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2012年8月28日 第5回心臓移植の基準等に関する作業班 議事録

○日時

平成24年8月28日(火)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省専用第23会議室(19階)


○議題

1 心臓移植希望者(レシピエント)選択基準について
2 その他

○議事

○佐藤補佐
 ただいまより第5回心臓移植の基準等に関する作業班を開催いたします。班員の先生方におかれましてはお忙しいところをお集まりいただき、誠にありがとうございます。
 本日は、中西先生、佐多先生がご欠席です。また、本作業班の参考人として、立教大学法務研究科教授の辰井聡子先生にご参加いただいております。また、事務局にも人事異動がありましたので、ご紹介します。西脇補佐です。永井主査です。これより議事の進行を北村班長にお願いいたします。
 報道のカメラの方は、ご退席いただきますようお願いいたします。
○北村班長
 事務局から本日のメインテーマ等、資料の確認をお願いします。
○佐藤補佐
 議事次第をご覧いただいて、資料を確認いただきたいと思います。資料1「第4回心臓移植の基準等に関する作業班(概要)」が5枚です。資料2-1「改正案1」と書いてありますが、「心臓移植希望者(レシピエント)選択基準改正案(抜粋)」というものが2枚です。資料2-2は「改正案2」で1枚紙です。参考資料1が、日本循環器学会心臓移植委員会より提出されています「心臓移植適応年齢の上限改訂に関する提案」です。参考資料2が現行の「心臓移植希望者(レシピエント)選択基準」。参考資料3は、日本循環器学会心臓移植委員会のホームページから参考として出させていただいている「心臓移植レシピエントの適応」です。参考資料4「本邦における心臓移植の現況」が1枚紙です。最後に参考資料5、日本臓器移植ネットワークに登録されている心臓移植希望者の患者背景というものを1枚付けています。以上です。
○北村班長
 議事に入ります。レシピエントの年齢引上げについては、これが第2回目の委員会になります。前回からかなり時間が開いている間は、各班員の先生方に、適切な利用できる、妥当性を示す優れた論文があるかどうかの検索もお願いしてきたところですが、今回、この引上げ案の循環器学会を中心とした委員会からの提案についての見直しの決着が図れればいいのですが、ご議論賜りたいと思います。
 この間、事務局を中心としていろいろなことをやってきていただきましたので、前回までの議論の概要、本日の論点について、説明をお願いします。よろしくお願いします。
○佐藤補佐
 資料1に基づいて、前回の議論の概要、今回の改正案、見直しの時期についてのご説明をいたします。
 まず、前回の作業班で確認されたことです。循環器学会の提案が、60歳以上65歳未満の方にとっては、補助人工心臓の利用が可能になることも含めて、年齢の引上げ、そしてレシピエント選択基準を見直すことは、一歩前進ではないかというご議論がありました。また、今回の循環器学会からの提案についてですが、恒久的な措置ではなく、あくまでも将来的に見直していくということのご提案であったと認識しております。今回レシピエント選択基準が改正された場合でも、将来的には見直しが必要であるということは、先生方にもご確認いただいた事項ではないかと思います。
 また、循環器学会からドナーの意思を活かすということは非常に大切であるとご指摘をいただいておりますが、ドナーの意思を活かすという観点からは、現在のメディカルコンサルタントの医師等の尽力により、既に可能な限りの移植が行われているということが確認されました。
 また、今回レシピエント選択基準を改正するに当たって留意すべき点、ということでご指摘いただいた部分です。今回もし改正をするとしても、暫定的な措置であるということが確認されております。また、60歳未満と60歳以上とでは、基準の上で明らかな段差が付いてしまうことが予想されます。今後は、必ずレシピエント選択基準の見直しを図っていくということで、その具体的な方法をこの会議の場で方向性を打ち出していただくことが重要であると思っています。
 また、本日の作業班での到達点ですが、暫定的なレシピエント選択基準を決定していただくとともに、将来の見直しの方向、見直しの時期等について、ご議論いただければと思います。
 次の頁で、改正案を2案お示しいたします。「改正案1」として、まずは60歳未満、そして病状の医学的緊急性の高い方から選択を行うということです。案としては、Status1の60歳未満の方、その次に60歳以上の方、Status2の60歳未満の方、最後にStatus2の60歳以上の方と検索を行っていくという案です。これは循環器学会からのご指摘も踏まえた上で、社会的に納得感のある案はどこであろうかという考えの中で、このような案はどうかというところでの提案です。ただし、ドナーが18歳未満であった場合は、従来どおりのルールを踏襲して、18歳未満のドナーが出た場合には、18歳未満のレシピエントから検索を行っていくという前提は変わりません。
 この改正案を説明していくに当たって、どのような説明があるかというと、60歳から65歳の方にとっては、一歩前進であるということです。まだ60歳以上の方の心臓移植の症例は少なく、その臨床データは乏しいであろう。臨床データを集積するためにも、年齢を拡大することは重要であろう。しかしながら、これまで移植の適応とされてきた60歳未満の移植希望者の移植を受ける機会が減ってしまわないように配慮が必要であるということ。当面の間は、60歳未満の移植希望者を優先し移植を行うが、60歳以上の移植の一定程度の結果が出た際には検討を行うこととするということで、この改正案1をご提案します。
 その対案といっては何ですが、次の頁で「改正案2」をご提案します。こちらはドラスティックすぎるというご意見もあるとは思うのですが、ドナーの条件によって、選定する移植希望者を決めていくという案です。丸数字1ドナーが60歳未満または心臓の機能(EF)が50%以上の場合は、60歳未満の移植希望者から選択を行う。丸数字2ドナーが60歳以上かつ心機能が50%以下の場合は、60歳以上の移植希望者から選択を行う。このドナーの条件については、この案でよろしいというのであれば、先生方にご議論をお願いしたいところです。
 この改正案についての説明としては、先ほどと同様に、60歳から65歳の方が心臓移植を受けられるという意味では、一歩前進であるということ。先ほどと同じになりますが、現在本邦における60歳以上の心臓移植の症例は少なく、臨床データは乏しい。また、そのデータを集積するためにも、年齢を拡大することは重要である。60歳以上の移植について一定程度の成績が得られた際には、再度レシピエント選択基準の検討を行う。このことを説明して、この改正案を提案したいと思います。
 先ほど今日の到達点をご説明させていただきましたが、あくまでも暫定的な改正案ですので、ある一定期間を経た上で見直しをしていかなければならないと思っています。見直しを行うタイミングは、2年であれば2年と期間を切って、1回見直しのご議論をしていただいて、その際に見直しが必要であったら見直す、もう少しこのまま継続しようということであれば継続へとなるのか、2に示してあるとおり、症例数を区切って、10例から20例程度を目処に行うのがいいのかを、ご議論いただければと思います。
 最後に変遷としての案、このような形で見やすくさせていただいています。現行の基準から、本日決められた基準がどのように決定していくかと言いますと、臓器移植委員会を経て、健康局長通知として発出されます。ある程度の集積が行われた上で、またご議論をいただいて、さらに新しい形へ持っていくのか、継続をするのかということを繰り返しながら、皆さんに納得感のある選択基準にしていっていただくのかなと思っております。資料1については以上です。
○北村班長
 前回までの議論についてはまだご記憶にあると思いますが、今回の提案に至りまして、前回の議論も含めて、レシピエントの年齢を65歳未満あるいは以下に引き上げることについては、あまり大きな反対はありませんでした。その年齢層のレシピエントの方々が増加することによって、我が国でたださえ少ないドナーの分配の問題をどうするかということが、いちばんの議論の問題でして、循環器学会を中心とした最初の提案書には、「若い人の移植を優先すべき何らかの方法を講じてほしい」という希望が書いてあります。
 そうしますと、60歳未満の従来のレシピエント、あるいは60歳以上の方において、レシピエントとしてドナー心を受け取ることに差を付けることが可能かどうかということが、議論のいちばん大きなポイントでありまして、この点について辰井先生に来ていただいているわけです。
 先生、皆が心配していることは、我が国のドナーが大変乏しい中で、移植医療の若い人に対する心臓移植という効果と、高齢者に対する心臓移植にドナーを受け取る基準に差を設けることが、社会的に妥当かどうか。我々もこの間いろいろな論文を検索してきたところですが、欧米では既に70歳を超える人たちが心臓移植をかなり受けています。しかも、その成績は悪くないというのが一般的なことです。ただ、そのときの論文のドナーの年齢を詳細に見ますと、60歳以下と60歳以上のレシピエントに対するドナー配分には差がなく、いずれも30歳代のドナーが提供しているという形があります。
 今度、我々が数少ないドナーの下で考えざるを得ないのは、高齢者ドナーを高齢者レシピエント、あるいは若い人が受け取ることができない年齢層の人にも、適応することが可能かということなのですが、そういったことを英語では、Older donor for elderly recipientと書いてありますが、それの臨床研究がありません。
 NIHから今年の2月に出た、いまから10年の計画の中に、そのテーマが入っているのです。ドナーの拡大を行う必要があると。そして、通常60歳以上を指しますが、高齢者ドナーのelderly recipientに適用した場合と、補助人工心臓でelderly recipientに適応した場合のrandom studyをやると。米国ではNIHは、たくさんの心臓移植に関するエビデンス不足を認めておりまして、random studyをいくつも組めという形で、NIHスポンサー型の研究テーマがインターネット上で公開されています。
 こういうテーマが出てくること自身、当然elderly recipientにolder donorを適応しますと、成績の悪化が考えられるからですが、我が国で、そういうのを最初のスタートラインから、科学的なエビデンスが明確でない状況で差を設けることには不安を感じている人も少なくはないわけです。そこのところを、先生のお考えをもう一度ご説明いただけないかと思うのです。
○辰井参考人
