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2013年3月18日 第5回診療報酬調査専門組織・医療機関等における消費税負担に関する分科会議事録

○日時

平成25年3月18日(月)14:59〜15:58


○場所

厚生労働省専用第22会議室(18階)


○出席者

田中滋分科会長 石井孝宜委員 関原健夫委員 吉村政穂委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 田中伸一委員 伊藤文郎委員
今村聡委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 伊藤伸一委員 堀憲郎委員 森昌平委員
折本健次委員 森清一委員 
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 医療課長 井上医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

1 社会保険診療に関する消費税の取扱い等について

○議事

○田中滋分科会長
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第5回「診療報酬調査専門組織 医療機関等における消費税負担に関する分科会」を開催いたします。
 お集まりいただきまして、ありがとうございました。
 まず委員の出席状況について、御報告いたします。本日は藤原委員が御欠席です。また、吉村委員が到着されていませんが、間もなくいらっしゃると思います。
 それでは、議事に入ります。
 本日は「○ 社会保険診療に関する消費税の取扱い等について」が議題です。
 医療機関等の設備投資に関する調査については、現在、調査実施中です。
 本日は、消費税率8%引き上げ時の対応について御議論いただければと存じます。
 事務局より資料が提出されています。説明をお願いします。
○保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。
 本日は消費税が8%に引き上げられる際の対応につきまして、診療報酬の引き上げとは別立ての高額投資対応をどう考えるかという点について、御議論いただくための資料を提出しております。
 本題に入っていただく前に、税−参考資料1をごらんいただきたいと思います。医療機関等の消費税負担に関する税制抜本改革法の条文でございますとか、最近の動きなどを御確認いただくための資料でございます。
 1ページ目の上段が税制抜本改革法の条文でございますけれども、そこにございますとおり「医療機関等における高額の投資に係る消費税の負担に関し、新たに一定の基準に該当するものに対し区分して措置を講ずることを検討し、医療機関等の仕入れに係る消費税については、診療報酬等の医療保険制度において手当をすることとし」といった書き方になっております。
 また、さらに下段でございますけれども、昨年6月の民主党・自由民主党・公明党の合意文書でございますが、7条の1行目の右のほうからですけれども「消費税率(国・地方)の8%へ引上げ時までに、高額の投資に係る消費税負担について、医療保険制度において他の診療行為と区分して適切な手当を行う具体的な手法について検討し結論を得る」といった書き方になってございます。
 1枚おめくりいただきまして、2ページ目でございます。こちらが本年1月24日の与党の税制改正大綱でございますけれども、ここにございますように「医療に係る税制のあり方については、消費税率が10%に引き上げられることが予定される中、医療機関の仕入税額の負担及び患者等の負担に十分に配慮し、関係者の負担の公平性、透明性を確保しつつ適切な措置を講ずることができるよう、医療保険制度における手当の在り方の検討等と併せて、医療関係者、保険者等の意見も踏まえ、総合的に検討し、結論を得る」とされております。
 また、同じページの下のほうには、消費税率の10%引き上げ時に、軽減税率制度を導入することを目指すでありますとか、関係者の理解を得た上で、結論を得るといったことが書かれてございます。
 その上で、税−1という、A4横置きの1枚のマトリックス的な資料をごらんいただければと存じます。「消費税率8%引上げ時のあり得る対応について(現段階で考えられるメリット・デメリット等)」でございます。
 診療報酬とは別立ての高額投資対応について、消費税8%引き上げ時の実現を目指すとすれば、早急な合意形成が必要になりますけれども、現在の状況を踏まえた関係団体、関係者の方々のスタンスを確認させていただくために、8%引き上げ時点で別立ての高額投資対応を行う場合、行わない場合の現時点で考えられるメリット・デメリットなどを整理したのが、この資料でございます。
 この資料の前提でございますが、8%引き上げ時には、社会保険診療が引き続き非課税という前提で、左側に「1」といたしまして、診療報酬の上乗せ、改定のみで対応する場合、右側に「2」といたしまして、診療報酬改定と別立ての高額投資対応を組み合わせて行う場合という形で、比較をしていただく構成としてございます。
