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2014年10月30日 第3回 聴覚障害の認定方法に関する検討会議事録

社会・援護局 障害保健福祉部

○日時

平成26年10月30日(木) 18:30〜19:45


○場所

厚生労働省 共用第8会議室(19階)


○議題

(1)聴覚障害の認定方法の見直しについて
(2)その他

○議事

○江藤座長

 聴覚障害の認定方法に関する検討会(3)を開催いたします。皆様方には、お忙しいところお集まりいただき、誠にありがとうございます。議事に入る前に、事務局から構成員の出席状況、資料の確認をお願いします。

○田中課長補佐

 本日の出席状況ですが、構成員全員の先生方に御出席いただいております。ありがとうございます。

 資料の確認です。資料1「聴覚障害の認定方法の見直しに係る議論のまとめ()」、参考資料1「聴覚障害認定に係る主な検査機器設置状況」、参考資料2「身体障害者手帳に係る交付手続及び医師の指定に関する取扱いについて(抜粋)」、参考資料3「専門医の認定について(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会ホームページより抜粋)」、参考資料4「聴覚障害の認定方法に関する検討会開催要綱」、参考資料5「聴覚障害の認定方法に関する検討会構成員名簿」。以上、お手元にございますでしょうか。資料の不足等がございます場合には、事務局まで御連絡ください。

 また、本検討会は公開のため、資料、議事録は厚生労働省のホームページに掲載されますので、あらかじめ御了承くださいますようお願いいたします。なお、頭撮りはここまでとさせていただきます。傍聴される皆様におかれましては、傍聴時の注意事項の遵守を何卒お願い申し上げます。

○江藤座長

 議事に入ります。本日の議事は、これまでの議論や前回の関係団体へのヒアリングなどを踏まえ、研究班の協力を基に事務局で整理し、まとめていただきました。その内容について議論を行っていただきます。また、本日も開催要綱3(2)に基づき、参考人として「身体障害者の認定基準の今後の在り方に関する研究班」から、国立障害者リハビリテーションセンターの石川先生をお招きしております。事務局から資料の説明をお願いいたします。

○田中課長補佐

 資料1「聴覚障害の認定方法の見直しに係る議論のまとめ()」としまして、聴覚障害の認定方法に関する検討会としています。これまでの経緯ですが、平成262月に、聴覚障害の認定が適正に行われたのか疑念を生じさせるような事案の報道がなされたことを契機に、認定方法の見直しについて検討することが課題となりました。本検討会において、今後同様の事案を生じさせないための方策について、検討を行ってきた次第です。

 検討の開催状況は、第1回、326日に現状の認定方法について、今後の進め方等を議論しました。第2回は92日、関係団体からのヒアリング、研究班からの報告等を行いました。現状での対応としては、聴覚障害の認定における聴力測定は、純音オージオメーターを主体として行うこととされております。障害程度の認定においては、聴力図、鼓膜所見等により、その聴力レベルが妥当性のあるものであるかを十分に検討する必要があるとされており、指定医等の判断で必要に応じて、他覚的聴力検査(ABR検査等)が実施されているところです。

 検討会における議論としては、「詐聴や機能性難聴が疑われる場合のABR等の他覚的聴力検査の実施について、どのように考えるか」。また、「指定医の専門性の向上を目指すべきではないか」等の御意見がございました。「一方、認定を受ける方の負担が過度にならないといった点にも留意する必要がある」との御意見も頂いております。

 これらを踏まえ、本検討会においては今後の対応策として、(1)詐聴や機能性難聴が疑われる場合の他覚的聴力検査の実施、(2)聴覚障害に係る指定医の専門性の向上が考えられるのではないかとの認識に至ったところです。

 今後の対応()としては、上記2点についての具体的な対応()として、(1)他覚的聴力検査の実施について、詐聴や機能性難聴が疑われる場合には、ABR等の他覚的聴力検査等を実施し、総合的に判断することが必要。しかしながら、定期的な検査の実施や申請者全員への検査の義務付けについては、以下の理由により、現実的ではないのではないかと考えられます。

 まず、関係団体ヒアリングで頂いた御意見として、認定を受ける方の負担感がございます。また、参考資料1にある医療機関における他覚的聴力検査機器の設置状況として、例えばABRの設置状況を見ていただきますと、指定医のいる医療機関全体で23.1%、うち病院は68.4%、診療所においては5%にも満たないという状況です。また、通常、聴力は段階を追って低下していくことが多く、突然2(両耳全ろう)の申請を行うことは非常に稀であり、そのような方は専門性の高い医療機関を既に受診していることが多いと考えられます。

 このため、以下の場合について、他覚的聴力検査を行うこととしてはどうかと提案させていただいております。案として、「過去に聴力障害に係る身体障害者手帳の取得歴のない者に対し、2(両耳全ろう)の診断をする場合はABR等の他覚的聴力検査を実施し、申請の際には必ず検査結果を添付することとする。」

2つ目として、聴覚障害に係る指定医の専門性の向上についてです。聴覚障害の診断は専門的な技能を要し、現在においても耳鼻咽喉科医が指定医の中核を担っていると考えられます。そのため、指定医の中でも耳鼻咽喉科医の専門性を向上させる必要があると考えられます。御参考までに、横浜市の平成22年度の調査によると、聴覚障害の申請の789件は、全て耳鼻咽喉科の指定医が診断書・意見書を記載しております。また、横浜市で平成25年度に新規に指定した聴覚障害の指定医12名は、全て耳鼻咽喉科医でした。

