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2013年5月29日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会議事録

○日時

平成25年5月29日(水)14:00〜17:00


○場所

共用第8会議室


○出席者

委員

大野委員(部会長)、石井委員、延東委員、尾崎委員、佐藤委員、高橋委員、根本委員、宮井委員、山内委員

事務局

森口基準審査課長、横田課長補佐、大田課長補佐、中西課長補佐、小川専門官

関係省庁

農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課 農薬対策室 峯戸松専門官、 薬事・安全企画班 山木専門官、飼料安全基準班 林係長

○議事

○事務局 それでは、少し早いですが、皆さんおそろいのようですので、ただ今から「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会」を開催させていただきます。
 まず初めに、今回1名の委員が新たに就任されましたので御紹介させていただきます。国立医薬品食品衛生研究所食品部第一室長の根本委員です。
○根本委員 国立医薬品食品衛生研究所食品部の根本と申します。よろしくお願いいたします。
○事務局 よろしくお願いいたします。
 本日は斉藤委員、永山委員、由田委員、吉成委員、鰐渕委員より御欠席されるとの御連絡を頂いておりますが、「農薬・動物用医薬品部会」の委員14名中9名の御出席をいただいており、本日の部会が成立しておりますことを御報告いたします。
 また、利益相反に関しまして、本日の部会において御審議をいただくこととしております品目において、今回確認を必要とするものはありませんでしたので、併せて御報告いたします。
 それでは、以後の進行は大野部会長にお願いいたします。
○大野部会長 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。
 初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料の確認をさせていただきます。
 本日お配りしました資料は、まず議事次第と配付資料一覧、さらに委員名簿と関係省庁の方の出席者の名簿を付けた資料がございます。
 その後ろに座席表がございます。
 また、その後ろに本日御審議いただきます品目につきまして、それぞれ資料1-1、資料1-2というふうに報告書(案)と食品安全委員会によります評価書が添付されております。
 資料は1〜5まで配付させていただいております。
 さらに委員及び事務局のみに配付しております資料として、本日御審議いただく案件の食品衛生分科会における取扱い原案の横1枚紙がございます。
 不足している資料等がございましたら、事務局までお願いいたします。
○大野部会長 皆さん、よろしいでしょうか。
 それでは、審議に入りたいと思います。
 本日は平成25年4月17日及び5月14日付で「薬事・食品衛生審議会」へ諮問された農薬3剤、農薬及び動物用医薬品1剤並びに動物用医薬品及び飼料添加物1剤について御審議していただきます。なお、審議に当たりましては、また報告書の事前の作成に当たりましては、関係の先生方に事前にいろいろ調査していただいてどうもありがとうございました。
 それでは、議題1の食品中の残留農薬等の基準値設定を行いたいと思います。動物用医薬品及び飼料添加物でありますタイロシンの審議をお願いいたします。
 では、タイロシンについて事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、タイロシンについて説明させていただきます。資料1-1を御覧ください。
 本剤は、食品中の動物用医薬品等のポジティブリスト制度導入時に新たに設定した暫定基準の見直しについて御審議いただくものです。
 「1.概要」です。「(2)用途」になりますが、本剤はマクロライド系の抗生物質で、細菌のリボソーム50Sサブユニットに結合してタンパク質合成を阻害し、菌の増殖を抑制すると考えられております。主にグラム陽性菌、マイコプラズマ及びある種のグラム陰性菌に対し有効です。
 国内では、動物用医薬品としてタイロシン塩基の牛及び豚用注射剤、リン酸塩の豚及び鶏用飼料添加剤並びに酒石酸塩の牛、豚及び鶏用飲水添加剤が承認されております。また、リン酸塩が豚を対象とした飼料添加物として指定されております。
 海外では、EU諸国、米国、アジア諸国等で、牛、豚、羊、鶏、七面鳥等を対象とした動物用医薬品が承認されております。
 化学名及び構造式等につきましては2ページまでに記載させていただいたとおりです。
 3ページの「(5)適用方法及び用量」を御覧ください。上の表に動物用医薬品としての使用方法、下の表に飼料添加物としての使用方法を記載しております。
 次に対象動物における残留試験についてです。
 分析対象の化合物はタイロシンAとなっております。
 分析法の概要につきましては記載のとおりです。
 4ページを御覧いただきまして、「3.ADIの評価」についてです。
 まず毒性学的ADIにつきましては、ラットの1年間慢性毒性試験の無毒性量を安全係数100で除し、0.39mg/kg体重/dayと算出されております。
 次に微生物学的ADIにつきましては、VICHの算出式により0.005 mg/kg体重/dayと算出されております。
