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2012年12月19日 薬事・食品衛生審議会薬事分科会議事録

医薬食品局

○日時

平成24年12月19日


○場所

航空会館501+502会議室


○出席者

出席委員(19名) 五十音順 

 明 石 博 臣、 飯 島 正 文、 五十嵐   隆、 井 部 俊 子、

 小 幡 純 子、 笠 貫   宏、 木 津 純 子、 倉 根 一 郎、

 黒 木 由美子、 高 橋 孝 喜、 竹 内 正 弘、 土 屋 文 人、

 中 川 俊 男、 長 野 哲 雄、 橋 田   充、 本 田 佳 子、

○松 井  陽、◎望 月 正 隆、 吉 田 茂 昭

(注)◎薬事分科会長 ○薬事分科会長代理

欠席委員(3名) 五十音順 

 大 野 泰 雄、 西 島 正 弘、 望 月 眞 弓

行政機関出席者

 榮 畑   潤 (医薬食品局長)

 平 山 佳 伸  (大臣官房審議官)

 松 岡 正 樹 (総務課長)

 赤 川 治 郎 (審査管理課長)

 俵 木 登美子 (安全対策課長)

 中井川  誠 (監視指導・麻薬対策課長)

 浅 沼 一 成 (医療機器審査管理室長)

○議事

○総務課長 まだ来られていない先生もいらっしゃいますが、定刻となりましたので、ただ今から薬事・食品衛生審議会薬事分科会を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただきましてありがとうございます。
 本日の委員の出席についてですが、大野委員、西島委員、望月眞弓委員より御欠席との御連絡をいただいております。出席予定で、まだ来られていない先生もいらっしゃいますが、現在のところ、当分科会委員数22名のうち16名の委員に御出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。
 望月分科会長、以後の進行をよろしくお願いいたします。
 カメラ撮りについては、これまでとさせていただきます。
○望月分科会長 本日の分科会を始めたいと思います。最初に、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料の確認をお願いします。まず、報告事項について、資料1〜資料13までとなっています。当日の配付資料は、議事次第、座席表、委員名簿をお配りしております。また、文書報告の資料は既に先生方に送付しておりますが、お手元には、参考までに文書報告一覧を配付しております。
○望月分科会長 資料の方はよろしいでしょうか。
 本日は審議事項はなく、報告事項のみとなっております。御担当の部会ごとに区切って報告を頂くこととします。報告事項の前に、事務局から何かありますでしょうか。
○事務局 お手元の文書報告一覧の文書報告資料113について、中川委員より御発言の希望を事前に承っております。
○望月分科会長 それでは、中川委員、お願いいたします。
○中川委員 少々時間をいただいて、分科会長に御説明いただきたいと思っております。よろしいでしょうか。
○望月分科会長 はい、どうぞ。
○中川委員 10月の一般用医薬品部会で、エパデールをOTC薬にすると決まったと聞いております。そこでのやり取りといいますか、どうも強引に決められた感が否めないと漏れ聞いているのです。経過としては、2010年11月に一般用医薬品部会に出され、継続審議になっています。2011年2月にもう一度出されて、これも様々な意見があって、再度部会に諮るとなっています。去年の2月から今年の10月までの間に部会が開かれずに、突然10月に開かれて、一気に決まったという事ですが、どうも、一部のこの流れに賛成しない委員の疑問に対して十分に説明を果たされないままに、強引に採決に至ったというふうに、議事録等からは読み取れるのです。OTC薬にすると決めるときに、このように、採決をして決める手法は通常なのですか。一般的に、こういう部会や分科会では、納得の上で、国民の生命と健康を守る重大なことですから、特に、この生活習慣病治療薬をOTC薬にするということは大変な問題を引き起こす恐れがありますから、どういうふうにお考えなのか、分科会長、御説明いただけますか。
○望月分科会長 御指名ですので、分科会長というよりも、一般用医薬品部会の部会長としてお答えいたします。当日、強引に採決されたということですが、それまで、2回にわたり皆さんの意見を伺いました。2回目で、チェックシートのようなものを作って、きちんと薬剤師が理解した上で患者さんに対応するとしました。対応する患者さん、または患者さん以前の方が、一般的な健康診断の結果、受診するまでに至っていないレベルで、心配になって相談に来られます。そういう場合に、まず栄養管理や運働などが大事だということを説明し、相談者が理解した上で、エパデールを薦めるというチェックシートを作るのにやや時間がかかり、その結果、先日、10月に一般用医薬品部会を開いたと理解しています。
 それまでも、一回目の部会では、医師の委員は5名いらっしゃいましたが。
○中川委員 少し待ってください。内容的なことではなくて、2月から10月までに、チェックシートとおっしゃるが、チェックシートは誰が作ったのですか。
○望月分科会長 チェックシートは事務局というか、PMDAと思いましたが、それについては事務局からお願いします。
○中川委員 いやいや、メーカーではないのですか。
○望月分科会長 審査管理課長、どうぞ。
○審査管理課長 もちろんセルフチェックシートは、申請者の方で販売することになった場合に、そういうものを作って、まず販売店において購入予定者のセルフチェックをお願いする。このチェックシートは、セルフチェックシートということですので、購入予定者が来た場合に、今回の件は、中性脂肪の値や、その他の、例えば高血圧症などの疾病に該当しないかどうかを、まずセルフチェックをしてもらって、それを見て、医療機関に行かなくてもいいということが分かるかどうかということで、そういったものを、できるだけ明確にしたセルフチェックシートということで、申請者が作成しました。こういったことで販売をしていきたいということで作成しているものです。
○中川委員 申請者というのは、具体的には誰の事ですか。
○審査管理課長 申請者は、持田製薬株式会社です。
○中川委員 持田製薬がセルフシートを作ったのですね。
○審査管理課長 これは、もちろん承認審査をしている過程で適切な一般用医薬品としての販売がなされるよう、こういったセルフチェックシートのようなものが必要ではないかという申請者とのやり取りの中で、申請者によりセルフチェックシートが作成されるに至っているということです。
○中川委員 それに時間がかかったから、昨年の2月から今年の10月まで時間を要したという部会長の説明ですが、そうですか。
○望月分科会長 その内容については、審査管理課の考えもあります。時期については私が決めるわけにはいきませんので、事務局の方からお願いします。
○審査管理課長 今、御指摘がございましたように、3回、一般用医薬品部会で御審議いただいているわけですが、まず、第1回目が平成22年11月24日。
○中川委員 審査管理課長、混乱しますので、2010年などと言ってください。
○審査管理課長 2010年の11月24日です。それから、第2回目が2011年2月24日です。そこでの2回の指摘の内容は、購入対象者を明確に選んで、健康診断等における検査値の信頼を高めるために、購入時のセルフチェックシートを、もともと申請者からの提案はあったのですが、更にチェックシートの内容を明確化する必要があるのではないかという観点からの検討がなされました。
○中川委員 分かりました。それで、一般用医薬品部会では、このチェックシートについて異論はなかったのですか。
○望月分科会長 それについては、議論いたしまして。
○中川委員 異論があったかどうかをお聞きしているのです。
○望月分科会長 異論はありました。チェックシートというか、チェックシート以前に、エパデールのような生活習慣病治療薬を一般用医薬品に取り上げること自体について、特に医師会からの委員が、多く反対をされていました。
○中川委員 チェックシートの中身についてはどうですか。
○望月分科会長 中身については特段の反対はなかったように私は理解しております。
○中川委員 先ほど部会長がおっしゃいましたが、中性脂肪の異常値がある方が来て、医療機関を受診すべきかそのままでいいのか、OTC化されるであろうエパデールを飲むか、それは薬剤師が決めるのですか。
○望月分科会長 それについては、資料113の4ページを見ていただくと、その辺りのことが書いてあるのですが。
○中川委員 113の4ページはどこですか。
