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2012年6月18日 第10回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会議事録

○日時

平成24年6月18日(月) 10時00分〜12時00分


○場所

厚生労働省専用第23会議室(19階国会議事堂側)
東京都千代田区霞が関1−2−2 中央合同庁舎5号館


○議題

1  薬害教育教材の活用事例について

2 「薬害に関する資料収集・公開等の仕組み」のあり方について
   
3 その他

○議事

○衞藤座長 おはようございます。定刻より少々前でございますけれども、「第10回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会」を開催いたします。
 皆様には、お忙しい中御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本日は、高橋寛委員、高橋浩之委員のお二人が欠席となっております。
 本日は、これまでの検討会で薬害被害者の方々の声を記録し、伝えていくことが重要ではないかとの御指摘をいただきましたので、その参考となる取組の事例を御紹介いただく予定でおります。その後、「薬害に関する資料収集・公開等の仕組み」に関しまして、これまでの議論を整理した資料を事務局が作成していますので、これを踏まえて、仕組みの在り方について更に御議論をいただきたいと考えております。
 議事に入る前に、資料の確認をお願いいたします。事務局から御説明をお願いします。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) お手元の資料をご覧いただきまして、議事次第、座席表、名簿となっております。次に、資料1として種田先生からいただいた資料です。資料2として、「JPOP活動とは」から始まる資料となっております。それから、資料3として、「『薬害に関する資料収集・公開等の仕組み』が持つべき機能について(これまでの議論の整理)」というタイトルの資料になっております。その後ろに、今日お話しいただくJPOP-VOICEさんの方からリーフレットを2枚いただいておりますので、参考につけております。もし不足がありましたらお知らせください。
○衞藤座長 それでは、本日の議題に入ります。本日は、まず、被害者等の声の収集に関連して、参考となると思われる御報告を2ついただくことにしております。
 1つ目は、HIV感染被害の患者や家族、それに関わった医師などへの詳細なインタビュー調査を通じた研究活動について、産業医科大学医学部人間関係論教室講師の種田博之様にお話を伺うことにしております。
 もう一つは、がんや統合失調症の患者や家族、医師などのインタビュー映像をインターネット上で公開し、その体験を幅広く紹介する取組を進めておられます、財団法人パブリックヘルスリサーチセンター JPOP事務局の武原信正JPOP実行委員長、古橋久乃様、石川幸野様からお話を伺うことにしております。本日は、当検討会にお越しいただき、まことにありがとうございます。
 最初にそれぞれ15分程度ずつお話をいただき、その後、質疑応答を行う形で進めていきたいと思います。それでは、種田先生から御説明をお願いいたします。
○種田参考人 産業医科大学の種田と申します。よろしくお願いいたします。
 先ほど紹介がありましたように、私は、いわゆる薬害エイズにまつわる調査を行ってきていまして、ここ10年ぐらい関わっておりまして、今日はその経験から得たものを少しお話ししたいと思っております。
 本日の内容としては、こういう形でお話をしていこうと思っているのですけれども、時間の関係上、3の補足というべきなのか、最後の最後で補足の話を入れていますが、これは時間があればお話をしてみようと思っています。なければ、そのまま端折る形になりますので、御了承ください。
 突然この話が私の方に回ってきまして、学生に薬害に関して何か知っていることはあるかという形で話を聞いたり、あるいは、私は大学の方で医療社会学という講義を持っておりますので、そこでのお話というか、私の講義内容に対しての学生のリアクションなどを見ていると、医大に来ている学生であるにもかかわらず、あるいは医大の学生であるからこそというような言い方もできるのですけれども、薬害についての知識というのはほとんどありません。医学部であるがゆえにと言ったのはどういうことかというと、医学部に来る子たちは進学校から来ています。進学校というのは、基本的に受験に関する科目以外のことは余り熱心に教えないという傾向がありますので、本当に習っていない、習っていたとしても受験に関係がないから記憶に残っていない、あるいは、残っていたとしても一面的というか、ものすごく断片的、何々事件があったというような形の知識しかないのです。数年前の薬害肝炎に関しても、私からするとつい最近の出来事で、つい最近和解したことなのだけれども、それさえも学生はよく知らないということがあります。ということが、今、医学部の医療系に来ているにもかかわらず、そういうような現状があるということはどこか頭に入れておかないといけないことではないかと思っています。
 先ほど言ったとおり、医療社会学の中で薬害エイズに関してのお話を延々と7回ぐらい私はするのですけれども、その授業の中でも薬害エイズについて知っているかと学生に聞くと、同じことの繰り返しですけれども、言葉としては知っている、それぐらいなのです。近年の高校までの教育のありようとしては、エイズに関しては、あるいはHIVに関しては保健体育の領域で性感染症という形でしか習わない。社会科の授業なんかで薬害エイズについて習ったことはほぼないという状況にあります。したがって、薬害エイズに関わらざるを得なかった、あるいは巻き込まれてしまった人達がどのようなことを経験してきたのかというのはほとんど知らないのです。
 何回も同じことを言って申し訳ないのですが、医療社会学の講義の中で、薬害エイズ関係のドキュメンタリーを見せると、学生はものすごくショックを受けます。すなわち、90年代半ばはまだHAART療法が認可されていない状況で、エイズを発症して死に直面しているような場面が映像で映されると、こんなことがあったのかというような形でものすごくショックを受けるのです。というぐらい全く知識がないというような形になっています。あったとしても本当に入門的知識、あるいはものすごく浅い知識、○○事件、薬害エイズ事件が80年代前半に起こったという形のことしか知らないのが今の高校生、あるいは大学に来ている学生の知的な水準という言い方ができるのではないかというところです。
 すぐ後にも述べますけれども、マスメディアにすべての責任を押しつける気は全くありませんが、どうしてもマスメディアというのは新しい問題を見つけると、それに乗りかえて報道していきますので、そういうことも薬害問題に関しての知識が深まらない一因になっているような気もしますし、あと、やはり受験に出ないというのが大きな要因としてあるだろうなというふうに個人的には思っています。
 メディアは、ある意味でこの薬害に関しては功罪があるわけです。長所としては、まさしく原告になった方々の啓発あるいは支援というような形で、被害者の支援であるとか社会啓発という形で役に立っているという言い方ができるのですけれども、短所としては、どうしてもマスメディアというのは単純化する傾向があります。一番わかりやすいのは、加害−被害図式にすべて落とし込んでしまって問題を単純化してしまう傾向があるように、私がここ10年ぐらい関わってきた調査から、そういうようなことが見えてきています。
 あるいは、この加害−被害図式に合わないような被害者というべきなのか、情報提供者の経験というものを、詳しくはまた後で見ていくのですけれども、今とりあえず概括的に述べておけば、この被害図式に合わないような情報というものは切り捨てられてしまったり、あるいは情報提供者をあらかじめ被害者という形で当てはめてしまうことによって、被害以外の経験はメディアの数字においてはほぼ出てこないということになっているように思われます。私からすると、そういったことに巻き込まれた人たちの経験が被害経験の方に単純化されてしまう、あるいは矮小化されているようなことが言えるのではないかというふうに、この10年ぐらい関わってきた調査から感じていることです。
 あえて言うとすれば、メディアの人たち、先ほども言ったとおり、メディアにすべての責任があるとは思っていませんが、被害者には関心がない、あるいは人には関心なくて被害に関心があるというのがメディアの姿勢のような気がします。あえてという言い方であえて言っておきますけれども、私からするとそういうふうに見えてしまうところです。
 そういうように考えていくと、メディアが伝えているということは、当該問題に関わらざるを得なかった人々のリアリティーの一つの側面でしかないのではないかと言えると思います。これは私の調査経験からしてこういうことが言えます。先ほども言いましたが、どうしてもメディアというのは、新しい問題が出てくるとそれに乗りかえてしまいますので、マスメディアにおけるところの記述というのは、その意味からすると不十分なまま。だから、メディアの情報をそのままアーカイブしていくことの問題性というのはあり得るだろう。調査者があえて調査をしていくことの意味というのは、あくまでもメディアの情報というのは入門的な知識でしかないのではないかというふうに、私がかかわってきた調査からすると、こういうようなことが言えると思います。
 次に、具体的にちょっと見ていこうと思うのですけれども、薬害エイズを事例にしていくと、前のスライドはメディアの人たちがよく語る言い方、2つの主要な非難です。すなわち、非加熱製剤(血液製剤)を使ったことによってHIVに感染させてしまったということがよく非難されます。あるいは、薬害エイズに関しては感染告知が確かにおくれたという側面はありますけれども、なされなかったということがあって、そのことがまた非難の対象になっています。ただ、こういう形で非難されるのだけれども、我々が聞き取り調査などをやっていると別のものが出てくるのです。それはまたこの後で示してみたいと思います。
 これはメディアのものではないのですけれども、例えば、東京原告団から出している原告からの手紙を読んでいくと、ある意味で強い形で医師に対しての非難が書かれています。夫は7年前に亡くなった。エイズにかかって死んだ。いや、殺されたのだ。この後に特定の医師の名前が出てくるわけですが、というような形で書かれていたり、あるいは、我々の仲間というべきなのか、東京の方での、今は日本福祉大学にいらっしゃる山崎先生が行った調査での調査項目を、今、スライドの真ん中ぐらいに挙げているわけですが、こういうような調査をなされたこともあります。疑問とか怒りを感じたことがありますかという形の質問項目を立てて、血友病医たちにどう感じましたかという形で答えてもらっているわけですが、そういう形で質問肢を設定して、あるかないかという形でやっていくと、こういう結果が出てくるのはある意味で当たり前のことなのですけれども、このような形で出てきています。
