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2012年11月28日 第85回中央社会保険医療協議会薬価専門部会

○日時

平成24年11月28日(水)12:08〜13:22


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

印南一路部会長代理 牛丸聡委員 関原健夫委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員
安達秀樹委員 万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
加茂谷佳明専門委員 禰宜寛治専門委員 吉村恭彰専門委員
福田敬参考人 坂巻弘之参考人 岩佐孝参考人 古賀典之参考人
<日本製薬団体連合会>
内藤晴夫意見陳述人 手代木功意見陳述人 澤井弘行意見陳述人
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官
宇都宮医療課長 井上企画官 近澤薬剤管理官 他

○議題

○関係業界からの意見陳述について
○その他


○議事

○印南部会長代理
 それでは、まだ時間はちょっとありますけれども、委員の方は全員おそろいですので、始めさせていただきます。
 ただいまより、第85回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。
 本日は、西村部会長が所用により御欠席のため、あらかじめ部会長代理として指名をいただいている私が議事進行を務めさせていただきます。
 まず、委員の出欠状況について報告します。先ほど報告しましたとおり、本日は西村部会長のみが御欠席です。
 また、関係業界から意見聴取を行うこととしておりますので、日本製薬団体連合から内藤晴夫日本製薬団体連合会会長。手代木功日本製薬工業協会会長。澤井弘行日本ジェネリック製薬協会会長のお三方に御出席いただいております。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は、関係業界からの意見聴取を行いたいと思いますが、業界を代表して、内藤日本製薬団体連合会会長から御説明いただきたいと思います。
 なお、質疑、意見交換については、一通りの御説明をいただいた後、まとめて行うこととさせていただきます。
 それでは、内藤会長、よろしくお願いします。
○内藤会長
 日本製薬団体連合会の内藤でございます。
 本日は、長期収載品の薬価のあり方等に関し、業界を代表して意見を述べる機会をいだきまして、誠にありがとうございます。
 せっかくの機会を頂戴いたしておりますので、前半で製薬産業の使命、役割などについて触れさせていただき、その後、たたき台について意見を述べさせていただきたいと存じます。
 それでは、早速ですが、お手元の意見陳述資料に沿って説明をさせていただきます。
 初めに、製薬産業の使命、位置づけについてお話しさせていただきます。
 資料の2ページ目で、製薬産業の使命についてイノベーションの観点から整理しております。
 全製薬産業の価値創造の原点はイノベーションにあります。ここで言うイノベーションとは、革新的新薬の創出を初めとする研究開発型企業におけるイノベーションにとどまらず、全製薬産業が各分野において成すものであると考えています。
 例えば、事業の効率化におけるイノベーション、剤形製剤の工夫等のイノベーション、グローバルヘルスにおけるドラッグアクセス向上に向けてイノベーションなど、各分野が保有する特性、強みをもとに創意工夫を重ね、より患者様、国民の皆様の望む満足度の高い医薬品を継続的に提供する観点からなされるものであります。
 次に、各分野におけるそれぞれのイノベーションの中でも新薬開発のイノベーションは、その波及効果、すなわち新薬はやがて長期収載品、後発品に転じていく点を考えると、全製薬産業の源泉となると言えます。
 そして、このような新薬創出を起点としたイノベーションサイクルを好循環に回す結果として、製薬産業は元気な高齢者層の拡大や疾病重篤化の軽減、科学技術発展等へつながるさまざまな貢献を果たしていると言えます。
 資料の3ページ目では、製薬産業の位置づけについて整理しています。製薬産業は、国民的価値である健康に寄与する価値創造型産業であり、さらに災害、パンデミック、テロ等に際しては、国を守る極めて重要な産業と位置づけられます。
 製薬産業のもたらす創薬、自然科学、技術教育の拡充、雇用の拡大、ライフ関連への内外投資の拡大、そして高付加価値型産業振興による経済成長への寄与は、国の歳入の向上につながると思います。
 一方、薬物治療の技術革新の結果として、元気な高齢者層を拡大させることや、疾病の重篤化を軽減させることは、国の歳出の軽減にも結びついていると考えます。
 このように製薬産業にかかわるイノベーション促進と内外投資の拡大などを初めとした各方面での活動は、日本の活力につながるとともに歳入の向上、歳出の減少にも寄与していると言えます。
 資料の4ページ目からは、我が国の医薬品市場、医薬品の価値について整理しています。
 まず「我が国の医療用医薬品市場の特徴」についてでございます。
 我が国では、新薬、長期収載品、基礎的医薬品、後発品のおのおのが特徴を生かしながら共存し、価値創造、情報収集・分析評価・提供、経済性といった機能を果たしています。
 枠で囲んだ部分ですが、それぞれのカテゴリーの医薬品が、固有の役割を果たしている点をお示ししております。
 この結果、我が国では世界でも秩序ある優れた医薬品市場が形成されていると考えます。
 例えば、にせ薬や不良用医薬品といった事案は、日本では大きな問題となっていないと認識しています。
 これは、日本の医療制度、薬価制度が世界の中で優れているからであり、中医協委員の皆様をはじめ、官民の我が国の医療関係者全員で支えてきた努力の結晶であると考えています。
 さて、我が国の医療は、国民皆保険制度のもとで提供され、その中に医薬品製薬産業はありますが、一方で企業として見ると、自由経済のもとに成り立っていて双方のバランスの中に位置づけられています。
 したがいまして、薬価制度がどのようなものであるかにより、製薬産業そのものの方向性や成長性を規定すると言っても過言ではありません。
 それゆえに、薬価制度改革に当たっては、我が国の医薬品市場においてどのようなカテゴリーの製品があり、それに対してどのような政策が行われており、その結果、おのおののカテゴリーの医薬品が今どのような役割、機能を担い、我が国の医薬品市場の秩序を守ることに貢献しているかについてしっかりと整理をした上で、市場や産業の将来バランスを考えることが極めて重要となります。
 資料の5ページでは、医薬品の価値、先発品の役割について説明をさせていただきます。
