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2013年6月17日 ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ(第1回) 議事録

社会・援護局障害保健福祉部企画課

○日時

平成25年6月17日(月) 17:30〜19:30


○場所

厚生労働省専用第21会議室(17階)


○出席者

和泉構成員、岩谷構成員、江藤構成員、奥村構成員

○議題

(1) ペースメーカ等の障害認定の見直しについて
(2) その他

○議事

○森岡課長補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「ペースメーカ等障害認定の評価に関するワーキンググループ(第1回)」を開催いたします。
 私、社会・援護局障害保健福祉部企画課の森岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 皆様方には、お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。
 議事に先立ちまして、障害保健福祉部岡田部長より御挨拶を申し上げます。
○岡田障害保健福祉部長 本日は、お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございました。
 このたび、ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループへの御参加をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 障害者福祉施策の状況ですが、今年の4月に障害者自立支援法にかわりまして総合支援法という形で施行されたところでございまして、全ての国民が共生する社会の実現というのを一つの大きな理念として施策を進めていくものでございますが、そうした実現に向けて円滑な法律の運用に努めていきたいと考えているところでございます。
 身体障害者手帳、それから身体障害者認定基準につきましては、先生方に日ごろからいろいろと御協力いただいているところだと思っております。今回、議論いただくのは、身体障害者認定のうち心臓機能障害に係るペースメーカ等の障害認定のあり方ということでございます。現在、一律に1級という認定をされているところですが、ペースメーカ等の体内埋め込み型の機器に関しましては、医療技術の進歩等によりまして社会生活等に大きな支障がない程度にADLが改善する場合が多いとの指摘がございまして、国会でも質疑がなされたところでございます。
 このため、このワーキンググループでは、ペースメーカ等の障害認定について装着後の状態で評価することについて、医学等の専門的な観点から御検討をお願いしたいと考えているところでございますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
○森岡課長補佐 続きまして、構成員の皆様の御紹介をさせていただきたいと思います。資料1として名簿を添付させていただいておりますので、お名前のみ御紹介させていただきます。
 まず最初に、和泉徹構成員です。
 次に、岩谷力構成員です。
 次に、江藤文夫構成員です。
 次に、奥村謙構成員です。
 また、本日御欠席ですけれども、本江純子構成員、小野稔構成員、牧田茂構成員に御就任をお願いしております。
 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。
 まず、障害保健福祉部岡田部長でございます。
 企画課井上課長でございます。
○井上企画課長 よろしくお願いします。
○森岡課長補佐 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 お手元の資料ですけれども、資料1として、ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ構成員名簿がございます。
 次に、資料2−1として、「ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ」について。
 次に、資料2−2として、ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ開催要綱。
 資料3として、身体障害認定基準等について。
 資料4として、厚生労働科学研究「障害認定の在り方に関する研究」報告書について。
 資料5として、見直しの方向性(案)について。
 次に、参考資料が2種類ございまして、参考資料1として、日本循環器学会「不整脈の非薬物治療ガイドライン」(2011年改訂版)と参考資料2として、見直しについての要望書がございます。
 以上、お手元に資料はございますでしょうか。なければ事務局のほうにお願いいたします。
 続きまして、議事に入らせていただきます。
 本ワーキンググループは公開のため、資料、議事録は厚生労働省のホームページに掲載されますので、あらかじめ御了解いただきますようお願いいたします。
 議事に先立ち、座長の選出でございます。互選ということなのですけれども、どなたか御推薦ございませんでしょうか。
 和泉先生、お願いします。
○和泉構成員 今までの経緯を踏まえまして、江藤先生にお願いしたいと思います。
○森岡課長補佐 ありがとうございます。座長として江藤先生という声があがっておりますけれども、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○森岡課長補佐 それでは、座長として江藤先生、お願いいたします。
○江藤座長 座長に御指名いただきました江藤でございます。
 ただいま岡田部長からの御挨拶にございましたけれども、障害認定のあり方に関して、厚生労働科学研究の研究代表者として、この3年間ほど検討してまいりました。また、この課題は、身体障害者福祉法が昭和24年に誕生してから、内部障害が昭和42年に呼吸と循環について追加されて、その後、腎臓機能障害とか、膀胱直腸障害とか、一番新しいところで2010年に肝臓機能障害ということで、かなり古い法律に基づいており、その認定法は医学的な進歩に比べ少し乖離が見られるものもあるということで、こういったテーマで研究させていただきました。
