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2012年12月21日 新型インフルエンザ等対策有識者会議 医療・公衆衛生に関する分科会(第5回)議事録

健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室

○日時

平成24年12月21日(金)9:00〜11:00


○場所

厚生労働省 専用第17会議室(21階)


○議題

(1)医療・公衆衛生に関する分科会 中間とりまとめ(案)について
(2)その他

○議事

○佐々木室長 定刻ですので、ただ今より第5回医療・公衆衛生に関する分科会を開催いたします。委員の皆様方には、多忙の折、お集りいただきまして御礼申し上げます。
 まず、委員の皆様の出欠状況を確認いたします。本日は、井戸委員、大橋委員、押谷委員、河岡委員、古木委員から御欠席されるとの連絡をいただいています。井戸委員の代理として、兵庫県疾病対策課の田所課長に御出席いただいています。
 以後の議事進行を岡部分科会長にお願いいたします。
 カメラの撮影はここまでとさせていただきます。
○岡部分科会長 おはようございます。朝早くから2時間の会議ですが、要領よく御発言いただいて、できるだけ議事をまとめたいと思いますのでよろしくお願いします。
 それでは、事務局に資料確認をお願いします。
○佐々木室長 配布資料です。議事次第、配布資料一覧のほか、資料1「新型インフルエンザ等対策有識者会議医療・公衆衛生に関する分科会中間取りまとめ(案)」、それから、資料2「分科会での宿題事項等について」です。資料の不足等がございましたら事務局にお申し付けください。
○岡部分科会長 特になければ進めます。資料の説明をお願いします。
○佐々木室長 資料の1と2を用いて一括して説明いたします。まず、資料1の目次を御覧ください。これは、12月10日の有識者会議で既に提示しているものです。この中の、別紙1〜11が、医療・公衆衛生に関する分科会で担当している部分です。本日は、今まで4回の分科会で御議論いただいたもののまとめの案として資料を用意しています。早速、内容に入ります。
 3ページの別紙1を御覧ください。「新型インフルエンザ等対策の基本的な考え方」のうち医療・公衆衛生分科会で御議論いただきました、1.6の被害想定についてです。まず、行動計画策定に当たって、有効な対策を考える上で患者数等の流行規模に関する数値を置くということですが、実際はこれを超える事態も下回る事態もあり得ることを念頭に置く必要があるということ。
 2つ目として、流行規模は病原体側の要因、宿主側の要因、社会環境など、多くの要因に左右される。また、病原性も低いものから高いものまであるので、事前に正確に予測することは不可能だということ。それから、あくまでもこの想定は現時点における科学的知見や過去のパンデミックのデータを踏まえたある一定の前提の下のシナリオの一つだということです。推計に当たっては、ワクチンや薬等による介入の影響、医療体制・衛生状況等は考慮していないことも留意すべきだということ。
 被害想定に関しては、現時点において多くの議論があって、科学的知見が十分とは言えないところがある。シナリオの一つとして用いた現行の数値を使用することとしますが、厚生労働省としては引き続き最新の科学的知見の収集に努め、必要に応じて修正するとしています。
 次に、4ページの別紙2ですが、これに関連して、先に資料2の1ページを御覧ください。宿題事項の1の新型インフルエンザ等対策の実施主体についてです。これは、分科会の議論の中で、現行の行動計画やガイドライン等に「都道府県」「都道府県等」と書いてありますが、特措法では主として都道府県が対応するとされていることを鑑みて、一旦、整理が必要ではないかという委員の御指摘がありましたので、関係団体等と意見交換をしながら案を作成しています。今回の取りまとめ案としての「都道府県」「都道府県等」の整理をまとめたものです。
 まず、まん延防止・サーベイランスに関してですが、特措法では、感染防止のための協力要請などは都道府県主体です。特措法が発動しているときでも、感染症法も、当然、並行して動いていますので、感染症法に基づく措置については、実施主体をその法のとおり都道府県等、これは保健所設置主体である市や特別区も含むということです。
 医療体制に関してですが、基本的には都道府県が主体になってくるのですが、現在既に独立して医療体制を整備する取組を進めている市等もあります。そのような実態を踏まえると、医療体制の整備に関しても、都道府県等でさせていただくことでいかがかと考えています。
 3つ目は、○帰国者・接触者相談センターに関してですが、相談を受け付けるだけでなく、帰国者・接触者外来との連携、また、専門的な対応もあるので、都道府県だけでなく、市等も感染症の対応をしているということで、都道府県等としています。
 資料1の4ページに戻ります。医療体制の確保についてです。全体的には、新型インフルエンザ対策ガイドラインの見直し意見書で多くの内容を御提言いただいています。それらについて、おおむね妥当だとさせていただいています。

 まず、(1)未発生期の医療体制に関しては、都道府県並びに保健所設置市及び特別区、「都道府県等」が、2次医療圏等の圏域を単位として、保健所を中心に関係機関と連携して医療体制を整備するとしています。二つ目の○で、都道府県においては、保健所を設置する市や特別区に対して必要な助言、調整を行える体制を持つとしています。三つ目の○です。医療機関は、これは全ての医療機関ですが、診療継続計画を立てていただくとしています。四つ目の○は、あらかじめ帰国者・接触者外来を設置する医療機関や公共施設のリストを作成して準備をしておくこと。また、帰国者・接触者外来については、感染症指定医療機関のみでなく、身近な地域で受診できるよう整理する。その目安としては、5ページで、地域の実情を勘案し、おおむね人口10万人に1か所としています。また、帰国者・接触者相談センターを都道府県等が設置の準備を進めること。
 それから、医療機関は、病床利用率や診療継続計画に基づき、入院可能病床数を試算しておく。その試算をもとに都道府県が地域感染期以降の使用可能病床数を決定して基礎資料としておくとしています。
 次に、病診連携、病病連携も重要であるとして、事前に準備をしておくこと。また、公共施設等医療施設以外の施設で、医療を提供することについての検討を行う必要があること。以上が未発生期です。
 (2)の発生期の医療体制の維持・確保についてです。まずは海外発生期から地域発生早期までについてです。一つ目の○で、帰国者・接触者外来の整備をするとしています。相談センターも設置するとしています。6ページです。この時期は、新型インフルエンザ等と診断された者に対しては、原則として、感染症法に基づき、入院勧告を行うことになります。
 次は、地域感染期以降です。この段階からは、帰国者・接触者外来及び相談センターの設置並びに入院措置を中止し、原則として一般の医療機関において診療を行うとしています。外来に関しては、軽症の方は中核病院以外の医療機関で診療するとともに、中核病院の支援体制を組む。入院医療に関しても、内科・小児科等の入院診療を行う全ての医療機関とされていますが、公的な医療機関で優先的に対応することとしています。患者数が増加した場合に関しても、重症者は入院、軽症者は在宅に振り分けるとしています。7ページです。様々な対応を行ってもベッドが足りなくなった場合には、医療法施行規則第10条のただし書に基づき、定員超過入院等を行うこととしています。
 5.2の臨時の医療施設については特措法第48条に規定されています。施設としては、医療機関の施設外などに設置したテント、プレハブほか公共施設等を念頭に置いています。それから、臨時の医療施設の設置を検討する際には、医薬品・医療機器等や医療従事者の確保など必要な設備等を考慮しながら設定する必要があるとしています。
 8ページです。臨時の医療施設にも二種類の考え方があるのではないかということです。まず、一つ目の○で、比較的軽症な方を臨時の医療施設で診療を受けていただく場合と二つ目の○で、病原性、感染力が相当に高い場合などに、空間的に分離する目的で、臨時の医療施設に入院していただく場合がある。ただし、最後の○ですが、医療従事者の確保や、医療設備等から高度な医療が困難なので、できるだけ臨時の医療施設を設置しないで対応できるように連携体制を構築するとしています。
 9ページの別紙3です。医療関係者に対する要請・指示です。これは特措法第31条に規定しています。医療の提供を行うために必要があると認めるときは、医療関係者に対して要請・指示をすることができるとされています。予防接種も同様です。その要請・指示に基づいて対応した場合、その費用の実費弁償が第62条の2項です。損害の補償が第63条です。
 (1)の要請・指示を行う状況については、通常の協力依頼のみでは医療の確保ができないような場合に想定すると考えており、実際の要請等は慎重に行うべきという御意見がありました。二つ目の○ですが、二つのパターンを考えています。まず、臨時の医療施設など、日常の診療と異なる場に医療関係者を確保する場合と、通常の診療の場をそのまま活用して提供していただく場合があるとしています。10ページです。要請の仕方も二つ考えられ、医療関係者に個別に要請し、日常診療とは異なる場で医療の提供を行う方法。それから、医療機関の管理者に要請等を行い、日常診療と異なる場若しくは当該医療機関において診療体制を構築する場合があるとしています。
 (2)の要請等を受けて医療等を提供する体制に関しては、まず、災害救助法など類似の法令を参考として定めること。それから、御議論があった点ですが、新型インフルエンザ等の発生時であっても、医療を円滑に提供するためには、チーム医療で、専門職種のみならず事務職も含めた様々な職種の協力が必要だということです。医療体制については、有資格者のみならず、事務職員を含めたものとなるように検討するとしています。
 補償基準、申請手続に関しては、災害救助法等と同様の規定がありますので、それと同じような形で定めることとしています。
 11ページの別紙4です。抗インフルエンザウイルス薬等についてです。まず、(1)の抗インフルエンザウイルス薬の備蓄については、国民の45%に相当する量を目標として、現行の目標を踏まえています。ただし、現在の備蓄状況や流通の状況等も勘案するとしています。また、今はタミフルの割合が高いので、他の薬剤の備蓄割合も増やすことを検討するとしています。それから、現在、ペラミビル水和物やラニナミビルオクタン酸エステル水和物などが承認されています。これに関して、有効期間が比較的短期間ですが、臨床現場でも非常に活用されている実情もありますので、今後も引き続き検討するとしています。備蓄の方法についても、諸外国の方法等を収集し、効率的・合理的な備蓄方法について検討することとしています。
 (2)の流通に関しては、適正な流通を厚生労働省は指導するようにという内容です。
 12ページです。(3)の予防投与です。予防投与については、海外発生期、地域発生期には、国・都道府県が備蓄しているものを使用するとしています。予防投与の考え方については、感染させるおそれがある、本人の発症予防もありますが、公衆衛生的な観点もあるので、予防投与があるとしています。その対象としては四つ考えています。まず、患者の同居者。同居者を除く患者との接触者、これは学校・職場等に通う方。医療従事者等・水際対策関係者。地域封じ込め実施地域の住民。この四つを挙げています。いずれも地域感染期以降は、継続するかどうかを考える。また見合わせる規定も盛り込んでいます。
