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2012年10月30日 厚生科学審議会疾病対策部会 第24回難病対策委員会 議事録

健康局疾病対策課

○日時

平成24年10月30日(火曜日)13:30〜16:30


○場所

厚生労働省 専用第22会議室 (18階)


○議事

○西嶋疾病対策課長補佐 定刻となりましたので、ただいまより「厚生科学審議会疾病対策部会第24回難病対策委員会」を開会いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございました。今回より新しく4名の方に委員に加わっていただくことになりましたので、まずは御紹介させていただければと思います。
慶應義塾大学経済学部教授、駒村康平委員でございます。
京都大学大学院医科学研究科消化器内科学講座教授、千葉勉委員でございます。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構障害者就業総合センター主任研究員の春名由一郎委員でございます。
また、本日は御欠席されておりますけれども、独立行政法人国立成育医療研究センター総長、五十嵐隆委員にも加わっていただいております。
その4名でございます。よろしくお願いいたします。
引き続きまして、前回の難病対策委員会以降、事務局の職員に異動がございましたので、御紹介申し上げます。
9月10日付で健康局長に着任いたしました矢島でございます。
大臣官房審議官(健康、食品安全、医療人材及び国立病院担当)に着任いたしました高島でございます。
健康局総務課長に着任いたしました塚本でございます。
雇用・児童家庭局母子保健課長の桑島でございます。
また、本日は、この後、指定研究班の研究代表者ということで御報告をいただきますけれども、国立保健医療科学院の松谷院長にも御出席をいただいております。
まず、委員会開催に際しまして、矢島局長より御挨拶を申し上げます。
○矢島局長 委員の先生方には、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。また、先生方には、難病対策だけでなく、厚生労働行政初めいろんな意味で御支援をいただいております。まず、この場をおかりいたしまして厚くお礼申し上げさせていただきます。
本日の会議でございますが、昨年の9月に本委員会が開催されたと聞いております。その後、ワーキンググループですとか頻回な会議を重ねて、ことしの8月に中間報告をとりまとめていただきました。この中間報告を踏まえまして、本日は事務局で整理させていただきまして、お手元にございますけれども、「今後の検討課題及びその手順」、それから、「難病対策の改革の全体像案」につきまして、御議論のたたき台ということで、きょうは事務局のほうから御説明させていただきます。
まず、個別課題の、きょうは1つ目でございますが、医療費助成のあり方について、具体的に御議論いただければと思っております。今後の難病対策の抜本改革のために、法制化に向けた具体的な議論を加速させていく必要がございますので、何とぞよろしくお願いいたします。
簡単ですが、私の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○西嶋疾病対策課長補佐 カメラの撮影はここまでとさせていただければと思います。
また、傍聴される皆様におかれましては、傍聴時の注意事項についてお守りいただきますようよろしくお願いいたします。
本日の委員の出欠状況でございますけれども、五十嵐委員、小幡委員、小池委員、水田委員、広井委員、道永委員から欠席の御連絡をいただいております。
また、本田麻由美委員が現在おくれているところでございます。
以降の議事進行につきましては、金澤委員長、よろしくお願いいたします。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
それでは、最初に資料の確認をお願いしましょう。簡潔にお願いしましょうかね。
○西嶋疾病対策課長補佐 
資料1 委員名簿
資料2 難病対策改革の全体像(案)
資料3 今後の検討課題とその手順(案)
資料4 今後の難病対策のあり方に関する研究 研究中間報告
資料5 医療費助成の在り方等について
参考資料 今後の難病対策の在り方(中間報告)
資料の不足等ございましたら、事務局までお願いします。
○金澤委員長 ありがとうございました。それでは、進めることにしましょう。
早速議題に入りたいと思いますが、最初は、改革の全体像及び今後の検討課題とその手順についてということであります。御承知のとおり、あるいは先ほどからお話が出ておりますように、この委員会で8月16日付で中間とりまとめをいたしました。中間報告ですね。その後も患者さんの団体との意見交換もございまして、それは反映させて、今後の議論を進めるためのたたき台をつくってもらいました。これをまずは事務局のほうから説明していただいて、それからさまざまな議論をお願いしたいと思っておりますけれども、改革の全体像の順番と、これから議論する順番が異なりますので、そこを御了解いただきたいと思っております。
各個別の課題、特に医療費助成については、この後の議題(2)で議論いたします。その他の課題については次回以降の委員会で議論いたしますので、そのときに詳しく御議論いただければと思います。そういう順番になりますので、御了承いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
それではまず、事務局から、改革の全体像、今後の検討課題とその手順ということで御説明いただきます。それではどうぞ、課長、よろしく。
○山本疾病対策課長 お手元の資料の2及び資料2の別紙、そして資料3に基づきまして御説明させていただきます。
 まず資料2です。今、金澤委員長、あるいは矢島局長からも申し上げましたとおり、この全体像につきましては、社会保障・税一体改革大綱に対応しつつ、8月におまとめいただきました中間報告、そしてまた、患者団体との意見交換会での意見を反映させ、今後の議論を進めるためのたたき台ということで事務局で作成させていただきました。
 1枚おめくりいただきまして、ページ1です。改革の理念ですが、中間報告でおまとめいただきましたとおり、「難病の治療研究を進め、疾患の克服を目指すとともに、難病患者の社会参加を支援し、難病にかかっても地域で尊厳を持って生きられる共生社会の実現を目指す」としております。
 なお、総合的な難病対策の外縁となる「難病」の定義につきましては、今後、個別施策の対象となる疾患の範囲の議論を深めつつ、引き続き検討するということで※印で書かせていただきました。
 「改革の原則」ですが、今申し上げました基本理念に基づいた施策を広く国民の理解を得ながら行っていくために4つの原則を掲げました。(1)治療研究の推進に資すること、そして、(2)他制度との均衡を図りつつ、難病の特性に配慮すること、(3)官民が協力して社会全体として難病患者に対する必要な支援が公平かつ公正に行われること、そして、(4)将来にわたっての持続可能で安定的な制度とすることです。
 そして、「改革の柱」といたしまして3本の柱を掲げました。(1)「効果的な治療方法の開発と医療の質の向上」、(2)「公平・安定的な医療費助成の仕組みの構築」、(3)「国民の理解の促進と社会参加のための施策の充実」、3本の柱です。
 以下、3本の柱に沿って全体像を簡単に御説明させていただきます。もう一枚おめくりいただきまして、3ページです。
この後の資料全体の構成といたしましては、右側に点々で囲っておりますのは、おまとめいただきました中間報告の該当部分の抜粋です。左側に、それを受けまして事務局のほうで方向性、たたき台をまとめさせていただいたものが実線の四角で囲っているところです。
 (1)の1つ目の柱、「効果的な治療法の開発と医療の質の向上」につきましては、この後、?から?までの項目でまとめさせていただきました。「?治療方法の開発の推進」ということで、「治りたい」「病気の進行を抑えたい」「機能を回復したい」といった患者の切なる願いに応えるために、診断基準の確立、病態の解明、診断・治療法の開発を目指すということ。そしてまた、そのために難病研究全体の枠組みを抜本的に見直すこと。そして、研究においては治療法開発、創薬の研究を重点的に推進すること等を掲げました。
 「?総合戦略の策定」ということで、さまざまな機関、あるいは省庁が行っている難病研究について、総合的、効果的に進めるための総合戦略のあり方について検討するということ。そして、「?国際協力の推進」ということで、国内外の情報の発信、あるいは還元ということに加えまして、国際的な患者のデータベースとの連携により、国際的共同治験への参画等、新規治療法の開発を推進する、としています。
 次の4ページですけれども、「?難病患者データの精度の向上と有効活用」です。まず、患者のデータを一元的に集約・管理すること。また、個人へIDを付与するなどによって登録データを経年的に蓄積できるようにすること。また、小児慢性特定疾患のほうでも、お子さんのデータを収集しておりますけれども、その収集データとの連続性・整合性を検討すること。そしてまた、個人情報保護に十分配慮しつつ、このデータを幅広く研究に提供していくことです。「?研究成果の患者への還元」ということを掲げています。
 次の5ページに、「難病患者データの精度の向上と有効活用(イメージ)」を図に書いております。先ほど金澤委員長からもお話がありましたように、個別のことにつきましては、その項目の議論のときにまた詳細を御説明させていただくことになろうかと思います。
 6ページに移ります。「効果的な治療方法の開発と医療の質の向上」、「?医療機関の整備」という点です。中間報告にもございましたとおり、さまざまな難病に専門的に対応するために、都道府県に原則1か所以上の「新・難病医療拠点病院(総合型)(仮称)」というのを設置してはどうかということです。
 ただし、医療費助成については必ずしも新・難病医療拠点病院での診断治療に限定するものではなく、これはあくまでも医療の質の向上のためということで、中間報告におまとめいただいたとおりの考え方です。
 また、希少な難病の医療資源への広域的な調整、あるいは専門的な立場の助言ということから、「難病医療コーディネーター(仮称)」を配置する。
また、神経難病等特定分野に高度な医療を提供することができる医療機関については、領域型の「新・難病医療拠点病院(仮称)」ということで、都道府県ごとに適切な数を指定する。
 また、2次医療圏に1か所程度、地域の医療の推進、あるいは入院の施設確保等の観点から、「難病医療地域基幹病院(仮称)」を指定する。
 そのイメージ図につきましてはページ7にございますけれども、これもまた細かい議論のところに譲りたいと思います。
 ページ8でございます。医療の質の向上ということで、1つは、きちっとした治療ガイドラインの作成・周知の問題、そして、中間報告で希少難病に対して高度専門的な対応ができるセンター(難病治療研究センター(仮称))のあり方について検討するとこともございました。
事務局で検討した結果、極めて希少な疾患について高度専門的な対応をするために以下の2つの機能を果たす仕組みを構築するとまとめさせていただきました。?ですけれども、この専門的な対応のために、国立高度専門医療センターや難病指定研究班、あるいはそれぞれの分野の学会と連携して、専門医の支援ネットワーク(仮称)を形成するということ。また、?ですけれども、先ほどと重複しますが、難病患者データを一元的に集約・管理し、提供していく機能ということでまとめました。そのイメージ図についてもその後ろについています。
次に、改革の柱の2つ目です。「公平・安定的な医療費助成の仕組みの構築」ということでございます。おめくりいただきまして、11ページ以下、(2)の2つ目の柱につきまして、?から?までの項目でまとめました。
「?基本的な考え方」です。後ほど、本日の議題(2)でここについては詳細な議論が行われますけれども、基本的に症例が比較的少なく治療方法が確立していないという疾病に対しまして、治療方法の開発に資するため、患者データの収集を効率的に行い、治療研究を推進するという1つ目の目的に加えまして、?でございますが、効果的な治療法が確立されるまでの間、対症療法によらざるを得ず、長期の療養による医療費の経済的な負担が大きい患者を支援するという福祉的な目的も併せ持つ医療費助成について、必要な財源も確保しつつ法制化について検討する、ということでまとめました。
12ページ以下、12ページには、「?対象疾患及び対象患者の考え方」、そして、おめくりいただきまして13ページですが、「対象患者の認定等の考え方」。この?につきましては、この後、後日の検討になりますので簡単に御紹介させていただきますと、難病指定医(仮称)が患者に医療費助成に係る診断書を交付する際に、認定・審査に必要な項目を記載すると同時に疾病の登録を行う仕組みを構築すること。また、自治体において申請を審査する「難病認定審査会(仮称)」の設置を法律で明確に規定した上で、その体制を強化すること。また、医療費助成の対象となる医療の範囲については、現在もお示ししておりますけれども、一層の明確化を図ること。そして、医療受給者証の更新につきまして、患者の誕生月にする等、患者ごとに更新時期が異なる仕組みを検討する。一時期に集中しないようにするということです。
14ページですけれども、「?給付の考え方」です。?がダブっておりますが、給付の考え方につきましても、この後、議題(2)のほうで御議論いただけるものと思います。
その次の15ページには、参考資料といたしまして、例えば難病患者さんの平均発症年齢と受療期間がどうかということで、56疾患、現在の特定疾患治療研究事業の対象疾患につきまして見ますと、ばらつきはございますけれども、平均しますと、平均発症年齢41歳、平均受療期間が42.7年の推計ということで、ほぼ一生涯、長期に療養が必要な方が多いということです。
また、16ページには1人当たりの医療費について比較をしております。国民一般の年間の医療費、これは医療費総額でございまして、自己負担分だけではなくて総額医療費ですけれども、一般的な国民全体と比較しまして、56疾患の患者については医療費が高額にかかっているということですし、ブルーのラインと斜線の白抜きのラインを見ていただきますと、ブルーのラインが難病患者ですけれども、特に若年層についてその差が顕著でありまして、逆に言うと、80歳を過ぎますと逆転現象が起きております。ただ、高齢の方になりますと差が少のうございますが、若い方においては難病患者さんの医療費の負担が大きいということです。
おめくりいただきまして、改革の柱の3つ目です。「国民の理解の促進と社会参加のための施策の充実」ということで、18ページから、?から?までの項目でまとめております。?は「難病患者に関する普及啓発」、そして、次の19ページですけれども、?として「福祉サービスの充実」。この委員会でも何度も議論ありましたが、障害者総合支援法に基づく政令で定める疾患につきましては、25年4月の施行に向けまして、障害部としても、1月下旬には政令を交付したいというスケジュールです。
