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2012年9月14日 第8回(平成24年度第1回)臨床研究・治験活性化に関する検討会 議事録

医政局

○日時

平成24年9月14日(金)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省17階 専用第18−20会議室
 住所:〒100-8916 東京都千代田区霞ヶ関1−2−2
 電話:03-5253-1111(代表)


○議題

(1)「臨床研究・治験活性化5カ年計画2012」アクションプランの検討について
(2)その他

○議事

○治験推進室長補佐 定刻より1分ほど早いのですが、皆さんおそろいになりましたので、「第8回臨床研究・治験活性化に関する検討会」を始めたいと思います。事務局を務めさせていただきます、4月より研究開発振興課に着任しました本間と申します。よろしくお願いします。
 構成員の皆様におかれましては、ご多忙の中、本日、ご参集いただきまして、どうもありがとうございます。開催に当たりまして、最初に、本来であれば当の課長からご挨拶させていただくところですが、国会関係の用件が少し入ってしまいましたので、課長は遅れて参りますので、治験推進室室長の山田よりご挨拶申し上げます。
○治験推進室長 皆様、おはようございます。研究開発振興課治験推進室の山田でございます。本日は、平成24年度に入りましてから初めての検討会ということでございますので、僭越でございますが一言ご挨拶をさせていただきます。
 構成員の皆様方には、昨年度、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」の策定に際しまして、大変なご尽力をいただきましてありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。今年度に入りましてから、政府全体におきましても、日本再生戦略、医療イノベーション5か年戦略を新たに打ち立てまして、各関連の府省間でも連携を図りながら取り組んでいるところでございますが、これら戦略の中でも臨床研究・治験の推進が取り上げられているところでございます。
 医療イノベーション5か年戦略におきましては、世界最高水準の医療を国民に提供することや、医療関連分野を成長産業に育成することなどにより、日本の持続的な経済成長と健康長寿社会を実現することを目指しております。5か年戦略の中では、「臨床研究・治験環境の整備」という項目がございまして、そこにおいては「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012』に基づき、よりよい臨床研究・治験環境の整備と臨床研究・治験実施体制の構築を行う」と記載されております。「5か年計画2012」につきましては、従来の治験実施体制を維持・向上させつつ、日本の臨床研究がより活性化できるように、さまざまな課題を解決して5年間実施していく予定でございます。
 今年5月には、「5か年計画2012」をより確実に実行していくために、具体的な取組内容やスケジュールを定めることを目的として、本検討会の下にワーキンググループを設置いたしまして、アクションプラン(案)の検討を行っていただいております。今回その案が出来上がりましたので、本日は、構成員の皆様に提出されましたアクションプラン(案)についてのご報告と、この案に基づきアクションプランの策定をお願いしたいと思っております。構成員の皆様方には、どうぞ忌憚のないご意見をお聞かせいただきたいと思います。
 この計画実施によりまして、5年後には、日本の臨床研究・治験が盛んに行われ、イノベーションが進展・実用化するように取り組んでまいりたいと思っております。
 以上、開会のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございます。
○治験推進室長補佐 カメラ撮りについては、ここまでとさせていただきます。
 構成員について、今回より変更がございますので、ご紹介いたします。構成員名簿をご覧ください。これまでご参加いただきました川口構成員におかれましては、6月付でご退任されまして、新たに稲垣治様に構成員として参加していただくこととなりました。稲垣様、一言ご挨拶をお願いします。
○稲垣構成員 稲垣でございます。製薬協から委員長の交代に伴いまして、メンバーとして交代させていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
○治験推進室長補佐 本日の会議に関しましては、構成員の皆様のうち小原構成員より欠席のご連絡をいただいております。本日は、予定どおり構成員18名の皆様に出席いただいておりますので、「開催要綱4.運営」に基づいて、構成員の2分の1以上にご出席いただいておりますので、本検討会が成立しておりますことを報告させていただきます。
 また、本日は、アクションプラン(案)を作成いただきました、「臨床研究・治験活性化に関する検討会ワーキンググループ」の各グループリーダーまたはサブリーダーの皆様方に参考人としてご出席いただいております。まず、ワーキンググループの2グループのリーダーをしていただきました花岡参考人。3グループからは、リーダーをしていただきました山本先生が本日日程上来られなかったということもありまして、サブリーダーの小林参考人にご出席いただいております。4グループからは、伊藤参考人にご出席いただいております。1グループについては、渡邉構成員にリーダーを務めていただきました。なお、ワーキンググループの全体の取りまとめについては、楠岡構成員にお願いしていました。
 また、事務局ですが、研究開発振興課の課長補佐が9月10日付で新たに着任しておりますので、紹介させていただきます。高江課長補佐です。
○課長補佐 高江でございます。この度、今週月曜日から研発課に着任いたしましたので、引き続き、この検討会でアクションプランも含めましてご検討いただければと思いますので、よろしくご指導をお願いいたします。
○治験推進室長補佐 配付資料の確認をさせていただきます。議事次第、座席表、ワーキンググループの構成員名簿がございます。資料1:「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」に係る厚生労働省の取組。資料2:「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」に係る文部科学省の取組。資料3:アクションプラン(案)の検討について。資料4-1:治験中核病院・拠点医療機関等治験・臨床研究基盤整備状況調査結果要約。資料4-2:治験中核病院・拠点医療機関等治験・臨床研究基盤整備状況調査の結果。資料4-3:治験中核病院・拠点医療機関等治験・臨床研究基盤整備調査(治験実施パフォーマンス調査等)結果。資料4-4:関連団体等による調査結果。資料5:「臨床研究治験アクションプラン(案)」。資料6:本日ご欠席の小原構成員提出の資料です。
 また、参考資料については、第7回までと同様、構成員の机上にファイルで綴りましてお配りしております。基本的には前回と同じものですが、参考資料15:「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」、3月まとめていただいたものです。参考資料16:日本再生戦略の関係部分の抜粋版。参考資料17:医療イノベーション5か年戦略を追加しています。
 資料は以上ですが、過不足等がございましたら、お知らせください。
 なお、参考資料については毎回使用させていただきたいと思いますので、会議終了後は机上に置いてご退席いただければと思います。以後の進行を矢崎座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○矢崎座長 おはようございます。本日は、残暑厳しい折、また、ご多忙の中ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。早速、議題に入りたいと思います。
 議題1「臨床研究・治験活性化に関する各省の取り組みについて」です。この検討会は、先ほど室長からお話がありましたように今回で8回目となりますが、本日は、平成24年度になってから第1回の検討会ですので、厚生労働省および文部科学省から、臨床研究・治験活性化に関する取組について説明いただきたいと思います。まず、厚生労働省からよろしくお願いします。
○治験推進室長 治験推進室の山田です。厚生労働省における取組について、説明をさせていただきます。資料1の1頁目をご覧ください。各スライドの右下にスライド番号が付いておりますので、それに基づいて説明させていただきます。
 2枚目のスライドです。私からは主に予算事業について紹介をさせていただきます。臨床研究・治験の推進については、今年度からは「5か年計画2012」に基づいて実施をしていくわけですが、「5か年計画2012」の中に、2枚目のスライドの下に書いてありますように、「早期・探策的臨床試験拠点の整備」「臨床研究中核病院の整備」「日本主導型グローバル臨床研究体制の整備」という事業が記載されております。
 3枚目のスライドです。その他、平成22年度から行っております「特定領域治験等連携基盤の整備」、これは小児の関係のネットワーク整備ですが、このような事業。それから、国立保健医療科学院における「臨床研究(試験)情報検索」「倫理審査委員会報告システム」。その他として、この3つについてお話をさせていただきます。
 4枚目のスライドです。「早期・探策的臨床試験拠点整備事業」です。従来の治験の活性化については、主に臨床後期の開発における治験の活性化と体制整備が重点的に行われてきたわけですが、今後、日本の医薬品・医療機器等の研究開発を推進するためには、より早期段階の臨床試験の推進が必要であるということです。特に、ヒトに初めて薬物・機器を適用するような、いわゆるファースト・イン・ヒューマン試験、その後に引き続くPOC試験といった早期の試験を実施できる体制を整備するということで、早期・探策的臨床試験拠点整備事業を開始したわけです。この事業については、平成23年度から開始しており、平成24年度の予算として、整備事業として22.6億円、研究事業として6.9億円という予算が付いております。