 私の意見を申し上げて、どのくらいの意味があるのかわかりませんが、最初に伺ったときには、医学的なエビデンスがないということですと差を付けることに抵抗感を感じることはたしかです。なるべく若い方にという考え方はもちろん理解できる考え方でありますが、60歳以上というと、高齢者といいましても、わりあい普通に生活していらっしゃる年代でありますので、その年代の方が移植の希望を持っていて、また同じぐらいの日数、年数をお待ちになっていて、いざ受けたときに医学的にも何ら違いがなく移植の効果が得られるということですと、差を付けるというのは少し難しいなと感じます。これは前回も同じように申し上げたと思います。
 ただ、これも前回の議論の繰り返しだと思いますが、我が国の場合には60歳、これまではそれ以上の方というのは適応になっていなかったということで、ここにも書かれておりますように、それが一応一歩前進であるということで、さらに60代以上の場合にも差がないというデータにつきましても、いまご説明いただいたところですと、症例数が非常に少なくて、それほど確かなデータではない。これは素人考えなのでお聞かせいただきたいところですが、おそらくこれまで60歳以上が適応になっていなかったということは、やはり60歳以上の場合、何か難しいことがあるだろうということは医学的には推測されるわけですよね。そのようなことも併せて考えるならば、少なくとも暫定的な提案として、若干異なる基準において、年齢を上げていくというのは受け入れられる提案であると思いました。
○北村班長
 そういうご意見の下で、社会通念的な問題も含めて、移植医療というもののレシピエントエイジの拡大という形で、事務局としては改正案として2つを提案していただきました。委員の方々から、提案1、提案2、あるいは提案1、提案2をどう変えるべきか、何か別のものを考えるべきか等、ご意見をちょうだいしたいと思います。
○福嶌班員
 1つ確認したいのですが、資料2-2の(2)の記載が「ドナーが60歳以上かつ心機能(EF)○%以上の場合」と記載されていますが、「ドナーが60歳以上かつ心機能(EF)が○%未満の場合」の誤りではありませんか。
○佐藤補佐
 御指摘のとおり、(2)は「○%未満の場合」の誤りです。
○福嶌班員
 本題に入らせていただきます。アメリカのデータで言いますと、日本の平均ドナー年齢は41歳ですが、アメリカは大体30歳前後なのです。60歳以上のドナーというのは、アメリカでは2〜3%しか移植されていない状況ですから、アメリカのデータを見る際には若いドナーしかいないという中での検討する必要があるということが1つです。
 それに対して、日本は60歳以上のドナーのうちの20%近くが、心臓移植をもされています。ですから、かなり使われているのです。すごくドナーが少なくて、高齢のドナーの移植をしている状態で、その状態で若い人も助けられないでいる状況であるということが、まず1つあると思います。
 その状態で、高齢者の人とどうのように扱うかということを考えた場合に、きっちりとしたデータはなかなか探し得なかったのですが、高齢者の人に高齢者の臓器を移植した場合のodds ratioといって差が出る率と、30歳の人に60歳以上の人の臓器を移植した場合のodds ratioは明らかに違います。30歳の人のほうが、高齢のドナーから提供を受けることは若い心臓をもらうよりは不利なのです。そういったこともあるので、やはり若い人を早くに移植してあげて、生きられるチャンスも作っていかなければいけないというのは、1つだと思います。
 高齢者の人が高齢者の人に心臓をもらったから、それほど不利ではないという意味で聞いていただきたいのですが、助かるチャンスがあるのであれば、1つ大きいだろうということと、もう1つは厚生労働省の特発性心筋症のデータでは、60歳から65歳の人がいちばん多いのです。ということは、5歳延びると25%ぐらい適応患者が増えます。心臓移植の心筋症と同様に重要な適応疾患である虚血性心疾患、心筋梗塞の病気についてですが、これが60歳を過ぎると一気に増えるので、概算値をお持ちしていなくて申し訳なかったのですが、いまの登録患者とほぼ同じぐらいの数が、5歳増やしただけで増えるだろうと。そこに一気にドナーが有利にいくようなことをしてしまうと、若い人のチャンスがほとんどなくなるというのが、私たちがいちばん恐れていることで、若い人のチャンスをまず残した上で、そこを増やしていくというのを基本的な考えとしておかないといけないのかなと思います。
○北村班長
 まさにそこの問題ですよね。そこが解決できるかどうかが問題です。
○和泉班員
 日本循環器学会の心臓移植委員会が、話をきちんとまとめてきたというところが、提案内容で3点になっているわけです。それは、先ず「年齢は60歳未満が望ましい」を「65歳未満」に変えてもらいたいということです。2番目は、いろいろ問題はありましょうけれども、パッケージの形で提案させていただきたいと。それは60歳未満の方々のいままでの権利というか、それが奪われるような形の運営というのは、私たちは困る。3番目は、そうなりますともう現在起きているわけですが、現在ドナーハートが年間40例ぐらい提供されるのではないかという、一般的な期待を持っているわけです。私たち心臓移植委員会では、大体80例ぐらいまできていても体制はいいようにということで、心臓移植委員会ではきちんとやりましたが、その想定内の半分ぐらいです。しかし、今年は、もう60歳未満の方でですが、レシピエント候補になりたいという人は、もう100人を超えております。
 このままになりますと、60歳未満で300人未満ぐらいの人たちが、3年間待たなければならない。それで、外科の先生方に、あの立派な成績を維持していただかなければならない。この地平はどうしても守っていきたいということで、お話をしますと、私たちのような提案になりました。それをいろいろな形で揶揄されて、非常に心外に思ったのは事実です。
 しかし、私たちは、このパッケージでの提案というのを専門家の英知を集めて、簡単なことを言いますとエビデンスレベルCのレベルでやむを得ないだろうと提案しています。リスクも、これによって最も小さくすることができるのではないかということで提案されております。今回のような提案1、提案2、特に従来Status2の形で待機していた人たちが、非常に不利益になるような提案というのは、私たちにとっては寝耳に水の話でした。なぜこのような提案が出てきたのかということが、日本循環器学会としては全くわからないということになります。
 このような提案をなさるのであれば、もう一度私たち専門家の中でしっかりと、いままでの方々には不利益が起きない、将来にも禍根を残さない。それからステージで進むのはそのとおりだと思いますけれども、ドナーハートが非常に豊富に出てくるようになれば話は別ですが、いまのような状況が続くのであれば、専門家の提案でコンセンサスを得て進むというのは、私たちとしては非常にわかります。駆出率にて判断するというのは心臓移植の議論の中では、20年ぐらい前にやめたものです。それぐらい、この数値を入れることによって患者に不利益が出てくるということで採用しなかった経緯があります。そういうことも含めて、提案内容もしっかり固めてやっていかないと難しいことになる。私たちのパッケージ提案はどこへいってしまったのでしょうというのが、私の質問です。
○北村班長
 3つとおっしゃいましたが、パッケージ提案の3つ目は何ですか。
○和泉班員
 2つで、提案内容の2のところに書いてあります。
○北村班長
 2つでいいのですね。
○和泉班員
 いえ、提案内容は3つになっております。1つが、現行のレシピエントの上限年齢に関して云々、2番目がレシピエントの適応年齢の上限改訂に当たり云々、3つ目が、そのためにレシピエントの選択を迅速に行う体制づくりを併せて検討する。
○北村班長
 それはその次の問題で、いまここでいちばん議論しているのは。
○和泉班員
 問題になっているのは、2番目の提案内容です。
○北村班長
 ほかにご意見はございますか。そこが、社会通念的な倫理観をもって、同じレシピエント、同じStatusの患者に、あとから入ってきたのではないかという理由で、60歳前後で差を付けていくことの難しさは、前回のご議論でもあったとおりなので、事務局としての苦肉の策として、この範囲内でご提案申し上げているというところがあろうかと思いますが、それでは受け入れられないというご意見と理解していいのでしょうか。
○和泉班員
 そうなりますれば、私たちはもう一度学術団体としては、持ち帰ってしっかりやりたいと思います。
○福嶌班員
 一応そのことはそのとおりだと思うのですが、現実的に、例えばStatus1の60歳未満の人が、一致も適合も断ったと。それで次に回るときにStatus2の60歳未満が受けるかといったら、たぶんどの施設もその心臓をその人たちには回さないので、結果的に60歳以上のStatus1にいくのではないかと思うのです。だから、気持はもちろんそのとおりなのですが、このとおりで現実的にはさほど問題がないようには私らも思うのです、その辺りは。
○和泉班員
 いろいろ議論があろうかと思うのです。
○福嶌班員
 そうですよね。
○和泉班員
 やはりStatus2の人たちに心臓移植が始まるというのは、日本にとって象徴的なことです。いままでは、全部Status1の人たちに行われて、Status2の人たちにどれぐらいのパーセントで行われているのか。
○福嶌班員
 ただStatus1で移植されない心臓がStatus2にいくことだけは、私は絶対にないと思うのです。
○和泉班員
 それはそのとおりだと思うのですが、そこは議論を深めておかなければいけないと思うのです。
○福嶌班員
 子どもの例のように、体の大きさが限定されているがために、Status2に回ることはあっても、それ以外の理由というのが浮かばないということだけです。
○和泉班員
 それはあるわけです。何とも。
○中谷班員
 移植施設の立場からは、いま福嶌先生が言われたとおりです。Status1でリスク・ベネフィットを十分考えた上で、受けるか受けないかを決めています。上位の人で受けないとなった症例は結構下位まで回ってきています。そういう経験からいってもかなりリスクが高いと評価されない限り、実際下位まで回ってきていません。下位まで回るのはかなりリスクがあると評価されていると考えた場合に、Status2で待たれている方にいくことは、現状ではゼロと言っていいかと思います。
 ただ、このことに関して、和泉先生が言われるように、提案されたところでは考慮されていないので、もう一度学術団体に持ち帰りたいとされるのはわかります。作業班での検討において提案時に想定された状況と異なることになった場合は、作業班のメンバーとして考えざるを得ないと思います。意見を表明していただかざるを得ません。ただし、それはあくまでも和泉先生の個人の意見であるというのはよくわかりますから、それをどうするかは、また次の問題になると思います。
