというのが従事者の方の実態調査からは見てとれるところがあります。

 

○大島委員長 いかがでしょう。どうぞ。

 

○粟田委員 これは恐らくわからないのではないかと思うのですけれども、 10 ページのみとり期の症状・状態が図表 19 に出ていて、介護療養型医療施設と医療療養病床では吐血・下血が多いという背景は。

 

○今村委員 これは相対的に高くなっていると思います。要は、医療療養や介護療養とかで面倒を見切れないぐらい重い病気ということだと思うのです。特養とかですと、バイタルサインの低下、発熱とかでも結構搬送しています。そちらのほうで軽い症状でもどんどん出していくということに対して、医療施設のほうは重くても大概は最後まで見るのですけれども、さすがに下血が続くということになってきたら自分ところでは内視鏡ができないからとかいうところで出ていくのではないかと思います。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。どうぞ。

 

○藤井委員 先ほど委員長がおっしゃっていたことに通じることで、一部お答えになっていらっしゃるのかもしれないのですけれども、8ページの図表 15 の特養、老健を見ますと、計画を立てたみとりを行っているというところがいずれも過半ですが、そういったものがないとか、あるいはみとりを行っていない、行う気がないというところがあると思います。特に特養等から救急搬送で必ずしも救急の対応でない方が来るといったようなことを耳にしたりすることがあるのですけれども、 10 ページのみとり期における医療機関への搬送とか、これはみとり期ということになるのだと思うのですけれども、これ以外でも、みとりを計画的にやっているところとみとりの計画は立てていないといったところで差があるのかどうか、みとりをやらないところとやっているところで差があるのか、あるとすればどういう差があるのかを教えていただけますか。

 

○今村委員 まだ全部分析し切れていないので、2つ目のところまでは答えられないのですけれども、やっていないところは基本的に搬送しておられますので、ちょっと危ないという兆候があったら送られる。そこで送るか送らないかがみとりをするかしないかというところに分かれているように見ました。

 

○藤井委員 そうすると、例えば分析をやっていただいて、計画を立てているところと立てていないところで傾向が違うかはこれから結果としてあるかもしれないということですか。

 

○今村委員 そうですね。みとりをやっているかやっていないかというところでは結構差がありそうだというのがあるのですけれども、計画を立てているかどうかというところまではまだ見えていないので、そこは引き続き調査というか、分析をやっていきたいと思います。

 

○藤井委員 ありがとうございました。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。どうぞ。

 

○福井委員 図表 29 で最も適切と考えられる療養の場というところで赤く囲っていただいていますが、これが老健の真実であろうと想像できる結果かなとお見受けするのですけれども、施設側としては、本来おうちに帰れると考える方が約4分の1、特養に入りたくても入れなくて待っていらっしゃる方が3分の1ぐらい、老健に本来いるべき方が約4分の1というような結果なのだと思います。本来移れるであろう場所の違いに応じた、老健の抱えているというか、見ていらっしゃる利用者さんの特徴というあたりを今後また分析を深めていただけると、老健のあり方というところにもつながってくるかなと思いました。

 

○今村委員 分析していて、この4つの施設は見ている患者さんの層が違うのです。医療療養と介護療養も、これを見ていただくと医療療養は本来病院ですので、介護にかかわらず病院として見ているという面があって、介護療養は介護を中心として、重たくなったら見ているというところがあると思います。特養は特養の特徴があって、その中間領域として老健が存在しているのではないかなと思います。ほどほどに介護が必要で、ほどほどに医療が必要で、かといって医療療養のように完全な医療施設ではないという方が入っているように見えますので、すごくハイブリッドな組織だなと感じています。行くとしたら特養のほうがいい人がいるかもしれない、医療療養のほうがいいかもしれないけれども、その中間の方々が入る施設という位置づけなのかなと感じています。

 

○大島委員長 ほかに、いかがでしょう。

 それでは、 ( ) の川越委員長、よろしくお願いします。

 

