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2013年1月21日 第42回社会保障審議会介護保険部会 議事録

老健局総務課

○日時

平成25年1月21日(月)18:00〜20:00


○場所

東海大学交友会館 朝日・東海・三保・霞の間


○出席者

山崎、伊藤、岩村、岡、勝田、河原、木川田、木村、久保田、
黒岩(代理:小島参考人)、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、齊藤(正)、
高杉、田中、土居、布施、本間、桝田、山本、結城 の各委員
  (大西、木間、林、藤原 の各委員は欠席)

○議題

(1)介護分野の最近の動向について
(2)介護分野の課題について
(3)今後のスケジュールについて
(4)その他

○議事

○林企画官 定刻となりましたので、ただいまから第42回「社会保障.審議会介護保険部会」を開催させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところ、また平日の夜という時間にかかわらずお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 きょうの部会の進行を務めさせていただきます老健局の企画官、林と申します。昨年9月から異動で参りました。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、前回の会議から委員の御異動がございましたので、この場をかりまして新任の委員の方の御紹介をさせていただきたいと思います。あいうえお順でお呼びいたします。
 まず日本商工会議所社会保障専門委員会委員の岡良廣委員でございます。
○岡委員 日本商工会議所の岡です。よろしくお願いいたします。
○林企画官 次に、全国老人保健施設協会会長の木川田典彌委員でございます。
○木川田委員 全国老人保健施設協会の会長の木川田であります。よろしくお願いいたします。
○林企画官 次に、日本医師会常任理事の高杉敬久委員でございます。
○高杉委員 三上にかわって後任を受けました。よろしくお願いします。
○林企画官 次に、認知症介護研究・研修東京センター長の本間昭委員でございます。
○本間委員 本間です。よろしくお願いします。
○林企画官 次に、民間介護事業推進委員会代表委員の山本敏幸委員でございます。
○山本委員 山本でございます。民間介護事業者を代表させていただきます。よろしくお願いいたします。
○林企画官 それから最後になりましたが、本日は御都合により御欠席でございますが、東京大学大学院経済学研究科・経済学部准教授の林正義委員にも新任の委員として加わっていただくことになっておりますので、御紹介を申し上げます。
 続きまして、事務局側も異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 まず、老健局長、原勝則でございます。
○原老健局長 原です。どうぞよろしくお願いいたします。
○林企画官 大臣官房審議官の西藤公司でございます。
○西藤審議官 西藤です。よろしくお願いします。
○林企画官 総務課長の片岡佳和でございます。
○片岡総務課長 片岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○林企画官 介護保険計画課長、高橋俊之でございます。
○高橋介護保険計画課長 高橋でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○林企画官 振興課長の朝川知昭でございます。
○朝川振興課長 朝川です。よろしくお願いいたします。
○林企画官 老人保健課長の迫井正深でございます。
○迫井老人保健課長 迫井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○林企画官 そして、私が老健局企画官の林でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず初めに、会議の開催に当たりまして、老健局長、原から一言ごあいさつ申し上げます。
○原老健局長 本日は、御多用の中、また、このような遅い時間にお集まりをいただきまして、心から御礼を申し上げます。
 また、日ごろから厚生労働行政につきまして、深い御理解と多大な御協力を賜っておりますことを、この場をおかりしまして厚く御礼を申し上げます。
 さて、世界に例を見ない超高齢化が進んでおります我が国におきまして、団塊の世代の方々が75歳以上になられる2025年ごろを目途に、私たちの政策目標であります地域包括ケアの実現、これに一定のめどをつけるということが大変重要なことだと考えております。
 このため、この介護保険部会でも、これまで熱心な御議論をいただきまして、その御意見を踏まえまして、平成24年4月には介護保険法の改正と、それから介護報酬改定の同時実施ということで取り組ませていただいております。
 本日から再開をしていただきます介護保険部会でございますけれども、この24年の改正に続きまして、次の改正である平成27年の地域包括ケア実現のための制度改正、これは私ども第2弾の改正と位置づけておりますけれども、これに向けて、具体的な方策等について建設的な御議論をお願いするものでございます。
 また、次の制度改正は、昨年8月に公布されました社会保障制度改革推進法や、閣議決定をされています一体改革の大綱に掲げられた課題も踏まえまして、御検討をお願いしたいと考えております。
 本日からの議論の再開も、今日も3回目の社会保障制度改革国民会議が官邸で行われましたけれども、こうした国民会議や自公民の三党における協議の状況を受けてのことでございます。これらの動きと十分に連携、調整を図りながら、本部会での検討を進めていただければと希望をしております。
 最後になりますけれども、本部会での御審議を円滑に進めていただくために、社会保障制度改革国民会議の議論の状況の報告や、あるいは要求された資料の作成など、事務局としてできる限りの努力をしていきたいと思いますので、委員の皆様方におかれましては、引き続き、介護保険制度改正に向けて忌憚のない御意見を賜りますよう、心よりお願いを申し上げる次第でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
○林企画官 カメラの撮影の方々も退室していますね。
 それでは、今後の部会の進行を山崎部会長にお願いいたします。
○山崎部会長 それでは、議事に入ります前に、委員の出席状況を確認いたします。
 本日は、大西委員、黒岩委員、木間委員、林委員、藤原委員が御欠席でございます。・
 岩村委員がおくれておられますが、間もなくいらっしゃるという連絡をいただいております。なお、黒岩委員の代理として小島参考人がいらっしゃっておりますが、出席をお認めいただけますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山崎部会長 異議なしとのことでございますから、お認めいたします。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 本日は、前回の部会から1年以上たったことや、新たに委員に就任された方もいらっしゃいますので、最近の介護分野の動向や課題、今後のスケジュールについて事務局より説明をいただき、その上で御議論をいただきたいと思います。
 まず、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○片岡総務課長 改めまして、総務課長の片岡でございます。
 まず、説明資料といたしましては、資料1、2、3とございますが、続けて御説明させていただきます。
 まず、資料1、「介護分野の最近の動向」をごらんください。
 前回より、1年2カ月程度たってますので、その後の主な動きを中心に御説明いたします。
 おめくりいただきまして、2ページをごらんください。
 この1年間ですが、23年7月1日に「社会保障・税一体改革成案」の閣議報告がされて、この成案をもとに、介護保険部会で御議論をいただきました。
 23年10月13、31日、11月15、24日 と御議論いただきまして、それで30日に議論の整理の取りまとめをしていただきまして、公表をしているところでございます。
 そのもの自身は参考資料でつけさせていただいております。
 その後、24年に入りまして、「社会保障・税一体改革大綱」の閣議決定、それから3月30日には、新しい人口推計に伴いまして試算が改定されまして、あわせて保険料の水準見込みも公表されております。
 そして、4月1日、年度が変わりまして、改正介護保険法が施行され、また介護報酬改定がなされております。
 その後、6月には「今後の認知症施策の方向性について」ということで、厚労省内のプロジェクトチームの報告がされております。これも後ほど御説明いたします。
 それから、その後、前通常国会でいろいろ御審議がありまして、「社会保障制度改革推進法」などの関連法案が6月26日に衆議院で可決、それから8月10日に参議院で可決され、「社会保障制度改革推進法」などは22日に公布されております。
 9月になりますと、先ほどのはプロジェクトチームの報告書でございましたが、それに基づいた5カ年の計画、「認知症施策推進5か年計画」を9月に公表しております。これも後ほど御説明いたします。
 それから、9月7日には、「高齢社会対策大綱」が閣議決定されております。
 その後、社会保障制度改革推進法に基づきます国民会議の御議論が始まりまして、11月30日に第1回、12月7日に第2回、そしてここには書いてありませんが、本日、第3回の国民会議の議論がされております。
 ざっと事項を説明しますと、以上でございます。
 それから、おめくりいただきまして、24年度の介護保険法改正、それから介護報酬改定、どんなことをしたのか、おさらいというようなことになりますが、ざっと御説明いたします。
 資料の4ページでございますが、これは今後の介護保険、介護システムの将来像ということで、地域包括ケアシステム、要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように、5つの視点、「医療との連携強化」「介護サービスの充実強化」「予防の推進」「生活支援サービスの確保」、それから「高齢者の住まいの整備」ということを観点としてこのシステムを構築していこうということ。
 それから、地域包括ケアシステムは、おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域を単位として想定、具体的には中学校区ということでございます。
 おめくりいただきまして、5ページ、6ページが24年度の改正、どんなことをしたのかということです。まず5ページ、これは法律など制度改正の関係でございますが、4つ、「在宅でのサービスや生活支援サービスを充実」「高齢者の住まいを確保」「認知症の人を支援」「地域での多職種での支援体制」ということですが、まず大きい1つ目ですけれども、新しいサービスを創設しております。2つございまして、24時間、必要なときに訪問介護・訪問看護をセットで提供する定期巡回随時対応訪問看護、それから2つ目ですが、通い、泊まり、訪問を組み合わせた小規模多機能型居宅サービスに訪問看護も組み合わせた複合型サービスなどでございます。
 それから、その次の○ですが、市町村が、要介護状態になるおそれがある高齢者等に介護予防と日常生活の支援をセットで総合的に提供できるような事業もこの4月から始まっております。
 中段ですが、「高齢者の住まいを確保」ということでは、国交省と連携いたしまして、高齢者の居住の安定の確保に関する法律を改正して、見守りや生活相談などのサービスを提供する高齢者向け住宅の登録制度、サービス付き高齢者向け住宅の創設がされております。これは23年10月からされております。
 「認知症の人を支援」ということで、先ほど御説明いたしました「認知症施策推進5か年計画を作成」して公表しております。