 現在、身体障害者福祉法第15条第1項に規定する医師の指定については、指定を受ける障害種別の診断に関する相当の学識経験を有する医師について行うこととなっておりますが、聴覚障害に係る指定医の新規の指定に当たりましては、以下の条件を加えてはどうかと提案させていただいております。案として、「聴覚障害に係る指定医を新規に指定する場合には、原則として、日本耳鼻咽喉科学会の専門医であることを推奨する。ただし、地域の実情等に十分配慮するものとする。」

 なお、新規以外の全ての指定医の専門性の向上を図るために、下記に挙げているような講習会等を活用することも考えられるのではないかと提案させていただいております。資料1の説明は以上です。

○江藤座長

 研究班の石川先生から補足等がありましたらお願いいたします。

○石川参考人

 資料1に非常に分かりやすくまとめてくださっているので、これに関して簡単ではありますが補足をさせていただきます。

 今、事務局から御説明があったとおり、今回の議論のポイントというのは検査の方法と指定医の専門性、この2つが挙げられると思います。この2つというのは、非常にリンクしているというか、関連が深い、要するに総合して考えなければいけないと私は解釈をしています。まず、資料1に沿って見ていきますと、経緯は見てのとおりですが、現状での対応というところで、他覚的聴力検査ということに関して簡単に補足させていただきます。

 現在の診療においては、通常の標準純音聴力検査、純音オージオメーターの検査結果と、診察あるいは面談の状況、そういった所見が一致しないような場合、あるいは小児なども含めて、標準純音聴力検査では聴力レベルの確定が難しい患者さんの場合に、聴性脳幹反応(ABR)、聴性定常反応(ASSR)などの他覚的聴力検査を実施しているのが、一般的な診療と考えられます。

 ただし、こういった検査というのは検査に時間がかかるということであったり、あるいは表で出ている普及率が比較的あるABRの検査についても、通常はクリックという音を使って、高周波数帯での聴力閾値を推測しますので、身体障害者の認定には、通常5001,0002,000の周波数の閾値を使って計算するのですが、そこをきちんと測ろうとするとかなり手間がかかるという点、あるいはこういったABRASSRというのは、あくまでも脳波の波形を用いた聴力閾値を推測するという形になりますので、標準純音聴力検査との閾値の差を認めるとか、あるいはこういった検査では対応できない疾患があるといったことも十分に踏まえた上で、この検査を実施して評価をしなければいけないということになると思います。

 ですから、これに関しては2番の議論である、解釈をするドクターの技能が非常に要求されるだろうと考えます。ですので、非常に有効なツールである他覚的聴力検査というのを、きちんとした診断のために用いるということは、妥当性があると考えますが、これを解釈する医師の専門性の向上ということで、2番という議論になるのかなと考えております。

2番の議論に入ると、お話をしたとおり、こういった検査を含めまして、純音聴力検査という検査も、単純に「聞こえたらボタンを押してください」というような説明ではあるのですが、患者さんの反応あるいは心理状態を十分に読みながら解釈をしなければいけません。そして、こういった他覚的聴力検査も非常に解釈が難しい部分もありますし、検査結果だけに頼らず、患者さんとの診察あるいは面談といったところを含めて、全て整合性が取れるかどうかということを正しく理解する必要があるかと思います。

 そのようなことをすることで、詐聴が疑われる症例、あるいは診断になかなか苦慮する症例をきちんと診断することができると思うのです。

 こういった技能を持った医師というのは、どうやって計るかということになるのですが、今までのこの横浜市の参考資料なども拝見させていただくと、多くの都道府県では耳鼻科医が主体になってきているということを考えると、耳鼻科医の能力が到達しているということを計るのは何かと言えば、日本耳鼻咽喉科学会が行っている専門医制度、こちらの専門医試験を合格された先生方ということであれば、きちんとした勉強がなされて、こういったことも理解できるだろうと考えるということで、この第2案目が出ていると考えております。

 ただし、案にも書いてありますとおり、地域によってはなかなか難しいといったこともあるかと思いますので、そこら辺は十分に配慮する必要があると思うのですが、こういった先生方にも是非とも講習会等で、きちんと能力を付けていただいて、きちんとした診断に結び付けていただくというような考えで、このような資料1になっていると考えております。私からの補足は以上です。

○江藤座長

 石川先生、どうもありがとうございます。事務局の資料説明について、御意見、御質問等がございましたらお願いいたします。

○小川構成員

2つの御提案があったわけですが、今も御説明がありましたが、聴力検査というのはもともと自覚的な検査で、あくまでも被験者が応答して、初めて聴力レベルが決定されるという検査ですが、そのうち2級に相当する全ろうという方の場合には、全く応答がない、逆に言うと応答しなくてもいいというようなことで、2級の判定がされるということです。

3級以下の場合には、ある聴力レベルが出てきますので、必ず被験者はそのレベルのところで応答するわけですが、通常の検査の場合は、検査の再現性をしっかりと確かめながら聴力レベルを決定していくということから考えますと、逆に言うと、2級に比べると3級以下の聴力障害の場合には、なかなかレベルを自分で意図的に作るということが非常に難しくなるわけです。そういった意味でも、3級以下のところで他覚的な聴力検査を加えていくということは現実的な問題もありますし、実際のところは自覚的な検査で十分に検証ができるだろうということだと思います。

