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2014年9月10日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第102回議事録

○日時

平成26年9月10日(水)10:40〜11:16


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 印南一路委員 田辺国昭委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員
中川俊男委員 松本純一委員 堀憲郎委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 吉村恭彰専門委員
<事務局>
唐澤保険局長 武田審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 佐々木医療課企画官
込山保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移について
○ディオバン及び類似薬の薬価の推移等について

○議事

○西村部会長

 それでは、皆さんおそろいですので、開催します。ただいまより第102回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず薬価専門部会に所属する委員については、中医協総会において、森田会長より指名されておりますが、委員の交代がありましたので、御報告をいたします。

 7月30日に開催された中医協総会において、三浦委員の後任として、安部委員が指名されております。

 また、8月27日に開催された中医協総会において、安達委員の後任として、松本委員が指名されております。

 続いて、本日の委員の出欠状況について報告いたします。本日は、土屋専門委員が欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 最初の議題ですが、薬剤費及び推定乖離率の年次推移の最新版が御報告できるようになりましたので、事務局から御報告を願います。中井薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 中医協薬−1をお願いします。「薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移」です。

 1枚めくっていただきますと、薬価改定の経緯の一番下の部分で、26年4月1日付の改定の経緯が出ましたので、報告を申し上げます。ここに書いてありますように、改定率として、薬剤費ベースで−5.64%、医療費ベースで−1.22%、このほか、消費税対応分として、+2.99%、+0.64%ということで示してございます。

 2ページ目でございますけれども、薬剤費及び推定乖離率の年次推移ということで、23年度のデータを報告させていただきます。3つ目のカラムで、薬剤費が8.44兆円でありまして、薬剤比率は21.9%、推定乖離率が8.4%ということで、報告をさせていただきます。

 説明は以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明に関して、質問等がございましたら、お願いいたします。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 質問というより、要望ですが、26年度改定では、後発品の使用促進と長期収載品との関係で、置きかえが進まない長期収載品について、一定率を引き下げていくというルールをつくりました。資料にも調整幅2%と出されておりますが、具体的な品名や、どれぐらいの切り下げを行ったかというリストを、参考までにこの場に出すことは可能でしょうか。可能であれば、提示を要望いたします。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中井薬剤管理官

 その前に、調整幅2%というのは、改定したときに薬価の乖離率から2%を調整幅にして、Z2とは違う意味合いでございます。Z2の対象がどういう品目かということでしょうか。それは次回検討させていただきたいと思います。

○西村部会長

 それでよろしいですか。

○白川委員

 はい。

○西村部会長

 ほかにございますでしょうか。中川委員、どうぞ。

○中川委員

 薬剤比率についてですが、23年度は21.9%となっています。後発品の使用がふえてきていますが、後発品が薬剤比率を低下させているという寄与率は、どのぐらいだと考えていますか。

○西村部会長

 そのデータについて、わかりますか。

○中井薬剤管理官

 申しわけございません。今すぐには出てきません。

○中川委員

 次回までにお願いします。

○中井薬剤管理官

 わかりました。検討させてください。

○西村部会長

 お願いします。

 ほかに御質問はございませんか。

 それでは、この議題については、ほかに御質問がございませんので、ここまでとさせていただきます。

 次の議題に入ります。次の議題として、高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会から中医協に検討依頼のありました、誤った結論に基づくディオバンの広告による医療保険財政への影響について、事務局より資料が提出されていますので、資料の説明をお願いします。薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 それでは、中医協薬−2をお願いします。「ディオバン及びその類似薬の薬価と販売額の推移等について」ということで、なるべく簡潔に御説明申し上げます。

 スライドの2枚目でありますが、ARBの承認取得状況ということで、現在、日本で7品目のARBが承認されております。そのうちの3番目がディオバンになります。平成12年9月に承認されまして、治験ではマレイン酸エナラプリルを対照とした、ダブルブラインド試験が行われたということを示しております。

 3枚目をめくっていただきまして、薬価の算定状況でありますけれども、ディオバン錠でありますが、1211月に薬価収載されておりまして、類似薬効比較方式で、ニューロタン錠を比較薬として、その後、外国平均価格調整で引き下げが行われているということでございます。

 スライドの4枚目で、ディオバンに関する経緯をまとめてございます。12年9月に薬事承認、先ほど申しましたように、薬価収載は11月、その後、JIKEI Heart StudyVART StudySMART StudyKYOTO Heart Studyということで、臨床研修が開始されまして、160ミリグラムが薬価収載された後に、徐々に臨床研究は終了していったということであります。