 5枚目のスライドに「早期・探策的臨床試験拠点」として選定された医療機関を5機関記載しています。これは昨年7月に選定されまして、現在事業を継続しているところです。なお、この中でいちばん下の慶應義塾大学病院については、本年3月に臨床研究に関する倫理指針に違反する事例が発覚したということで、現在、その対応を取っていただき、再発防止策などを検討していただいています。今年度の事業については、再発防止策等の状況を踏まえて今後判断をすることにしております。
 次のスライドです。「臨床研究中核病院の整備事業」です。この事業については、国際水準(ICH-GCP準拠)の臨床研究の推進、あるいは医師主導治験を行う中心的な役割を担う中核的な病院を整備するということで始まったものでして、平成24年度から開始した事業です。今年度の予算については、右下に記載のように、整備事業:26億円、研究事業:5億円ということです。5か所の臨床研究中核病院を選定して、いま事業を開始しています。7枚目のスライドに記載のように、5つの医療機関を本年5月に選定しました。
 次のスライドです。「日本主導のグローバル臨床研究拠点の整備」です。この事業については、これまでのグローバル臨床研究の特徴として、主に欧米で主導して企画・立案されたグローバルな臨床研究について、それを日本で受託できるような、日本で引き受けて実施ができるような体制を整備することを目指してやってまいりましたが、今年度からそれを一歩進めて、日本が主導して、日本が中心となって企画・立案したグローバル臨床研究を、特にアジア諸国を中心に海外に展開していきたい、そういったことのできる拠点を整備したいということで始めた事業です。今年度から開始しており、予算額は3.7億円です。
 日本主導型グローバル臨床研究拠点については、9枚目のスライドにありますが、ここに記載の2機関を選定して、現在事業を開始しているところです。
 その他の事業として、「小児治験ネットワーク」と書いてありますが、これは国立成育医療研究センターを選定して、この成育センターを中心とした、特に小児領域の小児病院等からなるネットワークを構築するという事業です。この事業は平成22年度から開始しておりまして、今年度が3年目ということです。
 11枚目のスライドですが、これは臨床研究の実施拠点を整備することとは違いまして、主に情報の伝達を行うということです。日本で行われている臨床研究あるいは治験について、その概要を登録していただいて、その情報が検索できるようなインターネット上のサイトを作るという事業です。これは現在、国立保健医療科学院にポータルサイトとして設置しておりまして、平成19年10月から継続しているものです。
 12枚目のスライドです。各臨床研究を行う医療機関では、倫理審査委員会を設置して、研究倫理にかかわる審査を行っているところですが、全国の医療機関にある倫理審査委員会の状況を検索できるようなシステムをつくるということで、今年3月から報告システムの運用を開始しています。13枚目のスライドですが、これがサイトのイメージです。
 最後に、平成25年度予算要求について、簡単に紹介をさせていただきます。最後の頁、15枚目のスライドですが、厚生労働省といたしまして、平成25年度予算として「医療イノベーション5か年戦略の着実な推進」ということで、特別枠に予算要求を出しているわけですが、その中の重要な1項目として、臨床研究・治験環境の整備が挙げられております。
 下の16枚目のスライドですが、この枠におきまして、臨床研究中核病院の事業を拡充しようということで考えております。今年度は5つの医療機関を選定して事業を開始したわけですが、来年度においては、新たにさらに7つの医療機関を選定して事業ができるようにしたいと考えております。実際にどのような公募を行うかについては現在検討中ですので、この場では詳しくは申し上げられませんが、いまこのような形で予算の要求を行っているということです。私からは以上です。
○矢崎座長 続いて、文部科学省からよろしくお願いします。
○ライフサイエンス課 文部科学省ライフサイエンス課の泉と申します。本来であればライフ課課長イタクラから説明申し上げるところを、予算の関係上来られないため、代わりに説明させていただきます。
 資料2です。スライドは全部で5枚ございます。本日は、文科省の取組として、3月末に策定されました、本文14頁にございます「日本発の革新的な医薬品、医療機器等創出に向けた取組」の中の臨床への橋渡し研究の推進に関する取組について説明させていただきます。
 スライドの3枚目になりますが、こちらは以前にもお示ししたことのある資料になりますが、これまでの橋渡し研究に関する取組として文科省では、平成16年度から開始しております癌トランスレーショナル・リサーチ事業に引き続き、平成19年度から平成23年度まで「橋渡し研究支援推進プログラム」を実施し、下に囲っております7拠点を対象に、支援に必要な人材、また設備等を整備してきました。その結果、GNP基準に準拠しました設備の整備や必要な人材の配置が進み、さらには各拠点2件のシーズを治験に移行することができました。
 一方で、今後さらに臨床への橋渡しを加速させるためにも、これら各拠点は出口を見据えたマネジメント等のシーズ育成能力を強化することは必要であること、また、恒久的な拠点として確立することが必要であることが課題として明らかとなりましたため、平成24年度から第2期プログラムとして、「橋渡し研究加速ネットワークプログラム」を開始いたしました。
 具体的な実施内容としてはスライド4枚目になりますが、拠点は拠点内外のシーズを探策して、途切れのないR&Dパイプラインを確立することなどをし、出口に向けたシーズの育成機能を強化していただきます。また、2番目として、自立化を目指し、自立的に運営できるよう人員の定員化や自己収入等で充当可能な体制へ移行していただきます。さらには、各拠点のノウハウを共有することなど、拠点間のネットワークを構築し、シーズの実用化の加速を図ります。また、平成24年度から本プログラムにおきまして新規拠点として、先日、名古屋大学が選考のもと採択されましたので、全部で7機関で今後5年間このプログラムを進めていくところです。このような橋渡し研究加速ネットワークプログラムにおいて、今後、拠点のシーズ能力を強化して、恒久的に拠点を確立させることで、さらに多くのシーズを実用化に向けて臨床研究や治験への移行をさせることで、活性化することを目指しております。
 スライド5枚目になりますが、先ほどもお話に出ましたが、6月6日に策定されました「医療イノベーション5か年戦略」や、7月末に閣議決定されました「日本再生戦略」においても、これは橋渡し研究の推進について謳われておりますので、現在これに沿って概算要求をしているところです。これら目標を達成できるように、今後とも努力してまいる所存ですので、今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。文科省からは以上です。
○矢崎座長 いま厚生労働省と文部科学省から、臨床研究・治験活性化の実際の取組の報告がありましたが、どなたかご質問ございますか。よろしいでしょうか。予算の裏づけまで行っていただいて、私どもにとっては大変一歩前に進む取組をしていただいたと思います。
 次の議題に移りたいと思います。議題2「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」アクションプランの検討に移りたいと思います。本検討会では、今年3月に策定しました「臨床研究活性化5か年計画2012」について、具体的な取組を考えていただくためにワーキンググループを設置して、アクションプランの検討をお願いしてまいりました。本日は、ワーキンググループでまとめていただいたアクションプラン(案)を提出いただいております。この間先生方には短時間にこのような案をおまとめいただきまして、誠にありがとうございました。ワーキンググループの検討会の経過を含めて、座長を務めていただきました楠岡構成員から、ご報告をよろしくお願いします。
○楠岡構成員 アクションプランの作成の経緯等について、報告をさせていただきます。本年3月に「治験活性化5か年計画2012」が公表されましたが、その中でも具体的な取組に関しては、アクションプランを策定して、それに基づいて行っていくことになっておりました。また、検討会の議論の中でもいくつかの項目については、アクションプランのほうで決定するというものもございましたので、アクションプランの作成にかかった次第です。
 本年5月29日に、資料3にあります構成員の方々全員にお集まりいただき、ワーキンググループの第1回会合を開催しました。第1回会合は、公開で行っております。1回目の会議におきまして、資料3にあります4つのグループに分かれて、それぞれのグループで課題を分担し検討していただくことを決定しました。
 グループ1、グループ2は、「9年間の活性化計画を踏まえた更なる飛躍と自立」についてご担当いただくことになり、グループ1は、その中の(1)症例集積性の向上、(2)治験手続の効率化、(5)コストの適正化、に関してご議論をいただきました。グループ2は、(3)医師等の人材育成及び確保、(4)国民・患者への普及啓発、(6)IT技術の更なる活用、についてご担当いただきました。グループ3は、「日本発の革新的な医薬品、医療機器等創出に向けた取組(イノベーション)」をご担当いただき、後ろにございます(1)〜(4)の項目に関してご担当いただきました。グループ4は、3.「新たな治験活性化5カ年計画」の平成23年度までの5か年間の評価に資する資料の整理をご担当いただきました。
 1回目のグループ全体での討論が行われました後に、資料裏面にありますように、7月3日及び7月31日に、各グループのリーダーにお集まりいただいて、進捗状況の報告とグループ間での討議を行っております。その間はお集まりいただいたグループもございますし、集まるのがなかなか難しいということで、メール等で討議を行ったグループもございます。全体的な取りまとめに関しては、メール等で行っております。これに関しては、日本医師会治験促進センターのITシステムを利用させていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。