 しかしながら、先ほども言いましたが、質的調査によるインタビューを行っていくと、怒りであるとか、疑念であるとか、確かにそうしたことは感じているのだけれども、それ以外のこともインタビューの中で語られ始めるのです。その辺りでインタビュー調査というのは、そういう意味でおもしろい調査であるというふうには個人的には思っています。
 ちょっと時間がないので進んでいきますが、これは別に調査結果ではなくて、後で見せるスライドの意味を理解してもらうために持ってきているものなのですけれども、血友病患者さんにインタビューをしていくと、血友病の内出血というのはものすごく痛いのだということを語ります。それを端的に表してくれているものを探していたら、石田さん、これは大阪原告団の第2代リーダーの方ですけれども、その方の本を読んでいるとこういう形の語りが出てきています。特に黄色い部分を注意して読んでもらうといいわけですけれども、いわゆる普通の人が捻挫をすると瞬間的に痛い。だけれども、それが30秒ぐらいたてばすっと引いてくるでしょう。だけれども、血友病の内出血というのは、その痛みがずっと続くのだという形でこの痛みを語っているわけです。血友病患者さんにインタビューすると、血友病特有の内出血の痛みということがキーワードになっています。それを頭に入れて、次のスライドを見てもらうといいわけです。
 これは、我々が実際にインタビューをしたときに語られたものです。Ipさんという方にインタビューをしたときに、HIVに感染するのと、関節内出血の痛みを取るのとどっちがいいかということを、文脈は正確にはあれですが、当時HIVに感染するということが必ずしもわかっていたわけではないのですけれども、関節内出血の痛みを我慢してまで非加熱製剤を使わなかったかというと、必ずしも我慢できなかったのではないかという形の語りが出てきているわけです。上の語りは、この方には二、三回インタビューをしていまして、1回目のインタビューのときに出てきた語りで、下の語りから次のスライドに行くものは2回目に出てきた語りですけれども、このIpさんは、1回目のインタビューのときに血友病特有の痛みに関して十分語ることができていなかったのではないかといま一度語るわけです。
 また同じようなことを語っていて、黄色い文字のところを読んでもらうといいわけですが、痛みを経験して、唯一の治す薬という思いがあって、ですから、たとえHIVに感染したとはいえ、この人の経験上ということですけれども、この人のリアリティーからすると、あの薬がなかったらここまで生きてこられなかったのではないか。だから、非加熱製剤(血液製剤)があることによって自分の命がもっているというような形のリアリティーなのです。
 この人は頭蓋内出血もやっていますので、非加熱製剤がなければ自分の命はもうそこで終わっていただろうというような認識。この方はHIVに感染していますが、感染していたとしてもこういうような認識というか、非加熱製剤に対してのリアリティーなのです。
 もう一人別の方の語りを紹介すると、この人の感染にまつわるリアリティーを読んでいくと、感染というのは仕方のないことなのだという形で語っているわけです。この方も、血液あるいは血液製剤に生かされて、自分の今の命がある。生かされてきて、それで今感染したからといってごたごた言っても始まらないのではないかという、こういう語りも出てくるわけです。
 次は、告知にまつわることですけれども、この方は85年の早い段階で告知を受けたがゆえという問題は多分あるかと思うのですが、自分が告知を受けたときはそんなに切迫感はなかったという語りがなされています。同じようなことですけれども、ただ、告知というのは、告知がなされた時点で本人のとらえ方が違うという形で、少なくともこの方は85年に告知を受けていて、当時、C型肝炎に対しての認識がそんなに深刻なものというふうに少なくとも認識されていない、あるいは血友病患者からすると、B型に感染するのはある意味で当たり前と思っていたような時代ですので、要は肝炎に感染しているような感じで、ああ、またかという感じでしたねと語っているわけです。
 あるいは、もう少しDpさんの告知に関しての語りでいくと、これも黄色い文字のところを読んでもらうといいわけですが、患者さんでも薬害エイズの非難でいくと、告知がされなかったことに対して非難されているのだけれども、患者さん自身の語りでこういうことが出てくるわけですが、やはり本人が聞きたくないという人も結構いたのですよという語りも出てくるわけです。この辺りは、インタビューをしていておもしろいというべきなのか、興味深いことです。
 我々調査者も、こんな形の語りが出てくるなんていうことは、ある意味で最初は想定していませんでした。インタビューの過程の中でそういうことが出てくる。確かに怒りとか疑念とかはあるのだろうけれども、それ以外の思いというか、そうしたリアリティーもあるということに対して注意を向けないといけないのではないか。そこに書いてありますが、経験、認識、受け止め方というのは一様ではなくて、さまざまな認識がある。これまで特にメディアの水準でいくと、そのさまざまな経験というものを捨て去ってきたというか、切り捨ててきたという側面がある、あるいは見落としてきているのではないかという感じがします。
 最後に調査の意義ですけれども、我々社会学的な調査を行っていくと、これまで聞かれてこなかったこういう声というか、さまざまな経験というものを収集することが可能になっていきます。こうしたリアリティーに向かい合っていくことによって、これは私たちというのは社会学者だけではなくて、読者あるいは一般の人たちということも含めてのことですけれども、そういったことを学ぶこと、あるいはそれを教訓として学ぶことはあり得ることではないか。ただ、今の受験体制ではなかなか難しいような気もしますけれども、学ぶことはあり得るだろう。特に高齢化が進んでいくとすると、亡くなってしまえばもう集めようがなくなってくるわけなので、散逸する前に収集する必要があるのではないかと思っています。
 先ほどは調査者、あるいは読者というべきなのか、一般大衆の人のメリットみたいな形で言ったわけですが、インタビューをしていくと、インタビューを受けてくれている情報提供者の方などにとっても、ある意味でメリットがあるのです。メリットというべきか、長所というべきか。情報提供者の人も自らの経験を語る過程の中で、自分の経験との新たな向かい合いが起こって、見つめ直しみたいな機会になり得るということがわかっています。実際、この調査には私は関わっていませんが、花井さんたちが去年までやっていた調査の報告書を読ませていただくと、インタビューを受けた感想が書かれてあって、こういうような感想を語ってくれている方もいらっしゃいます。すなわち、インタビューを受けることで今までのことを振り返ることができて、自分がどのように生きてきたのか、どのようなことに悩んでいたのか、どのような人と関わってきたのか、また、接してきていたのかということを整理することができたという形でインタビューの効用を語ってくれているわけです。こういう形で語ってくれているような調査というのは、ある意味で成功だなと私自身は感じるわけです。だから、調査というと、調査者、一般大衆だけではなくて、こういうように調査を受けた人にとってもメリットがあり得るという形でこの報告を終わりたいと思います。以上です。
○衞藤座長 どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、JPOP事務局から御説明をお願いいたします。
○武原参考人 JPOP委員会の実行委員長をしております武原と申します。
 実は私たちは、先ほども御紹介いただきましたように、インターネットを使って、大変難しい病気を持っておられる患者さん、あるいはその家族の方、関係する医療者の方、そういった方々の生の声を動画でもって発信しております。
 今日は、どういう目的で、どういう方法で発信しているのか、その発信した結果はどうであるのか、こういったことについて大変実践的な情報になると思いますけれども、実践的な体験をお話ししたいと思います。
 お手元の資料を全部で13枚用意してございますが、1番から3番までは、本題に入る前にその背景となりますJPOP委員会がどういう委員会であるのかということを簡単に御報告したいと思います。
 それから、4番目以降の資料が今日の本題でございます。JPOP-VOICEというインターネット動画でございますけれども、これが先ほどのようにどんな形で発信されているのか、その順序でお話をしたいと思います。
 まず最初に、JPOP活動とは何かということでございますが、先ほど御紹介ありましたように、財団法人パブリックヘルスリサーチセンターが行っております広報活動でございます。基本的には、いわゆる疾患啓発活動、疾患啓発に関する情報を発信していこうというわけでございますが、この母体となりますのは、先ほど申しました財団法人パブリックヘルスリサーチセンターでございますが、そこが行っております、言わば産学協同の活動でございます。財団、大学、主にこれは東京大学の医学系研究科ですが、それから私どもを初めとするさまざまな情報企業が一体となりまして活動を行っております。今日は時間の関係もございまして名簿等はお持ちしておりませんけれども、この委員会の代表をしておりますのは、東京大学医学系研究科の大橋靖雄先生が委員長をしております。
 これは前段の説明ですのでうんと端折らせていただきますけれども、ここの2005年というところをご覧いただきたいと思います。私どもは、情報を発信する場合、当然、発信には莫大なお金がかかるわけですので、いかに費用対効果を良くしていくかということにいつも腐心しております。例えば、2005年の閉塞性動脈硬化症に関する疾患啓発ですけれども、これは御存知の方が多いかと思いますが、遺伝子治療を利用して末梢血管を増やす、それによって閉塞された動脈の毛細管を増やしていって血流を良くするという治療法でございますけれども、これが遺伝子治療というような言葉に対するさまざまなアンチの気持ちもいろいろ、一般の方、医療者の方にも浸透しておりますので、なかなかこの治療法は浸透しない。全国紙などがその紙面をいっぱいに使って患者さんの治験のリクルートをしても、なかなか人が集まらない。何回やっても一人も集まらないというような状況に対して、私どもはここに介入いたしまして、まず医療者の方々の遺伝子治療に対する考え方というものをひとつ啓発する必要があるということで、先にそういう方々に対して遺伝子治療の情報を発信しておいて、ある程度それが浸透したところでもって、関連する診療科のドクターたちに患者さんのリクルートをお勧めするという形で、きめ細かな情報を出すことによってリクルートを成功させたという事例がございます。
 そのほか、ここに活動の例としまして(1)(2)とございますが、時間の関係で全部端折らせていただきますが、要は、いかに限られた金銭的な枠組みを効果的に使うかということにいつも努力してまいりました。