 医薬品は、情報と一体となり、必要とする人に用いられて初めてその価値が発揮されます。この医薬品情報は、先発品を取り扱う企業を中心に研究開発段階から長年にわたり蓄積され、充実した情報を常にアップデートし、分析・評価を行う体制を築き、それを継続していくことで当該成分の適正使用に寄与しています。
 また、品質管理保証への一貫した取り組みの重要性は論をまたないところでございます。この当該成分における役割は、後発品の発売前後でも大きく変化するものではありません。先発品の有するこの体制は、一朝一夕に築き上げるものではなく、また、単に投資さえすれば構築できるものでもありません。
 つまり、このような先発品にかかわる適正使用情報の蓄積、データベース構築による安全情報管理の成果は、単にランニングコストや投資を積み上げて評価することはできないものであります。
 我が国医薬品市場における安心・安全は、医療上絶対に必要なものであり、先ほど申し上げました秩序の源泉であります。それを生み出し続ける決意と実行が我が国製薬産業の原点であります。これこそが国民の求めるところであり、しっかりと堅持していかなければなりません。
 製薬協の調査によっても、国民が医薬品を信頼していると回答した人の割合は89%に上っており、我が国における安心・安全を実現していることを示しています。
 先発品にはそのような役割がありますが、いま一つ申し上げますと、新薬メーカーは特に近年、研究開発に今まで以上の膨大な作業と莫大なリソースを要する状況にあり、その研究開発リスクを含めた原資の確保に当たっては、長期収載品からもある程度収益を確保する必要があることについても御理解を賜わりたいと存じております。
 資料の6ページでは「長期収載品の薬価のあり方等について〜中間とりまとめのたたき台(案)〜」から論点を抜粋させていただいております。係る論点について意見を述べさせていただきます。
 資料の7ページでございます。ここでは、まず、たたき台(案)の1.について意見を述べるに当たり、日本の薬価制度の原則となる銘柄別市場実勢価主義に触れさせていただきます。
 先ほど述べましたとおり、日本の薬価制度は、公的医療保険と自由経済をつなぐ仕組みとして重要な役割を担っており、市場メカニズムが反映されることを原則としています。
 つまり、銘柄別市場実勢価主義を基本としており、この大原則についてはたたき台(案)にも記載があるように尊重されるべきであります。
 我が国の国民皆保険制度は長年にわたり維持されてきた世界に冠たる医療制度であり、あるべき医療制度として、今、グローバルにも注目を集めており、今後とも堅持するべきと考えます。
 皆保険制度は現物給付方式をとっており、それに対応する形で医薬品については実費償還を旨とする銘柄別市場実勢価に基づいて薬価が改定されます。
 日本の薬価制度が、諸外国と比し透明性が高いとグローバルに評価される理由もここにあります。
 したがって、薬価制度改革においては市場メカニズムが機能する公正かつ透明性の高い制度設計、制度理念が堅持されるべきと考えます。
 資料の8ページでは、先発品と後発品の薬価の差について述べさせていただきます。
 現在、先発品と後発品は、市場メカニズムに基づく評価の結果として薬価の差が形成されています。
 この薬価の差の存在を前提に、それぞれの銘柄がその役割を果たし、特徴を生かしながら共存することで、医療の質の維持・向上と薬剤費の効率化を同時に実現しています。
 つまり、市場で評価された先発品と後発品の薬価の差は尊重されるべきであり、この点につきましては、中医協の委員の皆様にも御賛同いただいていることと存じます。
 資料の9ページでは、たたき台(案)の2.に関し、薬価制度改革について申し述べたいと思います。
 図では、新薬として発売され、長期収載品、後発品として受け継がれ、その後、長きにわたり疾病治療に寄与し続ける基礎的医薬品として医療に貢献していくといった流れを示しています。
 発売後、医療用医薬品の薬価は、2年に1回の改定で継続的に引き下げられています。その中で、当連合会としては、かねてから新薬創出加算の本格導入・恒久化、特例引き下げの廃止、保険医療上必要性の高い医薬品の新たな薬価改定方式の導入など、各段階における薬価制度上の改善を求めて意見を述べてまいりました。
 そのような中、たたき台(案)の2.では長期収載品について後発品への適切な置き換えが図られていない場合には特例的な引き下げを行い、薬価を見直すことが提案されています。
 このたたき台(案)に記載されている内容については、検討の余地があるものの、そもそも薬価制度改革の議論においては、まず全体的な議論が必要であり、大前提であります。
 したがって、特例的な引き下げの導入だけを先行的に決定されることには賛成できません。
 また、日本の薬価制度は諸外国と比較して公平性と透明性が担保されており、予見性のある制度であります。グローバルにも評価が高いと言えます。
 しかしながら、前回の薬価改定の際に突如実施された追加引き下げなど、薬価算定のルールに基づかない強制的な薬価引き下げは、企業の経営に甚大な影響を及ぼすだけでなく、グローバルなレベルで、我が国の医薬品マーケットの評価を損ね、海外から日本への投資などの減退にもつながる可能性があります。ルールに基づかない強制的な引き下げは、当連合会としても実施すべきではないと繰り返し申し述べているところでございます。
 資料の10ページ目では、たたき台(案)の2.につき、後発品の置き換えについて述べさせていただきます。
 後発品への置き換えについて考えるに当たって、当連合会として以前から繰り返し申し上げてきたことですが、イノベーションの評価と後発品の使用促進のいずれかの取り組みのみが先行して実施されるべきではなく、バランスをとりつつ議論を進めるべきと考えております。
 たたき台(案)の2.に示されている後発品数量シェアの考え方について、後発品のある先発品及び後発品の数量を用いた指標とすることは妥当であると考えます。
 また、今後、後発品への置き換えについてさらに検討を進めるに当たっては、過去より進められてきた施策の取り組み状況や効果、後発品の使用状況についてしっかりと精査し、その上で今後の方向性を判断すべきと考えます。
 また、現在の後発品使用促進策についても、その財政的な効果を検証しなければいけないと存じております。
 その上でイノベーションの評価とのバランスをとりつつ検討を進めるべきと考えます。
 最後に総括として、本日申し上げたたたき台(案)に対する意見を再掲整理すると、以下の3点になります。
 1点目は、我が国の薬価制度の透明性を担保する市場実勢価主義の大原則はゆがめてはならないと考えます。
 したがって、市場で評価された先発品と後発品の薬価の差は尊重されるべきと存じております。