 比較をしていただく内容といたしましては、一番上の仕組みの行におきまして、現段階でどのような仕組みが想定されるかについて記述しておりまして、その下の行に仮に10%引き上げ時に課税転換した場合の対応について記述しておりまして、さらにその下に考えられるメリット・デメリットを書くという形にしてございます。
 左側の「「1」全て診療報酬上乗せ対応」でございますが、この場合、仕組みとしましては、これまでと特に変わることはないということでございまして、必要な改定率を算定して、その中で上乗せの項目を特定して、配分をしていくということでございます。
 下の行、10%時に課税転換した場合の対応でございますが、その時点までにいわゆる仕入消費税負担に対応するために、診療報酬に上乗せをしていた部分を課税転換すれば、引き下げるということになりますけれども、事務処理体制などに影響が及ぶということは、基本的には想定されないところでございます。
 これに対しまして、右側の「「2」診療報酬上乗せ対応+高額投資対応」と書いている部分でございますが、仕組みの行のところで、法律の条文などから想定される別立ての高額投資対応の仕組みについて、説明をしてございます。
 1つ目の●ですけれども、他の診療行為と区分して手当を行うということでございますので、診療報酬の支払いとは別立ての仕組みを構築することが考えられるということでございます。
 2つ目でございますけれども、別立ての仕組みとしては、必要な財源をプールして、医療機関等からの申請に基づいて、審査・支給を行う仕組みが考えられるのではないかということでございます。
 3つ目でございますが、このような仕組みを構築するためには、関係者に財政負担を求めることとなるため、法改正が必要になると考えられます。したがいまして、8%時点でこれを実現するためには、合意形成を急いでいく必要があるということになります。
 「また」というところからですが、実施機関において、事務処理のためのシステム対応が必要となる可能性も大きいのではないかということでございます。
 このようなことを前提といたしますと、その下でございますが、仮に10%時に課税転換した場合の対応につきましては、1つ目としまして、再度法改正をして、高額投資対応のスキームを廃止するということになろうかと存じます。
 2つ目でございますけれども、課税転換を仮にしたとしますと、医療機関の仕入消費税負担は、仕入税額控除、場合によっては還付の対象になるわけですが、これらの手続は、税務当局において行うことになりますから、その時点で運営されているはずの医療保険制度の中での高額投資スキームとは、手続きなどが異なってくるだろうということでございます。
 その上で、それぞれのメリット・デメリットでございますけれども、左側の診療報酬対応のみの場合でございますが、メリットとしまして、既存の診療報酬の請求・支払いのほかに特別なスキームをつくる必要がないということですので、別途の権利義務関係が発生したり、あるいは特別な事務処理体制を構築したりということがございませんので、課税転換した場合の対応が比較的容易と考えられます。
 これ対しまして、デメリットといたしましては、そもそも別立ての高額投資対応を検討することとなった背景に、医療機関などにおける高額な投資に関する消費税の負担感が重いという御意見があるわけですけれども、仮に診療報酬で対応する中で、高額投資に工夫をするとしても、診療報酬でできることに限界があると考えられるということでございます。
 続きまして、右側でございますけれども、診療報酬対応と別立ての高額投資対応の組み合わせの場合でございますが、メリットとしましては、今、申し上げました診療報酬対応のデメリットと同じ趣旨でございますけれども、高額な設備投資の多い医療機関などに重点的に対応することで、一定程度そうした医療機関などの負担感が緩和されることがございます。ただし、括弧書きで書いてあるとおり、手当の対象は、基本的に今後税率が引き上げられる部分になると考えられることから、完全に負担感が解消されるというところまでは、難しいということかと考えてございます。
 他方、デメリットとしましては、1つ目といたしまして、仮に10%時に課税転換した場合、1年半のために、法改正や実施機関におけるシステム対応を行うこととなってしまうということ。
 2つ目でございますけれども、少なくとも医療機関等の請求権が時効消滅するまでの間、課税転換後も、高額対応のスキームや事務処理体制を残存させる必要があるということが、考えられるところでございます。
 次に税−参考資料2として用意させていただいた資料を、なるべく簡潔に御説明申し上げたいと思います。今、説明しました2つの対応が、マクロで見た場合、医療機関などの収支にどのような影響を及ぼすかという観点で、イメージをお示しするものでございます。
 1枚目は、現時点でどうかというイメージ図でございまして、左側が医療機関などの費用でございますけれども、費用には、消費税課税のものと、非課税のものがございまして、当然課税費用に対して消費税が係る。これがいわゆる控除対象外消費税になると思いますが、それがこの図における左側のCという部分でございます。
 この部分が医療機関などにとって、実質的な負担とならない姿を目指して、診療報酬で上乗せ措置を講じてきているわけでございますが、ここでは薬価でございますとか、特定保険医療材料に係る消費税負担に関する手当と、それ以外の消費税負担に対する手当を区分してお示ししております。
