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2014年10月21日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会 議事録

医薬食品局食品安全部

○日時

平成26年10月21日(火)16:00〜18:00


○場所

航空会館 701+702会議室


○出席者

食品衛生分科会員(敬称略)

石川 広己 大澤 真木子 大野 泰雄
大前 和幸 岸 玲子 岸田 一男
栗山 真理子 河野 康子 寺本 民生
西島 正弘 毛利 資郎 山本 茂貴
若林 敬二 渡邉 治雄

事務局

三宅 智 (食品安全部長)
國分 隆之 (企画情報課長)
山本 史 (基準審査課長)
滝本 浩司 (監視安全課長)
三木 朗 (監視安全課輸入食品安全対策室長)
西村 佳也 (監視安全課長食中毒被害情報管理室長)
岡田 就将 (企画情報課国際食品室長)
岩崎 容子 (企画情報課長補佐)

○議題

1 開会
2 議題
(1)審議事項
(2)報告事項
(3)文書配布による報告事項等
(4)その他の報告事項
 ・野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討会報告書案について
 ・平成25年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査等の調査結果について
 ・平成25年度輸入食品監視指導計画に基づく監視結果について
 ・食品衛生分科会における審議・報告対象品目の処理状況について
3 閉会

○議事

○岩崎補佐 それでは、定刻より少し早いですが、ただいまから「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会」を開催いたします。

 本日は、安藤委員、春日委員、古野委員、西委員、西内委員、山内委員から御欠席との御連絡をいただいております。また、石川委員におかれましては、17時過ぎごろに御到着の予定となっております。

 現在の分科会委員総数20名のうち、現時点で14名の御出席をいただいておりまして、出席委員が過半数に達しておりますので、本日の分科会が成立いたしますことを御報告申し上げます。

 本日の議題につきましては、お手元の議事次第にございますように、食品中の農薬の残留基準設定及び食品の添加物の指定等について御審議いただき、その後何点か事務局から御報告を申し上げます。

 次に、事務局のほうに異動がございましたので、御紹介させていただきます。

 7月11日付で食品安全部長に三宅、大臣官房審議官に福本、8月1日付で基準審査課長に山本、7月1日付で国際食品室長に岡田が着任いたしました。

 なお、三宅につきましては、所用によりおくれて到着いたします。また、福本審議官は本日、所用により欠席とさせていただいております。

 本日は、国立医薬品食品衛生研究所、松田えり子主任研究官を報告事項の際の参考人として出席いただいております。

 続きまして、審議事項の農薬及び食品添加物において利益相反の確認対象となる案件がございますが、退室が必要または議決に参加できない委員はいないことを事前に確認しておりますことを御報告申し上げます。

 では、続きまして、資料の確認をさせていただきます。

 本日、委員の皆様には、資料1といたしまして「審議事項に関する資料」、資料2といたしまして「報告事項に関する資料」、資料3といたしまして「文書配布による報告事項等に関する資料」、資料4といたしまして「その他の報告事項に関する資料」を、まずつづりとしてお配りいたしております。また、参考資料としてハードのファイル2冊、それから、背表紙に「食品衛生分科会勉強会資料」となっておりますが、こちら基礎資料となってございます。その3冊をお配りいたしております。

 資料の不足や落丁等ございましたら、事務局までお申しつけいただきますようお願いいたします。

 以降の進行につきましては、岸分科会長にお願いいたします。

 それでは、よろしくお願いいたします。

○岸分科会長 それでは、議題、審議事項の「食品中の農薬の残留基準設定について」につきまして審議を行います。

 まず事務局から御説明をお願いいたします。

○大田補佐 それでは、本日の審議事項でございます農薬のピフルブミドにつきまして御説明させていただきます。

 資料は、資料1、それから参考資料がございますけれども、審議事項につきましては、参考資料のほうで御説明させていただきたいと思います。

 参考資料の薄いほうのハードファイルの参考資料1の3ページから説明がございます。

 本剤は、新規に農薬取締法に基づく農薬の登録申請がなされたことに伴い、基準設定依頼がなされ、残留基準の設定をするものです。

 3ページ、概要ですが、用途はカルボキサニリド系の殺ダニ剤でございます。ミトコンドリア電子伝達系複合体IIを阻害することにより殺ダニ効果を示すと考えられています。

 化学名、構造式及び物性はごらんのとおりでございます。

 続きまして、4ページに2番、適用の範囲及び使用方法として、国内での使用方法を示しております。

 次ページ、5ページに作物残留試験につきまして、分析法の概要は記載のとおりでございます。ピフルブミド及び代謝物Bについて分析が行われております。

 試験結果につきましては、7ページの別紙1に記載しております。

 代謝物Bの残留が茶葉に比較的多く認められ、水溶性が高いため、浸出液においても検出されております。

 続いて、5ページに戻りまして、ADIの評価についてでございます。

 食品安全委員会におきまして、マウスを用いた18カ月の発がん性試験の無毒性量を用いまして、ADI0.0073mg/kg体重/dayと評価いただいております。

 当該試験におきましては、肝細胞腺腫の発生頻度の増加が認められておりますけれども、発生機序につきましては遺伝毒性によるものとは考えがたく、閾値を設定することは可能とされております。

 ページをめくりまして、諸外国における状況といたしまして、JMPRや主要国において基準が設定されていないことが確認されております。

 続きまして、6番の基準値案についてですが、規制対象をピフルブミド及び代謝物としまして、基準値案を8ページの別紙2に示しております。

 食品安全委員会におきましては、暴露評価対象物質をピフルブミドのみと設定されておりましたが、先ほど残留試験をお示ししましたように、茶などの残留試験において代謝物のBの残留が認められること、それから、代謝物Bがピフルブミド本体と同等の薬理活性を持っている可能性があることから、代謝物Bとピフルブミド本体の両者を規制対象にいたしました。

 また、この基準値案によりまして暴露評価を行いますと、結果は9ページの別紙3となります。EDI試算によりまして、幼小児のADI比は31.2%となっております。

11ページが答申案となります。

 事務局からの説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、分科会の議論に入ります前に、部会での審議の状況につきまして御報告をお願いできますでしょうか。大野先生、よろしくお願いいたします。

○大野委員 これについては、先ほど御説明がございましたように、食品安全委員会では親化合物だけでいいんじゃないかということでしたけれども、事務局案も審議の結果でも代謝物Bを含めたほうがいいのではないかということです。代謝物Bは、それほどいろいろな農産物に含まれているわけじゃなくて、お茶だけなんですね。普通、そういう場合には、それによる全体の暴露に対するコントリビューションが多くなければ、入れないことが多いんですけれども、この場合にはお茶だけでTMDI比でやると5割以上になってしまうことがあるとか、EDI試算でも結構な量になる可能性があるということで、お茶を通した暴露が多いということで、お茶に多く含まれているBも含めてやったほうがいいんじゃないかという結論になりました。

 以上です。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、ピフルブミドにつきまして、委員の皆様から御意見、御質問等ございますでしょうか。

 もし特別御意見がないようでしたらば、分科会としてこれで了承ということにさせていただきたいと思いますが、いかがですか。よろしゅうございますか。

(首肯する委員あり)

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、この後、事務局には答申に向けた手続を進めていただきます。また、WTO通報ですとか、パブリックコメントの結果につきましては、分科会委員の皆様に送付して御確認いただきますので、よろしくお願いいたします。

 その後の経過、そのほかにつきましては、次回以降の本分科会で御報告するようにいたします。

 続きまして、審議事項の「食品添加物の指定等について」でございます。

 事務局のほうから御説明よろしくお願いいたします。

○竹内補佐 それでは、続きまして、添加物につきまして御説明をさせていただきます。

 本日は添加物として新規指定並びに使用基準及び成分規格の設定等に係る品目としまして、2品目御審議をお願いできればと存じます。

 まず最初の品目でございますが、資料1の4ページをごらんください。

2,3−ジエルチルピラジンにつきまして御説明申し上げます。

 本剤につきましては、国際汎用香料としまして国が指定を進めてきた品目でございます。

 本成分につきましては、記載がございますけれども、ジャガイモ、ココア等の食品を加熱調理等を行うことにより生成する成分として知られておりまして、欧米では、チューインガム、焼き菓子、キャンディー等、さまざまな加工食品におきまして、香りの再現ですとか、風味の向上の目的で添加されているものでございます。

 続きまして、食品安全委員会における食品健康影響評価の結果でございます。食品の着香の目的で使用する場合、安全性に懸念はないと考えられると評価いただいております。

 続きまして、摂取量の推計でございますが、欧米での推定摂取量を踏まえまして、我が国において同程度に使用されるものと推計しまして、1日1人当たり1〜2μgと見積もられております。

 以上を踏まえまして、使用基準の案でございます。

 本剤は、着香の目的以外には使用してはならないとしております。

 成分規格の案でございますが、5ページから6ページに記載されている案で設定を考えてございます。

 4ページに戻りまして、意見聴取の状況でございますが、WTO通報及びパブリックコメントは終了しておりまして、特に意見は寄せられてございません。

 答申案でございますが、5ページ上段にございます答申案とさせていただければと考えております。

2,3−ジエルチルピラジンにつきましては以上でございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 この議論に入ります前に、部会での審議の状況について、部会長、若林先生、何か特別御報告いただくことがありましたらよろしくお願いいたします。

○若林委員 2,3−ジエルチルピラジンに関してですけれども、今、事務局から報告がありましたように、この化合物を摂取する量においては、特に安全性に懸念がないということですけれども、非常に高用量を投与した場合に、in vivoの小核試験で陽性が出ているんですけれども、遺伝毒性はない。その原因が体温の低下に伴って小核が出るということでした。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、本剤につきまして、分科会委員の皆様から御意見とか御質問をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。

(首肯する委員あり)

○岸分科会長 御意見、格段ないようでございますので、分科会として了承ということにいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局には、答申に向けまして手続、それから、WTO通報、パブコメの結果につきまして、分科会の皆様にいつものように送付して御確認いただきますので、よろしくお願いいたします。

