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2013年5月29日 第13回医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会 議事録
医政局総務課医療安全推進室
○日時
平成25年5月29日(水)
○場所
厚生労働省講堂(低層棟2階)
○出席者
会議メンバー(五十音順)
鮎澤純子 (九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座准教授) |
有賀徹 (昭和大学病院病院長) |
飯田修平 (練馬総合病院病院長) |
岩井宜子(専修大学法科大学院名誉教授) |
加藤良夫 (栄法律事務所弁護士) |
里見進(東北大学病院総長) |
高杉敬久 (日本医師会常任理事) |
豊田郁子 (新葛飾病院セーフティーマネージャー) |
中澤堅次 (秋田労災病院第二内科部長) |
樋口範雄 (東京大学大学院法学政治学研究科教授) |
本田麻由美(読売新聞東京本社編集局社会保障部記者) |
松月みどり(日本看護協会常任理事) |
宮澤潤(宮澤潤法律事務所 弁護士) |
山口育子(NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長) |
山口徹 (国家公務員共済組合連合会虎の門病院病院長) |
山本和彦 (一橋大学大学院法学研究科教授) |
オブザーバー
内閣府 |
警察庁 |
法務省 |
文部科学省 |
消費者庁 |
一般社団法人日本医療安全調査機構 |
厚生労働省
原徳壽(医政局長) |
神田裕二 (大臣官房審議官) |
吉岡てつを (医政局総務課長) |
大坪寛子 (医政局総務課医療安全推進室長) |
川嵜貴之 (医政局総務課医療安全推進室長補佐) |
○配布資料
資料1 | 第12回医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会議事録 |
資料2 | 医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方(案) |
資料3-1 | 診療行為に係る死亡事故症例の年間発生件数試算 |
資料3-2 | 第三者機関の調査に要する費用試算 |
資料4 | 医療事故調査に係るガイドラインについて |
参考資料1 | 【有賀構成員提出資料】「診療行為に関連した予期せぬ有害事象(死亡事故など)の調査のあり方」全国医学部長病院長会議 大学病院の医療事故対策委員会 |
参考資料2 | 第11回までの議論について |
○議事
○川嵜室長補佐
それでは、定刻になりましたので、ただいまから第13回「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」を開催いたします。
本日は、御多用の中、当検討部会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
本日は、加藤構成員より少しおくれる旨の御連絡をいただいております。また、厚生労働大臣政務官のとかしきでございますが、本日は国会のため欠席させていただきます。
それでは、以降の進行につきまして、山本座長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○山本座長
皆さん、こんにちは。本日もお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。本日も御議論、どうかよろしくお願いいたします。
それでは、事務局のほうから、まず資料の確認をお願いいたします。
○川嵜室長補佐
資料の確認をお願いいたします。
まず、座席表及び議事次第。
それから、配付資料といたしまして、資料1、前回、第12回の議事録でございます。
それから、資料2、医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方(案)、これが3枚です。
資料3-1、診療行為に係る死亡事故症例の年間発生件数試算。
資料3-2、第三者機関の調査に要する費用試算。
資料4、医療事故調査に係るガイドラインについて。これはいずれも1枚です。
参考資料といたしまして、参考資料1、有賀構成員提出資料「診療行為に関連した予期せぬ有害事象(死亡事故など)の調査のあり方」、表紙を含みまして5枚です。
参考資料2、第11回までの議論について。39ページまでございます。
このほか、第1回から第12回の資料について、青色の参考資料ファイルを用意させていただいております。
以上でございます。
乱丁、落丁等ございます場合には、事務局までお申し付けください。
○山本座長
皆様、資料はおそろいでしょうか。大丈夫でしょうか。
それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとしていただければと思います。
(カメラ撮り終了)
○山本座長
前回は、制度の全体像につきまして基本的なあり方と論点につきまして議論を行いました。多くの点については、基本的に意見が一致したのではないかと理解しております。
本日は、前回の議論を踏まえまして、事務局のほうで資料2、基本的なあり方(案)という形で前回の資料をバージョンアップしていただいたものを作成いただきましたので、これに基づきまして、取りまとめの議論を引き続きお願いしたいと考えております。
それでは、早速、この議題(1)「医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方(案)」について、事務局のほうから資料の説明をお願いいたします。
○大坪室長
そうしましたら、議題(1)に係る資料を御説明させていただきます。
資料2から始めさせていただきます。資料2、医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方(案)につきましては、前回、4月18日に御提示いたしました基本的なあり方と論点の資料を踏まえて御議論いただきました内容を、こちらのほうにお示ししております。
具体的に違いを申し上げますと、1.調査の目的に関しましては、前回御提示したものと同じでございます。
また、2.調査の対象につきましても、前回と同様の範囲でお示ししております。
3.調査の流れでは、前回の御議論を踏まえまして多少加筆しておりまして、当該部分は、まず1行目の「まずは遺族に十分な説明を行い」というところを追記しております。また、その次、「必要に応じて第三者機関に助言を求めつつ、速やかに」という文言を追加しております。それ以外の部分は、ほとんど合意をいただいたと思っておりますので、そのままでございます。
続きまして、4.院内調査のあり方につきましては、さまざま御議論がありました外部支援のあり方についても御意見を承っておりますが、最後のところ、「望ましいとの意見があることに留意して、医療機関は対応する」という書きぶりにしております。
おめくりいただきまして、外部支援のところですが、ここの文言は同じでございます。
2つ目、「診療行為に関連した死亡事例が発生した場合」の対応ですが、「(実施体制、解剖)」とありましたところに「死亡時画像診断」を加えております。
3番目のポツのところでも、「遺族に十分説明の上」という文言を皆様の御意見から加筆しております。
4番目のガイドラインにつきましては、同じでございます。
5.第三者機関のあり方につきましては、2つ目の○の業務内容の中で(1)を加えております。方法に係る助言ができるということにしております。
その次の3番目の○ですが、多少変えておりまして、「調査の実施に際しては」の続きに「案件ごとに」という単語を入れております。あとは、「各都道府県の『支援法人・組織』と一体となって行うこととする」としております。
続きまして、次のページ、最初の上のほうの○に関しては、前回御議論いただきまして、特に御意見ございませんでしたので、このままとしております。
2つ目も同様でございます。
3番目の費用につきましては、きょう議論となるということで、私どものほうで資料の宿題をいただいておりますので、これから御説明いたしますが、これは前回いただきました御意見の両方の折衷案といいますか、いただいた御意見の中で、特に「申請を妨げることとならないよう十分配慮しつつ」といった加藤構成員からの御意見などを踏まえた文章としております。後ほど御議論いただければと思っております。
4番目の○につきましては、前回と同様でございます。
今回は、その参考資料といたしまして、この文言をスキームの絵のような形でお示ししたものをつけてございます。これは、まず医療機関で事案が発生しました場合には、第三者機関に届け出をしていただく。その際に、必要に応じて第三者機関は助言をすることができます。その上で、(2)院内調査を実施していただき、その結果を遺族に十分説明すること。それから、その結果を第三者機関に報告すること。第三者機関は、その確認・分析を行うこととしております。院内調査に当たっては、必要に応じて支援法人・組織が支援に入ることができるということになっているかと思います。
その上で、その結果とか状況に何か問題がある場合には、御遺族または医療機関から第三者機関に対して調査をお願いすることができる。それに基づいて第三者機関は調査を行い、結果を両者に報告をするといった、先ほどの資料を絵にしております。
続きまして、資料3-1を御説明させていただきます。3-1と3-2は、前回宿題をいただいたと理解しておりまして、まずこれが全国の医療機関で義務づけられた場合に、どれくらいの件数になるかというものが3-1になります。そちらの試算件数は、おおよそ1,300から2,000件ほどではないかと考えておりますが、その試算根拠を2以下にお示ししております。
現在、数字として国のほうで把握しておりますのは、(1)日本医療機能評価機構のほうで16年10月から始めております医療事故情報収集等事業による年報報告でございます。17年以降、年報の御報告をいただいておりますので、それを現在、直近の23年までの分で数字をお示ししておりますが、届け出の義務が課せられている医療機関、特定機能病院等の272から273の医療機関の、括弧は総病床数でございます。年間、おおよそ140から180件ぐらいの報告がなされておりますので、それを病床当たりで割ったものが全国の病床数に割り戻された形で推計の発生件数を算出しております。
同様に(2)ですが、厚生労働科学研究費におきまして、平成20年度、野本先生の分担研究でなされた研究報告で、同じような届け出範囲で全て義務づけされているとしたら、それぞれの病院ではどれくらいの件数がありますかというアンケート調査を、全国の病院に対してなされたものがございます。有効回答数が1,684の医療機関からございまして、その病床数で全国の病床数に割り戻した場合、先ほどと同じ手法でやりますと1,954件ではないか。一方、同じ数字を退院者数で割り戻した場合には1,432件という推計が、この研究班から出ております。
以上から、かたい数字といたしましては、1,300から2,000件程度ではないかという試算を出しております。
続きまして、資料3-2の御説明をさせていただきます。第三者機関の調査に要する費用の試算をお示しいたします。これは、現在、医療安全調査機構で行われているモデル事業の実費単価をここにお示ししております。御存じのように、医療安全調査機構では、第三者機関が行っている従来型と、院内と協働で行う協働型の2パターンがございます。22年4月から25年3月末までの件数の平均値をここでお示ししております。従来型の場合は約90万円、協働型の場合は1件当たり51万円。そのうち解剖関連費は、このお示ししたとおりでございます。
その評価回数とか人数につきましての内訳は、おおよそこのようになっておりまして、従来型の場合には、評価委員会としては、地域委員会がこれだけの人数で、これだけの回数で評価を行っている。協働型の場合は、地域と中央と両方で実施されているといったことになっております。
この上で、前回までの御議論を踏まえて、遺族負担のあり方として、その考え方を2に記載させていただいております。医療事故に係る調査の目的が原因究明及び再発防止であるということは、皆様の合意かと思っておりますが、その原因究明のために遺族からの申し出によって行われる第三者機関での調査の費用につきまして、既に国からの補助金という形で、国民から広く補助金が交付されておりますが、その上で遺族から一定の負担を求める理由として、公益を超えた受益があるかといったところがきょうの御議論になるかと思っております。
ただ、加藤構成員から、費用負担によって遺族からの必要な申請が抑制されることのないような配慮が必要なのではないかという御意見をいただいております。それについて、低所得者に対しての減免措置を講ずる等の対応が必要ではないかという御意見であったかと思います。
裏なのですが、本日の御議論で費用単価を決めていただくものではないのですが、参考としましてセカンドオピニオンの一般的な費用をこちらのほうにお示ししております。
事務局からの説明は以上でございます。
○山本座長
ありがとうございました。
それでは、この資料2につきまして御審議をいただきたいと思いますが、今、御説明がありましたように、おおむね意見が一致している、あるいは特段の御異論のなかった点、それから前回の御議論を踏まえて修正を加えた点等があるわけであります。基本的には、前回も申し上げましたけれども、取りまとめに向けた議論でございますので、この資料につきまして、具体的にどの点について、どういう御意見なのか、反対なのか、あるいはこういうことを加えてもらいたいということなのか、削除してほしいということなのか、そのあたりをできるだけ明らかにして御意見を頂戴できればと思います。
それから、進め方につきましては、今ちょっとお話がありましたように、前回、最後のところで費用負担の点について何人かの構成員から御意見が出されました。それを踏まえて、今回、提案のような文言になっておるわけでありますが、その際には、必要な費用を試算する何らかのデータみたいなものを示してほしいという御要望も出されたと記憶しております。それを踏まえて、事務局としては、この資料3に掲げたようなデータを出していただいたということでございますので、まずは持ち越しという形になっていた第三者機関の調査の実施費用の部分について御議論をいただき、その後、全体についてまとめて御議論をいただければと思います。
まずは、費用の点について御意見がもしあればいただきたいと思います。どうぞ、山口育子構成員。
○山口(育)構成員
前回、私は遺族側からの申し出があった場合は費用負担すべきではないかと述べました。この間、その根拠というか、考え方を少し整理してまいりましたので、前回に追加して発言したいと思います。
基本的に「国が負担する」するということは税金で負担することになると思います。ということは、国民が全体で負担するということです。果たして、遺族が申請した場合も国民全体で負担することに対して理解が得られるのだろうかという観点で少し考えてみました。
現在、実際に医療内容を調査してほしいと希望した場合に誰に委ねるかというと、実際には弁護士さんにお願いして第三者の意見を聞くしかありません。そのような“調査”の結果、たとえ裁判にならなかったとしても、調査の段階だけで数十万円ぐらい費用がかかっている現状を相談等々でお聞きしております。ですから調査することに費用がかかることに対しては、一般的には当然のことと受けとめられているのではないかと私は思います。