 過去の診療報酬改定での対応では、薬剤あるいは特定保険医療材料については、ほぼ機械的に消費税負担分を薬価等に上乗せしておりますので、右側のBという形で、左側のCとほぼ同じような厚みを持たせる形でお示しをしております。
 他方、それ以外の消費税負担については、診療報酬の本体部分で対応しているわけでございますが、医療機関等のコストには、消費税が課税のものと、非課税のものがございますので、ここでの対応は、この絵でいけばAという形、すなわち、率としては、相対的に薄い形で対応してきております。
 トータルで言えば、図の真ん中の枠で囲んだとおりでございまして、CがA+Bとなることを目指して、診療報酬での対応を行ってきているということでございます。
 なお、Aのところに2つ※がございますが、2つ目の※にございますように、実際、平成元年・9年の対応というのは、数ある診療報酬項目の中で、特定の項目に対して上乗せをしておりまして、この図でお示ししているような、一定の率の上乗せということではなかったわけでございますが、この図においては、便宜上このような形にしているということでございます。
 2枚目が8%引き上げ時に、仮に診療報酬上乗せ対応だけで対応する場合のイメージでございますが、これはシンプルでございまして、前のページにおけるA、B、Cのそれぞれが、消費税率の上乗せ分に対応して、分厚くなるという形でございます。
 なお、この絵柄上は、薬価や特定保険医療材料については、これまでの経緯からして、引き続き、機械的な対応となることを前提に書いております。
 続きまして、3枚目でございますけれども、8%引き上げ時に診療報酬上乗せと別立ての高額投資対応を組み合わせる場合のイメージでございます。
 図の左側は、基本的に先ほどの絵と同じでございますが、右側におきまして、高額投資対応のイメージが示されております。ここでも薬価、あるいは保険医療材料については、これまでの経緯からして、引き続き、機械的な対応となることを前提にしております。したがいまして、高額投資対応の財源は、診療報酬本体分の上乗せ財源のやりくりで捻出するというイメージをお示ししております。
 続きまして、税−参考資料3でございますけれども、これは昨年7月の分科会でお示しした資料でございますが、先ほどのポンチ絵の1枚目のところで、平成元年・9年において、実際には特定の診療項目に上乗せをしたと申し上げましたので、それとの関連で、具体的にどのような項目に上乗せをしたのかをお示しするために、御用意させていただいたものですけれども、ここでは詳細な説明は省略させていただきます。
 最後に税−参考資料4でございます。これは昨年10月末の分科会で御了承いただきまして、現在、調査を実施しております、高額投資に関する調査の調査票でございます。10月の分科会の後、中医協総会での御議論を踏まえた修正がなされておりますので、御報告ということで、用意させていただきました。これについても、詳細な説明は省略させていただきます。
 私からの資料の説明は以上でございます。
○田中滋分科会長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見等がありましたら、お願いいたします。
 今村委員、どうぞ。
○今村委員
 2点ございます。
 1点は、税−1の資料なんですけれども、高額投資の仕組みについては、診療報酬と別の仕組みというお話だと思いますが、税−参考資料2の3ページ目で、高額投資した分だけ診療報酬を減らすと財政中立的に書かれておりますけれども、そもそも診療行為と別に財源を確保して、基金をつくるという整理であるとすると、参考資料の絵の意味がよくわからない。
 もう一点は、基金をつくる際のいわゆる負担に対して、関係者に求めると書いてあるんですが、基本的には第3回のこの会で申し上げたように、今回、消費税を上げるということは、社会保障を充実させるためだということで、医療関係者も消費税率アップということについて、賛成をしてきたという理解をしていますが、そのことで、新たに我々の負担が増えるようなことであってはならないと考えておりまして、関係者というのは一体どういうものを想定されているのか。本来的には、消費税を上げるときに発生してくる負担については、消費税を上げたことの中の財源で補填されるべきものではないかと考えているんですけれども、関係者というのは、どなたを想定しているのか教えてください。
○田中滋分科会長
 2点質問がありました。お願いします。
○保険医療企画調査室長
 事務局でございます。
 今の2つの御質問は相互に関連するものだと理解しております。
 1点目は、高額の仕組みについて、税−参考資料2の3ページ目、これが診療報酬本体分のやりくりと私は申し上げましたけれども、その中で対応するということが、どういう趣旨かというお尋ねだったと思います。
 これにつきましては、そもそも過去の経緯、平成元年・9年の対応としまして、診療報酬の上乗せで対応してきております。これにつきましては、先ほどの資料の説明でも申し上げましたように、医療機関の仕入れに係る消費税の負担が実質的な医療機関の負担にならないように、診療報酬上で対応するということでやってきております。
