ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 老健局が実施する検討会等 > 高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会 > 第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会議事録(2014年9月29日)




2014年9月29日 第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年9月29日(月) 13:00〜15:00


○場所

都市センターホテル 606会議室
(東京都千代田区平河町2−4−1 6階)


○出席者

大森、栗原、齋藤、斉藤、佐藤、塩澤、鈴木、鷲見、田辺、東内、中村、半田、東、深浦、堀田、水間、宮田(敬称略)

○議題

高齢者の地域におけるリハビリテーションの現状と課題について

○議事

1.開会

○迫井老人保健課長 それでは、定刻より若干早いのでございますけれども、予定されております構成員の方々全員出席をされておりますので、ただいまから第1回「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会」を開催させていただきます。

 私、厚生労働省老健局老人保健課長の迫井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 構成員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。

 それでは、開催に先立ちまして、三浦老健局長より、ご挨拶を申し上げます。

 

2.挨拶

○三浦老健局長 老健局長でございます。

 今日は大変お忙しいところをお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 我が国は高齢化、この著しいスピードで進んでいるわけでございますけれども、団塊の世代が75歳以上となると言われる2025年に向けまして、重度な要介護状態となっても、できるだけ住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けていただく、こういうことができるように、医療や介護、予防、住まい、生活支援、これらが一体的に提供されることを目指した地域包括ケアシステムの構築に向けた体制作りを、私どもも、そして自治体も、事業者の方も、一体となって正に進めているところでございます。

 先般成立いたしました医療・介護総合確保促進法では、介護保険における予防給付の見直しによりまして、介護予防・日常生活総合事業の創設などを行い、要支援者の多様なニーズに、要支援者の能力を最大限にいかしつつ多様なサービスを提供する仕組みを導入し、住民全体の主体のサービス利用や認定に至らない高齢者の増加、重度化防止、これらを推進していくことで、高齢者の自立支援に向けた取組を進めていくこととなった次第でございます。

 一方、重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしく、生きがいや役割を持って生活できる地域の実現と、これを目指すためには、生活機能の低下した高齢者に対しまして、リハビリテーションの理念を踏まえて、心身機能、活動、参加、それぞれの要素にバランスよく働きかけることが重要でございます。そういう点から、介護保険における様々なサービスにおいて、それらを徹底していく必要がある。特にリハビリテーションについての考え方というものをそういう形で統一していく必要があるのではないかということが、私どもとしても課題ではないかと考えているところでございます。

 これからの高齢者のリハビリテーションでは、日常生活の活動を高め、家庭や社会への参加を促し、それによって一人一人の生きがい、自己実現のための取り組みを支援して、QOLの向上を目指すことが大切だと考えております。そこで、平成16年1月、高齢者リハビリテーション研究会に取りまとめていただいた「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」と名前がついている報告書を今回検討いたしまして、介護保険のサービス事業者の代表の方々にも参画していただき、平成27年4月の介護報酬改定に向けまして、介護サービスにおける必要な対応策について検討していきたいと、これが今日の検討の場を設けた私どもの考え方でございます。

 特に、リハビリテーションということにつきましては、多様な関係者が参画するということになりますし、また、そのサービスを提供されている事業者の方々も多数にわたるわけでございまして、今日のこの会も、そういう観点から活発なご議論をいただきまして、来年に予定される報酬改定に是非有益なご提言をいただきたいと考えているところでございます。

 短い間の議論ではありますけれども、充実した内容になるように皆様方のご協力をお願い申し上げまして、私の方からのご挨拶とさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○迫井老人保健課長 それでは、続きまして、本検討会の構成員の皆様をご紹介させていただきます。

 センターから五十音順でございますが、まず、東京大学名誉教授の大森構成員でございます。

 日本リハビリテーション病院・施設協会会長の栗原構成員でございます。

 日本看護協会常任理事の齋藤訓子構成員でございます。

 全国デイ・ケア協会会長の斉藤正身構成員でございます。

 日本歯科医師会常務理事の佐藤構成員でございます。

 セントケア・ホールディング株式会社介護サービス支援部、施設サービス担当部長の塩澤構成員でございます。

 日本医師会常任理事の鈴木構成員でございます。

 日本介護支援専門員協会会長の鷲見構成員でございます。

 一般社団法人日本臨床整形外科学会理事長の田辺構成員でございます。

 埼玉県和光市保健福祉部長の東内構成員でございます。

 日本作業療法士協会会長の中村構成員でございます。

 日本理学療法士協会会長の半田構成員でございます。

 全国老人保健施設協会会長の東構成員でございます。

 日本言語聴覚士協会会長の深浦構成員でございます。

 労働政策研究・研修機構研究員の堀田構成員でございます。

 日本リハビリテーション医学会理事長の水間構成員でございます。

 日本訪問リハビリテーション協会会長の宮田構成員でございます。

 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。

 先ほどご挨拶をさせていただきました三浦老健局長でございます。

 高橋振興課長でございます。

 辺見高齢者支援課長でございます。

 水谷認知症・虐待防止対策推進室長でございます。

 そして、私、先ほどから申し上げております、老人保健課長の迫井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、続きまして、本検討会の座長の選出に移らせていただきます。開催要綱について互選による旨、定めておりますので、座長の選出をお願いしたいと思います。どなたかご推薦はございますでしょうか。

 鈴木構成員、よろしくお願いいたします。

 

○鈴木構成員 前の介護給付費分科会の会長でもいらっしゃる大森彌先生がよろしいかと思います。

 

○迫井老人保健課長 ありがとうございます。

 ただいま大森構成員を座長にというご意見をいただきましたけれども、皆様方、よろしゅうございますでしょうか。

 

(「異議なし」と声あり)

○迫井老人保健課長 ありがとうございます。

 それでは、ご賛同いただきましたので、本検討会の座長は大森構成員にお願いしたいと思います。以降、大森座長にお願いいたしたいと思いますが、ご挨拶をお願いいたします。

 

○大森座長 今、ご発言いただきましたように、私、一昨年まででしたか、今、田中滋先生が給付費分科会の会長でございますが、その前に仰せつかっておりまして、給付の改定を2回ほど多分やったのではないかと思います。局長さんもそのころ課長さんで、いろいろおつき合いがございました。

 その当時からそうなのですけれども、実はいろいろな課題が山積していまして、リハビリもその1つだったのですけれども、これを正面から扱うことがついにできませんでした。私としては会長としても悔いが残る領域の話でして、今回これを正面から扱い、給付費分科会に反映させるというおつもりだということなので、非常にいい機会ではないかと考えました。

 一応引退した身なのですけれども、呼び出されましたのでまた出てまいりました。来年、私は後期高齢者ですけれども、まだ何となく元気なのです。そういうこともございまして、また皆様方のいろいろお知恵を拝借して、短期決戦でございますので、ご無理申し上げることが多いかもしれませんけれども、何とかいい報告書をお出しして将来に備えたいというのが私自身でございますし、皆様方もその気持ちではないかと思っていますので、ご協力を得ましていい報告書を出したいと思っています。よろしくお願いします。

 

○迫井老人保健課長 ありがとうございました。

 

 続きまして、資料の確認を事務的にまずさせていただきます。

 資料1、お手元にございますけれども、「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会 開催要綱」。

 資料2が名簿でございます。

 資料3は3部構成になっております。

 資料3−1が「高齢者の地域におけるリハビリテーションに係る課題(検討の背景)」というものでございます。

 資料3−2、これは第106回介護給付費分科会の資料の抜粋でございます。

 資料3−3は第100回の同分科会に提出いたしました「訪問・通所リハビリテーションの概要」でございます。

 資料4、これは2部構成でございます。

 資料4−1「平成16年高齢者リハビリテーション研究会の概要」でございます。

 資料4−2、これは本体でございますが、同研究会の報告書「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」。これは厚い冊子となっております。

 資料5、これは資料でございますが、「介護保険制度(介護報酬)におけるリハビリテーションの変遷」でございます。

 最後に資料6が論点等の議論ペーパーでございまして、6−1が「論点」という1枚紙、6−2が平成16年1月高齢者リハビリテーション研究会報告書(抄)と関連する現状・課題でございます。

 資料は以上でございますけれども、過不足等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。

 それでは、以降の議事進行につきましては、大森座長にお願いをいたします。

 

 

3.議 事

○大森座長 では、よろしゅうございましょうか。本日初回でございますので、この問題をめぐる現状と課題につきまして、ざっくりと全体として共通認識を図りたい。皆さん方がどういう点について主としてご関心なり問題意識をお持ちになっているかということについてご発言いただきまして、全体として、先ほど局長からもございましたように、リハビリそのものの内容を具体的に検討するのではなくて、実は実際の実施というか、オペレーションの問題が相当重要であると伺っていますので、その辺のところに焦点を合わせて検討したいという趣旨ではないかと思っています。

 それでは、最初に事務局から全体としての資料を説明いただきましょう。

 

 

(1)高齢者の地域におけるリハビリテーションの現状と課題について

 

○迫井老人保健課長 それでは、老人保健課長が資料について全体をご説明させていただきます。資料1、2は先ほど申し上げましたとおりでございますので、実質的に資料3、資料3は3部構成でございますが、まず資料3−1をお開きいただきたいと思います。

 今回、こういった検討をお願いするに至った背景が資料3−1にまとめてございます。めくっていただきまして、冒頭の老健局長の挨拶の中でも既に触れている内容でございますけれども、○5つでこの背景をご説明させていただきます。

 まず、1つ目の○、地域包括ケアシステムの構築、これについてはもう既にご存じだと思います。体制づくりが急務ということです。

 2つ目の○でございますけれども、法改正も含めまして多様なサービスを提供する仕組みを導入して、様々な高齢者の参画も含めまして、自立支援に向けた取組を進めていくというのが法改正に今般至った背景でございます。

 資料3つ目の○、4つ目の○、5つ目の○が今回の検討会に至る流れでございますけれども、3つ目の○でございますが、一方で、特に重度要介護状態となった方々につきましても、住み慣れた地域で自分らしくということを考えますと、生活機能が低下した高齢者に対するリハビリテーションの理念を踏まえた3つのバランスのよくとれた働きかけが重要だ、これも老健局長の冒頭のご挨拶にあったと思いますけれども、そういった機能回復訓練も含めまして、提供される環境は重要なのですが、ただ、現状では心身機能に対する機能回復訓練が継続して提供されていたという実態があるということを関連する分科会でお示ししております。それは後ほど資料で簡単にご説明いたします。

 4つ目の○でございますが、これからのリハビリテーションにつきましては、やはり心身機能、活動、参加といったそれぞれの要素をバランスよく働きかけるということを念頭に置いて進めていく必要があり、再整理をお願いすることになったと、こういうことでございます。

 

 2ページ目の106回、直近の分科会で3−2の別の冊子の資料をお示ししながらご審議をいただきました。3−2の資料を簡単にご説明いたしますと、3−2をめくっていただきまして、大きく前半は居宅サービスについて訪問系、通所系、サービスそれぞれのカテゴリーがございますが、目指すところは共通でございまして、居宅における自立支援を推進していくためのサービスである。基本方針や基準とは基本的には共通である。

