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2012年9月12日 第118回雇用均等分科会議事録

雇用均等・児童家庭局 職業家庭両立課

○日時

平成24年9月12日 10:00〜11:30


○場所

厚生労働省 専用第14会議室


○出席者

公益代表委員

林分科会長 権丈委員 田島委員 中窪委員

労働者代表委員

齊藤委員 關委員 冨高委員 中島委員

使用者代表委員

川﨑委員 瀬戸委員 中西委員 布山委員

厚生労働省

石井雇用均等・児童家庭局長 鈴木大臣官房審議官 成田雇用均等政策課長
中井職業家庭両立課長 田中短時間・在宅労働課長 森實総務課調査官
田平均等業務指導室長 奥村育児・介護休業法推進室長 溝口均衡待遇推進室長

○議題

1 労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(女性労働基準規則の一部改正に係る部分)について(諮問)
2 平成25年度雇用均等・児童家庭局概算要求の概要について
3 その他

○配布資料

配付資料 No.1 労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(諮問)
       No.2 労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(抄)について(女性労働基準規則の一部改正案について)
       No.3 労働基準法第113条による公聴会における公述要旨
       No.4 平成25年度 概算要求の概要(雇用均等・児童家庭局)
       No.5 「平成23年版 働く女性の実情」
No.6 平成23年「パートタイム労働者総合実態調査」(個人調査)の結果
参考資料 ○ 化学物質を取り扱う事業主の皆さまへ 女性労働者の就業を禁止する業務の範囲が拡大します
       ○ 「女性の活躍による経済活性化」行動計画 〜働く「なでしこ」大作戦〜

○議事

○林分科会長
 ただいまから、第118回労働政策審議会雇用均等分科会を開催いたします。本日は佐藤委員、山川委員、小林委員、渡辺委員がご欠席です。
 本日の議題に入る前に、事務局において人事異動がありましたのでご報告いただきたいと思います。ご挨拶をお願いいたします。

○石井局長
 この度、人事異動で雇用均等・児童家庭局長を拝命いたしました石井でございます。引き続き、よろしくお願いいたします。

○鈴木審議官
 審議官を拝命いたしました鈴木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○中井職業家庭両立課長
 職業家庭両立課長を拝命いたしました中井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○成田雇用均等政策課長
 雇用均等政策課の成田でございます。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○田中短時間・在宅労働課長
 短時間・在宅労働課長となりました田中でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

○溝口均衡待遇推進室長
 均衡待遇推進室長の溝口でございます。よろしくお願いいたします。

○林分科会長
 このほか総務課長に定塚課長が着任されていますが、本日はご欠席です。
 議事に入りたいと思います。議題1は、「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(女性労働基準規則の一部改正に係る部分)について(諮問)」です。これについては、9月6日に厚生労働大臣から労働政策審議会長宛てに諮問が行われました。これを受けて、当分科会において審議を行うこととしたいと思います。まず、事務局から説明をお願いいたします。