○川越委員 リハビリテーションにおける医療と介護の連携に関する調査研究事業です。

 本調査のポイントの1つは、平成 26 年度の診療報酬改定で維持期リハビリテーションをどうするのかという点です。医療保険でリハビリテーションを受けていて、かつ要介護認定を受けておられるけれども、決められた日数以上に医療保険のほうでリハビリテーションを継続して受けておられる方が、なぜ受けておられるのか、なぜ介護保険のほうに移行できないのかというところが、本調査で明らかにしたい点です。

 もう一つの医療と介護の連携の場面として捉えているのが、退院前後における医療から介護への連携の部分です。事業名としては、医療と介護の連携という用語になっていますが、維持期リハビリテーションの現状・課題の整理と、退院時連携の現状・課題の整理の二つが主たる論点となっています。一方で、高齢者のリハビリテーションのあり方に関する検討会が別途動いておりますので、今回は、早急に結果を示す必要があった通所リハに関して調査研究結果をまとめたという形になっています。

 通所リハに関するポイントについては、先ほど説明がありましたように、利用者としては要支援〜要介護1・2の軽度者が比較的多いということ、リハビリテーションとして実施されているものとしては、心身機能維持が目標設定されたものが多く、かつその目標達成のために実施されているリハ内容としては、筋力トレーニングや関節可動域訓練、屋内歩行訓練を目指したものが多く提供されていたなどが明らかになったところがポイントです。

 ただ、本調査で最終的に目指しているのは、維持期リハビリテーションを受けておられる方と通所リハを受けておられる方の違いは一体何なのかとい点と、なぜ移行できないのかという点ですので、ここの部分に関し、若干説明を補足させていただきたいと思います。

 まず、病院に対する調査を行いましたが、本調査でわかった点は、(マル1)病院において維持期リハを必要としている患者がいる病院は全体の約4割であること、(マル2)維持期リハを受けておられる方の要介護度分布をみると、要支援〜要介護2が8割以上を占めていて、通所リハを受けておられる方と維持期リハを受けておられる方の患者特性、たとえば要介護度で見るとほとんど同じレベルでした。認知症の日常生活自立度でみても、自立度(ローマ数字1)の方が8割前後を占めていて、認知症自立度もほぼ同程度でした。

 維持期リハの実施内容をみると、関節可動域訓練が一番多く、次いで筋力トレーニング、歩行訓練という順で、維持期リハと通所リハで行っているリハ内容は非常に似通った内容であったこともわかってきております。

 また、患者調査も行っていますが、維持期リハから介護保険に移行できない理由としては、家族が希望する、ないしは、患者さん本人が今までかかってきた医療機関、医師、リハ職の方から離れるのを不安がっておられるという心理的な側面が強いことがわかりました。また、サービスを提供されている医師、リハ職が介護保険におけるリハと医療保険におけるリハの違いを明確に説明し切れていないところなどにも要因がありそうだということがわかりました。

 以上のことを踏まえて、2点の課題があるかと思っています。

 1つは、入院されて、そのまま外来リハを継続されて、長期間リハを受けておられる方々が、その後、介護保険のサービスを受けることに対して、説明を行っているのは病院の関係者の方で、6割前後が病院の医師、4割近くがリハ職となっています。当然、その説明の段階で介護系の関係者やケアマネジャーが一緒にかかわって、利用者が抱えている生活課題や今後のサービス内容などの合意形成を図るプロセスがきちっと構築できていないところが、大きな問題点ではないかと考えております。

 もう1つは、維持期リハと通所リハの提供内容ないしは目標としているものが非常に類似している点です。入院後、病院の外来で受けている維持期リハと、通所リハで受けている内容が変わらないのであれば、なかなか移行が進まないというところにどうしてもつながっていってしまうというところに問題点があると思っています。そうであれば、医療保険で提供するリハと介護保険で多職種協働のもと提供される通所リハを機能分化しないと、利用者からもなかなか選びにくい、ないしは移行が非常にしにくいという現状を変えることが困難ではないかということが今回のデータから考察できた点であります。

 

○大島委員長 ありがとうございました。いかがでしょう。どうぞ。

 

