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2012年10月18日 第74回厚生科学審議会科学技術部会 議事録

厚生労働省大臣官房厚生科学課

○日時

平成24年10月18日(木)
9:30〜12:00


○場所

厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館 9階)


○出席者

永井部会長
相澤委員 今井委員 岩谷委員 金澤委員
川越委員 桐野委員 西島委員 野村委員
町野委員 松田委員 望月委員 山田委員

○議題

1 平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募について
2 ヒト幹細胞臨床研究について
3 臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置について
4 疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置について
5 その他

○配布資料

資料1−1平成25年度科学技術関係予算の概算要求について
資料1−2医療イノベーション5か年戦略の着実な推進
資料2−1平成25年度厚生労働科学研究費補助金公募要項(案)
資料2−2 「平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募について(案)」に対する意見募集について(結果)
資料3−1ヒト幹細胞臨床研究実施計画の申請について
資料3−2ヒト幹細胞臨床研究実施計画に係る意見について
資料3−3ヒト幹細胞臨床研究実施計画に関する実施施設からの報告について
資料4臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置について(案)
資料5疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置について(案)
資料6ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針の対象範囲について
資料7遺伝子治療臨床研究に関する実施施設からの報告について
参考資料1厚生科学審議会科学技術部会委員名簿
参考資料2厚生科学審議会関係規程等
参考資料3ヒト幹細胞を用いる臨床研究実施計画の申請に関する参考資料
参考資料4遺伝子治療臨床研究実施計画の申請及び遺伝子治療臨床研究に係る生物多様性影響評価に関する参考資料

