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2012年9月10日 平成24年度第1回血液事業部会適正使用調査会議事録

医薬食品局血液対策課

○日時

平成24年9月10日(月)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12F)
(住所:東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

出席委員:(12名)、敬称略、○座長

稲田 英一、稲波 弘彦、薄井 紀子、大戸 斉、兼松 隆之、鈴木 邦彦、
○高橋 孝喜、田中 純子、種本 和雄、牧野 茂義、益子 邦洋、三谷 絹子

欠席委員:(3名)、敬称略

小山 信彌、鈴木 洋史、田中 政信

参考人:(4名)、敬称略

田中 朝志(東京都医科大学八王子医療センター)
西田 一雄、高梨 一夫、武部 道和(以上、日本赤十字社血液事業本部)

事務局:

加藤 誠実(血液対策課長)、丈達 泰史(血液対策企画官)、笠松 淳也(課長補佐)、新村 浩幸(需給専門官)

○議題

1.輸血用血液製剤の供給量について
2.アルブミン製剤の供給量について
3.平成23年度血液製剤使用実態調査(日本輸血・細胞治療学会)
4.アルブミン製剤の有効性に関する研究の進捗報告(厚生労働科学研究牧野班)
5.平成24年度血液製剤使用適正化方策調査研究事業について
6.その他

