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2014年10月3日 第11回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年10月3日(金)10:00〜12:00


○場所

ホテルグランドアーク半蔵門「光」の間(3階)
東京都千代田区隼町1番1号


○出席者

田中、千葉、藤井、渡部(敬称略)

○議題

1,平成26年介護事業経営実態調査の結果について
2,その他

○議事

○森岡介護保険データ分析室長 定刻となりましたので、第11回「社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会」を開催させていただきます。

 初めに、本日の委員の出欠状況ですが、堀田委員より御欠席との連絡をいただいております。

 なお、熊坂委員におかれましては、一身上の都合により委員を辞任されたいとのお申し出があり、退任されることとなりましたので、御報告いたします。

また、事務局に異動がありましたので、紹介させていただきます。

三浦老健局長でございます。

苧谷審議官でございます。

吉田審議官でございます。

辺見高齢者支援課長でございます。

高橋振興課長でございます。

水谷認知症・虐待防止対策推進室長でございます。

黒岩介護保険指導室長でございます。

矢田貝企画官でございますが、所用により欠席させていただいております。

私が介護保険データ分析室長の森岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収方、御協力をお願いいたします。

 

(カメラ退室)

 

○森岡介護保険データ分析室長 それでは、議事に入る前にお手元の資料について確認させていただきます。

まず、座席表、議事次第の次に委員名簿、資料1として「平成26年介護事業経営実態調査結果の概要(案)」がございます。

次に、資料2として「平成26年介護事業経営実態調査結果(案)」がございます。

資料3として「平成26年介護事業経営実態調査結果のまとめ(案)」がございます。

参考資料として「平成26年介護事業経営実態調査の実施について」がございます。

資料の不足等がございましたら事務局までお申しつけくださいますようお願いいたします。

それでは、以降の進行を田中委員長にお願いいたします。

 

○田中委員長 皆さん、おはようございます。朝早くからお集まりいただきまして、ありがとうございました。

早速ですが、本日の議題「平成26年介護事業経営実態調査の結果」について、事務局から資料の説明をお願いいたします。

 

○説明者 それでは、資料の御説明をさせていただきます。

 資料1「平成26年介護事業経営実態調査結果の概要(案)」でございます。

まず、「調査の目的」でございますが、各介護サービスについての費用等の実態を明らかにし、介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的として調査を実施しております。

「2.調査時期」でございますけれども、平成26年4月としておりまして、平成26年3月1カ月分の収支の状況を把握しております。

「3.調査対象等」の(1)調査対象、(2)抽出方法、(3)調査客体数、(4)調査項目につきましては、基本的には平成23年、前回の調査と同様の整理で行っておりますが、調査対象につきましては、平成24年度の新サービスでございます定期巡回・随時対応型訪問介護看護、複合型サービスが新たに加わっています。

調査項目につきましては、サービス提供の状況、職員給与、収入の状況、支出の状況となっております。

おめくりいただきまして、2ページでございます。今回の調査に当たりましては、委員の皆様の御協力もいただきまして、記入者の負担の軽減を図る、調査票の記入ページの縮減など調査票の見直しを図ってまいりました。具体的な内容につきましては、参考資料を添付させていただいておりますが、その効果として、資料1の2ページの一番右下のところになりますが、有効回答率が前回の平成23年調査の30.9%が48.4%、プラス17.5%と上昇しております。

個別サービスで見させていただきますと、ほぼ全てのサービスで有効回答率が上昇しているという状況になっており、例えば介護老人福祉施設であれば、今回62.3%という結果が出ておりますけれども、前回であれば43.4%、プラス18.9ポイント。介護老人保健施設は57.5%、前回から比べて19.6ポイント上がっている、通所介護でも57.9%ということで、プラス21.3ポイントという状況になっております。

有効回答率につきましては、従来より御指摘を受けてまいりましたが、今回の調査につきましては相当の改善が図られたのではないかなと考えております。

続きまして、3ページの表2「各サービスの状況について」ということでございますけれども、こちらについては有効回答数、利用者1人当たりの収入、支出、給与費の割合、収支差率について、各サービスごとに記載をしております。

このうち今回の調査で重要なポイントとなります給与費の割合、収支差率につきましては、4ページに参考として各サービスごとの前回の調査結果との比較ということで、26年、23年の結果を掲載しております。

こちらにつきましては視覚的に見やすくしまして、次のページをお開きいただきますと、「介護事業経営実態調査における収支差率の推移」というグラフにしております。こちらのほうで確認をさせていただきますと、グループに分類をしておりますが、施設系サービス、訪問系サービス、通所系サービス、その他のサービスとして分類をさせていただいております。

後ほどまとめのほうの資料でも御確認をいただきますが、例えば施設系サービスであれば、今回、地域密着型介護老人福祉施設では大きく上昇している。その他のサービスでは下降している。

右隣の訪問系サービスでは、訪問介護など3サービスで上昇しておりまして、訪問入浴で下降している。

左下の通所系サービスでは、通所リハビリテーションなどは上昇という状況。

その右隣のその他のサービスでは、特定施設入居者生活介護のよう大きく上昇しているものなどというような状況になっております。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護、複合型サービスにおいては、今回が初めての結果となりますので、訪問系サービスのところ、その他のサービスのところで点で表示をさせていただいております。

またおめくりいただきまして、6ページは給与費の割合の推移のグラフをつけさせていただいております。こちらにつきましては、例えば施設系サービス、グラフ的にはそんなに大きな差はないように見受けられますけれども、介護老人保健施設は上昇している。

訪問系サービスでは、夜間対応型訪問介護等で上昇。

左下の通所系サービスでは、各サービスはそんなに大きな変動がないのではないか、

その右隣のその他のサービスでは、特定施設入居者生活介護で下降しているのではないかというような内容が見てとれるのではないかと思います。これは後ほどまとめの資料のほうでも確認をさせていただきたいと思っております。

続きまして、資料2のほうをご覧いただきたいと思います。「平成26年介護事業経営実態調査結果(案)」でございます。各サービスの詳細な数値につきましては、こちらに記載をされているということでございます。基本的には前回、平成23年と同様の分析を行っておりまして、全てを御説明するのは時間が必要になりますので、介護老人福祉施設を例にとって御説明をさせていただきたいと思います。

