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2013年3月15日 第2回 救急医療体制等のあり方に関する検討会(議事録)

○日時

平成25年3月15日(金)9:00〜12:00


○場所

全国都市会館 第3会議室(地下1階)
東京都千代田区平河町2−4−2


○議事

○佐久間救急・周産期医療等対策室長
 それでは、定刻となりましたので、第2回「救急医療体制等のあり方に関する検討会」を開催いたします。
 本日は、構成員の先生方におかれましては、御多忙のところ御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 加納先生がちょっとおくれていらっしゃるようでございますけれども、始めさせていただきたいと思います。
 なお、本日の議題に関連いたしまして、参考人として東京医科大学救急医学講座准教授の織田順様にお越しいただいております。
 また、関係省庁からは消防庁救急企画室海老原室長にお越しいただいております。
 それでは、以降の議事進行に関しまして、座長にお願いいたします。
 有賀先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○有賀座長
 皆様、おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いします。
 最初に資料の確認というのがあるようですので、お願いします。

○徳本救急医療専門官
 それでは、資料の確認をいたします。
 カメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきます。よろしく御協力のほどお願いいたします。
 それでは、資料の確認です。
 まず、「第2回救急医療体制等のあり方に関する検討会議事次第」と書いてある一枚物のほか、ステープラーどめで構成員名簿、参考人名簿、配席図がございます。
 続きまして、「開催要綱」という一枚物でございます。
 資料1「前回の議論のまとめ」というものを取りまとめさせていただいております。こちらは既に構成員の皆様には御一読いただいているものと思います。
 資料2「救命救急センター及び二次救急医療機関の現状」というパワーポイント資料でございます。
 資料3「救命救急センターの過去・現在・未来」ということで、嶋津構成員から御提出いただいた資料でございます。
 資料4「民間救命救急センターの現状について」ということで、許構成員からの提出資料でございます。
 資料5はカラー刷りのもので、「高齢者救急における救急医療体制の在り方―これからの日本の救急―」ということで、加納構成員より御提出いただいている資料でございます。
 資料6「二次救急医療機関の現状と評価について」ということで、本日参考人として御臨席いただいています織田参考人からの提出資料でございます。
 そのほか、参考資料1「救急搬送データ等」ということで、消防庁データ及び患者調査からのデータを提示しております。
 参考資料2は、昨年9月14日に公表しております「救命救急センターの評価結果(平成24年度)について」という資料でございます。
 参考資料3は、参考資料2の内容を解析いたしました厚生労働科学研究の山本班でおつくりいただきました「救命救急センターの現況」という資料でございます。
 参考資料4、5、6、7、8は、救急病院等を定める省令及びその関連通知でございます。
 最後に、参考資料9は「平成24年度診療報酬改定の概要」ということで、24年度改定の救急関連項目を資料としてつけさせていただいております。
 そのほか、先生方の机の上には第1回の資料及び参考資料を配置させていただいております。
 資料につきましては以上でございます。
 お手元の資料に不足等ございましたら、事務局にお申しつけください。よろしいでございますでしょうか。
 資料の確認は以上とさせていただきたいと思います。

○有賀座長
 ありがとうございます。
 では、早速議事に入りたいと思います。
 議題は「救命救急センターおよび二次救急医療機関の充実強化について」という話ですが、資料1、2から見ていただきます。
 資料2が「救命救急センター及び二次救急医療機関の現状」、資料3と4が救命救急センター、資料5と6がいわゆる二次救急、きょうの議題で言えば、救命救急センターでないほうの二次の救急医療機関などについてのお話となっておりますので、そういうふうな全体の塊というのを意識していただきたいと思います。
 というわけで、資料2の御説明を事務局からよろしくお願いします。

○徳本救急医療専門官
 それでは、資料2について事務局より説明させていただきます。
 まず、1枚おめくりいただきまして2ページ目でございます。
 2ページ目は「救急医療体制の整備」ということで、こちらは第1回の検討会にも出させていただきましたが、厚生労働省として把握しております三次救急、二次救急、初期救急の医療機関の平成18年から24年における施設数の推移を提示しております。
 3ページにつきましては、前回の御議論でもありましたように、消防庁さんが把握されていらっしゃる告示医療機関の数との乖離について御議論がございましたので、そちらについて、救急・救助の現況よりデータを拾って同じく平成18年から24年の分を提示させていただいております。
 なお、ここで1点修正がございます。平成24年の病院の合計数のところが、本来の救急・救助の現況より数が100件ほど減っておりますので、全体として平成18年から24年まで減少の傾向が続いているということになっております。
 続きまして、4ページ目以降です。本日、救命救急センター及び二次救急医療機関について御議論いただくに当たりまして、「救命救急センターの現状について」ということで、まず救命救急センターがどのようにこれまでの通知等に定められているかについて御説明申し上げます。
 5ページ目「救命救急センターについて?」ということで、救急医療対策事業実施要綱、いわゆる補助金の要綱に基づきまして、これは第1回の参考資料10にございますが、救命救急センターの「趣旨」としまして、重篤な救急患者の医療を確保することを目的とする。
 その「役割」としまして、「重症及び複数の診療科領域にわたる、すべての重篤な救急患者を、原則として24時間体制で必ず受け入れる」ということが定められております。
 また、初期救急医療施設及び第二次救急医療施設の後方病院として患者を受け入れる体制が求められるということになっております。
 6ページ目でございます。救命救急センターに求められる人員体制等が記されております。「専門的な三次救急医療に精通した専任の医師を適当数有すること」となっております。
 また、「重篤な救急患者の看護に必要な専任の看護師を適当数有すること」となっております。
 その他の要件は下に示しているとおりです。
 7ページ目は「救急医療体制基本問題検討会報告書」です。こちらは第1回の参考資料1に提示しております。
 救命救急センターの「定義」としまして、2行目、重篤な救急患者への医療を提供するということ。
 「運営方針」の部分では、重症及び複数の診療科領域にわたる全ての重篤な救急患者を24時間体制で受け入れるとされております。
 9ページ「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について」ということで、こちらは医療計画に関連した通知でございます。
 こちらにつきましては、第1回参考資料9に準備させていただいております。
 救命救急センターの「目標」としまして、24時間365目、救急搬送の受け入れに応じる。
 「医療機関に求められる事項」といたしまして、「緊急性・専門性の高い脳卒中、急性心筋梗塞等や、重症外傷等の複数の診療科領域にわたる疾病等、幅広い疾患に対応して、高度な専門的医療を総合的に実施する」と書いております。
 また、「24時間365日必ず受け入れることが可能である」ということになっております。
 11ページ、12ページをごらんください。こちらも第1回の資料に御提示させていただきました資料でございます。
 救命救急センターの専従医師数が39人の施設から0人の施設まであるということでございます。
 12ページ、救命救急センターが受け入れた重篤患者数につきまして、最大2,615人、最小214人ということになっております。
 第1回の資料では最小値がもう少し少ないものでございましたが、それは年度末に指定された施設の実績が組み込まれているもので、一部評価が困難な部分もございますので、その部分は除いた数字を提示しております。
 なお、これらの実数につきましては、今回の参考資料2に細かなデータを提示しておりますので、必要に応じてごらんいただければと思っております。
 続きまして、13ページ目、14ページ目です。
「救命救急センターの現況?」というところで、これは主に参考資料3をごらんいただければいいと思います。その元データといたしましては参考資料2でございます。
 まず、救命救急センターは、当初の目標であるおおむね人口100万人に1カ所の約2倍が整備されている現状にございます。
 参考資料3の5ページ目の表2「(イ)人口100万人あたり施設数」というところでございます。佐賀県が4.7件、島根県が4.2件。ただ、島根県につきましては、平成24年に1件追加がありますので、現状ではまた変化があると思います。あと、鹿児島県0.6、秋田県0.9という状況になっております。
 また、救命救急センターに大きな多様性があると考えられます。
 専従医師数につきましては、0〜39人。こちらはスライドの11枚目で御説明したとおりでございます。
 そのほか、転院・転棟の調整を行う者を配置している施設が99施設ということです。参考資料3の16ページの第5−1図ということになります。
 続きまして、搬送受入要請を受ける電話につきまして、最初から救命救急センターの医師が対応し判断を行うという施設が、参考資料3の20ページの第7−1図にございますように、239施設ということで、7施設がそのような体制になっていないということでございます。
 年間受入重篤患者数につきましては、214〜2,615人ということで、スライド12に提示したとおりでございます。
 搬送受入要請への対応状況の記録については、記録し公表等を行っているというのが175施設。第11−1図になっております。
 「疾病の種類によらない受入れ」というところで、第12−1図になっておりますが、こちらにつきましては、救命救急医療が必要と考えられる重篤搬送患者については、基本的に疾病の種類によらず受け入れているというのが、集計といたしまして、242施設が受け入れている。「それ以外」ということで、受け入れていないところが4施設あるということでございます。
 続きまして、第15−1図「循環器疾患への診療体制」。循環器医が常時勤務しているというのが147施設。こちらは38ページに提示しております。
 そのほか、医師事務作業補助者を専従で配置しているというのが153施設。
 CT・MRI検査の態勢としまして、マルチスライスCTが隣接しており、MRIが常時直ちに撮影可能な施設が194施設。
 手術室の体制としまして、麻酔科医師等が常時院内で待機し、直ちに手術が可能な体制が整っているというのが141施設。
 医師の負担軽減に資する計画の策定等については、策定し周知しているというのが218施設。
 休日及び夜間勤務の適正化に関連いたしまして、労働基準法及び通知等が遵守されているかを点検し、改善を行うことに加え、さらに交代制勤務を導入しているという施設が83施設ということで、第27−1図になっております。
 第27−1図は62ページにございます。先ほど言いました労働基準法及び通知の遵守、点検、改善というのは88施設でやっており、さらに交代制勤務を実施しているというのが83施設ということです。「それ以外」というのが75施設になっております。
 続きまして、救急救命士に対するMC体制への関与ということで、指示助言の要請に対しまして、救命救急センターの医師が常時専用電話で対応し、その内容について記録しているということを行っているのが232施設ということでございます。14施設は「それ以外」と回答しております。
 また、救急救命士の病院実習受入状況ということで、78ページの第34−1図になります。「挿管実習受入人数が1名以上であり、かつ、薬剤投与実習受入人数が1名以上である」というところが184施設、「それ以外」が62施設となっております。
 「救命救急センターの課題」といたしまして、15ページに提示させていただいております。
 まず、「医師の体制について」。専従医師数が0〜39人と施設間での差があるということで、0人の施設は、岩手県1カ所、新潟県1カ所、愛知県2カ所、愛媛県2カ所の計6カ所でございます。
 その詳細につきましては、参考資料2の資料3というところに実数が提示されておりますので、必要に応じて御確認いただければと思います。
 また、診療体制につきましては、疾病の種類によらない受け入れができない施設が4施設あるということです。
 年間受入重篤患者数が214〜2,615人と施設間での差もあります。
 そのほか、勤務医負担軽減策の取り組みが全ての施設で進んでいるというわけではありません。
 また、全ての救命救急センターにおきまして、指示助言要請に対する常時の専用電話による応答及び記録、救急救命士の病院実習の受け入れが進んでいるというわけでもないということが挙げられると思います。
 16ページ目、救命救急センターにつきましての論点でございます。
 「人口当たりの数としては当初の目標を大きく上回るに至っている」と平成20年に「救急医療の今後のあり方に関する検討会中間取りまとめ」にまとめられております。それ以降、さらに新たな救命救急センターの指定がなされておりますが、量的に充足したと言えるのでしょうか。
 疾病の種類によらない受け入れはできないということで、そのような救命救急センターをどのように充実強化していくべきなのでしょうか。
 医師の負担軽減策の推進、メディカルコントロール体制への協力を進めるためにはどうすればよいのか。
 さらには、救命救急センターを指定する立場にある都道府県、病院の管理者というのが救命救急センターの質の向上にどのように取り組んでいくべきか。
 救命救急センターを指定する都道府県や病院の管理者というのが改善方策に取り組んでもなお救命救急センターに求められる医療機能を提供できない場合は、その指定の解除を検討してもいいのではないかと考えております。
 救命救急センターの要件を指定解除の要件も含め明確化し、充実強化を促す必要があるのではないかと考えております。
 続きまして、二次救急医療機関の現状でございます。
 こちらも救命救急センターの説明と同様に、まず二次救急医療機関について定められている通知等を御紹介申し上げます。
 まず、救急病院等を定める省令ということで、具体的には救急告示医療機関に関する省令でございます。本日の参考資料4につけております。
 救急告示医療機関の「趣旨」といたしましては、「救急隊により搬送される傷病者に関する医療を担当する医療機関」となっております。
 19ページ目は、救急医療対策事業実施要綱にあります二次救急医療機関についてでございます。例えば病院群輪番制、共同利用型病院ということで、病院群輪番制方式につきましては、「地域内の病院群が共同連帯して、輪番制方式により実施するもの」。
 共同利用型病院方式につきましては、「医師会立病院等が休日夜間に病院の一部を解放し、地域医師会の協力により実施するもの」と定められております。
 20ページにそれぞれの整備基準が定められております。
 また、21ページは医療計画に関連する通知ということです。二次救急医療機関の「目標」は、「24時間365日、救急搬送の受け入れに応じること」「傷病者の状態に応じた適切な救急医療を提供すること」と定められております。
 「医療機関の例」といたしましては、二次輪番病院、共同利用型病院等を挙げております。
 続きまして、22ページでございます。こちらも同じような資料を第1回の資料に提示させていただきましたが、今回、あくまで二次救急医療機関と救命救急センターの比較ということで、右側にもう一つグラフをつけております。
 いわゆる救命救急センターを設置する病院の年間の受入救急車搬送人員が右側のグラフの薄いところで、その下の濃いグラフのところが、その中の救命救急センターの年間受入重篤患者数ということになっております。
 線が薄くて恐縮でございますが、このグラフ全体を通しまして横にラインを2本引いております。
 1本目は約4,200のところに引いております。救命救急センターを設置する病院の平均の救急車の受入人員が4,298人、二次救急医療機関の平均値が1,052人ということで、救命救急センターと二次救急医療機関を議論する際の参考としていただければと思います。
 続きまして、23ページ以降でございます。こちらも第1回の検討会の中で、二次救急医療機関の議論をする際には二次医療圏なりの人口及び面積等を勘案して評価しないとわからないのではないかという御意見があったと思いますので、今回は構成員の皆様の勤務都道府県と首都圏の地域を選びまして提示させていただいております。
 まず、24ページです。資料の読み方を簡単に御説明申し上げます。
 医療提供体制の基本的な単位となる二次医療圏ごとに救急搬送患者受入数を提示しております。
 人口・面積を勘案して受入数の評価を行っていただければと思います。
 同一医療圏内での救急搬送患者数のばらつきの評価が可能になるのではないかと考えております。
 具体的に見てみますと、二次医療圏が有する人口というのは3〜226万人。
 面積も23〜2,347km2と非常にばらつきが大きいという状況でございます。
 具体的な表のところを見ていただくと、「全数」と「報告件数」というのがありますが、例えば東京64%、大阪72%、福岡79%と全ての二次救急医療機関の受入件数を報告できている都道府県ばかりではございません。
 年間受入件数が365件未満である施設が、先ほど申し上げた東京、大阪、福岡等を除くと、全県を通じて20〜50%程度は年間365件未満の受入状況であるということがわかります。
 例えば人口が少なく面積が大きい医療圏、25ページの青森県下北は施設が2つありますが、1件は2,000件以上受けている、もう一件は365件未満という状況。
 また、27ページの栃木県の日光は6件ございますが、そのうちの3件は365件未満で、そのほかは500件以上もしくは1,000件以上。
 同様に、41ページの奈良県の南和も3施設ございますが、1件は365件未満で、もう二件は500件以上もしくは1,000件という形になっています。
 こういった人口が小さく面積が大きい医療圏では、受入が多い医療機関と少ない医療機関に分かれていると見えるのではないかと思います。
 一方、人口が小さく面積も小さい医療圏というのは受入状況に目立った差がないというのも何となく感覚的に見えるわけです。
 例えば43ページの福岡県の朝倉は4件の報告、直方・鞍手は6件の報告がございますが、何となくどの施設も同じような受入体制になっているのではないかというふうに推察されるところでございます。
 また、個々の二次医療圏につきましては、構成員の皆さんからアセスメントをいただければと思っております。
 続きまして、ページ数が隠れていて申しわけございませんけれども、45ページをお願いいたします。
 二次救急医療機関における年間の救急搬送患者の受入状況というのは、先ほどの棒グラフを帯グラフに変えただけですが、イメージ的にはこんな形になっております。
 おおよそ45%の施設が年間500件未満という状況でございます。
 続きまして、46ページです。二次救急医療機関の当直体制につきまして、おおよそ70%の施設が当番日に医師が1人で対応しているというのが実情でございます。そして90%以上が2名以下の対応というところでございます。
 47、48、49ページは医師の勤務状況についてということです。
 47ページは勤務時間。これを見ると、救急科の医師は勤務時間が長いという実態が明らかになっております。
 48ページは当直回数ということで、当直回数も多いということです。
 一方、49ページでは、連続当直の回数は、産婦人科、小児科に比べては少ないのではないかという結果が出ております。
 厚生労働省としましては、50ページにありますような「救急勤務医への支援」という形でこのような事業を展開しているところでございますし、そのほか、本日の参考資料9にありますように、診療報酬改定におきまして平成24年度救急部門に対して評価を行っているところでございます。
 51ページ「二次救急医療機関における課題」といたしまして、「救急車受入について」ということで、救急車により搬送される救急患者を多数受け入れている病院と、受け入れの少ない病院があるということがわかります。
 当直体制につきましても、約70%の病院で1人の医師が当番日の対応をしている。90%が2人以下ということになっております。
 勤務医の負担軽減につきましても、救急科の勤務時間及び当直回数は他の診療科よりも多いということが明らかになっております。
 医療機関の件数につきましても、第1回の検討会で御指摘いただきましたように、救急告示病院と二次救急医療機関につきましては、平成9年に提示されました「救急医療体制基本問題検討会報告書」によって一元化の方針となっていますが、現状としてまだなされていないという状況でございます。
 平成9年の報告書の抜粋につきましては、52ページに提示しているところでございます。
 二次救急医療機関に関する論点といたしましては、救急搬送受入が多い二次救急医療機関の連携体制を含めたあり方など、どのように評価していけばよろしいでしょうか。
 救急搬送の受け入れが少ない二次救急医療機関が救急搬送を受け入れることができるようにするためにはどのような方策が必要でしょうか。
 地域での確実な搬送受入体制の構築が目的になると思いますけれども、どのような取り組みが必要でしょうか。
 そのほか、医師負担軽減策として新たな手法があれば御提案いただければと思います。
 また、救急告示病院と二次救急医療機関の一元化を進めるに当たって課題等があれば御示唆いただければと思います。
 資料2につきまして、当方からは以上でございますが、前回いただいた御意見に対応して準備した参考資料1についても簡単に御説明させていただきたいと思います。
 参考資料1「救急搬送データ等(消防庁データ及び患者調査より)」ということでございます。
 前回、搬送データにつきましては都道府県ごとの変化もあるのではないかという御意見もあったかと思いますので、消防庁さんにかなり御協力いただきまして資料を作成いたしました。
 まず、1ページ目をごらんください。1ページ目は救急救助の現況から拾えるものでございます。平成12年をとりあえず起点といたしまして、それ以降の高齢者、成人、小児の死亡、重症、中等症、軽症の増加の程度を23年データまで作成しております。
 2ページは平成18年からの各都道府県ごとの全搬送、3ページが小児、4ページが成人、5ページが高齢者となっております。
 例えば5ページの高齢者に着目いたしますと、いずれの都道府県も増加をしており、平成18年と比較して22%ふえております。
 しかし、その増加のぐあいも例えば山口県の10%程度のところから30%を超えているところまでばらつきがあるというのが実情でございます。
 さらに、6、7、8ページの高齢者搬送に着目しまして、その重症度別にいきますと、軽症が29%の増加、中等症が21ページの増加、重症及び死亡が9%の増加ということになっております。
 6ページの軽症に着目しますと、都道府県によって18%の増加から55%の増加まで幅があるというのが実情でございます。
 同様に、7ページの中等症では9%から34%の幅、重症及び死亡につきましてはマイナス10%から30%の増加というのもあります。
 9ページは、これらの議論を行うには高齢化率等も必要になるかもしれないということで、参考としてつけております。
 10ページから15ページは、患者調査の中で、いわゆる入院した患者さんで、かつ救急車で運ばれた患者さんについてのデータでございます。
 10ページから12ページは、各都道府県の平成14年からの増加の程度をあらわしております。こちらに関しては、おおむね消防庁さんのデータと一致するところが多かろうと思いますので、具体的な説明は差し控えさせていただきます。
 13、14、15ページにつきましては、入院をした患者さんのうち救急車で搬送された患者さんがどこから紹介をされたかというところで、いわゆる入院前の場所を示したものでございます。14ページは高齢者、15ページは後期高齢者をあらわしております。
 14ページ、高齢者におきましては入所施設からの入院というのが6%、後期高齢者になると8%ということで、お年を召されるとこういった入所施設等からの搬送が多くなるということも、感覚的には当然の結果ではございますが、データとして提示できるかと思います。
 事務局からの説明は以上でございます。

