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2013年1月23日 第236回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成25年1月23日(水)10:00〜11:52


○場所

於 厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

森田朗会長 石津寿惠委員 印南一路委員 関原健夫委員 牛丸聡委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
佐藤田鶴子専門委員 北村善明専門委員 福井トシ子専門委員
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長 井上医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○ 外来医療について(その1)
○ 平成24年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成25年度調査)の実施について
○ 医療機器の保険適用について
○ その他

○議事

○森田会長
 それでは、皆さんおそろいになりましたので、ただいまより、第236回「中央社会保険医療協議会総会」を開催いたします。2013年、平成25年になって初めての総会でございます。ことしもよろしくお願いいたします。
 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は藤原専門委員が欠席です。また、花井圭子委員が御欠席ですが、代理としてオリハラコトエ連合生活福祉局次長に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速議事に入らせていただきます。
 まず、外来医療について、その1を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 それでは、資料総−1をごらんいただきたいと思います。まず、この外来医療について本日は御議論をいただきたいと思いますが、その経緯的なことについて、最初に御説明させていただきたいと思います。
 資料をおめくりいただきまして、パワーポイントの3枚目、医療・介護機能の再編の将来像ということで書いてございますが、一体改革の中で述べられているものでございます。
真ん中の下のほう、赤い点線で囲んでございますが、「病気になっても、職場や地域生活へ早期復帰」、「医療や介護が必要になっても住み慣れた地域での暮らしを継続」というようなことで、一番右側にございますが、施設から地域へというような流れが示されているということでございます。
具体的にはその下の4枚目あるいは右上の5枚目に書いてございますように、今後の目指す方向として地域包括ケアシステムの構築をする。地域におけるこういった医療・介護などの提供体制を整えていくというようなお話でございます。こういった中で、外来の重要性があるのではないかということでございます。
6ページにも、地域における医療サービスが書いてございます。
7枚目、こういったことを踏まえまして、「24年度の診療報酬改定の基本方針のポイント」が示されてございます。その一番下の「将来に向けた課題」という中に赤線で書いてございますが、「外来診療の役割分担」が示されてございます。
8枚目は、その具体的な基本方針についての抜粋でございます。
こういった外来のことについても重要だということで、9枚目から前回の診療報酬の答申書の中で附帯意見として、丸1、丸2、丸3、丸4と4枚ございますけれども、次回に向けての宿題事項のようなものが18項目示されてございます。ただ、この中で入院あるいは在宅というような観点からの宿題をいろいろ示されてございますが、外来につきましては、スライド12枚目でございますけれども、赤字で下線を引いてございますが、「入院医療や外来診療の機能分化の推進や適正化について引き続き検討を行うこと」と、外来として明記されているのはここしかないということでございました。
資料の総−1の参考資料が1枚紙でございます。この資料は昨年3月に中医協で示されたものでございますけれども、この18項目についての附帯意見につきまして、それぞれの対応部会、分科会というものが示されているところでございます。今のことにつきましては、裏側の2ページ目に12番に「入院医療や外来診療の機能分化の推進や適正化について引き続き検討を行うこと」となってございます。これは入院医療等の調査・評価分科会という、そこで検討することになってございまして、これにつきましては御存じのように、ほとんど入院についての議論をする分科会でございます。
また、こちらに示されているものについて、さまざまな調査などが行われているところでございますけれども、そういった調査結果が出るまでなかなか議論ができない。こういう中で外来は今後重要であるし、議論が必要なものでありながら、前回、言い方は余りよろしくないかもしれませんが、漏れてしまっているようなところがございますので、今の機会をとらえて、外来の診療報酬改定に向けて、どういった課題があるのか、どういう方向で進めていけばいいのかについて、本日はフリートーキングのような形で御議論をいただきたいと思いまして、こちらに示させていただいたということでございます。
総−1の14枚目以降、外来医療の現状についてということで示させていただいております。15枚目「医療施設の種類別にみた推計外来患者数の年次推移」ですが、大体横ばい。病院でやや減少という傾向がございます。
16枚目でございますが、年齢階級別にごらんいただきますと、65歳以上の高齢者、75歳以上の伸びというものが結構大きいということが見て取れると思います。
17枚目でございますが、入院外の1施設当たりの医療費の伸び率をごらんいただきますと、若干増減はございますけれども、傾向としては診療所あるいは中小病院よりも大病院、大学病院のほうが伸び率が高いという傾向がわかると思います。
18枚目「外来患者の診察前の待ち時間」につきましては、特定機能病院、大病院などで、中小病院などに比べますと待ち時間が長いという傾向がございます。
19枚目、これは一昨年の中医協で示させていただいたものでございます。医療機関別の1日当たりの入院外医療費についてのものでございますが、左側のほうが安いということで、比較的軽症の方が多いのではないかと推測されるところでございますが、病院の外来においても6,000円未満の施設が26%を占めるということを示めさせていただいております。
今回その新しいデータが出ましたので、20枚目に示させていただきました。若干病院のほうでこういった安いものが減少してございます。しかし、2%程度の減少ということで、まだ4分の1くらいはこういった6,000円未満の施設が占めているということでございます。
21枚目「医師の外来診療に対する負担感」としまして、まず、日常業務で負担が最も重いと感じる業務として、20%ほどが外来診療ということで上げられてございます。業務ごとの負担感について問うたものについては、外来診療について4割強の方々が負担が大きいと感じているということで示されてございます。
22枚目でございますが、病院勤務医の外来業務の負担感としまして、今のことでございますが、その負担が大きい理由として、診療時間内の外来診療については作業が多いということが5割くらい、救急外来など時間外のものについては突発的に発生して、その後の予定に影響するというのが56.5%という回答が得られているということでございます。
23枚目「外来医療における役割分担について」、患者さんに協力してほしいことの有無を医師に問うたものについて、「ある」という答えが9割近くございます。その中の大部分8割くらいは、「軽症の場合は、近隣の診療所を受診してほしい」あるいは「休日・夜間の受診は避けてほしい」というような要望があるということでございます。
24枚目、参考として挙げられてございますが、兵庫県立柏原病院のケースでございまして、こちらの小児科が閉鎖される可能性があるという報道をきっかけとして、守る会が発足して、点線の四角で囲ってございますが、3つのスローガン「コンビニ受診を控えよう」、「かかりつけ医を持とう」、「お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」、こういった活動を行った結果、その翌年にこの病院の小児科の時間外の受診者数が半分以下に減少したというような効果が出されているという事例でございます。
25枚目「外来縮小の取り組みが困難な理由」として挙げられているのが、時間の短縮あるいは機能の縮小、いずれにしましても患者数が多いことが挙げられているという現状があるということでございます。
続いて「3.外来患者像の変化について」でございます。
27枚目、これはよく出される人口ピラミッドの図でございます。現在は第1次、第2次のベビーブーム世代の方々が現役でいらっしゃるところでございますが、これが50年後には75歳以上になることが予想されておりまして、逆三角形のピラミッドになることが予想されているということでございます。
28枚目、こういう状況の中で高齢者については、平均の傷病数あるいは通院者率ともに高い傾向があるということでございます。
29枚目「脳・心臓疾患に至る経過」として示されてございますが、いきなり病気になるということもございますけれども、徐々にBMIから始まってございますが、さらに病気が積み重なっていく。そして、高齢になったときには複数の幾つもの傷病を抱えるという状態になることが示されているということでございます。
30枚目「外来患者の受療状況」としまして、複数の医療機関を受診している、あるいは複数診療科を受診している方が約45%。その中で同じ病気で別の医師にかかっている方が6%、こういう状況がございました。
31枚目、受診した医療機関数についてお聞きしますと、75歳以上の方が複数機関を示していらっしゃる傾向が大きいということが見て取れます。
32枚目、主な傷病として挙げられているのは、高血圧性疾患が非常に多く、糖尿病、高脂血症など、こういった慢性疾患が非常に多いということでございます。
33枚目、こういった疾患について通院者率もやはり高く上げられているということ。19年、22年を比べますと増加の傾向にあることが見て取れるということでございます。
34枚目からは「4.外来診療の機能分化の推進について」でございます。
