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2014年10月15日 第82回社会保障審議会医療保険部会

○日時

平成26年10月15日(水)9:00〜11:59


○場所

厚生労働省 講堂(低層棟2階)


○議題

医療保険制度改革について

○議事

○遠藤部会長

 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第82回医療保険部会を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、朝早いうちから御多忙の中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、岡崎委員、高橋委員、樋口委員、福田委員、堀真奈美委員より御欠席の連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りしたいと思います。岡崎委員の代理として村岡参考人、高橋委員の代理として平川参考人、福田委員の代理として入野参考人の御出席につき、御承認いただければと思います。よろしゅうございますか。

(異議なしと声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に移らせていただきます。本日も前回同様医療保険制度改革を議題として、各検討項目について議論を深めていきたいと考えております。

 本日は、初めに療養の範囲の適正化、負担の公平の確保に関する議論。続いて、医療費適正化に関する議論を行いたいと考えております。

 事務局にそれぞれ現状や課題、論点などに関する資料を作成していただきました。それでは、療養の範囲の適正化、負担の公平の確保について、事務局から説明をいただいた上、御議論をお願いしたいと思います。

 それでは、事務局より資料の説明をお願いしたいと思います。

○鳥井課長

 保険課長でございます。事務局から説明させていただきたいと思います。

 資料1でございますが、おめくりいただいて、目次がございますので、その順番に説明させていただきたいと思います。

 まず、紹介状なしで大病院を受診する場合の患者負担のあり方でございます。4ページをごらんください。現状を整理しております。

 紹介なし外来患者の割合は大分下がってはきておりますが、500床以上で約7割、5ページを見ていただきますと、特定機能病院でも約6割とまだまだ高い水準でございます。

 8ページ、そのような中でこれまでさまざまな方策を打ってきたわけでございますが、医療保険制度だけを見ても外来機能を分化するために診療報酬上の措置、選定療養ということをやってきておりますが、四角の中の○の2つ目にありますように、診療報酬が低く評価されたほうが患者負担が安くなるという問題があります。また、選定療養は全ての病院でやっているわけではございません。

 したがって、9ページ目のプログラム法でも政府が検討するとなっておりますように、患者負担の検討ということになりますが、趣旨を11ページにまとめさせていただいております。

 趣旨はフリーアクセスの基本は守りつつ、限りある医療資源を効率的に活用するということで、大病院の外来は紹介患者中心、一般的な外来受診はかかりつけ医に相談を基本とするシステムを普及させるということでございます。そこが現状では必ずしも措置が十分とは言えないということ。

 それから、この定額負担の導入は勤務医の負担軽減ということに対して重要な意味があるという趣旨でやるということでございます。

 最後に、ただこれだけではなくて、いろいろな措置が必要ということでございます。

 次に論点でございます。12ページ以降に4つまとめております。

 1つは、定額負担をとる大病院の範囲はどうすべきかということで、機能による分類ですとか他の措置で基準になっている病床数、こういったものによる分類が考えられます。

13ページ目、初診のみではなくて再診についても対象とするかどうか。あるいはその額をどうするかということが論点でありますが、事務局といたしましては、初再診相当額を基準とする案、外来における平均的な費用などを勘案して定める案と、2つ例示してございます。

14ページでございますが、3点目に定額負担を求めない、あるいは求める患者・ケースをどう考えるかということでございます。事務局といたしましては、緊急の場合、例えば救急患者などの場合。再診につきましては負担を求めるべき場合として、他の医療機関に紹介を行う旨の申し出を医師から受けたにもかかわらず受診してしまう。こういう場合が考えられますが、その他、どういう場合があるかということでございます。

 4点目、15ページでございますが、以前お示ししたように療養の給付に要する費用の額と定額負担の関係ということでございますが、大きく分けて保険給付の範囲内で定額負担を求めるというパターン1、2、療養の給付に要する費用の額に上乗せして求めるというパターン3がございます。論点はそこに書いてあるとおりでございます。

 次に、入院時食事療養費・生活療養費についてでございます。

29ページ以降をごらんください。現状は30ページから32ページにまとめておりますが、要約しますと、我が国の平均在院日数はかなり短くなってきたとはいえ、国際的にはまだまだ長い水準にございます。そのような中で32ページでございますが、介護保険サービスはもちろんのこと、在宅療養支援診療所など在宅療養を支える基盤というものは以前に比べて相当整備されてきているということがあります。

 そういった中で、33ページの図のように医療や介護が必要になっても住みなれた地域の暮らしを継続できるようなサービス提供体制を目指して、施策を組み立てようとしているところです。

 そのような中で、34ページにありますように、国民会議報告書あるいはプログラム法で政府は在宅療養との公平を確保する観点から、入院に関する給付の見直しを検討するということになっております。

 現状の仕組みでございますが、35ページでございます。入院時食事療養費ということで、食材費相当の自己負担をお願いしております。これは一番左に掲げられております。平成18年からこれに加えまして、入院時生活療養費ということで、真ん中のあたりですけれども、療養病床に入院する65歳以上の方については、食材費に加え調理費相当の額の負担、高熱水費相当の負担をお願いしているわけでございます。この趣旨は、介護保険で食費、居住費が原則として保険給付外となり、介護病床と療養病床に不均衡が生じたことから導入されたものでございます。

 ただ、36ページにまとめておりますけれども、基本は260円、460円等々という額でございます。所得の低い方には一定の配慮を行っているということでございます。

 少し飛ばしていただきまして、見直しの論点でございます。39ページ、現行の入院時食事療養費は、食材費相当額を自己負担としておりますが、在宅療養では食材費のほか調理にかかる負担等も負担していると考えられます。また、現行の入院生活療養費は療養病床に入院する65歳以上の者に対して、食材費と調理費負担として460円の自己負担としておりますが、入院時食事療養費、それ以外の療養は食事療養費として一食あたり260円の自己負担としております。

 こういった点を踏まえますと、入院医療と在宅医療の公平及び若年層と高齢者層との公平を図る観点から、入院時食事療養費や生活療養費を見直すこととしてはいかがかと考えております。

 ただ、見直すとした場合に、低所得者など、どのような方に対する配慮が必要かということも論点かと考えております。

○藤原課長

 引き続きまして、高齢者医療に関する項目について御説明申し上げます。

 保険料の軽減特例につきましては、44ページから資料をおつけしております。現行の制度でございますが、本則としても世帯の所得に応じた保険料軽減の制度が設けられてございます。これが下の図で青いカラーの部分でございます。これに加えて、制度施行当初から激変緩和の観点から予算により特例措置を講じてきております。それが赤いラインで囲んでいるところでございますけれども、低所得者に関しては均等割の9割軽減、8.5割軽減、所得割の5割軽減の部分。被用者本人の被扶養者であった方、いわゆる元被扶養者の方につきまして、保険料のさらなる軽減ということで均等割の9割軽減という特例措置を講じてきております。

 これにつきましては、26年6月の骨太方針において段階的な見直しを進めることについて検討すると指摘をいただいてございます。

 次のページ、これまでの軽減特例の経緯でございます。制度当初からこのような軽減措置を講じてまいりました。直近では一番下26年度と書いてございますけれども、国民健康保険と後期高齢者医療にかかわる低所得者対策といたしまして、均等割の2割軽減、5割軽減の対象者を拡大する措置を講じております。

 これにつきましては、下の46ページに記載しておりますように、2割軽減、5割軽減の基準額の引き上げをすることによりまして、50万人、60万人ということで約110万人の対象者の拡大が図られているという状況でございます。

 一方、47ページ、保険料軽減の状況を単身世帯と夫婦世帯に分けまして整理しております。茶色のカラーがついている部分が軽減特例の対象になった結果の負担の状況でございます。一番右側の75歳未満の国民健康保険の方と比べると、軽減特例の対象者の方が負担が非常に低いということがわかろうかと思います。同じく後期高齢者の中で同じような収入層の方でも元被扶養者の方のほうが軽減されているということがわかるように、世代間あるいは世代内での不均衡、不公平が生じているということが言えるかと思います。

48ページ、保険料の軽減割合をグラフ化したものでございます。後期高齢者医療、国保、介護保険につきましては27年度から軽減の強化がなれされておりますので、緑の点線でグラフ化しておりますけれども、これと比べましても、後期高齢者の軽減特例の軽減幅が非常に大きいということがわかろうかと思います。

 次のページ、所得に対する保険料の負担率で見たものでございますが、軽減特例によりまして、負担率が下がって7%台ぐらいに下がっているということがうかがい知れる資料になっております。

 1枚おめくりいただきまして、保険料の軽減特例に関する論点ですが、3つ掲げてございます。制度創設時に特例的に実施された軽減特例については、世代間、世代内の公平性の観点から見直すべきではないかということ。仮に見直すという場合には、対象者となる高齢者の方々に不安が生じないような配慮が必要であり、また、広域連合や市区町村においては、被保険者の皆さんへの説明や周知といったことなど、現場で混乱が生じないように留意するということが必要ですので、軽減特例を見直す場合には、いつからどのように見直すことが適当なのかということを検討しなければいけないと考えております。

 また、高齢者の方々への急激な負担増とならないような段階的な見直しということも考えるべきということを論点として掲げさせていただいております。

 引き続きまして、52ページの高齢者の自己負担についてでございます。自己負担につきましては、これまでも医療保険部会におきましてさまざま意見をいただいております。

 おめくりいただきますと、これまでの医療保険部会での主な論点や主な意見としてまとめられたものから、幾つか抜粋をさせていただいております。プログラム法に掲げられた医療費の適正化だけでは不十分ということで、高齢者の患者負担割合の引き上げや高額療養費の見直し等についても議論すべきではないかといったご意見。年齢にかかわりなく所得の高い人はそれなりに負担するべきではないかというご意見。3つ目の○に書いてありますように、財源としては限られておりますので、こういった財源でベストミックスを図るべきではないかというご意見。

 また、これに自己負担そのものでありませんけれども、保険料1支援金4というバランスでこれまで高齢者医療の制度を運営しておりますが、このバランスを変更して、現役人口減少を考慮した現役の負担の上昇を抑えるような仕組みが高齢者負担率ということで組み込まれておりますが、この高齢者負担率の見直しについて現役世代の負担の引き上げになるような見直しは慎重に検討すべきという御意見もいただいております。

 また、高齢者の中には所得の高い人、低い人、いろいろいらっしゃるので、こういったことをきちんと見ていくべきであるという御意見もいただいております。

54ページですが、プログラム法の中ではこの高齢者の自己負担割合そのものについては直接指摘されてはございませんけれども、骨太方針ではさらに負担能力に応じた負担とすることについて検討ということを指摘いただいております。

 次のページ、自己負担割合の現行の制度でございます。75歳以上の方が1割、現役並み所得の方は3割。7074歳までの方はこれまで1割に凍結されておりましたけれども、本年4月に70歳になられる方から順次2割になるということになってございます。70歳未満の方は3割、義務教育前の方が2割ということで、現行の制度を整理したものです。

56ページは、これまでの経緯でございます。先ほど7074歳の自己負担の見直しにつきましては、その次の57ページにありますように、5年間かけて徐々に2割になっていくということで、5年後には全員が2割負担になるという状況です。

58ページは、自己負担の実績の状況でございます。高齢者の医療費は年齢が高くなるにつれまして大きくなりますが、自己負担額の医療費に占める割合は表を見てわかりますように、現役が大体2割、75歳以上ですと8.2%となっておりますように、高齢者の方が低いということが言えます。しかしながら、下の表を見ていただきますと、収入は高齢者のほうが低くなりますので、収入に対する自己負担の割合で見ますと、75歳以上の方が最も高く4.4%となっている。こういう見方もできるかと思います。

 次のページは、医療費と収入についてということで、医療費が高齢になるほど上昇していくわけですけれども、一方で収入も50代をピークとしてどんどん下がっております。

60ページは財源の構造を示した資料でございますので、ごらんいただければと思います。

 自己負担に関しまして、その次のページ、自己負担が過重なものとならないように、医療費が高額になった場合の自己負担の限度額として高額療養制度の仕組みがございます。それについて御説明したものがこのページでございますが、自己負担限度額は所得に応じまして一般、上位所得、低所得者と分かれて限度額がそれぞれ設定されているという現行の仕組みがございまして、具体的には、62ページで表を示しておりますように、70歳以上の方々につきましては、70歳未満の方々と比べると限度額が低いということと、外来の個人ごとの特例の区分というものもございますので、70歳以上の方々については負担の軽減がされているということが言えようかと思います。

 この額の考え方を整理したものが次のページでございます。

 それでは、高額療養費の支給状況がどうなっているのかということを整理したものが64ページになってございます。この高額療養費は同一医療機関の場合が現物給付、複数医療機関にかかっていらっしゃる場合に現金給付となっていているので、統計上は年間の現物と現金、それぞれの件数が出てきてしまいまして、実際には現物と現金に統計上重複がありますが控除することができませんので、現物と現金で計で年間で件数が出てくるものを機械的に月平均12で割ったものを2ということで掲載しています。

 おおよその傾向として捉えて見ていただくための資料でございますけれども、75歳以上の方の高額療養費については加入者1人当たりの支給額ですとか、その割合につきましては、75歳未満と比較すると確かに高い傾向にあるということが言えようかと思います。ただ、逆に1件当たりの支給額というところを見ていただきますと、75歳未満の方のほうが75歳以上と比較しまして、1件当たりの支給額は高いという傾向がございます。

 所得の分布でございますが、その次のページにありますように、所得分布を見ますと現役並み所得者が6.8%ぐらいいらっしゃる一方で、低所得者の方が4割ぐらいいらっしゃるということで、低所得者の方が相当な割合を占めるということが言えようかと思います。

 以上のような観点から論点を整理したものが66ページでございます。高齢者は一般の所得の低い方が多く医療費は高くなるという特性を十分考慮するという観点から、現行においても自己負担割合や高額療養費の額が設定されているという状況がございます。一方、高齢者の医療費を支える財源は公費と現役世代からの支援金と高齢者自身の保険料や自己負担ということで構成されております。今後医療費の増加が見込まれる中で、高齢者の負担をどう考えるかということを論点として掲げておりまして、その際の検討の視点といたしましては、高齢者の負担能力に応じた負担、生活への具体的な影響、適切な受診を確保しなければいけない、こういった3点を視点として考慮しながら検討すべきではないかと考えてございます。

 なお、高齢者の負担を考える場合には、自己負担割合ですとか高額療養費のあり方だけではなく、これに関連した制度、高齢者の負担率ですとか財政安定化基金、現在は特例的に保険料の上昇抑制にこの基金の財源を充てることができると認められておりますが、こういった基金のあり方、こういったことについてもセットで検討していく必要があるのではないかということを論点として掲げてございます。

 以上でございます。

○鳥井課長

 続きまして、80ページ以降、標準報酬月額の上限引き上げについてでございます。

 まず、改訂ルールと現状がどうなっているかということでございますが、81ページ、今、標準報酬月額は5万8,000円から121万円までということで、段階的に設定されております。現在、一番高いところのルールでございますが、最高等級に該当する被保険者の全被保険者に占める割合が1.5%を超えると見込まれる場合に政令で追加できるということになってございまして、現在は、それらの方々の割合は81ページにありますけれども、0.95%になっております。現在の最高等級は平成18年の改正から変わっておりません。

