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2012年9月10日 第7回化学物質による疾病に関する分科会 議事録

労働基準局労災補償部補償課職業病認定対策室

○日時

平成24年9月10日(月) 15:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎5号館専用第21会議室(17階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)



○出席者

参集者:五十音順、敬称略

圓藤吟史、高田礼子、松岡雅人、宮川宗之、柳澤裕之

厚生労働省:事務局

若生正之、天野敬、鈴木秀博、大根秀明、上田敦郎 他

○議題

(1)労働基準法施行規則第35条別表第1の2第4号の1の物質等の検討について
(2)その他

○議事

○上田職業病認定業務第二係長 初めに、本検討会は原則公開としておりますが、傍聴される方におかれましては、別途配付しております留意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただくとともに、参集者の自由な意見の交換を旨とする検討会の趣旨を損なうことのないよう、会議の開始前後を問わず、ご留意をお願いいたします。
 それでは、定刻となりましたので、これより第7回労働基準法施行規則第35条専門検討会化学物質による疾病に関する分科会を開催いたします。委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。それでは、座長の圓藤先生に議事の進行をお願いします。
○圓藤座長 議事に入る前に、事務局から本日の資料の確認をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 資料のご確認をお願いします。本日の資料は、資料1「第6回の平成15年の検討物質の疾病(木材粉じんによるがん)及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係)の検討結果について」、資料2「平成15年の検討物質疾病(木材粉じんによるがん)及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係)のうち引き続き検討となった物質に係る最終評価シート」、資料3「平成15年の検討物質の疾病(COPD)に係る最終評価シート」、資料4「事務局確認物質(過硫酸塩)の取扱いについて」、資料5「追加検討物質(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム)に係る最終評価シート」、資料6「理美容師が取り扱うシャンプー液等の成分(システアミン塩酸塩、コカミドプロピルベタイン)に係る最終評価シート」、資料7「労働基準法施行規則第35条専門検討会化学物質による疾病に関する分科会報告書(案)」です。参考として、「木材粉じんによるがん」の資料を付けております。
 また、第1回から第6回までの分科会の資料を机上に用意しておりますので、必要に応じてご覧ください。資料の不足等はございませんか。以上です。
○圓藤座長 それでは、最初に事務局より資料をご説明していただいて、議事を進めたいと思います。まず、資料1についてご説明をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 前回の分科会までに、平成15年の検討物質及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係)のうち、資料1-1(1)の①ベリリウム及びその化合物については「告示に追加すべき物質である」との結論をいただきましたが、それらの物質による症状・障害をまとめましたので、ご確認をお願いします。
 一方、資料1の(2)のエリオン沸石によるがん及び酸化エチレンによるがんの2物質については、「現時点では告示に追加する必要はない」との結論をいただきました。以上です。
○圓藤座長 資料1についてご意見、ご質問があればお願いします。ベリリウム及びその化合物によるがん、肺がんについて追加すべき物質としてよろしいでしょうか。また、その症状・障害は肺がんとしてよろしいでしょうか。エリオン沸石によるがん、酸化エチレンによるがんは、追加する必要はない物質としておりますが、これでよろしいでしょうか。
(了承)