 また、地域で、地域包括ケアシステムの構築に当たっては、地域で関係する方々が連携して取り組むことが重要でありまして、その手段として、「地域ケア会議」というものを提示しております。その「地域ケア会議」を普及、推進していくために、会議の運営を支援する人や医師など、専門職を派遣する事業というものも、予算事業ですが、これも今年度、この4月から始めております。
 次の6ページでございますが、3年に一度の介護報酬改定です。
 これについても、改定のポイントとしては4点ございます。
 1つ目ですが、「在宅サービスの充実と施設の重点化」。
 中重度の要介護者が住み慣れた地域で在宅生活を継続できるようなサービスの適切な評価、それから施設サービスの重点化、重度化への対応という、右側で具体的な内容を書いておりますが、「定期巡回・随時対応サービスの創設」でありますとか、「複合型サービスの創設」等でございます。
 2点目でございますが、「自立支援型サービスの強化と重点化」。
 介護予防・重度化予防の観点から、リハビリテーション、機能訓練など自立支援型サービスの適切な評価及び重点化でございます。
 それから3つ目ですが、「医療と介護の連携・機能分担」。
 今回は診療報酬の改定と同時改定でございますので、この機会に医療と介護の連携・機能分担等を推進していこうということです。
 入院・退院時の情報共有や連携強化あるいはグループホームなどでのみとりの対応の強化などでございます。
 それから最後に4点目ですが、「介護人材の確保とサービスの質の向上」でございます。
 23年度までは、処遇改善交付金という制度がございましたが、これと同じような仕組みを介護報酬の中で取り入れまして、介護職員処遇改善加算の創設などが行われております。
 次をおめくりください。7ページですが、主なサービスについて、今の状況を御説明いたします。
 まず1つ目ですが、「24時間対応の定期巡回・随時対応サービス」になります。日中・夜間を通じて、訪問介護と訪問看護の両方を提供して、定期の巡回、それから随時の対応を行うサービス制度でございますが、四角の中の3つ目の○で現在の状況がございます。24年11月末現在では、75の保険者で実施がされておりまして、指定を受けているのが125事業所、1,060人がサービスを利用されております。
 このページの下のほうに参考で記載しておりますが、「第5期介護保険事業計画での実施見込み」です。
 24年度は、189保険者で6,000人程度利用するということで、まだ年度途中でございますが、計画までにはまだ達成していないというような状況でございます。
 続きまして、8ページでございます。
 8ページは、小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせた複合型サービスでございます。これも四角の中の二つ目の○をごらんください。24年11月末現在では、22の保険者で実施されておりまして、事業所としては21、414人がサービスを利用されております。
 下のほうにありますが、「第5期介護保険事業計画での実施見込み」です。これも109保険者で2,000人程度ということです。まだ年度途中でございますが、まだ計画には達していないというところでございます。
 続きまして、9ページをごらんください。
 「介護予防・日常生活支援総合事業」でございます。
 これは、市町村の選択によりまして、地域支援事業において要支援者・2次予防事業対象者向けの介護予防サービス、それから生活支援サービスを総合的に実施できるようにという制度でございます。
 こちらにつきましては、今年度から始まったわけでございますが、24年度、四角の中の三つ目の○ですが、27保険者で、今、実施がされております。
 続きまして10ページでございます。
 「サービス付き高齢者向け住宅の登録制度」、登録基準としては、バリアフリーなどのハード面、それから、サービスというのは具体的には「少なくとも安否確認・生活相談サービスを提供」するもの。それから、契約内容について、いろいろと明記しておりますが、このような登録基準がございます。
 こちらについて今の状況ですが、右上のほうにありますが、登録戸数が昨年11月末現在で8万2,809戸になっています。国交省の目標では、2020年までに60万戸というような目標を立てて、今、整備を進めているところでございます。
 それから、11ページでございます。
 「地域ケア会議」でございます。地域包括ケアシステムの構築に向けて、多職種での連携等が必要でございまして、今年度からこの制度を提案して、推進をしております。
 現在、この四角の中の4つ目の○でございますが、今年6月現在でございますが、1,202の保険者、かなりの保険者で実施されてきております。ただ、主催者や会議の内容、あるいは参加者等はさまざまでありまして、それぞれ地域の実情に応じて取り組まれているということと、それから、個別ケースの検討をされているところはまだ多くない現状でございます。
 以上が、今年度、新たに始まった取り組みの状況等でございます。
 続きまして、12ページからは認知症施策の状況について御説明いたします。
 認知症施策につきましては、13ページでございますが、6月に厚労省内のプロジェクトチームで報告書を取りまとめ、また14ページ以降でございますが、具体的な数値目標を書いた5か年計画を作成し、公表しております。
 まず、13ページでございますが、基本的な考え方、目標といたしましては、「認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」の実現を目指しておりまして、こうした視点に立って施策の導入を進めていくということでございまして、「標準的な認知症ケアパス」(状態に応じた適切なサービスの提供の流れ)を構築することを、基本目標としております。
 7つの観点から施策を組み立てることとしておりまして、まず1つ目ですが、「標準的な認知症ケアパスの作成・普及」ということでございます。
 認知症の人や、その家族が認知症と疑われる症状が発生した場合に、いつ、どこで、どのような医療や介護サービスを受ければよいか理解できるような、標準的な認知症ケアパスを作成して、これを普及・推進していくということでございます。
 それから2つ目、「早期診断・早期対応」ということでございまして、「かかりつけ医の認知症対応力の向上」あるいは「認知症初期集中支援チーム」の設置などを提案しています。
 それから3つ目、右のほうに行きますが、「地域での生活を支える医療サービスの構築」。
 「認知症の薬物治療に関するガイドラインの策定」でありますとか、「精神科病院からの円滑な退院・在宅復帰の支援」など、いろいろ取り組むことが提言されております。
 それから4つ目です。「地域での生活を支える介護サービスの構築」。
 認知症の方にふさわしい介護サービスを整備していこうということでございます。
 下に行きまして、5つ目、「地域での日常生活・家族の支援の強化」。
 認知症サポーターキャラバンの継続的な実施でありますとか、市町村で各種のいろいろなコーディネート等を行う認知症地域支援推進員を設置していくというものでございます。
 6点目で、若年性認知症に対する施策。
 それから7つ目で、認知症に関係する医療・介護サービスの人材育成を図っていこうということでございます。
 こうした考え方に基づきまして、次の14ページでございますが、9月に「認知症施策推進5か年計画」というものを作成し、公表しております。「5か年」というのは、来年度、25年度から29年度までの計画ということでございまして、それぞれ具体的な数値目標を掲げております。
 1つ目ですが、「標準的な認知症ケアパスの作成・普及」。これにつきましては、25年度、26年度において普及・推進するための各種取り組みを進め、27年度以降、介護保険事業計画に反映できるようにしていこうとしております。
 それから2つ目、「早期診断・早期対応」でございます。かかりつけ医認知症対応力向上研修の受講者数をふやしていき、29年度末には5万人という目標でございます。
 それから、その下ですが、認知症サポート医養成研修につきましても、29年度末で4,000人、それから「認知症初期集中支援チーム」の設置は、25年度では全国10か所程度のモデル事業を実施などでございます。
 それから3つ目ですが、「地域での生活を支える医療サービスの構築」。これにつきましても、「認知症薬物治療に関するガイドライン」の策定でありますとか、精神科病院に入院が必要な状態像の明確化などについて調査・研究を進めていくということでございます。
 15ページでございますが、「地域での生活を支える介護サービスの構築」ということで、認知症高齢者数が推計されております。それぞれの方にきちんとサービスを提供するということで、在宅介護、居住系サービス、それから介護施設など、整備を進めていくというものでございます。
 5つ目、「地域での日常生活・家族の支援の強化」ということで、市町村に認知症地域支援推進員をふやしていく、それから認知症サポーターも29年度末に600万人ということでふやしていきたいということでございます。
 その他、「若年性認知症施策の強化」、それから7番目の「医療・介護サービスを担う人材の育成」についても、各種の取り組みの目標を立てているところでございます。
 続きまして、16ページから「一体改革」の関係で、介護関係部分について概要を御説明します。
 17ページでございます。17ページは今回の社会保障・税一体改革の全体の状況でございまして、5%引き上げられます。下のほうを見ていただきまして、1%と4%に分かれています。その「1%程度」というのが社会保障の充実に充てるということになりまして、「+2.7兆円程度」でございます。この2.7兆円について、子育て、医療・介護、年金で、どういう内訳を予定しているかということを書いてありまして、真ん中に「医療・介護の充実」で「〜1.6兆円弱程度」となっております。この「〜1.6兆円弱程度」というのは具体的にどこかといいますと、18ページでございます。
 18ページで赤枠で真ん中辺に囲っております。医療・介護で「医療・介護サービスの提供体制の効率化・重点化と機能強化」で1.4兆円程度。それから次の○ですが、「保険者機能の強化を通じた医療・介護保険制度のセーフティネット機能の強化・給付の重点化、逆進性対策」などで1兆円程度。
 それから、右の方が「重点化・効率化」ということで、それぞれ0.7兆円、それから0.5兆円となっております。
 19ページです。
 今のは医療・介護を重ねて書いてありましたが、介護だけ抜き出すとどうなるかということで、19ページでございます。一体改革において掲げられております介護分野ですが、まず1つ目の○ですが、「介護サービス提供体制」の「充実」ということで、在宅サービス・居住系サービスの強化、医療と介護の連携の強化、施設のユニット化などで2,800億円程度の充実、それからマンパワーの増強で2,500億円程度の充実。
 一方、「重点化・効率化」で、軽度者に対する給付の重点化、介護施設の重点化などで1,800億円程度の削減、そのほか自立支援型ケアマネジメントの提供に向けた制度的対応等を検討するということでございます。
 それから、大きく分けて2つ目の「能力に応じた費用負担の公平化」ということで、「充実」といたしまして、1号保険者の保険料について、低所得者保険料軽減強化で1,300億円程度、一方「重点化・効率化」で介護納付金の総報酬導入、それから利用者負担のあり方等を検討するということでございます。
 20、21ページが具体的な一体改革の閣議決定の関係部分の抜粋でございます。
 20ページでございますが、まず、「地域包括ケアシステムの構築」ということで、今後のサービス提供の方向性ということを記載しておりまして、在宅サービス・居住系サービスの強化、介護予防・重度化予防、医療と介護の連携の強化、認知症対応の推進などでございます。
 (3)その他ですが、以下の取り組みもこのほか推進するということで、終わりの4つですが、介護予防・重度化予防、介護施設の重点化、施設のユニット化、マンパワーの増強などを記載しております。
 それから、21ページでございます。
 保険制度、制度面のことでございまして、「保険者機能の強化を通じた医療・介護保険制度のセーフティネット機能の強化・給付の重点化、低所得者対策」ということで、「(6)介護1号保険料の低所得者保険料軽減強化」、「(7)介護納付金の総報酬割導入等」でございます。