 その上でもう1つは、現実的にネットワークが回るかという問題を考えていくと、先生が言われるような形で、60歳以下のStatus1、Status2の候補全てに確認してから、初めて60歳以上に回すということにすると、いまのネットワークのシステムでは大きな問題が出てくると思います。ものすごく時間がかかってしまうので、早く決めていれば使えたであろう人まで、使えなくなる可能性も出てくるだろうと思われます。先生の提案を行うには、ネットワークのシステムそのものから変えないと、それこそパッケージで変えないと、実現できないのではないかと思います。
○和泉班員
 それを1年前の提案のときには、きちんと載せてあるつもりなのですが。
○福嶌班員
 現実に大人の場合なのですが、時間を節約するために、ドナーの情報があった場合に、例えばA型のドナーがあった場合に、各施設で、自分の施設に高位の順位の患者さんについて連絡があるのですが、マージナルドナーの際には、その際に、下位の順位で受ける人はあるかということまで聞いているのです。そのときには、実はStatus2は全部断ってしまう状況で返事をしているという現状がありますので、現実的にはこれでほとんど問題はないと、私は思います。
○和泉班員
 リアルワールドでは、Status2の方で10年お待ちになっているときに、ドナーにこれぐらいの難しい問題があるという情報がきたときに、Status2の人が全く受けないかどうかというのはわからないと思います。
○福嶌班員
 絶対に受けないと思います。
○和泉班員
 私は必ずしもそうは思っていない。
○福嶌班員
 私たちがStatus1で断るというのは、かなりの状態の悪い心臓ですので、その人たちをStatus2に受けるというのは、私たち自身が責任を感じてしまうのです。移植をすること自体をとまどうと思いますので。
○和泉班員
 Status2の人たちは、いまはっきり言って登録すること自体もたじろいでいるのが事実です。心不全の状態で入退院を繰り返しているという人たちは、そういうチャンスが出てくるということになれば、どういう行動変容が起こるかについては、私たちももう少し検討させていただかないと、なかなかわかりにくいところです。いまは全くチャンスがないのに待っているわけです。
○北村班長
 いまレシピエントの選択の基準の話をしていくと大変ややこしくなりますし、現実問題として、それは移植施設の先生方と患者との話合いの下で、インフォームド・コンセントの中で選択がされている。つまり、例えば67歳のドナーで、かなりいい心臓みたいだという情報があるときに、自分のところの施設で25歳の人が待っている、あるいはほかの施設では60歳の人が待っているという流れの中で、施設が決定権を持っているのです。うちは若すぎるので60歳以上のドナー心は断りますと。それがいままでは漠然とした感覚で、米国も高齢者は断ってきているわけです。
 そこのエビデンスがないので、先ほど申しましたように作る必要がある、米国は比較研究をすると言っています。我々もそのデータを持ち合わせていないので。しかしながらこういう提案の一部でも実現させていく、つまりレシピエントの年齢を拡大させることには、皆さんご同意されましたので、何とか期限を付けて見直しを明確にした上で、その明確な見直しの時期あるいは症例指針を決定した上でスタートを切ってはどうかというのが、事務局の提案でして。その辺の理解も含めて、一旦提案者のほうが持ち帰りたいと言うならば、それでよいとするのか、ここで一歩踏み出して、見直し期間を明確にするなら、実行していきましょうという形にするのか、そこも含めて、心臓移植施設といったら東京大学ですが、小野先生からご意見はございますか。
○小野班員
 和泉先生、福嶌先生のご意見、いずれもごもっともと思うところがあります。もう1つの観点として、現実的にこの改正案を出したときに、65歳まで年齢を上げるとしても、それでもこれまでの60歳未満の方の機会はなるべく奪わないようにということで、差が付くわけです。
 差が付くことはわかっていても、実際に改正案を出した場合に、社会的にどう受け入れられるかということもある程度考えながら、待機順位も組み立てていくのも必要かなと思っていまして、明らかに60歳未満の人がかなり優先的になって、60から65歳の人が、一応機会は広がったのだけれども、明らかに受けにくい状態のリストになってしまった場合には、社会的に受入れに抵抗があるのではないかと感じています。
 つまり、どういうことかと言いますと、私も日本循環器学会の心臓移植委員会の年齢の上限改訂に関する委員としては、一緒に加わっていろいろやらせていただいてはいたのです。そのときは、これまでの60歳未満の方の機会を奪わないということについては十分な配慮が必要だということは、本当に感じてはいたのですが、実際にこれを変える段階にきたときに、社会にある程度受け入れてもらいやすい形にするということも必要かなと。いわゆる現実的なところの考えも持ちまして、そうすると先ほどご議論のあった和泉先生と福嶌先生のお話ですが、Status2の扱いをどうするかということに最終的には関係してくるのかもしれませんが、もし60歳未満の方のStatus1、その次に60歳未満の方のStatus2ということになると、60歳以上の方が完全に後ろに置かれてしまうと。かなり見かけ上、機会は広げたけれども、受けにくい状況に置いていると取られかねないというところがあるので、60から65歳未満の方も、多少60歳未満の方を優先するにしても、60から65歳未満の方も受けられるチャンスを少しは考慮しているのだということを示すために、改正案1の順番でもいいのではないかなとは感じるところはあるのです。
○和泉班員
 それは内科と外科では、意見が少しずつ違ってくるのだろうと思います。Status1の人に対する心臓移植の考え方は、どちらかというと命を守るという側面が強いのですが、Status2の方々の心臓移植というのは、その人の生活を守るとか、生存を守るという意味合いが非常に強いです。
 内科としては、どちらかというとStatus2が心臓移植の半分以上を占められるようになれば、心臓移植というものを社会として成熟した形で受け入れてきているという、考え方をとっています。
○福嶌班員
 それはすごくよくわかるのですが、Status1の方が断る心臓を、Status2に受けた場合に、私はたぶん予後もQOLも上がらないと思います。
○和泉班員
 申し上げたいのは、そういうStatus2の人たちが心臓移植を受ける機会がまた遠のくということに対して、内科医は非常に心配しているということなのです。それは理解していただかなければならないところだと思います。
○福嶌班員
 もちろんStatus2にも移植すべきだと思うのですが、現実問題としての話で、それならば60歳以上の患者には、初めから移植はしないというほうが、理屈としては合うと思います。
○和泉班員
 そんなことはないと思います。それはチャンスが広がって、先ほどもお話がありましたが、ドナーの方が67歳で問題が少ないといったときに、20歳の人にもチャンスが出るでしょうし。
○福嶌班員
 登録する時点で、高齢者でリスクの高い心臓も受けることを前提で、Status2の人を登録するという説明を、我々はしていかないといけないと思うのです。でも、それで受ける人がいるのかと言われると、ゼロではないと言われるかもしれませんが、非常に現実的ではないとは思うのです。
○和泉班員
 peak VO2 12.0 l/min/kg以下ぐらいの生活で、5年、10年、家庭内で本当の穏和な生活しかできない人が、やはり社会復帰が望めるということになれば、そのときに67歳のドナーからも移植を受けるのではないでしょうか。
○福嶌班員
 ですから、Status1を断る心臓がきた場合に、社会復帰は望めないと思うのです。私たちが断るというのは、それぐらい状態の悪い心臓だということをご理解いただきたいということなのです。
○和泉班員
 議論の対象とされている心臓が必ずしも同じではないので議論が噛み合わないのだと思いますけれども。
○福嶌班員
 見られているって、ドナーのことですよ。ドナーの心臓で、これはStatus1の方に移植できないと私たちが判断している心臓というのは。
○和泉班員
 ここは圧倒的に内科系委員が少ない作業班の構成になっています。
○福嶌班員
 海外では絶対に使っていない心臓なのです。その心臓をStatus2の方に移植するということは、たぶんあり得ないと思うのです。Status1ですら、なぜ移植するのかと海外で言われるぐらいの状態を、私たちはさせていただいているので、アメリカで年齢がいっているから断っているというのとは全然わけが違うということだけは、是非ご理解をいただきたいのです。
○和泉班員
 そのことはわかりました。
○北村班長
 日本独特のメディカルコンサルタントというのが現在でも続いていまして、大変ご苦労されているのは存じ上げていて、ドナーの数が増えてきますと大変厄介です。それは福嶌班員も、小野班員も参加しておられますし、機会のあるごとに年齢層、それから各順番でネットワークに打診した結果、施設は選択権限が与えられています。つまり、自分のところの上位の人、血液型の一致あるいはマッチしている人と、適合している人の中で、年齢と心臓の動き等の情報を基にして、パスすることができるわけです。そうすると、最終的には待機時間が短くても、60歳以上の人に入ってくる可能性もあります。
 一方、皆さんが心配しているのは、2、3年の待機後、補助人工心臓等を付けて、上位が何十人も60歳以上が並んでしまうということだと思いますが、それまでの期間に我々は見直しをしようということを、事務局からの提案に出てきているわけです。それはあとで議論していただくことになっております。
 まず1つはレシピエントの拡大です。それを分けて考えるのか、optimizationという言葉がアメリカでも使われていますが、適正化の配分というものもパッケージとしていないと議論できないとするのか。そこが大きな形で、optimizationは見直し期間を設けることによって、例えばNIHからのデータも出てくるかもしれませんし、そういうものも踏まえる期間も設けるかという形で、レシピエントの拡大を。高齢化社会の中で60歳というのは大変若いです。ここの人も近い人はいくらでもいるし、私は遥かに超えているけれども、そういう時代に合わせた形で拡大を認めるか。それは皆さん、どうですか。和泉班員はoptimizationと拡大は別個ではできないというお考えを示されておりましたが、変える気はありませんか。
○和泉班員
 私は委員会の拘束を受けて提案申し上げているので、私個人の意見は別のところにあったとしても、それを申し上げるわけにはまいりません。
○北村班長
 わかりました。委員会としては、多数決で決めていいということになるのですか。提案者のほうが引き下げるとおっしゃった場合は、どう扱いますか。
○間室長
 やや議論の前提を欠くような形にはなると思いますが、それも含めて、委員会に所属されている方は和泉先生のほかに小野先生もいらっしゃるわけですから、そこはもう少し中でご議論いただいてからと思います。
○北村班長
 難しい問題ですよ。
○間室長