 「?ADIの設定について」ですが、これらの結果から毒性学的ADIよりも値の小さい微生物学的ADIの0.005 mg/kg体重/dayをタイロシンのADIとすることが適当と評価されております。
 「4.諸外国における状況」です。JECFAにおいて評価されており、ADIとして0.03 mg/kg体重/dayが設定され、国際基準が設定されております。
 米国、カナダ、EU、オーストラリア及びニュージーランドを調査した結果、米国、カナダ、EU及びオーストラリアにおいて基準値設定がなされております。
 5ページの「5.基準値案」ですが、規制対象物質をコーデックスと同様、タイロシンAとする案としております。
 基準値案につきましては6ページの別紙1を御覧ください。今回暫定基準を見直すに当たり、コーデックス基準を採用する案としております。その他の家禽及び魚介類につきましてはコーデックス基準が設定されていないこと、また当該食品の基準値設定に必要なデータの提出がなされなかったことから、基準値を削除する案としております。
 5ページに戻っていただきまして、「(3)暴露評価」についてです。TMDI試算によりまして、一番高い幼小児で35.0%のADI占有率となっております。詳細につきましては8ページの別紙2を御覧ください。
 5ページの(4)番を御覧ください。本剤は抗生物質でございますので、今回暫定基準の見直しに当たり、基準値を設定しない食品につきましては食品一般の成分規格の項1に示す「食品は、抗生物質又は化学的合成品たる抗菌性物質を含有してはならない」が適用されることとなります。
 一番最後のページが答申案となります。
 事務局からの説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いします。
○大野部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、これは初めての審議でございますので、逐次御検討をお願いいたします。まず、化合物の化学名、化学構造、それらについては吉成先生が見ていただいたと思いますけれども、コメントはここに反映されているのですね。
○事務局 はい、吉成先生に修正指示を頂きまして、記載を整理しております。
○大野部会長 ありがとうございます。
 これらについて先生方から御意見はございますでしょうか。
 それでは、用途、薬理作用、その辺りはいかがでしょうか。
 お願いします。
○尾崎委員 用途の下から2行目なのですけれども、「海外では、2006年5月現在」となっているのですが、もしあればもう少し最近のデータに変えたほうがいいのではないかと思いました。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それは調べられますか。
○事務局 メーカー等に確認して、可能な限り新しい情報で修正したいと思います。
○大野部会長 よろしくお願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 次に体内動態、代謝物、その辺りですけれども、これについては吉成先生からコメントはなかったですか。
○事務局 特に代謝物等について問題となるようなものはないというコメントを頂いております。
○大野部会長 ありがとうございます。
 私が見たところでは、これはタイロシンAがほとんどのもので、それ以外にタイロシンB、C、Dが含まれているわけですけれども、A以外は少ないということ。体内での代謝という面ではジヒドロデスミコシンとかそういうものができますけれども、生成量は、ふん中に排泄される中には含まれているということですけれども、それほど多くないということです。
 残留性から見ると、タイロシンAが臓器中とかそういうところにかなりの部分分布しますけれども、タイロシンBも比較的残留しています。場合によっては肝臓中とか腎臓の中に若干残留しています。そういうことで、このものとタイロシンBの残留するものは、ジヒドロデスミコシンはそれほど多くないのでよろしいかと思うのですけれども、タイロシンDがAと比べて比較的残留しているので、その辺をどういうふうに考えるかを議論していただきたいと思ったのですけれども、先生方、いかがでしょうか。
 今回豚に適用があるわけですけれども、豚においてタイロシンAが12.3%肝臓中に残留するということでして、Dは10.3%残留しているとかそういう結果が出ておりまして、それほど違いがないということです。これは食品安全委員会の報告ではなくて、一緒に送ってきていただいた日本イーライリリー株式会社の申請書、それについては資料の概要にそういうふうに書いてあったのですけれども、それについてはまた後で御議論いただくとして、毒性学的ADIについて鰐渕先生から何かコメントはございましたでしょうか。
○事務局 コメント等は頂いておりません。
○大野部会長 それでは、分析法、分析結果、その辺りについて御意見はございますでしょうか。
 根本先生、よろしいでしょうか。
○根本委員 はい。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それでは、基準値と国際的整合性、その辺りについてはいかがでしょうか。国際的整合性については、対象物質をタイロシンAということにすると整合性が保たれるということでございます。
