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2014年9月11日 第63回労働政策審議会障害者雇用分科会 議事録

職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課

○日時

平成26年9月11日(木)
10時00分〜12時00分


○場所

厚生労働省共用第8会議室(19階)


○出席者

【公益代表】阿部(正)委員、菊池委員、中川委員、松爲委員、山川委員
【労働者代表】板垣委員、伊藤委員、榎本委員
【使用者代表】栗原委員、塩野委員、高橋委員、平岡委員、本郷委員
【障害者代表】阿部(一)委員、小出委員、堤委員、大橋代理
【事務局】生田職業安定局長、広畑雇用開発部長、宮本障害者雇用対策課長、畑地域就労支援室長、松永調査官、川村主任障害者雇用専門官、中園障害者雇用策課長補佐

○議題

(1)差別禁止指針について
(2)その他

○議事

○山川分科会長

定刻となりましたので、ただいまから、第 63 回労働政策審議会障害者雇用分科会を開催いたします。委員の皆様方には、お忙しいところ御参集いただきまして誠にありがとうございます。

本日は、武石委員、桑原委員、斗内委員、竹下委員が御欠席です。竹下委員の代理として、日本盲人会連合の大橋氏に御出席いただいております。また、高橋委員は、御都合により遅れて参加され、栗原委員は御都合により 11 時半頃で退席される予定です。なお、生田職業安定局長は別の公務のため、中座させていただきます。

議事に入る前に、新しく委員に御就任された方がいらっしゃいますので、事務局から御報告をお願いします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。お手元の配布資料の参考資料 1 に分科会委員名簿がございます。こちらで新しく委員に就任された方について下線を引いていますので、上から順に御紹介させていただきます。

まず、労働者代表の委員については、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会書記次長の板垣恒子委員が新たに御就任されています。障害者代表委員については、全国手をつなぐ育成会連合会副会長の小出隆司委員が新たに御就任されています。

また、事務局でも異動がありましたので御報告させていただきます。職業安定局長の生田正之、雇用開発部長の広畑義久、障害者雇用対策課長の宮本直樹、地域就労支援室長の畑俊一、障害者雇用対策課課長補佐の中園和貴です。異動についての御報告は以上です。

○山川分科会長

どうぞよろしくお願いいたします。議事に入る前に、生田職業安定局長から一言御挨拶をお願いいたします。

○生田職業安定局長

皆様、おはようございます。職業安定局長の生田でございます。本日は、皆様大変お忙しい中、障害者雇用分科会に御出席を頂きまして、本当にありがとうございます。昨年 6 月に障害者雇用促進法が改正されまして、平成 28 4 月から雇用労働分野における障害者に対する差別禁止・合理的配慮の提供が義務付けられることになります。この改正法では、厚生労働大臣は差別禁止や合理的配慮について、事業主が適切に対応できるように必要な指針を定めることになっております。

そのために、昨年 9 月から山川分科会長をはじめといたしまして、一部の分科会委員の皆様に御参集いただきまして「改正障害者雇用促進法に基づく差別禁止・合理的配慮の提供の指針の在り方に関する研究会」を開催させていただきました。本分科会では、この研究会の報告書を踏まえて、差別禁止指針や合理的配慮指針に関して御議論いただければ幸いでございます。

合理的配慮の提供義務については、障害者権利条約の環境整備の一環として位置付けられたわが国はじめての法的概念です。このために、差別禁止規定を含む改正法の規定が、法の趣旨を踏まえて円滑に施行され定着がされるためには、 2 つの指針がとにかく大事だと考えております。委員の皆様には、こうした観点から活発な御議論をお願いいたします。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

○山川分科会長

ありがとうございました。本日の議題は、議事次第にあるように (1) 差別禁止指針について、 (2) その他、となっています。

本分科会の運営に当たり、委員の皆様方にお願いがございます。視覚障害・聴覚障害をお持ちの方などへの情報保障の観点から、御発言をされる場合には、発言者の方が必ず挙手をする、挙手をされた発言者に対して、座長から指名する、指名を受けた発言者は氏名を名乗ってから発言する、そういう形での運営を改めて徹底したいと考えていますので、どうぞ御協力をよろしくお願いします。

それでは議題 1 の差別禁止指針について、事務局から説明をお願いします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。ただいま議前にありましたように、今回から差別禁止・合理的配慮の指針に関する議論をお願いしております。当面のスケジュールについては参考資料 2 を御覧ください。今日スタートし、月に 1 回ぐらいのペースで分科会を予定しております。最初の 2 回は差別禁止指針について議論していただき、 2 回目の第 64 回の後半からは、合理的配慮の指針について 2 回半の議論をお願いすることを考えています。その後、年末、年始にかけてパブリックコメントを行い、年明けの第 67 回分科会で諮問答申をできればお願いし、年度内に指針を策定することを考えております。来年度、まだ施行までには 1 年ありますが、この指針の周知を図っていきたいと考えております。 

次に、今日の議題の差別禁止指針 ( ) の御説明をします。資料 1 です。今回から、差別禁止の指針の内容について議論していただきますが、事務局からそのたたき台になる指針案を作成しております。事務局案については、前回の分科会でも御報告し、今日も参考資料 3 でお配りしている「改正障害者雇用促進法に基づく差別禁止・合理的配慮の提供の指針の在り方に関する研究会報告書」を踏まえて作成しているものです。

資料の中で黄色のマーカーをしている部分と、そうでない部分があります。色づけをしていない部分は、研究会報告に具体的な記載のあるもので、黄色い部分は、今回、事務局案を作成するに当たり新たに書き起こした部分です。順次説明をさせていただきます。

1 「趣旨」は、法律の規定を書いています。障害者雇用促進法の規定に基づき、事業主が適切に対処することができるよう、これらの規定により禁止される措置として具体的に明らかにする必要があると認められるものについて定めたものである、としております。

2 「基本的な考え方」。研究会報告では、この基本的な考え方として、事業主の範囲、障害者の範囲、差別の範囲、障害理解を深めることの重要性について記載することが適当とされており、それを具体的に文章にしたものです。