 その途中、20年4月に市場拡大再算定を受けてございます。これについては、後ほど詳細に御説明申し上げたいと思います。

 スライドの5枚目をお願いします。ディオバンの薬価収載の概要でありますけれども、1117日に収載ということで、ニューロタン錠、ロサルタンカリウム1日薬価220.90円を比較薬として、類似薬効比較方式(I)で算定して、外国平均価格調整で引き下げを行いました。ここにありますように、80ミリグラム錠は、220.90円が186.10円になったということでございます。

 スライドの6枚目であります。ディオバンを含むARBの市場拡大再算定の概要です。小さくて恐縮ですが、この1番から6番までがARBになります。2番目がディオバンですが、1番目のブロプレス錠が市場拡大再算定の基準であります。

 四角の括弧の中に書いてありますけれども、年間販売額が収載時の予想より2倍を超えて、かつ150億を超えたということで、市場拡大再算定に当てはまりまして、それに引きずられる形で、ディオバン錠も市場拡大再算定を受けてございます。

 ただ、ブロプレスロ錠の市販後に集積された調査成績により、真の臨床的有用性が直接的に検証されているということで、補正加算率A7.5ということで、若干の下げの緩和が行われてございます。

 次のページをめくっていただきまして、ARBの適応症について、まとめたものでございます。ニューロタン、ブロプレスは、高血圧以外にもございますけれども、ディオバン錠は高血圧のみということであります。

 スライド8枚目は、ARBの1日薬価でありますけれども、ディオバン錠は109.10円ということで、これは26年度の薬価改定後の薬価であります。 スライドの9枚目でありますけれども、ディオバン事案に関する臨床研究の概要ということで、JIKEI Heart StudyVART StudySMART StudyKYOTO Heart StudyNAGOYA Heart Studyについて、概要をまとめてございます。概要については、詳細の説明は省略させていただきます。

 スライド10枚目でありますけれども、ARB7品目の薬価の推移をここにまとめてございます。一番下に書いてあるのがディオバン錠でありまして、これはもともと外国平均価格調整で下げられていることもありまして、一番低い価格になって、ずっと推移しているということであります。

 その途中、19年4月にJIKEI Study論文が『Lancet』に発表されたということと、先ほど説明しましたが、20年に市場拡大再算定で、10.1%の引き下げが行われているということであります。その後、ニューロタン錠、ディオバン錠の後発品が収載されているということを示してございます。

 スライド11枚目でありますけれども、ARBの市場規模です。これは配合剤を含めておりますので、一般名を上にして、括弧として、それぞれブロプレス、ディオバン、オルメティック、ニューロタンということを書いてございます。

 ディオバンは、平成25年の上から2つ目のところでありますけれども、19年4月、JIKEI Heart Studyの結果を踏まえた後は、こういうARBの市場規模の伸び率であります。

 一方で、ARB自体は、どういう市場の占有率があったのかということを示した資料が、スライドの12枚目であります。ARBの市場規模がずっとふえてきておりまして、その一方で、カルシウム拮抗薬が下がってきたということを示してございます。

 また、真ん中には、19年4月のJIKEI Heart Studyの『Lancet』の線を入れさせていただいております。

 事実関係について、事務局でまとめた結果であります。

 説明は以上であります。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明に関して、質問等がございましたら、お願いいたします。

 安部委員、どうぞ。

○安部委員

 御説明ありがとうございます。

 スライド11を見させていただきますと、JIKEI Heart Studyが平成19年4月に公表されてからのグラフの角度を見ますと、若干ARBの市場規模の推移に変化が生じているようにも見えます。これはもしかしたら、私の先入観が入っているのかもしれません。しかしながら、きょう出された資料のデータだけをもってして、販売量でありますとか、財政影響があるか否かを判断するには、客観的な根拠という意味で、不足している。そのために、きょうの時点でそれを評価することは、大変難しいのではないかと考えます。

 一方で、ディオバンの問題に関する一連のさまざまな報道でありますとか、事例については、薬剤師を代表する委員として、一言申し上げたいと思います。この問題は、薬剤師としては、極めて不愉快かつ許し難い問題だと考えておりますし、ディオバンを服用されている患者さんはもちろん、医薬品全体に対する国民の信頼を裏切るものであったと感じます。

