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2012年10月29日 平成24年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会及び第1回不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会(議事録)

医薬食品局安全対策課/健康局結核感染症課

○日時

平成24年10月29日(月)
17:00〜19:00


○場所

中央合同庁舎第5号館専用第18〜第20会議室(厚生労働省17階)
 東京都千代田区霞が関1−2−2 


○議題

1.子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの安全性について
2.不活化ポリオワクチンの安全性について
3.抗インフルエンザ薬の安全性について
4.その他

○議事

○事務局 定刻になりましたので、平成24年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会、第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会、第1回不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会を合同開催させていただきます。
 本日の合同開催は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでといたします。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
 傍聴の方は、傍聴に際しての留意事項、例えば「静粛を旨とし、喧騒にわたる行為をしないこと」「座長及び座長の命を受けた事務局職員の指示に従うこと」などの厳守をお願いいたします。
 本日御出席の先生方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
子宮頸がん等ワクチン及び不活化ポリオワクチンの安全対策について検討するために、本日は「薬事・食品衛生審議会安全対策調査会」と、健康局諮問会議である「子宮頸がん等予防接種後副反応検討会」と、新たに設置いたしました「不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会」を合同開催させていただきたいと存じます。
今回、薬事・食品衛生審議会安全対策調査会は4回目、子宮頸がん等予防接種後副反応検討会は2回目のため、全員の紹介は省略させていただきます。
不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会の構成員は、子宮頸がん等予防接種後副反応検討会の構成員と重複されている方もいらっしゃいますので、今回以降、新たに参加される構成員の方について冒頭に報告申し上げます。
不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会の構成員といたしまして、日本赤十字社医療センター小児科部の薗部友良先生に御参加いただいております。
続きまして、本日の委員・参考人の出欠でございますが、安全対策調査会の参考人の内山先生、神田先生、桃井先生、予防接種後副反応検討会の委員の川名構成員、永井構成員は御欠席でございます。また、多屋構成員からは、おくれて出席される、小森構成員からは、会議途中で退席されるとの連絡を受けております。
なお、本日は、議題1につきましては、安全対策調査会と子宮頸がん等予防接種後副反応検討会の合同開催、議題2は、安全対策調査会と不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会の合同開催とさせていただきますが、議題1において不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会の各委員の先生方にはオブザーバーとして、議題2において子宮頸がん等予防接種後副反応検討会の各委員の先生方にはオブザーバーとして、議題3につきましては、両予防接種後副反応検討会の先生方にはオブザーバーとして、それぞれ御参加いただくこととさせていただきますので、参加委員の構成には変更がございませんことを申し上げておきます。
続きまして、健康局長より御挨拶申し上げます。
○健康局長 9月に健康局長を拝命をいたしました矢島でございます。よろしくお願いいたします。
 委員の先生方には、日ごろから薬事行政、健康行政につきまして多大な御支援、御協力をいただいております。まず、この場をおかりいたしまして厚くお礼申し上げさせていただきたいと思います。
 予防接種行政を推進する上で、副反応報告の十分な調査、評価を行うことは重要だと考えております。一時の判断の誤りが大変な健康被害になり得ることがありますので、本検討会の役割は極めて重要なものだと考えております。
9月に導入をいたしました不活化ポリオワクチン、11月に新たに導入をする予定の四種混合ワクチンにつきましては、特に我が国での使用経験がないため、より入念に副反応報告について評価を行っていただくことが重要でございます。特に不活化ポリオワクチン副反応検討会を設置いたしまして、今回導入した経緯について、これから御議論いただきたいと思っているところでございます。
 また、予防接種制度の見直しの中でも、副反応報告の義務化、薬事法との報告の一元化、個々の副反応報告の評価を実施することなど、一層の充実を図る方向で検討を進めているところでございます。本日は、委員の先生方から専門的な見地で御議論いただければ大変ありがたいと思っております。
 簡単でございますが、私の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いをいたします。
○事務局 それでは、議事進行を松本先生にお願いいたします。
○松本座長 それでは、まず事務局から、審議参加に関する遵守事項について報告してください。
○事務局 失礼いたしました。これ以降は議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
(報道関係者退室)
○事務局 それでは、まず、薬事分科会審議参加規程についてですが、子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会及び不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会の委員の先生方におかれましては、薬食審のルールに準じた対応とさせていただくことを御容赦ください。
 本日、出席をされた委員の方々の過去3年間における関連企業からの寄附金・契約金等の受け取り状況を報告いたします。
 本日、議題1に関しまして、子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社、サノフィパスツール株式会社、ファイザー株式会社、MSD株式会社から、議題2に関しまして、不活化ポリオワクチンの製造販売業者及び競合企業といたしまして、サノフィパスツール株式会社、一般財団法人日本ポリオ研究所、一般財団法人化学及血清療法研究所、一般財団法人阪大微生物病研究会、北里第一三共ワクチン株式会社、武田薬品工業株式会社から、議題3に関しまして、抗インフルエンザウイルス薬の製造販売業者であるグラクス・スミスクライン株式会社、塩野義製薬株式会社、第一三共株式会社、中外製薬株式会社、ノバルティスファーマー株式会社から、過去3年度における寄附金等の受け取りについて申告いただきました。
 なお、競合品目・競合企業につきましては、事前に各委員に資料をお送りして確認をいただいております。
 今回、各委員からの申し出の状況から、審議に不参加となる委員はいらっしゃいませんでした。
 なお、五十嵐先生及び鈴木先生につきましては、議題1及び3につきましては、議決に御参加いただけません。
 以上でございます。
○松本座長 ただいま事務局から説明がありました審議参加に関する遵守事項についてはよろしいでしょうか。特にないようですので、競合品目・競合企業の妥当性を含めて御了解いただいたものとします。ありがとうございました。
 それでは、次に、事務局から、本日の資料の確認をお願いします。
○事務局 あらかじめ資料配付一覧がございますので、足りないものや落丁がございましたら、事務局にお申しつけください。
 
資料1−1 子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の副反応報告状況
  資料1−2 子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)の副反応報告状況
  資料1−3 子宮頸がん予防ワクチン接種後の失神関連副反応について
  資料1−4 Hib(ヒブ)ワクチンの副反応報告状況
  資料1−5 小児用肺炎球菌ワクチンの副反応報告状況