 ここでは「24年通常国会への法案提出に向けて、関係者の意見を聴きながら検討する」ということで、24年通常国会は既に終わっておりますが、引き続き関係者の意見を聴きながら検討するということになろうかと思います。
 それから(8)ですが、「その他介護保険の対応」ということで2つ目の○になりますが、第6期、次期の介護保険事業計画の施行も念頭に、介護保険制度の給付の重点化・効率化とともに、予防給付の内容・方法の見直し、自立支援型ケアマネジメントの実現に向けた制度的対応を検討するということでございます。
 続きまして、22ページでございますが、今回の消費税法の中で、議員立法で成立いたしました「社会保障制度改革推進法」でございます。これにつきまして、昨年の8月22日にこれもあわせて公布されておりますが、関係する部分の抜粋でございます。
 第2条に社会保障制度改革の基本的な考え方が記載されております。
 1つ目が、「自助・共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくこと。」
 2つ目、「社会保障の機能の充実と給付の重点化及び制度の運営の効率化とを同時に行い、税金や社会保険料を納付する者の立場に立って、負担の増大を抑制しつつ、持続可能な制度を実現すること。」
 3つ目、「年金、医療及び介護においては、社会保険制度を基本とし、国及び地方公共団体の負担は、社会保険料に係る国民の負担の適正化に充てることを基本とすること。」
 4点目、「国民が広く受益する社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点等から、社会保障給付に要する費用に係る国及び地方公共団体の負担の主要な財源には、消費税及び地方消費税の収入を充てるものとすること。」でございます。
 「改革の実施及び目標時期」、第4条でございますが、「政府は、次章に定める基本方針に基づき、社会保障制度改革を行うものとし、このために必要な法制上の措置については、この法律の施行後一年以内に、第九条に規定する社会保障制度改革国民会議における審議の結果等を踏まえて講ずるものとする。」となっております。
 各分野の制度改革の基本方針の中の「介護保険制度」の基本方針ですが、これは第7条でございます。「政府は、介護保険の保険給付の対象となる保険医療サービス及び福祉サービスの範囲の適正化等による介護サービスの効率化及び重点化を図るとともに、低所得者をはじめとする国民の保険料に係る負担の増大を抑制しつつ必要な介護サービスを確保するものとする。」でございます。
 この改革推進法のもとで設置されました国民会議、次の23ページでございます。
 「社会保障制度改革国民会議」について、法律に基づく設置期限はことしの8月21日でございます。委員は、法律上は20名以内となっていますが、有識者15名の委員が任命されておりまして、当部会の山崎部会長も委員として入られておられます。
 3の「開催経過」でございますが、これまで3回開かれております。ここでは2回しか書いてございませんが、第1回が11月30日、このときには、会長選任等の手続、各委員からのあいさつ、意見交換等。それから第2回が昨年の12月7日に開かれております。医療、介護、年金、少子化対策の各分野について、厚生労働省の関係審議会部会長を務める委員から現状と課題の説明がされ、山崎部会長から説明をしていただきまして、意見交換がされております。
 第1回、第2回の資料、それから議事録につきましては、それぞれ参考資料4、5とつけさせていただいておりまして、本日、3回目の国民会議が開かれております。第3回の資料も、参考資料6でつけさせていただいておりまして、当然まだ議事録等ございませんが、議事録等をまた入手しましたら、各委員の皆様には送らせていただきたいと思います。
 国民会議自身は、インターネットでライブ中継もされております。きょう第3回ですが、第3回ではこれまでの議論の確認、それから意見交換が行われております。
 今後の進め方ですが、2月に2回、総論的な観点から経済界などからヒアリングを行うということになっておりまして、その後、3月以降、個別分野の議論で、医療・介護をまず取り上げるということでございました。
 個別分野の関係団体のヒアリングは、そのときの議論の状況に応じてというようなことで進められております。
 この資料の最後になりますが、「高齢社会対策大綱」についてでございます。25ページをごらんください。高齢社会対策基本法という法律に基づいて定められておりまして、政府が推進すべき基本的かつ総合的な高齢社会対策の指針でございます。今まであったものは、平成13年12月に策定されたものですので、11年ぶりに改定されております。
 昨年の9月7日、閣議決定されております。「基本的な考え方」、「高齢者」の捉え方の意識改革などがございますが、「人生90年時代」を前提とした仕組みにということ、それから、意欲と能力のある高齢者には社会の支え手になっていただき、また支えが必要になったときには、周囲の支えによって自立し、人間らしく生活できる尊厳ある超高齢社会を実現していく、また、国民一人ひとりの意欲と能力が最大限に発揮できるような、全世代を支える社会を構築するというような考え方がされておりまして、各分野にわたってそれぞれ指針が定められております。就業・年金等分野、健康・介護・医療等分野、社会参加・学習等分野、生活環境等分野、高齢社会に対応した市場の活性化と調査研究推進、全世代が参画する超高齢社会に対応した基盤構築などでございまして、4の「推進体制等」の中で、この大綱を実効性あるものにするために数値目標が設定されております。
 介護分野についても数値目標が設定されておりますが、一体改革でお示ししている内容と同内容のものでございます。
 それから、大綱自身につきましては、経済社会情勢の変化等を踏まえておおむね5年を目途に必要があるときに見直しを行うとされておりまして、高齢社会対策大綱全体そのものにつきましては、参考資料2でつけさせていただいておりますので、後ほど御参考にしていただければと思います。
 資料1は以上でございまして、続きましては資料2をごらんください。資料2は、「介護分野の課題」、これまで御議論されてきたものを改めて整理させていただいたものでございます。
 おめくりいただきまして、「介護分野の課題」は、地域包括ケアシステムの構築、それから2つ目が介護保険制度の持続可能性の確保です。
 2ページをごらんください。「地域包括ケアシステムの構築」でございます。「現状と課題」ということで、まず1つ目、今後、単身・夫婦のみ世帯の増加、都市部での急速な高齢化が予想されます。また、介護が必要.になった場合に、自宅で介護を受けたいという希望を持つ人は約4人に3人ということになっておりまして、こういうことから、介護が必要になっても、また入院しても早期に退院し、できる限り自宅での生活が継続できる体制づくりが必要ということでございます。
 「(2)認知症対応の推進」ですが、認知症の高齢者数は、2025年には約470万人に増加することが見込まれます。認知症の人が、医療・介護サービスを受けながら地域での生活を継続していくための施策の推進が重要でございます。
 それから、マンパワーの増強ですが、介護職員につきましては、現在、2012年には約149万人ですが、2025年には約237万人から249万人程度、100万人程度増員が必要と見込まれます。そのため、質の高いサービスを提供していく上で、介護分野の人材確保や処遇改善が必要となっております。
 こういうことで、右側の「今後の方向性」でございますが、まずは「介護サービス提供体制の充実」でございまして、地域包括ケアシステム構築のために必要な措置として、これまで平成24年度施行の介護保険法改正・介護報酬改定等で、在宅サービス・居住系サービス等の提供体制の充実に向けた取り組みを実施しておりますが、今後も着実に普及・拡充させていく必要があるということでございます。
 2つ目、「認知症対応の推進」でございますが、平成25年度からの5年間を対象とした「認知症施策推進5か年計画」を作成しております。今後はこの計画に基づいて、認知症施策を早期に包括的に進めていく必要がございます。
 3点目でございます。「マンパワーの増強」ですが、一体改革の中で必要な財源を確保して介護職員の処遇のさらなる改善に取り組むとともに、キャリアパスの確立に向けた取り組みを進めること等により、介護に必要な労働力を安定的に確保する必要がございます。
 それから3ページでございますが、「介護保険制度の持続可能性の確保」でございます。
 「現状と課題」ということで、大きく2つございますが、1つが「介護給付の重点化・効率化」でございます。要介護高齢者の在宅での生活を支える在宅サービス等の拡充は必要でございますが、一方で、高齢化によりまして、介護給付費の増は避けられない状況でございます。こうした中、介護保険制度を持続可能なものにするためには、介護給付の重点化・効率化を合わせて実施することが必要でございます。
 2点目ですが、「世代間・世代内の負担の公平性の観点に立った制度の見直し」でございまして、増大する介護費用を世代間・世代内で公平に負担する観点からの制度的対応が必要となっております。
 「今後の方向性」ということで書かせていただいておりまして、これは前回整理していただいた検討事項そのものでございます。「介護給付の重点化・効率化」でございまして、軽度者に対する給付の重点化、予防給付の内容・方法の見直しなど。
 それから、「世代間・世代内の負担の公平性の観点に立った制度の見直し」ということで、介護保険料の低所得者軽減強化などでございます。
 ここに書いてある8項目につきましては、次の4ページ以降でございますが、改めて説明は省略させていただきますが、前回の御議論の中で整理していただいたものでございます。5ページが概要で、それぞれ関係する部分の抜粋が6ページ以降でございます。なお、この部会の整理そのものにつきましては、参考資料1でつけさせていただいております。
 以上が資料2でございました。
 最後は資料3でございますが、「今後のスケジュール」ということで書かせていただいております。
 めくっていただきまして、市町村が主体であります介護保険制度につきましては、3年を1期とするサイクルで財政収支の見通しがされ、事業の運営が行われております。したがいまして、この間に大きな保険料の増減などが生じますと、市町村の事業運営に大きな混乱が生じますことから、制度改正につきましては、平成27年度から始まる第6期介護保険事業計画に反映させていくということを念頭に置いておりまして、これから逆算して検討スケジュールを立てるということになろうかと思います。
 この図の下のところの制度改正等のスケジュールでございますが、27年度のところから制度改正の施行となりますので、逆算いたしまして、その前の年の26年の通常国会に法案提出となります。そうなりますと、それまでにこの介護保険部会で御議論いただくということになりますが、社会保障制度改革推進法でできました国民会議でも基本的なところの考え方の議論をいただくことになっておりますので、国民会議の議論と並行して御議論いただくということにしていただきたいと思っております。
 国民会議につきましては、先ほど申しましたように、来月は総論的なヒアリング等で、3月以降、個別の分野ということになりますので、次回以降についてはその状況を見ながら御議論いただければということで、春以降、この介護保険部会でも御議論いただきたいと思っております。なお、介護報酬改定につきましては、介護給付費分科会において御議論いただくことになります。
 資料の説明は以上でございました。
 あとは関連しまして、1つ御紹介しませんでしたが、参考資料3で介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会、前々回のときに介護支援専門員について資質の向上等に関して別途検討すべきという御提言をいただいておりまして、それに沿った検討会が開かれておりまして、中間的な整理がされております。
 きょうは御紹介だけでございまして、今後、介護支援専門員について御議論いただくときに、この内容については改めて御説明させていただきたいと思っております。
