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2012年10月17日 第9回社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会議事録

社会・援護局総務課

○日時

平成24年10月17日


○場所

グランドアーク半蔵門 華の間


○出席者

委員

石操委員 岩田正美委員 岩村正彦部会長代理
上田文雄委員 岡崎誠也委員 奥田知志委員
柏木克之委員 勝部麗子委員 櫛部武俊委員
小杉礼子委員 高杉敬久委員 武居敏委員
谷口仁史委員 野老真理子委員 長谷川正義委員
花井圭子委員 広田和子委員 藤田孝典委員
藤巻隆委員 堀田力委員(清水代理) 松井一郎委員(古川代理)
宮本太郎部会長 山村睦委員

○議事

○宮本部会長
 おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第9回「社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」を始めさせていただきます。
 きょうも大変お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。
 本日は若干遅れてですけれども、西村厚生労働副大臣も出席されることになっております。
 では、事務局から本日の出席状況について御説明ください。

○古都社会・援護局総務課長
 本日の出席の状況でございますが、駒村委員と宮本みち子委員の2名が御欠席でございます。
 また、広田委員は若干遅れておられますので、後ほどお見えになると思います。
 堀田委員の代理としまして、清水公益財団法人さわやか福祉財団常務理事、松井委員の代理として古川大阪府福祉部福祉総務課長に御出席いただいております。
 以上、出席委員につきましては委員総数25名の3分の1を超えておりますので、開催の要件を満たしてございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 ということでカメラ撮影はきょうは若干時間が短いのですけれども、ここまでとなります。ここで御退室をお願いいたします。

○宮本部会長
 それでは、議事に入らせていただきます。前回は事務局から生活支援戦略に関する主な論点の案が提出されました。主には生活保護の見直しに関する論点、つまり後半部分を中心にですけれども、もちろん前半部分にもかかわって委員の皆様に議論をいただきました。時間も十分でなくて、まだ皆さん発言をしていない方もいらっしゃいまして、引き続き御議論をいただきたいと思います。
 前回まだ発言されていない方については7分程度、前回発言されている方は3分程度ということで、皆さんが発言できるような形を何とかつくりたいと思いますので、御協力お願いしたいと思います。
 御意見等については後でメール等でお寄せいただくことも可能でありますので、ぜひそういう方法も活用して意見を集約していきたいと思います。
 きょうはかなり分厚い資料を提出していただいた方もおられますが、以上のような事情でございますので、その資料説明等に際しては時間の制約ということを、大変申しわけないですけれども、御留意いただきたいと思います。
 前回は最後に柏木委員が手を挙げておられたのですが、私から頭を下げて次回に回していただきたいとお願いをいたしました。ちゃんと覚えておりますので、まず予約を入れていらっしゃる柏木委員からお話を始めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○柏木委員
 柏木です。発表させていただきます。
 就労支援の強化について述べさせていただきます。4月にこの審議会委員になったこともあり、5月に私がいる施設の農産直売所にひきこもりメンバー4人を短時間アルバイトで引き受けました。就労は1日5時間週3日勤務が2名、1日1時間週3日勤務が1名、1日2時間週2日勤務が1名です。正式に雇用していませんので、就労準備支援の段階ですが、有給です。彼らは私どもの法人が運営しているひきこもり者社会参加支援センターのメンバーもしくは関係者で、4人のうち1人は大学卒業後、就職しないでひきこもる。センターの職員が訪問して外に出るようになる。1人は中学から登校拒否で家業の農業を少し手伝った経験があり、1人は少しだけアルバイトを経験したが、続かない。鬱の傾向があり服薬している。1人は厳しい職場で働きたくないとのことでした。
 センターはひきこもっている人をまず外に出して、とりあえずセンター内で人間関係に慣れていくことから始めています。今はコーヒーの焙煎の軽作業をやっていますが、特別な教育訓練はしていません。就労準備支援として個別に履歴書の書き方やら挨拶等の常識的な教育はしていますが、あくまでも個別です。農産直売所での仕事内容はレジ、接客、値つけ、商品陳列、発注、配達、農産物の収集、農作業応援等です。現場において一人一人に伴走型で教えてきました。
 学習としては、施設職員に行ってきた事業経営の基礎についての勉強会を実施してきました。実務と学習の両面で訓練をしてきました。6カ月がたちました。出勤は守れています。しかし、福祉的な配慮が要ります。お客様との対応に緊張する、過度にプレッシャーを与えられない、疲れたら休ませる等、私は以前スーパーで店長をやったことがありますが、企業感覚でいくと指導は難しい。企業はコスト意識と従業員の戦力化が重要ですから、企業の場合、経営体力があり、ゆとりがないと難しいと考えました。
 4人の現状ですが、3人は来年度に就職したいと述べています。1人は農業をやりたいと言っています。2人は福祉施設で働きたい。最後の1人はニートのままでいたい。この就労準備支援は来年3月で終了させます。この4人の支援とセンターとの交流でひきこもり、ニートの全てを把握できたとは思っておりませんが、就労訓練をすることで成長し、厳しい企業で適応できる人たちがたくさん出るとは考えにくい。やはり適応できる職場を探すか、つくらなければならないと考えています。
 そして、ひきこもりから一気に本格的な就労に就くのは無理な人が多いと考えます。やはり6カ月から1年ぐらいの期間、就労準備支援期間が必要だと考えます。就労支援担当者が必要です。現場での実務訓練が中心となると思いますが、障害者の就労支援よりももっと事業の専門性が必要だと考えます。
 次に、社会企業の立ち上げについて述べさせていただきます。一般企業と同じ条件で社会的企業を立ち上げるのは難しいと考えています。一般企業に比べて税制面、助成金の確保等で事業を立ち上げるに有利な立場にある社会福祉法人が取り組むべきだと考えています。社会福祉法人に不足しているのは事業経営の専門家がいないことです。社会的企業を担う人材は数字責任とリスクを背負いながら企業で管理職をやり切ってきた、今後たくさん出てくる団塊世代の退職した人たちに力を発揮してもらいたいと考えています。
 そして、福祉的配慮も必要なので、福祉職員もかかわるべきです。社会的企業は福祉事業のような福祉事業収入は期待できませんので、従業員の給料は自力で稼がなくてはなりません。収益の確保については企業の厳しさを取り入れる必要があると考えます。
 では、どのような業種が考えられるか。私は地方に住んでおります。地方は事業を興すには経営資源が少ない。私どもは農林水産業、加工業、流通小売業、飲食業等の連携した6次産業化で社会的企業、中間的就労をつくろうとしています。6次産業は余りもうかる業種ではありませんが、地域農業を守り、食料の自給率を向上させることにつながり、国をあげて取り組むべき重要な業種だと考えております。御意見はいろいろあると思いますが、企業や一般の事業者が採算が合わなくてできない事業で、社会的に必要な業種を社会福祉法人を活用して事業にしたいと考えております。
 もう一つ、介護関係の事業も検討していきたいと考えています。平成11年に和歌山高齢者生活協同組合という生協法人を立ち上げました。介護事業とサービスつき高齢者向き住宅をつくっています。現在は事業収益3億5,000万円、運営スタッフやヘルパー等で170人の地域雇用を生んでいます。組織の中心者の1人は宮本部会長の教え子です。ここの本部スタッフには元不登校やニート、企業に合わなかった人たちがかかわっています。そして定年退職をした元地元銀行の支店長、大手スーパーの管理職、建設会社の社長等が理事としてかかわっていただき、経営に関して具体的な指導を受けて経営してきました。だから継続できたと考えています。ひきこもりメンバーがヘルパーとして就労している事例が出ていると関係者からは聞いています。今後はこの分野での雇用も取り組んでいきたいと考えています。
 最後に、6次産業と福祉事業を連携させて、地域における新しい共助の仕組みをつくり、その中に雇用を創出していきたいと考えています。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 就労準備事業、中間的就労は必ずしも一般的就労に追い立てるという仕組みではなくて、それ自体が意義があること。よくわかる御発言だったと思います。また、社会的企業もおっしゃるようなタイプに加えていろんなタイプがあって、それをいかに適材適所総合的に配置していくのかということが、これから議論されていかなければいけないと思います。
 ほかにいかがでしょうか。

○古川大阪府福祉部福祉総務課長(松井委員代理)
 松井の代理の古川です。
 前回発言しておりますので、短めに発言をさせてもらいたいと思います。
 まず、前回も言いましたが、生活保護に関しては大阪は非常に生活保護の費用がかさんでいるということもありまして、全体の見直しというのは必要かなと思っています。特に制度の信頼性を高める必要もありますので、そういうことは必要な改革だと思っています。
 ただ、ここでの議論にありますように、生活保護制度の見直しだけでは生活困窮者対策は不十分と考えておりまして、要は生活保護に陥る一歩手前をどういうふうに支援するかということが大事だと思っています。
 今回、資料でも項目の中で総合的な相談支援センターとか、就労準備のための支援あるいは家計再建、居住の確保など挙げられておりますが、いずれも効果があると考えております。また、どこの自治体でも制度の狭間に置かれた方への支援が課題となっております。一部の自治体、きょうも勝部委員が来られていますが、豊中市のような先進的な自治体があるのですけれども、そういうところだけが先行いたしますと危惧だけですが、呼び寄せ降下といったものも考えられますので、全国的な制度ということで構築していただくことが重要かと思っています。
 私どもとして国にお願いいたしたいのは、制度設計について柔軟な制度としていただきたいと思います。これは前回も言いましたが、大阪ではコミュニティーソーシャルワーカーが地域で配置されておりまして、コミュニティーソーシャルワーカーはお一人お一人なのですけれども、例えば社会福祉協議会に委託されているようなケースだと、皆さんが組織として対応していたり、あるいはいろんな職種を超えて連携したりという例がありますので、こういった方々が機能を発揮できる仕組みにしていただくことが重要だと思っています。
 資料の中には、貧困家庭に対する学習支援という取り組みが書かれております。貧困の連鎖をどういうふうに解決していくかというのは非常に重要な課題です。若者に対する支援といったことは各都道府県でも個別に取り組んでおります。こういうこともありますので、特に地域の実情に応じた柔軟性が必要だろうと思っています。
 例えば障害福祉政策では地域生活支援事業といった仕組み、あれは高齢の介護保険の事業の中の地域支援事業といった取り組みがあったりします。こういうものは本体の法定事業以外に例えば交付金なり総合的な補助金なり、そういったものが考えられたらいいのかなと思っております。
 この総合相談支援センターの受け皿なのですけれども、大阪では社会福祉協議会を初めとした社会福祉法人が十分機能していると思っておりますが、前提となるのが人材の養成でございまして、人材を考えますと社会福祉士が非常に重要な役割を果たされると思うのですけれども、大阪ではコミュニティーソーシャルワーカーの条件としては社会福祉士が望ましいと言っていますが、それ以外にも相談支援業務に5年携わる、あるいはきちんとした研修を受けてもらうといったことで少し広げておりますけれども、社会福祉士を核として考えております。
 ただ、その場合、今回人材の養成に当たっては基本的には都道府県の役割だと思っておりますけれども、全国的な制度となりましたら研修であるとか、そういったカリキュラムなども必要となりますので、そんなところは国のほうから一定、標準モデルというのは示していただければと思っています。
 全体といたしまして、生活困窮者支援の問題というのは国と地方、行政と民間、これが共同いたしまして全員で取り組む必要があると思っています。皆様で合意を見つけていって、施策をぜひ前に進めてもらいたいなと思います。私からは以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 生活支援戦略というのは今、自治体が既に取り組んでいることの足をひっぱることでは決してなくて、それをむしろ促進することだと。前回も総合相談窓口等にかかわって、自治体が既につくっている仕組みを大切にしてほしいという御意見がたくさんございました。
 前回の御意見を含めて事務局のほうから可能な範囲で応答いただきたいと思っておりますけれども、きょう必ずしも前回の全ての御議論に応答する準備がまだないということで、これは次回まとめて事務局のほうからコメントいただきたい、応答いただきたいと思っております。

