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2012年11月1日 平成24年度第1回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会家庭用品安全対策調査会 議事録

医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室

○日時

平成24年11月1日(木) 14:00〜16:00


○場所

厚生労働省18階専用第22会議室


○議題

・トリフェニル錫化合物及びトリブチル錫化合物規制基準の改正について
・特定芳香族アミンを生ずるおそれのある家庭用品の規制基準について
・その他

○議事

○事務局 それでは、時間がまいりましたので、ただいまから平成24年度第1回「薬事・食品衛生審議会化学物質安全対策部会家庭用品安全対策調査会」を開催します。
 委員の皆様には御多忙の折にお集まりくださいまして、誠にありがとうございます。
 開会に当たりまして、長谷部室長より御挨拶申し上げます。
○長谷部化学物質安全対策室長 厚生労働省化学物質安全対策室長の長谷部です。よろしくお願いいたします。
 委員の先生方におかれましては、本日もお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本調査会は家庭用品に含まれる化学物質の安全対策に関することについて御議論いただくものでございまして、今回少し間があきまして、前回はおよそ3年前になりますが、試験法の改定について御議論いただいて以来の開催でございます。間があきまして申しわけございません。
 御承知のように、私どもの身近には多種多様な化学物質がございまして、家庭用品の用途でもたくさん使われております。厚生労働省では、化学物質による健康被害を防ぎ、化学物質が安全に使われるよう、各種の施策を実施しているところでございます。
 本日は、大きく2つの議題がございまして、1つがトリフェニル錫化合物及びトリブチル錫化合物の規制基準、特に試験法の改定について御議論いただくものでございます。もう一つが、特定芳香族アミンを生ずるおそれのある家庭用品の規制基準についてでございます。こちらにつきましては先に、7月6日でございますが、化学物質安全対策部会のほうでも御議論いただいておりまして、ぜひ詳しい議論を調査会で進めるようにという御指示をいただいております。委員の先生方におかれましては、それぞれ専門の立場から御見識や御経験に基づいて幅広い活発な御議論を行っていただければと思っております。
 私ども厚生労働省では、この調査会での御議論、御意見を通して、科学的なバックグラウンドとしてさらに化学物質安全対策の充実に努めていきたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。
○事務局 本日は、川本委員、長尾委員、中川委員より欠席の御連絡をいただいております。
 つきましては、本日の調査会は、11名の委員のうち半数以上の8名に御出席いただいておりますので、開催に必要な定足数を満たしており、成立していることを御報告申し上げます。
 なお、佐藤委員におかれましては7月1日付で内閣府食品安全委員会委員に御就任されたため退任されましたことを御報告申し上げます。
 続いて、資料の確認をさせていただきます。
 ここで、本日の議事次第を見ていただきたいと思います。配付資料でございますが、議事次第、委員名簿、座席表、それに加えまして、当日配付資料といたしまして差替え資料一覧が入っているかと思います。
 資料番号順に申し上げていきますが、錫の関係の資料といたしまして資料1−1から資料1−3。特定芳香族アミンの関係の資料といたしまして資料2−1から資料2−4。資料2−4につきましては別途途中で配付することといたします。参考資料でございますが、参考資料0、参考資料1、参考資料2となってございます。
 資料の不足がございましたら、お知らせくださいますとありがたいです。大丈夫でしょうか。
 それでは、以降の議事進行を土屋調査会長にお願いしたいと思います。
○土屋座長 土屋です。本日はよろしくお願いいたします。
 まず、本日の調査会の公開について申し上げます。
 本日の調査会は、原則として公開することにより委員の自由な発言が制限され、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれのある場合、または個人の秘密、企業の知的財産等が開示され、特定の者に不当な利益または不利益をもたらすおそれがある場合に該当しないと考えられますので、公開としたいと思います。
 ただし、議題2の一部につきましては、企業の知的財産等が開示され、特定の者に不当な利益または不利益をもたらすおそれがある場合に該当すると考えられるため、一部非公開とします。事務局から指示がありましたら、傍聴者の皆様につきましては速やかに御退席いただくようお願い申し上げます。
 議事録につきましては、後日皆様に確認していただいた後に公開されますので、あらかじめ御承知おきください。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 まず「トリフェニル錫化合物及びトリブチル錫化合物規制基準の改正について」です。
 河上参考人より説明をお願いいたします。
○河上参考人 国立医薬品食品衛生研究所の河上と申します。よろしくお願いいたします。
 資料1−1、1−2、1−3を用いましてトリフェニル錫化合物及びトリブチル錫化合物規制基準の改正について説明させていただきます。主に資料1−1を中心に説明し、必要に応じて資料1−2、1−3を見ていただく形になります。
 始めに基準制定の経緯について説明させていただきます。
 トリフェニル錫化合物(TPT)及びトリブチル錫化合物(TBT)は防カビ剤・防菌剤として繊維製品、接着剤、塗料等に用いられておりましたが、これらの化合物は皮膚刺激性を有していること、また経皮吸収されやすく、生殖機能障害を引き起こすことが知られており、人体に直接接触する家庭用品にはこれら化合物を使用させないことを目的として、TBTは昭和54年1月1日、TPTは昭和55年4月1日に有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律(家庭用品規制法)によって、対象家庭用品の基準値が設定されました。
 ここで「対象家庭用品」と書いてありますが、資料1−1の3ページ目のところに現行のトリフェニル錫規制基準が記載されております。こちらに家庭用品と書いてあります繊維製品、家庭用接着剤、家庭用塗料、家庭用ワックス、靴墨及び靴クリームが対象家庭用品となっております。
 次に現状の問題点ですけれども、家庭用品規制法で規定されているTPT及びTBTの試験法について、従来から幾つか問題点が指摘されております。
 まず、現行の試験法について説明させていただきます。資料1−1の3ページのところに書いてあります試験法につきまして、概略だけ述べさせていただきます。
 最初に1点修正ですけれども、4ページ目のところの下のほうに「2 試験(フレームレス原子吸光法)」の箇所がありますが、ここが1カ所文字化けしておりまして、「試験溶液20」の後は「ml」です。こちらの修正をお願いします。
 抽出方法ですけれども、現行法では繊維製品の場合、繊維製品以外で水性のものの場合、繊維製品以外で油性のものの場合の3種類に分けられております。これらをそれぞれの抽出方法で抽出した後、4ページ目のところで、次に活性アルミナを用いた精製を行っています。こちらは繊維製品と繊維製品以外で水性のもので同じ方法、繊維製品以外で油性のもので1つの方法という形で精製を行っています。
 これらの精製を行った後、硝酸分解し、フレームレス原子吸光法にて測定を行っています。このときに1μg/g以上の錫が検出された場合には、確認試験として二次元薄層クロマトグラフ法(TLC)によりTPT及びTBTの存在を確認することが求められております。このような形で現行法は定められております。
 資料1−1の1ページ目に戻っていただけますでしょうか。
 現状の問題点としまして、「以下の問題点が指摘されている」と書かれておりますが、まず「1 当該試験法ではフレームレスAASにおいて「錫」としてしか定量できない」。これは例えばオクチル錫やジオクチル錫であるとかジブチル錫のようなものが共存していた場合に「錫」としてしか定量できませんので、TBTやTPTが入っているかどうかがわからないということです。
 2番目に、二次元TLCでの定性試験時に行われるジチゾン噴霧により生成したジチゾン錯体の黄色の発色ですけれども、こちらが非常に短時間に速やかに消失する、数秒程度で消失するということで、発色を記録するために写真を撮ったりする際に非常に難しいと言われています。
 3番目に、夾雑物質がありますと、二次元TLCのスポットが実際には動かないはずのところが動いてしまったり、またスポットが拡散して不明瞭になってしまったりということが報告されています。
 4番目ですけれども、食品衛生法における容器包装の規格試験のジブチル錫の試験法や、環境中の水や底質中のトリブチル錫やトリフェニル錫の分析では現在GC/MSを用いることが主流となっており、家庭用品規制法の試験法は非常に古い方法ですので、こちらを更新していく必要があると言われております。
 このような問題点がありましたので、これらを踏まえまして「(3)改定試験法の検討の経緯」ということで、国立医薬品食品衛生研究所におきまして平成20年度に試験法の改定案の検討を行いました。その結果が資料1−2です。