20ページですけれども、「?日常生活における相談・支援の充実」ということで、特に各都道府県の難病相談支援センターの充実、そして、いずれの都道府県でも基本的な機能が果たせるような基本体制を確保すること。また、相談においてはピアサポートなど当事者の参画の必要性をうたってあります。
21ページです。「?保健所を中心とした地域支援ネットワークの構築」です。中間報告にもございましたとおり、保健所を中心として地域のネットワークをつくるための「難病対策地域協議会(仮称)」を設置する。また、難病患者さんの地域での生活を支援するために、そのネットワークの構築の核となる専門性の高い保健師等の育成に努めることです。
22ページです。「?就労支援の充実」ということで、難開金等さまざまな事業、支援策につきまして事業主や関係機関に普及啓発を図ること。そして、難病相談・支援センターとハローワーク等の関係機関の連携強化ということをうたってあります。
おめくりいただきまして、23ページ、「?難病手帳(カード)(仮称)の検討」ということでございます。手帳(カード)の「目的」は、各方面の協力を得て各種支援策を講じやすくし、難病患者の社会参加を支援することを目的とするということで、「効果」は、他制度の例も参考にしつつ、重症度等が一定以上等により、日常生活又は社会生活に支障がある者に対しては、税制優遇措置や公共交通機関の運賃の割引、NHK受信料の免除等につきまして、今後、関係機関と調整していくということです。また、窓口の事務負担をできるだけ軽減する方向で検討していくということです。
参考資料では、「難病患者の身体障害者手帳取得割合」と書いてあります。56疾患全体を見ますと20%の方が取得されていますが、疾患別に見ますと、取得率の非常に高い疾患と必ずしも高くない疾患に非常に差があるという状況です。
おめくりいただきまして、25ページ、3番目の柱の最後ですけれども、「?難病を持つ子ども等への支援の在り方」ということで、難病の子どもや家族への相談を充実させること。また、教育関係者等への知識の普及啓発。また、小児期から難病に罹患している方で成人後の医療・ケアにかかわることにつきまして、小児期からのかかりつけ医との連携を促進すること。そして、小児期に難病を発症して、長期の療養生活を余儀なくされてきた者に対する教育支援、就労支援を含む総合的な自立支援についても検討を行う。また、小児の難病研究の推進というのを掲げました。
なお、(注)で書いていますが、これらの施策につきましては、「社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」、もう立ち上がっておりますが、そちらとも連携しながら検討していくとしております。
26ページ以降、「別添」では、8月18日に開催いたしました「難病対策に関する意見交換会」ということで、患者団体総数50団体の方々に集まっていただき述べていただいた様々な御意見をまとめてあります。
項目として、難病対策全般、あるいは効果的な治療方法の確立と医療の質の向上、そして医療費助成の問題、それから社会参加の問題、そして障害者施策、あるいは医療保険制度、薬事関係、多岐にわたる御意見をいただきましたので、別添につけさせていただいております。これらの意見も反映させて、今の全体像をまとめさせていただきました。
また、資料2の別紙です。一枚の横紙ですけれども、実は中間報告の「おわりに」というところで、行政関係者への宿題といたしまして、中間報告に記載された事項のうち法制化の要否の検討が必要なものについては早急に検討作業に取り組むようにということを要請いただいております。現時点でのさまざまな項目につきまして、法制化の要否の検討が必要なものということでまとめさせていただきました。
いずれも現時点の案ですので、今後の変更等あり得ますけれども、お手元の資料の□で記してある項目は主に理念とか責務規定等の検討が必要なもの。そして、○で記してある項目は、制度の具体的な仕組みについての法制化の検討が必要な項目と書いてあります。
ですから、例えば1の「難病対策の必要性・理念」は□になりますし、定義、あるいは医療費助成の仕組みにつきましては○印ということになります。そういう形で見ていただければと思います。
また、資料3、「今後の検討課題及びその手順(案)」です。本日10月30日第24回の難病対策委員会では、(2)の柱の「公平・安定的な医療費助成の仕組みの構築」ということで、「?基本的な考え方」、「?対象疾患及び対象患者の考え方」「?給付水準の考え方」というのをこの後の議題として用意させていただいております。
また、11月6日、来週、第25回ですけれども、柱の3つ目の「国民の理解の促進と社会参加のための施策の充実」ということで、普及啓発、あるいは福祉サービスの問題、そして相談・支援、保健所を中心としたネットワーク、就労支援、難病手帳(カード)及び子どもへの支援ということで予定しております。
また、11月15日、第26回ですが、このときには、柱の1つ目の「効果的な治療方法の開発と医療の質の向上」ということで、治療法の開発の促進という研究の分野、あるいは総合戦略の策定と国際協力の推進、患者登録データの活用、あるいは研究成果の患者への還元、そして医療機関の整備、医療の質の向上。それにあわせまして、2つ目の柱に関連しますけれども、対象患者の認定の考え方、その仕組みということについても、15日に予定しております。
そして、12月6日、第27回に全体の議論をおさらいしていただき、「難病」の定義についても御議論いただく。
そして、12月18日、第28回には、この委員会での報告案について御審議いただき、とりまとめていただければと考えております。
長くなりましたが、私からは以上です。
○金澤委員長 ありがとうございました。大変内容の豊富な話をされましたけれども、むしろ今はこれから検討する前振りを話してもらったようなわけでありまして、個々の課題についてはこれから議論を深めていただくことになっております。したがって、ちょっとしばらく意見交換をいたしますけれども、要するにこれはまとめ方がおかしいではないかとか、こんな手順はやめてくれとか、そういう話になってしまうのですが、どうでしょう。
 よろしいですか、こんな順番で。
 いろいろ詰めていかなければいけないところがあってこういうことになっておりますが、これはすごいペースなのですね、考えてみると。ここのところ3回は1週間に1遍ずつですので、大変皆さん方に御迷惑をおかけいたしますが、これも本当に最後の詰めでございますので、ぜひ御協力をいただきたいと思っております。
 何か御意見ございますか。全体像のまとめ、それから今後の進め方や手順、よろしいでしょうか。
 具体的な議論に入ったほうがよろしいかもしれませんね。ありがとうございました。
 それでは、予定のとおりに、2番目の黄色いやつです。「公平・安定的な医療費助成の仕組みの構築」ということになりますが、それに先立ちまして医療費助成について少し議論いただきます。これは医療費助成の対象疾患であるとか、あるいは重症度などの基準の議論に関係してまいりますので、ひとつお聞きいただきたいのですが、現在、難治性疾患等克服研究事業の一つといたしまして、希少・難治性疾患の類型化及び難病対策から見た小児慢性特定疾患の類型化に関する検討というのがなされておりまして、その中間報告を研究班のほうから御説明いただきたいと思います。
 それでは、その研究班の代表者であります松谷有希雄院長から御説明をいただきたいと。どうぞよろしく。
○松谷院長 今、金澤委員長からお話のございました難治性疾患等克服研究事業の指定研究でございます「今後の難病対策のあり方に関する研究」の研究代表をしております松谷でございます。
この研究は平成22年からの3年間の研究で、今年度が最終年度となっているところでございまして、私、研究代表者をこの4月に、前任の林から受け継いだものでございます。
 この研究の中で、お手元の資料4でございますが、1枚めくっていただきまして2ページをごらんいただきたいと思います。
その目的は、ここにあるとおりでございまして、国内外の難病対策の動向を踏まえまして、今後の難病対策の基盤となる研究開発環境を整備するための方法論を開発するとともに、難病対策の推進上のさまざまな課題に対する政策提言を行うことを目的としております。
 そして、このために分担研究課題として8つの研究課題を掲げて、それぞれ分担研究の方に研究を進めていっていただいておるところでございます。このうち、本日の議題に関係ございますのは?と?でございまして、?希少・難治性疾患の類型化に関する検討、それから、一番最後、?難病対策からみた小児慢性特定疾患の類型化に関する検討という2つの分担研究でございます。このうち希少・難治性疾患の類型化に関する検討は従前から進めてございましたが、小児慢性特定疾患の類型化に関する検討は今年度から行っているものでございます。
 希少・難治性疾患の類型化に関する検討につきましては、京都大学の千葉先生に分担研究者として研究を進めていっていただいておりますので、先生からよろしくお願い申し上げます。
○千葉委員 今、松谷院長からお話がありましたように、2ページの「分担研究課題」のうちの4番目を私どもの分科会が担当しておりまして、ここのところを次の2ページ、3ページからとりあえず4枚御説明させていただきたいと思います。
 「目的」は、先ほどとダブりますが、難治性疾患克服研究事業対象疾患について、患者数、診断基準、治療への反応性等の検討及び臨床的観点から見た疾患の類型化等を行うことによって難病対策のあり方を検討する上で基礎的資料を提供するということで、難病対策のあり方、今後の研究のあり方とか患者さんの救済に対するあり方といったようなものを、それに対しての基礎的資料を提供するということが私どもの目的でありました。
 今回対象としておりますのは、従来からの難治性疾患克服研究事業における疾患ということでありまして、臨床調査研究分野がもともと130疾患ありまして、特定疾患が56疾患で、症例分野というのは平成21年度から始まっておりますが、後で申し上げますが、今回入れましたのは22年度、23年度、24年度でありまして、それぞれ、24、23、22と、234、234、214とありますが、これらは重複しております。重複していない部分もありますが、重複しているものもありまして、結局、これらを合わせまして総数482疾患をとりあえず対象といたしました。
 「方法」ですが、これは従来から難病と規定するに当たって基本となっております希少性、原因不明、原因というのは病態もあわせてのことですが、それから、効果的な治療法が確立されていない。それから、生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)の4要素を調査項目の参考といたしました。
 それぞれ、難治性疾患克服研究班に対しまして、研究成果や医学的事実に関する情報調査票を送付いたしましたが、項目は、診断基準についての項目、これはあらゆる国際基準も含めまして診断基準、それから患者数ですね。これは重症度分類も含めて重症な患者さんがどうかといったようなこと。それから、治療指針について。それから、生活面への長期にわたる支障がどのようなものかということを調査の対象といたしました。診断基準や文献などについては、コピー等の提出ももちろん求めております。この回答結果をもとに難病情報センターに掲載されている疾患概要や提出された各種文献も調査して、疾患に罹患した場合の罹患期間、転帰、治療法などについて整理いたしました。
 次のページをめくっていただきます。調査結果。これはあくまで中間報告でありまして、1つは、御承知と思いますが、現在走っております研究班は26年の3月いっぱいまで続いております。したがいまして、これは中間報告ということで御理解いただきたいと思います。
 調査いたしました482疾患について、先ほど述べました4要素で分けてまいりますと、希少性というところでどうしても患者数ということが挙がってまいりますが、一応尺度として1,000人以下、1,000人から5万人、5万人から人口の0.1%、大体10万人少々ということになります。それから、それ以上ということでありまして、1,000人といいますのは、その下の(※1)にありますように、厚労省の「ライフ・イノベーションの一体的な推進」というプロジェクトにおきまして、ウルトラオーファンドラッグの開発ですね。こういうプロジェクトで一応1,000人ということがうたわれておりますので、これが一応の基準。
 それから、bにつきましては、(※2)で、薬事法第77条の2に基づく希少疾患用医薬品・希少疾病用医療機器の指定基準としてこの基準が使われております。したがいまして、これを一応基準といいますか、一つの目安としております。
 それから、5万人から人口の0.1%というのは、大体5万人というのはヨーロッパの規定になっております。レアディズィーズの基準が5万人と。それから、0.1%というのは、アメリカはこれよりもうちょっと少ないのですけれども、8万人からそのくらいになると思いますが、そういうこともあわせまして、5万人から0.1%という基準。
 dにつきましては、従来から日本の難病の希少性疾患というくくりで見た場合に、どのように考えたらいいのかということにつきましては、大体のコンセンサスとして0.1%という値で議論されてきた経緯がありますので、そういうものを採用させていただいたということであります。
 原因がわからないということでありますが、これはaの、病態とありますが、先ほど申し上げましたように、例えば原因遺伝子がわかっているものは原因がわかっているかというとそうではなくて、遺伝子はわかっているけれども、それでどうしてこの病気になるのかわからないものももちろん不明という形で解釈しておるわけでありますが、そういうことで、病因、病態が未解明のものがaということになります。
 それから、病因、病態がわかっているものとしましては、例えば生活習慣病でありますね。これは食べ過ぎ、それからアルコールの取り過ぎで膵炎になるとか、そのようなものは原因としてははっきりしているというのが代表的に言えると思います。それから、加齢で白内障になるとかいったようなものは、基本的には加齢現象と理解していいだろうと。それから、明らかに外傷によるもの。それから薬剤性。この難治性疾患の研究というのは、結果的には薬害の疾患から始まっているわけでありますが、薬剤性というものは薬が原因であるということがはっきりしておるということで、原因がはっきりしているところに入る。それから感染症がそうですね。HTLV、HIV、HVB、HCVといったように、原因というか、感染症であるということ。それから、その他疾患を引き起こす原因が明確なものでくくってはどうか。
それから、悪性腫瘍ですね。これはレアな悪性腫瘍については議論のあるところでありますが、基本的な考え方として、がん、悪性腫瘍についてはここは1つ区切って話をしてはどうか。そのようなことを検討いたしました。
 それから治療法でありますが、これも、上から、治療法が全くないもの、それから、dは、例えば手術などの一定程度の治療法が確立して効果的に施行することが可能な疾患が幾つか考えられると思いますが、そのようなもの。
それの間に、薬剤とかそのようなものによりまして進行をおくらせて一時的に症状緩和できるような疾患がございます。
 それからもう一つは、一定の治療法はあるのですが、それで寛解と軽快を繰り返すといったような疾患群がある。