○圓藤座長 ありがとうございます。それでは、資料1のままとさせていただきます。続きまして、資料2についてご説明をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 平成15年の労働基準法施行規則第35条専門検討会で検討された物質のうち、現時点では追加する必要はないとされた物質による疾病と、ILO職業病一覧表の改訂により新たに追加された物質による疾病を、告示などに明示するか否かが検討課題の1つになっております。平成15年の検討物質(木材粉じんによるがん)及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係:4疾病)のうち、引き続き検討となった2物質(木材粉じんによるがん、カドミウム及びその化合物によるがん)について、ご担当の先生にさらに検討いただきましたが、その検討結果を最終評価シートとしてまとめたものです。この資料2に基づき、告示などに追加すべきか否かの結論を出していただくとともに、追加すべきと結論いただいたものについては、「症状又は障害」の内容を決めていただきたいと思います。以上です。
○圓藤座長 1つ目の木材粉じんによるがんについて、高田先生からご説明をお願いします。
○高田委員 木材粉じんによるがんについてご説明します。我が国においては、大工・木工作業者における症例対照研究で副鼻腔の扁平上皮がんのリスクの増加が報告されていますが、1989年に発表された研究報告以降に木材粉じんによるがんの症例報告は見当たりません。
 一方、最新のIARCの評価によると、参考資料の417頁のTABLE2.1に示されているように、国外では1995年の評価以降も木材粉じんによる鼻腔・副鼻腔がんの症例集積研究の報告があります。その多くは腺癌でした。これまでに木材粉じんによる鼻腔・副鼻腔がんのリスクの増加については複数の疫学研究で報告されており、ヒトにおける木材粉じんの発がん性の証拠は十分であるとされています。ただし、415頁の右側のカラムの上の方に書かれているように、鼻腔・副鼻腔の腺癌については木材粉じんばく露との強い関連は認められていますが、扁平上皮がんについては腺癌に比較して木材粉じんばく露との関連が弱いとされております。
 さらに、木材粉じんによる鼻咽頭がんについてですが、資料の431頁に書かれているように、1995年の評価以降に報告された疫学研究においてもリスクの増加が報告されており、この最新のIARCの評価では、新たにヒトにおける発がん性の証拠が十分であるとされております。
 以上のことから、平成21年度の検討会報告書以降も、新たな国内発症例の報告はなく、現時点で木材粉じんによるがんを追加する必要はないと考えられますが、ご説明申し上げた最新のIARCの評価において新たな知見が集積されてきておりますので、今後も引き続き情報収集が必要であると考えます。以上です。
○圓藤座長 いかがでしょうか。我が国でも、福田とか清水とかいくつか論文があります。IARCが、発がん性があるとしている根拠もあります。前回もこのような議論をしましたが、評価として追加すべきに値するほどの知見が得られていないので引き続き検討するということでよろしいでしょうか。全く白なわけではありませんが、木材粉じんにはいろいろな種類があって、単純にはいかないので、引き続き精査していき、また個別の事案があったら個別の事案として検討していくという作業もあろうかと思いますが、一律に告示に追加するのは、今回は見合わすという線でいかがでしょうか。
(異議なし)
(異議なし)
○圓藤座長 高田先生、よろしいですか。
○高田委員 結構です。
○圓藤座長 ありがとうございます。続きまして、カドミウム及びその化合物によるがんについて、宮川先生からご説明をお願いします。
○宮川委員 カドミウムについては、最新のIARCの評価では、2011年にグループ1と再度評価されており、主として肺がんについて十分検討された結果と書かれています。基本的にはこの線に沿って、疫学的な証拠としては高濃度のばく露が生じればがんが起こり得るものと考えてよろしいかと思います。
 疫学的な論文もいくつかあり、ポジティブな結果を報告しているものをこの資料に抜いてきました。そこで生じているばく露の濃度を考えると、第5回のときに配られた資料5-1にIARCのレビューの文章が入っており、その125〜126頁にばく露状況についてまとめられております。バッテリー工場、ニッケルカドミウム電池製造工場で、中国の場合ですが1986年から1992年で平均2.17mg/m3と非常に高い濃度が報告されております。ただし、これは例外的に高いものです。
 それ以外に、カドミウムに関するメタアナリシスで使われているヨーロッパ、イギリス等の工場のデータに関しては、126頁をご覧ください。例えば1947年、かなり古いものから2000年までの英国のニッカド電池製造工場の場合で載っている数値が、範囲として1969〜1973年で0.88〜3.99mg/m3、1989〜1992年で0.024〜0.12mg/m3と、時代によって違うわけですが、いずれも高いほうでは数mg/m3からゼロポイント何mg/m3という程度でばく露を受けております。その次に、カドミウムの再生工程についても書いてありますが、アメリカの1940〜1982年の調査で、範囲としては0.2〜1.5mg/m3という濃度が記載されております。