○奥村育児・介護休業推進室長
 私からは資料1、2、3と参考のカラーのリーフレットが後ろに付いていると思いますが、これらを踏まえて説明したいと思います。労働基準法上の女性の保護規制のうち、重量物と有害物に係る女性の就業禁止規定については、平成22年12月以降、産婦人科医、産業医、化学物質の有害性評価、労働衛生工学の専門家により、最近の知見を踏まえた検討を行っていただき、平成23年12月、女性保護に係る専門家会議の報告書を取りまとめ、公表したところです。厚生労働省では、この報告書を基に有害物に係る女性労働基準規則の改正作業を進め、平成24年1月の雇用均等分科会に改正要綱案について諮問し、3月の雇用均等分科会において概ね妥当との答申をいただきました。改正女性労働基準規則は本年4月10日に公布され、10月1日からの施行に向け、現在関係事業主等に周知を行っています。
 参考資料として、カラーのリーフレットを配布しております。本年4月の改正では、労働安全衛生法令の「特定化学物質障害予防規則」「鉛中毒予防規則」「有機溶剤中毒予防規則」の対象物質約100物質のうち、妊娠、出産・授乳の機能に影響があると認められている25物質を女性労働基準規則の対象といたしました。女性則の対象物質が作業場でガス化したり粉じんとなって発散する作業場について、労働安全衛生法令によって呼吸用保護具の着用が義務づけられている業務と労働安全衛生法令に基づく作業環境測定の結果、「第3管理区分」有害な作業場と認められた作業場においての、すべての女性の就業を禁止することといたしました。
 今回の改正についての経緯をご説明します。厚労省労働基準局では、平成23年度化学物質の健康障害防止措置に係る検討会で取りまとめられた内容を踏まえ、インジウム化合物とエチルベンゼン、コバルト及びその無機化合物による労働者の健康障害を防止するとともに、燻蒸作業に係る規定に対象物質を追加する関係法令の改正が必要であるとされました。この労働安全衛生法令と労働安全衛生規則の改正の主な内容と、女性則の改正の必要性、関連性をご説明いたします。
 まず、エチルベンゼンですが、エチルベンゼンはポリスチレンという物質の材料として使用されております。この材料はボールペンの軸やパソコンのボディーといったかなり身近な部分に広く使われている物質です。また、建設業や造船業において、塗料の業務の希釈剤、シンナーとして使われております。エチルベンゼンについては、労働基準局が特にばく露の大きい作業を調査したところ、塗装業務について労働者に有害と思われる濃度を超えている実態があると確認しました。それ以外の業務では、有害性がないということです。この物質については発がん性を有する疑いがあることから、新たに労働安全衛生法令のうちの「特定化学物質障害予防規則」に追加されることになっております。資料2の参考2にお示しするように、エチルベンゼンの生殖毒性に係るGHS分類は区分1Bに該当しております。国際的なルールに基づいて分類すると、生殖毒性があることが明らかにされております。
 次に、インジウム化合物ですが、これは労働安全衛生法令で健康障害があるということで今度特化則に追加しますが、これについては生殖毒性が認められていません。資料2の参考1にお示しするように、GHS分類上は生殖毒性があると認定されていません。ちなみに、このインジウム化合物というのは液晶やプラズマディスプレー等の画面の透明な電極板として使用されており、日常生活でこれらのディスプレーを使う分には有害性はないですが、これを製造する作業場で粉じんを吸引した場合に、肺に重篤な健康障害が生じるという物質です。
 次に、コバルトは、合金の材料として工作機械の刃部やジェットエンジンなどの用途に使われております。また陶磁器の着色剤、コバルトブルー等でも使われております。これらについても発がん性とは認められておりますが、生殖毒性については認められていません。
 次に、労働安全衛生法令で規制の拡大が行われる燻蒸作業についてご説明いたします。エチレンオキシドについては現行の特化則の対象物質となっておりますし、女性労働則の対象にもなっておりますが、今般、燻蒸作業においてエチルベンゼンの用途が拡大しております。背景を申し上げますと、従来主な燻蒸物質であった臭化メチルがオゾン層の破壊につながる物質であるということで、国際的に使用の制限が進められていて、臭化メチルからエチレンオキシドに使用が切り替えられているということがあります。このエチレンオキシドについては従来、安衛則上、燻蒸についての特別規制に特に明記されていなかった、規制対象となっていなかったのですが、利用の拡大に伴いまして今般の安全衛生法令の改正で燻蒸作業の一部についてはマスクの着用義務が設けられるということになりました。
