ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > > 第52回労働政策審議会障害者雇用分科会 議事録




2012年11月13日 第52回労働政策審議会障害者雇用分科会 議事録

職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課

○日時

平成24年11月13日(火)
10時00分〜11時30分


○場所

厚生労働省専用第23会議室(19階)


○出席者

【公益委員】今野委員、菊池委員、武石委員、松爲委員
【労働者代表】桑原委員、杉山委員、斗内委員、冨高委員、南部委員
【使用者代表】塩野委員、高橋委員、中村委員、萩原委員
【障害者代表】阿部委員、川崎委員
【事務局】岡崎職業安定局長、小川高齢・障害者雇用対策部長、山田障害者雇用対策課長、松永障害者雇用対策課調査官、安達障害者雇用対策課長補佐、境障害者雇用対策課長補佐

○議題

(1)障害者権利条約への対応の在り方についてマル3
 ・ 検討すべき具体的論点(「第4 権利擁護(紛争解決手続)」)
 ・ 検討すべき具体的論点(「第5 その他」)
 ・ これまでの議論について
(2)その他

○議事

○今野分科会長
 ただいまから、第52回労働政策審議会障害者雇用分科会を開催いたします。本日は、岩村委員、野中委員、栗原委員、北原委員、竹下委員が御欠席です。これまでと同様に、発言をされるときには手を挙げていただいて、私が指名しますので、名前を言って発言をしていただきたいと思います。今日は少し遅れておられますが、西村厚生労働副大臣が御出席されますので、お知らせをしておきます。
 議事に入りたいと思います。議事次第にありますように、今日は「障害者権利条約への対応の在り方について」の「第4 権利擁護」と、「第5 その他」です。それが終わったあとに、これまでの障害者権利条約への対応の在り方の議論の総括をして、整理をして、それに基づいて議論もしていただきたいと考えております。もう一つ、「その他」があります。早速、議題1の「障害者権利条約への対応の在り方について」の「第4 権利擁護」と「第5 その他」について、事務局から説明をしていただきたいと思います。
○障害者雇用対策課調査官
 今日は、お話のありました二つの論点である「第4 権利擁護(紛争解決手続)」と「第5 その他」についての議論をお願いしたいと思います。「第4 権利擁護」について、資料1を使って説明します。
 まず、「権利擁護(紛争解決手続)」で残されている論点は、四角にあるように、都道府県労働局に置かれている紛争調整委員会を活用する場合の仕組みをどう考えるかということです。この話に入る前に、紛争調整委員会とか、都道府県労働局の個別紛争解決の仕組みについて、参考資料1と参考資料2で簡単に説明します。参考資料1が労働局における労働関係の紛争解決手続のスキーム図です。何らかの紛争が起こった場合は、労使間で自主的に企業の中で解決していただくことが基本になるわけです。それでも解決ができなかった場合に、労働局に持ち込まれることになります。いちばん左のラインが一般的なスキームになるわけですが、各労働局等にある総合労働相談コーナーで労働問題に関する相談を受け付けるという形になっております。
 その上で、法令違反があれば、監督署等の各担当が所管の法令に基づいて指導・監督を行うわけですが、そういうものではなくて個別の紛争ということになれば、そこの紛争解決援助の対象とすべき事案ということで、局の中で紛争解決をすることになっております。個別紛争の対応としては、一つは当事者の一方の方からの申し出を契機とした労働局長による助言・指導と、紛争調整委員会でのあっせん委員によるあっせんといった対応があります。真ん中の均等室から下の縦のラインは、男女雇用機会均等法等々の紛争についての特例的な扱いもあるところで、詳しい比較は参考資料2を御覧いただければと思います。
 こちらは、いま申し上げた個別労働解決紛争の一般的な取扱いと、右側で男女雇用機会均等法等の関係の紛争についての特例的な取扱いを整理しております。いずれも自主的な解決に努めるという点では両者とも同じわけですが、マル2の労働局での解決手続では、労働局長による援助については、個別の紛争法の中では助言と指導になっておりますが、均等法や育児・介護休業法、パート法では、これに勧告が加わっているものです。
 紛争調整委員会への委任では、個別紛争法の中ではあっせんという形ですが、均等法等のスキームでは調停という形でやることになっており、紛争の解決に向けて少し積極的に介入するという仕組みになっております。
 意見聴取する者の範囲としては、個別紛争法では関係当事者と関係労使を代表する者を意見聴取の対象としておりますが、均等法ではこれらの者に加えて、※2ということで下に注書きがありますが、男女雇用機会均等法の関係では、第11条第1項に関する調停ということで、これは主にセクハラに関する紛争の調停です。これについては、「性的な言動を行ったとされる者」からの意見聴取もできるということです。育児・介護休業法とかパートタイム労働法の関係では、「関係当事者と同一の事業所に雇用される労働者その他の参考人」からの意見聴取も可能になっているということです。
 法律上の義務の履行確保のための措置ですが、そこでは法令違反の疑いのある事業主等からの報告徴収、助言・指導・勧告といった規定や、均等法や育児・介護休業法では、勧告に従わない場合の企業名の公表といった規定もあるということです。いまの労働問題の紛争解決の手続の取扱いがこういうものだということを頭に入れておいていただきながら、今後の論点について見ていただければと思います。
 資料1に戻って、紛争調整委員会を活用する場合の仕組みについてのこれまでの議論の紹介です。2年前の中間的な取りまとめの中では、紛争は、できる限り自主的に解決されるべきであること。それができなかった場合は、第三者機関による解決を図ることになるわけですが、刑罰法規とか準司法的手続といった判定的な形で行うのではなく、調整的な解決を重視すべきであるという意見が出され、異論はなかったところです。
 次の○ですが、紛争解決手続としては、今、説明した紛争調整委員会を活用した仕組みとすることが妥当であるということについても、異論がなかったところです。これ以外には、一部の委員からは、出頭命令を行い得ると、あるいは出頭命令に応じない場合に過料を課すといった権限の付与や、勧告の権限、企業名公表といったものも必要ではないかという御意見がありました。あとは原告に負担が掛からないように、使用者との立証責任の配分をある程度決めておく必要があるといった御意見もいただいております。これ以外にも、労使代表、障害者雇用に関する専門家や障害当事者の関与を可能とすることが必要であるという御意見もいただいております。
 次に、研究会報告書での議論ですが、まずは労働局長による助言・指導を行うとともに、必要に応じて、調停制度による調整的な解決の仕組みを整備すべきであるとされております。また、男女雇用機会均等法のように、助言・指導に加えて、勧告できる仕組みとすべきではないかという御意見もいただいております。紛争解決手続については、「中間的な取りまとめ」と同様に、現行の紛争調整委員会を活用すべきだとされています。また、一部からの御意見としては、出頭命令を付与すべきという御意見と、まだこれに関しては調停制度の趣旨に照らして、出頭義務を付与することは相容れないのではないかという御意見をいただいております。障害者虐待防止法との関係で、法律に基づいて設置される都道府県の権利擁護センターとか市町村の虐待防止センター、あるいは内閣府の差別禁止部会で創設が検討されている障害者の権利救済機関と、労働局の紛争調整委員会とが連携を図ることも検討されるべきであるという御意見をいただいております。
