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2013年3月18日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会 議事録

○日時

平成25年3月18日
10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎5号館12階 
専用第15,16会議室


○議事

○事務局 それでは、若干時間は早いですけれども、委員の方がそろわれましたので「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会」を開会いたします。
 本年1月に定期の委員の改選がございまして、本部会は全員が再任されております。
 また、部会長は、委員の互選により、国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部長の山本委員が選任されていますことを御報告いたします。
 本日の食中毒部会は、16人の委員のうち、石川委員、竹内委員、寺嶋委員、西渕委員、渡邉委員の5名の委員が御欠席で、11名の委員に御出席をいただいており、審議会規定に基づき、本部会が成立していることを御報告いたします。
 それでは、議事進行を山本部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○山本部会長 引き続き、部会長を務めさせていただくことになりました、山本でございます。円滑な議事進行に御協力よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 初めに事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
○事務局 配付資料でございます。上からいきます。
 議事次第を飛ばしまして、資料1「平成24年食中毒発生状況」。1つのファイルになっております。74ページまでございます。
 資料2−1「仕出し弁当によるノロウイルス食中毒について」。これが全体で8ページでございます。
 資料2−2「広島市で発生した仕出し弁当によるノロウイルス食中毒事例について」。これが全体で10ページでございます。
 資料3「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」。これが全部で10ページでございます。
 資料4「食中毒処理要領 新旧対照表」。これが31ページでございます。
 資料5「食中毒調査マニュアル 新旧対照表」。これが27ページまでございます。
 ここからが参考資料でございます。
 参考資料1、多田委員からの提供資料でございます。腸管出血性大腸菌についての資料でございます。これが6ページまでございます。
 参考資料2、野田委員からの提供資料でございます。これが3ページまでございます。
 参考資料3、ノロウイルスによる食中毒の防止に係る関係通知等でございます。ページは打っておりませんが、1つのつづりになっております。最終ページが「(2)事例B」ということで、表になっております。
 参考資料4、食中毒事件票・食中毒統計作成要領でございまして、最終ページが「食中毒事件票」になっております。
 参考資料5、クドアと原因とする食中毒の発生防止についてでございます。
 参考資料6、表が英語になっておりまして、仮訳で食品中のウイルス管理のための食品衛生一般原則に適用に関するガイドラインでございまして、一番最後が31ページでございます。
 配付資料の不足がございましたら、事務局までお知らせください。
○山本部会長 ありがとうございました。
 皆さん、資料はそろっていますか。
 それでは、議題「(1)平成24年食中毒発生状況等について」事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、事務局から、資料1に沿いまして、御説明をさせていただきます。
 1ページ目をごらんください。「年次別食中毒発生状況」でございます。
 一番下が平成24年となっております。
 事件数が1,100件。23年から38件の増となっております。
 患者数でございますが、2万6,699名。平成23年と比較しますと、5,083名の増となっております。
 死者数でございますが、平成24年は、23年と同様11名となっております。
 2ページ目をごらんください。「年次別食中毒事件数」と「年次別食中毒患者数」をグラフで記しております。
 事件数でございますが、平成10年をピークに減少傾向にあります。
 患者数でございますが、平成13年以降、2万人から4万人の間で推移しております。
 3ページから6ページにつきましては、平成22年から平成24年の3年間分の都道府県別食中毒発生状況を整理して記しております。
 4ページ以降でございます。全体のデータとは別に患者数の1人の事例が載っておりますが、これはかなり前から一部の自治体が、カンピロバクターを中心に1人事例を積極的に食中毒として取り扱っていくことがあることから、別に表をつくっているということでございます。
 7ページに移らせていただきます。「患者規模別発生状況」につきまして、3年分をグラフに示しております。1事件当たり、1名から10名の事件数が最も多い傾向となっておりまして、患者数が多いほど事件数が少ないという、例年どおりの傾向を示しております。
 8ページ目をごらんください。「年齢階級別食中毒患者数」のグラフになります。23年に比べ、70歳以上の年齢層が1,200人増加しておりますが、それ以外は例年どおり、20歳から50歳代の年齢層が多いという傾向を示しております。
 9ページ目をごらんください。患者数が500名以上の事例でございます。2例発生しております。ともにノロウイルスが病因物質でございます。原因施設は仕出し屋となっております。これについては、後ほど資料2−1、資料2−2で概要を御説明いたします。
 死者の出た食中毒事例は3例発生しております。
 昨年10月1日の部会で御報告しました、漬物による腸管出血性大腸菌VT陽性で8名。
 植物性自然毒、トリカブトのお浸、これは野草の採取でございますけれども、2名。
 動物性自然毒1名、これは漁師の方がとったアオブダイ(推定)でございますけれども、自家消費、その後、入院し悪化した方の事例となっております。
 10ページから13ページにつきましては、月別の発生状況ですが、平成22年から平成24年の3カ年を整理しております。
 10ページの上段に事件数と患者数の一覧を掲載しておりますので、そちらをごらんください。24年の事件数につきましては、12月が151件と最も多く、次いで10月の112件、6月の102件、3月の101件となっております。また、患者数につきましては、12月が7,981名と最も多く、次いで11月が2,897名、1月が2,819名となっており、冬場の患者数の発生が多いという傾向になっております。
 14ページから17ページでございます。これまでに説明しました月別の事件数を病因物質別に整理したグラフでございます。
 14ページのグラフをごらんください。事件数の発生状況を中心に説明させていただきますが、平成24年に特徴的なのは、12月のウイルスです。これはほとんどノロウイルスでございますが、圧倒的に多く、それ以外につきましては、例年同様、夏場には細菌性の食中毒の発生が多く、冬場にはウイルス性の食中毒が多いという傾向が見られております。
 16ページをごらんください。病因物質別の月別患者数につきましても、12月のウイルスが突出しております。
 18ページでございます。原因施設別の発生状況でございますが、一番左に原因施設の種類、その次に事件数を示しております。
 事件数で見てみますと、最も多いのが飲食店の614件、差は大きいですが、その次に不明、家庭、旅館、仕出し屋、給食施設を含みます事業場が、仕出し屋と同数という順になっております。
 患者数でございますが、飲食店が1万1,259名と最も多く、次いで仕出し屋、旅館、事業場、学校の順となっております。
 23ページに移らせていただきます。原因食品別発生状況を示した表でございます。
 最も多いのがその他の520件、次いで不明、魚介類、複合調理食品、野菜及びその加工品の順番でございます。
 患者数につきましても、その他が最も多く1万8,442名、次いで複合調理食品、魚介類、菓子類、肉類及びその加工品という順番になっております。
 24ページから27ページにつきましては、これをグラフであらわしたものでございます。
 28ページに移らせていただきます。病因物質別の発生状況の表になりますが、事件数で最も多いのはノロウイルスの416件、カンピロバクター・ジェジュニ/コリが266件、次いでその他、植物性自然毒、ブドウ球菌、サルモネラ属菌の順となっております。その他につきましては、いわゆる寄生虫の分類のものでございまして、アニサキスによるもの、昨年、食中毒の原因として扱うことにとなりました、クドア・セプテンプンクタータ、サルコシスティス・フェアリーによるものでございまして、これは別資料で御説明いたします。
 29ページでございますが、主な病因物質別の食中毒事件数の年次推移でございます。毎年、カンピロバクターとノロウイルスが1番、2番ということでございますけれども、24年はノロウイルスが増え1番、カンピロバクターの件数が減り2番となりました。
 患者数を見ますと、ノロウイルスが1万7,632名、次いでカンピロバクターが1,834名、ウェルシュ菌が1,597名、ブドウ球菌が854名となっております。
 31ページでございますけれども、ここを見ていただきますと、毎年、ノロウイルスのみの患者数が突出している傾向が見えます。
 33ページでございます。主な病因物質(細菌)別の食中毒事件数の年次推移のグラフでございます。
 24年、カンピロバクターは266件で、23年と比較し70件下がっております。このグラフにはございませんが、200件台になりましたのは、平成9年以来、14年ぶりでございます。
