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2014年10月31日 第3回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会

医政局

○日時

平成26年10月31日(金)14:00〜16:00


○場所

厚生労働省省議室(9階)


○議事

○北波地域医療計画課長 ただいまから第3回「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」を開会させていただきます。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、まことにありがとうございます。

 本日は、石田光広構成員、尾形裕也構成員、邉見公雄構成員、松田晋哉構成員から欠席との御連絡をいただいております。

 議題に入る前にお手元の資料の確認をさせていただきます。

 お手元に議事次第、座席表、構成員名簿のほか、資料1から4まで、また参考資料1から4までをお配りしております。不足ございましたら、お知らせください。

また、構成員の机の上には前回の資料をファイルにして置かせていただいております。

 それでは、以後の議事運営は遠藤座長にお願いいたします。

よろしくお願いします。

○遠藤座長 ありがとうございます。

それでは、早速議事に移りたいと思います。

 まず、最初の議題でございますが、「2025年の医療需要の推計の考え方について」を議題としたいと思います。

事務局から資料が出されておりますので、資料の説明をお願いしたいと思います。

○佐々木医師確保等地域医療対策室長 地域医療計画課の佐々木でございます。恐縮ですが、座ったままで資料説明をさせていただきます。

お手元に資料2及び資料3を御用意ください。

 まず、資料2をごらんください。

本日は、表題にございますとおり、推計方法の二本柱である医療需要と必要量のうち、医療需要について御議論いただきたいと思います。

「1.推計に当たっての基本的な考え方」ですが、丸の2つ目にあるとおり、入院については、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の各医療機能ごとに医療需要を算出し、それを踏まえて必要量を算出するというステップを基本的な方法としてはどうかと考えております。

丸の3つ目からは、前回第2回の際に推計に当たっての留意点を御議論いただきました。そのときにお示しした資料やいただいた御意見をもとにまとめております。本検討会では、患者の状態や診療の実態を勘案して算出するように、DPCデータ、さらにはNDBのレセプトデータを分析することや、一番下の丸にございますとおり、患者の流出入や入院受療率等の地域差という地域に着目した点も考慮の対象とするといった整理をしております。

なお、繰り返しになりますが、一番下の※印にありますとおり、今回は需要の推計で、病床数の推計は次回以降と考えております。

2ページをごらんください。

2以降が各論となります。

丸の1つ目から3つ目までは入院の医療需要を性・年齢階級別に、人口に入院受療率を乗じることで算出することとし、人口の推計には第1回の検討会の際も御指摘がございましたが、国立社会保障・人口問題研究所、社人研のデータを用いることを前提とし、その上で、中ほどの(1)以降に個別の論点をお示ししております。

(1)では、各医療機能の医療需要を推計する際に、疾病ごとの推計も行うことにより、よりきめ細かな地域医療構想となることを考えています。

(2)では、ポイントとなりますのは(2)の丸の2つ目で、患者の住所地をもとに医療需要を推計するということです。その上で、(3)以降にあるとおり、患者の流出入を加味してはどうかと考えています。

ただし、3ページの括弧囲みにあるとおり、具体的な加味の仕方については、需要で議論するよりは医療提供体制の議論のほうによりなじむと考えられますことから、詳細については次回以降の論点として改めて提示したいと思います。今日の段階では、こうした具体的な加味の仕方というのも論点になり得るということでお示ししているところです。

その下の(4)は入院受療率の地域差についてですが、現在生じている地域差について、例えば平均在院日数等の分析を行った上で、補正等を行ってはどうかと考えています。

4ページから6ページまでは、各医療機能の需要をどう算出するかについてです。

4ページの丸の2つ目にあるとおり、前回御紹介した社会保障・税一体改革の推計では、平均在院日数等によって一定の仮定のもとに推計していました。これに対し、本検討会では、DPCデータやNDBのレセプトデータに基づいて実態を踏まえた分析をすべきではないかと前回も御指摘をいただきました。

そこで、丸の3つ目をごらんください。具体的には、患者に対して実際に行われた医療の内容に着目し、それを診療報酬の出来高点数で換算することにより、医療資源投入量の多寡を見ていくことが妥当ではないかと考えられます。その際、※2にありますとおり、こういった前提で検討をいただきたいと考えています。

さて、ここで資料3をごらんください。

タイトルが「各DPCを例にとった場合の1日当たりの医療資源投入量の分析について」です。

1ページの下「分析の概要」にありますとおり、病院数ベースではDPC病院の7割強、1500分の1100ですから、7割強をカバーする母集団から得られたデータによる集計結果です。

1枚めくっていただくと、左右見開きで4つの図を示しております。この4つの図の見方ですけれども、いずれも横軸は入院からの日数となっております。

縦軸は2種類ありまして、線グラフは、右側の縦軸にあるとおり、最初に入院した患者の総数を100とした場合に、各入院経過日数のその時点でそれらの患者がどれほど入院しているか、すなわち、よく患者の残存カーブというものに相当するものです。

棒グラフの見方ですけれども、左側の縦軸をごらんください。この軸に書いてあるとおり、その時点で入院している患者さんに対する医療資源投入量の平均値でグラフを作成しております。

この4種類のDPCについて、手術あり、なしといった形でグラフをお示ししていますが、ここからわかることとして、例えば1つには医療資源投入量の逓減というのがあると思います。棒グラフを見てみると、入院日数の経過につれて医療資源投入量が逓減していく傾向があり、かつ入院初期は高密度な医療が提供され、それに伴い医療資源投入量が特に多い状態がありますけれども、その後、医療資源投入量が減少し、一定の水準で落ちつくという傾向があることがわかります。

ただし、疾患、病気によっては数日程度で医療資源投入量が落ちつくものから、1カ月を超えても医療資源投入量が高い状態が続く病気、疾患もあります。

もう一つ読み取れることの例ですけれども、在院患者数の減少と医療資源投入量との関係もわかるかと思います。線グラフを見てみると、入院日数が経過するにつれて減少し、一定日数以上のところでは少ない人数で推移していることがわかります。こうした在院患者数の減少を棒グラフの傾向と比較してみると、医療資源投入量、すなわち棒グラフが減少した後もすぐには在院患者、すなわち線グラフは減少せず、少し日数が経過してから徐々に在院患者数が減少していることがわかるかと思います。これは臨床の先生方の実感と合うのではないかと思います。

資料2の4ページにお戻りください。

今、申し上げたグラフで読めるのではないかということは、4ページから5ページにかけて、(1)の○1、○2に記載しております。

次に、5ページの(2)をごらんください。各医療機能の推計の考え方です。

○1の高度急性期、急性期についてですが、病床機能報告制度では、この2つの機能の共通の定義というか表現として、「急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて医療を提供する機能」となっています。

○1の丸の2つ目以降ですが、先ほどの医療資源投入量の逓減の傾向を踏まえると、医療資源投入量が一定程度落ちついた段階が患者の状態が安定した段階であると考えられます。

ただ、この際、一番下の※印にあるとおり、出来高換算点数で見た医療資源投入量は落ちついていても、引き続き状態の安定化に向けた医療提供が継続されている患者も存在すると考えられます。このため、これらの患者の推計への反映方法については御検討いただく必要があると考えております。

6ページをごらんください。

今、申し上げたのは高度急性期と急性期をあわせた、いわば広義の急性期を申し上げましたが、この2つのうち高度急性期につきましては、病床機能報告制度において、先ほど申し上げた急性期の定義に加え、診療密度が特に高い、6ページで言うと、上から2行目の後半「診療密度が特に高い」という部分が高度急性期と急性期の違いで定義をされております。「診療密度が特に高い」という点については、医療資源投入量が特に高い段階の患者数を高度急性期としてはどうかと考えています。

次に、6ページの○2回復期と慢性期ですが、医療資源投入量が落ちついた後、退院までの段階と捉えています。

○2の丸の2つ目にありますとおり、回復期につきましては、病床機能報告制度において定義は、「急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能。特に、急性期を経過した脳血管疾患や大腿骨頸部骨折等の患者に対し、ADLの向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する機能(回復期リハビリテーション機能)」と定義されていることから、まずは回復期リハが必要な患者数は、回復期機能とできるかと思います。

次いで、丸の3つ目は慢性期についてです。慢性期は、病床機能報告制度において、「長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能。長期にわたり療養が必要な重度の障害者(重度の意識障害を含む)、筋ジストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能」と定義されていることから、まずは、明示されております重度の障害者の方や筋ジストロフィー、難病患者等の患者数は慢性期機能とすることができると思います。

そうなってきますと、○2の丸の4つ目のとおり、今も説明いたしました具体的に明示されているもの以外で定義に含まれている、例えば回復期の場合ですと、在宅復帰に向けた医療とか、慢性期ですと長期にわたり療養が必要な患者とか、こういったものについて、どのように医療資源投入量等によって区分できるのか。これを御検討いただきたいと考えております。

最後に、6ページの一番下「○3在宅医療の患者数について」ですが、これは今まで入院医療について御説明申し上げてきた、いわばどう区分していくのかという議論というよりは、7ページにあるとおり、これからの取り組みによって、まず現状であれば入院している患者さんがどれだけ在宅医療に移行できるのか、それに加えて、現状においても在宅医療を受けていらっしゃると考えられる患者さんの伸び数とか、その合計として考え、この後、新田参考人からもプレゼンテーションをしていただきますけれども、必要な患者さんに過不足なく在宅医療が提供されるよう、例えば丸の2つ目にありますイからハのような要因をどのように反映するか検討いただきたいと考えております。

資料説明は以上です。御議論のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、御議論に移りたいと思います。資料2に沿って御議論いただきたいと思いますが、内容を少し分けて御議論していただいたほうがよろしいかなと思いますので、1ページ、「1.推計に当たっての基本的な考え方」と2ページ、3ページの「2.入院の医療需要について」をまとめて御意見を賜れればと思います。その後、3ということで、4ページ以降に移りたいと思います。

したがいまして、1、2、3に関連する領域について御意見等があればいただきたいと思います。相澤構成員、お願いします。

○相澤構成員 医療需要の算出の仕方なのですが、これを算出する目的というのは、必要な病床数を算定しようとするためですね。そうすると、必要な病床数を算定するために何が必要かということをまず考えないといけないと思うのです。

 そのときに必要なのは、御存じのように、その疾病、病気の1日当たりの退院患者数掛ける平均在院日数、それから1日当たりの退院患者数を引いたのが、その疾患を治療するのに最低限必要な最少病床数なのです。計算してもらえばわかると思いますが、1日に退院する患者さんの数掛ける平均在院日数、それから1日当たりの退院患者数を引いたのが最少必要病床数なのです。これを算定しないと病床数は推定できないわけです。