 13ページの抗インフルエンザ薬の予防投与を行う者については、資料2の2ページを御覧ください。これも分科会で宿題をいただいたものです。このような積極的疫学調査などの公衆衛生的な対応の際に、誰が予防投与を行うかについてです。これに関しては、13ページに全く同じ内容が書いてあります。積極的疫学調査の結果、濃厚接触者と判明した者に対しては、保健所の医師が予防投与を行うとしています。また、水際対策関係者に対しては医療機関、検疫所等の医師が行うとしています。いずれの場合も、ハイリスク者については主治医と相談としています。
 また、13ページの(d)の地域封じ込めにも関係しますので、関連して御議論いただきたいと思っている点は、地域封じ込めの際の処方を基本的には医師が行うことになるとしていますので、そのような考え方でよいかということです。また、新型インフルエンザの場合は、大規模に封じ込めを行うことがどの程度あるのかという議論もあると思いますので、そういう場合でも薬剤の性質上、やはり医師がきちっと処方することかと理解しています。そのような考え方でよいか御議論いただきたいと思います。また、添付文書の内容、用法・用量をきちんと守るとしています。
 (4)の流行期の処方薬の取扱いです。これは、いわゆるファックス処方のまとめです。どのような場合に行うかに関しては、原則としては、外出自粛が要請されている場合等に限るとしていますが、慢性疾患の処方薬についてはより弾力的にとしています。慢性疾患の定期受診者の場合の取扱いでは、その方が新型インフルエンザに罹患していると考えられる場合と、慢性疾患の医薬品の場合とを書き分けています。また、それ以外の方で、インフルエンザ等を疑わせる症状で最近受診した方が、再度電話等で診療を行った場合の対応も記載しています。いずれにしても、医師が診察することが原則で、ファクシミリ処方の対応の方は、主治医が患者を定期的に診療して病状を把握できている場合に限るとしています。
 資料2の3ページです。今回は、「抗インフルエンザウイルス薬の選択について」を挙げています。これは、現行のガイドラインではこのような記載がありますが、記載内容が現在の臨床の利用状況等を反映していないと思われますので、御議論いただきたいと思います。
 まず一つ目は、「WHOは、新型インフルエンザに対して、ノイラミニダーゼ阻害薬による治療を推奨している」という辺りです。そのため、タミフルとリレンザがあるということですが、これは先ほど申し上げたような二つがありますので、それらの追記が必要ではないかと思います。それから、「一部の鳥インフルエンザウイルス株は、タミフルに対する耐性をもち、リレンザに感受性を示すことが判明している」という記載についても、現在の状況に照らして追記が必要かどうかについて相談したいと思います。次の○の、「新型インフルエンザ発生時の治療薬は、タミフルを第一選択とし、地方衛生研究所や国立感染研究所で行っているサーベイランス等と通じ、流行しているウイルスがタミフルに耐性を示し、リレンザに感受性を示すことが判明した場合の治療時にのみ備蓄しているリレンザを使用する」という記載についても、必要かどうかを含めて御議論いただきたいと思います。また、「なお、新型インフルエンザの病状についての予測は常に変わりうること」、資料1の15ページにもありますが、「随時最新の知見を取り入れて見直す必要がある」ということについても、この書き方でよいのかを御議論いただきたいと思います。
 更に、関連して、本日は資料を用意していませんが、「麻黄湯という漢方薬もインフルエンザの診療に用いられている実態がある」とありますが、今後、計画やガイドラインを策定する上でどのように位置付けるかも併せて御議論いただきたいと思います。
 16ページの別紙5です。予防接種・特定接種に関してです。これは登録方法で手続論のようなものです。(ア)具体的な登録方法ですが、これは政府行動計画に示される「登録の基準に関する事項」によって定めることとなっていて、該当する方のみが登録の対象となります。その手続です。
 17ページです。具体的な手順についてです。二つ目の○が、情報提供・周知のため、所管行政機関に協力依頼をしてあらかじめリストを作っておくこと。三つ目の○が、準備したリストの登録事業者に登録をしていただき、登録内容が妥当かどうかを所管行政機関と厚生労働省が確認し、実際に登録するとしています。
 18ページです。(イ)の接種体制については、特定接種対象者に対して速やかに接種することが求められるため、早期に体制を構築しておくこと。それから、集団的接種であるため、100人以上を単位として構築していただきたいと書いています。そのような体制が組めない場合には、例外的に支援をするという規定も入れています。医療従事者は勤務先で、公務員等はその所属機関が接種体制を組むとしています。
 19ページの別紙6です。住民に対する予防接種です。これは、特措法第46条に基づくものです。緊急事態宣言が行われている場合は、予防接種法第6条の規定に基づいて行い、行われていない場合には、第6条の3項による新臨時接種となります。全体的には見直し意見書がほとんどそのまま引用できます。
 優先接種対象者の考え方については、パンデミックワクチンの接種順位は議論しておく必要がある。それから、いわゆる新臨時接種の場合には医療従事者から接種する。また、一番下の○で、特定接種対象者以外の接種対象者の分類としては4群、基礎疾患や妊婦など医学的ハイリスク者、小児、成人・若年者高齢者等となっています。
 20ページです。接種順位は、重症化、死亡を可能な限り抑えることに重点を置いた考え方や、我が国の将来を守ることに重点を置いた考え方等により、場合分けを考えて様々な観点で議論する必要があるとしています。
 21ページです。上から二つ目の○に、ワクチンの接種の優先順位を決定する際には、新型インフルエンザ等有識者会議の委員を含め有識者の意見を聞き、基本的対処方針等諮問委員会に諮った上で対策本部が決定することを明記しています。
 次に、供給体制に関してです。資料2の4ページを御覧ください。御議論の際に、この図は市町村の役割が分かりにくいという御指摘をいただいたので、納入料の調整・通知の情報もきちんと把握し、どこにどれだけ行くかも含めて把握するというように図を改めています。これは、流通改善検討委員会の検討会の報告書により、都道府県ごとの配分量を算出したり、ワクチンの偏重が生じないように供給本数を調整するなどを行うとしています。
 22ページは、接種体制です。全国民接種なので、未発生期からの体制構築が重要だとしています。(ア)の未発生期の準備の二つ目の○で、円滑な接種実施のために、市町村間及び都道府県間で広域的な協定を締結して、居住地以外の市町村における接種を可能とすること、また、責任の所在の明確化なども書いています。それから、流入・流出人口を踏まえたワクチン需要量を算出しておくなど、シミュレーションもあらかじめ行っておく必要があるとしています。
 (イ)の接種対象者です。当該市町村の区域内に居住する者を原則とするとして、基礎疾患を有する方に関しては、通院中の医療機関において「優先接種対象者証明書」を発行するとしています。
 接種体制の構築等に関しては、バイアルサイズは10mL、これは早期に供給するためですが、10mLで集団接種。ただし、1mLバイアルも多少用意していますので、妊婦や在宅受療中の患者など、個別接種が必要な方に使うとしています。
 23ページです。医療従事者の確保に関しては、地域医師会等の協力を得ること。接種会場は、人口1万人に1か所程度を設けること。場所は公共施設を使う、あるいは医療機関に委託するとしています。
 集団的接種を行うため、それに必要な設備を準備しておくこと。更に、接種会場においても、発熱等の症状を有している方は接種会場に行かないよう周知するなど、注意喚起することによって感染対策を図ることとしています。基礎疾患を有するような方に関しては、集団接種が原則ですが医療機関において接種することも考えられます。その場合でも「優先接種対象証明書」を持参することとし、医療機関においても集団的接種を実施するとしています。医療機関に入院中の患者や在宅療養の患者については、医療機関において行う、あるいは訪問により行っていただく。社会福祉法人はその施設内で行う。事業所に関しては、事業者が企業内診療所で集団接種することも考えられるが、その場合は、実施主体である市町村等との十分な協議が要るとしています。
 24ページは、接種の予約等です。これも資料2の5ページに関連します。前回の御議論のときに参考資料にはあったのですが、十分に御議論いただいていませんでした。予約の方法は二つあり、現場で適切に判断していただくことになります。通知によって接種日と場所を指定して接種対処者に連絡していただく場合と、予約を受け付ける場合とがあり得るとしています。
 26ページは、ワクチンについてです。大半は、「新型インフルエンザ対策ガイドラインの見直しに係る意見書」の内容を踏まえて特出しで提示しています。
 (1)研究開発等です。一つ目は、細胞培養法等の新しいワクチン製造法、経鼻粘膜ワクチン等の新しい方法等の研究・開発を促進すること。また、新しいものを作っていく中で、小児への接種用量について検討することが必要。
 二つ目は、新型インフルエンザ発生時に特定接種対象者に接種するプレパンデミックワクチンの有効な接種方法の検討に資するよう、臨床研究を推進することとしています。臨床研究の対象者をどうするかについては、前回の御議論でも話があったと理解しています。現状ここでは、WHOに助言する諮問委員会が提示している範囲を踏まえ、鳥インフルエンザウイルスを扱う研究者、防疫業務、医療従事者等としていますが、一連の御議論の中では、例えば、指定公共機関等で社会機能維持の業務に従事するような方を追加してはどうかという意見もありました。本日の案を御覧いただいて、追加すべき人なども含めて御議論いただきたいと思っています。
 (2)のプレパンデミックワクチンの備蓄・事前製剤化等については、現状で行っていることです。平成24年度チンハイ株備蓄予定については、第1回の分科会で議論したものです。製剤化も54万人分を予定しています。
 27ページは、発生時のワクチンの確保についてです。プレパンデミックワクチンに関しては、海外の状況等を踏まえ、専門家の御意見も賜りながら、最も有効性が期待されるウイルス株を選択するとしています。厚生労働省は製剤化にもう着手していますので、あらかじめ製剤化してあったワクチンを接種できるよう関係機関に周知し、更に、備蓄しているその他のワクチンについて迅速に製剤化を行うよう、製造業者に依頼するとしています。
 パンデミックワクチンに関しては、現時点では、鶏卵培養法を用いて、インフルエンザHAワクチンの製法と沈降インフルエンザワクチン(H5N1)の製法のいずれかで作ることになります。ただし、小児の使用法については、例えば高熱が頻度に見られるなどがあるため、発生した時点でリスク・ベネフィットを勘案して、専門家の意見を踏まえ、基本的対処方針等諮問委員会に諮って、その用量等を決定する。それに必要な情報は厚生労働省も集めるとしています。