 次にたたき台(案)の2.長期収載品の薬価については、医薬品全体の議論がないまま、長期収載品のみ薬価制度上の措置を行うことで、現在の秩序ある日本の医薬品市場にゆがみを生じさせないようにする必要があると考えます。長期収載品に係る新たなルールについては、全体のバランス、具体的には新薬創出加算の本格導入・恒久化、特例引き下げの廃止等もあわせて検討する必要があります。
 たたき台(案)2.の後発品シェアの見方については、後発品のある先発品及び後発品の数量を用いた指標とすることは妥当と考えます。
 以上でございます。今後、本部会での御議論が、患者様をはじめとする医療にかかわるステークホルダーズにとって中長期的な視点からよりよい制度に結びつくことを期待しております。
 ありがとうございました。
○印南部会長代理
 どうもありがとうございました。ただいまの意見陳述について御意見、御質問等がありましたら、お願いします。
 安達委員、お願いします。
○安達委員 これは、事務局にまず確認でお尋ねをすることが1点でありまして、今、内藤会長がお示しになったスライド5の2つ目のポツ「適正使用情報の蓄積、データベース構築による安全情報管理の成果を、ランニング・コストや投資のみで評価することはできない」となっている点であります。
 今の現行の薬価のルール、新薬薬価策定のルールによれば、これは研究開発費というものが当然考慮されて、それも薬価の算定ルールにあるわけですが、この長期収載品に関する継続した適正使用、安全性にかかわるデータの集積あるいはまずは新薬として出たときにある市販後の市場調査、副作用調査、こういうものは薬価を算定するときの研究費の中にどの程度反映されているのが現状なのでしょうか。
○印南部会長代理
 薬剤管理官、お願いします。
○近澤薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。新薬の算定の際に、大きく分けて2つ算定方法がありますけれども、類似薬効比較方式の場合は、この点について特に回答はされておりません。
 原価計算方式で算定した場合については、基本的には再審査期間の間に、市販直後調査ですとか、いろいろな調査を行うことが予定されています。ときには、先ほどのような全症例を適用するような調査もございますので、そういうような場合の安全対策とか情報収集に関する経費は、研究開発費ということで原価計算の中に必要最小限という形で新薬の算定の中に組み込んでおります。
○印南部会長代理
 よろしいですか。どうぞ。
○安達委員
 ということは、要するに長期収載品と後発品の薬価差について、これまで議論を重ねてきたのですけれども、長期収載品についてはそういう市販後の再調査以後も継続して適正使用等にかかわるデータの収集をしておられる。それで、必要なときには警告文書も出されているというようなことの経費が主に先発、長期収載品にかかっているという御主張が1つありました。
 もう一つは、新薬創出加算はあるものの、やはり品目によってはということだと思いますけれども、長期収載品のほうからも継続して安定的な研究開発をするための原資を得ているのが実情であるという専門委員の御指摘もありました。
 これは内藤会長に忌憚のない御意見をお伺いしたいのですが、その2つ以外に後発品のほうが長期収載品の先発品よりも安価に価格を設定できる理由というもの、思い当たられる点というのは、実際の製薬の実態からしておありでしょうか。
○印南部会長代理
 内藤会長、お願いします。
○内藤会長
 ありがとうございます。先発品と後発品のビジネスモデル上の最大の違いは、とっているリスクの大きさです。すなわち研究開発を全くゼロから新しい新薬をつくり出す、この膨大なリスク、これを先発品メーカーは抱えています。あるいは昨今ですは、グローバル化して新興国等に出ていく、その際のリスクも先発品メーカーは負ってビジネスを行っています。そういういろいろなリスクを負いながら行っているそういうビジネスモデルと、後発品の場合には、そのようなリスク、例えば開発にかかわるリスク等は、先発品に比べるとずっと少ないと思います。あるいは今後グローバル化されることもあると思いますが、そういう海外展開にかかわるリスクというものも我が国の後発品産業においては、まだそれほど大きくありません。やはりこのリスクテイクの大きさが収益構造の成り立ちに一番大きく影響を与えているのではないかと考えております。
○印南部会長代理
 安達委員、お願いします。
○安達委員
 オーバーオールでの御説明は、そのとおりだと私も納得する部分はございますけれども、もう少し突っ込んでお聞きしたかったのは、具体的にお聞きいたしますけれども、要するに後発品がある程度以上の広がりを日本で見せないことの原因の1つは、中間ユーザーである医師がなかなか後発品の選択という意思にならないという場合があるということであります。そのことは、どういう原因によって醸成されているのかと言えば、やはり使った後発品の中に過去に比べれば雲泥の差ではあるのですけれども、今でもやはり効果に疑問があったり、口腔内の崩壊等の状況についても、何か先発品とは違う不利な部分があったりして、後発品に対する先発品と生物学的活性において同等という厚労省見解に対して疑問を持つ医師がいまだに多々いるのだろうということが現状としてはあると。
 つまり、先発品と後発品が同じ成分で合成されて賦形剤をつくって剤形になっていくという、その製造過程の中で、後発品と先発品でかけている手間あるいは製造過程におけるさまざまな監視等も含めた手法の違い、それにかかわる経費の違いというものは、現存するのでしょうか、しないのでしょうか。
○内藤会長
 先ほどの5ページ目のスライドでもお示ししました通り、先発品メーカーは化合物を掘り起こすゼロの段階から、化合物を発売して一定期間まで合わせますと、この間、おそらく最低でも20年以上にわたり、当該化合物を見つめ続けています。
 したがいまして、その化合物の裏表姿全て知り尽くしています。この事実は先発品と後発品の1つの大きな差異として、これは後発品の品質がどうとか、安定供給がどうとかと言う前に、これは厳然たる事実として存在すると思います。その化合物の手触り、肌触りを一番知っているのが先発品メーカーであり、さらに発売後に先生方からいただくいろいろな情報等をアップデートして蓄積して、適切に安全性管理情報としてお知らせする。この取り組みに対する費用投入や投資の長さというのも必然的に差異があると思います。
 後発品も、このような取り組みに、今、努力されていることはよく承知しておりますが、ただいま申し上げました根源的な理由によって、当該成分のいわゆるセーフガードとしての役割は、やはり先発医薬品が担っていると申し上げられるのではないかと思います。
○安達委員