○議事

○笠松課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから平成24年度第1回「血液事業部会適正使用調査会」を開催いたします。
 なお、本日は公開で行うこととなっておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、本日の出欠状況でございますが、小山信彌委員、鈴木洋史委員、田中政信委員、お三方より御欠席との御連絡をいただいておりますが、15名中、そのほかの12名の先生方に御出席をいただいております。
 また、本日は参考人としまして、日本輸血・細胞治療学会より、東京医科大学八王子医療センター臨床検査医学科准教授の田中朝志先生にお越しをいただいております。
 また、日本赤十字社血液事業本部より、西田一雄副本部長、高梨一夫供給管理課長並びに武部道和医薬情報課長にお越しいただいております。
 田中先生、日赤の皆様方、よろしくお願い申し上げます。
 最後に事務局の異動ですが、本日、8月10日付で、三宅智血液対策課長の後任としまして、加藤誠実が着任いたしました。
○加藤課長 加藤誠実と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○笠松課長補佐 また、8月10日付で課長補佐の伯野春彦の後任としまして、私、笠松淳也が着任いたしました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
 なお、本日、公開でございますが、カメラの頭撮りはここまででございますので、もし、お持ちの方は退席をお願いいたします。
 それでは、この後の進行につきましては、座長の高橋先生、よろしくお願いいたします。
○高橋座長 それでは、事務局より、まず、資料の御確認をお願いします。
○笠松課長補佐 資料でございますけれども、クリップどめを外していただきまして、一番上に議事次第、座席表、委員名簿と続いております。
 次に資料A「輸血用血液製剤の供給量について」。
 資料B「アルブミン製剤の供給量について」。
 資料C-1、C-2が分厚い資料でございますが「平成23年度血液製剤使用実態調査」。
 資料D「アルブミン製剤の有効性に関する研究の進捗報告について」。
 資料E「血液製剤使用適正化方策調査研究事業について」でございます。
 資料は、以上でございますが、資料の不足等ございましたら、事務局にお申し付けください。
 以上でございます。
○高橋座長 それでは、議事の1「輸血用血液製剤の供給量について」と「アルブミン製剤の供給量について」、事務局から、まず、資料の御説明をお願いいたします。
○新村需給専門官 それでは、まず、資料Aでございますが、本調査会におきまして、毎回御報告させていただいておりますが、輸血用血液製剤の供給量の推移をお示ししている資料でございます。データは、血液製剤調査機構調べとなっております。
 まず、1ページ目ですが、上段が赤血球製剤、中段が新鮮凍結血漿。下段が血小板製剤になりまして、平成18年を100%とした供給量比の推移でございます。
 輸血用血液製剤の供給量は、平成18年以降人口の高齢化という要因もあるかと思いますが、増加状況が続いております。
 平成23年は、前年と比較しますと、血小板製剤以外は微増となっており、特に震災の影響により供給量が増加したということはなかったようでございます。
 続きまして、2ページ目ですが、こちらが、各輸血用血液製剤の供給量比を月ごとにお示ししたものでございます。
 3ページ目になりますが、こちらが新鮮凍結血漿の供給状況を詳しくお示ししたものでございます。
 図1としまして、月ごとの供給量。
 図2としまして、年ごとの供給本数。
 図3としまして、年ごとの供給量をお示ししたものでございます。
 以上、簡単ではございますが、資料Aでございます。
 続きまして、資料Bでございます。こちらも本調査会におきまして、毎回御報告をさせていただいております資料になります。
 まず、アルブミン製剤の供給量の推移及び3製剤(アルブミン製剤、グロブリン製剤、第?因子製剤)の国内自給率の推移をお示ししている資料でございます。
 1ページ目ですが、こちらが、我が国におけるアルブミン製剤の供給量の推移をお示ししております。
 1980年代に世界の生産量の3分の1が我が国で使用されておりましたアルブミン製剤ですが、その後の適正使用の推進、普及によりまして、使用量は減少してまいりましたが、平成21年度におきまして、13年ぶりに供給量が増加に転じまして、平成22年度も増加していたところでございますが、平成23年度は減少しております。
 これが、一時的なものなのか、適正使用が進んで、今後も減少傾向が続くのか、今後の推移を見守る必要があるところでございます。
 なお、アルブミン製剤の適正使用につきましては、本年3月にとりまとめられました「血漿分画製剤の供給の在り方に関する検討会報告書」におきまして、「適正使用調査会でアルブミン製剤の有用性の再検討を行いまして、その検討結果を添付文書、使用指針などの改定に反映させ、適正使用を進めていく必要がある。」と明記されているところでございまして、この後、牧野委員から、厚生労働科学研究の牧野班で行われております、アルブミン製剤の有効性に関する研究の進捗状況につきまして御報告いただくことになっておりますが、今後、この研究結果を踏まえまして、使用指針などの改定などに反映させていくことになると思います。
 裏面をごらんください。こちらが血漿分画製剤の主要な3製剤の国内自給率の推移をお示ししたグラフになります。
 平成23年度の自給率ですが、アルブミン製剤は、前年度と比べますと、58.2%から0.3%上昇しまして、58.5%、グロブリン製剤は前年度と比べますと、95.1%から0.2%上昇しまして、95.3%でした。
 しかし、第?因子製剤につきましては、遺伝組換え製剤の供給が増えたため、遺伝子組換え製剤を含まない場合では、前年度と比べますと、21.8%から2.8%下降し、19%という結果でございました。
 第?因子製剤を含めました国内献血由来の血液凝固因子製剤につきましては、危機管理の観点からも血漿由来製剤の安定供給に支障を来さないよう、国内の製剤能力を維持していくことが必要であるところでございます。
 以上が資料Bでございます。
○高橋座長 ただいまの資料の御説明に関して、委員の先生方から御意見、コメントはいかがでしょうか。
 薄井委員、どうぞ。
○薄井委員 慈恵大の薄井です。資料Aの赤血球の供給量の比ですけれども、先ほど、増えてくる原因として年齢というふうにお答えになったと思うんですけれども、これは、その年齢とともに、例えば、MDSですとか、そういう輸血を必要とするような病気が増えると、そういう解釈でよろしいんでしょうか。
○新村需給専門官 それもあるかと思います。
○高橋座長 一般的にMDSに限らず、がんの治療ですとか、生活習慣病関連の大きな手術、そういうのは、やはり、60歳以降の方の使用量は、以前から非常に多くなっておりますので、いわゆる団塊の世代の方が60代半ばに差しかかっていますので、そういう影響があるんではないかということでございます。
○薄井委員 すべての病気に対しての使用量が上がっているというふうに。
○高橋座長 輸血を必要とするような世代が増えているという意味であります。
○薄井委員 後からも出てくるかもしれませんけれども、私は内科なので外科のことはよくわかりませんけれども、外科は鏡視下手術などが盛んになっておりますので、こういう輸血を必要とするというケースが少なくなっているようなことを承ったんですけれども、そういうことは余り反映していないというふうに。
○高橋座長 牧野委員、ちょっとお願いします。
○牧野委員 東京都の輸血の調査におきまして、輸血を多く使用しています疾患群というのが、やはりがんや循環器の患者、それから血液疾患ということになっております。大半が60歳以上ということで、やはりそのような高齢者の方の占める割合が高くなっています。一方、一人当たりの輸血量は明らかに減ってきています。もしくは、外科の手術方法によりまして、無輸血の患者さんも増えていますけれども、それ以上に、やはり罹患者が増えてきているということが原因の1つであるかと思います。
 あと、高齢化に伴う循環器の手術で輸血が必要なものも増えてきていますし、先生が、今、ご指摘されましたように、MDSなどの血液疾患の患者さんも、高齢者が増えてきていますし、また、高齢者のMDSの治療法の改善とかで、結構、長期生存者が増えており、長期間輸血を実施されているということも、輸血量が増えてきている原因ではないかと思われます。
○高橋座長 どうもありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。
 資料Bの供給量の推移というのは、国産や外国産も含めた推移で、そういうことでよろしいですか。
○新村需給専門官 はい。
○高橋座長 総使用量と見てよろしいですか。
○新村需給専門官 はい。
○高橋座長 わかりました。よろしいでしょうか。大分適正化は進んできたけれども、先ほどのお話のような治療対象患者、輸血を要する患者さんの世代人口が増えているということもありまして、赤血球だけではなくて、FFPや血小板もここ数年少しずつ増加しております。
 ちょうど、このグラフは見やすいんですけれども、18年を100とすると、十数パーセント、いずれの製剤でも上昇していると。アルブミンも更に適正使用を推進しなければいけないと思うんですけれども、アルブミンの方は、逆にまだ途上なのか、それほど極端な動きが、18年くらいから見るとなっていないということでございます。
 どうぞ。
○鈴木(邦)委員 確認していただきたいんですが、資料Bの裏、血液製剤の自給率の推移で、第?因子製剤、遺伝子組換え製剤を含むというのが、自給率が下がっていますけれども、これは、どうしてなのか、教えてください。
○丈達企画官 これは、一般的に考えますと、やはり、今、市場には、遺伝子組換え製剤と献血由来の製剤、この2種類がございますけれども、やはり、一般的な傾向といたしましては、遺伝子組換え製剤の方が感染のリスクということを考えますと、メリットがあるということで、年々ヒト由来製剤よりも遺伝子組換え製剤が選ばれているというのが、この現象に表れていると考えております。
