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2014年10月8日 平成26年度 第2回 厚生科学審議会 疾病対策部会 議事録

健康局疾病対策課

○日時

平成26年10月8日(水)16:00〜18:00


○場所

労働委員会会館講堂(7階)


○議事

○前田疾病対策課長補佐 定刻ですので、ただいまから平成26年度第2回厚生科学審議会疾病対策部会を開催いたします。委員の皆様にはお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。

 委員会開催に際しまして、新村健康局長より御挨拶を申し上げます。

○新村健康局長 この7月の異動で健康局長になりました、新村と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。本日はお忙しい中、この疾病対策部会にお集まりいただきましてありがとうございます。

 本日は、前回528日の部会において設置を御了承いただきました、指定難病検討委員会の検討結果について、千葉委員長から御報告いただき、来年1月から医療費助成の対象となる、第一次実施分の指定難病の選定について御議論いただきたいと考えております。

 また、来年夏から医療費助成の対象となる予定の、第二次実施分の指定難病の選定に係るスケジュールについてもお示しすることとしております。委員の皆様方におかれましては引き続き活発な御議論をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。以上、簡単ですけれども、御挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願い申し上げます。

○前田疾病対策課長補佐 カメラの撮影はここまでとさせていただきます。傍聴される皆様におかれましては、傍聴時の注意事項の遵守を何とぞよろしくお願いいたします。

 出席状況の確認ですが、田嶼委員、永井委員から欠席の御連絡を頂いております。また、本日は参考人としてお二人御招致をしていますので御紹介をさせていただきます。伊藤たてお日本難病疾病団体協議会代表です。

○伊藤参考人 伊藤です。よろしくお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 京都大学大学院医学研究科消化器内科学講座教授で、疾病対策部会指定難病検討委員会の委員長の千葉勉参考人です。

○千葉参考人 千葉です。よろしくお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 引き続き、事務局に異動がありましたので御案内を申し上げます。先ほど御挨拶申し上げましたが、健康局長の新村です。大臣官房審議官の福本です。後ほど参りますが、母子保健課長も代わりまして、一瀬に代わっておりますので御紹介を申し上げます。最後に私、課長補佐の前田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 委員の皆様にお願いですが、机上のマイクが大体お二人に1本ぐらいのペースになっていると思います。マイクの関係でちょっとお手間をかけてしまい大変恐縮ですが、私と同じくマイクを持って御発言いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 以降の議事進行については、福永部会長よりお願いいたします。

○福永部会長 福永です、よろしくお願いいたします。

 まず、資料の確認をお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 事務局です。資料の確認を申し上げます。まず、議事次第ということで、厚生科学審議会疾病対策部会という次第です。次に、委員名簿、参考人名簿、配置図、そのあと1-11-2があると思いますが、1-1がゴムとじで、背が貼ってあるちょっと分厚いものです。なお、傍聴の方につきましては、診断基準とか重症度分類を省略した形になっていますので、若干薄いものとなっていることを御承知いただきたいと思います。1-2()としまして、「難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病及び第7条第1項第1号に規定する病状の程度に関する意見について」、資料2-1は横のパワーポイントで、「指定難病に係る今後のスケジュール()」、2-2も同じく横の、「難病法に基づく新たな医療費助成制度の施行に向けたスケジュール(現時点の想定)」、資料としては以上です。

 あと、参考資料として、「難病患者に対する医療等に関する法律において、厚生科学審議会の意見を聴くこととされている事項及びその取扱いについて」、参考資料2「厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会の設置について」、参考資料3「厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会委員名簿」、参考資料4「難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26523日成立)」とあるパワーポイントを御用意しています。資料の欠落等がありましたら事務局までお申し付けください。

○福永部会長 それでは、早速議事に入ります。1つ目の指定難病に係る検討結果について、これは528日に開催しました第1回疾病対策部会で、医療費助成の対象となる指定難病を客観的かつ公平に選定するために、指定難病検討委員会の設置することについて、お認めいただいたわけですけれども、来年1月からの第一次実施分について取りまとめをいただきましたので、千葉委員長より御報告をお願いいたします。

○千葉参考人 指定難病検討委員会におきましては、指定難病を指定していくという作業を進めてまいりました。今回、その案について取りまとめましたので、委員会を代表して御報告させていただきます。配布資料1-1、指定難病に係る検討結果についてです。今回は平成271月から、医療費助成を開始する対象である第一次実施分の指定難病ということで、110の疾病を指定することを委員会としての結論としました。これが第一次分ということです。第一次実施分の検討に当たり、これまでの特定疾患治療研究事業の対象疾病に加えて、様々な観点から、これらと同時に検討することが可能な疾病、もう1つは、小児慢性特定疾患として新たに追加されることが検討されている疾病のうち、難病指定に係る要件を満たすかどうか、判断するための資料等が整っていると思われるものについて検討対象といたしました。指定難病に係る指定の要件については、法律の中に規定されていますが、更に当委員会においては、具体的な考え方の整理を行いました。それについては、次のページの別添1です。法律の中で「難病は発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない、希少な疾病であって、長期の療養を必要とするもの」と定義されています。この難病のうち、「患者数が本邦において一定の人数に達しないこと」と、「客観的な診断基準等が確立していること」を満たした疾病を指定難病とするとして定義されています。次のページ以降、個々の要件についてより具体的に考え方の整理を行っています。

 まず、「発病の機構が明らかでない」ことについては、原因が不明又は病態が未解明な疾病が該当することとしています。更に詳しく、[2]〜[5]のように整理しています。また、同じページの下になりますが、「治療方法が確立していない」ことについては、以下の[1]〜[3]のいずれかの場合に該当するものを対象とすることとしています。

 それから、右のページの「長期の療養を必要とする」ことについては、基本的には発症してから治癒することなく生涯にわたり症状が持続若しくは潜在する場合を該当するものとしています。下の「患者数が本邦において一定の人数に達しないこと」について、基本的に「人口の0.1%程度以下」とされているところですが、具体的には、「0.15%未満」を目安として考え、必要に応じて個別具体的に判断するものというように考えています。