4ページをご覧いただきたいと思います。「1−1介護老人福祉施設(総括表)」でございます。各収支費用項目ごとに平成20年以降の調査結果を年別に整理しております。例えば収支差率については、表の一番左側に番号が振ってありますけれども、表の16行目のパーセントで表示されているものが収支差率ということになっておりまして、平成26年調査の欄でいきますと、8.7%という記載になっております。

19行目は、対象になっている施設数1,051という表示をさせていただいております。

一番下にグラフがございますが、収支差率別に事業所の分布をグラフ化しているということでございます。

おめくりいただきまして、5ページ目は「1−2介護老人福祉施設(地域区分別集計表)」ということになっておりまして、それぞれ級地ごとに集計をしている。

隣の6ページ目は定員規模別というふうに整理をしております。ほかのサービスにつきましても同様に整理をさせていただいておりますが、資料が多くなりますので、説明は割愛をさせていただきたいと思っております。

それでは、最後の資料3「平成26年介護事業経営実態調査のまとめ(案)」を御確認いただければと思います。この資料の位置づけでございますけれども、今回行った実態調査結果のまとめといたしまして、委員会としての整理を分科会に報告する資料ということにさせていただきたいと思っております。記載に当たりましては、この調査結果のデータから読み取れる客観的な内容を記載させていただいております。

それでは、まとめの資料ということでございまして、重要な資料ですので、時間をいただいてそれぞれの項目について読み上げをさせていただきます。

平成26年介護事業経営実態調査結果のまとめ(案)

1.各サービス

平成26年介護事業経営実態調査結果における各サービスの状況は以下のとおりとなっている。

なお、収支差率及び収入に対する給与費の割合等は、いずれもサービス毎のまとめであり、個々のサービス事業所の実際の数値は様々な状況があることに留意が必要である。

また、かっこ内は前回(平成23年)調査との比較である。

(1)施設系サービス

○ 収支差率については、介護老人福祉施設では8.7%(−0.6ポイント)、介護療養型医療施設では8.2%(−1.5ポイント)、地域密着型介護老人福祉施設では8.0%(+6.1ポイント)、介護老人保健施設では5.6%(−4.3ポイント)となっており、前回調査との比較では、地域密着型介護老人福祉施設で大きく上昇、介護療養型医療施設、介護老人保健施設で下降している。

○ 収入に対する給与費の割合については、介護老人福祉施設では57.6%(+0.1ポイント)、地域密着型介護老人福祉施設では57.2%(−1.4ポイント)、介護老人保健施設では56.5%(+4.3ポイント)、介護療養型医療施設では56.3%(+1.1ポイント)となっており、前回調査との比較では、介護老人保健施設で上昇しており、他サービスでは変動は小さい。

(2)訪問系サービス

○ 収支差率については、訪問介護では7.4%(2.3ポイント)、訪問入浴介護では(5.4%(−1.3ポイント)、訪問リハビリテーションでは5.3%(+2.2ポイント)、訪問看護ステーションでは5.0%(+2.7ポイント)、夜間対応型訪問介護では3.8%(−0.8ポイント)、定期巡回・随時対応型訪問介護看護では0.9%となっており、前回調査との比較では、訪問介護、訪問リハビリテーション、訪問看護ステーションで上昇、訪問入浴介護で下降している。

○ 収入に対する給与費の割合については、定期巡回・随時対応型訪問介護看護では85.6%、夜間対応型訪問介護では83.0%(+7.2ポイント)、訪問看護ステーションでは76.6%(−3.4ポイント)、訪問介護では73.7%(−3.2ポイント)、訪問リハビリテーションでは68.1%(+7.3ポイント)、訪問入浴介護では64.5%(−1.1ポイント)となっており、前回調査との比較では、夜間対応型訪問介護、訪問リハビリテーションで上昇しており、他サービスでは変動は小さい。

(3)通所系サービス

○ 収支差率については、通所介護では10.6%(−1.0ポイント)、通所リハビリテーションでは7.6%(+3.6ポイント)、認知症対応型通所介護では7.3%(+1.4ポイント)となっており、前回調査との比較では、通所リハビリテーション、認知症対応型通所介護で上昇している。

○ 収入に対する給与費の割合については、認知症対応型通所介護では62.2%(−0.3ポイント)、通所リハビリテーションでは59.3%(−1.9ポイント)、通所介護では55.8%(+0.2ポイント)となっており、前回調査との比較では、各サービスとも変動は小さい。

(4)その他のサービス

○ 収支差率については、特定施設入居者生活介護では12.2%(+8.7ポイント)、認知症対応型共同生活介護では11.2%(+2.8ポイント)、短期入所生活介護では7.3%(+1.7ポイント)、地域密着型特定施設入居者生活介護では6.8%(+3.0ポイント)、小規模多機能型居宅介護6.1%(+0.2ポイント)、福祉用具貸与では3.3%(−2.7ポイント)、複合型サービスではマイナス0.5%、居宅介護支援ではマイナス1.0%(+1.6ポイント)となっており、前回調査との比較では、特定施設入居者生活介護で大きく上昇、認知症対応型共同生活介護、短期入所生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、居宅介護支援で上昇、福祉用具貸与で下降している。

○ 収入に対する給与費の割合については、居宅介護支援では81.9%(+1.5ポイント)、複合型サービスでは71.8%、小規模多機能型居宅介護では63.4%(−0.3ポイント)、短期入所生活介護では59.2%(+1.7ポイント)、認知症対応型共同生活介護では55.9%(−0.5ポイント)、地域密着型特定施設入居者生活介護では52.6%(−2.2ポイント)、特定施設入居者生活介護では39.9%(−9.1ポイント)、福祉用具貸与では32.0%(−3.0ポイント)となっており、前回調査との比較では、特定施設入居者生活介護で下降しており、他サービスでは変動は小さい。

