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2013年6月7日 第15回レセプト情報等の提供に関する有識者会議議事録

○日時

平成25年6月7日(金)15時00分〜17時00分


○場所

厚生労働省17階 専用18〜20会議室
東京都千代田区霞が関1−2−2


○議題

[議事]
1.有識者会議における審査について
1-1 分科会の設置について
1-2 公表される成果物の事前確認について
1-3 利用者や利用期間の変更等にかかる審査について
1-4 申出時に必要な書類について
2.実地監査結果について
3.「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」の修正(案)について
4.DPCデータの提供について


[報告]
1.申出者対応部門(仮称)の設置について
2.平成25年度厚生労働科学研究「レセプト情報・特定健診等情報データベースの利活用に関する研究」について
3.「申出者向けマニュアル」の作成について
4.各種会議におけるレセプト情報等データベースの利活用に関する議論について
5.平成24年度〜平成25年度厚生労働科学研究「汎用性の高いレセプト基本データセット作成に関する研究」の進捗状況について
6.サンプリングデータセットの整備について

○議事

○山本座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第15回「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」を開催いたします。
 構成員の皆様には、本日は御多忙の折、お集まりいただき、厚く御礼を申し上げます。けさの天気予報では最高気温は21度の予定だったのですけれども、裏切られましたですね。厚生労働省の会議日和ということになりました。暑い中ですけれども、どうぞ活発に御討議をよろしくお願いをいたします。
 それでは、会議に先立ちまして、今回の開催から構成員の交代がございます。また、事務局の異動がありましたので、本日の構成員の出欠状況等とあわせて事務局から確認をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、前回第14回の有識者会議を開催いたしましてから3カ月が経過しておりまして、構成員の交代並びに事務局の異動がありましたので、ここで御紹介させていただきます。
 まず、今回から、笹野構成員にかわりまして、埼玉県後期高齢者医療広域連合の小林一彦事務局長に構成員として御就任いただきました。よろしくお願いいたします。
○小林構成員 小林でございます。よろしくお願いいたします。
○加藤補佐 次に、事務局の異動について紹介させていただきます。4月1日付で保険局総務課保険システム高度化推進室室長に佐久間が就任いたしました。
なお、本日、佐久間は都合により不在としておりますので、かわりに私、加藤より御説明申し上げます。
それでは、本日の構成員の出欠状況を確認させていただきます。
欠席の構成員といたしまして、飯山構成員、松田構成員、武藤構成員が欠席と伺っております。
また、石川構成員におかれましては、20分程度おくれてまいられるとお聞きしております。
次に、本日の会議の進行についてですが、お渡しいたしました資料の1枚目の議事次第をごらんください。主立った議事として4項目、それから、報告事項として6項目挙げております。
議事につきましては、まず「有識者会議における審査について」、それから「実地監査結果について」「『レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン』の修正(案)について」、そして「DPCデータの提供について」、これらの論点につきまして御議論いただきたいと思っております。その後の報告事項は事務局より行わせていただきます。
なお、この報告事項の5番にございます「平成24年度〜平成25年度厚生労働科学研究『汎用性の高いレセプト基本データセット作成に関する研究』の進捗状況について」は、この研究の主任研究者であられます医療経済研究機構の満武巨裕先生に直接御説明いただくこととなっておりますので、本日、参考人としてお越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
事務局からは以上になります。
○山本座長 どうもありがとうございました。
 それでは、早速、議事に入りたいと思います。
○近藤構成員 議長、済みません、議事に入る前に一言。
○山本座長 どうぞ。
○近藤構成員 薬剤師会の近藤と申します。
 一昨日出ました産業競争力会議におきまして、このレセプトデータの取り扱いが、データの提供の円滑化や、申出者の範囲について検討するというような文言が盛り込まれております。これは私からといいますか、この有識者会議のあり方といいますか、有識者会議の発言についての優位性といいますか、有用性といいますかについて、ぜひ全員の認識をともにさせていただきたいと思いますので、一言発言させていただきました。
○山本座長 ありがとうございます。
 我々としては、これまでも有用性と利活用の便宜性を鑑みて審査を続けてきたところですから、この有識者会議でこれからの審査方針も決めていきますし、審査もしていくことにしたいと思いますので、そこは特段の変化はなしということでよろしくお願いをいたします。
○近藤構成員 ありがとうございました。
○山本座長 それでは、早速、議事に入りたいと思います。きょうは比較的盛りだくさんですので、要領よく進めていきたいと思いますので、どうぞ御協力をよろしくお願いをいたします。
 まず、本日の議題1の「有識者会議における審査について」の1−1「分科会の設置について」を事務局より説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、資料1「有識者会議における審査について」をごらんください。おめくりいただきまして「分科会の設置について」というところでございます。
 本年1月に取りまとめられました「レセプト情報・特定健診等情報データの第三者提供の在り方に関する報告書」(以後「報告書」とする)では、「平成25年度以降は、申出に対して個別に審査を行うために、現行の有識者会議の中に個別の専門の分科会を設置し、申出に対する個別の審査を行うことがより現実的な対応であるものと考える。」という提言がございました。
 それを受けまして、その下のグレーの四角囲みのところに取りまとめておりますことについて御議論いただきたいと思っております。
 まず、1段落目にありますように、申出に対します個別の審査は、現行の有識者会議の中に専門の分科会を設置し、そこで対応することについて御議論いただきますようお願いいたします。
 なお、分科会の設置につきましては、その下の点線囲みのところのイラストをごらんください。これまでの有識者会議におきましては、学術研究を目的とした申出に対して提供の可否を検討するという事項から、その前提となります審査基準でありますとか、ガイドラインでありますとか、そういったルールづくりに関しまして、幅広く先生方に御議論いただいておりましたところでございます。この両者を今後は、学術研究を目的とした申出に関する提供の可否を決定するところは分科会が担い、それ以外の事項に関して、従来どおり有識者会議で取り扱うこととしてはどうかということでございます。
この切り分けは、「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」の運営規程というものがございまして、その第1条で、この有識者会議で取り扱う事項が一と二と分けられておりますので、この区分をそのまま活用させていただいたものでございます。
 グレーの四角のところにお戻りいただきまして、3段落目になりますが、「分科会の構成員は、座長、団体代表、保険者代表および学識者とし、団体代表および保険者代表については、組織の推薦により選定することとする。」としております。これは、提供依頼申出に対する審査につきましては、学術的側面からの審査でありますとか、あるいはレセプト構造などの技術的側面に立ち入った細かな議論になることが想定されますので、この議論を行う構成員を各団体に御推薦いただくということで、このような方式を御提案させていただいております。
 次のページをおめくりいただけますでしょうか。分科会の構成員について御説明いたします。仮称で審査分科会とさせていただいておりますが、以下のような構成を御提案させていただいております。座長並びに有識者、それから、団体代表、それから、保険者代表、これらからそれぞれ4名ずつとしております。先ほどのページでお示ししましたように、団体及び保険者からは、あらかじめ推薦人を挙げていただいておりますが、そのうち団体代表及び後期高齢者医療広域連合の代表からは、当有識者会議の構成員がそのまま御推薦いただいております。保険者のうち、健康保険組合連合会、国民健康保険中央会、全国健康保険協会からは、当有識者会議の構成員とは異なる構成員を御推薦いただいております。
 事務局からは以上となります。
○山本座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局の説明について、御質問、御意見がありましたら、どうぞよろしくお願いをいたします。いかがでしょうか。
 いわゆる試行期間が終わって、本運用に入ったわけで、特別抽出等の申出の機会を年2回におおむね固定をして、審査をできるだけ内容をしっかり見つつ、かつスムーズにということで、このような分科会の設置という御提案がありました。分科会を置くことに関しては、前回の「報告書」の中で皆さんの御同意をいただいているということで、このような分科会と、このような業務分担でよろしいでしょうかということをお諮りしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。特段御意見ございませんでしょうか。それでは、このように進めていきたいと思います。
 事務局にお聞きしますけれども、この分科会の構成員はもうこれで確定ですか。
○加藤補佐 この有識者会議の場で御了承いただけましたら確定とさせていただこうと思っております。
○山本座長 わかりました。構成員の人選といいますか、構成も、これでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 それでは、このように進めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 これらの議論を踏まえて、この分科会を置く等を踏まえまして、レセプト情報等の提供に関する有識者会議の開催要領及び運営規程の見直しについて、事務局から提案があるということですので、説明をお願いいたします。
○加藤補佐 ありがとうございます。
 それでは、資料1の13ページの次のところをごらんください。これは、この有識者会議の開催要綱並びに運営規程に当たりますが、分科会を設置することに伴い、その記載を一部改める必要が生じますので、その素案を作成いたしました。主に概要についてのみこちらで御説明いたしますので、簡単に御確認いただければと思います。
 まず、開催要綱につきましては、1番の目的及び2番の検討項目のところで、記述が増えておりますのは、平成22年10月5日の第1回有識者会議の際に開催要綱を定めた後、12月24日に、「高齢者の医療の確保に関する法律第16条第2項の規定に基づき、保険者及び後期高齢者医療広域連合が厚生労働大臣に提供する情報の利用及び提供に関する指針」が定められましたので、この指針に規定されたデータ提供について助言を行うことが目的であることを明記させていただいたことによるものでございます。
また、分科会が設置されますこと及びそこで審査を行うことも記述するとともに、分科会の開催を、本年1月の「報告書」にありますように、3月、9月と一定の期間に定めるということを盛り込んでおります。
あわせて、これまでは運営規程に記載されていた事項となりますが、本会議並びに分科会、いずれにおきましても、持ち回り審査を行うことができるということを加えさせていただいております。
続きまして、運営規程のほうをご覧ください。運営規程につきましても一部変更を行う必要が生じましたので、このように新旧対照表を出して修正案を提示させていただいております。