 それでは、先ほどのところに戻りますけれども、タイロシンDの問題です。Dが比較的残っているということですけれども、これについて事務局から何かお考えはありますでしょうか。
○事務局 タイロシンDについてですけれども、JECFAに提出された残留試験のうち、バリデーションのとれた残留試験成績がタイロシンAの残留試験のみになっておりまして、そのような観点からJECFAではタイロシンAのみを規制対象物質としている状況はございます。
○大野部会長 タイロシンそのものの残留量はどのくらいでしたか。
○事務局 提出された残留試験ですけれども、国内の使用方法に基づく休薬期間設定終了時にはいずれの試験でも定量限界0.05ppm以下という結果になっております。
○大野部会長 ありがとうございます。
 そうすると、実際タイロシンAよりもDのほうが多いということはデータとしてはないのですね。休薬期間を含めた期間にタイロシンAそのものも残留していないという結果ですね。
○事務局 そうです。
○大野部会長 それでJECFAのほうでの規制がタイロシンAのみ、その理由としてはバリデーションがとれた方法できちんと測ったデータはそれしかなかったということだと思います。そういうことだとAにせざるを得ないのかなと思いますけれども、先生方は御意見はいかがでしょうか。
 石井先生、何かありますでしょうか。
○石井委員 今の説明を伺うと、Aを基準対象ということで問題ないのではないかと思います。
○大野部会長 ありがとうございます。
 ほかの先生はいかがでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、分析対象物質としてはタイロシンAにするということにしたいと思います。
 全体を通してそのほかに先生方、御意見はございますでしょうか。
 それでは、修正は尾崎先生から御指摘があった海外での使用状況についてアップツーデートのものにするというところがありましたけれども、それ以外になしということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。
 次の品目でございますけれども、やはり農薬及び動物用医薬品のイソプロチオランについて御審議をお願いいたします。
 では、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、2剤目のイソプロチオランでございます。資料2-1を御覧ください。
 今般の残留基準の検討につきましては、農薬取締法に基づく適用拡大申請がなされたことに伴う基準値設定でございます。なお、前回は平成23年2月の部会で審議が行われており、今回3回目になります。
 まず概要でございますが、本剤はマロン酸エステル系殺菌剤であり、いもち病菌を始め、白紋羽病菌等に対して強い菌糸生育阻害作用を示すことが知られております。その他、詳細な作用機序については記載のとおりでございます。
 また、本剤は国内において牛の肝疾患治療薬として動物用医薬品としての使用が認められております。
 化学名、構造式及び物性等につきましては1ページに記載されているとおりでございます。
 続きまして「2.適用の範囲及び使用方法」でございます。今回適用拡大申請がなされたおうとう及びかんしょにつきまして4ページに四角で囲んで示しております。
 続いて5ページの作物残留試験でございます。分析対象の化合物として、イソプロチオランについて分析が行われております。作物残留試験結果については、9ページからの別紙1に記載してございます。
 ページを戻っていただきまして、5ページの「4.魚介類への推定残留量」、6ページの乳牛における残留試験及び動物用医薬品の対象動物における残留試験、これらの内容につきましては前回の部会で御審議いただいたときと変更はございません。
 続いて7ページのADIの評価に移らせていただきます。ADIは0.1 mg/kg体重/dayという評価となってございます。この内容につきましても、前回の部会で御審議いただいたときと変更はございません。
 なお、7ページにお示ししておりますように、発がん性試験においてラットに皮膚角化棘細胞腫の増加が認められておりますが、遺伝毒性が認められなかったことから作用機序は遺伝毒性メカニズムとは考えがたく、評価に当たり閾値を設定することは可能であると食品安全委員会において結論付けられております。
 引き続きまして、8ページ「8.諸外国における状況」でございますが、JMPR及びJECFAにおける毒性評価はなされておらず、国際基準についても設定されておりません。
 諸外国における状況ですけれども、EUにおいて米に基準値が設定されております。
 これらを踏まえまして「9.基準値案」でございます。残留の規制対象をイソプロチオラン親化合物のみとする案としております。
 食品安全委員会におきましても、農産物中、畜産物中及び魚介類中の暴露評価対象物質としてイソプロチオラン親化合物のみを設定しており、これらの内容につきましても前回の御審議内容と変更はございません。
 次に基準値案でございますが、11ページの別紙2を御覧ください。作物残留試験成績に基づき、かんしょ及びおうとうにそれぞれ0.02ppm、0.05ppmの基準値を設定する案としております。
 これらの基準値案により暴露評価を行いましたのが、12ページの別紙3でございます。TMDI試算によりまして、一番高い幼小児で70.4%のADI占有率となっております。
 最後のページが答申案となります。
