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2014年9月5日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会

医薬食品局食品安全部基準審査課

○日時

平成26年9月5日(金) 14:00〜16:00


○場所

中央合同庁舎第5号館19階 共用第8会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○出席者

委員

若林部会長 穐山委員 井手委員
井部委員 小川委員 北田委員
佐藤委員 堀江委員 山内委員
由田委員

事務局

三宅食品安全部長 福本審議官 山本基準審査課長
黒羽補佐 山本専門官 黒岩主査
津田主査 池上技官

○議題

(1) カンタキサンチンの新規指定の可否等について
(2) その他

○議事

○事務局 それでは、定刻となりましたので、「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会」を開催させていただきます。

 本日は、御多忙のところ御参集いただき、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず初めに、本日の委員の皆様の出席状況を報告いたします。本日は、鎌田委員、中島委員、吉成委員より御欠席との連絡を受けております。現時点で添加物部会委員13名中10名の委員の先生方に御出席いただいておりますので、本日の部会が成立いたしますことを御報告申し上げます。

 次に、事務局に人事異動がありましたので御紹介させていただきます。

 7月11日付けで食品安全部長に三宅が着任いたしましたので、御挨拶申し上げます。

○三宅食品安全部長 ただいま御紹介いただきました食品安全部長の三宅でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は、大変お忙しい中、添加物部会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。先生方におかれましては、日頃より、食品安全行政の推進に当たりまして格別の御理解と御支援を賜りまして、重ねて御礼を申し上げます。

 昨今、食品安全に関する話題は多岐にわたりますが、この夏にも、上海の鶏肉の事件ですとか、あるいはシシャモの事件等がございました。食品添加物の安全性につきましても、常日頃から国民の関心が高いものであると考えております。これまでも食の安全・安心を第一に考え食品行政に取り組んでいるところでございますけれども、引き続き、委員の先生方の御意見を伺いながら、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

 一方で、国が主体的に指定に向けた取り組みを行うこととしております国際汎用添加物及び香料につきましては、委員の先生方の御尽力によりまして9品目の指定を残すところとなっております。国際的整合性や科学的知見を踏まえつつ、迅速な指定に取り組んでまいりたいと思っておりますので、若林部会長を初め委員の先生方におかれましては、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 本日は、国際汎用添加物1品目、カンタキサンチンについて御審議をいただくこととしております。委員の先生方におかれましては、忌憚のない御意見を頂きまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

 御挨拶申し上げました。ありがとうございました。

○事務局 また、同じく7月11日付けで審議官に福本が着任いたしました。

 また、8月1日付けで基準審査課長に山本が着任いたしました。

 同じく8月1日付けで添加物の担当に黒岩が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、議事の進行を若林部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○若林部会長 分かりました。皆さん、こんにちは。よろしくお願いします。

 それでは、最初に、配付資料の確認を事務局よりお願いいたします。

○事務局 資料の確認をさせていただきます。

 まず初めに、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会議事次第でございます。次に、資料一覧でございます。続きまして、委員名簿、本日の座席表。

 資料としましては、資料1−1「カンタキサンチンの新規指定の可否等に関する薬事・食品衛生審議会への諮問について」。

 資料1−2「カンタキサンチンの食品添加物の指定に関する部会報告書(案)」。

 資料1−3「添加物専門調査会における審議結果について(添加物評価書(案)カンタキサンチン)」。

 資料2「アスパラギナーゼに係る意見募集の結果について」という資料でございます。

 本日、お手元にお配りしております資料は以上でございます。不足や落丁等ございましたら、事務局までお申し出いただきますようお願いいたします。

○若林部会長 よろしいでしょうか。特に資料配付の過不足等はないようですね。

 それでは、事務局から、本日の部会の審議品目に関する利益相反の確認結果について報告をお願いいたします。

○事務局 本日の部会においては審議対象品目が1品目ございますが、国際汎用添加物であるため、利益相反確認対象品目はございません。

○若林部会長 分かりました。

 それでは、審議に入りたいと思います。議題1「カンタキサンチンの新規指定の可否等について」に関して審議を行いたいと思います。

 まずは、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、議題1のカンタキサンチンの新規指定の可否等につきまして、資料の御説明をさせていただきます。資料は1−1〜1−3でございます。

 資料1−1は、諮問書でございます。

 資料1−2「カンタキサンチンの食品添加物の指定に関する部会報告書(案)」でございます。

 まず初めに、経緯を御説明させていただきます。資料1−2の11ページを御覧いただければと思います。

 これまでの経緯でございますが、平成23年4月19日に食品健康影響評価を依頼しております。平成26年8月5日、食品安全委員会で、それまでの食品安全委員会添加物専門調査会での審議を踏まえた事項が報告されまして、平成26年8月6日から食品安全委員会における国民からの意見募集ということで、平成26年9月4日までパブリックコメントがなされております。平成26年8月21日に薬事・食品衛生審議会へ諮問がなされまして、本日9月5日、当添加物部会で御審議をいただくという経緯でございます。

 続きまして、資料1−2、部会報告書案につきまして御説明させていただきます。

 本部会報告書案でございますが、今般の添加物としての新規指定並びに基準・規格の設定に係る報告の取りまとめに当たり、食品健康影響評価がなされたことを踏まえ、添加物部会において審議を行った。また、当該添加物については、国際汎用添加物として指定等の検討を行ったということで、部会報告書案とさせていただいております。

 品目名はカンタキサンチン。構造式、分子式及び分子量につきましては、記載のとおりでございます。用途は着色料でございます。

 4.概要及び諸外国での使用状況でございますが、カンタキサンチンは、カロテノイドの一種で、魚類、甲殻類等に天然に微量に含まれているものでございます。我が国においては、平成14年に飼料添加物として指定されておりまして、現在、鶏、サケ科魚類及び甲殻類を対象とする飼料への添加が認められております。

