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2014年10月29日 第83回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成26年10月29日(水)9:28〜11:46


○場所

グランドアーク半蔵門 華の間(3階)


○議題

医療保険制度改革について

○議事

○遠藤部会長

 皆様、おはようございます。まだ開始の時間まで少々ございますけれども、委員の皆様は全員御着席でございますので、ただいまから第83回医療保険部会を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、朝からお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 それでは、本日の委員の出欠状況について御報告申し上げます。本日は、武久委員、望月委員、川尻委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに御出席される方についてお諮りしたいと思います。武久委員の代理として中川参考人の御出席につき、御承認いただければと思います。よろしゅうございますか。

(異議なしと声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。本日も医療保険制度改革を議題とさせていただきます。各検討項目ごとに議論を深めていきたいと考えております。

 本日は、国民健康保険について議論を行いたいと思います。事務局に国民健康保険の現状や課題あるいは論点等について資料を作成していただいております。

 また、本日は委員提出資料として、医療保険制度改革への要望に関する資料が藤井委員、望月委員から提出されております。後ほど御説明をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局から御説明をお願いしたいと思います。その後、御議論をお願いしたいと考えております。

 では、事務局、御説明をお願いしたいと思います。

○中村課長

 国保課長でございます。お手元の資料1に基づきまして、御説明を申し上げます。

 本日は国民健康保険についてということでございますが、開いていただいた1ページに目次をおつけしています。大きく申し上げますと、1で市町村国保に関する部分、2で国民健康保険組合に関する部分がございますので、あわせて御説明を申し上げます。

 まず、1.市町村国保についてでございます。開いていただきまして、3ページでございます。これはいつも申し上げていることでございますけれども、市町村国保がさまざまな構造的な問題を抱えているということでございまして、年齢構成が非常に高くなってございますので、結果的に1人当たりの医療費水準が極めて高い状況がございます。

 財政基盤が脆弱ということで、所得水準が低い。結果として保険料負担が相当重くなっているという問題を持っているところでございます。その結果、市町村から多額の一般会計繰入をいただいている。それから、市町村によっては非常に小規模な保険者も多うございますので、財政の安定性、市町村格差等の問題があるということでございまして、プログラム法におきましては、こうした問題に対応するために国保に対する財政支援の拡充と、そうしたことによって財政上の構造的な問題を解決することとした上で、都道府県と市町村との間の適切な役割分担について検討するということが課題になっているということでございます。

 この改革を具体化するために4ページでございますが、これまで国保基盤強化協議会を開催して議論を進めさせていただいてきたということでございます。

 5ページ以下に、夏の段階でこの協議会の議論の成果を中間整理という形でおまとめした資料をおつけしてございます。9月にも御報告させていただいたものでございますので、ポイントだけ申し上げたいと思います。

 6ページをごらんいただきますと、財政上の構造問題の解決に向けた方向性ということで、将来にわたる安定的な制度運営が可能となるようにということでございまして、まず、消費税の増収によって得られる財源をもとに低所得者対策を充実しようということのうち、未実施の保険者支援制度の拡充の早期・確実な実施。さらに更なる追加公費投入を実現していこうということを書いているところでございます。

 財政リスク等を分散するために財政安定化基金の創設なども検討課題として位置づけられているところでございまして、(2)の1でございますが、こうしたことに必要な財源について、総報酬割を導入した場合に生ずる国費の活用の検討も含め、予算編成過程を通じて財源確保に努力していくということを書かせていただいているということでございます。

 7ページでございます。そうした財政上の構造問題の解決が図られることを前提に都道府県と市町村の役割分担を見直していこうということにしてございます。まず、財政運営につきましては、プログラム法等に沿いまして、都道府県にお願いをしたいということでございます。都道府県が市町村ごとの医療費水準等を考慮して、分賦金を各市町村ごとに決めていただく。各市町村には、その分賦金を納めるために必要な保険料をそれぞれの方式等で保険料率を定め、賦課・徴収をしていただくということを想定しているということでございまして、あと平準化を進めていくために都道府県に標準的な算定方式等をお決めいただくということもあわせて想定しているというような状況でございます。

 (3)でございますが、保険給付・資格管理等につきましては、まだ関係者間の合意が得られている状況ではございませんので、引き続き検討を進めていくということにしているところでございます。保健事業につきましては、住民に身近な市町村に引き続きお願いをいたしたいということで、以上が夏の段階での中間整理でございます。

 8〜12ページにかけまして、夏までに当医療保険部会でこの国保の問題について御議論をいただいたときのさまざまな御意見、御指摘を整理した部分をおつけをしてございますので、御確認をいただければと思います。

13ページに飛んでいただきますと、今回の国保改革の方向性について、改めて整理をさせていただきました。国民皆保険の重要な基盤の一つである国保の将来にわたる安定的な制度運営が可能となるように、以下のような視点に立って、財政上の構造問題の解決に向けた方策や運営のあり方の見直しについて、検討を進めていってはどうかと書かせていただいてございます。

 まず、国、都道府県、市町村が応分の責任を果たす体制の構築ということで、医療費の支え合いの強化をしていきたい。国は財政基盤の強化を図る。都道府県には財政運営の責任主体としての位置づけを明確化させていただく。市町村はそのもとで、都道府県内の医療費を分かち合っていただくということを想定してございます。

 都道府県・市町村が連携して果たすべき役割、保険者機能を発揮していただきたいということでございまして、都道府県には財政運営と医療提供体制の双方に責任を果たしていただくことにより、これまで以上に良質な医療が効率的に提供されるよう、地域医療の充実と効率化を医療保険の面からも推進していただきたいということを記載しています。

 市町村には健康づくり等の保健事業、医療費の適正化、保険料の賦課・徴収、地域包括ケアシステムを構築していくための医療介護連携等、地域におけるきめ細かい事業を担っていただきたいということでございまして、国としてはそれを財政面、技術面からサポートを申し上げたいということを書かせていただいているところでございます。

 以下、個別の論点に入ってまいります。

14ページ以下でございますが、資料はこれまでもごらんいただいた資料でございますので、ポイントのみ触れさせていただきます。

16ページは収支状況でございまして、収支は見た目は480億円の黒字でございますが、決算補填等のための一般会計繰入金が3,534億円ございますので、実質的には3,053億円の赤字というような御説明でございます。

17ページ、18ページに、その繰入の状況をおつけしてございます。これまでもごらんいただいている資料でございますが、かなり地域によって事情が違うという状況があるという資料でございます。

22ページに論点を整理させていただいております。まず1点目でございますが、冒頭申し上げたような、さまざまな構造的な問題を抱えてございまして、結果として毎年度、市町村から相当多額の一般会計繰入が行われているという状況がございます。こうした国保が抱える財政上の構造問題の解決を図るために、現在の赤字額に着目するということではなく、個々の保険者の実情を勘案して、効果的・効率的な公費投入を行う必要があるだろうと考えているところでございますけれども、どのような視点に着目して行うことが考えられるかということを論点として掲げさせていただいております。

 医療費適正化、収納対策の強化・支援、被保険者資格の適用の適正化、こういった事業運営面の改善はさらに行っていく必要があると考えてございますが、どのように図っていくかということを掲げさせていただいているところでございます。

24ページ以下、役割分担のあり方をめぐる論点の資料に入ってまいります。

 まず、財政運営、保険料の賦課・徴収の仕組みのところでございまして、25ページには、今の市町村における収納率向上に向けた取り組みをまとめて書かせていただいております。低所得者が非常に多い保険制度でございますので、納付率という面では今90%を切っている状況がございます。納付相談をきめ細かくやっていただきながら、段階、段階できめ細かな対応をお願いしているという状況がございます。

26ページには、市町村の規模別の収納率をおつけしているところでございます。

 広域化に関しましては27ページでございますが、都道府県のほうで国保事業の運営の広域化あるいは財政の安定化を推進するための広域化等支援方針を定めていただくということになっているところでございます。

27ページはその資料でございますが、28ページに具体例として例えばでございますが、収納率目標をそれぞれの都道府県で、被保険者の規模別に定められているところが多うございます。算定方式もさまざまございますけれども、幾つかの県では2方式あるいは3方式を標準とするということを定められているところもあるというようなことでございます。

29ページ、国保の保険料、2方式から4方式という方式で行ってございますけれども、保険者数で言うと4方式、これは資産割、固定資産税に着目した国保税等でございますが、そこも含めた4方式のところが保険者としては多うございます。被保険者数で申し上げると、その資産割がない3方式の被保険者数が一番多いという状況になっているということでございます。

 論点が30ページでございまして、国保の財政運営を都道府県に担っていただくということとした場合に、賦課・徴収の具体的な仕組みをどう考えるかということでございますが、保険料収納へのインセンティブを確保するために、下にポツを3つ書いてございます。都道府県が県内の医療給付費等の見込みを立てて、それに見合う保険料として集めるべき額を算出していただく。それを各市町村に、分賦金と称していますが、割りつけていただくということで、市町村はそれを実際に被保険者に賦課し、徴収をいただいて、都道府県に納めるということを考えてはどうだろうかということでございます。

 保険料負担の平準化を進めるために標準的な保険料算定方式、あるいは市町村規模別の収納率目標等を定めていただく。さらに都道府県がそれぞれの各市町村が分賦金を賄うために必要な保険料率、標準保険料率と書いてございますが、これを市町村ごとに示していただくことによって標準的な住民負担の見える化を進めていってはどうだろうかと考えています。繰入のない負担の姿ということが、これによって見えるようになるだろうということを考えている次第でございます。

31ページは、今、申し上げたことのイメージ図でございます。

32ページ以下に、分賦金の勘案要素の資料をおつけしてございまして、地域によって、かなり医療費や保険料水準等に差があるという資料を何ページかにわたって、おつけをしてございます。

38ページに、論点として勘案要素を書かせていただいてございます。分賦金を定めるに当たって、以下の要素を勘案することとしてはどうかということで、まず、医療費水準でございますが、市町村の医療費適正化機能が積極的に発揮されるよう、市町村ごとの医療費水準を分賦金を定めるときに勘案してはどうだろうかということが、まず1点目でございます。

 その医療費水準につきまして、2つ書いてございますが、まず、現在の医療費の都道府県単位の共同事業と同様に、単年度の医療費水準を見るのではなくて、複数年、例えば3年と書かせていただいていますが、現在の共同事業も3年の平均を用いてございますが、これを用いることとしてはどうか。それから、市町村によって年齢構成が違いますので、そこの差異を医療費水準の差異を調整する仕組みとして導入してはどうだろうかということを書かせていただいているということでございます。高額医療費につきましては、一部は国費、県費の支援が入ってございますが、こうした支援については、引き続き実施するべきではないかと考えているところでございます。

 2でございますが、所得水準を勘案というところでございます。現在、国の普通調整交付金につきましては、市町村間の所得水準等を調整するということになってございますが、今後、都道府県による財政運営という場合には、都道府県間の所得水準等を調整する役割を担うように適切に見直すことが考えられるのではないかと書いてございまして、分賦金の中で市町村ごとの所得水準を勘案することとしてはどうかと書いているところでございます。

 次のページでございます。市町村ごとに差を設けることを基本としつつも、医療費水準が都道府県によっては比較的差が小さいという県もございます。市町村の合意が得られる地域にあっては、分賦金の仕組みのもとで均一保険料率の設定も可能としてはどうだろうかということを書いているところでございます。

 4は、一定の経過措置が必要ではないかということを書かせていただいております。

 そのイメージを40ページに書いてございますけれども、下でごらんいただきますと、市町村の所得水準が同じ場合には、所得が高い市町村がより多くの分賦金を御負担いただく。右下でございますが、年齢調整後の医療費水準が同じ場合には、所得水準が高いほど分賦金負担が大きくなるような仕組みを想定しているということでございます。