  資料1−6 ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの関連資料(血小板減少性紫斑病症例一覧)
  資料1−7 ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンに関する死亡報告
   参考資料1−1 子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業における副反応報告と薬事法における報告の違い
   参考資料1−2 医薬品・医療機器等安全性情報No.291(子宮頸がん予防ワクチンの安全対策について)
   参考資料1−3 各ワクチンの点検文書
 議題2につきましては、
  資料2−1 不活化ポリオワクチン(イモバックス)の副反応報告状況
  資料2−2 不活化ポリオワクチンに関する死亡報告
   参考資料2−1 不活化ポリオワクチンの副反応報告について
   参考資料2−2 不活化ポリオワクチンの添付文書
 議題3でございますが、
  資料3−1 インフルエンザ罹患に伴う異常行動研究(2011/2012シーズン報告)
  資料3−2 オセルタミビルリン酸塩の研究報告について
  資料3−3 オセルタミビルリン酸塩の副作用報告状況(企業提出資料)
  資料3−4 ザナミビル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)
  資料3−5 ペラミビル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)
  資料3−6 ラニナミビルオクタン酸エステル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)
   参考資料3−1 リン酸オセルタミビル(タミフル)について(平成21年度第1回安全対策調査会における検討の結果)
   参考資料3−2 抗インフルエンザウイルス薬の使用状況(企業提出資料)
   参考資料3−3 抗インフルエンザウイルス薬の添付文書
 参考資料3−4から3−6は、それぞれ文献でございます。
 以上でございます。
○松本座長 
 よろしいでしょうか。よろしいようでしたら、議事に入りたいと思います。
議題1は、子宮頸がん等ワクチンの安全性についてです。まず、事務局から説明をお願いします。
○事務局 それでは、資料1−1、1−2に従いまして「子宮頸がん予防ワクチンの副反応報告状況について」を御説明いたします。
 子宮頸がん予防ワクチンは2品目販売されております。平成21年12月からグラクソ・スミスクライン株式会社より発売されているサーバリックスと、もう一品目は、平成23年8月から発売されておりますMSD株式会社のガーダシルでございます。
 まず、資料1−1のサーバリックスの資料を説明いたします。資料1−1をごらんください。サーバリックスの製造販売開始から本年8月末までの副反応報告をまとめさせていただいたものを1ページ目に記載してございます。
真ん中の表の左に出荷量から接種可能延べ人数を記載しております。前回御報告いたしました昨年12月から3月末までの4カ月間の接種可能延べ人数は約124万6,000回分でしたが、今回の期間であります本年4月から8月末までにつきましては、28万6,000回と大きく減少しております。製造販売開始からの累計は663万回分出荷されております。本剤は1人に3回接種いたしますが、製造販売業者の推計では、平均すると2.5回接種と仮定いたしまして、265万人程度が接種されていると推定されております。
真ん中よりちょっと下の先ほどの一覧表をごらんください。この期間の副反応報告状況ですが、薬事法に基づく製造販売業者からの報告は、重篤と判断された症例でございますが、本年4月から8月末までの間に83件ございまして、販売開始から672件でございました。医療機関からの報告に関しましては、本期間に87件ございまして、累計956件の御報告がございました。うち重篤とされた報告につきましては10件で、累計は85件でございます。死亡報告は本期間にございませんでした。
2ページ目をごらんください。接種事業に基づく接種回数でございます。本年10月11日までに都道府県を通じまして報告のあった市町村からのものを取りまとめてございます。前回会議からの追加分は4月から8月分でございまして、表のとおり、毎月7万回から11万回の計40万2,000回分でございます。
3ページ目からは、医療機関からの副反応報告についての報告者の関連あり・なしの内訳でございます。報告全体の上の表は1ページの一覧表と同じでございまして、その下が「関連あり」とされた報告、その下が「関連なし」、関連不明とされた報告でございます。4月から8月までの副反応報告の頻度につきましては、接種開始からの数値と比べて、報告全体としては多少多くなっておりますが、「関連あり」とされた症例では大きな変化はございません。
4ページ目からは、医療機関からの報告による重篤症例の販売開始からの全報告の一覧でございます。迷走神経反射に関連するような報告が多くを占めているものでございます。
続きまして、8ページ目からでございますが、製造販売業者からの発売以降の全報告を掲載しております。
飛びまして29ページ目からは、医療機関からの報告及び製造販売業者からの報告につきまして、副反応の種類別の件数を集計したものでございます。50件以上の副反応報告といたしまして、29ページの上のほうの悪心、異常感、30ページ目の発熱、32ページ目の蒼白、33ページ目の転倒、意識レベルの低下、意識消失、34ページの失神、失神寸前の状態、頭痛、けいれん、37ページの血圧低下がございますが、多くは迷走神経反射や失神に関連した副反応でございます。
39ページ目は死亡の症例でございますが、この期間についての死亡はございません。
40ページ目からは、アナフィラキシーの可能性のある副反応として報告された2例についてまとめたものでございます。右に実際にアナフィラキシーであったか否かについての専門家の意見をいただいておりまして、いずれもブライトン分類で3以上に該当しないとされております。
42ページに、これまでの報告状況とともにまとめております。今回ごらんいただいたものと、報告状況について変化はないと考えております。
43ページ目には、迷走神経反射が疑われる症例にアナフィラキシーが紛れていないかを確認したもので、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーが疑われる症例は確認されませんでした。
44ページからは、医療機関から非重篤として報告された一覧でございます。
続きまして、資料1−2に基づきまして「子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)の副反応報告状況について」を御説明いたします。
本年4月から8月までの分を取りまとめております。1ページの表ですが、8月31日現在までの出荷量から、推定可能延べ人数ということでございますが、50万2,000回分が出荷されております。
副反応報告状況でございますが、薬事法に基づく製造販売業者からの報告については23件ございました。医療機関からの報告は63件ありまして、うち重篤と報告された症例は4件でございます。販売当初からの累計と報告頻度には違いがございません。
2ページ目からは、接種事業に基づく接種回数でございます。本年10月11日までに都道府県を通じまして報告のあった市町村からのものを取りまとめております。前回報告の追加分は4月から8月分で、毎月4万5,000から9万の接種がございまして、合計34万2,000回の接種でございます。その下に報告全体の表がございます。
 また、次の3ページ目に「関連あり」と「関連なし」の内訳を示してございます。
 4ページ目からは、医療機関からの重篤症例報告で、販売以降の全症例を掲載してございます。
 5ページ目からは、製造販売業者の報告でございまして、同じく全症例を示しております。
 7ページ目からは、医療機関からの報告及び製造販売業者からの報告につきまして、副反応の種類別件数を集計したものでございます。
 9ページ目は、アナフィラキシーの可能性のある報告について一覧を示して、専門家の評価については右に示されておりますが、1例につきまして、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーと評価を受けております。
 10ページ目に、アナフィラキシーについての一覧を示しております。
 11ページ目は、迷走神経反射が疑われる症例にアナフィラキシーが紛れていないかを確認したもので、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーが疑われる症例は確認されておりません。
 12ページからは、医療機関から非重篤とされて報告された一覧でございます。
 続きまして、資料1−3「子宮頸がん予防ワクチン接種後の失神関連副反応について」を御説明いたします。