35枚目、これは一昨年の中医協で示された役割分担のイメージでございます。地域の拠点となるような病院については、外来についてはより専門的な外来に特化していただいて、診療所等については一般的な外来、主治医機能の評価というようなものが役割分担のイメージとして挙げられているということでございます。
主治医機能というものにつきまして、その例として36枚目に参考として日本医師会の考え方が示されてございますが、かかりつけの医師は「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる『地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師』」ということが示されているところでございます。
37枚目、かかりつけの医師の有無について聞いたところ、「いる」と答えた方が54.3%、「いないが、いると良いと思う」という方が27.8%で、こういったかかりつけの医師が必要であるというお答えが82%くらいあった。年齢別に見ますと、かかりつけの医師がいるという方については、高齢になるほどそういう方が多い傾向が見て取れたということでございます。また、かかりつけの医師の医療機関としては、医院・診療所が7割を占めているということでございます。
これは日本医師会の調査でございますが、その下は健保連の調査でございまして、日ごろから相談している医療機関について、病気になるといつも相談し診察を受ける医師がいるという方が23.6%、大体4分の1くらいいらっしゃる。そういった方について、その医師がいる医療機関を聞きましたところ、9割近くが一般の診療所であったということでございます。
39枚目、かかりつけの医師を選んだ理由として挙げられているのは、1番目は通院が便利ということでございます。2番目以降、緑色の点線で囲んでございますが、全人的かつ継続的な診療とまとめてございますけれども、よく説明してくれるとか、医師の人柄とか、先ほどの医師会の定義でも「身近で頼りになる」ということがございましたが、頼りになる、信頼できるという要素、アクセスのよさ、身近、こういうことがまさにその理由として挙げられているのではないかということでございます。
40枚目、かかりつけ医までの通院時間としまして、30分以内という方が病院・診療所で大体8〜9割でございまして、地域包括ケアシステムについても、おおむね30分以内の距離が示されてございますが、現状としましても、かかりつけの先生のところまでの通院時間はほとんど30分以内ということでございます。また、交通手段としては、徒歩・自転車が4割くらいということでございます。
41枚目「日ごろから相談・受診している医師・医療機関へ期待すること」についても、先ほどごらんいただいたデータと同じように、アクセスのよさ、全人的かつ継続的な診療、信頼感など、こういった回答が多く挙げられているということでございます。
42枚目「医療機関を選ぶときの情報源」として、家族、友人あるいはインターネット、そういうものが挙げられておりますが、3番目として「かかりつけ医師に相談する」が挙げられているところでございます。
43枚目「医療機関の受診のあり方に関する考え」について聞いてございます。健保連調査でございますが、これにつきましては、AまたはBという2つの考え方についての賛否について回答を求めたということで、Aは病気の症状の程度にかかわらず、病院と診療所の区別なく自分の選んだ医療機関を受診する。自分で選ぶという回答でございます。
Bについては、最初に決まった医師を受診して、その医師の判断で必要に応じて病院等の専門医療機関を受診する。つまり、決まった先生を受診して、そこの紹介によって必要に応じて、その専門医療機関を受診するということでございます。
Aの意見に賛成という回答とBの意見に賛成という回答が示されてございますが、Bの意見にどちらかといえば賛成、あるいは賛成という両者を加えますと半分以上で、Aのほうの倍ぐらいがBのほうに賛成と答えてございます。
その理由としまして右側に書いてございますが、「自分だけでそのときの症状に応じて適切な医療機関を選ぶことが難しいから」、「まずは自分のことをよく知っている医師に受診したほうが安心だから」という回答がそれぞれ6割近くあるということでございます。
44枚目、これにつきまして、Bの意見に賛成ということについてごらんいただきますと、年齢が高くなるほど、そういう意見が多くなる傾向にあるということでございます。
45枚目、これは診療所がなくて病院のみでございますが、病院を選ぶに当たって重視したものの上位です。小病院あるいは療養病床を有する病院においては、自宅や職場・学校に近い、以前に来たことがある、アクセスのよさ、医師や看護師が親切というものが上位に挙げられているということでございます。
46枚目、医師による服薬管理ということでございます。これはそれぞれ3本の棒グラフとなってございます。一番上の青い棒が特別養護老人ホーム、真ん中の斜線の棒が老人保健施設、一番下の格子模様が有料老人ホームでございます。これをごらんいただきますと、特別養護老人ホーム、老人保健施設が薬剤の種類が比較的少ない。それに対しまして有料老人ホームが比較的多いという傾向がございます。
ここから1〜3とか4〜6、あるいは7種類とか、診療報酬のほうでもそういった区分がございますが、これは特にそういうものを意識して集計しているということではなくて、老人保健健康増進等事業において老健局のほうで機械的に3種類ずつ分けたということでございますので、特にこの数字に他意があるというわけではございません。しかし、それぞれの違いは特養と老健施設には配置の医師がいて、有料老人ホームにはそういう医師がいないという違いがあるということでございます。
47枚目、外来医療の機能分化と連携についての粗いイメージでございます。患者がアクセスしやすい中小病院、診療所においては、複数の慢性疾患を有するような高齢者の方が非常に多いと思いますが、全人的かつ継続的な診療を行って、必要に応じて専門的な診療を行う地域の拠点となるような病院に御紹介いただく。そういった地域の拠点となるような病院においては、一般的な外来というものは縮小させて、より専門的な外来に特化させていく。病状の安定とかそういうことになれば、また一般的な診療所に逆紹介するということ。あるいはそういった診療所から介護が必要なときには介護保険サービスへの紹介とか、こういった流れをスムーズにしていくことが必要なのではないかということでございます。
48枚目、以上、課題と論点を述べてまいりましたが、そういったことが列挙されてございます。
そして、最後の論点として「複数の慢性疾患を持つ患者に対して、適切な医療の提供を図りつつ、外来の機能分化の更なる推進について、どのように考えるか」ということでございますが、こういった点につきまして、きょうはフリートーキングということで、委員の皆様方の御意見をいろいろいただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまございましたように、きょうはフリートーキングということですので、御自由に御発言をいただきたいと思います。何か御質問、御意見はございますか。
 それでは、鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 まず、きょうはフリートーキングということですので、本日何かを決めることはないということを確認させていただきたいと思います。
 その上で、3ページ目の図がよく出てきますけれども、2025年の右側の図ですが、これと診療報酬改定の関係を事務局としては、どのように考えていらっしゃるのかをお示しいただきたいと思います。我々としては、全国一律に金太郎あめみたいな形にはとてもいかない。地域の実情に応じた、地域性に応じた形でしか組み立てることはできないと考えております。
 その上で、我が国の医療は高齢化が既に世界一ということですが、それにもかかわらず低コストで、しかも充実した医療ということで対外的に非常に高い評価を得ているわけでございます。外来診療におきましても、アクセスがよくて質が高く、設備充実しているという我が国の診療所、有床診療所あるいは中小病院の外来のメリットは極めて大きいと考えられます。専門医が開業するということで、疾病の早期発見、早期治療につながり、充実した設備が有効活用されていると思います。
 GP制度の国では、病院へのアクセスが困難なために、早期発見・早期治療が遅れるということはよく言われているところでございますし、イギリスでは医療費抑制のために、セカンダリーケアをプライマリーケアに下ろそうとしているわけですが、GPと専門医が完全に分断されているために、そういったことが進まないということが大きな問題となっているわけでございます。
 一方、きょうの資料にありましたように、特定機能病院を含む大病院の外来の見直しというものは、勤務医の負担軽減という観点からも必要であると考えられます。すなわち、診療所、有床診療所あるいは専門病院以外の中小病院のかかりつけ医機能の充実を中心に考えるべきだろうと思います。
 そういう意味では、37ページの表にもありますように、既に70代以上では8割以上の方がかかりつけ医を持っているという現状がありますので、これは有病率が増加している高齢者の方は多くの方がかかりつけ医を持っているということだと思います。かつて、そういった方々に対して診療報酬を包括化しようというような動きもあったわけですが、そういうものがうまくいかなかったのは、医師を1人に限定しようということがあったためと思われます。過去の失敗や教訓を踏まえた上での現状に合った形が必要だと思われます。
 また、39ページと41ページ、これは日医と健保連の別々の調査なわけですが、これを見るとおわかりいただけると思いますが、国民が求めているのは日本医師会が36ページで提案しているかかりつけ医という機能を求めている方がほとんどだということです。よく総合診療医と言われるものが議論されていますが、どんな病気でも診てほしい方は2割くらいしかいらっしゃらないということが国民の考え方だと思います。ですから、こういったものを制限しようということは、うまくいかないのだと思います。
さらに服薬管理を医師がするという話もありましたが、これは必要だろうと我々は思いますし、現状では医薬分業のデメリットの面が目立ってきているのではないかと思います。
きょうは時間がありますので少し話をさせていただきますが、国民医療費に占める診療所の構成比は、昭和51年には40%ございましたが、平成22年には22.4%、外来のみだと21.2%と2割強まで大幅に低下しております。では、その分はどこに行ったのかというと、調剤薬局に移動しているのでございます。