○松田委員 介護のほうから見た患者像は、多分そういう形で変わらないのだろうと思うのですが、ただ実際に医学的管理の問題がありますね。要するに、合併している傷病の治療、その辺のところとあわせて見ていかないと、患者さんがなぜ医療機関のほうを好むのか、多分便利だからというのが一つあると思うのですが、そこもあわせて分析していただけるといいのだろうと思います。逆に、通所リハに移った場合の医学的管理をどうするのだというところを解決しないといい移行はできないのだろうと思います。

 これは本当にデータをきちんと出さないといけないと思うのですけれども、医療側のほうでリハをやっている先生方からよく出る意見として、介護のほうに行って悪くなってしまったというのがあります。これは本当かどうかわかりません。データがあるかどうかわからないので、そこのところは、通所リハと維持期リハのところで実際受けていって要介護度の変化はどうなのかというデータも出していただけるいいのではないかと思います。

 

○川越委員 後者の指摘部分に関しては、今回の調査ではわかりません。前者の指摘に関してですが、患者特性から見ると、 ADL の側面に加えて、医療的なリスク部分がどれぐらい違うのかというところも重要だと思っています。

 先ほどは、認知症自立度と要介護度に関しては両者間で差がなかったということは言いましたが、医療的なリスク部分の違いに関しては、今後分析する予定です。今後の話しになりますが、どういった特性の人に対しては医療機関できちっと管理すべきなのか、介護保険でも十分対応できる人なのかといった点の整理が必要かと思っています。

 

○大島委員長 いかがでしょう。どうぞ。

 

○藤井委員 御説明していただいた中で、 10 ページに図表 32 がございまして、これは通所リハに通っておられる方が説明を受けたと思っておられるかどうかということになっていると思うのですが、実に半数近くが受けたと思われていないということです。例えば次のページのデータと突合できる話なのだと思うのですけれども、御説明がありましたように、医療従事者側の知識みたいなものと、説明を受けた受けないといったようなレベルの話で維持期リハの問題があるとすれば、説明を受けたと思っているか思っていないかで御本人の生活イメージであるとか、その後どういったサービスを使っていくかみたいなものが違ってくるのだとすれば、恐らく受けていないと思っておられる方にも現に説明された方が多いように思いますので、どういった説明を誰がどこの時点でやるかも含めて考えていかなければいけないように思ってデータを読んだのですが、今申し上げたようなことを今後の分析でやっていくことは可能なものでしょうか。

 

○川越委員 説明を受けているか否かと、本人の予後に対する認識、例えば、今後自分はよくなる、ないしは現状維持レベルだろうとか、今後悪化していくだろうという評価のクロスはとっていて、説明を受けた方のほうが、自分の状態が改善すると思われている割合が高いということはわかっています。藤井委員がおっしゃったように、要は説明を受けたかどうか、どのような説明を受けたかという話と、説明と合意形成を行う場に医療系の方だけではなく、介護保険関係の方も入れた形で、生活障害をどのように改善していくかという視点で、もう一度サービス内容も含めて見直すということをしていかなければいけないのではないかと思っています。今みたいに、関節可動域訓練や歩行訓練が中心であるサービス提供の中身でいいのかというところもあわせて議論していかなければいけない。そうすると、合意形成の場というのが非常に重要になってくるのではないかと思っています。

 

○大島委員長 いかがでしょう。先ほど少し出てきたことで、維持期リハと通所リハと一体どこが違うのか、この区別が実態上はどうもわからない。私は詳しくないのですが、維持期リハといえば、ある種の病態をあらわしている言葉で、通所リハというのは場所をあらわしている言葉ですね。全然概念が違うところでどういう区分があるのかとふと思ったのですが、それはいかがなのですか。

 

○川越委員 説明した内容をできるだけ相手に受け取られるようにするためには、維持期リハと通所リハといった全然概念が違う言葉や、専門職にしか伝わりにくい言葉、目的がわかりにくい言葉の使用を出来るだけ避けていく必要があるのではないかと思っています。例えば複合型サービスも同じですけれども、名称自体でどういうものなのかイメージできない言葉というのは、利用者、患者さんから見たら非常にわかりにくい言葉ではないかという気がしています。