 ですので、2級の場合に、かつ通常は、聴覚障害は継時的に進行していって2級まで達するということですので、多くの場合は6級の手帳を持って、その後に4級、3級と進んでいって2級にいくというような経緯ですので、その進行の経緯をしっかりと専門医が見ていれば、必ずしもそこで他覚的な検査の必要性はないだろうという判断で、初回の認定が2級の場合に限って、こういった他覚的検査を義務付けるというか必要とするという形で、そういった意味では非常に妥当な判断ではないかと思います。

 もう1つ、3級以下の場合には、先ほど石川先生がおっしゃったように、普通の認定には、5001,0002,000Hzの聴力レベルを使って認定するわけですが、ABRというのは2,000Hzあるいは4,000Hzという、もう少し高い周波数域の反応を捉えていますので、逆に言うと、そこのところでABRを義務付けたとしても、実際の会話域の聴力を必ずしも反映する検査ではないので、裏付けにならないということもあると思います。

 ということですので、今回の2級、なおかつ初回の申請が2級ということに限定して、他覚的聴力検査を行うということは非常に妥当であって、実際問題として検査機器をちゃんと持っている医療施設で、その限定した数であれば十分に対応できるのではないかと思っています。

 ということですので、最初の他覚的検査の必要性あるいは妥当性ということに関しては、私は非常にいい御提案ではないかと思っております。

○江藤座長

 ただいま小川先生から、他覚的聴覚検査を行う場合の状況、条件について、この案は妥当ではないかという御意見を頂きましたが、ほかの委員の先生方からいかがでしょうか。まず、この最初の他覚的聴力検査をどのように取り込んでいくかというところから、ディスカッションしたいと思うのですが。

○奥野構成員

2級の認定を受けている方というのは、成人の方とともに小児もあると思うのですが、小児の場合でもABRというのは必ず行われているので、そういう意味でも、これを付けることで何か問題が起こるということはないと思うので、妥当だと思います。

 大人の場合も、段階を踏んで難聴が進行していく以外の方というのは、何らかの形で検査がされている、特にABRがされていると思いますので、私はこの検査の案に関しては妥当だと思います。

○江藤座長

 奥野先生からも、まず小児に関しては通常行われていることであるし、成人に関しても2級ということで、通常は検査が実施されているケースが多いのではないかという御発言ですが、いかがでしょうか。

○原構成員

 石川先生からもお話がありましたが、ABRというのもあるのですが、もう1つ周波数的に会話音域がどうのこうのというのであれば、ASSRというのもあります。ただ、ABR以上に配置数は少ないですが、そういう方法もあるということです。

 それから、ABRはほとんどクリック音でやりますので、小川先生がおっしゃったように、3,000辺りを中心に周波数としますので、その辺の聴力を反映することにはなるのですが、その方の聴力像を見れば、会話音域の平均ではなくても、2,0004,000辺りの聴力と合致しているかどうかというような鑑別は2級よりも軽い人たちでもでき得るということもあります。

 いずれにしても、最初から2級を認定する場合に、ABRを含めた他覚的聴力検査、「ABR等」と書いてありますが、それはそれでいいと思います。

 ただ、もう1点出てきたのは、他覚的聴力検査に限らず、詐聴を見分ける方法というのはないわけではないので、「ABR等の他覚的聴力検査も含めた詐聴に関するものも」というような文章にしたほうが、より理解しやすいかなという感じがいたしました。基本的にはこの案に賛成です。

○江藤座長

 最初に小川先生がお話をされましたが、2級に関しては「聞こえない、聞こえない」ということで、3級以下の場合に比べると、主観的な応答で決まってしまう危惧があるということで他覚的な聴力検査という案が出ているわけですが、原先生からは、ABRASSR等だけではなくて、ほかにもそういう詐聴を見分けるための診断方法はあるので、文案に関してはもう少し工夫があったらどうかという御意見かと思います。

○原構成員

 もう少し含みを持たせてもよろしいのではないかということです。

○江藤座長

 具体的に何か文章を考えると。

○原構成員

 ここに「詐聴」という言葉を入れていいのかどうかというのが難しくて、私も実は思い付かないのですが。

○江藤座長

 いかがでしょうか。

○小川構成員

 これはなかなか難しい問題で、「ABR等の他覚的聴力検査」と書いてあって、もう1つは先生がおっしゃるような自覚的な検査でも検証はできるだろうといったことも含めた文章にするということと、もう1つは、他覚的聴力検査というのは、例えばこの検査機器の配置の状況で耳音響放射という検査があります。この耳音響放射というのは、実際には他覚的聴力検査なのですが、恐らく耳音響放射が全く出ないから、では2級でオーケーかというと、そういう判定にはならないわけです。ですので、やはり2級の判定に必要な他覚的聴力検査というのは、そういう意味では少し限定されてきているところもありますので、その辺をどうやって文章の中に入れていくかというところは、結構難しいことではあると思います。