 この間に、障害者の自立支援ということでは、自立支援法、総合支援法という形で整備されてきており、もともと身体障害者福祉法の障害認定というのは、障害を持った方々の職業復帰あるいは社会での自立支援を目的としたものであり、いろいろ研究してみますと、かなりたくさんの課題があるということを報告させていただいております。
 今回の課題につきましては、従来は装具等をつけている場合は、装具を外した状態で機能障害の程度を判定するということできて、人工関節とかペースメーカのようなものもデバイス、装具に準ずるものということで、それを外した状態で障害認定がされてきたわけです。もう一つ、障害認定の議論の中で、生活の活動度あるいは社会参加の程度といったものでの制約をどう評価していくか。これも研究してみますと、かなり昔から議論されてきたわけであります。今回は、体内に挿入されているペースメーカ等について検討するということで、課題の整理も必要になるかと思いますけれども、座長を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それで、私が座長に御指名いただきましたけれども、代理の先生を指名しておきたいと思います。欠席はしないつもりでおりますけれども、代理として和泉先生にお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○江藤座長 それでは、早速議事に入らせていただきます。
 まず最初に、本日の議事について事務局から御説明をお願いいたします。
○森岡課長補佐 本日の議事でございますけれども、まず本ワーキンググループの開催の経緯について事務局から説明いたします。
 次に、厚生労働科学研究で行った「障害認定の在り方に関する研究」について、和泉構成員から御説明いただきます。
 その後、この報告を受けた見直しの方向性について、事務局から説明をいたします。
 これらの説明の後に御質問や御意見等をいただく予定としておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、次回の予定等については、最後に事務局のほうから説明いたします。
○江藤座長 それでは、資料2及び3について事務局から説明をお願いいたします。
○森岡課長補佐 それでは、資料2、3について事務局のほうから御説明いたします。
 まず、資料2−1をご覧ください。「ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ」についての資料でございます。
 まず、「1本ワーキンググループ設置の背景」の1つ目でございますけれども、心臓機能障害の認定に当たっては、ペースメーカ装着者等の場合は、この人工臓器は緊急事態を予測して装着するものであり、取り外すことは生命の維持に支障を来すのが一般的として、1級として認定されております。
 2つ目ですけれども、ペースメーカ装着者等の日常生活の制限の度合いは、医療技術の進歩、具体的には安全性・機能性の向上、機器・器具の小型化、電池寿命の長期化や耐久性の向上により、相対的に軽くなっており、術後は社会生活に大きな支障がない程度にADLが改善される者が多いとされております。
 3つ目でございますけれども、厚生労働科学研究「障害認定の在り方に関する研究」において、「医学・医療技術の進歩を踏まえ、基準の改訂を検討する必要がある」との指摘があります。
 最後に、昨年4月4日の参議院予算委員会において、小宮山厚生労働大臣(当時)が見直しを進める旨の答弁をしております。
 「2本ワーキンググループの目的」でございますけれども、以上を踏まえて、ペースメーカ装着者等の障害認定に当たって、装着後の状態を勘案する方向で認定基準の見直しの具体案について検討するとしております。
 次の資料でございますけれども、資料2−2、ワーキンググループの開催要綱の資料でございます。
 まず、「1.趣旨」につきましては、ペースメーカ等に係る身体障害者認定における評価について検討を行うこととしております。
 「2.構成等」でございますけれども、本ワーキンググループは、上記検討事項に関連する専門家等有識者のうちから障害保健福祉部長が参集を求める者をもって構成することとしております。
 座長は、先ほど江藤先生にお願いいたしましたけれども、構成員の互選によって、これを定めることとしております。座長に事故があるときは、あらかじめ座長の指名する構成員がその職務を行うということで、和泉先生が行っていただくことになります。
 「3.招集等」でございますけれども、座長が必要に応じて、このワーキンググループは招集するものとしております。
 また、座長が必要に応じて意見を聴取するため、参考人を招へいすることができるとしております。
 なお、庶務は、障害保健福祉部企画課のほうで行うこととしております。
 次に、資料3、身体障害認定基準等についてという資料をご覧ください。
 まず、2ページ目をご覧ください。身体障害者障害程度等級表ということで、身体障害者福祉法施行規則の別表でございます。それぞれの種類ごとに1級、2級、3級、4級、5級、6級、7級と級別に症状を記載しておりまして、太い線で囲ってあるところが心臓機能障害の程度でございます。
 まず、心臓機能障害の1級について見ていきますと、心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるものが認定されます。2級はなくて、3級でございまして、心臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるものが認定されます。
 3ページに参りまして4級がございまして、心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるものが認定されます。
 以上の障害の程度に基づきまして、心臓機能障害は1級、3級、4級と割り振られることになります。