1の今までのものをまとめまして、「2.総括」ということで書かせていただいております。

2.総括

○ 各介護サービスの収支差率は一部サービスを除き、5%以上となっており、10%以上となっているものもある

各介護サービスの収入に対する給与費の割合は、前回調査と比べ、概ね同程度の水準を維持

○ 施設系サービスの収支差率はいずれも5%以上となっている

施設系サービスの収入に対する給与費の割合は、前回調査と比べ、介護老人保健施設で上昇

○ 訪問系サービスのうち、訪問介護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション、訪問看護ステーションの収支差率は5%以上となっている

訪問系サービスの収入に対する給与費の割合は、前回調査と比べ、夜間対応型訪問介護、訪問リハビリテーションで上昇

○ 通所系サービスの収支差率はいずれも5%以上となっており、通所介護の収支差率は10%以上となっている

○ その他のサービスのうち、複合型サービス、居宅介護支援の収支差率はマイナス、短期入所生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、小規模多機能型居宅介護の収支差率は5%以上となっており、特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護の収支差率は10%以上となっている

その他のサービスの収入に対する給与費の割合は、前回調査と比べ、特定施設入居者生活介護で下降

3.その他

今回調査では、調査票記入者の負担軽減を図るため、調査票設計の見直しや調査票記入ページ数の縮減、既存情報の活用、営利法人用の会計基準に基づく調査等の結果、有効回答率が大幅に向上している。

また、母集団が小さく全数調査をしたにもかかわらず有効回答数が少なかったサービスや、依然として記入不備が多くみられた調査項目については、引き続き次回の調査に向けて改善を進めていく。

というふうにまとめさせていただいております。

その他の部分につきましては、参考資料を後ほどご覧いただければと思います。

私からの説明は以上でございます。

 

○田中委員長 ありがとうございました。

ただいま説明のありました事項のうち、最後のまとめのところは後で文章を含めて論議いたしますので、まずは資料1と2、調査結果の概要及び調査結果そのものについて、それぞれプロの目から見て、特に細かく説明のなかった資料2の後ろの細かい図表のところでも結構ですので、質問、見解、御意見をお聞かせください。よろしくお願いします。藤井委員、どうぞ。

 

○藤井委員 まず、質問でございますが、有効回答率が上がって、さまざまな面でこの調査結果というのは前回に比べ非常に妥当なデータが集まったという評価ができると思うのですけれども、この有効回答率に関して言うと、回収率が上がった面と、前々からこの調査で問題になっていたと思うのですが、回答はあったけれども、なかなか使えるデータがない、有効でなかったという部分、2つに分解できると思うのです。有効回答率がよくなったというのはすばらしいことであり、このデータの示し方は有効回答率だけ示せばいいと思うのですけれども、2つに分けたときに、両方とも増えたという話と理解すればいいのか、あるいは回収率のほうが改善したのですという話なのか、そのあたりを教えていただきたいということが1点でございます。

もう一点は、今ほど申し上げましたように、回収率が上がったというだけではなく、例えば資料2の20ページを見ていただきますと、訪問介護の利益率の分布が示されておりますが、プラス50%、マイナス50%と。前々からマイナス50%が余りにも大きいのではないか。稼働が余りにも低い事業所があるにせよ、これだけマイナスでやっているのは按分の問題とか、さまざまな問題があるのではないかという議論があったと思うのですが、この外れ値といいますか、両端が減ってきたということは、恐らく的確にこの費用按分にせよ、データを書くにせよ、いいデータが集まっていると。この間何か条件が変わったとは思えませんので、記入者が上手に書けるとか、さまざまな調査のデータをとるという意味では、前回と比べてもいいデータが得られたということは評価できると思うのです。

最後の話でおまとめいただいているのですけれども、記入者負担軽減を図るということで調査票設計を見直していただいたり、そういった技術的なことはやったと思うのですが、それからここにはお書きになっていただいていない、だんだんに慣れていただいているという面もあるのではないか。

介護サービスというのは毎年6%前後どんどん伸びているにせよ、100106になる話と200206になる話は違いまして、慣れている層がどんどん増えているということで、こういった調査の記入もどんどん慣れてきている方がいらっしゃるということで、慣れの効果もあると思うのです。全般を見ますと、前回より随分よくなっているなといいますか、いい調査結果になっているなと思うものですから、これ以外で変えた点とか工夫した点とか、私どものこの会議で議論した上でやっていることなので、私が覚えていればいいだけなのでございますが、事務局がおやりになって、ほかに変わった点、変えた点というものがもしあれば教えていただきたい。

1点目が回収率と有効に使えたもの、どちらが増えたのかという問題でございます。2点目が、ここにお書きになっている技術的なことの改善でよくなったという解釈以外にはないですかという質問でございます。

 

○田中委員長 2点お答えください。

 

○説明者 回答させていただきます。

1点目の回収率について、前回の30.9%から48%に上がっているということでございますが、これは有効回答率ということで、そもそも調査票の回収率が今回70.2%というふうになっております。これは前回23年の調査とほぼ同じ状況となっておりまして、その後の有効回答率が大幅に上がっているという状況になっております。要因としては、恐らく今回調査票が非常に書きやすい様式になっているということと、相当ページ数も縮減して、利用者が気分的なものも含めて記入しやすいようなものにつくりかえられたというものが大きな要因かなと思っております。

ただ、調査票配布に当たっては、平成15年以降実態調査をやっておりますけれども、それぞれいろいろな施設、事業所に行くということもあって、同じところに何回も行っているのかどうかというところ、そこら辺は確認できていないのですが、こちらからもいろいろな周知を事業者さんにさせていただいたり、自治体さんを通じてお願いをさせていただいたり、あるいは業界団体さんから依頼をしていただいたりということで、そもそものこの調査をやっているというような事業所さんの認識は非常に高まってきているかなと思っております。というあたりでございますが。

 

○藤井委員 そういう意味では、調査票の内容とか書きやすさの改善、ここに書いておられるものがあって、あと、慣れてきたという点以外はそんな変わったわけではないと。

 

○説明者 今のところそういう状況だというふうに考えております。

 

○藤井委員 回収率は一緒なのだけれども、有効なものがかなり増えたという理解でよろしいのですね。

 

○説明者 そうです。

 

○藤井委員 では、工夫して調査票を変えたということがかなり有効に働いたという評価だと。

 