 2ページで内閣府の差別禁止部会の意見です。こちらでも紛争の解決の在り方については三つあるということで、1)は職場内での自主的な解決、2)は既存のADRによる解決、3)には司法による判断ということで整理をされております。このうち1)、2)については、「第3章紛争解決の仕組み」で述べていることで、※で下に書いてありますが、こういうことも含めて引き続き検討されるべきだということです。具体的には、「障害のある労働者をサポートする第三者の参加等の工夫が必要である」ということ。あるいは次の※ですが、労働分野においては、先ほどから申し上げている労働局長による情報提供・相談等や紛争調整委員会によるあっせん等の仕組みが設けられているので、こういった仕組みを活用することも妥当と考えられると言われております。あと、内閣府の差別禁止法による解決の仕組みも選択可能とすべきであるということも言われているところです。
 以上のような議論を踏まえた上での具体的な論点が四角の中です。この紛争解決手続については、「中間的な取りまとめ」の中で、できる限り自主的に解決されるべきであること。それができない場合は、外部の第三者機関による解決を図ることになるわけですが、その際も調整的な解決を重視すべきであるということ。紛争解決手続としては、既に存在する紛争調整委員会を活用した仕組みとすることが妥当とされております。
 そういった中で、今日の議論では第三者機関による解決の仕組みをどうするかということについて、御議論いただきたいと思っているのです。そこでの論点としては、マル1男女雇用機会均等法等を参考に、紛争時での労働局長による助言・指導・勧告を行うとか、必要に応じて、調停制度による調整的仕組みとすることについてどう考えるか。紛争調整委員会の中で、関係当事者に出頭を求める規定を設けることについてどう考えるか。あるいはマル2紛争調整委員会の活用の中で、障害者雇用に関する知見を有する者の意見を聞くことについて、それが可能な仕組みとすべきかどうか。マル3障害者虐待防止法により設置されている都道府県の権利擁護センターや市町村の虐待防止センター、差別禁止部会で創設が検討されている障害者の権利救済機関と、労働局の紛争調整委員会とが連携を図るべきということでよいかということについて御議論いただければと思います。
 3ページですが、障害を理由とする差別の禁止に関する法律、内閣府の差別禁止法で定めることとされている、権利救済の仕組みと紛争調整委員会との関係についてどう考えるかということ。今、申し上げたことのほかに、男女雇用機会均等法等を参考にして、個別の紛争以外の場合でも差別禁止等の施行に関して必要な報告徴収ですとか、助言・指導、勧告の規定を設けるといったこと。企業名公表の規定を設けることについて、調整的な解決を重視すべきとされていることも踏まえて、それぞれどう考えるのかということについて御議論いただければと思います。
 4ページ以降は、個別紛争の仕組みについての関係の条文を載せておりますので、こちらも参考にしていただきながら御議論いただければと思います。
 資料2です。「第5 その他」ということで、2点ほど論点を入れております。(1)障害者基本法と障害者雇用促進法の規定ぶりということで、障害者雇用促進法の目的規定についてどう考えるかということについての御議論です。これは研究会の報告書の中で、障害者基本法の改正に併せて恩恵的表現から権利性の高い表現にする必要があるといった御意見をいただいているところです。そういった中での具体的な論点ですが、法律の目的規定は、それぞれの役割等に応じた規定の仕方があるのではないか、障害者雇用促進法の目的規定等については、法改正により新たに規定される内容を踏まえ、必要に応じて見直しを検討すべきではないかということで、これについて御議論いただければと思います。
 2ページは、その関係での関連の条文を載せております。
 3ページは、(2)公務員の取扱いです。国家公務員又は地方公務員と民間の労働者との関係をどう考えるかということで、これは先ほどの内閣府の差別禁止部会の意見の中で、国家公務員又は地方公務員は、民間における労働者と同等の取扱いがなされるべきであると言われております。これを受けた具体的な論点ですが、国家公務員又は地方公務員についても、同様に権利条約への対応は図られるべきであるわけですが、それぞれの法制度の中で、権利条約に沿った取扱いがなされるよう、関係省庁間において調整が図られるべきではないかということについて、御議論をいただければと思います。私からの説明は以上です。
○今野分科会長
 御意見・御質問をお願いいたします。
○冨高委員
 まず、紛争調整委員会の活用についてなのですが、いままでこの審議会の中で、様々な発言があったかと思いますが、基本的に合理的配慮の提供などについては、まず企業内での話合いで解決すべきだと我々も思っているところです。ただ、全ての企業に差別の禁止とか合理的配慮が義務付けられることを考えると、今後、話合いだけで解決できない案件も増えてくるのではないかと想定されます。そういった意味でいうと、行政救済のシステムも、企業内の話合いで解決できない場合の対応としては必要なのではないかと思っており、紛争解決手段として、既にある調整委員会を活用することには特段異論はないと思っています。ただ、これは障害に関する紛争事案の対処だけではないのですが、紛争調整委員会の在り方自体に課題があるのではないか、これを改善していく必要があるのではないかと思います。先月開催された、労働政策審議会労働条件分科会で示された内容なのですが、紛争調整委員会であっせん申請を受理した事件で、紛争当事者の一方が手続に参加しないなどの理由で、結局あっせんが打ち切られたものが非常に多いということです。6,510件中3,550件ということで、実に全体の半数以上を占めているという事実も出ていると伺っております。話合いで解決しないから行政手段に訴えているにもかかわらず、結局、解決の実効性が乏しかったということになってしまうと意味がなくなってしまいますので、以前から労働側として言わせていただいておりますが、出頭命令権限の付与であったり、応じない場合の過料規定の創設、労使代表の参画といった実効性を上げるための改善を、是非、検討、対応していただけないかということを意見として言わせていただきます。
 3ページの○にありますが、助言・指導、勧告の規定、企業名公表措置を設けることの是非について論点が上がっておりますが、先ほども言いましたように、今後いろいろな事例が想定されますので、当然事業主の中には調整的な解決に応じないという特殊なパターンも存在されるのではないかと思います。そう考えると、男女雇用機会均等法を参考に、助言・指導、勧告の規定、企業名公表措置等の導入を検討していただけないかということを、併せて意見として言わせていただきたいと思います。以上です。
○川崎委員
 少し教えていただきたいことがありまして、1ページの◎の下の4番目の○の最後のところですが、いわゆる内部での相談のところで、紛争を解決していこうというところだと思うのですが、「労使の代表と障害者雇用に関する専門家や」、その次がちょっとうまく読み取れないのですが、「障害当事者の関与を可能とする」ということは、「障害当事者の参加を認める」と読み取っていいのかということの質問です。それと、是非ともこれは障害当事者を参加させることが必要ですが、2ページの差別禁止法の中の下の段落の少し上のところに「障害のある労働者をサポートする第三者の参加等」とあります。やはり知的とか精神障害の場合には、なかなか自分で言い出せないところもありますので、そういう人をサポートする支援者の参加が必要だと思います。先ほどもお話がありましたように、なるべく企業内の相談の中で解決できることがベストだと思うのですが、そのためには、ただ形式的に相談をやったよということでなく、質の高い本当に障害者の立場に立った、相談支援ができるような人の配置といいますか、それをお願いしたいと思います。以上です。
○今野分科会長
 資料1の1ページの中間取りまとめの中の四つ目の○の「障害者当事者の関与を可能にする」というのはどういうことか、もう少し明確にしてほしいという御質問があったのですが、どうですか。
○障害者雇用対策課調査官
 ここで言っている障害当事者というのは、まさにおっしゃったとおり障害者で、紛争の当事者になっている方ということで書いているところです。
○今野分科会長
 ほかに何か意味があるのですか。紛争の当事者が訴えているのだから当然ですよね。それ以外の何か意味があるのですかね。どうでしたかね。
○障害者雇用対策課長補佐
