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2012年11月5日 地域医療再生計画に係る有識者会議(第5回) 議事録

医政局指導課

○日時

平成24年11月5日(月) 14:30~16:15


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(19階)


○出席者

委員

梶井委員(座長)
内田委員 齋藤委員 佐藤委員 鈴木委員 田城委員
西村委員 林委員 藤本委員 正木委員 山本委員

○議題

1.地域医療再生計画の進捗状況について
2.地域医療再生計画の現地調査(案)について
3.地域医療再生計画の評価について
4.地域医療再生計画の変更について
5.その他

○配布資料

資料1地域医療再生計画に係る執行状況
資料2地域医療再生計画のこれまでの実績及び成果
資料3地域医療再生計画の現地調査(案)について
資料4都道府県の自己評価(案)について
資料5地域医療再生計画に対する有識者会議の評価(案)について
資料6愛知県地域医療再生計画の変更申請
資料7各県の計画変更の概要

○議事

○平子室長 ただ今から、地域医療再生計画に係る有識者会議を開催いたします。委員の皆様方には、本日大変お忙しい中、遠方より御出席賜りまして誠にありがとうございます。本日は水田委員が御欠席です。
  開催に当たりまして、原医政局長より御挨拶申し上げます。

○原局長 本日は大変お忙しい中をありがとうございます。地域医療の在り方に関して、先生方には感謝しております。
  地域医療再生計画は、平成21年度の補正予算、平成22年度の補正予算、更に、被災3県については平成23年度の補正予算の、合わせますと5,000億円余りという、医政局にとっては目が飛び出るような資金をしっかりと使いまして、それで地域医療の再生をしていただこうということで、都道府県に基金を設置していただいています。その基金の使途について、それをしっかりとやっていただくために地域医療再生計画を作っていただき、また、それについてこの有識者会議でいろいろと御意見を伺っていると聞いております。先ほども申しましたように、非常に高額な基金ではありますが、これが全国に薄くいきますと、なかなか目に見えないようなところもあるかと思いますが、逆に地域のそれぞれの状況に合わせた使い方ができるという意味では非常に重要な基金であり計画だと思います。その点を十分御配慮いただきまして、御議論、御意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○平子室長 今回から新たに委員に御就任された先生がおられますので御紹介いたします。公益社団法人日本薬剤師会常務理事の宮井裕之委員です。

○宮井委員 宮井です。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

○平子室長 続きまして、事務局に異動がありましたので御紹介します。医政局指導課長の梶尾です。

○梶尾課長 よろしくお願いいたします。

○平子室長 遅れましたが、私は医師確保等地域医療対策室長の平子です。どうぞよろしくお願いいたします。
  議事の前に、資料確認をお願いいたします。お手元の資料の「議事次第」を御覧ください。配付資料は1~7まであります。資料1は「地域医療再生計画に係る執行状況」、資料2が「地域医療再生計画のこれまでの実績及び評価」、資料3が「地域医療再生計画の現地調査(案)について」、資料4が「都道府県の自己評価(案)について」、資料5が「地域医療再生計画に対する有識者会議の評価(案)について」、資料6が「愛知県地域医療再生計画の変更申請」、資料7が「各県の計画変更の概要」です。資料等、お手元にないものがあれば事務局までお申し付けください。
  ただ今、遅れて到着しましたので、事務局の異動について追加で御紹介します。大臣官房審議官の神田です。

○神田審議官 よろしくお願いいたします。

○平子室長 医政局総務課長の吉岡です。

○吉岡課長 よろしくお願いいたします。

○平子室長 これ以降の議事進行については梶井座長にお願いいたします。カメラ撮りはここまでとさせていただきますので御協力をよろしくお願いいたします。

○梶井座長 本会議の座長を務めます梶井です。よろしくお願いいたします。円滑な運営に努めてまいりたいと思います。質疑等における発言におきましては、挙手をしていただきまして、私から指名しますので、その後に御発言をお願いします。
  議事に入ります。本日の議事は、議事次第にありますとおり、4点です。最初は、「地域医療再生計画の進捗状況について」です。2つ目は、「地域医療再生計画の現地調査(案)について」、3つ目は、「地域医療再生計画の評価について」、4つ目は、「地域医療再生計画の変更について」となっています。初めに事務局から、議題1「地域医療再生計画の進捗状況について」の資料を説明してください。

○梶野専門官 議題1「地域医療再生計画の進捗状況について」、資料1、資料2、参考資料1で説明いたします。
  まず、資料1を御覧ください。1ページは、地域医療再生基金の執行状況です。上段に、平成21年度補正予算の二次医療圏分と平成22年度の三次医療圏分について、それぞれの年度の支出済額と執行率が記されています。平成23年度末では、平成21年度の二次医療圏は約32.5%、三次医療圏は9.4%です。これが、平成24年度には、平成21年度の二次医療圏は60%、三次医療圏は39%程度、執行される予定になっています。その下の(参考)で、施設整備関係の予算の執行状況についても書いています。平成21年度補正で行う施設整備関係は、事業件数は全体で322件、基金の充当額は954億円。三次医療圏分は339件あり、1,122.6億円。合計2,076億円で、基金全体4,450億円の約47%が施設整備関係に充てられています。平成23年度末での支出済額は両方で17%程度となっています。
  2~4ページは、施策ごとの計画額と執行状況をグラフにしています。5~7ページは、都道府県別の地域医療再生計画の内訳を施策ごとに色付けして表示しています。8~10ページは、各都道府県の計画額を100として各施策にどのぐらいの割合で基金を投入しているかを表したグラフです。11ページ以降は、施策ごとに各都道府県がどれだけの基金を計画しているかを表したグラフです。
  資料2は、地域医療再生計画のこれまでの実績と成果をまとめたものです。施策別に課題と目標、取組状況、成果などを記しています。資料の説明は以上です。

○梶井座長 ただ今の事務局からの説明について、御質問や御意見等はございますでしょうか。

○正木委員 資料1の1ページの(参考)の、施設整備計画の執行状況についてです。今の説明では、17.1%ということで、建物・設備関係ではパーセンテージがやや少ないように思いますが、これは予定どおりいく感じなのですか。いかがでしょうか。

○梶野専門官 都道府県別では、施設整備の中でも新築などについては後半にずれ込む形になっています。特段、我々には、ものすごく遅れているという話は入ってきておりませんので、予定どおりには進んでいるのだと思います。

○正木委員 ありがとうございました。

○梶井座長 そのほか、いかがでしょうか。

○藤本委員 今のことに関連して、計画どおり年度内に予算が執行されなかった場合については、何か規定などはあるのでしょうか。

○梶野専門官 平成22年度補正予算は交付の時期も遅かったこともありまして、施設整備関係について、計画では平成25年度末までとなっていますが、工事については平成25年度着工であれば繰越しを認めることにするよう考えています。

○梶井座長 仮に平成25年度に着工できない場合はどうなるのでしょうか。

○梶野専門官 今の段階では、個別に相談していただいて考えていきたいと思います。

○梶井座長 そのほかに、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  続いて、議題2「地域医療再生計画の現地調査(案)について」、事務局から資料の説明をしてください。