 サルモネラ属菌は減少傾向にありまして、19年までは100件でございましたけれども、24年は40件でございます。
 34ページでございます。患者数の年次推移でございますけれども、24年はカンピロバクターが1,834名で、23年と比較しまして、500名の減少。
 サルモネラ属菌は670名で、2,300名の減少ということになっております。
 35ページ以降のグラフでございますけれども、主な病因物質別に見た原因食品別及び原因施設別の事件数及び患者数の年次推移のデータとなっております。ここは説明を省略させていただきます。
 飛びまして、63ページでございます。カンピロバクターによる原因施設別事件数でございますけれども、飲食店によるものが157件で、23年と比較し62件減少という結果です。
 65ページは、原因施設別カンピロバクターの患者数でございますが、飲食店が1,099名で、平成23年から約800名減少という結果になっております。
 67ページでございます。原因食品別のノロウイルス事件数は、例年どおり、その他が多いという結果になっておりまして、原因施設につきましては、飲食店が多いという結果でございます。23年よりも、飲食店は80件増加しております。それ以降は、旅館36件、仕出し屋24件と続いております。
 ノロウイルスにつきましては、資料をつくっておりますので、そちらで説明させていただきます。
 71ページでございます。ノロウイルスの食中毒事件数でございますけれども、平成10年からウイルス、ノロウイルスの項目を分けてとるようになっておりますが、24年の416件という数は、平成18年に続きまして、2番目ということでございます。
 月別に見ていきますと、冬場が多い中で、12月が119件ということで最も多くなっています。
 年別に見ていきますと、平成18年の150件に次ぐ数字となっております。
 72ページでございます。ノロウイルスの食中毒患者数でございますが、平成24年は1万7,632名です。これは平成18年の2万7,616名、平成19年の1万8,520名に次いで3番目でございます。
 月別に見ますと、12月が7,658名です。これは平成18年の1万1,547名に次ぎまして、2番目でございます。
 73ページでございます。これはノロウイルスの原因食品別の事件発生数、患者発生数でございます。例年どおり、そのほかに分類されているものが一番多いという結果になります。
 そのほかと申しますのは、後で出てきます、参考資料4の中に1〜14までの分類がございまして、その種類に該当しない全ての食品となっております。それが一番多い結果になっております。
 そのうち、24年は食事が特定されたものが275件でございます。これはその店舗で何月何日の夕食までということで、推定であっても食事が特定されたものになります。
 また、食品が特定されたものが7件でございます。これもかき氷であったり、寿司という推定で、必ずしもウイルスが分離されなくても、特定されたものが7件ということでございます。
 患者数においては、その他が1万3,302名ということで、そのうち食事の特定が1万3,014名、食品特定は378名ということでございます。二枚貝は件数で46件、患者数では535名という結果になりました。
 原因施設別に見ると、飲食店が最も多く、旅館または仕出し屋、製造所、事業場と続く傾向がございます。
 74ページでございます。これは平成23年4月の部会で御審議いただきまして、6月から病因物質となりましたクドア・セプテンプンクタータ、サルコシスティス・フェアリーでございます。
 クドアの事件数でございますが、23年6月以降、半年で33件、24年は1年を通じて41件ということなので、期間を加味すると、少々減少傾向ということでございます。患者数も、23年6月以降、半年で473名、24年は1年を通して418名ということでございます。
 クドアの傾向としまして、今まで9〜10月にかけて、件数、患者数ともピークを迎えておりましたが、24年につきましては、6月にピークがございまして、その後は低いレベルで推移しております。
 この辺につきましては、この後、参考資料5で説明しますけれども、検疫所でモニタリングを実施しておりまして、こういったものにつきましては、輸入食品で命令検査をとるようになりまして、実質、その国の養殖池から輸入できなくなっているのも一因ではないかと思われます。
 下の部分でございますが、サルコシスティス・フェアリーでございます。平成23年4月の本部会におきまして、提言をいただきまして、凍結が有効と出していただきました。
 そこで、生産源である熊本県などが対策をとっておりまして、不十分に凍結したと思われるケースが食中毒になったと思われまして、23年に2件、24年に1件でございます。
 ここまでで資料1の説明を終わらせていただきます。
 次が参考資料でございます。
 参考資料4でございます。この資料は、食中毒の統計作成要領が1ページから24ページ、一番最後のページが食中毒事件票になっております。これにつきましては、平成24年12月に通達を発出しております。
 今まではその他でございましたけれども、平成24年3月の部会において、寄生虫についても、食中毒の統計の中で見ていくべきではないかという御意見をいただきまして、一番最後のページの食中毒の事件票を改正いたしました。これは食品衛生法の施行規則の改正でございまして、省内の手続等もございまして、平成25年1月からは、クドア、サルコシスティス、アニサキス、その他の寄生虫を分けることとなりまして、来年の部会からは、これらの病因物質についても、統計上出てくるということでございます。
 なお、統計作成要領も12月末日で改正しております。
 内容でございますが、これも非常に細かい説明になりますので、文言の整理が1つでございます。
 あとは14ページでございますが、病因物質のウイルスに関しましても、遺伝子型がわかれば記入するように明記しました。
 23ページでございますが、その他の寄生虫につきましても、どのようなものがあるかということ、細かい属種について明記しております。
 これが参考資料4でございます。
 次に参考資料5でございます。これは平成24年3月の部会において、生鮮ヒラメの食品衛生法6条に該当するレベルを御議論いただきました。これにつきましては、平成24年6月に通知しております。これで輸入の対策もとっているところでございます。
 以上でございます。
○山本部会長 どうもありがとうございました。
 大変膨大な資料ですので、一気に理解するのは難しいところもあったかと思いますけれども、食中毒の発生状況等につきましては、ノロウイルスは後でまとめて話す機会がありますので、それは外していただいて、それ以外の事項についてと、ただいま説明があった参考資料4の統計作成要領、クドア等の寄生虫の件というところで、御質問がございましたら、また御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。
 小澤先生、どうぞ。
○小澤委員 カンピロの1人の事件例が減っていて、全体として事件例が減っているということなんですが、これは例えば広島市ですとか、1人の発生の事件をどんどん報告していたのを修正しているのか、それともカンピロの発生自体が減っているのか、どちらの要素が強いんでしょうか。
○事務局 今、小澤先生のおっしゃったことは、両方の面がございます。
 1つは、今、お名前が出ました広島市も、かつてはかなりの病院が出していたようなんですけれども、少しずつ提出する数が減ってきてございます。
 もう一つのカンピロバクター全体というのは、まだ1年だけのデータなので、何とも言えませんけれども、少し減ってきたのではないかと思われます。これは来年以降も見ていかないとわかりませんが、単年で見ると、先ほども報告しましたように、何年かぶりに200件台になったというのが全体でございまして、1人事例も減っております。
○山本部会長 ほかの方でございますか。小西先生、どうぞ。
○小西委員 74ページで御説明いただきました、サルコシスティスの食中毒事例について教えていただきたいんですが、凍結が非常に行き渡った後に、去年の11月に凍結不十分ということで事例が1つ出されたということなんですが、この場合、凍結不十分であるという確信、証明をするための検査法というのは、今、ないわけなんですけれども、今後、寄生虫の食中毒を防止するためには、凍結という方法が有効であるということは、皆さん御存じで、これからもそういう方法を導入されていくと思いますが、そのときに、凍結で本当に十分に寄生虫が死んでいるかどうかということを証明するための手段が必要なのかどうか、例えば製造基準のようなものが必要なのか、それとも食中毒検査において、この寄生虫が不十分であったということを示すような試験法なりが必要なのかということを教えていただければと思います。
○事務局 この事例の詳しいことは、また後で紹介してもらえるかもしれませんけれども、本来、冷凍しておくべき温度帯まで、機械の不都合で冷凍されていなかったという事例でありますので、適切に冷凍されていれば、この事件は発生しなかったと思っております。
 冷凍の製造基準をつくるかどうかということですけれども、一般的にはこういった発生状況を見る限り、サルコについては、食中毒としてコントロールできるような状態になっております。不十分な冷凍によって、発生数がまた増えてくるとか、そういったケースになってくれば、少し強制的な基準も検討しなければいけないと思っておりますけれども、現状を見る限り、適切に管理が行われている状況にあると思いますので、そういった状況にはないということでございます。
○小西委員 ありがとうございました。
○山本部会長 益子先生、どうぞ。
○益子委員 クドアの症例なんですけれども、74ページに報告が出ていますが、通達でクドアと判明した場合は、行政処分をかけなくていいという6月7日のものがあるので、報告もずっと減っているということはないでしょうか。