 ここで言っておりますのは、解決の仕組みの中で、まさに障害者である当事者が何らかの形で意見を述べる等の関与ができるようにしてくれという声が出されたことを踏まえて、意見として書かれているということだと記憶しております。
○今野分科会長
 考えてみれば当然ですよね。ほかに何か意味があるのかと思ってしまいますが、そうではないのですね。
○萩原委員
 逆に、障害当事者と書かれているということは、企業側は関与できないというように読めてしまうのですが、そういうことではないですね。
○障害者雇用対策課長補佐
 念のため、個別労働関係紛争法等の規定によりますと、紛争調整委員会は関係当事者の意見を聞くことができるという規定になっており、この規定は関係当事者ということですから、企業側、当事者側、労働者側、双方という規定になっております。
○萩原委員
 であれば、あえて書かなくてもいいような気もするのですが。
○今野分科会長
 何かあったのかな。特別に意味はないですね。
○松爲委員
 今の川崎さんの意見にさらに付け加えて、いろいろ言いたいところがあるのです。というのは、参考資料1にありますように、あくまで第一義的には当事者の中でやるべき話なのです。ところが、当事者の話というのは、実は川崎委員がおっしゃったように、当事者のことをいろいろサポートできる人たちが極めて重要だと思っています。ところが、現在の状況からしますと、そういったサポートできる人たちが企業の中でどこまで入りきれるか、マンパワーも含めてなのです。専門家としては、例えばジョブコーチとか、障害者職業カウンセラーということが想定されると思うのです。ところが、絶対数が基本的に足りない。実際に第一義的に企業内の当事者同士でやるということを言っても、強調しておいてもらいたいのは、そのための人材育成のシステムを並行して早急に作っていかないと、これは第一義的な形はうまくいかないのではないかということを非常に危惧いたします。そういう点では、人材育成の仕方を、もう少し本気になって考えていただきたいという意見です。
○南部委員
 2ページ目の囲み書きのマル3について、意見と質問をさせていただきます。マル3にありますように、障害者権利擁護センター等が検討されているということで、権利救済機関と紛争調整機関が連携を図るべきであるということで良いかという投げかけになっておりますが、関係機関の連携を図るというのは当然のことだと考えております。併せて、連携の方法で重要なことは、具体的にどのような連携を、誰がどのように図るかということではないかと思っております。例えば連携という言葉はかなり幅がありまして、使いやすい言葉ですので、相談者である障害者が連携という言葉でたらい回しになったり、どこに相談に行ってよいか分からないような問題も発生するように考えられますので、各機関が連携するといっても、労働に関する問題については、先ほど人材育成のこともありましたが、労働専門家の関与が必要であると考えておりますので、是非とも紛争調整委員会での取扱いを位置づけるような方向で、きっちりと書いていただけたらというのが意見です。
 併せて質問です。連携の方法に関して、具体的に各機関の役割分担や情報共有の方法などについて、現時点で事務局ではどのように考えられ想定されているか、教えていただきたいのが1点目の質問です。
 もう一つ質問なのですが、差別禁止部会で創設が検討されております権利救済機関とは、具体的にどういったものが考えられているかということも、教えていただけたらと思っております。座長、資料2についての質問もあるのですが、それも併せてよろしいですか。公務員の取扱いのところなのですが、後ほどでよければ後ほどにしますが。
○今野分科会長
 どちらでもいいです。
○南部委員
 併せて言わせていただきます。資料2の5ページに「公務員の取扱い」について書いていただいて、どうもありがとうございます。2011年の障害者雇用状況調査によると、公務部門で働かれている障害者の方々が約5万人いらっしゃるということです。現にこれだけの方が働いているということを、まずこの場で認識を共有していただきたいのが一つです。併せて、公務部門だけで障害者ということを括るのではなく、民間で働く障害者同様、採用・募集、あらゆる働くというステージでの問題や差別禁止、合理的配慮の共有といった取扱いが、公務部門も同様に扱われるべきだと考えておりますので、関係省庁間での調整を図っていただきたいと考えます。併せて、公務部門は別ではなくて、障害者という枠組みの中では民間と同様であることを、提言に書いていただくように要請をしたいと思います。以上です。
○今野分科会長
 御質問についてどうですか。資料1の2ページの四角の囲みのいちばん最後のところですよね。
○障害者雇用対策課長補佐
 まず、具体的な連携の在り方は、まさにこの分科会で皆様の御意見を踏まえながら、それを受け止めながら、我々としては考えていきたいと思っております。その中で、先ほどの御指摘の中でありましたような労働問題については、ある意味、紛争調整委員会が主導的な役割をもって、しっかりやっていくということはやっていかなければと思います。障害者差別に関する問題であるとか、ここで出てくる虐待に関する問題は非常に関係機関が多いので、相談者は労働問題以外の相談について紛争調整委員会に相談するとか、それ以外のケースもありますので、そういった場合にたらい回しになって、結局谷間に落ちるのではなくて、適切な機関に適切につながれることが必要だということは、しっかりやってほしいという御意見かとは受け止めました。ここでの更なる御意見も踏まえて、具体的な対応については検討するのかと考えております。
 2点目の差別禁止部会で創設が検討されている権利救済機関については、現時点でその内容は承知しているところではありませんが、いずれにせよ創設される場合には、調整を図らなければいけないのではないかということで記載しております。繰り返しますが、この部分についても、まさにこの分科会の場で御議論をいただければと考えております。
○今野分科会長
 いずれにしても、今、御意見があったように、各関係機関の役割分担が明確になっていないと、連携もあり得ないので、そこを少し整理をして、それで連携の在り方を考える。ただ、出口は労働関係の問題はこちらだということを明確にさせておく。そういう御意見ですよね。
○萩原委員
 冒頭、冨高委員から出頭命令と過料のお話があったと思います。こういった紛争解決の処理は、資料1の2ページの最初に書いてありますように、いくつか段階があるわけです。職場内の自主的解決、既存のADR、司法による判断とあるのですが、調停、あっせんというのはあくまで自主的な、自発的な、それぞれが了解をして第三者のアドバイスを得ながら解決に至るというシステムだと思います。それなのに、やや裁判的な出頭命令だとか過料を持ち出すのは、ちょっとどうかなというのが本音です。
 これはやや余計なコメントかもしれませんが、恐らく紛争の大多数を見れば既に障害者を雇用されている企業だと思いますし、それなりに努力をされているところだと思いますので、そこに更に、男女雇用機会均等法などよりも厳しい取扱いをするのは、ちょっとどうかなと思います。
○中村委員
 2点質問させていただきます。紛争調整委員会による出頭の義務付けは企業側には大変重いものであり、出頭の義務付けというのは第三者による調整的な解決を目指す制度の趣旨からしても適当ではないと考えております。男女雇用機会均等法においてはどのようになっているのか、というのが1点目の質問です。
 2点目の質問ですが、資料1の2ページのマル2に「障害者雇用に関する知見を有する者」という表現がありますが、これは具体的にどのような方を指しているのでしょうか。
○障害者雇用対策課長補佐
 1点目です。男女雇用機会均等法においては、出頭命令という形での規定は設けているところではありません。法律上の規定では、「出頭を求める」という言い方になっていたやに記憶しております。
 2点目ですが、いわゆる「障害に関する知見を有する方」をどう捉えるかというのは御議論いただければと思いますが、例えば、障害特性をよく御存じのお医者さんなどが想定されるのかと考えております。
○中村委員