 次に、5ページを見ていただきたいのですけれども、身体障害認定基準(抜粋)という資料です。これは、障害保健福祉部長通知の抜粋でございまして、先ほどの障害程度を詳しく通知のほうで説明しております。五の内臓の機能障害の1の心臓機能障害のところの抜粋でございます。
 (1)18歳以上の者の場合ということで、下線を引いておりますけれども、「等級表1級に該当する障害は次のいずれかに該当するものをいう。」ということで、それぞれ要件を記載しております。ペースメーカを装着した方については、(イ)の下線を引いている「人工ペースメーカを装着したもの又は人工弁移植、弁置換を行ったもの」ということで、これに該当する方は心臓機能障害の1級ということで認定しております。
 5ページ、6ページが部長通知の抜粋でございまして、ペースメーカの記載については5ページの(イ)のみでございます。
 次に、7ページに参りまして、身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について(抜粋)ということで、事務連絡がございまして、さらに細かく疑義について解釈をお示ししております。
 ペースメーカに関するところですけれども、質疑の4番をご覧ください。18歳未満の方の取り扱いでございますけれども、質疑としては、「人工ペースメーカを装着した者、又は人工弁移植、弁置換を行った者は、術前の状態にかかわりなく、すべて1級として認定してよいか。また、18歳未満の者の場合も同様か」ということで、「年齢にかかわらず、いずれも1級として認定することが適当である。これらは緊急事態を予測して装着するものであり、かつ、これらを取り外すことは生命の維持に支障をきたすのが一般的であることから、認定に当たっては、術前の状態にかかわらないこととしたものである」という解釈を示しております。
 次に、5番で、「体内植込み型除細動器を装着したものについては、人工ペースメーカを装着しているものと同様に1級と認定して差し支えないか」ということですけれども、回答としては、「ICDや頻拍停止型の人工ペースメーカを装着したものについても、1級認定することは適当である」としております。
 その次に、関係ある部分のみでございますけれども、6の「発作性心房細動のある『徐脈頻脈症候群』の症例に人工ペースメーカを埋め込んだが、その後心房細動が恒久化し、事実上人工ペースメーカの機能は用いられなくなっている。この場合、再認定等の際の等級は、どのように判定するべきか」ということでございますけれども、認定基準の18歳以上の1級の(イ)に該当しないものとして、その他の規定によって判定することが適当だと示しております。
 あと、7番ですけれども、人工弁移植、弁置換に関して、「牛や豚の弁を移植した場合も、人工弁移植、弁置換として認定してよいか」「また、僧帽弁閉鎖不全症により人工弁輪移植を行った場合も、アと同様に認定してよいか」ということですけれども、回答としては、「機械弁に限らず、動物の弁を移植した場合も同様に取り扱うことが適当」「人工弁輪による弁形成術のみをもって、人工弁移植、弁置換と同等に取り扱うことは適当ではない」といった解釈を示しております。
 次に、9ページに、認定の審査の際に使用いたします診断書・意見書の抜粋のほうを掲載しております。9ページと10ページが18歳以上用で、11ページが18歳未満用でございます。
 ペースメーカ等に関する記載でございますけれども、10ページの5に人工ペースメーカと人工弁移植、弁置換の有無についての記載がございます。
 以上、簡単ではございますけれども、資料2と3の説明を終了させていただきます。
○江藤座長 それでは、次に和泉先生のほうから資料4について御説明をお願いいたします。
○和泉構成員 それでは、心臓ペースメーカについて御報告をさせていただきます。これは、先ほど紹介がございました厚生労働科学研究「障害認定の在り方に関する研究」の中で、私と牧田構成員等で議論して取りまとめたものでございます。
 基本的には、心臓ペースメーカというのは1970年代から開発が進んできて、私、ちょうどそのころから医師をやっているわけですけれども、初めは非常に難しい装具だなと思っておりました。しかし、今日では、患者さんに非常に恩恵をもたらすことのできる装置だなと思っております。にもかかわらず、障害認定のあり方における手続あるいは考え方というのは、その間全く変わってきておらなかったという経緯がございます。
 したがいまして、今回、このような不具合が発生するだろうということは、臨床の現場にいる人たちは十数年ぐらい前からある意味では予測していたということでございます。対応が少しおくれたのではないかなという印象を持っておりましたけれども、これは患者さん自身の利益に関係することですので、片方では慎重に対応しなければならないということがございましたので、タイミングとしては今がいいのかなという言い方もできると思います。
 心臓機能障害と言いましても、40年前とは大きく意味合いが違ってまいりました。当時は、弁膜症の方々、先天性心疾患の方々が主であったと思いますし、その経緯の中で弁膜症とか先天性心疾患の方々は克服してきて、ペースメーカにつきましても徐脈型の方々を克服して、頻脈症の方々に先進医療の対象は移ってきております。あるいは、心不全の方に関してもペースメーカで治療することができるようになるとか、天皇陛下まで冠動脈疾患で手術を受けられるという時代になってきておりますので、大きな展開があったということは間違いないわけです。
 今回は、心臓機能障害と言っても、その中の心臓ペースメーカだけを取り上げることにいたしますし、それも18歳以上の成人に対してということで問題提起をさせていただいております。心臓ペースメーカの植え込み患者には、絶対適応と相対適応というものがございます。これは、患者さんにとってペースメーカがないと命に差しさわる、生活に差しさわる方々と、それに非常に類似した現象は起きているのだけれども、ペースメーカを入れていたほうが、患者さんの生活を守るためにはよりいいだろうという方々、相対的な適応というのはそういう意味合いでございますけれども、そういう問題がございます。