 次のページの「診断に関し客観的な指標による一定の基準が定まっていること」について、これは関連学会等による承認を受けるなど、一定の合意を得ている、あるいは合意を得ることを目指している基準があるかどうかということの確認をしています。

 認定基準ですが、これらの疾病として、指定難病とするための要件について検討を行うと同時に、当委員会の重要な役割として、医療費助成の対象となる認定基準についての検討を行っています。下の7ページですが、認定基準というのは、疾病の診断基準と重症度分類等を組み込んだものとなります。つまり、指定難病に罹患している患者さんのうち、日常生活又は社会生活に支障があるものが対象となることとされており、その基準について、特に重点的に検討を行いました。これらの認定基準については、現段階で適切と考えられる基準を設定しておりますが、医学の進歩に合わせて必要に応じて適宜見直しを行うこととしています。重症度分類については、日常生活又は社会生活に支障があるものを疾病の特性に応じて、医学的な観点から反映させて定めたものとなっています。

 こういった考え方を基本として、本委員会ではこれまでに113の疾病について検討を行いました。そのうち、資料1-22ページにあるように、113のうち、一疾病は特定の薬剤により発症することが明確であって、当該薬剤の使用が既に禁止されている現状においては、新規患者が生じることはほぼないということを確認いたしました。あと2つの疾病については、長期の療養を必要とするという要件に合致しない、即ち急性疾患であり、長期の療養を必要とするという要件に合致しないと判断しまして、その結果として、医療費助成の第一次分としては、これら3疾病を除いて資料1-2にある110の疾病を指定難病とすることを本委員会の結論といたしました。これにつきましては、次のページにも載っていますが、別添2を御参照ください。上から神経系の疾病から分野ごとに並べています。球脊髄性筋萎縮症からブラウ症候群までの110の疾病が対象となっています。それぞれについての診断基準あるいは重症度分類等については、この別添3に記載していますが、説明は省略させていただきます。

 今後の検討の進め方については、平成27年夏に向けて第二次実施分として、改めて指定難病の検討を行うことが予定されており、今後も継続的に当委員会を開催する予定となっています。その際には、今回お示ししています要件の考え方を更に整理するなど、より検討を進めていきたいと考えています。また、指定難病とすべき疾病の案や、支給認定に係る基準の案については、難治性疾患克服研究事業等の研究班からの情報提供や、その研究成果を活用することとしていまして、検討時点において、適切と考えられる内容を当委員会において検討していくことになりますが、いずれも医学の進歩に合わせて、必要に応じて適正に見直しを行うことにしたいと考えています。以上が指定難病委員会としての検討結果を取りまとめた御報告です。御検討をお願いしたいと思います。

○福永部会長 どうもありがとうございました。重要かつ非常に困難な委員会だったと思いますけれども、的確にまとめていただいたと思います。それでは、事務局より資料の説明をお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 資料1-2と参考資料1、参考資料2、参考資料3を用いまして御説明させていただきます。まず、最初に参考資料1を御覧ください。これは難病の患者に対する医療等に関する法律の中で、厚生科学審議会の意見を聴くこととされているものの取扱いということで、前回の疾病対策部会でもお示しさせていただきましたが、そこの指定難病に係る部分についてまとめさせていただいたものです。本日、特に関わっているのが5条と7条の部分です。具体的には、特定医療費の支給ということの指定難病の指定というところがあります。「厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて指定をする」というところがあります。また、支給認定の部分に当たり、第1項の所での、「病状の程度が」とありますが、これが重症度分類のお話で、「厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて定める程度」というところで規定されています。厚生科学審議会というところですが、これは厚生科学審議会の疾病対策部会の議決をもって同審議会の議決とするということにされていますので、この部会でお諮りをするということです。前回の部会でこの部会の下に、新しく指定難病検討委員会というものを立ち上げることについて御了解を頂きましたので、この議論について実行させていただいて、本日、委員長より御報告いただいたものです。

 本日は、この指定難病検討委員会は審議の結果に基づいて、厚生科学審議会疾病対策部会に報告ということで、今の御報告をいただきました。また、同部会において、指定難病の選定について審議を行う際には、参考人として患者の立場を代表する者の同部会への参加を求めることとするということで、お認め頂きましたので、本日伊藤代表に参考人として御参加いただいたという位置付けです。

 参考資料2は、前回の疾病対策部会で御了解いただいた部会の設置の趣旨の一覧です。参考資料3は、こちらの考え方に基づいて、千葉先生を委員長とするこの指定難病検討委員会のメンバーでして、こちらの先生方に種々御意見をいただきおまとめいただいたというものです。

 続いて資料1-2に戻りまして、本日は()とさせていただいている、先ほどの5条、7条部分に関する意見を、部会の御意見としていただきたいものです。(1)は指定難病の病名を決めるというところですので、次のページに別紙の形で難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病という形で、番号1の球脊髄性筋萎縮症から110番のブラウ症候群まで110の疾病について、この病名を指定難病と指定するという形でよろしいか、御意見を頂きたいということです。また2点目として、7条部分ですが、病状の程度としては、これは重症度分類を規定する際に大事なポイントとしましたのが、対象疾患に罹患している患者さんであって、日常生活又は社会生活に支障のある方を対象にするという考え方と、それぞれの疾患の特性に応じた重症度分類を定めることという観点の中で議論をしていただいたということがありますので、この病状の程度の所は、個々の指定難病の特性に応じて、日常生活又は社会生活に支障があると医学的に判断される程度という形で規定させていただき、個別具体的な診断基準、重症度分類の所は、先ほどの資料1-1の中で個別のものがありますので、そちらのほうで御判断いただくという形で取りまとめたらいかがかという御提案です。事務局からは以上です。

○福永部会長 委員の方々から御意見を伺いたいのですが、その前に、参考人として今日来ていただいています伊藤参考人に、患者さんの立場を代表する者としての御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

○伊藤参考人 ありがとうございます。この指定難病検討委員会は、我々も傍聴しましたけれども、短時間に大変な審議をされまして、本当に頭が下がる思いでありますし、また取りまとめに当たられた千葉委員長に、本当に心から敬意を表します。実施までの最後の患者会としての発言の機会でもありますし、この指定難病だけでなく、全ての実施にも関わりますので、今日は少し発言をさせていただきたいと思います。大きく分けて3点について、患者会の立場から質問と意見を述べたいと思います。細々したことについては、パブリックコメントないし、各患者会から大臣宛ての要望書等で具体的に意見を提出いたしますので、その点もお汲みおきいただきたいと思います。この3点を一遍ではなくて、順次に御発言させていただきたいと思います。