○武居委員
 資料を提出させていただいていますが、それについての説明でよろしいでしょうか。
 先ほど柏木委員から社会福祉法人についてのお話をいただきましたので、社会福祉法人の団体でございます全国社会福祉施設経営者協議会の代表としてここに伺っている部分がございますので、社会福祉法人からの意見ということで述べさせていただきたいと思います。
 4回目の部会のときにお話をさせていただきましたように、社会福祉施設等を経営している法人が全国で1万6,500ぐらいございまして、この今の協議会はその約半分が会員であるという状況でございます。
 社会福祉法人そのものは皆さん御存じのように、社会や地域における福祉の発展・充実ということを使命として現在もやっております。
 当初、私どもの先達たちというのは、創設の時期からは制度にはよらずに私財を投じながらというようなことをやってまいった方々がまずあって、その後、現在の社会福祉制度の礎になったことを考えますと、その原点ということに思いをはせなければならないのではないかと思っております。
 そういう意味で、全国社会福祉施設経営者協議会としては、社会福祉法人の団体としての責任という意味においても、社会福祉事業の実施という従来の制度の中の実施のみならず、生活困窮者を初めとした地域の中での福祉的な支援をしていく必要があるのだろうと思っておりますし、ぜひ積極的にそのことに取り組んでいく所存であるということでございます。
 ついては、幾つかの点について少し意見を述べさせていただきたいということでございます。お手元の資料3について御説明をしております。
 まず最初に、やはりこれらの事業の主体というのは行政が主体ということである程度考えていかざるを得ないと思いますが、ただいまの御意見にもありましたように、行政と民間との連携の重要性と考えておりまして、そういう活用のもとに総合的な相談支援センターというようなものの設置が必要ではないかと考えております。その際には社会福祉施設を経営しておりました社会福祉法人というのは、例えば地域包括支援センターなどの実績がございますので、そういうものをある程度活用していただきながらと思っておりますので、積極的なセンターの役割を担うべきではないかと思っております。その際には今、お話もございましたような社会福祉協議会との連携も非常に重要になるのではないかと思っております。
 2番目に就労支援の強化という点につきましては、社会福祉法人に寄せられております期待というのがあると考えておりますし、ただいまの柏木委員のお話のような形での実績もそれぞれおありになるということがございます。しかし、まだまだそういうところは非常に数が少ない状況であることも確かでありますので、そういう問題について一層の促進をしていく必要があると考えています。
 具体的な取り組みに当たって、幾つか配慮していただきたい点がございます。例えば今回のこの事業の対象となる方々と、我々が現在やっている例えば子供や障害者や高齢者の事業といった、そういう事業との適切な関係が必要だろうと思われます。その事業内容と、一方でこの事業の対象となる方々の自立をどういうふうにうまく関係していくのか、マッチングしていくのかという考え方が必要だろう。その際には公の力も大事なのではないかと思う部分がございます。
 次に、既に社会福祉法人の中では先ほどのお話のように、一部では自主的な事業としてこれらの事業に既に取り組んでいただいております。成果を上げている法人もあります。しかし、現在のままでは、つまり自主的な事情のままでは全国への広がりというのは期待できないと考えておりますので、やはりここに書きましたような全国的な取り組みを促進するという観点からしますと、公的な支援、何らかの公的な制度の枠が必要で、それと自主的な事業との関係の整理が必要なのではないかと思っております。
 次の点ですが、現在も貧困ビジネスというところで非常に問題の部分もあるわけでありまして、そういう意味では対象者の利益を保護するという点からしますと、最低賃金の適用の必要な部分と、ある程度一部それを除く部分でありますとか、非雇用とした場合の契約関係の確保といったもの、それらの最低限のルール化が必要だろうと考えられますが、もちろんこれはこれで一方ありながらも、やはり自主的に事業を創意工夫を持って進めていくことの必要性、その中からさらなる新しい先駆的な取り組みが生まれてくるのではないかと思います。
 次の○についてですが、貧困連鎖の防止のための生活保護受給家庭や子供、生活困窮、孤立状態にある若者に対する居場所づくり、それらもろもろのものについて積極的に取り組んでいく必要があると考えております。既に現在でも、例えば保育所等でそのような家庭への支援を取り組んでいる事業所もあるということでございます。
 最後になりますが、生活支援戦略における各事業の支援事業の推進ということに当たっては、社会福祉法人やその他のNPO団体等が主体的に役割を果たしていくことを可能にするような環境整備が必要だと思われます。例えば救護施設だとか就労支援とか就労継続支援というのは、既存の制度と新しい制度の整理が必要なのではないかと思われますし、一方、このような例えばある制度にない事業を展開しようとしますと、既存の事業からの費用といいますか、資金を捻出する必要があるわけでありまして、そうしますと既存の制度の中では例えば行政指導でありますとか、定款準則等の制度の枠の中で、ある程度資金の使途が制限されているという実態がございます。したがいまして、そういうものとの関係の整理がないと積極的に進めようという意図と、具体的にそれを実行し得るお金の捻出というようなことと、非常に矛盾が生じる可能性があるのではないかと思われますので、ぜひそういうところにも積極的に整理をお願いしたいと思います。以上でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 社会福祉法人が生活支援戦略を社会福祉法人の原点に返る1つの契機、そして事業をより活性化していくきっかけにしてくださるというような決意をかためていらっしゃる。大変大事なことだと重く受けとめております。