 こちらで分析法を構築しまして、平成21年度にこの試験に基づいて共通試料を作成しまして、その共通試料を多機関で分析するラウンドロビンテストを実施しました。このときは大阪府立公衆衛生研究所、神奈川県衛生研究所、名古屋市衛生研究所、東京都健康安全研究センター及び大阪市立環境科学研究所の協力を得て同じ試料を用いた分析法の妥当性評価を行いました。この結果が資料1−3にまとめられております。
 2ページ目にいきまして、「(4)改定試験法の主な変更点」とあります。
 まず改正試験法がどのような形になっているかというのをご覧頂くために、資料1−3の20ページを開いてください。こちらの20ページから22ページにかけてが今回分析法として検討した方法になります。現行法と同様に、繊維製品、繊維製品以外で水性のもの、繊維製品以外で油性のものという形で分けて分析法を構築しております。こちらを見ながら資料1−1の「改定試験法の主な変更点」について説明いたします。
 まず「1 抽出溶媒の変更」があります。抽出溶媒は、現行法では繊維製品、繊維製品以外で水性のものでは塩酸・メタノールで抽出しておりましたが、こちらを塩酸・アセトンで抽出しております。また、繊維製品以外で油性のものにつきましてはヘキサン・酢酸で抽出していたものが、ヘキサン・塩酸で抽出をしております。
 次に、説明の順番が前後いたしますが、一番大きな変更点としましては「4 分析法の変更」、試験法がGC/MSに変更となりました。
 GC/MSの分析をするためにですけれども、3でTPT及びTBTを分析前にエチル誘導体化しています。この誘導体化ですけれども、テトラエチルホウ酸ナトリウムを用いています。
 資料1−3の試験法のフローのほうを見ていただきますと、例えば20ページの図1ですけれども、フローの右半分につきましては誘導体化を行い、それから、精製をしてGC/MSで測定する方法になっています。このフローですけれども、各試験法はそれぞれ右側は全て同じ方法になっています。誘導体化以降は全て同じ方法をとっています。誘導体化前の前処理がそれぞれ異なっています。
 次に、もう一つ主な変更点としまして、GC/MSの分析の際にサロゲート物質としてTPTとTBTの重水素化体を用いています。
 このサロゲート物質の使い方ですけれども、参考として資料1−3の20ページの図1を見ていただくと、試料を遠心管にはかりとった後、サロゲート物質を加えるということで、前処理の最初の段階でこの物質を投入して試験を行っています。本試験では、最終的に標準溶液のサロゲート物質と対象化合物のGC/MS分析時のマスクロマトグラム上の面積の比と調査対象試料から得られた試料溶液のそれとを比べて基準値超過を判定する比較試験としたいと考えております。
 分析のフローのほうを見ていただきますと、最後のGC/MSの測定の前に内部標準溶液としてテトラブチル錫、TeBTと書いてありますけれども、こちらを加えるとありますが、こちらについてはサロゲート物質の回収率を確認するために加えております。
 大まかな説明ですけれども、このような形で分析法をつくっております。
 資料が行ったり来たりしてすみません。資料1−1の2ページ目のところを見てください。下部のところに書いてありますが、分析法は今回GC/MSに変更になるということで、現行の基準ではフレームレスAASにおいて286.3nmに吸収を認めることがあってはならないとされております。これに関しまして分析法が変わりますので、具体的な基準値の設定について今後議論が必要であると思われます。
 今回の改正試験法ですけれども、現行で求められておりますフレームレスAASの検出限界レベルは錫として0.2μg/g、TPT及びTBTを塩化物換算した際には0.65及び0.55μg/gとなるこの値を十分に測定できるように分析法を構築しております。
 なお、現行法では実際の確認試験として行っております二次元TLCの検出下限値が錫として1μg/gとされております。こちらがTPT及びTBTの塩化物として換算すると3.25及び2.75μg/gとなります。現状ではこちらの値が実際の検出下限値ですので、これが基準値相当として運用されております。
 次に、本試験法につきましてもう少し詳しく特徴を幾つか述べさせていただきたいと思います。資料1−2、24ページの図6を見てください。これは実際に基準値違反となった接着剤を分析したときのクロマトグラムです。この場合ですけれども、樹脂に使用されておりましたジブチル錫、DBTが大量に検出されておりますが、この不純物としてTBTが含まれており、基準値違反として検出されました。現行法では基本的にDBTは抽出時とアルミナカラムによる精製で除去されることになっておりますが、本改正試験法ではTBTとDBTを同時に分析することができ、これによってTBTが実際何に由来しているものなのか、意図的に加えたものなのか、不純物として混入しているものなのかを検討することが可能になりました。
 また、同じく資料1−2の41ページの表を見てください。こちらは幾つかの水性塗料と水性接着剤に一定量の有機錫化合物を添加して回収率試験を行ったものです。こちらの塩酸−アセトン抽出のところの項を見てください。TeBTと書いてあるものがテトラブチル錫を内部標準としてGC/MSで測定した場合の定量値、下のサロゲートと書いてあるものがサロゲート物質を内部標準として用いた場合の定量値です。TBTを見ていただきますと、回収率がテトラブチル錫を用いた場合には66〜108%、サロゲート物質を用いた場合には94〜116%、同じくTPTは、テトラブチル錫を用いた場合には45〜87%に対して、サロゲート物質を用いた場合には81〜106%ということで、様々な種類の水性接着剤・塗料を分析し、テトラブチル錫を内部標準とした場合には回収率の幅があるのに対して、サロゲート物質を用いますとそこで補正されますので、大体同じくらいの値になってくる、良好な回収率が得られるということがここで見てとれます。また、それぞれの分析値の変動係数を見ていただいても、変動係数も小さくなっておりますので、今回の改正試験法でサロゲート物質を用いることは非常に有効であると考えられます。
 次に、改正試験法の妥当性についてですけれども、資料1−3を御用意ください。先ほど申しましたが、こちらが繊維製品、水性製品、油性製品にTPT及びTBTを添加した共通試料を用いて6機関で分析を行ったものです。こちらの資料の18ページの表2を見てください。こちらは見づらくて申しわけないのですけれども、各試料に塩化物換算で0.1、1、10μg/gとなるようにTBT及びTPTを添加しています。機関Aの結果が試料を調製した際の初期値とお考えください。TBTの分析値についてですけれども、幾つかの0.1μg/g添加試料で配付時の初期値に比べて120%を超えたり、70%未満となったりしたものがありましたが、それ以外の試料では70〜120%の範囲内となり、分析値の変動係数も小さく、精度的にも問題はありませんでした。TPTにつきましては、各機関で分析する際に最大で5カ月程度間があいてしまったこともあり、繊維及び油性試料で保管中に脱フェニル分解したと考えられまして、初期値と比べるとその濃度が低下しております。水性試料ではそのような傾向が余り認められなくて、分析値の結果も良好な結果でした。また、脱フェニル分解してしまった試料がありましたが、それらの個々の分析値の変動係数を見てみますと、変動係数自体はどの試料でもほぼ良好な値となっておりますので、分析法の精度そのものには問題はないだろうと考えられました。そのため本改正試験法は十分に分析法として妥当性があると考えています。
 本試験法における検出下限値についてなのですけれども、本改正試験法は先ほど申し上げましたが、現行法のAASの検出限界レベル以下まで測定は可能でしたが、一部機関では試料換算で塩化物として0.05μg/g相当の標準液の分析をメーカーの異なる2種類のGC/MSで測定したところ、片方のGC/MSでは測定ができなかったと報告を受けておりますので、0.05μg/gですと分析ができないところが出るかもしれないと感じています。
 また、資料1−3、19ページの表3をごらんください。この表は各機関における各試料のサロゲート物質の回収率をあらわしています。一部の機関で夾雑物質の影響と思われる回収率の低下などが認められています。これは何を意味しているかというと、測定対象のTPT及びTBTの回収率もそれと同様にばらついている可能性があるということをあらわしており、本改正試験法でサロゲート物質を用いてそこを補正していることが有効であるということ、これらの影響があるため本改正試験法ではサロゲート物質を用いた比較試験としたいと考えています。
 最後に比較試験について説明をしたいのですけれども、資料1−1の2行目に注がございます。こちらの注と、本日配付されております参考資料2を裏返していただくと、比較試験について説明した図があります。こちらを見てください。比較試験についてですけれども、先ほど御説明しました資料1−3で行いました6機関の分析法の報告書では、参考資料2の真ん中に書きました「予め対象化合物が存在しないことを確認した実試料」を対照試料として、そこに基準値相当の対象化合物を添加し、サロゲート物質を添加し、実際の実試料と同様の操作を行って得らえたクロマトグラムの面積比を用いて実試料と比較して基準値の超過を判断するということを提案しておりましたが、この方法ですと違反試料と同等で対象化合物が含まれない試料を用意することが非常に難しく、またあらかじめ対照となり得るか確認するために抽出や精製操作を行う必要があり、労力やコストがかかります。
 参考資料2の一番下に書いてありますが、サロゲート物質を用いておりますので、理論上どのような分析操作をしても対象化合物とサロゲート物質の絶対量比は一定になりますので、対照試料を必ずしも用いなくても標準溶液の対象化合物とサロゲート物質との比を比較することで十分に基準値の判定は可能であると考えられます。