 事務局から先ほどご説明した点について、1点だけ補足させていただきます。私ども、循環器学会心臓移植委員会の先生方が真剣に討議をされて、パッケージで提案されたことに深く敬意を表したいと思っております。
 この中で、先ほどのご提案の中での2点目の観点については、これは私どもの勝手な受止めかもしれませんが、ご提案内容の2と、私どもがご提案している改正案1は、必ずしも矛盾しないのではないかと思っています。
 と申しますのは、現状、お手元の資料で申し上げますと、参考資料4をご覧ください。これは先生方はご承知のこととは思いますが、参考資料4のいちばん下の「レシピエントについて」をご覧いただきますと、これまでのところの心臓移植の事例について、医学的緊急度Status1が122例、Status2が1例です。このStatus2は子どもの事例です。ということは、いままでのものについてはStatus1で事実上完結している、そこで行われているという現実があります。それだけ待っている方、緊急度の高い方がいらっしゃって、そこに対してメディカルコンサルタントの先生方もサポートしながら、できる限りドナーの意思を活かすということをやってくださった結果、こうなっているということです。
 そうすると、改正案1を考えたときに、いまお話がありましたように、改正案1の丸数字の1から4の順番について、2と3を入れ替える可能性についても考えたのです。考えたのですが、いまの限られた臓器提供の実情を考えますと、2と3を入れ替えると何が起こるかというと、事実上、入れ替えたあとの3、つまりStatus1の60歳以上にいく可能性は、非常に少なく見えるはずです。
 先ほど福嶌先生から、Status2の方は断わるからというお話もありましたが、現状のStatus1で完結しているところからいきますと、世の中に対して、60歳未満のStatus2のほうが60歳以上のStatus1より、つまり医学的緊急度のより高いほうが優先するのだというメッセージを出すことになってしまうと、これが医学的緊急度がより高いにもかかわらず、年齢の問題でそこが優先されないという形になるのが、社会の受止めとしてどうだろうかと。
 しかし、この問題も臓器提供の総数、先ほど和泉先生がおっしゃってくださいましたように、限られたものの中での話ですので、これも最初からご提案していますように、未来永劫こうであるべきということではなくて、先ほど先生からありましたStatus2の話も含めて、将来的にはもう一度か、何度かわかりませんが、見直しを図っていく必要があるのだろうと思います。
 こういういまの移植の現況を考えたときに、どういうメッセージが社会に出るかということを考えた場合に、これが最善であるという生意気なことを申し上げるつもりはありませんが、相対的に申し上げて、いまの丸数字の1から4の順番はいかがでしょうかということです。これはいまのStatus1で完結しているという現状から考えますと、失礼なものになるかもしれませんが、心臓移植委員会からご提案いただいた2番にも、必ずしも違っているということではないのではないか、という思いでまとめさせていただきました。
○和泉班員
 構成疾患がいままでの60歳未満のときのように、レシピエント候補者の95%が心筋症で占められるというような前提に立てば、間さんの計算というのは、そのとおりなのです。私たちはそう考えていないと。65歳まで延びるときに、今度は虚血性心疾患が圧倒的にその割合を増やしてくるだろうと。虚血性心疾患の場合には、だいぶ成績が違う話が出てくることを専門家としては予想できるので、それは看過できない。そこはよく注意しながら見ていかなければならないのではないか。
 ここは外科、小児科の先生が圧倒的で、内科は私だけです。それで、先ほどから非常に不利な立場でやっているわけですが、内科の物言いからすると、やはりそこのところは注意してやっていかなければならないというのが、委員の中からもたくさん意見が出てきて。それは実際にどうなのだ、もう少しそこは吟味してやらないとリアルワールドで大きな混乱を招くだろうと、私たちは非常に懸念しているので、パッケージという話を出したのです。いままでの順番を崩さないという形で、暫らくやってみて、それが実際にはこうなのだという支障がないのであれば、それはそこでまたスイッチしてもいいではないかというのが、私たちの考えです。
 決して凝り固まった考え方をしているのではなくて、班長が先ほどから言われているように、柔軟に対応していこうというのは、ドナーの意思を反映するというのは、私たちのそのとおりの考え方ですので、それをうまく取り入れるようなシステムとはいかなるものかというのは同じ思いだと思っています。
○福嶌班員
 その点からなのですが、実は私も先天性の心疾患をずっとやっておりますので、フォンタンの手術のあととか、蛋白調整漏失症とか、心機能はある程度保たれていても、心不全で移植をしなければいけないと。この人たちは、実はStatus2以外で移植は起こり得ないのです。いまの循環器学会に出させていただいても通らない疾患で、こういった疾患を通すという形で考えていただけるのであれば、この人たちを優先していただくことは、非常に大きな可能性があるとは思いますので、ハンターパッケージで申し訳ないのですが、そういったこともご検討いただけるかどうかが、1つは私たちとしてはあります。
 実は、いまのタイミングでは登録してもらえない患者の中で、Status2で移植しなければいけない患者がいらっしゃるので、そういった方も認めていただけるのであれば、その人に逆にチャンスができるということであれば、それは子どもをやっている人間としては歓迎にはなるのですが。
○北村班長
 この場はGive and Takeの交渉は別にしまして、結局論点は、循環器学会が提案されてきた最初を見れば、改定案1の丸数字2と3を逆転させろと。一方、社会通念的なところから見ては、間室長が言われたように、2と3をこのままに置いたという観点があるのです。和泉先生は、この2と3を逆転させれば循環器の意向に沿うとお考えですか。
○和泉班員
 皆さん誤解しているようですが、私は心臓移植委員会の中では柔軟派のほうで、強行派はもっと凄まじいことを言っているので、私はそのことを念頭に置いて発言しているつもりなので。
○北村班長
 そしたら、先生が循環器学会の代表でないとおっしゃるのであれば、この会は成立しませんよ。先生はその代表として来られているという理解で議論を進めていただいて、先生の決定あるいはこの委員会の決定は、循環器学会としても呑もうというお考えを示していただかない限り、提案を引き下げるという提案を出されるのであれば、事務局としては考え直さざるを得ないという形になります。
○和泉班員
 提案を引き下げるということを申し上げているのではありません。私たちの提案はどうなっているのでしょうか、ということを先ほどから申し上げているだけです。
○北村班長
 だから、それは社会通念上から、60歳以上の方と、60歳未満のレシピエントで、最初のスタートラインにおいて科学的エビデンスの乏しい時期に明らかに差を付けるという、命の重要性、貴重性に差を付けるということはできないと。したがって、スタートラインはこう設けますが、いずれエビデンスが出てくるとき、あるいは我々日本の状況に鑑みて、そういうICMの方々が上位を連ねてしまうということになる前に、あるいはその患者の数がいくらかになったときには、はっきりと見直しをして、エイジマッチングというoptimizationを図りましょうという、この2つパッケージでもってこれを進めるかどうか。これを決定していただきたいのが、本会議の目的なのです。
○和泉班員
 この提案書はそういう提案になっていないと思いますが。
○北村班長
 なっています。
○和泉班員
 私たちがいままでお聞きしたのは、私たちの提案には難点があるということをご指摘いただいたのは事実ですが、その扱いがどうなるかこうなるかということは、いま先生のお話で初めてお聞きいたしました。
 もし私たちがこの新たな提案を受けたという形になっているのであれば、私たちはこの提案を受けて、それは是非資料を付けていただきたいと思いますが、近々に日本循環器学会を中心として関連の学会の皆さんで、専門家で集まっていただいて、その内容が受けられるかどうかという議論をするというのが、私は1つのプロセスだと理解しております。代表者として来ているという言い方をするのであれば、それは責任のある私の態度だと思います。
○北村班長
 皆さん、おわかりになりましたか。どうしたらいいのかということで。
○福嶌班員
 先生の考え方だったら資料2-1の場合に、1、2をやって、5、6に行って、3、4、7、8でいいのですね。そういうことですね。
○和泉班員
 どちらの。
○福嶌班員
 資料2-1の場合の、いまの順位1位、2位のやつはそのままで、5、6の人を3、4に上げて、3、4を5、6に下げるという案でよろしいですか。
○和泉班員
 日循のほうでは、どちらかというとそういう形での提案です。でも、そういう提案にはなっていません。
○北村班長
 ここは政治の世界ではないので、学問的なエビデンスに基づいて事を判断しなければいけない。移植医療というものの社会通念性は極めて重要で、ほかの医療よりも一層重要なので、我が国における社会通念を無視することはできない。その中で、提案者のおっしゃるとおり循環器学会の提案を基礎にして検討しておりますので、対策室としてはどうですかね。ここは、ここの委員の多数決で決定してよいのか、提案者というものが引き下げるという形になれば、それを是認するのか、どうしますか。
 私としては、多数決でもいいと思うのですけれども、それは和泉班員がその代表者という形でご理解いただくことがいちばんだと思います。理解が得られない場合は多数決になりますと、班員の選考の仕方がまた議論されるかもしれませんので、いろいろ難しいです。ですので、和泉先生が一歩レシピエントの拡大、これはドナーの拡大にもつながるかもしれません。
 例えば、先ほどのメディカルコンサルタントの方々が適応外と判断した11例というのが出ておりますけれども、これが高齢者、60数歳の方々に対してやれるのかどうかもわかりませんが、そのように使われなかったと判断された臓器は一切高齢者の場合でも使えない場合が多いと思いますけれども、使える場合もあり得るというのであれば、高齢者のStatus1の方にお使いできるというドナーの拡大にもつながる。間接的かもしれませんがつながる可能性はある。これをまず一歩進めるか、あるいはoptimizationという、年齢層のマッチということまで踏み込むと、第1回のときにも、年齢の点数化、あるいは状態の点数化によって分けてはというご意見もありましたけれども、大変いろいろなファクターがある中で難しいという形で、進んでおりません。
 したがって今回、年齢層のマッチをこういう改正案1の形で認めるべきか、もう一度見直すべきか、根本論にちょっと舞い戻っております。これを舞い戻したところで変わることはないようにも思います。ほかにご意見がありましたらお願いいたします。
○福嶌班員
