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2012年8月30日 第3回診療報酬調査専門組織・医療機関等における消費税負担に関する分科会議事録

○日時

平成24年8月30日(木)13:58〜15:41


○場所

厚生労働省 専用第22会議室(18階)


○出席者

田中滋分科会長 石井孝宜委員 
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員  藤原清明委員 田中伸一委員 伊藤文郎委員
今村聡委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 伊藤伸一委員 堀憲郎委員 森昌平委員
折本健次委員 森清一委員 
<事務局>
外口保険局長 唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

1 社会保険診療に関する消費税の取扱い等について
2 医療機関等の行う高額投資に係る消費税負担の予備的調査について

○議事

○田中滋分科会長
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第3回「診療報酬調査専門組織 医療機関等における消費税負担に関する分科会」を開催いたします。
 まず、委員の出席状況について御報告します。本日は関原委員が欠席です。また、吉村委員も急遽欠席されるとの連絡がありました。
 早速ですが、議事に入ります。
 まず、「社会保険診療に関する消費税の取扱い等について」を議題といたします。事務局より資料が提出されていますので、説明をお願いいたします。
 室長、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。前回第2回の御審議におきまして御質問あるいは御議論いただいた点につきまして、改めて事務局の方で資料を準備いたしましたので御説明をさせていただきます。
 まず、横長のA3の大きい資料で「税−1」と書かれている資料です。これは前回、平成元年、9年及び24年の点数の変化といった資料を提出いたしましたが、その間を埋める各改定ごとの点数の推移につきましてまとめたものでございます。
 1ページ目と2ページ目は医科について平成元年度の改定項目でございます。平成元年に13項目の改定を行ったということでございます。平成元年と9年で重なりといったような点を見ますと、平成9年のときに基準寝具加算をプラス4点さらに加えているというほかは、平成9年と元年のときの点数の変化、同時に2回にわたり改定された項目はなかったといったものでございます。改定項目としては検査、寝具、給食といった点を中心に改定をしているということでございますが、後の診療報酬改定のときに点数が増減されたり、あるいは算定方法の変更があり、あるいは包括評価がされるといったような変容を遂げている状況でございました。
 3、4ページ目でございますが、こちらは医科の平成9年の改定項目についてです。3ページ目が17項目ございまして、4ページ目が20項目、計37項目が平成9年で法改定がされているというものでございます。この平成9年の改定におきましては環境料でありますとか、指導料、管理料あるいは検査の判断料といった点を中心に改定が行われているものでございます。大きな変化としましては、平成12年に環境料部分につきまして入院基本料として組み直しが行われているほか、注の変更あるいは包括といった点も平成元年の項目と同様に行われているという状況でございます。
 5ページ目と6ページ目は歯科の項目の推移でございます。これは平成元年と9年のとき、表の中で網かけがされている部分がそのときの消費税の改定の項目でございます。元年につきましては、医科と同様の取り扱いのものを除きまして17項目の改定が行われているというものでございます。平成9年につきましては、その改定項目に加えまして17項目、計34項目の改定が行われているという状況でございました。
 6ページ目は調剤につきましての改定項目でございます。こちらは平成元年、9年ともに計量混合加算について消費税改定が行われたということでございます。加えまして、9年のときには一包化加算でありますとか、嚥下困難者用製剤加算が行われたといったところで24年度に至るという状況でございます。
 引き続きまして、資料税−2でございます。こちらも御質問いただいた点でございますが、「医療機関の施設・設備投資に係る主な施策について」ということです。補助金と税制、融資の大きく分けて3点で御紹介をさせていただきたいと思います。
 補助金につきましては、施設に係るものと設備に係るものがあるということでございます。その中の主要なもので御紹介いたしますが、1ページ目、施設につきましては医療提供体制施設備整備交付金がございます。平成24年度予算では約40億円ということで、医療計画とリンクする施設整備の支援を行うというものでございます。救急医療施設でありますとか、周産期医療施設等に関する施設整備を行うものでございます。
 2ページ目でございますが、こちらは設備についてでございます。こちらの補助金は医療提供体制推進事業費補助金で、約250億円の予算があるものでございます。医療計画でリンクするということでは同じでございますが、経常的な経費の補助を行うものの中に対象事業の1つとして医療提供体制設備整備事業があるということでございます。対象メニューとしましては休日夜間急患センター等、かなり種類が多いのですが、メニューをそろえられているというものでございます。
 3ページ目は税制と融資についてでございます。税制につきましては、設備に関しましてそれぞれ特別償却制度が用意をされているということでございます。1点目が高額な医療用機器に関します特別償却制度でございます。これは従前の対象の医療機器につきましては従前の償却に加えまして、取得価額の12%の特別償却を認められるというものでございますし、医療安全に資する医療用機器ということではプラス16%の特別償却が認められるといったものでございます。
 3点目が融資でございます。こちらは独立行政法人福祉医療機構が行う融資事業として医療貸付事業があるというものでございます。例えば例としまして病院の増改築資金7億2,000万円以内、標準建築費の80%といったようなメニューがあるということで御紹介をさせていただきたいと思います。
 次に、資料税−3でございます。こちらは薬価の改定とその中で消費税の関係がどのようになっているのかといったものを図示したものでございます。こちらは現行薬価が110円のものが、改正後には107.2円になるということでございますが、そのプロセスでございますけれども、現行の薬価が110円のものにつきまして、薬価改定後流通をしていくその状況を薬価調査で把握をし、市場実勢価格が消費税抜きで仮に100円であったとした場合には、その100円につきまして消費税込み1.05倍をいたしまして105円になる。その加重平均値105円に対しましてR幅を加算するということでございますが、R幅の加算につきましては現行薬価でございます。これはこのような計算方式をしている関係で消費税相当部分を含んでいるということになりますが、その2%で2.2円という形になります。合計105円と2.2円で107.2円という形になるという、消費税の相当部分も含まれた形で薬価改定が行われているという御紹介でございます。
 続きまして、税−4でございます。本分科会の検討といたしまして消費税についてでございます。消費税につきまして特に控除対象外消費税負担額等が発生し、これについてどうするかという消費税の議論でございますが、実際それぞれの事業主体の中で法人税あるいは所得税に着目をした場合には、それらの控除対象外消費税等負担が法人税、所得税でどのような形で処理をされているのかといった御質問をいただいたところでございます。消費税の経理処理につきましては税抜方式、税込経理方式といったものでございまして、100円のものを5%、105円で仕入れたときに105円で一緒くたに処理するのが税込方式でございますし、100円と5円で分けて処理するのが税抜経理方式でございます。
 法人税と消費税のポイントでございますが、法人税の場合でありますと、経理方式の採用いかんにより、他の条件が同じであっても損金算入をしていくタイミングが異なることになりますので、毎期、1期1期の法人税額は同額とならないことがある。ただし、各期を通じて累計で見ますと、法人税額の累計は同額となるということでございます。
 消費税の場合は、いずれの経理処理によらず毎期とも同額となるということになります。
 その数値例として以下2ページ目以降参考としてお示しをしておるものでございます。税抜経理処理からまとめているものでございますが、控除対象外消費税額等が発生した場合の法人税でどのように処理していくかといったことでございます。2ページ目でありますと、課税売上割合90%の法人で20億円税抜きの設備投資を行った場合といったことになります。消費税そのものは1億円発生するということでございますが、課税売上割合90%、逆の非課税売上割合であります10%の1,000万円が2ページの1の(1)のイロハのいずれかに該当する場合は、その年に一括償却ができるということでございます。単年度で控除対象外消費税額の1,000万円を一括償却できるということでございます。控除対象外消費税額としては1,000万円発生しておりますし、償却対象額としても1,000万円発生している。この設例では法人税率50%ということで簡略化していますので、その場合は法人税の減額がその50%、すなわち500万円分発生するという状況であるということでございます。