41ページ以下でございますが、今度は資格管理と保険給付に関する部分でございまして、中間整理の抜粋を42ページ以下におつけをしてございます。窓口業務につきましては、被保険者の利便性を確保する観点から市町村が行うことが考えられると書いてございますが、処分性を有する行為をどちらに担っていただくのが適切かという観点につきましては、ここにるる掲げてございます、事務の効率的な運営や被保険者の利便性の確保、事務の一体的な処理、あるいは柔軟・迅速な対応の確保、地域包括ケアシステムとの関係、医療費適正化インセンティブの確保等、こういったことを念頭に置きながら、検討を行う必要があるだろうということで整理をさせていただいてございます。

43ページでございます。こちらは市町村と都道府県のどちらに担っていただくのが適切かいうことにつきましては、それぞれ御意見があるところでございまして、ここはその御指摘を整理した部分でございます。まだ関係者の間でも一定の結論を得るには至っていない状況でございまして、引き続き議論が必要な状況ということでございます。

44ページに書いてございますが、今、市町村が担っていただいているさまざまな業務は、相互に関連している部分がございます。左下の保険料の賦課・徴収から見ていただきますと、滞納世帯に関しましては右側に行って、納付相談等を行い、場合によっては短期証・資格証明書の発行等を行うというような状況がございます。高額療養費を現物給付化するにも滞納状況に応じて交付の判断等を行う必要があるということでございますので、仮に都道府県に保険給付等を担っていただくとしても、やはり市町村の情報をそこまでつなげていくような仕組みが必要になるのではないかと考えられます。完結的に都道府県が担っていただくのは、なかなか実務としては仕組みづらいというような事情があるかと考えているところでございます。

46ページでございます。今、申し上げたことで窓口業務につきましては市町村が担うことが適当ではないかということでございますが、処分性を有する行為の主体について、どう考えるかということを書かせていただいているということでございます。

 次のページは保健事業のくだりでございまして、資料をつけてございますが、50ページに飛んでいただきますと、保健事業につきましてはきめ細かい取り組みが必要だと考えてございますので、医療介護連携の推進あるいは地域包括ケアシステムの構築の観点からも、地域住民に身近な基礎自治体である市町村に引き続き担っていただくことが適当ではないかと書かせていただいてございます。国と都道府県はそれぞれの役割に応じて、その取り組みを積極的に支援することが必要ではないかということでございます。

 以上、市町村国保に関する部分でございます。

51ページ以下に、国民健康保険組合についての資料を御用意してございます。

52ページをごらんいただきますと、国民健康保険組合につきましては、被保険者の所得水準にかなり差があるという状況を踏まえて、所得の高い国保組合に対する定率補助について、保険料負担の公平の観点から、廃止に向けた取り組みを進める必要があるということが、国民会議報告書で記載がございます。

 それを受けましたプログラム法では、下でございますけれども、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保という中で、被保険者の所得水準の高い国保組合に対する国庫補助の見直しということが、検討課題として位置づけられているという状況でございます。

 国保組合の状況でございますが、53ページをごらんいただきますと、今、全国で164組合、302万人が加入をされている保険制度でございます。

54ページにもう少し詳しくおつけしてございますけれども、平均年齢が39.3歳ということで、保険料は国保組合ごとに規約で定められてございますが、収納率はほぼ100%に近いという状況でございます。補助金につきましては市町村国保と同様に、医療給付に対して32%の定率補助。その上に財政力等に応じて、調整補助金というものがあるということでございます。なお、定率補助の32%でございますが、国保組合の被保険者の中には、本来は被用者保険に加入されるべき方が手続を経て、国保組合にとどまられている方が相当いらっしゃいます。これらの方につきましては、1の下の※にも書いてございますけれども、補助率が32%ではございませんで、今、医療給付については13%となっているという状況がございます。

55ページ、56ページには、財政状況の資料をおつけしてございます。

58ページに飛んでいただきますと、所得水準に関しての資料でございます。以前もごらんいただいた資料でございますが、かなり組合ごとの所得の状況に差があるという実情がございます。

59ページに前回の所得調査の結果、これは平成2210月の当部会にお示しをした資料でございますけれども、医師国保組合の加重平均で見ていただきますと、加入者1人当たりの所得が644万円、歯科医師国保は225万円、薬剤師国保は221万円、一般業種は125万円、建設関係が71万円ということで、トータルでは217万円という状況になっているということでございます。

60ページでございます。保険料につきましては20年度以降、全体で14%上昇しているということがございます。一番上がっているのは、歯科医師国保の21%増の伸び率というような状況がございます。

61ページ、62ページには、7月にこの場で御議論いただいたときにいただいた御指摘、賛成の御意見、反対の御意見をそれぞれいただいてございますけれども、整理した資料をおつけしてございます。

64ページを見ていただきますと、所得水準が高い組合につきましての補助金は、廃止も含めて検討するということになっているところでございまして、平成22年、23年に当部会にもお示しした見直しの案でございますが、右下にございますように、所得水準が300万円を超える組合については、補助率をゼロということも含めて検討するということになっているところでございます。

65ページに今回、試算をお示ししてございます。医師、歯科医師の国保組合の皆様、自家診療と称していますが、御家族や従業員の方の診察等を行われた場合には、国保組合に対して請求をしないという取り組みをされてございまして、医療費の縮減に自ら努められている状況がございます。そうしたことがもし仮に市町村国保のほうへ移るとすれば、不要になると考えられますので、医療費の増を招くのではないかという御指摘を前からいただいてございます。

 補助率が削減される場合には、市町村国保並みに保険料を引き上げても財政に与える影響は極めて厳しいという御指摘もいただいているところでございまして、この試算では自家診療の分を医療費として加味し、かつ、それぞれの所在されている都道府県内の市町村の平均的な保険料水準まで、国保組合の皆様も保険料を引き上げる場合にどうなるかということを計算してみたものでございます。

 医師国保の場合には、定率補助がゼロというような案では、47組合中41組合が赤字に転落するというような状況が見てとれるということでございます。歯科医師国保の場合も4組合、薬剤師国保の場合も2組合というようなことが数字としては出てまいりました。それから、非常に所得水準は低い建設国保につきましても、先ほど申し上げた、本来、被用者の方で国保組合の中に入られている方が多くございまして、その方の分の補助金が削減になることによって、国庫補助がマイナスになるというような状況が出てきているということでございまして、こうした点を踏まえて、今後の各国保組合にかかる財政状況を十分勘案しながら、成案を得るべく検討していく必要があると考えているような次第でございます。

 論点でございますが、66ページにまとめてございまして、プログラム法に記載されたとおり、保険料についての国民の負担の公平を図る観点から、所得水準の高い国保組合に対する国庫補助の見直しを行う必要があるのではないか。

 2つ目の○でございますが、所得水準の低い国保組合への影響、あるいは実施方法については、例えば、段階的実施でございますとか、施行時期等については、さらなる検討を加えることが必要ではないかということを書いてございます。

 今、申し上げた所得のベースになってございますのが、5年に一度実施している所得調査でございまして、前回が21年度の実施です。今、新しい調査も行っている最中でございますけれども、今後、公費負担の総額に影響を与えるようになることから、この頻度を見直し、より効率的に行うべきではないかという問題意識を持ってございますので、その点についても書かせていただいているということでございます。

 以上でございますが、1点だけ参考資料を説明させていただきたいと思います。85ページをごらんください。国保の賦課限度額の資料でございまして、前回1015日の当部会にお示しをした資料でございますけれども、右下の青い吹き出しを見ていただきますと、市町村国保で賦課限度額に貼りつく給与収入のベースを990万円という資料をお示ししたところ、前回の御議論の中で、これはいわゆる4方式の市町村を参考に数字をとったものでございますので、3方式の場合には、もっとここの収入が下がるのではないかという御指摘をいただいてございます。

 字が小さくて恐縮ですが、注2のところにその数字を書かせていただきました。今4方式で計算すると、給与収入が大体990万円くらいで上限に貼りつかれるわけでございますが、3方式の自治体の場合には、給与収入が870万円程度でこの上限に貼りつかれるということでございます。実際には前回申し上げましたけれども、各市町村によって保険料率が高いところは870万円どころか500万円台、600万円台でもこの上限に貼りつかれる自治体もあると承知をしているというような状況でございます。これは前回の部会で御指摘があった資料の御説明でございます。

 駆け足でございましたけれども、私からの説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、御議論に移りたいと思いますけれども、まず、市町村国保と国保組合を分けて御意見をいただければと思います。ただいま御説明がありましたように、論点がそれぞれ出されております。我々はこの内容について、いろいろとこれまで議論をしてまいりましたので、そういう意味では、本日は余り議論を拡散させずにポイント、ポイントの御議論をいただければと思っておりますので、この論点ごとに御意見をいただければと考えております。

 それでは、まず、市町村国保についてでございますが、論点が1と2の1〜4までとなっておりますが、その大前提としまして、13ページに国保改革の方向性についてということが書いてあります。全体の議論の方向性について、次のように進めていったらどうかということでありますので、個別の内容については論点をまた議論されるということでありますけれども、この13ページに書かれていることについて、まずは御意見等がございましたら、承りたいと思います。いかがでございましょうか。

 それでは、福田委員、お願いいたします。

○福田委員

 ありがとうございます。

 まず、協議の進め方について申し上げますけれども、国から財政支援の拡充をしっかりと行って、財政上の構造的な問題の解決に責任を持って取り組む旨の表明を受けて協議がスタートしておりまして、7回にわたりまして、この問題については事務レベルのワーキングを経て、8月8日政務協議におきまして中間整理が取りまとめられましたが、構造問題解決の具体策の提示は先送りとなっている状況でございます。その後、3カ月近くが経過しましたけれども、いまだ追加国費の投入方法あるいは投入の規模などの具体的な解決策が提示されない状況にありますことは非常に残念であると考えております。

 都道府県は国保の構造問題が解決され、持続可能な制度が構築されるのであれば、市町村とともに積極的に責任を担う覚悟がありますけれども、その具体策が示されない限り、国保の財政運営を担うことができるのか。判断ができないという状況にあるわけでございます。年末に近づいたところで具体策を急に提示されても十分に協議が行えないと、また、知事会として受け入れの是非を判断する時間を十分に確保することができるのか、懸念をしているところでございます。プログラム法に定められましたスケジュールに沿って国保の見直しを進めるためにも、国は構造問題解決に向けましての抜本的な財政基盤強化の具体策を一刻も早く提示するよう改めて要請をしてまいりたいと思います。

 そこで資料の13ページの国保改革の方向性についてでありますが、この資料を見ますと前段の見出しが医療費の支え合いの強化となっておりまして、国は公費の効果的・効率的な拡充、都道府県は国保の財政運営の責任主体としての位置づけの明確化といった書きぶりでございます。全体として国の責任が後退する一方で、地方、特に都道府県の財政責任に新たな負担を強調した改革の方向性なっているのではないかと思えると思います。ここは地方の新たな負担を前提とせず、国費と明記するなど、国としての財政責任を明確化すべきであると思います。

 また、後段につきましては、都道府県が地域医療の充実と効率化を医療保険の面からも推進という記載となっておりますけれども、わかりづらいのではないかと。具体的にどのようなことを想定しているのか説明をいただければ、ありがたいと思います。

 国保の財政上の構造問題の解決の方策について申し上げますけれども、これは国民皆保険制度の最後の支え手である国保を将来にわたって持続可能なものとするためには、今までも何度も申し上げてきておりますが、加入者の負担が限界に近づいていることを踏まえて、現在の3,000億円の赤字解消にとどまらずに、今後の医療費の増嵩も見据えて、極めて大きい被用者保険との格差をできる限り縮小するよう、抜本的な財政基盤の強化が必要でございます。