○藤田委員
 委員の藤田と申します。よろしくお願いします。
 私からは資料6を提示させていただいております。全21ページにわたる意見書が生活保護問題対策全国会議と言われる弁護士さん、司法書士さん、社会福祉系の研究者の方、市民団体等を含めた約300名の団体で、生活保護の問題に対して今後どうしていったらいいのかということを議論しているメンバーの意見書です。
 これは議論されている生活支援戦略案、前回の案に対するここが危惧されるところなのではないか、ここは修正が必要なのではないかというところが非常にわかりやすく意見としてまとめられていますので、これは委員の皆さんにも事前にも配付されているものだと思うのですが、このような視点で修正なり討議を行っていく必要があるのではないかということがまとめられているものです。
 私も非常にこの意見には同感をしておりまして、これに従って疑問点だとかそういったものを解消していくことも、1つお願いしたいなと思っております。
 1ページ、これは何度も繰り返し議論になっているところですが、就労指導を強化するということで就労自立ができるんだということは、これは非常に難しいところです。なので、これは改めて弁護士さん、研究者の方からも危惧が寄せられているところです。だから多様な自立をしていこうというところはそのとおりで、目指していくところの議論と評価しているところです。
 3ページにも書いていますが、不正受給に対する強調が余りにも案の中に強いのではないかということがあります。これは不正受給対策をやめろということは全く言っていなくて、不正受給対策は絶対に必要だと思いますが、その不正受給が強調される余り、本当に必要な人の生活保護に至る道筋を閉ざすことがないようにしていただきたいということが、ここでも挙げられています。これは私も非常に危惧しているところです。これは後半でも述べていきますけれども、窓口を狭めるということは本当に必要な人に生活保護が行き渡らないというデメリットも生じてきますので、そのあたりも注意が必要だろうと思っています。
 その後ですが2番、3番もそうですけれども、特に3番の6ページを見ていただきたいのですが、前回の案で弁護士さんが危惧しているところ、私も危惧しているところは(3)ですけれども、現行生活保護法の27条で指導、指示は必要最低限にとどめなければならないというところで、例えば健康に関する健康診断の聴取をするだとか、いろいろな案が出てきていましたが、この27条の法文に違反しないのかどうかということが、丁寧に議論されないといけないのではないかと私も思っております。
 (4)では伴走型支援。これは奥田さんもそうですけれども、多くの方がこれはそのとおりだと賛同するところと、抱き合わせでまずは就労するべきだという案が出てきています。伴走型支援というのは、まずは就労ではないということは何度も繰り返し委員会では議論されているところですので、まずここの矛盾点はどう考えるのかというところが、ぜひこれは回答いただきたいと思います。
 (5)は諸外国の例と比較して検討することも大事だろうと思っています。私たちはどうしても日本国内を視野に置きながら議論してしまいがちですけれども、海外はどうなっているのかということが端的にまとめられているものが7ページに書いてあるところです。
 8ページの就労意思のない者への対応という形で、素案では42ページに書かれているところです。これは稼働能力があるにもかかわらず、明らかに就労の意思がない者への対応ということですが、これは私自身も思うところですけれども、何を持って明らかに就労の意思がない者なのかという判断基準は、実はこれはケースワーカーの恣意的判断が非常に大きく左右するのではないかということを危惧しています。実は私もずっと生活保護申請に同行して、要保護者の支援をずっと10年ほどやってきておりますけれども、多くの場合、福祉事務所で帰される理由が就労してください、頑張って働いてください、生活保護に頼らないでくださいという形で帰されるのです。実際には保護が必要な人に対しても受給できていない現状がありますで、これを出すことがさらにその水際作戦と言われるような違法な福祉事務所の運用が助長されてしまうのではないかという危機感は、非常に私は持っているところです。
 さらに(2)で書いていますけれども、この無差別平等の原理というものを生活保護法は持っているわけですが、これに対しても旧生活保護法では就労意欲のない者は生活保護を受けるべきではないという形で、欠格条項として存在したのです。なので、これは生活保護法を前近代に戻すような議論ではないかということで、これはまずは生活保護に乗っていただいて、自立支援、一緒にどういう支援があればいいのか、就労意思が本当にないのかも含めて、丁寧な議論がされるべきだろうということを思っています。
 先ほど申し上げました調査・指導権限の強化というところが資料の12ページに書いております。本来、自由なはずの支出、家計であるとか健康状態も非常にプライバシーが高いものだと思っておりますけれども、それをケースワーカーさんに提示する、これを出してしまうということは、そういうものまで出してまでは生活保護を受けたくないという心情が働くのは当然だと思うのですが、こういった調査・指導権限の強化によって窓口が狭められてしまうのではないかということは、私も危惧しているところです。これも先ほどの27条の調査指示の最小限度にとどめなければならないというところをどの程度厚生労働省では考えていらっしゃるのか。このあたりは矛盾がないのか、これも回答いただけたらありがたいと思っています。
 14ページにも書いていますが、扶養調査、扶養義務の強化ということがありますけれども、当然ですが、扶養できる方には扶養していただくことが前提として大丈夫だと思います。ただ、扶養義務が私も10年ほど、何人も生活保護の申請に同行してくる中で、扶養ができるという方に出会ってきたことはほとんどないのです。なので扶養義務の強化をすることというのは当然ですけれども、窓口の締めつけ、本当に必要な人に家族への扶養照会が行くから生活保護は受けたくないんだというような、これも同じような窓口規制に働かないかということを危惧しておりますので、このあたりも慎重に議論していただけたらありがたいと思っています。
 18ページに書いていますけれども、私もこれは非常に今後もぜひ、高杉先生もいらっしゃいますので、医師会も一緒にやっていただけたらありがたいと思っているところですが、医療扶助の適正化という問題が出てくるところで、生活保護受給者の方に不要な医療を提供している、あとは過剰な診療をしている、余りにも多い服薬をしている、過剰な処方をしているところがあるということで、これは医療機関の問題もあるだろうし、さらには精神科病院に居場所がなくて、いまだに入院している社会的入院の問題があると思います。なので、この社会的入院を減らしていくことが、生活保護費の削減あるいは本人の自立した生活をさらに高めていくことになりますので、医療扶助の適正化に関しては、社会的入院を解消していくという方向性も積極的に位置づけていただきたいと思っています。いまだに地域に戻る場所がなくて精神科病院で社会的入院を強いられているという、私は非常に人権侵害もあるのではないかと思っていますが、その状態を放置してこの医療費の扶助の適正化はあり得ないと思っておりますので、これも慎重に議論していただけたらと思っています。
 最後は20ページに書いております。素案の41ページ、42ページに出されているところですけれども、不正受給をしてしまった方あるいは本人が意図せずに、過失も含めてですが、生活保護費を不用意な使い方をしてしまったと言うのでしょうか、そういった方に対するかかわり方ですけれども、後で費用の返還をしてくださいねという条項になると思うのですが、そこに対してですけれども、もともと生活保護費は最低生活費として支給されているわけです。なので最低生活費から支給されているものを後で返還義務が生じて返還してくださいというものは、例え1円単位であったとしても最低生活費を脅かすものでので差し押さえ禁止という条項も生活保護法にありますので、安易に費用の返還を求めないでいただきたいと思いますし、費用の返還を求める際にはどうしていったらいいのかということも、これも差し押さえ禁止の条項とともに適切に、丁寧に本当は議論していかないといけないところですが、これについてもどう考えていらっしゃるのかということを伺いたいと思っております。
 過去に生活保護を受けている方はいろんな多重債務の問題があって、借金の返済をしなければいけないとか、本来はそれも借金返済してはいけないわけですけれども、あとは税金の滞納であるとか、いろんな滞納があるわけです。そういったものに対して、あとは過去の返還義務もそうですけれども、それに対してお金を生活保護費から支払ってしまうということは最低生活費の条項に抵触してくるものでありますので、これも丁寧に議論していただきたいと思っております。
 私はこの意見書に基づいて意見を述べさせていただきましたが、この意見書を非常によくできていると思っておりまして、この生活支援戦略を考える上で生活保護の見直しをする際には特に危惧される点がたくさん述べられていますので、ぜひ慎重に議論をしていただきたいと思っています。
 生活保護は最後のセーフティーネットだということはよく言われておりますので、特に福祉事務所で私は性善説はとりたくないと思っているのです。性悪説で福祉施設の対応を見ていきたいと思っておりますので、実際に現場でもいまだに不当な運用、違法な福祉事務所の運用が実態としてあるのだというところから、それを助長してしまいかねないような危惧がされるような報告書あるいは案にならないようにと思っております。
 私からは以上です。よろしくお願いいたします。

○宮本部会長
 事務局のほうに要請があった点については、これも次回ということになると思いますけれども、御対応をお願いしたいと思います。
 この意見書については私も拝読しましたが、ごもっともというところももちろんございますし、あるいは過剰な生活管理が家計再建のために必要だろうかということは、前回もこの部会で議論があったところでございまして、この部会のこの案に対する言わば修正的な議論と重なるところもございます。
 他方で若干の誤解がおありかなというところもあって、確認だけさせていただきますけれども、例えば一般就労を一義的なゴールにしているというのは、就労準備支援事業とか中間就労の、本来のここでまさに社会福祉法人が取り組もうとしている意気込みから照らして、この議論の中身とも、この案の記述とも若干ずれているように思うのですけれども、そこはいかがでしょうか。どこが一般就労をかなり一義的に。

○藤田委員
 この間の議論を全て拝聴して意見書が出ているというわけではありませんので、一部誤解があるところもあると思うのですが、ただ、一般就労を目指す色合いがどうしても強いのではないかということが意見書から読み取れるというところです。
 あとは、これまでも厚生労働省さんのほうでも、過去の生活保護のあり方検討会でもそうなのですが、日常生活自立、社会生活自立、就労自立、3つの自立を挙げていますが、福祉事務所の実際の現場ではどうかと見てみると、やはり支援をしていくって何かというと働いてくださいということの一辺倒になってしまっているのが現状なのです。なので、またここで議論されていることが非常に有意義で、いろんな就労の形態がありだということが皆さん強調されているところだと思うのですが、実際にそれが出されたとしてもまた同じような一般就労ありきにならないようにということが、再度注意をしていただきたいという意味だと私は理解しております。

○宮本部会長
 そのあたりは奥田委員も繰り返し強調して、それはかなり反映しているとは思うのですけれども、まさにこれは留意してもいいところかもしれません。

○勝部委員
 今の生活保護の抑制の話等についてのいろいろな御意見を拝聴する中で、総合相談窓口の主体をどこに置くべきかということは、かなり議論していかなければいけないのではないかと改めて、前回も少しそういう発言をしたのですけれども、例えば同じ行政の中に同じ方向のベクトルを持って締めつけをしていこうとか、あるいはもう少し指導監督していこうという方針がある中で、アウトリーチをして伴走型をしていくと言ったらどんどん厳しい方向性になっていく可能性もある。むしろ今まで私たちが伴走型支援と言ってきたのは、権利擁護の視点で本人につき添って、なかなか御自身のことが十分語れないような人たちをちゃんと保障していくという立場で、これはどちらかと言うと民の立場の人たちが今まで担ってきた役割であって、掘り起しというのは本来そういう方々がやっていくべきだと、緊張関係を考えてもそのほうが本来的には役割が果たせるのだろうと思います。
 ただ、民の立場の人たちが委託を受けたからと言って、その方たち独自の勝手な発想でやっていくというのも、その自治体全体としての構成から考えるとどうなのかと考えた場合に、やはり地域の代表者であるとか行政の関係者であるとか、そういう運営委員会形式をとってそういう事業を賄っていくのであるとか、何かそういう工夫を入れながら、できればベクトルの違うアウトリーチによる掘り起しというところの主体というのは、行政側に同じような方向性でやっていくというのは、やはりうまい結果にはつながらないような感覚が今のお話を聞きながらさらに思いました。

○宮本部会長
 ありがとうございました。それはまさに前回の議論とも重なりますので、これも次回あわせて事務局から応答いただきたいと思います。

○岡崎委員
 それでは、直接関連する項目として意見を申し上げますが、生活保護の今の大きな課題は、リーマンショック以降、稼働年齢層が非常に増えてきているということで、生活保護を受給されている方々の構造が相当変化している。ここが大きな課題になっていると思います。
 これまでどちらかと言うと稼働年齢層は割合としてはそう多くはなかったのですが、現在の生活保護受給者の中には相当の稼働年齢層が入ってきています。雇用保険等がまだまだ弱いというところの課題はあると思っておりますので、何回も私自身も発言申し上げておりますが、本来、雇用保険でカバーすべき若い稼働年齢層が生活保護を受給せざるを得なくなっているところが、今の大きな課題だと自分たちは認識しております。
 先ほどから就労支援のことが出てまいりましたが、当然、稼働能力はあるという方々には一定の就労を支援していくというのは、生活保護の本旨から言っても当然のことでありますので、そこは生活保護法の本旨から言っても当然行うべきであると考えております。
 それぞれ、いろんなケースがございますので、例えば我々のところで言いますと稼働意欲の非常に高い方々、約262名の方々に集中的に就労支援を行いまして、現に96名の方々が就労しております。かなりの割合ではないかと思っております。生活保護から自立できた方はまだまだ数が少なくて11ケースだけとなっておりますが、就労支援を行って社会の中で働きながら、一定社会とかかわり合いを持っていくことが非常に重要だと我々は認識しておりますので、就労の稼働意識の高い方々を集中的に行政としてはバックアップして就労支援していくという状況でございます。
 先ほどの御意見の中で、就労意欲がなかなか持てないひきこもりの方とか、そういう方々の支援につきましては、民間のノウハウのある方々等の支援も当然必要になっていくと思いますので、行政が支援していく部分と、行政だけでは全部バックアップできない部分は、そういう専門のノウハウを持ちました皆様方のNPOそして社会福祉法人のような団体からの支援も重複的に行っていって、それぞれの世帯に対して一定の社会とのかかわり合いにつなげていくべきだと考えております。
 現場を預かっております、特に我々福祉事務所が預かっておりますので、ケースワーカーは基本的には最後のセーフティーネットだという認識を持ちながら生活保護に従事をしておりますので、恣意的に水際で排除するということはしていないと我々は認識しております。できるだけ相談に乗りながら、そして生保受給が必要な所帯については生活保護を開始していると考えておりますので、それぞれケースワーカーもそういう意識を持ちながら仕事をしているということは、御認識いただきたいと思います。
 関連する項目としては以上でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。