 各グループから出た意見を整理した上で、本日お示ししておりますアクションプランの案ができあがりました。アクションプランの作成におきましては、「5か年計画2012」の最終目標である日本の医療水準の向上、日本発のイノベーションを世界に発信する、の2つを達成するために必要なプロセスとして、「5か年計画」でも記載されております、日本の国民に医療上必要な医薬品・医療機器を迅速に届ける、日本発のシーズによるイノベーションの進展・実用化につなげる、市販後の医薬品との組合せにより最適な治療法等を見出すエビデンスの構築を進めるという3つの視点から、それぞれどのようなアクションプランを作成すればいいかを具体的に検討した次第です。
 この間まとめたものを本日(案)として矢崎座長に提出させていただいきました。「5か年計画」の評価に資する実施状況に関する調査、すなわち、グループ4の結果に関しては、ご担当いただきましたグループ4のリーダーの伊藤参考人からご説明いただきたいと思っております。また、グループ1、2、3の取りまとめによりますアクションプラン(案)の詳細については、事務局よりご説明いただきたいと思っております。以上、経過を報告させていただきました。
○矢崎座長 伊藤参考人から、「新たな治験活性化5か年計画」の実施状況等に関する調査結果のまとめをよろしくお願いします。
○伊藤参考人 グループ4のまとめの報告をさせていただきます。最初に、このデータをいただきました平成18年度以降からずっと経年的にいただきました中核拠点、文部科学省の橋渡し研究、TRの方々にお礼を申し上げるとともに、このデータ、作業をご覧いただいてわかるとおり、結構大変な作業でしたが、いただいた日本医師会の治験促進センターとか、製薬協、医機連の方々にまずお礼を申し上げます。
 このデータは、平成18年9月からまとまった資料です。資料が平成18年度からというのと、平成19年度からというのと両方混在しております。これについては、いままで得られたデータをすべてまとめたということで混在についてはご容赦いただきたいと思っております。調査対象は53機関、一部54機関が担っている年度もあります。原則的には53機関のデータを取りまとめたということです。
 資料4-1に概略を書かせていただいておりますのでそれをご覧ください。具体的な資料の中身については資料4-2、資料4-3、資料4-4にあります。冒頭は資料4-2から始めさせていただきます。
 2頁。医療機関の実験実施体制については、当初からずいぶん整備がされ、治験管理室、治験責任医師の窓口で済むと回答している施設が多く、それでほぼ体制としては固まってきたと思っています。
 3頁で、具体的な日数がどんな状態になっているのかについては、ここに書いたとおりです。資料4-3にあります、依頼の日が平成18年度に比べると平成23年度が経年的に変化をしており、ずいぶん縮んできていると思っています。「搬入〜1例目組入れまでの日数」以外については短かくなっているということです。これは中核拠点のデータだけでなく、資料4-4の参考資料をあとでご覧いただくとわかるかと思いますが、日本全体の治験依頼からIRBの開催日数が平成23年度が14日ということから考えても、それほど著しく長いものではないのだろうと思っています。資料4-4の製薬協からいただいたデータが印刷の手違いで「n」の数が入っていませんが、2,725ぐらいの医療機関のデータを取りまとめた資料です。ホームページには訂正したものをアップさせていただきたいと思っています。
 資料に戻りまして、(問6)のIRBのヒアリングなどは、ほぼヒアリング回数が1回になっておりますし、適正な形で運用がされる状況になっていると思っております。データからご覧いただいても、治験依頼者の出席依頼をしているところについても5機関から4機関とほぼ変わりがない状況でした。大きな違いが医療機関ごとにあろうかと思われるのが(問8)です。治験継続の可否や再同意の必要性について、治験依頼者や治験責任者の見解を得るというのがまだ半分ぐらいに見られるというところです。治験薬の直送とか、そういう手間に関しては75%が既に可能になっておりますし、治験を優先的に使用できる機関、例えばホームページで資料の提供が既にされているところもほぼ90%のところがなっているというところです。
 4頁に移りまして、ほとんどのところで直接閲覧のための専用の閲覧場所ができるような形になっております。被験者候補者のデータベースなどについても、平成19年度が18医療機関であったのが、平成23年度に30ぐらいに増加するような形で改善が見られているところです。ゲノム薬理学のIRB審査については、まだばらつきが見られるというデータが出ております。
 5頁に移りまして、国際共同治験の定着が増えてそれほど大きな問題がないというのが出ています。(問18)のネットワークの中核機能については、ネットワークに参加している医療機関の半数が既に中核機能を担っている状況になっています。治験に関する人材について、毎年IRBの委員の選任の問題について挙げられていますが、研修については、既にIRB委員向けの研修はほとんどのところで行っています。インセンティブ、その他のことについてもほぼ皆さんのところは取組ができるような状況になっています。
 被験者や一般患者に対する取組が7頁にあります。(問30)以降のものについては、ずいぶん改善がとられているようにご覧いただけるかと思います。支払いの問題については、8頁の(問39〜43)になっております。ほぼ複数年契約になって、出来高払いになっている機関も平成19年度の6機関から15機関に増加するという改善が見られています。
 (問51〜60)の臨床研究の実施体制については、改善の余地があるように見受けられるデータが見えるかと思います。(問57)です。臨床研究についての競争的資金について、競争的資金の件数とか金額について大きな変化が求められていない。(問58、59)のモニタリングが実施された臨床研究の数は、もう少し伸びるものかなと思われるところですが、データから見る限りはそれほどではないと出ています。以上が基盤調査です。
 10頁はパフォーマンス調査についてまとめた結果です。こちらは、過去比率で計上させていただいており、個別の症例をすべて整理し直した形で出しております。プロトコールごとのばらつきが大変大きくありまして、ご覧いただくとおり、外れ値が多い状態ですが、契約額については平成19年度以降、ほぼ横ばいの状態が続いています。金額的には、中核病院が拠点医療機関・TRに比べて高額になっておりますが、これは治験の領域や相などによって均一でないことのほうが影響が大きいのではないかなと思っています。
 こういったデータをいただきましたので、治験分野ごとの契約金額の違いについて12〜15頁に出しております。新生物の治験が高額であるとか、フェーズごとでは、?相が高くて、以下?相、?相、医療機器の順であったとか、国際共同治験と国内治験については差がなかったとか、外来治験と入院治験についても差がないというデータが出ています。なお、こちらの調査は、資料4-4と比べていただくとわかりますが、平成23年度は167万円という平均金額に対して、製薬協の平均金額は179万円でしたので、そういう意味では中核拠点とか、日本全体の治験についても差がないというのが出ているかと思います。
 治験分担医師数とか実施率などについても解析をしております。分担医師数は経年的に増加している状況です。19〜23頁に人材に関する整備状況をつけております。全体の数としてご覧いただいてわかるとおり、CRC、生物統計家、ローカルDM、治験事務職の数については、平成22年度まで増加していますが、平成22年度と平成23年度は違いがない。平成23年度はその他の職員のみが全体として増加したという状況です。
 こういった結果がいただいたデータを取りまとめたものです。なお、参考資料として、医機連とかEFPIAからいただいた資料を付けています。資料をご覧いただくとわかりますが、依頼者の側から見ても、中核拠点病院、医療機関側が努力をして、実務量が減っているというデータについてもいただいたところです。以上が概略です。
○矢崎座長 ありがとうございました。膨大な資料をまとめていただきましてありがとうございました。また、ご協力いただきました皆様方に厚く御礼申し上げます。少し時間がありますので、もし伊藤先生のまとめに何かご質問、コメントがあれば受けたいと思います。よろしいですか。事務局から「アクションプラン(案)」について説明をお願いします。
○治験推進室長補査 「アクションプラン(案)」について説明させていただきます。資料5をご覧ください。最初に前書きをいただいています。1枚めくって、エクセル表の1頁からご覧ください。
 アクションプランについては、3月におまとめいただきまして、大きく「9年間の活性化計画を踏まえた更なる飛躍と自立」という部分と「日本発の革新的な医薬品、医療機器等創出に向けた取組」という2つの枠で構成いただき、1.の中に(1)〜(6)。2つ目の「日本発の革新的な」という部分に関して(1)〜(4)と4つに分けて構成いただきました。その中の文面の1つひとつに対して、アクションプランを具体的にどうしていくかを整理したものがこちらのエクセル表になります。目標については(1)、(2)というレベルごとに設定しております。
 1頁の表を見ていただきまして、「1.9年間の活性化計画を踏まえた更なる活躍と自立」といううちの(1)「症例集積性の向上」については、目標として、国内における優良な治験ネットワークが3ネットワーク以上この5年間で存在するように進めるということを目標として掲げております。その下に、個別の具体的な記載に関する具体的な取組内容を書いています。見方として、いちばん左側の「報告書本文」に3月にまとめていただいた報告書の中に書かれている記載そのもの、それに対して「実施主体」としてはどういった関係者、関係機関があるかを記載しています。さらに右側に「具体的な取組内容」を各実施主体者がどのように取り組むかを記載し、最後に「スケジュール」として、いつからスタートするかを記載しております。
 具体的に進めていきますと、「症例集積性の向上」の〈短期的に目指すこと〉の中の(治験等の効率化に関する報告書の徹底)ということで、「治験等の効率化に関する報告書」の「3.症例集積性向上の必要性及びその他対策について」に記載している以下の内容について、国は周知に努めるということが本文に記載があります。それに対して、実施主体としては、厚生労働省、文部科学省、治験実施医療機関、SMO、製薬企業、日本医師会治験促進センターが関係してくるものと書いてあります。