○高橋座長 それで、遺伝子組換え製剤自体は外国産だから、自給率としては下がるということですね。
○丈達企画官 そういうことになります。
○高橋座長 感染の問題からすると、組換え製剤を選ぶというのは、よいかなと思うんですけれども、供給が一度欠損してしまったり、そういう事態というのに備えて、何らかの対策を取る必要はないんでしょうか。
○丈達企画官 今、御指摘のとおり、この数字が、今、19%ということでございますので、これが更に、この傾向が続けば減少していくということが想定されると思います。
 今年3月におまとめいただきました検討会におきましても、そういう1つのリスク管理的なところを今後よく検討すべきだという御指摘をいただいているものですから、我々におきましても、このヒト由来製剤を欠損させないための方策を、現在、検討しておりますので、まだ、具体的な方法が見つかっているわけではございませんけれども、引き続き検討いたしまして、今、皆様方から御指摘いただいております、御懸念を何とか対応したいと考えております。
○高橋座長 どうぞ。
○鈴木(邦)委員 私は専門ではないので、一般的な感覚としての話ですが、今のお話ですと、遺伝子組換え製剤の方がリスクが低いから好ましい、けれども、国内でつくってはいるようですけれども、自給率が高くないということは何が原因なんですか。
○高橋座長 要は、遺伝子組換え製剤をつくっているのは外国。
○鈴木(邦)委員 日本ではつくっていないということですか。
○高橋座長 つくっていないということです。なので、遺伝子組換え製剤がどんどん増えれば、自給率は下がると。
○鈴木(邦)委員 では、そういうリスクがより少ないのであれば、なぜ日本でつくらないのか、どうしてなんですか、そういう議論はどうして行われないんでしょうか。
○高橋座長 それは、製造メーカーの問題だろうと思いますけれども。
○丈達企画官 検討は、いろいろされていると聞いておるんですけれども、特許関係の問題でありますとか、あと、技術的な問題などで、まだ、現実には至っていないということでございます。
○高橋座長 血液法の精神の国内自給という一般論とは外れるかと思うんですけれども、患者さんにとっては非常に大事な製剤ですので、それが、供給不足にならないような対策というのを急がないといけないんではないかなと、そういうふうに思いますけれども。
○鈴木(邦)委員 国内で遺伝子組換え製剤をつくることについては、一応、課題としてはあるということですね。
○高橋座長 開発するなり、あるいはどういう形でリスクヘッジをするか、私は、在庫がどのくらい置けるのかわかりませんけれども、例えば、半年供給がストップした場合に耐えられるようにとか、何かしらの方策が必要ではないかと思います。
○鈴木(邦)委員 つくるとしたら、日赤なんですか、なぜ国内でつくらないのか、日本は、これだけの技術力があれば、つくろうと思えば工夫をしてつくれる気がするんですけれども、何かそれをつくらない、あるいはつくれない理由というのはあるんでしょうか。日赤の方とかは、どう考えていらっしゃるんですか。
○日本赤十字社(西田副本部長) 日本赤十字社の西田でございます。先ほど、厚労省の方からもお話がございましたとおり、やはり特許関係の問題が非常に抵抗になっております。
 技術につきましては、国内のほかのメーカーでも、実際、第?因子ではございませんけれども、リコンビナント製剤のものは、技術はございます。
 しかしながら、業としてやっていく限りは、一定の特許というのは否めませんので、そこを、先ほどありましたリスクの検討の中に加えていっていただいて検討を進めていきたいと思っております。
○鈴木(邦)委員 血液製剤というのは、独特な話が出てくるのですけれども、要するに国内自給を優先するという原則みたいなものがあるんですが、内外価格差の問題もあって、今、DPCが入っていますから、価格も1つの大きな採用決定の要因になりますから、それを無視した議論はできないと思うんですけれども、この第?因子製剤に関しては、そうではないということですね。そういうことが理由ではなくて、あくまでも特許の関係で押さえられていて、つくれないということですか。
○日本赤十字社(西田副本部長) 現段階におきましては、そのような状況です。
○鈴木(邦)委員 現段階というのは、どういう意味ですか、では、何とか国内での製造に向けて努力しているということですか。
○日本赤十字社(西田副本部長) ですから、特許の中で、今、国内での販売に限定された製造工程にあります一部の特許なんですけれども、それが国内の製造に伴った部分ということで制限がかかっているということです。
○鈴木(邦)委員 遺伝子組換えがネックになっているということでもないんですね。
○高橋座長 技術的なことではないということでございます。
 この自給率のグラフは、主にアルブミンの自給率が19年当たりから少し頭打ちになって、また、下がってきたということ、もちろん、第?因子製剤のこともございますけれども、そういうことを裏面のアルブミン製剤の供給量の推移とともに示すということが主なことだったんですけれども、どうも先生、ありがとうございます。
 それでは、今までの御意見を念頭に、先ほどのリスク管理も含めて、適正使用の推進方策について御検討を更に進めていただくようにお願いします。
 それでは、続いて、議題3の「平成23年度血液製剤使用実態調査」のお話に移りたいと思います。
 事務局から、調査の背景の説明、そして、牧野委員、それから、参考人として来ていただきました田中先生、資料の御説明をお願いします。
○笠松課長補佐 まず、事務局から、総合的調査報告、調査の概要、目的について簡単に申し上げます。
 資料C-1にございますけれども、目的というところが2段落目にございます。医療機関における血液製剤の使用状況、適正使用の促進状況、こういったことを把握するという観点を目的としまして、国が昨年度、日本輸血細胞治療学会に委託をして実施していただいたものでございます。
 本日は、本調査の実施主体であります学会の方から、牧野先生、参考人の田中先生に調査結果を御発表いただくことになっておりますので、先生方、よろしくお願いいたします。
○牧野委員 よろしくお願いします。今回の血液製剤使用実態調査ですけれども、大きく6項目に分かれておりまして、最初が基本項目、2番目が、医療機関の管理体制について、3番目が輸血検査について、4番目が、実際の血液製剤の使用実態、実績について、5番目が、貯血式自己血輸血について、6番目が、抗HBsヒト免疫グロブリンの使用実績についてという6項目があります。最初の3項目に関しまして、私から報告させていただきます。
 お手元の資料C-1をごらんください。この調査は、先ほど説明がございましたけれども、国の委託事業としまして、日本輸血細胞治療学会が日本臨床衛生検査技師会と協力で実施しているものです。
 2011年の報告ですが、これは、2010年に日本赤十字血液センターから血液製剤が供給されました全施設、実際は1万816施設ですけれども、この中で、東日本大震災で被災されました4県の施設である346施設とアンケート自体を辞退されました42施設を除きました1万428施設にアンケート調査を行いました。
 最終的に、4,322施設、41.44%の回答率が得られましたので、その結果を用いて報告したいと思います。
 今回回答されました4,322施設が使用した血液製剤をすべて足した総数は、その年に血液センターから供給されました血液製剤の70.17%を含むということで、その使用実態調査ということになります。
 7ページを見ていただきますと、血液製剤の使用の有無を聞いたものがありますけれども、実際、今回、回答されました4,322施設の中で、本年度は血液製剤を使用しなかったという施設が9.93%ございます。
 日本で輸血を実施しています施設は非常に多くございますが、その中で10%程度の施設は、ある年は使うけれども、ある年は使わない程度、つまり非常に少ない使用量であるということがわかります。
 あと、血漿分画製剤におきましても、使用しなかったという施設が28.71%ということで、非常に年間の使用量が少ない施設が含まれているということがわかります。
 2ページをごらんいただきまして、一般病床数数についての報告ですけれども、4,322施設の中で、最も多い病床数の割合というのが、20ベッドから99ベッドの1,238施設というのが最も多く割合を占めております。
 300床以上の中規模及び大規模医療施設は、全体の16.9%を占めているということがわかります。
 本調査のアンケートの回答が高かった都道府県が右表にありますが、最も高かったのが秋田県、新潟県でありまして、低かったのが徳島県、佐賀県であるということがわかります。
 3ページ目の病院の種類としましては、医療法人関連病院が最も多く、39.42%を占めておりまして、国立病院、大学病院が占める割合というのは、全体の5.34%に過ぎません。
 4ページを見ていただきまして、DPC取得の有無別に分けたものですけれども、DPC取得率というのは、全体では23.48%で、全体の4分の1施設が取得しておりますが、病床の規模別に見ますと、300床未満の施設は15%弱くらい、300から500床に関しましては71.30%で、500床以上の施設は90%の取得率であることがわかります。これは、2008年から2011年までの経過を見ても、大体同じような傾向でありまして、300床未満が15%前後、中規模医療施設が70%強で、500床以上の施設が90%強だということがわかります。
 次に、輸血管理体制の取得状況ですけれども、全体で見ますと、輸血管理料I取得施設は301施設で6.96%、II取得施設が605施設で14%という状況で、全体の20%が輸血管理料IもしくはIIを取得しているということがわかります。
 その下の表は年次別の推移ですけれども、余り大きな変化はなく、徐々に増加はしておりますが、大きな変化はありません。300床未満の施設で大体15%の取得率でありまして、中規模、300から500床では50%弱、500床以上では52%という輸血管理料IもしくはIIの取得率だということがわかるかと思います。