○梶野専門官 議題2「地域医療再生計画の現地調査(案)」について、資料3の説明をいたします。
  2ページの別紙を御覧ください。昨年度末の有識者会議において、現地視察については、県庁の意見だけではなく地元の医師会や有識者の御意見を聞くことが必要だということや、少人数で現地視察をするとどうしても専門分野に偏りがちになるので多角的な意見を聞くことが難しくなるという意見を伺いました。これらを踏まえ、今年度行う現地調査については、来年度以降に本格的に実施する予定の現地調査に向けたパイロット調査を行うこととしたいと思っています。
  具体的には、どのような調査を行うことが有効かということで、これについては、現地の関係者とのヒアリングを行う中で検証したい。また、来年度以降については、有識者を少人数で効率的に行いたいと考えていますので、少人数でもやれるような標準的な現地調査の方法を確立したいと考えています。
  今年度に実施する都道府県の選定についてです。今回の現地調査は、有識者12名が2回程度行くことを考えており、専門分野の多角的な視点の質疑を検証する観点から有効であるような場所を2か所選んで行きたいと思っています。具体的には、全国の北と南でそれぞれ1か所、また、事業数が多くて施策も多岐にわたるような、現地調査の参考となりやすい場所を選びたいと思っています。あとは、委員の先生からの御意見をいただきたいと思っています。その中から場所を選定したいと思います。
  今回の現地調査についての事務局からの提案は北海道と愛知県です。北海道については、6つの医療圏を統一していますし、金額的にも120億円を超えるような計画を立てています。愛知県は、全国的にもいちばん高い再生基金が投入されており、施策分野も非常に多岐にわたっていて、バランス的にもよろしいのではないかと思います。
  実際に行った場合には、都道府県から、再生基金の全体像の概要、効率的であると思われるような事業、効果が見られない、うまくいっていない事業のプレゼンを行ってもらい、有識者の先生からの御質問等があればそれについての質疑などをしたいと思います。現地調査に当たりましては、有識者の先生方から質問等があれば事前に取りまとめさせていただいて、都道府県に事前にお知らせして、当日に御回答をいただくことも考えています。
  資料の1ページにお戻りください。2つ目の、ヒアリングの方法についてです。先ほどの説明のとおりで、今回は2泊3日程度以内で実施したいと考えています。ヒアリングの相手は、県庁の職員、医療審議会の会長、県の医師会長、それから、事業主体については任意で来ていただけるようなところを選定したいと思います。具体的なヒアリングの方法は先ほど言ったとおりです。
  下のほうの○の「ヒアリングによる効果」についてです。地域医療再生計画によって具体的にどのような点が良くなっているのかを、行政の視点だけではなく、医療関係者から直接聞く、医療現場の医療従事者等の職員から直接話を聞くことにより、医療課題等の改善効果等を検証したい。また、有識者等のディスカッションにより、より良い計画となるよう必要なアドバイスを行うなど、単に進捗管理をするだけではなく、必要な見直しが行われるように促したいと考えています。
  これらの現地調査の結果を踏まえて、調査方法など、より効果的に行われるように改善を加えて、平成25年度以降のフォローアップに繋げたいと考えています。

○梶井座長 ただ今の事務局からの説明に対して御質問、御意見等ございませんか。

○藤本委員 2点あります。まず最初に、ヒアリングの相手についてです。「事業主体(任意)」と書いてありますが、これは事前に、調査に行く側の私たちの希望で、例えば介護の方のお話を聞きたい場合には、対象者として盛り込んでいただけると理解してよろしいですか。

○梶野専門官 御提案いただければ、相手の都合にもよりますが、できるだけ希望に沿える形で考えさせていただきたいと思います。

○藤本委員 もう1点です。どこの計画の中にも、住民への啓発ということが多く謳われていますが、事業の検証となると、実施主体だけではなく、もう少し違った形での調査が必要になるのではないかと思います。そうは言っても住民の皆さんに集まっていただくわけにもいかないので、その辺は何かよい方法があればよいと思うのですが、いかがでしょうか。

○梶井座長 いかがでしょうか。これは事務局だけではなく、委員の皆様への問いかけではないかと思います。今回の計画変更案を見ますと、その中にも、啓発というのはちらほらと見られますので、全体ではかなりの件数があるのではないかと思います。いかがでしょうか。

○鈴木委員 せっかく行くわけですが、ここに書いてあるような方々だけならば、来てもらって聞いたほうが効率的かもしれません。わざわざ我々が行くのだから、行ったかいがあるような、なかなかこちらに来られないような方々にも現地なら集まっていただいてお話を聞けるとか、あるいは、県庁だけではなく、例えば実際に完成している施設などがあれば、それも見るなどしないと、あまり行く意味がないのではないかという気がします。日程も大変でしょうが、その辺はどのように考えているのでしょうか。

○梶井座長 2泊ということですが、皆様に行っていただくからには、より充実した実りある日程の内容にしていただきたいと思います。今の御意見について、藤本委員、どうでしょうか。

○藤本委員 もちろん来ていただく方々だけではない、現場でお会いできる方々とのお話はすごく大事にしたいと思っています。やはり、机上で説明されていることが現場に行って見てみるとイメージと違っていることは往々にしてありますので、そういう形での現地調査を是非させていただきたいと思っています。

○梶井座長 現地で施設に行くこともありましょうし、そこに関わっている人たちに一堂に集まっていただいて、そこで意見交換というような形も考えられるのではないかと思います。藤本委員の御質問に対して、そのほかの御意見はいかがでしょうか。

○西村委員 この私の提案は次の議題にも関係していると思います。啓発活動について、啓発される県民の側の御意見を直接伺うというのはなかなか難しい。アンケート調査等があればよいのですが、難しいと思うのです。このように、事前にいただいた書類では読み取れないことがあります。私がお願いしたいと思っている1つの案として、このような計画に関与している責任者というか、まず県の方、それから、このようなことをやるための各種審議会などいろいろな会議の座長や委員長をやられた方の話を伺う。もし可能であれば、事前に、こういうことを実施する上でどのような苦労をしているのか。恐らく啓発活動もそうだと思うのです。啓発活動をしたいのだけれども、なかなか住民の方の意見をどのように反映するかが大変難しいというようなこと、こういう努力をしたけれどもそれが必ずしもうまくいかなかったとか、卒直な御意見を事前に伺っておくことができたらよいと思うのです。
  これは次の議題にも関係していまして、評価するときに、課題とか成果とか、御自分のところの自己評価をされると思いますが、こういう表現を見ていると、どうしても優等生的な文章が載っていますので、苦労とか、こういう努力をしているけれどもなかなかうまくいかないとか。これは、それで私どもが評価するので、書く方もあまりひどいことを書くと悪い評価になるのではないかと思われることは分かりますが、次の議題に関しては少し置いておきます。できれば、卒直な今の御苦労を事前にお知らせいただければ、ヒアリングのときも分かるのではないかと思います。大変に抽象的な提案で恐縮です。

○梶井座長 すばらしい御提案だと思います。いろいろな御苦労なさっていてなかなかハードルが越えられないところを、他の県では越えている可能性があります。有識者のメンバーが来年度、また全国を回るときにそのようなことをきちっと伝えるという意味では、今回はパイロット的なことなので、予め出しておいていただいて、私たちもいろいろと考えを揉んでその場に臨ませていただくというのは大きな御提案だと思います。そのほか、いかがですか。

○藤本委員 西村先生がおっしゃられたように、私も、評価のときには、きちんと分析をしていらっしゃるかどうかで点数の高低をつけたいとは思っております。ただうまくいったとか、いかなかったということではなく、それぞれにきちんと分析をされていれば、たとえ事業がうまくいっていなくても、分析されていることについては高い点をつけるような評価の仕方をしたいと思っていました。それと今のお話とは関係があるのではないかと思います。