 出頭に関しては、男女雇用機会均等法でも同じような取扱いということですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 出頭命令という形での規定は置いておりません。
○塩野委員
 重ねての発言になるのですが、出頭義務については、本当に企業にとってはかなり重いと考えております。ただいま事務局から御説明がありましたように、男女雇用機会均等法でも出頭義務までは課されていないということでありますので、今回の場合、あくまでも第三者を交えた話合いによる解決ということで、無理に出頭義務を課してまで行うような仕組みにはしないようにしていただきたいと考えております。
○武石委員
 出頭命令に関して、労使の御意見が分かれているようですが、ここは紛争を調整していくという当事者間の合意がないと、なかなかその先には進めないということを考えると、出頭義務まで課すのは難しいのかという印象を持っています。均等法の枠組みと障害者の枠組みでは、かなり均等法が参考になると思うのですが、そうなると均等法が男女の差別を禁止していますが、障害者は更にそこに合理的配慮という、かなり難しい枠組みを事業主に求めていくことになりますので、現段階で出頭義務、あるいは命令ということは、少しハードルが高すぎるかなという印象があります。
 もう一つ、自主的解決が非常に重要になってくると思いまして、均等法の中でも苦情処理機関を設置するようにということが第15条で求められているのです。こういったものを障害者の中でもきちんと企業の中に位置づけて、ただ均等法は苦情を当事者間で処理していくという枠組みになっていますが、先ほど来、御意見が出ていますように、障害者の場合は自分自身からいろいろな要望を言っていくことが必ずしも十分できない場合がありますので、この辺りに第三者が関与していくような仕組みも設けてもいいのかということを考えております。以上です。
○萩原委員
 先ほどから第三者の関与という議論があるのですが、そのこと自体について特に異論はないのです。しかし、どういう形でその第三者が選ばれるかということについては、恐らく紛争調整委員会によって紛争処理に長けた方が当たられるのだと思うのですが、その際、委員会の統一した意思として、そういった方が選ばれるのかということを確認したいと思います。
○今野分科会長
 それは現在の紛争調整委員会の委員はどうやって選任されているのかという御質問ですか、ちょっと聞き逃したので。
○萩原委員
 要するに、例えば原告と被告というと堅いですが、それぞれが勝手に参考人を呼ぶということではないですね。
○今野分科会長
 勝手に何ですか。
○萩原委員
 その人たちが指名した方が参考人として呼ばれるというわけですか。
○今野分科会長
 事務局、いかがですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 法律上第20条に規定がありますが、「調停のため必要があると委員会が判断したときには、関係当事者の出頭を求め意見を聞くことができる」となっていますので、あくまでも調停のため必要があると委員会が認めたときに呼ぶという規定になっているところです。
○今野分科会長
 実際には、私は調整委員をやっているので、実務でのまわし方を説明します。調整委員会は大人数の委員から構成されているので、そこで事件をすべて処理することは実務上難しい。そこで、実質上は、その案件を担当している調整委員の判断で、必要であれば補佐人として認めるということになっています。
○萩原委員
 それを担当されている調整委員は、いわゆる学識経験者として第三者的な方だと理解してよろしいでしょうか。
○障害者雇用対策課長補佐
 そう御理解いただいて結構です。
○今野分科会長
 実態としては、私のような大学の研究者もいますし、弁護士もいますし、社労士もいるという感じですかね。ほかにいかがでしょうか。
○杉山委員
 出頭命令の関係で様々な発言が出ておりまして、今回、障害者の関係で言えば、基本的に企業内でいきなり紛争するのではなくて、サポーターも含めてしっかりと協議して話し合う仕組みを担保することが第一義だと思います。そういった意味では、通常の紛争にいく段取りよりは、解決できる、合意できる仕組みとして適切なものが用意されるべきだと思います。ただし、それでもやはりどうしても合意できない、若しくはそこから紛争につながるということが想定できるというのも、共通認識ではないかと思います。前回もこの分科会でそれに絡むようなお話を議論したかと思いますが、内部でどうしても解決できなかった結果として紛争処理委員会を利用するということになるわけです。
 そうしたときに、先ほど冨高委員の発言もあったのですが、外部で解決する手段として、紛争処理委員会を使うというところまで合意できたとして、実際の紛争処理委員会に実効性が担保されていないのであれば、それはあまり適切な選択でなくなってしまいます。当事者が出席しないというのが半数あったという数値もあって、結局それでは何のための処理委員会なのか分からなくなってしまうのではないかというのが、我々の心配するところです。
 したがって、意見として言えば、実効性を上げるような改善を是非していただきたいと思います。紛争処理委員会の在り方にもかかわってきますので、障害者雇用分科会の中だけでできる話ではなく、横断的な議題になるかもしれませんが、趣旨としてはそのような考え方をしているということを申し上げておきます。以上です。
○障害者雇用対策課長
 いまのお話は必ずしも障害者だけに限らない話かと思いますので、紛争調整委員会の在り方に関して、そういった御意見があったことについては、関係部局にも伝えたいと思います。
○今野分科会長
 いずれにしても、実効性を上げたいというところまでは皆さん合意をしているので、そこから先の方法論の問題ですね。いまおっしゃられた意味は、出頭命令は方法論の一つとして出していますということですね。それこそ何か良いアイディアがあればね。先ほど数字を挙げられていましたが、半分ぐらいでしたか。
○冨岡委員
 6,500件中3,550件です。
○今野分科会長
 私は東京でやっていますが、それでも忙しくて、調整委員はアップアップです。調整委員の人数をもっと増やしてくれると良いのですけれども。だいぶ論点ははっきりしてきて、何が意見の異なる点か、特にいま労使でどのような点で意見が異なっているということが分かってまいりました。
○高橋委員
 資料の3ページの2番目の○に必要な報告徴収とか、厚生労働大臣より助言・指導・勧告の話、あるいは企業名公表の規定などについて記載がありますので、それについて私なりの考え方を申し述べたいと思います。私は毎回繰り返し申し上げているのですが、やはり合理的な配慮は、非常に多様性があって、個別性が強くて、話合いの中でもまた変わり得るというのでしょうか、当初想定されていたものが、話合いの中でだんだん変化していくものでもある、と私は理解しているのです。そう考えると、男女雇用機会均等法が参考になることは私もそうだと思いますが、男女雇用機会均等法に規定があるから、そのまま準用すべきだ、あるいはそのまま導入すべきだとなるのかというと、私は必ずしもそうなのかなと思わざるを得ないのです。
 やはりいちばん分かるのは現場の方々、あるいは支援される方々であって、行政の人たちがどれだけ勧告にふさわしい内容のものを言えるのかというのは疑問なしとしないので、こういう規定を直ちに設けることについては少し慎重であるべきではないかと思っています。とりわけ企業名公表に至っては、合理的配慮という新しい概念が日本の隅々まで行き渡ることがまず大事で、そうした内容が十分に各事業者に浸透しない前に、法改正と同時に企業名公表を制度化していくというのは、非常に慎重であるべきではないかと。
 雇用機会均等法並びはどうかと申し上げるのも、ちょっと自己矛盾しているようですが、御承知のとおり均等法は1985年に成立して、今は確かに企業名公表制度はありますが、その企業名公表が入ったのは1997年改正ということで、十分に時間をかけて、労働者とか事業主、双方の理解を踏まえた上で、企業名公表制度が入ったと私は理解しております。今回の件についても合理的配慮の提供を義務付けた上で、浸透状況、遵守状況などを見ながら、また改めて企業名公表の制度については、後ほど議論を深めていくという対応でよろしいのではないかと思います。以上です。