 長くなりましたが、説明は以上でございます。
○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、まず資料1の「介護分野の最近の動向について」に関しまして、各委員からの御質問があれば、お願いいたします。
 勝田委員。
○勝田委員 資料1、2と重なる部分があるかもしれませんが、認知症の人と家族の会です。今回の資料では昨年度からの経緯について、時系列的にわかりやすく作成していただいたことを事務方にまずお礼を申し上げたい。
 また、この1年間で社会保障と税の一体改革などに基づき、今後の認知症施策の方向性などについても明らかにされ、オレンジプランなど、私たち認知症の人たちや介護家族にとってはとても感謝しています。
 ただ、この施策が絵に描いた餅にならないように、本当にしっかり財政的な措置を速やかにしていただきたいし、それを熱望するものです。
 私たちは、オレンジプランは実効性のあるもの、中身的にはとてもすばらしい内容がありますので、ぜひ実現に向けて皆さんも御一緒に財政的な措置をとっていただきたい。
 そう言いながらも、今、発表される中では、例えばいろいろ懸念することがたくさんあります。1年前の介護保険部会でも懸念したことを申しましたが、特にこの間、認知症の人が305万人だと発表されました。これが生活自立度の2以上で305万人だと示されています。
 一方、認知症施策の中では、早期発見、早期診療ということで、なるべく早く見つけ、治療し、よいケアをして、住みなれた地域で認知症があっても住み続けられる、そういうことをやろうということが積極的に書かれています。私たちは、早期発見や早期治療の中には、当然、生活自立度1の方々も含まれるだろうというふうに思っていますが、例えば、自立度1の方々というのは一体何人くらいいらっしゃるのか、多分把握していらっしゃると思うのですが、自立度1以下の方々の数も明らかにしながら具体的にやっていかないと、305万人だけというふうな捉え方では、いろいろなところで手おくれになるのではないか。私たちとしては、予防も大事ですし、なるべく早くケアすることで重度化させないということがとても大切だと思っていますので、ぜひ自立度1以上を含めた場合に一体何人になるのかということを事務方にお聞きしたい。
 また、そんな中で、これは2のところにかかわってくると思いますが、先ほども言いましたが、認知症があっても住みなれた地域で暮らし続けるということの中で、地域包括ケアシステムの構築ということが叫ばれています。私たちもとても期待しています。その中心的な定期巡回・随時対応サービスの創設や複合サービスにつきましては、7ページに実施状況が報告されていますが、例えば、定期巡回サービスは24年11月末で75保険者、125事業所が指定、利用者は1,060人だと報告されています。今年の4月からですから、モデル事業のことも含めてだとは思いますが、8カ月間過ぎた中でわずか1,060人だと。例えば、125事業所があれば利用者はわずか8人くらいにしかならない。私は富山県ですが、富山県では富山市が1カ所だけやっています。これはモデル事業のときからやって、現在、利用者が21人だということです。来年度はもう1カ所だけ、再来年の1カ所ということで、私たちとしては期待する以上になかなかこれが進んでいない。見込みでは、もうあと何カ月間しかないわけですが、1日当たり6,000人となっています。この乖離している状況について、その原因は何なのかをしっかり把握した上で、この後、計画では1万7,000人と計画されている。2025年の団塊の世代が一番たくさんになるときは1日当たり15万人がこれを利用すると計画されているわけですが、ほど遠いのではないか、そこにきっちりとした手当てをしていかなければならないのではないか。どこに原因があるのか、どのように増やしていけばよいのか、今後の対応などについてお考えがあれば、ぜひお尋ねしたい。
 あともう一つ、ちょっと気になることがございます。
 社会保障と税の一体改革の資料5ページの中では、「軽度要介護者」という言葉が使われています。今までは、「軽度」と「中重度」というふうにされていました。
 今回は、軽度要介護者として要介護度1、2と明記されていますが、要介護度2までを軽度とした根拠というのは何なのか。効率化や重点化をしていかなければならないという方向性はわかったとしても、私としては、やはり認知症はなるべく早期に手当てをする、ケアをすることで重度化をしないという方向が大切です。税の一体化の中で示された資料と関連することや、軽度要介護者として要介護度2までが入った根拠は何なのかをぜひお尋ねしたい。
 いろいろありますけれども、とりあえずお願いいたします。
○山崎部会長 ありがとうございました。
 もう少し、ほかの方からも御質問等もいただきたいと思います。後でまとめて事務局のほうからお答えいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 木村委員。
○木村委員 日本介護支援専門員協会の木村です。
 先ほど、説明はあったと思うのですが、もう少しはっきりしたほうがよいと思うので、22ページにあります「社会保障制度改革推進法」に基づいて、きょうも開催したという社会保障制度改革国民会議があります。ここの社会保障制度改革国民会議で議論されたものの細かいことがここの介護保険部会で議論されるのか、いわゆる国民会議からの宿題事項が介護保険部会で議論されるのか、それとも単独で、今までやってきたいろいろな、きょうも説明がありました課題、社会保障と税の一体改革の方向性等々のところでテーマが与えられて議論されていくのか、その辺のところを教えてもらいたいと思います。
○山崎部会長 河原委員、どうぞ。
○河原委員 木村委員がおっしゃったようなことを私もお尋ねしようと思っていたのですが、2ページの昨年度からの経緯というのが幾つか項目が出ておりますけれども、御説明されると、なかなか理解するのが難しくて、例えば何を一番私たち委員が関心をしっかり持っておかなければいけないものなのか、何にどれがぶら下がっているのかという、その関係性みたいなものがもう一つよく理解できなかったなと思います。「高齢社会対策大綱」が一番でかいのかなと。それにしては24年9月7日ですから、後出しで決まっていますし、その関係性がちょっとよくわからなかったということと、今、木村委員がおっしゃったように、これから社会保障制度改革国民会議が開催されますけれども、今日も実は具体的なテーマというのは何もなくて、今までのものをそれぞれの委員が所感を述べるようなことになるかと思いますが、これからどの辺のところから引っ張ってきて、何をどのようなテーマが具体的になっていくのか、ちょっと予測が私はよくわからないので、その辺のことを教えていただければありがたいなと思いました。
○山崎部会長 ほかにございますでしょうか。
 どうぞ。
○田中委員 勝田委員と重複するところがございますが、やはりどんな重度になったとしても住みなれたところで暮らす、そのためのシステムとして、新たに24時間対応の定期巡回・随時対応サービスや複合型サービスが創設されたわけですが、資料1の7ページ、8ページにありますように、数値目標に達していないという状況は、事務方として未達成の要因はどこにあるかについて、どのように分析されているか、お考えを教えていただきたいと思います。この状況の中、平成25年度はどのようにされるのかについても併せてお聞かせ願えればと思っております。
 また、資料1の認知症に係る人材のところで15ページを見ていただきたいのですが、「医療・介護サービスを担う人材の育成」という中に、「認知症介護実践リーダー研修の受講者数」が、24年度末見込で2.6万人と出ておりますが、実数はどれだけかお聞かせ頂きたい。私ども日本介護福祉士会として把握するところにおきましては、実はリーダー研修受講者数は、都道府県によってアンバランス、すなわちばらつきが見られるというふうに捉えております。
 今後、47都道府県において具体的な数値目標を掲げる御予定があるかどうかということです。もちろん対人口比、要介護高齢者数見込に合わせた形での人材の育成ということの数値目標を具体化し、もっと都道府県ごとに落とした形で目標を掲げることをお考えかどうかについてお聞かせください。
○山崎部会長 とりあえずここらあたりで事務局のほうからお答えいただきたいと思います。
○片岡総務課長 総論的な話について御説明します。国民会議との関係についてでございますが、社会保障制度改革推進法に基づく国民会議自身がどこまで細かいことまで議論するのかということが、まだ国民会議自身の進め方自身もまだ明確には決まっていないところでございます。いずれにしろ並行しながら議論を進めていくということだと思いますので、今の段階ではどういうふうに役割分担であるとか、どちらがどこまで議論するのかということはなかなか説明はしづらいのですが、基本的なところは国民会議で御議論され、その方向性を踏まえながら、具体的な制度設計等についてはこの介護保険部会ということになりますので、いずれにしても介護保険部会だけで先に議論というのではなくて、国民会議の議論を見ながら、具体的な制度設計については介護保険部会でということになろうかと思っております。
 国民会議の状況等、はっきりいたしましたら、その都度わかりやすい説明等、関係性についてもわかりやすく御説明させていただきたいと思います。
 それから、高齢社会対策大綱ですが、これは高齢社会対策基本法に基づいて、政府として総合的にどういうふうに取り組みをするのかというものをまとめたものでございますので、これはこれで各分野にわたっておりまして、当面まずこれに基づいて施策を進めていくということになろうかと思います。
 適宜、いろいろな状況が変われば、対策大綱自身も見直していくということも書かれております。これ自身は政府全体の取り組みで、うちの方で所管しているわけではございませんので、どういう関係になるのかということは、そちらの方がどう対応されるかということになるかと思いますけれども、その中で大きな変化等を生ずれば、対策大綱の見直しをしていくという関係になろうかと思います。
○朝川振興課長 では引き続きまして、24時間の定期巡回サービスなどの新しいサービスについて、進捗がよろしくないのではないかという御指摘をお二方からいただきましたので、お答えいたします。
 まず、地域包括ケアを実現していく上で非常に重要なサービスですので、これからもしっかり増やしていかなければいけないと思っています。進捗していない要因の分析として考えておりますのは、1つはこれは地域密着型サービスですので、まずは保険者側の御理解が進まないといけないということ、それとともに、取り組んでいただく事業者にも御理解をいただく必要があるということ、さらには、取り組み始めた事務所で1人当たりの利用人数が少ないところは、ケアマネさんにもしっかり認識していただく必要があるということだと思っています。まず、このサービスについて御理解をいただくことが重要だと思っています。
 私ども今年度、調査研究事業で、実際に始められている事業所とそうでない事業所にアンケート調査などを実施しておるのですが、先週ちょうどその中間的なまとめをして公表をしております。総研のほうから公表しておりますが、そこではサービスについて、やっていらっしゃらない事業所は、深夜帯の対応が非常に大変であるとか、コールの対応が大変であるとか、あるいは体制面でも非常に大変なサービスではないかというようなイメージを持っていらっしゃるわけですが、実際、始められている事業所さんに聞いてみると、必ずしもそういうものではないというアンケートの調査結果も出てきています。今日もシンポジウムを開かせていただいて、保険者とか事業者さんに取り組んでいただけるような啓発活動もやっておりますが、まず、その入り口の時点での周知をこれからもしっかりやっていきたいというのが1つです。
 あとは、取り組んでいただく際に、財政面からの支援も初動経費、初期投資の補助もしていますので、今年度の予備費を活用して少し上積みをして補助するような取り組みもしています。