○梶井座長 是非また、その辺りを加味していただきたいと思います。

○田城委員 地域医療再生計画は、地域医療計画の間に挟まる形で、平成25年度からの次の地域医療計画の準備というと変ですが、平成19年から平成24年度までの地域医療計画にブースター的に入っているところがあります。
  平成25年度からの新しい地域保健医療計画というのは、PDCAサイクルや二次医療圏の組替えなど、多大な負担がかかっていると思うのです。もし、可能であれば、地域医療再生計画でやった努力や知見が平成25年度以降の新しい地域医療計画にどのように活かされているのか、計画する側としては知りたいと思います。
  県の人に多大な負担をかけると思いますが、私の感触としては、地域医療再生計画の特にいちばん最初の平成22年度にやった知見が実は活かされているのではないかと思います。最初は2つの二次医療圏でしたが、そのときにやった分析や、例えばそのときに手がけた医療連携パスが、平成25年度の都道府県の第6次医療計画に活かされているはずだと思います。それはそれとして高く評価できるのではないか。進捗状況だけではなく、都道府県の厚生担当の職員の人たちの知識という意味でも。そこも聞きたいと思います。

○梶井座長 確かに、二次医療圏2か所のときに、これは2か所でやるのではなく、ここでモデルを作って全県下に広めていくということで、この有識者会議でも強く御意見が出ました。ですから、それがどのように反映されているのか、私も是非知りたいと思います。

○佐藤委員 私も今の田城委員の発言に大賛成です。藤本委員のおっしゃる評価も当然、プロセス指標として入ってくる部分ですし、第5次に引き続く新たな医療計画については、既に都道府県の審議会がほとんど終わっている所があるだろうと思います。そうであれば、田城委員の御指摘のようなブースター効果というか、これを使って全体としてどう活性化するかという、県全体での大きな動き。二次医療圏の1つの活動ではあっても、最終的に県の計画の中でどう位置づけられていくのかは非常に重要な視点だと思います。なおかつ、このような背景があってここまで進んできたのだということで、そのプロセスも分かる。同じような評価基準で更に全国に活かされていく視点ではないかと思います。

○梶井座長 平成25年度でもう終りではなくて、これは始まりだという意味で、将来に繋げていく事業だと思います。私は今のお二方の委員の御意見に大賛成です。

○林副座長 過去1年間、少し関心があっていくつかの病院改革委員会に顔を出したりしていました。再生基金は非常に巨額なお金ですから、配分するときにかなり政治的な配り方をしているという印象を受けます。先ほどから話が出ていましたように、我々としては、真実を知りたいというのが1つの眼目だと思います。そのための工夫をどうすればいいか、先ほどから意見が出ているのだと思うのです。確かに住民の声を聞くというのは良い考えなのですが、実務的には不可能です。私の提案は、例えば県議会の与党・野党複数名の議員に計画の感想を我々が聞く機会があれば、もう少し真実に迫ることはできるのではないかという気がするのです。
  それから、各県でもいちばん資金を投入した重点のところがあります。資金がいちばん注ぎ込まれた中で、我々が情報として知り得るのは財務諸表を提出していただくことです。そうすれば、例えばその病院がどこかと合併するとか、建て直すというときに、今までの財務諸表はどうなっているのか。これを見ると、その病院の経営のどこに問題があるのか一目瞭然です。出していただけるかどうか分かりませんが、一応言ってみてはどうかと思います。

○梶井座長 検討事項であろうと思います。そのほかに、いかがでしょうか。だいぶいろいろな意見が出ました。本年度のヒアリングの箇所は、今の案では、北海道と愛知県の2か所、皆様に行っていただきたいと思っていますし、私も是非行かせていただきたいと思います。

○鈴木委員 今までの話にも出てきたと思いますが、我々の医師会の中からも、再生基金の事業が終わった後にどうなるのか、その後に何らかの資金の手当てがあるのか、せっかくよいことをしているのだから診療報酬でみてくれというようなことも、一部出ています。ソフトランディングというか、その辺についてどのように考えているのか知りたいと思います。お金が出るか出ないかは別として、どのように考えているのか。実際は現場では線を引いたように終わるわけにはいかないわけです。その辺の考え方を是非知りたいと思います。

○梶井座長 いかがでしょうか。

○平子室長 御指摘の点について、地域医療再生基金については、御案内のとおり、先ほどの施設整備のような少し長くかかるものは別として、平成25年度末に期限がまいります。基本としては、この計画を立てる際に、継続して行うものについてはもともと都道府県で自前で継続した資金を充てることを想定してやっていただくことが前提です。そういった点で、必要な事業については引き続き行っていただけると考えています。ただ、実際問題としてはいろいろなケースがあり、また、地方からもたくさんの御要望をいただいていることは事実としてあると思います。

○梶井座長 よろしいでしょうか。現地視察の前には予め皆様の御意見を伺って、御質問事項を取りまとめて、事務局が行くということでした。先ほどからいろいろな御提案が出ていますのは、視察のときに反映させるべきもの、あるいはしていただきたいものだったと思います。是非その辺りも御勘案いただいて日程や計画を組んでいただきたいと思います。それでは、この案のとおりに進めることでよろしいでしょうか。皆様の御意見はいかがでしょうか。御承認いただけますでしょうか。

(了承)

○梶井座長 ありがとうございました。
  続きまして、議題3に移ります。地域医療再生計画の評価の資料について、事務局から説明してください。

○梶野専門官 議題3「地域医療再生計画の評価」について、資料4、資料5、参考資料で御説明します。
  まず資料4は、地域医療再生計画の自己評価(案)です。都道府県において、地域医療再生計画のこれまでの事業について自己評価をしていただくというものです。具体的に、ここに記載のとおり、各事業ごとに評価の視点として、「計画の進捗状況に関すること」、あるいは「事業の内容に関すること」、「総合評価として事業全体に関すること」、これらについて、個別にそれらの視点で各都道府県において評価していただきます。具体的には、中段の「自己評価の手法」に書いてありますが、ここに記載の視点に立って、総合的に判断して、S、A、B、C、Dの5段階評価とし、例えばSであれば目標を大幅に上回った成果が上がっており、評価の視点についても高く評価できるなど、このような視点で評価していただきたいと思います。また、都道府県ごとに分類している医師確保対策や地域医療対策などの各施策分野ごとにも評価をしていただくということと、全体をまとめて、その県全体の計画に対する評価も実施していただきたい。
  5段階評価への評価を付けるに当たりましては、その評価に至った理由についても記載していただきたいと思っております。併せて、その施策分野ごとに、総合的に最も評価のよかった評価の高い事業を1つ選んでいただき、その自己評価が高かった理由についても記載していただきたいと。また、悪い事業についても書いてもらって、その理由や対策について記載してもらう。
  自己評価の活用の方法は、今後特徴的あるいは他地域で参考となるような事例を紹介して、活用させていただきたいと思っております。
  資料5は、有識者会議の評価(案)です。都道府県で自己評価していただいたものを取りまとめて、有識者の委員の先生方に、その評価について同じように計画の事業ごとに、ここに記載の評価の視点に立って評価していただきたいと思います。評価結果については、最終的には3月末までに取りまとめさせていただき、都道府県にフィードバックしたいと考えております。
  具体的な記載の方法については、A3の大きな表を参考にしていただければと思います。説明は以上です。

○梶井座長 ありがとうございました。ただ今の事務局からの御説明について、御質問、御意見等ございませんでしょうか。

○佐藤委員 先ほどの議論の続きになってしまうかもしれません。今回の1つのひな型として、評価シートを出していただいたのですが、先ほどの「これまでの取組状況(進捗状況)」と、「これまでの成果(今後期待される効果)」、この2つの項目は実はプロセスの部分とアウトプットの部分とアウトカムの部分が記載されていくべきではないのかと。経過途中の議論がきちんと示されるのが、「これまでの取組状況(進捗状況)」であるとすると、ここに記載されているのは、結果の部分が多くなってくるような感を持たざるを得ないのです。要はプロセス上の問題点とか、それを推進したさまざまな課題とか、先ほど進める上での問題点は何かということを注視しましょうというような議論として一応していくのであれば、ここはアウトプットなのかプロセスなのかということを明確にして、隣にある(期待される効果)のほうについていえば、アウトプットなのか、アウトカムなのかということを、もう少し明確にしていかないと、期待される効果と、できた現実と過程の部分というのが整理できないのではないかという危惧を持ちますが、いかがでしょうか。