 お答えにくいのだろうということは、私は重々承知でお伺いするのですけれども、それは概念的にはそうなのでしょうが、私が端的にお聞きしたのは、その製品の製造過程においてかかる経費は、長期収載品と後発品で賦形剤の価格を除いて、これはいろいろあると思いますけれども、それを含めてでも構いませんが、実際の製薬の過程においてかかっている経費が長期収載品の先発品と後発品との間で違うのかどうかと。
○内藤会長
 これは、後ほど澤井会長にも補足していただきたいと思います。先発品メーカーの場合は、いわゆる品質関連のセッティングシステム、情報管理のセッティングシステムに関しては、新薬も長期収載品も全て同じセッティングでやっておりますので、大変な重装備体制をとっております。
 したがいまして、ここにかかるリソースの量あるいはかかっているマンパワーの量というものは、やはり先発品と後発品との間に違いがあることは事実としてあると思っております。
 澤井会長から、より補足していただければと思います。
○澤井会長
 30年前あるいは40年前、厚労省の審査体制もそれほど厳しくない時代は、安達先生のおっしゃったような問題もあったと思います。
 しかし、この20年と言いますか、厚労省の審査が毎年のように厳しくなりまして、そして、今やWHOもOECDもアメリカのFDAも日本の厚労省も品質や効き目は同じであるということを明言しておりまして、ポスターにもリーフレットにも出しておられます。それは、それだけの根拠がないと出せないわけであります。
 ですから、そういう点で同じだと思うのですが、そのコストについては、我々ジェネリックメーカーは、新薬メーカーの受託も随分やっていますし、原価率を見ればおわかりいただけると思うのですが、大体ジェネリックメーカーの原価率は62%、新薬メーカーは30あるいはせいぜい40ということはどういうことかと言いますと、ほとんどかかっているコストは研究開発費、これが新薬メーカーが約18%、我々は5%、そしてMRとか、ああいった情報関係の収集提供、この販管費が非常に新薬メーカーは多いわけでございまして、ですから、内藤社長が言われましたように、やはり新薬メーカーは、そういった情報あるいはそういった研究開発、幾らかけても5年たっても10年たっても新薬が出ない場合もあると聞いておりますが、そういったリスクに対するものではないかと思います。
 したがいまして、製造する原料あるいは賦形薬、あるいはコスト、そういうものについては、私はほとんど変わらないと思っております。また、品質についても変わらないと確信しております。
○安達委員
 私ばかりで申しわけない、最後に内藤会長にもう一点だけ御質問をいたします。
 以前から製薬協、特に新薬開発にかかわれる製薬協の皆さん方からは、新薬創出加算の恒久化という御要望がかねてからあります。
 現状の調査で私どもが把握している限りのデータにおいては、現在は、新薬創出加算対象の医薬品を販売しながら、まだ学会等の要望に応じた、新たな新薬開発に着手をしておられないあるいは要望そのものも受けておられない、そういう製薬会社も存在します。
 そういうこともあって、新薬創出加算について我々は24年度改定においても暫定的な継続という方向を選んだわけですけれども、今、私が申し上げたような現状について、製薬協の会長としては、どういう御見解でおられますか、そのことをベースにして、なおかつ恒久化を求めるというスタンスで行かれると、そういうことなのでしょうか。
○内藤会長
 製薬協の取り組みについては、手代木会長に後ほど補足していただければと思います。まず、新薬創出には、どうしても山谷が出てしまいます。
 したがいまして、新薬創出等加算の恩恵を受けている会社が、未来永劫受けるかというと、そうではありません。あるいは今、新薬創出等加算の恩恵を受けていない会社が、未来永劫受けないかと言うと、そうではありません。それは、巡り合わせの干支のごとく、山谷がどうしても生じてしまいます。
 現在新薬創出等加算の恩恵を受けている企業が、例えば外資系企業が多いから国内企業にとってはどうなのかという議論は当たらないと思います。今、安達先生より御指摘のございました、いろいろな義務を果たしていないところだけ受けているという御議論もワンタイムで見れば、そうかもしれませんが、もう少し長いスパンで見ると、必ず巡り巡って均等化をしていくと考えております。
 その上で、未承認医薬品の取り組み状況などについて、手代木会長から補足していただきたいと思います。
○手代木会長
 手代木でございます。いわゆる新薬メーカーの立場としてのマクロ論については、内藤会長がおっしゃられたとおりでございます。
 具体的に安達先生の御指摘、前回のミスマッチ問題等を指しておられると思いますが、もちろん、例えば非常に具体的な例を出しますと、眼科薬をやっておられる方が未承認薬の中に眼科薬のリクエストがもともとないというようなことも含めて、このミスマッチ問題につきましては製薬協として課題をきちんと挙げた上で、そういった方々も何らかの形で参加できるように、我々未承認薬等開発支援センターも持っておりまして、そこへの拠出等も含めて必ず何らかの形で参画できるような取り運びを今もやっておりますし、今後もそれは積極的に継続してまいりたいと思っております。
○安達委員
 最後になります。要するに製薬業界全体で受けている中での短期的に限って見ればそうだけれどもという御意見だったと思います。
 そういうことであるならば、かつて公益の関原委員からも御指摘がありました。ここにも基礎的医薬品という分類を1つしていただいています。つまり、点滴機材等々長期収載であって、利益幅が少ないあるいは場合によっては原価割れをするというものについての引き上げについても原価割れをする前に手当をという御要望をいただいていますが、製薬企業がこういうイノベーションを含めて日本の国民健康に資する活動だという御認識であるならば、ぜひその利益幅の少ない基礎的医薬品について、これを経営上切り離すことなく大企業の中で包含して、それを担っていただくことで全体の薬価の公平性ということの議論に資する活動もお願いしたいということは要望しておきたいということで、これは御要望でございます。
○印南部会長代理
 それでは、白川委員、お願いします。
○白川委員
 内藤会長、丁寧な説明をいただきましてありがとうございます。
 スライドの4番の最後の行にある「イノベーションの評価、医薬品の安定供給、後発品の使用促進等の政策のバランスが重要」との指摘は、私も賛成でございます。
 ただ、我々は、後発品の使用促進に関してなかなか計画どおり進まないとの問題意識を持っています。既にさまざまな診療報酬上の手当や価格政策が実行されていますが、なかなか我々が期待しているような後発品の使用実績が積み上がらないことに、非常に危機感を持っておりますが、特に価格政策が非常に重要であると認識しております。