 日循の考え方なのですが、日循の委員会へ持っていって、このような意見が出たとしても変わらないというふうに先生は思われているのですか。そこのところは委員会に参加していないので私にはわからないのです。
○和泉班員
 あの当時の状況として、いくつかのデータがなかったですから。例えばメディカルコンサルタントの成績がどうであるとか、具体的なドナーの候補者がどのぐらいの形になっているか。それから今の状況のように、1年間に100人を超すようなレシピエントの候補者も出てくるというような情報は出ていない。1年前の議論ですので、これは、より柔軟な考え方なのかもしれません。1年前の議論では、パッケージ以外では認めないという人は、ご承知のとおり半分ぐらいいらっしゃいました。
○福嶌班員
 今ならば変わる可能性もあるということですか。
○和泉班員
 わかりませんけれども、それは情報をきちんと提供して、先生方にもご説明いただいて、そこで専門家としての責任で、いわゆるドナーの方々の意思がレシピエントにうまくつながるようにという、そういう前向きの議論で前回はパッケージという、しかもパッケージでもやり方が非常に難しくなってくるから、かなり厚労省からはネットワークのほうにご支援をいただかないと、なかなか難しいのではないかということも踏まえて、3つの提案ということで出させていただいています。
○福嶌班員
 実際に私たち患者を持っている身として、60歳から65歳は人工心臓も付けられずに亡くなっていっているのが現状で、あまり長く延ばしたくないというのが本当のところなものですから、その審議にどれぐらい時間がかかるのかとか、今度ここへ持ってきていただくのはどうかということも、やはり実はすごくそれは。
○和泉班員
 それは、日循がこういう審査のスピードを妨げたことはないと思います。
○福嶌班員
 はい、もちろんそれは承知しています。
○和泉班員
 前回も、私たちはどちらかというと、非常に危ないという状態で、ドナーの気持が損なわれる可能性がある。心臓移植委員会はすぐ動いて、2、3カ月の間には話をまとめて、実際にこのお話を出して、1年間お待ちしている。待たされたのは私たちで、待たせた覚えはありません。
○中谷班員
 確認なのですけれども、いま日循からパッケージで提案されていますけれども、all-or-noneとは何なのですか、この日循からの提案を受けるか受けないかだけなのですか。
○北村班長
 いま議論していることですか。
○中谷班員
 all-or-noneではなくて、学会から提案を受けて、この作業部会でこれを検討して、いまの時点で最も有効であると考えられるものとして、今回の改正案が提出されているということです。
○北村班長
 私はそう理解していますから、いろいろ修正を加えて、より日本で受け入れやすい形、あるいは心臓だけでなくて、移植全般の人たちにも理解しやすい形としてまとめればなというのが班長の意見です。
○中谷班員
 私としては、そういう立場でいくならば、いま十分和泉先生が御自身の立場の説明をされたし、パッケージのことも話をされたし、1年前であるという状況も説明されました。もしこれで本日決められれば、あとは事務手続的な話になるわけですね。だけど、もう一度差し戻すとなると数カ月、下手をするとそれ以上かかってしまう。そういうことも鑑みて、この作業班として、今回提出されている改正案が認められるのか、認められないのかということだと思います。
 辰井先生にもお聞きしたいのですけれども、今回一歩前進すること。しかし、今回の改正を。未来永劫このままでは行わないこと、ということを最初から担保しようとしている。そうすると、日循の提案にも別に齟齬を来さないと考えます。それを鑑みて、いまの段階ではこうするのがベターだと思われるし、これを早くするのがいいと思うということで、今回の改正案をこの作業班としてまとめるというのはあると思います。
○北村班長
 そのとおりで、私も和泉先生のご意見も、ここの全員が心配に思っていることもわかっているのです。一緒のことをみんな懸念しているのです。ですから、そういう時期に至るまでに見直しをしようということを提案しているわけです。しかしながら、最初から60歳と61歳でこれだけの差を付けられるのか、というような社会通念の大事な移植医療においては、当初の案としては社会は認めがたいということは、先ほど辰井先生からのお話もあったとおりですので、辰井先生も点数化をしてなんとか、その点数化には科学的な根拠が要るわけですが、それがない時点では点数化は大変難しいという中で、見直し提案を入れようと。その時期は、もしレシピエントの年齢を広げようということで、皆さんのご同意が得られれば次に進めたいと思います。
 いま和泉班員のほうからは、審議そのものが問題であるという形のご提案というふうに受け取ってしまいますと、ちょっと進められなくなりますので、その後の採否によって決めてよいのかどうかも、ちょっとこの会議ではわかりません。和泉先生が、まずその見直しをちゃんとしましょうという形で、レシピエントエイジをまず拡大しましょうと。それによって60歳以上からの、いま現在増えているというドナーの方々の利用範囲が増えるという、これも日循のご希望要素だったと、第1回のときにご説明がありましたが、それも少しはかなえられるのではないか。
 議長があまり自分の意見を述べるのはよくないのかもしれませんが、私としてはなんとか一歩進めることのほうが大事ではないかと。ここで引き下げてしまうよりは、進歩したいという気がありますのでちょっと申し上げましたけれども、いかがでしょうか。
○和泉班員
 私は、そういうことを実際に、1週間ぐらい前に開示していただければ。いま私たちの内科医のほとんどはヨーロッパへ行っていて、私もヨーロッパへ行く予定だったのですけれども、こちらのほうがより大事だろうということで残っているわけです。情報開示による合意形成を厚労省から禁じられているわけです。そういうことはやってくれるなと。オープンディスカッションを、ネット会議でもちろんそれ以外の所に出す気はないですけれども、心臓移植委員会のメンバーと意見を調整したいと言っても、それも禁じられている状態で、いま私の同意を求められましても、これはちょっと難しいと思います。
 是非、近々に出せというのであれば、9月中に日本心臓病学会もありますし、そこのところで緊急に心臓移植委員会のメンバーを招集して、その前にネット討議を重ねて、この提案の内容が私たちの提案したものとほぼ同意義であるかどうかということについて、あるいは私たちとしてはもっといい提案があるのだということについて、近々に答えを出すということについては、私はそんなに難しいことではないと思っています。ここにも、何人も心臓移植委員会のメンバーがいらっしゃいます。
○北村班長
 ほかにいかがですか。
○福嶌班員
 そうなのですけれども、子どものほうの例をするとあれなのですが、私は、18歳未満をすべて優先してほしいということを提案しました。実際にはStatus1の大人に先に来るルールが出来上がってしまっているわけです。提案者の意見がここで認められなかったから、その提案者の元へ戻さなければいけないというルールはないような気がします。ちょっと厳しい言い方かもしれないのですが。提案された意見に対して、ここの委員がどう考えて、どう結論するかが、ここの委員の意味合いだと思います。
○和泉班員
 いや、今回の内容の問題は少し大きいと思います。たぶん、心臓移植委員会の仕事は、2倍量、3倍量に増えることも含めて覚悟しなくてはならない。
○福嶌班員
 それはもちろんです。
○和泉班員
 いま現在でも。
○北村班長
 その仕事量が増えることは、覚悟の上でしょう。
○和泉班員
 いいえ、覚悟の上ではございません。
○北村班長
 いまさらそれを持ち出されても。
○和泉班員
 先生は、あまりそのことにご理解がないようですけれども、いまは週に4例とか、それぐらいあるのです。
○北村班長
 しかし、適応拡大をとおっしゃったのは、循環器学会の決定なのだから。
○和泉班員
 はい。ですから、そういうことも含めて、パッケージならやっていけるだろうというような、外科の先生方との話もあってやれているので。それは心臓移植委員会で、いま60人ぐらいのエキスパートが、週4回ぐらいこの業務に携わっているという、非常に異常な状態が常態化しているわけです。そういうことも踏まえた形で、皆さん議論していただけるのではないでしょうか。
○北村班長
 提案者というか、最初のスタートラインが日循の申請であったことは事実ですよね。それが、会の進行と、社会、日本という移植全体から見て修正が必要となったときに、それが原案と違うから引き下げたいと言った場合に、もう一遍見直しをするというような会則はないだろうけれども、どう考えますか。
○和泉班員
 引き下げたいとは、私は一言も申し上げていないのですけれども。
○北村班長
 先ほど、そういう意向でお話があったと思います。引き下げたいという言葉はなかったかもしれませんが、そういう意向というふうに理解していました。
○和泉班員
 新たな提案が出てきているので、それは持ち帰らせていただきたいと言っているだけです。
○北村班長
 しかし、それは、日循に決定権はないですよ。
○中谷班員
 ちょっといいですか、それだと先生、この作業班は存在する意味がないではないですか。それだったら日循の心臓移植委員会が決めたら、それが即ち決まるということを先生は強く言われているということになります。これはあくまでも問題点に対する提案が学会から出てきた。それに対してこういう作業班で真摯に検討をして、改正案をまとめていくという形にしないと。
○和泉班員
 そういうことを、発言した人が言ってはいけないのですか。
○中谷班員
 いや、それは構わないですよ。
○和泉班員
 それを申し上げているわけです。
○福嶌班員
 ただ、今後の決断をするときにはあれだと思うのです。だから、子どものドナーからの優先順位をどうするかを検討するのときにも、小児循環器学会から出させていただいたものとは違うものが出来上がったけれども、それを呑んだわけですよね。変な言い方ですけれども。
○北村班長
 少ないドナーの中では、第一優先がほとんど成立してしまうのです。ですから、それが成立してきたときに、皆さんがご心配になっているのは、ご高齢の方ばっかりが上位にお待ちになられているときに、20歳のドナーが出たときに、20歳の人に行かないというところの心配は我々にもあるのです。ですから、そのときにはエイジマッチングという概念を導入する資料を、アメリカもそれを気にしているわけです。ドナーの拡大を考えています。そうしたときに成績がどうなるか、それから人工心臓も進歩しています。それの中の比較研究を提案しているというのは先ほど申しましたが、そういうデータも参考にしながら、我々も10人ばかりの例が出てくれば。
 当初は、必ず高齢者-高齢者になります。上位になっていない限りですね。上位になっておられませんので、高齢者-高齢者ではねられたドナーの心臓の方をお受けしたいということになる可能性が高いと思いますので、その成績を10例ぐらいで見て、皆さんの意見を集約して見直したいということなのですが、ご理解いただけませんか。