 もう1つは、恐らく今までは記載のあった聴力レベル、平均聴力レベルあるいはオージオグラムを事務的に判定をして、それで何か問題があった場合には、どなたか専門の方がそこでもう一度検証してみていると思うのですが、この他覚的聴力検査の結果を、誰がどうやって第三者的に検証するか。そこは記載のある結果だけで事務的に判断していいかどうかという、その辺の。申請書にこういうものを添付するという条件はいいのですが、その後そういうものが上がってきたときに、誰がそれが妥当かということを検証するのか。そういうもう一段のそこの検証ステップがなくてもいいのかどうか。その辺は少し議論が必要かなという気がしています。

○江藤座長

 通常の認定業務が各都道府県、政令都市でどう行われているかということだと思うのですが。

○小川構成員

 ですので、その他覚的聴力検査の検査結果も踏まえて、第2項にある指定医の専門性を向上させるということで、そこで申請の内容あるいは検査結果の解読の仕方は担保されていると考えれば、それはそれで結構だと思います。

 自覚的な場合には、あくまでも数値上の計算で何デシベルになるから、これは何級だという判定でよかったわけですが、他覚的検査が入ってきますと、いろいろな項目、いろいろな検査があって、そのときにきちんと妥当な他覚的検査が行われているかというところが。そのままでいいかどうかというところです。そこまでいってしまうと、第2項というか、この「専門性」というのを付け加えるのが意味がなくなるかもしれませんが。ディスカッションは一応しておいていただいたほうがいいかなと思います。

○江藤座長

 今、小川先生が言われたことで、事務局では、通常各都道府県で診断書が上がってきた場合、全部事務的に処理しているだけではなくて、疑義のあるケース等はそれぞれの県に審査会のようなものがあって、そこで議論されているはずだと思うのですが。

○小川構成員

 全部が全部議論されているわけではないと思うのです。ですから、この2級の場合、他覚的検査が添付されてきたものに関しては、全例そのようにチェックをするのかどうか。その辺の必要性の有無というのは、一応は議論をしておいたほうがいいのではないかという意味です。

○江藤座長

 どうでしょうか。

○原構成員

 現実的に、それが現場で可能かどうかということだと思います。数の問題もあります。これは想像ですが、最初から2級の人たちがこの対象になるわけですから、それほど数が増えることはないのではないかと思います。

 現場で、私も間接的にですが、そこに関わっている先生たちの話を聞くと、それなりの数は来るのです。事務方でほとんどやっているというわけでもないです。それプラスアルファにはなるわけですが、その数が現実的には。この間、難聴の会の人たちの話も聞いて、彼らの中にはそういう方はいなかったわけですし、それほど多い数にはならないのではないかという気はするのですが、事務方で何かサジェスチョンはありますか。

○田中課長補佐

 基本的には各都道府県でそういった疑義があるような場合には、審議会等で議論していただいておりますし、それでも判断が難しいという場合には厚生労働省への問合せも随時行っておりますので、そのようなところで判断させていただいてはどうかと思います。

 また、耳鼻咽喉科医の専門医の先生の少ない地域ですと、ご自分で出した検査結果をご自分で審査するということにもなる可能性もあるのかなという気もしながら、聞いておりました。

○江藤座長

 診断書の問題で、実際に診断する指定医の資質の問題も含めて、次の案とも関係が深い議論になってくるわけですが、今まで手帳も持っていなくて、最初からいきなり来て2級の診断というケースに関する、それが一番詐聴というか、そういう可能性があるような事例になるので、そこをということで、案が考えられているわけですが、どうでしょうか。例えばそういうケースに関しては、全部チェックするような仕組みで、その場合には数がどの程度かというのは、事務的な問題も含めて把握しておく必要があるかと思いますが。

○石川参考人

 発言させていただきます。この「添付」というのが問題になると思うのです。例えばABRの結果を添付しなさいということになると、生の波形を添付することになるかどうかということになると思うのです。つまり、閾値レベルを幾つとしましたという数字で持ってくるのか、それとも生波形で、例えば105dBフラットというものを持ってくるのかで、恐らく対応が変わるのではないかと思います。

 生波形を付けてくる、あるいはASSRでも生波形を付けてくるということになると、事務の方にその全てを委ねるというのは、かなり難しいのではないかと思います。ですから、先ほどから出ている数という意味では、初めて身体障害者手帳を申請される方で、2級をいきなりという方は、やはりそれほどの数はないと思います。これはもちろん統計を持っているわけではないのですが、そのように推測されますので、生波形として添付するのであれば、各都道府県の審査会にかからざるを得ないのかなと考えます。ただ、もしも数値で出してくるということであれば、その数値が純音聴力検査の数値と同じレベルであればということになるのですが、これが先ほどお話をしたとおり、もしABRで出してきて、ABR105dBスケールアウトで仮にあったとしても、もしかしたら5001,000に残聴がある可能性はあるので、そこはやはり総合的な判断が出てきてしまうので、この条件で添付することとする場合は、誰か審査会の耳鼻科医が最終的には判断しないと無理なのではないかと個人的には考えるのですが、皆さんの御意見はいかがでしょうか。

○江藤座長

 データの添付に関しては、生データを添付するということにすると、実際に審査せざるを得なくなってくるということでしょうか。市川先生、何か御意見はございますか。

○市川構成員

 今、伺っていて、先生方がおっしゃることはいちいちごもっともな内容だと思います。この資料14行目に「本検討会において、今後同様の事案を生じさせない」と書いてあります。これが一番の我々の目的なのだろうと思います。そうすると、現在ここで話題になっている話、その外側にある分野もかなり大きく含んでいます。含まざるを得ないのだと思うのです。