○今野分科会長
 私が勝手に整理をすると、高橋さんの御意見は結局、頭から反対はしないということですね。そうではなくて、現実は非常に複雑で判断をしにくいことがいろいろあるので、事実を見てからもう一度考え直しましょうという趣旨ですかね。頭から駄目というのと、正確に整理したかどうか分かりませんが、私がいま言ったことではだいぶ違いますのでね。
○高橋委員
 今日お配りしていただいている参考資料2でも、改めて、もう一度確認したいと思いますが、「法律上の義務の履行確保のための措置」ということで、「厚生労働大臣による是正」ないし「公表」という枠がありますが、個紛法では特段こうした規定はないわけですね。確かに雇均法や育介法、パート法にはありますが、それ以外のところには必ずしもないわけで、雇均法であるからこちらの障害者雇用促進法でも入れるという立場にはないと。企業名公表制度については、とりわけ慎重であるべきだということです。
○菊池委員
 知識不足の質問で恐縮なのですが、先ほど紛争調整委員会に約半数が出席していないと。そういう現状の中で、そこで決まったことは守られるのでしょうか。実効性という意味で、単純な質問で恐縮なのですが、教えてください。
○今野分科会長
 当事者が出てきて、こちらがあっせんしますが、当事者の片方が納得しなければ、もうそれで終わりです。納得すれば、それは文書で残しますので、法的効果は出るということです。そうすると、実効性を考えると、当事者の両方が出てきたときに、お互いに納得してあっせんが成立した案件がどのぐらいかということが問題になるわけです。それは私は数字は忘れましたが、かなりの比率でうまくいっているのではないかと思いますよ。つまり、例えば使用者側は来なくてもいいのに出て来ているわけですから。ということは、使用者側も解決しようという意図をそこに出てきますから、ちょっと正確な数字は分かりませんが、そこそこの比率だと思います。
○障害者雇用対策課長補佐
 いま手元にある数字を申し上げます。いわゆるあっせんを行った件数で、先ほど言った参加しない等で打ち切られたもの以外、つまり実際に参加された件数で粗々計算をすると、約3,800、3,900ぐらいありますが、その中で2,400件程度は合意されていますので、3分の2は。失礼しました。2,800分の2,400という計算ですので、相当程度、合意まで至っていると御理解いただければと思います。
○今野分科会長
 ついでに状況を御理解いただきたいのは、非常に簡易な仕組みですので、担当委員によって状況が違いますが、たぶん2、3時間で解決というか、駄目な場合は駄目ですが。大体2、3時間です。状況によって2回ぐらい開くことがあるかと思いますが、一般的には1回で2、3時間でやるということです。それが現状です。現状はそうだろうと思います。ほかにいかがですか。
 今日はもう一つ案件がありますので、そちらに移らせていただきます。
 先ほども申しましたが、「障害者権利条約への対応の在り方について」、これまで今日も含めて3回にわたって議論いただいたわけです。これについて、これまでの議論を整理してもらいましたので、全体のまとめとして、もう一度議論をしていただきたいと思っております。まず、事務局から説明をお願いいたします。
○障害者雇用対策課調査官
 資料3で御説明をさせていただきたいと思います。「これまでの議論」ということで整理をさせていただいております。
 まず、資料3の1ページは前々回の議論の整理で、これは前回もお配りしているところです。前回お配りしたものから修正した所が1か所あります。それは(2)のマル1の二つ目の○ですが、過去に障害の履歴がある者の部分です。前回のものですと、ここに「現在も職業上の制限等を受けている場合には対象とすべきであること」という記載があったのですが、前回の御指摘の中で、これは上の○のほうに包含されるのではないかというお話がありましたので、そこを修正しております。それ以外は前回と同じです。
 前々回の議論で宿題になっていた話で、障害者の派遣労働の実態について教えてほしいというような御指摘がありましたので、こちらで把握できた範囲で御説明します。これは平成19年に行ったアンケート調査ですが、派遣労働者全体に占める障害者の派遣労働者の割合は0.35%で、その数は、おおむね5,000人弱という非常に低い状況にあります。派遣の業務としては、OA機器等の操作が最も多くなっているということです。その障害種別を見ますと、身体障害者の方がほとんどを占めている状況であるということでした。それについては一応御報告をさせていただきます。
 次に、2ページ以降は前回議論していた部分についての整理です。まず「差別の範囲」ですが、基本的な考え方としてのメルクマールを示しております。
 差別の範囲については、まず一つは、その事業主に法的義務を課すということですから、その事業主にとって何が禁止すべき差別に当たるのかということが明確である、それから均等法の性差別の禁止とは異なり、事業主に対して合理的配慮の提供義務を課されることとの関係に留意することが必要であるということで書いております。
 その上で、直接差別、間接差別の扱いについてです。まず、直接差別については禁止すべきであるわけですが、その差別の範囲が明確になるように具体的な事例を分かりやすく示すべきであるといったこと。なお書きで、車いす、補助犬その他の支援器具等の利用、介助者の付添い等の社会的不利を補う手段の利用等を理由とする不利益取扱いも、直接差別に含まれるものとすべきであるということで整理をしております。
 一方、間接差別については、どのようなものが間接差別に該当するのかが明確でないということと、あとは、直接差別に当たらない事案についても合理的配慮の提供で対応が図られると考えられることから、現段階では間接差別の禁止規定を設けるのは困難ですが、将来的には、具体的な事例の集積等を行った上で、間接差別の禁止規定を設ける必要性について検討を行う必要があるということで整理をしております。
 合理的配慮の不提供については、合理的配慮の不提供を差別として禁止することと合理的配慮の提供を義務付けることは、その効果は同じであると考えられることから、端的に事業主への合理的配慮の提供義務とすることで足りると考えられるということで整理をしております。あと、合理的配慮の不提供を禁止すべき差別とすることと、この配慮の提供を義務付けることと両立することについては、法制上の課題があることに留意する必要がある、ということで書いております。
 ハラスメントについては、これもその範囲が明確でなく、障害者虐待防止法の中で既に心理的虐待ということで一定の位置づけがされておりますので、まずは、障害者虐待防止法で定める措置の履行確保に努めるべきであるということで整理をしております。
 労働能力に基づく差異等についてです。合理的配慮が提供された上で、能力を適正に評価した結果としての異なる取扱いは、禁止すべき差別に当たらないとすること。それから、障害者について有利に取り扱う措置、積極的差別是正措置は禁止すべき差別としないということで書いております。
 3ページ、私法上の効果についてです。差別の禁止については、雇用に係る全ての事項を対象としておりますので、個々の行為の効果も個々に判断せざるを得ないということで、私法上の効果を規定するのは困難であるとしております。それから、なお書きとして、そうはいっても障害を理由とする解雇や雇い止めについては、私法上の効果を規定すべきであるといった御意見、既に労働契約法で規定されていることから、これに照らして考えれば良いのではないかといった御意見、さらには、法律上の規定をおかずとも行政上の解釈で対応することも可能ではないかといった御意見を頂いております。
 4ページの合理的配慮の提供についてです。まず、大きな枠組みと内容についてです。合理的配慮は多様かつ個別性が高いということで、法律ではその配慮の概念を定めて、具体的な配慮の内容などについては、指針として定めることが適当としております。配慮の枠組みについては、マル1施設・設備の整備、マル2人的支援、マル3職場のマネジメントに関する配慮といった枠組みで考えるべきであるということで整理をしております。次に、具体的配慮の内容等についての指針を定めるに当たっては、関係当事者である労働者、使用者、障害者、公益の参画の下で検討を行うべきであるということ、なお書きで、募集・採用の機会については合理的配慮の内容に入ることということで整理をしております。
