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2012年11月19日 第3回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会

雇用均等・児童家庭局母子保健課

○日時

平成24年11月19日(月)
10:00〜12:30


○場所

中央合同庁舎5号館 
厚生労働省 専用第18・19・20会議室(17階)


○出席者

委員

五十嵐委員 安達委員 井田委員
及川委員 大澤委員 小幡委員
小林委員 坂上委員 水田委員
益子委員 松原委員 眞鍋委員

参考人

神永参考人 (一般社団法人全国心臓病の子どもを守る会 副会長)
近藤参考人 (公益法人がんの子どもを守る会 副理事長)
藤原参考人 (PKU(フェニルケトン尿症)親の会連絡協議会)

事務局

石井雇用均等・児童家庭局長 定塚総務課長 桑島母子保健課長
高橋母子保健推進官 山本課長補佐 内山課長補佐
玉田課長補佐 山本疾病対策課長 寺澤地域移行・障害児支援室課長補佐
田中地域移行・障害児支援室課長補佐 三輪特別支援教育課長補佐

○議題

(1) 関係者からのヒアリング
(2) その他の支援の在り方について(普及啓発・相談支援等)

○配布資料

資料1小児慢性特定疾患児への支援の在り方について
資料2今後の主な検討課題と検討のスケジュール(案)
資料3−1神永参考人(全国心臓病の子どもを守る会)提出資料
資料3−2近藤参考人(がんの子どもを守る会)提出資料
資料3−3藤原参考人(PKU(フェニルケトン尿症)親の会連絡協議会)提出資料
資料4小児慢性特定疾患児に対する総合的な支援
資料5小林委員提出資料
資料6特別支援教育の現状について
資料7第25回難病対策委員会(平成24年11月6日開催)について