○有賀座長
 どうもありがとうございました。
 最初の資料1は前回のまとめということで、まとめといっても出発点のまとめですのでいろいろ書いてありますが、今の参考資料1や資料2については、前回のことを踏まえてつくっていただいているものも随分たくさんあるようです。
 どこからでも結構なので、御質問等ございますでしょうか。どうぞ。

○加納構成員
 前回ちょっと議論になりました厚労省と総務省のデータの違いというところで、私の資料5の37ページ、38ページにもう一回まとめさせていただきました。38ページのグラフを見ていただいたらわかるかと思うのですが、37ページのほうにもとのデータを整理した数字を並べさせていただいております。38ページがデータで、これは本当に相対的なグラフが出てきました。
 総務省消防白書の救急告示病院の減り方というのは、我々が実感的にある数字で、最後にぐっとふえているのは、いよいよ二次救急に対して少し点数がつき出したということとか、社会医療法人の制度の始まりによって24年度はふえたのかなということで、納得できる感触はあるのですけれども、厚労省の増加するデータがなぜ起こっているのかというのが相変わらずわからないなと思いまして、またそこのところを教えていただけたらなと思うのです。

○徳本救急医療専門官
 加納構成員には申しわけないのですが、本日の資料2のところで、救急・救助の現況から拾うとこういうグラフになるのですが、この資料作成段階で精査をいたしますと、ちょっと数字の変更がございまして、結果としましては、資料2の3ページにあるように、やはり減少は続いているという状況でございます。

○有賀座長
 ですから、今、先生から御指摘の38ページの総務省消防白書の救急告示病院のグラフは、右肩下がりがそのまま続いているようで、この間の資料はちょっと違っていたのだそうです。

○加納構成員
 ありがとうございます。

○有賀座長
 どちらにしても厚生労働省の資料そのものは施設の数を数えてくださっていて、例えば輪番という話にいくと、この日とこの日とこの日は二次救急をやっているけれども、その日とその日とその日はやっていないということだってあり得ます。例えば医者が5人いますよといっても、週に1回お休みしていれば、実働としては医者は4人ということだってあるわけです。本当の提供の資源の数というのは少し丁寧にやっていく必要がある。

○徳本救急医療専門官
 こちらの厚生労働省の提示している数字につきましても、都道府県にも何件かヒアリングをいたしました。そうしますと、都道府県によって報告いただいている二次救急医療機関の概念というのがちょっと違う部分もございまして、ある都道府県は、当然救急告示病院と二次救急医療機関は数が一緒なので、そのデータを上げてきますというところと、都道府県によりましては、24時間365日はできないけれども、輪番だったら頑張れるということで、告示病院とは違う体系で輪番制をつくっているところ等もございまして、必ずしも一致しないという実情が明らかになってきたところでございます。

○有賀座長
 だから、そういう意味では、提供側の資源の量をどうはかるかという話はもうちょっと丁寧にやっていく必要があるでしょうね。
 どうぞ。

○田邉構成員
 今、加納先生から御指摘のあった38ページのものですけれども、これは多いほうがいいのか、少ないほうがいいのか、ふえたほうがいいのか、減ったほうがいいのかは別にして、このデータが幅が広いのが狭まってきているというのは、まさに二次救急医療機関と告示医療機関を一元化させよう、一体化させようといった取り組みが少しずつ進んでいるというふうに見れるものなのですか。

○有賀座長
 今の質問は、そういうふうなことになるのかということですね。

○田邉構成員
 ええ。そういうことになるのかということです。

○有賀座長
 それは事務局に質問されているのだと思うのです。

○徳本救急医療専門官
 我々としては、そのように県の担当者が考えて進めていただいているということを期待はしたいと思いますが、必ずしもそこまでではないのではないか。
 ただし、昨今の情勢からいたしまして、各医療機関さんは、看板を掲げている限りはやろうというような雰囲気になってこういう結果になっているのではないかと感じております。

○横田構成員
 地元の実態から言いますと、厚生労働省の言う二次救急医療機関は、初期診療後の受け皿としての病院構成であり、例えば堺市医療圏には23の救急告示病院がありますが、その全てが参画しているわけではなくて、当番病院を通年固定や輪番制で指定し、それに参画している病院さんの数として出ているのです。
 一方、救急車を受けてくださいねという意味においての救急告示病院は既に23あって、この数は変わらない、年間を通して一定しています。もちろん、年度によって変わってきます。実際に救急の現場で表に出てくるのは、むしろ救急告示病院という形のほうが消防の受け皿、あるいはwalk-in患者の受診先として非常に意味を持っています。だから、かなり乖離しているという実感が現場ではあります。
 以上です。


○有賀座長
 どうぞ。

○久保構成員
 ちょっと話は変わるのですけれども、わからないので教えてほしいのです。
 6ページ目の救命救急センターに対する実施要綱のところの数を見ると、医師も専任の医師も全て「適当数」という言葉になっているわけです。実際の専従の医師の数も0人のところが6施設あるということで、適当数は0も含んでいるという認識なのですか。普通ですと、NICUであれば患者何人に看護師1人とかいう人数を提示してるのですが、適当数という表示をしていることは、0も当然含んでいるという認識なのか、それともこれは地域によって考えなければいけないから、その地域医療圏ごとに適当数を決めろということなのか。でも、これが明確でなければ、見直しをして評価するとか認定とか再認定ができないと思うのですが、「適当数」になった経緯はどうなのですか。

○徳本救急医療専門官
 6ページに「三次救急医療に精通した専任の医師を適当数」と書いてあるのですけれども、「専任」となっております。今回提示した数字は「専従」でございまして、「専任」と「専従」の概念の違いが今、こういう状況になっていまして、いわゆる「専従」というのは、救命救急センター部門に専ら従事する。基本的にはそこにつきっきりでいるという者。「専任」というのは、必要な事象が起きた場合にしっかりと対応する者が指定されているということで、先生の課題意識から言うと、これは専任でなくて専従としてやるべきではないかという課題と我々は理解いたしました。

○高城構成員
 奈良県の高城と言います。
 今の質問に関連してなのですけれども、いただいたこの資料の中ですごいショッキングだった11ページと12ページ、救命センターの専従の医師数はこれだけの幅があるとか、重篤患者の受入数はこれだけ幅があるということなのですけれども、そもそも救命救急センターの要件というのが、先ほどの6ページに書いてあるのだけれども、非常に幅を持たせたような書きぶり、要件になっているのだと認識しています。
 そういう意味で、人の数とかを厳密に規定しているのは、救命救急センターの補助の要件というか、指定の要件ではなくて、診療報酬のほうで別途人的要件、例えば救命センターの入院料とか、特定集中治療室の入院料とか、もしくは一般病棟で例えば10対1とか、そういったものが全部まぜこぜになってしまっているから、それをひとくくりに救命センターとして指定しているのでこういうばらつきが出てきてしまうのではないかなと思うのです。
 そういう点について、今後、論点のところにも挙がっていますが、どこまで明確に救命救急センターの定義をするのかという点は検討していかなければいけないのかなと思います。今、救命センターといったときにいろんなスペックのものがまじって救命センターとなっているので、そこのところをもう少し明確化していくというのは、ある意味わかりやすいのではないか。
 自治体の立場から言うと、救急を担っていただく医療機関というのは、たくさんあれば助かるので、どちらかというと解釈的にはその自治体の実情に合わせたような形で指定したいと思うわけです。そういったところをある程度要件を厳密化するとかいう形で分けていけば、もう少しその機能とか救命センターの役割というのが明確になるのではないかなと思いました。

○有賀座長
 どうぞ。

○加納構成員
 今の御意見のところなのですが、資料5の48ページを見ていただきますと、先生が今おっしゃっていただいた看護婦さんの配置数に関しては、救命救急入院料については、こういう条件がありまして、ハイケアユニットとほぼ同じ条件であれば、救命救急入院料を取れるという点数がこういう形であります。特定集中治療室とか脳卒中ケアユニットとか、こういった形での条件づけは診療報酬では明確にされているということです。

○有賀座長
 ほかに何かありますか。
 私の極めて個人的な古いころの話をしますと、病院に救急外来というのは昔からありました。けれども、実は救急外来に専任するナースがその昔いただろうか。その昔の多くの病院は、外来を担当する婦長さんがその場所も一応面倒を見ていることになっている。だけど、そこで働くのは、患者が来たときに、どこかからナースが出てきて、そこで患者さんに対応する。夜は夜で病院全体の看護師さんの当直のカレンダーの中から出てくる。ですから、その昔の救急外来は、もちろん専任のドクターなどはいませんが、専任のナースすらいなかった時代があった。
 全国の標準化という話でなくて、その病院における救急外来の、少なくとも医療のパフォーマンスの一定の水準の標準化が図れないだろうかという話になって、僕は田舎の病院に行ったときに、とにかく救急外来に専任のナースを置いてくれという話をした覚えがあるのです。
 そういうナースがとりあえず1人いると、夜の部分についても、そのナースの基本的な思想によって看護婦さんたちの働きぶりがある程度は標準化されていく。こういう話があるので、救命救急センターにドクターがゼロというのは、大昔からの実体験を踏まえて言うと、これはいろんなドクターが多分出入りする。それら一人一人のドクターにとって正しい医療が行われているということに関してのみ言えば、多分そんなに間違ってはいないと思うのですけれども、看護師さんたちからすると、何科のドクターの誰々先生のやり方というようなもので結構がたがたするのではないかということが十分想像されます。
 そういう中で患者さんの流れが円滑にうまくいくかというと、そうでないのに比べれば円滑さは低いだろう。そういうことも含めて総合的に見ると、クオリティーは、その病院の標準的な体制、様子、内容を保証するには専任の者が少しはいないとまずいだろうと思うので、専従の人がゼロではなく、適切な数の人がいるということが多分必要なのではないか。それはその病院の成熟度合い、救急医療のやり方によって変わってくるだろう。それは地域によってある程度のばらつきがあるのではないかなと想像します。

○久保構成員
 ですから、受入数の人数に関して、これ以上は要る。例えば4,000人、5,000人受け入れているところは10人要るとか、少ないところであれば1人でいいとかいうふうなところが必要なのではないかと思います。
 もう一つ聞きたいのは、最後の論点にもあるのですけれども、そういうチェックをして、見直しをするということですが、救命救急センターの毎年のチェックとかいうのは現状では行われているのですか。
 例えば周産期で言えば、NICU加算などは、認可するときの審査は物すごく厳しいのですけれども、あとは野放しで、NICUをできる先生がいなくなって実質稼働しなくても加算だけとっていて、実情はないという施設が結構あるのです。それは認可後定期的にチェックされていないからです。そういう意味では、救命救急センターはいかがなのでしょうか。

○徳本救急医療専門官
 それにつきましては、本日提示しました参考資料2というもので我々は充実段階評価というのをしております。これによってA、B、C評価をいたしまして、この結果を見て各センターなどが質の向上に取り組んでいただくということになっております。
 平成24年度から資料3にありますような実数を具体的に出すことによってより各救命センターが取り組みをしやすいような形に配慮しているところです。
 そもそも救命救急センターの指定というのは都道府県がなすものでございまして、逆に言うと、16ページにあります論点の「指定する都道府県や病院の管理者」というのが救命救急センターのクオリティーを上げるために主体的に取り組んでもらう必要があるというふうに考えます。
 では、評価しているだけなのかということにつきまして、A、B、C評価に準じまして我々の補助金や診療報酬への影響というのもございますので、基本的には各医療機関がA評価を目指して取り組みをしていただけていると考えております。