 いま述べたのは労働安全衛生法令の改正内容ですが、この改正内容を踏まえ、女性則の改正の必要性についてご説明いたします。まず、エチルベンゼンですが、労働安全衛生法の改正に伴いまして追加するわけですが、資料2の参考1にチャート図がありまして、安衛法令に追加された物質が追加された場合に、その毒性の評価に基づいて、国際的なルールに基づいて生殖毒性があった場合には女性則の対象にする、生殖毒性がない場合には女性労働基準規則の対象にせず、引き続き労働安全衛生法だけの対象とするという考え方があります。まさに今回は、エチルベンゼンについてはこのチャート図において、女性則の対象になると考えています。
 次に、エチレンオキシドを使った燻蒸作業です。資料1をご覧ください。今回の諮問の内容ですが、2枚目の十の(二)をご覧ください。今般エチレンオキシドと酸化プロピレンという物質が燻蒸作業の際に、送気マスク等を使用させる等必要な措置を講じた場合を除き、立ち入りをさせないことという規定をお示ししています。エチレンオキシドについては、もともと女性則の対象であるように、生殖毒性が認められている物質ですので、安衛法令によってマスク着用の必要な義務が拡大されましたので、女性則においても同様の拡大が必要になると考えています。
 燻蒸作業について簡単に解説を申し上げます。エチレンオキシドが主に使われているのは博物館等の文化財燻蒸です。博物館においては大きな燻蒸専用の設備を設けている所もありますが、通常はそういうことはなく、通常の保管場所である収蔵庫や資料室を密閉して、そこに燻蒸ガスを注入して保存物にカビが生えないようにとか虫に食われないようにという燻蒸作業を年に一度程度の頻度で行っています。燻蒸中はもちろん労働者は立入禁止ですが、燻蒸後1日、2日経ったあと燻蒸ガスを排出して、撤収のために中に立ち入っていいかどうかを測定をする場合があります。その測定する際にマスクを着用して入らなければいけないというふうに、今般、労働安全衛生法の特化則で規定が設けられました。そのマスクを着用しないと入れない作業について、女性労働者の就業を禁止するというのが燻蒸作業においての女性則の今回の改正内容です。
 先ほどのカラーのリーフレットで申し上げますと、1枚目の作業環境測定とタンク内、屋外作業、屋内作業の作業分類がありますが、燻蒸の立ち入りについては作業環境測定の対象にはならず、タンク内などで高濃度の所にマスクを着用して入ることが義務づけられている業務に追加されるということです。これについては右手に矢印があるように、「女性労働者の就業禁止」というのが今回の燻蒸作業における改正の内容です。
 これまでパブリックコメント、公聴会を行ってまいりました。女性労働基準規則の内容については、安全衛生法令全体の中でのパブリックコメントを今年の5月から6月まで意見を募集したのですが、女性労働基準規則の改正についての意見はありませんでした。また、労働基準法第113条の規定に基づく公聴会を9月5日に開催いたしました。産業医学、特に化学物質の生殖毒性による労働者の健康影響にお詳しい名古屋市立大学の上島先生、労働者代表として連合の鈴木るり次長、使用者代表として日本化学工業会の山口部長からご意見をいただきました。その内容は、資料3にお示ししているとおりです。内容については触れませんが、結論を申しますと、改正の内容についてはお三方から賛成をいただいております。ただ、母性の保護はもちろんのこと推進した上で使用者の理解不足による女性の就業機会を必要以上に狭めないような対応をしていただきたいといった周知徹底を、国からやっていただきたいという要望をいただいています。
 なお、労働安全衛生法令についての安全衛生分科会の結果ですが、9月7日(金)に安全衛生分科会が開催され、女性則を除く改正部分についての審議をいただきました。審議の内容は、妥当であるという答申をいただいています。私からの説明は以上です。