 具体的には、既に方針が決まっております1,700億円の保険者支援制度の拡充を平成27年度から確実に実施することはもとより、高額医療費共同事業者負担金における国調整交付金からの振りかえ措置の解消、中低所得者対策の一層の強化、少子化対策の観点も踏まえた子育て世帯の負担軽減が、地方単独事業に係る国庫負担減額措置の解消や国保の責めによらない要因になって医療費が高くなっていることへの対応など、国民の保険料負担の平準化に向けて、思い切った国費投入を図るべきであると思います。

 このため、必要となる国費の投入の規模につきましては、トータルとして後期高齢者支援金に全面総報酬割を導入した場合に生じる国費2,400億円の範囲にとどまらずに、財源の捻出に当たっては消費税率引き上げという難しい問題もあるかと思いますけれども、国費財政上の構造問題を解決することが国保運営の見直しの前提条件であります以上、新たな地方負担を前提とせずに、責任を持って必要となる総額を国費によって確保してほしいと改めて主張したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。ほとんどが御意見だったと思いますが、1つ、事務局に対する御質問があったという理解でよろしゅうございますか。

○福田委員

 はい。

○遠藤部会長

 それでは、お願いいたします。国保課長、どうぞ。

○中村課長

13ページの下の保険者機能の発揮のところの都道府県に関する記載のところでございますが、今後、都道府県には地域医療構想の策定等もお願いし、地域、地域でのあるべき医療提供体制のあり方についてもお骨折りをいただくということで、今、進んでいるところでございます。今回の国保改革に当たりましては、そうした医療提供体制面と国保の財政面をあわせて都道府県に担っていただくことにより、医療保険面での効率化も図っていくということが念頭にあるということでございまして、地域での医療サービスの水準によって当然、住民の方の負担水準等も関係してくるということもございますので、そうしたことをここに書かせていただいているのが1点ございます。

 あわせまして、先般の医療介護総合確保推進法でも位置づけられましたけれども、地域医療ビジョンあるいは医療計画の策定を担っていただく過程で、保険者の意見をきちんと聞いていただいて、吸い上げていただくという役割もお願いをしてございます。

 今後は都道府県も国保の財政面では、医療保険の運営者としての役割も担っていただくことが想定されているところでございますので、地域医療提供体制を形づくるお立場とあわせて、医療保険の財政に責任を負うお立場からも、今後の医療保険のあるべき姿について、御意見等を節目、節目でいただいていくことが必要なのではないかということから、そうしたことをここに書かせていただいているということでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 福田委員、いかがでしょうか。

○福田委員

 その辺については、これから協議の中で詰めさせてもらいたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに13ページで御議論はございますか。

 岡崎委員、どうぞ。

○岡崎委員

 全国市長会でございます。今、福田知事もおっしゃいましたけれども、13ページの前の6ページのところがもう少し詳しく書かれておりますので、ここに関して私も意見を申し上げておきたいと思います。

 6ページ、特に財政面での支援。まだこれから財務省との折衝が年末にかけて、非常に厳しい折衝が始まっていくと考えられます。我々市町村国保におきましては、先ほど国保課長から説明がありましたとおり、非常に逼迫した状況にあります。限度額の引き上げの論議もされておられますけれども、市議会におきましても非常に厳しい議論が実はあっておりまして、場合によっては否決ということも、高知県内でもあっておりますし、限度額の引き上げにつきましては額の圧縮ということも事実上、かなりそういう議決があっておりますので、そんなに簡単に限度額の引き上げ、また、保険料の改定もできないというのが現状でございます。

 逼迫しております26年度の見込も相当な赤字を出しておりまして、27年度の予算組みも赤字が想定されるという中での予算編成になりますので、27年度に向けまして、まずこの1,700億円は確実に確保をしていただきたいということで、厳しい折衝になると思いますが、ここは確実に確保していただくとともに、先ほど知事会も申し上げておりましたとおり、さらなる追加の公費の投入ということも、具体的に検討をぜひお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。

 たびたび、この会でも申し上げておりますが、国民健康保険は皆保険の一番の基本になっておりますし、国保が崩壊しますと医療サービスは当然できなくなります。現在、国保の現状といいますのは、健康保険等の被保険者の方々が退職された場合、当然国保に皆様方が入ってまいりますので、どちらかというと退職者の皆様方の医療サービスを行う保険という現状になってきております。そういう意味で、いろいろな御意見があるところですが、全面総報酬割を導入した場合の国費の活用ということについては、国保の財政支援にもぜひお願いをしたいということをあわせて申し上げておきたいと思います。

13ページのところで、これまでも議論がありましたけれども、都道府県と市町村の役割分担ということが書かれております。市町村は当然、住民の皆様方のお一人お一人の保険料を確定するという実務の作業を担っておりますので、市町村国保が広域化になりましても一定の役割を果たしていかなければならないという認識は持っております。その中で都道府県のいわゆる県民の医療を守る観点と、市町村の場合は例えば、総合的に医療をどの程度コントロールするかという権限は、市町村はその権限を持っておりませんので、そういう意味で都道府県が持っております、各県におけます医療の指導的な立場、それと県民の医療をいかに提供できるかという立場を都道府県でも一定担っていただく必要があるのではないかと考えています。

 実務的な面は保険料の徴収を含めまして、保険料の賦課決定のところを含めて、一定市町村が相当かみ込まないといけないという認識は持っておりますので、この部分は先ほど福田知事もおっしゃられたとおり、さらに細かい部分を詰めていかなければいけないという観点を持っておりますので、今後詰めが残っているということです。

 もう一つは、これは全部システムにかかわっていきますので、システムをいかに早めに作業に入れるか。システム設計に入るためには骨格を固めないといけませんので、できるだけ早く県の役割、実務的に担う市町村の役割の骨格を決めながら、システムの作業に入らないと間に合わなくなりますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 重要な御指摘をありがとうございました。

 それでは、横尾委員、お願いいたします。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 改めて、今もお二人の委員からもお話がありましたように、国民健康保険というのは世界に冠たる日本の皆保険制度を支えている非常に重要な制度と認識をしています。このことについては過去も高齢者医療制度改革会議や国民会議等で再三議論されてきましたし、まず1点目の財政上の問題についてはそのことの重要性は強く、それぞれ報告や議論があったところです。そういった意味では、福田委員からもお話がありましたように、ぜひ国において、いろいろな折衝とか交渉とか細かい、また苦労の多い点もあるかと思いますけれども、しっかり乗り越えていただいて、前に進むような努力をぜひお願いしたいと改めて感じています。

 2点目の保険者機能についてでありますが、このことについては保険者機能のあり方と評価に関する調査研究報告書の中に、87ページあたりだと思いますが、6点、保険者の機能というのが指摘されています。被保険者の適用や保険料の設定や徴収、保険給付、審査支払い、保健事業等を通じた加入者の健康管理、医療の質や効率性向上に関する働きかけなどであります。

 今回の市町村国保の単位から都道府県単位にするという移行の意味合いは、これらの機能を非常に充実をさせていくということが当然あると思います。単純に保険制度の基盤強化のために統合するというだけではなくて、これらを高めていくということを意識していくべきと思っています。ひいては、そのことが加入者の皆さんに安心を与える制度になっていくものと思っています。

 現在は、各保険制度ごとに、国、都道府県、市町村の役割を決めていこうという議論がありますが、よくよく見ていきますと、市町村が主に担います健康管理あるいは保健予防事業に関しましては、非常に重要な点があります。単に国保の統合ということだけで解決できる問題ではないと認識をしています。特に他の公的な保険制度、例えば、後期高齢者医療制度や介護保険等がございます。これらとうまく連動すること。また、保険者を場合によっては一本化することなども考えて、保険者としての機能の向上と効率性が図られるのではないかという認識を強く持っています。

 今後は、ますます対象者の増加が見込まれていますし、国保の統合にあわせまして、運営の一元化も図るべきであるということを感じます。このことによりまして、より効率的で効果的、または安定的な給付サービスができるのだろうと思っています。これは私自身が、今、後期高齢者の広域連合長として仕事をさせていただいていますが、あわせて国保にもかかわり、介護保険にもかかわっているわけですけれども、そういった意味からしますと、都道府県単位での医療保険というものを共同事業体的に、都道府県、市町村または国保連合会の共同事業体のような形で3保険の一丸的な運営ということを将来見据えて、新たな制度をきちんと確保しながら、そのことによって持続可能で国民の安心も得られる、そのような制度ということをぜひ模索、追求していくべきだろうと感じていますので、直接本日の議題ではないかもしれませんが、この先にはそういったことも射程に入れた議論をぜひしていただくことが重要であるという意見を申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 御意見をありがとうございました。

 それでは、齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員

 まず、国保改革の方向性についてであります。中身はいろいろ詰めなければならない点はあるにしても、こういう方向性は当然だと思います。特に構造問題の解決の問題でありますけれども、まず、保険者支援制度の拡充の1,700億円を早期に投入すると。ワーキング・グループでいろいろ議論して計算すると、この1,700億円を投入することによって、相当実は問題が解決されるという結果も出ていると伺っておりますので、そうした点を早く詰める。その上で足りない分をどうするのかと、こういうような段階を経て、議論が必要だろうと。

 特に支援金の全面総報酬割の導入、こういうものをどう活用するのか。これはいろいろと県の対立もあるわけでありますけれども、安くて、みんなが一定の水準の医療を受けられる、あるいはアクセスが変わらないというような方法は、実はなかなか負担を安くして確保するというのは、私は非常に難しいと思います。

 ですから、いろいろな意見があることも理解はできますけれども、このことを余り正規化していくと、結局は保険者の分断という問題。ひいては個人の責任みたいな話につながりかねない話だなと。そのときに何が起きるかというと、結局、医療費は個人の責任で払えみたいな話になって、格差の問題あるいは弱者と恵まれた人の言わば分断、こういうようなことにもなりかねない様子を含んでおりますので、このあたりをどう解決していくのか。このあたりは国の責任できちんとしたモデルを明示すべきではないかと考えております。

 先ほど来、構造問題の財政支援はどうあるべきか。早く姿を示せと、委員からそうしたお話もありました。これはそうあるべきだと思います。年末の予算編成を通じて明らかにするというのが従来のスタイルではありますけれども、根本的に今、国保の改革をしようという時期においては、そうした姿を早く提示する。これは非常に大事なことだと思います。そのことについて、より議論が深まる、あるいはいろいろな知恵が出てくると思いますので、ぜひ早く姿を出して、特に国保の保険者に対して具体的な議論ができるように十分に協議をお願いしたいと思います。

 県で財政の責任を負う、市町村との役割分担の問題、いろいろと難しい問題があることは確かでありますけれども、基本的に対人サービス、保険サービス、こういうことは市町村がやるのが当然だと私は思っておりますし、そうしたことを県が具体的にどうサポートするのか、あるいは県がどこまで事務を担うのか。このことはきちんと具体的な一つ一つの問題に基づいて議論をする必要があるだろと。私どもはそうした事務を担うことについては否定はいたしません。できることは何でもやります。

 ただ、何でもかんでも市町村だと、県が財政運営の責任だけ持つのだと、こういうような雑駁な議論ではもうどうしようもない段階に来ているのではないかと。そういう時点だと思いますので、具体的に一つ一つ問題を詰める時期に来ている。これを具体的に議論しましょうということについては、私どもは一つも逃げるつもりもありませんし、また、保険料の徴収、分賦金のあり方。これは医療費水準とか、保険者によって相当格差がありますから、これをどうやってやるのか。中長期的に平準化するのは、県に一本化で財政運営をするという点では平準化は当然でありますけれども、当面は不均一課税。このあたりのことは当然でありますし、やはり医療費水準の差というのが、いろいろな意味で県が財政運営を引き受けるに当たって嫌だなと思うたくさんの要素がありますので、ここら辺は早急に詰めていきたいと。こういうようなことを私どもは考えております。