 また、そのほか、経過につきまして、次回以降の本分科会で御報告いたします。

 次は、カンタキサンチンがありますね。次、よろしくお願いいたします。説明をお願いいたします。

○竹内補佐 それでは、続きまして、カンタキサンチンについて御説明申し上げます。

 資料は7ページをごらんください。

 本剤につきましては、国際汎用添加物としまして国により指定を進めてきたものでございます。

 本剤につきましては、用途にも記載してございますが、着色料ということで、赤系の着色料でございますが、魚類、甲殻類等に天然に微量に含まれている成分でもございます。我が国では既に飼料添加物として使用が認められておりまして、鶏ですとかさけ科魚類及び甲殻類を対象として飼料への添加が認められている状況でございます。

 諸外国の状況でございますが、JECFAではADI0.03mg/kg体重/日と特定しており、この結果を踏まえまして、コーデックスでは魚肉ねり製品のほか、ジャム、ゼリー等に使用量が規定されてございます。

 他方、米国では、幅広い食品に使用が認められておりまして、半固形食品、固形食品、液体食品といったものに使用が認められてございます。

 一方、EUでございますが、これまでソーセージに対して使用が認められてきておりましたが、平成23年にEUで実態調査を行いましたところ、使用実態がないということが確認をされまして、使用実態がないということをもって消除という形になっております。他方、医薬品としの着色料としての使用につきましては、引き続き認められているという状況でございます。

 続きまして、8ページでございますが、食品安全委員会における食品健康影響評価の結果に移ります。

 こちらは、ヒトの介入研究のNOAEL0.25mg/kg体重/日に対して、安全係数10で除した0.025mg/kg体重/日をカンタキサンチンのADIとして設定してございます。

 摂取量の推計に移ります前に使用基準の案に移らせていただきます。

 使用基準の案に関しましては、既に国内で飼料添加物として使用されているということ及び海外での使用実態を踏まえまして、魚肉ねり製品、いわゆるかにかまぼこに対しての使用を認めるというものでございます。

 カンタキサンチンの使用量につきましては、コーデックスの基準を踏まえまして、1kgにつき0.035g以下でなければならないという案にさせていただいております。

 こちらの使用基準案を踏まえまして、摂取量の推計でございますが、先ほど御説明しておりますとおり、国内では飼料添加物としての使用が既に認められておりますので、食品添加物由来及び飼料添加物由来の摂取量の合算ということで求めさせていただいております。

 こちらにきましては、指定後のカンタキサンチンの1日摂取量ということで、国民平均で1日1人当たり0.52mg、小児で0.33mg、妊婦で0.39mgという値として推計されております。この小児の0.33mgに関しまして、対ADI比で80%ちょうどでございますので、この点につきましては、指定後、実際の日本の皆様の摂取量を把握するという観点から、マーケットバスケット調査により摂取量の実態を確認をしていきたいというふうに考えております。

 成分規格の案でございますが、9ページから11ページにございますが、JECFA等の規格を参考に設定したいというふうに考えております。

 8ページに戻りまして、意見聴取の状況でございますが、今後、パブリックコメント及びWTO通報を実施する予定としております。

 答申案に関しましては、9ページの上段にございますような形でさせていただければというふうに考えております。

 カンタキサンチンの説明につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。

○岸分科会長 それでは、カンタキサンチンにつきましても部会での審議の御様子を、部会長の若林先生お願いいたします。

○若林委員 部会での議論の中では、実際の食事の中にカンタキサンチンがどのぐらい入っているのかということの分析が必要だろうということで、先ほど事務局が説明されたように、マーケットバスケット方式等のフォローアップを今後していくことが必要だろうという議論がありました。

 それから、もう一つ、事務局が特にポイントアウトしませんでしたけれども、成分規格のところで、カンタキサンチンは酸素ですとか光に不安定であるということから、そこに書いてありますように、11ページの保存基準に関しては、遮光した密封容器に入れ、空気を不活性ガスで置換して保存するというようにしてあります。

 以上です。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、カンタキサンチンにつきまして、分科会の先生方の御意見、御質問等を受けたいと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ。

○渡邉委員 教えてほしいのですが、米国等では魚肉ねり製品等に使用されていると。EUでは医薬品の着色料としても認められていると。日本の場合に使用基準が魚肉ねり製品以外の食品には使用してはならないというふうになっていて、かまぼこに限ると。どうしてかまぼこに限るのですか。

○岸分科会長 お願いします。

○竹内補佐 今御質問いただきました点につきましては、ADI比との関係があるということが1点と、実際に使用基準を設定するに当たりまして、諸外国の実態、特に今回は米国でございますが、米国の使用実態を確認をしましたところ、かにかまぼこに使われているという実態が確認されましたので、魚肉ねり製品に対して使用基準を設定するというものでございます。

○岸分科会長 よろしゅうございますか。

○渡邉委員 たまたまそれに対して基準を決めたということで、例えばほかのものにも、ジャム、マーマレードに大量使用設定されているほかとかと書いてありますよね。米国以外は。ほかにも使用する気になればできるのですか。

○竹内補佐 今回、カンタキサンチンの使用基準が魚肉ねり製品に限られておりますので、我が国に入ってくるものですとか、我が国で製造されるものについては魚肉ねり製品に限って使用を認めるというものでございますので、ジャムですとかゼリーに対しての使用は認められないということになります。

○岸分科会長 いかがでしょうか。

 かなり色が強いものでしょうか。実際にねり製品、かまぼこの、どのぐらい日本人が好むかわからないですね。どうでしょうか。

○若林委員 実際に動物試験ですとかをやりますと、便が赤くなったりします。

○岸分科会長 どうぞ。

○栗山委員 じゃ、認可されていないので、今、日本で流通しているかにかまは、これではない色素が使われているということですよね。これからもし認可されて、使いたいところはそれが使えるということでしょうか。すごい単純な質問をします。

○竹内補佐 おっしゃるとおりでございます。今は使われていなく、別の着色料がかにかまに使用されている状況でございまして、今後指定された後には、赤色色素の一つとして選択肢の中に入ってくるということでございます。

○岸分科会長 よろしゅうございますか。

 輸入で入ってくるお菓子や何かの中にはこれは使ってはいけないということですよね。

○竹内補佐 はい。使用基準上使ってはいけないということになります。

○岸分科会長 そうしますと、かなり色が強いけれども、かまぼこに入ってくるかもしれないということですね。

EUが食品の着色料として使用は認められていないというのはちょっとひっかかりますけれども、何か理由があるんでしょうか。

○竹内補佐 先ほどの御説明をさせていただいた際に少し触れさせていただきましたけれども、EUで使用実態の確認をしておりまして、その中で使用の実態、今回、ソーセージへの使用ということになるんですけれども、ソーセージへの使用の実態がないということで消除したものということで聞いております。安全性に何か問題があって消除したというものではないということはつけ加えさせていただければと思います。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 どうぞ。

○西島委員 これ、色は赤ですか。

○竹内補佐 赤と聞いております。

○西島委員 たしか、現在でもかまぼこ、赤い色のついたのがありますよね。その赤は何と言う成分で、それと比べたときに安全性はどうかということは何か情報がありますでしょうか。

○竹内補佐 済みません、今、比較データというのが手元にないで何とも申し上げられませんが、赤色系の色素という意味で言えば、既存添加物で言えばコチニール色素のようなものも赤系の色でございますし、指定添加物で言えば、赤色104号ですとか105号といったような赤系の色素もありますので、事業者の方が日本人の色の好みに合わせてそれをブレンドしたり、単独で使われたりしているという状況はあるかと思います。今、毒性の比較のデータというのを手元に持っておりませんので、毒性の部分についてはお答えができず申しわけございません。

○岸分科会長 そのほか、委員の皆様からコメントや何かございますか。

 もし格段なければ、この分科会としては了承ということになりますが、よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○岸分科会長 ありがとうございました。

 やはりこの剤につきましても、WTO通報、パブコメ等の結果につきまして、分科会の委員の皆さんに御確認いただくというプロセスでよろしくお願いいたします。

 また、そのほか、経過につきましては、次回以降の本分科会で御報告をするようにいたします。

 続きまして、審議事項は「食品中のリステリア・モノサイトゲネスの規格基準設定について」でございます。

 事務局から説明をお願いいたします。

○仲川専門官 それでは、資料1のページ12をもとに説明させていただきます。

 食品中のリステリア・モノサイトゲネスの規格基準設定についてでございます。

 まず、リステリア・モノサイトゲネスというものですが、河川水など環境中や動物の腸管内などに広く分布している食中毒菌でございます。4度以下の低温や12%食塩濃度下でも増殖が可能なので、加熱せずに喫食するような調理済み食品、レディートゥーイート(Ready to eat)食品と呼ばれることがありますが、例えば、動物由来の食品であれば、乳製品とか、食肉加工品とか、そういった調理済みで、比較的長期間冷蔵庫で保存されるようなものが食中毒の主な原因となるものでございます。

 ヒトのリステリア感染症は、宿主側の要因などにより症状の重篤度に差が出るものです。軽度な場合は、発熱、下痢、筋肉痛などで、ほかの食中毒などの感染症との鑑別が容易ではないので、原因微生物としてリステリアと診断されることはほとんどありません。一方で、重度の場合は菌血症、髄膜炎などで重篤な感染症となってリステリア症と診断されることがございます。

 妊婦が感染すると、流産や胎児や乳幼児の重篤なリステリア感染症を起こすことがあると言われております。

 今回、食品中にリステリアの規格基準を設定するに至った経緯でございますが、平成21年7月に国際基準であるコーデックスの中に微生物規格としてリステリアについて基準値が設定されたということを受けまして、我が国でも検討をしてきたところでございます。

 3番目のリステリアに係る我が国の現在の規制状況についてです。

 海外では、生ハムなどに含まれます非加熱食肉製品、ナチュラルチーズなどで大規模な食中毒の事件などが起こっておりますので、そういった製品について検査命令の対象ということで規制を強化しておりまして、検査の結果、そういった製品からリステリアが検出された場合は、輸入などの禁止措置ということがとられております。

 一方で、ナチュラルチーズについては、海外の食中毒の発生状況も踏まえまして、監視・指導を強化しているというところでございます。

 また、妊婦が感染すると、胎児や乳幼児に重大な影響を及ぼすということで、妊娠中に注意が必要な食中毒菌ということでリステリアを挙げて、現在、注意喚起を行っているところでございます。

 我が国の汚染実態についてです。

 リステリア症の発生状況ですが、我が国の食中毒統計では、リステリアによる食中毒の報告というものはございません。食品安全委員会のリスク評価で厚生労働省院内感染対策サーベイランスというものに基づいて、リステリア感染症の推定患者数というものを推定しておりますが、表の2011年の上から2つ目で、年間大体200人前後が推定患者数としているのではないかということで推定されております。