 これに反して、現代の国内ではすでに特別規則による規制が行われており、管理濃度が0.05mg/m3という状況にあります。そうすると、疫学的な証拠から考えると、私はトータルで「○」で追加すべき要件を満たしているのではないかと思いますが、実態として国内のばく露状況、これから症例が出るかどうかと考えると、特別規則によって管理をされている状況を考えると、我が国において症例が見込まれる状況にはないと思われますし、現に調べられた資料の中では国内での症例報告がありません。この観点から、前回も他の先生方のご意見を伺った上で最終的に判断したいと申し上げましたが、もう一度繰り返しますと、疫学について関連があるかどうかという観点から考えると「○」と考えられますが、国内の現状を考慮すると直ちに追加すべき状況にあるとは言えないということです。国内での症例があるかどうかについて、もし出た場合には引き続き検討が必要かもしれませんが、現状においては「×」という判断もあり得るということで、「○」と「×」の両方をこの資料には書きました。あとは他の先生方のご意見を伺って、どちらが適当かの判断をお願いしたいと思います。
○圓藤座長 それでは、ご意見をいただきたいと思います。IARCが指摘するように、発がん物質であろうと思われますが、それは非常に高濃度ばく露したときであろうと考えられます。現在の規制から考えて、そのような高濃度ばく露することは、通常あり得ないので、必ずしも追加する必要はないということでよろしいでしょうか。もちろん、非常に高濃度ばく露があって、認められるようなケースは個別に検討してはいかがかということで、これも先ほどの木材粉じんによるがんと同じように、追加する必要はないということにしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 どうもありがとうございます。2つとも、今回は見送りとさせていただきます。平成15年度の検討物質の疾病(木材粉じんによるがん)及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係)のうち、引き続き検討となった物質の検討が終わりました。
 次に、前回検討した平成15年度検討物質の疾病(COPD)に関して検討します。検討に入る前に、事務局より資料3のご説明をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 平成15年検討物質の疾病(COPD)については、前回の分科会で5物質に分けた上でご担当の先生にご検討いただき、一定の方向性を得ることができました。その一定の方向性を踏まえて最終評価をいただきましたが、それを取りまとめたものが資料3です。本日は、この資料3に基づいてご検討いただき、「告示に追加すべき」又は「現時点では告示に追加する必要はない」のいずれかの結論を出していただくとともに、「告示に追加すべき」との結論に至ったものについては、告示に規定すべき症状・障害の範囲と内容を決めていただきたいと思います。以上です。
○圓藤座長 平成15年度検討物質の疾病(COPD)について、前回分科会で5物質「炭じん」「穀物及び農作業の粉じん」「畜舎の粉じん」「繊維じん」「紙じん」に分けて、慢性閉塞性肺疾患との因果関係について検討いただきました。本日は、この5物質について「告示に追加すべき」又は「追加する必要はない」との判断や症状・障害の内容について最終的な結論を得たいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、1の「炭じん」について私から説明します。炭じんについては、慢性気管支炎症の増加、肺機能低下等が認められますが、じん肺症の中に活性炭じん肺、炭坑夫じん肺が含まれており、その中にじん肺症に気道の慢性炎症性変化が含まれているので、COPDだけを分離して追記する必要はないと考えております。また、従来のじん肺症の認定の中で対応できるであろうと思っておりますので、追加する必要はないと判断しました。それでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 ありがとうございます。続きまして、「穀物及び農作業の粉じん」について、高田先生からお願いします。
○高田委員 穀物及び農作業の粉じんについてです。国外では、パン製造や小麦粉製造従事者を対象とした疫学研究で、小麦による慢性気管支炎・喘息との関連が報告されています。その他、農作業従事者でCOPDのリスクが増加した疫学研究が報告されていますが、農作業粉じんとCOPD発症との因果関係は十分ではなく、引き続き情報収集が必要であり、現時点では追加する必要はないと考えます。以上です。