○望月分科会長 資料113というのがありますでしょう。一番下の輪ゴムで括ってあるものです。別紙2の4ページです。その中程にありますが、「本剤の販売に当たっては、薬剤師により以下のような業務が求められ、適正使用することが重要であることが説明された。」 (1)服用対象者の選択「本剤の服用対象者は、健康診断等で2回連続して中性脂肪値が境界領域の範囲(150mg/dL以上300mg/dL未満)であることとする」ということで、その下の「特定保健指導における受診勧奨やガイドライン等で医師等による積極的な治療が必要とされる300mg/dLを上限とするものである」。それ以上になると、当然これは、医師の受診勧奨が行われますので、それ以前、それ以下の値の150mg/dL以上というところが服用対象者ではないかということです。
 その後の(2)ですが、薬剤を用いる前に行うべきこととして、「本剤は生活習慣の改善に取り組んでいる人のための医薬品である」ということを記載するという事。薬剤師が、生活習慣の改善、食事、運動の必要性を説明するという事。
○中川委員 それは書いてありますからいいです。150mg/dL〜300mg/dLの間は、特定検診ではどうなっていますか。特定検診保健指導のルールではどうなっていますか。
○望月分科会長 事務局からお答えします。
○審査管理課長 お答えいたします。150mg/dL以上300mg/dL未満というのは、特定保健指導の対象となっています。
○中川委員 エパデールを飲んでいいという事になっていますか。部会長。生活習慣病の厚生労働省の治療方針を言ってみてください。
○望月分科会長 厚生労働省の治療方針ですか。
○中川委員 「一に運動、二に食事、しっかり禁煙、最後に薬」ですよ。
○望月分科会長 そうです。
○中川委員 自分の採血、自己採血だとか、今やっているワンコイン検診であるとか、そういうもので、一般の方が検査をして、中性脂肪が150mg/dL以上だったからといって、すぐにOTCのエパデールを飲むことを、薬剤師や薬局が薦めるのですか。
○望月分科会長 いいえ、薦めません。健康診断で。
○中川委員 このセルフチェックシートではそうなっていますよ。
○望月分科会長 直に、すぐ飲めとは言っていません。セルフチェックシートの最初に、必ず、運動であり、あるいは栄養であり、禁煙というものを、まず、それをやるというふうにして、その上でエパデールにいくというセルフチェックシートのはずです。
○中川委員 一般の方は、これを見てそう思いますか。
○望月分科会長 それを指導するのが薬剤師です。
○中川委員 まずは採血で、血液検査で、中性脂肪値に異常値が出たら、その御本人の判断に任せるのではなくて、まず医療機関を受診して、総合的にチェックする。前日の食事や直前の食事がどうだったかといったことも含めて、血液検査の精度管理も含めて、まず受診を薦めるのが本来の筋ではないですか。このようだと、最初から、例えば自分の家族が中性脂肪が高い。自分もそうではないかと心配した、それまで症状も何もない方が、例えばワンコイン検診等で自己採血をして、少し高かったからといって、前日の食事も何も関係なく、何回か測って160mg/dLや170mg/dLある状態が続いて、薬局へ行ってエパデールをくださいということが起こり得るわけです。そうすると、OTC化されたエパデールを飲んでいるから安心なのだということが起こりかねないではないですか。一に運動、二に食事ということもおろそかになる可能性は十分あるのです。生活習慣病治療薬をOTC化するということは、本当に慎重にならなければならないと思います。
 まして、反対意見に対して十分納得できる説明もないまま、強硬に多数決で決めるのは、国民の生命と健康を守るという観点からは非常に問題があったと思いますが、いかがですか。
○望月分科会長 これまで3回議論しまして、1回目のときは医師の委員は、ほとんど全員反対でした。2回目の部会からは深く議論しまして、先日の3回目の部会においては、お一人の方だけが反対されまして、医師会委員も含めた残りの出席者10数名の方は全員反対されませんでした。
 私は、日本医師会からの委員が反対であることを皆さんが理解した上で、当部会として3年目になりますので一つの結論を出したいと申し上げました。それに関していかがでしょうかと問い、そのような決め方に対しては異議なしということを伺いました。お一人が反対されていることは委員全員が理解して、委員の皆さんの意見に沿って、部会の考えを決めたのです。それは、強引に強行採決をしたという言葉とは少し違うと私は思うのです。
○中川委員 少し待ってください。3年経ったら決めるのですか。
○望月分科会長 そんなことはありません。
○中川委員 先ほどおっしゃったではないですか。
○望月分科会長 3年経って、意見の違いはほぼなくなりました。日本医師会の委員の先生は、何が問題かというと、結局は中川委員がおっしゃったように、生活習慣病治療薬をOTC化して、薬剤師が扱うことに反対である。もう一つは、生活習慣病は、非営利である医師が担当するのであって、営利企業である薬局・薬剤師がそれを出すことは医療としてはあり得ないという考えなのです。それについては、一般用医薬品部会の考えを超えていますので、私は、それについて判断は無理だと思います。あくまでも平行線で、生活習慣病に関しては、医師が全てをやり、薬剤師はそれに対して手を出す必要はないというのが一つで、もう一つの問題は。
○中川委員 少し待ってください。今、ここにいない委員のことを部会長から一方的に報告されても、それはフェアではないですよ。
○望月分科会長 フェアではないかもしれませんが、部会を御覧になっていない中川委員が、強引に採決したと、おっしゃるのもフェアではないです。
○中川委員 これで採決していいかというふうにもっていったのはどういうわけですか。
○望月分科会長 ある程度、十分に議論を尽くしたからです。
○中川委員 議論を尽くしたというのは、2011年11月から3回目ですよ。
○望月分科会長 そうです。
○中川委員 3回目で十分に議論を尽くしたのですか。
○望月分科会長 十分の意味というのは何ですか。
○中川委員 間隔は空いていますけれども、3年経ったからやるのですか。
○望月分科会長 そうではありません。セルフチェックシートを作る十分な。
○中川委員 部会長は先ほど、セルフチェックシート等を作るのに時間がかかったとおっしゃったのですよ。
○望月分科会長 私はそういうふうに思ったからです。
○中川委員 十分に議論を尽くしたということになりますか。
○望月分科会長 セルフチェックシートで議論して、その問題点を部会で検討して、それを皆さんがある程度理解できた。医師の委員も、セルフメディケーションに関しては進めるべきであるとおっしゃって、ほかの委員の先生方は、それで、ある程度納得されたということです。
○中川委員 こういう水掛け論をやっても仕様がありませんので質問を変えます。この一般用医薬品部会は、委員構成は医系・薬系で何人ずつですか。
○望月分科会長 医系が5人です。薬系が10人で合計15人です。薬系のうち、薬局・薬剤師の方が5名です。
○中川委員 十分に議論を尽くしたからというのは、少し無理がありませんか。
○望月分科会長 しかし、それ以上は平行線で、動きがないと思います。
○中川委員 平行線であったら、これは決まらないことになるでしょう。
○望月分科会長 平行線ですけれども、反対された1名のほかの委員は、セルフメディケーションで進めるのが、日本の医療のこれから行く方向であると理解していただいたということです。一人の委員の方もセルフメディケーションに反対されているわけではないのです。ただ、生活習慣病に対してOTC化するのに反対意見を言っている。
 もう一つは、薬剤師がまだ育っていないだろうということです。特に、厚生労働省のアンケート調査で、第1類に関しての説明が十分ではないのではないかという意見も言われました。確かに、薬剤師が育ったか育っていないかの議論も、まだまだ尽くせば尽くせないという議論です。ある程度育っている、更にこれから育つことを期待するということです。
○中川委員 中性脂肪だけを例に挙げると、中性脂肪が高い人が医療機関を受診しないで、薬局だけで終わってしまう事例が増える可能性があるのです。それでいいのですか。中性脂肪というのは、生活習慣病の中でも、高脂血症の中の一つです。もし、これが本当に高ければ、ほかの病気だって、その経過中、徐々に見つかることも多いのです。それが、薬局で済んでしまうという状態になります。
○望月分科会長 薬局で済んでしまえば、それは逆にいいのかもしれないです。
○中川委員 済ましてしまうのです。
○望月分科会長 いや、済ましてしまうのではなくて。
○中川委員 聞いてください。一般の方が、先ほども言いましたが、家族が、死んだお父さんが高かった、お祖父さんも高かった、自分も心配だと若い方が言って、ワンコイン検診をやってみたところ自分も高くて驚いたとします。しばらくしてもう一度やったら、もっと高かったとします。薬局に行きます。その方は誰に相談しますか。薬剤師ではないですか。薬剤師が相談されて、「あなたは160mg/dLあって、2回目も150mg/dL以上だから、OTCになったエパデールを飲んだらどうですか」などと言うこともあり得るでしょう。そういうことが問題だと申し上げているのです。生活習慣病は大変な病気につながるのです。以前は成人病と言いましたが。セルフメディケーションという名の下に、安易に済ましてしまう。一般の方は、できれば医療機関には行きたくないのです。ドキドキしますし。ですが、長い目で見ると、疾病が重篤化する前に、早期に適切な総合的な診断を受けることは、必ずしなければならないのです。それが、このOTC化で阻害される可能性があるのです。我々は、そのことを申し上げているのです。ですから、これは多数決で決めることでもないし、3年経ったから決めることでもないし、セルフチェックシートができたからいいということでもないし、まずは、生活習慣病治療薬をOTC化するということを議論し直すべきだと思います。