 今回の高額投資の対応の理解として、私どもしては、これまでの診療報酬はマクロでは対応してきているわけですが、高額投資についての負担感が重いことから、その中での対応のめり張りのつけ方として、高額投資に対応することと理解をしております。そうだとしますと、従来やってきております診療報酬による改定に、必要な財源、その中から高額投資の対応について、まさにやりくりするということが、基本的な考え方だと考えておるということでございます。
 2つ目に関係者の負担ということでございまして、これは高額投資のスキームの詳細について、まだ議論できておりませんので、その議論次第ということかと思いますけれども、先ほど申し上げたこととの関係でいけば、診療報酬改定と財政的にニュートラルな形ということが想定されると、事務局的には考えてございます。
○田中滋分科会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 議論の前に基本的なところを伺いたいのですが、1つは、今村委員の2番目の質問に対する回答がよく理解できなかったのですが、関係者というのは保険者と読めるのですが、それでいいかどうかを確認させていただきたい。
 もう一つは、税−参考資料1に、法律の第7条第一号トという項目がありまして「医療機関等における高額の投資に係る消費税の負担に関し、新たに一定の基準に該当するものに対し区分して措置を講ずることを検討し」とありますが、これですと、高額投資は区分しなければいけないとも読めるのですが、この場で検討した結果、区分しないで、今までどおりのやり方でやりますという選択肢もあると考えていいのかどうか。そこを確認させていただきたいと思います。
 税−1の「「1」全て診療報酬上乗せ対応」というやり方は、現状と同じやり方が基本になっているかと思いますので、この案も含めて、議論していいのかどうか、あるいはそういう結論になってもいいのかどうかということについて、回答いただきたいと思います。
○田中滋分科会長
 白川委員からも2点質問がありました。お願いします。
○保険医療企画調査室長
 1つ目でございます。関係者というのは、保険者かというお尋ねかと思います。高額投資の別立てのスキームをやるとした場合、どういう形かということは、具体的にこれまできっちりと議論できていないわけでございますが、ただ、この仕組みというのが、医療保険の制度の中で対応するということから考えますと、基本的に保険者にも一定の御負担をいただくような形が想定されると考えております。
 2つ目でございますけれども、税制抜本改革法の法律の書き方との関係で、別立ての高額投資対応をしないという結論があり得るのかということでございますが、私どもの理解としては、この条文で書かれているのは「検討し」というところまででございますので、関係者の方々の御検討の結果、どういう結論を出すべきというところまでは、法律上の義務が係っていないと理解をしてございます。
○田中滋分科会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 室長ははっきりおっしゃらなかったですが関係者とは保険者を想定しているように思えるのですが、患者は含まないということですか。事務局としては、ここでいう関係者は保険者ということで、加入者は考えていないということでよろしいですね。
○保険医療企画調査室長
 その辺りのことを含めて、どういうスキームでということは、高額投資を実施する場合の検討を進める過程の中で、御検討いただいて、整理をしていくものでございますので、今の段階で明確に書くことができないので、関係者という書き方をしておるということでございます。
○白川委員
 引き続き、よろしいですか。
○田中滋分科会長
 どうぞ。
○白川委員
 税−1に関連いたしまして、右半分に?、いわゆる基金方式が1つのたたき台案として出されておりますが、メリット・デメリットのところを見ますと、もちろんこの場で全然議論したことがありませんが私どもの意見としては、加入者が理解してくれないスキームだということが、支払い側にとっては最大のデメリットであります。高額な設備投資に係る消費税相当額を保険料から集めるというやり方については、我々保険者の立場からすれば、加入者、事業主の理解を得なければいけないわけですが、理解を得ることは相当な難事だと思いまして、それが最大のデメリットだと思います。法律を改正して、基金方式で対応するやり方もあるでしょうが、こうしたデメリットがあると考えております。
 もう一つ、そもそも医療機関等の高額投資に係る消費税負担が議論になったきっかけは、診療側の今の仕組みは医療機関間の公平性が担保されていないという指摘が一番大きな要因であったと考えております。そうしたときに、基本方式ですと、今まで消費税の5%分は診療報酬の中で手当をしておりますから、残り3%分だけが基金方式となるため、若干の公平性は担保できるかもしれませんが、本当の意味で公平かというと、そうはならないだろう。少なくとも現在の5%分は、診療側の先生方に言わせれば、不公平だということなんでしょうから、それがいつまでも残ることになりますので、2つ目のデメリットではないかと考えております。