○圓藤座長 いかがでしょうか。現時点では追加する必要はないと判断してよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 ありがとうございます。続きまして、「畜舎の粉じん」について、松岡先生からお願いします。
○松岡委員 国内では、畜舎の粉じんによるCOPDの症例報告はありませんが、海外での調査研究では家畜飼育農家などに慢性気管支炎、あるいはCOPDの増加が報告されています。ただし、真菌、エンドトキシンやアンモニアの吸入ばく露による気道の炎症、あるいは気管支過敏症が生じる可能性も指摘されています。現時点では、畜舎の粉じんばく露とCOPD発生との因果関係は明確ではないので、今回追加すべき物質とはしませんでした。以上です。
○圓藤座長 過敏性肺臓炎やアレルギー性のものについては別のところで救済できるかと思いますので、COPDについての判断を行いたいと思います。追加すべき物質とはしないということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 ありがとうございます。続きまして、「繊維じん」について、宮川先生からお願いします。
○宮川委員 繊維じんについて、海外でいくつか報告があるのは主に綿についてですが、綿については、すでに「落綿等の粉じんが飛散する場所における業務による呼吸気疾患」として規定済みで、呼吸気疾患を広く含むということで、COPDも含まれることから考えると、新たに追加する必要はないと考えられます。
 また、いただいた資料においては国内における調査報告がなく、綿以外の繊維じんに関しても明らかに関連性を示したという報告は少ないようですので、総合的に考えて、今回新たに追加する必要はないと判断しました。以上です。
○圓藤座長 ご議論いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 前回同様、現時点では追加する必要はない物質と分類させていただきます。続きまして、「紙じん」について、柳澤先生からお願いします。
○柳澤委員 国内には、紙じんによるCOPDの報告はありません。海外には、紙リサイクル工場労働者における慢性気管支炎・喘息の報告と製紙工場労働者における呼吸機能低下の報告があります。これらの論文には、平均ばく露期間、ばく露量の記載はあることはあるのですが、文献が2症例と非常に少ないこと、古いこと、ばく露とCOPDとの因果関係がいまだ明らかでないこと等の理由から、今回は見送るべきと考えております。
○圓藤座長 今回見送るということについて、何かご意見はありますか。よろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 追加すべき物質ではないということで、今回は見送ることにいたします。
 次に移ります。高田先生がまとめてくださって、そのとき高田先生からお話のあった追加検討物質過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムについて検討したいと思います。検討に入る前に、事務局より資料4並びに資料5の説明をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 事務局確認物質として、過硫酸塩の取扱いについて宿題事項となっておりました。確認事項としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムを「過硫酸塩」としてまとめて表記することは可能かどうかが宿題事項となっておりました。
 資料4の矢印の部分をそのまま読み上げます。「事務局において確認したところ、過硫酸塩は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムの3物質のみが該当すると思われる。しかしながら、このようにいくつかの物質をその総称で一括して表記する場合においては、その前提として、それぞれの物質が労働基準法施行規則別表第1の2の4号に基づく大臣告示に列挙する疾病の選定に関する基本的考え方を満たしている必要がある。今般の過硫酸ナトリウムについて、確認されている症例報告は、他の過硫酸塩との混合ばく露であり、現時点では、過硫酸ナトリウム単独ばく露に関する十分な情報が蓄積されていないため、過硫酸塩としての告示への追加を見送り、あくまでも過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの2物質を追加すべきと考える」。資料4については以上です。
 次に、資料5のご説明をします。先ほどご説明した資料4の事務局の考え方を基に、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムの2物質についてご担当の先生にさらにご検討いただきましたが、その検討結果を評価シートとしてまとめたものです。この資料5に基づいてご検討いただき、「告示に追加すべき」又は「現時点では告示に追加する必要はない」のいずれかの結論を出していただくとともに、告示に追加すべきとの結論に至ったものについては、告示に規定すべき症状・障害の範囲と内容を決めていただきたいと思います。以上です。