JECFAでございますけれども、1955年の第44回会合におきまして、ヒトにおけるNOEL 0.25 mg/kg 体重/日を基に、安全係数を10として、ADIが0〜0.03 mg/kg 体重/日と特定されております。また、1999年の第53回会合におきまして、生産・流通・使用量データによった場合、1995年〜1997年における世界各国での推定一日摂取量は、ポルトガル及びノルウェーで最大となり、ADIの約7〜8%と推定されたということでございまして、JECFAは、カンタキサンチンの長期摂取がADIを超過するおそれはないということとされております。

 2ページでございます。諸外国での使用状況等でございます。コーデックス委員会では、添加物の使用基準におきまして着色料と分類されております。最大使用量としては、ジャム、ゼリー、マーマレードに200 mg/kgが設定されておりまして、その他多数の食品に最大使用量が設定されている状況でございます。

 欧州連合(EU)でございますけれども、EUでは、食品の着色料としてストラスブール風ソーセージ、地域の伝統的なソーセージでございますが、それに使用が認められておりましたが、当該使用の実態が認められないということから規則が改正されておりまして、現在は食品の着色料としての使用は認められていない状況でございます。なお、EUでは、医薬品の着色料としての使用は認められているという状況でございます。

 米国でございますけれども、米国では、固形と半固形食品には1ポンド、液状食品には1パイント当たり30mgを超えない範囲での使用が認められておりまして、魚肉ねり製品(すり身製品)、ドレッシング、ソース等に使用されているということでございます。

 現在は、EUで食品への使用は認められていないものの、国際汎用添加物として検討するものでございます。

 5.食品添加物としての有効性につきましてでございます。

 基礎的知見としまして、カロテノイドの一種でありまして、他のカロテノイドと同様に熱に対して安定ではございますが、空気中では酸化され変色する性質を有しているものでございます。

 また、本品は、深紫色の結晶又は粉末でして、油性の溶液ではほとんどの濃度で赤色を、水分散性溶液はだいだい色から赤色を呈するものでございます。なお、酸素及び光に不安定であるということがございまして、遮光容器中において、不活性化ガスの下に保存することが必要であるというものでございます。

 続きまして、食品への利用でございます。5〜60 ppmの濃度でトマトの赤色となりまして、海外では、トマトスープ、スパゲティソース、ドレッシング、果実飲料、魚肉ねり製品等に使用されております。

 6.食品安全委員会における評価状況についてでございます。

 食品安全基本法の規定に基づきまして食品安全委員会の意見を求めたカンタキサンチンに係る食品健康影響評価につきましては、平成26年8月5日に開催された食品安全委員会で添加物専門調査会における審議結果(案)が審議され、公表されているところでございます。

 続きまして、3ページを御覧いただきたいと思います。食品健康影響評価につきまして、添加物評価書(案)の抜粋を記載させていただいております。

 カンタキサンチンの体内動態に係る知見を検討した結果、特にヒトにおいて網膜への高度の蓄積が認められた。カンタキサンチンの網膜又は眼球への分布には大きな種差が認められ、ヒトが最も高く、次いで、サル、げっ歯類の順に高いことが示されたというようなことで、安全性を評価するにあたっては、種差に留意することが必要と考えられたということでございます。

 2段落目でございます。アレルゲン性及び一般薬理に関する知見を検討した結果、安全性に懸念を生じさせるようなものはないと判断されております。

 また、生体にとって特段の問題となる遺伝毒性の懸念はないということで判断されております。

 本専門調査会としては、ヒト介入研究において、60 mg//日投与群で認められた暗順応b波減少を摂取に起因する変化と考え、15 mg//日(0.25 mg/kg 体重/日)をカンタキサンチンのNOAELと考えたということでございます。また、発がん性は認められないと判断されております。

 また、本専門調査会としては、カンタキサンチンの推定一日摂取量を勘案すると、添加物のADIを特定することが必要と判断した。本専門調査会としては、ヒト介入研究のNOAEL 0.25 mg/kg 体重 /日をADIの根拠とし、安全係数については、固定差に基づき10とすることが適当と判断した。以上より、本専門調査会は、0.25 mg/kg 体重/日を安全係数10で除した0.025 mg/kg 体重/日をADIとされております。

 続きまして、4ページを御覧いただきたいと思います。7.摂取量の推定でございます。添加物評価書(案)の抜粋を記載させていただいております。

 添加物「カンタキサンチン」の使用基準(案)「カンタキサンチンは、魚肉ねり製品(かまぼこに限る。)にあっては、その1kgにつき0.035g以下でなければならない。」に基づき、添加物「カンタキサンチン」が最大添加率35 mg/kg食品で使用され、全量がそのまま最終食品に移行して消費されるとした場合を想定し、「平成17年度食品添加物一日摂取量調査」から得られる食品(群)の一日摂取量から、国民平均で0.08 mg//日、小児で0.05 mg//日、妊婦で0.08 mg//日と推定しております。

 一方、カンタキサンチンの残留基準値設定に係る農薬・動物用医薬品部会長報告を引用しておりまして、飼料添加物由来のカンタキサンチンの一日摂取量を国民平均で0.44 mg//日、小児で0.28 mg//日、妊婦で0.31 mg//日と推定しております。

 以上より、「カンタキサンチン」が新規指定された後のカンタキサンチンの推定一日摂取量は、国民平均で0.52 mg//日、小児で0.33 mg//日、妊婦で0.39 mg//日と算出しております

 本専門調査会としては、この推定一日摂取量について同様に判断されております。

 続きまして、8.新規指定について記載させていただいております。

 新規指定につきまして、カンタキサンチンについては、食品安全委員会における食品健康影響評価(案)を踏まえ、食品衛生法第10条の規定に基づく添加物として指定することは差し支えない。