 3つ目は、基本方式だとシステム対応が必要になる可能性大という書き方をされておりますが、この仕組みを入れたら、医療機関も保険者もシステム改修が必須でございまして、かなり膨大な設備投資が必要になる。こうした医療機関の投資分まで保険者が負担するのかという話になってしまいかねません。それから、高額投資が妥当かどうかの審査も当然必要でしょうし、支払いもということになれば、事務手数料も当然必要ですが、これも保険者の負担でしょうか。公平性の担保という効果に対して、事務負担等が大き過ぎるというのが、3つ目のデメリットだと私どもは考えております。
 そういうことで、医療機関等の高額投資に係る負担を別立て方式で対応することについて、支払い側としては、賛成できかねるというのが、私どもの意見でございます。
○田中滋分科会長
 意見表明、ありがとうございました。
 西澤委員、お願いします。
○西澤委員
 今、白川委員は、高額投資部分だけを分離することの保険者側のデメリットを言いましたけれども、白川委員が言った内容は、決して保険者側だけではなくて、私たちにとってのデメリットもかなり入っていると思います。今の白川委員の意見はほぼ賛成です。
 我々は、それ以外にも、これに対する反対の理由がありますが、税−1の資料を見れば見るほど、この方式はよくないとしか読めないと思いますので、各論はいちいち言うまでもなく、私たちもこの方式には反対です。
 病院団体としましては、四病院団体協議会でもこの仕組みを入れることには、反対ということが決まっておりますことをここで申し上げたいと思っております。
○田中滋分科会長
 堀委員、お願いします。
○堀委員
 今、白川委員からのご質問で、税制抜本改革法7条については「検討した結果、対応しないということでも差し支えない」ということですので、そうであれば私どもとしましても、高額投資のスキームが医療財源からくるのであれば、前から申し上げているとおり、投資を行った比較的まれなところに対して、行っていないところの医療機関が負担をするという仕組みですので、これは別の意味の不公平感が出るということで、これについては、私どもも賛成しかねるということでございます。
○田中滋分科会長
 森委員、お願いします。
○森昌平委員
 私も同じで、公平性の担保のために、1つは、高額対応のスキームに係る費用が大き過ぎることが予想されること、また、高額の部分に関して、このスキームの中で見るということに関して、非常に心配をしております。賛成をしかねるところです。
○田中滋分科会長
 伊藤委員、お願いします。
○伊藤伸一委員
 全く同じ意見でございまして、特にこの問題は、仕組み自体が大変に複雑になるところに、大きな問題点があるのではないかと思います。後の10%の改定に向けて、より単純・シンプルな仕組みにすべきところを、このような形にするのは、大変無理があると考え、病院団体は反対をしていることを表明させていただきます。
○田中滋分科会長
 小林委員、お願いします。
○小林委員
 提示されております高額投資について申し上げれば、反対です。実際に診療を受けたことに対する対価を支払うという健康保険の原則から外れる対応であり、この発想自体が適切ではないと思います。
 医療機関が独自の経営判断の下で投資、購入した高額設備に対して、患者や保険者が事後的に補填するというのは、理屈に合わないのではないかと思っており、到底受け入れられるスキームではないと考えます。
 さらに申し上げますと、事務局提出資料にもありますように、8%消費税引き上げ時に法改正をし、実施機関におけるシステム改修を講じることは、果たして現実的な方法なのかということであり、発想もそうでありますが、実務的な選択肢とはなり得ない案ではないかと思います。
 もう一つ、議論の前提について申し上げますと、税−1は、消費税率8%引き上げ時のあり得る対応についてまとめられておりますが、これについては、不正確で恣意的な資料であり、この資料に基づいて議論すること自体、問題であると言わざるを得ません。
 資料構成で、仮に10%時に課税転換した場合の対応ということでありますが、これが課税転換を前提とした表現になっていること自体が問題ではないか。診療報酬は、現行非課税であり、また税−参考資料1の消費税法の改正条文にもありますとおり、今後の課税のあり方についても、引き続き検討するということにとどまっており、課税転換が決定した事実はないわけであります。そういった意味で、事務局提出資料は、現行の仕組みを無視した整理であり、正確ではないと思っております。
 また、メリット・デメリットについても、先ほど来いろいろな御意見がありますように、患者や保険者負担、あるいは医療機関間の公平の確保の問題にも触れられておりませんので、これも恣意的な整理ではないかと思っております。
 以上です。
○田中滋分科会長
 ありがとうございました。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 我々の考えは、今村委員がお話されましたが、右側の?の上乗せ+高額対応の仕組みというのは、非常に漠然としていて、皆さんそれを前提に話をしているんですけれども、わかりにくいんです。もしかしたら、もっと具体的なイメージを持っていながら、ぼかして書いているのではないかという気もします。