○圓藤座長 資料4の事務局で検討していただいた過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムを「過硫酸塩」としてまとめて表記することが可能かどうか、事務局で対応方針をまとめたものですが、これについてご意見、ご質問があればお願いします。できるだけ個別の物質ごとにしていくのがいいとしてきています。「過硫酸塩」とまとめることもできないこともないということですが、個別評価でよろしいですか。過硫酸塩としての告示ではなくて、あくまで過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの2物質として考えてはどうかということでよろしいですか。
(異議なし)
○圓藤座長 ありがとうございます。別紙5について、高田先生からご説明をお願いします。
○高田委員 過硫酸アンモニウムについては、国外では過硫酸アンモニウムを含有する髪の脱色剤を取り扱う美容師等において、過硫酸アンモニウムによるアレルギー性接触皮膚炎や鼻炎、喘息を発症した症例報告が複数報告されており、国内でも美容師におけるパッチテスト陽性例が報告されていることからも、告示に追加するのが妥当と考えられます。
 告示上の表記としては、皮膚障害、気道障害、具体的内容としては、反復接触により感作性皮膚炎を生じる、反復ばく露により感作され、鼻炎、喘息を生じるという形にしております。
 過硫酸ナトリウムですが、国外では過硫酸ナトリウムを含有する脱色剤を取り扱う美容師において、過硫酸ナトリウムによると考えられる皮膚炎や喘息、鼻炎を発症した症例報告が認められたことから、過硫酸ナトリウムについても過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムと同様の症状を引き起こす可能性は考えられます。しかし、これらの症例報告は他の過硫酸塩との混合ばく露であり、過硫酸ナトリウム単独ばく露についての十分な情報は蓄積されておりません。よって、引き続き情報収集が必要であり、現時点では告示に追加する必要はないと考えられます。以上です。
○圓藤座長 両物質についてご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。過硫酸アンモニウムについては追加すべき物質に加える、過硫酸ナトリウムについては引き続き検討する、現時点では追加する必要はない物質にするということでよろしいでしょうか。過硫酸ナトリウムに関しても、同じような毒性があろうかと思いますが、混合ばく露のほうが多いということで、今回は見合わせることにしたいと思います。よろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 それでは、過硫酸アンモニウムを追加すべき物質に加える、過硫酸ナトリウムを現時点では追加する必要はない物質にさせていただきます。
 続きまして、理美容のシャンプー液等の使用による接触皮膚炎、システアミン塩酸塩、コカミドプロピルベタインについてご検討いただきたいと思います。システアミン塩酸塩については柳澤先生からお願いします。
○柳澤委員 国内には、システアミン酸塩酸によるアレルギー性接触性皮膚炎の報告はありません。また、海外でも2症例が報告されているだけです。さらに、MSDSの対象物質になっていないこともあり、今回は見送るべきと考えております。
○圓藤座長 いかがでしょうか。接触皮膚炎がこれで起こっているということもあり得るのですが、これが直接原因かどうかが不明で、これによって脂肪分が脱脂されて、その結果、他の物質によって感作を受けることもあり得るので、この物質が直接原因と決めづらい面もあろうかと思います。現時点では追加すべきでない、今回は見送るという方針でよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 それでは、そのようにさせていただきます。続きまして、コカミドプロピルベタインについて松岡先生からお願いします。
○松岡委員 シャンプー成分の界面活性剤であるCAPBによるアレルギー性接触皮膚炎が報告されています。我が国では5例報告されており、うち3例が理・美容師の症例です。海外でも同様の症例報告があります。理・美容師を対象としたパッチテストにおいて、CAPBの陽性率は42%と高いのですが、判定の際に刺激作用を拾っている可能性も指摘されています。
 また、シャンプーのパッチテスト陽性率は、CAPBを含有していないもののほうが含有しているものよりも高いことが報告されています。CAPBはアレルゲンとして注目すべき物質ではありますが、引き続きシャンプーに含まれる他のアレルゲンも含めた情報収集が必要であると考え、今回追加する必要はないと判断しました。以上です。