このようなくくりで整理していってはどうかということであります。
 それから生活面への支障でありますが、これは発症してから生涯にわたって生活面への支障が存在するというような疾患。それから、生涯のうちの一定期間に支障が生じる。これは代表的なものは基本的に急性疾患、それから周産期疾患というもので、ある一定の時期を過ぎた場合に障害として残らないというものがあるのではないかということが想定されます。
 それから、診断基準、これは4要素とは別なわけでありますが、難病として今後検討していくもので切り分けるといいますか、やはり疾患を明確化しておく必要があると思います。そういうことで、診断基準が現在もはっきりしているような疾患群、それから、研究班によって診断基準が示されている疾患群、それから、その疾患そのものに診断基準はないですが、類縁疾患とかそういった一群の疾患群に対しての診断基準のようなものが存在するもの。
それから、診断基準が全くないものもあります。これには恐らく2つありまして、本当は絶対に診断基準が必要なのだけれども、ないものもあろうかと思いますが、診断基準というものがなかなかつくれないといったものもあるように思われます。
 それから、eは、疾患概念が非常に大きいということで、今後、診断基準をつくるに当たっても、さらに細分化していって診断基準をつくるべきであるといったような疾患群もございます。
したがって、このような形でとりあえず分けていって類型化していってはどうかということであります。
 次のページ。例えば患者さんの数と診断基準の視点からの分析で、患者さんの数と診断基準に従って対象疾患を仮に分類していった場合にどのようになるかということを今の形で当てはめてみますと、例えば1,000人以下の患者さんの疾患で、診断基準がはっきりとあるものですと70疾患になる。準ずるものがあるというのは100疾患で、1,000人〜5万人で診断基準あるものは80疾患、準ずるものがあるのは60疾患、それから、5万人以上、0.1%以下では、それぞれ10疾患以下で、人口の0.1%を上回るものもこの10疾患以下ということになってまいります。
 下の四角にくくってありますが、今申し上げたような点から考慮しまして、難治性疾患の4要素の類型化をもとに、「以下の疾患・病態は上記の対象疾患と区分して検討を行う必要がある」というのは、これは一つの意見として提出させていただきますが、先ほど申し上げたように、希少性、特に原因不明の観点から、やはり生活習慣、喫煙、飲酒等によって生じるものについては切り分ける必要があるのではないか。あるいは薬剤性、感染症、加齢現象など、誘因が明らかである疾患、それから悪性腫瘍、このようなものが考えられます。
 それから、効果的な治療法が未確立であるという観点からは、例えば手術などによって一定程度の治療法が確立し、効果的に施行することが可能な疾患というものを独立させる必要があるのではないか。それから、生活面への長期にわたる支障の観点という意味において、急性疾患とか周産期疾患という、ある一定期間のみ問題になる疾患というものをひとつ考慮する必要があるかもしれない。
それから、疾患概念が非常に大きくて、一つの疾患として捉え切れないようなものがこの482挙げたものの中には含まれております。このようなものを今後どうしていくのかといったことを考慮する必要があると思います。
 それから、右の「その他」でありますが、他制度の対象となる疾患。難治性疾患で対象とするものはやはりあくまで難病でありまして、例えば身障者等々のほうは、より適切であるとかいったような疾患については議論の対象になるのではないかと考えております。
 それから、従来から歯科疾患というものはこの難病対策の中に含まれておりません。そういう理由で今回はこの検討からは外しておりますが、これは今後考慮していく必要はもちろんあろうかと思います。ただ、この中で議論していくかどうかにつきましては、むしろほかのところで検討していただくことが必要なのかもしれません。
 それから、外表奇形を有する疾患のうち、固定化した外表奇形のみを有する疾患。これは、先天性に産まれてきて奇形がある。これがそのままずうっと継続されていく疾患が多いわけでありますが、これにつきましては、臓器障害があるとかないとか、さまざまな観点から検討する必要があるということでここで挙げております。
それから、成長障害のみを来す疾患というのは、例えば成長期のみに治療が必要であって、成長した後には治療が必要でないというような疾患群もある可能性がありますので、そうしたものは個別に検討が必要であろうと考えられます。
 次のページをめくってください。先ほど重症度分類という話が出てまいりましたが、重症度分類については一応以下のとおり整理しております。「?「疾患独自のものがある場合」。これは、パーキンソン病のように、はっきりとした重症度分類のある疾患群があります。
疾患独自のものはないのですが、例えば循環器疾患でまいりますと、多くの循環器疾患は、我々、NYHAと呼んでおりますが、ニューヨーク・ハート・アソシエーションの分類というのがありまして、生活といいますか、循環器疾患の重症度というのはほとんどの循環器疾患がこれによって分類されるというようなものがございます。
 それから、その疾患そのものには現在重症度分類はないですが、類縁疾患で用いられている基準というものが適用可能なものもあります。例えば、そこに挙げてありますように、遅発性内リンパ水腫はめまいを起こす耳鼻科疾患であり重症度基準がないが、同様の病態を呈するメニエール病の重症度基準がございます。それから、運動失調班が作成した重症度基準は、小脳失調を引き起こす運動失調症に使用することを目的としております。
 下に挙げておりますように、なお、全例が重症であるため重症度分類が作成されていない疾患もありまして、全てに重症度分類が必ず必要であるとは限らないというところもございます。
 一応以上の4枚につきまして私のほうから説明させていただきました。
○松谷院長 分担研究のうちの8番目、冒頭説明いたしました「難病対策からみた小児慢性特定疾患の類型化に関する検討」につきましては、五十嵐隆委員が分担研究で担当されていらっしゃいますけれども、本日御欠席ということですので、私から、7ページの資料に基づいて御説明を申し上げます。
 小児慢性特定疾患の類型化の関係でございますが、対象疾患につきましては、小児慢性特定疾患治療研究事業というのがございますけれども、これにおける疾患で、告示疾患の分類でいきますと514疾患ございます。細かく分けると、分け方によって多くの数になるということでございます。
 この研究の目的ですけれども、小児慢性特定疾患のリストにある疾患はこれまで研究の対象となっていない疾患が多くございまして、重症度や診断基準などの医学的な情報が十分にそろっていないものがございます。また、今回、小児慢性特定疾患の方が成長して、18歳、あるいは20歳を過ぎまして成人に移行する、トランジションと申しますが、これに関する検討の基礎資料とするために、小児慢性特定疾患に関する個々の医学的情報を収集することを目的として、この研究班が活動してございます。
 方法といたしまして、?でございますが、今の4項目、希少性、原因不明、効果的な治療方法未確立、生活面への長期にわたる支障というこの4要素を調査項目の参考といたしております。そして、具体的には、日本小児科学会から各疾患群の代表者へ協力を依頼いたしまして、医学的事実に関する情報調査票に国際基準を含みます診断基準、患者数、重症度分類、治療指針、各臓器機能障害、長期に療養を必要とする割合などを記入してもらったところでございます。
 なお、診断基準や文献などにつきましては、できるだけコピー等の提出もあわせてお願いしたところでございまして、現在提出された資料、情報をもとにさらなる精査を施行中でございます。まだ全てそろっている段階ではないという状況でございます。
 小児慢性特定疾患の関係は、今の、従前から行っておりました難治性疾患の類型化と違いまして、今年度からスタートしたということ、それから小児慢性特定疾患につきましては、研究者の層が非常に薄いということから、調査についてはまだしばらく時間が必要だということでございます。
○千葉委員 一番最後のページを見ていただきまして、最後のところで「今後さらに調査・研究を進めるべき事項」と掲げてございます。
疾患データにつきましては、最初に申し上げましたように、基本的にこれは中間報告ということで御理解いただきたいわけでありますが、したがいまして、引き続き疾患情報調査票の回収を行う必要があります。特に小児慢性特定疾患につきましては、今、松谷院長からお話がありましたように、個別の研究班がございませんために、調査票の回収、資料の収集というものがなかなか容易にはいっていない向きがありまして、これを進めていく必要があるであろうと考えています。
 重症度につきましては、個別の重症度のみならず、その疾患領域で広く用いられている基準について、もう少し洗い出してしっかりと検討していく必要があると思います。
それから、現在用いられている各難治性疾患の軽快者基準というものにつきましても今後検討が必要であろうと考えられます。
 3番目でありますけれども、個別の点につきましては、先天奇形を有する疾患、それから酵素・ホルモン等補充療法を主に必要とする代謝・内分泌疾患につきましては、効果的な治療法に関するさらなる議論・検討が必要と考えられます。例えばホルモン療法という観点からいきますと、甲状腺ホルモンとかインスリン等々もホルモン療法と言えるかもしれないわけでありまして、そういったことも含めて検討が必要であろうと思われます。
 それから、治療ガイドラインの整備がされている疾患と未整備の疾患について精査が必要であるということでありまして、これは1つは、そういう検討が未整備のために疾患群に入ってこないということがあってはいけませんし、そのようなことも含めまして今後さらに検討していく必要があろうと考えております。
 以上です。
○金澤委員長 どうも大変ありがとうございました。長い時間かけて大変大事な類型化を行っていただいたと思います。
 具体的な病名をどうするという話ではありませんけれども、基本的な考え方として大変大事なところでございますので、ぜひ少し時間をかけて皆さん方から御意見を頂戴し、方向性が出せればと思っています。これから議論していただくための資料は、ただいま御報告にありました資料4全てと、それから、先ほど最初に課長が報告いたしました全体像という資料2の11ページ、12ページ。13ページを飛ばしまして、14ページ。それらが資料となりますので、そのおつもりでどうぞ御議論いただきたいと思います。
小児慢性のことについては、中間の中間みたいなところのようですから、ちょっと後に議論させていただきまして、最初には希少・難治性疾患の類型化で、今、千葉先生のほうから御報告にあったことの議論をしていただきたいと思いますが。
○山本疾病対策課長 もう一つ資料があります。
○金澤委員長 まだ1個あった。ごめんなさい。この中間報告を踏まえて医療費助成の対象疾患給付水準等の考え方ですね。竹内さん、どうぞ。
○竹内疾病対策課長補佐 それでは、お手元の資料5をごらんいただきたいと思います。
 今、委員長のほうからもお話がありましたとおり、実は冒頭御説明させていただきました難病対策の改革の全体像(案)のうちの医療費助成の部分、きょう御議論いただく部分を抜粋して取り出したものでございます。先ほど、課長のほうで資料の説明を飛ばしましたので、資料5のほうで御説明させていただきたいと思います。
 「基本的な考え方」でございます。これは先ほど課長のほうから御説明申し上げましたけれども、治療方法の開発等に資するため、患者データの収集を効率的に行い、治療研究を推進するという目的に加えまして、効果的な治療方法が確立されるまでの間、対症療法によらざるを得ず、長期の療養による医療費の経済的な負担が大きい患者を支援するという福祉的な目的を併せ持つ医療費助成という位置づけで、必要な財源を確保しつつ、法制化について検討するというのが基本的な考え方でございます。
 1枚おめくりいただきまして2ページでございます。「対象疾患及び対象患者の考え方」でございますが、まず、医療費助成の対象疾患につきましては、中間報告のほうでも、基本的には4要素を踏襲することが適当であるとされているところでございます。4要素といいますのは、「症例が比較的少ないために全国的な規模で研究を行わなければ対策が進まない」、2つ目に「原因不明」、3つ目に「効果的な治療法未確立」、4つ目に「生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)」、この4つの要素を満たしていることが必要だということに加えまして、一定の診断基準が確立しているということで、これは公平・公正な制度として立ち上げていくという上では診断基準が一応確立している疾患を選定する必要があろうということでございます。
 注書きの部分は、先ほど千葉委員のほうからも御報告ありましたけれども、研究班の中間報告を踏まえますと、?の症例が比較的少ないという希少性につきましては、例えば次の4つの類型が考えられるのではないかということで、患者数が1,000人以下、患者数が1,000人を上回り5万人以下、患者数が5万人を上回り、人口の0.1%程度以下、患者数が人口の0.1%程度を上回るということでございます。
 それぞれ、1,000人、それから5万人の基準については、先ほど千葉委員のほうから御紹介のあったとおりでございます。
 次に3ページでございます。今申し上げましたのが対象疾患ということでございますが、今度、対象患者ということにつきましては、「対象疾患に罹患している者のうち、重症度が一定以上等であり、日常生活又は社会生活に支障がある者とする」。これは中間報告におきまして、「対象患者の範囲については重症度等の基準を設定することが必要である」とされたことを受けたものでございます。
 2つ目の○でございますが、対象疾患の拡大を含めた見直しに当たっては、一方で適切な負担のあり方もあわせて検討するということで、制度の安定性・持続可能性を確保するものとする。これも、給付水準の見直しについては中間報告のほうで「あわせて検討する」とされておるところでございます。
 それから、3つ目の○でございますが、効果的な治療方法が確立するなどの状況の変化が生じた対象疾患については、定期的に評価し、見直すこととする。見直しを行う場合には、一般的な保険医療により対応する。ただし、一定の経過措置を講ずることも検討する、とさせていただいております。これも中間報告を踏まえたものでございます。
 一番下の4つ目の○でございます。対象疾患の選定及び見直しについては、広く国民の理解を得られる公平な仕組みとし、第三者的な委員会において決定する、とさせていただいております。
 次の4ページでございますが、ここも、先ほど千葉委員のほうから若干御説明ございました。米国、欧州における希少性についての基準ということでございますが、米国におきましては、患者数が20万人未満、欧州におきましては、患者数が1万人に5人以下という基準でございます。下の注1)に書いてございますけれども、日本の人口に当てはめますと、米国、約8.2万人未満、欧州、6.4万人以下といった基準になろうかと思います。