公益性ということですけれども、申請した方の内容が全てこの目的に沿っているかどうかということも、結果が出てみないとわかりません。結果が出るかどうかは別として、スクリーニングなく、申請された内容を全部受けるのだとすれば、全例を国の負担、つまり国民の税負担にしていくことに対してコンセンサスを得ることは、私はなかなか難しいのではないかと思っています。ですので、基本的に御遺族が自発的に希望した場合においては、先ほどの低所得者の方への減免ということは、もちろんきちんと確保した上で、遺族側も費用負担していくべきではないかと考えます。
それに加えて、先ほど解剖費用が別建てで記載されている説明がありましたけれども、解剖の費用についてもひとこと。死亡された医療機関の中で解剖できますと言われているのに、「私は別の医療機関で解剖してもらいたい」と希望した場合にも、遺族に幾ばくかの解剖費用の負担を求めることは、私は常識的に考えると妥当ではないかと思います。
○山本座長
ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。中澤先生。
○中澤構成員
図を見せていただいているのですが、医療機関のほうで届け出の報告が第三者機関にされるというときに、第三者機関は再発防止という目的があって、それで受けられたということになるのですが、遺族のほうからの申請は再発防止という絡みではなくて、医療機関の責任問題として納得がいかないから第三者機関に訴える。訴えの内容とギャップがあると思うのです。ですから、第三者機関が真面目に御遺族の御意見に沿おうとすると、どうしても医療行為がよかったのか悪かったのかというところまで踏み込まなければならない。踏み込むとすると、そのためのお金は随分かかると思うし、その内容も大分違う。
あと、ある先生のお考えで第三者機関の調査報告は、現場に戻して、そこではいい、悪いをはっきりさせないと試案の中に入れられておったのですが、もしそういうものであれば、そんなにすごくお金がかかるわけではないということがある。これは、先生、今おっしゃられた、後のほうのお金がかかるという議論でもよろしいと思いますけれども、お金がかからないこともちょっと触れさせていただきたいなと思います。
○山本座長
どうぞ、宮澤さん。
○宮澤構成員
今の第三者機関に申し立てをする場合の一定の負担ということなのですが、この場合、第三者機関に対して申請していくということに関して、その前提となる院内調査というものの充実度が高くて、非常に信頼性が高い。それでも、なお第三者機関に行くという場合だからこそ、一定の負担をしていただくという正当性が出てくるのではないか。そうすると、前提として院内調査の充実、信頼性の高さというものが必要になるということは言うまでもないと思います。だからこそ、その上でさらに第三者機関に請求するのだったらば一定の負担ということになってくるのではないかと思います。
その意味では、ちょっと先のほうにもありますけれども、院内調査に関して、必要に応じて外部の支援ということではなくて、専門家を入れていこうということに関して、前回でほとんどコンセンサスがとれていたのではないかと思います。その意味では、第三者を入れた院内調査委員会を原則とするという形に変えて、その上でさらになお第三者機関に求める場合には、一定の負担をという形にするのが望ましいのではないかと私は考えております。
○山本座長 わかりました。その院内調査のあり方については、この後また御議論いただくことにしまして、ほかにいかがでしょう。有賀先生。
○有賀構成員
今、議長は院内調査のあり方はということで、全体に関する議論にまた戻ろうという話がありましたので、それはそれで全体のところですべきだと思うのです。実は、このお金の部分も全体の一部という意味では非常に大事なので、お金に関して発言させていただきます。
参考資料1の5ページを見ていただきますと、私たち医学部長病院長会議の考え方でも、院外事故調査委員会で報告書を作成しましょうという話になっております。なっておりますけれども、基本的に本文3ページの3)の(6)を見ていただきますと、要するに院内の事故調査委員会の報告書を作成して御家族に説明した後に、「患者・家族らにとって、または主治医らや当事者にとって、院内事故調査委員会の調査結果について納得できない、腑に落ちない、諒としがたいなどの場合に」、これは医療者と御家族が対立する関係になっているということを必ずしも意味していなくて、まだ十二分に説明されていない、もうちょっと説明してくれという気持ちを書いたところなのです。
「より広く意見を求めたいなどあれば、医療機関は院外事故調査委員会に調査を託する」と。なぜこうなっているかというと、それは私の今、示している調査のあり方の医学部長病院長会議の最後のページを見てください。最後のページは、日本病院団体協議会、医療法人協会、その他のところが出してきているものをそのまま引用させていただいたのです。要するに、院内で病院が調査委員会をして、そして患者さんに説明する。
今、ここで問題になっている院外のものが今ここで議論されているわけですけれども、これも基本的には院外であったとしても、医療の範囲なのだ。つまり、私たちの考え方は、決別しているわけじゃなくて、もっと詳しい説明をとか、もっとハイレベルで説明を聞きたいのだという話があれば、この部分をぜひ活用して医療の中として完結していきたいという話なのです。
ですから、今、宮澤先生が言われたように、院内がしっかりしていると。ただ、しっかりしていたとしても、やはり心の問題ですから、何とかなるまいかという話になったときに、だったら、おまえ、訴えろよという話じゃないので。もちろん、私も副院長の時代に医療安全管理委員会を担当していましたから、とてつもない変な人には、あなたは訴えるのが筋だと言って、弁護士さんと弁護士さんでやってもらうことがありました。ただ、ほとんどの場合はそういうことはないわけで、基本的には善良な市民の方たちが患者さんになっていますので、もっと説明してくれという話になります。したがって、院外も説明の仕組みの一つ。
そうなりますと、医療外は何かというと、今言った裁判とかの話になるので、お金の話と全体の話が関係するという言い方においては、もし医療の中でやっていくということであれば、特別なお金を必要とするという話では多分ないのではないか。もし、医療の外の話と、この仕組みが結びつくのであれば、私はお金の話は十二分にする価値があると思いますので、宮澤先生がおっしゃるみたいに丁寧な議論をしていく話になるのではないかと思うのです。結局、全体のことに関して言いますと、この仕組みそのものは医療の中で話でやっていくので、その話がもしそのまますんなりと通るのであれば、そういう意味においては、私は患者さんがお金を払うということではないのではないかと思います。医療の中でやるのですから。
ただ、外出しするのであれば、つまり、この医療事故に係る調査の仕組みの基本的な調査の目的が、医療の安全と医療の質の向上を図るということでフィックスしているわけですけれども、そうじゃない目的にも使われ得ると。わかりますね。ひょっとしたら裁判かもしれないという説明責任を果たさなきゃいけないことに使われ得ることまで想定して議論するのであれば話は違うのですけれども、そうじゃなくて、医療部長病院長会議の考え方によって、院外に出たとしても、それは医療者の責任としてきちんとやっていきましょうということであれば、それは医療の範囲内なので、そういう意味で私はお金の問題は別じゃないかと思います。
もし、そうじゃないところに行くのであれば、お金は十二分に使わなくちゃいけないという感じです。全体と関係しますのでということで発言したのは、そういう意味です。
○山本座長
わかりましたが、医療の中だと負担がやや。もう少し説明していただきたい。事務局のほうからも、先ほどセカンドオピニオンとか、そういうものの費用負担の御説明があったのも、趣旨としては有賀構成員が言われたのと同じような、患者さんのあれをもっと説明してくださいということで。でも、費用負担はあるのじゃないでしょうかという。
○有賀構成員
だけれども、今、宮澤先生が言われたみたいに、グレーゾーンの向こう側かこっち側かという議論をしておかなくちゃいけないのではないかという意味です。
○山本座長
その全体の議論は必要だと思います。
どうぞ。
○飯田構成員
私は宮澤さんと大体同じ意見ですが、医療の中だから費用負担が要らないというのはおかしいです。保険診療でも自己負担があるわけですから、医療の中でも取っていいと思います。いろいろな理由があると思うのですが、これは全国的にやるとなると非常に大きなお金がかかると思います。仕組みをつくるだけでもそうだし、情報システムを構築するにもお金がかかりますので、どこから出すか。それには、医療団体も出すべきだと思います。それでも、運営ができないと思いますから、私は一定の費用負担は構わない。むしろ取るべきだと思います。
○山本座長
どうぞ。
○高杉構成員
4番の項目で院内事故調査委員会を非常に重要視された記載は感謝しますし、これこそがまさに私が動くべきだと思っています。それに納得しない場合、あるいは限界がある場合、あるいは医療機関が求める場合に第三者機構が動くわけですけれども、その中で患者さんから求めのある場合というのは、これはセカンドオピニオンと全く一緒でありまして、費用負担が法外にならない限りは負担とすべきだと思います。
ただ、第三者機関の動きも、これは医療の枠内のことでありますから、枠外で考えて論じたらおかしくなる。医療の枠内できちんと究明して予防措置につなげていく。そういうことであるのなら非常に理解しやすいし、納得しない場合も、それはセカンドオピニオンを求めるという考えでいくなら、これはある程度の負担はある。もちろん、お金に困る人に別枠のことは考えるべきでありましょうけれども、その整理が一番いいと思います。
○山本座長
ありがとうございました。
どうぞ、山口構成員。
○山口(育)構成員
済みません、一般の者から見ると、「医療の枠内」という言葉を誤解してしまう恐れがあると思います。「医療の枠内」=「院内」と思ってしまう可能性があると思うのです。先ほどらいお聞きしていると、そうではなく、医療という大きな枠の中でという話だと思います。第三者機関というのは院内ではなく院外だということを少し明確に分けて言っていただかないと、院内で第三者機関を設置するという誤解につながると思いますので、そこをお願いしたいと思います。
○山本座長
これはいかがでしょう。
○有賀構成員
それはそうなっています。もともと色がついていたのですけれども、白黒にしてくださったのでわかりにくい。
○山本座長
院外も含めて、大きく医療内という。そこは恐らく異論がないだろうと。
どうぞ、高杉さん。
○高杉構成員
ちょっと有賀先生が触れられましたけれども、例えば訴訟になるとかADRになるとか、これは医療の枠の外で、淡々ときちんと結論を出したら話し合いをしましょう。これは別途検討するべき問題だと。これを一緒に話をするからおかしくなるので、そういう冷静な頭の切りかえは医療界は常に求めていますし、それをきちんとしなければ話がごちゃごちゃになります。
○山本座長
ありがとうございます。それは繰り返しここで御指摘いただいたことだと思います。
松月構成員。
○松月構成員
私も医療ということの中で考え、遺族が相当の負担をすることに賛成でございます。その理由としましては、私も院内事故調査委員会、院外の委員をいろいろやりましたが、もちろん時間もかかりますし、お金もかかりますし、起こった事案で検討しなければいけないものは、かなりの時間と詳細な専門家の知識が必要でございます。そういう意味では、1人の医師で賄えるものではなく、あらゆる角度からの調査が必要になるという実態があります。調査は、医療の良心としてやるのは当然ですが、調査にかかる様々なコストを考えると、遺族の費用負担というのは当然あるべきだと考えております。
○山本座長
ありがとうございました。
どうぞ。
○中澤構成員
皆さん同じ意見なので、ちょっと反論を1つさせていただきたいと思います。
実は、患者さんのほうに立った場合に、もし患者さんが訴訟に持っていく前に、1つ関門を通過しなきゃいけません。そのときにお金が必要で、さらに弁護士を頼んで訴訟という体制というのは、ちょっとアンバランスかなという感じがするのですね。これは仕組みの問題にかかわってしまいますが、第三者機関のかかわる仕組みを非常に小さくして、無料でもいいよみたいな感じのやり方のほうがすっきりするのではないかと思います。
○山本座長
どうぞ。
○宮澤構成員
制度を立ち上げていくときに考えなきゃいけない現実的な問題というのがあると思います。その現実的な問題というのは、例えば今、産科補償制度の中で行っている原因分析というものがあります。その原因分析というのは、6つの原因分析の部会でやられて、それが本委員会に持ってこられる形で件数が非常に多くなってきています。その意味で、何らかフリーに第三者機関に直接全部請求できることになった場合に、第三者機関のほうがいいと思われてダイレクトに行く道が基本的にありますから、その形で集中してしまうことが、現実的な組織を動かしていくときの分析が、本当にそれで追いついていくのかということがあります。
その意味では、ある程度、院内の事故調査でしっかりやっておかれることを原則として、それでもという形になるように制度を考えていくのが、健全な運用を考えていく持続性のあるものになるのではないかと思っています。その意味では、ある一定の枠、もちろん患者さんの大きな負担にならないように考えていく必要は、減免も含めてあると思いますけれども、ある一定の集中をしないような方策というのも考えておく必要が現実的にあるのではないかと思っています。
○山本座長
恐らく院内調査の充実を前提とするということは、全くコンセンサスがあって、それはまたさらに次の段階での議論が前提になることだと思います。
どうぞ、山口徹構成員。
○山口(徹)構成員
ここの参考資料として出されている金額だけについて、一言述べさせていただきます。今、モデル事業から直接費用を計算して、院内調査の開始前に第三者機関に申請した場合に90万円という数字が出ていますけれども、その上の東大病院におけるセカンドオピニオンは4万円というのと、この5万円というのがあたかも並ぶかのごとになっていますけれども、この調査にかかっている人の数、それからその組織を維持するために、この3倍4倍のお金が当然かかっているわけですから、あっさり並べられて論じられるとちょっと誤解を生む。
モデル事業の経験を踏まえましても、こういう調査体制をつくるということがそんなに軽々しく、これだけの費用ですぐ動けるような感覚で受け取られると、現実とはいささか異なるという感じがしますので、そのことだけ一言述べておきたいと思います。
○山本座長
事務局としては、もちろんそういう趣旨ではないと思います。
○大坪室長
説明が不十分で申しわけございません。3-2の資料ですが、裏のほうの参考でセカンドオピニオンを書かせていただきましたのは、きょうの御議論に直接資するものではないのですが、例えば患者さんの額をどれくらいということを考える段階になりましたら、これぐらいの額が限界とお考えになるかどうか。そのために、今、1検体当たり90万円かかっている。これも相当皆様のボランタリーベースでされていることは存じ上げているのですが、その中でどれくらいを患者様が御負担されるのが妥当かということに資することになるかなという意味で、5,000円から4万円という額を書かせていただきました。
○山口(徹)構成員
だから、困るという話で、セカンドオピニオンを1人の医師が1時間お話をして4万円というのが、これだけの人数と解剖と立ち会って、その負担が5万円が限度ですと言われると、そうですかとなかなか言いがたいものがあると思います。
○山本座長
わかりました。具体的な額につきましては、ここで詰めてあれするのはなかなか難しいと思いますので、ここで大枠としては、患者さん、御遺族からの負担をいただくと。ただ、それが申請を妨げることとならないよう十分配慮しつつということですので、その御遺族の資力等を考慮して、本来必要な申請が妨げられないような水準に、その負担額というものが設定されるだろうし、また先ほど中澤構成員が言われました、本当に十分にそれが負担できない方については、恐らく減免の措置といったものも考えられる。それを前提にしてということだと思います。