 続きまして、9.規格基準の設定についてでございます。

 規格基準の設定につきましては、同法第11条第1項の規定に基づき規格基準については、次のとおりとすることが適当であるということにさせていただいております。

 規格基準の(1)使用基準についてでございます。カンタキサンチンについては、次の事項を踏まえ、以下のとおり使用基準を設定することが適当であるということとさせていただいておりまして、5ページでございます。1つ目ですが、コーデックス基準において、すり身及び魚卵に35 mg/kg の最大使用量が設定されていることがございます。2つ目ですが、米国では、固形又は半固形食品に30 mg/ポンド、液状食品に30 mg/パイントを超えない量での使用が認められておりまして、魚肉ねり製品(すり身製品)で使用が確認されています。

 使用基準(案)につきましては、先ほど御説明させていただいたとおりでございます。

 次の(2)成分規格及び保存基準についてでございます。成分規格につきましては、別紙1のとおり設定することが適当であるということにさせていただいております。

 別紙2を御覧いただければと思います。別紙2は、カンタキサンチンに係る成分規格等の設定根拠を示したものでございまして、主に、JECFA規格、FCC9th規格、EUの規格、第8版添加物公定書で既に掲載されております「B−カロテン」及び「B−アポ−8’−カロテナール」の規格を参考にして成分規格案を設定されております。

 含量、性状、確認試験、純度試験等につきましては、基本的にJECFA等の規格を参照しております。

 副成色素につきまして、JECFA及びEUで総色素の5%以下と規定されているということでございまして、本規格案におきましても、同様に5%以下と設定することとしたということでございます。

 9ページの強熱残分、定量法につきましても、同様な形で規格等を参照しまして設定されております。

 別紙3でございます。別紙3は、本規格、JECFAFCCEU、それぞれ、他の規格との比較ということで一覧表として添付させていただいております。

 部会報告書案につきましては、以上でございます。

 資料1−3は、食品安全委員会の「添加物専門調査会における審議結果について」として公表されておりますもので、「添加物評価書(案)カンタキサンチン」のものでございます。

 事務局からの説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、審議に入る前に、カンタキサンチンの食品安全委員会での評価結果について、毒性部分について小川委員より解説をお願いできますでしょうか。よろしくお願いします。

○小川委員 資料1−3を御覧ください。毒性部分ということで、30ページからになります。

30ページから遺伝毒性ですけれども、遺伝毒性につきましては、一般的にバッテリーとされます細菌を用いた復帰突然変異試験及び染色体異常試験と in vivo の小核試験等が行われております。一部、EFSAの方ではデータが少し足りないところもあるのではないかという指摘もありますけれども、いずれにおいても陰性ということで、懸念されるような遺伝毒性はないという判断だと私も考えます。

 その後、幾つかの試験が多数なされているのですけれども、やや古い試験等もあって、不十分なデータ等も含まれているようです。評価に用いなかったものも記載されておりますが、複数の動物種で毒性試験が行われております。

34ページからイヌの15週間及び13週間の試験がb、cとして記載されております。イヌでは、ほとんど毒性が見られておりませんで、用量としましても4,000 mg/動物/日とか500 mg/kg 体重/日と非常に多い量を投与しておりますけれども、いずれにおいても被験物質投与に関連した影響は見られなかったとされております。

 続きまして、長期の試験として、がん原性以外のところでサルの試験も行われております。35ページの(4)の1)のところになります。こちらでサルの3年間の経口投与の試験について記載されております。こちらは、0.248.6 mg/kg 体重/日と6用量にわたってかなりしっかりとした試験が行われているということです。強制経口投与で1群4匹〜11匹の雌雄で行われております。こちらで見られた所見が36ページの上の表にございますが、1.8 mg/kg 体重/日以上の群において、肝臓に被験物質によると考えられる偏光顕微鏡下で複屈折を示す内包物が沈着していたという所見が得られております。凍結の肝臓の切片等で見られるということから、毒性との関連は不明ではありますが、NOAELをその下の用量の0.6 mg/kg 体重/日と考えております。

 一般的な毒性から出たデータでは、網膜への蓄積が懸念されるということで、そちらについてまた、後ほどまとめて記載してあります。

 続きまして、ラットにおける長期の毒性試験としまして、36ページの一番下のところに2)として記載しております。ラットの試験は、9398週間の反復投与毒性試験と発がん性と出生前発生毒性の併合試験という形で行っております。こちらは雌雄のラットを用いて長期間投与するという試験であり、最高用量の3,200 mg/kg 体重/日においても明らかな毒性を示さなかったという形で、NOAELは最高用量と考えております。

 また、他の試験としまして、37ページのbに当たりますけれども、こちらも52104週と長期にわたる試験を実施しております。雌雄各群70匹ということで、十分な動物を用いた試験が行われており、毒性所見としましては、38ページにございますが、最低用量の250 mg/kg 体重/日以上におきまして、肝臓への影響が血液生化学データ等でも見られており、用量設定が全体として高過ぎたというところがありますけれども、250 mg/kg 体重/日をLOAELと考えるということです。

 他に、ラットの試験として、39ページにcとしてございますが、初めが雄のみの試験で行われておりまして、こちらも75 mg/kg 体重/日以上で肝臓への影響が見られております。雌への試験につきましては、40ページのdにあります。こちらも104週まで行われた試験でありまして、雌の方が1つ低い用量から所見が見られておりまして、25 mg/kg 体重/日から肝臓への影響が見られております。そうしたことから、この試験からは、NOEL25  mg/kg 体重/日と考えているということになります。

 続きまして、マウスの試験になりますけれども、一部試験におきまして、42ページの上のマウスの3)の試験におきましては、雌雄とか匹数とかが記載されておらず、データとしても非常に古くて、なかなか評価しにくいのかなと考えておりますが、bに見られる98週間の試験は十分に行われており、250 mg/kg 体重/日以上でやはり肝臓への影響が見られているということになります。

 また、43ページからイヌの試験が記載されておりますが、こちらも匹数等の記載がされておらず、情報が不十分なところもありますけれども、44ページのbでは、スタンダードな雌雄4匹を用いて、試験を実施しており、いずれも所見がないということで、最高用量がNOAELだということで、問題はないと考えます。