 (2)の国内に流通している食品のリステリアの汚染実態調査です。

 リステリアについては、加熱すれば死滅するものですので、主にレディートゥーイート食品という、加熱せずにそのままの状態で食べるような食品ということで、野菜ですとかチーズとか食肉製品というものが含まれますが、そういった食品の汚染実態調査をしたところ、リステリアの分離率というのは1.4%ということで分離はされますけれども、ほとんどが10個未満であったということで、菌数的にはとても少なかったという結果が出ております。

 次のページの上の表ですが、これもいろいろな文献などの汚染実態調査結果をまとめたものですが、乳製品、食肉製品、魚介類の製品からリステリアはある程度の検体数で分離はされるという結果ですけれども、表の下の括弧で示していますように、定量的にはかってみると、汚染菌量というものは総じて低かったという結果でございます。

 5番目の国際的なリスク評価を行うJEMRAの評価ですが、リステリア症のケースというものは、多量の病原体の摂取によって起こっていると。高いレベルの汚染を防止するような管理措置というものが一番効果的ではないかと。あとは、温度管理とか保存期間を限定するといった管理措置というものがリスク低減には有効であるというような評価をされております。

 それを踏まえまして、6番でコーデックスにおける基準ということですが、表に示しておりますように、リステリアが増殖するようなレディートゥーイート食品については、不検出ということでゼロでないといけないということと、増殖が起きないようなレディートゥーイート食品は100ということで基準値が設定されております。

 増殖が起きる、起きないということについては、後ほど説明したいと思います。

15ページの7番のEUにおける規制ですが、ほとんどコーデックスと同じになっておりますが、注目していただきたいのが、増殖が起きるレディートゥーイート食品に100と不検出ということで2つの基準が設定されております。

2のところを見ていただきたいんですけれども、保存可能期間内に100/gを超えることを事業者が示すことができれば、100/gの基準を適用するということで、結論から言いますと、我が国もこれと同じような基準を設定するということにしております。

 8番で、先ほどからありました増殖が起きる、起きない食品ということですが、リステリアについては、食品のさまざまな要因はリステリアの増殖に影響を及ぼすということが報告されております。例えば、pH4.4未満とか、水分活性とか、その組み合わせによってリステリアの増殖が抑制されるということがあります。また、保存料ですとか、その他添加物の存在によってもリステリアの増殖が抑制されるというような報告があります。

16ページで、食品健康影響評価の結果についてですが、喫食時のリステリアの汚染菌数が1万個/g以下であれば、発症リスクというのは、健常者に限って言えば低いレベルであること、2番目に、保管期間を設定することのリスク管理ということが有効ではないか。

 リステリアの検査に依存するのではなくて、環境中にいるような菌ですので、二次汚染を防止するということで、製造環境対策としての一般衛生管理や環境モニタリングなどを行うということが有効ではないかと。

 最後ですが、リステリアを発症している人が65歳以上の高齢者ということが77.6%なので、高齢者、妊婦など感受性集団に焦点を絞ったリスク管理措置が効果的ではないかというような結果が得られております。

 それを踏まえまして、当初における規格基準の検討についてです。

 対象食品ですが、食品健康影響評価の結果も、1万個以下であれば発症リスクというのは低いということと、現在の我が国に流通している食品の汚染実態調査で、菌量というものがとても低いということなので、現時点において全てのレディートゥーイート食品にリステリアの規格基準は設定しないということにします。

 一方で、現在規制をしている非加熱食肉製品とナチュラルチーズについては、国際的な整合性や食品安全委員会からの評価結果を踏まえた管理を行う必要があるということで、これらの品目については規格基準を設定するということにしています。

 次のページの成分規格ですけれども、先ほども説明しましたが、食品健康影響評価では、製造管理の対策や保管期間の設定などのリスク管理措置というものが必要ですとされています。それを前提にして成分規格は100/gということにしたいと考えております。

 保存基準ですが、コーデックスガイドラインでは、6度、できれば2〜4度を超えないような温度管理が重要ということですが、一方で増殖を抑える方法というのは温度管理だけではなくて、その製品の特性、pHとか水分活性、食品添加物の使用など、いろいろ方法があるということで、保存基準というものは一律に設定しないということにしたいと考えております。

 ただし、非加熱食肉製品とナチュラルチーズの中で、pHなどでリステリアの増殖を抑えられない食品というものは、もちろん6度以下の保存というものが必要になってきますので、それは管理目標として指導したいと考えております。

 成分規格は、販売時に適用されるのですけれども、リステリアの増殖が起きるような食品については、保存可能期間内については100個、基準値を下回ることを事業者は科学的な根拠により示さないといけないことを通知で指導したいと考えております。

 資料の説明は以上になります。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 このリステリア・モノサイトゲネスの規格基準設定については、乳肉水産食品部会でも審議をされているのですね。それで、きょう改めて分科会としての審議をということですね。

 それでは、分科会の先生方に御意見、御質問等を伺いたいと思いますが、部会の審議の様子というのをいつも伺っていたんですが。

○山本委員 今の説明で大体概要は説明していただいたんですけれども、やはりふえるかふえないかというのが一つ議論にはなりました。ふえるという条件が、温度設定がどうであるとか、食品のpHであるとか、さまざまな管理手段がとられる場合においては増殖が余り起こらないということと、一般のレディートゥーイート食品では、汚染菌数がすごく少ないということで、あと、感受性集団の存在ということが考えられていますので、特に一般向けの食品であって、レディートゥーイート食品全体を規格基準の対象とするというのはちょっと考えにくいのではないかという話になりまして、そこを外しました。

 さらに、これまでもリスクがあるかもしれない食品としては非加熱食肉製品とナチュラルチーズについては検査も行ってきた経緯があることから、国際的に設定されている100個ということと、それから、保存するときの基準を必要に応じて6度以下の、通知ではありますけれども、そういうふうにしたいと。つまり、ほかの制御方法のない場合においては、温度管理がやはり必要であろうということでございます。

 また、ハイリスクグループに対しては、リスクコミュニケーションを強化して、そういう製品は早めに食べていく。レディートゥーイートの食品であったとしても、長期に冷蔵庫で保存するということのないような指導というか、通知を出していくというか、発信していくということが大事かなと考えております。

 以上です。

○岸分科会長 山本先生、詳しい御説明ありがとうございました。

 今、部会での御審議の様子等を伺いましたが、委員のメンバーで部会の先生があと何人かいらっしゃいましたっけ。山内先生は。

○仲川専門官 乳肉水産食品部会の委員で分科会の委員でもあるのは、河野先生と石川先生がです。

○岸分科会長 わかりました。

 そうしますと、追加で御発言ございますか。よろしゅうございますか。

○河野委員 もともと、現在はゼロというところを100にするという規制の緩和ということで、この方向性を聞いた一般の消費者は何となく不安であるという話は聞きました。ただ、今、山本先生から御説明していただいたような保存基準といいましょうか、それが担保できると、この数字でもいいのではないかというふうに、私自身も審議のところでは感じました。ただ、食品安全委員会が行ったパブコメを拝見したんですけれども、製造輸送等で6℃が担保できないんじゃないかというふうな御意見が幾つかあったようにも思いまして、そのあたりが実際は、これは理論上こうなんだけれども、実際に流通の場面で、本当は6℃を保てるのかどうかというところは、ちょっと心配に思ったところです。

 それから、これは本日の資料4の報告にある内容を、別の機会に私は拝見したんですが、平成25年度の輸入食品の監視指導計画監視結果の中に、幾つか違反として、ナチュラルチーズからのリステリア菌検出というのがありました。これは恐らくゼロではなかったということで、今の基準はゼロですから、1つでも見つかれば全部これは違反にカウントされていると思いますが、実際、ここで違反になったものの菌数というのは大体どのぐらいだったのかというのと、その割合はどの程度だったのかななど興味はつきません。新しい成分規格が適用されると、100以下であれば輸入品として国に入ってくるというか、これは流通に回るということだと思いますので、そのあたりをちょっと知りたいなと思いました。それから、再度確認なんですけれども、ヨーロッパはそうではないんですが、アメリカは今も検出ゼロでリステリア菌というのは管理されているのかというのを聞きたかったんです。なぜかといいますと、アメリカのスーパーで桃とかネクタリンにリステリア菌がついていて、つまり、生鮮の果物についていて、回収騒ぎがあったというのが報道にのっていまして、そのあたり、今回はナチュラルチーズと非加熱食肉製品なんですけれども、果物でもそういうことが起こり得るとすると、それはどういうふうに理解したらいいのかというところをちょっと伺いたいと思います。

 いっぱい質問しましたけれども、よろしくお願いします。

○岸分科会長 山本先生お願いできますか、それとも事務局のほうで。

○仲川専門官 こちらからわかるところはお答えしたいと思います。

 まず、最後に質問のあったアメリカでの規制ですけれども、現段階では、ここに記載のあるとおり、まだ施行には至っていないというふうに理解しております。

 なぜ生鮮の果物にも汚染されるのかということですが、実際、アメリカでメロンの一種であるカンタロープというものでもリステリアの事件というものが起こっています。リステリアは環境中にいるような菌ですので、衛生管理ですとか、どこかの製造工程中で汚染というものは起こり得ると考えています。具体的にそういった食品がどの段階で汚染されたのかというのはわからないですが、製造工程中に環境からの汚染の可能性というのは十分ありうると思います。

○三木室長 輸入食品安全対策室の三木でございます。

 輸入の関係でリステリアについては、今、実際輸入時にモニタリング検査等をやって陽性となったら、今の基準はゼロ基準ですので、検査命令等の対応をしているところでございますが、今の検査法が定性の検査法でございますので、陽性か陰性かという判定しかできないんですね。なので、菌数がどのくらいなのかというのは、今、わからないという状況でございます。ただ、このリステリアの改正が施行されるに当たっては、定量の検査法が今検討されているという状況でございますので、定量の検査法でもって施行以降はモニタリング検査をやることになりますので、そうなると、ある程度どの値かというのはわかるという状況でございます。