 飛びますけれども、85ページ目、国民会議報告書あるいはプログラム法で負担能力に応じた応分の負担を求めるという観点から標準報酬月額上限を引き上げることが政府の検討事項とされているところでございます。このため、事務局において案を整理したものが84ページでございます。

 一番上の箱の中に書いてありますように、私どもの案は平成18年改正の場合と同様に4等級を追加して、最高等級を121万円から145万円としてはどうかということでございます。この場合、標準報酬月額の上限に該当する方の割合は0.5%程度となる見込みでございます。

○中村課長

 国保課長でございます。

86ページ以下でございますけれども、国保の賦課限度額につきましても、被用者保険と同様に国民会議の御提言を受けて引き上げが検討課題になっているところでございます。87ページは先ほどごらんいただいたものと同じ資料をおつけしてございます。

89ページ、国保の賦課限度額でございますが、過去には介護保険が導入されましたときに介護納付金分の賦課額として、7万円を引き上げたということがございますけれども、それを除けば4万円というものが過去最大の引き上げ幅ということになっているところでございまして、昨年もこの部会で御議論いただきまして、今年度4万円の引き上げ、右下でございますけれども、これを行い、現状81万円が賦課限度額になっているところでございます。

90ページには、昨年ごらんいただいた資料をおつけしてございますけれども、国保の賦課限度額、内訳として国保にかかる基礎賦課分と後期高齢者の支援金等の賦課分、介護納付金賦課分と3つに分かれるわけでございますが、それぞれのバランスをとる形で後期分と介護分を2万円ずつ引き上げるということをさせていただいたということが今年度の対応でございます。

 下の赤い四角囲みのところを見ていただきますと、昨年御説明した段階では、この引き上げによりまして区分ごとに上限に張りつく世帯の割合が大体2%台に落ち着くのではないかという御説明を申し上げておりましたけれども、所得の状況等を1年新しいデータに置きかえましたところ既に介護納付金賦課分が3%を超えているような推計になっているということでございまして、若干ばらつきが拡大しているのではないかと見ているところでございます。

 この賦課限度額に張りつく世帯の収入でございますが、右下の青い吹き出しのところを見ていただきますと、給与収入で見たときには平均的に給与収入990万円相当ぐらいになるのではないかと見ているところでございますけれども、これは市町村によりましてはもっと低い所得階層でこの上限に張りつかれるという実態もあるという状況があるわけでございます。

 次のページ、後期高齢者医療につきましても賦課限度額がございまして、国保の引き上げに伴いまして、今年度2万円の引き上げを行わせていただいたということが昨年の部会での議論を踏まえた対応でございます。右下に26年度の状況を書いてございますが、後期高齢者医療の場合には今、上限に張りつかれている方が1.43%ということでございます。

92ページに今後の見直しの方向性についての論点を整理してございます。被用者保険の標準報酬月額につきましても議論が行われるわけでございますが、その上限額の改定ルールを参考することが考えられるのではないかということを2つ目のところで書かせていただいてございます。

 具体的には、今、最高等級に張りつかれる被保険者の割合が1.0%から1.5%の間となるように法定されているということでございます。国保の場合、先ほど申し上げましたように、現在の推計ですと2.3%という状況でございますので、当面は超過世帯割合が1.5%に近づくように段階的に賦課限度額を引き上げていってはどうだろうかということを提案させていただいております。

 なお、今、申し上げましたけれども、低中所得者が多い市町村におきましては、より所得が低い世帯が賦課限度額に該当することもございますので、引き上げに当たりましては、各市町村の御意見あるいは対応状況等を踏まえ、引き上げ幅、時期等を判断していくこととしてはどうかと考えています。

 後期高齢者医療につきましては、1.5%に今、満たない状況でございますので、それを踏まえてどう考えるかということを書かせていただいてございます。

 以上でございます。

○鳥井課長

 最後になりますが、96ページ以降でございます。

 健康保険、船員保険の保険料率の上下限引き上げについてということでありまして、97ページ、現在、健康保険の一般保険料率は3〜12%の間で保険者が決める。船員の保険の場合は4〜11%の間で保険者が決めるということになってきております。この上限につきましては、これまでも保険料が上がってきた局面で一定程度の幅を持たせるのが妥当という観点から引き上げを行ってきているところでございます。また、下限につきましては、長らく改正はいたしていないということでございます。

99ページ、私どもの案でございますが、現状で特に健保組合の中で実態は99ページ目に表を載せておりますけれども、既に11%を超えているという健保組合がございます。したがいまして、平成22年改正と同様の考え方で想定される最高水準から一定程度の幅を持たせる必要があるということで、12%を超える水準は確保しておくことが必要であろうということから、少なくとも13%に上限を引き上げてはどうかということでございます。

 下限につきましては、ずっと改正していないわけでございますが、この点をどう考えるかという点は残ります。

 船員保険についても、健康保険の見直しとあわせて、この際上限を見直してはどうかと考えております。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまお聞きになられたように、非常に課題が豊富でございます。したがいまして、質疑につきましては、4つに分けて御議論をいただきたいと考えております。

 まず、紹介状なしで大病院を受診する場合の患者負担のあり方について、御質問、御意見等いただきたいと思います。よろしくお願いします。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 いただいた資料の11ページに論点の趣旨的なことが書いてありまして、その3点目に大病院の勤務医の負担軽減ということが書かれてあります。もちろん結果的にはこういったことになるかと思いますが、全体の医療の動向等を見ていますと、救急性の高い症状の方や重篤度とか緊急度に合わせた対応を大病院ではしなくてはいけないことがありますので、そういった意味も大変大きくあると思いますので、できればそういったことも付記されたらよいのではないかと思っています。

 あわせて、そのことを理解いただけかなければなりませんので、このことを仮に推進していくとすれば、家庭医とかかかりつけ医の重要性をもっと啓発する必要がありますので、こういったこともやりながら紹介状並びに有料化を増やしていくということをしていかないと、混乱も生じるのかと感じています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。御意見として承りました。

 ほかにございますか。

 平川参考人、お願いします。

○平川参考人 ありがとうございます。

 この紹介状なしで大病院を受診する場合の患者負担の導入については基本的に賛成という立場で発言させていただきたいと思います。

 これを導入する場合、地域によっては医療機関の偏在がございますので、それをどう考えるかということを1つ論点の中に入れるべきではないかと思っています。例えば地域に500床以上の病院があり、ただ、周辺には例えば眼科の診療所がないという地区もございますので、診療科によっては地域の診療所で紹介状をもらえないという場合も想定されますので、それをどう考えていくのかということについても配慮が必要ではないかと考えているところであります。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 事務局原案の中にはない視点ということで、地域性への配慮というものをどう考えるかということの御提案だと理解いたします。

 平川参考人、どうぞ。

○平川参考人

 もう一点申し忘れました。

15ページのところで、療養の給付に要する費用の額と定額負担との関係のところでございます。パターンが3パターンほどございます。パターン1とパターン2の場合、2002年の健康保険法の一部改正の附則第2条の中で、受診者の給付割合を将来にわたり100分の70を維持するという附則がございます。この附則との関係をどう捉えていくのかということについても、議論が必要ではないかと考えているところであります。

 基本的には附則第2条については尊重されるべきだと考えておりますし、保険給付の範囲を縮小するということについては慎重に検討すべきだと考えているところであります。

 また、初期医療や主治医機能の強化を通じまして、患者が安心して受療行動を変えられるような環境整備、主治医機能を持つ中小病院、患者による医療機関の選択に資する診療所の情報公開ということも含めて、同時に進めるべきであると考えているところであります。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 お待たせいたしました、菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

 慢性疾患を抱える高齢者が増加していく中で、病院の機能分化が必要と考えております。外来機能の分化の状況を紹介状なしの大病院受診というデータで見ますと、4ページにありますように、500床以上の病院において減少傾向にあるものの、7割程度、また5ページにありますように地域医療支援病院においても紹介なしの外来受診者が72%を占めております。一方、28ページの病院外来受診時の一定定額自己負担制度導入に関する調査研究では、軽症で初診のときに大病院を選ぶ人は2割にとどまり、重症の場合は再診も含めて7割が大病院を選ぶ傾向というウエブ調査の結果が出ています。

 患者調査の紹介状なしで大病院を受診した7割の患者さんというのが、どういう気持ちで大病院を受診したのか。軽症でも気軽に大病院を受診したのか、重症ではないかと不安になって大病院を受診したのか、恐らく両方の場合があるのでないかと考えます。

 外来の機能分化に当たっては、患者さんが地元のかかりつけ医療機関でまず受診し、専門的治療が必要になれば大病院に紹介してもらえる。医療機関同士が連携してくれているという安心感を持てるようにすることが重要と考えます。

 そのためには、地域の医療機関がどのように機能分化しているのか、情報を患者さんに十分提供し理解してもらうことが不可欠で、そのためには患者さんへの周知を十分に行うことが重要と思います。

 その前提として、地域での医療機関の機能分化の整備が必要と考えます。このたび医療介護総合確保促進法で地域包括ケアシステムや質の高い効率的な医療提供体制の整備が進められていくと思いますけれども、このような構想が進められるということを患者さんにまだ浸透しているとは言いがたい状況かと思います。外来機能の分化の促進をさまざまな方法で進めるということは了解しますけれども、このような段階で患者さんへ定額負担を求めるという方法は、経済格差による受診格差を招くことにもなり、慎重に考える必要があると思います。

 そのため、定額負担の導入に当たっては、誰が考えても紹介状なしで大病院を受診するのは控えたほうがいいと考えられる範囲に限定し、試行的に実施した上で進めることが必要と考えます。

28ページの先ほどの一定定額自己負担導入の調査研究のヒアリング調査では、自己負担を回避するための救急車の不適切利用などの問題が生じるのではないかという課題も指摘されています。外来の機能分化を推進するために一定の大病院、一定の患者に定額負担を求めることを試行的に実施する場合は、外来の機能分化に有効に機能しているのかを検証していくとともに、患者さん側にとって、また医療機関側にとって別の問題が生じていないかも検証していく必要があると考えます。

 以上のような観点から、意見と質問を申し上げます。まず12ページの論点1の定額負担を求める保険医療機関の範囲に関連しての質問ですけれども、5ページのデータでは地域医療支援病院の紹介なし外来受診患者の割合が平成17年以降それほど下がっておりませんが、これは地域医療支援病院の機能について、住民の理解がまだ広がっていないということでしょうか。それとも地域医療支援病院は一部にかかりつけ医の機能を持っているということでしょうか。そこがおわかりでしたら、教えていただきたいと思います。

 次に、14ページの論点3の定額負担を求めない患者に関連してですけれども、緊急の場合はその他やむを得ない場合は対象とするべきではないと思います。その上で再診について、他の病院または診療所に対し文書による紹介を行う旨の申し出を医師から受けていない場合の再診、その他これに類する場合と書かれてある部分の内容の確認ですけれども、これは大病院の医師が逆紹介を提案していない場合は定額負担を求めない。逆にいうと、逆紹介をしたら定額負担を求めるという理解でよろしいでしょうか。これは現在の選定療養の基準と同様と思いますけれども、13ページの参考2のデータでは、初診に比べて再診の場合は選定療養で特別料金をとっている施設は極端に少なくなっております。再診の場合はなぜ少ないのかという理由がわかっていましたら、教えていただきたいと思います。

 最後に、15ページの4番目の論点、療養の給付に要する費用の額と定額負担の関係についての質問です。3つのパターンで定額負担と同時に右端のほうに選定療養にかかる自己負担がついておりますけれども、定額負担を求める場合は選定療養を外すというパターンはないのでしょうか。例えばパターン1ですと、患者さんにとって今まで保険給付がなされていた初診、再診料が自己負担となり、かつ病院裁量の自己負担が追加で生じるということは患者さんへの負担が大きいと思います。選定療養の部分を残してある意味を御説明お願いいたします。

 以上です。

○遠藤部会長

 3つございました。地域医療支援病院において紹介患者の比率が下がらないのは、地域医療支援病院そのものがかかりつけ医機能と思われているのか。あるいはこの地域医療支援病院の持っている機能が十分患者に伝わっていないのかどうかということが1つ目だと思います。

 これについて、何かコメントございますか。これは答えるのが難しいですね。

○鳥井課長

 1点目の地域医療支援病院の紹介状なし外来の受診割合が7割にとどまっているのはなぜかという解釈につきましては、すぐ答えられるものではございませんので、少し我々のほうでも医政局の検討会等々の議事録も見て、参考になることがあれば提供させていただきたいと思います。

14ページの2点目の再診について、定額負担を求める求めないの解釈でございますが、事務局としては委員がおっしゃったとおりの解釈で、少なくとも今の特定療養費の特別料金の徴収に関しましてやってございますような紹介の申し出を受けたにもかかわらず、まだ来られる場合には定額負担を求めるということが考えられるかと思います。

 ただ、それにとどまらずそれに類した場合があるかということについては、ぜひアイデアをいただければありがたいと考えております。

 なぜ、再診での特別料金の徴収、選定療養費の徴収が少ないかということでありますけれども、これはきちんと調査分析をしたわけではありませんけれども、例えば先ほど引用していただいた研究班のヒアリング等では、今の再診の取り扱いではかなり限定的になってしまって、なかなかとりにくいのだという意見がありましたので、これは1つの要因かと考えられると思います。

 最後の点でございますが、15ページにおける定額負担と選定療養との関係でございます。御質問の趣旨がきちんと理解できているかどうか自信がないのですけれども、選定療養については選定に係るものは自己負担をとることができるということでございますので、定額負担の有無にかかわらず選定療養はとってもいいということが本筋だと思いますので、ここはなくすということは少し考えにくいのではないかと思います。ただし、実際に定額負担が導入されるということになりますと、病院の判断で減額するといったことは十分に考えられると考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 菊池委員、今すぐお答えできないというものもありましたけれども、今の回答でよろしゅうございますか。何か御意見がありますか。

○菊池委員

 最後のところは後で改めてお聞かせいただければと思います。

○遠藤部会長

 では、よろしくお願いいたします。

 それでは、松原委員、どうぞ。

○松原委員

 地域医療支援病院というものはもともと一般の医療機関から紹介状を持ってくるのが原則です。紹介率を高めねばならないという義務を負っておりますので、恐らく一般病院よりもかなり少なくなっているのはそれによるものだと思います。

 もちろん特定機能病院も紹介を受けて診察するという立場でありますので、この中で地域医療支援病院と特定機能病院が紹介状なしの患者数が少ないというのは当然の話であります。

 また、本来の選定療養費の導入の目的はこういった機能をさらに分化させて、なるべく大病院の外来に集中することのないように、その結果として勤務医の先生方の負担を楽にするようにということから始まったものであります。ところが、一定の金額をとれるのではなくて、病院ごとに金額を決めるということでありますので、例えば地方の市民病院などはなかなかそういう金額をとりにくいという状況がございます。そして、一定の金額が決められないということは、ゼロから上限までの間幾らでも変化できるというわけではありますけれども、強制的に例えば1万円とるとか5,000円とるとか2,000円とるとかということができませんので、実際上、特定機能病院においてはある程度の効果があると思いますが、ほかのところはなかなかそれがとれない状況にあるということであります。