 次のここからが本題になります。JPOP委員会が発信する体験者の声ということで、私どもはこれをJPOP-VOICEというふうに名付けております。内容でございますが、患者さん、その家族をはじめ支援者の方々、それから直接関係する医療者の方々の肉声を動画でもって発信しております。現在の時点では、これも大変難しい疾患でございますが、統合失調症、がん、特にがんの中でも大腸がんを中心に動画を紹介しております。
 私どもがこの発信をするに当たって真っ先に念頭に置いておりますことは、いかに不要な加工をしないありのままの体験談を出していくかということに一番重きを置いてあります。
 ところで、ありのままの情報を発信するということは、簡単なようでいてなかなか難しいところもございまして、ありのままに発信するためには、その話している内容が、例えば医学的に、あるいは倫理的に問題があることが発信されてはいけませんので、これをいかに生の声を出すと同時に、それに対するバリアーを張っていくというか、正確さを担保していくか、ここに非常にいつも苦労しているわけでございます。
 インターネットで、ヤフーでもグーグルでも結構でございますが、JPOP-VOICEと入れていただきますと、まずこういうトップページが出てまいります。ここに先ほど申しました2つのサイトが書いてあります。このうちの、今日は統合失調症について御紹介させていただきます。
 ここにございますように、体験者の声、医療者・支援者の声、家族の声といった形でカテゴリーができております。今日は、申し訳ありません、この映像はインターネットにつながっておりませんのでご覧いただくことはできません。御関心がございましたら、後ほど具体的にこれを見ていただければと思います。今申し上げました3つのファクターでもって構成されております。
 基本的には、実際に実名ですべてお話をいただいております。中には都合がございまして仮名という方もいらっしゃいますが、原則はすべて実名でお話をいただいております。それから、顔を出して肉声でもってお話をいただいております。
 統合失調症というサイトをここで見ていただきますと、こういう形でずらっと目次に当たる登場される方々のお顔がここに出てまいります。ちなみに申しますと、昨日の時点で、精神科疾患の場合には当事者という言い方をされますが、患者さんでございますが、患者さんないしは体験された方が現在27人、ここでお話をされています。それから、家族の方、医療者の方、医療者はメディカルドクターのみならず、ほかのコメディカルの方もいらっしゃいますが、そういった方々の合計は15人でございます。性別、年齢、さまざまな病歴といったものを勘案しまして、できるだけバリエーションがあるようにしております。月に1度、月末に更新しております。
 そのお一人の顔の部分をクリックしていただきますと、こういう画面が出てまいります。ここのところを更にクリックしていただければ、動画でお一人大体三、四十分話していただくことになりますけれども、ここに項目が書いてありますが、この項目に沿ってかなり詳細に語られております。聴覚障害の方等を考えまして、ここにはテキストでもって、大体発言内容に近いものが記されております。ここにはプロファイルが記されております。
 こういう形でもって一人ひとりお話が進んでいくわけでございますが、実は、私ども、こういう情報発信をするに当たって、あえて言えば4つの点に留意して進めております。どういう点が大事か、こういう種類の生のありのままの情報を発信する場合に、どういう点に留意すべきかということをいつも4つほど頭に置いてあります。
 1つは、先ほど来申し上げておりますように、いかにありのままの加工されない情報を発信するかということ、これをまず真っ先に挙げております。
 その次に、これも先ほど申しましたように、そういう情報を発信するからには、当然、その内容を慎重に吟味する必要がある。批判的に吟味する必要がある。それで、そうした倫理的、あるいは臨床医学的、さまざまな点から専門家がチェックし、それをクリアーしたものを発信する。これが2番目でございます。これは、この会でテーマとされているような種類のものを発信する場合でも全く同様であろうと考えております。
 それから、3番目は、持続させることの大切さということがございます。これが、やったはいいけれどもすぐ消えてしまうということでは当然浸透効果は見込めません。後ほどグラフをご覧に入れますが、私どもの活動が現在、かなりのアクセスを伴った多くの方々にご覧いただいているかというところに至るまでには、やはり最低でも3年はかかっております。現在は5年目に入っておりますけれども、その間、持続するだけのさまざまな条件、金銭的なものも含めて、これが必要でございます。
 それから、最後に4番目は、この発信されている情報をいかに目立たせるかということが非常に大事だと思っております。これも後で御紹介いたしますけれども、いろいろ調査いたしますと、大変お金をかけてホームページを作る。例えば、厚労省でこれを申し上げるのはどうかと思いますが、例えば統合失調症関係で厚労省関連のウェブサイト、ホームページが一体何番目ぐらいに出てくるかというふうにざっと調べてみますと、100番以内に入ってきていないです。全部のサイトとは言いませんけれども、学会、大学、病院、官公庁、地方自治体、そういったもののホームページが目に触れるところになかなか出てこないというのが現実でございます。何が目に触れるところに出てくるのかといいますと、大変ネガティブなバイアスだらけの情報が多くは頭のところにまとまって出てまいります。この詳細は後ほど時間があればちょっと御紹介いたしますが、そんな状況でございます。いかに露出することが大事か。どんな有意義な情報でも表に出ないことには、検索にかからないことには全く意味がないというふうに私たちは考えております。
 時間がなくなってまいりましたので、それでは、今申しましたうちの2番目、いかにその内容を担保していくか。ありのままの情報を発信するためには、いかなるスタイルでもってその中身をガードしていくかということで、ちょっとこの図を見ていただきたいと思います。これは、統合失調症というサイトをJPOP委員会というところが発信するわけですが、それに当たりまして、実際にはJPOP委員会、ここには多くの学識経験者、メディカルドクターの方々が非常に多数おられますけれども、その方々がブレーンとなってこの中身を担保されますが、実際に取材し、編集し、発信し、こういう作業をしておりますのが、一番下にございます実行委員会というグループです。私は、ちなみにここの代表をしております。
 それから、この活動を進めるに当たりましては、対外的なさまざまな、例えば協賛企業であるとか、メディアであるとか、こういったところと交流をしないといけませんので、そういう事務を仕切るということで、今日は事務局からも1名来ておりますが、事務局が存在いたします。
 それから、ここに名前がいかめしいのですが、学術小委員会と称しておりますが、要は中身を倫理的な面、臨床的な面を各論において毎月担保する、チェックをする、そういう方々がここにおられます。これは主に情報の質的な研究をテーマとされている大学の関係者でございます。そういった方々を通じて、さまざまなこういう関連学会、それから、この仕事を進めていく上では倫理審査委員会(IRB)等の承認が必要でございますので、そういったところとのやりとりをしております。こういう形でもって、全体の担保される形ができ上がっております。
 それでは、同じくどんなプロセスでもってこれを進めているのかというお話を申します。全体計画案は、先ほどの委員会全体で策定いたします。その全体計画、例えば患者さんのインタビューをどういう形で進めていくのか。時と場合によっては、ここで取り上げられた患者さん等の発言内容が医療の質的な、情報の質的な研究というところで引用される可能性もございます。これはいい意味で引用していただく必要がある場合、そういう引用の仕方が、果たして個人情報とかプライバシーの問題とか、そういったところに抵触しないかどうかということをこの計画の中に盛り込みまして、そのプロトコルを外部の倫理審査委員会等がチェックいたします。
 それから、これは各論でございまして、毎月の登場する方々、これは実は大変なのですが、そういう方々のリクルートをするに当たって、果たしてその方が妥当なインタビューイーであるのか、このままその方でインタビューを進めていいのかということを一々先ほどの委員会がチェックいたします。
 そういうものをすべてクリアーした段階でもって、今度は実際に政策を実行いたします実行企業、この場合には出版社でございますが、出版社の医療編集室がこのインタビューを実施いたします。その担当者が今日来ております。それで、インタビューした内容は粗っぽい編集をいたしますが、この編集された映像が果たして問題ないかどうか、これももう一度、先ほどの委員会にフィードバックしてチェックを受けます。それで最後に、その御当人がそれを見て問題なしということであれば、これを公開するというようなプロセスでもって毎月1回更新がなされております。
 ちなみに、御本人はお役に立つならば構いませんよという形でこれを承認されても、いつ何どきどういう状況でもって、それはまずいという状況が起こるかもしれませんので、そういった場合には、私どもは速やかにこれを取り下げる気持ちで動いております。幸いなことにこれまで5年間、この統合失調症にしろ、がんの領域にしろ、まだそういったようなことは一度もございませんのと、トラブルと称するようなものも今のところは全く起きてございません。
 これは直近のアクセスのグラフを整理したものでございます。私どもは毎日いろいろな形で、実はここに出ていないチェックも相当しております。1日ごとのチェック、時間ごとのチェック、どこから来ているのか、どういう人が見ているのかということを非常にきめ細かく時間単位でもってチェックをしております。これは、そういうグラフではございませんで、2007年、数年前に始めてから、今年の4月までの大体5年間のアクセス数を書いたものです。アクセス状況をチェックするにはいろいろな指標がございまして、ここにないような指標もあるのですが、今日はよく使われるヒット数とか、あるいはファイル数という形でここに書いてございます。余談ですが、ヒット数というのは、どうでもいいような、来たけれどもすぐどこかへ行ってしまったという人も含めてヒット数、これが上の方のグラフです。まともに動画のページまで来たというのがファイル数でございますけれども、大体5年間に、ヒット数で申しますと、始めたころは月間で5万ヒットぐらいだったのですけれども、現在では月間で大体100万ヒット、20倍ぐらいには高まっております。そこら辺に先ほどの継続する上での必要性ということが出てまいります。
 長くなりましたので終わりにいたしますが、最後に4番目に申しました、人の目に触れなければ意味がない。ターゲットにどうやって届かせるのか、これを見たいと思っている方々にいかにこれを紹介するかという、ターゲットに届く情報を私どもさまざまな形で試みております。例えば、今の統合失調症のサイトでございますが、主だった病院、例えば東大病院、あるいは主だった学会、統合失調症学会、あるいはメディア、NHKの精神科のホームページ、そういったところにこのJPOP-VOICEを置いていただいております。そういったところを経由してこのサイトに入ってこられる方もたくさんおられます。