旧版の第1条、第2条、所掌事務、あるいは組織につきましては、その大半は新しい開催要綱のほうに含ませておりますので、削除させていただいております。
また、旧版の第7条及び第8条につきましても、その大半をいずれも新しい開催要綱に含ませておりますので、削除させていただいております。
おおよそこのような修正を行っておりますので、御確認いただきますようお願いいたします。
事務局からは以上となります。
○山本座長 ありがとうございました。
 少しチェックをしていただく時間をとりたいと思いますけれども、基本的に、今、分科会の設置をお認めいただいたことと、あるいは業務を明確にするという意味で、開催要綱と運営規程を改定するということでございますけれども、もし御質問、御意見等がありましたら、どうぞよろしくお願いをいたします。いかがでございましょうか。
 どうぞ。
○貝谷構成員 今、新旧で並んでいる新しいほうの、開催要綱のほうの最初の目的のところで、ここで新しく分科会というものを位置づけているのだと思うのですが、この分科会の最後のところ、「また」以下のところで2行ありますが、分科会は本会議のもとに置くと。そして、データ利用の公益性等について審査を行い、本会議に報告するものとするということなので、恐らく分科会のほうは定期的なあれなので、直近のこの会議に結果だけ御報告いただくと。それはそれで報告なので、決定としては分科会で一応、結論が出て、それを大臣に助言なりをして、物事が進んだ後に我々のほうに、事後的に報告が来ると、こういう理解でよろしゅうございますね。
○山本座長 事務局、それでよろしいですね。
○加藤補佐 事務局としては、分科会で御議論いただいて出た結論を助言といたしまして、厚労大臣より承諾、不承諾を決定する、そしてこちらの有識者会議には、その結果を報告するという体裁を想定しております。
○山本座長 分科会で決め切れないみたいなことが起これば、その場合は有識者会議に御相談を申し上げることになるとは思いますけれども、これまでの申請のようなものでしたら、一応、分科会で決めた上で本会議に御報告をするということになろうかと思います。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。よろしければ、事務局の提案どおり、開催要領、それから、運営規程を改定するということでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 ありがとうございます。
 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。次は議事1−2「公表される成果物の事前確認について」ですけれども、事務局から説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、資料1、4ページの「公表される成果物の事前確認について」というところをごらんになってください。その次のページから内容が始まりますが、一昨年11月以来、データ提供が徐々に行われるようになってまいりまして、申出者の中には、研究成果が徐々に実を結びつつあるという事例も少しずつ出てまいりました。その際、研究成果というものは、原則として申出者の方々には公表いただくこととなっておりますが、その成果物を一体どういうふうに扱っていったらいいのかということについて、今のところ、ガイドラインの第14にその規定がございます。
その内容はと言いますと、この1段落目にありますように、まず、公表前に任意の様式で厚生労働省へ報告し、厚生労働省は、その当該成果物とあらかじめ承諾された公表形式が整合的であるかどうかを確認することになっております。
そして、その次の段落にありますように、成果の公表の際には、特定の個人、医療機関が第三者に識別されないよう、利用者において十分に配慮しなければならないことになっております。
3段落目にありますように、その後、利用期間が終わりましたら、利用者は研究の成果、または途中経過を有識者会議に報告することとし、有識者会議では、その報告が申出と整合的であるかを確認するという規定になっております。
こうしたガイドラインの規定にはなっているのですが、実際に成果物を確認するとなると、以下のような問題点が浮かび上がってまいります。
まず、成果物を確認する主体についての問題であります。現在は、いわゆる提供依頼申出書に記された研究内容と、その成果物の内容が整合的であるかどうかという判断は事務局で行うことになっておりますが、この研究内容が整合的であるかどうかという判断は多分に学術的側面からの評価を含んでおりますので、果たして事務局における評価だけで十分なのか、十分ではない可能性があるのではないかということがあろうかと思います。
また、これにつきましては、有識者会議には事後に報告し、有識者会議がその報告が整合的であるかどうかを確認するという記載になってはいるのですが、これだと、有識者の皆様から、これは果たして整合的なのかどうかという懸念が寄せられたとしても、もう既に公表されてしまっていることになっておりまして、皆様の意見が十分に反映される機会が事実上ないことになろうかと思います。
次に、その確認の内容についてでございますが、公表に当たっての特定の個人、あるいは医療機関の第三者への識別可能性については、ガイドライン上は申出者に全て委ねられていることになっております。しかし、実際には誤って個人が特定される可能性を含んだ成果物が公表されるという不測の事態が発生するというのは非常に問題がございます。事務局においても、その点を無視するわけにはいかないということで、これまでは目を通してまいりました。この、個人等が特定されることのないよう配慮することを努力目標とするだけでよいのかという問題があるかと思います。
そこで、事務局だけではなく、必要に応じて、分科会においても事前に確認を行うこととしてはどうか、ということをご議論いただきたいと思います。
ただし、利用者の方々が研究成果を完成されるタイミングというのは本当に千差万別でございますし、これからさらに研究の数がふえてくると、全くアトランダムにそういった成果が確認が寄せられることがございますので、これを3月と9月の分科会で決定するというのはなかなか不便であるということで、何か持ち回り形式等によった確認を行うこととしてはどうかということを御議論いただきますようお願いいたします。
それから、ガイドラインの中に、個人、あるいは特定の医療機関であったり、保険者であったりといったところが特定される可能性をどう見るかということについても、事前に確認を行うことを規定してはどうかということを御議論いただきたいと思っています。
なお、こういった成果が上がりました、こういった公表をしましたという報告は、通常の有識者会議に最終的に報告という形で提出するというのはそのままとしてはどうかと考えております。
事務局からは以上となります。
○山本座長 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からの御提案に関しまして、御意見、御質問があれば、どうぞよろしくお願いをいたします。
 研究者といいますか、利用者に対する提供の際の基準と、成果の公表というのはおのずから基準が違うわけで、公表した情報がどのように使われてもレセプトの対象となる患者及びレセプトを作成した医療機関、あるいは保険者等について、間違っても思わぬ被害を与えるようなことがあってはならないので、公表に当たっては、事前に事務局に報告をいただいてチェックをするとしてあったのですけれども、これを有識者会議の意見として出したところで、今の仕組みでは、もう公表してしまっている情報に対して意見を出すことになります。これを事務局だけではなく、事前に分科会で、これは報告がいつ来るかわかりませんので、その都度に集まるのは大変でしょうから、持ち回りで確認を行うということが1つですね。それから、ガイドラインの一部修正がこの中に含まれますけれども、具体的なガイドラインの文言はまた後で御議論をいただくとして、そういうことを含めて、こういう方針でいいかということに関して、どうぞ、印南先生。
○印南構成員 質問です。ここで言う成果物というのは、例えば、投稿論文そのものを指しているのでしょうか。それとも、そこに含まれるいろいろな集計表、実際にアウトプットとして出した集計表のことを指しているのでしょうか。全体を言っているということでしょうか。
○加藤補佐 御意見ありがとうございます。
 内容が整合的であるかどうかということは、恐らく論文の原稿の中身になると思うのですが、一方で公表に当たっての基準というのを2年ほど前にこの有識者会議で御議論いただきました。すなわち、1つの集計単位の中に患者数が10未満となることがあってはならないであるとか、あるいは年齢は5歳刻みでなければならないですとか、そういったことに関しては、おっしゃられた集計表に出てくる、いわゆるテーブルで出てくるようなアウトプットで確認することになりますので、結果的には両方見させていただくことになると思います。
○印南構成員 集計表ではちゃんと形式を満たしている、ところが、論文の中の考察でいろいろなことを書くわけです。考察するわけですね。集計表の結果を見ながら考察するときに、集計表の中には特定の県が出ていなくても、例えば、特定の県の状況とか、そういうのと絡めて議論する可能性がありますね。でないと考察は本当に単なる数字の説明だけになってしまうわけですね。これは査読に近くなってしまいますけれども、イメージとして、そういうことまで含んでいるのでしょうかというのが私の質問です。
○加藤補佐 こちらで想定しておりますのは、当初より研究内容は研究者の責任においてということですので、あくまでも当初の申出と整合的であるかどうか。内容はともかく、最初に申し出されていた内容と大きく異なっていたりはしないかどうかということと、集計表の、いわゆる外形的な基準として記されています2年前の公表形式を満たしているかということ、大きく考えてこの2点でございまして、確かに線引きは難しいのですが、過剰に研究の内容に踏み込むまでの確認を、事務局であったり、有識者会議で行うということは想定していないつもりでございます。
○山本座長 どうぞ、石川先生。
○石川構成員 遅れまして、すみませんでした。
 5ページの成果等の事前確認ですけれども、まず最初の3つの三角印は、順番が違うのではないかと思うのですね。成果の公表に当たっては、利用者は十分に配慮しなければならないというのは一番上に来ないといけない。それから、公表前に、公表を予定している成果物について、厚生労働省が整合的であるかを確認してということでありますけれども、厚生労働省の事務局については、チェックということもありますので、これは最終的なところなのではないかと思うのですね。
今、印南先生がおっしゃったように、どの程度まで私たちは成果物に対して、私は医療のプロではあっても、統計だとか、研究のプロではないわけですね。余り縛っていろいろな意見を言っても、創意ある研究だとか、自由な研究とか、そういったところに余り影響を及ぼしてもいけないなと思うのですね。
ただし、レセプトにまつわる個人情報の問題だとか、そこら辺については、私たちの有識者会議というのは極めてセンシティブに運営する必要があると思うのですね。そこら辺をこの前のあたりにきちんと入れ込んで成果物をチェックして、最終的には事務局が責任を取るということになるのではないかと思うのですね。いかがでしょうか。
○加藤補佐 御指摘ありがとうございます。
 私どもがこれをお出しいたしましたのは、実際に我々が確認する際、査読に近いようなことにもなり得ますので、事務局としてどの程度踏み込めるかどうかということもご議論いただきたく、こういう提案をさせていただきました。最終的な責任についての話につきましては、御指摘を受けまして、こちらでも検討させていただきます。
とは言いましても、当初のガイドラインでは、もし有識者の先生方が懸念を抱かれたとしても、今の規定では、公表後にそれを確認するにとどまっておりまして、チェックを入れられないことになっていますので、それも含めて、こちらのガイドラインにどう反映させるか、あるいはどういう確認体制をとるかということを御議論いただけたらと思っております。
○山本座長 いかがでしょうか。どうぞ、府川先生。
○府川構成員 事前確認の内容の面について、今、議論になったと思うのですが、もう一つ、事前確認を経ないと投稿してはいけないのかどうかというタイミングについてちょっと気になるのですけれども、それはどうでしょうか。最終的に査読が終わって、論文が印刷物になる前に事前確認のプロセスが終わっていればいいのか、事前確認のプロセスを経てからでないと投稿してはいけないのか、AかBかどちらかという意味です。