○事務局 この通達と発生件数が減ってきているというのは、直接影響がないと思っております。これは食中毒が発生した場合の行政措置ということで、病因物質がクドアであるということが判明した後は、例えば営業禁止だとか、営業停止などの措置は必要ないということを言っているだけで、この通達を出したから、クドアによる食中毒としての報告が減ったということではないということでございます。
○山本部会長 前の馬肉の凍結のことに戻るんですけれども、これは凍結したという記録をさせたり、保管したりということはやっていますか。
○事務局 食中毒の記録を持ってきていなかったのであれなんですけれども、熊本県の調査によると、提言をいただいた何度までというところには達していないということでした。
○山本部会長 温度の記録は残っていたということですね。
○事務局 残っていたのではないかと思います。
○山本部会長 どうぞ。
○賀来委員 先生、腸管出血性大腸菌は後で取り上げられますか。
○山本部会長 それは多田先生から御報告いただいた後にやろうと思います。
○賀来委員 わかりました。
○山本部会長 ほかにございますか。中村先生、どうぞ。
○中村委員 意見というか、お願いなんですけれども、昨年もこれまでと同様に、原因施設で圧倒的に飲食店が多い。そのほか、旅館あるいは仕出し屋というところが目立っております。例えば原因施設が家庭であれば、家庭で素人が調理をして、食中毒が起こりましたということも、ある程度仕方がないと言えば、仕方がないと思いますけれども、飲食店、旅館、仕出し屋、これはいずれもプロがやっていて、そこから相変わらず山のように食中毒が出ているというのは、いかがなものかという気がします。
 しかも、こういった施設というのは、食品衛生法あるいはその他の法律で、都道府県知事あるいは市長の許可のもとにやっているので、そういう意味では、厚生労働省も含めてですけれども、行政機関の指導というものが、まだまだ徹底していないような感じがいたしますし、全てとは言いませんけれども、その結果がこういった統計にあらわれていると思います。そういう意味で、こういったプロの施設からは起こらないようにということで、今後、指導の徹底をお願いしたいというのが、私からの意見でございます。
 以上です。
○山本部会長 ありがとうございました。
 事務局、何かありますか。
○事務局 御意見を賜りましたので、直接は自治体が行うことになってくると思いますけれども、今後とも監視・指導を強力に進めていきたいと思っております。
 また、ノロウイルスが大流行したこともございまして、従来の食中毒対策は、どちらかというと、夏に食中毒を防ごうということで、啓蒙だとかPRを行っているんですけれども、冬場も特にウイルス性の食中毒の防止対策ということでは、今後は力を入れていきたいと考えております。
○中村委員 是非よろしくお願いいたします。
○山本部会長 ほかにございますか。野田委員、どうぞ。
○野田委員 食中毒統計作成要領の件について質問なんですけれども、23ページの原因物質の分類の「18 その他のウイルス」に、サッポロウイルスとロタウイルスを追加していただいてありがたく思っているんですが、先般の乳肉水産食品部会でも議論がありましたように、豚の肝臓の問題でE型肝炎というのも、ウイルス性の食中毒としては重要なものだと考えますので、例示として、E型肝炎も含めるべきではないのかというのが1点です。
 あと、ホームページ等で、厚労省から食中毒に関して情報提供をいただいているんですけれども、その場合は、病因物質の分類は、ノロウイルス、その他のウイルスとしてのみ情報が得られるということで、E型肝炎とか、ノロウイルス以外のものについては、その他のウイルスとして一括に扱われるため、それぞれの病因のリスクというか、被害実態は国民が把握できていない状況があります。分類としては、ノロウイルス、その他のウイルスでもよろしいかと思いますけれども、ホームページ上で、実際、ノロウイルス以外のウイルスが原因になったのかということが、明確にわかるような形の情報提供をしていただければ、国民もそのような被害があるんだということを把握するのではないかと思いますので、2点について言わせていただきました。
○山本部会長 御提案、ありがとうございます。
 このような形の対応というのは、事務局、いかがですか。その他の中でも、わかったものについては、情報提供していくということです。
○事務局 今の御意見でございますけれども、ウイルス性の食中毒については、比較的歴史も新しいということで、ノロウイルスだけを出しておりますが、原因として、ほかのウイルスもいろいろ出てきているところがございます。それについてホームページ上で掲載をするということは、現在、E型肝炎も含めてやっておりますので、御意見を踏まえて、よりデータが出るように検討していきたいと思っております。
○山本部会長 ありがとうございました。
 ほかの委員はいかがですか。どうぞ。
○工藤委員 お尋ねしたいんですけれども、原因施設別発生状況のところなんですが、相変わらず家庭というのは、多くもないんですが、少なくもない、横ばいあるいは微減しています。先ほど中村委員もおっしゃったように、家庭で喫食して発症する場合というのは、未熟な面もあるんでしょうけれども、これは発症件数なので、例えば買ってきたお弁当を食べてとか、昨年ありました、白菜漬けを購入して食べてということもあります。今、家庭は必ず手づくりしているということではないので、そこら辺の原因物質の比率はかなり変わってきているのではないかと思います。そうすると、どこでつくったかとか、どこで購入してきたかということも関係してくるので、家庭の数字というのは、追っていくというか、原因なども究明したほうがいいと思ったりします。
○山本部会長 ありがとうございます。
 原因施設で家庭というときには、そういうものは、どういうふうに含まれているかということを御説明いただけますか。
○事務局 家庭で事故が起こった場合でございますけれども、例えば先ほど御指摘のありました、浅漬けによる腸管出血性大腸菌のような場合、つくった施設に問題があった場合には、家庭で発生をしていても、原因施設は製造所が原因となりますので、わかったものについては、もともとの原因施設を記載させていただいております。ただし、それがわからないで、家庭で起こった場合には、家庭になることもありますので、なるべく詳細な調査ができるように、今回、要領等の改正も行っておりますので、地方自治体にはその点についてもお願いをしていきたいと思っております。
○山本部会長 ありがとうございました。
 ほかにございますか。今村先生、どうぞ。
○今村委員 非常に漠然とした質問なんですけれども、33ページの原因細菌の一覧表をずっと見ていると、細菌性の原因物質、特にサルモネラ、ビブリオが劇的に減ってきていて、この10年間の減り方は非常に明らかだと思います。こういったことに対して、要因の分析をされているかどうかということです。
 今まで食中毒対策といった場合、ビブリオやサルモネラが主力だったと思うんですけれども、今、明らかにこれは主力ではなくなってきているので、都道府県での対策も細菌性のものから、それ以外のものにシフトしていくことは考えられるのかどうかということで、意見ともし分析があれば教えていただければと思います。
○事務局 科学的に解析したものがあるかどうかについては承知しておりませんが、例えば腸炎ビブリオ対策ということで、水産食品に対する規格基準が平成14年ぐらいから施行されていると思いますけれども、保存基準であったり、あるいは加工する際の使用海水の規制であるとか、腸炎ビブリオの成分規格であるとか、そういった規格基準が施行されたということもありますし、一方、サルモネラについては、卵について同様の規格基準が導入されたり、あるいはGPセンターでの衛生管理のガイドラインが出たりとか、両方とも魚とか卵に対する施策がある程度反映して、このような状況になってきていると思っております。
 今はウイルスによる事件数あるいは患者数が非常に多いですし、カンピロバクターも若干減っているような様子はありますけれども、まだまだ細菌性食中毒としてはトップの座を占めておりますので、両食中毒に対する取り組みが今後の課題だと考えております。
○山本部会長 今村先生、どうぞ。
○今村委員 規格基準でサルモネラ、ビブリオが減ったと考えるのであれば、例えば食中毒の検査の主力は、やはりビブリオとか、サルモネラを中心にしていると思うので、その主力を別のほうに移していくという考えが出てくると思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○事務局 都道府県の監視については、それぞれの自治体で監視指導計画を立てておりますので、こういった食中毒の状況を反映して、それぞれのところで計画を立てられているかもしれませんけれども、ただ、そこの手を緩めると、また増えてくるということも考えられなくはないですから、その辺は慎重に検討していく必要があると思っております。
○今村委員 わかりました。
○山本部会長 ほかにございますか。
 それでは、引き続き、腸管出血性大腸菌食中毒について議論していきたいと思います。
 多田先生に資料を準備していただいていますので、多田先生、よろしくお願いいたします。
○多田委員 それでは、感染症発生動向調査からお話させていただきます。
 腸管出血性大腸菌感染症は、感染症法の三類感染症として、コレラや細菌性赤痢とともに、無症状病原体保有者を含んで、全数報告が診断した医師に義務づけられて、情報が収集されています。
 先生方は御存じのとおり、無症状病原体保有者は、有症状の患者の届出による周辺の調査や飲食物を扱う人たちの定期検便によるものが主な報告対象となっています。例年、報告数の約65%が患者で、35%ぐらいが無症状病原体保有者という状況です。
○事務局 済みません。参考資料1の資料になります。
○多田委員 参考資料1の資料になります。済みません。
(PP)
 事前配付のものとちょっと変わっています。
 これが無症状病原体保有者を含む週別報告数の年次推移ですが、御存じのとおり、夏に最も大きなピークが認められます。これでは、多い年とか、少ない年はわかりません。
(PP)
 これは全体の累積報告数の推移になっていますけれども、赤いのが2012年ですので、2011年、2012年は少な目だということが、ここではわかります。