ということは何かと言うと、その疾病の1日当たりの退院患者数をどう統計でとるかということなのです。私は調べてみたのですが、残念ながらいい統計がないです。あればまた教えていただきたいのですが、患者調査で得られた疾病ごとの平均在院日数と1カ月の新入院患者数というのは推計がございます。ところが、これは一般病床も療養病床も回復期の病床も全部ひっくるめた数値なのです。だから、日本の国全体でどれぐらい病床数が必要かという算定はできても、急性期がどれくらい、回復期がどれくらいという算定がどうやってもできないのです。

ただ、この統計の一番いいことは、年齢階級別に全部出ているのです。平均在院日数は出ていませんけれども、新入院患者さんが1カ月にどれくらいあるか、全部出ているのです。

僕がお聞きしたいのは、将来病床数を推定するのに疾患ごとの、しかも年齢構成別の退院患者数のデータがあるのかということです。なければ、今、推計するのは非常に難しいと思っています。そうなると、今度の新しい調査の仕方で急性期病院からどれぐらい退院したのか、回復期病院からどれくらい退院したのかによって計算すれば、回復期病床が今、どれぐらい必要で、急性期の疾患に対する病床がどれくらい必要かということがわかるのではないかなというぐあいに思います。

重要なのは年齢階級別にとっているということなのです。というのは、年齢階級別の人口が変わりますから、御高齢者に非常に多い病気は爆発的に増えると思わなければいけないと思います。特に肺炎などを調べますと、75歳以下と75歳以上でものすごい差があります。

ですから、そういう疾病ごとに見ていかないと、将来どういうベッドが必要かという推計が難しいので、今、そういうことが算定できるのかどうか、そういう統計があるかどうかをお聞きしたいということ。

今度の病床機能別の報告を受ければ、そのような算定が可能になるのかどうかということをお聞きしたいと思います。

○遠藤座長 病床数の推計については次回以降の議論ということになっておりますけれども、ただ、基本的なところをお聞きしたいということなので、相澤構成員がおっしゃったような方法で最低病床数というものが出るというお話だったわけですが、それも含めて、その計算方式を使うとなると、現状としての1日当たりの退院人数がわかるかどうかということと、それから病床機能情報を使うことによってできるのかどうかということが具体的な御質問としてあったということですので、それらに関して何かコメントございますか。

○松本専門官 事務局よりお答えをさせていただきたいと思います。

NDBデータやDPCデータについては、日計といいますか、日ごとの計算ということが可能でございまして、1日当たりの患者数とか、その日に何人退院したかということを、ある程度の疾患群別に集計するというのは可能ではないかと考えております。

病床機能報告制度で得られたデータにつきましては、ガイドラインの検討で使うということもお示しして集めているものでございますので、そちらにつきましても適宜御活用することは可能です。ただし、病床機能報告制度で集めたデータの公表のあり方につきましては、今後この検討会で御議論をいただくということになろうかと思います。

 加えまして、御指摘がありました性・年齢階級別の集計ということですけれども、年齢を例えば5歳刻みでまとめることによって塊で集計するということは可能であると考えております。

DPCは細かく疾患別になっておりますので、そのような疾患別の集計というのも可能だと考えております。

○遠藤座長 相澤構成員、どうぞ。

○相澤構成員 僕が質問したかったのは、今でもその疾患で退院する患者さんの数はわかっているのですよ。でも、脳卒中あるいは脳梗塞とした場合に、その患者さんが急性期の病院から退院したのか、回復期から退院したのか、それとも療養病床から退院したのかは、疾患別なのでわからないのです。必要ベッド数の推計ができないので、それを省いてやったのでは、病床ごとの必要病床数が割り出せないのではないかなというぐあいに私は思っているので、ちょっと質問をさせていただいているわけです。

○遠藤座長 お二人とも関連ですか。

○加納構成員 関連してくる話です。

○遠藤座長 では、中川構成員、加納構成員の順でお願いしたいと思います。

○中川構成員 病床数の推計は次回以降やると言っているのですから、この議論はやめ、次回にしましょう。相澤先生の言った算定式も正しいかもしれないけれども、それはまだ検討していないですから、先走って議論すると混乱すると思いますので、話題を戻していただきたいと思います。

○加納構成員 次回以降の病床必要数の推計にも関連するかと思うのですが、需要の推計の考え方として平均値で推計するという考え方があるのですが、加えて織り込むべき3つのポイントがあるのではないかと思っております。

 1つは季節変動の問題。救急の問題。それともう一つは非常事態の問題かなと思っております。

季節変動に関しましては、データでもある程度把握されるのですが、今回も7月のレセという形で6月の数字を使っていますが、1年間を通して変動があるというのは誰でも御存じのことだと思います。この変動の中でどこにポイントを置くかという形で、マキシマムで置くのかということも含めて、これを織り込んでいかないといけないということは皆さん方も想像にかたくないと思うのですが、これが季節変動というポイントです。

もう一点が救急でございますが、これは高齢者救急を含めて、住民の医療に対する不安のウエイト、いざというときに医療が受けられるのかどうかということを心配なさることが多いかと思うのです。結果を見てからの分析というのはいろいろと言えるのですが、患者さんは結果がわからないから受診して、そのために我々も鑑別診断を行った上での結果を出すわけなので、そういった面で、住民の地域医療、救急に対する納得感を考えてやっていかなければいけないのではないかというのが2つ目です。

3点目、非常事態のことも考えなければいけないと思うのです。ちょうど折しもエボラ出血熱の対策本部が厚労省に開かれたと聞いておるのですけれども、一方で、国民への感染拡大を考えますと、エボラと共々、新型インフルといった形でさらなる病床が必要となるということの危機に関してはまだ去ってはいませんし、以前厚労省が推計を出されたと思うのですが、あのとき、1日当たり何ベッドが最大限必要という数字を出されたのでしたか。

○遠藤座長 病床数の推計の話が次回ありますので、そちらで議論しましょう。御関心があるのはよくわかります。結局、そこのところに一番関心があるのですけれども、医療需要の推計と関連があることもよくできますが、話が病床数の推計の方向へ行ってしまうような気がするので、もしそれでも特段お聞きしたいことがあれば、とめはしませんけれども。

○加納構成員 1点だけ。以前出された数字だったと思うのですが、いざというときに必要だという最大限の数字はいくつでしたか。病床数で、緊急で。

○遠藤座長 お願いします。

○佐々木医師確保等地域医療対策室長 5〜6年ほど前の当時の推計の考え方ですけれども、中等度シナリオと重度シナリオがあったと思います。中等度シナリオとされているものは、17万人が亡くなるといった推計のときで、あのときで1日最大病床数は10.1万。重度シナリオとされているものについては、よく死亡者数が64万人と言われているシナリオですけれども、あれだと1日最大病床数は39.9万と、それぞれ当時の仮説の置き方で推計したと記憶しています。

○加納構成員 ありがとうございます。以上、この3点を考えて織り込んだ補正をしていかないと需要の推計もできないのではないかというのが私の意見でした。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 確かに病床数の推計は医療需要の推計と裏腹の関係にあるわけでありますので、データは何を使えるのかとか、補正はどういう考え方が必要なのかというのは当然出てくる話でございますので、そういう意味では重要な御指摘をいただいております。それに対して、まだ完全にクリアになっているわけではありませんので、今後病床数を推計していく上で、ただいまお話があったような事柄も含めてさらなる検討を進めていきたいと考えております。

では、中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 3ページの「(4)入院受療率の地域差について」の※印に「入院受療率は、患者の新規発生数と平均在院日数に影響される」と書いてありますね。「その際には、平均在院日数等の差に伴う医療機能別の入院受療率の地域差について、検証・分析を行った上で補正を行う」と書いてあります。

 ここで1つ申し上げたいのは平均在院日数。先ほど相澤先生が平均在院日数を含めて意見をおっしゃっていましたが、平成23年の一体改革で使った平均在院日数を短縮するという話。誤解を恐れずに言うと、今の平均在院日数は、診療報酬上の、例えば入院基本料の要件の平均在院日数を維持するために患者さんの退院の日にちを考えたりして、現場は非常に苦労しているのです。ですから、現行の平均在院日数が正しいという大前提で、そして将来もこれは短縮すべきだという前提で考えていくと大変な間違いを起こすと思うのです。

その上でお聞きしますけれども、入院受療率の地域差があってはならないのでしょうか。北波課長。

○遠藤座長 御質問ですね。

○中川構成員 はい。

○遠藤座長 では、コメントがあればお願いします。

○北波地域医療計画課長 入院受療率の地域差は現状でもございます。一般的には新規患者発生数と平均在院日数で影響されるということです。ただ、患者の新規発生数というものについての地域差というのは、いろいろな要因があるのではないかなと考えられます。ここでの医療需要を計算するに当たって、どこまでウイングを広げていくかというところにも影響するのですけれども、1つは地域の気候風土であるとか、生活習慣であるとか、そういうものも当然ながら関係しているという可能性があると思います。

 実際現実に地域において受療率に差があります。いろいろな医療提供体制がある中でいろいろなサービスがなされ、そのパターンもいろいろというところ。これは第1回のときもうちの佐々木から申し上げたところであろうと思います。

 どのような形で補正をするのか、もしくは補正の是非も含めて、これはまさに検討いただきたいというところでございます。

○遠藤座長 中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 今、課長がおっしゃっていただいた地域の気候風土、もっと言えば文化とか慣習とか、それが地域の実情に応じた柔軟なものになっていくというふうに思うのです。それを大事にしていただきたいなと思うのです。ですから、毎回確認しますけれども、ガイドラインはあくまで参考だというのが1年前の医療部会の合意事項ですので、その上で法案が出され、成立したという認識をさらに強固にしていただきたいなと思います。

その上で申し上げますが、補正を行うという意味はどういう意味ですか。

○遠藤座長 では、事務局、どうぞ。

○北波地域医療計画課長 基本的には今回の地域医療構想で定めようと思っています将来における必要な病床数、その前提となります地域における医療需要の見込みというものにつきましては、まさに望ましい、あるべきものは何かというものを考えていただいて計算をしていただくようなものだと思います。