 それであれば、一応前へ進めて、この委員会としての決着という形で、また循環器学会のほうへお持ち帰りいただいて、不信な点は質疑も受け付けられていると思いますし、そういった更なる改正はこうしてほしいという積極的なのは大歓迎ですので、見直しを含めているところがそこの点なのです。佐地先生は何かありますか、まだご意見がなかったですけれども。
○佐地班員
 全体的に言えば、班長の意見に大体賛成です。本日は内科が少ないということですけれども、症例検討委員をやっていて、それ以上にいまは毎週ものすごい症例が検討に回っているということです。これも、さらに症例数が増えるということでメンバーも増えているようです。
 社会的に、いまは移植の理解が深まってきたので、この議論をあまり長く続けるのはよろしくないということです。移植委員会のメンバーの日循の先生はどういう先生がお入りになられているかわかりませんが、先ほどの丸数字1234と逆に、1324とか、そちらの議論でいくと、いまの1234のほうが受け入れられやすいのではないか。時間的な制約がいちばん大事なのかと感じていますが、現在はそういうことです。
 ただし、VADの件もあって、1とか2を行ったり来たりする人もありますし、やっている間に個人のポリシーも変わってきて、年齢が60から65に入ったときに、また各レシピエントの意見も変わってくるということがありますので、ひとまず進めていって、3年後に見直しといいますか、日本独自の高齢社会の意見もまた変わってくるので、スタートしてはいかがかと思います。
○北村班長
 ありがとうございます。村上委員どうぞ。
○村上班員
 見直しを前提とするということで、やはり一歩前に進めていただくのが、この会としてはよろしいのではないかと思います。
○北村班長
 わかりました。それでは、もう一遍和泉先生に、その見直しというときの基準も、日循がこの心臓移植医療における貢献というのは、みんなよく知っています。日循がなければ、ここまでスムーズなことがいっていないのもよくわかっている中ですが、今回の日循案を全部最初からスタートラインに設けることには、やはり年齢による生命の重さというものに差づけをしたという形はどうしてもできません。スタートラインはこうしていただいて、学問の進歩によって、先ほども少し出ましたが、確かにISHLTの報告によっても、やはり50歳、60歳のドナーからの若い人への移植と、50歳、60歳のドナーからの同年齢への移植のrisk ratioが出ています。それによると、年齢がマッチしたほうがいいような数値があります。
 しかし、そもそもそういった数とか、どういう機会で若い20歳代の人が、50歳、60歳の人の心臓を貰う成績が非常に悪かったということも十分考えられるので、このrisk ratioだけの評価でもよくわからない点もあります。論文として正確なものが出ていないのです。そういうことも含めて、エビデンスを求める動きは世界的にも出ておりますので、そこも踏まえて一歩レシピエントエイジの拡大をさせた上で、ドナーの拡大も考えられる。高齢者のドナーが増えておりますので、受け取っていただく方が、同じ年齢層であれば、はるかに若い方々よりも受け入れやすいと。施設の医師の判断も含め、あるいは患者さんのご理解も含めてだろうと思います。
 一歩進めたいと思います。そして、日循のご貢献を鑑みた上で、さらに見直しの基準等々については、適切なご提案をいただければ大変ありがたいという形で進めさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。和泉班員、その点を呑んでいただいて。
○和泉班員
 私は、こうなると非常に頑になる男ですけれども。非常に大切なのは、検証することです。日循も検証に入りたいということで、積極的に私たちは自分たちの自主努力で始めているわけです。しかし、ここで言われている見直しのためのデータ集めというのは、一体何を指すのか私には全く見えてきていないのです。やはり、これはきちんと提案するときには出していただきたい。
○北村班長
 私もその辺のところが気になっております。次の見直しの期間までに、最初のスタートラインからそれをやると、移植医療というものに微妙な実験的な要素が入っている、というふうに社会に誤解されても困ります。ですが、始まった時点で、臨床研究を厚生労働省の厚生科学研究班会議を組んでほしいと。各施設における高齢者-高齢者の成績というもののいろいろ詳しいデータ、例えばHLAのマッチングレベルまでデータとして取り寄せられる班を作る。班は、全国の全7施設を入れればいいと思うのです。そういう班研究としての組織づくりで、見直し期間までに何らかの情報をつかみたい、ということを申し上げて、いずれの時期においては考えようという形にはしていただきたいと、そう考えられたらどうでしょうという形で申し上げておるわけです。
○和泉班員
 日循は130数名ですか。全例について後追調査のご許可をいただいておりますし、その後追調査をきちんとやっていくので、やはりそれを発展する形で、このこともやっていただきたいし、これがすべての国民の財産になるような形でまとめ上げていただきたいと思います。
○北村班長
 皆さんもそういう班組織は必要だということをご提案いただいたら、厚生労働省のほうでもそういう移植医療についての研究費はあるのですが、なかなか財源が少ない状況ではあるのです。そういう形で進めてはどうかということは、皆さんからもご提案いただければ是非提案したいと思います。
 採決の形はとりたくありませんが、とにかく改正案1でスタートを切るということでご了解いただけますか。和泉委員には、状況をまた日循のほうにお持ち帰りいただいて、ご説明いただいて、さらに疑問点が多々あれば、あるいはそれを改正案のときに反映したいということを約束いたしますので、とにかくスタートとしてご提案から1年経っておりますので、改正案1で進めてみたいと思います。よろしくお願いいたします。
 早速ですが、改正案施行後の見直しというのを、ここでも1案と2案が出ていますし、これを合併させることも可能ですが、どのぐらいの期間で見るかということで、2年というのは、登録が始まった方が上位に上がってくるには期間が考えられます。やはり、それでも早いうちから高齢者ドナーがあった場合に、高齢者のほうまで下りてきて、待機の短いレシピエントの方にも当たる可能性もありますので、ケースナンバーを10、あるいは20ぐらいで見直そうかと。これは全くの案ですので、もっといい方法があれば。
○福嶌班員
 高齢者が20ということではなくて、全例が20ですか。
○北村班長
 高齢者がですね。
○佐藤補佐
 新しく導入された部分が10〜20でどうでしょうかということです。
○福嶌班員
 そういうことですね。
○和泉班員
 全体のバランスを大いに問題にしなければいけないので、全体の心臓移植が200を超えたぐらいのときに見直すというぐらいの、緩やかなるもののほうがいいような気がしますけれども、いかがですか。100例のときには、日循はやはり100例できちんといろいろ見直しをしていますので。
○福嶌班員
 あと70例。
○和泉班員
 70例。
○福嶌班員
 65例か、そうですね。
○北村班長
 そのときに60歳以上のレシピエントをこの会で延ばしたと、延ばしますとしたのに、それが1例もないというか、2例しか、1例しかないという場合でもいいですか。
○和泉班員
 それは、それでいいのではないでしょうか。
○中谷班員
 60歳以上のドナーがどうなっているかということが大事だと思います。だから中間報告的になるかもしれませんけれども、とにかく200例目で見直してみる。結論が出るかどうかは別で、あともう50例が必要になるかもしれません。あくまでも見直しは見直しなので、フレキシブルにしておけば妥当ではないでしょうか。
○北村班長
 案1と、もう1つは改正案施行後、日本の移植が200例になったというときですかね。それがよろしいですか。
○和泉班員
 大体2年ぐらいだと思いますね。
○北村班長
 それは、そのときに、もしなければないで。
○中谷班員
 そのことも検討項目として書いておけば、60歳以上の新しい基準の人、それから従来の基準の人の比率、それからドナーの状況とかを踏まえて、検討を行いさらに改訂するなり、そのまましばらく続けるということにするという対応を行うとして、そこまで書いておくかということはありますけれども、そういう認識だったら問題ないと思います。
○北村班長
 わかりました。それでは案1と、もう1つ案2を入れて、これは2つのどちらか早いほうということでよろしいですか。
○佐藤補佐
 確認させていただきますと、この改正が施行されてから2年であるか、もしくはそれより前の段階で、全体で200例を超えるようなことがあればその時点でということでよろしいでしょうか。
○北村班長
 そういうことでいいのではないですか。
○福嶌班員
 心臓移植が200例ですね。
○佐藤補佐
 そうです。
○北村班長
 ご了解、賛同いただけますか。事務局、ここは「あるいは」だね、「and or」だね。
○佐藤補佐
 はい、わかりました。
○北村班長
 案2を変えていただくという形で、とにかく日本の状況、高齢者社会における状況等、確かに疾病の構造が変わってくるのを注意深く各移植施設に見てもらう。そのためには、是非、班組織の形成というような、臨床研究も含めて考えていくということでお願いいたします。
○中谷班員
 具体案も決めておく必要がありますね。
○北村班長
 これ具体案。
○佐藤補佐
 これからです。
○北村班長
 これ、結構具体案、問題があるところがありますね。それをもう一遍説明してくれますか。
○佐藤補佐
 はい、わかりました。先ほど、改正案1のほうでご了解ということで、資料2-1のほうをご覧ください。資料2-2のほうは改正案2ですので、もうご覧にならなくて結構です。
 「具体的選択方法」というのは、いまレシピエント選択基準のほうをご覧いただきますと、医学的緊急度と血液型、あとは18歳未満のドナーが出た場合には年齢も加味して決定されているものです。
 申し訳ありません。参考資料2が間違っています。参考資料2はいまの選択基準ではありません。1つ昔のものであります。
 いまの基準は、2枚目のほうで現行基準の参考という形で載せさせていただいております。このような形で、いま具体的に選択をされている状況です。今回の案ですけれども、まずご議論いただきたい1点として、医学的緊急度で、血液型の順位です。一致、適合、一致、適合という順でいいのか、一致、一致、適合、適合という順番でよいのか。あと60歳未満と、60歳以上という年齢の区分ですけれども、これは登録時でよろしいのか、選定時というふうにされるのかというのがメインの2点です。
 もう1点は、先ほど福嶌先生からも示唆があったのですが、ドナーが18歳未満だった場合、この案をそのまま組み込むような形で、18歳未満、18歳以上から60歳まで、60歳以上という順にしてStatus1を組んでいっていいかどうかをご議論いただければと思います。以上です。