 念のために確認しますが、この事例は難聴があったのが、更に2級になったのですか。それとも、難聴はなくて急に2級になったのですか

○田中課長補佐

 そのように伺っています。

○市川構成員

 ということになると、数少ない事例の1つです。ちょっと聞いた話では、初めはある程度難聴があったということでしたが、私のほうの情報が間違っていたのだと思います。ABRにしろASSRにしろ、そのほかの方法にしろ、その方法を取ったら100%大丈夫だという方法は、先生方がおっしゃっているようにないと思うのです。一番大切なのは、第1回の検討会のときに出たと思うのですが、問診をいかに丁寧に取るかということです。これは難聴の問題だけではなくて、ほかのいろいろな症例も同じだと思います。

 誤解を恐れずに申し上げれば、問診を徹底的に取って、聴覚をよく知っている人なら、その時点でかなりおかしいとか、なるほどということが、よく当たる可能性があるような気がします。

 逆に言えば、例えば聴力検査をして、ABRその他の検査をして、「私は全然聞こえません」とその方が言われると、では検査しましょうと持っていってしまえば間違える。本当の姿を捉えることができない可能性も大いにあると思うのです。問診がいかに大切かということは、当たり前のことなのでここに書く必要はないことですが、それを我々は大いに再認識して、その検査をする現場の先生方に、頼みますよということをあえて言うことは意味があるのではないかと思います。私の印象はそうです。

○江藤座長

 その辺の話になりますと、指定医のスキルの問題、問診をきちんとやる、次の案とも関係の深い内容になってくるかと思うのですが。

○田中課長補佐

 先ほどの発言で1点訂正です。今回の事例というのは、受診はしておりましたが、過去に聴覚障害の手帳は取得していないという状況でした。

○江藤座長

ABR等の他覚的聴力検査を実施し、その申請の際には必ず検査結果を添付する。この検査結果に関しては、実際のローデータを添えてというような、少し文言を修正していくということでしょうか。

○奥野構成員

 やはり閾値みたいにして出すと、今回の事例と同じで、いま幾つとか、スケールアウトで全く出ないという形になってしまうので、やはり生のデータを添付していただいて、その作業が問題でなければ添付していただいて、検討事例として出していただくというのが一番いいのではないかと私は思います。

○小川構成員

 具体的な申請書がどうなるかと考えていたのですが、今は最初のページに診断名、参考となる経過、現象、総合所見、そして何級に該当するというようなことを記載して、次のページにオージオグラム、聴力検査の結果を記載して、平均聴力レベルあるいは語音明瞭度を記載しているという形です。

 恐らくこの2級に関しては、1つはこれまでの手帳の交付状況、その前に手帳があったかどうかというようなことが、どこかには記載されないといけないわけです。つまり、それがあれば他覚的検査の添付は必要ないということになるわけですが、初回であれば添付しないといけない。それがどこかに項目として追加になると。

 それに加えて、他覚的な検査、何をやって結果がどうだったかということについては、総合所見の中にまとめて記載をするということになるとは思うのですが、何デシベルとか、平均聴力レベルのような項目を作って、ABRの閾値をそこに書けばいいということでは済まないかなという気がします。他覚的聴力検査、それに該当するあるいはそれに相当するような検査が、何が行われてその所見がどうだったかというのを、この総合所見の中に盛り込んで記載していただくということになるのかなと思っています。

 実際のところ、先生方がおっしゃるように、一体何の検査が行われて、その結果がどうであったということは、1つその専門医のレベルで一応チェックをしていただくというようなことが、本来はあって然るべきかなと思います。さっきからいろいろありますが、他覚的聴力検査の種類によっては、それの読み方が大分違ってくるし、他覚的聴力検査ではないのだけれども、それに相当するような自覚的検査が行われた場合には、その結果をどのように判定するかということも含めて、どこかで検証する必要があるかなという気がします。

 本当に、これは例数が多いと難しい都道府県あるいは自治体もあるかと思いますが、そんなに膨大な数にはならないという気はしますので、まずはそういう形でお考えいただいたほうがいいかなと思います。

○江藤座長

 そうしますと、ABR等の他覚的聴力検査を行うということで、どういう検査を行ったかということを記載すると同時に、その結果について書いて総合所見を記載するわけですが、その診断書に更に実際の検査のローデータを添えて提出すると、そういうことでしょうか。

○小川構成員

 それともう1つなのですが、ABRというのを他覚的検査として求めるわけですので、恐らくその結果や何かの解釈のときに、今のオージオグラムの記載というのは5001,0002,000の聴力レベルだけを記載して、それで平均聴力を算出するのに必要なところだけを記載しているのですが、先ほどからあるように、ABRの閾値はどちらかというと2,000から4,000という高い周波数との関係を見るというようなこともありますので、オージオグラムも変えていただかないといけないかなという気がするのですが。そこまで変える必要があるかどうかは、先生方の御意見も頂きながら考えていただいたらいいかなと思います。

○原構成員

 必須項目として書く所、5001,0002,000しか今は入っていないから、それ以降の聴力像がどうかというのは、自覚的聴力検査のほうが分からないわけですよね。その点に関してもそうなのですが、先生がおっしゃったような過去に何級かを持っているかどうかという、項目として書こうと思えば書けるのですが、必須項目として書く欄が少なくとも今のところはないのですが、こういうのを改訂する場合に、全国統一の書式というようになるのですか。実際には、今は県によって多少違いますよね。