 さらに私も現場の薬局におりますけれども、調剤をした薬剤師と患者さんとの間の信頼関係をも損ねかねないような問題でありました。例えば薬局において、おたくで調剤してもらったこの薬、新聞に載っています。この薬を飲んで大丈夫なんでしょうか?といった質問でありますとか、健康被害はないかという電話相談や、窓口での相談、さまざま受けております。この患者さんの心配や不信を払拭するために、現場が大変混乱したということを記憶しております。この件につきましては、言葉は大変悪いですが、薬剤師としては、「ふざけるな」と申し上げたいと思います。

 ディオバンに関連する問題については、今回の事例については、一医薬品の問題ではありますが、当該製薬企業の対応はもちろんのこと、製薬企業全体にかかわる問題として、今後の対応についてのスタンスは、ぜひ適切にしていただく必要があろうかと思っております。きょう御参加の専門委員の方々には、とばっちり的なところではありますが、製薬企業の方々には、よろしくお願いしたいと思います。

 最後にこの問題につきましては、今後、薬事法、その他の法令に照らして、適切な処置がとられると思っておりますが、事務局におかれましては、その経緯を踏まえつつ、中医協においても、その経緯で示された資料でありますとか、議論、そういったものを踏まえて、引き続き中医協でも議論ができるように、適切な対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 これの前の費用対効果評価専門部会が3倍も時間がかかったので、長引かせるつもりはないんですが、この問題について、中医協で議論をするのは初めてだと思います。我々はしっかりと冷静な議論を尽くさなければならないと思います。今までの報道だけで、先入観を持って議論するのはよくないと思いますので、改めて聞きますが、パワーポイントの9番に5つの臨床研究の概要が示されていますが、それぞれの臨床研究の結果がどのように発表されて、どういう問題がいつ発覚したのかということを一つ一つ答えてください。

○西村部会長

 薬剤管理官でしょうか。お願いします。

○中井薬剤管理官

 まずわかることから答えさせてください。

KYOTO Heart Studyについては『European Heart Journal』に2009年8月に出されています。

JIKEI Heart Studyについては、2007年4月に『Lancet』。

VART Studyについては、201010月に『Hypertension Research』。

SMART Studyについては、2007年3月に『Diabetes Care』で発表されています。

NAGOYA Heart Studyについては、2012年1月に『Hypertension Research』ということになってございます。

 それぞれ25年7月ごろから26年7月ごろにかけて、調査報告が出されているということであります。

○中川委員

 ゆっくりでいいですから、きちんと答えてください。

○西村部会長

 報告内容、それぞれの概要などについて、説明はできますでしょうか。

○神ノ田医政局研究開発振興課長

 研究開発振興課長でございます。

 一つ一つ、調査結果の概要につきまして、御説明を申し上げます。

 まずカルテと論文データの相違についてでございますけれども、これにつきましては、全ての大学におきまして、相違があったということが確認されております。

 2点目、データ操作の有無についてでございます。これについては、操作があったと認められたものが、慈恵医大、京都府立医大、滋賀医大でございまして、名古屋大学についてはないということでございます。千葉大については、何回かに分けて報告がされていまして、直近の報告では、ある可能性を否定できないとしております。

○中川委員

 ちょっと待ってください。大学がどうのこうのではなくて、臨床研究一つ一つがどうかということで、答えてください。

○西村部会長

 9のスライドのまとめに沿った形で、説明していただけると、わかりいいと思います。

○神ノ田医政局研究開発振興課長

 わかりました。

JIKEI Heart Studyにつきましては、カルテと論文データの相違はあり、データ操作の有無はあり、元社員の試験への関与はありでございます。また、論文の取り扱いについては、取り下げということになっております。

 手元にございませんので、また確認させていただきたいと思います。

 続きまして、VART Studyでございます。VART Studyにつきましては、カルテと論文データの相違についてはありでございます。データ操作の有無については、ある可能性を否定できない、元社員の試験への関与についてはありでございます。論文の扱いにつきましては、取り下げを勧告されている状況でございます。

 続きまして、SMART Studyでございます。これはカルテと論文データの相違はあり、データ操作の有無はあり、元社員の試験への関与は、部下が主に関与したと認められております。論文の扱いについては、取り下げてございます。滋賀の論文につきましては、取り下げの時期は、公表が26年1月20日となっております。

 続きまして、KYOTO Heart Studyでございます。こちらにつきましては、カルテと論文データの相違についてはあり、データ操作の有無はあり、元社員の試験への関与はあり、論文の扱いについては、取り下げとなっております。日付は、今、わかりません。