 先ほどちらっと申しましたけれども、この統合失調症に関しまして、まだ非公式情報で、今、ちょうど出版物に絡んでおりますので詳細を申し上げるのは控えますけれども、つい先だって、今日のテーマと違って恐縮ですが、統合失調症でどのくらいの件数のサイトが引っかかってくるか。大体600万件引っかかってきます。この600万件に私どもが全部目を通すわけには、とても不可能でございますので目は通しておりませんが、そのうちの頭から700件ぐらいをピックアップしまして、そこにどういう人が発信しているのか、どういう内容が発信されているのかということを調べたことがございます。その700件も調べるのは大変だったのですが、そのうちの更に1割の70件ぐらいを見てみますと、その70件のうちの大体7割は、いわゆるスティグマと称している偏見、非難、中傷、そういった非常にネガティブな情報が6割から7割を占めております。その70件の中には若干のメディアのサイトなどが乗っかってまいりますが、残念ながら70件というのは、いつも使っておられるとおわかりになりますけれども、1つの画面に大体10件ぐらいのサイトが出てまいりますけれども、それを大体7回繰り返すのが70件ですけれども、その中に統合失調症に関しては、学会、大病院、官公庁、そういったものは出てまいりません。という形で、いかに優良なものを見られるように持ってくるかが非常に大きな課題になるのではないかと考えております。
 以上で簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。
○衞藤座長 どうもありがとうございました。
 それでは、今、2つの発表をいただきましたが、これまでの御説明につきまして、御質問や御意見がございましたら御自由にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 大平委員、どうぞお願いします。
○大平構成員 2人の御説明、ありがとうございました。
 種田先生からの御発言の中で、やはり被害に関心があって、その被害者に関心がなかなか行っていない、リアリティーがないというところの問題点は、この資料館をつくる中で重要なポイントかというふうに私は感じました。
 エイズの問題で例に引かれてお話しされたので、私事で恐縮ですけれども、エイズ発生に対して、その怖さを目の当たりにしている患者を中心に、最初、いろいろな問題というのが動いて、それを一般の患者さんの中でも、血友病の痛みとか、そういうものに対して関心が行ってしまっていて、エイズそのものの怖さというものについては、なかなか情報とかそういうのを得ていなかったので、そういった点での認識の違いというのはさまざまだろうと思います。ですから、あそこで出された例について、一例として受け止めさせていただきますが、全体として薬害エイズの問題というのは、エイズの怖さについて、やはり早く対応をとってほしいということをきちんと国や企業に積極的に訴えた問題としての事件だということを是非皆さんに知っておいていただきたいと思いました。
 その中で、やはり現在の、これは後での資料3に言及する話ですけれども、私たちとしては、資料館のどういう機能の在り方とかについて、今日お二人のお話から少しヒントがあったかというふうに思いまして、1つは、リアリティーの問題というものが、やはり社会に対して薬害の問題ということが、ただ一つの客観性を持っただけで評価されてしまうだけではなくて、当事者が存在し、そしてまた、その当事者がどういう生活をしているかどうかということもきちんと伝えられることが重要なのかというふうに思いましたので、そういった点の情報を収集する点で、JPOPの活動の問題というのが、ひとつ私たちは参考にさせていただくところがあるかと思いました。
 ただ、やはりそこでひとつ私はヒントとして得られたところは、一般の人たちが薬害についてどういうことに関心があって、知りたいのかというところを、もう少し前もって私たちの検討会ですとか、そういうところできちんと調べておく必要があるのかというふうには感じました。その目的と私たちが主張したい目的との接点がどういうところにあるのかということを、多分資料館の一つの具体的な構想につながるところになるのかと思いましたので、方向が少し違うかなとは感じたのですけれども、参考にさせていただきました。ありがとうございました。
○衞藤座長 ありがとうございました。今の大平さんの御発言に関しまして、種田先生、武原さん、何かレスポンスがあればコメントいただけますか。
 どうぞ、お願いします。
○種田参考人 一般の人々の関心ということに関して少しコメントをしておけば、先ほども言ったとおり、薬害エイズに関しての授業をずっとやっていて、関心のある学生は、この間、6年生が卒業式が終わった後に僕の研究室を訪ねてきて、6年間の授業で一番スリリングでしたというような形でのコメントをもらったのです。ある意味で医学教育というのは、国試に受かるための教育がなされていますので、ほぼ暗記なのです。であるにもかかわらず、私みたいな一風変わった講義をやっていると、そういうような評価を受けることになってしまうことになるのですけれども、何が言いたいかというと、やはり間口を広目にとっておいて、関心のある人は本当に行きますので、目立たなければいけないというのは多分そのとおりだなと思いつつも、関心の種みたいなものをいかにまいておくのかということがひょっとしたら重要になってくるのかもしれないです。すぐさま関心には結びつかないのかもしれないのだけれども、何かしらの関心の種というべきなのか、そうしたものをまいておく。それで、そういったアルシーブ化して置いてもらえばアクセス可能になりますので、それで更にまた自分で調べていく。
 先ほどの報告でもありましたが、今、インターネット上は本当に情報が玉石混淆な状況で、何が良い情報で、何が悪い情報かなんていうのはリテラシーがないと見極めがつかない部分がありますので、そこの辺りの教育も必要なのですけれども、とりあえず、まずは関心の種をいかにまいておくかというポイントがひょっとしたら重要になってくるのか。ちょっと論点がずれたかもしれないですけれども、というふうに感じました。
○衞藤座長 武原さん、いかがですか。
○武原参考人 先ほど4つ申し上げたわけですけれども、正直言いまして、最後のどうやって露出の度合いを高めるか。本当にどんな良い情報であっても、見てもらえないことには何の力も発揮できないというわけなので、事あるごとにこういう、例えば関係される方々の集会なり、あるいはメディアの情報の上なりで泥臭く展開する必要があるのではないか。
 それと同時に、これは何人かのそういう方面の方々の声ですけれども、例えばヤフーというような、いわゆる検索エンジンの会社に特に申し出ることによって、その発信する団体が中立的な団体である限りは、かなり検索結果の中の上位にその団体の、例えば薬害教育というようなキーワードを登録しておくと、上の方に持ってきてくれるということが場合によったら可能なことがあるようなので、例えばそういうような手法も講じると効果的なのではないだろうかという気がいたします。いろいろあると思いますが、私は、やはりいかに露出するかということに重点を置くべきではないかと考えております。
○衞藤座長 ありがとうございました。ほかに御意見、御質問等ございますか。手嶋委員、どうぞ。
○手嶋構成員 今日の種田先生の発表を読みまして、私としては同じような血液製剤で感染した被害者としての意見ですけれども、この話をずっと読んでいて、何となく納得できないようなものが思われるのです。結局、HIV(エイズ)に感染して、それはもう仕方がないということ、こういうことを受け入れるものとか、こういうふうなことを書かれているということが、私としてはどうしてもこれはおかしいのではないかと。確かに痛みを和らげるための血液製剤で感染はした。しかし、その感染したことと、こういう論理がすりかえられているのではないか。血液によって生かされているということは、確かに私たち被害者にとっては、結局それは真実かもしれないけれども、現実的にその論理が、これは運命だ、受け入れるとか、そういうふうな話に持っていくとか、そういう言葉の羅列を置くということは私にとっては耐えられないことである。結局、痛みがあるから仕方がなかったとか、そういうので血液製剤をしたので、エイズになっても仕方がなかった。こういうふうな考え方には陥らないと思う。もともとそれは汚染された、そしてそれを隠ぺいしてきたところによっての、私たちはその訴えがあるからこそ、今、ここの場に被害者として話ができるわけだから、ここでこの話を運命として受け入れる基本的な資質なんだよという、国側の都合のいいような話、言葉の羅列を置くということは、この委員会で私は反対したいと思います。
 あと、武原先生のお話で、いかに露出することが大事かということは確かに胸に響きました。私たち被害者も高年齢化してきていますし、インターネットを見られる人間というのは少ない。ネットだけでやっていくというのは、ある程度無理があります。そのためにも、やはり種田先生のこの話を聞いても、実際に研究のための資料館というのは必要だなと。国側はコンセプト、コンセプトと私たちに言われるけれども、私たち被害者がそのコンセプトを探して出していかなければいけないというのが、これはもう少し国側、厚労省側にも勉強していただきたい。
○衞藤座長 ほかに御意見ございますか。倉田委員、どうぞ。
○倉田構成員 私は、手嶋さん方、被害の当事者ではなく、一般人です。一般人として、今日、種田先生がしてくださったお話というのは、私はすごく感動しました。こういう方たちもいらっしゃるのだと思いました。手嶋さんが言われるように思う方もあれば、やはり人の考えは十人十色ですから、こういう受け方をする人もいるのだというのは、私にとってはとても新鮮な驚きでした。ありがとうございました。
 それから、JPOP-VOICEの方にちょっと伺いたいのですが、JPOPの図のところですが、倫理審査委員会があるとおっしゃっていて、これの外部の審査委員会とおっしゃいましたが、構成メンバーを伺いたいのです。私みたいな一般の市民が入っているのかどうかと思って、そこを伺いたいです。
○武原参考人 倫理審査委員会1つではございません。例えば、この場合、例として挙げましたのは精神科疾患でございますが、例えば精神疾患を主とする病院がある。その病院から、例えば体験者の方を紹介いただくといった場合には、その病院としては一定の倫理規程等に則って紹介していただく必要があるわけで、その場合にはリクルートということを前提にして、その病院のIRBに諮ることもいたします。
 それから、もう一つは、この財団の方から依頼するIRBですけれども、これは一般の方も入っておりまして、その場合には十数名の方々でもって審査されますが、これは医療情報を発信するという観点から審査をいただいております。お一人おひとりの名前は、今ここに資料を用意してございませんが、もし御入用でしたら後ほど提出をいたしますが、そのように、例えばがんの患者さんを紹介いただく場合には、やはりそういった専門病院のIRBにもかける必要があると思います。ケース・バイ・ケースでそのようなものを絡み合わせております。
○倉田構成員 わかりました。