 合理的配慮提供のための仕組みと実効性の担保です。まず、実効性担保と企業での仕組みです。合理的配慮の具体的内容は、当事者間で相談しながら決めることが重要であり、企業内で障害者からの相談に応じる体制の仕組みを確保することが重要であるということで整理をしております。
 障害者の請求権については、一つには、企業の障害者雇用への抵抗感を増すことになるのではないかという御意見、一方では、そういった企業の抵抗感が増すということは理解するけれども、紛争となった場合に障害者側が紛争処理機関や司法機関への申立てを可能とする仕組みが必要ではないかという御意見がありまして、その上で、この請求権の問題については、まずは合理的配慮の内容を当事者間で相談して決めることを基本としつつ、紛争になった場合に障害者の側から紛争処理機関や司法機関を利用できるよう配慮することで対応してはどうかという御意見が出され、異論はなかったということで整理をしております。
 合理的配慮について相談したことにより不利益な取扱いを受けないようにすることについては、これを法的に担保すべきだという御意見があった一方で、法的な対応の必要性については、不利益取扱いの内容を踏まえた上で、更に検討する必要があるといった御意見を頂いております。
 次の相談体制についてです。まず企業内での仕組みについては、企業内に当事者同士が話し合うことのできる相談窓口などの体制整備や事業主が障害者からの相談に応じるようにすることを義務付けるといったこと、それから、企業内での管理者や現場の担当者等には、研修などによってその障害特性に十分な理解を促す仕組みとするといったことが必要であるということで整理をしております。また書きですが、職場において知的障害者等の意思決定を支える配慮を行うことも必要ではないかという御意見がありましたので、それを付記しております。企業外の支援体制については、ジョブコーチなどの外部の専門家の活用、ハローワーク等々の公的な機関による適切な助言・指導が受けられるような仕組みとすること、こうした公的な機関の体制の整備や専門性の向上に努めることが必要であるということで整理をしております。
 次に、マル2事業主の負担に対する助成の在り方です。こちらについては、合理的配慮の提供は事業主に義務付けられるものであるけれども、企業規模や財政状況によってはこの配慮が十分に提供されない可能性もあるということで、合理的配慮を提供する事業主への支援が必要であること、それから、現行では、障害者雇用率制度に連動する形で、障害者雇用納付金制度がありますが、こうした事業主間の経済負担の調整の一環として、合理的配慮に係る経済的な負担を支援していくことは可能であり、その仕組みを活用していくことが適当であるということで整理をしております。なお書きとして、この助成の在り方を検討するに当たっては、合理的配慮の具体的な内容とか過度の負担の内容を踏まえて議論を行うべきである、あとは、納付金財政への影響を含めて考えるべきである、他の公的支援の活用も考えるべきであるといった御意見がありましたので、それを付記しております。
 最後に過度の負担の関係です。過度の負担の判断に当たっては、企業規模、企業の財政状況、経営環境や合理的配慮に対する経済的な支援等を考慮すべきであるということで、今後、指針をもとに判断すべきであるということで整理をしております。また、過度の負担に当たるかどうかについては、配慮の提供が事業主への義務付けであることも踏まえて、使用者側に説明責任があるという御意見と、一方で、合理的配慮の具体的な内容や過度の負担への対応を検討する中で、説明責任の在り方についても検討すべきではないかといった御意見がありますので、それを入れております。この指針を定めるに当たっては、その関係当事者である労働者、使用者、障害者、公益委員の参画の下で検討を行うこととすべきであるということで整理をしております。
 以上が前回までの議論の整理です。また、これらについての御意見等があればお願いしたいと思います。私からは以上です。
○今野分科会長
 ありがとうございました。いま整理していただいたのは過去2回ですので、あと、今日の議論もありますので、それを全体に含めて総括的な、まとめの議論をしていただきたいと思います。
 その前に、資料の5ページの1行目の最初の「が必要であること」というのは、何か文章が4ページからつながらないのですが、これは私の資料だけですか。「仕組みとすることが必要であること」ですか。失礼しました、私の日本語能力の問題でした。それでは御意見、御質問をお願いいたします。
○桑原委員
 まとめというよりは、前回の私の発言意図をもう1回申し上げたいと思います。2ページの上から三つ目の○の「間接差別については」という項目ですが、上から3行目に「現段階では間接差別の禁止規定を設けることは困難である」とありますが、改めてこの発言の意図を申し上げたいと思っております。
 ここで申し上げたかったのは、現状では何が間接差別であるかという定義とか具体例が不透明であるので、4ページの「合理的配慮の枠組みと内容」にも示されているのですが、「合理的配慮の内容を類型化して指針に示すこと」と併せて差別に関する具体的な事例の集積を行った上で定義などを明確化して、その上で法制上の取扱いを考えていくといった現実的な対応が必要なのではないかということです。つまり、今後、具体的な例示を積み上げることで、今後どういったものが差別に当たるのかということが明確になってくるのではないかということです。
 前回の分科会でも別の委員から御発言があったと思うのですが、結局、差別を直接差別、間接差別、関連差別、それに併せて合理的配慮の不提供を細かくカテゴライズするよりは、実質的に雇用における全ステージで障害者に対する不利益をなくすという仕組みを検討することが必要なのではないかと考えております。繰返しになりますが、そうした意味で、今後は特に差別や合理的配慮の内容をしっかり具体的に類型化して、例示を列挙していく作業が重要だと思っております。そういうことを伝えたかったということで御理解ください。以上です。
○今野分科会長
 事務局のまとめはそういう気持が入っていると私は思って読んでいたのですが、大丈夫ですね。ほかにいかがでしょうか。
○萩原委員
 確認です。資料3の1ページの下から4行目のなお書きですが、労働者派遣法で派遣先事業主が責任を負っている事項については、責任を負うべきというのは、ある意味で当たり前なので、これをあえて入れる必要があるのか、よく分からなかったのですが。
○今野分科会長
 何かありますか。
○障害者雇用対策課長補佐
 まさに派遣法に基づく義務の、当たり前と言われれば当たり前ということだと思います。ただ、御意見としてあったので入れたということです。その当否について、もし御意見があれば、ここでいただければと思います。
○萩原委員
 そう書くと、逆に、何かほかのことが決められているように誤解を招かないかと心配しているだけです。
○今野分科会長
 もしこういうように入れるとしたら、障害者は派遣法とは別だなどと考えている人がいると困るから、確認の上で書くということなのでしょうね。ですから、内容上はお互いに異論があるわけではないと思います。あとは書き方の問題で、こう書いたら誤解を招くというのだったら削ればいいし、書いておいたほうがいいというのだったら書いておけばいい。ですから、それは最後の文書化の段階でもう一度考えさせていただければと思います。たぶん文脈の問題もあると思いますので。
○武石委員
 5ページの事業主の負担に対する助成の在り方のところで、前回、議論になったところですが、私が研究会で議論していたニュアンスと少し違うので、前回は意見を言わなかったのですが、申し上げたいと思います。