○田中課長補佐

 基本的には国で、このような書式にしてくださいという通知で。

○原構成員

 通知でやっているのですか。

○田中課長補佐

 はい。

○原構成員

 私の所は筑波ですが、筑波だと栃木県と埼玉県と千葉県が来るのですが、多少違うのですよね。県レベルでの話なのでしょうけれども。そういう通知を出せば、そういう形にはなるわけですね。分かりました。

○小川構成員

 オージオグラムに関しては、今は大部分の病院、診療所が電子カルテ化していますので、手書きで転記する形でもいいのですが、電カルの中で出てきた検査結果をそのまま添付するということでもいいようにしていただくと、いいのかなと。ですから、その辺も、どうせ改訂するのであれば今の時代に即した形の申請書、診断書、意見書に改訂していただいたほうがいいかなと思います。

○江藤座長

 大体、小川先生がまとめてくださったのですが。

○市川構成員

 今の話はそれで分かりました。先ほど石川先生が触れられた問題ですが、現場では大切な問題だと思うのです。先ほどからABRという言葉が出てきています。ABRというのは波形で出てくるわけです。これは、かつては波形を見て専門の医師が、ここがおかしい、あそこがおかしいというのを、アナログで見て判定しました。ところが、今の測定器は、波形も出てくるけれども、その下に全部コメントが付いて、この波形は正しいから異常なしと、そこまで丁寧にやってくれるのがあるのです。

 ところが、これもまた非常に微妙な問題なのですが、必ずしも、機械がやることですから、特に今の2級判定に使うというときには微妙なことがあります。石川先生がおっしゃることに対しては、最初のコメントだけではなくて波形も一緒に付けてもらうようなことを極力依頼することが望ましいと考えます。ただし、波形が出てこないものもあるのです。説明だけが出てきて、波形は小さく判読が難しく、拡大鏡を付けなければ読めないこともあります。でも、一応波形が付いていることは付いています。ですから、波形と向こうの機械が判定した結果のコメントの両方を付けてと申したのです。波形はなくてよろしいということではなくて。それを皆さんにお願いするのが、今のところ一番現実的だと思います。

○江藤座長

 改訂に当たって、今のいろいろな先生方の御意見を反映させて修正していく。大筋については、この考え方でよろしいということかと思います。

○中村構成員

 専門の先生方のお話をお聞きしていて、今までの第2回での検討事項の内容とか、ここに書かれていることが全部ほとんど盛り込まれていますし、他覚的検査については、専門性が要るということと、数の問題の実現性については、階層化をきちんと付けてやることで解決できるのではないかと。非常に納得のいくというか、ロジカルなお話で、実現性もあるのではないかと感じました。そういう意味では大変ありがたいなと思っております。

○江藤座長

 ありがとうございます。次に、案の(2)にあります指定医の資質に関連しては、「新規に指定をする場合には、原則として、日本耳鼻咽喉科学会の専門医であることを推奨する」と。ただ、専門医というのは結構都市部に集中する傾向もありますし、「地域の実情等に十分配慮するものとする」という案について、また御議論いただきたいのですが、いかがでしょうか。

○小川構成員

 専門性を高めるということはもちろん非常に重要なことですが、実際の申請する方々の負担にならないような形で15条指定医を規定する必要はあるだろうと、まずはそのように考えております。

 実際問題、これから、6級というような障害者も含めて、この超高齢社会の中で、特に高齢者の申請者は、ますます増えていくだろうということは容易に予想されることですので、そういう方々が御不便なく申請できるような体制を作る必要はあるだろうと。では、最終的にどのぐらいの指定医がいればそのニーズに応えられるかというところは、私も分かりません。今、13,000人いるわけですが、実は、耳鼻咽喉科医は1500人、耳鼻咽喉科専門医と言われているのが8,400人、そういう数ですので実際問題として、新規の方に対して何か規定を加えていくということを考えると、すぐに減るわけではないですが、ただ、将来的なニーズに応えられるような指定医が必要であるということは間違いないと思います。

 ということで、今までも、いわゆる聴力検査の判定に関しては、耳鼻咽喉科の専門医のレベルであれば、通常の自覚的聴力検査の判定は十分正確に行われているということを考えると、それ以上そのハードルを高くする必要はないだろうと。そういう専門医のレベルでも認定が難しいというところが、先ほど議論にあった突然2級になるような方の診断ですので、そこは他覚的な聴力検査を加えるということで1つのハードルになるわけですから、全体の15条指定医に関しては、耳鼻咽喉科の専門医というレベルで十分ではないかというのが私の意見です。

○江藤座長

 小川先生の今の御発言は、大体、この案でよろしいという感じでしょうか。

○小川構成員

 はい、幾つか、例えば、講習を受けて、その講習をもって指定医になる資格を有するというような議論ももちろんあるとは思うのですが、実際問題、例えばここに例で書いてあるようなものも、1回の講習が、リハでやっているのは100人ぐらいですか。