○議事

○尾崎研究企画官 
 定刻になりましたので、ただいまから、第74回厚生科学審議会科学技術部会を開催いたします。委員の皆様には、御多忙の折をお集まりいただき、御礼を申し上げます。
 本日は8名の委員から御欠席の連絡をいただいています。少し遅れて来られる委員もいらっしゃいますが、出席委員は現時点で過半数を超えていますので、会議は成立しますことを御報告します。
 事務局に人事異動がありましたので御紹介します。技術総括審議官に三浦公嗣、厚生科学課長に福島靖正が、それぞれ就任しています。
 続きまして、本日の会議資料の確認をいたします。お手元の「議事次第」の下半分の、「配付資料」を御覧ください。資料の番号だけ申し上げますので御確認ください。まず、資料1-1、資料1-2、資料2-1、資料2-2、資料3-1、資料3-2、資料3-3、資料4、資料5、資料6、資料7です。それから、参考資料としまして、参考資料1、参考資料2、参考資料3、参考資料4です。過不足等ございましたら事務局にお申付けください。
 では、永井部会長に議事の進行をお願いいたします。
○永井部会長 
 議題に入る前に、事務局を代表して、三浦技術総括審議官に御挨拶をお願いします。
○三浦技術総括審議官 
 この9月の人事異動で技術総括審議官に参りました三浦です。私は2年前まで厚生科学課におりましたので、先生方の多くには2年ぶりの再会でございます。その間、科学技術部会の議論を進めていただいたことを大変ありがたく思っております。御案内のとおり、先般のiPSの開発などによりまして、京都大学の山中教授がノーベル賞を取られるということもございましたし、また、政府全体でも医療イノベーションとして、医療における科学技術を国を挙げて支援するということが議論され、平成25年度の予算の中にも盛り込まれようとしています。科学技術がこれからの日本において極めて重要なものであることは言うまでもないことでございます。中でも、医療や生命科学の分野は大いに期待されておりますけれども、厚生労働省、また、厚生科学という観点から、これについて深く考察を加えていくことも重要だと思っております。そういう意味で、この科学技術部会の役割は極めて重いということでございます。どうぞ先生方におかれましては、慎重な御議論、また、新しい御提言をいただきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○永井部会長 
 よろしくお願いいたします。では、議事に入ります。最初に、「平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募」について御審議をお願いいたします。「平成25年度科学技術関係予算の概算要求」についてと併せて、事務局から説明してください。
○尾崎研究企画官 
 当事項の説明に先立ちまして、7月13日の当部会において審議をお願いしました、「平成23年度厚生労働科学研究費補助金の成果の評価」、それから、8月20日に審議をお願いしました、「平成25年度研究事業に対する評価(概算要求前評価)」については、部会後に先生方よりファックス等で御意見を求めておりましたが、内容を変える必要があるような御意見はなく、その後その旨で、永井部会長の確認を得ております。当時の会議の日付で確定させていただきましたことを、まずは御報告いたします。
 それでは本件について、資料1-1、資料1-2、資料2-1、資料2-2に基づき説明いたします。まず、資料1-1「平成25年度科学技術関係予算の概算要求について」を説明します。
 1頁を御覧ください。この表は、「平成25年度 厚生労働省科学技術関係経費概算要求の概要」です。合計を見ていただきますと、平成24年度の予算額は1,600億円に対して、平成25年度の要求額は1,856億円で、対前年度比116%となっています。
 2頁を御覧ください。本部会と関係が深い、「厚生労働科学研究費補助金概算要求額の概要」です。これも合計を見ますと、平成24年度の予算額は465億円でした。平成25年度要求額は589億円です。この589億円の中には、合計欄の1つ上に「参考」とありますが、特別重点枠で出しています、「医療イノベーション5か年戦略の着実な推進」として取りまとめている額のうち、厚労科学研究費分の177億円を含めています。その額を除くと、589億円から177億円を引いた412億円となります。既存部分の概算要求としては対前年度比88.6%で、特別重点要求を含めると126%となります。
 3頁を御覧ください。特別重点要求をしていると説明をしましたが、「医療イノベーション5か年戦略の着実な推進」は、研究費・事業費込みの全額で411億円のうちの研究費分は177億円です。厚生労働省全体としては、この図の右上にありますように、特別重点要求と重点要求を合わせて1,088億円の要求をしています。報道等によりますと、この特別重点・重点は全省庁で2兆円ぐらい要求しておりまして、それにあたる予算額は何千億円単位しかありませんので、単純に考えればかなり厳しい競争になっています。
 続いて、資料1-2を御覧ください。先ほどの特別重点要求の「医療イノベーション5か年戦略の着実な推進」について説明します。1頁です。日本再生戦略のライフ成長戦略において「医療イノベーション5か年戦略の着実な実施」が求められていることから、当省においても、これに基づいた要求をしています。内容は医療イノベーション5か年戦略の項目に沿ったものです。図のI「革新的医薬品・医療機器の創出」関係と、II「世界最先端の医療実現」の2つの項目について要求しています。Iの下に矢印で、一般的な医薬品・医療機器の開発の流れが書いてあり、その流れの中で、下にある1〜5番の項目について要求しています。IIでは、6番の「再生医療の推進」の関係と、7番の「個別化医療の推進」の関係で要求しています。
 2頁はその内容で、PR版からの抜粋です。411億円の特別重点として、先ほどの1〜7番の項目の内容について記載しています。(1)の最初の○が1番に対応するもので、41億円の要求です。創薬支援ネットワークは厚生労働科学研究費の要求ではありませんので、その分はゼロです。2つ目の○の、「医療イノベーション5か年戦略」に定められた8つの重点領域の有望シーズの実用化支援、治験への導出の推進についてであり、要求は139億円で、このうち厚生労働科学研究費は101億円です。
 3頁です。3番目の「臨床研究・治験環境の整備」は104億円で、このうち7億円が厚生労働科学研究費です。4番目の「審査の合理化・迅速化・質の向上と安全対策の強化」は57億円で、このうち厚生労働科学研究費補助金は30億円です。5番目の「イノベーションの適切な評価」については、厚生労働科学研究費の要求はありません。
 4頁は、「世界最先端の医療の実現」です。「再生医療の推進」については37億円の要求で、このうち厚生労働科学研究費が34億円です。7番目の「個別化医療の推進」は32億円で、そのうち厚生労働科学研究費は5億円です。繰り返しになりますが、411億円の要求のうち、厚生労働科学研究費として特別重点要求で177億円を要求しています。
 続いて、「平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募」について、要項を資料2-1と資料2-2を用いて説明します。
 まず、資料2-2を御覧ください。厚生労働科学研究費の公募については、2年ほど前に当該部会で決定しました、「今後の厚生労働科学研究における主な研究課題等について」という扱いのペーパーがあります。その中で、「国民のニーズの把握やシーズとなる研究の状況等の確認を行いつつ適切に設定する必要がある」として、「取り組むべき課題についてパブリックコメントを実施し広く意見を収集する」という項目があります。これに基づき、この3年、公募要項の事業概要と新規課題採択方針の部分についてはパブリックコメントを実施しています。
 今回の意見募集期間は、公募を行う全ての事業における該当する部分について、平成24年9月14日から9月23日までとしました。意見数は1件でした。
 個別研究事業の意見の内容はIIIに記載したとおり、化学物質リスク研究事業に関するものです。これは、資料2-1の114頁にあるとおり、新たに室内空気汚染対策に関する研究を行うとしており、この採択方針についての意見です。内容としましては、柔軟剤や洗剤、消臭剤、芳香剤など生活用品の中の「香料」などの有機化学物質についてもリスク評価の対象として、基準値を設ける研究を行っていただきたい、成分名の表示を義務付ける等の施策を検討いただきたい、動物を対象とした培養皮膚を用いた細胞毒性を確認することが可能ないろいろな手法もあるので、そうしたリスク評価も手法として加えるべきではないか、製品から放散されるトータルなVOCの基準値設定を目的としたリスク検討の研究を行うべきではないかといった意見がきています。
 対応としては、現状の114頁の内容で対応済みであると。即ち、この対策に関わる研究の中でこのような研究課題の申請があれば、それは範囲内の対応なので、これに基づき、パブリックコメントの新規課題採択方針は変えないとしています。
 2頁です。いわゆる揮発性の化学物質の香料の表示関係の御意見もありましたが、これについては、家庭用品品質表示法を所管する消費者庁に御意見を伝達して対応しています。
 以上のパブリックコメントの結果を受けまして、資料2-1の「公募要項(案)」に移ります。まず、本要項(案)については、8月20日「平成25年度研究事業に対する評価(概算要求前評価)」に基づいて検討し作成したものです。今回は資料1-2の「平成25年度 特別重点要求 医療イノベーション5か年戦略の着実な推進」に関わる研究であって、公募予定事項については、今後、この特別重点要求がどのように検討されるのかが現時点ではわかりませんので、その研究内容についての事項は今回の公募には含めていません。重点要求の予算がある程度決まった時点又はその見込みがついた時点で、その中の公募する事項については、別途、公募要項を提示したいと考えています。また、時間の都合もありますので、各事業の公募に対する研究課題の一つの内容の説明は省略します。今回の公募の全体像、公募に関する諸条件等の変更、公募様式の構成を中心に説明します。
 まず、資料2-1の1頁Iです。毎年度、厚生労働科学研究費補助金の一般公募については、ホームページを通じて研究課題の公募を行っています。応募された研究課題は、事前評価委員会における評価を得た後に採択課題が決定され、その結果に基づき補助金が交付されています。平成25年度公募研究事業は、1、2頁の四角で囲んでいます。先生方は、「あの研究事業がこの中にないな」と頭に浮かぶかもしれませんが、そのような事業は、今回は公募しない又は特別重点枠のほうに移行したものです。その1つとして、1頁のIIIの6の(2)に「難治性疾患等克服研究事業」というものがあります。この中では現在、慢性の痛みの対策研究事業をしており、今回は公募はありません。2頁のIVの上にある(1)から(3)の中の関係として、「B型肝炎創薬実用化等研究事業」があります。これについては、公募等は行いません。また、IVの12に「食品医薬品等リスク分析研究事業」があります。従来であれば、この中に「医薬品・医療機器のレギュラトリーサイエンス総合研究事業」が入っているのですが、これについては全て、先ほどの特別重点枠で要求を行うこととしていますので、今回はその内容はありません。同様に、従来ならばVに「健康長寿社会実現のためのライフイノベーション・プロジェクト」が入るのですが、先ほど述べたことと同じような前提で、今回はそれに関連する公募の記載はここの中にはありません。
 2頁の欄外の※印を御覧ください。今回の公募は、本来平成25年度予算が成立した後に行うべきものですが、できるだけ早く補助金を交付するため、予算成立前に行うこととしたものです。予算によっては、新規採択予定数を下回る場合があることに御留意いただきたいことを記載しています。これは各事業の注意事項にも記載しています。