○議事

○玉田課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第3回「小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」を開催いたします。
 委員の皆様には、お忙しい中、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 本日は、石川委員、佐地委員から所用により欠席との連絡をいただいております。
 また、本日と次回でございますけれども、患者団体の皆様から直接御意見をいただく場を設けさせていただいておりますので、本日御出席の方の紹介をさせていただきます。
 まず最初に、全国心臓病の子どもを守る会の神永様でございます。
○神永参考人 よろしくお願いいたします。
○玉田課長補佐 がんの子どもを守る会の近藤様でございます。
○近藤参考人 よろしくお願いいたします。
○玉田課長補佐 フェニルケトン尿症親の会の藤原様でございます。
○藤原参考人 よろしくお願いいたします。
○玉田課長補佐 それから、事務局側でございますけれども、文部科学省から特別支援教育の現状について説明いただくため、初等中等教育局特別支援教育課の三輪課長補佐に出席いただいております。
○三輪課長補佐 三輪でございます。どうぞよろしくお願いします。
○玉田課長補佐 また、本日は、相談支援や福祉サービスなどについて御議論いただきますので、関連する障害児への支援の担当として、障害保健福祉部企画課の田中課長補佐、同部地域移行・障害児支援室の寺澤室長補佐に御出席いただいております。
○寺澤課長補佐 よろしくお願いします。
○玉田課長補佐 それから、難病患者への支援の担当として、健康局疾病対策課の山本課長に出席いただいております。
○山本疾病対策課長 おはようございます。山本です。
○玉田課長補佐 それから、議事進行についてでございますが、これまでと同様、視覚・聴覚障害をお持ちの方などへ情報保障の観点から、御発言等をされる場合には、発言者は必ず挙手をする。挙手をした発言者に対し、委員長から指名をする。指名を受けた発言者は、氏名を名乗ってから発言するという形で進めさせていただきますので、よろしくお願いします。
 それでは、議事に移りたいと思います。委員長、どうぞよろしくお願いいたします。
○五十嵐委員長 皆さん、おはようございます。議事に入りたいと思います。
 まず、お手元にお配りしております資料について事務局から御説明をお願いいたします。
○玉田課長補佐 お手元の資料でございますが、座席表、委員名簿、参考人の名簿、議事次第。
 資料1「小児慢性特定疾患児への支援の在り方について」。
 資料2「今後の主な検討課題と検討のスケジュール(案)」。
 資料3−1「神永参考人(全国心臓病の子どもを守る会)提出資料」。
 資料3−2「近藤参考人(がんの子どもを守る会)提出資料」。
 資料3−3「藤原参考人(PKU(フェニルケトン尿症)親の会連絡協議会)提出資料」。
 資料4「小児慢性特定疾患児に対する総合的な支援」。
 資料5「小林委員提出資料」。
 資料6「特別支援教育の現状について」。
 資料7「第25回難病対策委員会(平成24年11月6日開催)について」。
 資料は以上でございますが、不足等がございましたら事務局までお申しつけください。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。御確認いただいたと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、きょうは初めに、事務局から前回提示をいただいている資料1の支援のあり方の全体像と、資料2にありますように、今後の主な検討課題と検討のスケジュールについて、まず御説明をいただきます。その後で全体の流れを御確認いただいた後で、患者さんの3つの団体にきょうはおいでいただいていますので、直接御意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 続いて、その後に普及啓発と地域における支援のあり方の2つの論点について御議論をいただきたいと考えています。
 そして、最後に、きょうおいでになっていただいております文部科学省から、特別支援教育の現状について説明をしていただきたいと思います。
 それでは、資料1と2について、事務局からまず説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○玉田課長補佐 恐縮でございますが、傍聴用の資料に資料7がついていなかったようで、大変申しわけございませんが、後ほどホームページにアップさせていただきますので、御了承いただきますようお願いします。
 資料1について御説明させていただきます。
 資料1については、前回御提示したものを少し更新しておりまして、特に資料1の1枚目、2ページでございますけれども、本日御議論いただきます4番の「総合的な支援策の推進等」でございますが、前回は総合的な支援のあり方をどのように考えるかというふうに論点の案をふわっと書かせていただいておりましたけれども、今度はより具体的に御議論いただきたいということで、1つ目は、普及啓発のあり方をどう考えるか。それから、子どもの事情に配慮した支援、地域の実情に応じた支援という、支援のあり方を御議論いただきたい。それから、支援を促進する手段としてのネットワークづくりということを考えたらどうかということで、詳細は後ほど御説明させていただきますが、3つの論点として具体化させていただいております。
 3ページをお開きいただけますでしょうか。
 こちらは大きく変わってございません。資料2でも説明いたしますが、それぞれについてどの会でご議論いただきたいかということを、それぞれ括弧で第2回、第3回というふうに書かせていただいております。本日は、この概観図の右側でございますけれども、「相談・支援」と「福祉サービス」「普及啓発」の部分を御議論いただきたいと考えております。
 また、1点誤植がございまして、大変恐縮でございます。「研究の推進」という左の下でございますけれども、こちらは第5回で検討予定となっております。
 資料2をごらんいただけますでしょうか。資料2は、今後の検討課題と検討のスケジュールを事務局で整理したものでございます。本日は第3回でございますけれども、患者団体の皆様からのヒアリング、それから普及啓発と地域における支援のあり方、特別支援教育の現状について説明いただく予定でございます。
 それから、第4回でございますが、再度、別の患者団体の方からのヒアリング、医療費助成の対象者の申請・認定手続、医療体制をどう考えるか。
 第5回でございますけれども、研究の推進と手帳制度。さらには、第5回を除いた部分、第4回までの部分についての議論の整理をしていただきたい。
 12月20日の第6回でございますけれども、これまでの議論の整理を再度させていただきたいと考えてございます。
 一応これは、あくまで※でも書かせていただいておりますけれども、現時点の案でございまして、議論の進捗状況により変更があり得ます。年内に一通り論点を議論いただきたいと考えてございます。
 年明け以降の検討については、まだ各論点の議論の深まりぐあいですとか、難病対策委員会の検討状況などを踏まえながら、別途御相談させていただきたいと考えてございます。
 以上でございます。
○五十嵐委員長 どうも御説明ありがとうございました。
 それでは、何か御質問、御意見ございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、早速、患者家族の団体の方からの御意見をいただきたいと考えております。時間の制約から、きょうは3団体ございますけれども、1団体当たり10分程度、時間は短いですけれども、御説明をいただきたいと思います。
 まず初めに、全国心臓病の子どもを守る会の神永様から御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○神永参考人 皆様、おはようございます。全国心臓病の子どもを守る会の神永と申します。本日は、貴重な発表の場をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 私は、心臓病児・患者の立場からお話をさせていただきます。
 100人に1人と言われる心臓病児ですが、2010年統計によりますと、105万の出生ということが数えられております。その中でおよそ心臓病児は1万人ぐらいの割合になります。その中で成人になるのは9割と言われております。現在、成人を超えた患者さんというのが全国で40万人というふうに統計で言われておりますが、2000年を境にその数は、子どもの患者さんよりも大人の患者さんのほうが多くなっているという実情がございます。
先天性の心臓病は、小慢で言われる子どもの病気だけではなく、既に大人の病気になっているというのが現実でございます。1万人の患者さんの中の9割近くは、心房心室中隔欠損など、いわゆる軽度の心臓病です。最近マスコミで話題になっております、大相撲の舛ノ山関が心臓病で取り組みが20秒以内でないと勝てないというようなことがテレビで言われております。多分、彼は小さいうちにそういう先天性の心臓病を持っていたにもかかわらず発見されず、今に至っている。そして、彼が取り組むときのあの息苦しそうな表情というのは、まさに心臓病の患者さんのそれであります。また、芸能界でも小柳ルミ子さん、武田鉄矢さんなど、数々の方が大人になるまで心臓病と発見されないで、大人になって問題を起こしているというケースが多々ございます。ですから、軽度と言われる心臓病であっても、大人になるまで生涯にわたって治療が必要な病気というのが、先天性の心臓病です。
 しかし、心臓病の障害、危険は外から見えないために、なかなか周囲からは理解されておりません。そして、その理解されないということによって、さまざまな問題が起こっております。また、医療の進歩により助かる子どもたちがふえたわけですけれども、その助かる子どもたちというのは、まさに乳児期、生まれてすぐにでも手術をして助かったような子どもたちというのは大変重症でございますから、そのような子どもたちが治療を受けるというのは、生涯にわたって生活管理、医療管理が必要で、その困難さは大変なものであると言わざるを得ません。
 本日は就労の問題、福祉サービスの問題、自立に向けての支援の問題について述べさせていただきたいのですが、簡単に医療費の問題についても触れさせていただきます。
 心臓の手術の際には、自立支援医療、いわゆる育成医療というのを利用します。これは、18歳までですので、大人の患者さんには適用されず、生涯にわたって病気である心臓病児者には、大人になってしまうと医療的な援助が得られないという大きな問題、谷間の問題が今盛んに言われております。非常に早くに心臓手術をすると、早いうちに状況が改善されるため、以前ですとかなり重たい患者さんには、身体障害者手帳というのが交付されておりましたが、最近では、重い心臓手術の後でも、この手帳の取得ができない、あるいは1級ではなく3級、1級と3、4級しかございませんが、そういう等級になってようやく取得ができるという状況であります。高額の費用がかかる心臓手術の負担が、大人になってからかかってしまう。また、治療にも負担がかかる場合には、高額療養費の限度額までの負担が強いられるわけです。
 内科的な治療については、術後遠隔期、10年、20年といったときに大きな問題が起こってまいりますので、赤ちゃんのときに助かり、非常にいい状態で20歳近くまで過ごした方たちが大きな問題を抱えて、再手術であるとか、また、大変な治療に挑むようなことになっているのが実情です。
 そういったような医療費助成の問題もあり、ある患者さんでは、これはもう既に40歳を超えている患者さんですが、検査、入院などで保険が適用されていたにもかかわらず、月20万円を超える医療費がかかっているということです。医療費といっても、保険適用のない差額ベッド等、また、酸素を使うために証明書、診断書等にも負担がかかりますので、実質、この20万円はほとんど個人が負担せざるを得ないのです。この20万円という額は大変な額です。これが年に一度ではなく、数回に及ぶ年もあったというふうに聞いております。
 また、医療を受けるためには、心臓病の専門医療機関は集約化が進んでおりますので、北海道の方でも、大阪、岡山、九州など、やはり難しい心臓病のできる施設を求めて遠くの病院にかかっております。そのために、新幹線や飛行機などの交通費、そして、入院が長期にわたるので、親の付き添いなどの費用もかかります。家庭と付き添いの二重生活による経済的負担、場合によっては兄弟の保育等にかかる負担も大変なものでございます。
 また、学校生活においては、普通学級に通っているお子さんがほとんどでありますが、重症の疾患の場合、親が送り迎えをせざるを得ない、または、学校においての付き添いも当然のように求められております。そうしますと、ただですら経済的に困窮しているにもかかわらず、お母さんは働くことができません。ますます経済的に厳しい状況に追い込まれ、さらに、小さい兄弟がいる場合には、誰に預けていったらいいのか、おじいちゃん、おばあちゃんといったような祖父母との暮らしが今ほとんどなされていないような家庭の中では、非常に大変な問題になっております。
 就労保障の問題について、これが本当に大事なところなのですが、かなり話してしまったので急いで話を進めてまいります。成人期以降の患者さんでは、就労が困難でありながら、所得保障のための年金の対象からは外れてしまう、心臓だけでは、この障害年金を認定されない方がほとんどです。そのため、重複障害などをお持ちの方も多いので、そういったところから重複障害、精神障害などの障害とあわせて年金をいただいている方もおりますが、会の中で、その年金をいただいている方はわずか1割にも満たないような状況であります。
 そして、そういう状況の中、仮に就職をしても、周りの理解が得られないために就労の継続が非常に困難です。就労をすることで一定の経済的な自立に向かっていきながらも、通勤の負担、入院、通院のための休暇がなくなってしまう、周りの人に迷惑をかけてしまうといったところで、そういう状況の中、周囲を気遣いながら気分も落ち込み、体もぐあいが悪くなってしまい、とうとう仕事をやめざるを得なくなってしまう方がかなりの数おられます。そして、収入が得られないということだけではなく、社会参加ができないということで、生きる自信をなくしてしまう方たちも大勢います。実際、障害者の就労枠で入ったとしても、この勤務時間への配慮、入院、通院のための休業保障というのがほとんど行われていないのが実情です。
 自立へ向けた支援ということでございますが、これは教育の問題が大きいです。先天性心臓病はなかなか理解が得られないために、学校生活においてもさまざまなハンディキャップに対して、友達、先生への理解がなかなか得られない。友達、先生の理解が得られ、ほんの少しの支援が得られれば、自分に自信が持て、そして、コミュニケーションも社会性も上手に育んでいくことができます。しかし、体も小さく、体力もなく、コミュニケーションも苦手、自分に自信が持てないといった自己肯定感の低い、自分がだめな人間だといった子どもたちは、社会的にも成長が非常に難しいわけです。そういった中で、弱い者とみなされ、ひどいいじめを受けるケースも多々あるというふうに聞いております。健やかな成長が望まれる病児でもありますが、その成長、健やかな心の成長、体の成長についても、学校教育の中では非常に難しい問題に直面しております。
 教育を受けることによって進学をし、さらに将来への夢と希望を膨らませていくわけですから、自立へ向けた支援というところでは教育の支援が大きな問題になります。
 外からは見えないわかりづらい障害を持っている先天性の心臓病児者にはどんな支援が必要なのか、特に福祉的なサービスや、将来、自立へ向けて就労支援のあり方についてまだまだたくさんの問題もありますが、短い時間ではございましたので、簡単に意見を述べさせていただきました。貴重な機会をいただき、関係の皆様に心より感謝申し上げます。本日は、ありがとうございました。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、御質問あるいは御意見ございますでしょうか。どうぞ。
○大澤委員 東京女子医大の大澤と申します。
 就労してもやめざるを得ない方が多いというお話でしたけれども、大体どれくらいの割合で、どれくらいの期間でやめられることが多いのか、もしわかっていたら教えてください。
○神永参考人 私どもの会でも、2008年に生活アンケート、就労アンケートという形でアンケートをとりましたが、その結果が非常に古いということと、具体的に何年でやめるというようなデータまで持っていないので、これは本当に周囲、心友会の会員さんというのが15歳以上なのですが、そういう方たちにお聞きしたところで、非常にやめる割合が多いという形で、具体的な数字をお答えすることができないのですが、半数を超えると言ってよろしいのではないかと思っております。
 実際、正規の就労につかれる方の人数すら非常に少ないのです。ですから、そういう中でやめられる方も半数以上というのが実情です。それも1年に満たないでやめていかれる方もわずかですがございます。
○大澤委員 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○坂上委員 読売新聞の坂上と申します。