 このような一括で償却ができない場合につきましてはどのようなことになるかということでございますが、それが3、4ページ目でございます。3ページ目は課税売上割合75%といった設例でございますので、非課税売上割合であります25%の2,500万円が繰延消費税として資産計上した上で償却対象になるということでございます。これは月割りで60、5年間でトータルで償却していくという考え方になりますので、初年度につきましては消費税償却分として250万円、次年度以降は500万円といった償却額が生ずるということでございます。これも控除対象外消費税額の全体の2,500万と償却対象額の2,500万、あるいは法人税額の減が半分生ずるといった関係につきましては2ページ目と同じような状況であるということでございます。
 実際の医療機関につきましては課税売上割合が非常に低いということでございますので、より近い設例といたしましては4ページ目でございます。これは課税売上割合が10%でございますので、逆であります非課税売上割合は90%、すなわち1億円のうちの9,000万円が繰延消費税として資産計上した上で60月で償却していくという仕組みになっているということでございます。この場合は9,000万円が繰延消費税でありますし、償却対象も9,000万円、法人税の減額としてはその半分である4,500万といった形になるということでございます。
 一方で、5ページ目は消費税の経理処理で税込処理の経理方式でございます。これは20億円の投資で、5%ですから21億円で一緒くたに減価償却をしていくということでございます。仮に5年でありますと、毎年4億2,000万円の減価償却を行い、そのうち分けて考えるとすれば、機械本体の償却分が4億円でございますし、消費税分が2,000万円でございますので、これも一緒に償却をしていくという違いが税込み、税抜きであるといったものでございます。
 引き続きまして、医療経済実態調査との関連の議論がございましたので、税−5の資料を準備をさせていただいております。こちらの方は国民医療費と医療経済実態調査をかけ合わせた形で費用構造を把握し、消費税の導入ないし改定による影響がどの程度生ずるのかを把握するベースとなるものでございます。これは元年、9年、基本的にこの考え方で計算されているということでございます。
 1ページ目はこちらの棒グラフが3本立っておりますが、左側の国民医療費の制度別、財源別あるいは医療機関等の種別の分配といったところはいわゆる国民医療費のデータとして公表されているものでございます。21年度国民医療費は36兆という数字でございます。
 一方で、国民医療費といいますのは、医療機関あるいは薬局から見ますといわば収入源に相当するものであるということでございますので、それに相対します費用面でその構造がどのようになっているのかといった点を把握するために医療経済実態調査を使い、その計算をしているという御紹介になるということでございます。一応右が費用構造でありまして、例えば人件費に相当いたします医療サービス従事者の部分は21年ベースで計算いたしますと48%弱になっているという状況でございます。
 2ページ目はその費用構造の推移、平成9年以降をデータとしてとったものでございます。平成9年からいきますと、構図の割合としましては人件費が下がってきている状況が見てとれるとともに、医薬品費が少しふえているという状況があるということでございます。これらの費用構造につきましては、病院、診療所、歯科診療所及び薬局トータルで計算しているということでございます。
 その計算方法としましては、御紹介が3ページ目でございます。この手順で順に計算していくということでございますが、手順「1」でまず国民医療費の中では病院、診療所、歯科診療所、薬局の医療費の診療種別の金額が把握できるということでございます。
 一方で、医療経済実態調査につきましては、開設主体別、個人でありますとか、法人でありますとか、それごとによりまして費用構造を把握しているということでございますので、手順「2」におきまして診療種別の金額で、病院のうち例えば法人でありますとか、個人であるというふうに分けていくということでございます。
 「3」番目で分けられました医療費の部分につきまして、医療経済実態調査におきます給与費、薬品費といった費用構造の項目に沿いまして計算をしていき、「4」番目、最後に病院の法人、病院の個人、診療所の法人、診療所の個人、歯科診療所も同様でございますが、給与費ということで全部くくって計算したものが先ほどの1ページで出ております一番右側の費用構造として計算されてくるというものでございます。
 これらの計算をしているということでございますが、次の4ページ目でございます。こちらの方は前回の資料と同じものでございますが、平成元年度と平成9年度で仕入れに要する消費税負担分をマクロレベルで措置をし、診療報酬の点数項目の引き上げを行ったといったものでございます。
 今回の対応のポイントとしましては、課題の1つ目としてはマクロレベルでのコストアップ分の把握といったものと、あと高額投資の状況把握といった点につきましては、また後ほど御紹介をさせていただきます調査を新たに行うことにより把握をしていくということになるわけでございますが、このような費用構造を計算していく際に当たりまして、次の医療経済実態調査との関連も考えなければいけないということでございます。
 5ページ目でございますが、こちらの方は人件費、医薬品費といった費用構造の分類と、医療経済実態調査の実際の集計項目でございます。それぞれ調査票が異なる形で実施をしておりますので、集計をされてくる区分も違っているということでございます。例えば給与費でいきますと、一般病院は51.2%、一般診療所になりますと43.4%といったデータが出てきますし、先ほどの高額投資に関連いたしましては減価償却費が一般病院では5%、一般診療所では3.5%といったようなデータが出てくるというものでございます。これらは法人、個人分けずにトータルの数字でございますので、実際は法人、個人の費用構造に合わせて計算をしているとともに、損益差額につきましても収入ベースに高さを合わせるという意味合いで、費用構造の計算のときには入れ込んだ形で計算をするというものでございます。
 最後の6ページ目でございます。医療経済実態調査が今後予定をされておりますが、その集計項目の中で消費税といった点から見ますと、費用のうち、すなわち仕入れのうち消費税がかかるもの、かからないものがあるということでございます。例えば一番上の給与費の中でも給料といった形でデータをいただくことになっておりますが、うち通勤手当につきましては消費税課税であるということで、この区分でいきますと混じっている「混」ということになります。その他の賞与等につきましては消費税は課税されないといったものでございます。このような医療経済実態調査の集計項目の中でも委託費につきましては全て課税取引ということになりますが、設備関係費の中では混じっているものがある、あるいは非課税取引であるものが集計をされるということでございますので、実際の医療経済実態調査の実施の際に当たりましてはその点の配慮が必要だということでございますし、前回の18回調査におきましては非課税項目の部分が少しでも明らかになるようにという形で、例えば給与費の中では通勤手当でありますとか、経費の中では租税公課といった項目につきましては別掲で調査票でデータをいただいているということでございます。今後の医療経済実態調査におきます検討課題であるということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○田中滋分科会長
 ありがとうございました。
 次に、今村委員より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○今村委員
 第2回の分科会におきまして、私どもがお示しをした1.53%、いわゆる補填されている部分を超えている控除対象外消費税が発生しているという資料をお示ししたのですが、1.53%以下の客体と1.53%を超える客体の数についてのお問い合わせがありましたので、その報告と我々の考え方を若干追記させてお話をさせていただきたいと思います。
 パワーポイントの資料を見ていただいて、まず1ページが横軸に私どもが調べた社会保険診療の売り上げをとっているということで、一番左の数字は50億円ですので結構大きな医療機関ということになります。上が仕入れに支払った消費税ということで、控除対象外消費税を縦軸にとっている。この図をお示しをいたしました。
 御依頼のありました控除対象外消費税の負担割合が1.53%以下の医療機関は次のパワーポイントの2ページなのですが、有効回答の3割弱が1.53%以下になっております。ただし、ここについては非常に注意をした分析が必要であると私どもは考えております。
 そう申しますのも、まずパワーポイントの3ページをごらんいただきたいのですが、前回第2回の場で診療報酬改定における消費税の対応ということで元年に0.76%、9年に0.77%という御説明があった際に、平成元年の場合には診療報酬の改定の0.11%については各医科、歯科、薬科の内訳がわからない、平成9年の消費税の上乗せについては逆に総額の0.77%の方で各医科、歯科、薬科の内訳がわからないという状況にある中で、0.43%あるいは1.53%という数字はトータルの上乗せの改定率であって、それぞれの、我々でいうと医科の上乗せ率は正確には不明だと。そこで日本医師会の調査はあくまで医科だけを対象としていて、1.53%や0.43%と単純に比較することには問題があると考えておりますが、現実には上乗せ率が不明であるということから比較することが困難なので、やむを得ずこういう比較をさせていただいているということであります。
 3番で書いておりますように、その場合にお薬や特定保険医療材料は、先ほど事務局から御説明のあったように、価格を決定する際に消費税分をきちんと上乗せしているということになっていて、フルに補填されているという仕組みになっておりますので、各医療機関の医薬品等にかかわる消費税負担1.1%を乗せて比較をしても補填の過不足の検証には直接寄与しないと考えておりますので、次のパワーポイントの4にございますように、補填の過不足を検証するに当たっては、1.53%を基準に検討するよりも、診療報酬本体に補填されている0.43%を1つの基準として、控除対象外消費税のうち医薬品・材料以外の支出項目から生じる、この絵でいうと下側の塗ってあるところの実態と比較検討する方が有用であろうと考えております。