 まず最初に、大きな第1点です。指定難病の検討に当たり、定義や重症度基準などとともに、重要な要素として、法第7条第1項第1号にありますように、「日常生活又は社会生活に支障がある者とすることが適切であると考えている」とあります。これは106日の第5回指定難病検討委員会において、またパブリックコメントに対する考え方として、疾病対策課から示されたものです。それに沿って考えるとすれば、1つは、神経線維症など皮膚疾患や顔貌その他に大きな症状が現れる疾患等については、もう少しこの線引きについて再考の余地があるように私は思います。また、日常生活ということに焦点を合わせれば、聴力、視力というのも同様に考えなければならないのではないかと思います。また、患者会から寄せられた意見としては、例えば尿崩症の診断の尿量について、一律に何リッターというのではなくて、体格、体重、年齢などの個人差ということも考慮して然るべきではないかという意見も寄せられていますので、併せてここでこの声をお知らせしたいと思います。

 もう1つ大きな問題としては、パーキンソン病についてですが、そういう観点から言えば、Yahrの基準の判定だけで良いのだろうかというような疑問も感じます。例えば症状については、お手元の資料の中でも6番のパーキンソン病として、その症状という所について、このように書かれています。「上記の運動症状に加えて、意欲の低下、認知機能障害、幻視、幻覚、妄想などの多彩な非運動症状が認められる」、このほか「睡眠障害、自律神経障害、臭覚の低下、浮腫など様々な症状を伴うことが知られるようになり、パーキンソン病は単に錐体外路疾患ではなく、パーキンソン複合病態として認識すべきとの考えが提唱されている」ということがわざわざ書かれているわけです。そういうことから言えば、このYahr2の患者さんはこれらの症状が見られないのかどうかを専門医の先生方にお伺いしたいということです。厚生労働省に対しては、日常生活又は社会生活上の支障がないというように判断されたのでしょうかということをお聞きしたいと思います。また、うがって見れば、対象疾患数Yahr2まで入れると、対象疾患数が大変多くなるという財政的な考え方が反映してはいないのかというような疑問。あるいは治療法についても、症状の治療法に書かれているのですが、病性の進行そのものを止める治療法は現在までのところ限らされていないということが書かれているのですが、そういうことで、医療費の患者負担が少ないからということで、つまり治療がないイコール医療費の負担が少ないというような、そういう判断なのかという疑問も出ていますので、これも厚生労働省のほうにといいますか、事務局側にお伺いしたい点です。

1つ目の最後になりますが、もう1つは筋萎縮性側索硬化症について重症度を用いるというのは、この病気のもっている苛酷さや患者家族の精神的な負担の大きさを考慮していないのではないかというように私どもは考えます。つまり、初期の頃はさしたる不自由が出てこないということで外すというようなことですが、そういうことで本当にいいのだろうかという疑問があります。研究班による重症度分類だけでよろしいのかと、ここにありますような重症度分類だけでいいのかと。研究班などで治験等に用いられていますALS機能スケールというものがあって、これが適切なのではないかという声もありますが、これについては考慮されたのでしょうかという疑問もあります。また、初期においては、日常生活動作に不自由はないとされていても、何らかの症状があって、それに気がついて受診したわけですから、不自由がないというのだったら病院に行かないわけです。そういう意味で、これは何か矛盾はしないかというような気がいたします。また、進行の早い人も多く、発病から亡くなるまで平均は3.5年というようなこともこの資料の中に書かれていますが、福祉の制度利用では、症状の進行を見込んで、例えば日常生活用具や補装具の給付、貸与というのは早めに認定すべきだとしています。また身障手帳についても、早めに重めに認定するというような配慮をしているわけですけれども、この難病対策の大本である認定において、こういう基準でいいのだろうか。福祉のほうでは早めにといっておきながら、ここではそれは厳密に医学的な観点からの判定でいくのだというようなことでよろしいのでしょうか、ということを疑問として出しておきたいと思います。以上です。ありがとうございました。

○福永部会長 事務局、どうしますか。答えられますか、委員の意見を聞いてからのほうがよろしいですか。

○前田疾病対策課長補佐 3つ御質問がございましたので、事務局の考え方を簡単に御紹介いたします。1つ目は、日常生活、社会生活に支障のある方について、聴力、視力、皮膚症状により、丁寧に決めるべきではないかと御意見を頂きました。それが、重症度分類を、平成25年の1回の疾病対策部会でも話題になりました。やはり個別疾患で重症度分類、一律としたものではなく、疾患の特性に応じて重症度分類を定めることが、大きなお約束であったかと思います。

 簡単に例示させていただきますと、資料1-1496ページ、視力で特徴的なので御紹介させていただきます。重症度分類の中の網膜色素変性症の重症度分類です。これは視力に着目し、視力が0.7以上、視野狭窄のある方から重症度の対象としたということがあり、その他の視力を1つの要素にしたもの、聴力を重症度分類の勘案の1つとするもの、あるいは皮膚症状を1つのポイントにしたものとか、個々の疾患に応じて決めさせていただいたことがありますので、一定程度御要望に即した形でまとめられていると考えています。

2つ目のパーキンソン病についてです。同じ資料の30ページです。重症度分類の中で、Yahrの重症度3度以上かつ生活機能障害度2度以上を対象とするということで、これまで医療費助成の対象とさせていただいていた特別疾患治療研究事業でさせていただいた方の基準と同じということになるのですが、医療費助成の観点からいくと、ここの基準を超える方は医療費助成の対象に機械的になるということになりますが、今回の見直しでこれより拡充をすることがありますので、具体的には高額の医療費がかかっている場合は、ここを下回っている場合でも対象となるということですので、医療費助成という観点が指定難病の議論の中で一番の着目点ですので、そういう観点では、従前よりも更に拡充した形でより支援ができるのではないかという形で、基準として考えているものです。