 28ページからは、その他として、サーベイランスに関してです。大半は見直しに係る意見書を踏まえて新設するとしています。それ以外には、(1)の平時からのサーベイランス体制として、平時から患者発生サーベイランス等、ここにあるものについて、目的、実施方法、実施時期等を明示するとしています。(2)の発生時に追加・強化するサーベイランスは、例えば新型インフルエンザ患者の全数把握や学校サーベイランスの強化等、今やっているものを更にきちんと行うとしています。
 29ページです。鳥類、豚が保有するインフルエンザウイルスのサーベイランスに関しては、関係省庁連携の下に取り組むこととしています。集団発生のサーベイランスに関しては、学校サーベイランス等を強化するとしています。その他として、地衛研と感染研の役割分担、精度管理の方法です。
 30ページです。積極的疫学調査に関しては、当初は国が支援しますが、別途検討としています。
 31ページの別紙9です。水際対策についてです。これも基本的に見直し意見書でまとめていただいた内容です。(1)では、病原性等の程度に応じた水際対策として場合分けをして整理しています。実施方針については様々な議論がありましたが、状況に応じて縮小・中止を含めて柔軟に対策を実施するとしています。(3)の集約海空港は、ここに書いてあるとおりの様相を呈している等、実際の手続です。
 32ページは、停留施設に関して対象施設、これは御議論いただいて、宿泊に特化した施設で、区域も隣接する市町村としています。事前準備として、施設管理者の同意を得て確保する場合と、特措法に基づく停留施設として同意が得られなくても停留施設として使用する場合と、一応法律的に規定を設けています。33ページは関連する内容の図です。
 34ページの別紙10です。社会的弱者への支援です。未発生期の準備として、市町村が自治会等と連携して準備をするとしています。また、要援護者については、ここにいろいろな例が書いてありますが、介護ヘルパー等の介護や介助なしでは日常生活ができない高齢者、障害のある方が対象となります。災害時要援護者については今、市町村で取り組んでいますが、それらと共通の範囲で考えていただくこと。具体的な支援内容については、日常生活等が一人では困難な方等を考慮して決める。
 下から二つ目は、情報収集・共有に関しては様々な方式がありますが、いずれにしても事前リストを作成すること。最後に、よく議論になる個人情報については、事前に包括的な同意を取る仕組みを作っておく、個人情報保護条例に十分な規定がない場合には改正を行っておく、あるいは弾力的な運用で対応可能ではないかという御意見も記載しています。
 35ページです。関係団体との連携について。それから、安否確認の方法については、電話やメール等を活用すること。四つ目の○は、御意見があったように、自助の視点も重要だということで、災害時と同様に、食料品・生活必需品を備蓄しておくとしています。また、発生後の対応として、要援護者や協力者に新型インフルエンザ等が発生していることを連絡すること。また、計画に基づき対策を実施することです。
 在宅の要援護者への医療の提供については、医療機関同士の連携体制を事前に構築すること、都道府県・市町村等との情報共有。また、先ほども提示したような、ファックス処方のようなものを利用して、できるだけ感染機会を減少させるとしています。
 最後に、37ページは、新型インフルエンザ発生時の埋葬・火葬です。(1)は遺体の埋葬手続の特例の規定で、特例を設ける特措法があること。また、死亡地以外のいずれの市町村においても埋火葬の許可を受けられるようにするとともに、埋火葬の許可を要せず、死亡診断書等で手続ができることの特例です。
 (2)は、特定都道府県知事の埋火葬です。迅速に行うために、特定市町村長が事務の一部を行うことができるとなっています。それから、火葬がされない状態であっても、一時的に埋葬を行うなどの規定です。
 十分に説明できなかった面もありますが、おおむね以上のような内容です。御議論をお願いいたします。
○岡部分科会長 前回の会議終了後あるいは今回について事前に御意見を頂いたものも踏まえて修正しているところもありますが、これから大体30分ぐらいを使って、最初の被害想定と医療体制の確保について御意見をいただいて、それをまとめていきたいと思います。3ページにある被害想定の部分について御意見をいただければと思いますので、お願いします。
○田代委員 その前に、全体の基本的な考え方ですが、これは厚労省の文書ではないですから国が出すわけですよね。そうすると、ここに書かれていま説明されたように、都道府県等はとかいろいろな所がやれということになっているわけですが、そのためには国として、例えば予算措置とか人の配置とか、そういうことが絶対必要になってくるわけです。そういうところに対するメッセージ。こうしろと、ちゃんとこれに予算を付けて準備をしなさい、対応しなさいということをどこかに書いておかないと、都道府県としても国としても非常に困るのではないかと思います。ただやれと言われても、これを持ってきて、財務当局に予算要求に行ったときに、何を根拠に要求してくるのだと言われたらそれきりなので、「あんたたちがお金を準備しなさい。予算を準備してこれをやりなさい。責任がありますよ」ということをどこかにきちんと書いておく必要があると思います。
○岡部分科会長 事務局からどうぞ。
○佐々木室長 それは全体の御議論の話だと思いますので、有識者会議全体で御議論いただくものかと思います。そういう御意見があるということは承りますが、どういう形で反映するかについては、少なくとも医療・公衆衛生分科会で議論すべき事項かどうかということもあります。
○岡部分科会長 参考までに、今回はこの医療・公衆衛生分科会としての中間取りまとめ案なので、それが有識者会議のほうから出てきた場合に、自治体側としてのアクションというのはどういうことになりますか。坂元先生、もし何か御意見があったら教えてください。
○坂元委員 全体論としては、確かに田代先生のおっしゃるように、こういう医療体制を確保しろとか、こういう人員を確保しろといっても、都道府県はそれなりの法的背景がないと、財務当局と予算折衝ができないことは事実だと思いますが、それ以外に社会機能の部分に関してもいろいろな問題があるので、そこは全体として、上のほうでそういう必要性に関して議論をしてもらうことが必要ではないかと思います。何も公衆衛生医療に関してのみ費用が発生するわけではなくて、例えば社会機能維持者との折衝とか、地方指定公共医療機関との折衝は誰がやるのかとか、そういう全ての問題が絡んできますので、そこをどこかで総括的に御判断、議論いただければと思っております。
○岡部分科会長 それでは、ここの公衆衛生、それから医療の分科会のほうでは、文章としてはここには付け加えないけれども、有識者会議において、いまの議論についてはもう1回課題として出しておくということでまとめておきたいと思います。
○井戸委員(代理 田所課長) いまのことはおっしゃるとおり、都道府県からもお願いしたいことになります。国が実施主体ですが、都道府県に協力を求めるとなっている特定予防接種の登録事務とこちらについては、特に重点的な財政措置を御配慮していただくようお願いしたいと付け加えさせていただければと思います。
○岡部分科会長 いまのは極めて重要な部分なので、親会議で再度この問題については議題として出しておくということでお願いします。今回のまとめのところでは、そのディスカッションまでは入らないことにします。
 被害想定のところに入ります。3ページの基本的な考え方で御意見がありましたらお願いします。
○田代委員 現行では仮にということで2%の致死率を想定しています。そのときのですと、必要なベッド数が65万床とか、いろいろなことが以前のガイドラインに書かれていましたが、2%は「仮に」なので、あくまでもそれを超える場合があり得る。特にH5の場合は、それを超える可能性は非常に高いわけです。なぜ2%で政府が頑張っているかというと、2%を超えるような大きな健康被害が出た場合には、現行の医療体制では対応できないわけです。そのために緊急事態に対する特措法というのがあると思いますので、対応できる範囲だけで準備をしておくというのは、危機管理上大きな間違いだと思います。
○岡部分科会長 これは議論を随分やってきたところですが、いまの田代委員の御意見と、そのほかの先生方の御意見はいかがでしょうか。
○井戸委員(代理 田所課長) 私の理解の確認になりますが、このインフルエンザの医療体制の想定をするときに、どうしてもいろいろなレベルがある。その中でしていると、議論が、実際の医療関係者と話しても進んでいかない。その中で、まずは2%を考えましょう。ただし、それよりも上がるときも下がるときもある。その方法も、メインは2%で考えて、プラスアルファの議論を付けておくということで、2%という数字が全国共通で、国のほうが一定の目安として定められて、ただ、上がることもあるし下がることもある、その余白も十分あり得るという意味で理解しています。
○岡部分科会長 当初、この議論が始まったときも、0.何パーセントあるいは2%、5%、10%といったような段階も必要だという議論もありましたが、最終的には2%をとにかくクリアしないことにはその先が進まないこと。それから、自治体のほうでもある程度の基準となる数字を出して、それについての対応をまずやっていかないといけないということだったと思います。ただ、田代先生がおっしゃっているような、2%でやっておけば十分だろうという考えではないということはきちんと留めておいて、今後有識者会議あるいはその先のところで、よりシビアなものをどう扱っていくかは議論を付け加えていかなくてはいけない部分だと思いますが、この中間報告としての位置づけはいまのでいいのではないかというのがこれまでの子の分科会のコンセンサスであったかと思いますが。庵原委員どうぞ。
○庵原委員 致死率0.53%以上ではなかったのですか。いつから2%になったのですか。たしか特措法が実施するのは、少なくとも0.53%以上という話になっていたと理解していたのですが、いつから2%に上がったのですか。
○佐々木室長 現行の行動計画は、過去の実際に起こったインフルエンザを踏まえて想定を立てており、中等度が0.53%、重度の場合が2%ということで、両方記載があります。2%に限ったということではありません。
○岡部分科会長 いずれにしても、これも一つの指標なので、2%というのも、本当に2%かどうかというのもいろいろ議論がありました。ですから、これさえやっておけば十分だというような形のものではなくて、仮に2%だとしたら最低この辺までは必要であるというのが今回のいままでの議論ではないかと思います。
○永井委員 岡部分科会長の意見に全く賛成で、田代委員の意見も分かりますが、2%でも中々実行計画の策定をクリアできない病院団体としてはかなりシビアないろいろな状況があります。よって、被害想定として致死率が2%でどうなのかという話と、更に2%以上のときにはどうするか、と2段構えを想定し、2%の想定が完全なものではないということだけを確認しておけばいいと思います。四つ目の○にもあるように、現在のスペイン風邪のときと違いまして、いろいろなワクチンとか抗インフル薬とかがある中で、そのような医療体制を考慮していなくて、こういう状況が想定できるということだと思います。私は2%のところでとりあえず、議論を終了し、その場合どういう行動計画が考えられるか等々に行ければ良いと思っています。