 私は心臓病の取材を長く続けています。最近のことなのですが、先天性の心臓病を受けられた知人が障害年金をもらっていましたが、突然切られて、また復活して、また今回だめだったと泣きついてきました。こういうことは多くあるのでしょうか。小慢も含めて福祉制度の認定は、患者・家族の生活基盤にかかわる問題です。認められたり、認められなかったりするケースは多くあるのでしょうか。
○神永参考人 たまたま私の娘がことし二十歳になりまして、これから障害年金の申請を行っていくところなのですが、この障害認定の認定基準というのは、いわゆる身体障害者の方が主になってくるという認定基準になっておりまして、心臓病者の状況が正しく反映されているような認定基準にはなっておりません。ですので、病院に行ってちょうど診断を受けるときというのは、少なくとも病院に行けるわけですから、歩けるし、体調もそれほど悪くはない。そういったときに診断を受けたとしても、例えば寝たきりの状態という形では、先生は印はつけないわけです。ところが、本当に寒いときとか体調の悪いときは、ほとんど1日寝たきりの状態という日もたくさんあるわけです。実際、うちの娘もまだ就職はしておりませんが、訓練に週3回出ておりますが、その3回、月水金と行くと、火木土は朝から1日寝ております。しかし、月水金は元気よく会社に行くわけですから、もちろん病院に行くときもそういう状況ですので、なかなかそういうつらい状況が反映されないというところが1つの問題、そのために起こることではないかと思っております。
○水田委員 福岡歯科大学の水田です。
 先天性心疾患の診断が大人になるまでされないということで、なぜだろうと。といいますのは、学校健診が今はものすごく、昔から心臓のことは進んでいたと思うのですけれども、学校健診を毎年していて、それでASD、VSDの診断がつかないのかなとちょっと思うのですけれども、そこのところはどういう、何かパーセントが違っているのですか。
○神永参考人 診断がつかないということではなく、たまたま今例に挙げた方たちが、恐らく年齢的に心臓検診を受けられなかった年齢、小柳ルミ子さん、武田鉄矢さんといった方たちはそうではないか。舛ノ山関は、そのとき日本には、多分、小さいときにはフィリピンにいらしたということですので、多分心臓検診を受けられていない。小学校1年生、4年生、中学校の心臓検診で、最近ではかなりの数のそういう病気が発見されるようになってきているのですが、実際に発見されても放置されるというか、様子を見ましょうという形で放置されたまま、特に心室中隔欠損などは自然治癒することもございますし、あるいは、心房中隔欠損で手術をして非常にいい状態になるのです。もう普通の生活をしてもいいよと。
 ところが、ある一定の年齢になりますと、先日もNHKで、小さいころに手術をした方が40代になって心臓が1.5倍の大きさになっていて、今にでも突然死をしても不思議ではない状態になるという、むしろ重症な方たちはずっと病院にかかり続けますが、軽症の方たちは、もちろん心臓検診で発見されたとしても、軽症の患者さんたちというのは、そういう検診の枠というのですか、そういうところからみずから外れてしまうのです。そういう方たちが大人になってから大きな問題を起こすというのが、最近よく問題になっております。しかし、それを診る病院というか、先生はおりません。成人の先天性心疾患を専門にしている先生方というのは、まだ全国でも非常に少ない、14施設というふうに聞いております。まだまだ一般の循環器内科では診ることができないというのが実情です。
○水田委員 ちょっと納得しにくいというか、そういうのがあるのはわかるのですけれども、では、その人が自分で、また親が、学校健診で心臓に異常があると、だけれども今は騒ぎ回らなくてもよろしい、経過を見ましょうと、そういう通知が来るわけですね。それに対してずっとほったらかすという精神が、やはり病気がもっと広がっていって、そういう問題はたくさんあると思うのです。心臓の手術をした人が、なぜフォローアップの期間、ちゃんと病院から「あなた、来なさい」と言われるのを待っておかなくて、自分で自分の健康管理をするということもやってほしいと思います。
○神永参考人 そのとおりでございます。そういう意味では、普及啓発というのは非常に必要なことで、守る会に入ってこられる方たちというのは、かなり重症の患者さんなのですが、その方たちですら、例えば2歳、3歳、5歳で手術を終えた後、もうよくなりましたので会はやめます、もう大丈夫ですと言われて、さらに中学生、高校生になると、例えば半年に1回来なさいと言われても、面倒くさいから行かないという方たちが、守る会に入っている患者さんの中にもたくさんいらっしゃるのです。ですから、一般的にはもっとその数というのは多い。今のことは非常に納得、まさにそのとおりだと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 どうぞ、及川さん。
○及川委員 聖路加看護大学の及川です。
 先ほどのお話の中で、学校生活が非常に重要と思うのです。学校生活管理指導表というのは、どのくらい有効的に使われているか教えていただきたいのです。
○神永参考人 昨年度から変わって、そして、それがいろいろ細かいところまで先生にコメントを書いていただけるようになり、かつ、学習指導要領に合わせてさまざまな種目別に記入欄ができてはおります。そういう意味では、これが活用されれば、そういう心臓病児の運動保障というか、運動させるために非常に有効なものではございますが、実際、学校では、これはロッカーにしまわれており、担任が見ることはまずないと言っていいのではないかというふうに私は聞いております。もちろん学校によって違いはあると思いますが、実際、私はそういう現場におりました関係で、それが保健室のある金庫の中にずっとしまわれていて、年に1回、また出してきてくださいねといって、担任経由、保健室の金庫、あるいは職員室の金庫であったり、引き出しということで、日常的にそれが活用されているケースはまれと言っていいのではないかと思っております。
○及川委員 ありがとうございます。
○五十嵐委員長 最後、どうぞ。
○安達委員 明星大学の安達と申します。
 今のことに関してなのですが、私、実はことしの3月まで病弱教育を担う特別支援学校のほうに着任しておりました。それで、これは病弱にかかわる特別支援学校、特別支援学級になるかと思いますが、それぞれの学校では、個々の教育的なニーズに応じた個別の指導計画というのを作成しております。あるいは、個別の支援計画等も作成しておりますが、そのときに当然、医療機関等の、あるいは福祉、それから労働等の関係機関と連絡調整をしながら、一人一人の子どもたちの教育プランを立てています。したがいまして、心臓病のお子さん等につきましても、そういうような管理データ等が上がってきますので、例えば体育の授業とか、もろもろのところでどういうふうな配慮が必要なのか、当然、その辺のところを踏まえた上で、指導計画、指導内容、指導方法等を考えておりますので、その辺のところはぜひ御理解していただければと思います。
 以上です。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。いろいろ管理の仕方の問題とか、あるいは患者さんの意識も含めてですけれども、まだまだ改善しなければいけない点はたくさんあるのだと思いますけれども、とにかく今、成人先天性心疾患患者さんが40万人を超えているという状況で、ようやく内科の先生方もこの病気を診てくれるように、少しずつですけれども変わりつつありますので、そういう状況も今お話をいただきまして、本当にありがとうございました。
 それでは、時間も押しておりますので、次のがんの子どもを守る会の近藤様からお話をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○近藤参考人 がんの子どもを守る会の近藤と申します。よろしくお願いいたします。
 私は、きょう朝テレビのニュースで、免疫を失った子どもたちの予防接種が、今までは自費でしたが公費負担になったということを聞きました。本当にありがたいことだと思っております。
 小児がんは、体のあらゆるところから発症する疾患であります。そこに書いてありますように、さまざまな種類の疾患があり、100種類以上の疾患があると言われております。一口で小児がんと言いましても、それぞれの疾患や発症部位、年齢によって治療の内容も、またその後の生活の質も大きく異なってまいります。
 私どものがんの子どもを守る会ができました1968年には、まだ小児がんの子どもたちのほとんどが亡くなっている時代でした。この病気を治る病気にしたいということで、私どもの会はつくられたわけですけれども、この30年ぐらいの間に化学療法、放射線療法、外科療法、移植療法などによりまして、治癒率は目覚ましく向上し、小児がんの子どもたちの押しなべて70%から80%は治る時代に入ってきたと言われております。
 しかし、疾患や治療によっては、治療による後遺症や晩期合併症が起こる場合もあり、小児がんの治療を終えることができても、一生涯、その晩期合併症や後遺症の治療を継続しなければならないということがあります。それと、これだけ治るようになったというものの、まだ子どもの病死の第1位は小児がんであり、さまざまな支援が必要になっております。
 資料?を見てください。小児慢性特定疾患治療研究事業に関する実態調査で、7月に難病ネットワークを通して提出したものですけれども、このアンケートは、全国の小児がんの病院内の親の会から、NPOから、さまざまな小児がんの親の会の人たちが49、それと私どもの会21支部のアンケート、意見をもとにしてまとめました。それぞれの意見から次の4つの要望をきょうはお願いしたいと思っております。
 小児がんは、このまま放置しておけば即亡くなっていくという病気ですので、早急に治療が必要なわけで、治療費は高額にのぼります。現在、小児慢性特定疾患研究事業によって公費負担されていますが、医療費以外にも、先ほど心臓病の方もおっしゃっていましたけれども、入院に伴う二重生活、付き添い、遠隔地からの治療による宿泊、きょうだいの問題など、若年層の家族にとってはかなり負担になり、この制度があることで大変ありがたいことだと思っております。
 特に小児がんは全身治療になるわけですので、全身治療が必要な重症の場合には、所得に関係なく無料となっているということは、治療に専念することができます。今後も継続して公費負担による患者家族の負担の軽減を切に望むところであります。
 しかしながら、治療後5年経過した場合には対象外になります。小児がんはフォローアップが長期間に及び、死ぬまでという方もいらっしゃいますし、何十年も大人になっておじいさんやおばあさんになるまでフォローアップが必要だと言われておりますけれども、5年経過して、この制度が切れることでフォローアップが切れてしまうということがあります。また、先ほども申しましたが、小児がんの治療によって起きる晩期合併症で加療が一生必要になる場合があります。例えば、内分泌の障害でありますとか、抗けいれん剤のお薬を飲むとか、一生涯必要になってくるのですけれども、これが小慢の対象外となりますので、治療ができなくなるということが起きることもあります。
 それに伴い、晩期合併症の発症数や症状などについて十分な登録や研究がなされなくなっていくということがあります。これは、参考資料?、昨年の秋に小慢事業の現況と課題についてということで、日本小児がん学会の会員に対してアンケート調査をし、医師の方からも要望が出されておりますので、御参考にしていただければと思います。
 成人年齢まで対象外になることがなく、継続した制度にしていただきたいということ、小児慢性特定疾患及び特定疾患においても、これらの晩期合併症を難病の範囲に含めていただいて、継続して医療費補助と研究をお願いしたいと思っております。
 それと、資料の中に参考資料?がついておりませんでしたので、後から配られたかと思いますけれども、これは私どもの会が開設以来、療養費の助成をしておりまして、医療費は公費負担になっても、その他の間接医療費がとてもたくさんかかるということで、それらのことについて、交通費、滞在費、保育、付き添いなどについての援助をしております。近年の助成件数と助成者の平均所得など参考にしていただければと思います。
 次に、診断時からの遡及措置及び制度の周知、手続の簡素化ということについてですけれども、先ほども申しましたように、小児がんは小児科以外の科、例えば、整形外科、脳外科などいろいろな科にかかります。以前に比べると随分少なくなってきてはいるのですけれども、まだ依然として本制度を知らないで治療が進んでしまうということがあります。以前はよく脳腫瘍の患者さんなんかは結構あったのですけれども、最近は少なくなってきてはいるものの、まだ依然としてこういうことがあります。そういう場合に、申請して認められた時点からしか公費負担にならず、診断時に戻って遡及措置が行われるということはありません。
 それから、また小さい子どもが入院して、すぐに保健所に行くことが困難であったり、手続が遅滞したりして、行政によっては転居の際にスムーズに措置が行われなかったりということがあるということもあります。ぜひ本制度の周知とともに、手続の簡素化及び診断時への遡及措置をしていただけますようお願いしたいと思います。
 次に、福祉サービスについてですけれども、2005年の改定以来、日常生活用品の給付など福祉サービスの充実が図られましたが、これは行政によっての差異が生じております。多くの小児がん患者は、身体障害者手帳の給付が受けられない場合が多いので、例えば在宅での療養生活を送りましたり、今、医学が進んで入院する日数が少なくなって入退院を繰り返すということが多くありますけれども、そのときの日常生活用品の給付のサービスを受けるのは、小児がんについては、小慢が唯一の窓口ではあるわけです。とても厚い行政もある反面、全くなされていないというところもあります。
 それから、先ほど心臓病の方もおっしゃっていましたけれども、きょうだいの保育、患者も小さく、きょうだいの保育の優先措置や保育料の軽減や免除など、乳幼児の子どもが長期にわたり療養するがゆえに生じることへの福祉サービスの充足もお願いしたいと思います。
 そして、4番目に、やはり私どもの会でも小児がんの子どもが治らなかった時代には治りますようにと一生懸命やっていたわけですけれども、治るようになってまいりまして、学習支援や自立支援、就労支援など継続した支援が必要になってきている、新たな問題がありますということをずっと長く主張してきておりますけれども、なかなかそこのところが解決されないでいるというのが現状であります。
 教育、就労、自立、そういうさまざまな生活に関する長期にわたる相談が親にも子どもにも必要です。親子ともども長期の相談支援をしていただけますようお願いしたいと思っております。
 以上のように、疾患だけを見ると本当にさまざまな疾患がありますので、疾患だけではなくて、実際の症状や社会的な不自由さをぜひ見極めていただいて、小児がんの患児家族が安心して生活できるような整備を要望いたします。
 それとあわせて、小児慢性特定疾患研究事業から継続した難病対策になりますよう要望いたしますとともに、小児がんも難病の対象に入れていただきますよう切にお願いする次第です。 以上です。ありがとうございました。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 それでは、御意見、御質問、いかがでしょうか。どうぞ。
○松原委員 明治学院大学の松原と申します。ありがとうございました。
 この兄弟への保育の優先度、まさにそのとおりだと思うのですが、その関連で、この御兄弟について、例えば夕方以降の預かりであるトワイライトステイ、あるいは患児の入院の付き添いとの関係でいうショートステイ、そういうものを利用されているお仲間というのはいらっしゃるのですか。
○近藤参考人 あるかと思いますが、数については把握しておりません。親が面会に行ったときに兄弟を連れていって、階段あたりで遊ばせておくとかということがよく見られることでありましたけれども、病院内での兄弟保育というのもぼつぼつとやり始めていたりするのですが、面会時間中ずっとはなかなか保障できなかったりということがありまして、兄弟の問題は、大きくなってからの兄弟の問題もありますが、緒についたばかりという気がいたします。
○松原委員 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○水田委員 この晩期障害のことですけれども、私、今、歯科の関係におるものですから、歯のことは皆さん余り注目していないのです。4歳未満で抗がん剤をやると、歯のこの辺が全部やられてしまって、歯牙の発育がパーになるのです。それから、放射線をかければ全滅です。ですから、それに対する治療とかに対して、皆さん余り注目していないのです。
 5ページにちょっとインプラントのことが書いてあるけれども、インプラントするところの骨のここが変形してしまってないのです。ですから、予防ということもこういう場合、今度は大事になってきますし、そういう歯のときはどうするかということ、それから、今度は骨の下顎骨とかの移植とかもいろいろ歯科としては考えているわけです。だけれども、ある意味で実態がちょっとつかめていないという、皆さん余り注目していないものですから、データがちょこちょこ出始めたころかなというくらいで、うちの歯科でもやっているのですけれども、だから、小児歯科の人たちともあれして、もう少しこれは学会でもやってほしいと思いますし、がんの子どもを守る会でももう少し調査とかして、そうしますと、歯がないとかめないので、もっともっと医療に対しては悪いことばかりになってきますので、そのことも注目していただきたいと思っています。