 本資料は企業から提出されたもので、2ページから13ページまでがサーバリックス、14ページからはガーダシルの資料となっております。
 1ページ目と14ページ目に、それぞれ国内及び海外の指針に関する状況を取りまとめてございます。両方見比べてごらんください。
 国内の発現状況でございますが、1ページ目のサーバリックスの8月末までの報告では、失神に関連する副反応は755例で、発生率は10万接種当たり11.38、14ページ目のガーダシルは226例で、10万接種当たり21.9例でございました。また、実際に意識消失のあった症例につきましては、サーバリックスは529件で、10万接種当たり7.97、ガーダシルは166件で10万接種当たり16.1件でございました。
 海外の状況でございますが、サーバリックスは意識消失の発生率が10万接種当たり1.53、ガーダシルは1.3等、日本における発生率より低くなってございます。
 3ページ目と15ページ目は、意識消失が発生したものにつきまして、接種から失神までの時間をグラフにしたものでございます。両ワクチンとも不明を除きますと15分までがほとんどを占めてございます。
 4ページ目から9ページ目、16ページ目から24ページ目までは、意識消失が起こり、転倒等の二次被害のあった症例の経過でございまして、サーバリックスにつきましては、この期間、6件、ガーダシルは8件となっております。
 10ページ及び25ページをごらんください。これまで失神につきましては、添付文書への記載のほか、失神による二次被害の未然防止のために、繰り返し医療機関へ注意喚起を実施してまいりましたが、前回の5月の本委員会におきましても、失神における二次被害防止について御議論いただき、特に接種後、待合室に戻るまでの間に失神が起こった症例や、座っていても前方に倒れた症例などもあることから、改めて7月に企業に接種後の移動時には医療従事者等が腕を持つなどして付き添うこと、失神し、前方に倒れる例も報告されているため、接種後30分程度は体重を預けられるような場所で、なるべく立ち上がることを避けて待機することなど、改めて注意喚起を行っております。
 また資料が飛びまして恐縮ですが、参考資料1−2をごらんください。これは医薬食品局安全対策課がほぼ毎月発行いたします『医薬品・医療機器等安全性情報』の6月号でございますが、ここにも失神による二次被害についての記事を掲載し、注意喚起を行っているところでございます。今後とも、ワクチン接種後30分間は背もたれのある椅子に安静に座っていることなどの注意喚起を行ってまいりたいと思っております。
 それでは、次に「Hibヒブワクチンの副反応報告状況について」を御説明いたします。資料1−4をごらんください。このワクチンも子宮頸がん予防ワクチンと同じような構成で資料を作成してございます。
 1ページ目ですが、製品はサノフィパスツール株式会社のアクトヒブでございます。平成20年12月から発売されております。前回報告以降、4月から8月までで約167万回分出荷されておりまして、発売以降、8月までの接種可能延べ人数としては919万5,000回分でございます。
製造販売業者の推計によりますと、これまでの発売状況から把握されている平均接種は1.84回ということで、正味の接種された方の人数としましては500万人程度でございます。製造販売業者からの報告は、4月から8月までの間で20件、累計は151件でした。医療機関からの副反応報告は、この期間では65件で、累計409件でございます。そのうち重篤は19件、累計は69件で、うち死亡が5例ございます。死亡症例につきましては、後ほど小児用肺炎球菌ワクチンと一緒に御説明いたします。副反応の頻度は、本期間では大きな変化はございませんでした。
 2ページ目をごらんください。ワクチン接種事業に基づく接種回数で、10月11日までの状況でございます。前回の検討会からの増加分は4月から8月分で、毎月28万から30万回接種、合計約147万4,000回で、発売からの累計は611万4,000接種となっております。
 3ページ目から4ページ目をごらんください。4月から8月における副反応報告の報告者による関連あり・なしの内訳でございます。
 5ページ目からは、医療機関からの重篤症例の発売以降の全症例でございます。
 7ページ目からは、製造販売業者の報告の一覧でございます。
 11ページ目からは、副反応の種類別の状況でございます。
 14ページ、15ページ目はアナフィラキシーの症例でございますが、専門家の評価によりブライトン分類評価が3以上とされた症例はございませんでした。
 16ページ目からは、医療機関からの非重篤症例でございます。
 続きまして、資料1−5「小児用肺炎球菌ワクチンの副反応報告状況について」を御説明いたします。
 1ページ目ですが、製品はファイザー株式会社のプレベナー水性懸濁皮下注です。平成22年2月に発売が開始されておりまして、前回の報告以降の4月から8月末までの接種可能延べ人数は約182万7,000件で、これまでの出荷数量はおよそ902万5,000回分です。企業のサンプリング調査によりますと、接種対象者の年齢階層をもとに接種者数を推定いたしますと、540万人程度と推定されているということでございます。
企業からの報告は、この期間、35件で、累計216件、医療機関からの報告は、同期間で102件、累計568件で、うち重篤が16件、累計は74件で、この期間の死亡症例は4例でございました。副反応の頻度は、発売当初からの累計と比較いたしまして大きな変化はございません。
 2ページ目からは、ワクチン接種事業に基づく接種者数でございます。前回からの報告は4月から8月分で、毎月31万から33万回、合計161万8,000回分でした。
 3ページ目からは、医療機関からの副反応の関連あり・なしの内訳でございます。
 5ページ目からは、医療機関からの報告の重篤症例の全症例でございます。
 7ページ目からは、企業からの報告の全症例を示しております。
 12ページ目は、副反応の種類別件数の一覧でございます。
 15、16ページはアナフィラキシーの報告で、1報告ありましたが、専門家の評価により、ブライトン分類3以上とされた症例はありませんでした。
 17ページ目からは、医療機関からの非重篤の症例でございます。
 続きまして、資料1−6をごらんください。「ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン接種後の血小板減少性紫斑病症例一覧」でございます。
ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの添付文書には、血小板減少性紫斑病について既に記載済みでございますが、多屋委員より、両ワクチンを接種後の血小板減少性紫斑病の発生状況についてまとめるように指示されましたので、前回の資料から、その資料を更新したものでございます。
本資料は、前回報告いたしました以降の症例を一覧にまとめたもので、他のワクチンの接種状況と、先行する感染症の有無及び医薬品医療機器総合機構の専門家の意見も右に記載されてございます。報告されているのは9症例でございまして、専門家の意見により、血小板減少性紫斑病が否定できるとされているものはございません。前回までの報告例に今回の症例を合わせますと、アクトヒブヒブワクチンでは26症例、プレベナーにつきましては21症例ということでございます。アクトヒブの接種可能人数から単純計算いたしますと、100万接種当たり2.2人、プレベナーの接種人数から単純計算しますと、100万接種当たり2.3人となります。現在のデータは、他のワクチンの接種状況や、先行する感染症の有無につきましては不明確な症例も多く、また自然発生による紛れ込みなどを考慮する必要もあると考えております。
 続きまして、「ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンに関する死亡報告一覧」について御説明いたします。資料1−7をごらんください。
 表の左にナンバーが記載されておりますが、この番号は、前回までに報告されたものから継続して付番されてございます。4月から本日までに報告された死亡症例は、同時接種のNo.13〜18及び単独接種のNo.4及びNo.5の計8件でございます。今月報告された同時接種のNo.17、18につきましては、現在、詳細につきまして調査中のため、次回に御議論いただきたいと思います。
 なお、本資料の死亡概要の一部につきましては、御遺族等の希望によりまして委員限りとさせていただいておりますので、委員におかれましても、議論の発言に当たりまして十分に注意をお願いいたします。
 同時接種No.13の概要を御説明いたします。この症例の経過概要等につきましては、委員限りとさせていただいております。委員資料の3ページをごらんください。6カ月未満の男性で、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、DPTワクチンを接種13日後の朝、うつ伏せ寝の状態で呼吸をしていないことに家族が気づきまして、救急搬送されましたが、死亡が確認されたものです。解剖所見に異常はなく、死亡原因は乳幼児突然死症候群の疑いとされております。