○岡部分科会長 今後は、更にこういったものの科学的な知見を加えていくことに関しても、厚生労働省としてはサポートしていただきたい。また、これで2%が独り歩きをして、これだけやっておけば大丈夫ということではないことを確認しておきたいと思います。
○田代委員 2%が妥当かどうかという数字はともかくとして、どこかにある程度目標を定めないと、例えばどれだけのベッド数を確保しろとか、あとのほうに書かれていますが、各自治体としてもどこまで何をやっていいかが分からないので、そういう意味では最低限2%という認識でいいと思います。それを超えた事態が起こり得る。その場合にどうするかということを考えておく。これは事前対応、危機管理の上で絶対必要なことなので、それをきちんとどこかに書いておいていただきたいと思います。
○川名委員 これは何度かお話していることですが、この特措法は新型インフルエンザだけではなくて、新感染症も対象にしている法律であるということを考えると、過去において新感染症に指定されたSARSの致死率が9.8%だったといったようなこともあります。ただ、9.8%でガイドラインを作ろうと思うと思考停止に陥る可能性もありますので、ここでディスカッションするのは、新型インフルエンザを対象にしているのだといったようなことを明確にしておかないと、この法律の対象疾患と実際に想定して書かれているガイドラインの対象というものが食い違ってくる可能性があるので、そこは整理して記載する必要があるのではないかなと思います。
○櫻井委員 別紙1のタイトルは、「新型インフルエンザ対策の基本的な考え方」ということなので、具体的な数字を出すということではないのですよね。一応シナリオは前提にするけれども、しかしながら、それを上回る場合もあれば下回る場合もあるということが確認されていることが重要だと思います。どのぐらいのものを想定するかは、まさに科学的に専門的にやっていただくということで、それもフィクスするものではなくて最後の○で引き続き検討するとなっているので、柔軟であればいいだろうと思います。
 この議題は、対策としては有識者会議の議題だろうと思いますが、この議論は前の会議でも出ていたと思います。目次の大きな1の、例えば被害想定はベースになる数字なので、これが1.1で1.6で、最後に来ているという位置づけがどうなのかという感じがするのと、2%なら相応の数字で検討しているけれども、それを外す場合、非常に悪い方向に振れた場合にどういうふうに対応するのかという点については、柔軟に対応するというようなことを、もう一つの大きな柱で書いておく必要があるということは有識者会議のときにも申し上げたと思いますが、そのあたりのことが1.2とか。1.6と1.2の関係がいまひとつ分かりませんが、もう少し重要な議論として1.6はあるのではないか。多分、そのことが1.2にも入ってくるような関連になるのかなと思うので、論理の立て方を少し検討していただくといいと思います。
 では、柔軟な想定をしていないような状況が生じたときにどうするかになると、1.4の基本的対象方針等諮問委員会の活用のところにかかってくるので、結局ここに先送りするというか、ここで決定していただくことになるので、ここの部分の動かし方が非常に重要だと思います。それをどういう観点で、しかも分からないということも含めた上で決定していくことになるので、この委員会の構成も本当に医療関係者だけでいいのかどうか。政治的な発想もあるでしょうし、行政的な現実を踏まえた対応ということもあるので、そんなことも含めて、議論がここの部分は余りされていないので気になっているところです。いまの田代先生の御意見というのは、基本的に危機管理の本質には触れている話なので、それを十分取り込んだ上で全体について、想定したもの、想定外のことが起きたことについて、どう対応していくのかという広い意味での手続論だと思いますが、そこの書きぶりを充実していただくようにお願いしたいと思います。以上です。
○岡部分科会長 室長から、いまの点で意見はありますか。
○佐々木室長 具体的な数字に関して、別紙1の一番下の○の2行目に「シナリオの一つとして用いた現行の数値を使用する」と書いていて、現行の行動計画の数値である、罹患率については25%、致死率については、中等度が0.53%、重度が2.0%を使用するということでどうかという内容になっております。数字自体は、いまのまま置くということです。
○杉本参事官 いま川名先生、櫻井先生から新感染症も含めて、あるいは分からない状況も含めてということでお話がありましたので、有識者会議全体会議の補足をします。皆様御案内のとおりですが、尾身会長、当方の考えとしても、新型インフルエンザ等感染症ということでありまして、もちろん特措法では「等」ということで、川名先生がおっしゃいますとおり、新感染症というものも含んでいます。ただ、新感染症のうち、急速かつ全国的な蔓延の恐れがあるものということで限定は付してありますが、新型インフルエンザ等感染症だけではなくて新感染症も対象として含んでいる。しかも、新型インフルエンザ等感染症であっても、分からない部分があることを前提に、この行動計画を考えていかなければならないという御指摘、御議論の方向性であったというふうに理解しています。ですから櫻井先生からお話がありましたとおり、分からないときに、行動計画に記載がないときに、対応できないときにどうするかというのは、まさにおっしゃいましたとおり基本的対象方針諮問委員会を動かして、もちろん特措法の範囲内で決めていく。そこで柔軟な危機管理ができるようにしていくという枠組を持っています。ここは医療・公衆衛生分科会での取りまとめの部分ですが、全体構造については別途そのような御指摘を踏まえつつと思っています。
○岡部分科会長 では、川名先生。これで最後の発言ということでお願いします。
○川名委員 例えば3ページの別紙1に、1として「新型インフルエンザ等対策の基本的な考え方」と書いてあって、1.6が「新型インフルエンザ発生時」と、ここでもう「等」が取れているわけです。タイトルと書いてある内容が違うので、そこら辺は整理して書いたほうがいいのではないかと思います。
○岡部分科会長 想定そのものは、ただ新型インフルエンザで病原性が強い場合、様々であるということで出ていると思います。ほかの感染症も全部引っ括めて、これでやるのは難しいのではないかと思います。
○川名委員 新型インフルエンザに限定すれば、先ほどから出ている議論のとおりでよろしいと思います。
○岡部分科会長 いままでの議論は有識者会議のほうで議論される可能性はあると思います。繰り返しになりますが、基本的にはここで2%という数が少なくとも独り歩きしないようにして、この中にも書いてあるような、想定を上回る事態もあれば、当然下回る事態もあるので、それに対してもしこれ以外の場合には、先ほど参事官がおっしゃったような諮問委員会の判断が動き出す形で、いまのところはこの中での議論としてまとめておきたいと思います。
 ある一定の時間の中で議論を進めていかなくてはいけないので、もう一つ、医療体制の確保についても御意見をいただきたいのですが、ここ全体が医療体制の確保でずっと続いていますが、この部分について何か御意見がありましたらいかがでしょうか。抗インフルエンザウイルス薬の備蓄、その他についても御意見があればどうぞおっしゃってください。
○坂元委員 いろいろな自治体の意見を聞いて、都道府県等ということで、政令市、保健所設置市も含めて医療体制の確保を担うことは本当に良いことだと思いますが、ただ一つ、例えば保健所設置市の中には、規模的にも難しいところも出てくると思いますので、その判断を誰がするのかということです。政令指定都市ぐらいまでは多分どこも「自らやります」となると思いますが、その判断が都道府県等という表現で政令指定都市も含めて、保健設置市は独自にやりなさいとなってしまうのではなく、それは都道府県を中心としてそれぞれの都道府県内の基礎自治体と協議して決める必要があると思います。またこれを読むと地域の医療機関とは協議しなさいと書いてありますが、都道府県とも協議しながらというところは書いていないので、その辺を入れたほうがいいのかなと思います。これは意見です。
○岡部分科会長 いまのはノートしておく必要があると思うので、よろしくどうぞ。
○小森委員 14ページを御覧いただきたいと思います。13ページの下段からですが、ファクシリミ処方について問題があるので、変えていただきたいなという要望です。是非御検討いただきたい。14ページの上に「新型インフルエンザ等に罹患していると考えられる場合」で、新型インフルエンザ等の発生後でなければ、事前の説明をした上でもカルテ等に記載ができないとなっております。新型インフルエンザ等の発生等について、どの時点でということもいろいろあるわけですが、発生後は不要な外出等については避けていただくということは当然のことですので、そういった中において事前の患者と、特に慢性疾患を有する定期受診の患者は、かかりつけの医師と患者との間に長い信頼関係があって、患者の全体像を把握しているということですので、「事前の説明と患者等が希望、またかかりつけ医師が了承した場合には」というのをこの部分に、「新型インフルエンザ等の発生後」という部分は削除していただきたいと思います。と同時に、その下の○「ファクシリミ等処方に関する医師と患者との事前同意は、新型インフルエンザ等が発生した後に行うものとし」という部分も併せて削除をしていただきたい。おおよそ、そういった場合においては、発生後でなくても事前に十分な説明と同意の下にそういった事態が起こったときに備え、お互いの了解の下にカルテに記載をすることでどうかと思っております。是非、その御検討をお願いしたい。よろしくお願いします。
○岡部分科会長 その前提はいまからということではなくて、蓋然性が見られたときということですよね。それでよろしいですか。そのところは入れておくようにということでお願いします。
○坂元委員 5ページの上の二つ目の○の「入院可能病床数」という表現と、7ページの1番目の○の「定員超過入院」は単に言葉の問題だと思いますが、5ページの入院可能といったときに、これは許可病床を超えての計算なのか。こう書かれると判断に迷うところがあって、7ページには「超過も含めて」と書かれていますので、例えば5ページで、言いたいことは「許可病床の範囲において」と前にただし書きが付くのか、その中において入院可能な数を計算してくださいというのか、それとも事務室とか空きスペースも考えて、どれだけ入れ込むことができるのかと、多分ここの二つで混乱が起きると思いますので、そこの整理だけをお願いしたいということがまず一点です。
 もう1点は、地域の封じ込めのところで、抗インフルエンザ薬の処方に関していくつかの自治体から問合せが来たのですが、この地域封じ込めのときに保健所長が地域の人に予防投与をしたときに、これは診療録の整備は必要ですかということです。つまり医療行為をしたときには、診療録を整備しなければいけないという規則があるので、前回2009年の流行の際には結構曖昧になってしまったのですが、この辺を確認してほしいことがあります。診療行為なので診療録を整備しなければならないことと、この薬剤の費用に関して誰が負担するのか。例えば自治体というのは、御存じのように条例で料金徴収条例を定めないと、勝手に住民の方から徴収できないので、あらかじめ自治体がそういう条例を定める必要があるのか。この2点に関して意見を伺ってほしいとの意見が寄せられております。よろしくお願いします。
