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2013年3月14日 第5回依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会 議事録

障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成25年3月14日(木)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省内 専用第21会議室(17階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○議題

1.報告書案について
2.その他

○議事

○江副課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第5回「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして、ありがとうございます。
 本日は、本検討会の報告書(案)について御議論いただくこととしております。
 まず、お手元の資料の確認をさせていただきます。本日の資料としましては、「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会報告書(案)」のみでございます。
 本日の資料、お手元にない方がいらっしゃいましたら、事務局までお申しつけください。
 なお、田辺構成員及び成瀬構成員はおくれての御参加、それから、河本構成員、川副構成員、月乃構成員、山中構成員につきましては、本日、所用のため御欠席との御連絡をいただいております。
 本検討会は、公開のため、検討会での審議内容は、厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了解いただければと思います。
 それでは、樋口座長に以後の進行をお願いいたします。
 頭撮りについてはここまでということで、よろしくお願いします。
○樋口座長 それでは、議事に入らせていただきます。事務局より、資料について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○蒲生依存症対策専門官 事務局でございます。
 「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会報告書(案)」につきまして、全文読ませていただきます。おめくりいただいて、1ページからでございます。

(朗  読)

以降、11ページには、別表としまして、現在、SMARPP等が実施されている関係機関の一覧、12ページには、(参考)としまして、医療機関、精神保健福祉センター、保健所等の一覧のURLを記入いたしました。13ページには、本検討会の構成員の先生方の名簿とアドバイザーの松本先生、和田先生のお名前を記しています。14ページには、検討会の開催状況ということで記載しておりますので、御参照いただければと存じます。
以上、事務局から資料について御説明させていただきました。
○樋口座長 ありがとうございました。
報告書の(案)が示されています。読ませていただくと、特に3番目の今後必要とされる取り組み等について、国の役割とか都道府県の役割、期待される役割も含めて、それからあと、各関係団体の役割等もかなり明確に書かれているのではないかと思いますが、よりよい報告書にするということを目指して構成員の先生方からさまざまな意見をいただきたいと思いますので、どうぞ御自由にこの報告書について議論いただきたいと思います。
それで、恐らく、全部をまとめて見るよりも、大きな数字で、1番、2番、3番と分けてお話をしたほうがよろしいと思いますので、そのように進めていきたいと思います。中には、2番、3番にかかるものとかあってももちろん結構だと思いますので、どうぞ御自由に意見をお願いしたいと思います。
それでは、まず1番の「検討の趣旨」、およそ半ページのものですけれども、これについて意見等ございますか。
もしなければ、後で振り返ることはもちろん可能ですので、かなりいろいろと内容が盛り込まれている次の2番の「現状と課題」、お手元の報告書で1ページから7ページまでにわたっていますけれども、これについて意見をどうぞ御自由にお願いしたいと思います。
成瀬構成員、どうぞ。
○成瀬構成員 2ページの6行目にあります「医療機関を受診しない患者が多いという背景には」というところで5点ほど挙げてありますけれども、私が常々感じているのは、医療者自身が依存症者に対して抵抗があるといいますか、忌避感情が強いという点、そういう治療者の抵抗感みたいなものがこの5項目とは別にあると思っております。ですから、ここで医療者自身の抵抗感・忌避感情というものが、医療機関を受診しても続かない、あるいは受診しないという大きな理由になっていると感じております。この背景というところに医療者の抵抗意識、苦手意識みたいなものを入れてもらうということはいかがかなと思います。
○樋口座長 2ページのここの部分の流れは、患者調査で推計されている、ですから、医療機関を受診している数と、それから、実際に推計された調査の間で随分大きな乖離があるというくだりですね。先生の今のお話は、むしろ医療機関を受診しても続かない要因もあると。その中には医療者自身の陰性感情のようなものがあると、そのようなお考えでしょうか。
○成瀬構成員 はい。医療者側に治療を続けさせようとする配慮やモチベーションが乏しいという点が実は大きいのではないかと考えております。
○樋口座長 大事な指摘だと思いますので、もしかして、この並びとして追加できれば、それはまたいいのではないかという気がします。
佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(光)構成員 「現状と課題」のところですが、前回もちょっと申し上げたのですけれども、この報告書をまとめるにあたって、ここでいう依存症とは何を指すのかということを明確にしておく必要があると思います。例えば、アルコール以外の薬物依存症といっても、一般の人はきちんとイメージできず、覚醒剤くらいしか思い浮かばない人も多いと思います。ですから、何を指すのかをきちんと書くべきだと前回言ったのですが、まだ反映されていないようです。こうした説明を入れやすいのは「現状と課題」のところだと思うのですね。現在の薬物依存は覚醒剤だけでなく、向精神薬の依存が問題になっている。さらに去年くらいからは、脱法ドラッグの使用が深刻になっています。違法薬物だけでなく、法律にひっかからないようなものが大きな問題になっている。そこがまさに現状と課題ですから、ここで対象とする薬物依存とは、向精神薬や脱法ドラッグを含むということをきちんと書くべきだと思います。
○樋口座長 報告書の言い回しからすると、アルコール以外の全ての薬物を含んでいるというのが書いてあるのですけれども、もう少し具体的に報告書として明確さがあったほうがいいのではないかと、そういう指摘だと思いますけれども、このあたりについて、事務局のほう、何かお考えはございますか。
○重藤精神・障害保健課長 2番に書くのがいいのか、最初の趣旨のところで書くのか、そこら辺、事務局としてはちょっとそしゃくさせていただいて、その文言も含め、現状のドラッグ、脱法ドラッグや向精神薬の内容の問題とか、そういう新しい問題についてどこかに入れ込むような工夫をしたいと思います。
○樋口座長 ありがとうございました。よろしゅうございますか。
○佐藤(光)構成員 はい。
○樋口座長 ほかに何かございますか。
 佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(し)構成員 ありがとうございます。
 私も、今、お二方のお話を聞いていて、1つ目のほうで、治療が中断しやすいという医療者の側のというのもあったのですけれども、受ける本人や家族のほうも、自分がそんな病気ではないのではないかという、そこがずうっと常に、家族は特にとらわれているのですね。なので、最初の段階の患者本人が依存症であるという認識を持ちにくいというところにもぜひ家族も入れていただきたい。患者本人や家族が、本人が依存症なのだという認識をとても持ちにくいということは。
○樋口座長 ページと行数のほうを教えてください。
○佐藤(し)構成員 2ページの7行目のところ、患者本人が依存症であるという認識を持ちにくいということももちろんそうですが、実際、本人が認めてそういう場に行っても、家族のほうが、そんな病気ではないのではないか、うちの人は違うだろうとか、うちの息子はそうではないという否認をやはりするのですね。なので、この持ちにくいのは本人だけではないと、家族というものもぜひ入れていただいたり、あと、10行目の「回復が困難なため治療が中断しやすい」と書かれてはいますが、それももちろんあるとは思うのですが、やはりここでも、1〜2度行って、そういうお薬があるわけでもないですし、すぐに解決するものではないので、家族とすると、少しよくなったような気がしたり、ちょっといい時期があったりすると、そういう意味では、もう治療を継続しなくてもいいのではないかということが起こるのですね。
なので、そういった意味でも、前にもお話しさせていただいたのですけれども、やはりそういう周知が社会的にないということですね。脳の病気にかかっているという見方ではなくて、どうも頭がおかしい人みたいに見られるのではないかという偏見の目をとても気にしていますので、病院にかかって、病院の先生にきちっと説明していただいてもなかなか持ちにくいのですが、説明していただく先生方のほうにもそういう意識がない、そういう知識がない先生だったり、この間も案件出ていましたが、内科のほうにかかるのだと気軽なので内科のほうにかかったり、家族のほうがちょっと体調が悪いのでかかったというときにも、そういった知識のある先生に説明していただくと理解できるというものもありますので、さまざまなところに出ていますが、医療機関のほうの体制の整備だとか、教育的なことも盛り込んでいただけたらなと思っています。ありがとうございます。
○樋口座長 ありがとうございました。ここの6行目から7行目のところの背景には、患者本人が依存症であるということもあるけれども、家族もそのあたりの認識が乏しいというようなことも要因としてあるということ。それからあと、10行目の近辺で、家族がよく理解していて、サポートがさらにきちっとしていれば、受診がそのまま続く可能性があると。そういうことのニュアンスが入ればいいと、そういうことでしょうか。
○佐藤(し)構成員 はい。
○樋口座長 ほかに。
 紫藤構成員、どうぞ。
○紫藤構成員 「依存症が疑われる本人や家族が、どこに相談に行けばいいのか」という、3ページの5行目ぐらいに当たりますけれども、精神保健福祉センターとか保健所とか自助団体とかいろいろな機関が挙げてありますが、一般の市民が考える上でピンと来るのはやはり保健所ではないかと。この報告書全体から見て、精神保健福祉センターの役割というのが非常に重く書かれているような気がしてならないのですけれども、もちろん、精神保健福祉センター、とても大事だとは思います。しかし、各県に1カ所しかないセンターがどこまで対応できるか。保健所は全国で500弱あると聞いておりますし、東京ですと各区に1カ所ずつある。地域精神保健の仕事は保健所が一手に引き受けているという現状があります。子どものころの健診から、私たちの自立支援医療、あるいは精神保健福祉手帳も全部保健所が窓口になっている。かつては、エイズがパニックになったときに、「エイズの相談は保健所へ」という標語があって、エイズは保健所へ行けばいいんだということで保健所にたくさん集まったのですけれども、「依存症は保健所へ」とか、そのようなわかりやすい標語を国民に発信していったらどうでしょうか。
 精神保健福祉センターという機関の認知度はそれほど高くないと思いますし、ましてや自助団体に関してはほとんど当事者以外の方は認識がないと思いますので、もう少し保健所の役割について認識を新たにして、それを標語の中に入れていくということを提案したいと思います。
○樋口座長 今のは2つあって、1つは、全般的に保健所の役割について、報告書の中でもう少し強く書いていただいたほうがいいという内容ですね。あと、2つ目の標語の話ですけれども、それはどこに入れ込むとよろしいでしょうか。
○紫藤構成員 どこがいいかわかりませんが、わかりやすいメッセージとして。いろんな機関があって、よくわからないというのが。
○樋口座長 ですから、具体的な標語というよりも、もう少し国民にわかりやすいメッセージを届けられるような、何かそういう工夫が必要であると、そのような内容ですか。
○紫藤構成員 そうです。
○樋口座長 きょうは、山中先生、御欠席なので、そのあたりのお考え、お聞きできませんけれども、とても大事な指摘ではあると思います。ほか、いかがでございましょうか。
 服部構成員、どうぞ。
○服部構成員 AAというより個人的な質問から御回答いただけたらと思うのですけれども、4ページの医療機関、行政、自助団体の連携というところで、3行目の、相談に来た方、「家族の支援を受けながら」という文言が1点あります。我々の調査でも、お一人暮らしのメンバーが約4割弱という数字も出ております。その中でこの表記というのはいかがかなと思います。
また、5行目ですね。センター等の行政機関、断酒会、DARCさんとありますけれども、12ステップを使った回復施設としてマックというものがございます。DARCさんが入っていることから、マックさんも入れたらいかがかなと個人的には思いました。
 次に、中段へ来て、「これら関係機関の役割を整理する」の下の行、「場合によっては自助グループを紹介し」とあります。ここのところの適切な表現というか、ほかの表現があるやなしやというところをお聞きできたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
○樋口座長 まず、簡単なところからお話を。私は、実は今の服部構成員の意見に賛成でして、やはりマックがあったほうがいいだろうということ。それから並びぐあいが、もし自助グループが前半に来て、DARCとかマックのように、むしろ回復している方々を支援していくような機関だとすると、まず断酒会が来て、AAが来て、NA、GA、それで、DARC、マックと、そのようにいくのだろうと思います。
 あと、こういう報告書で横文字が並ぶというのはどうなのでしょうかね。もしかしたら、例えばAAの場合にはアルコーリック・アノニマスとか、正式な片仮名がありますね。そういうのがもしあったとしたら、片仮名のほうが国民にはわかりやすいかなという感じがします。そんなあたり、少し工夫が必要かなと。
 そこで、服部構成員の、「家族の支援を受けながら」という7行目のところと、「場合によっては」という部分について、これは再考が必要なのではないかという御意見ですけれども、これは事務局、何かございますか。あるいはほかの構成員。
 佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(し)構成員 私も、ここちょっと気になっていました。「家族の支援を受けながら」というこの表記とおっしゃいましたけれども、私も、家族の立場で実際にそういう回復プログラムなどやっている、家族・本人という言い方をするのですけれども、それは何も依存症者本人を支えるというか、支援するようなことではよくないと言われているぐらいのものであるので、ここで、本人のために家族が支援をするみたいな表記というのも、私も、さまざまな回復のプログラムを見ている中でもちょっと違和感を感じるのですね。