 その上で具体的な取組内容としては、国としては学会、研修会を通じて積極的に周知を図る。治験実施医療機関、SMO、治験依頼者等は、こうした報告書の内容を理解し、実行するように努める。また、国については、厚生労働科研費補助金による研究班を設置して調査を実施し、優良な治験ネットワークの要件を定めた上で、要件を満たす治験ネットワークを厚生労働省のホームページ上で公表していく。公表された調査結果を踏まえ、ネットワークに参加する医療機関は、実行性のあるものとし、症例集積に努める。さらに、治験依頼者等は、優良なネットワークを積極的に活用するという形で具体的なアクションプランをまとめたところです。細かく全部説明すると終わりそうもありませんので、だいぶ端折りながら、以降説明させていただきます。
 2頁、(治験ネットワークの促進)。本文では、3〜5の医療機関があたかも治療機関のように機能できる体制を構築する。また、各治験ネットワークは活動状況を可視化の推進に努めるということ。そのほかには、治験ネットワークについて共同IRBや患者紹介システムの構築、治験の効率化、症例集積性、IRBの質の向上を図る。さらには、治験ネットワーク事務局は、医師等に対してインセンティブを与える工夫について考えるということが本文の中に記載があります。
 それに対して、具体的な取組としては、特定疾患等治験基盤整備事業選定病院、臨床研究中核病院のような選定された医療機関については、標準業務手順書の作成や各種様式の統一、質の高い審査を行える共同IRBの設置や活用、治験ネットワーク事務局の積極的なマネジネントを速やかに対応を開始する。
 各治験ネットワークは活動状況をウェブサイトで公開するとともに、積極的にアピールする。国は、研究班を設置して、治験ネットワークの主な活動内容や各治験ネットワークが有している機能、取組内容を調査するとともに、医師等に対してどのようなインセンティブを与える工夫があるのかという部分を検討していく。さらには、研究班の中で優良な治験ネットワークの要件はどのようなものがということを定めた上で、要件を満たす治験ネットワークをウェブサイト上で公表していく。治験依頼者等は、優良な治験ネットワークを積極的に活用する。そういった治験ネットワークに参加する医療機関間の情報共有を図るとともに、引き続き教育についても力を入れるという記載があります。
 次に、これは切れてしまっていますが、先ほどのカラムと同じ流れだと思ってください。さらには、日本医師会治験促進センターにおいては、治験ネットワークフォーラム等の開催を引き続き進めるとともに、事例の紹介やネットワークを推進する活動を続けるということを記載しています。
 症例集積性の向上の中の〈中・長期的に目指すこと〉として、8番目にありますが、本文の中で、疾患に応じた治験ネットワークの構築という記載がありました。これに対するアクションプランとしては、国としては、研究班を設置し、疾患レジストリーの定義やネットワークの特性、目的に応じた疾患レジストリーの在り方、特に求められる疾患分野や情報収集する項目、個人情報保護に配慮した情報提供等について検討を行い公表していく。治験ネットワークは、研究班の報告を踏まえて、疾患レジストリーの構築について症例集積に取り組む。治験ネットワークは得意領域を明らかにするほか、必要時に速やかに情報を収集する機能を用意する。各臨床研究グループは、疾患レジストリーの構築について検討する。難病に関する研究班や医薬基盤研究所、難病情報センターが所有するような情報について確認し、そういったものを整理していくという記載があります。
 さらに、(治験ネットワークにおける契約形態の見直し)として、国は、研究班を設置した上で、治験ネットワーク事務局としての更なる効率化についての課題も含めて検討を行う。治験ネットワーク事務局側には、研究班の結果を踏まえて、契約窓口として機能し、効率的に契約作業を進めるよう取り組むなどの記載です。
 4頁です。「1.9年間の活性化計画の中の(2)治験手続の効率化」。ここでは、目標として、臨床研究・治験活性化協議会に参加するすべての医療機関は統一書式を改変することなく使用している。共同IRBを設置した治験ネットワークの数が増加している。その中の〈短期的に目指すこと〉、(治験等の効率化に関する報告書の徹底)の部分については、国は、学会、研修会において周知を図る。治験実施医療機関等は、そういった報告書の内容を実行に移すよう努める。さらに、国は、これまで実施してきた基盤整備状況調査について、報告書に提言されている事項のうち、特に重要と思われる事項について調査項目の中に追加し、その結果を厚生労働省のホームページで公開していく。
 さらには、IRB審査の電子化情報の問題点に関すること等電子化に関することについても情報収集し、検討を行い、ウェブサイト等により周知していく。ほかには、治験実施医療機関治験依頼者ともに国際共同治験が負担が結構多いという意見も多いため、そういった部分の効率化に取り組んでいる事例について、臨床研究・治験活性化協議会などにおいて情報共有し、その結果を公表していくということです。
 5頁。(治験ネットワーク事務局機能の強化)という部分では、治験ネットワーク、各ネットワークにおいて、契約の一元化なども含めたネットワークとしての機能の強化の部分に対してそれぞれ検討を行う。国は、研究班を設置して、優良な治験ネットワークの要件を定めた上で、そういったものを公開していく。治験依頼者は、そういった公開される優良治験ネットワークを積極的に活用する。
 (統一書式の徹底)という部分では、国及び日本医師会治験促進センターは、講演会、研修会などを通じて周知・徹底を図る。厚生労働省の事業に採択された医療機関については、統一書式の積極的な運用を原則とする。また、国等は統一書式に係る照会等には速やかに対応する。
 ITについては後ほど出てきますので、そちらでまとめて記載があります。
 (共同IRB等の活用)について。治験ネットワークに参加する医療機関は、少なくともネットワークを通じて依頼された治験については共同IRBを積極的に活用し、重複審査をできるだけ避けるということです。
 6頁、(医師主導治験の運用の改善)については、平成24年度中に薬事法施行規則やGCP省令の一部改正が予定されておりますので、改正後に速やかに国として周知を行い、さらなる活性化に努める。治験手続の効率化に関する〈中・長期的に目指すこと〉の中で、治験ネットワークへの参加、共同IRBの積極的な利用については、各治験ネットワークにおいては、治験ネットワークに参加していない医療機関に対して、ネットワークのメリットをきちんと伝える。また、参加していない医療機関については、そういったものを情報収集しながら、参加についてどうすべきかをそれぞれ考えていただきたいということです。
 (3)「医師等の人材育成及び確保」。目標としては、上級者臨床研究コーディネーターを500名以上養成する。臨床研究・治験を実施する医療機関において、CRC等の臨床研究・治験に携わる人材の常勤職員の割合が増加する。この中に〈短期的に目指すこと〉で、1つ目、(臨床研究・治験に関する教育、研修)については、本文の中で、各種研修の内容についても見直し、教育をしっかり実施する。また、現5カ年となっていますが、いまとなっては前5カ年ですが、これまでの5カ年計画でまとめられたe-learningを一層活用する。これに関しては、国としては、研究班を設置し、e-learningの継続的な内容の更新、一層の充実・強化を図る。臨床研究・治験を実施する医療機関においては、そういったe-learningについて積極的に活用いただく。こちらについては、大和構成員にもご協力いただいておりますが、研究班を2つ設置して対応を進めているところです。
 項目番号の21です。初級CRC、上級CRCの研修については、厚生労働省、各種団体等による養成研修について、適切な見直しを行って引き続き実施する。また、国としては、研究班を設置して、標準的なカリキュラムの検討・作成し、研修などを実施していくこととしています。
 8頁の〈中・長期的に目指すこと〉の中では、医学教育をより充実させることという記載が本文の中にあります。これについては、文部科学省では、医学教育モデル・コア・カリキュラムに「臨床研究と医療」を位置づけていることを踏まえ、医学部における教育の実態を調査し、優れた取組事例を公表し、各大学にそういった取組を促す。また、治験実施医療機関は、医師に対して、積極的に研修会に参加するよう促す。PMDAと大学・研究所は、人材交流を進め、人材育成にしっかり取り組む。
 23番目の「国際社会において我が国が臨床研究・治験をリードしていくために必要な研究者を育成する」といった部分に関しては、国のほうで、研究班を設置して、育成するに当たり、求められる知識や能力がどういったものかを整理した上で、育成できるe-learning等の教育プログラムを作成する。その際には、倫理面の教育もしっかり併せて行う。
 24項目の認定医制度については、関係学会において検討する。25番目の「発信する機会を持てるような仕組みを作る」という部分については、国は、学会と協力して記事掲載を働きかける。日本医師会治験促進センターにおかれては、引き続き、教育、研修の機会を設けて、臨床医にもそういった機会に参加を促していく。関係学会は年次学術集会において、教育の機会を設けることを記載しております。
 (臨床研究・治験に携わる医療関係職種の育成)というところでは、文部科学省で実態調査をして、優れた取組事例を公表する。さらに国は、整備状況調査によって、雇用状況についてもしっかり把握、確保していくということを記載しています。
 さらに、(臨床研究・治験に携わる人材の確保)という部分では、国としては、雇用とキャリアアップの取組の状況を調査し、優れた取組事例の公表などをしていくということです。
 (4)「国民・患者への普及啓発」。ここでは、目標として、厚生労働省の治験ウェブサイトの内容を充実し、アクセス数が増加する、臨床研究ポータルサイトへのアクセス数が増加する、といったことを挙げています。その中の〈短期的に目指すこと〉の(臨床研究・治験の意義に関する普及啓発)というところで、国、医療機関、治験依頼者は、積極的にわかりやすい内容を伝えていくよう努力する。また、これまで関係者が市民講座をいろいろ実施しているところがありますので、そういったものを引き続き実施していくことになります。