 また、平成19年〜22年の医療費の絶対額あるいは構成比を見ますと、両方とも診療所は低下傾向を示しております。すなわち、既に診療所の医療は十分かつ必要以上に抑制され、効率化されていることが言えると思います。これ以上抑制しますと診療所の機能が損なわれる。特に地方からそういったものが失われていくことが懸念されるわけでありまして、もし医療費の抑制を考えているとしたら、その方向性が違うのではないかと考えます。
 即ち、現状では、既に国民医療費の約6分の1が営利企業が多い調剤薬局で使われていることの方が大きな問題だと思いますので、そこら辺をぜひ今後検討していただければと思います。調剤薬局の数はコンビニの数よりも1万も多く、5万5,000カ所くらいございまして、今や調剤薬局1軒の収入のほうが診療所の平均よりも多いという状況で、主客逆転の状況になっているわけでして、ぜひそういった現状を踏まえた議論が必要ではないかと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。白川委員。
○白川委員
 本日は包括的な論議ということですが、事務局がまとめていただいた資料では、最初に社会保障・税一体改革の、2025年の医療・介護の将来像が示されておりますが、方向としてはこのとおりだと私も考えております。
 一体改革で、地域包括ケア体制の整備等の方向性が示されているなかで、1つは病院と診療所の外来における機能分化をどのように進めるかですが、中医協でございますので、診療報酬の評価という形で進めるしかないわけです。今のところ、選定療養の仕組みで初診料、再診料の差をつけるといったことしか具体的な手法がないのが現状です。この辺はやはりもう少し促進に資するアイデアを中医協でも議論していかなければいけないという問題意識は持っております。今後の議論の中で双方の意見を出し合って、知恵を絞っていければと考えております。
 その1つの手法として、今、鈴木先生もおっしゃったかかりつけ医あるいは総合診療医これは患者側が自分の病状について最初に相談できる信頼関係を持ったお医者さんという意味だと思いますが、これも1つ大きなテーマになると考えております。
 詳細は承知しておりませんが、今、医政局のほうで総合診療医に関する検討会を持たれていると伺っております。その内容について、中医協で御紹介いただくことを希望しております。どういうスケジュールになるのか承知はしておりませんが、来年度の診療報酬改定に合うのであれば、総合診療医的な診療をどう評価していくかを、包括的に考えていかなければいけないと考えております。
 総−1を見ますと、特に高齢の方々が複数科で受診をしています。あるいは鈴木先生も御指摘のとおり、かかりつけ医も高齢の方ほど持っておられる比率が高い。以前、後期高齢者診療料をつくり、民主党政権へ交替後に廃止になりましたが、多分、高齢者の方々は複数科受診ということもあって、かかりつけ医機能を診療報酬で評価したのだと思います。廃止されたときも私は発言させていただきましたが、考え方としては間違えていない。年齢で差別したということで当時問題になったわけですが、これは大元からもう一度議論すべきテーマだと考えております。
 一口にかかりつけ医、総合診療医といっても本当に子供から高齢者まで全部診るのかというと、決してそうではないと思います。何歳から区切るという意味ではなく、必要度の高い高齢層あるいは複数の疾病を持った方を中心に、そういう方々に対するかかりつけ医機能をどう評価していくのかを整理していくべきではないかと考えております。
 総−1の30ページ「外来患者の受療状況」では、同じ病気で別の医師にかかっている方が6%もいることを示していますが、これは非常に大きな数字だと思っております。この中にはセカンドオピニオンを聞くケース等が含まれているとは思いますが、どういう診療科でこういうことが多いのかについて、科別の分析は可能だと思いますので、この6%の内訳を分析していただくよう要望いたします。
 とりあえずは以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 今の御発言の中で、かかりつけ医、総合医で、医政局のほうで検討中ということですけれども、その進行時期で結論が出る時期は事務局のほうでお答えいただけますか。
○宇都宮医療課長
 我々も役所の縦割りで申しわけないのですが、報道等でしか存じ上げていないので、具体的なスケジュールとか、今どのくらいまでというのが余りはっきりとわかりません。担当部局にその辺のところは確認して、その内容などについても中医協で紹介してほしいということでしたので、そちらの担当部局とも相談して、紹介できるような時期になったら、こちらのほうでも紹介するように検討をしたいと思います。
○森田会長
 審議官、どうぞ。
○神田審議官
 私は医政局も兼任して、専門医の検討会のほうにも出ております。現状は専門医の1つとして、総合診療医を検討しているという認識をしております。行政が認定するという形でなくて、プロフェッショナル・オートノミーに基づいて第三者的な機関で専門医を認定する。ただ、具体的なプログラムについては、今後検討していくというような状況でございます。
臨床研修の見直し等が行われていて、それが27年度からということで、それが2年進んだ後、専門医課程ということですので、今その検討会などで言われているのは、仮に総合診療医という専門医ができるとして、養成自体が29年度くらいからということで、もう一つは、現在に実際に診療しておられる方々がその専門医をとる移行的な過程もどうするのかということも含めて、今、議論をされていると認識しております。また、詳しくは御報告させていただければと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。次の改定には難しいということですね。
 それでは、安達委員からお願いします。
○安達委員
 今、審議官から御回答をいただきましたから、それで私もそのように承知しておりますけれども、さすがに今、議論中の総合医について、次期改定での評価も含めてと白川委員のおっしゃった部分は、私はまだいろいろな議論が錯綜している中で時期尚早ではないかということを申し上げるほか、細かいことを言うと、それははしょります。
 日医のここに紹介していただいた、かかりつけ医をこういう定義をしている。これも我々は日本が特に病院で専門医の医療をやりながら、専門的にかなり高い技能を持って地域で開業する。開業するときにこういう医師を皆さんは目指してくださいということを日医としても発進をして、そのプログラムとしても生涯研修プログラムもずっと実行してきていることでございますので、我々診療所の立場から言うと、この生涯プログラムをさらに充実させて、病院あるいは患者の皆さんからより一層の信頼を受けるような医師になるべく、そのプログラムを実効あるものにするということが、より大切な方法なのだろうと思っております。
 白川委員が御指摘のスライドのナンバー30の重複受診の件は、白川委員は今6%もあるという御指摘でした。私は6%しかないのかと思っております。重複受診で問題になるのは、いわゆる患者さんの受診行動としてのドクターショッピングのような形で重複が行われ、場合によっては投薬も重複するということになると、これは患者さんの健康状態にとって問題があるということと、もちろん医療費の無駄の削減の部分として検討されなければいけないことです。
 そうでありますけれども、多くが同じ病気ではないという重複受診の実態。特に高齢者における重複受診の実態は、高齢化した人間の体がそれぞれの幾つの臓器において、それぞれが軽症であったとしても故障を来す。そのことについて重複受診が生まれるのが基本的な形だと私は思っております。それは内科と眼科であるとか、内科と整形外科であるとか、内科と耳鼻科であるとか、そういった形での重複が多いという意味で言うと、これは別に問題にするべきことではないだろう。
 ですから、白川委員が御指摘のように、この6%が一体何なのかということは調査可能なら、やはり私たちにも示していただきたいと思います。例えば、1つの疾患で一度、大学病院に行って詳しく調べてもらって、今の診療所の治療でいいのかどうか評価をしてもらってくださいと言って紹介をして行ってこられた。帰ってきた方がこの質問を受けたときに、2つあると答えられているのかどうか。そういうことも含めた実態の解明をしていただきたいと思います。
 長くなって申しわけないのですが、フリートーキングだということなので、このことは一度どこかでお聞きしたいと思っていたことがございます。これは医療課長よりも保険局長の見解をと思ったら、所用で退席をされてしまったのですけれども、スライドナンバーで言えば3番になるのでしょうが、施設から地域へというところに赤丸が打ってございます。
我々は特に診療所の立場から言うと、いつも医療計画の中に診療所の役割が書かれるときは、そこから線を引かれた右側には在宅医療しか出てこない。これはある意味では非常に不本意でございますので、きょうのようなテーマを設定していただいたことは大変ありがたいと思っておりますけれども、その上で厚生労働省として基本的にこの点をどう考えておられるかということを1つお聞きしたいのは、日本がこの人口ピラミッドに示されているように少子化に向かう。特に生産労働力の減少が顕著に起こるということが、人口ピラミッドの上では高齢者のほうが大きいというピラミッドが、今後50年近く続くことになるわけであります。
 そのときに病院だけに頼らずに在宅医療でそれをやりなさいということが、政策の基本方針になっています。もちろん患者さんがこれを希求される場合において、この体制を十分に完備して整えることは、我々が当然やらなければいけないことで、そのことに全く異論はございません。しかしながら、日本経済全体の構造を考えたときに、こうした生産労働力が減ることになると、日本ではまだ多い、男性が勤務をして女性が家庭におられる。こういう形をある程度改めて、生産可能性のある年齢の女性の方たちの職場への進出、仕事の分担もやらない限り、生産労働力は確保できないと思います。これは日本経済の大きな課題だと思います。
 そうすると、女性ももちろん働く職場環境を整えることは、日本の社会はいろいろな意味で遅れておりますから、そういう整備も必要でありますけれども、医療界も例外ではありません。今の医学部の学生の40%くらいは女性でございますので、そういう点に直面することになるわけですが、そういう環境を整えて、生産労働力として女性の方も社会に出ていただいて、仕事をしていただくことが国の経済の観点から言えば、基本的に必要な政策だろうと私は思います。