○石川参考人

 うちのは7576人です。

○小川構成員

 聴覚医学会でやられているのが4050人ですね。そういうスケールの講習会ですので、これを何百人の講習に対応させるというようなことは、実際にはなかなか難しいということもあると思います。先ほどもお話しましたように、どこが一番難しいかというところを1つ検査を加えることによって担保しましたので、それ以外のところは今の状況をなるべく、スケールとしては余り落とさないような形で、なおかつ、専門性を担保するということを考えると、耳鼻咽喉科の専門医を持っている、そういう方であれば十分ではないかと。専門医制度は、これから少し変わるとは思いますが、専門医も、いわゆる更新が必要で、それに対する新しい診断技術とか治療の技術といったものは、専門医であればしっかりと勉強していくことになると思いますので、それで十分に対応可能かというのが私の意見です。

○江藤座長

 いかがでしょうか。

○原構成員

 この案自体の趣旨は、専門医に関しては先生がおっしゃったとおりで、この文章のとおりですが、ここの最後の「ただし、地域の実情等に十分配慮するものとする」という一文だと思うのです。つまり、これは耳鼻咽喉科専門医がいないような地域でどうするかということへの補足説明だと思うのです。そういう人たちに対して何らかの対応をしなくていいのかというのがここの議論だと思うのです、その講習会うんぬんという部分は。そういう意味では、それは市川先生をはじめいろいろな御意見があると思うのですが、少なくとも耳鼻咽喉科専門医でない方が聴力の認定をするわけですから、ある程度の知識、あるいは、せめてどのようにやっているかとか、そういった知識は幾ら孤島であろうが何であろうが、やはりなければ実際には難しいのではないかと私は考えます。そういう意味では、下のほうのリハビリセンターでやっているものは補聴器が中心ですので、それからすると聴覚医学会のほうの、これは医師であれば受けることはできますし、それほどの人数にはならないだろうと私は思うのです、キャパとしても受けられる程度の人数ではないかというような想定をしていますので、私としては、これはお勧めしたいと思います。

○江藤座長

 聴覚医学会の聴力測定技術講習会が行われているわけですが、原先生の御意見としては、専門医でない場合にはこれぐらいは講習を受けておいてほしいということです。いかがでしょうか。

 基本的に、新たに指定医を指定する場合には専門医であることが望ましいという方向かと思うのですが、それ以外のケース。専門医に関しては、今、専門医制度が少し変わろうとしていること、それから、従来指摘されているのは、専門医が都市部に偏在しているという問題もあって、地域の実情等に配慮する必要があるということかと思うのですが、いかがでしょうか。先生方、ほかの御意見はございますでしょうか。

○小川構成員

 全く同感ですが、もう1つ、恐らく、耳鼻咽喉科医であってもまだ専門医を取られていないというような方がどうしても、大学からの派遣とか、いろいろなことで地域の病院に勤務するというような場合もあるわけですよね。ということですので、恐らくそういう方の場合も暫定的にそういった講習会を受けていただいて、まずは指定医になっていただく、そういう道も作っておく必要はあるかなと思います。

 ですので、耳鼻咽喉科医も含めて、専門医ではない方の場合にそういったことを必要要件にすることは十分に良いことかと思うのですが、年に1回しかやっていないというようなこともあるので、その方が派遣されたときに、すぐにそういうニーズに応えられないということもあります。そういう場合、ここも、「原則として」とか何か、そういうものを付けるのか、そういった例外的な場合の措置が必要になることも考えなければいけないかなとは思います。

○江藤座長

 ほかにいかがでしょうか。

○奥野構成員

 ちょっと今の話とずれるのですが。今、耳鼻咽喉科の専門医は、各都道府県、専門医がいない所は全くないので、そういう意味ではいいと思うのですが、今、専門医制度が少し変わりつつあって。この文言が正式のものとなるとすれば、多分、日本耳鼻咽喉科学会の専門医ではなくて、認定機構の専門医という扱いになるかもしれませんので。その辺の文言の問題だけなのですが。

○原構成員

 それは、私も事務方に少し申し上げていたのです。ただ、これは、いつからということなのです。要するに、正式な専門医制度が始まるのは3年後ですので。

○田中課長補佐

 そうですね。したがって、今回は現状における正しい文言で改訂を行って、専門医制度が正式に始まった際には、その時の状況に応じて通知改正を行うということになるかと思います。

1点確認です。案としては、「原則として、日本耳鼻咽喉科学会の専門医であることを推奨する。」ということですが、「専門医を持っていない方においては必要に応じて講習会等を受ける」、そういった文言も記載があったほうがいいという御意見でよろしかったですか。

○原構成員

 いや。例えば、今、小川先生との複合案にすれば、「ただし、地域の実情等に十分配慮するものとする」の所のただし書か何かに、「耳鼻咽喉科専門医でない、あるいは耳鼻咽喉科以外の専門の方の場合には以下の講習会を受けることを推奨する」とか、そのような形にするしかないのかなと思います。

○江藤座長

 指定医の資質の問題は極めて重要な内容になりますので、やはり何らかの文言の修正が必要かなということかと思うのです。今、原先生にまとめていただいたような感じでどうでしょうかということですが。

○中村構成員

 確認ですが、想定されている領域としてはどういう科があるのでしょうか、例えばリハビリテーション科などの専門医、それも専門医でなくてはいけないのか。例えばリハの専門医であるとか、あるいは、神経内科の専門医でそういう疾患に近いところを扱っているので、併合して難聴があるという診断が付くような先生というようなことですよね。