 4頁からは、II応募に関する諸条件を記載しています。9頁の(イ)「研究上の不正について」は、従来から記載していますが、最後の3行ぐらいで、「『研究活動の不正行為への対応に関する指針』を策定しました。研究活動の不正行為に対しては、補助金の打切り、返還、一定期間交付の対象外とする、申請の不採択、不正の内容」等とあります。ここの記載がわかりにくかったので、今回修正しています。
 その先の、2つ目の※印を御覧ください。不正経理等及び研究上の不正に係る取扱いについては、「競争的資金の適正な執行に関する指針」という関係府省の連絡会申合せがあり、その改正の動向を受けて、適宜見直しを行うことがありますとの記載を追加しています。その申合せが決定されれば、それに関わる厚生労働省の規程や指針も改正した上で公表する予定であることを記載しています。近い将来に指針の改正が予定されていることから、この部分を追加し書いております。どのような方向になるかというと、研究者に対しての、いわゆるペナルティの年数などをもう少し細分化する内容になります。文部科学省の関係指針などの記載がかなり細分化されているということなので、それをベースに、関係省庁で申し合わせていこうとして検討しています。
 11頁クの「府省共通研究開発管理システムについて」です。競争的資金の絡みで、オンラインで申請する体制を取っていますので、それに関する記載です。入力方法その他については、現時点では変更がないということなので、従来付けているいた資料についてのマニュアルは、今回は添付を省略しています。今回の申請も、この府省共通研究開発管理システム、通称「e-Rad」で全て行う予定です。ただ、府省共通研究開発管理システムは、今年度末から年初にかけて新しいシステムへの移行が予定されています。この点については、研究者の方々に支障がないように、必要に応じて情報提供をさせていただく予定です。
 13頁の真ん中の辺り、(5)「公募期間」です。日程は書いてありませんが、本日の部会で御了解いただければ、事務的な手続やコンピュータへのアップの準備をしまして、11月初めぐらいから1カ月強ぐらいで従来どおり公募をかけたいと考えています。
 14頁エの「内閣府総合科学技術会議事務局へ提供される情報について」です。この項目は、以前は「政府研究開発データベースへの情報提供」という箇所に書いていたものです。政府研究開発データベースは、もともと内閣府総合科学技術会議事務局が持っていましたが、データベース自体が廃止されることになっていますので、今回、それに伴う対応の変更を書いています。ここに書いてある情報の提供先は内閣府の事務局に従来と変わりありませんが、経路がデータベース経由ではなく少し変わります。
 15頁は、その情報提供の関係で、データのe-Radへの入力の仕方を変えてもらわなければいけないので、現時点ではっきりしている事項を書いています。(ウ)に「重点研究分野コード表」があり、従来はこれだけだったのですが、e-Radへの移行の関係もあり、(オ)の「研究分野 細目・キーワード一覧」も、過渡期のため記載しなければいけないとしています。e-Radへの入力方法のマニュアルは本日ははお示ししていませんが、ここが変わることによって入力に間違いがないよう、マニュアルには関係項目の入力方法をよりわかりやすく追加したいと考えています。
 17頁コの「知的財産推進計画に係る対応について」は、いつも公募要項に記載しています。これについては、計画が2011年から2012年に変わったことを記載しています。内容的には、研究開発活動に認証機関を参画させたり、公的研究機関においては、認証業務の立上げの際はその支援を検討するなど、国際標準化を視野に入れた研究開発に取り組むようにお願いすると記載しています。
 各研究課題の評価については、22頁を御覧ください。研究課題が採択された後にどのような評価をするかです。従来の「科学研究開発評価に関する指針」に基づいており、その内容が抜粋されています。
 25頁「公募研究事業の概要等」です。これ以降、各研究事業における今回の新規課題などについて記載しています。公募の研究には、一般公募型と若手育成型があります。若手育成型については少し変更があります。これまでは、一部の事業において、いわゆるマスキング評価で、誰が申請してきたかなどがわからない形で施行していましたが、平成25年度については、施行の結果などを踏まえて、対象の事業の再考を今後進めようということで、今回の公募で行うものの中ではマスキング評価を行うものは今のところ予定していません。そのため、その関係の記載を削除しています。
 それ以降の「各研究事業の概要及び新規課題採択方針等」の記載の構成について、『政策科学推進研究事業』を例に説明します。まず、「事業の概要」。その後に「新規課題採択方針」で、この辺りの内容については、先ほどのパブリックコメントを取っています。事業ごとに場所が多少変わりますが、新規課題については、26頁にありますように、1課題当たりの研究費の規模をどのようにするか、一般公募型と若手育成型を行うかどうか、研究期間については、新規採択予定課題数を記載しています。その後に「研究計画書記入の留意点」。それから「公募研究課題」は、採択方針に基づいて実際に公募したい課題が書かれています。?(ア)に、「疾病及び生活機能に基づく保健・医療・介護・福祉等制度の包括的評価手法の開発を目的とした研究」とありますのは、このような課題を公募するというものです。この後ろの括弧には、どの研究課題の公募なのか区別するための数字が入りますが、まだ数字を割り当てていません。公募要項には、この中に数字を割り当てたものでアップする予定です。その後は各事業の内容をそのまま記載してあり、123頁まで続きます。
 124頁は、今回の公募研究事業の大体の計画表です。先ほど言いましたように、11月初めぐらいに公募要項とe-Radの関係の情報をホームページにアップしまして公募させていただきます。その後に事前評価委員会を開催し、4月初めぐらいには公募課題を決定していただいて、交付決定通知を6月末までにする。そこから研究が始められるようにやっていくことを考えています。
 以降は、公募に関する様式など、いろいろ追加しています。
 議題1「平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募」については、以上です。
○永井部会長 
 それでは、ただいまの御説明に対して、御質問、御意見をお願いします。
○望月委員 
 先ほどの特別重点枠に要求中ということで、レギュラトリーサイエンスの部分はここに入っていないということですが、具体的な今回の公募要領のような要項が出来るのは、何カ月か遅くなると理解していいですか。
○尾崎研究企画官 
 はい。今回の要求は、基本的にはいままでやっていた流れの中で、いわゆる規定分といいますか、これも査定されるかどうかわからないのですが、ある程度は予算が確保できるだろうという推定に基づいて公募を進めるというものです。特別重点要求については、今後、財務省なりで査定が行われるということで、先ほど言いましたように、全省庁で2兆円ぐらいの要求があると新聞報道でありまして、実際何パーセントぐらいとれるがどうかわからない、我々の事業、それぞれの事業がどうなるかわからないというです。いずれにしても年末には政府の予算案が決まりますので、決まったところで公募分について同じような作業を始めます。タイミングとしては3月、予算案が通った後の4月すぐとか、そのぐらいをいまのところは予定しています。
○望月委員 
 ありがとうございます。
○金澤委員 
 これは単なる確認ですが、資料1-1で先ほど御説明がありましたように、参考の部分を除いて、むしろ80何パーセントに少し下げておられるわけですよね。これもある意味で当然だと思いますが、逆に見ておりますと、大体こういうときによくやることで、特別枠の中では、やはり減らしたものを一部サルベージしたり、少し発展させたりされるだろうと思うので、そういう見方をしていましたら、資料1-2と突き合わせて見ますと、減っている中で、例えば創薬であるとか、医療機器の推進だとか、あるいは医療技術実用化の総合研究計画、こういうものは少し救われているというか、これはまだ通っていないので、そういうことを言ったらいけませんが、救われているように見えるのですが、がんに関してはどうも救われているようには見えないのです。
 これは決してがんを救えと言っているのではなくて、こういう形でいつの間にか、知らないうちに訳がわからなくなってしまうというのは、やはりよくないと思っているので、その辺は、こういう理由でこうなるのだということをはっきり言っていただいた上で、みんなで承認したほうがいいような気がするので、申し上げています。
○尾崎研究企画官 
 がんに関してという。
○金澤委員 
 そうです。がんだけ、特別枠の中で余り入っていないように見えるので。
○尾崎研究企画官 
 資料1-2を見ていただきたいと思います。その中の2頁、我々のPR版から抜粋した資料のところ、「(1)革新的医薬品・医療機器の創出」というところがあります。今回、特にいろいろなシーズを、着実に実用化にいくということで、1つは創薬支援のネットワーク、もう1つの○として、「『医療イノベーション5か年戦略』に定められた8つの重点領域の有望シーズの実用化支援、治験への導出を推進」ということがあります。実用化に向けて、いろいろなシーズを治験へ導出するため、非臨床の試験関係とか、その辺の項目を今回は特に、この特別重点でやりましょうということです。その中で8つの領域というのを見ていただきますと、※があって、マル1がん、マル2難病・希少疾病、マル3肝炎となっています。例えば次の※のところで、「がんや難病については以下の取組」ということで、がんについては、ここに書いてある3つのようなことを行うということです。この8つの領域について、研究費や事業費を含めて139億円という中で、研究費については101億円ということです。その101億円の中で、がんの関係については、50億円を要求させていただいております。
○金澤委員 
 わかりました。わかりましたけれど、私が注目していたのは、資料1-1の2頁、ほぼ真ん中辺り、がん臨床研究経費なのです。それはどうやってサルベージされているのか、ちょっと教えてください。わかったような気がします。分散させているのですね。例えば資料1-2のがんの臨床でいきますと、3頁の「臨床研究中核病院の整備」とか、いろいろな所に分散させているみたいですね。そのように理解していいのですか。
 つまり臨床研究というのは、やはりそれなりに、非常に重要な意味を持っているわけで、しかもがんに特化して出していたものが分散されてしまうのはどうかなと思うから、それだけです。このぐらいにしますが、これは答えられないかもしれませんので、意見として聞いておいていただければ結構です。
○福島厚生科学課長 
 研究費に関しては、確かに第3次対がん総合戦略研究経費については減額していますが、そこの内容について、先ほど企画官が説明しましたように、資料1-1の2頁でいいますと、下から4行目の(1)難病・がん等の疾病分野の医療の実用化研究経費で臨床研究をやるわけで、分散させているわけではなくて、今回は医療イノベーションということで、特別重点枠で要求の整理の仕方を変えたということで、額で言いますと減っている額のほうが、がん対策は8億6,500万円減ですけれども、先ほど言いましたように、こちらのほうで50億を要求していますので、がん対策としては、トータルでは増やして要求しているということでして、そこについて全体で分散させたということではなくて、よりイノベーションに重点化して要求しているということで、御理解いただければと思います。
○永井部会長 
 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
○松田委員 
 研究費の不正使用についての注意事項というのは、十分記述されると思いますが、参考までにお教え願いたいのは、去年でも結構ですが、直近で、いわゆるペナルティに値するような件数というのは、どのぐらい発生しているのですか。ないということであれば、もちろん結構ですが。