 そうしたときに、在宅医療の推進という政策との整合性はどうなるのか。共稼ぎで現役世代の夫も妻も生産現場にいるということになったときに、在宅医療の推進は本当に成り立つのか。この2つの間の政策矛盾はないのかどうかについて、厚労省は基本的にどうお考えなのか。言葉が足りないかもしれませんが、それは一度お伺いしていきたいと思いますので、ぜひお願いいたします。
○森田会長
 では、この件につきまして、審議官のほうからお答えください。
○神田審議官
 省を代表してお答えできるあれはございませんけれども、基本的な考え方として、在宅で療養していくためには、やはり環境が必要だと思います。いろいろな調査をしますと、在宅療養を続けていく上でのネックは2つあると認識しています。
できない理由は、まず1つは家族が大変。介護の手や療養の世話をする人がなかなかいないと大変だということと、介護負担等についてはケアの部分や訪問看護という部分でしっかり支えていただかないと、家族としては耐えられない。
 もう一つは、病変があったときの対応が不安。そこは在宅療養支援診療所ですとか、そういうところが出てくることによって、いざというときに往診していただいたり、緊急のときに入院を受け入れていただいたりということができることによって、環境整備ができるのではないかと思っております。
 大きなトレンドとして、ここで目指していこうというのは、無理やり在宅に押し出すとうよりは、急性期や一般急性期や亜急性期をできるだけ集中的に行うことによって、その病状に合ったところに移っていくという中で、外来や在宅で受け止められる人も出てくるのではないか。
終末と言うのが適当かどうかはわかりませんけれども、そういう状況になったときにアンケートなどによりますと、6割くらいの方は、できるだけ在宅で暮らして、最後はもともとかかっていた病院に入院するとかいう方まで含めると、できるだけ家族と在宅で暮らしたいとおっしゃっておられますので、無理やりということではなくて、むしろそう願っておられる方々をどうやってお支えするかという観点から、1つは介護面といざというときのかかりつけ医的なことも含めた緊急時の対応を進めていくことによって、そういうことを御本人たちが望んでおられる療養が送れるようにしていこうというのが基本的にスタンスで、無理やり押し出すということでは必ずしもないのではないかと思っております。
○安達委員
 公式にというか、しゃくし定規にお答えいただくと、そういうことにしかならないのだろうと私も思いながらお伺いしております。
最初に申し上げましたように、環境がそういうふうに整っていて、患者さん御自身も御家族も含めて、それが御希望な場合の在宅医療の充実について、これは我々もまだ不十分な点があるとすれば、さらなる努力目標だということで、これを忌避することは全くないという前提で申し上げます。
 さっき申し上げたように、日本経済全体の中での生産労働力の低下と、日本の生産労働力可能年齢に該当する女性の方たちの社会への進出ということが、日本経済の観点から言っても必要不可欠になるだろうという見方がもし間違っていないとすれば、今お話になったような在宅での緊急変化のときに誰が連絡するかというと、誰もいないです。
在宅支援診療所とかが往診とかで対応してくれるとおっしゃっても、24時間いつもその現場にいることはできませんので、対応は24時間可能であったとしても、それを見る家族がどなたかおられないと、やはり在宅診療はなかなか成り立たないということを考えたときに、在宅医療の推進政策は、一方では無理やり押し出すのではないというのが厚労省の考え方という御説明ですけれども、この高齢者人口の増加に見合うだけの入所施設を建てると、利用者がわずか数十年で減っていくわけでから、これは原資の投入の面からも問題があることも含めて、国家経済の観点からという意味合いも在宅医療の推進政策にはあるだろうと私は理解しております。
日本経済の中での女性のより積極的な社会活動の参加を考えたときに、そういう観点からの在宅医療推進政策はどうなのか。例えば、内閣あるいは政府の中で省横断的に、厚生労働省、経済産業省あるは財務省等々で御検討される場があるのかどうか。あるいはこれまで、そういう観点から御検討になったことはあるのかどうかということだけ、ただいまは伺っておきたい。私は恐らく、ないという御回答なのだとは思います。
○神田審議官
 女性の労働力率の高まりですとか、そういう観点から検討されたことは少ないかと思います。確かにおっしゃられるように、御家族がいない場合の緊急時の対応や介護がなかなか難しいのはあるかと思います。一方で、御家族がおられない状況ですと、最近ではサービスつき高齢者住宅と言っておりますが、一人暮らしの方などですと、見守りや相談機能があるような緊急時の対応ができるようなところで暮らしていくことも含めた対応が要るのではないかと。今後、一人世帯が増えてまいりますので、そういうことを含めて検討は必要かと思っております。
○森田会長
 医療課長、どうぞ。
○宇都宮医療課長
 たまたま私は前回、介護保険を担当していたので、ちょっとだけ補足させていただきたいと思います。
 今、審議官のほうからお話がありましたように、在宅医療は単独である話ではなくて、特に一人暮らしとか高齢者夫婦の世帯の場合は、介護の話がセットになるということだと思います。そうしたときの在宅の概念が、一軒家で1人とか高齢者だけで住むとか、あるいは普通の民間アパートに住むというだけではなくて、ケアつきの住まいを確保するということもセットで論じられるという問題であって、在宅医療だけで考えたときにどうこうということはちょっと違うのではないかと。
そういうことについて、実際に介護のほうで、ケアつき住宅あるいは御存じだと思いますけれども、24時間対応の訪問介護・看護、あるいは小規模多機能に医療機能を加えた複合型サービスなど、今の時点での正解は必ずしもないですが、少しずつ来る時代に備えた取り組みをしているところで、議論を進めながら取り組んでいるということだけ補足させていただきたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございます。安達委員、よろしいですね。
嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 今、課長が全部お話になったので、同じことを言おうと思っていたのですが、科学技術の進歩に応じて、これは重症度にもよりますけれども、将来的には多分1人でいても、遠隔でかなりのところをカバーできるのではないかと思います。それはなぜかというと、必要が起きますから、それに対しては、我々は反応しますね。
 なぜそういう必要ができるかというと、これからも団塊の世代の75歳が2040年までどんどんふえて、急性期の病院で看取るのはまず不可能です。それをやっていたら完全に病院が崩壊しますので、そちらのほうに行かざるを得ない。そこで必要が出るので、多分科学がそれを助けるようなものをつくってくれて、今、課長がおっしゃったように、いろいろな制度的なものを総合的に使って、何とか補っていかなければいけないのではないかと思っています。
 今回、自由討論ということで、外来のことが出てきておりますが、日本は結構いい医療をやっているのだなというのを課長が出してくれました。国民がこれを見ると、例えばアクセスにしても30分以内が8割を超しているとか、これは国民の面で見れば、非常にいい医療制度を日本はやっているということを証明するような内容になっていますので、私は大方これはいいのではないかと思います。
 課長が先ほど、機能分化を外来でしなければいけないということで、そちらの方向性も間違いないと思います。そうしなければならないと思いますが、1つだけ、行き過ぎるとアメリカのようになる可能性がある。
先ほど白川委員もおっしゃったように、全部の機能分化を行き過ぎると、例えばアメリカのコロラドに、相談できるような小児科のクリニシャンがほとんどいないです。ただし、小児で心臓移植だとか先進医療のある病院はみんながそこに集中してしまって、お母さんたちが相談できるクリニシャンが開業しないのだと。そういう行き過ぎの社会になると、現場の国民が困るので、そういうことだけは行き過ぎないように課長にお願いをしたいと思います。方向性はこれでいいと思います。
 白川先生が、診療報酬でしかこれはできないとおっしゃいましたが、何とかこういう方向性をやる場合に、私たちが1つだけ診療報酬でできるのではないかと思っているのは、何を言いたいかというと機能分化をするための道ですけれども、地域連携パスに診療報酬をつけると、今、実はてんかんの患者さんが非常に困っています。最近、新聞等々に出ているように、どこの病院に行っていいかが患者さんもわからないし、医療側もどこに患者さんがいるかがわからない。
それを地域できちんとネットワークの中にいれて、連携パスでやって、診療報酬をそこにつけていくということになると、それは載ってきます。これはてんかん学会でもこの前、声明を出したところですが、地域の連携をやろうと。そうすれば、患者さんにもフィットした、最初の急性期であればお薬の一番いいものを見つけるとか、あるいは外科手術をやるとか、そういう適切な医療ができるだろうと。ですから、診療報酬で機能分化をするには、地域連携パスを考えると、実際の実行があるのではないかと我々学会としては考えています。
 これも白川先生と同じ意見ですけれども、中医協では診療報酬をやるのですが、機能分化をやるには、教育ですとか専門医等々、別のシステムも一緒にやらないと、病院の規模とか何かで診療所を変えるだけでは現場に混乱が起きると思いますので、これは課長に御配慮をよろしくお願いしたいと思います。
 全体の流れはいいのですが、データが適切でないのがあるので、これは誤解を生むので補足していただきたいと思っています。17の大学病院や200床以上の病院に外来で医療費が伸びているといいますが、この表だけでは大学病院に外来の患者さんがたくさん来ている。無駄に風邪の人がたくさん来ているということではなくて、患者さんの質が違うのだと思います。ですから、この外来患者さんの単価が高いとか、軽い患者さんを見ているということになりますので、そのサブ解析のデータを出さないと、これだけでは大学病院に外来患者が集中しているということは言えないと思います。
19ページの6,000円未満の施設が26%を占めるということは、近辺に診療所がなかったり、簡単に言うと地域によって、例えば北海道と東京では中身が大分違うと思いますので、地域性を出したデータを出さないと、この辺は課長が意味するような結果になっていないと思いますので、この辺も修正していただきたいと思います。