○行岡構成員
 資料2の一番最後の53ページに「論点」と書かれています。2つ目に「救急搬送受入が少ない二次救急医療機関が救急搬送を受入れるためにはどの様な方策が必要か」ということが書かれています。
 資料2の41ページをあけていただきたい。南和については、救急搬送受入れの多い2施設がうまく連携をとっていて、1施設は1日1例ぐらいしか受けていないのですけれども、これがすき間をうまく埋めていっている。この数字だけ見て、365より少ないからここはもう要らないとか、これを700にふやせということをするよりも、この2つのところの間をうまく埋めている。
 似たようなのは和歌山県の田辺市で、そこには大きな医療機関があって、そこが8割受けて、町なかの1割を受けている施設があります。そこは初期救急施設でこのことを救急隊員がよくわかっていて、足首の捻挫ならあそこでいいねということを言うときに、特に、別の2病院に、2例行っていますね、先ほど重症が行きましたね、だから、こちらでちょっと診てもらっていますということで、すき間を埋めるという表現を使っていいのかわかりませんが、数が少ないイコールインアクティブであるとは言えないと思うのです。それは地域の実情を見ないとわからない。これも多分後で議論が出ると思うのですけれども、小さいゆえに機能していないとか、もっとふやせという議論にはならないように注意しなければいけない。
 非常に少ないけれどもきらっと光っている病院がある。逆に、大きい病院だから何でもかんでも受けないで、もうちょっと分散したほうがいいのではないかということ。これは地域をしっかり見る方策、53ページの「論点」の2つ目の・、少ないところにもっととらせるようにしたらということでなく、少ないところは少ないなりのファンクション、地域での活性、いい役割を担ってもらうようにと考えたほうがいいのではないかなと思っています。

○高城構成員
 今、奈良県の南和の話が出ましたので、1点だけ補足です。
 まさにそのとおりでございまして、今、実情といたしまして、南和のほうでは大きな病院が3つしかなくて、3つが3つとも救急医療をやっているという状況なのです。そこは実情からしてみて、こういう現状もありますけれども、効率性の問題から少し改善が必要だろうということで、1つに集約するという方向で今、再生計画の中で考えている。すなわち、救急医療体制の観点でその地域毎に個別カバーするというのでなくて、もう少し広い、地域の実情を踏まえた医療計画の中で考えるべきところがあるのではないのかなと思います。

○石井構成員
 まさに今の議論は久保先生がおっしゃったところから始まっていると思うのですが、評価の見直しをしたわけです。私はそのときの検討会に参加しておりましてたしか坂本教授が中心のワーキンググループで、この評価基準が練り上げた形でできたと思っています。その中には、ほかの科との連携であるとか、そういうことも要件に入れて、将来のあるべき姿まで見えるような形にしながらつくっていただいたのです。
 ただし、これを実施するに当たっては、私のほうからも申し上げたのは、地域のMC、とりわけ都道府県のMCのレベルで必ず1回検証をした上でこの数字を後で出してください、素通りでは出ないように考えてくださいということをお願いしていまして、恐らくそういう形がとられているものだと私は思っています。
 したがって、その評価について細かな点数表まではついていませんけれども、これが妥当であるという見え方そのものは地域のフィルターを通った数字だというふうに見てもらうといいと思います。
 その次は、この基準の中に織り込まれているように、スタンドアローンでいわゆるスーパー病院が全てを受け入れて地域全体を取り回すという欧米的な概念と、それから日本的に、ほどほどの施設が連携をしながら地域の中に網目をつくって、ネットワーク型で存立するという両方のパラダイムがあると思います。その中であえて言えば、これは連携型を目指してくださいというコンセプトが盛り込まれていて、その上でどこまで大きく、どう集約型といえば、現場の救急の先生方から聞くと、ある程度絞ってくれれば頑張れる、ところが、全部集中されたら逆に機能は低下するし、職場環境も悪くなるという話はよくあります。
 そういうものまで織り込んだ上での基準になっていると思いますので、議論はそこからスタートしていただくといいのだと思うのです。

○久保構成員
 そうすると、今、Aを目指せという話をすることは達成できない施設の切り捨てになってくる可能性があって、地域の中で人口当たりに対して救急数はこれだけで、Aのところが幾つかあって、BのところとCのところがある、そういうピラミッドなり救命救急センターの中での連携をするようなものを目指さないと、全施設が点数だけでAを目指すとすると、切り捨てにならないのですか。それは大丈夫なのですか。

○石井構成員
 立ち上げのときの議論から含めれば、その結果、例えばアクティビティーが低いように見えるところなど、あるだろう。そのときは、絞り込み、切り捨てを最初にするのではなくて、この評価に基づいて底上げという方向で、補助金があったらもっとふやして底上げをしてください-もらいたいのです。だけど、お金だけの問題ではないので、もうちょっと何とかなりませんかという指導も含めて、取りまとめをした立場で厚労省にお願いをしましたし、今もそうしていただいているのではないかと思っています。
 したがって、いきなり絞り込みで足切りにコンバートするのは時期尚早だと思っています。

○有賀座長
 どうぞ。

○長谷川指導課長補佐
 事務局でございますが、確認を1点させていただきたい。
 先ほどたしか二次救急医療機関については、その地域の実情に応じて、患者さんの受け入れの数が少なくてもその地域で重要な役割を果たしている可能性があるので、一律に数の大きさで見るべきではないという議論だったと思います。
 三次救急医療機関のほうにつきましては、最初御議論がありましたが、ある程度ドクターの数もいて、受け入れの数も多いほうがいいのではないかという方向性の議論でよろしいか、ちょっと確認をさせていただきたいのです。

○有賀座長
 どうぞ。

○石井構成員
 私は救命センターの評価に基づいて話をしたつもりです。二次救急については先ほどの取りまとめで全く異存ありません。

○有賀座長
 厚生労働省のドクターたちに少しきちっとしたことを言っておいたほうがいいのかもしれないのは、ある病院を評価しようと思うときに、その地域の背景をまず確認して、その病院がその地域において何を担っているのかというところをどう評価するかという話になるわけです。
 だから、都会の救命救急センターと地方の救命救急センターで取り扱う患者の数というのは、救命救急センターとして診ていますよという観点でいくと、恐らく地方のほうが山ほど診ている。
 けれども、重篤な患者はどうですかというと、その中の一部分だろう。
 都会になると、恐らく重篤なものを選別して運ぶという方法のところが多いので、数だけでいくとどうなのか。
 では、都会においては、今、言った地方の救命救急センターがやっているような重篤でない患者さんまで一生懸命面倒を見るのはどうなっているかというと、その地域その地域によってどういうふうな病院がどういうふうにやっているか。
 だから、単にストラクチャー、CTスキャンが何台あるとかMRがどうなっているという問題だけでなく、背景に占めるその病院の果たす役割という形で見ていかないといけない。MRももちろん夜中に撮れたほうが撮れないよりはいいわけですけれども、そういうことも全部一緒くたに考えていかないといけない。
 ですから、厚生労働省がやっているのは充実度の評価であるということをよく言うのは、恐らくそういうことだと思うのです。その辺のことを丁寧にやらないと、この手の話はあっという間にばかみたいということになる。

○徳本救急医療専門官
 今、先生方から非常にたくさん御議論をいただきましたが、基本的には本日の資料2の16ページに書いてありますように、今の評価でもってすぐ切り捨てというつもりは全くございません。
 ・の4つ目、5つ目に書いてありますけれども、そもそもは救命救急センターが24時間365日、どのような症例も受けていただく、そのコンセプトをまず目指してほしい。それに向かって指定している都道府県や病院の管理者がしっかりと改善策を練ってほしい。改善策を練ってもなおその目標が達成できない場合は、指定の解除等を検討する必要があるのではないかという話でございまして、まず切り捨てありきということは現時点では考えておりません。

○高城構成員
 ちょっと質問というか、あれなのですけれども、今、A、B、Cの充実度評価ということで、これは国の依頼でやっているわけです。県などもコメントするところがあったりして、やっているわけです。確かに救命センターを指定するのは都道府県なので、指定を解除するとかしないとかというのは、別にAとかBとか、そういう充実度評価に限らず、都道府県が判断してやればいい話なのです。
 そういう中で、実際県で独自に評価できているのかというと、うちの県の状況を言うと、救命センターのパフォーマンスについて県独自で評価しているということはないのです。あくまで充実度評価で評価して、Aだから粛々と頑張ってもらいましょうということになっている。現在、救命センターの整備目標として、100万人に1個とかそういうのがないので、要すればふやせるという状況にある。今後は、救命救急センターとして、どういうものを認定していくべきなのかというスタンダードをある程度国なりでガイドライン、これがお手本ですよというのを明確に示してもらった上で、県でもそれを踏まえて認定し、事後、機能をフォローアップ、PDCAするような仕掛けづくりの検討が必要なのかもしれないと思いました。

○有賀座長
 僕ばかりしゃべってもしようがないのですが、賛否両論あるかもしれませんけれども、日本医療機能評価機構が病院の評価をやろうとしていて、その中に付録の評価で救急医療に関する評価というのもあるのです。それは、その筋のプロが病院に出かけていって一定の物差しに従って評価をする。その評価の精緻性とか、受けた病院の満足度とか、さまざまな議論がありますけれども、少なくとも一定の尺度、業界筋の尺度がないわけではない。ですから、それをどう利用するかという話も県などの行政で考えていいのではないか。
 東京では二次救急病院の評価のときにその病院の救急医療を評価するというのはとてもじゃないけれども難しい。ただ、日本医療機能評価機構を合格しているか、していないかという話がもしあれば、それは補助金をつけるときの強弱に使ってもいいのではないかという議論が実はあります。ですから、それは都道府県でいろいろ知恵を絞るという話なのではないかなと思う。
 それから、行岡先生もこの議論に入っているので知っておられると思いますが、先ほど捻挫の話が出ましたが。年間に受ける件数の少ない病院について東京では重症度に関して決して低くなくて、むしろおじいさん、おばあさんが多いので、その分重症のほうへ偏るようなデータがあるのです。その病院にまで数をふやそうというベクトルを働かせるのは多分間違いだろう。そういう病院は、夜の救急は無理なのだから、超急性期で頑張っている病院から少し後ろのほうで昼間に受けてもらうということで救急医療に参加してもらおうではないかというふうな議論も実はしています。
 ですから、ここに書いてあるように、単純に少ないところをふやせよという話は、少ないよりは多いほうがいいのかもしれませんけれども、地域によっては少ないまま、昼間のほうで頑張ってねという形で議論があるということもいいのではないか。それは地域によってだと思います。
 どうぞ。

○久保構成員
 今、有賀先生がまとめられたのですが、周産期医療センターの評価では、実数と比率と両方出しているのです。地方型を評価するために、重症患者の実数ではなくて、入院数の中の重症患者数の比率と両方で評価をしていくということをやっています。それでは、都会型の評価は実数、地方型の評価はむしろ比率を利用した方が点数が上がってくる。数と比率の両方見ながら評価すれば良いのではないかなという気はします。

○有賀座長
 こればかりやっているわけにはいかないのですが、数を評価するときに、つまり、病床数で割ってしまえと。わかりますね。そうすると、すごくでかい病院は、割り算でいくとずっと減っていく。だけど、小さい病院はそこそこの数で残っていく。だから、どれぐらい頑張っているかといったときに、単純な数でなくて、病床数で割ってしまえという議論も実は東京であるのです。
 どうぞ。

○横田構成員
 救命救急センターと二次救急医療施設とを同時に話をするとややこしくなりますので、救命救急センターについては、きちっとした評価基準を設けて質を保証していくということについてはおおむね賛成で、ある程度面積あるいは医療圏あたりにというのは従来どおりでいいと思うのです。
 問題は二次救急医療施設です。53ページの「論点」というところからスタートすれば、先ほど来行岡構成員もおっしゃったように、2つ目の数の問題で、少ないからどうだ、多いからどうだというのはもう一度整理をしないといけないと思います。
 3点目に書かれている「確実な搬送受入体制の構築のため、どの様な取組が必要か」というのは非常に重要だと思います。
 私の個人的な意見を申しますと、今までの論点の中で一つもあらわれていないのが診療の中身の問題です。御存じのように、病院側の医療サービスを提供する人たちは全部「診療科」という名前で仕事をしているのですけれども、救急は、いかんせんほとんどが症候や病態的な対応が中心です。
 例えば消化管出血の患者さんがおりますということになりますと、やはり初期に対応して、どうしても表に出てきてほしいのは、消化器内科の先生で、緊急内視鏡ができるような体制が病院にないと、なかなか受け手としてはやっていけない。
 ただ、血がとまらなければ、必ず外科が要る、麻酔科が対応しないといけないということで、地域で消化管出血をとっていただける病院は手を挙げていただけますかということをやりますと絶えずこの議論になって、内視鏡の先生はいるのだけれども、困ったときに外科の対応ができる病院でないので、やはり全体としてお断りしますということが生じてくるわけです。そういう論点が一つあること。
 もう一つは、地域には日常診療でやっている診療科の単位で例えば循環器の病院が非常に多くありますと、救急でPCI、いわゆる心カテをとってあげますよということについてはほとんど苦労しない。
 堺市で言いますと、ACSが年間400から450ぐらい緊急でいるのですけれども、どこの病院もほとんどが1回ぐらいでとってくれる。
 翻って、先ほどの消化管出血になると、3回、4回の応需をしないととってもらえない。こういったことをちょっと分けて考えないといけない。
 もう一点あります。脳血管障害ということになりますと脳外科、神経内科の先生が集約的に働いている病院さんがあるのですけれども、そういうところはt-PAとか脳外科の対応は非常にアクティブにやっていただけるので、とっていただけるのですが、いつ発症したかわからないけれども、脳梗塞を繰り返して、ほとんど寝たきりで、ちょっと介護型の人がまた悪くなったというような患者さんについては、何もそこだけでとるというのでなしに、先ほど来少し出ていましたが、数は少ないけれども、うちはかかりつけでリハビリをやっていますからとってあげますよと言ってとってくれる。そういうふうにうまく色分けしておかないと1個の病院に集中してしまうということがあるのです。
 ですから、この議論は、全体のこの資料にずっと目を通したときに、どこにも傷病の中身を議論しながら評価しませんかというところがちょっと見えてこない。現実に地域で搬送やら受け入れを確実にしましょうというときは、まずそこから議論しないとなかなか前へ進まないということがありますので、ここはこの構成員の方々で議論していただくとありがたいなと思います。


○有賀座長
 これから資料3、4、5、6へ展開していきますので、話が重複するかもしれませんので先へ進みたいと思います。
 では、最後にどうぞ。

○石井構成員
 国に1つのルールがあったほうがいいだろうという議論がありました。救命センターの項目をもう一回見ていただきたいのですが、これが基準なのです。ですから、人数であるとか、各科との対応をどうしているか、メディカルコントロールにどういうふうにコミットしているか、実習受け入れとかいろんな面で判定するという基準による評価が出てきているわけです。それをどういうふうに取り回すかという議論が最初にあったわけで、基準があるべきだといえば、もうあるわけです。
 横田構成員のお話で、これと別に何かあるのかということですが、あるわけです。各地のMCの中に搬送基準というのをつくり、それを時々刻々ブラッシュアップしてくださいという最初のリストづくりは、全国でできたわけです。それがどのぐらい機能しているかとか、ブラッシュアップの仕方がどうなっているかという問題はこれから検証されるのだと思いますが、各地の実情に合わせたルールづくりなり搬送の一定のルールというものができたわけです。
 この2つを合わせていくと最後に、「では、二次という存立はどこにあるのだ」という議論で、大きくても、小さくてもいい、専任がいるかどうかも含めてまだ曖昧ではないのかなという点がこの論点整理の中に出てきているのだと思うのです。
 そういうふうに面を分け、そして絞り込んで、次にどう考えるかということをやっていかないと、もう一回全部リセットして話し始めると、とても終わらないと思うのです。

○有賀座長
 どうもありがとうございます。
 今のように三次の話と二次の話は十二分にリンクする話なので、どちらから切っていっても同じような議論が多分展開すると思います。
 資料の構成によると、3が救命救急センター、4も民間の救命救急センターということで続いておりますので、三次救急の話を先に嶋津先生と許先生にやっていただいて、また少し議論させていただく。その後、二次救急の話を賜って、また議論する。こんな形で進みたいと思います。
 嶋津先生、お願いします。