 これは、意見でございますが、指摘のとおり、特許切れの先発品とジェネリックの価格差は存在すべきで、そのことによって短期的には医療費の総額は大きくなるわけですが、中長期的に見れば、多分ジェネリックの比率がふえ、全体としての薬剤費は下がるのだと考えております。申し上げたかったのは、今までもそうしてきたのになかなか実績が上がらない状況に鑑みれば、我々としてはもう一段価格政策に踏み込まざるを得ないのではないかと。それが、新たな特例的な引き下げという提案になっているのだということを、意見として申し上げておきたいと思っております。
 それから、質問が2つあるのですが、1つは内藤会長に対してでございます。スライドの11のところに総括が書かれておりまして、長期収載品の薬価等の価格政策については、全体的なバランスが必要だという指摘は、概念としては私もそのとおりだと思っております。
 ただ、読みようによっては、新薬創出等加算の本格導入・恒久化が認められれば、特例引き下げには応じるという意味を含んでいるのでしょうか。
 もう一つは澤井会長に聞きたいのですが、今、安達先生からジェネリックが普及しない原因の1つは、医師の方々の信頼性が低いからではないかという発言がありました。澤井会長もジェネリックの普及についてはいろいろ尽力をいただいているとは思うのですが、なぜ日本でジェネリックの普及が計画どおり進まないのか、澤井会長の見解をお聞かせいただきたい。
○印南部会長代理
 それでは、まず、内藤会長、お願いします。
○内藤会長
 御指摘ありがとうございます。私はジェネリック医薬品の使用促進が遅滞しているというふうには認識しておりません。平成14年度以降、さまざまな政策が打たれてきております。先生方もよく御承知のとおり処方箋様式の変更からはじまり、一般名処方等々に至る多くのジェネリック使用促進策が打たれてきております。私の理解では、特に昨年度後半から今年度に至り、非常に多くのジェネリック医薬品の浸透が図られていることを実感しています。
 全医薬品に占める数量シェア30%という目標を掲げており、本年度が最後になります。この目標達成にかなり近いところまで来ているのではないかという感覚を持っております。ジェネリック浸透が平成14年度以来のもろもろの諸施策によって相当進んできていると認識しております。
 その上で、さらに後発品の目標というものを考えるならば、今まで打たれていた施策の効果の検証が必要であると考えているところでございます。
 それから、総括の第2点目でございます。我々が申し上げたいことは、繰り返しになりますが、イノベーション新薬創出のインセンティブになる薬価上の手当と、後発品使用促進につながる薬価上の手当はいわば車の両輪です。この両輪を回すことが大切であり、どちらかを先行して回すと、車はちょっと違った方向に行くことになるのを懸念しております。ぜひ次回の薬価改定に向けて、その両側面につきまして同時に並行して御議論を賜わりたいということをお願い申し上げているところでございます。
○印南部会長代理
 それでは、澤井会長、お願いします。
○澤井会長
 世界でのジェネリック医薬品のシェアを申しますと、御承知だと思いますが、先進国のアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリスに言うに及ばず、途上国のBRICs、ロシア、インド、ブラジル、中国、こういったところも全て明らかに日本よりジェネリックのシェアが高くて、ジェネリックのシェアが日本に次いで少ない国はギリシャと、その次がアイルランド、スペイン、イタリア、ポルトガルと、財政不安の国が多いわけでございます。
 そうしますと、なぜ日本だけがこれだけジェネリックが少ないかということになりますが、しかし、日本のジェネリックが、今申し上げたような中国やインドやブラジル、そういうところの品質よりも悪いということは誰も思っていないと思います。また、そういうことは日本の厚労省の承認審査のもとで承認になっているわけでございますから、品質上は、私は世界で最も厳しい、最も品質が高いのが日本のジェネリックだと、私は信じております。
 それにもかかわらず、ジェネリックのシェアが低いということではありますが、これは、やはり先ほども申しました30年、40年前に悪いイメージを出したということもあって、お医者様の信頼が少ないということも事実だと思います。
 しかし、それもこの20年ほとんどそういった問題は出ておりませんし、国も品質や効き目は同じであるということを明言されております。
 そうしますと、我々もいろいろ調査して調べますと、やはり各国は死にもの狂いで、国を挙げてジェネリックの普及促進にあらゆる面で手を尽くしておられるということがわかります。
 日本におきましても、いろいろ努力していただきまして、特に保険薬局のほうに対しては次々と新しいインセンティブがつきまして、最近は順調に伸びてくるようになっております。
 しかしながら、私の感じでは、一番肝心な処方もとであるお医者さんに対するインセンティブがほとんど過去になかったのではないかと、この辺を考慮していただければ、がらっと変わってくるのではないかというふうに私は個人的に思っております。
 以上です。
○印南部会長代理
 よろしいですか、白川委員、どうぞ。
○白川委員
 両会長の意見はよくわかりました。私が申し上げたいのは、一般名処方の加算とか調剤薬局に対する加算といった診療報酬上の手当てに関しては、やれる範囲ではやってきているのですが、その分は患者がプラスアルファーで負担している構図になっております。極論を言えば、そういうことをせずに安いジェネリックが普及するというのが最も望ましい形だと思っております。そのためには、価格政策が非常に有力な武器になり得ると考えているということを意見として申し上げたいと思っております。
○印南部会長代理
 それでは、安達委員、お願いします。
○安達委員
 澤井会長は、以前にもこのことを一度おっしゃって、私はそうではないと反論した覚えがございますが、後発品の使用促進にかかわるビヘイビアについて、その処方したことによる医師に対するインセンティブが少ないとおっしゃるのは、これは明らかに医療界に対する、澤井会長、もう一度申し上げますが、誤解でございます。我々医師はインセンティブがある、ないということで後発医薬品の選択の可否を決めているわけでは決してありません。いつにかかって、ファイナルユーザーである患者さんの安全性ということを判断基準にして考えておりますということが1点であります。
 それから、今、申し上げた医師の中にまだそういう認識が完全に普及し切らないということは、澤井会長御指摘のような30、40年前の後発業界のイメージを持って、我々医師がそういう判断をしているということでもございません。厚労省の規定があるにもかかわらず、減ってはいるけれども、わずかにまだ不適合なものが出てくるという現状をどう考えるのかということであります。