 そのため本調査会に提案したいのですけれども、参考資料2の一番右側に書いてありますように、通常定量分析する際の検量線溶液と同じ標準液を調製します。基準値相当の対象化合物とサロゲート物質を含む溶液を用意して、それを誘導体化して測定する。その測定した面積比を求めて、これと実試料の面積比を比べて基準値超過を判定する方法としたいと考えています。こちらの標準溶液との比較にしたほうが労力、コストともに優れており、また対照試料を用いなくても、標準溶液を用いることでサロゲート物質を用いていますので、基準値の判定には十分な精度が確保できると言えますので、こちらを提案したいと考えております。
 以上で説明の方を終わらせていただきます。
○土屋座長 ありがとうございました。
 ただいまの説明に関しまして御質問や御意見等はございませんでしょうか。
 サロゲート物質というのは同位体を入れるということですか。
○河上参考人 重水素化体です。
○西村委員 先ほどの御説明で、資料1−3でしょうか、サロゲート物質の回収率がやはりばらつきが大きくて低いものもあるようなのですけれども、低い場合にはいいのですけれども、もしも高い場合には目減りというのですか、計算上低くなりますね。
○河上参考人 サロゲート物質の回収率が高く出ている場合なのですけれども、おそらくマトリックスの影響でGC/MSで注入したときに何らかの影響を受けて増感していると思うのですけれども、基本的にその影響を対象化合物も同様に受けていると考えられます。資料1−3の表3のサロゲート物質の回収率を見ていただきますと、機関Aのところで油性塗料の場合、ここは実際には分析操作上半分になりますので理論上50%になるのですけれども、例えばTPTの10μg/gですと80%というので少し増感が認められます。こちらのデータについて1枚戻っていただきまして、機関Aの油性塗料の10μg/gを見ると7.6μg/gという値が出ています。そういうことで、それぞれ実際の目的の対象化合物もある程度増感の影響を受けますので、基本的には同じになることになります。
○西村委員 御説明でよくわかりました。実際に今、分析法が進歩してGC/MSでサロゲート物質を使う方法には私は賛成です。サロゲート物質の回収のところで今の御説明であったように70〜120%という範囲を決めていらっしゃいますけれども、あまりにも回収率が悪かったり、高過ぎたりというときには何か再試験をするなりということを加えておいていただければ良いと思います。サロゲートがあまりにも回収率が悪かったりすると、それはやはりどこかの操作でおかしいと思うので、その辺のところを付記しておいていただければ良いと思います。
○河上参考人 特に家庭用品の場合だとマトリックスが様々で、回収率がかなり下がる可能性があるものもありますので、そういった場合の確認を行う必要はあると思います。
○西村委員 どうもありがとうございました。
○土屋座長 回収率という意味の中に通常の回収率と、それ以外のこの化合物特有の安定性が低い場合夾雑物による影響で変化する。それから、機械自体の増感性の変化で感度が変わってしまう、そういうものが含まれているということもどこかに書いておいていただければ、書いてあるのかもしれませんけれども、初めての方は理解しやすいと思います。
 その他にございますでしょうか。
 どうぞ。
○伊佐間委員 先ほど河上参考人の方から説明がありましたように、基準値につきまして現行ではフレームレス原子吸光でピークが認められたときにTLCでそのものがTBTかTPTかを確認するという基準になっております。したがいまして、現在の基準では錫として1μg/gというのが実質上の基準値になろうかと思います。今度提案をしております改正法ではGC/MSで測定するということになりますので、具体的に基準値を規定する必要があるかと思うのです。その基準値につきましては、現行の基準値に相当する濃度ということで考えておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○土屋座長 御意見はございませんでしょうか。
 現行ではフレームレスで1μg/g以上の錫の検出というところが基準値になっている。GC/MSでは十分それを測定できるということで、現行の基準値と同レベルの1μg/gで設定したいということでしょうか。
○伊佐間委員 実際には省令のほうには基準値は書いてありませんが現行が1μg/gですので、今度の改正法ではGC/MSで対象の溶液をつくって、それとの比較になりますので、そのときの濃度、要するに基準値を具体的に規定する必要があるかと思います。現行が実質上錫として1μg/gということですので、改正した後も同レベルの錫として1μg/gという基準値で考えております。
○土屋座長 錫として1μg/gで、それぞれTBT、TPTでは2〜3μg/gオーダーになるということですね。
 基準値につきまして反対とか賛成とか御意見はございませんでしょうか。
○広瀬委員 1μg/gというのはもう決まった基準値かと思っていたのですけれども、そうではなくてフレームレスAASの検出限界という意味で決まっていたという意味でしょうか。
○伊佐間委員 そうです。
○広瀬委員 今回GC/MSを採用することで試験法の検出限界が下がったので、1μg/gが基準でいいかどうかという問題は、この1μg/gが検出限界で設定された経緯が今、わからないですけれども、健康影響の観点から設定するとなると、理想的には、昔は検出できなければいいという基準は確かにたくさんあったところで、検出限界が下がったために健康影響に基づいた適正な基準値になるかどうか、さらに今回の検出限界でもまだそう設定してはいけないかもしれないですけれども、もしかしたらその辺りは少しは検証が必要かもしれないです。
○土屋座長 従来検出できないレベルで、要するに科学のその当時の検出限界で1μg/gとなっていたのですが、今回提案されたGC-MSではこの検出限界以下でも検出できますが、先ほど言われましたように、トータルで生物影響も考えて、事務局のほうでこれらの意見を踏まえて基準案を検討していただくということでよろしいでしょうか。
○事務局 私どもで聞いている限りですと、EUと比較したときに基準値のオーダーが100分の1くらいということで、日本の現行基準はおそらく外国と比べたときに随分厳しいと思われます。
○広瀬委員 今の基準が既に外国より厳しいということですか。
○事務局 ものすごく厳しいと聞いています。ただ、今まで検出限界というところでフレームレス原子吸光法の中のAASの数字と同等のところで抑えておけば、基本的には同等の安全性は少なくとも確保でき、外国と比べても健康面でも問題ない可能性があるのですが、御指摘の点についてはおっしゃるとおりかと思いますので、健康影響と外国がどういう論理で基準値を設定しているのかとか、そのあたりは念のため確認をした上で、基準値としてどの値がいいのかは提案していきたいと思います。
○広瀬委員 基準値が、例えばトリブチル錫のTDIとか思いつかないのでわからないのですけれども、今、外国よりも厳しい値で運用されているということであれば多分大丈夫かと思いますが、念のため確認はしておいたほうが良いかと思います。
○土屋座長 海外は基準値のレベルが日本と比べ1,000倍違う値が示されており、私はその根拠も調べていただきたいと思います。
○河上参考人 EUのREACHの基準では錫として0.1重量%となっていますので、それと比べますと現行のほうが非常に厳しいということになると思います。
○土屋座長 厳しいというのが、昔のEUの基準値が0.1%と出されてきたものがどういう実験で出されたのか、人間にとってどちらが基準値として適切なのかということをきちんと評価する。調査会で始まったわけですから、そういうものを加味して世界にもこちらがいいということを説明できるデータでもって決めていただきたいと思います。従来も国内ではフレームレスで1μg/gくらいの検出レベルのところは検出できないようにされているわけですから、国内的にそれほど大きな混乱は起きないのではないかと思うのですが、やはり0.1%というのは非常に濃いです。きちんとした評価をされていないという懸念もあります。不安定だから分解したものを使っているのか、あるいはターゲットが非常にインセンシティブなものを基にしているのか、そこがわからないので海外に聞いておいていただいたほうが良い。こちらも根拠データ等出せるものがあれば出すということにして進めていただければ良いと思います。
○広瀬委員 今、思いついた感じでは、測定法がしっかりしていないので、ある程度こういうところに設定せざるを得ないという昔の基準の設定があったのかと推測します。トリブチル錫は化審法上では第一種特定化学物質ですね。そうなるとBAT(Best Available Technology)みたいな基準が国際的にあったりするのでしょうか。だから健康のこともありますけれども、技術的に混在してしまう、先ほどありましたけれども、ジブチル錫に混在するTBTは無理なので、そういう観点も検討する必要はもちろんあると思います。コメントの追加、補足です。