 さらには、私も、ここすごく気になっていたのですけれども、家族のための自助グループがあるということがどこかに少し入ったほうがいいような、本人と家族はそれぞれ別々にそういう回復のためのプログラムは必要だというような認識は恐らくないと思うのですね。一般の方々にも。もしかしたら先生方の中にもそのように、家族のほうは、本人がよくなるためのサポートを何かすればいいようなぐらいの方もいらっしゃるかと思いますので、「場合によっては自助グループを紹介し」というのも、場合によってではないような気も。すぐに紹介していただいて、家族もその家族の自助グループ、本人も本人のところへ行っていただいて、そこでもまたさらに、そういう施設ですとかそういったところの選択は御本人たちがいろいろされるといいかなと思いますので、表記をいろいろ検討していただければと思います。
○樋口座長 それでは、今のお話だと、6行目から7行目の「家族の支援を受けながら」、これは削除したほうがわかりやすいだろうということですね。
 それからあと、「場合によっては」というのは、我々、医療機関に働いていると、100%自助グループというものではない場合もありますので、「場合によっては」というのはちょっとネガティブな表記かもしれないから、自助グループに紹介することを助長するとか、何かそういう非常にポジティブな表現にしていただくような形がよろしいかなと思います。
 それからあと、今のお話はアラノンとかのそういう話ですね。それが入っているのは必要ではないかと思いますが、ではそのあたりも再考していくようにお願いしたいと思います。ありがとうございました。そのほか何かございますか。
立木構成員、どうぞ。
○立木構成員 そのほかでない、今の続きで恐縮ですが、4ページの例の「家族の支援を受けながら」という文言ですけれども、断酒会の場合、実態から言いますと、入会の問い合わせ、入会手続、まず家族なのですね。本人で、酒やめましょうと喜んで手続する人は皆無ですね。したがって、家族の支援というのは、断酒会に関しては必要不可欠なものであるということが言えるわけですね。本人は逃げ回っていますから、家族が手続して、場合によっては、会費も家族、奥さんが払って、それで、ほとぼりさめたころ、だんながやっと会員になってくるというのが実態ですから、家族の支援がなければ、とてもではないけれども生き残れないよという実態がありますので、この文言が、もちろん、断酒会にもシングルの方いっぱいいらっしゃいますから、時々こういう意見も出ますけれども、「家族の支援を受けながら」がいけなければ、「家族の支援も受けながら」と、「も」という言葉に置きかえてもいいのではないかということですね。
切る必要はないし、実態として、家族の支援がないと、断酒会の場合、断酒できてない部分が非常に多いということです。ここは御一考願いたいし、当事者でどうも申しわけないですが、すぐ、家族の支援を受けると本人が自立できなくなるという機械的なあしき公式がお医者さんの一部にはできていて、共依存だとすぐ言ってしまうのだけれども、共依存という言葉は診療室の中の言葉であって、生活者たる我々の場合は、やはり家族の支援も必要だよと、トータルとして必要だよということは言っていきたいと思います。
それから、「場合によっては自助グループを紹介し」、場合によってはというのは本当にやめてほしいですね。病院で救えない、断酒会なり自助グループで救えるというケースが非常に多いわけですから、この「場合によっては」は削除してほしいというのが意見です。
以上です。
○樋口座長 私の理解で恐縮ですけれども、「家族の支援を受けながら」とか「家族の支援も受けながら」と言うと、前例にそのようなことがあり得るということになるかもしれないので、ここの部分は、仮に削除して、後で「家族の支援が必要となる場合が多い」とか、そのようなことで。
○立木構成員 なぜいけないのですか。「家族の支援を受けながら」が。実態がそうなのに。
○樋口座長 いや、全部が家族の支援をということではないのではないかと。そのあたり、ほかの先生。
○立木構成員 邪魔になりますか。
○樋口座長 いいえ、邪魔ではないですので。
○立木構成員 だったら、入れておいてほしいですね。
○樋口座長 ほかにいかがでしょうか。
幸田構成員、どうぞ。
○幸田構成員 DARCの場合、家族との関係が切れている方のほうが最近多くて、実際にうちに紹介されてくるのは、今ほとんど福祉事務所からのケースが多くて、家族からの相談でつながってくるという方はほとんどいなくなってきているのですね。それは、年齢だったり、あと薬物の場合、アルコールとちょっと違うところがあるのかもしれませんけれども、必ずしも家族の支援が必要かというと、その辺はちょっと微妙なところだと思います。
あと、支援の形というのが、一般的な障害、知的障害だとか身体障害などのような障害との支援の形が少し違うので、家族の支援という形で入れるとちょっと誤解といいますか、違う理解の仕方を、依存症の支援と違う理解の仕方をする方が多いのではないかと思います。
ですから、この場では「家族の支援を」というのは一旦削除して、さっき樋口先生おっしゃったように、別のところで、「家族の適切な支援が必要である」ということをどこかで入れていただいたほうがいいのかなと思います。
それともう一点ですけれども、「自助団体と自助団体等」という表現と自助グループという、これをすみ分けするのは非常に難しいのですけれども、特に12ステップのグループというのは、どちらかというと特殊な形態で、グループが外部に対してメッセージはしても、外部からの影響は一切受けないという非常に特殊な形態なので、連携の取り方というのも非常に限定された連携になってくる。むしろマックとかDARCというのは、外部からの影響も受けて、形が、形態が変わっていったり新しいものを取り入れていったりすることができるのですけれども、12ステップのグループというのは、そういう外部からのものが、新しいものを取り入れていくということができない団体なので、12ステップグループと自助団体等という一くくりで全てをくくるのはちょっと難しいのかなと感じています。
以上です。
○樋口座長 具体的にはどうしたらいいと思いますか。後のほうの話ですけれども、これは結構大事な話だと思います。
○幸田構成員 DARCは、自助団体、よく自助グループと言われるのですけれども、僕たち、実際に活動していて、自助グループという認識がなくて、むしろ施設と考えています。活動としては自助活動なのですけれども、形態としては施設と考えていて、自助グループとは別と考えています。
○樋口座長 この報告書の中では、10行目のところの自助団体等の「等」が多分それに該当するだろうと思うのですけれども、「等」ではなくて、もう少し分けてほしいという話ですね。
○幸田構成員 そうですね。もうちょっとうまい分け方があれば、分けていただいたほうがいいかなと思います。
○樋口座長 先ほど、「家族の支援を受けながら」ということで議論がありましたけれども、いかがですか。いろんな立場があるし、いろいろな状況があるので、そのあたりを踏まえて、もう一度再考するということでよろしゅうございますか。
そのほか、何かございますか。