 2002年に作成された「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」は、もう10年経っています。その後は、特定検診保健指導も始まりましたし、これは、改めて見直す時期にきていると思います。そして、エパデールのOTC化が、生活習慣病治療薬のOTC化に先鞭を付けるものではないことを、まず明確に確認させていただきたいと思います。
 そしてさらに、このセルフチェックシートの150mg/dL〜300mg/dLがエパデールを飲んでもいいなどというのは大変な間違いであると、強く修正を求めます。若しくは訂正を求めます。そういうことを御理解いただきたいと思います。私は強引とも言えると思いますが、違法ではない正式な手続で、多数決でOTC化を決めたということは認めますが、その意味を、それ以上でもそれ以下でも解釈してほしくない、拡大解釈してほしくない。何度も言いますが、生活習慣病治療薬のOTC化は、改めて議論の場を設けることを求めます。
○望月分科会長 一つ申し上げたいのは、生活習慣病の薬を全て一般用医薬品部会で認めたのではありません。エパデール一つを認めたのです。エパデールの問題は何かというと、エパデールが出る前に、健康食品あるいはサプリメントで、かなり多量のEPAが出回っているのです。それが大きく宣伝されて、どんどん出回っているのです。むしろ、そういうことを薬事法で規制して、少なくとも薬剤師がチェックできる。更に医師に受診勧奨する、そういう体制を作ることが大事だということで、日本医師会の先生は考え違い、考え違いと言ったら怒られてしまいますが。
○中川委員 いないところで言わないでくださいと言ったではないですか。
○望月分科会長 では、中川委員でよろしいです。
○中川委員 考え違いではなくて。
○望月分科会長 生活習慣病の薬全部ということではないです。
○中川委員 話を逸らさないでください。2002年の中間報告書、これは見直す時期にきています。
○望月分科会長 それについては、事務局から説明します。
○審査管理課長 2002年の中間報告の件ですが、2002年の中間報告は、一般用医薬品承認審査合理化等検討会というのを、当時、座長は木下眞男先生にしていただきまして、そこで「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」ということでまとめていただいたものです。今、御発言があったように、取りまとめられてから、もう10年経過しておりますので、これを見直すための議論の場について、設置する方向で検討したいと思います。
○中川委員 そういうことであれば、認めていただいて有り難いのですが、今、生活習慣病治療薬のOTC薬にしてほしいという申請は来ていますか。
○審査管理課長 来ております。
○中川委員 別途、議論の場を設けるということですので、それは、審議等も凍結するという理解でよろしいですね。
○審査管理課長 今回のエパデールのOTC薬へのスイッチについて、その他の生活習慣病薬にも広がるのではないかという御指摘ですが、今後とも、まず、関係学会への意見の確認を的確に行わせていただくということ。それと、仮に生活習慣病治療薬が承認申請された場合にも、それぞれの品目について、個別の承認可否を審議いただくことになりますし、エパデールが、生活習慣病治療薬全般にわたって認めていく先鞭になるとは考えておりません。先ほど申し上げたように、一般用医薬品の在り方についても、見直すための議論の場を設けたいということです。
○中川委員 OTC薬化の議論をするときに、関係学会からの意見を求めるという事になっていますが、たくさんの学会に意見を求めて、返事がないということが、異論はないというふうに、今回、処理したと思うのです。これが、非常に問題が多いと思うのです。学会の意見というのは、先生方もよくお分かりのように、常時、理事会・委員会を開いているわけではないですから。何か月間隔でやっているわけですから、そのタイミングで来て、返事がないからこれは異論がないのだというシステムも、また問題があるだろうと思います。それも含めて、在り方を議論する場を別途設けるという意味ですので、よろしく御理解いただきたいと思います。
 さらに、今回もう一つ、150mg/dL〜300mg/dLはOTCエパデールを飲んでいいのだという、このセルフチェックシートは、是非見直していただかなければならないと思います。
○望月分科会長 その点は事務局から御説明いたします。
○審査管理課長 今、御指摘のセルフチェックシートですが、これはそもそも、してはいけないことというふうに、使用上の注意に書いてある高血圧症などの方を、本来、除外するということで、そういったことを自己でも確認し、また、それを販売しようとする際の薬局の薬剤師が確認し、その上で販売するということなのですが、セルフチェックシートの冒頭に、医療機関への受診が必要な方に適切に受診されるよう、そういった記載をセルフチェックシートの中に盛り込めないか、申請者に作成を指導したいと思います。
○中川委員 今、おっしゃいましたが、できあがったものを見て、確認という作業を一般用医薬品部会、この薬事分科会も含めて、皆さんに見ていただいて、理解をした上で進めるという作業は必要だと思います。
 それから、一般用医薬品部会の委員構成が、薬系10、医系5という構成になっていると先ほど聞きました。新たな議論の場を設けた場合に、その委員構成を、少なくとも、治療薬は医療機関、医師が処方するのですから、薬系の方が圧倒的に優位だという構成は見直していただきたいと思います。
○審査管理課長 一般用医薬品部会の委員構成についてですが、薬事・食品衛生審議会令第三条第一項の規定により、学識経験のある者のうちから、厚生労働大臣が任命するということになっております。また、同令第七条第二項の規定により、部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員については、分科会に置かれる部会にあっては、分科会長が指名することになっております。そういったことで、委員の御指摘は意見として承らせていただきまして、適切な方を委員として任命した上で、部会の調査審議事項に照らして、より適切な委員構成となるように検討したいと思います。
○望月分科会長 薬事分科会は、従来のように審議せずに報告が多いのですが、報告事項の中で問題点が出た場合には、分科会の意見として事務局に出して、それに沿って修正を加えることはあり得るということですから、本日の中川委員の御意見で、セルフチェックシートの修正が必要であれば、それを事務局からPMDAを通して申請者に出していく方向は可能です。実際、そうするつもりであります。
 以上でよろしいでしょうか。
○中川委員 はい。
○望月分科会長 ありがとうございます。本日の報告事項に入たいと思います。最初に、副作用・感染等被害判定第一部会及び判定第二部会の関係の議題からの御説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題1、資料1 「副作用・感染等被害判定結果について」御報告いたします。平成24年9月、10月及び11月に開催された判定第一部会及び判定第二部会の結果を御報告いたします。資料は3回分をまとめたものをお示しし、その後に各回の判定結果を示しております。1ページ、判定結果(まとめ)に沿って御説明いたします。副作用被害判定につきましては、新規296件、継続29件、現況48件、改定1件、この改定1件は現況と重複しております。以上、計373件について御審議いただきました。結果は「支給決定することが適当であると考えられるもの」が303件です。なお、「不支給決定することが適当であると考えられるもの」59件の内訳は、「薬品の使用が適正であったと認められないため、不支給とすることが適当であるもの」が28件です。続いて2ページの最後、感染被害判定について、新規1件について御審議いただきました。結果は「支給決定することが適当と考えられるもの」1件です。副作用感染等被害第一部会及び第二部会の結果の報告は以上です。
 次に、木津委員より、「『メルカゾール』と『ラミクタール』の不適正使用における不支給が相変わらず多いが、処方した医師に責任があるケースが多いと思われる。このような事例に対する対応について教えていただきたい」との御質問をいただきましたので、回答させていただきます。「メルカゾール」については、平成23年12月製薬企業からの医薬品の適正使用に関するお知らせ、同じく平成23年12月にPMDAからの医薬品の適正使用に関するお知らせ、という形で適正使用のお願いをしており、平成23年12月に発行した医薬品医療機器と安全性情報に、医薬品副作用被害救済制度における不支給事例と医薬品の適正使用について記事を掲載いたしました。先月発行した医薬品医療機器安全性情報にも医薬品副作用被害救済制度の不支給決定の状況と、適正に使用されていない事例が多く見られる医薬品について記事を掲載し、適正使用をお願いしているところです。