○尾崎研究企画官 
 不正関係のうち、「不正使用」ということで、例えばプール金とか、いろいろな項目について、今手元にデータは持っていません。残念ながら何件か、実際に発生しています。
 「不正行為」と言われている、論文の二重投稿とかの関係では、前回、部会のほうに御報告した事例だけです。
○川越委員 
 東日本大震災の復興予算で目的外と言いますか、使われているのではないかという指摘が、どうも昨今マスコミで騒がれているようですが、そういう点に関しての検討ということはなされていますか。それから、そういうことが今回の平成25年度予算の中に反映しているでしょうか。もしあったら経過でも結構ですから、教えていただきたいと思います。
○尾崎研究企画官 
 資料1-1の2頁、例えば平成24年度予算額として、合計で465億円というのが書いてありますが、その2つ上ぐらいの所、イノベーションが0になっている上に、東日本大震災復興特別会計計上分というのが24.6億円とあります。そして、平成25年度については24.9億円ということで、厚生労働科学研究費についても、この復興特別会計を使いまして、いくつかの課題について、既に要求させていただいている状況があるところです。
 我々の研究費、いわゆる厚労科学研究費については、被災地をフィールドとして、地震や津波に遭い、いろいろな施設、介護の施設、保育所などが駄目になりどのように復旧していくのか。また、一般の人たちも避難所生活から仮設住宅へということで、健康状態について長期にフォローしつつ、何を行っていかなければいけないかということがあり、その辺の知見の集積がないので、観察研究的なものを行うというものです。これらは、今年から始まっていますので、平成25年度も同じような額を要求させていただいているものです。
 健康調査の観察研究のほかに、食品関係のいろいろな基準について、少し詳細化していこうということ、労働衛生関係の現場での作業の、数値もいろいろ決められているのですが、推定値であったりしていますので、そこをより確定することに資する研究も同様に行っています。労働衛生関係は、現在、現場での簡易のアスベストの測定法とか、化学物質の飛散とか、どんなことが起こったのかとか、そのためにどう対応するのかの研究をすすめています。平成25年の予算では除染の関係で、どのように除染の作業に携わっている人たちの暴露を考えていったらいいかなどの研究を追加して、財政当局のには要求させていただいているところです。被災地の復興に全く関係ない事項ではないと考えていますが、いろいろな評価が聞こえているところです。
○野村委員 
 意見と質問です。生活習慣病についての予算が、去年よりも114%ということで、去年もたくさんだと思いますが、たくさん取っている中で、細かくさまざまな面からの研究についての中身が募集として上げられているのは興味深いのですが、ここでもよく話題になっているように、実際にその研究成果が、本当に生活習慣病の対策にどれほどの効果があったのか、中高年の健康によい形の効果があるのかないのかについての、総合的な評価がいけるような方向の、何かに繋がるものがあるのかということとか、あと、生活習慣病は特に診療科が分かれているようで、全部が全て関係してきて、人の健康に関わることばかりだと思うものですから、その横断的なものという形の、押さえができるような研究というのは、あればよかったのかなと思うのですが、この研究の次のほう、成果が出た後にそういうのが出てくるのかもしれませんが、その辺りがやはり必要になってくるのかなと思いました。
 あと、これは質問なのですが、48頁の(4)などの、生殖医療により出生した児の長期予後とか、あとは52頁の小児がんのフォローアップについての研究が、それぞれ3年と1年とありまして、もちろんここで10年とかにはできないと思うのですが、これは非常に適切に引き継いでいって、きちんと成果を継承して、まとめていく必要があるものですが、その辺の計画の見込みというのは、適切に研究が受け継がれるようなことというのは、可能なのでしょうかということが質問です。
 最後に、ここで聞く話ではないかもしれないのですが、科研費なので、いま話題の森口氏の過去の科研費のことについて、現時点でそちらで調査されていることで、何か報告していただけることがあったらと思います。
○尾崎研究企画官 
 まず一般論として、研究の継続性については、毎年評価をして、3年が終わったところで終了評価をします。評価については「評価の指針」というものがありまして、事後評価のときはどういったことをやらなければいけないかという内容を決めていますので、それに基づいて評価をされます。
 その評価をした後、今後、次のステップとしてどういう研究課題に結びつけたらいいかということを、各事業ので検討されていると思います。もし次のステップがあるとしたら、それで繋がっていくことになると思います。また、我々の厚労科学研究費が特に目的志向の研究ということを目指しており、成果を政策へ反映していけるのかを考えて進めています。成果が繋がっているかどうかという点は、しっかり評価していくの中で確認される、または確認していきたいと考えています。
○福島厚生科学課長 
 森口氏に係る研究費のことですが、厚生労働省の補助金を受けたものは、私どもが把握しているものでは、平成10年の研究が1本、平成10年から平成12年の3カ年で、同一のものが1本、平成16年から平成18年のものが1本、計3本の研究班のものになります。
 いずれも森口氏は主任研究者でなくて、分担研究者ですが、現在、主任研究者の方に、それぞれの森口氏が担当された部分も含めて、関与したことについて、どういう関与であったのか、適正に行われたものかどうかということについての調査といいますか、確認をお願いしているところですが、同時に、いま森口氏が所属していらっしゃる東大においても、調査が行われるということを聞いていますので、その結果を見て、また対応を考えてまいりたいと思います。
○岩谷委員 
 80頁のマル5ですが、これは単純なミスだと思うのですけれど、「地発達障害児とその家族に対する域特性」というのは、これは「地」が後ろに行かないとまずいのではないでしょうか。
○事務局 
 はい。
○岩谷委員 
 それからもう1つ。「健康日本21」が来年からまた新しいフェーズに入るのですが、それに関しては何かここで反映というか、配慮というか、そういうものがされているのでしょうか。
○事務局 
 健康局がん対策・健康増進課で研究事業を担当している佐藤と申します。いま御指摘いただいた、「健康日本21(第二次)」に関する主な取組みとしては、この資料の56頁を御覧いただければと思います。御指摘のとおり、非常に重要な年に当たっていると考えていまして、健康日本21の推進に関する研究ということで、公募課題を設定しております。こちらで御覧いただければと思います。よろしくお願いします。
○永井部会長 
 他にいかがでしょうか。
○福井部会長代理 
 診療報酬の設定などとも関わって、基礎的な研究データとして、ますます必要になってくると思うのですが、費用効果分析だとか、費用便益分析、費用効用分析、そういう医療の効果と費用との関係の分析手法での研究などをカバーするような項目というのはあるのでしょうか。ちょっと見ただけでは、よくわからないものですから。
○尾崎研究企画官 
 研究の中でも項目はあるのかもしれません。また、それがあれば、他の者からお話いただけるかと思うのですが、一応、今回の特別重点要求の、先ほどの資料1-2の3頁を見ていただきたいのですが、7個の柱の中の5番目にあります。
 「イノベーションの適切な評価」というところで、「疾患毎の費用などを算出するためのデータベースや海外での費用対効果の評価事例を収集したデータベースを整理し、個別の医療技術の費用対効果の評価やその評価手法などの検討を効果的に推進」するような、事業として行うということはやろうとしています。
○永井部会長 
 ただ、これはイノベーションの技術の評価であって、恐らく福井委員が言うのは、既存の技術の評価が必要ではないかということですね。
○福井部会長代理 
 はい。
○事務局 
 保険局医療課です。平成22年、平成23年と2カ年、医療技術、すなわち医薬品・医療材料、あとは手術等の手技ですね、こちらの費用対効果評価というものを、どのように日本で進めるかというパイロット的な研究を行っていますので、そちらの研究チームと事業と両輪で進めていくということです。
○金澤委員 
 これは質問ですが、資料2-1の13頁、14頁辺りの御説明の中にさらりと、データベースを廃止するという話があったのですが、あなた方が廃止するのではなくて、総合科学技術会議云々ということと、データベース廃止ということが、さらっと出てきたのですが、ちょっと説明してもらえませんか。厚生労働省が持っているデータ、蓄積したデータが廃止になってしまうのですか。そこはよくわからないので。
○事務局 
 大臣官房厚生科学課です。御説明します。これについては当初、内閣府の総合科学技術会議の事務局の中で、政府研究開発データベースというものがありましたが、行政刷新会議による行政事業レビューにおいて、平成22年度以降、運用の効率化を図るように指摘がされて、廃止されることになりました。それに伴いまして、いままで蓄積したデータ等を、今後もマクロの分析を行う上で、総合科学技術会議の中で、データを活用して分析したいということで、その事務局の中でデータベースを作るという運びになっています。
○永井部会長 
 時間の関係もあるのですが、大体よろしいでしょうか。もしよろしければ、「平成25年度厚生労働科学研究費補助金の公募」については、資料のとおり進めさせていただきまして、今後、字句等の修正がおありの場合には、事務局に御連絡をいただくなり、あるいは最終的に私のほうで確認した上で、事務局と進めたいと思います。その点については御了承いただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは次に、議事の2にまいります。「ヒト幹細胞臨床研究実施計画の申請」です。昭和大学藤が丘病院等9機関の申請について、9月14日に厚生労働大臣より諮問され、18日付で当部会に付議されています。事務局より説明をお願いします。
○事務局 
 おはようございます。本日は、再生医療研究推進室の荒木が不在ですので、代わりに今井より御説明します。
 資料3-1、「ヒト幹細胞臨床研究実施計画」ですが、今回は9件の新規案件があります。5頁を御覧ください。1つ目の研究ですが、「自己骨髄間葉系細胞移植による末梢動脈疾患への血管再生治療」ということで、平成24年8月24日に昭和大学藤が丘病院より申請されております。対象疾患は重症虚血下肢。用いるヒト幹細胞の種類は自己骨髄間葉系細胞です。10症例を対象にするということです。骨髄を少量採取し間葉系細胞を培養増幅し、虚血下肢に移植するものです。これは19頁に概要のある成育医療研究センターで細胞培養を行う共同研究です。昭和大学藤が丘病院では、骨髄・血液採取、細胞移植を担当されています。新規性についてですが、培養骨髄間葉系細胞を血管再生療法に用いることに新規性があると考えております。
 33頁、「JOKER(重症虚血性心不全に対する自家心臓幹細胞治療)試験」です。申請は平成24年8月28日で、東海大学より申請されています。対象疾患は重症慢性虚血性心不全で、c-kit陽性、また、IGF-1受容体陽性のヒト心臓幹細胞を投与するということで、6症例を予定されています。冠動脈バイパス手術を行う症例より、切離される右心耳を利用し心臓幹細胞を単離します。バイパス手術後2カ月程度経っても、左心室駆出率が十分に回復しない症例に対して、カテーテルを用いて幹細胞を投与するものです。41頁に概要がある榊原記念病院でバイパス手術と細胞投与を担当します。東海大学では細胞培養を担当されています。新規性について、c-kit陽性ヒト心臓幹細胞を国内で初めて臨床応用すると考えております。