 さらにちょっと追加で言いますと、幾つか、イタリアとかフランスとかのチーズであるとか、スペインとかイタリアの生ハムの関係については、今、実際に輸入時の検査命令というのがかかっているものが幾つかございますけれども、これを今回の改正にあわせて、実際どのくらい現地で出ているのかという状況も踏まえまして、こういった検査命令について解除ができるものなのか、できないものなのかという検討を現在しているところでございます。

○岸分科会長 山本先生、何か御追加ございますか。よろしゅうございますか。

○山本委員 菌数のことですけれども、輸入時の検査の話は今のことなんですけれども、食品安全委員会の調査のデータの結果とか、そういうことから見ても、一般的に汚染されているリステリア菌が多くても10個程度であると。1万個を超えるようなことが起こったときに、ちょっと健康被害を心配しなければいけないというような形になるということですので、その辺から考えると、非常に高いレベルの汚染というのは通常起こっていないんだろうということで、これから食品制度における衛生管理の充実とか、それも含めて推進していくことで、総合的な安全対策ができていくんじゃないかなというふうには考えております。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 随分全般的に理解が深まってよかったと思いますが、何か追加で御質問とか御意見ございますか。どうぞ。

○毛利委員 感受性集団と非感受性の集団があるときに、一般的に、感受性集団に基準を合わせるのが普通ではないかと思いますが。ただ、今事務局等々のお話を伺いますと、環境からの汚染で少量の汚染が起こって輸入ができなくなるということがあるので基準をゆるめたととれましたが、そういう考え方が正しいかどうかということをお聞かせいただきたいのが1つと、それから、食品等事業者が科学的に示す必要があるというに科学的な根拠とは具体的にどのように示すのかということをお伺いしたいのですが。

○岸分科会長 これは事務局のほうにお願いします。

○仲川専門官 食品等事業者の科学的根拠の示し方ですけれども、例えば、いろいろな添加物ですとかpH、水分活性等である程度リステリアの増殖というのは抑えることができるということで、そういった添加物をどの程度使っているのか又は製品の性質がどのようなものかというデータ。また、例えばですけれども、2度から4度で保存したときに、十分に100個以下を下回るかどうかということを踏まえて、賞味期限などの設定をするということで、リステリアやほかの指標となる菌を使いながら、賞味期限内は菌数を下回るということを、賞味期限を設定する際に、事業者というのは何かしらのデータというものは持っていると思いますので、そういったものを用意しておくというイメージでございます。

○岸分科会長 感受性集団の考え方でいかがですか。

○仲川専門官 1つ目の感受性集団に合わせるべきではないかということですけれども、実際に今規制をしているのが非加熱食肉製品とナチュラルチーズで、感受性集団である妊婦に対しては、現在も注意喚起を行っているというところです。また、日本で大規模なリステリアの食中毒というのが頻発しているわけではない状況です。もちろん年間200名、推定患者数がいるということなんですけれども、それは食品健康影響評価の中でも具体的にどういった食品が危険で、規制するべきかはわかっていません。例えば、冷蔵庫にありとあらゆるものが保存されて、食べかけのものも保存されます。そういった長期間保存してしまったものをもったいないからということで食べてしまって、それが多量の菌数が増えてしまったものなのではないかということも推定されます。今の段階では、具体的にどういった製品に厳しい規制を設けたら感受性集団に対してより安全側に立つかということが具体的にはわからないという状況です。ですので、特定の食品に限定せずに、リステリアの危害というものは、リステリアが増えている可能性もあるので、賞味期限とか保存温度とか、適切に守って、できれば加熱したりして食べましょうということを周知していくほうが効果的ではないかと考えております。

○岸分科会長 よろしゅうございますか。どうぞ。

○渡邉委員 この評価を行ったときの、私、食品安全委員会の座長なので発言します。なかなかリステリアは難しいですね。実際にJANISのデータをごらんになっていただければ、2008年から2011年までの罹患率というのは1.06から1.57となります。これは、米国のものが10万人当たり0.2となっています。日本の場合は100万人で1.5。つまりほぼ同じなんですよ。今までは、日本だとリステリアの頻度が低いだろうというふうに思われていたのです。そのデータは1999年のデータで、そのときのデータだと、日本は米国、ほかの国に比べるとリステリアが10分の1ぐらいであるというデータだったのですけれども、最近のデータを見ると、ほぼ同じぐらいで、日本は少ないというわけではないというのがまず1つです。

 もう一つは、JANISのデータは、これは、JANISというか、リステリアの場合には、食べた後に実際に病気が出現してくるまでに潜伏期間が結構長いので、例えば1カ月か2カ月たってから出てくるというケースがあるので、食材が何であるかというのがなかなか把握しにくいというのがありまして、JANISのデータで、病院でリステリア感染者がこのぐらいいるということがわかったのですけれども、その人が何を食べてこういうふうになったのか、何が原因かというのがまだわかっていないんですね。日本のデータは。ですので、そこが食品安全委員会でいろいろ評価するときに、非常に日本のデータは乏しく、なかなか評価が難しいとなりました。実際にアウトブレークの例というのが1例か2例ぐらいしかないので、そこの事例で何が原因かを推察が可能となります。アウトブレークかどうかわかれば、みんなが何を喫食しただろうという想定のもとに、大体食品というのは推定できるんですけれども、そういうデータも非常に少ない。米国の場合は、結構リステリアの集団事例があるので、そこで原因食材というのがわかっているというのが、日本とほかのところの大きな違いです。

 それで、そういう条件で評価をするに当たって、非感受性者と感受性者の差があるということを考慮する必要があります。実際、非感受性者のほうが罹患する率というのが数倍か数十倍高いだろうと言われて、少量で感染するとなります。非感受性者と感受性者を比べて評価するというのが、データが十分でないのでなかなか難しいというのが食品安全委員会のときの基本的な考えで、そういう意味では、健康な人をメルクマールにして評価するしか今のところできないだろうということで、16ページを見ていただくと、食品健康安全評価結果概要の記載は、汚染が1万個以下であれば、先ほどの健康人の患者数200となります。JANISのデータで最大限、今のところ患者数(感受性、非感受性を合わせて)は109ですので、1万個汚染されているとすると、患者数としては200以下だというのが計算で出ますので、そうすると、現状を下回るというか、健常のほうがこれよりも下であるということで、このぐらいの汚染だったなら、今よりは悪くならないだろうというのが健康者においての評価なのですね。4番のところに書いてありますように、免疫機能が低下している感受性者集団に関しては、この集団に焦点を絞ったリスク管理の検討及び効果の検証がリステリア感染症低減効果に効果的であると記載されています。こういうデータをちゃんと集めて、もう一回評価しないと、感受性に関してはわかりませんというのが正直なところで、それが食品安全委員会の評価結果です。

 もう一つは、日本人というのは、今のところナチュラルチーズよりもむしろプロセスチーズをメインに食べていて、だんだんナチュラルの嗜好が高くなってきそうなんですけれども、実際に日本のプロセスチーズとかナチュラルチーズの汚染率はそんなに高くないんですね。ですので、実際に罹っている人が本当にチーズが原因なのかどうかというのは、データ的には、科学的に見たときによくわからないんですね。むしろもっと汚染率が高い、データを見ていただければわかるのですけれども、食材の中には、例えば野菜とかいろいろなものの汚染が高いものもあるんですね。時々ポッと汚染率が高いものが出てくるんです。それが出てくるのが、例えば1万個とか、菌数が多いのが出てくるので、多分その辺が罹患の原因となっているんじゃないかというのが推測結果なんです。それを厚生省のほうがこういうマネジメントにやるときにどうするかというのが今の山本先生から出た判断だというふうに思います。

○岸分科会長 渡邉先生、大変ありがとうございました。全体、よく分科会委員の皆さんも御理解できたんじゃないかと思います。

 よろしゅうございますでしょうか。

○仲川専門官 本日御欠席の山内委員から御意見をいただいていますので、簡単に紹介させていただきます。

 3つございまして、1つ目ですが、RTEという言葉が出てくるんですけれども、レディートゥーイート食品ということで、どういった食品なのかというのがわかりにくいのではないですかということなんですが、レディートゥーイート食品というものはありとあらゆる食品が含まれて、牛乳とかチーズとか食肉製品とか、そのまま食べるようなものが含まれます。今後、リスコミなどでレディートゥーイート食品ということを使用する際は、わかりやすく使用していきたいと考えております。

 2つ目に、基準値設定については、健康影響評価結果を踏まえれば適切であるというふうに考えています。

 最後に情報提供についてですが、感受性の高いグループに対しての注意喚起というものは重要ですので、ちゃんとやっていってくださいということで、現在、厚生労働省のホームページにもリステリアのページを設けまして、注意喚起というものを始めているところです。また、関連部署と連携して、母子健康手帳にリステリアの注意を追加するようにということで調整しているところでございます。今後も高齢者などにもわかりやすい情報提供ができるように検討を進めていきたいと考えております。

 以上です。

○岸分科会長 ありがとうございました。

○寺本委員 今の感受性集団という言葉で、具体的に言うと、先ほどから妊婦の問題が出ていましたけれども、あとは高齢者ということですか。そのほかに、例えば、200人の方々のバックグラウンドとかの分析値というのはあるわけですね。

○仲川専門官 200人の方がということはちょっとわからないんですけれども、食品健康影響評価によりましては免疫機能が低下した方ということで、例えば基礎疾患のある方ですとか、HIVとか免疫機能不全の方とか、そういったことも含まれますということでした。

○寺本委員 その辺は具体的に何か書かれるというか、注意喚起するといっても。

○仲川専門官 そうですね。どういうふうにやればいいのかというのは、また検討が必要ですけれども、そういった方々にも届くように情報発信していきたいと思います。

○岸分科会長 それでは、リステリア・モノサイトゲネスの規格基準設定について、答申に向けた手続を進めていただくことになります。WTO通報、パブコメの結果等につきましては、また分科会の皆様に送付して御確認いただきます。よろしくお願いいたします。

 そのほかの経過につきましては、次回以降の分科会で御報告いたします。

 ここまでで審議事項が終わりまして、続けて報告事項、農薬等に入りますが、ちょっと時間が押しておりますので、早めにと思っております。申しわけありません。審議事項は時間をたっぷりとりました。よろしくお願いいたします。

○大田補佐 それでは、農薬等の報告品目につきまして御説明させていただきます。

 報告品目としまして12品目ございます。資料は、資料2の1ページからでございます。

 1剤目はキノクラミンです。

 本剤は、農林水産省より魚介類の基準設定依頼があったことから、当該基準を設定するとともに、ポジティブリスト制度導入時に設定されました暫定基準の見直しを行うものです。