 それから、心臓ペースメーカを装着したら、先ほどの文面があらわすとおり、もうそこで1級であると。これは、ペースメーカにほとんど依存している方々を想定して運用されているものだと、私自身も認識しているわけですけれども、これはおかしいのではないか。ゴルフをなさっている方々がいる、トップビジネスをなさっている方々がいるということがもう常識的になってきているときに、ペースメーカを装着された方が、おれ、1級障害なのだよということで、患者さん自身が傷ついている場合もある。これは、私たち医師としては看過できない話ではないかと思います。
 これは、障害認定のあり方が、装着している状態が恒常的に保障される状態にないということで、それを外した状態で判定するという判定基準・認定基準を非常に遵守してきたために起きてきたことであります。一方、いわゆる機能障害の場合には再認定制度というものがございます。これは、先ほど来問題になっているように、障害者支援法も総合支援法の精神もそうですけれども、少しでも患者さんをよくしてあげよう、よくしようとして、よくなってきている結果をもって再認定するということがうたわれているにもかかわらず、それが円滑に運用されなかったのではないかという反省も込めての話でございます。
 2ページを見ていただきたいと思います。心臓ペースメーカ、初めのころはびっくりする、400gとか500gという大きさの機器が装着されて、リードと言いますけれども、線が非常に太いものが使われておりました。ですから、このことによって患者さんに相当の負担をかけておりましたし、また機器の寿命も3年はもたないという状態が長く続いておりましたし、コンピュータも今ほど進んでおりませんでしたので、自己心拍と全く関係なしにペースメーカが作動するということもございました。
 それがいろいろなテクノロジーの進歩によりまして、機器が20g、線も非常に細いものを使うようになってきた。そして、電池も非常にすぐれておりまして、今、徐脈型のものは、たとえそれが10年間打ち続けましても、電池の寿命をきちんと全うする機器になってまいりました。そうすると、安全性が担保された、有効性が担保されたという中で判断すべきじゃないかという当然の考えが浮かんでくるわけでございまして、これは徐脈型には安定した患者さんへの有益な貢献をしているという事態に沿った運用が求められてきていると思います。
 一方、心不全の患者さん、あるいは心肺停止をされる患者さんについても、横文字で恐縮でありますけれども、ICDとかCRTという機器が出てきておる。これらの機器もどんどん安全な装置として確立しつつありまして、この辺の判断はよく検討しなきゃいけませんけれども、今回の検討対象として、先ほどの今まで運用されてきたところでも同様の機種であるとなっておりますので、同様に検討すべき課題になっているということでございます。
 適用基準でありますけれども、これは奥村先生がまとめられたガイドラインに出ておりますように、大きく言って、専門的な用語では申し上げませんけれども、クラス1というのは絶対的な適応である、クラス2というのは相対的な適応であるとお考えいただければいいと思います。これは、徐脈型であろうが、頻脈型であろうが、CRT、心不全に使うものであろうが、一律にクラス1、クラス2というのが専門家の中できちんと議論されて、大規模臨床試験を経て、現在エビデンスで固められて運用されているということでございます。
 身体障害者手帳のほうでは、3ページになりますが、心機能障害がございます。1級、3級、4級となっております。2級がないのがおかしいという議論がございますけれども、私も長く心臓の機能障害にかかわってきて、これは非常に妥当な判断であろうということであります。1級と2級の区別というのは、心臓の場合、非常に緊急性を要するものですから、専門家をもってしても判断は難しいということで、2級の方々も1級とみなすという形での運用がされていると御理解いただければいいと思います。
 そして、1級の話でございますけれども、活動能力の程度としては意見書のオ.安静時若しくは自己身辺の日常生活活動でも心不全症状若しくは狭心症状が起こるもの又は繰り返してアダムスストークス、要するに失神発作が起こるものとなっております。この方々か1級相当であるということになっております。
 そして、心不全の重症度分類で広く用いられているのは4ページでございまして、これも横文字で失礼でありますけれども、NYHA分類ということで、4度を想定して1級が議論されているということでございます。
 ですから、意見書の基準として、身体活動のレベルを比較いたしますと、1級の方々はNYHAの4度である。そして、これは身体活動で新しい考え方でも何でもないのです。ずっと前からあったのですけれども、日本ではなぜか広がらなかった考え方にメッツという考え方があります。メッツというのはどういうことかというと、皆様方が安静にしているときの活動量を1とすると、その活動をしたときにその何倍を必要とするかということでございます。2メッツというのはどういうことかというと、日本風な言い方で申し上げれば、布団の上げ下ろしだけができる。あるいは布団を畳める。ですから、ほとんど寝たきり。御家庭の中で温和な運動しかできない方々が4度になっております。
 心臓機能障害というのは、状態が固定するわけではございません。特に、医療・医学・福祉が進んできている場合には、今日は調子がいい、昨日はだめだったというのはしょっちゅう起きてくることで、機械ではありませんので、これは神経とかホルモンに左右されておりますので、心臓の働きが一定であっても患者さんの症状としてはばらつきが出てくるということでございます。
 徐脈、頻脈、心不全の患者さんにペースメーカを装着すると、非常に具合がよくなってまいりまして、心臓機能のほうが改善してくる、身体能力のほうが改善してくる。しかし、心臓の状態は同じであるということはしばしば出てくることで、これはある意味では乖離している。ですから、あの人、心臓が悪いと言っているけれども、元気じゃないとよく言われるのは、そういうことであります。見た目は元気そうでも、内実はなかなか難しいという方々もいらっしゃいますし、見た目も内実も改善してくるという方々もいらっしゃる。これは、ペースメーカの場合にはそれが得られてきている、よい例ではないかと考えます。