○近藤参考人 承知いたしました。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○益子委員 宮前保健福祉センターの益子です。
 院内学級があるにもかかわらず、転籍が大きな壁になって、入院しているお子さんは学習の機会が与えられない。これは、私どもの地域には聖マリアンナ医科大学という大きな大学病院があるのですけれども、そこに立ち入りに入ったときも、中の看護師さんのほうからもそういうことがあって、実際、転籍しないでも学習の機会が与えられない、そういうことはできないのでしょうか。ちょうど文科省がいらっしゃるので伺いたいのですけれども。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○三輪課長補佐 文部科学省特別支援教育課長補佐をしています三輪でございます。
 今、資料で言いますと、資料3−2の2ページにあるところの中ほどに、「院内学級はありますが転籍をしなければならない」というところは、結論から申しますと、どういったケースの入院であるかによってまた変わってくるのですが、まず大きくファクターは2つありまして、どのくらいの期間の入院になるのかということと、もう一つは、どこに入院するか。例えば、県をまたいだ病院に入院するのかといったことで微妙に変わってくるのですが、ただ1つはっきりしておりますのは、現行制度上は、私立学校に行っている子が病院に入院する場合は、常識で考えると院内学級は、普通、公立の学校の院内学級ですので、このような場合に転籍の手続が必要になることなどはあるであろうと思います。ですので、お答えになっていないかもしれないのですが、基本的に転籍については必要になるケースはあって、ただ、その場合にその手続は極力簡素化すべしであると考えておるのですが、全てのケースにおいて転籍手続そのものが不要にできるかというと、例えば私立学校から公立の院内学級に移らざるを得ないような場合には、手続自体は必要になってくるケースはあるであろうと思っております。
○水田委員 この件に関しましては、第1回目にもちょっと議論されたと思うのですけれども、そんな書類の何とかという前に、勉強したい子はどこに行っても勉強して、そして、そこで出席したという証明書さえクラスの先生が出せば、どこでもいいのではないですか。私立学校だ、公立学校だと言わないで、病気の子どもは学校で学ぶということがものすごく大事なのです。病気だからたくさんは学べない、それはしようがないのです。だけれども、学ぶということを続けることが非常にいいことだと思うので、もうちょっとそこのところは文部科学省も頭を柔らかくして、証明書だけで行けるようにしてください。お母さんは、あちらへ行ったり、こちらへ行ったりするのは大変なのですよ。
○三輪課長補佐 先ほどの私の説明が若干わかりにくかったかもしれないのですが、そもそも転籍というか、院内学級に入院以前に、転籍をせずに一定期間の入院による、学校的に見れば欠席状態を、例えばICTを使うであるとか、訪問指導を活用するなどして出席扱いにするといった運用は可能ですので、それをまずとらえるべきなのですが、そうではなく、それが難しくなって、いよいよ病院の院内学級に正式に入院するという場合には、転籍という手続が現実的な選択肢としてあるということでありまして、いろいろな段階によってケースが違いますので一概に申し上げにくいのですが、結論としては、トータルその辺の、ややこしいまさに書類の手続であるとかというのは簡素化するべきであって、そのような取り組みをしていきたいと思っております。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。これは非常に大きな問題なのですけれども、私どもの印象だと、以前に比べると大分改善はしてきているとは思いますが、今御指摘のあったように、問題があることも事実ですので、今後の課題にしていただきたいと思います。
 では、最後に1つだけどうぞ。
○事務局 文部科学省特別支援教育課の調査官の丹羽でございます。病弱教育の担当をさせていただいております。
 転籍の件ですけれども、手続上に関しましては、書類は後追いでも構わないから、子どもが入院したら翌日からでも教育を受けられるようにしてほしいと、これは各都道府県の教育委員会にお願いしております。ですから、ほとんどの場合、書類はそのように対応していただいております。そのため場合によっては子どもが退院してから書類が整うということもあります。現在、そのように、かなり弾力的に取り扱うことはできるようになっております。
○五十嵐委員長 補足をありがとうございます。前よりは大分よくなっているのではないかと思います。まだまだいろいろ問題があるのですけれども、お時間も押しておりますので、これで終わりにしたいと思います。
 それでは、次に、フェニルケトン尿症親の会の藤原様に御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○藤原参考人 フェニルケトン尿症親の会連絡協議会(略称PKU親の会)の藤原と申します。本日は、よろしくお願いいたします。
 資料3−3に基づいてお話をさせていただきたいと思います。
 私には、24歳のメープルシロップ尿症の娘がおります。最初に、疾患や患者会について簡単にお話しさせていただきます。
 「疾患の概要と患者会」。フェニルケトン尿症(以下、PKUと略します)などの先天性代謝異常症は、新生児マス・スクリーニングで発見されます。
 (1)「発見頻度」。発見頻度は、右の表のとおりです。PKUは約7万人に1人、メープルシロップ尿症(以下、MSUDと略します)は、52万人に1人、ホモシスチン尿症(以下、HCUと略します)は、約21万人に1人の割合です。
 (2)「患者数」。新生児マス・スクリーニングが開始された昭和52年から平成22年度までの33年間で発見された患者数は、PKUが570名、MSUDが82名、HCUが198名です。
 (3)「疾患の概要」。PKUは、必須アミノ酸の一つであるフェニルアラニンの代謝に必要な酵素が、MSUDは必須アミノ酸のロイシン・イソロイシン・バリン由来のα−ケト酸の脱水素酵素がうまく働かない疾患です。代謝されない余分なアミノ酸が脳内に蓄積されると、PKUでは赤毛、色白などメラニン色素欠乏症、さらには知能障害などの中枢神経障害を起こします。
 MSUDは、食欲不振、嘔吐、麻痺、意識障害を起こし、死に至る疾患です。
 (4)「患者会」。PKU親の会は、PKUの患者と家族の会です。現在、会員数は214家族、患者数で235名です。MSUDの7家族、患者8名、HCUの4家族、高オルニチン血症の1家族、このほか、有機酸代謝異常症の数家族も含まれております。
 2「治療法」。いずれの疾患も根治治療はなく、誕生直後から低たんぱく食の厳格な食事療法を生涯にわたって継続することが現在の唯一の治療法です。
 (1)「食事療法の実態」。食事療法の中心は、治療用特殊ミルクの飲用です。必要なたんぱく質、エネルギーなどの主な補給源となるのが特殊ミルクです。ミルクといっても、その実態は各種アミノ酸の配合粉末です。このミルクを乳幼児期は1日に60から150グラム、幼児期は150から200グラム、学童期以降は200から300グラムをお湯で溶いてミルクのように飲みます。
 (2)「『低たんぱく食事』の内容例」を御説明させていただきます。ある男子大学生の食事例です。彼は、1日のフェニルアラニンの許容量が450ミリと厳しく、たんぱく質の大半は特殊ミルクから摂取しています。朝食は特殊ミルクを120グラムだけ、昼食、おむすび弁当、レトルトの低たんぱく質35分の1御飯を2パック持参します。夕食が右の写真です。この大きなお茶碗に低たんぱく質の35分の1御飯を3パック、赤い矢印で示しています。おかずはチンジャオロースーで、豚肉は8グラムです。身長が179センチ、体重69キロの若者が食べるお肉の量が8グラムです。8グラムのお肉の量を、ここにいらっしゃる先生方はすぐにわかりますか。一口にもならない量です。この写真では赤丸で示しましたが、見えないかもしれません。それ以外は全て野菜です。そして、120グラムの特殊ミルクを飲みます。ほかにフェニルアラニンを除去したアミノ酸末を1日に40グラム飲んでいます。
 3「特殊ミルクについて」。このように、PKUなどアミノ酸代謝異常症の患者にとって、特殊ミルクは命綱です。一口に特殊ミルクと言っても、以下の4種類に分類され、2011年度現在、50品目があります。
 (1)「医薬品(薬価収載品)」。現在、PKU用、MSUD用の各1品目、計2品目だけがあります。
 (2)「登録品」。25品目あります。PKU用として2品目あります。かつてはMSUD用もありましたが、現在はありません。助成金と乳業会社が2分の1ずつ負担し、無償で提供されています。ただし、?先天性代謝異常症であること、?年齢が20歳未満であることの2つが支給の要件になっています。
 (3)「登録外品」。13品目あります。全額乳業会社の負担によって無償で提供されています。ただし、原則として先天性代謝異常症であることが要件になっています。
 (4)「市販品」。10品目が乳業会社より販売されています。
 (5)「課題・疑問点・問題点」。?2008年の薬価改定で、医薬品であるPKU用治療ミルクは、1缶1,200グラム、1万1,040円が1万7,640円に、MSUD用治療ミルクは、1缶1,200グラム、9,600円が6万2,160円に大幅値上げされました。このとき、娘は「ミルクが買えなかったら私は死ぬの」と泣きました。マスコミ報道や国会質問などもあって後日に薬価訂正されましたが、それでもPKU用は20%、MSUD用は39%の値上げとなりました。この件以降、値上げへの不安はトラウマとなり、負担可能価格であってこその安定供給、治療を中断する患者を出さないようにというのが患者会の課題となっております。
 なぜPKU、MSUDだけが50品目ある特殊ミルクの中で、PKU用、MSUD用の2品目だけが医薬品です。裏を返せば、特殊ミルクを必要とする約50の疾患のうち、PKUとMSUDの患者家族だけが高額な特殊ミルク代を負担している結果になっています。専門的知識がない患者サイドとしては、このことの是非を軽々しく判断できませんが、なぜという会員の疑問に答えられずにおります。
 ?「良い“薬”があるのに」。登録品への助成金が児童手当法に基づく助成金であるという理由で、医療上必要・有効でありながら、20歳以上の患者は登録品を使用できないことになっています。医療と制度の狭間で困惑する医療関係者からの声も患者会に届いています。また、医薬品である治療用ミルクの飲用によって肥満に悩む成人男性患者からの相談に対し、あなたの症状を改善するためには、登録ミルクを併用するのが有効です。しかし、登録品の使用は、小児慢性疾患の対象となる20歳までとなっており、成人後は対象になっておりませんという医療関係者の回答も示されております。患者会として製造企業に成人患者分の増産をお願いもしましたが、今以上の負担増は難しい、一企業だけで解決できる問題ではないとの回答です。特殊ミルク安定供給事業の開始から30年以上たった今、見直しが必要ではないでしょうか。
 4「小児慢性特定疾患治療研究事業について」。
 (1)私の娘は、1988年生まれですが、そのときに日本で36番目のMSUD患者と言われました。10歳までに30回以上の入院をしています。その娘も、昨年おかげさまで社会人になることができました。私たちPKUなどの患者家族は、この事業によって大いに助けられ、とても感謝しております。最初にこの思いを皆様にお伝えしておきたいと思います。
 (2)そして、法制化後、今ようやく見直しが始まったことをうれしく思っています。この事業の財源安定化のために法改正を目指すという方向を歓迎いたします。
 (3)この専門委員会でトランジション問題が本格的に審議されることに期待しています。さきに述べましたように、PKUとMSUDの成人患者だけが高額な特殊ミルクの負担を強いられていること、年齢による登録ミルクの供給制限があることの2つは、さまざまなトランジション問題の一部としてあらわれています。難病対策の審議とも関連して、切れ目のない支援を確立していただくことを望みます。
 (4)子どもの難病は大人の難病問題とも共通する課題もあります。それとともに、独自の課題も多くあります。PKUなどの食事療法は、乳児期は育児と治療が一体のものであり、いわば生活そのものの中に治療があります。産後直後の母親自身の落ち込みや、我が家はこのような病気が出る家系ではないというような周囲の無理解も珍しくありません。保育や環境が関連してくる幼児期、学童期もまたしかりで、さまざまな分野の関係者の理解と支援があって初めて治療を継続することができます。遺伝カウンセリングや関係者への啓発など、他施策との関連も必要です。
 (5)最後に、「私の病気はいつ治るのか」「大きくなったら何でも食べられるか」という言葉を聞くときの両親の気持ちは何とも言えないものがあります。患者家族にとって一番の望みは、病気が完治することです。たとえそこまでいかなくても、いつかもっとよい治療法が開発される可能性があるという明日への希望があれば、今日の困難も乗り越えられます。家族も頑張っていますが、最も頑張っているのは難病の子どもたちです。この事業が安定的に継続されることによって治療研究が進むことは、難病の子どもたちと家族の共通の願い、希望であります。
 以上です。よろしくお願いいたします。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 それでは、御質問、御意見をいただきたいと思います。
 どうぞ、井田先生。
○井田委員 慈恵医大の小児科の井田と申します。先天性代謝異常学会の理事として、少しコメントとお話をさせていただきたいと思います。
 まず、継続的な支援に関しましては、第1回のこの会議で私のほうから先天代謝異常症における問題提案をお伝えしておきました。それは何かといいますと、ライソゾーム病と副腎白質変性症とミトコンドリア病の3つのカテゴリーは難病で、20歳以降の医療の補助も認められるのですけれども、そのほかのアミノ酸代謝異常症を含めて、継続的な医療補助がなくということは大きな問題であるということは指摘させていただきました。それが今回の会議の難病と小児慢とのこれからのあり方という大きなところですので、藤原さんがいろいろおっしゃっていたような方向が進めばいいなというふうに私自身も思っております。
 実際、フェニルケトン尿症なんかでは、マターナルPKUといいまして、成人して妊娠したお母さんがちゃんと食事療法をしないと、赤ちゃんにいろいろな問題が起こって生まれてきてしまうのです。ですから、小児期だけの治療でないということはまず1つですし、また、PKU(フェニルケトン尿症)で、ある程度フェニルアラニンの濃度をきちんとコントロールしないと、鬱病とか白質変性症が起こるということも、かなり最近のデータでわかっておりますので、そのために、今お話しになっているミルクのお金がかかるので、途中でやめられたために発症してしまった患者さんというのは、実はかなりレポートで出ていますけれども、最近の医療の進歩によってこういうこともわかっていますので、アミノ酸代謝異常症、食事療法、要するに根治疾患ではないので、代謝異常症に関しては、遺伝子をさわらない限りは根治療法というのはないわけです。ですので、継続的な医療の補助というのは小児期だけではない。発症は大多数が小児期ですけれども、ということはお伝えしました。
 プラス、これからのPKUなんかもバイオプテリンとか酵素製剤とかいろいろな新しい治療法が出てきます。非常に高額ですし、これに関しても1回目の会議でいろいろ先天代謝症領域、新しい治療法ができてくるので、これに関することも考えていただきたいということは提案させていただきました。
 藤原さんが根治治療というと遺伝子治療しかないのですけれども、これはようやく日本でも慢性肉芽腫症という免疫不全症でやられることが決まったばかりですので、今後の私たちの研究にかかっているとは思うのですけれども、研究事業というのは継続して、どういうふうな形でやるかはわからないですけれども、していかなければいけないというふうに、オーファンディジーズなので一人一人の患者さんの声が非常に重要ですので、その辺はやっていこうと思います。
 あと、ミルクのお値段のことなのですけれども、実は、これはどうしてPKUとMSUDかというと、実はミルク会社が相当な負担をして特殊ミルクに関してはつくって、前は全部本当に出血サービスという形でやっていたのです。それが医薬品のときにミルクの基準と医薬品の基準とは、製品として市場に出すときにすごい差があるのです。お薬として出すのか、ミルクとして出すのかと随分違うので、MSUDとPKUは非常にしっかりして、クオリティーとしては薬として出していいぐらいの基準だったのです。それで薬価に収載されたということです。
 そのほかのミルクは、実はいろいろ基準が、何か日本の基準がGPとかよくわからないのですけれども、あるらしいです。そのほかのミルクは医薬品の基準まで満ちていないということで、医薬品には収載できない。では、これはどうするかということになりますと、全部そのほかの患者さんは特殊ミルクを中止しますか、それとも乳業メーカーが工場のシステムをかなりグレードアップしてつくらなければいけない、それは乳業メーカーがギブアップしてしまった。そんなわけで、これはそういう事情なのです。
 ですから、意図的にこの2つだけ狙ってやったわけではなくて、そういう医薬品とミルクの基準が違うものでそういうふうになったことは御理解ください。