○説明者 そういうふうに考えておりますし、また、先ほどのまとめの部分でありましたけれども、そういう意味では、記入不備などもまだ若干あったりしますので、これからも書きやすいような調査票、工夫については引き続きやっていきたいと思っております。

 

○藤井委員 これは最後にお聞きしようと思ったのですが、せっかくおっしゃっていただいたので、「記入不備が多くみられた調査項目」と書いておられるところで、今後の調査に役立てるもので何か明確になっていれば、教えていただきたいですが。

 

○説明者 今回調査票そのものはお配りしていないのですけれども、職員数と職員給与についてお伺いする部分があるのですが、ここが前回と大きく変わったところなのですけれども、給与を書いていただく欄、換算人数を書いていただく欄とか、こういうところの考え方が十分伝わっていなかったりして、そこの記入でいろいろ確認とかそういう作業が発生したというふうにも聞いていますので、ここら辺の調査票の工夫がもう少し必要なのかなと思っております。

 

○田中委員長 千葉委員、お願いします。

 

○千葉委員 追加の確認というか、追い打ちの確認になってしまうのですが、今日配られた参考資料、平成2512月にここでやった資料3−1ですが、あのときにここを直しますという中身は、具体的な方策ということで2ページのところに書いてありまして、まさに今、御指摘のあった職員数と職員給与のところが、その前の23年調査だとばらばらで、そこの整合がとれないゆえに死に票が多かったということで当時御説明があって、多分それがかなり改善したのかなという気がしたのですけれども、そこはその部分で改善したけれども、例えば換算とか幾つかの項目について、まだ不十分なところが残っているという理解でいいですか。

 

○説明者 そういう理解でよろしいかと思います。

 

○千葉委員 ありがとうございます。

 

○田中委員長 どうぞ。

 

○藤井委員 今の段階で次回のことを言うのはあれなのですけれども、これは別の調査としておりまして、改めて思っておりますのが、介護保険制度の中で常勤換算というのを診療報酬から持ち込んで、常勤換算人数というのはいろいろな監査でも聞くはずなので、事業所というのは常勤換算人数というのがわかるはずだろうというふうに私自身も理解しておりましたし、この調査でも常勤換算人数という形で聞くのですが、どうもまだまだ常勤換算人数がすぐ出ないような例があるように思っておりまして、もしこの調査でも常勤換算人数との整合が合わないみたいなことがあるのであれば、常勤換算人数の部分をどう説明するか、あるいは時間数で書いてもらうか、違う書き方でするかというのは一工夫あるかもしれないと思いますので、ちょっと御検討の1つに入れていただければと思います。

 

○田中委員長 調査票のあり方ですね。

 具体的な今回上がってきた集計の結果についての読み方、こんなふうにしたらいいのではないかなとのご意見はいいですか。どうぞ。

 

○千葉委員 これは聞いても多分答えはいただけないことになってしまうかもしれませんが、中身のほうの話でございます。

きょうの資料1のグラフの描いてある5ページ、6ページのところですね。特に5ページのところで、今回幾つかのサービスについて顕著に上がったり下がったりというのが出ている。例えば施設系サービスであれば、地域密着特養がぐんと上がり、介護老健は収支差率で言えば逆に下がっている。その他のサービスのところの特定施設がかなりのスピードで上がっているというところなのですが、この調査の調査項目だと、その背景を知るのはちょっと限界があるとは思うのですが、この辺は何か考え方みたいなのはありますか。なぜなのだろうというところがちょっと気になったので。

 

○説明者 地域密着型特養とか特定施設入居者生活介護とか、顕著に上がっているようなものも見てとれるということでございますが、大変申し訳ないのですけれども、このデータも最近ようやくでき上がってきたという状況もございまして、詳細な分析はこれからしないといけないなという状況でございます。例えば地域密着型特養などは、地域密着型サービスが平成18年にできていますので、それ以降今までの間、例えば初期投資が大分減ってきたのかなとか、そういう予想はあるかもしれませんが、確定的にデータをもって答える状況は今のところできていませんので、詳細な分析につきましてはこれからさせていただきたいと思っております。

 今の時点で申し上げられるのはそういうところかなと思います。

 

○田中委員長 どうぞ。

 

○藤井委員 今から検討していただくということで、多少ヒントといいますか、今のデータを見る限りということで、気がついた点を申し上げさせていただきます。

その前に、資料1の5ページ、6ページにグラフを出していただいておりまして、わかりやすくていいのですが、これを見ますと、こんなに上がったのか、下がったのかということになるものですから、まず客体が変わっているはずですので、厳密な意味での比較はできないのだという注をつけておいていただいたほうがいいかなと。定点調査ではございませんので、その注が必要かなということが1点です。

 もう一つの解釈があり得るとすればということなのですが、まず地域密着型特養というのが資料2の8ページに出ておりますが、これは今、事務局が御説明したことに通じるかと思うのですが、下のグラフでマイナス10%の赤字のところが出ておりまして、この程度の赤字というのは初期にまだ定員に満たないときに起こりやすいタイプのもので、理解しやすいものですから、これが本当かどうかというのは、このあたりの稼働率を見てみないとわからないのですけれども、明らかにこれがあるがゆえに23年が低く出ていたというふうに見るのか。これだけのデータで解釈せよと言われたら、そう言いたくなりますので、むしろ上がったというよりは、26年のほうがより信頼できるデータになったという見方ができるかなと思います。

 同様に、特定施設に関しても、一般の特定で言いますと59ページにございますが、これはこれだけで解釈していいかどうかわからないのですが、59ページの下の図の黄色の平成23年の棒を見ますと、マイナス50%以上というのが随分ある。これが最頻値でございまして、このデータを見ますと、データそのものがこの時点でどうだったのかなと言いたくなるのですが、上の36番「常勤換算職員1人当たり実利用者数」を見ますと、やはり平成23年調査というのは1.5というふうに結構小さくなっておりまして、26年は1.9と。1.9ぐらいは一般的な適正値かなと思いますと、これは稼働で説明できる部分も多分あるのだろうなという気がいたします。

訪問介護に関して言いますと、これは似た話なのですが、ちょっと違うかなという気がしますのが20ページでございます。20ページの図を見ますと、まず外れ値の問題があるであろうと。これが客観的なデータといいますか、データを集計した時点ではこの表になり、この図になるということだと思うのですが、これが介護報酬等を考えられるときの基礎になるということで考えれば、余りにも外れ値になっているものをどう考えるかという点はあると思います。