 きょうの資料には出ておらないと思いますけれども、国保の収納率の問題は、かつてほどはありません。下がってきて、最近上がっていると。市町村ごとに大きな開きがあるわけでありますが、保険料徴収のインセンティブを損なうことのないような仕組みにする。こういうふうに言われておりまして、引き続き、市町村が収納対策に当たりますけれども、ただ、この格差を県で財政運営をやるときにどう扱うか。

 これは非常に大きい問題でありまして、収納率の劣っているところを収納率の高いところで補うというような形にならないような仕組みを考えてほしい。このことは特に小規模な保険者にとっては非常に大事な問題であります。特に収納率が悪いという理由はわからないわけではありませんけれども、それを補填するようなことは小規模保険者の収納率のいいところの意欲を削ぐという要素がありますので、このあたりは十分考慮をいただきたいと思います。

○遠藤部会長

 齋藤委員、よろしゅうございますか。既にその話は論点の中の話にも入っておりますので、もし今これからお話する話が論点の話と重なるときには、そのときにまた。

○齋藤委員

 それでは、結構です。

○遠藤部会長

 既に論点の話も含まれておりますので、せっかく論点がありますから、こちらに話を移して、その中で例えば、全体の議論が必要であるということであれば、簡潔にお話しいただければと思います。

 それでは、恐縮ですけれども、論点1の国保が抱える財政上の構造問題の解決に向けて、22ページになります。ここで事務局から問題の提起がされているわけでありますが、これについて御意見、御質問があれば、承りたいと思います。

 福田委員、お願いします。

○福田委員

 それでは、22ページの論点1について申し上げます。2項目に各保険者の現在の赤字額に着目するのではなく、個々の保険者の実情をよく勘案して効果的・効率的な公費投入と記載されておりますけれども、これは一方で、事情をよく勘案してと言いながら、他方で、赤字額には着目しないという矛盾した表現ではないかと思います。各保険者はそれぞれ特段の事情を抱えて法定外の繰入を行い、それでも重い保険料負担を加入者に課しているところでありまして、そういった事情も勘案し、赤字額のみにと記すべきではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、先にお手を挙げておられた高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 論点1の1つ目の法定外繰入に関して、意見を述べさせていただきます。前々回からずっと資料が示されていましたけれども、保険給付を賄うのに不十分な低水準の保険料設定でありながら、法定外繰入が行われているというデータも示されておりますので、それに関しては、本来、保険料の引き上げで対応すべき問題だろうかと思います。ただ、そうは言っても高い保険料負担率でありながら、法定外繰入を行っているところについてはもう少し、その背景といいますか、背景にどのような問題や実態があるのかということも見ていくことが必要ではないかと考えます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございませんか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 私も福田委員がおっしゃったことと同じで、ここに赤字額のみにと入れないと、ニュアンスが誤解を招かれかねないと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

 先ほど申し上げたこととも重複をするのですけれども、実は市町村長や都道府県知事さんたちは、恐らく住民の健康ということを非常に日々考えておられると思っています。分けても国保、介護、後期を担っている首長にとりましては、では、先々どうなるかというのが見えないままに、今、赤字をお互いに公的資金を投入して補うということも一策ですけれども、それを繰り返すだけでは先々どうなるか全くわからないということになります。

 海外の事例だと思いますけれども、昔から言われることに、食事に飢えた人を助けるために食事をずっと提供したら、永遠に提供し続けなければならない。そうではなくて、魚のとり方とか、野菜の栽培の仕方とかを教えれば自立していくではないかという例えがありますけれども、先々どのような制度になるかということを国のほうでもぜひ深く研究して早めに示していただかないと、それぞれの介護とか国保とか後期高齢とか、足りない財政補填だけを国に求めていくだけでは、先々まだ課題は残ったままになりますので、そういったこともぜひ検討してほしいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 それでは、岡崎委員、お願いします。

○岡崎委員

 先ほども国保課長のほうから4方式と3方式の違いでのいわゆる最高限度額のお話の中でも少し出てまいりました。ここで言うと22ページのいわゆる所得水準が低いというところで、きょうは3方式の場合はどうなるかという補足の資料で85ページに出していただきました。現実的に言うと、高知県高知市のような所得の低いところでは、上限の額のところに多分600万以内で張りついていますので、限度額の引き上げの論議もあるわけですけれども、もう既に大体所得が600万程度のところに限度額が張りついています。なかなかその所得が各地域によって相当格差があって違いますので、そういうところも勘案をしながら財政の構造を組み立てないと、なかなか保険料の設定ができないというところがございますので、その点も考えていかなければいけないということを申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかによろしゅうございますか。また、さかのぼっていただいても結構でございますので、それでは、次の論点2−1になるかと思います。30ページ、役割分担の話でございます。既にこの内容については言及されました委員の方もいらっしゃいますけれども、何かございますでしょうか。

 福田委員、どうぞ。

○福田委員

 役割分担のほうとあわせてお話をしますけれども、お許しをいただきたいと思います。都道府県と市町村の役割についてでありますけれども、プログラム法にありますとおり、都道府県が財政運営を担うと、市町村が保険料の賦課・徴収や保健事業等を積極的に実施することを基本としながら、権限と責任を分かち合って、都道府県と市町村が共同して運営していくということを法制上しっかりと規定すべきであると主張してまいりました。

 協議の中間整理で両論併記となっております保険給付、資格管理については、事実上の行為はもちろんですけれども、処分性を有する行為につきましても、住民の基本情報を把握している市町村が保険料の賦課・徴収、保健事業と一体的に担うことによって、医療費の適正化あるいは保険料収納に対するインセンティブが確保されるとともに、開発が困難な新たなシステムが不要となるということから、被保険者の利便性、制度の安定性、連続性が確保され、ひいては制度の持続可能性も担保されますことから、従来どおり市町村が担うべきではないかと考えております。

 その上で財政運営を都道府県が担うことによって、メリットの発揮という観点から、保険給付の仕組みにおきまして、都道府県がどのように市町村を支援できるのか。国あるいは齋藤町長からも何度もお話が出ておりますけれども、さまざまな課題について市町村と十分に協議をし、解決ができればと考えております。

 そこで資料の30ページの2−1ですけれども、国保の財政運営に当たりまして、保険料収納へのインセンティブを確保するため、分賦金方式を採用することについては賛同をいたします。しかしながら、2項目目で、市町村が保険料率を定める際に必要なる事項の標準設定に加えまして、都道府県が市町村ごとに標準保険料率を示すとされていることにつきましては、果たしてそこまで都道府県が行うことが適切なのかどうかについて、知事会内での意見の集約を図る必要があると考えておりますので、意見を保留させていただきたいと思います。国にはこれまで申し上げてきた事項を真摯に受け止めてもらいながら、その実現に向けて、早急に地方との協議を進めてほしいと強くお願いをいたします。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 白川委員、お待たせたしました。

○白川委員

 質問を何点かさせていただきたいと思います。事務局のほうがよろしいかと思います。

 論点で財政運営、保険料の賦課についてまとめられておりますけれども、質問の1点目は分賦金を各市町村に都道府県のほうから示すというやり方でございますが、それはこういう仕組みにすれば、法定外の繰入はなくなるという前提で考えていらっしゃるかどうかということでございます。

 2つ目は、私どもは前期高齢者の納付金を市町村国保に交付金という形で出すときに、その一部が65歳以上の方以外の部分で使われていると。確か金額は2,000億と資料が出てきたと思いますけれども、都道府県単位化されたときは、こうした問題が起きないような手立て、簡単に言いますと、都道府県単位化された後は65歳以上とそれ未満の方で会計を区分する等の工夫は考えていらっしゃるのかどうかというのが2点目の質問でございます。

 3つ目の質問は、前のほうのページでございますけれども、15ページ、16ページあたり、特に16ページなどを見ておりますと、我々、被用者保険では医療保険と介護保険は会計上きちんと分ける仕組み、当然そうやっているわけですが、16ページの市町村国保の収支状況の単年度収支を見ると、介護納付金がここに入ってしまっているのです。国保のほうでは保険料自体は介護保険と健康保険で分けるのでしょうけれども、会計処理上は一緒にされているのかどうか。もしもそうだとすれば、都道府県単位化されたときはきちんと会計を分けていくべきではないかと思いますが、それについて質問をさせていただきたいというのが3点目でございます。

 4点目は、私どもは国保関係者ではないので情報が全くありませんし、きょうは報道関係の方もたくさん来ていらっしゃると思いますけれども、改革をいつから実施するというような議論は国保の財政基盤の協議会等では全く議論されなかったのでしょうか。どうもイメージがよくわきません。来年の話なのか、10年先なのかというのは、我々にはよく見えない。

 何でこんなことを申し上げているかと言いますと、全国知事会、市町村会等々そろって総報酬割で浮いた国費2,400億円を国保の財政基盤で使うべきだという主張をされておりますけれども、それは来年からという話なのですか、それとも10年後からという話なのか。全面総報酬割の実施時期ももちろんまだ決まっていないわけですけれども、少なくとも事務局は10年先というふうに総報酬割のほうは考えていないと思いますので、その辺のタイムラグについて、私どもはよく理解できないものですから、特に都道府県単位化のタイムテーブルをどういうふうに想定されているのか。あるいはどういう議論が行われているのかということについて御教授をいただきたいと思います。

 以上、4点でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、事務局、今の4つのことについて、お答えいただければと思います。お願いします。

○中村課長

 御質問いただき、ありがとうございました。

 まず、1点目の分賦金方式のもとでの繰入の対応ということでございますけれども、今回の役割分担の見直しの前提として、財政上の構造問題の解決を図っていくということがございます。そのために一定の財政支援の拡充ということを実施したいと思っていますので、現在の国保が抱える財政の状況と比べれば、かなり改善したところから新しい仕組みがスタートできるのではないかということを思っているのが1点ございます。

 繰入の対応としての制度的な対応といたしましては、中間整理の中にも書かせていただいておりますけれども、財政安定化基金を今後創設して、給付が想定以上に膨らんだような場合とかに、そこからの貸付等によって対応する仕組みということを考えてはどうだろうかと考えています。これは検討するということになってございますが、仮に実現をした場合には、今はそこがすぐ繰入になっているわけでございますので、繰入に頼らない財政運営が可能になるのではないかということを考えているという状況でございます。

 それから、前期高齢者の関係での御指摘もいただきました。以前も部会で同様の御指摘をいただいたと思っておりますけれども、今、前期高齢者の財政調整につきまして、全国統一的なルールのもとで計算をし、市町村国保の場合、多くは交付金をいただく側になっているというのは事実でございます。これは都道府県単位になったときに、その部分について区分経理をすることについては、現在は想定をしていないというような状況でございます。

 介護納付金の取り扱いについての御質問をいただきました。16ページに収支状況をおつけをしてございますが、これは決算の状況を全国ベースでみたものを簡潔にお示ししてございますが、実際には保険料の収入の中に医療分、介護分という区分がございます。介護納付金は、支出のほうはこの単年度支出の中にも7,407億円という数字がございますので、そこは国保の中で決算上は区分をして把握をしているという状況でございます。

 実施時期についての御指摘をいただいてございます。プログラム法におきましては、御案内のように29年度までを目途に今回さまざまな改革を順次実施することになってございまして、そこをターゲットに議論をさせていただいているという状況がございます。ただ、具体的にその29年度までを目途というのが、29年度なのか30年度なのかということについては、まだそこまでの議論はできていないという状況でございます。

 かなり大きな改革になることが見込まれますので、準備に要する期間を考えれば、29年度はかなり厳しいのではないかという御意見もございますけれども、都道府県に財政運営等を始めとして一定の役割を早く果たしていただきたいとお考えの市町村もあり、これは早くやっていただきたいという御意見と、適切な準備期間が必要だという御意見の双方を伺っているような状況でございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 まず、法定外繰入につきましては、今まで資料をお示しいただいて、議論の中で少しわかってきたのは、法定外繰入の理由には2つあるのだろうと。これは私の印象でございますけれども、1つは、予算を立てたけれども、予算どおりの収入あるいは支出にならなかったため、やむなく法定外繰入を行うという形。もう一つは、もう最初から法定外繰入を想定して国保のほうの予算を立てるというケースがあると。違っているかもしれませんが、私はそういう感想を持っております。