そうすると、やはり通所とかいう場所をイメージしたものではなくて、あくまでも何を目的としたリハなのかというものがつたわりやすい言葉にしないといけない。医療保険で提供しているのは心身機能をいかに維持向上するかという点に注力し、介護保険では活動・参加をいかに高めるか、その手段として例えば心身機能を高めるというのは、方法論としてはあり得るものだと思っていますが、医療保険と介護保険で提供されるリハの目的は全然違うものだというところをもうちょっと前面に出していかないと、なかなか理解が得られないのではないかと思っています。

 

○大島委員長 介護給付費分科会でも、サービスの分類というか、種類が余りにも多過ぎて、一体このサービスとあのサービスとどこがどう違うのだと、こういう議論が専門家の間でやられています。これだけ複雑化してくると、普通であればこれをいかにシンプルなものにしていくかというのが全体の方向なのですね。でないと制度化というのは非常に難しいのですが、専門家すら、サービスの中で自分の専門から外れていると、一体このサービスとあのサービスとはどう違うのだというような議論が会議の中で飛び交うのです。今のお話もそうなのですが、複雑過ぎると。根本的に制度を考えていく上で、こういう研究の中でどう整理すべきかという視点も必要なのかなと思ってしまいますが、これは私の勝手な感想です。いかがでしょう。どうぞ。

 

○今村委員 今、委員長御指摘の名称は、特に施設に関しては非常にわかりにくくなっていまして、昔は特養と老健で、今もそう使っているのですけれども、実際の名称は介護老人福祉施設と介護老人保健施設で、医療療養と介護療養も非常に似ていまして、では正確に全部言えるかといったら微妙な状態だと思うのです。それに在宅の複合型も入っている施設かどうかがわからないというふうなところがあって、なかなか名称は複雑になっていまして、介護保険にかかわる施設とかサービスの名称の全体の整理というのは、調査している立場からもぜひ考えてもらいたいと思うところです。

 

○大島委員長 この問題は、関係者の間では、制度としては限界に来ているのではないか、これをどこかでシンプル化していく方向で整理しなければいけないぞというふうに皆さん思っているけれども、しかし日常のサービスですから、ちょっと半年間やめたというわけにはいかないのです。そういう難しさがあるものだから、更に複雑化していくという背景があるのですが、このままでいいのかという問題意識は関係者の皆さんが持っているので、専門家のほうからどういうふうに集約化していくのかということもどこかで考えながら提案していくことも必要なのではないかと個人的には非常に強く思っています。

 

○今村委員 もう1点だけ。

 

○大島委員長 どうぞ。

 

○今村委員 先ほど藤井委員が御指摘になった点と同じなのですけれども、図表 32 の余り説明がなされていないという部分ですが、通所リハに通っておられる方は結構年をとられていると思いますし、その方に「説明を聞きましたか」と聞いて「聞いてない」と言ったのがそのまま「説明がされていない」というふうになるのは、余りにも酷なのではないかなと思います。年をとられてきたら説明を聞いても普通は「聞かなかった」とおっしゃるようになってくると思うので、説明の部分は強調しないほうがいいのではないかと感じました。

 

○大島委員長 どうぞ。

 

○川越委員 利用者にとって、ある意味、自分の考えに近い説明があると受け入れがすごくいいのですけれども、自分が望んでいないような説明を受けたときには、それは意外と受け入れられていない可能性があります。説明は行われたが本人は覚えていない可能性もあるので、ここでは括弧つきで「覚えていない」ということを入れています。ただ、報告書になるときにはもう少し気をつけながら記載はしたいと思っております。

 

○大島委員長 どうぞ。

 

○福井委員 今の説明の部分なのですけれども、リハビリ職員が調査票に回答してということで、そのリハビリの職員も介護系で働いている方と病院で働いている方は持っている知識や説明する内容が違ってくると思います。そのあたりの属性はとっていらっしゃいますか。

 