 また、国内におきましては薬事法に基づくオーファンの指定要件ということで、「対象者の上限を5万人」という基準になっておるところでございます。
 それから5ページ、6ページでございますけれども、これは平成9年に特定疾患対策懇談会のほうから出ておる報告を参考としてつけさせていただいております。4要素についての詳しい説明が書いてございますので、議論に資するものとしてお出ししたものでございますが、この特定疾患対策懇談会というのを若干敷衍させていただきますと、これまで具体的にどの疾患を取り上げるかということにつきましては、学識経験者により構成されます特定疾患対策懇談会の意見を踏まえて決定するということでございました。その特定懇のほうから出されておる報告ということでございます。
ここでは「調査研究事業対象疾患の選定基準」と書いてございます。これは純粋な意味での医療費助成ではなくて、研究費の助成ですね。今で言うと難治性疾患克服研究事業に当たる対象疾患の選定基準ということで書かれておるものでございますが、従来の考え方にも配慮しながら検討を進めたということで、検討の結果、ここに示されてございます。
 希少性については、「患者数が有病率から見て概ね5万人未満の疾患」ということでございます。
 6ページにまいりまして、原因不明につきましては、「原因又は発症機序(メカニズム)が未解明の疾患とする」ということでございますが、先ほど千葉委員のほうからも御紹介ございましたが、「病因としての遺伝子異常が同定された疾患や一部同定された疾患があるが」ということで、その遺伝子異常がどのようにして発症に至るのかが依然として不明である疾患については、治療法の確立に向けた機序の解明が必要であるため、対象疾患となり得るということ。
それから3つ目に、「効果的な治療方法未確立」に関しましては、「完治に至らないまでも進行を阻止し、又は発症を予防し得る手法が確立されていない疾患とする」とされておりまして、かなり有効な対症療法が開発されつつあるものの、病勢の進行そのものをとめるに至らないものについては、さらに効果的な治療法の開発を進める必要があるため対象疾患となり得る、とされております。
 また、4要素の最後でございます「生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)」ということに関しましては、「日常生活に支障があり、いずれは予後不良となる疾患或いは生涯にわたり療養を必要とする疾患とする」とされておるところでございます。
 7ページにまいりまして、3つ目のテーマでございます、「?給付水準についての考え方」でございますが、現行の特定疾患治療研究事業についての給付水準につきましては、資料、9ページをごらんいただければと思います。「特定疾患治療研究事業自己負担限度額表」と書いてございますが、所得と治療状況に応じて段階的な一部自己負担を導入しているということで、入院と、それから外来等ということで、入院以外でございますが、AからGまでの階層の区分に応じて、金額、上限額を設定させていただいております。
 また、対象者が生計中心者、通知の中では「患者の生計を主として維持する者」とされておりますが、生計中心者が患者本人である場合には、この左側に記載されておる金額の半分ということになってございます。
 こうした額を今現在定めておるわけでございますが、「新たな難病対策における給付水準の基本的な考え方」ということで、ページ戻っていただきまして7ページでございます。「難病の特性を踏まえつつ、病気がちであったり、費用が高額な治療を長期にわたり継続しなければならない患者を対象とする他制度(高齢者、障害者等)の給付との均衡を図る。対象患者が負担する一部負担額については、低所得者に配慮しつつ、所得等に応じて月額限度額を設定する」。
下のポツでございますが、「一部負担額が0円となる重症患者の特例を見直し、すべての者について、所得等に応じて一定の自己負担を求めることが考えられる」。
2つ目のポツですが、「入院時の標準的な食事療養及び生活療養に係る負担については、患者負担とするとともに、薬局での保険調剤に係る自己負担については、月額限度額に含めることが考えられる」とさせていただいております。
 その下の点線囲みの部分は、中間報告の中では<主な検討事項>として書かせていただいておった部分でございます。
 重症患者認定について若干付言させていただきますと、資料あちこちいって恐縮でございますけれども、9ページをごらんいただきたいと思います。先ほど御紹介しましたAからGまでの所得階層の区分に応じた上限額とは別に、重症患者という欄が設けてあるかと思います。これは「重症患者認定基準表」という基準表がございまして、この基準表における対象部位別の症状が審査時点において存在し、かつ、長期間継続するものと認められるか否かを基準として重症患者の認定を行っております。この認定を受けられた方については自己負担が0になっていると、自己負担が生じないということになっておるわけでございます。
資料のほう、続きまして8ページでございますけれども、「他制度の仕組み」ということで、現行の特定疾患治療研究事業、一番左側でございます。太枠で書いてある部分でございますが、入院時の食事療養・生活療養の取扱い、院外調剤の自己負担の取扱い、自己負担が生じない区分の有無、複数医療機関を受診した場合の合算の有無、医療受給者証の有効期限、治療範囲の限定の有無それぞれの項目について他の制度との比較をしたものでございます。
ここでは、特定疾患治療研究事業の横に、障害者の公費負担医療制度ということで自立支援医療、それから、子どもに対しての公費負担医療ということだと、一般的には乳幼児医療ということになろうかと思いますが、これは市町村のほうで、それぞれ対象の年齢、給付の水準も異なってございますので、国のレベルでの制度化がされているものということで、未熟児に対しての公費負担医療ということで養育医療を選定して掲げさせていただいております。
それから一番右に医療保険制度と書いてございますが、後期高齢者医療制度につきましても医療保険制度と同様でございますので、右側に参考として書かせていただいております。
それから、それぞれの制度におきます負担の上限額につきましては、10ページ以降、まず、「自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み」というタイトルになってございますが、障害者の自立支援医療におきましては、所得に応じて1か月当たりの負担額を設定しているということで、費用が高額な治療を長期にわたり継続しなければならないということで、ここでは「重度かつ継続」と書いてありますが、重度かつ継続者についてはさらに軽減措置が実施されているということでございます。
生活保護世帯については自己負担は0ということでございますが、市町村民税非課税世帯については2,500円ということで、重度かつ継続では、市町村民税、23万5,000円以上になりますと2万円というような上限額の設定になっているということであります。
それから、11ページは「養育医療の徴収基準額表」ということでございます。未熟児に対しての公費負担医療でございますが、これも生活保護法による被保護世帯等については徴収基準額0円ということでございますが、当該年度の市町村民税非課税世帯については2,600円ということで、それ以降、所得階層に応じて徴収基準額の設定がなされているということであります。
一番右側に加算基準月額と書いてございまして、注書きも書かずに大変失礼しております。この加算基準月額といいますのは、同一世帯から2人以上の児童が給付を受ける場合ということで、その場合には徴収基準月額の10%が上乗せさせるということでございます。そういう趣旨でございますので御理解いただければと思います。
それから、最後のページに「高額療養費の自己負担限度額」についての資料を入れてございます。特に高齢者の月額の上限という意味では、ここでいう70歳以上の欄をごらんいただければと思いますが、まず、低所得者につきましては、外来(個人ごと)で上限が8,000円と限度額が定められてございます。また、現役並み所得者については4万4,400円ということで、現役並み所得者と低所得者を除いた一般という区分につきましては、外来(個人ごと)で1万2,000円という額の設定になってございます。
また、右側に自己負担限度額と書いてございますが、1か月当たり、これは入院、外来を含めての額ということになるわけです。低所得者の方については2つの区分に分かれておりますけれども、低所得者?の層につきましては1万5,000円、?の層については2万4,600円ということで、現役並み所得者については、計算式書いてございますが、8万100円+医療費の額に応じた1%を御負担いただくということ。
それから、表題のすぐ下のところに〈多数該当〉と書いてございますが、過去12か月に3回以上高額療養費の支給を受けた場合に、4回目に該当した場合には4万4,400円になるという仕組みになってございます。
また、低所得者、現役並み所得者に該当しない方が一般ということでございますが、その一般の方の入院、外来の限度額という意味では4万4,400円という額の設定になっておるところでございます。
資料についての御説明は以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。抜かしてしまってごめんなさい。それで説明は全部済みましたかね。
 それでは、資料4、5、そして先ほどの全体像それらを全部含めて皆さん方からの御意見を伺いたいと思います。言わずもがなでありますけれども、この難病の対策というのは40年の歴史を持っているわけでありますが、その都度いろいろな議論がなされてまいりました。先ほどもお話ありましたように、平成9年には一つのエポックのような形で改革がなされましたけれども、これほどの大きな改革に関する議論がなされたのは恐らくなかったのではないかと思っています。そういう意味で非常に画期的であり、かつ、大事なフェーズでありますので、どうぞ皆さん方からの建設的な御意見を頂戴して、この改革がいい方向に実現していくことを期待しています。そういう意味で、皆さん方からの御意見をぜひ頂戴して進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。できれば「基本的な考え方」あたりから順番を追ってお話しいただけるとありがたいのですが、どうでしょうか。順序は必ずしも問いませんから、どうぞ。
 どうぞ、本間さん。
○本間委員 議論の前提といたしまして、千葉先生から御説明いただいたこの研究中間報告、これが新しいのでちょっと補足で伺いたいのですが、この対象になりました482疾患、それから、5ページの区分けでございますね。これそれぞれのざっとした、対象患者数でいいのですが、そういったものというのはわかりますでしょうか。これは事務局のほうなのかな。ざっとした数字でいいのですが、わかったら教えていただきたいのですが。
○千葉委員 少なくとも研究班では、患者数を検討課題には、一番左の患者数をこのような基準を設けるというところは検討いたしましたが、それぞれの疾患でどのぐらいあってどうというような議論は中心としてはやってこなかった経緯があって、したがって、我々は、何疾患あるかということはこのように示しておりますけれども、何人というところについては全然検討していないというのが実情であります。
○本間委員 わかりました。
○金澤委員長 御質問をまず出していただきましょうかね。そのほうが話が進みやすいかもしれません。
ちょっと私から千葉先生にちょっと御質問があるのですが、今の先生の資料の4ページで482疾患というのが挙がっています。一応調査の対象になりましたね。それをいろいろカテゴライズされているわけですが、その結果が5ページにあるのだとすると、ちょっと数がよく合わないのですけれどもね。5ページの疾患数を全部足して、300くらいしかならないのだけれども、これはどういうことなのですかね。一部整理中のものがあるということになってはいるけれども。
○千葉委員 そうですね。まだ不明の部分もありますし、一応切り分けた形でこのようになっておるということであります。
○金澤委員長 一応対象とはしたけれども、全部回答が来たわけではないと。
○千葉委員 そうなのですね。1つはそういうわけです。
○金澤委員長 ほかに御質問どうぞ。
 どうぞ、福永先生。
○福永副委員長 質問というか、この類型化という意味では、482疾患からの、この次のページにあります70、80、1,000人以下、あるいは1,000人を上回り5万人以下、診断基準のありなし、だから、これを足した疾患が対象になる疾患の中に当然入ってくると思うのですけれども、ちょっと質問というか、ちょっと懸念したのが、資料多くてちょっとわかりづらいのですけれども、特定疾患治療研究事業に関する対象疾患検討部会報告の平成9年の中で、その他の部分で進行性筋ジストロフィーのところは除外になっているのですね。これは当時は筋ジス病棟というのがきちんとあったものですから、除外しても僕は研究費は別だったので構わないと思うのですけれども、筋ジストロフィーというのは、進行性に限らず非常にたくさんあって、先天性ミオパチーから、いわゆる希少難病というのがたくさん含まれるのですけれども、その中で、例えば今、療養介護病棟になると、筋ジストロフィーの中でも障害度が5以上でないと入院できなくなって、だから、例えば20歳から障害度の軽い人の筋ジストロフィーの先天性ミオパチーみたいな方々は、多くの場合には身障手帳だけでしか救われないのですね。だから、恐らくこの482疾患の中にはそういう筋ジストロフィーのいろんな亜型に入るような、先天性ミオパチーを含めるような病気というのは含まれていないのではないかなあと思って、ちょっとその狭間というか、今後気になったものですから。
○金澤委員長 千葉先生、どうぞ。
○千葉委員 これは、おっしゃるように、現在、研究班が研究を行っている課題の疾患を基本的に取り上げて検討したものでありますので、おっしゃっておられるような問題点は残ると思います。そこは、この482の中にも割と大きくくくった疾患群も含まれていますし、非常に細かい部分も含まれておりまして、そこの整理というのは当然今後必要になってくると考えております。
 ですから、これでもって、これが除外されてこれが除外されるというような形で我々は検討してきたわけではないということは御理解いただきたい。ですから、先ほど金澤委員長から御指摘あった数につきましても、50疾患、ここへ挙げているけれども、51疾患目のこれが抜けているではないかという御議論のためにつくっているのではなくて、基本的な考え方ということで御理解いただければと思っておりますが。
○金澤委員長 わかりました。ほかに。
 どうぞ、葛原委員。
○葛原委員 今のことと関連するのですけれども、先ほど竹内補佐が説明された医療費助成のあり方についての6ページの一番下、今、福永先生がおっしゃったことなのですが、その他という中に、がん、脳卒中、心臓病、進行性筋ジストロフィー、重心、精神疾患と並んでいるのですが、これは研究事業だから筋ジスがここに入っているのですね。ところが、筋ジス以外は固定した病気か、あるいは進行性でも物すごく数が大きい病気で、これは要するに、筋ジストロフィーだけは精神神経疾患委託事業とか、別の研究費でやられたからここに入っていて、私自身はこれはもう難病のほうに含めるべきだと思うのですね。