 事務局からの説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○大野部会長 どうもありがとうございました。
 これは3回目ということで、事前にいろいろ審議していただきましたので問題ないかと思いますけれども、御意見を伺いたいと思います。
 化学構造とか化学名については特に吉成先生からコメントはありませんでしたか。
○事務局 頂いておりません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 薬理作用、用途、その辺りについては御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 今回見直して、こんなにたくさん作用があるのかと不思議な気がしたのですけれども、当然農水省でこの薬剤についてはきちんと確認して許可しているのでよろしいかと思いますけれども、どういうメカニズムかなと思いました。
 代謝についても、特に私はコメントはございません。吉成先生からもコメントがなかったと思います。
 分析対象物質についても特に問題はないと思います。
 魚介類への推定残留量の計算について、この辺りは佐藤先生に見ていただいたということでございますけれども、何かございますでしょうか。
○佐藤委員 いえ。
○大野部会長 ありがとうございます。
 このところで非常に細かいのですけれども、5ページの生物濃縮係数の3行目の相関式を最初読み違えて、「log10」のスペースがあいていますね。これはスペースをあけないほうが読みやすいと思うのです。それから、「=0.80」と「log」の「l」が、最初「0.801og」とは何だろうなと思いました。「0.8」と「log」の間に「×」か何かを入れておいたほうが見やすいのではないですか。
○事務局 承知しました。分かりやすいように修正させていただきたいと思います。
○大野部会長 お願いします。
 今までのところで先生方、御意見はございますでしょうか。
 安全性の面でも今までのところ特に変わっていない、コメントが付いたということでございますけれども、このコメントは以前から食品安全委員会の報告書に付いていたところですので、特に鰐渕先生も御意見はないだろうと思いますけれども、特にありませんね。
○事務局 このコメントの内容につきましても御確認いただいておりまして、「安全については遺伝毒性が見られず、毒性評価とADIの設定部分についてはこの報告書に記載されている内容で問題ないかと思います」という御意見を頂いております。
○大野部会長 分かりました。ありがとうございます。
 それでは、分析法、分析結果、その他について、先生方、何か新たな問題はありましたでしょうか。
 基準値、国際的整合性、これも新たにかんしょとおうとうが加わっただけでございますけれども、これについてよろしいでしょうか。
 それでは、全体を通してほかに御意見はございますでしょうか。
 そういうことで、先ほど非常に細かいところを私がお願いいたしましたけれども、それを若干修正することでこの部会の報告とさせていただいてよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
 それでは、次の品目でございますけれども、次は農薬のメトキシフェノジドについての御審議をお願いいたします。
 では、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、3剤目のメトキシフェノジドでございます。資料3-1を御覧ください。
 今般の残留基準の検討につきましては、関連企業からインポートトレランス申請がなされたことに伴う基準値設定でございます。なお、前回は平成24年1月の部会で審議が行われておりまして、今回4回目になります。
 まず概要でございますが、本剤はベンゾイルヒドラジン系殺虫剤でありまして、作用機構といたしましては昆虫の脱皮ホルモン(エクダイソン)様作用を示し、幼虫における異常脱皮を促すことにより効果を発現すると考えられております。
 化学名、構造式及び物性等につきましては記載のとおりでございます。
 化学名のところなのですけれども、吉成先生より御指摘がありまして、IUPAC名の「N-tert」の後の「−」のスペース、「tert」と「−」の間のスペースをとるという御指摘がありましたので、こちらについて修正させていただきたいと思います。
 続きまして2ページ目の「2.適用の範囲及び使用方法」でございます。今回インポートトレランス申請がなされた米国のかんきつ類につきまして使用方法を4ページにお示ししております。
 4ページ、続きまして作物残留試験でございます。分析対象の化合物としてメトキシフェノジド、A環フェノール体及びB環アルコール体について分析が行われております。
 国内の作物残留試験結果については11ページからの別紙1-1に記載してございます。
 海外の結果については13ページの別紙1-2に記載しております。
 ページを戻っていただきまして、5ページになります。「4.魚介類への推定残留量」、7ページの乳牛における残留試験及び8ページの産卵鶏における残留試験につきましては前回部会で御審議いただいたときと変更はございません。
 続いて9ページのADIの評価に移らせていただきます。ADIは0.098 mg/kg体重/dayという評価となっております。この値についても前回の部会で御審議いただいたときと変更はございません。