 めくっていただきまして、そういう基本的な考え方を念頭に居宅サービスについてはバランスよく対応していく。その機能につきましては、4ページにポンチ絵がございますけれども、全体的な考え方なり機能の捉え方は同じような考え方でいけるのではないのか。

 5ページ、6ページ、7ページでございますけれども、居宅サービスという全体のくくりから見ますと、その訪問系サービスにおける、あるいは6ページは通所系ですが、多職種連携は非常に重要で、その中のリハビリテーション提供については、多職種の連携の非常に重要なコンポーネントになっているということでございます。

 7ページ、さらにそのリハビリテーションで特に重要でございますが、訪問系と通所系のサービス、これもサービスのカテゴリーは制度上は別に分けておりますけれども、本来は一体的な提供がなされてしかるべきであろうという問題意識を提示させていただきました。

 併せて8ページ以降が、同じ分科会にリハビリテーションに関します現状と課題をお示ししております。8ページはポンチ絵ではございますけれども、高齢者のリハビリテーションにつきましては、心身機能、活動、参加、それぞれについてバランスよくアプローチをしていくことが重要だということを整理させていただいております。

 9ページ以降ですが、一方で現状はどうなっているかというのが9ページ、10ページでございます。両方見ていただきますと、実態といたしまして、例えば9ページ、サービス別に見た短期目標がどういうふうに設定されているのか。関連する例としまして、訪問リハビリテーション、真ん中が通所リハビリテーション、通所介護でございますが、その実際の分布といたしまして圧倒的にADLにフォーカスを当てたようなサービスといいますか、そういった内容が主に行われておりますので、特に地域社会の参加ということを設定しているケースは非常に少ない。

10ページも同様でございまして、ほとんどが心身機能にフォーカスを当てたサービスが提供されている。

 同様に11ページでございますけれども、同じようなサービスを分析すると、心身機能にフォーカスが当たりがちであって、かつ、その下半分でございますが、非常に多くのリハビリテーションがほぼ継続を前提としたような形になっているということでございます。

 そこで、12ページに掲げさせていただいたような論点を106回の分科会ではご議論いただきまして、下の2つがリハビリテーションの関係でございます。

資料3−1に、最初の冊子に戻っていただきますが、その3−1の2ページの上にお示しをしたのが先ほどの抜粋でございまして、居宅サービスにおけるリハビリテーションにつきましては、先ほど申し上げましたようなバランスを意識したサービスの提供が必要ではないかということで再整理をお願いすることに至ったということなのですが、そのときにいただいたご意見として5つまとめてございます。

 簡単にご紹介しますと、やはり多職種が連携したアセスメントに基づいて個別サービス計画を立てて定期的な評価を行ってPDCAサイクルを回すといったエビデンスに基づいたリハビリテーションに再編していく必要があるのではないか。

 2つ目の○でございますが、生活期のリハビリテーションというのは日常生活の活動性ということを意識すべきで、生きがいづくりや社会参加を通じたまちづくりの視野まで入ったものが必要ではないか。

 3つ目の○でございますが、理学療法士と作業療法士の違いがわかりにくい。認知症についてのリハビリテーション専門職の養成課程の現状や、家族へのアプローチが組み込まれているのかといったご指摘。

 4点目でございますが、リハビリテーションでどういったことが改善されたのか。プロセスあるいは事業者体制、そういったものを把握していく仕組みが必要なのではないか。

 最後の○は、活動、参加というものに対する指標を決めてリハビリテーションを行う必要がある。これは全老健の方からのご紹介でございましたけれども、ICFステージングというようなことを既に活用されているというようなお話がございました。

 このようなご指摘、ご議論を前提といたしまして、今回、先ほどから何度か申し上げておりますけれども、この検討会を企画させていただいてお願いしております。

 

 資料4−1、4−2のシリーズでございますが、そういう問題意識のもとで事務局の方で、これまで介護保険制度を中心に高齢者のリハビリテーションについてはどのような知見があるのかということをまとめさせていただきましたが、その前提として4−1の平成16年の研究会が最も直近でまとまったものでございます。

 1枚紙の裏側に概要がまとめてございます。

 メンバーと目次、報告書の構成を書いてございます。開催された概要を書いてございます。その当時の背景といたしまして、そこに記載させていただいてございますけれども、介護予防、リハビリテーションの確立が急務であったということと、当時の法改正を念頭に様々な知見といいますか、状況をまとめていただいたということで、その後の施策にいかされたという認識で事務局はおります。

 

 その報告書そのものが4−2の厚い冊子でございますけれども、まとまってございます。この内容について詳細にご説明するのは時間の関係もございますので、後ほど議論に関わる部分につきまして絞って資料6を作っておりますので、そのときにご紹介させていただきたいと思います。

 

 資料6の論点を実際にご説明する前に最後の資料、資料5でございますが、介護保険制度発足以降、リハビリテーションに関連する制度の変遷とか概略をまとめてございます。

 まず、めくっていただきまして、平成18年の介護予防導入前の部分と、介護予防導入の平成18年以降を少し細か目に医療保険との関係についてまとめてございます。大きな改定、それぞれのポイントについてはここに記載させていただいております。

 めくっていただきまして、これはもし議論の中で出てまいりましたら適宜ご参照いただければと思っておりますが、3ページ以降、介護保険関連の通所リハビリテーションの基本部分の変遷、個別リハビリテーションの導入に関する加算でございますけれども、これが4ページ。

 同様に、5ページ、6ページとリハビリテーションマネジメントの導入とその考え方。

 短期集中リハビリテーションに関します内容が7ページ、8ページと資料としてご説明資料を提出させていただいておりますので、適宜ご議論がございましたらご参照いただければと思っております。

 同様に10ページ以降は訪問リハビリテーションに関係する報酬の変遷が概略としてまとめさせていただいておりまして、最後にこれは参考資料といたしまして一番裏側でございますが、資料5の冊子の裏に、高齢者のリハビリテーションに関係する、もう少し幅の広い制度上の内容につきましてまとめさせていただいております。

 

 それでは、このような背景の下で、今回、特にご議論いただくために用意をさせていただきました資料といたしまして、資料6−1、6−2をご説明させていただきます。

 資料6−1でございますが、先ほどから申し上げましたとおり、この論点1枚紙でまとめてございますが、3つ○がございます。

 最初の○でございますが、今回、この検討をお願いするに当たって、特に目指すべき高齢者のリハビリテーションの内容につきましては、平成16年にまとめられました研究会の報告書、これにつきましては現時点でもそのほとんどの内容につきましては適用可能といいますか、大きな今後目指すべき方向としては、こういった内容をまず踏まえた上で何が課題なのかということを抽出していくのが前提ではないか、当時の研究会の報告書は、現時点でもその内容と方向性については依然として有効ではないか、と事務局は考えております。そのことにつきまして、まず基本的に我々の認識として正しいかどうかも含めてご確認をいただければと思っております。

 その上で、2つ目の○でございますが、問題は、むしろ研究会の報告書でまとめられた内容が現時点で十分に実現されているのかという目で、やはり様々なリハビリテーションの課題をご指摘いただくに当たっては、そういった部分がむしろ問題なのではないかと強く事務局では認識しております。大森座長の先ほどのお話もございましたが、この報告書が目指すこと自体は現時点でも十分有効なのに、では、どうしてできていないのかという、実効たらしめるには何が足らないのか、何をなすべきかということを是非ご議論いただきたいと考えております。

 

 そういった視点で資料6−2を見ていただきたいのですが、資料6−2、先ほどの分厚い報告書の中で関係する部分を抜粋させていただきました。これは少し細か目にご説明させていただきますけれども、資料6−2は、先ほどの分厚い冊子の中で、報告書の中には様々な当時の事実関係等がございますので、そういった部分は省略をさせていただきまして、この資料6−2の1ページの「※」のところに書いてございますが、今回は特に介護保険の居宅サービスの関連を中心にご議論いただきたいと思っておりますので、その関係部分について基本的考え方と、提案につきまして以降数ページに整理をさせていただいております。この資料6−2、ですから、この表は、一番左側はその報告書に書いてある内容そのものを抜粋しております。

 その上で、残りの欄、表の作り方でいきますと、それぞれのページの真ん中のその後の対応、その後の課題ということで、これまで給付費分科会を始め様々な検討会、審議会、あるいは様々なご意見、そういったものを整理させていただいて、例えばその後どんなことが制度上対応されているか、報酬上対応されているかということも整理しつつ、何が課題なのかということを改めて整理させていただいております。

 例えば資料6−2の1ページ目を見ていただきますと、リハビリテーションの基本的な考え方ということで、研究会では高齢者の対応に応じた対策が必要だということで、脳卒中モデル、廃用症候群モデルではということで、幾つかの○で整理がなされております。

 下線を書かせていただいたような部分につきまして、例えば1ページ目でございますと、現時点で我々としては【1】で一番右側に書いてございますが、その後の課題として、依然としてこういったことがあるのではないかと問題意識を持っております。ここの部分だけ読ませていただきますと、例えば1番目、個人の状態や希望等に基づく適切な目標の設定、それから、その達成に向けた個別性を重視した適時適切なリハビリテーション、これは本来望むべき、目指すべきところですが、こういったものが残念ながら計画的に実施できていないということがあるのではないか。もともとそれが目指すべきところであり、本来望まれたにもかかわらずできていない、それはどういったことが原因なのか、課題なのかということを是非ご議論いただきたいという趣旨でございまして、同様にその下に書いてございますが、2番目でございますけれども、身体機能に偏ったリハビリテーションということを先ほどからデータもお示しをして何度か申し上げておりますけれども、これは非常に大きな課題ではなかろうかということを関連する部分から読み解き、依然として現在の課題だと認識いたしております。

以降、同様に、例えば1ページ目、一番下ですと【3】でございますが、当時の報告書でも廃用症候群に関しましては、その対策が重要であるという認識で記載がされております。しかしながら、これは現時点でも廃用症候群の対応自体というより、その早期の対応が必ずしも十分できていないのではないか、そういう問題意識を持っております。

 それに関連する記載がめくっていただきまして資料6−2の2ページの上半分に継続して書いてございます。当時の報告書にも、そこの部分については記載がされておりますが、この部分が現実の対応に伴っていない、これは何とか解決したいのだけれども、特にどういったことを留意すべきかということを是非ご議論いただきたいという趣旨です。

 以降、2ページ、3ページ、生活を支えるという観点でもともとの報告書に記載がある内容につきまして、先ほどの【2】と共通するような課題が存在するのではないか。

 3ページ、同様に上に【4】で書いてございますけれども、もともとの報告書でも訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなどは一体的に提供していくことが基本だということになっております。それが現時点で先ほどの審議会、分科会でも提案させていただきましたが、もう少しそこを進めていくための対策が必要ではないか、そういう問題意識を持ってございます。

 3ページ、同様でございますが、やはり個別的、総合的なサービスの提供という当時の記載がございますけれども、その中で3ページの下から2つ目の○、一番もともとの記載の部分でございますが、高齢者の気概やより楽しく生きたい、より豊かに生きたい、こういった内容につきまして、その当時から既に指摘がございますけれども、こういった部分につきましては、3ページの【5】でございますが、高齢者の気概や意欲を引き出す取組が必ずしも十分ではないかと、そういう問題意識を持ってございます。