 先ほど少しお話をしましたけれども、この物質につきましては眼への毒性が懸念されるということで、(5)として眼毒性についてまとめて記載されております。特にサルにつきましては、3年間の経口投与試験の結果が45ページに記載されておりますが、用量をふって各群4〜11匹で実施され、46ページの表にございますように0.6 mg/kg 体重/日と、やや低い用量から網膜への被験物質の沈着が見られるということでありました。先ほどの肝臓の所見については1.8 mg/kg 体重/日以上ということですので、眼への所見の方が低い用量から起こっているということになります。この試験から、このサルの試験につきましては、その下の用量である0.2 mg/kg 体重/日をNOAELと考えるということです。

 続きまして、もう一つサルの試験が47ページから記載されておりますが、こちらも同じで、48ページの上の表にございますように0.6 mg/kg 体重/日以上におきまして、網膜への結晶の沈着があるということで、同じくNOAEL0.2 mg/kg 体重/日と考えられるということになります。

 続いて、ウサギ、ネコ、フェレット等の試験が行われておりますが、こちらでは特に明らかな所見としてはとられていないということになります。また、ラット、マウスにおいては、眼への毒性は無かったということで、眼への毒性は、動物を用いた試験では、サルに特徴的に見られていたということであります。

 また、52ページから発がん性についてまとめて記載しておりますけれども、ラットの試験が52ページにございます。そして、マウスの試験につきましては54ページにございますが、先ほどの併合試験の一部になるわけですけれども、腫瘍の発生はいずれも見られていないことから、発がん性は無いと結論されております。

 また、生殖発生毒性について54ページ以降にラット及びウサギの試験が記載されておりますが、生殖発生毒性あるいは催奇形性については、懸念されるような変化は全く見られなかったということになります。

58ページ以降にヒトにおける知見ということで、網膜への影響が症例報告等として幾つかあげられております。60ページの下のところに症例報告のまとめがございますけれども、沈着物として網膜への結晶が複数見られたという症例報告がありますが、用量相関とかがちょっとはっきりしないといったことから、こちらの症例報告からのNOAELはとりにくいと考えているということになります。

 そこで、メタアナリシスあるいは介入試験の結果から最終的にはNOAELをとらざるを得ないということになると思いますけれども、63ページの下のところに、4)としてメタアナリシス、介入研究ということで記載されております。

 メタアナリシスの結果については64ページにございますが、用量に沿った網膜への沈着物が見られるということで、摂取量に相関して沈着が起こる可能性があることを示唆しております。ただ、一番下の用量の30 mg//日未満が最低用量ということになりますが、未満という形になりますので、NOAELがとれないことになります。

 そこで、介入試験の結果が65ページに記載されております。こちらは、症例数自体はそれほど多くないのですけれども、15 mg//日で投与する群と60 mg//日で投与する群を設けて検討されております。60 mg//日の投与群におきまして、暗順応のb波の振幅の減少が見られるということで、こちらが網膜の中間層の内顆粒層の信号伝達の機能不全を示す所見であると考えられます。この所見があるということで、サルとヒトで共通して網膜への所見があると。また、ラットでは肝臓への所見がございましたけれども、ヒトにおいては、特に肝臓への兆候は見られなかったということもありますので、網膜への影響がヒトに対して重要な所見と考えられるということになります。

 そうしたことを考え合わせると、介入試験において所見が見られた一番下の用量が15 mg//日ということで、見られなかった用量の0.25 mg/kg 体重/日がヒトにおけるNOAELという形になるということで、動物の実験ですと種差と個体差という形で100の安全係数を掛けることになりますが、ヒトのデータから持ってくるということで、個体差のみでよいだろうと考えられますので、70ページのところにまとめとしてございますけれども、ヒトのデータを用いた NOAEL 0.25 mg/kg 体重/日に安全係数10を掛けた0.025 mg/kg 体重/日がADIとして設定されるということで、問題ないと考えます。

 以上です。ちょっと長くなりました。すみません。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 続いて、体内動態について吉成委員よりコメントを頂きたいのですけれども、本日は欠席だということで、事務局からコメントを読み上げていただけますでしょうか。

○事務局 吉成委員からカンタキサンチンの体内動態につきましてコメントを頂いておりますので、御紹介させていただきます。

○若林部会長 皆さん、机の上に配付されていますね。

○事務局 委員の先生方には配付させていただいていないのですけれども、もし必要でしたら御配付させていただくということにさせていただきますが、よろしゅうございますか。

○若林部会長 では、読み上げてください。

○事務局 「カンタキサンチンは、カロテノイド類の一種であり、比較的脂溶性が高い物質である。

 ヒトやラットを用いた経口投与試験の結果では、その吸収率は8%〜34%とそれほど高くないが、体内消失半減期は、ヒトやサルで2日〜5日間と比較的長い。

 組織分布については、報告書案に記載されているように、種差が認められる。

 カロテノイド類の一種であることから網膜への蓄積の可能性が考えられるが、ヒトにおいては比較的高濃度で蓄積が認められたのに対し、サルでは低く、ラットではほとんど蓄積しないとの結果が得られている。

 さらに、代謝においても種差が認められ、サルではラットでは認められない極性の低い代謝物が認められ、一方ラットで認められた極性の高い代謝物はサルでは認められなかった、との報告がある。

 以上のことから、体内動態としては大きな問題はないが、実験動物での毒性試験成績、特に眼毒性、をヒトへ外挿する際には、種差を考慮した評価が必要と考えられる。」とのコメントを頂いております。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、カンタキサンチンについて御意見をお願いします。カンタキサンチンについては、事務局から説明がありましたように、国際汎用添加物としての候補物質であるということ、用途は着色料、使用の基準に関しては、「カンタキサンチンは、魚肉ねり製品(かまぼこに限る。)」と書いてありますね。それから、小川委員から説明がありましたように、高用量を投与した場合には、網膜への沈着が1つの懸念材料であるというようなところであります。