○加藤補佐 そのあたり、細かいところまで事務局で、今、対応案を用意できているわけではないのですが、ただ、事務局ないし有識者、分科会で御確認いただくとして、それがもし確認が長期にわたるようなシステムしかとり得ないというのでしたら、実際にこちらの確認を待ってから投稿というのは非現実的かと思っています。
 ただ、我々のほうで何とかこれをうまくスムーズに確認する仕組みを整えられた場合には、そういった確認を経て、あるいは最低、同時のタイミングで出していただくとか、何かそういう形をとり得るのかなと考えております。
○山本座長 これまでは投稿前ですね。今、チェックしているのは。投稿してしまうと、後で取り下げるというのもなかなか大変でしょうし、投稿前に出していただいて、事務局で見て、念のために私も一応、見せていただいているのですけれども、実際にやっていることは、読み方としては、ほぼ査読です。ただし、いわゆる査読のように、学術的なところで意見を述べることはしないで、このガイドラインに合致しているかどうかかだけを見せていただいて、印南先生が言われるように、表だけ見てもわからないところがたくさんありますので、一応、全部読んで、ガイドラインとして問題ないということで事務局からお返しをするというプロセスですね。
 どうぞ。では、新保先生、三浦先生の順番でお願いします。
○新保構成員 手続的には私はこれに異存はないのですけれども、今後、ちょっと気になるところとしては、私もいろいろな審査を、例えば、第三者の認証制度にいろいろと携わっていますけれども、これはあくまで確認であって承認ではないということは確認しておいたほうがいいと思うのです。どういうことかといいますと、成果物が公表されることで、結果的に何らかの問題が発生するということは、完全にそれをゼロにすることはできないと思うわけです。そこでアプルーブしてしまって、承認という形で確認を行ってしまうと、結果的に承認をした組織、いわゆる第三者が責任を負うということになります。ですから、とりわけ第三者、特に認証制度については第三者による認証機関の法的責任というものが従来から問題になっているわけです。例えば、第三者認証制度は2つに分かれている。方式審査と実質的な審査という形で分けて、方式審査ということであれば私は問題ないと思いますけれども、例えば、学会のような実質的な内容についての審査まで立ち入って承認をするような形になってしまうと、事後的にかなり責任を負う可能性があることから、あくまで方式が合っているかどうか、方式審査という形での確認ということの確認を、何かしゃれみたいですけれども、ということで確認をしておいたほうがいいのかなと思っております。
○山本座長 ありがとうございます。
 これはあくまでもガイドライン並びにこの有識者会議の議論と一致しているかどうかというだけの確認にならざるを得ないと思うのですね。
 では、三浦先生、よろしくお願いします。
○三浦構成員 今の確認に関して、その内容についてですけれども、公表形式が整合的であるかどうかを確認することに加えて、もう一つは、その公表物の目的が申し出の目的の範囲内であるかどうかの確認をする必要があります。目的外のことをしていないかどうかということの確認は必要ではないかと思います。
また、先ほど査読のようになってしまうのではないかという話がありましたけれども、本当の論文の査読のときは、例えば、結果から得られた論文の結論についての意見まで言うのですが、そこまで立ち入ると確認以上のことになりますので、研究者がこういう結論を言いたいというところまでは立ち入れないと思います。
 それから、もう一つ、確認のタイミングですけれども、先ほど御意見ありましたように、投稿前のほうがよいだろうと思います。ただし、投稿時の査読のときに、さらに詳細な分析を求められることがあって、それを公表していいかどうかという点もまた出てくるものですから、修正して再投稿するときの公表形式が範囲内であるかどうかということを分科会で迅速に審査するなりは必要になるのではないかと思います。
○山本座長 ありがとうございます。
 確かにそういう場合がございますね。一旦ガイドラインに合致していますということで投稿していただいて、査読でさらに精査という場合に、公表形式が変わることになりますので、それは対応しなくてはいけないということになりましょうね。
 ほかはいかがでしょうか。どうぞ。
○大久保構成員 簡単なことの確認ですけれども、これは学会発表も入るのでしたか。
○頭金構成員 学会発表の場合は論文の投稿とはまた違うプロセスを経ますので、お尋ねしたいと思います。通常、学会で発表する場合は、事前に発表申し込みを行いまして、そのときは要旨のみを提出します。要旨には具体的なデータはそれほど書かないと思います。一方で、実際の学会での発表となりますと、具体的なデータを示すことになります。申し込みから発表までの時間的なラグが数カ月あるのが通常ですので、その辺も含めて、どういうふうに対応するのかなということも決めていただいたほうがよいのではないかと思います。
○山本座長 現実にできる、できないという問題はあるのでしょうけれども、やはり公表する場合になります。今までも、多分事務局には発表されるパワーポイントのスライドなどが送られてきて、審査をしたと思いますが、最終的に学会で発表される、タイミングで見せていただいて、問題ありませんというお返事を差し上げています。最近は学会場に行ってからパワーポイントをつくるみたいなこともないではないですが、ちょっとそれでは間に合わないということになろうかと思います。
 いかがでしょうか。どうぞ、宮島さん。
○宮島構成員 研究者の方々に確認で御質問できればと思うのですけれども、研究者の方々から見ると、事務局だけではなく、有識者でも見るということの差は、1つは、今、検討のタイムラグというところがあるとおっしゃいましたけれども、事務局の方だけが見るというのと、有識者も見るということには、別に気になる差はないのかどうか。つまり、今、この2つの差を私たちが比べるときには、時間がうまく間に合うようにということ以外に、研究者の方々の研究に影響するところはないのでしょうか。どうでしょうか。
○山本座長 研究者というよりは、この有識者会議としてコミットできるかどうかということで、今までは事務局だけでやっていたというのが現状なのですね。有識者会議には公表後報告が来て、例えば、有識者会議で、この公表はちょっとまずいのではないかと言っても、もう公表されてしまっている。それで、この有識者会議のもとに置かれる分科会を使った上で、一応、有識者会議としても、全員で見るわけではありませんけれども、コミットをするという体制をつくってはどうかという御提案です。恐らく研究内容に関して、この結果からこれが言えるのかとか、このデータからこんなことを言っていいのかみたいなことは、この審査の対象外でして、あくまでもレセプト等のデータを用いて公表するときに、最初に申出で我々が合格とした基準を持っていただいているかどうかというだけの審査ですので、恐らく研究者の方々からは余り関係がない。むしろレセプトデータを使うと、発表する際にもいちいち確認をとらないといけないから面倒だというのは最初からある話で、特にこれから変わるわけではないとは思います。
○頭金構成員 多分、一番気になるのが時間的な部分だと思います。内容的には、今、座長おっしゃったように、特に心配ということはないと思います。
○山本座長 それでは、持ち回りでやるとか、実際にこれをどういうふうに審査をするかということは、今も頭金先生が言われたように、研究者にとってはかなり時間的に切羽詰まっていることもございましょうから、できる限り対応をするという前提で、あと具体的なことを検討を進めていくことにしたいと思いますけれども、一応、この分科会を使って、この有識者会議も一定のコミットをするということでよろしゅうございますでしょうか。
 どうぞ。
○石川構成員 先ほど私が言いたかったことは、ガイドラインに個人または医療機関の特定可能性について事前に確認を行うことを規定してはどうかと2番目に書いてありますね。このことを中心的に、いろいろな公表の問題にしてもチェックするということが一番大事だと私は思うのですよ。これが幾つものチェックで漏れないようにするということが大事で、そこをやっていれば、我々が研究のいろいろなところに口出す必要はないだろうと思っているのですよ。そうでないと、我々より若い人たちが研究するわけですから、我々の考え以上の創意工夫がちゃんとされて出てくる。どういう結論が出てくるかわからない、我々ではおしはかれないようなものまで審査するというのは、我々の能力に関しても問題が出てくると思います。ただ、こういうところは押さえなければいけないという要点をきちんとやって、分科会としても審査するべきだと思うのです。それがこれだと思うのですね。
○山本座長 現実に今でも公表物においては研究内容の審査を前提にしているわけではなくて、あくまでもガイドラインで規定されているものと、6ページにある第6回有識者会議における公表形式についての議事録といいますか、議論に関して整合性があるかどうかということを見ているだけですので、今、石川先生が言われたところで、事務局では今までもやられていた。ただ、これは第6回有識者会議における議論と、それから、ガイドラインと、2つ、今、尺度があるので、これをガイドラインにきちっと書き込んではどうかということです。
 どうぞ、事務局。
○加藤補佐 今、石川構成員から御指摘いただきました件ですが、公表形式に関しましては、このような1つのルールというものがございます。一方で、内容が整合的かどうかにつきましては、今、構成員の皆様が想定しているよりももっと根本的なレベル、すなわち目的外使用と言っていいのではないかというような、申出書と実際の成果物との整合性を著しく欠くような事態に対し、しっかり歯止めをかけなければいけないという意味での確認という意味でございます。これはちょっと違うからだめだとかいう、いわゆる抑圧的なイメージでの確認ではないものと認識しております。事務局としてはそのように考えております。
○山本座長 最初の公益性を考えて審査していて、それと外れるようなことになってくると、提供を認めた研究と少しずれているということはあるかもしれませんけれども、大部分は先生が先ほど言われた、患者が特定できるか、医療機関が特定できるか、そういったことの危険性を評価して、想定どおり、大丈夫であれば合格、問題があれば、ここを修正していただくということになろうかと思います。
 いかがでしょうか。あと、タイミングを余りおくらせないということに関しましては、また事務局と相談をして、どのように進めるか、実地上の細かいことは詰めていきたいと思いますけれども、大筋はこのような方向でよろしゅうございますでしょうか。
それでは、ガイドラインをどう書くかということに関しては、多分、後でまた出てまいりますので、そのときにまた改めて御議論をいただいても結構だと思いますので、次の議題に移りたいと思います。次は1−3「利用者や利用期間の変更等にかかる審査について」ということで、事務局より説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、資料1−3「利用者や利用期間の変更等にかかる審査について」を御説明いたします。これは資料1の7ページ、それから、8ページをお開きください。
 現在、利用者や利用期間、こういったものが変更になる場合について、ガイドライン上では極めて軽微な変更、例えば、人事異動に伴う所属や連絡先の変更、それから、名字の変更、そういったものの場合は届出で対応できることとしておりますが、それ以外は基本的に全て申し出ていただいて審査を行うということがガイドラインで定められております。例えば異動によって利用者が増えたり、あるいは新しく研究者を追加したいという場合、それから、利用期間を延長するといった場合、これも全て審査が必要であるということになっているのですが、これだと、今後年2回を想定している分科会での審査のタイミングに合わせるのが難しくなります。異動等は急に発生することもございますので、難しいのではないかという課題がございます。あるいは利用期間の延長につきましては、それこそ、今、議論にありました論文の査読待ちのような場合、どのようなタイミングで査読が返ってくるかがわからないから、必要最低限の期間というのはどの程度になるのかということを設定し、こちらに申し出るのが非常に難しいということがあろうかと思います。