○衞藤座長 ありがとうございます。よろしいでしょうか。ほかにございますか。矢倉委員、お願いします。
○矢倉構成員 エイズ関連の提案に関しましては、一部なるほどと思うところもあります。手嶋さんのおっしゃったことは、それはそれであるわけですけれども、資料2のJPOP活動、この御提案をいただいたのは、私個人に関しては、単純に知識の情報と、こういう活動があったのだなということは得ることができました。
 例えば、今まで私たちが継続して討議をしてきました薬害防止を啓発するための教育検討委員会と、ちょっとこの提案は温度差があるのではないかということを感じました。これは、ここで別に学習しなくても、もっとほかの場で学習できるのではないか。特にインターネットの問題がかなりありますので、これはちょっと私どもにはわかりにくいというか、わかろうとしたらわかるのでしょうけれども、ちょっと違和感を感じております。以上です。
○衞藤座長 ほかに御質問ございますか。栗原委員、どうぞ。
○栗原構成員 患者サイドの栗原と申します。お話、ありがとうございました。
 種田先生からのお話で、被害者とくくらないで情報提供者とされている、ここについては、ここでの議論のテーマだけではなくて、やはり物の見方として非常に突き刺さってくるものがありました。参考になりました。とりあえずそういう感想を持ちました。ありがとうございました。
○衞藤座長 どうぞ、室長。
○鳥井室長(医薬品副作用被害対策室) 事務局から一言補足させていただきますと、今日のお話は、この場の議論の参考になればという趣旨でございまして、JPOPの方々、もしくは種田先生の方から提案があったということでございますので、そこだけ御配慮いただければと思います。
○衞藤座長 大杉委員、どうぞ。
○大杉構成員 大杉でございます。今日はどうもありがとうございました。
 1点、JPOPの武原さんにお伺いしたいのですけれども、情報提供して、それがどのように活用されているかということに非常に関心がありまして、そういう意味では、どういう人が見ているかというのがモニターというかチェックはされているということなので、そのときに、こういう情報提供に対してどういう人が多いのか。それは、推測になるかもしれませんけれども、どのような活用のためにどういう人がこの情報提供に対して受け止めて見ているのかということが、もし分かりましたらお教えいただければと思います。
○武原参考人 大変現実的な御指摘、ありがとうございます。実は、私どももそれをいつも活動上念頭に置いてございます。1つは、いかにこれを実践的な、架空の単なる情報の発信ということではいけないわけで、これをご覧になる方々のターゲットというのは、1つは患者さんを含め当事者の方、それから御家族の方、それから、そういう方々を支援する方々、それから、医療者も一体ですから、さまざまな職種の医療者の方、そういう方々がこの情報をいかに自分のそれぞれの立場に有効に活用していただけるかということを我々のエンドポイントに置いております。
 したがいまして、では、どうすればいいのかということの情報を入手するために、例えば私どもの場合には、今ご覧に入れられませんけれども、サイトのトップページにアンケート、このサイトに対する御要望事項というのを分かりやすく回答いただけるようなページを置いてございます。そこに来ていただきますと、さまざまな方がこれをご覧になって反応されたことを我々は入手することができます。これが1つございます。
 例えば、読み上げるといいのですが、その各論のあれを今日は用意してございませんが、当事者の方にとっては、改めて自分が孤独な存在ではなかったのだと、こうやって長年、何十年と苦しんできた、統合失調症で人にばかにされ、大変につらい目に遭ってきた。でも、これを見ることによって自分一人ではなかったのだということがよくわかって、大変勇気づけられたというような趣旨の回答がかなり多く見られます。
 それから、家族の方も同様で、今の今、例えば御自分のお嬢さん、20歳代の統合失調症の患者さんを娘さんに持つそういう方々から、非常に追い詰められたところまで実は来ていた。そういったときにこのサイトを見て、何か肩の荷が下りたような気がした。例えば、体験者の語りを聞くことによって、今、これ以上、娘を無理に追い詰めるような医療行為に走らないで、もうちょっと様子を見ることにしたいと思ったというようなコメントもございます。
 それから、医療者の方もさまざまな種類がございますけれども、メディカルドクターの方は、先ほど種田先生の医学部の学生の発言にもあったと思いますが、そういう方々から改めて患者と直接接するということの臨床的な意義に改めて気付かされたというような発言もございます。
 さらに、看護師の方、あるいは療法士の方、そういう方々からは、それぞれの職種に応じた、今まで気付かされなかったことがこれを見ることによってわかった。明日からの診療にできるだけこれを頭に置いてかかりたいと思う。大体このようなことが寄せられております。
 それから、これは言ってみれば個々の情報源から我々が手に入れる情報でございまして、そこの中から得られたもので、もう一度、次回からのインタビュー内容等にフィードバックした方がいいようなことも多々ございます。そういったことは積極的にそれに組み入れるようにしております。今日、その制作している担当者もおりますけれども、常にそこら辺には目を光らせて、次にそれを加えていこうと。
 それから、もう一つ付け加えますと、これ以外にこの中で使われている映像を、例えば統合失調症学会であるとか、その学会が主催する公開市民講座であるとか、そういったところでこの映像を実際に流すわけです。それから、医学教育の場でもって、先ほど種田先生もおっしゃったように、医師国家試験というターゲットがございますので、なかなかこういったところまで手は回らないと思いますが、今、看護学校、看護大学、あるいは医学部の臨床講義の中でこの映像を使っているところが随分ございます。そういったところからいろいろな反響が来ております。これも全部私どもの方に届いておりますので、そういったものはこちらで集計、解析いたしまして、これをまた先ほどのような、最終的には情報づくりにフィードバックすることを心がけております。そのような形でやっております。
○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、そろそろ時間も来ておりますが。では、望月委員、お願いします。
○望月構成員 この薬害の研究資料館でしたか、正式な仮称の名前を忘れてしまったのですが、今ここで議論しているのが、研究にも使えるような形の資料を蓄積していて、なおかつ、社会に向けて薬害の再発防止の情報発信ができるみたいなイメージで議論をしているところなのですが、私、社会学者ではないので、こういった薬害について研究をしていくときに、種田先生にお伺いしたかったのが、先生のお話の中で、生の声をきちんとインタビューして収集していくことがとても重要だということは非常によく分かったのですけれども、いろいろな資料と、そうした生の声と、先生はどういうふうに御自身が薬害エイズの研究をされていくプロセスの中で、目的に応じて多分使い分けるのだと思うのですが、それぞれがどういうふうに役立っていく可能性があるかという辺りについて先生の御意見をお聞きしたいと思ったのですが。
○種田参考人 直接的な答えになるかどうかよくわからない部分があるのですけれども、まず、我々が調査を始めたときに、世間に出回っているのは薬害エイズにまつわるマスメディアあるいはジャーナリストが書いたものを下勉強で勉強して、実際調査に出向くわけです。ところが、インタビューをしていると、どうしてもメディアが出しているものとずれていることが多くなっていって、あるいはインタビューを重ねるごとに何か違うよねという感覚、あるいは我々自身にもマスメディアが流してくる情報におけるところのバイアスがかかっていて、どうしてもお医者さんは知っていて血液製剤を投与したのだとか、そういうような思い込みみたいなものがあって、それは当初、実を言うと、花井さんは御存知ですけれども、我々の調査は何回か頓挫しかかったことがあって、それは我々の持っている薬害エイズにまつわる偏見というものがあったのです。ずっと患者さんにしろ、お医者さんにしろ、そういったインタビューというべきなのか、インタビュー以外の場面でのインタラクションを通じて、自分たちの考え方の、あるいはマスメディアに流している情報のある種の歪みみたいなものに気がついたときに、これも比較的といっても簡単に進んではいないのですけれども、前よりもやりやすくなったという部分があるのです。
 ということからいくと、多分、今日の私の報告というのは、インタビューすれば簡単にとれますよという形にもし聞こえたとすれば、それは大きな間違いで、かなり調査者の方もしっかり勉強しないといけない。例えば、手嶋さんの御意見は、それはそのとおりだなと思いながら聞かせてもらっていたわけですけれども、というような形での御意見があるのは当然だろうというふうに私自身も思っていて、我々社会学者は、その辺りのいろいろな人のリアリティーみたいなものをいかに相対化しながら、なおかつ集めていって、何かしらのそこにまたリアリティーがあるというのを、ある意味で職人的にやっている節があるので、ここでは方法論的にぱっという形で提示し切れない部分があるのですけれども。何が言いたかったかというと、調査するといってもそんなに簡単なものではなくて、調査者の持っているバイアスというものがかなり調査結果に影響を与えるということは気を付けないといけないということは、直接の答えになっていないような気がするのですけれども、というふうに感じています。
○望月構成員 そうですね。私もインタビューをする人の力というのが、多分思うような情報をバランスよく過不足なく抽出するのにはすごく大切になって、インタビューする人の力をどう担保していくかというところの企画とか、いろいろな専門家からの批判的な吟味とか、一般人の方からの批判的吟味を取り入れていらっしゃるのがJPOPの方なのかなというふうにはちょっと思いました。
 なので、リアリティーを持ったお話というのは、多分、勉強する側にとって、先ほどのお話にもありましたように、非常に影響が大きなものがあって、その内容はかなりしっかり、本当にどうバランスをとっていくかというところを考えながらお話をしていただくことが必要なのかなというのは感じました。
 その一方で、各被害者の団体の皆さんがお持ちのいろいろな資料があって、それもバランスよくきちんと読み込んでいくということも大切なのかなという、そういうお話でよろしいですか。
○種田参考人 そうですね。その作業もやっておりますし、私自身に関していえば、血友病、HIVに関しての医学論文は、少なくとも血友病に関しては1950年代からすべてサーベイさせていただいて読み込んでいますし、HIVに関しても同様の作業はしていますので、これは研究分担という形で、私はどちらかというとそちらの方が得意な人なので、医学的知識に関しては私担当というような役割分担でやっています。