例えばマイナス30とかプラス30というものがちょっと外れているということで除いた、より平均的な、標準的なところという形で比べたときにどうなるのか。この分布を見ますと、やはり黄色からブルーの分布というのが右側にずれているように思えるのです。ですので、これは利益率が上がったように見ていいのではないかということがございますので、稼働が余りにも十分でないところは外してみるというのがまずできるのではないかということ。

そもそもの点で言いますと、定点調査ではございませんので、がちがち比較していって結果が完全に出るものではないということかと思います。

以上です。

 

○田中委員長 いずれも統計的な読み方としては忘れてはならない視点を御指摘いただきました。

私も委員長でなくて一委員、一研究者として発言しますと、外れ値、マイナス50とかプラス50が出ているのは、今、藤井委員が言われた稼働率の問題を別とすると、恐らく費用の按分があるものについては出ているのですね。例えば4ページの特養については外れ値がないですね。これはなぜかというと、特養における費用はほぼ特養の費用であって、どこかからの費用を適切に按分したとしても9割は本体に入ってしまいますから、そうすると、はずれ値はこんなに出ないし、老健も出ていませんし、グループホームも出ていませんね。それに対して、恐らく本体事業があって、そのほかに追加した組み合わせで行っているタイプの事業は、どうしても費用按分のあり方によって、費用を少なくしか配分しなければプラス50になったり、金額が小さいと、ちょっと変えただけで費用のあり方が大きく違って、プラス50、マイナス50が出やすいと想像がつきます。そうすると、今、藤井委員も指摘されましたが、読むときにプラス50、マイナス50の意味を頭の中に入れておくべきかなと感じました。

どうぞ。

 

○説明者 藤井委員から御指摘ございましたけれども、外れ値の処理の関係につきましては、これは前回調査も今回の調査も一応同じような統計的な手法を用いて機械的に処理をさせていただいております。

それから、委員長から御指摘がございました費用の按分の話につきましても、一応こちらの調査を集計する段階におきましては、例えば延べ利用者数の比率とか、建物の延べ床面積の比率というものを記載いただいて、それをベースに按分させていただいております。

 

○田中委員長 どうぞ。

 

○藤井委員 外れ値のことに関して言うと、一般に統計学上の外れ値という考え方と、田中委員として言われた部分で言いますと、按分指数の書き間違いの外れ値というのは、これまた違う意味を持つのだと思うのです。按分指数の書き間違いの妥当性のチェックというのはものすごく難しいことだと思いまして、田中委員長がおっしゃったのは按分の仕方によって起こる問題ということでございまして、やはりマイナス50%という形で事業を継続している、たまたま初年度がそうだった、たまたま今年はこうだったということは当然あるのですが、やはりこれだけ生じているというのは、これを次の段階、介護報酬等を考えられるようなときのデータとして見てよいかどうかというのは、一考あっていいのではないかというレベルで考えていただければと思います。

 

○田中委員長 老人保健課長、お願いします。

 

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

有益な御指摘をいただき大変ありがたいと思ってお聞きしております。担当が申し上げましたように、データの処理とか、あるいは事務処理につきましてはそれなりの努力をさせていただいておりますし、考え方については一貫してやっていますという話です。

藤井委員が今、おっしゃったことは極めて重要だと私どもは受けとめておりまして、この調査をずっと継続的に実施しておりますと、同じような御指摘を受けます。どうしても按分がかからないような単独の施設、単独の事業で調査が簡潔する場合とそうでない場合とでは、グラフを見ていただいても今、委員長御指摘のような点がございますので、我々としては、こういった資料を御説明するに当たっては、むしろ積極的にそういう限界がある、考え方についてはこういうデータの処理について留意する必要がある、そういったことは、今の御指摘を踏まえまして、説明する際に積極的に活用させていただきたいと思っております。

御指摘ありがとうございました。

 

○田中委員長 ありがとうございました。

 どうぞ。

 

○藤井委員 今の按分の点に関して今回の調査で新たに加わったといいますか、問題として、定期巡回・随時対応訪問サービスなのですが、これは一体で従来型の訪問介護あるいは夜間対応等をやってよいということになっております。大概のところは一体としてやっていると思います。その結果として按分というのが極めて難しい事業実態にございますので、このデータを単独でとれるかどうかというのは、例えば私は1事業所でそれを分けてデータをとってくださいと頼まれたことがあるのですが、これは無理だねという話をしたぐらい、1つの事業所に関して技術的に管理会計をつくることも難しいものでございますから、こういった国のデータとして出たものの限界は、大きいデータになるのではないかと思いますので、ほかのデータは、比較的これまできちんとそこの配置人員を明確にしなさいということで、区分できるような形で制度をつくってこられたので、こういった各サービスごとで出されるということが一貫してきているのだと思いますが、定期巡回に関して言いますと、そもそも一体でやってよいという中で、一体でやっているのがほとんどであるということを考えますと、少しデータを出されるときの注記に気をつけていただきたいなと思います。

以上です。

 

○田中委員長 定期巡回・随時対応、複合型のように本体の一部として行われるタイプについては、むしろ別出しにした事業だけの注視よりは、定期巡回も行っているタイプの本体事業所と行っていないタイプの本体ぐらいの差で見たほうがよくて、無理やりかなり人工的に算出した定期巡回が利益が高いとか低いとか言うと、場合によってはミスリーディングで、何だ、こんなにもうからないなら定期巡回はやめようという悪いインセンティブを与えかねません。したがって、読み方、経営判断としては定期巡回も行っている事業所と行っていない事業所ぐらいの比較にして理解していただくという注記を私からもお願いしたいですね。これは仮にこういう統計をとったらこの値であったとの理解のほうがいいのではないかなと思います。

 渡部委員、どうぞ。

 

○渡部委員 各論ではないのですが、まとめ方の話にも関連するのですが、資料1とまとめなのですけれども、こちらは全部いきなり収支差というところと給与費という2つがまとめられておりまして、もともと収支差を論ずる場合には、まず収入はどうだったのというところをお示ししないと、給与と収支差だけお示ししても収支差の解釈はできないのではないかと思っております。