 パワーポイントの5を見ていただきまして、それでは控除対象外消費税のうち医薬品・材料以外から生じる部分の負担割合が0.43%以下の医療機関はどうなっているかというと、有効回答の5%弱ということになります。平成18年が客体が1,207のうち59件、4.9%、平成19年が1,130のうち50件、4.4%ということになります。ただし、このことにつきましては0.43%というものが医療機関に等しく補填されている、均等に補填され、かつ満額現存するとすると、今、申し上げたこの件数の医療機関については補填が多かったということになるわけです。
 しかし、先ほど事務局からも御説明があったように、0.43%の財源は数十項目にしか配分されていない。そして、これはいろいろ議論があるところだと思いますけれども、その後の改定を経てどこにどのように現存するかは依然としてわからなくなっている部分もあります。したがって、これらの0.43%以下の医療機関が直ちに超過補填とは考えていない。
 しかし、議論するに当たってはここがないといけないので、次のパワーポイントの6をごらんいただきますと、仮に0.43%以下の医療機関が補填超過として、その超過額は0.43%超の医療機関の不足額に比べて極めて小さいと考えております。
 例えば左の平成18年度を見ると、0.43%以下の部分は長さにしてこれだけの長さ、0.43%を超えるところは相当大きい。まず、ここはこの長さだけでもこれだけ差があるのですが、実はn数がありますから、面積を見るともっと小さくなるわけですね。59の医療機関がこれだけの小さなプラスになっている。1,148のところでこれだけ大きな負担があるということを考えると、面積的にはとても比較できないくらいの問題があると思っています。したがって、等しい面積になるからこちらからこちらにということはとても言えない。さらに実際にはこれは立体で、医療機関の売り上げの大きさがここには三次元で本当は発生しているので、量的にいえば相当な不足になっていると考えております。
 7ページにありますように、高額投資の消費税に対する手当を含む診療報酬等における対応を検討するに当たっては、今、申し上げたような根拠で財政中立的な問題解決はとても不可能だと私どもは考えておりまして、新たな財源の裏づけは絶対に必要だと考えております。
 最後にあります、これはかなり私見に近いものになりますが、もともと必要となる財源は消費税の増税に関連して必要となるものということであります。今回の一体改革の法案の精神は、消費税率が上がって患者さんの負担をふやさないということを考えて非課税というような取り扱いがされていることもありますので、新たに患者・保険者・被保険者に追加負担を求めることはなかなか難しいのではないかなと我々は考えておりまして、やはり必要な財源はきちんと税金で入れていただきたいと申し上げておるところでございます。
 以上です。
○田中滋分科会長
 御説明ありがとうございました。
 ただいまの2つの説明について、御質問あるいはそれに基づく御意見がありましたらお願いいたします。どなたでも結構です。
○今村委員
 済みません、私ばかりで恐縮なのですけれどもよろしいでしょうか。
 事務局から御説明いただいたA3判の横長の資料の1は、平成元年に、例えば上から3つ目のASOについてプラス5点ということになっているのですけれども、翌年の通常の改定年にマイナス5点になっているわけです。古いことなので私はわからないのでぜひ教えていただきたいのですけれども、議論として一応何を削るという議論があったのかどうか、前の年に乗っている点数がそのままマイナスになっていますので、そういう議論をした上でマイナス5点があったのかどうかということを一応お伺いしたいと思います。
 0.43%が現在の診療報酬に全体として均等に含まれている可能性もあるという御意見もありましたけれども、そうだとするともともと診療行為に対して、特に消費税に関係する部分に上乗せをするということで対応がなされたという説明が前回されておりますので、そういう趣旨でいえば、広く薄くにしたというところはどのような段階でそういう形に移動したのかという議論があったのかどうかということを教えていただきたい。
 もう一点、先ほどの御説明の中で歯科と薬科は平成元年の対応と9年の対応と同じ項目に乗せている。点数を変えているわけですね。これが当然消費税に関係する重要な項目だからということで3%ある項目に乗せて、9年で5%になったときにその項目を引き続いて点数を変えた。医科の場合には平成元年に乗せたものと9年に乗せたものがごく一部、1つでしたか、一緒でしたが、それ以外が全部変わっているという乗せ方をしたということはどういう議論がなされたのか。医科と歯科、調剤との補填の考え方が違っていることについて、当時厚労省内でどういった議論がなされてそのような決定がされたかということが、もしわかれば教えてください。
○田中滋分科会長
 質問が3点ありました。室長、お答えください。
○保険医療企画調査室長
 税−1の関係の御質問でございます。平成元年に引き続き、1年後に平成2年で改定をし、上から3番目の項目につきましては5点を上げて、すぐさま5点下がっているというような状況があるということでございます。基本的な考え方としましては、御説明させていただいておりますとおり平成元年、9年の改定では仕入れに要した消費税負担分、これが間違いなくコストアップするということがわかっている以上、医療機関等の負担が生じないようにマクロでまず負担をする。それで実際にどのような点数配分をしていくかという中で元年の項目がある、また9年の項目があったということでございます。
 平成元年と平成9年に引き上げた診療報酬の項目について見ますと、御指摘のようにすぐさま下がったものもございますし、現時点では当時と比べて上がっているもの、下がっているものが生じているということでございます。これは、元年は消費税の改定をし、平成2年以降は通常の診療報酬改定を行ったということでございますが、その後の通常の診療報酬改定におきましては、賃金、物価の動向、医療機関の収支の状況等を踏まえて、全体として中医協で御審議を経て改定をされたものでございますので、平成元年と平成2年消費税に着目して厳密にリンクさせた議論を行ってきたかどうか詳細はわからないですが、そのような形で元年の項目が平成2年の項目でそもそも変化するものも、平成2年の全体の改定をする中ではあり得ることかなと思います。ただ、厳密に議論をリンクさせた上でこのような形になっているかどうかというところは承知をしておりません。
 2点目で、医科、歯科、調剤の元年と9年の改定項目のスタイルが違っているということでございます。これはそれぞれ各科の特性に応じた改定を行ったということでございますが、元年のものを等しく9年に改定をするといったような考え方も、それぞれ元年におきます代表のさせ方の考え方もそれぞれ各科の方で違っていたと思いますので、その結果元年、9年、医科と歯科、調剤が違ったような様相になっているのではないかとは推測されますが、詳しくどのような議論を経た上でというところは承知をしておりません。
 以上です。
○今村委員
 要するにどちらの質問も当時議論をしないでこのような形になっているという理解でよろしいですか。つまり、厚労省的には医科と歯科、調剤の上乗せの仕方をどうするかというのはそれぞれの担当課が決められて、厚労省全体として統一した方針というわけではなかったというように思われるのですが、そういう理解でよろしいかどうか。
 それともう一点は、点数については個別の議論はしなかったという理解でよろしいかどうか。
○保険医療企画調査室長
 統一の方針があった上で、例えば元年の次の2年の改定に臨んだかどうかといったことについて、まず2年の改定におきましては2年の改定をどのようにするのかといったところが大きかったのだと思います。元年に改定した項目について特段どのように方針を立てて行ったかということにつきましては、統一方針がなかったとまでは言い切れないと思いますが、どのような議論がなされていたかというところは現時点では承知をしていないということでございます。
○田中滋分科会長
 堀委員、お願いします。
○堀委員
 今村先生から御提示があった資料で、特に高額投資の消費税に対する手当てについては財政中立的なところではとても不可能だということで、新たな財源の裏づけが不可欠だというところについては我々も同じような認識を持っておりまして賛成いたしますが、こういった大きな議論があるにもかかわらず、それを余り議論せずに細かいところで意見を申し上げるのは適当かどうかわかりませんが、資料がありますのでそういった前提で少し細かいところの御質問をさせていただきます。
 資料税−5になりますが、2点御質問と意見があります。
 1つ目の質問は、5ページ目の資料の注のところでございますが、下の注の2つ目です。恐らくこの資料で言っていることは、費用構造については法人と個人で違うのだと。特に院長給与が法人では人件費に入ってきて、個人ではそれがないために損益差額に入っているということで、多分それを何とかしたという御説明だと思うのですが、書きぶりがわからなくて、「損益差額のうち個人開設分は人件費に、法人開設分は経費・その他に合算して推計しているが、上表においては、紙面の都合、開設者別に区分せずすべて経費・その他として計上した」となっているので、どうもその中身と注書きがわからないので御説明いただきたいと思います。恐らくこの数字を歯科だけ見ますと、医療経済実態調査の結果、個人と法人で違うにもかかわらず、単純に合算して平均した数字を出しているのではないかなという気がするのですが、そこを1点御確認させてください。これが1点目の質問であります。