接種医の意見では可能性小、搬送先担当医は、本剤と因果関係はないと考える、SIDSが強く疑われるとされております。
 4ページ目の専門家の意見でございますが、A先生は、ワクチン接種と突然死の間に前後関係はあるが、因果関係があるとは言えない。現時点ではSIDSと推定される。B先生は、予防接種との因果関係は否定できないものの、関連性は低いと判断した。C先生は、ワクチン接種との因果関係はなく、SIDSと考えることが最も適切であると判断されるとしています。
 続きまして、同時接種No.14の症例です。こちらにつきましても委員限りとしております。5ページ目をごらんください。6カ月未満の女性で、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンを接種した翌日の未明、うつ伏せ寝の状態で呼吸をしていないことに家族が気づき、緊急搬送されましたが、死亡が確認されたものです。乳幼児突然死症候群が疑われましたが、死因は不詳とされております。司法解剖はなされましたが、詳細な情報は得られておりません。
接種医の意見では可能性小、搬送先担当医は、可能性小、臨床所見からSIDSを疑うとされています。
 専門家の意見ですが、次の6ページ目ですが、A先生は、現時点ではSIDSによる死亡の可能性が高いと判断される。B先生は、症状としてもSIDSと考えざるを得ない。C先生は、SIDSが最も疑わしいと考えるとされています。
 続きまして、同時接種No.15の症例です。7ページ目をごらんください。6カ月未満の女性で、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンを接種し、その夜に一過性の発熱が認められましたが、翌日の午前中は平穏に過ごしました。接種翌日の午後、体動がなく、心拍呼吸もない状況で発見され、搬送先で死亡が確認された症例です。死因につながる所見は認められず、死因は不明とされております。
8ページ目でございますが、報告医の意見では、不明のため評価不能とされています。
 専門家の意見ですが、A先生は、ワクチン接種と死亡との間に前後関係はあるが、因果関係があるとは判断できない。B先生は、時間的要素からは死亡とワクチンの因果関係を積極的に否定する特段の理由はない。C先生は評価不能とされています。
 続きまして、同時接種No.16でございます。こちらも委員限りの資料となっております。10ページ目をごらんください。6カ月以上1歳未満の女性で、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンを接種し、5日後の朝、眼球固定、手を突っ張っている状態となっているところを発見され、医療機関を受診、高熱、強直けいれん、チアノーゼを認め、酸素吸入、ジアゼパムの投与等が行われ、転送先で高張性脱水、低血糖、けいれん重積による循環不全で死亡された症例です。
 11ページ目の報告医の意見でございますが、接種5日後に急にワクチンによる循環不全が起こるとは考えにくいことから、因果関係はない。搬送先担当医の意見は、ワクチンとの因果関係はないとされております。
 専門家の意見ですが、A先生は、評価は難しいが、脱水や低血糖状態にあるときに何らかの感染症に罹患したが、ワクチン接種による発熱により脱水症状が悪化して死亡した可能性が最も高い。B先生は、情報は十分でなく、死亡とワクチンの因果関係はわからない。C先生は、ワクチン接種との関連性は極めて少ないとされています。
 続きまして、単独症例No.4の症例でございます。14ページ目をごらんください。6カ月未満の女性で、ヒブワクチンの接種翌朝、顔色不良で反応がないところを発見され、搬送先で死亡された症例です。司法解剖の結果、死因は乳幼児突然死症候群と判断されたものです。
 なお、ヒブワクチンの接種前に小児用肺炎球菌ワクチンとロタワクチンの接種をそれぞれ別の日に行っております。
接種医の意見ですが、因果関係は不明。15ページ目ですが、搬送先担当医の意見は、24時間以内に接種されたアクトヒブと因果関係がないとは言い切れないとされています。
専門家の意見ですが、A先生は、ワクチン接種と死亡の間に前後関係はあるが、因果関係があるとは言えない。B先生は、情報は十分でなく、SIDSを疑うが、ワクチンの因果関係は否定できない。C先生は、SIDS、極度の脱水症状が死亡の原因と考えられるが、ワクチンの関与を完全に否定するにはデータが不足しているとされています。
続きまして、単独症例No.5です。こちらも委員限りの資料となっております。17ページをごらんください。6カ月未満の女性で、ヒブワクチン接種の翌早朝、突然啼泣し始めて、泣きやまず、顔色不良となったために救急搬送されましたが、救急搬送時に38度程度の発熱があった。搬送先で頻脈性不整脈と診断され、治療が行われましたが、翌朝死亡された症例です。解剖の結果、死因は急性心不全とされております。
18ページ目、接種医の意見ですが、ワクチンが頻脈を誘発した原因であったか確証はないが、否定もできない。搬送先担当医の意見は、明らかな因果関係は不明であるが、ほかに誘因は認められないことから、因果関係は否定できないとされています。
専門家の意見ですが、A先生は、一般的に本ワクチン接種が健康な小児に重篤な心室性頻脈の直接的な原因となる可能性は低い。痛みが減少する時期になって重篤な不整脈を起こす可能性は極めて低い。B先生は、発熱があれば感染の可能性は否定できず、その場合は急性心筋炎による心室性頻脈である可能性がある。心筋炎があったかどうかは重要で、それが否定されなければワクチンとの因果関係は否定できない。C先生は、時間的要素からは死亡とワクチンの因果関係は否定できない。現時点での資料では、急性心不全の原因を明確に説明し得るものはないとされております。
なお、4月から9月の6カ月間、または5月から10月の6カ月間につきましては、死亡例の頻度を計算いたしましたが、ヒブワクチンで10万接種当たり0.4、小児用肺炎球菌ワクチンで10万接種当たり0.3でございまして、急ぎ対応が必要とされる10万接種当たり0.5を下回っていることを申し添えます。
説明は以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。
 ただいま、本年4月から8月31日報告までの集計について説明をしていただきましたが、委員の先生方、何か御意見、御質問等ございませんでしょうか。どうぞ、岡田先生。
○岡田参考人 資料1−2のガーダシルの副反応報告の9ページです。私たちが評価をしているものですが、この症例は呼吸器の症状しかありませんので、ブライトン分類ではアナフィラキシーには該当しないと1番目、2番目の先生は評価をしているのだと思います。3人目の先生がアナフィラキシーと書かれていて、こういう場合には、重いほうを評価をして、最終的にアナフィラキシーと評価をすると考えてよろしいのですか。
○松本座長 これはいかがでしょうか、事務局。
○安全対策課長 済みません、事務局で確認いたしましたけれども、先生の御指摘のとおりで、3人の先生に御評価いただいておりますけれども、お1人でも疑う先生がいる場合には、重いほうの評価で資料をつくらせていただいております。
○岡田参考人 このケースの経過のところを見ていただくと、呼吸器の症状しかないのですね。アナフィラキシーの必須条件として、2つ以上の臓器症状が必須条件です。今までこういうケースは必須条件に当てはまらないから、アナフィラキシーではないと私たちは評価をしてきたのです。もし今回のケースをアナフィラキシーとするのだったら、今までの評価も、今からの評価も変えなくてはいけないと思うので、もう一度きちっと評価をしていただいたほうがいいのかなと思います。
○安全対策課長 わかりました。そういう御指摘があったことも踏まえて、もう一度確認をさせていただければと思います。
○松本座長 最終的にブライトン分類の3以下というふうに、この症例は分類されているわけですか。一応、集計の中に入っていないところを見ると、最終的に。
○岡田参考人 いえ、これは2になっていますから。
○松本座長 3以下でいいわけですね。3以上の集計には入らないということですね。
○安全対策課長 3以上で集計されています。
○岡田参考人 3以上で、結局、アナフィラキシーと評価されているのです。
○安全対策課長 その次のページにありますように、3以上1例ということで、この1例をカウントしておりますので、きょうの御指摘も踏まえて、もう一度確認をとらせていただきたいと思います。
○岡田参考人 本来だったら、企業評価も4になっていますし、3人のうち2人はレベル4と判断をしているのですけれども、お1人の先生だけがアナフィラキシーと評価されているものですから、一番重いものをとってアナフィラキシーとされているようですね。今までの評価とは大きく変わりますから、3人目の先生にもう一度御評価をいただければと思います。