○岡部分科会長 回答をお願いします。
○佐々木室長 一つ目は病床数のところを御指摘いただきましたが、この記載で十分でなければ追記などはまた御意見を賜りたいと思います。医療法の病床数などは定例的な報告等で把握されておりますので、当然そのデータも要りますが、お話に出たように、空き会議室に簡易ベッドを入れてというのを含めてどのぐらいいけるかというのもいざというときに備えて必要なデータだと思うので、両方要るのではないかと思っております。ですので、これでは読めないということであれば、その書きぶりとかについてはまた御意見を賜ればと思います。
 もう一つは細かい話になるので、恐らく行動計画・ガイドラインの議論の中でやらせていただくのかなと思いますが、基本的にタミフルの処方に関しての本分科会での御議論では、医師が診察をして処方するというのが原則となっておりますので、医師である保健所長が処方した場合であっても、カルテのようなきちんとしたものかどうかは別として、どういう患者にどういう話、診察をして、いつ何を処方したという診療記録のようなものは要るだろうと思っております。
 料金に関しても、2009年のときも様々な議論はありましたが、そこは公衆衛生的な範疇で、無料でやる場合もあると思いますし、大量に発生するような場合等もあると思うので、それに備えて手数料条例に入れておくこともあり得るかなと思うのです。そこは想定をどう捉えるかということだと思っています。特にいまのところ、現時点の事務局としては絶対こうという案を持っているわけではないので、今後ガイドラインとか、そういう御議論の中で、場合分けや考え方を整理していただければと思います。
○岡部分科会長 先ほどの病床数のことについては誤解がないように、もう少し明確にしておいたほうがいいと思います。
○佐々木委員 13ページの地域封じ込め期の予防投与のことですが、保健所長がこれも処方するというと、地域封じ込めの地域の全部の住民の診察に関して、保健所長1人でやるのはとても無理だと思います。だから、少し他の医師の協力を得てとか、文言を付けていただかないとできないだろうと思います。接触者についての投与はそんなに数が多くないから、保健所長で十分可能だと思います。
○櫻井委員 簡単に申し上げます。この文章全体の完成度が高いのか低いのかよく分からないところがあります。特に医療体制の確保のところがそうなのです。4ページを見ると「新型インフルエンザ対策ガイドラインの見直しに係る意見書」というのをベースに作っているということで、最終的にターゲットはガイドラインが主として念頭にあるのかなという感じもいたしますが、それは決め打ちではないという前提だと思います。そこが気になっていて、特に(1)もそうですが、誰を名宛人にしているのかが気持悪くて、都道府県なのか公共団体なのかということと、医療機関も公立、私立があるわけで、そこも医療機関はいろいろなものを作成する必要があるとか、好ましいとか努めるとか、ちゃんぽんに書いてありますが、そこは厚生労働行政の特徴なのかもしれませんが、何か広報的な感じもするし緩い行政指導のような気もするし、強固な要請のような気もするしというあたりが外部の者から見ると、余り整理しきれていないなと思っています。ですので、5.1が主としてですか。ここを結局どうやって実行していくのかの制度的な担保というのはあるのでしょうか、ということだけを質問させていただきたいと思いますが、いかがですか。
○岡部分科会長 御質問に対して事務局から回答をお願いします。
○佐々木室長 新型インフルエンザ流行期には全ての医療機関が一般的にも受け入れていただくことも念頭に置いて書いておりますので、「医療機関」と書いてある場合は全医療機関というイメージで作っています。あと、特定な医療機関を指す場合は、例えば「感染症指定医療機関」という冠を付けたり、「公的医療機関」ということを付けておりますので、「医療機関」と書いてある場合、病床を持っている所と持っていない所があるので病床をカウントしておくというのもありますが、これも極端な話、無床の診療所であっても、臨時的に入院の方を受け入れていただくことが可能な所については登録をしておいていただければ、都道府県にとっても流行期に助かるということもあり得るので、それはあえて排除もしておりません。今後、地域での話合いや今後御議論いただく計画ガイドラインの中で、より具体化したほうがいいというところについては御指摘を踏まえてやっていきたいと思います。いまの中間取りまとめの段階では、医療機関と記載し地得る場合は全部というメッセージとして書いているということです。
○岡部分科会長 委員会をやると、こういう文章で主語が不明確であると必ず議論に出てきますが、その都度、主語が不明確な所は国がやりますという返事がよくあります。これをもう1回お読みいただいて、「誰が」というのがどうしても不明確な場合は事務局に連絡をしていただいて、その文章の整理あるいは議論ということで、そこは委員長と事務局で整理しておきたいと思います。
○櫻井委員 6ページの2番目の○は文章が不正確なので、そこは明らかにおかしいのではないかと思っています。それだけです。
○岡部分科会長 これは検討しておきましょう。明確にしておくということで。
○川名委員 1点だけですが、例えば定員超過入院等、あと、もちろん不要,不急の入院を少し先送りするとか、いろいろなことが現場には求められると思いますが、そうすると一般の方々に対する病院のサービスというのは非常に低下すると思いますが、それを御理解いただくためにどうするかということです。そういうことも含めて記載しておく必要があるのではないかと思います。
○岡部分科会長 いまのは何ページのことですか。全体の話ですね。
○川名委員 これは医療体制全体のことですが、例えば「定員超過入院等を行うほか」と書かれていますが、もしこれを医療機関がやると、患者に対するサービスというのは恐らく低下するだろうと思います。それについての苦情が医療機関に来るのは気の毒な部分もあると思うので、その辺は皆さんに理解していただけるようなアナウンスを何らかの方法でしていただきたいなと思います。
○岡部分科会長 前提として、そういうことがあり得ることもきちんと説明できるようにということですね。
○佐々木委員 それはこういう文章で書くのではなくて、普通だと都道府県というか地域では保健所がその役割を一番担ってやっていると思います。体制を作るときに、こういう不便が起こりますと明示しそれに対する怒られ役は、保健所がどこよりもやっていると思います。
○岡部分科会長 ただ、そういうことがあり得るということも皆さんに周知をしておくというか、きちんとお伝えしておくことも一つ重要ということだと思います。
○佐々木室長 14ページの(5)の抗インフルエンザウイルス薬の選択のところは、事務局が修正案でも用意して御議論いただくべきだったのですが、現行のガイドラインをそのまま記載しております。例えば先ほど御説明もさせていただきましたが、二つ目の○のところはこのまま残っていていいのかとか、そこら辺は御意見を少しだけでもいただければと思っております。
○岡部分科会長 二つ目の○は、そのあとの薬をどうしようということですか。
○佐々木室長 要するにタミフルを第一選択とし、リレンザはウイルスがタミフル耐性である場合で感受性がある場合だけ使うという書き方になっています。
○岡部分科会長 その辺は臨床現場のこともあるので、朝野先生何か御意見はありますか。
○朝野委員 これはリレンザとタミフルしかない時代の文言ですので、新しいお薬が出ております。もちろん、それは出てくる新型のインフルエンザに効くかどうかということを確認の上でということになりますが、複数の新型のお薬が出ているということを記載して、11ページの四つ目の○に、いくつか新薬のことも書いてありますので、こういうものを取り入れた文章にしていくことと、もう一つは、輸入しなければならないお薬よりも国産のものが出てきたということは、危機管理上非常に重要なことではないかと思いますので、そういう意味でも国産の新しい薬を取り入れて書いておくことは大事だと思います。
○岡部分科会長 新しいものが出てきたら、それも取り入れられるようにというような意味合いでいいかと思います。
○井戸委員(代理 田所課長) 14ページの一番下の○は、確かにリレンザの位置づけをどうしていくのか。新しい薬も含めて、タミフル、リレンザ、その他の薬の位置づけをどうしていくのか、今後いろいろ議論が必要になってくるのかなと思いますが、その中で治療時にのみという限定がここの文章であったほうがいいのかどうなのか。わざわざ書かなくても、今後いろいろ議論が進んでいくと思いますので、柔軟性はあると思います。リレンザの位置づけをどうしていくのか。これだけにのみに限った備蓄にするのか。それは、もっと議論の余地があるとしていくのかにもよるのかなと思います。
○岡部分科会長 予防投薬のところでも、少しそのようなことは触れてあると思いますので、ここは注意して読んだほうがいいと思います。
 もう一つ事務局から注文があったのは、麻黄湯について記載するかどうかということです。これも臨床経験のある先生方のほうがよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。
○川名委員 この辺は、まさに医師の裁量で、使われる先生はもちろん使っていいと思います。ただ、ガイドラインに書くにはなじまないかなという気が個人的にはいたします。
○岡部分科会長 小さい論文は出ていると思いますが、大きくメジャーな医学雑誌に取り上げられているというか、そこまでエビデンスが全部揃っていないと思いますので、使うことを妨げるわけではないけれども、備蓄あるいはその他までには書き連ねなくてもいいだろうということでよろしいですか。
○庵原委員 私もその意見に賛成です。漢方はショウをどうのこうのといって、麻黄湯が適応できるのは全てのインフルエンザ患者ではないということですので、そうするとタミフルやリレンザとは位置づけが異なると思いますので、逆に言うと書かないほうがいいという意見です。
○岡部分科会長 妨げないという意味はそういう意味で、別にここに改めて麻黄湯について書くということは、この委員会では書かないということにしたいと思います。田代先生どうぞ。
○田代委員 9ページの下半分から10ページにかけて、通常の日常医療で対応できなくなった場合に、いろいろな医師その他要請・指示を行うということですが、この辺の内容ではよく分かりません。こういうシチュエーションは、まず一般の医療機関が例えば医師が寝込んでしまって対応できなくなったという場合が一つ考えられますよね。もう一つは、ほかのエキストラのアンユージュアルな医療体制。体育館や海外から来た人の相談センターというようなことの二つがあると思いますが、10ページの上の○で「考えられる」というけれども、確かにこういう二つのオプションは考えられるのでしょうけれども、この辺のことをどうするのかをきちんと整理しておく必要があると思います。