 今回、恐らくこの一定の金額をとるということは、おのおのが決めるのではなくて、国の施策として大病院と中小病院と診療所とを機能分化させていくということをきちんとするということであります。もしこれがうまくいきましたら、最終的には今回の定額をとらない、つまり皆さんがかかりつけのところに行って、一番適切に医療が受けられるところはどこかという相談をしていただいた上で、医療資源を十分に活用できる方法となりますので、この金額がいろいろな人に全て負担ではなくて、むしろ自分のかかりつけ医を持って、医療資源を十分に使っていくための手法であり、これが一番医療費を無駄にしなくていい方法でありますので、最終的には定額というものは実際上なくなるということが目標だと私たちは思っております。

○遠藤部会長

 それでは、白川委員、どうぞ。

○白川委員

 松原先生がおっしゃったとおり、外来の機能分化及び連携は、有限な医療資源にとって、非常に重要なテーマと認識しております。

 ただ、紹介状なしで大病院を受診する方に定額負担を求めるだけで済むかというと、決してそんなことはないわけでございまして、これ以外の工夫も当然していかなくてはいけない。診療報酬でも主治医機能の評価というものもこの4月から始まりましたし、総合診療医の育成をやっていこうという方向も決まっておりますし、さまざまな工夫が必要だと認識しております。

 今回の定額負担を求めることについて、前回の資料で選定療養費の実施状況について御報告がありましたけれども、本日の資料でも選定療養費を徴収してもなかなか病院の紹介状なしの外来の率が減らないという問題がありますので、今回の定額負担でどれぐらい効果があるかということは、はっきり言ってよくイメージできません。さはさりながら、今回の提案は実施すべきと考えております。先ほど申し上げたとおり、さまざまな外来の連携・機能分化の1つの方法としてぜひとも実施すべきと考えております。

 本日は、具体的な提案を4ついただいておりますので、それについて私どもの考え方を申し上げたいと思います。

 まず、12ページでございますけれども、大病院の範囲をどうするかというテーマでございますが、これもいろいろな考え方があると思いますけれども、地方の地域医療支援病院の役割等もございますので、いろいろ切り方はあるかと思いますけれども、とりあえずは、特定機能病院と500床以上の大病院ということに限定して実施してはどうかと思います。特定機能病院はほとんど大学病院でございますので、問題がないと思いますし、余りベッド数を少なくしますと地方の都市で非常に頼りにされる病院も数多くありますので、地域の中核病院のようなところに限定することでいかがと考えております。

13ページ、初診と再診の対象でございますが、初診の場合の定額負担額については、28ページにございます菅原先生の調査研究班でやられた調査研究を読みますと、5,000円で軽症受診者数はかなり抑制されるのではないかという結果が出ておりますので、この結果を尊重して、5,000円ということでどうかと考えております。余り額が低いとそれぐらいの自己負担であれば大学病院に行くという患者さんをとめることができないと思いますので、5,000円が1つの額かと考えております。

14ページの論点3でございますが、これは事務局案のとおりでよろしいのではないか。本来は再診についても少し幅広く検討すべきと以前も申し上げたのですけれども、確かに再診の場合はなかなか定義が難しいという状況もございますので、逆紹介を受けたにもかかわらず相変わらず大病院に通う患者さんだけ再診についても定額負担を求めるということでよろしいのではないかと考えます。

 最後の論点でございます。パターンが3つ出ておりますけれども、パターン3は簡単に申し上げると医療機関の収入がふえるということになりまして、これは医療機関側も本意ではないと思っておりまして、それよりはパターン2で定額負担を求め、その分保険給付を減らす。したがって、医療機関側の収入は同じという形が望ましいのではないかと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 でき得れば、今のような事務局提案に対するお答えをいただくと、議論としてまとまっていくかと思います。

 それでは、望月委員、お願いいたします。

○望月委員

 ありがとうございます。

 基本的には事務局の案に賛成ですけれども、幾つか意見を言いたいと思います。

 まず、1点目の大病院の範囲をどうするかということについては、機能分化を進めるという趣旨から考えますと、白川委員がおっしゃった高度な医療を備えているとされる特定機能病院と500床以上の病院に、さらに三次救急指定病院も加えまして、これらのいずれかに該当する医療機関を大病院としてはどうかと考えています。

 その次のページ、初診のみではなく再診についても対象とするかということですけれども、原則定額負担を再診についても求めるべきだと考えています。ただし、その次のページの論点にありますとおり、さまざまなケースも想定されますので、患者の状況に応じた検討が必要ではないかと考えています。

 また、その額をどうするかということですけれども、これも28ページの研究成果にあるとおり、5,000円でいいのではないかと考えております。

 ただ、以前も申し上げたのですけれども、病床数が多い場合や、とりわけ高度な機能を有している場合については、定額負担の額を引き上げるということも考えられるのではないかと思います。

14ページ、定額負担を求めない患者・ケースについては、ちょっと細かいところは詰める必要があると思うのですけれども、基本的には事務局の提案どおりでよろしいのではないかと思っております。

 最後に、15ページのところですけれども、保険給付の範囲内で一部負担金相当額に加えて定額負担求める。このパターン2を支持したいと思っています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほとんど白川委員の御発言内容と同じということですが、若干対象とする病院に三次救急を含めるということが加わったということです。

 お待たせいたしました、堀委員、どうぞ。

○堀憲郎委員 私どもも機能分化の推進にさらに実効性を持たせるために一定の負担を求めるという必要性、方向性は理解いたしておりますが、その中で論点3と4について意見を申し上げたいと思いました。

 論点3の定額負担を求めないケースにつきましては、先ほど菊池委員の御質問に事務局が答えられたような、逆紹介があってもなおかつ大病院へ行っているようなケースということで、少し明確化していたただければ、事務局提案でよろしいと思っております。

15ページの論点4でありますが、パターン1と2につきましては、初再診療を含めて、現在保険給付されている療養の一部を給付せずに患者さんの負担を求めるという仕組みであると理解しますので、限定された特別なケースとはいえ、そこでは機能分化の推進とはまた別の議論が生じるという懸念を持っております。

 パターン1につきましては、本来、紹介状をもとに初再診行為を行うべきケースだからということであれば一定の理解はできるのですか、パターン2については今、申し上げたような観点から反対であります。現在の選定療養の仕組みでは、先ほどからあるように患者負担の額が不確実だということでさらに実効性がある患者負担を求めるということであれば、パターン3が理念的には一番合理的だろうと理解しております。

 結果として、病院に収入がふえるという御意見もあるのでしょうが、それはあくまで結果であって、副次的なものと位置づけるのが適当だろうと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ただいまのお話ですと、論点4についてはこれまでの御議論とは若干違う御意見だったということです。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 私どもは特に論点4について3つのパターンが示されていることについて意見を申し上げたいと思います。

 結論的には、白川委員、望月委員と同意見であります。定額負担を導入しようとする趣旨は医療機関の適切な役割分担を図るということにあり、紹介状なく大病院を受診するという行動を医療保険としては評価しないということだと思います。その場合、患者負担を初再診料に限る必要はなく、また負担について合理的な説明ができるという点では、3つの案の中ではパターン2が1つの方法として考えられるのではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見ございますか。

 岩本委員、お願いいたします。

○岩本委員

 この定額負担の導入なのですけれども、私は方向性としては入れることになるのではないかと考えております。最後に幾つかの案があるのですが、パターン3は最初のラウンドの議論でもかなり議論があったように、ちょっと筋が通らないといいますか、なぜまだ残っているのかというぐらいだと思いますので、パターン1かパターン2かの間で選択かと思います。

 ただ、基本的な考え方としては、私は、この案につきましては、やらないよりはやったほうがましだけれども、余り大きな効果は期待できないだろうと思っております。まずは診療報酬でこの問題に対処するということはそもそも現実的には不可能なわけでして、かかりつけ医のほうに患者を誘導するなら患者さんが支払う価格を下げたい。かかりつけ医になるお医者さんをふやしたいということで、お医者さんが受け取る診療報酬を上げたい、ということであれば、診療報酬を上げることと下げることを同時にやるのが解決策ですけれども、それは不可能です。

 ですから、診療報酬では限界があるから、新たな仕組みを入れるということだろうと思います。そういった意味では、診療報酬と違う仕組みを入れるということは筋が通っているということはいえると思います。

 ただ、この問題は国民が自分の体の調子がおかしくなったときにどこに行くかという選択にかかっているわけでして、そこの国民の行動のところをきちんと見ておかないと適切な対処策にならないのだと思います。病院の機能分化といっても国民の多くにとっては何の話だということで、内科と外科の次に機能分化ができたのかと、それくらいの話なのかもしれないわけです。

 調子が悪くなったら幾ら支払うか、1,000円、2,000円、3,000円というのは根本的に関係ない、むしろ今、問題になっている国民の大病院志向、大きな病院に行けばきっちり見てもらえるのではないか。ここを変えないとどうしようもないのだと思います。そういった意味では、価格のほうで誘導するということは限界があって、本当に国民の意識を変えるという対策をしっかり打たないといけない。

 それをやらないと、どうなっていくかというと、この改革の受けとめかたというのは、保険財政が苦しくなっているので、また新たな患者負担をふやすのではないか、ということに結局なってしまうのではないか、ということなので、かかりつけ医に誘導したいということであれば、保険局だけでできることでもないと思いますので、厚生労働省全体でしっかり意識改革をするという対策を打ち出さないと、根本的な解決策にはならないのだろうと思います。

 そういった意味では、導入するにしてもほどほどに、できればこういうものがなくても国民の間でまずかかりつけ医にかかるということがきちんと浸透することが大事であって、そういう環境ができた場合には、こういうことをやらなくていいという状態にいくことが一番いいのではないかと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 今の御意見に対して少し言わねばならないこともあるのですが、機能分化するために大分いろいろなことをやってきても、結局うまくいかない。啓発運動をしてもなかなかうまくいかないということから、こういう方法をとってみたいと思っているところでありますが、一番大事なのは救急患者さん等については、除外をしなければならない。まずこれが第1点目の大事なことだと思います。

 第2点目は、論点1にありますようにどこを対象にするかということでありますが、大変煩雑な仕事でございます。ただ、現在、現物給付の原則に立っている以上、こういった金額をとるということについては恐らく健康保険法を改正しなければならない。そうしなければできないことだと思いますが、一遍にやりますと大変ですので、例えば対象病院をとりあえず特定機能病院に限って、どこでどのようにやるかということは法律ではなくて、省令、つまり厚生労働省さんにお任せするという形でまず一度やってみるということが一番混乱がないのではないかと思っているところであります。

 また、先ほども申しましたように、一応金額は掲げますけれども、実際上はかかりつけ医を持っていただいて、一番適切な病院に、一番適切なように受けてもらうということが大事ですから、最終的にはこの金額を徴収しないで済むということが目的であります。

 ですから、少々大きな金額にしても、この金額自体を負担する方がなくて、きちんとした医療資源を分配できるような形になるようにということが目的でありますので、実効がある方法を選ぶべきだと思います。初診療、再診療にかかりますと、それぐらいの金額であればお金を払ってでも受けたいという方もいらっしゃると思いますが、今までのフリーアクセスをきちんと守っていくためにも、順序というものをきちんと確立しないと誰でもどこでも自分の好きなようなにというわけにはいかないと私たちは思っております。そういったことから考えますと、金額については資料の論点2の参考1のところにありますが、ここに機能別に見た1日の外来医療費の平均値というものがデータで出ております。特定機能病院があれば初診で1万8,886円ということであります。そこから考えますと、かかった分よりも多くとるということはできませんので、まず1万円ぐらいから初診を始めて、初診だけでは最終的には勤務医の負担はとれませんから、再診のところも負担しろということではなくて、最終的には払わなくていいところにこの制度を持っていきたいという意向で5,000円ぐらいのところ、少し高目に設定するのが有効ではないかと思っております。

 先ほども申しましたように、これは救急患者さんには適用しない。これをやりませんと、お金がないから病院にかかれないという事態は絶対に避けねばなりません。

 最後に、どのパターンでいくかという話でございます。最終的にこれはゼロになるのが目的であります。そこから考えますと、どこの収入とかどこが減るとかどこがふえるとかという問題ではなくて、機能性が一番よく受け入れやすく、やっていきやすい方法。私どもはパターン3が一番いいと思っております。最終的にはこの金額は皆さんが使わずに、ゼロになるということが目的であります。さらに患者さんだけに負担を求めるということは私は間違っていると思います。医療機関としては大きな病院、そこにも何かインセンティブを持たせないと、1つの方法だけではうまくいきませんので、何かのそこのところを工夫しなければならないのではないかと思っているところであります。

 以上です。

○遠藤部会長

 細部について、森委員、どうぞ。

○森委員

 ありがとうございます。

 機能分化を進める上で、この制度を導入することには理解を示します。その上で対象患者ですけれども、これは事務局案に示されたような(3)でよろしいと思います。

 (4)の論点ですけれども、パターン1からパターン3まで非常に悩ましいと思うのですけれども、ここは患者に受診行動に与える効果がある額として考えていく必要があるのではないかと思います。

 もう一つは、重要なことですけれども、この制度を導入した後にきちんとその効果を見つつ、今後の対策を練っていくことが必要ではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。

 和田委員、どうぞ。

○和田委員

 1つだけ、最初のほうに出ていた御意見に対する補足のようなことなのですが、基本的には私も賛成でございますけれども、あとは実施する場合にきめ細かな点で、配慮が必要かと存じます。地域によって比較的大きな病院の近くに住んでおられて、診療所といえば逆に少し遠いところにしかない。高齢の患者さんなどですと、大病院だと歩いて行けるけれども、診療所だったらタクシーで行かないといけない。こういう場合もケース・バイ・ケースであると思うのです。ですから、システム的な機能性ともう一つ別にこういうきめ細かな個別の事情なども念頭に置いて、場合によっては一定地域の近隣の方に関しては、ファーストステップの受け皿として、比較的大きな病院の一部もそういう機能を担うということも1つはあってもいいのかと思います。

 そういうきめ細かな地域的な個別の状況等を勘案した対応ということもあっていいのかと思いましたので、一言つけ加えさせていただきました。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、少し整理をさせていただきますと、基本的にこの制度を導入することについては、多くの委員は賛成であるということでありましたけれども、中には慎重に検討するべきであるという強い御意見もあったと理解いたします。

 その範囲につきましては、そういう意味では特定機能病院はまず対象になり得るだろう。ほかに500床以上を入れるかどうか、あるいは第三次救急対象病院を入れるかどうかというところでは、議論があったということです。

 それと同時に地域差をどう考えるかということですけれども、特定機能病院とか大病院を限定して考えれば余り地域差の問題は出てこなくなると考えますので、そこら辺は地域差の問題と絡めながら、対象病院を考える。