 そういうことでありますれば、現在の受療率というものを前提にして、そのままというところでないところも当然出てくるということでございます。

 だから、どういうところを将来の入院受療率、入院の状況というのを考えるときに考慮したらいいのかという意味でここの「補正」というのは使わせていただいております。

○遠藤座長 中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 地域差を補正するというのはどういうことかと聞いているのですよ。今と2025年の違いを聞いているのではないのですよ。地域差の補正というのはどういう意味ですかと聞いているのですよ。私は、入院受療率というのは各地域で違って当たり前だと思うのです。それなりの理由があるのですから。その理由を分析・検証した上で補正するということは、地域差を少なくするというふうに読めるのですよ。違っていたら、違うとはっきり言ってください。

○遠藤座長 事務局、どうぞ。

○北波地域医療計画課長 入院受療率につきまして、参考資料2というのがございますので、ごらんいただければと思います。これをもちまして各県のところの受療率が云々という話を申し上げようということではございませんが、一般病床でも基本的に平均的な都道府県の標準化された入院受療比というのを100といたしまして、それよりも高い、低いという形の指数であらわしたものでございます。

一般病床で言いましても、若干100を中心にしてばらつきが生じているというところがございます。

もう一つ、裏側でございますが、療養病床につきましても非常に大きな差があるのかどうか、ここら辺の評価もあろうかと思いますが、こういう差があろうと思います。

基本的にそこをどう捉えるかというところは各県においていろいろだと思います。決して私たちは平均のところに全部合わせなければならないというふうに言っているわけではなくて、むしろ望ましいところはどこかということをよく考えていただいて、現状の比率がどうなっているかを分析していただくというふうなことではないかと考えております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 ということは、地域医療構想区域ごとであるべき入院受療率ということですね。全国一律のあるべき入院受療率ではなくて、構想区域ごとのあるべき入院受療率という考え方でいいのですね。

○遠藤座長 事務局、どうぞ。

○北波地域医療計画課長 基本的にそこのところがまさに御議論いただきたいところだと考えております。ただ、地域というものをどう捉えるのか、構想区域をどうするのか、二次医療圏ごとに子細に見ていくのか、標準的なものを例えば全国一律とまでは言いませんけれども、今の医療計画にございますようにブロックごとで見てみるとか、いろんな手法はあろうかと思います。まさにそこら辺につきましては、どういう形が一番県のほうとしても推計を立てやすいか、そういうことも含めて検討いただければと考えております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ですから、この補正というのは、まさに当検討会で議論をするアジェンダの一つだという理解でよろしいわけですか。事務局に確認したいです。

○北波地域医療計画課長 そういうふうにお願いしたいと思っております。

○遠藤座長 では、西澤構成員、どうぞ。

○西澤構成員 先ほど座長が今回は医療需要で、病床数はこの次と言ったのですが、例えば2ページの医療需要というのは、1日当たりの入院患者数ですね。相澤先生、加納先生が言っているのは、入院患者数のことを言っているのではないですか。であれば、今回の論点ではないですか。

ということで、医療需要イコール1日当たりの入院患者数の議論と病床数の議論がどのように論点が違うのかというのを明確にしていただければと思います。

○遠藤座長 加納構成員がおっしゃったことを私が正しく理解していなかったかもしれませんので。ただ、医療需要とここで言っていることと病床との関係が1つに書かれていないものですから、司会の私ですらちょっと混乱するところがあるわけでございます。事務局の中で整理されているのかもしれないので、そこら辺を少し説明していただきたいというのが西澤構成員のお話ですね。

○西澤構成員 そうです。

○遠藤座長 お願いします。

○北波地域医療計画課長 若干概念的な話になろうかと思います。そこのところはお許しいただければと思いますが、今回御議論いただこうと思っている医療需要というのは、当然ながらこういう病態の方、このぐらいの医療ニーズが必要な方が何名おられるということを虚心坦懐に見るためにはどうしたらいいのかという観点で少し書かせていただいています。

もし本当に病床数に換算するということ、これは病床稼働率とかそういうものとも関連いたしますので、直接的にそういうふうな別の係数が入ってくるものだと思います。

先ほど相澤委員がおっしゃられましたように、要するに、どの病床の種類からどう移るか、こういう議論というのは、病床を考えるときの議論のところでお願いしたいと思っております。

ちょっとわかりにくいと思いますが、今日は、どのぐらい医療が必要な方がおられるかということについての推計をするというところ、お願いだということです。

○遠藤座長 基本的には一体改革のときにやった考え方です。だから、患者さんの数を推計しておいて、それを稼働率で割ってというやり方を基本的には考えておられるのだろうと思います。

 どうぞ。

○西澤構成員 私もそう思います。だとすれば、相澤先生が言っているのは、しっかりした医療需要を見る上で、どういう病棟から退院しているかというのがわからなければ、医療需要がわからない、患者数がわからないという話ですし、加納先生が言っているのも、季節変動で患者数が変わりますよということを言っているのであって、これは病床数の話でなくて、あくまでも需要の話ですね。その議論を今日すべきではないかなと思います。

以上です。

○遠藤座長 加納構成員、何か足すことがありますか。

○加納構成員 先ほど3点目の非常事態のとき、これも需要として考えなければいけないし、差し迫ってエボラの件も、今後どういうふうに広がるのか、そしてもしパンデミックにでもなれば、また病床が必要なわけですし、そうなると感染症だけのベッドでなくて、一般病床も含めて需要が出てくるのではないかなということ。それが3点目に言いたかったことなのです。

基本的に季節変動とか救急とか非常事態、この3点を織り込んだ形で需要を考えていただきたいというのが私からの意見でありますし、これを考えて、余分なベッドどうのこうのという観念はあるかと思うのですが、余分なベッドを持ったとしても、我々はそれで益を得るわけでなくて、どちらかというと我々は医療を絶対支えるぞという形の誇り、矜持的な考え方も必要ではないかなという意見であります。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 では、武久委員、お待たせしました。

○武久構成員 どういう医療需要があるかというのは、今、相澤先生が、いろんな病棟があって、そこから退院する人掛ける平均在院日数というようなことをおっしゃっていましたが、それは現状是認ということでありまして、現在、急性期病院に急性期にふさわしい患者さんが入っているか、また、慢性期にどうかと。その状態の患者さんが適切に該当する病床に入っているかどうかということが問題であって、そのためにいろんなデータを、この10月分について病床機能報告をすると思うのです。そのときに、各機能のある病院、高度急性期、一般急性期とありますけれども、そこはクライテリアが決まっていないということで、では、このデータが出たところで、どういうふうな患者さんがどこに多いということでクライテリアを決めるのか、その辺のところがはっきりしないということです。

結局、急性期の患者というのはどういうものかとか、先ほど回復期というのもちょっと出ましたが、リハビリテーションだけするのか、リハビリテーションと継続医療が必要なのかとか、いろいろあるので、結局、調べてからそれを医療需要の中へ取り込んでいくのだろうと思うのですが、その辺のところがよくわからないので、医療需要についてはなかなか検討しにくいところがあると思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 土居構成員、お願いします。

○土居構成員 今、武久委員がおっしゃったことと関連するのですが、現状、私もデータはせいぜい資料3のデータぐらいしか拝見しておりませんので、どういう形でその計算結果が出てくるかというのは、まだ何ともイメージがつきにくいところがあるのです。けれども、さはさりながら、資料3のようなデータで分析できそうだという見通しもあって、これをうまく活用することで今、検討している資料2の作業工程で引き続き進めていただいて、医療需要の推計を、ひとまずこの検討会にこういう仮の計算結果が出ましたという形で見せていただくところは一旦やっていただいてもいいのではないか。

 もちろん、この計算結果に基づいて出てきた数字をそのまま単に是認するというわけではなくて、細かいところできちんと現場の声を反映するような計算の仕方に改めるとか、いろいろなやり方がまだまだ残されていると思うので、そういう意味では、ひとまずこの考え方に基づいて医政局なりで計算をお願いしてはどうかと思っております。

加納委員がおっしゃったように、確かに季節変動とか救急とかというのも大事だと思いますが、季節変動は、私が資料3を見る限り、平成24年4月1日から平成25年3月31日まで1年間を通してデータをとっているということなので、そういう季節の変化も一応加味できるようなデータなのではないか。これはDPCですけれども。

救急は、私が知る限り消防庁のデータもありますので、消防庁で救急搬送に関するデータ、地理的な情報も含めて情報が得られますから、そういうのを少し加味するということもあり得るのではないか。

感染症のことですけれども、先ほど加納委員から言われたように、ひどくなったら一般病床でも受け入れなければいけないということは確かにあるのでしょう。けれども、医療需要の計算という段階だと、私の記憶が確かならば、平成23年の医療・介護に係る長期推計では、完全に別立てで感染症は感染症の患者数というのを推計していたと記憶しているので、そちらで対応して、ひとまず一般病床、長期療養病床で4つの医療機能で分けたということですから、そちらのほうに計算は専念していただいて、いや、それでもまだ足らぬ、もっと考慮しろということであれば、医療需要のところでさらに考慮するということはあるのかなと思います。

最後に、地域差という話なのですけれども、在宅の受け皿が十分な地域とそうでない地域があったりするとか、場合によっては介護のほうとも関係があると思うのですが、単純に全国一律で入院から在宅にこのぐらいだったらできるだろうと言ってばさっと切って、それで地域差は考慮しないということだと、当然現場は混乱すると思います。

ですから、そういう地域差があることは認めるべきものは認めるべきだと思います。けれども、さはさりながら、患者側からすれば、できればよりよい医療を受けたいという思いもあるでしょうから、いろんな地域でベストプラクティスみたいなのもあれば、そういうベストプラクティスをうまく反映して補正するということがあってもいいのではないかなと思います。

以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

では、相澤構成員、どうぞ。

○相澤構成員 1つ、救急のデータは必ず入れてほしいということを日本病院会の理事会で強く言われましたので、ぜひお願いをしたい。なぜかというと、救急車で連れていかれる患者さんは急性期の患者さんです。その患者さんがどこに行っているかは非常に重要なデータで、今日、松田先生がいらっしゃいませんけれども、福岡県で松田先生が分析したデータでも、救急車がどこに行っているかによって、医療圏ごとにこういう考えを持ったほうがいいのではないかというデータが出ていたと思います。救急車がどこに行っているかは、その地域の救急の需要を考える意味でぜひとっていただきたいということが第1点。

 第2点は、退院患者さんの数に関しましては、先ほど申しましたように、1カ月のデータですが、もうあります。都道府県ごとに出ています。これを医療圏ごとにするかどうかは別問題として、都道府県ごとのものは出ています。そして、疾患ごとに全部平均在院日数も出ています。でも、これで私が疑問に思ったのは、例えば急性期で脳卒中の治療を終えて回復期に行って、回復期でまた脳卒中で退院したら、その患者さんは2つカウントされるのです。急性期で退院して、また回復期で退院するから、2つカウントされるのです。だから、おかしいのではないか、実際の患者さんの発生になっていないのではないかというのが私の考え方で、先ほど申し上げたわけで、ですから、これはもうデータが出ているので、それをどう解釈するかということです。