ということで、御議論いただきたいのは、まず1番につきまして、通常の申出審査の予定時期、今のところ年2回で、おおむね3月、9月を想定しておるのですが、これに加えまして、分科会による持ち回り審査の体制を整えて、利用者の急な異動や利用期間の延長、そういったものについては、これで対応できるようにしてはどうかということを御検討いただきたいと思います。
なお、利用期間の延長に関しましては、2ページ後でまた述べますので、その際に言及させていただきます。
では、次のページをおめくりください。持ち回り審査につきましてですが、実は、本日御列席いただいております構成員の皆様には、本年の4月に持ち回り審査というのを一回行っていただきました。それは、ちょうど3月から4月、前回の有識者会議が終わった後あたりから、申出者の方々から異動があるのでメンバーを変えたいと、そういった申出が多々寄せられることになりました。そこで、それを早急に対応しなければいけないということで、運営規程の第7条にのっとりまして、持ち回り審査を行ったということでございます。その際には、構成員の皆様には非常に迅速に対応いただいて、我々としても大変感謝しているところでございますが、これを振り返りますと、実際に持ち回り審査をやるとなった場合には、どういったことを持ち回りでやるべきかということをあらかじめ定めておく必要があるのではないか。それから、非常に些細と思われるような変更、例えば、論文雑誌の媒体が変わるといったものについても審査が必要なのか、それから、このたびは構成員の皆様方に非常にサポートいただいたのですが、毎月こういった持ち回り審査をやるのかということになると、とても負担が大きなものになるのではないか、ただ、利用者の異動というのは、どのタイミングになるかがわかりませんので、どうすればよいのか、ということが課題として浮かび上がってまいりました。これにつきましては、下にありますように、例えば、持ち回り審査を行うことというのは、利用者の変更ですとか、利用者の交代、利用期間の延長といった事例に限定することとしてはどうかということでございます。
あるいは、論文媒体の変更といったものにつきましては、届出で対応できるよう改めてはどうかということでございます。
さらに、持ち回り審査というもののタイミングをある程度定めておいてはどうか。例えば、2カ月に1回程度とあらかじめ定めておき、これを分科会の構成員の皆様並びに現在利用している皆様にあらかじめ周知しておいて、そういった交代、変更がある場合には早目の対応を心がけるということをしっかり確認していくことで、頻回に寄せられるという事態を回避させる手はずを整えてはどうかということを御議論いただきたいと思っております。
続きまして、次の10ページの延長の申出に係る審査についても御説明いたします。今回、延長の申出というのが持ち回りをやっていただいた中で3件ございました。この3件はいずれも論文の査読中であり、その結果が出るまで、もう少し利用期間を延長させてもらえないかというものでした。現在、データの利用期間は最大1年間で、延長が最大1年間となっているのですが、今のところ、期間内に研究を終えられた事例が1例しかございませんで、最大1年という期間が利用者にとって十分でないという可能性があるのではないかということがあります。
そこで、その下にありますように、例えば、論文の査読待ちのような、いわゆる公表に係る手続に入ってしまったようなものは、先生方に改めて審査いただくまでもなく、届出で、事務局レベルで対応して、それでよしとしてはどうかということを御議論いただきたいと思います。
それから、これは今後の課題にもなるかと思うのですが、今年度から来年度にかけまして、利用期間1年、そして延長も1年にして、合計2年やった、あともう少しで研究成果が出るが、もうそろそろ返さなければいけない、論文の査読の最後の返事がなかなか来ないといった場合が今後出てくる可能性もないとは言えません。こうした状況への対応をどのように考えるかということも御議論いただけたらと思います。
事務局からは以上になります。
○山本座長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見どうぞ。どうぞ。
○三浦構成員 研究者の立場から言うと、投稿から論文が採択されるまでの時間がかなりかかることがありまして、1年延長で、最長2年としても、若干厳しい部分もありえます。掲載を断られると、幾つもの雑誌に投稿しなければいけない。あるいは査読の結果、再解析もしなくてはいけないというときがありまして、データを維持していないと再解析ができないということもありますので、そういったプロセスも考えると、最長2年でも若干苦しいのではないかというのが研究者の立場としてあるので、3年ぐらいまでにしてくれるとよろしいかなと考えます。
○山本座長 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
手続的な問題として、まず簡単なほうから申し上げますと、もう既に公表プロセスに入って、査読待ちなので、少し延長してほしいというお申出があった場合は、これを一々この有識者会議で審査するというのも少し大げさかなという気はしないでもないですし、これはだめとはなかなか言えない話でして、三浦先生がおっしゃるように、査読の結果によってはデータを見直す必要があるのは当然ですから、また雑誌によっては結構査読に時間がかかる場合があるとかいうのもありますし、これはある程度、事務手続としてもいいのではないかという御提案です。
それから、もう一つは、一旦投稿して、雑誌からリジェクトされて、別の雑誌に投稿した。これは媒体が変わるわけですね。これも、だからどうだという話ですので、そのことによって、我々として、患者の特定性でありますとか、医療機関の特定性に変化が起こるわけではないでしょうし、そういう意味では、これも軽微な変更ということで、事務手続としていかがなものかということ。
あとは、持ち回りで行うような利用者の変更等は、持ち回りを2ヶ月に1回程度として、それは持ち回り審査をする。その2ヶ月に1回程度というのをあらかじめ、現在使われている方、あるいはこれから使われる方に明示をしておいて、そのことを意識して早目に手を打ってもらうということなのです。
あと、最大の期間に関して、今の2年を延ばすかどうかに関しましても、三浦先生から御発言がありました。もし御意見があれば伺いたいと思います。これは、模擬申出ぐらいがそろそろその期間に入ってきます。したがって、まだ少し議論の時間はあるかと思いますけれども、いかがでしょうか。
どうぞ。
○近藤構成員 今の座長のお話ですと、査読中、それから、再投稿の場合、なぜ査読になったのかというと、追加調査が必要であるとか、再投稿の場合に、追加調査をして、また再投稿するとかといった場合において、事務局でそういう判断をされると思うのですが、先ほど石川先生おっしゃられたように、特定の個人、または医療機関等が第三者に識別されないようにというところを、もし事務局でやられるのであれば、そこはきちっと担保するというか、追加調査というのは私も何度もさせられたことがあるのですが、もう少しデータを細かく出せというときに、そこら辺の担保をきちっとしておくというところが1つと、それから、もう一点、データの年月を延ばすというのも確かに必要だと思うのですが、レセプトデータですので、年度が延びれば延びるほど、データとしては古くなっていくということもありますので、その辺を鑑みられて限定をされるといいのではないかと思います。
○山本座長 ありがとうございます。
 私が余計な説明をしたから、少し誤解を与えた可能性があると思うのですけれども、もちろん、再調査、あるいは再集計をして公表形式が変わる場合は、これは公表形式としては再審査です。ただ、査読が返ってきて、そういうことを求められるかもしれないので、データをお返しするのをもう少し延ばしてくださいという申請に関しては、これは事務的でよいのではないかという意味で、公表形式が変われば、当然、近藤先生言われるような基準でもう一度見直すことにはなると思います。
 ほかはいかがでしょうか。どうぞ。
○石川構成員 ノバルティスの研究に対しての社員の関与だとか、いろいろなことが言われている中で、基本的には利用者の所属変更だとか、異動に伴う利用者の交代とか、こういったものは最低限でやるということを最初から義務づける必要があると思うのですね。そうでないと、現実、個人情報の個別法が全然ままならない状態で、できるかできないかわからない状態で、機密性のある医療情報を研究、利活用するときに、国民は守られていないと思うのですよ。だから、私は、万が一の漏洩のことを考えて、患者の権利だとか、そういったものが失われることもあるということを考えて、最初から義務づけて、基本的には変えてはいけないのだよ、どうして変えるのだと、その辺のところでかなり義務づける必要があるのではないかと思うのですね。いかがでしょうか。
○加藤補佐 御指摘のとおり、利用者が変更になると、そういったリスクというのは生じます。ガイドラインの中でも、人数がふえるというときには、きっちり審査をするということが明記されているというのは、恐らくそういうことが当初懸念があったからだと思っております。ただ、今回、我々が実際受けましたものに関しては、異動というものが多くなって、それはどうしても年度がわりのときには発生するものでして、当初申出の利用者のメンバーそのままでやってもらわなければいけないので、それが変更になる場合は研究中止だともししてしまった場合には、かなりの程度の研究が途中で中断となってしまうという現実もあるかと思います。そのあたり、石川構成員の御指摘は非常に重要で、我々としてもいたずらに人をふやしたり、あるいは手続を簡略化するというのは戒めるべきだと思うのですが、現実、例えば、厚労省から申出があるような事例でも、3月から4月にかけては人が定期的にに異動してしまったりして、これにどう対応すればよいのかということもあります。非常に難しいところで、このあたりの課題を御議論いただければと思っております。
○山本座長 いかがでしょうか。石川先生が言われるとおり、何も理由もないのに変えていいとか、そういうわけでは絶対ないと思うのですね。それはデータ提供の申出書の中身に関することですから、それなりの理由がなければ認められないというのもそのとおりでございますから、それはおっしゃるとおりだと思います。ただ、ここのところは、事務局判断ではなくて、一応、持ち回りでやろうということですね。持ち回りでやるのだけれども、発生するたびに、必ずすぐに持ち回りとなると、いつ起こるかわからないということになりますので、一定の回数に限定をしておいて、そこで持ち回り審査は行うということですから、審査なし、事務手続で済むという話ではございません。
 どうぞ。
○近藤構成員 今の件ですが、8ページの2の最初のチェックですが、「利用者から除外される者が生じた場合は、届出手続を行う。審査は不要。」という一文がありますが、実際に利用者がレセプトデータを使って研究していて、例えば、大学から民間に移ると、その後、このデータを、民間利用することはもちろんできないと思うのですが、民間に移ったときに、取り越し苦労かもしれませんが、漏洩だけではなくて、どういう形でやっているのかということが、審査不要というのは、どこへ行ったかという審査もしないということであれば、それはいかがなものかと思うのですが、その辺はどうなのですか。
○加藤補佐 ありがとうございます。
 こちらのガイドラインにありますのは、利用者の除外の場合は届出手続で構わないという基準が旧版のガイドラインの内容にあるものでございます。データを利用する者が、例えば、異動したり、それから、おっしゃられたように、民間の企業に移ったりということはあり得ますが、それに関しましては、あり得るとすると、当初使っている、利用者の間で知り得た情報を外に漏らしてはいけないという、何かそういう縛りを、ひょっとしたら入れておく必要があるのかもしれません。ただ、正直、今のところ、そのあたりのところが明確には定められておりませんので、これも必要に応じて、そういうことが必要であれば、その辺の規定を盛り込む必要があるのではないかと思っております。
○山本座長 どうぞ。