ALSに関しても、具体的な基準については10ページです。6ページから始まるのがALSの概要、診断基準、10ページが重症度分類です。この中で、1度から5度までという形で、家事・就労はおおむね可能というところから、人工呼吸器使用というところまで、5段階で設けていて、2段階目以上ということで規定をしています。

 これも委員会の中で、例えば「神経疾患の重症度を全て同じ形にしてはどうか」とか、様々な御意見を頂いたところですが、その中でALSに着目し、一番いい重症度分類はどれかということで御議論いただき、今、ALSの臨床調査個人票の中でも広く使われている指標の1つですから、その中で、これが一番判定に使いやすいだろうということで御判断をいただいたものかと思っております。

 それで、同じように高額な医療費がかかる方は対象になりますし、さらに付け加える点として、これはあくまでも今の医学的知見の中で最善という形で選ばせていただいて、最新の医学的知見がそろえば、改めて委員会の先生方から新しい知見を頂くという形でお話をいただいているものですので、現時点の中でこれが最善ではないかという形でいただいたものと承知しています。

○福永部会長 委員の方々から御質問並びに自由な御意見をいただきます。いかがでしょうか。

○山本委員 難しいところを決めていただいたと思います。各研究班に属していると、夏を目途に診断基準と重症度を出すように言われました。それはそれなりに各疾患により進行度も違うし、神経疾患なら神経疾患で一律にということではないほうがいいという考え方は十分にあると思うのですが、各研究班で、ここからは重症と決めたというものの集大成が、ここの判断だと「日常生活又は社会生活に支障がある者」となっていますが、それ自体も非常に漠然としています。

 そこで引いた線というのは、ある専門家が一定の基準で決められたものです。我々も幾つかの疾患を決めました。それが110にわたって均霑化できているかというのは、どのような考え方で言われているのでしょうか。難しいことは分かっていて、あえて聞いているのですが、そこのところについてどのぐらい、どういう点で均霑化したかというのは、それは日常生活又は社会生活に支障があるものだからというのでは簡単に決められないと思うのですが、第二次に対することもあるので、今の時点でのコメントがあったら助かるのですが。

○千葉参考人 委員会メンバーの立場で御説明させていただきます。山本先生が言われた点は非常に重要で、かつ難しいというところです。正直申し上げて、私どもが提出させていただいたものが完全であるとは思っておりません。

 そういうところで、まず最初に申し上げたいことは、先生がおっしゃっているようなことも含めて、それから個々の疾患において、今後またコメントを頂いて、お互いにブラッシュアップさせていき、互えばA疾患、B疾患、C疾患、D疾患というところで、それぞれ上に上げるものは上げる、下げるものは下げるという操作が、今後さらに必要であろうと考えています。

 ですから、一昨日も最後の委員会があった際に何度も確認したことは、委員会で決めた場合でも、ここで御承認いただいても、その後のreviseはあり得るということで、ブラッシュアップさせていくことは確認しております。ですから、いろいろな方から御意見を頂くことについては、委員会も厚生労働省もウェルカムであるという認識でおります。

 おっしゃられたことについては、委員会の中でかなりたくさんの意見が出て、そこは決めていったわけですが、今、生活に支障があるという以上の非常に客観的な判断基準があったわけではありません。神経疾患と免疫疾患、消化器疾患というものを併せて、どこでそれが共通項として言えるのかというのは、はっきりとした根拠はないというところでして、それぞれの専門家の先生方がお互いに意見を出し合った合議で決めていったというのが、正直なところであろうと思っています。

○前田疾病対策課長補佐 簡単に事務的な動きだけ確認させていただきます。指定難病検討委員会の進め方は、先ほど千葉委員長から御紹介いただいたポンチ絵の別添1で、これ以降の議論をするときも含め、こういった大体の基準でいこうということで、総論として認めていただいたものですが、先ほどの別添18枚目の「認定基準の考え方」の2で、大きな考え方はお認めいただき、その後に個別の疾患の重症度分類を一つ一つ御覧いただき、これでどうだという形で議論いただきました。

 議論の中身をかい摘んで申し上げますと、総論で、「大体これでいいが、やはり個別の疾患を見ないと分からない」という形でお話をいただき、個別の疾患を見ていただき、「これだと甘すぎる」「これだと厳しすぎる」というのを、一つ一つ相当丁寧に見ていただき、上がったり下がったりも、大分議論の中でありました。

 先生方が普遍的に110を御覧になって、大体の目安として、短い時間の中で相当丁寧に見ていただいたので、専門家の目という点で、一定程度の均てん化をしていただけたと思っております。

○千葉参考人 追加です。その作業については委員会で話をして、それをまた各班あるいは学会に戻してということを何度も行って摺合せをやったということがあります。

 それから、正に先ほど出ていたパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症等については、特に神経疾患についてはなかなか難しいのですが、1つの考え方としては、できるだけ同じ基準で判断できるものであれば、したいというところを、かなり共通の認識としてやったわけですが、それでも各疾患において個別の問題があり、今まで既に難病助成を受けておられる患者さんも含めて、そういう疾患群については、今の基準というか、そういうものとの関連性ということについても考慮させていただいたといったところがございます。

○前田疾病対策課長補佐 そういう形で先生方に御議論いただき、6日の段階で1月施行に向けて、この考え方でいこうと。これで委員会としては決定をいただき、また見直しが必要ということであれば、動き出してから第2段に向けての候補の選出もありますし、その中で重症度分類の議論を改めていただきますので、そういった中で御議論いただくというスケジュール感で臨んでおります。

○福永部会長 委員の方、ほかにはいかがでしょうか。

○小幡委員 上智大学の小幡です。私もずっと難病の検討会のメンバーでしたが、今回いよいよ本当に法律ができて、法律に基づいて難病指定、支給認定という手続に入っていくということで、ようやくこういう段階に入ったかと、感慨深く思っています。

 今の議論の関係で法律との関係で申しますと、参考資料1を見ると、第5条と第7条とあって、第5条の指定のところは、法律の中にどういう要件かという基準について、ある程度の書込みはあるので、それに基づいて具体的に第一次、次の第二次という作業をしていくということになります。もちろん、それ自身大変な作業だと思いますが、一応基準というのは法律に書かれているわけです。