○上田委員
 同じようなお話になりますけれども、資料6と藤田さんのお話をお伺いしまして、今回の厚労省から出てまいりました論点表は、ほぼ政令市の現状からいろいろ提案させていただいたことが盛り込まれた案でございまして、それに対する受給者の人権というところから多岐にわたる御批判が書かれているように思います。
 ただ、私どもの生活保護を申請される皆さん方との関係、そして受給者の皆さん方との関係性を、行政のほうから特に大都市の場合に見ているときに、この生活保護制度そのものに対する社会の信頼が失われてきている。そのことをどうしたらいいのかということが一番の悩みなのです。
 私どもは生活保護を受給される方、最後のセーフティーネットと言っているわけですから、窓口が絞り上げたり、予算がどうのこうのとか、そういう議論をするわけではなくて、就労したくても就労できない、意欲を失ってしまった人、意欲がないのではなくて、意欲を失うに至ってしまった人、この人たちをどうしたらいいかという、そこのところをきちんと着目して対策をとらないと、私どもはスポイルされた人たちをどうやったら救済と言ったらおかしいですが、支援できるかということを考えた上で、今まで余り在来の公的根拠がない部分にまでしっかり議論を進めて、新しく生活支援制度を含めた生活保護制度を構築していく必要があるのだ、こういう考えているわけであります。もちろん危ない部分もたくさんあると思います。運用の問題は必ず私どもは大事なことだと思いますので、1つやはり前回も申し上げましたけれども、憲法25条の趣旨というのは運用の要になる精神ですから、この運用に当たってはこれをしなければならないのだということをしっかり明示する制度を、今も生活保護はそういうふうに書いてありますが、より今まで御心配になっていた、今、御議論いただいているようなことも含めて、そういう疑念がわかないような運用をすることを明示していく努力をしていかなければならないのではないかと思っております。
 いろんな疑問が提示されていますけれども、論点表で当局がつくっていただきました方向性というものは、維持をしていただきたいというのが私の意見でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 自治体のサイドから岡崎委員、上田委員。これは恐らく藤田委員の御議論を念頭に置いてのことだと思いますけれども、自治体の取り組み、藤田委員から社会福祉事務所についての性悪説という話もございましたが、もちろん行政、権力ですから国民と区別しなければいけないことは事実ですけれども、恐らく生活支援戦略というのは必ずしもケースワーカーさん含めた社会福祉事務所を性悪説で臨むのではなくて、その真摯な取り組み、努力を支援するところにポイントがあるのではないかと思います。

○藤田委員
 水際作成に関してなのですけれども、実はこれは水を差すようで申しわけないのですが、私自身が水際作戦に遭っている方たちにたくさん相談に同行しているわけなのです。水際作戦は厳然としてあります。これは否定のしようのないところでして、これは福祉事務所のケースワーカーさんの職員さんの質を上げていかないといけなかったりだとか、それを周りでサポートしていかないといけないというところで、これは福祉事務所の方を否定するわけではありませんし、一生懸命やってくださっている方もいるのは事実ですし、私も性悪説でとろうとは思っていないのですが、残念ながら申しわけないですけれども、今の福祉事務所では手一杯というところがたくさんありまして、だからそういった水際作戦、窓口で相談扱いで追い返してしまう。本当は保護が必要な方はたくさんいます。
 最近は弁護士さんを同行しているのがふえているのですが、なぜ弁護士が福祉事務所に同行しなければいけないのかというところは、これは明らかに権利侵害が疑われるケースあるいはそういうケースがあるからだと思っております。なので、岡崎委員は申しわけないですけれども、私は現場で福祉事務所をたくさん見ていますが、残念ながら水際作戦は本当に保護が必要な人に対して行き渡っていないということがあるのは事実だと思っています。

○宮本部会長
 恐らくは現状をめぐる議論、その現状をどういうふうに共通の認識に基づいて是正していくか、発展させていくかという戦略なのだと思います。

○高杉委員
 ちょっと触れられたのでお答えしますけれども、適正化という言葉を行政は非常に気楽に使っていらっしゃるのですが、適正化という言葉は敷居が高くなって排除になるのです。その点で医療もきちんとしなければいけないけれども、それをやるあまりに必要な人が阻害されるというのが一番気をつけなければいけない。
 それから、今、社会的入院の施策が欠如しているとかいろいろと言われましたけれども、私の精神病院の退院のトライアルをやったことがあります。これも長くなると生活の仕方を忘れているのです。この人を退院させるために物すごい労力と、これからもちろん就労に行くまですごい大変なことがいっぱいあるということだけは御存じください。全国でトライアルはしていますし、少しずつ実を結びつつありますけれども、なかなかこれも社会的に見て簡単に言われますが、精神病院の長期入院は非常に大変な作業であります。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 お待たせしました。藤巻委員お願いします。

○藤巻委員
 渡辺パイプの藤巻と申します。私は民間企業に勤めております。
 冒頭に柏木委員、武居委員からもお話がございましたけれども、就労支援につきましてはお二方の委員から発言がありましたように、民間企業においては中間的就労の実施は人的あるいは経済的観点から極めて難しいだろうと思っています。
 ちょっと話はそれますけれども、来年、障害者の法定雇用率が0.2%上がりますが、これは私ども民間企業にとっては厳しいものとなります。それ以外にも、景気が厳しい状況の中、2014年には消費税、来年1月は所得税の増税、住民税の増税も16年に控えている等々、非常に厳しい状況が続きます。
 本日の資料に、中間的就労は社会福祉法人あるいはNPO法人、営利企業等の自主事業として考えてはどうかとございますけれども、この考えについては私としては賛成です。また、中間的就労は福祉政策の一環として労働基準法や最低賃金法等々は適応外の形で柔軟な対応をしていくことも、あわせて検討いただければと思っております。
 それから、今、御議論ございましたけれども、給付の適正化につきましては、社会保障制度を持続可能なものにするためにも給付の重点化あるいは効率化を徹底する必要があるだろうと思っております。特に、医療扶助の適正化あるいは住宅支援策、不適正需給対策の強化、これらをぜひ進めていただいて、給付額の適正化を図っていくことが極めて重要なテーマではないかと思っております。なかでも住宅扶助につきましては、最低賃金といわゆる生活保護水準との整合性の観点から、問題になっているのではないかと認識しております。そもそも最低賃金は生活保護費を下回らないようにするという趣旨だと思うのですけれども、この部会でも御説明いただきましたが、一部都道府県で最低賃金と生活保護が逆転をしているケースがあり、これは、住宅扶助額が増えたために、最低賃金と生活保護水準が逆転したという分析結果もあると聞いております。現在の経済環境、あるいは生産性向上を考慮せず、生活保護水準を基準として最低賃金が引き上げられるというのは、経済にさらなる悪影響を及ぼしかねないという懸念があります。
 御承知のように、ここのところ労働者の可処分所得は間違いなく下がっていまして、健康保険料の問題、厚生年金の料率は平成29年まで上がり続け、来年1月からは復興税として所得税が増税される等々の状況にあると思います。
 一方で企業も体力がなくなっていますので、私が入社したころのようにはなかなか給料も上がっていきません。その中で生活保護の給付額の適正化をしていくことが、今後極めて重要なことになってくるのではないかと考えております。以上でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 中間的就労についての御議論、これは同時に幾つかの異なった形の中間的就労というものを恐らくこの案の中では予定をしていると思いますので、その最適配置となるかと思います。
 後段の問題は確かに大きな問題ですけれども、扶助水準そのものの問題は恐らくこの部会の課題とは外れるのかもしれませんが、御趣旨は受けとめたいと思います。

○清水公益財団法人さわやか福祉財団常務理事(堀田委員代理)
 清水でございます。本日、堀田が申しわけございません、出席できませんのでかわりに失礼いたします。
 本人が前回言い残したことがあるということで代理で申させていただきますが、ただいまの御議論でも社会との接点ですとかかかわりの重要性、また、冒頭の柏木委員の御発言でも、地域における新しい共助の仕組みづくりという御発言がございました。この共助の活動につきましてはこれまでも堀田も触れさせていただいておりますが、生活保護を受けていらっしゃる方、まさにご本人の生きがい創出のために、就労とはまた別の違う社会との接点の仕組みづくりとして、自主的に社会貢献活動、ボランティア活動に参加しやすい仕組み、そうした活動を地域の中で見つけて、その中に御自身が自主的に入っていけるような仕組みをつくることが大変重要なのではないか、有効なのではないかと考えております。
 病気や特別な事情がある方はもちろん別でございますけれども、こうした活動に参加をすることで、まさに生きるリズムですとか気力の充実、当然健康にもつながってまいります。そして本当に自然な形で潜在的な能力の開発にもつながるかと存じます。就労まではこれまでの御議論でもなかなかいかなくとも、社会との接点をいかに持ち続けるかということはその次のステージに行くためにも大変重要なことかと考えます。人と人とのつながりの中で本人が生きがいを感じ、自立に向けて御自身で考えて参加をしていけるような、そうした機会になることが非常に期待されております。
 また、その際には、これも以前に触れたかと思いますけれども、地域通貨の活用なども有効ではないかと考えております。
 簡単でございますが、以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございます。
 前回の堀田委員の御発言で大変大事だなと思ったのは、窓口大事なのだけれども、それ以前に社会の中でさまざまなつながりが充実していることが大前提だろうということでございまして、そのために生活支援戦略がどこまでできるかというのは難しいところですが、そこは念頭に置かなければいけないなと受け止めた次第でございます。