○林分科会長
 ただいまの事務局の説明について、委員の皆様からご質問、ご意見等がありましたらお願いいたします。

○中島委員
 今般の改正内容は妥当と考えます。さまざまな現場があり、作業環境が第3管理区分とならないことが前提ですが、作業環境測定は回数が限られておりますので、作業環境測定時期以外のときにもこうした物質が漏れることのないよう、特に現場に対する周知徹底、情報提供などをよろしくお願いいたします。こういうわかりやすい資料なども作っていただきましたので、さらにこれをよりわかりやすい形で周知をお願いいたします。

○林分科会長
 ほかにご意見、ご質問はありますか。中島委員のご発言について、事務局から何かありますか。

○奥村育児・介護休業推進室長
 作業環境測定については、例えば作業場で設備を何か変更をしたり作業方法を変えたりするなどのときには、半年に一度という頻度にとらわれずに、その度に測定をしなければいけないことになっております。そういったことも併せて、女性則の改正として周知徹底を図っていくことが必要と思っておりますので、関係部局と連携して対応していきたいと思っております。

○林分科会長
 ほかにご質問、ご意見等はありますか。特にご意見がないということでしたらば、当分科会としては諮問のありました「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱(女性労働基準規則の一部改正に係る部分)」については今回は「妥当」と認めることとし、その旨を私から労働政策審議会長宛に報告することとしたいと思います。よろしいですか。

(「異議なし」の声あり)

○林分科会長
 皆様ご異議がないようですので、この旨、報告を取りまとめることとしたいと思います。事務局から案文が用意されておりますので、配布を願います。

(報告文案配布)

○林分科会長
 報告文は、案文どおりでよろしいですか。

(「異議なし」の声あり)

○林分科会長
 では、この案文でもって私から労働政策審議会長に報告をいたします。
 議題2に移ります。議題2は、「平成25年度雇用均等・児童家庭局概算要求の概要について」です。まず資料4について、事務局から説明をお願いいたします。

○森實総務課調査官
 資料4をご覧ください。9月7日に平成25年度予算の概算要求を行いましたので、簡単にご報告させていただきます。1頁は、雇用均等・児童家庭局全体の概算要求額となっております。一般会計で約2兆円、その大半が児童手当等子育て対策に必要な予算となっております。雇用均等の一般会計での要求額はこのうちの約2億円弱となっており、それと労働保険特別会計にある95億円、前年度比22.6%減となっておりますが、こちらの要求となっています。後ほどご説明いたしますが、こちらの労働保険特別会計の減額分は主に助成金の見直しによるものです。
 要求の内容について、簡単にご説明いたします。5頁の下から雇用均等行政の関係です。「安定した雇用・生活の確保と安心・納得して働くことのできる環境整備」として、4つの項目を挙げています。1つ目は、働く「なでしこ」大作戦の推進です。今年の6月22日に、「『女性の活躍促進による経済活性化』行動計画」が女性の活躍による経済活性化を推進する関係閣僚会議で決定されました。この行動計画を働く「なでしこ」大作戦と呼んでおります。参考資料にその行動計画を付けておりますので、また後ほどご覧いただければと思いますが、今回の概算要求はこの行動計画の内容を反映させたものとなっております。こちらでは、従来の雇用均等対策と併せてではありますが、前年度比9,000万円増の6億6,000万円を要求しております。その内容は、1点目は(1)の女性の活躍促進のための営業大作戦の本格実施です。こちらは厚生労働省の職員が個別企業を訪問して、女性の活躍促進のための直接的な働きかけを企業に対して行うというものです。2点目は、6頁の(2)のポジティブ・アクションの取組の推進です。ここでは、既に国のほうでポジティブ・アクション情報ポータルサイトとしてサイトを設置しておりますが、そちらを通じて企業に対して自社の女性の活躍状況を開示していただくという「見える化」を促進すること。それから一部新規として、これも働く「なでしこ」大作戦に含まれていますが、地域における中小企業等のメンターネットワークの構築の支援などが含まれています。
 2つ目の項目は、仕事と育児・介護の両立支援策の推進です。要求額は、平成24年度の前年度の92億円から79億円に減額となっています。この減額分は助成金に関連するもので、1つは事業所内保育施設の設置運営助成金で、こちらが省内の行政事業レビューの公開プロセスというところにおいて抜本的見直しを行うこととされました。これに伴う減額です。もう1つは、時限的に設けておりました中小企業子育て支援助成金が、平成24年度の経過措置で終了することになったことに伴う減額です。この内容は、(1)両立支援に取り組む事業主などへの助成金の支給で、いまお話ししましたような一部助成金の廃止、見直しがある一方で、一部新規として期間雇用者が育児休業を取得した場合の助成金を新たに設けることとしております。
 (2)は、仕事と育児の両立支援に関する雇用管理改善のための事業で、育児休業の取得がなかなか進まない期間雇用者の育児休業取得や短時間勤務取得の好事例の収集・普及や、イクメンプロジェクトの拡充などにより、男性の育児休業を進めるための対策が盛り込まれています。
 (3)は、仕事と介護の両立支援事業で新規に要求しているものです。企業向けの仕事と介護の両立支援の対応策のモデルを構築して、それを周知することと併せて、労働者向けのハンドブックの作成などを考えております。
 (4)は、育児休業法に基づく指導などに必要な従来の費用を計上しています。
 7頁の(5)は、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の策定のための指導などの、これも従来の経費です。
 3つ目の項目です。パートタイム労働者の関係の対策です。こちらに計上しているのは、パートタイム労働法に基づく指導等に必要な費用などのほか、一部新規としてパート労働者の雇用管理改善のモデルとなるような人事労務管理制度の構築などを行う事業を含んでおります。予算額は、こちらも25億円から16億円に減額となっていますが、現在の均衡待遇・正社員化推進奨励金を他の非正規関連の助成金と整理・統合して、統合したものを別途職業安定局において、包括的な助成金として要求しています。これが全体で58億円の要求となっておりますが、その結果3で計上されているのは経過措置分ということになったための減額です。
 4つ目の項目です。多様な働き方に対する支援の実施です。(1)は、3のパートタイム労働者対策の中に挙げているものの一部を再掲しているものです。短時間正社員制度の導入・定着促進のための支援です。(2)は、在宅ワークのガイドラインの周知と従来の対策の内容となっています。概算要求については以上です。