 その場合に問題は2番目のほうでございまして、分賦金との関係でこういったものの取り扱いをどうするのか。これは多分議会も絡む話ではないかと想像しますので、その辺をきちんと整理をしていただきたいし、私どもとしては当然、法定外繰入がない形にしていただきたいと。法定外ということですから、法で定められていない繰入をやるということ自体、私はいかがなものかと何度も申し上げているのですけれども、これがないような仕組みにぜひしていただきたいと思います。

 2つ目は、介護分もそうですが、会計区分というのは国保側のいろいろな御都合もあるのでしょうけれども、少なくとも3兆円を超える額を被用者保険から入れているわけですから、それが我々被用者保険側にその使い道がよくわかるような仕組みにしていただかないと、被用者保険にいらっしゃる大体7,000万人近くの方々に対して、我々がきちんと説明できないような状況では困るということは申し上げなければいけないと思いますし、ぜひとも被用者保険側に、拠出する側にわかるような会計方式というのもぜひ工夫していただきたいとお願いをいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 私はまず、論点が幾つかに分かれて議論されるようになっていますけれども、総論的なところで一言言わせていただいて、その上でなおかつ30ページについて、意見を述べさせていただきたいと思います。

 これまで国保の運営について、都道府県と市町村の役割分担をどうするかということで、さまざまな委員からもいろいろ意見等もありましたが、まず、財政的なところでいけば、都道府県化というのは財政リスクが分散されるようなメリットもあると思いますし、逆に役割分担の例えば、資格管理から保険料の賦課・徴収、加入者の健康維持増進、保険給付という一連の業務の円滑な推進ということについては、それが都道府県化されるということであれば、円滑な遂行を妨げたり、あるいは加入者の利便性を損なったりする問題もあるやに思います。

 そのために論点ということで1〜4まで課題が提起をされていますが、ここの議論のときにしっかり保険者機能をどうしていくのかという、その保険者機能を円滑に、かつ積極的に発揮できるかという視点をしっかり据えた上で議論がされるべき課題ではないかということを、初めに前提ということで言わせていただきたいと思います。

 その上で、保険料の賦課・徴収が円滑に遂行される必要ということが大前提であり、見直しによって、これらの収納率の低下や実務上の混乱が生じることがあってはならないと思っております。現在は市町村や広域連合が担っていると思いますが、今後についてもこのような業務については基本的にそれを基本に検討すべきだと思います。また、分賦金方式について、果たしてこれが全ての地域でうまくいくのかどうかということで、資料にはインセンティブを確保する観点と、それを前提とした説明が記載をされていますが、加入者や業務上のデメリットはないのかというところを少し検討する必要があるかなと思います。

 もう一つは、白川委員が今、説明されましたが、私も先ほど法定外繰入ということについて意見を申し上げましたけれども、このようなことがないようにという、これらの事例の歯止めをどうするのかという。先ほど財政安定化基金の創設という議論も検討する必要があるという御回答をいただきましたが、法定外繰入をしっかり歯止めをする仕組みを検討していかなければならないと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 先ほど岩本委員がお手を挙げられましたので、岩本委員、お願いいたします。

○岩本委員

 収納率について保険者にインセンティブを与えるような制度設計をする場合に、2つ大事な論点があるかと思います。1つは、保険者の責任によらないようなものをとり除くということ。もう一つは、とり除いて保険者の責任に帰すとしたものに関して、どれだけ強いインセンティブをかけるのかということです。

 まず、第1点の論点ですけれども、これは医療費の年齢リスク調整と合体させて話をしたいと思いますが、医療費と年齢の関係はある程度の集団を集めれば、かなり明確に関係が出てきて、それは誰も否定できないものとなっております。それに基づいて協会けんぽで調整がされているのですけれども、これは若い人が多くて、それによって医療費が安く済んでいる県にとっては構造調整とかしてもらわないほうが得なのですけれども、自分の県のデータでもそうなっていますので、これは反論ができないといったことで同意が得られているという構造になっています。

 ところが今、人口規模によって目標収納率の差をつけようとした場合に、現在のデータがどうなっているかというと、きょうの資料のほうでは26ページに出ておりますけれども、グループ分けをしたものに関して大まかに言えば、その人口が多い市町村ほど収納率は下がるとなっていますが、よく見れば、ひっくり返っているところがあったりします。まず大まかなところでも完全な明確な相関があるというわけではない。実際に個別の自治体を人口と収納率の散布図に並べた場合にどういう分布になっているのかということを見ないと、収納率と人口に関して強い関係があるかどうかははっきりしないと思います。

 そうすると、人口規模による収納率の違いを保険者の責任によらないものとしてとり除くかどうかということに関しては、かなり重要な論点になってくるかと思います。同じ人口規模によってもかなり収納率が違っていますので、それ以外の要因によって収納率が違っているというものも一緒にとり除いていいのかという問題があるかと思います。

 もう一点確認したいのは、2つ目の論点ですけれども、医療費のリスク構造調整の場合には、年齢と所得に関して調整すると。言いかえると、それ以外のものに関しては調整していないということです。というのは、積極的に保険者の責任によらないと判断できる要因として、採用するには至らなかったというものがあるわけです。例えば、地域差によって医療費が違うということもあり得ます。そういうふうに主張する県もあり得るでしょうけれども、それが全国レベルで積極的に支持できるような根拠が現状ではないから、それはとられていない。可能性としては、そういうこともあり得るわけです。

 とり上げないものに関して、最後それに関しては強いインセンティブといいますか、もろに保険料に跳ね返るような形でインセンティブを与えているということですけれども、そこはいろいろとやり方があります。実績値とそういうふうに計算された、調整された医療費とのウェートをとるということで、弱いインセンティブを与えるというやり方もあるわけです。実績の医療費に近づければ、それは全然弱いインセンティブになると。今みたいな形で、構造調整で計算された医療費との差額の分が全部もろに保険料に跳ね返るというのが一番強いインセンティブということで、中間形態はあり得るわけです。

 どれを選ぶかとなった場合には、どれだけ調整が納得できる形で行われているかということにかかわってくるわけです。調整が非常に不確かな形で行われていて、これで調整された数字というものが、もしかしたら本当に保険者の責任によるものと完全には合致しれないかもしれないと言った場合に、それに関して強過ぎるインセンティブを与えるということは逆効果になるおそれがあるということです。保険者の責任によらないものに関して、インセンティブを与えてしまっているということになっている可能性があります。これも注意深く検討する必要があって、年齢と所得に関してリスク構造調整をして、そこに非常に強いインセンティブを与えたのですけれども、それとの類推で単純に行くのではなくて、やはり確認が必要だと思います。

 協会けんぽの場合は年齢と所得のリンク構造調整をした結果、保険の差がありますけれども、それは1ポイントくらいの差であって、これくらいの差であれば、それは地域の医療費の格差にかなり関係があるので、これは地域で努力でしなさいという形のちょうどいいくらいのインセンティブになるという考慮もしているのだと思います。

 現状では、そこまで全然行っていない。協会けんぽの場合はそういうことで実際に試算もされて、その数字を見ながら最後に確認してできたと思うのですけれども、実はこのような形になった場合に本当に辺なインセンティブになっていないか。強過ぎるとか、あるいは不適切なインセンティブになっていないかという確認の作業は必要だと思います。それが2番目の論点です。

 もう一点言いますと、31ページに一つ例が上がっていますけれども、これは例ということで実際は違うかもしれませんが、収納率の目標が4段階しかないということで、これは境目に関しては非常に変なインセンティブを与える可能性があります。収納率目標を低く設定してもらえれば、その分、分賦金が減るということになるわけですが、例えば9万9,999人の被保険者があったとします。収納率目標は91%です。ここの自治体が分賦金をできるだけ減らしたいといった場合には、被保険者数をごまかすというのは一番手っ取り早い方法になってしまう。1人上げれば、ここで2%の差が出てしまうということなので、こういう刻みはもっと細かくしないといけないということが論点としてあるかと思います。

 細かくなりましたが、以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 適切なインセンティブシステムをつくるためには、リスク構造調整は慎重に行う必要があるという御指摘だったと思います。

 柴田委員、お待たせしました。

○柴田委員

 先ほど白川委員から、前期高齢者の調整の関係で区分経理をしたらどうかという話がありました。国保課長からはそういうことは想定していないというので、それならそれでいいのですけれども、余り言いたくないのですけれども、念のために反対ということで申し上げたいと思います。

 何で前期高齢者の調整をしているかというのは、要するに高齢者が、日本の場合にはサラリーマンの方が多いですから、退職したら国保に流れ込んでくる。国保の保険運営全体に影響を与えているわけですから、その全体を軽くするという考え方で何が悪いのかなと思います。ですから、私は反対だと申し上げておきます。

 仮に白川さんがおっしゃるようなことをやった場合には、区分経理からはみ出した部分は国保に入れないということをおっしゃっているわけですから、今よりも国保の財政を悪くするということだと思います。現行の調整制度を前提としてどれだけお金が足りないかということを議論している中で、さらに足りないお金の規模を拡大するという話であれば、かなり話の前提も変わってくるのではないかということもありますので、事実上の意味からも私はとり得ない案ではないかと思います。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 松原委員、お願いします。

○松原委員

 市町村国保の問題は、非常に大きな問題だと思っています。本来であれば、保険を一本化して一つのシステムでやれば、市町村と県との役割とかを議論しないで済むわけですけれども、これまでの歴史的な経過があるので、被用者保険もあり、国保もあり、いろいろな保険があるわけです。ただ、つくったときに比べて世の中が変化して、国保自体の加入者がかつては農業従事者の方が多かったわけですけれども、現在はこの表にありますように、退職者、高齢者が大変多い。また、病気で仕事をお辞めになった方が多い。

 被用者保険はサラリーを払っているわけですから、そこから天引きできるわけですが、国民健康保険の場合には、それができないという大きな宿命を持っているわけです。各市町村で大変困っておられるのは、要するに本来であれば、徴収できるところが完全に100%徴収できないと。そうすると繰入をせざるを得ないということです。ところが考えてみますと、国保というのは病気になって、仕事をお辞めになった方もかなりいらっしゃる中で、収入がない方に強制的に徴収というのはなかなかできないわけです。

 ここで考えれば、机上の空論でいろいろなことが考えられても、私は20年間、市の国保運営委員をやっていまして、そのときの徴収率などもずっと見せていただくと、具体的にはなかなか辛い立場の方がいっぱいいらっしゃる中で、それを強制的にというのはなかなか難しいのはよく理解しております。

 そういたしますと、そういったことも歴史的に仕方のないことであり、最終的には市民、県民、国民が一番幸せに暮らせる、この国保というものを大事にするために、ある程度その仕組みをつくらねばならないのは事実でありますが、一番現場がよくわかっている市町村において、いろいろな決定をされるという仕組みをされるということを前提として、これが再び再合成されるということについては、私どもは、本来は一本化が正しいのですが、しかし、現実から考えれば、今回の厚生労働省の案は、適切な形で策定されているのではないかと思っているところであります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、岡崎委員、お願いいたします。

○岡崎委員

 ちょっと整理して申し上げたいと思います。だんだん議論が出ておりますけれども、市町村国保から広域化して、基本的には都道府県国保でやるべきだということは、ある意味で、これから将来、多分必要になります地域保険への移行の一環だと我々は認識をしております。