○安全対策課長 ありがとうございます。
○松本座長 そうですね。そのように統一していただいたほうがいいと思いますので、お願いします。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 多屋先生、血小板のほうはよろしいですか。血小板については、先生のために用意されたみたいなのですが、報告に関しては、特に御意見ございませんですか。
○多屋委員 経過のほうが、もう既に議論されたということなのでしょうか。済みません、遅くなって来まして申しわけないのですけれども。
○松本座長 議論のほうは今から始まったばかりなのです。それでは、先生にそれをチェックしていただく間に、このたび、新たな死亡症例が同時接種で6例、単独で2例報告されて、専門家の評価では、今のところ、直接的な明確な因果関係は認められないという御評価をいただいているわけですが、これに関してはいかがでしょうか。
小児科の先生、何か御意見ございませんでしょうか。庵原先生、この評価に関して御意見ございますか。
○庵原参考人 これは、いわゆるSIDSと言われているカテゴリーに入る疾患ばかりではないかと思うのです。この評価で特に異存はないです。
○松本座長 そうすると、一応、SIDS、ワクチンとの関連性は今のところないということになっているわけですから、よろしいわけですね。
○庵原参考人 時間的なところだけで関係があって、明確な因果関係は肯定できないというレベルかと思います。
○松本座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。
あと、現在、4つのワクチンともにアナフィラキシーの報告、先ほど1つだけ報告ありましたですけれども、それを除けば、今のところ問題ないですね、岡田先生。
○岡田参考人 そう思います。
○松本座長 あれだけ統一していただければということですね。
○岡田参考人 はい。
○松本座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見ございませんか。
これまでと大きく変わったところはないようですので、多屋先生、血小板のほうに関しても、よろしいですね。今のところは9例新たな報告があって、9例とも否定できないということなのですが。
○多屋委員 いつも丁寧に検討していただきましてありがとうございます。血小板減少性紫斑病ですが、ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの接種は乳児ですので、発症したときの影響を考えていたのですけれども、大体、毎回同じぐらいの頻度で上がってくるということで、今後はこれのベースの数として見ていきながら、継続してこのように見ていただければと思います。ありがとうございます。
○松本座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。ないようでしたら、この辺でまとめさせていただきますが、報告された副反応状況については、死亡症例、アナフィラキシー等を含めて、ワクチンの安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
特に今回、新たに死亡症例が同時接種で6例、単独接種で2例報告されました。そのうち専門家の評価が行われた同時接種4例、単独接種2例では、専門家の評価では、今のところ、新たな死亡症例についても、ワクチン接種の直接的な明確な因果関係は認められないということであります。
それから、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの6カ月当たりの死亡の頻度ですが、0.3〜0.4で、急ぎ検討が必要とされています10万接種当たり0.5を下回っております。
昨年3月末にまとめました「安全性の評価結果について」に基づきますと、引き続き報告状況、報告内容には十分な注意が必要であるが、現時点で何らかの対応を行う状況にはない、こういうことでよろしいでしょうか。特に御異論ございませんですか。
 それから、子宮頸がん予防ワクチンの失神の副反応につきましては、相変わらず報告があるようですが、転倒による二次障害を防止するため、企業から、接種後の移動時には医療従事者等が腕を持つなどして付き添うこと、失神し前方に倒れる例も報告されているため、接種後30分程度は体重を預けられるような場所で、なるべく立ち上がることを避けて待機することなどの注意喚起を行っており、引き続き注意喚起を継続していくということでよろしいでしょうか。どうぞ、先生。
○岡田参考人 その注意喚起が出て以降、前に倒れるような症例が増えているのですか、それとも減っているのですか。
○松本座長 いかがですか。
○安全対策課長 前回、5月のときに御指摘いただいて、7月にまいたのですけれども、その後の状況はまだ評価ができないかなと思っておりまして、御指摘のように、情報提供の効果がどうなってくるのかについてはデータを見ていきたいと考えております。
○松本座長 そうですね。それは大変大事なことなので、よろしくお願いします。ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○松本座長 ということであれば、以上で子宮頸がん予防ワクチン等の関係の議題は終了とさせていただきます。
 続きまして、「不活化ポリオワクチンの安全性について」の議題に入りたいと思います。
○事務局 続きまして、「不活化ポリオワクチンの副反応報告状況について」を説明いたします。本年9月1日から不活化ポリオワクチンの接種が開始されており、本ワクチンにつきましても、子宮頸がん等3ワクチンと同様の方法で、薬事法に基づく企業からの副作用報告と、予防接種法に基づく副反応報告の収集を行っております。
 参考資料2−1をごらんください。予防接種法の副反応報告につきましては、市町村、都道府県を経由いたしまして健康局に連絡されます。その情報は医薬食品局に提供されまして、製造販売業者に情報提供を行います。この情報提供を受けました症例と、独自に製造販売業者が収集した情報を一元的に集計いたしまして、本検討会で定期的に評価を行うものでございます。
 資料2−1をごらんください。9月1日から9月30日までの症例を取りまとめた報告でございます。不活化ポリオワクチンの販売名はイモバックスポリオ皮下注でございます。本年9月1日から9月30日現在までの出荷数量は、表の一番左でございますが、約100万回分出荷されております。
副反応状況報告ですが、薬事法に基づく製造販売業者からの報告、こちらは重篤と判断されたものでございますが、9月に2件ございました。医療機関からの報告も2件ありましたが、うち重篤として報告された症例はございませんでした。
 2ページ目は、予防接種事業に基づく接種回数でございます。接種回数は、本年10月25日までに都道府県を通じまして報告のあった市町村からのものを取りまとめてございます。45都道府県で50万6,000接種となっております。
 3ページ目は、製造販売業者からの報告の2例でございます。充血、じんましん及び熱性けいれんとなっております。
 続きまして、資料2−2「不活化ポリオワクチンに関する死亡報告一覧」について説明いたします。本報告は10月3日に報告されたものでございまして、先ほどの9月分を集計した資料2−1には含まれておりません。
 症例の概要でございますが、2ページ目をごらんください。6カ月以上1歳未満の女性で、不活化ポリオワクチン接種後、特に変化はなく、元気に過ごされましたが、接種の18日後、家族とシャワーを浴びていたところ、少量の鼻出血がございまして、浴室を出たときに唇が蒼白になっており、ぐったりしているため、蘇生のために胸を押したところ、嘔吐がありました。その後、心肺停止が確認されまして、救急搬送され、翌日死亡された症例でございます。
 3ページ目、接種医の意見でございますが、ワクチン接種後、時間の経過が長過ぎるため、副反応とは考えにくく、死亡との因果関係はない。搬送先担当医の意見は、嘔吐による誤嚥などの可能性も考えると、接種から時間が経過しており、積極的に関連性を疑っているわけではない。ワクチンとの因果関係は不明とされております。
 専門家の意見でございますが、A先生は、臨床経過や検査所見から、ワクチン接種と死亡を結びつけるはっきりとした因果関係を認めない。9ページ目でございますが、B先生は、得られている情報からは、心肺停止の原因を説得し得るものはない。ワクチン接種から18日後であり、死亡と因果関係を示唆する特段の理由は考えにくい。C先生は、ワクチン接種から発症まで時間が経過し過ぎていることから、関連は否定的であるとされております。
 以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。
 本年9月1日から不活化ポリオワクチンの接種が開始されておるわけなのですが、3ワクチンと同様に、予防接種法による報告と、薬事法に基づく報告を一元的に集計して、本専門委員会で評価を行うことになっております。先ほど報告がありましたが、このことにつきまして、御質問、御意見等ございませんでしょうか。どうぞ、岡部先生。