 それでは、皆さんから御意見、コメントをお願いいたします。山内委員。

○山内委員 2点あります。1つ目は、使用基準で魚肉ねり製品に絞る理由です。部会資料の2ページの5の(2)に食品への利用はねり製品以外に、トマトスープ、スパゲティ等、ドレッシングなどもあると書いてありますが、日本では「かまぼこに限る。」とすることでよいのかということです。また、かまぼこに絞った理由等は提案のままで良いのか確認した方がよいのではないかと思います。

 もう一点は、摂取量の推計値とADIの関係です。食品安全委員会では、飼料添加物由来も含めて、小児では摂取量の推計値がADIの8割に達するということが指摘されたと聞いております。食品安全委員会では、使用基準に関する内容なのでそれ以上の論議はされなかったと聞いておりますけれども、この場では議論しておく必要があるのではないかと思っています。

 摂取量の推計では、かまぼこを使われておりますけれども、国民全体では平均で1日当たり2.2gで、小児では1.3gということで、確かに平均しますとこういう数字になるということも分かりますが、季節による差ですとか、食べる人、食べない人の差が、また、地域によって、よく食べられる地域もあるかもしれないと考えますので、摂取量をどういうふうに考えていったらいいか、検討が必要かと思います。

ADIの値が小さいので、仮にかまぼこに最大量を使うということを考えますと、小児の場合、かまぼこは1切れで12gぐらいだと思いますが、簡単にADI値を超えてしまう事態も出てきます。もちろん食べ続けなければ問題ないということは理解しますし、飼料添加物の数値も含めてであるということも分かるのですけれども、消費者としては、簡単にADIを超えてしまうというのは、大丈夫なのかなと率直に感じるところです。たくさん食べられる方がいらっしゃるとか、それから、かまぼこも非常にブランドや製品などによって好みが違うとは思いますけれども、一般的に摂取量の推計をする時に、非常に広く、たくさんの方が食べるものと、割と偏って摂取されるものとはどういうふうに考えていけばいいのかと思っておりますので、本日の提案そのものをすぐ否定したり修正したりする必要があるということを申し上げているのではございませんが、以上の点について、委員の皆さんの御意見も頂き、検討が必要ではないかと考えます。

○若林部会長 貴重な御意見だと思います。1つ目は、「カンタキサンチンは、魚肉ねり製品(かまぼこに限る。)」と書いてありますけれども、こちらのことについて、どうしてそういうように区切るのかということ、何かその説明がないかということが第1点。第2点が、やはり皆さん多分気になるところだと思いますけれども、小児のADI値と推定摂取量が割合近くなっていますので、そこのところに問題点がないかというのが2つ目のポイントです。

 当委員の意見又は事務局からの御説明がありましたらお願いします。

○事務局 まず初めに、1点目の食品に対するところにつきまして、少し事務局からお話をさせていただければと思います。

 山内委員から今、御意見を頂きましたように、国際的なコーデックスの方では、飲料ですとか、デザート類ですとか、スープですとか、そういったたくさんの食品、ジャム、マーマレード等も御紹介させていただきましたが、たくさんの食品にその使用基準等が設定されているという状況がございます。食品安全委員会からのADI等も示されておりますし、委員からも御意見がありましたけれども、おっしゃるように摂取量とADIというところもございまして、国際的に基準がある食品全部にこれらの使用を認めるという使用基準は、なかなか難しいという感じがするところでございます。

 一方で、実際に使われている食品等の情報を見ましたところ、海外で言われておりますいわゆるすり身、すり身製品でございますが、日本ではかまぼこということになります。摂取量もということで、国際的にもすり身には35 mg/kgという使用基準が設定されていることと、実際に使われておりますすり身製品があるということで、今回、使用基準としましては、魚肉ねり製品でかまぼこに限るということにさせていただいております。

 その使用基準案に基づきまして、最大の35 mg/kgの量が使用されたとして推定摂取量を推計しているのですけれども、その推定摂取量でいきますと、ADIにつきましてもそれほど大きく超えることはございませんので、こういった形で使用基準案ということが適当であると考えているところでございます。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、その他に何か今の関連事項に関して御意見ございますか。山内委員は、今の御説明でよろしいですか。

○山内委員 前者のところは、そういうことでしたら、私としては、部会の報告書で外部に見せるものなので、何らかこの使用基準を魚肉ねり製品に絞ることにした理由を書いた方がいいのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。後者の方については、他の委員の先生から御意見を頂ければと思います。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、他の委員の先生方、今のポイントに関して何か御意見ございますか。井部委員、どうぞ。

○井部委員 今のことに関連して私もちょっと疑問に思ったのは、国際汎用添加物ということで、やはり輸入品もターゲットにしたという意味を今までは持っていたと思うのですけれども、それに触れないで、「かまぼこに限る。」というのは、かまぼこにそんなに必要なのかなというのが1つ。というのは、今まで、かまぼこは多分キサンチン系の色素を使っていると思うのですけれども、あるいは、今は天然が多いですね。それではだめなのかなというのはちょっと疑問に思いました。まず、それはどうでしょうか。

○若林部会長 事務局から。

○事務局 今の輸入品の方も見据えたということでございますが、正に使用基準では魚肉ねり製品(かまぼこに限る。)とさせていただいておりますが、輸入食品といいますか諸外国では、すり身製品には使われているという状況がございます。日本では今まで、添加物の使用基準の中では、魚肉ねり製品という形でさせていただいておりまして、向こうで使われているすり身製品というものに対しても、日本の添加物としての使用基準として当てはめるということで、その部分については輸入食品も見据えているということにはなります。

○若林部会長 よろしいですか。

○山内委員 確認なのですけれども、実際に2ページにあるように、海外でトマトスープ、スパゲティソース、ドレッシング等であるわけですから、仮に輸入をする時には、国内では魚肉ねり製品のみにしか認めないので、スパゲティソース、ドレッシング等でこのカンタキサンチンが入ったものは、一切輸入しないことにするということですね。