○嶋津構成員
 それでは、資料3をごらんください。
 「救命救急センターの過去・現在・未来」というタイトルがついていますけれども、今、救命センターの設置基準という話がありましたが、ここにたどり着くまでにはさまざまな経緯があったということもありますので、そもそも救命センターがどうやってできたか、歴史的なものを踏まえて、現状、今後の課題ということを見ていきたいと思います。
 まず、1ページをめくっていただきますと「救急医療」と書いています。ここで皆様にあえてするべきものでもないと思いますけれども、基本的に救急医療というのは4疾病・5事業。今は5疾病・5事業になっておりますが、そういった形で政策医療として取り組まれてきているといった部分が非常に大きいと思います。
 先ほど救急というのは病態で対応するからなかなか専門科として認められにくかったということを横田委員が言われましたけれども、救急科専門医というのは、平成15年には「救急科専門医」として広告ができるようになりましたし、平成20年からは「救急科」として標榜もできるようになっているということを知っていただきたいと思います。
 次のスライド3は「救急医療の特色」ということで、よく言われることは、「医の原点」であるということ。
 対象となる傷病あるいは患者さん自体が多彩である。
 最も大事なことは、今、問題になっていますように、社会・地域のニーズに応えないといけないということが、そもそもの救急医療の目標であり、目的であります。
 現在、期待されているのは、ある意味では社会のセーフティーネットということで、本来病院が受け入れるかどうかということも含めたものが救急医療のシステムの中に入ってきている部分もかなりあるということは認識しておく必要があります。
 もう一つ大事なことは、ユニバーサルモデルがないと言っていますけれども、こうすれば必ずうまくいくという救急のやり方というのは、世界中を見回しても、日本中を見回してもないということで、それこそ個別化して対応しないといけないということです。
 もう一つは、自己完結をしない。各診療科の協力を得ないといけないですし、三次は二次あるいは一次の協力を得ないといけないということで、こういったものが救急医療の特色ということで、さまざまな御意見が出ましたけれども、そういったことを反映してなかなか1つの答えには到達しないと思います。
 4枚目に行きます。先ほど申し上げたユニバーサルモデルがないということで、アメリカですと有名なER型の救急をやっております。
 イギリスですとA&E(Accident & Emergency)ということで、ある意味ではERに近いところがあるのですが、御存じのように、イギリスではジェネラル・プラクティショナーという開業医の方が大きな役割を占めています。
 NHSという厚労省の電話トリアージシステムが全国にあります。
 また、walk-in clinicという看護師がやっているクリニックもあります。
 複数のトラックがあるという意味ではアメリカとは大きく違いますし、ある意味では日本にとって参考になる部分も大きいのではないかと思います。
 また、フランスではSAMUという形で、医師が救急現場に行くという全く違った対応をとっています。
 世界でなくて、日本で見ても都市部と地方では違いますし、同じ地方の都市でも中核病院があるかないか、例えば救命センターがあるところ、ないところでも違います。
 また、病院でも先ほど専従、専任という話も出ておりましたけれども、救急に専従しているのもあれば、各科の医師が協力してきちんとたくさんの救急患者を診ているという形もありますので、病院によっても違います。
 また、初期、二次、三次というレベル別にやっているところもあれば、そういうのを問わずにER型ということでとっている病院もありますので、単に数だけで見ることができないというのも事実だと思います。
 ただ、重症患者については、ある程度の数がないことには医療の質が担保しにくいのではないかと思います。
 スライド5は、恐らくきょう一番知っていただくのにいいかと思っているスライドです。 横軸は年です。1950年代から2010年近くまであります。左の軸が交通事故死亡者数ということで、●で示しています。右側は救急搬送件数ということで、■で結んでおります。
 これで見ますと、交通事故の死亡者数というのは、1970年ぐらいをピークに、その後、小さなピークがありますけれども、どんどん減っております。昨年は4,000人台ということで、非常に減ったということが新聞でも報じられています。
 一方、もう一つの救急搬送件数は近年、特にふえております。昨年は580万件ということで、2008年ごろに一時減った時代もありましたが、どんどんふえているということです。
 グラフの上のほうに「たらいまわし」という丸がついているところが2つありますけれども、1つは1970年ごろ、昭和40年代に問題になりました。もう一つは2007年、2008年ごろにありましたが、1960年代というのは交通戦争という時代で、このときに重症外傷患者は受け入れられないということで、最初にたらい回しが問題になりました。
 2005年、2006年ごろというのは、きっかけは東京と奈良で妊婦の脳出血の受け入れがなかったということだと思いますけれども、そのころにも問題になっています。
 それぞれの背景は、1970年ごろは交通戦争、現在は人口の高齢化、核家族化、コンビニ受診といった形で、背景が異なっています。
 ということで、日本の救急は、こういった急増する外傷患者、交通事故による外傷患者、特に多発外傷患者で、それまでは頭であれば脳外科、手足であれば整形外科が診ていたものを、全身の多発外傷を診るところがないということで、いわゆるたらい回しになった。
 ですから、日本の救急体制は、搬送の法制化、救急告示、初期、二次、三次の確立というふうにさまざまな手がなされましたけれども、基本的には重症外傷にどうするかというシステムが救急として整備されたということは非常に大きな点だと思います。
 その上で、現在、人口の高齢化、核家族化、コンビニ受診ということで、6ページを見ていただきますと、もともと日本の救急というのは外傷救急をやるためにできた。救命センターのさまざまな条件を見てもそういったものが色濃く反映されていましたけれども、現在はむしろ疾病救急のほうが圧倒的に多くなっているという時代で、時代的な背景の変化ということを考慮する必要があります。
 7ページを見ていただきますと、では、現在の救命センターにはどんな患者が来ているかということになります。
 これは前任の杉本壽教授が調べたものですが、平成20年、全国の救命センターにアンケートを出して、回答率は約36%です。11万件の救命センターの入院患者を見ています。
 これで見ますと、内因性疾患が73%、外因性疾患が27%、外傷を含めた中毒・熱傷は3割もないということで、明らかに外傷救急から疾病救急に移っているということが救命センターを見てもわかります。
 その中で、左の円グラフですけれども、単一の疾病としては、外傷が18%という形で多いのは事実ですけれども、脳神経外科系のもの、心臓・循環器のもの、消化器系のもの、心肺停止、これらを合わせますと全体の約70%ぐらいになるということで、こういったものに対して救命センターが対応しているということになるかと思います。
 8ページに行きます。そもそも救命センターというのは、いわゆる三次救急の核になっているということで、これもあえてここでお示しするまでもないのですが、初期、二次、三次救急体制というのが日本の救急を担っています。その中で最も重篤な、患者数にしますと1〜2%を救命センターが担っているということになります。
 9ページになります。その一方で救急部門を少し違った見方をしますと、これは日本救急医学会の救急部門のあり方委員会の提示した図です。横軸は救急患者で、重症で緊急度の高い人から軽症で非緊急のものがあります。それで見ますと、初期、二次、三次というふうに分かれると思います。
 また、外来を診るものと入院を診るものというふうに分けて、一部では病院前救急をやっていますけれども、それはちょっと省きます。外来、入院、重症度、緊急度ということで見ますと、A、B、C、D、Eという5つに分かれます。この中で、重症の入院と外来を診るのが三次、入院・中等症が二次、初期だけというのが外来ということになりますが、いわゆるER的なものというのは外来部門のみということで、軽症から重症を診ます。ですから、三次救急施設とER施設というのは、ある意味で軸の方向が違っていますので、これを一緒にして理論をすりかえてしまうと本質を見誤ることにもなると思います。
 10ページです。では、そういう救急は誰が診ているかということですけれども、救急医だと言いたいところですが、なかなかそうは言えないのも事実です。例えば救急医学会の正会員は約1万500人います。救急科専門医は3,600人しかいません。
 11ページを見ていただきます。その一方で、ちょっと考えていただければわかりますけれども、救急医療は、一般の診療所ですと、内科系、外科系の診療所がたくさんありますし、夜間ですといわゆるアルバイトの若い先生もたくさん診ています。また、通常の病院でも救急科のないところもありますし、各科の先生方、研修医、医師、アルバイトの先生も含めて時間外とかは診ています。
 救命センターに行きますと救急医がある程度ふえてきますが、全国の救命センターの統計ですと、専門医は1センター当たり平均3.6人程度しかいないというのも事実だと思います。
 どうするかというと、必要に応じて専門家へコンサルトということで、先ほどありました各診療科と連携をとるというのは救急部門にとって非常に大事なテーマになります。
 また、眼科、耳鼻科、精神科等の特科の救急というのは、各科にお任せしているというのが実情です。
 ということを考えますと、日本の救急専門医の関与というのは比較的少ない。いい意味でも悪い意味でもだと思うのですけれども、各科の医師と混然一体となってやっているという意味では、米国のER形式あるいは英国の救急医とはかなり違った体制だと思います。
 これを数字で見ますと、12ページになります。
 救急医は、専門医が3,600人。
 アメリカのACEPという専門学会のボードを持っている救急医は、2005年で2万2,000人、今だと恐らく3万人ぐらいになっているのではないかと思うのですが、そもそも桁が違います。人口100万人当たりで見ますと、日本は2009年で24人、アメリカは2005年で82人、フランスは2002年で85人という形で、3分の1から4分の1近いというところです。
 13ページです。その一方で、全国の救命センターは順調に設置されております。現在、恐らく260近くになっていると思うのですが、そこを満たすだけの医師がなかなかいない、あるいは分布の不均等もあるといったことで今日言われているような問題が生じています。
 14ページです。救命センターの要件ということで書きましたけれども、これは先ほど来ありましたからあえて言いませんが、ちょっと別の見方ということで言いたいのは、(1)と(2)というのは、救命センターの入り口に関する問題です。断らずに重症をとりなさいという入り口に対する規定。
 (3)というのは、落ちついたらよその病院、よその病棟で診てもらいなさいということになるかと思います。
 現在、入り口の話ばかり出ていますけれども、出口、救命センターはなぜ困るかというと、落ちついた患者さんが転院できないので救命センターのベッドを埋めている、だから、とれないということで、(3)というのは余り注目されていませんけれども、地域としてセットアップしてもらうためには非常に大事な問題になります。
 その結果、どうなっているかというと、15ページ「救命センター『もはや限界』」と書かれてしまっていますが、大阪には今、救命センターが14カ所(この当時は10カ所)ということで、非常に恵まれた地域ですけれども、とれない。救急患者が数年で2倍近くになって、入院患者を診る二次病院が減っている。初期では入院患者を診られませんので、当然二次がだめなら三次に流れてきますから、そういった意味でも負担がふえています。
 ということで、年間にお断りしているのは200件超と書いていますが、残念ながら実際そうです。我々の施設も、ならしますと1日1件ぐらいどうしてもとれないということが生じております。というのは、結局、ベッドをあけらないということが大きな問題になります。
 次の16ページです。では、どういうふうにして空床を確保するかというのが大きな題です。この図はアメリカのシステムに関する考察ですけれども、アメリカのERというのも実は問題がありまして、初診で最初に医師の顔を見るまでに平均56分かかるというデータもあります。入院が決まってから各科の病棟に入るまで数時間、長いときには3日間かかったというものがあるということで、日本では信じられない数字もあります。
 混雑を改善するにはどうしたいいかということで出されたシステムです。これはInput、Throughput、Outputという3つの部門に分けて考えましょうということで、救急に入るにはどうしたらいいかというInput。救急部自体の対応能力、Throughputです。それから出口という3つに分かれていますが、これは我々も非常に参考になります。
 Input、救急に入るには?、?、?とありますけれども、?というのが本来の救急の対象です。
 ?予定外の緊急治療、あるいはどうしても急に診てほしいということ、コンビニ受診にもつながることですが、通院中の患者に予定外の対応が必要だったという場合で、従来ですと、これがある意味では一次、二次の救急の受け皿になっていた部分があります。外科も例えば手術がふえていまして、緊急の手術では対応できなくなっているといったこともありますから、それが結果的には救急に流れているといったこともあります。
 ?弱者に対するセーフティーネットというものも非常に大きな役割を果たしています。
 こういった人が救急診療として入ってきますので、結果的に救急車で対応が困難になってくるといったことも生じてきます。これが入り口の問題です。
 救急の真ん中の問題ですけれども、救急に到着して、数が多いと救急でもトリアージをしないといけないですし、これは今日的な、特に初期、二次では大きな問題になると思います。
 それから対応して、右に行って患者の処遇、「disposition」という言葉を使っていますけれども、この人は初診で帰すか、入院させるか、よその病院に行くか、ICUに入れるかといったものを迅速に決めないといけないわけです。
 そうしますと、この救急部門というのがあきますから次の患者を受け入れられますけれども、disposition、処遇をして、通院に戻す、あるいはほかの施設に行かせる、入院、手術をするとなりますが、救命センターですと、同じ医師が入院、治療、手術もしていますから、そういった意味では、処遇が決まっても必ずしも救急の受け入れがすぐに可能になるというわけではないという問題もあります。
 通院治療に戻したとしても、かかるところがなければ、また救急部門に舞い戻ってくるといったことあります。
 ですから、アウトプット、救急部からの行き先を決めるというのが大事ですし、こういったもの全てを含めた急性期ケアシステムというのが非常に重要になってくると思います。
 17ページは「『救急科専門医』とは」ということで、これは救急医学会のホームページにありまして、前代表理事の山本先生が書かれたものです。
 1つ目の・は、カリキュラム等のことです。
 2つ目というのは、診療科に関係なく外傷から病気までやります、重症治療も行います、適切な診療科と連携をして必ず治療しますといったことが救急医の特色です。
 地域の救急医療制度、地域のメディカルコントロール、災害医療体制にも関与するといった形での救急医の役割。多くは救命センターにいるのですけれども、二次の救急医もそういったことは当然していただけると思います。
 18ページです。これは直接救急医療に関係ないかもしれませんけれども、私は大学におりますので、救急医の教育といったことを少し述べますと、救急医としての知識・技術を身につける。救急医というのはジェネラリストということで、あらゆる疾患に対応できるようにしないといけないということ。プラス救急の病態に関するスペシャルなものも含めて習得する必要があります。
 各科との調整能力、連携をしないといけない。
 また、地域での調整も必要だということで、地域全体のコーディネーションというのも救急に与えられた役割だと思います。
 下の括弧に書いていますけれども、救急にかかわる医師、診療科、循環器内科等もそうですが、救急医療の問題について当事者意識を持って主体的に関与できるというのは、残念ながら救急がやらざるを得ないのではないかということで、救急医がこの意味でのリーダーシップをとる必要があると思います。
 19ページは救急医療の研究といったことです。救急にはさまざまな病態がありますが、その中でも特に急性期の病態を中心にということで、外傷、中毒、熱傷、蘇生、集中治療、災害といったものがこれまでされてきましたけれども、現在は病院前救護、急性期の疾病、脳疾患、心臓疾患、あるいはERにおける診療、処置といったものについても今、どんどん広がっているところです。
 急性期の病態解明、治療成績の向上、救命限界への挑戦という意味で、具体的な成果としては脳低温療法、頭部外傷に対するもの、あるいはCPAに対するcompression onlyの蘇生の有効性、急性期DIC診断基準、これは救急医学会のワーキンググループですけれども、そういったものが研究としても生まれているというのが救急医療の現状です。
 ということで、さまざまな話をさせていただきましたが、大事なことは、救急医療にはユニバーサルモデルはない。それぞれの状況に応じて最適化しないといけない。ですから、1つの外形基準というもので切ってしまうのはなかなか無理があるだろうということであります。
 救命センターは、初期、二次、三次の最後のとりでという形ですけれども、医師の不足、全体的なシステムの構築がないということが問題になっています。
 そういったことを改善するにはシステムと同時に、特に医師の問題。ここには「救急(科専門)医」と書いていますが、それ以外の医師も含めて救急に対応する医師をふやして、全体的な視点を持つ医師をふやすことが最も必要ではないかと考えています。
 ということで、救命センターについてのお話ということにさせていただきます。

○有賀座長
 どうもありがとうございました。
 引き続いて許先生に救命救急センターのお話、後半をやっていただきます。その後に少し救命救急センターの話で議論をしていただこうと思う次第です。
 許先生、お願いします。