加藤構成員、どうぞ。
○加藤構成員
大学の講義をして駆けつけたので、おくれて申しわけありません。
それで、今、全体をお聞きする時間はなかったのですけれども、前回も私は遺族に負担させるということについて、基本的な理念において間違っているのだということをお話しさせていただきました。
詳しくは繰り返しませんけれども、要するにこの営みが御遺族のためにするのではなくて、医療事故の原因究明、再発防止を図るという大きな医療の質の向上、安全性を高めていくためにやる営みとして、第三者機関がそれを調査すると決めた以上、例えば国土交通省の列車事故とか、いろいろなことがありますね。消費者庁の消費者事故調。それで費用を取るという発想自体が、とてもあり得ない話だろうと私は思っているのです。なぜこのことだけにそういう安易な物の考え方をとろうとするのかというのは、私にはさっぱりわからない。ちょっとおくれて来たので、せめて私の意見だけは開陳しておきたいということであります。
○山本座長
ありがとうございます。加藤構成員の御意見は、前から。
では、総務課長のほうから。
○吉岡総務課長
今、運輸安全委員会や消費者安全調査委員会との比較のお話がございましたので、我々なりの考え方の整理として申し上げさせていただきますと、運輸安全委員会、消費者安全調査委員会は行政機関であります。一方、今、御議論いただいている第三者機関は民間組織という違いはあるわけでありますけれども、いずれも原因究明と再発防止ということを目的としており、そういう意味で、公益性という点はまず変わらないということは言えようかと思います。
一方で、運輸安全委員会につきましては、運輸安全委員会設置法に定める事故、すなわち航空事故、鉄道事故、船舶事故、あるいはこれらの兆候につきまして全て調査対象としているわけでありますけれども、これは遺族などからの申請を受けるという仕組みはないわけであります。それから、消費者安全調査委員会につきましては被害者などからの申し出を受けるわけでありますけれども、どれについて調査するかということについては、委員会が選定基準に基づいて選択するわけでありますので、全て対応するわけではないということであります。
一方、今、御議論いただいている仕組みにつきましては、医療機関や遺族が申請した全事例について調査対象にするということになるわけであります。そして、その申請者に対して結果をお返しする仕組みであります。したがって、公益性に加えて申請者としての受益性があるということでありますので、さまざまな点につきまして配慮した上で、一定の費用負担を求めることが適当ではないかと考えているところでございます。
○山本座長
よろしいですか。その点については、先ほど山口育子構成員などから、その必要性について論じられたところですが、加藤構成員、何かまだコメントが。
○加藤構成員
第三者機関に申し出をする前に院内で事故調査をされるわけですね。そのときには、解剖とかの費用は当然入っているのですね。解剖、その他の費用というのは医療機関が持つことになるわけですね。国の補助が何がしか手当てがあるとか、そういうことはあるにしても。ここで解剖時の負担のこととか、いろいろなことが根拠になったりしていますけれども、基本的に費用を何がしか負担させるというのは、どういう考え方がベースにあるのかなと考えてみると、みだりにといいましょうか、第三者機関に調査の申し出をしてほしくないという狙いといいましょうか、意図を持って、そこに何がしかハードルをかけておこうということではないだろうかと推察されますね。
例えば仮に負担ということがあったとしても、全体の事業の中で占める割合はごくわずかでしょう。にもかかわらず、負担を障壁として抑制すると考えられているのではないかというのは、非常に問題なのじゃないですかということを構成員の皆さんに再考願いたいと思います。
○山本座長
申請を妨げることとならないよう十分配慮しつつ、その水準を決めるということなのですが、ハードルにならないようにというのは書かれているように思うのですけれどもね。
○加藤構成員
何よりも基本的な理念の問題をまず考えなきゃいけないのではないですか。医療安全のためにやるということで調査をしようという仕組みをつくろうとしているときに、負担をまず考えるというのは何のためですかということです。それは、私の利益の部分を念頭に置いてものを言っておられるのではないかと推察されるので、それは違うのではないですか。基本形は、こういう調査をする以上、公的な目的のためにやるのですよ、そのために費用負担はいただきませんというのが基本なのじゃないですかという理念を申し上げます。
○山本座長
加藤構成員の御議論は十分わかりましたが、有賀構成員、中澤構成員はそれに同意の御意見でしょうか。
○有賀構成員
つまり、この仕組みそのものに医療の安全と医療の質の向上を図るという以外の目的をもし入れると、受益者負担という言葉が出るのですよ。現にそれを今、課長さんが言ったわけです。だから、私は全体の議論とこのお金の議論は関係すると言ったのです。
医学部長病院長会議の考え方は、もうここに書いてあるように、2ページの「はじめに」のところにあるのですけれども、「診療に関連した有害事象について調査をすることは、このようにして展開している日常診療の延長線上に位置づけられる我々の責務である」。つまり、どういうことかというと、そもそもそういうことをするのが私たちの仕事なのだ。だから、そのことについて、もしかして患者さんがもっとやってくれと言うのならばやろうじゃないかと、心意気ですよね。そのときに患者さんにお金をもらうことはないのだよという話です、この目的で。だから、別の目的が入ってくるなら、別の目的が入ってくるということで、仕組みを考えなくちゃいけないのですよ。そうですね。
○加藤構成員
そうです。
○有賀構成員
だから、それを最初から言っているわけで、私は別の目的を入れるならお金を取っても構わないけれども、別の目的を入れるのではないのだから、お金を取るべきじゃないということを冒頭申し上げた。
○山本座長
別の目的を入れるという趣旨ではなかったから。
○有賀構成員
でも、受益者負担と言っているわけです。
○吉岡総務課長
公益性ということに加えて申請者としての受益性があることは間違いないわけでありますので、その点で一定の費用負担を求めることが適当だということです。
○有賀構成員
1つの制度に2つの目的を入れると話がこんがらがってしまうよというのは、医学部長病院長会議は昔に言っておるわけですよ。今回もそうなのです。
○豊田構成員
私も、有賀構成員がおっしゃるように、今の皆さんのお話が2つの目的に聞こえてしまいました。確かに病院と対話ができなくなって、もう当該の病院に何も求められないとなったら、私たちは弁護士さんを探したり、どこかで検証してもらえる先生はいないかとお金をかけることや、裁判費用も考えますけれども、それは全部紛争解決のお話です。そういうことも含めた目的であれば費用負担は考えられるのですけれども、これがその目的かどうかというのをもう一度お聞きしたいです。
その目的ではないと、皆さんがおっしゃっていますけれども、だとすると、違う仕組みとしてどこかでスクリーニングを入れるとか、そもそも第三者機関が全件、ピアレビューするとか、別の仕組みを考えないと、その患者遺族が納得いかなかったから申請を出すという仕組みだけだと、紛争解決のイメージになるので、そうすると遺族が費用負担するというのも適当だということになりますから、そのあたりを整理していただかないと、私も今聞いていて、あれっと思ってしまいました。
○山本座長
私の理解は、公益目的は公益目的。つまり、医療の安全と医療の質の向上を図るという公益を目的とした制度であるということについては、一貫してここで維持されていて、それが違う目的を持つものではないと。それは、完全なコンセンサス。
○有賀構成員
別の目的に使われるということを言っているわけです。
○山本座長
使われるかどうかというのは、その外の話なので、そういう公益目的ではあるけれども、患者さん、御遺族の方の申し立てによって、この制度が始動する。先ほど課長が言われたように、必ずしもそれがセレクトされるわけではなくて、最終的な調査結果が出て、その調査結果が申し立て、申請をされた御遺族の方にもフィードバックされるという仕組みになっているわけですね。目的は公益を目的としたものであっても、ある人がその手続全体を始動させると。そして、最終的にはその説明も受けるという、その御遺族の方の手続における主体性みたいなものがあるわけですね。
その場合には、それに見合った費用を過度なものにならない範囲で負担いただくという制度は、私はほかにもいろいろな制度があるのではないか。例えば、私の専門は訴訟で、皆さん、嫌でしょうけれども、すぐ訴訟の話になるのですけれども、訴訟でも客観訴訟という自分の主観的利益を問題にしない訴訟というものがあります。例えば選挙訴訟とか住民訴訟とか、そういう制度は存在するわけです。それは自分のためにやっている訴訟ではなくて、その地区の選挙民とか住民のために行う訴訟なわけです。しかし、これは訴えを起こすときには費用を負担するのです。手数料は納付するというシステムになっているわけです。
ですから、公益が目的であるということと、その手続を始動させて、それに主体的にかかわっていくことについて一定の費用の負担を求めるというのは、私は現行制度上、何ら矛盾はしないものではないかと理解して、先ほどの課長の御説明はそういう趣旨のものなのかなと理解したのですが。
岩井構成員、どうぞ。
○岩井構成員
済みません、ちょっと仕組みについて確認したいのですけれども、第三者機関は、医療機関から報告のあった院内調査結果の報告書に係る確認・分析は行うわけですね。そうすると、院内調査が行われた結果がきちんとしたものであるかどうかということは、第三者機関は全てについて行っているといえます。では、この遺族が申請するときというのは、院内調査結果に不満な場合に第三者機関にまた改めて調査を求めてくるということなので、費用負担もやむを得ないかと思います。それで、医療機関からも調査を求めうるようになっていますね。医療機関は、じゃ、どういうときに第三者機関に調査を求めてくることになるのですか。
○大坪室長
それは、前回までの議論の中でも構成員のほうから、前々回までは遺族からだけになっていたと思うのですね。そこについて高杉先生とか医療機関からも申請できるようにしてほしいという御意見があったかと思っております。
○高杉構成員
私たちは、県医師会あるいは県組織を中心にした地方の地域の調査委員会を非常に重要視しています。これはなぜなら、迅速性があるし、早くから対応できる。しかし、これには中小病院とか診療所とか、事故調に耐えられない組織もある。そこには、医師会、関係団体、大学病院が参加して、それを応援していこうということをこの4項に書き込んでいただいています。これが全ての各県ですばやく動けば、いわゆる第三者機関が動くことはほとんどないだろう。しかし、高度な分析が必要なときには地方では手に負えないこともあるでしょう。そういう場合には、第三者機関で、より専門家が出てきて判断することが必要だろうと思います。
そんなに多くはないけれども、患者さんが不満のある場合もあるかもしれない。それは、そこで扱うのも仕方ないのかな。しかし、地方で素早く院内事故調査委員会あるいは院外調査機関がきちんと機能すれば、中央に行くことは少なくて済むだろう。そういう意味で、私はそこの第三者機関まで行くのなら、ある程度の負担はしかるべきもので当然だろうと思います。
それから、5の今、話がありました2つ目の○の(2)に「医療機関から報告のあった院内調査結果の報告書に係る確認」。私は、ここに「検証」と入れるべき。「検証・分析」と。そうしたら、非常に機能がわかりやすいと思います。
○山本座長
どうぞ。
○中澤構成員
先ほどの岩井先生へのお答えだと思うのですけれども、私は医療機関から受け付ける制度があったほうがいいのではないかと思いますのは、第三者機関であっても結構いいかげんなものがあるのです。ですから、現場の人の意見を聞かないで調査報告が出たりというのが過去にもある。でも、そういうものは、現場の担当者が調査のやり方について異論があるよという形で申し出るというスタイルがあってもいいのではないかということで、私はこれは必要なことではないかと考えております。
○山本座長
ありがとうございました。
それでは、費用の点について追加的な形で御議論をいただきましたが、先ほど来出ていますように、全体との関係もあるということでございますので、この基本的なあり方(案)、資料2の全体的な内容につきまして、改めて最終的な取りまとめに向けて御意見があればいただきたいと思います。
どうぞ。
○中澤構成員
先ほどの続きになりますが、これも今の御議論と随分関係があることだと思います。私たちというか、要するに現場から報告するというのは、再発防止のための報告と考えていいと思います。ただ、再発防止の話の中に御遺族からの要望にも応えるよという話が出てくると、そこで裁判所の真似みたいな相当精緻な調査をやらなきゃいけないし、相当お金もかけてやらなきゃならない状況が出てきてしまう。
それから、情報を集めたことが、そういうところで使うことが流用に当たるのではないか。むしろ、これは医療事故の報告書というのは個人情報の塊みたいなものですから、それをほかのところに流用するということは今の常識から言ったら余り考えられない。
そうしたら、ここの役割というのは、精査をして、よい、悪いを、はっきり物を言うということではなくて、要するにやり方がどうか、不備があるかということに力を置いて、先ほど先生のほうから御発言ありましたけれども、内容の精査をして、現場にもう一回戻すという働きじゃないかと思うのです。ですから、今、院内調査を重視という形があって、院内調査から一つの報告書が出るわけですけれども、それが第三者機関に行って、第三者機関からもう一回報告書が出た場合に、院内調査の報告書というのがボツになるのか、あるいは両方並列になるのか、どっちが重視されるのかということで、またちょっと問題が起きてくる。
私は、いい、悪いとか、その辺の患者さんの納得にかかわるところは現場同士が行うべきであって、それが本当にどうにもならないような話であって、第三者機関の査察も問題があるといったら、それは訴訟に持っていっても構わないとは思うのです。そういうわけで、第三者機関が行う調査のところが大きくなると、今の問題はどんどん変な方向に行ってしまうのではないかと思いますので、白黒はっきりさせるという立場ではなくて、院内調査の質の評価をするということに重きが置かれるべきであって、そうなるとすれば費用の問題も余り大きくきいてこないのではないかと思います。
○山本座長
今の中澤構成員の御意見は、この案との関係では、2ページの第三者機関の業務として、(3)で、遺族からの「求めに応じて行う医療事故に係る調査」となっていますが、これは任務に含めるべきではない。その上の「院内調査結果の報告書に係る確認」、先ほど「検証」を入れるべきだというお話がありました。「確認・検証・分析」が第三者機関の業務だという御意見だと理解していいですか。
○中澤構成員
そうです。
○山本座長
中澤委員からそのような御意見ですが、私の理解では、大勢の御意見としては、調査を第三者機関の業務から外すということは、賛成は余りなかったように思うのですが。
○中澤構成員
調査はしてもいいのですけれども、結論をそこまで持っていかないという。
○里見構成員
ここで話し合ってきている全体のフレームとして、まずは院内事故調査委員会を重要視しましょうというのは、これは効率の問題とか対費用対効果の問題を含めると、院内事故調査を一番前提に置かないと、費用が膨大になり過ぎて、体制がなかなか維持できないだろうということが前提になっていたと思うのです。それでも、院内でなかなか調整がいかないときに、患者さんが直接第三者機関に申し出るような仕組みを残しておきましょう。