 2点目の質問は、同じく資料の4ページなのですが、今回の調査では減価償却のところだけをおやりになって、それ以外の課題1の方は医療経済実態調査により把握をするとなっています。前回の分科会で申し上げたのですが、5ページにあるとおり、特に課題1の方なのですが、医療経済実態調査では経費・その他というところのその他の医業費用等が丸めて集計されるために、中の細かいところが把握できないというデメリットがあると思うのですが、我々としては実際に発生している補填がされていない医療機関が負担する消費税部分の原因は、このその他の医業費用等の把握が不十分であるために起きているという認識があります。すなわち次の6ページ目なのですが、ここにあるとおり右側の「経費・その他」の「医業・介護費用」についてはこれだけ科目がある。いずれもその中には課税対象の部分と非課税の部分があって、あるいは混在がある。これが一括で丸められて上がってくるのでその中身がわからないということで、ここをしっかりと把握しないとなかなか適当な対応がわからないという認識があります。この前の御説明では医療経済実態調査の今後の対応で工夫すると言われましたが、そうではなくて今回の本調査でこの部分をひとつ確認していただけないかという御質問が1つですし、併せてそのような方向でもし仮に医療経済実態調査で対応するのであればどんな工夫をされて、あとはタイムスケジュール的に間に合うかどうか、このことを御質問させていただきたいと思います。
 以上です。
○田中滋分科会長
 室長、お答えください。
○保険医療企画調査室長
 2点ほど御質問をいただきました。
 まず、1点目は税−5の5ページ目の注の件でございます。御指摘のとおり、こちらの表では一般病院、一般診療所、歯科診療所、保険薬局で一緒くたにまとめて行っておりますので、このような数字の見ばえになってくるということでございます。実際は費用構造の計算をする際には、当然ながら開設主体の別により費用構造の内訳が変わってきますので、それに分けて計算をしているということになります。
 費用構造が変わる大きな要素としては、今、御指摘がありました、損益差額の部分につきまして個人開設の診療所ないし薬局につきましてはその分が大きくなるというところがございます。これは医療経済実態調査の議論のときにもございましたけれども、それが給与に相当するものかどうかといったところは当然ながら御議論があるということでございますが、費用構造の計算をする際には、こちらの表では全部一緒くたに損益のところでやっておりますが、実際計算するときにはこの注で書いておりますとおり、損益差額のうち個人開設分に係るものは人件費の方に入れて計算をし、法人開設分は経費・その他に合算して費用構造を計算しているということでございます。こちらの表の上ではまさに紙面の都合上1つにまとまっているということでございますが、御指摘の本質として個人と法人の場合の損益差額の内訳といいますか、その比率の大小がかなりあるというところに着目した費用構造計算はしているということで御理解をいただきたいと思います。
 2点目が4ページ目と5ページ目のところに関連します部分で、5ページ目の方でお話をしますと、費用構造の分類のうち、経費・その他のところについて、歯科診療所等につきましては病院とは異なり、かなりまとめた形で調査をしているというものでございます。医療経済実態調査の次回の調査をするときの議論もまた秋以降開始するということでございますが、医療経済実態調査の一般的な傾向といたしまして、有効回答率をどうするかといったところの配慮も当然ながら必要だろうということでございます。歯科診療所については、前回でいきますと53.6%の有効回答率をいただいているということでございます。当然ながら調査票の上で一緒くたにまとめられているところを細かく分けて調査票を作成することは可能だろうと思いますが、その反面有効回答率の部分についての影響をどのように考えるかといった点も踏まえた上で検討する必要があるだろうと思います。
 また、医療経済実態調査を待たずに、後ほど説明いたします今回の本調査の部分で同様の項目についての集計ができるかどうかといった点につきましては、調査ワーキング等もございますので、また検討をさせていただきたいと思います。
 以上です。
○堀委員
 了解しました。今、説明があった回収率は歯科は比較的高いと思っていますので、今、具体的にどういった項目を調べてほしいか口頭で申し上げましたが、次の分科会等で必要があれば資料を御提出させていただきたいと思うので、御検討をお願いしたいと思います。
 最初の5ページのところはやはりちょっと書きぶりがどうかなと、今の御説明で大体理解しましたけれども、この注についても御検討いただければなと。特に上表において全て経費・その他として計上したという、これで書きぶりはよろしいのですか。
○保険医療企画調査室長
 実際に費用構造を計算する際には給与費の部分に入れて計算をしたり、あるいは経費・その他のところに入れて計算したりということでございますが、当該数値について5ページの表の中でどこに入っているかということを申し上げれば、費用構造の分類のところの一番左、経費・その他の項目に数字的には計上されているものであるということでございますので、ちょっとわかりにくいですが、表現として正しいということになります。
○田中滋分科会長
 西澤委員、お願いできますか。
○西澤委員
 税−4の資料です、「消費税の経理処理」と書いていますが、私は経理の方は余り詳しくありませんが、このように例えば機械を買ったときなどは、その年度の損金の額に算入とか、あるいは所得税法は全額をその年度の必要経費として算入ということで、結果的に償却できてその分の法人税が安くなるということなのですが、どうしてこのようなことをしたのかという基本的なことを質問させていただきます。こういう処理を必要とした理由です。
○田中滋分科会長
 室長。
○保険医療企画調査室長
 法人税法上の取り扱いと、今、医療法人を初めとした各経営主体としての経理処理の関係がまずあるのだろうと思います。その中で今回の税−4の資料では消費税、特に控除対象外消費税額の発生に着目して消費税と法人税の関係がどのようになっているかというちょっとテクニカルな点でございますが、紹介をさせていただいたということでございます。経理の上では考え方としまして控除対象外消費税額の負担は、消費税の考え方からいけば誰が負担するのかという根本論に立ち戻る点かと思いますが、現行の仕組みの上では、現行の法人税の上では税込処理の場合でありますと、当初のこの設例でいきますと20億円と一体的に把握をされることになりますし、税抜処理の場合であったら20億円本体と別に把握をされ、それぞれ償却がされていくという法人税法上の取り扱いになっておるということでございます。詳しくはまた石井委員の方から補足があればと思いますが、現行の紹介でございます。
○西澤委員
 ちょっと質問の仕方が悪かったのですが、このようなやり方で控除対象外のところは法人税が一部戻るということですが、基本的には全部こういうものを含めて1.53%に含まれていると私は解釈していたのですが、そうではないのでしょうか。
○保険医療企画調査室長
 いわゆる1.53%という点から見ますと、先ほどの税−5の資料でお話をしましたとおり、医療機関、薬局の費用構造を見て消費税の導入ないし引き上げがどのようなコストアップになるのかといったところを測定した上で診療報酬の改定を行ったということでございます。費用構造の中で細かく見ていきますと、費用構造の中には一番最後に税の取り扱いが出ておりますので反映するということもあるかもしれませんが、全体としましては費用構造を把握した上で消費税改定を行っているということでございますので、明示的には取り扱われていないということになるかと思います。
○西澤委員
 それでは、例えば建物を建てたり、高額な減価償却できるようなものを買った消費税分は1.53%に含まれていないという解釈ですか。
○保険医療企画調査室長
 実際に医療機関、薬局でさまざまな仕入れをする中で控除対象外消費税額が発生するというものでございます。その発生のもととしましては委託費のようなものから、いわゆる今後議論されていきます高額投資のようなものもあるということでございます。減価償却費といった点から見ますと、これは実際にキャッシュフローで発生しているものではございませんので、先ほどの表にもありますとおり、非課税というかバツという取り扱いになっておりますが、実際に元年ないし9年の消費税改定のときにその要素をどのように取り扱ったかということを申し上げれば、平成元年のときには減価償却費相当部分についてはコストアップ要因とはみなさず、すなわち元年以前については消費税は存在しなかったからという考え方によるかと思います。そういうことで元年のときには減価償却費はコストアップ要因にはみなさないという取り扱い、一方で平成9年のときには、減価償却費の部分につきましては平成元年以降に取得した資産から発生します減価償却費につきましては、その部分はコストアップ要因に入れまして計算をしたという形になっておりますので、元年と9年では控除対象外消費税額の発生するもののうち、いわゆる高額の投資の部分につきましての取り扱いが異なっているということでございます。
○西澤委員
 わかりました、それについては詳しい資料をお願いしたいと思います。この資料は減価償却とか法人税での戻りがわかるのですが、もう少し詳しく言えば法人税を払っている、要するに持ち分ありの医療法人のイメージの図だと思います。一方、公立病院等は法人税を払っていません。そのような病院はどうなるのかということを比較の上で出していただきたい、又、非課税売上部分に関してだけの説明ですが、ここに非課税割合とか課税割合が書いてありますが、課税割合の方の処理の仕方、これは当然その分は丸々税金が還付のはずですから、そういうことを含めてわかりやすい図にしたものを1回見せていただきたいと思います。いわゆるキャッシュフローがそれぞれでどう違ってくるか、例えば課税100%のときと非課税100%のとき、あるいはその中間の3つの例ぐらいで、今、言ったようなことをお示し願えればと思います。