○佐々木室長 10ページは、一つは、臨時の医療施設を医療機関の外に作った場合に、そこで働いていただく医療従事者を新たに確保していく必要がある。その場合に、どこかの医療機関に勤務されている方や、若しくはどこにも所属されていない方については、個別にその方に来てくださいとお願いして勤務していただくということの要請・指示。個別に頼む場合と、この臨時の医療施設を例えばある医療機関に委託する、ここをお願いしますということで院長に頼む場合に、そこから院長の指示で出向いてやる場合と、それが別の場所でやる場合の二つのパターンと考えています。もう一つは、通常の診療をされている場で、新型インフルエンザ等が発生しても継続してやってくださいという場合に、院長先生にお願いをして、職員一同全員でやろうという場合と、このパターンを書いたものがこれです。実際、行動計画なりガイドラインに記載する際にはもう少し分かりやすく、図を付けたり、いろいろ工夫したいと思っております。
○田代委員 それは、事前に個々の医師、医療従事者若しくは医療機関に対して、「あなたはこの場合には、こういうことをお願いします」ということを、契約までは厳しくないかもしれませんが、そういうことはしておかないのですか。その場になって、あなたはこっちに行ってくださいとか続けてくださいということになるのですか。
○佐々木室長 国の行動計画なりガイドラインにどこまで書くかというのもありますが、事務局としては、都道府県が行動計画を立てていく中で、そういった支援を行う医療機関の位置づけを医療体制の中にしていただいて、話し合っていただくことが必要だと思います。具体的に発生時に誰が行くかは事前に決めておくことは難しいのではないかなと思います。
○岡部分科会長 道順としては、これが基になって親委員会に出て、そこでさらにガイドラインが検討され、そのガイドラインが出るタイミングはまたあとで話が出てくると思いますが、それに基づいて各自治体が本当の各論に入っていって、自治体に応じて誰が出てくるかを事前に決めるか決めないか。自治体の事情もあると思いますが、そうやって決めていくステップだと思っていますが、そういうことでよろしいですか。
 次の予防接種、特定接種も議論があると思いますが、それに加えてあとの「その他」でいくつかサーベイランス等々がありますが、この辺についてまた30分ぐらいを目処に議論をしたいと思います。小森先生お願いします。
○小森委員 22ページ、「接種体制」から23ページにかけて御質問及び御要望、あるいはお願いをさせていただきたいと思います。基本的に、新型インフルエンザ等について、集団接種を原則とする。これは了解をしているわけですが、さまざまな立場で柔軟に行動することが大切なわけです。特に医学的ハイリスクを持っている方々に対しては、この書きぶりですと、かかり付けの医師を受診して、「優先接種対象者証明書」を発行し、それを持った上で集団接種の会場、あるいは相当大きな医療機関を受診して、そこで集団的接種を行う。それは10mLなどの大きな単位のバイアルで供給されざるを得ないのでという、こういう書きぶりなのですが、二度手間、三度手間なのです。最も、その患者の全体像を把握しているのはかかり付けの医師ですので、そこで接種を行うことが、患者さんにとって移動距離等も少なくて済む、二度手間、三度手間ではない。そういった方を市町村の判断でさまざまに区別をすることは、市町村の実態業務としても、おおよそ不可能に近い。どの方が優先であるかを会場で振り分けることも極めて困難であることから、集団接種を原則とすることは了解しつつも、医学的ハイリスクの患者さん等については、かかり付け医療機関等において、優先接種の対象であると思われる方については、当該医療機関においても、予防接種を行うことができるものとする、というような考え方に立って、計画をされたほうが実態の混乱は避けられるし、2009においてもそのような形で接種をされた。
 10mLバイアルを比較的早く供給するために必要であるということですが、あくまで技術革新、薬事法による承認等が現在の形、未来永劫変わらないという仮定に立っての書きぶりですので、ここには、その状況等に応じて1mLバイアル、あるいは0.5mLバイアルの無添化の薬剤、シリンジでの薬剤等の供給についても、今後柔軟に考えるものとする、という書きぶりにしておかないと、実際に起こったときにガチガチで動きづらいということですので、この辺りは是非再検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○佐々木室長 今の御意見も参考にさせていただこうとは思うのですが、なぜ、こういう手続きを書いているかというと、結局、全国民に公平にワクチンを分配していく作業の中で、各市町村ごとにどのくらいのワクチン量が必要かを把握していくこともありますし、その市町村で仕事をする優先接種者が何人ぐらいいるかを把握する必要があると思いますので書いています。なお、必要なワクチンの量を把握する方法、アイディアがあれば、それほどこの手順にこだわっているわけではありません。行動計画・ガイドラインを参考にして市町村も取り組まれると思うので、計画等の書き方について、今の御意見も参考にしながら、対応させていただきたいと思います。
○小森委員 先ほど坂元委員とも意見交換をしたのですが、市町村としても今、私のお話の方が動きやすいと、具体的に言っていらっしゃいますので、現状の書き込みでは極めて医療機関内の混乱ということ以上に、医学的ハイリスクの方を、大体あちこち動かすという考えそのものが間違いなので、もっとも体調を知っている所でされることについては、極めて柔軟に対応されることが医学上の常識だと思います。是非、御検討いただいて、坂元委員の意見も是非お聞きしたいと思います。
○岡部分科会長 小森先生のおっしゃっているのは、全体の健康な人までがプレフィルドシリンジを使ったりして個別にやるという意味ではなくて、ハイリスクの人についてはそれぞれの状況を見ながらプレフィルドなどでできるようにという意味合いでよろしいですね。坂元先生もそうだと思うのですが、どうぞ御意見を。
○坂元委員 川崎市で今考えていますのは、個々の医療機関の基礎疾患のある患者さんの数、個々の医療機関で接種したい患者の数等の調査を医療機関に行って、それに応じてワクチンの配布ができたらという方法を考え中です。今、小森先生がおっしゃったように、なるべく患者の移動を少なくしたいと考えているところです。そこで、意見なのですが、10mLバイアル、1mLバイアルについて、今小森先生から御意見が出たと思いますが、ここは十分ニーズ調査をしていただきたい。というのは、例えば在宅医療の方の人数がどれぐらいいるかなどです。これはある程度、各自治体にニーズ調査をかけて、その製造目標を立てておかないと、上でパッと決めてやったときに、個別接種が全然できなくなってしまったとか、そういう事態が生じないように、十分ニーズ調査を、事前にバイアルの数を決めるときにやっていただきたいというお願いです。
 もう1か所が24〜25ページに関して、各市町村が住民の方に接種をするときに通知を葉書等でするのですが、これは当たり前のこととは思うのですが、是非考慮していただきたいのが、その自治体に住民票があって、その自治体にいない方が結構いらっしゃるということです。ほかの自治体の医療機関に入院している、施設に入所しているということも十分に配慮されて、その辺の何らかの事情によって、その自治体にいない方に対しての接種に関しても十分に配慮することです。これは絶対に必要なことだと思いますので、その辺の配慮文句を入れていただけたらと思います。
○岡部分科会長 ありがとうございました。その辺の考慮もお願いします。
○永井委員 坂元委員と同じなのですが、この22ページ辺りを見ますと、居住地以外の市町村における接種を可能にするのだが、原則は居住地でやるという話です。この辺りが本当に病院にとっては、私どもの地区などはほとんど30%ぐらいの市民が隣の市の病院の外来に行っているとかの事情があるわけで、問題は多いと思います。あとは職場の問題です。職場の集団接種というのはありますが、職場と居住地は違います。その辺のところが何となくイメージしてはうまく我々の所にフィットしてこないので、もう少し整理して書いていただければありがたいと思います。
○岡部分科会長 ありがとうございました。田代委員どうぞ。
○田代委員 今の皆さんの御意見は全くそのとおりだと思います。22ページの(3)の二つ目の○ですが、「広域的な協定を締結し」と書いてあるのですが、具体的に居住地と関係なく、その人がどこにいても、そこで速やかに打てるということだと思うのですが、そういう考えでいいわけですね。そうすると、あとで、その後ろに出てくる接種券を居住地に送付するとか、そういうこととはどうもうまく整合性がとれないような気がします。居住地は住民票のある所ですね。
○岡部分科会長 室長どうぞ。
○佐々木室長 ここは事務局が答えるより坂元委員に回答いただい方がいいのかもしれませんが、居住地で接種を希望される方については、たぶん問題なくいくと思うのです。この前坂元委員から川崎市の事例も御紹介がありましたが、事前にどこで打ちたいかも把握される予定とのことでした。そのような方法をとりながら、実際にどこで打つのかは被接種者御自身もきちんと理解していただいて、漏れがないようにしていくという作業が要るとは思っています。
○岡部分科会長 それとプレフィルドシリンジの方が便利ですが、製造の日数からいったら、どのぐらいの差が出てくるのでしょう。10mLの方が早く製造されて市場に出るという話が前にありましたが。
○佐々木室長 いま手元にデータがありませんが、全国民接種にあたっては、ワクチンをできるだけ早く作ることがいちばんの最優先課題と考えています。現状では、10mLの方が早くできます。なお、10mlとほぼ同じ製造日数で1mLを用意できるメーカーも将来的にはあるようです。
○岡部分科会長 櫻井委員どうぞ。
○櫻井委員 いまのお話を伺っていて、住所地以外というか、自治体、市町村単位で行政をやっていくことの難しさといいますか、すごい大きな話なのでどうするのかと思っているのです。これは総務省の中でも住所地以外に住民が長期滞在する場合に、その滞在先の自治体のサービスを受けられるようにできないかということを、かなり本格的なテーマとして議論せざるを得ないのではないかというようなことがあります。非常に大きな話を今ここで10分、20分でという感じでもないようなのですが、素朴に思うのは、たぶん市町村を超えて活動しているのは普通のことなので、大きな課題として認識しておくことが重要なのと、あと普通に思うのは、例えば国とかどこか特定な拠点があって、そこで有料とか相応な費用を取って、何か接種ができるようなことは考えにくいのかと思ったり、それも医療体制の本質にかかわるような話でもあるので、難しいと思います。ここはむしろ今後の医療体制、こういう予防接種を考えるときの大きな課題として、是非本格的な検討をしていただきたいと思います。
 もう1つ別な意見があるのですが、20ページの接種順位の話です。最初の○で、接種順位についていろいろな考えがあるから、広く議論を継続すべきであるとなっています。これは有識者会議のペーパーとして出すわけですから、厚生労働省で議論を続けたければ続けたらいいと思うのですが、私の意見としては、これは解のない問題なので、結局のところ重症化、死亡を可能な限り減らすということと、しかしながら将来世代にも配慮する必要があるのではないかという要件を入れざるを得ないだろうと思うので、最終的に相互考慮になるのだと思うのです。そういういろいろな観点を入れながら、その都度、当該ウイルスの性質等から判断せざるを得ないという問題だと思うので、御検討いただきたいのは「議論を継続するべきである」ではなくて、そういうことを考えながら「対応するべきである」と、むしろここでは解を出していいのではないかと思います。