 ただ、地域保険と言っても、国保と健康保険では歴史が違いますので、まだそこまでの統合には当然いかないわけですけれども、先ほどから、だんだん議論がでているように、これから地域保険はその方向にいかないと、市町村国保の単独の小さい保険ではどんどんつぶれてしまうという状況が現実に差し迫っています。そういう意味で、今の現実的な観点で言うと、都道府県の国保に再編成をして、地域保険的な役割の保険になっていくということをやらざるを得ないのではないかという認識を持っています。

 その中で各都道府県の医療計画というものは各都道府県がつくっていますので、医療の計画の中で医療の総量を都道府県が把握して、どれだけの医療費がかかるかということも全体的に、これは市町村ではコントロールできませんので、都道府県でコントロールしていくということになっていますので、そういう観点で言うと、標準保険料の設定というものを都道府県で行った上で、各市町村にそれを割りつけるときに一定の勘案をしながら分賦金方式で割りつけていくということは、当然想定されるのではないかということを申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 分賦金方式の話も今、出ましたので、2−1については、また関連があるところで言及していただければということで、次の論点2−2、分賦金の勘案要素。この辺にもう既に議論が入っておりますので、これについて改めて御意見があれば、いただきたいと思います。38ページ、39ページです。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ほかの委員も触れられたかもしれませんけれども、各論点については厚生労働省のほうでかなりいろいろなことを精査いただいて、勘案した上で整理をしていただいて、こういう検討をしたらどうかということになっているなと感じています。

 ただ、1人当たりの医療費のことですけれども、33ページです。全ての自治体を私も熟知しているわけではないのですが、例えば九州で見ますと、長崎の小値賀町とか、大分の姫島が非常に最小ということで出ているのですが、これは両方とも島です。ですから、離島の場合は医療機関等の課題もあって、すぐに行くにも行けないということで、ひょっとしたら医療費が伸びていないということは十分あり得ますので、そういった地域事情もぜひ勘案をいただいて、医療費の適正化抑制をどのようになさっているかなど、ぜひ精査していただくと、いろいろなヒントを得ることができるのではないかと思いますので、単純に低いから、ここがベストということではなくて、いろいろな状況があるということを当然考えていらっしゃると思いますが、ぜひ認識をいただいて、今後の検討に加えていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 岩本委員、どうぞ。

○岩本委員

 ここでの制度設計では、公平な負担を確保しようという方向で考えておられるということで、私はその趣旨に関しては基本的には賛同いたします。市町村間の格差の調整は県レベルでしますが、都道府県間の調整はもちろん県レベルではできませんので、それは国が調整交付金を使ってやるということになっていて、お互いが公平な負担を確保するということの共通の目的でうまく制度設計をすれば、全体として全国レベルで公平な負担が実現できると思いますので、そういった方向で注意深く制度設計をしていただければと思います。

 若干、資料の中で不思議だった点が40ページにあります。現行の応益割と応能割がありまして、その割合について、上部のほうに少し注釈には書かれていますけれども、所得水準の高い都道府県ほど、所得に応じた案分額のほうの比率を高めるという話が出てきて、この背景にあるのはどういう考え方なのかがわからなかった点です。

 公平な負担という概念は理論的にどういうことかと言いますと、何か一つの指標を決めて、それに基づいて判断する。例えば、所得税であれば、所得の同じ人が同じだけ税を負担するし、所得が多い人はより多く負担するということで、所得という尺度に基づいて考えるということです。この場合、この尺度は一つでないと混乱しまして、2つ尺度を立てるということは、基本的にはできません。2つの尺度を同時に満たすことは基本的にできないので、例えば、消費税は消費を基準にして公平ということを確保しているのですが、所得から見ると、これは不公平だということになるわけです。

 国保の場合は応益、応能ということで、要するにそれぞれのほうで公平の基準が違う。受益のほうと負担能力のほうで違う尺度を立てて考えているわけでして、これはいろいろな考え方があり得ますが、とりあえず一つの尺度だけで全てを割り切るということは、なかなか完全な指標ではないから、ミックスしてという考え方とか、いろいろとあるかと思います。

 ただ、現状は分かれていて、5050という基本線があって、若干それを前後させましょうということだと思いますけれども、地域間の公平性を確保するに当たって、それぞれの応益、応能のほうの確保で手立てを打つということはされていると思いますが、それと、この両方の割合をどう混ぜるかというのは、論点としては別になるかと思います。これがこういう形で出てくるというのは、どういうふうな理由によるのかはちょっとわからなかったので、何か御説明があれば、ありがたいです。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、事務局、お願いします。

○中村課長

 ありがとうございました。

 これは後期高齢者医療制度の今の調整交付金の配分の方法を参考に、こういった仕組みをイメージしているものでございますけれども、都道府県間の所得水準については、国の普通調整交付金で交付しようというときに、一方で都道府県の中での市町村間での所得の格差をどうならしていくかということが、一つの政策課題になったと認識をしてございます。

 分賦金という形の中で所得水準を見てはどうだろうかと考えているということでございますけれども、一方で例えば、ここが同じ均一になってしまいますと、所得が高い市町村が多い県の中では、保険料収納必要額が比較的多くなることから、所得水準の低い市町村にとってみれば、被保険者数に応じた按分が過大となり、かなり酷なことが起きるのではないかという問題意識を持ってございまして、そこを所得水準に応じて按分する部分を所得水準が高い都道府県の中では、割合を増やしてはどうだろうかというようなことを想定しているというものでございます。

○遠藤部会長

 岩本委員、どうぞ。

○岩本委員

 そうすると、所得水準が高いところで所得が低い地域の調整を、その分賦金のほうでできないということになるのでしょうか。細か過ぎるので後で確認したいと思いますけれども、分賦金の設計のほうでそこまで手立てができれば、この割合を変えるということによって、別にやらなくてもいいという道があるかもしれないです。

○中村課長

 分賦金の中で所得を調整するというのは、あくまでも所得水準で按分すべき部分の中での配分ということになってこようかと思いますので、残りの被保険者数に応じて按分すべき部分は所得水準は勘案されませんので、相対としての所得で配分する金額そのものを大きくしたり、小さくしたりする必要があるかないかという御議論だと思いますので、私どももさらに詳細を検討していかなければいけませんので、今の先生からいただいた御指摘も踏まえながら、さらに中でも議論をしてみたいと思います。

○遠藤部会長

 よろしくお願いいたします。

 ほかにございますか。

 では、岡崎委員どうぞ。

○岡崎委員

 医療費の水準のところで少し申し上げておきたいと思います。

38ページに、例えば分賦金の勘案要素の中で、当然、市町村ごとに医療費水準が異なるということがございます。よく厚生労働省の比較表でも、例えば高知県の場合は一人当たりの医療費が高いとか、そういうグラフが出されます。

 それで、岩本先生もその辺の分析を少し詳細に行うべきだという意見を先ほどおっしゃっておりましたけれども、年齢構成が高いので医療費が上がるとか、高齢者のニーズが多いので医療費が上がるとか、一般的なことは当然データでわかるのですが、最近の医療費の動向を見ていますと、いわゆる高度医療にどこまで踏み込んでいるかによって、すごく医療費が違うわけです。

 いわゆる先進医療とか高度医療をどこまでやるかはドクターの範疇にもなりますので、そこへ当然、踏み込めば踏み込むほど、がん治療なんかの場合そうなのですけれども、医療費水準がぐっと上がってくるので、そこのあたりをどういうふうに見ていくか。これはいわゆる医師会と保険者と、それぞれ立場があるわけですが、そういうところをどういうふうに見ていくかというあたりは、多分そういうところを含めて岩本先生はおっしゃっていたと思うのですが、少し背景的な部分を分析していく必要もあるのかなと思います。

 一般的な部分で説明がつく範疇はデータで示せると思いますけれども、そこは、どこまで踏み込んでいくかどうかはドクターの範疇にもあるので、そこをどういうふうに見るのかということはあると思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 では、少し論点を先に進めたいと思います。次に、2−3になりますか。46ページ、都道府県と市町村の役割分担で、資格管理、保険給付というところであります。これも既に少し言及された委員もいらっしゃいますけれども、改めて御意見があれば伺いたいと思います。

 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 ここに示されていますように、保険給付や保険証発行の業務については、加入者にとっては利便性ということが悪化されないようにすべきであり、提起のように、市町村が担うということを支持したいと思います。

 国保の被保険者資格は届け出により取得するものではなく、届け出がなくとも国保を適用すべき事実があれば当然、被保険者資格を取得したもの、いわゆる発生主義ということになろうかと思いますが、その事実確認をきちんと把握できるというのが市町村だろうと思いますし、そのことから、2つ目のところにも入りますが、証明書の交付や現金給付の支給決定という行為は市町村による実施が適切ではないだろうかと考えます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見はございますか。

 それでは、もし何かあればまた伺うということで、1つ先に進めまして、論点2−4、今度は保健事業の話でございます。50ページになりますが、これについて何かございますでしょうか。

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

50ページの事務局の提案については、賛同いたします。保健事業につきましては、それぞれの地域の特性に応じた取り組みが必要で、地域住民に身近な市町村が担うことがよいと考えます。

 効果的な保健事業の企画・評価については、48ページにありますように、国保データベースシステムの活用が不可欠と考えております。その際、留意すべき点として、個人の健康に関するデータについては、個人情報保護の観点からの慎重なシステム設計が必要と考えております。

 また、国保データベースシステムの活用に当たっては、データヘルス計画を作成する市町村保健師等の人材育成のための研修など、体制整備が不可欠と考えます。一方で、市町村はその規模や状況等がさまざまであり、データヘルス計画を進めるためには国や県の支援が必要と考えます。特に小規模市町村等へは、初期の段階において都道府県が積極的に支援する必要があると考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員

 ありがとうございます。

50ページの保健事業についてですけれども、私もこの資料に書かれているとおり、個々の被保険者の健康状態に応じた、きめ細やかで、かつ円滑な保健事業の実施体制を確保することが重要であると思いますので、市町村が担うということを支持したいと思います。

 また、データ分析に基づく保健事業が積極的に推進されるように、ジェネリック、後発医薬品の使用促進など、医療費適正化の取り組みとあわせて、市町村国保、都道府県という、それに区切らないで、連携して推進されるべきだろうと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにございますか。よろしゅうございますか。

 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員

 保健事業を市町村でやるといっても、これはごく普通で、市町村もこのとおり認めているのですから、議論の余地は私はないと思います。

 ただ、データの集約という点では、国保連でみんなやっていますから、中身は中間報告の中で、例えば地域包括ケアシステムを活用するためには市町村が保険給付を行わなければいけないなどという記述もあるわけですけれども、こんなものも国保連のデータを使えば、まさに何も区分けしてできないなどという必要はない。

 ですから、これはやはり県と市町村の役割分担に戻っていきますけれども、こういうものを、あるものを利用していけば県としても給付はできないなどということ、あるいは保健所にいた被保険者に迷惑をかけるというものはほとんど避けられるのです。ですからここは、保健事業については議論の余地なしと。こういうふうに考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 樋口委員、お待たせしました。

○樋口委員

 保健事業が市町村というのはおっしゃるとおり、市町村にやっていただきたいと思っておりますけれども、その際、今、少し前に滞納者の問題とか資格の問題が出ておりましたが、私はぜひ保健事業に関しましては、滞納とかそういうことにかかわらず、むしろ全市民・全区民に対してのサービスは資格の有無にかかわらず実施していただきたい。これは要望でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 ありがとうございました。それでは、一通り論点については御議論いただいたということですけれども、市町村国保について何か言い残したことがおありになれば簡潔に御発言いただければと思います。

 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員

 ここで福田委員と対立するつもりは全くありませんけれども、県が標準保険料の設定を保留する。こういう段階だとすれば、議論がなかなかかみ合わないなと。こんな印象を非常に強くいたしました。では、何で県が財政に責任を持つのか。根底に抱えるような問題で、単純に今までのと変わったら総額よこしなさいと。こういうことで終わるとすれば、ほとんど意味がない。