 「ラミクタール」については、平成23年12月に製薬企業からの医薬品の適正使用に関するお知らせ、平成24年1月にPMDAからの医薬品の適正使用に関するお知らせ、という形で適正使用のお願いをしており、平成24年1月に発行した「医薬品・医療機器等安全性情報」に、ラモトリギンによる重症薬疹と、用法・用量の遵守について、記事を掲載いたしました。また、先月発行した「医薬品・医療機器等安全性情報」に、医薬品副作用被害救済制度の支給、不支給決定の状況と、適正に使用されていない事例が多く見られる医薬品について記事を掲載し、適正使用をお願いしているところです。なお、PMDAからの医薬品の適正使用に関するお知らせにつきましては、日本うつ病学会のホームページにリンクを掲載していただいております。今後、日本うつ病学会と連携して、注意喚起を行ってまいりたいと考えております。以上です。
○望月分科会長 ありがとうございました。
 ただ今の説明に、委員の先生方からの御意見はございますか。
○木津委員 21、22ページには、例えばラミクタールに関して不適正使用による不支給の例がたくさん載っています。実際に起きている副作用は非常に重症の薬疹であって、これは患者さんが不適正に使用したのではなくて、処方する医師の方の責任が大きいと思います。この部会で承認した薬でこれだけ連続して、ここだけでも12例の不適正使用による副作用被害です。患者さんにとっては薬によって非常に重篤な薬疹が起きても、一切救済がないということは避けなければなりません。審議の時に適正使用していくための注意事項や、適正に使えるようにするための条件などについても検討しておくべきであったような気がします。今後、審議する上では、この薬のように使用方法が非常に複雑なものに関しては、適正に使用してもらう上での取組みについても検討した方がいいと思いまして、本日は提案をさせていただきました。
○望月分科会長 何か御意見はありますか。
○安全対策課長 先程の「ラミクタール」の適正使用ですが、このように不適正使用の事例も救済の部会で出てきておりまして、救済の部会の先生方からもこの適正使用の徹底については御指示いただいて、今、御報告したとおり、昨年末から注意の徹底をしているのですが、特に昨年の夏に、双極性障害の適応が追加になって以降、副作用の報告が増えているような状況もございますので、今、御報告させていただいたように、日本うつ病学会とも協力をして、6月には学会のホームページにもお知らせの文書を掲載していただいて、昨年末から注意文書を配付徹底している中で、副作用の報告の数自体は減ってきている傾向にありますが、特に、うつ病学会と更に連携させていただいて、注意喚起を徹底しましょうということでお話をさせていただいているところです。今回御報告させていただいた不支給事例については、その注意喚起の前の症例ではありますが、今後、この不適正使用の事例がどのように挙がってくるかを見ながら、うつ病学会とも連携して対応を進めていきたいと考えております。
○望月分科会長 少し順番が逆になってしまいましたけれども、副作用・感染等被害判定部会長の飯島委員から追加の御発言をお願いいたします。
○飯島委員 現在、安全対策課長から答弁があったとおり、これが今年の1月に出ましたPMDAからのラミクタールについての注意喚起です。今回報告させていただいたものは、この注意喚起の前の事例です。こちらを見ますと、実は適正使用での救済が8例あります。てんかん・けいれん例が2例と双極性障害関係6例が適正使用です。不適正使用は、てんかん関係が4例、双極性障害が8例です。今、御発言がありましたように、昨年の7月に精神科領域に適用が拡大されてから急速に不適正使用が増えておりますので、これはうつ病学会の方にきちんと徹底していると、これは結構なのですが、今年の1月の注意喚起だけではまだ不十分で、もう1回、是非ともイエローレターを至急に出していただきたいと考えます。
 それからもう一つは、欧米でのデータを見ますと、初期量が推奨量を超えると急速に、「ラッシュ」と書いてありますが、発疹の発症率が4倍〜6倍になります。こういう記載データがもう既に10年前に出ておりますので、これは初期量が非常に重要だという事です。薬剤アレルギーというのはドーズ・ディペンデンシーがないと言いますが、実はこの薬の発症過程はどうもドーズ・ディペンデンシーが相当ありそうだということが分かってきておりますので、この初期量が非常に重要だということを訴えて、企業側も全社を挙げて全国的に医師一人一人に、もう一度きちんと説明に回るという努力を企業に課すべきだと私は考えております。
 これから昨年の適正使用の注意喚起の発令後はどのようになったのか分かりませんが、まだ出てきそうな気もします。したがって、もう一度やっておいていただきたいというのが印象です。
 てんかんの領域については、注意喚起後、急速に減ってきた印象がありますが、精神科領域が半年の、ここまでが適用拡大後半年ですので、その間にまだ慣れていないということもあると思いますので、是非とも、特に精神科の鬱の領域、あるいは双極性障害の領域を中心に、PMDA側も当局もきちんとやっていただきたい。さらには、企業もきちんと全社を挙げて、社運をかけるぐらいのつもりでやっていいただかないと、この薬は今後用法拡大の意向があるようですが、それは数年延ばした方がいいだろうというぐらいに私は考えております。とにかく、企業側から当局側、共に強力な努力を是非ともお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○望月分科会長 事務局からお答えいただきますか。
○安全対策課長 先月の医薬品安全性情報でも、この「ラミクタール」の適正使用、又、徹底をお願いしたところですが、うつ病学会とも連携をして、どういう形で精神科の先生方に情報を届けるのが効果的なのか、お話を進めているところですので、今、飯島先生から御指摘いただきましたように、改めて現場への徹底を、効果的な方法を考えていきたいと思います。
○高橋委員 被害者救済制度に関しての判定を拝見しますと、不支給決定の条件として、今の不適正使用以外に、そもそも医薬品の副作用に該当できないという二つのパターンがあるのではないかと思います。今の個別の対応も非常に大事だと思うのですが、不適正使用の場合は先ほど木津委員が言われたように、患者さんの方は別に落ち度も何もないわけですし、本来は何らかの形の被害者救済がなされるべきであるわけです。それを公的なものでやるべきではなくて、不適正使用の担当者がやるなり、メーカーがやるなり、そういうことを不支給決定とともに、促すようなことはやられているのでしょうか。
○望月分科会長 いかがでしょうか、高橋委員の御発言にお答えいただけますか。
○安全対策課長 救済の事例について、被害者の方からの申請に基づいて判定を行っておりますけれども、その判定の結果については、もちろん申請者の方にお返しするとともに、申請者の方の御了解がいただけた場合には、投与した先生にも決定をお返しするようにしておりますので、不支給決定事例についても、申請者の御了解がいただけた事例については、先生に対してこういう理由で適正な使用ではなかったことをお伝えしているところです。
○高橋委員 いえ、どういう理由かを説明するだけではなくて、薬剤による副作用であることは認定したけれども、不適正使用だからこの制度の救済は得られないという事で、したがって、副作用被害が生じた責任の主体の所に、同様な被害者救済を求めると、そのようなやり方が妥当ではないかと思います。今までの議論だと、今後少なくしましょうということが個別的に言われているのですが、私の担当している輸血の領域などでは、適正使用はなかなか進みにくい状況にあります。本当に必要な場合ではなくても使用してしまったという事です。そういうのは不適正使用なので被害者救済は得られないということになりますと非常に患者さんは救われない。それなので、現実には薬剤による副作用かどうかの判定と、この被害者救済制度に載せるべきかどうかという判定との2段やっているわけです。よって、薬害被害であるという認定がなされて、もし不支給という決定をされるのであれば、それとセットで別途同様な救済がなされるべきだということを伝えるのが一番すっきりするのではないかと、私は思いました。
○望月分科会長 いかがでしょうか。
○安全対策課長 申請者と主治医との間でどうなるかは、そこまでは私どもの方でお話はしておりませんけれども、副作用ではあるけれども、こういう理由で不適正なので、この制度の救済には当たらないということは請求者にも明確にお伝えして、お返していますので、その上で請求者の方がどのような対応を取るか、そこまでは私どもとしては踏み込んでお話を申し上げていません。申し上げるのは難しいのではないかと考えております。