もう一つだけ申し上げますと、これを見ますと、都道府県ごとにかなり疾患別の平均在院日数の差があります。かなりあります。結核はどこでも同じではないかと思っているですが、恐らくその県の施設の状況というのもあると思いますが、このデータが正しいとすれば、24日というところから362日というところまであるということになりますので、それをどう解釈するかということは非常に重要なことではないかなというぐあいに思っているということを申し上げたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 本当に欲しいようなデータが必ずしもあるわけではありませので、何がしかのもので代替してやらざるを得ないというところがあるわけですけれども、現場で実際に医療に当たっておられる方々から見ると、必ずしも十分納得できないようなものもあるかもしれません。そういうこともありますので、先ほど土居委員からも出ておりますが、とりあえずDPCのデータ、あるいはNDBのデータというのは非常に詳細な内容が含まれておりますので、そこで少し計算をしていただいて、それをたたき台にここでまた議論をするという形で一歩進めていきたいと思いますが、とりあえずそれでよろしゅうございますか。そうすると、どういう計算式でやっているかもはっきりしますし、どういうデータだったのかということもはっきりしますので。まず、それがありませんとイメージがなかなか統一化しませんので。

もしよろしければ、そういう方向で事務局に作業を進めていただこうと思いますけれども、よろしゅうございますか。中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 今、レセプトからデータを抽出していますけれども、医療需要、どの程度までわかるのかを簡単にお答えいただけますか。報告制度のことをみんな忘れてこちらのほうに頭が行ってしまっているような気がして。報告制度が始まって、貴重なデータが自動的に収集されているのですから、そこでわかることまでこうやって議論することもないと思いますが。

○遠藤座長 事務局、どうぞ。

○松本専門官 データの観点から申し上げますと、第2回の検討会でも御説明いたしましたとおり、レセプト情報とかDPCデータについては、日々の診療行為というものがわかるということで、例えば検査という総体だけでなくて、どんな検査をしているかとか、どんな処置をしているかという行為の内容というもの、患者単位でわかったものをどのように集計していくか、そのような形でわかるというのが現在のデータの精度ということになろうかと思います。

○遠藤座長 中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 今回は最初なので、1カ月でいいのではないかと。

○松本専門官 報告制度ですね。

○中川構成員 そう。レセプトデータで病名はちゃんとわかりますね。

○松本専門官 レセプトでは見えます。

○中川構成員 仮にレセプトの情報収集を通年にすると、各疾患ごとの医療需要というのは自動的にわかるのではないですか。レセプト病名が正しいという前提に置けば。ですよね。

○松本専門官 おっしゃるとおりです。

○中川構成員 北波課長、それでいいですか。

○北波地域医療計画課長 1年にわたってという意味でございますか。

○中川構成員 そうです。通年の。

○北波地域医療計画課長 1年であれば、それはとれると考えます。

○中川構成員 その上で、再確認したいのですけれども、武久先生が先ほどおっしゃられましたが、自分の病院のこの病棟は急性期だと言っても、実際急性期の患者さんは何割かですよ。診療報酬上の「重症度、医療・看護必要度」だって15%ですからね。そういうことを考えれば、4つの機能のうちどれを選んだとしても、100%その機能の患者さんということはあり得ないのです。ある意味であってはいけないと思います。大学病院だって全てが急性期と高度急性期でないと思いますからね。

 明らかに回復期の患者さんでしょう、慢性期に近いでしょうという患者さんまで全て含まれると思うのです。そういうことも含めて、包容力のある医療提供体制を構築するということが今の議論だと思うのです。ですから、それは現場現場で、こういう形態は、ある地域では明らかに急性期だけど、ほかの地域では少し違うようだとか、そういうことはあり得ると思うのです。そういうことも含めて、緩い形態のガイドライン、構想を策定すべきだと思うし、それがガイドラインはあくまでも参考だという意味なのです。

○遠藤座長 それは御意見として承りました。

 時間も迫っております。本日はヒアリングもございますので、少し先に話を進めたいと思います。3番、4ページ以降です。まさに機能別の医療需要の考え方。むしろこちらのほうがいろいろと御意見があるのではなかろうかと思うのですが、これについて。本多構成員、どうぞ。

○本多構成員 2ページの下から2つ目の丸に「医療需要は、患者の住所地を基に推計すること」と書いてありますが、恐らくこれはDPCレセプトには郵便番号があるので、そういった形で患者の流出入を見られるのだろうと思います。しかし、DPC以外のレセプト、特に被用者保険側のデータには住所データがありませんので、今回は無理かと思いますけれども、第7次医療計画策定の検討段階までには、DPC以外のレセプトにも郵便番号を入れていただいたら、より精緻な推計ができるのではないかと思いますので、検討いただければと思っております。

○遠藤座長 という意見があったということを保険局へお伝えくださいということですね。

 現行では国保と後期高齢者については捕捉ができる。あと、DPCはできるわけですが、それ以外の被用者保険の出来高のところはできないということになるわけですね。

○本多構成員 はい。

○遠藤座長 了解いたしました。

それでは、4ページ以降、いかがでございましょうか。武久委員、お願いします。

○武久構成員 6ページの「回復期・慢性期機能について」ですけれども、病床機能報告制度においては、リハビリテーションを集中的に提供する機能が回復期リハビリテーションと書いてあるのですが、4月からは地域包括ケア病棟というのができておりまして、そこにもリハビリテーション2単位、包括ということで、リハビリテーションを結構やっているわけですが、回復期というのは、リハビリテーションだけをしておればいい患者さんと、合併症の治療を継続しながらリハビリテーションをする人といるわけです。そうすると、ここの項目に該当するのはどちらがどうなるのかということ。

 もう一つは慢性期ですけれども、長期にわたり療養が必要な患者を入院させる。その次のほうは障害者病棟のことだと思うのですけれども、実は今年の初め、日本慢性期医療協会で調べました。というのは、療養病床で1カ月以上入院している人で退院した人が5割の場合に強化型というふうなことを言われましたので、本当かなということで、入院からずっと調べたら、何と53%が1カ月以内に退院していたのです。しかも、2週間以内に33%が退院していた。その多くは肺炎、腰痛症、低栄養、いろいろあります。

ということは、高齢者に限って言えば、地域の中で3分の1は急性期的な使われ方をしているわけです。こういうふうにがちっとされますと、慢性期病棟の中で行われる肺炎とか感染症、心不全がいっぱいありますから、それはどういうふうに認定していただけるのか、よくわからないですけれども、先ほど中川構成員がおっしゃったように、確かに急性期と言っても、手術をした人と手術をする前の人、手術をして2週間の人といるだろうし、また経過が悪い人もその中に入っていると思うのですけれども、慢性期のほうにも全く急性期の病気が入っていないかというと、そんなことはないわけです。その辺のところは、7割とか8割とかは大体そういうほうですというふうにしてくれないと、余りストリクトにやりますと病棟の運営が非常に厳しいかなという気がしているのです。回復期、慢性期の定義についても、事務局のほうでこういうふうにしたというのがありましたら、ちょっとコメントしていただけたらと思います。

○遠藤座長 事務局から何かコメントございますか。では、お願いします。

○北波地域医療計画課長 回復期機能の定義というのは、病床機能報告制度の検討会で十分議論していただきまして、それで定義をしたものでございます。

 1つは、今、御指摘のありましたような、例えば継続的な医療をしながらリハビリテーションをしているというふうなものをどう解釈するのかというのは当然ございます。ただ、一般的に言いますと、例えば6ページの○2の2番目の丸「急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療」というふうな範疇にも入るだろうかなというふうには考えます。

もう一つ、肺炎の話とか、急性期の医療というのが必要という話がございますので、今、ここで御議論していただきたいのは医療需要の話でございますので、そういう人たちがどの病棟でというのは分けて考えていただければと思いますが、そこら辺についても私たちは検討したいと考えております。

○遠藤座長 よろしくお願いします。

 それでは、安部構成員、お願いします。

○安部構成員 7ページ目の在宅医療の患者数についてであります。1つ目の大きな丸の下に2つポツがありまして、2つ目のポツの「現状において在宅医療を受けていると考えられる患者数」というのは容易に理解できるわけでありますが、1つ目の小さなポツのところで、「退院して在宅医療を受ける患者数」というのはわかりますが、「現状であれば入院しているが、入院医療の機能強化と効率化によって、退院し在宅医療へ移行すると考えられる」というのは、日本語としてはわかるのですが、どうやって推計するのか、イメージとしてどういうことなのだろうということがありますので、こういうイメージであるということを説明していただければと思います。

 もう一点、現状と退院する患者さんの数を足しているということでありますけれども、2025年に75歳以上の方がどんと増えて、かつ独居、老老世帯のような方、どちらかというと入院するまでもなく在宅で療養する方が自然増的に増えるというところに関しては、この患者数の中に入っていないようですので、そこについては検討するべきではないかなと思うわけでありますが、いかがでしょうか。

○遠藤座長 ここの文章について少しわかりやすく説明をしていただけますかということだと思いますので、よろしくお願いします。事務局、どうぞ。

○北波地域医療計画課長 まだ事務局として固めたものではございませんが、イメージで申し上げますと、参考資料4というのを用意させていただいております。在宅でどこまで医療を受けながら過ごせるかということにつきましては、いろいろな要素があろうかと思います。まさに在宅医療を支えるような環境というものが随分と影響するのではないかなと考えておりますので、そういうところをもしあるべきものだというふうに設定いたしますと、どこに向かっていくのかというのがまさにこの地域医療構想でのものでございますので、そういう意味からいうと、目指していただくところはどこか、それであれば、どのぐらい在宅が可能になるのかということをぜひ議論していただき、それを構想の中に反映していただくというのではないかなと考えております。

 もう一つ、在宅ということについては、必ずしも自宅だけではなくて、病院以外のいろいろなところということで、少し広く考えていいのではないかと考えておりますので、ぜひ御指導よろしくお願いします。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 固まった話ではないけれども、と同時に、これは新しいタイプの医療のあり方という見方もできるわけですので、ある種の政策判断も含めてここで議論してほしいということだったというふうに理解しております。また御議論いただきたいと思います。