 例えば先ほどのお話もありましたけれども、500床以上の病院というと18ページに都道府県ごとに何病院あるか書いてありますけれども、それほど多いわけではないので、500床と特定機能病院ということであればかなりの大病院だということがいえるかと思うわけでありますが、都道府県格差はあまり大きくないかともいえます。そこのところは御検討いただくということかもしれません。

 金額については5,000円という具体的な御意見。さらには1万円、これは松原委員の御説明では将来なくなる、一定の期間だけの誘導の1つの方法であるということなのでということだったと思いますけれども、そういう御意見が出ましたけれども、基本的には5,000円という御意見が多かったかと思います。そうすると、例えば特定機能病院は1万8,800幾らというのが平均の外来医療費ですから、仮に1割自己負担の人はこの1割、それに5,000円が乗っかるという形になるのかということであります。

 次に、初再診については認めるが、再診療については金額を少し下げるとかいろいろ考えるべきではないかという御意見もありましたけれども、基本的に事務局提案、つまり病院側から逆紹介の具体的な文書提案がされていない患者さんが来た場合に適用するという考え方がおおむねよろしいのではないか。ただ、このことについては、選定療養として現行でもあるにもかかわらず、この適用が極めて少ないという現実を考えると、どの程度実行可能性があるのかということを含めた議論が出ましたが、それに対しては選定療養の場合はその病院が個々に決めるけれども、今度は国が決めるということがあるので、そういう背景のもとでは実際の運用が積極的に行われる可能性もあり得ます。

 この再診というものは、私、個人的には大変重要であって、個人的には初診で大病院を訪れ、きちんとした診断の確定をしてもらいたいと患者が考える気持ちもわからないではない。ただ、確定した段階で大病院でそのまま継続的な診療を続ける必要がないという患者さんがいつまでも再診にいるというのは、明らかに勤務医の先生にとっての負担にもなるので、そこを逆紹介で誘導するということはかなり重要であるにもかかわらず、選定療養では再診療のところではほとんど機能していないという実態がありますので、私はここのところに力を入れるべきではないかと考えております。

 これは座長という立場ではなくて、個人の見解でございます。

 最後は、4番目でパターン2という考え方が多かったわけですけれども、パターン3という考え方を御主張された方もいらっしゃったということであります。

 ということで、大体そういうことですけれども、よろしゅうございますか。

 それでは、これにつきましてはこのぐらいにさせていただきまして、同じく自己負担の問題でありますところの入院時食事療養費・生活療養費について、こちらを御議論いただきたいと思います。

 それでは、どなたでも結構でございます。よろしくお願いします。

 武久委員、どうぞ。

○武久委員

 ありがとうございます。

 前回にもお話ししたことですけれども、42ページにございますが、治療食については、普通の食事はおうちでいてもつくって食べているわけですけれども、治療食に対して論点の中にもありますように考慮されたいと思いますが、1治療食、2無菌食とありますが、治療食のうちのホモシスチン尿症、後のほうは新しいと思うのですけれども、前の部分の治療食、この食事を治療食と決めたのは、いつごろだったかを教えていただければと思います。

 というのは、世の中は変わっておりまして、病気の種類も変わっております。例えばがん患者さんでも食欲が全くなくなったときに、食欲を増すような食事をいろいろ考えて出されていると思うのですけれども、そういう努力というものはこの治療食に反映しない。特別食加算がとれない。また、低栄養を改善するとか、いろいろなことが病態によって、特に高齢者も非常に多くなって多様化しておりますので、いつごろ変更したかということをお教えいただけたらと思います。

○遠藤部会長

 これはきょうの議論と関係ございますか

○武久委員

 要するに、治療食を除いてはどうかという論点がありますね。そのときに、この治療食というものの定義、これがはっきりしないと論点にならないのです。病気の状況が世代によって変わってきておりますので、この点について、42ページの1のところは一体いつの時代のものかということをまずお聞きした上で、今の時代に合った治療食にしていただきたいということです。

○遠藤部会長

 了解いたしました。

 これは総務課ですか。

○大島課長

 調べて御回答したいと思います。

○遠藤部会長

 よろしいですか。

○武久委員

 はい。

○遠藤部会長

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員 入院医療と在宅医療との公平を図る観点、65歳未満と65歳以上の方との公平を図る観点から、入院時食事療養費・生活療養費を見直して自己負担を求めていくということはやむを得ないと考えますけれども、低所得者等への配慮が必要と考えます。

 事務局提案にあります低所得者等の等の中には、難病新法で自己負担がふえた難病患者さんとか、小児慢性疾患の患者さんも含むべきと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。御意見として承りました。

 ほかにございますか。

 川尻委員、どうぞ。

○川尻委員

 ありがとうございます。

 入院時生活療養費につきましては、37ページにございますとおり、療養病床が介護療養病床と同様に住まいとしての機能を有していることに着目して創設されたものだと思っております。その対象を65歳以上としたのは、介護保険制度との整合性を図るということが理由であったように思っております。

 そもそも治療に主眼を置いた一般病床と機能が異なるわけですから、その負担の違いを若年層と高齢者層との公平を図るという観点で議論するのは多少無理があるように感じております。

 また、今、菊池委員から最後にお話がございましたが、見直すとした場合に低所得者等にどのように対応するかということがここでの議論の要点でもあろうかと思います。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 低所得者対応をどのようにするかということは重要な視点でありまして、事務局提案の中にも検討課題であると書いてありますので、そこのところをより詳しく議論をしていきたいと考えますが、ほかに何か御意見ございますか。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 入院時食事療養費・入院時生活療養費の見直しについて、39ページに論点が示されておりますが、この3つ目の○にあるとおり、若年層と高齢者層の公平を図る観点からは、入院時食事療養費についても低所得者への一定の配慮をしながら、調理費にかかる自己負担を導入していくことが合理的だと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 具体的な事柄に触れられましたけれども、調理費についての自己負担ということについて、いかがでございましょうか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 私も小林委員の意見と同様でございまして、35ページに入院時食事療養費等の現行の仕組みが書かれておりますけれども、多分問題になるのは食材費と調理費と光熱費等、いわゆるホテルコストをどうするべきかと思いますけれども、一番左の一般病床、精神病床、療養病床の65歳未満のこういう方々についても最低でも食材費と調理費は御負担いただくということで全体の病床ごとのバランスとか年代のバランスとか、そういったことを図っていくべきだと思います。

 本来であれば、光熱費についても議論すべきだと思いますけれども、一挙に御負担をふやすというのは若干躊躇せざるを得ないこともありますので、将来の課題としては光熱費も次の段階では議論すべきと申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 入院時食事療養費が導入されたとき、平成18年でありました。私は、そのとき社会保障審議会の医療保険部会の委員で中医協の委員でもございました。そのときにどうしてこういった形になったかと申しますと、普通に家にいる方と施設に入っている方、当然同じだけお金がかかるはずだと、だから自分で負担せよと。また、施設で療養しなくてはいけない方と、療養病床のほとんど同じような形で介護保険で支払われる方についても同じであろうというところまでは簡単に理解できます。

 ところが、今回それと同じだから入院の人も負担しなければならないということは大分飛躍がございまして、平成18年になぜこういう形でとまったかといいますと、入院している人は在宅と入院とは、食事においてもある意味治療が必要だという方が入院しているわけであります。したがって、治療食としての意味を持つのは一般病床、入院時食事療養費においてはきちんと考えて、食材費はそれはどこにいてもかかるのだから負担してもいいけれども、入院している方について、光熱費とか調理費とかとるのは、治療食の考え方からすれば違うのではないかという議論に基づいて、今のような状態になっているわけであります。

 この状態は変わっておりませんので、治療食としての病院の食事は大変重たいものでありますので、そこにおいて負担をさらに求めるというのは反対であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 当然こういう御意見なのだろうということですけれども、ほかにございますか。大体議論としては出尽くしたということですかね。仮に認める場合であっても、低所得者対策というものは慎重にしてほしいということがあるということと理解いたしますけれども、ほかによろしゅうございますか。

 ただいま何人から委員からお話があったことで大体意見は代表しているかと思いますので、アジェンダはたくさんありますので、次に移りたいと思います。

 次は、後期高齢者の保険料軽減特例について、高齢者の自己負担について、この2つをまとめてやりたいと思います。御意見をいただければと思います。

 藤井委員、お願いします。

○藤井委員

 後期高齢者の保険料軽減は、保険料収納率を高めるためにも異議を唱えるものではございません。しかし、国の財政的観点からみれば、こうした対症療法的な措置を毎年どこまで続けられるか疑問がないとも言えません。ふえ続ける医療費の動向を鑑みれば、消費税の引き上げによって2、3年はよいとしても、中長期的に見ればいずれまた財源が足りなくなるのではないでしょうか。低所得者対策などさらなる財源を要する改正や特例措置については、毎年のその場その場の議論ではなく、医療保険制度における財政負担構造の問題とともに、長期的な視点で議論していくことが必要ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 望月委員、お願いします。

○望月委員

 ありがとうございます。

51ページの論点の1つ目の○にありますけれども、元被扶養者の軽減措置については見直すべきだと考えています。負担額については1カ月当たり370円と、公平な負担というところからもかなりほど遠いと思っています。

 その次の○、いつからどのように見直すかということですけれども、そもそもこの特例措置は激変緩和措置として導入されたものです。スタートして7年目に入っているということですので、これもあわせて考えますと、既に役割は終えたのではないかと考えています。ですので、できる限り早期に本則どおりの保険料負担に戻すべきだと思っています。

 高齢者の自己負担のところですけれども、62ページの部分ですけれども、当然負担能力に応じた負担を求めるという考え方に基づいて見直しが行われたわけですが、70歳以上のところについては、実際には手がついていない。そういう意味では、高齢者の方についても所得の多い方にはある程度負担してもらうのはやむを得ないのではないかと考えています。

 同様に、70歳以上の外来特例についても見直しが必要ではないかと考えています。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 いかがでございましょうか。白川委員、お願いします。

○白川委員

 最初に、後期高齢者の保険料軽減特例でございますが、私もこれは廃止すべきだと意見を申し上げたいと思います。タイミングについては、直ちにやるべきだと思います。もう6年もたったわけですので、直ちに廃止するという方向で意見をまとめるべきと考えております。

66ページ、高齢者の自己負担に関する論点で特にここに書かれておりますことは何も否定するものではないのですけれども、全体的に高齢の方々の負担を軽減するということで70歳以上であるとか、75歳以上で区切り、現役世代と高齢者の負担割合を変えている制度が幾つかあるわけでございまして、その趣旨は理解しないわけではないのですけれども、これだけ医療財政が厳しくなる中で高齢者の方にも応分の負担を求めていかざるを得ない状況にあると認識しておりますので、そういう観点で高齢者に特別の扱いをしているものについて、点検していくべきだろうと思います。

 その1つとして、ここにもあります高額療養費の区分についても、70歳以上とそれ未満の方で差をつけておりますけれども、70歳以上の方でも高額の収入を得ている方もいるわけですから、そういったことを考えて、世代間で平等な扱いにすべきと申し上げたいと思います。

 前回も申し上げたのですが、今回、残念ながら御提案がなかったのですけれども、70歳以上の外来の高額療養費の扱いにつきましても、私は見直す必要があると申し上げておりましたが、今回、残念ながら具体的な御提案が事務局からないのですけれども、ぜひ引き続き検討、議論をしていただきたいと思います。

66ページの一番最後の○のところに、高齢者の負担の一部である保険料に関する事項についてもあわせて検討する必要があるとありますが、これも大賛成でございまして、今回の健康保険法改正までには議論が煮詰まるとは考えておりませんけれども、保険料の負担、あわせて自己負担のあり方、こういったものもぜひ医療保険部会で今後も議論を重ねていただきたいし、できれば議論を集約するタイムテーブルといいますか、そういったことも御提示いただければと希望する次第でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 具体的な提案についてお考えを述べていただきました。

 川尻委員、どうぞ。

○川尻委員

 ありがとうございます。

 まず、後期高齢者の保険料軽減特例につきましては、今、お話もございましたが、既に7年が経過しております。多くの高齢者は恒久的な措置だと受けとめている方が多いと思います。見直すということであっても、対象となる高齢者に混乱が生じないように十分な周知を図るとともに、急激な負担増とならないよう、論点にもございますとおり、段階的に実施していただければと思っております。

 自己負担につきましては、私たち高齢者もその能力に応じて努力し、応分の負担をすることは当然であると考え、これまでもその見解を述べてまいりました。老人クラブ活動において健康の保持・増進を最重点課題に掲げ、積極的に健康づくり、介護予防活動に取り組んできたのもそのあらわれの1つでございます。

 ただ、一方で高齢者は加齢に伴い心身機能が低下し、医療機関にかかる機会が増加することも確かでございます。58ページの資料でご説明がありましたとおり、医療費に占める自己負担の割合は高齢者のほうが低くなっておりますが、逆に収入に対する負担の割合は高齢者のほうが高くなっております。

 能力と負担との関係から見れば、高齢者もそれなりの負担をしておりますし、実際、現在でも現役並みの所得のある高齢者は現役時代と同じ3割を負担しております。若い世代であってもいずれ高齢期を迎えるわけですから、ぜひこのようなことを御理解いただいた上で、社会保障制度における公平、公正な負担とは何かということを御議論いただければと考えております。

 よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 高齢者のお立場からの御意見、承りました。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 日本の医療制度、今の財政状況等を見ますと重要なことは2つあると思っています。1つは持続可能性をいかに高めて長くそれを可能にしていくかということ。もう一つは、負担能力のある人はその負担能力に応じて負担して、みんなで公平にその負担を分かち合いながらその持続可能性を高めていくことだろうと思っています。そういったことを基本に考えていくと、こういったことの見直しは重要であろうと思います。

 ただ、気になるところは、44ページのデータで見ますと、右側に現在の状況が書かれていますが、合計して約900万人の方が軽減措置を受けられておりますので、今、川尻委員からもおっしゃったように、4、5年たってしまいますと、実際にこれが今の制度かと思っている方もたくさんおられると思いますので、しっかりした慎重な議論と丁寧な説明ということが欠かせないと思います。特に説明等につきましては、保険者並びに関係団体、自治体等が担うところも当然あるかと思いますが、訴求力や説得力を考えていきますと、政府の広報においてしっかりとしたオールジャパンに向けての広報、PRということがとても大切だろうと思いますので、ぜひ厚生労働省を軸に検討いただく必要があると思っています。

 また、ベストミックスのことが53ページに書かれたり、所得の高い人はそれなりに負担すべきではないかという論点整理も書かれており、まさにそうだと思います。また、ページが新たになりますけれども、66ページには、先ほど白川委員がおっしゃったように3点あって、今のような負担能力に応じた負担とあわせて、もっと多角的な検討がどうしても必要ではないかという論点が書かれているのですけれども、まさにそうだと思っておりますので、ぜひこういったことも勘案しながら今後の医療制度改革の中でしっかり位置づけをしてやっていくことが欠かせないと感じているところであります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 村岡参考人、お願いいたします。

○村岡参考人

 ありがとうございます。

 市町村の現場で意見を申し上げますと、資料で見ますと48ページになるのですが、基本的には負担能力のある方から適正な負担を求めるということについては、我々も同感でございまして、特に後期高齢者の被扶養者の減免制度については、見直しの必要があるかと考えております。