 それから、今、福永先生がおっしゃった筋疾患がどうなっているかということについて、私はこの四百何疾患の審査をしたのですが、その中で筋ジストロフィーとかつくのは研究対象から外すということで募集されたので入っていません。ですから、子どものルシエンとか、入っていませんし、それから、大人の肢体型とか、いわゆる遺伝子の異常があるようなものは入ってないですね。
 ところが、例えばミトコンドリアミオパチーとか、先天性ミオパチーとか、あるいは空胞を伴うミオパチーという、ああいうものは難病のほうに入っているのですね。ですから、これは要するに研究事業で、難病も研究事業、それから筋ジスも研究事業で、役所の管轄が違っていたからこういうことになっているのですが、今後、難病というのでまとめた場合は、私は、筋疾患は大人のも子どもも含めて難病の中に含めていかないと非常におかしな制度になるのではないかと思うので、むしろ積極的に含めるべきだということを提案いたします。
 以上です。
○金澤委員長 これに関しては何かありますか。
○千葉委員 おっしゃっておられるように、この難病対策事業というのは研究と患者さんの救済という二面性があって、そこが常に一体化してきたわけでは必ずしもないというか、基本的にはそうなのですけれども、今、葛原先生が言われておられるような問題点はあったわけでありまして、今後そこについてもどうするのかというのは、これは当然検討する必要があると私どもも認識してやってまいりました。したがって、繰り返しになりますが、この疾患を入れる入れないという話ではなくて、今ある疾患群の中で体系化するとこのようになりますよと考えていったということであります。
○金澤委員長 それは理解していただけているとは思います。ただ、一言だけ申し上げておきますと、葛原先生、それから福永先生のお話、大変よくわかるわけですが、一方で、筋ジスには、筋ジス病棟といいましょうか、特別な扱いをしていましたので、そういうこととの整合性もあるわけで、今後の検討事項ということにさせていただきましょう。ほかにどうでしょうか。
 では、眞鍋さん、それから本田さん。
○眞鍋委員 この調査は非常に大変だと思います。千葉委員と松谷院長のこれまでのお仕事に敬意を表したいと思います。
その上で、同じく5ページについて御質問させていただきたいのですが、難病に関して、これまでの、この委員会での資料でも、5,000から7,000ぐらいあるという指摘をよく聞きます。それは恐らく、そのときの資料を拝見すると、一つの疾患のタイプA、タイプBとか、そういうものを全て一つ一つ数え上げて5,000から7,000と言っているのかなあという感じもするのですが、それと、今回調査していただきました482疾患の関係というのは、これは千葉先生よりは事務局にお聞きしたほうがいいのかもしれませんが、どのような関係で捉えればよろしいのでしょうか。
○千葉委員 御指摘のように、欧米のオーファン・ネットなんかでは、レアディズィーズについては5,000、7,000と書かれてあります。ところが、あれは一つの疾患のサブタイプ、それぞれのサブタイプも一疾患として記載があって、それから一つ一つの遺伝子異常も一つ一つの病気として掲げてあって、そのような形で全部入れていきますと5,000から7,000ということになります。
ただし、今回の疾患につきましては、基本的には余りサブタイプに分けて一つ一つ挙げているわけではありませんし、今まで難病として研究されてきた経緯というものも含めて入れているということで、確かにこの482で十分かということになりますと必ずしもそうではないと我々理解していますが、そういった、今言いましたようなことを考慮しましても、大体600程度までという理解で今のところ我々は考えております。
○金澤委員長 これは前の、前というのは前回という意味ではないのですが、以前のこの会でも、大体その議論出ましてね。数百ぐらいではないでしょうかねという議論はありました。極めて明確な根拠があるわけではないのですけれども。というのは、7,000だ6,000だというのは、日本にない病気も結構あるわけでしてね。ですから、そこは御理解いただけたらと思います。
 では、本田さん、どうぞ。
○本田(麻)委員 私も、2つ質問があったうちの一つは5,000、7,000だったので、1つはあれですが、もう一つは、あえてこういう場でしかもう聞くことができないので、場違いと思われるかもしれませんけれども、資料5の6ページとか、先生の御発表にあった5ページとかの「その他」の部分で、がんとか悪性腫瘍というのは常に外されていて、難病の世界の中では対策が違うということだったのですけれども、患者・御家族の中では、大変希少ながんについてはいろいろ御意見もあって、それが難病対策に当てはまらないのだという説明を患者・御家族にわかるような形でしていただきたいなというのが1つお願いなのです。
○千葉委員 そこのところも、おっしゃるような問題点がありますので、いろいろ議論しております。特に問題になるのは、小児の悪性腫瘍の場合に、やはりずっと引きずっていかれる疾患というのはあるのですね。そういうものをどうするのか。それはかなりレアな疾患になりますし、そこのところはいわゆるしゃくし定規にこれで分けるかどうかということについては今後議論が必要だと私どもも思っています。ただ、基本的な考え方としてという形で提案させていただいていると御理解いただきたいと。そこのところは非常に重要だと認識しております。ただ、ですから、なぜなのかというような形でのお答えにはちょっとならないと思いますけれども。
○金澤委員長 これは難しい問題ですね。
 どうぞ、伊藤さん。
○伊藤委員 事務局への質問になると思いますけれども、千葉先生、松谷先生の研究班でこのような分け方でという研究をされていて、まだ継続中であって、26年3月まではまだ研究続くのだと言っているわけですけれども、実際、法制化を目指してというようなタイトなスケジュールの中では、どこかで対象疾患を決めなければならないわけですね。そこの間の時間というのはどうなるのか。あるいは、決めた後でも、研究としてこういう方法で、こういうものを対象とすべきだという結果が出れば、それは取り入れてしまうのかというような話が1つです。
 それともう一つは、第三者機関で選ぶ、検討するというようなことが書いてありますけれども、この第三者機関というのはどういう機関であって、どういうメンバーで、いつごろやるのかは決まっておられるのかということをちょっと伺いたいのですが。
○金澤委員長 どうぞ、山本さん。
○山本疾病対策課長 3点御質問いただいたと思います。1つは、個別の疾患についていつ決めるのかということですけれども、今まで法制化も視野に検討すると言っていましたから、最終的に疾患が確定するのは、法制化ができた暁に政令なり何かで定めるということになったときに、その時点になります。ですけれども、現時点では、千葉先生からも資料提供いただきましたとおり、基本的な考え方としてどういうものを考えていったらいいのかというのが本日のテーマであろうと。この疾患のどれとどれというのではないだろうと思っています。
 その上で、医療費助成の対象疾患と研究対象疾患というのは、前回の難病対策委員会でも随分議論がございましたけれども、当然、研究対象疾患のほうは広いといいますか、まだ診断基準が確定してないものも研究していくということになりますし、診断基準確定する、あるいはいろんなことがわかってきた時点で、その都度、見直しの中で医療費助成の対象にしていく。一方で、治療法が確立した場合にはまた見直していく必要もあろうかというような議論がございました。
 最後に、第三者委員会とは何かということですけれども、基本的には、制度の骨格といいますか、新しい制度をつくっていくときには、この難病対策委員会で基本的な議論をしていただくということをずっと申し上げております。例えば第三者委員会のメンバーとか構成について、今、詳細に決まっているわけではございませんけれども、基本的には公開された場所で、さまざまな立場の方が入った形での議論ということになると思いますが、当面、新制度の議論ということになりますと、基本的にはこの委員会で議論していただくということになろうかと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。
では、駒村さん、どうぞ。
○駒村委員 厚生科学審議会は初めて参加させていただきましたので、どういう議論の進め方がいいかよくわからない部分もあって戸惑っておりますが、私は社保審のほうには参加しておりまして、制度・政策の議論をやっておりまして、ちょっと質問のあり方や議論の進め方が違うかもしれませんけれども、御容赦いただきたいと思います。
 既にこの委員会のほうでは、もう皆さんが議論されて、もうコンセンサスになっているのだと思うのですけれども、もしかしたら、それだったら同じ確認になってしまうと思うのですけれども、きょうから入ってきたこの議論というのは、新しい制度・政策をつくろうということで、医療について、一般的に医療保険制度があるのですけれども、そこから特定の疾病、条件を満たした疾病については、恐らく税財源を想定したこの制度で対応しておこうと、こういう話だと思います。
その上で、先ほどの事務局の資料5について、どういう病気について助成対象にするのかというのを特定しなければいけないということ。ここである4要素を満たすということは、4つの要素を全て満たしているということだと思います。この4つの要素を満たす疾患が公共政策上特別な配慮が必要なのかどうなのかということを、根拠あるのかどうなのかをまず考えなければいけないと。それから、先ほど議論があった4つの要素を満たしているかどうかは、当然、医療技術の変化があるわけですから、客観的な技術の評価と、それから科学的な知見に基づいて第三者がそれを定期的に判定していくという話だと思います。
 資料5の2ページの?、?、?、?でありますけれども、?、?、?までは恐らく治療研究、あるいは技術上の制約を満たしているであろうと。それから、恐らく?と?は、原因が不明で、なおかつ治療法が未確立ということになれば、医療費保険の保険の上でも対応しにくい種類の病気という条件をまた満たしているだろうと思います。?は、これも恐らく経済負担ということで、長期にわたってこれだけの負担をするということですから、福祉的要素がここに入ってくるだろうと。この4つをきょう事務局が挙げられて、今考えているのは、この4つを同時に満たすと。この4つだけでいいのか、4つが強過ぎるのかどうか、よくよく考えたいなと思っているのですけれども、この4つの要素を満たしているものについては税財源を中心に入れていき、福祉的要素ということですから、恐らくほかの福祉的な医療費政策に対応した応能負担的な発想に統一していこうと、こういうお話だと整理しました。
それでいいのかどうか、まず確認させていただいて、その上で、資料でもう一つ気になった文面があって、これは単純に、今までの話は確認です。それで整理はいいのかと。そういう議論をこれまでしてきて、フォローアップ、私ができているかどうかということを確認させていただくのと、それから、参考資料の中間報告で、これは一体改革に言及したことあるのですけれども、この難病対策については一体改革ではどういう形の言及があったか、これは先に確認させていただきたいと思います。
 2点です。お願いします。
○金澤委員長 これは事務局から答えていただいたほうがよさそうですね。
○山本疾病対策課長 今の駒村委員、冒頭、そういう理解でよろしいかということについては、そのような理解でよろしいかと思います。
 ただ、蛇足ながら、今、委員がおっしゃった?、?、原因不明で効果的な治療法が未確立というところについて、一般的医療保険で対応しにくいというカテゴリーで御整理いただきました。そうなのですけれども、ただし、今までの難病の医療費助成につきましては、保険外診療についてカバーはしておりません。基本的に保険の適用になっている診療の自己負担分について、保険をまず使っていただいて、その自己負担分について軽減措置を講じる。それは税でといいますか、今後は税で上乗せの軽減措置を講じるということです。
 また、社会保障・税一体改革につきましては、昨年の6月にまとめられた時点では、高額療養費との関係はございましたけれども、その他項目でした。2月に閣議決定されました社会保障・税一体改革の書きぶりにつきましては、医療・介護の項目の中に難病対策というのが1つ立ちまして、その中で長期の高額医療の高額療養費の見直しのほか、難病患者の長期かつ重度の精神的、身体的、経済的負担を社会全体で支えるために、医療費助成について、法制化も視野に入れて、助成対象の希少・難治性疾患の範囲の拡大を含み、より公平・安定的な支援の仕組みの構築を目指すということと、もう一つ、治療研究、医療体制、福祉サービス、数量支援等の総合的な施策の実施や支援の仕組みの構築を目指すと、書かれています。
 以上です。
○金澤委員長 ありがとうございました。ほかに御質問を兼ねた御意見。
 どうぞ、春名委員。
○春名委員 もう十分に議論があったかもしれませんけれども、資料5の「基本的な考え方」のところに、?の治療方法の開発等に資するというものと?の福祉的な目的と、この2つを「併せ持つ」とありますけれども、完全にこれを厳密な意味で併せ持つという疾患の範囲だけではなく、最近では?の部分がかなり強くて、?が弱い部分がある疾患というのがあるのかもしれないと思います。その?と?を厳密に併せ持つというところに絞り込んでいくのだとすると、?は非常に当てはまるのだけれども、?が弱くなってきているという疾患に関して、別の対策でちゃんとカバーされるという保障があれば絞り込みもできるのでしょうが、ちゃんとカバーされることを検討しないまま絞り込もうとしても、?の目的が大きな疾患の患者からすると非常にきつくなるのではないか。後ろの3ページのあたりでは、一般的な保険医療によりカバーするだとかそういうお話がありますし、後ろのほうでも、自立支援医療との比較なんかもありますけれども。
○金澤委員長 これは私からお答えしていいのではないかと思いますが、絞り込むという感覚は余りないのですよ。?と?というのはもともとこの難病対策が始まったときからの運命みたいなものなのですね。これ、両方。つまり、基本的には治療方法を開発するため、あるいは病態を解明するために患者さんに御協力いただかなければいけないと。そういう資料を頂戴したり病歴を頂戴したり。そのためにおいでいただくことに関して医療費を補助しようということからスタートしていますので、そこの部分については、確かに分離しようではないかという議論がたくさんありましたけれども、結局そこは、今のこの2つを併せ持つ形でもうずっといこうということになってきているのですね。
 したがって、むしろ問題は?のほう。先生おっしゃるとおりで、?のほうが少しおろそかになりつつあった部分があるのです。つまり、データが本当に信用できるデータかとかいろいろあります。これは福祉のほうが前面に出てしまうがゆえにですね。したがって、3回目、26回の中で、「効果的な治療方法の開発と医療の質の向上」という中でこの?の部分を徹底的に議論するつもりでおりますので、そこで議論していただければと思います。
 どうぞ、益子委員。