 本剤はナフトキノン化合物に属する除草剤でありまして、国際機関であるJMPRや米国、EU等の主要4カ国1地域では基準は設定されておりません。

 食品安全委員会においては、ラットによる2年間の発がん性試験によりまして、ADI0.0021mg/kg体重/dayというふうに評価いただいております。

 基準値案ですが、残留の規制対象をキノクラミンとしまして、2ページより別紙1として基準値案を示しております。

 これらの基準値案により、暴露評価をTMDI試算により行いますと、幼小児で9.9%のADI占有率となっております。

 続きまして、2剤目のエトキシスルフロンです。資料のほうは5ページをごらんください。

 本剤は暫定基準の見直しを行うものでございます。

 スルホニルウレア系除草剤でございまして、国内では水稲に登録があります。JMPRにおける評価はなされておらず、欧米等の主要国では、オーストラリアでサトウキビについて基準が設定されております。

 食品安全委員会におきましては、ADI0.056mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案は、残留の規制対象をエトキシスルフロンとしておりまして、次ページの別紙1に基準値案を示しております。

 これらの基準値案によりまして暴露評価をTMDI試算で行いますと、幼小児で0.3%のADI占有率となっております。

 続きまして、農薬エトベンザニドですけれども、資料のほうは8ページになります。こちらは農林水産省より魚介類への基準設定依頼がなされたことに伴いまして基準を設定するものでございます。

 酸アミド系の除草剤でして、国内では水稲への適用がございますが、海外の主要国あるいはJMPRでの評価はございません。

 食品安全委員会におきましては、ラットの2年間慢性毒性/発がん性併合試験の無毒性量をもとにADI0.044mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案ですが、残留の規制対象をエトベンザニドとしまして、米に基準が設定されておりまして、今回、魚介類に対して加えるものになります。

 暴露評価のほうは、TMDI試算で幼小児で1.3%のADI占有率となっております。

 続きまして、11ページのプロピザミドでございます。

 本剤は、農薬取締法に基づく適用拡大申請及びインポートトレランスによる基準設定依頼によりまして基準を設定するとともに、暫定基準の見直しを行うものでございます。

 酸アミド系の殺虫剤でございまして、JMPRにおける評価はなされていませんが、日本、欧米等において基準値が既に設定されております。

 食品安全委員会におきましては、ADI0.019mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案につきましては、残留の規制対象をプロピザミドとしまして、次ページ12ページに基準値案を示しております。

 これらの基準値案によりまして、暴露評価をTMDI試算で行いますと、幼小児で2.1%のADI占有率となっております。

 続きまして、14ページ、プロピコナゾールでございます。

 本剤は、インポートトレランスによる基準設定依頼により基準を設定するとともに、暫定基準の見直しを行うものです。

 トリアゾール系の殺菌剤でございまして、JMPRにおける評価が行われておりまして、欧米等においても基準が設定されております。

 食品安全委員会におきましては、ADI0.019mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案は、残留の規制対象をプロピコナゾールとしまして、次ページより別紙1として基準値案を示しております。

 これらの基準値案によりまして暴露評価をEDI試算で行いますと、幼小児で28.7%のADI占有率となっております。

 続きまして、22ページのモキシデクチンになります。

 こちらは動物用医薬品でございますけれども、農林水産省より薬事法に基づく製造販売の承認事項の変更に伴う意見聴取があったことによる基準の見直し、それから、暫定基準の見直しを行うものでございます。

 寄生虫駆除剤として国内外で使用が認められておりまして、国内では牛への使用が承認されております。

 国際機関でありますJECFAにおいても評価がなされておりまして、欧米等でも基準が設定されています。

 食品安全委員会におきましては、ADI0.003mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案ですが、残留の規制対象をモキシデクチンといたしまして、24ページの別紙1に示しております。

 これらの基準値案によりまして暴露評価をTMDI試算で行いますと、幼小児で53.4%のADI占有率となっております。

 続きまして、26ページのリンコマイシンでございます。

 こちらは暫定基準の見直しを行うもので、抗生物質でございます。

 国内では動物用医薬品、飼料添加物、飲水添加剤として承認されております。

 海外ではJECFAにおいて評価がなされておりまして、欧米等においても基準が設定されております。また、ヒト用医薬品としても国内外で使用されております。

 食品安全委員会におきましては、微生物学的ADIを根拠としまして、ADI0.0032mg/kg体重/dayと設定しております。

 基準値案ですが、残留の規制対象をリンコマイシンとしまして、次ページの別紙1に基準値案を示しております。

 これらの基準値案により暴露評価をTMDI試算で行いますと、幼小児で59.3%のADI占有率となっております。

 続きまして、29ページ、アプラマイシンでございます。

 本剤は、暫定基準を見直すもので、アミノグリコシド系の抗生物質でございます。

 国内では豚の細菌性下痢症の治療薬として、飼料や飲水添加剤が承認されております。

JECFAにおきまして評価がなされており、アメリカ及びEU等においては基準が設定されております。

 食品安全委員会におきましては、微生物学的ADIによりまして、ADI0.030mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案ですけれども、次ページの30ページに示しております。規制対象はアプラマイシンといたしております。

 こちらの基準値案をもとに暴露評価を行いますと、TMDI試算で幼小児で3.3%のADI占有率となっております。

 続きまして、32ページのクロラムフェニコールです。

 こちらは抗生物質でございますけれども、ポジティブリスト導入時に食品中に「不検出」とする成分である物質として定められておりまして、このことについて食品安全委員会に改めて評価をお願いして、その評価結果に基づき、残留基準を見直すものです。引き続き「不検出」基準としております。

 我が国においては、クロラムフェニコールは食用動物への使用は認められておらず、JECFAにおいてもADI及びMRLを設定できないとされております。

 欧米等においても基準は設定されておりません。

 食品安全委員会におきましては、ADIは設定されておらず、その理由としまして、発がん性を有する可能性が否定できないこと、それから、ヒトでは用量相関性のない再生不良性貧血に関連していると考えられることが挙げられております。

 残留基準は「不検出」とすることにしておりますけれども、規制対象については変更がございます。従来、クロラムフェニコール本体のみを規制対象としておりましたけれども、グルクロン酸抱合体の残留も認められることから、今回、クロラムフェニコールの本体及びグルクロン酸抱合体を規制対象とすることとしました。

 抱合体を含めました告示試験法は現在開発中でございまして、試験法が整備され次第、告示試験法の改正及び施行通知によります規制対象の変更を行う予定としております。

 また、規制対象の変更によりまして、規制強化となることから、試験法開発後、速やかにWTO通報等の手続を実施する予定としております。

 続きまして、33ページのビコザマイシンです。

 こちらは、暫定基準の見直しを行うものでございます。

 本剤は、動物用医薬品及び資料添加物として国内で使用が認められております。

JECFAによる評価はなく、欧米等においても基準は設定されておりません。

 食品安全委員会におきましては、ウサギの発生毒性試験の結果をもとに、安全係数1000として、ADI0.074mg/kg体重/dayが設定されております。

 安全係数が追加されておりますのは、慢性毒性及び発がん性試験を欠くことによるものでございます。

 発がん性試験は実施されておりませんけれども、各種試験結果から、遺伝毒性発がん物質ではないということが考えられまして、ADIの設定は可能と食品安全委員会のほうで評価されております。

 基準値案は、規制対象をビコザマイシンとしておりまして、安息香酸ビコザマイシンというすずき目魚類に使用される剤もございますけれども、安息香酸ビコザマイシンは、ビコザマイシンより代謝が早く、投与後速やかに消失しますことから、ビコザマイシンのみを規制対象としております。

 基準値案は次の34ページの別紙1に示しております。

 この基準値案をもとに暴露評価を行いますと、TMDI試算で幼小児で0.5%のADI占有率となっております。

 続きまして、36ページ、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン及びテトラサイクリンについて暫定基準を見直すものでございます。

 また、オキシテトラサイクリンは、アメリカ、日本で農薬としても用途がございまして、今回、農薬取締法に基づく適用拡大申請も行われております。

 食品安全委員会では、JECFAと同様に、微生物学的ADIによりましてADI0.03mg/kg体重/dayと設定しております。

 規制対象は、農産物、魚介類及びはちみつについては規制対象を、使用が認められておりますオキシテトラサイクリンのみとしまして、畜産物については、3種のテトラサイクリン系抗生物質の総和としております。

 基準値案は38ページからの別紙1に示しております。

 この基準値案をもとに暴露評価を行いますと、TMDI試算によりまして、幼小児で20.3%のADI占有率となっております。

 続きまして、42ページのエポキシコナゾールでございます。

 本剤は、インポートトレランスによる基準設定依頼によりまして基準を設定するとともに、暫定基準の見直しを行うものです。

 本剤は、トリアゾール系の殺菌剤でございまして、JMPRにおける評価が行われておりませんが、欧米等においては基準が設定されております。

 食品安全委員会におきましては、ADI0.0069mg/kg体重/dayと設定されております。

 基準値案ですが、残留の規制対象をエポキシコナゾールとして、次ページの別紙1に基準値案を示しております。

 これらの基準値案により暴露評価を行いますと、TMDI試算で幼小児で22.8%のADI占有率となっております。

 報告事項に関しまして、説明は以上でございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 ちょうど食品安全部長の三宅部長さんが来られましたので、一言御挨拶いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○三宅部長 食品安全部長の三宅でございます。遅くなりまして申しわけございません。

 委員の皆様方におかれましては、食品安全の確保のためにさまざまな立場から御指導、御尽力を賜っていますことを厚く御礼申し上げます。

 我が国では、経済の発展に伴い、豊かな食生活を手に入れる一方で、生産や流通のあり方も変化、複雑化し、食の安全をめぐる新しい課題が生じてきております。

 このような中、厚生労働省としては、科学技術の発展、食品流通の広域化、国際化の進展に応じて、食品の安全性の確保のための対策を進めていく必要があり、委員の先生方にに貴重な御意見をいただきながら、各施策を行っているところでございます。

 最近の対応について少し御紹介いたしますと、野生鳥獣の衛生管理については、野生鳥獣による農林水産物被害の深刻化を踏まえ、今般、鳥獣保護法が改正され、捕獲量の増加が見込まれることから、ガイドラインの作成など、安全性確保のための取り組みについて検討してまいりました。ガイドライン案については、現在、パブリックコメント中でございます。来月には通知したいと考えております。