 比較的500床以上の施設でも管理料I及びIIの取得率は高くないのですが、ページ6を見ていただきますと、その取得できない理由をアンケートで聞いておりますが、300床未満の施設では、専任の輸血責任医師の配置ができない、もしくは専任の臨床検査技師が配置できないというものが最も大きな理由でありますけれども、500床以上の施設におきましては、そのような輸血管理体制は整備されているのですが、適正使用基準でありますFFPと赤血球の比もしくはアルブミンと赤血球の比をクリアできないというのが最も大きな取得できない理由ということがわかるかと思います。
 それで、取得できない理由を解析するために、8ページを見ていただきまして、今回のアンケート調査では、各施設に全身麻酔手術の有無、そして、件数、心臓手術の有無、そして件数、あと、造血幹細胞移植術の有無及び件数、血漿交換療法の有無及び件数をお聞きしました。
 これで見てみますと、全身麻酔の件数というものは、小規模医療施設でも半分くらいの施設が行っていますし、全体で見ますと、ほぼ半々ということがわかります。
 しかしながら、心臓手術及び造血幹細胞移植に関しましては、実施している施設はわずか5.92%から10%ということで非常に少ないことがわかります。限られた施設で行われていることがわかりますし、血漿交換療法も14.81%、640施設で行われていることがわかります。
 このような各施設の特徴をまとめまして、各処置を実施している施設と、実施していない施設で血液製剤の使用状況を9ページに示してみました。
 この表で、各血液製剤の使用を見てみますと、病院の規模が大きくなればなるほど血液製剤の1ベッド当たりの使用量は多くなりますし、全身麻酔の件数、心臓手術、移植、血漿交換を行っている施設の方が、1ベッド数当たりの血液使用量が多くなっていることがわかります。
 FFPと赤血球の比も、やはりこのような処置が増えれば、増えるほど高くなっているのですが、逆に赤血球とアルブミンの比というものは、そのような傾向に一致していなく、むしろ、例えば、全身麻酔の手術を行っていない施設の方が、アルブミンと赤血球の比は高いというような状況がありまして、分母が少ないと、つまり、赤血球の使用量が少ないと、その比は高くなるということがあります。
 各処置を組み合わせましたものが、10ページになりますけれども、病床の規模、それから全麻のない、少ない、多い、それから心臓手術を実施している、もしくは、していない、移植のあり、なし、血漿交換のあり、なしで分けてみまして、各施設の特徴が出るかなということで、解析してみました。その結果、各処置を行っている施設は、1ベッド当たりの血液の使用量は、いずれも多いということがわかります。小規模医療施設でもこのような処置をしている施設では、赤血球やFFP、アルブミンの使用量は非常に多いですし、移植を行っている施設におきましては、血小板の使用量が非常に多くなっております。
 それで、輸血管理料が関係しますアルブミンと赤血球の比というものが、最も影響するものが何かということを見たものが、まず、11ページにあります。アルブミン、赤血球の比が高い方から、一番右の列に並べてみました。そうしますと、余り大きな特徴は出てきませんで、むしろ、心臓手術や造血幹細胞移植を行っていない施設が、この高いグループに入ってきているということで、何か血液使用量もしくは、適正使用を、この心臓手術や移植の有無、アルブミンと赤血球比では評価しにくいことがわかるかと思います。
 12ページには、輸血の管理体制の整備度と、血液の使用量の関係、特にFFPと赤血球もしくはアルブミンと赤血球比を出してみましたが、輸血管理体制が非常に低い2つのグループ、上から2行目と3行目のグループにおきましては、アルブミン、赤血球の比がちょっと高く、まず、そのような施設では、輸血管理体制を整えてアルブミンの使用量を検討すべきということがありますけれども、全体で評価しますと、なかなかこの輸血管理体制とアルブミン、赤血球比というものが相関してこないものですから、これだけでは余りはっきりとしたことは言えません。今回、いろいろ解析してみましたが、なかなか輸血管理料の適正基準に大きく影響してくるものが見出せませんでした。
 しかしながら、13ページを見ていただきますと、輸血管理料を取得している施設と、取得していない施設での血液製剤の使用状況を見てみますと、当然のことながら、CとD、つまり、血漿製剤とアルブミン製剤におきましては、黒く塗られています、輸血管理料を取得している施設では極端に使用量が少なく、2008年から今回の2011年のデータでもわかります。14ページには、輸血管理料の適正基準にあります、FFPと赤血球の比もしくはアルブミンと赤血球の比が、かなり差があるということがわかります。
 15ページから輸血管理体制についての報告でありますけれども、大体傾向としては、同じようなところで、ちょっと飛ばしまして、20ページを見ていただきたいと思います。
 20ページにまとめてありますけれども、輸血管理体制の整備状況ということで、輸血業務の一元管理、輸血責任医師の任命、輸血担当検査技師の配置、輸血検査の24時間体制、輸血療法委員会の設置、この5項目に関しまして、2005年と2011年の整備度を比較したものですけれども、かなり、この6年間で整備率が高くなってきておりまして、2011年では、どの項目も大体70%前後の整備率であることがわかります。
 その下の図の2bを見てみますと、さらに300床以上の施設におきましては、90%以上の整備度があるのに対しまして、300床未満の施設におきましては、50%から60%であり若干差があるということで、小規模医療施設における輸血管理体制の整備ということが、1つ課題として残ります。
 さらに300床未満の施設を、さらに細かく分けたのが、下の図の2cになりますが、20ベッド未満、それから、20から100ベッド、100から200、200から300で4つのグループに分けて整備度を見てみましたが、100床以上の施設におきましては、大きな差はないのですが、100床未満の施設におきましては、やはり輸血管理体制に若干差が認められるということがわかりました。
 22ページには、都道府県別の輸血管理体制の整備状況を比較したものがあります。最も整備されていたのが、新潟県、神奈川県で、400とありますけれども、これは、5項目で500点満点ですから、かなり高い整備度ではあるわけです。逆に宮崎県、鹿児島県が輸血管理体制の整備度が低いということになります。まだまだ都道府県の差があるということで、この辺りは、各都道府県の合同輸血療法委員会の活動状況に期待したいと思います。
 23ページが、検査についてですけれども、ABO、RhDの血液検査の実施状況ですけれども、こういう日勤帯の状況を見てみますと、300床以上の施設におきましては、95%以上の割合で臨床検査技師が、ABO血液型及びRhD血液型の検査を行っているわけですけれども、300床未満の施設では、61%にとどまっておりまして、院外の検査機関に依頼しているということがわかります。
 24ページ、不規則抗体スクリーニング及び交差適合試験ですけれども、300床以上の施設におきましては、90%もしくはそれ以上の割合で抗体スクリーニング及び交差適合試験が院内の臨床検査技師によって行われています。しかし、300床未満の施設におきましては、40%程度であるということがわかりますし、それから、交差適合試験も3分の2が院内で行っていますけれども、3分の1は、院外の検査機関に依頼しているということがわかります。
 25ページにおきましては、コンピュータクロスマッチ及び自動輸血検査機器の利用率を示しているものですけれども、なかなか高くなく、コンピュータクロスマッチに関しましては、全体で3.80%の利用率であるということがわかります。
 あと、自動輸血検査機器の利用率も、大規模医療施設におきましては、9割近い施設で、このような自動の輸血検査機器が利用されていますけれども、300床未満の施設で、かなり少なくて、4.40%であります。
 この利用率の動きというのは、過去4年間、右の図7bのグラフですけれども、余り大きな変化はなく横ばいであります。小規模医療施設におきましては、むしろ少なくなってきているという傾向があります。
 26ページにおきましては、輸血用血液製剤の出入庫、それから、検査に関しまして、コンピュータの利用率を見ているものですが、中規模以上の施設におきましては、コンピュータシステムの利用は非常に高いのですが、300床未満の施設におきましては、まだまだ十分ではないということがあります。やはりコストがかかるということがあるのですが、輸血検査の安全性を考えますと、このようなコンピュータの導入は輸血医療の安全性を高める可能性がありますので、例えば、保険で、自動輸血検査機器使用加算がありますと、非常に導入しやすいのではないかと思います。
 最後に、27ページですが、輸血前後の感染症検査と検体保存ですけれども、輸血全検査は、入院時の検査もしくは手術前の検査と併せて行うというものが、最も多く、8割以上は、そういう形で実施しているということがわかります。
 輸血後検査の実施はなかなか多くはなく、小規模、中規模、大規模ともおおよそ30%前後の実施率だということがわかります。
 その理由としましては、輸血前検体の保管を、ほとんどの施設、中規模医療施設であれば90%以上の施設が輸血前の検体を保存していますので、輸血後の検査とか検体は保存していなく、必要時に検査するということで、保管もしていない施設がまだまだ多くて、実際、輸血後検体保管は20%前後にとどまっています。
 以上が全般の基本項目、それから管理体制、輸血検査についての報告でした。
 以上です。
○高橋座長 どうもありがとうございました。それでは、今の牧野委員の御説明について、御意見、コメント、御質問、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○益子委員 益子です。大変興味深い報告をありがとうございました。私ども救命救急センターで診療していますと、どうしても重症外傷とか広範囲熱傷とか、ARDSですとか、臓器不全で血漿を交換しなければならないというような患者さんが多いので、FFP/RBC0.5未満というのは、なかなかクリアできない。それから、アルブミン、赤血球が2.0未満というのはなかなか達成できないという現実があるわけなんですが、この全国統計の中で、救命救急センターを持っている病院のデータは、持っていない病院と比べてどうだと、例えば、500床以上の病院のうち、救命救急センターのあるところは、こういうデータで、救命救急センターのない病院は、こういうデータというようなデータはございますか。