○望月分科会長 部会長の飯島委員、お願いします。
○飯島委員 判定の実務の概略を御説明しますと、これは請求者からの請求に対して、まず一番先に判定するのは、医薬品との因果関係があるのかどうか。起こった副作用は何なのか、原因は何なのか、その因果関係が一つ目。二つ目に、その医薬品の使用目的が適正であったか否か、適正な目的で使われたかどうかを判定します。三つ目に、用法・用量も含めて、例えば検査がなされてないというようなことも含めて使用法が適正であったか否か。四つ目は、厚生労働大臣が指定する除外医薬品に該当するものかどうか。五つ目に被害によって受けた費用が救済の対象になるか、即ち、入院相当もしくはそれ以上かどうか。この五つで判定をしております。したがってそれは部会の任務はそこまでで、その上の仕組みは先ほどの中川先生の御指摘と同じで、部会の枠を越えて、局長の上、あるいは厚生労働大臣の話になってくるのではないかと思います。部会としては、粛々と今のことを進めたいと思っています。ただ、それ以上のことは部会の枠を越えていると思いますので、そこはすみませんが、局長を含めて、よろしくお願いします。
○望月分科会長 局長、御発言ください。
○医薬食品局長 ただ今の件ですけれども、高橋先生の御指摘もお気持ちとしてはよく通じているところであります。現実の仕組みとしまして、先ほど先生がおっしゃられましたような判断はそういう過程を経てやっております。その結果として、支給する事ができないとなった場合は、まずこちらの方から申請者の方に、こういう理由で支給できないという話をさせていただいて、そこから先、申請者の方がどのように御判断されるか、まず申請者の方にそこもお考えになっていただくということが、現在のところ進められることだろうと思っています。そこから先は申請者の方がどういう判断をして、先生方にお話をされるのか、また違う対応を取られるのか、そこまでは私どもの方から、こうすべきだとか、このような方法でされることがあり得るというようなことまでは、なかなか言いにくいのが現状です。そこもむしろ申請者の方が、まず第一義的に御判断していただくべきことだろうと考えております。
○小幡委員 法事務的な問題のようですので、高橋委員のおっしゃる気持ちもよく分かるのですが、今、局長あるいは部会長のお話にございましたように、要するに、更に次に、どの方に請求にいけるかということは、民間の医師など、様々なパターンがあると思いますので、この制度ではそこまでは決められない仕組みになっております。支給決定には理由を書かれるということだと思いますので、因果関係などを含めて、その理由のところはできるだけ具体的に記載していただくということで、不支給とされた方には通知がまいりますので、そこで御判断いただくということかと思います。結局、法的にここに責任があるということまでは、権限としてここの部会では判断できないということです。ただ、せっかくですから、理由の所に、できるだけ具体的に書いていただいて御自身で判断をいただくことにならざるを得ないのかと思います。
 それからもう1点、毎回この判定部会の報告をいただいているのですが、今まさに実際に申請で出ていらっしゃる方の救済という、個別救済も非常に大事でありますけれども、先ほどからの議論で、適正使用とかいろいろありますように、ここで出てきたことをいかに今後に生かせるか、今後これ以上被害が出ないようにするように受け止めていくということが大変大事なことだと思います。もちろんここの部会の所では状況はわかりますが、是非それを現場の医師等に情報がきちんといくように、その辺りをしっかりやっていただきたいと思います。
○望月分科会長 その点についてはよろしいですか。
○安全対策課長 救済の判定部会でも判定部会の先生方はいつもそのような点で症例を見ていただいておりまして、きびしく御指摘もいただきながら安全対策をやっていきたいと思います。
○望月分科会長 高橋委員、追加はありますか。
○高橋委員 今までのお話はよく分かりました。ただ、これ以上進めるためには、例えば申請者の方が裁判を起こさなければ進まないということでは少し情けないのではないかと、そのように思います。それなので、この被害者救済制度のルールからいうと、飯島委員が御説明なされたように、因果関係、適正使用について事細かくチェックした上で、制度が成り立っているわけです。それで適正使用うんぬんに関しては、先ほど来、くり返しますけれども、申請者の責任では全くないわけですから、救済されるレベルとしては同等であります。ただ、この制度では救済できないと、そういうことを明記すべきではないかと思います。
○望月分科会長 どうぞよろしくお願いします。
○吉田委員 部会の域を越えていると思いますけれども、不適正使用で不支給になった患者さんが、その後どうなったかについて、例えば事務局サイドで把握していることはないですか。
○安全対策課長 特に御報告いただいておりません。
○吉田委員 一番考えられるのは、医師賠償責任制度で払ってしまうということだろうと思うのですが、おっしゃるように道筋ぐらいは教えてあげないと、個人としてはどうしていいか分からないということで、泣き寝入りというのもなかなか大変な問題だろうと思います。その点についてもう少し親切にというか、何か補足できることがあれば考えていただきたいと思います。
○望月分科会長 是非、事務局で御検討ください。
○土屋委員 今回の「ラミクタール」は用法・用量という所ですが、一方で「メルカゾール」のように定期的な検査が行われていないというものに関しては、特に警告の所に、「定期的な検査」というものが書かれているものについては、今後、調剤する際に、検査がいつ行われているかというようなことを患者あるいは医師の方に確認する事や、やはりその検査実施の有無が不適正使用の原因になってしまっているので、これは防がないといけませんので、そのあたりのところは、より徹底していきたいと思っております。
○望月分科会長 他にどなたかありますか。
○井部委員 話を戻すかもしれませんけれども、この不支給決定の所を見ますと、「医薬品の使用が適正であったと認められない」ということですが、この医薬品の使用が適正でなかったということは、必ず医師の処方に問題があったということなのか。医師の処方は適正だったけれども服用の仕方に問題があったのかという、そこが先ほどの飯島部会長の説明でも、チェックはされているということですけれども、どこが不適正だったのかについて、少し分かりにくいと思いますので、御説明をお願いしたいと思います。
○飯島委員 ラミクタールの件でよろしいでしょうか。
○井部委員 はい。
○飯島委員 通常、オリジナルの使い方は、てんかんに対する使い方は、通常バルプロ酸ナトリウムと併用になります。その時、導入の初期の最初の2週間は、25mg1錠を1日置きに2週間使います。2週間使って何もなければ、3週間目から連日25mg錠を使います。それを2週間、すなわち4週間何もなければ、2錠・50mgにします。それを2週間使います。そして何もなければ100mgにします。増量のルールが細かく、添付文書を見ていただくと、頭が痛くなるぐらい、それぞれのケースについて全部書いてあります。したがってこのルールで導入量が2倍3倍、あるいは8倍というのもあります。場合によっては、増量のペースが、本当は2週間経って増量すべきところが、7日目で増量、9日目で増量という事もあります。とにかく、これは医師の処方せんが間違っているので、患者さんは医師の指示どおり飲んだということで、不適正があるわけではありません。
 先ほど土屋委員から御指摘のあった「検査が不十分」というのも、患者さんの側に別に問題はありません。例えばメルカゾールのように4週間に1回こういう検査をしなくてはいけないと、全部太字で書いてあるのですが、それを医師の側が守っていないということです。患者さん側には全く手落ちはありません。例外的に患者さんの自己判断で薬を飲んだという例も、たまには不適正使用の中にありますけれども、それはむしろレアです。通常は医師側に全て責任があると御理解いただきたいと思います。以上、追加させていただきました。
○望月分科会長 他には、どなたかありますか。
 いろいろ御意見が出ましたけれども、不適正使用で不支給の場合に、どのような救済ができるかということを、ここで事務局の方で考えていただいて、今後の方向にいかしていただきたいと思います。ということでよろしいでしょうか。では、御確認いただいたということにいたします。
 続きまして、医薬品第一部会、医薬品第二部会関係の議題2〜議題10について、御説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題2、資料2「医薬品エルカルチンFF内用液10%及び同FF静注1000mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤はミトコンドリア機能賦活剤で、カルニチン欠乏症の効能・効果となっております。本剤については、本年10月26日に開催された医薬品第一部会において御審議いただき、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものでございます。