 21ページにいきますと、いろいろ継続すべきだと言いながら、2つ目の○ですが、どうせ最終的に決まらないので、途中の段階で暫定的に決めざると得ないという話が書いてあって、これは新型インフルエンザ等対策有識者会議の委員を含め有識者の意見を聞いて、本部において、総合的に検討するということが結局のところ入ってくるので、これとの矛盾もあるので、基準が決まっていないけれども決定するのですよね。ここと整合性を合わせるという意味でも、そこはもう一応中間的にフィックスした上で、いろいろな観点から決定するとしてはどうかと思います。
 もう1つ、ここには重要な規定が書かれていて、諮問委員会は常設的に置かれるのでしょうが、ここでは順位決定の際に、有識者の意見を聞くというので、諮問委員会に入っていない人の意見も聞いて決めることになっているのですが、ここは意思決定のあり方としては少しおかしいのではないかと思っています。この問題について、最終的な議論を有識者会議でするならば別ですが、そんな予定は聞いていませんので、これはたぶん諮問委員会の中にいる委員の中に誰を入れるのかということと関係していて、厳密に書かないとまずいのではないかと思います。
○岡部分科会長 それは室長の方からどうぞ。
○佐々木室長 21ページの2つ目の○の有識者のイメージは確かに厳密に書いたほうがいいという御指摘のとおりだと思います。基本的対処方針等諮問委員会のメンバーで決定できる場合もありますが、いろいろな感染症があり得るので、委員会以外の専門家の意見も聞いた方がいいのではないかということが出てきた場合に、オブザーバーとして意見を聞いたりすることもあり得るのということも含めて書いていますが、そこは確かに厳密に書かせていただいた方がいいかと思います。
○岡部分科会長 お願いとしては、突然に何か妙なといったらいけないのですが私的な諮問委員会のようなものができて、そこが非常に重要な意思決定にかかわるということは、メカニズムとしては極力避けていただきたいと思います。
○坂元委員 今、櫻井先生がおっしゃったように、自治体として住民全員にやるというのは非常に大変な作業で、いま川崎市で考えていますのは、住民全員に往復葉書を送って、そこでまず実態調査をすることと、入所施設の入所者を全員調べる。次に医療機関に入院者を全員調べる。事業所に全部調査をかけて、いわゆるそれぞれ川崎市民か市民でないかの選別を行って、市民でない場合、費用を当該自治体に請求しなければいけない事務も生じますので、その辺のことをいろいろな方面から検討しながら、住民の方に漏れがないようにやるのは非常に大変な作業ですが、現実的にはやっていかなければならないということです。ほかの自治体とも協力していかなければならないと思います。例えば里帰り分娩になると全国の多くの市町村から来たり行ったりする可能性がありますので、1つや2つの自治体と協定を結ぶということでは済まないと思います。そういう仕組みをほかの自治体、国とも一緒に考えていかなければいけないとは思っております。
○岡部分科会長 川崎の私が川崎市の先生にお尋ねするのも変なのですが、川崎モデルみたいなものは大体いつごろになったらわかってきますか。
○坂元委員 既に内部ではおおよそもう固めて、こういう方針でいこうということでやっており、一部の医師会の幹部の先生にもお見せして、こんなに動員は難しいのではとか、そういう意見もいただいている最中です。今後細かい方法論を検討していかなければならないと思います。例えば事業所や福祉施設との折衝、教育委員会、学校との折衝等をやっていって、既に大体の大枠の目安は立ててゆくつもりですが、やはり最大の問題点は、市民か市民でないかの問題と、その費用の付け換え、おそらく市町村接種になるので、自治体によって接種費用が違うことになりますと、その辺の膨大な事務作業等が出てくるかということで、この問題をどうするかということも兼案になると思うのです。
 先般、ある厚労省と自治体間での話合いの中でも、東京都から、東京都は全国から東京都の医療機関に患者さんが集まっているので、その辺はしっかりやっていかないと東京としては大変なことになるという意見も出ておりました。
○岡部分科会長 ありがとうございました。ガイドライン策定、あるいは自治体でのガイドライン策定のときに問題点も出てくる一方、役に立つことではないかと思いますので、できるだけ早くおまとめいただければと思います。事務局から今の方にリスポンスはありますか。
○佐々木室長 川崎市さんから御発表いただいた内容は、他の市町村にとっても具体的なに検討の素材になるものであり、大変ありがたいと思います。広域的な連携については、私どもも、関係省庁、都道府県、市町村等とも、今後意見交換をしながら、できるだけ実効性のあるものとなるように、取り組みたいと思っております。
○岡部分科会長 ありがとうございました。今、接種体制で随分議論がいったのですが、時間の中でワクチン、プレパンワクチン、あるいはその他で、もし御意見がありましたらお願いします。
○田代委員 いっぱいありますが、まず26ページの上から2番目、研究開発等で、小児への接種用量については、今後、細胞培養ワクチン、経鼻培養ワクチンについてはやるということでいいのですが、現行備蓄している、若しくは現在承認されている鶏卵培養のワクチンについてはどのような取り扱いになるのですか。
○佐々木室長 27ページのパンデミックワクチンについてで、先ほども御説明したとおり、現在の沈降インフルエンザワクチンの製法ですと、低年齢小児において発熱が高頻度に見られております。これは添付文書にも記載されています。したがって、小児へのワクチン接種については、新型インフルエンザによるリスクと、ワクチン接種によるリスクを考慮して、基本的対処方針等諮問委員会に諮って決定するということになります。なお、実際にどのぐらいの用量を接種するかについては、最新の知見を基に、基本的対処方針等諮問委員会で決定することがガイドラインに書いていれば、その時点で適切な用量を設定できることとなっています。鶏卵培養法のワクチンを使う場合については、そういうことになるということです。
○田代委員 そうすると、今の27ページのいちばん下、なお、厚生労働省はリスク・ベネフィットを勘案の上、必要に応じ、小児を対象として実施した臨床研究、これは神谷先生が何年か前にやられた試験ですが、その結果及び最新の治験を参考に、接種用量を決定すると、そういうことですよね。そうすると、そのときの検討材料は何が出てくるのですか。新たな治験はやらないのですか。
○佐々木室長 お答えします。P27に書いてあるとおり、まず、今お話に出た神谷先生の知見が1つあります。今後、こういうやり方があるのではないか、こういう研究が必要ではないかというご提案があれば、そういった研究が実施可能かどうか、これはまた専門の先生の御意見もいただきながらやっていくという趣旨で、ここは書いております。
○田代委員 そうしたら小児用量を決めるための臨床研究若しくは臨床治験をやると、それを提案します。
○岡部分科会長 実際に前の神谷班では庵原先生も随分かかわっておられたと思うのですが、そのようなことについて何かお考えがあればお願いします。
○庵原委員 結論から言いますと、発熱率が高い人ほど免疫反応がいいのです。ということは、このワクチン自体、自然免疫を動かしているので、それなりの反応が出てくるということです。それともう1つは年齢が小さい子どもほど発熱率が高くて、小学校、中学校と年齢が上がるにつれて発熱率が落ちてくる。更に言いますと20代と50代とでは明らかに20代のほうが発熱率が高いという結果です。結局はホストの免疫機能が、そのまま関係しているということです。そうしますと、どこまで量を落としてこられるかというのは、実際臨床治験をやらないと分からないだろうと思います。ただ、細胞培養のワクチンが成人の承認のあとに、引き続いて高齢者と小児の治験をやるようにという流れになっていますので、その辺のデータがもし先に出てくるようだったらそれを参考に、鶏卵のワクチンの接種量がある程度推定できて、また治験のやり直しも可能になるだろうと思います。
 ですから、並行してやるのか、細胞培養が速く進むようだと、そちらのデータを参考にしながら、再度接種量を検討するという方向に進むかと思っています。

○岡部分科会長 治験に当たっては実際にボランティアとして参加していただける子どもたちと保護者の方の承認も得なければいけないので、直ちにスタートというわけにはいかないですが、できるだけエビデンスをもっていかないといけないということが前提なので、環境が整い次第治験を行っていくことが必要ではないかと思います。先ほどのどっちが先か、並行かというのは、これから出てくるベロ細胞ワクチンの動きによって違ってくるのではないかと思うのです。田代先生は意見があって、次に坂元先生ですね。
○田代委員 今の細胞培養ワクチンの承認については、承認を取るための治験です。ですからこれはメーカーが承認を申請するわけです。ですが私が提案しているのは、既に承認された現在の卵のワクチンについて、その安全性・有効性を承認において検証するのは国の責任ではないかと思います。
○岡部分科会長 プレパンワクチンという意味ですか。
○坂元委員 自治体がいちばん知りたいということは、接種間隔が、例えば2週間以上でなければいけないのか、3週間なのか、接種間隔によって住民全員接種の、いわゆる接種計画のスケジュールが全然違ってくるということなので、2回接種の場合、その接種間隔はいつごろか大体決めていただいて、自治体にお知らせいただけるのか。それが決まらないとある程度の接種計画は立てられないのです。よろしくお願いいたします。
○岡部分科会長 それは治験が必要であるということのお願いですね。室長どうぞ。
○佐々木室長 現行の沈降インフルエンザワクチンに関しては添付文書におよそ3週間の間隔をおいてと書いてあります。ワクチンの接種間隔や接種方法の研究というのは、臨床研究として庵原先生などの研究でやっていただいておりますので、そういった成果も今後とも情報提供していくのだと思います。
○大石委員 先ほど26ページで、プレパンデミックワクチンを医療従事者等と、この「等」のところに社会維持機能者ということも事務局でおっしゃっていたと思うのですが、成人の方でも現状では鶏卵ワクチンはまだ少し副反応では問題があると認識していますので、今後、医療従事者だけではなくて、社会機能維持者も対象として、成人の方も臨床試験をしていくというお考えでよろしいのでしょうか。
○佐々木室長 それについては、事務局としては、分科会で御議論いただければと思います。
○大石委員 それでは、是非そういった方向で考えていくべきだと私は考えています。
○岡部分科会長 できるだけきちんとしたものがあったほうがいいのですが、それを無闇にやるのも対象の方に負担をあまり過剰にかけてはいけないので、順番が必要だと思うのです。そうであるならば、やはり成人の方が優先して行って、次に小児ではないか。ただ、緊急的に必要になった場合には、今までのデータで有識者諮問委員会が最終決定をしなければいけない場が、今日・明日であればそういう状況になりますが、順番としては当然ながら小児の発熱率などのことも含めてきちんとやっていただくようにしたいと思うのですが、田代先生いかがでしょうか。