医師の外来診療に対する負担感は、外来診療が多いことは確かに4割くらいあるのですけれども、6割の大病院での外来をやっている医者が負担でないと感じているこの差は一体何なのだということを教えていただきたいと思います。大病院に外来の患者が多く行っているのは確かでしょうけれども、差があるということは何か別の要素があると思いますので、ただ人数だけの問題ではないと思いますから、その辺を教えていただきたいと思います。
患者さんに協力してほしいことは、23、24にありますように、県立柏原病院の丹生さんという方はよく存じ上げていますが、こういうことも今回出していただけたので、我々現場の人間としては本当に現実をあらわしているので、ありがたいと思っています。
最後ですけれども、かかりつけ医の有無の37、38ですが、データが間違っていると誤解を生むと思うのでお聞きしたいのです。これは上の表でかかりつけ医を必要と思っていて、そういう人を考えている人は54%いるわけですが、実際にどうしているのかを聞いているのですけれども、それだと23%しかいない。このディスクレパンシーは何ですか。データが信頼できない、あるいはとっているところが違うことがあるのか、聞き方が悪いのか。上の表だけだと、かかりつけ医が非常に必要だと日本人は思っているけれども、下だと実際は2割しかやっていないので、実は思っていないのではないか。これはそういう意味で誤解を生むのではないかと思います。
患者さんはアクセスを一番大事にして、世界で一番いい医療をWHOが評価していますから、その次の表はメディアの方々にもこの辺を書いていただきたいと思いますが、日本の医療は非常にうまくいっているところが大きいです。外来として大きく言うと、課長の方向性は間違っていないと思いますが、やり過ぎないでいただければというところです。
○森田会長
 データのことだけお答えいただけますか。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 幾つか御質問をいただきました。まず、17枚目のスライドです。これは確かに患者数を言ったものではなくて、あくまでも医療費の伸び率を示したものですので、これだけから少なくとも患者が多いとか、そういうことはわかりません。単価の話は当然先生がおっしゃったように、入っていると思います。ただ、伸び率が一番高いという原因は何だろうということで、患者の増加もあるのかもしれませんし、あるいはそれはないのかもしれません。そこまではこのグラフだけでは見て取れないとうことだと思います。
 19枚目、これは修正をと言われたのですが、こちらにありますように一昨年の中医協で出された資料でございまして、それを今回出させていただいて、同じ形で新しいデータで20枚目を出させていただいたということです。そういうものだということで御理解をいただければと思います。確かに6,000円未満の施設が25〜26%くらいの理由として、それはもちろん地域性とか、そういうことは当然あると思いますので、そこまで踏み込んだものではないということでございます。
 21枚目、この業務ごとの負担感についてということで、負担が大きいとう方が4割ちょっといらっしゃる。それ以外、どちらとも言えないという方が非常に多いということですが、決して負担が小さいという方が多いということではないと思います。ただ、この調査については一般病院で急性期を非常に一生懸命やっているという病院ばかりではなくて、それ以外の療養病棟主体の病院なども全部含んでございますので、そういう面で嘉山委員のイメージと違うということが出ているのかなと思います。
 37枚目と38枚目の違いでございますが、これについてはそれぞれのスライドの一番下に出典と小さく出てございます。上のほうは医師会の調査で、下のほうは健保連の調査ということで、問いの立て方なども違います。ただ、下の健保連のほうで、「病気になるといつも相談し、診察を受ける医師がいる」、「この病気ならこの先生という意味でなら、決まった医師がいる」、両者が例えば、上のほうの日医の調査のかかりつけの医師がいるという回答になる可能性もございますし、その辺のところはいずれにしましても、調査自体が違うということで御理解をいただければと思います。
 以上でございます。
○森田会長
 では、嘉山委員。
○嘉山委員
 委員の方々に一言だけ。外来は我々医療人にとっては出発点で、患者さんにとっても出発点です。先ほどの兵庫の丹生さんたちの運動はいいのですが、軽い発熱があったとしても、それが風邪で終わってしまうかは、実は誰もわからないです。ですから、余りにも機能分化で患者さんを制限すると、本当は重症なのに、うちで寝ていなさいという自然科学にとって無理なことも含む可能性があるということを御理解いただいて、この外来のことについては議論をしないとならないのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
○森田会長
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員
 私の町は全く中央値でありまして、普通の町だと思っていただければ結構であります。私どもで一番は無駄を省くことが大事でありまして、今、鈴木先生がおっしゃられました一番の入り口が診療所であって普通に診ていただき、そこからの御指導が何となく変だなと言われれば、専門医の多い近隣の2次病院、なおかつ、そこで手に負えなければ3次病院で診ていただく。これが基本的な理想な姿で、真っ直ぐな矢印で一番効率がいいのだと思っております。
これはどこで診てもらうのがいいのかということになりましたら、42ページで皆さんが医療機関を選ぶところで、家族、友人、知人が一番多いとおっしゃられているわけでありまして、ここが実は一番問題ではなかろうかと思っております。当然こうなれば、普通に考えれば、一般的小市民は間違いなく大きな病院、医療が高機能化を持った病院という話になってくるわけです。ここが一番問題になっていて、本来であるならば、そうした手順というよりも全くスムーズに行ったほうが、実は一番効率的なのかもしれない。
先ほども申されたように、たまたま行ったときにたまたま専門家がぴたりと当たれば結構でありますが、そうではなくて、ここでは何の問題もなかった、次へ行ったら問題がなかった、次へ行ったら問題がなかった。まさにたらい回しにあって、大きな病院の中でもそれこそ無駄な医療が進められる。ここのところが問題なのだと。私はこの外来の問題点はまさにそこのただ1点だと思っております。
嘉山先生がおっしゃられることもそのとおりでありますし、これは診療側の皆さん方がどういう形で機能分化を図っていただくかが、私はまず最大のお話ではなかろうかと思います。行政体もそうした努力を生かしておりまして、かかりつけ医をできるだけ持っていただこうと。市民の皆様や医師会の皆様も1次救急まで含めて、1次のところはとりあえず私たちへいらっしゃいとおっしゃっていただいているわけでありますので、そうした努力はいただいております。それが社会的に果たしてうまくいくのかどうかはわかりませんで、はずれ医師の方も確かにおります。これが現状だと私は思っております。
○森田会長
 白川委員、よろしいですか。
 それでは、西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 まず、言葉の定義をもっとはっきりさせて議論をしたほうがいいと思います。今回は外来医療となっています。一般的に入院医療、外来医療、在宅医療となっておりますが、実は在宅医療と言われ出したのは最近で、以前は在宅も含めて外来医療としていました。そのあたりで、今は何の議論をしているのかをはっきりする。今回は恐らく医療機関に直接行って、受診することを議論していると思います。そういうことをきちんと定義していただきたいと思います。
 今回の説明の中で、最初は外来医療ですが、34ページには外来診療という言葉を使っています。17ページは入院外です。入院外ということは入院以外は全て入っていますので、これは外来医療だけではないと思っております。そのあたりは資料を出すときにも、きちんと分けて出していただきたい。
 よく通院という言葉を使いますが、通院というのは恐らく医療機関に来る場合だと思います。私の勘違いでなければ、往診は基本診療料をとれるので、初診料、再診料プラス往診料になります。それでは通院と言ったときに何のデータで通院としているか。初診料、再診料算定の患者とした場合には、在宅医療の患者も入っているということになると思います。とすると、そのあたりをきちんと説明をつけないと誤解を受けるのではないかと思います。
 例えば、28ページ「年齢別平均傷病数と通院者数」です。この下のほうに注釈の1つ目の※の一番最後「通っている者をいう」とありますが、この通院もどのようなデータかによっては、在宅医療を受けている患者を含めているのではないかと思います。そのあたりは注釈を入れて、過去のデータで分離するのは難しいと思いますが、きちんと分けたデータを出していただいたほうが私たちは議論をしやすいし、外来医療の議論をしているときには、いわゆる在宅医療と別に通っている患者だけの議論をしているということを明確にした資料を出していただいて、議論をしたほうではいいのではないかと思いますので、これからはよろしくお願いしたいと思います。
○森田会長
 事務局、よろしいですか。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 今の御指摘はごもっともで、確かに集計するときに、そもそも在宅と外来を分けてとれるものと、今の通院のように在宅も含んだ形でしかデータをとっていないものとございますので、できるだけ分けられるものは分けて、分けられないものについてはちゃんと注釈を入れるなどして、なるべく誤解のないようなものを出させていただきたいと思います。
○森田会長
 小林委員、どうぞ。
○小林委員
 この資料にある社会保障・税一体改革大綱の中では、今後の見直しの方向性として、病診連携等により必要なサービスの確保が示されており、今回の議題であります外来医療については、嘉山先生のやり過ぎはいけないというのはそのとおりだと思いますが、診療所と病院の機能分化、役割分担の推進に向けた具体的な議論が必要だと思っております。
 スライド35には外来医療の役割分担のイメージが示されており、これは平成23年11月30日の資料だと思いますが、具体的な方向性の1つとして、地域の拠点となるような病院では一般外来の縮小が、診療所等については一般外来の受入れが示されております。診療所等に引き受けてもらうという役割分担は現状ではどのくらいのレベルにあるのか、具体的にデータあるいは資料を提供いただけたらと思っております。