 以降、同様に、4ページ、5ページ。4ページでございますと「評価に基づく計画的な提供」、既に先ほどご指摘をさせていただきました。

 4ページの「6 地域で提供できる体制の整備」、この中では、先ほどの通所、訪問の関係とともに、さらに他のサービスの提供の関係、専門職間の連携、こういったことについてもまだまだ改善の余地があるのではないか。

 最後になりますけれども、5ページ、6ページでございますけれども、5ページでもともとの報告書の記載にもございますが、国民の皆様のサービスの所在が分かるシステムということで、理解を深めていくことは重要である。地域の専門職もそのための役割を果たしていくことが十分できていないのではないかという当時の指摘、これにつきましては、現時点でもそのまま適用できるのではないかと考えてございまして、こういったことを課題として、やはり依然として存在する。それが5ページ以降に、その当時の提案として提出されているものにつきましては、幾つか例えば5ページの一番下は、その後の18年制度改正で介護予防につきましては制度化として対応されておりますけれども、めくっていただきまして6ページ、7ページでございますが、例えば6ページの訪問リハビリテーションに関しましては、依然として先ほど指摘させていただいたような生活の場という意識でバランスが取れているという対応に果たして今の時点で十分できているのか、そういったことを含めまして、7ページにかけて先ほどから何度かご説明させていただいたような指摘、課題が存在する、そういう問題意識を持って整理をいたしました。

 

 長くなりましたが、資料6−1に戻っていただきますが、今、見ていただきましたような課題、これを一とおり抜き書きいたしまして、資料6−1の真ん中の○でございますが、先ほどご説明したような課題1〜7、この報告書に関しまして、我々としては現状で課題が存在するのではないかと問題意識を持っております。この点につきまして、繰り返しになりますが、こういった課題をどうすれば実効たらしめる解決ができるのかということを是非ご議論いただきたいと考えておりまして、3つ目の○に書いてございますけれども、考え方、提案の実効性を高めて、このような課題に対処するために、どのような具体的な取組が考えられるか、この点につきまして是非本日ご議論いただければと思ってございます。

 長くなりましたけれども、事務局からは以上でございます。

 

 

(2)意見交換

○大森座長 ご苦労さまでした。今日は初日ですので、今、資料6−1で論点が、課題と称するものが7つ並んでいまして、今日できれば、事務局は事務局なりの問題関心というか、いろんなところで議論されていることをまとめておられるのですけれども、この課題設定でよろしいか、これ以外に課題はないか。あるいは課題のうち、この点についてはもう少し内容的に付け加えるべきことはないかとか、いろんな観点があろうかと思いますけれども、今日、できれば残っている時間で全員から一言ずつご発言いただきまして、全体としてたくさん並んでいますけれども、これ1つずつ全員にご発言いただくととても終わりませんので、しかし、7つの課題のうち、ここは自分としては重要ではないか、あるいはここはもう少し掘り下げるべきではないかというようなことがございましたら、お一人ずつご発言をまずいただいた上で、もしお時間があれば少しそれ以降の議論をいたしたいと思うのですけれども、よろしゅうございましょうか。今日、あらかじめそういうご連絡を申し上げていませんけれども、初日ですので、一当たりご発言いただいたらどうかと私は思っているのです。

 私が促さなくてもどうせ皆さん方ご発言されると思いますけれども、同じことなのですけれども、できれば今日は最初に一当たりいきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。どちらからいきますか。それでは、左隣からいきましょうか。

 これでいきますので、最初3分ぐらいでお願いできると助かります。

 

○栗原構成員 日本リハビリテーション病院・施設協会の栗原でございます。

 総論的な観点で少しお話しさせていただきます。

 まず、第1に、介護保険制度そのものがリハビリテーション前置主義と言われておりますが、今なおサービス提供側、そして、また受ける国民に周知徹底されているかということになりますと非常に不安がございます。やはりつらつら考えますと、リハビリテーションの観点からも自立に関する考え方が、個体的といいますか、一個人としての、いわゆるADLの自立という視点にとどまり、このために機能回復に終始してしまっているような印象です。

 やはり社会的存在としての自立の視点が必要ではないかと思う次第です。つまり、他人との関係の中で自立しているという考え方をちゃんと持っているかどうか、あるいはその視点があるかどうかというのは、かなりの部分で啓発、そしてまた一般市民との議論というものが大事ではないかと思っております。

 もう一点、社会参加についてですが、これは現場でリハビリテーションのサービスを提供しておりますと、やはりスタッフにとっては手足を動かしてもらうとか、あるいは歩いてもらうとかというのは非常に具体的なもので関わりやすい。しかしながら、その方が社会参加するということを問いかけていきますと、ついついサービスを受けに外に出るということに終始してしまっています。そういった意味では、社会参加とは何ぞやということを、またある意味では幅広く議論をしていったほうがいいのではないか考えます。個人的な主観ですけれども、社会参加とはやはりどのような障害があってもその人なりの地域における存在感がある、あるいは必要とされている、あるいはそういう場とか機会がいろんな選択肢として存在するということを提示しなければ社会参加とは言えないのではないかと思います。そういった意味では、例えば通所リハビリテーションが終了いたしましたと、あとは社会参加してくださいと言っても、それはできない。それは場がない。対案としてのものをやはりいかに提示していくかというのが必要ではないかと考えております。

 以上です。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 それでは、どうぞ。

 

○齋藤訓子構成員 私は自分の身内にも要介護の者がおりまして、遠隔介護しているようなものなのですが、やはりケアを受ける者というか、ここにも書いてありますけれども、国民もリハビリイコール運動と受け止めているところがあるので、生活機能が改善してもまだ手足を動かしたり、関節域を伸ばしたりという運動がリハビリだという、そういう誤解も非常に大きいなと思っています。

 ですので、専門職の連携というのが指摘に上がっておりますけれども、何のためにやるのか。最初にリハビリが始まる前に、買い物に行けるようにしようとか、お風呂に入れるようにしようという、生活に密着した目標をきちんと立てて関連職種が合意を得てサービスを実施していくために、仕組みを今一度見直して、制度上何ができるかという検討は必要ではないかなと思っています。

 この場での検討事項ではないだろうなとは思うのですが、急性期医療の中でのリハビリというのがすごく重要です。入院が長ければ長いほど寝たきりを作ってしまうという状況がありますから、もちろん介護の方でのリハビリも非常に重要ですけれども、やはり連動していくということを考えると、急性期医療の中のリハビリも合わせて考える必要があるのではないかと思っています。

 いろんな病院の取組を見ていますと、寝たきりで入っても歩ける状態にして帰すとか、おむつをしていたけれども、排泄自立の訓練をして地域に帰すということをしっかりやっているところもあれば、そういう努力がなかなか見えづらい医療機関もありますので、リハビリは急性期医療との連動で考えていくべきではないかと私は考えています。

 

○大森座長 今日、斉藤さんはお二人いるけれども、「正身(まさみ)」さんとお呼びすればいいのですか。

 

○斉藤正身構成員 はい。

 

○大森座長 それでは、正身さん、お願いします。

 

○斉藤正身構成員 斉藤でございます。よろしくお願いします。

 恐らく高齢者リハビリテーション研究会のときからの委員は私一人だと思います。当時を思い出すとすごく画期的な研究会で、委員から様々な意見や提案があり、あるべき方向しか示せなかったと、今になるとそう思うところはあります。しかし、あのことがあったおかげで、その後の制度の改正や報酬改定に結びついているものも随分ありますので、やはり大事な委員会でしたし、おのおのの立場もありましたが、とてもよい機会に立ち合わせていただいきありがたかったと思います。その後の報酬改定や、私、介護保険部会の方に入っておりますので、どうしても制度改正の方にも関わりがありますが、その都度、首尾一貫して言っていることは同じで今も変わらないのですが、リハビリテーションを必要とする方に適時適切にどう提供するかというのが一番大事なことだろうと思っています。

 今、大森座長さんから言われた話の中でお答えするとしたら、私は今ここに挙げられている課題1〜7をまず中心に話し合っていくのは妥当ではないかと思っています。ただ、そのほかにまだ課題があるかどうか、あるいは課題と課題の関係しているものもあると思いますので、その辺は調整が必要だと思います。

 大枠の話でいえば、リハビリテーションという言葉が広義で使われている場合と狭義で使われている場合が混在しているというのがいつも課題で、狭義の方は恐らくリハビリテーション医療のことで、専門職がしっかり関わるリハビリです。もう少し大きな意味でその地域に参加していくとか、社会にというような、そういう意味でのリハビリとは整理が必要だと思います。もう一点、私はデイサービスとデイケアがどう連携を取っていくかということが大事だと。競合するのではなくて連携を取っていくことが必要だといつも思っているのですが、そんな中でも、機能訓練事業と機能回復訓練というようなまぎらわしい名称が使われ、でも、両方ともリハビリテーションと言ってしまっていいのかなど、整理していくべきだと思います。

 リハビリテーションマネジメントを作られたのは三浦局長が担当課長の時ですので、またよろしくお願いします。次回以降、何かまとめて発言させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

○大森座長 局長、一言ありますか。せっかくですので、名指しですから。

 

○三浦老健局長 18年改定は、正に高齢者リハビリテーション研究会の報告書をしっかりと見据えて、どういうふうな形でやっていくのかということであったのですが、既に当時からリハビリテーションの方法論だとか、マネジメントもそうですけれども、そういうことについていろいろ提案があって、それがリハビリテーションマネジメント加算というのが創設された1つのあれだったと思います。

 いわばこうやって何度も議論しながら一歩ずつ前に進んでいくということではないかと思っていますので、そういう意味で、また新たな一歩をこの検討会を通じて進めていただければありがたいと思っております。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、佐藤さん、お願いします。

 

○佐藤構成員 こういう場で何度も長々とお話しすることはなかなか少ないかもしれませんし、冒頭のお話ですので、総論的なことになるのかもしれないのですが、介護保険が創設されて1415年ということで、介護保険においても予防が重要であるということは当然のことでありましたし、その上で介護予防あるいは地域支援事業というものができた。その中で、私ども歯科医療、歯科医師が担う部分というのは、あまり介護保険への理解とか積極的な取り組みというのはなかったのだろうと改めて反省している部分もあるわけです。ただ、そうした中で介護予防においては、やはり運動、栄養、そして口腔というところの予防、機能回復も含めて非常に重要であるということが示されて、しかも、それぞれを個別にやっていた段階よりも組み合わせたほうがより効果的であるということもそれなりに示されてきたという現状であります。

 ただ、今日出された資料、これは10年近く前の資料4−2、この分厚いものの中で、実は口腔や歯の問題というのは、75ページのその他のところ1ページの3分の2ぐらいということなのです。調べてみましたら、この冊子になる前の段階の最終に近いところの報告書の中にもやはり同じような形でしか載っていないということが、当時、歯や口を中心としたものをしっかりと介護に位置づけるということがなかなか難しい状況だったのだなということがよく分かりました。

 しかし、高齢になればなるほどその生活の範囲であるとか、行動の範囲というのは狭くなってくる。ますます食べることや話すことというのが高齢者の楽しみとして大きくなってくることは当然論をまたないところでございます。そうした中で、しっかりとそういうものを充実させることによって生きがいや楽しみを位置づけて、よりよい人生を行っていただくということが不可欠であろうということからしますと、口腔のリハビリということに関して、当然医療と介護、区別は必要なのかもしれませんけれども、そこは一体的に進められるような仕組みが必要だろうと。