○北村班長
 資料2-2はもうなしで、資料2-1でこういう形になる。具体的方法で、いまはまず18歳以上の場合ですが、これは優先の入らないドナーの場合に、当然60歳未満の一致が1番、適合が2番、それでなければ60歳以上の一致が1番、適合が2番となり4番までです。Status1を、年齢にかかわらず上に上げているという形です。
○小野班員
 基本的にこの順番はこれでいいと思っているのですが、先ほどお話のあった、選定時か登録時かという年齢については、いままで選定時でやっているというのは、日本のシステムではないので、登録時年齢でやるのでいいのだろうと思います。現在登録をしていて、既に60歳を超えている方が、この改正によってかなり不利益を被ることになりますので、登録時年齢でやるべきだと考えています。
○北村班長
 案1のあれですね。それから別案というのが下に載っていますけれども、これは一致のほうを合わせますけれども、やはり別案1の一致のほうを上に持ってくるよりは、別案でないほうの案1のほうが皆さんよろしいですか。これのほうで、60歳未満の適合の方もそれでよろしいですか。そして、その年齢はこの60歳未満、以上というのは、登録時年齢をいままでどおり採用してくれということですね。わかりました。
 次に18歳未満の場合、これは優先がありますので、ほとんど心機能等々の条件が揃えば、高齢者に回ることはないと思いますけれども、これは。
○福嶌班員
 問題に思いましたのは、18歳未満のドナーが出て、子どもの場合登録患者が少ないことがあった場合に、18歳以上で、例えば30kgぐらいのドナーが出て、子どもが全部いないと、Status1が。それでStatus2でRCMの子が待っているといった場合に、35kgの年寄りの方に行くというのは、私たちとしては非常にあれなので、子どもは最後に高齢者を付けていただきたいと思います。
○和泉班員
 どういうことですか。
○福嶌班員
 要するに、18歳以上のStatus1に先に行かれてしまうと、Status2でないと移植ができない病気が子どもにはありますので、その子を優先するようにしていただきたい。それは、先生が先ほどおっしゃったのはそういうことなのだろうと。
○和泉班員
 先ほど言ったのは、RCMとか。
○福嶌班員
 RCM等はもう当てはまるので、先に子どもを選んでいただいて、いないことがわかってから高齢者に行っていただくようにお願いができないかなと。ここは非常に複雑なルールになると思います。
○北村班長
 以前のときにそれが話題になったのは、19歳、20歳のドナーが、若い人に行く可能性も多分に。もっと18歳以下の人に、優先を受けている年齢層にも行く可能性があるし、優先を受けているほうは優先的に行きます、という形でなったのかな。
○福嶌班員
 Status2は一切受けられないので、この間のときもStatus2を大人よりも優先してほしいということを私はお願いしたのですけれども、それは通らなかったのですが、せめて高齢者よりは前に持ってきていただけないかということです。
○和泉班員
 先ほどの水準も同じなのです。RCMとか、一部の心不全がメインになっている人たちが、生きてはいるけれどもという。
○北村班長
 それは優先順位が早いもの、18歳未満の。
○佐藤補佐
 いまの福嶌先生のご発言ですと、ここの段もすべて変えなければいけないことになってしまいますので、そうするともう少し議論が必要なのかと思います。
○北村班長
 そうですね。
○福嶌班員
 身体の大きさだけを理由に下りてしまう例に対してが出てくるのです。大人の場合は、それはあまり出てこないので、心機能での篩になりますから、いま言ったようなことは起こらないのですけれども、子どもの場合はそれが起こったら、良い心機能の心臓が年寄りに行ってしまうということが起こり得るので、せめても18歳以上で、いままでは60歳未満はやむを得ないとしても、せめてそうでないところは子どもに回していただけないか。本当は、ここも子どもに回してほしい、ということは前にも私はお願いしたのですけれどもかないませんでした。
○小野班員
 そうですね、福嶌先生のお気持もそのとおりなのですけれども、30歳ぐらいの体重の18歳未満のドナーが出たときに、たぶんこの18歳未満のStatus1で、どこかしらにcompatibleで当たる可能性は非常に高いと思っています。
○福嶌班員
 どこかしらに当たる可能性はありますが。
○北村班長
 それは、18歳未満の優先順位を、Status1、Status2を含めて同等に扱う、一緒にやってしまうということですね。
○佐藤補佐
 そうなりますと、また別の宿題になってきてしまう、本日はちょっとできない議論かと思いますので。
○和泉班員
 でも、やらなければならない議論だと思います。今回も小児の腎臓が、やはり60歳のレシピエントに行ったというのは、私たちは非常な違和感を持って見ているわけだし、これは各臓器で議論する必要がある話だと思います。
○福嶌班員
 腎臓は腎臓で討議していただくと思うのですが、子どもの臓器は子どもというのは、私たちがもともと提案したアイディアですのでそれはそうなのですが、高齢者まで行ってしまうとなると、いくらなんでもちょっとあれかなというのが、すみません。
○和泉班員
 いなければいいわけです。
○福嶌班員
 そうです。
○和泉班員
 いればね。
○北村班長
 現実的には、当面はないと思いますけれども、2年後、3年後になってくるとその可能性は。
○和泉班員
 当初はそういう。
○北村班長
 それは議事録に、こういう18歳未満の優先の適応を、Status1、2にかかわらず検討したいという意見があったということは議事録に残していただいて、しかし今回の委員会での検討マターではありませんので、別の機会でまたやらせていただきたい、あるいはご提案があればやりましょうという形で。
○福嶌班員
 すみません、18歳未満は、60歳以上の方を貰えないというルールにするのですか。
○北村班長
 その議論をするのでしょうね。
○福嶌班員
 そこに60歳以上のドナーは行かないということになれば、別にそれは。
○小野班員
 確かにその文言はすごく大事で、今回の腎臓移植はかなりメディアを巻き込んで大きな議論になりましたので、ひとまず今回の心臓移植の議論で、それに対して一つの見解を出しておくということは、今後の適正配分にはつながる。
○福嶌班員
 それは、確かに反論があるのはどう思われますか。18歳未満のドナーが出たとき、60歳以上には行かないと。
○小野班員
 そういう法律的な問題もある。
○福嶌班員
 そうなのです。
○辰井参考人
 そうです。最初、間の通常の成人の年齢の方には行かないで、高齢者まで行ってしまうという実際上の可能性はかなりあるのですか。
○福嶌班員
 高齢者の方の身体の小さい可能性ということですね。
○北村班長
 少ないけれどもあるかもしれない。
○和泉班員
 腎臓は少ないどころかものすごくあります。
○小野班員
 腎臓はそうですね。
○福嶌班員
 腎臓はね、高齢者に配分されることがありますね。
○辰井参考人
 心臓の場合でもやはりありますか。
○福嶌班員
 やはり体重でものを言うわけなので、30kg台のお年寄りの方というので、心臓移植を待っている方は実際にいらっしゃいますので、高齢者のほうがそれは多くなると思うのです。そうすると、60歳未満の人を追い抜いて出てきて、子どものStatus2が付いている子を抜いてしまう可能性が出てくるのは、たぶんあり得ると思います。
○小野班員
 基本的には、将来的には小児から提供されたものは小児になるべく移植できるような方向でシステムを作って、小児からせっかく提供していただいたものが、高齢者にはなるべく行かないようにしたいということです。
○福嶌班員
 そうですね。いちばんは、ドナーのご家族のお気持を思えば、私はそうだと思うので、そういうことをずっと。
○辰井参考人
 子どもを優先というのは、大方の社会の方の希望にも合致していると思います。ですから、Status1で、Status2も含めて子ども優先ということならばかなりわかりやすい話だと思います。ただ、そこで成人までは一応拡大というか、その後で成人に行くというシステムになっていて、高齢者には行かないようにという設定はやはり少し難しさを感じます。
○福嶌班員
 本日は時間がないと思いますので、今回ここは触らないという意味での60歳以上をいまは除いておいていただいて、ここはもう一度会議を開いていただくか、討論させていただくという形ではどうかなと。上だけをまず通していただくという、そういう提案になるのですけれども。
○和泉班員
 合同委員会でも、もう議論してもいいのではないですか。腎臓の事例が発生しましたので。
○福嶌班員
 そうですね。今回の事例で本当にそう思ったのです。
○北村班長
 これは、18歳未満の優先のStatus2の患者さんに対する、18歳未満を、それより高齢者のStatus1よりも優先させるかということですよね。それは理解も得やすいように思いますけれども、先ほど言ったように、行かないというのは難しいですね。
○福嶌班員
 そうですね。
○北村班長
 ただ、こちらに優先したほうがよいということは、科学的データがあればできます。できることだと思いますし、そのほうがいいという感覚的な方も社会には大変多いのではないかと思います。子どもから子どもと。実際に子どもさんも、親御さんたちも、遺族の方々もそうでしょうけれども、それで優先というのが、我が国独特の法律として、約束事として出来上がっているわけです。外国でもやっているのですが、明確な局長通知みたいなものはあるかどうかは分かりませんが。
○福嶌班員
 同じルールになるということですか。
○北村班長
 同じことになるわけです。それはまた議論したほうがいいけれども。今回希ながら、ドナーが18歳未満の場合、こちらの優先の法律に何か書き込むことはできませんよね。法律ではなくて、局長通知に。優先のほうを、今回に合わせて一緒に変えるわけにはいかないから、こちらのほうに18歳未満のことを、優先のところに一文付け加えることは可能なのですか、局長通知の中で。
○間室長
 そこは、もう少しご議論いただいてからにしたいと思います。そもそも18歳未満のときには、こちらの作業班でご議論いただいたものを、臓器移植委員会にお諮りするわけですから、臓器移植委員会では、先ほど班長がおっしゃっています、社会通念の議論は相当なされて、厳しいご議論が出て、それもあって本日の改正案1になっております。最終的に合意が得られる可能性はあると思いますけれども、そこはもう少し詰めた議論をこちらでしていただいて、その上での作業にさせていただければと思います。今回は、18歳未満のところは基本的に触らないという形にしていただけるとありがたいと思います。
○福嶌班員
 触らない場合、65歳の人に行ってしまう可能性があると。具体的な言い方なのですけれども、60歳以上で登録した人は、この18歳未満のときに選定をネットワークで具体的にやるかどうかなのです。