○望月構成員 その資料に関して、先ほど栗原さんがすごくよいお話をしていただいたのは、いろいろなステークホルダーというか、被害者の方、もしかしたらマスメディアの方、あるいは医療者の方、御家族の方、そういう方々からのできるだけバランスよく資料を集めておくということも多分必要なのかなということです。
○種田参考人 そうですね。まさしくいろいろな人たちからお話を聞いて、やはりずれて当たり前なわけです。社会学者は、必ずしも一つのリアリティーがあるという形で、これは私のいる学派が特にそういう学派のせいもあるのかもしれないけれども、一つの真実があるという、大きな真実があるという形で余り考えないのです。芥川龍之介の『藪の中』という有名な小説がありますけれども、どちらかというと多元的な現実、それぞれの人ごとにそれぞれのリアリティーがあるのだということを前提にしながら社会学的にとらえる傾向がありますので、そういうふうにとらえていくとずれて当たり前ですし、そのずれを解消しなければいけないというふうに必ずしも私は思わなくて、だから、今日の手嶋さんの御意見を聞いていても、そういうリアリティーはあって当たり前というか、あって当然ですよという形なのです。
○望月構成員 ありがとうございます。
○武原参考人 1つよろしいですか。
○衞藤座長 どうぞ。
○武原参考人 私どもの立場なりで今のお話を伺っていて感じたことなのですが、例えばこういうインターネットを使って、言ってみたらローデータに当たる生の声を発信するわけですけれども、私どもは、決してこれを数多く、これから一月に1つずつ更新されていくけれども、何年かたてば相当な数になると思いますが、決してそこから何か一般論を引き出そうという気持ちは全くございません。あくまでも質的情報です。今、大規模臨床試験が大はやりの時代で、量的なエビデンスと質的な、たとえ一例であっても内包する非常に重要な意味合いの情報があるわけですけれども、私どもはこういう種類の生の情報を発信する目的というのは、量的なエビデンスづくりではない、個々の質的なものをどうやって皆さんにとらえていただけるか、それをいかにバイアスをかけないで提供するか、そこに置いております。ちょっと一言。
○衞藤座長 ありがとうございました。資料館等に関しての議論そのものはまた後段にございますので、質疑としてはこの辺りで終了としたいと思います。本日は貴重なお話をいただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、2番目の議題の方に移りたいと思います。昨年の7月から薬害に関する資料収集・公開等の仕組みについて御検討いただき、さまざまな御意見をいただいているところでございますが、本日はこれまでの議論を一旦整理するため、この仕組みが持つべき機能につきまして、今まで出た御意見を事務局において整理してもらいましたので、事務局からまず資料の説明を受けまして、その仕組みが有するべき機能としてこれでよいか、足りないところはないかということとか、あるいは、これらの機能について優先順位をどう考えるかといった点について、こういった点を中心に皆様から御意見をいただきたいと思います。では、まず、事務局からの資料の御説明をお願いいたします。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) 資料3をご覧いただきまして、時間も押していますので簡単に説明したいと思います。
 今まで3回ぐらいの検討会でいただいた御意見を、仕組みが持つべき機能というところだけに特化いたしまして、それを5つぐらいに整理いたしました。
 1ページ目ですけれども、1つ目の機能として、既存資料の収集・保存という機能があるのではないか。機能2として、その資料を参照・閲覧できるようにすること。機能3として、既存資料だけではなくて、新たに何らかの資料をつくり出していくということ。それから、機能4として、薬害に関する啓発・教育を進めていくこと。これもいろいろな方向性がありまして、国民一般向けに啓発していくのと、特定の対象者向けに少し深く学んでもらうというような二方向の御意見があったと思います。最後、機能5として、薬害に関する研究を行うことという、大きく分けると5つの御意見があったと思っております。
 次のページ以降、ざっと説明していきたいと思います。2ページ目でございますけれども、まず1つ目の機能「収集・保存」について皆さんから御意見をいただいた内容を更に具体的に整理したものが太字の部分で書いてあります。まず、「?収集の目的」の部分ですけれども、どういう目的かということでいただいた御意見というのが、啓発・教育・研究等に活用する。それから、歴史的資料の散逸防止ということでいただいております。
 「?収集する資料」というのは、ご覧のとおり、いろいろな御意見をいただいています。
 「?課題」としては、必ずしも1か所に集めようとすると個人情報の問題とか、各団体の問題もあるのではないかというような御指摘をいただいたということでございます。
 次に、機能2に行きたいと思います。5ページをご覧下さい。「資料を参照・閲覧」という機能ですけれども、あえて「収集・保存」と分けたというのは、勿論収集して閲覧となるのですが、今はインターネットなどもあって、必ずしも収集しなくても情報提供ということができますので、分けております。具体的なイメージとしては、「?目的」としては啓発・教育等に活用できるようにするため、こういうのが必要だという御意見があったと思います。
 それから、「?参照・閲覧の方法」としては、最低限、資料名や所在場所をインターネットで検索できるようにする。それから、サイト情報をまとめて提供するということもあったと思います。
 「?課題」としては、ちゃんと継続的にやっていく必要があるというような御指摘をいただいているところでございます。
 7ページに行きまして、機能3として「資料を作成すること」についての御意見をいただいております。今、まさに御紹介いただいたのも一つの資料作成かと思いますけれども、目的としては、被害者の生の声を後の世代に伝えるということと、啓発・教育等にそれを活用するというような目的で資料作成が必要だという御意見をいただいております。作成する資料としては、まさに被害者の声を撮りためていくという話と、もう少し子供たち、あるいは特定のターゲットの方にわかりやすくするために啓発・教育の参考資料をつくっていくべきだという御意見もいただいております。
 次に、9ページでございますけれども、機能4として「薬害に関する啓発・教育を進めること」についての御意見です。これは、かなり広いものを含むのですけれども、ほかの機能と書き分けた形で限定的に申しますと、「?目的」としては1点でございまして、再発防止の啓発である。それから、「?対象」としては、先ほど申しましたように、これはいろいろな対象のとり方がある。それによってやることも大分違ってくるということでございます。「?取組方法」としては、体験・実感の機会を提供する。それから、サイトでいろいろな学習材料を提供する。それから、薬害に関する授業実践の集約、交流等を行うというような御意見をいただいているところでございます。
 最後に、12ページの機能5でございますけれども、「薬害に関する研究を行うこと」というお話をいただいています。この辺りは、御意見によってかなり違う部分もあるのですけれども、「?研究の目的」としては、啓発・教育に反映させる。企業や行政における再発防止の取組に反映させる。被害者の生命・健康をめぐる問題に貢献するという目的で御意見をいただいております。
 「?研究の内容」としても、この目的に沿った形でさまざまな研究内容の御提案をいただいております。
 「?課題」としては、客観的な見方ができる運営体制であることが必要ではないかという御意見をいただいたところでございます。
 事務局の説明は以上でございます。
○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、この資料に対する御質問でも結構ですし、先ほど申し上げましたような追加の御意見、あるいは優先順位に関しての御意見でも結構ですので、御自由に御発言をお願いいたします。どうぞ、花井委員。
○花井構成員 基本的な質問ですけれども、この資料を更にシェイプアップして何かとりまとめるためにこれを議論するという意味でしょうか。
○衞藤座長 では、事務局からお答えください。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) シェイプアップするというつもりはないですけれども、なかなか資料収集・公開等の仕組みというのは、皆さんいろいろなイメージをお持ちでして、それを一遍にやろうと思えばできないことではないのですけれども、ただ、どれも大事だということで進めてしまうと非常に焦点もぼけてしまいますし、なかなか国としてもこれを全部一遍に用意ドンで取組を進めるというわけにもいかないので、お伺いしたいのは、この中でどういうところに重点を置くべきかということについてもう少し御意見をいただけますと、まずはという形だと思うのですけれども、焦点を絞っていくことができるのかということで、今日御意見をいただければと思っております。
○花井構成員 わかりました。つまり、ある程度何に重点が置かれるかということを確認していくという作業の一環ですね。
○衞藤座長 その上で何か御意見はないですか。
○花井構成員 ここに結構、機能面というか、それは並んだと思うのです。「公開等の仕組み」で、「資料館」と書いてない辺りで事務局の滲み出るものを感じるわけでございますけれども、やはり作業として、資料館をもし何らかのものをつくるとしても手順があると思うし、資料の収集というのもありますし、現在散逸しつつあるというのもありますので、ある程度、今すぐできること、それから次にできることというようなことを仕分けできるような議論をすることも必要ではないかと思います。
 1つは、リソースをどうやって集約するか。勿論専従を国の予算でたくさんつけていただいて、必要な仕事を一斉に号令をかけて作業が始まるということであれば、それはそれで素晴らしいのですが、もしそうでないとすれば、一体どのような形でそれを行うかということも一つ検討の課題とすべきではないでしょうか。ちょっと抽象的かもしれませんが、具体的には、例えば、今、種田さんの話もありましたけれども、薬害を研究している研究者もいるわけです。でも、研究者といっても、被害者と意見が一致しているかというとそうでもない方もおられるわけで、いろいろな方がおられるのですけれども、ある種、薬害という問題を積極的にやろうという人たちに手伝ってもらわないと資料館というのはなかなか成立しないので、そういう手伝ってもらいやすさとかも検討するのはいいのではないかと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。ほかにいかがですか。大平委員、どうぞ。
○大平構成員 機能5「薬害に関する研究を行うこと」というのは、どこかの中に含まれる問題だろうと思うのです。これだけが独立して資料館の目的ではないのではないかということで、1の「収集・保存すること」の中に研究とかそういうものがあるということだというふうに私は理解していたのですけれども、検討会で提案させていただいたときに、研究というのは、やはりここに書いてありますように、薬害再発防止の取組に反映させる、被害者の生命・健康をめぐる問題に貢献する、そういった問題ときちんとした評価をしていく、そういうことが研究として資料館の機能の中にあるべきだということで提案させていただいたのです。