1 段落です。全ての事業主であるということ。 2 行目で、障害者については、括弧書きで定義を明記しています。これは法律にもあるように「身体障害、知的障害、精神障害 ( 発達障害を含む ) その他の心身の機能の障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう」、このように障害者の範囲を明記しております。こういった障害者に対して、均等な機会を与えなければならず、また、不当な差別的取扱いをしてはならないということで、法律の規定を引用しております。

2 段落目の「ここで禁止される差別は」の所では差別の範囲を記載しており、「障害者であることを理由とする差別」、すなわち直接差別であることを明記しています。

3 段落目で、「障害者も共に働く一人の労働者であり、事業主や同じ職場で働く者が障害特性に関する正しい知識の取得や理解を深めることが重要である。」とあります。

3 「差別の禁止」は具体的な内容です。ここでは募集・採用から始まり、各項目ごとに差別の考え方を示しています。

1 「募集及び採用」。 (1) は、新たに書き起こした部分で、募集・採用の一般的な定義を記載しているもので、これはこの後に出てくる各項目で共通して定義規定を冒頭に設けているものです。

(2) は、募集又は採用に当たり、障害者であることを理由としてその対象から障害者を排除することや、その条件を障害者に対してのみに不利なものとすることが、障害者であることを理由とする差別に該当する、としています。

ただし、「 14 に掲げる措置を講ずる場合については、障害者であることを理由とする差別に該当しない。」としています。これについては 6 ページの最後の 14 「法違反とならない場合」で規定をしています。これは研究会報告の中でも、差別に当たらない事項を指針に記載するべきと書いているもので、研究会報告でもありました 4 つの事例を挙げています。

. 障害者を有利に取り扱うこと。ロ . 合理的配慮を提供し、労働能力等を適正に評価した結果として異なる取扱いを行うこと。ハ . 合理的配慮を提供することにより障害のない者と異なる取扱いを行うこと。ニ . 障害者専用求人の採用選考又は採用後において、雇用管理上必要な範囲で、プライバシーに配慮しつつ、障害者に障害の状況等を確認すること。こういったことについては差別に該当しないとしております。

1 ページに戻って、ただし書きのところで、こういったものは差別に該当しないことを明記しております。また、募集に際して、一定の能力を有することを条件とすることについては、当該条件が当該企業において業務遂行上特に必要なものと認められる場合は差別に該当しないとしております。

一方で、募集に当たり業務遂行上特に必要でないにもかかわらず、障害者を排除するために条件を付すことは、障害者であることを理由とする差別に該当するとしています。

なお書きは留意事項です。研究会報告にありましたが、応募しようとする障害者から求人内容について問合せ等があった場合は、事業主が説明することが、相互理解の観点からも重要であるということ。募集に際して一定の能力を有することを条件としている場合に、その条件を満たしているか否かの判断については、合理的配慮の提供を前提に行われるものであって、障害者が合理的配慮の提供があれば当該条件を満たすと考える場合は、その旨を事業主に説明することも重要であると記載しています。

イ、ロ、ハは具体的な事例です。イ . 障害者であることを理由として、障害者を募集又は採用の対象から排除すること。ロ . 募集又は採用に当たって、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと。ハ . 採用の基準を満たす者の中から障害者でない者を優先して採用すること。こういったものが差別に当たると書いています。

次は 2 「賃金」です。 (1) は一般的な「賃金」についての定義です。 (2) は、差別の内容です。賃金の支払いに関して、障害者であることを理由として、その対象から障害者を排除することや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に該当する。ただし、 14 に掲げる措置は、差別に該当しないとしております。

具体例としては、障害者であることを理由として、障害者に対してのみ一定の賃金等の支払いをしないこと、一定の賃金等の支払いに当たり障害者に対してのみ不利な条件を付すことが差別に該当するとしております。

3 「配置」です。これには業務の配分、シフトの問題、権限の付与も含むとしています。 (1) はそれぞれの一般的な定義の記載です。 (2) は差別の内容です。障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとすることや、その対象から障害者を排除すること、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に該当するとしています。配置については、あまり就きたくないポストに障害者を配置する場合と、皆が就きたいと思うポストに障害者を就かせないという場合が考えられますので、その対象を障害者のみというものと、その対象から障害者を排除することの両方を記載しております。ただし書きとして、 14 に掲げる措置を講ずる場合については差別に該当しないのは同様です。

具体的な事例として、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとする、または、その対象から障害者を排除する、障害者に対してのみ不利な条件を付す、配置の条件を満たす労働者の中から障害者又は障害者でない者のいずれかを優先して配置することとしております。

4 「昇進」。 (1) は昇進の定義の記載です。 (2) は、差別の内容です。障害者であることを理由として、その対象から障害者を排除することや、その条件を不利なものとすることは差別に該当する。ただし書きで、 14 に掲げる措置については差別に該当しない。具体的な事例としては、障害者を一定の役職への昇進の対象から排除する、障害者に対してのみ不利な条件を付す、昇進基準を満たす労働者が複数いる場合に障害者でない者を優先して昇進させることが差別に該当するとしております。

5 「降格」。 (1) は一般的な定義規定を置いています。 (2) は、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとすることや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に該当する。具体的な事例として、障害者のみを降格の対象とすること、障害者のみ不利な条件を付す、対象者を選定するに当たり障害者を優先して対象とする。

6 「教育訓練」。 (1) は定義です。 4 ページで、 (2) が中身です。教育訓練に関し、障害者であることを理由としてその対象から障害者を排除することや、その条件を不利なものが差別に該当する。具体的な事例として、障害者に対してのみ教育訓練を受けさせないこと、訓練の実施に当たり障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、その対象者を選定するに当たり障害者でない者を優先すること、これらが差別に当たるとしています。

7 「福利厚生」。 (1) は一般的な定義規定です。 (2) は、障害者であることを理由としてその対象から障害者を排除することや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に該当する。具体的な事例として、障害者に対してのみ福利厚生の措置を講じないこと、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、障害者でない者を優先して対象にすること。