 あとはもう一つ、調査研究事業の中途段階での分析では、看護の連携のところが必ずしもなかなか得にくい状況にあるとか、あるいは先ほどもちょっと申し上げましたが、ケアマネさんがこの24時間サービスの紹介をしていただくことが重要なのですが、必ずしもその理解が進んでいないとか、そういう分析もされていますので、その辺、周知で済む話であれば周知をしていきますし、制度面で対応が必要なものが明らかになってくれば、今後鋭意検討していきたいというふうに思っています。
○勝又認知症・虐待防止対策推進室長 認知症室です。勝田委員からの御指摘なのですけれども、要介護認定をお受けになっておられる方々が現在、22年で490万人というようになっておりまして、そのうち、自立度?以上の方たちが280万人、それ以下の方々ですけれども、自立の方と自立度?の人たちが約200万人というような状況になっております。
 委員御指摘のとおり、この方々に対しても支援が必要だというように考えておりますことから、「認知症施策推進5か年計画」に基づきまして、身近な市町村において、相談だとか早期の診断あるいは対応を行っていくように今後ともしていきたいというように思っております。
 それから、「認知症介護実践リーダー研修の受講者数」につきましては、24年度見込み2.6万人ということなのですけれども、まだ集計がまとまっておりませんので、出てき次第、またお知らせをしたいというように考えております。
 また、委員御指摘のように、各都道府県で非常にばらつきがあるということも認識をしておりますので、4万人を達成していくためにも、今後、各都道府県に状況をきちんと確認したりヒアリングをしながら、4万人達成のためにどのようにしていくのかということについて、しっかりと検討していきたいと考えております。
○林企画官 もう一つ、最後、済みません。勝田委員から、資料2の5ページの「介護施設の重点化」のところに表現されております「軽度要介護者(要介護1、2)」のところを御質問いただきました。これは昨年、この部会で取りまとめていただいた際の議論としては、要介護1、2の方の在宅の区分支給限度額と介護施設の報酬額とを比べますと、要介護1、2のところまでは、むしろ介護施設のほうが高いということで、そういったことについて問題提起をして議論をしていただいたということでございます。
 それを、この報告書では「軽度要介護者」と、要介護1、2のところを要介護のうちの比較的軽い方ということで表現させていただいているというふうに理解しております。
 むしろ御懸念は、今後議論が必要になってきます要支援者に対する給付のあり方の見直し、これはこれで大きい課題としてあるというふうに考えておりますが、それはこの資料でいうと、むしろその上にあります要支援者に対する給付をどうするか、あり方をどう見直していくかということで書いていますが、今後、また議論をしていただきたいと思います。
 これは要するに定義の問題で、介護施設の重点化においては、要介護1、2が今のような状況にあるということで、「軽度要介護者」という表現を使っているというふうに理解をしております。
○山崎部会長 私のほうから。
 国民会議に出席させていただいておりますが、国民会議との関係については、もう少し落ち着くまで時間がかかるのかなという感じがしております。
 この部会では、関係団体にかかわっている方も委員として御出席いただいているわけでございますが、国民会議は有識者に限定しております。そういったことで、関係団体からもぜひヒアリングの機会を与えてほしいというような要望もあったようでございますから、とりあえず2月はそういった会議を2回程度開催したいということでございます。
 それから、その後のことでございますが、4つの分野のうち、子ども・子育て支援と年金につきましては、とりあえず既に昨年の法改正で一定の法案の成立を見ているわけでございますが、医療・介護分野は全く手つかずということでございますから、残された医療、介護分野が当面、一番優先すべき課題だろうという認識でございます。
 しかも、国民会議は8月21日までという期限がありますから、そちらのほうの議論を3月以降、とりあえず優先させて、それを見ながらこの介護保険部会での審議をすることになるのかなという感じを私自身はしております。
 それから、国民会議につきましては、実は、自公民の三党合意で推進してきたわけでございまして、実務者協議というのが並行して行われておりまして、三党の実務者協議との関係もしばらく落ち着くまでにかかるのかなという印象を持っております。私からお話しできるのは以上のことでございます。
 それでは、一通り事務局からお答えいただきましたので、また引き続きまして、この資料1につきまして。どうぞ齊藤委員。
○齊藤(秀)委員 引き続きで恐縮でございます。資料1の11ページでございます。
 「地域ケア会議」のことがここで紹介をされておりまして、先ほど来、進捗状況についてのお尋ねがあったわけでありますが、この地域ケア会議の進捗状況を見る限りにおいては、平成24年度から本格的に始まったという中で、1,200を超える保険者が取り組んでおられて、進捗状況は、ほかから比べると非常にいいなという状況を持っております。
 この中にありますように、「ケアマネジメントの質の向上」ということもさることながら、地域課題をこういうものを通して明らかにし、しかもみずからの市町村におけるその事業計画に反映する、つまり保険者にとっては極めて重要な会議だろうというふうに思います。進捗状況もいいということで大変期待を持つわけでありますが、始まったばかりということもあって、最後の○印のところに、その進め方はさまざまだと。特に「個別ケースの検討を基本としている会議は多くないのが現状にある」という説明がございます。
 私の印象で、やはり個別ケースの困難事例をどういうふうに考えるかというところから恐らくその課題というものが出て、そして資源だとか地域づくりをどう考えるかという、極めてそこが重要なポイントではないかなというふうに思っております。
 そういう意味で、形はつくったけれども魂が入らない、逆に言うと保険者の姿勢がはっきりしないということでは、恐らく余り効果を期待できるものにはならないのではないか。そういう視点からいきますと、非常に高いレベルでの会議が運営される、金太郎飴のように同じものであっていいなんていうふうには思いませんけれども、そういう保険者としての姿勢が強く感じられるようなものにぜひなってほしいという期待がございます。
 そういう意味では、地域包括ケアを進める上で、この会議が非常に重要性を持っていると思いますので、事務局として、今の状況を踏まえて、どのようにお考えなのかをお聞かせいただければありがたいと思っております。
 以上であります。
○山崎部会長 ほかにいかがでしょうか。
 木村委員。
○木村委員 10ページです。
 「サービス付き高齢者向け住宅」は、先ほど最終的には60万戸という話が出たのですが、昨年、介護給付費分科会の中の宿題事項になっているのですが、この「サービス付き高齢者向け住宅」を経営している側のケアプランといいますか、具体事例でいうと、このサービス付き高齢者向け住宅に入所前に関与していたケアマネジャーから無理やりここの経営者側のケアマネジャーに担当を移行してくれというようなことで、要するに第三者的な、外から見るようなことができないような形になってきていることが多いということが、現場のケアマネジャーから入ってきています。その辺のところは介護給付費分科会の宿題事項でもありましたけれども、非常にこれは大きな課題と思います。そこの入所される高齢者の尊厳についても、それから財源的にもすごく問題があると思いますので、現時点で老健局側でどのような情報をお持ちなのかということも少し聞きたいと思いますので、よろしくお願いします。
○山崎部会長 よろしいでしょうか。
 どうぞ。
○本間委員 1つだけ質問をさせてください。
 11ページ、戻って恐縮ですが、先ほどの「地域ケア会議」なのです。定義はそこに示されているとおりですが、約1,200保険者で実施されている中で参加者の中に医師、つまりかかりつけ医が参加している地域ケア会議の割合をわかれば教えていただきたいと思います。
○山崎部会長 あと1人ぐらい、いかがですか。
 どうぞ。
○高杉委員 日本医師会の高杉です。
 この前、いろいろと介護サービスの実態調査という数字を見たのですけれども、この地域包括支援センターというのは、行政がかかわらずに社協・民間に丸投げしているところが実際には多いのですね。そうすると、市町村レベルの地域ケア推進会議なんていうのはどこかに行ってしまってしまう。行政がかかわっての地域づくりに全然つながらないということになっていくのではないかなと思うのです。この数字と現実の目標とのギャップというのはどうなのでしょうかね。
○山崎部会長 とりあえずここでどうぞ。
 振興課長。
○朝川振興課長 幾つかいただきました。まず、地域ケア会議について、齊藤委員のほうから数としては千二百幾つだけれども、まだ個別ケースを扱うのが少ないので、どう進捗させていくかというお話でした。
 おっしゃるとおり、この地域ケア会議という名称で取り組んでいただいている数はそれなりにあるのですが、これは昨年の4月からやっているわけではなくて、従来から地域ケア会議ということで、それぞれの保険者でずっと取り組んでいただいているところがあるので数としてはこういうふうに多いわけですが、個別ケースを扱って、そこからケアマネの支援であるとか、地域課題の把握であるとか、政策形成とか、そういうものに結びつけていってくださいという形でやっていただくのは、昨年の4月に厚生労働省から申し上げたので、ちょっと正確には把握しておりませんが、恐らく数はまだそんなに多くはないということです。
 進捗させていくためには、やはり1つは、この会議は多職種が集って行う会議ですので、そのコーディネートをする方の能力というのが非常に求められますので、地域包括支援センターの職員であるとかコーディネートをする人を対象に、国としても研修を、今、進めてきていますし、来年度以降も進めていく予定にしています。
 また、こういう新しい厚生労働省からの提案については、市町村レベルでもまだ理解がなかなか進んでいないところがありますので、先進的なよい事例、よい取り組みをされている自治体の事例紹介などにも努めていきたいと思います。
 さらに、先ほどちょっと総務課長のほうから、具体的な内容の説明は今日はしませんということで紹介がありました、ケアマネのあり方の検討会の中間的なまとめでも、制度的にも、この地域ケア会議を位置付けたらどうかという御提言をいただいておりますので、そういったことも含めて、この介護保険部会でも御議論をいただきながら対応をしていけたらと思っています。
 本間委員からいただきました、この地域ケア会議で医師とかかかりつけ医が参加されている割合というのは、ちょっと、今、手元に数字がございません。戻ってわかれば、また別途御紹介させていただければと思います。申しわけございません。
 それと、木村委員からサ高住のケアマネのお話をいただきました。これは数値として現時点で恐らくちょっとまだ把握できていないと思いますので、また、数値として把握できるようなものでもないかもしれませんが、いずれにしても、変更されるのであれば利用者に十分御説明をした上で、御理解を得ながら同意を得て、変更するということが重要だと思います。先生の御指摘もいただきましたので、我々ももう少し問題関心を持って、注視していきたいと思っております。
 最後に高杉委員から、地域包括支援センターが保険者から丸投げになっているのではないか、これから地域ケア会議を担っている主体として今のままではよろしくないのではないかという御指摘をいただきました。まさにおっしゃるとおりだと思います。丸投げになっているのがおっしゃるとおりということではなくて、重要だということはおっしゃるとおりだと思います。先般の法律改正でも、市町村から委託する場合は、ちゃんと市町村として基本方針を示して委託するようにということを入れていただきましたので、そこについてまずは市町村がしっかり具体的な委託方針を示していただけるように、そういう周知啓発をさらに図っていきたいと思っております。
 御指摘いただきまして、ありがとうございます。
○山崎部会長 それでは、一部既に今後の課題についても御質問が出ておりますので、今後の課題、さらには今後のスケジュールも含めまして、御質問、御意見等をいただきたいと思います。
 結城委員、どうぞ。