 項目32、33は、子どもに対する部分であったり、学校教育でどう取り組んでいくかという部分です。こちらについては、平成20年、平成21年に中学校、高校の学習指導要領がそれぞれ改訂されまして、その中でも医薬品の話、また薬品の副作用にかかわるような話がある程度盛り込まれているということですので、そういったものは今後実際に教育面で活用するように進めるということです。
 (実施中の臨床研究・治験に関する情報提供)については、国としては、研究班を設置して、ニーズ調査や意識調査、利用しやすいポータルサイトの構築といったことについて検討し、「治験ウェブサイト」等を通じてさらに周知していくということです。こちらについては、既に研究班を2班設置して研究を続けているところです。治験審査委員会の情報提供については、現在、厚生労働省では臨床研究に関する倫理委員会の情報提供、PMDAでは治験に関するものというふうにバラバラで運営している状態になっていますが、厚生労働省の治験ウェブサイトから、PMDAのウェブサイトへのリンクを設ける等をして、情報を活用しやすいよう努めたいと思います。
 〈中・長期的に目指すこと〉というところで、治験の情報やGCPの遵守状況について公開を検討するということです。こちらについては、まずはどこまで公開できるかということになりますと、ある程度企業の方にご検討いただくところがあるかと思いますので、製薬企業等団体におかれては、課題や方策を具体的に明らかにする。厚生労働省は、そういった検討の結果を参照しつつ、患者がアクセスしやすくなるよう、情報の公開に向けてのルールを定めることについても検討する。また、GCPの遵守状況についても公開についての一定のルールを定めることを検討していく。
 (5)「コストの適正化」については、目標として、国際共同研究に対応したポイント表のモデル案を作成する。臨床研究・治験活性化協議会に参加する医療機関は、出来高払いを採用する、ということを目標として掲げております。〈短期的に目指すこと〉としては、治験費用の支払い方法に関しては、コストにかかる実態について調査を実施し、その結果をまとめたいと思っています。また、治験実施医療機関については、出来高払い方式を採用するよう努めていただきたいと考えています。
 40番、保険外併用療養費の適用範囲についても、国のほうでも改めて周知を図り、疑義があった場合には、速やかに対応することとしています。〈中・長期的に目指すこと〉として、ポイント算定表等であったり、間接経費の在り方については、国で研究班を設置して、さらなる検討をしたいと考えております。また、治験依頼者等には、そういった研究班に対して積極的に協力することとしております。
 42番の医療医師主導治験の保険外併用療養費の適用拡大については、国は、まず医師主導治験において、同治療にかかった費用は実際のところどのぐらいかという実態を確認した上で、適用拡大についても検討を進めたいということで、検討するという記載があります。
 「1.9年間の活性化計画」の最後になります。(6)「IT技術の更なる活用等」については、目標としては、EDCに対応可能な設備を院内に有する施設が増加し、かつ、EDCを用いた治験が増加する。この中で、〈短期的に目指すこと〉の中のIT化にかかる部分については、厚生労働省で研究班を設置して、実態の調査及び課題について整理をするということで記載があります。
 〈中・長期的に目指すこと〉として、病院情報システムとEDCの連動についても、まずは研究班を設置して、病院情報システムとEDCとを連動させる上での課題について、国のほうで整理をした上で、それを踏まえつつ、臨床研究の中核病院等において、積極的に連動に取り組むという記載があります。もう少し細かいIT化の話がいろいろありますが、そういったところについて、まずは研究班の中で具体的な課題について整理していくことと記載があります。
 説明が長くなって申し訳ないですが、2012年の結果の中の2つ目、「日本初の革新的な医薬品、医療機器等創出に向けた取組」については、(1)「臨床研究・治験等の実施体制の整備」。目標としては、臨床研究中核病院等を15箇所程度、また、日本主導型グローバル臨床研究拠点を2箇所整備する。
 各橋渡し研究支援拠点は、支援シーズ3件以上について医師主導治験を開始する。17頁、具体的には、[1]「それぞれの拠点等の位置づけの明確化と質の高い臨床研究の推進」については、橋渡し研究ネットワークプログラムの進捗管理をしっかりして、下記の目標にあるとおり、1拠点当たり新規シーズ3件以上の医師主導治験の開始を目指す。その他橋渡し研究及び早期・探索的臨床試験拠点事業の中の進捗管理を国としてもしっかり進めていくという記載があります。
 そのあと皆さんのところにミスプリントが出てしまっていると思います。申し訳ないのですが、「oko」とあるところは、初期段階の臨床研究・治験を実施するための体制という部分になります。こちらについても、早期・探索的臨床試験拠点事業等を含めて国としてもしっかり進めていくということを記載があります。
 (国際水準の臨床研究を実施するための体制)については、国としては、OEDに関する議論を踏まえながら、ICH-GCP水準準拠の臨床研究の範囲について検討していく。また、臨床研究中核病院は、データの品質管理、品質保証体制も構築する。
 具体的にそれぞれあるのですが、少し飛びまして、〈中・長期的に目指すこと〉としては、(臨床研究グループの体制)の強化について、がん、希少疾病等について、それぞれ分けた形で、それぞれの研究グループの強化の部分を具体的に記載しております。
 21頁です。(疾患レジストリーの構築)については、研究班を設置してどのようなレジストリーを構築するかという部分から検討して進めていきたいということで記載があります。
 22頁、(2)「臨床研究等における倫理性及び質の向上」というところで、目標として、平成25年度中に、「臨床研究に関する倫理指針」の見直しを行う。臨床研究中核病院は、共同倫理審査委員会を設置し、外部機関の臨床研究に関する審査の受託を行う。倫理審査委員会の認定制度を構築する。
 [1]「臨床研究に関する倫理指針」の改正については、厚生労働省としても、各技術部会の下に専門委員会を設置して、指針の見直し作業をこれから進めていこうと考えております。内容については、そうした中で詳しく検討していきたいと考えております。また、諸外国の状況については、現在、研究班を設置して、先生方に研究に取り組んでいただいているところです。そうした中で、治験に関する規定等をいろいろいくつか、倫理委員会の質の向上、共同倫理委員会の設置等につきます課題についても検討していくことと考えております。そういった辺りが以後記載しています。
 (3)「開発が進みにくい分野への取組の強化等」です。目標としては、小児疾患、希少・難治性疾患に関して、医師主導治験の数がこれまで以上に増加する。その中では、[1]「小児疾患、希少・難治性疾患等への取組」というところで、(開発が進まない分野へのインセンティブ)については、国としては臨床研究中核病院等の体制整備を行う。また、各種それぞれ支援をいまでも実施しているところがありますので、そういったものを着実に進めていくということです。
 27頁です。[2]「医療機器、先端医療等への取組」について、(医療機器に関する臨床研究・治験の実施体制)です。中核病院、早期・対策、橋渡し等といった拠点について、医療機器の臨床研究・治験に対する体制を整備する。また、有効性評価のためもありますので、必要性に応じて薬事相談、対面助言を活用するように国としても周知しますし、臨床研究中核病院等の評価をする際にも、対面助言等の活用状況について評価会議の中で確認するということです。
 29頁、[3]「資金提供等」についても、大規模臨床研究がより進むように、厚生労働省でも足枷になるようなことになっては。詳しく周知を図って、しっかり推進を図っていく。
 31頁、(4)「大規模災害が発生した際の迅速な対応」というところで、目標としては、平成26年度までに大規模災害が発生した際の被験者の安全確保やデータの信頼性のマニュアルの雛形を作成する。各医療機関、治験依頼者は、マニュアルの雛形を参考に、災害対策マニュアルを作成し、大規模災害にも対応できる体制を整える。ということで、これについては、現在既に研究班を設置して対応について検討しているところです。そういった中で、災害時の必要な対応について整理して、マニュアル等を作成し、その内容を関係各所にプリントして周知するとしております。臨床研究・治験実施医療機関、またその他関係者等々については、その内容を踏まえてマニュアルを作成し、有事に備えていただくということで記載があります。
 飛ばしながらでしたが、内容としてアクションプランは以上のような形になります。私からは以上です。
○矢崎座長 どうもありがとうございました。内容が豊富で、議論の進め方が難しいのですが、範囲が大変広く、項目も多いので、いくつかに分けてご議論を進めていただければと思います。
 まず、最初に、アクションプラン(案)の大項目1の「9年間の活性化計画を踏まえた更なる飛躍と自立」、15頁までです。アクションプランで何か足りないもの、あるいは是非これを入れたらいいのではないか、というご議論をいただければ、大変ありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
○中西構成員 2点ほど質問させていただきます。まずこの7番の項目の「疾患レジストリー等」という文言のことですが、実は、この疾患レジストリーという言葉はもともと疫学研究等で行われているものです。このプロジェクトにおいては、いわゆる疫学研究を主たるするものではなく、症例集積性の向上のためにやるもので、疾患レジストリーという文言だけにしてしまいますと非常に混乱を招くというような議論が、別のところで出てきております。
 それで、「具体的な取組内容」に、「等」とあるにもかかわらず、すべて「疾患レジストリー」という言葉で統一されてしまっておりますので、ここはできれば「疾患レジストリー・症例集積システム」とか、何かもうひとつ、臨床研究・臨床試験の症例集積に資するものということが誤解ないように伝わればいいのではないかと思いました。
○矢崎座長 ありがとうございました。そのほかいかがでしょうか。