○紫藤構成員 6ページ目の4、5行目ぐらいですけれども、「依存症の診療を行う医療機関や、そこに従事する医師に対し、何らかのインセンティブを与える等、医療の提供体制の整備が進むような手立てが求められる」。この「何らかのインセンティブ」というのは、ここに参加している構成員の方は何となくわかると思うのですけれども、ただ、初めて読んだ方が、これ、何だろうなと思うと思うのですね。これは一体どういうことを意味するのか、もう少し具体的に書いていただくと理解しやすいと思ったのですが、いかがでしょうか。
○樋口座長 紫藤構成員はどのように書いたらよろしいと思われますか。
○紫藤構成員 例えば、その施設に対して自治体の補助金がつくとか、診療報酬上の何らかのメリットがあるとか、そのようなことかと思うのですけれども、それ以外にも、そこに特別な名誉を与えるとか、そういうことも含むのかなとは考えるのですけれども、事務局のほうでどのようなことを意図して書かれたのか、参考にしたいと思います。
○樋口座長 事務局、よろしいでしょうか。
○江副課長補佐 ありがとうございます。おっしゃるようなことも含めて、どういった記載ができるかというところはもうちょっと関係部署とも調整させてください。
○重藤精神・障害保健課長 余りあからさまに書くと、いろんなところでまだ書けてないということなので、こういう表現にしているということです。
○樋口座長 今の紫藤構成員の意見を踏まえて検討するということでよろしゅうございますか。
ありがとうございます。とても大事なところだと思います。
堀井構成員、どうぞ。
○堀井構成員 今のところと関連してですが、この現在の状況を見るというのに、不足とか、これが足りなかったとか、もう少し努力必要であるということの中に、実際の制度とか人的なパワーの不足とかいうのもあるのですが、経済的に援助が足りなかった、あるいはもう少し金銭的な手当てができたら、相談とか、医療機関は特にそうですけれども、行政とか、そういう連携システムとか、体制とか、それができたかもしれないということがあると思うのですが、そのような財政的な援助が足りなかったというのは具体的に一つも書かれていません。それをどこかで表現していただけると次の何ができるかという方向に、実際的な経済的なことや名誉的なものも考えていただける方向にいくのではないかと思うのです。どこかにそのような記載をしていただける、あるいは各論のところで、財政的な援助が不足したかもしれない的なところを書くわけにはいかないのでしょうか。
○樋口座長 事務局、お願いします。
○重藤精神・障害保健課長 先生が一番感じられている、財政的に足りてないところって、どこが足りてないという具体的なイメージ、お持ちですか。
○堀井構成員 具体的には、アルコール医療で言いましたら、アルコールで加算(診療報酬)がついて、医療が積極的にできるようになったと思うのですね。薬物依存ではありませんし、あとのギャンブル依存でも、当然、特別なものはありませんので、そのようなところに点数がついたり、もしそういう相談施設、相談機関をつくるのであればこういう援助ができるとかいうような財政援助の基盤があればもっと活発化したかもしれないという現状はあると思うのですね。だから、今、現状を見るに、そういうことがなされてなかったということだけではなくて、金銭的な援助もなかったという記載がどこかにあったほうが、これからのプランを立てるのに非常にいいのではないかと思うのです。
○樋口座長 今の堀井構成員の話は、一番大きな部分というのはやはり診療報酬上の話でしょうか。
○堀井構成員 制度的な問題も含めてのことです。
○樋口座長 先ほどのインセンティブにも関係していますね。なかなか難しいところがあって、明確に明言することが今の時点で難しい部分があるということですが。
○堀井構成員 はっきりと言ってほしいというのではなくて、将来的に展望が持てるような言い回しがありがたいと思うのです。そのような表現を何とか工夫していただけるとうれしく思います。
○樋口座長 つまり、現状では、先ほどの先生のお話だと、薬物のほうは加算がついてないのだけれども、そのような部分が将来的に見通しができるような文言が入ったりするという。
○堀井構成員 そうですね。それと、研修なんかしたら援助を出すというようなことがあればありがたいと思いますね。
○樋口座長 いかがでしょう。何か事務局のほう、ございますか。
 特になければ、これは意見としてお聞きしてということでしょうか。
○重藤精神・障害保健課長 入れられる部分については。
○樋口座長 服部構成員、どうぞ。
○服部構成員 先ほどの施設と自助団体の書き分けというところですけれども、厚労省さんからいただいた取り組みという資料のところに、職員さんの研修のところの表書きは、「依存症回復施設職員」とあります。この文言も使えるし、また、その下のほうの例では、「リハビリ施設の運営に関する」という文言を使っていますから、ここでの書き分けというのは可能かなと思います。
 そこで、目に留まったのですが堀井先生のお話の中であった、これはまた私の個人的な意見ですけれども、(5)の地域における本人や家族の支援体制のところで、これまで言われてはいたのですけれども抜けている部分として、この回復施設の財政支援というものがそっくり抜けているのですね。これまでの厚労省の取り組みの中では明確に書かれているところで、「人材養成が重要だと認識しているが、財政上云々、研修を行われていない」と。財政云々のところをもう認めていらっしゃるならば、依存症者が安心したところでの時間を過ごせる施設への支援の財政的な部分を、今回もどこかに入れていただくことはいかがなものでしょうかと思います。
○樋口座長 今のコメント2つございまして、1つは、先ほどの幸田構成員の話で、いわゆる自助グループと自助団体と回復施設と分けたほうがいいのではないかということで、その言い回しとして回復施設というのはあり得るということですね。
 あともう一点は、財政的なバックアップについてどこかに文言として入れることはできないだろうかということですね。これはいかがでしょう。
検討課題ということですね。わかりました。
 成瀬構成員、どうぞ。
○成瀬構成員 今の財政的な支援ということで医療機関の話を堀井構成員からされましたけれども、保健所とか精神保健福祉センターが、今、機能が落ちているということですが、第一線のところでの対応なり掘り起こしなりということをするためのマンパワーが著しく低下していると思っております。その中で、ここにありますように、精神保健福祉センターと保健所の役割、期待される役割が各項目にわたって挙げられています。
実際のところは、それはできたらいいのはわかっているけれども、そんなことできないんだよ、手が回らないのだよ、ということになって、現実味を失ってしまうおそれが強いと思いますので、医療機関に対する財政的な支援ということとは別に、保健所や精神保健福祉センターに期待されたことを実行できるための、マンパワーなり財政的なバックアップの必要性ということをどこかに入れておかないと、実際にはできればいいのはわかっているけれどもできないで終わってしまうのではないかという危惧があります。その辺の支援の必要性みたいなことが盛り込まれればいいと考えます。
○樋口座長 どうぞ。
○重藤精神・障害保健課長 医療機関に対しては、診療報酬という直接的なそのような手立てはあるのですけれども、保健所とか精神保健福祉センターは県立、都道府県立であって、それは自治事務で、全部、地方交付税ということで県知事のところに行って、県知事の全体の県の予算の中でやるという仕切りなので、国の支援というわけではないのだけれども都道府県にそういうことを求めるという、そのような書きぶりになるのではないかと。そこら辺、ちょっと検討させていただきますが、そこのところの支援の書きぶりが違うかなという感じがしますので。
○成瀬構成員 国からということでないにしろ、そういう必要性が明記されることが必要ではないかと思います。