○川越委員 維持期リハにかかわっておられる、医療機関で働いているリハ職の方に在宅で働いたことがあるかどうかなどは聞いておりません。ただ、通常、リハ職は、病院とか老健施設から勤務をスタートされていくのが普通ですから、恐らく医療機関で働かれた方はそのまま医療機関でずっと働かれる方がほとんどであって、一部在宅経験もあるような方が含まれているぐらいのレベルで、全体的な傾向は違わないのではないかと思っています。要は、医療機関の看護師と訪問看護の関係性と同じ話で、医療機関でずっと働いてきた方が、在宅のことまではなかなかわかっておらず、そのような方が介護保険サービスの内容なども含めて説明している可能性は非常に高いのではないかとは思っています。

 

○大島委員長 ありがとうございました。

 それでは、最後の ( ) の調査について藤井委員長によろしくお願いします。

 

○藤井委員 この調査は、中山間地域あるいは過疎地域等々の、サービスを利用される方々の御自宅が離れた距離にあるということで、移動のコストがかかるだろうということで、特別地域加算あるいは中山間地域等における云々といった加算が3種類ございます。そういった形でそこが見られているということでございますが、過去これまで、この加算について細かいデータが十分とられてきていなかったということで、まず、基礎データをつくろうということです。ただ、加算とか減算だけで過疎地域や中山間地域のサービスのあり方がうまくいくということではございませんので、実態を捉えていったときに、数値を捉えるとともに事例みたいなものも押さえようという目的が一つです。

もう一つは、今回の給付費分科会にフィードバックしていかなければいけないデータについてはフィードバックしていこうという両面ある調査でございます。

この加算をとっているところの悉皆調査をやりまして、さらに個票を全部とるという、かなり膨大なデータをとっております。しかも、ふだんとっていない数値をお聞きしたりしているものですから、よくわからない数字が入っていることがありまして、データクリーニングにすごく時間がかかっております。どんなサービスを使っているかみたいなデータもとっているのですけれども、そういったものは今回お出ししておりません。

 2ページを見ていただきますと、これは通常の事業の実施地域に限るのですけれども、一番遠い御自宅はどれかということで、例えば真ん中の図を見ていただきますと、 30.9 分と 36.9 分というところで色をつけています。5%の加算はそういう対象者がいるときに算定していますので「算定していない」というところが 28 事業所あるのですけれども、これも 29.5 分ということで、これだけを見ますと、最も遠い住居だけを見てもコストというものは余り見えてこないということが一点あります。

もう一点は、小規模多機能型居宅介護というのが、通いとか訪問とか明確になっているわけではございません。そういうこともありまして、今、加算はついていないのですが、他に比べますと確かに数字上は短くなっています。それでも、やはり平均分数は過疎地にあるものに関しては比較的ついているということでございますので、こういったデータあたりは今回の給付費分科会で御検討の材料になるのかなと思ったりはしております。

 ずっと行っていただきまして、似たデータの繰り返しですが、6ページに参りまして、一つは過疎地域ということで利用者宅までが遠いということはあるのですが、現に競合がある場合ですと加算というものだけでは対応できなくなります。どの程度競合あるのかといったことで、例えば右下の図を見ていただきますと、ピンク色の部分が競合のないところです。したがって、そこの事業所がなくなるとサービスが提供できなくなるということです。対象となる事業所を見ますと、確かに特別地域加算をとっているようなところで訪問介護系ですと4割ぐらいが競合がないというところです。逆に言えば 56 %ぐらいは競合があるということでございますから、これが競合のない状況になったらどれぐらいコストがかかるのか、かからないのか、あるいは特別地域加算ということで 15 %プラスになっていることによって競合が生まれているといったようなデータの読み方もできるかなと思ったりはしております。

ただ、さらに悩ましいのが、これは通常の実施地域における競合という話で見ているのですけれども、例えば仙台市全域を通常の事業実施地域にしているとおっしゃっている事業所に代表されるように、極めて広域に設定されているケースもありまして、通常の事業実施地域だけで見ても難しいということです。ますますこのデータだけでもって、あるいは加算だけでもって、過疎地、山間地域のサービスのあり方というのは決めがたいということを実感しているところです。