それでは、和田構成員、お願いいたします。

○和田構成員 今回の医療需要の部分は、当然医科医療の部分の入院を中心としたものだと承知しておりますが、その上での要望でございますが、歯科から言えば、高次歯科医療を担う病院歯科とか、あるいは地域で在宅の高齢者を中心的に見る歯科診療所の後方支援としての病院歯科、あるいは研修機能を持った病院歯科の需要もあると考えております、別途歯科についても、地域においてこういう需要に対して対応できるような記述をちゃんといただきたい。

 在宅の部分でございますが、在宅の歯科医療をやられている先生方がたくさんおいでですし、在宅の需要というのは、在宅医療をされている方の8割、9割の方には歯科医療が訪問の部分でも要るのではないかという思いがしておりまして、そういう需要に関してぜひまた検討いただきたい。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 齋藤構成員、お願いします。

○齋藤構成員 私も在宅医療のことにつきましては、前回のこの会議でもどういうふうにその必要量を見込むのか、推計が難しいというふうに申し上げ、訪問看護については特に電算化が非常に遅れているので、実態に即したものを推計していくのが難しいというようなお話もあったのですが、ここに記載されておりますが、7ページ目の※のところに在宅医療の実施の場所というものは、自宅だけではなくて、ほかの介護施設等も含めて少し考えてはどうかと。このことについては非常に重要な御指摘だと思っています。

 特に訪問看護につきましては、介護保険の利用もございますし、24年に新しく重度化した方々をなるべく在宅の療養が継続できるようにということで、新しいサービスの中、例えば定期巡回であったり、複合型であったりというものにも訪問看護が入っておりますので、介護保険のほうは電算化をされているような状況でございますが、介護保険の中での訪問看護の需要というものも少し見込みながら、量的な整備をしていくことが必要なのではないかと思っています。

もう一つは慢性期のところですが、昨年、医療保険の療養病床でどういったことがケアとして行われているか実態調査をさせていただいたときに、入院患者さんの中で非常に多かったのが、吸引、経管栄養、排せつの留置カテーテルでのケアでした。こういった処置で区別をしていくということも一つあるのかなと思いました。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 この後、新田先生から在宅医療のお話をお聞きしますので、そこの質疑の中で在宅の話があればお話ししていただくという形で、在宅については非常に重要なのですけれども、議論は本日はストップということにさせていただきまして、5ページ、高度急性期機能と急性期機能を医療資源の投入量で分けたらどうかというのが事務局の原案ですが、これについてコメントが全然なかったわけですけれども、これについて、どうお考えになりますか。中川構成員、どうぞ。

○中川構成員 高度急性期というのは難しいですね。北波課長。

○北波地域医療計画課長 はい。

○中川構成員 非常に難しいと思うのは、構想区域全てに高度急性期病床がなければならないということはないですね。3万人も人口がない区域もできるのでしょうから。そうなると、その考え方をちゃんと整理しておかなければいけないと思いますし、大学病院の病棟が全て高度急性期だということもないと思うのです。それ以外は全部急性期かというと、怪しいところもあると思う。

その辺の考え方ですけれども、特定機能病院、もっと言えば大学病院本院はどういう扱いにするのかということも含めて、医療需要との関係でどういう位置づけにするかというのを早めに議論しておいたほうがいいのではないかと思います。

○遠藤座長 こちらの事務局提案は、医療資源の大量投入をある機関内でやっている人たちを高度急性の必要な医療需要者だというふうに考えたアプローチでやろうとしているわけですが、そうではなくて、特定機能病院であるとか、そういうふうに既に外形的に決めているものが一方であるので、そういうものとのバランスをとりながら考えていったらどうかと。これは病床の推計と絡む話になりますけれども、そういうお話だということですね。

○中川構成員 そうです。

○遠藤座長 事務局、何かコメントございますか。

○北波地域医療計画課長 一番最初に御指摘いただきましたが、医療需要でございますので、住民がいる限りは高度急性の需要というのは当然あろうかと思います。ただ、それをこの地域の中で賄うのかどうか、そこら辺については、どこの病院にするか。これは個々具体的な話になりますので、それこそ地方で構想を立てていただくときに、現在の医療資源はどうなのかも踏まえながら考えていただくということになろうかと思います。

そういうことでありますれば、特定機能病院の話も含めてそういう整理は私たちも考えてみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○遠藤座長 よろしくお願いします。

 それでは、簡潔に。近いほうから相澤構成員、加納構成員、武久構成員の順番でお願いします。

○相澤構成員 要は、一人一人の患者さんがどういう病態、どんな状況であるからどういう病床で治療を受けるのが適切かということで、では、一人一人の患者さんがどんな状態であるかをどうやって判定するかということだと思うのですね。一人一人の患者さんに合った機能を選択する、逆を言えば、そういう患者さんがいるからそういう機能の病床が必要になるという話になるので、それをどう推計するかというのは非常に難しい問題ではないかなというぐあいに思います。

私も以前、社会保障審議会医療部会にもデータを出させていただいたのですが、いろいろな患者さんを診ていくと、1日目、2日目にかなりの医療資源を投与しなければいけない、あるいはここにありますように、急性白血病のようにずっと高い医療資源を投与しなければいけない、そういう方は高度なのかなというふうに判断をするという一つの方向性はいかがかという提案だと思います。

ほかにいい方法がない限り、そういう切り口をつくるのか、あるいは前からずっと御議論がありますように、急性期は急性期で高度急性期を設けるのをやめるのか、それは議論をしたほうがいいかと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 では、続きまして、加納委員。

○加納構成員 高度急性期、急性期と機能を分けたときの議論の中で、特定機能病院を分けるという話はしないでおこう、という話に確かなったはずだと思っておりまして、例えばSCUとかICUとか、そういった分類と救命センターを入れるかとか、そういうイメージで議論をさせていただいたような気がします。ただ、救命センターも、本来ですと、あれは人口100万人に1カ所ということで三次救急としてつくられたところですから、全国で120ぐらいでいいという形でセッティングされたところですから、あとはアクセスですね。医療圏からのアクセス、地域からのアクセスを考えていただいて、どの地域にも必要だというものでは決してない。あとは、その地理ごとのアクセシビリティーを考えて決定をしていただきたいかなと思います。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 お待たせしました。武久構成員。

○武久構成員 先ほど慢性期のところで言いましたように、慢性機病院でも急性期の病変の患者さんはかなり来ると。今度地域包括ケア病棟というのができたわけで、先ほどちょっと言いましたが、今、大体500ぐらい出て、2万5,000から3万床ぐらいあるらしいのです。ここは、厚生労働省のほうからポストアキュートとサブアキュートを引き受けて、在宅へ帰すように努力してくださいというふうに言われているわけです。

そうすると、サブアキュートというのは、このクライテリアから言うと、急性期のほうに入るのか、回復期のほうに入るのか。これは医政局と保険局、病棟の名前の違いにもありますけれども、サブアキュートについてどういうふうに判断したらいいかということについて、事務局がもしお考えがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。

○遠藤座長 中川構成員。

○中川構成員 武久先生、サブアキュートという用語はやめましょうというふうにして議論が終わったはずです。サブアキュートというのは軽症急性期という意味で、結果として軽症だったというだけで、そういう概念はないのだというふうに何度も申し上げているし、高齢者もしくは在宅の方が急性発症したときにはサブアキュートと考えて、当時、亜急性期病床でいいのだという議論があって、それは差別だということで、「サブアキュート」という言葉はやめようということに医療部会でもなったはずですけれども。

○武久構成員 私は余り聞いていない。中医協とかいろんなところではそういう話があったかもしらぬけれども、結果として出てきた中には、パブリシティーにはポストアキュートとサブアキュートをやって、そしてシェーマまで出て、そういうふうにしなさいというふうに私のほうは聞いているし、地域包括ケア病棟は救急をとれというふうに言われているから、現場としてはそのように聞いているわけです。

○中川構成員 すみません。公表されている資料で「サブアキュート」というふうに残っていたのは上書きされているはずです。消えているはずです。

○武久構成員 それでは、消えている書類を後で先生、送ってください。

○遠藤座長 事務局、何かコメントございますか。よろしいですか。

○北波地域医療計画課長 はい。

○遠藤座長 それでは、後でお二人で話し合っていただければと思います。

 この議論は十分煮詰まっていないところもございますので、4ページ以降につきましては、次回以降、引き続き議論したいと考えております。

 事務局におかれましても、本日の意見を踏まえて、再度検討するための資料をお願いしたいと思います。

 それでは、新田先生、お待たせいたしました。新田参考人からの資料の御説明に移りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○新田参考人 本日はお招きいただきまして、どうもありがとうございます。新田と申します。

 本日の題は「地域医療提供体制・地域包括ケアシステムの構築に向けた在宅医療の役割」ということで、検討会の参考人としてやってきました。

 私は、この様な機会に私の診療所の在宅医療の話をするのはほとんどないのですが、今日はそのところから話したほうがわかりやすいだろうということで、話させていただきます。

 平成2年に国立で診療所を開設し、外来診療とともに在宅療養を行っておりますが、私のところが特別すぐれた診療所、在宅医療をやっているとか、そう思わないでください。当たり前のかかりつけ医、地域医療としてやっているというところで、当たり前より少し上かなというぐらいのイメージで聞いていただければと思っております。

 「同法人内に訪問看護ステーション」というのは、今でもそうですが、国立医師会の会長時代に訪問看護ステーション、東京都の医師会では3番目、恐らく訪問看護ステーションとしては都内で1桁の時代に作らせていただきましたが、現在、医師会から経営を委譲されて、今、私のところの法人として訪問看護ステーションを行っております。

「近隣の3ヶ所の診療所と連携している連携機能強化型」というのは、後ほど診療報酬のところで紹介しますが、2012年、診療報酬の中で、機能強化型ができました。三カ所以上の診療所が連携する体制です。私のところは25年前から24時間365日機能しています。特に問題もなく、当たり前にやっているというふうに御理解いただければと思います。そして、現在は連携とし24時間体制を作る目的の機能強化型ということです。

機能強化型には2つありますが、同一法人内に3人以上の医師がいる診療所。そして、私のような一人医師がほかの診療所と連携する連携機能強化型。今、2つの体制がありますが、その中の連携機能強化型在支診ということで行っております。

なお、私のところの体制は、常勤医師は私が1人、非常勤医師5名。5名のうち2人は、平成16年の新医師研修制度ができて以来10年間、2年目の研修医が1人ないし2人がずっと常勤体制でいます。2人の医師と、研修が終了した後に3名の医師が私のところで継続して、パートを含めて仕事をしています。それを含めて非常勤5人体制でございます。