○許構成員
 よろしくお願いします。
 長野県松本市の新型の救命救急センターで救急医療を行っております、相澤病院の救命医の許と申します。
 「民間救命救急センターの現状について」という題目をいただきまして、当院の取り組みについてお話をさせていただきます。当院のスタイルとしましては、先ほど嶋津先生の御説明にもございましたが、ER型救急というものを行っております。その点については避けることができませんので御説明を追加させていただきまして、現場で救急医として日々診療しているのですが、高齢者救急は非常に切実だと感じておりますので、最後につけ加えさせていただこうと思います。よろしくお願いします。
 2ページ目をお願いいたします。まずは地域における当院の位置づけです。長野県は面積では全国で第4位という広さだそうです。長野県は10個の二次医療圏に分かれているようでして、当院は真ん中の松本地域というところにありまして、医療圏としてカバーする人口は、松本市の約24万人と周囲の市町村を合わせまして約43万人という人数であります。
 3ページ目です。松本の二次医療圏には三次の救急医療施設が2つございます。信州大学附属病院さんと相澤病院であります。
 二次救急医療施設は、こちらに9つと書かせていただきましたが、14の二次救急医療施設がありまして、その中で輪番制に入っていただいている病院が9病院ということであります。
 当院は新型救命救急センターとして三次の医療施設である一方で、二次救急の輪番制にも参加しておりまして、救急患者をいつでも受け入れる病院、ER型救急施設として地域の救急に取り組んでいます。
 4ページ目です。どの程度地域の救急医療に取り組んでいるかにつきまして具体的なデータで少し出させていただこうと思います。まずは当院の受入救急患者数ですが、上段にあります月別のデータを見ていただきますと、毎月約3,500〜3,600人から4,000人前後の患者さんを受け入れております。昨年度の年間受入患者数は4万6,239人でした。今年度はそれを上回るペースでして、1月の段階で受入救急患者数は既に4万人を超えている状況であります。
 5ページ目は救急車の受入件数です。月に大体500台前後です。昨年度1年間では6,200台の救急車を受け入れました。
 6ページは、松本広域内におけます年間救急車の受入台数の医療機関別のグラフです。平成8年から右肩上がりで当院の救急車の受入台数がふえていることがおわかりいただけると思います。日本全体で見ましてもほぼ右肩上がりで救急車の出動件数がふえてきた背景を考えますと、当院は増加する救急車搬送の受け皿として地域の救急医療体制に深くかかわってきたと考えております。
 7ページ目です。毎年、消防庁のほうから救急搬送における医療機関の受入状況の実態調査の結果が公表されていますが、この全国統計を見てみますと、重症以上の患者さんで1回の照会で受入先が見つかる場合が82.2%、2〜3回の照会を要したものが13.9%とされています。それ以上の回数を照会しなくてはならなかったケースでは、最大で42回照会をして受入先が見つかったという事例があったというふうにされています。
 一方で、その上段の松本広域では95%のケースで1回で受入先が決まっており、3回目の照会までに受入先が決定する場合を合わせますと99.9%でした。
 もちろん、地域内全ての医療施設の救急医療への取り組みの結果でありまして、その一方で、これまでのスライドで提示させていただきましたデータにありますとおり、当院の取り組みが少なからず影響しているように考えています。
 当院が取り組んでいるこの救急医療は、いつでもどんな患者さんでも基本的に可能な限り引き受けるという救急医療、いわゆるER型救急医療体制なのですが、次の8ページ目は、今回御出席の先生方を前に釈迦に説法ではございますが、ER型救急医療と伝統的な三次救急医療の大まかな相違ということです。先ほど嶋津先生からも同じような図を提示していただいたかと思います。
 横軸に患者さんの重症度、縦軸に受診からの時間をとった図であります。伝統的な三次救急医療は、重症度の高い患者さんを初期診療からその後の入院治療、すなわち集中治療まで行うものである一方で、ER型救急医療は、重症度を問わず、基本的には全ての重症度の救急患者さんの初療に主に専念するという救急医療体制であります。
 次の9ページ目です。ER型救急医療体制の実態というものは余りわからなかったのですけれども、日本救急医学会のER検討委員会、私もその委員をさせていただいておりますが、全国の救急専門医指定施設を対象に、このER型救急医療体制がどれほどなのかということで実態調査を行っております。そこから一部提示させていただきます。
 9ページ目を見ますと、年間2万人以上の救急患者さんを受け入れている施設は、ER型で36%、伝統型の救急医療施設の約2倍であると思います。
 10ページ目です。年間の救急車の受入台数を見てみますと、比較的多くの割合でER型施設がより多くの救急車を受け入れている傾向があるのかなと思います。
 11ページ目は1施設当たりの救急医の数です。これを見てみますと、ER型施設の約6割が5人以下という施設であります。10人以上救急医がいるER型施設は14%という割合でした。
 一方で、伝統的な三次救急医療施設は、約3割の施設が10人以上の救急医がおられるということで、この結果をどう解釈するかということなのですけれども、現状ではより少ない救急医の数でより多くの患者、より多くの救急車をER型施設は診ているということで、ある意味効率的かもわからないですけれども、ER型救急を支える救急医、そこで働いている救急医はまだまだ必要なのかなと感じております。
 12ページ目は「ER型救急医療体制の利点」について書かせていただきました。これもアメリカでよく言われる言葉ですが、救急医療のキーワードとして言われていますAnyone、Anything、Anytimeです。すなわち年齢、性別、訴えの種類、重症度を問わずにいつでも患者さんを引き受ける。これは、何かあればそこで診てもらえる施設があるということで、地域の人々には安心感を与えることができるかなと思っています。
 初期診療後に専門的な治療が必要な場合は相応する各専門科の先生に対応していただきますので、基本的な病院が提供できる最善の医療を救急医療の場に持ってくることができると思います。
 3点目は、各科専門医は基本的に必要なときだけ呼ばれるということで、自身の専門診療に専念することができると思います。
 救急医のほうは基本的には初期診療に専ら従事いたしますので、入院後の治療は各専門科の先生にバトンタッチすることができます。ですので、各科専門医の先生と救急医双方にとってやさしいシステムかなという意味で、持続可能な体制ではないのかなと思います。
 最後はつけ加えです。多種多様な患者さんがやってこられますので、研修の場としても最適であるというふうな側面があるかと思います。
 当院はそういった形で救急医療を行っているのですが、13ページに取り組みと課題としまして「医師」「搬送」「情報共有」「病床」という4つのキーワードで書かせていただきました。
 「医師」に関しましては、救急医は交代勤務で、可能な限り外来診療に専念するということです。
 一方の各科専門医の先生方は豊富な症例を経験されて、救急診療の後は病院としてのインセンティブがあります。
 「搬送」に関しましては、ドクターカーで二次医療圏外からも積極的に患者さんの受け入れを行っています。こういった形で可能な限り患者さんを引き受けているのですが、課題としましては、これまでの議論にたくさんあったかと思うのですけれども、医師数の充実、まだ足りないと考えております。
 「情報共有」に関しましては、紹介元のドクター、開業医の先生方が当院のカルテ閲覧可能ということで、地域の開業医の先生方が診ておられる患者さんが困ったことがあれば、すぐに当院で引き受けるという形で行っておりますが、現場で行っている救急医としましては、双方向性、開業医の先生方が診ておられる情報等を速やかに見ることができれば、もっとシームレスな対応ができるのかなと思っております。
 4点目の「病床」です。ここは先ほど嶋津先生も強調しておられたというふうに感じましたが、非常に大きな問題かと思っています後方病床の確保です。当院は4つの後方支援病院と連携をしておりますが、それでもまだまだ足りない状況です。ことし、当院は何とか後方の病院をつくる形で動いておりますが、それでも1つの病院で対応するにはもちろん限界がありまして、後方病床数の増加ということに地域で取り組んでいく必要があるというふうに感じております。
 最後に、現場の救急で働いておりますと痛切に高齢者の患者さんが非常に多いと感じております。今後ますますふえていくと思いますので、少し提示させていただこうと思います。
 当院の救急外来を受診される患者さんは年間で4万6,000人なのですけれども、データを調べますと、大体34〜35%が65歳以上の患者さんです。3人に1人です。
 ERからの入院患者さん、高齢者について見てみますと、1年間で一般病棟への入院患者さん、65歳以上の方が約7割。HCUレベル以上の入院、ある程度の重症度を持って入院される患者さんを見ますと、4分の3の方が65歳以上で、85歳以上の方が22.5%というふうなデータでした。
 どういった方が入院されるかということですけれども、これは現場で働いておられる先生方はさもありなんと思われるかと思うのですが、計算してみますと、1位は誤嚥性肺炎、2位が大腿骨頸部骨折、3位が尿路感染症という形でありました。平成23年度の当院のデータです。
 現場で何が難しいかということですけれども、診療面で難しい面が多々あります。幾つも病歴があり、複雑な病歴でして、症状もなかなかはっきりしない。コミュニケーションがなかなかできない方もたくさんおられますので、これまであった問題と今回救急を受診することになった問題はどこが違うのかというのが非常にわかりにくい。それを探し出すのに非常に時間がかかる。
 複数の内服薬をたくさん飲まれていまして、これが受診する症状のきっかけになっているかもしれないということと、何か治療するに当たりましても、たくさんのお薬を飲まれていますので、なかなかスムーズにいかない。
 自宅介護力が十分ではなくて、入院するほど重症でなく、帰れますけれども、おうちのほうでは支えることができない、では、どうしましょうかという形で、社会的にも多々あります。
 積極的な治療をどこまで行うか。施設から搬送される患者さんもたくさんおられるのですけれども、超高齢者の寝たきりの方で、もともとの全身状態が余りよくないといった方がCPAに近いような状態で搬送されてくることもよくあります。そういったときにどこまで積極的な介入をするのかということに関しまして、もちろん御本人の意思はわからないことが多いですし、おうちの方に聞きましても、お任せしますということで、施設のほうの書類を確認しましてもわからないということがありまして、非常に難渋する場面は現場でも多々あります。
 最後に書かせていただきましたが、救急医療の現場と言いますのは、マンパワーと時間が常に不足しているような現場であるかと思います。そういったところで人と時間を十分に割り当てることが要求されるシチュエーションかと思います。こういったシチュエーションが今後ますますふえてくるということを考えますと、何かの対応が必要だというふうに感じております。
 最後に書かせていただきました。高まる救急需要への対応としてこれが全ての解決策とは思いませんが、ER型の救急医療体制はある程度の有効性があると思われます。
 さらに増大していくと予想される高齢者の救急需要に対しましては、受け入れの側面だけではなくて、嶋津先生も御指摘していただきましたが、アウトプットの面も含めて地域内の包括的な取り組みが不可欠と思われます。
 以上です。ありがとうございました。

○有賀座長
 許先生、どうもありがとうございました。
 後半に行くにつれて難しい話がどんどん出てくるのがよくおわかりだと思います。
 今、三次救急のお話を2つ連続していただいたところです。いろんな議論が出ると思いますが、いかがでしょうか。どうぞ。

○加納構成員
 許先生にお聞きしたいのですが、今、ERからの高齢者の割合が3分の1とかありましたが、例えば入院で見ますと4分の3は高齢者の方ということなのですが、救急搬送で来られる方の比率も入院と同じように4分の3ぐらいが高齢者と認識していいのでしょうか。

○許構成員
 私たちは今回、救急車に絞っては調べていなかったのですが、感覚的には先生がおっしゃられるような感じで捉えております。

○有賀座長
 どうぞ。

○行岡構成員
 13ページの一番下で後方病院の確保のことを先生が強調されているのですけれども、例えば高齢の方で大腿骨頸部骨折で認知症がある。先生のところへ来られて、これはすぐ手術しようということで、整形外科がやります。整形外科が入ったけれども、術後は認知症があって結構大変だというときに、多分整形外科からどこかへ出る、認知症の病院か施設はともかくとして、それに救急部はコミットされているのでしょうか。

○許構成員
 今、先生に御指摘いただきました後方病床へのシチュエーションに関しましては、救急医はコミットすることはございません。基本的には整形外科と病院の地域連携部門の方々が動いていただいているという状況だと思います。

○行岡構成員
 地域連携部門、MSWの方たちは例えばMCに存在しているか、かかわっているか、どういうところなのでしょうか。

○許構成員
 MCにはかかわっていない状況です。

○行岡構成員
 多くの救命センターの場合、大腿骨頸部骨折が入ってくるかどうかはともかく、認知症の方が救命センターに入ったら、恐らく救急の医者が必死になって探し回ってやって、ソーシャルワーカーの人もゆっくりな時間のスパンで動いているので困るのですけれども、各科、吐血であれば消化器内科、脳外であればクモ膜下出血ということになった後はER型のスタッフは余りかかわっていないようですか。

○許構成員
 一旦入院された後の次の後方病床の手続に関しましては、救急医はかかわることはないです。救急外来から何かの事情で当院に入院できない場合にかかわることはもちろんございます。

○行岡構成員
 一般論ですけれども、MCには先生方はかかわっておられますか。

○許構成員
 はい。

○行岡構成員
 ありがとうございました。

○横田構成員
 三次の医療機関を有する形の中でのER型を1つのモデルとして紹介していただいたと思うのですが、三次を持たないERをやっている医療機関との比較でいきますと、何でも受け入れるけれども、結局は外来から入院に至ったときに、入院患者をどこの診療科が持つのだということがどこの病院でもよく問題になっています。そのため、外来にフィードバックはかかって、そういう患者さんはとらないようにしてねという院内の変な動きが出てくるのです。それが救急病院の実態としてこういう患者さんはとってもらっては困るみたいなことが出てきてしまいます。
 三次救急医療施設があるということは、言いかえると、最終的には断れない、受けても受け持ちが決まらない、診療科が決まらなければ三次が診るのだろうという安全弁が働いてしまう可能性があるのです。そうすると、本来集中治療的な仕事をやらないといけない三次の先生方が過分な仕事、いわゆる本来どこかの診療科が持つべき軽症などをとっていただけないから三次が診ているというような負担はないのでしょうか。
 これは二次の救急を今後どうするかというときに、ER的なことをやっても、いわゆる重症を診る部門、もう一つは重症ではないのだけれどもいわゆる学際的な患者はどこもとってくれないので、救命が診るということになると非常に問題がないのかなということをお聞きしているのです。

○許構成員
 今、先生が御指摘いただきました、救急医として集中治療、重症治療がまず本分で、それでいて、今おっしゃられました比較的軽症ないしはどの科にも属さないような方もカバーするとなると、何かしらの負担、ちょっと無理があるのではないかという御質問と解釈いたしました。
 私たち救急医が各科に属さない患者さんのその後の入院診療を行うということももちろんないわけではないのですが、基本的には病院全体としまして、窓口を当院として患者を次々引き受けるために、救急医がどの科にもかかわらない患者さんの入院治療もずっと長いこと行うというのはよくないだろうということで、そういった患者さんにつきましても、基本的には内科の先生方ないしは外科の先生方のバックアップのもと対応させていただいている状況ではあります。
 ですので、無理にそういった患者さんの入院治療にかかわるがために救急の前線での診療がなかなかできないといったところは、病院のシステムとしましては軽減されている工夫があるかなというふうに思います。もちろん、それは各科の先生方のバックアップがあってのことではあるのですけれども、そういった形で何とか対応しているところであります。

○横田構成員
 ここはしっかり課題を表へ出しておかないと、病院に入ってから振り分けるときに院内の中で滞っているという事態は、言いかえると地域でどこの病院にもとってもらえなくて滞っているのと実は同じことなのです。入り口、病院まで行くのは早いのだけれども、実は病院の中で受け持ち、あるいは診療科がなかなか決まらずに、幸いなことに救急センターが併設型のERなら、救急医に回すというようなことになっていないのかということです。
 救命救急センターを併設しない二次の救急病院においてはそれがもっと顕著に出てくるわけです。入り口としては、どうぞ、来てくださいというのは結構だけれども、実は院内の中で行き先がなくて困っている。しかし、これはなかなか表へ出てこない課題でして、誰かがどこかで非常に不便なことが起こっているのだけれども、一番迷惑をこうむっているのは患者さんだということになってしまいます。その辺をもう少し整理しないと、救急の受け入れが非常によくなって、病院の中にすっと消えていっているように見えても、実は病院の中で非常にたくさんの課題を持っている。
 だから、今回は三次を併設する二次の救急病院、あるいは二次の救急を併設する三次の例として見ましたが、それがうまく解決されているのであればちょっと方向性が見えていくのかもしれません。そういう意味で、ちょっとお聞きしたということです。

○許構成員
 どうもありがとうございました。

○有賀座長
 私は、先ほどお話しした病院の救急医療というふうな切り口で評価に行ったり、最近は臨床研修病院ということで評価に行ったりすることがあるのですけれども、先生が今、言われたようなことは、ある横浜の病院はER型ということで、救急医が20人以上いるのです。ところが、脳神経外科医は4人か5人なのです。ですから、その部分についてはあっという間に後ろへ流れなくなる。ですから、そういう意味での瞬間最大風速にどう耐えるかというと、クモ膜下出血が3つも4つもばんばん流れたってどうにもなりませんので、瞬間最大風速に耐えるためには地域全体でどうするかという話に結局なる。
 だから、相澤病院も例えば大動脈解離か何かの手術をやっているときに2つ目が来たら、恐らく診断へ回しますね。

○許構成員
 はい。

○有賀座長
 ですから、そういう意味では、三次救急も二次救急も連携がないと、とてもじゃないけれども何にもできないというふうなことなのではないかなとは思うのです。
 ERができるといいというのは、見かけ上はいいのですけれども、結局、やることはきっと同じになるのではないか。
 どうぞ。

