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2013年3月15日 薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会 議事録

医薬食品局食品安全部

○日時

平成25年3月15日(金)14:00〜16:00


○場所

中央合同庁舎5号館 専用第18〜20会議室


○出席者

食品衛生分科会員(敬称略)

安藤 言枝 石川 広己 大野 泰雄
大前 和幸 春日 雅人 岸 玲子
河野 康子 寺本 民生 西 秀訓
西内 岳 西島 正弘 毛利 資郎
山内 明子 山本 茂貴 若林 敬二
渡邉 治雄

参考人(敬称略)

松田 りえ子

事務局

新村食品安全部長 高島大臣官房審議官
伊原企画情報課長 森口基準審査課長
滝本監視安全課長 道野輸入食品安全対策室長
温泉川食中毒被害情報管理室長 林課長補佐

○議題

1 議題
(1)食品中の農薬の残留基準設定について
(2)食品添加物の指定等について
(3)その他
2 報告事項

○議事

○林補佐 それでは、定刻となりましたので、ただ今から「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会」を開催いたします。
 本日は御多忙のところを御参集いただき、厚く御礼申し上げます。
 それでは、本日の出欠状況について御報告をいたします。
 本日は大澤委員、岸田委員、栗山委員、徳留委員から御欠席との御連絡をいただいております。それから、今の時点であと何名か少し遅れていらっしゃる先生方がおいでになりますけれども、現時点で分科会員総数20名のうち12名の御出席をいただいておりますので、出席委員が過半数ということで本日の分科会が成立いたしますことを御報告申し上げます。
 本日の議題につきましては、お手元の議事次第にございますように、食品中の農薬の残留基準設定及び食品の添加物の指定等について御審議いただき、その後何点か事務局から御報告を申し上げます。
 なお、審議事項においては農薬及び食品添加物について利益相反の確認対象となる案件がございますが、退室が必要又は議決に参加できない委員はおいでにならないことを確認いたしております。
 次に資料の確認をさせていただきます。
 お手元の議事次第、座席図に続いて、資料1「審議事項に関する資料」。
 資料2「報告品目に関する資料」。
 資料3「文書による報告品目等に関する資料」。
 資料4「報告事項に関する資料」。
 参考として農薬、動物用医薬品資料の記載についての見方についての紙をお付けしております。
 それから、青いハードファイルのほうに参考資料を入れております。
 資料の不足や落丁等がございましたら、お気付きの際に事務局のほうまでお申しつけいただきますようお願いいたします。
 それでは、以後の進行につきまして岸分科会長にお願いいたします。
○岸分科会長 それでは、最初の審議事項、食品中の農薬の残留基準設定につきまして審議を行います。
 事務局のほうから最初に説明をお願いいたします。
○茂野補佐 それでは、食品中の農薬の残留基準設定に係る2剤について御審議いただきたく思います。
 資料につきましては資料1の1ページにございますが、厚いファイルの参考資料1の3ページからを用いまして御説明させていただければと思います。
 今回の残留基準の検討につきましては、農薬取締法に基づく新規の農薬登録申請に伴うぶどう、きゅうり等への基準値設定の依頼が農林水産省からなされたことによるものです。
 「1.概要」です。
 本剤はピラゾリノン系の殺菌剤です。細胞膜を構成する物質であるエルゴステロールの生合成経路を阻害することにより、病原菌の胞子発芽管の伸長と菌糸生育に対する阻害作用を示すものと考えられております。
 化学名、構造式及び物性は御覧のとおりです。
 「2.適用の範囲及び使用方法」です。
 国内での使用方法を記載しております。
 「3.作物残留試験」でございます。
 分析対象化合物はフェンピラザミン、代謝物Bとしております。
 作物残留試験の結果につきましては1-7ページにございます別紙1に記載してございます。
 5ページに行かせていただきまして、「4.ADIの評価」でございます。
 食品安全委員会でラットを用いた慢性毒性試験/発がん性併合試験の無毒性量を用いてADIを0.12mg/kg 体重/dayと評価されています。
 諸外国における状況ですけれども、国際基準は設定されていません。EUにおいてぶどう、トマト、うり科野菜などに基準値が設定されております。
 「6.基準値案」でございます。
 残留の規制対象はフェンピラザミンとする案としております。
 なお、作物残留試験においてフェンピラザミン及び代謝物Bの分析が行われておりますが、代謝物Bの残留量はフェンピラザミンと比較して低いことから、規制対象としては代謝物Bを含まないことといたしております。
 基準値案につきましては1-8ページの別紙2に記載してございます。
 作物残留試験データに基づき基準値を設定する案といたしております。
 暴露評価結果につきましては別紙3にございます。
 TMDI、理論1日摂取量試算によりまして、一番高い幼小児で8.0%のADI占有率となっております。
 続きまして、2剤目、フルオピラムの説明に移らせていただきたいと思います。
 資料につきましては参考資料1の2-3からを御覧いただければと思います。
 今回の残留基準の検討につきましては、農薬取締法に基づく新規の農薬登録申請に伴うもも、おうとうなどへの基準値設定の依頼が農林水産省からなされたこと、企業かららっかせい、ばれいしょ、りんご等の基準値設定を求めるインポートトレランス申請がなされたことによるものです。
 概要です。
 用途はピリジルエチルアミド系の殺菌剤で、糸状菌のミトコンドリア呼吸鎖におけるコハク酸脱水素酵素阻害により殺菌効果を示すと考えられています。
 化学名、構造式及び物性は御覧のとおりです。
 適用の範囲及び使用方法は、国内での使用方法、そしてインポートトレランス申請のあった米国、グアテマラでの使用方法を記載しております。
 7ページに行かせていただきまして「3.作物残留試験」でございますが、分析の対象化合物はフルオピラム、代謝物M21、M40、M37です。
 作物残留試験の結果は2-12ページにございます別紙1-1、2-13ページにございます別紙1-2に記載してございます。
 8ページに戻っていただきまして、「4.畜産物への推定残留量」でございます。
 分析対象の化合物はフルオピラム、代謝物M21、M02、M03です。
 乳牛にフルオピラムを含有する飼料を29日間にわたり摂食させた際の最大残留濃度を2-9ページの表1に記載してございます。それぞれの濃度でフルオピラムを含んだ飼料を食べさせたときのフルオピラム、各代謝物の濃度について記載してございます。
 コーデックスの基準を設定するJMPRで飼料の摂取により畜産動物が暴露する最大量MTDBが2.48ppmと評価されておりまして、その数値を用いた推定残留量につきまして2-10ページの表2に示してございます。
 表2ですけれども、2.48ppm残留する飼料を食べさせたときにどのくらい動物中に残留しているかというものを推定した数値でございます。結果につきましてはフルオピラムと代謝物M21の合算値で示してございます。
 「5.ADIの評価」でございます。食品安全委員会ではラットを用いた慢性毒性試験/発がん性併合試験の無毒性量を用いてADIは0.12 mg/kg 体重/dayと評価されています。
 なお、発がん性試験におきまして腫瘍の増加等が認められております。その記載につきましては、2-56及び2-57ページに食品安全委員会の評価書での記載がございます。
 雌のラット1,500ppm投与群で肝細胞腺腫、雄のマウス750ppm投与群で甲状腺ろ胞細胞腺腫の発生頻度に増加が認められています。食品安全委員会では、腫瘍の発生機序は遺伝毒性によるものと考えがたく、評価に当たり閾値を設定することは可能であると評価をされているところです。
 10ページに戻っていただきまして、諸外国における状況でございます。
 国際基準はきゅうり、ぶどう等に設定されており、米国においてりんご、バナナ等に、EUにおいてアーモンド、おうとう等に基準値が設定されております。
 「7.基準値案」でございます。
 残留の規制対象は、農産物にあってはフルオピラムのみ、畜産物にあってはフルオピラム及び代謝物M21とする案といたしております。
 基準値案につきましては2-16ページの別紙2に記載してございます。
 国内、海外の作物残留試験データに基づきまして基準値を設定するとともに、コーデックス基準を参照として基準値を設定する案といたしております。
 別紙2の一番下のところに干しぶどうの基準値が記載してございます。干しぶどうにつきましてはコーデックス基準は5ppmでございますが、真ん中の辺りにぶどうの基準値案が記載してございますけれども、ぶどうの基準値案につきましては国内の作物残留試験データに基づきまして10ppmとする案といたしており、国内で生産されたぶどうを用いて干しぶどうを国内で作った場合5ppmを超過してしまう恐れがあることから、国内のぶどうの作物残留試験データにコーデックスが用いた加工係数2.9を掛けた数値を基にいたしまして、20ppmの基準値を設定する基準値案といたしております。
 暴露評価結果につきましては別紙3にございます。
 一番高い幼小児でTMDIのADI比は65.2%となっております。
 説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、食品中の農薬の残留基準ですので、部会での審議の状況についてお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
○大野委員 部会長を務めさせていただいております大野でございます。