○岡部委員 この詳細な内容のところなのですけれども、委員限りと書いていないのですけれども、公表資料として考えてよろしいのですか。それとも、御家族のことや何かもあるので、全面的にはできないということか、どちらでしょう。
○事務局 公表資料でございます。
○松本座長 ほかに御質問、御意見等ございませんでしょうか。
 まだ副反応等の報告も少ないのですが、一般的な副反応に関しましては、製造販売会社からの2報告と、医療機関からの報告2報告があります。このことに関しましては、許容範囲内にあると考えてよろしいでしょうか。
 あと、9月1日接種による死亡症例が10月3日に報告されております。接種19日後にシャワーを浴びている最中に少量の鼻出血があり、浴室を出て寝かせているところに嘔吐し、その後、心肺停止をしていることが確認された症例であるわけですが、専門家により、ワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないと評価されておりますが、この症例に関しまして、何か御意見ございませんでしょうか。
小児科の先生も、こちらに関して、特によろしいでしょうか。庵原先生、何かありますか。
○庵原参考人 ワクチンとは関係はないとは思うのですけれども、一体何が起こったかと言われると、ちょっと説明が難しいかなと思います。突然死でもなさそうですし、やはり嘔吐で誤嚥というところかと思います。ちょっと臨床経過が納得しにくい症例です。
○松本座長 そうですね。鼻出血もちょっと気になりますし。ただ、情報がありませんので、一応、ワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないと評価せざるを得ないかと思うのですが、いかがでしょうか。委員の先生方、それでよろしいでしょうか。
 ということでありますと、まとめますと、今回、死亡症例を報告されましたが、専門家の評価では、今のところ、報告された1症例の死亡症例については、ワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないということで、引き続き報告状況、報告内容には十分な注意が必要であるが、現時点で何らかの対応を行う状況にはないということでよろしいでしょうか。御異論ございませんか。
(「異議なし」と声あり)
○松本座長 では、そのようにさせていただきます。
 それから、報告されました副反応報告状況については、死亡症例等を含めて、ワクチンの安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○松本座長 御異論ないようですので、そのようにさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、議題3に移らせていただきます。「抗インフルエンザウイルス薬について」です。まず、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、まず、経緯を先に御説明いたします。参考資料3−1をごらんください。
3ページ目でございます。抗インフルエンザ薬でございますリン酸オセルタミビル(以下タミフル)は、平成12年に承認されました。
 2つ目の○でございますが、その後、平成16年に添付文書の重大な副作用の欄に「精神・神経症状(意識障害、異常行動、せん妄、幻覚、妄想、けいれん等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、観察を十分に行い、症状に応じて適切な処置を行うこと。」と追記されてございます。
 3つ目の○でございますが、平成19年2月にタミフルを服用したと見られる中学生が自宅で療養中、自宅マンションから転落死するという事例が2例報道されたことから、万が一の事故を防止するため、予防的な対応といたしまして、特に小児・未成年につきましては、タミフルの処方の有無を問わず異常行動のおそれがあることから、自宅において療養を行う場合、(1)異常行動の発現のおそれについて説明すること、(2)少なくとも2日間、保護者等は、小児・未成年者が一人にならないよう配慮するよう、医療機関に注意喚起されました。
 4つ目の○ですが、さらに同年3月にタミフル服用後、12歳の患者が2階から転落し骨折するという報告があったことから、添付文書の警告に追加するとともに、緊急安全性情報を医療機関に配布し、さらに医療関係者に注意喚起を行っております。
その後、タミフルと異常行動の関連につきまして、動物実験、疫学調査が行われ、その評価が行われました。その結果、1ページ目の3つ目の○でございますが、2つの疫学調査の解析により、タミフル服用の有無にかかわらず、異常行動はインフルエンザ自体に伴い発現する場合があることがより明確になったこと、平成19年以降の予防的な安全対策により、それ以降、タミフルの副作用報告において10代の転落、飛びおりによる死亡等の重篤な事例が報告されていないことからも、安全対策につきましては一定の効果が認められる一方、この安全対策を変更する積極的な根拠も得られていないことから、現在の安全対策を継続することが妥当とされております。
また、この資料にはございませんが、その後も岡部先生にインフルエンザ罹患時の異常行動についての調査をお願いしており、一昨年8月及び昨年11月にその後の結果を御報告しております。その結果、抗インフルエンザウイルス薬処方の有無、種類にかかわらず異常な行動が観察されており、引き続き新規の抗インフルエンザウイルス薬を含めて、従来どおりの注意喚起を行うことが妥当とされております。
続きまして、参考資料3−2をごらんください。これは、企業が日本医療データセンターデータベースの情報等に基づき作成した抗インフルエンザウイルス薬の使用状況についての資料でございます。
1枚めくっていただいて、2ページ目でございますが、2011年、2012年シーズンの抗インフルエンザウイルス薬の処方につきましては、0〜9歳まではタミフルが67%、リレンザが19%、イナビルが14%、10代では、イナビルが48%、リレンザが41%、タミフルが9%と、10代でタミフルの比率が低くなっております。この傾向は、タミフルの添付文書の警告に10代への投与を控えるよう記載されました2007年、2008年シーズン以降、同様にございます。
経過としては以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。
 それでは、資料3−1「インフルエンザ罹患に伴う異常行動研究(2011/2012シーズン報告)」について、川崎市衛生研究所長の岡部先生から御説明をお願いします。
○岡部委員 資料3−1をごらんください。これは23年度報告なので、私は感染症情報センター長となっていますが、現在は異動をしております。
 先ほど結論は事務局からお話があったので、概要だけざっとお話しします。スライドの番号が図のそれぞれの右下に打ってあります。
2枚目のスライド番号5になりますけれども、インフルエンザの報告は、昨シーズンは、この10年間ではかなり高いほうのピークになり、受診患者数が多かったということがあります。
それで、この調査の概要は、3枚目、10のところにありますけれども、調査依頼対象は全ての医療機関にお願いして、インターネットでそれを報告していただいて、それを感染症情報センターで集計するというようになっています。この集計を主にやっているのが、今、後ろにおります大日が担当してくれています。
もう一枚めくっていただきますと、14から、図4−1、4−2と分けてありますけれども、スタートしました2006年、2007年のシーズンから、毎年の状況がそれぞれのスライドにあります。上の部分が1、2、3、4年目、下のスライドが5年目、6年目。6年目が昨シーズンになるわけです。この傾向は、インフルエンザが流行しているときには異常行動が一定頻度で出てくることをあらわしております。
その裏側、スライドの枚数で言うと16枚目になりますけれども、図5−1、図5−2は、患者の年齢では、これも一定の状況で、特に変わっていないのですけれども、10歳あたりでその発生が多くが見られているということがわかります。
それから、右のスライド番号18、図6−1、図6−2ですけれども、患者の性別については、男子のほうが多い。その傾向はこの数年変わっておりません。
それから、その裏は、発熱から異常行動発現までの日数ですけれども、2日目に最も多いというのが全体の傾向でありまして、発熱から1日、2日目以内にほとんどの発生が見られたということになります。
右側の図8−1、それから、その裏にある図8−2が、この病気の診断の根拠ですけれども、ほとんどの医療機関ではインフルエンザ迅速診断キットを使っていますので、99%は迅速診断によってインフルエンザだと診断されている症例がその対象になったということであります。A型、B型の分布は、それぞれのシーズンによって違いがあります。