○中西構成員 もう1点よろしいですか。もう1つは、人材育成に関することです。上級CRC等についての育成のシステムがあるのは非常に良いことだと思います。実は、これは特にCRCの方々等から聞こえる意見なのですが、教育をするための講習等がほとんど中央でなされている。ここにはそれに対応することとして、e-learning等も書いてありますが、地域地域でもやはりきちんとした講習会を開いて、フェース・トゥ・フェースでの講習、あるいは研修を開くような場を設けてほしいという声があります。
 と申しますのは、どうしてもe-learningだけですと、生きた意見の交換や、細かい知りたいところが勉強できない。この臨床システムそのものはやはり複数あってはいけないと思うのですが、例えば臨床システムに資するような研修会・講習会等が地方でも開催できる、認証を与えるようなシステムがあれば、よりそういった人材育成がうまくいくのではないかという意見を聞いてまいりました。以上2点です。
○矢崎座長 今日ご欠席の小原先生から、いま人材育成を中心にご意見がございますので、資料6をご覧ください。事務局から何か説明はありますか。
○治験推進室長補佐 小原委員から、事前に、本日出席できないですがということで、ご意見をお送りいただいたものです。簡単に事務局から説明させていただきます。
 まず1.で、人材育成に関する目標の部分について、もう少し細かく中位項目ごとぐらいで目標を作れないのか、というご指摘が1つ目です。
 2つ目として、上級CRCの養成目標が500名以上ありますが、初級CRCの研修や求められている人材の明確化が本文の中にある一方で、そういったところと目標との一貫性がないのではなかろうかというご指摘です。
 さらには、薬学・看護学教育に関する実態調査を今回するというのがアクションプランの中でありますが、それに対して非常に意義があるので、是非毎年実施して、さらにはそういった結果を各教育機関の取組みを促すところまで書き込めないかというご指摘です。
 さらに4つ目は、医療関係職種への教育・研修状況についても経年的に把握していくことが大切であるということです。
 5つ目として、人材雇用とキャリアアップの取組みの状況調査についても毎年実施し、少なくとも補助金を交付している医療機関については、優秀な人材の確保とキャリアアップの取組みを促すところまで、もう少し強く記載できないのか、というご指摘をいただいております。
○矢崎座長 そのほかいかがでしょうか。
○山本構成員 2点コメントがあります。前半部分の治験・症例集積性の向上や治験手続の効率化のところが特になのですが、アクションプランの内容が科研費等で調査をして、厚労省がその結果をウェブサイトで公開して、次は、担当者がそれをできるように努力するという全体的な流れになっていると思うのです。その裏にある考え方は、現在、何が要件か、何が問題なのかがわからないので、調査をして、それを知らせると進むという考え方だと思うのですが、何が問題かわかったら、自然に進むというものではないのです。あるいは、既に皆さんわかっていることなどもあって、それでも進んでいないことが問題だと思うのです。
 実際に、進めるところは、すべてのプレーヤーが進めることが必要だと思うのですが、進めることはいいのですが、現在、厚労省の役割は「ウェブサイト等で公表する」までになっていて、その後、進めるのところには厚労省の役割は書いていないのです。いろいろなやり方があると思うのですが、例えば、通知を出すなどは、できるようなものもあれば、できないものもあると思うのです。国としては進められるような方策を検討する。アクション側にも国のできることを検討する。やってくれればいいのですが、やれるかどうか難しいので、少なくとも国としてのアクションを記載していただきたいと思います。
 2つ目は、もともとの計画がそうなっているのですが、症例集積性の向上のところがネットワークを整備することになっていて、ほかのことがあまり書いてない。症例集積性のためにネットワーク以外のことはあまり書いてないので、このようなアクションプランになるのは必然です。
 例えば、2番で、「治験依頼者等は、優良な治験ネットワークの積極的活用に努める」となっているのですが、優良なネットワークというのは、十分活用されているものが優良だと思うのです。目的と手段がちょっと逆転しているような気がしています。
 それは上の段に、科研費等で、優良な治験ネットワークの要件を定めた上で、要件を満たす治験ネットワークを公開することになっているので、その中には、症例集積性がいいというようなものが要件になればいいのかもしれませんが、これだとたぶんそうではなくて、事務局が何とか、共同IRBが設置されているとか、その手段的なものを定義し、そこを皆さん登録しましょうみたいな流れだと思うのです。そうすると、目標の1番が、3つ以上存在しているのは、優良というのを定義すると、いま要件を満たせるところが3つあればいいという話で、そこを集積性を向上するのは治験依頼者の役割みたいになってしまっている。優良なものができれば、自然と進むのか。その辺の代替案が自分としてもうまく言えなかったのですが、逆かもしれませんが、優良なところの中には、結果がこのぐらいあるところは優良だみたいな定義にするとか、最後の「積極的活用に努める」というのは本末転倒しているような気もするのです。代替案がないのですが、そのように思いました。
○渡邉構成員 ご意見ありがとうございました。ちょうど1グループを担当させていただいたので、いまの件について少しコメントさせていただきます。
 この治験ネットワーク、症例集積性にネットワークというのは欠かすことができないと思います。ネットワークといっても、たぶんいろいろな階層があるのだろうと思います。対象としている疾患によって地域ネットワークの強みが生かされる部分もあるでしょうし、黄斑のような疾患ネットワークで、専門家集団が構成されてはじめて生かされるネットワークもあるのだと思います。ですから、そのネットワークがどういう階層に属するかとか、どのような役割を担っているかを明確にすることも非常に重要だと思っています。そういうことも含めて、ネットワークの要件と書いているつもりでした。
 また、ここで、要件を満たすネットワークを厚生労働省のウェブサイトで公表する。この中には期待も込めてですが、成功事例、成功しているようなネットワークが今後生まれることを期待しているわけですが、課題を抽出することも大事ですが、どうしたらうまくいくのか、成功事例を積み重ねていくことによって、そこから学んでもらいたいということも含めて、ウェブサイトで公表し、うまくいっているところはさらに積極的にいろいろなところで活用していただきたい。そういうことも含めて書いたつもりですが、なかなか十分言い尽くせてはいないと思いますが、ご理解いただければありがたいと思います。
○矢崎座長 先ほど中西構成員と小原構成員からありました人材育成に関する項目とレジストリーの在り方のお話を、渡邉グループ1のほうでご意見が反映するようなアクションプランを検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは2番目の「日本初の革新的な医薬品、医療機器等創出に向けた取組(イノベーション)」のところですが、2つに分けて、まず最初に(1)「臨床研究・治験の実施体制の整備」と、(2)「臨床研究等における倫理性及び質の向上」の部分で議論をしたいと思います。ご意見いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○本田構成員 普及啓発のところで、1つ。ちょっと進行の手順に私が遅れてしまって、すみません。手前になってしまうかと思うのですが、先ほどの10頁ぐらいの「国民患者への普及啓発」で、質問というか、言わずもがななのかもしれませんが、確認したいと思います。
 11頁の32番、33番で、患者、国民、子どもへの医薬品・医療機器の開発の仕組みや意義についての教育や情報発信を行うというところで、私はとても重要なことと思っているのですが、学習指導要領の中に、このように記載なり触れることになっているというのは大変ありがたいことです。その学習指導要領自体はもう決まっていることだとは思うのですが、この文章を読ませていただくと、医薬品の安全の部分、副作用についてとか、予期することが困難であるとか、そういうことはもちろん重要なことなので、大変ありがたいことです。できれば発達段階に応じてとは思うのですが、中学校・高校などへの指導者への情報提供を継続して行うという辺り、臨床試験の意義や開発の仕組みとか、薬はもちろん予期せぬことがあると、利用の問題だけではなく、実はそれを作っていく段階でも、患者、国民が参加してやっていることがわかるようなことも、指導者に安全とともに、一緒に情報提供できるようなものにしていただきたいことを、もうこの文章の中に入っているのかもしれませんが、付け加えたいと思いました。
 もう1つだけ、34番ぐらいになるのか30番ぐらいになるのかわからないのですが、ウェブサイトの拡充とあります。これはどのような情報を患者、国民が知りたいのかとか、どのようにしたら見やすいのかは、研究者の皆さんはもちろん研究されているとは思うのですが、いろいろな患者団体の人に聞くと、ああ、そういうふうに見たかったのかとかいろいろな発見があるのです。そういう意見を聞きながら、もしくは研究の中で聞きながらみたいな形のことも、言わずもがなかもしれませんが、そういうニュアンスで読めるようにしていただきたいと感じました。
○矢崎座長 臨床研究の具体的なプロセスやその認識というのが、学校の学習指導要領の中に入っているかどうかは、渡邉構成員、チェックしていただいて、もしそれが入っていないようでしたら、いまのご意見をこの中に汲み取っていただけたらと思います。
○花岡参考人 グループ2を担当している花岡です。いまの教育のところは、グループ2で担当させていただいております。学習指導要領等への記載に関しては、文科省さんともお話をさせていただいた上で、確認をしてここに記載をさせていただいております。
 実際ここに書いてありますように、現在、ワーク3教育ということで、まだ始まったばかりですが、その中で各現場でいろいろな取組みをされているということで、今後、ここにどこまで書くかという議論も中であったのですが、それを拡充させたいという意向で、実際にどういう取組みを、具体的事例をやっているかについては、今後取組みを公開しようということで、促進しようというところで、ここでの記載は留めさせていただきます。先生がおっしゃられたようなことも、実際やるべきだろうという議論が中でございますので、そのような形で少し検討させていただきたいと思います。