 一方で、9割と8.5割の軽減の問題なのですが、市町村の現場で見ますと介護保険の保険料も上がっていく中で、介護保険の負担も一定軽減しなくてはならないということで、一方では介護保険料については軽減を拡大しているということを窓口ではやりながら、片方で9割、8.5割の軽減を見直しているということになれば、一方の後期高齢者の窓口では負担を新たに求めていくということにもなります。国の制度はそれぞれ介護と後期高齢者医療と縦割りで分かれているわけですけれども、総合的に後期高齢者の皆さんの負担ということを判断していく必要性があるのではないかと考えますので、そのあたりは制度的に片方では減免を拡大しながら、片方ではそれを引き上げていくといったところの整合性は十分に考えていく必要性があるのではないかと考えておりますので、そのあたりを十分反映していただければと思います。

○遠藤部会長

 貴重な御意見ありがとうございました。

 お待たせしました、小林委員、どうぞ。

○小林委員

 高齢者の自己負担については、論点の中にも書いてありますように、確かに医療費が高くなるという特性があって、高齢者の負担能力等を考慮していく必要がありますが、一方で、現役世代は高齢者支援金などにより高齢者医療の負担をしているということからしますと、どの制度、どの項目というわけではありませんが、現役世代との負担の公平性を併せて考えていくことが必要ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 よろしゅうございますか。大体代表的な御意見は出たかなと思います。基本的には、見直すことに対しては積極的に御賛成の方と、慎重にやるべきであるけれども、もしやらざるを得ないのならば、激変緩和等々を考慮するべきだといった御意見もいらしたということであります。大体そんなことでよろしゅうございますか。

(はいと声あり)

○遠藤部会長

 それでは、引き続き次の課題に移りたいと思います。

 次は、標準報酬月額の上限引き上げについてと国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について、再度、健康保険・船員保険の保険料率の上限引き上げについて、この3つについて御意見、御質問をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 小林委員、お願いします。

○小林委員

84ページに標準報酬月額の上限引上げの案が示されております。以前の部会でも申し上げましたが、現行の傷病手当金については、傷病手当金を受給する直前に標準報酬月額を最高等級に引き上げるという不正を誘発する仕組みとなっております。仮に、標準報酬月額の上限を引き上げるのであれば、前回の部会で示された傷病手当金と出産手当金の算定基礎の見直しとセットで見直しを行うよう、改めて要望いたします。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 不正を助長しないような制度と組み合わせながら議論していくべきだというお話ですね。しごくもっともなお話かなと承りました。

 御意見、ほかにございますか。

 望月委員、どうぞ。

○望月委員

 ありがとうございます。この標準報酬月額の上限の引き上げについてですけれども、84ページの引き上げ案については改めて反対をしたいと思っています。以前も発言をさせていただきましたけれども、本来、医療の場合は年金と違いまして、納めれば納めるほど給付がふえるという性格のものではございませんので、上限の引き上げは納得感が得にくく、説明がしにくいと考えています。

 応能負担の観点から引き上げを求めるということであれば、まずはやはり説明がきちっとできる、負担する側も納得して負担できるような十分な改革なり、負担のバランスをとるといったことが必要であると考えています。

 2点目の国保の賦課限度額ですけれども、これの92ページの3つ目の論点ですが、現在、賦課上限を超えている場合は被用者保険が0.93%である一方、国保が2.31%と大きな開きがあります。先ほど被用者保険の標準報酬月額を引き上げる提案の話を申し上げましたけれども、国保と被用者保険のバランスを考えるのであれば、いわゆる標準報酬月額の上限を引き上げる前に、まずは国保の賦課限度額を引き上げるといった措置を実施し、両者の均衡を図ることが必要ではないかと思っています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、平川参考人、お願いします。

○平川参考人

 ありがとうございます。標準報酬月額の上限引き上げの関係でございますけれども、政令によります上限改定の条件を満たしていないにもかかわらず、法改正をしてまで上限を引き上げるということになるかと思いますけれども、それに対しては医療保険の給付が保険料負担に比例をしていないと、給付がフラットであるということを考慮する必要があるのではないかと考えております。負担能力に応じた負担という考え方もございますけれども、一方で、この標準報酬月額の上限の引き上げについて、しっかりとした説明というものが必要だと考えているところであります。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 今のお二人からは、基本的に引き上げるのであるならば、それなりの説得ができるようなことが必要であるということだったと思います。

 ほかにございますか。村岡参考人、お願いいたします。

○村岡参考人

 国保の賦課限度額の見直しについて意見を申し上げたいと思いますが、前回も申し上げましたが、国保については、都道府県の中でも、また保険者ごとでも大変保険料の水準に格差がございます。それぞれ賦課方式が保険者によって違いますので単純比較はできないのですが、国の保険料標準化指数というもので見ますと、都道府県別で見れば、徳島県と東京都で1.5倍、保険者別で見ると一番低いところと高いところでは3.8倍と。同じ都道府県の中でも沖縄県では2.5倍といった保険料の水準の格差があるという中で、単純に賦課限度額を引き上げても、それぞれ賦課限度額に到達する被保険者の皆さんの所得水準というのは格差があるというのが今の実態でございます。

 それについては、94ページの資料のほうでも確認できるかと思いますが、賦課限度額を超える緑の範囲が右のほうの1,000万円を超える所得水準の方から、左のほう、ちょっと薄くて見えないとは思いますが、500万円未満であったり600万円のところでも賦課限度額に到達をするという実態がございますので、今の保険料格差がある中で、単純に賦課限度額を引き上げていくということについては、制度的には限界があるのではないかと考えております。

 国のほうに資料として提示をお願いしたいのですが、現在、標準的に給与収入で960万、給与所得では740万ぐらいで賦課限度額に到達をするという資料が90ページのほうで示されておりますが、これについては保険料の賦課方式が4方式のところになっておりますけれども、被保険者数では3方式の被保険者が約半分ということになっておりますので、いわゆる都市部における3方式の保険者のところで賦課限度額に到達をする所得がどのようになっているのかという資料を改めて御提示いただきたいと思います。

 資産割で所得を補正するという形になっていますので、現実的には600万円台の所得で現在の賦課限度額に到達をするということになろうかと思いますので、そういった点では、所得が600万円程度の水準になっていくと、保険料の負担割合としては13%とか、そういった負担割合になりますので、なかなか被保険者の実態としては限界に達してきているというのが現状ではないかと考えております。

 あと、現実的には、1,000万円を超える方などの保険料が取れていないという実態もございますので、仮に保険料を引き上げるということにする場合においても、現実的に500万、600万円の所得で限度額に達している保険者については、一律に限度額を見直しするのではなしに、保険者の実情を踏まえて見直しを図っていくということも必要ではないかと思いますので、改善するにしても、そのあたりについては考慮をいただきたいというのが意見でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほとんど御意見でしたけれども、事務局に対する宿題がございましたが、事務局、コメントをお願いいたします。

○中村課長

 今御指摘いただきました3方式の場合の試算につきましては準備をいたしたいと思います。

○遠藤部会長

 どうぞよろしくお願いします。

 ほかにございますでしょうか。

 白川委員、お願いします。

○白川委員

 標準報酬月額の上限引き上げについて、質問を幾つかさせていただきたいと思います。

 最初に、84ページの資料でございますが、最高等級を121万円から145万円にしてはどうかと提案されておりますが、これはどういう根拠で145万円という数字になったのかということを質問させていただければと思います。

 2つ目は、平成18年改正と同様に4等級の追加だが、なぜ4等級なのかというのが2つ目の質問でございます。

 最後の質問ですけれども、この最高等級を引き上げることによって、我々保険者としては保険料収入がふえるわけですけれども、その保険料収入の効果は幾らぐらいというふうに、もしも試算されておればその額を教えていただきたい。

 以上3点、質問でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、事務局、お願いいたします。

○鳥井課長

 まず、なぜ4等級かということでございますけれども、当然のことながら、私どもといたしましても4等級で決め打ちをしているわけではございませんので、そこはいろんな考え方があり得るとは思います。ただ、今の83ページの分布の図を見ていただいてもわかりますとおり、上限と下限がございますけれども、上限のほうはやはりたまっておるという実態があるものですから、そこのところはやはり負担能力に応じた負担ということを考えますと、このたまりの分は減らしていくといいう方向性が妥当なのではないかということでございます。4等級につきましては、決め打ちではございませんけれども、過去3等級、そういう考え方で3等級、8等級、6等級、4等級、追加してきたという中で、同様の考えというのならば、4等級というのが考えられるのではないかと、そういうことでございます。

 試算でございますけれども、これも決め打ちという前提ではなくて、4等級、仮に単純に追加した場合ということで一定の仮定を置いて大雑把に試算したところ、被用者保険においておおむね700億円程度の増収要因となると見込んでおります。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 白川委員、いかがでしょうか。

○白川委員

 もう一点、145万円の根拠について教えていただけますでしょうか。

○鳥井課長

145万円は、4等級を追加したということで、現在の上のほうの刻みを単純に4倍したということで145万円ということでございます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 回答については理解いたしました。今日は、意見は差し控えさせていただきます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何か御意見、御質問ございますか。よろしゅうございますか。大体では御意見出尽くしたということにさせていただきたいと思います。

 それでは、続きまして、医療費適正化についてお話を承りたいと思います。

 では、続けますので、医療費適正化について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○安藤室長

 医療費適正化対策推進室長でございます。資料2について御説明させていただきたいと思います。

 資料2ですが、大きく3つのカテゴリーで構成されております。

 まず1点目、医療費適正化計画について御説明いたします。

 資料の3ページをお開きください。

 現行の医療費適正化計画の概要でございますが、平成20年度から国、都道府県で5年を1期として計画として定めているところでございまして、現在、第2期に入ってございます。

 計画に定める主な記載事項としては3点ございまして、1点目は5年後の医療費の見通し、これをそれぞれの都道府県及び国において定める。必須記載事項として定めることになってございます。

 それを達成するため、大きくは2つの目標を定めることとなってございまして、

 1点目が健康の保持の推進に関する目標ということで、現在の計画では特定健診の実施立あるいは特定保健指導の実施率、メタボリックシンドローム該当者及び予備軍の減少率等を目標として定めているところでございます。

 もう一つ、目標として、医療の効率的な提供の推進に関する目標を定めることになっておりまして、現行計画上は、いわゆる平均在院日数の短縮目標という数値目標を定めているということでございます。これらの2つの目標については、現在は任意記載事項となっているところでございます。

 続きまして4ページでございますが、この医療費適正化計画のサイクルについて図示したものでございます。こちらの医療費適正化計画については、都道府県及び全国で作成した後に、5年間の中間年、3年目に中間評価を行うこととなってございます。その中間評価を踏まえまして、下の図をごらんいただきたいと思いますけれども、中間評価を踏まえて、国のほうで次期計画の基本方針を作成し、それに基づいて都道府県が計画を作成して、さらにまた国のほうで計画をつくるという流れになってございます。

 この計画の実績の評価でございますが、そちらについては、計画期間が終了したときに行うという、現状はそういう仕組みになっているところでございます。

 次のページをごらんください。5ページ目でございますが、もう既に先ほど申し上げましたように、現在は第2期に入ってございます。第1期の医療費適正化計画の進捗状況につきましてまとめたのが5ページでございます。詳細の進捗状況の実績報告につきましては本日参考資料として別冊でお配りさせていただいておりますので、後ほど御参照ください。

 こちらの資料、このページには、いわゆる数値的なところの進捗状況についてまとめさせていただいてございます。大きく2つの目標と医療費の見通しです。

 まず、1点目の健康の保持、推進に関する目標でございますが、表になってございますが、一番左の欄が第1期の目標として掲げている数値でございます。次の欄が、24年度、実際に24年度にどうだったかという実績を掲げてございます。

 一番上が特定健診実施率、2番目が特定保健指導の実施率でございますが、こちらにつきましては年々水準、数値は上がってきてはいるものの、依然として第1期の目標には至っていないという状況にございます。

 他方で、メタボ該当者予備軍の減少率、これは第1期については特定保健指導の対象者の減少率で10%以上減という目標を定めてございますけれども、こちらにつきましては平成24年度実績で12%減という数字になっているところでございます。

 大きな2点目の目標、平均在院日数の短縮の部分でございますが、こちらにつきましても先ほどと同じ構成で表をつくっておりますけれども、一番左、第1期の目標としては、29.8日という数値を定めてございました。こちらは24年の実績で見ます29.7日ということで、ほぼ目標と同程度の期間になっているというところでございます。

 その結果としての医療費の見通しでございますが、3番目に、こちらも表に書いてございます。一番左の欄がこれは見通し、そもそも計画に書いていた数字を書いてございますけれども、一番下の欄になりますけれども、24年度の適正化後の水準、38.6兆円というのが医療費の見通しとして掲げているものでございます。

 真ん中が医療費、実際の実績になるところでございますけれども、ごらんいただければおわかりになりますように38.4兆円ということで、数値といたしましては、結果的に0.2兆円目標よりも下回っているというのが第1期の状況でございます。

 続きまして、6ページでございますが、今、現行、第2期ということで計画を動かしてございますけれども、その計画の概要について記載してございます。

 こちらについては割愛させていただきまして、次の7ページをごらんください。

 こういった形で動かしております医療費適正化計画につきまして、主として経済財政諮問会議のほうから幾つかの御指摘をいただいているところでございます。

 まず、一番上でございますけれども、これは昨年の11月の経済財政諮問会議からの指摘事項ということで、大きく2点の御指摘をいただいております。

 1点目が、まず計画策定のプロセスについてでございますけれども、先ほど御説明いたしましたように、この医療費適正化計画の実績評価、最終評価につきましては、計画終了後に行うことになってございますので、そういった計画の最終評価の前に次の計画が都道府県において作成される。こちらについては、いわゆるプロセスとしてPDCAが十分機能してはいないのではないかという御指摘をいただいているところ。

 2点目といたしましては、先ほど申し上げましたように、いわゆる数値目標の部分ですけれども、特定健診・保健指導の実施目標ですとか平均在院日数の短縮目標というものが現在任意記載事項となっておりまして、これについては任意事項では任意という形では実効性を担保できないのではないかという御指摘をいただいているところでございます。

 ことしに入ってからでございますが、こちらも経済財政諮問会議のほうから、まず26年4月に麻生財務大臣のほうからの御指摘がございまして、本年の骨太方針2014、3段目でございますけれども、そちらの中で医療費適正化についての見直し検討が記載されてございます。

 具体的には、27年の医療保険制度改正に向け、都道府県による地域医療構想と整合的な医療費の水準や、医療の提供に関する目標が設定され、その実現のための取り組みが加速されるよう、医療費適正化の見直しを検討するということが記載されているところでございます。

 また、あわせまして、本年になりますけれども、規制改革の実施計画の中で、いわゆる医療計画、介護保険事業支援計画とより関係性を明確にするということを目的として、見直しの時期を一致させることが必要ではないかという御指摘、そういった趣旨の御指摘をいただいているというところでございます。