○石井構成員
 今の2つのプレゼンと、この議論は大事なところに来ていると思います。
 日本医師会のほうでも救急災害医療対策委員会があり、そこで議論していると、やはりER的な機能はあったほうがいいのではないかなという考えが片方にはあるのです。したがって、こういうふうにやっていただいて、パフォーマンス評価や、問題点を出してもらうというのはありがたいと思うのです。
 この小さなモデルというのは、地方に行けばこの病院しかない、クリニックなどあっても、そこの拠点病院の中でもう一度トリアージを受けるという地域があるわけです。そういうところでは、急性期であっても13対1だったりするわけです。そうすると、インセンティブがあっても、どういうカテゴリーから見ても存立できない状況があるわけです。
 そうしてそういう機能を全部なくしてしまえば、二次医療圏と言いながらもう一回スーパー病院かスーパー地域に吸収されて、逆に言えば、そのプレッシャーは全部隣接の救命センターに来るという状況が現在あるわけです。
 その状況に対して、診療報酬上のインセンティブがつきにくいのです。そういうところで悩みを抱えた病院スタッフの方は、医師会という地域医療の上に成り立っているプラットホームを使って、MCを活用していただいて、地域の評価を上げてもらうことが無いと、1人で何年頑張れるかという話になってしまうわけです。それが1つ。
 もう一つは、院内の評価も上げていただかなければいけないのです。そういうふうに救急を受け入れて後方にクリアランスしていくと、部門別の評価で取りまとめをするとほかの科に行ってしまいますから、その部門は評価がそれほど上がらないということもあり得るのです。
院内の評価を上げるということと、地域の評価を上げるということと、そして大きなMC体制の中で、こういうファンクションは必要だという位置づけをとった上でまたいろいろ御相談していただくというプロセスが必要ですなのではないでしょうか。。

○有賀座長
 どうぞ。

○鈴川構成員
 横田先生、石井先生のお話を聞いていて、私たちの地域の話と今の許先生の話は似ていて、ガリバー的にすごくたくさんとってくれている病院があって、ほかのところが非常に少ない。先ほどの資料2でもあったとおりで、うちの地域には2つありますけれども、たくさんとってくださる病院は、今の許先生の病院のようにどんどんとりましょうという感覚とは違って、仕方なくとっているというような地域なのです。
 そこで、今、石井先生がおっしゃったとおり、この後、1つの病院にお任せしていればいいのかというところ、それからうちのように仕方なくER的になっている三次病院的な二次・三次病院というところをどのように解決していくかというと、やはりその地域の救急医療の需要と供給の話をきちんと出して、その中でどういう役割をしていくのかという話し合いをする場所をつくるべきだというふうにかねがね思っています。
 許先生のところは非常に頑張っていらっしゃって、救急車6,000台で6万人といったら一体どういう状況になっているのかと思ったのですが、周りの地域の病院との関連の中で、これはMCの中でどういうふうに話し合われているのかというところをもしお聞かせ願えたらちょっと参考になるかと思ったのですが、いかがでしょうか。

○許構成員
 当院の立場としましては、どんな患者さんでも引き受けますのでという形で、MCの場でもそうですし、この地域の中の位置づけではそういうふうに外にも発信をしていますので、それ以上のことはなかなか言いようがない。

○有賀座長
 私は理事長兼院長の相澤先生としばしば話をすることがあるので、今のような文脈でもし質問があったとしますと、この地域は私たちがこうせざるを得ないという内在する強いパトスがあってこのようですと答えると思います。先生、わかりますね。相澤病院がこれをやらないとこの地域は一体どうなってしまうのだというふうな、ある意味意気込みです。先生が「知らないうちに私たちの病院も……」とおっしゃいましたけれども、それを逆手にとるというのはおかしいですが、むしろ前向きにそういう社会のベクトルを使って私たちの病院はやるのだということで地域に発信している、こういうふうなことだと思います。相澤先生がいたら、そういうふうに言うと思います。
 議論そのものは、今、言ったERの話をしますと結局、二次救急の話とも絡んできますし、せっかくなので、皆さんが三次救急のことで頭がぴっと盛り上がっているところに加納先生と織田先生の二次病院の話を入れ込んで、全体として議論したいと思います。
 お願いします。

○加納構成員
 ありがとうございます。
 三次救急の先生方の前で二次救急の話を発表させていただく機会を得ましたことに本当に感謝しております。
 もう一つは、相澤病院も民間病院なのです。民間病院というのはオーナーシップ、相澤先生の思いがあって多分今のERも展開されていると僕は思っております。
 資料は系統立って説明ができていません。パワーポイントでぱーっと流すのかなと思ってこんな資料をつくってしまいました。失礼しました。
 自院の紹介はともかく、6ページ目をあけていただきたいと思います。
 次に8ページをあけていただきますと、これの元資料になります。元資料のほうもごらんになっていただければと思います。
 左側の「救急搬送人員」というのは、先ほどから出ています総務省のデータで毎年発表されておりまして、こういう形態で数字が出ております。
 「割合」というのは、僕が勝手に割合で計算させていただいて書いたもので、資料の9ページ目にございます。
 先ほどの2・3・4・8・7・6の法則というのは、日本の医療は民間病院がかなりのシェアで頑張っているということで、先生方は公的な先生が多いのですが、公的の病院数は2割、病床数では3割、救急搬送数は全国の救急搬送の4割しかやっていない。逆に言えば、8割、7割、6割は民間がやっているということであります。
 8割、7割あるのに何で救急搬送数は6割やという話になりますと、実はこの8割、7割の中に、きょう千葉先生が来られていますが、精神科病棟とか慢性期の病棟が1割ちょい入っていますので、病床数でいきますと6割が急性期の民間の病院ですので、ほぼそれとリンクしているということであります。
 9ページを見ていただきますとわかるのですが、地域差があるのです。救急車も民間病院が頑張られているところを50%というラインで識別しますと、50%以上の都道府県で民間病院が頑張っているエリアは23都道府県になります。70%を超えているところは、60%、50%を超えているところを全部合わせますと、23の都道府県になりまして、実はこの都道府県の人口は、右に書いていますように68%。日本の人口の7割近くのところは民間病院が主体で救急を担っているのだという現実的な数値と認識していただきたいと思います。
 次に、10ページを見ていただきたいと思います。
 全国の絵であらわしておりますが、白いところが多いのです。先ほど言いましたように人口の3分の1は白いエリアであります。白いエリアではなぜ民間病院が頑張っていないのか。実はここは公的病院が頑張っているエリアなのです。今の診療報酬では民間病院はこういう人口密度が少ないところで経営ができないという大きな問題があります。そういうことがありまして、おのずとそこは公的病院がしっかりと頑張っていただいているエリアと認識しております。
 愛知県はなぜ人口密度が高いのに白くなっているのか。実は全国で1カ所だけ例外的なところであります。愛知県というのはトヨタが1社あるだけで、自治体が裕福で公的病院が非常に強いエリアなのです。自治体病院、有名な先生方がいっぱい出られていますが、例えば小牧病院で予算を使って人も金も全部用意してやったらすごい立派な病院ができてしまった。ある病院長が市長と一緒に大きく展開なさったときに、周りの民間病院が5つぐらいつぶれてしまったのです。そういう形で淘汰されたのが愛知県で、これはトヨタの力かなと僕は認識しております。
 そういう面で愛知県だけはちょっと例外なのですが、基本的に人口密度が高いところは民間病院がまだ一生懸命救急を担っているということの数字だと思っております。
 11ページ、12ページに関しましては、何と救急搬送の受け入れとが相関しているのかなということを考えますと、結局、ベッド数なのです。
 12ページ目を見ていただくと、病床数がやはりリンクするなということがこれでわかるかと思います。
 また先ほどの人口密度の問題になります。13ページは、高橋泰先生が日医総研と一緒になってやった、二次医療圏ごとのデータベースをされるときの人口密度の差が二次医療圏でもかなりあるというデータであります。下のところに大都市型、地方都市型、過疎型として、上の条件で分かれていますが、二次医療圏ごとでもこういう形でかなり差があるということです。ですから、人口密度が少ないところは人口密度が少ない形の救急が必要で、人口密度が高いところは高いところの体制が必要だというのをおのずと考えていかなければいけないという根拠だと思っております。
 次のページを見ていただきますと、今、大きな問題が起こってきておりまして、2025年モデルという形で、高度急性期、一般急性期、亜急性期等々、機能分化という言葉で決められようとしているわけですが、簡単に言えば、恐らく三次救急は高度急性期であろう。我々がやっている二次救急は一般急性期に当たるのではないかという形で考えられます。
 一般急性期は、このときのモデルケースの話ですが、平均在院日数が9日間ということで、僕はどうして9日間なのかいまだに理解できないのですが、そういう数字を与えられているゾーンに多分二次救急が入るかなという形です。これは問題がいろいろ出てきているのではないかなという話を後でさせていただきたいと思います。
 次の15ページは前回も出てきたスライドです。はっきり言って今、問題なのは、丸で囲んだ団塊の世代の方から大きな救急医療の需要が出てくるということなのです。相澤先生のところも救急搬送の4分の3は高齢者の方という形ですから、この方々を今後どうやって診るかというのが我々が一番議論すべきところではないかなと思います。これは三次も二次も一緒になって一生懸命考えなければいけない問題だと思います。
 次の16ページを見ていただきたいと思います。
 先ほど嶋津先生がお出しいただいた救急医療の大事なところで、外傷から変わってきている。救急の現場も疾病構造がどんどん変わってきているということの一つの典型例だと思うのです。65歳以下の方は1990年ごろからどんどん減っていっているわけです。65歳以下の方の急性期のいろんな疾患の絶対数が減っていっている。これを対象にもし三次救急のいろんなことがあれば、今度はそこの疾病の数が減ってしまうのだぞということをまず認識しなければいけない。逆に明らかに高齢者の方の急性期要望がふえてくるということをやはり認識し、ここで考えていただかなければいけない。
 17ページを見ていただきます。今、どういうことが起こっているかといいますと、団塊の世代の方のために有料老人ホームを含めて施設がどんどんふえていっているのです。この人達の介護老人保健施設も含めた施設がどんどんふえていっている。ただ、急変したらどうなるのだという話になると、ここは実は医療施設や病院ではないわけです。そうすると、おのずと救急車の要請があるという形になってくるかと思います。
 18ページに「サ高住」とありますが、今、国交省を中心にこれをどんどんふやしていこうということで、高齢者の人はこういう施設で見ていこう。医療関係者は2割いらっしゃらないという話で、8割方を株式会社立でやっていらっしゃる施設でありますので、医療サポートというのは貧でありまして、ここでもし急病、急変という形になれば、おのずとこれも全て救急搬送依頼で、もしかしたら我々のところへ来るのではないかなということであります。包括ケアシステムといえども救急搬送になれば病院へ担ぎ込まれるというシステムになるかと思います。
 20ページは高橋泰先生が日医でまとめられたもので、今後、どういう形で介護とか需要がふえるかということを年齢的に見られたものであります。
 21ページは、これから2035年にかけて74歳以下の方の医療はどんどん減っていく、ふえるのは高齢者の方ばかりだという日医の発表であります。
 22ページは先ほどの総務省の発表でして、結局、23年と18年を比べますと、一番下の高齢者の割合を見ていただくとわかるのですが、50.7%から今、56.6%へ上がってきている。
 次の23ページはそれをグラフ化したものであります。非常に急激な勢いで高齢者の救急車の搬送がふえているわけであります。
 次のページを見ていただくと、つい最近発表された平成24年度の救急出動件数でありまして、急病の疾病者が増加している、それも高齢者の疾病が増加しているというのが一番問題だということで、救急隊も今、一番問題視はここではないかということをおっしゃっております。
 25ページです。先生方には釈迦に説法だと思うのですが、結局ふえるのはどこかといいますと、先ほどから申しています白いところは割と少ないのです。民間病院も頑張っている都会でこれから高齢者の人口がどんどんふえていくということでありますので、重点的に高齢者の問題、都会での救急にどう対応するかということではないかなと思っております。
 「解答」としてぱっと書いてあるのですが、大都市の高齢者の問題は今後の救急の一番のメインテーマで考えていかなければいけない。現実はそれではないかなということであります。
 救急搬送の数は、27ページ、28ページを見ていただいたらわかるように、やはりふえてきています。
 ただ、ちょっと微妙なのは、一旦底になって、またふえているのですが、22年からの増加率がちょっと右下がりになっている。これは高齢者がふえるのもぼつぼつプラトーになってきている可能性もあるかなということをある面、示しているかなということであります。
 29ページ、30ページは外していただきたい。
 31ページは、相澤先生のところのデータをパクりました。先ほど平均在院日数の話をさせていただいたのですが、相澤先生のところはこれをホームページに出されていまして、それをちょっと整理させていただきました。
 まず、先ほど出ました肺炎は、平均在院日数が21.9日という形で出されておりました。
 33ページをごらんになるとわかるのですが、19歳以下の方は肺炎でも3.7日で帰られるのです。高齢者の方は20日を超えるのが当たり前ということで、こういうデータを出されておりました。
 これは大腿骨頸部・転子部骨折です。これは若い人がなることではないのですけれども、平均在院日数がこういうふうにかかっているというデータが出されておられます。
 脳梗塞に至っても20日を超える。
 先ほどの矛盾ではないですが、一般急性期が二次救急の場とすると、9日間の平均在院日数でどうやって診るのかという話になってくるので、ここらはやはり現実的な問題として考えていただかなければいけないかなという問題であります。
 37ページ、38ページは、当初議論しましたので外させていただきます。
 もう一つの問題、救命センターがこんなにふえていっていいのかなという問題を少し話さなければいけない時期になっているのではないかなと実は思っております。
 40ページ以降は、大阪府のパワーポイントの資料を丸々出させていただいております。
 大阪府では以前からピラミッド型というのはおかしいのではないかと言っています。なぜおかしいかといいますと、一次、二次、三次を均等に分けておりますが、二次をもうちょっと重視してもらわないといけないのではないかということで、大阪府は最近、屈折型ピラミッド、二次救急を幅広くとった形で表現していただいております。
 先ほどの繰り返しになるデータが出ております。高齢者がふえていく。
 42ページに先ほどから議論になっている「救急告示医療機関の推移」が出ております。これは大阪府の資料であります。平成12年には304あったのが現在は270台近くまで落ちているというデータであります。ただ、先ほどから出ておりますように、大阪も御多分に漏れずどんどん減っているので、何とかしなければいけないということで、ゾーンによりましては非通年制、1週間に何回かしかできないけれども参加していいですかという病院を入れ出したのが21年度当時からで、これで少し数がふえています。でも、それは本来の二次救急の姿ではないと思っておりますので、これを考えていかなければいけないかなと思っています。
 もう一点です。私的病院が271あったのがずっと減っている。実は国立病院、公立病院は余り減っていないのです。ということは、民間病院がどんどん二次救急をやめていっているという一つのデータではないかなと思います。
 43ページは、大阪では産科・周産期に関しては何回もコールするというものが減っていったという実態であります。救命救急搬送がふえているというのは、恐らくメインは高齢者の救急がふえていっているのではないかなということだと思います。
 44ページに関しましては、やはり高齢者がふえているというデータであります。
 45ページに関しましては、大阪市立総合医療センターの受けている救急車の中で、三次救急と認識されているのは2,965。平成24年度は3,000ぐらい受けていらっしゃるのですが、そのうちの635であるということです。
 三次救急の場合も今、急増しているのは恐らく高齢者の救急の方だと思うのです。これを三次救急で本当に扱うべきなのかどうか。必要な人は必要だと思うのですが、もしかしたら大部分は二次救急で診られるのではないかということを考えていかなければいけないのではないかなと思います。
 そこで問題はなぜ減っているかということなのです。今、二次救急、救急を維持していくのが大変だということが起こっているというのが一番大きな問題だと認識しております。
 診療報酬の違いということで、細かくいろいろあるのですが、二次救急の点数というのはほとんどないのです。前回の診療報酬改定のときに休日等の救急搬送医療管理料が初めてつきました。200点です。200点というのは1回2,000円です。それも終日でなくて、限られた時間だけの救急車に限っています。それが初めての点数で、二次救急の点数というのはいまだかつてなかったことであります。
 47ページは「二次救急病院と三次救急病院に入院した場合の加算額の差」であります。一般病院で我々がもらえるのは救急医療管理加算というのがあります。これがとれるのは1週間だけです。前の前の診療報酬改定のとき、佐藤課長のときでしたか、600点から200点上げていただいて800点に上がったのですが、実はこの点数しかないのです。
 片や三次救急に関しましては、救命救急入院料が3日以内で9,450点ということは、9万4,500円もらえる。1週間単位で分かれますと、大体8,000点、8万円ぐらいの費用がもらえる。片や800点で8,000円。同じ患者さんを受けてもこれだけ差が出てしまっているということで、やはり経営的には難しいのではないかなというところです。
 48ページにその内容が書いてあります。救命救急入院料をもらうには4対1です。ハイケアユニットと同じ数であれば先ほどの点数がもらえるということでありますから、集中治療室などと比べてとりやすい点数で、結構高い点数がついているなということであります。
 あとは飛ばしていただきます。
 最後に二次救急の質の問題ということがあるかと思うのです。
 相澤先生のところもかなり高いと思うのですが、うちでもt-PAとかそういうのに関しては今、一生懸命頑張っていまして、多分数字的にはどこにも負けない形で二次救急でも実施できているということの数字を並べさせていただいております。
 今、急性期の場合にはほとんどの病院がDPCになっていますし、その中で機能評価係数?というのが病院の評価になるかと思うのですが、当院でもそんなに低い点数でなくて頑張っている、二次救急でも頑張ればできるのだということを、自画自賛的になっていますが、出しております。
 もう一つの問題点であります。65ページを見ていただきたいと思います。
 結局、二次救急と普通の病院とどう違うのだということであります。人件費的に言えば、夜間の当直料が違うのです。昼間については同じで、夜間にどれだけ人員を配置するかというのが救急病院との違いだと思うのです。当院の場合、脳卒中と外科と内科という3名のドクターと、専従の看護師さんが2名と、薬剤師さん、検査技師さん、レントゲン技師さん、事務員を当直体制で入れています。それが一般病院との違いだと思うのです。救急をやるかどうかで、そういう受入体制の人件費は年間1億7,000万近くかかるということであります。
 うちは今、救急搬送を年間4,500件ほど受けていますが、そのうちの夜間の分だけ、3,635件で割りますと、1件当たり4万6,381円という細かい数字ですが、こういった費用がかかります。それでカバーできないと多分人件費分はカバーされていないということであります。いろんな経営的な面で考慮していただかなければなかなか難しいということを認識していただきたいと思います。
 71ページです。大阪府は泉州救命救急センターと中河内救命救急センターというのがほほ直営店でございます。橋下知事の時代から、今、松井知事にかわられていますが、泉州救命救急センターには24億円の補助金、中河内救命救急センターには9億近い運営補助金が出ております。25年度予算は、泉州のほうがぐっと削られて12億に減っておりますし、どういうわけかわからないですが、中河内のほうは9億8,000万と上がっているわけですが、以前の数字で見ますと、公的病院では救急車を受け入れるのに1件当たり数百万の補助金が出ている。民間病院はこれがないのです。経営で頑張ってやっているということが二次救急病院の実態であります。
 72ページです。結論的なことを話しますと、団塊の世代を中心に高齢者が急増している。高齢者の救急搬送の増加を救急病院側でどういうふうに応需するかというのが一番問題で、これは人口密度が高いところと低いところではおのずと違っておりまして、点で受けるか、面で受けるかという形で、ボリュームがあるところは面で受けなければいけない、人口密度が少ないところは点で受ける。先ほどの相澤先生のところもそうですが、その地域に1軒しかないとかそういうことが現実的に起こっていますから、集約化していかなければいけないのは人口密度が少ないところでありまして、これはおのずとER、二次、三次合体化という形で受けなければいけないと思います。
 人口密度が高いところ、特に今から高齢者がどんどんふえてくる都会では数で受けなければいけない、面で受けなければいけないということで、これは原則として二次救急が頑張らなければいけないのではないか。勿論二次救急だけではだめなので、三次救急がバックアップして、最後の砦として三次救急が受けなければいけないということを今後、気づかなければいけないと思っております。
 高齢者救急の急増は二次救急病院で原則応対するためには、やはり診療報酬での手当、また、医師の当直とか看護師を含めた人的手当も必要であります。
 相澤先生のところも当院も社会医療法人なのです。社会医療法人というのは、救急の実績を持って税制面の優遇をいただいている特異な医療法人なのですが、そういう制度を活用して民間がさらに頑張るという方法が一つあるのではないかなということであります。
 次のページは最後になります。三次救急の話をするのはちょっとあれなのですが、こちらから見ていますと、ぼつぼつ三次救急を減らしてもいいのではないかなという感じがしました。というのは、三次救急は余りにも忙しくなり過ぎて、高齢者の方を多く受けざるを得ない現場が大変だということです。
 大学によっては、教授の先生方が月に何回も当直をなさっているあの実態を見ていますと、新しい研修医がそれを見ていると、救急はやめておこうかなという話になるのではないかなということをちょっと懸念しております。ゆったりとした本来の二次救急のバックアップ、先ほどから議論に出ています三次救急の本来の姿に戻すべきなのではないかなということを最後に提案させていただいて、二次救急の発表とさせていただきたいと思います。