○田中滋分科会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 税−2について少し意見と確認をさせていただきたいと思います。
 いろいろな補助金とか税制、融資というようなことが述べられておりますが、まず特別償却ということでございます。我々は本来は課税化を主張しておりますが、仮に現状のように診療報酬で手当てするということであれば、それ自体が法人税の課税対象になるということをまず踏まえていただきたいと思います。
 その上で特別償却というのはあくまでも課税の繰り延べであり、償却期間をトータルで考えれば損金の額は同じということになるわけです。したがいまして、単年度で節税効果があるとしても、その分補填を減額する根拠にはならないと考えます。
 また、今、西澤委員からもお話がありましたけれども、法人税が課税されない学校法人、公的病院、社会医療法人などもあるわけですが、そういったところにはそもそも何の手当てにもならないということです。
 補助金につきましては、我々としては補助金を受けて、実際に負担していない分の消費税についてまでの手当てを求めるつもりはないということでございます。その上で、具体的な数字についてですが、あえて高額な医療用機器に関する特別償却制度というところに取得価額500万円以上という、これだけが具体的な数字として載っているわけですけれども、今後もしそういう高額投資の高額というものの基準を検討するに当たって、ここに書いてある500万という数字が何らかの基準として影響を及ぼすようなことがあるのかどうか、我々はそういうものはないと考えますが、それについて確認をさせていただきたいと思います。
○田中滋分科会長
 500万円についてお願いします。
○保険医療企画調査室長
 税−2の3ページ目の特別償却500万ということで、今後との関連いかにということでございますが、まさに今、予備的調査、本調査の準備を進めていくということでございますので、税−2の方はこういうものがありますよという御紹介を差し上げているにすぎませんので、それに関連するかどうかといったことにつきましては全く今の段階では何とも申し上げることもないようなものでございます。
○田中滋分科会長
 今村委員。
○今村委員
 前回薬価、お薬に対する補填について事務局から御説明をいただきたいということで、きょう説明をいただいたので、そのことに関して私の方から皆さんの、委員の意見を伺いたいと思っているのが、今日いただいた数字を入れた御説明は、正直私どもも医療機関から、お薬を購入するときに、仕入れに支払いっ放しになっていて大変な負担だという要望があるときに、いやいやそうではないのです、お薬の中にはちゃんと計算上補填されているのですよという説明をするために数字を入れて説明をさせていただいている。そもそも補填されているという医療機関側はこういう仕組みを十分に理解をしていない。これについては私どもの啓発が足りないと言われてしまえばそれまでなのですが、現場が理解できない仕組みになっている。また、お薬を買われる患者さんや保険者においてこういう計算式になっていることをどこまで御理解されていたのかということに関して、私は多少疑念があります。
 これは計算の式でいきますと、今後この消費税が10%を超えるような税率になると、10%以下で割り引いていると、薬価はどんどん上がっていくという仕組みになります。ですから、消費税が今後10%、12%あるいは15%となれば、その都度薬価がどんどん上がっていってしまうかもしれないという構造になっているわけです。そもそも薬価の中に本来のお薬の評価とR幅と消費税という概念を3つ乗せて薬価を決めるということ自体に、私は無理があるのではないかと思っています。
 諸外国では医療は非課税だ、患者負担をふやさないのだ、だから診療報酬でやるのだという議論でありますが、実際上は薬価の負担はどんどんふえるということになるわけです。前回、私どもがお示ししたとおり、消費税先進国では薬剤については基本的にゼロ税率や軽減税率になっていて、負担を本来の形で負わないようになっている。諸外国の例を引いて日本の消費税の医療のあり方を論ずるのであれば、それを見習うべきであってもよろしいのではないかなと私は思っているわけです。その件に関して各委員の御意見をぜひ伺わせていただければと思っています。
○田中滋分科会長
 すぐにでなくても結構ですが、薬価についてもし意見があれば。
 どうぞ、白川委員、お願いします。
○白川委員
 私どもは今村先生の御意見と基本的には同じ考えです。過去2回の分科会で申し上げたとおり、非課税とはいうものの課税相当額が診療報酬に上乗せされているという仕組みは非常にわかりにくいし、なおかつ医療側にとってもよく認識されていないなど、さまざまな問題を抱えています。ですから、将来、何らかの形で解決をしていただきたいと思っております。ただ、現実的には四半世紀にわたってこういう仕組みでやってきたわけですし、今回の税制改革法でも基本的に同じやり方を踏襲するようにと定めてあります。思いは同じですが、われわれは現実的にどう対応していくかというミッションを負っていますので、それを今後詰めていかなければいけない。
 それから、医療側の先生方は2.2%相当の控除対象外消費税を負担しているという御主張ですが、本日は医療機関の設備投資に対する補助金や税制上の優遇措置に関する資料が出されています。さまざまな面で補填されていることを示す資料になっていると理解しております。議論するにあたって、例えば法人税の損金算入によってどれくらい医療機関が恩恵をこうむっているのか計算して数字を出せという主張もあるように思いますが、私どもとしてはそこまでやる気はない。医療機関に対する助成がさまざまな形で行われているのだということを頭に入れて具体論を議論する程度でいいのではないか。税制上の措置や国なり地方自治体の補助金がどうだということをこの場で議論しても、実のある議論にならないと私個人は思っております。それよりは法律で定められた範囲内でどういう具体策を講ずるのか。それから、今村先生がおっしゃったとおり、将来に向けた何らかの解決策を議論する。この2つに限定した方が現実的だと考えているところです。
 それから、鈴木先生から高額投資の話があり、今村先生の提出資料の中にも高額投資の扱いについての考えが書かれておりましたが、高額投資をした医療機関に直接的に補填するというスキームを診療報酬体系の中で構築するのはかなり困難な作業だと思っております。また、今村先生の御意見の中にありますとおり、これを患者や保険者に負担させるというのも我々としては相当納得のいかない議論です。しかし、高額投資については法律上で検討せよということですので、双方が納得いく形ということになれば、今のところ今村先生が書かれているような方向しかないのではないかなと我々も感じているところです。 
○今村委員
 ほかの委員から、薬価のことについて、日本薬剤師会もいらっしゃることですし、いろいろ御意見いただければと思います。
○田中滋分科会長
 薬価についてですか。
○森昌平委員
 薬価についてですが、調剤して患者さんに渡す立場としても、請求するときには薬価の中に消費税対応分が入っていますが、問屋さんからの流通時には外税になっているということで、正直薬を扱う者としてもわかりにくい仕組みになっていると思います。そういうことを考えると、患者さんはもっとわかりにくいか、わからないのではないかと思います。
 それから、今後消費税が引き上げられるときに、今までの仕組みでいきますと、フルに薬価分が乗るということになります。患者、保険者の負担を考えると、また医療と言うことを考えたときに本当にそのままでいいのかと思います。
 関連で設備の話が出ましたので、税−2の3ページ目をごらんいただければと思います。前回の会議の中で医療に関する税制上の配慮等についてもこの中で幅広く検討することの1つだというお話があって、きょうの議題には出ていませんが、3ページの医療安全に資する医療機器等に関しての特別償却についてですが、実はその対象が日本標準産業分類の医療保健業だけに限られています。同じ医療安全という目的で同じ機器を薬局で購入しても、現在は特別償却の対象とされておりません。配慮ということで議論する上でぜひこういうところも配慮いただき、きちんと同じ目的、同じ機器であれば特別償却が受けられるようにしていただきたいと思います。
 以上です。
○田中滋分科会長
 ほかに薬価について。
 どうぞ、折本委員。
○折本委員
 先程の今村先生のお話で卸としての意見でありますが、ご提出のあった税−3の薬価改定方式が基本でありますけれども、委員の皆様ご高承のとおり、前回より新薬創出加算制度の新設やジェネリック収載時の算定方式等がいろいろと変更となっております。多岐にわたりそういった項目の変化は、先程ご指摘の国民の皆様に説明の為に医療機関様あるいは薬局様に対する私共の説明が不足しているのは重々存じておりますが、このような変化と現在Rがすでに調整幅2%で何回か改訂を経ております。先程の新薬創出加算制度などで、今回もうろ覚えですが薬価維持されたのは700品目程あります。改訂がなく消費税増税になりますと、その税金分はお得意様と私共が交渉しないといけないことになりますものですから、国民に説明する観点となりますと問題があると思われます。そんな面では税の明確化は是非今後検討して頂きたくよろしくお願いします。
○田中滋分科会長
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤伸一委員
 薬価のことですが、先ほど御発言がありましたように、この表が出た段階で患者負担増になっていないとされていたことが否定をされたのではないかと思えます。要するに医療に関しては患者負担ありの非課税方式であるということが理解できたわけでありまして、大変有効なデータだと思っています。