○近藤構成員 といいますのは、産業競争力会議でも言われているように、民間で活用していこうというような機運といいますか、動きが大きくなったときに、このデータを、民間の、例えば、保険会社が使うとかいうことが、保険会社に異動されたとかというときに、そういう縛りというか、きちっとしたガイドラインがないと、私はよろしくないのではないかと思います。フィルターをかけてやっておいたほうがいいのではないかと思います。
○山本座長 我々は今、公益目的、学術利用という前提でのガイドラインをつくっていますので、これがもしも、この有識者会議とは別なところで提供が行われるみたいなことになれば、それはそれなりの指針が必要でしょうけれども、そこまで今、考えることはなくて、これはあくまでも、このガイドラインの最初に書かれている目的と提供のあり方においてやるわけですね。利用者から除外される者というのは、そのとき想定していたことは、最初、データのクリーニングだけやるような人とか、あるいは扱いにくい形式をそれなりにデータベースとして整備をして扱えるようにしていただく、そこまでやるともう、その研究からは外れるわけですね。そういう人が外れる場合には、届けていただければそれで十分だということで、むしろ去った後の、いわゆる守秘みたいな話ですね。これは、審査したからどうこうなるわけではない話で、むしろ申出のときにそういう約束をしておくことが条件になろうかと思うのですけれども、現状の申出にはそういうことが書いてあることが多いですね。例えば、厚労省の申出でも、守秘契約を結んで、これをやっているとかとなっていますので、そこはむしろ申出時に審査を、我々がチェックをするということでよろしいのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○近藤構成員 それでしたら結構です。ただ、そういったこともきちっと決めておいてやるにこしたことはないと私は思います。
 以上です。
○石川構成員 よろしいですか。大変厳しいことを言うようですけれども、私は、さっき言っている個人情報の個別法がきちんと新しくできない限り、今のものは直罰式ではないわけですよ。だから、さっき言った、勝手にデータの持ち逃げをしてということは絶対ないわけではないと思うのです。そのときに、その組織は罰せられるけれども、罰せられるというか、もうデータを使えないとか、いろいろなことになるかもしれないけれども、その人間については全然問題なく、行った先でいろいろなことができるわけですよ。こういうのではしようがないということで、途中でかわるとかということがないように厳重にするだとか、かわるというときは辞退をするとか、そういったことまで義務づけるような形の最初の利用申出という形にしたほうがいいのではないかと思います。早く個別法のほうを努力していただいたほうがいいと思います。そうでないと、ほかの分野でも、こういうメガデータを扱うところになって、我々は個人情報を守るところでいつも口うるさくしなければいけない。研究をとめなければいけないというところまで出てきてしまうわけですから、そこは本当に今はしようがないと、進まないのはですね。それで、最初の申出のところできちんと約束してもらうぐらいやらないと私はだめだと思いますよ。
○山本座長 どうぞ。
○宮島構成員 事務局の今やっていらっしゃることに御質問なのですけれども、利用者から除外される者が生じた場合の届出手続には、誰が除外されるかということで、その人が除外される理由とか、例えば、異動によるのだったら、その先どこに異動されるかとか、そういったことも含めての届出になっているかどうか、教えてください。
○加藤補佐 今のところ、理由という欄に大きな空欄があって、そこに自由に記載できるという程度の書式でしかないので、御指摘の点に関しては、必ずしも網羅的に捕捉できる体制にはなっておりません。
○宮島構成員 だとすると、今、石川構成員がおっしゃった、異動はできるだけしないということはわかりながらも、組織にいる人間としては、異動を全然しないというのも現実には難しいかなと思う中では、せめて、今できることの1つとして、仮に持ち逃げしたというか、外れた人が悪さをすることに対する最低限の担保として、その人の外れた理由、その人の異動先並びに、それこそどうなのでしょう、直接その人の連絡先が要るかどうかはちょっとわからないですけれども、何らかの形で一応、アプローチができるような形を担保したほうがいいのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○加藤補佐 ありがとうございます。
 御指摘いただきました点を踏まえて、今、ガイドラインの見直しも行っている中で、手続き等に用いる様式に関しても少し改めていこうということで、事務局で直しを入れているところでございます。その直しが整いましたら、一般的に公表しようと思っているところでございますが、その中に、利用者が外に出る、いわゆる利用者が除外される場合に関して、そういった特定の様式を定めるとともに、例えば、その際には、知り得た情報を行った先で漏らしてはいけないというのは、何か守秘義務がかけられるようなものの提出を求めるとか、そういう歯止めをかけるような仕組みをこちらのほうで少し検討するようにしたいと思っております。
○山本座長 なかなか難しい問題ではありますね。現実に異動が起こったのはほとんど厚労省のお役人ですから、そもそも公務員としての守秘義務がかかっている上に、わざわざそれに出してもらうことになりますが、いろいろな状況を想定して、対策をとっておくのは大事なことだろうと思います。
 ほかはいかがでしょうか。それでは、持ち回り審査を4月にやったのですけれども、持ち回り審査の範囲は、今、皆さんから御懸念があったような、利用者の異動、変更、除外などに関しましては、持ち回り審査とする。あと、公表段階に入ったという理由での利用期間等の変更は、事務手続で、事後で報告をしていただくということでよろしゅうございますでしょうかね。まだいろいろ御議論がございましょうから、最大2年を超えてみたいな話はこれから引き続き検討していくことにさせていただきたいと思います。
あえて確認をすれば、公表段階に入った上でも、例えば、査読の結果等で公表形式が変わる場合は、公表形式については再審査ということにさせていただきたいと思います。それでよろしゅうございますでしょうか。
 どうぞ。
○石川構成員 持ち回り審査は余りやってもらいたくはないのですけれども、やるのであれば、自分の意見だけではなくて、ほかの方がどういうことを言っているのかということがわかるような、例えば、メール形式で、この先生はこういうことを指摘したな、私もそう思うよというふうな形で議論できるような場にしていただくというのが1つ、要望としてあります。我々はその分野のプロかもしれないですけれども、皆さんの意見を聞くことによって、意識としてはちゃんと、何というかな、アウフヘーベンできるので、それでお願いしたいと思うのですね。
○山本座長 わかりました。
○加藤補佐 先生方には、平素より有識者会議、それから、審査で非常にお時間割いていろいろ御協力いただいているところでございますので、我々としましても、できるだけ一方向にならず、双方向でコミュニケーションできるような形で情報提供して、持ち回りとはいえ、先生方の間で意見の共有が図れるような場をつくっていきたいと考えております。
○山本座長 ということ以外は、一応、原則として持ち回り審査は行わない、対面で行うということにしたいと思います。
 それでは、大分時間を超過しておりますので、次の議題に進みたいと思います。次の議題は1−4の「申出時に必要な書類について」ということで、事務局から説明をお願いいたします。
○加藤補佐 これは、ほぼ報告に近いような議題でございます。どういったことかと申しますと、現在、書類に関して、今の申出手続について、様式が定められていたり、あるいは必要な書類についてはガイドラインに記載がされているところではございますが、一連の試行期間の中で、そういった手続が申出者にとって十分に伝わっていない、わかりにくいということが意見としてあります。これは「報告書」においても「データ提供申出者の立場に立った、よりわかりやすいガイドラインを整備する必要があると考える」という指摘がなされていることがございますので、これを踏まえて、以下のような対応をとることとしてどうかということを御議論いただきたいということです。
それは、現在整備されている様式をより実態に即したものに改めるということです。これは、ただいま宮島委員からも御指摘ありましたように、いわゆる申出者が除外される場合についても、現在では他の組織を流用したりして対応しているのですが、こういった除外に関しては、その除外した人であったり、除外先であったり、連絡先等々がしっかり記録として残るような様式を新たにつくるなど、これに限らず、現実にそぐわない、実運用にそぐわない様式がありますので、これを改めていくこととしてはどうかというものであります。
 そして、2段落目が、申出者が手続の際に混乱を来さないよう、どういった書類を準備すればよいかが一目で把握できるようなマニュアルを準備してはどうかというものでございます。これは後ほど報告事項の中でも述べますので、ここでは省略させていただきます。
 事務局からは以上です。
○山本座長 ありがとうございます。
 何か御意見、御発言ございますでしょうか。どうぞ。
○石川構成員 様式2−1の4番目のところに「他の医学研究に係る指針の適用の有無」と書いてあって、連結不可能匿名化がありとか、なしとかと書いてあるのですけれども、ありということでも、要するに承諾したという話なのですか、これは。承諾通知書ですから、連結不可能匿名化、なしとか、ありとか、これは何なのですか。
○加藤補佐 これは、なぜ出しているかと言いますと、今、申出者が、例えば、利用期間を延長するですとか、あるいは利用者が交代するといった場合に、先生方に先日持ち回り審査をやっていただきましたが、あのときに承諾いただいた際の回答も全てこの紙でやっているということをお示しするものでございます。すなわち、この様式2−1、2−2を、あらゆる申出の承諾に流用しているというのがありまして、これをもう少し、利用者の変更ですとか、期間の延長に関しては、それがわかるような書式に改めようということで、参考にお出ししたものでございます。
○石川構成員 ごめんなさい、質問の意味はそういうことではなくて、4番目の連結不可能匿名化あり、なしと書いてあるのはどういう意味かということなのです。よくわからないのですけれども、承諾通知書で、他の医学研究に係る指針の適用の有無と書いてあって、そこに連結不可能匿名化があり、なしというのは、そもそもレセプト情報の提供では、第三者利用のところでは連結不可能匿名化になっていますね。
○加藤補佐 この連結不可能匿名化に関しましては議論がございまして、もちろん連結不可能匿名化というのは、ハッシュ値を入れている時点で連結不可能匿名化に近い匿名化はなされています。実際のところ、ハッシュ値が入ったレセプトデータから、もとの患者をたどることはできないようになっております。ただし、ハッシュ値というものがあれば、それは個人のIDとなり得るということで、一応、この欄が入っているものでありまして、基本的に連結不可能匿名化ではあるのですが、我々の情報の扱いとしまして、IDがついているということがありますので、一応、この欄を設けているというものでございます。あと、例えば、ハッシュ値のIDがないといった場合もございますので、こういう欄を設けております。ただし、我々の扱いとしましては、個人情報に準じる情報として扱うということは変わりがございません。
○山本座長 これは、この有識者会議の議論で、今のハッシュ値、つまりダブルハッシュで置きかえたハッシュ値を持っているレセプト情報というのは、疫学倫理指針で言う連結不可能匿名化とは言わないということが、この有識者会議で結論として出されていますので、そのハッシュ値まで全部なくしてしまえば、連結不可能匿名化にはなるのですけれども、その部分が多分残っているのだと思います。
○加藤補佐 わかりました。このあたりにつきましても、有識者会議の場でまた議論させていただきたいと思っております。
○山本座長 よろしゅうございますか。これは後で、マニュアルのところでまた説明もあるかと思いますけれども、1つは、申出者にとってわかりやすくするということでございますので、この方針に関しては、こういうことでよろしゅうございますかね。実際にどういう形式になるかとか、その形式が不適か適かということに関しましては、また御議論いただいてよろしいかと思いますけれども、よろしゅうございますか。