 49頁、「機能的単心室症に対する心臓内幹細胞自家移植療法の第?相臨床試験」です。申請は、平成24年8月29日、岡山大学病院より受けております。機能的単心室症由来の小児心不全に対し、心臓内幹細胞を投与します。ランダム割振り試験により、34症例での試験を考えております。機能的単心室症の小児心不全患者に対し、姑息的心修復術を行う際に心筋組織を採取し、心臓内幹細胞を精製、培養する。先ほどのJOKER試験の場合ですと、2つの抗体に陽性のものを取ってきているのですが、今回の心臓内幹細胞はsphere colonyを形成するものを精製、培養するということで、幹細胞の精製の仕方は異なっております。術後一カ月後に心筋内幹細胞を心臓カテーテルにより冠動脈内に注入し、移植するもので、有効性の評価を考えております。
 62頁、「末梢動脈疾患患者に対するG-CSF動員自家末梢血単核球細胞移植治療のランダム化比較試験」です。申請は、平成24年8月30日、順天堂大学医学部よりの申請です。対象は末梢動脈疾患で、G-CFS動員自家末梢血単核球細胞を5症例に用いる予定です。これは、以前よりヒト幹に申請のある多施設共同研究の1施設です。
 78頁、「C型肝炎ウイルスに起因する肝硬変患者に対する自己骨髄細胞投与療法の有効性と安全性に関する研究」です。平成24年8月31日の申請です。国立国際医療センターで、C型肝炎ウイルスによる肝硬変症を対象とし、34症例での検討を行います。この研究は、山口大学医学部附属病院から既に申請されていますが、そことの共同研究ということで、そこに山形大学が加わると伺っております。骨髄液400mLを採取後に血球分離装置を用いて無菌的に単核球分離を行い、得られた単核球を経静脈的に投与するものです。
 85頁、「ヒト皮下脂肪組織由来間葉系前駆細胞を用いた重症虚血肢に対する血管新生療法についての研究」です。申請は平成24年9月11日、信州大学医学部附属病院より受けております。対象は重症虚血肢で、用いる幹細胞はヒト皮下脂肪組織由来間葉系前駆細胞で、40症例を対象にしています。脂肪組織を吸引し、ADRCs分離装置を用いて脂肪由来の間葉系前駆細胞を分離します。虚血肢の骨格筋内40〜60カ所に移植するものです。この研究については共同研究とのことで、既に名古屋大学のほうがされている研究です。
 95頁、「角膜上皮幹細胞不全症に対する培養上皮細胞シート移植」です。申請は、平成24年9月11日、慶應義塾大学医学部より受けております。対象疾患ですが、御覧のように角膜上皮幹細胞不全症を来し得ると考えられる疾患が挙げられております。ヒト幹細胞の種類として、角膜上皮幹細胞を用い、5症例に対して行います。同種角膜輪部上皮細胞(海外ドナー由来)を採取し、シート化したものを移植します。今回は再申請ということですが、改良培地を用いて行うとのことです。新規案件についての御報告は以上です。
○永井部会長 
 それでは、ただいまの御説明に対して御質問等をお願いします。
○福井部会長代理 
 回答がなくても結構ですが、49頁のこのような研究ですと、ランダム割振り試験をすると、大体どれぐらいの差で効果があるかとか、αエラーとβエラーを組み合わせて症例数が計算されるわけですが、そのほかのもので比較のない研究では、5例でやったり10例でやったり6例でやったりと、非常にばらついていて、いままで1人も患者が助かったことのないような種類の病気を扱う場合には、1人だけでも有効であれば、新しい治療法はやる価値があるということになりますが、比較対象がない場合の数字の決め方は、私はいますぐに思いつくものがないのですが、患者の頻度とか、ほかに何か統計学的な理由があって決められているものなのでしょうか。もし、どこかの時点でわかれば教えていただきたいと思います。恐らく、余り書いていないのではないかと思うのです。
○事務局 
 まず、御指摘いただいた49頁の34症例ですが、御指摘いただいたとおりに、統計的な計算でもってこの数は導き出されております。
 一方、症例数として5症例、6症例、あるいは10症例で安全性を見る検査ですが、施設によってはこれまでの論文や文献などから想定される有害事象の率から、そういった症例数を導き出してこられる施設もあります。そういった参考になる文献がない研究の場合は、6症例と言っていますが、まずは3症例やってみて、そこで中括して、安全であると結論が出されたのちに、更に残りの3症例を行って安全性を確認していくという形を取っております。
○永井部会長 
 基本的には安全性の試験であると、それも10例程度でいいのかという議論があるのですが、まずそこで検討してみるということ。また、有効性について謳っているものは、先生がおっしゃったように非常にパワフルであればわからないでもないだろうということですけれども、余りそこは強調しないようにということをいつも指導しております。
 よろしいでしょうか。よろしければ、これから審査委員会で更に審査を行っていただいて、検討結果が報告された時点でこの部会で総合的に検討したいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、議事の(2)に入ります。「ヒト幹細胞臨床研究実施計画に係る意見」です。なお、東京大学、大阪大学、愛媛大学の共同研究については、私が多少このプロジェクトにかかわっているので、部会長代理である福井委員に進行をお願いします。本件の審議については発言を控えさせていただきます。
○福井部会長代理 
 それでは、東京大学、大阪大学、愛媛大学の共同研究案件について、審査委員会の結果を事務局より御説明をお願いします。
○事務局 
 資料3-2、1頁です。ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会の永井委員長からの御報告であります。「角膜上皮幹細胞疲弊症に対する自己培養口腔粘膜上皮細胞シート移植の臨床研究」で、東京大学大学院医学系研究科より平成24年2月7日に申請されたものです。
 2頁です。対象疾患としては、角膜上皮幹細胞疲弊症です。概要ですが、培養口腔粘膜上皮細胞シート移植を行います。1年後に角膜上皮欠損のない面積を測定し、有効性を評価するものです。これは、東京大学と愛媛大学で細胞の採取を行い、それを大阪大学に空輸します。そこで細胞を培養し、シート化したのちに、また東京大学、愛媛大学にお返しして、そこで移植するもので、上皮細胞シートを空輸して移植するところに新規性があると考えております。もともとの技術自体は、大阪大学で既にヒト幹細胞としても認められて行われている臨床研究を用いております。
 3頁です。審査回数としては2回、平成24年5月と平成24年7月に行われております。第1回の審議は、疑義として「症例数10例の設定根拠を御回答ください」ということがありましたが、この研究においては、「従来治療法と本治療法における有効率の差を検出するために必要な症例数を計算した結果」ということで、計算結果を御提示いただいております。また「搬送のコールドランの結果を示してください」ということで、この空輸試験を行い、輸送中の温度・圧変化並びに輸送前後の細胞シートの評価を示していただいております。第2回の審議が平成24年7月30日に行われ、そこでも疑義が出たのですが、そちらの疑義については適切に回答されているとのことで、今回、科技部会に報告となりました。
 51頁です。大阪大学より、同様の臨床研究名で平成24年3月13日に申請がありました。
 53頁を御覧ください。審査回数としては、平成24年5月、7月の2回となっております。そこで出た疑義ですが、倫理審査委員会において、未来医療センター長が倫理委員会の構成員となっていたが、今回の研究協力者になっていることから、本来であれば退室した上での審議が必要であったのではないか、ということに対し、「「研究協力者」と記載されていたので、利害関係があるように見えるという御指摘と考える。今後はその点について気をつける」との御返答をいただいております。平成24年7月30日の第2回の審議を経て、共同研究先の東京大学、愛媛大学からの審議が整うのを待ち、今回の報告となっております。
 61頁を御覧ください。愛媛大学医学部附属病院より、平成24年4月2日に申請されております。
 63頁です。こちらも、審査回数は2回となっております。同意説明文書について、「臨床研究の保険に加入していることを説明文書に明記してください」ということで、明記いただいております。
 64頁ですが、また、同意説明文書で、「愛媛大学医学部附属病院では倫理委員会は臨床研究が正しく行われているかどうかを確認する権限があるのでしょうか」という疑義がありました。同意説明文書に書かれていた内容ですが、それについては「確認する権限があり、また認められています。」との返答を得ています。それらの返答を得たのち、今回の報告となっております。以上です。
○福井部会長代理 
 だいまの説明について、御意見、御質問等はありますか。
○松田委員 
 最初の申請書の件ですが、培養細胞シートを空輸して移植するというところに新規性があると書いてありますが、医薬品の輸送も、特に保存の利かない医薬品が最近増えているわけで、ロジスティクスという、移動させることが非常に重要な課題になっているわけです。特にこの研究については、その点が非常に重要視されているわけで、その点についても搬送のコールドランの結果を的確に返答しておられると思いますが、私もいろいろな会合に出ていると、輸送業者等も新しいビジネスモデルとして保存の利かない医薬品、あるいは培養細胞の輸送にビジネスチャンスを見いだそうという動きが結構ありますから、この計画については、そういう企業との連携で進めておられるのでしょうか、それとも、まだそのレベルではないということでしょうか。
○事務局 
 今回の研究については、研究費で、空輸に必要な容器を試作されております。そういうことで、そこに直接の企業のタッチはないのですが、あくまでも研究として輸送容器の開発を行っておられます。
 輸送ですが、今後再生医療が広がっていく上で重要と考えておりますので、輸送のところで失敗がないようにコールドランの結果を求めておりますし、今回の場合空輸ですので、もし空輸ができなかった場合の代替手段についても回答を求めております。
○福井部会長代理 
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは、審査委員会からの報告について、科学技術部会として了承することとし、厚生科学審議会へ報告することといたします。ありがとうございました。
○永井部会長 
 続きまして、ハートライフ病院等5機関について、審査委員会の結果を事務局より御説明をお願いします。
○事務局 
 110頁を御覧ください。「生活習慣病関連肝硬変に対する自己骨髄細胞投与療法の安全性と有効性に関する研究」で、ハートライフ病院から平成24年4月11日に申請されております。
 111頁です。対象疾患は、タイトルにもあるとおり生活習慣病関連肝硬変症で、全身麻酔下で自己骨髄細胞の採取を行ったのちに、末梢血より投与するものです。新規性については、対象疾患がアルコール性又は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)関連肝硬変であるところに新規性があります。
 112頁です。平成24年5月と7月に審査が行われております。その中で得られた疑義ですが、「対象疾患をアルコール性肝硬変患者やNASHに起因する肝硬変とした理由を示してください。また、生活習慣を改善できずに臨床研究から脱落することも考えられますが、その予防策について御説明ください」ということです。回答としては、沖縄県に多いということで、対象としたということです。「アルコール性肝硬変の場合、本研究に登録されるには6カ月以上の禁酒が必要です。また、研究期間中は4週間ごとに保健師が面談を行い、生活習慣の改善を評価します。」との返答を得ております。
 113頁です。第2回の審議での疑義としては、先ほど質疑があった「10症例で十分に安全性を評価することが可能なのか」ということで、「これまで国内で実施された自己骨髄細胞投与療法の論文発表では有害事象はなかったとの報告がある。しかしながら、現時点では生活習慣病に起因した肝硬変を対象にした本療法の報告はないため、まずは3例実施したところで安全性・有効性について報告していきます」ということです。それらの疑義を踏まえ、当部会への報告となりました。