 こういった御指摘を踏まえまして8ページでございますけれども、医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会というものが社会保障制度改革推進本部のもとに設置されまして、今現在、そちらの専門調査会のほうで、国、都道府県ごとの医療費水準のあり方あるいは医療提供体制のあり方、医療費適正化対策のあり方等について御議論が進んでいるという状況にございます。

 続きまして、9ページ以降は、都道府県別の健康医療の関係データを都道府県別に棒グラフで並べたものを幾つかつけさせていただいております。

 特定健診・特定保健指導の実施率、ページをおめくりいただきまして、今度は1人当たりの医療費の地域差、国保と後期の部分の医療費でございますけれども、そちらの医療費について。

14ページにつきましては、1人当たり地域差について、地域差指数、これは既に公表されているものですけれども、そちらについて資料としてつけさせていただいております。

15ページ、16ページに平均在院日数あるいは病床数の地域差がどうなっているかということについて棒グラフをつけさせていただいております。

 以下、病床ごとに同じようにつけておりますけれども、19ページ、20ページに平均在院日数あるいは病床数と都道府県別の入院医療費の相関についてグラフをつけさせていただいているというところでございます。

21ページにまいりまして、先ほどもありましたけれども、地域医療構想の策定について概要資料を添付させていただいております。こちらにつきましては、今年度から病床機能報告制度がスタートしてございまして、都道府県において地域の医療需要の将来推計ですとか、あるいは病床機能報告から上がってくる情報等を活用して、地域医療構想を策定することとなってございます。こちらについては、まず今年度中に都道府県が地域医療構想を策定するためのガイドラインを策定して、来年度から都道府県において地域医療構想を策定していくといったスケジュール感で現在検討が進められているところでございます。

 以上、簡単でございますけれども、そういった点を踏まえまして、23ページ、24ページに、医療費適正化計画見直しに係る論点をまとめさせていただいております。大きく2つの論点で書いてございますが、まず1点目が、計画に記載する目標等のあり方についてでございます。

 先ほど来申し上げておりますように、現在ですけれども、都道府県が作成する計画には、計画期間における医療費の見通しを必須記載事項として記載するとともに、健康の保持、推進に関する目標、それから、医療の効率的な提供の推進に関する目標を任意記載という形で記載することとなってございます。こういった計画につきまして3点課題を掲げてございますけれども、まず1点目が、都道府県が計画に記載する医療費の見通しについて、都道府県による地域医療構想と整合的な医療費の水準に関する目標の設定といった骨太方針の指摘を踏まえて、適正化の取り組みをより効果的に反映したものとなるよう、その策定方法について明確化を図ることとしてはどうかということでございます。

 2点目として、今現在、任意記載事項となっております2つの目標について、実際には大半の都道府県が記載していただいているということも踏まえまして、計画をより実効性あるものとするために、その位置づけについて見直しを検討すべきではないかという点でございます。

 3点目、現在こちらの目標についてですけれども、2つの目標について掲げておりまして、特定健診・保健指導実施率、あるいは平均在院日数の短縮等を指標として掲げておりますが、ほかの指標についても検討すべきではないかということでございます。

 大きな2点目が計画策定プロセスの見直しでございます。こちらについては、今現在、第2期計画期間中でございますけれども、この第3期計画の策定プロセスについて以下のような見直しを行うこととしてはどうかということで4点掲げてございます。

 1点目が、規制改革会議からも指摘されていることでございますけれども、医療計画との整合性を図るため、計画期間を今現行5年間のところを6年間に見直してはどうかということでございます。

 2点目として、地域医療構想の策定に合わせて見直しが可能となるように、計画期間の前倒し等を可能とする仕組みを導入してはどうかと。

 3点目、実績を次期計画に適切に反映するために、今、計画期間終了後に実績評価を行うこととなってございますけれども、計画期間終了前の暫定評価を導入してはどうかということ。

 4点目は、中間評価にかえて毎年度目標指標の進捗管理を行う仕組みを導入してはどうかということでございます。

 2点目といたしまして、現在、計画策定は都道府県で行っていただいておりますけれども、実際に特に特定健診等に代表される、いわゆる予防の部分の目標については、プレイヤーは保険者というような形になっております。そういった中でなかなか計画の実効性といいますか、計画目標達成が困難であるという御指摘を主として都道府県サイドのほうからいただいておりまして、そういった御意見を踏まえまして、今回、都道府県が適正化計画の策定ですとかあるいは実施に当たりまして、さきの医療介護総合確保推進法に基づき新たに法定化されました保険者協議会を通じて、都道府県が保険者に協力を要する仕組みを導入することとしてはどうかという論点を掲げさせていただいているところでございます。

 続きまして、26ページに参りますが、大きな2つ目のカテゴリーでございます。個人、保険者に対するインセンティブということで、まず、個人に対する健康・予防インセンティブの付与についてでございます。

 こちらについては26ページでございますが、本年の日本再興戦略の中で、個人、保険者に対する健康増進、予防へのインセンティブを高めるために、所要の措置を来年度中に講ずるとなっておりまして、個人に対するインセンティブとしては、大きく2つございまして、1つは医療保険確保における保険者の保健事業として、一定の基準を満たした加入者へのヘルスケアポイントの付与ですとか、現金給付等を保険者が選択して行うことができる旨を明示し、その普及を図るべきではないか。

 2点目として、個人の健康・予防に向けた取り組みに応じて、保険者が財政上中立的な形で各被保険者の保険料に差を設けるようにすることを可能とするなどのインセンティブの導入についても、公的医療保険制度の趣旨を踏まえつつ検討すべきではないかという御指摘をいただいているところでございます。

27ページでございますが、現在、個人に対して行われているインセンティブの取り組みでございます。左と右がございますけれども、左側に現在一部の保険者で実施されている取り組みを書いてございます。例えば一部の健保組合におきましては、ウォーキングですとか、ジョギングなどの健康づくりに資する活動に対して、健康グッズですとかスポーツクラブ利用券などと交換できるポイント(ヘルスケアポイント)を付与するような取り組み、そのポイント制を導入することで、こういった健康づくりに参加していただくといったような取り組みというものを進めている健保組合がございます。

 下段のほうにまいりまして、これは国保における取り組み例ですが、一定の要件を満たす世帯に対して1万円の現金給付を支給するといったような取り組みというものも行われているところでございます。

 こういった点を踏まえまして29ページでございますが、この個人に対する健康・予防インセンティブの付与に係る論点として大きく2つ掲げてございます。

 1点目は、現在、一部の保険者ではごらんいただきましたように保健事業の一環としてヘルスケアポイントの付与ですとか現金給付等の取り組みを行っておりますが、こうした取り組みを推進するためにどのような方策が考えられるかということでございます。

 2点目が、我が国の疾病構造が生活習慣病中心となってきているということも踏まえまして、生活習慣の改善に向けた個人の自助努力をより一層促す観点から、現行の保健事業の規模の範囲内で保険者の判断により加入者の保険料を軽減する仕組みを導入することができるようにすることについてどのように考えるかということを論点として提示させていていただいております。

 続きまして、保険者に対するインセンティブとして、後期高齢者支援金の加算・減算制度についてでございます。

31ページをごらんください。こちらにつきましても、ことしの日本再興戦略の中で所要の措置を来年度中に講ずるということの中に、後期高齢者医療への支援金の加算・減算制度について、保険者の保健事業の取り組みに対するより一層の効果的なインセンティブとなるように、関係者の意見や特定健診・保健指導の効果検証等を踏まえ具体策を検討すべきではないかという御指摘をいただいているところでございます。あわせまして、諮問会議からも同様の趣旨の御指摘をいただいているということでございます。

32ページは、現行の後期高齢者支援金の加算・減算制度についてまとめてございますが、先ほどの平成18年の医療保険制度改正から創設されたものでございまして、25年度の後期高齢者支援金から実施するという形になってございます。

 現行の加算・減算の方法でございますが、左側の枠囲いの中にまとめてございますけれども、まず目標の達成状況、指標といたしましては、特定健診・保健指導の実施率、この単一の指標で図るという形になってございます。

 保険者の実績を比較するということで、まず減算ですけれども、これは特定健診・保健指導の目標を達成した保険者という形にしておりまして、一方で、加算のほうにつきましては、健診または保健指導の実施率が実質的に0%、全く行われていない保険者に対して加算をするという形になっております。

 加算率につきましては、当時の健診・保健指導の保険者負担の後期高齢者支援金に占める割合等を踏まえまして0.23%に設定がされているというところでございます。減算率については、加算額と減算額の総額が同額になるように設定するという形で、現行制度は動いているところでございます。

33ページでございますが、こちらは後期高齢者支援金の加減算制度につきましては、制度の実際の細部について検討する際に、具体的には平成24年当時になりますけれども、さまざまな御意見というものをいただいているところでございます。制度の趣旨ですとか、あるいは特定健診・保健指導の効果のエビデンスはどうなのかといったような話ですとか、あるいは加算・減算制度実施の前提としての話について種々いろいろな御意見をいただいておりまして、こういった御意見を踏まえまして、先ほど御説明したような今の制度の形になっているということでございます。

 こういったことを踏まえまして次のページ、35ページでございますけれども、後期高齢者支援金の加算減算制度に係る論点でございます。

 2つ目の○でございますけれども、現行の制度については、以下のような課題が指摘されているということで、大きく4つ掲げておりますけれども、1つ目が、一部の保険者にペナルティーを課す仕組みは納得が得られないのではないか。

 2点目が、保険者の規模、地域・職域の別など、保険者ごとに状況が異なる中で、一律に実績を比較することは不適切ではないか。

 特定健診・保健指導が医療費の適正化につながるというエビデンスを示すべきではないか。

 特定健診・保健指導の実施率という単一の指標で保険者の取り組みを評価することは不適切であり、保険者の努力が反映される仕組みとすべきではないかといったようなことがさきの検討会の中で御指摘をいただいているところでございます。こういった御指摘を踏まえまして、今後、保険者の努力を反映した、よりインセンティブが働く仕組みとするため、どのような見直しが必要かということについて論点として掲げさせていただいております。

 大きな3つ目のカテゴリーでございますけれども、保険者による医療費適正化の取り組みでございます。

37ページをごらんください。データヘルスの推進ということで、保険者におきましてレセプトの電子化が進んでまいりました平成21年度以降レセプトデータ、20年度以降は特定健診等のデータを電子的に保有することが可能となりまして、こういった情報を活用したデータヘルスを推進しているところでございます。

 それにあわせまして38ページでございますけれども、各保険者におけるデータ分析のためのいわばツールでございますけれども、データベースシステムについても構築をしているところでございます。

 そういったものを踏まえまして39ページでございますけれども、保険者におけるデータ分析に基づく保健事業(データヘルス)を推進しているところでございまして、こちらにつきましては、まず枠囲いの中にありますように、これは昨年になりますけれども、日本再興戦略の中で、全ての健保組合に対しレセプト等のデータ分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として、データヘルス計画の作成・公表、それから事業実施、評価の取り組みを求めるとともに、市町村国保においても同様の取り組みを行うことを推進するということとされたところでございます。

 これを受けまして今年度でございますけれども、順次、このデータヘルス計画の作成・公表を行いまして、27年度までにデータヘルスの事業を実施することを推進しようということで動いているところでございます。

 本日、参考資料としても添付させていただいておりますけれども、健保組合においては、まずモデル計画みたいなものをつくって、それから国と健保連においてガイドラインをつくって、それに基づく計画策定というものを現在進めているところでございます。

 また、あわせまして市町村国保においても、中央、都道府県レベルで有識者からなる支援体制というものを構築いたしまして、そちらがデータヘルスの取り組みの支援を行うということをすすめているところでございます。

 以下、40ページ以降は、現時点においてこういったデータに基づく取り組み等について、実際の事例を幾つかつけさせていただいております。

40ページは、いわゆる先ほども出てまいりましたけれども、ポイント制の事例でございます。

41ページは、糖尿病の重症化予防事業ということで、これは協会けんぽ広島支部の事例をつけさせていただいております。

 次のページはジェネリック医薬品の使用促進に向けた取り組み。

 飛びまして45ページが重複・頻回受診の訪問指導の取り組み、これは後期高齢者広域連合の取り組みです。

 次のページが訪問指導時における残薬管理の取り組み。

48ページが歯科検診・保健指導に係る保険者の取り組みについて、事例として添付させていただいております。

49ページでございますが、こういったことを踏まえまして、2つの論点を提示させていただいております。

 1点目が、保険者においては、こういったデータヘルス計画の特定が現在進められているところでございますが、今後、全ての保険者が取り組みを進めていくことを推進するという観点から、それぞれの医療保険各法において、レセプト・健診情報を活用した保健事業の実施と、これに対する国の支援について明確に位置づけることとしてはどうかということでございます。

 2点目として、保険者による医療費適正化の取り組みとして、先ほど事例としてもつけさせていただいておりますように、糖尿病の重症化予防ですとか、ジェネリックの使用促進といったようなさまざまな取り組みが今現在も行われているところでございますが、こうした取り組みをより一層推進するために、保険者にとってよりインセンティブが働くようにする観点からどのような対応が必要かということ、2点、論点して掲げさせていただいているところでございます。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、こちらにつきましても2つに分けて御議論いただきたいと思います。

 それでは、最初に、医療費適正化計画、こちらについて御質問、御意見等があればお願いしたいと思います。

 武久委員、お待たせいたしました。

○武久委員

 医療費適正化推進室というのができましたのが多分平成20年度のちょっと前ぐらいだと思うのですけれども、第1期と第2期ということになっております。これは論点の中にありますように、平均在院日数と特定健診ということで、実は18年度に経済財政諮問会議から混合診療の導入と医療費のキャップ制、GNPのキャップ制という2つを要求されたと私は記憶しているのです。それに対して厚生労働省のほうが、平均在院日数を下げるということと、特定健診をするということでお約束をした上で第1期の医療費適正化計画が始まったと記憶しております。

 そのときに、平均在院日数を下げるには療養病床が長いから、ここを下げればいいということで、第1期の中には24年度までには療養病床の削減と、この医療費適正化推進室と同時に療養病床転換促進室というのができたわけでございますけれども、当然、高齢化がどんどん進んでいく今の時代に逆行する政策であったために、第2期からは療養病床の削減というのが抜けております。

 そこで、質問ですけれども、第1期の適正化計画の中で特定健診の計画目標に対する達成率が非常に低いということですね。もう一つは、平均在院日数です。この2つの点ですけれども、平均在院日数は、ことしの4月に、一般病床における特定除外という制度が実質上消滅したわけですけれども、ここに書いてある平均在院日数29.8日というのは、特定除外というのはことしの4月までは、平均在院日数に算定しないでよかったわけですから、結局これは入っていないということかと思うのです。