○樋口座長 ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。
 もしなければ、一まず大きな2番を終えまして、7ページの一番下から10ページまでの残りの部分について、今後必要と考えられる取り組み、このあたりについての意見をいただきたいと思います。また、時間があれば1番、2番に振り返りますので、意見をいただければと思いますが、いかがでございましょうか。
 紫藤構成員、どうぞ。
○紫藤構成員 8ページ目の21行目から、「精神保健福祉センターは、家族教室を充実させ、依存症についての専門相談員を配置し、相談支援及び関係機関の連絡・調整を行うことが望まれる」というくだりがありますけれども、現実に精神保健福祉センター、各県1カ所で、家族教室というのはそんなにできるのかなと。例えば青森県の県立つくしが丘病院の隣にある精神保健福祉センターに弘前や八戸やむつの人が通ってこられるのかと思うと、甚だ現実感がない内容だと思います。
先ほども私申し上げましたけれども、保健所が各県の大きなまちにはありますので、保健所にもこういう専門相談員を配置する、あるいは家族教室をつくるというような形で、あるいは専門相談員を配置できないのであれば、精神保健福祉センターから保健所に出張して、そこで相談もしくは家族教室を行うというような、どちらも県の管轄ですので連携しやすいと思いますし、このあたりのマンパワーを充実させて、それぞれの地域を活性化するような形をつくれたら良いと思いましたので、提案させていただきます。
○樋口座長 先ほどの保健所について、もう少し強調するような形の書きぶりが必要ではないかと、その一貫した内容ですね。ほかにいかがですか。
 佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(光)構成員 (3)の医療機関の整備などについてですけれども、地域における依存症治療拠点機関の拡充を目指すことが期待されると。これは全くそのとおりだと思うのですが、この書き方はちょっと弱い感じがするのですね。添付されている資料を見ても、SMARPPが実施されている医療機関は東北地方などは全くないですね。まだ全くない県が相当数あり、こうした県では早急につくらなければいけない状況だと思います。例えばこういう書き方が正しいのかは分かりませんが、少なくとも各県に1つは早急につくるとか、目標を明確に書いたほうがよいと思います。
○樋口座長 さらに一歩突っ込んで、このあたり、書きぶりが変えられないかという御指摘かと思います。
 SMARPPについては、これは恐らく一つの例なので、これがないからといって必ずしも専門医療が受けられないというわけではないということだと思います。
 堀井構成員、どうぞ。
○堀井構成員 少し今の件と関係するのですが、8ページの(2)の連携体制の整備等の話ですが、これまで現状で幾つか紹介していただいておりますところの各自治体の試みがありますけれども、各県に全部すぐにと申しましても、する人も、経済的な問題も多くて、すぐには、私、難しいと思うのですね。現実に具体的に少しずつ広げていくとしても、今までやってきている、地域依存症対策支援事業(24−26年度、全国6ヶ所)のようなモデル地区・地域をつくって、各連携体制、あるいは相談システムをさらに拡充するというような方向のほうが現実的なのではないかと思うのです。
 概念的なことをいろいろ書いてくださっていますけれども、では具体的にガイドラインをどうやってつくるのか、どういう構成のものをつくっていくのかというのもあると思うのです。ガイドラインの策定とかいうのも大事と思いますが、具体的に少しでもやっていくためには、モデル地区をつくって実際にやってみる。それで、それをいろんなところに拡大していく。アルコール依存症対策では、特に救急とか消防との関係とか、交通事故との関連もありますし、やはりモデル地区がいいのではないかと思うのですけれども、その辺を具体的に少し書いていただいて、そういう方向もアプローチする的な記載があったら、もっと具体的なことが見えてきていいと思うのです。難しいでしょうか。
○樋口座長 蒲生専門官。
○蒲生依存症対策専門官 御指摘の件ですが、実際の国の事業として、昨年度までは地域依存症対策推進モデル事業で、今年度は地域依存症支援事業というものをさせていただきまして、まさに堀井構成員の御指摘のように、モデルとなる地域を広げていくような取り組みはしているところなので、うまい書き方ができるかどうかは考えながらやっていきたいと思います。御指摘ありがとうございます。
○樋口座長 ありがとうございました。
 服部構成員、どうぞ。
○服部構成員 お伺いします。7ページ、8ページにかかっている1番のところですけれども、自助団体や自助グループの相談できるところを周知するところまではありがたいのですけれども、当方から、周知及び活用というところもお願いしていると思います。何らかの形で国または自治体の関係機関の方々が我々を利用しやすいような文言というのを(2)の上の3行あたりに入れられないものでしょうか。積極的に使ってみるみたいな文言をですね。そこが1つお伺いしたいところ。
それから、次の9ページの(4)に当事者の状況に応じた回復プログラムとありますけれども、ここの「回復プログラムを整備する」というのは、そちらのお言葉でどういうニュアンスがあるのでしょうか。そして、そのプログラムを整理して、「効果的な回復プログラム」云々とありますが、どのように結びつくのか、お考えになっている点を教えていただければと思います。
○樋口座長 今、お話2つありまして、周知と同時に活用という言葉がどこかに入らないかということですね。それは検討いただくということで。
それで、9ページの8行目、「医療機関、行政機関、自助団体で提供される回復プログラムを整備するためには」ということですが、このあたりについては、多分、書きようを少し変えていくということでよろしいですね。
○服部構成員 意味というのは、AAだったら12ステップをちょっととって、断酒会さんのここをとってと、こういう整備なのか、それとも、この団体はこういうものですよという各種団体を個別に説明した整備なのかという意味。
○樋口座長 そのような、より具体的にという意味ですか。
○服部構成員 はい。
○樋口座長 わかりました。ということだそうです。
○重藤精神・障害保健課長 そういう整備というところで、どのような、要するに、さっき言ったように、いろんなところをちょっととって、いいものを1つつくるのか、それとも、いろいろあっていいのだから、それぞれ特徴あるものをやっていますということをそれぞれやって、そういうのを皆さんにお知らせして、それぞれ特徴にあわせて活用してくださいと。どういうことが望ましいと考えておられるのか、そこをちょっと。
○服部構成員 AAの方はこのプログラムを確立したものであると理解しておりますので、この整備というのがやはり気になったのです。一部分をとってどうのこうのというプログラムではございませんので、新たに「効果的な回復プログラムが開発されることが期待される」とありますので、ということは、そちらで何かお考えがあって、1つプログラムをつくってみようという時に、我々のプログラムを含め各団体の部分取りのプログラムはあり得ないのではないでしょうかということがお伝えしたかった点です。
○樋口座長 国の期待される役割とすると、医療機関なり行政機関からもあるだろうけれども、自助グループって中からでき上がってくるものなので、そのあたりについては何らかの支援ができればという程度の話ということですね。わかりました。
 どうぞ。