そして、当院の看護師は4人。

外来は、26年7月の統計では、1,250名でございました。

「在宅療養患者116名/月」と書いてありますが、在宅のこの月の実人数は76名でございます。この数は25年で変わったのかというと、実は余り変わっていないのです。私のところは20年間、大体こんな数で、これ以上もできないし、これ以下でもないというところです。ほとんど国立の市内の人でございます。たまには少し離れたところの人がいますが、在宅患者はほとんど市内だというふうに御理解いただければと思います。

「介護施設40人」となっておりますが、これはほとんどグループホームでございます。在宅というのは サービス付き高齢者向け住宅 も含めて、自分の家だけだというふうに思っていますがが、私自身が行っている介護施設等、グループホームはこの40名です。したがって、認知症を診ているというふうに御理解していただければと思います。

訪問診療が194回、往診7回、緊急往診11回としておりますが、在宅救急というのは結構多くて、今日午前中も研修医と緊急往診をしてきましたが、100歳の人が急性胆嚢炎、39度の発熱を起こしました。他には認知症が合併しています。

もう一人は、94歳の人が急性心不全を起こしました。心不全の治療を在宅で行う。

他には、がんに併発してせん妄を起こした人というぐあいに、在宅では安定した状態像だけを診るのではなくて、在宅救急は結構多くて、大体昼間の時間帯で対応するということを行っております。

 訪問看護12回としておりますが、急性期においての自院からの訪問看護が必要だと思いまして、当院の訪問看護を行っています。さらに訪問看護ステーションから状態像が安定した7名が行う。また、つくし会訪問看護ステーションは、もちろん地域に開かれた訪問看護ステーションでございます。

その次の表は、在宅酸素等々、このときは処置等々の医療処置が少ないのですが、場合によっては人工呼吸器等の人もいますし、増えることもあります。

なお、創処置、吸引、点滴、輸血等も行ったり、在宅で褥瘡を電メス等で治療する、腐骨除去をするということも行います。

看取り件数でございますが、7月、8月、9月とここに出ておりますが、最近の5〜6年間は在宅で、急性変化で病院で死亡した例はほとんどゼロになってきました。在宅での人はここで亡くなる方があります。5〜6年前に1回統計をとったことがありますが、在宅の20%ぐらいが病院死で、さらに1週間以内に亡くなるということがありましたが、最近は在宅で亡くなる例が多いというふうに御了解いただきたいと思います。

なお、がんの方はほとんど100%でございますが、高齢者に関しては、時には療養病床等の入院でまた戻ってくるということがあると御了解いただければと思います。

これが国立の図でございますが、今後2025年に向けて東京郊外の問題を解決すべき課題と思っていますが、一番大変なものになるという、典型的な場所でございます。多摩地区にあります。中央線でこういった位置にいまして、人口7万4,000人、高齢化率21%と平均的なところでございますが、2025年になると、平均高齢化率は三十数%を超えるというところで、今から地域包括体制を私自身もつくっていかなければというふうに思って努力しております。

国立の地区の病院でございますが、私の市は病院がゼロでございました。ここ数年、30床規模の病院が2つできたのですが、急性期の患者さんの場合には災害医療センター、立川病院、多摩総合医療センター等に運ばれます。

なお、ここに書いてある国分寺病院は療養病床でございますが、私どもの在宅等でいわゆる介護力の問題、あるいは急性変化、そういったときには国分寺病院等の病院を含めて利用させていただいております。

次をお願いします。

「在宅医療とは」という基本的な話をします。「在宅医療とは、自宅等の生活の場において提供される医療」でございます。我々医師は、通院していた方が通院できなくなって、当たり前のように訪問して医療を行う。そして、その人の生活の場を支えるための医療を作っていくというのが我々の役割でございます。その中にはさまざまな病態像があります。

下の「在宅医療の推進に関する各種制度の変遷」というのと比較していただければと思いますが、1992年に寝たきり老人在宅総合診療料、ここで現在の在宅医療のいわゆる診療報酬上の基本ができております。私自身は1990年に開業しておりますから、この時代、同時に始まったというふうに御理解していただければと思います。

そして、1994年に総合診療料、そしてターミナルケア加算。当初、在宅点数は高齢者のみでございましたが、このあたりからがんが入りました。そして、2000年に24時間体制。診療報酬上は2000年に確立されております。そして、2006年、在宅支援診療所が創設されて、2012年の機能強化型。このような診療報酬上の制度の変遷とともに、上の図でありますが、在宅医療を行っております。

そして、私たちの貴重な仲間は看護師でございます。看護体制も1992年、こういった制度ができ始めて、地域に訪問看護が入ってきているわけでございます。

その下の介護職種でございますが、先ほどありました老老あるいは高齢者単独世帯が多い中で介護は絶対必要でございます。2000年までは措置という中で行われてきましたが、今、介護保険が始まって、介護職種がこのように入っております。

先ほどの看護師の話でございますが、介護職種と看護、医療と介護を連携するという話が今さらまだ言われているというぐらい、いわゆる介護保険体制と医療保険、在宅においてそこが統合したものが一部できていない、そういった事情があるのも事実でございますが、現在、基本としてヘルパーさんが入って、そこに歯科の先生。これは先ほどもありましたが、最近、食べられない終末期の人が多いので、口腔ケア、口腔リハ等を含めて、重要な存在になってきて、先ほど80%と言われましたが、そのぐらいのパーセンテージで私の患者さんにも歯科の先生が入っていただいております。その方たちはほとんど薬を利用しますので、薬剤師の先生ももちろん入っていただきます。

 そのほか、在宅の中の医療としては、STが入ることはなかなか少ないのですが、PTOTは入っています。

 その次でございます。

 在宅医療で診られる患者像。先ほど病棟の話がありましたが、私たちの中には、まず脳卒中後遺症、認知症、整形等。脳卒中になって、t-PA療法を行ってもせいぜい5%から、東京で頑張っていて10%で、多くの人たちのほとんどが後遺症を持ちますが、その人たちがどこで生活するのかの中で多くの人が在宅の受け皿だろう。そして、今後、認知症の対応が必要でございます。その人たちは全て骨関節疾患、ロコモティブ等、いわゆる要介護状態になる原因、そのような病態像を持っております。

そして、がんでございます。がんは、進行期、終末期のがんとここに書いてありますが、我々がかかりつけ医として担当しています。その方たちががん治療等を含めて終了して緩和医療になったときに、終末期ということで在宅に戻ります。ただ、この場合、当初からいきなり終末期で、在宅医療の対応をしなければならない人がいます。従来の主治医から切れることが結構ありますが、その患者さんの立場にすれば、従来見知ったかかりつけの先生が最期までその人を看取るということが重要だと思っております。

その意味で、3年前から日本医師会でもかかりつけ医の在宅医療ということで、毎年リーダー研修をここにいらっしゃる中川先生を中心として始めていただいたのは、大変心強く思っております。

さらに、慢性疾患でございます。神経難病。東京ではALS等で人工呼吸器をつけた人を20人ぐらい、そればかり診ている先生もいらっしゃいます。私のようにいわゆる総合的に在宅医療を行う医師と神経難病だけを診る医師が在宅の中にはいるということを御承知ください。

そして、慢性呼吸不全。多くの人たちはほとんど在宅酸素を必要とします。ただ、慢性呼吸不全の慢性経過の中で、在宅で最期を迎えるというのは非常に厳しいものがあります。そのときにどうするかということは、その次の慢性心疾患も含めてそうでございますが、私たちが習熟していかないと、この人たちを在宅で看取ることはなかなか厳しいものがあります。

さらに、慢性腎不全、肝不全等々があります。

こういった在宅で診られる患者像は、どのような病態であっても、通院が困難となる人を在宅医療の適用とするということでございます。通院というのは、1人で通院なのか、介助してどうなのか。これは大きな問題でありますが、いずれにしろ通院ができない人を在宅患者の人というふうに一応定義づけてよろしいかなと思います。

今の在宅医療はかつての往診と違って、医療的内容としては病院医療に引けをとるものではないと思っています。それは医療機器、介護機器の発達。例えばエコー、放射線等全て含めて、私の患者さんが今日CTMRIを撮るとすれば、今日在宅まで迎えに来てくれて、そして撮って診断することが可能な体制になっております。その意味で医療機器等においては余り差はないだろう。

創薬は、かつて例えばフェンタニル等の静脈注射しかなかったのがパッチ類とか、そういう意味で、体内ドーズ、例えば経口でとれない方がそういった医薬品の工夫によって可能になったというのは非常に大きな話でございます。

各種介護系サービス。今、巡回型というのは全国にあるわけではありませんが、重度の人たちも含めて、巡回型サービスが機能すれば、在宅の重症者もある意味で可能になります。

これがネットワーク。そして地域ケアは、例えば認知症等も含めて、こういったことが今、求められ、そしてつくってきています。

東京都等において、この近くでは台東区でクラウドを利用して、ICTというのは、若い先生方は特に得意でございますから、それでネットワークが整備されて、医師、看護師等々、家族も含めて、それで状態を同じように把握するというシステムをとっております。

その意味で、ここに療養病床の医療区分と書いてありますが、もちろん、先ほどから議論されました医療区分1は問題ないと思いますが、2と3をここにあえて出しましたが、2と、先ほど武久先生が言われましたがどこで医療を行うのかは非常に難しい話でございまして、例えば発熱・嘔吐を伴う場合の経腸栄養や喀痰吸引、気管切開、創傷治癒、医療処置等は在宅医療も可能です。医療区分3もそうでございます。私自身も中心静脈栄養を在宅で入れるのは大腿部に変えておりますが、つい数年前までは在宅で中心静脈栄養を入れているということを行っております。

それが今、危険だということで、病院でも行わない時代になって、中心静脈栄養等はあまりやりませんが、ほかはできます。ただし、できる医療とやらないというのはまた別でございまして、やれることはやるのだけれども、患者さんがこの状態でも家で過ごしたいという人たちに対して、私は適用とします。そういう意味で、慢性療養病床と在宅医療との地域のケアサイクルを作りあげる体制が必要だろうなと思っています。

慢性進行型疾患モデルと急性疾患モデルがありまして、在宅医療は急性変化が大変ということでございますが、急性変化は病状変化と急変ということを分けて考えています。先ほどの在宅患者において、状態像の変化というのはあらかじめ予測される話でございますから、それを予測した中で私たちが最期まで看取るということでございます。

急変というのは、どのような状況であれ、予測しない急変があります。この場合は必ず救急等の急性期医療が必要だろうなと。急変が大変大変ということの中で、全て一括するのでなくて、やはり分けるべきだろうなと思っています。