○圓藤座長 ご意見をいただきたいと思います。松岡先生がご提案のとおり、追加する必要のない物質に加えてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 それでは、今回は見送ることにさせていただきます。
 以上で大まかなところは終わりました。平成15年度検討物質の疾病(木材粉じんによるがん)及びILOの職業病一覧表追加物質(がん関係)のうち、引き続き検討になった物質について、検討結果の整理を行います。木材粉じんによるがん及びカドミウム及びその化合物によるがんですが、いずれも検討の結果「現時点では告示に追加する必要はない」という結論に至りました。これについては、引き続き次の委員会で検討されることと思います。
 続きまして、平成15年度の検討物質の疾病(COPD)について、炭じん、穀物及び農作業の粉じん、畜舎の粉じん、繊維じん、紙じん、いずれについても「現時点では告示に追加する必要はない」と結論しました。
 追加検討物質(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム)については、検討の結果、過硫酸アンモニウムについては「告示に追加すべき」との結論に至り、その症状と疾病の範囲を皮膚障害、気道障害にしたいということです。過硫酸ナトリウムについては、検討の結果「現時点では告示に追加する必要はない」という結論にしました。よろしいでしょうか。
 理美容のシャンプー、コールドパーマ液等の使用による接触皮膚炎(システアミン塩酸塩、コカミドプロピルベタイン)については、検討の結果「現時点では告示に追加する必要はない」との結論に達しました。以上で検討結果を終わりますが、それでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○圓藤座長 続きまして、「労働基準法施行規則第35条検討会化学物質による疾病に関する検討会報告書(案)」について検討します。本日、資料7として第6回までの議論を踏まえて報告書(案)を提出していただいておりますが、本文について事務局に読み上げていただいて、ご意見を伺いたいと思います。
○上田職業病認定業務第二係長 「労働基準法施行基則第35条専門検討会化学物質による疾病に関する分科会検討結果報告(案)」を読み上げます。
(資料読上げ)
○圓藤座長 最終的に報告書として取りまとめていく必要があろうかと思いますが、いかがでしょうか。修正箇所をお願いします。本日の議論で、例えば表1の過硫酸アンモニウムは皮膚障害、気道障害として別添に追加するのが適当であるとの結論を得たと思いますので、追加することにしたいと思います。過硫酸ナトリウムについては、今回は見送るということでよろしいですね。カリウムは追加で、皮膚障害、気道障害として残すということで、2つとも入れるということでよろしいでしょうか。
 続きまして、5頁のカドミウム及びその化合物によるがんですが、これは今日の議論で見送る方向にしたいと思います。
 6頁のエ「作業活動によって生じる慢性閉塞性肺疾患(COPD)」に関しては、(ア)から(オ)まですべて見送る方向にしたいと思っております。また、オ「木材粉じんによるがん」も見送る方向にしたいと思いますが、いかがでしょうか。そのほか報告書の記載の仕方、また内容についてご議論いただきたいと思います。
 別添資料で、目次としてこのようなことを載せていこうと思っているとのご説明がありましたが、ここに追加するような事柄等、別添資料について大まかな項目立てということで、事務局からご説明をお願いします。
 今後修正していこうかと考えておりますが、別添1が検討対象物質、別添2が従来の表現に加えて、3頁の「生殖機能障害」というアンダーラインがあるところを加えてはいかがかということです。内分泌・代謝関係の疾病は入れていいでしょうか。少し議論がありますね。内分泌障害で生殖機能障害が来る場合はあるでしょうけれども、そうでないケースもありますね。ペンディングにしておきましょうか、ここに入れるのが妥当かどうか。この事例についてまた検討して、次回にしたいと思います。
 別添3が各物質に関する事項で、特に物理的・化学的別名、物質性、用途、許容濃度、適用法令についてまとめていただいております。
 別添4が参考文献で、根拠となった症例が載っているものを中心にリストアップしております。
 別添5が「業務上疾病に関する医学的知見の収集に係る調査研究」報告書の文献レビューで、まとめていただいたものを付けています。これが報告書に付けられる資料ですが、何がご意見はありますか。
○高田委員 報告書ですが、検討事項1について、告示に追加する物質はわかるのですが、追加しなかった物質はこの報告書内に出てこなくてもよろしいのでしょうか。