 今日、エイズの問題がいろいろ議論に出ましたけれども、やはり私は姿勢として、手嶋さんの御意見がきちんとすっきりするような話だと思います。そうしませんと、資料館をつくっていこうといったときに、被害者の思いとかそういうのをどういうふうに伝えていくかということ。これは、ほかの研究の中でやればいいのかもしれませんけれども、資料館としての最初の取っかかりというのは薬害の被害者のきちんとした問題として資料が収集され、そしてそれが展示され、また情報として公開されていくということが一つの機能だろうと思いますので、その点をきちんとわかっていただきたいと思いました。
 余談ですけれども、私たちの被害というのは1,400人ぐらいなのですが、その中で既に669人亡くなっています。毎年10人ずつ死んでいく方たちがおられるのです。そういった実情というのは、実際にはどこにも出てこないという。これは、血友病の問題に表面上そこにとらわれているけれども、実際はHIVの大変な問題としてきちんと評価されるべき問題として、薬害エイズの被害の一番大きな問題としてそこをきちんと出していきたいと思いました。ですから、そういった問題も含めて、被害としての位置付けをはっきりさせた資料館として位置づけてほしいということです。それが今日揺らいだかというふうに思いましたので、はっきり述べさせていただきたいと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。矢倉委員、どうぞ。
○矢倉構成員 厚労省に対して質問いたします。いろいろな薬害防止の在り方については、協議が行われてきて、今日こういうふうにまとめておられるのだと思うのですが、やはりこれらのことを次にどう進めていくのかということが全然見えてこないのです。そのことについて厚労省はどのようにお考えなのでしょうか。
○鳥井室長(医薬品副作用被害対策室) 事務局からお答えさせていただきます。私どもといたしましては、検討会での御議論を踏まえて、急ぐものから順次取り組んでいきたいというのが基本的な姿勢でございます。そのためには予算ですとかそういったものが必要になりますので、それはそういうプロセスにのせまして検討してまいりたいと考えております。ただ、まだそこが決まっておりませんものですから、むしろ具体的なものはなかなか出しづらいのでございますけれども、私どもといたしましては、この場での御議論を踏まえて取り組んでいきたいと考えております。
○衞藤座長 よろしいでしょうか。
○矢倉構成員 このままの状態というのは、もうちょっと具体的に御説明ください。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) いろいろ御意見いただいているのですけれども、どういうところに重点を置いて行動していけばいいのかというのが、まだちょっと事務局としては見えていないという趣旨です。皆さんから、これを優先的に進めていくことが必要だよねとか、そういうところで多くの御意見をいただければ、そこを参考にしながら、まずはそこから取り組んでいこうかという検討も事務局としてできると思うのですけれども、その辺りを是非聞かせていただきたいというのが今回の趣旨ですので、その辺り是非御意見いただければと思っております。
○矢倉構成員 各団体によって、今まで出てきた討論の内容を振り返りますと、各団体の様子も違うのです。ですから、どれをどのように重点を置いていくかというのは、全体のバランスも当然あると思いますが、各団体の実態からも出てくる問題でもあろうかと思うのです。だから、それはそれで結構なので、やっていったらいいと思うのですが、今、対策室長が予算の問題云々というふうにおっしゃいましたけれども、具体的に例えば、要らんことを言うかもわかりません、やはり何か具体的な資料館の構想といったものがある程度頭の中におありになるのかどうか。これは予算の問題と絡むと思うのですけれども、そこがポイントになってくるのではないか。
 並行して行えるものというのはあるのです。予算の方は厚労省だと思うのですけれども、議論の方は検討委員会でやったらいいと思うのですけれども、やはり並行して行う事業として先に見えるものがないと何のために協議したのかなという感じを受けますので、その点での質問をしたのです。
○鳥井室長(医薬品副作用被害対策室) 御質問に対するお答えになっているかどうかわかりませんけれども、この研究会はC型肝炎の検証・検討委員会の報告に基づきまして、その趣旨を踏まえて設置したものでございまして、その線でできることを事務局としては何かという観点で御意見をいただいているところでございます。
 具体的に、いわゆる研究館ないしは資料館といった構想を私どもが持っているということはございません。この場での議論を通じて少しでも進めるべきところは進めるということで考えております。
○衞藤座長 少し話がこんがらがっているように思います。先ほど大平さんが最初におっしゃった御自身の御意見のまとめの中で整理していただいたところがあると思うのですけれども、もう一度おっしゃっていただけるといいと思うのですが、少なくとも資料館というものは物理的につくるという前提だとか、そういうことで御意見があったように聞こえたのですけれども、いかがですか。
○大平構成員 C型肝炎の検証委員会で提言されて、資料館という名前というのが正式についているわけです。それについて、私たちもHIVの原告団の方も資料館というものを正式に要請していますので、資料館というのを基本構想として持っていただきたいということを思っています。それまでに行く過程というのはいろいろあるかもしれませんけれども、とりあえず検証委員会で出て、そしてそれが提言されてこういう検討会が始まっているわけですから、まずはどういうふうな形で資料館をつくっていくのか、そしてまた、その在り方はどういうふうにしていくのかというような作業部会でもよろしいので、そういうのが次に進んでいくというのが一つの道筋ではないかと思うのです。その作業部会の中で、具体的に収集し始めようという形とか、そういうのが現実化していくのだろうというふうに考えているのです。
○衞藤座長 ありがとうございました。少しまとめていただいたと思います。ほかに御意見ございますか。河野委員、お願いします。
○河野構成員 今のお話を聞くと、資料館の作成というのはじっくりやっていかないとなかなか実現までいかないものではないかなと思うのです。ただ、急がないとだめなものがあると思うのです。先ほど大平さんがおっしゃっていた、亡くなっている方も出てきている。種田さんがおっしゃった、そういった経験とか知識というものを散逸しないようにしていかないとならない。散逸してしまうということは学ぶ機会を失うことだというふうに種田先生がおっしゃっていましたので、急ぐものとしては、早急にそういった資料等を、情報を共有できるシステムの方をまずはつくり上げて、情報公開できる仕組みというものをみんなで最初につくり上げた方がいいのではないかと思うのです。そうしませんと、学ぶ機会がなくなるということは、今まで我々がつくり上げた小冊子を通して薬害を学ぶということも失われていきますし、そして、これは最近の情報なのですけれども、来年度の高校の保健体育の教科書の中に薬害という文言が載ったのです。それは、今、3社検定に合格しまして、来年度からその教科書が使われるのですけれども、その中に載ったのです。載ったということは、前、立命館の先生がおっしゃっていましたけれども、教科書に1行でも載ってくれると我々は指導しやすいというお話をしていました。それは、そういう契機がやっと出てきたということなのです。ですから、そういうシステムをつくり上げれば、指導者も教わった生徒もそこからまた学ぶことができると、どんどん薬害に対するそういったいろいろなリアリティー、経験を学ぶ場が出てくると思いますので、急ぐものとしてそういった検討をもう一回皆さんでまとめてはいかがかと思うのです。
○衞藤座長 優先順位ということでの御意見ですね。
○河野構成員 そうです。
○衞藤座長 ありがとうございます。手嶋委員、どうぞ。
○手嶋構成員 薬害肝炎の検証で、薬害の研究資料館を設立するというので、この趣旨でこういう検討会が議題にのぼってあると思うのですけれども、今の室長の発言で構想がないと言われて、私も愕然としました。では、この委員会はこの議題について、構想がないということ自体、国側としては初めから設立するということは考えていないということなのですか。副対室とか、厚労省側の考え方が余りにも露骨過ぎて、私にはショックです。
 先ほど矢倉さんも言われましたけれども、スモンは40年になりますし、平均年齢が78歳と聞いています。そして、今、若年の発症者も何人もおられると言われるけれども、ほとんど失明されているということなのです。それでもってウェブを、ネットをという話をずっとされていますけれども、全く問題です。
 肝炎もHIVも、そしてその他の薬害の方々も高年齢化してきて、そして国や厚労省の話に言う薬害資料館の方の建設にもうちょっと真摯になって取り組んでもらえないでしょうか。私たちが多くの予算をかけてつくってくれと言っているわけではないのです。どこか休眠しているような公共の施設があったらそちらでも構いませんし、この厚労省だって私たちはいいと思っています。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) 今日御議論いただきたいと思ったのは、機能に絞りましたという御説明をしているのですが、資料館というのは、そういう場所をつくるかどうかというのは、何をやるかというのが決まったその後で、では場所が必要かどうかという議論がついてくると思っておりまして、今回、今までいただいた機能の中では、ソフト的なものをつくっていけばできるというものもあると思いますし、まず何をやっていきましょうというところを御意見いただきたいということで整理したということでございます。
 検証・検討委員会の提言を踏まえてここで検討していただいているのですけれども、「資料の収集、公開等を恒常的に行う仕組み(いわゆる薬害研究資料館など)」ということで、必ずしも資料館をつくれというようなはっきりした提言ではなくて、再発防止のためにどういう仕組みがあり得るのか検討してほしいというのがここに与えられたミッションだと思いますので、だから、まず何をしていきたいのかというのを議論していただきたいというのが今日の趣旨でございます。そこを是非御理解いただきたいと思います。
○衞藤座長 矢倉委員、どうぞ。
○矢倉構成員 今の事務方のお話を伺っていますと、はっきり逃げの返事だなと思うのです。今までの協議の中で出てきたものを守っていく形にするには、やはりそういった資料館が必要だと私たちは思って一生懸命にいろいろな角度から話し合ってきたのです。ですから、まだまだ何を重要なポイントとして据えていくかということを先ほどおっしゃいましたけれども、それも大事だと思いますけれども、考えたことをどうするのですか。やはり、そういった貴重な今までの討議、先生方のお考え方とか、そういうものも含めて、我々があなたたちに提供した資料を、どういう資料があるかとか、いろいろ提供しました。それをどういう形で公開していくか、そういう場所がなかったら、一体これは何だろう。