 それでは、次の大きな項目の2番の「実地監査結果について」ということで、事務局から説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、資料2「実地監査結果について」をごらんください。2012年度下半期におきましては、「報告書」でも、機動性の高い、レベルの高い実地監査を行う必要があるという提言がございましたので、下半期より外部組織に委託することとしております。2013年の1月から3月の間で合計9件、実地監査を行いました。その結果の報告及びその他指摘事項についての御紹介をいたします。
 実地監査につきましては、合計9件ありましたが、不適切であるという評価が下されたところはございませんでした。1件、一部改善を求める必要がある事項の指摘があった例がございました。これは、外部委託している委託先との間で秘密保持義務を課した外部委託契約が正式には締結されていなかったということですが、現在、正式に締結されているということでございます。そのほかは、非常に微細な検出事項があるものの、全体に影響を及ぼさないので、指摘事項としては特段のものがないというのが6名、それから、特に検出がないというのが2名でございます。
 加えて、その次の、いわゆる監査委託先からガイドラインについて指摘された事項として、例えば、2段落目にありますように、非常時の対応などは、実際には医療機関におけるカルテの管理を想定したもので、研究を行う場合にはなじまないのではないかという指摘がございました。
 加えて、実地監査委託先が利用者に行ったインタビューの中で、ある申出者、これはサンプリングデータを使っておられる方なのですが、こういった意見が寄せられておりました。実際にレセプトを利用する場合は、こういったセキュリティは納得できるが、サンプリングデータに関しては、ここまで情報管理をする必要があるのかどうか疑問である。より適切なセキュリティレベルに関して検討いただくことが望ましいのではないかという意見があったと聞いております。
 これを受けまして、以下の点について御議論いただきたいと思います。引き続き外部組織にこの外部組織に実地監査を委託することとしてはどうかということ、それから、指摘事項を踏まえまして、ガイドラインの中で現実的な運用に即して、例えば、実情にそぐわないと思われるようなところは削るなど、改訂を行ってはどうか。それから、利用者からの意見で、いわゆるデータセット等がある中で、匿名化処理の程度に合わせた適切なセキュリティ要件のあり方について、今後どのように考えていくかということを御議論いただきたいと思います。
 事務局からは以上になります。
○山本座長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明に関して、御意見、御質問があれば、どうぞよろしくお願いをいたします。
 どうぞ、新保先生。
○新保構成員 利用者から寄せられた意見として、今後、例えば、サンプルデータに関しては、ここまで情報管理を実施する必要があるかどうか疑問であるということで、特に連結不可能匿名化された情報であるとか、完全に匿名化された情報については、そもそも個人識別性がないので、セキュリティの基準を別途設けてよいのではないかといった議論については、現在、規制改革会議のほうで議論がなされておりますので、こちらにおける議論は、その他の議論も踏まえた上で、今後検討を行うことがよろしいかと思いますので、まずはこういった意見があるということを踏まえた上、特にこの点については、逆に議論を進めないほうがよいと思っております。
○山本座長 ありがとうございます。
 そのこともあるのでしょうけれども、後で御報告をいただきますけれども、満武先生のところで昨年度つくりましたサンプリングデータセット以外のデータセットも検討していただいていますし、それも含めて、じっくりと検討しなくてはいけない項目だと思いますので、この点に関しましては、ここで結論を出さずに、引き続き有識者会議で審議を行うというふうにさせていただければと思いますけれども、それはそれでよろしゅうございますでしょうかね。
 あと、実地監査は、実績が9件出てきたわけですけれども、一応、この形で続けていくということでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 ありがとうございます。
 あと、確かに、サイバーテロが起こったとか、震災時の対応とか、若干このレセプトデータには記載として合わないところがありますので、その辺はガイドラインの見直しの中で一応、検討していくということでよろしゅうございますでしょうかね。
 ほかにもし御意見がなければ、次に進みたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、3項目の「『レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン』の修正(案)について」ということで、事務局から説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、資料3をおめくりください。「ガイドライン」等の修正にあたってということですが、本日御議論いただきました内容も踏まえまして、ガイドラインの修正(案)を作成いたしました。この修正(案)に対して、本日の議論及び有識者、構成員の皆様より出された意見を踏まえまして、各種様式の修正も含めた確定版を後日公開する予定としております。その前に先生方には一度確認いただくことになろうかと思いますが、こうしたスケジュールでガイドラインの修正を図っていきたいと思いますので、次のページの修正(案)の新旧対照表をごらんください。御質問等ございましたら、後ほどお願いいたします。
 まず、旧版の第1「ガイドラインの目的」にありますが、一番下にあります「なお、将来的に」以降のところなのですが、手数料や罰則等の法的整備を行うことを検討する、こういう事項に関しましては、本年1月に構成員の皆様の御協力で出させていただきました「報告書」の中に記述がございます。むしろこのガイドラインというのは、第三者提供に係る事務処理要綱、そういった位置づけを有しておりますので、こういった、検討する、今後何々するといった話は「報告書」で概ね網羅できていると考えましたので、こちらは削除させていただいております。
 同様のこととして、例えば、1ページの下の第3「レセプト情報等の提供に際しての基本原則のところの事務処理要綱の策定」ということですが、これも第1の「ガイドラインの目的」のところに含まれているので削除しております。
 ページをおめくりいただきまして、9ページをごらんいただけますでしょうか。
なお、途中、例えば「試行期間においては」といった旧版の記載でありますとか、「提供依頼申出者」といった表記の揺れがあるようなところは、こちらで修正しております。
9ページの(2)の所属機関の確認のところです。上のほうにあります。所属機関の登記事項証明書、印鑑登録証明書というものなのですが、これはガイドラインでは申出時に提出することを求めておりました。ですが、これらの書類は入手するのが非常に困難で、なおかつ申出で不承諾になることも結構多いので、申出書の立場に立って考えると、かなりハードルか高い要件になります。これは、今回、申出時には求めず、承諾になった際には、データ提供の前に必ず出してもらうというように改めようということで、ここを削除させていただいております。
これに対応する部分は、17ページの第8「提供が決定された後のレセプト情報等の手続」というところで、修正(案)のところで提出を求める記載を入れております。
それから、12ページから13ページにつきましての旧版をごらんください。所属機関に関する、例えば、情報システムの改造と保守に関する規則の設定ですとか、災害時の非常時の対応等々の話ですが、これは先ほどの監査委託先からの指摘を踏まえまして、削除しております。
先に進みまして、17ページでは、一番上の段で、審査分科会の設置について、ガイドラインにも記載を盛り込んでおります。
19ページで、利用期間の延長に関しての記載、これは先ほどの議論の内容を踏まえたものに改めさせていただいております。こちらのほうも御確認ください。
21ページでは、公表に当たっての留意点、ここのところは、2年前に議論いたしました公表形式に関する議論をガイドラインに盛り込みました。従来、ガイドラインには盛り込まれてなかったので、申出者の中にはああいう基準があることを御存じないという場合もあるかと考えましたので、ガイドラインで確認できるようにしております。
あと、最後のページ、24ページでございますが、「集計情報の取扱い」の今後の検討というところで、厚生労働省は、試行期間における集計表情報の実績等を勘案し、定式化・標準化を行った上で、有識者会議の意見を踏まえつつ、他のレセプト情報等の提供とは別の仕組みの構築を検討する、とあります。これにつきましては、実際に集計表情報を提供した事例は15例中1例しかございませんでした。残り14例は個票の提供でございました。そういうこともございますが、先般の「報告書」でオンサイトセンターの利活用ですとか、データセットの整備等の提言もございましたので、こちらのほうでは削除しております。この部分に関して御意見がございましたら、またおっしゃっていただけたらと思います。
主要な部分に絞って甚だ簡単に説明させていただきましたが、御意見等ありましたら、よろしくお願いいたします。
○山本座長 ありがとうございます。
 なかなか大部なものですから、今読んで全部をということは難しいと思いますけれども、この時間内では、今、説明をいただいた部分を中心に、御質問、御議論をいただいて、あと、この会議が終了後も、それ以外の部分でも御意見がございましたら、事務局にお寄せいただければと思います。いかがでしょうか。今、説明いただいた部分で、後で意見をいただいても結構です。
21ページでは、第6回の有識者会議で御議論いただいた最小集計単位でありますとか、年齢区分でありますとか、地域区分でありますとか、そういったことの基準がここで具体的に書かれるようになったということですね。いかがでございましょうか。
最後の24ページの第16の4項、今後の検討というのがありましたが、これは、集計表情報がどんどんと提供実績があれば、多分、同じ集計を毎年出すみたいなことも起こってくるということで、別の仕組み、つまり、要求があるのだったら、初めからつくって、公開すればいいとかも含めて検討する予定だったのですけれども、実際は集計表情報のリクエストが比較的少なかったということと、1月の「報告書」では、オンサイトセンター等でより安全性を高めた状態での利用者による集計処理等が実現はされていませんが、提言はされているということもあって、この項は、今はガイドラインにある必要はないのではないかということで削除という御提案ですけれども、いかがでしょうか。
それでは、多分、今すぐこれでOKとはとても言えないと思いますので、1週間ぐらいをめどに御意見をいただいて、有識者の皆様方にそれを回覧した上で、その修正案をお回しするということでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 それでは、そのようにさせていただきます。
 それでは、議題の4番「DPCデータの提供について」ということで説明をお願いいたします。
○井上企画官 保険局医療課企画官の井上と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 これまで、この有識者会議は、会議の表題そもそもが「レセプト情報の提供に関する有識者会議」で、議論の対象がレセプト情報でございました。ただ、レセプト情報と並びましてもう一つ、DPCデータも同様な課題を抱えております。この課題につきましてどうするかということに関しましても、この有識者会議であわせて御議論していただきたいと考えており、基本的な考え方について整理した資料を資料4でまとめました。簡単に10分ほどでこの資料4の概略を御説明させてください。
 まずはページをめくって2ページ目でございます。これは「DPCデータの第三者提供に係るこれまでの経緯の概要」でございます。ポイントが3つございますが、1つ目のポイントは、DPCデータの第三者提供についても検討を行うと、こうした方針が既に定められております。
 2つ目、どこで検討を行うかということに関しましては、昨年のこの会議におきまして、有識者会議において検討することということで、既に御承諾を得ていると理解をしております。