 この入っていないときの目標がこうであって、この4月から7対1、10対1も全部特定除外が現実的には維持できなくなるということで、この第2期の目標というか、これに対してことしの第2期は25年からですけれども、26年の診療報酬改定というのはかなり大きく影響するのではないかと。これはトータルの医療費の額にも変化があるのではないかと思いますので、その辺のところをお考えいただいたらどのぐらいになるのかということを今言ってもあれなのですけれども、多分影響はしてくるのではないかと思いますので、やはりこれは約束ですので、特定健診を何とかして上げていくというのが私も含めて医療現場の人間の責任でもありますし、また平均在院日数は諸外国と比べて非常に長いのですけれども、また病床数も多いということで、結局病床数掛けるどのぐらいの間入院していたかということを掛けたのが、実は診療実日数というのですけれども、これが圧倒的に諸外国に対して多い。ここのところを多分削減するということが一番の医療的成果になるのではないかと思うのです。その辺のことも含めまして、第2期の目標について、我々も協力する責任がありますので、もし御意見がございましたら、お聞かせいただきたいと思います。

○遠藤部会長

 いかがでしょうか。

 事務局、お願いします。

○渡辺課長

 医療介護連携政策課長でございます。

 今、武久委員から御指摘のありましたような改定の影響ということもございますし、先ほど説明の中でもございましたが、今、医療提供体制の大きな改革ということで、来年度以降、各都道府県が地域医療ビジョンをつくっていくという大きな流れもございますので、その意味では、現在、第2期計画は25年度から29年度までの5年計画でございますけれども、先ほど御提案の中にも入れてございますけれども、場合によっては前倒しで見直していく、あるいは今内閣のほうでくっております専門調査会の議論などを踏まえして、この指標のあり方ということも検討していかなければいけないと思っていますので、その中で今御指摘のありましたようなことも勘案事項として考えていくということはあるかと思っております。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 いかがでございましょうか。それでは、事務局から論点も出されておりますので、これに関連した御意見などは歓迎いたします。

 横尾委員、お願いいたします。

○横尾委員

 ありがとうございます。例えば7ページになかなか数字を書かなかった、理由は任意記載だったからという説明があったのですけれども、私は基本的に数字はスイッチだと思っているのです。具体的な例を言いますと、佐賀県の場合も肝がん脂肪率が高い高いと何遍医療計画に書いても全然改善できなかったようなのですけれども、ワースト1位が何年続いたとか、死亡率何パーセントがどれぐらい続いているかという数字を書くと、一番緊張するのは関係者、まずは県庁の関係者です。続いて議会です。そして、市町村も意識します。そういうふうに変わっていきますので、数字は余り恐れることなく、事実は事実なので、それがかえってスイッチを入れるということを非常に大切にしたほうがいいと思っています。

 それと、ほかの添付資料でいただきました過去の調査資料も拝見しました。医療適正化計画の実績に関する評価等です。基本的に平均値等が割と大きいのですけれども、できるだけ職性とか属性を把握した上で分析をして、効果的なところに集中的に投資をしていけるやり方とか、あるいはベストプラクティスやベタープラクティスではこういうのがありますよということを例示していただくようなことも、例えばデータベース化して厚生労働省で示す等いただくことも、実は都道府県の計画づくりに非常に役に立つのではないかと思っています。そういった配慮をぜひお願いできたらと感じているところであります。

 データベースを見ていくと、来月は何、この上半期は何、下半期は何とか、実は保険者ごとにターゲットも決められると思いますし、地域においてもそういったアクションが出てくると思います。そういったことにつなげない限り、みんなで頑張って医療費適正化といっても、多分同じことをずっとやり続けて具体的な改善はおぼつかないのではないかなという危機感を持っておりますので、ぜひそういったことが可能になるような体制とか整備をお願いしたいと思っています。

 ポイントは、対象者となる国民が自分の健康について本気になることだと思います。ポイントがあるから健診へ行くとか、ポイント券をもらったから、無料になるから受けるとかということもあるかもしれませんけれども、現場の保健師の話を聞くと、本気になった人しか動かないということなので、ぜひそういったことを勘案いただくような対策をお願いできたらと思っています。

 医療費適正化については、実は極めて重要な問題と思っておりまして、今も申し上げましたように、例えば我々のケースですとKDBというのができる予定です。まだフル稼働していないと聞いていますが、一般的な健康対策ではなくて、これらのデータに基づく分析をして、例えば高齢者あるいは対象となる被保険者のリスクを明確にして、そして、それぞれに選択と集中を行っていくような効果のある保健事業のメニューを早急に検討すべきではないかと思っております。

 また、具体的には、退院後についても重要でありますので、重症化の予防とか、再入院を予防するとか、低栄養になりがちな傾向に対策を打つとか、あるいは口腔ケアを高めていくなど、それぞれターゲットを絞った効果のある保健事業のメニューを考え出したり、展開したり、充実していくということをぜひやっていくべきだろうと思っています。それらのことが相まって、都道府県の計画が有効なものとなり、市町村の保健師を含むスタッフや関係者も十分な活動ができると思いますので、お願いしたいと思います。

 なお、計画をつくるに際しましては、下手をすると、市町村から上がってきたデータに基づいて都道府県が計画をつくる形になるかもしれませんが、できるならば分析データのみならず、本当に熱心にやっている保健師さんたちが各地区おられますので、現場の人の努力がわかるものも必ず聞いて、協議をして計画をつくっていただくようにすることが、実は関係者のモチベーションを落とすことなく、我々の意見も届く計画であり、施策が実現可能だなとなっていくことが全体の適正化計画にも資すると思いますので、ぜひそうしてほしいと願っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、入野参考人、お願いいたします。

○入野参考人

 医療費適正化計画の見直しについて発言させていただきます。

 知事会といたしましても、将来にわたり、誰もが安心して医療サービスを受けられるように、国民皆保険制度を堅持する。そのためには、やはり医療費が過度に増大しないようにするということと、また、適切な医療を効率的に提供する体制、これを確保していくことが重要だと認識しております。

 ただ、現在、都道府県に策定が義務づけられております医療、健康に関する計画は、この医療費適正化計画のほかに、医療計画とそれは健康増進計画がございます。資料2の23ページになりますけれども、医療費適正化計画の見直しに係る論点1におきまして、医療費適正化計画の任意記載事項でございます。

 住民の健康の保持の推進に関する目標と、医療の効率的な提供の推進に関する目標の位置づけとか、新たな指標の検討が掲げられておりますが、知事会としましては、健康増進計画とか、今後地域医療構想というものを新たに盛り込むことになります医療計画、これとのすみ分けをきちんと整理していただいて、真に必要な計画になるかどうか、十分に検討をしていただければと考えております。したがいまして、検討に当たりましては、ぜひ地方の意見を聞く機会を十分に確保していただきたいと考えているところでございます。

 また、1つ御質問なのですが、新たな指標ということで記載がございますけれども、現在、検討している中で追加項目等についてあれば参考にしていただければと思うのですが、どうでしょうか。

○遠藤部会長

 それでは、ほかの指標ということでよろしくお願いします。

○安藤室長

 まだまさに検討している最中でございますけれども、例えば多くの方から指摘されるのが、いわゆる後発医薬品の使用促進みたいなものを目標として掲げられないかといったような御指摘を多くの方から受けておりまして、そういったことについて指標化できないかどうかというような検討をしているところでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。よろしゅうございますか。

 それでは、望月委員、どうぞ。

○望月委員

 基本的にはこちらの論点で示されています事務局の御提案をぜひ支持をしたいと思うのですけれども、これについてはかねがね我々も申し上げているとおりでございます。ついては、やはり計画の実効性を高める、進めていくという意味では、任意記載事項ではなくて必須記載事項という形でぜひ進めていただきたいと思っています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 小林委員、お願いします。

○小林委員

24ページの論点2.計画策定プロセス等の見直し案について、一番下の○で都道府県が適正化計画の策定や実施に当たり、保険者に協力を要請する仕組みを導入することが提案されており、私どもも必要なデータの提供など協力をしていきたいと考えております。

 これに加えて、保険者からも都道府県に対して協力を求めることができるような、双方向のやり取りを可能とする仕組みについても検討していただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。重要な御意見だと思います。

 ほかにございますか。特に論点をめぐるお考えをお聞きできればと思いますけれども、よろしゅうございますか。基本的には大体お認めいただいたというようなニュアンスで捉えておりますけれども、基本的にコメントがない場合は御承認をいただいたと理解いたしますので、何か反対意見があれば必ずおっしゃるようにしていただきたいと思います。ありがとうございました。よろしゅうございますか。

(はいと声あり)

○遠藤部会長

 それでは、続きまして、個人、保険者に対するインセンティブ、保険者による医療費適正化の取り組みについて御議論をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員

 ありがとうございます。医療保険財政の危機的な状況を鑑みれば、被用者保険の保険者の努力だけでなく個人の取り組みも重要になってきておりまして、個人の取り組みを促すために企業の取り組みを推進することも重要だと考えております。

 企業が社員の健康増進に取り組む健康経営という考え方に基づいた企業の努力は、中長期的には医療保険財政にもプラスの効果をもたらすため推奨していくべきだと考えております。具体的には、企業や個人の取り組み度合いに応じて、保険料を増減できるような仕組みを検討していただいてはどうでしょうと。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何か。白川委員、お願いいたします。

○白川委員

 閣議決定されました内容を見ますと、保険者とか事業主とか、そちらに対するインセンティブというのは理解できるのですけれども、個人のところが実態としては非常に難しいと思っております。健康増進に努める、あるいは疾病の早期発見等に努力される被保険者、加入者に対して一定程度インセンティブを与えるというのは、今でも保険者は一部でやっておりますけれども、これが現金給付とか、あるいは保険料の引き下げという話になりますと、これは非常に別の問題を引き起こしかねないと若干危惧しております。

 例えば27ページに個人に対するインセンティブの取り組み例が出ておりまして、左下にB国保における取り組み例というのがありまして、要件を満たせば1万円を支給する。まず、過去1年間、被保険者が保険診療を受けなかった世帯。これをやりますと、本当は病院に行かなければいけない人が診療を抑制するということにもなりかねないという懸念がどうしても生じます。

 現金給付ということは、結局は保険料の還付みたいな話ですので、保険料の引き下げということになると思うのですけれども、保険料を一部健康な方あるいは健康増進に努めた方の保険料を下げるということは、それ以外の方々の保険料負担を理論的には増やすということになりますと、病気で苦しんでいらっしゃる方、生活習慣病ではなくて、いわゆる難病とかがんとか、こういったことで医療費の負担の多い方の保険料を上げろと、こういう話になりますので、これはなかなか加入者、被保険者の理解を得るのは相当難しい部分があると思っております。

 多分選択性ということで保険者が健保組合でいいますと組合会等で議論をして、選択すれば実行してよいという形になるのだとは思いますけれども、保険料とか現金給付については慎重に考えるべきだと思います。

 一方、健保組合の取り組み例が1つ出ておりますけれども、ポイント制にして、健康づくりに頑張っていただいている方に例えば健康グッズ、万歩計をお渡しするとか、あるいは参加された方に食事を出すなど、こういったことはどんどん積極的にやるべきだと考えております。若干の規制もございますので、緩和していただくような方向で考えていただければと個人に対するインセンティブについては意見を申し上げます。

 もう一つ、保険者に対するインセンティブで、特定健診・保健指導の加算・減算制度がございます。これはここにも出ております保険者による健診・保健指導等に関する検討会で何度も議論を重ねて、やっと0.23%の加算をするという仕組みに至ったという状況でございます。

 本日、医療保険部会に御提案をいただきましたけれども、この場でまた一から議論するのはいかがかなという、感じを持っておりまして、以前と同じように保険者による健診・保健指導等に関する検討会のほうにこの議論は委ねるということのほうが適切ではないかなと考えております。したがいまして、この場ではこの件については、意見は特に申し上げません。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、松原委員、お願いいたします。

○松原委員

 白川委員の意見に賛成です。

 健康保険は国民が国民を支えるという仕組みであります。生命保険とは違いますので、医療を受けなかったら現金給付するとか、メタボを改善したら現金給付するとか、そういうような話はもってのほかだと思っておりますし、あってはならないことではないかと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 後期高齢者支援金の加算・減算制度に係る論点が35ページにありますが、この2つ目の○の中で、現行制度については以下のような課題が指摘されているとして、2保険者の規模、地域・職域の別など、保険者ごとに状況が異なる中で、一律に実績を比較することは不適切であることや、4特定健診・保健指導の実施率という単一の指標で保険者の取組を評価することは不適切であり、保険者の努力が範囲される仕組みとすべきとの記載があり、まさにこのような課題があると思います。

 検討の場をどこにするかということもありますが、検討においては、保険者が納得するような仕組みを慎重に検討していただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、武久委員、お願いします。

○武久委員

 保険者による医療費適正化の取り組みに係る論点の2番目の○ですけれども、この中で私、臨床医として非常に忸怩たる思いがありますけれども、残薬管理が400億と書いてありますが、実態はもっともっと多いと思うのです。私、今も診察しておりますけれども、若いころは医師が出した薬は、患者はみんな飲むものだと思っていましたけれども、考えてみたら、自分がどこかから出されて3カ月間、長期投与できちっと3回飲めるかというと、まず不可能だということに5〜6年前に気がつきまして、一応3カ月処方とか2カ月処方とか長期になりますけれども、私が患者さんにお薬がどれぐらい残っているのかというと、実は90日のうち35日残っているとか、この薬は25日残っているとかおっしゃるのです。だけれども、先生によっては、私の出した薬は必ず飲むものだと信じてやまない先生もいますので、私はそういうことから考えると、これは実際の病院としては売り上げが減りますし、製薬業界としても売り上げが減るかもわかりませんけれども、全くの無駄ですね。

 調剤も一包包装でよくなっていますから、前のシートであればまたもとへ返せるというのはあり得たのですけれども、1回一包包装してしまえば、それは廃棄物となってしまうわけですから、こんな無駄なことはないと。

 したがって、私は臨床科の先生に必ず、自分が出された薬をちゃんと飲めるかというと自信がないのであれば、患者さんにちゃんと聞いてお薬がどのぐらい残っているかと。では、この薬とこの薬は半分しか出しませんとかとして今出しておりますけれども、基本的に私はどんな高齢者にも5剤以上は出さないように努力しておりますが、7剤が基準となっておりますけれども、それは必要な場合にはありますけれども、残薬だけは全く必要はないので、ここを何か病院団体も含めて残薬を減らすということに保険者とともに努力していきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、森委員、横尾委員の順番でお願いしたいと思います。

○森委員

 ありがとうございます。

 今、残薬の話が出ましたので、残薬のところなのですけれども、47ページには在宅の例が出ていますけれども、在宅を含めて残薬での無駄を減らすように取り組みをしています。今、一包化の話が出ましたけれども、一包化した薬剤に関してもきちんと品質等を確認した上で、それをばらして再度調製して無駄にしないようにしております。残薬は医療費の無駄だけではなくて、治療上も非常に問題があります。

 今、武久委員がおっしゃいましたけれども、医師としては、きちんと患者さんは薬を飲んでいるという前提で診察をしますので、例えば効果がないと判定して薬の量をふやしたり、また変更したりという安全上の問題があります。そういうことを含めて、薬局では薬学的な視点からも残薬の管理を行っています。その中で今回保険者の取り組みということで45ページをごらんいただければと思います。

 重複、投薬者等への訪問指導なのですけれども、薬局でも重複投与等の防止に取り組んでいますが、患者さんから情報提供がない場合は限界があり、このような仕組みが必要だと思っています。この取り組みの実施に当たっては、地域もしくは都道府県薬剤師会を積極的に活用していただきたいと思います。