 ですから、やはり中長期的に保険料を一元化していくと。こういう中では標準保険料の設定というのは避けられない、避けて通れない話でありまして、直ちにそういうことはできないにしても、やはり標準保険料の設定。こういうことは、ぜひ県において早期にやるべきだということを要望いたしておきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。

 ありがとうございます。

 それでは、次に国保組合の話に移りたいと思います。これは論点が1つだけ出ております。これは66ページでございます。国保組合について御意見があれば承りたいと思います。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 この問題が出たのは、前の政権のときであり、この時は別の政党でありますが、その政党が見直しを全てするということの一環としてこれが出たわけであります。

 資料を見たときに、本日、60ページでありますが、これは今まで出ていた資料と少し違うものになっております。それはどこが違うかといいますと、前のデータでは医師、薬剤師、歯科医師、全国保組合の平均値とか、それ以外に、一番上のところに一般業種というものがありました。なぜ、この一般業種がこんなに一人当たりの保険料が高くて、ほかのところが少ないのかなということを私どもは大分考えたわけであります。

 そこで気がついたのは、一般業種には全国土木建築という特殊な国保組合がまじっております。これは御存じのように、大きなゼネコンが集まって、そこの従業員のためにやっている国保組合でありまして、その費用のうちの半分以上は会社のほうの負担であります。そのデータも一緒にこのような形に示されていたので、そこだけが高くて、そういった特殊なゼネコンの分を外しますと、このように建築関係が12万ぐらい。そして、その他で少し上のところがやはり1718万払っているわけであります。

 また、そのときの説明では、特殊な組合という言い方をされていましたが、しかし、医師も歯科医師のところも、これに入っておられるのは従業員の看護師さん、それから、事務員の方たちであります。そうした中で一つの組合をつくって100%の徴収をしているという、大変歴史的なものであります。

54ページを見ていただきますでしょうか。もともと、国民健康保険を全ての人が入るためにということでこのシステムが順番にできていったわけでありますが、定率補助がなぜ32%になったかと申しますと、実は組合の普通調整補助金というものがさらに最大15%とれます。合わせますと47%、つまり、普通の市町村国保と同じぐらいの負担を国が行うということの前提でつくったわけであります。

 そこで、丸々50%出してつくるのはいかがなものかというところで、そこのところを減らして32%という率が出ております。この32%、この表だけを見ますとわからないのですが、先ほどの60ページにある組合費負担の多い組合はほとんどが、54ページの一番左のところ、つまり、定率補助32%しかもらっておりません。

 ところが、それよりも組合費負担の少ない国保組合のうち、建設関係並びに一般業種の中には、その一番右側、つまり、32%にプラスして15%、合計47%の市町村国保とほぼ同じだけの支出を受けているところがあるわけです。そのようなことをきちんと説明もせずに、仕分けの中でこれがけしからぬと、マスコミ受けするためにやったとしか思えないようなデータを出されて主張されたわけであります。

 しかし、歴史の中で少しずつ、国民皆保険制度を行うためにつくったものであります。実際上、今、医師国保においては年間30億円近くの赤字は出ております。そういったものを今までの貯蓄から取り崩しているわけでありますが、今回、厚生労働省さんが出していただいた65ページ、要するにこの形で仕分けてしまいますと、現在も赤字ですので、解散して、医師国保をやめて、普通の市町村国保に入るということを決定しようとしているところがかなりあります。その中で、こういった今までの歴史的な働きをしていたところからむやみに機械的に取り上げて補助金を出さないとなりますと、一挙に赤字のところが大きくなりまして、一遍に解散してしまう。

 一部は、中小企業の入っている協会けんぽに入るところもありますが、これが市町村国保に入った場合には、試算しますと、やはり市町村国保は50%の補助金がありますので、かなりの補助金がふえます。試算の仕方によってはいろいろとありますが、100億円から何百億円かの間がふえるであろうと。そんなふえることをして、何が国家のためになるのか。100%徴収ができているという仕組みを崩してまで、そのようなことをする必要があるのかと思います。

 それと、医師国保においては、これも歴史的な背景でありますが、自分のところで診療した分は請求しない。福利厚生費で全部、それを処理する。つまり、これを国保組合の負担にしないという不文律がありまして、全国の中で、法律ではありませんが、自主規制として定款の中にうたっているところが多いのですが、自分のところの使ったものに対しての医療費は請求しないというやり方をしております。

 もし、これを請求したらどうなるかといいますと、そのところを計算すると、ざっと計算して60億円ほどふえます。つまり、先ほどの補助金はふえ、もちろん、協会けんぽに入ろうと、医師国保に入ろうと、今度は自分のところの医療費を請求できますので、これまでのような自分のところの材料費だけで請求しなかったところが一挙にふえるということまでなぜしなければならないのか。

 現在、いろいろな歴史の中でこれはうまく回っているものでありますので、ぜひ単純に、しかも私どもから言いますといいかげんな、間違ったデータをもとに判断して仕分けをされること自体、全く適切でないと今になって思っておりますので、皆さんの御理解を賜りたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それに関連しまして、では、柴田委員どうぞ。

○柴田委員

 国保サイドは、最終的には医療保険制度を一本化すべきだという主張をしておりますけれども、そこに行くまでにはまだまだ道も遠いということもあります。差し当たり、今ある国保組合をどうするかというのはやはり考えなければいけないと思っております。その場合に、やはり国保組合のよさをそがないように、補助の見直しをすべきではないかなと。これは総論でありますけれども、そういうふうに思っております。

 そういうことで考えますと、仮に見直しをするのであれば段階的に、いきなり保険料に大きな影響が出ないように、例えば65ページの、この厚生労働省の想定でも、市町村国保並みに保険料を引き上げてもまだ、例えば医師国保は41組合赤字になるということでありますけれども、やはりいきなりやるということではなくて、段階的に考えるということをしないと、本当に国保組合のよさがそがれてしまうのではないかと心配をしております。

 もう一つ、65ページの上の箱の※のところにありますけれども、健康保険の適用除外承認を受けて国保組合に加入する方々については、黙っていれば健康保険の適用になるわけですから、その人たちが国保組合と同じ補助率にするのはおかしいだろうということで、平成9年から新規に入ってくる方々については、今で言う協会けんぽ並みの補助率にするのだ。それで、前から入っていた方については、この適用除外承認をもらっていても、前から入っていたということなので、その方はいきなり補助率は下げない。32%をベースにするというのは変えないというやり方でやってきたのだろうと思います。

 これは平成9年ですから、今は17年たっていますので、今、そこのところをまず見直したらいいのではないかと私は思っています。要するに、被用者保険とのバランスといいますか、整合性という意味での切り口というものが1つある。そして、まだ全て、その切り口を貫徹していないということでありますから、まずはそれを貫徹するように、段階的に貫徹するようにするというふうに考えて、まず着手したらいいのではないかなというのが私の考え方であります。

 それから、これは先へ行ってしまうのでしょうか。66ページの論点のところでもありますけれども、所得調査の話がございます。先ほども所得調査の結果を見たら、平成21年となっていまして、平成21年というのは今から見れば5年も前の話であります。所得に応じて国庫補助を配分しているということであるならば、また、国保組合のほうも所得に応じて国庫補助を配分してほしいという希望があるならば、やはりこの所得調査はもっと密にやったらいいのではないか。

 負担があることはわかります。大変かもしれませんけれども、やはり密にやって、そして所得の状況が、ある程度、きちんとしているという、それ前提で、この補助の対応を考えるというふうにしないといけないのではないかなと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 貴重な御提案をどうもありがとうございます。

 それでは、堀憲郎委員お願いいたします。

○堀憲郎委員

 ありがとうございます。

 今回、大分突っ込んだといいますか、濃い資料が出てきたので、事務局には感謝したいと思いますし、この件になりますと、医療提供ではなくて保険者の立場で財政が厳しいという発言をせざるを得ないことを、当事者がいないので、御了解いただきたいと思いますが、これまで述べてきたことはもう既にそこに書いてありますので、具体的に3つほど改めて御理解をいただきたいことについて意見を申し上げたいと思います。

 今、松原委員であるとか、るる御意見があったものと重なるところもございますが、1点は所得比較の問題でありまして、これは中医協の医療経済実態調査における所得の評価の際にも常々申し上げておりますが、いわゆるサラリーマンの方々のような給与所得者の所得の数字と、特に大規模な法人病院ではない、個人立の小規模な診療所の経営者の所得の数字は中身が相当違うということが1点ございます。

 つまり、小規模の診療所の経営者の所得の中には、例えば退職金相当の積立金であるとか、健康保険料、年金、さらには建物や設備の改修・改築といったところや、もっと言えば借入金の返済もそこから出ていくということで、同じ数字なのですが、実際には特にそこが違っているということで、単純な比較はできないということを申し上げております。特に歯科の医療機関におきましては、ほぼ8割以上が、今、申し上げた小規模な経営でありますので、実際にいわゆるサラリー的な観点で見ますと、その数字は相当低くなるということが1点あるということであります。

 それから、今、幾つか出てきておりました国保組合の特殊性についても、これまでも、今、松原委員が言われた自家診療の請求自粛であるとか、さまざまなことを申し上げておきましたが、今、先ほど話があった組合特定被保険者の件について、今回初めて54ページに資料が出てきましたので、これも国保組合の特殊性の一つとして御勘案いただきたいと思っておりまして、今、話があったとおり、簡単に言えば、同じ組合の中であっても32%補助の対象ではない、13%補助の対象という方が相当いらっしゃるということで、これは平成25年度では全体の4分の1に相当しておりますから、そういった方々が年々ふえているという現状もある。そういった特殊性もあるということであります。

 それから、先ほどもあったとおり、歯科医師国保といいますと、歯科医師だけが入っている。医師国保といえば、医師だけが入っているような誤解もあるかと思いますが、実際にはスタッフ、歯科であれば歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士といった方々が全体の40%を占めております。特に歯科では、そのうちの9割が女性であるということもございますし、なかなか中身も違っている。それから、子供さんが生まれた場合には国保組合のほうではすぐに同額の保険料が必要になってくるといった特殊性もあるということで、制度自体が相当違うということを勘案する必要があると思っております。

 3つ目に、数字の問題であります。59ページの所得に関するデータで、先ほど委員から話があったとおり、5年前の古い調査の結果でありまして、最新の平成26年度調査は今、集計中ということでありますので、いずれにしても、こういった所得のことを議論するのであれば最新のデータで議論をお願いしたいと思っております。

65ページの事業仕分けの影響も出ておりますが、そのシミュレーションの算出根拠も、下の小さい字を見ますと、平成21年度の所得調査の数字をもって単純に平成24年度の被保険者の割合で計算しているという、非常に粗いデータだと思います。自家診療についても、我々が見ますと、非常に粗い試算ではないか。もう少し影響は大きいと思っております。

 そういったことで、申し上げたいのは、今回、大分資料が出てきましたけれども、これはまだまだ十分ではないということで、さらにいろいろな、必要なデータを集めていただきまして、国保組合ごとに健全な運営が損なわれない範囲で改めて補助率を議論していくということであれば理解はできますが、今回のようにいきなり仕分けのB案にあるような、今、言ったようないろいろな要素を勘案せずにうたわれたような制度設計は全く現実的ではないと反対いたしたいと思います。

 論点の3番目でありますが、調査につきましては、頻度もそうですが、制度間の比較をやる場合は、調査の設計であるとか分析方法についても、今、申し上げたようなことを勘案して検討をお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。

 それでは、樋口委員、高橋委員の順番でお願いいたします。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 私も仕分けが出てきたから、そのとおりにやるという考え方は反対です。しかし、この問題はもう大変長い問題でございまして、こう言いますと、歯科医師会や医師会の先生方からは大変叱られそうですけれども、やはり物事は、特に社会保障制度、社会保険制度を成り立たせているのは、国民感情から言えば、公平ということと透明性ということだと思います。