もう一つは、院内事故調査をやったときに、その報告に対して疑義があるときにも、もう一回は第三者機関に行けるようにする仕組みをつくりましょうといって、そういうフレームワークが決まったので、それをどれか一つずつ、これが不十分な組織になるからと言われると、それもなかなか議論が前に進まない。当然、いい組織をつくるということで、いい院内事故調査をやるという前提のもとで物事を進めていくということで、まずその枠組みだけをきっちりしたほうがいいと思う。
それと、院内事故調査をきちんとやるということを前提にすると、いや、そうじゃないのだ。それからスキップしたいという人は、それなりに意思を発動するわけだから、費用の負担はある程度なければならないと思いますし、院内事故調査の結果を見て、これに対しても異議があるときには、もう一回これだけのものを動かすわけですから、ある程度の費用というものも念頭に置いて動かしてもらうというのは、私は当然の仕組みだと思うので、そういう意見を持っています。
○山本座長
どうぞ。
○中澤構成員
今のは、私が最初からこだわっていたことなので、議論の最初からそれは言っている話なのです。
○山本座長
中澤構成員は、一貫してそういう御意見だということで。ただ、その御意見は、必ずしも大勢にはなっていないのではないかというのが私の認識で。
○中澤構成員
ですから、それが今、問題として出てきているのだと思います。
○山本座長
ですから、最後に取りまとめの段階では、明確に反対の御意見がある場合には、反対の御意見があったということは意見を記するということ。
○中澤構成員
ただ、それは恐らく個人情報とか、そういうものの扱い方としては、私はルール違反だと思うのです。
○山本座長
必ずしもルール違反じゃないと思う方が多いと思いますが。
○中澤構成員
それがルール違反でないことをちゃんと証明してくれればいいですよ。法律上は、これはもう認められていることで、こういう目的で上げたものを別の目的で使ってもいいのだという法律があるのだということを言っていただければ。
○山本座長
調査結果を訴訟において利用されることがあるという意味ですか。
○中澤構成員
そういうことです。
○山本座長
それはあるのではないでしょうか。
○中澤構成員
だから、そのときに、報告するほうから言ったら、そういうことは。
○山本座長
それは、航空機事故報告書でも、消費者の事故調査報告書でも、あらゆるところにある問題で、それは適法であるという。
○中澤構成員
証拠であるのだったらいいのですよ。ただ、それが第三者の機関の話が証拠になりますね。やったことが。
○山本座長
それは、証拠価値がどの程度あるかというのは、訴訟的には問題ですが。
○中澤構成員
ただ、それが恐らく第三者機関のミッションの中に含まれる、役割の中に含まれる。
○山本座長
繰り返しません。先生の御意見はわかりましたので。
○中澤構成員
第3次試案のときから、もうそこに引っかかっているのです。医療側としては、一つの目的でやって、特に医療をいいほうに向けたいということで、これは私は失敗したのではないけれども、失敗したという形にしないと話が進まないからということも結構あるわけです。ただ、そういうふうにやったことが、知らないところでいつの間にか証拠にされて出ていってしまったということは、これは情報の使われ方としては疑念があるのではないか。
○山本座長
御懸念は、御指摘としては踏まえているつもりですので。
○中澤構成員
それはルールであるということなのですか。
○山本座長
ルールであると思います。
○中澤構成員
結果が責任追及であっても。
○山本座長
ええ。ただ、この組織は。
○中澤構成員
責任追及ではないと言っていますね。
○山本座長
責任追及ではありません。
○中澤構成員
ないということは、流用も許さないという意味じゃないのですか。
○山本座長
そこまで行くかどうかということが問題だということ。
○中澤構成員
でも、すごく重要だと思うのです。
○山本座長
中澤構成員が言われているのは、それはそのとおりだと思います。
○中澤構成員
医療全体の報告制度とか改善の仕方に全部かかわってくるので、せっかく皆さん集まっていらっしゃるわけですから、ぜひその辺はきっちりとはっきりさせておいていただきたいなと。
○山本座長
最初から中澤構成員が言われたところは、皆さん念頭に置いて議論されているのだと思います。
どうぞ、宮澤構成員。
○宮澤構成員
今の議論とはちょっと違うところに戻るのですけれども、先ほどの費用負担との関係で私、申し上げましたけれども、院内調査を大前提にして、そちらの方向にまず誘導していくというか、その検討をそちらのほうに第1段階として行っていく方向にあるということが大事だと思っています。
そのためには、ここで「必要に応じて第三者機関に助言を求め」。「必要に応じて」ということではなくて、むしろ専門家を入れる、第三者を入れることを原則とするような表現にしたほうが、院内事故調査委員会、院内調査委員会のほうの信頼度が高まって、それを見て、なお第三者機関に調査を求めるとなるかどうかという段階を踏む方向に誘導していくという意味では、先ほどの費用負担の点も含めて、その前提として院内調査委員会というものが第三者を含めることを原則とするという形にするのが望ましいのではないかと私は考えています。
○山本座長
前回もそういう御議論があって、事務局としては、それを踏まえて、その次の文章で「外部の支援を受けることが望ましいとの意見があることに留意して、医療機関は対応する」という、やや微妙な書きぶりではあるわけですが、そういう形で反映している。
○宮澤構成員
もう少し強くしたほうがいいのではないかと思います。「望ましいとの意見があることに留意して」ということだと、わかります、そういう意見はあるのですねというのではなくて、むしろ原則として入れていくという形にしたほうが、院内の調査委員会のあり方として、そしてまた、第三者機関のほうの調査に持っていこうという形のことを、本当に院内の調査委員会を見た上でということの信頼性をつくっていく上でも、その第三者に行く前に院内調査委員会のほうに第三者を含めることを原則とする形のほうが望ましいのではないかと思っています。
信用する、しないということではなくて、専門家を入れる。有賀先生のほうからも、第三者の専門家を入れるということは当然の前提かなという御意見もありましたが、第三者を入れることを原則とするという形にしたほうがいいのではないかと思います。
○山本座長
では、本田構成員。
○本田構成員
今の御意見に関してなのですけれども、私も基本的にはそういう形のほうが望ましいのかなと思っています。実際、前回の議論でも透明性を確保してということを留意されて、さまざまな病院で外部の委員を入れているというのが事実だということが議論にあったので、それはとても望ましいし、「原則として」としていただければとてもいいかなと思うのですけれども、一方で、必ずしもそれだけの人材がいるのかという疑問も持っています。
それで、折衷案として、ここまで書けないのかもしれないのですけれども、せめて報告書では、そういう外部の人が入っているのか、どういう人がやったのかというのが全部わかる形にはなるのですね。
○山本座長
それは、そうですね。
○本田構成員
そういうことで評価していくというのも一つの手かなとは思っているのですけれども、原則として入っているほうが望ましいとは感じています。
○山本座長
どうぞ。
○中澤構成員
それで、私は前に申し上げたように、第三者機関を義務化というのは無理だろうと思っているわけです。その理由は。
○山本座長
外部の人を入れる。
○中澤構成員
私たちの考えの中に、患者さんの情報は外に漏らしてはいけないというのが第1番のトップに来るぐらいの問題になっているわけですよ。そこに第三者機関が入るということは、第三者は公開性のために入るわけですから、問題によっては外に出しますよということのために入っているわけです。そうすると、個人情報の問題のことも考えて、言いたいことも言えないということがあります。
それから、第三者機関がいるということは、常識的な考えの方が1人いるということなのですが、医療事故の内容の解決というのは常識的じゃないことも随分あって、要するにとんでもないところから問題の糸口が出てくるのです。ですから、そういうときは現場を知っている人が中心になったほうが、私はいいと思う。公正性いうのは、それは別な方法で開示するべき。うちはそういう隠ぺい対策はしないということを、病院の一つの方針として全面に出していくことの中で調査を行って、その中で第三者が入ってもらったほうがいいなという話のときには入ってもらうやり方のほうがいいと思います。
それから、再発防止まで必ず委員会はいきますから、再発防止をやったときに、院内が動くような形で再発防止をしていく話になるので、そのときに第三者の方がいていただくことが、どれだけ意味があるのか。
あとは、院内の内容を変えていくということは私たちの責任だと思っているわけです。ですから、その責任の一翼を第三者機関が担っていただけるのかということもあるので、それは現実に一定の人が入るのが条件だと言うのは、自由な問題解決に必ずしもいい影響はないのではないかと考えておりますということです。
○加藤構成員
資料2の1ページの一番下の「なお」と書いてあるところで、「中立性・透明性・公正性の観点から」という点は、前回、私、「専門性」ということを加えてほしいと発言した記憶があるのですが、それが落ちているので、ぜひこれは入れていただきたい。この専門性ということを考えますと、今回、まず医療機関で院内調査をやるのだというものの、診療所とか小さな病院の規模で、果たして専門性というのを確保できるのかというのが非常に重要な問題点として浮かび上がってきます。例えば外科部長1人でその医療機関があった場合に、院内でというのは、外部の専門家を招かないと医学的な評価というのは難しいというのは当たり前のことですね。
ですから、その意味で専門性の大切さというのを認識するときに、こうした医療事故の調査というのは、当該医療機関や当該医師の臨床能力というものを上回る者が、そういう機関が、評価、レビューしないことには、的確な評価ができないという宿命的なものを持っていると思うのです。要するに、支援法人とか組織を登録して一体となって実施ということがスキームとして描かれていますけれども、基本的にはそうした意味で専門性をきちんと確保しなければ、調査の名に値しないということがまず第1点。
それから、病院あるいは医療機関の内部においては、日常的にカンファレンスはやっているわけです。何かが起きたときに、当然内部だけでディスカッションするでしょう。そういうことと、院内事故調査をするときの事故調査あるいは事故調査委員会というものとは、区別して私たちは考えているのだと思うのですね。そういう意味で言うと、カンファレンスはとりあえず院内でお話しされるのについて、いいと思いますけれども、事故調査と言う以上、事故調査の名に値するものが展開できるかどうかというのは、外部のメンバーが入らないものを事故調査とはとても呼べないというのが私の理解なのです。
ですから、そういうことが人材的に難しいとなれば、第三者機関でやるということや、あるいはそうした各地域における国立大学とか、いろいろなところのメンバーが応援に入るという話は、もう既に出ているのだろうと思うのですけれども、いずれにしても院内だけで、他者からの評価をことごとく嫌うような体質のまま、日本の医療がよくなっていくとは到底思えないということであります。
以上です。
○山本座長
高杉さん。
○高杉構成員
今、日本医師会の二度目の提言をまとめて、もうすぐ発表できるのですけれども、まだ資料段階でないのでお見せできないので残念ですが、私たちが終始この会議で言っていることは、都道府県で小さい病院のときにはしようがないのです。加藤委員のおっしゃるとおりに、できないから、これは外部の支援を受ける。それから、当然密室性の排除、透明性の確保というのは物すごく大切なことで、これに関して異論を言っているわけではございません。
ただ、素早く答えるためには、地域でそれが動くようにならなきゃいけない。それが極度な専門性のある場合には、第三者機構に行くようなことがあるだろう。第三者機構は、そういう医療事故の報告を見ながら、分析して検証して予防につなげるということが非常に大きな役割。それよりも以前に、地方で、それが各都道府県でそれが動けば、もっと患者さんにとっても幸せ、医療人にとっても幸せ。もちろん専門性がある場合には、都道府県を挙げて、大学を挙げて、あるいは隣の県を挙げて会議をつくればいいのです。
それが一番に動く仕組みで、第三者機関しか判定ができないとか動かないということにしたら、事故はどこでもあるし、中小病院でもあるかもしれない。そこにきちんと出動できる仕組みが一番大切だと、私は思っています。
○山本座長
鮎澤構成員。
○鮎澤構成員
先ほど加藤構成員が「院内事故調査と言ったときに、病院の中で比較的自分たちで、起きた、さあ、やろうといったときにやっているものと、改めてこれは事故調査を行いましょうと仕切ってやるものと整理しておかなきゃいけない」という話をされました。実は、院内事故調査という言葉を使いながら、そのあたりをかなり混乱しながら議論しているところがあるのではないかということは、私も懸念していたところなので、この院内事故調査というのはどのレベルのものなのかは、1回確認したほうがいいと思っています。
例えば、うちの病院はある出来事が起きると、検証会というものを身内でやります。ただ、その段階でも必要に応じて専門性のある方に入っていただいたりすることがあります。その上で、これはもう一回仕切って、きっちりやろうということであれば、事故調査委員会を改めて立ち上げて事故調査を行っていくことになる。それなりにいろいろな病院が似たようなスキームを持っていらっしゃると思うのですが、「院内事故調査」という言葉で誤解のないような議論をしていくようにしなければならないと思っています。それが1点目。
それから、2点目ですが、ここに先ほどから「中立性・透明性・公正性」、また「専門性」という言葉が出てきます。この委員会の中で、第三者と専門家という言葉があるのですが、この2つは似たようで実は違っていて、専門性を持っている第三者もおられるなど、いろいろなスキームがあるので、これも整理しなければいけない。私自身は、そういった方たちに、必要であれば当然入っていただいていますし、入っていただくべきだと思っています。
この1ページの4の白丸の文章がそのまま生きるのかどうかはわかりませんが、2行目の「その際、必要に応じて外部の支援を求めることができる」という文章は、そもそも要らないのではないでしょうか。私たちは当然必要だと思ってやっていきますから。その上で、「望ましい」とするのか、「入れる」というところに踏み込むのかという、その議論ということなのだと思っているのですけれども、いかがでしょう。専門性を持っている第三者が入ってこられることについて、改めての院内事故調査には入っていただいたほうがいいということで、どなたも反対はないのではないでしょうか。
そのリソースを確保するのに難しいことがあるので、地域の医師会とか、総力を挙げて病院長会議も協力しましょうと言ってくださっている。実際、福岡では「福岡方式」として既にそれが始まっていて、福岡だけではなく、ほかの県からも御依頼をいただいているのですが、病院の院内事故調査委員会にほかの医療機関の方たちが関わって、専門性の高い事案の検討を支援して下さっています。
○山本座長
この文章は、次のページの○の「外部支援を円滑・迅速に受けることができるよう」に、こういう支援法人・組織という仕組みを設けることとするというところにつながっている文章で。
○鮎澤構成員
そこにつながる?