○有賀座長
 どうもありがとうございます。やはり二次救急の話もと言ったのは正解だったなと思いました。縦、横、斜めといろいろ問題点をありがとうございます。
 では、確認ということで、どうぞ。

○嶋津構成員
 1点だけデータということです。
 先ほど救命救急センターの中河内の補助金の話が出ましたけれども、特徴はどちらも独立型の救命センターということで、ほかの科はなく、事務部門、給食も含めてこのセンター独自のものでやっているということ。泉州救命救急センターは24億と書いていますが、これはICUの工事とかが入っていまして、この年は特に多いということがあります。ですから、通年ですと7億、8億程度が府から独立型の救命センターへの補助ということになります。それはちょっと御確認いただきたいと思います。

○加納構成員
 僕は三次救急は絶対必要だと思うのです。絶えず我々のバックで病床をあけておかなければいけないわけですから、経営的な面でなくて、そういう補助金を与えても当然支えるものだと思っておりまして、その金額どうのこうのというのではなく、これはこういう形の数字として提供させていただいただけです。済みません。

○有賀座長
 そういう面から議論することは多分おもしろいとは思いますが、お金のことだけを議論すると話がぐるぐると宙返りして着地に失敗するかも・・・。ということで、では、引き続いて織田先生、よろしくお願いいたします。

○織田参考人
 東京医大病院の織田でございます。本日は発言の機会を与えていただきましてありがとうございます。
 私どもは、厚生労働科学研究によりまして「二次救急医療機関の現状と評価」につきましてやっておりましたので、現在までの結果を御報告いたします。
 2ページをごらんください。
 私の分担研究群としましては、?二次医療圏における救急の受け入れの多い施設を幾つか直接訪問いたしまして、現状と評価について意見聴取を行いました。
 ?厚生労働省が実施した現況調査データ、これは何回か出てきていますけれども、これを解析いたしました。
 ?病床規模をおおむね200床以下と500床までと501床以上という3つの規模に分けまして、各都道府県でベスト3の救急搬送受入数を持つ施設ですので、47掛け3つの規模掛け上位3つということで、三百数十施設にアンケート調査を行いました。3つに分けて簡単に説明させていただきます。
 4ページは、先ほどからよく論じられていますが、選定困難で三次にはみ出して出ていく分があったり、出口のところで鬱滞しているので三次も二次も受けにくくなっているというようなことをあらわした図でございます。
 5ページに参ります。まず、救急受け入れの多い施設からの意見を聴取したのですけれども、現状の御意見です。
 高齢者施設からの搬送が増加している、そういう方は特に入院が長期化しやすいということ。
 選定困難例をとっているところは評価していただきたいという意見が聞かれた。選定困難例というのは、病院で受けたが院内におさめる場所がなかなかない、だから、次はとりにくくなる。各診療科には救急が勝手にとったというふうに言われて、ますますとれなくなっていくという悪循環。これは皆さん、よく御存じのところだと思います。
 近隣施設の状況がわからないので、こちらにたくさん救急が来ているところでもう一件依頼が来た。隣もいっぱいだというのがわかれば、こちらも頑張ってもう一件とろうかなと考えやすいので、他施設の状況がリアルタイムでわかるようなシステムができないかという意見も聞かれました。これは施設自身の評価というよりは、MC単位とか地域ごとでそういうのをよくやっているというところを評価してあげるというシステムになるのかなというふうに感じました。
 6ページをお願いします。受け入れがすごく多い施設にもお話を聞いてみました。こういうところをもっと評価していただきたいという御意見を伺いますと、救急車の総数ではなくて、特に時間外の救急車数に注目していただきたいということ。
 あるいは時間外の緊急手術の件数などというのも、数として出ているものなので見ていただくとありがたいなというところ。
 あるいは重症度。これは先ほど出てきていないという話がありましたけれども、東京でも、三次施設でいっぱいでも受け入れをして、診断をつけて、手術が要る。手術が要るような患者さんは二次に転送して、そこで手術をやっていただくということがございますが、そういうものの実績は評価していただきたいなという声が聞かれたり、二次から二次にスルーパスのように送り出されてくるような転送の例なども評価していただきたいという声が聞かれました。
 専門の科目以外でも頑張って受けた数というようなことが聞かれました。
 意見聴取は以上でございます。
 8ページからは医療機関の現況調査データです。これは先ほどの厚労省が持っておられるデータで解析をいたしました。これは非常に簡単なものだけで、救命センターは入っておりません。
 9ページ、10ページは何回か繰り返しになりますので割愛させていただきます。
 11ページをごらんください。ここからは少し散布図がふえてまいりますので、横軸が何、縦軸が何というのを説明しながら進めさせていただきます。
 11ページは、横が「総救急車数」で、縦に「時間外救急車数」をとっております。時間外救急車の数で評価云々という声も聞かれたということもありまして、この関係を見てみたのですが、総救急車数と時間外救急車数が意外に相関しているようでございまして、傾きが大体0.66ぐらいの直線近くに集まってきているようでございました。
 これは病床の規模によって差が出るのかなということで、右側のグラフでは200床までと500床までと501床以上という3グループ、カテゴリーに分けてみているのですけれども、これも余り差がございませんでした。
 次の12ページをごらんください。
 年間の救急患者数で、これはwalk-inを含めた全体の患者数と時間外の救急車数の関係を見ているのですが、今度はばらつきがかなりあります。
 右側の病床規模別で見てみますと、200床以下ですと傾きが0.15ぐらい、それ以上になりますと0.10ぐらいというふうになっておりました。ある程度の緩やかな相関が見られるのではないかと思われました。
 13ページでは、先ほど重症度の話が少し出ましたけれども、必ずしも入院というのは重症度を直接反映していないかもしれないのですが、横軸に時間外の救急車数、縦軸にはその時間外救急車数における入院数ということで、左のグラフにとりました。
 病床規模別に分けてございます。入院割合というのが傾きということになるのですけれども、かなり興味深いことに200床以下の病院でも500床まででも501床まででも余り変化はなさそうです。
 ばらつきが出てくるということがございましたので、右のグラフは少し見にくいのですけれども、縦軸を入院割合そのものに変えました。入院割合は、基本的に救急車で来た人は全部入院させているからだと思うのですけれども、9割方入院させている施設から入院割合が非常に低いところまでが上下にばらついていて、右側に行くほど救急車数がふえてくる。3つに分かれているのは病床規模別ということになるのですが、どれもおおむね3割から4割ぐらいのところにピークがあるというような分布を示しておりました。
 次の14ページをお願いいたします。横軸に病床数、縦軸に救急車数をとってございます。下半分が総救急者数、上半分が時間外の救急車数でございます。病床数と総救急車数あるいは病床数と時間外の救急車数というのは、かなり点がばらついていますけれども、左上から右上に向かっているようにも見えます。相関と捉えるよりは、左下は小さい病院で余りとっておられないところ、右上は大きい病院でかなりとっておられるところ、右下は大きいけれども余り救急車を受けられていないところ、左上は病床数が小さいのだけれどもかなり頑張って救急を受け入れておられるところという区分に分かれることになるかと思います。
 これは地域全部込みでやりますと、このようにてんでんばらばらになりますので、病床数と時間外救急車数というのは、地域ごとに分けて考えますと結構興味深いですので、15ページ以降は、47都道府県について別々にこれを示しています。これを全部説明すると時間が全然ございませんので、代表的な例として17ページをごらんください。
 17ページは、上に愛知県から福井県まで幾つか並べております。一番左の愛知県を見ますと、先ほど申しましたように、病床数が小さくて余り受けていない、要するに、原点に近いところに点の塊があるということが見てとれます。ただ、右上のほうにどんどん点が広がっていっていますので、大きい病院になりますとたくさん救急を受けているのだなということがわかります。
 一方、一番右の福井県をごらんいただくと、感心だなと思ったところは、原点近くの点というのが余り見られません。相関の直線を無理やり引いてみますと、その線の近くに点が分布していますので、福井県などの場合には病床規模に応じて時間外の救急搬送をそれぞれの病院が受けているのだなということが想像されます。本当にそうなのかどうかというのは議論していただきたいところなのです。
 ほかには香川県などで同様の傾向が見られました。
 ちょっと数が多いのでここら辺は全部飛ばさせていただいて、23ページのほうまで行っていただきます。
 空床数を用意していると救急をたくさん受けられるのかというあたりの議論もございます。これは3月31日の空床数というデータで、病院の病床数から引きますと空床数という荒っぽい計算です。横軸に空床数、縦軸に時間外の救急車あるいは病床というのをとってみたのですけれども、救急を受けている数と空床数というのは、どうやら余り関係なさそうだ。先ほどから時間外の救急車数を病床数で補正するというようなグラフの話をずっとしていますので、時間外救急車数を単純に病床数で割ったものを縦軸にしてみますと、病床数で割った時間外救急者数というのは相関が全く見られなくなる印象を受けました。
 24ページをお願いいたします。同様に、救急専用病床数という届け出もございますので、その数と時間外救急車数の関係を見ておりますが、これも相関はございません。
 数を非常に多く届けているようなところがあったみたいですので、点が固まってしまいましたので、右側のグラフで100床までのところを拡大いたしましてもこの傾向に変わりなく、相関はなさそうだということです。
 25ページをお願いいたします。当番日に大学勤務の医師に当直に来てもらったり、診療所から来てもらったりという施設が多いと思います。大学、我々のところから当直を出しているところに関してはきつい病院が多いなというふうに医局員が言って帰ってくるものですから、当番日に外勤の医師を入れているところはどうかということで、4区分、左上が常勤で回しておられるところ、左下が大学から呼んでいるところ、右上が診療所から呼んでおられるところを比べてみたのですけれども、全体として明らかな関係というのが見られませんでした。どこから呼んだら数がふえているというのは余り見られませんでした。
 26ページです。一方、院内体制としまして、放射線の技師さん、検査技師さんがいるところというのは当直しやすいという声を若手からもよく聞きます。それはそうで、放射線技師が一々オンコールだったら救急もとるのに敷居が上がるだろうというところだと思います。
 25のグリッドに分かれているのには意味がございまして、横向きに関しては、左から順番に放射線技師さんが院内にいない、呼んだら来る、当番日ぐらいはいる、大体いる、右側はずっといるというふうになります。
 行のほうに関しましては、検査技師さんが院内にいるかどうかでございまして、一番上の行が全くいない、次が呼んだら来る、下に行くほど検査技師さんがいます。
 ですので、左上のグリッドというのは検査技師さんも放射線の技師さんも全くいない病院ということで、右下は放射線の技師さんもいますし、検査技師さんも常にいますというところになります。
 そうしますと、これは見て明らかで、病床数が多いところは両方いらっしゃる施設が多くて、そういうところでは救急車の受入数もかなり多そうだなというところが一つ見てとれます。
 もう一つは、右上のグリッドばかりに点が集まっていて、左下のグリッドには余り点がないというのはどういう意味かと言いますと、放射線技師さんのいる度合いよりも検査技師さんのいる度合いのほうが低そうだということになります。放射線技師さんがいないのに、技師さんがいますよというところは左下のほうのグリッドが使われるのですけれども、ここは点が全然ございませんので、放射線技師さんのほうが配置度としては優先されているということがこれを見るとよくわかりました。それはそうだと思うのです。
 27ページをごらんください。これは病床の規模別に時間外救急車数を見てみただけなのです。救急専門部署を置いているところとそうでないところ、これにはわからないというところも加わっているのですけれども、四角が3つずつ並んでおります。これは箱ひげ図ですが、一番右の四角が救急専門部署がある施設の分布を示しています。救急専門部署のある施設というのは、一人部長で兼務の場合も入れているのですが、専門部署があるところのほうが救急車数の受け入れというのは多そうだということがわかりました。
 以上がデータの解析でございます。
 残りは各都道府県の規模別でトップ3の施設に行ったアンケートということで、29ページから始まります。
 376施設にアンケートを出しまして、ちょっと急いでいただいたということもありまして、2週間での回収が129件で、34%にとどまっております。
 アンケートの書式というのは次の30ページでございます。期間がありませんでしたので、すぐ答えられるような非常に簡単なもので行いました。
 31ページは、応需率の把握とか不応需理由の記録、どれぐらいやっていますかというものです。要点だけ申し上げますと、トップクラスの受け入れ実績のある施設へのアンケートでございますが、ほぼ六、七割ぐらいが「応需率を把握している」というふうに答えました。
 不応需理由の記録というのも六、七割のところということでございます。
 東京ルールのようなものがありますかという問いもしているのですけれども、これは、「ある」とか「ない」というものよりも、あるのかどうかわからない、不明と答えたところが3割ぐらいありました。
 32ページをごらんください。病床規模別に救急専従医師があるかというふうに聞いたのですが、4割ぐらいのところで専従医師を置いているということでした。
 33ページは「病院規模ごとの救急運営病床数と救急搬送受入数」を見たものです。初めのほうの2番目のデータ解析でもありましたように、やはり専用病床数と時間外搬送数の関係というのは直接は相関はなさそうで、ただ、病院の規模が大きくなってくると、やはり時間外に受けている搬送数というのがふえてくる。トップクラスのところだけとってもこういう関係が見られたということですので、やはり救急の搬送を受けている数というのは、救急専門病床数ではなくて、病院の総病床数で割り算をしたらいいのか、ルート病床数で割るのがいいのかわかりませんけれども、何らかの病床数による補正というのがあってもいいのかなと思われました。
 34ページをごらんください。救急搬送の受け入れの総数と応需率、あるいは受け入れにおける初診の患者さんの割合です。たくさん受けているところは、例えば初診の割合が多いのか、あるいはその逆なのかというところを見ようかなと思ったのですが、いずれの病床規模に関しましても、救急搬送数、あるいは応需率、あるいは初診患者の割合というものの間に相関らしきものは見当たらないという結果でございました。
 35ページは「まとめ」です。
 本研究において空床数あるいは救急専門病床数として届けられているものと受入実績との間に明らかな相関は見られませんでした。
 二次に関しては、施設が備える基準というもので評価しますよりも、やはりアウトカムで評価する、実績評価というのが適すると思われました。
 ただ、現状としましては、救急部門を置く施設、検査体制が充実している、技師さんを置いている施設のほうが受入実績としてはおおむね高い傾向が見てとれました。
 受入実績には、どんな補正の仕方をするかということは議論があるところだと思うのですけれども、病床の規模を勘案した指標を考慮すべきかと思われました。
 聞き取りですので、妥当性については調査ができませんでしたけれども、緊急時の手術の数とか、あるいは重症者の診療実績とか、選定困難例を受けているというところを評価してほしいという声が聞かれたというところでございます。
 以上です。どうもありがとうございました。