続きまして、報告事項議題3、資料3「医薬品トビエース錠4mg、同錠8mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤はムスカリン受容体を介して膀胱収縮及び排尿反射の亢進を抑制する作用を有しており、過活動膀胱による尿意、切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁の効能・効果となっております。本剤について、10月26日に開催された医薬品第一部会において御審議いただき、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものでございます。
 続きまして報告事項議題4、資料4「医薬品ニュープロパッチ2.25mg、同パッチ4.5mg、同パッチ9mg及び同パッチ13.5mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤は非麦角系のドパミン受容体作動薬で、2.25mg及び4.5mgに関しては、パーキンソン病及び中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)です。また、9mg、13.5mgに関しましては、パーキンソン病の効能・効果となっております。本剤について、本年11月30日に開催されました医薬品第一部会において御審議いただき、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものです。
 続きまして報告事項議題5、資料5「医薬品エリキュース錠2.5mg及び同錠5mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤は活性型の血液凝固第X因子の選択的阻害剤で、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制の効能・効果となっております。本剤について、11月30日に開催された医薬品第一部会において御審議いただき、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものです。
 続きまして報告事項議題6、資料6-1、6-2「医薬品コレアジン錠12.5mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤はモノアミン小胞トランスポーターtype2阻害剤であり、ハンチントン病に伴う舞踏運動の効能・効果となっております。本剤について、11月30日に開催された医薬品第一部会において御審議いただき、全症例の使用成績調査を承認条件として付すことにより、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものです。
続きまして、報告事項議題7、資料7「医薬品シムジア皮下注200mgシリンジの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の可否について」御説明いたします。本剤は既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)の効能・効果となっております。本剤については、本年11月29日に開催された医薬品第二部会において御審議いただき、長期投与時における有効性、安全性の検討を承認条件として付すことにより、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものでございます。
 続きまして報告事項議題8、資料8「医薬品マラロン配合錠の生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本材はアトバコン/プログアニル塩酸塩の配合錠で、マラリアの効能・効果となっています。本剤は11月29日に開催された医薬品第二部会において御審議いただき、承認して差し使えない旨の結論をいただいたものです。
 続きまして報告事項議題9、資料9-1、9-2「医薬品アメパロモカプセル250mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」御説明いたします。本剤はアミノグリコシド系抗生物質であり、腸管アメーバ症の効能・効果となっております。本剤については、11月29日に開催された医薬品第二部会において御審議いただき、承認して差し支えない旨の結論をいただいたものです。
 続きまして報告事項議題10、資料10「希少疾病用医薬品の指定について(エルビテグラビル、コビシスタット、乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、SAR302503、シナカルセト塩酸塩、BMN 110、沈降細胞培養インフルエンザワクチン(H5N1株)、沈降細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプワクチン)」について御説明いたします。ページを進めていただくと、一覧があります。医薬品の名称は、エルビテグラビル、コビシスタット、乾燥ポリエチリングリコール処理人免疫グロブリン、SAR302503、シナカルセト塩酸塩、BMN 110、沈降細胞培養インフルエンザワクチン(H5N1株)また、(プロトタイプワクチン)です。それぞれ予定される効能・効果はHIV感染症、抗HIV薬に対する薬物動態学的増強、スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症(ステロイド療法の効果不十分な場合)、骨髄線維症、副甲状腺癌及び難治性原発性副甲状腺機能亢進症に伴う高カルシウム血症、ムコ多糖症IVA型、新型インフルエンザ(H5N1)の予防となっております。これらの品目につきましては、本年10月から11月までに開催されました医薬品第一部会又は医薬品第二部会で御審議いただきまして、希少疾病医薬品として指定することで差し支えないとの答申をいただきまして、それぞれ一覧に記載した日付にて指定をしたところです。説明は以上です。
○望月分科会長 医薬品第一部会長の松井委員から追加の御発言はございますか。
○松井委員 特にありません。
○望月分科会長 医薬品第二部会長の吉田委員から追加の御発言はございますか。
○吉田委員 特にございません。
○望月分科会長 それでは、委員の方々からの御意見、御質問等ありましたらお願いします。
○土屋委員 全般に言えることなのですが、例えば資料5ですが、この添付文書を見ますと、文献というところが全て社内資料になっているのです。もちろん社内資料というものは請求すればもらえるというのはありますが、やはりこういう薬は社内資料が全てという事は、いかがなものかという気がいたしますので、その辺については、今後気をつけていただきたいという気がいたしました。
○望月分科会長 事務局、あるいはPMDAからお答えいただけますか。
○審査管理課長 添付文書で引用文献が社内資料となっている点ですが、実は今から10年以上前ですが、重要な基本的な文献は学術雑誌等に投稿して掲載するよう指導していたのですが、これにはWTO/TRIPs協定がございまして、試験成績については企業の知的財産でもあり、学術雑誌等に一律に公表を義務付けますと、これが結局グローバルに考えると、いろいろ知的財産上の問題が発生し得る、例えばこういった公表文献を利用して、別の国では承認申請が可能になってしまうとか、そういった問題が生じる恐れがあることから、現在ではそういった試験成績の学術雑誌等への投稿・掲載を義務付けるということはしていません。そういった経緯があるということは御理解いただきたいと思います。
○望月分科会長 土屋委員よろしいですか。
○土屋委員 はい。そのことは理解しているのですが、やはり一つもないというのは、いかがなものかという気は正直なところいたしますので、そのあたりはもう少し常識の範囲内で、全てが企業側の知的財産であるというものではないと思いますので、やはりその件については少し考えていただけたらという気がいたします。
○望月分科会長 そのような発言があったことを是非お伝え願いたいと思います。ほかにはございますか。
○笠貫委員 資料4のロチゴチンについてですが、13ページにKチャネルのKhERGは、Kチャネルを抑制する。更には活動電位持続時間も延ばすということが記載されていて、そして、39ページにQT/QTc評価試験がなされています。今、問題の対照薬として使われるモキシフロキサシンよりも弱いということは分かるのですが、明らかにKチャネルを抑制してQTを延ばすということです。