 あとは薬価の問題が少し不明確といいますか、今のRゾーンの話もそうですが、非常にわかりづらいと言えます。しかし一方でこの方式を診療行為全体に用いることがもし可能だとするならば全ての診療行為が消費税がきちんと上乗せされた診療報酬として算定できる可能性があるのかないのかというところを教えていただきたいということが1点。これは薬価に関連したことでございます。
 もう一点が、控除対象外消費税の負担のところでいろいろな税務上のメリットがあるということで御発言をいただいたわけでありますが、これは逆に言いますと税務上のデメリット、つまりそれは50%に関しては法人税で処理をされておるけれども、残りの50%は一切処理をされない損税がそのまま残っていると見るのか、これは立場の違いだろうと思いますけれども、私はこの表を見たときに、控除対象消費税の負担が明らかに損税として発生していると確認できたと思っているわけです。同時に個々の医療機関によって課税の売り上げの割合がいますから、それを現行の方法で一律に診療報酬で補填するということ自体が全く無理だということが今日お出しいただいたデータの中から読み取れると思います。ますます医療施設間の不平等が増大するのだろうと思います。したがいまして、8%引き上げ時に関して消費税は診療報酬で対応することになっておりますけれども、これは明らかに矛盾、無理のある現行の制度の上に、さらにそれを複雑にして何とか体裁を取り繕うような形になりはしないか。そうしたときに次の税率引き上げあるいはほかの制度への移行のときに今回検討し実施される診療報酬による補填の仕組みが後々問題になってくるのではないかと心配しております。
 以上でございます。
○田中滋分科会長
 質問が1つございました。どうぞお願いします。
○保険医療企画調査室長
 1点御質問をいただきました。正しく御質問の趣旨を理解したかどうか不安でございますが、薬価と同じように診療行為についてもこういう価格設定が可能かどうかという御質問だと受けとめております。薬価あるいは材料についてなぜこのような方式が可能なのかということを考えますと、医療機関あるいは薬局から見て仕入れという段階において仕入れている個々の対象が明確であるからこのような方法が可能であると考えております。それで薬価、材料の価格が決まっている。一方で、診療行為、具体的な点数について同じような考え方がとれないかということでございますが、これはまた別途中医協でも御議論があったところでございますけれども、個々の診療行為を行うための必要な仕入れといいますか、どのようなものを仕入れてこのようなサービスをし、点数で評価されているのかという関係を全部つかまないといけないということになりますと、個々の診療報酬の点数に相応する仕入れ項目の特定はほぼ困難で難しいと思いますので、そう考えますと薬あるいは特定保険医療材料のような形での計算はできないのではないかなと考えております。
○審議官
 薬価の場合はここに図がございますけれども、これは要するに新薬価をR幅で決める方式なわけです。実際に例えば新薬価が107円20銭という金額になれば、もしこのとおりで卸から医療機関に販売されるのであれば、この中の5%分が消費税に相当しているということなのです。だから新薬価は市場に流通する前の価格を薬価基準として決めるので、実際に流通したときには値段はマーケットで決まるという形になっているのだと思います。ただ、診療報酬本体は、治療行為自体はマーケットで金額は決めていませんので、これは中医協で決めていただいているので、そこが違っているということだと思います。
○田中滋分科会長
 関連してどうぞ。
○伊藤伸一委員
 少し質問内容に誤解があったので補足させていただきますが、先ほどの薬価には消費税が含まれているとのことですから、すべての薬剤は消費税抜きの製品価格が簡単に算出できます。すべての診療行為もこれらと同じ扱いをされるとすると現状の公定価格に消費税分を加点し、消費税分が正確に補填されることになるのではないかということです。しかも診療行為はRゾーンという考え方がないので薬価を決めるより消費税分を上乗せすることがより簡単と思います。
○田中滋分科会長
 先ほどから鈴木委員が手を挙げていらっしゃいました。
○鈴木委員
 税−2の資料についての追加でございますが、先ほどこういったものもあるではないかというような御意見もあったのですが、こういったものはなかなか一般の医療機関では使いにくいものでございまして、ごく一部の急性期の大病院がさらに使いやすくなるようなものになっております。例えば3ページ目の高額な医療機器に対する特別償却制度で500万という数字も入っているわけですが、これも以前に比べるとだんだんと償却の率が下がったり、あるいは対象となる機器が通常の医療機関では使わないようなものであったり、また使うようなものが次第に除外されている、ということがありまして、急性期の大病院が有利な形になっているということもありますので、こういったものの恩恵を受けられるところは非常に限られているということを御理解いただきたいと思います。医療貸付の制度につきましては福祉医療機構、これは統廃合の話などもありましたので、現時点では以前よりはかなり使いやすくなっておりますが、これも経営状態がいいところでないと使えないということで、こういったものの効用は認めますが、全体としてはそういう意味では恩恵にあずかれるところとあずかれないところに非常にばらつきがあり不平等なものだと言わざるを得ないと思います。
 税−4でございますが、これもそもそも例として挙げられているものが90%とか75%とか、そういう課税の売り上げの割合が非常に多いところを書かれていますが、我々の場合、非課税の割合が圧倒的に多いので、こういったところはほとんど存在しないということであります。また、2ページ目のイロハのいずれかに該当する場合には全額をその年分の必要経費に算入できるということですが、イロハに該当するというのは通常の医療機関ではあり得ないことなので、例えばイというところは通常の一般の企業では該当するところが多いと思いますが、そういったところは非常に大きな設備投資をした場合にはむしろ消費税が戻ってくることがあると聞きますと、我々にとっては夢のような話に思える訳でございます。
 さらに、ここにも書いてありますように、控除対象外消費税は一時的に損金になるか、あるいは数年かけて償却するかはともかくとして、一応損金にはなるわけですが、しかしその分売上高に対する補填の必要額が減るわけではないので、それをもって診療報酬等で手当てすべき財源を減らすべきだという議論は我々としては受け入れられないということです。すなわち、控除対象外消費税が損金になることと、診療報酬等で補填すべき金額の議論はそもそも無関係であるということを明らかにしておきたいと思います。
 以上でございます。
○田中滋分科会長
 関連で。
○堀委員
 今、鈴木委員の方から税−2について御意見があったので、全く同じ観点でありますので、特に私ども歯科は小規模な経営が多いものですから、例えばそこにあります医療貸付の融資についてもなかなか使いにくいし、ほかにもっと使いやすい制度があるということがあります。また、今、まさに出ました特別償却制度についても今、言われた取得価額が高いという設定と償却率が非常に低いということがありまして、これはむしろ中小企業投資促進税制の方が使いやすいのですが、医療機器についてはこれに適用しないということで使えないということで、毎回税制要望の中で今の特別償却制度については、今、言った取得の価額の問題や償却率の問題について改善を要望しているのですが反映しないということで、実際には我々の方としては使いにくい。ほかにもっと普遍的に使いやすい制度があるという認識でおりますので、一言意見として申し上げます。
 以上です。
○田中滋分科会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 私が申し上げたのは、医療機関にはさまざまな優遇税制があるというのは周知の事実であり、それを突き詰めて今回の消費税引き上げに係る診療報酬の取り扱いと絡めるような議論はやるべきではないということでごす。
 誤解があるようなので申し上げますと、例えば薬価について、患者が払う場合には5%の消費税相当分を内数として払っているわけですが、実際に医療機関が仕入れるときは違う値段なわけです。薬価差が当然あるわけです。その分の差額は医療機関のもうけではないですかという議論もあるわけです。
 それから、伊藤先生から法人税に関する指摘がありましたが、理論的には、消費税相当分として診療報酬に1.53%上乗せされており、なおかつ法人税上で優遇措置を受けている。ですから、そういう議論を始めると、では金額は幾らですかという話になるので、それはやるべきではないでしょう。そういったことを頭の中に入れながら議論した方が建設的ではないのですかと私は申し上げているのです。医療機関に対する優遇税制はけしからんといったことをいうつもりはございませんので、誤解なきように申し上げておきます。
○田中滋分科会長
 藤原委員。
○藤原委員
 ちょっと白川さんと違う意見になってしまうかもしれないですけれども、仕入れのときに負担した消費税が損金経理されて法人税が下がるという分については、それはやはり仕入れのときに負担した消費税の一部は税として還付を受けたと考えるのが自然ではないかと私は思っています。
 以上です。
○田中滋分科会長
 花井委員。
○花井委員
 1つは税−2の資料なのですが、実績値を出していただいたのですが、どうしてこんなに少ないのかと聞こうと思っていましたら、鈴木先生やほかの先生がお話ししましたので、それについてはこういうさまざまな制度がぜひ使いやすいような形で今後もあればいいなという意見です。
 それから、日本医師会の今村先生への質問になろうかと思いますが、7ページと8ページの関係でございます。ここに「新たな財源による底上げが必要」となっておりまして、8ページは「当該新たな財源は、公費に求めざるを得ない」と。これはセットの話と、底上げが必要な財源が公費と捉えてよろしいでしょうか。