 私ども歯科医師会としても、この間、本当に歯科訪問診療というのは積極的に推進してきたつもりでございます。それなりの実績も上げてきたという自負もあるわけですけれども、ただ、なかなか医療専門職あるいは介護の関連の方々とのつながりがしっかり持ててはいない。基盤を整備しながらつながる仕組みを今後作っていくための取組というものを是非次期改定に向けてもご検討いただきたいと思っております。

 以上でございます。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、塩澤さん、お願いしましょう。

 

○塩澤構成員 セントケア・ホールディングの塩澤と申します。よろしくお願いいたします。

 先日、機能訓練指導員を集めての研修というのもさせていただいております。そこには、PTOT、あと看護職、評価をしていく生活相談員も含め実際に機能訓練の研修会というような形のところをしております。

 やはり現場に出ているスタッフの方から課題として挙がってきます声が、例えば私どもの通所介護の方に実際にお客様からご依頼いただきまして、ケアマネジャーさんの方からもいろいろと課題等もお伺いをいたしますけれども、個別に事業者がお客様のご自宅に訪問させていただいて、ご自宅での生活のしづらい動作というものを再度アセスメントして、それぞれのそのしづらい動作を改善していくための機能訓練の中身を作っているというような状態なのです。ただ、そのお客様は私どもの通所介護を利用する前に、どういうような機能訓練、リハビリというものを受けてきたのか、そういったところでの情報量の連携が不足をしているというようなところが実際に課題として挙がってきております。

 この方が病院で入院をされてどういうようなリハビリをされてきたのか、ご自宅に戻ってからのIADLというようなものを見たリハビリは何が必要なのか、そういったそれぞれの機関のところでとってきましたアセスメント、課題、実施内容、そういうものを事業者間をまたいで情報連携をされていくというようなところが必要ではないかと考えております。

 また、その方がご自宅での生活動作が改善をされてどういうような生活をされていくのかというようなところも、評価軸についてもそれぞれの事業者がそれぞれのやり方で実施をされているというようなところもありますので、それぞれがそれぞれのアセスメントでそれぞれの評価をしてしまっているというようなところが大きな課題になってくると思いますので、多職種連携、多機関が連携をして、その方の生きがいとその方の人生をというようなところを考えていけるような統一したアセスメントであるとか評価軸であるとか、そういうような連携のところも必要ではないかと考えております。

 以上となります。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、鈴木さん、お願いしましょうか。

 

○鈴木構成員 日本医師会の鈴木でございます。

 私は、今回の検討会に当たって、前回の高齢者リハビリテーション研究会の報告書を見てみたのですが、見て驚いたのは、先ほど事務局のお話にもありましたけれども、今回新しく何かをやるというよりも、この10年前にできた報告書に今日やるべきことがほとんど書かれているというのが実感でございまして、今回は何か新しくやるというよりも、10年前の報告書に書かれてあってこれまでやれてこなかったものを、具体的に実効性のある形でやるようにするというのが目的ではないかと思います。

 その上で、論点というのが一応書いてあるので、中医協的に言うと論点と書いてあったらすぐに意見を言わないといけないような気がするのですけれども、全部について言うと長くなりますし、例えば課題の3とか5とか7というのはそのとおりだと思うのですが、1について言いますと、多分ケアマネジャーだけでは不十分な部分があるのではないかと考えられますので、例えばセラピストとか、多職種の方が連携してアセスメントに基づく個別のサービス計画を立てて実行し、それに対して定期的な評価を行ってPDCAサイクルを回すという形でエビデンスに基づいたリハビリテーションを行う必要があるのではないかと思います。

 また、2につきましては、機能回復訓練はベースとしてこれからも必要ですが、生活期リハビリテーションの目的としてはそれだけでは十分ではないと思います。前回の議論のときにもお話ししましたが、日常生活の活動性を高め、生きがいづくりや社会参加を促す必要がありますので、その目的に沿った内容とする必要があると考えます。

 課題4につきましては、これも前回もお話ししましたが、通所リハビリと通所介護に分けるだけでは不十分なのではないかということで、両者に差がない場合もあるし、もちろんある場合もあるわけですけれども、ですから、これは医師を含む各専門職の役割と関わり方によって再整理をした上で、両者を含む居宅サービスをここにあるように一体的、総合的に提供することが必要なのではないかと思います。

 5番目もそのとおりです。

 6番目につきましては、通所系サービスや訪問系サービスの連携だけではなくて、ここにありますようにサービス事業者間、各専門職間の連携を促して、高齢者お一人おひとりがたとえ認知症を含む重介護や重医療の状態となっても、医療保険と介護保険の連携を含めてサービスを提供することが必要になるのではないかと思います。今回の議論を通じて、最後にありますが、具体的にではどういうふうにしていったらいいかということが明らかになっていけばよろしいのではないかと思います。

 以上です。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、鷲見さん、お願いしましょう。

 

○鷲見構成員 ありがとうございます。最近は、特に認知症になる方などは、きちんとリハビリ等をせずに在宅にお戻りになってらっしゃる方も結構いらっしゃいます。ご本人が、家に帰ってどういう生活を望んでいるのかということに対して適切なリハビリテーションとは一体どういうことなのかというのが、受け手側とするとよく分からない。病院では、これこれこういうリハビリをしてきましたとか、こういう訓練をしましたという訓練の内容については、情報提供はあるのですが、その先どういう段階を踏んでいってここまで到達できるようにしていくのだよという具体的なイメージが、ご本人とご家族、そして我々介護を引き受ける現場やケアマネジャーにも届きにくいというような状況があります。また、それが例えば分かったところで、どこにアクセスしてサービスに繋げていったらそれが可能なのかというところも、分かりにくいと思います。

 また、リハビリテーションの導入をするときに、対象者どういう方にどのような内容を導入をしたらいいのか、また、その方の目標はどこにあり、その先はどこに結びつけていったらいいのかということやリハビリテーションを受けた成果がどのようになったら、サービスは終了となるのかなども、具体的につかみにくいと思います。先ほど斉藤委員の方から、デイサービスとデイケアが連携といったときに、実際にデイケアが済んだ後、デイサービスに行くときはどういう人なのかとか、そのあたりがもう少し具体的に我々自身にも理解できるようになるとより物事が進むと思います。

 もう一点は、セラピストや医療者側と介護側との危機感や進め方で認識が非常に違うというところは日頃感じるところですので、相互理解が重要であるとも感じているところです。

 以上です。

 

○大森座長 今、危機感とおっしゃった。

 

○鷲見構成員 例えばこの先このまま放置しておくとこういうふうになってしまうよとか、いわゆる予後に対することや「今しないとだめだよ」というタイミング、時期と量の認識の違いが、違うといったところを感じているところです。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、田辺さん。

 

○田辺構成員 臨床整形外科学会の田辺でございます。よろしくお願いします。

 我々はそこに書いてある課題2の身体機能に偏ったリハビリということで、どうしても医院とか病院というのはこちらに偏ってしまうということがあって、なかなか患者さん全体を把握できないということもあります。ただ、これは身体機能がしっかりしていないとほかは何も始まらないのだろうと思うので、我々はそこを一生懸命やっていきたいなと思っています。

 急性期のリハが今主体なのですが、どうしてもサルコペニア、老人性の筋委縮症などは男性の方が多いわけですね。男性の方が多いということは、男があまり社会参加していない。男性はなかなか社会参加をしないし、どうしても家に閉じこもってしまっているということもあって、こちらでどんなに治療をして身体機能を上げようとしていってもどんどん落ちていくという現状があるわけです。ですから、これは身体機能の治療だけではなくて社会参加であるとかいろんなことをやっていかないと、国民にはよくできないのではないかと思っています。

2007年に日本整形外科学会で提唱いたしましたロコモティブシンドロームという運動器症候群というのがあります。簡単なテストで簡単に見分けられて、非常にわかりやすい病気のカテゴリーでありますので、こういったものを是非導入していただいて、身体機能の衰えを早く見つけて、なるべく身体機能が落ちないうちにいろんなことをやっていただきたいと考えています。

 以上です。

 

○大森座長 私、素人なのですけれども、身体機能を回復する一種のトレーニングをやりますでしょう。そのときに受けている人は何のためにやっているかということについて、もともと体の機能を回復しなければそれ以降はできないではないですかと言うのだけれども、それは結構きついですね。何のためにやっているかということについて、現場のお医者さんあるいはセラピストの方々はおっしゃってくれているものかと、私はよくほかのところで聞くのですけれども、こんな苦しいのをなぜやるのかと、やれば次はこういうことが待っているではないですかと言わないで、ひたすらやれと言うと。何のためにこんな苦痛を耐えしのぐかという、そういうのはなかなか分かりにくい。

 

○田辺構成員 それはありませんで、機能障害がある、リハビリテーションをやるということは何かを目指す、目標を決めるということになります。ですから、大体期間とか目標を決めて、そこに向けていろんなことを同時にやっていくということになりますので、ただ運動ばかりさせていて患者さんに苦痛を与えているとは思っていません。

 

○大森座長 そうですね。何かここまで目標を達成して、次が待っていて、それをクリアすると次へ行かれる。一応動けるようになったら次のこういう活動が待っているという、その中で行われていると思うのです。

 

○田辺構成員 はい。そういうふうになっていると思います。

 

○大森座長 ありがとうございます。

 今のご発言、偏っていないということになりますでしょうか。「身体機能に偏ったリハビリテーションが実施され」と課題2に書いてあるのですが、これが基本であると、偏っていないということですか。

 

○田辺構成員 どうしても医院とか病院でやっていることはこれに偏っていて、我々もその辺は反省をしているところでありまして、患者さんの背景とかそういったものも少し把握しながらやっていくべきではないかと思います。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 その次はそちらへ回る。東内さんから。

 

○東内構成員 では、発言させていただきます。

 今、田辺構成員が言ったところ、本音のところですね。私たち市町村職員なのですが、要は大切なのは介護保険と医療の連携とかリハというのは、生活の場を基本視点に持っているかどうかですね。病院とかは身体機能でもしようがないと思うのです。そこから生活の場で、IADLだとか活動だとか、そこの生活期のリハにどうつないでいくのかという視点がきちんとなってくれば機能するのかなと。だから、私は今は確かに病院医療側は身体機能に偏っているのかなという実感はしています。ただ、そこは病院側が悪いとかそういうことではなくて、地域と連結するシステムがなかなか市町村ごとにつくられていないだとか、制度的に何とか連携というのがあるのだけれども、機能としてはなかなかいっていないというのが問題なのかなと思います。

 そもそも私もリハビリテーションの役割というのは、介護保険制度でいけば予防前置主義ですね。予防といった視点にリハの視点が必要だというのと、重症化予防なので、身体機能を通過して生活機能の低下予防とか、逆に脳卒中とか廃用が進んだ人は機能向上していくといった生活機能がないと生活の場とか暮らしの場でリハビリテーションがいきてくるということはなかなか難しいのかなと考えます。