 フェンピラザミンについては、安全性の面では遺伝毒性がマイナスで、発がん性もマイナスであったということで、通常のやり方で無毒性量を安全係数で割るということで問題ないだろうという判断を食品安全委員会がしています。
 代謝試験では、ピラゾール環に付いた側鎖が1つとれたBという代謝物ができたのですけれども、それが10%を超える農産物もございました。ただ、それは代謝試験でありまして、通常の使用方法に基づく残量試験結果では、代謝物Bは親化合物と比べて3分の1から10分の1くらいであることが明らかになりましたので、親化合物に比べて少ないということで、それについてフォローする必要はないのではないかという結論になりました。そういうことで親化合物だけをフォローしていくということ、それから、残留基準についてもここで示されたように、ADI比で幼小児でも8%ということで問題ないだろうということになりました。
 次のフルオピラムの件です。発がん性実験で肝細胞腺腫とか甲状腺のろ胞細胞腺腫の発生頻度が増えているのですけれども、遺伝毒性試験でマイナスであったということで、遺伝毒性に基づくものではないだろうということで、通常のやり方で安全係数でNOAELを割ってADIを算出したという、食品安全委員会の判断も問題ないだろうとされました。
 これについては代謝試験では2つの環の中間のところが切れた代謝物、M21とか40とか37とか、そういったものが結構出ているのです。その辺をフォローしないとまずいのではないかなと思ったのですけれども、通常の使用方法に基づいた作物残留試験をやってみると、これらの代謝物の残留量は親化合物よりかなり低いということで、やはり普通の農産物については親化合物だけをフォローするので問題ないだろうということになりました。
 ただ、乳牛に関してはM21という代謝物が結構残っているのです。先ほど御説明いただいた資料にもありますけれども、乳とか他の部分にも残っているということで、それについてはフォローする必要があるのではないか。M21についての安全性に関するデータもなかったので、それも併せてフォローして基準値を決めたほうがいいのではないかということで、それを含めることにしました。そこのところについて、食品安全委員会では農作物に関しては親化合物だけでいいということでしたが、畜産物に関しては触れていなかったのですけれども、部会のほうでは畜産物についてはそれを入れるほうがいいだろうと。国際的な基準でもそれを入れてあるのでそのほうがいいのではないかということになりました。
 そういった化合物を含めて、残留基準値案に基づいて摂取量を計算してみると、TMDI試算で一番多い幼小児でも65.2%で問題ないだろうということになったものでございます。
 以上です。
○岸分科会長 大変詳しい御説明をありがとうございました。
 本剤、2剤ですが、審議会の委員の皆様の御意見はいかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、特別の御意見がないようですので、分科会として了承ということにしたいと思います。
 それでは、事務局には答申に向けた手続を進めてもらいまして、WTO通報やパブリックコメント等で答申内容に軽微な修正が必要になった場合などにつきましては、部会長の先生と御相談しながら、分科会長の私に御一任いただくということでよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 また、その後の経過については次回以降に御報告するようにいたします。
 続きまして、2つ目の審議事項の食品添加物の指定についての審議に入ります。
 それでは、また事務局から説明をお願いいたします。
○高橋補佐 事務局でございます。
 資料1の7ページを御覧ください。
 本日は食品添加物につきまして2品目の御審議をお願いさせていただきたいと思います。
 まず1品目目、7ページの3-エチルピリジンです。
 これは食品添加物としての指定の可否及び使用基準、成分規格の設定の御審議をお願いするものです。
 経緯ですが、国際汎用香料として指定の検討を行ってきたものでございます。
 構造式はお示ししたとおりで、用途は香料です。
 概要でございます。
 紅茶等の食品中に存在し、またアサリ、子めん羊肉、イカ等の加熱調理により生成する成分でございます。
 外国での状況でございます。
 欧米では焼き菓子、キャンデー類等々、さまざまな加工食品に香りの再現等の目的で添加されております。
 食品安全委員会における食品健康影響評価結果でございます。
 食品の着香の目的で使用する場合、安全性に懸念がないと考えられるとされております。
 摂取量の推計でございます。
 欧米における推定摂取量を踏まえますと、我が国における摂取量は1人1日当たりおよそ3μg〜11μgまでの範囲になると推定されます。この推定摂取量と90日間反復投与毒性試験における無毒性量0.22 mg/kg 体重/dayから安全マージン1,000〜4,000が得られます。
 使用基準案でございます。
 着香の目的以外に使用してはならないとさせていただいております。
 成分規格案につきましては8ページ以降にお示しさせていただいたとおりでございます。
 意見聴取の状況でございます。
 今後パブリックコメント及びWTO通報を実施予定でございます。
 答申案につきましては8ページを御説明させていただきます。8ページを御覧ください。
 「答申(案)
1.3-エチルピリジンについては、添加物として人の健康を損なうおそれはないことから、指定することは、差し支えない。
2.3-エチルピリジンの添加物としての使用基準及び成分規格については、以下のとおり設定することが適当である」。
 使用基準、着香の目的以外に使用してはならない。
 成分規格は以下にお示ししたとおりでございます。
 次に2品目目について御説明させていただきたいと思います。10ページを御覧ください。ピリメタニルでございます。
 この品目でございますけれども、以前に、平成24年11月6日の食品衛生分科会で御了承いただいておりますけれども、その後アメリカからの追加の要望がございましたので、もう一度御審議をお願いさせていただくものでございます。
 この資料は11月の分科会の資料を基に、追加修正した部分に下線を付させていただきました。
 審議の対象といたしましては、同じく食品添加物の指定の可否及び使用基準・成分規格の設定でございます。
 経緯は事業者からの要請でございます。
 構造式は以下のとおり、用途が防カビ剤でございます。
 概要は省略させていただきます。
 諸外国での状況でございますが、前回御了解いただいた部分は下線部以外の品目への使用でございまして、かんきつ類、仁果類等への使用を既に御了承いただきましたが、追加として米国での核果類(あんず、おうとう、すもも、もも)の使用を追加させていただいております。
 食品安全委員会における評価結果でございますが、1日摂取許容量は0.17ということで前回から変わってございません。
 次に11ページでございます。
 先に2つ目の項目の使用基準案を説明させていただきます。
 今回作物の追加がございまして、あんず、おうとう、すもも、ももへの使用を拡大するという使用基準案でございます。
 1つ上に戻りまして摂取量の推計でございます。
 先ほど申し上げた4種類の作物の摂取量が増えましたので、摂取量の推計が前回より増えております。今回下線を付して新しい値のみ記載させていただいておりますが、前回の数字も口頭で御説明させていただきたいと思います。国民平均は9.7とさせていただいております。前回は8.9でございます。1〜6歳の幼小児につきましては、前回が26.4、今回は27.4でございます。妊婦は、前回が7.2、今回が8.2でございます。高齢者は、前回が8.4、今回は9.5でございます。一番多いとされる小児におきましても27.4%でございます。
 成分規格案につきましては前回から変わってございません。
 次に意見聴取の状況でございますが、今後パブリックコメント及びWTO通報を実施する予定でございます。
 答申案について説明させていただきます。12ページを御覧ください。答申案でございます。御説明させていただきます。
「1.ピリメタニルについては、添加物として人の健康を損なうおそれはないことから、指定することは、差し支えない。
2.ピリメタニルの添加物としての使用基準及び成分規格については、以下のとおり設定することが適当である」。
 使用基準のところが変わってございますので、読み上げさせていただきます。
「ピリメタニルは、あんず、おうとう、かんきつ類(みかんを除く)、すもも、西洋なし、マルメロ、もも及びりんご以外の食品に使用してはならない。
 ピリメタニルは、あんず、おうとう、かんきつ類(みかんを除く)、すもも及びももにあってはその1kgにつき0.010g、西洋なし、マルメロ及びりんごにあってはその1kgにつき0.014gを、それぞれ超えて残存しないように使用しなければならない」とさせていただいております。下線部分が追加でございます。
 成分規格につきましては説明を省略させていただきますが、以下にお示ししたとおりでございます。
 説明につきましては以上でございます。御審議をお願いいたします。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 こちらも議論に入ります前に、部会での審議の状況につきまして、部会長の若林先生、御説明をお願いできますでしょうか。
○若林委員 分かりました。
 3-エチルピリジンについてですけれども、食品添加物としての指定の可否及び使用基準・成分規格の設定については特に問題点は指摘されませんでした。
 さらにピリメタニルについても、事務局から説明がありましたように11月6日の本分科会で了承された内容のさらに追加事項ですので、特に問題点はないという意見でした。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、この2剤につきまして御質問とか御意見はございますでしょうか。
 お願いいたします。