○事務局 使用基準案で対象となる食品ということになります。

○若林部会長 今のものに関しては輸入しないということですか。

○由田委員 輸入できない。

○事務局 輸入しないといいますか、食品添加物の使用基準に合った食品あるいは対象食品のみの輸入はできるということでございます。

○若林部会長 よろしいですか。

○穐山委員 すなわち、それは、例えば検査法で監視管理措置をするということですね。輸入の時に検疫でその辺の監視措置をするということですね。魚肉ねり製品以外のものに使われていたら、それは流通させないということですね。

○事務局 この添加物に限らず、使用基準が定められた添加物については、そういう措置がなされております。

○若林部会長 よろしいですか。この摂取量の推定のところに、2段構えで、魚肉ねり製品に限った場合と飼料の添加物由来のものと2つの推定値が出ているのですね。それで、飼料の添加物由来のものがぐっとADIに近くなっているのですね。上の魚肉ねり製品(かまぼこに限る。)ということになりますと、例えば小児では0.05 mg//日ですね。飼料添加物の方になりますと、これが、小児ですと0.33 mg//日になりますね。やはりみんなここの値が気になるのだと思うのです。小児ですと、0.02 mg/kg 体重/日ですので、0.025 mg/kg 体重/日がADIですので、非常に近くなってしまうということですね。

○事務局 今回、推定摂取量につきまして、カンタキサンチンが新たに添加物と指定された場合、そのときに使用基準が設定されて、使用量が設定された場合ということで推定摂取量を出しておりまして、それに、これまで飼料添加物摂取量につきましても勘案させていただいて、推定摂取量とさせていただいております。

○若林部会長 そうすると、この下の方の説明が必要なのでしょうか。

○事務局 新規に添加物が指定された場合のカンタキサンチンというものでの摂取量ということを見ますと、こういった推定摂取量を推計させていただいているということにはなります。

○若林部会長 要は、これで最大の推定量になるわけですね。通常は、上のパラグラフのところの小児では0.05 mg//日が通常摂取する平均の値であろうというように理解すればいいですか。

○事務局 摂取量につきましては、推定する際に過小にならないといいますか過剰にはなるかもしれませんけれども、最大の量で使われたということで摂取量ということは推計させていただいております。

○若林部会長 それ以外に何かございますか。堀江委員。

○堀江委員 推定摂取量でこの部会報告書案の1ページに、カンタキサンチンは天然にも微量含まれていると。その場合、1日推定摂取量に天然に含まれる量は考慮に入れるレベルではないということでよろしいでしょうか。要するに、私たちは日常の食品を介してカンタキサンチンを摂取するけれども、それは極めて微量であって、摂取量、ADIに云々するレベルではないということなのでしょうか。

○事務局 これは、そういった天然で入っている食品等につきまして摂取される量ですが、そういった状況で何か健康被害があるというようなことはありませんので、添加物と指定された場合ということで推定摂取量ということで推計はさせていただいています。

○若林部会長 非常に微量であるということです。

○堀江委員 これは実際には、ちょっと調べてみたのですけれども、甲殻類にどのぐらいカンタキサンチンが含まれているかというデータというのは何かあるのですか。私は、今日の朝方ちょっと見たもので、ちょっと分からなかったのですけれども、そういうものがあったら後で教えていただきたいと思います。

○事務局 現在のところ甲殻類というところで数字が出されているという報告は、こちらの方ではありませんが、もし何かありましたら、委員の方に御連絡はさせていただければと思います。

○若林部会長 どうぞ。

○穐山委員 その件なのですが、一応私の方で調べたのですけれども、天然のものですと極めて報告例が少ないです。やはり検出されているものに関しては、飼料添加物由来のカンタキサンチンは報告例があります。天然の甲殻類のものには、報告例が極めて少ないです。あることはあるのですが、飼料添加物の量に比べて極めて微量なので、無視できるということでした。

○若林部会長 その他に何かございますか。井部委員、どうぞ。

○井部委員 ADIの設定についてですけれども、ここに先ほど御説明があったように、ヒトに対するNOAEL10分の1ということで0.03 mg/kg 体重/日は分かるのですけれども、ヒトの毒性がないということ、ただし、一般には毒性は動物実験から100分の1ということが普通に行われていることを考えると、例えばサルで肝臓に障害があったというのが1.8 mg/kg 体重/日ですね。これを100分の1にすると0.018 mg/kg 体重/日で、今、設定されているものよりもっと低く設定できるわけで、安全から見積もると、動物の種差があって、人間にはこれは無いというのが確実なのかどうかちょっとよく分かりませんが、そうしたら、サルのNOAELの方で100分の1の方がいいかなとちょっと思ったのですが、いかがでしょうか。

○若林部会長 この点は多分、小川委員の方が。ヒトとサルとマウスとラットで毒性データがある場合に、どれを外挿として使うのが一番適切であるかという質問だと思います。

○小川委員 ヒトのデータがある時にはヒトを使うというのが基本になると思います。この場合も、代謝がやはりヒトとラットとサルとまた違うというところもありますので、ヒトのデータがある時は、ヒトを用いるのが妥当かなという形だと思います。

 肝臓については、ヒトに影響はなかったということもありますので、今回はヒトのデータを用いるのが妥当なのではないかと考えます。

○若林部会長 その他に何かございますか。どうぞ。

○山内委員 ADIとの関係で、この部会でリスク管理という視点から言えば、ADIの範囲に抑える、8割以下に抑えるということからいうと、今回の場合は、飼料添加物から来るものが先に決まっていて、その残りの余裕の部分で食品添加物を考えざるを得ないというような事情もあったということから、対象とする食品は絞っているという考え方ですね。海外の基準値、35 mg/kgもあるので、対象品目をかまぼこに絞ったと私は理解できますけれども、実際の今回のADIとの摂取量の計算は最大でそれぞれ見積もっているので、理論的にはこうなっていますけれども、今回決めていただいたら、その後、実際のところの生産量とか摂取量との関係で、引き続きモニタリングを続け、非常に超えるようなというか、輸入量も増えてきたりしてなかなか難しいような状況が出てきたら、飼料添加物の基準値も含めてトータルに見直すことも必要になるかもしれないという前提で、今回一旦決めたものを、引き続き摂取量の状況を調べていきながら、必要があれば検討するということにしてよろしいのではないか、と思いました。