 第7条のほうは支給認定で、特定医療を受ける必要があるときに認定するのですが、症状の程度が「審議会の意見を聴いて定める程度」ということになっていて、この審議会にどういう基準にするかということが投げられています。ですから、それ自身は法律自身には書かれていないので、こちらのほうで明確にするという、これもまた非常に重い作業であるという感想を持っています。

 そこでいろいろ作業をして頂いて、「日常生活又は社会生活に支障があると医学的に判断される」ということになりましたが、難病の法律ができて、難病についての理解が国民に浸透していくことが望ましいのですが、恐らく国民の側で、このぐらいの程度の方には、きちんと医療費を支給してあげるべきであろうという社会通念というものがあろうかと思いますので、それに見合ったものを我々としても基準にすべきではないかということになります。この日常生活、社会生活に支障があるというのは、それなりには納得できるところなのですが、先ほどから議論がありますように、それぞれの難病の特性もあるので、その特性に応じというところでこれを見るということが大変難しいところで、非常にきめの細かい作業が必要となると思います。今まさにそれをしていただいていると思います。

 先ほどのALSの場合は、それだけで認定してあげてもよいのではないかという伊藤参考人の意見もございましたし、いろいろな考え方もある中で、例えば先ほど見ていましたら、症状が出たところからすべて認定している例もございます。ですから、それぞれについてまさに特性に応じた作業というのを、きめ細かくやることは必要かと思います。

 ただ、基準として国民に示すときに、日常生活又は社会生活に支障があるというのは、恐らく受け入れられる基準であると思いますので、それに多少それぞれの難病に応じた特性を加味し、どのように基準を作っていくかというところだと思います。私は医学の専門家ではありませんので、基準について一言述べさせていただきました。

○福永部会長 ほかにいかがでしょうか。

○葛原委員 難病対策委員会の頃からずっといろいろな検討をしていて、最終的にこういう形で物事が進み出したことは、非常に歓迎することですし、また指定難病の決定の委員の先生方には、本当にこれだけきちんとした資料をそろえていただき、敬意を表したいと思います。

 難病の考え方の中で、私も全部の病気について検討したことはなかったのですが、厚労省の基本的考え方としてお聞きしたい事柄です。この中で例えば39番、40番のスティーブンス・ジョンソン症候群とか中毒性表皮壊死症というのがあります。私は、医薬品副作用救済機構の委員をやっていたときに、こういう病気は毎回たくさん出てきました。要するに薬剤が原因になったものでは、この2つは非常に多い病気だったのです。

 ということで、私はこの2つに関しては、薬物の副作用ということで対応できている病気かと思っていたのですが、以前から特定疾患にもなっていたようです。例えばスモンに関してははっきりと薬剤性ということで、今回は除かれたということをおっしゃっていました。1つの考え方として、これがここに入っているのは、どういう認識に基づいたものかを教えておいていただきたいという質問です。入れるなと言っているわけではありません。医薬品副作用検討委員会で審議していた病気で一番多かったのが、この2つだったので、そのように思いました。

○前田疾病対策課長補佐 まず、事務的に議論の経緯だけを述べさせていただきます。スティーブンス・ジョンソンと中毒性表皮壊死症は同じ形ですが、具体的な診断基準について204ページに細かく出ています。この議論を頂く際に同じ指摘があり、医薬品によるものということははっきりしているから、対象から外してもいいのではないかという御議論でした。

 ただ、疾患概念としては、薬剤性によるものと薬剤がはっきりしないものが混じっているという状況ですので、難病の病名としては入れさせていただいた上で、そういう薬剤に属し、副作用被害救済制度の中で、正に薬との因果関係がはっきりしたものというのは対象から除いてはどうかという形で御議論を頂き、具体的に診断基準の中の一番最後のほうに、「医薬品副作用被害救済制度において副作用によるものとされた場合は対象から除く」という形で、診断基準としてはどうかということでおまとめいただき、それを御了承いただいたというような経緯です。

○福永部会長 ほかに御意見等がありましたらどうぞ。

○小幡委員 先ほど私が例として言いかけたのが、19番のライソゾーム病というもので、重症度分類でStage1以上を対象とするという形になっているということで、これは病気の特性に応じた重症度分類であろうと思った次第です。

○福永部会長 ほかにいかがでしょうか。もし御意見がなければ、疾病対策部会の意見として、皆さんのお手元の資料1-2をお認めいただけますでしょうか。案というのがありまして、意見についての(1)(2)で、少し議論のあったところです。

○本田委員 今、伊藤さんからの御意見があったほかに、例えばパブリックコメントなどでもどのような意見があったとか、様々な意見があったのであれば教えていただきたいと思います。

○前田疾病対策課長補佐 簡単に御紹介させていただきますと、御要望は大きく2つありました。1つは、病名に追加してほしいということで、今の特定疾患治療研究事業の対象になっていて、指定難病の候補として挙げさせてもらったものにも要望がありましたし、今回、3つ満たさないという形で御方向を頂きましたので、その3つも入れてほしいという御意見、新しい病名として入れてほしい、今回入っているものも含めて入れてほしいという御意見がございました。

 これは第二次の夏ということも含めて、また医学的に集約をさせていただき、御意見を頂くという形で考えています。

2つ目は、重症度分類にかかわらず、全員入れてほしいという形の御意見はございました。

 あとは、やはりそれは元々のこの中で、一定程度社会生活、日常生活に支障のある方を対象として、医療費助成の対象とすると。ただし、軽症であっても医療費のかかる方は対象とするという形で、昨年の部会の中でも御意見を頂いたと承知しておりますので、その中で進めていたものですので、そういった対応とさせていただきたいと考え方としてまとめております。

○福永部会長 よろしいでしょうか。

○伊藤参考人 追加というか、再度意見だけ述べておきます。ALSの場合でも人工呼吸器をどう考えるかという中で、鼻マスクが常に人工呼吸器を使っているということには当たらないということで除外されているわけですが、日常生活、社会生活上の困難というか、それよりも重症度そのものだと思うのですが、鼻マスクなど、いわゆる一般的に気管切開での人工呼吸器と区別するというのは、一般社会人の目から見れば、それを区別するというのは、どうも納得できないというものがあると思うのですが、そういう一般国民あるいは同じ患者同士で見ても、そこは納得し難いものもあるということを付け加えておきたいと思います。