(PP)
 これは有症状者だけに絞ったものです。2012年が一番少ないんですけれども、その次に少ないのが2009年、新型インフルエンザのあった年です。それで2011年という感じになっています。2012年は、ほかの年と比較して、ちょっと離れたということが見られます。
(PP)
 今度はO−157の有症状者のみに絞ったものになります。途中からクロスをして、2011年が2009年と逆転して、低いほうから2つ目になって、ほかのものと比べて、2012年は報告数がぐっと少なくなっていることがわかります。
(PP)
 2011年、2012年に何があったかということですが、御存じのとおり、2011年は富山の焼肉えびすの事件が起こりまして、その後に山形のだんごがありました。焼肉えびすはO−157ではありませんけれども、ここで事件があったということで示しています。その後、生肉の規格基準の規定が出まして、2012年はレバ刺しが禁止になった。残念だったのは、その後に北海道の白菜切り漬けでの大きな集団発生が起こってしまったということです。そういう年でした。
(PP)
 このグラフは見にくいかもしれないんですけれども、週別・血清群別のものです。一番上のグレーのところは、O−157の赤いものと、O−157以外の青いものを足したら、グレーのところになると思っていただければよくて、接触感染などを除くために、ここからは除外しています。こんな感じで見てとれるんですけれども、2012年は赤いところがぐっと減っていて、青のほうはやや多く見える、近づいているという感じが見られると思います。
(PP)
 さらに年齢群でどこが減ったかということを見るために、年齢群別のものにしています。10歳未満のところがぐっと減っていました。20〜24歳、子供たちとそのお父さんお母さんなのかちょっとわからないんですが、そんなに感じになっていました。
(PP)
 今度は多くはないんですけれども、感染経路が経口感染と書いてあって、牛肉または生レバーと記載があったものだけを見たものです。O−157以外の青で示していたものは、凡例としても書き出してはいませんが、ほとんど地べたを這うように少なくなってしまって、グレーと赤が重なっているのがわかると思います。
 言い忘れましたけれども、「集団発生」ですが、感染研で出している病原微生物検出情報誌(IASR)で、無症状病原体保有者を含む10例以上のものと報告されたものとしており、IASRに集団発生と記載したものを除外しました。さらに、IASRにまだ掲載していない2012年分を含み、それ以外に患者情報の中で10名をカウントしていける範囲で除外しました。報告されたものだけ、また、データを目で見て確認できた範囲というところがありますが、こうやって拾ってやってみた結果だと思ってごらんください。
(PP)
 これをさらに年齢群で見ますと、やはり10歳未満の年齢が減っているんですけれども、ここにくると、今度はちょっと大き目の10〜14歳なども、年々減ったという感じが見えました。それと、20〜24歳も減っていたという結果が得られました。
(PP)
 また見方が変わるものですけれども、O−157感染症患者発生における牛肉及び生レバーのリスクを調査研究したもので、牛肉の規格基準、生レバー禁止の前の2010年と2012年に調査ができました。厚生労働科学研究として、うちの者たちがかかわってやった研究ですけれども、御紹介させていただきます。
 8つの自治体で行った症例対象研究です。生肉・生レバーが発症のリスクだったかどうかということを評価したものです。PAR、Population Attributable Risk、人口集団当たりの寄与リスク、生肉とか生レバーがO−157の感染症の発症にどのぐらい寄与したかということを見たものです。2010年の事件が起こる前に行った調査では、簡単に言うと、例えば生か半生の牛肉をリスクとしたものが16.9%、生レバーだと30.3%が発症に寄与していたことになると思うんですけれども、それが2012年には、ORも1.6ですし、計算不能なほど、要するに両方とも有意なリスクではなくなったということが、こういう研究をしたものでも出ていました。
(PP)
 次はまとめです。時間が押したかもしれませんが、O−157を原因とする腸管出血性大腸菌感染症の患者数は、2011年、2012年において、とても減っていました。
年齢群でいうと、特に10歳未満とか20代前半の減少が大きかったこと。
 生肉・生レバー喫食の記載がある報告における減少は、より顕著でした。
O−157の感染リスクを2012年と2010年で比較した調査研究でも、生肉・生レバーの喫食によるリスクは著しい減少が認められました。
 この報告は、自称EHECチームと言って、夏になると、毎週減った、増えた、どこで集団発生が起こった、どこに問い合わせるということをやっていて、今日は全員来ていますが、このチームでまとめたものです。
 報告は以上です。ありがとうございました。
○山本部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、EHEC関係の討論をしたいと思いますけれども、先ほどの事務局からの発生状況の御報告に加えまして、多田先生の今の御報告で、御質問、御意見がありましたら、お願いします。
 賀来先生、どうぞ。
○賀来委員 東北大学の賀来です。
 O−157について、今、多田先生に詳細に発表いただきました。生レバーの禁止で、このリスクがかなり下がったというのは、こういうデータがきちっと出ているというのは、研究班の方々にきちんと出していただいたということで、非常にありがたいと思います。
 1点、先ほどの食中毒統計ともちょっと関係するんですけれども、O−104、いわゆる2011年にヨーロッパで大流行したタイプは、日本では、2011年以降、報告されていないと考えてよろしいですか。
○多田委員 きょう、寺嶋先生がいてくださればよかったんでしょうけれども、ないと聞いています。
 一応、地方衛生研究所で判定不能だったものは、衛研のほうで集めて、感染研とも解析するということになっていますので、その中では見つかっていないと思います。
○賀来委員 わかりました。
○山本部会長 輸入食品の検査等からもO−104は上がってはきていませんね。ですから、ドイツで発生した血清型もしくは同じような菌が見つかったということは、報告されていないということです。
 小澤先生、どうぞ。
○小澤委員 腸管出血性大腸菌の場合は、感染症法で、言わば全数報告ということになっていますので、発生数がある程度正確に補足されていると考えていいと思います。これを見ると、発生動向調査で補足された累積報告数は、年間4,000例前後です。一方、食中毒統計のほうで見ますと、34ページにあるんですが、これは腸管出血性大腸菌を含むですから、そのほかの病原大腸菌も含めて、24年で見ると、患者数が611ということで、これは食中毒として探知されて、保健所長が食中毒と断定した例がこれに当たるということで、結局これから言えることは、腸管出血性大腸菌の発生数、感染症としての発生数というのは、食中毒として探知されたものの数倍です。多分10倍にはいかないんだと思うんですけれども、それぐらいのところが、推計値として、ある程度妥当なところだと思います。これから類推すると、要するにほかの病因別に考えると、少なくとも食中毒統計で補足されているのは、食品由来の腸肝感染症のごく一部でしかないということが言えると思います。
 知りたいのは、食中毒として認知された件数ももちろん重要なんですが、実際の病態とか、日本国中で何が起こっているかということを正確に把握するのは、食品由来の腸管感染症がどれぐらいあるかということだと思うので、それぞれの病因、細菌別に、例えば食中毒事件として、あるいは食中毒の人数として補足されたのがこのぐらいある場合には、その背景にどれぐらいの患者数なり事件数があるのかということを推計する、そういうことが必要になると思うんですけれども、そういう調査とか、研究というのは、私は全く知らないんですけれども、そういうものはやられているんでしょうか。
○山本部会長 私が答えるも変なんですけれども、岡部先生が感染研におられたときに、厚生労働科学研究でそういうものを主導的にやっていただいていました。その後も感染研の方を研究代表者としてやっておりますが、推計は国立医薬品食品衛生研究所の安全情報部で、東北地域を使っての推計ですけれども、サルモネラとか、カンピロバクターとか、何種類かの食中毒原因菌を対象として、病院での報告数とか、そういうものから、どういうふうに割り戻したらいいかということをやった報告が出ております。それで10倍から100倍の間ぐらいに入ってしまうことがわかっていますので、かなりの部分がはっきりと食品由来だと限定されて報告されていないと見ております。
 報告書はそういう形で出ておりますので、今後そこをどう詰めていくかということなんですけれども、システム的には、今のところ、医師からの報告しかないんですが、一般の方たちの受診状況とか、そういうものも変わってくると、現実を把握できるようになる。症状が軽いと、お医者さんに行かないで済んでしまう方が結構残っていますので、その辺まで含めてしまうと、かなりの数の患者さんが潜在的にはいると考えています。
○小澤委員 私が言いたいのは、それが非常に大事だということと、食中毒統計とばちっと出されると、食中毒はこれしかないと、一般の人たちは思います。でも、実際は食中毒のごく一部で、しかも、病原体の種類によっては、何倍かというのが、言わば全く異なっているということをあらわしてあるわけです。その辺がある程度わかるようにというか、数字が何十とか何百減ったということが、本当に意味があるのかどうかということも含めて、そういった評価が、食中毒統計の中にただし書きみたいな形で書かれていると、誤解が少ないのではないかと思います。
○山本部会長 今の関係でしょうか。
○益子委員 そうです。
○山本部会長 どうぞ。