 でありますので、後発医薬品が生物学的同等性を先発医薬品との間で確保するということになるのであれば、厚労省及び製薬業界を挙げて、あるいは後発業界も特にでありますが、医師に対してそのことの認識の普及についての努力をお願いしたいというのが私の基本的な考え方であります。
 最後に事務局にお尋ねしますけれども、結局、後発品の使用促進というのは生物学的な同等性を保障した上で、かつ医療費の削減、そして患者負担の削減ということが政策の基本であろうと思いますけれども、今までは置き換えについて品目数別あるいは数量別の数字しか出ておりません。これを長期収載品の特例引き下げや後発品に置き換わった場合の金額的ベースとして集計をするということは可能でしょうか。
○印南部会長代理
 薬剤管理官、お願いします。
○近澤薬剤管理官 
 薬剤管理官でございます。改定のときに、一応記憶にあるのは改定の際にどれくらいの金額が出たかというのは出しております。その中で、まず後発が初めて出たときの長期収載品の引き下げ分についての金額に関しても出しております。それから、後発品に置き換わったことによる薬剤費の中での置き換え分みたいなこともたしか出しているかと思いますし、可能ではあると思います。ただ、それは少なくとも薬価調査とか、いろいろなデータが出てこないとわからないという状況だと思っております。
○印南部会長代理
 牛丸委員、お願いします。
○牛丸委員
 内藤会長、御説明ありがとうございました。これまでの薬価専門部会で長期収載と後発の間の価格差、その要因というのでいろいろ議論してきましたが、一つは開発費の回収、もう一つは安全の管理のためのコストということが出てまいりました。
 そこで改めて会長にお伺いしたいのですが、私も製薬会社が社会貢献していることは十分存じておりますし、それから、新たに薬を開発するということに非常にリスクがあることも重々わかっております。
 ただ、特許期間というのもありますし、でき得れば特許期間中に回収ができれば、それが十分回収できないということなのでしょうが、それから、新薬創出等加算というものも導入されました。
 その上で、回収をさらに特許期間が終わった後もどこまで回収を考えていらっしゃるのか、これが一つです。
 もう一つは、安全管理ということですが、これも何回か前に御質問したのですが、今日の御説明の中でも新薬も長期収載も同じ重装備を考えているという御説明がありました。私は技術的なことは知りませんので、安全管理にどういうコストがかかっているのかわかりませんので、ただ、特許期間中ずっとやってきているわけです。それで、特許が切れた後、後発が出てくる。
 そこで、安全というのは大事であります。これは怠ってはいけないと思いますが、果たして、そこに従来の重装備が必要なのかどうか、同じようなコストが先発としての期間と、それから長期収載になっても同じだけの安全管理のためにコストが必要なのかどうか、そのあたりの御説明をお願いいたします。
○内藤会長
 御指摘ありがとうございます。前段の御質問ですが、当部会に提出されました坂巻先生の資料を拝見しますと、7.7プロジェクトで、1つの成功するプロジェクトを賄っているという御指摘がありました。現在、iPS細胞、あるいは疾病関連の遺伝子情報など、いわゆる基礎的医学の大きな進歩があり、非常にたくさんの新薬のターゲットが見出されつつあります。
 これに対して、適切な化合物を選んで取り組んでいく。また、多くの場合は国際共同治験として全世界であまねく治験を行い、それによる世界同時の承認を取得する。これが現代製薬産業の大きな新薬開発のうねりになっております。
 ちょっと古い統計ですが、例えば10個の新薬が誕生したとして、単独品目で、その単独品目にかかった研究開発費を回収できるものは2品目しかありません。たとえ成功した暁でも8割程度は自らの開発にかかった費用も回収できないというのが現状でございます。
 それに加えて、これは我々の力不足でもありますが、膨大な数の失敗の上にやっと1つの新薬が出てくるということで、いわゆるその機会損失、これにかかわる費用をやはり賄っていくことを考えますと、ごくわずかな成功した新薬だけで当該新薬にかかった研究開発費を回収することすら全てできるわけではありません。まして、全体の研究開発を支えることは全くできないというのが現状であると思います。
 このことは、我が国の製薬産業だけのことではありません。いわゆる世界のビッグファーマと言われる外資系の会社においても全く同じでございます。彼らも新薬からだけの原資で新しい研究開発を行っているということは絶対ございません。多くの特許が切れた製品からの収益を、やはり研究開発に回して、辛うじて、この大変な、膨大な作業をこなしているのが現状であるということをぜひ御理解を賜わりたいと思っております。
 もう一つの後段の御質問でございますが、これは私どもの会社の事例でまことに申しわけありませんが、ワーファリンという抗血栓薬がございます。市場に登場して30年、40年経つという薬剤でございます。いわゆる脳血栓の患者様あるいは心筋梗塞の患者様のベース薬として御使用賜わっている製品でございます。
 多くの薬物相互作用、それから食べ物との相互作用ございますので、例えば患者様から、今日お鍋をすることになっているので鍋の材料のミズナ、ホウレンソウ、ネギとワーファリンの食べ合わせは大丈夫ですかという御質問を今でも受けます。
 我々はコールセンターを一年中オープンしておりますが、ここで受ける一番多い品目はワーファリンです。新薬ではありません。いわゆるこのように長く市場にあるものでも患者様の当薬剤に対する不安、あるいは薬剤師の先生方からの問い合わせ、そういうイシューというのは全く変わることなく存在し続けていると思っておりますので、この装備、投資の強化ということは今後とも続けていかなければいけないと考えているところでございます。
○牛丸委員
 後者の安全コストですが、それは割とランニングコスト的なもので、それほど額はかからないのではないでしょうか。
○内藤会長
 品質管理から始まり、情報管理というのは、今、ほとんどITであり、その投資が非常にヘビーに行われているところであり、やはり投資コストはかかります。
 もう一つランニングコストになるかもしれませんが、人の数です。やはり人材を投入するということは、それだけずっと費用投入が続きますので、長期にわたるフィナンシャルなリソースがそこにしっかりと配置されているということには変わりないと思います。その程度はますます昨今強まっていると思っております。
○印南部会長代理
 ほかに、どうぞ。
○関原委員
 今、話が出たのですが、私もワーファリンを長く使いました。しかし、今の御説明の情報提供というのは、どの産業も全てやっています。コールセンターを設けて、いろんな問い合わせが凄い勢いでふえてきていることに対応しており、何も殊更製薬業界が非常に大変なんだというような話ではないと思っています。それを言ったら、世の中みんなそういうことになってしまうわけで、ですから、やはりそういう問題もある程度のみ込んで議論していかないと、なかなか全体の医療のマネジメントにつながらないのではないかという気がしました。