○小杉委員
 やはり中間的就労に関しまして発言させていただきたいと思います。
 私も現場を見ておりまして、こうした一般労働市場とは離れたところで一定程度の能力がまだ十分でない方が社会に参加して能力を発揮する機会というのは絶対に必要だと思います。今回これが位置づけられることは大変意義のあることだと思います。その上で、その制度設計についてはかなり丁寧にしなければならないのではないかと思っています。
 第1が先ほどの労働者であるのか、労働者ではない形の社会参加の1つの形と考えるのか、そこの点は大変大事な点だと思います。個人の人権という話と労働市場全体に対して悪影響を及ぼすような存在ではあってはいけないという意味で、基本は労働者として守られるべきものは守れるというところが一番基本だろうと思います。ただ、やはりそれではなかなか現実の話難しそうで、現場では有償ボランティアなり何なりの形で一時的にそういう時期があって、次第に最低賃金をもらえるような形になっていくという、段階的に変化していく状況が現場ではあったと思います。それをどういうふうにこの制度の中に位置づけていくかということが大事なところで、労働者として守られるような立場の働き方を原則にしながらも、そういう位置づけにならない段階をきちんと位置づけて、個人の人権が守れて、かつ、労働市場全体にも悪影響を及ぼさない配慮が必要ではないかと思います。
 もう一つは、中間的就労を提供している事業体が持続可能になるような仕組みというのは、きちんと設計していかなければいけないのではないか。実はこの間、韓国に行って、韓国では今、社会的企業の人件費補助を直接やっていたのですが、それがどんどん切れてきて、切れて全く人件費補助がなくなった、手厚い補助があったのでそれがなくなった段階で、生活困窮者たちを雇用していた企業はどうなったかということを聞いてきたのですけれども、実は6割の方の雇用が失われてしまった。一方、4割は残っている。むしろ4割が残っているほうを重視すべきではないかということを担当者の方はおっしゃっていたのですが、つまり4割の部分は直接補助がなくても持続可能であるということで、その持続可能はどうして持続可能か。彼らがどういう方向に今、発展を考えているかというと、これがちょうど13ページにあります、これからの支援をどうしていくべきかということにかなり重なってくるのですけれども、立ち上げの部分の支援と中間的な就労で事業を支えるための、そこの事業から提供される財やサービスを優先的に買ってくれるような企業とのネットワークをつくるとか、税制優遇とか、そういう形である意味では社会的経済を回そうと。そういう中でこういう形は持続可能ではないかという方向性が示されたと思っています。
 ですから、ここにあるような中間的就労を維持していくためには、やはり政策的な支援が必要なのですが、それは財政状況を考えると直接支援というよりは、こういう間接的な形で、社会全体の力を借りた形での支援というものが非常に重要ではないかと思います。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございます。
 中間的就労についての御議論がきょうは続いておりますが、恐らく中間的就労という言葉でいろんなものを表現していることで、若干の混乱が生じているのかもしれません。
 先ほど藤巻委員がおっしゃったような福祉的就労としての中間的就労。一定、福祉的就労に比べれば事業性は高めるのだけれども、あくまで福祉的に行っていくという、これをA型とするならば、労働者という条件できちんとそこで働いてもらう、これをB型とするならば、さらに今、小杉委員がおっしゃったように韓国の認定社会的企業のように弱者を事業に入ってもらって、同時に労働者としての構成員もそれを支える形で加わって、そこに一定の行政的な補助を行っていくという、これをC型とするならば、恐らく3つくらいのタイプが今この言葉であらわされているのです。
 A型、B型、C型というふうに名づけるかどうかは別にして、きちんと別々のコースである。それぞれのコースがそれぞれの力をいかんなく発揮できるような条件をつくっていくという組み立てが必要なのかもしれないなと思って聞いておりました。

○山村委員
 総合相談について少し申し上げていきたいと思っております。
 その前に、先ほど藤田委員からも生活保護問題対策全国会議の意見書、これは私も先ほどおっしゃったとおり、ほぼ同意見でございます。
 特にこの意見書の3ページに個別の提案に関する意見というところで、福祉事務所における福祉専門職採用の強化をすべきとあるのですが、1つは懸念している部分があると思うのです。総合相談を外に出して逆に福祉事務所機能が低下するのではないか。本来この生活支援戦略の資料でも総合相談あるいは就労支援、居住支援等の事業等、福祉事務所機能の強化というのも同時にうたわれているわけでありますから、当然のことながら福祉事務所が民間が例えば総合相談を受けることによって機能低下することは絶対にあってはならないということを踏まえて考えますと、ここで言われている福祉事務所における機能の強化ということと、総合相談におけるどういう人が担うべきかということは、ほぼ同列に考えてよろしいのかなと思っております。
 その意味では、やはり人ありきの専門的業務を担っていくというところでは、私は福祉事務所及びどういったところが受け皿になるかということは別にしまして、総合相談を担うところは最低でも専従専任の社会福祉士が必要だと思っております。
 それを踏まえた上で、総合相談がどういう受け皿かという議論があると思いますけれども、1つは受け皿として、あるいはあり方として考えるときには、資料1の7ページをもう一度見ていきますと、この事例にありますようにいろいろな形態があって、それは各地域自治体の状況あるいはその地域にいる業者さんの状況に合せた形、要はそれぞれがうまく機能すればということがありますので、これらを参考にしながら、本当にここにある事例それぞれを見てもさまざまな形で行われているのです。これは柔軟な対応ということで、それぞれ自治体さんが考えていただくということでよろしいのか。
 ただ、機能するということを考えるときには、むしろそちらの視点でのあり方はかなりきちんと整備をして、最低こういう配置で行うべきであるとか、どういう業務を具体的に担うべきというところは、しっかりとお伝えしていただきながら進めていただくことが大事だと思っております。
 最後に4ページの資料をもう一度見まして、1つは総合的な相談というところがありますけれども、その下に各分野の支援事業、支援機関ということが就労支援、居住の確保、家計再建等書かれてありまして、総合相談をやっていく中で具体的にこういう事業がないと相談業務だけで終わってしまう。当事者さんの実際の生活がよりよくなることにつながるというイメージでは、これらの事業が非常に重要だと思っております。その意味では先ほどから就労支援の議論もございますけれども、居住支援の部分と家計再建を具体的にどう進めるかということは、ぜひ積極的にお考えいただきたい。当然、総合相談と同様にどういう受け皿で、どういう方が担うかということも詳細を詰めていただく必要があると思いますけれども、就労支援を目指す上でも家計再建、居住支援という部分が非常に重要だと思っております。
 先ほどから就労支援の話が出ておりますけれども、ほぼ同等に居住支援が必要ではないか。生活支援という考え方の中では生活が持続的に安定した形で得られない限り、どういう高収入の仕事があっても就労を継続的に進めることは難しい。これは生活支援、就労支援、両輪ではないかと思います。
 先ほど社会福祉士の配置ということを申し上げましたが、社会福祉士会の立場で申し上げるのは手前味噌ではないかと思われるかもしれませんけれども、私は個人的にはこうした特に制度の狭間にある人たちを含めて、直接その当事者の皆さんと相談に応じていくというところにおいては、社会福祉士がそこでしっかりと機能するというのが1つは切り札になるのではないかと思っております。私はそれは個人的な信念として思っているところでございますけれども、その意味で担っていく社会福祉士の立場ということだけではなくて、本当に全国でこういう形を進めていただくということになれば、それぞれの地域でもし社会福祉士の配置が難しい、あるいはこれらの事業が受け皿として難しいのではないかということがあるとすれば、全国にある各地域の社会福祉士会がそれを支援する用意もあるということを、あわせて考えていただければと思っております。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。

○花井委員
 本日は資料4で意見を提出しております。
 2ページの中間的就労への対応につきましては、私どももこの問題を内部で随分議論いたしました。実際にどのような支援が行われているのか見たり聞いたりしながら検討を重ねた結果、2つ目のパラグラフにある多様な就労機会の確保や就労支援の強化という方向性は賛成するものであります。ただし、多様な就労の機会あるいは多様な働き方であっても、ディーセントワークあるいは均等・均衡処遇というものが確保されてなければならないと考えます。
 一方、現在行われております就労支援の対象者はニート、ひきこもり等々さまざまであります。就労支援の内容も非常に多様で、伴走型が多いので、今回ここで示された中間的就労は雇用、労働ではなく、日常生活自立、社会参加、中間的就労までを含めて、訓練と位置づけるべきではないかと考えます。
 ただし、その訓練の場を提供する事業者について、現在非常に献身的に行われていますが、制度化された途端に貧困ビジネスの対象にされる可能性が高いので、安全衛生の確保や情報公開等々の要件をつけ、都道府県の認定とするべきではないかと思います。
 訓練の期間につきましては支援の対象となる方には非常にさまざまな方がいらっしゃるため、期限を定めずに、プランの作成とアセスメントを繰り返すことで対応していってはどうかと考えました。
 住宅手当の恒久化については、今年度で切れてしまうことから、住まいは生活の基盤であるため、住宅手当は恒久化すべきであろうと考えます。
 3ページ、なかなか問題とされてはいないのですが、累犯障害者がふえているという話があります。障害に気がつかない、あるいは家族が障害認定を受けさせないなどの理由で、手帳発給を受けないがゆえに障害の福祉サービスが届かず、犯罪を繰り返すケースがあるということです。生活保護が最後のセーフティーネットとなっておりますが、私どもは今、刑務所が最後のセーフティーネットになっているのではないかと考えています。したがいまして、刑期を終えた人たち、障害者も含めて、支援が必要であるということも念頭に置いておくべきではないかと考えます。
 (7)について、これらに要する費用は、財務省が生活保護を含めて社会保障の効率化を図るということを強調しておりますが、ぜひともここの予算の獲得はお願いしたいと思います。
 4ページは今回の議題ではないのかもわかりませんが、生活保護についてぜひとも強調しておきたいと思います。(1)について、生活保護基準は今、基準部会で検討されていると伺っておりますが、この基準につきましては就学援助あるいは地方税の非課税基準に影響してくる。また、最低賃金の決定に当たって、生活保護基準は考慮されることになっており、非常に影響があります。また、政治家やマスコミによる生活保護バッシングによって、本当は生活保護を受けたいのに受けられない、あるいは受けている人が大変スティグマを持ってしまうという影響が非常にあるのではないかと懸念しております。それらを踏まえて、生活保護の基準を検討するに当たり、現行の水準を尊重すべきではないかと考えております。
 最賃につきましては、労働組合も頑張らなければいけないのですが、やはり賃金が低下したことが生活保護の水準の評価を高めてきていると思っております。そういう意味で、最賃より生活保護基準が高いからと言って生活保護基準を下げていくという方向性には慎重であるべきではないか。
 もう一つ、医療費の自己負担と後発医薬品の使用を義務づけるということも出されておりますが、これらについては、改めて行うべきではないということを強調しておきたいと思います。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。