8 「職種の変更」。 (1) は一般的な職種の定義で、「営業職」・「技術職」や「総合職」・「一般職」を掲げております。 (2) 差別の内容として、障害者であることを理由にその対象を障害者のみとすることや、その対象から障害者を排除すること、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に当たる。先ほどの「配置」でもあったように、「障害者のみ」「障害者を排除」の両方を書いております。ただし、 14 に掲げる措置については差別に該当しないのは同様です。

具体的な事例として、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとする、又はその対象から障害者を排除すること。それから、不利な条件を付すこと、変更の基準を満たす労働者の中から障害者又は障害者でない者のいずれかを優先して対象とすることとしております。

9 「雇用形態の変更」です。 (1) は一般的定義規定で、「正社員」、「パートタイム労働者」などの区分です。 (2) 差別の内容は、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとすることや、その対象から障害者を排除すること、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることは差別に該当するとしております。ただし、 14 に掲げる措置を講ずる場合には、差別に該当しないことも書いています。

具体的な事例として、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとする又は、その対象から障害者を排除すること、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、変更の基準を満たす労働者の中から障害者又は障害者でない者のいずれかを優先して変更の対象とすることとしています。

10 「退職の勧奨」です。 (1) 一般的な定義規定。 (2) は中身です。障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとすることや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることは差別に該当するとしております。ただし書きについては同様です。具体的な事例として、障害者のみを勧奨の対象とすること、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、障害者を優先して勧奨の対象とすることが差別に当たります。

11 「定年」。 (1) 定義規定。 (2) として、障害者であることを理由にその対象を障害者のみとすることや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に当たる。ただし書きは同様です。具体例として、障害者に対してのみ定年の定めを設けること、定年の定めについて、障害者については、障害者でない者よりも低い年齢とすることが差別に当たるとしています。

12 「解雇」。 (1) 一般的な定義規定です。 (2) 差別の内容として、障害者であることを理由として、その対象を障害者のみとすることや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に当たるとしております。ただし書きは同様です。具体的な事例は、障害者のみを解雇の対象とすること、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、解雇の基準を満たす労働者の中から障害者を優先して対象にすることが差別に当たるとしています。

13 「労働契約の更新」。 (1) 一般的な「更新」の定義規定です。 (2) は、障害者であることを理由として、その対象から障害者を排除することや、その条件を障害者に対してのみ不利なものとすることが差別に該当するとしています。ただし書きは同様です。具体的な事例は、障害者であることを理由にして障害者について労働契約の更新をしないこと、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、更新の基準を満たす労働者の中から障害者でない者を優先して更新の対象にすることが差別に当るとしています。以上までが差別の具体的内容に関する項目です。

14 「法違反とならない場合」については、先ほど御説明したように、 4 つ列記しているものです。以上が事務局案の内容です。本日は、これについて御議論いただきたいと思います。

あと、研究会報告でも言及がありますが、第 3 「差別の禁止」のところで掲げる項目に関し、今説明した 13 項目に加え、「職場復帰」、「労働時間」、「再雇用」といった項目を追加すべきというような御意見がありました。報告書の中でも、これら 3 つの項目については、今説明をした 13 項目に含まれることから、今後、上記の項目例に沿って指針の具体的な記載を検討する際に、必要に応じてこれらの内容を含めて明確化すべきであるとされているところです。これらの取扱いについても、御議論いただければと考えております。説明は以上です。

○山川分科会長

研究会報告をベースに定義を付け加えて、それから具体例を加えるという、基本的にはそういう構造になっていると理解しております。説明がありました差別禁止指針 ( ) について、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○伊藤委員

伊藤です。内容の前に、分科会の進め方で 1 つ確認をしたいと思います。本日の参考資料 2 で第 67 回までのスケジュールを示していただいているのですが、差別禁止指針について 2 回、合理的配慮指針について 3 回、第 64 回では両方やることになっておりますが、本日の指針 ( ) を見ても、 6 ページの 14 「法違反とならない場合」として、合理的配慮を提供した上での対応については、差別とならないという整理も提起されているところですので、両者の関係をきちんと整合的に検討していく必要もあると思います。このスケジュールの中でパブコメを 12 月からやるというお話もありましたが、整合的な議論をする場をそれまでの間でどのように行うのかという点について、事務局からお聞きしたいと思います。

○山川分科会長

この点は、事務局から何かありますか。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。今の御指摘については、基本的に 9 10 月の回で差別の禁止指針、それから 10 月後半と 11 12 月で合理的配慮の指針に関してやっていただくことを考えております。両者の整合性ということで、合理的配慮の指針の議論をしていくときには差別の議論もある程度皆さんの頭の中にある上でのお話になります。その際には、もし差別の方との関係での問題意識があれば意見を頂いてもいいかと思います。基本的には第 67 回では全体をやることになりますが、場合によっては、 12 月の回でやることもあってもいいのかとは思っておりますので、御指摘も踏まえて、両方をまとめて議論できる回をこの中に入れられるかどうかについては考えたいと思います。

○山川分科会長

伊藤委員、いかがでしょうか。

○伊藤委員

是非、そのようにお願いしたいと思います。

○山川分科会長

私としても、個別的なところでも議論ができると思いますし、これは想定されていたかどうかは分かりませんが、 1 28 日に合理的配慮の枠組みと今後の論点ということで、やや総論的な事項も入るかと思いますので、そのようなところでも議論が可能かとは思っております。いずれにしても、具体的な話としては、個々の中でも議論がなされるのではないかと私は理解しております。ほかに何かありますか。

○堤委員

堤です。精神保健福祉会連合会です。今の伊藤さんの質問に絡むのですが、スケジュール ( ) で、 10 23 日の第 64 回は差別禁止指針についての 2 回目と、合理的配慮指針についての 1 回目の両方となっているのですが、この第 64 回は差別禁止指針についてだけに特化した方がよろしいのではないかと思いました。というのは、私どもは 2 日前にこの資料を頂きまして、各理事に意見を上げるように言っているのですが、日にちがなさすぎるというので、できましたら第 64 回を差別禁止指針についてのみに特化していただければ有り難いと思います。