○益子委員 3ページのところに、制度の安定性・持続可能性を確保するために変化が生じた対象疾患については定期的に評価し、見直すこととなっていますけれども、どのぐらいの頻度といいますか、スパンで見直していかれるおつもりなのでしょうか。
○山本疾病対策課長 まだ何年と今決まっているわけではございませんけれども、基本的には研究の評価をし、疾患の評価をして見直すと。例えば研究は通常は3年タームでやりますので、例えば3年なり、ある期間できちっと定期的に見直すということですが、今まだ何年と明確にここの時点で決まっているわけではございません。
○金澤委員長 ほかにどうでしょうか。
 どうぞ、福永委員。
○福永副委員長 言わずもがなのことですけれども、結局、財源の壁との、やはり疾患をどのように規定するかも財源というものに左右されてくると思うのですが、この前、西澤班の研究班のときに意見が出たのですけれども、国民の理解というか、難病に対してこれぐらいの財源はこれぐらいの手当てはしていいのではないかというような形での情報発信が行われているのかどうかということを問いかける方がおられました。もちろんこのことは今まで常に議論してきたことで、そのためには公平性・公正性を確保することで理解を得るということだったと理解します。もちろん、答えられないかと思いますけれども、財源としてはどんなものなのでしょうね。ざっくばらんに言って。まあ、聞かないほうがいいのかもしれませんけれども。
○金澤委員長 これは卵が先か鶏が先かの話でもあるのだが、何かコメントございますか。
○眞鍋委員 済みません。私も行政担当者なので、県の予算関係から申し上げます。
○金澤委員長 わかりました。まずは県からいきましょう。
○眞鍋委員 必要な額が決まってから予算要求するという話になりますので、あとは、実際、税と社会保障一体改革でどのぐらい医療に振り分けられるかという話になると思いますので、そこは事務局と財政当局のあうんの呼吸みたいのがきっとあると思うので、今、幾らというのは多分ちょっと無理なのではないか。県で幾らというのも多分無理かなと。
○金澤委員長 無理な話かもしれませんが、手を挙げられたから、どうぞ。
○山本疾病対策課長 今、眞鍋委員がおっしゃったことに尽きるかと思いますけれども、この中身、どういう方を対象にすべきなのか、どういう水準にすべきなのか議論を詰めるということがまず重要かと考えております。
○眞鍋委員 その上で、済みません。
○金澤委員長 どうぞ、いいですよ。
○眞鍋委員 私からも1つ御質問したかったのですけれども、この千葉先生おまとめいただきました資料4の4ページ、5ページで、この482の疾患が、難病の4要件というか、少なくて、原因不明で、治療法未確立で、支障があるというふうなことを満たしているとして、対象疾患を、それから医療費助成の対象とする類型として、この5ページの表で言うとどの辺をお考えなのかというのはきちっと明らかにしたほうがいいのではないかなと思うのですが、今までの事務局の御説明を聞いていると、大体人口の0.1%以下で、あと、それから基準がなければだめだよねという話だったと思うのですけれども、そのようなお考えでこの表を見ていくと、左上の6つのカラムを対象とするということなのかなと思ったりしてしまったのですが、そういうお考えでいいのかどうか。あるいはもうちょっと議論する余地があるのかどうか、ぜひ御議論いただければと思います。
○金澤委員長 実はそれをこれからやろうと思ったのです。口火を切っていただきまして、大変ありがとうございました。
 では、駒村さん、それから伊藤さん。どうぞ。
○駒村委員 この疾患のところの、今の議論にも続くところですけれども、千葉先生のまとめられた資料の4ページに「生活面への支障」と書いてあって、ここは長さなのかなあと思うのですね。発症して、病気にかかられている長さ。厚労省の事務局資料で用意されたほうの2ページは、これも長さ、長期療養と書いてあるのですけれども、生活面への支障というのは長さだけで考えて、ほかの2つはある種、私、この分野は余り、学問が違うのでわからないので、この?、?、?がどれだけ客観的なのかというのはまた議論あると思いますけれども、?は、長さというのか、それとも生活への支障の強さみたいなもので考えていくのか。
 その場合に、生活に与える影響というのを何で見るかというところまで踏み込んでいくのか。例えば離職をしているとかそういうところまでも考えていくような話なのか、あるいは、この深刻度というのは、よく考えれば、きょうの検討課題の中にも医療の話と日常生活支援の話と、それから労働、就労支援の話はありますけれども、所得保障に関する話なんていうのは一言もないわけですね。長期にわたってある深刻な状態になってしまえば、障害年金が出てくると、その深刻度はどう考えていくのか。この?というのはどのぐらい測定しやすいのか、ちょっと悩ましいところかなと思って見ていたのですけれども、これは単に長さと考えていいのですか。
○金澤委員長 事務局から答えてもらいますけれども、その前に1つだけ私は指摘だけしておきますけれども、生活面の支障のこの部分のほかに障害度というのがあるのですね。それともう一つは収入という。この2つは別個にやるということだけちょっと。
 どうぞ。
○山本疾病対策課長 今の駒村委員の御指摘ですけれども、この黄色い紙といいますか、資料5の2ページですけれども、まず、今、医療費助成の話に限定させていただきますと、医療費助成の対象疾患はどういうものかといいますと、先ほど来言いました?から?の議論がございます。そこには長期という、長さの議論がございます。一方で、3ページに、対象患者は誰なのかということ。その疾患に罹患していたら全部それでいいのかということでなくて、対象患者としては上記対象疾患に罹患している者のうち、重症度が一定以上等で、日常生活、社会的に支障がある者を対象とするという考え方を示しております。
 これは、中間報告のほうでも、重症度を考慮すべきというところで、日常生活、社会生活の支障を考えるということになっております。
○金澤委員長 伊藤さん、どうぞ。
○伊藤委員 今の駒村委員の御指摘、もっともなところがあるわけですね。例えばこの資料5の2ページですと、「生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)」としか書いてないのですね。ところが、資料2の「難病対策の改革の全体像(案)」では、「難病患者の長期かつ重度の精神的・身体的・経済的負担を社会全体で支える」ということで、長期ということだけではなくて、重度とか身体的・経済的負担ということも書かれてあるのですが、実際は、この難病対策要綱のほうでは家族への負担も書いてあったのですね。それがなくなっていて、薄れて、さらに、資料5ではもっと薄れてしまったという。この書きぶりなのか、そういう誘導がされているのかということがありますので、ちょっとそこのところは気をつけて今後御審議いただきたいと思います。
 私どもの体験では、家族含めてというか、家族を巻き込んで大変な状況になる疾患というのはたくさんあるわけです。それで、必ずしもそれが年金の対象にはならない。あるいは、生活保護でも、介護している家族がいれば、その家族が健康であれば生活保護の対象にならない。働けということを言われたり、さまざまなことが起きてくる。その社会的な矛盾の総合的なものですので、そのあたりも配慮して書きぶりを改めないと、ちょっと国民全体の理解を得られるということは困難かと思います。
○金澤委員長 わかりました。それは了解ですね。
 どうぞ。
○葛原委員 ちょっと文言の問題なのですが、資料5の1ページの「基本的な考え方」という中でちょっとさっきから気になっているのですが、?に「効果的な治療方法が確立されるまでの間、対症療法によらざるを得ず」と書いてあるのですが、今の医学というのは全部対症療法なのですね。糖尿病も高血圧も。それ以外のところは、効果的な治療法がないと書いてあるのですが、私は、これは非常に誤解を抱くので、削ったほうがいいのではないかという、あるいは効果的な治療法がないと書かないと、今の病気で根本的な治療がある病気というのはほとんどないわけでしょう。だから、医学的に見ると非常におかしい言葉になると思います。薬で下げているだけというのが多いわけですから。
それが1つ、意見です。
○金澤委員長 了解ですね。確かに。
○葛原委員 それから質問は、資料4のところの、子どもの病気のことが7ページの難病対策からみた小児慢性特定疾患で、これはなかなか答えが出てこないのですけれども、例えば小児では割合珍しい病気でも、大人のほうに含めていくと、例えば2型の糖尿病とか、ある種の腎疾患とか、全然普通の病気になってしまうものがあるわけですね。これをどういうぐあいに整合性持たせていくかということはぜひこの検討の中で出していただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。あるいは事務局のほうで、それはもう方針が決まっておれば、もちろんまた出していただければいいと思うのですけれども。
○金澤委員長 ありがとうございます。これは何かコメントありますか。
○松谷院長 今の御指摘はごもっともなところでございまして、実は問題意識はこちらの研究班のほうでも持っておりまして、御指摘を踏まえて検討を進めたいと思います。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、先ほど眞鍋委員から指摘されたことを少しそろそろ手がけようかと思うのですが、よろしいですか。
 いろいろ御議論ありましたけれども、資料4の4ページ、5ページあたりでいろいろな考え方を出してくれたわけであります。これをこの委員会としてどの辺に考えるかということを示しておきませんと先に進めないので、大まかなところで御議論いただけたらと思います。
先ほど眞鍋委員は5ページのほうから入っていただいたのですが、これは同じなのですね。4ページの一番左を見ればいいわけですから。4ページに限ってもいいかもしれませんね。参考に5ページということで。これは大変難しい議論といえば難しい議論ですけれども、どうぞ御自由に御意見ください。
伊藤さん。
○伊藤委員 委員長がおっしゃっていた資料4の4ページ、5ページにしろ、全体貫いている中では、ここのところの問題ではいろいろ議論すべきところがあると思いますが、相対的には、難病対策を大変幅広く捉え、かつ、対象疾患も大きくしていこうということで、これは画期的な改革にはなると思うので、基本的なところはそれでいいと思うのですね。個別ではいろいろ議論を重ねたり見直しというのが必要なところもあるかもしれませんけれども、ぜひそういう観点で進めてほしいのですが、問題は、先ほどどなたかも言われたように、国民の理解が得られることが必要だとすれば、そういう努力とか方法というのもこの中であるのかないのか、ぜひそこあたりも。
○金澤委員長 伊藤さん、それは次回なのですよ。「国民の理解の促進と社会参加のため」のというのが実は次回なのです。
○伊藤委員 ただ、広げるということとかなり密接なものですから。わかりました。
○金澤委員長 外国とあわせようという観点から言っても、4ページの一番左、患者数、a、b、c、d。cぐらいまではやはり考えないといけないのではないかというのが一つの考えですよ。これは個別の話にはなっておりません。基本的な考え方ですけれども。
どうぞ。
○伊藤委員 診断基準のほうではd、eまでありますけれども、a、b、cでとまるのか、dも入るのか。
○金澤委員長 だから、それは入れないでという話で。
○伊藤委員 先生が、基準では資料4の。
○金澤委員長 a、b、cのcでどうですかと言ったのです。
○伊藤委員 いや、人数ではそうですけれども、診断基準ということではどうなのですかという。
○金澤委員長 それはこれから。一番左から始まったのです。順番にやろうとしているのです。常に先いくね。どうですか。
まあまあというところであれば、次へいきたいのですけれども。
どうぞ、春名さん。
○春名委員 初歩的な確認で申しわけないのですけれども、患者の希少性が基準となっている基本にかえって考えると、患者数が少なく研究者の目を向けさせることが難しく、一般的な製薬会社なんかが薬の開発ができない、という意味で、この数より少なければなかなか一般の製薬会社なんかが研究には乗せられないというような客観的基準はあるのでしょうか。それとも、欧米なんかを見ても、大体これぐらいの水準だから、この水準の場合は一般的には市場に乗ってこなくて開発が進まないということで大局的に判断するということでしょうか。
○金澤委員長 いや、会社のためにやっているわけではないのだけれども。
どうぞ。
○山本疾病対策課長 千葉先生のお話と重なるかもしれませんが、今の資料4の4ページの下のほうにも書いてありますが、極めて患者数が少なくて医薬品の開発が非常に難しいということはウルトラオーファンという概念があって、我が国では患者数1,000人以下というのについては、超レアということで、なかなか市場が小さいというので特段の支援が必要だということがございますし、その後、患者数5万人以下というのはオーファンドラッグ・デバイスの基準ということで、非常に希少な疾患なので特段の支援が必要なものということで薬事法上の基準がございます。
また、先ほど来御紹介ありましたように、これまでの難病対策委員会、あるいはこれまでの難病対策でも、5万人程度以下のものはやはり非常に研究は進みづらいというような議論がございました。
また、一方で、0.1%のお話は、先ほど千葉先生から御紹介ありましたように、あるいは事務局の資料5にもございますように、インターナショナルな基準として、例えばアメリカですと、日本の人口比にしますと患者数8.4万人、あるいは、欧州ですと6.4万人というようなことで0.1というのも出されているのかなと理解しております。
○金澤委員長 ありがとうございました。ある意味では、参考値ではあるけれども、平成9年の5万人という数字を外して、それ以上のレベルをやるわけで、ある意味ではかなり大きな変革だと思うのですよ。
どうぞ。
○福永副委員長 今、先生の言われた、患者数のこの資料のa、b、c、dのことから言えば、例えばcというのが、幾つかの疾患が5万人を超えているわけですけれども、その中で、例えば効果的な治療法とか、あるいは幾つかの要因を含めながら、そのcをランクづけするというのはおかしいのですけれども、恐らくそういう形で区別していくことも必要になってくるのではないかなと思うのですけれども。
○金澤委員長 恐らくそうでないかなあという感じですね。わかりませんけれどもね。
では、次にいきましょうか。原因ですね。さっき本田さんから、悪性腫瘍どうするという御意見がございましたけれども。今までの感覚で言えばaでしょうかね。
どうぞ。
○葛原委員 ここら辺も結構難しいところがあって、例えばプリオン病なんていうのは感染症ということに今なっていますけれども、やはりきちっと入っていて、しかもふさわしい病気もあるわけですし、それから、さっき言った小児の悪性腫瘍というのは外国では難病に入っているのが結構あるわけですね。ですから、大まかに言えば私はこれでいいと思うのですが、どういう点から見てもこれは難病にふさわしいというか、そういう条件満たしている病気というのは入れてもいいと思うのですが。一般的な感染症とかがんとは違うという点ではそのように思います。
○金澤委員長 ありがとうございます。