 その中で、今回課題7などでも出ていますが、私、とかくいろんな委員会で言っていますけれども、介護保険法の第4条に、いわゆる国民の努力義務が載っていて、その後段の先頭に、介護状態になった場合においても、第一番目に進んでリハビリテーション、そのほかに保健医療サービス及び福祉サービス、先頭に載っているわけです。だから、地域在宅で暮らしていくためのリハの在り方というのは、私は今偏っていると思っていますから、それを生活というキーワードを入れて連結していくことが重要なのかなと思います。

 要は病院の入退院の垂直統合などと最近言いますが、入退院のときの在宅との連携をどうするのだろう。さらには在宅での今度は面的なのでデイケアとか、デイサービス、在宅の連携をどうするのだ、そこに訪問リハが入ると思います。そこを確立できるような報酬の在り方だとか、和光市などでは地域ケア会議にもOTPTの方の助言者たる参画があってケアマネジャーとかヘルパーを応援していますが、そういう位置づけも重要なのかなと思います。

 結果として、なんで機能しないのかというのは、今日、介護保険計画課は来ていませんが、事業計画の作り込みの在り方も今回重要だろうし、あとはリハビリテーションにしても、自立支援という課題解決の思考、生活の場における課題を解決していくのだという思考は今一度考えるべきなのではないかと。逆に介護から言えば、福祉的要素が強すぎると解決志向の自立支援というよりは、その場を支援するということになって、予後予測とかという考えがなくなってくるので、その辺をいま一度再考していく必要があるのではないかと思います。

 以上です。

 

○大森座長 連携は言うほど簡単ではないのでしょう。繰り返し言って、ネットワークも言うのですけれども、ネットは分かるのです。いろんな人がいて、でもワークしていないのです。だから、ネットワークと1つに言っているけれども、ネットは分かるのだけれども、ワークしていないのです。連携も分かるのだけれども、どうしてそれがうまくいかないのかと、それは大きな課題になっていて、多分多職種連携はずっと言い続けているのですけれども、もっと広がるのだ。だから、今のようなご発言だと、その連携をどうすれば、どういうタイプのものを作るとリハビリがいきてくるかということをもう少しクリアにしなければいけないですね。ありがとうございました。

 では、次にいきましょうか。中村さん、お願いします。

 

○中村構成員 日本作業療法士協会の中村でございます。

 リハ職、専門職の第一番手でありまして、今日の委員会は、作業療法士始め2職種は何をやっていたのだという、ひとつ反省をさせられる会でありまして、正に針のむしろでございました。

 この7つの課題がありますが、反省されるところばかりであります。ただ、その中におきましても、結局、実際のサービス内容がどうであったかということについて言いますと、やはり心身機能に偏っていたところは確かなところであります。作業療法士協会では、6年ほど前からこういう反省に基づきまして、活動と参加に基づいたアプローチをやってまいりました。具体的に利用者の方にどういう生活がしたいか、どういう生活ができそうか、できないか聞いておりまして、その具体的な目標、例えば調理ですとか、掃除ですとか、そういうことが具体的にできるためのプログラムを一緒に解析しまして、一緒に立てまして、目標を立てる。まさに主体的、患者さん、利用者さんの希望を入れたプログラムを実施してまいりました。

 そうしましたら、3か月間そういうのを実施して、3か月後にデータを取ってみますと、従来の実施した群と、そういう生活行為向上マネジメントに注目を当てました実施群と改善が倍近くあります。1年後にそれのフォローアップをしましても、改善が30%、悪化が10%です。従来群に比べましても、改善の度合いがはるかに多いという、実は介入結果が出ています。

 そういうふうにしますと、今回、ここに書かれました7つの課題は、実は考え方、サービスの在り方、アセスメントの在り方、目標の設定の仕方、それと大事なのは、当事者自身をどうやってプログラムの中に介入させていくか、一緒にやるかという課題を分析してアプローチしたら、確実にこの幾つかは解決するのではないかと思います。

 あと何回かありますので、その具体的な結果はご報告しますが、一番の課題は作業療法士の実際の実施内容が一番問題ではないかと考えておりまして、それは実際に解決する方策は既につかんでおります。

 それと論点の整理というところでいきますと、こういう利用者の方は疾患を持って病院から在宅に帰られるわけですから、病院でありましたら患者さんですね。ですから、病院のときから生活者としての視点で利用者の患者さんに接して、そういう視点で作業療法士、リハはアプローチしてきたら、受け身の治療ではなくて、もう少し主体的ないろんな生活に対するニーズとかそういうのが出るのではないか。そういう治療の在り方もこの中で1つ検討したほうがいいのではないか。医療のリハ、介護のリハではなくて、リハはどうあるきかという視点もこの論点の中に1つ加えていただきましたら、地域包括ケアの中に医療と介護が連携するというところがもう少し明らかになるのではないかなと思います。

 以上です。

 

○大森座長 済みませんけれども、私、これも素人なのですけれども、先ほど報告の中に出てきているのですが、PTOTはどこが違うのですかと、法律を読むと明確なのです。士法を読むと。どういうふうに普通はご説明されるのですか。

 

○中村構成員 私自身は、作業療法は実に分かりやすい治療法だと思います。例えば食事ができな場合、理由の中には、箸が持てない。また、箸をどうやって動かすかなど様々な原因があります。それを分析して解決していきます掃除ですと、掃除ができない理由を分析して、掃除を具体的にできるようにします。つまり、生活行為そのものの獲得が目標になりますので、非常に分かりやすいものだと思っています。

 理学療法の方は半田会長から説明していただけると思います。

 

○大森座長 それでは、後ほど半田さんからもお願いします。ありがとうございました。

 では、半田さん、お願いしましょう。

 

○半田構成員 後になればなるほどしゃべる話題がなくなってしまうのですけれども、課題1〜7、まさに共有できる部分かなと思います。課題の背景といいますか、実は介護保険ができて以来、理学療法士の教育、何が変わったかといったら、老年医学とかそういうのがカリキュラムに加わってきました。一方、生活期リハビリテーションに関するカリキュラムはいまだ十分とは言えません。こういうところが非常に弱いし、相変わらず臨床場面においては病院の理学療法あるいはリハビリテーションだけが教え込まれている。その背景の中で、リハビリテーション専門職たちがどういう対応をしているかというと、なかなかうまくいっていないところが1つ教育の中で課題であります。

もう一つ、老健局の健康増進事業の中でこの数年間ずっと追いかけて来たのですけれども、医療保険下における患者さんと介護保険下における利用者さんに対して行っている内容が、ほとんど変わらないことがわかってきました。また、そこに参加している人たちが何を希望しているかも全く変わっていないのです。医療保険下におけるリハビリテーションに対する期待感と、介護保険下における期待感が、全く一緒なのです。我々の専門職の教育も不十分。もう一つ、治療の過程における患者さんに対する教育というのが全く不十分ではないかなと思っております。そういうことを考えると、課題1〜7が教育ということで幾つかかなり解決できるのかなと思っております。

 それと、PTOT、何が違うのだという、簡単そうで非常に難しいのですけれども、法律的には我々は、基本的動作能力と書かれております。基本的動作能力は何のためか。二足歩行するために寝返りし、起き上がり、座って立つというのがあるわけで、最後の最後まで二足歩行をどう担保するのか。そして、歩けないとするなら、それに替わる移動手段をどうするのかが理学療法士の極めて重要な仕事と私は思っております。そこを土台としながら、OTやソーシャルワーカーあたりがどのような生活を作っていくのか、そのような区分かなと私は理解をしております。

 以上です。

 

○大森座長 寝たきりにしないわけですね。水平の人にしないわけ。

 

○半田構成員 はい。最後まで動けるという形をどう担保するかと思っております。

 

○大森座長 そうですね。ありがとうございました。

 それでは、まいります。済みません。

 

○東構成員 全国老人保健施設協会会長の東でございます。

 先ほど事務局からも、資料4−1の「平成16年高齢者リハビリテーション研究会」を基本にというお話もありましたし、この報告書で指摘された内容が実現されていないからそれを中心にというお話もありましたが、私は少し違う視点で意見を述べたいと思います。資料4−1に「平成16年高齢者リハビリテーション研究会」ができたときの背景が書かれておりますが、要介護者の増加を踏まえ、介護予防、リハビリテーションの確立が急務ということで報告書がまとめられ、この研究会には、当検討会からは斉藤正身構成員お一人だけ参加しておられたわけですが、先ほど斉藤構成員がこの研究会で方向性が示せたとおっしゃったのは、まさしくそのとおりで大変重要な意味があったと思います。

 ただ、方向性は示せているのですが、内容を見ますと、『社会参加』の必要性は指摘されているのですが、具体的な『社会参加』のアプローチ等が入っていないように思います。資料4−1の2枚目の右側の(ローマ数字4)高齢者リハビリテーションの基本的考え方を見ましても、1番目の高齢者の態様に応じた対策等々、8番目まで見ましても、どちらかというと高齢者をどう支えるかという視点が主で、高齢者の生活をどうするかというところまで踏み込めていないのが研究会の報告書ではないかと考えます。

 先ほど斉藤正身構成員から、リハビリテーションには狭義と広義があるというお話もございましたが、言ってみれば狭義というか急性期は障害の克服とか機能の改善というものがリハビリの目的になると考えますと、先ほど田辺構成員のおっしゃった、リハビリは最も必要なところですので、それで私はいいと思います。

 ただ、広義のリハビリということを考えますと、やはり急性期から維持期に来たときの生活の質の向上、これを目的としたリハビリというのが問われるのではないかと思います。そこが、いわゆるICFに掲げられた『社会参加』とか『個人の趣味、活動』等を目標とした生活の質の向上を目指したリハビリがまさしく今求められているのではないかと思います。この検討会は介護給付費分科会の議論のためだと理解しておりますので、今回はそちらの方を重点的に議論していくべきではないかと思います。

 最後に、私も在宅療養診療所で医師をしておりますが、訪問リハビリ等の指示書は医師が必ず出すべきものだと考えます。ただ、リハビリの指示を出す医師も、今言いました生活の質の向上という観点を持って指示を出さないと、機能の回復ばかりを目的として指示を出してもうまくいかないということがあると思いますので、それを一言申し上げておきます。

 

○大森座長 今のところ、お医者さんの指示とリハビリの皆さん方の間は、指示をめぐって何か問題はないものですか。昔、看護師さんとお医者さんの指示をめぐる問題が出たことがあるのです。問題だというのではなくて、その関係のあり方。

 

○東構成員 それは私のほうから申し上げるのではなくて、この検討会で今後議論になるのではないかと考えております。

 

○大森座長 分かりました。ありがとうございます。

 それでは、次にいきましょうか。深浦さん、お願いします。

 

○深浦構成員 言語聴覚士協会の深浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 言語聴覚士の場合は、対象の方たちが言語機能とか認知機能というところに大きな問題を持っている方たちが多うございますので、認知機能に関する障害のある方について、今後もこの検討会の中でも少し考慮していただきたいというのが1点ございます。

 そういう意味では、課題1に掲げてあります個人の状態や希望等に基づく適切な目標設定、それに基づいた適切なリハビリテーションの提供ということが重要なことなのではないかなと思っております。