というのは、真ん中の給与費と一番下の収支差、まとめの仕方、それから資料1のグラフのまとめというのがあって、その前提となっている今回の調査の対象となった法人と前回の法人の収入というのはもともと伸びていたのでしょうかというところのお示しがないと、先ほど千葉委員がおっしゃられたように、収支差の解釈というのはなかなかできないのではないかと思っております。

ですから、まとめもそうだと思うのですが、真ん中の給与費と一番お尻の収支差をお示しする前に、まず収入の伸びはどうだったのかというのがあるべきではないかなと思っております。

 

○田中委員長 御指摘ありがとうございます。

 千葉委員、どうぞ。

 

○千葉委員 関連して。おっしゃるとおりですし、せっかくこれだけのいろんな調査をしてデータも集まっておりますので、それぞれのサービスについて、今、渡部委員御指摘の点もデータとしては出ているのですね。まとめの言葉の中には出ていないですが。

例えば資料2の4ページ、特養などを見ると、上のほうに表があって、32行目以降のところで利用者1人当たり収入、いわゆる利用者単価とか、34番目、給与費のもとになっている常勤換算職員1人当たり給与費という形で、給与が改善したのか、人数的に増員して給与費が上がったのかということもこういうところでわかってきますので、収支差がどうなのということを深掘りするときは、多分このデータを使ってみるという形になると思います。

あとは、どこまで親委員会のほうの審議の事項のインプットとして入れるのかというところの判断かとは思うので、当然このデータは、これを一式見れば、その要因も含めてある程度の概略はわかるのではないかと思いますので、そこは考えられていいのかなと思います。それは重要な指摘ですし、分析に当たってはぜひそういう観点を加味していただきたいというのは私も賛成です。

もう一つ、別の話なのですが、今回せっかくこれだけ回収率が上がって、サンプル数も上がってくると、いろいろ細かなクロス集計というところも見えてきて、有効性も少し改善しているのかなという気がしています。

例えばそれは制度をどう切りかえるかという判断のときに使うべきものなので、ここでアプリオリに何かこの項目を深掘りしろというわけではないのですが、例えば資料2の5ページのところ、特養で言えば介護地域区分別の集計というのが出ております。これでもサンプル数というのはまだ2桁ですが、それでもかつての2桁の前半台よりは随分改善しているのかなという気がしています。

そうなってきたときに、今ですと、全体としてサービス間の配分、介護保険財政としての配分がいいのかという観点で見るわけですが、今度は1つのサービスの中で地域配分はどうなのかというところにも視点をそろそろ移すことができるのかなという気がします。

特に気になるのが、全体を通して見ていると、4級地、5級地のあたりが、全体の傾向、仮説で自分の頭に思い描いていたものとちょっとずれる傾向がある。上にずれたり、下にずれたりしたので、一概に言えないので、これはサンプル特性なのかなとか、ぶれているところはサンプル数が少ないからなのかなとか、いろいろ思ったのですが、ただ、いずれにしてもこれだけ調査規模もある程度改善してきている中だと、そういう目線というのも今後いろいろ有効性も出てくるのかなと。例えば将来的に地域区分を考え直すとか、またその傾斜を考え直すなどというときには使えるデータにだんだんなっていくのかなという気がしています。

 ちょっと感想めいたところで申しわけありません。以上です。

 

○田中委員長 ありがとうございます。

 この分野のプロから見ての感想はきっと何らかの経験知に基づいていますから、それぞれ意味のある御発言だと思います。

 今、まとめの部分にも入ってしまっていますので、まとめのほうについても触れてください。もう既に渡部委員は触れていただきましたが、親分科会に上げて一番見られるのはまとめのところだと思うのです。もちろん、人によっては細かく数値を見るでしょうが、このまとめの書き方について、何か御意見があればいかがでしょう。今、渡部委員からは既に1つ御指摘いただきましたが、こちらについてもどうぞ。お願いします。

 

○藤井委員 まとめに書かれていることは、客観的に淡々と書いていただいておりまして、このとおりだと思います。行間からといいますか、素直に読むと、安定的な状況にあると。それから改善しているものもあるし、居宅介護支援と一部のものを除けば、これまでとそう大きく変わっていない、悪くなっているわけではないということだと思うのですが、これをまとめに書かれるかどうかなのですが、全体を見ますと、1人当たりの人件費が上がってきている、それから稼働が上がってきている。その結果として利益がそんなに変わっていない、安定的な状況であるということが言えると思うのです。

 例えば4ページに特養がございます。上の表の24行から31行目、どれを見ていただいても平成23年から平成26年まで常勤1人当たりの給与費というものが基本的に上がっていると思います。これは人件費がかかるようになってきていると。平成23年から26年にかけてリーマンショック以前に戻ってきていると言われていまして、給料を出さないと来てくれないという状況があるというふうに聞いておりますから、多分反映しているのであろうと。

36行目、ちょっとわかりにくいですが、常勤1人当たりが1.41.5になっている。

ちょっと老健は傾向が違いますので、訪問介護の20ページの23行目から26行目を見ていただきますと、やはり1人当たりの給料を多く、これは多く払わないと来てくれないのか、それとも国がさまざまな努力をされているところで、事業者の側も給料を高く上げようというふうな意思が働いているのかわかりませんが、少なくとも今の景気状況、給料を上げないと人が集まらない状況も反映していると思います。

ただ、これが31行目にありますように非常に稼働が高まっている。76.488.1になっている。その結果として利益はむしろ上がっていると。

一々見るのはあれなのですが、通所介護と認知症グループホームを見ていただきますと、36ページ、通所介護ですけれども、利益率を比較しますと微妙に平成26年が高いということでございますが、23行目から30行目に至るまで基本的に人件費1人当たりが上がっており、35行目にありますように稼働も上がっているということでございます。