 先ほど関係者とは誰かという話もありましたけれども、それ以外に財源をプールしてということもありますが、財源というのは、どのくらいを考えているのかとか、基金というのは、どういうところにつくるのかとか、もうちょっと具体的にイメージが持てるような形にした上で議論をしないと、現実的な話にならないと思います。当分科会に出す以上、ある程度明確なことを考えていたということであれば、もう少し具体的なものがあると思うんですけれども、そういうものがあれば、教えていただければと思います。
○田中滋分科会長
 もう少し具体的な資料があるかという御指摘ですが、いかがですか。
○保険医療企画調査室長
 事務局でございます。
 私どもして、具体的な資料があるかと言われたら、お出しできるもの、こういうイメージですというものは、現時点ではございません。内々に考えていることはございますけれども、現時点でそれを出せるかどうかということになると、今のところは、そういう整理をしておりません。
 消費税の高額投資に関する調査の議論をしていただいていますので、調査票を検討する上でのさまざまな論点、こういったものは、既にあぶり出しておりますので、あえて何か申し上げるとすれば、そのようなことがあるということかと存じます。
○田中滋分科会長
 先ほど小林委員から、「2」に仮に10%時に転換するとあるが、それ自体決まっていない仮定で書かれているのではないかとの御指摘がありましたが、それもいかがですか。「3」があるということですか。
 久しぶりの分科会ですが、今のところ、珍しく1号側と2号側の意見が一致しています。
 ほかの観点がありましたら、お願いいたします。堀委員、どうぞ。
○堀委員
 ただいまの議論とずれますけれども、よろしいですか。
○田中滋分科会長
 別なところでもいいです。
○堀委員
 1点、事務局にお考えをお聞きしたいんですけれども、税−参考資料1の裏面の税制大綱についての記載でございますが、軽減税率制度を目指すと書いてありまして、本当に基本的なところなんですが、軽減税率の1つとして、ゼロ税率を考えることができているのか。それとも、軽減税率とゼロ税率というのは、違うものとお考えなのか、ここのところを1点確認させていただきたいと思います。
○田中滋分科会長
 本来、税務当局が答えることですが、厚労省のお考えをお聞かせください。
○保険医療企画調査室長
 今、まさに分科会長がおっしゃたようなことでございまして、かつこれは政府の税制改正大綱ではなくて、与党の税制改正大綱なものですから、私どものほうで、今のような御質問に回答するのは難しいところでございます。
○田中滋分科会長
 石井委員、どうぞ。
○石井委員
 とても末端のお話で恐縮なんですが、先ほどの話の続きで、税−参考資料4で実施をされました調査についてお伺いいたします。先程のご報告から現在30分経過をして、今となっては的な感がありますが、現時点における医療機関等の設備投資に関する調査の進捗状況をお教えいただければと思います。いかがでしょうか。
○保険医療企画調査室長
 現在、事務局の中では、年度末までに何とか取りまとめるべく調査を実施しておりますけれども、当初予定していたよりは、締め切りの時点などが少し後ろ倒しになっているところがございます。
 あと、進捗状況というのは、恐らくは回収率といったことも含めてかと存じますけれども、現時点では、まだ、事実上、回収中というところもございますので、最終的な数字は申し上げられませんが、通常このような調査で想定されているような回収率よりは、やや低調な部分がございまして、そういうこともあって、引き続き、鋭意努力をしている状況でございます。
○田中滋分科会長
 今村委員、お願いします。
○今村委員
 違う論点で御質問をさせていただきたいところがございます。税−1のところで、きょうは高額投資について、ほぼ共通の議論だったように思うんですけれども、診療報酬のところについて、私どもも全国の医師会であるとか、大きな病院の団体であるとか、いろんなところで、必ず問われることは、診療報酬で対応するといったときに、今のような対応、つまり限られた項目に配分をするのかどうかということが、非常に大きな論点になっていて、この書きぶりだと、項目を決定すると書かれているんですが、こういったやり方は透明性・公平性欠けると思っているんです。これはこれからの御議論なので、きょうどうこうということではないんですが、事務局として、どういうふうにお考えになっているのか。従来どおりと言っている言い方が漠然としているので、そのような個別の項目に配分することを前提に診療報酬を考えておられるのか、現時点での事務局のお考えを聞かせていただきたいということ。
 もう一つ、薬剤、特定医療材料については、理論的に計算式の中できちんと補填されているというのは、そのとおりだと思いますので、私どももそういう説明をいろんなところでしていますけれども、多くの医療機関がよく理解できない仕組みである、あるいはお薬を買われる患者さんも、それをよく理解しないで購入されているのが実態だと思います。もう少しわかりやすい仕組みに変えることができるのかどうか、事務局として、何かお考えがあるか、教えていただきたいと思います。