 それで、私たちは、今度は装着して一定程度時間がたったところで、身体活動能力を見て患者さんの状態に合わせた判断をするというのは、もう妥当性のある時代に入ってきているだろうと考えたわけです。それをどれぐらいかといいますと、普通の身体障害の場合には、症状が固定するのを医師たちの意見で大体6カ月と考えておりますけれども、心臓は6カ月で症状固定というのはなかなか難しいだろう。年余にわたるだろうと考えておりまして、2年ぐらいは要するのではないか。ですから、二、三年後に見直すというのは非常に妥当性のあるお話ではないかということで、答申申し上げた次第であります。
 そして、心臓機能がある程度一定であっても、6ページに書いてございますけれども、今、私たちは盛んに心臓リハビリテーションを続けなきゃいけないということを申し上げているのは、足、下肢です。下肢の筋力・機能が高まってきますと、全体としての心臓のポンプ機能は高まってくるということも知られていて、これも特に高齢者の方々の場合には相当の年月を要しますので、二、三年後の見直しというのは妥当であろう。ここで強調しておきたいのですけれども、足は第2の心臓であるというのはよく言われていることであります。
 それで、心臓ペースメーカに関する提案を研究班でまとめて、1)心臓ペースメーカの絶対適応患者のみが1級申請が可能であるという国民的な合意が得られやすい提案にしたほうがいいのではないか。
 それから、その人たちも含めて、ある一定の期間を設けて見直しをしたほうがいいのではないか。
 それから、認定に関する心機能障害の状況及び所見の項目が余りにも古い。今は、心エコー図とかバイオマーカーとか、そう高いお金を払わなくても認定できるいろいろなツールがあるにもかかわらず、それを用いていないというのは時代おくれと言われてもしようがないのではないか。それを積極的に取り入れて、今回の提案も含めて、デバイス治療というものをしっかり見つめ直してほしいという提言をまとめて報告したところです。
 以上です。
○江藤座長 和泉先生、どうもありがとうございました。研究班が障害認定の在り方に関する研究を3年続けてきましたけれども、それ以前から関連するテーマでの研究がなされてきていて、いろいろな意見がありました。和泉先生から詳しく説明をしていただきましたけれども、ペースメーカだけじゃなくて、人工弁等についても同様に考えられるのではないかといった議論もあったわけですね。
 現実に手帳がどういうふうに利用されているかということ、それからどういう意味を持っているかということも含めて議論して、全員の班員がまとまるのがなかなか難しい議論でありましたけれども、ただいま和泉先生からお話いただいたように、絶対適応の者に関して、これは1級が妥当であろうということで、研究班としても集約されてきたわけです。
 それでは、質問については後からということで、こういった議論を踏まえて、見直しの方向性について事務局のほうで説明をお願いしたいと思います。
○森岡課長補佐 それでは、資料5、見直しの方向性(案)について説明させていただきます。
 ペースメーカや体内植え込み型除細動器の装着者については、植え込み後に日常生活動作が大幅に改善されるケースが多いこと。また、これらについては、体内に埋め込まれ、日常的に着脱する手間がないこと等が指摘されております。したがって、ペースメーカ等の装着者に対する心臓機能障害の障害認定については、以下のとおり取り扱うこととしてはどうかということで示させていただいております。
 まず1つ目ですけれども、ペースメーカ等への依存の程度、植え込み後の日常生活活動の制限の程度の2つを勘案した上で認定を行う。
 次に、依存の程度については、「不整脈の非薬物治療ガイドライン(2011年改訂版)」(日本循環器学会)を、また日常生活活動の制限の程度については、メッツの値を活用するということでございます。
 3つ目でございますけれども、日常生活活動の制限の程度が装着後に改善する可能性があることを踏まえ、一定期間経過後に再認定を行うことを徹底する。
 次に、一定期間については、植え込みから3年後とする。
 最後ですけれども、先天性疾患により装着したもの及び人工弁移植、弁置換については、従来どおりの取扱い(1級)とする。
 なお、これらの取り扱いでございますけれども、制度改正後に新たに申請する者に対して適用する。
 2ページ目に、1級、3級、4級の具体的な判断基準(案)を示しております。
 植え込み術直後の判断基準として、1級は、ペースメーカ等を装着し、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるものとされておりますけれども、具体的には、ペースメーカ等への依存が絶対的なものとして、先に示したガイドラインのエビデンスと推奨度のグレードがクラス1に相当する状態に対して、植え込みを行った場合としてはどうかと考えております。
 ガイドラインのクラス1でございますけれども、4ページに推奨度グレードについての解説が載っておりますので、また参考にしてください。メッツについても同じでございます。
 次に、3級でございますけれども、ペースメーカ等を装着し、家庭内での日常生活が著しく制限されるもの。具体的には、ペースメーカ等への依存が相対的なもの(ガイドラインのクラス2以下の状態に対して、植え込みを行った場合)であって、メッツの値が4未満のもの。
 4級につきましては、ペースメーカ等を装着し、社会での日常生活が著しく制限されるものということでございますけれども、3級と同じように、依存が相対的なもので、クラス2以下の状態について植え込みを行った場合でございますけれども、メッツの値が4以上のものを4級としてはどうか。案としては、そのようにしております。