○林分科会長
 ただいまの事務局の説明について、委員の皆様からご質問、ご意見等はございますか。

○瀬戸委員
 いまの資料の5頁の下のほうの「女性の活躍促進のための営業大作戦」のところですが、「新たに雇用均等指導員を設置し」と書いてあるのですが、これは現在の厚労省の職員の方をこういう位置づけにしてやるのか、あるいは新たにこういう方々を増員してやられるのか、そこを確認させていただきたい。

○成田雇用均等政策課長
 いまはこの営業大作戦につきましては、雇用均等室の職員が中心となって対応しておりますが、今回これで非常勤の職員を配置して、少し体制を強化して、営業大作戦をやっていきたいと考えております。

○瀬戸委員
 それは臨時的にと言いますが、どのぐらいの人数を想定された予算組みになっているのでしょうか。

○成田雇用均等政策課長
 ポジティブ・アクションに関わる者は47です。

○中島委員
 7頁のパートタイム関係の予算ですが、正社員などの転換を推進するために支給している現在の奨励金について、「他の非正規雇用対策関連の助成金と整理・統合し」とあります。職業安定局において包括的な助成金として支給されるものの中に、今回、たぶん労働契約法の改正などもあって整理・統合されるのだと思うのですが、どういう形で整理・統合されるのか、イメージがわかれば教えていただきたいと思います。

○田中短時間・在宅労働課長
 基本的にいままでこういう正社員転換や均等待遇などの助成金は、有期の方を正社員にするとか、パートの方を正社員にするとか、派遣から正社員にするとか、そういういろいろなものがございましたので、それをまとめて正規という形で一本にするものです。現行、短時間・在宅労働課で所管をしております均衡待遇・正社員化推進奨励金は、ほぼ同じメニューがそのままここの新しい「有期・短時間・派遣労働者等雇用安定実現プロジェクト(仮称)」の中の助成金として吸収統合される形になります。ただ、支給機関などにつきましては、いままで労働局でやっておりましたものを雇用均等室も連携しながら、それをハローワークなどでも使っていただくように処置をしていただく形にはなろうかと思います。