○山川分科会長

この点は、いかがでしょうか。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。十分な時間をかけて、いろいろ御議論を頂きたいと思っております。私どもで考えていましたのは、 2 回目の第 64 回では、ある程度差別についての議論が終わって、時間があれば合理的配慮ということで考えておりました。もし、仮に差別の議論に時間がかかったということであれば、合理的配慮については次に持ち越すこともあり得るかと思っております。そこは、今回と次回の議論の状況を見た中で考えたいとは思いますが、時間的にまだできるようであれば、次回の第 64 回に合理的配慮についてもやりたいと考えております。

○山川分科会長

よろしいでしょうか。第 64 回については、時間配分の結果によるところもあろうかと思います。それから、申し訳ありませんが、先ほど、研究会の際のスケジュールの資料と勘違いしており、枠組みと今後の論点という総論的な部分は、研究会についてのものでしたので、訂正いたします。日にちも、平成 26 1 月などと申しまして、申し訳ありません。堤委員、よろしいでしょうか。それでは、ほかにありますか。

○高橋委員

高橋です。今、進め方について御意見を頂きましたが、しっかり時間をかけて議論をしていくことは大賛成です。他方で、今日お示しを頂いた資料の 6 ページ目の 14 番の「法違反とならない場合」は非常に重要な規定です。ここには合理的配慮をめぐる内容が詳細記述されておりますが、やはり差別禁止の指針を策定するに当たっても、合理的配慮についての考え方を深めなければ、差別禁止の指針を策定することは非常に難しいと考えておりますので、差別禁止指針と合理的配慮指針を分けて、まず差別禁止指針を徹底してということではなく、相互に検討しながら両指針を作っていく形が望ましいと思います。次回についても、差別禁止指針だけとするのではなく、事務局にお配りいただいたスケジュール的な進め方で、私はよろしいのではないかという印象をもっております。

○山川分科会長

つまり、この差別禁止指針 ( ) 14 の中でも、合理的配慮が言及されているので、この中でも相互の関係等は議論した上で、という理解でよろしいでしょうか。

○高橋委員

はい。

○山川分科会長

進め方について幾つか御意見を頂いておりますが、ほかに何かありますか。よろしければ、この差別禁止指針 ( ) につき、合理的配慮の話が一部出てくるかもしれませんが、それも含めて、内容について御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○阿部 ( ) 委員

日身連の阿部です。確認です。障害者の範囲の中で、障害者として「長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け」という記載ではありますが、働いていて障害になった場合はそのときから対応するということでよろしいのですよね。手帳を取得するまで時間がかかっても、この中に入るのかどうかの確認です。

○山川分科会長

いわゆる中途障害の扱いと関わる点かと思います。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。中途障害の障害者についても、これは含まれるものです。

○阿部 ( ) 委員

文言が「長期」とあったので、含まれるということの確認があれば、よろしいです。

○山川分科会長

それから、手帳を持っているかどうかは、この差別禁止、合理的配慮の規定については、要件とならないという点も確認できるかと思います。

○榎本委員

榎本です。先ほど事務局から説明を頂きましたが、 2 点あります。 1 つは、この指針研究会において、先ほどあったように職場復帰、労働時間、再雇用については、項目を立てるべきとの報告、意見があり、報告書にも記載があったけれども、このことについては 13  の項目に含まれるとの説明を頂きました。しかし、実際には例えば職場復帰に当たり、配置転換を行うべきか否かとか、当該労働者との十分な話合いが必要だけれども、そういうことはどこに書かれているのか、といった個々の事例もありますので、具体的にどこで記載することがいいのかについてお聞きしたいと思います。

もう 1 点は、第 3 「差別の禁止」の「募集及び採用」についてです。私どもは自治労ですので、自治体での事例ですが、数多くの自治体で募集又は採用の要件に当たっての配慮をしております。差別と思われる事例と、それに対して合理的配慮が提供されていると思われる事例を順に申し上げます。例えば「試験会場への来場は公共交通機関を使用すること」、と書いてあることへの配慮としては、「試験会場への来場は公共交通機関を使用すること、ただし、車いすなどにより公共交通機関の使用が困難な場合はこの限りではない」。「体力測定を実施することへの配慮」としては、「体力測定を実施する、ただし、障害により体力測定が困難な場合は免除する」。それから、「二次試験での集団討論を実施するなどへの配慮」としては、「集団討論を実施する、ただし、障害により集団討論が困難な場合は免除をする」などの項目があります。このような事例から、 2 ページの第 3 (2) ですが、イとロの間に、「募集又は採用に当たっては、全員に対して求められる条件等が結果として障害者に対して不利な条件となること」との項目を追加してはいかがかと思いますが、お考えを伺いたいと思います。

○山川分科会長

職場復帰、労働時間等の項目の取扱い、それから募集・採用については具体的なご提案がありました。まず職場復帰、労働時間等の項目ないしは具体例の辺りは、先ほど事務局からの説明においても議論いただきたいということでしたが、何か御意見、御質問等はありますか。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。事務局案としてどう考えたかの説明だけさせていただいた後に、また御議論いただければと思います。例えば再雇用といいますと、これは定年後の再雇用ということになるわけですが、これは一応「採用」という定義に含まれるものですので、そこに入るだろうと思います。それから、労働時間になりますと、これはいろいろと捉え方があろうかと思いますが、勤務のシフトの問題であれば、「配置」なり、業務の配分の所になるでしょうし、フルタイムかパートタイムかであれば、「雇用形態」の所での整理になろうかと思いますので、そこで読めるのではないかということです。

それから、職場復帰については、研究会での団体ヒアリングで御要望を頂いたのですが、具体的な話としては、職場復帰の際に合理的配慮をしていただければいろいろと復帰がしやすくなると、しかし、そういうことをしてもらえないというところが差別だというようなことで御指摘を頂きました。こういった問題については、本日御議論いただく差別ということではなくて、むしろ合理的配慮の中でどう考えるかということではないかと思っております。また、先ほど委員がおっしゃったように、配置として考えれば、そこの「配置」ということで考えられるかと思っております。そういった考え方の中で含まれるのではないかということで、研究会報告でもそういう言葉で書かせていただいて、それを基に事務局案を作っているわけです。あとは、ここの部分についてどうするかについては、御議論いただければと思います。