○毛利委員 3-エチルピリジンですけれども、「着香の目的以外に使用してはならない」というただし書き方がありますが、着香の目的以外での使用は実際にはどういったことが想定されているのでしょうか。
○岸分科会長 ただ今の御質問に事務局のほうから。
○高橋補佐 3-エチルピリジンにつきましては他の用途はないと承知しております。添加物全体の話でございますけれども、香料としてのみの使用が認められるものにはこのように全て「着香の目的以外に使用してはならない」という基準を付けさせていただいております。香料の使用は非常にわずかな量と一般的に考えられておりますので、この範囲であれば問題ないと考えているものでございます。
○毛利委員 何かほかの用途と混同して使用するいう可能性を考えてという意味ではないということですね。
○高橋補佐 他の用途と混同してということではございません。
○毛利委員 ありがとうございました。
○岸分科会長 実際にあんず、おうとう、すもも、ももは相当輸入されそうなのですか。
○高橋補佐 輸入される可能性があるということで要請があったものと思われますが、実際にどれくらい入ってくるかというのは、今後の動向を見るということになるかと思います。
○岸分科会長 分かりました。
 そのほか御質問等はございますでしょうか。
 ないようでしたらば、分科会としましてこれで了承ということにしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 それでは、事務局には答申に向けた手続を進めてもらいまして、またWTO通報ですとかパブリックコメント等で答申内容にもし軽微な修正が必要になった場合には、部会長の先生と御相談しながら分科会長に御一任いただくということでよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 またその後の経過につきましては次回以降この分科会で御報告いたします。
 続きまして、報告品目に入ります。
 事務局のほうから説明をお願いいたします。
○茂野補佐 食品中の農薬の残留基準に係る7剤につきまして御報告させていただきます。
 資料2の1ページを御覧ください。
 塩酸ホルメタネートでございます。
 暫定基準の見直しを行うものでございます。
 本剤は殺虫・殺ダニ剤です。
 国内では農薬登録はありません。
 国際基準も設定されておらず、米国でレモン、りんご、なし等に、カナダでみかん、りんご等に基準がございます。
 食品安全委員会でADIを0.001 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 なお、遺伝毒性試験のin vitro試験の一部で陽性の結果が得られておりますが、小核試験を初め、in vivo試験で陰性の結果が得られているため、生体にとって問題となる遺伝毒性はないと食品安全委員会で評価をされております。
 基準値案は2ページ以降にございます。米国の作物残留試験データを基に基準値を見直す基準値案を農薬・動物用医薬品部会で御審議いただきました。
 1ページに戻っていただきまして、暴露評価はEDI試算で62.8%です。
 続きまして4ページ、クレソキシムメチルでございます。
 本剤は適用拡大申請及び魚介類への基準値設定依頼に基づく基準値設定及び暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺菌剤です。
 りんご、なすなどに農薬登録がございます。
 国際基準は大麦、仁果類などに設定されており、米国においてりんご、ぶどうなどに、カナダにおいてりんご、なし等に、EUにおいてねぎ、トマトなどに、オーストラリアにおいてすいか、りんご等に、ニュージーランドにおいて小麦、りんご等に基準がございます。
 食品安全委員会でADIを0.36 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 なお、発がん性試験におきまして腫瘍の発生頻度の増加が認められております。記載につきましては参考資料2-58ページにございます。
 雌雄のラットで肝腫瘍の発生頻度の増加が認められましたが、腫瘍の発生頻度は遺伝毒性によるものとは考えがたく、評価に当たり閾値を設定することは可能であると食品安全委員会で評価をされているところです。
 なお、遺伝毒性試験のin vitro試験の一部で陽性の結果が得られておりますが、小核試験を初め、in vivo試験で陰性の結果が得られているため、生体にとって問題になる遺伝毒性はないと食品安全委員会で評価をされているところでございます。
 元の資料の5ページに戻っていただきまして、基準値案でございます。国内外の作物残留試験データ、魚介類の推定残留量を基に基準値を設定し、暫定基準を見直す基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価ですけれども、TMDI試算で21.4%でございます。
 続きまして11ページ、スピロジクロフェンでございます。
 本剤は適用拡大申請、インポートトレランス申請に基づく基準値の設定及び暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺ダニ剤です。
 国内ではびわ、おうとう等に農薬登録がございます。
 国際基準がぶどう、トマトなどに設定されており、米国でぶどう、マンゴー等、カナダでぶどう、りんご等、EUにおいてぶどう、りんご等に基準がございます。
 食品安全委員会でADIを0.013 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 なお、本剤も発がん性試験におきまして腫瘍等の増加が認められております。資料につきましては参考資料3の3-56ページでございます。
 ラットの雄2,500ppm投与群でライディッヒ細胞腫が、雌2,500ppm投与群で子宮腺がんが増加し、マウスの雄3,500ppm投与群以上で肝細胞腺腫及びがんが増加しました。食品安全委員会では遺伝毒性試験は全て陰性の結果が得られており、ラット及びマウスで認められた腫瘍発生機序は遺伝毒性によるものとは考えがたく、評価に当たり閾値を設定することは可能であると評価をされているところです。
 基準値案については元の資料の12ページにございます。インポートトレランス申請等拡大申請に基づきまして基準値を設定し、その他作物残留試験データに基づき暫定基準を見直す基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価につきましては11ページに戻っていただきまして、EDI試算で28.5%でございます。
 続きまして資料の15ページ、ノルフルラゾンでございます。
 本剤は暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は除草剤です。
 国内では登録はありません。
 国際基準も設定されていません。米国でアスパラガス、りんごなどに、オーストラリアでみかん、もも等に基準があります。
 食品安全委員会でADIを0.015 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 なお、本剤も発がん性試験におきまして腫瘍の増加が認められておりまして、資料につきましては先ほどの資料の4-36ページにございます。
 発がん性試験におきまして、マウスの雄1,360ppm投与群で肝細胞腺腫並びに肝細胞腺腫及びがんの合計が増加いたしました。食品安全委員会では評価に当たり閾値を設定することは可能であると評価をされているところでございます。
 基準値案については元の資料の16ページ以降にございます。作物残留試験データに基づきまして基準値を見直す基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価につきましては15ページにございまして、EDI試算で17.5%でございます。
 続きまして19ページ、ピリダベンでございます。
 ピリダベンは適用拡大申請による基準値設定及び暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺虫剤です。
 国内ではかんきつ、りんごなどに農薬登録があります。
 国際基準は設定されておらず、米国でトマト、畜産物などに、カナダにおいてきゅうり、いちご等に、オーストラリアにおいてバナナ、核果類などに、EUでぶどう、とうがらしなどに基準があります。
 食品安全委員会でADIを0.005 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 基準値案は次の20ページ以降にございます。
 本剤につきましては、現在の本基準を残したまま暴露評価を行いますと、推定1日摂取量がADIの80%を超過してしまうために、本基準でありましても作物残留試験データが確認できたもの以外は基準値を削除することとし、推定1日摂取量が80%以下に納まるように基準値案を設定し、部会で御審議いただいたものでございます。現行のところに基準値が書いてございましても、基準値案のところに基準値がないものについては基準値を削除することとしております。
 19ページに戻っていただきまして、暴露評価の結果でございますが、EDI試算で72.6%でございます。
 続きまして25ページ、フェントエートでございます。
 本剤は適用拡大申請による基準値設定及び暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺虫剤です。
 国内では大豆、みかん等に農薬登録があります。
 国際基準は設定されておらず、EUでスパイスなどに基準があります。
 食品安全委員会でADIを0.0029 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 基準値案につきましては26ページ以降にございます。国内の作物残留試験データに基づきまして暫定基準を見直す基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価につきましては25ページにございまして、EDI試算で40.6%でございます。