 「8.諸外国における状況」でございますが、2003年にJMPRにおける毒性評価が行われ、ADIが設定されております。
 国際基準はブロッコリー、キャベツ等に設定されており、諸外国においても記載のとおり基準値が設定されている状況でございます。
 これらを踏まえまして10ページの基準値案でございます。残留の規制対象を親化合物のみとする案としております。
 食品安全委員会におきましても、農産物、畜産物及び魚介類中の暴露評価対象物質としてメトキシフェノジド親化合物のみを設定しており、この内容についても前回御審議いただいたときと変更はございません。
 次に基準値案でございますが、14ページの別紙2を御覧ください。このページの表の下のほうにレモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム及びその他のかんきつ類果実につきまして米国の基準値を参照して3ppmを設定する案としております。
 これら全ての基準値案により暴露評価を行いましたのが、17ページからの別紙3でございます。TMDI試算によりまして、一番高い幼小児で78.3%のADI占有率となっております。
 最後のページが答申案となります。
 事務局からの説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○大野部会長 どうもありがとうございました。
 今回は御説明がありましたように4回目ということで、アメリカのかんきつ類に関してのインポートトレランス申請への対応ということでございます。特にないかと思いますけれども、最初の吉成先生のコメントで化学名のIUPACのところの「tert」と「buty」の間のスペースをとったらどうかということでしたね。
○事務局 「tert」と「−」の間です。
○大野部会長 今日頂いた資料ではこれは残っているように見えるけれども、とれているのですか。
○事務局 とれておりません。先ほど御指摘があったので、こちらを修正させていただきたいと思います。
○大野部会長 ありがとうございます。
 ほかのところ、薬理作用とかそういったところも特にないかと思いますけれども、先生方、新たに気が付いたところはございますでしょうか。化学名、化学構造、薬理作用、用途、その辺りです。よろしいでしょうか。
 それでは、毒性についても特に新しいところはないと思いますので、鰐渕先生もよろしいですね、コメントは特になかったですか。
○事務局 特に頂いておりません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 分析対象物質については以前議論いたしまして、親化合物だけでよいということに関して特に新たな問題はなかったと私は思っています。
 今までのところで何かございますでしょうか。
 それでは、分析法と分析結果、その辺りについて何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、基準値と国際的整合性、今回インポートトレランスということで、その他のかんきつ類のところでその辺が3ppmに設定されたわけですけれども、アメリカの検査では0.933とか1.72という数値がございますので妥当かなと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 山内先生、お願いします。
○山内委員 案についてはこのとおりで結構ですが、10ページの暴露評価の幼小児のところが8割に近くなってきておりますので、また追加で申請等があったら全体の見直しということで注意しておいたほうがよろしいかと思います。
○大野部会長 これはTMDI比ですので、まだ余裕があると思います。
○山内委員 理解いたしました。
○大野部会長 コメントありがとうございました。
 全体を通して御意見はございますでしょうか。
 それでは、これについては吉成先生のコメントに基づいて化学名を若干変更するというところがございましたけれども、それをそのとおり行うということで、この部会の報告とさせていただいてよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○大野部会長 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
 それでは、次の品目、農薬のピラクロストロビンについての御審議をお願いいたします。
 では、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、4剤目のピラクロストロビンです。資料4-1、部会報告書(案)を御覧ください。
 ピラクロストロビンについては、適用拡大申請に伴う基準値設定依頼が農林水産省からなされたこと及び関連企業からインポートトレランスの設定要請があったことから御審議いただくものです。なお、今回で3回目の審議となり、部会報告書(案)の主な内容については既に御審議いただいているかと思いますので、追加、変更箇所を中心に説明させていただければと思います。
 まず改めて概要ですが、本剤はストロビルリン系殺菌剤であり、ミトコンドリア内膜電子伝達系複合体?を阻害することにより抗菌活性を示すものと考えられております。
 なお、ここの表現ですが、最近の事例に合わせて前回の部会より表現ぶりを修正させていただいています。
 化学名及び構造式等については記載のとおりです。