 スライド25も平成23年11月30日の資料ということで、外来縮小の取り組みが困難な理由が示されておりますが、お医者さんに対する調査であれば、患者数が多いという理由が多くなるのは言わば当然だと思います。これでは、外来を縮小することが困難であることに対する回答になっていないと思います。
例えば、病院勤務医に対してではなく、病院を経営する立場から外来縮小の取り組みが困難な理由を調査したものがないのかどうか。病院の外来患者がそのまま入院医療に移っている割合はどうなのか、あるいは診療所からの紹介を受けて入院された方や、反対に病院の外来患者のうち逆紹介を受けた方の割合など、切り口を変えて、何か現状がわかる資料があれば、提供をいただけたらと思います。
以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 これにつきましては、事務局。
○宇都宮医療課長
 今の御指摘の調査につきまして、探してみて、すぐにお示しできるものがあれば、今度の機会にお示しさせていただいて、そうでないものについては、どのようにそういったものを把握していくかなどを検討させていただければと思います。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。
 三浦委員、どうぞ。
○三浦委員
 外来医療ということでありますが、スライド7には24年度診療報酬改定の基本方針のポイントとして、病院勤務医等の大きな負担などの軽減が出てまいりました。薬剤師は病棟においても業務を推進していくということも含め、一定程度こういう勤務医の負担の軽減には貢献をしているのではないかと考えております。これについては今後も一層推進をするように努力をしていきたいと考えております。
 また、スライド3には、施設から地域へと書いてございます。先ほどかかりつけ医ということもここに出てきておりますが、薬局においてもこの地域における、かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師が、その地域で在宅も含めて十分貢献をしていっていると確信をしております。
 その上で、先ほど鈴木先生のほうから医薬分業の話が出ておりましたが、今は処方せんの発行率は六十数パーセントで、これはふえておりまして、その分、調剤報酬もふえているということでございます。これについては、実際には1枚の処方せんの中で医薬品の占める割合は大体4分の3程度でございます。したがいまして、院内で投薬をしていたその薬が院外に出て、実際に薬局では1枚の処方せんで受けた分の約4分の3程度が医薬品費。それも含めて実際に調剤報酬としては伸びているということは、そのとおりだと考えております。
 ただ、これはお調べしていただければよろしいかと思いますが、技術料そのものは処方せんの受付枚数がふえておっても、全体としてはそれほど伸びていない。ほぼ横ばいではないかと私どもは理解をしております。分業に対しては、例えばここにも出ておりますが、複数科受診がふえており、高齢者のいろいろな病状の悪化等も含め、薬がふえていく傾向にあることはそのとおりだと思いますし、複数科受診においての重複投薬を防ぐ。薬局ではかかりつけという形で複数科受診を受けても1つの薬局で何件かの処方せんを受け付けるということにおいて、基本的には重複投薬あるいは相互作用等を防ぐ。そして、なるべく医薬品の使用を減らすことについても貢献することによって、その安全とか安心とかを担保していると我々は考えて、引き続きこの仕組みを継続していきたいと考えております。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございます。
鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 先ほど白川先生から総合診療医、かかりつけ医の話がございましたが、私は総合診療医の話は担当ではございませんが、今、検討中でございまして、これはどんなに頑張っても次の改定には間に合わないという話です。先ほどもお話しさせていただきましたけれども、我々は我が国における、かかりつけ医機能の充実は必要だと言っているわけですが、総合診療医を診療所の中心にしようということは全く正しくないと思います。
そういう国としてはイギリスがあるわけですが、対GDP比での医療費が同じくらいだとしても、アクセスがかなり悪くて、いろいろな臨床指標も全て日本よりも低いという状況です。イギリスはまだ無料だから国民は我慢をしていると思いますが、最高3割負担の我が国では到底、国民は受け入れられないと思います。
 我々としては、あくまでもかかりつけ医機能の充実という視点で考えており、総合診療医はかかりつけ機能に広く浅くどんな病気でも診るという機能を足していった姿ですけれども、そういうものは本日の資料からも国民の方は2割強くらいしか望んでいらっしゃらないということだと思います。
 それを踏まえて、我々は全ての医師の一般臨床能力の向上が必要だと考えておりまして、これについては担当の副会長以下、医学部教育の見直しから検討しており、具体的には医学部の5年目、6年目に現在初期臨床研修制度でやっているような研修を下ろして、さらに初期臨床研修の2年間、合わせて4年間に全ての医師の一般臨床能力を高めて、さらにその上で専門医になりたい人はなっていただく。この中には総合診療医も含まれることになっているようですが、あくまでもそれは地域によって、そういった医師が必要な僻地みたいなところでやっていただく方には必要でしょうけれども、多くの場合は通常の日本医師会のかかりつけ医をバージョンアップした形が、日本の現状にはふさわしいのです。
 国の医療制度は文化、歴史を反映しているわけですが、我が国の医療制度は国民皆保険以降ではなくて、明治中期以降から1世紀以上にわたって築き上げられてきたもので、その成果として世界的にも非常に評価の高い医療制度が確立しているわけで、これを大きく変える必要はないということが我々の考え方です。ただ、何も考えるなということではなく、時代に合わせて見直していくことは必要だと思います。そういうことを御理解いただきたいと思います。
また、きょうはフリートーキングですから、もっと大きな議論をさせていただければ、我が国において一番必要なのは少子化対策です。私のような過疎地に住んでいる者にとっては人口減少と少子化が止まらないことを非常に不安に感じます。少子化対策を充実させながら、一方では女性の方の就労を促進していく。あるいはM字カーブをなくしていく。こうしたことをどのように両立させていくのか。日本は健康寿命も世界一ですから、元気な高齢者にもっと社会に参加していただいたり、就労を継続していただく、あるいは生きがいづくりを進めていく。そういった観点もこれから重要になってきます。
それらは診療報酬だけでは考えられない話ですけれども、日本人はまじめな方が多いですから、そういったものを生かすような大きな社会の取り組みの中で診療報酬をどうするかということになりますし、診療報酬だけをとりましても、既に世界で最も評価の高い、低コストで充実した医療を実現していることを踏まえた議論がこれからも必要になってくると考えます。
 以上です。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 スライドでこの項目を挙げていただいたのは初めてで、事務局もすごく苦労をされたのだというのがよくわかるのですが、スライドが適切でないかという指摘が先ほどから幾つかあります。
1つは、伊藤委員も言及されましたが、42ページのこれは問題なのでしょうけれども、この調査の設問そのものかどうなっていたのかが非常に疑問なので、医療機関を選ぶときにかかりつけ医に相談するという項目と、友人、家族、知人からの意見を聞くと両方あるということは、かかりつけ医もいなくて、初めて医療機関を選定するときのことを聞いたのか。かかりつけ医はいた上で、それ以外の特殊疾患あるいは重症のときに、さらにどこをかかりましょうと選ぶことを聞いたのかがよくわからない。
ですから、これは回答される方も迷われたと思います。この数字はこの設問設定に関しては、必ずしも適切なデータではないと私は思って、不思議に見ているデータの1つですということを意見としては申し上げます。
46のスライドは「医師による服薬管理の効果」というタイトルで、有料老人ホームのほうが多くて、老健、特養の入所者のほうが薬剤料が少ない。老健、特養には配置医師がいるけれども、有料老人ホームには配置医師がいない。そういう構成にこのスライドはなっていると思いますが、これはこの結論を出すには乱暴で、例えば施設数を見ても老健あるいは特養は1,000を超える施設数ですが、有料老人ホームは300くらいで3分の1くらいです。もっと言うと、数がそろっていたとしても、それぞれの入所者の疾患の数、あるいは商業名を調査しないと、この結論出せないので、このスライド1枚で医師の服薬管理があるほうが投薬数が少ないという結論には到底ならないと思います。
要するに我々が心すべきことは重複投薬でありまして、同じ疾患について複数の薬が出ていて、患者さんも御存じなくて、あるいはお互いに出している医療機関も知らないというようなことがあってはならないわけで、これは受診者の健康被害に直結しますから、これは厳に慎むべきことであります。それが医師のいる、いないでこれだけ数が違うからということだけで、この結論になっているということは、このスライドとしては適切でないということをまず申し上げます。
課長は大分言葉を選ばれて、この下のブルーの囲みの中で、有料老人ホームにおいては7種以上の服薬を行なっている入所者が37%と書いたことについて、7種以上ということに特別の意味はないとわざわざ注釈をつけていただきましたが、それでもあえてフリートークですから、課長の意図には逆らって申しわけないのかもしれないけれども、この際ですから、あえて申し上げます。
例えば、内科系の主に診療所で、特の高齢者の方が幾つかの複数の疾患を抱えられるということがしばしばあります。高血圧であり、糖尿病であり、高脂血症であり、例えばそういうことになった場合に、薬剤を最小限に有効なものを選ぶ。これは我々が外来診療の鉄則ですけれども、もっと言えば薬はどちらでもよければ出さないというのも鉄側であります。必要なものだけを出すことが鉄則です。そういう鉄則を踏まえた上で投薬を工夫しても7種を超えるということは、特にこの高齢者社会の高齢者診療においては、しばしば起こらざる得ないことでありますので、現在ある7種以上の投薬に関する処方料から、果ては薬剤料に至るまでの低減制度は適正な形で見直すことがないと、これは我々医療者としては、本当にやっていられないと感じるところでもあります。