これは感覚的な話で恐縮なのですが、私は、いずれ新しい病気が出てきたり、あるいは今までの病気が難病の仲間にだんだん入ってくる時が来るだろうと思うのですね。診断基準なんかつくられて。そういうときに、それをエバリュエートする委員会がきちんとあれば、つまり、それを追加したり、場合によっては卒業させたり、そういう委員会がきちんと機能していればよろしいのではないかという気がするのですけれどもね。そういうことをちょっと頭に描きながら、今のところはこれで始めましょうやという感じなのですけれども、どうでしょうか。
どうぞ。
○益子委員 私も、小児特定疾患で、先天性心疾患の方とか、小児のがんもそうですけれども、子どものうちに亡くなってしまわれる方が多かった病気が、今は治療が向上して、大人になってきて、違う病態で、原疾患はともかくとして、いろいろな問題が生じてきているということがわかってきているので、ぜひそういう人たちを、20歳を過ぎても難病として取り上げていただければと思います。
○金澤委員長 どうなのでしょうかね、これは。個別の問題になる可能性もあるのですね。一般的に小児の悪性腫瘍は入れるとかそういうことになってくるとまた非常に話が厄介になってしまうのですね。ですから、個別の判断をする場所がきちっとあるかどうかというのは非常に大きいのではないかと僕は思うのだけれども、どうですか、そこは。余りそういうのを残すと、今までのような、特定よみたいなことになりかねないのですけれどもね。しかし、どこかでそういうことをやっておかないと、そういう場所がないと非常にリジッドなものになりかねないですけれどもね。そのような思いを一方で抱きながら、とりあえずは病態が未解明のaというものでスタートするということでいかがかと思いますが。そうでもしないと進めないので。
済みません。次にいきましょう。効果的な治療法。
どうぞ。
○福永副委員長 神経疾患が、このa、b、cで言えばcという病気が結構あるのですね。多発性硬化症とか筋無力症とか。そういう患者さんで寛解の時を除外してしまうと、例えば病気の発病の時期に必要な治療ができにくいということもなるし、非常にその辺も、重症度との分類で除外してしまうと難しいところが出てくるのではないかなとも思います。
○金澤委員長 ということは一応cということね。
○福永副委員長 はい。
○金澤委員長 どうですか。
○伊藤委員 私もそう思います。
○金澤委員長 一応cということでよろしいですか。前へ進んで。
ありがとうございました。それでは、次、生活面への支障。先ほど駒村さんから問題提起がございましたけれども、一応aとbと、このどちらか。両方というわけにはいきませんので。
どうぞ、伊藤さん。
○伊藤委員 ここは生活面への支障となっていて、この期間のことしか書いてないから少し議論が複雑になるのではないかという気がするのですが、そこを例えば「罹患している期間」とか何かということでしたらわかるのですが。
○金澤委員長 「生活面への支障」というタイトルではなく。
○伊藤委員 ええ。これはちょっと違うような気がするのです。
○金澤委員長 わかった。確かにそうかもしれませんね。
どうぞ。
○千葉委員 難病の要件としてこのようにあるのでタイトルとして挙がっているわけですけれども、実際に挙げた疾患名を見ていただきますと、急性疾患とか周産期疾患と。このほうがイメージとしてはわきやすいと思うのですね。ですから、重症急性膵炎とか、現在対象になっていますけれども、そこがおさまってしまった場合にはもう特に問題がないというような疾患群を挙げているという御理解でよろしいのではないか。これをどのように言うかというあたりになると思います。当然、障害が残るとか問題が残るというものについてはここの中には含まれないと私どもも理解しております。
○金澤委員長 伊藤さん、どうやって書いたらいいですかね。少なくとも「生活面への支障」というタイトルはちょっと、いわゆる基準でございますので、動かせないと思うのですね。
○伊藤委員 個々の事情も絡むので難しい。ただ、大きく分けて、疾患群によっては違うところもあると思うのですね。
○金澤委員長 難しいですね、これ。
どうぞ。
○山本委員 「生活面への支障」と書いてあるので、これはちょっと難しいですね。ここのところに、やはり効果的な治療法で、軽快と増悪を繰り返す病態があるということをもう一度入れておかないと、今、千葉先生言われたように、非常に重症な、そのときにはきちっとした治療をしなければいけないのだけれども、その後、軽快してしまうという、特に炎症とか免疫とかはそういうことなのですね。だけれども、再発することもあるということで疾患から外すことはできないという疾患がいっぱいあるわけですね。ですから、そういうところの表現がここにあると、何となく理解してくれて、そのときだけはサポートしようと。だけれども、そうでないときはフォローアップするだけでいいというイメージをここで何とかつかめばいいと思います。
○金澤委員長 これ、提案しよう。aとbの間に、「効果的な治療法」のcに書いてある一部を持ってきたらいいと思う。「軽快と増悪を繰り返す」というやつです。少なくともそれがあると大分違う。もちろん、伊藤さんのおっしゃったのと全く同じあれではないけれども、確かにそれはないと困るね。悪くなったりよくなったり、こういう繰り返す病気は結構あるわけですからね。
 どうぞ。
○本田(彰)委員 「生活面への支障」ですけれども、これは期間になっていて、支障の程度とかそういうところの見方ではここは見ない?
○金澤委員長 見ないというか、障害度がまた別にあるものだから、ここではちょっと取り扱いにくいのですね。
○本田(彰)委員 重症度という形ではここは見なくて、期間として見ていく。
○金澤委員長 可能なのですか。可能ならやってもらいたい。
○山本疾病対策課長 今、対象疾患の話をしているので、疾患の中にもいろいろな重症度があると話はこの後出てくると思いますが、対象疾患として、今まさに御指摘ありましたように、実は「発症してから生涯」という中で、bなのか、軽快と増悪を繰り返すというカテゴリーも入っている、あるいは別建てするということを、今、御指摘いただいたと思いますが、あくまでもこれは疾患の議論をしているということです。
○金澤委員長 「生活面への支障」というのはそんな期間だけの問題でないということは了解の上でということでしかないですね。
では、さっき僕が言ったのはよろしいのですか。この間に入れるということは。大丈夫ね。
○山本疾病対策課長 はい。
○葛原委員 ちょっといいですか。
○金澤委員長 どうぞ。
○葛原委員 今の山本課長の話によれば、3番目と4番目はそれぞれが別々にインデペンデントにあるのなら、一定の治療法があるが、軽快と増悪を繰り返して、発症してから、生涯と生涯の一定期間とか、そういう形の病気だという形で順番に拾い上げていくと、この2つでもいいのではないかなという気もしますけれどもね。あるいは、ギランバレー症候群みたいに、治療法はないけれども、一過性で治ってしまうとか、ほうっておけば治るという病気もあるわけで。そういうことだと思うので、これとこれをセットで。だから、「効果的な治療法」とどっちかとらなければいかんというのではなくて、効果的な治療法がない病気がもともとここに入ってきていると思いますのでね。ほとんどが。病気そのものは一生続くという病気でしょう。大体ね。だけれども、生活面で、ADLとかなんとかに関しては、このどちらかということで組み合わせれば、どの病気も、3番目と4番目を組み合わせればどれかに分類できるのではないかという気もするのですけれどもね。
○金澤委員長 わかりました。ここは、まとめはちょっと事務局に任せましょう。少なくとも皆さんが共通しているのは、bはちょっと外しましょうよということだと思うから、そこは了解いただければ先へ進めますね。よろしいですね。
では、最後の「診断基準」であります。どうでしょう。
どうぞ。
○葛原委員 ちょっと皮切りに、診断基準ありとなしというのと書いてあると、何もないのかという感じで受けられる方多いと思うのですが、少なくとも難病の何とかというので入っている400ぐらいのというのはそれぞれ診断基準はあるわけですよ。程度がどのぐらいか、世界的な診断基準なのか、それとも、原因はわからないけれども、ある症候群という名前で出ているかということで、千葉先生、全く診断基準がないと、何かわからんものということではないですね。
○千葉委員 多くの場合はそうですね。でも、現行の中にはそういうものも混じっているというぐらいの感覚で御理解いただいたらよろしいのではないかと思います。
それから、診断基準がないといいましても、病理組織一つで診断ができる疾患とか、遺伝子検査一つで診断できる基準というのは診断基準ないのですね。ですから、そういったものをここに入れて、仮に除外してしまうということになると非常に問題が生じると思います。ですから、ここは、ないものは外すという意味において、ちょっと葛原先生が言われたような問題点は出てくるので、個々に検討が必要かなあと私自身は感じているところです。
○葛原委員 あとちょっと追加で、いつもこれは言っているのですが、きちっと診断基準ができると、今まで含まれていた病気が外されていくという歴史が幾つかあったわけですね。ですから、最近で言うと、多発性硬化症というのは特定疾患に入っているのですが、つい5年くらい前に、アクアポリン4の抗体というので、日本型と言われて、多発性硬化症というのは、いや、別の病気だということになって、医学が発展して、別の病気だというのを正確に書くと、もう特定疾患からは外されてしまうという問題が毎年のように起こっているわけですから、私は、この診断基準のありなしというのは、医学的な問題であって、もう基準はないけれども、遺伝子がわかれば、全部、何とか異常というのがつくとか、そういうレベルの診断基準がないということで、いわゆる何の病気かわからんということでなくて、ちゃんとその病名で研究費をもらってやっているわけですから、というぐあいに考えていただいたほうがいいのではないかなあと。だから、余り細かく、逆に言うと、診断基準でこの病気だということになると、何かの病気かわかるたびにほかの病気が外されてしまうということになってしまうわけですね。そういうことはやはり避けていただきたいと思います。
○金澤委員長 千葉先生ね、d、なしというやつを「検査等による診断確定法あり」ではだめなの。
○千葉委員 そういうものを切り分けるということは可能だと思うのですね。
○金澤委員長 どうぞ。
○眞鍋委員 現在の仕組みでは、都道府県が審査委員会で難病の審査をして、医療費受給者証の交付をするかどうか審査させていただいています。その立場からすると、都道府県間で差が出るようなものだと困ります。それからあと、医学の進歩によってエクスクルードされる患者さんが出るというときには、それは、これまでは対象だったと。エクスクルードされる患者さんを新たにこれに追加するかどうか、この対象疾患にするかどうかというのはきちっとあわせて検討してから審査するべきであって、そこは医学の進歩はとめられないで、進むべきだと思いますので、そういう検討をしてから対象とするしないという話にするべきなのだろうなと思っています。
いずれにしろ、実務というか、審査をやる都府県としては、そういうあうんの呼吸の部分があるのはわかりますけれども、なるべく客観的な基準で審査させていただければ事務もやりやすいと思っています。
○山本委員 もちろん、事務的なことの重要性というのはわかるのですけれども、ここで一番重要なフィロソフィというか、その辺をきちっともう一度再確認したいのです。診断基準というのは、もしそこで設定すると、先ほど言っているように、5,000とか7,000ある本当に希少な疾患を全部外すことになるわけですよ。それでいいのかというのがもともと始めた議論の一つだったわけですね。それはそうしないと。そうしなくて、類縁疾患は入れるのだということにしたわけです。だから、診断基準をここで議論するのは、ナンセンスというのは言い方おかしいですけれども、そこは必要であることは重々分かりながらも、やはりここは疾患概念とか病態概念とか、そういうことがあるかないかで、そこで決めればいいわけで、診断基準をここであるかないかということの議論はしないほうがいいと思います。
○金澤委員長 どうぞ、伊藤さん。
○伊藤委員 これは千葉先生のところの研究班の研究の中身でしょうから、ストレートに新しい対策に反映するのかどうかはちょっとよくわかりませんけれども、私は、診断基準という問題では、今、山本先生おっしゃったように、難病全体を見れば、研究という分野まで見れば、診断基準が今はないけれども、何らかの研究をしなければならないという疾患もあるでしょうし、先ほど言ったように、人口の0.1%を上回るようなものについても、ここに診断基準でeにありますように、例えば疾患概念が大きいということなのだけれども、研究を進めていけばさらに細分化されていって、幾つかの疾患であるとわかってくるとかいうこともありますので、例えば研究では僕はa、b、c、d、eまででいいのではないかと。診断基準としては、医療費助成の対象としては、例えばa、b、c、d、eやcまでにするとかいう切り分け方、これは可能なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○金澤委員長 どうぞ。
○山本疾病対策課長 蛇足ながらなのですけれども、資料5で議論しているのは医療費助成の対象疾患の議論ということで事務局資料は用意させていただきました。研究につきましては、全体像のほうの3ページにも書いておりますし、難病対策委員会の中間報告でもるる言われておりますように、研究対象というのは幅広く、診断基準がないものについては診断基準の確立、あるいは病態の解明、治療法の確立まで幅広く対象にするという考え方でございます。また、先ほど来一度申し上げましたけれども、疾患の見直しというのはきちっと定期的に行っていくということですから、研究が進んで、伊藤委員がおっしゃったように、新たに疾患がわかってきたものについてはきちっと定期的に対象にしていくということであろうかと思っております。
○葛原委員 一言だけつけ加えますと、なかなかそれではうまくいかなかったという歴史があって、非常に気の毒になった患者さんが多かったということを踏まえて言っているのですが、例えばWHOのICD-10は、例えば何とか病という名前がついている下に、病態とか症状は同じだけれども、例えば遺伝子の異常がまだわかってないものというのが一緒にくっついているわけですね。それを含めてある患者群として扱っているわけで、私はやはりそういう形で難病、特に非常に数が少ない難病でわからないものはそういう扱いを、研究でも医療面でもして、そういう人たちを決して切り捨てないような形にしていただきたいと思っています。そうでないと、医学の進歩と逆行したような話になりかねない。僕は、さっきの山本先生と全くその辺は。ですから、診断基準というのをどこまで厳格にするかいう問題はあるのですが、全く同じ病気で、ある異常あるものだけを取り上げるということはしないでほしいというのが趣旨なのです。
○金澤委員長 千葉先生ね、実際上、研究班が幾つかありますね。当然ながら。そこで扱っているのは、今はとりあえず130+二百幾つありましたね。そこで、bです。「研究班による診断基準あり」というのは大まかどれぐらいなのですか。半分以上?