 続きまして、適用の範囲、使用方法ですが、今回適用拡大申請がありましたのは3〜4ページに作物名を枠囲みで示しました茶、イチゴ、トマト等となっております。
 また、インポートトレランス申請がありましたのは、5ページの「(2)海外での使用方法」にて示した作物等になります。
 続いて作物残留試験成績ですが、分析対象の化合物としてピラクロストロビン、代謝物M07について分析が行われております。
 分析の方法については記載のとおりですが、適用拡大、インポートトレランス申請に伴い追加で提出された国内外の作物残留試験成績で使用された分析法を新たに追記しております。
 また、提出された作物残留試験の結果については別紙1に網かけにて示しております。
 続いて「4.ADIの評価」ですが、こちらについては前回部会より変更はございません。
 続いて「5.諸外国における状況」ですが、改めて確認しますと、2003年にJMPRにおける毒性評価が行われ、ADIが設定されており、国際基準はキャベツ、リンゴ等に設定されております。また、米国、カナダ、EU、オーストラリア、ニュージーランドにおいて基準値が設定されております。
 「6.基準値案」ですが、まず残留の規制対象については前回の部会審議の結論から変更ありませんが、事前に確認いただいた段階で現行の表現が曖昧ではないかと御指摘頂きましたので、規制対象は親化合物ピラクロストロビンのみということに変更ございませんが、表現ぶりのみ変更させていただいております。
 なお、国際基準においても規制対象物質は親化合物のみと設定されております。
 続いて基準値案ですが、基準値案については13ページの別紙2を御覧ください。新たに提出された作物残留試験成績、海外の基準値や国際基準に基づき基準値を設定しております。
 これらの基準値案により暴露評価を行いましたものが16ページにお示ししました別紙3の暴露評価の表になります。EDI試算により、一番高い幼小児で57.6%のADI占有率となっております。
 最後のページが答申案となります。
 事務局からの説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○大野部会長 ありがとうございました。
 これは3回目ということで、適用拡大ということでございます。
 化学名と化学構造、これについては何か御意見はございましたか。
○事務局 吉成先生から間違いではないのだけれどもということで、CASの化学名について他の評価書の書き方とそろえたほうがいいのではないかと御指摘を頂いていますので、もう一度確認して適宜訂正しようかと思います。
○大野部会長 きょうの資料4-1に記載されているCASの名前は修正した化学名ですか。いかがでしょうか、既に修正されているのですか。
○事務局 大変失礼いたしました。こちらのほうで既に反映しているということです。
○大野部会長 ありがとうございます。
 用途、薬理作用のところは前回と変わりないと思いますけれども、気が付いたところはございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 体内動態と分析対象物質、それについては今回見ましても特に新たに気が付いたところはございませんでした。先ほど御説明がありましたように、残留する代謝物質としてはM07もあるのですけれども、実際作物残留試験をやると親化合物と比べて一貫して低いということ、しかも微量であるということで、特に変更するところはないと思います。
 今までのところで何か御意見はございますでしょうか。
 安全性の面でも特に鰐渕先生はコメントはございましたでしょうか。よろしいですか。
○事務局 特段コメントはございません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それでは、分析法と分析結果、その辺りについて気が付いたところはございますでしょうか。
 それでは、基準値と国際的整合性、その辺りについてはいかがでしょうか。今回はEDI比で57.6%、若干余裕がありますけれども、これが70になると本当に気を付けないといけないところかと思います。
 では、全体を通して御意見はございますでしょうか。
 それでは、これについては今日頂いた資料について変更はございませんでしたけれども、それをもってこの部会の報告とさせていただいてよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○大野部会長 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
 それでは、最後にチフルザミドですけれども、これも農薬ですね、これについての御審議をお願いします。
 では、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 5剤目、チフルザミドでございます。今般の残留農薬の検討につきましては、魚介類への基準値設定依頼が農林水産省からなされたこと及び関係国からのIT申請に基づいて御審議をお願いするものでございます。
 概要といたしまして、品目名チフルザミドは酸アミド系の殺菌剤であり、ミトコンドリア内コハク酸脱水素酵素を阻害することにより、殺菌効果を示すと考えられております。
 化学名、構造式及び物性は記載のとおりでございます。
 2ページ目、「2.適用の範囲及び使用方法」。3ページ目の上部に今回のIT申請の対象である高麗人参についての使用方法を記載してございます。