○山本座長
確かにこれだけを見ると自明というか、当たり前というのは鮎澤先生が言われるとおりです。
どうぞ。
○高杉構成員
我々、それに対して、ファーストステージあるいはセカンドステージと呼んでいます。それは病院の規模によって違います。例えば500床の病院でもファーストステージもあるでしょうし、外部が入らなきゃいけない場合。第三者機関が入っても、中澤先生のあれですけれども、私たち日本医師会ではあくまで医療の枠の中で処理しましょうというか、きちんと答えを出しましょう。そして、きちんと納得する答えを患者さんに出しましょうという提案であって、そう違うとは思えないのですけれどもね。
○有賀構成員
医学部長病院長会議の話をまとめて話をする時間がないというので、切り取るような形で申しわけないのですが、3ページの3)の(1)には、今、言われたこと、「診療所または病院の管理者は、安全を確保するための医療安全に関する委員会を常設していることが求められる」。これは、小さいところは要らないということを言っているわけじゃなくて、院内事故調査委員会を開くに当たり、この医療安全に関する常設の委員会を臨時に開催する方法もある。
これは、しようがなくこうなっているのです。とにかくあした集まれと。カンファレンスとか医局でやるようなものではないですよ。いつものあの部屋でやるぞと。やって、その後に、やはり麻酔科の先生がもう一人とか、感染管理のあのプロを呼ぼうという話になります。だから、一回切りで終わるという話じゃ、全然ないのですよ。だから、そういう意味では非常に幅を持たせる易しい言葉がいいのではないか。
それから、本田構成員のようにメディアの方がおられるので、メディアの方がそうだと言えばそうでいいのですけれども、中立性とか透明性とか公正性。この辺は、私たちの考えですよ。医学部長病院長の考え方は、私たちは既にやっている、これからもやるのだという話なので、こう言っては何ですけれども、人に言われたくないという感想です。だから、本田さんが書けと言うなら、私は全然文句はありませんが、そういうものだなとやっている。
○山本座長
どうぞ。
○本田構成員
ありがとうございます。大半のところは先生の病院のようにやっていらっしゃるということを理解しているのですけれども、それは全国民が理解しているわけではないですので、やっていることをちゃんとこういうふうに書いておくことが大事だと私は思っています。書いていくことで国民の信頼感を高めていくことも一つの手だと思います。
先ほど私、言葉足らずだったのは、それをもちろん外部の人を原則としたほうがいいというのは、私個人意見ではありますけれどもね。
○有賀構成員
外部についても、今、麻酔の事故だから、麻酔の先生が来るのです。
○本田構成員
いいのですけれども、報告書にそういうことがちゃんと載っていて外部の人がいるのだということを評価していく。それで、その病院の姿勢というか、そういうものも見えてくる。そういうことも見ていくということで、醸成していくことも必要だと思っています。
○山本座長
どうぞ。
○中澤構成員
先ほど何か隠したくて言っているのではないかという話ですが、私たちは自立性ということを重視したほうがいいと思います。この問題は病院で解決するぞという姿勢があって、そのときに専門家の意見があれば専門家の意見を聞くというのは、これは専門家を入れるという意味ではなくて、専門家の支援を受けるという意味で考えているわけです。ですから、主体は病院であって、専門家はある事象に関して意見を言ってもらえる人という位置づけなのです。専門家の人が中に入ってしまうと、これは病院で解決しようよというところがだんだん薄れてきてしまって、お任せしますみたいな話になっていくと思うのです。
ですから、今お話がありました、要するに信頼関係を得るということについては、ほかの信頼関係でいいと思うのです。実際に昔いた病院では、第三者機関に入っていただいたことは今までないのですけれども、それなりの納得が得られていて、私も含めて十数年間、訴訟ということはなくて済んできているということなので、それは第三者が入ったからそういうことができるようになるかというと、私は迅速性ということで随分差が出てくると思うのです。事故が起きた、さあ、どういう解決をしようかというときに真剣になっているのは病院内ですから…。
それから、病院内の人たちというのはそういう経験が蓄積していくのです。ですけれども、そこに来ていただく第三者は、日がわりであったり、別な人が入ってきたり、今度誰にしようみたいな話になってくるので、そういうことで余りとらわれたくないという気持ちがします。
もう一つ、私は第三者ということの中に弁護士さんが入っているということをすごく問題視するわけです。なぜかというと、弁護士さんはクライアントに対して忠実であるけれども、本当の第三者としての役割なのかということについては、ふだんのおつき合いの仕方から見て思いがありますので、それは別に考えたほうがいいと思います。
○山本座長
わかりました。今、御意見を伺ったあれでは、「医療機関は対応」するという「医療機関」が主語になっているのは、今、中澤構成員とか有賀構成員も言われましたけれども、院内事故調査であるので、基本的には医療機関の実質的判断を可及的に尊重しようという趣旨を事務局としては体言されているのだろうと理解するのです。ただ、先ほどの宮澤構成員の意見もそうですけれども、望ましいというのが少し弱いということなのかもしれません。例えば「外部の支援を受けることが原則であるとの意見があることに留意して、医療機関は対応する」。
そして、本田構成員が言われたように、院内事故調査の具体的な進め方については、ガイドラインで基本的に決めていくということでしたので、その調査報告書のあり方等もこのガイドラインで恐らく決まってくることで、そこでそういう外部のどういう人の支援を受けたかということもある程度明確化するということを、このガイドラインで対応するというあたりではいかがでしょうか。
どうぞ、宮澤構成員。
○宮澤構成員
弁護士に対して、いろいろな御批判はあるかと思うのですけれども、クライアントの味方、それは依頼者の期待は裏切らないのですけれども、我々が最も上に見ているのは真実であり、正義であるというのが我々の見方ですので、それはぜひ御確認いただきたいと思います。
それと、もちろん院内事故調査のあり方に関してなのですけれども、医療というのは医学の社会的適応だと言われていて、医学の社会的適応としての医療というのは、患者さんがいて、医療者がいる。そして、その相互に信頼関係がなければ適正な医療というのは成り立たないと思っています。そうすると、その信頼は何かというと、例えば院内の調査委員会で正しいことをやっている。これは当然の前提であって、必要なことなのです。ただ、それが患者さんにも形をもってわかる。素人の患者さんにもわかる。それが信頼を生んでいく医療のあり方なのではないかと思います。
その意味で、もちろん第三者に弁護士を入れろなんて、私、全然思っていません。それは、原因の究明と再発防止に関して、弁護士というのは基本的には医療的なことは全く素人でありますから、入ってくるのは医療の専門家だろうと私自身は思っています。産科補償制度の中での原因分析に関しても、私自身、弁護士は入る必要はないという意見を言っていましたので、今回でも同じだと思っています。そこで信頼を生むということを形の上からでも患者さんがわかる形に持っていくためには、第三者の専門家が入っている、これは非常に重要なことなのではないかと思っています。
それは、形の上でも正しいことをやっているということが素人の患者さんにもよくわかるというわかり方の問題、わからせ方の問題、信頼性を生むにはどうしたらいいのかということの問題として重要だと思っています。院内事故調査委員会、院内だけでやったらだめだなんて全然思っていません。正しいことをおやりになっているのは、まず間違いない。ほとんど100%近くがやっていらっしゃるのだと思います。それが正しいということが素人に、患者さんにわかるということが、実は医療という社会の中で動いていく医学の中では、最も大事なところなのではないかと思っています。そういう感覚のもとに、原則とするという形を誘導していくというのが必要なのではないかと思っています。
○山本座長
原則とするということについて、中澤構成員は先ほどまで消極的な御意見だった。
里見構成員、どうぞ。
○里見構成員
多分、文言がまずいから、こういう議論になっているのかなと思いますけれども、外部の支援というときにいろいろな解釈の仕方があるものですから、これはかなり限定的に「外部の医療の専門家」と限定したほうがいいと思うのです。支援を受けると。それを原則にするなら原則にしたほうがいいと思います。外部の人と言うと、いろいろな人が入ってくるのではないかという危惧を持って、いろいろな意見が出てくると思いますから、これは「外部の医療の専門家」を中に入れる。それは当然だと思います。
○山本座長
どうぞ。
○鮎澤構成員
多分同じだと思うのですけれども、ここに医療機器・医療材料がかかわると、工学系のこともとても必要になるので、「事案によって必要な領域の専門家」にしていただくのはいかがでしょう。医療はもちろんです。心臓外科の事故が起きたら心臓外科。この間、当院で脱血管が抜ける事故が起きたときに、なぜ抜けるのだという議論をするときには、工学系の先生に入っていただいて、それも物性と機械系の先生に入ってきていただいて、ようやくなるほどとわかったことがあったのですね。ですので、そういうことも当然やっていらっしゃることだと思うのですが、「必要に応じて」は、医療以外の領域の方も含めておくべきではないかと思います。
○里見構成員
原則として入れなきゃならないのは、医療の専門家だと思うのです。それ以外のものを排除しているものではないので、必要だったら工学の先生を入れるのは別にここでは拒否していないと思います。
○山本座長
どうぞ、加藤さん。
○加藤構成員
医療事故の調査委員会に何件かかかわってみて思うことは、医療者だけで事故調査をする場合と、非医療者が加わってやる場合とでは、大分観点が違ってくるということはあると思います。特にシステムエラーなどに関して言えば、システムの問題なり安全の問題を他分野でやっている人がアプローチする方法というのは、とても勉強になったことがあります。
今、工学系の問題も出たのですけれども、もちろんそういう器具に関連して、それが事故の重要な要素になっているケースについては、その器具の改善とか取扱説明書の書き方とか、いろいろなことで提言していかなきゃいけない場面がありますね。そのほかに、例えば認識の問題で言えば、認知心理学の観点から専門家がアドバイスするということがあっていいでしょう。ですから、事案に応じて、各医療機関はその事案にふさわしい外部の専門家を招き入れるということが、原則としてあるべきだと私は思っています。その中に専門家という以上は、医療のことだから医療者しか入らないという誤解のないような書き方にしてほしいということです。
それから、医療事故の問題に関して言えば、これは思いがけず御家族が亡くなったケースで疑問を持っている遺族が一方に存在しているわけですね。そういう人たちがどういう点に疑問を持つだろうかということなどは、日ごろそういう問題を扱っている弁護士はきちんと指摘することができるだろうと思いますので、ある意味ではより深い事故調査の内実を挙げることができる。そういう意味で、排除すると考えられることには、私は非常に抵抗を感じます。
○山本座長
排除するということではなくて、今の里見構成員の御趣旨は、外部の医療の専門家の支援を受けることは原則として必要だろう。ただ、それ以外の先ほどの工学の、あるいは認知心理学等のお話もありましたが、そういう専門家については、その上の必要に応じて求めることができるし、求めるべき場合があるでしょうけれども、そこで読むと、そういうところでいかがでしょうか。
どうぞ。
○里見構成員
こういうことは、ミニマムリクワイアメントとして、医療の中で原因究明していくためには、その分野の専門家が必要なのです。最低限、そこは押さえましょうという意味合いでミニマムリクワイアメントを書かないと、あれもこれも入れ始めるとわけのわからない文章になるのではないか。ですから、必要なものは最低限、これだけは絶対守りましょうという原則。
○山本座長
どうぞ。
○中澤構成員
随分先に行ってしまっているので、また戻りますけれども、先ほど宮澤先生からお話があった、要するに信頼を得るためにこういうシステムが必要だということなのですけれども、私は信頼を得るためというのは、1対1の説明と患者さんからのフィードバックというところに一番大きい信頼の関係は築けると思うのです。ですから、ほかの外部的なものに対する信頼というのは、私がこれを言うといろいろな人に言われますけれども、患者さんの利益を代表するのだという、要するに病人権利の立場に立ってやるのだということを表明してやるということのほうが、信頼を受けるには大切だと思います。
もう一つ、病院の院内を重視すべきだということは、事故が起きたときの問題解決というのは、常識的にはシステムで何とかしろという話になる。そうすると、院内のシステムに精通している人じゃないとできないのです。ですから、私が元いた病院でもシステムの専門家には来ていただきましたが、それは個別の事例にかかわっていただくということではなくて、全体的な物の考え方とか安全システム全体の考え方、あるいは教育というところで入ってきていただいていて、実際には自分たちのところでやろうという形になります。
一々個別の事例にいろいろな方が入らなければいけないということは、迅速性ということと、それから信頼性ということについては余り大きい意味はないのではないかと私は考えているので、入れることについては皆さんの総意だと思いますから、それは必要に応じてとか、そういったところでとどめていただいて、原則的にと言うと、先ほどの里見先生の話じゃないですけれども、問題が広がり過ぎてしまって現場は混乱するばかりだなと思いますので、現場が中心になって、必要に応じてという形を基本に置いていただきたいなと思います。
○山本座長
ただ、今のお話では、医療の専門家に関して言えば、原則としてということで。
○中澤構成員
必要に応じてです。
○山本座長
必要に応じては、その上のところで書いてあるわけですが。
○中澤構成員
それは、その専門家がいなくてもわかってしまうことがあるでしょう。
○山本座長
中澤先生が反対であるという趣旨は、よくわかりました。
○中澤構成員
自分の病院のミスが明らかであれば早く謝ったほうがいいので、第三者機関も要らない話だと思う。
○山本座長
わかりました。ほかの構成員の大勢としては、そこは「原則」ということで、医療の専門家についてはよろしゅうございましょうか。
どうぞ、有賀構成員。
○有賀構成員
原則として入れましょうという話はいいのです。こういうわけで入れなかったといって、患者さんや御家族に説明したっていいわけですから。私たちもたくさんやっていますけれども、外から呼ぶというのは、私の記憶ではあれとあれぐらいしかありませんから、そこは病院の規模によって随分違うのではないかと想像します。ですから、さっき言った外科部長1人という話だったら、誰かいないと外科部長が心配でしようがないとなると私は思います。そういう意味で、原則的にという話なのだと思います。
○山本座長
わかりました。それでは、この部分については、最後の文章ですけれども、「なお、中立性・透明性・公正性」、それから加藤委員から「専門性」という。