 136頁を御覧ください。「自己培養骨膜シートを用いた歯槽骨再生研究 第?相臨床試験」として、新潟大学医歯学総合病院より平成23年9月16日に申請されております。対象疾患としては、従来の治療法では十分な歯槽骨欠損の回復が見込めない慢性歯周炎に対し、顎骨の骨膜細胞を30症例に投与するものです。自己口腔内粘膜下から骨膜小片を採取し、6週間培養、骨欠損部に骨膜シートを、また、足場としてハイドロキシアパタイト及び自家骨を、増殖因子として多血小板血漿を併用して移植するものです。
 138頁です。審査回数としては、平成23年10月、平成24年2月、平成24年9月となっております。その中で出た疑義として、「自家骨の採取部位はどこか」ということで、「通常、口腔内の顎骨から採取します。しかし、移植材の総量が多い場合には腸骨稜部から採取します。」という回答です。CPCについて、「改築後のモニタリングデータを提供してください」ということで、CPCは平成24年に改築が行われたので、そのモニタリングデータを出してくださいということです。最初は、まず、同設計のCPCのデータを参考に提出いただきました。
 2回目の審議は平成24年2月に行われましたが、改めて、改築後のモニタリングデータを出してくださいということを求めております。空気清浄度評価(作業時・非作業時)と環境微生物評価(浮遊菌・表面付着菌)について結果を示していただきました。これらの報告をもって、平成24年9月に了承され、本部会に報告となっております。
 173頁を御覧ください。「自己培養骨膜シートを用いた歯槽・顎骨再生研究 第?相臨床試験」です。新潟大学医歯学総合病院より平成23年9月16日に申請されています。
 174頁です。従来法では回復することが期待できない重度の歯槽骨・顎骨欠損に対して、顎骨骨膜細胞をシート化して移植するもので、基本的に、先ほどの歯槽骨の研究と同様の手法を用いている。ただ、適応を拡大しているものになります。
 175頁です。審査回数としては、平成23年10月、平成24年2月、平成24年9月の3回となっております。疑義として、「目的とする特性をもった骨膜由来細胞の増幅に適している培養期間であることを説明してください」ということに対し、「骨形成細胞としての分化能を有し、細胞増殖が最大に達した時」との返答を得ています。
 177頁です。また、同じCPCを用いるので、そのモニタリングデータを提供してください等の疑義があり、第3回の審議が9月19日に行われ、疑義を了解したということで当部会に報告となりました。
 210頁を御覧ください。「自己歯髄組織由来幹細胞を用いた抜髄後歯髄組織再生療法開発」です。国立長寿医療研究センターより平成24年4月12日に申請されています。
 211頁です。対象疾患は不可逆性歯髄炎で、培養自己歯髄組織由来幹細胞を5症例に投与するものです。概要として、歯髄炎患者において、抜髄後根管充填を行う際に、自己歯髄由来幹細胞をG-CSFと共にコラーゲンゲルに懸濁して移植するものです。細胞培養は愛知学院大学歯学部にて行う共同研究です。新規性については、この歯髄組織再生療法に新規性があると考えております。
 212頁です。審査回数としては3回、平成24年5月、平成24年7月、平成24年9月です。いただいた疑義として、歯の根本を意図的に拡大して、歯肉組織から血管の侵入を促すとありますけれども、この歯の根本が拡大されたままだと推測されますが、このような状態で咀嚼に耐えられるのか不明ということでしたが、「動物実験結果では、徐々に根尖部がまた狭くなってくる」との返答をいただいております。今回も細胞輸送の工程があるのですが、細胞の凍結を行いますということであり、それについて御説明くださいということで、「輸送の安全性、安定性を考慮して凍結状態で輸送することとしています。凍結12カ月後のコールドランも行いましたけれども、細胞生存率は70%を超えていた」ということです。
 213頁です。G-CFSが幹細胞の分離や移植時での添加に必須とされていますが、それぞれのステップにおける用量の理由、根拠を御説明くださいということで、それぞれ濃度を4段階に振って検討し、最も効率の良い条件を採用されているということです。2回目の疑義としては、歯の根本の歯槽骨の炎症性骨吸収像の評価結果を詳しく示してくださいということで、「イヌ抜髄モデルでの移植4週間後の病理組織学的検査では、そういった炎症性の骨吸収像などは全く観察されなかった」との返答を得ております。
 214頁です。これらの疑義をいただいて、平成24年9月19日に審議したのちに、当部会への報告となっております。
 281頁を御覧ください。先ほどの国立長寿医療研究センターとの共同研究ですが、愛知学院大学歯学部より平成24年4月18日に申請を受けております。
 283頁です。審査回数は3回とのことです。疑義としては、「クリーンルームへの出入口が1カ所となっているのですが、調製は全てアイソレータ内で行い、アイソレータ外での培養操作を行うことはありません」との返答を得ています。
 284頁です。清掃を実施する時期について、具体的な記載がありませんということに対し、「アイソレータ内の作業空間については、停止状態からの運転開始時、及びドナーチェンジ毎に行います。クリーンルームは1日の作業が全て終了したときに行います。また、一年に一度専門業者にも委託して行います」との回答です。
 第2回目の主な疑義として、「培養工程中の染色体異常発生の有無を評価するため、コールドランを行ってください」ということで、「3検体で核型解析を行っている」ということです。これらの意見への回答をもって、平成24年9月19日に了承となり、当部会へ報告されております。以上です。
○永井部会長 
 それでは、質疑をお願いします。御意見はありませんか。もし御意見がなければ、ただいまの審査委員会の報告を科学技術部会として了承するということで、厚生科学審議会へ報告することにいたします。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 続きまして、「ヒト幹細胞臨床研究に関する実施施設からの報告」です。事務局より御説明をお願いします。
○事務局 
 重大事態等報告を受けております。資料3-3です。名古屋大学医学部附属病院より、「軟骨無形成症等骨系統疾患に伴う低身長症例及び下肢長不等症例に対する培養骨髄細胞移植の併用による骨延長術」で報告がなされました。
 この研究の概要ですが、4頁を御覧ください。申請は、平成22年2月15日に名古屋大学医学部附属病院で行われております。ヒト幹細胞の種類としては骨髄間葉系幹細胞で、対象は30症例です。概要としては、これまでに40例、70骨以上に対して臨床研究を実施し、良好な仮骨形成を確認してきているということで、今回のプロトコルとしては有効性と安全性を見る検討でした。
 6頁です。重大な事態の報告です。23歳の女性で、重大な事態と判断した理由としては、白血球数が1,500/μLになったということです。概要として、2012年5月29日に骨延長術を実施。6月11日に骨延長の開始。6月18日にピン周囲から血性の浸出液ありということでした。6月22日に検査したところ、MRSEが検出されております。7月9日、感染症治療及びピン入替えの手術目的で入院されています。この間、抗生物質を投与されていますが、7月23日に骨髄抑制が疑われる状態になったために、抗生物質を変更しております。7月26日、白血球数が1,500になったために、重篤な有害事象として報告されています。それで抗生物質を中止しました。2012年8月1日には、「ピンの周囲感染」については回復と判断されています。抗生剤中止後も感染兆候なく、血球減少も術前レベルまで改善しており、2012年8月14日に退院となります。なお、この抗生剤の治療及び、7月17日には感染ピンの抜去術も受けておられます。
 8頁です。倫理審査委員会の意見としては、「感染症治療のために使用した抗生剤により発生したものであり、本製剤との因果関係はないと判断している。また、既に当該被験者は回復した旨の説明があり、審議の結果、被験者生命に関わる重大な事態ではなく、本研究の本製剤と因果関係がないとする見解に問題がないと判断した」という御意見をいただいております。今回は旧指針に基づいての報告でしたので、このように倫理審査委員会の意見がついた状態で重大事態の報告を受けております。以上です。
○永井部会長 
 ただいまの御説明に御質問、御意見等はありますか。よろしいでしょうか。
 この方は、現在も臨床研究は継続されているということでしょうか。
○事務局 
 そのとおりです。
○永井部会長 
 よろしいでしょうか。もしよろしければ、ただいまの報告については、科学技術部会の確認及び結果を厚生科学審議会に報告することにいたします。ありがとうございました。
 続いて、議事の3「臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置」について御説明をお願いします。
○佐原研究開発振興課長 
 医政局研究開発振興課長です。資料4を御覧ください。「臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置」についてです。
 設置の趣旨です。この指針は平成15年7月に策定されておりまして、そのあと、平成20年に改正されております。前回の改正の際に、「この指針は、必要に応じ、又は平成25年7月30日を目途としてその全般に関して検討を加えた上で、見直しを行うものとする。」とされているところです。したがって、科学技術部会に新しい委員会を設置しまして、その後の状況等も踏まえた検討を行った上で、平成25年7月を目途に必要な見直しを行う必要があると考えております。
 検討課題につきましては、臨床研究指針の運用状況、臨床研究のあり方に関する検討等を踏まえ、必要な見直しを行うということです。具体的には、いろいろ御議論をいただきたいと思っております。例えば、前回の指針の改正で新たに導入されました臨床研究の登録・公開の仕組み、あるいは倫理審査委員会に関する情報の報告及び公開についての実施状況の検証、あるいは被験者への補償に関する規定、これも設けられておりますが、これらの運用状況の点検、また、その後の4年間の状況も踏まえて、必要な見直しを行っていきたいと思っております。
 3の構成ですが、この指針の検討に必要な知見を持った、臨床医学研究者、医療関係者、法学・倫理学の専門家、一般の立場を代表する方に構成をお願いしたいと思っております。
 4のその他です。この臨床研究は大学病院等でも広く実施されておりますため、大学病院を所管する文部科学省とも十分連携を図りながら議論を進めていきたいと考えております。以上です。
○永井部会長 
 ただいまの御説明に御質問、御意見をお願いいたします。これは前回、金澤先生がとりまとめられましたが。
○金澤委員 
 そうなのです。これは次の疫学の研究と関連させないのですか。というのは、確かに平成20年のときの座長だったのですが、そのとき私は、ここに書いていないことを申し上げたつもりなのです。つまり、御承知だと思いますが、臨床研究単独で倫理指針を改正するのではなくて、少なくとも疫学研究の倫理指針と一緒に改定をすべきではないか、できるだけ一緒にすべきだということを申し上げたつもりです。それを引き継いでいるはずですが、どうですか。
○佐原研究開発振興課長 
 御指摘のとおり、平成20年7月におまとめいただいたときの報告の中でも、厚生労働省は疫学研究に関する倫理指針との一体化を検討すべきという御指摘をいただいております。したがって、このあとに御議論いただきますもう1つの委員会との関係を十分考えながら進めていく必要があると、事務局としては考えております。
○永井部会長 
 まずは設置について認めていただきたいということですね。
○金澤委員 