○平子室長 御指摘いただいたこれまでの取組状況については、基本的にはプロセス評価というようにお考えいただいていいと思います。また、これまでの成果というところについて、これがアウトプットなのか、アウトカムなのかという問題がありますが、基本的にアウトプットを中心に記載されていることが多いと思いますが、最終的に再生計画の中で、アウトカム評価ができるように設定されているものについては、個々に合わせて評価を書いていただくということが基本的な考え方になろうかと思います。

○佐藤委員 やはりプロセスがなかなか難しいのだなと改めて思いますが、御説明は了解です。

○梶井座長 そのほかいかがでしょうか。

○齋藤委員 これは、SからDまで5段階評価をして、CとDのところで、「計画どおり進捗しておらず、大幅な改善が必要である」、あるいは「目標を達成できる見込みがなく、中止する必要がある」という場合は、C、Dの評価がつくのですが、こういった改善あるいは中止といった場合に、そのあとの手続としては、計画の申請のし直しなのか、それとも全くこのお金は使わないということなのか、あるいは同じ交付金の中で計画しているほかの事業に転換することができるのか、その辺りの手続を教えていただけますでしょうか。

○梶野専門官 時期的にも平成25年度までという期間的な問題もありますが、計画について、これよりこういうやり方をしたほうがいいというものがすぐ決まるのであれば、計画についてはすぐ変更して、新たな計画を立てていただいて執行していただくという、変更の手続が考えられます。

○齋藤委員 中止の場合は、どういうことになるのですか。

○梶野専門官 中止の場合であっても、もともとの課題に対して課題を放置するのもいかがなものか、というのもあるので、基本的にはやめられた事業に対する課題の解決の方法も探っていただくというのと、あるいは残額については、ほかに必要な事業があれば、そちらのほうに充てていただいてかまわないと思います。

○藤本委員 質問ですが、「有識者会議の評価」のところで、まず最初にそれぞれの施策に対してSからDまでの評価をしますね。評価結果を点数に換算して平均値を出すということになりますと、1つの施策に対して、Sを付けた人とDを付けた人とか、そこで中和されてしまうといいますか、点数になってしまうと、実際にCを付けた方が何名いて、Dを付けた方が何名いてとか、そのようには出てこないということですよね。そうすると、ここで言っているSからDまでのこのメッセージが、先方には伝わらないと思うのです。最後にある「評価結果」の取りまとめの仕方で、県にフィードバックした場合に、県が受け止めて、どのように施策を変えていくのかというイメージがわからないのですが、いかがでしょうか。

○梶井座長 事務局いかがでしょうか。

○梶野専門官 委員の先生に評価していただいて、SとかAとか付けていただく場合には、やはりそこに委員の先生のこれは駄目ですよとか、いいですよとか、こういうふうにしてくださいというコメントは書いていただきたいと思っておりますので、そこの部分については、そのまま御提示することになりますので、文章的なことで伝わるかなと思います。また、極端な話でSとDが重なってというようにはあまりならないのかなと想定するのですが。

○田城委員 実は私は内閣官房で地域再生医療ではないのですが、地域再生計画で、特定計画というのが今年度できましたので、その評価を6名でやったのですが、Aが3名、C、Dが3名ときれいに分かれたという案件がありまして、それは専門分野が違うというのもあったので、藤本委員が御懸念のことは発生し得ると思います。12名の委員ですから、そんなに極端に割れることはないのですが、やはりそのスタンディングポイントによって評価の具合が違うのは事実なので、点数化するのはやむを得ないと思いますし、人数が多ければ多いほど、それは正しいものになると思うのですが、特に割れたものに関してはSが何名、Dが何名というのはただし書きで付けて、それから、特に優れた、この点は評価できるけれども、この点はちょっと注意とか、ネガティブなコメントが多くの委員から寄せられたというようなものを付ける形で処理できるかとは思います。ほとんどの案件は大体みんな同一なのですが、ものによっては確かにきれいに2つに分かれる可能性は否定できないと思います。そのときの対処法は、S何名、D何名という括弧書きはいいかもしれないと思います。

○藤本委員 そのSからDまでの評価はいいのですが、点数化するということの意味をお尋ねしたいと思います。前の基金をどこに、いくら出すかというときには、ほかの都道府県との比較があるので、点数化して順位を付ける必要がありましたが、今回はそれぞれの都道府県ごとの評価となっています。それをまた他の都道府県と比べるという意図で、これを数値化するのですか。数値化することの意味がよく分からないのですが。まして都道府県ごとの純粋なる評価であれば、点数化する必要はないのかなという気がするのですが、いかがでしょうか。

○梶野専門官 点数化しているのは、委員のAやBを足して、最終的に元に戻したときに、それがAなのかBなのかというのを判断するときに、点数化していたほうが分かりやすいというか、元に戻しやすいという意味でございます。

○藤本委員 有識者の総意を点数でまとめることが目的ですね。分かりました。

○西村委員 いまの議論とちょっと重なるようで若干ずれた議論をするのですが、私はこの会議の権限がどこまであるのか今一わかっていなくて、例えばいま例にあるようなことで言うと、研修医の宿舎等整備事業が全然意味がないと評価したとして、これを、やめろという権限は、たぶんないですよね。結果的にもう既に配分したものに。そうすると、私はどちらかというと、いま点数化も含めて、私どもの会議としては、先ほど田城委員がおっしゃった、次の地域医療計画に私たちの意見を何らかの形でちゃんと考慮していただきたいと。そのための評価の結果を提示するという。それだけではないと思いますが、その辺り、ちょっと私も勘違いしているかもしれないので、事務局からも、これがどういう権限があるのか。私たちがこれをやめろという権限があるとは思っていませんから、それはいいのですが、どこまで私たちのやることに権限があるのか。やる以上は、将来的に各都道府県の計画に私たちの評価を考慮していただくことをお願いするか、その辺りの権限が分からないので、ちょっと曖昧に表現いたしますが、もしそれをある程度やってもらえるのだったら、相対的にお宅の県はほかの県と比べて結構よかったですよと。しかしお宅の県は総合的にまずかったですよというための点数として、私は若干の意味があると思うのです。すみません、そもそも私は委員の役目を分かっていないということで、申して恐縮ですが。

○梶井座長 改めて事務局いかがでしょうか。

○梶野専門官 有識者会議の権限としては、まず有識者の委員の先生方には、計画について評価、あるいは技術的助言をいただくということが1つあるのですが、これ以外に地域医療再生計画の目標を達成できないおそれがあると有識者会議の委員が認める場合については、厚生労働大臣は事業を中止させることができるというような規定がございます。場合によっては、委員の先生方の御指摘によって中止させることは可能であるということです。

○西村委員 実際問題、建て始めているのにやめろというのは難しいですね。ほかの事例で、やめてくださいというのはあり得ると思いますが、建設関係の事業については実際問題、たぶん難しいですよね。できたらここで、どういう形で会議の結果を各都道府県に御考慮いただくかという方針を少し決めておくほうがいいのかなと思うのですが。私の個人の意見です。