 3つ目のポイントは、実際の技術的なシミュレーションにつきましては、この有識者会議とは別に厚生労働科学研究班において検討をしております。
 これがこれまでの概要、3つのポイントでございます。
 次の3ページ目ですが、ただいま申し上げました厚生労働科学研究班による検討内容はどのようなものになったかということを簡単に御報告をいたします。DPCデータを第三者に提供するに当たっては、3ページの流れ図に書きましたように、大きく分けて2つのケースがございます。左側の集計表データを提供する場合、右側の個票データを提供する場合、それぞれによって状況が異なります。
 3ページ目の左側、集計表データを提供する場合においては、研究班の報告によりますと、個人情報の保護という観点で技術的な問題はまずないだろうと。困難はないという整理でございます。
 問題は右側の個票データを提供する場合でございます。この場合には非常に濃密なデータですので、学術的な潜在価値は非常に高いです。反面、これによる未解決の問題が残っております。個人情報の保護という観点から課題がございます。こうした課題を検討するために、3ページ目の右下ですが、試行的なデータ提供を試みて、具体的にどうすればそうした課題を乗り越えられるかということを引き続き検討するべきだというのが、この報告書の骨子でございます。
 これを受けて、私ども事務局としては、「DPCデータの提供に係る今後の検討課題」を4ページ目にまとめました。今後、DPCデータを提供するに当たっては、4ページ目に書きました、大きく3つの項目について検討、整理をする必要があると考えております。1つ目は、DPCデータ提供のガイドラインをつくること。2つ目は、具体的なプロセス、申請・審査・運用方法について。3つ目は、そのデータベースの構築について。こうしたことを検討する必要があるだろうと考えております。
この3つを実際のイメージ図の中でどこに当たるかということを整理をしたのが、5ページ目のポンチ絵でございます。「DPCデータベースの構築と活用のイメージ」ですが、上半分がこれまでこの有識者会議で議論していただいているレセプト情報・特定健診等情報の活用に関する流れ図、下半分がDPCデータベースの構築と活用のイメージでございます。このイメージ流れ図の中で、4ページ目に書きました3つの検討課題がそれぞれどこに位置しているのかというのを、???でお示しをしております。
次の6ページ目以降、この3つの課題について、具体的に現状がどうで、対応案、事務局としてはどう考えているかということを簡単に御説明いたします。
まず、課題の1つ目、「ガイドラインの整備について」でございます。6ページ目ですが、現状はDPCデータを第三者に提供することを規定するガイドラインがございません。したがって、提供のしようもないという形でございます。
対応案としては、今ここで検討していただいているレセプト情報の提供に関するガイドラインに基づいてDPCデータの模擬申出、それから、模擬提供を行い、実際にそれが安全に行われるかどうかということを検討してはどうかというのが対応案でございます。
7ページ目、2つ目の課題、「申請・審査・運用方法について」でございます。現状は、こうしたプロセスをどうするかということは全く整備がございません。したがって、データ提供を申し出る方法もないというのが現状でございます。
7ページ目下に書きましたように、対応案としては、DPCデータの提供方法について、現在運用されているNDBデータの提供方法の中で行うことを検討してはどうかというふうに、事務局としては対応案を考えております。
ページをめくっていただいて8ページ目が、DPCデータベースの構築方法でございます。現状は、DPCデータベースは、診療報酬の改定のために用いるという目的のために構築をしておりますので、第三者に情報提供することを想定したデータベースとはなっておりません。したがいまして、こういう情報を外に出してくれと言われても、データベースの設計上、そうした対応ができる形ではございません。
これも対応案としては、NDBと同一の方法でDPCデータの第三者提供を可能とするために、NDBと同様の形式でデータベースを構築することとしてはどうか。
要約をいたしますと、3つの課題それぞれ、この有識者会議で検討していただいているレセプト情報、NDBデータベースと同様のやり方でDPCデータベースの第三者提供も取り扱えばどうかというのが、事務局として、今、対応案として検討しているところでございます。こうした方法でいいのかということに関しまして議論する場がこの有識者会議ですので、この有識者会議でこうした対応案に関して御議論いただき、よろしければ、事務局としてこのような形で進めさせていただきたいと考えております。
9ページ目、具体的なスケジュールでございます。横軸、時間軸の中で、DPCデータによる第三者提供、それから、レセプト情報に関する第三者提供、それぞれのスケジュールを、大まかにこう考えておりますということを示しました。レセプト情報に関しては、今年度、申出によるデータ提供を始めることになりますが、DPCデータに関しましては、まずは模擬申出によるデータの模擬提供を行い、それが問題なく進むかどうか、引き続き厚生労働科学研究班により研究していただいた後に、来年度以降、レセプト情報の提供に関する申出と同様の運用方法に基づき、DPCデータの提供を行うことを目指したいというのが今後のスケジュールでございます。
事務局からは以上でございます。
○山本座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明に関しまして、御質問、御議論、よろしくお願いをいたします。いかがでしょうか。
 基本的には今後の検討ということなのですけれども、検討を具体化させるために、最後のスケジュール案で言うと、この9月に、今の厚生労働科学研究班が申請者となって模擬申出を行うということで、実際にやりながら、どういうことが必要かということを検証していこうという御提案でございます。理想的に進めば来年3月に全部決まるということになるわけですけれども、ひょっとするとさまざまな問題があって、これが延びるかもしれない。そういったことはあり得ると思うのですけれども、この有識者会議で検討していくということになります。
 私からちょっとご提案ですが、不可能かもしれないのですけれども、確かにこのレセプト等の有識者会議のやり方は、これとほぼ同じように、模擬申出を使ってやりつつガイドラインをつくっていったという経過があるのですけれども、できれば、多少不完全でもいいのですけれども、9月の時点でガイドラインがあると、より効率的にいろいろな議論を進めることができると思うのですね。ですから、きょうから1週間御意見をいただいた上で再検討して、ガイドラインの改定をフィックスする予定ですけれども、それをベースにしていただいて、何か異なる点があるか、ないかということを研究班で御判断いただいて、一応のたたき台があった上で模擬申出を進めていくほうが、より議論が具体的になると思うのですね。我々の経験で言うと、模擬申出のときにはガイドラインがなかったので、後づけルールみたいなことが結構起こってしまったのですね。そうすると、後でルールをつくったから無理だったみたいなことがどうしても起こってきますので、できるだけこの模擬申出を有効活用しようとすると、ガイドラインはあったほうがいいかと思います。これはタイミングの問題もあるでしょうけれども、もし可能でしたら、それを御用意いただけると具体化しやすいと思います。
 8ページもちょっと悩み深いところがありますけれども、同様の形式というのが、全く同じという意味ではないとは思うのですけれども、NDBも、私、個人的には完全とは全然思っていないので、そういう意味では、まずいものに合わすみたいなことが起こらないように注意しないといけないとは思います。これは満武先生の研究班とか、山中先生の研究班の成果も踏まえて、これを合わせていくというふうに書いていただけるといいかなと思います。よろしゅうございますか。
 どうぞ、府川先生。
○府川構成員 基礎知識が足りないので、ちょっと伺いたいのですが、DPCデータベースで診療報酬改定の資料を作成するときに、病床数でも、全部ではなくて半分ぐらいとか、DPCデータがカバーしているのは全部ではないですね。それをどのように補正して診療報酬の改定に活用しているのか、伺ってよろしければ聞きたいのです。
○井上企画官 座長、御説明をいたします。DPCという急性期入院医療の1日当たり包括払制度は平成16年から始まりました。当時、82の特定機能病院のみから始まりましたが、現在はDPCを入院医療の中で算定している病院数は約1,500。日本全体の一般病床の半分強に当たる数が、今、急性期医療、DPCデータの包括算定をしております。このデータを用いまして、2年に1度の診療報酬改定の中でDPCデータの点数設定も変えているという形でございます。
やっていることはさまざまなことがあるのですが、これが一番中心的な作業ですということを申し上げますと、今、DPC制度は診断群分類に基づく1日当たりの定額支払いですので、全ての疾病を約3,000の診断群に分類し、そのうち点数をつけることが適当でないものを除き、2,200〜2,300の診断群分類について、1日当たりの支払点数を決めております。この1日当たりの支払点数を、実際にその診断群分類の患者を治療するに要した出来高算定でのコストを計算し直し、2年に1度、1日当たりの点数を全部つけ変えると、そうした作業を行っております。今のDPCのデータベースというのは、そうした診療報酬の改定のためのさまざまな作業を行うことは設計上できておりますが、外部から、こんなデータをこんなふうに欲しいと言われたものにそのまま応じられるような設計にはなっていないと理解しております。
 以上でございます。
○山本座長 よろしゅうございますでしょうか。
○府川構成員 はい。
○山本座長 それでは、一応、このスケジュールに従いまして、9月には厚生労働科学研究班による模擬申出をしていただいて、審査及びデータの提供、それから、ガイドラインの整備をこの有識者会議で進めていくことにさせていただいてよろしゅうございますでしょうか。できれば、このときにガイドラインのドラフトを出していただけると、より議論ができると思います。それでは、そのようにさせていただきます。
 座長の不手際で時間が押してしまって、報告事項のための時間が5分しかないのですけれども、申しわけありませんけれども、10分ぐらい延長させてもらってよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 それでは、報告事項に関しまして御説明をお願いしたいと思います。事務局から1から6、少しご説明をお願いいたします。
○加藤補佐 それでは、事務局より報告事項について説明させていただきます。1から6まで順に説明させていただきますが、そのうち5番につきましては満武先生から直接御説明いただく予定としております。
 では、報告事項の資料をおめくりいただきまして、1番の「申出者対応部門(仮称)の設置について」というところを御説明させていただきます。
 「報告書」の中に、申出者と事務局の意思疎通が全体として十分でなかったのではないかという指摘がございました。そういったことから、提供依頼申出者とのコミュニケーションをもう少し活性化させていく、そういった方法について検討することが望ましいのではないか。さらにはデータ提供を運用する体制を充実させていくことが望ましいのではないかという提言がございました。
 こうした提言を受けまして、これまで事務局が対応しておりましたレセプト情報等の第三者提供に係る事業について、本年10月より外部組織に委託することとしております。
 現時点で外部委託を予定している具体的な業務の例というのは、以下のとおりでございます。例えば、申出者向けに開催する事前説明会の立案及び運営、申出者からの提供依頼申出の概要を整理し、有識者会議分科会での議論に資するものとすること。それから、第三者提供に関する研究者等からの照会事項への対応、こういったことを想定しております。ですが、いわゆるデータ利用環境の実地監査のような業務は既に定型化された業務で、専門とする業者も多数ございますが、申出者への対応といった業務を専門にやっているような業者が世の中にあるかというと、恐らくほとんどございません。したがいまして、これは外部委託をした後も、厚生労働省保険局総務課と、その委託業者との間では情報交換を密にして、業務内容を固めていくという作業が必要不可欠になろうかと思っています。