○河上参考人 規制基準を作成した当時の資料を読みますと、特に殺菌剤として入れていたという経緯がありまして、そのときの濃度が100μg/g以上、100ppm以上入れないと効果を発揮しないということで、それで使っていた場合に皮膚感作性があって皮膚障害を起こしたりしているということがその当時は大きな問題であったらしいのです。そもそも、そういった問題があって、それを防止する、使わせないようにするためということで基準を作成したときに、一気に検出されないことというくらいにまでになっているのですけれども、実際に意図的に使っている場合には、殺菌剤として使っている場合ですから100ppm以上入れるということになっているそうです。これが樹脂の不純物で出てきている場合、例えば先ほど御紹介しました接着剤ですと、これが10ppm、10μg/gくらいで出ています。このときジブチル錫は1,000μg/gのオーダーで検出されていますので、それくらいの割合で不純物として入っているようです。ですので、ターゲットをどこに置くかということがある程度重要になってくる。不純物ですと、過去の報告ですけれども、繊維製品の分析をした際に、繊維製品の中の樹脂製品の部分にやはりジブチル錫が安定剤か何かで入っていて、それの不純物として出てきた場合で、塩化物換算で1μg/g程度のTBTが検出されたという報告もありますので、意図的に使用されていない場合にはそういった可能性があります。
○土屋座長 ありがとうございました。
 それでは、以上のいろいろな御議論をいただきましたので、ただいまの委員の方々の意見を踏まえまして基準案を作成いただいて、次回以降の調査会で再び審議していただければと思います。
 次の議事「特定芳香族アミンを生ずるおそれのある家庭用品の規制基準について」ですが、まずは資料2−1について伊佐間委員より説明をお願いします。
○伊佐間委員 それでは、資料2−1について御説明いたします。かなり分量がありますので、要点だけ御説明したいと思います。
 1枚目の裏側のところに目次がございます。資料2−1は化学物質リスク研究事業で行った報告書になりますが、この報告書は目次のところにありますように、3部から構成されております。
 最初のほうが、今、御説明しましたように、平成23年度に実施しました化学物質リスク研究事業の製品の実態調査の調査報告になります。次に、(資料1)として英文の論文がございますけれども、これは平成20年度に私どもで実施しました家庭用品健康被害防止調査の中で行いました実態調査のレポートになります。最後の(資料2)「特定芳香族アミン類の家庭用品への使用状況及び暴露評価に関する調査業務報告書」は平成23年度の研究事業の中で使用状況、暴露評価に関する文献、メーカーへの聞き取り調査などを実施した結果の報告になります。
 それでは、報告書本文について御説明いたします。
 3ページ目になります。ページ数を左右に振っておりますが、下のほうにあります。3ページ目が実態調査の報告書になります。
 アゾ染料は、世界中で繊維製品であるとか紙とか革といった製品に幅広く使われております。このアゾ染料の一部は皮膚の表面や体内に吸収されたときに還元的に分解され、発がん性または発がん性が疑われるような芳香族第一アミン類を生成いたします。この発がん性あるいは発がん性が疑われるような芳香族第一アミン類を一般的に「特定芳香族アミン類」と呼んでおります。
 4ページ目になります。この特定芳香族アミン類ですが、ドイツで最初に規制が始まったのですが、1994年に家庭製品規制令が制定されまして、特定芳香族アミン類のうち20種類がこのとき規制をされました。その後、EUで2002年にEU directiveのほうで、ドイツの規制されている20物質に加えまして、オルト−アニシジン、4−アミノアゾベンゼンの2種類を加えた22種類の規制が始まりました。その後、繊維製品の自主基準でありますエコテックス、それから、中国などではただいまのEUの22物質に加えまして2,4−キシリジン、2,6−キシリジンを加えた24種類の特定芳香族アミン類が規制されております。
 EUのほうでは、消費者製品についてこのような規制の違反があった場合に、それを報告する緊急警報システムがございます。それについて2010年、2011年の緊急警報システムの結果をまとめたものが12、13ページになります。
 12ページの表1が、警報システム、通称RAPEXといいますが、この製品別の違反件数をカウントしたものになります。2010年では、スカーフが8件、製品数として10製品、ソックスで2件4製品違反がありました。以下、そこに書いてあるような製品で違反が認められたということです。
 2011年ですと、同様にスカーフ、Tシャツ、ドレスなどでそれぞれ違反がありました。
 13ページの表2はそれぞれ違反のあった生産国についてまとめたものですが、2010年、2011年ともに中国、インドなどで生産されたもので違反件数が数多く報告されております。
 13ページの表3ですが、これは具体的に特定芳香族アミンの内、どの化合物が検出されたかというものをまとめたものになります。2010年、2011年いずれもベンジジン、4−アミノアゾベンゼンで報告件数が2桁以上ございました。
 また4ページ最後の報告書本文のほうに戻っていただいて、このようにEUでは既に規制がされておりまして、ただいま説明させて頂いた形で規制の報告なども上がっております。しかし、我が国では現時点で家庭用品規制法において有害物質として定めた規制がございませんので、国内における繊維製品等において特定芳香族アミン類の含有量に関する実態が不明であるということで実態調査を行った次第でございます。
 先ほど御説明しましたように資料2−1は3部から成っておりまして、(資料1)の英文の部分ですけれども、こちらが平成20年度に実施した実態調査の結果になりますので、時系列的にこちらのほうを先に御説明します。ページ数でいいますと29ページ目からになります。
 英文のものですと、ページ数がもとの論文のページ数しか振っていないのですが1,283ページにTable1という大きな表があるかと思うのですが、これが具体的な特定芳香族アミン類の物質リストになります。1番〜26番までありますけれども、先ほど説明しましたように、1番〜22番までが現在EUで規制されている物質になります。23番、24番を加えた24物質がエコテックス、中国等で規制されている化合物になります。25番のアニリン、26番の1,4−フェニレンジアミンにつきましては、Table1の中の22番に4−アミノアゾベンゼンがありますが、これは化学構造中にアゾ基がありますので、分析操作の過程で分解をされ、25番のアニリン、26番の1,4−フェニレンジアミンが生成しますので、こちらの化合物について分析することがEU等で推奨されておりますので、これを加えた26物質について含有量を調査いたしました。
 調査した製品ですけれども、1,285、1,286ページになります。これが具体的な実態調査をした製品のリストになります。ハンカチーフであるとかタオル、ソックス、プレースマット等、平成20年当時はどういった製品に含有されているかわからないということで、製品の種類をなるべく多く検体を選んでおります。材質につきましても、リストに書いてあるかと思うのですけれども、綿製品、ポリエステル製品等、幾つか選んで試験をしております。
 分析方法については、後ほどまた議論になると思いますので、結果について御説明します。ページ数でいいますと1,289ページ、Table5になります。Table5の左端に化合物名がありまして、列のところにDI2−R等と書いてありますけれども、これが製品の番号になります。それぞれ製品ごとに定量した結果がその下に書いてございます。例えば一番左側のDI2−R(Red)と書いてありますが、これを見ていただくとベンジジンで230μg/gということで、EUの基準値が現在30μg/gですので、1桁ほど多く含有しているという実態が明らかになりました。最終的に7製品8検体でEUの基準値を超えた製品が見つかりました。
 以上が平成20年度の調査結果になります。
 申しわけありませんが、また最初のほうに戻ります。引き続き平成23年度に実施した実態調査の結果について御説明いたします。今、御説明したように、平成20年度当時は製品としてはランチョンマットでEUの基準値を超える製品が見つかったということでございますが、EUでは規制の対象となっている製品が皮膚に直接長時間接触するものと限定されています。平成20年度に基準値違反が認められたランチョンマットは日常的に直接皮膚に触れると言いがたい製品ですので、もう少しEUの基準に照らし合わせて、皮膚に直接長時間触れるであろう製品に絞ってさらに追跡調査をしたのが平成23年度の実態調査になります。また、EUでは繊維製品以外に革製品も規制の対象になっておりますので、革製品についても平成23年度では追加で調査を行いました。
 調査対象物質は先ほど説明したものと同じになります。
 調査した製品ですが、ページ数でいいますと16ページの表5のほうに繊維製品、17ページの表6に革製品の調査対象製品がリスト化されております。
 平成23年度では、繊維製品は、今、御説明しましたように、長時間皮膚に接触する可能性があるものということで、例えばバンダナ、スカーフ、衣類、Tシャツ、下着、寝具でありますマルチカバー、シーツ等を選んでおります。それから、革製品についてはいろいろな種類を選んでおります。
 同様に分析法についても先ほど説明したものと同じになりますので省略いたします。
 結果ですけれども、20ページ、表9が繊維製品の結果になります。上のほうに化合物が書いてありますけれども、今回EUの基準値を超える濃度が確認されたのはベンジジンになります。右から4つ目の列になりますけれども、ベンジジンで30μg/gを超えているものが確認されております。ベンジジンのところをずっと下にたどっていきますと263と書いてありますけれども、これは263μg/g検出されて、その製品がT−B3_O、これはショールになりますけれども、こちらで高濃度のベンジジンが確認されております。そのほか下のほうにありますけれども、T−E1、T−E2、T−E4はマルチカバーになります。下のほうのT−E7で複数の色、T−E8、T−E9が寝具のシーツになります。こちらでも高濃度のベンジジンが検出されております。