○牧野委員 後半で田中委員から発表がありますけれども、診療科別の血液製剤の使用状況というのがわかっておりますので、今回、私は、その解析は行いませんでしたけれども、データとしてはありますので、是非、それを解析したいと思います。
○高橋座長 どうぞ、稲田委員、お願いします。
○稲田委員 データの内容なんですが、赤血球製剤でも日赤から供給されるものと、それから、自己血を採ったり、あるいは術中の自己血回収なども行われているんですが、このデータには、そういったものが含まれたものと考えるんでしょうか。
○牧野委員 この基準であるFFPと赤血球の比の赤血球には、日赤からの赤血球製剤と、自己血が、一緒になったものをトータルで赤血球製剤使用量として計算しております。
 あと、FFPの使用量に関しましては、血漿交換を実施している施設におきましては、FFPのFFP-Ap製剤を血漿交換に使用したとして、その2分の1量を引いたものを赤血球比で割ったもの、そのほかの施設に関しましては、そのままFFPを赤血球で、これは、同種血と自己血ですけれども、割ったもので計算しております。
○稲田委員 ありがとうございます。いろいろ心臓外科、それから、整形外科で自己血はかなり行われていて、かなり製剤としても違った形で点血のときもあれば、それからFFPであったり、あるいは自己血であったり、その辺を少し見ていくと、多分、先ほど心臓手術というのが、この中に入ってきているんですが、やはり心臓手術ですと、やはり自己回収血もかなりあって、その辺りが少しデータを変えている可能性もあるのかなという気がいたします。
○牧野委員 今回のデータでは、貯血式自己血だけのデータになっておりますので、若干現状との相違はあるかもしれません。
○高橋座長 輸血管理料のスタートの折から、分母の赤血球に関しては、貯血式自己血の単位数を加えてやると。
 それから、先ほど御説明があったように、血漿交換に使用したFFPに関しては、半分にカウントすると、そういうようなことが行われて、なるべく各施設の事情を勘案した形ということでやってきたんですけれども、この4月からは、一応、適正使用基準というのは分けて、施設基準と、適正使用加算という格好で、今、2段構えの保険点数になっているということであります。
 よろしいでしょうか。どうぞ。
○大戸委員 自動機器の導入がなかなか進まない件ですが、先ほど鈴木先生も指摘されたことと共通するんですが、ここ10年以上日本の輸血や他の分野でも、企業の開発能力がかなり減退してしまいました。なぜ、輸血検査の自動化が普及しないかというと、日本の病院に合う製品がないんです。小型で迅速に救急にも使える製品がない。どんなに急いでやっても1時間近くかかってしまう製品ばかりですね。
 ここで1つ提案ですが、厚生労働省とかに応援していただいて、日本の輸血に適合した、使いやすくて迅速に結果が出て、かつ、スペースを取らない自動血液型判定装置、自動クロスマッチ装置の開発を日本の企業と、外国企業からの日本への技術移転が進むならば、そういうのを進めていただきたいと思います。
 あと、先ほどのリコンビナント凝固因子製剤も、工場を日本につくっていただきたい。現状でも恐らく数百億円の金が、すべて外国にいっているわけですね、血友病の第?因子のために。それも日本に工場をつくっていただければ、安全保障上、大変いいんではないかと思います。
 以上です。
○高橋座長 わかりました。全体を通しての御提言だと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 どうぞ。
○鈴木(邦)委員 22ページの都道府県別の輸血管理体制整備状況というんですが、一番いいのが新潟で、神奈川、富山と続き、悪いのが宮崎、鹿児島と、何か都会がいいとか、西日本が医療費が高いからしっかりしているなどの、違いの理由がわからないですけれども、こういうものは、全体としてどの都道府県にも大病院から中小病院まであるわけですから、余り差がない、強いていえば、都会の方がいいというような気もするんですけれども、この違いというのは、専門家の皆さんは、どんなふうに考えていらっしゃるのか、御意見をお聞かせ下さい。
○牧野委員 この違いは、やはり一番大きいのが、きょう最後で話が出てくるかもしれませんけれども、合同輸血療法委員会というのが、今、ほとんどの都道府県にありまして、各都道府県で、日赤と各医療機関と、それから、県の担当の方が一緒になって、その県の医療体制を、例えば適切使用とか、輸血管理体制とか、そういうものを改善していこうという流れがあるのですが、そういうものが、例えば、新潟県、神奈川県というのは、非常に昔から一生懸命やっていまして、各県内でのアンケートもやっていますし、活動も非常に活発にやっている、そういう都道府県が、やはり輸血管理体制も非常に高いように思います。宮崎県は今年できました。今からだと思います。鹿児島もまだ1、2年だと思います。ですから、まだ、できて間もないところと、結構、10年以上前からできていて、活発なところというのは、やはり輸血に対する意識が若干まだ違うみたいで、これだけの差が出ているのではないかと推測されます。
○高橋座長 よろしいでしょうか。また、田中参考人からの御説明の後、総合的にまたディスカッションしたいと思いますので、それでは、田中先生、よろしくお願いします。
○田中(朝)参考人 私の方から血液製剤の使用実態、輸血療法の実績並びに自己血輸血とHBs人免疫グロブリンに対する使用実態について御説明いたします。
 では、まず、最初のページをごらんいただきますけれども、こちらは病床別にそれぞれで依頼した施設数、回答数並びに輸血実施率などから日本全体で輸血実施された予測患者数を示しているものでございます。
 それで、先ほど牧野委員からもお話がありましたが、今回は、被災4県のデータが除かれておりますので、その分は去年のデータを利用して、日本全体の状況として一体何人くらいが輸血されているのかというのを推測しますと、下から2行目にありますが、同種血輸血実施患者数は101万6,710人、自己血輸血実施患者数が10万6,737人というデータであります。
 次のページに過去との推移が出ておりまして、2008年から2011年までの数値並びに被災4県も加えた推定値でありますけれども、2010年までは、徐々に同種血輸血患者数が増えておりましたが、昨年度においては少し、2010年よりは約15%くらい減っているという状況であります。
 自己血の実施患者数は、2009年から2010年に減っておりましたが、さらに2011にかけても減少傾向が顕著になっているというデータでありました。
 ただし、東日本大震災の影響が考えられますので、ほんの一時的な影響なのか、あるいはこれが本当に日本の今の状況を示しているかについては、今年度以降の調査も加味して判断しないといけないということであります。
 次に、製剤別の血液製剤使用量のデータが示してありますけれども、これは、後で年度ごとの推移もお示ししますが、ここで見ていただきたいのは、それぞれ赤血球製剤から免疫グロブリン製剤までの病床群ごとの使用単位数を示しておりますが、この中で、赤血球製剤と自己血、高張アルブミン製剤、免疫アルブミン製剤などは、小規模病院と大規模病院での使用量の差異が比較的小さく、3倍程度であります。それに比べまして、血小板製剤、血漿製剤並びに等張のアルブミン製剤については、小規模病院と大規模病院の使用量差異が比較的大きく、6倍から7倍程度差異があるという状況であります。
 続きまして、全血製剤の使用ですけれども、これは、御記入を防ぐために、あえてアンケートの聞き方についても人全血液-LRというような文言を明記して聞いたんですが、去年と同じように、合計383施設、全施設の10%で使っているというデータでありました。
 ただ、日赤の方からの供給状況を見ますと、年々減っておりまして、平成23年度の総供給量が700単位ということでありましたので、それからすると、ちょっとどうかなというデータでありますので、来年度については、更に間違いがないようなデータを得るべく調査項目を作成したいということでございます。
 では、次のページをごらんください。
 3ページ目の表は、血液製剤総使用量の供給量に占める比率を示しておりますが、まず、表の一番下のところを見ていただきたいんですが、こちらは、日赤からの年間総供給量と今回のアンケート調査で把握された使用量との比率を示しております。2011年度の数値からは、赤血球製剤では64%、血小板製剤では75%、血漿製剤では69.7%、約7割くらいの捕捉率があり、日本全体の7割くらいのデータを把握しているという状況でございます。
 そして、赤血球製剤についての使用割合は、小規模、中規模とで25%ずつくらい、大規模は5割くらいでありますけれども、血小板と血液製剤については、3分の2くらいが大規模の病院で使われていまして、残り35%くらいは中小規模の病院ということで、中小規模の病院で使われている比率が低いという状況でございました。
 次の4ページ目をごらんいただきまして、こちらは、2006年から各年度の血液製剤の使用量の推移を病床当たりの単位数でお示ししております。各年度で少しお答えいただいた回答施設数が違ったり、あるいは今年度については、被災4県が除かれたりということで、少し評価には注意が必要でありますけれども、赤血球製剤の全体的な傾向を見ると、大規模施設で増加、中小規模ではほぼ横ばいということで、全体としてはわずかな増加傾向であります。
 血小板製剤については、大規模施設で増加、中小規模ではほぼ横ばいという状況でありました。
 次のページは、血漿製剤でありますけれども、こちらも大規模で増加傾向、中小規模では横ばい程度、アルブミン製剤については、各規模の病院とも2008年以降ほぼ横ばいというデータでございました。