○今村委員
 そういう趣旨で一応お話はさせていただきました。
○花井委員
 その上でぜひ御意見をお聞かせいただきたいと思います。今の医療保険が非課税になっているのは、社会政策的な配慮の観点から、介護報酬、教育費、家賃など、もろもろの項目とともに非課税になっていると消費税の本に出ていますが、それを課税にしろということは、社会政策的な配慮が必要だということとの整合性はどのように整理されているのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。
○今村委員
 本当に国民の方の立場からすれば、当然そういう御意見が今後も出てくると思います。どういう形かは別として、ある一部か、全体かは別として、社会保険診療を課税にしてくださいという言い方は、本当に今、御指摘いただいたような声になると私も思います。
 問題は、本当の意味で政策的に非課税になっていて負担がないかどうかということが大事で、実質上は先ほどのお薬の話もそうですし、診療報酬もそうですから、結局今は我々には適切に補填がなされていない、不十分な補填のために医療機関に負担があるということを申し上げていますが、適切に補填されるということになると、その分の負担は税ではない形で国民の方が例えばお薬を高く買うとか、診療を高い値段で受けるとかいうことになるわけです。ですから、非課税ということは本当の意味で負担がないということになっていないところが問題で、実は別の形で皆さんは負担を負っている。そこを国民が理解をされた上でなおかつ非課税でいいということであればまたそれは違うのですけれども、真の意味の非課税になっていないところが問題だと。ですから、これをゼロ税率ということにするのであれば、患者さんは負担は全く発生しないことになるわけです。要するにそこのところの違いもわからないまま、非課税があたかも国民に配慮している、先ほど授業料であるとか、火葬だとか、アパートの賃料だとか、利子だとかいっても、例えばそういう自由価格で自分が価格を設定できるのだとすれば、それを転嫁できるかどうかはまた別の議論ですけれども、授業料を上げるということをすればその学校の負担はないことになるわけです。そのときに授業を受けている人が払う授業料は、ことしは授業料が上がりましたねといったときに、それは実は非課税の分を事業者が負担をするのは嫌だから、要するに授業を受けている人に転嫁するという形になったら、本当に国民に負担をさせていないのかというそもそも論があるのだと私は思っています。だから言葉の上の政策的な配慮の非課税ということを国民の皆さんがみんなそのまま受け取れば今のような御質問になるけれども、もうちょっと実態をよく見ていただきたいと思っているだけです。ですから、よほど丁寧にお話をしないと、今、花井さんがおっしゃったような御意見は当然出てくると私は思っています。
○田中滋分科会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 同じことですが、前回か前々回か今村先生がおっしゃいましたが、日本医師会がそもそも非課税にということは、患者さんに負担をかけるなという意味で言ったということでございます。それを何で今、課税にと言っているかというと、患者さんに負担をかけていいという意味で言っているのではなくて、患者さんには負担かけてほしくないが、非課税という名のもとで事業者である我々に控除対象外消費税の問題が起きたということで、それを何とかするためには課税という方式をとらなければいけない。しかし、課税という方式をとっても、患者さんには乗せないでくれという主張です。ちょっと誤解を受けまして、課税というと患者さんに税金をかけていいのですかと我々は言われますが、そこは違う。そのあたりはしっかり理解していただきたいなと思います。
 それともう一つ、非課税といいながらも実は患者さんに一部負担していただいているということは趣旨として違うのではないか。これは白川委員の言っているとおりだと思いますので、そこら辺をきちんと整理して議論していければと思います。
 先ほど白川委員が言ったことは本当に同感でございます。薬価の方でも乗っていて仕入れのときに下げればそのとき少し益税になっているではないかとか、法人税の方もおっしゃるとおりで、きちんと入っているのだったらどうして法人税上でそれを見るんだと。私たちからするとしっかり入っていないからそうせざるを得ないでやっているのではないかという疑いを逆に持つ。そういうことで入っている、入っていないという議論をいつまでやっても、これは不毛の議論だと思っています。要するに20年経ってわけのわからない制度になっている、こういう制度はやめませんか、もっとすっきりと、今、変えて、今後10年先、20年先にあのときこういうことでやりましたということをしっかりわかるようなものに変えませんかというのが私たちの主張でもあり、白川委員の主張でもあると思っております。
 以上です。
○田中滋分科会長
 どうぞ。
○花井委員 
 さらに誤解ないようにお願いしたいのですが、私は最近医療関係者が課税にすべきだということは、患者負担をしてもいいとは捉えておりません。そうではないのだということを同時に主張されておりますので、社会政策的な配慮が必要だという税制の考えの中で出てきている話について、どのようにほかの項目、例えば介護報酬など税制全体の話だろうと思うのです。その上で今、問題になっているのは、消費税をどうするかという議論です。その根本をどのように考えられているのか聞きたかったので、患者に負担してよいと主張しているとは全く思っていないということだけは述べておきたいと思います。以上です。
○今村委員
 今、花井委員のお言葉を聞いてわかりました。私の説明が不十分だったために、課税ということが何か患者さんに負担をというふうに誤解を招いているのではないかなと思ったので、追加という意味で申し上げました。
 だから、諸外国でも今、ヨーロッパなどはゼロ税率をなかなか認めないということなのでしょうけれども、しかし一方、ゼロ税率をとっているところも現にあるわけです。今、世の中の、日本の税の仕組みの中でほかに免税という仕組みがないわけではないのです。免税されているものもあるわけです。実質上のゼロ税率。ですから、医療もそういう形で仕組みの上では課税取引、つまり中間の事業者である私どもが仕入れにかかった税を普通の消費税の取引のように還付あるいは納付でもいいのですけれども、そういう差し引きができるような仕組みにしていただければ、これは社会政策上も何ら問題はないと思っております。ですから、患者負担を全くふやさない形での課税の仕組み、課税取引ということです、実際に課税する、本当に消費税をかけると言っているわけではないので、そういうことは可能だとは思っています。そこは矛盾はしないかなと。第1回のときに、今、西澤先生が補足していただいたように、私が当時日本医師会が非課税を強く主張したということについての反省も含めて申し上げた理由は、その辺の仕組み自体をよく理解しない上で多分申し上げていたと思うので、そういうことをよくわかっていればあの時点でゼロ税率ということを日本医師会は言っていたのだと思います。
○田中滋分科会長
 ほかはよろしゅうございますか。もう一つ議題がありますが、移ってもよろしいですか。
○今村委員
 お願いがあります。税−5のところで、先ほど堀先生からも同じようなお話があったのですが、私から2ページ、「医療機関の費用構造の推移」について、これは事務局が大変御苦労されて、平成9年〜21年まで上げていただいているのですけれども、できれば元年からの分を出していただけると大変助かるなと思っていますので、次回以降で結構ですのでお示しいただきたいと思います。
 それから、4ページなのですけれども、これは先ほど議論になりましたが、今回新たな調査というのは一番下に書かれている高額投資の状況把握だけとなっていて、課題1のところは従来のやり方を踏襲する方向のようにも見えるのですけれども、前回上の方に書かれている「仕入れに要する消費税負担分をマクロレベルで措置」の非課税品目のところで減価償却費の取り扱いをどうするかというところであるとか、3行目で実際に消費税率ではなくて消費者物価への影響を使っている点について御質問して、そのお答えは一応いただいたのですけれども、私どももその御説明を聞いてもまだ十分に納得できないところが正直あります。したがって、今後この方法を基本に検討していくことになれば、その段階で改めて妥当性についてぜひ公益の先生にそういう検討をお願いできればと思っています。
 私どもとしては基本的にそういう方法よりも、医療機関の控除対象外消費税を直接計算で出した方がいいのではないかということで、前回日本医師会の今までの資料であるとか、病院側も出させていただいた経緯があります。この実態把握については、今後少なくとも厚労省による実調その他の数字が出てくるまでは、私どもが出させていただいたかなりきちんとした、恣意的なものではないものとして控除対象外消費税を出させていただいているので、あれを前提に議論してよいかどうかということをこの会で一応お決めいただけると大変ありがたいなと思っております。公益の先生、1号側の委員の先生につきましても、控除対象外消費税の実態については少なくとも現時点ではあれをベースにして議論していただいていいかどうかの確認をとらせていただければと思います。お願いと確認ということです。
○田中滋分科会長
 データの請求は事務局に対して、今の最後の確認という点はいかがでしょうか。
○白川委員
 今村先生の御意見がよくわからないのですが、前回の分科会で出された資料では、たしか2.2%の控除対象外消費税があると書かれていたと思いますが、それをベースに議論しろという話ですか。
○今村委員