○益子委員 今のお話を聞いていて、特に20代と子供に減ったということで、出回らなくなったということもあるんでしょうけれども、生食を避けるというか、若い人たちの中にあった生食喫食のブームというか、文化というのか、そういう食行動をとらなくなったということが関係していると思います。これだけではわからないと思うんですけれども、そういうことも、このことは言っていると思って、今、聞いていたんですけれども、本当に病因のお肉だけなのか、先生はそこら辺を推測されているんですか。
○多田委員 そこまではわかりません。
○山本部会長 小澤先生がおっしゃるように、潜在的にかなりの部分が隠れている可能性があるということは、事実としてあると思うんですけれども、報告数として上がってきているものが、現実としてつかまっている。見ているものは10分の1かもしれないんですけれども、傾向として、どういうふうに動いているかというのは、捉えていると考えております。ですから、全部を推計することは難しいんですけれども、アメリカのほうではフードネットという仕組みで推計していますが、それと似たようなことも、研究的には進めていっていもいかもしれませんが、今のありようのままでも、ある程度の傾向はつかめていると思っております。ただ、全数を把握することの意味というのが、どういうことになるかは、今後まだ検討が必要かと思いますし、確かに小澤先生がおっしゃるように、啓発というか、こういう人数がいるので、皆さん気をつけましょうというのは、厚生労働科学研究の研究結果を使いながら、ホームページで啓発するとか、そういうことは必要だと思います。
 多田先生、何か追加ございますか。
○多田委員 食べられなくなった状況下でも食べる人はいるので、先生がおっしゃったように、さらに食べないという行動があったかもしれないとは思います。加熱用を生で食べてしまうとかもきっとあると思うので、そういうこともプラスαだと思います。
 もう一つは、感染症法のほうで報告されてくるもので、経口感染が推定されているものは、毎年40〜50%の間ぐらいだと思います。接触感染は20%弱ぐらいで、不明とか、記載なしというのが4割弱ぐらいの感じなので、経口感染と書いてあるものが、食中毒ではないかと言われると、何か食べてというふうに置きかえるかどうかという辺りが、先ほどの食品ということです。
○小澤委員 そうではなくて、食中毒というのは行政用語なんです。
○多田委員 わかります。
○小澤委員 感染症としての種別をすれば、これは食品由来の経口感染症というか、腸管感染症というのが正確なところで、それと食中毒というのは、考え方が違うわけです。だから、これはこれでいいんですけれども、食中毒と食品由来の腸管感染症というのは、違うということと、食中毒1件の背後には、類似の食品由来の腸管感染症がどれぐらいあるのかということをリンクさせることが必要なんだということです。
○多田委員 食中毒事例のということですね。
○小澤委員 食中毒というと、結局行政用語なんです。
○多田委員 わかっています。
○山本部会長 先ほど申し上げたように、厚労科学研究でやっていることなどをうまく使いながら、事務局などでも啓発に使っていただければと思います。
 それから、先ほどの食べる傾向がだんだん減ったというか、実際、提供されなくなりましたので、それまでブームとして食べていたグループは、確かに食べられなくなってきていると思うんですけれども、自分の意思で召し上がっている方がまだ残っているようなので、その辺についても、さらなる啓発が必要だと思います。
 長くなってしまいましたけれども、ほかにEHEC関係でございますか。
 次に進みたいと思います。それでは、事務局から、資料3について説明をお願いします。
○事務局 先生、資料2−1がまだ残っています。
○山本部会長 失礼しました。ノロウイルスのほうに入りたいと思います。よろしくお願いします。
○事務局 それでは、事務局から説明させていただきます。資料2−1、資料2−2、参考資料3について、御説明させていただきます。
 資料2−1でございます。タイトルにはございませんが、山梨県のK市内での仕出し弁当によるノロウイルス食中毒事件でございます。
 概要にございますが、山梨県のK市内の弁当製造施設、K工場で製造した弁当を喫食した1,442名が、12月11日の午後から15日にかけて、下痢、腹痛、嘔吐を起こしたということでございます。
 その後、保健所の調査によりまして、患者に共通する食事が当該施設製造の弁当のみであること、患者や調理員の便からノロウイルスが検出されたということで、食中毒として断定されました。
 探知でございますけれども、医師から、昼食でこの弁当を食べた複数名が食中毒症状という連絡がありました。
 2ページにまいります。事業所の昼食ということで、全体の78%が男性ということになります。
 図1が発症曲線でございますが、12日の午後をピークにした一峰性の曲線ということで、平均潜伏時間が35.6時間でございます。
 喫食者の発症率は、38.2%ということでございます。
 3ページでございますが、ここの工場は毎日7種類の弁当をつくっておりまして、3,900食を発送しているということでございます。
 12月11日と12日の弁当について、保健所でオッズ比を求めたところ、全てのメニューで11日が高い値になったと言っております。
 4ページでございます。これは製造構造のフローでございますけれども、K工場以外にも本社工場等いろいろあるんですが、今回、原因となったのはK工場ということで、本社工場のものもあわせて発送していると、ここで言っております。
 5ページでございます。毎日7名の調理員が調理に携わりまして、13名が盛りつけを行っているということでございます。
 調理につきましては、深夜の午前2時からスタートしているということで、煮物、揚げ物、焼き物の順番で、その後、午前7時から盛りつけに当たっているということで、8時から各事業所に向けて発送しているということであります。
 「1.施設の衛生管理状況」でございますけれども、直接触る作業では、使い捨ての手袋を使用しておりますが、それ以外には使用していない。施設の衛生管理につきましても、チェックしているものもあるけれども、トイレの清掃、消毒は項目がない。調理器具の熱湯消毒はないということが指摘されております。
 6ページでございます。調理室内でございますが、給湯設備がなかったということと、トイレ、出入り口の塩素消毒がなかったということ。
 健康管理は自己申告制であったということと、12月11日から調理員の1名が下痢を起こしていたんですけれども、そのまま作業を継続していたということでございます。この従事者は、検便でノロウイルスのG2が出ております。
 施設の見取り図は、図4でございますけれども、1階で調理、盛りつけを行い、2階に更衣室、トイレがございます。調理室からトイレに行く際には、1回、外に出て行くという構造でございます。
 7ページでございます。「(3)原因食品の推定」でございますけれども、11日の弁当が多いということで、下痢を発症した調理員の調理行為で汚染を拡大した可能性が高い。下痢の調理員は、聞き取りによると、作業中、何度もトイレに行ったということで、トイレ、ドアノブを介して、ほかの従業員に汚染が拡大したのではないかと推察しています。
 なお、11日、12日の検食は、ノロは陰性でございました。
 患者は25名中22名がノロ陽性、従事者は69名中22名が陽性でございます。
 8ページでございます。いろんな問題点を考察しておりますが、調理員のかわりがいないということ、衛生管理の体制の不備、ソフト面で不備があったということでございます。
 行政についても、全保健所、県庁全体で体制を引いたということで、調査票の簡素化とか、情報共有のスキルについて、言及しております。
 次に資料2−2に移らせていただきます。これは広島市ほか広島県、山口県にわたっておりますけれども、患者が2,035名にわたる仕出し弁当の食中毒でございまして、1名が入院したということでございます。
 D食品が製造したものでございます。
 これにつきましては、先ほども言いましたけれども、平成10年以降のノロの2番目ということでございますが、史上初かどうかということは、確認はできませんでした。
 説明に戻らせていただきます。
 探知でございますけれども、12月12日に市民から通報で、会社の弁当を食べて、12日から嘔吐、下痢を起こしている者があったということであります。原因施設からも通報がございまして、弁当発送先の10事業者から体調不良があったということでございます。
 合計551の事業所から2,035名、期間は12月10日から14日でございます。
 2ページに移らせていただきます。推定した発病率でございますが、39.1%でございます。
 3ページでございますが、下痢が77%、嘔吐が53%、発熱が49%でございます。
 共通食は、D社がつくった仕出し弁当、あとスーパーにも出ているということで、11種類の弁当があったということでございます。
 潜伏期は24時間から42時間の間ということで、こちらも検食からはウイルスはとれなかったということでございます。
 5ページに移らせていただきます。従業員の作業についての言及でございますけれども、基本的に作業は特定されていて、臨時に応援をすることがあるということでございます。
 11日、12日、13日に幅広く汚染が観察されていることから、11の項目の汚染経路について推定しております。これは5ページから6ページで言及しております。
 調理従事者の7名からG2が検出されておりまして、各工程で汚染を広げたということでございますけれども、手洗いの不十分、トイレで手を十分に洗っていない、ごみ箱を手で直接開くなどのことを介して、汚染が広がったということ。健康チェックが形式的になっていたのではないか、食器の殺菌が不十分、トイレの白衣を介して汚染の広がりが言及されております。
 7ページでございます。トイレについては、殺菌がない、あと手洗いはペーパータオルがないなどのことが指摘されております。健康チェックの形骸化、トイレのノブ等からもノロウイルスが検出されております。