 もう一点でございますが、私は、大学病院に勤めておりまして、急性期の病院でも、昔は退院し、在宅に戻られても通院で来られて、社会参加・復帰のところまでをみたりしておりました。その中でブローカー失語の患者さんがおられて、一人暮らしの女性の方でしたが、ある程度私どもはもう終了してもいいかなと思ったのですが、ご本人がお一人暮らしのせいもあって、ずっと通院を続けられたのです。ところが、その方はお茶の会に病前行かれていて、「それに行ってみませんか」というお話をしたところ、躊躇されておりましたが、1〜2週間後に行かれて、「この前、行ってきました」と。「どうでしたか」と尋ねると、「やはりよかったです、これから続けていきたいと思います」と言われました。「もうそろそろ終了してよろしいでしょうかね」というと、ご本人も「そうします」ということで、納得して終了しました。

 そのときの受け皿というのはお茶の会でした。そういう受け皿がその方の場合にはあったのでそういうことができたのですが、他の方の場合には職場であったりいろいろな受け皿が考えられます。職場が受け入れられない場合もありました。ですから、そういう受け皿と申しますか、社会参加をする場、先ほど栗原先生がおっしゃったような、そういう場の創設がこの中できちんと検討されないと、計画は立て、そして取り組んだ、これを社会参加まで持っていきたいと思っても、その参加する場がないと、やはりうまく完結できないというところがあるのではないかと思います。その点について議論をきちっとしたほうがいいのかなと思っております。

 失語症の方の場合などは、患者会、失語症友の会というのがございましたが、介護保険が始まって、理由はいろいろですが、なかなかうまく運営ができなくなってきているということ、集まる方が減ってきたりということを聞いております。ですから、そういう場をつくるというのをどうやってやっていくのかということを検討していただければと思います。

 先日、ある大学病院で嚥下障害のカンファレンスをやっておりまして、地域の病院の方たちも集まってやっておりますが、そのときある病院のがんの患者さんで嚥下障害があるのですが、自宅に戻られたときに、訓練や指導をどうするかとなったときに、結局その地域には言語聴覚士のいるリハ病院はほとんどなくて、当然訪問や通所の事業所もないというところでした。つまり、そういうサービス提供施設の偏在というのがまだまだございますので、地域の参加、社会復帰というところからするとどう考えていくのかという点についても議論していただければと思います。

 最後ですが、全体的に加齢によって感覚、聴覚や視覚が低下しますし、認知機能も低下しますし、運動機能も低下していきます。これはある程度徐々に落ちていきながら、あるところから急激に大きな問題となってくる。誤嚥が始まったりとか、肺炎を起こしたりとか、そういうことがあるとき急に始まってきたりする。それの促進要因としては、脳血管障害やほかのいろいろな病気があるわけでございまして、こういう加齢に伴って起こるものを、予防というところでどれだけ支えられるのか。そこら辺についてご議論いただければいいのかなと思っております。

 以上でございます。

 

○大森座長 STの皆さん方の活動は今のように嚥下とか咀嚼とかというのは、どういうふうに結びつく話になっているのですか。

 

○深浦構成員 私どもの活動の対象には、失語症、頭の中での言語の認知機能の障害ということがありますが、もう一つ、まひによって起こる発音の障害があります。脳血管障害の場合には構音障害、発音の障害と嚥下障害を同時に来すことがあります。我々は同じ器官の問題を扱っているものですから、同時に両方対応していくということでございます。

 法律的にも業務のところに、医師の指示の下に嚥下訓練を行うとされています。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 では、堀田さん、お願いしましょう。

 

○堀田構成員 全部で3点、課題の2、5、7あたりに関連しています2点です。

 まず、本当に言うことがだんだんなくなってきて言葉を換える程度だと思うのですけれども、1点目は、住民というか社会全体の認識で、もちろん介護保険法の理解ということにもつながるのですが、介護保険法にこのように書いてあるからということの理解ももちろんですが、やはり何らか障害とか疾患があっても、生涯にわたって本人が自分の生活の主体であって、ケアやサポートが必要になっても、受け手や客体ではなくて、本人が主体であることが自分のQOLを維持、高めていく上でも大変重要なのだと。そのことの自分が主体であり続けることがQOLを高めるというような認識を共有するというのは非常に重要ではないかと思いますというのが1点目。

 2点目ですけれども、先ほどのお話にもありましたが、そのように本人が主体であり続けることを通じてQOLが高まっていくというようなことがハッピーなのだということに立てば、リハビリのみならず、長期ケアに係る専門職の支援の在り方というのは、これもさんざんあちこちで言われているとおりですけれども、いかに生活課題の解決に基づきつつ、生活の質を維持向上させ続けていくのかというような目標になると思われるわけです。

 生活の質を高めるということを考えると、生活の質に関わる資源というのは暮らしの場全体に広がっているわけで、そうなってくると、個別的なアプローチ、ご本人、今の目の前にいる患者さんなり入居者、入所者の方々、利用者さんへのアプローチということが本当はその方の暮らしの場であるところの家族であるとか家庭、それから地域に対して、様々な環境にどう働きかけていくかと、暮らしの場をどう耕すかということに行きつかざるを得ないはずで、もちろん教育もそこに欠けているのだと思うのですけれども、教育の点だけではなくて、個別のアプローチと一人一人の個別の目標であるところのQOLを高めるということを考えたとしても、追求したとしても、地域を耕さざるを得ないのだというような動きに様々な体系もつながっていくといいのではないかと思います。

 2番目に関連して、資料3−2の8ページのところに、リハビリテーションのイメージの図が出されていると思うのですが、今日の課題の中の2の中でも、活動参加などというのが挙がってきていますが、結局はここまでの委員の皆様のお話にもありましたが、今は社会参加の実現というのが生活期になってから、生活期前後から始まっているということになるような図になっていて、実際、そのような感じになっていると思うのですけれども、実際は病気になる前から、地域の中に多様な活動が、暮らしの場が耕されて出番が作られていないと、なかなか病気になって帰ってきて突然ということはできないわけで、だからこそ、本当はこの個別だけではなくて地域に対するアプローチというものが地域全体のQOLを高めていって、結果として予防にもつながり、地域の健康につながっていくというような形の、かなり長期的には地域全体のQOLといったような評価も考えたほうがいいのではないかというのが2点目です。

 最後、3点目ですが、1、3、4、6あたり、東内さんがおっしゃったことと割と通じるのではないかと思いますが、垂直統合と水平統合ということになると思いますけれども、今のところ、結局急性期、回復期、生活期とか、あるいは居宅に帰ってからも通所、訪問とかとばらばらで語られている、そのそれぞれがどうあるべきかというところがまだまだ別々の言葉で語られていることが少なからずあるわけですけれども、同じ3−2の資料の中で、4ページ、居宅サービスに求められる機能というのでも、これはすばらしく整理をしてくださっていると思うのですが、継続的にこういった生活機能の維持向上、生活援助、究極的には先ほどの生活課題の解決をベースとしてQOLをどう支えるかということに向けて、必要な機能が切れ目なく先の見通しを共有しながら展開されるためのアセスメント、介入、アウトカムの見方ということを考えていくと、機能の整理とか、評価体系の在り方あるいは多職種共同のケアマネジメントの在り方というところにも議論が展開していければいいのではないかと思っています。

 以上です。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 それでは、次は水間さん。

 

○水間構成員 日本リハビリテーション医学会の水間でございます。

 今までのお話を伺っていて少し出てこなかったようなところをお話しさせていただいたほうがいいのかもしれません。

 まず、平成4年に改正された医療法で医療提供の理念(良質な医療の提供)の中にリハビリテーションという言葉が入れられましたが、この背景には高齢社会、医療の高度化、機能分化があったということを伺っております。その後、10年ちょっとたって高齢者のリハビリテーション研究会の中でリハビリテーションの在り方を検討されるということになった。また10年たった現在、確かにそれの中で検討されていた課題が少しずつ解決されつつあるというのは実感しております。

 そういう中で、先ほどの提示いただきましたリハに関わる診療報酬、介護報酬改定の変遷というのが進んできたと思います。その中で、今、急性期、回復期、そして、今回のテーマである生活期という言葉が使われるようになりましたが、当初は維持期という言葉を使っておりました。この維持期が生活期になるということについては維持だけすればよいといった印象を与える維持期という言葉が適切ではないだろうというような議論は起こって、私どもは学会の中でもどういう言葉がいいだろうということでいろいろ出てきたと思いますが、確かに生活という言葉は入れたと思います。

 ただ、維持という言葉は急性発症の患者さんが一定期間リハビリテーション、入院のリハを行ってある程度のプラトーというか、変わらないというふうな状態になるという考えの下にそういうふうになってきたのだと思います。その維持が意味がないということではありません。維持することは非常に重要です。悪くならないために維持することは重要です。

 もう一つ、近年の今の医療の急性期医療にしてもそうですし、回復期も在院日数が短くなり退院が早くなってきています。そうしますと、多分これは維持だけではなくて、生活の場で改善をしていく、回復をしていくという方が増えてくる、それは実際現実に今も起こっていると思います。ですから、そういう意味で、この維持期から生活期という言葉に変わった、これはただ維持をするということの批判だけではなくて、今堀田構成員のお話しされたことはそのとおりで、生活の中で生活していくことで改善していく部分があるということです。それから医療が関わることで改善する部分、介護保険制度等でやはりセラピストが関わって改善する部分、こういういろいろな要素が混在するといいますか、そこを見分ける人が必要になるのだろうと思います。

 そういう意味で、先ほど課題の経過の中でありました、目標設定ができない、その評価、効果の対応ができない、そういう部分ではやはりきちっとしたリハビリテーションの進め方に関与する医師の役割というのが重要であり、正に私たちの学会の大きな役割であると思います。もちろん、これはリハビリの専門の医者を育てるということ以外にも関連する医師、医療者の方々への教育ということに関わる必要性を改めて感じたところでございます。

 そして、この課題の中で1、2ということは当然でありますが、この3の部分では、現場で廃用症候群に早く気がつくという医師がいなければ次に進みません。そういう部分でも必要です。もっと大事なのかもしれませんが、この課題7というのは、国民一人一人がリハビリテーションの意義についてさらに理解を深めると書いてありますが、残念ながら、先ほど最初にお話ししました医療法の中にリハビリテーションという言葉が入っているということを知らない医療人はたくさんいらっしゃいます。講演でそういうスライドを使うと、知りませんでしたという方がいらっしゃいます。

 この意味は、治療と予防とリハビリテーション、命と健康と暮らしを支える、その3つに置きかえて説明するわけですが、正にリハビリテーションは暮らしを支えるという領域であり、そういう観点を今後の議論で入れていければと思っております。

 もう一つ、参加、自立ということと私は同じように考えてもいいのかなと思いますが、その当人の役割ということを社会の中で、家庭の中での役割ということを常に意識する何らかの役割を持っているはずである。これは学生によくお話しすることなのですが、そういう視点も必要かなとは思っております。

 以上です。

 

○大森座長 なるほど。ありがとうございました。

 では、宮田さん、お願いします。

 

○宮田構成員 訪問リハビリテーション協会の宮田でございます。

 私どもの協会は、PTOTSTを中心として訪問リハサービスを提供する、そういった立場からお話ししたいと思います。

 もう皆さん方、かなりディスカッションを尽くされたようで、私の方からはそれほど変わった視点があるわけではないのですけれども、こちらに掲げられた課題についてはおおむねそのとおりであると、そういう認識を持っています。例えば機能訓練を延々と続けると、そういった指摘については、資料にもありますとおり、間違いとは言えないのではないかと、そのとおりであると感じております。