 続きまして31ページ、フルトリアホールでございます。
 本剤はIT申請に基づく基準値の設定及び暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺菌剤です。
 国内登録はありません。
 国際基準はバナナ、コーヒー豆に設定されており、米国でりんご、ぶどう等に、EUにおいてバナナ、トマト等に、オーストラリアにおいて大麦等に基準値がございます。
 食品安全委員会のADIは0.01 mg/kg 体重/dayです。
 基準値案につきましては32ページに記載がございます。
 インポートトレランス申請に基づき基準値を設定し、海外の作物残留試験データ、コーデックス基準により基準値を作成し、また暫定基準を見直す基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価は31ページに戻っていただきまして、TMDI試算で70.6%でございます。
 報告は以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 この7剤につきまして御意見とか御質問はございますでしょうか。
 どうぞ、
○若林委員 2番目の物質のクレソキシムメチルでin vitroの試験法で変異原性がプラスに出たという御説明がたしかあったと思うのですけれども、これはin vivoではマイナスと出ていましたので、多分染色体異常試験で高濃度でわずかにポジティブになったと推測できますけれども、低濃度でポジティブになっているようなことではないですね。2度ほど事務局のほうからin vitroの試験法でポジティブになったという説明があったので少し気になりまして質問しました。
○岸分科会長 お願いします。
○大野委員 私から説明してよろしいですか。
 今日の厚い参考資料の2-63ページを見ていただきたいのですけれども、クレソキシムメチルの遺伝毒性試験の結果が載っています。どの投与量でポジティブに出たかとかは書いていないのですけれども、ここで挙げてありますようにDNA修復試験とか復帰突然変異試験、UDS試験、遺伝子突然変異試験、染色体異常試験をvitroでやりましたが、チャイニーズハムスターを用いた染色体異常試験だけがS9が存在下で陽性になっているのです。御存じのように染色体異常試験はかなりのフォールスポジティブがあるとされております。一方で、in vivoでやった小核試験でマイナスであったということです。通常そういうふうにvitroで出てもin vivoでネガティブの場合には生体において遺伝毒性の懸念はないだろうと食品安全委員会の方は判断されます。私どももそれでよろしいのではないかと思っています。
 また、代謝物について調べたときでも、代謝物についてはin vitroで陽性という結果は得られていない。それを全部合わせて食品安全委員会で懸念がないとされたのはよろしいのではないかと考えたところです。
○若林委員 よく分かりました。ありがとうございました。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。
 私が十分分かっていなくて教えていただければ、ピリダベンで幼小児で80%を超えてしまうので、基準値が設定されているものでも幾つか、例えば20ページですと大豆現行0.1がなくなりまして、小豆は0.1が0.05とか、こういうどの食品を基準値なしにするかとかいう考え方はどういうふうに決めることになりますか。
○茂野補佐 本来ですと本基準は見直さないこととしておりますけれども、今回海外から作物残留試験データが提出されたもの、それから、国内で作物残留試験データが提出されたものについて残し、あとは削除するという考え方で基準値を設定いたしました。
○岸分科会長 一応の値があるものを優先してということですね。
 そのほか委員の皆様から質問等はございますか。
○森口基準審査課長 今の岸分科会長の質問に対してもうちょっと説明させていただきますと、20、21ページを見ていただきまして、「登録有無」の欄に○があるのが国内登録のある適用作物でございますので、これについては実際国内で使われているということでこれはまず優先的に残さないといけないだろうと。そのほかの作物で何を残すか農薬業者とよく相談して、必要なものについてデータが出てきたものを残すということで、なるべく輸入等について支障がない、また国内市場で支障がないようにということを配慮して対応をとらせていただいたものでございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 今、少し説明をいただきました。残っている5剤もよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 続きまして、農薬及び動物用医薬品関係についてアバメクチンですね、御説明をお願いいたします。
○茂野補佐 それでは、食品中の農薬及び動物用医薬品の残留基準に係る1剤について報告をさせていただきます。
 資料2の34ページをお願いいたします。アバメクチンでございます。
 本剤は新規の農薬登録申請に基づく基準値設定と暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は農薬としては殺虫剤、動物用医薬品としては寄生虫駆除剤の用途があります。
 本剤は農薬としては国内で茶などに新規の農薬登録申請がなされています。動物用医薬品としては国内で承認はされていません。
 国際基準はばれいしょ、トマト、かんきつなどに設定されており、米国においてかんきつ、核果類等に、カナダにおいてレタス、りんご等に、EUにおいてなす、いちご等に、オーストラリアにおいてきゅうり、畜産物などに、ニュージーランドにおいてトマト等に基準がございます。
 食品安全委員会でADIを0.0006 mg/kg 体重/dayと設定いただきました。
 基準値案につきましては36ページにございます。国内の作物残留試験データ、コーデックス基準、海外の作物残留試験データを基に基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 なお、暴露評価結果につきましては35ページにございます。推定1日摂取量EDIの対ADI比は一番高い幼小児で60.5%でございます。
 報告は以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 このアバメクチンにつきまして御意見、御質問等はございますでしょうか。
 ありがとうございました。
 その次は組換えDAN技術応用食品及び添加物でございます。
 報告をお願いいたします。
○木阪補佐 
 資料2の41ページをお願いいたします。
 まず「1.経緯」でございますけれども、日本国内でいわゆる遺伝子組換え食品及び添加物を製造しますときには、規定に基づきまして当該製造所が決められました製造基準に適合する旨を厚生労働省が確認を行うこととなっております。また、その際に製造されます食品添加物そのものの安全性につきましては、食品安全委員会にて評価を受けることとなっております。
 このたび平成24年3月1日付で組換えDNA技術応用添加物の製造所につきまして、製造基準への適合確認申請がございました。規定に基づきまして製造基準に適合するか否かの確認を新開発食品調査部会にて御審議をいただき確認を行いましたので、その旨御報告申し上げます。
 まず確認対象となりました内容でございますが、2.をお願いいたします。
 申請がありました品目は2品目ございまして、1品目がBR151のpUAQ2株を利用して製造されました6-α-グルカノトランスフェラーゼ、2品目目がBR151のpUMQ1株を利用して製造されました4-α-グルカノトランスフェラーゼでございます。
 申請者及び製造所の名称でございますが、江崎グリコ株式会社第三研究棟でございます。
 それぞれの添加物の概要をまず御説明させていただきます。42ページをお願いいたします。
 6-α-グルカノトランスフェラーゼ、4-α-グルカノトランスフェラーゼともにこちらに記載させていただきました宿主やプラスミドを用いて作られました酵素でして、デンプン等からデキストリンなどの高分子糖質を製造するためのものでございます。遺伝子組換え微生物を用いることによりまして、通常の製品と比べますと熱に対する酵素活性の安定性が向上し、また保存性も増している、また酵素の生産量自体も増えるという利点があるとの報告を受けております。
 先ほど申し上げましたように、これらの添加物の安全性そのものにつきましては食品安全委員会で食品健康影響評価が終わっておりまして、安全性の審査を経た旨既に公表させていただいております。
 厚生労働省の新開発食品調査部会では製造基準の適合の確認を行いましたので、次にその内容を御説明させていただきます。43ページ以降をお願いいたします。
 こちらが、定められた製造基準でございまして、実際に申請者から提出を受けました申請書類自体は、知的財産保護の観点から本日は資料にお付けしておりませんが、部会では提出された申請資料について、43ページ〜46ページにあります製造基準への適合をそれぞれ確認いたしました。
 内容でございますが、44ページをお願いいたします。まず大きく分けて4つのカテゴリーがございまして、1つ目は施設、設備及び装置に関する基準、2つ目が設備及び装置の管理に関する基準でございます。3つ目が組換え体の取扱いの基準、4つ目に職員及び組織の基準が定められてございます。部会ではこの4点につきまして各々御審議と御確認をいただきました。
 部会での確認内容を具体的に申しますと、まず施設、設備及び装置の基準に関する内容といたしましては、企業から地図や見取り図の提出を受けまして、製造ラインが確立されていることの確認や、その中で使用されます具体的な機器の名称、またタンクからタンクへ移しかえ時に使います設備についての確認をいただきました。