 それから、65ページに失神発作というのがあります。この失神発作は、国内でも海外でのところで100人中1.3人ということです。この文章からは、その症例はQT延長が確認されなかったということですが、QT延長はどこの時点で確認されたのか、大変大事な問題なので、半減期が短いのであれば、心電図を取った時間は分からないとかいう疑問が残ります。そうしますと、先ほどのhERGの問題と、QT/QTc評価試験と「失神」というものから、最悪はQT延長症候群の心室細動、torsade de pointesが否定できないと思うのです。それに対して、添付文書の方で、このQT延長、失神発作についてのきちんとした記載がないのです。特にこの薬は高齢者に使われますし、QT延長に関しては、女性高齢者というのはリスクファクターに入りますが、先ほどのデータは、こういう方が含まれていない評価試験だと思いますから、むしろ失神発作とQT延長については、添付文書に記載していただきたいと思います。特にQT延長を来たす薬剤との併用についても、記載されることが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○望月分科会長 ただ今の点に、事務局あるいはPMDAからお答えいただけますか。特にお答えがないようでしたら、ただ今の点を考慮して記載する方向で御検討いただきたいということですが、よろしいでしょうか。
○審査管理課長 申請者の方にこういった指導をさせていただきたいと思います。
○望月分科会長 ほかにはどなたか御意見ございますか。よろしいですか。それでは、ただ今のことを含んで御確認いただいたことといたします。
 続いて医療機器・体外診断薬部会の関係の議題11についての説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、報告事項議題11、資料11「医療機器『植込み型補助人工心臓HeartMateII』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定について」御説明いたします。資料11を御覧ください。品目の概要として一般的名称は「植込み型補助人工心臓システム」、販売名は「植込み型補助人工心臓 Heart MateII」、申請者はThoratec Corporationです。本品は体内植込み型の左心室補助人工心臓システムで、別添1に本品の外観図があります。図の中央ですが、血液ポンプなどが体内に植え込まれるというものです。
 品目の概要に戻りますが、資料5の「使用目的、効能又は効果」ですが、心臓移植適応の重症心不全患者で、薬物療法や体外式補助人工心臓などの補助循環法とも継続した代償不全に陥っており、かつ心臓移植以外には救命が困難と考えられる症例に対して、心臓移植までの循環改善に使用されるものです。
 臨床試験につきましては、米国での試験と、他国内でも6例実施されておりまして、観察期間の6か月間は全て生存していた他、継続治験でも本年11月25日時点で、3例が心臓移植を受け、3例が生存しており、有害事象も既存の人工心臓で観察された発生傾向と大きく変わらないとされております。本品目は、11月7日に開催された医療機器・体外診断薬部会で御審議いただきました。8の備考欄にございますが、承認条件1として補助人工心臓植込術に関連する十分な知識、経験を有する医師により、実施体制が整った医療機関で用いることとし、承認条件2として、全例調査を実施するとともに、長期予後の経年解析結果をPMDAに報告するなどし、承認条件3として、在宅医療の移行が安全かつ円滑に行えるよう、医療従事者や患者及びその介護者に対する講習等を徹底し、十分な支援体制を構築することといった承認条件を付して承認することで差し支えないとの結論をいただきました。本品目は11月29日に承認されております。報告は以上でございます。
○望月分科会長 医療機器・体外診断薬部会の笠貫委員から追加の御発言はございますでしょうか。
○笠貫委員 特にございません。
○望月分科会長 委員の方々から御意見等ございますか。よろしいですか。特にないということで、この件についても御確認いただいたことといたします。
 続きまして、医薬品等安全対策部会の関係の議題12についての説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして報告事項議題12、資料12「一般用医薬品のリスク区分について」御説明いたします。資料12を御覧ください。一般用医薬品につきましては、リスクに応じて第一類から第三類の三つのリスク区分に分類し販売の規制が行われており、製造販売後調査の終了時等に区分の見直しを行っております。このたび平成24年11月19日開催の医薬品等安全対策部会において、リスク区分の検討が行われましたので、その結果について御報告させていただきます。製造販売後に調査が終了した表の三成分について見直しが行われました。エメダスチンフマル酸塩は第二類医薬品、イソコナゾール硝酸塩及びミコナゾール硝酸塩の外陰部用の外用剤は引き続き第一類とすることが適当とされました。
 また、2ページの31の漢方処方が一般用漢方製剤承認基準に新たに追加されたことから、これら31処方のリスク区分についても検討が行われました。承認基準が定められている263処方の一般用漢方製剤については、リスク区分の全体の見直しの一環として、昨年度、区分の見直しが行われており、服用時点での症状、体質などに応じた処方を選択することが必要であること、症状、体質に合っていない処方を選択した場合や、不適正な薬剤との併用により日常生活に支障を来たす健康被害が生じる恐れがあることの理由から、配合されている各生薬成分等のリスク区分の如何にかかわらず、第二類医薬品とすることが適当とされ、第二類医薬品となっています。このたび、新たに承認基準が定められた一般用漢方製剤31処方についても、同様の考え方で第二類医薬品とすることが適当とされております。なお、新たに承認基準が定められた一般用漢方31処方に含まれる生薬成分等のうち、区分が示されていないものについては、別紙2のとおりとすることが適当であるとされました。現在これらの結果を受け、告示の変更等、必要な手続きを行っているところでございます。以上でございます。
○望月分科会長 医薬品等安全対策部会長の五十嵐委員から追加はございますか。
○五十嵐委員 特にありません。
○望月分科会長 委員の先生方から御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいですか。では、この件については御確認いただいたといたします。
 続いて、指定薬物部会の関係の議題13についての御説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題13、資料13「指定薬物の指定について」御説明いたします。資料13を御覧ください。指定薬物といいますのは、薬事法第2条第14項におきまして、「中枢神経系の興奮、若しくは抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ人の身体に使用された場合に、保健衛生上の危害が発生するおそれがある物として、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するもの」とされております。麻薬に類似した違法ドラッグ、いわゆる脱法ドラッグの乱用が社会問題化いたしまして、これに対応するために平成18年の薬事法改正によってこの制度が設けられました。法律上は指定薬物に指定することにより、その指定薬物の製造、輸入、販売、授与及び販売の用に供するための貯蔵、陳列等が禁止されることになっております。
 前回の薬事分科会から2回指定薬物部会が開催されておりますので、順に御報告申し上げます。まず第3回は、10月16日に開催されており、資料の別紙の1〜3ページの8物質について審議がされました。これら8種類の物質につきましては、審議の結果中枢神経系の作用を有する蓋然性が高く、乱用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがあるとして、指定薬物に指定することが適当とされました。このうち3物質は海外での流通があるものの国内での流通は確認されていない物質になっております。それは3ページの「物質6」「物質7」「物質8」が該当しております。なお、これら8物質の指定薬物への指定については、パブリックコメント及びWTO通報等必要な手続きを経て、12月17日に省令改正を行っており、来年1月16日から施行されることになっております。
 次の第4回の指定薬物部会は11月28日に開催されておりまして、指定薬物の包括指定について審議されました。これまで違法ドラッグ対策については、第3回に指定薬物部会で指定されたような形で、国内外で流通が確認された違法ドラッグに含まれる成分を指定薬物として指定をして、製造販売などを規制しております。しかしながら、規制後に化学構造を変化させた物質が次々に登場いたしまして、規制を逃れて販売などがされているという状況です。この状況への対策として、本年4月の指定薬物部会で指定薬物の包括的な指定の導入に向けた検討を進めるという方針が了承され、これを受けて包括指定について検討を進めてまいりました。包括指定の導入に当たっては、その指定の対象となる範囲が明確であること、対象に含まれる物質の中枢神経系の作用を科学的に類推できるという二つの要件がありまして、これらを念頭に研究班において対象群の設定、指定範囲について検討が進められておりました。