 続きまして、輸血を受けた1患者当たりの赤血球使用量並びに1病床当たりの赤血球使用患者数を示しておりますが、7ページ目のグラフをごらんいただきたいんですが、輸血を受けた1患者当たりの赤血球使用量は、2010年までは徐々に減っておりましたが、2011年は少し増加しております。
 また、1病床当たりの赤血球使用患者数も、2008年から2010年にかけては、少し増加しておりましたが、2011年には少し減少したということでありますけれども、これも冒頭に申し上げましたが、昨年度の東日本大震災の影響で一過性にこういう傾向になったのか、あるいは本当に今の日本の現状を示しているかについては、次年度以降の検査でもって評価をさせていただきたいと思っているところでございます。
 次の8ページ目をごらんください。ここからは、診療科別の血液製剤の使用状況を示しておりますけれども、昨年度もお示ししたデータですが、傾向としては、ほぼ同じです。
 まず、8ページ目は、赤血球製剤の診療科別の使用量についてですが、心臓血管外科へと血液内科が多くて、その他、消化器外科、消化器内科、救急科と続きますけれども、このトップ2の心臓外科、血液内科の使用量が非常に多いという状況であります。
 9ページ目をごらんください。次は、血小板製剤ですけれども、こちらについては、血液内科が突出しておりまして、2位以下の診療科を大きく引き離しているという状況であります。
 10ページ目、血漿製剤ですけれども、こちらは、心臓血管外科、消化器外科、救急科、外科系診療科と続きまして、次に血液内科、血液浄化療法科と、主に血漿交換を行う内科系診療科の使用量が多いという状況であります。
 11ページ目をごらんください。次は、等張アルブミン製剤ですけれども、心臓外科、心臓血管外科などの外科系診療科での使用が多いという状況であります。
 12ページ目をごらんください。12ページ目では、高張アルブミン製剤ですけれども、こちらは、消化器内科、消化器外科、その他の内科と、消化器系の診療科で多いということであります。
 神経内科については、今回新たに加えてみましたが、全体の診療科で12位の使用量でそれほど多くないという状況です。
 13ページ目をごらんください。こちらは免疫グロブリン製剤の使用量ですけれども、神経内科がトップで、引き続いて、小児科、血液内科、その他内科という状況で、神経内科では難治性の神経疾患に対する免疫グロブリンの大量療法で使用量が多くなっているものと推測されました。
 14ページをごらんください。こちらからは、製剤別の血液製剤廃棄量、廃棄率のデータをお示しいたします。
 まず、図3A-1では、赤血球製剤の廃棄率を病床規模ごとに調べてグラフにしてありますけれども、700ベッド台くらいまでは、大規模病院ほど廃棄率が減るという状況でありますが、それ以上のところは、ほぼ横ばいであります。
 次の15ページを見ていただきまして、1施設ごとの赤血球使用単位数で分けて調べてみますと、これは、使用量が多いほど廃棄率が下がるという状況が見えまして、特に、1施設当たりの赤血球使用量が千単位を超えると徐々に廃棄率が減ってまいりまして、8,000単位まではずっと減り続けており、スケールメリットがあるということが示されているものと思われます。
 16ページ目の下の表には、年度ごとの廃棄率の推移を示しておりますけれども、2011年については赤血球製剤と血漿製剤の廃棄率が若干上がっておりますけれども、血小板製剤は横ばいという状況であります。
 その上のグラフ、図3A-4で施設規模別の赤血球総廃棄量を見ますと、小規模の病院で多いという状況であります。
 次の17ページをごらんください。ここでは、血小板製剤の各病床群ごとの廃棄率と、施設規模別の総廃棄量を示していますが、これは、赤血球とちょっと違っておりまして、病床数が900床以上の多いところでも、少し廃棄率が増えています。ただ、もともと血小板の廃棄率は1%を切るという低い状況でありますけれども、スケールメリットが必ずしもあるとは言えないというデータでした。
 また、廃棄量総量につきましても、大規模病院が圧倒的に多いという状況であります。
 18ページ目をごらんください。こちらは血漿製剤の廃棄率ですが、これも病床規模が上がるごとに廃棄率が低下するという状況でありまして、施設規模別の総廃棄量については、大規模病院が多いんですが、各規模ともそれほど大きな差異がないという状況でありました。
 次の19ページ目からは、都道府県別の各血液製剤の使用量の差異を示しております。これは毎回御批判をいただくところでありまして、使用量の多いところと少ないところで何が原因なのかというところがいつも問題になっておりますので、少し調べてみたんですが、なかなか都道府県別の差異を説明できるような項目は見つかりませんでした。
 ちなみに、格差という点でいいますと、19ページ目の赤血球製剤につきましては、使用量の多いトップ5と、下位5病院くらいの格差は約2倍という程度で、特に多い病院については、東京都、神奈川県、千葉、愛知、大阪府など、大都市近傍が多い傾向が見られております。
 20ページにつきましては、血小板製剤の使用量でありますが、これは、格差が多い病院と少ない病院では、2倍強になっておりまして、一番多いのが東京都、2位広島、3位奈良と、はっきりした傾向がわかりませんでした。
 次の21ページ目については、血漿製剤でありますけれども、これは、都道府県別の差異が多少大きい傾向がありまして、上位5病院と下位5病院の格差は3倍程度になっております。
 続きまして、等張アルブミン製剤ですが、こちらについては格差が4倍弱くらいで、主に外科系で使われておりますので、手術のある、なし、件数などに依存するものと思われますが、次の23ページ目の高張アルブミン製剤では、それほど格差が大きくなく、2倍くらいの格差でした。
 24ページ目については、免疫グロブリン製剤の使用の差異ですけれども、こちらは格差3倍程度でした。
 25ページ目、こちらは未照射血液製剤の使用についてですが、去年と今年と比べて、ほぼ同じくらいの使用量が見られました。
 日赤血を病院で照射をせずに使ってしまったという理由が、緊急輸血で、照射をする時間がなかったというのが7割5分くらい占めておりまして、その他が25%程度でした。
 図5−2では、院内同種全血を採取して照射をしなかったという理由について、RCCの日赤からの供給が遅延するため、自分の施設で取らざるを得なかったということが比較的多く、血小板も同じ理由が多く見られました。
 また、新鮮血が必要だからということで、あえて院内血をとっている施設も見られております。
 26ページの上の部分を見ていただきたいんですが、その他のところの状況を示していますが、日赤未照射血の理由では、5件中4件が人為的ミスという記載がございました。
 院内同種血採血のその他の理由については、医師の指示、患者要望、顆粒球輸血あるいは親から子への輸血、離島など、さまざまな理由があったという状況であります。
 ただ、放射線照射を設置している施設におきましては、緊急時に備えて、極力照射済みの製剤を用意されるべきでありまして、特に、今年の4月からカリウム除去フィルターが保険収載されていますので、これの有効活用も望まれるところであります。
 続きまして、26ページ目の?の表をごらんいただきたいんですが、こちらでは、赤血球輸血を1日10単位以上使用した症例の調査結果を示しています。
 病床群ごとに使用症例数並びにRCCとFFPの使用量の比率を載せてありますけれども、全施設では、赤血球を1日10単位以上使用した症例の比率は約3%ですが、使用量で見ると、RCCについては、約16%、FFPについては28%と、かなりの比率を占めているという状況でありました。
 次のページをごらんください。診療科別に、どういった診療科で大量輸血が多いかということを見た表でありますけれども、これで見ると、1位が心臓血管外科、続いて救急救命科、続いて消化器外科、産婦人科、泌尿器科という順でありました。
 それぞれ、RCCでFFPの比率も示されておりますけれども、症例の比率とほぼ一致しているという状況であります。
 続きまして、自己血輸血の状況を28ページ目でお示しいたします。こちらは、貯血式の自己血の使用量のみでありますけれども、年次推移をみますと、やはり徐々に減っているという傾向がありまして、各科別の貯血式の自己血輸血使用量を見たところでは、整形外科が圧倒的に多く、続いて、泌尿器科、産婦人科、心臓血管外科、脳神経外科という状況でありました。
 これに術中回収式などを加えると、心臓血管外科などは、もう少し増える可能性が高いと思うのですが、貯血式については、このようなデータでありました。
 では、続いて、29ページ目をごらんください。こちらでは、抗HB人免疫グロブリンの使用実績について、まず、図7-1では、管理部門を示していますが、これは、どの規模の病院でもほぼ薬剤部門で管理されておりました。
 そして、使用した施設の割合は、大規模病院ほど増えるのですが、全体で見ると、3割弱の病院で使われているという状況であります。
 次の図7-3で使用目的別の実施施設数、図7-4で使用目的別の使用本数が出ておりますけれども、使用目的別で見ますと、母子感染の予防と、血液汚染事故予防という目的で使った施設が多く、肝移植後の発症予防は、わずか25施設という回答でありました。使用本数でいいますと、1位が母子感染予防、2位が肝移植後発生予防で、比較的症例が少ないながらも、本数としては肝移植後予防もかなり使われているという状況であります。
 そして、血液汚染事故の予防のために使用されたHBIGの内訳は、下の表に示されていますが、筋注200単位製剤が120本程度、筋注の1000単位並びに静注1000単位が370本前後という状況でありました。
 最後にアルブミン製剤の管理・使用状況と使用状況の推移もお示しいたしますが、31ページ目の表をごらんいただきますと、2009年と2011年で、採用されている製剤がどのくらい変わったかということをお示ししておりますけれども、5%製剤あるいは20%、25%の高張製剤とも、両者を採用している比率の割合は、わずかに増えているんですけれども、国産のみの採用比率というのは、逆に減っておりまして、特に高張製剤では、国産のみの採用施設の比率が低下して、海外産のみの割合が増えており、この辺は問題であろうかと思われます。