○小野班員
 それは、法的にはそういうことになります。
○福嶌班員
 そういうことですね。
○小野班員
 それで、次回どこかタイミングのいいところでしっかりと改正をするほうが、腰が座ってできるのではないかと思うのです。
○福嶌班員
 臓器移植ネットワークは、この法令に従ってやらざるを得ない。
○間室長
 それは、ちゃんとやらせていただくということです。
○北村班長
 ですから、あり得るけれども、当面は考えられにくいですよね。それまでに、もう既に200人でしたか待機患者数は。そのどこかに引っかかってしまうという形になるので、新しく60歳以上の方が登録されても、そこまで下りてくるというのは、そこで使うことができたら、むしろ幸いかもしれない。そのぐらい落ちてこなければいけないわけです、順位としては。ですから、今回はこれを議事録に残していただいて、将来的な議論のテーマとして取り上げておいていただくという形でよろしいですか。
○和泉班員
 先ほどの議論と同じなのですStatus2で、本当に生命だけはつないでいるけれども、社会的には生活を奪われてしまっている人たちにどうやって光を当てるかという議論は必ず要るのです。
○小野班員
 確かに成人のRCMもおりますのでね。
○和泉班員
 そこへ光が当たるか、当たらないかという議論だと思うのです。
○北村班長
 米国では、Status2の方が受けるのは当たり前ぐらい数が多いわけですから、Status1のほうが、むしろStatus1Aというのが、パーセンテージからいうと30%そこそこぐらいでしょうね。何もかも違いは、ドナーの数なのです。ですから、我々はやはりドナーを増やす努力が大事なことは事実で、厚生労働省からもドナー・アクション・プログラムのほうには今年も研究費が出ております。それで、その努力を一方では続けていただくという形です。それでは、ちょっと本日の方向性をまとめていただけますか。
○佐藤補佐
 それでは、本日のご議論をまとめさせていただきます。改正案1、レシピエントの順位としては、60歳未満のStatus1の方、60歳以上のStatus1の方、Status2の60歳未満、Status2の60歳以上という順でまとめさせていただきました。
 見直し等の検討時期については、この改正案が施行されて2年後又は日本での全心臓移植の数が200例になった時点で再検討を行わせていただくという形になりました。
 具体的な選択方法については、(1)ドナーが18歳以上の場合、年齢は登録時の年齢で区切らせていただくという形になったということでご確認いただければと思います。
○佐藤補佐
 その他のご指摘の点については、今後の継続の課題として残していただくという形にさせていただきます。
○北村班長
 以上で一応の議論を済ませていただきましたが、ほかに特別なご意見、あるいは和泉先生には大変複雑な立場の状況でご議論いただきましたけれども、是非日循が心臓移植医療への貢献を賜りたいというのは、この委員会の全員が思っているところでありますし、見直しの時期を設けたときに、いかなる形が最も適したものかということを、エビデンスを求めつつやりたいと。そのエビデンスを求めるに当たっては、我が国も参画したいと。外国のデータも出てくると思いますが、それも含めて参画したい。18歳未満の患者のドナーの場合の取扱いについては、さらなる議論が必要ではないかというご提案をいただきましたが、ほかにご意見はありますか。
○和泉班員
 1つは非常に簡単なことなのですけれども、このようにドナーハートに対して積極的な議論をしているときに、ドナー基準のところで50歳という年齢が1つだけ浮き上がって存在しているわけです。あの50歳というのは、これを機会に見直したほうがよろしいのではないですか。
○福嶌班員
 なくすということですか。
○和泉班員
 どういう表現がいいのか。
○福嶌班員
 「が望ましい」ですから。
○和泉班員
 それが、今回は65歳ぐらいまで延びているわけですから、ちょっと違和感のある表現になっているのではないかと思います。
○福嶌班員
 そうですね、いままで。
○和泉班員
 私たち、心臓移植について日本循環器学会は、ここ10数年にわたって血みどろのサポートをやってきているわけですけれども、もう間もなく限界を迎えるだろうというのは、厚労省に対しても何回も申し上げてきたところです。移植施設の自主運営というところを、日本循環器学会がこれからサポートしていって、先ほど問題がありました、いろいろな移植施設間で発生してきた共通の課題に対して、日本循環器学会が学術的にサポートしていく、あるいは先取りした何かの問題があったときには、それをさせていただくという、学術団体本来の形にそろそろ戻していただきたい。60人のエキスパートを、1日4時間、5時間コンピューターの前に釘付けにして保険診療を支える、というようないまの形態というのは非常に異常ですので、こういうことを私は何回でも申し上げますけれども、是非そういう時代は終わりにしていただきたいと思います。
○北村班長
 最後に、補助人工心臓との関係なのですが、補助人工心臓の施設基準に該当するかどうかというのを、補助人工心臓を埋め込む施設認定を受ける必要がありますよね、保険医療として行うのに。そのときに「地方厚生局に届け出る」という形で書いてあるのですが、その届出条件というのは、学会基準が届け基準になっているのですか。
○中谷班員
 関係学会より認定された施設であるということが1つの項目に入っています。
○北村班長
 「医科保険点数の表」という大きな本がありますが、あそこには施設基準というのが明確に65歳までですということが書いてないのですが。
○中谷班員
 施設基準には、65歳というのは関係ありません。65歳以下は、適応患者の基準です。
○北村班長
 レシピエント基準というのは、補助人工心臓の適応年齢の基準。
○中谷班員
 先生、それは施設基準には関係ないです。
○北村班長
 関係ないのですか。
○中谷班員
 関係なしです。
○北村班長
 そうしたら、公的な書類として65歳まで補助人工心臓を入れる、という年齢は書いていないのですか。
○福嶌班員
 年齢は書いてない。
○北村班長
 「移植の登録された患者」となっていますね。
○中谷班員
 人工心臓の手術料のところに、「心臓移植の適応であること」と書いてあります。
○北村班長
 「登録された患者」となっていますよね。
○中谷班員
 これまでは、日本臓器移植ネットワークに登録された心臓移植待機患者あるいは登録申請中である移植希望患者とされていましたが、本年4月からは非拍動流型に対しては循環改善を目的とするとなりました。
○北村班長
 そこには65歳以下、あるいは心体状況では何かという項目は書いてないですね。
○福嶌班員
 それは書いてないけれども、日循が65歳は通してくれませんから、結果的に駄目ということです。
○中谷班員
 心臓移植の適応基準は、あくまでもここに書いてあるように、いままでは60歳未満が望ましいと、されていました。今回、年齢に関して65歳未満が望ましいと、この1項を変えるだけです。、それを基にいまの日循の適応検討小委員会が、年齢条項だけ60未満を65歳未満にして、あとはいままでと同じ基準で判定することになります。
○北村班長
 以下と、未満とは合わせる必要はない。
○中谷班員
 いまのところ心臓移植の適応は未満できていますから、現状では変えようがないです。
○北村班長
 「未満」で来ていますから、今回も65歳未満でよろしいのですか、皆さん。
○中谷班員
 それはそうしないといけないと思います。
○北村班長
 65歳未満ですね。
○和泉班員
 整合性が取れない。
○福嶌班員
 1年延びる形。
○中谷班員
 補助人工心臓の基準案作成において年齢については、65歳以下としています。そのときも、移植の適応基準は、未満となっており、差は出ますとい議論はしたのですけれども、普通こういうときは以下だという議論で人工心臓については65歳以下が望ましいとすることになりました。
○北村班長
 今回は65歳未満の形でよろしいですね。
○中谷班員
 65歳未満でよいと思います。
○和泉班員
 ずっとそう来ているのでしょう。
○北村班長
 あくまで「望ましい」だしね。
○中谷班員
 そこはもう「65歳未満が望ましい」でいいと思います。なお、補助人工心臓の基準としては「65歳以下が望ましい」です。
○北村班長
 今度も、「65歳未満が望ましい」とするわけでしょうね。
○佐藤補佐
 それは、学会の適応のほうがそのように記載されるという認識です。
○中谷班員
 あれは学会ではなくて、移植関連学会合同委員会で決めたのですね。
○佐藤補佐
 そうです。
○中谷班員
 あの書き方はちょっとまずいと思うのです。日循のホームページにあるけれども、あれはあくまでも日循だけが決めたのではなくて、移植関連学会合同委員会で決定したことです。
○佐藤補佐
 合同委員会です。
○中谷班員
 だから、資料提示のときには1997年の合同委員会の基準がこうであるという書き方をしていただかないと、誤解を招きます。日循は関連学会の1つであるとの対応でした。あまり日循が日循がという形にするのはどうでしょうか。
○佐藤補佐
 今回はホームページから抜粋させて頂いたものです。
○北村班長
 多くの学会、つまりいろいろな医療者たちの賛成の下で移植医療は進めないと、私はうまくいかないと思うのですよね。いろいろな問題が社会で起こっているみたいですけれども。ちょうど時間にもなってまいりましたので、今回はありがとうございました。この形で、あとは事務局のほうで文書等々を訂正させていただいて、次はまだ日にちは決まっていないのかもしれませんが、臓器移植委員会で報告するのですね。
○佐藤補佐
 今後の流れですけれども、レシピエント選択基準については、先ほど班長のほうからもありましたとおり健康局長通知となりますので、厚生科学審議会の臓器移植委員会のほうにお諮りをして、同意を得られた上で通知を施行する形になります。先ほど班長のほうからありましたように、まだ日程が不安定ですが、そういう予定になっておりますのでご了承いただければと思います。よろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました。
○和泉班員
 作業部会の内容は、皆さんに開示していいのですね。いつも、開示するな開示するなと来て。
○佐藤補佐
 この時点で、この資料は公表になっておりますので、取扱いについては大丈夫です。ホームページ等からでもご覧いただけるようになります。
○北村班長
 すべて公開していますから、開示していただいて結構です。日循のほうも、またいろいろご相談をお願いいたします。
○和泉班員
 いえいえ、こちらこそ。どんな意見が返ってくるか。
○北村班長
 ありがとうございました。


(以上)


(了)
<厚生労働省健康局疾病対策課臓器移植対策室>
代表 : 03(5253)1111
内線 : 2365

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