それから、 2 点目の御指摘については、表記の仕方についてはいろいろと御議論いただければと思いますが、基本的に今おっしゃった事例は、障害者のために配慮する観点から、障害者だけ異なる取扱いをされているという事例だと思います。そういったものについては、先ほど差別に当たらない事例ということで、 14 のハに該当するものに当たるのかなと。そうであれば、差別に該当しないという整理にはなろうかと思います。表記の仕方等については、御議論いただければと思います。

○山川分科会長

その他、御意見等ありましたら、お願いいたします。

○伊藤委員

伊藤です。今いただいた説明の内容についてはもう一度よく考えて、次回も差別禁止の議題だと思いますので、引き続き議論していければと思います。私からの質問は、 1 ページの 1 「募集及び採用」の所です。指針研究会の報告書の中にも出てくるのですが、報告書の 2 ページのマル 2 募集及び採用の 2 つ目の○の 3 行目に、「一般求人において、障害者は正社員にせずに、契約社員や嘱託社員にしかしないという募集を行うこと等の事例を踏まえ」とありますが、今回の指針案では、 1 の「募集及び採用」では、このように雇用形態を特定した形の募集をすることについて、差別として明確にされていないように思います。後段に出てまいります 9 「雇用形態の変更」という所にはありますが、こういった指摘があることに対して、募集の時点できちんと対応すべきだと思います。その点について、どのように理解をしたらいいか御説明ください。

○山川分科会長

雇用形態を、いわば限定するといいますか、そのような募集採用についてということでしょうか。それでは、事務局からお願いいたします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。今の、障害者を正社員にせずに契約社員や嘱託社員にしかしないという募集についてを、どこで読むのかという御指摘だろうと思います。これは、正社員の募集を考えたときに、結果的に障害者が募集の対象から排除されているということになりますので、私どもとしては、「募集及び採用」のところの具体的な事例でイ、ロ、ハを掲げておりますが、イに当たるものと整理ができると考えております。

○山川分科会長

伊藤委員、いかがでしょうか。

○伊藤委員

伊藤です。イに含まれるという説明については分かりましたが、指針研究会の報告に明示されていて、これはヒアリングに基づいてそういった指摘があったということですので、意見に配慮した記述が必要と思います。「雇用形態の変更」の所と同様の書きぶりとすることも是非検討していただきたいと思います。

○山川分科会長

先ほど、最初の段階で事務局からも説明がありましたように、もう 1 回ありますので、本日様々な御意見を頂き、それを検討の上、また必要に応じた修正を加えて、次回、あるいは素案の段階で改めて検討していただくことになります。本日出された御意見を踏まえて、また事務局に御検討いただきたいと思います。募集・採用について、幾つか御意見を頂いておりますが、ほかに何かありますか。

○高橋委員

高橋です。「募集及び採用」の所の書きぶりといいますか、やはり仕上がりの指針というものは、守るべき方々が見たときに分かりやすいものとしていくことが大変重要なのではないかと思うので、その観点から申し上げたいと思います。 1 ページの (2) で「次に掲げる措置のように」という形で、「次に掲げる措置」が一体いつ出てくるのかというと、 2 ページ目のかなり行数を追ってからイ、ロ、ハという形が出てくるのです。その間に、「ただし」以下の 4 行で差別に該当しないことを述べ、「一方」で、今度は差別に該当するということを述べ、「なお」以下では差別に該当するのかしないのかがよく分からない記述が長くあり、それで「次に掲げる措置」のイ、ロ、ハがくるというような構成になっており、非常に分かりにくい印象をもちます。読んだときに、何が差別に該当し、何が差別に該当しないのかがはっきり整理されて書かれていく方が望ましいと思います。また、「なお」以下がどのような位置付けなのかを説明いただければと思います。もし、これが例えば、留意点のような形で記述されているものであり、直接的に差別に該当するとかしないとかいうものではないということならば、留意点は留意点として小見出しなどを付けて、別途、最後の方に記述するとか、何か工夫をして分かりやすさを追求することが望ましいという印象をもちました。

○山川分科会長

なお書きの趣旨については御質問が含まれていたと思います。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。このなお書きについての経緯ですが、研究会の中でも、まさに留意事項とおっしゃったように、これが差別かどうかということではないのですが、募集に当たって例えば条件を付すことが業務上必要かどうかについては、なかなか求人票だけからはすぐに分からないと。そういう場合に、障害者の側から問い合わせて、それに対して事業主の方がお答えいただくといったある種のやり取りがないと、そこの確認もできないのではないかと。そういったところについては、問合せがあった場合には、事業主が説明するということが相互理解の観点からも重要であるというようなことを、是非書いてほしいという御指摘がありましたので、それを入れております。

それから、後段のまた書きの「一定の能力を有することを条件としている場合」については、その条件を満たしているかの判断は過重な負担にならない範囲で合理的配慮の提供を前提として行われるものであることがきちんと理解できるように記載すべきであること。それから、今のお話に絡んで、仮にそういった配慮があれば障害者の方が条件をクリアできるのだということであれば、事業主からすると、それを御本人から言っていただかなければ、そういうことを認識することができないわけですので、そういった条件を満たす場合にはその旨をきちんと説明することも重要であること。そういったある種のやり取りをすることが、今後重要であろうということで、そういったことを是非指針に記載してほしいという御指摘があったことを受けて、報告書にもあるのですが、指針の募集・採用のところで記載したものです。

○山川分科会長

なお書きについては、今、事務局から説明のあったとおりで、 1 つは行為規範といいますか、具体的に人事管理を行う上での留意点的なことを付け加えたことと、一定の能力を有することを条件とすることが合理的配慮を前提としていることが示されると、報告書では考えられていたと理解しています。