○田代委員 そういう事態になったときに諮問委員会の中で決めるという、最終的には内閣が決めることになるのですが、アベーラブルなデータは今でもあるわけで、それしかないわけです。庵原先生の成績しかない。ではその成績をもっている今だったらどう決めるのか、そのようなことが必要だと思います。将来またいろいろな細胞培養ワクチンの成績が出てきた場合には、またそれを検討し直すと。ですから、今は何も決めないで、全部下駄を預けることは、事前準備としては考えるべきではないかと思います。
○岡部分科会長 それは、私が言ったのは治験はやるという方向なのです。
○田代委員 分かりました。今の大石先生のお話ですが、全く賛成で、社会機能維持者、どこまでをカテゴリーに入れるかは問題ですが。前から私は御説明しているように、今日ディスカッションされたようなことで、在宅治療を可能にするとか、医療体制をどうのこうのというのは、継承者を増やして、在宅治療を可能にして、その結果、医療への負荷を減らす、これ以外にまず対策が立てられないのではないかと思います。先ほど被害想定2%と言いましたが、重症者が多くて入院が必要な患者がいっぱい出てきて、人工呼吸器とかエクボが必要になったときには、これはとても対応できないわけです。その結果、社会機能が破綻していくわけですから、当然そのような社会全体の医療負荷を減らすことが大事になってくるわけです。そのためにはどのようなことが考えられるかというと、いちばん大事なことは、事前に免疫を持っておく。これは現在のワクチンでは完全に感染防御はできませんが、重症化を防いで、死亡若しくは入院を減らして軽症化させる。すなわち在宅治療を可能にすることが期待されるわけです。それは非常に大事な柱だと思います。現行の備蓄しているワクチンは有効期限が3年です。そうすると、3年経つと捨てなければいけない。こういう無駄なことを繰り返すよりは、安全性を確保した上で、希望者に対してワクチン接種を広げていくことが、選択肢の非常に大事なことだと思います。
 先ほど大石先生からもお話がありましたように、現行の備蓄ワクチン、卵のワクチンは6,000人での臨床試験で一応大きな問題はないことになっていますが、これをパンデミックの場合には数千万人、1億人に打っていくわけですから、そのときに一気に、これで大丈夫かと、そういうことはとても言えない。そのためには少しずつ膨らませながら、安全性の確保をしながらやっていく必要がある。そこで、もし何か現行の備蓄のコービネーション、もしかこれはそっくりそのままパンデミックワクチンにも使われるわけですが、それで問題が起こるのであれば、ワクチンの開発そのものをもう1回最初からスタートし直して、もっと安全性の高い良いワクチンを作り直す、そういう選択肢も必要になってくるかもしれません。
 そういうことで、社会機能の維持という意味では、重症者の発生を少しでも減らして軽症化させることが非常に大事だと思います。もっと直接的には医療従事者が第1の接種対象者だということについてはほとんどコンセンサスが得られていると思いますが、それ以外に社会機能の維持が要請される、若しくは支持される、そういう職種の人に対して、丸腰でやれということはあってはならないことだと思います。ワクチンを事前接種して免疫を付けておく。これは完全に100%有効とは言えませんが、有効性が期待されるものがある以上、それをやらないという選択肢はあり得ないと思います。そのためには、少しずつワクチンの接種を広げていく、社会機能の維持者を中心にして、希望者について安全性、有効性を確保する目的で少しずつ広げていく、これが臨床試験だと思います。それができるプラットホーム、基盤を作っていく、それを積極的に提案したいと思います。
○岡部分科会長 前回のときもほぼコンセンサスは得られたと思っていたのですが、いまのプレパンワクチンの段階では、プレパンワクチンの事前接種を大々的に希望者に対して行うというのは、無理であろう、ということで。
○大石委員 今すぐにプレパンデミックワクチンを大々的に事前接種を実施するということではなく、臨床研究を継続していくべきだと考えております。
○岡部分科会長 それなので、対象者が今まで医療関係者だったものに限っていた治験についてはその対象を広げて、医療関係ではない方を含めて臨床治験を行っていく。そのステップがどのくらいになっていくかというスケールは考えておかなければいけないことです。それが少しここに書かれているような気もします。小児については、有効性・安全性について、私自身は必要だと思っていますが、対象その他を決めるのは、実際に前回のときも庵原先生たちのグループが非常に苦労されているわけで、そこを一言やりますよというだけすすめるわけにはいかないが、方向性としてはやるべきであると思っているので、事前接種というか、治験のやり方はそのような方向であることを、この間まとめたつもりなのですが、田代先生、加えて何か御意見があったらどうぞ。
○田代委員 その辺をもう少し強く主張していただきたいと思います。
 もう1ついいですか。26ページのいちばん下の○ですが、現在備蓄しているプレパンデミックワクチンについて、毎年一部、1株当たり54万人分を最終製品にしてすぐに接種できるような小分けにして備蓄しておく。これは有効期限は1年ですが、この54万人分という根拠は、私が聞いている限りでは、備蓄している1バルクから作ると54万人分できるということでこういう数字が出てきたのですが、この54万人分の備蓄ワクチンは、誰に接種して、どのように使うことを考えているのですか。
○佐々木室長 これに関しては27ページにありますように、現行はプレパンデミックワクチンというのは、海外の状況やプレパンデミックワクチンの有効性なども考えながら、その時点で期待されるウイルス株を発生時ですが打つとなっていますので、その発生時に使うということで準備をしているということです。
○田代委員 現在現役で備蓄しているワクチンを使えるように、最終的に医療現場に供給するためには2カ月から3カ月かかるわけです。それで更にワクチンを2回接種しますから、免疫が上がってくるまで1カ月ぐらいかかるわけです。そうすると、3年前のパンデミックを見ても、4月からスタートした大流行が、もう6月には世界中に2カ月か3カ月で広がったわけです。そう考えますと、折角備蓄してあったワクチンをパンデミックが始まったからそれから小分け製品にして接種しても第1波には間に合わない。その3カ月間はワクチンなしで、免疫なしで皆さん働いてくださいということになるわけです。そういう意味で、是非事前接種をできるようなそういうプラットホームを作ってもらいたい。
 先ほどの54万人分の説明は全くなかったのですが、これはどういう根拠ですか。これを誰に接種する予定なのですか
○佐々木室長 同じ答えになりますが、プレパンデミックワクチンは現行の仕組み上、発生後に接種することになっております。
○田代委員 発生後はいいのですが、誰に打つのですか。
○佐々木室長 特定接種対象者に打つということになります。54万人分は先生も御説明いただいたとおり、バルクの関係で、最小単位を考慮して決めさせていただいたということは第1回の分科会で御審議いただいています。
○岡部分科会長 大体ほぼ医療従事者分ぐらいになってしまうのですが、それプラスアルファはそのあとからできるものでないと間に合わないと思います。田代先生の御意見もよく分かるのですが、ほかの先生方の今の御意見をいただきたいのですが、小森先生どうぞ。
○小森委員 この議論は前回したと、皆さんの合意を得たと思いますので、反復は時間の関係もあって、避けていただきたいと思います。対象の問題については今、社会機能分科会でも議論をしていると理解しています。
○岡部分科会長 再度繰り返しになりますが、前回でもプレパンデミックワクチンについては広汎にやるものではない。緊急用である。しかし、そのための事前的な準備としてのトライアルは必要で、その対象についてはこれまでやってきたものよりも広げて治験を行う、というのがコンセンサスであったと思います。田代先生の更に広げることも含めて議論は続けていく必要があるところですが、現在はそこでこの中間報告としたいと思います。ほかの先生方の御意見をお願いします。
 では、よろしいでしょうか。それでしたら一応今日のプレパンに関する議論は以上にしておきたいと思うのですが、大きいところは私と事務局で変えるわけにはいかないので、もし、大きいところで更に御意見があればメール等で出していただいて、それについての議論はやり取りをしながら決める。文言の修正は事務局と私で最終的にチェックさせていただくことにしていきたいと思います。時間も押しているので、あとの予定のある方もあるのではないかと思うので、今日の議論は一応これまでにしておきたいと思います。何か特別に御発言があればどうぞ。
○大石委員 その他のサーベイランスのところで、平時のサーベイランス、発生時の追加強化サーベイランスがあって、以前の議論の中でもあったのですが、感染研情報センターでやっている迅速学校サーベイランスと薬局サーベイランスの重要性というのも委員の中から上がってきたと思うのです。特に現状、迅速学校サーベイランスはまだ地域の一部しかカバーしていないのですが、薬局サーベイランスは全国に8,300薬局、全体の17%をカバーしていて、リアルタイムで常時インフルエンザの発生が見られるような状況にありますので、こういったサーベイランスの研究班ですが、活用すべきであるという文言も是非入れていただきたいと私は思っています。
○岡部分科会長 新たなサーベイランスの開発、研究方法、あるものは継続してやると確かどこかに書いてあったと思うのですが、今の件で事務局から何かありますか。これを最後のやりとりにしたいと思います。
○中嶋室長 今の岡部先生のおまとめのところで結構だと思います。30ページの最後の「インフルエンザのサーベイランスに係る研究事業の推進を図るべき」等の文言は、本文に入れさせていただいております。
○岡部分科会長 ありがとうございました。たぶんあとの予定がある方もいますので、余り長くは議論を続けられなく、不手際で申し訳ないのですが、今日いただいた議論を更に整理しておくべきところもありますし、場合によっては有識者会議に、そのときの議論はこうでしたと課題としてお伝えしておくこともあろうかと思います。更に、地方分権と国のやるべきことと、かなり大きい話も出てきましたが、そこまではこの分科会では踏み込めないので、課題として残されているものとしては、きちんと今後の問題点として明らかにしておいていただきたいと思います。以上でまとめておきたいと思いますので、事務局からお願いします。
○佐々木室長 事務局から確認ですが、今、各委員からもし何か追加で御意見があればというお話があったと思いますが、一応締め切りを設定させていただきたいと思います。例えば来週の火曜日を1つの区切りとして、分科会長と御相談させていただく。事務局まで御連絡をいただければと思っていますが、それでよろしいですか。
○岡部分科会長 これはもう決めなければいけないことなので、御意見のある場合には来週の火曜日いっぱいに事務局に連絡を届けるようお願いします。
○佐々木室長 本日は長時間にわたりありがとうございました。


(了)

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