 表11、ページ数でいきますと22ページになりますが、こちらが革製品の結果になります。革製品ですと幾つかの化合物が検出されておりまして、左側から2番目のオルト−トルイジンで真ん中のほうで430μg/g、ベンジジンでやはり真ん中の31μg/g、3,3´−ジメチルベンジジンの40μg/gがEUの基準値を超過した化合物になります。革製品のほうはいずれも革の端切れになります。
 以上が平成23年度に実施した実態調査の結果になります。
 続きまして、後半部分の文献調査の報告書について御説明いたします。通しのページ数が振っていなくて恐縮ですが、通しページで49ページが「特定芳香族アミン類の家庭用品への使用状況及び暴露評価に関する調査業務報告書」になります。この報告書は別にページが振ってありますので、そちらのほうで御説明をしたいと思います。細かい部分は読んでいただければわかるかと思うのですが、冒頭の部分で、EU等で規制されている代表的な化合物について用途、生産量等について報告がございます。
 重要なところだけ御説明をさせて頂きます。こういった実態を踏まえまして、これからリスク評価を最終的に行っていくわけですが、その前段階としまして暴露評価を行う必要があります。そのための調査結果が64ページ目以降になります。幾つかの暴露評価が繊維製品で実施されております。その中で特に参考になるだろうと思いますのが、ページ数で66ページになります。上から4行目?でございますけれども、RIVMが1999年、2000年に経皮暴露計算の結果を報告しております。これがアゾ染料及び原料アミン類の暴露評価ということで、今回のケースによく一致する評価結果を報告しております。
 66ページの真ん中よりちょっと上のほうに書いてありますけれども、経皮暴露のシナリオとして図4.1ということで示されております。アゾ染料を含む製品の割合、製品重量、溶出量、頻度等を基にして負荷量を計算しまして、この負荷量に対して皮膚接触係数、吸収率などを考慮して、最終的に暴露量を推定しております。
 それぞれの推定のパラメータにつきましては67ページに表としてまとめております。
 これを今回の特定芳香族アミン類の暴露評価の参考にいたしました。
 その結果が、飛びますけれども、72ページにございます。これがただいま御説明いたしましたRIVMが報告した暴露評価のシナリオに基づいて、平成23年度に我々が実施しました実態調査の結果の含有量等を参考に、暴露評価を行った結果になります。
 パラメータについては省略しますけれども、最終的な結果が73ページの表4.2にございます。一番上のベンジジンのところで暴露量を推定しております。暴露量として最小と最大とありますけれども、最小で2.8ng/日、最大の場合ですと280ng/日ということで計算しております。そのときに使ったパラメータが、そこに書いてありますように年間購入数として1、アゾ染料の製品の割合ということで0.060、製品重量が1g、アミン類の含有量は181μg/gと書いてありますけれども、これが平成23年度に我々のほうで行いました実態調査に基づいた含有量になります。製品への移行率でございますけれども、こちらは若干製品によってばらつきがございまして、最小の場合ですと0.005、最大で0.5ということで、ここにばらつきがあるために最終的な暴露量の推計値もそれに応じて差が出てきております。その後、皮膚接触係数が0.19。0.19というのは繊維製品の上着を想定して計算をしております。それから、吸収係数が0.1ということで計算した結果をそちらに表としてまとめております。
 発がんリスク、これは参考値になりますけれども、それが74ページのところに表としてまとめております。今、御説明しましたベンジジンですと、発がんリスク10-6に対応する用量としまして3.4ng/kg/dayという値になります。この値から考えますと、今回のベンジジンの推定暴露量は、規制すべき値になるかと考えております。
 説明は以上になります。
○土屋座長 どうもありがとうございました。
 ただいまの説明に関しまして、御質問、御意見等はございませんでしょうか。
 すごいデータの量で一気に見づらいかもしれません。次の御説明の内容と関わりますので、そちらの御説明の後でまた御質問をいただければと思います。膨大なデータですので、なかなか短時間で理解するのは難しいかもしれません。そういうことでよろしいでしょうか。
 続きまして、資料2−2「調査審議に当たってのポイント及びスケジュールについて」を事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料2−2「調査審議に当たってのポイント及びスケジュールについて」を御説明させていただきます。
 この調査会では、ただいま特定芳香族アミンを含有する家庭用品の規制基準に係る調査について御報告させていただきましたが、この状況を踏まえ、特定芳香族アミンの家庭用品規制法における規制基準の策定について意見交換及び助言をいただきたいと思います。
 調査会における調査審議に当たってのポイントといたしまして、まず、「1.(1)EUにおける規制対象物質は22物質(24物質にするかEU内で検討中)だが、IARCのクラス分類等を考慮してどの範囲を規制すべきか」。EUにおいては2002年9月にEU Directive 2002/61/ECとして危険物質及び調剤への上市と使用の規制に関する理事会指令の改正が発効され、このEU指令によりアゾ染料に由来する特定芳香族アミンの22物質が規制対象となりました。なお、化学物質管理に関するREACHの発効に伴い、現在ではこれらの特定芳香族アミンはREACHにて規制されています。
 海外における規制物質のIARC、国際がん研究機関の発がん性分類はグループ1、人に対する発がん性が認められるもの、グループ2A、人に対する発がん性が恐らくあるもの、グループ2B、人に対する発がん性が疑われるもの、これは十分な情報がないことから発がん性の可能性が低いもの、グループ3、人に対する発がん性が分類できないものそれぞれに分類されており、ハザード及び情報の確かさに幅があります。海外で規制されている特定芳香族アミンはグループ1が5種類、グループ2Aが1種類、グループ2Bが15種類です。このうちEUでは2,6−キシリジンが規制対象外です。ただし、この物質は中国では規制対象物質です。グループ3が3種類で、このうちEUでは2,4−キシリジンが規制対象外です。ただし、この物質は中国では規制対象物質です。なお、ヨーロッパを中心に繊維製品の安全性自主基準としてエコテックススタンダード100が規定されており、ここでは2,6−キシリジン及び2,4−キシリジンのいずれも測定対象とされています。
 2番目のポイントとして「(2)規制対象製品の範囲は、EUの規制に準拠して、繊維及び革製品のうち、皮膚に長時間直接接触するものでよいか」。EU等はアゾ染料の一部が皮膚表面の常在菌により還元的に分解され、発がん性を有する特定芳香族アミンを生ずるという仮定を基に規制対象製品を設定しています。そこで、現行の家庭用品規制法の有害物質のうち、EUの考え方に近いと思われるDTTB、ディルドリンの対象家庭用品について、おしめカバー、下着、寝衣、手袋、靴下、中衣、外衣、帽子、寝具及び床敷物、家庭用毛糸をたたき台にして議論してはどうでしょうか。
 3番目のポイントとして「(3)『特定芳香族アミンを含有する家庭用品の規制基準に係る調査』報告書で、リスク評価のシナリオ及び推計式を示しているが、リスク評価に当たって留意すべき点はあるか」。これは後ほど資料2−3「繊維製品及び革製品に含まれる特定芳香族アミン類について(骨子案)」のところで御説明させていただきますので、ここでは割愛させていただきます。
 4番目のポイントとして「(4)各国で広く採用されているEUの試験方法を根拠に、試験方法を作成すべきか。日本国内でも試験方法を設定するに当たり、試験方法の検討を行い、バリデーションを実施すべきか」。これはEUの試験方法がEUの専門委員会である欧州標準化委員会1000のメンバーにより採択された欧州規格のEN14362−1及び14362−2によっており、資料2−1の実態調査においてもこの試験方法に準拠して実施されております。このEN14362−1と14362−2の試験方法を基にして日本の試験方法を作成することが適切なのかどうか、また、試験方法の妥当性を検証するためのバリデーションはEUで実施済みなので不要ではないかということです。
 これらを検討するに当たり、「2.今後の検討スケジュール」については、本日この調査会での意見交換及び助言をいただいた後、家庭用品安全対策調査会を数回開催し、規制する物質、製品の範囲、規制基準、試験方法について調査審議する予定です。その審議結果を踏まえ、再度化学物質安全対策部会を開催する予定であり、部会の答申に基づきパブリックコメント、WTO通報等の手続を行う予定です。
 資料2−2の説明については以上です。
○土屋座長 どうもありがとうございました。
 ただいまの説明に関しまして、御質問、御意見等はございませんでしょうか。
 ここで1番目のポイントの規制対象物質を24物質にするかどうかも意見をいただくのですか。
○事務局 ここは先生方の所感で構いません。規制対象物質なのですが、EUが22物質、中国が24物質、韓国が23物質と国によってばらついているところがございます。このあたりについても先生方の所感等、自由に御意見をいただければと思います。
 ちなみに7月6日に化学物質安全対策部会で議論されたときは、こちらの物質数は22物質がいいのか、24物質がいいのかという議論については、先生方からの助言は確かなかったかと思います。
○土屋座長 いかがでしょうか。