○立木構成員 第1回目か第2回目でも申し上げましたけれども、依存症に関する公の検討会というのは初めてなので、依存症団体としては非常にありがたいと思っているのですが、そのありがたさを文言に残したいということで、最後の最後ですけれども、10ページに書かれている文章は、要するに依存症に対する取り組みはやっと芽を吹き出した段階といえる。この芽を大輪の花へと開かせていくことが重要だと。まさにそのとおりです。
 そのためにはどういうステップを踏めばいいかということなので、本当の最後の行ですね。「今後も議論が深められることを期待する」。この「今後も」の後に、「本検討会を存続し」というフレーズを入れてほしいのです。当局のほうにお願いしたいのですが、これは通りにくいよという意見も、厚労省の中にはあるでしょうけれども、この段階では門前払いしないで挙げていただきたい。逆に言うと、この検討会続けてほしいというのが要望なのです。だから、「本検討会を存続し」という言葉をぜひ入れてほしいと思っています。
○樋口座長 これについて検討いただくということでよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。そのほか、いかがでしょう。何かございますか。
 田辺構成員、どうぞ。
○田辺構成員 大変おくれて来て申しわけございません。
 多分、今、(案)についての意見交換されているところだと思いますが、よろしいですか。
○樋口座長 1番から順番に意見交換してきていて、今はちょうど一番最後の3番の今後の取り組みというところについて話するということで、時間があればまた前に戻ることも可能ですので。
○田辺構成員 一番最初のところだけ。各種依存症は高率な自殺傾向があるということで、自殺対策大綱にも載っているように、重要な課題だということを1ページの14行目ぐらい、「具体的な対応策の検討が喫緊の課題となっている」というあたりの前後に、「高率な自殺傾向を示す各種依存症の対応は自殺対策推進の上でも重要である」というのを最初にちょっと振っておくといいかなと思ったものですから。
あとは、3番の今後のほうということで、市町村の役割ですね。例えば9ページの最後の(5)、「依存症に対する偏見を取り除く」という16行のあたりですが、市町村が身近なところで依存症に関する正しい知識を持っていることと、身近な生活相談の窓口で、依存症の相談窓口の情報提供ができるというようなことを書かれたほうがよろしいと思うのですね。
 ですから、現状分析のところでも、気軽に相談窓口の情報が得られる仕組みづくりが大事だという記載がありましたけれども、そこのところに、気軽に、迅速にという意味では、インターネットが今非常に活用されますが、身近な各種相談の窓口が、依存症についてのある程度の知識を持っていて、それは精神保健センターに行きなさいとか、ここで家族教室やっているよとかいう情報提供ができることが非常に大事だと思うのですね。それを1つ加えていただきたいということです。
 それから、当事者団体の育成については今まで論議されていましたでしょうか。
○樋口座長 先ほど、4番のところの回復プログラムを整備するというこのあたりについて一部話がありましたけれども、特にそれ以外大きな話はなかったと。
○田辺構成員 もし触れるとしたら、(5)本人や家族の支援体制の整備というところになるのかなとは思うのですが、地域の現状で、当事者団体は今、地方では、高齢化して、余りふえてなくて、停滞ぎみないしは先細りぎみという懸念の声を聞きます。
それから、各種依存症の幅広い当事者団体は、12ステップをいろんな問題に使って活用して伸びてきておりますが、しかし、数が伸びているだけで、実態はまだまだ小さなグループで、栄枯盛衰、グループができても、またなくなったりもしているという現状です。また、こちらの新しい当事者グループについては、市町村、あるいは保健所もまだよく知っていないという現状があります。
近年、依存症の当事者活動を見守り支援する構造というのが少し脆弱になってきているということが現状認識としてあるように思います。ですから、この9ページの(5)でも、当事者や家族の自助活動は非常に本人を励ますものでもあるし、本人、家族が利用できるものでもあるので、地域にそれらが活性化していくような環境づくり、市町村、保健所等、行政のほうからもそういった自助組織が育成されるような環境づくりに協力していくことが必要であるというような、具体的な内容は自助グループへの会場を提供するとか、あるいは各種イベントの広報なんかも協力してあげるとか、実際に例会、オープンセミナーなんかに参加して激励の声を寄せるとか、そういう当事者グループや家族のグループが地域で目に見えてくるような環境づくりを、市町村、保健所から精神保健センターまで地域の関係行政機関が行うというようなことをちょっと盛り込んでいただければということでございます。
○樋口座長 このあたりは、先ほどの整備の話とも関係しまして、むしろ整備というよりも、今のような環境づくりとか支援という形のほうがわかりやすいし、適切だということでしょうかね。
○田辺構成員 そうです。
○樋口座長 そうだとしたら、そのあたりをうまく中に書き入れていただくということが必要かもしれません。ありがとうございました。そのほか。
 幸田構成員、どうぞ。
○幸田構成員 ちょっと大前提のような話ですけれども、ぜひとも、依存症は適切な治療と支援を受ければ回復が可能な、病気でも障害でもいいですけれども、であるという文章をどこかにやはり1つ入れていただきたいなと思います。それは、恐らくここにいらっしゃる方たちはみんなその前提で話していることでしょうけれども、治療と支援によって回復が可能だということを、この厚労省が出した報告書の中に入れていただくことがすごく重要なのかなと思います。
 以上です。
○樋口座長 大事な指摘ですね。もし入るなら、「検討の趣旨」の最初のほうに入るのが適切だろうと思いますが、それはまた検討させていただきたいと思います。そのほかはいかがでしょうか。
 どうぞ、佐藤構成員。
○佐藤(し)構成員 2番の(5)の話がちょっと田辺先生からも出たので、先ほどちょっと1カ所気になっている箇所がありましたので、今ちょっとお話しさせていただきたいです。
 7ページの18行目ですけれども、「精神保健福祉センターでの家族教室が最も有効と思われる」の「最も」は、恐らく、「家族教室も有効と思われる」ぐらいにしないと、私、今月も家族教室にも参加しました。市がやっている精神保健福祉センターの。実際に12ステップグループにも参加していますし、個人的な家族のグループ、自助グループみたいなものに参加していますが、本当にどの方にどの場が有効というのは、最もというのは本当にないなと常々思っています。実際に、家族教室ですが、やはりまだまだ機能していなくて、そこに通われている方は、御自分のつらいお話、しんどい話をおろす程度の場でしかまだ使われていませんので、それが今後、そういうプログラムを開発して、いろいろしていただくということに向かうことで書いていただけていると思うのですけれども、ここの「最も」だけは除いていただけたらと思います。
○樋口座長 これは恐らく、紫藤構成員の保健所の機能の中でも、家族教室をやっているところもあるので、そういうもののほうがむしろ地域の住民はよりアクセスしやすいということもあると思うので、そのあたりも踏まえた形のものにするのがいいのかなという感じがしますけれども、「最も」ということも考えながらですね。