 また、食肉等の生食につきましては、蓄種ごとに公衆衛生上のリスクの大きさを整理し、それに応じてどのようなリスク管理措置が必要か検討してまいりました。乳肉水産食品部会での御議論を踏まえ、現在、豚食肉、内臓の規格基準設定について、食品安全委員会へ評価依頼しているところでございます。

 さらに、本年7月、中国において、期限切れ鶏肉等を使用して製品を製造した事案を受けて、8月に日中食品安全推進イニシアチブに基づく実務者レベル協議を開催いたしました。

 協議では、当該事案の調査を早期に終了し、具体的な根拠とともに結果を報告すること、それから、引き続き日本へ輸出する食品の安全性の確保について、中国政府に対して要請しております。厚生労働省としましては、国民の健康の保護を図るため、従来から科学的知見に基づき、こうした課題に取り組んできたところでございます。

 本日の食品添加物の審議事項である2,3−ジエルチルピラジンとカンタキサンチンは、国が主体的に指定に向けた取り組みを行うこととしている国際汎用添加物、国際汎用香料であり、この2品目を含め、9品目の指定を残すのみとなっております。

 国際的整合性や科学的知見を踏まえつつ、今後とも消費者庁、食品安全委員会、農林水産省等、関係行政機関と連携しながら、食品安全行政の一層の推進に鋭意取り組んでまいりたいと存じますので、引き続き御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、報告事項の途中でございましたが、農薬等12品目に戻らせていただきます。

 先ほど事務局から12の農薬等の説明がございましたけれども、委員の皆様から御質問、御意見等ございますでしょうか。先生、どうぞ。

○渡邉委員 農薬とADIとの関係ではないんですけれども、今、WHOで薬剤耐性菌の問題が非常にクローズアップされていまして、来年の総会でアクションプランを出すことになっているんですね。そうすると、薬剤耐性は、ヒトに使うだけじゃなくて、動物、あと、食品、環境に使っているということが問題として提起されています。そういうものを総合的に調査かつコントロールしていかないと、最終的なヒトへの薬剤耐性菌が移っていくということをコントロールできないだろうということで、今、非常に大きな問題になってきています。

 何を言いたいかというと、ここの中にテトラサイクリンとクロラムフェニコールというのが、食品または飼料添加物として指定されているということで、これはなかなか難しい問題で、クロラムフェニコールとかテトラサイクリンの耐性遺伝子というのは、プラスミドというものに運ばれて、菌から菌にどんどん移ってしまうタイプが多いんですね。そのプラスミドの中にセファロスポリンやペニシリン系薬剤を不活化するベータラクタマーゼとかその他のいろいろな耐性遺伝子が入り込んで、クロスセレクションを起こしています。最終的にこういうのを使っていたときに、同じ遺伝子上に、例えば第4世代のセファロースポリンとかの遺伝子が入っていると、これが同時に人に罹る大腸菌などに移ってしまうという現象があるんですね。そうすると、その辺をコントロールするために、本当にこういうのを使っていいのかというのが今議論の俎上に上がってきているところで、日本としてどうするかというのは、本題になってくるのではないかということで、ちょっと情報提供と、こういうものを今後どういうふうに考えていくのかということの情報提供ということであります。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 大変重要な世界的な動向だったかと思います。事務局のほうも深く受けとめていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 そのほかございますでしょうか。どうぞ。

○大野委員 渡邉先生、どうもありがとうございます。

 私も前からそのことを気にしてはいたんですけれども、何もできなかったんですけれども、WHOのアクションプランの進行というのは、いつごろ結論が出る予定なんでしょうか。

○渡邉委員 先週の会議でアクションプランの案がほぼ決まりまして、それが1月のエグゼクティブミーティングに諮られて、来年の5月の総会に出てくる予定です。

○大野委員 じゃ、もうすぐですね。ありがとうございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 そのほか、いかがでしょうか。

 それでは、次に移らせていただきます。

 報告事項で食品添加物でございます。

 1品目ですが、報告を事務局からお願いいたします。

○竹内補佐 それでは、資料の2の45ページのほうをごらんください。食品添加物アスパラギナーゼについての意見・情報の募集結果について御報告させていただきます。

 食品添加物アスパラギナーゼに関しましては、前回、今年の6月に開催されました本分科会におきまして、食品添加物の指定及び規格基準の設定につきまして御了承いただいたところでございます。

 これを踏まえまして、今年の6月から7月にかけてパブリックコメントを実施いたしましたところ、別添1にございますような形で5件の意見が寄せられております。

 今回、意見の中身については、詳細は割愛させていただきますが、この意見の中の、資料で申し上げますと48ページにございます2番の御意見というのを踏まえまして、一部成文規格等の改正をさせていただいているところでございます。

 2番の御意見につきまして簡単に御説明いたしますと、現在、食品添加物の規格基準等につきましては、食品添加物等の規格基準という告示の中で規定されているところでございますが、その告示に書いてある記載方法と今回アスパラギナーゼの成文規格の案で示させていただいた記載方法で整合性がとれていないのではないかという御意見をいただきまして、御指摘のとおりかと思いましたので、修正をさせていただくものでございます。

 修正の変更前後につきまして、45ページの上から3つ目のに記載しておりますように、試薬・試液の仮称及びアスパラギナーゼの定義の部分につきまして、変更前後という形でお示しをさせていただいております。

 こちらを踏まえまして、パブリックコメントの結果を踏まえまして見直しをさせていただいた成文規格案で今後の手続を進めさせていただきたいというふうに考えております。

 添加物に関しての御報告は以上でございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 委員の皆様から御意見、御質問等ございますでしょうか。

 これはパブコメに基づいての変更ということでよろしゅうございますか。

(首肯する委員あり)

○岸分科会長 ありがとうございました。

 それでは、文書等による報告事項等に移らせていただきます。

 この文書配布による報告事項等につきましては、ここに書かれている農薬、乳及び乳製品でございますけれども、事前に委員の皆様のところに郵送で配布されていると思いますので、この場で特別な御意見がなければ、次に移らせていただきたいと思いますが、格段の御意見はよろしゅうございますか。

(委員首肯)

○岸分科会長 それでは、次に移らせていただきまして、報告事項に入ります。その他報告事項ということで、野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討会報告書案につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。

○小西専門官 それでは、資料4をごらんいただきたいと思います。

 ページをおめくりいただきまして、1ページ目になります。

 これまで、計4回野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討を行ってまいりましたので、その概要を御報告したいと思います。

 この検討を始めた背景といたしましては、野生鳥獣による農林水産業等に係る被害が深刻化してきた実態を踏まえて鳥獣保護法が改正され、今後、野生鳥獣の捕獲数が増加することが見込まれておりまして、これに伴いまして、捕獲した野生鳥獣の食用としての利活用も増加するということが見込まれてございます。

 この鳥獣保護法の法案審議の過程で、附帯決議といたしまして、捕獲された鳥獣を可能な限り食肉等として活用するため、国において最新の知見に基づくガイドラインを作成するとともに、各都道府県におけるマニュアル等の作成の支援をするなど、衛生管理の徹底による安全性の確保に努めることとされました。

 このため、今後、捕獲数の増加が見込まれるイノシシ及びシカ、これは環境省が特に今後適切な管理が必要であろうということで指定鳥獣に指定するという動きがございますけれども、特にイノシシとシカを念頭に置いて、一般の家畜とは異なる病原体の保有状況ですとか、狩猟、運搬、食肉処理の実態、こういったものを踏まえまして、ガイドラインの作成などの安全確保のための取り組みについて検討してまいりました。

 その報告書の中身でございますけれども、現状分析としまして、野生鳥獣につきましては、家畜と異なって飼料管理がなされていないということで、寄生虫感染ですとか、E型肝炎、そういった一定のリスクがあると。また、イノシシ、シカの分布につきましては、全国では均一ではなくて、その捕獲ですとか、それをまたさらに食利用することについても地域差が非常にあると。ただ、全国的には年々増加して、捕獲量については増加傾向にあるという状況でございます。ただ、それを食肉利用する施設につきましては、1施設当たりの処理頭数は小規模なものが多いと。また、その処理頭数には大きな地域差があるという状況がございます。

 これらを踏まえた衛生管理の基本的な考え方としましては、野生鳥獣肉は家畜とは異なりまして、狩猟、運搬、食肉処理の実態がありますので、これを踏まえた効果的な対策が必要であると。

 家畜であれば、とさつ解体処理を行う際には、と畜検査ですとか衛生管理が行われておりますけれども、これに相当するようなものが必要であろうと。狩猟段階、食肉処理の各段階で異常の有無のチェックですとか、衛生的な取り扱い、これが必要であろうという考えのもとでガイドライン案が策定されております。

 このように、基本的な考え方としましては、衛生管理が家畜に比べて劣るということがあってはならないということで検討しております。

 また、報告書の中では、ガイドライン本体部分のみならず、ガイドラインを遵守させる仕組みとして、地域差があるということを踏まえて、食用としての処理量は、消費量を踏まえて衛生管理をより確実なものとするために、都道府県において第三者による認定や登録の仕組みを必要に応じて導入することも検討すべきとされてございます。

 続きまして、2ページをめくっていただきまして、この具体的方策としましては、1、2、3は、今御説明した部分に含まれております。そのほかにも情報発信ですとか、普及啓発を適切に今後、国、都道府県、関係事業者団体がやっていくと。このガイドラインの周知を図っていくということが報告書に盛り込まれてございます。

 また、実施時期の目標といたしましては、ガイドラインは、関係者が共通して遵守する衛生措置を盛り込んだものであることから、実施可能な範囲において、今年の狩猟期からこれを始めることが望ましいと。また、食肉処理施設の認定登録制度ですとか、提供している飲食店を把握する仕組みについては、改正鳥獣保護法が施行される来年春以降、特に捕獲頭数の増加が見込まれますので、そのころを見込んで導入を検討することが望ましいとしてございます。

 続きまして、3ページ目になりますけれども、野生鳥獣肉の具体的な処理方法(案)とありますけれども、これが実際にガイドラインに今後なる部分の中身でございます。真ん中に四角で囲まれたところにございますけれども、現状でも野生鳥獣肉を営業上使用する場合は、食肉処理業などの許可を取りまして、これは条例で定められている施設基準をクリアした上で許可を取得すると。そういった施設の中で管理の基準に基づいたソフト、そういった衛生管理を行いながら営業上使用することになっております。