 9ページに参りますと多少安心するデータという言い方をしていいのかどうかわかりませんが、図表9を見ていただきますと、現在の地域でサービスの提供を今後どうするかということでございます。事業拡大できる余地がある、拡大したいというところが2割前後と比較的多いことはさておきまして、撤退したいあるいは縮小したいといったようなところはほとんどないということでございますから、現状の制度あるいは報酬において今のところ壊滅的な状況はほとんど見られないということでございます。

今回の給付費分科会で御検討いただくものは御検討いただくとして、今回のデータとともに、図表8にございますように、自治体の補助・助成もかなり入っているということでございますので、補助・助成のあり方、あるいは事例検討といいますか、ヒアリング調査というのはまだ進んでいないのですけれども、そういったことを含めて、もう少しあり方といったものを制度とか報酬以外でもできる工夫とか、自治体の役割とか踏まえた上で、中山間地域におけるサービスをどう考えていくかというのは改めて今年度中に考えていきたいと思っています

 以上です。

 

○大島委員長 ありがとうございました。何かございますか。いかがでしょう。どうぞ。

 

○森本委員 今、藤井委員がおっしゃった2つの後段のほうの給付費分科会で使っていくデータというほうはいいのですが、一個一個の島とか中山間地を見たときに、先ほども出ていましたが、平均値で語れないものがいっぱいあります。

10 ページの離島等相当サービス実施地域という中の 18 番の十島村の宝島で小規模多機能型居宅介護相当サービスをつくる際に、あるいは、多良間島や粟国島に少しかかわったことがあるのですけれども、十島村というのは実際にどうなっているかというと、合計の人口が数百人で、人が住める島が7つあって、一島に 100 人前後ずつ住んでいます。介護サービスは全くないのです。にもかかわらず、介護保険料は国平均の 5,000 円ぐらいあって、それを何に使っているかというと、入所する人は鹿児島市内の特養に入って、その費用をみんなで負担している。十島村の村役場自体は鹿児島市内にあって、島にはないのです。どこかの島に位置すると不公平だということで鹿児島市にある。村長さんも島の役場の職員も島には住んでいないという状態の中で、宝島で小規模多機能相当のものをつくる実験をしたわけです。つくったらつくったで鹿児島市内の特養に行かないで済む人が2人ぐらい出たりして、そうするとそこで初めて在宅系のサービスができるわけです。隣の島も、うちにもつくってくれというようなことになってきます。

そういうことを一つ一つつかまえていくとか、あるいは沖縄県で本島と石垣島と宮古島以外で特養を持っているのは3つぐらいしかない。久米島と粟国島ともう1つです。そうするとそこだけ飛び抜けて介護保険料は高くなってしまう。 30 床の特養とか小規模をつくっても、それだけ入所する人はいないものですから。だけど、隣の島まで行くには1時間、2時間かかる。そうしたときにサービスをどういうふうに組み立てるか。平均ではなくて特異値みたいなところをどう考えていくかということを見ないと、なかなか中山間地の話というのはできないのかなと思うので、今回のこの調査の結果とはちょっとずれるかもしれませんが、一個一個どうしていくかというのは考えていかないと、いずれそこに人が住まなくなってしまうというようなことが起きてくるだろうと思います。

 

○藤井委員 おっしゃるとおりで、個別で全然事情が違う。例えば離島でもくくりにくい部分があります。ただ、離島と中山間地はまた特徴が違うとか、そういったことがデータの向こうに少しずつ見えてきているという現状がございます。とても今回の研究で終わる話ではなくて、むしろ介護に限らず、さまざまな産業を含めた、社会学者にしろ、何にしろ、本格的に調査しない限り、介護保険制度だけの話でどうのこうのはしにくいのですが、ただ、森本先生おっしゃったように、私も縁あって粟国島を知っているのですけれども、 30 床の特養をつくったがために固定的な余りいいとは思えない状況ができていたり、現にこのサービスをつくったがゆえにこうなってしまったという、介護保険制度という全国一律の制度を離島とか非常に特殊な状況に持ち込んで起きていることもございます。