 また、それらの管理の基準といたしましては、使用後の配管、タンクの蒸気滅菌や薬液洗浄の方法、定期検査の方法等について御確認をいただいております。
 また、3番目、組換え体の取扱いの基準では、ここが組換え体を扱う場所であるということを外から見た人がはっきり分かるように明示されているかとか、マスターセルバンクと呼ばれる、全ての製造用の細胞シードの基になる種株の管理方法等を御確認いただきました。
 4番目の職員及び組織の基準といたしましては、まず製造安全委員会を設置すること、またその中できちんと製造マニュアルを作成し、それを熟知した人を置くことなどを定めておりまして、今回の申請をしております企業がそういった基準をしっかりと満たしておるということを御確認いただきました。
 審議結果を受けまして47ページにありますとおり、部会から審議会に対しまして製造基準の適合確認を終了した旨の報告がされました。なお、製造基準に適合していることの確認がとれた場合には、ホームページ上にてその旨を公表することとなっておりますので、添加物の名称と申請者及び製造所の名称、また確認日を記載した情報をホームページに掲載したいと思っております。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、本件につきましては部会での審議の状況につきまして寺本部会長からコメントを頂戴したいと思います。
 いかがでしょうか。
○寺本委員 それでは、新開発食品調査部会のほうからの御報告をさせていただきます。
 これは江崎グリコからの申請品でございますけれども、今、ございました製造基準の適合確認について審議させていただきました。
 本件は第1例目ということで、提出書類の内容と先ほどおっしゃっていたような現場の施設基準であるとか管理状態とかそういったようなことについて実際に差異がないかどうかを確認するために担当官の方に現地視察を行ってもらい、視察内容を部会で報告するということなどで慎重な審議を行ったわけであります。
 審議の中で、添加物自体の安全性は、先ほど御報告がございましたように食品安全委員会で評価を受けております。生物多様性、すなわちカルタヘナ法の観点から経済産業省に評価を受けているということなども整理しつつ、厚生労働省としては申請のあった製造所が製造基準に適合していることを確認し、今回このような答申にさせていただいたという経緯でございます。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 本件につきまして委員の皆様から御意見や御質問等はございますでしょうか。
 どうぞ。
○河野委員 本当に初歩的な質問をさせてください。
 私は遺伝子組換え食品と聞いたときに、ジャガイモですとかトウモロコシですとかそういったふうなイメージを持っていまして、それに関して安全審査が行われていると了解していたのですけれども、今回改めまして添加物、今回は酵素ですけれども、これに関してこういうふうな審査が行われてということを、本当に恥ずかしいのですけれども初めて知りまして、現在日本国内で安全審査に通った添加物はどのくらいあるのかというのと、どのくらいの使用といいましょうか、基礎的な知識としてまずそこを教えていただければと思います。
○木阪補佐 大変重要な質問をありがとうございます。
 通常、遺伝子組換え添加物と呼ばれておりますものは、遺伝子組換えをして作られました微生物を用いておりまして、その微生物が添加物を作りました場合に、その最終生産物を遺伝子組換え添加物と呼んでおります。
 これまで安全性審査を経た遺伝子組換え添加物は、現在16種類です。
 その使用方法は基本的には、通常の添加物と同じです。
○岸分科会長 そのほかいかがですか。
 山内委員、どうぞ。
○山内委員 これが第1号であったというお話がございましたけれども、そうすると日本国内での製造所の申請と基準の確認は1号目、今までのものは外国で生産されているということですか。
○木阪補佐 御指摘のとおり、今まで認められておりましたものは全て外国で生産されて輸入されておりました。日本国内での製造が初めてになります。
 一点付け加えますと、遺伝子組換え技術を用いて作られた添加物の中でもセルフクローニングやナチュラルオカレンス等に当たるものは遺伝子組換え添加物の範疇には入りません。今回は、セルフクローニングやナチュラルオカレンス等に該当しない、遺伝子組換え添加物の定義に当てはまるものの日本国内での製造事例ということでございました。
○寺本委員 付け加えさせていただきますと、そういう意味で今回は完全に現地調査までして、実際それがきちんと運営されているかどうかを見て、幾つか指摘させていただいたこともあるようですので、そういったことでは第1例は非常に重要だと思います。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○河野委員 続けて非常に初歩的な質問で申しわけございません。
 今後こういうふうな申請事例は増えていくと考えたほうがよろしいでしょうか。今回第1例だったということですが、本当に技術はどんどん進歩していくわけで、このような形で今後申請が増えていくという方向性でしょうか。
○木阪補佐 現時点で問い合わせは数件ありましたが、急激な増加傾向にあるかどうかについてはまだ未知数だと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございます。
 どうぞ、お願いいたします。
○西島委員 組換え技術を使っていろいろなものが作られて、ワクチンなども作られているわけですけれども、添加物についてこのような製造基準が設けられたところで、これについて何か特徴的なことはあるのでしょうか。
○温泉川室長 遺伝子組換えとして特に特徴的ということではないかもしれませんけれども、きちんと自分たちが決めたことを守れるように作っていただくことが必要だと考えておりますので、組織体制について厳重な管理ができるようにGMP的な考え方を導入しております。その中で自分たちが決めたことをきちんと守って実施し、それについてきちんと記録をとって残していく、また、実施したことを検証していくという体制がきちんと作れるような製造基準になってございます。
○西島委員 そうすると、内容的には特にこれに限って特別なことはないという理解でよろしいのでしょうか。
○温泉川室長 さようでございます。そのほかに組換えの微生物を外部に漏らさないためカルタヘナ法がございますが、それは経済産業省で審査をしておりますので、その部分は含まずに審査をしているということでございます。
○西島委員 ありがとうございました。
○岸分科会長 どうぞ。
○若林委員 このような酵素を使用してでき上がってきた高分子の糖質に関しては既に構造はよく分かっているものであると思うのですけれども、念のためこういうようなものに関しての安全性試験ですとか毒性試験というようなものは改めて追加をしているのですか。それともよく物質的には分かっているので、特にそういう毒性試験ですとか安全性試験は追加はしていない。どちらですか。
○岸分科会長 いかがでしょうか。
○温泉川室長 既に製品の規格があるもの、つまり食品添加物公定書に収載のあるものについては規格を満たすことを求めておりますので、改めて毒性試験等は行っていないと認識しております。
○岸分科会長 よろしゅうございますか。
 ほかはよろしゅうございますか。
 それでは、ありがとうございました。
 ここまでが報告事項でございまして、次は文書配付による報告品目に移らせていただきます。こちらに関しましては事前に委員の先生方のところに郵送で配付されていると思いますので、この場で特別な御意見があればもちろんお受けいたしまして、なければ次に移らせていただくようにいつもしておりますが、それでよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 そうしますと、次が報告事項に移りまして、本日は食品からの放射性物質の1日摂取量の推定につきまして、まずこの件に関しましては実際に調査をなされた国立医薬品食品衛生研究所食品部の松田りえ子部長に参考人として来ていただいております。
 松田先生、御説明よろしくお願いいたします。
○松田部長 国立医薬品食品衛生研究所の松田でございます。
 食品からの放射性物質の1日摂取量の推定について説明させていただきます。資料4、報告事項に関する資料の第1ページ目を御覧ください。
 この推定の目的は、放射性物質の人への暴露経路の一つと考えられる食品について、通常の食生活における食品からの摂取量を推定するということです。
 方法としましては、2.1及び2.2に示しましたマーケットバスケット試料による推定と陰膳試料による推定の2つを行っております。それぞれの方法の特徴につきましては資料の4ページの下の囲みに簡単に記述しておりますので後で御覧になってください。
 実際に行いました調査の概要です。
 まずマーケットバスケット試料については、日本国内の12の地域、北は北海道、一番南は高知県で、福島県につきましては浜通り、中通り、会津の3カ所を選んでおります。この地域におきまして、平成24年2月〜3月におきまして試料調製のための食品を購入いたしました。生鮮食品は可能な限り地元の産品あるいは近隣産品を購入いたしました。厚生労働省の平成20年国民健康・栄養調査の地域別・食品別摂取量平均に基づいて、それらの食品を計量し、生鮮で食べるものはそのまま、調理するものは調理した後に13食品群に大別しまして、混合して均一化したものをマーケットバスケット試料といたしました。全部として14の食品群に分けております。その試料中の放射性セシウム及び放射性カリウムを分析し、通常の食生活における放射性物質の1日摂取量を、これは平均値となりますけれども、算出しました。また、その平均的な食事を1年間通じて食べたときの預託実効線量を推定しました。