 値段に関しては、オーファンディジーズなので、お薬一個一個の値段がどうしても高くなるのですけれども、ですから、それは成人期に移行しても補助が出るような形にすれば、多分この問題は解決するのではないかと思っています。
○五十嵐委員長 なかなか問題がありまして、まだ御意見、御質問があると思うのですけれども、大分時間がたってしまっていますので、これで3つの団体の方たちからの御説明を終わりにしたいと思います。
 いずれにせよ、トランジション後の対応の問題が非常に大きいということが皆様のお話からもわかってきたと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、先ほどの御意見を念頭に置きまして、きょうの議題に入りたいと考えます。
 まず、論点の1つ目としましては、普及啓発に関しまして事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○高橋母子保健推進官 母子保健課の高橋でございます。
 資料4「小児慢性特定疾患児に対する総合的な支援」の資料をお願いいたします。
 最初の論点としまして、先ほどございましたように、1枚おめくりいただきまして、普及啓発ということで、関係者や一般の方の理解を深めるために、国・地域レベルで小児慢性特定疾患の普及啓発の充実を図ることが必要ではないかという問題意識でございます。先ほど、家族会の方、親の会の方からも、例えば心臓の場合でも、手術を受けた後のフォローアップについて家族の方の理解が十分でないですとか、あるいは、一般の地域社会、学校等で小慢の家族に対する理解が十分でないという御指摘がございまして、この普及啓発というものについてどう考えていくかという論点でございます。
 現状どうなっているかと申しますと、4ページをおめくりいただきまして、今はその上のほうに幾つか患者・家族会、厚生労働省、自治体、関係学会、企業等というようなところで小慢に関する関連情報を情報発信しているというところでありますけれども、これらの情報提供主体が必ずしもリンクされていない、連携していないということでございます。
 それから、もう一つは、2つ目の○ですけれども、さまざまな立場の方がいるわけですけれども、患者・家族の方、医療従事者、学校等関係者、企業、そういう立場、役割、分野に応じて、本当は知りたい情報内容というのは違うだろうと思いますけれども、そういう立場の方々に応じた、ニーズにマッチした情報へのアクセスというのが今は十分な関係となっていない。
 最後、小慢に関心が必ずしも高くない一般の方、あるいは地域の方向けに理解促進を図るような情報発信ができていないのではないかということで認識をしております。
 次のページに厚生労働省のホームページが書いてありますけれども、どういう内容が今情報項目としてあるかといいますと、?からありますように、事業の目的、対象年齢、疾患群、自己負担、実施主体、申請時に必要な書類という手続的なもの等、それから、リンク先として成育医療研究センター等という内容と今はなっております。
 ちなみに、年間のアクセス件数は9万件くらいということでございますので、今、小慢の対象者の方が10万人いる中で、この9万件というアクセス件数が十分なのかどうか、この情報内容が十分なのかどうかということかと思います。
 次に、自治体のホームページでございます。小慢事業、実際の事務手続は自治体でやっていらっしゃるわけですけれども、東京都のホームページ、神戸市のホームページ、ちょっと見にくくて恐縮ですけれども、手続的な紹介、それから、どういう疾患が対象となっているかということが各自治体のウエブサイトでも情報提供されております。
 次に、成育医療センターの小児慢性特定疾患治療研究事業のウエブページですけれども、これは厚生労働省の先ほどのページからリンクが張られていて、ここにクリックすれば行けるわけですけれども、掲載情報としましては、制度の概要、認定基準、自己負担、申請書の様式、それから、患者家族の方向けに相談窓口の紹介、療育、学校などの情報も入っております。
 それから、研究報告、あと、自治体向けとしまして、データの登録管理システムの操作説明というようなことが情報項目となっております。
 続きまして、難病のほうはどうなっているかということで、難病につきましては、難病情報センターという団体が総合的な情報を掲載しているということで、ここでは130疾患につきまして、一般向けと医療従事者向けに各疾患の開設、それから、診断基準、治療指針、症例情報等々、国の難病対策制度、行政がどうなっているかということ、サービスの概要、患者会情報ですとか、難病相談・支援センターという、患者さんが知りたいようなところへここからリンクが張ってあって飛べるようになっているということでございます。こちらのほうは月130万件ぐらいアクセスがあるというふうに承知しております。
 今後のあり方をどう考えるかということですけれども、今、情報発信するような場所が患者・家族会、厚労省、関係学会、たくさんあるわけですけれども、そういうものを一元的にできるようなポータル的な情報センター的なものが必要ではないか。そこのポータルサイトでは、真ん中のところにありますけれども、情報の入口としまして、患者・家族の方向け、それから、医療従事者のような専門医学的な情報の充実、それから、一般国民の理解を促進するような情報というふうに各立場に応じた情報発信というものを一元的にできないかということで考えた。
 下のほうに患者・家族の方のニーズとしましてはどういう制度があるかとか、申請手続はどうなっているか、相談窓口、疾患の情報、患者会がどこにあるか、自分の住んでいる地域でどういう医療機関があるのかというような情報、医療従事者は、先ほど小児科以外の脳腫瘍の脳外科なんかの先生だと、小慢の助成制度の存在も余り御存じないということでしたけれども、こういう制度があるとか、疾患の情報、診断基準、FAQというようなことです。
 学校等関係者の方に対しては、学校生活を送る上での留意点など、情報をとれるようにしたい。
 企業等では、雇用管理上の留意点、一般の方につきましては、理解促進、小慢に対する意識の改革、社会的包摂といった観点から小慢の方の理解を進めていただくような情報を発信すべきではないかということで考えております。
 事務局からの資料は以上でございます。よろしくお願いします。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明を受けまして、小児慢性特定疾患に関する普及啓発についての御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○益子委員 確認ですけれども、厚生省のホームページのアクセス数は年9万件でよろしいのですか。要するに、難病支援センターの月130万件のアクセス数と余りにもかけ離れているので、ちょっと確認で、それから、どうしてこんなに差があるのかなというのが、ホームページの持ち方に問題があるのかなとちょっと思ったのですけれども、教えてください。
○高橋母子保健推進官 数字は、年間約9万2,000件ぐらいでして、実は、かなり月ごとにも月4,000件から5,000件ぐらいの月もあれば、1万件近い月もあって、大体各自治体、申請手続がどうも秋ぐらいに集中しているようでして、そうすると8月、9月ぐらいはかなりアクセス件数が高くなっているのです。それ以外の冬から春にかけてはアクセス件数が少ないというような実態となっております。
 何で少ないのかというところは、そもそも小児慢性疾患制度という制度自体の認知度が低いのか、一般の人がこの病名を検索ワードで入れたときに厚生労働省のホームページが出てこないのか、いろいろ要因はあろうかと思いますけれども、難病相談支援センターのほうも、これは厚生労働省ではなくて、そういう団体が、厚生労働省が多分委託してやっていただいているのだと思うのです。そういうところで情報のセンター的な充実を図っているというところであります。
○五十嵐委員長 よろしいですか。
○益子委員 やはり、支援とかそういうキーワードがあると増加するのか。要するに、ホームページの持ち方についてなのですけれども、どういうふうにお考えなのでしょうか。
○高橋母子保健推進官 ホームページの持ち方も、厚生労働省のホームページで充実して、全ての情報にリンクするのがいいのか、あるいは難病情報センターのように、やはりそういう外の団体でいろいろなネットワークを張っていただくやり方がいいのかというのは、御意見いただきたいと思います。
○五十嵐委員長 よろしいでしょうか。どうぞ。
○小林委員 難病の子ども支援全国ネットワークの小林です。
 今の難病センターと厚生労働省の違いというのは、想像の域を出ないのですけれども、厚生労働省のホームページに入ってきても、それはとても大きなホームページになっていて、難病あるいは小児慢性といっても、なかなかそこにたどり着くのは時間がかかるでしょうし、難病と言ってしまえば、すぐ一番先に難病支援センターが出てくるというような背景も1つあると思うのです。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○及川委員 聖路加看護大学の及川です。
 私もよくホームページを拝見させていただいているのですが、やはり必要な情報がばらばらなのです。医学的なことを知るには厚生労働省か、関係学会か、家族の問題を知ろうと思うと、家族会とかに行かないとわからないというような、その都度、どこにアクセスするかを考えながらアクセスしないと情報がとれないというのが小慢の場合なのです。
 ところが、私は難病情報センターもかなり利用させていただいているのですが、そこに入れば、リンクも張られていますので確実にいろいろな情報がとれるという集約化がされていることが大きな要件かと思っています。どこがどういうふうに管理するかというのは問題にはなるかと思うのですけれども、やはり情報をできるだけ集約して発信していただきたいと思います。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○山本疾病対策課長 疾病対策課です。
 若干補足させていただきますと、難病情報センターの運営費は100%国の補助金なのですけれども、1つは、難病の130疾患のみならず、研究指定ですと230、240と、ありとあらゆる難病についての研究の最新の情報について、医療関係者、研究関係者がアップ・ツー・デートしてくれているということで、まず病名を入れるとここにヒットするというのが1つ大きいと思います。
 さらに、患者会のリスト、そして、そことのリンク、その他、なるべく難病患者さんへの情報について集約しようとしておりますが、もちろんこの難病情報センターも、最大のアクセス数、今、小林さんが言ってくださいましたけれども、グーグルで難病関係を入れると、まずここが最初に出てくると思います。ただ、例えばもっとより検索機能をかけられるようにしたらどうかとか、さらにもっと研究の治験情報、その他も入ったらどうかとか、改善点は難病対策委員会で言われておりますが、なるべく幅広く多くの方が参画し、医学的なクオリティーも高め、中身もわかりやすくということで工夫してくださっていると思っています。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○小幡委員 上智大学の小幡でございます。
 今、小児慢性特定疾患のほうの現状を伺っていて、この普及啓発というのは、そういう小慢の方を社会全体が支えるということから制度を知っていただいて、あるいはその病気を知っていただいて、一般の方がしっかり支えていきましょうという意味でとても大事だと思っていたのですが、それどころかといいますか、実は、そもそも患者さん御自身のほうからも、それほど使われていないようなところがありますので、こういうものは申請主義なので、その制度を知らなければ使っていただけないということは一番問題なので、一般の方への普及もやっていかなければいけないわけですが、申請者自身に対して必要な情報がしっかり入らなければいけないというのがまず第一に必要だと思いますので、ともかく何とか改善をしなければいけないと思います。
 どこにお住まいの方も、自治体それぞれがおやりになっているところもあるとは思いますが、まずそこに行けば、最終的にお住まいのところでやっている情報も入るというような形で、ともかく便利なものにしていただきたいと思います。。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○眞鍋委員 長野県の眞鍋でございます。
 今の小幡委員の意見に賛成でございます。というのは、2つ考えなければいけないことがあって、一般国民への理解は、これは公費を負担するわけですので、そういう社会的理解を得るということと、それから、この制度を必要としている方々に確実にこの情報が届くという、この2つを考えなければいけないのだろうと思います。
 2つ目、この制度を必要としている患者さん、そしてその家族、それから、病院の関係者の方々に確実に届くようにしなければいけないということで、私たちとしては、新規申請者の中でこの制度のことを知らない方もいらっしゃるのです。早く教えてくれていればよかったということで、最初にアクセスするのは医療機関なり医療関係者だと思うので、それらの方々への普及啓発というのは重点的にやらなければいけないのではないかと思っています。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○益子委員 川崎市の益子です。
 先ほど、情報の集約ということをおっしゃっていましたけれども、やはり集約されていて、グーグルで検索したら最初に出てくるようなところにホームページを立ち上げていただいて、というのは、小さなお子さんを持っているお母さんが、難病の大人の患者さんよりも今のインターネットに一番精通していると思うのです。だから、ホームページは非常に普及の武器になるので、アクセスしてすぐ検索しやすいシステムにしていただきたいと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○井田委員 慈恵医大の井田です。
 アウトラインは一本化してアクセスしやすいようにして、実際に使いやすく、これは何もノークエスチョンだと思うのです。問題は、誰がつくるか、どこが管理するか、内容が結構重要になるので、ここは結構時間がかかると思うのです。そこなのです。今のところの予定としましては、どういうのをお考えなのでしょうか。アウトラインはわかったのですけれども、誰がつくって、どこが管理していくか。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○高橋母子保健推進官 先ほど資料の中で2つ厚生労働省以外で出したのは、成育医療研究センターのウエブサイトと、あとは難病のほうで難病情報センター。成育医療研究センターのほうのウエブサイトでは、小慢に特化して制度の説明、申請手続みたいな内容も入って、それから、相談窓口、自治体向けということで、かなりここには既存の蓄積というのはあるのだろうと思います。それから、もう一つは難病情報センターというのがあるということです。これからどこでやるのが効率的で一番使いやすくなるかというのを考えていきたいと思います。
○井田委員 そうすると、成育が中心になってやると、ある程度ウエブができていますし、何とかセンターというと、先生があれなので余り僕も言いにくいのですけれども、いかがですか。誰かが責任を持ってきちんとしたものをつくらないと、やはり張りぼてみたいにまたいつものようになって、アイデアだけはいいのですけれども、実際、中身が全然伴っていないということになってしまうので、そこをよく気をつけたほうがいいと思います。
○五十嵐委員長 御意見、いろいろいただいてありがとうございます。今までのお話だと、国民一般への啓発活動は必要だろうと。それから、申請者への発信、結局、これは診断がついた段階で多くの場合は、主治医は自治体、特に保健所に電話して情報をもらってくださいというふうにお願いすることが多いですね。ですから、そこで保健所の方、あるいは申請者自身がしっかりとしたホームページがあると、そこで厚生労働省のホームページから行くのは相当大変なので、独立した難病情報センターのホームページのようなものがあるといいというのが今までの御意見です。
 では、最後はどうするかということなのですけれども、もちろん、これは成育医療研究センターだけでできることではありませんので、もしやるとしたら、もちろん厚生労働省の御支援とか指導があると思いますが、小児学会あるいは関連する学会全体と協力して、1つの事業として担うということが多分必要になってくることで、成育医療研究センター1つだけでやると言われても、なかなか難しい点があるので、やはり各学会、小児学会の分科会のスペシャリティーの学会とか、あるいは外科系の学会とか、いろいろな学会でオール日本で何か1つグループをつくって対応するとか、そういうことが多分必要になると思います。議長がこんなことを言ってはいけないのでしょうけれども、今のお話だとそういうことになるのではないかと思いますが、それでよろしいでしょうか。
 どうぞ。
○小林委員 難病のこども支援全国ネットワークの小林です。
 大変結構なお話だと思うのですけれども、これを進めるときには、やはりできるだけきめ細かな配慮が必要ではないかと思うのです。このイメージ図の中にも患者・家族とか医療従事者、学校等関係者と書いてあるのですけれども、例えば先ほど安達先生や文科省の方から学籍移動の話がありましたけれども、私たちの経験的な知識からすると、特別支援教育に携わっている方たちと普通小中学校に携わっている方たちとでは相当温度差があって、学校現場で起きているトラブルのほとんどは、普通小中学校で起きているというふうに私たちは感じているのです。