○矢崎座長 よろしくお願いします。
○小林構成員 すみません、遅くなって申し訳なかったのですが、最初のところで、人材育成のところだったのですが、27番で、報告書本文では、「医師等の人材育成及び確保」ということになっているのですが、ここの具体的な取組みでは、特に「臨床研究・治験に関する補助金を受けている機関においては、薬剤師、看護師、臨床衛生検査技師等の各職種」と書いてあるのですが、私、いろいろ考えてみると、やはりこれは「医師」という言葉も1つ入れていただいたほうがいいのではないかと思っています。というのは、私たちにいろいろ寄せられる治験に関することは、一番最初に患者がそういう話をもちかけられるのは医師だと思うのです。そこで、医師からこんなことを言われて傷ついたとか、大変困ったとか、そういう話にはほとんどはやはり医師が出てくるわけなのです。ですから、そういう意味で是非。多くの先生方は大変丁寧におやりになるかと思うのですが、中にはやはりちょっと問題かなと思われるようなケースも少なくないと思うのです。そういった意味で、「医師」というのを入れていただいたほうがいいのかなと感じております。
 もう1点は、30番で「患者会からのリンク等により」と書いてありますので、ここはもうひとつ踏み込んで、「患者会にリンクするように積極的に呼びかける」というような言葉を入れていただいて、患者会もこういうことに本当に関わってもらうというように積極的にしてはいかがかと思っております。
○矢崎座長 患者さんからアクセスしやすい情報公開ということだと思いますので、文言を工夫できればと思います。
○治験推進室長補佐 1点だけ、いまご指摘いただきました点について、医師の教育の部分に関してはちょっとカラムが違って、22番の医師の教育というところで。もともとの本文のつくりが、医師に関する育成の部分と医師以外の医療関係職種の育成という形で分けておりましたので、それぞれで分けて記載という形で考えております。
○矢崎座長 時間の関係もありますが、大項目2に改めて進めさせていただきます。この項目で、どなたかご意見ございますか。
○塩村構成員 1点はアクションプランへのお願い、それと厚労省へのお願いが2点あります。
 まず、16頁の49番についてお願いします。さまざまな拠点の整備というのは、大変社会的な注目を受けている分野ですので、もう少し具体的な中身を書いてほしい。例えば、どういう疾患で、何症例ぐらい集まっているとか、そういう進捗状況を、特に、もう2年目になっているような整備事業については書いていただけないかと思います。また、今後もタイムリーに、例えば四半期ごとにテーマがどう進んでいるのかを書いていただけないかと思います。
 厚労省へのお願いの1点目は、臨床研究中核病院に新しく7拠点を設定するというご説明が先ほどありましたが、既にある指定された病院が、いわゆる帝国大学とか非常に超一流の病院に結構偏重しているという感じがしますので、もう少し異質な施設を入れていただけないかと。いわゆる、本当の超一流、スーパースターだけが入っているので、スーパースターから必ずしもイノベーションが出るわけではありません。市中病院とか、そういうところもあえて拾うとか。ちょっと偏見ですが、試験を受けると、非常に強い人たちが選ばれている感じがするのですね。試験の回答がちょっと下手でも、中身をよく見て選んでいただけないかというお願いです。
 厚労省へのお願いの2点目は、ライフは国策分野ですので、いま概算要求をちょうどなさっているところですが、財務省に負けずに、しっかり出してください。ご遠慮されている感じがするのです。桁を増やして出すとか、それくらいやっていただくのがやはり国策に沿っていると思うのです。エネルギーとライフと農林漁業のこの3つが重点分野ですから、そのうちのライフは非常に重要な重点分野なので、思い切って出されることをお願いします。以上です。
○治験推進室長補佐 特に、後段のほうの力強いお言葉に関しては、我々のほうも是非頑張りたいと思っておりますので、しっかりこれからの予算編成の中で、特に文部科学省だったり経済産業省いろいろ関係することありますので、関係各省協力しながら、財務省としっかり話をしていきたいと思っております。
 前段でありました中核病院の選び方で、昨年旧帝国大学病院なんかが非常に多く入るような形になりました。最初に、山田室長から説明させていただいた資料の中でも、来年度に募集するように、いま予算要求している7病院に関しては、小児であったり、難病であったりということを、前回よりも少し書き込んでいる形です。もう少し別な選び方というものも検討する必要があることは、検討しております。現時点でまだ予算要求している段階ですので、そもそもそれが認められるかどうかもわかりませんので、来年度はこうしますと言える段階ではありませんが、そういったことも踏まえて今後検討をさせていただきたいと思います。
 最初のほうにありました、中核病院の進捗状況について書けないかという部分ですが、アクションプランとして書くのがいいのか、それは別として、進捗状況をもう少しちゃんと発信していくようにすべきというご指摘か、なかなか難しいところがありますが。
○塩村構成員 アクションプランに対する注目度が高いですし、初年度はそう進まなくとも仕方ないと思うのですね。しかし2年目というのはもう1年半も経っているので、それなりの進捗がないと税金の無駄づかいということにもなりかねませんから。車の部分とガソリンの部分を付けているというのは、非常にユニークな取組みなのです。そのガソリン部分をどのくらい使ったのか、何に使ったのか、出口はどこまできたのかというところはしっかりと書いてほしいというのが、私の個人的な希望です。
○渡邉構成員 塩村構成員のご意見、非常に賛成です。中小規模の病院あるいは中小規模の大学が成功したということが、むしろ一般化可能性を含む成功事例になるのではないかと考えています。
 あと、山田室長から最初にご説明いただいた資料、ちょうどイノベーションのことがあったので、少し関連して質問させていただきたいのですが、よろしいですか。
○矢崎座長 はい。
○渡邉構成員 いちばん最後の頁、これはスライド16になると思いますが、医療イノベーション5カ年戦略、ただいまもこれまでの既存の5病院に加えて、新規7病院が新たに予定されていると説明がありました。ここで書いてあるのは、「患者数が少なく企業主導治験が期待できない難病・希少疾病・小児疾患等に重点を置いた体制の整備」。そういうことになりますと、希少疾病の場合には、1つの病院に患者さんが集まるというよりも、専門医の集団のネットワークがむしろ生かされる領域ではないかと思うのです。これはあくまでも医療機関というか、その機関に対して整備するということなのでしょうか。むしろ専門医集団のネットワークとか、ある特定の能力に優れたようなネットワークに重点化するという可能性はないのですか。
○治験推進室長 いまのご質問については、予算要求中でもありますし、また、来年度どうなるかは、この場で確定的にお答えできないのですが、今年度から整備を開始いたしました臨床研究中核病院においても、ネットワーク機能を充実させる、構築することは、1つの重要な柱になっております。補助金の性格上、一応補助対象となる医療機関を選定して、そこで事業を行っていただくのは原則変わらないわけですが、選定された医療機関を中心として、ネットワークを構築するために補助金を使っていただくことは可能だろうと思います。ただし、補助金の仕組み等もあり、どこまで補助ができるか、詳細な内容についてはまたご相談をいただくことになると思います。
○近藤構成員 先ほどの塩村構成員と渡邉構成員のコメントに関してですが、非常に小規模の病院で発明・発見して、そういう中核にして育てていくのは非常に賛成の話です。ただ、いまAROという機能を強化しようとしている。つまり、大学が、自分のところのシーズだけで全部やるわけではなく、関係するお仲間の病院はいくつもあるだろうと思うのです。そういうところのシーズを集めて、そこで改めてそのネットワークを使ってもらってやることが、もう1つ大事なことだろうと思うのです。ですから、一慨に全部それぞれのところに散らすというのは、大事なところはあると思いますが、AROを強化するという考え方にもちゃんと注目していただきたいと思うのです。
○山本構成員 いま議論されている点ですが、先ほど山田室長がご説明された、その中核の機能が、矢印が3つ向いていて、いろいろするみたいなことになっていることとも、いまの議論もつながると思うのです。
 我々、実際に整備していると、開発段階の研究をするのと、医師主導治験を小児疾患・難病でするのと、市販後のものを用いてエビデンスを創出するのでは、必要なものは同じところもありますが、違うところもあって、全部を整備するというのは当然難しいことです。そうすると、どうしても大学病院とかいうようなことになってくると思うのです。ここの研究費の書きぶりが、それぞれができるところでもいいのか、それとも全部やれという話なのか、読んでもよくわからないようなところがあった。私の印象ですが。次回募集されるときはその辺りも明確にというか、次回、小児疾患等に重点を置いたということになっているので、その話の流れだと思うのです。ここで要求されているものをもうちょっと明確化して出されるのがいいのではないか。もちろん全部やってくれれば、それはそれでいいと思いました。
 もう1点ですが、ちょっと違う話でもいいですか。アクションプランに戻り、22、23頁辺りですが、「質の高い臨床研究の実施促進と被験者保護の在り方」で、「共同倫理審査委員会の普及を図る」という項目が、68とか69とか70とかあって、計画でもなるべく共同倫理審査委員会という方向はわりと強く出ていると思うのですが、実際に研究をやっていく上で、すべての機関が同じようにサイエンティフィックな審査と倫理的な審査を必ずしもできるわけでも、できるような体制を作るのも難しいですし、その必要もない部分もあると思いますので、これについては非常に現実問題として賛成なのですが、実際の臨床研究で、皆さんが何か指針を持って守るとすれば、その研究費をいただくときにそういうことが要件になっているか、もしくは「倫理指針」にそのようなことが書いてあれば、そのような方向性に進むと思うのです。現在の「倫理指針」は、迅速審査の場合は他の施設も使っていいというところしか、主には共同IRBについては書いてないので、項目をまたがっているようなところにもなるのですが、66か67で書くのか、68で書くのかわかりませんが、次期の倫理審査改訂の際には、共同倫理審査委員会の在り方というか、規制についても記載を検討するというようなことを盛り込んでいただければ、現場としてはそれに従ってやれるということになるので、非常にありがたいかと思うので、是非その項目を追加いただければと思います。以上です。