あとは、分かりやすさの点ですが、先ほどの高橋委員の御指摘は、なお書きやただし書きなどが重ねられた上でイ、ロ、ハという具体例が出てくるといった、構成上の問題点の御指摘も含まれていたように思いますが、例えばどういう書き方がよいか御提案などはいただけますでしょうか。

○高橋委員

高橋です。非常にシンプルなのは、「次に掲げる措置のように」と言ったら、その次にこのイ、ロ、ハがきて、それで例外事項が書かれると。しかも、そのあとに 2 ページの 2 行目からはまた差別に該当することが書かれているので、まずは差別に該当するものは何なのかを明確にした上で、差別に該当しないものをまとめて書くとか、書き方を工夫すればもう少し読みやすくなるのではないかという趣旨で発言しました。

○山川分科会長

この点は、ほかの項目にも関連するところがあるかもしれませんので、先ほどのものと同様に、全体の書き方も見ながら、事務局で分かりやすさが更に実現できるかどうか御検討いただけますでしょうか。

○大橋代理 ( 竹下委員代理 )

日本盲人会連合の大橋です。今、書き方の問題の話がありましたので、発言させていただきます。点字使用者です。その立場で申し上げますと、まず質問という意味では、点字だと 5 ページなのですね。松永調査官の説明は、ほかの委員会に比べても非常に私どもには分かりやすい表現というか、例えば第 3 「差別の禁止」の 1 「募集及び採用」の中の (1) とか (2) という形で説明されておりました。ですので、私は点字で追って読むことが可能でした。一般的には、ページだけで入ってしまわれると、点字使用者としてはもう分からないわけですね。これが、合理的配慮ということなのだろうと思うのです。こういう資料に関しては、点字使用者向けに書くのでしたら、できるだけ墨字のページも併記すると。そうしないと、墨字は何ページと言われても、そこにすぐ飛ばないのですね。それは、会議の持ち方の問題ですからいいのですが。

点字の 5 ページで、「募集に際して、一定の能力を有することを条件とすることについては、当該条件が当該企業において業務遂行上特に必要なものと認められる場合は」という所ですが、こういう能力の判定の所をもう一度明確にしていただきたいと思います。視覚障害の場合ですと、 1 つの事例を申し上げますと、昼間はかなり視力がある人でも病変によってはいわゆる夜盲と言われる夜暗い所だともう見えなくなってしまう極端な人がいるのですね。そうなると、昼間の時点の能力で判断されても困る部分と、逆に条件の悪い所で能力を判断されても困るのですが、ここの客観性の辺りはどのように判断されるのかを明確にしていただきたいと思います。

○山川分科会長

2 つの御指摘ないし御質問があったかと思います。 1 つは、見出しを論理的に構成すると分かりやすくなるという趣旨かと思いますので、これも更に追求していただければと思います。それから、何ページというのは、確かに点字とページ数が違ってしまうことがありますので、説明の際には、例えば第 2 2 (1) という形でおっしゃっていただけると、点字の方にとっても分かりやすいことがあろうかと感じた次第です。

もう 1 点は、一定の能力を有することを条件とするというお話について、具体的な例で質問がありました。これも、先程来議論がありました合理的配慮との関係にも一部関わっているかと思いますが、御質問の趣旨がありましたので、これは松永調査官からお願いできますか。

○松永調査官

松永です。この「業務遂行上特に必要な」といったときに、どの程度のものかという趣旨かと思います。基本的には、その条件を満たしていなければ求人としてやっていただく業務の遂行上に不都合が生じないかどうかというところで見るのかなと思います。したがって、全く同じような仕事であっても、おそらく事業主の皆さんによっては求めているものなり、程度もいろいろ変わってくると思いますので、そこはある種個々の事例の中で、それが本当に業務として必要な条件なのかどうかを見ていくことになろうかと思います。基本的には、その条件を満たしていなければ、業務遂行上不都合が生じるかどうかというところで判断することになろうかと思います。

○山川分科会長

大橋代理、よろしいでしょうか。

○大橋代理

はい、いいです。能力というところが少し引っかかる。

○山川分科会長

また、御意見等があれば、あるいはほかの方々にもお伺いしたいと思います。今のところ、募集・採用について発言が集中しておりますが、時間の関係もありますので、ほかの点も含めて御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○松爲委員

松爲です。少し前の議論に戻りますが、先ほど事務局から榎本委員の質問に対してお答えになったような、例えば再雇用や労働条件については、それぞれの項目でこういうことを扱いますという形で書いてあります。今、お話しを伺っていまして、確かにそうですかといいますが、これを例えば一般的な格好で社会に出すときに、今のこういう格好でこの問題に関してはこう扱います、この点に関しては、こちらで扱いますという形も、どのような格好で担保して文書上で皆出していくのか。あるいは、またそういうことをしなくていいのか、どうかについてどう考えればいいのかを事務局にお伺いいたします。

○山川分科会長

御質問ですので、事務局からお願いいたします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。今、基本的にこの指針でどういうことを記載するかについて御議論いただいているわけですが、これをまた根付かせていくためには、きちんと周知をしていかなければいけません。その際には、先ほども、策定してから 1 年ぐらいかけて十分周知していきたいということでやっておりますが、そういった中ではパンフレットを作って配布するですとか、全国各地でいろいろな説明会などをやりながら内容の周知を図っていきたいと思っております。また、この分科会なり研究会での議論も併せて説明する形になっていこうかと思います。

もう 1 つ大事なのは、今後、指針を策定しましたら、いろいろな問合せや相談も増えてくると思います。そういった問合せや相談事例も集約していく中で、労使の皆さんの理解を深めていくような形での周知も図っていく必要があろうかと考えております。

○山川分科会長

松爲委員、よろしいでしょうか。

○松爲委員

はい。

○山川分科会長

おそらく、指針にどの程度具体的な例示を示すのかは、ここで御議論いただくことですが、先ほど松永調査官が言われたのは、指針自体は法令文書のようなものですので、パンフレット等でより分かりやすい説明ないし解説が付されたようなものも周知に向けて用意することも考えるという趣旨と理解してよろしいでしょうか。ほかに、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○阿部 ( ) 委員