 ちょっと待ってください。ということは、このタイトルそのものになるのですか。つまり、臨床研究に関する倫理指針云々ということで認めてしまうと、これ。あっ。仮称ですか。なるほど。変える可能性があるということを含めてだ。わかりました。いいです。
○永井部会長 
 よろしいでしょうか。よろしければ、当部会の下に「臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)」を設置することにいたしたいと思います。
 では議事4です。これに関連しますが、「疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置」についてです。事務局より説明をお願いいたします。
○尾崎研究企画官 
 「疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会(仮称)の設置」について、資料5を御覧ください。
 設置の趣旨です。「疫学研究に関する倫理指針」については、平成19年の改正の際、「この指針は、必要に応じ、又は施行後5年を目途としてその全般に関して検討を加えた上で見直しを行うものとする。」としていることから、厚生科学審議会科学技術部会の下に本委員会を設置し、科学技術の進展や社会情勢の変化を踏まえた検討を行った上で、必要な見直しの検討を行いたいと考えているものです。
 検討課題等につきましては、疫学研究指針の運用状況等を踏まえ、必要な見直しを行う予定としております。
 構成としましては、疫学研究指針の検討に必要な知見を持った、疫学研究者、医療関係者、法学・倫理学の専門家、一般の立場を代表する人から構成したいと考えております。委員、委員長につきましては、厚生科学審議会科学技術部会の運営細則に基づきまして、厚生科学審議会の委員、臨時委員、専門委員の中から科学技術部会長が指名することになっています。
 疫学研究指針は、文部科学省との共同大臣告示となってございますので、文部科学省とも連携を図りつつ議論を進めるとしているものです。以上です。
○永井部会長 
 それでは御質問、御意見をお願いいたします。
○福井部会長代理 
 私ども、金澤先生と全く同じです。疫学研究のほうを使っていいのか、臨床研究のほうを使っていいのか、非常に判断に迷うこともしばしばありましたので、全体を統一的に眺めるというか、そういう視点からも、今回は是非検討をお願いしたいと思います。
○福島厚生科学課長 
 これは部会長とも御相談させていただきたいと思いますが、委員の選定あるいは開催の仕方、つまり、両専門委員会の合同開催であるとか、そういうことも含めて、できるだけそれぞれの整合性、あるいは役割分担といいますか、そういうことについても御議論いただけるように事務局としても考えてまいりたいと思っています。
○相澤委員 
 審議の結果として出てくる指針が整合的になるように、十分御留意いただきたいと思います。
○金澤委員 
 別々の委員会を作らなければいけないのですか。それを伺いたいのです。
○福島厚生科学課長 
 別々の委員会を作らなければいけないということはないと思いますので、ここで御議論いただければと思います。ただ、一方で、疫学指針が文科省との共同の告示であり、臨床研究の指針は厚労省の単独の告示でして、そこに若干の違いがあります。これは役所的な整理です。それと、それぞれに見直しの規定があるということがありまして、いま、それぞれで提案をさせていただいておりますが、まさにここの場で、一本化ないしは合同開催について御議論いただければと思います。
○永井部会長 
 それは、場合によってはガイドラインも一本化するという可能性も含めてでしょうか。
○福島厚生科学課長 
 はい、ガイドラインも含めてということです。
○永井部会長 
 いかがでしょうか。ただ、ガイドラインを一本化するということになると大きな話になってきますね。いまの御提案は、とりあえず別の委員会で検討していって、最終的に一本化もあり得るという、検討は、まずは2つの委員会で進めていこうということでしょうか。
○福島厚生科学課長 
 できるだけ両専門委員会を連携しながら開催する。だから、メンバーの若干の重複を含めて、同じ開催をしたり、そういうことを通じて、できるだけ整合性がとれるような議論をしていただいて、最終的にその結果として告示を1本のものにするという結論になれば、それはそれで、そのようにさせていただくということです。
○永井部会長 
 いかがでしょうか。
○相澤委員 
 法技術的な問題ですが、告示を1つにするのと、告示は2つあるけれども内容が同一であるという方法もあると思います。先生方が困らないようにするために、そこも含めて御検討いただければと思います。
○永井部会長 
 よろしいでしょうか。
○金澤委員 
 そんな、両方を作って、同じものを云々とやったら同じことですよ、これ。縦割行政もいいところですよ。ここで何とか意見を出していただかないと、文科省は動きませんよ。こっちが動くべきですよ、これは。だって、人を対象にした技術そのものではないですか。ここで言わないでどこで言うのですか。
○町野委員 
 私の考えでは、最初、まず1つやってみて、そこから2つ作る必要があるのなら分ける、というのが恐らくあれではないかと思うのです。ただ、どういうところが一本化することに問題があるかということは、まだ議論されていませんので、今日決めるのではなくて、もう少しあとではいかがでしょうか。もし一本化することが不可能だということが最初からわかっているのなら、2つ作るという話だろうと思います。
○永井部会長 
 立上げはどういう形にするわけですか。
○町野委員 
 先送りです。つまりもう1回。要するに、どういう格好で、一本化できるかどうかをここのところで、可能性があるかどうか。可能性があるということだとするなら、まず1つの委員会で十分ではないかと思うのです。
○永井部会長 
 つまり、まずは臨床研究に関する委員会を先行させてということでしょうか。
○町野委員 
 先行というのは、この問題を次の会議でもう1回議論していただいて、そこでどうするかを決めるという話ではないかと思います。といいますのは、前に倫理指針のほうで受精胚についてのそれが文科省と厚労省と2つ立ち上がって、最初、その調整でかなり手間取り、2つ一緒になってもまた非常に手間取ったという経験があります。そういうことからすると、最初、一体どこが問題かをすり合わせておかないと、混乱がまた起こるのではないかという、それは私の経験の話なのですが。
○永井部会長 
 事務局、いかがでしょうか。
○福島厚生科学課長 
 事務局としては、専門委員会を立ち上げて、その中で、まさにいま御指摘のあるような問題、つまり、分けるべきなのか、一本化するべきなのか、中身の精査をしながら、そこで御議論いただいて、先ほど言いましたように、開催についても合同開催あるいは、ということをしながらできるだけ早く進めたいと考えています。これは5年を目途として見直しということもありまして、事務局としては、その時期も考慮しますと、委員会の設置については本日お認めいただきたいと考えております。
○永井部会長 
 いかがでしょうか。
○川越委員 
 町野委員と似たような意見ですが、この問題に関しては、我々の委員の中でも、たぶん理解の程度がかなり違うと思うのです。つまり、例えば臨床研究指針と疫学研究指針と2つ出来ているわけですが、それがいま現実にどのぐらい、全く違うものなのかかなり似たものなのかというところも、正直、理解しておりません。ただ、現実には福井委員がおっしゃったように、臨床のほうとしては、たぶんダブルスタンダードとはおっしゃっていないと思いますが、戸惑うことがあるというようなことで、余りいいことではないかなという気がしております。
 やはり臨床研究と疫学研究の位置づけは、確かに臨床研究は厚労省の管轄、疫学研究はかなりベーシックなものなので文科省が絡んでくることになるのですが、やはり完全に一本化できるかどうかということ。いまの意見を拝聴しておりますと、したほうがいいというようなことだろうと思います。ただ、私としてもまだイメージがぴったり湧かないので、もしこの場で決めろということが、どうしてもタイムリミットがあるのでしたら別ですが、もしそういうことがないのであれば、次回にもう一度じっくり議論したほうがいいのではないかと考えております。
○佐原研究開発振興課長 
 臨床研究の倫理指針を所管する立場としましては、もともと5年を目途に見直しをすると言われていることが1つあります。疫学倫理指針との整合性は重要な論点ではあると思いますが、それ以外にも、例えば臨床研究の登録制の話、あるいは被験者への補償の話、それから、別の検討会等で言われておりますが米国のIND・IDE制度のような届出認証制度との関係等、非常に臨床に特化したものについても検討しろと御指摘をいただいております。したがって、我々としては、そういうことも含めながら検討していく中で、疫学指針とダブるところについてしっかり連携をとりながら議論をして、最終的に、もし同じものが必要であれば同じものにする、そうでなければ、整合性を十分とった上で別々のものにする、というようにさせていただけると大変ありがたいと思っております。
○永井部会長 
 前回の専門委員会では、少なくとも同時に改定してほしいという意見はかなり強かったと思います。ですから、そういう意味での整合性は非常に重要だとは思うのですが、一本化するかどうかというところはもう少し議論が必要だと思います。どうでしょうか。
○福井部会長代理 
 恐らく一本化できるかどうかというのは随分中身を検討しないと結論が出ないのではないか、というのが個人的な意見です。ですから、ひょっとして、次回ここで皆さんで検討するぐらいの項目で終わるかどうかがよくわからないとは思うのです。
○福島厚生科学課長 
 いま福井部会長代理から御指摘のように、いろいろ論点がございます。ですから、できましたら私どもはそういう議論を深めるために専門委員会を設けて議論を始めさせていただきたい、というのが今日の提案の趣旨です。最終的な出来上がりの形が一本化なのかどうかという問題は、この議論の中でしていただくべき問題だと思いますし、できましたら、この専門委員会の設置についてお認めいただいて、その形態については、また部会長とも御相談させていただきたいと思いますが、冒頭で申し上げましたように、同時開催とか、委員もできるだけ同じ方を選ぶとか、いろいろな手法があると思いますし、整合性をとる、あるいは一本化に向けての議論をより深めるための工夫は、私どもはさせていただきたいと考えておりますので、委員会の設置については是非お認めいただければと思います。
○桐野委員 
 実際に臨床医学研究とか疫学的な研究を行う立場としましては、それは確かに、臨床研究は厚生労働省の管轄で、疫学は、どちらかというと文科省の管轄と言われればそれはそうかもしれませんが、実際にやる立場から考えれば、対象は連続してつながっているので、それをどこかで強引に切っているだけなのです。それに、ここの検討している方々も、臨床医学研究者と疫学研究者が違う以外は、似たような方が並んでいるわけです。臨床医学研究者と疫学研究者は、それは全然違う疫学博士と臨床医学博士がいるわけではありませんので、私は何か不思議な議論を聞いているような気がして。前から、臨床医学の指針と疫学研究の指針は、どちらかといえば一緒にしてくれという希望がいろいろなところから出ているので、その方向で既に動いているのかと思ったのですが、今回の見直しでも、2つでスタートしてしまえば2つになるに決まっているので、できれば強く2つを簡素化する方法があれば、その方向を検討していただくことを前提にしていただいたほうが私はありがたいと思います。
○永井部会長 
 いかがでしょうか。
○相澤委員 
 合同会議にすると何か問題が出るのですか。委員会は2つ作るけれども会議は1つというのは問題がありますか。
○福島厚生科学課長 
 厚生労働省の中だけで言いますと、そこは問題は生じないと思います。ただ、疫学の倫理指針に関しましては、これは文科省との共管の告示ですから、そういう面で、文科省の検討会と厚労省の検討会が別々に開催されることがないようにしないといけない、そういう行政上の調整の問題が生じます。そこを一本化できるかどうかは、これから文科省との調整をしなければいけないと思います。