 次のページの図8に、各種アルブミン製剤の国産・海外産別使用割合推移をお示ししておりますけれども、2008年から2011年までの状況ですが、5%製剤については、ほぼ横ばいといった状況で、25%製剤については、徐々に国産の比率が減っているという状況でありました。
 私からの発表は、以上であります。
○高橋座長 どうもありがとうございます。今の田中参考人からの御発表、御説明に関して、コメント、御意見をよろしくお願いいたします。
 どうぞ。
○種本委員 28ページの自己血輸血の使用量の推移でございますけれども、我々、肌で感じていた自己血が減っているなというのが、やはりデータできれいに表わされたというふうに思っております。
 特に、心臓血管外科の減少が顕著でございまして、5年以上前に、私は全国調査をしたことがありまして、自己血貯血に関する心臓外科医の意識というのを調査したんですけれども、自己血貯血はやめたとか、減らしているというのは4割を超えているんですね。その理由を尋ねてみると、1番は、同種血輸血が安全になったということが1つ。それから、頑張ってバッグを持って採血に走り回らないといけない。というのは、院内体制が、まだ、そういう自己血貯血をやることに対する体制の整備が遅れているという実態がございまして、輸血責任医師がいないとかいうことがあって、実際は心臓外科医がバッグを持って走り回らなければいけないというのが実態でございまして、はっきりいうと、もうやっていられないというところで、それに見合うだけの診療報酬の手当がないので、病院も力を貸してくれないということもあって、自己血に対するモチベーションが半分近くの心臓外科医で下がっているというのが実態で、それが、きれいにこのデータにあらわれていると思います。
 最初に、資料Aでお示しいただいた年次別のRCの赤血球製剤の使用比率、これは2025年のときにどうなるかという推計、多分、厚労省はお持ちだろうと思うんですけれども、そのときに自給がショートしないためには、やはり自己血をここで再度推進しておく必要があろうと、私どもは考えております。
○高橋座長 そのほか、いかがでしょうか。
 三谷委員、どうぞ。
○三谷委員 今回の実態調査全体にかかわることなんですけれども、被災4県がアンケートの対象から除外されているんですが、この理由を教えていただけますでしょうか。
 1点は、輸血医療を担っているような医療機関の被害が深刻でアンケート自体が難しかったのか、あるいはそういうことではないにしても、震災前後で、被災県の輸血事情が大きく異なってしまったのか、教えていただけますか。
○高橋座長 それは、先生、後者の方で、やはりかなり大変だろうから、このアンケートを送るのは控えようというようなことでございました。
○三谷委員 わかりました。
 益子先生、救命救急や何かで、大量出血しているケースで、その割合は非常に少ないんだけれども、その施設での使用量、赤血球に関してもFFPに関しても相当使っているというのは、先生の実感としても、この程度でしょうか。
○益子委員 ところが、救命救急領域のとらえにくいのは、保険請求の仕方も都道府県によって全然違うんですね。
 例えば、千駄木にいたときには、私は、救命救急センターということで保険請求していたんですが、千葉県に行きましたら、それはだめで、呼吸器外科というところで請求しているんです。ですから、千葉北総病院の我々のところは、呼吸器外科で請求になってしまっているんですね。そういうふうに、各都道府県によって救命救急センターといっても、請求の仕方がまちまちなものですから、それを厚生労働省の方でとらえるというのが、1つは難しいというのと、こういう輸血細胞治療学会が全国アンケート調査をした場合、それぞれの医療機関が電子カルテの情報でもって、多分お返事するんだと思うんです。そうすると、実態と合っていないデータが出てくるんですね。
 ちょっとお伺いしたいんですが、8ページに救急科というのがありますね、1ベッド当たりの使用量、病床当たり、というと救急科は非常に少ないんですね、赤血球製剤、こちらの27ページにいきますと、救命救急科というのは、10単位以上使用した症例では、心臓血管外科の次に多いんですが、先ほどの救急科というのと、今度の救命救急科というのはどのように違うんでしょうか。
○田中(朝)参考人 これは、いろんな事情があると思うんですが、実は、最初の8ページ目の方は、アンケート調査の中でも基本調査に含まれていて、非常に多くの病院に答えていただいているという形になります。
 ただ、27ページ目の大量輸血をした症例のデータについては、比較的少数の輸血の認定施設などを中心とした、大規模の病院に限定して聞いておりますので、n数が大分違うんですね。
○益子委員 そうすると、27ページの方の救命救急科というのは、救命救急センターの実態を反映しているものと理解してよろしいんですか。
○田中(朝)参考人 そうですね。アンケートに答えた施設においては反映されているんではないかと考えております。
○高橋座長 私のイメージとしては、27ページの1日に10単位以上赤血球輸血をしたケースが、全体としては、その施設で少ないんだけれども、その症例に使っている量は多いというのは、先生の実感と近いかどうかと。
○益子委員 そうですね。まさにイメージしているのと一致していると思います。
○高橋座長 そのほか、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○鈴木(邦)委員 先ほどの自己血輸血の割合が減っている理由が、先生がおっしゃったように、負担が多くてやってられないというのが原因なのか、その他に、何か理由がないのかということで、自己血貯血は基本的に望ましい方向ではないかと思うんですが、なぜ下がっているのか、ほかに原因がないのかということがあります。
 それから、1床当たりの使用量、これは、かなり特異的な県が、奈良とか沖縄とかあるんですが、これは何か理由が、現時点で明らかになっているのかということもあります。
 それから、アルブミン製剤、これは、国産のみの採用率が低下し、特に高張製剤では、海外産の例が増えているということですが、この理由は、内外価格差なのかという気もするんですけれども、どういう分析の理由なのか合わせて、教えていただければと思います。
○高橋座長 どうぞ。
○田中(朝)参考人 まず、自己血がなぜ減っているかについては、先ほどなかなか多忙で、やっていられないといいますか、診療体制が追いつかないということもあろうかと思うんですが、やはり、長い目で見ると、医療技術の進歩等もあると思います。消化器外科にしても、あるいは心臓血管外科でも、以前は山ほど輸血をされたと思うんですが、心臓血管外科でも、例えば、CABG、バイパス術で、オフポンプが主流になったので、オンポンプと比べて、大分減ったんではないかと。
 消化器外科でも、やはりいろいろな技術の進歩ですね。以前は、直腸がんなどではたくさん出血して、輸血もしていたところが、やはり余り出血しなくなったので、自己血の必要性が減って、実施に採る量も減ってきたという面もあるのではないかと推測しております。
 2点目は、先生、病床。
○鈴木(邦)委員 1病床当たりの年間使用量で、特異な県が、沖縄とか奈良とか、そういう異常に高いところがあるというデータなんですが、それは何か理由があるのかということです。
○田中(朝)参考人 これは、その県でどういう医療が行われているかというのが、よく把握されていませんので、奈良等がなぜ高いのか、はっきりわかりません。ただ、奈良には血漿交換をたくさん必要とするような病態を扱う専門の先生がいらっしゃり、血液凝固異常症の患者さんがたくさん集まってきます。そういった診療機能が充実している病院があると患者さんが集まって、使用量も増えているという面もあるのではないかと考えています。確たる理由はわかりません。
 3番目は、先生。
○鈴木(邦)委員 アルブミン製剤の国産が減って、海外が増えている理由です。
○田中(朝)参考人 これは、牧野先生にお伺いした方がいいかもしれませんけれども、推測としては、やはり、薬価差益が大きいと思っています。海外産の方が、約1,500円くらい安いんですね。今、大規模病院では、DPCの病院がほとんどで、出来高ではないので、安い製剤を使った方が病院の収支がよくなるので、そういう理由で海外産が使われやすい環境にあるのではないかと推測しております。
○高橋座長 よろしいでしょうか。いろんな問題点が浮かび上がってまいりまして、例えば、アルブミン製剤の自給率がどうして下がっているかと、それは、もちろん、今のお話のように薬価差益の問題がございますけれども、一方では、国産あるいは外国産、献血あるいは非献血を患者さんに説明するという通知が出されておりますし、血液法の趣旨からいっても、十分なインフォームド・コンセントを取得しながら行うべきところなんですけれども、調べますと、大体2割くらいしか、十分そういう点に関して患者さんに説明がいっていないと。
 そして、かなり強引に海外産に切り替えた病院の方の主張は、先ほどの自己血ではありませんけれども、外国産も国内産も感染とかリスクに関しては余り変わらないじゃないかと、それを医療機関としては重視するんだと、そういうふうに言われるんですけれども、それはやはり血液法の趣旨とは反するんではないかと、そういうふうに思います。
 一部の自己血が大変だということもありますけれども、一方で同種血がかなり安全になってきたから、そこまで追求しなくてもいいんじゃないかという考え方はあり得ると思うんですけれども、やはり、それも患者さんの意向というのをある程度忖度して、それを実現するようにしなければいけませんし、それが全体の需給バランスの破綻を食い止める、いい方策ではないかなと、そういうふうに思います。
 それから、この調査で浮かび上がってきたのは、大量出血例に対する対応が、今までのようにFFPの投与を適宜行うということで済まされるのかなという点であります。使用量全体を抑えるということで、そういうこともあります。
 それから、先ほど、大戸委員が言われましたけれども、小規模施設を中心に、今、検査の体制がかなり十分ではないということがわかります。