○西村委員 質問なのですけれども、今、EUでは22物質が対象になっているということで、試験法についても22物質は既に提示されていると思うのですが、24物質にした場合、EUで規制されていない2つの物質についても、今、試験法があるかどうかをお聞きしたいです。新しくつくるのか、それともEUですでに試験法があって、それを活用されるのかどうかをお聞きしたいです。
○河上参考人 分析法ですが、EUで規制されています22物質に加えて中国で規制されている2物質を加えた24物質を対象としてEN16362で分析する際に、基本的にはEUで定めている試験法をそのまま同じようにやって分析できると考えています。例えばGC/MSによる分析の際にピークが2,4−キシリジンと2,6−キシリジンでは非常に隣接しますのが、GCの分析条件などを厳密に規定しなければ、つまり、各機関で最適な分離条件に設定できるように、ある程度融通可能にすれば分析することは可能だと思います。
○土屋座長 この資料2−2にある「(24物質にするか、EU内で検討中)」というのは、やがて24物質になるということですか。
○事務局 やはり相手の国の規制の話なので、ほかの国に先に情報を出してくれるかどうかわからないところもありますが、私どものほうでEUと接触してみて、そこについてはできるだけフォローするようにしたいと思います。EUの検討状況なども参考にしながら、こちらの調査会に情報はフィードバックしていきたいと思います。
○土屋座長 分析もクロマトグラムが近いので、そこの条件だけ幅広く広げられるような条件設定をしておけば可能だということですから、私は中国で規制されている2物質も入れておいても良いと思います。
 どうぞ。
○広瀬委員 別にこのタイミングに合わせてやったわけではないのですけれども、つい先日のSIAMではジメチルアニリンを評価物質として提出しまして、それをまとめる過程でいろいろ情報を集めました。昔は2,4−ジメチルアニリンの遺伝毒性試験をやっていまして、遺伝毒性vivoでも陽性というデータがありまして、それをOECDのほうでも討議・公開してきたので、その新しいデータを加えると、ヨーロッパももしかしたら規制対象が変わってくるかもしれません。この遺伝毒性のデータは重要だという評価をもらいましたので、私の感触としても多分中国で規制されている2物質も入れたほうがいいのではと思います。
○黒木委員 この24物質というのは中国だけではなくて、ヨーロッパを中心に自主基準にも入っているということですので、やはりこれから日本で規制を考える上では入れて検討したほうがよろしいのではないかと思いました。
○土屋座長 そのほかこの項目について御意見がないようでしたら、次の「(2)規制対象製品の範囲は、EUの基準に準拠して、繊維及び革製品のうち、皮膚に長時間直接接触するものでよいか」に移りますが、これについてはいかがでしょうか。長時間皮膚に直接接触の「長時間」という定義は、例えば医療用語ですと短時間、中程度、長時間と3つの分類に分かれていますけれども、長時間というのは例えば1日以内なのか、1時間以内なのか。同じ長時間でも合計すると長時間になる場合もあるでしょうし、頻度も寄与するわけです。要するに毒性上のいろいろな要素を鑑みて計算した結果出るような時間をある程度この中で考えていかれるということだと思うのです。製品によって使い方も違うし、古い製品を捨てても再度新しい製品を使うとまた同じように暴露されるので、そういうところも考慮しないといけない。私が余りしゃべり過ぎてもいけないかもしれませんが、皮膚でも乳幼児と老人では物質の吸収率が違うのではないでしょうか。
 ここはブレーンストーミングで、どんどん意見を言っていただいたいと思います。
 どうぞ。
○西村委員 座長のお話にもありましたが、まずお聞きしたいのは、例えばタオルとかハンドタオルのようなものは、規制対象製品に入っているのでしょうか。というのは、例えば今、座長がおっしゃったように、乳幼児だとタオルをかんだり、ずっと愛着を持って手放さなかったりというケースも多いですので、長時間の直接接触というものを中心に評価をしていけばいいと思うのですが、そういう点で特に乳幼児を対象として少し傾向的なところも、実際に評価をして必要ないということならそれもいいとは思うのですが、この辺のところで検討を入れておいていただくといいのかなと感じました。
○土屋座長 タオルという項目は資料2−2にはないですね。寝具にも入っていないのでしょうか。
○事務局 資料2−2で並べた製品が、家庭用品規制法で規制されている物質のうち、皮膚に長時間接触するものでEUの考え方に近いと思われるDTTBとディルドリンの規制項目があるのですが、そこに書いてある製品をそのまま当てはめたような形になっていますので、こういったものが足りないとか、これは書き過ぎだとか、そういった議論をあわせてやっていただけるとありがたいと考えています。
○土屋座長 非常に貴重だと思うのは、バスタオルなどは常に赤ちゃんが寝て、大人の人も使っているかもしれませんが、私の個人的な考えでは、それぞれの製品によってあまりにもやり方が異なると混乱してしまいますので、できるだけシンプルに、従来の規制で似たようなものがあれば、それを活用してより良いものをつくるほうがいいと思います。例えばたたき台にして議論するとか、そのほうがまとまるのが早いと思うのです。
○事務局 それから、御参考になるかということで、本日、委員の皆様のみに配付させていただいている資料で、これはインターネットから入手できる情報なのですが、EUのREACH規制の付属書17の43番でアゾ色素の項目があります。配布した資料の2枚目の下のほうに「43.Azocolourants」がありまして、この中の右に書いてあるところで、例えば先ほど言った「長時間接触しているもの」については「prolonged contact with the human skin or oral cavity」というような表現で規定しており、EUがどのくらい接触していたら規制するのかがはっきり書いていません。それから、その下に「clothings, bedding, towels」と規制対象製品を例示しており、EUはこういった製品を規制しているという状況です。御参考までに説明させて頂きました。
○土屋座長 ありがとうございます。
 それぞれ分析をして基準値を出すのですが、製品や物質のIARC分類によって扱いを変えるということはなかなか難しいのではないでしょうか。発がん物質とわかっている化学物質は塗料に使わないというようなものに近い規制をするとか、そうすると対策が早いのではないかと思います。海外との関係がいろいろあるでしょうが、規制をするという意味は、基準値を決めてそれ以下で管理するということと、物質の使用自体を禁止するとでは違います。使用を禁止しても、他から故意に入れなくてもまざってしまうところがあって、いろいろ複雑なのかもしれませんが、分析法は分析法として重要なので、そこでIARC分類2A以上の発がん性がある物質と2B以下の物質とでは扱いをもっと変えてもいいのかと思います。
○化学物質安全対策室長 今の座長の御意見と関連しまして御参考程度ですが、化審法のほうが最近改正されまして、主な改正点が既存の化学物質についてもリスク評価をしていこうということで、今までは新規の化合物が中心だったのですが、順次改正化審法に従いまして、現在既存物質のリスク評価を進めているところです。一部既存化学物質は優先評価化学物質に指定して、まだスクリーニングも終わっていない段階ですが、優先評価化学物質指定後はさらに詳細リスク評価を行って、必要があれば化審法上の第一種特定化学物質に指定するなどの措置もとろうかということになっております。リスク評価ですので、毒性と暴露量の両面から評価しておりまして、毒性では座長がおっしゃられたような発がん性にも注目しまして、発がん性のあるものは最優先で今後詳細に評価していこうということで進んでおります。今回の24物質の中でも優先評価化学物質に入っているものもございますので、それらについては順次化審法のほうでリスク評価を進めまして、必要があればもっと製品に使われる前の段階、つまり、化学物質の製造の段階で何らかの規制がされる可能性がございます。そちらは別の調査会で進んでおります。
○土屋座長 ありがとうございます。
 1つの調査会だけではなくて、ほかの調査会、審議会等とほかの法律等とうまく巧みに組み合わせていただいて、効率よく規制が進むように御検討いただけるということで、よろしくお願いしたいと思います。
○広瀬委員 別に意見とかではなく、規制という話を先ほどからされていますが、先ほども説明したのか、ちょっと落としたかもしれないのですが、基本的には国内の会社はもう自主基準等で管理しておりほとんど使っていないので、規制をしても国内企業は既にほとんどは対応済みだと思います。問題は輸入品をどうするかで、それに対応するにはやはり規制等で基準値を決めないと対応できない。ただ、やり方としては、基準値が決まるまで待っていてはあれなので、とりあえず使用はやめましょうという措置は先にしておいて、後から基準値を決めていきましょうという2段階のやり方もあると思います。
○土屋座長 大変いいことを言われたと思いますので、その辺も含めてお考えいただければと思います。やはり基準値の設定には時間がかかりますので。その間に輸入業者の方はどうしたらいいのかわからなくなるので、早く規制をしてあげたほうが進めやすく、コストも余分にかからないと思います。
 「(3)『特定芳香族アミンを含有する家庭用品の規制基準に係る調査』報告書で、リスク評価のシナリオ及び推計式を示しているが、リスク評価に当たって留意すべき点はあるか」という点はいかがでしょうか。
○事務局 もしよろしければ、次の資料2−3がこの検討項目とリンクしていますので、次の説明が終わった後に改めてこちらとあわせて議論ができたらと思います。
○土屋座長 わかりました。