○田中滋分科会長
 現時点ではということでしたが、お答えください。
○保険医療企画調査室長
 診療報酬改定による対応というのは、きょうお示しした「1」の対応であろうと、「2」の対応であろうと、いずれにしても、程度の違いはあれ、やっていかなければいけないことですけれども、その点数の乗せ方については、さまざまな御意見がございます。今、今村委員からございましたように、わかりやすさということもございます。他方で、別立ての高額投資対応を検討することになった背景として、高額な投資に対する負担感の緩和ということがございます。こういった異なるさまざまな考え方にどう対処していくかという観点が、まさにこの場で御議論いただくことかと思いますので、現時点でこうでなければいけないということを、事務局で考えているということはございません。
○今村委員 2点目はいかがでしょうか。
○保険医療企画調査室長
 2点目は、わかりやすくするための乗せ方というよりは、乗せた後の形だと存じますけれども、そこも御議論いただいて、検討・検証してまいりたいと考えております。
○今村委員 議論というか、技術的に可能なのかどうかということで、私は専門家ではないので、事務局に伺っているということです。だから、補填はされているという前提で御質問を差し上げていて、お薬の中に我々が卸に払う仕入れの消費税分が乗って、薬価が決まっているということを理解した上で、それがわかる形にできるかどうかということを御質問しているんです。
○保険医療企画調査室長
 純粋に技術的なということでいえば、それはできるとは思いますけれども、そのことが現場に与える影響とか、さまざまなことがあろうかと思いますので、そこも含めて御議論いただければと考えております。
○今村委員
 差し支えなければ、現場にどういう影響が出るのかということを、事務局から、次回、このようなメリット・デメリットという形でお示しいただければ、ありがたいと思っています。よろしくお願いします。
○田中滋分科会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 しばらくこの分科会は休会だったので、大分記憶が薄れかけているのですが、予定どおりであれば、来年4月には8%に消費税率が上がるわけですから、今年の年末までには結論をださなければなりません。そこで、是非大まかなスケジュール案を事務局で出していただければと思います。
 2つ目は、以前から申し上げておりますが、、高額投資対応については、1号側、2号側ともに、基金方式は反対という意見が多かったと思います。私は座長ではないので、結論を出すわけにはいかないのですが、そうすると、現行のやり方の中で、高額投資の負担の公平性を少しでも高めるような工夫をする方向に必然的になるんだろうと、現時点では思っております。そのときに、高額投資の定義や減価償却の考え方など、議論をして結論づけなければいけない項目が幾つもあると思いますので、検討スケジュールとあわせて、事務局で論点を整理していただいたうえで提示をいただければ、我々も準備ができますので、是非ともそういうものを早目に提示いただくことをお願いいたします。
○田中滋分科会長
 スケジュール感と、今後、この分科会として、意見をまとめなければならない論点を早目に提示してほしいとの御意向です。それは今日でなくていいと思うのですが、今後、お願いします。
 森委員、どうぞ。
○森昌平委員
 事務局に質問ですけれども、税−1の「2」の対応の中の「メリット」の1行目ですが「高額な設備投資の多い医療機関等に重点的に対応する」と書かれてますが「重点的」ということは、初めて聞いたように思います。そのことが、税−参考資料2の3枚目のイメージの「2」を意識しているのかということです。これから読めるのは、その他の課税の経費に関しては薄く対応するという考え方なのか、それとも何かお考えがあるのか、教えていただければと思います。
○田中滋分科会長
 お願いします。
○保険医療企画調査室長
 もちろん別立ての高額投資対応の具体的なスキームについては、これまできっちり御議論いただけていない中での話でございますけれども、高額な投資について区分をして対応ということでございます。ただ、高額な設備投資というのが何なのかという話は、先ほど白川委員からもありましたように、これから御議論ということかと思いますけれども、それが何かということは別にして、設備投資が多いところにめり張りをつけて対応することが、1つの考え方だと思っております。
 したがいまして、イメージとしては、高額な設備投資、中身はともかくとして、めり張りがついた対応ということで、税−参考資料2の3ページ目、こういったものが1つのイメージだということで提示をさせていだいております。
○森昌平委員
 めり張りをつけて、きちんと対応していただくというのは、理解できますが、ただ、公平性ということを考えると、重点的というのは、違和感があります。
○田中滋分科会長
 今村委員、お願いします。
○今村委員