 そして、確かに、ランドシュタイナーの発見以来、血液型を検査して、クロスマッチをして、あるいは不規則抗体検査をして、適合血を輸血するというのが輸血の基本ですけれども、日本は、かなり小規模施設で、めったに輸血されないんだけれども、輸血するという病院が1万近くあるんでしょうか、かなりの数そういう医療機関がある。そういうところで、どこまで安全性を担保するかというのは、大きな問題だと思いますし、そのためには、何らかの自動機器、ほかの検査分野に比べて、輸血検査に関して、例えば、血液センターで行われているような大量検体処理でやるというようなものは、かなり進化していると思いますけれども、特に、小規模施設にあったような自動機器というのはないというのはかなり大きな問題だろうと思います。
 そういうような、いろいろ重要なデータが出てきていますので、そして、また、きょう出た御意見も参考にしながら、今後の方策を事務局でまた検討していただければと思います。
 どうでしょう。
○益子委員 大量輸血のときのFFPの投与量が不適切な面もあるのではないかという御指摘があったと思います。
 私が、救命救急センターで仕事を始めた30年前は、出血性ショックの患者には、20、20といって、赤血球20単位に対してFFP20単位というふうに投与していました。その後、赤血球とFFPの比を1対0.5くらいにしようという動きになり、しばらくそのような輸血療法が指示されてきました。一方、4〜5年前からアメリカのイラク、アフガン戦争の現場での輸血治験が集積されてきまして、外傷急性期には線溶亢進型DICの病態を呈することが明らかにされました。特に鈍的外傷ではその傾向が顕著であるということで、ダメージコントロールリサシテーションのプロトコール、即ち、赤血球1単位に対して、FFP1単位、血小板1単位を投与する1対1対1のプロトコールが推奨されるようになりました。従いまして、救命救急の領域では最近、FFPを早期から十分量を投与する傾向になっている現実があります。
○高橋座長 私が申し上げたのは、FFPで十分かと、もう少し例えば、フィブリノゲンなどのようなものも、もう一回考えていかないといけないんではないかと、そういうふうに思われます。結局、24時間以内に赤血球を10単位以上使用しているという単位は、出血が止まらなくて大変な状態なわけですね。そういうケースが非常にまれならずあって、それぞれの医療機関内で相当の使用割合を占めるということが、かなり明確になったものですから、こういう点も本格的に検討しなければいけない。そんなふうに思います。
 先ほどのリコンビナントの製剤に関して、国産を促すとか、そういうリスクヘッジももちろん大事なことだと思いますけれども、さまざまな問題が出て、簡単にまとめるのは難しいと思いますけれども。
 どうぞ。
○大戸委員 自己血が減少しているというのは、私たちもゆゆしき事態だと考えております。自分の血液で手術ができる人に、他人の血液を使うということ自体が、もはや許されない時代になってきました。
 それで、厚生労働省に政策誘導というんですか、提案が1つあります。自己血を含む輸血部門をきちんとしている病院に同じ自己血でも保険点数を高くする。輸血・細胞治療学会は、自己血輸血学会と一緒に自己血認定看護師を推進して日本中に普及しつつあります。こういう看護師がいるところで採った自己血については、より安全性が高いものと認めていただけないかということであります。
 以上です。
○高橋座長 なかなか課題がいろいろあって大変だと思いますけれども、今までの議論、今回の調査結果を踏まえて、適正使用の方策に是非生かしていただきたいと思います。
 それから、今年度にまた同様の調査をできればやった方がいいと思いますけれども、きょう出たディスカッションを踏まえて、より効果的な調査になるように、また、計画をよろしくお願いいたします。
 それでは、ちょっと時間が押していますけれども、議題4のアルブミン製剤の有効性に関する研究の進捗報告について、まず、事務局から背景の御説明をお願いして、牧野委員から研究の進捗状況に関する資料の御説明をお願いいたします。
○笠松課長補佐 まず、背景でございますけれども、昨年度のこの調査会におきまして、血液製剤の使用指針に関して、アルブミンの適用について検討をさせていただきました。その際の御議論でいただいたのが、諸外国でもいろいろエビデンスが出ているではないかと、アルブミン使用全体について何が適正なのかということについて、内外のエビデンスをベースに、検討する上での整理が必要ではないかという御指摘をいただいたところでございましたので、その御意見を受けまして、厚労科研の牧野先生の研究班におきまして、アルブミンの有効性に関するエビデンスの収集・分析をいただいたところでございまして、本日は、その牧野先生より、現在の進捗状況について御報告をいただくことになっております。よろしくお願いいたします。
○牧野委員 本日の最初に提示されましたアルブミン製剤の供給量の推移というグラフでも、以前はかなり、世界の使用量の3分の1を日本単独で使用していたという、非常にアルブミン大量消費国だったわけですけれども、いろいろなガイドラインや指針が出まして、アルブミン使用量は、非常に減少してきておりまして、現在では、以前の4割を切っているということで、かなり減少しています。
 ただ、国際的に見てみますと、まだ使用量の多いグループに入っておりまして、イタリアとかアメリカとか、非常に使用量の多いところはあるのですが、まだ、多くの国から見ますと、使用量が若干多いグループに入っておりますので、その使用というものが適正かどうかということを一度見直す必要があるだろうと思います。
 アンケート調査でも、日本全体でのアルブミンの使用量の多い県と少ない県の差が、4倍以上あり、これが、最近は若干減少しつつあるのですが、やはり差がかなりあるということは、使用に関しまして、やはり問題があるのではないかということがあります。
 血液製剤の使用指針の中に、アルブミンの適正使用に9つの適用疾患が記載されてありますが、その一つひとつに対する、例えば、文献的な裏付け、根拠、エビデンスの明示というものが若干薄いのではないかということです。その指針が出て、もう10年以上経っておりますので、見直しの時期ではないかということで、我々の班研究としまして、このアルブミン製剤の適正使用に関するガイドラインを考える上での文献的考察を、財団法人国際医学情報センター(IMIC)の学術授業科EBM研究センターに診療ガイドライン作成支援サービスをお願いし、今、実施しているところです。
 このアルブミンの使用の項目に9つの項目がありますけれども、それに記載されていなくて、アルブミンが有効であるという病態が当然あるかと思いますので、そういうものも含めて、それから、不適切な使用というものも記載されておりますが、それがどういう根拠で不適切であるかという、そこに関しましても、やはり根拠が必要であろうということで、トータル13項目に関しまして文献検索を行っています。1990年以降の文献で検索をしたところ、今まで、最初の段階で、3,014の文献が出てきておりまして、それの一次選択というか、最も大切な文献を残していっておりまして、今年から来年の初めくらいで、ほとんどその作業が終わって、二次調査、つまり、セレクトされた文献を読み込んで、そのエビデンスレベルと推奨グレードを示した上で、来年の適正使用調査会では、指針の改訂に参考になる資料を提示していきたいと思って、今、班研究として実施しているところでございます。
 以上です。
○高橋座長 ただいまの牧野委員の御説明について、御質問、御意見があれば、よろしくお願いします。
○薄井委員 国内外とありますので、多分、セレクションをかけたときに、エビデンスレベルからいうと、日本の文献が落ちてしまうとか、そういうことが懸念されますけれども、いかがでございましょうか。
○牧野委員 今回の3,000の文献におきまして、4割くらい、日本のものが出ております。しかしながら、日本で、それだけエビデンスレベルの高い研究というものが余りございませんので、最終的に残ってくるかどうかというのは、非常に疑問ではありますが、日本の文献も十分落ちることなく含めているということです。
○高橋座長 よろしいでしょうか。
 それでは、今後の進め方について、事務局から御説明をお願いいたします。
○笠松課長補佐 今、先生の研究班のところでまとめていただいているエビデンスを踏まえて、使用指針の改定作業を行う予定でございますけれども、その改定案、こちらにつきまして、来年度のこの調査会で先生方に議論をしていただければと、このように思っております。
○高橋座長 それでは、議題5、平成24年度血液製剤使用適正化方策調査研究事業について、事務局から資料の御説明をお願いします。
○笠松課長補佐 これは、報告事項でございます。資料のEにございますけれども、血液製剤使用適正化方策調査研究事業、これは、先ほど学会の調査でやっていただいた中で、御議論がありましたけれども、合同輸血療法委員会、そういったものをつくって県ごとにいろいろ積極的な取組みをしていただいているような、そういうところに、その活動をお支えするというか、そういうところに事業をやっていただくというものでございます。
 輸血療法委員会、全国にある中で、今回は公募をしまして、19の府県から手を挙げていただきまして、そのうち、選考を経て、10の県に本年度はやっていただこうと、1県当たり70万円ほどでございますが、最後の11ページにございますが、10の県にお取組みをやっていただきたいと考えております。
 以上でございます。
○高橋座長 この点に関して、御意見、御質問は、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、そのほか、全体を通じて、何か御発言はございますでしょうか。
 牧野先生と田中先生に御説明していただいた調査報告の内容も非常に多いものですから、また、何かお気づきの点、こういう点をどうしろというようなことがございましたら、私なり事務局あてに御連絡いただければと思います。
 特になければ、本日は以上ということにさせていただいて、次回の日程等については、後日、事務局から御連絡を差し上げます。
 それでは、本日は、どうもありがとうございました。


(了)

連絡先:医薬食品局血液対策課 課長補佐 笠松(内線2905)

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