これは給料をきちんと払って、職員の能力、資質が上がってきて、より効率的、効果的なサービスを提供しているので稼働も上がっているということですから、いわば非常に財源がうまく用いられているという見方はできるのだと思いますけれども、ただ一方で、ひょっとすれば、かなり稼働の厳しい状況に置かないと利益が確保できないという圧力が働いていて、現場の職員が疲弊しているという話なのかもしれない。もちろん、このデータを見る限り、給料が上がった分ではないかという見方もできなくはないと思うのですけれども。これだけのデータでいろんなことは言えないと思うのですが、いずれにせよ、利益の水準というのは、全般に問題が起こっているわけではない、安定的で、むしろよくなっているというふうに言っていいと思うのですが、中身が少し変わってきているという認識は、まとめに書いていただくかどうかは別としまして、持っていただいたほうが。介護職員の処遇改善等にかかわる話だと思いますので、その点は指摘しておきたいと思います。

以上です。

 

○田中委員長 的確な見方です。訪問介護は客単価が下がっているのですね。この間平均要介護度が変わっていないとすると、短時間訪問が増えた結果、1回当たりの単価は、先ほどの20ページの27行目で言うと下がっています。しかし、稼働率が上がっているから利益率はよくなっているわけではなく、訪問に行くたびに、先ほどの渡部委員の言い方をすると、売り上げを得ているわけではない、などとも読むことができます。

どうぞ。

 

○渡部委員 まとめに関しては、まず1つ、項目に関してです。先ほど申し上げたとおり、まずトップラインの収入に関するコメントがないと、ボトムラインの収支差の解釈はできないだろうというのが私の意見です。

 あともう一つは、パーセンテージでいいのかという問題が1つあろうかと思っております。例えばグラフ、このまとめというものを見ますと、給与費はグラフなどで客観的に見ますと横ばいというようなパーセントの見え方がするのですが、資料2をつぶさに見てみますと、2つの事業セグメントを除き1人当たり給与費というのは全部上がっていらっしゃると思うのです。ですから、パーセンテージで示す限界ということも配慮いただければと思っております。

例えば3ページでいきますと、1番目の○で、今回給与費に関する分析でいくと、「特定施設入居者生活介護では下降しており」と。パーセンテージは下降していらっしゃると思うのです。ただ、資料2を見ますと1人当たり給与費は上がっているのだというふうに思っております。ですから、パーセンテージで示しているときには、収入の増がどうであったかという前提がないと、給与費の増減に関する解釈もできないし、ましてや収支差に関する解釈もできないのだろうと思いますので、収入に対する増減というところはコメントがあってしかるべきだろうと思っております。

 

○田中委員長 ありがとうございます。賃金を切り下げて比率が下がったのではないということですね。

 

○渡部委員 そういうことだと思いますね。

項目以外にもう一つよろしいでしょうか。

 

○田中委員長 どうぞ。

 

○渡部委員 1ページの「1.各サービス」のなお書きのところなのですが、これについては、まさしくこのとおりだと思っております。先ほど調査のまとめの議論でもあったとおり、サービスでデータを出す以上、按分とかそういった経営者の判断というのが当然入ってくるのだというふうに思っております。ですから、このとおり、サービスごとのまとめであり、経営の実態を示したものではないという限界は一つあるというふうに思っております。

というのは、これは按分の問題でもあるとともに、サービスごとに示すということの限界でもあろうかなと思っております。法人の経営者というのは、サービスの事業を経営しているわけではなくて、その法人で行っている介護報酬のさまざまな事業をまとめて経営をなさっているわけですから、それを分解してみて得られる情報というのも当然あるのだと思うのですが、経営主体ごとの介護報酬事業をまとめた収入、費用、収支差というまとめ方も一つあるのではないかなと思っております。

 

○田中委員長 千葉委員、どうぞ。

 

○千葉委員 1つ質問で、これはそんなにこだわることではない質問なのですが、今回お配りされている資料は資料1と資料3という形で、どちらも全体を要約したようなもの、それが2種類あるような気がするのですが、これを分けた意味はあるのですか。

なぜそんな質問をしたかというと、資料3の記述は、資料1のグラフと一緒に見たほうが理解しやすいなという気がしていて、わざわざ2つに分ける意図があるのかな。もしまとめるなら、資料1の中の単に数字が出ているグラフが無味乾燥にあるよりは、この間に「まとめ」というコメントが入って、資料1でワンセットといってもいいのかなと思います。資料3として出す意図があれば、それを妨げるものではないのですが、読み手の読みやすさという意味で分けておく必要があるのかなというのをちょっと感じました。

 

○田中委員長 老人保健課長、お願いします。

 

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

結論的に申し上げますと、これを分ける意味は特段ないわけでございます。ただ、今回お示ししたときに分けた理由は、厳密に言えばどうかというのはあるのですが、資料1のほうはファクトベースで数字を基本的に並べていて、文章の上での説明は基本的には調査の概要とかそういうバックグラウンドの部分です。

資料3は基本的にはファクトにのっとっていますが、文章で説明するとした場合を想定した書きぶりで、介護給付費分科会では両方をお示しして議論していただくということになりますので、御指摘のとおり、資料1、資料3、もっと言えば資料2もそうですが、これら全てお諮りをしますけれども、物の性質としては本来一体ということで、御指摘のとおりだと思います。

 

○田中委員長 渡部委員が言われたように、この資料は介護報酬改定にとっての基礎資料だから、こういうサービスごとの集計をどうしてもせざるを得ないのですが、本来の経営の観点からしたら、サービスごとの収支だけが指標ではないですね。サービスのポートフォリオを持っていて、法人全体としてどう経営するかであって、場合によっては、この部門は収支差率がゼロだけれども、しかし、法人経営を地域で展開する上では不可欠だから持つ意思決定は当然のごとくあります。そういう意味で、このグラフを変えることは不可能ですが、法人としての地域の中での事業展開の意思決定と、個別のサービス品目の収支はちょっとニュアンスが違います。地域包括ケアに向かっていくためにはトータルで考えましょうとのメッセージは、この統計とは別にあっていいですね。

 

○渡部委員 おっしゃるとおりだと思いますね。それがこのまとめの1行目のなお書きの部分かなと思ったのです。そこをもう少しかみ砕いて、経営の視点とはちょっと違っているよと。ですから、このセグメントデータだけでは実態を必ずしもつかめない部分があるのではないかということだと思いますけどね。