○谷口委員
 今、議論になっているような点についても、考えていく上では、彼らが抱える困難をいかに解消していくのか。その支援ベースのものがどれだけ充実するのかという観点がとても大事になってくるのかなと思います。そういう意味でも就労準備のための支援のあり方等が非常に問われるのかなと現場では思うところであります。
 例えば学習支援に関してもそうですが、単なる学習支援では意味がないと考えています。特に学歴がないから学歴をという方針、それが就職、自立につながるかという点については、難しいと考えます。なぜ彼らが学びを続けることができなかったのか。その環境要因の把握、改善はもちろんのことですが、その環境から彼らが受けたさまざまな影響、例えば心理面であるとか対人面、思考面、そういったところに配慮した上での支援でなければ効果は薄いと思うところであります。
 そういう点では地域若者サポートステーション事業は高校中退者等アウトリーチ事業といったものも展開しておりますし、さらにはそういった若者たちへの配慮を伴った学習支援、これも先行的に実施しておりますから、そういったところの知見というものもしっかりと取り入れる必要があるのだろうと思いますし、方法論についてはかなり詳細に詰めなければいけない部分が実際はありますので、現在、並行して実施されている「子ども・若者の生活困窮支援のあり方に関する研究会」そちらの議論もしっかり踏まえる必要があるのだろうと思います。
 もう一つ、家庭環境についてなのですけれども、ケースワーカーさんであるとか、あるいは自立支援団体等の現場からは、支援の過程で一旦その環境から離れなければ自立支援ができないといった実情から宿泊型の自立支援の必要性も再三指摘されているところだと思います。例えばアルコール依存であるとかDV、虐待等々の重篤な問題を抱える家庭においてはとりわけそうなのですが、本人支援、家族支援という両面からも宿泊型の自立支援施設の必要性は明らかなのだろうと思います。学び直し、育ち直し、生活支援の観点から、ぜひその活用というものを再検討する必要があるのだろうと思います。
 最後に、生活支援全般について税金投入ということを考えるのであれば、既存のNPO活動であるとか企業活動、民業圧迫につながらないような措置をしっかり検討しておく必要があると思いますし、ひきこもり、ニート層と言ってもさまざまな経済状況の御家庭がございますから、必要に応じて自己負担という観点も入れなければ、すべてを税金で賄う方向でこの支援戦略を展開するのもいかがなものかと考えているところであります。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。

○岩田委員
 生活保護の就労支援の関連なのですが、1つは1と2のトーンが余りに違うので、違和感があるのかなと思うのです。もちろん生活保護を信頼される制度にというのはそのとおりだと思いますけれども、ちょっとトーンが前半の生活困窮者支援と少し違い過ぎるという印象があります。
 2番目に、生活保護の就労支援については、先ほど藤田さんがおっしゃったような危惧はもちろんあるのですけれども、他方で今まで生活保護世帯に対する就労支援を本気でやったかというと、その問題もありまして、ようやくハローワークとかなり組んでやれるようになった。今まではハローワークに行けという指導をしたかもしれませんけれども、本気でしたのかしらという感じは私は持っています。ですから、その可能性のある人にきちんとした支援をするということは、もちろん必要だと思うのです。
 ただ、私がわからないのは、この中にはハローワークと福祉事務所が連携して支援をするという絵柄もあるし、福祉事務所の中で幾つかの段階において早期に入って最後までやるという段階が書かれている。これは一体どこがやるのか。最後は生活支援でフォローアップするとなっていますけれども、そのときに生活支援の方の相談支援に行くのか、福祉事務所での生活保護支援と伴走型が両面並行していくのか、その辺がわからないのです。
 というのは、生活保護制度というのは非常に包括的な制度なので、一方で生活支援の資源になる可能性があるわけです。生活保護を一時的に使うということはあり得ますから、当然資源として考えるという考え方はあるのですが、生活保護の中で自立助長というサービスが含まれているものですから、自己完結的に福祉事務所がやることも可能なのです。しかもここで、福祉事務所はハローワークと手を組む。私はそこは非常にいいと思うのです。ハローワークにとってもすごく新しい挑戦だと思うのです。言い方は変ですけれども、これまでとは違うお客さんが来た。だから変革しなければいけないという、そのこと自体も悪くないと思います。が、生活支援戦略との関係では、全体がかなりまだ混乱していて地域によっても画一的にできないと思うのですけれども、少なくとも生活保護行政というのは全国的な制度ですから、そことどういうふうに住み分けてていくかということは、はっきりさせなければならないと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 1と2の関係の話、ごもっともなところもあるなと思って伺いました。それから、岩田委員おっしゃった幾つかのパターンの話、これは類型として示すのかということも含めて地域が具体的にイメージを持てるような形、現在取り組んでいることの延長でやる気を出せるような議論の組み立てを考えたいと思います。

○奥田委員
 多分、私は前回発言なしチームだったと思うのですけれども、まず1つは皆さんにとっては当たり前のことなのですが、私の整理として、今回、全体のコンセプトが困窮かつ孤立である。これは困窮認識ですね。それに対して参加と自立だと。やはり私は全てにおいて金太郎あめで、これが出てこなければだめだと。そうなると例えば出口のイメージも一般就労だけではなくて、まさに地域の中でどう生きていくか。
 今後、就労というのは一たん就労できても、例えばホームレスの現場で言うと大体1年以内に離職、退職の相談が50%ぐらい来ます。そこにまた次ぐアフターの手を打たなければいけないということで、そうなると就労自体が非常に安定的に数年、数十年続くという時代ではなくて、それをさらにバックアップしていくような、入口は伴走型支援かもしれないけれども、それをずっとやるわけにはいかないので、それを支える地域づくりみたいなものをしなければならない。そういう意味では困窮個人に対する働きと地域をどうつくるかという働きを二方面でしなければならない。だから今回の戦略は二方面戦略で困っている人をどうするかという話が大体全ての集約に行っているのですけれども、もう一方で地域社会なり社会的就労も含めてどうつくるかという、その二方面があるということ。しかもコンセプトとしては、参加ということに非常に重きを置いたというのが今回の施策の私の1つの新しさ。だからこれは私は単なる生活保護戦略ではない、生活支援戦略だというふうに積極的に私は見ております。
 その中で、もう既に皆さんがおっしゃったので同じようなことなのですが、社会的就労の話です。私は中間就労よりか社会的就労のほうがいいというこだわりがあって見ているのですが、今までは単純に言うと就労か保護かという二者択一で来ていたのだけれども、その間にニッチの部分に何を入れるかというのが今、議論され始めて、これが中間就労なり社会的就労だろうと。ですから、そういう意味では逆に困窮者にとっては選択肢がなかったのだと思うのです。一般就労がハードルが高過ぎた。その間に何をつくるか。
 先ほど宮本先生がおっしゃったのに大賛成で、私は一応社会的就労という言葉を使わせていただきますけれども、社会的就労には最低A型とB型が要ると思っています。A型はこの絵に書かれているステップアップ型で、一般就労に向けての中間的就労。これはある程度の期限的な就労支援だろうと思うのです。でも、一方で現場でやっているとそこに至るまで相当な期間が要るとか、もしくはそこにある程度、そこにこそ居場所があるという層が私は少なくないと思うのです。そういう意味では社会的就労のB型で、これは中間就労ではなくて福祉的な要素が強い、ある意味訓練的もしくは福祉的就労だと。これは期限はある程度定めない形でやらなければ、3カ月とか6カ月で切って次のステップアップで行くかといったら、私はなかなか難しいと思います。
 こういう社会的就労を実行するためには、幾つかのポイントがあると思うのですけれども、まず第1にはケアつきであるということです。就労ベースではなくてケアというものがそこについているということ。
 2つ目は、当然参加ということに重点が置かれているという要素が強いということです。そういう意味で言うと、今までの賃金労働なり労働という一般労働市場なのかという議論は当然出てくるし、価値観が違うのだと思うのです。参加というところに重点を置いている。当然そこでは訓練的である。
 それと、そこにまつわると先ほどから出てくる最賃に関する議論の整理。これは法的にも整理しなければならないだろうし、障害福祉の場合はある程度整理されたのだと思うのですが、初めて困窮者就労のところでの法的整理できるのか。
 もう一つは生活保護との関係ですけれども、私は補足性の原則が守られることというのは大きなテーマだと思います。丸々保護でいくのか、丸々就労でいくのかという二者択一が成り立たないという前提で議論が始まったわけだから、しかも生活保護は補足性の原則ということをまさに大原則で持っているわけですから、私は強制労働ではなくてチャンスが広がったんだと。しかし、フルタイムの就労はできないけれども、月3万でも5万でも働ける。そういう中で社会参加していくというチャンスがあっていいし、足らないのは当然国が補助をする。これは生存権。だから補足性の原則が貫徹されている担保でないと、そういう恐ろしい一歩は踏み出せないわけです。一歩を踏み出して保護はなくなった、賃金は3万だ、生きていけないという話になる。だからこれはだめだろう。
 それから、事業所に対する支援です。これは立ちおこしの支援だけではなくてランニングのところをどう考えるか。これもただ補助金ばかり出していくのがいいのか、総合評価方式である程度仕事自体を与えるというか、仕事自体を確保していく、もしくは優先発注であるとか、そういうふうなことが大事だろう。そこでは企業との連携というのも当然あるだろう。
 9番目として、期限はそういう意味ではまちまちになります。
 もう一つは貧困ビジネスと言われないためにと先ほど意見が出ましたけれども、まさにオーソライズの方法をきちんと地域なりでつくる。社会的就労についてはそういう意見です。
 2つ目として住居なし層。私はホームレスが言わば現場なので、何もない層に関して相談事業所に来たときに、ワンパッケージで対応できる社会資源をつくらないといけない。これは住居とともに食べるもの、着るものを備えたワンパッケージ型の受け皿を用意しておかないといけないと思います。
 ただ、そのときに現在起こっている貧困ビジネスとの区分をどうするかということで、ここのところは例えばホームレス自立支援法という法律がありますけれども、そういう法律の中でシェルターなりを位置づけているわけです。そういうものをもう少し拡充して受け皿としての枠組みを法的にオーソライズする。そうしないと必要だからと言って民間に全部任せると非常にややこしい話になるということで、そこのところは私は今までは規制のことしか考えてこなかったのです。貧困ビジネス規制法というものが原案としてできていて、まだ通っていませんけれども、そういうものは必要だと思います。でも、一方で逆に必要な資源をつくる法律をつくっておかないと、規制ばかりしていても受け皿がないわけですから、そこを何とかしなければならない。
 3つ目としては、これをやる人材の育成のシステムをきちんとつくらないといけない。これは誰がするんだ。物すごくいい絵を描いたけれども、実際誰がするのか。私は福祉士会に物すごく期待しています。でも、福祉士会だけで全部やるのか。やはりもっと広い雇用の受け皿にもなっていく、新たな雇用づくりにもなっていくということで、人材についての議論をもっとしなければならない。
 最後に個別になり過ぎますけれども、家計再建のことがきょう全然出ないので気になっているのですが、家計再建事業の柱は相談だと思っています。何よりも相談が大事だ。でも、一方で家計というのはお金の問題なので、小口貸し付けの部分と相談の部分はワンパッケージにしたほうがいいと思います。これを分離してしまうと非常に運用が難しいと思います。ですから相談と貸し付けというのはワンパッケージでなるべく絵を描いた方がいいと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。