 ただ、少なくともPTOTSTの協会もそうですし、我々の協会でもICFでいうところの活動と参加という部分に関して、それを『目標するように教育を進めております。先ほどPT協会会長のお話にもありましたけれども、生活期に関してのリハビリテーションという部分で卒前教育が十分でないという部分がありまして、卒後教育という形でいろんな研修等々で生活活動につながらないアプローチというのは意味がないと、そういった教育研修を行っております

 ただ、現実の問題として、まだまだこのような考え方が浸透しておりません。ご指摘にもありますように、例えば訪問リハビリテーションでいえば終了、中止、継続といった問題はかなり現場のセラピストでも悩んでおりまして、これはもう一例なのですけれども、訪問リハビリテーション関連の雑誌がございまして、その特集号が一番売れたと、そんなような話もありまして、非常に現場では悩んでいる。個々のセラピストは、延々と続けることがよいとは決して思っておりません。

 この件に関しては、私たち専門職として、当然考えて実行していくべきであるところなのですけれども、多職種で行っているという前提もございますので、指示をいただいているドクター、ケアマネさんにも、同じ視点で関わっていただく必要があるのかなと。実際問題として、私たちの方で終了という話をしてもほかの職種の方々が「本人が望んでいるので、もう少し継続しましょう」という形でケア会議の中で引っ張られる、そういうことも現実には多々あるということをご理解いただきたいと思います。

 ですから、どの職種がということではなくて、やはりこのサービス自体を適正に的確にメリハリのついたサービスにしていく必要があるという点では、改革が必要なのかなと思っているところでございます。

 以上です。

 

○大森座長 恐縮ですけれども、宮田さん、実際に訪問リハをやるときに、今のようにいろんな方々がおいでになるではないですか。看護師さんだって、ケアマネさんだって実際におられるし、皆さん方おいでになるでしょう。リハの領域で多職種というか関係者が連携するときに、連携はほかにもいっぱい言っているのです。もう至るところで言っているのですけれども、リハビリテーションという活動を中心にしたときの連携で、どういう点が難しいというか、こう考えると比較的うまく運ぶんだという、そういうことのヒントはないでしょうか。

 

○宮田構成員 例えば、今話題になっている件については、ここにおられる委員の皆さん方はほぼ同意していただいていると思うのですけれども、それは多分ICFなり何なりの共通の言語をきちんと皆さんで共有していらっしゃるからだと思うのです。ですから、それが現場ではまだまだ浸透していない、同じ言葉で語られていないというところがすごく大きな点かなと思います。

 もちろん、例えばICFというような考え方があればケアマネさんたちも教育の中でされていると聞きますけれども、それがまだまだ実感として現場のところで発揮できていない、そんなふうに感じます。

 

○大森座長 ありがとうございました。

 一巡しましたので、幾つか問題提起がされているのですけれども、まず一番大きな話で、リハビリテーションに広義と狭義があって、これはリハビリが何であるかということを明確にして、どこを焦点にするかということに関係ありますので、事務方のほうは一応その区別はされているのですか。広義のリハビリテーションと狭義のリハビリテーション、あるいはそういう区別をすることが今回の議論でどういうふうに関わるか。

 

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 今後議論の中で出てきていくであろう、大きく見て生活とか、多分お立場によっても捉え方によっても若干差はあろうと思いますが、お話をお聞きしていて、通常、この介護の世界でやっているサービスを考えたときには、やはり医療としてのリハビリテーションの部分と、生活の場でということで、現に多くの委員の方々がかなり意識をして発言をされておりますので、広義、狭義の定義が明確ではないと思いますが、恐らくは生活の場という部分での現実に最終的に目指すべきところと、疾患なり廃用なりの取っかかりとなる医療のところとの捉え方を広義と狭義と呼ばれているのかなというのが、これは事務局というより私の個人かもしれませんが、認識でございます。

 

○大森座長 ほかの皆さん方からも生活の場のリハビリというと、リハビリを受けている人たちはイメージしやすいですね。リハビリと言わないで、何か自分の関わっているリハビリのことだということが明確になるような言い方のほうが本当はいいのですね。ちょっと議論しましょうか。今のことで何かご意見ありますか。

 どうぞ。どなたからでもいいから。

 

○斉藤正身構成員 自分が言い出したことですけれども、私が広義、狭義と言った意味もあるのですが、恐らくリハビリテーションの狭義の意味でというのはリハビリテーション医療というか、セラピストがしっかりかかわって、それも医師の指示もあるもとに医療として提供されるイメージがやはり狭義なのかな。そういうふうにも思うときと、以前に、たしかこれは老人保健課から出た話だったと思うのですが、回復期までが医療保険、維持期は介護保険と社会保障制度上でいう「リハビリテーション医療」を区別する。そんなこともあったようにも思いますし、使い方が非常に難しくなっている。

 ただ、私の今活動しているのは、地域リハビリテーション活動という、まちづくりまで含めて、そこに住んでいる方々の幸せを考えた取り組みを総括して地域リハビリテーションという言い方をするものですから、広義ではそちらの意味だと思います。

 そうすると、地域包括ケアシステムの上で行われるリハビリテーションというのは、ある意味広義でいいのですが、広義だけでいいわけではなくて、どこかで専門職がしっかり関わりを持って、どなたかが言われた予測をしたり、今後の生活ということをイメージしながら、あるいはこれは鷲見さんが言われたのでしたか、何か危惧されるような怖いことがあってはいけないわけですから、また、そういうことがある可能性ということも踏まえながらというと、これは専門職でないとなかなか誰でも研修を受ければいいという話ではないという感じはしています。

 

○大森座長 PTOTSTの方々が専門職として行う活動が同時にここで検討しなければいけないような生活の場とか地域とかということに結びつくような活動であってほしいのでしょう。

 

○斉藤正身構成員 そうです。

 

○大森座長 だから、限定された意味で専門職としてお医者さんのご指示で動くような狭い領域だけではない領域なのでしょうと一生懸命言っている。

 

○斉藤正身構成員 そうです。

 

○大森座長 それをどの程度まで期待し、どういうふうにどういう活動をしてくだされば、実際のその活動に対してしかるべき報酬が支払われるかという、そこへつなぐ必要があるのですね。

 

○斉藤正身構成員 そうですね。1つだけ例に挙げると、通所リハビリテーション、デイケアですが、デイケアで行われているリハビリテーションは個別リハビリテーションという名称になっていて、何分何単位という報酬設定なのです。何分何単位やるというのは、どうも心身機能にフォーカスが当たってしまっているがためにそうなっているのか、どちらがどちらなのか分かりませんが、制度設計とか報酬体系によって影響される部分がどうしてもあります。しかし、通所リハに来ている、例えば6時間いらっしゃっている間に、何分何単位だけで関われるわけがなくて、もっと長い間いろいろ関わっている、それもチームで関わっていますから、それが通所リハビリテーションなのかなと私たちはイメージしています。

 

○大森座長 どうぞ、お願いします。

 

○東構成員 全国老人保健施設協会会長の東でございます。

 私も狭義、広義という言葉を簡単に使ってしまったのですが、狭義、広義という使い方よりも、リハビリテーションという概念はひとつであって、その中で病気とか時期によって目的が変われば、その提供するリハビリの内容が変わると考えた方がもう少し分かりやすいのではないでしょうか。

 例えば急性期では、どう考えても障害機能を改善するためのリハビリが目的ですから、そういうリハビリがあってしかるべきでしょうし、それが維持期になった場合には、生活の質の向上ということを考えたリハビリの内容になるということであって、これが狭義のリハビリ、これが広義のリハビリと切り分けるよりは、そういうふうに目的別のリハビリと考えたほうが分かりやすいような気がするのです。

 

○大森座長 なるほど。どうしてリハビリテーションは片仮名なのですか。つまり、みんながはっきり分からないから片仮名でごまかしているのではないかとも思える。日本語で片仮名は大体あやしいのです。コミュニティーなどはみんなあやしいですね。みんな自分たちの知っている実態に引きつけてそれぞれの方々理解してしまう。だから、片仮名からして、もともとあやしい領域なのです。そこをもうちょっと明確化しなければいけないね。少なくとも普通の利用者が見て、それはこういうことだと。

 お願いします、先生。

 

○鈴木構成員 介護給付費分科会ではこういう話はできないので確認させていただきたいのですが、一部にはリハビリテーションとリハビリとリハというのは違うのだという人がいます。私には、よく分からないのですが、本当に違うのか、一緒なのか、ただ単に略しただけなのか、それを確認したいと思います。

 それとセラピストの皆さんもPTOTSTとひとくくりで言いますけれども、私のところに来られる方に、何がやりたいですかと聞くと、皆さんまず回復期とおっしゃるのですが、次に何がやりたいですかと言うと、PTの方は急性期がやりたい、OTの方は生活期をやりたい、STの方はあまり言わないと、そういう感じで分かれるのです。それぞれ思考が違うような気もするのですけれども、それについてはこれから生活期のリハビリを議論していくのでしょうが、我々としてはそれぞれの役割をどのように捉えていったらいいのかも教えていただきたいと思います。

 

○大森座長 先生が言った3つの言葉の区別はあるのですか。略称なのでしょう。意味があるのですか。どうですか。課長に答えてもらえるかどうかわからないけれどもね。

 

○迫井老人保健課長 その言葉の省略うんぬんの話とリハビリテーションの意味そのものとは基本的にはリンクさせて議論するのは正直違和感がありまして、リハビリテーションといいうものがある概念がありますと、それは言葉の上でどう略すかとしか、私どものほうでも特に事務的にはなかなか捉えにくいのかなと思います。これは個人的見解かもしれません。

 

○大森座長 リハビリテーションなどは長いですね。短いほうがはっきり分かりやすいけれども、問題は内容なのですけれどもね。済みません、余計なことを言いました。

 そちらからどうぞ。

 

○中村構成員 高齢者リハビリテーションのあるべき方向の中に、どういう感じでリハビリテーションというのを捉えているかというのが、20ページに医療保険におけるリハビリテーションというのと、26ページに介護保険によるリハビリテーション、ある程度分けて書いてあるのだと思うのです。医療における医療保険によるリハビリテーションは、リハビリテーション医療ということで、PTOTSTを行って応用的動作による社会的適用による回復を図る。諸活動における自立とか、この諸活動というのが多分この時点では日常生活活動を示してると思われます。

 今、議題で挙がっている活動参加は、正に介護保険で28ページのその有する能力の維持向上、これは能力の向上というのは多分生活機能の維持向上と理解したらいいのではないかと思うのです。介護保険のリハビリテーションは、正に活動と参加をターゲットにしたリハビリテーションであって、20ページに書いてあるリハビリテーション医療というのは、医療というところに特化して、その中でもADLに特化した内容ではないかと私は感じますが、水間先生、いかがでしょうか。

 