○佐藤(し)構成員 私も、4番と5番と一応、一般的にわかりやすいように、4番は当事者のための回復プログラム、5番は家族に向けての支援みたいな形で分けて書いていただいたと思うのですね。ここは本当に私も、どのように考えたらいいのかすごく難しい部分ではあるのですけれども、家族も回復するために必要なプログラムがあるということも知っていただきたいなとすごく思っていますので、家族は、本人を支援するために、そのための教室みたいのに通うだけでいいという認識では本当に緩いと思っているのですね。なので、その家族教室のような、家族を支援するために私は行っているのですというとっかかりでいいとは思うのですけれども、その中にも家族向けのそういうプログラムがあるというような形に今後なっていくといいかなと思っています。
○樋口座長 そうすると、家族教室、それからさらに一歩踏み込んだ表現の仕方も中に入れられるとよろしいだろうと、そういう御指摘ですね。わかりました。そのほかいかがですか。
 どうぞ、服部構成員。
○服部構成員 お伺いします。9ページの地域における本人や家族の支援体制のところですけれども、地域における本人の支援というところだけ縮めて読みますと、その3行目に書かれている「普及啓発活動を行うべきである」。この支援体制の文言に対して、行うことは普及啓発活動だけなのですかということにもなりかねないので、できれば、今まで出た案の中の支援体制に及ぶ部分を書いて、具体的な活動、行動を入れていただけたら充実できるかなと思いますので、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
○樋口座長 検討するということでよろしいでしょうか。
蒲生専門官、何か。
○蒲生依存症対策専門官 具体的には、また回復した後もプログラム等を続けるみたいなイメージでよろしいでしょうかね。回復を維持するためのプログラムみたいなものをきちんと示す、そのような感じのイメージでよろしいでしょうか。
○服部構成員 これは、成瀬構成員さんがおっしゃった具体的な文言を入れたほうがよろしいというのは私も大賛成ですので、このようにやって、ここが協力して、そして厚労省はこういう後押しをしてというところが具体的に書けるものがあればよりよいと思います。
○蒲生依存症対策専門官 わかりました。いろいろ工夫したいと思います。
○樋口座長 ほかにございますか。
もしなければ、前のほうに振り返ってみても結構ですので、全体を通して何かございましたら御意見いただければと思いますが、いかがでしょうか。
 紫藤構成員、どうぞ。
○紫藤構成員 精神保健分野の内容が中心だと思うのですけれども、依存症者は一般の医療機関にかかわることが非常に多いですね。例えば生活習慣病健診で肝機能の問題がチェックされて、実はその背景にアルコール依存症があるとか、あるいは救急医療の現場で起こっているさまざまな事例の背景に薬物依存症があるとか、あるいは小児科領域や、母子保健、子供さんの虐待とかいろんな問題があって、実はその背景に家族の病理が見えてくるとか。こういう一般の医療機関に対するメッセージといいますか、そのような部分が余り見られないような気がするので、そのあたりを全体的に肉づけしていくような記載があるといいと思います。この検討会の中でも何度かそういう話が出たと思いますので、御検討いただければと思います。
○樋口座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょう。
堀井構成員。
○堀井構成員 検討の趣旨とか、この検討会が今後どのような方向性を持っていけばいいかということを考えていたのですが、このまとめをするのに、依存症のアルコール、アルコール以外の薬物、それにギャンブル、その3つだけを今議論しているわけですけれども、この3つだけでも、具体的に見ると全部すごく違うわけですね。アルコールはどこにでもある薬物の一つですし、薬物は法的に規制されているものとされてないものとかいろいろありますし、ギャンブルはギャンブルで種類もいろいろあります。その他の依存もありますけれども、本当はこういう全体でまとめたらちょっとぼやけてくるといいますか、まとめにくいところもあると思いますし、今後さらに検討を加えていく、あるいはまとめをもう少し詳しくするのであれば、各論的に一つ一つの依存症に対して、本当はどうだったのか、こうやればいいのではないかということを考えていく必要があるのではないかと思っています。
私は主にアルコールをやっていますけれども、2010年のWHOのアルコール低減政策の提言から始まって、各国ですごい動きがあります。それ以前、2007年、2008年からカナダやオーストラリアでは、具体的な消費抑制からやっていますし、イギリスは2012年3月の「英国政府のアルコール戦略」という国家戦略としての法律ができています。提言はいろいろな方向、例えば、コマーシャリズムからいろいろ生活全体に関係して、また、医療も関係します。本報告書の最初の1の検討の趣旨のところで「アルコール健康障害対策基本法」の制定に向けた動きの話をちょっと入れてくださって非常にありがたいのですが、こういう動きをきちんと入れていただいて、本当はアルコールならアルコール、ギャンブルならギャンブル、薬物依存なら薬物、薬物の中でも、これは法的に規制されている薬物とか、そのように分けて対応を考えていって、なおかつ、そのような対応を各精神保健センターであれ、保健所であれ、医療施設で対応できるようなもの、それから事業組織、家族グループ等のしっかりしたものができていけばいいのではないかと思います。その連携がまた必要だとなると思うのですが、全体を見て、そしてまた各論を見て、またそれをつなげていくという動きが今後期待したいので、そのような記載がどこかにあればいいなと思います。なかなか難しいかもしれませんが…。
私は、この報告書の案はとてもよくできていると実際思っています。いろいろ考えさせてもらって勉強になるところもあるのですけれども、このような基本の上にこの報告書があってほしいと思いますので、これらの点が少しでも反映できるような文が入るのでしたらお願いしたいと思います。
○樋口座長 将来に向けてということですね。
○堀井構成員 そうですね。今、各論はちょっと難しいと思いますので。
○樋口座長 どうぞ、成瀬構成員。
○成瀬構成員 僕もこの検討会をぜひ継続していただきたいということを最初のころに申し上げましたけれども、今回、アルコールとアルコール以外の薬物とギャンブルという中で、それぞれの立場で構成員が出ていらっしゃるというところで、この骨子・報告書(案)は、僕も、とてもよく踏み込んででき上がっていると思います。ただ、以前も言いましたが、それで終わらないために、具体的にどうしていくかと考えた場合は、アルコールとアルコール以外の薬物とギャンブルと一緒に具体的な対策を考えていくのは無理があると思います。
ですので、この検討会が継続されるということを期待しますが、継続されるとすると、次の段階は、むしろ具体的にアルコール、そしてアルコール以外の薬物、ギャンブルというそれぞれの領域で進めていくことで、さらに現実化、具体化していくのではないかと思います。今、堀井構成員が言われた各論というようなところに入っていけるのかなと思います。総論的にはとても有意義な検討会がなされていると思いますし、報告書(案)は全く納得いくものであります。ただ、それを生かすための次というものにぜひつながるような形にしていただきたいと思います。
○樋口座長 先ほどの立木構成員、それからあと堀井構成員、成瀬構成員、同じ方向のような内容ですので、可能かどうか、そのあたり、私はよくわかりませんが、ぜひ検討いただきたいと思います。
田辺構成員、どうぞ。
○田辺構成員 全体的な印象として、非常に現段階で必要なことに対して画期的に取り組んでいる姿勢の今回の報告書(案)だと私は思っています。世界的に見ても、病的賭博、ギャンブル依存を含めて、依存症、アデクションというカテゴリーで再編される動きが今出ていますので、そして、我が国の現状として、私は個人的に病的賭博の方と随分おつき合いしていますので、非常に自殺傾向が高くて、しかも、疾病というか、先ほどどなたかおっしゃったように、治療すれば治る病気という意識は全くない形で社会の中で見られているという現状を鑑みますと、3つの依存症を取り上げたというのは非常に画期的な内容だったと思っています。