その辺の漫然たる多剤投与はもちろん規制するべきでありますが、必要なものについてまでこういう規制がかかっていることについて、私は日本医師会の診療報酬検討委員会を委員長として主催させていただいておりますが、過去何年にもわたって、それぞれの日本医師会等々から上がってくる重要要望項目の常に重点項目でありますので、この際これは一度検討の俎上に上げるべきだということを意見として申し上げておきたいと思います。
以上です。
○森田会長
 今の点、事務局は何かございますか。
○宇都宮医療課長
 まず、42ページのお話でございます。これにつきましては御指摘のとおりの点もあると思いますが、そのまま聞いたということで、確かにその背景は恐らくわからないのではないかと思います。ただ、うちでやった調査ではなくて、健保連でなさった調査を勝手に引用したのでございますが、もし健保連側のほうでコメントがあれば、それはお願いしたいと思います。
 46枚目については、特によしあしとかそういうことではなくて、老人保健健康増進等事業の中でそういう数字が出てきて、示されているということでございます。ただ、その違いについて申し上げますれば、先ほど言いました配置医のお話、老健施設においては包括の中で投薬も行われる。特別養護老人ホームについては配置医を含めて、あるいは必要に応じて専門の診療科の先生が来られて投薬がされるという状況がある。片や有料老人ホームについてはそういうことではなくて、一般の住宅と同じような形で投薬がなされている。そういう違いの中でこういうものをどう見るかということではないかと思います。そういうことでお示しさせていただいております。
○森田会長
 大分時間が押してまいりましたので、万代委員と伊藤委員と堀委員、お願いいします。
○万代委員
 きょうは外来の方向性でのフリーディスカッションということですが、先ほど来出ております総合医につきましても、その外来機能という中の1つという意味では、非常に関連するかと思いますので、総合医について少しコメントをさせていただきたいと思っております。
 名称につきましては今ところ、専門医制度の在り方検討会の方では、総合診療医というような形でほぼ決まったようでございます。ただ、診療科名をどうするかいうことについては細かな議論があるようですが、これはこの場の議論ではないので、それについては申し上げませんが、一応そんなような名称になっているということでございます。
 その中で、その専門医が持つ能力をどう規定するかは今後の議論だと思っておりますが、その中で1つ参考になるのは、プライマリーケア連合学会というのがございます。先ほど審議官がおっしゃったように、専門医制度につきましては国家がどうこうするのではなくて、プロフェッショナル・オートノミーを生かして第三者機関で専門を構築して、それを認定していくというような方向性だろうと思いますし、これにつきましては米国においても全く同じようなシステムにしておりますので、日本の専門医制度の方向性としてもそうだろうと思います。
 そうしますと、今、専門医の在り方検討会の中で、総合診療医という名前の決まった診療科につきましては、これまでに18ございまして、これは基本診療科という名称の規定でございます。例えば外科であるとか、内科であるとか、そういう18ある専門領域のもう一つの専門領域として、19番目に総合診療医を設定するということになってございます。その19番目の総合診療医ですから、プロフェッショナル・オートノミーで規定を決めていくという中で、外科があれば外科学会、内科であれば内科学会がある程度規定をしていくということからすれば、総合診療医に関する学会という意味では、これがそうだというわけではございませんが、参考になるのがプライマリーケア連合学会だろうと思っております。
 プライマリーケア連合学会がどういう内容の専門医になるための研修のプログラムを規定しているかという中に、1つは小児科の研修3カ月するというのがございますし、あるいは産科の知識についても習得してくださいということがございまして、かなり幅広い知識を要求されているということがございます。先ほど白川委員が、子供さんまではとおっしゃったので、一応参考までに御披露したまででございます。
 さらにイギリスでは御存知のように、サッチャー政権の医療政策から医療崩壊が始まって、それをブレア政権が立て直したということは周知の事実でございますが、そのイギリスにおいて専門医として家庭医というのが広く定着してまいっているようでございます。イギリスでは家庭医という名称でございまして、しっかりしたプログラムができていて、しかも非常に人気が高い。聞くところによりますと、応募者が2倍あるということでございます。
その2倍ある中でどういうプログラムを提供しているかというと、簡単に言ってしまうと、おじいちゃんからお孫さんまで幅広く診るという能力を持った人を家庭医として育てているということでございますので、釈迦に説法でございますけれども、今後の高齢者が複数の疾病を持った中で、幅広い診療能力を持っている医師を育てることは非常に重要だなという中で、イメージとしてはそんな形だと思っております。
 ただ、お願いいたしたいのは、イギリスにおける家庭医におきましては、収入もかなりある。専門医よりもむしろ多いくらいでございますので、中医協の今後の議論の中で、その総合医という能力を持った専門医を育てるという中に、やはり何らかのインセンティブも少しお考えいただきたいなと思っている次第でございます。
 外来診療でございますが、基本的な方向としましては、いわゆる機能分化につきましては、私も全くそのとおりだと思いますし、その方向に進んでいくべきだと思います。その中で具体的に幾つかのデータをきょうお示しいただきましたが、これまでも議論がありましたように、データをもう少し精緻化したものを提示いただければと考えております。
例えば19ページ、20ページの1日当たりの入院外医療費につきましても、赤枠の中の病院のうち、1日当たりの入院外医療費が6,000未満の施設が26%を占めるということでございますので、恐らく一つ一つのデータは病院の平均の入院以外の医療費が集計されて、こういったようなデータになっていると思いますし、できればこの下の青枠にありますような、病院の外来においても医療資源の投入量が低い患者さんが存在することにつきましては、1つの病院において、いろいろな医療資源の投入量の患者さんがおられるわけで、その中でどの程度の低い患者さんがおられるのかというデータについてもお示しいただければと考えている次第でございます。
これにつきましては、いろいろなデータを事務局のほうでは利用可能だと思いますので、そのようなデータを利用していただいて、先ほど嘉山委員が地域性もというお話がございましたが、そういったようなことで、できるだけ方向性を考える上でも幾つかの切り口を持ったデータをお示しいただければと考えている次第でございます。
以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございます。
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員
 外来のかかりつけ医を国民の皆さんの80%近くの方が持ったほうがいいと思っているのは、非常にありがたいことでございます。私ども行政にとりましては、こうした外来の方は、実は元気なうちはみんな外来に行っていただけます。一番心配なのは、病気を持ってみえても外来のほうに行かれない方々でありまして、知らない間に亡くなってしまう。医療も介護も受けていない方で全くお元気だと思ってみえたら、いつの間にか亡くなっていたという方がありまして、行政にとっては生命の確認はすごく大切なことです。
今も定期的に行っておりますけれども、在宅へ移っていくということはそうしたこともありまして、知らない間に亡くなっていた。そういうことで私どもはまさに総力を挙げて、民生委員の皆様や地域の皆様、配食サービス等々も利用しながら安否の確認を行っているわけですあります。そんな中で特に在宅に移っていかれる中で、審議官に御指摘いただきましたけれども、家族の介護力が大変落ちております。こうしたものを地域の皆さんに補っていただけないか。
また、いざというときの対応が大変だということですので、私どもも自治体病院があるわけでありますから、こうした方々を支援するために医師会の皆さんと協力をしながら、いざというときに病院の意思ではなくて、診療所の先生の意思で入院させるべしと。そうした者を受け入れるような病床を用意するとか、いろいろな努力をこれから社会実験としていこうと思っております。
在宅の場合は、元気なうちはいろいろな病院にかかったり、転院されるのかもしれません。本当に元気がなくなると、どこも行けなくなってしまいます。ここの確認が例の社会年金の不正受給があったりとか、いろいろなものにつながりまして、これは全くイレギュラーだと思いますが、全国でいつ起きてもおかしくない状況だと思っています。こうしたことがこれから業界の中でもあるかもしれませんけれども、マイナンバー制度にこういうものがうまくつながって、本当に生存確認まで医療のものがしていただけると、私ども行政としては非常にありがたいことだと思っております。
今回の外来で私どもの違った行政の視点では、外来にかかっていただいているうちはまだ元気なのだなということを思っておりますので、ぜひそんなところの確認のほうにも、このデータを回していただけるようなお話が将来的にはできるといいなと思っております。
以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございます。
 堀委員、どうぞ。
○堀委員
 きょうの資料は特に歯科の直接関係のあるところは少ないのですが、私は機能分化と連携は表裏一体の議論であるべきだと思っておりまして、歯科は全医療機関の8割以上が個人立の診療所ということで、ほぼ外来だけになっています。そういう特殊性がありますので、機能分化よりむしろ連携のほうに問題意識を持っております。