○若林部会長 大変重要な提案だと思いますけれども、他の委員の先生方、今の山内委員の提案に対してどのように思われますか。又は事務局から意見がありましたらお願いします。

○事務局 先生から今、御意見を頂きましたけれども、今現在ですとか、直ちにその状況が変わるようなことではないと思われますけれども、何かありましたらということかとは思います。

○若林部会長 何かありましたら、またこの会で再度いろいろ議論をするということですね。

○事務局 添加物につきましては、一日摂取量調査、マーケットバスケット等からの摂取量調査を行っているということは、今後も引き続き行っていくことにはなります。

○若林部会長 マーケットバスケットでカンタキサンチンは対象物でしたか。入っていたのでしたか。

○佐藤委員 今、添加物ではないので対象には入っていません。ただ、カンタキサンチンは光とかに弱いものなので、摂取量調査で果たしてデータが出せるかどうかは、ちょっと厳しいかなと今思ったのですけれども。生産量につきましても、国内で生産されたものについてはかなり把握できると思うのですが、海外で生産された量というのは、なかなか把握しづらいかなというのは、ちょっと思うところです。

○若林部会長 マーケットバスケット方式できれいにピークとしてきちんと検出できますか。ちょっとロスがありそうですね。

○佐藤委員 かなりロスはあるかと思います。

○若林部会長 でも、分解したものに毒性がなければ、かえっていいのかもしれない。

 どうぞ。

○山内委員 それは、今の基準値についてはいいのですけれども、先ほど申し上げたように、摂取量の平均で摂取量を計算するということと、何か人によって摂取量がかなり違うのではないかと想定されるものの、そういう物質の考え方は、どういうふうにしていけばよろしいのでしょうか。

○若林部会長 穐山委員。

○穐山委員 それは高消費群というか、ハイパーセンタイル解析をする必要があるのですけれども、それをやると多分ADIを超えてしまうと思うのですね。今、平均で80%ですから。そうすると、その解析をやると、使用基準をもうちょっと厳しくする必要があると思います。ハイパーセンタイル解析で魚肉商品をたくさん消費する習慣のあるグループも考慮に入れると、やはり厳しくなってくるのではないかと思います。

○若林部会長 どうぞ。

○山内委員 多分そうなってしまうと思うのですけれども、今回、飼料添加物も、このかまぼこも最大量使ったという、非常に多くというか、かなり見積もっていることから、例えば摂取量の差で95パーセンタイル解析の方は問題ないみたいな数値が出るとしたら、非常に摂取の多い人は若干問題があるけれども、気を付ける範囲であるとか、それ以外も、とにかく最大で見積もっているというような条件の中でやっていることから、基準値を大きく変更するものの理由として考えるというよりは、多くの人が余り問題ないということが、摂取量の違いの中から見ても分かったというようになれば、私としては割と安心材料かなと思います。

○若林部会長 他の化合物、たしかアルミニウムではなかったですか、各年齢層によっての消費ですとか、また摂取量によって、やはり今おっしゃった小児の、お子さん方がたくさんお菓子ですとかを食べることによって、少しオーバーになる可能性があるというようなことで問題になりましたけれども、ああいうような方法を用いて、同じように分析することが可能だということは、穐山委員、いかがですか。

○穐山委員 やはりそれは実際に入ってから、つまりモニタリング、マーケットバスケット方式でまずは食品を買って、含有量を測定して、そのデータから喫食量を掛けて数値を出さないと分からないという部分ですね。今、我々は食べていないので、入ってきてから、マーケットバスケットでそういったハイパーセンタイル解析をすることは可能だと思います。

○若林部会長 分かりました。よろしいですか。いずれにしても、フォローアップをきちんとしておくことが必要であるということですね。

 他の委員の方に意見はありますか。

 私から佐藤委員に質問です。9ページ、定量法のところで、一番下のところに、定量法について、クロロホルムとジクロロメタンを使って行うということがあります。最終的にはクロロホルムを用いるというようなことになっていますけれども、クロロホルムは、実際に溶媒としては、ヒトへの影響を考えると余りよい溶媒ではないのですが、この場合は、やはり定量法としてはクロロホルムを使うのが一番よくて、使う場合には、きちんとそういう施設の中で操作を行うというようなことが条件になると考えてよろしいですか。

○佐藤委員 クロロホルムは、機関によっては使用できないところもあるかと思うのですが、JECFA規格でクロロホルムを使っておりまして、メーカーではクロロホルムを使えるということで、設定しております。

 定量法の理由にも書きましたように、クロロホルムで分析する場合は、含量が98.3%となりますが、同じものをジクロロメタンの代替溶媒として使いますと96.1%と低く出てしまうので、そうしますと国際整合的に問題があるかなということで、今回クロロホルムをやむなく設定しております。

 ただし、ここで定量法での使い方なのですけれども、クロロホルムにつきましては、最初の10 mlに試料を溶解しまして、その後シクロヘキサンで希釈するということで、それほどクロロホルム自体をエバポレーターで飛ばすとか、そういったことはないので、管理に十分気をつければ、ヒトに影響を及ぼすことはないと考えております。

○若林部会長 分かりました。

 それ以外に何かございますか。小川委員。

○小川委員 すみません、もう一度確認させていただきたいのですけれども、飼料添加物としての剤を使っているのは日本だけになるのですか。海外でも使っているということですか。

○事務局 米国、EU等でも使われているということでは、こちらの方では思っております。

○事務局 補足させていただくと、サケ科の魚類とか鶏肉などに基準値が設定されていますけれども、これについては、当然海外から輸入されるものについても、その食肉の残留基準値について適用されることになっております。