 したがって、特別支援教育の方たちのみでなく、いかに一般の小中学校の方たちにこうしたことを伝えていくかというのは大事なことだと思うのです。
 例えば、先ほど教員の派遣、訪問教育ということも話が出ましたけれども、学校教育法の81条には訪問教育の派遣先は小中学校と書いてあるのですね。法律でそう書いてあるのですけれども、学校現場では訪問教育をやるのは特別支援学校だけだということで相手にしてくれないという話はたくさん聞いてくるのです。こういうように、それぞれ学校だけで申しわけないのですけれども、そういうのを含めて、やはりきめ細かな配慮を考えていただく必要があるのではないかと思います。
○五十嵐委員長 大変貴重な御指摘ありがとうございました。
 どうぞ。
○水田委員 水田です。
 こういうホームページをつくるときに責任体制はどこにあるのですか。例えば、国立医療センター、成育医療センターでつくるといっても、誰がつくるのかということで、そういう人の手当てまできちんとしてやっておかないと、やはり駆け込めばいいという問題ではないと思うのです。それが正しい情報かどうか、どこまでどうかということをちゃんと検証したものを出していかないと、やはりみんなが後で困ってしまうのではないかと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。そういうことを含めて学会が、要するに1回つくったらそれで終わりというわけではなくて、リニューアルをちゃんとやっていくということも含めて、そういうことがいいというお話のようですので。
 それでは、最後にどうぞ。
○大澤委員 大澤です。
 関連学会にぜひ振っていただきたいと思います。それと、実際には病名だけではなくて、こんな症状があってお困りの方というような形の部分を入れないと、実際に一般の方がそういう制度があると気づくところに行かない可能性があるので、できたら症状を幾つか組み合わせみたいな形の入口もあったほうがいいと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 本当の最後でお願いします。
○及川委員 及川です。
 私は、先ほどの学校の問題も含めて、普通の子どもたちがこういう病気を理解するということがすごく大事だと思うのです。子どもたち自身が子どもたちの中で育っていくということを考えますと、子どもたちもこういう病気のことを理解しつつ一緒に生活していくということで、やはりこの内容には、ぜひ子どもたちに向けた内容も入れていっていただきたいと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。これはまた文科省との協力も必要だと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、時間も大分押してきましたので、次に行きたいと思います。
 地域における小児慢性特定疾患患児への支援のあり方については、事務局の資料に加えまして、きょうは小林委員に難病のこども支援全国ネットワークで実施している取り組みにつきまして資料をつくっていただきましたので、御説明をお願いいたします。
○小林委員 小林です。資料5ですけれども、私どもで相談活動をしておりまして、それについて情報提供ということで資料を用意させていただきました。
 私どもは、冒頭にありますように、1988年から、難病の子どもの親と心ある医師たちによって、難病の子どもの親というのは私のことなのですが、活動を始めました。
 相談活動というのは、電話で相談を受けたりする活動と、それから、病院等でスペースを提供していただいて、ピアサポートという活動を行って、また、交流活動や社会啓発活動というのを行っています。
 今、及川先生からお話がありましたけれども、その中では地域で児童館だとか学校に行って、ボランティアの方が人形劇を披露して病気のことを紹介するプログラムもあったりしています。
 相談活動ですけれども、電話相談は、看護師、ケースワーカー、医師が交代で相談を受けております。月曜から金曜まで受けているのですけれども、大体年間で400から500ぐらいの相談が毎年寄せられております。これは資料1ということで、1枚めくっていただきますと「電話相談室」というポスターがあって、これを保健所や病院などに張っていただいています。その相談の中身は、めくっていただきますと、5ページの「はい、ネットワーク電話相談室です」と書いた紙に相談の中身が書かれています。「もう、どうしていいのか分かりません」と言ってかけてきたという相談の内容が紹介で出ております。
 それから、その電話相談室の中では、もう一つ「お友だちを探しています」というプログラムが用意されていまして、患者会があれば患者会を紹介したりするのですけれども、患者会がなかったりした場合には、登録していただいて、その登録した疾患名をこういう機関誌やホームページに紹介しています。
 毎月これを見たのだといって、友達を探したいという電話がかかってきます。例えば昨年の場合、これで同じ病気の人が見つかりましたといって紹介できたのは23名あったということでございます。これまで早ければ1週間で紹介できたのもあれば、何年かかってもずっと登録以来紹介できないでそのままになっている方もいらっしゃいます。ごらんのように、非常にウルトラ希少難病といっていいような方たちが紹介を待っているというのが、これを見ていただくとわかると思います。
 それから、遺伝特別相談というのがありまして、神奈川県立こども医療センターの元所長だった黒木先生が月に1回お越しになられて、先天異常に関する療育相談、病院ではないので、本当の意味での遺伝子を調べて云々ということではなく、非常に幅広い療育相談を受けている。
 それから、遺伝カウンセリング、認定遺伝カウンセラーというのが先天異常学会と人類遺伝学会の認定でできたわけですけれども、認定遺伝カウンセラーが月に2回、電話で相談を受けております。必要に応じて面接相談も行っています。
 この紙をめくっていただきますと、9ページに遺伝カウンセリングの検討ということで書いてあります。これは小児保健学会で発表したスライドなのですけれども、こうした形で受けています。
 9ページの左下のほうを見てみますと、「遺伝性疾患と言われて驚いている、納得がいかない」とか、説明を聞いたけれどもよくわからないとか、セカンドオピニオンのこととか、こういうことが相談として寄せられております。
 最後のほうを見ますと、ごらんのように写真が写っていますけれども、右側が黒木先生で、左側が張さんという認定遺伝カウンセラーなのですけれども、いずれもボランティアでこうした活動を受けていただいています。
 それから、ピアサポート活動ですけれども、ここにありますように、病気や障害のある子どもを育てた経験のある人、あるいは育てている人が、私どもの難病のこども支援全国ネットワークで研修をして、それを受講していただいて、ピアサポーターとして活動をしています。現在、国立成育医療センター、神奈川県立こども医療センター、東京都立小児総合医療センターの3か所で、それぞれカウンターと小さな相談を行うお部屋をお借りして相談をしています。ここで受ける相談は、本当に生活相談というところが中心です。医療のことよりは、日々の暮らしのことだとか、例えば学校のことだとか、家庭内のことだとか、そうした社会的な部分についての話が大半でございます。
 これをめくっていただきますと、11ページから書かれていますけれども、「共感と分かち合い」ということでここに書いてあるような趣旨で行われています。体験的な知識でも支えるということがポイントになってくるわけです。
 右上に「病院内のPHP相談室」と書いてあります。これは、アメリカにありますParents Helping Parentsと、そのとおり親が親たちを支えるという組織です。この写っている女性はメリーエレン・ピーターソンという方で、このPHPという組織のCEOです。指を指していますけれども、これは病院の中に部屋を提供してもらって、ここで活動しているということなのですが、サンフランシスコ周辺の7つの大学病院にPHPでトレーニングを受けたスタッフが派遣されています。
 PHPは病院から年間で7万ドルをもらっているという説明を受けています。アメリカでは、そういうことにお金を払うという習慣があるのだと思いますけれども、日本ではそういうことは考えられないということで、今、病院でボランティア活動というふうになっています。
 めくっていただきますと、「神奈川県立こども医療センターのピアサポート室」と書いてあります。右側の扉の中で相談を受けたりして、個室で話ができるようになっています。この相談のポイントは病院の中で活動しているということで、今、診断されたばかりの方が、本当につらい思いだとか、そうしたものを受けとめる場として、やはり病院でやりたいというのが私たちの一番の希望です。五十嵐先生の成育医療センターにも無理をお願いして、無償で部屋とカウンターをお借りしております。基本的にそこであった相談は病院に通知しないことになっています。したがって、病院とは別の組織という位置づけになっておりますから、当然のことながら、医師への不満とか病院への不満とかいろいろな愚痴もたくさん寄せられているわけなのですけれども、何か仕組み上で問題があることは別にして、それ以外のことは病院のほうには報告しないということでございます。
 以上、簡単に御説明しました。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 前後して申しわけないのですが、厚生労働省のほうから、「地域における小児慢性特定疾患児の支援の在り方について」説明をいただいて、その後で御質問をいただきたいと思います。お願いします。
○高橋母子保健推進官 それでは、資料4の11ページをお願いいたします。
 「地域における小児慢性特定疾患児の支援の在り方について」ということで、論点、問題意識としまして、慢性疾患を抱えた子どもに特有の事情、長期療養、自立支援の重要性、子どもの発達支援ですとか、家族、親御さんの負担というようなものに配慮した支援が必要ではないか。その際には、小慢だけの施策ではなくて、障害児支援ですとか難病対策の内容も踏まえて、地域の実情に応じた支援のあり方を検討すべきではないか。
 それから、このような支援を促進するためには、地域の関係者のネットワークについて一層の充実を図ることが必要。各種いろいろな行政の支援制度があるわけですけれども、そこが縦割りでばらばらではなくて、きちんとコーディネーションされている必要があるのではないかという問題意識であります。小慢につきまして医療的な面がメーンなわけですけれども、医学的進歩によって治療予後などよくなってくるにつれて、むしろ日常生活全般の支援ですとか、そういう総合的な支援のあり方というものの必要性が高まっているのではないかということでございます。
 おめくりいただきまして、現状どうなっているかというのが13ページでございます。上から下に向けて、広域からだんだんと身近な地域にいろいろな機関がある。国は事業費の補助、それから、都道府県は医療費の助成事業の実施主体ということ、児相の相談、障害児支援。保健所では医療費助成の申請手続、窓口と、療育指導もやっております。市町村では、保健指導、健診、障害児サービス、小慢のほうの日常生活用具給付事業の実施主体ということであります。医療機関では、医療の提供、相談に応じている。難病相談・支援センターでは、相談を受けている。学校と患者。このように患者・家族を支える機関というのはいろいろあるわけですけれども、ここのところが先ほども家族の会からもいろいろな窓口があって、二重生活をする中でいろいろな機関に行くのが大変だという御意見もありました。ただ、現在はこういう現状だということでございます。
 その上で、次のページに、では、療育相談指導事業はどうなっているかということですけれども、「実施内容」のところを見ていただきますと、家庭看護、食事・栄養、歯科保健に関する指導、それから、小慢だけではなくて福祉制度の紹介、精神的支援、学校との連絡調整、相談指導を行うということで制度がなっております。
 下のほうに実績がありますけれども、実施保健所数227か所、ちなみに全国では保健所は495か所ございます。そのうち227か所で23年度は実施されているという状況でございます。
 続きまして、巡回相談事業のほうですけれども、こちらは保健所に来ることが困難のような方にこちらから出張巡回で相談をするという事業でありますけれども、専門医師等により療育指導班を編成しまして、相談指導を行うということです。対象としましては、保健所を利用することが困難な地域に居住する児童ということで、アウトリーチ活動、実績としましては、保健所数は94か所でございます。
 次に、16ページにピアカウンセリング事業、先ほど小林委員からも御説明がありましたけれども、これも小慢の予算事業ということで実施されております。
 実施内容は、小児慢性特定疾患児の養育された経験者によって助言・相談等を行うということで、保健所数としては85か所でございます。
 17ページ、「自治体による相談支援事業の取組」ということで、広島県と広島市の例を相談支援センターの紹介のウエブサイトを添付させていただいております。下のほうには実績が書いてありまして、相談件数、年齢、相談内容、相談者の種類等々でございます。
 続きまして、生活用具の給付事業というものも小慢の予算事業の中で平成17年度から実施されております。実施主体は、最初の絵で示しましたように市町村となっております。対象品目は真ん中に書いてあるようなもの、下のほうに予算額の推移が書かれております。
 以上が小慢のほうでやられている福祉用具、あるいは相談支援というものでございます。
 次に、19ページにそれ以外の他制度、他施策は何があるかということでございますけれども、小慢児と障害児、難病患児と重なりがあるものもございます。そういう場合には、障害児のサービス、あるいは難病患児に対するサービスというのを利用することができるということでございます。上に小慢児への支援、それから、真ん中に障害児への支援ということで、主なサービスということで障害福祉サービス、それから、障害児通所支援、障害児入所支援、難病患児への支援ということであります。主なサービスとして、下のところに福祉サービス、25年4月からは障害者総合支援法等に基づく障害福祉サービス等を提供するということになっていますけれども、対象は現在作業中ということでございます。
 20ページは、障害者の範囲の見直しということで、障害福祉サービスの対象範囲ですけれども、こちらは難病対策委員会の検討を踏まえて、1月下旬に交付予定の政令の中で障害者の範囲を決定するということです。
 その下には、障害認定の手続について。下のほうには、難病の特殊性に配慮した支援ということで、難病患者を対象とする医療福祉従事者への研修・育成を行っていくということになっております。
 21ページが現在の難病患者等の居宅生活支援事業ということで、大きく3つ、ホームヘルプサービス事業、2つ目が、レスパイトサービス的な短期入所等、それから、3つ目が日常生活用具給付事業ということで18種類でございます。
 これらのサービスについては、難病の患児であれば小慢の方であっても使えるということになっています。
 下のほうに25年4月1日から、障害者総合支援法等においてこられの支援を提供するということになっています。
 22ページは、障害福祉サービスの体系がどうなっているかということですが、ここは割愛させていただきます。
 23ページ、障害者自立支援法のサービス。左のほうに身体ケア的な介護給付というものがございます。下のほうに、地域での生活を支える事業、相談支援から移動支援、日常生活用具、地域活動支援センター等とあります。右のほうで訓練等給付ということで、自立訓練、就労移行支援、それから、医療、補装具というようなものが障害者自立支援法のサービス支援の全体像ということでございます。
 24ページに参りまして、これまでは障害児というのは障害の種類別でサービスあるいは施設というものが根拠法も分かれていたわけですけれども、これからは通所・入所の利用形態の別によって一元化するということで、児童福祉法の通所支援と入所型施設のサービスということで一元化されることになっております。
 「地域における支援の今後のあり方」ということですけれども、大きく4つ視点があるのではないか。小児慢性特定疾患固有の事情を考えたときに、療養に関する支援、学校生活に関する支援、自立に向けた支援、家族の負担を支える支援という4つの支援の柱というのがあるのではないか。そのためには、他制度、他施策である障害児支援や難病対策なども利用して、そういうものについてきちんとコーディネーションして、的確・確実に活用できるようにする。
 それから、既存の支援策で対応できないものについて、必要に応じて段階的な充実を検討していく。
 さらに、地域において必要とされるサービスが対象者にきちんと行き届くように円滑に支援するネットワーク体制を整備するということとしてはどうか。
 次のページに、「子どもの成長過程・病状に応じた支援のニーズ」というのがありますけれども、発症から大人に向けていろいろと支援のニーズがあるのではないかということでございます。