3つの依存症、実はそれぞれ現時点では、依存症治療の歴史も、あるいは依存症の性質もあって、現在の支援環境が違う。例えばアルコール依存症は種々の医療の他にも、例えばAAとか断酒会に通う、そういう回復のための行動についても、自立支援法や生活保護の中で理解がある。
他方、まだ薬物については、薬物の当事者グループに通うには、生活保護から福祉的手当は出さないとか、違法薬物で依存症になったのだからという冷たい目で見られるような風潮があったりして、少しそこに格差がある。それから、病的賭博に関してはまだまだ私たちの専門職側の努力が足りないし、生物学的な研究もこれからの段階ということで、医療者自身の中にも、まだ疾患とか、治療して治る病気だという認識が乏しく、通院、精神医療、自立支援法の対応についても、まだまだばらつきがあるというように、現状では3つの依存症でまだ格差があると思うのですね。
ですから、今後そういう依存症の人たちが必要な医療を受けられる体制の整備としては、自立支援法や福祉等の中での3つの依存症の理解がさらに深まって、格差のようなものが是正される方向が必要だというような印象を持っているので、もしそれも触れることが可能であれば、今後の課題として、そういうことについても触れていただければと思いました。
○樋口座長 今のようなのはむしろ「おわりに」の中に入るのでしょうか。
○田辺構成員 そうですね。もし今後必要ということで、必要な医療を受けられる体制の中で触れられるのであれば、少し頭出しができるのであれば、そこでしてほしいですが、まだちょっと難しければ、今後の課題という形で最後でもよろしいですけれども、そういう具体的な検討が必要かなと思っています。
○樋口座長 ありがとうございます。そのほか何かございますか。
もしなければ、今までの議論を踏まえて、和田先生に総括をお願いできればと思いますが、よろしくお願いします。
○和田先生 和田でございます。
本日は、具体的な皆さんの御意見をいただいたと思います。また、本日提出された報告書(案)は方向性としては皆さんも納得できる形で、短期間でうまくまとめていただいたと思います。まずそれが1点です。
私は、皆さんの御意見を聞きながら、それぞれごもっともだと思いつつも、と同時に、最終的には、何人かの先生方が指摘されていましたが、今回のこの検討会の、ここで言う「依存症」という3つの性質のものが、歴史を含めて、現状を含めて、公的な制度を含めて、やはり足並みが違っている現状の中で、具体的に「こうしたほうがいいよ」ということを考えれば考えるほど、そのばらつきが出てくるということはどうしても認めざるを得ないという気がいたします。
例えば、ここではアルコール、アルコール以外の薬物、それと病的賭博を3つの「依存症」と決めてやっているわけですけれども、どなたかから指摘ありましたが、報告書の最初に、依存症とはどういうことだということを書くべきだという話もありましたが、これはなかなか難しい話かと思います。と、言いますのは、しゃくし定規にWHOの定義に従うと、病的賭博が落ちてしまいます。と同時に、アルコールとアルコール以外のものも、現実的には、WHOの定義はありますけれども、日本の社会の中では随分違う現実的な定義ということがありますし、なかなか難しい問題です。
それから、「家族の支援を受けながら」という議論ですが、賛否両方あったのですけれども、これも両方ともごもっともかと思います。薬物の世界だけで言いますと、家族として何もしないことが支援であるという支援もあるというところですね。一生しないかというとそういうわけでもなくて、時期に応じては何もしないのが支援だよという家族支援とか、その辺が難しいところだと思います。具体的な話になればなるほど、アルコール、それ以外の薬物、あるいはギャンブルで、それぞれ違う部分が出てくるように思います。
また、地域での相談窓口についても、精神保健福祉センターよりは保健所がいいのではないかという話もあったと思いますが、これも、3つのここで言う「依存症」について、いわゆる一般人口の中でどのぐらいいるのだという分布を考えたときに、現実可能性ということから考えると、どこがいいのだという議論もやはり必要になってくるかと思います。
確かに、保健所は全国くまなくありますから、そこでやれることは誰も反対はできない、あるいはベストだと思います。ただ、これが現実的にやれる問題なのかどうかという現実的な話もどうしても考えざるを得なくなってくるだろうと聞かせていただきました。
ということで、本日の話し合いは、第三者的に言わせていただきますと、この報告書(案)が短期間でつくられたものにしてはうまく方向性ができているという前提の上で、個々の構成員の方々からは、もっと具体的に、もっと具体的にという意見が出たのかなあと聞かせていただきました。
私は事務局の一員ではないのですが、現実可能性ということを恐らく事務局は考えるわけだと思います。その中で「言葉選び」ということがどうしても出てくる話だと思うのですね。ですから、構成員の方々の意見を可能な限り生かす方法で、事務局には、現実可能性も考えていただき、かつ、ほかの省庁との関係もあるでしょうから、そこは慎重に言葉をもう一度検討していただければと思っております。
それと、この報告書(案)の最後の部分ですが、何人かの構成員が言われたように、この検討会の流れといいましょうか、こういう検討会といいましょうか、これはやはり継続することが非常に必要であろうという話です。これで終わってしまって何もなかったようになってしまうと非常にもったいない。そういう共通項は皆さんから出ていたのかなあと聞かせていただきました。
その際に、ここで言う3つの「依存症」、これを一緒にやっていくのが妥当なのか、別々がいいのか、またそういう議論も今後必要になってくるかもわかりませんけれども、具体的なことを考えれば考えるほど、この3つ、なかなか性質が違っているという、そのあたりのことは事務局にはぜひ考えていただきたいと思いながら聞かせていただきました。
何しろ限られた期間でしたけれども、一気にいい方向にいったなというのが私の感想でございます。以上です。
○樋口座長 和田先生、ありがとうございました。それから、構成員の先生方、ありがとうございました。
 では最後に、事務局のほうから、次回の検討会のテーマ及び次回以降の日程について説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○江副課長補佐 活発な御議論、ありがとうございました。本日いただいた御意見を踏まえまして、座長と御相談して報告書(案)の修正を図っていきたいと思います。
次回の検討につきましては、その修正された報告書(案)についてまた御審議いただいて、とりまとめを図っていければと思っております。
次回は3月28日、木曜日の15時からを予定しております。
事務局からは以上です。
○樋口座長 本日は、忙しい中、長時間にわたりありがとうございました。
それでは、これをもちまして第5回「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会」を閉会いたします。ありがとうございました。


(了)

障害保健福祉部精神・障害保健課障害保健係

連絡先: 03-5253-1111(内3065)

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