 最後のNAGOYA Heart Studyについてでございます。カルテと論文データの相違はあり、データ操作の有無はなし、元社員の試験への関与は余りなしという表現になっています。論文の扱いにつきましては、引き続き調査という段階でございます。

 以上でございます。

○西村部会長

 それでは、続けてお願いします。

○中川委員

 どうもありがとうございます。

 この上で、11番のパワーポイントです。平成19年4月に『Lancet』にJIKEI Heart Studyの論文が発表された後、ディオバンの市場規模、売り上げですが、メーカー側はこの論文の効果によって、売り上げが上がったんだと認めているんですか。

○西村部会長

 管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 特に認めているということではないと思います。

○中川委員

 論文の問題は認めているけれども、これによって、売り上げが上がったとは認めていないんですか。

○中井薬剤管理官

 そういうことを、公表なり何なりの形で、発表しているということは無いということです。

○中川委員

 それでは、見方を変えて、専門委員にお聞きします。答えづらいと思いますが、一般的に先発品の売り上げ、業績について、影響する要素はいろいろあると思います。例えば品目それぞれの有効性・安全性、類似品と異なる効能・効果、ブランド力、メーカーの営業力、実際に販売する卸との関係、いろいろありますが、これに優先順位をつけて、教えていただけませんか。

○西村部会長

 専門委員、どちらかお願いできますか。加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 加茂谷でございます。

 今の中川先生の御指摘で、売り上げの構成要素を幾つかいただきましたけれども、それが複合的に影響していると思います。そういった意味で、何が一番かというのは、お答えしにくいところでございますけれども、企業の立場でいえば、対抗品といかにして差別化ができるのか、有効性あるいは安全性の面、その製品の持つキャラクター、特性をきちっと先生方に御理解をいただきながら、その差別化を訴求していくことが、個人的には一番だと認識をしています。

○西村部会長

 続けて、どうぞ。

○中川委員

 ありがとうございます。

 本日の議題は、他品目と類似品との差別化で、9番のパワーポイント、結果として、ディオバンが売れたんだ、それによって、医療保険財政に多大な被害を与えたのではないかという議題ですね。そういうことについて、冷静に議論しなければならないと思います。気分だけでやってはいけない。論文がおかしいから、全てだめだとはしたくない。

11番のパワーポイントの売り上げのカーブについて、専門委員、もう一度、御意見をください。この論文がなければ、こんなカーブではなかったのかどうか。

 そして、事務局には、この論文が出たことによって、積算でどのぐらいの売り上げがふえたのか、報道も含めてされているかということを教えてください。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

11のグラフには、弊社が発売している品目もございますので、これを弊社の立場、専門委員の立場でコメントすることは、利益相反も含めて、差し控えさせていただきたいと思います。

○西村部会長

 管理官、どうぞ。

○中井薬剤管理官

 先ほどの御質問ですけれども、推定でどれぐらいかということについては、わからないというのが、正直なところです。

 それから、企業側でどれぐらいふえたかということについての報道は、私どもは確認してございません。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 事務局はこの議題をどういう目的で出したんですか。先ほどの9番のパワーポイントの説明も準備が十分でないし、一体何をしようとして、この議題を出しているのか、教えてください。

○西村部会長

 管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 ディオバンの広告による医療保険財政への影響ということで、まずは事実関係の資料を、できる範囲の形で出させていただいたということになってございます。

○西村部会長

 続けて、どうぞ。

○中川委員

 私ばかり恐縮ですが、先ほど安部委員がおっしゃったように、臨床の現場では、患者さんに物すごく不安と失望を与えています。担当医、かかりつけ医が、違います、高血圧の薬としては十分有効なんです、それ自体を否定するものではありませんと言っても、不信感は解消されないんです。こういうことを起こしたメーカーの責任は、極めて重大だと思います。そのことを中医協でまずどうするのか。どういうペナルティーを与えるのか、与えないのか。そして、医療保険財政上でどのように措置するべきなのかという御意見を、ほかの委員から伺いたいと思います。

○西村部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 以前に、薬価専門部会か総会で、事実関係がわからないので、薬価の問題と市場占有率の問題を中心に資料をまとめていただきたいというお願いをして、本日、御提出をいただきました。中川先生はこれでは不十分ではないかというお気持ちもあるかと思いますが、今後、必要であれば、追加の資料をお願いするということで、よいのではと思っております。