 次に、3ページでございますけれども、一定期間経過後、植え込みから3年後の再認定の判断基準でございます。1級につきましては、大きな基準としては同じでございますけれども、具体的な基準としては、メッツの値が2未満のものとしてはどうか。3級につきましては、メッツの値が2以上4未満としてはどうか。4級としては、メッツの値が4以上のものとしてはどうかということで、メッツの値が2未満が1級、2以上4未満が3級、4以上が4級としてはどうかということで、案をまとめさせていただいております。
 以上でございます。
○江藤座長 どうもありがとうございます。基本的な資料について御説明をいただいたわけでございますけれども、これまでの説明につきまして、何か御意見、御質問、ございましたら、どうぞお願いします。
○奥村構成員 全体を通してでよろしいでしょうか。
○江藤座長 はい。
○奥村構成員 私、実際にペースメーカあるいは除細動器診療にずっと携わっております。現在の問題点、先ほど和泉教授からお話があったとおりでありますけれども、現在の認定は、ペースメーカ等のデバイスを外した状態で評価するということになっていますが、現実的に外すということは、今はあり得ないと思います。実際、そういう患者さんは見たことがありませんので、現実はずっと装着したままであるということからすると、装着した状態での再評価といいますか、再認定というのはごく自然なことではないかと思います。
 装着していること自体が何か支障を来すとなれば、それはまた別の問題があるかと思いますが、例えば極端な話、装着していること自体が以前のように、例えば除細動器というとお弁当箱みたいな大きさでしたから、それ自体で生活が著しく制限される。あるいは、危険性すら発生するといえば、それも勘案すべきでしょうが、先ほどからありますように、非常に医療技術の進歩によりまして、そういうことはもちろんありませんし、むしろ装着していることの日常生活の制限というのは、まずほとんどないと言っても過言ではありません。
 ただ、例えば携帯電話ですけれども、以前は22cm離すというルールがありましたが、このたび15cmということに変わりました。これは、ほとんど問題ないということがわかりましたので、ガイドライン上でも、今度改訂していますし、これは総務省のほうで決定されましたが、15cmルールに切りかえたいと思っています。それほどに影響が今はないということですね。
 では、全くないかというと、もちろん電磁波を強く発生する機器、例えば麻雀台とかIH炊飯器には少し制限がかかるのは事実ですし、今、我々が一番懸念していますのは電気自動車の急速充電器は影響するようであります。そういう意味で、装着していること自体が全く何も影響がないわけではないのですが、注意すれば避けて通れるようなことではないか。そういう意味では、装着していること自体は、通常何ら問題はない。
 では、不具合がしょっちゅう起こるとなれば、これも勘案すべきですが、普通のペースメーカで不具合があったというのは本当に例外的ですので、これもほとんど問題にはならない。そうなってくると、純粋に植え込み後の患者さんの状態で認定するというのは、ごく自然であり、医学的にも非常に妥当であると考えてよろしいのではないかなと思います。したがって、和泉教授が障害認定の在り方研究班で出されました結論を、私たち不整脈あるいはデバイス植え込みを専門的に行っている立場からも、極めて妥当ではないかなと判断いたします。
○江藤座長 ありがとうございました。
 そのほか。岩谷先生。
○岩谷構成員 メッツを持ち込むわけですけれども、具体的に2メッツというのがどういう状態なのか、ちょっと微妙なところがあると思うのです。2メッツ未満でできる活動は、社会的な活動もありますが、2メッツ未満ということを優先するということなのでしょうか。
○和泉構成員 いや、2メッツ未満で社会的な活動は基本的にできません。
○岩谷構成員 例えば事務作業は2メッツ以下ですが。
○和泉構成員 先生、いわゆる家庭内の温和な生活においても、身辺のあれにおいても、生活に支障が出ている人たちのことを指しているので、先生が2メッツの運動をするという意味合いで記載されているわけではございませんので、そこは2メッツの心機能障害の方というのは、私たちから見ても相当な方だと思います。むしろ、4メッツ未満ということを広く公示するためには、ここにメッツの換算が出ておりますけれども、日本の生活の中でどれぐらいがメッツ数で、それを国民に運動として、活動として広く情宣しようという努力がむしろされてこなかったということが、ここへ来て大きく響いているように思います。
 4メッツ未満というのは、心臓障害の方々だけを考えると、家庭からほぼ出て行くことができない方々。調子がよければ行かれるかなという方が私たちの描いていることで、リアルワールドがそれを如実に示していると思っています。
○岩谷構成員 私は、心臓の専門家ではありませんので、肢体不自由等で1級と比べてみたときに、心臓機能障害での1級における日常生活活動の制限された状態とがほぼエクイバレントであると、考えてよいのでしょうか。心臓機能障害における、2メッツ未満に制限されているということと肢体不自由における自己の日常生活活動が極度に制限されているという状況とがイメージとして一致しないと理解されることがあるのではないか。それを懸念しているのです。
○江藤座長 はい。
○奥村構成員 ペースメーカの場合をちょっと横に置いて、植え込み型除細動器のほう、今回も含まれています。植え込み型除細動器の適用となる患者さんは、1次予防にせよ、2次予防にせよ、もともと心臓の働きが非常に悪い方が多いです。ましてや、CRTと言いますけれども、両室ペーシングのペースメーカ、これは除細動機器の多くの場合に取り入れていますけれども、その場合はさらに心臓の働きが落ちて、まさに2メッツあるいはその前後という患者さんが適用になってきますので、例えば除細動器を植えたとしても、余り状態が変わらないことが多いです。
 両室ペーシング機能、CRTですと、多少はよくなってくる可能性はありますが、除細動器の場合はまずよくなりませんので、2メッツ前後の患者さんは多くいらっしゃるかと思います。
 一方、ペースメーカに関しては、多くの患者さんは改善してくると思います。中には、もちろんそうじゃない方もいらっしゃるかもしれません。したがって、再認定でそこを客観的に評価するという作業は求められるのではないかなと思っています。