 もう一つ、これは印象ですが、実はジェネリックの問題について、片や内藤か会長からは平成14年以降、順調に普及が進んでおりますと。
 一方、澤井会長のほうからは、BRICsどころか、ギリシャやポルトガルやアイルランドや、つまり金融危機で、まさに今一番大変な国と日本は同じであるというふうなことになりますと、これは全く認識が違うと思います。
 したがって、日本は相当の先進国でありながら、ジェネリックに関してだけそうだということになれば、やはりプライスなりクオリティーなり、いろんなところで構造的に問題があるのではないかと、そこをクリアにしない限り、どうも内藤会長が着実に進んでいるとおっしゃることにアグリーですと、ちょっと言いにくいし、このあたりは、実は長期収載品のプライスの問題も含めて次期改定のところで十分議論していきたいと思いました。
 以上です。
○印南部会長代理
 今のは御意見だと思いますので、では、三浦委員、お願いします。
○三浦委員
 内藤会長、製薬産業についての存在意義というか、わかりやすく整理していただいたということでお礼を申し上げたいと思います。
 その中で、スライドの10にあります「後発品への置き換えについて」というところなのですが、この四角の中に「イノベーションの評価と後発品の使用促進は、いずれかのみが先行して行われるのではなく、バランスを取りつつ進めるべきである」と書いてあります。先ほど車の両輪とおっしゃいましたけれども、そういうことかなと理解しています。
 その下のほうに、いろいろ後発品の数量シェアについて書いてあります。後発品のある先発品及び後発品の数量を用いた指標とすること、これについては妥当だということで、ここに書いたということは、置き換えについて何かイメージというか、お考えというのがあってここに書いておられるのかなと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
○印南部会長代理
 会長、お願いします。
○内藤会長
 イノベーション評価については、当連合会はかねてより新薬創出等加算の本格導入と恒久化ということをお願いしております。
 それから、先ほど来申し上げておりますように、後発品においても一部イノベーションを担っている部分がございますので、薬価についてドラスティックな変化があることはイノベーションの阻害要因になり得ると考えているところでございます。
 その上で、もちろん後発品が適切に使用促進されるということは、我が国の国策として十分理解をしているところでございますので、その方策を推進することに我々は異存があるわけではございません。
 ただし、ただいま御指摘がありましたように、若干認識の差はございますが、既に診療報酬上の諸々の手当というものが打たれていると思います。その成果は、このところ加速度的に上がってきていると認識をしておりますので、その政策効果の判定をしっかりとやっていただきたいと考えております。
 それから、御指摘のありました諸外国の状況につきましては、医療というのは長い歴史と、先人の御努力の上に成り立っております。例えば、新薬の薬価につきましても、一方では自由薬価、ある国においては発売時より特許満了時には約3倍に新薬の価格を上げることができる、そのような状況もあります。
 また、昨今話題になっておりますユニバーサルヘルスカバレッジということを見ましても、その財源も多様でございますので、単純に諸外国の事例をもってそれを目標とするということは、やはり慎重な議論が必要ではないかと考えているところでございます。
○印南部会長代理
 三浦委員、お願いします。
○三浦委員
 最後の質問は、後発品数量シェアの指標というのをどうお考えかという質問だったのですが、今までずっとお話しされていた中で、やはり我々もやはりきちんと指標というのか、実現が可能な、そういうロードマップをきちんとつくって、それに向かって後発品の使用促進の努力をしていくということは、今後も続けなければならないと思っております。
 それから、先ほど澤井会長のほうから、診療報酬に対する御意見もちょっといただいたかと思います。
 十分御理解していただいていると思いますけれども、保険薬局のほうで後発品使用促進に対する評価のあり方の中で、当然、在庫の負担ですね。新薬と後発品と両方そろえる、それから一つ一つ後発品についての説明をしている。先発品の説明と後発品の説明をする。基本的に必ず説明する。
 それから、後発品にかえた後、次回に来られたときにフォローもしなければならない、その時間的なもの、それから当然、先発品から後発品にかえたときの添加剤、これの説明、あるいはそれもフォローの中に入っていくということも全部含めてだということだと、私は理解していますので、その辺は当然御理解した上での発言だったと思いますが、一応、御確認させていただきます。
 以上です。
○印南部会長代理
 ほかに質問、御意見はございますか。
 石山委員、お願いします。
○石山委員
 前回、前々回といろいろ議論があったのですけれども、大局的に先発品と後発品の差があるのはやむを得ないという話で、今まで流れておりますけれども、1つ確認したいのは、事務局に情報管理の提供の、スライドの5ですが、これは研究開発費に含まれるのですか、先ほどおっしゃったのをちょっと聞き逃したものですから。
○印南部会長代理
 管理官お願いします。
○近澤薬剤管理官 
 薬剤管理官でございます。情報管理とお話ししたのは、新薬の算定をするときの再審査期間中の市販後にかかる経費という形で研究開発費の一部として算定しているということです。ですから、実際にランニングコストとしてなっているときには、別に薬価としてという話ではなく、新薬の算定のときには、その考えをしていますということです。
○石山委員
 わかりました。
 もう一つは、スライド5に書いてあって、これは安達委員も御質問されたのですけれども、先発品と後発品の差、これは今までの議論でも、今はたしか30%の差がありますね。今後の改定でも、いろいろ差はつけてもいいけれども、この差については何も議論は今までないわけですね。今後やるはずなのですけれども、その場合に、やはりここで書いてあるようにランニングコストや投資のみで評価することができない、私は、これは評価することができないから何だと言いたいのです。やはり大事なのは、定量的な議論がないと、最後はやはり厚労省は強いですからね、えいやで決まるというのは、やはり全体では余りよくないなと思って、あえてこの質問を前回もさせていただいたのですけれども、このような回答であると、どうなるかは構いませんということで、私は理解してよろしいのですね。
 以上です。
○内藤会長