○内田委員 田城先生、西村先生のお話にも関連するのですが、そもそもこの評価がタイムスケジュールでどのようになっているのかということです。地域医療再生計画自体は、平成25年度で完結するという話になっていますが、このタイムスケジュールに当てはめてみますと、ほとんどこの評価が、地域医療計画の中では反映されない時期に出てくるのではないか、見直しにも間に合わないのではないか。ですから当然これはその地域医療再生計画の中に落とし込むような形でなければ、ここの評価というのは意味がないと思われるのですが。
  それから、先程来のお話と資料1の説明から言いますと、かなりお金にしても事業内容にしても、積残しが出る可能性が大きいと感じています。御説明の中ではその辺の対応を柔軟にして相談に乗るというようなお話もありましたが、その辺の判断をどのようにされるのかお聞かせいただければと思います。

○平子室長 今、都道府県のほうでほとんどの県が策定している地域医療計画への反映については、今回の評価が直接間に合うか間に合わないかという点では、恐らくかなり厳しいと思います。ただ、もともとこの再生計画自体が、策定していただいている地域医療計画に、全く考慮されずに作っている県があるかというと、たぶん実務上はほとんどあり得ないと思っていますので、相当程度反映しているという点があるだろうと思われる点が1点と、もう1つは、継続して今回の作業もそうなのですが、都道府県が自己評価を目指して、基本的には資料を作成してきていますので、こういったプロセスのところは一定程度反映されるだろうと思っています。また、次回の地域医療計画については、1年ごとの見直しも、必要によってはあり得べしということで、都道府県には技術的助言ということで行っておりますので、そういった中で反映していただくということがあろうかと思います。また、使い残しの件については、先ほどお答えしたとおりの考え方ですが、見直す場合には地域医療再生計画の中に改めてきちんと位置づけていただくということが、まずは大事だと思っております。

○田城委員 まず、地域医療再生計画の評価ですと、これは基金としてもちゃんと振り込まれていて、それは各都道府県の裁量ですよね。我々有識者会議がいろいろ意見は言いますけれども、都道府県の裁量でやっていますから、ある意味、予算の執行状況ですよね。その予算が正しく使われて、その結果、建物が建つなり、研究会や住民に対する説明会、啓発のグッズなどに使ったということの進捗というのが第1段の評価になるのだろうと思います。そういったアウトプット、アウトカムの話も出ていますが、それは確かにすぐには出ないものも多いです。特に医師確保というのは、何年後ですから、それは確かに現時点、若しくは来年度、平成25年度に評価するというのは、まだちょっと時期尚早というか、効果が出ないときにやらざるを得ないので、やはり本当に予算の執行状況、それから、目に見えるものでその効果が出ているかどうかに限られるのではないかと思います。
  それから、確かに計画を中止といいますか、優先順位を付けてこっちの計画ではなくて別の計画のほうがいいのではないですか、ということはできるのですが、基金は振り込まれているので、それに使った金を返せということはあり得ないですよね。各都道府県の裁量で別のものに使ってくださいと我々が言うことになるかと思います。ですから、評価に関しては、意外と限定されているのではないか。
  もう1つは、地域医療再生計画に係る有識者会議、どちらかというと評価調査がメインだったと思うのですが、例えば、私は内閣官房で環境未来都市の評価調査委員もやっているのですが、あれは確かにどの市を選定するかという評価調査をするのですが、そのあと選定された都市に対して、推進ボードという別の組織を作って、ほとんどの評価調査委員からと、新たに加わっているのですが、選ばれた所に対して、まだ計画が未熟な部分に関しては、それを推進するように意見を言う。我々は確かに今でも技術的な意見は言えるのですが、評価したときに少しコメントを付ける程度の専門家の意見だったのですが、あと2年しかありませんが、平成25年度以降、この計画でこの基金を使ってやっているけれども、事業は継続しているので、ここのところをもう少しやったらいいのではないかという、現地でもうちょっと具体的な関与、関わり方というのはできるのではないかなという気がしています。それは環境未来都市がそういうやり方をしているのです。
  何を言いたいかというと、我々は評価する側なのですが、評価しつつ意見を言うということは、介入するわけですよね。評価する側としては本当はよくない。介入したらその介入の効果、言うことを聞いた所がまた点数が伸びてしまうという、若干矛盾することはあるのですが、先ほどから言っているように、環境未来都市ではそれもありと。1回選んでしまってからは、更によくなるように積極的にアドバイスをしようという形で、現地調査を今、何回かやっています。選んでもう基金は振り込まれてしまっていますから、これ以上お金の増減はないので、振り込まれたお金を更により良く使うためには、委員12人の総力を上げて、もっと積極的に関わっていくというのも認めていただいていいのではないかと思います。

○梶井座長 私は素晴らしい提案であろうと思いますが、いかがでしょうか、委員の皆様。

○正木委員 病院で行っている目標管理のようなもので、各人が目標を立てまして、自分が立てた目標に対してこのくらいできたというのを本人が評価するわけです。その場合には、部下が持ってきたものの自己評価に対して上司とお互いに話合いをします。これは上司がその部下の日頃の活動を見ているからこそできるのであって、それを見ずに自己評価だけを持ってきたときに評価できるのか、少し難しいような気もするのです。終わってから評価するには、我々も介入しましたので、評価もできるかと思うのですが、途中の評価というのはなかなか難しい状況になるのではないかという気がしますが、いかがでしょうか。

○鈴木委員 考え方としては理想的で、取組としてはそういうことなのでしょうけれども、実際問題として、今年度は2か所ですからいいとして、来年度、残りの5か所を2人一組でというと、一組が7、8回ですよ。スケジュール的に言ってそこまでできるのか。しかもそれは中間評価ですよ、最終ではないですよね、まだ事業が続いていますから。そうすると、またこういうことをやるのか、最終評価というのは。来年度の取組みに対して、どういう意味があるのか。そういうものの位置付けを事前にはっきりしておいたほうがいいのではないかと思います。

○梶井座長 事務局のお考えをお聞かせいただければと思います。

○梶野専門官 一応、再生医療計画自体は平成25年度末までですので、来年度評価することによって、最終年度でできる限りより良い方向へ持っていくのであれば、来年度中、早い段階に終わらせるというか、御指摘することによって、多少の軌道修正ができるとか、そういったことには活用できるかと思います。やはり最終評価でないことは確かですので、また改めて最終的な評価はしていただくことにはなると思いますが。

○梶井座長 巨額の基金が投じられておりますので、たぶんこれは25年度で結論が出せる問題ではなくて、将来に向けて大きな基金が投じられたというように私自身は思っております。そういう意味で、現時点での検証、当然、当初目的が提示されていますから、それに対してどうであったかということを、当事者、この有識者会議で、それぞれが検証していく。その中で非常にうまくいった事業も出てくると思いますし、中止に追いやられてしまった事業も出てくると思います。
  各都道府県はもう御存じだと思うのですが、やはり全国で共有していくということがすごく大事であろうと思います。そういうことを共有しながら、それを更に継続、発展させていくということにしていかなければ、なかなかこの25年度でスパッと終わりました、ということであれば、こういう基金がついてよかったということで終わってしまう可能性もあります。私も先ほど田城委員から御提案がありましたように、どういう形にしろ、フォローアップ、そしてどのようにそれが発展していったかということを、これは各都道府県だけではなくて、国民の皆様に知らしめていく必要があるのではないかと思います。是非その辺りのところを、今日すぐに御回答は無理だと思いますが、御検討賜れればと思います。