 前回の改定では、いわゆる口腔ケアを中心とした口腔機能管理が術後合併症に対して非常に効果があるという観点で、周術期の口腔機能管理という評価が入りましたが、その後もそれに限らず、例えば造血幹細胞移植の口腔粘膜の疾患であるとか、人工呼吸器を使っている方に対する、いわゆる口腔ケアの介入の効果、あるいは骨粗鬆症の患者さんで注射を受けている方に対する口腔ケア等で、顎骨の壊死が防げるといった幾つかまた新しい知見も出ております。歯科の外来ということになりますと、今そういうところで連携をどうとっていくかという問題意識がありますので、今後も必要に応じてデータもお示しして、そういう議論もお願いしたいということを意見として申し上げたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
大分時間も経ちましたし、途中で席を立たれる方も少し出てまいりましたので、本日のこの議題についての議論はこのあたりにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、本日の議論を踏まえまして、特にデータの充実等を事務局にお願いいたしまして、引き続き、次回以降、さらに議論を深めていきたいと思っております。
 それでは、次の議題に移ります。「平成24年度診療報酬改定の結果検証のかかる特別調査(平成25年度調査)の実施について」を議題といたします。これにつきましては、検証部会の牛丸部会長より御説明をお願いいたします。
○牛丸部会長
 牛丸です。
 議題となっております、平成24年度診療報酬改定の結果検証のかかる特別調査(平成25年度調査)の実施に関しまして、本日の検証部会で審議いたしまして、了承されましたので、こちらの総会に報告いたします。
 詳細に関しましては、事務局より説明させますので、よろしくお願いいたします。
○森田会長
 では、事務局、お願いいたします。
○竹林保険医療企画調査室長
 事務局でございます。
お手元の資料につきまして、御説明をいたします。お手元に総会ですので、本来は総−2という資料があるわけでございますが、今朝の先ほどの検証部会の資料と全く同じでございまして、コスト削減の観点から省略されておりますので、お手元にある資料は検−1、検−2といった資料になっていると思いますが、その前提で御説明を申し上げます。極力簡便に説明したいと思います。
検−1でございます。24年度診療報酬改定の結果検証にかかる特別調査のうち、25年度調査の進め方でございます。25年度調査につきましては、次回の診療報酬改定の議論に活用するために、その検証結果を早い段階で報告する必要があると考えております。具体的には、本日この調査の進め方でございますとか、調査の項目について御承認をいただきしたら、年度内に受託業者の選定を可能な限り進めておきまして、予算の成立後、委託業者を速やかに決定したいと考えております。
その後、調査票につきましては、6月中旬をめどに御承認いただければと考えております。そこに至るまでのプロセスとしまして、受託業者と事務局との間で4月〜6月という部分に記載してある作業を行ってまいりますが、具体的に調査設計案を作成するとともに、調査検討委員会の委員の人選を行う。それから、調査票をつくり込んでいくわけですが、調査票をつくっていくプロセスにおいては、中医協の委員の皆様方の御意見も何度かちょうだいいたしながらつくってまいるという段取りを想定しているわけでございます。
なお、調査検討委員会につきましては、検証部会の委員を委員長としまして、調査内容に関する有識者によって構成するという、これまでと同様の構成を想定しておるところでございます。6月中旬に調査票について御了承いただきましたら、次のページでございますけれども、7月〜8月にかけまして調査を実施いたしまして、できれば9月中旬くらい、遅くとも10月上旬には結果の速報版について御了承をいただければ、次回の診療報酬改定の議論に結果が活用できるのではないかという御提案でございます。
以上が検−1でございます。
続きまして、調査の内容でございますけれども、基本的には検−2という資料でございますが、その前に検−2の参考資料をごらんいただきたいと思います。これは昨年4月に検証部会、総会で御承認いただきました24年度の診療報酬改定に関する調査について、2年の間に10の項目について調査を行うことを御承認いただいている形になってございます。したがいまして、25年度の調査につきましては、この1枚の紙で書いてございます24年度実施分でないものについて、基本的には実施をするということでございますが、一番下の(10)後発医薬品の使用状況調査につきましては、25年度においても実施するということでございます。
その上で検−2という資料をごらんいただきたいと存じます。これが25年度実施分の調査の中身でございまして、見ていただきたいのは「3.調査項目」でございます。ここに掲げてございます5つの項目について、25年度に調査をしたいということでございます。この5つの調査のそれぞれにつきまして、2ページ目以降、別紙1〜別紙5ということで中身を御説明しておりますけれども、これにつきましても基本的には昨年4月に出させていただいている資料と同じでございますが、少し追加の部分もございますので、簡単に御説明をさせていただきたいと存じます。
2ページ目の別紙1「病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善についての状況調査」でございます。これについては24年度の改定において実施されました勤務医の負担を軽減するための取り組みの評価、チームによる医療への取り組みに対する評価がどういった実際の影響を及ぼしているのかということの調査でございます。このページにつきまして、下線を施している部分がございます。ここが昨年4月に提出させていただいた資料に少し漏れていたということでございまして、具体的には薬剤師の病棟業務等に関する内容が追加になってございます。薬剤師の病棟業務に関する部分につきましては、24年改定の答申に当たっての中医協の付帯意見との関係でも、実際に23年度に実施しました同趣旨の調査との関係におきましても、これを既に調査すべし、あるいは調査をしているという状況でございますので、改めて追加をさせていただいたということでございます。
3ページ目、別紙2「歯科医師等による周術期等の口腔機能の管理に係る評価についての影響調査」でございます。先ほど掘委員のほうから言及いただきました、周術期の口腔機能の管理等に対する評価。こういった部分を24年度の改正で行っておりますので、そういった評価が口腔機能管理にどういう影響を及ぼしているかを調査するということでございます。
4ページ目、別紙3「慢性期精神入院医療や地域の精神医療、若年認知症を含む認知症に係る医療の状況調査」でございます。これにつきましても精神科救急医療体制の確保のための取り組み、認知症の評価の見直し、あるいは精神科患者の地域移行のための状況、医療提供体制の充実を図るための評価が実質的にどういう影響を及ぼすのかを調査するということでございます。
5ページ目、別紙4「維持期リハビリテーション及び廃用症候群に対する脳血管疾患等リハビリテーションなど疾患別リハビリテーションに関する実施状況調査」でございます。24年改定におきまして、回復期リハビリテーションにおける質の評価の一層の充実など、実際の影響などを調査するものでございます。
最後に別紙5「後発医薬品の使用状況調査」でございます。24年度の改定で実施されました後発医薬品の使用促進策によりまして、例えば保険薬局における一般名処方の記載された処方せんの受付状況、こういったものがどういう影響があるのかということについて調査をするものでございます。
資料の中身については、以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等がございましたら、御発言をお願い致します。特にございませんか。
それでは、本件につきましては、中医協として承認をするということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいま説明のありました件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 続きまして、医療機器の保険適用についてを議題といたします。これは報告事項でございますが、事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いたします。
○井上医療課企画官
 医療課企画官です。
資料は中医協総−3に基づいて、1月1日付で新たな保険適用を受けた医療材料等に関しまして、御報告をいたします。
 医科、歯科、それぞれにおいて分別に整理をして御報告をしております。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの資料と御説明につきまして、何か御質問はございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、本件につきましては、このあたりにしたいと思います。
 それでは、次に「その他」に入ります。本日の議題は以上ですけれども、その他の事項として、事務局から資料が提出されておりますので、これにつきましても御説明をお願いいたします。
○井上医療課企画官
 医療課企画官です。
 資料は総−4に基づきまして、「データ提出加算に係る辞退届」提出医療機関の御報告でございます。これにデータ提出加算を診療報酬上算定している医療機関がDPCフォーマットデータの提出を取りやめる場合に、当該内容を中医協へ報告するというルールになっております。このルールに基づきまして、資料総−4に示しました医療機関がデータ提出加算の辞退をしたという旨の御報告でございます。
以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 本件につきましても、何か御発言はございますでしょうか。よろしいですね。
 どうもありがとうございました。本日の議題は以上でございます。
 それでは、次回の日程等につきまして、事務局からお願いいたします。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 次回の日程につきましては、2月を予定してございますが、具体的に決まりましてから、御連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、本日の総会の議題は全て終わりましたので、これにて閉会したいと思います。
 長時間にわたり、どうもありがとうございました。
なお、この後、費用対効果評価部会がございますが、トイレが混んでいるかもしれませんので、12時5分くらいに開催します。


(了)
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