○天野職業病認定対策室長 検討したのは48物質で、それについては別添1の資料にリストアップしております。その検討結果についてはここには記載しておりませんが、一応この48物質を検討して、そのうち17物質を追加するとしたという結論と読めるのではないかと思います。
○高田委員 追加を見送った物質名は検討事項1では本文中に特に記載しないということでしょうか。後ろの検討事項3、4については詳しく記載されています。
○天野職業病認定対策室長 検討事項3と4については、ILOの関係の物質ということで過去35条専の本委員会などでも検討しておりますが、それを参考として、ILO関係は載せないものについてもその理由を記載するということでまとめました。化学物質は数が多いので、これは平成8年のを参考にしたのですが、載せるものについてそのリストアップをするに留めたということです。
 ただ、先生方に議論していただいた結果として、載せる理由、載せない理由もこの検討会で議論してまとめていただいておりますので、場合によってはそれを別添資料に付けることもできるかと思います。
○高田委員 検討して載せないという結論になったものについて、報告書本文の中で物質名が見えたほうがわかりやすいのではないかというのが私の質問です。
○天野職業病認定対策室長 それでは、載せ方は事務局と座長とで相談させていただきたいと思いますが、一覧表のような形になるのか、少し工夫をしながら次回の検討会でお示ししたいと思います。
○圓藤座長 ほかにご意見はありませんか。最後にはこの報告書が残っていきますので、報告書の記載は丁寧なほうがいいと思います。
○高田委員 参考文献の書式は、統一はされるのでしょうか。
○天野職業病認定対策室長 そのつもりなのですが、そうなっておりませんでしょうか。
○高田委員 過硫酸アンモニウムは著者名、雑誌名が入っていないところがあります。
○天野職業病認定対策室長 23頁ですか。本当ですね。
○高田委員 24頁の過硫酸ナトリウムも入っておりません。
○天野職業病認定対策室長 事務局のチェックミスかと思います。
○圓藤座長 ほかにお気づきの点はありますか。細かく点検する作業が必要であろうと思います。
○宮川委員 確認ですが、4頁の検討事項2に(P)、検討事項3の1行目にも(P)と書いてありますが、最終的にはここはどうされるのですか。
○天野職業病認定対策室長 今日の検討結果はまだ盛り込んでいないということがあって、その部分については(P)という表記をしました。また先生方には今日の検討結果を盛り込んだ形でお送りしたいと思います。この報告書(案)を先生方にご覧いただくのは今日が初めてなので、この検討会の短時間でご意見をというのも無理があろうかと思います。お持ち帰りいただいたあとにでも修正意見なりがありましたら、事務局宛てに連絡をしていただいて、最終的には座長と相談しながら、最終版ということで次回の検討会でお諮りしたいと考えております。
○圓藤座長 文献の記載の仕方でも、フルで書いているものと省略した記載のものとが混在しておりますので。
○天野職業病認定対策室長 これは統一したいと思います。
○圓藤座長 後日統一する作業をしていきます。これは宿題として、先生方にも修正の作業をお願いしたほうがいいのではないかと思います。できたら、次回の委員会のときにほぼ最終決定になろうかと思いますので、そのときまでにこの報告書と別添でここをこのように直しましょうというご指摘をいただけたらありがたいです。
○宮川委員 もう1点、細かいことですが、1頁に「化学物質安全データシート(以下「MSDS」という)」とありますが、本年4月から安衛法では「SDS」と、Mを取った言い方に変わっているような記憶があります。この検討会が始まったときはまだ古い名称で、この報告が出るのは今なので、ご確認の上お願いします。
○圓藤座長 そのほか、まだ修正箇所もあろうかと思いますので、また後日ご意見をいただいて、本日の検討結果を取りまとめたものを加えて、次回は最終的な報告書にして取りまとめることにしたいと思います。まだ十分時間はありますが、本日はほぼ議論は終わりました。あとは細かい文言等についてご意見があろうかと思いますが、それはのちほどメールでやり取りを行いたいと思います。
 それでは、本日の分科会はこれで終了したいと思いますが、何かご意見等はありますか。なければ、終了とさせていただきます。次回の日程については、事務局からご説明をお願いします。
○上田職業病認定業務第二係長 具体的な日程については、別途調整させていただきます。10月上旬から中旬にかけてを想定しておりますが、また別途ご連絡させていただきます。
○圓藤座長 これは分科会ですので、その報告を今度親検討会に提出することになろうかと思います。
 それでは、終了とさせていただきます。本日はお忙しい中大変ありがとうございました。


(了)

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