 この図には明記されていませんが、訪問指導の必要性はもちろんなのですけれども、場合によっては患家で直接薬を確認することや、最も重要なことは、そこで確認したことを処方医や薬局へ連絡調整することが必要になります。このように、保険者サイドによる指導だけで終わるのではなくて、そのような視点を含めてぜひ推進をしていただきたいと思っています。また、このスキームについては、後期高齢者だけの問題ではなくて、例えば今問題になっております向精神薬の多量服薬とか重複受診対策にも有効です。患者の安全確保という観点から検討をいただきたいと思っております。

 2点目なのですけれども、29ページの個人に対する健康・予防のインセンティブのところなのですけれども、先ほども意見がありましたけれども、ヘルスポイントの付与とか、現金給付の是非は別として、健康・予防のインセンティブに関する取り組みの推進は必要ではないかと思っています。ただ、その際に、27ページをごらんいただければと思います。

27ページの左側のBの国保の取り組みなのですけれども、そこにありますように、対象となる人はきちんと健診を受けていることを前提条件とするなどして、医療機関の受診を控えて、結果的に重症化するようなことがないようにすべきだと思っております。

 最後です。資料2の42ページをごらんいただければと思います。

 後発医薬品については、一般名処方の推進等、さまざまな使用促進策が行われてきました。また、ここにありますように保険者にも御協力をいただいて推進に取り組んできましたけれども、後発医薬品の使用が進んだことによって、新たな課題ということも出てきております。

 その1つが、後発医薬品の銘柄を記載した上で変更不可の処方箋が見受けられます。処方権の問題であるということは理解していますけれども、薬局の薬剤師としては、患者さんから他の銘柄への後発医薬品への変更を求められることもあり、その理由が不明である場合には患者さんへの説明に苦慮することも少なくありません。一般名処方をより一層進めていくことを基本としつつ、もし後発医薬品への変更不可の指示を行う場合には、その理由を明確にするようにしていただければよいのではないかと思います。

 また、後発医薬品の銘柄を指定するということは、もしかしたら、何らかのほかの後発医薬品に問題がある、そういうような理由があるかもしれません。そういうことであれば、何が問題なのかを調査して、それを解決する必要性もあると思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。具体的な事柄についてお話しいただきました。中には中医協への要望のようなこともありましたけれども、それでは、続きまして、横尾委員、お待たせしました。

○横尾委員

 ありがとうございます。個人へのインセンティブのことなのですけれども、OECD諸国で受診率とか健診率とかを見ると日本は大変低くていまだに上がっておりません。数日前、NHKで放送された健康に関する番組でも2〜3割を低迷しているというのが放送されていたのですが、そういったことを見ますと、基本的に日本人に新しい常識、健康は自分で守るとか、健診を受けるとかということをしないと、ほかの先進国並みの6割、7割はいかないと思います。

 そういったことを考えると、やはり省は違いますけれども、文部科学省の学校教育関係に強力に厚生労働省の大臣から言っていただいて、若いときから日本人の新常識として健康は自分で守る教育をするということをやってほしいと思います。

 ところが、現状は、受験科目にも余り重視されていませんので、ぱらぱらと教科書をめくって過ぎ去ることだけとか、私自身の経験でも、どこでどんな授業を受けたか覚えていませんが、それでは困ってしまいますので、例えば今子供たちが非常に注目しているスタープレイヤーがどんな健康管理をしているとかということも含めて関心を持つような導入をして、しっかりこのことのメッセージを伝えていくことも必要ではないかと思います。そういったいわば土を耕すことをしておかないと、インセンティブでどんな種をまいても反応も低いし、芽も出ないし、結果、花も咲かず、実も実りませんので、そういった国民意識の醸成ということもぜひこの際考えていただくのが重要かと思います。

 そのことによって、ここの資料にもありますけれども、日本再興戦略の中にある日本人の健康を高めていくということにつながっていくと思いますで、直接このペーパーとは関係しませんけれども、ぜひそういったことを追加して検討いただきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、お待たせしました。平川先生、どうぞ。

○平川参考人

 ありがとうございます。29ページの健康・予防インセンティブの関係でございます。健康に対する一人一人の関心を高めていくというのは多分必要でございまして、被用者保険におきましても、これは労使の大きな役割があるのではないかなと考えているところであります。

 ただ、保険者の判断で加入者の保険料を軽減するということについては、単に健診の受診率で差をつけるのか、医療費に着目をして差をつけるのか、それとも健康状態を含めてどう考えていくのかという課題があるかなと考えています。

 特に、社会保険の原則から考えますと、民間の保険と違いまして、医療保険は社会保険でございますので、社会保険というのはリスクに備える、そしてまた逆選択をどうやって防止をしていくのか、社会連帯の仕組みをどうやって維持していくのかという観点からいいますと、現金を戻していくという仕組みについては疑問があるところかなと考えているところであります。

 もっといえば、医療保険は多くの被保険者が受診する機会があるかなと思いますけれども、例えば介護保険でいいますと、介護保険を1回も使わずに一生を終えるという方も大変多いという状況の中で、同じような考え方がほかの社会保険にも広がっていくという懸念もございますので、この点については慎重に考えるべきではないかなと考えているところであります。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 それでは、村岡参考人、岩本委員の順番でお願いします。

○村岡参考人

 健康・予防のインセンティブの必要性については一定理解もできるところがあるのですが、保険料の負担とか軽減ということにつきましては、特に国保については、被用者保険から病気等で働けなくなって加入してくるという実態もございますので、先ほど白川委員さんも御指摘になったように、そういった方々に対してその保険料を負担し合うという仕組みについては、慎重に検討すべきだという意見を申し上げておきたいと思います。

 あわせて、後期高齢者の支援金の加減算については、これまでも検討会で議論をされてきているところですけれども、全国市長会としては一貫して反対の立場で御意見を申し上げておりますが、これからまた検討会も再開されるということもあるようですので、そこで十分議論をして方向性について判断をしていくべきだという意見を申し上げておきます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 お待たせをしました。岩本委員、どうぞ。

○岩本委員

 細かい技術的な点の質問になるのですけれども、国保データベースシステム、資料ですと38ページに登場して、後期高齢者医療を含む医療レセプトデータ、これをシステムで扱っているということなのですけれども、質問というのは、後期高齢者というのは75歳になるとほかの制度から動いてくるのですけれども、それを接続して追跡できるようなシステムになっているのかどうかということをお伺いしたいです。切れているかどうかということです。

 これはその前にありました後期高齢者支援金の話にも関連するのですけれども、後期高齢者支援金の加算・減算なのですけれども、もし後期高齢者医療制度がなければどういうふうになっていたかというと、自分の組合でヘルス事業をして、その結果、効果があれば自分の組合で医療費が最終的には下がるというものになるわけですね。それをそのまま模したもの、再現したものをシステムに入れれば基本的にはここで議論しているものはできるのですけれども、それをまねしたものを入れようとしているのですけれども、ちゃんと若いときにいた人をずっと追跡できて、後期高齢者になったときにもう一遍集計して、それで組合のほうの支援金を決めればいいというのが考え方としては可能なわけです。

 ただ、技術的には追跡できるかどうかという問題があるかと思いますので、そのところでお伺いしたいという点です。これはほかの制度でも制度をまたがることはあるのですけれども、大体切れてしまうと思います。ほかのところですと、余り移動は少ないということで、ずっといる方に着目してヘルス事業を展開すればいいのでしょうけれども、75歳の後期高齢のほうは全員が動くということになるわけですから、そこで切れていることによって、その前後の情報が分断されているということで、いろんな事業の展開のところで制約があるという可能性があるので、そこのところがどうなっているのかというのを1点お伺いしたいということです。

 もう一個、発言の機会を今与えられたので細かい点なのですけれども、前半の議題の資料1の60ページにミスがあると思いますので、この機会に指摘しておきたいと思います。

 円グラフがありまして、公費が50.8%になっていますが、50.8%であれば半分よりちょっと大きいはずなのですけれども、大きくないのでどうしてかなと思ったのです。これは全部合計すると108.2%になるので、多分この自己負担の8.2%を引いたものでパーセントをとっている。恐らく注が欠けているか、数字がおかしいかどちらかだと思うので、ホームページのほうには正しい資料を出しておいてください。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 初めの御質問で、ではデータの特性についてお願いします。

 事務局、どうぞ。

○安藤室長

 まず、国保データベース、いわゆるKDBシステムについてのお尋ねでございましたので、そちらについてだけお答えいたしますと、これは国保のデータベースですので当たり前ですが、国保の被保険者のデータが入っているということでございますけれども、国保の被保険者の方々についてはそのまま後期に至ったときにデータがつながるような形で、これからのところもあるのですけれども、整備をしているというところでございます。

 ただ、当たり前ですけれども、被用者保険のデータは入っていませんので、被用者保険の方とのデータは当然この中ではつながらないという状況です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 お願いします。

○渡辺課長

 医療介護連携政策課長です。

 若干補足いたしますと、まさにそういう保険者間を移動したときに、しっかりそういった健康情報がある意味受け渡しできるようにということで、今、来年度以降、施行されますマイナンバー等の活用という文脈の中で、そういった健康情報の受け渡しということも検討していくべきであるというのがことしの6月の骨太方針の中でもうたわれておりますので、またそういった文脈も含めて今後の課題だと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに何かございますか。

 では、横尾委員、岩村部会長代理。

○横尾委員

 細かいことなのですけれども、今のページのKDBシステムで、まだこれからのところもあると安藤室長の説明があったのですけれども、これを資料だけ見ると2510月からフル稼働しているようにしか映らないのですけれども、できたら正確に書いていただいたほうがいいと思いますし、私も現場からはまだ動いていないと聞いています。大きな課題だと思います。ぜひ御指導をよろしくお願いしたいし、ベンダーとかシステムに課題があるのだったら、適切な指導をしていただいて、早く立派なものにしていただかないとデータベースマネジメントができませんので、よろしくお願いします。

 それでは、岩村部会長代理、お願いします。

○岩村部会長代理

 もう時間ですので、ごく短く。

 きょうの資料2の26ページの閣議決定のところで、先ほど来、幾つか御意見がありました。個人の健康・予防に向けた取り組みに応じて被保険者の保険料に差を設けるようにすることを可能とするなどの検討をするということでありますけれども、既に御意見が出ていましたが、強制保険でこういうことをやるということが果たして制度の趣旨にかなうのかどうかということについては非常に疑問でありますし、また、この考え方がもし受け入れられるということになりますと、さらにその先、先ほど来議論もありましたように、個人の健康状態に応じて保険料を変えてもいいではないかという議論もつながっていきかねない。それはもう公的医療保険、強制保険というもの自体の性格を完全に変えるという話につながっていくだろうと思いますので、これは本当に私としては賛成はできないと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。

 それでは、堀委員、お願いいたします。

○堀憲郎委員

 座長、36ページ以降でもよろしいですか。また別にこれはやられるのですか。一番最後の36ページ以降の意見でもよろしいのでしょうか。

○遠藤部会長

 はい。もちろん、これも入っておりますので。

○堀憲郎委員

 わかりました。それでは、データヘルスに関して意見を申し上げたいと思うのですが、データヘルスの推進そのものには全く異論はございませんが、データヘルスに限らず、このレセプトデータ等のいわゆる医療情報の利活用については、特にそれが漏洩した場合等の影響は多大だということで、しっかりとした法整備による保護を担保した上で推進していただきたいというのが私どもの一貫した考え方でありまして、そのことは医療情報の保護の議論はしかるべきところで別にやっていらっしゃると理解しているのですが、ただ、例えば個人情報保護法の見直しで対応するとしても、まだしばらく時間がかかるわけでして、一方で、このデータヘルスにつきましてはもう既に進んでいくということで、その点に1点、懸念があります。

 保険者におかれましても当然厳格な管理、保護を考えられていらっしゃると思うのですが、これまでも幾つか不適切な目的外使用があったり、あるいは特に小さな保険組合等で分析を第三者に委託するようなケースでそれがしっかりできるかどうかというところで心配をしているところであります。きょうも資料としてデータヘルス計画の手引きというものを頂戴して拝見しました。そこにもいわゆる外部委託の考え方等が書いてございますが、やはり留意するとか望ましいという表現がたくさん出てきていて、厳格な罰則もなければ、国民側の権利も余り示されていないというところなので、そういった観点で行政側として対策、対応についてどのようなお考えでいらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

○遠藤部会長

 事務局、よろしいですか。お願いします。

○渡辺課長

 医療連携政策課長でございます。

 今、御指摘がございましたように、医療健康情報というのは非常に機微にわたる情報もございますので、個人保護法制全体につきましては、今、先生からも御指摘がありましたように、今、内閣官房のほうで医療情報も含めた全体のあり方ということを検討しているところでございますので、その動きというのを見ていく必要があると思いますが、今回、私どものほうで御提案していますデータヘルスの推進というのは、ある意味では今の現行法制の中できちっと法制の枠内で進めていくということで、このガイドラインの中でもそういった趣旨でさまざまな細部を決めているということでございますが、今後の実施状況等を見ながら、またより適切な方向に動いていくように考えていきたいと思っております。

○遠藤部会長

 堀委員、どうぞ。

○堀憲郎委員

 重ねて、実効性があるような保護の仕組みを検討していただくのと、これから個人情報の保護のいろんな施策が講じられたら、それをできるだけ反映するようにお願いしておきたいと思います。

○遠藤部会長

 貴重な御意見、ありがとうございました。

 大体よろしゅうございますでしょうか。

(はいと声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、本議題につきましては、これまでとさせていただきたいと思います。

 本日いただきました御意見を踏まえて、今後、さらに議論を深めていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 それでは、最後に厚生労働省に医療介護改革推進本部が設置されたということですので、事務局からそのことについて御報告をお願いしたいと思います。

○渡辺課長

 医療介護連携政策課長でございます。

 時間も押しておりますので手短に御報告申し上げます。お手元の資料の参考資料1をごらんいただければと思います。先週でございますが、1010日付で厚生労働省内に医療介護改革推進本部というのを大臣を本部長とする本部を設置いたしました。この本部につきましては、参考資料3にもございますように、地域包括ケアシステムの構築と、そして、医療保険制度改革を全省一体となって進めるために、さまざまな広報活動の展開あるいは関係者の方々の理解、協力を得るというための活動をしていこうということで設置したものでございます。

 先週金曜日に開かれました第1回本部で、塩崎大臣のほうから、この医療保険制度改革につきまして、今、省内で鋭意検討をしておりますけれども、11月上旬を目途に、省としての一定の考え方をこの推進本部で示したいという意向を表明しております。

 その一定の考え方につきましては、またこの医療保険部会のほうで改めて御議論をいただくということになろうかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 このことについて、何か御質問はございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、本日はこれまでとさせていただきたいと思います。アジェンダは豊富だったのですけれども、予定どおりということで御協力に感謝申し上げたいと思います。

 次回につきましては、1029日水曜日の9時から、グランドアーク半蔵門で開催する予定となっておりますので、よろしくお願いいたします。

 本日は、本当にお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。


(了)

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