○前田疾病対策課長補佐 今、伊藤参考人が御紹介のあったものを事実関係として御紹介させていただきます。参考資料4のスライド番号の4「公平・安定的な医療費助成の仕組みの構築」の自己負担の上限額というのがあり、原則、「一般、高額かつ長期、人工呼吸器等を装着した」、ここの「装着者」の定義の所で御意見を頂いているところです。

 議論としての指定難病の指定重症度分類という話とは別の部分のカテゴライズがどういう形が適正かというところなので、またこちらの意見と分けた形で、引き続き御議論いただければと思っています。

 なお、人工呼吸器等装着者の考え方の御紹介をさせていただきますと、常時、生命維持装置に近いようなものを装着されていて、それを離脱してしまうと命が危ないという具体的の方を対象とさせていただいていたので、1つは人工呼吸器で24時間付けておかないといけない、一番イメージができるのは気管切開をして、ずっと呼吸をしているという方が対象になると。これが原則的なイメージで、そういう方の適応なのだけれども、医療行為としてそういうところを避けて鼻のマスクを続けている方とか、そういった方も対象にするべきであろうと。あとは心疾患で移植待ちで、体外式補助人工心臓を付けているような方は対象となるだろうという形で、考え方としてまとめております。

 あと、この鼻マスクの方でどこまでを対象にするかというところは、御意見もあるのですが、そういうイメージの中で検討させていただきたいと考えているものです。

○道永委員 すごく基本的な確認で申し訳ないのですが、資料1-14ページに「指定難病の要件を満たさない疾病(3疾患)」というので3つ出ています。スモンは分かるのですが、現在、劇症肝炎と重症急性膵炎で医療費助成を受けている方はそのままで、新規診断の方は指定難病にはならないという解釈でよろしいのでしょうか。

○前田疾病対策課長補佐 別添3の手前ですが、「指定難病の要件を満たさない疾病」という形で、3疾患をお認めいただいております。

 肝炎と膵炎については、診断基準として、かなり急性期の症状の方を想定していますので、そういった方々が今なっている場合は医療費助成の対象となって、概念としては非常に限られているとは思うのですが、それが継続となった場合には対象となるということではあるのですが、もともと急性期で非常に重い方を対象にしていますので、そういう方々はこのカテゴライズに合わないということで、指定難病の対象から外れるという形になります。

 なお、肝疾患で肝移植が必要な場合というのは、障害の施策の中でも自立支援医療という形の支給があると承知していますので、そういった他制度の話になってしまうのですが、そういった組合せで混乱のない形で、難病の整理もできるのではないかと考えております。

○福永部会長 そうしましたら、よろしいでしょうか。確認ですが、資料1-2ということで、この対策部会としてはお認めいただけますでしょうか。

(異議なし)

○福永部会長 ありがとうございました。そうしましたら、事務局では指定難病の指定に向けての作業をよろしくお願いいたします。

 今日の2番目の議事、「難病の患者に関する医療等に関する法律施行に向けての準備状況について」の説明をお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 資料2-12-2を用いて御説明いたします。資料2-1の指定難病に特化をした今後のスケジュールの案ですが、こちらは106日、これは今後ではなくて過去になってしまって恐縮なのですが、6日、2日前に指定難病検討委員会で取りまとめをいただいて、本日、先ほど部会で御了承をいただいたということになるので、そのまま1月の施行に向けて告示等の作業を進めていきたいと思っています。次の二次の部分についての御関心も高いところでして、今の現状を御紹介いたします。

 今、第二次実施分としての要件を確認させていただくために、慢性疾患克服研究事業等の研究班であるとか、あるいは関係学会のほうに、患者数とか診断基準について今お尋ねをしている最中です。大体、今年一杯をかけてそういう情報収集をさせていただこうと思っていて、来年、年が明けてからやはり同じような形で委員会を再開し、また千葉先生を中心に御検討いただいて、同じような形でまとめて部会にお諮りをするという段取りで夏に向けての作業を進めていきたいと考えています。

 全体的なものとしては資料2-2になります。資料2-2のほうで、指定難病の検討というところで、これは56から最終的には300に増やすという形の想定をしているので、110まで進めましたので、これは告示ですとか、関係通知の発出等を、冊子をいただきたいと思います。第二次実施分は、先ほども申し上げたとおり、来年の明け以降に再開をして再び同じような議論をお願いするという段取りで考えています。

 都道府県における新制度の実施体制の整備ということで、今、指定難病の告示と併せて指定医療機関の周知ですとか、申請受付ということ、あるいは、それを最終的に1月に向けて公表をいただくという作業を進めているところですので、そういうところで1月施行に向けて開始をいたしたいと思います。先ほどの資料2-1の話とほぼ同じになってしまいますが、点線、少し灰色囲みになっているとおり、1月ぐらいまではまずは医学的な情報収集をして、年明け以降に指定難病の要件の整理や個別疾患の検討ということで検討委員会の先生方にもお願いをして、議論をして、最終的に夏から第二次実施分の指定難病についての医療費助成を開始するという段取りで今後のスケジュールを考えているというところです。簡単ですが以上です。

○福永部会長 どうもありがとうございました。それでは、今の説明に関しての御意見、あるいは御質問ありますでしょうか。

○伊藤参考人 指定難病の方に関しては、そういう形で進むということについては皆さん理解していると思うのですが、11日からの施行というのは、医療費助成のことだけではなくて難病法そのものが実施されるということになるわけですし、来年に向けて様々な取組をしている中で、非常に厚生労働省としても忙しいということはよく分かります。その状況の中で言うのは多少心苦しいのですが、既にスタートしているはずの総合支援法の中での対象疾患の指定は非常にいい方向に行っていて私どもも歓迎しているわけですが、その件ではなくて、総合支援法の中でこの難病も入るという方向が実際の現場である市町村では浸透していないのではないか。認定マニュアルもいろいろこの難病に沿った考え方に全体も変えられているわけですが、それがどうも理解されていないのではないか。地域では、ただ「難病」が内部障害に加わっただけという意見があったり、どっちみち支援の区分認定をして支援するかどうか決めるということになれば、それは身障手帳の基準と同じに考えていて、身障手帳を交付すればいいわけですから大した問題ではないといった担当者の意見や声があるということも我々のところに情報として寄せられています。どうも、この現象は難病対策側からの働きかけが弱いからなのではないだろうかということを感じています。この資料2-2の中にも周知であるとか様々なことが書かれていますが、難病対策そのものをどう周知するかということがまだ十分に議論されていないと思います。