 その意味で言いまして、国保組合にも実は大変な格差が組合によってあり、そして決して、ただ楽なだけではないのだということはよくわかりますし、たくさんのデータとともに、もっと検討すべきだということは私は賛成ですけれども、どう考えても、やはり一つの不公平であるということだけは事実だと思っております。

 これはマクロ的なデータで言う場合と、個人的な体験で言う場合と、両方あり得ると思いますけれども、私はこのあまたある国保組合の中で一般業種国保組合の4番目にある文芸美術、物書きとしてここに入っておりました。その後、大学の教員になりまして、私学共済というところにおりまして、大学を定年になりましたときに、またもといたところですから、難なく文芸美術に戻ることができまして、そして、ちょうど75歳を迎えたとき、折よくといいますか、折あしく後期高齢者医療制度ができ、そこに今度はいやも応もなく移されるという段階をたどったわけでございます。

 具体的な金額は別として、とにかく私の保険料は、国保組合にいたときから後期高齢者医療制度に入った途端に3倍にはね上がりました。そして、何人か私自身が保証人になって、文筆業の人をこの組合に入れる推薦人になったこともございますけれども、その人たちが一般国保に入っていたときと国保組合に入ったときの保険料はほぼ3分の1になりました。こういうものがあるから、利用するのはいいとして、余りにも不公平な制度ではないだろうかと思っておりました。

 それで、きょう医師会の先生方などのお話を聞きまして、この国保組合が必ずしも、ただ利益といいますか、得であるということとは別に、いろいろな方々を入れて、そして全員の、それこそ収納率100%でこうした保険に資していることもよくわかりましたけれども、私はやはりもう一度、この問題につきましてはいろいろなデータをそろえていただいて、歴史があるとおっしゃれば、何だって始まりには歴史があるのです。その歴史があるからそれを続けるという言葉でだけはもう続けられないと思います。

 歴史ではなくて、それを踏まえた上で、現在のこの国民皆保険の中で、結果として、この組合国保があったほうが国民全体のためにもさまざまな意味で、例えば収納率が高いとか、それは大変説得力のあるお言葉でございましたけれども、もう一度、そういう材料を出して御検討いただきたい。私は個人的には、公平性という意味から、段階的に変えていくのがよろしいと思っております。

 以上です。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、高橋委員お願いします。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 私も、この国保組合については、以前も幾らか意見を申したのですけれども、今、樋口委員がおっしゃっていますように、組合によっていろいろさまざま事情があるということも理解できました。その上で、やはり所得水準の低い国保組合に対しては一定の国庫補助というのは当然必要であろうと思いますが、所得水準が高い国保組合に対して、ほかにも財政状況が厳しい保険者がある中で、なぜ、このような所得水準が高い国保組合に国庫補助が入るのかということについては、やはりなかなか理解は得られないのではないかなと思います。ですので、今回、所得水準が高い国保組合については国庫補助を廃止するという方向で決断していくべきではないかと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 文芸国保がどうなっているか、私は知りませんが、恐らく32%だけではなくて、さらに16%のかなりの補助をお受けになっているからそのような形になっている可能性はあると思います。ただ、先ほども申しましたように、今、30億円の赤字が出ていて、みんなやめたいという意見がかなりあるというところで、やめてしまうと結局は国にそれだけ大きな迷惑がかかるのがわかっていて、なぜ、それをしなければならないのか。つまり、完全に国庫の費用が多くなるのがわかっていて、うまくいっているシステムを壊すことにおいて、感情的な話だけで物事をお決めになるのはやはり正しくないと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

58ページでしたか、一口に国保組合といっても、所得水準に大きな開きがあります。所得水準の低い国保組合に対しては国庫補助が減少しないようにする必要がありますけれども、所得水準の高い国保組合に対しては補助率を引き下げる方向で見直すのはやむを得ないと思います。

 ただし、65ページの過去に議論された見直し案で見ますと、定率補助をゼロ%にすると、市町村国保並みに保険料を引き上げても赤字になる組合が出てきているという試算になっておりますので、引き下げ方については一定の配慮が必要と思います。

 また、65ページの試算は、業種別にまとめた表になっておりますけれども、見直しは所得水準の違いで国庫補助のあり方を見直すのだと思っています。その見直しの基準となる所得調査が5年に1回ということでありますと、所得の状況を反映させる上では少し間があき過ぎていると思いますので、もう少し短い間隔で調査をする方向で見直したほうが良いと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 先ほど樋口委員が、透明性が非常に重要だということをおっしゃったのですが、まさにそうだと思いますけれども、例えば53ページにある164組合のそれぞれの状況というのは厚労省からアクセスすれば全部見られるとか、そういうふうにリンクは張っていないのですね。個別に見なければならないのですね。

○中村課長

 はい。

○横尾委員

 あるいはこの一覧の概要については、厚労省のほうでまとめたものとかはあるのでしょうか。

○遠藤部会長

 事務局、どうぞ。

○中村課長

 医療費の状況、被保険者数の状況等は、毎年の統計データがございます。

○横尾委員

 あるわけですね。

○中村課長

 はい。冊子になったものもございます。

○横尾委員

 そこの内容と、58ページにあります、例えば課税標準額600万円以上が29組合とかあるのですけれども、後でまた資料をいただければありがたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 それでは、岩村部会長代理お願いします。

○岩村部会長代理

65ページのところで事業仕分けの結果に沿った機械的な試算ということで表が出ています。そこで2つの仮定が置かれていて、自家診療の増等を加味した場合と、それから、そうでない場合とが2つ出ています。先ほど松原委員も、自家診療というものは現在、医師の国保組合では自粛していて、請求はしていないという御説明もございました。もう一つ、ここでの前提は、自家診療の増等を加味すればというのは、仮に国庫補助を見直したときには、自家診療を今まで請求していなかったのを多分、請求を認めるということなのかと思います。

 私自身、もうちょっと詰めて考えなければいけないとは思っていますが、なぜ自家診療を認めないのかということを考えた場合は、これは多分、原理的な問題ではないかという気がしています。つまり、医療保険の場合は保険事故の発生の判断を医師に委ねているという、ある意味でそういう構造になっております。ところが自家診療の場合は、医師に多分、利益相反が起こる可能性が出てくる。

 つまり、一方では保険者のために保険事故が発生するということを認定する役割を担いつつ、しかしながら、他方で自家診療の場合には、ある意味では自分の家族なり従業員の利益を代表するような立場に立ってしまう。そこで両者の利益相反が起こる可能性がある。したがって、その利益相反を避けるために自家診療はしないようにしてもらっているということではないかなという気がしています。

 そうだとしますと、これは医師国保組合がそうやっているからというのではなくて、多分、原理的な問題なので、仮に国民健康保険の市町村のほうに移ったとしても同じことになるのではないかという気がしているところです。それだけ、1つコメントです。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何かございますか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 細かいことで済みません。実は64ページ前後にあります行政刷新会議の事業仕分けの結論並びにそれに基づく試算ということになっているのですけれども、素朴に思うところなのですが、きょうに至るまでに政権は途中でかわっているのです。これらについては、例えば現与党ではどのように、これでいくのか、違う考え方をされるのか。その辺は何かスタンスははっきりされているのでしょうか。

○遠藤部会長

 事務局、どうぞ。

○中村課長

 本日の資料で申し上げますと、冒頭に御説明した52ページの資料でございますが、社会保障制度改革国民会議で公平の観点から、廃止に向けた取組を進める必要があるという報告をいただいて、プログラム法で見直しが位置づけられておりますが、これは今の自公政権になってから、改めてそうした方針のもとで位置づけられているということでございまして、また、与党のほうでも今回の医療保険制度改革、この問題に限らず、御議論が始まっておりますけれども、一応、プログラム法に基づいた検討課題の一つとして整理をしているということでございます。

○遠藤部会長

 局長から補足を。

○唐澤局長

 これは、事業仕分けは前政権のものでございまして、それに基づいて、例えば前政権時の予算編成時に厚生労働大臣と財務大臣の間である文書がまとめられている。そういう経過がございます。ただし、現政権にかわってからは、この国民会議の報告書ですとかプログラム法に書いてあることに沿って、どういう具体的な見直しの内容をつくるか。こういうことでございますので、このA案、B案に、何か与党のほうで決まっているということはございませんで、ここでもまた、医療保険部会でも御議論をいただき、そして、与党でもまたプロセスを経て、そして年末での予算編成に向けて検討を進めている。そういう状況でございます。

○遠藤部会長

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 では、確認ですけれども、これが結論ではない。これもポリシーオプションの一つであるということですね。

○唐澤局長

 はい。結論はもちろん、今はございませんので、この部会で御議論をいただき、そして与党のプロセスも経て、最終的な到達点を予算編成の中で出していく。そういうスタンスでございます。

○横尾委員

 わかりました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

ほかにございますか。大体御意見は出尽くした感じですか。

 ありがとうございました。

 本日は、市町村国保及び国保組合に関しまして大変貴重な御意見を集中的にいただきました。これらの御意見を踏まえまして、今後さらに議論を深めていければと思っております。

 最後に、委員提出資料ということで藤井委員から資料の御説明をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 それでは医療保険制度改革への要望につきまして御説明いたします。お配りしております要望書をごらんいただければと存じます。

 まず、本要望書を取りまとめた趣旨についてでありますが、既に本部会でもたびたび申し上げておりますとおり、毎年1兆円規模で増え続ける医療費は、企業や従業員の負担を際限なく高めております。特にここ3〜4年では、およそ3分の1の健保組合が保険料率の引き上げを余儀なくされている状況にあり、今後もこうした傾向が続けば経済成長の基盤となる企業活力が大きくそがれてしまいます。さらに、社会保険料負担の増加は賃上げによる家計への可処分所得の増加を相殺し、結果として、安倍政権の進める経済の好循環が頓挫しかねないと我々は危惧しております。

 こうした危機感のもと、来年の通常国会に医療保険制度改革に関する法案の提出が見込まれることを踏まえまして、今回、医療保険制度改革が急務であるという企業・経営者の共通の問題意識を明確に打ち出すため、日本経団連、経済同友会、日商の経済三団体として意見書を取りまとめ、去る23日に公表いたしました。

 時間の関係上、内容の詳細は割愛させていただきますが、1つ目に高齢者医療費の負担構造の見直しとして、高齢者医療への公費拡充を求めております。

 特に、6574歳の前期高齢者医療については、来年度以降、全ての団塊の世代が前期高齢者となり、前期高齢者納付金の伸びが顕著となります。要望書では、高齢者医療、特に前期高齢者医療については、税投入拡充等の早急な対応を求めております。

 また、後期高齢者支援金への全面総報酬割等の導入に関する議論についても、こうした被用者保険全体の負担軽減策がない中で、保険者間の負担のつけかえにすぎない全面総報酬割を先行導入することは再考すべきとしております。

 2点目としては、医療費等の重点化・効率化施策の推進についてであります。どれほど負担構造を見直しても、医療費全体が際限なく伸び続けるのであれば、いずれ制度はもたなくなります。医療給付の重点化・効率化に向けて、実効性のある施策を早急に制度化することが不可欠であることを述べております。

 以上、ポイントのみ申し上げましたが、同意見書に関しましては公表日の23日、塩崎厚生労働大臣にも提出させていただいております。

 以上、簡単ではございますが、経済三団体を代表して御報告させていただきました。

 以上でございます。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 本日は、御説明のみという形にさせていただきたいと思います。

 それでは、本日、予定の時間を若干残しておりますけれども、これで終了させていただきたいと思います。

 何かございますか。よろしゅうございますでしょうか。

(委員首肯)

○遠藤部会長

 それでは、次回の開催日につきましては、追って事務局から御連絡があるかと思います。

 本日は、御多忙の折、お集まりいただきましてどうもありがとうございました。


(了)

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