○田城委員 今の梶井座長の御指摘のとおりですし、鈴木委員からの御指摘にもありましたが、平成24年度は、初めての我々が現地に行っての調査ということなので、2か所に我々12人が行って、その現地の調査もさることながら、12名の委員同士の軸足の持ち方とか、意見統一といいますか、評価の方法の統一をするのも1つの目的だと思うのです。平成25年度は、2名ずつで全都道府県に行くので、そこで提案なのですが、確かこの地域医療再生計画のいちばん最初の議論にもあったのですが、非常に優れた取組みを全国のほかの都道府県に紹介して、全国展開していくというのも、1つの目的だったと思うので、平成25年度は各都道府県には2名しか行かないのですが、その事業ごとに優れた取組みというのを記述して、それもある程度点数化とはなるのですが、25年度の中間報告の報告書には、事業別に、特に優れた事業、基金の使い方で効果の大きいもので、ほかの都道府県に紹介したいもののリストとか事例集、医師確保としては、例えば島根県が優れていて、こういう取組みはこういう効果がありましたよ、というようなものを作ることを、次年度行うと。ですから、逆に24年度の我々全員で行くときも、そういうことも意識して現地の見方をするとか、委員によって評価が割れるということがあっては、特に25年度以降は困るので、そういうすり合わせもかねて、2泊3日の合宿ですから、委員同士のすり合わせも必要かなと思います。

○梶井座長 2泊3日の合宿だという御意見で、すごく分かりやすい御意見だったと思います。そのほか、評価について御意見ございませんか。

○林副座長 田城先生の意見にも賛成なのですが、事業はうまくいっても、地域医療そのものがうまくいっているとは限らないのですね。そういう局面をかなり見かけてきたものですから、その辺の我々の評価のフレームというのをどうすればいいのか、私自身まだ考えが定まらないのですが、どうしても県がお金を投じる所は1つの病院にどういう事業をするかということで予算を付けるのですが、見ておりますと、実際問題はむしろそれは医療圏、面としての問題が大きくて、ひとつの病院が崩れると、そのしわ寄せがその近辺の病院にいって、今まですごく具合が良かった病院までも、一緒に引きずり下ろされて、駄目になっていくという例もたくさんありますね。いままで良かった病院に県が期待を込めて予算は付けるのだけれども、面として崩れたために、結局は事業がうまくいっても、地域医療としては、駄目になっているという局面がありますね。
  それから、いつもターゲットになるのは、公立病院なのですけれども、ここ2年ぐらいの間、黒字になってきたと言われるのですが、どうも財務的に見ると、一般会計から繰り入れられたものも含めて、よくなったと言っている節もあるように見受けられます。もう既に独法化した公立病院が62になりましたね。ということで、経営形態がかなり変わってきてしまっているのです。経営形態が変わってしまったところに、この事業資金が投入されたところが、果してこれからどういう発展の仕方をするのか、評価するときに、非常に複雑な様相になってくるものですから、私にも良い知恵がないのですが、果たしてこのフレームをどのように構築していけばいいか、皆さんの意見を是非お聞きしたいなと思います。

○梶井座長 大変重要な視点だと思います。

○林副座長 実際例えば、最近の医療問題で問題が指摘されて、何とかしなければならないと頑張っている公立病院は確かにあります。財政的にも非常に改善されている所はもちろんあります。ですが、公立病院が財政的に改善されるというのは、また一方では困るようで、実際にある事例では、あまり貯金ができ過ぎると、今度、何年後かに地方交付金はカットされるから、あまり黒字にしてくれるなと言われているようです。その病院は県からのアドバイスで、退職金全員の引当金で利益を削いでしまったほうが、地方交付金の交付がカットされないで済むという状況すらあるわけです。私はこの資金の分配と、それがうまくいったことと、地域医療が良くなるという関係が非常に複雑なように思うのです。どう整理すればいいのか是非先生方に意見を拝聴したいと思います。

○梶井座長 いかがでしょうか。

○鈴木委員 経営を見る場合であっても、公立病院の経営が一般会計から繰入れがないと成り立たない。それでも赤字みたいな、そういうところがそもそも問題なので、比較するにはイコールフッティングで、そういうものをちゃんと分けて、どのぐらい改善したとか、そういうことを見ていかないと、今回の基金で、あるいは診療報酬の改定で急性期の手術とか、DPCのところはかなり上がっていますから、そういうものによる改善で、今までの問題点が隠されてしまうようなことがあっては、結局お金がなくなれば、また元に戻ってしまうことにもなりかねないので、その辺は我々としては、是非しっかり検証してほしいと思います。

○田城委員 林先生の御指摘はそのとおりだと思います。地域における指標となると、いちばん最初の平成21年度の二次医療圏のときの、各都道府県には、地域の状況で、医者が10万人当り何人とか、救急車の台数とか、死亡率というのを書き込んでいたので、数字で見る、やはり地域として評価するということになると思います。ですから、基本的に保健所管区と二次医療圏が大体一緒ですよね、また、今度組替えがあるかもしれませんが。そういう意味では、都道府県立の保健所と政令市や市立の保健所といろいろ区分が難しいとは思いますが、是非保健所に、県ですと病院の監視もしていますから、彼らに少し地域全体の指標、本来救急とか医師数とか。逆に難しいのはコンビニ受診が減ったかどうかということは、どう評価するのか難しくはなるのですが、救急搬送数の一次救急にたるかどうかというものの比率とか、そういうので地域全体、若しくは患者さんの受診行動の変化はそれで見れるのではないでしょうかね。どこかの病院、特に公的病院の財務諸表ということではなく、地域全体の指標のいくつかを選び、平成21年度のときの地域医療計画のいちばん最初にはそこの評価があったと思うので、それを指標にされたらいかがでしょうか。

○梶井座長 そのほか御提案ございますでしょうか。個別の事業がうまくいったかどうかということ以外にも、地域全体を面として捉える場合に、どういう評価があるのかということについて、田城委員のほうから地域全体としての指標を我々で決めて、それを出してもらえればいいのではないかということでした。確かにこれは個別の事業のためにではなくて、二次医療圏とか三次医療圏に対して取り組むための基金だということですので、確かにそういう捉え方は大事になると思いますが、よろしいでしょうか。なかなかすっきりと結論が出ないところもありますが、事務局から示された案を土台にして、今、皆様から言われた案が取り込めるものは取り込んでいただいて、実施するということで御承認願えますか。

(異議なし)

○梶井座長 ありがとうございました。続きまして、議題4「地域医療再生計画の変更について」にまいります。昨年度末の会議で、2億円以上の新たな事業に取り組む場合には、計画変更の承認に当たって、有識者会議の意見を聞くことになっておりました。このため、今回愛知県から提出されました変更申請について説明をいただき、質疑応答を行いたいと思います。それでは、愛知県の変更について概要の御説明をお願いいただけますでしょうか。よろしくお願いします。