 9ページでございます。広島市からの考察でございますけれども、メニューが幅広く汚染されていることから、トイレなどから広がったのではないか。あと、患者数が2,000人を超えたことから、加熱工程のない、製造工程では後になるあえもののほうでの汚染もあったのではないか、盛りつけでの汚染も考えられると言っております。
 対策は、ソフト面での対策、家族を含めた健康チェック、衛生教育、トイレでの白衣の脱着などについて言及しております。
 これが資料2−2でございます。
 次に参考資料3に移らせていただきます。これは厚生労働省から出した通知等でございますけれども、ノロウイルスの食中毒の予防等につきまして、11月13日に健康局と連携しまして、予防啓発を行いました。これにつきましては、老健施設や社会福祉施設にも情報提供を行っております。
 感染症研究所にも協力をいただきまして、これは全数報告ではなく、定点でございますけれども、定点のデータが5を超えた時点で、速やかにデータをもらいまして、通知をしたということでございます。
 次は11月27日でございますけれども、プレスリリースをしたものでございます。感染性胃腸炎が、同時期の過去10年で2番目に多いということで、リーフレットをあわせて紹介しまして、健康管理、消毒、手洗いの重要性について言及しております。
 年末の一斉取り締まり等でも、大量に調理施設への監視・指導をいたしました。
 次は平成25年1月11日の通知でございますけれども、先ほど御説明しました、2事例の仕出し弁当等の大規模食中毒事件を受けまして、事例の推定を別添につけまして、各自治体に再度監視をお願いしたということでございます。
 以上でございます。
○山本部会長 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からのノロウイルス関連の食中毒の御報告について、御質問、御意見はございますか。
 今、特にないようでしたら、続けて、参考資料2、ノロウイルスの変異型等の説明をしていただきたいと思います。野田委員から、よろしくお願いいたします。
○野田委員 それでは、参考資料2について説明させていただきます。スライドも御用意いただいていますので、どちらをごらんになっても結構です。
 新聞やマスコミを通じて御存じの方も多いと思いますけれども、ノロウイルスが大流行したわけですが、その背景には、新しい変異株が大流行したと考えられますので、そのことについて説明させていただきます。
(PP)
 スライドは、情報の発端となったものですけれども、感染症情報センターのIASRに掲載された情報ですが、ノロウイルスG2/4の新しい変異株の遺伝子解析と全国における検出状況ということです。
 一番最後に要約していますが、G2/42012変異株は、10月以降、全国の集団発生等から検出され、急速に活動を活発化しています。今シーズンは、この変異株が主流になることが予想されますので、今後の動向に注意する必要があります。また、同株は香港等でも検出されているため、世界的にも流行拡大しているものと推定されますということを書かせていただいたんですけれども、結果としては、そのとおりになったということです。
 この情報は11月28日に掲載されましたが、先ほど事務局から説明がありました、厚労省からの通知が11月27日にありましたので、タイムリーな情報提供になったと考えています。
(PP)
 このスライドはわかりにくいと思うんですけれども、ノロウイルスの遺伝子の系統樹解析を示したものです。
 上から2つ目にG2/42006bと書いてありますが、その株が2006年にノロウイルスが大流行を起こしたときの原因の遺伝子型になっています。
 それ以降、検出割合は減ってきていましたけれども、今シーズンは、ごらんのように、2012という形の株が非常に多くを占めていることがわかります。わかりにくいんですけれども、過去の株とはグループが違うところに属していまして、我々は新しい変異株と呼んでいます。
(PP)
 このスライドもわかりにくいんですけれども、ノロウイルスは腸管にくっ付いて増殖を始めるわけですが、腸管にくっ付く部位を大きくしたものです。
 左上に2004と書いてあるものが、2004年に出現した変異株なんですけれども、その上にこの部分で消化管に結合しますと示してあります。
 それ以降、2006b、2007aという感じで、毎年新しい変異株が出現してきていました。
 過去の変異株と比べて、アミノ酸が変わったところは、色をつけて示してありますけれども、配付資料では若干色が濃くなっているところが、それに該当します。
 2006bを見てもらうとわかるんですけれども、消化管に結合すると言っているのに、かなり変異が入っていまして、その結果、過去の免疫が効きにくくなって、そのときに大流行したんだろうと考えています。
 同様に2012年の株につきましても、そこの部位に変異がたくさん入っていましたので、過去にこれらの株にかかった人でも、かかりやすくなったということが、背景にあると考えられます。
(PP)
 このスライドは、2012年変異株の検出状況を見たものです。この株は2011年までは全く検出されていませんでした。
 昨年1月に北海道、大阪、千葉等で散発的に検出されて以降、9月までごらんのような都道府県で散発的に見つかっていました。10月以降、活発化しまして、右側の日本地図の図は、我々が報告を受けた都道府県を示していますけれども、研究協力をいただいていないところもありますので、実質的には全ての都道府県で検出されているものと考えられます。
(PP)
 今シーズンのノロウイルスの検出状況を、我々の集計から見たものです。9月から1月までの集計ですけれども、330株報告されまして、そのうちの287株がG2/4です。その中の2012という変異株は254を占めていまして、ノロウイルス全体に対して77%を占めています。G2/4変異株に対しては88%を占めていますので、若干2012年変異株が報告されやすい環境にあったということもありますが、このことから、今シーズン流行したノロウイルスの4分の3ぐらいは、2012変異株が関与したものと考えています。
(PP)
 諸外国においても同様に、ノロウイルスのG2/42012変異株というのは大流行していまして、英国を初めオランダ、オーストラリア等で前年度以上のノロウイルスの流行が確認されています。
 Sydney2012というのは、世界的な遺伝子データバンクに最初に報告されたのが、オーストラリアのシドニーだったので、そこからSydney2012と世界的には言われていますけれども、今回日本で流行した株と同じものです。それはオーストラリア、米国、ベルギー、デンマーク、英国等で報告されております。
 以上を総括しますと、今シーズンは2012変異株が大流行したということで、それは2006年にノロが大流行したときと、全く同じ状況であったということです。今後もこのような変異株の出現が予想されますので、行政レベルにおいても、こういった遺伝子検査を常に行って、こういった株が見つかったときには、早目に情報提供を行うことが重要だと考えています。
 以上です。
○山本部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局からの報告とあわせまして、今のことに関して、御意見、御質問等がありましたら、お願いします。
 今村先生、どうぞ。
○今村委員 変異株について是非教えてもらいたいんですけれども、変異株が出てくると、もともとのヒト免疫がないから、起こりやすくなるということなんでしょうか。細菌性の場合は、薬に耐性が出てくるから、対策としてとるんですが、ウイルスの場合はそういうことも余り考えなくてもいいと思っていたんですけれども、この場合はどういう具体的なリスクと考えてよろしいんでしょうか。
○野田委員 そこについては、学問的にまだ明確にはなっていません。ただ、1つの可能性として言えることは、きょう示したんですけれども、あらゆるウイルスが腸管にくっ付く部位で抗体があれば、そこでブロックされるわけですが、そこに変異が入っていますので、過去にかかった人でも感染しやすくなるという状況は想定されます。また、それ以外の病原性に関する部位であるとか、その辺についても、変異が入っている可能性がありますので、それだけで説明はできないと思いますけれども、要因の1つとしては、そういったこともあるのではないかというのが、我々の一般的な考え方です。
○山本部会長 どうぞ。
○今村委員 今の件とは別の件なんですけれども、先ほどの山梨のことで、実際に調理をされている方が下痢をして、何回もトイレに行っている最中に調理を続けたという、なかなか信じ難いことがあったんですが、これは余りにもひどい事例のように思います。何らかの対策なりというのは、考えられるものなんでしょうか。常識では考えにくいことが起こったと思います。
○事務局 御指摘のとおり、下痢とか、嘔吐とか、そういった症状を呈している方というのは、直接食品を触る作業に従事してはいけないとなっております。その辺は、ここの記載にも報告がしづらい環境だったと書いてありますけれども、十分に徹底されていなかったと思っています。
○山本部会長 益子先生、どうぞ。
○益子委員 私は川崎で保健所長をやっているんですけれども、業者の中には、これはチェーン店でしたけれども、予約がいっぱい入っていて、下痢をしていても出てこいと言われて、それで調理をして、ばらまいてしまった。これは従事者が会社を訴えると言っていましたけれども、非常に忙しくて、人の手が足りないと、現実そういうことは起こっています。
○山本部会長 根本的に対策をとるというよりは、周知徹底させるしか、今のところ方法は考えらないんですが、そういう意味では、いまだにノロウイルスの食中毒に関して、危機感を余り持っていないような会社とか営業者側があって、意識というか、それがまだ低いような気がしますので、各自治体を通して、従業員教育もそうですし、営業者への教育の徹底をしていただけるとよろしいと思います。
 どうぞ。