○結城委員 では、きょう発言内容を簡単にレジュメをつくってきましたので、ごらんいただければと思います。
 今、事務局のほうから、国民会議をにらみながら当面は議論するということでしたので、本部会で議論するに当たって、今回、再開して1回目ですので、まず2点目の考え方を述べます。
 負担と給付についてが今回の部会で非常に大きな議論になると思いますが、御承知のとおり、高齢者にとって介護保険料や後期高齢者保険料、それから年金水準というのは引き上がる見込みがありませんので、今後、段階的に可処分所得が目減りしていくということを踏まえながら、これからいろいろな議論をすべきだと私は考えます。
 ただし、高齢者においても、資産においてはかなりの格差がありますので、資産におけるある程度の再分配というのは必要な議論だと思っております。
 2つ目の考え方として、高齢者施策と現役世代という二分的なマスコミ報道が財配分においておりますが、議論するに当たって、介護サービスが充実するということは間接的に現役世代にもメリットがあるということを踏まえながら、今後議論すべきだと思います。
 例えば、今後、労働力が減っていく中で共働き社会を促進するという意味、これは親の介護による介護離職というのが、今、増えております。それから晩婚化によって、親の介護時期と子どもの大学の進学時期が非常に重なってまいります。私も、今、教鞭をとっておりますが、子育てにおいて最もお金がかかるのは高校の受験時から大学の間だということで、その意味でもこういう議論は必要かと思っております。
 2つ目は、資料2、介護分野の課題の5ページ目が恐らくいろいろこれまで議論されてきた内容を事務局のほうでテーマとしてまとめて参考に挙げていただいたと私は理解しましたが、今後、せっかくですので、ある程度介護療養病床のあり方、一応17年度末で廃止になっておりますが、果たしてこれでいいのかどうかということも再度議論すべきだと思います。
 急性期病院の在院日数の問題や診療報酬の改定、それから、本来こういう介護療養病床の受け皿がきちんとなされているのかということも検証しながら、果たして現行のままでいいのかということは議題に上げて議論すべきだと思います。
 2つ目は、今回、事務局からもありましたが、要支援者に対する給付のあり方が、今後、大きなテーマになるかと思いますが、この場合は要介護認定システムをきちんと見ながら議論する必要があります。過去の本部会でも、要介護認定システムについては議論になったと思いますが、例えば、旧特定高齢者と要支援1の境界とか、要支援2と要介護1の境界、そういうことをきちんと要介護認定システムの現状をにらみながら、要支援者に対する議論をしないと、本質的な議論はできないと私は考えております。
 3つ目は、特養の居室の個室化について、基本的には従来どおり個室化が進んでいる施策が非常に見受けられます。2012年の改定もそうですけれども、地方分権の考え方もありますし、保険者の裁量で一部「多床室」の増設も考える施策も打ち出していくことも議論してもいいのではないか。
 ただし、この場合はやはりプライバシーの保持というのが非常に大事だと思います。
 私も幾つか多床室を見ていますが、可能な限り、プライバシーを守りながら多床室のケアというのもなされている実態があるということだけはつけ加えておきます。
 最後に、今回、社会保障と税の一体改革は恐らくこの部会のテーマの本質的な議論ではありませんが、きょうは資料が出ていますので、私としてはこの17ページ、資料1にある財配分の問題ですけれども、充実部分が1%程度となっていますが、さらに充実を引き上げて、しかも軽減税率が10%の段階で入る可能性もありますので、この資料に書かれている財源の枠組みというのは大きく今後変わる可能性もあるということですので、そういうことも踏まえて、私、個人的な意見では、介護保険料の上昇緩和を目的に現行の公費負担割合を引き上げるべきということも考えながら、ぜひ議論していただければと思います。
 なお、この場合のサービスの充実といった場合は、保険料上昇の緩和も利用者にとってはサービスの充実と私は考えております。
 今回は、再開して1回目ですので、今後、議論するに当たってのある程度の考え方を述べさせていただきました。
 以上でございます。
○山崎部会長 御意見として承ります。
 どうぞ、齋藤訓子委員。
○齋藤(訓)委員 資料2の「介護分野の課題」で、1つ目に地域包括ケアシステムの構築の現状と課題のところに3点挙がっております。「マンパワーの増強」というのは1つ大きな柱であるということについては全くその通りだと思います。24年度の介護報酬改定の審議報告の中にも、特に医療依存度が高くなる中重度以上の要介護者が増えてくるという観点において、介護分野で働く介護職員等の人材確保策を講じるという一文が明記されていたという経緯がございます。
 ですので、このマンパワーの増強の中に、介護職員の人材確保策と並びで、看護職員をどのように介護分野で確保・活用していくのかについて、1つ柱として挙げなければいけないのではないかと考えております。
 先ほども振興課長さんのほうからも出ましたように、新しいサービスが始まって、特に訪問看護が鍵になるのですけれども、訪問看護職員の確保については、医政局の所掌かというと、そうでもない。では老健局の所掌かというと、それもまた違うということで、谷間に落ちてしまうというような状況がございます。
 それから、介護施設で働くナースたちの確保も、施設を経営している方々は、特にいつも足りないとおっしゃいます。入所者の医療依存度が高くなっており、施設の中での看護職員の働き方は、医療処置を実施する、介護との連携を深めていく、あるいは指導、教育といったように、多岐にわたっているのですけれども、介護施設の看護職員の配置基準がしばらく見直されていないという状況でもございます。私どもの調査の中でも、ほとんどの特養は看護職員夜間対応はオンコールですけれども、オンコールの手当てのないところも3割程度あり、労働の過酷さがうかがえる状況です。看護職員の介護分野での確保については大きな柱と認識していただければということと、確保対策をやはり検討していかないと、これから中重度の方々がふえていくときに、早期の介入、早期の発見、病状の進行を予測しながらの対応がなかなか難しくなるのではないかと感じております。
○山崎部会長 ほかに。
 山本委員。
○山本委員 民間介護事業者の側からちょっと御意見を述べさせていただきます。
 地域包括ケアシステムについては、実現をしていくという上では、地域密着型事業は非常に有効な手だてだし、欠かせないものだろうと思っています。また、地域密着型事業については、認知症の者あるいは地域にも優しいということで、非常に利用者にとってすばらしいシステムだろうというふうに我々は考えております。
 そんな中で、先ほど朝川振興課長のほうから御案内がありましたが、なかなか理解が進まないと、保険者側の理解、あるいは事業者側の理解、それからケアマネの認識、このような3点ほど挙がっておりました。
 我々サービスを提供する側からしますと、ぜひこの地域密着型を推進していきたいと考えてはいるものの、なかなか経営的な部分で手を出しづらい部分もあるのも現状であります。
 そういう意味で、今回のスケジュールの話にも関連しますが、消費税の引き上げが2度にわたり予定されていますし、従来であれば、その点で報酬の引き上げということも視野に当然入ってくるわけであります。
 そういう意味で、地域包括ケアシステムの実現、地域密着型の推進という意味も、我々サービスの提供者から質の高いサービスを提供していきたいという考えを持っておりますので、報酬のほうの改定は給付費分科会のほうの議論にはなりますが、消費税率の引き上げをにらんで、十分な議論をお願いしたいということと、地域密着型を推進していく上での財政的な支援といいますか、そんなこともぜひ継続あるいは新規に提供願えたらというふうに思っております。
 資料2の「マンパワーの増強」という点に関して一言述べさせていただきますと、我々事業者としても、パート、日勤の方をなるべく正社員化する等、処遇をよくしていきたいという思いを持っております。処遇改善交付金等の措置は、大分助かっております。ただし実態としては、男子職員の介護福祉士がマイカーローンの融資審査が通らない、当然マイカーローンが組めないような状態ですので、住宅ローンも組めない、こんなような状況でございます。
 せめて我々として、マイカーローンぐらい組むことが可能となるよう、融資の審査で引っかかって融資が組めないということなのですが、事業者としてもそんなことを実現していくような処遇を提供していきたいという思いは持っております。
 そういう意味で、報酬改定が全てではありませんが、環境整備とともに、そういう措置をぜひお願いしたいというふうに考えております。
○山崎部会長 河原委員、どうぞ。
○河原委員 今の最後の御意見の方は、私ども労働組合から言わなければいけなかったかと思いますけれども、改めまして、私からは、組合の若干説明ですが、連合傘下のUAゼンセンが、今、115万人、その傘下の私ども日本介護クラフトユニオンは6.5万人ということで、介護に働く人たちのあらゆる職種の方が集まっております。
 今後も、私どもに寄せられる介護現場の声を大切にしながら、そういうことで臨時委員としてお声もかけていただいていると思いますので、そういった声を大切にしながら、介護保険制度の充実とか働く環境の改善に寄与していきたいなと思っております。というふうな前置きをしておきまして、実は今のマンパワーのところです。資料2のスライド2のところなのですが、今回、どういうふうになるかは知りませんけれども、今までずっと私どもが気になるのが、働く人たちは別に介護職員だけではありませんので、今回、どこかで介護職員という表現は、介護職員も包含した介護従事者という言葉を厚生労働省でも使っていらっしゃるかと思うのですが、そういった一括りの表現である介護従事者というふうにしていただきたいなと思います。提案をいたします。
 私たちの仲間では、ケアマネジャーも、もちろん福祉用具の貸与のスタッフも、それから事務職の方も、そして看護の職員の方々も、チームワークで一体となって働いておりますので、例えばマンパワーの増強のところに、介護職員は2025年には云々必要となるとなってくると、介護職員以外に恐らく、今、100万人ぐらいが介護従事者としているのではないか、合わせると恐らく250万人近くだと思います。
 そういった方たちが抜け落ちてしまいますので、できましたらそういう一括りの名称がほしい。ただ、今、これを一緒にしないという議論の中では、例えば介護職員処遇改善加算がありますので、一括りにしてしまいますと、改善加算の対象者が増えるというふうな懸念があるかもしれません。ここでの議論ではないかもしれませんけれども、介護報酬の議論の中で基本の報酬に入れていただくと、その辺の懸念も払拭されるというふうに私は思います。これが1つです。
 これは確認なのですが、今の「マンパワーの増強」の左の「現状と課題」の中の一番下、おやっと思ったのですが、24年度の介護報酬の改定が月額1万5,000円という表現の仕方は、24年度の介護報酬の改定のデータを取られてここに記載していらっしゃるのか。これはちょっと違うのではないかなと思ったのは、合計の改定額が2万4,000円になったのはいいのですが、21年、確か3%上がって9,000円。その秋に、介護職員処遇改善交付金という形で平均すると1万5,000円になったということだと私は理解しておりますので、ここに持ってくると、何か24年度の介護報酬改定で1万5,000円になったというような、私の認識が違っていたら御指摘下さい。書きぶりがちょっと違ったのかなというふうに思います。
 もう一つですけれども、これはもう変えようがないですが、私たち働く者から見ると、月額例えば1万5,000円に改善されたというのは、これは恐らく厚生労働省が数字を出されるときには、一時金である賞与を6か月で割っていらっしゃって、月額にプラスされていると思います。そうすると、働いている人は月例賃金が幾らかということは非常に関心が高いので、月例賃金があたかもこれだけ上がったというふうに誤解をしてしまいますので、できましたら、交付金が賞与でこれぐらいになったとか、月例賃金はこれぐらいになったと、分けて表現していただくと一番ありがたいのですけれども、そういう誤解も招く表示の仕方だというふうに、意見として言っておきたいと思います。