 本日の資料ですが、この範囲で見ますと、中医協の1つのテーマであります薬価については、少なくとも論文の影響を受けたとは、見受けられない。最初の値づけである、保険に上市された時点でも影響を受けておりませんし、外国価格調整、あるいは平成20年の市場拡大再算定、この辺も適正に行われている。

 しかも、10枚目のシートで見ると、ディオバンは、その中では一番安い価格で推移しているということですから、価格面での影響は、このデータを見る限りではないだろうと思います。

 一方、市場占有率に与える影響で見ると、安部先生もおっしゃいましたが、11枚目のスライドによると、論文発表後、ディオバンが上がり、ブロプレスが下がっている動きが、このグラフ上は見えますが、直接的に論文が影響したかどうかというのは、立証しにくい部分であろうと思います。

 この2つが、中医協として議論すべきテーマであろうとは思いますが、中川先生のおっしゃるとおり、この問題は、それ以上に公定価格制度、あるいは薬局も含めた医療機関と患者との信頼関係、言ってみれば、皆保険制度そのものに与える影響は、相当甚大だと思っております。これについて、中医協として、議論できる範囲とそうではない部分が当然あるわけです。

 ノバルティスファーマの薬事法上の違反については、今、司法の判断を仰いでいる最中ですので、これは司法の問題です。

 それから、製薬会社と大学とか、研究施設との関係、研究開発費をどうするか、あるいは寄附金をどうするか、これは医政局絡みの話だと思いますが、これらもきちっとやっていただかなければいけない。それぞれ分野があるかと思います。

 ただ、中医協としては、先ほど申し上げたような、社会的な影響の大きさ、あるいは信頼関係そのものを損なうということについて、中川先生はペナルティーとおっしゃいましたが、ペナルティーがいいかどうかは別にして、どういう対応ができるのかということについて、きょうは時間が限られているので、次回以降、議論を深めたほうがいいと、今の時点では考えております。

○西村部会長

 別の委員が挙がっているので、花井委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 この事件が与えた影響は非常に大きいと思っておりまして、実際に使っている患者さんの不安ですとか、あるいは大学に対する国民の信頼が大きく揺らいだものだったと思っております。

 事務局に質問ですが、先ほどこの資料が事実の確認だとおっしゃいました。事実関係についてのみ、説明したとおっしゃいました。この資料で見てみますと、スライド10のところで、薬価が下がっています。そして、市場規模も下がっているとしか見えないですが、今後、中医協でどのような議論をしようとして、今回の説明をされたのかが、1つです。

 それから、今後、どのような議論をされていこうとしているのか、その辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○西村部会長

 管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 スライドの10枚目については、薬価の推移だけであります。薬価の価格がどう下がったかということだけでございます。

 それから、今後の議論については、きょうの議論も踏まえまして、また必要な資料を考えまして、引き続き、御議論させていただきたいと考えております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 この部会を長引かせるつもりはございませんので、最後の発言にさせていただきますが、これによって与えた影響は、現場の医師と患者との信頼関係だけではなくて、改正医療法で位置づけられた、臨床研究中核病院の指定という問題に物すごく影響します。これに関与した大学が、その指定の対象になるのか、ならないのかということも含めて、ほかの検討会になりますが、大変な課題というか、難題になってきています。ですから、中医協でも何らかの姿勢を示さなければいけないと思っています。

 事務局には、次回になると思いますが、もう少し精緻なデータを出してもらって、仮に論文は不正だったけれども、売り上げにはほとんど影響していないとか、そういうデータでも、精緻なものであれば、みんな理解をすると思います。逆もあると思います。予想以上に売れているということもあると思います。その辺のところは、ぜひよろしくお願いいたします。

○西村部会長

 わかりました。

 ほかにございますか。花井委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 今、さまざまな観点から、この問題に対して検討がされているのか、されようとしているのか、いずれにしましても、そういうことも含めて、中医協の場に報告をしていただきたいと思います。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 この議論につきましては、これからまた資料などをそろえていただいて、引き続き議論をしてまいりたいと思います。本日いただきました指摘を踏まえまして、事務局でデータをそろえていただきまして、議論を進めるということで、本日は終了したいと思います。

 本日予定された議題は以上でございます。

 その他として、事務局から何かございますか。

○中井薬剤管理官

 特にございません。

 次回の日程等については、決まり次第、御連絡をさせていただきたいと思います。

○西村部会長

 それでは、これで本日の「薬価専門部会」を閉会にいたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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