○石委員
 総合的な相談支援センターについての検討ということでありますけれども、小規模な自治体など、もともと相談件数が少ないわけでありまして、福祉事務所と相談センターの業務の内容が重複してくるのではないかという気もしておりますし、逆に重複させてしまったほうがいいのではないかという考えもしております。そういう意味では、小規模自治体がこれまでのそれぞれの地域の独自の取り組みが生かせるような柔軟な制度設計であってほしいということをお願いをしたいと思います。
 それから、小規模な自治体において複数の自治体で広域的に設置運営するという考え方もあるようですけれども、実は私の県では近年急速に福祉事務所を町村が設置をしたところでありますので、そういう意味では広域的に連携をやるということになると、また窓口が遠くなるなということもあって、そういう方向を出すことになるとどうするのかと懸念しております。逆に福祉事務所をせっかく設置したのですから、規模が小さいと言えども単独の福祉事務所でやってきたほうがいいのではないかと考えております。
 センターが新たな機関として設置が義務づけられた場合には、小規模な町村においては財源の問題は当然ですが、先だって厚生労働省の資料の中で、我が県は福祉事務所の業務にかかわる職員で社会福祉士の資格を持っておる人が1人しかいなかったというデータが示されましたけれども、自慢げに言いますとうちの村の職員で安心しましたが、そういうことでありますので、新たなものを福祉事務所と別建てでつくっていくことになりますと、人材の確保ということではさらに難しいものが出てきますので、できれば抱き合わせとか、支援センターに福祉事務所が寄り添うのか、反対に寄り添うのか、その辺の柔軟な制度設計にしていただければと思っております。
 それから、前回欠席をしたところでありますので、このたびの生活保護制度の見直しについては車の処分の保留期間が延長されたということでありまして、我々地方に住みます者は特に公共交通機関は発達していませんし、路線バス等も廃止の方向でございまして非常に厳しいところがあるわけでありますので、この車の処分保留期間の延長については非常にありがたい方向が出されたと思っておりますので、そのような方向で結論が出ればなというふうに、感謝を申し上げて発言とさせていただきます。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。

○岡崎委員
 お時間が押していますので手短に申し上げますが、一番最初の窓口である総合的な相談窓口をどういうスタッフでどこが担うかというところが非常に大きな課題だと認識しております。市町村で担うということになりますと、それぞれ個別専門性が高い相談センターが既にございます。それと、例えば高知市全体の社協と、それぞれの地域に地区社協がありますので、地区社協と恐らく連携をしなければいけないのではないかと思っています。例えば我々も市全体の社協と協議をしながら、市全体の社協に一定のコーディネーターを置きながら、各地区社協にはコミュニティワーカーのような担当者を置かないと、なかなか全体として機能できないのではないかと考えます。例えば高知市の場合は人口34万5,000人でございますので、そういういろんな多重的な仕組みを構築していかないと、実際に機能しないのではないかということを懸念しておりますので、まずエントランスとしての総合相談センターで行うべき機能というものは、もう少し絞り込んでいただいたほうがいいと思います。
 困窮に関する相談というのはものすごく幅が広うございますので、イメージとしてその中で一体、市町村が窓口を置くということになれば、どういう形のアプローチ、特にアウトリーチというのが全面に出ていますので、アウトリーチということは各家庭訪問してくださいという趣旨で書かれていると思います。それだけのスタッフが実際になかなか整わないわけです。そうすると市社協と地区社協とか、さまざまな皆様方の団体との連携というのが非常に重要になるので、そこを整理していただかないと、各市町村に協議の内容をおろしたときになかなかまとまりがつかないようなことも心配しておりますので、そこは整理をしていただいて、市町村とも十分協議をしていただきたいという趣旨でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 残り時間があと15分で櫛部委員、勝部委員、広田委員で、西村副大臣もお見えなので最後一言お話いただきたいと思います。
 それから、広田委員が前回、保護受給者の自殺の問題について事務局に宿題を出していたということで、その御回答もいただきたいと思います。
 申し遅れましたけれども、前回、私のお願いで、自殺と言うと内閣府共生担当の政策統括官の山崎さんもきょうからおいでいただいていますので、何かあればこれも一言いただいても構わないかなと思っています。

○櫛部委員
 前回もしゃべりましたので数分で、
 先ほど岩田先生おっしゃったように、前回の部会以来、報道されている雰囲気を見るとギリシャ神話のケンタウルス。上が人間で下が馬というか、つまり、これは馬だという報道がすごくあって、人だという話は余りなくて、そういう状態に今なっているのだろうなと。ここをどれだけ動的に見えるようにするかというところが、この部会の大事なところでないか。各論いろいろありますが、その点で先ほどから中間就労の部分と支援センターの部分というのは、特に公的なかかわりを含めてどうやって開発し、発展させていくのかということは焦点ではないのかなと私は思います。
 また、200万人を束ねている福祉事務所だけにそれをするというよりも、地方自治体も含めましていろんな横断的にどうやってつくるかということになってこざるを得ないと思うのです。NPOとかホームレス支援に敬意を表しますが、やはりそれは2万人や3万人ということに過ぎないわけで、どう踊り場をつくって、まさに一緒にやっていくプロセスをどうつくるかというところが今、非常に求められているし、そのイニシアチブを公的にどうとれるかだと思います。 もう一つは、この中でまずは5万円を稼ごうということなのだけれども、私たちはまず4万円をどう生み出すかで非常に苦心惨憺している状態なので、余りこういうものがぽんと出てくるとつらいなという感じです。ステップ指導はわかるのだけれども、やはり今、僕らは漁網の話をしながら何とかやっていこうと思うのですが、最初は1反6,000円はとてもではないけれども、できないので、500円とか1,000円の世界から始まるわけです。熟練していくとそこまで行くのだけれども、そういう長いプロセスをいずれみんなで会社つくろうねと受給者の皆さんとやっているわけで、そういうことを発展させていく方策というか、見守りといいますか、そういうことの方が大事かなと思います。
 もう一点は人材育成。先ほど奥田さんおっしゃいましたけれども、例えばワーカーの人材育成ということでは資格の問題ももちろんあるかもしれませんが、ワーカーの研修会に行きますと大体講演文化で終わってしまうので、やはりもっと制度的な研修、それから、それは支援センターになる方の研修もそうでしょうけれども、その枠組みをどうするか。
 例えば看護師さんであれば現場に行ってまた戻って、研修を受けてまた戻ってという制度的な仕組みがあると伺っていますが、なぜかこの分野は余りなくて、その辺は国の責任といいますか、国立保健医療科学院とかいろいろありますので、そういうことをきちんとやっていただければ、現場でいろいろ資格がなくても、こういうことだったらやれるなというワーカーだってむしろ出てくるのではないかと思っていますので、そういうところもちゃんと考えていただきたいなと。
 いずれにしても、まだ動き方が静的に見えて、ばらばらに見えるですから、どうしても馬だ人だというところに行ってしまっていて、ここは委員全体もそうですし、フロアにおられる方もみんなそうだと思うので、そこがやはりわからないということなのだと思いますし、それは我々がもう少し議論をして明らかにしていく責任があるのではないかと思いました。以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。大変巧みな比喩でケンタウルス。つまり恐らく馬的と言いますか、ハードな部分も必要なのですけれども、それはあくまで人間的なものを支えるためであるということで、そこは一貫した像を描いていきたいと思います。