○冨高委員
 今回、6、7頁の「仕事と育児・介護の両立支援策の推進」のところが、減額になっているというのがありますが、先ほどご説明いただいたように、おそらく見直しをする中で必要なところに配分をしていただいていて、中小に焦点を当ててやっていただいているのかとは思っております。ただ、中小企業の場合は大手企業と違いまして、枠組をつくるだけではなく、きめ細やかなサポートが求められると思いますので、そういった視点も踏まえて今後の取組を推進していただきたいと思います。
 また(3)にございます「仕事と介護の両立支援」に関しては、新規ということで入れていただいておりますが、これは現在調査も検討されていると伺っております。我々労働者側も介護については非常に社会的な問題として捉えておりますので、是非そういった調査を有効に活用していただいて、今後の取組、法制の見直しも含めて検討していただければと思います。よろしくお願いします。

○瀬戸委員
 これは意見でありまして、お答えいただく必要はないのですが、例えば6頁のいちばん上の(2)のポジティブ・アクションですが、この中段の辺りに「メンター」や「ロールモデル」という記載に対して※で注を付けているのですが、注を付ける言葉遣いではなくて、注がないような、もっとわかりやすい言葉で書かれたほうがよろしいと思っておりますし、中小企業の理解を得るということであれば、なるべく簡易な言葉でご説明をされたほうがよろしいと思います。これはご回答は要りません。

○林分科会長
 ご要望ということで承っておきます。ほかには何かございませんか。ないようでしたら、次の議題に移ります。議題の「その他」として2件報告案件がございますので、事務局から説明をお願いします。

○田平均等業務指導室長
 資料5について、説明をさせていただきたいと思います。「平成23年版 働く女性の実情」の概要についてです。働く女性の実情につきましては、昭和28年以来、働く女性に関する状況、取りまとめを紹介しておりますが、毎年テーマを設けて分析しているところです。今回につきましては「女性の継続就業〜全員参加型の社会を目指して」と題しまして、急速な少子高齢化が進む中で、全員参加型社会を目指すうえで、女性の就業継続などに影響を与える要因とか、仕事と家庭の両立支援の状況などについて、分析・検討をいたしております。
 第1章でデータ分析をしています。労働力人口につきましては、M字型の底、35〜39歳になりますが、それが上昇しているということです。労働力人口総数に占める女性の割合につきましても、大体前年と同じぐらいになっている状況です。雇用者数につきましては、女性の雇用者数は上昇しているところでして、また、雇用者総数に占める女性の割合につきましても、上昇をしている状況になります。女性の雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合につきましても、上昇傾向にあるということです。賃金につきましてですが、所定内給与額の男女間賃金格差につきましては、前年に比べて縮小をしている状況です。労働力人口と雇用者数につきましては、被災3県を除くデータという状況で前年との比較をしていることになります。
 第2章で、先ほど申し上げましたように、女性の継続就業についてのテーマを取り扱っています。ここで女性の就業継続に影響を与える要因といたしまして、育児休業制度の規定が整備されている事業所における育児休業取得者の割合につきましては、整備されていない事業所に比べて高いという状況です。また、育児休業制度があって制度を利用しやすい雰囲気があるという状況ですと、女性が同じ仕事を継続しやすくなっているという傾向がうかがえるということです。
 19〜21頁になりますが、子どもを持つ前後で管理職の昇進や専門性の向上などに関するキャリア意識が変わった方に、その理由を尋ねております。その中で、仕事のやりがいや評価、職場の両立支援のあり方が、そのキャリア意識の変化に影響を及ぼしていることがわかっています。
 23頁ですが、両立支援制度利用者のキャリア形成支援のために、どのような取組を行っているかということでお尋ねをしたところ、育児休業を取得する前や復帰直前などに面談を行っている、それから育児休業中に職務についての情報提供を行ったりコミュニケーションを図っている企業がある一方で、半数の企業が特にそういう取組を行っていないというデータも出ています。
 「まとめ」といたしまして、26、27頁は女性の継続就業、活躍推進に向けた方策です。ここで育児休業制度や両立支援制度の活用にあたって、社内規程の整備、制度内容の周知をすることが重要であると同時に、それに加えて制度を利用しやすい雰囲気づくりが必要である。継続就業を進めるためには、仕事と家庭の両立支援のみならず、子どもの誕生や、育児休業復帰後も仕事へのモチベーションを維持・向上させるような、キャリア形成ができるような支援をしていくことが重要である。最後に、仕事の割り振り、評価のあり方が適切かを見直すことや、仕事と家庭を両立しながらキャリアビジョンを描けるようにしていくことなども今後の課題である。このようなことを書かせていただいております。