加えて、第三者提供業務に係る学術的側面からの支援。これは、外部委託先がそのようなレセプト情報等や個人情報等に関しての知見、それから、ヘルスケアに関する知見、造詣、保険医療政策に関する造詣、こういったもの全てに通じているかどうかの保証がございませんので、こういった学術的側面からの支援は厚生労働科学研究の研究班から得ることとしております。
次のページの2番に移ります。今申しました厚生労働科学研究についての御紹介になります。これまでの有識者会議における議論でも、申出者がレセプト情報等に関して、なかなかわかりにくい、把握しづらいということであり、申出者との情報共有を進める必要がある、という提言がございました。
また、それ以前にデータの表記が省略されているといった問題があったり、あるいは格納されたデータ自体にも、しばしば不具合や欠損が認められたりすることがある。こういったことをしっかり管理していかないと、データの利活用を進めていくことになかなかつながっていかないということで、厚生労働科学研究などの枠組みを活用するなどして、効率のよいデータ提供を行っていくことを検討すべきであろうという提言がなされました。
これらの問題点に関しまして、本年度より厚生労働科学研究を立ち上げて、具体的に課題に着手しようとしているところでございます。
このうち、1番の申出者対応を充実させるための研究というところが、先ほど申しました申出者対応部門が外部委託された暁に、厚生労働省保険局総務課と外部委託先と、この研究チームとで、具体的な第三者提供に関しての事業を定型化し、効率化し、申出者との情報共有、より適切な審査提供に向けての作業を進めていきたいと思っております。
2番に関しても、データ制度の管理の研究ということで、これは鋭意進めていく予定としております。
次に、3番の「『申出者向けマニュアル』の作成について」をご報告いたします。これにつきましては、本日の資料の最後にあります「レセプト情報・特定健診等情報データベースの第三者提供利用を検討している方々へのマニュアル」という名称、これは仮案なのですが、事務局のほうで、今、申出者の方が参照しやすい資料を作成しているところでございます。全部を紹介することはできませんが、1項目だけご紹介させていただきます。マニュアルの15ページをごらんください。このマニュアル自体は、データの成り立ちですとか、データの性格、構造、申出手続、データ利用のセキュリティ要件、審査の不承諾、承諾、承諾後の手続等を説明していますが、15ページにありますのは、先ほど資料1−4で議論いたしました、申出者の方々が一目見て、どういった書類を準備すればいいかがわかるような、そういった用途に資するものとして整理したものでございます。このマニュアル全体の中に、こういった申出者の方々に使っていただきやすい情報を詰め込む予定としております。
続きまして、4番の「各種会議におけるレセプト情報等データベースの利活用に関する議論について」です。冒頭で近藤構成員からも意見提供がございましたが、8ページをごらんください。現在、各種会議において、レセプト情報を含む医療情報の利活用に関する議論が盛んに行われているところでございます。これらの議論の中には、レセプト情報・特定健診等情報データベース、私どもが今、扱っているデータベースを直接対象とするものもあれば、あるいはレセプト情報、さらに大きく、診療に関する情報全般を対象とする議論もございますが、いずれも利活用の提案に関するものでございます。
その中で、一昨日の産業競争力会議で提出された成長戦略(素案)に3つのアクションプランというのがありますが、これがナショナルデータベースに直接該当する提案になっているかと思います。医療・介護の電子化の促進というところで、「医療の質の向上や研究基盤の強化を進めるため、国が保有するレセプト等データの利活用を促進する。このため、民間企業も、行おうとする研究が国の行政機関から費用の助成を受けているものである場合には、レセプト等データの提供を申し出ることができることを含め、データ提供の申出者の範囲について周知徹底する。さらに、幅広い主体による適時の利活用を促すため、データ提供の円滑化や申出者の範囲について検討する。」という提言がございました。
これを受けまして、私どもでも、データ提供の申出者の範囲について周知徹底するということをさらに進めていくこととしようと考えております。
加えまして、その下にあります「幅広い主体による適時の利活用を促すため、データ提供の円滑化や申出者の範囲について検討する。」といったことにつきましては、今後、この有識者会議での議論をお願いする可能性がございますので、お含みおきいただきますようお願いいたします。
続きまして、5番の「平成24年度〜平成25年度厚生労働科学研究『汎用性の高いレセプト基本データセット作成に関する研究』の進捗状況について」ですが、これは、本日、参考人としてお越しいただいております満武先生より御説明をお願いいたします。
○満武参考人 満武でございます。
 時間も限られておりますので、簡単に成果について報告させていただきます。
 10ページ目に関しましては、昨年度の有識者会議で説明させていただきましたので割愛させていただきまして、主に11ページ目を使って説明させていただきます。
 当方の研究班でつくっておりますのは、一言で申し上げますと、2010年度のデータをベースにしまして、2010年度に医療を受けた方のデータレコードを作成しまして、その方の1年間、あと、2011年度に関しては1年間、将来的にはその後ずっと追っていけるような、個人ベースの経年変化が追えるようなデータセットを作成するといったことで、昨年度データの提供を受けまして、データセットの試作版を作成し、現在も更新中でございます。
 まず、NDBデータセットの構成(案)としまして、一番左にデータセットA、データセットB、データセットC、データセットD、そして傍線を引っ張っておりまして、その横に明細ということで書いております。現在まで作成しておりますのは、データセットAからDのところでございます。
 データセットAに関しましては、台帳に当たるようなものでございまして、提供を受けたデータセットのID、性別、年齢階級のみを用いまして、その人の台帳を作成した。これは3年間のID一覧を作成している。主に使うのはIDの2010年度でございます。
 そして、データセットB1に関しましては、患者ごとにレセプトのID1、あるいはID2を用いまして紐づけを行いまして、データセットB1に関しましては3年間のデータで医療費、傷病名など、限られた情報のみのデータセットで、コンパクトなものをつくってございます。
データセットB2〜4、各年度ごとというのは、2009年度、2010年度、2011年度の年度単位のデータセットを作成しております。
次のデータセットCは、入院と、もう一つが外来調剤、外来に調剤を接合しております。入院のほうのデータセットに関しましては、これは1回の入院を単位としたデータセットを作成しております。ですから、1年のうちに複数回入院があった場合は複数のレコードができることになっております。
データセットCの外来プラス調剤に関しましては、患者IDの外来の医療費、そして院外処方の調剤のレセプトも接合したデータセットでございまして、こういうデータセットをつくりまして、医療費、そして傷病名などの限られた情報のみを使ったデータセットを作成しておるところでございます。
データセットDに関しましては、データセットより少し細かい単位のデータセットをつけ加えております。電子レセプトには詳細なデータが含まれておりますので、例えば、データセットCの情報に加えて、診療行為別情報。この診療行為別情報というのは、レセプトデータの診療行為区分、例えば、初診、投薬、注射、処置、手術、画像診断、そういった区分ごと。そして、入院に関しましては、入院料等の項目もつけておりまして、そういった項目でコンパクトなデータセットを作成して、現在準備しているところでございます。
また、データセットD以降のデータ細明細は、傷病名や診療行為、薬剤名、医薬品の名前など、1人の方が大量のレコードを持っておりますので、これは現在どのような形でまとめたらいいのかということを検討中で、今年度はここまで作成できたらいいのではないかと思っております。
現在の進捗状況は以上でございます。
○加藤補佐 満武先生、どうもありがとうございました。
 それでは、事務局に戻りまして、最後の6番、「サンプリングデータセットの整備について」を御説明いたします。
 サンプリングデータセットは、第9回の有識者会議資料にもございますが、探索的研究へのニーズに対応し、なおかつ安全性に配慮したデータセットを今後改善していくことを前提として試行的に提供するということで作成したものです。
 具体的には、医科、DPC、調剤におきまして、それぞれ10%、1%の抽出を行う。さらに年齢、性別は元データと構成割合を同じとし、さらには出現頻度の少ないコードを匿名化するといった加工を施したものでございます。
このデータセットが時を経て、24年10月診療分も作成できる環境にありますので、今後、データセットを提供する際には、23年度版のみならず、24年度版も準備し、申出者のニーズに合わせて提供しようというものでございます。今後改善していくことにつきましては、現在まだ利用実績が6例とそれほど多くないこと、それから、その6例の方々も、全員が分析を終えている段階にはありませんので、今後、何らかのタイミングで、その6名の方々から意見をいただき、その意見を踏まえ、新たなサンプリングデータセットを提案できそうであれば、それを検討していきたいと考えております。
駆け足になりましたが、事務局からは以上となります。
○山本座長 どうもありがとうございました。
 ただいまの1から6までの御説明に何か御意見ございますでしょうか。
御報告ということで、例えば、マニュアル等はいつごろフィックスする予定ですか。
○加藤補佐 事務局でイメージしておりますのは、ガイドライン、それから、運営規程、開催要綱の見直しを今、進めているところで、恐らく、これから1週間で先生方からのガイドラインの修正案なども出されることかと思います。それをまとめて様式も新たにするのですが、その際に、こういったマニュアルも合わせて一まとまりにして提示できればと考えております。これに関しましても、もし先生方のほうで御意見がございますようでしたら、事務局におっしゃっていただければ、反映させられるものは反映させていくようにしたいと考えております。
○山本座長 わかりました。最終フィックスは回していただけるということでよろしゅうございますね。
○加藤補佐 はい。
○山本座長 わかりました。参考資料のほうにももし御意見がございましたら、事務局へお伝えいただくように、よろしくお願いをいたします。
 それから、サンプリングデータセットに関しては、23年度分でつくったものを、今年度、24年の10月分ができる状況になったので、24年10月分をこれからつくっていこうということで、これはもうよろしゅうございますね。
もし御意見がないようでしたら、本日御審議いただく事項、あるいは報告事項は以上でございます。
事務局から、その他、何かございましたら、お願いをいたします。
○加藤補佐 それでは、ただいまの報告事項の資料の最後に今後の予定についての記載がございますので、御確認ください。
 今年度の予定ですが、今年9月及び来年3月に有識者会議の分科会におきまして申出審査を行う予定としております。この申出審査の2カ月から3カ月程度前に事前説明会を行う予定としておりますが、6月の事前説明会は26日となっております。この詳細は当室ホームページから確認できますので、御確認いただけたらと思います。9月と3月の有識者会議分科会のちょうど合間の12月前後に次回の有識者会議を予定しております。ただ、このほかに、必要に応じ、適宜、有識者会議を開催することがございますので、この点、御承知おきいただければと思います。
 事務局からは以上になります。
○山本座長 ありがとうございました。
 それでは、本日は私の不手際で時間が十数分延長してしまいました。どうも申しわけございませんでした。
本日の有識者会議の議事はこれで終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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