 次に「3.作物残留試験」の項目ですが、チフルザミド及び代謝物2を分析対象としております。
 国内での分析及び海外での分析の結果が提出されており、7ページ目の別紙1-1が国内で実施された作物残留試験の結果、8ページ目からの別紙1-2が海外で実施された作物残留試験の結果となっております。
 戻っていただきまして、4ページ目「4.魚介類への推定残留量」です。本剤は水田及び水田以外のいずれでも使用されるので、水田tier2及び水田tier1を算出したところ、前者は1.0ppb、後者は0.0046ppbと算出されました。
 また、生物濃縮係数ですが、56日間の取り込み期間及び14日間の排泄期間を設定したコイの魚類濃縮試験の結果、BCFkが237と算出されました。
 以上から、推定残留量は1.19ppmと算出されました。
 次に「5.ADIの評価」です。食品安全委員会における食品健康影響評価の結果、ADIは0.014mg/kg体重/dayと結論されました。
 「6.諸外国における状況」ですが、JMPRにおける毒性評価はなされておらず、国際基準も設定されておりません。
 また、米国、カナダ、EU、オーストラリア及びニュージーランドにおいて調査した結果、いずれの国、地域においても基準値は設定されておりません。
 なお、今回のIT申請の申請元であります韓国におきましては、イネ、イチゴ及び高麗人参に使用の適用がございます。
 次に「7.基準値案」です。残留の規制対象をチルフザミドとする案といたしました。
 作物残留試験においてはチフルザミド及び代謝物2の分析が行われておりますが、代謝物2は定量限界未満であったことから、規制対象はチフルザミド本体のみといたしました。
 なお、食品安全委員会における食品健康影響評価においても、農作物及び魚介類における暴露評価対象物質としてはチフルザミド親化合物のみが設定されております。
 次に基準値案は9ページ目の別紙2に記してございます。まず米につきましては作物残留試験成績から、その他の野菜は韓国での基準値を参考に、魚介類につきましては推定残留量を基にそれぞれ0.5、1、2と案で設定いたしました。
 この数値を基に推定摂取量を評価したものが次の別紙の3でございます。一番高い暴露量で幼小児の65.2%となっております。
 最後のページが答申案です。
 事務局からは以上です。よろしくお願いいたします。
○大野部会長 ありがとうございました。
 それでは、これは初回の審議ということでじっくり審議していただきたいと思います。
 まず、化学名、化学構造、その辺りについては吉成先生からコメントはございましたか。
○事務局 特には頂いておりません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 先生方、いかがでしょうか。よろしいですか。
 用途と薬理作用、その辺りについては御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 宮井先生もよろしいですか。
○宮井委員 よろしいと思います。
○大野部会長 ありがとうございます。
 体内動態については、最初のページに書いてある化学構造の下のところについているメチル基が酸化されてアルコールになって、それがさらに酸化されてカルボン酸になるというような代謝がメーンだったと思います。残留するものとしては、何か不思議なのですけれども、代謝物2について分析対象物として検討して、代謝物2については残留していないということでそれを入れなかったというような御説明でしたけれども、実際の植物体内ではカルボン酸として残っているものが多いのです。ただ、残っているのは小麦でして、お米ではそうではないということで、小麦については適用がございませんので、そういう意味でカルボン酸になったものを測定対象物としなくてもよろしいかと思いました。
 今までのところで先生方、御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次の安全性の面では鰐渕先生から御意見はございましたでしょうか。
○事務局 頂いておりません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それについては私も見ましたけれども、特に問題はなかったかと思います。
 水産動植物、魚介類への推定残留量、その辺りについて佐藤先生、何か御意見はございますでしょうか。
○佐藤委員 特にございません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 次に分析法と分析結果、その辺りについて御意見はございますでしょうか。特にございませんか。
 基準値と国際的整合性、その辺りについてはいかがでしょうか。特にないようですか。
 それでは、全体を通して御意見はございますでしょうか。
 宮井先生、お願いします。
○宮井委員 3ページの韓国の使用方法なのですけれども、使用量が10アール当たり500ミリリットルで散布量が1平米当たり1リットルなので、希釈倍数は2,000倍ということだと思うのですが、それを表に書いておいた方が分かりやすいかなと、今、思ったので、追記をお願いします。
○大野部会長 ありがとうございます。
 事務局のほうはいかがでしょうか。
○事務局 追記させていただきます。
○大野部会長 お願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。