○有賀構成員
専門性を言っておかないと。
○山本座長
「の観点から、原則として外部の医療の専門家の支援を受ける」という文言でおおむねよろしいということですか。
山口徹構成員。
○山口(徹)構成員
その専門性のことに多少絡んで。これだけ専門家の支援が必要だという話なのですが、現在のモデル事業も、専門家の参加を求めるために各学会に非常に大きな支援をお願いしています。しかし、この支援組織のところに学会のガの字もないので、やはり大学病院はもちろんそれでできるでしょうけれども、各種専門に関しては学会の支援がなくては、支援法人・組織というものの運営は成り立たないのではないかと思います。どこかにしっかりと学会を入れていただきたいと思います。
○山本座長
ちょっと今の点を確認。大学病院の後にポツで学会。
○山口(徹)構成員
「等」とは書かれていますけれどもね。
○山本座長
明確にしたほうがいいということ。
○有賀構成員
学術団体ですね。
○山本座長
大学病院の後に学術団体等をということにする。
○有賀構成員
全く別の話でいいですか。
○山本座長
もう一つ、山口徹構成員から続きを。
○山口(徹)構成員
それから、この第三者機関と支援法人・組織というところの関係が、この絵を見させていただくと、別の組織でちょっと離れた距離にあるように思うのですが、この辺のところは実際の運用上はどこに相談に行く、窓口はどこにあるかという現実的な問題を考えると、ある種一体的な運営がないと難しいかと思います。2ページの一番最後に、「第三者機関は、全国に一つの機関とし」という、その「一つ」という言葉の中に、組織として1つというのはもちろんわかりますが、それが東京に1カ所だけぽんと機関があるというイメージで書かれているのではないと思うのですが、その辺のイメージをもうちょっと明らかにしていただけませんか。
○山本座長
それでは、事務局のほうからお願いします。
○吉岡総務課長
「全国に一つの機関」というのは、組織として1つということでありまして、御指摘いただきましたように相談窓口みたいなものはいろいろなところになければならない。その役割というものは、2ページの一番上にありますような支援法人・組織といったところに果たしていただくことが必要でしょうし、例えば各都道府県の医師会が窓口をしていただくとか、そういうことで幅広く協力関係を結んで、第三者機関の運営が円滑に行われるようにしなければいけないと思っております。
○山本座長
この絵はもう少し近づけたほうがいい。
どうぞ。
○有賀構成員
今のことに関連して、細切れ状態で御説明申し上げます。医学部長病院長会議の5月半ばに組織決定したもので紙が出ていますが、4ページの真ん中の2)の4行目、「図1における院外事故調査委員会については、先行する事例に照らせば、具体的には地域の医師会が果たす大きな役割に期待したい。従って、参考資料1における各ブロック事務局」。参考資料1というのは、医療安全調査機構の報告書からそのまま引用しています。
「各地域ブロックの役割は、地域の医師会との関係性の中で地域ごとに考えていくべきものと想像される」と書いた。ですから、東京だと、東京都医師会と東京のブロック事務局の代表がある程度議論しながら組織を考えていくということが多分いいのではないかというイメージであります。
○加藤構成員
第三者機関と支援法人・組織(登録)というスキームの中の理解なのですけれども、医療安全調査機構というのが各学会や医師会や大学等、全てある意味ではオールジャパンの組織体として成立したわけですね。そこが一体となって、実施のところでは相当重要な役割を果たすものだと私は認識して、それでイメージをつくることは何とかかろうじてできるのです。
つまりは、今までモデル事業ということで、全国でそれぞれの地域ごとに相当実績を積んできているものがあるわけだし、そこに専門家がかかわるに当たっては、先ほど山口徹構成員がおっしゃったように、学会からのメンバーといいましょうか、そういう登録が成立している。だから、相当数の人的な評価するマンパワーといいましょうか、そういうものを持っているのは日本医療安全調査機構だと思うわけですね。しかも、これまでのモデル事業で蓄積したノウハウというものを持っている。
だから、一体的にやるというときにはそこを想定するのですが、一方、これまでも少し出てきているのは、日本医療機能評価機構というのが事故報告を今、受ける機関として存在しているわけですね。1つと言う以上は、どちらをどうするのか。そういう面があるわけですけれども、私としては、日本医療安全調査機構のそうした組織的な専門家集団としてのところに期待を大きくかけたいなと考えております。樋口先生からも、その辺のところ、日本医療安全調査機構のモデル事業を一生懸命やってこられた立場から、どういうふうに見ているか、ぜひ聞いてみたいと思っております。
○樋口構成員
気がついたら、きょう発言していないのは私だけのようで、加藤さんにもチャンスを与えていただいてお礼を申し上げます。このままだと何もしゃべらないで帰るのかなと、それは責任でできないと思っていたのです。
今回のことで、私もどういうことを発言すべきか、なかなか悩んで、きょうの資料2が最終的なとりまとめになるかもしれないわけですが、そこにもある意味では宿題はいっぱいあるわけですね。その中で何人かの人に相談して、名前はもちろん出しませんけれども、本当に有名な医療事故で被害に遭って、その後も別に医療者を敵対視するのではなくて、医療安全のために活動しておられるような方がいらっしゃいますね。
その方が、今回のような形であれ、とにかく第三者機関が初めてできて、医療事故について第三者機関がないというのは、もう世の中で通じないと自分は思っている。それがずっとできてこない現状の中で、こういう形でまず第一歩をしるすというのは大きな一歩なのですよ、樋口さんとおっしゃったので、私はきょう何とか取りまとめていただいて、そういう中で動いていけばいいと思うのですけれども、もう一点だけあえて申し上げます。
これは、ほかの宮澤さんであれ何であれ、いろいろな方が言っておられる、高杉さんも言っておられることなので、繰り返して恐縮なのですけれども、1ページ目の下の院内調査。今回は院内調査をまず原則としてやっていきましょう。しかし、その院内調査というので少し概念がいろいろな意味で分かれていて、鮎澤さんが言ったようなことでもあるし、それをガイドラインや何かで少し明らかにしていかないといけないのですけれども、それは一歩一歩の作業になるのですけれどもね。
しかし、院内調査という言葉じりにとらわれるのはどうかと思っているのですけれども、「院内」という話で直ちに信頼性が浮かぶかというと、すごく不利な言葉を本当言うと使っているわけです。院内とか社内調査で十分という話は、どんな世界でももはやないという時代ですから。しかも人が死んでいる場合ですから。
しかし、医療についてはそれぞれの病院がしっかりしないといけないというので、こういう形でやってみましょう。一番最後の下から2行目ですが、「専門性」を入れていいと思いますけれども、とりわけ「中立性・透明性・公正性」を担保するというのはなかなかに大変な作業なので、それだけの覚悟を持って医療界がそれを引き受けるのだということだと理解もし、もちろん期待だけしているのでは無責任な気もしますけれども、それが最も重要なことの1つだという点、そういうことだけは確認しておきたいと思っております。
○山本座長
ありがとうございました。ぜひガイドライン、具体化の中で実現させていただきたいと思います。
高杉構成員、どうぞ。
○高杉構成員
この参考図の「支援法人・組織(登録)」。この四角をもうちょっと真ん中に大きくしてくれれば非常にわかりやすい。これは何のことだか、さっぱりわからない。これはしっかりと機能しなければいけない。
それから、院内調査と言いながら、例えば宮崎県でやるとしますと、宮崎県でやるのは院外調査委員会に入ってくるのです。だから、呼び方としては、きょうお持ちできなかったのですけれども、我々のものには地域調査委員会という名前にしています。したがって、院内と言いながら、地域の調査委員会で機能させる。個人の小さな病院ではとてもできないから、これは支援した院外調査委員会ということになるだろうと思います。追加します。
○山本座長
どうぞ、山口構成員。
○山口(育)構成員
総論的なことでもよろしいでしょうか。
○山本座長
どうぞ。
○山口(育)構成員
今、樋口構成員から第三者機関は当たり前だというお話をしていただいて、本当にそうだなと思いながら伺っていました。いろいろな御懸念がいまだある中で、何か第三者機関と言うと白黒つけるところだという感覚がこの検討部会のなかにもあるのではないかという気がしています。医療事故の試算件数が1,300から2,000件とあるのですけれども、これはあくまで事故件数の試算であって、例えばこれによって院内調査をして、それで納得ということも大半なのではないかと思います。
だとすれば、第三者機関が本当に必要になるのは、その中の1割あるかないかかもしれない。また、もし院内調査の後、第三者機関で調査したとしても、結果は同じということが十分起こり得ることだと思います。第三者機関で調査したからといって、何か新たなことが出てくるとは限らない。私はCOMLで20年以上活動してきて、医療には不確実性と限界があって、白黒つくことのほうが少ないのではないかと感じています。
だとすれば、院内調査の報告に納得がいかなくて、第三者機関で調査した結果、「結果は同じなんだ」というこが、私はむしろ信頼につながっていくのではないかという気がしています。
そういうことからしますと、今回、この第三者機関を実際に設置することの前提として、以前、ヒアリングのときにも少し申し上げたのですけれども、医療というのは、調査したからといって、全て何か原因が明らかになるとは限らないのだということを必ず前提にしていただきたい。それを国民が知っていくことが、冷静な医療につながっていくのではないかと思うのです。
そして、第三者機関というところで調査されたことも結果として出てきて、「こういうことは医療でも助けることができないことなのだ」と理解が進む。そういう結果が匿名性を担保して報告されて、私たちが知ることによって、今までどうしても埋められなかった患者側と医療側のギャップを埋める作業にもなっていくのではないかと思います。ですから、罰する云々ではなく、前向きな信頼のための、質の向上のための第三者機関だということ、そして前提として国民は何を知っておく必要があるのかということを知らせるような仕組みづくりをぜひしていただきたいと思います。
○山本座長
ありがとうございます。
どうぞ、有賀委員。
○有賀構成員
今の御発言に関連して、またさっきの細切れ状態ですけれども、2ページ、「はじめに」の(2)。「医療の実践においては、密かに進行していた病態について予想ができなかったことや、医科学から見ていまだ充分に説明できないことなどあって、医学・医療そのものが不確実であることを知らねばならない。従って、診療に関連した予期しない有害事象はそもそも起こり得る。このような不測の事態に備えることも医療の重要な役割である」。だから、医療の中であれ、病院の中であれ、外であれ、そういうものを備えていなければいけないという考え方でできているのです。
そういう観点で行きますと、さっき別のことと言ったのですけれども、厚生労働省につくっていただいた調査の流れの○が2つありますけれども、上のほうの、「まずは遺族に十分な説明を行い、第三者機関に届け出た上で」、助言を求めつつ院内調査云々とありますけれども、この第三者機関に届け出るということそのものは、調査の目的とダイレクトと結びつくものではないのです。ですから、いずれ届け出るというか、報告することになるに決まっているわけですよ。なぜかというと、たくさんの事例を集めて分析してもらわなきゃいけませんから。
これは、あたかも医師法21条とのバーターみたいなにおいがするということがあって、本来目的ではないだろうということがあるので、私たちの医学部長病院長会議では、5ページに私たちの考え方の流れ図がございます。医療安全調査機構が21条の届け出は不要ですという、参考資料1にあるようなこととは分けて考えたいということで、ずっと議論してきたというか、委員長の有賀はまだ21条にとらわれているのかみたいなことで、しかられて、ここへ出てきていますので、この「第三者機関に届け出た上で」という話は、届け出るに決まっているのですが、まず届け出ておけと。
あたかも、さっきの白黒じゃありませんけれども、警察に届け出ておけば白黒つけてくれますよみたいな話とはちょっと分けたほうがいいので、この部分はできれば削除というか。だから、第三者機関に助言を求める。なぜかというと、外部からの専門家を呼ぶという話になりますから、それとほとんど同時進行でいいのではないかというぐらいの議論だと思います。私、日本医師会の委員でもありますので、高杉先生にもそのようなことをメールで申し上げたかもしれません。21条の話を思い浮かべるようなことは、もうめやましょうというニュアンスだったと記憶しています。
ちょっと先生、補足してください。
○山本座長
高杉構成員。
○高杉構成員
第三者機関をつくることに対して、医療界自体もいろいろな意見がございます。ただ、事故をきちんと調べて患者さんにちゃんと還元していくということは非常に大切な仕組みでありますから、これをつくることに異論はないのですけれども、これが第三者機関と言うと、とたんにアレルギーになったり、まず届け出たら医師法21条のあれがありますけれども、この辺はまさに厚労省の力を発揮していただいて、我々はもう既に調査に入っているから21条の制約は外してくれとか、あるいは医療は不確実ですから、この結果については第三者機関で決めるのではなくて、淡々と調査する。後は、医療の枠の外で話し合いをしましょうという答えが出れば、これは賛成が得られると思います。
とにかくいろいろなメールが飛び交っていますけれども、第三者機関をつくったことで、例えば訴訟がふえるとか行政の規制が強くなるということが目的では、これはないと思いますので、その辺はこれからのガイドラインにもきちんと組み込んでいただきたいし、患者さんが納得できるよう医療者がきちんとしたことができるような仕組みにしていきたいと、まさに思っております。
○山本座長
どうぞ、飯田構成員。
○飯田構成員
大体皆さんがお話になったとおりなのですが、樋口構成員がおっしゃったことですが、逆に医療提供側も同じことを言いたいと思います。早く制度をつくってほしい。もうやっていられない。医療提供側の病院も職員も、これ以上我慢できないというのが実態です。もちろん患者さんにも不満があるのもよくわかっています。信頼関係がここまで壊れてしまうと、一生懸命やっても何かやっているのではないか。この会でもかなり言われましたけれども、私も怒っているわけです。ですから、私たちも同じ考えだといいたいのです。
率直に言うと、今回のたたき台は、私の個人的な意見では6割から7割です。仲間からもそう言われています。だけれども、まとめてくれればありがたい。まさに同じなのです。ですから、100%納得できる案はないと思います。まず枠組みをつくって始めてください。もちろん基本がずれては困りますから、目的に沿ったものをつくってくれれば、後は微調整していけばいい。ぜひお願いしたいと思います。
以上です。
○山本座長
豊田構成員、どうぞ。
○豊田構成員
私も全く同じ意見です。患者側の立場から言わせていただくと、とにかく費用が払えない方が事故調査を受けられないことがないようにだけはお願いしたいと思います。