 次の28ページには、小慢の支援、下のほうに難病患児への支援、障害児への支援という現状の制度があって、これらのコーディネーションするような機能、それから、ここでまだこの3つの柱では足りていないような支援、サービスというのは何かということではないかということであります。
 最後に、こういうような既存の社会資源、そういう既存の助成制度をうまくネットワークして、総合的、包括的に患者さん、家族を支えていくような体制をつくるにはどうしたらいいかということで、イメージ図を書いてございます。
 資料の説明は以上です。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
 ただいま事務局と、先ほど小林委員からの説明をいただきましたけれども、それでは、地域における小児慢性特定疾患児への支援のあり方について御意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 どうぞ。
○松原委員 3つの観点から、多分時間の関係でそんなに回数は発言できないと思いますので、まとめて発言させていただきます。
 まず1つ目は、子ども自身への支援ということで、自立に向けた支援ということで御説明の中にあって、これは非常に大切なことだと思います。ただ、具体的な中身になりますと、まだまだ不十分だなというふうに感じていて、例えば長期療養をしている子どもについては、社会的な経験を積んでもらうための支援はどうできるか、このことも大きいですし、きょういただいた資料の中で、説明の中では部分的には出ておりましたが、成人している若い方の意見表明というのはかなり出ていますけれども、子どもたち自身の意見表明というのがどういうふうに実現されるのか、担保されるのか、こういうことも考えていかなければいけない。
 先ほど、全国ネットワークのほうの小林さんの御説明の中で、子どもの電話相談の中身なども紹介をされていましたが、こういったものを継続的に子ども自身の悩み等を支えていくシステムも必要で、それを考えたときに、教育の話は後で出てくるので子ども自身への支援は置いておきますが、生活レベルでの相談であるとしたら、身近な場所で相談できなければ意味がないと思います。もちろん電話であれば、全国どこからでも電話できると思います。その場合には、これは私が関係をしているチャイルドラインという子どもの電話相談がそうなのですが、無料電話相談0120をきちんとして、子ども自身には負担がかからないということも工夫する必要があるかと思います。
 きょう御出席いただいた患者会の方のお話の中には、その兄弟への支援というのも出ていて、これも非常に大切なことだと思います。
 それから、2つ目に、お子さんを育てていらっしゃる養育者への支援ということが非常に必要だと思うのですが、いただいた資料の、これは私の認識に間違いがあったら訂正をしていただきたいのですが、15ページ、16ページのところで、例えば15ページで実績値を見ますと、保健所数94か所で実施回数805回ということは、1保健所数にすると年間10回ですから、月イチ行っていない、そういう理解でよろしいでしょうか。もしそうだとすると、次のピアカウンセリングもそうですね。日常生活レベルで月1回行かないというのは、かなり子どもの状況も変わっていますし、養育者の状況も変わっているので、これをもう少し身近な場でできないかと考えております。そのためには市町村ベースでというふうに言いたいところなのですけれども、きょうの御報告の中に格差があるというお話があったので、これはどこの場所に住んでいても的確な支援を受けられるということであれば、市町村への支援、都道府県による市町村への支援、あるいは保健所による市町村への支援ということが非常に大切になるのではないかと考えております。
 それから、最後にネットワークのことが示されて、これは非常に大切なのですが、最後の図で言うと、見栄えはいいのですけれども、これはどこが推進役を担うかというのを書いていないと、手はつながっているけれども、みんなの手がつながって動かないということになってしまいますので、このネットワークの推進役は誰が担うか、このことはきちんと考えていただいて、そこはシステム的に全国統一のようなネットワークができていく必要があると思います。
 私だけで時間をとっていても何ですので、大きな柱3点で終えたいと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 それでは、ほかに。どうぞ。
○坂上委員 読売新聞の坂上です。
 聞かせていただいて、本当にいろいろなサービスがあるということに驚かされました。逆に言うと、必要な人に本当に必要なサービスの情報が知らされているのかなと疑問に思うほどすごくいっぱいあるなと思いました。
 そういう点では、最初の情報発信の在り方の議論でも集約化の話が出ていましたけれども、市町村レベルというか、身近な部分でも集約化というか、情報のよろず相談所というものが必要だと思います。そこに行けば、患者団体とも交流でき、医師とも交流でき、また、行政側の情報も得られる。
先ほども触れられましたが、フェニルケトン尿症の特殊ミルクの薬価の引き上げのときは、私も憤慨しました。それに対してお医者さんはどう思っているのか、製薬会社はどう思っているのか、厚労省がどう思っているのかということがすぐわかるような場所が必要だと思ったのです。そこに患者さんが行けば情報も得られ、意見も言え、それがフィードバックされるような場所があるべきではないか。
 例えば、都道府県には難病相談・支援センターというものがあります。これはどちらかというと大人の難病の方が対象になっています。しかし、東京都の場合は、先天性心疾患など、子どもの慢性疾患についての相談も受けていますので、こういうところを使うというのも一つの手ではないかと思います。ぜひとも身近な場所で、患者さんが困ったときに駆け込める場所をつくっていただければと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○小林委員 小林です。
 家族会の支援の方向性についてということで、4項目挙げていただきました。この4項目を見ながら、7年前の小児慢性疾患検討会が報告書のポイントが3項目ありまして、?よりよい医療と?円満な家庭生活と?積極的な社会参加という3つがポイントだったのですけれども、それを踏襲しているのだなと思いながら拝見して、よかったなと思っております。
 ただ、これを見ながら、地域の現在の状況などを見ていきますと、例えば小児慢性特定疾患ピアカウンセリング事業ですけれども、85か所で実施しているということで、よく申し上げるのですけれども、なかなか保健所というところになりますと、そこで相談したいことにたどり着くまでに時間がかかるのです。私たちは病院でしたというのは、すぐ相談したいと思ったときに相談できる場があるということが、やはりポイントではないかと思います。これは、前回の法制化のときにも病院でやったほうがいいのだというふうに提案したのですけれども、母子保健課では、この制度そのものが保健所でやるような仕組みになっているというお話でした。しかし、ここは実際に使って効果が出るようにするためには、やはり病院が一番いいのではないかと思うので、ぜひ五十嵐先生には御協力いただいて、日本小児総合医療施設協議会、子ども病院の全国組織がありますので、そういったところで皆さんに声をかけていただくなりなんなり、ぜひこういう普及をひとつお考えいただければいいなと思っています。
 次のページをめくっていきますと、日常生活用具の給付というのがあるのですけれども、これも本当に実施している自治体が少なくて、市町村単位というふうになっていますから、そうしますと小児慢性疾患の受給者が一人もいないなんていう市町村も幾らでもあるわけです。やはり内容からして、都道府県単位でやっていただくのが一番いいのではないかと思います。対象品目がここに書かれておりますので、これを見ていただきますと、まだちょっと数は少ないかなという感じもしますし、あるいは障害者手帳を給付されると給付されるものもありますので、そこをもう一度見直していただくのと同時に、ここはぜひ予防のための生活用具ということもまた考えていただければいいかと思います。
 これをつくるときに無痛無汗症の車椅子をお願いしたのですけれども、このときはだめだったのです。無痛無汗症は痛みを感じませんから、骨折しても平気で走ったり歩いたりしてしまうわけです。車椅子があれば、それで動いて骨折とかそういったことは予防できたりするわけですけれども、そういうことも今後考えていっていただくのがいいのではないかと思います。
 それから、ずっとめくっていきますと、支援のニーズについてということで、いろいろな保健所とかそういった関係図が書かれていましたけれども、やはり、先ほど小児慢性疾患についての知識が十分に普及されていないと感じています。時々私どもには地域の保健所や病院や難病相談センターなどから、子どもというと回されてくる。相談センターの相談員している誰々ですけれどもとか、保健所の誰々ですとかといってかかってくることは決して少なくないのです。つまり、そういう本来支援する場のところでも十分知識を持ち合わせていないというのが現状だろうと思います。中には保健師さんが、こういうふうな病名はどんな病気でしょうかと聞いてきたりすることもあって、そちらのほうが専門なのではないかと思ったりするわけですけれども、ぜひそういう啓発も必要なのではないかと思います。
 それから、もう一点なのですけれども、私は患者団体とか、あるいは患者を支援する活動をしている例えば宿泊施設だとか、あるいはキャンプ場をつくったりしている、いわゆる慢性疾患、難病の子どもたちに対する民間の活動がここ数年、非常に活発に動くようになってきています。こうしたことの活動が活発になればなるほど、家族や子どもさんを支えている非常に大きな社会資源だと思うのです。民間がやっている活動ですから、非常にアイデアも豊富ですし、必要性に迫られてやるのだと思いますけれども、こうした民間活動を公的にサポートしていく、そう言うと、すぐ予算をつけたりという発想になってくると思うのですけれども、そういうことで簡単にお金だけで解決するのではなく、そういう活動がもっと社会に発信できるような、そういう場というか、仕組みというか、そういうものをいろいろな形を通じて整えていけないか、そういうものを通じて子どもたちや家族が社会の中で暮らしやすいものをつくっていける、社会への影響も期待できるのではないか、そんなふうに思っているところです。
○五十嵐委員長 大変貴重な意見、ありがとうございました。
 及川さん、どうぞ。
○及川委員 聖路加看護大学の及川です。
 これまでの意見と同じようなことですが、1つは、事業全体が広域であるというところは、方向づけをしたり指導していく上では、都道府県レベルというのはとてもいいと思うのです。ただ、患者さんの立場に立ちますと市町村レベルまで降りてこないと、自分たちにとって何が必要であるかとか、どういうニーズがあって何を解決したいのかというところでは、やはり都道府県レベルでは解決していただけない部分があるかと思うのです。そういう意味では、先ほどの図でいきますと、サービスが患者さんに向かっていっているわけですけれども、広域から身近なほうに向かってサービスが充実していくようにしていただきたいと思います。
 2点目は、相談支援というのは、やはりとても大事だと思うのです。どこでコーディネートをしてネットワークをつくるかといったときに、都道府県レベルでのネットワークの仕方と、市町村レベルでのネットワークの仕方というのがそれぞれあっていいのではないかと思うのですが、そうしたときに、コーディネーターをする人がどういう場にいて、どういう支援をしていくかといったときに、相談支援事業というのはとても大事で、障害児のほうも相談支援事業があったかと思うのですが、専門に子どものことを知っている人が少ないと思うのです。特に子どもの場合は、ライフステージに沿って生活の問題だけではなくて、集団生活の問題であったり、学校の問題であったり、もちろん福祉の問題も含めて、トータルに支援をきちんとわかってコーディネートできる人が必要だと思うのです。そういう意味においては、まずはそういう人材がいないということが大きな課題ではないかと思いまして、ぜひそういう人材を養成していただきたいと思います。
 それから、もう一つ、先ほど松原先生がおっしゃっていた子ども自身の意見表明権をどう支えていくのかというのは、それは、やはり子どもが育つ過程で獲得していくものだと思うのです。大きくなってからできるものではないと思います。
 そういうことを考えますと、子ども自身に子どもたち同士のピアをつくっていくということがとても大事ではないかと思うのです。自分の病気のことは入院中は多少わかっていて、子ども同士の接点もあるのですが、通院を始めるとほとんど接点がなくなってしまって、同じような病気の子どもたちが通っているにもかかわらず、ほとんど知らない。だけれども、集めてみると初めて、あの子もそういう病気だったのだ、私もこういう病気でお互い大変なんだねということがわかっていく、子ども同士のピアをつくっていく支援の仕方というのも、ぜひ今後つくっていっていただきたいと思っています。
 それから、今回は外れているのかもしれませんが、小慢は健全育成という形で、子どもたちが育つことを支援しているわけですけれども、少数ではあるのですが、エンド・オブ・ライフも一方では考えなければいけないことではないかと思うのです。そのことがどこにも入っていないのですが、子どもたちが自立に向けていく療養の過程の中で、なかなか難しい子どもたちも一方ではいる、子どもたちをどう支えるのかというのも、ぜひどこかには入れておいていただきたいと思っています。
○五十嵐委員長 いろいろありがとうございました。
 では、最後お願いします。
○眞鍋委員 長野県の眞鍋でございます。
 今回、小慢の方々への支援ということであるのですけれども、ネットワークをつくっていくときに、保健所には医療機関へのネットワーク、あるいは福祉機器部門へのネットワークとございますので、保健所が中心となることが多分適当なのだろうと思っています。ただ、個人レベルの、この方をどんなふうにしていきましょうかということになりますと、やはり基礎自治体である市町村の協力というか、そちらのサービスということがメーンになってきます。特に障害者のサービスなどは市町村メーンですので、そういうところとどんなふうに連携をとるかというのはすごく大事だと思っています。
 あと、障害者は障害者のほうで自立支援協議会というのを圏域ごとにつくっているはずなのですけれども、そこと役割がかぶるかなと思ったりもするので、そこはすみ分けが必要かと思っています。
 以上です。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
 まだまだ多分御意見はあると思うのですけれども、時間も大分押していますので、ここらでこの御意見は打ち切りたいと思います。
 それでは、きょうは文部科学省からおいでいただきましたので、特別支援教育の現状について御説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○三輪課長補佐 文部科学省特別支援教育課で課長補佐をしております三輪でございます。どうぞよろしくお願いします。
 言うまでもなく、当課は特別支援教育課ということで、特別支援教育の推進全般を担当しておりますが、厚生労働省様の各局各課、それから、本日御出席の皆様の御協力は不可欠であると思っておりまして、このような参加の機会を与えていただきましたことに、まず感謝申し上げます。
 時間も限られておりますので、今から10分ぐらいで資料の御説明をさせていただきます。よろしくお願いします。
 資料6をごらんください。まず、3ページでございます。冒頭、特別支援教育という単語を使わせていただきましたが、一応これが制度化されましたのが平成19年4月1日からでございまして、そのキックオフをした通知が3ページからの資料であります。当然それまでも特別支援教育という概念はあったわけですが、正式に法改正等をしまして、制度化しましたのが平成19年4月1日からということで、ごらんの特別支援教育の推進についてという通知をもちまして、それから今に至るまで5年間、特別支援教育の推進に取り組んでまいったところでございます。
 多くは説明いたしませんが、特別支援教育ということに関してポイントとなりますのは、中ほどの「1.特別支援教育の理念」から数行ありますが、特別支援教育は、障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立って、ここがポイントですが、「幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し」と、言うまでもないことなのですが、当然個々の子どもによって状態は違いますので、そこをしっかりと踏まえた、その子なりの対応を考えていかなければならないということを明記しております。
 それから、先ほどお話にもありましたが、そこの第2パラグラフの後段ですけれども、特別支援教育というものは、「特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである」。要するに、今で言う特別支援学校だけではなくて、当然のことながら、小学校、中学校等においても特別支援教育というのは実施されるものであるということをはっきりと整理しております。ただ、今5年たちまして、今御指摘のあったように、まだそこのところが、大部分の教師には共有されていると思いますが、いまだに特別支援教育というと、特別支援学校がやることでしょうというようなリアクションがないわけではないので、そこは大きな課題となっているところでございます。理念としましては、言うまでもなく、小学校、中学校等においても特別支援教育というのはやっていくものであるということで整理をしておりますし、大部分においては実践されているというところでございます。