○賀来委員 広島の事例も手洗いが不徹底でということが指摘されていました。電解水というのは、塩素濃度が少しある水なんですけれども、本当に電解水で防げるのかということも含めて、今、いろんな新しい研究データが出てきて、先日も環境感染学会という院内感染の専門学会で、マウスノロはアルコールでも結構対応できるのではないかというデータが散見されるので、この辺りはどういう手洗いを実際にしているのか、トイレに出たときに、何を使って手洗いしたのか。これは電解水だったんですけれども、そういった手洗いの方法、あるいは手洗い液、アルコールも含めて、実際に猫のノロウイルスでは、アルコールは余り効かないということなんですけれども、ヒューマンに近いマウスノロでは、ある程度アルコールは効果があったというデータもあるので、そういうふうになってくると、よりリスクを下げていく意味では、そういったポイントを是非御指導いただいて、特にどういう種類の消毒剤を使っていくのかということも含めて、またこういうことは何度も起こってくると思いますので、是非その辺りを徹底していただければと思います。
○山本部会長 御意見ありがとうございました。
 野田委員、消毒薬などに関して、何かコメントありますか。
○野田委員 今の御意見はそのとおりだと思います。自治体でも誤解しているケースが多いんですけれども、次亜塩素酸ナトリウムは有効だというのは間違えないんですが、アルコールは効かないと思われている部分があって、効きにくいというのが本当のところなんです。だから、そこは次亜だけに頼らずに、ほかの消毒剤を含めて、総合的に推進していくことが大切ですし、今後、効きやすい消毒薬を明確にしていって、それを広げていくことも大切だと思います。
○山本部会長 ありがとうございました。
 今、そういう研究を進めていっていただいているんですけれども、なるべくその辺が明らかになるようにやっていただければと思います。
 時間も過ぎてきていますが、ほかに何か御意見ありますか。
 特にないようでしたら、次に進みたいと思います。次は資料3です。事務局からの説明をよろしくお願いいたします。
○事務局 先ほどノロの話もありましたように、特に大量調理施設における衛生管理ということでは、大量調理施設衛生管理マニュアルというものを通知しまして、自治体を通して、衛生管理の徹底の指導をお願いしています。その中に次亜塩素酸ナトリウムの話であるとか、御指摘のありました、例えば手洗いは2回してくださいとか、手袋の着用とか、平成16年のノロの流行にあわせて、大量調理施設マニュアルのほうは、修正をしてきているところです。
 今回、流行したということもありまして、資料3にあります「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」について、これらを修正させていただければと思っています。
 これはどういうものかというと、食品衛生法50条に基づいて、各自治体が公衆衛生上講ずべき措置として、これに基づいて条例をつくって、営業者の監視・指導をしているものになります。当然遵守されなければ、行政処分の対象になります。
 参考資料6をごらんいただきたいと思います。一番最後になろうかと思います。昨年になりますけれども、WHOとFAOでつくっておりますCODEX委員会でも、食品中のウイルスに関する管理についてのガイドラインが採択されております。
 簡単に御説明をしますと、後段に仮訳をつけています。15ページ以降になります。
 「はじめに」ということで、ウイルス、特にノロとA型肝炎についての説明が記載されております。
 17ページにまいりまして、特に生産段階での汚染の防止にフォーカスを当てて記載がされております。
 19ページにまいりますと、作業上の管理、食品衛生施設での従業員からの汚染の防止という観点での記載がされております。
 21ページ、SECTION7のところで、個人の健康状態の管理とございます。常日ごろから健康管理をしましょうという記載があります。
 23ページにまいりますと、消費者教育、従業員の教育、トレーニングという記載になっております。
 25ページにまいりまして、添付1、特に二枚貝についての記載がされています。
 下のSECTION3のところからいきますと、一次生産、特に二枚貝の場合は一次生産の段階での管理が必要と記載されております。
 27ページにまいりますと、加熱によるウイルスの低減という記載があります。中心部が85度から90度で90秒という記載もされております。
 29ページにまいりまして、添付2ということで、生鮮の農産物についてございます。
 こちらも同じように、SECTION3から一次生産段階における汚染の防止がございます。
 30ページにまいりまして、従業員からの汚染の防止を主眼に置いて記載がされております。
 これらと先ほどの食中毒の事例なども踏まえまして、資料3に戻っていただきまして、従来から病原微生物等を踏まえて、汚染の防止、二次汚染の防止ということは記載がされているわけなんですが、特に今回、追加をさせていただきたいと思っています。
 1つは、1ページからになりますけれども、農産物の採取に関する衛生管理として、洗浄等に使用する水は、食品の安全上、問題のない水であることを追記したいと思っています。
 2ページは、漢字の直しです。
 3ページにまいりまして、食品の取り扱いとして、先ほどの第1のところは、衛生管理が行われているものを仕入れるということで、もともと衛生管理が記載されておりましたが、明記をさせていただくということです。
 4ページは、漢字の話です。
 5ページにまいりまして、食品を取り扱う施設でのおう吐物の処理、また汚染された食品の取り扱いについて、追記をさせていただいております。
 8ページにまいりまして、汚染区域にそのままの作業着で入らないこと。これは当然の話ですが、特に便所を含むと、あえて明記をさせていただいております。
 (7)のところは、手指の洗浄、消毒を十分に行うこと。使い捨て手袋の際には、上に書いてある頻度で交換を行うことを追記させていただいております。
 9ページですが、取り扱い者における教育訓練ということで、特に適正な手洗いの方法であるとか、健康管理に関して、明記をしています。
 追加点は以上でございます。
○山本部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、資料3、御説明のあった内容について、御意見がございましたら、お願いいたします。
 このガイドラインというのは、調理などは関係ないんですね。調理に関してはありましたか。
○事務局 もちろん適用になります。
○山本部会長 調理の温度のことは、CODEXのほうでも出ていましたけれども、その辺についてはどうですか。
○事務局 この管理運営基準自体は一般的な衛生管理について定められていて、法律上、営業施設の内外の衛生管理であるとか、昆虫の駆除、そういった公衆衛生上講ずべき措置ということについて定めるものになっておりますので、個別の食品の加熱の温度・時間など、個別の食品の規格基準に該当するようなものは、ここには特に明記をしていないという形になっています。
○山本部会長 ありがとうございました。
 特にございませんか。
 ないようでしたら、この方向で改正していただくということで、よろしくお願いいたします。
○事務局 1点だけ追加で、先ほど部会長からも御指摘がありましたように、大量調理施設マニュアルには、温度・時間に関する記載もありますので、そちらは同様にこれを踏まえて修正したいと思っています。
○山本部会長 それでは、資料4、資料5について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 
 資料4と資料5の御説明を簡単にさせていただきます。
 資料4「食中毒処理要領 新旧対照表」でございます。これにつきましては、もともと厚労省から各自治体への通知という形をとっておりまして、昭和39年7月に通知を出して、それ以降、ほとんど触っていないというか、変えていない状況でございました。中国産のギョウザの事件等を受けて、少し追加するようなことをやっていたんですけれども、今回、全体的に、疫学が進んでいるとか、そういうことも踏まえて、見直したということでございます。
 先生方の意見も踏まえまして、年度内に改正の通知を出すということで、今、考えているところでございます。
 それでは、時間の関係もありますので、簡単に説明させていただきます。
 1ページが「1.趣旨」でございますが、ここは文言にかなり古い表現などがありましたので、直しているということでございます。
 2ページからでございます。ここは富山のユッケ事件とか、いろいろありましたので、広域または大規模食中毒の体制ということも明記させていただきました。
 5ページでございます。ここは発生時の報告、連絡体制でございますけれども、今回、原材料のさかのぼりということで、農林水産部門も明記しております。
 御欠席の石川委員から、カの学校または社会福祉等の摂食場所である場合というところなんですけれども、保育園や幼稚園もきちんと読めるようにということでしたので、これは事務局で文言を整理した上で、通知する際には、きちんと読めるようにしたいと思っております。
○山本部会長 事前に修正したことについては、皆さんに連絡はしていただけますか。こういう文言に変えましたということだけは、メールを流していただければと思います。よろしくお願いいたします。
○事務局 わかりました。その方向でさせていただきます。
 8ページでございます。広域流通食品についての扱いでございまして、エのところでございますけれども、原因施設を持っているところが、食中毒の詳報という、最終報告をきちんと取りまとめをすることにしております。不明な場合につきましては、患者数または死者数の多いところが行うということで、今までこのことが明確になっていなかったので、自治体間の調整を要したということでございます。
 9ページ、10ページでございますけれども、報告様式も今は食中毒の調査支援システムがございますので、それについても書いたということでございます。
 10ページから11ページでございますけれども、本省では技術的な助言を行うということで、連絡調整を広域の際には行う。必要に応じて、国立感染研、国立衛研の協力をもらうということを11ページに明記いたしました。