 スライドの番号で言うと26、図10−1と、その裏側の図12になりますけれども、異常行動と睡眠の関係であります。いずれの年も半分以上が、異常行動は眠りが覚めてから直ちに起こったという状況で、これも例年変わりがないということになります。
 その次のスライドになりますが、図11−1と図11−2が、それぞれ異常行動を起こした人たちで使われた、わかる限りの薬の組み合わせであります。いずれかが不明であるというのがあり、不明の度合いが最近は増えていますけれども、しかし、いずれの年も、いろいろな組み合わせでこの行動が起きているということ、それから、当初はタミフルの発売から、リレンザが出てきたわけですけれども、その後、イナビル、あるいはラピアクタにおいても異常行動の発生状況が見られているということ、それから、全て服用なしという中からも異常行動が出ているということがあります。その発生数は年によって違って、10%から25%ぐらいの幅がありますけれども、全て服用がないところから同様の状況が出ているということに私たちは注目をしています。
 もう一枚めくっていただきますと、スライドの番号で言うと33「突然走り出す・飛び降りのみの分析」で、かなり重症なところを見ていることになりますけれども、これは今、御説明したこととほぼ同じ傾向にあります。
 最後に、まとめとして(1)と(2)とに分けてあります。これは先ほど事務局から御説明したのと同じことが書いてあるわけですけれども、昨シーズンは大きい流行があったけれども、この異常行動の発生状況については、従来とおおむね類似しているということ、年齢は8歳が最も多く、男性が74%と多く、最重症としては、イナビル接種後の飛びおりによる死亡例が1例昨シーズンに報告があったということがあります。医薬品の服用がなかった例、あった例、それぞれの分類がここに書いてありますけれども、一定頻度でいずれの薬剤でも、あるいは薬剤なしでも起きているということがあります。
 まとめの(2)で最後の結論が書いてあるわけですけれども、2つありまして、異常行動ということについては、今後もきちんとした、このような調査を行っていく必要があるとは思うのですけれども、特に抗インフルエンザウイルス薬の処方の有無にかかわらず、インフルエンザ発症後の異常行動に関し、再度注意喚起を行うこと、抗インフルエンザウイルス薬についても従来同様の注意喚起を徹底するとともに、異常行動の収集・評価を継続して行う、ということが、この研究班としての結論になりました。
 以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
 ただいまの岡部先生からの御説明、それから、先ほど事務局から、これまでの経緯や、インフルエンザ薬の使用量について説明していただきましたが、このことに関しまして、御質問等ございませんでしょうか。
それでは、事務局から全体説明を受けた後で、全体を通じて御意見を伺うことになりますので、続いて、資料3−2以降について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 それでは、資料3−2をごらんください。本年3月23日に開催いたしました医薬品等安全対策部会におきまして、本年1月までのタミフルの研究報告等の報告を行いました。本年2月から10月までのタミフルの研究報告は3報告ございます。うち1報告につきましては、企業内部の副作用報告の取り扱いの制度上の話でございまして、残り2報は、精神症状を発生した患者と、薬物動態関連遺伝子の関連性及び高容量をラットに投与して影響を見たものでございます。この2つにつきまして、専門家の意見、概要を一覧にしたものが資料3−2でございます。
 専門家の御意見でございますが、その結果は資料に掲載されているとおりでございまして、現状では特段の措置をとる必要はないが、引き続き注視していく必要があるとされているものでございます。
 続きまして、資料3−3「オセルタミビルリン酸塩の副作用報告状況」をごらんください。2011年10月1日から本年8月31日までの報告を記載しております。タミフルの推定患者数量は369万7千人分で、企業からの重篤な報告症例は88例で、副作用報告件数は126件でございました。1ページ目の真ん中あたりにございますが、一番左の欄の精神障害に異常行動が記載されておりますが、31件でございます。
 3ページから4ページ目は、前シーズンの報告状況でございます。
 5ページ目から13ページ目までは、今シーズンの異常な行動による事例の概要でございます。異常な行動といいますのは、副作用面に関係なく重大な転帰が起こり得る、急に走り出すなど、飛びおり・転倒等に結びつくおそれのある行動についてピックアップしておりまして、1ページ目の副作用名の異常行動とは定義が異なるものでございます。全体として、10歳未満、10歳代、高齢者が多くなりまして、幻覚を生じて恐怖により騒いだり、駆け出した例が典型的な例でございまして、その前のシーズンと傾向的には変わりございません。
 14ページから16ページにつきましては、本シーズンに企業が入手した死亡症例でございます。全部で5例ございました。
 なお、異常な行動による死亡例はございませんでした。
 14ページ目ですが、1例目は40代の女性の方で、インフルエンザA陽性で、タミフルを服用開始から24日後、劇症肝炎を発症しまして、2カ月後に死亡された症例でございます。
 2例目は10歳未満の男性で、母親が妊娠15週でタミフルを投与されまして、その後、出生されましたが、生後4カ月目で突発性気管支炎により死亡された症例でございます。
 3例目は30代の男性で、投与開始の翌朝、心肺停止状態で発見され、死亡された症例でございます。
 15ページ目ですが、4例目は60歳代の女性で、投与開始2日後、けいれんが起こり、投与開始10日後に急性心筋梗塞で死亡された症例です。
 16ページ目、5例目は80歳代の女性で、投与開始から4日後、腎不全が発現し、投与開始から16日後、急性腎不全、急性心不全で死亡された症例です。
 いずれも専門家の評価では、情報不足により死亡との因果関係が評価できないとされてございます。
 17ページ目からは、タミフルの死亡症例のこれまでの集計でございます。17ページ右下の副作用発現時期の(1)と(2)の資料でもわかりますように、死亡症例が増加しているということはございません。
 18ページ目は、死亡症例の医薬品医療機器総合機構の因果関係評価でございます。平成16年度以降の報告で評価されている74例のうち、A評価、すなわち被疑薬と死亡との因果関係が否定できないとされているものは4症例で、因果関係が認められないというのが14症例、情報不足で因果関係が評価できないというのが56例でございました。
 続きまして、資料3−4でございます。こちらはザナミビル水和物、リレンザの資料でございます。
 1ページ目は、本シーズンの重篤な副作用の報告でございます。本シーズンの推定使用患者数は170万人で、重篤副作用報告件数は61例、副作用件数は97件でございました。一番左の欄が、精神障害に異常行動が4件と記載されております。
 2ページ目は前シーズンの副作用一覧でございます。
 3ページ目は、異常な行動の事例で、こちらもタミフルと同様に副作用名に関係なく、急に走るなど、飛びおり・転落等に結びつくおそれのある行動としており、1ページ目の異常行動と同じではございません。こちらは5ページ目までで7例報告されてございます。
 6ページ目は死亡症例の概要で、本シーズンでは3例の死亡症例が報告されております。
 1例目は40歳代の男性で、投与1日後死亡されたもので、警察により病院に搬送された際、手足に紅斑があった。恐らく死因は心臓発作による死亡と考えているという情報があったということです。
 2例目は30歳代の女性で、リレンザ吸入後2〜3分後に呼吸苦、四肢硬直等が発生し、死亡された症例です。剖検の結果では、急性心筋炎及びアナフィラキシーショックによる急性心不全、急性呼吸不全とされております。専門家の評価では、被疑薬と死亡との因果関係が否定できないとされてございます。
 なお、リレンザの添付文書には、アナフィラキシー様症状及び気管支けいれん、呼吸困難の記載がございます。
 3例目は、処方日の2日後死亡された症例ですが、詳細は不明でございます。
 2人目以外の症例につきまして、専門家の意見は、情報不足により、因果関係が評価できないとされてございます。
 続きまして、資料3−5でございます。ペラミビル水和物、販売名ラピアクタの資料でございます。
 出荷数量に基づき推定した本シーズンの推定使用患者数は28万人で、投与経路が静脈投与のため、他の抗インフルエンザウイルス薬に比較しまして数量は限定されてございます。
 1ページ目は、本シーズンの重篤な副作用報告で、異常行動が6例などとなっております。
 2ページ目は、前シーズンの副作用報告でございます。
 3ページ目から、異常な行動の事例でございます。全部で4件ございます。