○岩谷構成員 これは確認ですけれども、肢体不自由での1級というのは本当に四肢麻痺なのです。立って歩けない、車いす、完全ディペンデントということですので、心臓の機能が悪くて、2メッツ以下の活動に制限されている状態というのは、それぐらいの活動制限とエクイバレントですね。
○和泉構成員 そうです。
○江藤座長 我々も随分議論しましたけれども、今、岩谷先生が言われたような感じで。ただ、内部障害というのは、そもそも見えない障害という面があって、もともと昭和24年ぐらいは傷痍軍人のイメージもあって、足が1本ない、手が1本ないという明確に見えるものだったのですけれども、実際の日常生活でどういう制約があるかという点から言うと、呼吸の障害にしても、心臓の障害にしても、腎臓の障害にしても、岩谷先生の言われるエクイバレントという考え方だと思うのです。確かにニュアンスが違うのですね。
 メッツの考えも、かなり早くから和泉先生がおっしゃられるとおり、あったけれども、我が国ではなかなか普及してこなかった。それから、実際に個々に細かく言うと、動作のやり方とか、いろいろなところで、ゴルフでも電動カートに乗って動いているか、バッグを運ぶかによっても随分違うわけですね。そういうことも表が作成されていて、かなり細かく書かれていますね。
○和泉構成員 それは、実際に運用するときには、今までのものと判断が大きく異なっているわけじゃございませんので、メッツというものをそこへ書き添えて、さらにメッツというものについての説明とか具体的な行動とか身体活動というものも絵入りで説明するとか、いろいろな努力が必要になろうかと思います。しかし、今回問題となったことに対して、ペースメーカを装着して、デバイスを装着して身体活動をはかるという観点に立つと、このメッツというものが客観性があって、蓋然性もあって、展開性もあると思いますので、導入すべきだと思います。
○江藤座長 ありがとうございます。
 認定する場合には、装具を外した状態でということで記載されているわけですが、これが長いこと、いろいろ議論のもとになって、かなり早い時期から、実際に装着した状態で動作ができるか、できないかを見るべきじゃないか。外国ではそういうふうにしているところもあるということで、議論があったかと思います。現在、眼内レンズに関しては、多分装着した状態での認定がなされていると思っています。だから、全部が全部じゃなかった気もするのですけれどもね。
○森岡課長補佐 はい。装着した状態で行われています。
○江藤座長 装着した状態で判定する例は、もう既にあると考えていいかと思います。
 ほかに御意見、ございませんか。今日は第1回ということですので、今までの経緯も含めて、いろいろ整理しておく必要があると思います。
○岩谷構成員 確認ですけれども、これは不整脈の非薬物治療ガイドラインのクラス1でいくということなのですね。今までに書いてあった心臓機能障害のいろいろな症状ということには手をつけないわけですね。
○和泉構成員 それは、むしろ厚労省の方々に実際運用されるときにどうなさるのかということをお聞きしたいわけです。私たちは、クラス1の人たちは従来に非常に準じた形で運用していくべきだろう。この方々は、ペースメーカに依存しているという表現をしても嘘ではない。だから、そういう方々に従来の歴史的な経緯は踏襲すべきだろう。しかし、その人たちといえども、ペースメーカの恩恵を受けてよくなれば、国民が等しく理解しやすいような再評価をすべきだろうということもしているので、実際の運用については厚労省のほうから具体的に御提案願うことになろうかと。
○奥村構成員 少し補足しますが、現在の診断書・意見書は、身体障害認定基準等という資料3の10ページになります。これが現在用いられている診断書・意見書ということになります。全体的に見ると非常に古くて、これもリバイスしなければ時代に合わないなと思いますが、活動能力の程度、それから、5.ペースメーカということになっていますが、活動能力の程度の中のオというのが1級に相当しますけれども、先ほどのガイドラインのクラス1というのはここに相当します。
 クラス1は、不整脈、徐脈を原因として、アダムスストークス発作が起こるもの、あるいは植え込み型除細動器の場合は、頻拍が起こって意識消失、命に危険な状態が起こるものということですので、自動的に現在でもここはオになって、あとはペースメーカありということに今度はなるのではないかと思いますから、活動度としては、植え込み前はこの状態であることには、クラス1が相当することには間違いないと思います。
 クラス2になりますと、このあたりが少しあいまいになってきます。
○江藤座長 ありがとうございます。
 見直しに関しては、心臓に限らないのですけれども、改善して、通常、子どもさん等で発達が見込まれるような疾患の場合には、診断書のところに要再認定ということで、1年後とか3年後に判定すると書かれるのですが、再認定の期間、術後安定しての期間というのは、先ほど事務局案としてつくった中でも3年ということですが、これは期間としてはいかがでしょうか。
○和泉構成員 ベストというタイミングをつかむことは、なかなかできないと思うのですけれども、私たち専門家から言えるのは、こういう介入をして、6カ月は短過ぎるというのはわかります。2年あたりが妥当だろうと思いますけれども、今度は行政のいろいろな運用の問題で大きな混乱が起きてもいけないということを考えれば、3年という期間を提言されたのは賢明だろうと思います。大きな混乱を招いても、患者さんたちに不利益があるわけですから、これはそのまま御提言を受け入れていいのかなというのが私の考えでございます。
 もう一つは、小児をなぜここで外したのだという議論があるかと思います。これも妥当性がございます。先天性心疾患をもつ小児の方々は、ほとんどクラス1であるということと、今、江藤先生が言われたように、再認定をきちんとおやりになっている。そういう今までの経緯がございます。ですから、今、私たちが申し上げているような提案内容というのも、先天性心疾患の方から多くを学んで、この話をしているところもございますので、先天性心疾患をもつ小児の場合のこの判断というのは私は妥当な考え方だと思っています。