阿部正浩です。第 3 「差別の禁止」の 2 「賃金」、 3 「配置」、 4 「昇進」の所のイ、ロあるいはイ、ロ、ハについてです。例えば、 3 「配置」の (2) のイの一番最初に「一定の職務への配置に当たって」というように、「一定の」という言葉が入っています。 4 「昇進」の (2) もイ、ロ、ハの所に「一定の役職への昇進」という言葉になっています。この「一定の」という言葉が入る理由を教えていただきたい。なぜこのようなことを言っているかというと、一定のという限定をすることが必要なのかどうかが私は分からなかったので、教えていただきたいということです。

○山川分科会長

これも事務局にお願いします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。この「一定の」を入れたのは、例えば賃金などですと、全ての手当などではなくて、例えば何かの資格手当などという、一部のものを指すというような意味合いで一定のという形で、そのようなニュアンスを出そうと思って、一定のということを入れました。同様に職務や昇進についても、一定のポストなり、というような意味合いで、一定のというフレーズを入れた方が、そういうイメージ、ニュアンスが出るかという思いで入れてみたというところです。

○山川分科会長

よろしいでしょうか。

○阿部 ( ) 委員

全てそうですが、 (2) の所で、何々に関し、「次に掲げる措置のように」と、「のように」というのがあるので、例示ですから、「一定の」がそれほど重要かと言われると、そうなのですが。ただ、これを読んだときに、特に 4 番の昇進の所で「一定の役職への昇進」といったときに、あるポストから上を限定して、一定のとも読めるわけです。そうすると、ではその下まではいいが、その上からはとか、あるいはその下は差別があってもいいと。そうはならないとは思いますが、そういうような、何かどこからか線引きしているみたいに見られると、雇用主側も混乱するでしょうし。そのようなことがないかと思って発言しております。御検討いただければと思います。

○山川分科会長

御意見ということで、確かにこれは公文書ないし法令文書との関連がもしかしたらあるのかもしれません。均等法上の指針の表現との平仄もあったのでしょう。私から事務局にお伺いするのも何ですが。松永調査官、お願いします。

○松永調査官

松永です。御指摘、ありがとうございます。確かに均等法でもそのような表記にしていたのを参考にして作ったという面はございます。

○山川分科会長

そういう意味では、阿部正浩委員の御懸念のような、例えば A という手当については、賃金の支払いをしないことが差別には当たるが、 B という手当については当たらないとか、 昇進についても、ポジションによって区別するとか、そういう限定的な趣旨ではおそらくないだろうと、私も理解しております。

では、ほかにありましたら、お願いいたします。

○大橋代理

日盲連の大橋です。今の 3 「配置」以下の所についてです。視覚障害者の場合の事例で申し上げます。例えば、企業などのヘルスキーパーといった、あはき、按摩、針、灸に従事している人、これは配置というか、要するに職務が限定されておりますので、そういう事例として例示するならば、そういう固定した職種の場合は、後に出てきます「昇進」でも、それから「賃金」においてもそうなのですが、一般職と総合職というようなイメージでもいいのかもしれませんが、何か、別枠な雇用体系がほとんどなのです。

ですから、この配置の部分で、そういう何かニュアンスがちょっと文章的に急には思いつかないのですが、とても現場としては、その辺が特に不満というか、視覚障害者の場合で言いますと、賃金においても、要するに異動がありませんので、もうその部署、按摩、針、灸関係だけの特別な部署として別置されてしまう傾向があります。ですから、こういった何か配置絡みの昇進はほとんどないというようなことにもなります。

それから、 10 年たって、例えば社内研修など、いろいろリタイヤ前の一般の社員には、そういう講座があったりしても、我々視覚障害者の職員には全く別置として、そういうものも用意されないなど、非常に合理的な配慮にほとんどつながるとは思うのですが、差別の禁止指針の中で、そういったところも、やはり例示というか、なるべく文章化していただかないと、企業側に伝わらないのではないかと思っています。これは質問というよりも、ちょっと検討していただきたいと思っております。以上です。

○山川分科会長

これは、配置ということかもしれませんが、言わば職務の範囲が限定されてしまって、それが障害者であることを理由とする差別の問題にいろいろな面で影響を与えると、そういうことですか。やや、複合的な問題になるかもしれませんが、分かりやすく読み得るように工夫ができるかどうか。ここも事務局として、検討していただけるでしょうか。

 ほかにありましたら、お願いします。

○小出委員

育成会の小出と申します。近年、発達障害、それから精神障害の方の働くという方々が増えております。その中で、この差別の禁止ということで、各項目ごとに明示していただいているということはいいと思います。しかし、一旦雇用されて継続ということになりますと、研究会でも御指摘がありました例えば発達障害、あるいは精神障害、知的を伴うという方々が、継続して就労をする場合、環境において、あるいは季節的なこと等ありまして、精神的に不安定になるようなことがあります。一旦、その職場を退いてというか、休んでまた復帰するというようなときには、この配置のこと、それから賃金のこと、雇用形態、その継続する雇用の中で、流動的に対応するということが発生しております。これは退職を含めてということもあります。

その辺のところを項目ごとにこのようにはっきりしていただくのはいいのですが、雇用者側で、雇用されている側の人の雇用を継続する、働きやすくするという考慮において、一緒にならないような指針の示し方というか、運用の仕方、そういうものを、合理的な配慮も絡むと思いますが、それをきちんとするのもいいと思いますが、そのときのガイドラインを作る上での御配慮をお願いしたいと思います。

○山川分科会長

今の御指摘も、おそらくは時間的な推移も含めて、複数の項目に関わり得るものをどのように取り扱うか、あるいは、記載するかということかと思います。具体的に、こう書けばいいというようなことの御提案をどなたかからでもしていただければ有り難いです。一応、今のところは項目ごとということです。小出委員が御指摘のような事態については、うまく分かりやすいような形で文章が書けるかどうかということでしょうか。