○千葉委員 上のa、bで入れてきますと半分以上になりますね。おっしゃっておられるように、診断基準がない、これは調査によって出してきたので、現在ないものというものを。
○金澤委員長 わかりました。さっき先生言われた遺伝子検索で遺伝子を調べれば一発でというのはcに相当しない?「客観的診断指標あり」。
○千葉委員 そうですね。客観的診断指標があるというものについてはそういうことになりますが、ただ、まだ現在、例えば何十%とか、その疾患のうちのどのぐらいが遺伝子で診断できるとかそういったものもあって、ここら辺はきれいに切り分けることはできないのですけれども、おっしゃられている趣旨は私も非常によく理解しておりまして、難病であって、当然、検討されるべき疾患で、診断基準がないという形で除外されるというのは非常に不適切というふうに。
○金澤委員長 ここでキーワードは2つあると思うのですね。診断基準ということと疾患概念ということがあると思うのですね。疾患概念は大体あるわけですよ。それをサルベージしたときに膨大な数になるかしら。どうだろう。
○千葉委員 疾患概念が確立していないものとして挙げますと、ある限られた疾患といいますか、今、482という中で挙げてきますと、そんなにたくさんはないと理解しますけれども。
○金澤委員長 適切なサイズの適切な疾患概念がある。どこかで疾患概念というのを入れられるかどうかを考えたほうがいいかもしれませんね。
 どうぞ。
○山本委員 疾患概念で規定すれば、恐らくは大きく幾つかの疾患概念になって、それで患者さんの数が物すごくふえるということはほとんどないと思うのですね。そういうことの議論の中で、だけれども、今までよりふえるのは間違いないだろうと。だからこそ、今まで数が多かった患者さんたちについては、重症度できちっと区分けしようというのが議論だと思うのですね。だから、どんどん数がふえるから医療費がふえるということではないということを考えれば、研究対象としては入れるけれども医療費は入れないというのではなくて、医療費もやはりある程度きちっと入れるということにしないと、入るか入らないかで患者さんの苦悩が始まってしまうので、なるべくそこのところは医療費の負担という意味でも区別しないでいただきたいと思います。
○金澤委員長 患者数がここである程度限定されていて、原因も不明で、効果的な治療法がなくて。どうでしょうかね。今私は言ってしまいましたけれども、疾患概念というのをどのように取り扱うか、ちょっと考えてくださいませんか。単純にこのa、b、c、d、eの中のcまでにしようとか、dまで入れたほうがいいのではないかとか、「診断基準なし」というのはさすがにちょっとあれですけれども、eはちょっと難しいのではないでしょうかね。とか、そういうことを考えながら、どのように、どこまで頑張れるかという話だと思いますね。
 どうぞ、伊藤さん。
○伊藤委員 質問なのですけれども、前の議論では、似たような、あるいは今まで一つの疾患となったものが分かれてしまったものとかそういうものを全部含めて、類縁疾患を一つの疾患群みたいな形でというお話があったと思うのですが、それと、この診断基準というのを用いると、そこのところはどんな関係になるのでしょうか。
○金澤委員長 どうぞ。
○山本疾病対策課長 今のお話を伺っていますと、診断基準という言葉だけではいけないのかなと受け取りました。そういう意味で、疾患概念が明確であるというのがa、b、cのそれぞれにあるのかもしれません。事務局は、dは診断基準が全然ないという意味で受け取っておりました。先ほど来お話を伺いますと、そんなのはそれほど多くなくて、基本的には疾患概念が明確であるというのも診断基準があるという概念に入っているのだとの御指摘だと受け取りました。
○金澤委員長 どうしましょう。例えばdを「診断基準なし」でなくて、疾患概念は明確だけれども診断基準はないとか、そういうことにするならば。とてつもなく広くなってしまうかどうか。
 どうぞ。
○葛原委員 研究費の審査したときには、新しい診断基準をつくるという課題も結構たくさんあるのですね。そういうときには必ず頭には診断基準がないと書いてあるのですが、我々が見ると、もうちゃんとあるではないかという、教科書にちゃんと出ている病気というのはいっぱいあるわけですね。だから、千葉先生にそういう点でもう一度精査してもらえば、いわゆる、ここで言う診断基準というのと我々が普通考えている疾患概念とか診断基準というのは、研究費のタイトルとしては別に出ている可能性がありますのでね。というのは、あの中で何の病気か全くわからんという課題が一個もなかったですからね。聞けばわかる病気ばかりだし。ということは、やはりみんなが持っている基準なり概念というのはあるわけですから、もしそうであれば、やはり金澤委員長おっしゃったように、疾患概念とかそういうものはコンセプトとしてはあるけれども、はっきりした、まだ世界共通の診断基準が確立されていないとか、そういう形で書けば、というあたりはもうちょっとうまく含まれるのではないかと思いますけれどもね。
○金澤委員長 どうぞ。
○千葉委員 おっしゃるとおりだと思います。私自身は、ここに出てきている「診断基準なし」というのは、現時点でなしというようなもので、切り分けています。したがって、中間報告ということで、各研究班については、今後、診断基準をできるだけつくる努力、つくれるものについてはつくる努力をしていただきたいということを提案させていただこうというところが1つ。
 それからもう一つは、おっしゃられるように、概念として非常に確立していれば、私は含めていいともちろん思います。それから、ごく一部ですけれども、やはり診断基準も含めて、これは該当しないというのが中にありますので、私の理解としては、そういうものをここに入れ込んできたらいいのではないかと。ですから、先生の御提案で、現在、診断基準はないけれども、疾患概念として確立しているというのをこのdの中で切り分けて、本当に診断基準がないというものがあるとすれば、そこは恐らく極めて少ない数になってくると思いますけれども、残しておいていただければいいのではないか。
 これは、私、従来、もともとは研究のあり方についてずっとその班研究をやっていた立場からしまして、今までの四百八十数疾患全てが難病として研究の対象として適切かということを検討してきた経緯から、まだ問題である部分を積み残しているところが少しあると思うのですね。そういうものについてはやはり切り離すというふうに理解していただいて、2つに分けるということでよろしいのではないかと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。
○千葉委員 だから、その部分については、診断基準、今後つくれるものについてはつくっていく努力をするということでよろしいかとは思いますが。
○金澤委員長 わかりました。dというのを2つに分けるという御意見でありまして、本当にもう箸にも棒にもかからないのはだめよということを述べてはどうかということだと思います。それ以外のもの、c´になるのでしょうかね、そこまでは入れようではないかという御意見だと思います。
 どうぞ。
○眞鍋委員 実務、審査を担う立場としてですけれども、法制化になると、これも条文ができてないですしわかりませんが、難病の認定というのは、多分、処分という行政行為になるのではないかという想定をしています。そうすると、恐らくこれまでよりも相当重厚な行政の手続の仕組みをつくらなければいけないことになるのではないかと思っています。その分、例えば審査なら審査する、不服審査を審査する体制とか、そういう行政上非常に重厚な仕組みになると思いますので、我々として、もちろん、医療の進歩はあって、ぜひ進めていただきたいですけれども、実務上ぜひ患者さんにも不利益にならず、医学の進歩もとめないで、うまく審査できる基準ができるといいなと思っています。
 以上です。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
 どうぞ。
○山本委員 診断基準というのはつくるの難しいのです。昔は偉い先生が、これとこれとということで作ったこともあったかと思います。それを今検証してみると、感度が、感度というのは当たる率が60%ぐらいで、外れる率が30%とかいうくらいのものと言うことが結構ある。だから、希少になればなるほどつくりにくいというのだけは、だから、そう簡単ではないというのだけは、我々の議論も中には必要だというのをちょっと言っておきます。
○金澤委員長 理解しておきましょう。
さて、大体きょうやらなければいけないことのポイントは一応皆さんの御意見を頂戴したと思います。時間が大分過ぎてしまいましたので、そろそろ第24回を終わりにしたいと思いますが、最後にそのほかで。
 どうぞ、駒村さん。
○駒村委員 教えてください。今までの議論の中にも入っているのかもしれませんけれども、資料5で、3ページですね。これは今のお話なのでしょうか。対象疾患に罹患しているかどうかというのがまずこれが条件で、二段の話になっているわけです。済みません。初めて参加なので、その整理についていけなければいけない。1つは、病気を決めるという話と、2つ目には、その中の患者で対象になる方を選ぶと。1つ2つ条件が5ページ、3ページの1段目に書いてあって、1つは、対象疾患に罹患していると。これは専門医が判断すると。これが簡単なのかどうかわかりませんけれども。
○金澤委員長 今後の問題ですけれどもね。
○駒村委員 そうですね。2つ目が、重症度が一定以上、ここの測定というのがあれですか。
○金澤委員長 これもまたいずれかやるのでしょう。きょうではないのですよ。
○駒村委員 例えばこれが難病手帳とかそういうものを意味しているかどうかというのも、またこれから話を。
○金澤委員長 難病手帳には多分書かれると思います。重症度は。もしある病気であれば。
○駒村委員 重症度を何らかの形で測定する手法が。
○金澤委員長 そうですね。今も実はやっておりますので。
○駒村委員 わかりました。ありがとうございます。
○金澤委員長 改定はあるかもしれませんが。
 どうぞ。
○山本疾病対策課長 今おっしゃるとおりですけれども、中間報告でも、対象疾患の議論と、それから医療費助成の対象患者の範囲は重症度の基準を設定することが必要ということですから、一定の重症度以上という考え方ですけれども、その具体的な重症度については、さっき千葉先生から、まだまだ少し医学的に精査が必要であるということをいただいたと認識しております。
一方で、手帳の範囲につきましては、次回、手帳の議論をさせていただくときに、その対象者、考え方についても、事務局案、資料を持って御説明させていただければと思います。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。御遠慮なくどうぞおっしゃってください。いいですよ。ほかに、よろしいですか。
 それでは、長時間にわたりまして御協力ありがとうございました。
 では、最後に事務局からどうぞ。
○西嶋疾病対策課長補佐 本日は、お忙しいところありがとうございました。
次回の委員会の日程でございますけれども、先ほどの資料3にございますように、11月6日、第25回の難病対策委員会を予定しております。その中では、先ほど申し上げましたように、普及啓発の話、福祉サービスの充実、日常生活の相談・支援、保健所を中心としたネットワークの構築、就労、難病手帳、子どもへの支援のあり方ということで御議論いただきたいと思っております。
 以上です。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
それでは、これで24回目の難病対策委員会を終わります。どうもありがとうございました。


(了)

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