○江藤座長 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。規則では改善した場合には再認定と書かれているのですが、従来、診断書の時点で要再認定と書かれていないと、実際の手帳の事務的な作業はそれぞれの自治体ごとなので、その辺のことが従来、徹底していなかったのではないかという議論がありましたけれども、これは実際には作業はかなり煩雑になるということでしょうか。
○森岡課長補佐 再認定をどういうふうに運用していくのか、次回、先生方にもう少しイメージを持っていただけるような資料を提出して確認していただきたいと思っています。いずれにしても、3年で再認定する方向で詰めていきたいと思っています。
○江藤座長 ほかに何か御質問、御意見、ありますか。はい。
○奥村構成員 あと、和泉先生からの報告、障害認定の在り方に関する研究の6ページの一番最後の、写真、心電図だけでなくて、エコー、血液検査、運動負荷試験、ADL。血液検査の中にはBNPという客観的評価法、生化学的心不全の診断法等も入りますけれども、このあたりも、再認定のときに、これは少し具体的な数値とかを設けられるのでしょうか。
○和泉構成員 多分、そうしていただかないと整合性がとれなくなっていくのではないかと思っていますね。結論だけがすごく時代にマッチしていても、方法論が余りにも古過ぎると、どこかで破綻していく脆弱性を持っていると私は思いますので、この辺も一新していかれるべきだというのは、提言でも私たちもまとめてございます。ただ、横並びの問題がございますので、心臓機能障害だけが最新のものになって、ほかがそうでないということになりますと、これはまた国民的な合意を得られるには少し難しい話になると思いますので、膨大な作業になって大変なことではあるだろうと思うのですけれども、順序立ててアプローチしていくべきで、その範囲内で私は改善を図っていくべきだと思います。
 今回の改善も議論のあるところかもしれませんけれども、私は最初だと思っています。これは、5年ぐらいで見直すのは早過ぎると思いますけれども、10年ぐらいになったときには見直しすることも含めて、進歩を図っていくべきで、少子・高齢化時代に見合った、国民に理解しやすい心臓障害の身体障害認定基準運用のあり方というものを国策として決めていただくことが一番妥当かと思います。
今回のことも、ゴルフ場で1級の人が騒いでいるということが発端のように思われますので、櫻井先生の実際の放送を見させていただきましたが、かなりきつい表現で申しておりますので、皆さんが見ておかしいと思うことについては、いつでも改善していく勇気を持つべきではないでしょうか。
○奥村構成員 ぜひお願いしたいと思います。主観的な評価だけでなくて、客観的評価もある程度参考にしていく。基準づくりがなかなか難しいことは存じていますけれども、以前のようにレントゲン写真と心電図で評価するという時代では、もうないと思いますので、新しい評価法、客観的評価、より正確で、生命予後をも推定し得る評価法というものが今あるわけですから、それを参考にするということはぜひ組み入れていただければと思います。
○江藤座長 ただいまの奥村先生、和泉先生からのお話、私たち以前の研究班、岩谷先生が代表されていた時代が長くあり、またそれ以前にもあるのですが、心臓にしても、呼吸器にしても、昭和42年、1967年に追加されて、その後、いろいろな説明に関して追加された部分は多少ありますが、基本的にはその当時の診断法・技術がベースでずっと来ているので、この点に関しては研究班でも議論があったのですが、非常に膨大な作業になって、それぞれの専門家チームが必要になるだろうということです。
 基本的に、主観的な表現・判断というのは、NYHAの分類で書かれている内容だけ見ると、そこはかなり主観的な判断になっているわけですし、あるいは呼吸器の病気でもそういったことなので、主観的と見られるかもしれないけれども、実際の活動とそれを裏打ちする医学的な方法に関しては、更新していかなくてはいけないのではないかと、研究班では意見としてまとまりました。ただ、非常に膨大な作業になる。
 その中で、今回取り上げたペースメーカに関しては、かなり進んできていますし、再認定の時点での判定の基準についての客観的な検査法を追加していくということで議論していくべきではないかなと私も思っております。
 和泉先生。
○和泉構成員 1つの検査項目を入れるにも、私たち医療界あるいは医学界の中でも社会的な経験が10年ぐらい要るのではないかと思います。社会的に10年ぐらいの経験を経たものをこういう判断基準に持ち込まないと、判断基準そのものが動いてしまっていくというおそれがございますので、少し後追いになるのは仕方のないことかと思います。しかし、エコーにしても、BNPにしても、ましてメッツについては、ずっと前から、もう十数年以上の歴史を持っている安定した手法となってきているわけですので、それは取り入れていくべきだろう。ただ、先取りするような考え方は、この運用のときにはちょっとなじまないと思います。
○江藤座長 ありがとうございます。
 ほかに何か。よろしいですか。
 それでは、本日の会議はこれまでにいたしたいと思います。次回の日程については、また事務局のほうからお願いいたします。
○森岡課長補佐 本日は、お忙しいところ御出席いただきまして、また議論いただきまして、ありがとうございました。
 次回の日程につきましては、別途事務局のほうから御連絡いたします。今日いただきました意見を整理いたしまして資料を作成して、また日程調整させていただきます。
 事務局からは以上でございます。
○江藤座長 それでは、本日はこれにて閉会したいと思います。お忙しいところ、お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
企画課人材養成・障害認定係

電話: 03(5253)1111(内線3029)

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