今の点でももちろん結構ですが、ほかの点も含めまして、御意見等がありましたらお願いいたします。

○伊藤委員

伊藤です。別の内容で意見を言わせていただきたいと思います。合理的配慮との関係が出てしまうことですが、当該事業所で合理的配慮が行える程度以上の合理的配慮を労働者が求めた場合に、「それならばうちでは働けないよ」というようなことで、話合いを十分に行わないまま、例えば配置転換などを行う努力もせずに、退職を勧めるようなことは、やはりあってはならないと思うのです。第 3 「差別の禁止」の 10 「退職の勧奨」では、こういった合理的配慮を求めたことに対する対応として、直ちに退職の勧奨するといったようなことは差別に当たることを含んでいると理解してよろしいのでしょうか。

○山川分科会長

今、御質問もありました。松永調査官、お願いします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。多分、今おっしゃったようなケースであれば、結局その障害者ということを理由にして、退職を勧奨したということになるのかと思います。

あと、これはまた合理的配慮とも絡む話ですが、ここは研究会報告にもあるわけですが、合理的配慮に関する相談をしたことを理由として、いろいろな不利益取扱いをしないということにすべきだというような御指摘も頂いているところです。そこは今のケースであれば、今の 10 「退職の勧奨」の (2) 、あとは不利益取扱い、これは次回以降の合理的配慮の方の取扱いの中で、ある程度書かれているということになるのかと考えています。

○山川分科会長

おそらく、「障害者であることを理由として」という認定に結びつく、そういうことであろうかと思います。よろしいでしょうか。

○伊藤委員

はい。

○阿部 ( ) 委員

日身連の阿部です。ただいまのお話との関連です。派遣社員の場合は、どうなるのかと思いました。ある派遣会社から派遣されていて、その方に障害があることで、派遣された企業で、その障害を理由として、障害のある人は派遣しないでくれと言われた事情を伺ったことがあります。これはどこにどう該当するのかと。それと、また全ての事業主というのは、派遣会社も事業主だし、派遣を受ける所も事業主だと考えていいのかどうか。その辺について、ただいまの伊藤委員と松永調査官のやり取りの中で、大事なことだと考えましたので、お願いいたします。

○山川分科会長

では、御質問ですので、松永調査官、お願いいたします。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。派遣労働者の取扱いについては、法律改正の議論をした分科会のときに議論になりました。今日、お配りしている参考資料 4 になりますが、そこの第 1 1 (2) のマル 2 です。お配りしているペーパーの資料ですと、 1 ページ目の下になりますが、マル 2 「事業主の範囲」のまた書きで、「派遣労働の取扱いについて、当面、派遣元事業主に障害を理由とする差別の禁止及び合理的配慮の提供義務を課すことが適当」ということで、派遣元に義務を課して、やるという形の整理にしております。

ただ、派遣先においても、派遣法とも合わせて、そういったところがないようにするというような整理をしていたかと思います。今は手元に資料がないので、確認をして、また御説明させていただきたいと思います。

○山川分科会長

補足ですが、男女雇用機会均等法の指針でしたか、解釈、通達でしたか、手元に資料がないのですが、性差別として、例えば派遣で送り出すかどうかにおいて差別をすることは、均等法では配置の差別になるという取扱いであったような記憶があります。要するに派遣して働かせるということ自体、一種の配置であるという理解になるのではないかと思います。

○菊池委員

菊池です。確認ですが、今までの議論では、障害がある場合に、障害者に対してのみということです。これが例えば、配置、昇進も、職種の変更についても、例えば知的障害、あるいは精神の方の場合、御本人が希望しないということもあります。そうすると、これは大前提として、本人の意に反してということが全部付くと解釈してよろしいでしょうか。

○山川分科会長

では、御質問ですので、調査官どうぞ。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。御指摘のように、基本的には差別というのは、御本人の意に反して、いろいろな取扱いをされるというところで、おそらく差別事案として顕在化してくるということですので、御本人の意に沿った取扱い、あるいは合理的配慮という形で、そういう取扱いをするというケースもあろうかと思います。そういったものまで、ここで何か禁止になるとかということではないと理解しております。

○山川分科会長

ありがとうございます。

○高橋委員

高橋です。質問ですが、 14 番の「法違反とならない場合」のロです。「合理的配慮を提供し、労働能力等を適正に評価した結果として」とありますが、この「等」というのは何を指しているのか教えていただきたいと思います。

○山川分科会長

これは研究会報告の中でも「等」となっていますので、ちょっとその辺りの記憶が私自身は既に定かでない面もあります。これは事務局で何か、現在おっしゃられることはありますか。調査官どうぞ。

○松永調査官

障害者雇用対策課の松永です。ここの表記というのは、実は分科会意見書の頃から、ずっとこういう表記が入ってきているもので、そこをそのまま引用させていただいているところです。おそらく、その労働能力に加えて、適性などといったものがこの「等」の中で入ってくるのかと理解はしております。

○高橋委員

高橋です。指針として規定する以上は、等という言葉は大変便利な言葉かもしれませんが、なるべく、分かりやすく、具体的に書いていく方が一般的には望ましいのではないかと思います。また引き続き、御検討いただければと思います。

○山川分科会長

能力と適性の違い、それから、適性で尽くされるのか。その辺りも更に御意見があれば、伺いたいと思います。また、検討していただければと思います。

既に全般にわたって、御意見、御質問をいただいております。 14 「法違反にならない場合」についても、今御質問等を頂きました。ほかにありませんでしょうか。特になければ、本日の御意見を踏まえて、本日の ( ) の修正の可否等について検討していただいて、また議論するというようなスケジュールになっております。取りあえず、本日の御議論については、特にありませんでしたら、これで終了させていただきたいと思います。それでは、次回の日程等について、事務局から説明をお願いいたします。

○松永調査官

松永です。次回の開催は 10 23 日木曜日の 10 時から 12 時となっております。場所は決まり次第、御連絡をいたします。よろしくお願いします。

○山川分科会長

それでは、本日の分科会を終了させていただきます。議事録の署名ですが、労働者代表については伊藤委員、使用者代表は本郷委員、障害者代表は阿部一彦委員にお願いいたします。それでは、お忙しい中、大変ありがとうございました。本日はこれで終了させていただきます。


(了)

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