 今のお話を聞くと、診断には、耳鏡がのぞけるとか、そういう基本的な資質がなければ、ある機械がいじれるというだけでは、先ほどのお話からいっても診断には至らないし、程度判定は難しいと思うのです。ですから一定のクオリティを担保ということになると、もちろん耳鼻科の先生はそういう教育を受けておられるからよろしいと思うのですが、そうでない診療科については、何かを設けないと難しいのかなという気がいたします。

○江藤座長

 例えばリハ科とか整形外科の先生ではなくて、耳鼻科以外の場合は、多分、疾患との関係で多少規定があると思います。

○石川参考人

 皆さんのお手元にある参考資料2の「別紙」の(2)です。参考資料2「身体障害者手帳に係る交付手続及び医師の指定に関する取扱いについて(抜粋)」という資料が多分お手元にあると思うのですが、それの裏側です。ア医籍登録日、イ、ウ、オの下に別紙とあるのですが、そこの(2)です。「聴覚障害の医療に関係のある診療科名」は規定があって、耳鼻咽喉科、小児耳鼻咽喉科、気管食道・耳鼻咽喉科。ここまでは耳鼻科の専門医を持っているドクターがほとんどだと思うのですが、ここに神経内科と脳神経外科という縛りがあって、かつ、耳鼻科以外。つまり、神経内科、脳神経外科にあっては、腫瘍・神経障害等による聴力喪失者の診療に限るという限定がかかっているのです。裏を返すと、耳鼻科以外は非常に限定された症例のみしか診断ができない、そのように読めると思います。

○中村構成員

 そうすると、実情として今、心配されている耳鼻科の専門医で指定医でない方の所にアクセスが難しいという要件には、非常に難しいということになってしまうということでしょうか。そこはどうしたらいいのでしょうか。

○江藤座長

 ここの読み方は、腫瘍とか神経障害による聴力喪失に関してだけ神経内科、脳神経外科の医者の診断書が受けられる、そういう意味だと思うのです。ですから、そういう耳鼻科以外の先生が指定を受ける場合には、何らかの聴力に関する講習会を受けていただくことが望ましい、そのようなことになるのではと。原先生、そういうことでよろしいですか。

○原構成員

 もともとは、完全に離島とか、そういうことを想定していたのだろうと思うのです。例えば、最初に申し上げましたように、茨城県の耳鼻咽喉科医は140名ほどですが、実際にこの認定の15条指定医は150人ぐらいいるのです。耳鼻科医の若手はなっていません。そうすると、少なくとも数十名は耳鼻科以外の方がいらっしゃるのです。ほとんどは脳外科、神経内科だと思うのですが。ですから、その人たちが今後、新規で出てこないとは当然限らないので、それなりの縛りはやはり必要なのではないかという感じはします。

○江藤座長

 そのほかはいかがでしょうか、大体まとまってきたような感じがいたしますが。基本的には、この案に沿ってですが、耳鼻咽喉科の専門医以外の方が指定を受ける場合には、それなりに講習会を受けるようなことが望ましいとか、推奨するとか、そういう形で付けていく必要があるかという御意見に集約されてきているかなと感じます。市川先生、この専門医の件に関してはいかがでしょうか。

○市川構成員

 特にございません。

○江藤座長

 いかがでしょうか、この案のほかにもまた何か御意見がございましたら。大体、議論はまとまってきたかな、煮詰まってきたかなと感じていますが、基本的には、事務局の案を基にして、今、いろいろ頂いた御意見で修正してまとめていただいて、改めてまた各委員の先生にお諮りするとして、基本的にはこの方向でまとめるということでよろしいでしょうか。もしよろしければそういう方向で。文言につきましては、その案の作成につきましては、事務局と私に一応任せていただいて、それで出来上がったものをまた先生方に御確認いただく。そういった方向で進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。それでその改訂案が、先生方に一応お認めいただけますと改正案をきちんと作成して、身体障害認定分科会というのがありますが、ここで御審議していただくことになります。その際にはまた必要に応じて先生方に御意見を伺うことになるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

 よろしいでしょうか。それでは事務局から、連絡等がありましたらよろしくお願いします。

○川又課長

 どうもありがとうございました。今頂きました2つの大きな方向性を踏まえて、これから我々としては、これを実務に乗るような形にしていきたいと思います。具体的な、通知や、先ほどご意見をいただいた様式等について、あるいは、具体的な事務の流れ等も含めて、細かい点を実務に乗るような、手続面を含めて考えて、それを通知や様式に落として、実施に向けて手続を進めていきたいと思っております。その過程でまた先生方の御意見、アドバイスなどもお願いするかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。この方向性を踏まえて手続を行い、来年度からの実施を目指して進めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。

○江藤座長

 今、課長がお話をまとめてくださいましたが、事務局と私に御一任いただいて、それで出来上がったものを最終的には分科会にかけて審議していただくということです。その過程でまた先生方には必要に応じて御意見を頂くことがあるかと思いますが、その際にはどうぞよろしくお願いいたします。それでは事務局から何か連絡はありますか。

○田中課長補佐

 座長をはじめ、構成員の皆様方には、これまで活発に御議論いただき、ありがとうございました。本日の議論を踏まえまして、今後、 疾病・障害認定審査会 身体障害認定分科会での審議を行って、通知改正等の作業を行ってまいりたいと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

○江藤座長

 それでは、本日の会議はこれで閉会といたします。お忙しいところお集まりいただき、どうもありがとうございました。


(了)
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