○町野委員 
 1回目から合同でやっていただけるということだったら、私はそれで結構だろうと思います。何度も申し上げて恐縮ですが、生殖補助医療と受精胚のときは、新しい指針を作るということだったので最初はばらばらに出て、そのうち一緒になって、交代で、今回は文科省何とか委員会の第何回目というような、それで合同でやるようになったのですが、これを最初から一緒にやってくれたら随分助かったと思う経緯がありますので。
○永井部会長 
 事務局、それは可能ですか。
○福島厚生科学課長 
 はい。たぶん、もともとのそれぞれの指針の中身の類似性の問題、その辺の問題がありますが、まず1回目は、いま御指摘のように、事務局としては合同で開催させていただきたいと考えます。
○永井部会長 
 よろしいでしょうか。そうしますと、桐野委員の御提案のような形を前提として、2つの委員会の設置を認めるということでよろしいでしょうか。
○金澤委員 
 わかりました、それで結構だと思います。ただ、そのときに委員会の名前を適切なものにしてください。最初から全く別個の指針であるような形の委員会の名前にしておくと、あとでまた厄介なことになりますから、そこはうまく工夫してほしいと思います。それだけです。
○永井部会長 
 いかがですか。見直しに係る委員会ですので、見直すということを言っていると。ですから、最終的に一本化という形の見直しもあり得るという意を含めての専門委員会ですね。
○福島厚生科学課長 
 そのとおりです。
○永井部会長 
 名前については事務局でもう少し検討いただくということで。そうしますと、ただいまの「専門委員会(仮称)の設置」でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それではそのように進めさせていただきますが、事務局につきましては、ただいまの御提案を十分に考慮いただきたいというようにお願いいたします。
 では、議事の5「その他」にまいります。報告事項ですが、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針の対象範囲」について、事務局で説明をお願いいたします。
○事務局 
 資料6を御覧ください。1頁です。国立成育医療研究センターより、ヒト幹細胞臨床研究に「慢性肉芽腫症に対する造血幹細胞を標的とした遺伝子治療臨床研究」が該当するか照会します、ということで照会を受けております。
 2頁です。研究課題名の慢性肉芽腫症ですが、これは御存じのとおり、乳児期から難治性の感染症を繰り返す難病です。それに対した遺伝子治療臨床研究とのことです。用いるヒト幹細胞の種類は、自家末梢血由来CD34陽性細胞です。目標症例数は5症例です。概要としまして、患者末梢血単核球をアフェレーシスにて採取、CD34陽性細胞を分取します。これらを5日間培養する間に、レトロウイルスベクターを用いてCYBB遺伝子を導入します。それが慢性肉芽腫症の責任遺伝子で、末梢静脈より点滴にてこれら細胞を患者に投与するというものです。
 3頁に移ります。この疑義照会に対して、ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会からの報告です。検討事項につきましては、ヒト幹細胞を用いる臨床研究として本件を改めて審査する必要があるかということです。下のほうにまいりまして問題の所在ですが、本件は遺伝子治療臨床研究であると同時に、ヒト幹細胞臨床研究とも考えられるということがあります。そのため、ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会でも審査する必要があるかとのことですが、結論としましては、「今回の件は、審査委員会での審査は必要ない」としています。その理由としまして、「遺伝子治療の作業委員会でヒト幹細胞の安全性についても十分評価を行っているため」です。ただ、付記があります。「ただし、今後遺伝子治療臨床研究であっても、ヒト幹細胞臨床研究に該当する可能性のある臨床研究が申請された場合は、審査委員会での審査が必要であるか個別に判断されるべきである」。なお、「CD34陽性細胞移植のみの安全性については十分に知見が集積されており、審査委員会での審査は必要ないものとする」。以上です。
○永井部会長 
 ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問をお願いいたします。
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、この件については了解したということにいたします。
 続きまして、「遺伝子治療臨床研究に関する実施施設からの報告」です。事務局より説明をお願いいたします。
○尾崎研究企画官 
 資料7を御覧ください。今般、実施施設からの報告につきましては、1枚目にありますように、東京大学と三重大学からの重大事態報告書です。まず、東京大学の関係から概要を報告いたします。
 遺伝子治療臨床研究としまして、1頁にありますように、「進行性膠芽腫患者に対する増殖型遺伝子組換え単純ヘルペスウイルスG47Δを用いた遺伝子治療の臨床研究」で、東京大学の藤堂先生が行っているものです。
 3頁、重大事態の内容です。いちばん下の大きいコラムですが、内容としては、被験者が亡くなったということで報告をしているものです。原因としましては、最終的には原病である膠芽腫の増悪というところで報告がされているものです。経緯を見ますと、その下の2「ウイルス療法の実施」というところですが、この被験者につきましては、12月15日に遺伝子のG47Δを腫瘍内2カ所に投入したということです。これは2回投与する研究ですので、12月15日と12月21日に投与しまして、29日に退院となりました。3「ウイルス療法後の経過」を見ていただきますと、3週間後の1月11日のMRIにより標的造影病変の25%以上の増大ということでPDと判定されて、プロトコルの治療中止ということになったものです。最終的には、「重大事態の発生」のところにもありますが、7月13日にお亡くなりになられたということで、25日に自宅から紹介元病院経由で東大に連絡があったということです。4「ウイルス療法との関連」に書いてございますが、臨床経過及び画像所見は膠芽腫の進行に伴うものとして矛盾しないということと、G47Δに起因するような重篤な有害事象は特にないということで、進行によるものと考えたということです。
 2頁に戻っていただきまして、いちばん下の欄の「審査委員会の意見」です。審査委員会も、その旨了解したということです。
 本報告につきましては、厚生労働省に報告されたあと、この研究を検討した作業委員会の先生方に見ていただきまして、特に対応で問題はないということでした。
 4頁、「本ウイルス療法の安全性の確認」のいちばん最後の行になりますが、病状進行後は、患者と家族が自宅での療養を希望されたため、剖検についてはできなかったということです。
 続きまして、5頁の三重大学の報告に移ります。三重大学の今回の報告の研究ですが、「MAGE-A4抗原特異的TCR遺伝子導入リンパ球輸注による食道がんに対する遺伝子治療臨床研究」です。総括責任者は、三重大学の珠玖先生です。
 概要ですが、9頁の「重大事態等の内容及びその原因」というところです。重大事態としての内容は、被験者の患者さんがお亡くなりになられたということです。原因は、食道がんの増悪や肺炎です。
 「経過」の1の最後の行ですが、遺伝子導入の輸注をしたのは平成24年5月8日です。「経過」の2ですが、そこから14日後、この研究は、遺伝子導入をした細胞を輸注したあとに2回MAGE-A4というペプチドを投与するという研究ですが、平成24年5月22日に投与のため入院したのですが、入院当日に嚥下時の通過障害などが見られまして、ここに書いてあるような状況で、結果的には試験を中止ということになったものです。10頁ですが、その後、容態が悪くなりまして、平成24年8月14日にお亡くなりになったということです。3の「遺伝子治療との関連」につきましては、研究中止時までにおいては遺伝子導入Tリンパ球による関連有害事象は観察されなかったと記載されております。また、増殖性ウイルスも観察されていないということで、遺伝子治療のこの流れとは関連はないものと考えられる、という記載となっております。
 これに対しまして、8頁の「審査委員会の意見」ですが、死亡例につきましては、遺伝子治療との直接の因果関係は認められないという結論で、特にこれを何かするということではないという意見をもらっているということです。
 本報告につきましては、厚生労働省で受けまして、関係の作業委員会の先生にも見ていただいておりまして、特段、研究を中止することはしなくてもいいという結論でした。
 この研究につきましては、10頁をまた見ていただきますと、現在の状況ということですが、8月14日現在、7例の食道がんについて遺伝子治療を実施したということで、いまのところ、増殖性ウイルスは観察されていないというようなこと、今後3例の実施を予定しているということです。また、剖検につきましては、言い忘れましたが、10頁の上から2行目のところで、剖検は行われなかったと報告されているものです。以上です。
○永井部会長 
 ただいまの御説明に御質問等はございますでしょうか。
○金澤委員 
 これは質問というよりも、もちろん結果はよくわかりましたが、別の観点からの質問になってしまうかもしれません。資料7の2人とも亡くなっておられるわけですが、遺伝子治療とか、あるいは幹細胞治療とかで、治験に加わってくださった患者さんで亡くなった方の剖検率がどれぐらいかわかりますか。剖検の話は聞いたことがないような気がします。
○尾崎研究企画官 
 数字としては出しておりません。必要であるならば、また提供したいと思います。ただ、遺伝子治療の臨床研究のものも、たぶん大部分のものがそうだと思うのですが、インフォームド・コンセントを取る際には、剖検のこともインフォームド・コンセントの中でお願いしたいということは書いてあって、その上でやっているのです。記載は、大体の研究で書いてあったと記憶してございます。お願いは、インフォームド・コンセントの段階ではしているけれど、自宅のほうでお亡くなりになったり、いろいろ状況もありまして、実際はなかなかやれていないということです。当部会でもいろいろな先生方から何とかやるようにとの御指摘はありました。
○金澤委員 
 ただ、剖検をした例はあるのですか。私はそこのところ、記憶にないのですが。
○尾崎研究企画官 
 そうですね、はい。
○金澤委員 
 やはりそうですか。
○尾崎研究企画官 
 ここ2年間では、いろいろな研究で剖検実施のことを聞いている中では、なかなかできていないということでした。
○金澤委員 
 そうですか。
○尾崎研究企画官 
 私が来て以降、実施したという記憶にありません。
○金澤委員 
 問題ですね。
○永井部会長 
 よろしいでしょうか。ほかにございませんでしょうか。よろしければ、ただいまの件につきましては御確認いただいたということにいたします。
 以上で議事は終了ですが、事務局からその他、何かございますでしょうか。
○尾崎研究企画官 
 次回の日程につきましては、委員の皆様に改めて日程、開催場所等について御連絡申し上げますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。
○永井部会長 
 それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。


(了)
<【問い合わせ先】>

 厚生労働省大臣官房厚生科学課
 担当:情報企画係(内線3808)
 電話:(代表)03-5253-1111
     (直通)03-3595-2171

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