 通知は8ページまで行きまして、続きまして9ページの資料をごらんください。平成19年の通知の発出に続きまして、文部科学省的に大きなトピックスとしましては、ご存じかもしれませんが、平成21年に行われました学習指導要領等の改訂があります。23年度に小学校、24年度に中学校から本格実施されておりますが、いわゆる生きる力でありますとか、理数教育、言語教育の充実といったことが盛り込まれています。本日は時間がありませんのでポイントだけ御紹介しますが、9ページの資料の下から2行目、「障害に応じた指導を工夫(特別支援教育)」ということで、この部分に関しましても学習指導要領上はっきり言及されています。簡単に言いますと、19年の特別支援教育の定義から当然のことながら導き出されるものなのですけれども、障害のある子への指導のあり方、あるいは、いわゆる評価のあり方です。これは、当然その子の障害の程度を踏まえないと話になりませんので、例えば、先ほども資料の中でありましたが、心臓病の子どもの体育の問題であるとか、入院が大部分になってしまう子のテストの問題であるとかといったところに、当然相応の工夫をしなければならないということが前提として盛り込まれているところが学習指導要領等の改訂の一つの大きなポイントとなっております。
 資料11ページと12ページはデータでございます。時間がありませんので簡単に触れるだけにしますが、一応申し上げておきますと、現在、文科省で言うところの病弱の子どもたちの教育の場としては大きく4種類ありまして、1つが特別支援学校、もう一つが小・中学校の特別支援学級、3つ目が、いわゆる通常の学級に在籍して通級による指導という部分的な取り出し指導を受けるというケース、4番目が最初から最後までいわゆる通常の学級にいるという、この4パターンがあるわけでありますが、11ページは特別支援学校の設置状況なり在籍状況です。それから、12ページの(3)が特別支援学級、12ページの(4)が取り出し指導であります通級による指導を受けている子どもたちのそれぞれの障害の種類等による分類でございます。ごらんのような数になっているということで御理解ください。
 この病弱の子どもたちに関するそもそもの教職員の理解でありますとか、周囲の子どもたちの理解の重要性については、本日もさまざまな場で御指摘いただいておりますが、幾つか文部科学省も取り組みを行っておりますが、その中の代表的なものを御紹介したいと思います。
 資料13ページでございますが、これは全国特別支援学校病弱教育校長会と、文部科学省の独立行政法人であります国立特別支援教育総合研究所が共同で作成しました「病気の子どもの理解のために」という冊子でございまして、本日はここに現物を持ってきていますので回覧させていただきますが、総論としての冊子と個別の病気とか障害に対応した冊子が作成されておりまして、現物とともに、現在はホームページでも入手が可能となっております。これを配布することによりまして、実際にそういった子どもを受け入れる教師の、言うなれば事前の勉強でありますとか、あるいは受け入れてからの対応の留意点などの周知を図っているところでございまして、結構知られていないのですが、いいことを書いていますので、ぜひ御紹介いただければと思います。ちょっと回覧させていただきます。
 それから、資料15ページでございます。いわゆる教職員研修も重要なファクターでありまして、基本的には今、教職員研修は都道府県とか市町村といった地方自治体に委ねられているところでありますが、先ほどの文部科学省の独立行政法人であります国立特別支援教育総合研究所におきましても、各都道府県から派遣されました教員に対して、かなり専門的な研修を行っています。お配りしています15ページの資料は、24年度の特別支援教育専門研修というものの実施要項でございまして、抜粋したものですが、下のほうの表ですが、第1期「知的障害・肢体不自由・病弱教育コース」とあって、上から3段目に「病弱教育専修プログラム」といったものがあるのが御確認いただけるかと思います。
 主に、これは先ほど申し上げた特別支援学校における教育を念頭に置いて行われるものですが、募集人員80名で2か月間にわたっての研修を行うといった取り組みをやっております。当然ここでやりっ放しではなくて、ここで研修を受けた教員が各都道府県に戻りまして、都道府県の研修の講師を務めるといった形でネットワークが構成されているところであります。
 資料17ページでございます。まず、19年度に特別支援教育が導入されまして、それから21年に学習指導要領等の改訂が行われるということです。直近の動きとしましては、文部科学省におきましては、先般、平成24年の7月となりますが、中央教育審議会におきまして報告書をまとめていただきました。19年から5年たちまして、また、いわゆる障害者の権利に関する条約といった動きもある中で、今後の特別支援教育をどのように進めていくべきかということに関しまして、向こう10年程度を見据えたさまざまな仕組みにつきまして御提言をいただいたところでございます。19年の通知が、それ以降の5年間を規定しましたように、今後の特別支援教育のあり方に関しましては、基本的に24年7月の報告が大きな道しるべになると思っておりますが、きょう、これ全部を紹介する時間はございませんが、関連する箇所をちょっとだけ御紹介させていただきます。お配りしています17ページからの資料は、この報告の概要でございまして、ウェブでも入手できますのでごらんいただければと思います。
 概要の19ページをごらんください。本日も御指摘いただいた論点の一つであるのですが、いわゆる転学の仕組みであります。中ほどの(2)「就学先決定の仕組み」の上から3つ目、4つ目のポツのところでございますけれども、この報告でもこの点については意識されておりまして、就学時に決定した学びの場、学びの場というのは、今申し上げた特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常の学級といった意味ですが、固定したものではなくて、それぞれの児童生徒の発達の程度、適応の状況等を勘案しながら、柔軟に転学ができることを全ての関係者の共通理解とすることが重要である。これはいろいろレベルがありまして、はっきり申し上げれば、今も保護者の方には特別支援学校というのは1回入ったら出られないというふうに誤解している親御さんもいらっしゃったりしますので、そもそもそういうことではないということと、そもそも転学ができるということがわかっている親御さんに対しましても、その転学をより柔軟に、それが今申し上げた制度の簡素化であるとか、手続の簡素化ということも考えなければいけないと思っておりますが、そういったことをはっきりと打ち出しておりまして、今、これを踏まえた制度の改正を検討しなければいけないと思っているところでございます。
 25ページは、その手続の流れを図示したものでございまして、資料の右下に※の縦書きで「就学先決定後も柔軟に就学先を見直していく」といったことが言及されているところでございます。
 早くて恐縮でございますが、最後、資料27ページでございます。
 24年7月の報告を踏まえまして、当然、文部科学省におきましても、いわゆる来年度の概算要求に取り組んでいるところでございますが、一応これに関連する予算としましては、インクルーシブ教育システム構築事業としまして、10億円程度の政策経費を要求させていただいております。ちなみに、文部科学省としては、このような経費は例年1億、2億の世界でしたので、非常に強気に要求をさせていただいております。ただ、要求中ですので、現時点で、これが全額つくという保証があるわけではないのですが、しっかり取り組んでいきたいと思っているところでございます。
 代表的なところを御紹介しますと、27ページの中ほどよりちょっと下、下から4つ目の箱と下から3つ目の箱をちょっとだけ御紹介して終わりたいのですが、まず下から3つ目の箱です。これは、いわゆる看護師配置であります。特別支援学校におきまして、今、各都道府県様の努力によりまして看護師が配置されておりますが、現在のところ、これは完全な各県の持ち出しになっております。国からの補助金等がありませんので、そこに何らか支援を行いたいということで、特別支援学校への看護師の配置につきまして補助金を一部導入したいということで財務省に対して要求中でございます。
 それから、就学奨励費というのがテクニカルですがありまして、現在、特別支援学校、特別支援学級、通常の学級に在籍して通級による指導を受けている子たちには就学奨励費というお金が出ているのですが、4番目のカテゴリーであります通常の学級に在籍しているが通級による指導は受けていない障害のある子には出ておりません。ここのところを、通常の学級に在籍して、いわゆる学校教育法施行令22条の3に規定されております障害の程度に該当する子に対しては支給対象とするというふうにできないかということで取り組んでいるところでございます。本日も子どもたち、あるいは親御さんへの支援という話が出ておりましたが、間接的ではあるかもしれませんが、1つこれが実現すれば支援ができるのかと思っているところでございます。
 非常に雑駁で恐縮でございますが、以上でございます。ありがとうございました。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、御質問等がございましたらお願いいたします。
 どうぞ。
○安達委員 明星大学の安達です。いろいろとありがとうございます。
 これは文科省のほうではないわけですけれども、第1回目のときにもお話をさせていただきましたが、今、医療は非常に早いテンポでよくなっておりますので、それに伴いまして、学校教育現場といたしましては、病気の正しい理解というのは、子どもを指導するに当たってはそこが根底になってきますので、ぜひ子どもへの病気の理解、また、その対応の仕方、具体的にどういうふうな対応をしていったらいいのか、その辺の情報というのをきちんと勉強しながら教育現場のほうに頂戴していただければと思います。
 といいますのは、病弱教育の専門性を担保するためにも、やはり教員一人一人に対して、そのような専門的な知識等が求められてきますので、そういうところはぜひお願いしたいと思います。
 また、その辺のところを踏まえまして、一人一人の子どもの対応の仕方が変わってきますので、その辺のところで教科指導のあり方、教科指導だけではありませんので、心のケアとか、そういう部分も当然教員のほうには求められてきます。そういう意味でも、専門性を担保するためにも、ぜひそういう形でお願いしたいと思います。
 あと、先ほどから出ておりますが、特別支援学校ではセンター的な機能として地域の小・中学校等に理解啓発というような形で教育相談コーディネーターが出向いていって相談に乗るとか、あるいは教材、教具の提供とか、そういうふうな事業等も行っておりますので、ぜひ地域の特別支援学校等でそういうことを活用していただければと思います。お話を聞いていて、特別支援教育、特別支援学校については、まだまだ十分浸透されていないのかなと思いました。私自身も今後、理解啓発をしていかなければいけないのかなというふうに肝に感じました。
 以上です。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○水田委員 そのことですけれども、今おっしゃったようなことは非常に大事なことだと思うのです。子どもたちもわからなければいけない、それから、学校の先生がまずやっていただかなければいけない。私、随分昔ですけれども、胆道閉鎖症のお子さんが幼稚園に行きたいと言ったときに、先生たちが「とても冗談じゃない」と言ってディフューズしたのです。それでお母さんが泣きついてこられたので、私は会いに行って、こういう子どもたちですと説明して、やっと理解していただいて非常にいい環境にしてもらったということもありますので、やはりどんどん進んでいく医療のことをみんなが理解するためには、定期的にといいますか、年に1回でも2回でもいいから、教育委員会のほうでも学校に対する説明会というプランをつくってもらって、そうしますと、医療側は出前講義というのは全然嫌ではないのです、喜んで行きますので、どうかそういうふうに考えていただきたいと思います。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 どうぞ、簡潔にお願いします。
○及川委員 1つは、養護教諭の方々をぜひ活用していただきたいと思うのです。小・中学校等の場合は、そんなに多くの慢性疾患の子どもたちがいるわけではなくて、教員の方々も年に1名会うかどうかぐらいの割合だと思うのです。そうしますと、やはり病気を理解していくのはとても大変なことですので、そういう意味では、養護教諭の方々にぜひ病気のことを理解いただいて、そこからまた発信していただくということがとても大事です。
 養護教諭が1人だとなかなか難しいかと思うのですが、看護をベースにした養護教諭の方々がいらっしゃるはずですので、そういう方々は病気のこともよくわかりますから、ぜひそういう方々を現場で活用していただきたいと思っております。
 それが学校だけではなくて、やはり保育園等でも看護職が入っているわけですので、今後、医療ニーズの高い子どもたちが集団生活に入っていくときに、ぜひ看護職の活用をしていただきたいと思っております。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○小幡委員 大人の難病と一番大きく違うのは、教育との連携の必要ということだと思います。そもそも教育それ自身が小慢の患者さん方にとって必要な制度だと思うので、本日はこういう形で文科省のほうから来ていただいて説明を受けましたけれども、縦割りの行政組織の問題点が出ないように、一番ここが一緒にやらないとまずいところですので、今後、小慢の対策を考えるに当たって、ぜひ教育の方も一緒に考えていくという体制で進んでいくのがよいのではないかと思います。
○五十嵐委員長 大変貴重な御指摘だと思います。ありがとうございます。
 どうぞ。
○小林委員 せっかく小児科学会の五十嵐会長がいらっしゃるので。
 今、皆さんお話しいただきましたけれども、やはり医学がどんどん進歩していって、救急医療の進歩があったりして子どもさんをどんどん助けていかれるわけですけれども、その結果、非常に重い障害を持ちながら地域で暮らしていくというお子さんがふえているわけです。それが施設でも学校でも受け入れられなくて、それが結局、家族が背負いこんでいるというのが実情なわけです。医学は進歩していくのに、教育も社会も福祉も全然ついていけていないので、それが法律とか過去の事例とか、あらゆるものがそうだと思うのですけれども、どんどんギャップが広がっています。たまたま今、水田先生がおっしゃっていただきましたけれども、出張講義とかいうようなこともぜひ先生側の学会としても取り組んでいただいて、地域への普及とかいうようなこともまた考えていっていただければいいなと思っています。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
 では、最後、どうぞお願いします。
○松原委員 文科省として非常に関心を持っていろいろ努力していただいているのはよくわかりました。ただ、やはり学校で担うのは一番大切な子どもの教育です。ただ、子どもにとってはいろいろと日常生活がありますので、学校だけで担い切れない部分については、ぜひ福祉との連携を考えていただきたくて、追いついていないという御指摘もありましたけれども、今、学校はスクールソーシャルワーカーが配置され始めて、実際に活用できる資源ができつつありますので、ぜひ活用していただきたいと思います。
 以上です。
○五十嵐委員長 いろいろ貴重な御意見、まだまだあると思うのですけれども、きょう、こうやって初めて文科省の方たちがおいでになっていただいたことは、やはり子どものことを考えるときには、教育はどうしても避けて通れないことで、厚生労働省と文科省が協力してこれからいろいろなことに対応する一つのスタートになったのではないかと思いますので、ぜひとも御協力をお願いしたいと思います。きょうは、本当にありがとうございました。
 それでは、ちょうど時間になりましたので、これで終わりにしまして、今後の予定について事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○玉田課長補佐 委員の皆様、患者団体の皆様、お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございました。
 次回でございますけれども、スケジュール表に示させていただいておりますとおり、11月28日に開催させていただきまして、患者団体からのヒアリング、医療費助成の対象者の申請・認定手続、医療体制について御議論いただきたいと考えております。
 以上でございます。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、これで本日の専門委員会を閉会したいと思います。御出席の皆様、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

雇用均等・児童家庭局母子保健課

福祉係: 03−5253−1111(7937)

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