 以上です。
○山崎部会長 今、確認事項がありましたが、とりあえずこれについていかがでしょう。事務局のほうから。
○片岡総務課長 最後の確認の話でございますが、おっしゃられるように、資料2の2ページのマンパワーの増強のところの一番左の斜め下のところですが、21年度の改定については、これはその後調査して、これで引き上がったという実績の話でございまして、24年度は調査した結果の話ではございません。ちょっと次元が違いますので、おっしゃられるように、丁寧に御説明すべきだったと思います。
○山崎部会長 河原委員、それでよろしいですか。
○河原委員 わかりました。
○山崎部会長 土居委員、お願いいたします。
○土居委員 久しぶりに介護保険部会が開かれまして、私もこの間、社会保障・税一体改革を含めて、いろいろと国民の1人として議論を拝見させていただいておりまして、消費税増税を含む社会保障財源の確保という意味では、非常にいい方向に向かっているのではないかというふうに思います。
 ただ、さすがに財源にはそうは言っても限りがあるということは、引き続き認識を深く持たなければならないなということであります。
 きょうは資料2でお示しいただいている中で、特に冒頭、老健局長からもお話がありましたように、資料2の3ページにありますように、2025年に向けて介護保険料が月額で8,200円程度になる予測が既に出されておりまして、もちろんこれはあくまでも一定の仮定を置いた予測ですから、必ずそうなるというわけではないということは承知しておりますけれども、介護保険料の上昇というものに対して国民がどういうふうに対応するかということが1つ問われてくるのではないかと思います。
 既に、この介護保険部会でも、第5期を迎えるに当たって、月額5,000円を超えるべきでないというような話もありながら、何とか全国平均で見れば5,000円を若干下回るところに今の第5期はとどまっているけれども、第6期はさすがにそういうわけにはいかないだろうという見通しがあるわけですから、やはり保険料水準をにらみながら、どういうふうに議論を組み立てていくかということが私は非常に重要なポイントではないかと思います。
 その中で、保険料負担を軽くするためには公費負担をふやすべきだという意見がありますが、私は公費負担を逃げ道にするべきではないというふうに思います。
 特に、原則5割の公費負担という割合がそれ以上になるということになったときに、では一体、その税財源はどこから持ってくるのか。特に、保険料は確かに介護保険料として取られたならば、それは介護保険のために充てられるということはわかるけれども、税財源ということになれば、どのような人に使われるかということはあらかじめ明示されない形で税財源が取られ、そして、それが5割を超えるということをもし決めたならば、それが介護保険に当たっていくということになると、一体その税財源についての国民の理解というのは、果たして本当にそういうところまで及んでいるのかということは、公費負担をふやしさえすれば、保険料負担も上がらなくて、利用者負担もふやさなくて、それでいいではないかという単純な議論にはならないのではないかというふうに私は思います。
 もし保険料負担をふやしたくなければ、もっと積極的に給付の効率化・重点化という話を進めていくというような議論も私は避けて通れないのではないかと思います。
 もちろん、高齢者の方々でもいろいろな方がおられますから、例えば、8ページに記されているように、「補足給付における試算等の勘案」ということは、給付の重点化・効率化という観点からも、非常に重要な1つの方法ではないかというふうに思います。
 資産の話を挙げましたので、もう少し介護保険制度の中で資産の取り扱いということについて広げてお話を申し上げたいと思うのは、補足給付の話もそうですし、さらには社会保障・税一体改革の中でも掲げられている1号被保険者の保険料の低所得者に対する軽減の強化というところについても、単に低所得者であるということでもって負担軽減をするということになると、低所得だけれども資産を多く持っておられるという方に対してまで負担軽減をしてしまうというようなことになってしまいます。
 さらには、そもそも低所得でない高齢者の方でも1号保険料を払っておられるわけですが、今のところ、国民健康保険とかでは用いられている資産割というものは、システムの制約もあって、介護保険料では活用ができていないというような状況にあるということだと思います。
 それでいて、市町村は固定資産税を課税しているという関係で、固定資産税に関する統計を既にお手元にお持ちであります。ですから、もちろん資産というのは固定資産だけでなく金融資産もあるのですけれども、ここは1つの割り切りということで、固定資産に着目しながら、まずは1つ資産を勘案する方策を導入できるような道筋を第6期ではつけていくべきではないかと思います。
 もちろん、それは強制というか、全国画一的に資産を勘案しなければならないというところまでいきなり行くのは難しいかもしれません。ならば、むしろ選択的な採用ができるような方策、それが例えば実務的に見ればシステムの改変というものが事前に必要であれば、早めに議論をしておけば、第6期に選択的な採用を認めるというような形で1号保険料の資産割の導入とか、導入といっても、もちろん選択的採用ということですけれども、それから低所得者保険料の軽減強化というところでも資産を勘案するとか、補足給付でも資産を勘案するということもできるのではないかと思います。
 以前のこの部会でも、私が申し上げたように、もしマイナンバーが導入されれば、もう少し金融資産のほうにも広げられるような道筋が立つのではないかという、私の意見でありますけれども、少なくとも導入のきっかけということで固定資産に着目するということは、1つ道筋としてあるのではないかと思います。
 さらには、資産以外のところでも、高所得高齢者の利用者負担の引き上げというものも懸案として残っているというふうに思いますので、第6期にはそれが何とか実現できればいいのではないかというふうに私は思っております。
 私からは以上です。
○山崎部会長 田中委員、先ほどは、先に手が挙がっておりました。失礼。
○田中委員 ありがとうございます。
 資料2にあります「マンパワーの増強」に関してでございます。ここでは量的な問題のみ強調されているかと思っておりますが、大切なことは、参考資料2の「高齢社会対策大綱」にもありますように、これからの高齢者像はどんな人なのかということをきちんと捉えた形でのサービスの質といったものも大事になるかと思っております。
 この資料2の2ページにありますように、「キャリアパスの確立に向けた取組を進める」ということも書いてございます。そういったより質の高い介護従事者に対する評価といったことも、今後考えるべきではないか。あわせて、要支援、要介護状態にある人たちを全て介護保険制度の中で支えるというのは絶対無理です。全て介護保険制度で支えるというならば、今、土居委員もおっしゃったように、保険料が果てしなく上がっていくことは世界も誰もが予想できるわけです。そうではなくて、コミュニティといいますか、地域の力というのをもう一度再構築するということも、この介護保険部会や老健局の仕事ではないかもしれないけれども、そういった横断的な取り組みというものも絵に描くというのは、大事ではないか。自分の家庭の問題として、要介護状態になった両親あるいは配偶者ということの中で、どうやってその介護というサービスで支援しようかという議論をしばしば私たちはするのですが、大切なことは、もちろん要介護状態にならないという取り組みも必要ですけれども、もう一つ、そういった入り口の部分で、地域の支えがあれば暮らしていけるということの実態もあるわけですから、そういった議論もきちんと絵に描くといいましょうか、グランドデザインの中に描くというのも大切なことではないかと思っています。
 以上です。
○山崎部会長 簡潔にお願いしますが、先ほど手を挙げておられましたね、高杉委員。
○高杉委員 簡潔に申します。
 今回、認知症施策の検討プロジェクトの報告書、これは厚労省の横断的な議論でまとまったと聞いておりますけれども、これには非常に敬意を表します。ただ、先ほど齋藤委員が言われたように、要介護度が上がれば医療度も上がる。地域で在宅医療をやって、看取りもしなければいけない。訪問看護ステーションは、絶対に数が必要なのですね。この時点で齋藤委員の指摘はもっともだと思います。
 それからもう一つ、医政局マターで在宅医療支援事業というものが立ち上がったのですけれども、これも地域で見るためには、これは医政局もいいことをやられたと思うのですが、ただ、医療の部分と介護の部分がうまく連携していかないとだめです。その点でもう少し十分な連携をとって、介護保険の分野も医療の看取りの分野も、あるいは在宅医療の分野も老健局との議論を一緒に合わせてやってほしいなと思います。
○山崎部会長 桝田委員、お願いします。
○桝田委員 今回、きょうから議論が始まるわけですけれども、皆さんの中からの意見の中で、前回ですけれども、どうしてもそれぞれの方がそれぞれの御意見を申し上げる。理想論的な部分も出てくる。その中に、やはり財政的な問題を抜きにした発言という部分もあります。そうすると、どうしても取りまとめのときに両論併記の色合いが強かったと。
 今回の議論の中で、社会保障制度改革推進法の2条2項、それから介護保険制度の第7条、やはりこの部分に焦点を当てた議論をすべきでないのか。そうしないと、今、負担の問題というのを考えたときに、保険料問題も国の財政問題も、やはりもちませんね。消費税が10%になってももたない。それではなくて、世代間の公平性を考えると、財政的な問題を抜きにしてはやはり語れないのではないか。その部分をやはり前提として議論を進めるのか、それともある程度自由でいいのか、ちょっとそこのルールづくりでスタートしていただけたらなと思います。
○山崎部会長 布施委員、どうぞ。
○布施委員 先ほど、土居先生がおっしゃったように、今の桝田先生もそうですけれども、財源問題というのは非常に大きな問題ですので、確かに高齢者の方の可処分所得が減っていくというのはわかりますけれども、やはり介護保険制度を持続可能な制度にしていくという点からいくと、まさにこの財源問題をしっかりとしていく必要があるわけですね。
 そういう意味で見ると、やはり医療保険がたどってきましたように、利用者負担についての見直しをどうしても考えざるを得ない。特に、一定以上の収入のある方については、医療保険と同じように、1割ではなくて、2割にするか3割にするかは別にして、医療保険がたどったような形でやっていかないと、どうしても財政が破綻してしまう。給付を高めることは非常にありがたいのですけれども、やはり負担の部分をしっかりと議論していかないと介護保険制度は成り立たないという点は、やはり全員で理解をしながら進めていく必要があるのではないかというふうに思います。
○山崎部会長 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 また介護保険部会で議論に参加させていただきまして、ありがとうございます。
 毎度言っているのですけれども、利用者と労働者と被保険者の3つの立場から680万人の組合員を背景に議論に参加させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 資料で、現状と課題が示されているように、高齢者人口がふえるとともに、世帯の単身化が進んでいます。こうした状況で人生の最も円熟した時期である高齢者が自己の選択で尊厳ある暮らしができるように支援をしていくという、介護保険の導入の趣旨を忘れずに、これを達成していくということが重要です。そのためには、高齢者が地域で暮らしていけるように健康年齢を伸ばしていくということ、そして重度化させないことが極めて重要だと考えております。
 リハの効果ですとか、認知症の早い段階からのケアを進めるということは従来から重要だと指摘されていますし、ケアマネジメントをさらに充実させていくということも、既に指摘されていることですので、データを踏まえながら、こういったことをぜひ議論をしていければと思っております。