○若林部会長 よろしいですか。

 先ほどの話に戻りますけれども、飼料添加物に、これは国内では平成14年に認められていますね。そうすると、食品の中にもあってもいいわけですね。

○事務局 そうですね、残留基準値が設定されている飼料添加物由来のものは、それは構わないという規定になります。

○若林部会長 そうすると、マーケットバスケット方式の食品の中にもあってもいいのではないですか。

○佐藤委員 そうだと思います。

○若林部会長 ただ、それを対象としていないという話ですね。

○佐藤委員 今はそうですね。

○穐山委員 おっしゃるとおりで、飼料添加物としては、我々はもう既に摂取しているのですが、食品添加物としてまだ指定されていないので、マーケットバスケットのモニタリング調査はしていないということであります。

○若林部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、その他に何か追加御意見ございますでしょうか。

 一通り御審議をいただいたようですけれども、カンタキサンチンの国際汎用添加物としての指定等については、可とするということで皆さんの意見はいいかと思うのですけれども、ただ、その後のしっかりとしたフォローアップが必要であるというようなことは、是非、議事録にしっかり明記しておいていただければと思います。折に触れ、カンタキサンチンのマーケットバスケット方式での分析値等についても、この場で報告していただければ、先生方も納得されると思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○若林部会長 それでは、この化合物の新規指定等については可とするということでよろしいですね。

 それでは、部会報告書を取りまとめて分科会へ報告する手続を取りたいと思います。

 事務局から、その他何かございますか。

○事務局 ありがとうございました。

 今後の手続の過程で細かい文言の変更等の修正が必要となった場合につきましては、修正内容を部会長に御確認いただきまして、特に問題がなければ手続を進めさせていただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。

○若林部会長 事務局からの説明ですけれども、それでよろしいですか。はい。それで、是非進めていただければと思います。

○事務局 また、本品目につきましては、新規添加物の指定であるため、分科会では審議事項とされておりますので、審議事項として進めさせていただくこととしております。

○若林部会長 食品添加物に関して、この薬事・食品衛生審議会の分科会の方での審議品目になるという話ですね。

 こちらもよろしいですね。

(「はい」と声あり)

○若林部会長 それでは、今後のスケジュールについてお願いします。

○事務局 今回の審議結果につきましては、食品衛生分科会での審議の他、パブリックコメント、WTO通報等の所定の事務手続を開始させていただきたいと思っております。

○若林部会長 よろしくお願いします。

 以上で本日の議事は終了いたしました。

 続いて、報告事項に移りたいと思います。「アスパラギナーゼに係る意見募集の結果について」、これらに関しての事務局からの説明をまずお願いします。

○事務局 それでは、資料2に基づきまして御報告させていただきます。

 アスパラギナーゼにつきましては、本年3月の添加物部会で御審議いただきまして、そして、6月の食品衛生分科会で、その後の手続を進めていくということで御了解いただいたところでございます。

 今回、本年6月16日〜7月15日にかけましてパブリックコメントを実施いたしましたところ、5件の意見が寄せられております。内容につきましては、資料2の2ページ以降の別添1を御覧ください。

 2ページ〜4ページにかけまして合計5件ですけれども、大きく3つに分けて意見が出ておりまして、このうち1件につきまして、4ページの御意見2)の方に関しまして成分規格に関する御意見がございました。その御意見を踏まえまして成分規格案を修正しております。その修正したものが5ページ以降にございますけれども、直したところにつきましては、1ページにお戻りいただきまして3つ目の○のところを御覧ください。

 まず、(1)ですけれども、酵素活性が既知のものが使用されるのであれば、試薬・試液の定義中にその旨を記載すべきではないかという御指摘がございまして、それを踏まえて成分規格の試薬・試液中のアスパラギナーゼの名称を変更しております。

 また、(2)ですけれども、現行の酵素規格の記載方法に合わせるために、アスパラギナーゼの定義について、「食品又は添加物を含むことがある。」を「グリセロール、マルトデキストリン又は小麦粉を含むことがある。」と、具体名を入れて現行の酵素規格になるように修正しております。

 そして、4つ目の○でございますけれども、このため、食品添加物の成分規格案につきましては、上記のような形で変更させていただいた上で、引き続き所要の手続を進めさせていただきたいと考えております。

 こちらにつきましては、以上でございます。

○若林部会長 ありがとうございました。

 ただいまの報告事項に関して、何か御意見等ございますでしょうか。佐藤委員。

○佐藤委員 今回、定義を変更して「グリセロール、マルトデキストリン又は小麦粉」に直すということですが、「グリセロール」は、食品添加物としての正名は「グリセリン」ですので、ここは「グリセリン」でいかがでしょうか。

○事務局 御指摘のとおりです。グリセロールは別名になっておりまして、「グリセロール」を「グリセリン」に修正したいと思います。ありがとうございます。

○若林部会長 よろしいですか。

 (2)のところの、何で変更したのか、意味は分かりますね。

○事務局 こちら、(2)につきましてですが、この修正した理由ですけれども、変更前の点が、これは、今、作成いただいております公定書第9版の内容でございまして、まだ出来ていないところでございますので、現行の第8版の書き方に倣いまして、その書き方に修正しております。

 以上です。

○若林部会長 分かりましたでしょうか。

○佐藤委員 第9版になった場合はまた、他のものと一緒に文章を直すということですか。

○事務局 それはおっしゃるとおりでございます。

○若林部会長 コメントいただきましてどうもありがとうございます。

 その他に何かございますか。

 これはいいですね。アスパラギナーゼについては、前回、前々回ですか、議論しましたので、このような修正点が入ったということです。よろしいですか。はい、ありがとうございます。

 それでは、報告事項に関しては、特にこれ以上の意見はないということですので、その他に何か追加発言等々ございますでしょうか。よろしいですね。

 発言が無いようでしたならば、次回の予定等について事務局からの御連絡をお願いします。

○事務局 本日はありがとうございました。

○若林部会長 それでは、以上をもちまして、本日の添加物部会を終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬食品局食品安全部基準審査課

添加物係: 03-5253-1111(内線 2453,2459)

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