○愛知県庁 愛知県医療福祉計画課長の青?と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。当有識者会議からは、本県の地域医療再生計画に対しまして非常に有意義な御助言をいただいております。厚く御礼を申し上げます。また、本日は貴重なお時間を割いていただき、重ねて御礼を申し上げます。
  愛知県地域医療再生計画の変更につきまして、説明は資料6の最終ページにございます別添4を使って行わせていただきます。別添4の「愛知県地域医療再生計画の変更(概要)」を御覧ください。
  資料の最初の○ですが、愛知県では地域医療を守る上で最も優先すべき課題は、救急医療体制の確保であると考えております。本県では、「地域医療連携のための有識者会議」を設置しており、この会議から地域医療確保のための提言を平成21年2月にまとめていただいておりますが、その出発点となった基本認識がこれであります。地域医療再生計画を策定する際にも、この基本認識が一番のベースになっており、資料の表にありますとおり、平成21年度補正予算による計画では、医療機関の連携により24時間365日救急患者を確実に受け入れられる体制の構築を目指し、また、平成22年度補正予算による計画では、小児救急・周産期・精神科救急など、個別分野の救急医療を中心に体制整備を図ることとしております。
  2つ目の○にありますように、これら計画を実施することにより、本県の救急医療体制は概ね充足する見込みとなっておりますが、その下の○にありますように、東日本大震災の発生により災害医療体制の充実強化が緊急課題となりました。
  国におかれましては、東日本大震災で認識された災害医療等の在り方についての検証が平成23年10月の報告書にまとめられ、その報告書に基づき、資料にありますように、平成24年3月に医政局長通知が発出されております。この通知では、災害拠点病院の指定要件の見直しや災害医療における保健所機能の強化、研修訓練の実施など、災害医療体制の充実強化が強く求められております。また、その下にありますように、平成24年8月に内閣府から発表された南海トラフ巨大地震の被害想定によりますと、本県では最大で、全国最多となる約10万人の負傷者が発生し、また、約38万8,000棟の建物が全壊するものとされております。このような東日本大震災の検証及び南海トラフの被害想定を前提として、災害医療体制を作り直すことが、本県にとりまして大変大きな課題となっているところでございます。
  そのような中、資料の矢印、右の点線の囲みにありますように、平成21年度補正予算による地域医療再生計画の一部事業におきまして、執行の過程で補助対象経費が減額となり、執行残が発生する見込みであります。経費が減額になりましても、計画で目指していたところは、概ね達成できるのではないかと考えており、この執行残を新たな課題解決のため積極的に活用させていただきたいと考えております。 
  災害医療につきましては、これまで災害拠点病院の指定、DMATの養成、消防と連携した実践的な訓練など、本県の救急の先生方にも御指導いただきながら進めてまいりました。しかし、東日本大震災を踏まえますと、本県では資料の下の「ポイント」のところにありますように、災害拠点病院の機能強化と急性期から中長期にわたる災害医療コーディネート体制の整備が大きな課題となっていると考えております。コーディネート体制は医療チームの配置や、医薬品の調達配備をはじめ、さまざまな調整機能を担うものでありますが、現在、二次医療圏レベルと県レベルの二段構えで、体制作りを関係者間で協議しているところであります。一方、相当額の経費を要します、災害拠点病院の機能強化につきましては、地域医療再生基金により、早急に整備の支援をしてまいりたいと考えております。
  これらの課題を含めました新たな災害医療体制につきましては、本県の医療計画が平成25年3月に改正予定でございますが、その中でしっかりと位置づけるべく、そちらのほうの策定作業も、現在同時並行的に進めているところでございます。今回計画を変更する額は右の囲みにありますように、約3億5,000万円で、内容としましては通信手段として衛星電話等の整備、診療に必要な水を確保するための井戸設備の整備、DMAT等を即座に現地や病院に派遣するため、悪路にも対応可能な4WD車両の整備でございます。また、保健所も地域におけるコーディネートの中核としていくことから、衛星電話等を確保してまいります。東海・東南海・南海の三連動地震はいつ起こってもおかしくないと指摘され続けております。どうぞ、今回の計画変更につきまして、御理解を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。説明は以上でございます。

○梶井座長 ただ今の御説明に御質問等ございますでしょうか。田城委員、どうぞ。

○田城委員 細かいところですけれども、いただいた資料の21ページを見ると、この表が「災害拠点病院の状況」というので、DMAT等、悪路対応の車両の保有というのが、現在は1病院で、未保有が33病院と書いてあって。それから、いただいた資料の13ページに新旧の表があって、ここに(3)?イに、「助成対象」と書いてあるのですが、この積算根拠を、たぶんこの金額を29で割ると1台当たりの値段が出るのだろうとは推察はされるのですが、そういうことでいいのですね。各病院に1台ずつということなのでしょうか。その積算根拠が、この最後のを見ると、それぞれの金額は書いてあるけど、何掛ける何という積算根拠がないのです。特に、この車両について教えていただけますか、細かくて申しわけありませんが、お願いします。

○愛知県庁 失礼しました。愛知県の災害拠点病院は、御指摘のとおり34病院ございますが、そのうち29病院がこの4WD車を保有していないということでありますので、その29病院、独自に持っているところは別でございまして、この29病院に対しまして1台500万円で一応積算をいたしております。

○田城委員 分かりました。被災3県のことを後からつぶさに見ると、確かに各病院に1台ずつあってもいいかもしれませんが、ただ、逆にこれは集中運用、どこか数箇所に5台ずつまとめて置いて、集中運用したほうがいい場合もあり得ますよね。そうすると、各病院に1台ずつ配ってあって、しかもその病院が被災したときに、そこに置いていた1台は使えなくなったりする可能性があるわけですよね。だから、くどいのですが、各病院に1台ずつ配るというのが、本当に効率的な運用かどうかということの検証もされたほうがいいのではないでしょうか。そうしたら、20台をもっと有効に使えるとか、500万円ではなくて、もっといい、700万円ぐらいの、どんな悪路でも大丈夫な車を20台というやり方もあり得るわけですよね。

○愛知県庁 どうもありがとうございます。持ち帰らせていただきまして、検討させていただきたいと思います。私どもも、これが有効に使われることが本当に必要なことだと思っておりますので、もう一度しっかりと検討させていただきたいと思います。

○梶井座長 佐藤委員、どうぞ。

○佐藤委員 今の第5次医療計画の見直しにおいて、災害医療等の在り方検討会には、私も前回出席させていただきました。いろいろな議論があった中で、基本的に確認したいのは、まず従来、第5次であったのは、EMISとの情報ネットワーク、災害拠点病院の問題、DMATの問題、この3点については見直されたという。今回、新たに入った視点は何かというと、中長期の視点だということがまず1つ大きな前提としてあると思うのですね。先程来、中長期の問題については御説明があったのですが、そちらは医療計画のほうでやって、従来型のほうを費用がかかるというお話で、こちらの再生基金に持ってきたという御説明だったのですが、中長期の問題もかなり費用のかかる問題です。例えば、またもう1つだけ聞きたいことが、ロジスティックの問題もあるのですが、それに関して言えば、いま何を整備しなくてはいけないかというのをこちらのほうの医療計画のほうに回した理由は、単なる財政の配分上の問題だけなのでしょうか。それとも、むしろ医療計画の中で中長期の視点をどう議論するかというのが、逆に言うとまだ不十分だという視点なのでしょうか。その辺、もし背景が分かれば。どちらでも費用はかかるのですよ。ですから、かかる費用の優先度を決めていった経過がどういう経過なのか、教えていただききたいと思います。

○梶井座長 いかがでしょうか。

○愛知県庁 中長期の対応は、私どもも大きな課題と認識をしております。こちらのほうは、先ほど申し上げましたように、二次医療圏レベルと県レベルで、いま協議をいたしております。その中でまた必要なものが出てくれば、それはまた、ちょっとこの基金には間に合わないかもしれませんが、また別途しっかり手当てをしていかなくてはいけない問題だと思っています。取りあえず、今はっきりしているのは、災害拠点病院の機能強化という部分が一刻も早く急がれる問題でありますので、これについて少し先行させていただいたというようなことであります。中長期につきましては、保健所が中核となりますので、まずは通信手段をしっかりと確保するということで、衛星電話を挙げさせていただいております。

○佐藤委員 分かりました。医療計画を楽しみにしております。それから、ロジスティックのことで、今回は2番目に受水槽の点が出ておりますが、この災害医療の在り方検討会の中では、やはり受水槽の問題も当然、井戸水をどうするかという問題、また、地震によって井戸水がそこでストップしてしまうとか、いろいろな問題が出てきているのです。例えば、受水槽の場合ですと、透析の方がいるか否かで相当に量が違う。それから受水槽だけでは駄目で、ポンプをどうするんだ、油をどうするんだという話がかなりこのロジスティック全体としてやはり検討しなくてはいけないのではないか。ですから、管内が尾張地区・地域の計画であれば、それぞれの医療機関の特性や従来の機能の何が不足で、何を補填するのかという辺りの説明をもうちょっと。ここの部分の費用が全体の占める中でも非常に大きい部分になってきていると思いますので、特に、そのロジスティック、やはり足りているものと足りていないものの明示というのが重要ではないか。水だけあっても実際には動かないというか、水が取れないというのも現実あった問題としてございます。そういうことを含めて御検討いただければと思っております。