 11ページでございますが、下の調査体制、実施体制でございますけれども、腸管出血性大腸菌等でございますが、特に感染部門との共同調査ということを明記しました。体制整備に努めるこということを入れております。
 13ページでございますが、大規模広域食中毒、最近かなり起きているんですけれども、当該の自治体だけではマンパワーなりが不足している場合には、近隣の自治体にも応援を求めるということを入れさせていただいております。
 14ページでございますけれども、症候学的観察でございます。この通達をつくったころには、自然毒の食中毒などが余り明確ではなかったので、それも読めるように書いたということと、流行曲線だとか、暴露の推定についても、記載をさせていただきました。
 15ページでございますが、原因食品の疫学的調査についても、疫学手法として、コホート研究とか、症例対象研究も必要ということで、今回、明記しております。
 飛びまして、21ページでございます。21ページの後半でございますけれども、腸管出血性大腸菌とか、サルモネラ等で、菌株の遺伝子パターンを国立感染研で見ていることもあるんですが、それについては、地衛研から国立感染症研究所に送付するということを入れております。
 25ページでございます。行政処分についてでございますけれども、行政処分はあくまでも被害拡大防止、再発防止を行うことを前提にするということで、そのために必要な期間・範囲をとることが重要だということを明記しております。
 26ページでございますが、広報体制です。(5)でございますけれども、自治体においては、きちんと広報の担当者を置くということを、今回入れさせていただきました。
 あとは文言等の整理をしているところでございます。
 次に資料5に移らせていただきます。これは食中毒の調査マニュアルでございまして、もともとは平成9年の大規模食中毒対策についての別添としてつくられたものでございますが、これについても、先ほどの通知と同じように、それ以降、大幅な見直しはしていなかったということで、今回いろんな食中毒の発生状況とか、自治体での調査体制などもあわせて、文言を整理させていただきました。
 4ページでございます。「3.体制の確立」でございますが、これは先ほどの広島の事例だったり、札幌の事例でもあったんですけれども、本庁の食品の衛生管理部局が、人員等が不足の場合については、きちんと応援を送るという体制を明記しております。
 7ページでございます。症例定義についても、きちんと文章として入れました。これについては、調査の初期段階とその後について、きちんと分けてやるべきだということを、今回明記しております。
 19ページでございます。「(3)原因食品及び食材の推定及び決定」の中で、疫学の考えで、リスク比、オッズ比、信頼区間、こういうものについても、今、取り組んでいく必要があるということで、明記しております。
 25ページ、公表についてでございますけれども、正確でわかりやすい情報を伝えるということで、広域・散発事例、自治体間をまたぐ際には、混乱を防ぐためにも、各自治体間で内容を調整するということを明記しました。
 ほかは文言の調整をしていますけれども、代表的なところだけ紹介させていただきました。
○山本部会長 ありがとうございました。
 食中毒処理要領と、それを具体的にどう進めるかということを書いてある食中毒調査マニュアルの改定ということで、これに関しまして、何かございますか。
 小西先生、どうぞ。
○小西委員 2点ほどございまして、資料4の21ページでございますが、ここに食中毒が起こった場合には、国立感染症研究所または国立医薬品食品衛生研究所宛てに、それぞれ食中毒検体送付書を添付して、直接送付するものとすると書いてございます。後半に感染症研究所においては、患者等由来株を迅速に送ると具体的に書いてございますので、国立医薬品食品衛生研究所の場合は、こちらで原因食品の解明及び食品由来株の解析を行っていますので、国立医薬品食品衛生研究所には原因食品及び分離する株がありましたら、それを送っていただくということを書いていただけると、送るものが大変明確になるのではないかと思うので、御提案させていただきます。
 それから、直接送付するときに、検体の送付に関して、今はゆうパックで送付するしか方法がなくて、去年、ゆうパックを頑丈にして、送付しなければいけないという規定が厳しくなりましたので、その旨も明記したほうが、誤解がなくていいのではないかと思います。
○山本部会長 よろしいでしょうか。具体的に書き込むことと、輸送に関して、もし書けるのであれば、そこを書いておかないと、今後もしドライアイスを入れて爆発するような事故が起こったときには、多分二度と受けてくれないことになりまして、送付の方法がなくなってしまいますので、その点はお願いいたします。
○事務局 どういう文言になるかは、こちらで検討させていただきます。
○山本部会長 文言等はそちらで検討していただいて、内容はそういうことを加味していただければと思います。
○事務局 検討させていただきます。
○山本部会長 今村委員、どうぞ。
○今村委員 2つありまして、1つは資料4の食中毒処理要領の11ページで、感染症部門との連携を入れるのであれば、ここに警察との連携を入れてほしいと思っています。故意に入れた事件の場合、いつも警察との連携がうまくいかなくて、検体を警察が確保してしまって、保存しないまま検体が腐ってしまうことも起こっているようですので、これにせっかく手を入れるならば、そういったことも考えてもらいたいというのが1つです。
 もう一つは、資料5の大規模の調査のほうですけれども、6ページで、近隣の都道府県等への応援を要請できるという文言が入っていますが、調整で一番トラブルがあるのは、政令市と県との関係だと思います。それは「等」で読めると言えば読めるんですけれども、現実にはそれが一番しんどいところがあると思いますので、是非御検討いただければと思います。
○山本部会長 よろしいでしょうか。ここに書いて、警察に対する強制力みたいなものが持てるのかどうかというところは、ちょっと難しいところがあるんですけれども、それは法律的にはどうなんですか。
○今村委員 強制力というよりは、連携、調査をするときの心構えを書いてもらっているところだと思いますので、そのときに、感染症は感染部門との調整、事件性のあるものは警察との調整があるとよいと思いました。
○山本部会長 事務局としては、書き込めるかどうかについても、検討が必要かと思います。
○事務局 食中毒処理要領の中の5ページ、発生の報告、連絡というところで、関係するところと連携するようにということを書いておりまして、特に犯罪に関係がある場合は、オの部分ですけれども、検察、警察部門と連絡するようにということは書かせていただいております。これ以上、厳しく具体的に書いたほうがいいという御意見であれば、ちょっと検討させていただきたいと思いますけれども、なかなか難しいと思っています。
○今村委員 調査のときに一番苦労されているようなので、調査のところに手を入れるのであればということです。検体をどちらかがとってしまったりしないようにということが、いつもテーマになっていると思いますので、せっかくここに手を入れるんだったら、そういうことを書いたほうがいいと思った次第です。
○山本部会長 処理要領の5ページに書いてあるのは、発生の報告のことなんです。13ページ、近隣の都道府県等に応援を求めることが必要であるということ、プラス事件性のあることは、ここに書き込むという感じでしょうか。
○今村委員 そうですね。可能ならばということです。
○事務局 警察は犯罪捜査で入りますから、その捜査と保健所の調理を一緒に協力しながらというのは、現実的にはなかなか難しいと思いますけれども、少し検討させてもらいます。
○山本部会長 警察の調査を妨げるとか、調査を一緒にやるのはなかなか難しいと思うんですけれども、例えば食材を冷蔵して管理するようにとか、そういう要望を出しておくことはできる気がしますので、その点は少し御検討いただければと思います。
 ほかにございますか。中村先生、どうぞ。
○中村委員 資料5の19ページですけれども、重箱の隅をつつくような話でございますが、新たにそこにリスク比、オッズ比、信頼区間を入れていただいたのは、結構なんですけれども、こういうふうに書くと、その次のカイ2乗検定という検定の名前だけがぱんと出てきているのは、ちょっと違和感があります。
 この場合の信頼区間というのは、95%信頼区間が一般的ですけれども、実はこの出し方というのは、少なくとも4書類あります。そのどれで対応するかというのはいいんですけれども、検定については、カイ2乗検定だけではないので、信頼区間と書くんだったら、その次のカイ2乗は落として「検定などにより」としていただいて、カイ2乗検定を忘れないようにという意味では「(カイ2乗検定)」のように、括弧の中にもう一つ括弧が入りますけれども、そういったほうがいいと思いましたので、御検討をお願いいたします。
○山本部会長 御指摘ありがとうございました。
 ほかにはございますでしょうか。
 この改定通知は、年度内に出す予定です。今、御意見が出たことについては、我々に情報を提供していただいて、そのタイミングで意見があるようでしたら、委員の先生方は、全員のメールにもう一度意見をいただくという形で、お願いいたしたいと思います。余り時間がありませんので、全部が反映できるかどうかは、なかなか難しいところがあるかと思いますけれども、事務局の御努力をよろしくお願いいたします。
 ほかにございますか。
 それでは、これで議題は全て終了したことになりますが、そのほか、事務局から何かございますでしょうか。
○事務局 特にございません。
○山本部会長 ありがとうございました。
 それでは、これで「食中毒部会」を終了したいと思います。御審議どうもありがとうございました。


(了)
<監視安全課食中毒被害情報管理室>

係長 石亀:(内線)4239
係員 長谷川:(内線)4240
(直通)03−3595−2337

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