その次の表は、東京都の救急出動態勢の話でございます。これは有賀先生からの提出資料でございますが、東京も21%以上の方が65歳以上の人で救急車で運ばれるという時代でございます。この21%は本当に救急隊が必要なのかということをぜひ分析して、例えば単に転倒して救急車を呼ぶのか、ある意味で二次医療等も本当に必要なものかどうか。これは地域によって違うと思います。その意味でそういった検討をしていただければと思います。在宅医療を行うかかりつけ医の体制の確立が無駄な救急を防ぐと思います。

在宅医療体制というのは、こういったことで今、なっているということで、そこは過ごしております。

在宅復帰に向けた退院支援ということでございますが、東京でもモデルを行いましたが、在宅復帰のための病院を作ることが重要です。先ほど武久先生が1カ月以内というとてもすばらしい話をしていただいたのですが、1カ月以上になると、どうしても退院モデルができないというのが実情でございます。退院をするには、急性変化を起こし入院したときから退院の調整モデルをつくって行っていただければという感じがいたします。

日常の療養支援の例ですが、慢性の誤嚥性肺炎をずっと繰り返した人が、歯科が入ることによって在宅で、その後、誤嚥性肺炎がほとんどなく過ごした例が1人。

もう一人は、十数年特養に入っていて、特養から最期は在宅で看取りたい。こういった例もあるということで提示させていただいています。この人は中心静脈ポート。導尿しながら、病院から在宅に復帰した例であります。

急変時の看取りの対応です。先ほど言いました病態像の変化と急変への対応ということで、急変時の連絡は看護師が対応し、報告を受け入院の必要性は日中に判断し、早期に連携する病院と連絡をとっています。看取りはその結果です。緊急往診は月1回程度ということで可能だと思っております。

その次は「医療・介護サービスの提供体制改革後の姿」ということで、地域に暮らしている方が急変発症して入院医療になります。この中で、今後さらに在宅医療が必要な場合に一番多いのは肺炎と骨折かなと私自身は思っておりまして、なぜならば高齢者の医療はいかに在宅で治療するかというのが我々の役割かなと思っています。

骨折の場合は2〜3日の間に退院していただく。なぜかといいますと、その人たちは単に骨折ではなくて、認知症を併発している方が多くありますので、数日内に退院するという体制をとって、地域で診るということも重要かなと思っております。それがこの図でございます。

国立の例に入ります。、平成20年、在宅療養推進協議会が東京都モデルで立ち上がりました。医師会、薬剤師会、歯科医師会、訪問看護ステーション等、近隣3病院の連携室長、そして行政等が全部入って委員会をつくっております。それで市と一緒に連携体制づくりをしました。

在宅医療相談窓口は、なかなか機能しませんでした。今年から近隣病院の医療連携室の看護師がやめてここに入ったのです。その結果、地域病院と非常に顔の見える関係になって、相談件数が増えました。具体的に退院も増えてきた。窓口の役割は大きいなと思っております。地域でこういったものをつくる場合には看護師さんの役割が大きいかなというふうに感じております。

22でございますが、このために国は24年度、在宅医療連携拠点事業、全国で105カ所取り組んでいただいた。これがある意味で在宅医療推進の大きな変化を果たしました。。このために在宅医療は一つ壁を突き抜けて、地域でつくれたなと。その主体が自治体、病院、在宅支援病院、診療所、医師会、訪問看護ステーション等、いろんな団体が入っておりますが、地域において必要な構成員で、どこ、どこと限ることなく、地域に応じてこういったものができ上がってくればというふうに思っております。

最後に、訪問看護というのを理解していただこうと思って訪問看護を入れております。訪問看護は、3期の1992年、老人保健法のもとで訪問看護制度。先ほどの診療報酬と非常に似たようなものがありますが、そこでできて、2000年に介護保険が開始して、訪問看護が急速に変わって伸びていったと思います。

墨田区の訪問看護ステーションみけというのは1つの例でございますが、東京都は訪問看護を充実させるために教育ステーション、今年からモデル事業をつくりました。ここが1つでございます。病院にいられなくなることが不安になって、自宅へ帰って、家族に迷惑をかけたくない、ひとり暮らしの中で少しの変化も不安で、つい119番する人たちにとって、こういった訪問看護ステーションが一つ受け皿になるということで、ここは常勤看護師が15名、非常4名、理学療法士10名等、こういった看護ステーションでございますが、こういった基幹型訪問看護ステーションを地域に作ることも在宅の基盤を作るのに非常に重要かなと思っております。

主な医療的処置はこのように結構たくさんありますが、参考にしていただければと思います。

訪問看護ステーションは、実は人材が重要なのでございます。平均すると2.5人の訪問看護ステーションというのは結構大変で、やめる確率が高いということで、例えば6〜7名の常勤体制をとる看護ステーションは、看護師さんが地域で頑張っていただくという基本のもとに、人材育成も含めて行われているということでございます。

最後でございます。私自身のことでございますが、人間は、科学としての医学の対象であるとともに、その人が生きるというナラティブの集合体でございまして、医療制度をつくる、医療の重要な話でございますが、患者さんの人生も含めた、そのことを理解される医療体制をつくっていただければとお願いする次第でございます。尚、本日は時間がなくなりましたが最後に提言を読んでいただければと思います。

どうもありがとうございます。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。(拍手)

 それでは、ただいまのお話に関連して御意見、御質問等があれば。山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 ありがとうございました。

 特別ではないとおっしゃいましたけれども、今、お話しいただいたようなことがどこでも取り組まれていたら、きっと日本全国で在宅医療が進むだろうと思いながらお聞きいたしました。御発表の中で、看護師さんが相談に入られたことで飛躍的に相談件数が増えたと。医療と介護をどうつないでいくのかというのがとても大切かなと思って聞かせていただきました。

1つ質問なのですけれども、7つ目のスライドのところで「現在の在宅医療の質は病院医療にひけをとるものではない」とございます。例えば医療機器や介護機器の発展ということを御発表していただいたのですけれども、先ほどの在宅医療の推計ということも視野に入れたときに、今、発展してきているとすれば、10年先の在宅の需要を考えるときに、例えばどういう変化が考えられるのか。25年在宅医療に携わってこられて、さらに10年先ということを考えたときに、どんな変化を私たちは想定して考えないといけないのかということについて、もし何かございましたら教えていただきたいと思います。

○遠藤座長 お願いします。

○新田参考人 ありがとうございます。

 私は都会モデルを想定しているのですが、基本的には単独、老老世帯が60%を占めて、例えば救急、がんも含めて、4人に1人が75歳以上になるという時代において私たち医療が何をやるべきなのかということを基本としております。

 その場合に想定されるもの、例えば75歳以上の方たちがどのようなところでどのような医療を受けて、その方が人生の最期まで生きていただくかということを考えた場合に、できるだけ地域、住みなれたところで、人と人とのつながりの中で生きていただくということが基本でございます。それに対して最小限の医療を行って、そしてそこをつくり上げる地域というのが重要だと思っていて、在宅医療が一番重要とかそういうふうに思っていません。私は、かかりつけ医、地域の先生がそこを最期まで診る医療が必要であって、その一つが在宅医療と思っています。そのようなことで、今、地域の先生も変わっていただいて、病院も変わっていただければと思います。

答えになったかどうかわかりませんが。

○遠藤座長 どうぞ。

○山口構成員 在宅医療自体の質といいますか、例えばもっとできることが出てくるのかどうかということ。

○新田参考人 在宅医療の質が全国平均で充実しているかというと、御承知のように、全国がそのようになっているとは思いません。ただ、そういったものをつくり上げないと、この日本は厳しいなと思っております。先ほど中川先生が言われた今あるものの統計として、次の統計をするのではなくて、今あるものを、逆に言うと統計に入らないかもわからないけれども将来を予測するということで、その一つとして在宅の医療を充実させる。そのような意味合いです。

 私が今やっていることは当たり前の医療です。当たり前のことをやって、地域で暮らして、そこで亡くなることが可能になるわけですから、そんな大したことをやっていないわけですから、それは地域の先生方、誰でもできるなと。ただ、変えなければいけないなと思っています。

○遠藤座長 和田構成員、お待たせしました。

○和田構成員 先生、ありがとうございました。講演の中でも訪問歯科のかかわりもお話しいただきまして、ありがとうございます。

 私たちは、疾患型の対応モデルの中で、要介護になってからではなくて、ある程度生活機能を維持している早期の段階から摂食等の口腔機能への介入ができればいいと思っています。できるだけ早期に介入をしていく。そのために、先生がお示しいただいている7ページの上段に退院支援という中で、面接があったり、退院前のカンファレンスがあり、看護師さんとかいろんな職種の方、ニーズに合わせてそれぞれが情報を持ち寄る、共有し合うというシステムだと思いますが、こういう部分は、我々としては大変すばらしいなと思いますが、どんどん進むものでしょうか。

○遠藤座長 お願いします。

○新田参考人 栄養というのは重要なテーマでございますから、食べるということを視点として、例えば経管あるいは胃瘻等を含めて、食べるということを考えることが在宅の基本的な問題の1つでございます。そこは退院の中に食べることの評価をきちっと入れてやっていくということになっております。私たちの地域で今、そうしております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、武久構成員、どうぞ。

○武久構成員 私は新田先生のところへお邪魔して、先生が何げなくやっているようにおっしゃいますが、実際に外来患者さんをたくさん診て、その上、昼から往診に行っている。しかも、先生を慕ってたくさんの若い医者が集まっている。私は開業医のかがみのように思っております。絶対に在宅で診て、病院なんかへ送るかというような先生も実はいらっしゃいます。また、外来も全然しないで、往診だけを専門に特化してぐるぐる回っているようなところもあります。そういうことから見ると、非常に地域に密着して、先生のところのやり方はすばらしいのですが、全国的にはそうはいかないのです。

うちの場合は在宅医療連携拠点病院、在宅療養後方支援病院でやっていますけれども、例えばゴールデンウイークに家族で行くので、その間お願いしますとか、例えば輸血をするときだけ入院させてくださいとか、そういう後方病院の利用の仕方をしていただいておりまして、私たちはそういうふうに利用していただいたらいいのですが、無床診療所同士が集まって、いないときにはお互いカバーしようと。むしろこのほうが難しくて、在宅療養後方支援病院と診療所の先生方との普遍的なうまい連携の仕方というのは、都会型、また地方型とあると思うのですけれども、そこを先生が病院側との。往診を専門にやっている先生は、病院へ行くとろくなことがないと。確かにろくでもない病院もあるのですけれども。そこは語弊がありますからあれですが、私のところもちゃんとできておるとは限りませんので。その辺の意思疎通がなかなかうまくいかないので、そこのところのコツのようなものがあったらお知らせいただきたいと思います。