 このマーケットバスケット試料の測定は2リットルのマリネリ容器に入れて、ゲルマニウム半導体検出器を用いて22時間の測定を行っています。検出限界はカリウムの量と試料によって異なるのですけれども、おおむねCs-134と137合計として0.1ベクレル/キログラムとしております。摂取量を計算するときには検出限界以下となった試料の濃度はその資料の検出限界の2分1、バックグラウンドが認められた場合は、試料の係数率よりこれを減算しています。また、1日にそんなにたくさんは測定できませんのでかなり調製から時間がたってしまうのですけれども、減衰補正を行って試料食品調製日の濃度まで補正しております。
 もう一つの陰膳試料の推定は9地域で、福島県としては1地域となっておりますが、ここで平成24年3月〜5月に一般の家庭から1名の方の1日分の食品全てを収集いたしました。地域ごとに乳児、幼児、小児、青少年、一般成人、高齢者の6年齢区分で男女3人ずつで36名、それに加えて妊婦3名、合計39名の食事を試料といたしました。これらの試料中の放射性セシウムとカリウム40を分析し、1日摂取量を求めました。また、この食事を1年間摂取し続けたときの預託実効線量を求めました。
 陰膳試料といいますのは1日の食事を全て含んでおります。お茶とか牛乳とかビールとかそういうものも入っておりますので、非常に水分量が高いために、まず必要に応じてホットプレート上で水分を蒸発させ、減容した後に混合して測定をいたしました。また、年齢区分、特に乳児、幼児は食品の1日量自体が非常に少ないので、この場合は検出限界が高くなることがあります。それを含めまして検出限界はセシウムにおいて0.04〜1.8ベクレル/キログラムと、マーケットバスケット試料に比べて非常に開きがございます。カリウムの検出限界も0.53〜14ベクレルとかなりの範囲になっております。最も検出限界が高かった試料は総量が20グラムしかなかった、母乳栄養の赤ちゃんだったのですけれども、ほとんど何も召し上がっていなくて20グラムで、この場合はU8容器を使って24時間測定いたしましても検出限界が1を超えてしまうという結果になりました。摂取量の計算には検出限界以下となった試料の濃度を検出限界の2分の1として、マーケットバスケット試料と同様に行いました。また、減衰補正も試料食品調製日の濃度として行っております。
 3番目が結果になります。
 マーケットバスケットの結果の概要は2ページ目の表1と図1にも示してございます。マーケットバスケット試料は全部で168試料あるのですけれども、その中でセシウム134が検出された試料が75、137が検出された試料が88、カリウム40が検出された試料が147でした。食品からの放射性物質の1日摂取量は、放射性セシウムとしては0.17〜1.7ベクレル/man/day、カリウム40は69〜89ベクレル/man/dayと推定されました。また、年当たりの預託実効線量は、放射性セシウムが0.0009〜0.0094ミリシーベルト/year、カリウム40が0.16〜0.20ミリシーベルト/yearと推定されました。この一番高かった預託実効線量でも0.0094でございますので、1ミリシーベルトの1%以下であることが分かりました。
 平成23年9月〜11月にかけまして宮城県、福島県、東京都で同様の調査を行っておりますが、その資料から推定したときの1日摂取量は放射性セシウムで0.42〜3.4ベクレル/man/day、カリウム40は77〜91ベクレル/man/dayでありましたので、預託実効線量は放射セシウムが0.0019〜0.0024ミリシーベルト/year、カリウム40は0.12〜0.18ミリシーベルト/yearでした。これらの値と今回の値を比較しますと、放射性セシウム摂取量が大きく低下していることが分かります。また、カリウム40の摂取量には大きな変化は見られませんでした。
 3ページを御覧ください。陰膳試料の結果です。陰膳試料の結果はその下の表2と図に示しております。地域別の預託実効線量の平均値は放射性セシウムで0.0012〜0.0039ミリシーベルト/year、カリウム40は0.12〜0.17ミリシーベルト/yearと推定されました。このうち放射性セシウムによる地域別平均の最大値は茨城県でしたが、0.0039ミリシーベルト/yearで、1ミリシーベルトの1%以下でした。
 また、年齢層別が4ページ目の表3に示してございますけれども、乳児、小児の年当たりの預託実効線量は青少年以上よりもやや小さい結果となっております。
 全調査試料について最大値は0.0027ミリシーベルト/yearでありました。地域別に90パーセンタイルを算出した場合は、最大値は0.0091ミリシーベルト/yearでした。
 このように同一地域でも食事による線量には一定のばらつきが見られます。仮に一番高かったような陰膳で一番高い濃度となった食事を1年間そればかり食べるというような状態を仮定しましても、年間の預託実効線量は1ミリシーベルトよりも2桁程度低いと予想されました。
 4ページの3.3がマーケットバスケット試料と陰膳試料による結果の比較でございます。2つの試料から推定されたカリウム40による年当たり預託実効線量は大体同じ値となりました。一方、放射性セシウムによる年当たり預託実効線量はマーケットバスケット試料のほうが高い地域が多く見られました。これはまずマーケットバスケット試料を作成する際には生鮮食品は可能な限り地元産品あるいは近隣産品を購入しておりますけれども、陰膳試料の場合は一般家庭から収集しておりますので、その家庭の習慣、好みに合わせているということで、通常の食事となっておりますのがこの差の原因の一つと考えられます。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただ今の御報告に関しまして委員の皆様から御質問等はございますでしょうか。
 どうぞ。
○山内委員 参考データとして、生協で取り組んだ調査について申し上げたいと思います。昨年と今年と2回にわたり、一般家庭に御協力いただきまして生協の食品検査センターで分析した結果です。
 2011年は250サンプル実施いたしました。福島県内が100サンプル入っております。検出限界は1ベクレル/キログラムになっておりまして、それを超えて検出しましたのが11サンプルございました。
 2012年度は全体で671サンプル実施し、このうち福島は200サンプルでございまして、検出限界1ベクレルを超えて検出したのは12サンプルございました。
 2日間の6食分の食事を全部混ぜて、それを14時間かけて分析しています。
 2012年度の検出のものを1年間の預託実効線量にしますと、検出した方のおうちのみの数字を用いてやっておりますけれども、0.019ミリシーベルト〜0.053ミリシーベルトでありました。
 ちなみに2011年度は0.019ミリシーベルト〜0.14ミリシーベルトでございました。
 2011年と2012年で比べますと、検出の割合が2011は4.4%でしたが2012年は1.8%に下がったということと、最大の検出値が2011年は11.7ベクレル/キログラムだったのですけれども、2012年は4.2ベクレル/キログラムに下がったということでございまして、預託実効線量のほうも下がっておりますので、2011年に比べれば2012年のほうが実態としても下がったとデータの結果が出ております。800世帯くらい御協力いただいてやっておりますので、参加された方は、とりわけ福島と福島の周辺の御家庭は実際やってみて大変安心したという御意見を頂いております。
 今年も引き続きやる予定にしておりますが、今、御発表いただいたものと併せましても推移が分かりますので、なるべく分かりやすい方法でお伝えしていくことが国民の皆さんの不安に応える非常に貴重なデータになると思いますので、私どものデータも御活用いただいて構いません。
 以上です。
○岸分科会長 山内委員、ありがとうございました。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 質問です。4ページの表3で「青少年以上(13歳〜)」とまとめられているのですが、たしか基準値を決めるときには13歳〜18歳のところが一番多く摂取するという形の結果が出ていたと思うのですけれども、そういうことはなかったのでしょうか。というのは、だんだん低くなるとか、13〜18が一番高かったとか、そういうことはありませんでしたでしょうか。
○松田部長 陰膳試料に関しましては非常に個人差が大きいので、統計的に青少年が一番高くて、その上の世代より明らかに差があるという傾向は見られませんでした。
○岸分科会長 ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。
○河野委員 やはり食品の放射性物質汚染は普通に暮らしている人たち、特に被災地の人たちにとってみると、形が見えないというか、目に見えない状況であるだけに非常に不安も大きかったと思いますが、こういうふうな形できちんと数値も出て、データでも下がっていく傾向だということがはっきりしたということで、とても安心いたしました。
 このデータというか、もたらされた結果に関してはどんなふうに外部に公表しているのか、広報をどういうふうにされているのか、先ほどの日本生協連さんのほうのデータもそうですけれども、やはりきちんと検査をしている、数値がはっきりと安心のほうに向かっていることを知ることが大事だと思いますので、それをどういうふうにやられているかというのが1点目の質問です。
 2点目は、4ページのところにマーケットバスケット試料と陰膳試料による結果の比較ということで、やはり現地で調達したものは少し数値が高いというのを、これは本当にそういうことだとは思うのですけれども、今後放射能に関していうと、風評被害といいましょうか、生産者の皆さんの安心につながる方向も一つあると思いますので、確かに現地から調達したもののほうが高いというのを、もちろん事実なのですけれども、この辺りもどういうふうに結果を評価するのかということも付け加えて公表していただくと、地元産のものも購入につながるのかなとも思いました。この場での意見にはならないかもしれませんけれども、そのことも含めてどんなふうな発表をされているのかを教えていただければと思います。