 その具体的なやり方についてガイドラインでより詳しく今回記載させていただいたと。特に家畜で言えばと畜検査がございますけれども、それぞれその生体検査ですとか、解体前検査、解体後検査、これに相当するような異常の有無の確認、これをきっちり事業者の方々がやっていくと。あと、また、狩猟、運搬、処理、それぞれの段階で、衛生管理をきっちりやっていただくと。その具体的な方法が記載されてございます。

 また、加工、調理、販売、消費の段階におきましては、それぞれそういった段階でも十分な加熱が必須であるということが記載されてございます。

 4ページ目につきましては、衛生対策のイメージ図としまして、ガイドラインがあって、これについて一部都道府県においては、処理量などの実態を含めた狩猟者ですとか施設の認定登録制度、飲食店の届出制度なども検討すべきということで、そのイメージ図として示しております。

 資料の説明は以上になります。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 ただいまの御説明に関しまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。

 私から1つ。野生の鳥獣肉、ここでイノシシ、シカのことがいろいろ具体的に書いてありますけれども、かなり都道府県による差が大きいですよね。実際にガイドラインをつくっているところというのはどのぐらいの数があるんですか。

○小西専門官 都道府県のレベルで言いますと27の都道府県でつくられております。保健所設置市を含めますと30になります。

○岸分科会長 そうしますと、まだつくっていないところに対しても、いろいろ情報提供などを厚労省がされる。

○小西専門官 そうですね。今後、今、パブリックコメント中ですけれども、これをガイドラインとして11月の上旬までに通知したいと考えておりますので、それを踏まえて指導していただきたいと考えております。

○岸分科会長 わかりました。

 皆様、いかがですか。どうぞ。

○若林委員 最近、野生のイノシシですとかシカがかなりのところに出回っていると思うんですけれども、ここに書いてあるように、寄生虫ですとかE型の肝炎以外に何か報告されているような被害はあるんですか。そういうようなものはまだ余り報告例が入っていないのが現状なんですか。

○小西専門官 厚生労働科学研究の中では、一部病原微生物のようなものですとか、そういったものの報告も少数ながらございます。報告書の中でも触れられておりますけれども、今後とも国としても野生鳥獣に関する知見が少ないものですから、情報収集は継続していくということにしてございます。

○岸分科会長 そのほかいかがでしょうか。

 かなり野生のシカなどはふえているように、私はたまたま北海道におりますので、何十万頭といるんですよね。昔、フィンランドに行っていましたときに、かなり食べていまして、北海道でも随分、料理次第ではとてもおいしいというふうに言われてきています。ただし、安全が重要です。先生が今おっしゃられたように、本当に野生ですから、何があるかわからないという、そこはいつも配慮しておかないと。なかなか市民の方はそこには思い至らないと思いますので、いろいろ情報提供をぜひ、ことしのシーズンから始まるんでしたらば、急がないといけないかなと思うんですが、よろしくお願いしたいと思います。

 ほかに委員の皆様からございませんか。

 それでは、報告ありがとうございました。

 次に移らせていただきます。

 その次は、平成25年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査等の調査結果につきまして、これは事務局からですが、松田先生がお見えになっているんですね。それではよろしくお願いいたします。

○塩川専門官 それでは、事務局から御報告申し上げます。

 資料は5ページをごらんください。

 食品からのダイオキシン類の一日摂取量につきまして、平成25年度の結果がまとまりましたので、御報告申し上げるものです。

 本調査は、平均的な食生活における食品からのダイオキシン類の摂取量を推定するととともに、個別食品等の汚染実態を把握する目的で実施しております。

 平均的な食生活における摂取量の推定には、トータルダイエットスタディを用いております。また、今回、新たな取り組みといたしまして、幼児(1歳から3歳まで)の食事摂取に従ったトータルダイエット試料を作成し、幼児の平均的な食生活における一日摂取量を算出してあります。

 早速ですが、結果の概要について報告します。

 まずトータルダイエットスタディの結果ですが、国民平均一日摂取量は0.58 pg TEQ/kg bw/日となっております。この結果は前年度よりやや低い値となっております。

 これまでの推移につきましては、次のページのグラフに示しておりますが、年によって若干上下してございますが、継続的に低下傾向にあるということがごらんいただけるかと思います。摂取量推定値の最大値の場合でも、TDIよりも低く、24%程度でございました。

 また、先ほど御紹介申し上げました、幼児における平均一日摂取量は、0.46 pg TEQ/kg bw/日でした。体重当たりの摂取量で見ても、国民平均の摂取量と大差のない結果となっております。

 続きまして、次の6ページに移りまして、個別食品の結果について御報告申し上げます。

 別途、表を次のページに示しておりますけれども、今年度は魚介類及びその加工品と鶏卵について調査を行っております。

今回、魚介類加工品といたしましては、これまで調査を行っていなかったような品目を対象にしております。今年度最も高い値となったものはカニ味噌で、1.314 pg TEQ/gという結果でございました。

 また、鶏卵につきましては、欧州等で、ケージ飼いのものに比べ、平飼いのもののほうが濃度が高い傾向にあるということが報告されているおりまして、今回新たに調査を行ったものです。平飼いのものは、表示のないものに比べ、やや濃度が高い傾向でありました。

平飼いのもので0.00561.4 pg TEQ/gとなり、欧州とは分析法が異なり一概に比較はできないものの、大きく変わらない結果となっております。

 また、昨年度までの調査におきまして、濃度が比較的高いことが判明したサメ肝油加工食品、これは健康食品ですけれども、これについてのフォローアップ調査も実施しております。

その結果は、これまでの調査と同様の結果となっております。製品表示に基づいて摂取量を推定したところ、TDIの6割程度となりましたが、ほかの一般的な食品からのダイオキシン類摂取量を加味した場合であっても、TDIを超えることはありませんでした。

 以上から、ダイオキシン摂取量は経年的に減少傾向にあるものの、依然として一部の魚介類等からは高い濃度が検出されており、やはり特定の食品に偏ることなく、バランスのとれた食事が重要であることが示唆されたものと考えております。今後も調査を継続し、動向を見守る必要があると考えております。

 報告は以上でございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 松田先生、何か御追加等はございますでしょうか。

○松田参考人 今回から幼児の摂取量を推定しているわけなんですけれども、それまでの試料というのは非常にたくさんの地域の平均値を出しておりますが、幼児の摂取量は今回初めてということで、東京1地域でつくったもので、試料は1試料しかないので、平均もばらつきもない、試みの値というふうに御理解いただければいいと思います。来年度、もう少しこれを拡充していって、体重当たりの食品摂取の多い幼児についてどのぐらいになるかというのは少し続けていきたいと思っております。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 幼児(1〜3歳)というのが0.46 pgで、1より半分ぐらいでよかったと私も見ております。ありがとうございました。

 そのほか、今のダイオキシンの摂取量調査につきまして、御質問等ございますか。どうぞ。

○西島委員 カニ味噌が非常に多いというデータですけれども、これはカニに多いということですか。

○塩川専門官 カニ味噌については、これまでこの研究班ではで調査していないのですが、カニ味噌に多いということは報告されていると理解しております。

○西島委員 カニ味噌に特定しているというのは何か理由があるんですか。カニではなくてカニ味噌というのが、何かみそがあるんですか。

○松田参考人 恐らくカニとすると、カニ全体を平均してしまいますから、特にカニの身は脂肪はそんなにないので低いんだと思いますけれども、カニ味噌というと結構脂肪が多いので、そこに蓄積しているんではないかなというふうに思います。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 先生、どうぞ。

○大野委員 6ページのところに、サメ肝油加工食品については、それに由来するものはTDI5866%に相当するということですけれども、サメ肝油というのは、食べる人は非常に特殊だと思うんですけれども、それでも全体の摂取量から考えると、TDI5866%になっちゃうんでしょうか。それとも、これだけ食べている人ということですか。

○塩川専門官 説明が不足しており申しわけございませんでした。サメ肝油加工食品というのは健康食品でございまして、1日どれくらい食べてくださいということが製品に記載されておりますので、それに基づいて計算をすると、1日当たり120130pgになります。今回の調査では、基本的に体重を50 kgと仮定しており、TDIが4 pg TEQ/kg bw/日ですので、1日の許容量としては200 pg TEQになるだろうと。それから計算すると、この食品を食べる人においては、この食品だけでTDIの6割前後になります。

 ただ、先ほども御報告申し上げましたように、トータルダイエットスタディの結果からすると、国民平均一日摂取量は最大でもTDI24%程度ということですので、そういったものを加味しても、つまり通常の食品に加えて、この健康食品を食べたとしても、TDIは超えないだろうということになおります。

○大野委員 わかりました。どうもありがとうございます。

○岸分科会長 そのほか御意見、あるいは御意見等ございますか。

 それでは、どうもありがとうございました。

 続きまして、平成25年度輸入食品監視指導計画に基づく監視結果について、御報告をお願いいたします。

○今川補佐 そういたしましたら、資料は同じく資料4の9ページからになります。平成25年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果につきまして御報告申し上げたいと思います。

 9ページの資料ですけれども、8月29日に公表しているものをおつけしてございます。

 1枚めくっていただきまして、10ページですけれども、これは監視指導結果の概要になります。

 1番、輸入食品監視指導計画とは、2番、基本的な考え方、3番、重点的に監視指導を実施すべき項目の実施結果。3番が主に御説明申し上げる部分ですけれども、数字について、数字だけだとわかりづらいので、13ページをお願いします。表等にまとめたものでございます。

13ページ、まず上のグラフですけれども、食品等の輸入届出件数、重量の推移というものでございます。

 まず、2つグラフがありまして、1つ、角度の急なほうが届出件数になります。219万件です。それから、角度が緩いほうが届け出の重量になります。約3,000万トンというものでございます。届出件数、ずっと伸びていましたけれども、去年とは余り変わらないといった状況です。急なカーブになっているということは、貨物が比較的小口の貨物が多くなっているということの傾向が見えるんじゃないかと思います。