○水間構成員 リハビリ学会の水間です。

 確かに1つは、これはそのとおりです。実用的なというところの解釈がすごく難しくなってしまう部分があると思うのです。私が先ほど言った第二次医療法改正のときにリハビリテーションという言葉が出てきたというのは、それは非常に喜んだのですけれども、実際には理念の部分ということで、今、斉藤先生がおっしゃった広い意味でのリハビリだと思うのです。これは全ての医療人が持っていなければいけない考えなのです。リハビリテーションという理念があり、その上で、ある意味で狭い意味という部分かもしれませんけれども、機能訓練であり、生活を支援するというような部分、例えば私は資料5の裏のところに、我が国における高齢者のリハビリテーションの主な取組というくくりがあって、これは確かにリハビリテーションの中での狭義の取組の部分が取り扱われているのだろうなとは感じております。

 ですから、医学的リハビリテーションという言葉もあればリハビリテーション医療もあれば、リハビリテーション医学というのもありますけれども、そういう部分は狭い意味の部分で使い分けをされていると思います。リハビリテーションというのは広い意味で全ての医療人が持っている、知っておかなければいけない考え方である、そういうふうに私は思っているし、そうあるべきだと思います。

 日本語、漢字にできなかったのは、どうも更生という言葉がだめなものをもう一回使えるようにする、リサイクルみたいな形でよくないのではないかと、そういうふうな議論があったということは聞いております。ですから、韓国で「再活」という言葉ができたような、そういう議論が日本でできていればよかったのだろうなと思うのです。

 

○大森座長 なるほど。今から法律を直せと言っても難しいのかな。

 

○水間構成員 あともう一つ関連する団体で今リハビリテーションの定義については少し議論をしているところでございます。

 

○大森座長 痴呆も認知に変えましたからね。変えられないことはないと思うのですけれども、先生、どうぞ。

 

○田辺構成員 整形外科の立場で言いますと、平成20年でしたか、疾患別リハビリテーションが取り入れられて、これは狭義のリハビリテーションだと思うのです。ですから、例えば骨折を起こした、その機能を回復してあげて日常生活に戻す、これは狭義のリハビリテーションだと思うのです。ただ、我々はずっとそこまでしかやってこなくて、その後、患者さんが例えばお家に帰った後でどうするかということをあまりお医者さんのほうで考えてこなかったのが非常に反省点だと思うのです。ですから、その後、例えば頸部骨折を起こしてリハビリをやって歩けるようになりました、介入すれば必ずよくなりますからお家へ帰ることももちろん可能です。お家へ帰った後で、その患者さん、その人がいろんな要素が今度はあるわけですね。昨日もNHKで老後破産みたいなことがやっていましたけれども、お金の問題ももちろんありますし、人間関係ももちろんあるし、コミュニティーの中のその人もあるし、いろんなことを考えていかなくてはいけない。そこまで我々医師は全部できませんので、そこに誰か、例えば専門職、コーディネーターみたいなものを張りつけるとか、そういう役目の人を作っていくということが必要なのではないかと思うのですけれども、三浦局長、この前ご説明いただいたのですが、コーディネーター構想みたいなものがございますね。その辺はどうなのでしょうか。

 

○大森座長 どうぞ。

 

○三浦老健局長 今般の介護保険制度の見直しに伴いまして、要支援の方々、要は介護の必要性の程度が低い方々に対するサービスの見直しが行われる。その中でご案内のとおり、介護予防・生活支援総合事業という事業を展開して、多様なサービスを利用していただく。それは従前のような訪問介護あるいは通所介護のような、いわゆるかっちりとした制度的な様々なサービスがパッケージで活用できるというものでなくても、もう少し軽微なサービスの組合せなどができるような仕組みを考えていこうと、こういうような中で、コーディネーターという発想が出てきております。もちろん、ケアマネジメントを行ってきたプロフェッショナルとしての介護支援専門員のお仕事の方々の参画というのもあってもいいでしょうし、それから、NPOの人たちを含めて、様々なサービスごとの専門的な、もっというと「よく知っている」というような人たちが、その地域の中で高齢者ができるだけ長い間住むことができるような仕組みということで、そのサービスの調整を行うコーディネーターというのが出てくる。これは今までもいわば大がかりな介護保険の制度を使わなくても、極端に言うと要介護認定を受けなくても高齢者がサービスを利用できるという意味では利便性も上がると思っていますし、そういう点でコーディネーターというのは様々な、いわば特徴を持った人がいろいろ世の中にいて、それぞれの役割を果たしていただくというのが一番適切ではないかと考えているところでございます。

 

○大森座長 ありますか。どうぞ。

 

○堀田構成員 先ほどの狭義、広義ということに関して1つだけ。一巡のときに水間構成員がおっしゃいましたが、医療法の整理でいくと、命、健康、暮らしと整理くださったことの中の恐らく狭義でイメージされているのが命、健康のところ。しかし、暮らしのところまで考えていくと、命、健康、暮らしというときに専門職の入る厚みは違うと思うのですが、しかし、この暮らしの場においても、最終的に暮らしの場にどう着地するかということと、暮らしの場をより活性化させていくというところに関しては、必ず専門職が何らか関わっていくことが必要で、この命、健康、暮らしの継続をどう考えるか、主に暮らしのところに着地することを目的として、きっとこの検討会はあるのかなと理解したのだが、どうでしょうかという感じです。

 

○大森座長 そうではないかと私も思うのですけれども、それでよろしいかな。

 どうぞ。

 

○東内構成員 狭義と広義の話は、私流に解釈するとよく分からないのですが。

 

○大森座長 こだわらなくて結構。

 

○東内構成員 今回の検討で言って、現場人として必要なものは、いわゆる診療報酬、介護報酬を得て行っていく、例えば作業療法、理学療法、言語療法といったところの個別的支援ですね。そこには医師の意見書、指示書があったりというところがあります。そこに私たちが求めるワークというか機能というのは、技術もさることながら、大森座長も言ったとおり、いわゆる意欲目標をかき立てながらというか、探しながらというか、ここが一番難しいのですけれども、そういうものに向かって機能向上、リハをやっていくのだというような合意形成能力みたいなものも療法士にはないと、なかなか生活の場に持っていくという視点が出ないと思います。

 簡単に言うと、可動域が広がったのだけれども、洗濯を干せないでは困ってしまうのです。現場というのはそういうところですから、そうでないと、可動域が広がったのだけれども、お家のヘルパーはやめさせられませんという話になってしまうのです。あとは旅行に行けるとかそういう話もあるのですが、そういうような個別の支援系といったところのリハ職に期待する役割というのと私の思う狭義では、今も三浦局長からも出ましたが、介護予防・日常生活総合支援事業等の中で、プラス地域ケア会議とかで在宅でいるヘルパーだとか、例えばナースも含む場合もあると思うのですが、家族に対して、生活機能を向上していくといったときに、助言が必要なのです。こういう立ち方をさせてくださいとか、こういう声かけをしてくださいといったところは医師の指示書とかそういう外にリハ職として重要な助言者という役割があるのです。

 そういうことが、いわゆる大森先生がずっと難しいと言う横の連携の多職種連携といったところでは、特にホームヘルパーと作業療法士の関係とかというのは非常に大きいのです。そういう会議での助言者たる役割みたいなところと、あとは地元のボランティアだとか、あとは高齢者福祉センターの支援員だとか、そういったところに介護予防の例えば生き生き100歳体操だとか、そういうものをレクチャーできるようなリハ職、そういったところが地域で広義に活躍してくれると、先ほど言った個別の支援で生活機能を向上してきて、例えば介護1、要支援1、要支援2を卒業して地域のところにデビューしていく人と、あとは健常な人が廃用を防ぐといった両方に寄与できると思うので、そういった視点を私などは今回の研究の中では成果というか機能を期待するところです。

 

○大森座長 そろそろ閉めますけれども、よろしいですか。

 ちょっとだけどうぞ。

 

○栗原構成員 セラピストばかりの話ではなくて、基本的に医療も介護も生活を支えるためにあるという視点を持てばそれぞれの役割は明確でして、救急医療も生活を支えるためにありますので、そこをとおり越すときは生活の準備だけは最低しておかなければいけない。そういった意味では、セラピストはあくまでも技術的と知識を持っておりますが、大きな助言者ではあります。いろんなところで、そしてまた実行もしますが、やはり介護保険制度そのものが自立支援というところをしっかりと見定めておかないとずれていくおそれがあると思います。ですから、あくまでも医療も同じことで、自立を支援し、社会参加を支援するというところを、ゴール設定として共有するというところが大事ではないかと思います。

 

○大森座長 今、栗原さんがおっしゃっていることが前提になっているのですけれども、東内さんがおっしゃっていることで、要するに専門職の皆さん方、自分の専門領域があって、トレーニングを受けて資格もお持ちになっているのだけれども、その方々が少なくとも介護保険で言っているリハビリテーションの活動をするときに、従来、非常に狭い壁みたいなものを持っていて、それで連携ではなくて、踏み越えてきてほしいのです。踏み越えることによって新しいタイプの専門職が誕生してくるのです。それを含めて介護保険における専門職の在り方になって、その在り方を具体的な行動で示していただくことによって、その方々の価値が高まり、しかるべききちっとした報酬も差し上げることが可能になると、その話ではないかと基本的に言えば思うのです。それをもう少し具体的に何をどうすればいいのかということを少し細かく検討しなければいけない、そんなところではないかなと私も思っているのです。

 今日、別に取りまとめる話では、私の役割は取りまとめませんので、皆さん方が一致したところをまとめるだけですので、ただ、個人的な関心があるものだから少しいろいろ言っています。

 私、最後に課長に聞きたいことがあるのですけれども、今、3専門職でしょう。私がこの前行ったときに話題に出たのは、臨床心理士がいるでしょう。あの人たちは国家資格でない。だけれども、認知症の対応とかすごく重要なのです。そういう方々のことも今回含めておられるのか。医療の方にソーシャルワーカーさんがいる。この方々も関係しているのではないかと思う。

 

○迫井老人保健課長 冒頭ご説明しましたし、座長もいみじくもおっしゃいましたけれども、介護報酬改定を目指してかなり実務的なお願いをしています。介護保険のサービスは、基本的には、一定程度、例えば法制度上、資格なり国家資格が位置づけられているもので組み立てられています。今、言及された資格というのは、現実の世界では様々な研修を受けられたり、いろいろな資格として存在するものももちろんございますが、国家資格として法制度上位置づけられているかどうかという観点では、基本的にこの場でご議論いただきたいのは、PTOTSTさんを始め3職種を中心にリハビリテーションをどう考えていくのかということが前提になろうと思います。

 

○大森座長 では、報告書の将来課題ですね。

 本日は以上でございます。次回もよろしくお願いいたします。

 では、次回について何かアナウンスメントはありますか。

 

4.閉 会

○迫井老人保健課長 事務局からご紹介、今後のご予定でございますが、かなりスケジュールも切迫しておりますので、具体的にセットをさせていただきたいと思っておりまして、今後は第2回を1015日水曜日、これは時間帯は以降3回いずれも10時から12時でございます。あと3回ほどお願いしたいと思っております。1015日水曜日、1029日水曜日、11月6日、この日だけは木曜日ですが、いずれも10時から12時ということをお願いしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 

○大森座長 それでよろしゅうございましょうか。

 では、本日は以上です。ありがとうございました。

 


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 老健局が実施する検討会等 > 高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会 > 第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会議事録(2014年9月29日)

ページの先頭へ戻る