○田中短時間・在宅労働課長
 続きまして私から、資料6の平成23年「パートタイム労働者総合実態調査」(個人調査)の結果が出ておりますので、報告をさせていただきます。8月23日に、平成23年「パートタイム労働者総合実態調査」(個人調査)の結果という形で公表をされています。はじめに調査の概要ですが、パートタイム労働者総合実態調査は、事業所でのパートタイム労働者に関しての雇用管理の現状とともに、パートタイム労働者の働き方の実態などを明らかにすることを目的にいたしまして、概ね5年おきに実施をいたしております。
 前回は、1頁の真ん中にございますように、平成18年に実施をしていまして、今回は平成23年6月1日現在の状況ということで、平成19年のパートタイム労働法改正が平成20年4月1日施行ですので、そのあとの状況ということで把握がされているものです。調査は事業所調査と個人調査からなりますが、事業所調査の結果は平成23年12月14日にすでに公表されておりまして、今回は個人調査の公表という形になっているものです。
 調査結果のポイントですが、下の四角の囲みの中にございます。大きく3点ございます。1点目としまして、現在の会社や仕事についての不満・不安は、パートとして働く方のうち「不満・不安がある」という方は54.9%、パートタイム労働法改正前の前回調査では63.9%でしたので、これに比べて割合は低下をしているという結果が出ています。
 2番目、待遇についての説明の有無の新規の調査項目ですが、自分の待遇について、職場の上司や人事担当者などに説明を求めたことが「ある」人は20.4%、このうち「説明があり納得した」は70.6%、「説明はあったが納得しなかった」が21.4%、「説明してもらえなかった」が8%となっています。
 3番は今後の働き方の希望です。今後の働き方としては、「パートで仕事を続けたい」が71.6%、「正社員になりたい」が22.6%という形になっています。
 最後に、「調査結果のポイント」の項目を説明したところですが、今回のパートタイム労働者総合実態調査ですが、平成22年に労働政策研究研修機構で短時間労働者実態調査の実施をしておりますが、この結果とほぼ同様の傾向の結果になっていることを申し添えたいと思います。

○林分科会長
 2つの報告書について事務局のご説明がありましたが、この内容について、2つ、いずれでも結構ですが、ご質問、ご意見等がありましたらお願いします。

○中窪委員
 資料5「働く女性の実情」をお聞きしていて、先ほどの予算に戻ってしまうのですが、各企業で育児休業にしても両立支援にしても、いろいろな努力をするのは非常に大切だと思うのですが、他方で保育所がなくて子どもを預かってもらえないのは非常に大きな問題になっております。それが先ほどの資料4の概算要求の2頁で、待機児童の解消などに向けた取組として、前年から比べて若干増えておりますが、これによってかなり大きな向上が見込まれるのか、それともまだまだ焼け石に水と言うと失礼ですが、先が長くてここはもう少し更なる努力が必要だと、そういうイメージとしてどのようにお考えなのか、教えていただければと思います。