 先ほど白川委員から、今後の課題というか、論点について事務局から出していただきたいということで、私も是非そうしていただきたいと思うんですけれども、1点、この辺は、それこそ1号側と我々の間で多少議論になるところで、今までの補填が私たちは十分ではなかった。いや、中で面倒を見られているんですという議論は置いておいて、これからの3%の部分です。私たちは今までの5%でも負担があったと、データでもお示ししていますし、そういうふうに感じている。さらに3%上げたことによって、新たな負担が発生しては困るわけで、従来、平成元年と9年に計算式をつくられて、マクロで金額を出された。どのぐらいの時間をかけて、ああいう式を事務局がやられたかよくわからないんですが、今回も非常にタイトなスケジュールの中で、ぽんぽんと数字を当てはめて出してきて、結局それが新たな差・負担を生むということがないように、是非していただきたいんです。
 私どもは、従来の方法について、幾つか消費者物価への影響についても、実態と大きく乖離していると思っていますし、平成元年の主要でない項目というのが、非課税項目として扱われていますけれども、その根拠についても、本当にそうなのか疑念を持っている。
 したがって、例えばマクロ的にこのぐらいの金額になる、これは単純に3%上がっているとわかっているんですから、早く根拠の式をお示しいただいて、それについて、私どもはこう考えるということを、議論させていただく時間をいただければと思っておりますので、その辺はできるだけスピード感を持ってよろしくお願いしたいと思います。
○田中滋分科会長
 石井委員、どうぞ。
○石井委員
 税−1の資料の冒頭区分に「1」と「2」の記載がされて、例示をされているんですが、先ほど白川委員がおっしゃったコメントをお聞きすると、あるいはこの中に記載されている書きぶりで判断をすると、「1」は全て診療報酬上乗せ対応をする。「2」は正確には診療報酬上乗せ対応+別立て基金方式での高額投資対応を行う、こういうことのように思えております。
 ということであれば「1」の全て診療報酬上乗せ対応の中に、今、今村委員がおっしゃったような、従来型のマクロ的な算定以外に、例えば全て診療報酬上乗せ対応をする「1」のカテゴリーの中に、高額投資対応を別途診療報酬で行うという考え方が残っているのかどうかということが、わからなくなりました。高額投資の調査専門チームの座長を務めましたので、これから分析をしていこうといったときに、かなり影響がありますので、この辺りの整理について、少し確認をお願いできればと思います。
○田中滋分科会長
 基金をつくらなかったときの高額投資対応はどうなるのかという御質問です。
○保険医療企画調査室長
 「2」のほうは、診療報酬+別立ての高額投資対応です。別立ての高額投資対応がない場合、なお高額投資に着目した対応があり得るのかどうかという御質問だと理解しましたけれども、それはまさに診療報酬の上乗せの仕方をどうするかということであるかと思います。その中の視点としては、高額な投資の負担感を緩和するという観点も1つあると思いますが、まさにそれはこれから御議論ということかと思います。理念的には、それはあり得るということかと思います。
○田中滋分科会長
 ほかに御質問、御意見ございませんか。折本委員、どうぞ。
○折本委員
 先ほどの今村先生のお話の中の薬の内税の部分で、事務局に御検討という御指摘は、私ども同感でして、このまま予定どおり2015年10月1日に8%から10%になれば、その際には薬価改定がどうなるのか消費税の増税分がお得意様と我々の中で、いわゆる税の公平性の観点から明確に分かればと思います。患者様に対するご説明も不透明であってはいけないのではと思いますので、その点も相合わせて、事務局のほうで、御検討いただければと、追加でお願いしておきます。
○田中滋分科会長
 御意見、質問は出尽くしたと考えてよろしいでしょうか。
 本日の議論は8%引き上げ時の対応について、他の診療行為と区分して、基金をつくることについては、皆さん反対していらっしゃいましたが、それ以外、診療報酬の中でいかに高額機器に対応するかについては、まだコンセンサスを得るほどの議論もデータも出ていないので、進んでいないというまとめをしたいと思います。
 8%引き上げ時に他の診療行為と区分して手当する、基金ではなく高額投資対応を行うのか、行わないのか、それも今後の当分科会での議論に委ねられています。
 次の分科会では、医療機関等の設備投資に関する調査の結果報告を行う予定です。調査結果の報告を踏まえて、診療報酬でどういう形で対応するのがいいのか、議論をしてまいりたいと存じます。
 その際、可能であれば、先ほど両側から出ました、スケジュール感と、分科会として意見を出してほしい論点を明らかにしていただくようにお願いします。
 本日の議題は以上でございますが、よろしゅうございますか。
 次回の日程等につきましては、追って事務局から連絡をいただきます。
 本日は久しぶりでしたが、税−1について、少し議論が深めることができました。それぞれ持ち帰って、団体の中での御意見、調査などをお進めください。
 本日の分科会はこれにて終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室企画調査係

代表: 03−5253−1111(内線3276)

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