 それでは、高麗人参への使用に関するところで、実際使用するときの希釈倍数を追記するということでございました。それ以外には特にコメントはなかったと思いますけれども、そこを修正したものをもってこの部会の報告とさせていただいてよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○大野部会長 ありがとうございました。
 今日御審議していただく品目については終了しましたけれども、その他のところで先生方、全体を通してでもよろしいですけれども、何か御意見はございますでしょうか。
 私が気が付いたことで1つ御意見を伺いたいかなと思ったのですけれども、今回の品目で動物用医薬品として使われているものがございますね。それについて薬理作用がどれくらいの用量で出るのかというのが食品安全委員会でも報告書に明確に書かれていないのです。動物薬として使っている場合には、それは薬理作用で薬効につながるものなので別に問題ないのですけれども、食物中に残留した場合にその同じ作用が私らの体に出てしまう。本来薬理作用だから問題ないとは言えないわけです。だからそういうものについては薬理作用が動物実験でどのくらいの用量で現れるのか。それも食品安全委員会の報告書に記載していただけるとありがたいなと思うのです。今回見たものでは、いろいろ資料を見てみると分かるのですけれども、直接的に薬理作用の用量はこうだ、このときは肝臓の機能を高めるとか、そこまで直接的には書いていないのです。だから機能を高めるというのはどういうメカニズムで高めるのか分からないけれども、場合によっては一般の人にとってはまずいこともあり得るので、それを書いていただけるとありがたいなと、そういうことは食品安全委員会のほうに言えるのですか。
○事務局 食品安全委員会に評価書の中に載せてもらうことはかなり難しいかと思いますけれども、我々として部会で報告をさせていただくとかそういった方法を検討させていただければと思います。
○大野部会長 私どもが審議するときにそのデータも加えていただけると、大体一般的には毒性が出るよりも薬効のほうがずっと低いわけです。それよりもかなり十分余裕を持って残留基準を決められているかどうかという判断に役に立ちますので、資料を提供していただけるとありがたいのでお願いしたいと思います。
○事務局 分かりました。
○大野部会長 ほかに全体を通して何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 これで今日御審議いただく品目、また全体についての審議はおしまいということにさせていただきます。
 それでは、事務局から御意見をお願いいたします。
○事務局 それでは、平成22年3月3日に了解されました食品衛生分科会における確認事項に基づきまして、本日の部会で御審議いただきました農薬3剤、農薬及び動物用医薬品1剤並びに動物用医薬品及び飼料添加物1剤につきまして、食品衛生分科会での審議又は報告の取扱いにつきまして原案を説明させていただきます。こちらの横長1枚紙の資料を御覧ください。
 本日御審議いただいた品目のうち、タイロシン及びチフルザミドにつきましては、既に設定されている残留基準の一部改正に該当することから、区分3とさせていただきたいと思います。
 イソプロチオラン、ピラクロストロビン及びメトキシフェノジドにつきましては、既に設定されている残留基準の一部改正のうち、いずれも食品安全委員会での評価の結果に変更がないものに該当することから、区分4とさせていただきたいと思います。
 御確認をお願いいたします。
○大野部会長 ありがとうございます。
 食品衛生分科会での取扱いについて、今、御説明いただきましたけれども、それについて御質問、御意見はございますでしょうか。
 特にないようでありますから、そういった形で当部会で取り扱いたいというような案を分科会長に出しまして承認を得たいと思います。
 それでは、事務局から今後の手続についての御説明をお願いいたします。
○事務局 本日御審議いただきました農薬3剤、農薬及び動物用医薬品1剤、動物用医薬品及び飼料添加物1剤につきまして、食品安全委員会からの通知を受けていますことから、本案をもって部会報告書とさせていただきます。何品目か修正が必要なものがございますが、御確認いただいた修正版をもって部会報告書とさせていただきます。
○大野部会長 ありがとうございます。
 その他の報告事項はございますでしょうか。
○事務局 ほかに議事はございません。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それでは、次回の予定の説明をお願いいたします。
○事務局 次回の本部会の開催日程については平成25年6月26日の水曜日午後を予定しております。出欠につきましては後日御確認させていただきます。詳細につきましては追って御連絡を申し上げますので、よろしくお願いいたします。
○大野部会長 ありがとうございます。
 それでは、以上をもちまして本日の部会を終了させていただきます。どうも御協力ありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬食品局食品安全部基準審査課残留農薬係
(03-5253-1111 内線2921)

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