介護保険制度としての研究というものをきちんとやっていかなければいけないのだろうと思いつつ、今回はちょっと問題の大きさといいますか、大変さを事務局とともにどうしようかというところでございます。ただ、基礎データとしてしっかり押さえるということと、一つ言えることは、恐らく今の 15 %、 10 %、5%というやり方は工夫の余地があるかもしれない。例えば本当に遠い人だけにきちんとその手間を評価する、そういったことに変えたらどうなるのだろうかとか、そういったあたりは今回のデータで見れるデータだと思います。

特に沖縄の離島等ですと珊瑚礁が隆起しているところでございまして、集住していますから、移動の手間は、2つ離島を持っているということでもない限り、むしろ低かったりするとか、そういったことを含めて、給付費分科会に近々に行かなかったとしても、介護報酬としてもより適切なあり方はあり得るのかといったような検討まではしっかりしていこうと思っています

 以上です。

 

○大島委員長 ほかにいかがでしょう。どうぞ。

 

○今村委員 4ページの図表3の最遠の時間の読み方はなかなか難しいなと思うところがあって、藤井委員おっしゃるとおり、これが適切かどうかというのは評価の対象かと思います。平均 30 分なのですけれども、標準偏差が 15 ぐらいあるので、これはある意味、2割ぐらいは 15 分で2割ぐらいは 45 分ということですね。僻地なのに最遠 15 分が2割あるというのは非常に不自然に思えるので、分布がかなり不自然な形なのではないかと思えます。せっかく出すのだったら、中央値を4分の1ごとに出して分布をもうちょっと見れるようにしたほうがいいのではないかと感じました。

 

○藤井委員 ありがとうございます。確かにこれは正規分布でないことは明らかでして、1点目はデータクリーニングが不十分な点があるということと、2点目は一番遠いところについての平均ということをとっている関係上、分布もかなり怪しい。さらに言いますと、先生が御指摘していただいた点なのですが、やはり離島でも今申し上げたように一番遠いところが 15 分とか 10 分とか、そもそも 15 %がどうしてついているのかという意味を考えなければいけないところも入っておりますので、データクリーニングをしつつ、数値が正しいか正しくないかというのをかなり個別に今見ているところです。先生がおっしゃっていただいたように、単に平均と標準偏差で捉えないような見方をしなければいけないと思っています。ありがとうございます。

 

○大島委員長 時間になりました。ありがとうございました。

サービスの個別性あるいは個人の個別性、地域の個別性、これをどうやって集約化していくか、制度化していくかというのは本当に悩ましいことだと思いますが、迫井課長、最後に何か御意見ありますか。

 

○迫井老人保健課長 ありがとうございました。示唆に富んだ御指摘を多々いただいており、大変参考になりました。今回こういう形で中間的な取りまとめを急いでお願いしておりますのは、何度も繰り返して申し上げていることかもしれませんが、本年、改定の作業と並行して調査もやっていただくという、なかなか作業的には難しいお願いを各委員長初めとしまして調査チームにいたしております。取りまとめの途中段階でございますとか、まだ分析ができていないという御意見が多々ございましたけれども、そういったものの中でも可能な限り改定の作業に生かさせていただきたいということで、やや無理を承知でお願いしております。その点、私どもとしては逆に申し上げますと、今後、給付費分科会で審議をいただく過程で、このような中間的な結果を個別サービスの議論に可能な限り使わせていただきたいと思いますけれども、様々な制約とか、今いただいた留意事項については十分考慮していただけるように注意をしながら、可能な限り議論に資するようなデータとして使わせていただきたいと思っております。

 

○大島委員長 どうもありがとうございました。

それでは、今回いただきました速報値への御質問、御意見等を踏まえて、引き続き、さらなる分析、検証をお願いいたします。

 なお、スケジュールについては、各調査の最終報告は今年度の3月以降に考えていますので、よろしくお願いいたします。

また、本日、皆さんに御議論いただいた御意見等とともに速報値の進捗状況については 10 22 日に開催される介護給付費分科会に報告して、今後の議論に活用させていただきたいと思います。

 きょうはどうもありがとうございました。これで終わりたいと思います。

 

 


(了)

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