○遠藤座長 では、新田参考人、重要な御質問だと思いますので、よろしくお願いします。

○新田参考人 ありがとうございます。

 私もこの立場で全国いろいろ回って、療養型病床群の先生が地域においては主体となって、そして在宅もやられているというのは、地方型としてはあり得る世界だなと思っていて、そういったことをやられている先生は大体医師会活動を熱心にやられているのです。そこの医師会の中で、そこで診療所とつなぐと。療養病床の先生も地域活動をやられて地域をつくるという、そんな感じがいたします。

我々もそうでございまして、今、先生がおっしゃった在宅専門は、地域活動を余りしなくて、そこだけに特化する。これも事実でございまして、そうではない世界をこれから地域活動の中に組み入れて、その地域に入れば、当たり前のように病院と連携する世界ですから、そういった世界を私も含めて、その先生たちを地域に巻き込んでつくり上げるということが必要です。地域による体制の中で地域ケア会議とか地域にとって必要なそういう中に入れ込む。そして様々な在宅拠点モデルをもっともっと行う。そんな感じがいたしますが。

○遠藤座長 よろしいですか。

 それでは、お待たせしました。櫻木構成員、お願いいたします。

○櫻木構成員 日本精神科病院協会の櫻木でございます。本当に立派な活動を御報告いただきまして、ありがとうございました。

地域医療ビジョンと精神科医療を関連づけて考えるとすると、やはり認知症の問題というのは大きな柱になろうかと思います。先生が実践をされている中で、例えば精神科医療との連携が必要になったケースというのはどういうケースなのか。あるいは常にそういった連携について、例えば認知症疾患医療センターなどを設置されていると思うのですが、どういった形で連携をとられているかというのをお教えいただければと思います。

○遠藤座長 新田参考人、お願いします。

○新田参考人 ありがとうございます。

 昨年度、認知症支援診療所モデルが全国で9カ所行われまして、私のところは東京で唯一1つやったのですが、それはどういうモデルかというと、認知症の中核病院があります。それは二次医療圏を含めて余りにも広いので、もう少し身近な診療所で認知症の方を診ようと。そこでさらにサポート医、かかりつけ医を支援しようということで、そこの中で協議会をつくらなければいけない。これはとてもおもしろくて、協議会をつくる中に、中核病院の認知症を診ている精神科の先生が入っていらして、地域で診るというのは一緒にこうやって診るのだなと。そこでお互いに顔が見える連携があって、この中で例えば重度せん妄が起きた場合はどうしましょうかということで、そのときにはお願いをする。そのときに精神病院を利用するのか、入院を利用するのか、あるいは地域でどのように対応するのかということを一緒に考えるということで、私たちにとっては、認知症の人はなるべく地域で診たいのですが、そのためには精神科医の力は非常に重要で、その都度コンサルトをしているのが1つ。

もう一つは、在宅医療を行っているときに、本人の裏に隠れた精神の人が結構いらっしゃるのですね。これが結構重度でございまして、ああ、そうか、精神というのは、入院するか、外来患者ですね。もっと必要な人が実は隠れたところにいっぱいいるのだなということで、私達はこうした人も診ざるを得ないのだけれども、私自身は精神科でないので、やはり精神科の先生にコンサルトして、どうしたらいいのだろうとお願いします。その人は絶対外来も入院もしない方でございますから、そのような意味で、地域で精神科医が絶対必要だと思っていて、訪問してほしいと思っているぐらいなので、これからも協力していただければなと思います。

○遠藤座長 ありがとうございました。

相澤構成員、その次ということで。

○相澤構成員 先生、本当にすばらしいお話をありがとうございました。

 急性期病院として今、非常に困難に思っていることがあるので、ちょっと質問させていただきたいと思います。

一番最初に先生がおっしゃったように、1カ月以上入院していると、お年寄りは御自宅に帰る場所がなくなります。できるだけ早く帰すようにと言うのですが、急性期ばかりやっていた医師は、在宅に持っていくというのがなかなかうまくできないし、在宅の生活がイメージできないのですね。急性期の病院との間で困られたことがないか、あるいはその解決をどうしているかということ。

それから、今、調査をしますと、家には帰りたいのだけれども、家族がなかなか見てくれないとか、家族が引き受けないといううちが結構ございまして、家族の方に御理解していただくように、先生が病院とのカンファレンスをするときにどんなことに気をつけておられたり、あるいは工夫をされておるのか、ちょっとお聞かせいただきたい。

もう一つ、私のところは田舎なものですから、90分あるいは120分ぐらいかかるところから救急車で私の病院にみんな来てしまうのです。そういう方を帰すところは田舎で、人口が4,0005,000しかない村が点在していまして、そこへ帰すのはものすごく難しいのです。

頼まれまして、そこに訪問看護ステーションのサテライトを出したのですが、患者さんは少ないわ、そこに行くのに2時間ぐらいかかるわで運営がなかなか難しくて、ものすごく大変なのですが、こうしたらというアドバイスをいただけるとありがたいと思います。

○遠藤座長 新田参考人、お願いします。

○新田参考人 大変な話ばかりですみません。

 1つは、急性期病院の医師との中で、今、例えば統合という言葉がありますが、本当に急性期と地域が統合した医療が行われているかというと、それは決して行われているかというとありません。やはり急性期は急性期の医者が考えて、在宅はということで、先ほど武久先生がおっしゃったみたいな話になるわけで、実際はそうではないだろうなと思います。

 急性期医療の中で、次の問題にも入るのですが、3日目ぐらいから急性期病院の医師も病態像から在宅への姿をつくっていただける医療を特に高齢者には行ってほしいなというのが1点でございます。意識改革をしていただかないと、病態像で、例えば肺炎だけ治しても寝たきりになっては仕方がない。がんを治しても寝たきりになっては仕方がない。そういうことでございます。生活をイメージした医療がこれから特に75歳以上の高齢者には必要だろうなと思います。

その状態でいれば、地域で病気になっただけでございますから、本人のADLが変わらなければ地域に帰ることが可能なわけでございまして、そこでやたらと廃用をつくらないで、病態像の変化で、ADLが低下した人でも、在宅の環境の中で、もう一回回復する可能性はあるなと思います。

もう一つ、地方型は、医者もいないし、やはり訪問看護が重要な話でございまして、どうつくるかというのは、国も含めて、そこにきちっと支援をしていただかないと、そこで暮らすことができないので、訪問看護には診療報酬だけでなくて、きちっと支援体制をつくっていただければなと思っております。

○相澤構成員 どうもありがとうございました。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 お待たせしました。西澤委員、どうぞ。

○西澤構成員 先生、今日は貴重な話、ありがとうございました。

 1点だけお聞きしたいのですが、先生は法人でも訪問看護ステーションを持っていますが、実は診療所から12回訪問看護をしたと。これは訪問看護ステーションではだめなのでしょうか。

○新田参考人 これは難しい話ですが、うちは訪問看護ステーションがまだ小規模でございまして、慢性をやっていくのにやっとでございます。急性に変化した場合に、訪問看護ステーションから急性変化に対応する人材がまだいないのです。その意味で当院で看護師さんが急性のところへ行くということでございます。

○西澤構成員 わかりました。ありがとうございます。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 では、齋藤構成員、お願いします。

○齋藤構成員 機能強化型のことに触れていただいているのですが、先ほど御発表の中で、こういったステーションが地域にあって、小さなステーションの教育をしたり、サポートをしていくということだと思うのですが、新田先生がお考えになる地域の範囲として、大体どのぐらいの範囲でこういったステーションがあるといいのかということをお聞かせいただきたいと思います。

これは意見なのですが、先ほどのサテライトの件で、おっしゃるとおり、利用者さんがいないと当然潰れていくという状況なので、本当に資源がないというところは、どのようにケアを提供するのか、地域医療ビジョンでの取り扱いなのかどうかはわかりませんけれども、ここはしっかり検討する大きな課題だと思います。補助金等でしっかり支援をしていただけるといいなと思います。

○遠藤座長 どうぞ。

○新田参考人 都会型と地方型で違うと思うのです。私は、都会型では5〜10万に1つ基幹型があれば、あとは2.5人の小規模訪問看護ステーションがあっても、そこを助けるという体制で可能かなというふうに思っています。

 地方型はもう少し小規模で、もうちょっと密にやらないと違うかなというふうに思っています。地方型は、大規模があって、そこからサテライトのような形のほうが企業としても成り立つかなと思っています。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 安部構成員、お願いします。

○安部構成員 先生、ありがとうございます。

 先生のお話の中で在宅医療連携拠点事業が大変重要な役割を果たしたということで、27年からは在宅医療介護推進事業となって、平成30年までには全ての市区町村でそれが進められるということになっているらしいのですが、それは非常に重要なことかと思うのですが、先生が拠点事業をやられて、拠点事業によって例えば連携が進んだとか、理解が深まったとか、そういうところで重要なポイントがあったら教えていただければと思います。

○遠藤座長 よろしくお願いします。

○新田参考人 実はこういった国の指導がないとできないというのは恥ずかしい話で、我々地域にいる者としては、私達自身がつくっていかなければいけないなと思っているわけでございますが、この拠点事業は2年で終わって、あと包括の援助ということになって、そこのところは違った形になっておりますが、やっているところは、そのことを利用して、大義名分型もあり、人が集まって会議もできてということで、私はそういう意味で重要かなと思う。大義名分がないと動かないというものがあって、大変でございます。そこを全国的に広げるにはみんな努力してほしいということで、ついでに言うと、地域包括体制が本当にでき上がるかというのは、大義名分があってもなかなか動かないのと同じことでございまして、もう一つ、それぞれの地域で私たちのような人が努力するには、医師会の力が重要かなと思っていて、中川先生がいらっしゃいますが、医師会がきちっとやってその基盤になって、そして行政も含めて動かしていただく体制にならないと難しいかなと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 まだ御質問をされたい方がいらっしゃるかもしれませんけれども、予定の時間を若干過ぎておりますので、本日はここまでにしたいと思います。

新田先生には本当に貴重なお話、どうもありがとうございました。(拍手)

 それでは、最後に事務局から何かございますか。

○北波地域医療計画課長 第4回は1121日の開催を予定しております。詳細につきましては、決まり次第御連絡をいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤座長 それでは、本日はこれにて終了させていただきたいと思います。本日はお忙しい中ありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局地域医療計画課医師確保等地域医療対策室
直通電話:03-3595-2194

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