 ここの書きぶりだと、合理的配慮の提供は事業主に対して、一定の何らかの助成措置を考えていこうというような、支援措置が必要だというのが強めに出ているのですが、研究会のときは、結構時間をかけて議論し紆余曲折があったのですが、結論として、合理的配慮の提供は事業主に義務付けられるので、まずは事業主の自己負担で配慮をしていただこうと整理をした上で、ただ、現在の納付金の制度などがあるので、そういったものを利用しながら、合理的配慮がより効果的に事業主の方の中に浸透するような仕組みを考えていく必要があるということでの整理だったのです。これだと、まず支援ありきというようなニュアンスなのですが、私はそこは違っていて、まずは、事業主の方に自主的に努力をしていただき、その上で納付金制度の枠組みも効果的に使いましょうというニュアンスだったと思っております。
○冨高委員
 ここは私が発言させていただいたと思います。発言の前段のところで、いま武石委員が言われたように、まずは企業での自己負担が前提であるというお話はさせていただいたと思います。意図のところはたぶん合っていると思いますので、問題がなければ、それを入れていただくということになるかと思います。以上です。
○障害者雇用対策課長補佐
 記載させていただいた趣旨は、いま委員がおっしゃったものと変わりがありませんので、文章の修正等については検討させていただきたいと思います。
○今野分科会長
 たぶん武石さんが言われたことは、皆さんもそう思っていらっしゃるので、あとは文章の問題だと思います。ほかにはいかがでしょうか。
○斗内委員
 先ほどの資料で4ページの(2)の合理的配慮の二つ目の○に「請求権」という言葉が出ています。前回、ここに書いてあるように両論があったのですが、私は最終的には実質的な有益な議論ができたのではないかと思っている次第ですが、いかんせん、「請求権」という言葉に捕らわれすぎているようです。もしこういう言葉を使っていくのであれば、できればその辺の概念を整理していく必要があるのではないかと思っております。労働側としましては、そういう言葉にこだわることなく、ずっと申し上げているとおり、お互いにいろいろな話合いができて、合理的配慮をしていただけることがいちばん重要だと思っております。
 ただ、先ほど高橋委員からもありましたように、合理的配慮というのは、個別性が高いものですし、障害の度合を進行の具合によっても途中で段階的に変えていかざるを得ないというところも十分考えられます。そんな中で合理的配慮を話し合って、不幸にして解決できなかった場合に、何らか解決する手段というものを明確にしておくということを申し上げているということで、その辺についての記載もあります。二つ目の○の最後のところに「紛争となった場合に障害者側から紛争処理機関や司法機関を利用できるよう配慮することで対応してはどうか」と書かれているのですが、「配慮」とは、これもまた曖昧な言葉で、どういったことをイメージされているのか、伺いたいと思います。いずれにしても、「請求権」という言葉に捕らわれることなく実効性のある議論が是非できれば、という趣旨です。
○今野分科会長
 配慮とは何かと。
○障害者雇用対策課長
 その前に「請求権」についてです。これはもともと、合理的配慮の提供は障害者の請求権とすべきかという投げかけに対して答えているという形式をとっているので、こういう形になっています。この分科会の場でも「請求権」という言葉自体がある種、議論の混乱を招いているという部分はあるので、そこは、あえてこういうことを入れたほうがいいのか、よくないのかということも含めて、意見書の最終的な取りまとめの調整の段階で検討したいと思います。
○今野分科会長
 もう一つ、「配慮」と書いてあるのですが、この点についてはどうですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 「司法機関を利用できるように配慮する」の「配慮」の中身については、まさにこれについては検討させていただきたいと思いますが、何らかの形で利用できるような取組が必要であるということで、まとめてはどうかということだったと思いますので、そういう意見を文章に落とさせていただいたということです。
○松爲委員
 5ページの(ロ)「企業外の支援体制として、企業の必要性に応じ」云々というところです。2番目の・に「移行支援事業所などとの密接な連携の下で」云々、「そういった公的機関」と書いてあります。これは私どもがやっている委員会の中でも話をしたのですが、移行支援事業所が、要するに、福祉の民間のところなのですよね、これが企業との間に入って、どこまでこういった中立的というか、企業の状況に応じて調整できるかどうかは、公的機関でもないですし質的にもちょっと疑問に思うのです。そうしますと、むしろそれ以外のハローワークや地域障害者職業センター及びナカポツセンターなど、こういった公的機関が仕組みを作らなければいけないのですが、また重ねて申し上げますが、現実問題として委員会を動かしていますと、ナカポツセンターにしましても職業センターにしましても、人的にかなり枯渇しているような状況だと思います。その上で、特に、この前の委員会でもそうですが、非常に仕事量が企業をどう支えるかということに議論の焦点が入っております。いろいろな意味で、こういった調停以外のところで企業を支える機能が非常に求められている中で、こういった調停的な話をやるときに基本的に人材をどうやって増やしていくかということをきちんと考えてもらわないと、第二次的になっても、第一義的に企業内で解決を図ることが現実的には難しくなるのではないかと思います。その点、改めてきちんと書き加えていただけるとありがたいと思います。以上です。
○障害者雇用対策課長
 就労移行支援事業所や就業・生活支援センターにつきましては、これは合理的配慮とは何かということで、混乱したときに裁くというよりは、例えば発達障害者の方を雇用する場合に、どういった配慮が必要かというアイディアをそこからもらったりというようなことも含めて書いているつもりです。
 あと、人材が大事だということは、まさに第3研究会、地域の就労支援の在り方に関する研究会でも非常に言われたことで、そこが充実することによって企業外での支援体制も充実してくるということは、全くおっしゃるとおりです。
○今野分科会長
 それでは、また最終的な文案のところで言ってください。ほかにいかがでしょうか。
○中村委員
 2ページの○の2番目のところ、車いす、補助犬の段落です。前回も議論があったと思うのですが、「社会的不利を補う手段の利用等を理由とする不利益取扱い」とあるのですが、この「不利益取扱い」が具体的にどのようなものを指しているのかということを教えていただきたいと思います。
○今野分科会長
 どうですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 前回の岩村委員の発言をそのまま言いますと、車いすを利用しているということをもって、例えば採用の面等で不利に取り扱われるとか、そのような採用なり、何らかの事故で車いすを利用するとなった場合に、それのみをもって何らかの不利益な取扱いを、というような事案が生じたということだったと認識しております。
○中村委員
 具体的内容というのはそういうことであって、企業としては何をしてはいけないかということが、もう少し明確になるべきだと思うのです。その点、いかがでしょうか。
○障害者雇用対策課長
 そこの点については、そこの前のパラグラフの直接差別の記述のところで「禁止すべき差別の範囲が明確になるよう、差別に当たる具体的な事例を分かりやすく示すべき」と書いてあるのは、前回の場で、そのあとにあるパラグラフの内容も直接差別に含まれるとしていますが、そういった御懸念も含めて差別に当たる具体的な事例を示すことが重要だろうということにしていますので、まさにおっしゃることを受け止めて、その1パラ目を書いているという次第です。
○中村委員
 ありがとうございました。
○今野分科会長
 これは、ここでの議論の経緯からすると、関連差別で区分されていたことですよね。関連差別などはないのではないですかということで、それで議論になって、ここで残ったということです。いま課長が言われたような趣旨だと私も思います。
○中村委員
 明確にならないのであれば禁止すべき差別とするべきではないと思いましたので、質問させていただきました。以上です。
○今野分科会長
 それでは、ほかにいかがでしょうか。
○塩野委員