それから、外部委員のことについては、病院内での事故調査と第三者機関として行うときというのは、第三者機関のほうがより専門性を高くしないとならないという観点から、さまざまな方を入れていただくことの議論は、この後にきっとあるのではないかと思います。
私自身も他院の医療事故調査委員会の外部委員として参加させていただいたことがありますし、産科医療補償制度の原因分析委員もさせていただいていますし、ほかの医療事故被害者遺族の方が、モデル事業の分析の中に入られてもいる中で、私たちもいろいろなことを経験させていただき、医療界に対して信頼度が高まるような経験をしているところからも、透明性につながると思いますので、私たちのような立場の人たちを外側ではなく、中にぜひ入れていただきたいということをもう一度お願いしたいと思います。
それから、ガイドラインを決める際にも、私たちのような経験者の意見をぜひ取り入れていただきたい、聞いていただきたいということをお願いしたいと思います。調査報告書をしっかりつくっていただいて、それを遺族がきちんといただける、説明していただけるということは本当に大きな一歩で、とてもありがたいことなのですけれども、もう一つ前段階として、カルテや情報を最初にしっかり開示していただくと、信頼性につながりますし、遺族の気持ちが全く違い、安心感にもつながりますので、そういった細かい点で、ガイドラインの取り決めのときに私たちのような者もぜひ参加させていただきたいと思いました。
よろしくお願いいたします。
○山本座長
ありがとうございました。
既におおむね予定された時間になっておりますが、申しわけありません、もう少し延長させていただきたいのですが、今までの御議論で、本日提案があった資料につきまして、幾つかの事項については強い御反対の意見が一部の構成員から示されたように思いますけれども、基本的にはこの大枠、先ほど飯田構成員は6割7割とおっしゃいましたけれども、このようなものをつくって、できるだけ早くこれを動かしていくということについては、大筋の御意見の一致があったと認識いたしますが、そのようなことでよろしゅうございましょうか。
どうぞ、飯田構成員。
○飯田構成員
前の検討部会でも申し上げたのですが、2.調査の対象の1行目ですが、診療行為に関連した死亡事例の括弧の中に「予期しなかった」と書いてあるのですが、下のほうだと「診療行為に関連した死亡事例」でただし書きがないと、この検討部会の構成員はわかるのですが、おっちょこちょいの人はわからないと思いますので、全てのところに「予期しなかった」と書いていただきたいと思います。明確にするようにしてください。
○山本座長
わかりました。よろしいですね。少し長くなりますけれども、それは誤解を避ける。
どうぞ。
○有賀構成員
冒頭に申し上げた調査の目的と、説明責任を果たすという全く別の目的が2つ混在することについての注意をぜひ払いながら考えていかなきゃいけない。今の「第三者に届け出た上で」という文言も、本来目的からすれば基本的には無関係ないのですね。ですから、そういうところを丁寧に議論しないと、本件については業界の人たちは結構心配しているということを、ぜひ座長としてもよろしくお願いしたいと思います。
○山本座長
私としても、あるいは事務局、どうぞ。
○吉岡総務課長
今の第三者機関への届け出の御指摘でありますけれども、このまとめの3ページにありますように、医師法21条とは切り離された話ということは十分御理解していただいた上での御指摘とは思いますが、そもそも第三者機関に届け出る意味というのが何なのかということでありますけれども、2つほど意味があると思っております。
1つには、全国でこうした医療事故の死亡例がどのぐらい発生しているのかという件数すらわからないという現状にありますので、こうした届け出の仕組みを設けることによりまして発生件数の把握も可能になり、それが医療の透明性の確保の一助につながっていくのだろうと思っています。
2つ目でありますけれども、遺族が第三者機関へ調査の申請を行った場合に、医療機関がこうした形で届け出を行っているということがあれば、第三者機関は対象の事例を速やかに確認して、医療機関との連絡もスムーズに行えるようになるわけでありますので、円滑に調査を開始することにも資するだろうと思っています。ただ、有賀委員、御指摘のように、前後関係の問題はいろいろあると思います。したがって、この「第三者機関に届け出た上で」と書くのではなくて、「届け出るとともに」という表現であればどうかと思っております。御意見いただければと思います。
○有賀構成員
今も説明責任の部分に触れておられるのですよ。本来目的と。だから、阪大の中島先生と日本救急医学会で訳したWHOのガイドラインをよく読んで、2つの目的を入れるとうまくいかないとなっているので、そこのところはぜひお願いします。だって、御家族が来たときにという話は、御家族は行ってもいいですけれども、話がだめになってしまうことを想定していないわけですから。だめになったらだめになったで、別のルールでやるということを考えておかないと、現場はこれによってぐずぐずになっていくということを心配しているということです。行政の方も、ぜひそこの部分を明晰によろしくお願いしたいと思います。
○山本座長
どうぞ。
○高杉構成員
いろいろなことで検討会、親会はありますが、行政に対して話しするのは要求ばかりです。しかしこの会では、我々は自立的にやろうとしているわけです。予期しない死亡の取り組み、医療関連死の究明は医療界挙げてやろうと言っていることですから、高らかにこの文言をどこかにうたってほしい。そのぐらい患者さんの信頼にとにかく応えたいと我々は思っているわけです。
もう一つは、十分なお金を用意してくれないとなかなかできないこともいっぱいあります。これに関しては、うじゃうじゃ言うのなら医師会がやりますというぐらいの覚悟まで持っておりますので。
○山本座長
どうぞ、中澤構成員。
○中澤構成員
先ほど有賀先生のほうから話がありましたが、再発防止ということと今の説明責任というところが現場としてはかなり大きな意味を持っておりまして、現実にそういうものが出てくると、再発防止というところは恐らくうまくいかないし、届け出制度の義務化ということについても、ちょっと疑念を、申し立てる権利が出てくるのではないかと思うので、文言に書いてあるのでしたらば、模式図にもこうだったらということがわかるようにぜひしていただきたいと思います。今のだと、模式図からは責任追及の話が絡んでいるなと誰もが思うので、この辺もぜひ御検討いただけたらありがたいと思います。
○山本座長
わかりました。この図はいろいろと御意見があったところですので。
どうぞ、加藤構成員。
○加藤構成員
きょうでこの検討部会が終わるのかどうか、私、わかりませんけれども、この間、特に医師側といいましょうか、医療側の方々の声というのを、この検討部会ではかなり丁寧に繰り返し聞かされた気がします。相当前の大綱案のころのディスカッションもありましたし、この問題については相当やってきている。
私は、専門家、特にお医者さんたちが、プロとしての責務をこれから本気で発揮しようとしているのだというところに期待をかけてみたい。当然、それはしっかりと監視もさせてもらいたいという気持ちで、今のプランというのは、大綱案とかいろいろなことを考えていたころからすると、相当にこの第三者機関というのは、ある意味では軽目のものにされているなと感じますし、モデル事業とか、いろいろやってきたことは、一体どういうふうに成果がつながっていくのだろうというクエスチョンを抱かざるを得ないのですけれども、そういう点について十分な満足したものになっているわけじゃないですけれども、行政のほうでは、この検討部会で大方の了解が得られた部分を軸に、具体的な施策につくり上げていってもらいたいと思っております。
○山本座長
ありがとうございます。
それでは、基本的にはこの資料2の案につきまして、本検討会としての成案にしたいと思いますが、ここで示された幾つかの文言の修正、死亡事例については「予期しなかった」というのをつけるとか、「第三者機関に届け出た上で」を「届け出るとともに」にする。
あるいは、院内調査のあり方については、「中立性・透明性・公正性・専門性の観点から、原則として外部の医療専門家の支援を受ける」とする。
あるいは、2ページの「支援法人・組織」のところでは、「大学病院」の後に「学術団体」をつける。
第三者機関の業務としては、(2)のところで「院内調査報告書の確認・分析」となっていますが、「確認・検証・分析」とするという点が具体的な修正点として御指摘され、基本的にはコンセンサスを得たものと理解しております。
ただ、先ほども申し上げましたように、何人かの委員からは、幾つかの点で基本的なところに反対の御意見がありましたものですから、全体の検討部会の意見を表示する際には、基本的なあり方という文章に前文をつけて、議論の経緯といいますか、反対の御意見があったということは一応明らかにしたいと考えておりまして、事務局のほうにも前文の案みたいなものを作成していただいておりますので、配付していただけますか。一応御確認を。
○大坪室長
山本先生、1点確認よろしいでしょうか。
○山本座長
どうぞ。
○大坪室長
今、御確認いただきました資料2の中の修正なのですが、4.院内調査のあり方のところで、外部の専門家の支援が原則となりましたので、その前の「必要に応じて」の一文は削除でよろしいでしょうか。
○山本座長
「その際、必要に応じて外部の支援を求めることができる」という部分ですね。これは削除でよろしいですか。当たり前のことだと思いますが。加藤構成員は残したほうがいいという御意見ですか。
○加藤構成員
はい。
○山本座長
当たり前のことだけれども、消すまでのことはないということでよろしいですか。
○吉岡総務部長
外部の医療の専門家を入れるということは原則だということが、恐らく合意されたと思います。したがって、「必要に応じて外部の支援を求めることができる」という言葉は要らないのではないかということであります。したがって、「ものとする」の後は、「その際、中立性・透明性・公正性・専門性の観点から、原則として外部の医療の専門家の支援を受けることとする」ということでよろしいでしょうか。
○宮澤構成員
私は、そのつもりで提案しました。
○中澤構成員
「必要に応じて」というのが抜けたことで、「外部の専門家」というのは医療者だけになるのではないでしょうか。
○山本座長
外部の医療専門家の支援を受けるということで、それ以外の支援というのは。
○中澤構成員
それが「必要に応じて」になるわけなので、それまで抜けてしまうと。
○山本座長
むしろ残したほうがいい。
○中澤構成員
絶対残したほうがいいです。そういうことは現場では絶えずやられていますから。
○宮澤構成員
基本的には、「原則として」という形で入れることによって、どの形を基礎にするかということを示しているので、「必要に応じて」ということになると、その原則としてという意味合いが崩れてしまいますので、基本的には「原則として」と入れたら、「必要に応じて」という文言は削るべきだと考えます。
○山本座長
文言を削るというのは、この一文全体を削るということですか。
○宮澤構成員
はい。
○中澤構成員
全体というのは。
○山本座長
「その際、必要に応じて外部の支援を求めることができる」という一文を削除するというのが宮澤構成員と事務局の。
○中澤構成員
原則だけを残すということですか。
○山本座長
そういうことですね。加藤構成員と中澤構成員は反対だということ。
○加藤構成員
外部の専門家、医師を入れるということは原則になったわけですね。しかしながら、医師だけで十分な調査ができない、例えば工学系のこととか認知心理学のこととか、私なりに発言したと思うのですけれども、そういう事故調査の場面では必要に応じて外部の人をお願いしなきゃいけないということは、異論のないことだと思っているのです。だから、そのニュアンスが何か残る形にしてほしいというのは、同じことを言っているのだろうと思います。
○山本座長
残すのは不都合でしょうか。
○吉岡総務課長
その際、「中立性・透明性・公正性・専門性の観点から、原則として外部の医療等の専門家の支援を受ける」ということですか。
○山本座長
それは、今の趣旨はかなり違ってくるのではないですか。原則は、あくまでも医療の専門家であるというのが里見構成員からの御提案の趣旨だったので。
○吉岡総務課長
であれば、「等」を入れずに医療の専門家と言い切るのがどうかという御判断かと思います。
○山本座長
それで、必要に応じて外部の支援を求めることができるというのは、それとは別のことを言っているような気もするのですけれども、そこまでこだわらなきゃいけないでしょうか。
○加藤構成員
だから、要するにその際、必要に応じて外部の支援を求めることができ、中立性何とかの観点から、先ほどの文章につないだらいいのではないですか。
○中澤構成員
具体的には、院内調査委員会を開いたときに外部の人が入っていないとだめだという意味になりますね。医療の外部の専門家が入っていないとだめ。
○山本座長
だめじゃないです。原則としてですから。先ほど構成員が言われましたように。
○中澤構成員
なくてもいいということですか。望ましいということですね。だったら、あってもいいのではないですかね。現実にもう行われていることですから。
○有賀構成員
事務局の御説明もそうなのですけれども、本来目的の部分の腰の座り方が、まだぶらぶらしていることがあり得るのですよ。だから、医学部長病院長会議としては、そういう意味ではすっきりしていると思うことは非常に難しいですね。だって、この間の事務局の答えを見ていると、事務局がまず理解していないのではないかということを非常に私は心配している。だから、事務局がこういう文章で、あら、こうなったのだと今、思ったのだけれども、そういうことだととても不安。
○山本座長
どうでしょうか、この部分はそのまま残しておいてよろしいのではないでしょうか。
どうぞ、宮澤構成員。
○宮澤構成員
ちょっとこだわるようですけれども、「その際、必要に応じて」ということよりも、「その際、中立性、公正性」のところにつながっていって、「原則として外部の医療の専門家の支援を受ける。なお、必要に応じて工学系等の委員を追加することができる」。原則ははっきり書いておかないと、ずれてくる可能性がある。
○山本座長
原則、書くというのは明確なのですが、ちょっとそれは。
どうぞ、飯田構成員。
○飯田構成員
すっきりしたほうがいいので、原則としては書いた方がよいと思います。「なお」は要らないと思います。必要に応じてやるのは当たり前なので、わからなくなってしまうので、これだけ議論が混乱するなら、ないほうがいいと思います。
○山本座長
「その際必要に応じて」というのは削除する。いかがですか、それで御納得いただけるのであれば。
○飯田構成員
私、個人的には、そういう専門家は必要だと思っているので、そう思った人は入れればいいので、そうでなければ入れなければいいのです。弁護士さんが必要だと思えば入れればいいし。
○山本座長
恐らく、そこは当然のことであるという認識は一致していて、それを表現としてあらわすかどうかというところだけの違いだと思うので、そんなにもめる話ではないような気がするのですが。
○中澤構成員
「原則として」というのは、誰か入れろということですね。
○山本座長