 別紙の4ページを御覧ください。まず包括指定の検討に当たりまして、中心となる化合物としては、いわゆる合成カンナビノイド系と言われているJWH-018を選定しました。このようにしましたのは、JWH-018というのが従来指定薬物だったのですが、本年の8月から麻薬に指定されておりまして、有害性や乱用実態が明確であるということ、それから、このJWH-018が平成21年10月に指定薬物に指定されたわけですが、その後、化学構造の類似した物質が次々と登場いたしまして、そのような物質を指定薬物にしてきたということ、それから、いわゆる脱法ハーブに含まれることが多い合成カンナビノイドの一種であるということから、これを検討の中心に据えるということにしたものです。中心となる化学構造はここでは「基本骨格」と言っておりますが、JWH-018とそれに類似する合成カンナビノイドが共通して持っている構造の(1H-インドール-3-イル)(ナフタレン-1-イル)メタノンとしまして、これに様々な置換基が結合する場合について検討しております。この基本骨格に置換基が結合する箇所については、論文や近年の指定薬物の指定状況から検討いたしまして、この図で矢印のついている部分に何らかの置換基が結合しているというものは、中枢神経系の活性が見られる傾向にあるということで、この3か所に何かが付くという場合に活性がどうかということを検討しています。これらの3か所に様々な置換基が結合した各物質については、中枢神経系の作用を推定して、それを基に中枢神経系の作用を有する蓋然性が高く、それが乱用された場合、保健衛生上の危害が発生する恐れがあるものに該当する包括指定の範囲を、研究班で審議していただきました。
 包括指定の範囲は、4ページの「置換箇所と対象範囲」で概略を示しております。1.インドール環のところには、31種類の何らかの置換基が必ず結合し、2.と3.の位置には置換基がある場合とない場合の両方があるということで、2.のところには、メチル基が付く場合がある。3.のところには12種類の置換基が結合するということで、これらの組合せが包括指定の範囲ということで決められております。
 省令の書きぶりについては次のページ以降に示してあります。記述の都合上、2.のメチル基の有無によって、記述を二つに分けています。5ページの方は、2.のところにメチル基がないもの、6ページの方は、2.にメチル基が結合しているものというような形で書いていますが、いずれの場合で、1.のインドール環の所に付く置換基については、表の第1欄に示した置換基のいずれかが結合いたしまして、3.のナフタレン環の方には第2欄に示した置換基のいずれかが結合するというような規定にしています。
 表の上のところにいくつかの物質名が記載されていますが、これは今回の包括指定の範囲からは個別に除外するとされたもので、研究班の検討結果では、これらは中枢神経系への影響が推定されるものではないとされたものです。
 このような規制の方法で、今回の包括指定の範囲に含まれる物質数としては、775物質になりまして、この包括指定の範囲の中には、既に麻薬になっているJWH-018、既に指定薬物となっている物質が14含まれておりますので、全く新規に指定される物質数としては760物質ということになります。現に麻薬になっているもの、それから麻薬になっているものを個別に除外するという形にしておりまして、また既に指定薬物になっている物質については、省令の規定を整理することにより、重複した指定とならないようにしたいと考えております。なお、今回の包括指定につきましては、12月14日よりパブリックコメントを開始しており、意見を集約後、省令交付の手続きを進めていく予定としております。以上でございます。
○望月分科会長 ありがとうございました。この指定薬物部会長は私でございますが、特に追加はございませんが、今後の包括指定の方針、あるいは、どのようにして更に指定薬物を決めていくかということについて、事務局からの意見を追加していただけたら有り難いと思いますが。
○監視指導・麻薬対策課長 指定薬物、いわゆる脱法ドラッグ問題は非常に社会問題化しているということで、私共も検討してまいりましたが、今後の方針ですが、一つはこの包括指定制度がどの程度、ある意味では予防的に指定する。つまり775のうち現在存在が確認されている物質は61しかないのです。それ以外はまだこの世に存在が確認されていないものを作る前に予防的に規制してしまおうという、そういうやり方でございます。ですから、これがどのような形で流通に対して歯止めがかかるかというのを見る必要がございます。その一定の前提のもとで、一つは今回お示しした基本骨格については、基本的にその置換場所と置換基以外の所というのは、構造を変えるというのはなかなか難しいのではないか。いわゆる安易に作成されることではないのではないか。それから、毒性についてもそれほど強いものは出ないのではないかという一定の推定は働いていますが、まだまだ未解明な部分もありますので、まずは、引き続きこの基本構造の部分については、更に追加的に置換場所なり新たな置換基の追加というのを検討していかなければいけないというのが1点です。
 それから、今回の基本構造以外の基本構造につきましても、新たに包括指定をすべく、現在検討を進めているところでございます。以上です。
○望月分科会長 ありがとうございました。それでは黒木委員からお願いいたします。
○黒木委員 分科会長の方には今日、会議が始まる前に情報提供したところではございますが、日本中毒学会及び日本救急医学会が共同して、救急医療施設における脱法ハーブ等の合成薬物添加製品による中毒の実態及びその対応についての調査ということで、多施設共同による患者診療記録を用いた症例収集研究を、後ろ向きの研究になりますが、行うことになっております。2012年の12月31日までの症例収集を検討しているところです。こちらがまとまりましたら、専門雑誌等、又は対策等につきましては厚生労働省などの行政機関に働きかけをしたいということで始まっておりますので、是非こういう学会等と協力して、更なるより良い指定につながるようにしていただければと思います。
○望月分科会長 ありがとうございました。是非、御利用のほどをお願いします。
○小幡委員 脱法ハーブ問題については、このように包括指定というところに踏み出したということで、マスコミにも報道されておりまして、どうしても「いたちごっこ」になりますので、脱法ハーブ問題には包括指定をしていただくというのは、大変有効だと思います。実際にどのようにやるかというのは、大変御苦労なさっているところだと思うのです。パブリックコメントも経ながらということで、一挙には難しいかと思いますが、せっかく有効なものだと世の中も期待していると思いますので、さらに検討を進めていただければと思います。
○望月分科会長 ありがとうございました。他にはどなたか御意見はございますでしょうか。よろしいですか。では更にこれを一層進めるということでよろしくお願いします。以上、御確認いただきまして、本日の議題は全て終了いたしましたが、事務局から何かございますでしょうか。
○事務局 来年の1月に薬事・食品衛生審議会の委員の改選がございます。委員の皆様方におかれましては、多くは平成23年1月から御就任をいただき、当分科会を開催してまいりました。このメンバーでの分科会は本日で最後になります。榮畑医薬食品局長から一言御礼の御挨拶を申し上げます。
○医薬食品局長 今日が今年最後の薬事分科会でございます。今、御紹介がございましたが、この先生方で開催させていただくのは今日が最後ということでございます。委員の皆様方、多くの先生方には、平成23年1月からこの薬事分科会に入っていただきまして、この間、熱心に御審議を頂戴いたしました。ありがとうございました。この会につきましては、患者、医療現場、更に一般の方々から注目を浴びているところでございます。この間、本当に先生方の活発な熱心な御審議に心から感謝させていただくとともに、また今後とも私どもの進めておる仕事につきまして、率直な忌憚のない御指摘、御意見を頂戴でき
ればと思います。本当に、ありがとうございました。先生方の一層の御活躍、そしてまた新しい年が先生方にとりまして良い年になりますように心からお祈りをいたしまして、一言御礼の御挨拶とさせていただきます。本当にどうもありがとうございました。
○望月分科会長 どうもありがとうございました。それでは、委員の方々から、全体を通じて御意見、御質問がございましたらよろしくお願いいたします。よろしいですか。
 それでは、これで薬事分科会を閉会させていただきます。本日はどうもありがとうございました。


(了)

備考
この会議は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 総務課薬事審議会係 対馬(内線2785)

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