 4ページの「合理的配慮の枠組みと内容」に関連すると思います。合理的配慮の内容については、今後、指針等で示されていくかと思いますが、その内容が、多様性、個別性ということを考えますと、内容によっては、会社側としては一遍に対応できない、少し時間をかけて対応していかなくてはいけないというような内容も含まれてくるのではないかと思っています。そういった場合に、全てできていないから配慮をしていないというのではなくて、できるところからとか、少し時間をかけて対応するということも合理的配慮をしていると認めてもらえるような仕組みも考えていただきたいと思っています。
○障害者雇用対策課長
 恐らく今の議論は、あとに出てくる過度の負担とも連動する話かと思います。恐らく合理的配慮の提供の中身を決めていく議論と過度の負担を決めていく議論は、同時並行して動いていくことになると思います。5ページの(3)過度の負担の○にありますように、それは企業規模によるものがありますし、企業規模にかかわらず、企業の置かれている財政状況、経営環境等々を考慮して判断することになっていますが、その議論と過度の負担の議論と合理的配慮がどういったものであるかということについて、ある意味セットで、恐らく議論をしていただくことになると思います。
○今野分科会長
 指針を作るときに過度の負担をどうやって見ようかということが議論になりますが、そこで、余り多様性ばかりを言ってしまうと見る視点が決まらないので、最低限こういう変数を見ましょうという整理をすると思うのです。たぶん今おっしゃったことは、そういう整理の視点の中の一つに入る可能性は十分にあるということだと思います。いずれにしても、その作業は大変でしょうね。ほかにいかがでしょうか。
○阿部委員
 前回、私は欠席したのできちんとフォローしているかどうか分かりませんが、今、障害を理由とする差別の禁止、合理的配慮ということで内容が進んでいると思います。ただし、その言葉の様々な捉え方で一定の合意がまだまだ難しいようなところもあるかと思います。内閣府の障害者差別禁止部会では既に一定の取りまとめを終了したとお聞きしていますので、こちら側の最終取りまとめの前に、そちらの考え方、具体的な意見の交換を委員の皆さんと行って、最終的な取りまとめにしていくことがすごく大事なのではないかと感じました。
 例えば、この前に話し合った差別禁止部会で創設が検討されている障害者の権利救済機関でも、私たちは、それがどのようなものかというイメージがつかめない。差別禁止部会で既に一定の方向性が、そして、その報告書も出来ているようにも聞いていますが、それを確認していただくとともに、ある程度そちらでの整理をお聞きしながら、繰返しですが、こちらで委員と直接議論をすることも、これを最終的に成果あるものとする「まとめ」にするためには大事なのではないかと思いまして、述べさせていただきました。以上です。
○川崎委員
 私も全くそう思っております。いままでずっと議論しておりまして、差別禁止法のこの横の長いので、いろいろと同じようなことを検討してきましたので、是非とも内閣府との連携という形で、ここで差別禁止部会のヒアリングを、ここで行っていただきたいということを要望して提案とさせていただきます。
○障害者雇用対策課長
 現在、差別禁止部会の意見そのものは9月14日に既に出されていますが、最終的に差別禁止法という形のものが、どういう形で内閣府の中で取りまとめている体制になっているかということにも係ってくると思いますので、そちらも確認しつつ、内閣府との連携は当然していきます。両方ともが内閣提出法案、法律改正が必要だという御意見になれば、当然、障害者雇用促進法の話と差別禁止法の話の整合性をとった形で出していくことになります。そこのところは、内閣府の内部での法改正の体制の問題も踏まえつつ対応させていただきたいと思います。
○今野分科会長
 ほかにいかがでしょうか。
○萩原委員
 2ページの上から二つ目の○の4行目に「社会的不利を補う手段の利用等」という表現があります。企業として、障害者の方々に職業能力をきちんと発揮していただくために、いろいろな手段を利用いただくというのはごく当たり前のことだと思うのですが、「社会的不利」という言い方が、職務と関係ないところにまで必要であるとの誤解を招かないかということだけが、ちょっと心配なのです。そこはそういう認識ではないと思いますので、最後のまとめではそこが誤解されないような結論に導いてほしいと思っております。
○高橋委員
 事業主の負担に対する助成の在り方に関連して、自己負担を原則としつつ、納付金財政を活用して支援していくという基本的な方向性については全く異論はございませんが、納付金制度の在り方として、現在の納付金の水準等を引き上げて、必要な費用は助成金から全て出すといった形になりますと、現時点において経営環境が非常に厳しい中で、企業としてもなかなか厳しいと思います。納付金の財政的なところを、私自身が現状を十分に把握しているわけではありませんが、現行の水準等も含めて、まずは枠組みを維持しながら支援をしていくという方向性が望ましいのではないかと思います。
 もう1点。過度の負担に関して、先ほど先生から変数をいろいろと見ましょう、という話がありました。これは、中間取りまとめのところでもいろいろと議論させていただいて、取りまとめでは四つを主に挙げられておりますが、それ以外にもいろいろあると思うのです。今のところ私がちょっと思うところは、当然、業種も一つあり得ると思いますし、雇用している障害者数も考慮する変数になり得ると思います。また、単に雇用している障害者数だけではなくて、どういう障害種別の方を雇用しているのかということも変数の一つとして、候補として考えられるのではないかと思います。以上です。
○今野分科会長
 御意見として伺っておけばよろしいですね。ほかにはいかがでしょうか。
○中村委員
 4ページの(1)の後半の「募集・採用の機会」のところです。募集・採用の機会を合理的配慮の内容に入れることは理解できます。しかしながら、現実問題として、障害者の方から応募があった場合に、事前に何も情報提供がなくて、会社のほうに来たときに初めて分かるという状況でも、事業主に適切な配慮を求めるのはどうかと思います。したがいまして、事前の情報提供が必要であるべきではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。
○今野分科会長
 今おっしゃっているようなことは、たぶんほかの場面でもいろいろ考えられるのです。ですから、そういうことも含めて、どういう合理的配慮があり得るかということは、ほかの機会で考えるということの立て付けになっていると思います。
○中村委員
 事前に障害者の方からの情報提供があったら十分な合理的配慮も可能ではないかという意味で申し上げました。
○今野分科会長
 それでは、ほかにいかがですか。今日のテーマでも結構です、先ほど言い忘れたというのがございましたら。よろしいですか。今日は10分前には終わろうと思っていたのです。エレベーターでいつもひどい目に遭っていますので。ですけれども、今日はもっと早く終わりそうです。最後に文書化の取りまとめのときがありますので、今日は思いつかなかったけれども言うことがあるということであれば、またその段階で御意見をいただければと思います。では、今日はこの辺にさせていただいて、もう一つ、「その他」がありますので、事務局からお願いします。
○障害者雇用対策課長補佐
 次回の予定です。次回は、11月27日(火)の10時から12時です。次々回は、12月3日の16時から18時です。開催案内を各委員の卓上に配付しておりますので、場所等は確認いただければと思います。メールでも別途、送付予定としております。議題ですが、障害者雇用促進制度における障害者の範囲等について議論する予定としております。以上です。
○今野分科会長
 ありがとうございました。それでは分科会を終わりたいと思います。議事録の署名ですが、労働者代表は南部委員、使用者代表は萩原委員、障害者代表は阿部委員でお願いいたします。それでは終わります。ありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > その他の検討会、委員会等 > > 第52回労働政策審議会障害者雇用分科会 議事録

ページの先頭へ戻る