○岸分科会長 いかがでしょうか。
○林補佐 1点目は私のほうから回答させていただきます。
 今、報告いただいた調査結果につきましては3月11日、震災から2年目の日にプレスリリースをさせていただきました。マスコミにも多少取り上げられまして、大手の新聞でも何紙かこれを記事として取り上げていただくことができました。
 半年前に類似の調査を行っておりますけれども、この結果につきましてはこれまでさまざまな広報に活用していただいていまして、全国各地で行っている説明会でも御紹介しておりますし、ポスターやリーフレットを作成して生協連さんにも御協力いただいて全国のスーパーマーケット等に張ったり置いたりしておりますけれども、そういったところにも結果を掲載してまいりましたので、今回そのときと比べても福島県で3分の1くらいに下がっているというデータでございますけれども、今後も広報に活用していきたいと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 そのほかにございますか。
 もしほかの先生からなければ、私は2ページのところで、2ページも3ページもそうなのですが、みんなが非常に心配している福島のほうが浜通りも中通りも岩手とか栃木に比べて低いですね。これは何かサンプリングされる際に福島の事情とか何か、そういうものがあったのでしょうか、あるいは同じ食品間の比較とかそういうような、むしろここの部分を意外に思う方もいるのではないかと思いまして、確認をさせていただければと思います。
○松田部長 まず1つは、マーケットバスケット試料といいましても300種類くらいしか入っておりませんので、食品のばらつきはどうしても出てきます。
 もう一つは、可能な限り地元産を買うわけですけれども、例えば魚とかそういうものは福島産のものが福島地元でもやはり流通はしておりません。モニタリングとか出荷制限とか検査体制のためにかえって福島のほうが流通が少ないことはあります。したがって他県のものを買ってしまうということがあります。
 岩手や栃木がなぜ高いかというと、これはたまたま何か入ってしまったということで、実は昨年の9月にも同様の調査を継続しておりますけれども、それは同じような地域が入っておりますけれども、順序は変わります。ですから、ある程度のばらつきの範囲内にあるとお考えいただいたほうがいいと思います。ただ、非常に遠い北海道などに比べれば、若干東北のほうが高いということは言えますけれども、それも現在の調査結果を見ますとどんどん差は縮まっているということです。それが昨年の9月で、今は3月ですが、今も試料を調製していますし、ことしの9月も調整していく予定です。
○岸分科会長 ありがとうございました。私はこれを見た国民のために少し質問させていただきました。
 そのほかにいかがでしょうか。
 よろしゅうございますか。
 どうも御報告ありがとうございました。
 続きまして、カネミ油症患者に関する施策の推進に関する基本的な指針の策定につきまして報告をいただきます。
 お願いいたします。
○林補佐 前々回の分科会でカネミ油症に関して新たな法律ができたという御報告をさせていただきましたけれども、その法律に基づきまして今後の施策の推進に関する大きな方向性を取りまとめた基本的な指針が厚生労働大臣と農林水産大臣から告示をさせていただきましたので、この御報告をさせていただきます。
 平成24年11月30日に施行されております。
 今後の支援策のポイントが書いてございます。
 1つ目に、原因事業者による医療費の支払い等の被害の回復の支援ということでありますけれども、これは農林水産省のほうが中心となってカネミ倉庫が保有する倉庫を有効かつ安定的な活用を図る、仕事をしっかりしていただくということで、そのことを通じて将来にわたって医療費が確実に支払われることや、「一時金の残余」と書いてありますけれども、被害の回復のための補償の支払いが順次なされていくような取り組みをしていくということでございます。
 2つ目に、カネミ油症患者の健康状態の把握でございますけれども、平成25年度、来年度から油症患者の健康実態調査を実施しまして、油症の調査研究をさらに推進するとともに、この対象となった方に健康調査支援金という形で年19万円を支給するという支援もあわせて行っていくものでございます。
 3つ目に、カネミ油症の診断基準の見直しと調査、研究でございますけれども、カネミ油症の特性として、昭和43年、かなり昔の事件でございますので、今となってはこの方々がカネミ油症かどうかなかなか客観的に診断できる方法が難しいところがございます。事件当時の同居家族で健康被害を受けたとされる方であっても、現在まで血中濃度でダイオキシンが検出されることで認定できる方とそうでない方がいらっしゃるわけでございますけれども、家族内で認定結果が分かれることのないよう、研究班に対して診断基準の拡大をお願いするということをこの11月30日付で行いました。
 これを受けて研究班のほうで既に診断基準の拡大を取りまとめていただいておりまして、事件当時の同居家族でこれまで認定されていなかった方々が健康被害を受けている場合には、何らかの心身の症状がある場合には申請をしていただければ患者とみなして認定するということで、今、既にこういった手続を各都道府県のほうで申請、認定の手続をしていただいているところでございます。
 右側でございますけれども、カネミ油症に係る医療提供体制の確保ということで、油症患者受療券とございますけれども、窓口負担を払わずに、後から償還を受けるのではなくて、もうその場で医療費の助成を受けられるというカネミ倉庫が発行する受療券がございますけれども、こうしたものが利用できる医療機関の拡大を図ることや、受療券が利用可能な医療機関の一覧を作成して周知を図るといったことを上げております。
 さらにカネミ油症の症状、治療等の情報収集・提供及び相談支援を進めていくことであるとか、最後でございますけれども、その他の重要事項として正しい知識の普及啓発を行っていくこと、関係団体、国、カネミ倉庫、カネミ油症患者の三者から構成される定期的な協議の場を設けるといったことをこの指針で定めております。
 幾つか申し上げましたように、既に今、この指針に基づく支援策を順次始めておりまして、大きな見直し等がなければ今後は逐一御報告させていただくことはないかも分かりませんけれども、こうした指針に基づいて支援策を積極的に進めていく予定にしております。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただ今のカネミ油症患者さんに関する施策の推進、基本的な指針につきまして御質問や御意見などはございますでしょうか。
 もしないようでしたら、私がちょっとだけ。事故からかなり長い年月がたっていますので、今、対策といいますか、被害回復支援あるいは診断基準を拡大する方向とか、患者さんの側に立っていろいろなされてきていると思うのですが、実際にはどのくらいの人数の方で、年齢とか何かどのような対象でおられるわけでしょうか。
○林補佐 これまでに認定されている患者さんは1,300人余りいらっしゃいます。当時保健所に何らかの形で届出をされた方は1万数千人いらっしゃった中での認定患者さんが1,300人余りということでございます。また、今回事件当時の同居家族として認定の対象となり得る方、なかなか見込みは難しいのですけれども、数百人の規模でいらっしゃる可能性があると考えておりまして、報道等でも出ておりますけれども、現在までに80名余りが既に新たに認定の申請をされて認定を受けられたということでございます。まだ現在も申請を受け付けておりますので、今後さらに認定は少しふえていくと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 そのほかにございませんか。
 どうもありがとうございました。
 その次に輸入食品監視指導計画につきましてお願いいたします。
○道野室長 資料の6ページに基づいて御説明いたします。
 平成25年度輸入食品監視指導計画は食品衛生法に基づいて毎年度国が実施する輸入食品の監視指導について、あらかじめ計画を策定して公表して実施するとされております。25年度の計画につきましては1月23日からパブリックコメントを1カ月間実施いたしまして、その間に説明会を仙台、横浜、福岡の3カ所で実施しております。
 内容につきましては、基本的な考え方ということで上から2段目のところでありますけれども、食品安全基本法にもございますとおり、食品の供給行程の各段階という考え方をとっておりまして、主にここで記載しておりますのは国の役割ということですので、輸出国の段階、輸入時の検査が大きな構成要素になります。
 輸入時の検査につきましては「3.重点的に監視指導を実施すべき項目に関する事項」というところでありまして、輸入時の審査であるとか、ランダムサンプリングで問題食品を見つけ出すというモニタリング検査と、それで発見された問題食品について基本的に全ロット検査を行う検査命令、こういったものを組み合わせて対応しております。
 4番目でございますけれども、輸出国につきましては、1つは計画的に輸出国段階での対策についての調査であるとか二国間の協議であるとかいうようなこと、それから、問題発生時におきましても現地調査や二国間協議を実施していくというようなことを実施しております。
 「平成25年度輸入食品監視指導計画の概要」という7ページになります。
 序文のところに25年度の主な改正内容が記載されていますので御説明いたします。
 輸出国の段階の対策ということで、近年主な輸出国につきまして計画的に対策の調査を行っておるわけですけれども、それにあわせて輸出国の政府担当者や食品等の関係事業者に対して日本の食品衛生規制を周知するということで説明会を実施しております。これにつきまして計画的に25年度もやっていくということであります。