 重量が余り変化ないというのは、13ページの下の円グラフを見ていただくと、これは実際に輸入重量のどういったものが輸入されてきているかという円グラフなんですけれども、一番多いのは7割以上を占めている農産食品・農産加工食品、これはトウモロコシとか小麦とか大豆なんですけれども、日本は食料、穀物の輸入大国ですので、そういうものが非常に多く占めていると。こういったものは、例えば大きな船1つで1つの届け出だったりしますので、重量は上の表ではなかなか伸びていかないというようなものになります。

 次に、14ページにいっていただきまして、上の図、これは監視体制の概要でございますけれども、ちょっと御説明申し上げますと、3つに大きく監視体制は分かれています。1つが輸出国対策、輸入時対策、それから、国内対策ですね。

 輸出国対策は、厚生労働省が輸出国に衛生管理をお願いしたり、あるいは輸入者さんが独自に現地で管理したりというものですね。

 それから、国内対策。これは主に都道府県等の自治体さんが監視指導しているという部分が主なものになります。

 今回、中心的にご説明申し上げるのは、真ん中の輸入時対策というところでございます。まず、仕組みとしては、輸入者さん、日本に食品を輸入しようとするときには、必ず厚生労働大臣、実際には検疫所になりますけれども、届け出をすることになります。それが先ほどの219万件というものになります。審査1、審査2とありますけれども、その届け出を行っていただいたものに対して、必ず全ての届け出を対象に審査があります。その審査の中で必要だと認める場合に検査をして判断しているというものになります。

 例えばチョコレートが、その輸入者として初めて日本に輸入したいというときに、添加物が使われていれば、添加物の検査、その量を守っているかどうか、使用できる添加物かどうかという検査をまず輸入者さんにしてもらいまして、その結果、問題なければ通関するということになりますけれども、例えばその同じ輸入者さんが同じものを次の週に持ってきたとすると、初回輸入時に検査していますので、二回目の輸入時の検査の優先順位は若干初回よりは下がるわけですね。そのときに、同じ製造方法とか原材料が書類上で同じだというのが確認できれば、検査を行わないで通関をするというものです。その検査を行わないで通関するのは、2回、3回、4回、10回、20回、検査を行わないで通関、書類審査で初回輸入時の食品と同じということの判断で通関することになりますけれども、そのような検査を行わないものについても、抜き打ち的に行政がモニタリング検査というものを行っていきます。これは年間計画に基づいて行っていくものです。そういった検査の仕組みになってございます。

 それを踏まえまして、次に下の「輸入時の検査体制の概要」という図ですけれども、ちょっと文字が印刷の都合で薄くて申しわけございません。一番下の四角、これはモニタリング検査と指導検査等と書いてございます。一番下の指導検査等というのは、今申し上げました、検疫所が輸入者さんに対して最初の初回貨物で検査を指導したり、定期的に検査したり指導したりする。こういった輸入者さんにやっていただく検査ですね。これが9万5,598件というものになります。そして、次のモニタリング検査、そしてその上のモニタリング検査の強化、これを合わせまして5万5,217件実施しているというものでございます。

 モニタリング検査の強化は、例えば残留農薬が一回検査で違反になったりすると、少し検査する率を上げて検査します。例えば今まで10回に1回、20回に1回ぐらいのペースで検疫所がモニタリング検査をしていたのが、10回のうち3回検査しますとか、そういったペースで検査の強化をするんですけれども、それが検査の強化のものになります。

 そのようにして検査を強化して、さらに違反があったりすると、今度は、例えば残留農薬でさらに違反がありましたというときに、違反の蓋然性が今後も高いということで、その農薬については毎回検査しなければいけませんよという検査の命令をかけることになりますけれども、その検査の命令が5万9,543件というもので、これら全てを合わせて大体20万件ぐらいの検査を行ったというものになります。約1割ぐらいの検査をしているということになります。

 そして、次のページ、15ページでございますけれども、監視結果の数値的な概要ですね。今申し上げましたものが大体入ってございますけれども、2つ目、モニタリング検査実施状況、これは計画数9万3,711件に対して、9万5,730件実施。これは、先ほど5万5,217件でしたけれども、1つの届け出に対して微生物の検査とか添加物の検査、両方やったりしますので、そういった重複を除かないと5万5,217件の検査で、重複を除くと9万5,730件の数になります。実施率としては102%。ほぼ計画どおりできたということでございます。

 それから、モニタリング検査の強化に移行した品目が67品目。検査命令に移行した品目が23品目。それで、3月31日時点で75品目。全輸出国17品目。全輸出国というのは、どの国からきてもその検査をしなければいけないというものですけれども、全輸出国17品目と、国ごとに75品目命令がかかっているというものでございます。

 それから、15ページの下の表ですけれども、食品衛生法の違反の内容になります。

 左の違反の条文と書いてありまして、6、9、10111862と書いてある。これは食品衛生法の条文になります。構成比として一番多いのが11条の規格基準の違反になります。これは残留農薬の基準の違反とか、残留動物用医薬品の基準の違反ですとか添加物の基準の違反、そういったものが該当してきますけれども、これが約半数ぐらいを占めているというものです。

 それから、次に多いのが6条の違反。これは、不衛生な食品ですとか、先ほどリステリア菌のお話がございましたけれども、基準の決まっていないような病原微生物ですとか、そういったものが該当してくるんですけれども、そういったものが構成比としては約3割ぐらいを占めているといった状況になります。これも厚生としては例年とほぼ同じような内容になってございます。

 報告としては以上でございます。ありがとうございました。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。

 食品衛生法の違反の内容という15ページの違反件数とか構成比とかありますが、これは25年度は24年度、23年度等と比べて大きな変化はないのでしょうか。

○今川補佐 昨年度と比べて特に大きな変化はないのですけれども、例えば6条違反のもの、今年度336件だったんですけれども、去年も余り変わらなくて331件。5件ほど違いがあります。ただ、構成比としてはことしのほうが若干高くなっています。去年度は27%ぐらいだったんですが、ことしは31%ですね。あとは11条とかで大体600件ずつぐらい。ことし568件で、去年は667件。若干数値は変わりますけれども、この辺の構成比とかは若干変わりますけれども、11条違反が多いとか、6条違反が多いというようなところは大体どの年度も同じでございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 やはり輸出食品がふえているかなと思いましたので、お聞きした次第です。ありがとうございます。

 どうぞ。

○西島委員 この違反件数でありますけれども、これを国別で見たときにはどういうことになっていますでしょうか。

○今川補佐 今おっしゃられたのは違反の数ということになりますか。

○西島委員 はい。

○今川補佐 違反の数でいきますと、合計で1,043件の違反があるんですけれども、一番違反の数が多いのが244件の中国ですね。ただ、中国は輸入の件数も非常に多くて、大体67万件輸入があります。今、219万件なので、大体3分の1ぐらいは件数的に中国の輸入ということになります。それに対して検査も行いますので、検査もたくさん当たります。検査が大体8万件弱ぐらい中国だけで検査をして、違反として一番多い244件となりますが、ただ、例えば、全輸出国の違反率とかで比較しますと、届出件数に対する違反、219万件に対して1,043件。届出件数に対する違反の率でいくと、全輸出国としては0.05%ぐらいの違反率なんですけれども、中国はそれよりは下回っていて、0.04%の違反。ですので、件数は確かに、輸入件数も多いので違反件数も多いですけれども、比較的違反、全輸出国に比べると平均的です。あとは、やはり比較的輸入件数の多いアメリカとかタイとか、そういったところが中国と同じような形で違反の件数も、検査も多いからですけれども、比較的多いというような現状になってございます。

○西島委員 ありがとうございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 そのほか、もしないようでしたらば、ありがとうございます。

 次に、最後ですが、食品衛生分科会における審議・報告対象品目の処理状況について御説明をお願いいたします。

○黒羽補佐 資料4の16ページをごらんください。前回6月4日に開催されました食品衛生分科会において、審議もしくは報告をいたしました農薬及び添加物の処理状況について御報告させていただきます。

 この表、22品目全部ございまして、農薬及び動物用医薬品につきまして19品目、添加物が3品目でございます。

 表の下のほうに注として記載しておりますが、前回の分科会で報告いたしました農薬のエトフェンプロックスにつきましては、新たな作物残留試験結果に基づきまして再度農薬・動物用医薬品部会で審議されることとなりましたので、表には記載してございません。

 6月の分科会の審議品目につきましては、農薬では一番上のフェノキサスルホン、添加物につきましては、一番下と下から3つ目のグルタミルバリルグリシンとアスパラギナーゼでございます。

 この審議品目につきまして、パブリックコメントをいたしましたところ、フェノキサスルホンでは、魚介類の基準設定をすべきでないという御意見がございましたが、この農薬につきましては米の除草剤としての使用方法があることから、農林水産省の基準設定の依頼に応じて基準を設定したものであるということ、また、グルタミルバリルグリシンにつきましては、ヒトリンパ球を用いた遺伝毒性試験が必要との御意見がありましたが、この毒性試験につきましては、添加物に関する食品健康影響評価指針に基づきまして、食品安全委員会において適切に評価が行われているということから、基準値案の変更というのは行ってございません。

 また、アスパラギナーゼにつきましては、報告事項で御説明したとおり、試薬・試液中のアスパラギナーゼの名称と、アスパラギナーゼの定義について御意見がありまして、修正しているところでございます。

 そのほか、18品目の農薬・動物用医薬品と1品目の食品添加物につきましては、表の下のほうのフルニキシンにつきましては、動物用医薬品としての使用方法の追加に伴うもので、基準値の変更のないことからパブリックコメントの対象外となっておりますが、そのほかにつきましてはパブリックコメントを取得しておりまして、食品添加物のビオチンを除きまして意見が出ているところでございます。

 意見といたしましては、基準値の緩和について反対とか、国際基準に合わせることについて反対といったようなものでございましたが、毒性等に関する問題というのは特にございませんでしたので、基準値案の変更なしとさせていただいているところでございます。

 以上でございます。

○岸分科会長 ありがとうございました。

 御質問等ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、全体の審議を終わりましたので、最後に事務局から連絡事項等がございますでしょうか。

○岩崎補佐 本日は長時間にわたり御審議いただきまして、ありがとうございます。

 次回の分科会につきましては、後日改めまして御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

○岸分科会長 では、長時間御審議、まことにありがとうございました。

 これで閉会させていただきます。


(了)
医薬食品局食品安全部企画情報課総務係: 03−5253−1111(内線2449)

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