申しわけありません。そこの話は終わりました。今の議論は、「必要に応じて外部の支援を求めることができる」という文言を残すかどうかということですけれどもね。
○中澤構成員
でも、それがないと、この図の支援というのはないですね。それで、皆さんおっしゃっているように、問題は院内調査で患者さんとの説明のためにやることを、いかに支持していただくかという中で入るので。
○山本座長
わかりました。これ、私に任せてもらうことはできないですかね。
○中澤構成員
でも、重要な部分だと思うのです。必要に応じて外部から支援を受けるということは。ただ、受けなければならないという話ではないので、そうしたら「必要に応じて」というのは当然あっていい話だと思います。
○山本座長
この文言、残すということでいかがでしょうか。当たり前と言えば当たり前のことであるというのはあると思いますけれどもね。
○宮澤構成員
国語の問題という形になると思うのですけれども、「原則として」という形で書く以上は、「必要に応じて」というのを残すというのは。
○山本座長
「原則として」は、あくまでも外部の医療の専門家の支援なので、それとは違うこと、外部の支援というのは、それとは別のことを書いているのだろうと思うのですけれどもね。
○宮澤構成員
文章がつながっていますので、つながりがなく、きちんと分断されることがわかるのであればいいと思いますし、もし原則として外部の医療の専門家を入れるということであれば、それをまず最初に持ってくるべき。
○山本座長
その後です。原則として外部の医療の専門家の支援を受けるものとすると。その他、必要に応じて外部の支援を求めることができる。そういう入れかえ。よろしいですか、そういうことで。事務局もそれでよろしいですか。
それでは、先ほどのあれが中断しましたが、取りまとめの前文は配られたのでしょうか。この前文、かがみ書きみたいなものですが、第1段落では、基本的には経緯、検討経過を書いていると。第2段落は、検討会において一定の意見があったということが書かれていて、最後のところは、厚生労働省においては、早期にこの制度化を図るように求めるということです。
もちろん、これは事前に用意したものなので、きょうの議論は反映していないわけですので、きょうの御議論の中で、この第2段落に加えるべき一定の、少数意見と言うとあれですけれども、構成員の中から示された意見としては、私が理解しているのは、患者側の費用の負担については求めるべきではないという強い意見があったのではないかと思います。
それから、中澤構成員のほうから、これは第三者機関の役割は、調査ということではなくて、検証にとどめるべきであるという強い御意見があったのではないか。
○中澤構成員
そうすると、費用の問題が出てこないか、軽くなるということですね。
○山本座長
ということですね。ですから、その意見をこの第2段落のところにプラスアルファで加えるということでいかがでしょうか。
どうぞ。
○飯田構成員
第2段落は書かないほうがいいと思います。医師法21条に関しては、関係ないということで議論しているので、これを書くと誤解を招きますので、削除してください。
○山本座長
3行目、医師法21条の解釈について、改めて周知を図るべきというのは削除すべきである。
どうぞ、加藤構成員。
○加藤構成員
私も、この真ん中の「また」からのところは、趣旨がよくわからないし、ふさわしくないと思います。削除いただきたい。
○山本座長
この「また」の段落全体を削除すべきだという御意見ですか。
○加藤構成員
そうです。
○山本座長
しかし、それはよろしいですか。少数でも意見があったことを書いてくれという御趣旨は。ないですか。中澤構成員、全体を削除するということで、よろしいですか。
○中澤構成員
全体を削除する。
○有賀構成員
そういう意味では、いずれ「(案)」をとるにしても、該当する場所に、しかし、そういう意見もあったという形で入れないと、おみそだから忘れてくれみたいな話になってしまうのですね。
○山本座長
そうですか、これのほうがよりはっきりするのではないかという気がするのですが。
○有賀構成員
この基本的なスキーム、この絵も、こんな貧弱な絵じゃなくて、いろいろな団体が出した絵を混ぜながら、うまい絵にしたほうがいいのではないかという気もします。けれども、それはそれとしても、中澤先生が言われたようなことを、かがみのところにそういう意見があったと言っても、こっちのほうにこうなっていると、どういう関係になるのかという話になりますから、このテーマに関しては、これだけのスペクトラムがありましたというのがわかるようにしておくという意味においては、本文のほうに入れておくのが筋じゃないかと私、思います。
○山本座長
しかし、全体的には、この資料2は取りまとめられたという理解なのですが、そうではないということですか。
○有賀構成員
私が最後に言ったのもそういうことですよ。これだけたくさんの人が議論して、最後の最後になってこういう話をしているのは、私が一番心配していることはさっきお話ししたとおりなので、言いませんけれども、そういう背景を持って医療者の人たちが皆、ここへ出てきているわけですね。そういう意味では、これでまとまったのではないかというのではなくて、この文言の中のスペクトラムの存在をわかった上でみんなやっている。だから、6割7割と言っているわけです。
○山本座長
もちろん、それはおっしゃるとおりだと思うのですが。
○有賀構成員
それを理解していただかないといけないのではないかと思って、今、発言した。
○山本座長
そうすると、この第2段落は要らない、あるいはかがみ自体が要らないということですか。
○鮎澤構成員
私もこれを拝見して、第2段落がなぜここにこういう文言があるのかが、よくわからなかったのです。先ほど、こういう意見もあったということで書いてあるということで、理解しました。ただし、これがここにあるべきかどうかについては、構成員の方々がおっしゃっているように、まずはこの13回にわたる議論の取りまとめをつくったということをかがみでうたっていただいて、本文の中に、こういう意見があったということを補足説明のような形で入れていただくほうが、正しいというか、わかりやすくなるのではないでしょうか。
○山本座長
そうですか。皆さんがそういう御意見であれば、皆さんの御意見で取りまとめればいいことなので。ただ、何となく、それぞれのところに少数の意見が入っていると、全体を読んだときに、読者がまとまりを理解しにくくなるのかなということを懸念したのだと思うのですが。
○鮎澤構成員
一つ一つを取り上げて、それぞれのところになくても結構です。 取りまとめとして、最終的にどういう形になるのかわかりませんけれども、本文の最後のところに、これを載せていただくことは、位置としては問題ないと思います。
○山本座長
最後のところ。
○鮎澤構成員
取りまとめの文章は資料2のような形になるのでしょうか。
○山本座長
この形になると思いますが。
○鮎澤構成員
これに、今、議論してきた文言が修正されて入ってきて、その最後のところに、「また」なのか「なお」なのかわからないですけれども、入れていただくのはいかがでしょうか。
○山本座長
どうぞ。
○吉岡総務課長
解剖やAiに対する支援の充実を図るべき、これ自体、どなたも恐らく異論はない話だろうと思いますので、今の御指摘を踏まえますと、本文の中にそうしたことを図るべきというのを追加して入れるということでいかがでしょう。
○山本座長
では、そういうようなことでよろしゅうございましょうか。
どうぞ。
○加藤構成員
確認ですけれども、解剖あるいは死亡時の画像診断に対する支援の充実を図るべきとの意見があったというまとめ方を書くという意味ですか。2文ありますね。図るべきというのと、21条の解釈について改めて周知を図るべき。
○山本座長
21条はやめたほうがいいのではないかという御意見。
○加藤構成員
21条はやめるという意味で、事務局のほうは提案されたという理解でよろしいですか。
○吉岡総務課長
これまでの会議では、21条の解釈について周知を図るべきという御意見がありましたので、これは書かせていただきましたけれども、いや、かえって誤解を与えるということであれば、そこは書かないということでいかがでしょうかということが1つ。
もう一つの解剖とAiの支援の充実ということは、皆さん方共通の認識だと思いますので、それは支援の充実を図るべきであると明記することでいかがでしょうか。
○山本座長
よろしいですか。どうぞ。
○中澤構成員
今、先生に私の意見と言われたので、お答えできなくているのです。解説していただくことはできますか。まことに申しわけないです。
○山本座長
先ほど、第三者機関の役割が調査ということではなくて、検証にとどめるべきであるという先生の意見があったという事実をとどめたほうがいいのではないかと、私は思ったということです。
○中澤構成員
その後で、何かよろしいでしょうかと聞かれたと思うのです。
○山本座長
その後、全体を削除すべきじゃないかという御議論があったので。先生の今の検証にとどめるべきだというところも含めて、削除して何も書かないということでよろしいのでしょうかということを先生に伺った。
○中澤構成員
そうですか。では、それはよろしくない。重要なことなので、ぜひ載せてほしいと思います。
○山本座長
それは、今のような形で、こういう形ではなくて、本文の最後か何かにまとめて残すと。
どうぞ。
○山口(育)構成員
ここに参加している人たちは経緯がわかっていますから、最終的に取りまとめたときに、「あのときに議論された意見だな」とわかると思うのですけれども、国民も目にするということを考えると、ぜひ一般の人が見たときにわかりやすいような書き方をしていただきたいとお願いしたいです。
○山本座長
わかりました。それは説明の際も含めて、誤解がないようにしていただければと思います。
それから、既に大幅に超過して恐縮なのですけれども、今のような形で取りまとめをいただいたわけですが、先ほど来ずっと出ていますけれども、今後、ガイドラインの作成ということが課題になるわけでありますけれども、その作成の進め方等につきまして、資料4というものがきょう出ておりますが、これについて事務局のほうから御説明をお願いできますか。
○大坪室長
では、資料4をごらんください。こちら、医療事故に係るガイドラインについては、今後、厚生労働省において策定するということを宿題としていただいております。
今後のスケジュール感なのですが、これにつきましては議論の中でも再三お話が出ておりますように、医療安全調査機構でのこれまでの22年以降の200件近くにわたる事例とか、医療評価機構のほうで行われている医療事故情報収集等事業などでの実態に即した形で、現場に直ちに運用できるような形でつくっていきたいと考えております。その上で、これらの事業に関連していらっしゃる方たちの中で、まずは実務的な検討の場を設けて、これらの策定すべき事項について議論を進めていきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
○山本座長
いかがでしょうか。このガイドラインの策定の進め方等について、御意見、御質問等があれば。
どうぞ。
○中澤構成員
ガイドラインと法制化とありますね。その辺のところがよくわからないので。
○山本座長
法制化とガイドラインの関係についての御質問です。
○吉岡総務課長
本日、この基本的なあり方を取りまとめていただくということでありますので、それに沿って、現在、医療法改正法案の検討を行っておりますので、法律事項として必要なものはその中に盛り込んでいくことになります。
それから、ガイドラインにつきましては、この取りまとめの中に記載されておりますように、院内事故調査の手順、これは第三者機関への届け出を含めた手順を具体的にきめ細かに書いていくという実務的な整理でありますので、いろいろな医療関係者の方々にお入りいただいての、そうした実務的な検討を行う場を設けて、これからガイドラインの検討を進めていきたいと思っております。
○中澤構成員
そうすると、この部分は法制化、この部分はガイドラインでみたいなことは明確になっていると考えていいですか。
○吉岡総務課長
どういうものを法律に位置づけていくかということについては、内閣法制局とも相談しながら、どういうものを法律にし、政令にし、省令にしという整理が必要になりますので、これは政府の責任において、そうした法制上の検討というものは進めていきたいと思っております。
○山本座長
どうぞ。
○有賀構成員
2つあるのですけれども、このガイドラインというのは、きょう議論している調査の目的の部分に沿ったガイドラインでいいのですね。再三言いますけれども、事務局がそうじゃないものを想定しているような質疑応答がありましたので、ぜひその部分は気をつけてやっていただきたいと強く思います。言っていること、わかりますね。
○吉岡総務課長
そうじゃないことを申し上げたつもりは全くございません。原因究明、再発防止のためにやるという前提でこれはやる。
○有賀構成員
だから、その仕組みが違う目的に使われることのないようにしていただきたいということを再三再四言っているわけですから。言ってもしようがないので。あなたたちの発言がそれを思わせるから、私は言っているだけですよ。そういうことです。
もう一つ、21条がここにありますね。「改めて周知を図るべき」というのは、この間の医事課長さんがおっしゃった、あの内容のことを言っておられるのですね。
○田原医事課長
もう一度、済みません。
○吉岡総務課長
そういうことです。
○有賀構成員
「医師法21条の解釈について改めて周知を図るべきとの意見があった」というのは、きょう、医師法21条というターミノロジーを出したのは私だけなのですけれども、医師法21条の解釈というのは、この間、医事課長さんが発言された、あのことでいいのですね。
○田原医事課長
そうです。昨年10月にお答えしたものを含めて、解釈について整理したほうがいいのではないかというお話でございます。
○有賀構成員
整理じゃなくて周知と書いてあるから。
○山本座長
ただ、そこは先ほど削除することになった。
○有賀構成員
削除でいいのです。
○山本座長
それは、その趣旨としてよろしいですね。
○田原医事課長
整理したものを周知することになるのではないかと思います。
○山本座長
よろしゅうございましょうか。それでは、このガイドラインの作成に当たりましては、先ほど豊田構成員のほうからも御意見ありましたけれども、関係の方々の御意見は十二分にお聞きいただいて、厚労省のほうで取り組んでいただければということを私としてもお願いしたいと思います。
それでは、予定しておりました時間を大幅に超過いたしましたけれども、本検討会は以上とさせていただきたいと思います。この医療事故の調査の仕組みについて、長期にわたってさまざまな御意見を頂戴してまいりましたけれども、何とか本日で一応の取りまとめを図ることができました。13回にわたりまして活発な御意見を頂戴することができまして、構成員の皆様の御協力に改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
それでは、これで閉会したいと思います。
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医政局総務課医療安全推進室
室 長: | 大坪 内線2570 |
室長補佐: | 川嵜 内線4105 |
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