 議論というか、それは実態としてそういうものがあるということを前提として、ほかに今、厚労省のこれからの調査が出てくるということであれば、それで私どもは別によろしいと思うのですけれども、正直申し上げて医療経済実態調査が出てからでは検討する時間が足りないのではないかなと思っています。もし私どものデータをそのまま使うことがなかなか1号としてお認めいただけないということであれば、もともと医療経済実態調査の3回前まではいわゆる設備投資について調査項目に入っていたのです。2回前から抜けたということがありますので、過去のものを洗っていただければそれなりの数字が行政的にも出していただけるのではないかと思っております。多分数字的には余り変わらないと思っておりますけれども、我々のデータだけでは議論できないよということであれば、それはそれでちゃんとやっていただければいいと思っています。その確認ということです。
○白川委員
 今のところ1.53%という消費税相当額は診療報酬に組み込まれているというのが政府の公的な立場だと思いますので、やはり議論のスタートはそこしかないと私どもは思っております。
○今村委員
 ちょっと私の説明が悪かったかもしれません。要するに医療機関の実態として仕入れにどのくらい消費税を払っているかということと、診療報酬にどれだけ補填がされているかという話は別に私は申し上げていて、いわゆる医療機関が社会保険診療に対してどれだけ仕入れに消費税を払っているかということは、それはそれとして議論の前提にないと話が進まないと思っているものですから。
○審議官
 今村先生が先ほどオフィシャルにとおっしゃった意味が、日医調査の数字をみんなが認めた公式の数字だと理解をすることはできないのですけれども、ただ、もしおっしゃっている意味が、現在はそういうものについてのデータが非常に少ない、だからそういう議論をする際に日医の資料やデータを活用して議論をしていただくことはできるのかという御質問であれば、それは1つの参考資料として御検討させていただくことはできるのではないかと思っています。
○今村委員
 私の言い足りないところを非常に正確に御説明いただいたということで、ありがとうございました。
○審議官
 今、白川委員から言っていただきましたけれども、私どもも1.53%は補填されているという立場に立っておりますので、補足させていただきます。
○田中滋分科会長
 まだあるかもしれませんが、一応第1の議題はここまでとさせていただきます。
 次に、「医療機関等の行う高額投資に係る消費税負担の予備的調査について」を議題といたします。これも事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
 室長、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。資料は税−6でございます。前回2回目の御審議の際に高額投資のあり方を検討するための調査の実施につきまして準備をさせていただきますと申し上げましたが、本日は準備の進捗状況についての御報告をさせていただきます。
 調査専門チームを組んでということでございましたので、石井委員を座長としまして合計8名の委員を選定させていただいております。お名前は次の2ページ目に掲載をしておりますので、ごらんをいただきたいと思います。
 実際の作業を進めていく必要がございます。現在、各分科会の委員にもお願いして、病院、診療所、歯科診療所、あるいは薬局は調整中でございますが、予備的調査の段階で御協力いただける医療機関等の御推薦をいただいている状況でございます。今後これら作業をする上で固定資産台帳を中心としました関係書類がございます。それを調べ上げていくことになりまして、おおむね直近10年分くらいの調査期間の幅でまず予備的調査をし、本調査の調査票の作成につなげていきたいということでございます。
 本調査が目的でございますので、予備的調査の段階ではこれらの固定資産台帳等を拝見いたしまして、金額、タイミングといったような基礎情報を入手し、趨勢分析なども行いまして調査方法の検討に資するようなデータの整理をいただくということを予定しているということでございます。
 そのイメージでございますが、後ろの方に、全部空欄なのですけれども表でつけているものでございます。それぞれ固定資産台帳を見ますと恐らく10万円以上のものが全て原則的には掲載されているものでございます。さまざまなものがございます。建物、建物付属設備、構築物、ソフトウエアとか、車両とか、いろいろなものがございます。そのようなものが各年度において金額、件数、どのような形で発生しているのかというところを項目別セグメントでまず把握をするとともに、それの固定資産台帳に載っております一つひとつの対象につきまして、金額別で分けてみるとどのような件数の分布になっているか、あるいは累積ではどのようなものなのかといったところの趨勢の把握もできるのかなと思います。また、種類につきましてもどのようなものがあるのかという形も実際の固定資産台帳を見ながらの作業になりますが、調査ワーキングの中でまた検討を進めていきたいと思います。
 当面のスケジュールは1ページ目でございますが、2回程度を予定しまして、これらの作業と同時並行でございますけれども、集計、分析で1回、あるいは調査票、調査方法の検討で1回、分科会へまた御報告をするという形で進めていくことを考えております。引き続き準備を進めていきたいと思いますので、石井座長初めよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○田中滋分科会長
 ありがとうございました。
 石井委員、何か追加があればお願いいたします。
○石井委員
 座長をお引き受けすることになりました公認会計士の石井でございます。
 基本的には調査専門チームは病院、診療所や保険調剤薬局という施設がさまざまなタイミングで設備投資をされていかれる際の基礎情報を入手したり、あるいは趨勢の分析をする作業を行うことが目的でございます。それぞれの施設はその事業を遂行するに際してさまざまなタイミングで設備投資をされますが、どのような傾向でどのような形でそれが行われているのかをはっきりされるということが目的であり、それを具体的にどのように活用して、場合によっては診療報酬やあるいはその他の財源等によって措置していくかは検討会のテーマであり、あくまでも調査専門チームは実務的な作業をさせて頂く場と認識しておりますので宜しくお願いしたいと思います。
 時間的余裕はございませんので、33件のご協力頂きます医療機関等につきましては、大変お手数でございますけれど、何卒宜しくお願い致します。
○田中滋分科会長
 ありがとうございました。
 では、ただいまの説明に対する御質問、御意見をお願いいたします。
 どうぞ。
○森昌平委員
 ちょっと教えていただきたいのですが、詳しいことは今後調査専門チームの方でいろいろなことを検討していくと思いますが、調査期間が10年になっています。平成14年当時の経理書類も対象になると考えてよろしいのですか。
○石井委員
 いえ、その上に調査対象物としてとりあえず最低必要なものとして固定資産台帳というイメージのものを出しましたが、主に多くのところの決算が3月決算であるとすると、24年3月期決算の固定資産台帳を提出いただきます。固定資産台帳はストックの情報が記載されておりますから、ストックの情報は極論すると50年前のデータも載っておりますので、その情報をいただいたところでとりあえず前10年分について解析をしてみたい。50年分全部やるという考えもあるのですが、余りそこまでやる意味はないと私は思っておりますので、とりあえずはまず10年、その結果を分析して不足だなと思われる場合は当該固定資産台帳を使ってもう5年あるいはもう10年というふうにしてストック情報の解析をしていけばいいと思っております。したがって、10年分の固定資産台帳を出して欲しいということではございません。
○森昌平委員
 2点ありまして、10年前のものはもう個人の薬局では一般的に保管してないということが1つと、「等」のところをどう読むのかというのが心配だったので質問させていただきました。基本的には直近の固定資産台帳という理解でよろしいですね。
○田中滋分科会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 税−6の1ページの2.によれば、33の医療機関等から資料提出の同意をいただいていると記載されておりますが、設備投資で最も大きいのは建物の建てかえのようなものではないかと思います。調査対象は直近10年分となっていますが、33の医療機関等の中にはそういったケースも含まれていると考えてよろしいですか。
○田中滋分科会長
 室長、お願いします。
○保険医療企画調査室長
 含まれている医療機関もあると考えております。
○田中滋分科会長
 調査についてほかに質問はございませんか。よろしゅうございますか。
 これは先ほど石井委員が言ってくださったように客観的なものですので、特に両方で先ほどのようにジャブを交わし合うという場面はないようで、実務的に正しい計算を行っていただきます。その上で私たちはこれを議論いたしましょう。
 2の方はこれでおしまいなのですが、1にさかのぼってもう一言言っておきたい方はおられますでしょうか。
 ないようでしたら、本日の会合はここまでといたします。
 では、次回の日程などについて事務局から説明をお願いします。
○保険医療企画調査室長
 次回は9月19日を予定しております。また御相談をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○田中滋分科会長
 では、本日の分科会はここまでといたします。どうも御協力ありがとうございました


(了)
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厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室企画調査係

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