 私も先ほどの手嶋さんと同じことを言うわけではありませんけれども、国有地は結構あるのではないかと思うのです。それから、旧庁・公舎、そういったものの中に何室かの空きになっている部屋があるのではないかと考えます。文科省さんも外観から見ただけでわかりにくいのですけれども、そういうところもあるのではないかとか、そういう具体的なものを見つける作業を厚労省でしていただいて、今までの議論が形になって残るような方策をとっていただきたいと思うのです。構想はありませんと言われたら、がっくりきます。以上です。
○衞藤座長 ほかにいかがでしょうか。栗原委員、どうぞ。
○栗原構成員 どこに重点をとか、何を優先してというふうに言われると、ここに挙げられている機能は渾然一体としてお互い絡み合って一つの再発防止という大きな目標に向かっていくわけで、余りその問いかけにストレートに答える気持ちにはなかなかなりにくいのですが、紙などの資料が散逸の危機にある、あるいは、当事者が亡くなられつつあるというその辺からは、やはり集めて保存する場所が、まず物が要るのですよ。ということを今改めて思いました。そして、そこに一定の人が配置されて、既に冊子が2年度目に配付されて、遅々とはしているかもしれませんが実践の取組が始まっている。現場の先生たちの要望にこたえられる資料提供の話も前からあるわけですが、それもいち早く着手していかねばならない、そういう状況ですから、やはりその場所と人が求められているだろうと思います。
 それから、これは一つの提案、希望なのですが、ここまでの議論の結果、機能についてこういうふうにまとめていただいた、これで議論は出尽くしたのかもしれませんけれども、資料館づくりの専門家といいましょうか、あるいは私自身はNHKアーカイブスという言葉で初めてアーカイブスという言葉を知ったのですが、学会等もあって資料の収集、整理、保存、公開、そういったものについての専門家、あるいは学会があるわけです。そういうところの方々から、これまでの議論を確認する意味でも御意見を聞く場を近々持っていただきたいという気持ちもあるわけです。以上です。
○衞藤座長 事務局から何かありますか。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) 今いただいた御提案について、また検討したいと思います。
○栗原構成員 ほかの委員の方々の御意見も伺っておきたいと思って提案させてもらいました。
○衞藤座長 いかがでしょうか。花井委員、どうぞ。
○花井構成員 大変現実的な話で恐縮なのですけれども、この検討会、今、6月に開いていますね。そうすると、来年度に何かしようと思うと予算要求は大体夏までにしないといけないと思うのですけれども、来年度予算に資料館をつくるのに10億円とかいうのを要求するという流れにはこの場でならないと思うのですが、基本的に、大平委員からも小委員会とか作業部会という意見も出ていましたし、これまでの議論で各団体からの資料がどんなものがあるかというのを調査もしたでしょうけれども、何らかの資料の全体のインデックスを、だから、今、入れる箱が要るという議論をしているのですけれども、入れるものがどれだけあるかという資料リストみたいなものをつくっていく作業をしないと、どのくらいの箱が要るかもわからないでしょうし、本来、箱が要るかどうかということがこちらからは言っているのでしょうけれども、やはり薬害に関する資料というのは、今、アーカイブという言葉が出ましたけれども、例えばインタビューを行って、そういう事業的なことをしないと集められないものもあるし、現に論文とか文献とかで形としてあるものがある。そういうものを調査してリストアップしていくという作業はとても大変な作業だと思うのです。こういったものに着手することを何らかの形で検討していただけないか。そうしないと、予算は来年の夏ですから、ずるっといって何も進まないということになりますので、まずこれだけの文献で、それはどれだけのボリュームがあるのかとか、質・量的なものをあるし、リスト的なものと両方あると思うのですけれども、そういったことは可能なのですか。次の検討会は夏まで開かれないですね。ですから、ここである程度お願いしておかないとできないのかと思って、今、発言させてもらいました。
 だから、ヒアリングは勿論いいと思うのですけれども、とりあえずこの検討会で何かを決めて、ある程度次年度に向けて作業を進めていく具体的なことを決めることも必要かと思います。大きなグランドデザイン的な議論は勿論大事なのでしょうけれども、とりあえず、今、何をすべきかということを考えてほしいと思いました。
○衞藤座長 進め方に関する見通しの御質問だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○鳥井室長(医薬品副作用被害対策室) 今やるべきことは何かという御意見として承らせていただきましたので、今の御意見も踏まえまして検討させていただきたいと思います。
○衞藤座長 そろそろ12時になってしまったのですけれども、まだ御意見がもしあれば。では、手嶋委員、どうぞ。
○手嶋構成員 私は、栗原さんの今発言されたアーカイブに賛成です。ほかの委員の皆さんのお話も聞きたいということでしたので発言します。そして、今、事務方が言われていましたけれども、機能1から5までを削るということはなくて、このままで、まだこれ以上に何かあるかもしれない。だから、これはこのままでよろしいと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、望月委員、どうぞ。
○望月構成員 私は、花井委員の御意見に賛成で、まず、どうしても今ある資料をできるだけきちんと収集確保するということを考えたときに、どんな資料があるのかというリストを整理した形のものが必要かなと。それには非常に人手が必要なのだと思うのです。先ほど栗原委員がおっしゃっていたように、もしかしたらそういう専門家のやり方とかも取り入れなければいけないところもあるのかというふうに思いました。
 それからもう一つは、昨年、中学生向けに教材をつくって、それを今、いろいろな先生方が使うことも試みて下さっていて、先ほど保健体育の教科書でも薬害が入っているものが幾つか出てきているということもあり、できればこれからの日本の将来を担っていく年齢層の子供たちが、よりきちんと薬害を学べるようなもの、実は、あの教材は流れ的によくできている資料とはいえ、なかなか難しくて、やはり先ほどのリアリティーのある資料というのが補助教材として必要ではないかということを感じておりまして、どういうふうに予算がとれるのかはわからないのですが、そういう薬害の被害者の皆さんの声というのが教材の中に少しずつ書いてはいただいてあるのですが、もう少しそれを教育まで使えるようなDVDみたいな形でしょうか、それは公民の先生方のニーズも聞かないといけないとは思うのですが、何かそういう補助教材をつくれる予算がとれるのだったら、それも一緒にお考えいただけたらというふうに感じました。
○衞藤座長 ありがとうございます。大杉委員、どうぞ。
○大杉構成員 すみません、ちょっと時間が過ぎてしまいましたけれども、公民の話が出ましたので。教育関係者から言いますと、1次資料をすべて収集するということについては、研究者の方が非常に重要視されるところだと思うのです。今回、機能1から機能5まであるのですけれども、再発防止のための教育といったときには、1次資料そのものがあって、それをそのまま、例えば学校の先生が1次資料を見て、先ほどお話のあった方の全部の資料を生の形で1次資料として全部あるというときには、教材研究が非常に難しくなることはあると思うのです。そういう意味では、2次資料までつくるのかという問題、先ほどのDVDなどのような形で送ればいいのかということになると思うのですけれども、1つ課題があるのは、学校の先生方が資料を使ってこの方向で授業をしてくださいという形まで資料化していくか、あるいは学校の先生方が幾つかそれぞれ重点を自分で考えながら授業をしていくときには、もう少し緩やかな、1次資料に少し手を加えたグラフ化したものとか、アンケートを整理したものとか、そういうものに限るのかという問題がちょっとありますので、それらも含めて考えたときに、個人的には最初の議論のテーマに戻りますけれども、資料ということの保存、散逸防止ということに非常に意味があるということでは、1次資料的なものというものが保存されて、それが公開されるということが大前提であろうと思うのです。
 その後の機能については、研究をするのかとか、あるいは教育のための教材化を図るのかというような、機能3、4、5というふうになっていますけれども、河野委員がおっしゃられたように、最初に時間的な制約とかいろいろなことを考えたときには、機能1、2というのがまず議論のテーマになるのかなという私の意見です。途中、授業の関係で、この議論は1回ぐらいしか出席していませんので、皆さんの議論の方向とはちょっと違うかもしれませんが、そういう意見を持っております。
○衞藤座長 ありがとうございました。そろそろ時間が超過しておりますので、この辺りで本日の会議は終了とさせていただきたいと思います。
 資料3として出されたものにつきましては、本日の皆様の御意見を踏まえて、更に整理したものを次回、事務局から提出してもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、次回以降の検討会では、「薬害に関する資料収集・公開等の仕組み」に加え、先ほども御議論がございました薬害教育教材の活用についての議論も進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 次の日程等について、事務局から御紹介をお願いいたします。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) 日程等については、また調整して御連絡させていただきます。よろしくお願いします。
○栗原構成員 今、お話があった次回の内容として、2つの案ということですね。今日の議論の継続と教材の問題と2つがテーマというふうに聞こえたのですが、そういう理解でよろしいですか。
○衞藤座長 今日もそういった教材に関しての御意見もあったので、そういったことでよろしいですね。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) そう理解していただいて結構です。
○衞藤座長 それでは、ほかによろしいでしょうか。
 本日は、これにて検討会を終了いたします。どうも長時間にわたってお疲れさまでございました。ありがとうございます。


(了)
<連絡先>

厚生労働省医薬食品局総務課
医薬品副作用被害対策室
TEL 03-5253-1111(内線2718)

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