 全く逆でございます。多くのリソースと投資を積み重ねてきており、その上で、安心・安全という国民にとって最大の価値を実現しているという、その流れを御理解いただきまして、先発品の価値を認めていただきたいという、お願いでございます。
○印南部会長代理
 石山委員、どうぞ。
○石山委員
 価値は十分認めているのですよ、ただ、今のようなお話ですと、大方の委員の方が本当に納得するのかなということで前回も前々回も質問させていただいたので、やはり議論というのは定性、感情でやってはいけないはずなのですね。基本的には、こういうコストの積み重ねがある、あるいはこういうところは先発品と後発品の差異というものを理解していただきたいという、そういう部分が私としては必要ではないかと思って質問させていただきました。
 以上です。
○印南部会長代理
 ほかに質問等はございませんでしょうか。
 一通り中間取りまとめ(案)について議論がされてきたと思います。本日の議論を踏まえて、次回、中間取りまとめ(案)についてさらに議論を深めることにしたいと思います。ただし、4月の総会で後発医薬品使用促進の新たな目標等について一通りの議論をすることとなっていますので、この点について若干議論したいと思います。
 前々回三浦委員からの御発言をもとに、たたき台、これは今の業界からの資料のスライド6に入っているものと同じであります。これについて、一番下の○の段落ですけれども「例えば将来的にはフランス等が参考となる」と記載されていることについて、白川委員のほうから意見があったと思いますけれども、確認のために、これについて白川委員からもう一度御説明をお願いできますでしょうか。
○白川委員
 三浦委員の発言を正確に覚えているわけではないのですが「将来的にはフランス等が参考となる」の「将来的には」というのが、どれくらいの期間を想定しているのかを考えると、例えば「当面はフランス等を目指す」とか、そういうニュアンスで三浦委員もおっしゃったのではないかと思っておりますので、そうした点を踏まえて文章を修正したらいかがかなというのが私の意見でございます。
○印南部会長代理
 まず、三浦委員、どうぞ。
○三浦委員
 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、実現可能なロードマップをきちんともう一回新たにつくる必要があると。先ほど数量ベースで30%というのが今回の目標であったと。もしある程度達成近くにいったとすれば、次に何を目標にするかというのはつくる必要がある。そこについては今後議論していただいて結構だと思いますが、やはり先ほどの澤井会長のお話ではありませんけれども、後発品をさらに一層促進しなければいけないという考えは、我々も持っておりますし、それに向けて努力する必要はあると考えておりますので、そこについては将来的にではなくて、当面はという文言に変えていただいても、私は結構だと考えております。
○印南部会長代理
 ありがとうございました。
 小林委員、お願いします。
○小林委員
 前回、たたき台の最後のなお書きに関し、後発品への置き換えの指標について、この段階で特定の国を殊更例示して記すというのは如何かと申し上げました。
 そのときに他の委員の皆さんからも、やはり具体的な指標についての議論がない中でこういったものが出てきたという御意見もありましたので、やはりここは表現を、今ご意見があった期間の問題もそうですが、表現を工夫していただいて、多分次回は中間取りまとめ案が提出されるのではないかと思いますが、その中で、その表現を含めて具体的にはどういった方向かというのを、もう少し事務局の案についてそれぞれ議論したほうがいいのではないかと思います。
 以上です。
○印南部会長代理
 ほかに、安達委員、どうぞ。
○安達委員
 もう時間があれなのですけれども、その点は前にも申し上げました。恐らくフランスという単語が出てくるのは、日本の置き換え率の次に近いところがフランス、スペインだったから当面はというのが、その趣旨だったと思います。
 そのことについては、私は何遍も申し上げていますけれども、少なくとも100品目の集計くらいではあるのだけれども、かなり確度の高い集計があって、アメリカを除けば、ヨーロッパのほうがむしろ日本よりも新薬価格は安いというデータがあるけれども、それはどうなのかということを再三お尋ねしておりますので、この結論が出ないと、ではヨーロッパの企業は新薬価格が安いにもかかわらず、それだけジェネリックに置き換わってもやっていけるのか、日本では、これは低いけれども、どうして長期収載品との価格差をなお維持するという議論になっているのかと、ここのところの結論が出ないわけです。だから、このデータを出していただいた上での、そういう表記のあり方という検討になるのではないかと、私は重ねて申しますが、そう思っております。
○印南部会長代理
 他の委員の方は、いかがでしょうか。
 今の御意見ですと、少なくとも当面と言いますか、次の改定かちょっと微妙かもしれませんが、当面目指すべき目標として何らかの数値なり、そういうものを設定することについては異論はなくて、当面という言葉も異論はないと。それが、特定のパーセントか、フランスというものかどうかについては、今、この場で決めるのではなく、データを出してから、あるいは議論してからという御意見が出ていると思います。そういう理解でよろしいでしょうか。
 そうしますと、次回は取りまとめになると思うのですけれども、表現をちょっと工夫していただいて、何らかの目標を明示するような議論を行うという、そういう了解でよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長代理
 では、そうさせていただきたいと思います。
 あと、時間も押してまいりましたので、本日の業界意見陳述を踏まえて、次回に中間取りまとめ(案)を整理して事務局より提示してもらいたいと思います。
 次回は、事務局が整理した中間取りまとめ(案)をもとに引き続き検討することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長代理
 それでは、他に質問等もなければ、本件についてはこのあたりにしたいと思います。
 次回は、本日の業界の意見陳述を踏まえて、中間取りまとめについて議論をまとめたいと思います。
 本日の予定された議論は、以上です。
 その他、事務局から何かございますでしょうか。
○近澤薬剤管理官
 特にございません。
○印南部会長代理
 それでは、本日の薬価専門部会は、これにて閉会といたします。
 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第2係

代表: 03−5253−1111(内線3276)

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