 この疾病対策部会の下には指定難病の検討会のほかに難病対策委員会があるわけですが、その開催は指定難病の検討委員会の報告を待ってということでしばらく開かれていないわけですが、その間にも、福祉のほうでは、さらに自治体ごとに地域障害福祉計画の策定というのも始まっていて、この中に難病を盛り込むということになっています。いくつかの自治体等の案も見せていただいたのですが、実際何をやるのかよく分からない。ただ「難病」という言葉が出てきましたというだけの状況が見受けられます。地域の障害福祉計画に何をどのようにこの難病を盛り込むかということについて具体的な方向が示されていないからだと思います。策定の委員に選ばれた人たちもどうも苦慮しているようで、私どもに難病って何を入れたらいいのだろう、というような問合せがあるという状況です。

 また、保健衛生行政側との連携ということもこの難病法では言っているわけですが、様々な機関との連携と言っているのですが、どうもこの障害福祉計画の策定委員会との連携がなされていないのではないか。あるいは、この策定委員会には当事者が入っていないというケースが多いように思いますが、それでいいのだろうかということがあります。これは、福祉の方に問うというだけではなくて、こちらの難病対策の側がこれでいいのか、今は指定難病のことで忙しいにしても、本当にこれでいいのだろうかという疑問がだんだん高まってきています。

 また、こういうケースのほかに、地域の難病施策の推進協議会を保健所に設置することができると、、努力規定に格が下がったということは残念なのですが、「できる」となっていますが、この点についてもまた難病対策の周知の施策においても難病対策委員会での論議が必要なのではないでしょうか。以前の議論では、先ほど言いましたように、指定難病の検討会の報告が出た段階でそれは考えるのだ、開催するのだというような答弁があったと思うのですが、それがどうなっているのだろうかという疑問があります。スケジュールには見当たらないわけです。指定難病に係る今後のスケジュールというのは出ていますし、資料2のように、難病法に基づく医療費助成の施行に向けたスケジュールというのはありますが、それ以外のスケジュールが見当たらないわけです。例えば「大臣が基本方針を示す」ことになっていますが、それもやはり難病対策委員会で議論をしなければならないわけですし、難病相談支援センターのことだとか、難病コーディネーターをどうするかというようなことも課題が山積しているわけです。疾病対策課は大変でしょうけれども、私は施行に向けて、施行してからでなくて施行に向けて難病対策委員会は至急開催すべきだと思いますが、事務局側の見解も伺いたいと思います。

○福永部会長 その点は、それこそ積み残した課題というか、伊藤さんが前から主張されていることなのですが、いかがでしょうか、難病対策委員会の開催についてはいかがですか。 

○田原疾病対策課長 疾病対策課長です。今、御指摘いただいた福祉サービスとの連携などの施策ですが、法律のほうでは厚生労働大臣が基本方針を定めるということになっていて、その中に、患者に対する福祉サービスに関する施策、あるいは就労支援に関する施策との連携に関する事項を盛り込むことになっています。したがって、基本方針を検討する、これは難病対策委員会のほうで御検討をいただくことを考えていますが、そこで御議論をいただくときにそういうことについてもしっかりと御検討をいただこうと思っています。スケジュールには入れてはいませんでしたが、現在は、来年の1月からの施行に向けた準備に取り掛かっていまして、基本方針については年明けぐらいから開始をして、来年の夏ぐらいを目途にまとめられるようにしっかりと御議論ができればと思っています。そのときに、障害者施策や就労の施策との連携もしっかり議論をして、必要な予算の確保などの対応を進めていきたいと思っています。以上です。 

○福永部会長 簡単に。

○伊藤参考人 分かりました。それは疾病対策課というか健康局の動きは分かりましたが、もう1つ、先ほど言いました地域の障害福祉計画というのは、今、策定真っ盛りなわけですが、その中で、難病という文言をを盛り込むことというだけでいいのか、何をどう盛り込んでもらうかということへの働き掛け、あるいは、障害福祉部はどう考えているのかということについても少しお聞きしたいのですが。

○田原疾病対策課長 実際に、また自治体が障害者福祉計画を作るときに、今、動いているということですが、もしそこに何かを盛り込むというお話であれば、かなり具体的に検討した結果を自治体にお伝えをして、福祉部局のほうから伝えて、やっていただくことになるので、それには少し間に合わない、今、動いている所には間に合わないかと思いますが、そういうところも視野に入れて、基本方針を検討する際にそういう御意見をいただいて、将来また障害者の福祉計画などを策定する際に反映できるように、その具体的な反映の仕方というのはまた御議論があるかとは思いますが、そういうことも視野に入れて検討を進めるのではないかと思っています。

○福永部会長 どうもありがとうございました。他に。

○小澤委員 この第二次実施分に関してなのです。今回、110疾患の中に入っているものはよしとして、そこに入らなかった疾患に関心のある人たちにとっては、この第二次の候補疾患にどのようなものが挙がっているかというのは非常に関心があると思うのです。ですから、今後の議論で煮詰まってからオープンになるよりは、早い段階でどういう疾患が候補になって議論が進んでいるのかというのは、関心のある人たちに伝わったほうがよろしいかなと思うのです。それは一般論として。

 それから、具体的なことで1つお聞きしたいのは、悪性腫瘍は対象にしないということになっていますが、こういう難病と悪性腫瘍の境界的なものもあるのです。例えば、血液疾患で言うと、骨髄異形成症候群のように低リスクのものは難病に当てはまって、ハイリスクのものは場合によっては悪性腫瘍の扱いで考える先生もいるかなと思うのです。そういう議論はこの指定難病検討委員会での議論かなと思いますが、その辺の、結構対象外になる疾患との境界領域のものについて慎重に議論をしていただきたいということです。