 それでは、続きまして当日配付資料の2−3について伊佐間委員より説明をお願いします。
○伊佐間委員 それでは、資料2−3について御説明いたします。タイトルとして「繊維製品及び革製品に含まれる特定芳香族アミン類について(骨子案)」ということで、今ありましたようなリスク評価等に関する流れの骨子の案ということで御説明したいと思います。
 現在、検討されております特定芳香族アミン類の対象とする家庭用品、物質についてまずリストしております。
 1番目としまして、家庭用品規制法上の繊維製品、革製品については先ほど説明しましたように、国内で流通しているものから高濃度の特定芳香族アミンが検出されたという実態がありますので、これを踏まえて繊維製品、革製品を対象としてリスク管理の必要性を検討していただくことになります。
 2番目としては、先ほども話題になっておりますように、特定芳香族アミン類のうち、何物質を対象にするかということは今後検討が必要かと思いますけれども、そこには現在候補に上がっております24物質を上げております。
 次に、有害性に係る情報等ということで、既に御説明しましたようにIARCの発がん性の評価、先ほど御説明しました研究報告書の中で有害性に関する情報をもう少し整理してみたいと思います。これらを踏まえて今後のリスク評価についてですけれども、最も低用量で毒性が発現して、重篤な有害作用であります発がん性を対象としてリスク評価を行っていく予定でございます。
 そのための暴露に関する情報ですけれども、先ほど説明した平成20年度の実態調査、平成23年度の実態調査の概要がそこに書いてあります。例えばベンジジンですと、最高で440μg/gと非常に高濃度が検出されたということでございます。それから、平成23年度では繊維製品で同じくベンジジンで最大で593μg/gが検出されております。革製品のほうですと、同じくベンジジンで例えば31μg/g、オルト−トルイジンで最大で430μg/gというように国内で流通している製品から高濃度の特定芳香族アミンが検出されております。そのほか調査報告書の中で収集しました暴露に関する情報を整理したいと考えております。
 この暴露評価に基づいて総合評価、要するにリスク評価を行っていくわけでございますけれども、これらの国内での実態調査の結果に基づきまして発がん性が確認されておりますグループ2A以上の特定芳香族アミン類のうち、最も検出頻度、検出濃度が高濃度でありましたベンジジンを対象としてリスク評価を行っていく予定でございます。
 このリスク管理の考え方ですけれども、本来、家庭用品規制法に基づく安全対策は、製造または輸入する事業者が安全対策を行う責任があるわけですけれども、現に国内で流通している製品から高濃度の特定芳香族アミン類が検出されたという実態がございます。それから、今後諸外国からそういった高濃度の特定芳香族アミン類が検出されるような製品が輸入される、また、輸入が増加する可能性が否定できないことなどを考えまして、家庭用品規制法に基づく規制の措置の導入を検討する必要があると考えております。
 これらのリスク評価に基づきまして、それから、先ほどありましたようにEU、諸外国の規制値などを参考にしまして、家庭用品規制法に基づいた措置を規定したいと考えております。
 以上です。
○土屋座長 どうもありがとうございました。
 以上の骨子案について御意見等はございませんでしょうか。
 総合評価(9)のIARCグループ2A以上の特定芳香族アミンのうち、検出頻度の高いベンジジンをモデルにしてリスク評価を行うということですが、そのほかの物質はどうするのでしょうか。
○伊佐間委員 まずリスク評価に当たって暴露評価を行う必要があるかと思うのですけれども、今回の実態調査は製品数が限られておりますので、24物質ありますけれども、その中から検出頻度、検出された濃度、それから、ベンジジンはIARCでグループ1ということで毒性も一番強いグループに属しておりますので、その代表としてベンジジンを対象とした暴露評価を行いまして、その後にハザード等を考慮してリスク評価を行いたいと考えております。
○事務局 これも御参考なのですが、7月6日の部会のときにこういった形の骨子は示していなかったのですが、リスク評価に関しても何か御助言はありませんかとお伺いしましたところ、集約すると最終的に2点ほど指摘がありました。リスク評価するに当たって例えば人から出てくる汗であるとか、どういう服を着ているかとか、さまざまな複雑なファクターが絡んでくるので、ヨーロッパがいいかアメリカがいいかよくわからないけれども、それに準じたやり方でやらざるを得ないのではないかという御感想を述べている先生であるとか、やはり同じような話なのですが、アルゴリズムとしてどういうストーリーを描くかはEUの考え方を採用してもいいと思いますが、それぞれの数値をどうするかというのは日本固有の数値が出てくると思われるので、そういった数値を使ったらいいのではないかとか、そのような御意見がありました。あとは、アゾの還元に関して皮膚の表面で還元されるという論理でEUはリスク評価を行っているのですが、還元のメカニズム等を別途調べておいたらいいのではないかという御指摘がありましたので、御参考までに御報告いたします。
○土屋座長 いわゆる24ある化学物質で、あるものの規制値は海外と協調しながら決めていく、我が国はベンジジンを特に力を入れてリスク評価をするというふうに考えるのでしょうか。
○事務局 シナリオに関し骨格の部分は、既にあるシナリオと大体同じようなシナリオになると考えられますので、そこのところを参考にしつつ、国内で行っていただいた実態調査の結果を活用しながら、例えばEUの基準である30μg/gであるとか、中国の基準である20μg/gと比較し、違反率をみつつリスク評価をすれば、最終的な結果が変わってくる可能性がありますし、また、そのあたりはどの物質を指標としてリスク評価をしていったらいいのかというところを日本でカスタマイズしていく必要があるかと考えています。そういった意味では、伊佐間先生のほうで調べていただいたものによれば、ベンジジンが一番違反率が高いという御説明があったので、そのあたりでリスク評価をしてみるという手もあると思います。
○土屋座長 スタートとして最初にベンジジンに手をつけるのはわかります。それから、全てリスク評価するのはお金と時間がかかるので、海外もそうだと思うのですが、お互い情報交換して、よりいいものをそこから選んでいくという形ですね。
 分析のところで、資料2−2で「EUの試験方法を根拠に、試験方法を作成すべきか」というのは、ここは方法ですが、それから、「国内でも試験方法を設定するに当たり、試験方法の検討を行い、バリデーションを実施すべきか」、ここの大もとの試験方法をGC/MSでするところについてはEUの方法にある程度準拠して行う、そしてバリデーションについてする必要がないのではないか、EUでは既に実施済みなので、同じGS/MSを使うのであれば特にあえて日本でする必要がないのではないか、「不要ではないか」と先ほどの2−2の4番目に書いてありますが、そこについても御意見をいただけませんでしょうか。
 どうぞ。
○西村委員 今、座長が御説明したように、数値の評価も比較するところで、EUで少なくとも22物質についてはバリデーションがされているので良いと思いますが、2物質については先ほど報告していただいたように、研究レベルできちんとできることはわかっているのですけれども、例えば2物質を規制するときにはバリデーションまでは実施しなくていいと思うのですが、やはり試験法の妥当性を一度きちんと見ておいた上で規制していただく、それは当然だと思うのですけれども、2物質ふえて、先ほど御説明があったようにピークが近接するということもありますので、その辺りもきちんと見た上でやっていただければ、バリデーションまでは実施する必要はないと思いますし、EUの方法に準拠すれば良いと思います。
○土屋座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○河上参考人 GS/MSという話があったのですけれども、EUのほうでは測定についてはGC/MSでやったり、HPLCのフォトダイオードアレイ検出器であったり、LC/MSであったりということで選択するようになっていまして、基本的には1種類の機器で測定して検出された場合には、確認として別のもので再度確認すること、となっています。今回私どもの報告書ではGC/MSだけで測定していますが、実際にはそのようにEUでは運用されております。
○土屋座長 ありがとうございました。
 そのほかにございませんでしょうか。
○広瀬委員 分析の専門家ではないのですけれども、調査の聞き取りの過程の報告で資料2−1の(資料2)の16ページに、繊維評価技術協議会がもう既に測定の実績とか、少なくとも22物質についてはやっているようなので、そういうところからの情報も適宜いただいて、バリデーションを行うかどうかは検討していただいたほうが効率的ではないかと思います。
○土屋座長 繊維評価技術協議会が対象物質を22物質にしているので、そこについてバリデーションはどうなのかという御意見もいただくということでよろしいでしょうか。
○事務局 意見交換しながら進めたいと思います。
○土屋座長 どうもありがとうございます。
 そのほかにございませんでしょうか。
 それでは、時間も過ぎてまいりましたので、事務局、どうぞ。
○事務局 これ以降の議事なのですが、企業の知的財産等が開示され、特定の者に不当な利益または不利益をもたらすおそれがある場合に該当すると考えられますので、非公開とさせていただければと思います。誠に恐縮でございますけれども、傍聴者の皆様につきましては御退席をお願いできたらと思います。なお、国家公務員の方等で法律で守秘義務がかかっている方はこの限りではないので、念のため申し添えます。