○広田委員
 先日、日弁連で開かれた集会に勉強に行ったのですけれども、この部会と生活保護基準の部会を監視しようということですので、関係者の方がおられたら民主主義の日本国ですから、生活とか心理とか健康面を脅かさないで、異論を認め合う健全な日本社会であってほしいということで、あとは藤田君は若いなということで人生の先輩としていろいろな人に利用されないように、御自分の考え方のもと、御自分の体験に基づいた発言をなさって、御自分の意見をちゃんと資料として出されることを、こういう活動を何十年もやっていますから、いろんな方に利用されていると言われたらいろんなことがありますからということで、お互いにつぶれないようにねということです。
 それと、山崎さんもおいでになっているのですけれども、134億円の内閣府の自殺対策費は要らないと思います。自殺未遂者を警察の現場とかいろいろなところでサポートしていますし、私自身も自殺未遂の体験者ですが、自殺ができている。3万人毎年どうして死ねているのというのが自殺未遂者の言葉です。私はなぜ死ねないのか。それで今、子供のいじめの問題をマスコミが盛んにやっていますけれども、本当にかつていじめられた子供たちがフラッシュバックして物すごい苦しんでいる。大人のいじめのこういう構図、マスコミがたたく構図が子供の世界にそっくりいっています。
 私は今回ここに来て、1人の厚生労働省の精神保健課長を思い出したのです。三橋さんと言ってこの20年間ぐらいで会ったうちのベスト3なのです。その人は何がよかったかと言うと、2000年2月25日に私は高知県にいましたが、300人の保健所の相談員を前に、新潟少女監禁事件は新潟県警が袋だたきに遭っているけれども、保健所が問題だった。日本のマスコミは常に本質を見失しなって起きた現象だけを捉えて騒いでいる。いつもパパラッチ報道と言っていますが、これをやめない限り、私はこの会議を聞いていても今この国は落ちようとしている。朝日の政治部の記者も落ちようとしている。落ちていく日本と言って、まさにこの会議も落ちていきます。
 海外の話よりも国内です。私はきのうの夜中にツシマ市から帰ってきました。そこに市長さん2人並んでいるけれども、絶えずいい話ばかりして、市長はぜひ今度横浜市長に出てほしいと思うのです。横浜市のワーカー、福祉事務所は愛がないです。生活保護同士2人が結婚したのです。一緒に暮らせば家賃も安い、ワーカーも1人になる、2人は幸せ、周囲も嬉しい。なのに結婚は同居の理由にならない。私は6回行ったのです。最後に女性のほうが崩れ落ちたんです。心中しても不思議はなかった。愛がないんです。いろんなところに愛がないのです。
 愛がないというのは心に余裕がないんです。なぜかと言えばマスコミがたたく、たたけば市民も一緒にたたく、神奈川県警のお巡りさんの課題は鬱と嫁探し。都道府県警の課題も恐らく鬱です。霞が関の課題も鬱です。先ほど名前が出ていた財務省が一番多いそうです。朝日新聞も鬱。だからこれを出しました。これは私の顔はどうでもいいんです。村木さんの顔でも、タレントのような西村さんの顔でも誰でもいいんですけれども、とりあえず鬱と認知症の予防をやらないと国家が破綻します。
 なぜならば精神疾患は5大疾病に入ってしまった。治せない医療。それから、高杉さん先ほど手を挙げて言うほどの発言でないことを発言していました。悪いけれども、いわゆる社会的入院はちょうどよかった。山崎さんも見えている、村木さんも関係している。社会的入院はこの国が生んだ被害者です。日本国内の拉致被害者です。隔離収容施策が生んでいます。国は謝罪すべきです。だからと言って国賠に持ち込んで一人一人の弁護士がつけば、3万人余っているから仕事にはなるけれども、そういう形ではなくて、サンフランシスコではアパートメントを500戸借り上げて精神障害者に貸し出しているのです。ツシマに行って何がないか。社会的入院の人が家が借りられないと言うのです。それを公的保証人とか、私なんか相談を受けますけれども、いわゆる仲間の緊急連絡先になりますけれども、そういうことで追いつかなくてやはり国及び地方自治体が力を出し合って借り上げて貸す。それは社会的入院だけではなくて、いわゆる住宅困窮者全体です。
 それから、前回言おうと思ったのですけれども、いわゆる被害的になってしまった人が大家さんが加害者になったときに家賃を払わないのです。それを私はダイレクトで振り込んでほしいと言ったのです。それはかつて横浜市にも言って厚労省にも言いました。何ていう答えか。全然本人の幸せを考えないのです。公営住居は大家さんがしっかりしているし、税金で建てているから振り込めるけれども、民間は振り込めない。民間の大家さんは怒っていました。こういう時代錯誤なこと今はなくなりましたけれども、そういうふうに本人が振り込めそうもない、振り込むことが負担な人には振り込めるようになったけれども、そういうことを常に起きたら大家さんが税金がじゃなくて、この人の幸せのためにどうしたらこの家をキープできるんだろうという視点が、当時の厚労省保護課に愛がなかった。今この時代にないのはみんな愛だと思います。
 人間関係の基本は信頼です。福祉事務所のワーカーと生活保護コンシューマーとの信頼が大事です。その間に割って入るのが何で警察官か。厚生労働省がお金を出してなぜ地方自治体に警察官を雇用させるのか。警察官は外で仕事をしていればいいのです。警察は山ほどあるのです。がらくた市のごとく。だからいわゆる福祉事務所の側がこれが明らかに意図的な犯罪じみたいわゆる不正だと思ったら、それは告発すればいいのです。刑事告発をばっさりと。それをやるのが警察官。警察官が横浜市だとか福祉事務所まで行って仕事をする必要はないのです。何も犯人捜しは占い師ではないのですから、そういうことはやめたほうがいいということです。
 それから、地場産業がないのです。ここではないのだろうけれども、つまり盛んに仕事を探すと言っているけれども、ツシマ行ってください。その市長会の相談役、行ってください。全国津々浦々仕事ないですよ。

○宮本部会長
 広田委員の出された宿題に事務局は答えようとしていますので。

○広田委員
 次回と言ったではないですか。

○宮本部会長
 きょうは特別扱いで、広田委員にはちゃんと答えが用意されている。

○広田委員
 私だって話続いているのだけれども。

○宮本部会長
 でも、その時間を確保しないと。では、課長のほうからお願いします。

○古川社会・援護局保護課長
 では、資料2をごらんいただきたいと思います。前回の部会におきまして御指摘をいただきました「生活保護受給者の自殺者数について」という資料でございます。
 この資料につきましては、私どものほうで自治体にお尋ねをいたしまして、保護課の責任において取りまとめたものでございます。
 結果でございますが、生活保護受給者の自殺者数は平成21年は1,045人、平成22年は1,047人、平成23年は1,187人ということでございました。
 一番下に※印が書いてございますけれども、御回答といたしましては自殺または自殺と推定される方ということで集計させていただいているところでございます。以上です。

○広田委員
 この数がマスコミ報道によってふえないことを祈りますし、福祉事務所が愛を持って、それから、この場もみんなそうですけれども、生活保護のコンシューマーとか自分が生活困窮者になったという視点が全てのところにあれば、こんな数は挙がってこないかもしれない。
 それから、先ほどの堀田先生に言ってください。いわゆる生活保護コンシューマーが地域でやるかどうかは別として、社会貢献するという機関は大事です。そこから就労にもつながるから。そういうことを大事にしたいし、やはり地域の愛とか家庭の愛とか職場の愛とかこの中の愛とかそういうものが欠けていますし、扶養することによって家族関係とか兄弟関係を崩しますから、前にも吉本さんに1億円厚労省保護課に寄附と言ったけれども、そういう社会全体が、例えば宮本太郎さんが寄附したよということが朝日新聞にこんなにばっとこの前出ていましたけれども、ほかの記事で、そしてあなたがここのあれとして呼びかけるのです。もっとみんな社会貢献、お金を俺は出したよという感じで、そういうふうにやらないと長い長いといつも言われますからやめますけれども、そういうふうにやらないと子供たちにツケを残す。日本は落ちていくときですから、ここでしっかりやらないと皆さんの話を聞いているとどうまとまるのかなと思います。
 いいですか。細かい話は本当、隣近所でやって、もっと大きな国の委員会ですよ。

○宮本部会長
 では、最後になりますけれども、一言でお願いします。

○勝部委員
 先ほどの奥田委員の参加と地域づくりというのが、今回のとても大切なテーマであると私も思います。これまで就労というのは義務であるとか、強制的なイメージがどうしても生活保護の話のときに多かったのですけれども、発達保障であったりとか社会参加は一人一人の権利であるという視点で、この取り組みが進むことというのが1部と2部のところを考えていくところのつなぎになるのではないかと思います。
 セルフネグレクトという言葉も今、言われていますが、セルフネグレクト状態に陥るのではなくて、陥らせていくというのが、後半の2部の締めつけのところでいろいろな問題が、社会がそういうふうな目でみたり、先ほどの広田委員のパパラッチ報道の問題があったりということで、そういうふうに追い込まれていくということなのだろうと思います。
 あと2点だけお話したいのが、住宅手当と総合支援資金の問題の関係のところが今、窓口が分かれていたりとかして、先ほど相談と小口資金は一体的に行われるべきだというお話もありましたが、ここも一体的でないとその方への支援プランがないままに住宅手当が出されて、それに連動してお金を貸しつけるという今のやり方をしていますと、なかなかうまくいかないという現場の声があります。
 もう一つが、この生活支援戦略を具体化するそれぞれの自治体の段階で、生活支援計画のようなものがしっかり位置づけられて、それには地域福祉の観点といいますか、地域づくりの観点と連動させていくことが必ず必要だと思いますので、地域福祉計画との整合性も含めたプランをぜひ立てていただきたいなと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 既に時間は過ぎておりますけれども、事務局のほうから次回の御案内をいただく前に、西村副大臣から一言だけ最後締めていただいて、事務局にお願いしたいと思います。

○西村厚生労働副大臣
 きょうも活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。
 前回ちょっとフェアウェルの雰囲気の中で送り出していただいたのですけれども、留任となりましたので、引き続きこの特別部会に参加をさせていただいて、生活支援戦略、皆さんとともに悩みながら、しかし本質は見失わずに、よりよいものをつくっていけるように取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。きょうはありがとうございました。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 それでは、事務局お願いします。

○古都社会・援護局総務課長
 どうもありがとうございました。
 次回は11月14日水曜日午前10時からの開催を予定しております。会場は本日と同じグランドアーク半蔵門華の間でございます。
 なお、先ほど冒頭で部会長からございましたように、時間の制約もあって御意見が全て出し切れていないということでございますので、いろいろな御意見につきましては電子メールあるいはFAX等で事務局に御送付いただければと思っております。できれば整理の都合もございますので、希望としましては1週間後、10月24日ぐらいまでにいただければと思います。

○広田委員
 事務局に質問。そのふえるということは、要するに事務局宛てなのか、その会議については国民に向かって私は常に発言していますから、国民まで届くのですか。

○古都社会・援護局総務課長
 当然、御意見でありますから、それは公の場で発言されたものと同じ扱いです。

○広田委員
 FAXとかメールでやったものまで、それは議事録に出るのって聞いているわけ。

○古都社会・援護局総務課長
 それは扱いを例えば皆さんに見ていただくとか、そういうふうにするのだと思います。

○宮本部会長
 それでは、ありがとうございました。本日の議論はここまでとさせていただきます。次回もよろしくお願いいたします。


(了)

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