 今回の調査結果だけではなくて、もうちょっと意見的なところをお話しさせていただきますと、今回給与と利益という関係のまとめ方になっておるというふうに理解をしておりますけれども、利益をどうするかというのは、必ずしもコストの問題だけはなくて、例えばその法人の置かれた経営状況。どういうことかというと、借入金の負担が大きい法人なのか、将来的に設備投資を考えている法人なのか、今回のデータの対象になっているフローのデータといいますか、PLのデータだけではなくて、借入金あるいは将来設備投資計画という、ストックと利益の相関、こういったものを将来的に分析できればいいのではないかなと思っております。

というのも、もともとこういう価格面にコントロール権がない事業に関して言うと、コストをどうするかという経営の発想になると思うのですね。すなわち、経営というのはデータだけで示されるものではなくて、経営者の主観というのがこの経営成績という最終的な利益に反映されているのだと。要は、物の考え方ですね。

何が言いたいかというと、こういう客観データだけではなくて、経営者の意識、先ほど申し上げた将来設備投資を考えていらっしゃるのか、利益率の留保の目的、あるいはどういうことを考えていらっしゃるのかという意識調査もあったほうが、この利益の相関、こういったものがよりクロスセクションで分析できるのではないかなと思っております。

これは将来に向けた意見でございます。

 

○田中委員長 ありがとうございます。

 藤井委員、どうぞ。

 

○藤井委員 渡部委員と田中委員のお話にちょっと乗るような感じになるのですが、この介護事業経営実態調査というのは、サービスごとに区分をしてそこで収支を見る。診療報酬でできなかったようなことをやるという前提でスタートしているわけで、これはこれで当初の目的を果たしつつ、順調にデータそのものはよりよい形で来ているのですが、お二人がおっしゃったように、経営者側の判断という視点から見ると逆に隔靴掻痒の点がございまして、こういう調査とは別に法人の調査であるとか、企業でも介護のセグメントの収支というのは、出せと言えば出ると思いますし、社会福祉法人、NPOでも高齢者しかやっていないか、やっていたとしても分けられるといったことがありますので、法人あるいは事業体としての損益、あるいはその損益が出ているところの事業の組み合わせ、あるいは渡部委員がおっしゃったROIみたいなもの、こういった国の予算でやる研究がふさわしいのか、別の研究がふさわしいのかわかりませんけれども、補足的にそういったデータを見ながらという段階に入ってきているのではないかなという気がしております。これが1点で、ちょっと乗らせていただいたことでございます。

あと、資料3についてです。どうしてほしいというわけではないのですが、3ページの総括のところでちょっとだけ気になりますのが、総括の3つ目の○で訪問系サービスを述べていただいているのですが、「訪問看護ステーションの収支差率は5%以上となっている」ということなのですが、要は、定期巡回以外は5%だということなのだと思うのですね。間違いないですね。つまり、訪問型は5%だと言っていただいて、定期巡回はともかく、今回初めてとる、しかも、制度開始後2年目のデータをとる、始まって間もないデータだということから考えれば、そもそも評価に値するかどうかが怪しいわけですから、むしろ「訪問系サービスは全て5%以上(定期巡回は除く)」ぐらいの書きぶりになりましょうし、それから定期巡回、複合型というのは、先ほど田中先生からお話がありましたように、このデータそのものを総括の中でほかと並行的に書いていいのかどうかという気もいたしますので、そのあたり、これだけでイメージ、印象の世界にならないようにしていただければなと思います。

居宅介護支援についてなのですけれども、1点は、今後の分析で必ずおやりになるのが特定事業所加算をとっているか、とっていないかで全然話が変わってきていますので、特定事業所加算をとっているところは、この数字ですと明らかにプラスになっているということなのだろうと思います。ただ、そうは言いながら、平均の値ということで見ますと、先ほど御指摘させていただいたように、1人当たりの給与が上がり、稼働が上がりという現象が起きておりまして、資料2の50ページの28行目を見ますと、1人当たり給与費というのが333,566円が369,000円ということで、1割ぐらい上がっている。ケアマネに関してはそこまで上がっておりませんで、それでも上がっている。31行目を見ていただきますと、ケアマネ当たりというのが26.8から31.6になっている。

これは前回の報酬改定の議論のときは、たしかある一定以上の稼働のところは黒字だったというデータを給付費分科会のほうでお出しいただいたと思うのですが、31.6%というのは平均の値ですけれども、35という上限を考えますと、なかなかこれ以上増やせない値だろうと思います。

これにおいて差し引きがプラスになっていないということでございますので、平成23年度の26.8人でマイナス3.2という話と見え方は違ってくるのかなというふうには思いました。これは何かの結果に反映してほしいとかいうことではなくて、先ほど言い漏らしました全般に人件費が上がり、稼働がよくなって、損益そのものは同じか、よくなっているという中の1つで、特にケアマネに関しては特定事業所加算も含めて見ていただきつつ、複合型もありますけれども、データとして信用できるという中で言いますと、唯一の赤字サービスだけに、今後分析されるときにデータの見方を少し丁寧に見ていただければと思います。

以上です。

 

○田中委員長 先ほどの法人、あるいは少なくとも介護事業全体の統計をどうとるかは、この調査よりは来年度の老健事業のテーマ、募集、応募かもしれませんね。まずは研究からでしょう。

 定期巡回と複合型については、おっしゃるとおり、横並びよりは参考として別枠なのかもしれません。

 ほかはよろしゅうございますか。

大体60分ぐらいで読めるかなと思ったのですが、70分で、皆さん、御意見が出尽くしたところとしてよろしいですか。

それぞれさすがに見事な分析を委員の方々から御指摘いただきました。また、事務局は今回ここまで有効回答率が上がるような御努力をいただき、ありがとうございました。

今、いろいろな意見をいただきました。これを後日開催される介護給付費分科会に報告いたします。報告する内容については、本日いただいた御意見を踏まえて、具体的な修正、対応については私に一任していただくことでよろしゅうございますでしょうか。

 

(「異議なし」と声あり)

 

○田中委員長 では、そのようにさせていただきます。

専門的な御議論を尽くしていただきまして、ありがとうございました。

本日はここまでとさせていただきます。どうもありがとうございました。


(了)

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