○福永部会長 事務局から何か御意見ありますか。

○田原疾病対策課長 疾病対策課長です。今、御指摘をいただいた悪性腫瘍との関係についても、これまでの指定難病検討委員会でも話題になって少し整理がされました。ただ、今、御指摘のあったような部分についてまだまだ検討しなければいけないのではないかということも一方で言われていましたので、これは、第二次実施分の検討に当たってもそういうことを整理していくことになるかと思っています。

○福永部会長 よろしくお願いします。

○葛原委員 今後の検討のことに関して、去年辺りまで難病対策委員会などで議論になっていたことについて少しお聞きしたいのです。1つは、先ほどからのお話をお伺いしていると、今度登録されるのは、やはり社会生活に支障があるとか、何らかの障害度以上の方のような形で話が進んでいると思うのですが、難病対策委員会のときにはもう少し高邁な議論もありました。それは、専門医の正確な診断を前提に軽症例から重症例まで全部登録して、日本の難病全部のデータベースをつくることです。そうしておけば、重症化したり、ある症度を超えたら、速やかに医療費助成の対象に移行することができます。もう1つの活用法は、日本の難病の全部の疫学像を学術的にはっきりさせて国際的に通用する世界標準の質を担保し、例えば、新しい薬の治験とか、そういうときには軽症例の方が一般に対象になりやすいと思うのですが、そういうのに参加していけるようなデータベースを作る事業にしようという期待です。検討中はなかなか高邁な話が進んでいたのですが、出来あがったものには何となく余り高邁さがない話が多いような気もするので、そこら辺はどうなっているのでしょうか。例えば、データベース作りは研究班のほうでやっていくのかなという、これが1つの質問です。

 もう1つは、少し今の小澤先生の質問とも関係するのですが、小児慢性特定疾患の中には難病に該当するのがいくつかあって、それらは成人になったら特定疾患のほうに移っていくと説明されていたと思います。今までの110疾患の中にはそれはないような気がするので、そこら辺というのは今後どういう見通しになっているのでしょうか。その2つのことについてお尋ねします。

○前田疾病対策課長補佐 2つ、ネットワークと小児慢性特定疾病との関係ということでお尋ねがありましたので、それぞれお答えをいたします。情報のほうは、正しく御指摘のとおり、この部会、あるいは委員会の中でも、軽症の方も含めて全国的なデータの把握ということがいただいている宿題かと思っています。現在、予算事業としてそのネットワークの構築に向けた検討をさせていただいていて、1月にはまだシステム整備というところは間に合っていない状況ですが、最終的にはデータの入力をオンラインでさせていただき、そのときには、医療費助成の対象になる方も、ならない方も入れていただく。対象になる方には受給者証という形でお渡しをしますが、そういう条件を満たさなかった方については、データをいただいているという形の、何らかの形の証明ができないかという形でシステムの設計を今、行っているところです。少し高邁な話に実務が追い着いていないところがありますが、そういう形の設計で今、システム化の検討を行っている最中です。

2つ目の、小児慢性特定疾患との連携ですが、これは、実は110に関しても道半ばというところですが、今回、指定難病の見直しを設けるというところと、あと、小児慢性特定疾病の見直しという話の中で、今まで特定疾患治療研究事業の対象になっていなかったものが小児慢性特定疾病の対象になったというような疾患がありますし、今回の指定難病の110という話の中でも、今まで小児慢性特定疾病だったのだけれども難病の対策としてしていなかったという疾患、あるいは、今度、小児慢性特定疾病のほうに新しく追加された疾病で難病の要件を満たすものは極力難病でという形の検討を行ったので、そちらは重点的にやったのですが、そういう形でいくつかの疾患について追加をいたしました。今回は、第一次ということで、現行の特定疾患治療研究事業で行っている疾患に近しいような疾患を中心に御検討をいただいたので、最終的にはまた、最終的にもならないと思いますが、第二次に向けて引き続きそういった要素も含めて御議論をいただく段取りで考えています。

○福永部会長 よろしいでしょうか。

○洪委員 日本看護協会の洪です。都道府県におけるこの制度、実施体制の整備に関してですが、既にいろいろな御案内、あるいは通知などはされていると思うのですが、10月、11月中に省令の公布、それから施行通知等の発出となると、やはり1月スタートまで時間がないので、指定医、あるいは指定医療機関の周知、いろいろな基準もこのように分厚い資料に整理されていますので、そういうことに関しても指定医の方には御理解をいただかないといけないということなど。また、これを窓口として申請の手続を受け付けられる市町村、あるいは保健所などの対応が混乱しないように、人員確保は難しいところだとは思いますが、患者の問合せ対応なども考えると、人材育成、そのための研修、周知の機会などは是非取っていただきたいと思います。

○福永部会長 限られた時間ですが、よろしくお願いします。

○山本委員 今のことに関係してなのですが、結論は出ていないと思うので、議論は何回もしたことを再度確認します。要するに申請の時期の問題です。夏に一括してやるところと、それから、指定医に対する負担がかなり夏だけに集中するとほかの診療にも差し障りがあるということを、きちんと複数の委員の方が会議で言ってきているので、それは都道府県のそれぞれの状況があると思いますが、その両方を勘案して調整をするべきだということを入れていただきたいと思います。夏に一律にと言うとやはり無理なところもあります。洪先生が言われたように、例えば1月に全部やるなどというのは無理に決まっていますね。そういう意味で言えば、誕生日ごとに分けるとか、4つに分けるとか、少なくともそういう形で、全員が一遍にということではないところが増えてもいいかなという気がしますので、是非その辺の指導をよろしくお願いします。

○福永部会長 これもいろいろ意見のあったところだったのですが、御検討ください。それでは、大体よろしいでしょうか。そうしましたら、いろいろの御意見をいただいてありがとうございました。今後の予定については、事務局から御説明をお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 ありがとうございました。次回の部会については、また改めて日程の御紹介をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。事務局からは以上です。

○福永部会長 それでは、今日の疾病対策部会はこれで閉会とします。今日は本当に御出席の皆様、ありがとうございました。


(了)

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