○小林構成員 63番の21頁ですが、「がん領域、小児疾患、希少・難治性疾患等」とあり、この中に「難病の疾患レジストリーの構築の在り方については、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会において検討を行う」と書いてあるのですが、これは私から見ると、ちょっと片手落ちのような感じがしています。以前に、難病対策委員会で、小児には小児慢性特定疾患というのがあり、そこの難病対策委員会で、小児慢性疾患対策を話し合う機会があって傍聴したのですが、そこの出席の委員の方たちが、小児慢性疾患についての知識をほとんど持っておらず、514疾患あるという、指定されているというのもご存じなかったのですね。たまたま9月下旬から、社会保障審議会で、小児慢性疾患の子どもたちの対策を検討する専門委員会が始まりますので、是非この小児疾患については、そちらの意見等も参考にしていただいて、取り組んでいただきたいと思います。
○矢崎座長 貴重なご意見、ありがとうございました。
○稲垣構成員 ここの「日本初の」というところは、最終的には企業も絡んでくるので、言葉だけの話にはなるのですが、どこかで「知財戦略にも考慮し」というような形の文言をアクションプランの中に入れておいていただけるとありがたいかと。研究成果を発表していただく、またその発明自身が価値を持つためには、知財戦略を早い段階から考慮して、それを踏まえて進めていくことが重要になりますので、ひとつそちらについても配慮いただけるとありがたいかと思います。
○中西構成員 いまのお話、私も大賛成です。やはりこの領域については知財は絶対に外せない。企業にとっても生命線ですが、一方で、人材育成をする上で、特に研究者あるいは医師等に、この知財教育というのはやはり外せないと思います。ただ、この構造の中にそれがないので、私も少しそこをやはり入れなくてはいけないかと思っていたところです。
 同じように、この構造の中にちょっと見えないのが、51番にGMP、GLP等々といった法体系のことが書いてあるのです。一方で、最近細胞プロセスセンター等を使って、再生医療や細胞療法等をする機関がだんだん増えてまいりました。ここに書いてあるのは、拠点ということで書き込んであるのですが、拠点に指定されていないところでも、そういった施設をたくさん持つようになってきた。これについては、何らかの形でそれをどう指導するのか、支援するのか、あるいは社会の中で位置づけがないと、ここからもおそらくいろいろなイノベーションが生まれてくるような気がいたします。
 一方で、非常に指針等に逸脱したようなものも起こりうる可能性があると思っております。この点についても、大項目にないのですが、どこか考えていただいたほうがいいのではないかと思います。
○本田構成員 これは確認というか、質問です。私がちょっと理解してないからだと思うのですが、63番、先ほどの疾患レジストリーのところです。がん領域とあるのは、がんの疾患レジストリーというのは学会レベルで行われているようなものなのでしょうか。それとも、いま(案)の拠点病院等、もしくは地域がん登録みたいな形で、がん登録みたいなことも指しているのでしょうか。がん登録がこういうふうな方向で使われるかどうか、今後研究するとあるのでそうなのですが、そのようにあまり聞いていなかったもので、ちょっと教えていただければと思いました。どのような意味で書いてあるのか。
○矢崎座長 これはいかがでしょうか。
○中西構成員 いろいろなレジストリーががん領域でもあって、いわゆるコモンディジーズとしてのがんのレジストリーはほとんど疫学研究とか、あるいはステージをどうするかという方向に使われております。これは、実際に治験や臨床試験には使えないものだと思っています。
 しかしながら、希少疾患としてのがんについては、やはりリアルタイムに出たものがきちんとどこかに、該当する患者さんがおられることを知らせられるシステムがないことには、症例数を集積して、きちんとしたデータが出せないということなので、たぶんそういったがんを、ここでは想定していると思っております。先ほどのレジストリーという言葉にもかかわってくると思うのですが、ゲノム研究のレジストリーですとか、疫学研究のレジストリーはこれにはあたらないのではないかと思います。あくまでもここで言うのは、適切な良質な臨床試験をする、そのための症例集積をするためのもので、そういうものだと考えて、そこだけ切り分けておかないとと思います。。
○矢崎座長 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 大変貴重なご意見いただきまして、ありがとうございます。先ほど近藤構成員からありましたAROの活用は、報告書の中にも書いてありますので、その中に組み込んでいただければと思います。
 疾患レジストリーの定義とか、そういうものは研究班でしっかり。まだ確立されていないので、その辺もこのアクションプランでやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 「開発が進みにくい分野の取組み」と「大災害が発生したときの迅速な対応」のところで、何かご意見ございますか。よろしいでしょうか。
 今日、大変貴重な具体的なご意見をいただいたと思いますが、実は、これは本年度予算要求もあって、右側のスケジュールに書いてありますように、できるだけ早くこのアクションプランを完成させることが必要です。貴重なご意見をいただき、このワーキンググループの先生方で検討していただいて、最終的に楠岡先生にまとめていただく。メールなどで意見を、修文などを含んで、本質的には大改訂ということはないように拝見しましたので、私のほうで最終的にまとめさせていただき、構成員の先生方にお送りして、最終的なご承認を得たいと思っておりますが、それでよろしいですか。
(各委員了承)
○矢崎座長 どうもありがとうございます。また、ワーキンググループの先生方には大変ご面倒をおかけしますが、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、計画(案)の追加修正を行った上で確定したいと思いますので、よろしくお願いします。事務局から、今後のスケジュールについて、よろしくお願いします。
○治験推進室長補佐 どうもありがとうございました。いま座長からご指示していただきましたとおり、ワーキングの先生方、楠岡先生と整理いただきまして、先生方ともご連絡させていただいた上で、最終的にまとまり次第、関係各省、いろいろな機関の方を含め、できる限り幅広く周知させていただきたいと考えております。また、構成員の皆様におかれましては、引き続きこのアクションプランが絵に描いた餅で終わらないよう、実際に実行していくことが大事かと思いますので、今後5年間、本計画の進捗について確認いただきますようお願いしたいと思います。
 事務的なこととしては、本日の議事録について、作成次第先生方にご確認をお願いしまして、その後、厚生労働省のホームページに公開したいと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いします。
 最後になりましたが、遅れてまいりました課長がまいりましたので、一言ご挨拶させていただきたいと思います。
○研究開発振興課長(佐原) 研究開発振興課の佐原でございます。委員の先生方、本当にありがとうございました。この1年間で、治験・臨床研究に関するもの、いわゆる計画ものという感じでは、最終的には4個作った形になり、今日まとめていただきました「アクションプラン」、3月にまとめていただいた「臨床研究・治験活性化5か年計画」ですが、そのより上部の計画として6月に「医療イノベーション5か年戦略」という形で、それは臨床研究だけではなく、基礎研究や審査の迅速化といったようなことも含めて、きちっと政府を挙げてやっていくということです。そして最後5つ目は、7月にまとめられた「日本再生戦略」です。グリーンとライフと農林水産業というのは、これから国策としてやっていかなければいけない、特に重要な3つの分野になっております。この一連のものをアクションプランも含めて、この臨床研究治験のところはきちっとやっていきたいと思っております。
 去年の8月からほぼ1年議論いただきました。これから大切なのは、このご議論いただきましたものをきちっと実行に移していくことと思っております。塩村構成員からもご指摘ありました、予算も含めて、来年度の予算に向けても頑張っていきたいと思います。1年間、委員の先生方、それからワーキンググループの先生方、そして矢崎座長、本当にどうもありがとうございました。ちなみに、この検討会はこれで終わりではありませんので、引き続き、進捗管理等でまたご協力をお願いしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○矢崎座長 どうもありがとうございました。いまお話にございましたように、先ほど、進捗状況がどうなっているかという、それもしっかり評価して進めていく必要があるというお話いただきましたので、今後、構成員の皆さまにおかれましては引き続き、進捗状況の評価、あるいはこれからの進むべき方向に新たな方向性があれば、それに付け加えていくということで、本日はご了承いただければと思います。今後も引き続き、よろしくお願いいたします。以上をもちまして、この検討会を本日は終了させていただきます。どうもご協力ありがとうございました。


(了)

照会先
厚生労働省医政局研究開発振興課治験推進室
TEL 03−5253−1111
治験推進指導官 森下 内線4165

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