 2点目でありますけれども、米国、EU初め、海外で食中毒や食品からの病原微生物の検出情報が入ってまいります。関係食品の輸入実績も少なからずあるということでモニタリング検査について病原微生物の検査を今年度25年度は強化していこうということで、病原微生物に係るモニタリング検査の強化を掲げております。
 次の段ですけれども、ポジティブリスト制度に関しましては平成18年に施行しておおよそ6年以上経過していることもありまして、過去の検査結果、実績を踏まえて残留農薬、動物用医薬品等の検査の内容、件数について見直しを行っております。
 BSE関係ですけれども、月齢制限の見直しにつきましては1月の前回の分科会においても御報告したところですけれども、これにつきまして引き続き現地調査、輸入時の検査を通じて輸出国政府が管理する対日輸出プログラムの遵守状況を検証するというようなことを上げております。
 具体的な輸入時の検査の内容につきましては22ページの別表にこんな食品のカテゴリーごとに、食品ごとにこんな検査法をやるというのが出ておりますので、御参照いただければと思います。
 26ページ以降にパブリックコメントの結果を掲載しております。
 全部で415件の意見をいただいております。27ページ以降にそれぞれ書いてございますけれども、おおむね輸入食品の安全対策を強化してくれということで、その対応の方向についてそんなに我々の意図とずれているものはないわけですけれども、行政的に難しいものもあります。
 例えば27ページの一番最初の「過去の違反内容を精査し、違反の多い国や会社に対して、輸入の都度、検査をさせるべき」。システム的にこういうことは難しいわけでありますけれども、もちろん結果としては違反の多い国に関しては検査命令品目がふえますし、検査がふえるということはあります。会社に関しては検査ということも方法論としてあるわけですけれども、例えば輸入業者に関して違反が多い場合にはその都度こちらに来ていただいて、いろいろな改善計画を提出していただくというような個別の指導も行っているわけでして、方向性としては違っていないのですが、方法論としてはやはり行政的に対応可能な内容でやっているということです。
 28ページにはBSE対策に関する御意見もあります。内容については、例えば「米国やEUから輸入される牛肉について規制緩和は断固として反対である」というような御意見もありますけれども、回答としては御承知のとおりで、食品安全委員会の評価結果に基づいて対応していきますというようなことです。
 29ページでは遺伝子組換え食品に関する御意見ということで、「遺伝子組換えの食品の輸入を止めてください」というような意見もございます。これにつきましても安全性審査を終えて公表されたものについては、安全なものについては輸入を認めていくというような考え方についてお答えをしています。
 添えないといいますか、少し方向性の違う主な御意見についてはこういったような形でお答えしているというような内容です。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただ今の御説明に関しまして御意見や御質問等はございますでしょうか。
 どうぞ。
○山内委員 計画案のとりまとめとパブコメのまとめをどうもありがとうございました。今回BSEの規制措置の変更に関してですが、多分これから輸入が再開されるようなタイミングでニュースに取り上げられることと思いますので、世界中の努力で汚染が非常に少なくなってきた結果緩和措置を変更できたという趣旨はマスコミからも重ねてレポートしてもらえるよう、厚生労働省からも働きかけをしていただきたいと思います。例えば子供向けの新聞などに特集が出るといいのではないかと思いますので、こういったことも御検討いただければと思います。今回ホームページで出ています資料は写真や図解入りで大変分かりやすくなってきております。今後対日輸出認定施設等への査察等もされると思いますので、そのときの結果もぜひ写真入りで分かりやすく出していただけると使いやすいし理解が広がると思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
○河野委員 どうもありがとうございます。
 同じくBSE対策に関する教えていただきたいことなのですけれども、アメリカ、カナダに関しましてはこれまでも定期査察をされていて、きちんと結果がホームページ上に掲載されていますけれども、今度本当にずっと輸入禁止であったオランダとフランスに関しましては30カ月齢以下ということで輸入が解禁になりました。オランダとフランスの施設に関しましてはいわゆる定期査察という形で行かれるのか、どのような状況になっているかを私たち消費者のほうに伝えていただけるのかどうかを伺いたいと思います。
○道野室長 御質問ありがとうございます。
 フランスとオランダの現地査察についてはやはり一定期間たった後に、輸入実績をある程度積み上げた段階で調査を実施したいと考えております。また、先ほど山内委員から御指摘のあったBSEのリスクの低下の状況というようなことに関して、例えば子供向けのマスメディアの媒体に掲載してもらうことが可能であるかどうかは、例えば厚生労働記者クラブの記者さんとかに少し相談してみたいと思います。
 あとホームページにつきましては御指摘がございまして、できるだけ分かりやすいようにということで引き続き改善していきたいと考えております。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 そのほかに。
 毛利先生、どうぞ。
○毛利委員 この計画は大変いい方向で、数多くやられていると思うのですけれども、私たちは行政機関に大変厳しいことをいつも申し上げていますし、これからも申し上げることになると思いますが、懸念するのは、こういう数多くの要求に対応していくための体制といいますか、人員といいますか、そういったものについては十分確保されているのでしょうか。一方的に厳しいことを言いながら、少しそういうところが気になるのですが。
○岸分科会長 いかがでしょう。
○伊原企画情報課長 検疫所の体制についてのお尋ねだと思います。検疫所で輸入監視の人員がどう確保されているかといった問題ですが、政府全体としては公務員の定数削減という流れがありますけれども、検疫所の食品部門に関してはその中で増員してきておりまして、当然今回輸入の計画をつくるに当たりましても実施体制がちゃんとこなせるのかどうか、そこも検証した上でつくっておりますので、現在は厳しい状況の中ではありますが何とか確保していると考えております。
○道野室長 この輸入食品監視指導計画の案を策定する段階でも各地の説明会で説明資料等でも説明しているわけですけれども、やはり今、紹介がありましたように、なかなか大幅増員はだんだんと難しくなってきております。平成元年のころは100人いるかいなかったかというのが、現時点で400人弱という数字になっているわけでございますけれども、ただ実際にはやはり国家公務員の定員削減という問題もあって、何とか相殺するくらいの状況にだんだんと厳しくはなってきているということが現状です。
○岸分科会長 よろしゅうございますか。
 そのほかにいかがでしょうか。
 いろいろ御説明をありがとうございました。
 それでは、この件は終わりまして、次に食品衛生分科会における審議対象品目の現在の処理状況につきまして御報告をお願いいたします。
○横田補佐 それでは、審議対象品目の処理状況について報告させていただきます。資料4の36ページを御覧ください。
 11月6日の分科会で審議もしくは報告させていただきました品目、農薬25品目、飼料添加物1品目、動物用医薬品2品目、添加物3品目ということで、合計31品目についてリスト化させていただいております。農薬、飼料添加物、動物用医薬品でパブリックコメントが幾つかございますけれども、いわゆる残留基準値が妥当である、もしくは少し緩いのではないかといった御意見がございましたけれども、基本的には基準値案を変更する必要のある御意見はございませんでした。
 WTO通報につきましては幾つか対象のものがありますけれども、意見はなしということでございます。下から3つ添加物がございますけれども、下から3つ目の亜塩素酸水につきましてWTO通報で意見ありというのがございますけれども、ここはいわゆる言葉の表現上の問題の質問を受けただけで、特に基準に対する御意見ではございませんでしたので、これに関しても特に規格案の変更なしということで対応させていただいております。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 御質問等ございませんね。
 ありがとうございます。
 これで今日の議題は報告事項まで終わりましたけれども、何か事務局のほうから伝達事項等はございますでしょうか。
○林補佐 どうもありがとうございました。
 次回の分科会でございますけれども、昨日日程調整表を送らせていただきました。また、大変お手数でございますけれども、御回答いただくようにお願い申し上げまして、開催日時、議題等につきましては決まり次第お知らせいたしますので、またよろしくお願い申し上げます。
○岸分科会長 それでは、きょう予定の議題は全て終わりました。長時間の御審議誠にありがとうございます。きょうは審議事項のほかに重要な報告もたくさんございまして、いずれも国民の皆さん方、私も国民ですが、いろいろ懸念していることが詳しく説明されてよかったと思っております。今後も引き続き着実に審議会でいろいろな議論をすることができればと願っております。
 それでは、皆さん、どうも御苦労様でございました。これで閉会いたします。


(了)
<照会先>

医薬食品局食品安全部企画情報課総務係
TEL: 03−5253−1111(内線2449)

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