○有賀座長
 どうもありがとうございました。
 今、2つの御発表を連続して聞いていただいたのですが、救命救急の話も連動しながら議論を展開せざるを得ないということはもうおわかりだと思います。
 どのような切り口からでも結構です。どうぞ。

○行岡構成員
 織田先生の13ページはエクセルデータのようなので、データ枠は各病院で何例運ばれた、何床だという基本データです。右側の図は、200床までと200〜500床、501床以上という3つの分布図があって、入院する人の割合の傾きはほぼ一緒。
 この見方として、一番左の200床以下は原点に黒いのが強くて、200〜500床になるとちょっと上のほうになって、500床になると、これは収束していると言えるかどうか、上のほうになってきている。これは病床数と救急搬送件数がある種関係があるということを反映しているという理解でいいのですか。

○織田参考人
 それは2つのうちのどちらに注目していますか。

○行岡構成員
 左側です。

○織田参考人
 左側のほうは横軸が救急車数で、上が入院ということになりますが、塊が移動しているのが病床規模と関係あるかという御質問でよろしいですか。

○行岡構成員
 はい。

○織田参考人
 それでよろしいかと思います。

○行岡構成員
 ざっくりとその理解ですね。

○織田参考人
 はい。

○行岡構成員
 となると、右側の図というのは、救急車で搬送されてきた患者さんの入院割合というのは病床数に関係しないという結果になってくるのですか。

○織田参考人
 はい。これはおおむね平均が三、四割のあたりにあったということだけで、左のグラフにしても右のグラフにしてもそれしか言えなくて、これだと入院割合というのは94%から10%ぐらいのところまでばらついていますので、あくまでも中間値やら平均値で述べるということになるのですけれども、規模にかかわらず、最もポピュラーな施設というのが三、四割のところに固まって分布しているということでよろしいと思います。

○行岡構成員
 ありがとうございました。

○有賀座長
 どうぞ。

○嶋津構成員
 織田先生にちょっとお尋ねしたいのですけれども、入院数の割合等で出しておられますが、逆に病院の全入院患者に占める救急患者の割合といった形での切り口はされているでしょうか。

○織田参考人
 それはまだやっておりませんので、興味深いところであれば、ぜひやりたいと思います。

○嶋津構成員
 参考までに、例えばER的にやっておられる神戸中央市民とか福井県立とか、有名なところがありますが、そういうところでは全患者の36〜40%超が時間外救急入院ということになっていますので、病院の経営、運営に関してもそういう体制というのはかなり関係してくると思いますので、ぜひお願いします。

○織田参考人
 全入院患者分のというのが特徴で出てくるかもしれないということですね。

○嶋津構成員
 理想を言えば救急入院患者(patient)掛ける日数(day)でやるほうが正解だと思います。もし可能であればお願いします。

○織田参考人
 はい。

○石井構成員
 興味のあるデータがそろっていたと思いますが、加納先生の資料の39ページ、救命救急センターの施設数が増え過ぎているという御指摘がありました。おっしゃったように、経営母体としての医療法人の存立は、DPCのカウント、また計数率のカウントというところで救急に対する扱いは非常に手厚くなったのです。
 手厚くなったところで見ると、二次から撤退という話をおっしゃっていますが、二次から救命救急センターに移行したのもあるのではないか。あるパーセントが二分極化したという可能性が見えたのです。
 全体のシステムの話とは別にある種のインセンティブを二段、三段に積み重ねますと、地域においては、当初の意図したものとは違う方向に動くことがありうる、そういう証左になるのではないかなと思うのです。

○加納構成員
 僕が言いたかったのは、救命センターがふえるというのは、最初の話では予定より2倍ぐらいふえているということでありますし、現実的に救急医がそんなにふえているかというと、専門医はそんなにふえていないわけですから、本当に取り合いになっているという状況下でふやしていっていいのかということを検討していただきたいと思うのです。
 高齢者の救急をどこで診るかという議論をしっかりしないといけない。これを三次救急で診ていくのか。地域によって、例えば脳卒中センターがないところであれば三次救急が診る必要があると思うのです。ただ、都会であれば脳卒中センターを持っている二次救急は幾らでもありますから、三次救急の本来の役割、バックアップという形に専念すれば、もっと数を減らしてもいいエリアがあるのではないか。
 ただし、そこが中心になっているところはもっとふやさなければいけないかもしれないし、もうちょっと現実的な面で地域ごとに確認していく必要が今、出てきているのではないかなということで、検討していただきたい。果たして三次救急で高齢者の看取りまで含めた救急を診るのかどうかという議論が大事ではないかなと思うのです。

○有賀座長
 どうぞ。

○石井構成員
 今の最後のところは全く賛成なのです。
 ちょっと離れますけれども、災害医療の現状で我々が何でJMATということを言ったかというと、この間の3.11では、結果として見ると、高齢者の人口割合が多い地域が被災しその方々の健康支援をどうするかというのがメインイシューだったわけです。だから、急性期のDMATだけで全てが完結するような災害医療ではなくて、我々が直面しているそういう部分があります。
 加納先生が御指摘のように、地方で起きていることが都市部でも今、目前にあって、いかなる事象においてもそれを含んだものを立案しないと現実と乖離するということだと思うのです。
 ありがとうございます。

○有賀座長
 要するに、例えば東京消防庁が1件当たりにかけている時間が年々ふえている。現場に行くまでの時間もふえている。白い車が本当に足りなくなって、赤い車が現場に行っている。これが1日300件以上ということ。つまり、白い車だけで頑張るということはもうできなくなっているわけです。搬送件数の増加によるのですけれども、増加9割以上がお年寄りです。
 そういう意味で、ここで議論している救急医療といったときに、典型的に言うと、海老原さんたちが今まで面倒を見てきている自治体消防の救急が本当はどこまで面倒を見ることになるのかという話を今、石井先生がおっしゃっています。
 そういうふうな観点でいくと、救急救急と言っていますけれども、内容が随分変わってきて、高齢者という話になってきますと、みとりのためにサイレンを鳴らして走るのかという話でいけば、基本的には自治体消防のやらなければいけない部分ではないかもしれない。そうなるとどうするか。例えば東京都医師会などは、正式には物事を決めるためのいろいろな順番があるのでしょうが、例えば地域密着型病院群を作ってはどうか。つまり、地域の医師会ごとに少しスクラムを組んで、そこにまず運んではどうか。そのための仕組みをどうつくるかという話がある。このように、お年寄りに関して実際議論されているということがありますので、ここでの救急医療の話は、地域地域におけるいろんな事情を見ていかなくてはいけない。
 先ほど行岡先生もおっしゃったのだと思いますけれども、東京ルールなどという話は、もともと救急医療というよりは、ある意味社会の矛盾にそのまま救急隊員がぶち当たっていて、ぶち当たった矛盾をそのまま二次救急病院、都会では専ら私的医療機関が対応せざるを得なくなっているということで、それをどうするかという話なので、加納先生にしても、織田先生にしても、許先生も、嶋津先生も、そういうことをきれいに選別しながら議論していくことになるのではないかなというふうに思う次第です。

○行岡構成員
 今、座長が言われたように、これから地域としての救急力というような捉え方をしないと、1人の当直医が必死になって頑張っているのはだめで、病院全体としてやらなくてはいけないし、それが面として活動していないといけないと思います。それでないと弱いところからぽろぽろ落ちていってしまう。これはMCだと思います。
 MC頑張れというかけ声だけではだめで、ボトムアップとトップダウン。ボトムアップのほうでは、先日は奈良、今週の月曜日は佐賀に行かせてもらったのですけれども、リアルタイムで何人患者さんが来ているというのが見られる。
  奈良の場合は、事故が起こったらどこへ行っているかというのがリアルタイムで見られるので、その医師は、例えば周りの病院にも3人、4人、5人と患者さんが入っていると、自分は内科医だけれども、今、けが人が来たらとりあえずは診るよというふうに周りの状況を見れる。これは可視化ということで、可視化が当事者意識を醸成している。
 
 先ほどちょっと議論が出たのですけれども、それをやっていると、では、うちは救急よりも別のところで頑張ろう、年に1回か2回救急車を受けるよりもリハビリで頑張ろうということで、病院運営としてもすごくいい情報が出てくると思います。これはICTありきではなくて、地域を可視化して、当事者意識を持って、そのデータをMCへ持っていくと物すごく明るくなるかなと思います。
 これはこの場でいいと思うのですが、東京のMCでは僕が教育担当をしていて、有賀先生が処置基準をやっていて、事後検証があります。関東圏でつい最近、何十回とかけたような事例があれば、東京でMCの臨時の事後検証が開かれていると思います。
 どうするのだという問題は地元で解決していくこと。集約するのか、分散型にするのか。僕も長く救急にいて、ICTとか今までの制度でこれがやっとできる条件が整ってきた。今回の会議が開かれたのも非常に意味があると思います。これをどういうふうにアピールしていくのかというのはとても大事なことだと思います。
 今のを見ていて、二次救急をしっかりしないと三次救急はつぶれていくと思いますし、石井先生が言われたように、一部が三次に上がっていったのか、ある意味三次がインフレーションを起こしている傾向があるのか。これをどういうふうにリモデリングしていくのかというのはすぐに答えが出ないのですが、MCを強化しつつその権限を与えていくということではないかなと思っています。

○有賀座長
 どうぞ。

○鈴川構成員
 行岡先生の意見に随分賛成なのですけれども、地域の救急医療力というものをもう一度きちんと把握をする。
 栃木県の例で言うと、200万人で救命センターが5つあるのですけれども、この文章で書いてあるような意味の三次救急が本当にできているかという疑問のところは正直言ってあると思うのです。救命センターから救命センターに患者さんを搬送しているというのがよくありますので、それでは本来の三次救急ではない。でも、その病院を今なくすということは絶対にあり得ない話で、それなりの機能はきちんと担っていますし、それがなくなったら栃木県の医療はつぶれてしまうというのもあります。
 僕たちは、三次と言われると、救急医がいて、手術が必ずできて、365日24時間という施設だと頭で思ってしまいがちですけれども、補助金の問題もあって、そこにしがみつくのではなくて、もう一度地域の実情をきちんと把握して、栃木県なら栃木県全体の医療の資源と需要と供給をうまく合わせた形、三次、二次、初期という名前にこだわらずに、その地域の医療体制をもう一度考えて、もちろん今のICTの話も非常に有用だと思いますが、そういうのをまとめていく人材、そういうMCをやっていく専従の医師が必要なのではないかなと思います。

○有賀座長
 どうぞ。

○久保構成員
 ずっと議論を聞いていて思ったのですが、評価の話に少し戻ります。施設だけの評価をされているのですが、もう一つ、医療圏とか地域における救急医療の受け入れへの貢献度、システムの円滑達成度とかの評価等をされて、それを加点するようなシステムにする。一個一個の施設が持っているところに医療圏としての評価、受け入れとか時間とかだったら、その施設にその点数を加算する。そうすると、その医療圏とその施設を合わせた総合評価ができるのではないかと思うのです。
 だから、施設だけの評価をしていると、どうしても今、言った地域の評価ができないのではないかと思うので、そういうのができればいいのではないかということです。

○有賀座長
 どうぞ。

○行岡構成員
 佐賀県の地域搬送システム、リアルタイムにわかっていくのを導入すると、何度もかける電話の数がびっくりするほどその地域で減ってきています。どのぐらい減ったかというのが地域全体のインセンティブになれば物すごい勢いでいくと思います。それもオブジェクティブなデータとして出るので、とてもいいかなと思います。

○有賀座長
 どうぞ。

○阿真構成員
 住民、高齢者の方に三次はどこだ、二次はどこだと把握していただくことができたらいいなと思うのです。あそこは何曜日の夜は整形外科がいないとか、そういう話を地域の中では結構しているのですけれども、でも、実際に高齢者の方がちゃんと使い分けるというのはなかなか難しいなと思っているところがあります。
 先ほど相澤病院の先生がおっしゃった形というのは、課題はあるにしても私たち住民にとってはすごくわかりやすい、安心の一つの形ではあるなというふうに思いました。
 ですが、実際今、私たちが住民として何ができるのかなと考えていったときに、賢く利用するということはあるのですが、全てを把握してきちんと利用するということを一人一人の方に求めるのはすごく難しいのかなと思いました。
 余りにも当たり前のことなのですけれども、やはりかかりつけの先生を持って、かかりつけの先生、町医者の先生、在宅の先生に連絡をすれば、適切な場所、どこに行けばいいかということを導いてくださるというところがきちっとできていると、私たちにとっては非常に安心だなというふうに思います。

○有賀座長
 先ほどの地域密着型病院群のようなものの話の中では、かかりつけの先生がいますかと聞いて、もしいたら、こういうふうな話ができているはずだというふうな形で議論を少し始めているのです。非常に大事な話だと思います。結局、かかりつけの先生方を支えているのは入院ができるような病院です。入院ができるような病院を支えているのは多分救命救急センターで、それらはどちらかがどちらかを支えているのでなくて、両方でお互いに支えているということになりますから、そういうものを立体的に面倒を見ているのが多分地域の医師会ではないかなと思います。
 石井先生、きょうの話の最後の締めくくりをお願いします。

○石井構成員
 最後のかかりつけ医を持つべきだというお話は、日本医師会が長年お話をしている主張そのものでございまして、それを今日的にどう捉えて、救命救急センター、救急車、ICTなどという新しいバージョンの中でどう生かしていくか。医師と患者の関係というのは人と人との関係ですし、救急救命士も目の前の人を助けたいというアクションから始まるので、これをどういうふうにシステムにしていくかというのが非常に大事なことです。これがもうちょっと見える形になったらこの議論は非常に有意義なのではないかなと思いました。
 ありがとうございます。

○有賀座長
 どうもありがとうございます。
 きょうは2回目ということで、1回目のときはたしか馬がパドックに入ったみたいなことを言いましたけれども、第1コーナーを走り始めたというところで、大事な議論だということが非常によくわかったと思います。
 9時から12時ということで、いつもより時間をとっていただいているのですが、生煮えの状況でお昼を迎えてしまいました。引き続きはもちろんあると思いますので、ここで一旦と思います。よろしいですね。
 では、事務局、最後の最後をよろしくお願いします。

○佐久間救急・周産期医療等対策室長
 ありがとうございます。
 次回の日程の関係ですけれども、第3回は、日程調整の結果、4月25日木曜日の予定となっておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。

○有賀座長
 場所はもう決まっているんですか。

○佐久間救急・周産期医療等対策室長
 場所はまだ決まっておりません。時間が9時半から12時半ということで3時間とってございます。よろしくお願いいたします。

○有賀座長
 では、4月25日の9時半から12時半ということで、場所はまだ決まっていないけれども、また集まって議論したいという話です。
 あとはいいですか。

○佐久間救急・周産期医療等対策室長
 はい。

○有賀座長
 どうもありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。


(了)
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