(傍聴者、退室。事務局、委員に追加資料配付)

【非公開部分 議事概要】
当日配布した資料2−4に基づいて、衛研を含む国内試験機関が現在実施している試験法と海外の規制における試験法について説明後、質疑応答がなされた。

【非公開部分終わり】


○土屋座長 もう時間は過ぎていますけれども、この際いろいろな御意見を自由に。
 もしないようでしたら、もう16時を10分過ぎておりますので、ここでよろしいでしょうか。
 事務局のほうはよろしいでしょうか。
○事務局 1点だけお願いがございまして、資料2−2のポイントペーパーなのですが、今後我々の規制の方針にかなり重要な部分になってきますので、御意見がありましたらメール等で構いませんのでぜひ御意見いただければと思います。来週金曜日くらいまでに追加の御意見等をいただければ、こちらのほうで賜りたいと思います。
○土屋座長 メールアドレスはどなたに。
○事務局 うちの担当者が出欠等の御連絡を差し上げているかと思いますので、そちらのアドレス宛てでお願いいたします。
○土屋座長 来週金曜日までですね。わかりました。
○事務局 追加コメントを依頼するメールをこの調査会が終わったら私のほうから差し上げますので、それに返信いただくという形で御意見をいただければと思います。
○土屋座長 では、ありがとうございました。
 事務局はただいま先生方からいただきました御意見を踏まえまして、来週までのメール等も考慮しまして、基準案の骨子を作成いただき、次回以降の調査会で再び審議できればと思います。
 これで議題にあります事項につきましては全て審議いただきました。
 そのほか、事務局から連絡等はございますでしょうか。お願いします。
○事務局 連絡事項でございますけれども、審議会委員改選が来年1月に予定されております。引き続き委員をお願いする先生方におかれましては委嘱等の手続をお願いすることになりますので、御了承いただけますとありがたいです。
 以上でございます。
○土屋座長 それでは、どうもありがとうございました。

(了)


(了)
<照会先>

医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室

連絡先: 電話:03-5253-1111 (内線2424)
FAX:03-3593-8913

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