 続きまして、資料3−6、ラニナビルオクタン酸エステル水和物、販売名イナビルの資料でございます。
 本シーズンの推定使用患者数は265万人で、重篤副作用症例は44例、重篤副作用件数は54件でございます。
 1ページ目は、本シーズンの重篤な副作用報告の一覧で、異常行動が12件などとなっております。
 2ページ目は、前シーズンの報告でございます。
 3ページ目から6ページ目は、異常な行動の事例でございます。
 7、8ページ目は死亡症例の概要でございまして、本シーズンでは4例の死亡症例が報告されてございます。
 7ページをごらんください。死亡症例の1例目は40歳代の女性で、投与開始1日後、呼吸困難が出現し、3日後、全身倦怠感にて受診されました。糖尿病性ケトアシドーシスと診断され、意識低下し、心不全で亡くなった症例でございます。
 2例目は10歳代の男性で、B型インフルエンザのため、9時ごろリレンザを吸入後、自宅で就寝しておりましたが、誰も目撃者のいない状態で、その日の推定4時から4時20分の間にベランダから飛びおり、救急車にて搬送されましたが、そのまま亡くなった症例でございます。
 参考資料3−3の24ページにイナビルの添付文書がございますので、ごらんください。抗インフルエンザ薬の初めの経緯でも説明申し上げましたが、インフルエンザ罹患時の異常行動につきまして、全ての抗インフルエンザ薬の添付文書において注意喚起をしておりますが、イナビルにつきましても、重要な基本的注意の(1)に、自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないように配慮する等の記載がございます。
また、本事案を受けまして、2月14日付で製造販売業者に対し、医薬食品局安全対策課長通知により、再度、医療機関に対して注意喚起の徹底を指示しております。今後とも必要な注意喚起を行ってまいりたいと思います。
資料3−6の7ページに戻りまして、死亡の3例目でございますが、A型インフルエンザに対して本剤が処方されまして、吸入1日後の7時に布団の中で死亡されているのが発見された症例でございます。死因は急性心筋梗塞とされてございます。
8ページ目に行きまして、40歳代の男性で、吸入1日後、肺水腫が発現し、亡くなった症例でございます。
以上、死亡例につきまして、専門家の御意見は、いずれも情報不足により、被疑薬との因果関係が評価できないとされてございます。
以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。
 ただいま、各医薬品の副作用状況について、事務局から説明をしていただきましたが、御質問、御意見等ございませんか。先ほどの岡部先生の調査もあわせて、異常行動について御議論いただければと思いますが、いかがでしょうか。特に御意見ございませんか。どうぞ、岡田先生。
○岡田参考人 岡部先生の御報告の中で、分母がなかなか難しいのだと思うのですけれども、AとB、どちらのほうが多いような印象があるのでしょうか。
○岡部委員 それはそのときの流行分布によっても違うので、わからないと思うのです。今、即答できないのですが、どちらででも起きていると。
○岡田参考人 同じような比率で起きているのでしょうか。
○岡部委員 同じような比率と言えますかね。そこまで言えないのではないか。
○岡田参考人 なかなか難しいかもしれません。
○松本座長 ほかにございませんでしょうか。どうぞ、庵原先生。
○庵原参考人 この4つの薬の、結局は全てで起こっているわけですから、逆に言うとインフルエンザの症状であるという解釈と思うのです。しかし、この点は相変わらず特定の薬のせいだというような言い方で絶えず書くべき項目なのですか。もう、いい加減、薬ではないよという方向にシフトはできないのですか。
○岡部委員 これは今までもずっと議論をしてきたと思うのですけれども、結局、このデータから我々が提言しているのは、インフルエンザである、なしにかかわらず起きているのだから、そこを注意してくださいと。薬を使う場合にも起きているし、使わない場合にも起きている。ただ、使った場合に、何かプラスアルファの要素があるかどうか、ここの研究ではそれはできていないのですね。一度注意喚起を出しているので、これが全く否定で、全く関係はないというデータが出てくればいいのですけれども、そこはこの調査からは制限として出てきていないので、残念ながらと言っていいと思うのですけれども、そこまで積極的に否定することは、この調査成績をもって言うことはできないという結果です。
○松本座長 よろしいですか。
 それと関連するかもしれませんけれども、大野先生、精神症状を発した1例のみ、研究報告がありますけれども、これによって何か言えるということはありますか。
○大野委員 それについては、私、きょう初めて見たので、何とも申し上げられないのです。
もう一つの参考資料3−5の木村先生たちの報告に関しては、資料3−2にコメントが書いてございますけれども、そのとおりだと思います。タミフルは経口でとるのに、これは静注でやっているということと、投与量がかなり多い。30ミリグラムで呼吸増進が出ているのですけれども、経口とは全然違う血中濃度になりますので。
 それから、もう一つ、この論文に大きな問題点がございまして、それは静注したときの投与量が書いていないのですね。それと、用量ですね。それと、リン酸オセルタミビルを水に溶かすとpHが酸性になるのですね。pH4ぐらいになりますので、静注したら必ず呼吸増進が出るはずなのですね。血液が酸性に偏りますからね。だから、この30ミリグラムの静注で呼吸増進が出ていますけれども、これは多分、血液が酸性に寄ったからだと思っています。もっと用量を多くすると、当然、もっと酸度が強まりますから、それで死んだのかなと私は想像しています。ですから、これが中枢神経系にタミフルが直接的な作用を持つというような証拠としては使えないのではないかと思います。
○松本座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。どうぞ、岡部先生。
○岡部委員 タミフルだけではなくて、抗インフルエンザウイルス薬の使い方に対する注意喚起が出てからも、重症例は出ているのですけれども、死亡例は極めて少なくなっているという傾向があります。今回、残念ながら死亡された方がお一人出ていますけれども。そういう意味では、インフルエンザになった方に対する注意と、早く症状の変化をキャッチをするということは、多分、予防的効果はあったのではないかと思っています。しかし、10代でこれらの異常行動が出ているだけではなくて、小学生の男の子で多いということは、やはり注意すべきことであって、年少なので余り行動が激しくないから重大事例に至っていないのではないかと、これは想像ですけれども、しかし、小学校に入るぐらいの子供のインフルエンザは、そういう意味では注意をしていただいたほうが良いのではないか。そういう私たちの結論になります。
○松本座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございませんでしょうか。よろしいですか。よろしいようでしたら、これまでの御意見をまとめたいと思います。
今回、2011、2012シーズンのインフルエンザ罹患時の異常行動研究の報告や、抗インフルエンザウイルス薬の副作用報告状況が報告されましたが、タミフルの服用と異常な行動及び突然死との因果関係を示唆する結果は得られていないと考えられ、一方、現在、予防的な安全対策を行われているわけですが、これを変更する積極的な根拠も得られていないことから、これまでの安全対策を継続することとし、その他抗インフルエンザ薬を含め、インフルエンザ罹患時の注意喚起を引き続き徹底することが適当であると考え、イナビル服用後、飛びおりによる死亡例が発生いたしましたが、インフルエンザ罹患時の異常行動について注意喚起を徹底し、これまでの対応を引き続き実施していくことが妥当である。今後も引き続き関連情報を収集することとし、新たな報告が得られた場合には、得られた情報に基づき、適切な評価を実施していくことが必要であるということになるかと思いますが、これでよろしいでしょうか。何か御意見ございませんですか。よろしいですか。それでは、そのようにさせていただきます。ありがとうございました。
それでは、本日の議論は終了いたしました。
なお、本日の会議終了後、記者向けのブリーフィングを行うことになっておりますので、座長に御一任いただきますよう、よろしくお願いいたします。
最後に、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。先生方には、本会議におきまして貴重な御意見を賜りまして、本当にありがとうございます。
 なお、今回の合同検討会の配付資料等は、厚生労働省のホームページ等に掲載する予定でございます。
○松本座長 それでは、本日の会議をこれで終了いたします。活発な御議論ありがとうございました。


(了)

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