○石井局長
 いまの中窪委員のご質問は、まさにうちの局が雇用、働く問題とともに、子育て支援対策も一緒にやっている、その局の施策としてきちんと両方とも整合性を持ってやれと、そういうご指摘というふうにも受け止めたところです。予算にございますように、保育所につきましては、運営費をしっかり確保しまして、待機児童を早くなくしていこうということで着々とやってきております。実際に毎年5万人ぐらいの受け皿を増やしておりますが、これまで働いていなかった方で働こうという方が出てきたりということで、追いかけっこ状態になっているのが現状です。
 ただ、それは保育を必要とする方の人数がきちっと把握しきれていないということも、計画に狂いを生じている原因ではないかということもありまして、この8月10日に成立いたしておりますが、子ども・子育ての3法というのがございまして、この法律によって今回新たな仕組を用意しようとしております。認可ということでなかなか保育所の認可が進まなくて、保育所の受け皿がない所も認可をしやすく、という条件を整えようとしておりますし、また、待機児童が多い所は都市部がかなり多いわけでして、土地の確保といった問題もございます。小規模の保育施設が設立しやすいように、きちっと制度として位置づけるとか、保育ママについてもグループ型とか、あるいは病児・病後児保育の充実とか、これまでかなり問題とされていたものを盛り込んだ形で制度改正がなされておりまして、その施行の準備をしていこうというところに入っておりますので、ここはいまよりも急カーブで改善が進むと思っておりますし、また、そうしていかなくてはいけないと思っております。

○林分科会長
 今後、そのあたりの施行や何かの改正については、またご報告いただけることになりますか。

○石井局長
 状況、節目を見ましてご報告をさせていただきたいと思います。

○中島委員
 意見になりますが、今回の「働く女性の実情」は大変時宜にかなった調査だと思っております。といいますのも、高齢社会を支えていくためにも女性の就業継続と就業率の拡大は非常に重要でして、今般、再生戦略の中にもきちんと位置づけられた経緯があると思っております。
 残念ながら、いまでも第1子出生を契機に6割強の方が実際には仕事を辞めていらっしゃいます。これを私どもも含めて調査しますと、いちばん大きな理由は、もちろん個人の選択で生き方を選択することもあるのですが、制度はあっても職場で利用しやすい雰囲気、職場環境がないという方たちが非常に多いのです。もう1つは、妊娠・出産すると、仕事や配置を変えられてしまい、キャリアの中断に即つながってしまうことも、非常に多くの意見としてあります。それと待機児童ということで、大体その3つが第1子出生を契機に仕事を辞めてしまう理由ですので、是非これを今後の政策に十分に生かしていただきたいと思います。

○権丈委員
 確認の質問ですが、同じく資料5で図21がございます。「子どもを持つ前後での職業キャリアに対する考え方の変化」というので、非常に興味深いと思ったのです。どこかに書いてあるかもしれないのですが、ここで女性について正社員と非正社員と分けているのですが、これは現在の正社員か非正社員かということでしょうか。子どもを持つ前後で仕事の形態を変える方は結構いると思うのですが、そういう方たちは入っているのか入ってないのか、そこあたりをお願いします。

○成田雇用均等政策課長
 これは調査時点の正社員・非正社員です。

○権丈委員
 そうすると、たぶん評価のときに少し注意しなくてはいけないのは、正社員の方は以前もそのまま正社員だった方が多いと思うのですが、非正社員の場合は、現在は非正社員だけれども、以前は正社員だったかもしれないのです。そうすると、最初の子どもを持つ前に正社員として考えていた職業キャリア、それから、いま非正社員になったので変わった職業キャリアということがあると思いますので、そこの影響を分離できないのかを考えました。そうすると、図22でそれにちょうど該当するものがあるのでしょうか。直接的には聞いていないので、働く形が変わったので意識が変わったこともあり得るのではないかというのが感想です。

○林分科会長
 ほかにご意見、ご質問等はございますか。特にないようでしたら、本日の議事はこれで終了します。最後に、本日の署名委員は、労働者代表は關委員、使用者代表は布山委員にお願いします。本日の分科会は、これで終了とします。お忙しい中ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
職業家庭両立課企画係
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1−2−2
電話(代表)03−5253−1111(内線7855)

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