○愛知県庁 今回、執行残を使わせていただくということで財源が決まっておりますので、その中で何を優先的に捉えていくかと。診療に必要な水というのはやはり重要だと思っておりまして、受水槽が1日分ない所、ない所でなおかつ井戸がない所、こういうところについてはやはり絶対必要だろうということから、今回挙げさせていただいております。そのほかのいろいろな、先生のおっしゃるとおり、更に必要なものも当然ありますので、そこはしっかり病院とも話合いしながら、必要なものはきちんと揃えられるように整備を進めてまいりたいと思っております。ありがとうございます。

○藤本委員 現地調査のこととも絡むのですが、やはりこの再生基金を使ってやる事業と、そのほかのところからお金が出てくるものと、総合してたとえば災害医療という大きな枠組みの計画になっていますよね。そうすると、こちらの再生基金ではこれだけお金を使っており、それ以外のところではこれだけ使っているという全体像が見えたほうが、私たちは判断しやすいなと思います。
  資料で、新規の事業で「0千円」となっているところがあります。資料でいうと、10ページの?休日急病診療所運営費助成事業の中のエで、稲沢市医師会休日診療所のところが「0千円」となっているのですが、これは事業としてはあるけれども再生基金からはお金を出さないで、ほかから出すと理解してよろしいのですか。

○梶井座長 いかがでしょうか。

○愛知県庁 いま御指摘いただきましたのは、10ページの「稲沢市医師会休日診療所の事業総額0円」のところですね。こちらにつきましては、黒字になりましたので支援する分がなかったということでございます。ほかの休日急病診療所はそれぞれ赤字が発生いたしておりますので、それに対して支援をさせていただきまして、きちんと一次の医療が提供できるようにしております。ここは結果的に黒字になりましたので、0円に変更したということでございます。

○藤本委員 ありがとうございます。

○西村委員 言葉の表現で私が誤解していると思うのですが、変更前の概要のところで、「小児・周産期・精神科など分野別の救急医療体制の構築」というのが書いてあって、これが概ね充足できるということで、あとの話の災害に関して、私は特にコメントはございませんが、精神科の救急医療体制というのは、事前の計画を拝見しても、それほどはっきり謳われていないようで、これは私の誤解かもしれませんが。しかし、私はもちろん認知症等々、医療が全てと思っていないので、誤解があると困るのですが、救急に関しては、精神科救急科というのはやはり結構大事なことであるという印象を持ちますので、そこはどういうふうになっているのでしょうか。

○愛知県庁 愛知県では、平成22年度の補正予算の計画のほうで、この精神科救急を挙げさせていただいております。その中身と申しますのは、身体合併症の精神科救急患者さんを受け入れる施設をしっかりと整備をするということです。愛知県の場合、ここが救急の現場で非常に苦労していると、かねがね聞いており、ここの手当てを今回させていただきました。当然それ以外の救急患者の問題も、精神科としてございます。これにつきましては、今回医療計画の中で、5疾病5事業になりましたこともあり、現在鋭意検討しております。必要な部分につきましては、また別途手当てを考えていかなければいけないと思っておりますが、平成22年度の再生計画で挙げました、この精神科救急に関しましては何とかできそうな感じで、いまはきているということを申し上げたかったので、大変失礼しました。

○西村委員 それは、だから予定どおり。

○愛知県庁 そういう意味で申し上げました。

○西村委員 分かりました。

○梶井座長 よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、委員の皆様にお伺いしますけれども、今、皆さまから提案されました意見を踏まえて、必要な計画について更に検討していただいた上で実施していただくということで、よろしゅうございますか。

(了承)

○梶井座長 ありがとうございました。最後に、事務局より資料の御説明がございます。よろしくお願いいたします。

○梶野専門官 最後の資料ですが、「各県の地域医療再生計画変更の一覧」ということで、今回資料7を付けさせていただいております。前回の有識者会議のときに、2億円以上の再生計画の変更について、有識者会議に諮るということだったのですが、それ以外の事業についても、変更について一覧を御報告していただきたいということでしたので、今回、一覧にまとめさせていただいて御報告した次第でございます。以上です。

○梶井座長 それでは資料7につきまして御質問、御意見等ございますでしょうか。田城委員、どうぞ。

○田城委員 120ページですと、変更前と変更後で金額が違う。これは当然そうだと思って121ページを見ると、変更前と変更後で同じ金額が書いてあるのですね。これは何かの間違いでしょうか。期間が違うのですね。

○梶野専門官 変更期限が、例えば平成23年度から平成24年となっていたものが、平成25年度までとか、そういう変更だと思います。

○田城委員 失礼しました。では講習会の変更とか、内容。金額はそのままで、期間を変えたとか、内容を変えたということですね。それからいちばん下だと、スキームの見直しということですね。分かりました。申しわけありません。

○梶井座長 そのほかいかがでしょうか。これは、各都道府県によって変更点の取上げ方がちょっと違いますかね。

○梶野専門官 そうですね。各県によっては、契約の入札執行残の細かいところまで出しているところもあります。今回、計画が変わったのを全て出すということでお願いしていたものですから、多少ばらつきはあると思います。今回の変更していただいたもので、何か気になるような点ございましたら、後でも結構でございますので、事務局のほうに申し出ていただければ、内容等について御説明させていただきたいと思います。

○梶井座長 ということですので、よろしくお願いいたします。変更概要、変更理由を読ませていただくと、実はいろいろなことが分かってまいりました。やむを得ないというのもありますし、事前にもう少し詰めておかれればよかったのではないかとか、ここで全部を見ると、いろいろな背景が浮かび上がってきたような気がいたします。私自身の感想でした。よろしいですか。それでは、じっくりまた御精査していただいて、何かございましたら事務局に申し出いただければと思います。
  以上、用意しました本日の議題は全て終了いたしました。さまざまな御意見をいただきました。もう一度私たちの原点に帰って、有識者会議の位置づけ、私たちの役割が何かというところも出ました。それから平成25年で終了と、本当にそれでいいのかと。今後に向けて、では私たちとして何かやることがあるのではないかというような御意見も出ました。そういうようなことも踏まえながら、来年度に評価を行っていくことになろうかと思います。それから、迫まってまいりましたところでは、北海道と愛知県に皆さんで一緒に視察に行かせていただくということで、来年度の評価に非常につながることだと思いますので、そこでまた私たちもじっくりいろいろなことを考えて、とりまとめて帰ってまいりたいと思います。今日は予定された時間よりも早く終わりましたけれども、この後は事務局から御連絡がございます。よろしくお願いいたします。

○平子室長 長時間の御議論、ありがとうございました。今後の現地調査ですが、一応年内を目処に、予定調整したいと思いますが、先方との都合あるいは委員の先生方の御都合等ありますので、1月にかかってしまうこともあるかもしれません。また、そういった日程等の調整や事前の資料の準備につきまして、おって御連絡させていただきたいと思います。また、今日御審議いただきました都道府県の実績評価については、基本的には年内を目処に、都道府県のほうでしていただきまして、その後、年明けから委員の先生方に評価をお願いするということで考えております。そういうことで大体ある程度目処がつきましたら、年度内を目処に、次回を開催させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

○梶井座長 ありがとうございました。それでは、本日の有識者会議はこれで終わらせていただきたいと思います。お疲れさまでした。


(了)
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