 このデータを見るときに、現状維持しているということも、重度化予防に一定の効果があるというようにも評価できるという点も含めながら、丁寧に議論していければと思っております。
 もう一つ、私たちとしては、人材の確保を繰り返し言ってきております。この部会や給付費分科会で時々寂しい思いをするのですけれども、きょうは人材について何人もの方がこの点について問題意識を言っていただいて、非常にほっとしています。介護人材をこれから約100万人、12年ぐらいで確保していく、これをどうやってやるのか。処遇改善加算に変えたときにも、加算だけの話で終わってしまった。
 現実に目をそむけないで、この介護の職員が身につけた能力がきちんと評価されて、長きにわたってまともな暮らしができる処遇が行える健全な業界にしていくということを、ぜひまた改めて議論していきたいと思っています。
 そういう意味では、厚労省がもう100万人ぐらい要ると言っている試算を出している以上、そのための施策を伴ったロードマップをつくり、実際にどのように達成するのだということを示していく責任があると思っていますので、こういうようなことも議論していければと思っています。
 以上です。
○山崎部会長 まだ御発言いただいていない方を優先します。では向こうから。齊藤委員。
○齊藤(正)委員 3人目の齊藤でございます。
 1年ぶりにまたこの席に座らせていただいて、意見を述べさせていただけるのは大変ありがたいと思っていますが、この1年間、自分たちが制度改正に向けていろいろ話し合ってきたことが具現化されていく1つひとつを見ていくのは、とてもよい勉強になりましたし、本当にそういう話だったかなと思うようなこともあるように思います。
 実際、先ほど新しいサービスがどういうふうになって、今、現状、余り増えてこないというような話もございましたが、そのことだけではなくて、やはり既存のサービスも大分内容が変わってきています。ですから、同じサービスでも、重点項目が変わってくるに従ってサービス事業者も変容してくるのですが、数がふえたかどうかとか報酬が上がったか下がったかだけではなくて、提供されているサービスの質が保たれているのか、あるいは上がったのかどうかということもしっかり検証していかないと、まだ1年しかたっていませんが、あと2年、このまま行くわけですから、少し不安を感じるようなこと、危惧されるようなこともあります。
 例えばリハビリテーションや機能訓練ということをとても重要視してくださって、非常にありがたいと思うのですが、通所介護でリハビリ強化型デイサービスとかと言われてしまうと、リハビリという言葉と機能訓練とどう使い分けるのだろうかというようなことや、今までどこでもちゃんと話し合われていなかったなと、自分自身も反省なのですが、そういうことも含めて整理をしていかないと、医療保険におけるリハビリテーションというのは標榜科目ですから、それと介護保険でいう広い意味でのリハビリや狭義の訓練的なリハビリというか、そういうような提供の仕方や何かも整理しなければいけないなと。
 ただ、それはおのおのの思っていることをただ言うのではなくて、やはり現状、利用者の方がどういうふうにそれを受けとめているのかも含めて、しっかり話し合う場がほしいと思っていますが、その場がほかにないので、介護保険部会で議論させていただければありがたいと思います。
 しつこいようですが、恐らく調査はされているのでしょうが、どのようにサービスの質が保たれている、あるいは提供されているのかということを調査研究していただくことを私は望んでいます。
 以上です。
○山崎部会長 時間がないことを皆さんよく御存じ。一言ずつお願いいたします。
 小林委員。
○小林委員 私ども全国健康保険協会は、全国で約3,500万人、国民の3.6人に1人が加入しております医療保険者であります。その加入者の多くは、収入の低い中小企業の事業主、そこで働く従業員とその御家族でありまして、財政基盤は構造的に極めて脆弱であります。
 現役世代の賃金が低下する一方で、医療費が増大するという赤字構造、さらには高齢者医療関係の拠出金が約4割、3兆円という大変厳しい状況にあり、平成24年度の私ども協会けんぽの平均保険料率は10%という、異常とも思える水準になっているという、大変厳しい財政状況に直面しております。こうした厳しい財政状況は、協会けんぽに限らず、医療保険者が共通して抱える喫緊の課題であります。今後の人口構成を考えますと、現役世代の重い負担に依存する社会保障制度には持続可能性はないと言わざるを得ないと考えます。
 給付の重点化、効率化を進める一方で、先ほど土居先生からは公費負担に逃げるなというお話がありましたが、消費税等による公費負担の拡充や、高齢者の方にも応分の負担をしていただくことなどで社会保障制度を守っていかなければならないと考えており、このことは、介護保険についても例外ではないと考えております。
 今回、介護保険を考えるに当たっては、先ほど高杉先生からもお話がありましたように、医療保険との連携の視点が必要だと考えます。すなわち、必要な医療、介護サービスが無駄なく、切れ目なくスムーズに提供できる体制を構築していく必要があると考えております。
 今後、さらなるニーズの増大も予想されます。当然、利用者の視点は重要ではありますが、費用負担の増大も予想されますことから、制度を支えている被保険者、保険料負担者全体としての考えが尊重されるべきではないかと考えております。
 その際、医療サービスとして提供するほうがよいのか、あるいは介護サービスとしてなされるほうが適切なのかを区分して考えるとともに、どういう組み合わせであれば、全体として利用者、被保険者、保険料負担者の負担が大きくならないかという、全体の視点を入れて議論する必要があるのではないかと考えております。
 以上です。
○山崎部会長 久保田委員。
○久保田委員 ありがとうございます。
 この保険部会で、どういう分野のサービスを充実させるとか、あるいは人材の確保とか、育成とか、これは非常に重要な問題ですので、いろいろ御意見いただければいいと思います。しかし、何人か御指摘がありましたように、やはり財源論と一体としてこれは議論すべきと考えます。財源論の中には自助の部分、それから保険の部分、税の部分とありますけれども、やはりそれをトータルとして考えて議論をすべきです。
 いずれにしても、介護費用がどんどんふえていきますので、この給付の重点化・効率化は不可避だということと、先ほど小林さんのほうからも話がありましたけれども、現役世代の負担、とりわけ企業の負担がもう限界に来ているということで、そういったものを踏まえて、いろいろ御議論いただければと思います。
○山崎部会長 木川田委員。
○木川田委員 全老健の木川田であります。
 資料2の2ページでありますが、私は地域包括ケアシステムの構築と推進というものに対しては、全面的に賛成であり、支援していきたいという考えであります。
しかし、現在、介護職員等の人材の確保は、非常に大きな問題であります。
 今までは被災地での人材不足ということで言われましたが、全老健では全国的に人材不足を訴えられております。
 介護職員はもちろんのこと、医師、看護師、リハビリ職の人材確保は極めて困難な状況にあります。そのため、何よりも多職種にわたる処遇改善が必要であります。
 老健の介護職員が自信と誇りを持って職務を果たし、その人のポリシーに合った理念と実践を持っていただくためにも、処遇改善をしていただくということと、研修・教育体制の整備充実、介護職に対して自信を持てるような、あるいは老健その他の介護施設に働いているという自信と誇りを持つような、そういう研修あるいは教育体制の確立が大切ではないかと考えております。
○山崎部会長 岡委員。
○岡委員 本日よりメンバーに加えていただきました日本商工会議所の岡でございます。保険料を負担する事業主側としての考え方を述べさせていただきます。
 本日の資料の中には入っておりませんけれども、社会保障給付のうち、年金、医療、介護の高齢者3経費の中では、現状、介護分野の給付費が一番小さいという状況がございますけれども、これまでの伸び率を見ますといずれは医療を上回っていくのではないかと見ております。
 一方、国家財政は、超高齢化による社会保障給付の増大により、大変大きな制約を受けており、さらには長引くデフレによって税収が落ち込み、標準報酬も下がっている中、今後、社会保障制度の維持のために公費や保険料収入に際限なく依存し続けることはできないと考えております。
 少なくとも現役世代や企業の社会保険料負担余力は限界に近い状況にあります。
 このような状況を踏まえ、商工会議所としましては、これまでも社会保障制度の持続性を高めるために、今般の社会保障制度改革においては、事務局からの説明資料にありましたような、重点化・効率化策の早期の実現が何よりも重要であるとともに、自助、共助、公助のバランス、給付と負担のバランスを見直す必要があると考えております。
 したがって、介護保険制度については、全体のシステム改革だけではなくて、給付サービスの内容、例えば要支援サービスのあり方についても、その費用対効果を見据えながら、適正化すべきところは思い切った適正化を行っていくといった重点化・効率化を断行する必要があると考えております。
 また、これまで介護納付金の総報酬割の議論も行われてきたということですが、被保険者間の保険料負担のあり方以上に、自己負担割合についても引き上げを前提とした見直しを行うべきであり、ぜひそうした観点で今後の議論を進めていきたいと考えております。
 以上です。
○山崎部会長 勝田委員には30秒以内でお願いいたします。
○勝田委員 利用者の立場からマンパワーの増強に関しては、今後、100万人必要だということです。介護給付費分科会では、次回は加算を廃止という方向が出されていましたが、そのこともきちんと踏まえた論議をしていきたい。あと利用者負担のあり方で、みんなで確認しておきたいのですが、ここに出ている一定所得以上の「一定所得」というのは幾らなのか。当然論議しなければならないので、この金額について確認をしたいと思います。
○山崎部会長 では10秒で。
○木村委員 最後にケアマネジメントについて、今まで委員の皆さんから医療との連携とか、いろいろ話がありましたけれども、必要な人に必要なサービスがきちんと行くために、ケアマネジメントの質の一層の向上ということでしたけれども、参考資料3を後ほどよく読んでいただきたいのですが、このケアマネジメントの質の向上、ケアマネジャーの質の向上には、利用者負担の話は全くない。ですから、財源論とこの資質向上の話を切り離した議論をこれから進めてもらいたいと思います。
 その給付適正化に向けて、ケアマネジャーの資質向上と、その環境整備のための法整備を早急に行う議論を進めてもらいたいとお願いしたい。これで終わります。
○山崎部会長 予定の時間より若干超過しましたが、皆さんには限られた時間内でそれなりの御意見をいただいたと思います。
 今後の審議の参考にさせていただきたいと思います。
 最後に、次回の開催日時等につきまして、事務局のほうからお願いいたします。
○林企画官 次回開催の日時、場所につきましては、また委員の皆様方の御予定をお伺いしまして調整の上、改めて御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
○勝田委員 一定所得は幾らなのか、確認だけ。
○山崎部会長 確認があるそうでございます。一定所得は幾らなのか。
○高橋介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。まさに一定所得以上というものをどういうふうにしていくのかというのが、大事な今後の制度の議論の中身だと思います。医療保険制度で行われている制度なども勘案しながらではございますが、これからの議論として、今後、資料などを検討の際に用意したいと思います。
○勝田委員 前回出ていた高額所得者の金額は関係ないということですね。
○高橋介護保険計画課長 今後、また新たに資料などを用意しまして御議論いただければと存じます。
○山崎部会長 それでは、本日の部会はこれで終了いたします。


(了)

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